JP2017530120A - マイクロカプセル化精油を含有する作物保存用不織布 - Google Patents
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Abstract
収穫後の作物を含む作物を保存するための防虫性、殺真菌性、静真菌性、殺菌性、静菌性、および/または腐敗遅延性複合材料であって、該材料は、不織布と不織布中に埋め込まれたマイクロカプセル化精油とを含み、該材料の含水量は10%未満であり、該材料は、作物に対し、防虫、殺真菌、静真菌、殺菌、静菌、および/または腐敗遅延作用を発揮する。【選択図】なし
Description
本発明は、マイクロカプセル化精油を埋め込んだまたは組み込んだ不織布を提供し、該織物は、収穫後の作物の保存を含む作物の保存に有用である。
精油は、長年にわたり、防腐性、消毒性、抗真菌性、抗菌性、などの種々の望ましい特性を有することが知られてきた。そのために、精油は、多くの用途に対する天然産物として使用されてきた。長い年月をかけて、それらは、より安価で効果的な合成化学薬品で置換されてきたが、これらの合成化学薬品は毒性および環境影響があるという状況から、天然精油薬剤を再度使用することへの関心が高まっている。この目的により、天然精油の望ましい特性と同時に、低コストで合成薬剤の効力を併せ持つ配合物の開発が必要となっている。
国際公開第2004/098767号は、界面重合によりポリ尿素および/またはポリウレタンフィルムが精油液滴の周りに形成される精油のカプセル化により精油マイクロカプセルを調製する方法を開示している。これらのマイクロカプセルは、消費者市場用の消毒剤製品として、硬表面清浄剤、洗濯用洗剤および柔軟剤として、殺虫剤、防虫剤としておよび抗ウイルス剤または抗真菌剤として、使用し得る。
国際公開第2006/007756号は、農業用精油マイクロカプセル配合物およびその使用を開示しており、該製剤は、同様に界面重合によって調製され、揮発性精油および非揮発性担体の組み合わせを含む。該マイクロカプセルは、任意選択で添加物および昆虫成長調整剤(IGR)などのその他の活性薬剤を含んでもよい精油液体コアであった。
米国特許第8,753,676号は、マイクロカプセル化精油の新規調製方法を開示している。精油を含有するマイクロカプセルまたはそれを含有する配合物は種々の非農業用途に使用してよい。
活性成分を織物材料中に組み込むことは、例えば、ウェットタオルおよびいわゆるスクラッチアンドスニフステッカーなどで、当該技術分野において既知である。
欧州特許第0393289号は、保持基材に実質的に非接着性の乾燥粉末形態の非水溶性液体マイクロカプセル化粒子を開示している。該生成物の製造方法は、カプセル化粒子を懸濁剤および湿潤剤と接触させてスラリーを調製し、該スラリーを保持基材に適用し、適用されたスラリーから湿潤剤を蒸発させて、それにより、マイクロカプセル化液体生成物を調製することを含む。
国際公開第2007/036710号は、マイクロカプセル化殺虫剤処理織物および該織物を少なくとも1種のマイクロカプセル化殺虫剤および少なくとも1種の高分子結合剤を含む組成物で処理する方法を開示している。コーティングまたは部分的にコーティングされた織物は、たとえ繰り返して洗浄した後でも、織物表面上に昆虫、特に蚊を殺すまたは撃退するのに十分な量のマイクロカプセル化殺虫剤を維持する。織物は、マラリアなどの昆虫伝染疾患から保護するために、ネット、衣類、などに形成することができる。
環境上有害でない、低コストの、収穫後の作物などの作物を処理して、輸送および貯蔵中のそれらの腐敗を抑制するための手段に対する必要性が残されている。
本発明は、精油を含有するマイクロカプセルを組み込んだ、埋め込んだまたは付着させた不織布を提供する。好都合にも、精油はマイクロカプセルから所定の期間にわたり放出され、それにより、精油を放出する織物の近傍で、殺虫、殺真菌、静真菌、腐敗遅延作用またはその他の所望の作用を提供する。したがって、本発明は、マイクロカプセル化精油を伴った織物を含む。本明細書においては、これを、材料、複合材料または複合物品と称する。
本発明の態様は、収穫後の作物を含む作物の保存のために織物中に組み込まれた、防虫剤、殺真菌剤、静真菌剤、殺菌剤、静菌剤、腐敗遅延剤およびその他の活性薬剤に関する。織物は、マイクロカプセル化精油を組み込んだおよび/または精油を封入した不織布である。織物中のカプセル化精油の濃度は、0.1gのカプセル化精油/m2の織物〜20gのカプセル化精油/m2の織物の範囲である。
収穫後の作物の輸送および貯蔵は、よく知られた課題である。消費者に届く前の作物の腐敗は、よくあることであり、腐敗の防止(例えば、冷蔵機での輸送)ならびに廃物による損失に伴う費用は、かなり大きい。一般的解決策は、作物の合成化学薬品による処理である。しかし、このような薬剤は、ヒトの健康および環境に有害であることが多い。
したがって、本発明は、作物を処理して、輸送および貯蔵中のそれらの腐敗を抑制するための有害でない、低コストの手段を提供する。本明細書で開示のマイクロカプセル化精油を組み込んだ織物は、収穫後の作物を含む作物の保存に好適する。
好都合にも、マイクロカプセルは、織物からの制御放出プロファイルを有し、これにより、精油が、長期間にわたる防虫剤、殺菌剤、静菌剤、殺真菌剤、静真菌剤および/または腐敗遅延剤として保証される。さらに、精油は、冷却環境の低温、ならびに熱帯気候の高温を含む、広範囲の温度で織物から放出させることができる。好都合にも、織物が室温あるいはそれより高い温度に置かれる場合に、最適放出プロファイルが達成され、織物を、熱帯性気候の国々または地域における作物の輸送および貯蔵に特に好適なものにし、また、輸送中の冷却の必要性をなくし得る。さらに、織物からのカプセル化精油の有利な放出プロファイルに起因して、少量の精油しか必要でなくなる。すなわち、本明細書で開示の精油含有織物は、収穫後の作物の輸送および貯蔵に対するコスト的に有効な解決策を提供する。
重要なのは、カプセル化精油を含有する織物は、乾燥状態であることであり、これは、作物の腐敗を避けるために必須である。乾燥しているために、織物を作物のまわりに巻き付ける、または作物容器に入れてもよく、従って、作物に配合物を直接噴霧する必要性をなくし得る。さらに、織物材料ならびにマイクロカプセルは、非毒性で、一般に安全と認められ(GRAS)、環境に優しく、それにより、毒性および有害な環境影響を減らせる。
いくつかの実施形態では、収穫後の作物を含む作物を保存するための複合材料が提供され、該複合材料はカプセル化精油を非共有結合で組み込んだ不織布を含み、該精油は、防虫、殺真菌、静真菌、殺菌、静菌、および/または腐敗遅延作用から選択される作用を有し、カプセル化精油は不織布中に埋め込まれるかまたはそれに付着し、該複合材料の含水量は10%未満である。いくつかの実施形態では、織物中のカプセル化精油の濃度は、0.01gのカプセル化精油/m2の織物〜10gのカプセル化精油/m2の織物の範囲であり、前記不織布は、作物に対し、防虫、殺真菌、静真菌、殺菌、静菌および/または腐敗遅延作用を発揮する。
いくつかの実施形態では、材料は、不織布に組み込まれたマイクロカプセル化精油の使用開始後、数日間、数週間または数ヶ月間の期間にわたり、防虫、殺真菌、静真菌、殺菌、静菌および/または腐敗遅延作用を発揮する。いくつかの特定の実施形態では、材料は、不織布に組み込まれたカプセル化精油の使用開始後、少なくとも2週間にわたり、防虫、殺真菌、静真菌、殺菌、静菌および/または腐敗遅延の作用を発揮する。いくつかの実施形態では、材料は、パッケージを開封するまで、カプセル化精油(単一または複数)の蒸発または放出を防ぐ密封容器中に貯蔵される。
いくつかの実施形態では、織物中のカプセル化精油の濃度は、0.05gのカプセル化精油/m2の織物〜10gのカプセル化精油/m2の織物の範囲である。いくつかの実施形態では、織物中のカプセル化精油の濃度は、0.05gのカプセル化精油/m2の織物〜1gのカプセル化精油/m2の織物の範囲である。
いくつかの実施形態では、材料は4〜35℃の範囲の温度で貯蔵される作物の保存に好適する。いくつかの実施形態では、材料は15〜35℃の範囲の温度で貯蔵される作物の保存に好適する。
いくつかの実施形態では、材料は乾燥しており、10重量パーセント未満の含水量を有する。いくつかの実施形態では、材料は、5重量パーセント未満の含水量を有する。いくつかの実施形態では、材料は、3重量パーセント未満の含水量を有する。いくつかの実施形態では、材料は、1重量パーセント未満の含水量を有する。
いくつかの実施形態では、カプセル化精油はマイクロカプセル化される。いくつかの実施形態では、マイクロカプセル化精油を含む懸濁液中に不織布を浸漬することにより、マイクロカプセルが不織布に組み込まれる。いくつかの実施形態では、不織布上にマイクロカプセル化精油を噴霧することにより、マイクロカプセルが不織布に組み込まれる。いくつかの実施形態では、マイクロカプセルは、ポリ尿素、ポリウレタンまたは両親媒性シェルを含む。
いくつかの実施形態では、精油は、アンゲリカ油、アニス油、メボウキ油、ベイ油、ベルガモット油、ボワドローズ油、カレンデュラ油、カナンガ油、カラウェー油、カルダモン油、セダー油、セダーウッド油、ヒノキ油、カモミール油、ケイ皮油、シトロネラ油、サッサフラス油、チョウジ油、コパイババルサム油、コリアンダー油、クメン油、ジラ油、ユーカリ油、ウイキョウ油、ニンニク油、ゲラニウム油、ジンジャー油、グレープフルーツ油、グアヤクウッド油、ヒバ油、芳しょう脳油、イリス油、ハッカ油、ジャスミン油、ラベンダー油、ローレルリーフ油、レモン油、レモングラス油、ライム油、リナロエ油、クロモジ油、マンダリン油、カラシ油、ネロリ油、オニオン油、オレンジ油、オレガノ油、パルマローザ油、オランダセリ油、パッチュリ油、杏仁油、ペニローヤル油、胡椒油、ペパーミント油、エゴマ油、ペルーバルサム油、プチグレン油、松葉油、ばら油、ローズマリー油、ビャクダン油、スペアミント油、スターアニス油、マンジュギク油、茶木油、茶油、サイム油、トルーバルサム油、ツベローズ油、ウコン油、ベチバー油、セイヨウハッカ油、ホワイトミクロメリア油、ウィンターグリーン油、これらの組み合わせおよび/または誘導体からなる群から選択される。
特定の実施形態では、精油はオレガノ油を含む。特定の実施形態では、精油はカラシ油を含む。いくつかの実施形態では、精油はシトロネラ油を含む。
いくつかの実施形態では、誘導体は、アリルイソチオシアネート、アルファテルピネオール、アミルケイヒアルデヒド、アニスアルデヒド、ベンジルアルコール、酢酸ベンジル、ケイヒアルデヒド、ケイヒアルコール、カルバクロール、カルベオール、カルボン、シトラール、シトロネラール、シトロネロール、ユーカリプトール(シネオール)、オイゲノール、イソオイゲノール、ガラクソリド、ゲラニオール、グアイアコール、ヘキサナール、イオノン、d−リモネン、メントール、アントラニル酸メチル、メチルイオノン、サリチル酸メチル、α−フェランドレン、ペニーロイヤル油、ペリルアルデヒド、1−または2−フェニルエチルアルコール、1−または2−フェニルエチルプロピオネート、ピペロナール、酢酸ピペロニル、ピペロニルアルコール、D−プレゴン、テルピネン−4−オール、酢酸テルピニル、4−tert−ブチルシクロヘキシルアセテート、チモール、trans−アネトール、バニリン、エチルバニリン、およびこれらの任意の組み合わせからなる群から選択される。
いくつかの実施形態では、材料は不揮発性油をさらに含む。いくつかの実施形態では、不揮発性油は、綿実油、ニーム油、ヒマシ油、除虫菊油、ゴマ油、これらの組み合わせおよび/または誘導体からなる群から選択される。
いくつかの実施形態では、不揮発性油はカプセル化されない。いくつかの実施形態では、不揮発性油は精油と共カプセル化される。いくつかの実施形態では、不揮発性油は精油とは別にカプセル化される。
いくつかの実施形態では、材料は天然防腐剤をさらに含む。いくつかの実施形態では、カプセル化精油それ自体が、防腐剤として機能する。
いくつかの実施形態では、材料は合成防腐剤を欠いている。いくつかの実施形態では、材料は結合剤を欠いている。いくつかの実施形態では、材料は界面活性剤を欠いている。いくつかの実施形態では、材料は合成活性成分を欠いている。
いくつかの実施形態では、材料は再使用可能である。いくつかの実施形態では、材料は生分解性である。
いくつかの実施形態では、マイクロカプセル化材料は、外側コーティング層をさらに含む。いくつかの実施形態では、コーティング層はワックスである。
いくつかの実施形態では、作物の褐変を抑制するための複合材料を提供し、該材料は、カプセル化カラシ油を非共有結合で組み込んだ不織布を含み、カラシ油は作物に対する抗褐変作用を有し、該材料の含水量は10%未満である。いくつかの実施形態では、織物中のカプセル化カラシ油の濃度は、0.1gのカプセル化カラシ油/m2の織物〜20gのカプセル化カラシ油/m2の織物の範囲、0.05gのカプセル化カラシ油/m2の織物〜10gのカプセル化カラシ油/m2の織物の範囲または0.01gのカプセル化カラシ油/m2の織物〜1gのカプセル化カラシ油/m2の織物の範囲である。
いくつかの実施形態では、材料は乾燥しており、10重量パーセント未満の含水量を有する。いくつかの実施形態では、材料は、5重量パーセント未満の含水量を有する。いくつかの実施形態では、材料は、3重量パーセント未満の含水量を有する。いくつかの実施形態では、材料は、1重量パーセント未満の含水量を有する。
いくつかの実施形態では、作物の褐変を抑制するための方法を提供し、該方法は、マイクロカプセル化カラシ油を組み込んだ不織布に作物を暴露し、それにより、作物の酵素的褐変を抑制することを含む。
いくつかの実施形態では、作物は、ポリフェノールオキシダーゼの存在に起因して褐変を受けやすい。いくつかの実施形態では、作物はレタスである。
いくつかの実施形態では、作物をマイクロカプセル化カラシ油を組み込んだ不織布を含む複合材料に暴露することは、複合材料を中に含む容器に作物を貯蔵することを含む。
本発明のさらなる実施形態、機構、利点および適用性の全範囲は、以降で示される詳細説明および図から明らかになろう。しかし、詳細な説明は、本発明の好ましい実施形態を示してはいるが、実例として与えられているにすぎず、この詳細な説明から、本発明の趣旨および範囲内で様々な変更および修正が当業者には明らかであることは理解されたい。
以下の記述において、本開示の種々の態様が説明される。本開示の様々な態様の理解を可能とするために、説明を目的として、具体的な構成および詳細が記述される。しかし、本明細書に提示される具体的詳細がなくても本開示を実施し得ることも、当業者には明らかであろう。さらに、本開示を不明瞭にしないように、よく知られた特徴が除外または簡略化される場合もある。さらに、開示実施形態のいずれか1つまたは複数の任意の組み合わせも、本開示の範囲内で適用可能であることを明確に理解されたい。
いくつかの実施形態では、作物の保存のための複合材料、すなわち、不織布に組み込まれたカプセル化精油を含む不織布を含む材料が提供される。いくつかの実施形態では、材料は、土壌および/または圃場を処理するためのものであってよい。
いくつかの実施形態では、材料は、防虫性、殺虫性、殺真菌性、静真菌性、殺線虫性、除草性、殺菌性、静菌性、腐敗遅延性またはこれらの特性の組み合わせを有し得る。それぞれの可能な形態は、別々の実施形態となる。
本明細書で使用される場合、「精油」という用語は、植物の芳香化合物を含む濃縮疎水性液体を意味する。油は、それが抽出元の植物の特徴的な芳香を含むという意味で不可欠である。精油は揮発性で、室温で蒸発する。
適切な精油の非限定的例には、アンゲリカ油、アニス油、メボウキ油、ベイ油、ベルガモット油、ボワドローズ油、カレンデュラ油、カナンガ油、カラウェー油、カルダモン油、セダー油、セダーウッド油、ヒノキ油、カモミール油、ケイ皮油、シトロネラ油、サッサフラス油、チョウジ油、コパイババルサム油、コリアンダー油、クメン油、ジラ油、ユーカリ油、ウイキョウ油、ニンニク油、ゲラニウム油、ジンジャー油、グレープフルーツ油、グアヤクウッド油、ヒバ油、樟脳油、イリス油、ハッカ油、ジャスミン油、ラベンダー油、ローレルリーフ油、レモン油、レモングラス油、ライム油、リナロエ油、クロモジ油、マンダリン油、カラシ油、ネロリ油、オニオン油、オレンジ油、オレガノ油、パルマローザ油、オランダセリ油、パッチュリ油、杏仁油、ペニローヤル油、胡椒油、ペパーミント油、エゴマ油、ペルーバルサム油、プチグレン油、松葉油、ばら油、ローズマリー油、ビャクダン油、スペアミント油、スターアニス油、マンジュギク油、茶木油、茶油、サイム油、トルーバルサム油、ツベローズ油、ウコン油、ベチバー油、セイヨウハッカ油、ホワイトミクロメリア油、ウィンターグリーン油、これらの任意の組み合わせが挙げられる。それぞれの可能な形態は、別々の実施形態となる。
特定の実施形態では、精油はオレガノ油である。特定の実施形態では、精油はカラシ油である。特定の実施形態では、精油は茶木油である。
本明細書で使用される場合、「不織布」という用語は、長繊維から作られ、化学的、機械的、熱または溶媒処理により互いに結合され、織ることも、編むこともされていない材料を意味する。典型的には、織物は、別々の繊維、融解プラスチックまたはプラスチックフィルムから直接作られた平坦シートまたは房を付けた多孔性シートである。いくつかの実施形態では、不織布は、少なくとも部分的に、再生された織物および/または油由来ポリマー材料から作られもよい。いくつかの実施形態では、再生織物は、裁断、顆粒化および小さいペレットに成形されてよく、これらはその後、重合、融解され、新しい単線維に紡糸されて新しい織物が作られる。いくつかの実施形態では、不織布は、使用後に再生されてよい。いくつかの実施形態では、織物は再使用可能である。織物の再使用は、マイクロカプセル化精油の織物内への再埋め込みが必要な場合がある。いくつかの実施形態では、織物は生分解性である。いくつかの実施形態では、不織布はポリプロピレン不織布である。いくつかの実施形態では、不織布は、綿、レーヨン、ウール、ポリアミド、ポリオレフィン、ポリエステルまたはこれらの任意の組み合わせを含む。それぞれの可能な形態は、別々の実施形態となる。
いくつかの実施形態では、マイクロカプセルを、それを適用する織物の表面に吸着および/または付着させて、その表面上に維持し得る。
代替実施形態では、カプセル化精油が織物に封入され、それにより、精油および織物のまわりにポリマーの外皮が形成される。いくつかの実施形態では、不織布への精油の封入によりカプセル化精油が不織布に組み込まれる。
いくつかの実施形態では、カプセル化精油はマイクロカプセル化されてよい。本明細書で使用される場合、「マイクロカプセル化」という用語は、シェルおよびコア構造、すなわち、一時的に封入した精油などの物質を含むコアのまわりの固相シェルを有するマイクロカプセルを意味する。いくつかの実施形態では、用語の「マイクロカプセル」は、0.05〜250ミクロン、0.1〜150ミクロン、1〜100ミクロン、10〜100ミクロン、20〜100ミクロンまたは0.05〜250内の任意の他の範囲の平均サイズを有するマイクロカプセルを意味する。それぞれの可能な形態は、別々の実施形態となる。
いくつかの実施形態では、マイクロカプセルは、10〜20、20〜30、30〜40、40〜50、50〜60、60〜70、70〜80、80〜90、90〜95重量パーセントの範囲または10〜95パーセント内の任意の他の適切な重量パーセントの範囲の精油を含む。それぞれの可能な形態は、別々の実施形態となる。マイクロカプセルは、20重量パーセント超の精油を含むのが好ましい。マイクロカプセルの残りの部分は、封入シェルおよび添加物から構成されてよい。
いくつかの実施形態では、封入シェルには、ポリ尿素、ポリウレタン、多価性の塩形のアルカン酸または任意の他の適切なポリマーが含まれる。いくつかの実施形態では、カプセルは、蒸発を遅らせるか、またはカプセル化精油の酸化を防ぐ。いくつかの実施形態ではカプセルは徐放特性を有する。本明細書で使用される場合、「徐放」という用語は、特定の期間にわたり一定の精油濃度を維持するための、所定の速度での精油の放出を意味する。例えば、精油は、カプセル化精油の、15%、10%、5%、1%、0.5%、0.1%または0.05%のマイクロカプセルからの毎日の初期放出を与える速度で放出されてよい。それぞれの可能な形態は、別々の実施形態となる。いくつかの実施形態では、放出速度は、温度および/または湿度依存性であり得、高温(例えば、25℃超)および高湿度(例えば、40%超)でより高い放出速度を与え得る。
いくつかの実施形態では、織物は、例えば、2種、3種、4種またはそれ以上のカプセル化精油などの2種以上のカプセル化精油を含んでよい。それぞれの可能な形態は、別々の実施形態となる。いくつかの実施形態では、2種以上のカプセル化精油が共カプセル化されてよい。いくつかの実施形態では、2種以上のカプセル化精油が別々にカプセル化されてよい。
いくつかの実施形態では、カプセル化有効成分は精油の誘導体である。精油誘導体はカプセル化精油それ自体の代替物として、またはそれに加えて使用してよい。精油誘導体は、それが由来する精油とは異なる精油と一緒にカプセル化してよいことがさらに理解されよう。
精油誘導体の非限定的例には、アリルイソチオシアネート、アルファテルピネオール、アミルケイヒアルデヒド、アニスアルデヒド、ベンジルアルコール、酢酸ベンジル、ケイヒアルデヒド、ケイヒアルコール、カルバクロール、カルベオール、カルボン、シトラール、シトロネラール、シトロネロール、ユーカリプトール(シネオール)、オイゲノール、イソオイゲノール、ガラクソリド、ゲラニオール、グアイアコール、ヘキサナール、イオノン、d−リモネン、メントール、アントラニル酸メチル、メチルイオノン、サリチル酸メチル、α−フェランドレン、ペリルアルデヒド、フェニルエチルアルコール、2−フェニルエチルプロピオネート、ピペロナール、酢酸ピペロニル、ピペロニルアルコール、D−プレゴン、テルピネン−4−オール、酢酸テルピニル、4−tert−ブチルシクロヘキシルアセテート、チモール、trans−アネトール、バニリン、エチルバニリン、またはこれらの任意の組み合わせからが挙げられる。それぞれの可能な形態は、別々の実施形態となる。いくつかの実施形態では、精油誘導体は合成誘導体であってよい。それぞれの可能な形態は、別々の実施形態となる。
いくつかの実施形態では、織物は不揮発性油をさらに含んでよい。いくつかの実施形態では、不揮発性油は精油と共カプセル化されてよい。いくつかの実施形態では、不揮発性油は精油とは別々にカプセル化されてよい。いくつかの実施形態では、不揮発性油はカプセル化されなくてもよい。
本明細書で使用される場合、「不揮発性油」という用語は、植物から抽出された不揮発性油を意味する。不揮発性油は、同一温度で揮発性油より低い蒸気圧を有し、したがって、室温(通常、20〜30℃の範囲の周囲温度を指す)で蒸発しない。不揮発性油の非限定的例には、綿実油、ニーム油、ヒマシ油、除虫菊油またはこれらの組み合わせが挙げられる。それぞれの可能な形態は、別々の実施形態となる。
本明細書で使用される場合、「収穫後」という用語は、作物の貯蔵および輸送を含む、収穫直後の作物生産の段階を意味する。
本明細書で使用される場合、作物に関する「保存」という用語は、作物の収穫と腐敗の開始との間の経過時間の長さの延長を意味する。したがって、作物の保存は、貯蔵寿命、すなわち、使用または消費に適さなくなることなく、貯蔵可能な時間の長さを延長することが理解されよう。
本明細書で使用される場合、「作物」という用語は、食糧、衣類、家畜の飼料、バイオ燃料、医薬品、またはその他の用途のために収穫される任意の栽培品種を意味する。それぞれの可能な形態は、別々の実施形態となる。いくつかの実施形態では、作物は食用である。織物での処理に好適する食用作物の非限定的例には、ブドウ、レタス、胡椒、サクランボ、イチゴ、タマネギ、ハーブ、リンゴ、セイヨウナシ、メロン、アボカド、柑橘類、などが挙げられる。
いくつかの実施形態では、織物は収穫前作物の栽培中の使用に好適する。追加してまたは代わりに、織物は収穫後作物の貯蔵中の使用に好適する。いくつかの実施形態では、織物は、例えば、織物を所望の領域上に広げることにより、土壌、圃場、未開墾地、樹木、などの処理に好適する。いくつかの実施形態では、マイクロカプセルを含む織物に対する作物の暴露により、作物の貯蔵寿命が、少なくとも10%、20%、30%、40%、50%、60%、70%、100%、200%、300%またはそれ超だけ伸びる。それぞれの可能な形態は、別々の実施形態となる。
いくつかの実施形態では、織物はパッケージ内にまたは密封外皮内に収容され、その開口前に精油の蒸発を防ぎ得る。いくつかの実施形態では、織物は使用前に真空パックしてよい。
いくつかの実施形態では、織物内のカプセル化精油の濃度は、0.01〜50gのカプセル化精油/m2、0.1〜40gのカプセル化精油/m2、0.25〜30gのカプセル化精油/m2の範囲、0.5〜25gのカプセル化精油/m2の範囲、1〜20gのカプセル化精油/m2の範囲、1〜10gのカプセル化精油/m2の範囲、0.1〜10gのカプセル化精油/m2の範囲、0.1〜1gのカプセル化精油/m2の範囲または0.01〜50gのカプセル化精油/m2の範囲内のその他の任意の適切な範囲である。それぞれの可能な形態は、別々の実施形態となる。織物内の精油の濃度は、各種方法によって決定することができることは理解されよう。例えば、精油は、織物をメタノール中に入れ、超音波処理して織物に付着したマイクロカプセルを破壊し、精油をメタノール中に放出させることにより織物から抽出してよい。その後、従来のHPLCまたはガスクロマトグラフィー(GC)法を使って、精油含量を決定することができる。
いくつかの実施形態では、カプセル化精油を組み込んだ不織布は、作物に対し、防虫、殺真菌、静真菌、殺菌、静菌および/または腐敗遅延作用を発揮する。それぞれの可能な形態は、別々の実施形態となる。いくつかの実施形態では、カプセル化精油含有不織布の防虫、殺真菌、静真菌、殺菌、静菌および/または腐敗遅延作用は、カプセル化精油の不織布への組み込み後、および/または織物含有パッケージの開口および/または開封後、少なくとも1週間、少なくとも2週間、少なくとも1ヶ月間、少なくとも2ヶ月間、少なくとも6ヶ月間、または少なくとも1年間、持続する。それぞれの可能な形態は、別々の実施形態となる。
いくつかの実施形態では、カプセル化精油を組み込んだ不織布は、作物、土壌または圃場の処理に使用してよい。それぞれの可能な形態は、別々の実施形態となる。いくつかの実施形態では、カプセル化精油を組み込んだ不織布は、作物、土壌および/または圃場に対し、それらの近傍に配置した場合、防虫、殺虫、殺線虫、除草、殺真菌、静真菌、殺菌、静菌および/または腐敗遅延作用を発揮し得る。それぞれの可能な形態は、別々の実施形態となる。
いくつかの実施形態では、カプセル化精油含有不織布は、10℃〜45℃、15℃〜35℃、20℃〜30℃の範囲または4℃を超えるおよび/または50℃未満の任意のその他の適切な温度、例えば、10℃〜45℃内の任意の範囲の温度で作物上に、または作物の近くに置かれた場合、最適効力を有する。それぞれの可能な形態は、別々の実施形態となる。
いくつかの実施形態では、カプセル化精油含有不織布は、実質的に水を欠いている。種々の実施形態では、カプセル化精油含有不織布は、織物の20重量%未満の含水量、織物の10重量%未満の含水量、織物の5重量%未満の含水量、織物の4重量%未満の含水量、織物の3重量%未満の含水量、織物の2重量%未満の含水量、織物の1重量%未満の含水量、織物の0.5重量%未満の含水量を有する。それぞれの可能な形態は、別々の実施形態となる。
いくつかの実施形態では、織物は界面活性剤および/または共界面活性剤を欠いていてよい。
いくつかの実施形態では、カプセル化精油は不織布に組み込まれていてよい。いくつかの実施形態では、用語の「〜に組み込まれた」は、精油含有マイクロカプセルを不織布に非共有結合で付着させる、精油含有マイクロカプセルを非共有結合で不織布の繊維内に埋め込むまたはマイクロカプセルの不織布への任意のその他の方法により付着させること意味する。いくつかの実施形態では、精油を、不織布上におよび/またはその内部に封入して、それにより、精油および/または織物の周りに封入外皮を形成してよい。油を織物上に封入するための非制限的技術には、1)織物を油中に浸漬し、その後、油に浸漬された織物をポリマーまたはワックス状の材料でコーティングする方法、2)織物を油の溶液もしくは混合物または融解ポリマーもしくはワックス中に浸漬し、その後、これを織物上で乾燥する方法、3)選択肢2と同様であるが、しかし、溶液がポリマーまたはワックスおよび油を溶解した溶液から作成され、溶媒が蒸発すると、織物が油含有ポリマーまたはワックスでコーティングされる方法、4)油とポリマーの溶液または混合物を電界紡糸し、これから織物を作製する方法が挙げられる。
いくつかの実施形態では、織物は、限定されないが、エチルビニルアセテートコポリマーなどの結合剤を欠いている。
マイクロカプセル化精油を織物中に組み込む方法の非限定的例には、不織布をカプセル化精油を含む懸濁液中に浸漬する方法、カプセル化精油を不織布上に噴霧する方法または任意のその他のマイクロカプセルを織物に付着させる適切な方法が挙げられる。それぞれの可能な形態は、別々の実施形態となる。あるいは、基本的に上述のように、最初に精油のマイクロカプセル化をしないで、精油を織物に直接封入し、それにより、精油および織物の周りに封入外皮を形成してもよい。
いくつかの実施形態では、マイクロカプセルは、限定されないが、ワックス、脂肪酸、多糖または低融点ポリマーなどによる、少なくとも1つの外側コーティングを含んでよい。それぞれの可能な形態は、別々の実施形態となる。外側封入層は、マイクロカプセルからのカプセル化精油の放出速度を遅らせ得ることは理解されよう。さらに、マイクロカプセルは、2つ以上のコーティング層、例えば、2、3、4またはそれを超えるコーティング層によりコーティングされてもよいことも理解されよう。それぞれの可能な形態は、別々の実施形態となる。また、コーティング層は同じであっても(例えば、2層の蜜蝋)、または異なっていても(例えば、蜜蝋の1層およびパラフィンの別の層)よいことも理解されよう。
追加でまたは代わりに、カプセル化精油含有不織布は、限定されないが、ワックス層、脂肪酸層または低融点ポリマー層などの外層を含んでもよい。外層は、織物からの精油の蒸発を遅らせ得ることは理解されよう。さらに、織物は、2つ以上のコーティング層、例えば、2、3、4またはそれを超えるコーティング層によりコーティングされてもよいことも理解されよう。それぞれの可能な形態は、別々の実施形態となる。また、コーティング層は同じであっても(例えば、2層の蜜蝋)、または異なっていても(例えば、蜜蝋の1層およびパラフィンの別の層)よいことも理解されよう。
本明細書で使用される場合、「ワックス」という用語は、周囲温度近傍で展性のある化学化合物を意味する。適切な蝋の非限定的例には、蜜蝋、パラフィン、ラノリンカルナウバ蝋、キャンデリラワックス、オーリクリー蝋およびこれらの組み合わせが挙げられる。それぞれの可能な形態は、別々の実施形態となる。
いくつかの実施形態では、カプセル化精油含有不織布は、自己保存性であってよい。本明細書で使用される場合、「自己保存性織物」という用語は、その防虫性、殺真菌性、静真菌性、殺菌性、静菌性および/または腐敗遅延性に加えて、またはそれらの特性に代わりに、防腐剤としての役割を果たし得る、精油を含む織物を意味する。防腐剤としての役割を果たす精油の例には、ローズマリー油、ニーム油、カラウェー油、ケイ皮油、チョウジ油、クメン油、ユーカリ油、ラベンダー油、レモン油、レモングラス油、カラシ油、ばら油、セージ油、ビャクダン油、サイム油またはこれらの組み合わせが挙げられるが、これらに限定されない。それぞれの可能な形態は、別々の実施形態となる。いくつかの実施形態では、カプセル化精油含有不織布は、精油ではない、ヒマシ油、蜂蜜、ミツバチプロポリス、レシチン、グレープフルーツ種子抽出物、またはこれらの組み合わせなどの天然防腐剤を含んでよい。それぞれの可能な形態は、別々の実施形態となる。いくつかの実施形態では、天然防腐剤(精油でもそうでなくても)は、精油と同時カプセル化されても、別々にカプセル化されても、またはカプセル化されなくてもよい。それぞれの可能な形態は、別々の実施形態となる。いくつかの実施形態では、カプセル化精油含有不織布は、合成防腐剤を欠いていてよい。
いくつかの実施形態では、織物、織物に組み込まれたカプセル化材料および/またはマイクロカプセルは、酸化防止剤を含んでよい。
有利な実施形態では、生成物は、合成活性成分を欠いている。代替実施形態では、精油は、精油ではない追加の活性薬剤と共カプセル化されてよい。追加の薬剤の非限定的例には、防虫剤、殺真菌剤、静真菌剤、殺菌剤、静菌剤および/または腐敗遅延剤またはこれらの組み合わせが挙げられる。それぞれの可能な形態は、別々の実施形態となる。追加でまたは代わりに、さらなる活性薬剤は、殺虫剤、駆除剤、殺線虫剤、除草剤、腐敗遅延剤またはこれらの組み合わせであってよい。それぞれの可能な形態は、別々の実施形態となる。追加でまたは代わりに、さらなる薬剤は、別々にカプセル化しても、またはカプセル化しなくてもよい。したがって、本明細書で開示の不織布は、それに組み込まれたカプセル化揮発性精油、および揮発性精油と共カプセル化しても、別々にカプセル化しても、またはカプセル化しなくてよい、追加の薬剤を有してよい。
適切な薬剤の非限定的例には、カルバメート、トリアジン、トリアゾール、ウラシル誘導体、有機リン酸エステル、ジニトロアニリン、アシルアラニン、ピレスロイド、有機塩素、カルボフラン、アジンホスメチル、スルフェントラゾン、カルフェントラゾンエチル、シペルメトリン、シロマジン、β−シフルトリン、エンドスルファン、ホスメット、クロロブロムロン、クロロクスロン、クロロトルロン、フルオメツロン、メトブロムロン、ネホシド、チアザフルロン、テフルベンズロン、ヘキサフルムロン、ジフルベンズロン、フルフェノクスロン、ルフェヌロン、クロルフルアズロン、ジメタクロル、メトラクロール、プレチラクロール、2−クロロ−n−(1−メチル−2−メトキシエチル)−アセト−2,6−キシリジド、イミダクロプリド、アラクロール、ブタクロール、プロパクロール、ジメテナミド、ビフェノックス、4−(4−ペンチン−1−イルオキシ)ジフェニルエーテル、アシフルオルフェン、オキシフルオルフェン、フルオログリコフェンエチル、フォメサフェン、シス,トランス−(+)−2−エチル−5−(4−フェノキシフェノキシメチル)−1,3−ジオキソラン、フルアジホップブチル、ハロキシホップメチル、ハロキシホップ−(2−エトキシエチル)、エンドスルファン、フルオロトピック、フェノクサプロップエチル、キザロホップエチル、プロパキザホップ、ジクロホップメチル、ブトラリン、エタルフルラリン、フルクロラリン、イソプロパリン、ペンディメタリン、プロフルラリン、トリフルラリン、アクララニンフララキシル、メタラキシル、ベンゾイルプロペチル、フラムプロップメチル、ジフェノコナゾール、エタコナゾール、プロピコナゾール、1,2−(2,4−ジクロロフェニル)ペント−1−イル−1h−1,2,4−トリアゾール、トリアジメホン、ジオキサカルブ、フラチオカルブ、アルジカルブ、ベノミル、2−sec−ブチルフェニルメチルカルバメート、エチオフェンカルブ、フェノキシカルブ、イソプロカルブ、プロポクサー、カルベタミド、ブチレート、ジ−アラット、eptc、モリネート、チオベンカルブ、トリアレート、ベルノレート、ピペロホス、アニロホス、ブタミホス、アザメチホス、クロルフェンビンホス、ジクロルボス、ダイアジノン、メチダチオン、アジンホスエチル、アジンホスメチル、クロルピリホス、クロロチオホス、クロトキシホス、シアノホス、デメトン、ジアリホス、ジメトエート、ジスルホトン、エトリムホス、ファムフール、フルスルフォチオン、フルチオン、ホノホス、ホルモチオン、ヘプテノホス、イソフェンホス、イソキサチオン、マラチオン、メホスホラン、メビンホス、ナレド、オキシデメトンメチル、オキシデプロホス、パラチオン、ホキシム、ピリミホスメチル、プロフェノホス、プロパホス、プロペタンホス、プロチオホス、キナルホス、スルプロホス、フェメホス、テルブホス、トリアゾホス、トリクロロネート、フェナミホス、イサゾホス、s−ベンジル−o,o−ジイソプロピルホスホロチオエート、エジンホス、ピラゾホスおよびこれらの組み合わせが挙げられる。
いくつかの実施形態では、追加の薬剤が最小推奨濃度未満の濃度で添加される。本明細書で使用される場合、「最小推奨濃度」という用語は、単独で使用した場合に、防虫、殺虫、病虫害防除、殺真菌、静真菌、殺菌、静菌および/または腐敗遅延作用を得るために必要な薬剤の最小濃度を意味する。
いくつかの実施形態では、精油は、昆虫成長調整剤(IGR)と共カプセル化されてもよい。追加でまたは代わりに、IGRは、別々にカプセル化しても、またはカプセル化しなくてもよい。したがって、本明細書で開示の不織布は、それに組み込まれたマイクロカプセル化揮発性精油およびIGRを有してもよく、IGRは揮発性精油と共カプセル化しても、別々にカプセル化しても、またはカプセル化しなくてよいことは理解されよう。それぞれの可能な形態は、別々の実施形態となる。いくつかの実施形態では、精油およびIGRは、織物に直接封入して、それにより、精油、IGRおよび織物のまわりに封入外皮を形成してよい。
適切なIGRの非限定的例には、アザジラクチン、ノバルロン、ヒドロプレン、メソプレン、ピリプロキシフェン、トリフルムロンおよびこれらの組み合わせが挙げられる。それぞれの可能な形態は、別々の実施形態となる。
いくつかの実施形態では、収穫後の作物を含む作物の保存用材料を製造する方法が提供される。いくつかの実施形態では、材料は、カプセル化精油を非共有結合で組み込んだ不織布を含み、精油は、防虫、殺真菌、静真菌、殺菌、静菌および/または腐敗遅延作用またはこれらの任意の組み合わせから選択される作用を有する。それぞれの可能な形態は、別々の実施形態となる。
いくつかの実施形態では、カプセル化精油はマイクロカプセル化される。
いくつかの実施形態では、カプセル化は、織物上で実施される重合プロセスにより形成され得る。例えば、不織布は、重合反応を触媒する前に、モノマーを含む精油中に浸漬してよい。いくつかの実施形態では、精油(および任意の追加の成分)のマイクロカプセル化は、別々に行って、その後、予め形成されたマイクロカプセルを含む溶液中に織物を浸漬することにより、またはマイクロカプセルを含む溶液もしくは粉末を織布上に噴霧することにより、マイクロカプセルを織物に付着させてよい。それぞれの可能な形態は、別々の実施形態となる。
マイクロカプセルおよび/またはカプセル化は、任意の好適な重合反応を使って形成してよい(織物に直接または別々に)ことは理解されよう。カプセル化精油を形成する適切なプロセスの非限定的例が本明細書で以下に開示される。
いくつかの実施形態では、マイクロカプセルは、精油にジまたはポリイソシアネートを溶解し、得られた混合物を、ジもしくはポリアミンおよび/またはジもしくはポリヒドロキシ化合物を含む水溶液中に乳化させて、界面重合により精油のカプセル化を行うことにより調製し得る。このプロセスにより、精油のまわりにポリ尿素および/またはポリウレタンフィルムを有するマイクロカプセルが形成される。
いくつかの実施形態では、マイクロカプセルは、(a)少なくとも1種のアルカン酸を、少なくとも1種の精油を含む水に不混和性の液体と混合し、それにより水に不混和性の混合物を得ること、(b)ステップ(a)の水に不混和性の混合物を水性の塩基性溶液と混合し、懸濁液を得ること、および(c)ステップ(b)の懸濁液を少なくとも1種の多価カチオンを含む食塩水溶液中に溶解し、それにより、多価塩形の少なくとも1種のアルカン酸から本質的に成る外側両親媒性封入シェルを有するマイクロカプセルを得ることにより調製され得る。
いくつかの実施形態では、マイクロカプセルは、(a)ポリエチレングリコール(PEG)、ポリプロピレングリコール(PPG)、ポリエチレンオキシド(PEO)、ポリプロピレンオキシド(PPO)、ポリビニルピロリドン(PVP)、およびホモおよびこれらのコポリマーからなる群から選択される少なくとも1種のポリマーを少なくとも1種の精油またはその誘導体中に混合し、第1の混合物を得ること、(b)アガロペクチン、アルギネート、アルギン酸、カルボキシメチルセルロース、コンドロイチン硫酸、ヘパリン、ポリアクリル酸およびその共重合体、ペクチン、ポリガラクツロ酸、デンプン、カルボン酸、キサンタンガム、およびこれらの組み合わせおよび/または誘導体からなる群から選択される少なくとも1種のポリ酸を水溶液と混合して、第2の混合物を得ること、(c)第1と第2の混合物を合わせて、それにより、それぞれ、精油またはその誘導体を含むコアおよび少なくとも1種のポリ酸および少なくとも1種のポリマーからなるインターポリマー錯体を含み、コアを封入するシェルを含むマイクロカプセルの懸濁液を得ること、および(d)ステップ(c)で得られた懸濁液に、少なくとも1種の多価カチオン部分を含む水溶液を加え、それにより、インターポリマー錯体を少なくとも1種の多価カチオン部分で架橋することにより調製され得る。
いくつかの実施形態では、作物の保存のための方法が提供され、基本的に本明細書で記載のように、該方法は、作物を不織布および不織布に埋め込まれたカプセル化精油を含む材料に暴露することを含む。
いくつかの実施形態では、織物は、防虫性、殺虫性、殺真菌性、静真菌性、殺線虫性、除草性、殺菌性、静菌性、および/または腐敗遅延性またはこれらの特性の任意の組み合わせを有し得る。それぞれの可能な形態は、別々の実施形態となる。
本明細書で使用される場合、「暴露」という用語は、織物を作物上に、作物のすぐ近くにまたは作物を収容する容器内に置くことを意味する。
いくつかの実施形態では、精油は、アンゲリカ油、アニス油、メボウキ油、ベイ油、ベルガモット油、ボワドローズ油、カレンデュラ油、樟脳油、カナンガ油、カラウェー油、カルダモン油、セダー油、セダーウッド油、ヒノキ油、カモミール油、ケイ皮油、シトロネラ油、サッサフラス油、チョウジ油、コパイババルサム油、コリアンダー油、クメン油、ジラ油、ユーカリ油、ウイキョウ油、ニンニク油、ゲラニウム油、ジンジャー油、グレープフルーツ油、グアヤクウッド油、ヒバ油、イリス油、ハッカ油、ジャスミン油、ラベンダー油、ローレルリーフ油、レモン油、レモングラス油、ライム油、リナロエ油、クロモジ油、マンダリン油、レモングラス油、カラシ油、ネロリ油、オニオン油、オレンジ油、オレガノ油、パルマローザ油、オランダセリ油、パッチュリ油、杏仁油、ペニローヤル油、胡椒油、ペパーミント油、エゴマ油、ペルーバルサム油、プチグレン油、松葉油、ばら油、ローズマリー油、ビャクダン油、スペアミント油、スターアニス油、マンジュギク油、茶木油、茶油、サイム油、トルーバルサム油、ツベローズ油、ウコン油、ベチバー油、セイヨウハッカ油、ホワイトミクロメリア油、ウィンターグリーン油からなる群から選択される。それぞれの可能な形態は、別々の実施形態となる。
いくつかの実施形態では、精油はオレガノ油である。いくつかの実施形態では、精油はカラシ油である。いくつかの実施形態では、精油は茶木油である。
いくつかの実施形態では、本方法により、作物の貯蔵寿命が、少なくとも10%、20%、30%、40%、50%、60%または70%、100%、200%、300%またはそれ超だけ伸びる。それぞれの可能な形態は、別々の実施形態となる。
いくつかの実施形態では、作物は食用である。作物は、ブドウ、レタス、胡椒、サクランボ、イチゴ、タマネギ、ハーブ、リンゴ、セイヨウナシ、メロン、アボカド、柑橘類、などからなる群から選択される。
いくつかの実施形態では、作物は収穫前作物である。いくつかの実施形態では、作物は収穫後作物である。いくつかの実施形態では、本方法は、例えば、織物を所望の領域上に広げることにより、土壌、圃場、未開墾地、樹木、などの処理にさらに好適する。
いくつかの実施形態では、織物内のカプセル化精油の濃度は、0.01〜10gのカプセル化精油/m2、0.01〜50gのカプセル化精油/m2、0.05〜10gのカプセル化精油/m2、0.05〜10gのカプセル化精油/m2、0.1〜40gのカプセル化精油/m2、0.25〜30gのカプセル化精油/m2の範囲、0.5〜25gのカプセル化精油/m2の範囲、1〜20gのカプセル化精油/m2の範囲、1〜10gのカプセル化精油/m2の範囲、0.1〜10gのカプセル化精油/m2の範囲、0.1〜1gのカプセル化精油/m2の範囲または0.01〜50gのカプセル化精油/m2の範囲内のその他の任意の適切な範囲である。それぞれの可能な形態は、別々の実施形態となる。織物内の精油の濃度は、各種方法によって決定することができることは理解されよう。例えば、精油は、織物をメタノール中に入れ、超音波処理して織物に付着したマイクロカプセルを破壊し、精油をメタノール中に放出させることにより織物から抽出してよい。その後、従来のHPLC法を使って、精油含量を決定することができる。
いくつかの実施形態では、カプセル化精油を組み込んだ不織布は、作物に対し、防虫、殺真菌、静真菌、殺菌、静菌および/または腐敗遅延作用を発揮する。それぞれの可能な形態は、別々の実施形態となる。いくつかの実施形態では、カプセル化精油含有不織布の防虫、殺真菌、静真菌、殺菌、静菌および/または腐敗遅延作用は、カプセル化精油の不織布への組み込み後、および/または織物含有パッケージの開口および/または開封後、少なくとも1週間、少なくとも2週間、少なくとも1ヶ月間、少なくとも2ヶ月間、少なくとも6ヶ月間、または少なくとも1年間、持続する。それぞれの可能な形態は、別々の実施形態となる。
いくつかの実施形態では、カプセル化精油含有不織布の防虫、殺虫、殺真菌、静真菌、殺線虫、除草、殺菌、静菌および/または腐敗遅延作用は、カプセル化精油の不織布への組み込み後、および/または織物含有パッケージの開口後、少なくとも1週間、少なくとも2週間、少なくとも1ヶ月間、少なくとも2ヶ月間、少なくとも6ヶ月間、または少なくとも1年間、持続する。それぞれの可能な形態は、別々の実施形態となる。
いくつかの実施形態では、方法は、10℃〜45℃、15℃〜35℃、20℃〜30℃の範囲または4℃を超えるおよび/または50℃未満の任意のその他の適切な温度、例えば、10℃〜45℃内の任意の範囲の温度で貯蔵または栽培する場合に、作物を織物に暴露することを含む。それぞれの可能な形態は、別々の実施形態となる。
いくつかの特定の実施形態では、作物の褐変を抑制するためのマイクロカプセルを提供し、該マイクロカプセルは、カラシ油を含むコアおよびコアを封入したシェルを含み、該カラシ油は、放出時に作物に対する抗褐変作用を発揮する。いくつかの実施形態では、作物の褐変を抑制するためのマイクロカプセルを提供し、該マイクロカプセルは、アリルイソチオシアネートを含むコアおよびコアを封入したシェルを含み、該アリルイソチオシアネートは、放出時に作物に対する抗褐変作用を発揮する。いくつかの実施形態では、アリルイソチオシアネートは天然起原である。例えば、アリルイソチオシアネートは、黒ガラシ(Brassica nigra)またはセイヨウカラシナ(Brassica juncea)由来であってよい。いくつかの実施形態では、アリルイソチオシアネートは合成物である。
本明細書で使用される場合、「褐変」および「酵素的褐変」という用語は、同じ意味で用いられる。如何なる理論にも縛られるものではないが、この用語は、天然フェノールからメラニンおよびベンゾキノンを生成し褐色を生ずるポリフェノールオキシダーゼ、カテコールオキシダーゼ、またはその他の酵素を含む化学プロセスを意味する。一般に、酵素的褐変は、酸素への暴露が必要であり、例えば、褐変は、リンゴが切断されている場合に発生する。
いくつかの実施形態では、作物は、ポリフェノールオキシダーゼを一部として含むおよび/またはそれが入っている作物であってよい。アリルイソチオシアネートおよび/またはカラシ油を含むマイクロカプセルにより褐変が抑制できる作物の非限定的例には、レタス、リンゴ、セイヨウナシ、バナナ、オリーブ、アボカド、ジャガイモ、およびこれらの任意の組み合わせが挙げられる。それぞれの可能な形態は、別々の実施形態となる。
基本的に本明細書で記載のように、または国際公開第2004/098767号で以前に開示のように、いくつかの実施形態では、マイクロカプセルのシェルは、ポリ尿素および/またはポリウレタンフィルムであってよい。追加でまたは代わりに、シェルは、多価塩形のアルカン酸を含む両親媒性のシェルであってよい。しかし、限定されないが、いずれかのポリマーシェルなどの、アリルイソチオシアネートおよび/またはカラシ油のカプセル化に好適する任意の他のシェルも使用してよく、本開示の範囲の範囲内に入ることは当業者には理解されよう。
いくつかの実施形態では、マイクロカプセルは、10%〜90%w/w、10%〜75%w/w、10%〜60%w/w、10%〜50%w/w、20〜80%w/wまたは10%〜95%w/wの範囲内の任意の他の適切な範囲のアリルイソチオシアネートおよび/またはカラシ油を含む。それぞれの可能な形態は、別々の実施形態となる。
いくつかの実施形態では、作物の褐変を抑制するための複合材料を提供し、該材料は、カプセル化した、抗褐変作用を有するアリルイソチオシアネートおよび/またはカラシ油を非共有結合で組み込んだ不織布を含み、織物内のカプセル化アリルイソチオシアネートおよび/またはカプセル化カラシ油の濃度は、0.1g/m2の織物〜20g/m2の織物の範囲である。いくつかの実施形態では、織物中のカプセル化アリルイソチオシアネートおよび/またはカプセル化カラシ油の濃度は、1g/m2の織物〜10g/m2の織物の範囲である。いくつかの実施形態では、織物中のカプセル化アリルイソチオシアネートおよび/またはカプセル化カラシ油の濃度は、3g/m2の織物〜10g/m2の織物の範囲である。
いくつかの実施形態では、織物からのアリルイソチオシアネートおよび/またはカプセル化カラシ油の放出速度は、1日当たり、1m2の織物当たり、0.1〜0.5g、0.1〜0.2gまたは0.01〜0.5gの範囲である。それぞれの可能な形態は、別々の実施形態となる。
いくつかの実施形態では、不織布は、本明細書で開示のいずれの不織布でもよい。いくつかの実施形態では、マイクロカプセルは、本明細書で開示のいずれかの技術を使って織物に組み込まれてよい。
いくつかの実施形態では、織物はパッケージ内にまたは密封外皮内に収容され、その開口前にカラシ油の蒸発を防ぎ得る。基本的に本明細書で記載のように、いくつかの実施形態では、織物は使用前に真空パックしてよい。
いくつかの実施形態では、作物の褐変を抑制するための方法を提供し、該方法は、マイクロカプセル化アリルイソチオシアネートおよび/またはカラシ油を含む組成物に作物を暴露し、それにより、作物の酵素的褐変を抑制することを含む。
いくつかの実施形態では、組成物は、マイクロカプセルを含む水性配合物であってよい。いくつかの実施形態では、組成物は、粉末であってよい。いくつかの実施形態では、組成物は、限定されないが、マイクロカプセルをその中に含有するおよび/または組み込んだ不織布などの織物であってよい。
いくつかの実施形態では、作物は、ポリフェノールオキシダーゼを一部として含むおよび/またはそれが入っている作物であってよい。アリルイソチオシアネートおよび/またはカラシ油を含むマイクロカプセルにより褐変が抑制できる作物の非限定的例には、レタス、リンゴ、セイヨウナシ、バナナ、オリーブ、アボカド、ジャガイモ、およびこれらの任意の組み合わせが挙げられる。それぞれの可能な形態は、別々の実施形態となる。いくつかの実施形態では、作物はレタスである。
いくつかの実施形態では、作物をマイクロカプセル化アリルイソチオシアネートおよび/またはカラシ油を組み込んだ不織布に暴露することは、不織布を中に含む容器に作物を貯蔵することを含む。
いくつかの実施形態では、マイクロカプセル化アリルイソチオシアネートおよび/またはカラシ油を組み込んだ不織布により、作物の貯蔵寿命が、少なくとも10%、20%、30%、40%、50%、60%または70%、100%、200%、300%またはそれ超だけ伸びる。それぞれの可能な形態は、別々の実施形態となる。
いくつかの実施形態では、作物の保存のための材料が提供され、該材料は、カプセル化精油を非共有結合で組み込んだ不織布を含み、該精油は、防虫、殺真菌、静真菌、殺菌、静菌および/または腐敗遅延作用から選択される作用を有し;該カプセル化精油は不織布中に埋め込まれるまたは不織布に付着し;織物中のカプセル化精油の濃度は、0.1gのカプセル化精油/m2〜10gの範囲またはのカプセル化精油/m2の織物の範囲または0.05gのカプセル化精油/m2〜1gの範囲またはのカプセル化精油/m2の織物の範囲であり;または材料は作物に対し防虫、殺真菌、静真菌、殺菌、静菌および/または腐敗遅延作用を発揮し;および/または材料は10重量%未満の含水量、5重量%未満の含水量または3重量%未満の含水量を有し;および/またはマイクロカプセルはポリ尿素、ポリウレタンまたは両親媒性シェルを含み;および/または精油は、アンゲリカ油、アニス油、メボウキ油、ベイ油、ベルガモット油、ボワドローズ油、カレンデュラ油、カナンガ油、カラウェー油、カルダモン油、セダー油、セダーウッド油、ヒノキ油、カモミール油、ケイ皮油、シトロネラ油、サッサフラス油、チョウジ油、コパイババルサム油、コリアンダー油、クメン油、ジラ油、ユーカリ油、ウイキョウ油、ニンニク油、ゲラニウム油、ジンジャー油、グレープフルーツ油、グアヤクウッド油、ヒバ油、樟脳油、イリス油、ハッカ油、ジャスミン油、ラベンダー油、ローレルリーフ油、レモン油、レモングラス油、ライム油、リナロエ油、クロモジ油、マンダリン油、カラシ油、ネロリ油、オニオン油、オレンジ油、オレガノ油、パルマローザ油、オランダセリ油、パッチュリ油、杏仁油、ペニローヤル油、胡椒油、ペパーミント油、エゴマ油、ペルーバルサム油、プチグレン油、松葉油、ばら油、ローズマリー油、ビャクダン油、スペアミント油、スターアニス油、マンジュギク油、茶木油、茶油、サイム油、トルーバルサム油、ツベローズ油、ウコン油、ベチバー油、セイヨウハッカ油、ホワイトミクロメリア油、ウィンターグリーン油、これらの組み合わせおよび/または誘導体からなる群から選択され;および/または誘導体は、アリルイソチオシアネート、アルファテルピネオール、アミルケイヒアルデヒド、アニスアルデヒド、ベンジルアルコール、酢酸ベンジル、ケイヒアルデヒド、ケイヒアルコール、カルバクロール、カルベオール、カルボン、シトラール、シトロネラール、シトロネロール、ユーカリプトール(シネオール)、オイゲノール、イソオイゲノール、ガラクソリド、ゲラニオール、グアイアコール、ヘキサナール、イオノン、d−リモネン、メントール、アントラニル酸メチル、メチルイオノン、サリチル酸メチル、α−フェランドレン、ペニーロイヤル油、ペリルアルデヒド、1−または2−フェニルエチルアルコール、1−または2−フェニルエチルプロピオネート、ピペロナール、酢酸ピペロニル、ピペロニルアルコール、D−プレゴン、テルピネン−4−オール、酢酸テルピニル、4−tert−ブチルシクロヘキシルアセテート、チモール、trans−アネトール、バニリン、エチルバニリン、およびこれらの任意の組み合わせからなる群から選択され;および/または材料は不揮発性油をさらに含み;好ましくは、不揮発性油は、綿実油、ニーム油、ヒマシ油、除虫菊油、ゴマ油、これらの組み合わせおよび/または誘導体からなる群から選択され;および/または材料は天然防腐剤をさらに含み;および/または材料は合成防腐剤を欠き;および/または材料は結合剤を欠き;および/または材料は界面活性剤を欠き;および/または材料は合成活性成分を欠きおよび/または材料は外側コーティング層をさらに含み;好ましくは、外側コーティング層はワックスである。
本発明のいくつかの実施形態をより完全に説明するために、以下の実施例を示す。しかし、これらの実施例は、いかなる観点からも、本発明の広い範囲を制限するものと解釈されるべきではない。
実施例
実施例1−ポリウレタンマイクロカプセル化精油の調製方法
17.5gのTDI(トルエンジイソシアネート)を、高剪断混合器を用いて、125gのシトロネラ油中に混合し、これを2.5gのPVAを含む250gの水に加えた。次に、70mlの水中に溶解した27.8gのPEG4000を加え、室温で2時間混合を継続した。マイクロカプセルの分散液に、0.4gのキサンタンガム(rhodopol)、2gの殺菌剤(ネホシド)または4gのローズマリー油および5gのSDS(ドデシル硫酸ナトリウム、1%)を加えた。
実施例1−ポリウレタンマイクロカプセル化精油の調製方法
17.5gのTDI(トルエンジイソシアネート)を、高剪断混合器を用いて、125gのシトロネラ油中に混合し、これを2.5gのPVAを含む250gの水に加えた。次に、70mlの水中に溶解した27.8gのPEG4000を加え、室温で2時間混合を継続した。マイクロカプセルの分散液に、0.4gのキサンタンガム(rhodopol)、2gの殺菌剤(ネホシド)または4gのローズマリー油および5gのSDS(ドデシル硫酸ナトリウム、1%)を加えた。
茶木油、カラシ油およびオレガノ油を、それぞれシトロネラ油の代わりに使用して、類似のマイクロカプセルを作製した。基本的に本明細書で記載のように、シトロネラ油は、任意の他の精油、不揮発性油および/または追加の薬剤と置換または同時カプセル化してよいことは、理解されよう。
実施例2−ポリアルカン酸マイクロカプセル化精油の調製方法
60gのステアリン酸を125gのオレガノ油中に溶解した。この溶液を10%(w/w)のNaOH溶液と10分間混合し、その後、10%(w/w)のCaCl2溶液を加えて混合した。これに、520mLの水、8gのローズマリー油、40gのSDSおよび20gのツイーン80を加えて混合した。撹拌中、1リットルの溶液を作るために、1gのグアーガムおよび水を混合物に加えた。
60gのステアリン酸を125gのオレガノ油中に溶解した。この溶液を10%(w/w)のNaOH溶液と10分間混合し、その後、10%(w/w)のCaCl2溶液を加えて混合した。これに、520mLの水、8gのローズマリー油、40gのSDSおよび20gのツイーン80を加えて混合した。撹拌中、1リットルの溶液を作るために、1gのグアーガムおよび水を混合物に加えた。
茶木油、シトロネラ油およびカラシ油を、それぞれオレガノ油の代わりに使用して、類似のマイクロカプセルを作製した。基本的に本明細書で記載のように、油は、任意の他の精油、不揮発性油および/または追加の薬剤と置換または同時カプセル化してよいことは、理解されよう。
実施例3−噴霧により不織布に組み込まれたマイクロカプセル化精油を有する不織布の調製方法
1m2の不織布に1000mLのマイクロカプセル化精油(実施例1および2に開示の方法の1つにより調製)の懸濁液を噴霧した。その後、マニュアル遠心分離機を使って3分間、織物を遠心分離し、その後、水を廃棄し、1分間の追加の遠心分離を実施した。最終的に織物を乾燥空気中で0.5〜1時間乾燥させた。織物に組み込まれたマイクロカプセル化精油の量は、懸濁液中のマイクロカプセルの濃度を変えることにより、および/または噴霧する懸濁液の体積を制御することにより、調節することができることは理解されよう。これにより、織物に組み込まれた所望の濃度の精油を得るために必要なマイクロカプセルの最小濃度を決定することが可能となる。
1m2の不織布に1000mLのマイクロカプセル化精油(実施例1および2に開示の方法の1つにより調製)の懸濁液を噴霧した。その後、マニュアル遠心分離機を使って3分間、織物を遠心分離し、その後、水を廃棄し、1分間の追加の遠心分離を実施した。最終的に織物を乾燥空気中で0.5〜1時間乾燥させた。織物に組み込まれたマイクロカプセル化精油の量は、懸濁液中のマイクロカプセルの濃度を変えることにより、および/または噴霧する懸濁液の体積を制御することにより、調節することができることは理解されよう。これにより、織物に組み込まれた所望の濃度の精油を得るために必要なマイクロカプセルの最小濃度を決定することが可能となる。
実施例4−浸漬により不織布に組み込まれたマイクロカプセル化精油を有する不織布の調製方法
1m2の不織布を、1000mLのマイクロカプセル化精油の懸濁液に約1分間浸漬し、マニュアル遠心分離機を使って3分間、織物を遠心分離し、その後、水を廃棄し、続けて、1分間の追加の遠心分離を行った。最終的に織物を乾燥空気中で0.5〜1時間乾燥した。織物に埋め込まれたマイクロカプセル化精油の量は、懸濁液中のマイクロカプセルの濃度を変えることにより調節でき、それにより、織物に組み込まれる所望の精油の濃度を得るために必要なマイクロカプセルの最小濃度の決定が可能となることは理解されよう。また、マイクロカプセル懸濁液の全てが織物により吸着される必要がないこともさらに理解されよう。
1m2の不織布を、1000mLのマイクロカプセル化精油の懸濁液に約1分間浸漬し、マニュアル遠心分離機を使って3分間、織物を遠心分離し、その後、水を廃棄し、続けて、1分間の追加の遠心分離を行った。最終的に織物を乾燥空気中で0.5〜1時間乾燥した。織物に埋め込まれたマイクロカプセル化精油の量は、懸濁液中のマイクロカプセルの濃度を変えることにより調節でき、それにより、織物に組み込まれる所望の精油の濃度を得るために必要なマイクロカプセルの最小濃度の決定が可能となることは理解されよう。また、マイクロカプセル懸濁液の全てが織物により吸着される必要がないこともさらに理解されよう。
実施例5−不織布に組み込まれたカプセル化精油を有する不織布の調製方法
17.5gのTDI(トルエンジイソシアネート)を、高剪断混合器を用いて、125gのシトロネラ油中に混合した。0.5m2の不織布をその溶液に30分間浸漬し、その後、それを27.8gの、70mlの水中のPEG4000の溶液中に、室温で30分間連続的浸透を加えながら浸漬した。その後、織物を水中で洗浄し、風乾した。
17.5gのTDI(トルエンジイソシアネート)を、高剪断混合器を用いて、125gのシトロネラ油中に混合した。0.5m2の不織布をその溶液に30分間浸漬し、その後、それを27.8gの、70mlの水中のPEG4000の溶液中に、室温で30分間連続的浸透を加えながら浸漬した。その後、織物を水中で洗浄し、風乾した。
実施例6−不織布に組み込まれた精油濃度の測定
1片の測定用の1cm2の織物を化学天秤で秤量した(Wn)。織物を10mLのマイクロカプセル化精油を含む懸濁液中に約1分間浸漬した。その後、織物を室温で1時間風乾し、再度秤量した(Wc)。織物に付着したマイクロカプセルの量(Wmc)を、コーティングした織物の重量(Wc)から、無水の織物重量(Wn)を差し引くことにより計算した。
1片の測定用の1cm2の織物を化学天秤で秤量した(Wn)。織物を10mLのマイクロカプセル化精油を含む懸濁液中に約1分間浸漬した。その後、織物を室温で1時間風乾し、再度秤量した(Wc)。織物に付着したマイクロカプセルの量(Wmc)を、コーティングした織物の重量(Wc)から、無水の織物重量(Wn)を差し引くことにより計算した。
その後、織物を25mLのメタノール中に入れ、超音波処理を60分間行ってカプセルを破壊し、精油をメタノール中に放出させた。不織布に付着したマイクロカプセルから得られた精油の濃度(g/m2織物)を、標準的HPLCおよび/またはガスクロマトグラフィー技術を使って決定した。織物は、20gの油/m2織物まで吸収できることが明らかになった。
実施例7−不織布からの精油の放出プロファイルの決定
茶木油を組み込んだ織物を、基本的に実施例4に記載のようにして生成し、その後、密封しないで6℃で貯蔵した。織物中の茶木油の濃度を、調製の日(0日目、100%に設定)および、その後、織物へのマイクロカプセルの組み込みの1、2、4および6日後に、実施例6に記載の方法に従って測定した。図1から分かるように、その織物への組み込みの6日後に、約70%の茶木油が織物に組み込まれたままで残された。さらに、茶木油は全期間にわたり織物から一定の速度で放出された。
茶木油を組み込んだ織物を、基本的に実施例4に記載のようにして生成し、その後、密封しないで6℃で貯蔵した。織物中の茶木油の濃度を、調製の日(0日目、100%に設定)および、その後、織物へのマイクロカプセルの組み込みの1、2、4および6日後に、実施例6に記載の方法に従って測定した。図1から分かるように、その織物への組み込みの6日後に、約70%の茶木油が織物に組み込まれたままで残された。さらに、茶木油は全期間にわたり織物から一定の速度で放出された。
実施例8−効力
実施例8A−ブドウの腐敗の防止
マイクロカプセル化精油含有不織布の、防虫剤、殺真菌剤、静真菌剤、殺菌剤、静菌剤、および/または腐敗遅延剤としての効力をブドウの腐敗を観察することにより決定した。手短に言えば、基本的には実施例1に記載のようにして、マイクロカプセル化茶木油の水性の配合物を界面重合により調製した。配合物は、3%(w/w)の茶木油を含んでいた。基本的に実施例4に記載の浸漬技術を使って、マイクロカプセルを織物に組み込んだ。手短に言えば、1部のマイクロカプセル化茶木油を含む水性の配合物を19部の水と混合する(1:20希釈)ことにより、水性分散液を作製した。その後、ポリプロピレン不織布をその水性分散液に60秒間浸漬し、織物を遠心分離により乾燥した。織物上の茶木油の量は、0.15g/m2織物であった。
実施例8A−ブドウの腐敗の防止
マイクロカプセル化精油含有不織布の、防虫剤、殺真菌剤、静真菌剤、殺菌剤、静菌剤、および/または腐敗遅延剤としての効力をブドウの腐敗を観察することにより決定した。手短に言えば、基本的には実施例1に記載のようにして、マイクロカプセル化茶木油の水性の配合物を界面重合により調製した。配合物は、3%(w/w)の茶木油を含んでいた。基本的に実施例4に記載の浸漬技術を使って、マイクロカプセルを織物に組み込んだ。手短に言えば、1部のマイクロカプセル化茶木油を含む水性の配合物を19部の水と混合する(1:20希釈)ことにより、水性分散液を作製した。その後、ポリプロピレン不織布をその水性分散液に60秒間浸漬し、織物を遠心分離により乾燥した。織物上の茶木油の量は、0.15g/m2織物であった。
次に、1kgのブドウを、0.25m2のマイクロカプセル化茶木油を組み込んだ織物で表面を覆った容器中、または織物のない容器中、室温で1週間貯蔵した。図2から分かるように、マイクロカプセル化茶木油を含む織物で表面を覆った容器中で貯蔵したブドウ(左パネル−処理)は、腐敗または寄生の徴候は認められなかった。これは、不織布を欠く対照容器中で貯蔵したブドウ(右パネル−対照)とは対照をなすもので、この場合、主として真菌の寄生による顕著な腐敗を示した。
実施例8B−レタス褐変の抑制
マイクロカプセル化精油含有不織布の、防虫剤、殺真菌剤、静真菌剤、殺菌剤、静菌剤、および/または腐敗遅延剤としての効力をレタスの褐変を観察することにより決定した。手短に言えば、基本的には実施例1に記載のようにして、マイクロカプセル化カラシ油の水性の配合物を界面重合により調製した。配合物は、5%(w/w)のカラシ油を含んでいた。基本的に実施例4に記載の浸漬技術を使って、マイクロカプセルを織物に組み込んだ。手短に言えば、1部のマイクロカプセル化カラシ油を含む水性の配合物を19部の水と混合する(1:20希釈)ことにより、水性分散液を作製した。その後、ポリプロピレン不織布をその水性分散液に60秒間浸漬し、織物を遠心分離により乾燥した。織物上のカラシ油の量は、150mg/m2織物であった。
マイクロカプセル化精油含有不織布の、防虫剤、殺真菌剤、静真菌剤、殺菌剤、静菌剤、および/または腐敗遅延剤としての効力をレタスの褐変を観察することにより決定した。手短に言えば、基本的には実施例1に記載のようにして、マイクロカプセル化カラシ油の水性の配合物を界面重合により調製した。配合物は、5%(w/w)のカラシ油を含んでいた。基本的に実施例4に記載の浸漬技術を使って、マイクロカプセルを織物に組み込んだ。手短に言えば、1部のマイクロカプセル化カラシ油を含む水性の配合物を19部の水と混合する(1:20希釈)ことにより、水性分散液を作製した。その後、ポリプロピレン不織布をその水性分散液に60秒間浸漬し、織物を遠心分離により乾燥した。織物上のカラシ油の量は、150mg/m2織物であった。
レタスの葉(100g)を水で洗浄し、乾燥した。その後、乾燥葉を密閉プラスチック容器中に入れ、そこに1片のコーティングした織物(375cm2)を加えた。対照として、葉を、コーティングした織物を欠く容器中にも入れた。レタスの葉の酵素的褐変を2週間にわたりモニターした。
図3から分かるように、マイクロカプセル化カラシ油含有織物を含む容器中に貯蔵したレタス(左パネル−処理)は、褐変の徴候を示さなかった。これは、不織布を欠く対照容器中で貯蔵したレタス(右パネル−対照)とは対照をなすもので、この場合、レタスの顕著な褐変を示した。
これらの結果は、マイクロカプセル化カラシ油含有織物のレタスの酵素的褐変の防止における有利な作用を示す。
実施例8C−ピーマンの茎部のカビおよび腐敗の抑制:
マイクロカプセル化精油含有不織布の、防虫剤、殺真菌剤、静真菌剤、殺菌剤、静菌剤、および/または腐敗遅延剤としての効力をピーマンの茎部のカビおよびピーマンの腐敗を観察することにより決定した。
マイクロカプセル化精油含有不織布の、防虫剤、殺真菌剤、静真菌剤、殺菌剤、静菌剤、および/または腐敗遅延剤としての効力をピーマンの茎部のカビおよびピーマンの腐敗を観察することにより決定した。
マイクロカプセルは上述のようにカプセル化された。手短に言えば、基本的には実施例1に記載のようにして、マイクロカプセル化オレガノ油の水性の配合物を界面重合により調製した。配合物は、3%(w/w)のオレガノ油を含んでいた。次に、基本的に実施例4に記載の浸漬技術を使って、マイクロカプセルを織物に組み込んだ。手短に言えば、1部のマイクロカプセル化オレガノ油を含む水性の配合物を19部の水と混合する(1:20希釈)ことにより、水性分散液を作製した。その後、ポリプロピレン不織布をその水性分散液に30秒間浸漬し、織物を遠心分離により乾燥した。織物上のオレガノ油の量は、8mg/620cm2織物であった。
その後に、2kgのピーマンを、マイクロカプセル化オレガノ油を含む織物を含む場合と含まない場合のプラスチック袋中に20℃で20日間貯蔵した。織物上のオレガノ油の量は、8mgであった。ピーマンの茎部のカビおよび腐敗を20日間評価した。図4から分かるように、ピーマンが織物を欠く対照容器中に貯蔵される場合(対照)に比べて、ピーマンがマイクロカプセル化オレガノ油含有織物を含む容器中に貯蔵される場合(処理)、茎部にカビを有するピーマンのパーセンテージならびに腐敗したピーマンのパーセンテージは、著しく減少する。マイクロカプセル化精油を有さない空の繊維は、何の効果も示さなかった。さらに、意外にも、低濃度のオレガノ油(約0.1〜0.2g/cm2)が最適保護を可能とすることが見出され、一方、かなり高い濃度は、植物毒性があることが明らかになった。
実施例9−精油の最小濃度の決定
懸濁液中のそれぞれの小片のマイクロカプセルの濃度を徐々に減少させるようにして、10cm2の複数の小片の不織布をマイクロカプセルの懸濁液中に浸漬する(各濃度当たり3個ずつの小片)。織物に付着した精油の濃度を、実施例5に記載のように決定した。マイクロカプセル含有不織布の、防虫剤、殺真菌剤、静真菌剤、殺菌剤、静菌剤、および/または腐敗遅延剤としての効力を、実施例8に記載の容器中で、室温で1〜2週間貯蔵したブドウの腐敗を観察することにより、それぞれの精油の濃度に対し決定した。それぞれの容器は、異なる濃度の精油を含む織物で表面を覆い、精油を欠く織物で表面を覆った対照容器中での貯蔵ならびに非カプセル化精油を含む織物および織物で表面を覆っていない容器と比較する。所望の効力を得るために必要な精油の最小量をこのようにして決定できる。
懸濁液中のそれぞれの小片のマイクロカプセルの濃度を徐々に減少させるようにして、10cm2の複数の小片の不織布をマイクロカプセルの懸濁液中に浸漬する(各濃度当たり3個ずつの小片)。織物に付着した精油の濃度を、実施例5に記載のように決定した。マイクロカプセル含有不織布の、防虫剤、殺真菌剤、静真菌剤、殺菌剤、静菌剤、および/または腐敗遅延剤としての効力を、実施例8に記載の容器中で、室温で1〜2週間貯蔵したブドウの腐敗を観察することにより、それぞれの精油の濃度に対し決定した。それぞれの容器は、異なる濃度の精油を含む織物で表面を覆い、精油を欠く織物で表面を覆った対照容器中での貯蔵ならびに非カプセル化精油を含む織物および織物で表面を覆っていない容器と比較する。所望の効力を得るために必要な精油の最小量をこのようにして決定できる。
本明細書で使用される用語は、特定の実施形態のみを説明する目的のためであり、制限することを意図していない。本明細書で使用される場合、単数形「a」、「an」、および「the」は、文脈に別義が明示されない限り、複数形も同様に包含することが意図されている。用語の「含む(comprise)」または「含む(comprising)」は、本明細書中で使用される場合、述べられた特徴、整数、ステップ、操作、要素、または成分の存在を明示するが、1つまたは複数のその他の特徴、整数、ステップ、操作、要素、成分、またはそれらの集合の存在または追加を排除または除外しないこともさらに理解されよう。
例示的態様および実施形態の数が上記で考察されてきたが、当業者なら、これらに対する特定の修正、付加および副組み合わせに気付くであろう。したがって、以降で導入される次の添付請求項(単一または複数)は、全てのこのような修正、付加および副組み合わせを、それら請求項の真の趣旨と範囲内にあるものとして包含すると解釈されるべきであることが意図されている。
Claims (25)
- 作物の保存のための複合材料であって、
マイクロカプセル化精油を非共有結合で組み込んだ不織布を含み、
前記精油が、防虫、殺真菌、静真菌、殺菌、静菌および/または腐敗遅延作用から選択される作用を有し、
前記マイクロカプセル化精油が、前記不織布に埋め込まれるかまたは付着し、
含水量が10%未満であり、
前記作物に対し、防虫、殺真菌、静真菌、殺菌、静菌および/または腐敗遅延作用を発揮する複合材料。 - 前記不織布への前記マイクロカプセル化精油の組み込み後、少なくとも1ヶ月間にわたり、防虫、殺真菌、静真菌、殺菌、静菌および/または腐敗遅延作用を発揮する、請求項1に記載の複合材料。
- 前記不織布への前記マイクロカプセル化精油の組み込み後、少なくとも2ヶ月間にわたり、防虫、殺真菌、静真菌、殺菌、静菌および/または腐敗遅延作用を発揮する、請求項1に記載の複合材料。
- 前記織物中の前記マイクロカプセル化精油の濃度が、0.01gの精油/m2の織物〜10gの精油/m2の織物の範囲である、請求項1に記載の複合材料。
- 前記織物中の前記マイクロカプセル化精油の濃度が、0.05gの精油/m2の織物〜1gの精油/m2の織物の範囲である、請求項1に記載の複合材料。
- 3重量パーセント未満の含水量を有する、請求項1に記載の複合材料。
- 前記不織布を前記マイクロカプセル化精油を含む溶液中に浸漬することにより、前記マイクロカプセルが前記不織布に組み込まれる、請求項1に記載の複合材料。
- 前記マイクロカプセルが、ポリ尿素、ポリウレタンまたは両親媒性シェルを含む、請求項1に記載の複合材料。
- 前記精油が、アンゲリカ油、アニス油、メボウキ油、ベイ油、ベルガモット油、ボワドローズ油、カレンデュラ油、カナンガ油、カラウェー油、カルダモン油、セダー油、セダーウッド油、ヒノキ油、カモミール油、ケイ皮油、シトロネラ油、サッサフラス油、チョウジ油、コパイババルサム油、コリアンダー油、クメン油、ジラ油、ユーカリ油、ウイキョウ油、ニンニク油、ゲラニウム油、ジンジャー油、グレープフルーツ油、グアヤクウッド油、ヒバ油、樟脳油、イリス油、ハッカ油、ジャスミン油、ラベンダー油、ローレルリーフ油、レモン油、レモングラス油、ライム油、リナロエ油、クロモジ油、マンダリン油、カラシ油、ネロリ油、オニオン油、オレンジ油、オレガノ油、パルマローザ油、オランダセリ油、パッチュリ油、杏仁油、ペニローヤル油、胡椒油、ペパーミント油、エゴマ油、ペルーバルサム油、プチグレン油、松葉油、ばら油、ローズマリー油、ビャクダン油、スペアミント油、スターアニス油、マンジュギク油、茶木油、茶油、サイム油、トルーバルサム油、ツベローズ油、ウコン油、ベチバー油、セイヨウハッカ油、ホワイトミクロメリア油、ウィンターグリーン油、これらの組み合わせおよび/または誘導体からなる群から選択される、請求項1に記載の複合材料。
- 前記誘導体が、アリルイソチオシアネート、アルファテルピネオール、アミルケイヒアルデヒド、アニスアルデヒド、ベンジルアルコール、酢酸ベンジル、ケイヒアルデヒド、ケイヒアルコール、カルバクロール、カルベオール、カルボン、シトラール、シトロネラール、シトロネロール、ユーカリプトール(シネオール)、オイゲノール、イソオイゲノール、ガラクソリド、ゲラニオール、グアイアコール、ヘキサナール、イオノン、d−リモネン、メントール、アントラニル酸メチル、メチルイオノン、サリチル酸メチル、α−フェランドレン、ペニーロイヤル油、ペリルアルデヒド、1−または2−フェニルエチルアルコール、1−または2−フェニルエチルプロピオネート、ピペロナール、酢酸ピペロニル、ピペロニルアルコール、D−プレゴン、テルピネン−4−オール、酢酸テルピニル、4−tert−ブチルシクロヘキシルアセテート、チモール、trans−アネトール、バニリン、エチルバニリン、およびこれらの任意の組み合わせからなる群から選択される、請求項9に記載の複合材料。
- 不揮発性油をさらに含む、請求項1に記載の複合材料。
- 前記不揮発性油が、綿実油、ニーム油、ヒマシ油、除虫菊油、ゴマ油、これらの組み合わせおよび/または誘導体からなる群から選択される、請求項11に記載の複合材料。
- 天然の防腐剤をさらに含む、請求項1に記載の複合材料。
- 合成の防腐剤を欠いている、請求項1に記載の複合材料。
- 結合剤を欠いている、請求項1に記載の複合材料。
- 外側コーティング層をさらに含む、請求項1に記載の複合材料。
- 前記外側コーティング層がワックス、またはポリマーである、請求項16に記載の複合材料。
- 合成の活性成分を欠いている、請求項1に記載の複合材料。
- 作物の褐変を抑制するための複合材料であって、
マイクロカプセル化カラシ油を非共有結合で組み込んだ不織布を含み、
前記カラシ油が作物に対する抗褐変作用を有し、
含水量が10%未満である複合材料。 - 前記織物中の前記マイクロカプセル化カラシ油の濃度が、0.05gのカラシ油/m2の織物〜10gのカラシ油/m2の織物の範囲である、請求項19に記載の複合材料。
- 前記織物中の前記マイクロカプセル化カラシ油の濃度が、0.05gのカラシ油/m2の織物〜1gのカラシ油/m2の織物の範囲である、請求項19に記載の複合材料。
- 前記作物の褐変を抑制するための方法であって、
マイクロカプセル化カラシ油を組み込んだ不織布に作物を暴露し、それにより、前記作物の酵素的褐変を抑制することを含む方法。 - 前記作物が、ポリフェノールオキシダーゼの存在に起因して褐変を受けやすい、請求項22に記載の方法。
- 前記作物がレタスを含む、請求項22に記載の方法。
- 前記作物を前記マイクロカプセル化カラシ油を組み込んだ前記不織布に暴露することが、前記不織布を中に含む容器に前記作物を貯蔵することを含む、請求項22に記載の方法。
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