JP2017523461A - 不一致周波数範囲を使用するハイバンド信号コーディング - Google Patents

不一致周波数範囲を使用するハイバンド信号コーディング Download PDF

Info

Publication number
JP2017523461A
JP2017523461A JP2016575154A JP2016575154A JP2017523461A JP 2017523461 A JP2017523461 A JP 2017523461A JP 2016575154 A JP2016575154 A JP 2016575154A JP 2016575154 A JP2016575154 A JP 2016575154A JP 2017523461 A JP2017523461 A JP 2017523461A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
signal
frequency
band
frequency range
khz
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2016575154A
Other languages
English (en)
Other versions
JP6513718B2 (ja
JP2017523461A5 (ja
Inventor
アッティ、ベンカトラマン・エス.
クリシュナン、ベンカテシュ
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Qualcomm Inc
Original Assignee
Qualcomm Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Qualcomm Inc filed Critical Qualcomm Inc
Publication of JP2017523461A publication Critical patent/JP2017523461A/ja
Publication of JP2017523461A5 publication Critical patent/JP2017523461A5/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6513718B2 publication Critical patent/JP6513718B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • GPHYSICS
    • G10MUSICAL INSTRUMENTS; ACOUSTICS
    • G10LSPEECH ANALYSIS TECHNIQUES OR SPEECH SYNTHESIS; SPEECH RECOGNITION; SPEECH OR VOICE PROCESSING TECHNIQUES; SPEECH OR AUDIO CODING OR DECODING
    • G10L19/00Speech or audio signals analysis-synthesis techniques for redundancy reduction, e.g. in vocoders; Coding or decoding of speech or audio signals, using source filter models or psychoacoustic analysis
    • G10L19/04Speech or audio signals analysis-synthesis techniques for redundancy reduction, e.g. in vocoders; Coding or decoding of speech or audio signals, using source filter models or psychoacoustic analysis using predictive techniques
    • G10L19/26Pre-filtering or post-filtering
    • G10L19/265Pre-filtering, e.g. high frequency emphasis prior to encoding
    • GPHYSICS
    • G10MUSICAL INSTRUMENTS; ACOUSTICS
    • G10LSPEECH ANALYSIS TECHNIQUES OR SPEECH SYNTHESIS; SPEECH RECOGNITION; SPEECH OR VOICE PROCESSING TECHNIQUES; SPEECH OR AUDIO CODING OR DECODING
    • G10L19/00Speech or audio signals analysis-synthesis techniques for redundancy reduction, e.g. in vocoders; Coding or decoding of speech or audio signals, using source filter models or psychoacoustic analysis
    • G10L19/04Speech or audio signals analysis-synthesis techniques for redundancy reduction, e.g. in vocoders; Coding or decoding of speech or audio signals, using source filter models or psychoacoustic analysis using predictive techniques
    • GPHYSICS
    • G10MUSICAL INSTRUMENTS; ACOUSTICS
    • G10LSPEECH ANALYSIS TECHNIQUES OR SPEECH SYNTHESIS; SPEECH RECOGNITION; SPEECH OR VOICE PROCESSING TECHNIQUES; SPEECH OR AUDIO CODING OR DECODING
    • G10L21/00Speech or voice signal processing techniques to produce another audible or non-audible signal, e.g. visual or tactile, in order to modify its quality or its intelligibility
    • G10L21/02Speech enhancement, e.g. noise reduction or echo cancellation
    • G10L21/038Speech enhancement, e.g. noise reduction or echo cancellation using band spreading techniques

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Computational Linguistics (AREA)
  • Signal Processing (AREA)
  • Health & Medical Sciences (AREA)
  • Audiology, Speech & Language Pathology (AREA)
  • Human Computer Interaction (AREA)
  • Physics & Mathematics (AREA)
  • Acoustics & Sound (AREA)
  • Multimedia (AREA)
  • Quality & Reliability (AREA)
  • Compression, Expansion, Code Conversion, And Decoders (AREA)

Abstract

方法は、オーディオ信号のハイバンド部分の第1の成分に対応する第1の信号を生成することを含む。第1の成分は、第1の周波数範囲を有する。本方法は、オーディオ信号のハイバンド部分の第2の成分に対応するハイバンド励起信号を生成することを含む。第2の成分は、第1の周波数範囲とは異なる第2の周波数範囲を有する。ハイバンド励起信号は、オーディオ信号のハイバンド部分の合成バージョンを生成するために第1の信号に基づいて生成されたフィルタ係数を有するフィルタに与えられる。

Description

優先権の主張
[0001]本出願は、その内容全体が参照により組み込まれる、両方とも「HIGH-BAND SIGNAL CODING USING MISMATCHED FREQUENCY RANGES」と題する、2015年6月25日に出願された米国特許出願第14/750,784号、および2014年6月26日に出願された米国仮特許出願第62/017,753号の優先権を主張する。
[0002]本開示は、一般に信号処理に関する。
[0003]技術の進歩は、より小型でより強力なコンピューティングデバイスをもたらした。たとえば、現在、小型で、軽量で、ユーザによって容易に持ち運ばれる、ポータブルワイヤレス電話、携帯情報端末(PDA)、およびページングデバイスなど、ワイヤレスコンピューティングデバイスを含む、様々なポータブルパーソナルコンピューティングデバイスが存在する。より具体的には、セルラー電話およびインターネットプロトコル(IP)電話などのポータブルワイヤレス電話は、ワイヤレスネットワークを介してボイスおよびデータパケットを通信することができる。さらに、多くのそのようなワイヤレス電話は、その中に組み込まれた他のタイプのデバイスを含む。たとえば、ワイヤレス電話は、デジタルスチルカメラ、デジタルビデオカメラ、デジタルレコーダ、およびオーディオファイルプレーヤをも含むことができる。
[0004]デジタル技法によるボイスの送信は、特に長距離およびデジタル無線電話アプリケーションにおいて普及している。再構成された音声の知覚品質を維持しながら、チャネルを介して送られ得る情報の最小量を決定することに対する関心があり得る。音声がサンプリングおよびデジタル化によって送信される場合、64キロビット毎秒(kbps)程度のデータレートが、アナログ電話の音声品質を達成するために使用され得る。音声分析の使用と、後続のコーディング、送信、および受信機における再合成によって、データレートの有意な低減が達成され得る。
[0005]音声を圧縮するためのデバイスは、通信の多くの分野において使用を見出し得る。例示的な分野はワイヤレス通信である。ワイヤレス通信の分野は、たとえば、コードレス電話、ページング、ワイヤレスローカルループ、セルラーおよびパーソナル通信サービス(PCS)電話システムなどのワイヤレステレフォニー、モバイルIPテレフォニー、ならびに衛星通信システムを含む、多くの適用例を有する。特定の適用例は、モバイル加入者のためのワイヤレステレフォニーである。
[0006]たとえば、周波数分割多元接続(FDMA)、時分割多元接続(TDMA)、符号分割多元接続(CDMA)、および時分割同期CDMA(TD−SCDMA)を含むワイヤレス通信システムのために、様々なオーバージエアインターフェースが開発されている。それらに関して、たとえば、高度モバイルフォンサービス(AMPS:Advanced Mobile Phone Service)、モバイル通信用グローバルシステム(GSM(登録商標))、およびInterim Standard 95(IS−95)を含む様々な国内および国際規格が確立されている。例示的なワイヤレス電話通信システムがCDMAシステムである。IS−95規格およびそれの派生物、IS−95A、ANSI J−STD−008、およびIS−95B(本明細書では総称してIS−95と呼ばれる)は、セルラーまたはPCS電話通信システムのためのCDMAオーバージエアインターフェースの使用を指定するために、米国電気通信工業会(TIA:Telecommunication Industry Association)および他のよく知られている標準化団体によって公表されている。
[0007]IS−95規格は、その後、より多くの容量および高速パケットデータサービスを与えるcdma2000およびWCDMA(登録商標)などの「3G」システムに発展した。cdma2000の2つの変形形態が、TIAによって発行された、ドキュメントIS−2000(cdma2000 1xRTT)およびIS−856(cdma2000 1xEV−DO)によって提示されている。cdma2000 1xRTT通信システムは153kbpsのピークデータレートを提供し、cdma2000 1xEV−DO通信システムは、38.4kbpsから2.4Mbpsに及ぶ、データレートのセットを定義する。WCDMA規格は、第3世代パートナーシッププロジェクト「3GPP」、ドキュメント番号3G TS25.211、3G TS25.212、3G TS25.213、および3G TS25.214に具現されている。国際モバイル電気通信アドバンスト(IMTアドバンスト:International Mobile Telecommunications Advanced)仕様は「4G」規格を提示している。IMTアドバンスト仕様は、4Gサービスのためのピークデータレートを、(たとえば、列車および車からの)高モビリティ通信のために100メガビット毎秒(Mbit/s)に設定し、(たとえば、歩行者および静止したユーザからの)低モビリティ通信のために1ギガビット毎秒(Gbit/s)に設定する。
[0008]人間音声生成のモデルに関するパラメータを抽出することによって音声を圧縮するための技法を採用するデバイスは、音声コーダと呼ばれる。音声コーダはエンコーダとデコーダとを備え得る。エンコーダは、着信音声信号を、時間のブロック、または分析フレームに分割する。時間(または「フレーム」)における各セグメントの持続時間は、信号のスペクトルエンベロープが比較的定常のままであることが予想され得るほど十分に短くなるように選択され得る。たとえば、特定の適用例に好適と見なされる任意のフレーム長またはサンプリングレートが使用され得るが、1つのフレーム長は20ミリ秒であり、それは、8キロヘルツ(kHz)のサンプリングレートで160個のサンプルに対応する。
[0009]エンコーダは、いくつかの関連するパラメータを抽出するために着信音声フレームを分析し、次いで、それらのパラメータを、2進表現に、たとえば、ビットのセットまたはバイナリデータパケットに量子化する。データパケットは、通信チャネル(すなわち、ワイヤードおよび/またはワイヤレスネットワーク接続)を介して受信機およびデコーダに送信される。デコーダは、データパケットを処理し、パラメータを作り出すために処理されたデータパケットを逆量子化し、逆量子化されたパラメータを使用して音声フレームを再合成する。
[0010]音声コーダの機能は、音声に固有の自然冗長性を除去することによって、デジタル化された音声信号を低ビットレート信号に圧縮することである。デジタル圧縮は、入力音声フレームをパラメータのセットで表し、パラメータをビットのセットで表すために量子化を採用することによって達成され得る。入力音声フレームがビット数Niを有し、音声コーダによって作り出されたデータパケットがビット数Noを有する場合、音声コーダによって達成される圧縮係数はCr=Ni/Noである。課題は、ターゲット圧縮係数を達成しながら、復号音声の高いボイス品質を保持することである。音声コーダの性能は、(1)音声モデル、または上記で説明した分析および合成プロセスの組合せがどのくらいうまく機能するか、および(2)パラメータ量子化プロセスがNoビット毎フレームのターゲットビットレートでどのくらいうまく実行されるかに依存する。音声モデルの目的は、したがって、各フレームについてパラメータの小さいセットを用いて、音声信号の本質、またはターゲットボイス品質をキャプチャすることである。
[0011]音声コーダは、概して、音声信号を記述するために(ベクトルを含む)パラメータのセットを利用する。パラメータの良好なセットは、理想的には、知覚的に正確な音声信号の再構成のために低いシステムバンド幅を与える。ピッチ、信号電力、スペクトルエンベロープ(またはホルマント)、振幅および位相スペクトルは、音声コーディングパラメータの例である。
[0012]音声コーダは、時間領域コーダとして実装され得、それは、音声の小さいセグメント(たとえば、5ミリ秒(ms)のサブフレーム)を一度に符号化するために高時間分解能処理を採用することによって時間領域音声波形をキャプチャすることを試みる。各サブフレームについて、コードブック空間からの高精度代表が探索アルゴリズムによって見つけられる。代替的に、音声コーダは、周波数領域コーダとして実装され得、それは、パラメータ(分析)のセットで入力音声フレームの短期音声スペクトルをキャプチャすることと、スペクトルパラメータから音声波形を再作成するために対応する合成プロセスを採用することとを試みる。パラメータ量子化器は、知られている量子化技法に従ってコードベクトルの記憶された表現を用いてパラメータを表すことによって、パラメータを保存する。
[0013]1つの時間領域音声コーダは、コード励起線形予測(CELP)コーダである。CELPコーダにおいて、音声信号中の短期相関、または冗長性は、短期ホルマントフィルタの係数を見つける線形予測(LP)分析によって除去される。短期予測フィルタを着信音声フレームに適用することは、LP残差信号を生成し、このLP残差信号は、長期予測フィルタパラメータと後続の確率コードブックとを用いてさらにモデル化され、量子化される。したがって、CELPコーディングは、時間領域音声波形を符号化するタスクを、LP短期フィルタ係数の符号化と、LP残差の符号化との別個のタスクに分割する。時間領域コーディングは、固定レートで(すなわち、各フレームについて同じビット数Noを使用して)実行されるか、または(異なるタイプのフレームコンテンツのために異なるビットレートが使用される)可変レートで実行され得る。可変レートコーダは、コーデックパラメータを、ターゲット品質を取得するのに十分なレベルに符号化するために必要とされるビット量を使用することを試みる。
[0014]CELPコーダなどの時間領域コーダは、時間領域音声波形の正確さを保存するために、フレームごとの高いビット数N0に依拠し得る。そのようなコーダは、フレームごとのビット数Noが比較的大きい(たとえば、8kbps以上)とすれば、優れたボイス品質を送出し得る。低ビットレート(たとえば、4kbps以下)において、時間領域コーダは、利用可能なビットの限られた数により、高品質およびロバストな性能を保持することができないことがある。低ビットレートにおいて、限られたコードブック空間は、より高いレートの商用適用例において展開される時間領域コーダの波形適合能力をクリッピングする。したがって、時間による改善にもかかわらず、低ビットレートで動作する多くのCELPコーディングシステムは、雑音として特徴づけられる知覚的に有意なひずみという欠点がある。
[0015]低ビットレートにおけるCELPコーダの代替は、CELPコーダと同様の原理の下で動作する「雑音励起線形予測」(NELP:Noise Excited Linear Predictive)コーダである。NELPコーダは、音声をモデル化するために、コードブックではなく、フィルタ処理された擬似ランダム雑音信号を使用する。NELPはコード化音声のためにより単純なモデルを使用するので、NELPはCELPよりも低いビットレートを達成する。NELPは、無声音声または無音を圧縮するかまたは表すために使用され得る。
[0016]2.4kbps程度のレートで動作するコーディングシステムは、概して本質的にパラメトリックである。すなわち、そのようなコーディングシステムは、音声信号のピッチ周期とスペクトルエンベロープ(またはホルマント)とを記述するパラメータを一定の間隔で送信することによって動作する。これらのいわゆるパラメトリックコーダを示すのが、LPボコーダシステムである。
[0017]LPボコーダは、ピッチ周期ごとに有声音声信号を単一のパルスでモデル化する。この基本技法は、特に、スペクトルエンベロープに関する送信情報を含むようにオーグメントされ得る。LPボコーダは概して妥当な性能を与えるが、それらは、バズとして特徴づけられる知覚的に有意なひずみを導入し得る。
[0018]近年、波形コーダとパラメトリックコーダの両方のハイブリッドであるコーダが出現した。これらのいわゆるハイブリッドコーダを示すのが、プロトタイプ波形補間(PWI:prototype-waveform interpolation)音声コーディングシステムである。PWIコーディングシステムは、プロトタイプピッチ周期(PPP:prototype pitch period)音声コーダとして知られていることもある。PWIコーディングシステムは、有声音声をコーディングするための効率的な方法を与える。PWIの基本概念は、固定間隔で代表的ピッチサイクル(プロトタイプ波形)を抽出し、それの記述を送信し、プロトタイプ波形間で補間することによって音声信号を再構成することである。PWI方法は、LP残差信号または音声信号のいずれに対しても作用し得る。
[0019]音声信号(たとえば、コード化音声信号、再構成された音声信号、またはその両方)のオーディオ品質を改善することに対する研究上の関心および商業上の関心があり得る。たとえば、通信デバイスは、最適よりも低いボイス品質をもつ音声信号を受信し得る。例示のために、通信デバイスは、ボイス呼中に別の通信デバイスから音声信号を受信し得る。ボイス呼品質は、環境雑音(たとえば、風、街頭雑音)、通信デバイスのインターフェースの制限、通信デバイスによる信号処理、パケットロス、バンド幅制限、ビットレート制限など、様々な理由により悪化し得る。
[0020]従来の電話システム(たとえば、公衆交換電話網(PSTN))では、信号バンド幅は、300ヘルツ(Hz)〜3.4kHzの周波数範囲に制限される。セルラーテレフォニーおよびボイスオーバーインターネットプロトコル(VoIP)など、ワイドバンド(WB)適用例では、信号バンド幅が、50Hzから7kHzまでの周波数範囲にわたり得る。スーパーワイドバンド(SWB)コーディング技法は、約16kHzまで拡張するバンド幅をサポートする。3.4kHzにおけるナローバンドテレフォニーから16kHzのSWBテレフォニーに信号バンド幅を拡張することは、信号再構成の品質と、了解度と、自然さとを改善し得る。
[0021]SWBコーディング技法は、一般に、信号のより低い周波数部分(たとえば、0Hz〜6.4kHz、「ローバンド」とも呼ばれる)を符号化し、送信することを伴う。たとえば、ローバンドは、フィルタパラメータおよび/またはローバンド励起信号を使用して表され得る。しかしながら、コーディング効率を改善するために、信号のより高い周波数部分(たとえば、6.4kHz〜16kHz、「ハイバンド」とも呼ばれる)は、十分に符号化され、送信されないことがある。代わりに、受信機が、ハイバンドを予測するために信号モデリングを利用し得る。いくつかの実装形態では、ハイバンドに関連するデータが、予測を支援するために受信機に与えられ得る。そのようなデータは、「サイド情報」と呼ばれることがあり、利得情報、線スペクトル周波数(LSF:line spectral frequency、線スペクトル対(LSP:line spectral pair)とも呼ばれる)などを含み得る。
[0022]信号モデリングを使用してハイバンドを予測することは、ローバンドに関連するデータ(たとえば、ローバンド励起信号)に基づいてハイバンド励起信号を生成することを含み得る。しかしながら、ハイバンド励起信号を生成することは、複雑で計算コストが高くなり得る、極零フィルタ処理演算とダウンミキシング演算とを含み得る。
[0023]本明細書で開示する技法の一例によれば、方法は、エンコーダにおいてオーディオ信号を受信することと、エンコーダにおいて、オーディオ信号のハイバンド部分の成分に対応する第1の信号を生成することとを含む。第1の成分は、第1の周波数範囲を有する。本方法は、エンコーダにおいて、オーディオ信号のハイバンド部分の第2の成分に対応するハイバンド励起信号を生成することを含む。第2の成分は、第1の周波数範囲とは異なる第2の周波数範囲を有する。本方法は、エンコーダにおいて、オーディオ信号のハイバンド部分の合成バージョンを生成するために第1の信号に基づいて生成されたフィルタ係数を有するフィルタにハイバンド励起信号を与えることを含む。
[0024]本明細書で開示する技法の別の例によれば、エンコーダは、ベースバンド信号生成経路における第1の回路と、ハイバンド励起信号生成経路における第2の回路とを含む。第1の回路は、オーディオ信号のハイバンド部分の第1の成分に対応する第1の信号を生成するように構成される。第1の成分は、第1の周波数範囲を有する。第2の回路は、オーディオ信号のハイバンド部分の第2の成分に対応するハイバンド励起信号を生成するように構成される。第2の成分は、第1の周波数範囲とは異なる第2の周波数範囲を有する。本エンコーダは、第1の信号に基づいて生成されたフィルタ係数を有し、ハイバンド励起信号を受信することと、オーディオ信号のハイバンド部分の合成バージョンを生成することとを行うように構成された、フィルタをも含む。
[0025]本明細書で開示する技法の別の例によれば、装置は、入力オーディオ信号のハイバンド部分の第1の成分に対応する第1の信号を生成するための手段を含む。第1の成分は、第1の周波数範囲を有する。本装置は、オーディオ信号のハイバンド部分の第2の成分に対応するハイバンド励起信号を生成するための手段をも含む。第2の成分は、第1の周波数範囲とは異なる第2の周波数範囲を有する。本装置は、オーディオ信号のハイバンド部分の合成バージョンを生成するための手段をも含む。合成バージョンを生成するための手段は、ハイバンド励起信号を受信するように構成され、第1の信号に基づいて生成されたフィルタ係数を有する。
[0026]本明細書で開示する技法の別の例によれば、非一時的コンピュータ可読媒体は、エンコーダによって実行されたとき、エンコーダに、受信されたオーディオ信号のハイバンド部分の第1の成分に対応する第1の信号を生成することと、オーディオ信号のハイバンド部分の第2の成分に対応するハイバンド励起信号を生成することとを行わせる命令を含む。第1の成分は第1の周波数範囲を有し、第2の成分は第1の周波数範囲とは異なる第2の周波数範囲を有する。命令は、エンコーダに、オーディオ信号のハイバンド部分の合成バージョンを生成するために第1の信号に基づいて生成されたフィルタ係数を有するフィルタにハイバンド励起信号を与えることをも行わせる。
[0027]本明細書で開示する技法の別の例によれば、方法は、デコーダにおいてオーディオ信号の符号化バージョンを受信することを含む。符号化バージョンは、オーディオ信号のローバンド部分に対応する第1のデータとオーディオ信号のハイバンド部分の第1の成分に対応する第2のデータとを含む。第1の成分は、第1の周波数範囲を有する。本方法は、デコーダにおいて、第1のデータに基づいてハイバンド励起信号を生成することを含む。ハイバンド励起信号は、オーディオ信号のハイバンド部分の第2の成分に対応する。第2の成分は、第1の周波数範囲とは異なる第2の周波数範囲を有する。本方法は、デコーダにおいて、オーディオ信号のハイバンド部分の合成バージョンを生成するために第2のデータに基づいて生成されたフィルタ係数を有するフィルタにハイバンド励起信号を与えることをも含む。
[0028]本明細書で開示する技法の別の例によれば、デコーダは、ハイバンド励起信号生成経路における第1の回路を含む。第1の回路は、オーディオ信号のローバンド部分に対応する第1のデータに基づいてハイバンド励起信号を生成するように構成される。オーディオ信号は、第1のデータを含み、オーディオ信号のハイバンド部分の第1の成分に対応する第2のデータをさらに含む、受信された符号化オーディオ信号に対応する。第1の成分は、第1の周波数範囲を有する。ハイバンド励起信号はオーディオ信号のハイバンド部分の第2の成分に対応し、第2の成分は第1の周波数範囲とは異なる第2の周波数範囲を有する。本デコーダは、ハイバンド励起信号を受信するように構成され、第2のデータに基づいて生成されたフィルタ係数を有するフィルタをも含む。フィルタは、オーディオ信号のハイバンド部分の合成バージョンを生成するように構成される。
[0029]本明細書で開示する技法の別の例によれば、装置は、オーディオ信号のローバンド部分に対応する第1のデータに基づいてハイバンド励起信号を生成するための手段を含む。オーディオ信号は、第1のデータを含み、オーディオ信号のハイバンド部分の第1の成分に対応する第2のデータをさらに含む、受信された符号化オーディオ信号に対応する。第1の成分は、第1の周波数範囲を有する。ハイバンド励起信号は、オーディオ信号のハイバンド部分の第2の成分に対応する。第2の成分は、第1の周波数範囲とは異なる第2の周波数範囲を有する。本装置は、オーディオ信号のハイバンド部分の合成バージョンを生成するための手段をも含む。合成バージョンを生成するための手段は、ハイバンド励起信号を受信するように構成され、第2のデータに基づいて生成されたフィルタ係数を有する。
[0030]本明細書で開示する技法の別の例によれば、非一時的コンピュータ可読媒体は、デコーダ内のプロセッサによって実行されたとき、プロセッサに、オーディオ信号の符号化バージョンを受信することを行わせる命令を含む。符号化バージョンは、オーディオ信号のローバンド部分に対応する第1のデータとオーディオ信号のハイバンド部分の第1の成分に対応する第2のデータとを含む。第1の成分は、第1の周波数範囲を有する。命令は、プロセッサに、第1のデータに基づいてハイバンド励起信号を生成することを行わせ、ハイバンド励起信号はオーディオ信号のハイバンド部分の第2の成分に対応する。第2の成分は、第1の周波数範囲とは異なる第2の周波数範囲を有する。命令は、プロセッサに、オーディオ信号のハイバンド部分の合成バージョンを生成するために第2のデータに基づいて生成されたフィルタ係数を有するフィルタにハイバンド励起信号を与えることをも行わせる。
[0031]不一致周波数範囲(mismatched frequency range)の使用によってオーディオ信号のハイバンド部分を符号化するように動作可能であるシステムの図。 [0032]不一致周波数範囲の使用によってオーディオ信号のハイバンド部分を符号化するように動作可能なエンコーダの構成要素を示す図。 [0033]不一致周波数範囲の使用によってオーディオ信号のハイバンド部分を符号化するように動作可能なエンコーダの構成要素を示す別の図。 [0034]特定の実装形態による、信号の周波数成分を示す図。 [0035]不一致周波数範囲の使用によってオーディオ信号のハイバンド部分を合成するように動作可能なデコーダの構成要素を示す図。 [0036]不一致周波数範囲の使用によってオーディオ信号を符号化する方法のフローチャート。 [0037]不一致周波数範囲の使用によって符号化オーディオ信号を復号する方法のフローチャート。 [0038]図1〜図6のシステム、図、および方法に従って信号処理演算を実行するように動作可能なワイヤレスデバイスのブロック図。
[0039]オーディオ信号のハイバンド部分の不一致周波数範囲を使用してオーディオ信号を符号化するための技法が開示される。エンコーダ(たとえば、音声エンコーダまたは「ボコーダ」)は、オーディオ信号のハイバンド部分の第1の周波数範囲(たとえば、6.4kHz〜14.4kHz)中の第1の成分に対応するフィルタ係数などのサイドバンド情報を生成し得る。エンコーダは、オーディオ信号のハイバンド部分の第2の周波数範囲(たとえば、8kHz〜16kHz)中の第2の成分に対応するハイバンド励起信号をも生成し得る。第1の周波数範囲は第2の周波数範囲とは異なる(すなわち、それらの周波数範囲は不一致である)が、エンコーダは、オーディオ信号のハイバンド部分の合成バージョンを生成するためにフィルタ係数に基づいてハイバンド励起信号をフィルタ処理する。第1の周波数範囲ではなく第2の周波数範囲に対応するハイバンド励起信号を使用することは、ハイバンド励起信号が、極零フィルタおよび/またはダウンミキサなどの高複雑性構成要素を使用せずに生成されることを可能にする。
[0040]図1を参照すると、雑音変調と利得調整とを実行するように動作可能であるシステムが示されており、全体的に100と称される。一実装形態によれば、システム100は、符号化システムまたは装置に(たとえば、ワイヤレス電話またはコーダ/デコーダ(CODEC)中に)組み込まれ得る。システム100は、不一致周波数を使用して入力信号のハイバンド部分を符号化するように構成される。たとえば、第1の周波数範囲中のハイバンド部分の第1の成分は合成フィルタのためのフィルタ係数を生成するために分析され得、異なる周波数範囲中のハイバンド部分の第2の成分は合成フィルタのための励起信号を生成するために使用され得る。
[0041]以下の説明では、図1のシステム100によって実行される様々な機能が、いくつかの構成要素またはモジュールによって実行されるものとして説明されることに留意されたい。しかしながら、構成要素およびモジュールのこの分割は説明のためのものにすぎない。別の実装形態によれば、特定の構成要素またはモジュールによって実行される機能は、代わりに複数の構成要素またはモジュールの間で分割され得る。その上、別の実装形態では、図1の2つまたはそれ以上の構成要素またはモジュールが、単一の構成要素またはモジュールに組み込まれ得る。図1に示されている各構成要素またはモジュールは、ハードウェア(たとえば、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)デバイス、特定用途向け集積回路(ASIC)、デジタル信号プロセッサ(DSP)、コントローラなど)、ソフトウェア(たとえば、プロセッサによって実行可能な命令)、またはそれらの任意の組合せを使用して実装され得る。
[0042]システム100は、入力オーディオ信号102を受信するように構成された分析フィルタバンク110を含む。たとえば、入力オーディオ信号102はマイクロフォンまたは他の入力デバイスによって与えられ得る。一実装形態によれば、入力オーディオ信号102は音声を含み得る。入力オーディオ信号102は、約50ヘルツ(Hz)から約16kHzまでの周波数範囲中のデータを含むスーパーワイドバンド(SWB)信号であり得る。分析フィルタバンク110は、周波数に基づいて入力オーディオ信号102をフィルタ処理して複数の部分にし得る。たとえば、分析フィルタバンク110はローバンド信号122とハイバンド信号124とを生成し得る。ローバンド信号122とハイバンド信号124とは、等しいまたは等しくないバンド幅を有し得、重複するかまたは重複しないことがある。別の実装形態によれば、分析フィルタバンク110は3つ以上の出力を生成し得る。
[0043]図1の例では、ローバンド信号122とハイバンド信号124とは、重複しない周波数バンドを占有する。たとえば、ローバンド信号122とハイバンド信号124とは、それぞれ、50Hz〜7kHzと7kHz〜16kHzとの重複しない周波数バンドを占有し得る。別の実装形態によれば、ローバンド信号122とハイバンド信号124とは、それぞれ、50Hz〜8kHzと8kHz〜16kHzとの重複しない周波数バンドを占有し得る。別の実装形態によれば、ローバンド信号122とハイバンド信号124とは重複し(たとえば、50Hz〜8kHzおよび7kHz〜16kHz)、これは、分析フィルタバンク110のローパスフィルタおよびハイパスフィルタが滑らかなロールオフを有することを可能にし得、これは、設計を簡略化し、ローパスフィルタおよびハイパスフィルタのコストを低減し得る。ローバンド信号122とハイバンド信号124とを重複させることは、受信機におけるローバンド信号とハイバンド信号との滑らかな混合をも可能にし得、これは、より少数の可聴アーティファクトをもたらし得る。
[0044]図1の例はSWB信号の処理を示しているが、これは説明のためのものにすぎないことに留意されたい。別の実装形態によれば、入力オーディオ信号102は、約50Hz〜約8kHzの周波数範囲を有するワイドバンド(WB)信号であり得る。そのような実装形態では、ローバンド信号122は、約50Hz〜約6.4kHzの周波数範囲に対応し得、ハイバンド信号124は、約6.4kHz〜約8kHzの周波数範囲に対応し得る。
[0045]システム100は、ローバンド信号122を受信するように構成されたローバンド分析モジュール130を含み得る。一実装形態によれば、ローバンド分析モジュール130は、コード励起線形予測(CELP)エンコーダを表し得る。ローバンド分析モジュール130は、LP分析およびコーディングモジュール132と、線形予測係数(LPC:linear prediction coefficient)−線スペクトル対(LSP)変換モジュール134と、量子化器136とを含み得る。LSPは線スペクトル周波数(LSF)と呼ばれることもあり、それら2つの用語は本明細書では互換的に使用され得る。LP分析およびコーディングモジュール132はローバンド信号122のスペクトルエンベロープをLPCのセットとして符号化し得る。LPCは、オーディオの各フレーム(たとえば、16kHzのサンプリングレートにおける320個のサンプルに対応する、オーディオの20ms)、オーディオの各サブフレーム(たとえば、オーディオの5ms)、またはそれらの任意の組合せについて、生成され得る。各フレームまたはサブフレームについて生成されるLPCの数は、実行されるLP分析の「次数」によって決定され得る。一実装形態によれば、LP分析およびコーディングモジュール132は、10次LP分析に対応する11個のLPCのセットを生成し得る。
[0046]LPC−LSP変換モジュール134は、LP分析およびコーディングモジュール132によって生成されたLPCのセットを(たとえば、1対1変換を使用して)LSPの対応するセットに変換し得る。代替的に、LPCのセットは、parcor係数、ログ面積比値、イミッタンススペクトル対(ISP:immittance spectral pair)、またはイミッタンススペクトル周波数(ISF:immittance spectral frequency)の対応するセットに1対1変換され得る。LPCのセットとLSPのセットとの間の変換は誤差なしに可逆的であり得る。
[0047]量子化器136は、変換モジュール134によって生成されたLSPのセットを量子化し得る。たとえば、量子化器136は、複数のエントリ(たとえば、ベクトル)を含む複数のコードブックを含むかまたはそれらに結合され得る。LSPのセットを量子化するために、量子化器136は、(たとえば、最小2乗または平均2乗誤差などのひずみ測度に基づいて)LSPのセット「に最も近い」コードブックのエントリを識別し得る。量子化器136は、コードブック中の識別されたエントリのロケーションに対応するインデックス値または一連のインデックス値を出力し得る。量子化器136の出力は、したがって、ローバンドビットストリーム142中に含まれるローバンドフィルタパラメータを表し得る。
[0048]ローバンド分析モジュール130はローバンド励起信号144をも生成し得る。たとえば、ローバンド励起信号144は、ローバンド分析モジュール130によって実行されたLPプロセス中に生成されたLP残差信号を量子化することによって生成された符号化信号であり得る。LP残差信号は予測誤差を表し得る。
[0049]システム100は、分析フィルタバンク110からのハイバンド信号124とローバンド分析モジュール130からのローバンド励起信号144とを受信するように構成されたハイバンド分析モジュール150をさらに含み得る。ハイバンド分析モジュール150は、ハイバンド信号124とローバンド励起信号144とに基づいてハイバンドサイド情報172を生成し得る。たとえば、ハイバンドサイド情報172は、本明細書でさらに説明するように、ハイバンドLSPおよび/または(たとえば、少なくともハイバンドエネルギーとローバンドエネルギーとの比に基づく)利得情報を含み得る。
[0050]ハイバンド分析モジュール150はハイバンド励起生成器160を含み得る。ハイバンド励起生成器160は、ローバンド励起信号144のスペクトルを第2のハイバンド周波数範囲(たとえば、8kHz〜16kHz)に拡張することによってハイバンド励起信号161を生成し得る。例示のために、ハイバンド励起生成器160は、ローバンド励起信号に変換を適用し得(たとえば、絶対値または2乗演算などの非線形変換)、ハイバンド励起信号161を生成するために、変換されたローバンド励起信号を雑音信号(たとえば、ローバンド信号122のゆっくり変動する時間特性を模倣するローバンド励起信号144に対応するエンベロープに従って変調された白色雑音)と混合し得る。
[0051]ハイバンド励起信号161は、ハイバンドサイド情報172中に含まれる1つまたは複数のハイバンド利得パラメータを決定するために使用され得る。図示のように、ハイバンド分析モジュール150は、LP分析およびコーディングモジュール152と、LPC−LSP変換モジュール154と、量子化器156とをも含み得る。LP分析およびコーディングモジュール152と、変換モジュール154と、量子化器156との各々は、ローバンド分析モジュール130の対応する構成要素に関して上記で説明したように機能するが、比較的低減された分解能において(たとえば、各係数、LSPについてより少数のビットを使用して、など)機能し得る。LP分析およびコーディングモジュール152は、変換モジュール154によってLSPに変換され、コードブック163に基づいて量子化器156によって量子化される、LPCのセットを生成し得る。たとえば、LP分析およびコーディングモジュール152、変換モジュール154、および量子化器156は、ハイバンドサイド情報172中に含まれるハイバンドフィルタ情報(たとえば、ハイバンドLSP)を決定するためにハイバンド信号124を使用し得る。一実装形態によれば、ハイバンドサイド情報172はハイバンドLSPならびにハイバンド利得パラメータを含み得る。ハイバンド分析モジュール150は、変換モジュール154によって生成されたLPCに基づくフィルタ係数を使用し、ハイバンド励起信号161を入力として受信する、ローカルデコーダを含み得る。ローカルデコーダの合成フィルタの出力(たとえば、ハイバンド信号124の合成バージョン)がハイバンド信号124と比較され得、利得パラメータ(たとえば、フレーム利得および/または時間エンベロープ利得シェーピング値(shaping value))が決定され、量子化され、ハイバンドサイド情報172中に含まれ得る。
[0052]ローバンドビットストリーム142とハイバンドサイド情報172とは、出力ビットストリーム192を生成するためにマルチプレクサ(MUX)180によって多重化され得る。出力ビットストリーム192は、入力オーディオ信号102に対応する符号化オーディオ信号を表し得る。たとえば、出力ビットストリーム192は(たとえば、ワイヤード、ワイヤレス、または光チャネル上で)送信され、および/または記憶され得る。受信機において、オーディオ信号(たとえば、スピーカーまたは他の出力デバイスに与えられる入力オーディオ信号102の再構成されたバージョン)を生成するために、逆方向演算が、デマルチプレクサ(DEMUX)、ローバンドデコーダ、ハイバンドデコーダ、およびフィルタバンクによって実行され得る。ローバンドビットストリーム142を表すために使用されるビット数は、ハイバンドサイド情報172を表すために使用されるビット数よりも実質的に大きいことがある。したがって、出力ビットストリーム192中のビットの大部分はローバンドデータを表し得る。ハイバンドサイド情報172は、信号モデルに従ってローバンドデータからハイバンド励起信号を再生成するために受信機において使用され得る。たとえば、信号モデルは、ローバンドデータ(たとえば、ローバンド信号122)とハイバンドデータ(たとえば、ハイバンド信号124)との間の関係または相関の予想されるセットを表し得る。したがって、異なる信号モデルが異なる種類のオーディオデータ(たとえば、音声、音楽など)のために使用され得、使用中である特定の信号モデルは、符号化オーディオデータの通信より前に送信機と受信機とによってネゴシエートされ得る(または業界規格によって定義され得る)。その信号モデルを使用して、送信機におけるハイバンド分析モジュール150は、受信機における対応するハイバンド分析モジュールが、出力ビットストリーム192からハイバンド信号124を再構成するためにその信号モデルを使用することが可能であるように、ハイバンドサイド情報172を生成することが可能であり得る。
[0053]ハイバンド信号124の第1の周波数範囲に一致しない第2の周波数範囲に対応するハイバンド励起信号161を生成することによって、システム100は、図2A〜図4に関してさらに説明するように極零フィルタ処理演算とダウンミキシング演算とに関連する複雑で計算コストが高い演算を低減し得る。不一致周波数を使用する例示的な例について、図2A〜図4に関してさらに詳細に説明する。
[0054]図2Aを参照すると、エンコーダ200中で使用される構成要素が示されており、エンコーダ200の信号を表し得る様々な信号の周波数成分を示すグラフが図3に示されている。エンコーダ200は、図1のシステム100に対応し得る。
[0055]「F」のバンド幅をもつ入力信号201(たとえば、F=16,000=16kであるとき、0Hz〜16kHzなど、0Hz〜F Hzの周波数範囲を有する信号)が、エンコーダ200によって受信され得る。入力信号201は、図3のグラフ302に示されているような周波数成分を有し得る。図3中のグラフは例示的であり、いくつかの特徴が明快のために強調され得る。図3のグラフは、符号化および/または復号中に生成され得る様々な信号の簡略化された周波数スペクトルを図式的に示すために、一実装形態による、簡略化された、非限定的な例を与え、必ずしも一定の縮尺で描かれるとは限らない。図3のグラフ301に、0Hzから周波数F1 393までのローバンド(LB)部分390を有し、F1Hzから入力信号201の上側周波数F392までのハイバンド(HB)部分391を有する、入力信号201の周波数成分の一例を示す。ハイバンド部分の第1の成分は、F1 393から周波数F2 394にわたる第1の周波数範囲396を有する。ハイバンド部分の第2の成分は、(F2−F1)395からF392またはF1+(F−F2)からF392にわたる第2の周波数範囲397を有する。以下で説明するように、入力信号201の第1の周波数範囲396はフィルタ係数を生成するために使用され得、第2の周波数範囲397はハイバンド励起信号を生成するために使用され得る。
[0056]分析フィルタ202が、入力信号201のローバンド部分を出力し得る。分析フィルタ202から出力された信号203は、(F1=6.4kであるとき、0Hz〜6.4kHzなどの)0HzからF1Hzまでの周波数成分を有し得る。
[0057]ACELPエンコーダ(たとえば、図1のローバンド分析モジュール130中のLP分析およびコーディングモジュール132)などのローバンドエンコーダ204が、信号203を符号化し得る。ローバンドエンコーダ204は、LPCなどのコーディング情報と、ローバンド励起信号205とを生成し得る。ローバンド励起信号205は、図3のグラフ304に示されているような周波数成分を有し得る。
[0058](図4に記載されているような、受信機中のACELPデコーダによっても再生され得る)ACELPエンコーダからのローバンド励起信号205は、アップサンプリングされた信号207の有効バンド幅が0HzからF Hzまでの周波数範囲中にあるように、サンプラー206においてアップサンプリングされ得る。ローバンド励起信号205は、12.8kHzのサンプリングレート(たとえば、6.4kHzローバンド励起信号205のナイキストサンプリングレート)に対応するサンプルのセットとしてサンプラー206によって受信され得る。たとえば、ローバンド励起信号205は、ローバンド励起信号205のバンド幅のレートの2倍または2.5倍でサンプリングされ得る。アップサンプリングされた信号207は、図3のグラフ306に示されているような周波数成分を有し得る。
[0059]非線形変換生成器208が、アップサンプリングされた信号207に基づく非線形励起信号として示される、バンド幅拡張信号209を生成するように構成され得る。たとえば、非線形変換生成器208は、バンド幅拡張信号209を生成するためにアップサンプリングされた信号207に対して非線形変換演算(たとえば、絶対値演算または2乗演算)を実行し得る。非線形変換演算は、元の信号、すなわち、0HzからF1Hzまでの(たとえば、0Hz〜6.4kHzの)ローバンド励起信号205の高調波を、0HzからF Hzまで(たとえば、0Hzから16kHzまで)など、より高いバンドに拡張し得る。バンド幅拡張信号209は、図3のグラフ308に示されているような周波数成分を有し得る。
[0060]バンド幅拡張信号209は、第1のスペクトル反転モジュール210に与えられ得る。第1のスペクトル反転モジュール210は、「反転された(flipped)」信号211を生成するために、バンド幅拡張信号209のスペクトルミラー演算を実行する(たとえば、その信号のスペクトルを「反転する(flip)」)ように構成され得る。バンド幅拡張信号209のスペクトルを反転することは、バンド幅拡張信号209のコンテンツを、反転された信号211の0HzからF Hzまで(たとえば、0Hzから16kHzまで)に及ぶスペクトルの反対の端部に変え(たとえば、「反転」)得る。たとえば、バンド幅拡張信号209の14.4kHzにおけるコンテンツは、反転された信号211の1.6kHzにあり得、バンド幅拡張信号209の0Hzにおけるコンテンツは、反転された信号211の16kHzにあり得る、など。反転された信号211は、図3のグラフ310に示されているような周波数成分を有し得る。
[0061]反転された信号211は、反転された信号211を、第1の動作モードでフィルタ214とダウンミキサ216とを含む第1の経路に、または第2の動作モードでフィルタ218を含む第2の経路に、選択的にルーティングするスイッチ212の入力に与えられ得る。たとえば、スイッチ212は、エンコーダ200の動作モードを示す制御入力における信号に応答するマルチプレクサを含み得る。
[0062]第1の動作モードでは、反転された信号211は、F2>F1である、(F−F2)Hzから(F−F1)Hzまでの周波数範囲の外の低減または除去された信号コンテンツをもつバンドパス信号215を生成するために、フィルタ214においてバンドパスフィルタ処理され得る。たとえば、F=16k、F1=6.4k、およびF2=14.4kであるとき、反転された信号211は、周波数範囲1.6kHz〜9.6kHzにバンドパスフィルタ処理され得る。フィルタ214は、約F−F1において(たとえば、16kHz−6.4kHz=9.6kHzにおいて)カットオフ周波数を有するローパスフィルタとして動作するように構成された極零フィルタを含み得る。たとえば、極零フィルタは、カットオフ周波数において急な低下を有し、反転された信号211の高周波成分をフィルタで除去する(たとえば、9.6kHzから16kHzの間など、(F−F1)からFの間の反転された信号211の成分をフィルタで除去する)ように構成された、高次フィルタであり得る。さらに、フィルタ214は、F−F2を下回る(たとえば、16kHz−14.4kHz=1.6kHzを下回る)出力信号中の周波数成分を減衰させるように構成されたハイパスフィルタを含み得る。
[0063]バンドパス信号215は、ダウンミキサ216に与えられ得、それは、0Hzから8kHzまでなど、0Hzから(F2−F1)Hzまで延びる有効信号バンド幅を有する信号217を生成し得る。たとえば、ダウンミキサ216は、信号217を生成するために、バンドパス信号215を、1.6kHzから9.6kHzの間の周波数範囲からベースバンド(たとえば、0Hzから8kHzの間の周波数範囲)にダウンミックスするように構成され得る。ダウンミキサ216は、2段ヒルベルト変換を使用して実装され得る。たとえば、ダウンミキサ216は、虚数成分と実数成分とを有する2つの5次無限インパルス応答(IIR)フィルタを使用して実装され得、これは、複雑で計算コストが高い演算を生じ得る。信号217は、図3のグラフ312に示されているような周波数成分を有し得る。
[0064]第2の動作モードでは、スイッチ212は、信号219を生成するために、フィルタ218に反転された信号211を与える。フィルタ218は、(F2−F1)Hzを上回る(たとえば、8kHzを上回る)周波数成分を減衰させるためのローパスフィルタとして動作し得る。フィルタ218におけるローパスフィルタ処理は、サンプルレートが2*(F2−F1)に(たとえば、2*(14.4Hz−6.4Hz=16kHzに)変換されるリサンプリングプロセスの一部として実行され得る。信号219は、図3のグラフ314に示されているような周波数成分を有し得る。
[0065]スイッチ220は、動作モードに従って適応白色化(adaptive whitening)およびスケーリングモジュール222において処理されるべき信号217、219のうちの1つを出力し、適応白色化およびスケーリングモジュールの出力は、加算器などのコンバイナ240の第1の入力に与えられる。コンバイナ240の第2の入力は、雑音エンベロープモジュール232(たとえば、変調器)とスケーリングモジュール234とに従って処理されたランダム雑音生成器230の出力から生じる信号を受信する。コンバイナ240は、図1のハイバンド励起信号161などのハイバンド励起信号241を生成する。
[0066]0HzからF Hzの間の周波数範囲中の有効バンド幅を有する入力信号201は、ベースバンド信号生成経路においても処理され得る。たとえば、入力信号201は、反転された信号243を生成するために、第2のスペクトル反転モジュール242においてスペクトル的に反転され得る。反転された信号243は、(F−F2)Hzから(F−F1)Hzまで(たとえば、1.6kHzから9.6kHzまで)の周波数範囲外の除去または低減された信号成分を有するバンドパス信号245を生成するために、フィルタ244においてバンドパスフィルタ処理され得る。バンドパス信号245は、次いで、0Hzから(F2−F1)Hzまで(たとえば、0Hzから8kHzまで、または0HzからF1+(F−F2)Hzまで)の周波数範囲中の有効信号バンド幅を有するハイバンド「ターゲット」信号247を生成するために、ダウンミキサ246においてダウンミックスされ得る。反転された信号243は、図3のグラフ310に示されているような周波数成分を有し得る。バンドパス信号245は、図3のグラフ316に示されているような周波数成分を有し得る。ハイバンドターゲット信号247は、第1の周波数範囲に対応するベースバンド信号であり、図3のグラフ312に示されているような周波数成分を有し得る。
[0067]ハイバンドターゲット信号247を表すようなハイバンド励起信号241への変更を表すパラメータが抽出され、デコーダに送信され得る。例示のために、LPC−LSP変換器250においてLSPに変換され、量子化モジュール252において量子化される、LPCを生成するために、ハイバンドターゲット信号247は、LP分析モジュール248によって処理され得る。量子化モジュール252は、図1のハイバンドサイド情報172中などで、デコーダに送られるべきLSP量子化インデックスを生成し得る。
[0068]入力としてハイバンド励起信号241を受信し、出力として合成ハイバンド信号261を生成する、合成フィルタ260を構成するために、LPCが使用され得る。合成ハイバンド信号261は、利得形状パラメータ値などの利得情報263を生成するために、時間エンベロープ推定モジュール262においてハイバンドターゲット信号247と比較される(たとえば、信号261のエネルギーと信号247のエネルギーとは、それぞれの信号の各サブフレームにおいて比較され得る)。利得情報263は、図1のハイバンドサイド情報172中などで、デコーダに送られるべき量子化利得情報インデックスを生成するために、量子化モジュール264に与えられる。
[0069]第1の経路に関して説明したように、第1の動作モードでは、ハイバンド励起信号241生成経路は、信号217を生成するためのダウンミックス演算を含む。このダウンミックス演算は、ヒルベルト変換器を介して実装される場合、複雑になり得る。直交ミラーフィルタ(QMF)に基づく代替実装形態は、著しくより高い全体的なシステム遅延を生じることがある。しかしながら、第2の動作モードでは、ダウンミックス演算は、ハイバンド励起信号241生成経路中に含まれない。これは、図3のグラフ312とグラフ314との比較を介して図式的に可視化され得るように、ハイバンド励起信号241とハイバンドターゲット信号247との間の不一致を生じ得る。
[0070](たとえば、フィルタ218を使用して)第2のモードに従ってハイバンド励起信号241を生成することが、フィルタ214(たとえば、極零フィルタ)とダウンミキサ216とをバイパスし、極零フィルタ処理とダウンミキサとに関連する複雑で計算コストが高い演算を低減し得ることが諒解されよう。図2Aは、(フィルタ214とダウンミキサ216とを含む)第1の経路と(フィルタ218を含む)第2の経路とを、エンコーダ200の別個の動作モードに関連付けられるものとして記述しているが、他の実装形態では、エンコーダ200は、第1のモードでも動作するように構成可能であることなしに第2のモードで動作するように構成され得る(たとえば、エンコーダ200は、スイッチ212と、フィルタ214と、ダウンミキサ216と、スイッチ220とを省略し、フィルタ218の入力が、反転された信号211を受信するように結合され、信号219が、適応白色化およびスケーリングモジュール222の入力に与えられ得る)。
[0071]図2Bを参照すると、エンコーダ290中で使用される構成要素が示されている。エンコーダ290中の構成要素は、図1のシステム100中に含まれ得る。エンコーダ290は、図2Aのエンコーダ200と実質的に同様の様式で動作し得る。たとえば、エンコーダ290および図2Aのエンコーダ200中の同様の構成要素は同等の数値インジケータを有し、実質的に同様の様式で動作し得る。
[0072]エンコーダ290は、ベースバンド信号生成経路におけるスペクトル反転および合成モジュール292を含む。スペクトル反転および合成モジュール292は、入力信号201を受信するように構成され得る。スペクトル反転および合成モジュール292は、ベースバンド信号247を生成するために、入力信号201に対してスペクトル反転および合成演算を実行するように構成され得る。一実装形態によれば、スペクトル反転および合成モジュール292は、入力信号201に対するスペクトル反転および合成演算を実行するように動作可能であるQMFフィルタバンクを含み得る。
[0073]例示のために、入力信号201は、0Hzから16kHzまでの信号成分を有し得る。QMFフィルタバンク(たとえば、スペクトル反転および合成モジュール292)は、合成段において6kHzから14kHzまでの信号成分を「マッピング」するために合成演算を実行し得、得られた信号は、ベースバンド信号247を生成するために反転され得る。したがって、いくつかの実装形態では、図2Aの第2のスペクトル反転モジュール242のスペクトル反転演算、図2Aのフィルタ244のバンドパスフィルタ処理演算、および図2Aのダウンミキサ246のダウンミキシング演算は、ベースバンド信号247を生成するためにQMFフィルタバンクを使用して暗黙的に実行され得る。したがって、図2Aのベースバンド信号生成経路に関して説明したスペクトル反転演算、バンドパスフィルタ処理演算、およびダウンミキシング演算はバイパスされ得、図2Bのスペクトル反転および合成モジュール292は、ベースバンド信号247を生成するために合成演算を暗黙的に実行し得る。
[0074]第1のスペクトル反転モジュール210からの反転された信号211はフィルタ218に与えられ得、フィルタ218は、信号219を生成するために反転された信号211をフィルタ処理し得る。信号219は、適応白色化およびスケーリングモジュール222の入力に与えられ得る。図2Aのエンコーダ200のコストおよび設計複雑性は、図2Bのエンコーダ290を使用して本明細書で説明する技法を実装することによって(たとえば、図2Aのスイッチ212、220と、フィルタ214と、ダウンミキサ216とを除去することによって)低減され得る。
[0075]図4に、図1のシステム100または図2Aのエンコーダ200によって生成された符号化オーディオ信号など、符号化オーディオ信号を復号するために使用され得るデコーダ400を示す。
[0076]デコーダ400は、符号化オーディオ信号401を受信する、ACELPコアデコーダなどのローバンドデコーダ404を含む。符号化オーディオ信号401は、図2Aの入力信号201などのオーディオ信号の符号化バージョンであり、オーディオ信号のローバンド部分に対応する第1のデータ402(たとえば、ローバンド励起信号205および量子化LSPインデックス)と、オーディオ信号のハイバンド部分に対応する第2のデータ403(たとえば、利得エンベロープデータ463および量子化LSPインデックス461)とを含む。
[0077]ローバンドデコーダ404は、合成ローバンド復号信号471を生成する。ハイバンド信号合成は、図2Aのローバンド励起信号205(または、エンコーダから受信されたローバンド励起信号205の量子化バージョンなど、ローバンド励起信号205の表現)を、図2Aのサンプラー206に与えることを含む。ハイバンド合成は、図2Aのコンバイナ240に第1の入力を与えるために、サンプラー206と、非線形変換生成器208と、第1のスペクトル反転モジュール210と、フィルタ218と、適応白色化およびスケーリングモジュール222とを使用してハイバンド励起信号241を生成することを含む。コンバイナへの第2の入力は、雑音エンベロープモジュール232によって処理され、図2Aのスケーリングモジュール234においてスケーリングされる、ランダム雑音生成器230の出力によって生成される。
[0078]図2Aの合成フィルタ260は、図2Aのエンコーダ200の量子化モジュール252によって出力されたような、エンコーダから受信されたLSP量子化インデックスに従ってデコーダ400中で構成され得、合成信号を生成するためにコンバイナ240によって出力された励起信号241を処理する。合成信号は、調整された信号463を生成するために、(たとえば、図2Aのエンコーダ200の量子化モジュール264から出力された利得エンベロープインデックスに従って)利得形状パラメータ値など、1つまたは複数の利得を適用するように構成された時間エンベロープ適用モジュール462に与えられる。
[0079]ハイバンド合成は、調整された信号を、0Hz〜(F2−F1)Hzの周波数範囲から(F−F2)Hz〜(F−F1)Hzの周波数範囲(たとえば、1.6kHz〜9.6kHz)までアップミックスするように構成されたミキサ464によって処理を続ける。ミキサ464によって出力されたアップミックスされた信号は、サンプラー466においてアップサンプリングされ、サンプラー466のアップサンプリングされた出力は、F1HzからF2Hzまで延びる周波数バンドを有するハイバンド復号信号469を生成するために、第1のスペクトル反転モジュール210に関して説明したように動作し得るスペクトル反転モジュール468に与えられる。
[0080]ローバンドデコーダ404によって出力された(0HzからF1Hzまでの)ローバンド復号信号471と、スペクトル反転モジュール468から出力された(F1HzからF2Hzまでの)ハイバンド復号信号469とが、合成フィルタバンク470に与えられる。合成フィルタバンク470は、ローバンド復号信号471とハイバンド復号信号469の組合せに基づいて、図2Aのオーディオ信号201の合成バージョンなどの合成オーディオ信号473を生成し、これは、0HzからF2Hzまでの周波数範囲を有する。
[0081]図2Aに関して説明したように、(たとえば、フィルタ218を使用して)第2のモードに従ってハイバンド励起信号241を生成することが、フィルタ214(たとえば、極零フィルタ)とダウンミキサ216とをバイパスし、極零フィルタ処理とダウンミキサとに関連する複雑で計算コストが高い演算を低減し得ることが諒解されよう。図4は、(フィルタ214とダウンミキサ216とを含む)第1の経路と(フィルタ218を含む)第2の経路とを、デコーダ400の別個の動作モードに関連付けられるものとして記述しているが、他の実装形態では、デコーダ400は、第1のモードでも動作するように構成可能であることなしに第2のモードで動作するように構成され得る(たとえば、デコーダ400は、スイッチ212と、フィルタ214と、ダウンミキサ216と、スイッチ220とを省略し得、反転された信号211を受信するために結合されたフィルタ218の入力を有し、適応白色化およびスケーリングモジュール222の入力に与えられる信号219を有する)。
[0082]図5を参照すると、図1のシステム100または図2Aのエンコーダ200など、エンコーダによって実行され得る方法が示されている。502において、エンコーダにおいてオーディオ信号を受信する。たとえば、オーディオ信号は、図1の入力オーディオ信号102または図2Aの入力オーディオ信号201であり得る。
[0083]504において、エンコーダにおいて、オーディオ信号のハイバンド部分の第1の成分に対応する第1の信号を生成する。第1の成分は、第1の周波数範囲を有し得る。たとえば、第1の信号はベースバンド信号であり得、図1のハイバンド信号124または図2Aのベースバンド信号247に対応し得る。第1の周波数範囲は、図3の第1の周波数範囲396に対応し得る。
[0084]506において、エンコーダにおいて、オーディオ信号のハイバンド部分の第2の成分に対応するハイバンド励起信号を生成する。第2の成分は、第1の周波数範囲とは異なる第2の周波数範囲を有する。エンコーダは、図2Aのフィルタ218を使用することによって(たとえば、フィルタ214とダウンミキサ216とをバイパスまたは省略することによって)など、極零フィルタを使用せずにおよびダウンミキシング演算を使用せずにハイバンド励起信号を生成し得る。たとえば、ハイバンド励起信号は、図1のハイバンド励起信号124または図2Aのハイバンド励起信号241に対応し得る。
[0085]第2の周波数範囲は、図3の第2の周波数範囲397に対応し得る。たとえば、第1の周波数範囲は、第1の周波数(たとえば、F1 393)から第2の周波数(たとえば、F2 394)にわたる第1の周波数バンドに対応し得、第2の周波数範囲は、第2の周波数と第1の周波数との差(たとえば、F2−F1 395)からハイバンド部分オーディオ信号の上側周波数(たとえば、F392)にわたる第2の周波数バンドに対応し得る。例示のために、第1の周波数バンドは約6.4kHzから約14.4kHzにわたり得、第2の周波数バンドは約8kHzから約16kHzにわたり得る。
[0086]508において、オーディオ信号のハイバンド部分の合成バージョンを生成するために、第1の信号に基づいて生成されたフィルタ係数を有するフィルタにハイバンド励起信号を与える。たとえば、図2Aのハイバンド励起信号241は、合成フィルタ260に与えられ得、それは、第1の周波数範囲に対応するベースバンド信号247に基づいて生成されたLP分析モジュール248からのデータに応答する。
[0087]方法図5は、フィルタ214とダウンミキサ216とに関連する複雑で計算コストが高い演算を低減し得る。
[0088]図6を参照すると、図4のデコーダ400など、デコーダによって実行され得る方法が示されている。602において、デコーダにおいてオーディオ信号の符号化バージョンを受信する。符号化バージョンは、オーディオ信号のローバンド部分に対応する第1のデータとオーディオ信号のハイバンド部分の第1の成分に対応する第2のデータとを含む。第1の成分は、第1の周波数範囲を有する。たとえば、オーディオ信号の符号化バージョンは、第1のデータ402と第2のデータ404とを含む図4の符号化オーディオ信号401であり得る。
[0089]604において、第1のデータに基づいてハイバンド励起信号を生成する。ハイバンド励起信号は、オーディオ信号のハイバンド部分の第2の成分に対応する。第2の成分は、第1の周波数範囲とは異なる第2の周波数範囲を有する。デコーダは、図4のフィルタ218を使用することによって(たとえば、フィルタ214とダウンミキサ216とをバイパスまたは省略することによって)など、極零フィルタを使用せずにおよびダウンミキシング演算を使用せずにハイバンド励起信号を生成し得る。たとえば、ハイバンド励起信号は、図4のハイバンド励起信号241に対応し得る。
[0090]第2の周波数範囲は、図3の第2の周波数範囲397に対応し得る。たとえば、第1の周波数範囲は、第1の周波数(たとえば、F1 393)から第2の周波数(たとえば、F2 394)にわたる第1の周波数バンドに対応し得、第2の周波数範囲は、第2の周波数と第1の周波数との差(たとえば、F2−F1 395またはF1+(F−F2))からハイバンド部分オーディオ信号の上側周波数(たとえば、F392)にわたる第2の周波数バンドに対応し得る。例示のために、第1の周波数バンドは約6.4kHzから約14.4kHzにわたり得、第2の周波数バンドは約8kHzから約16kHzにわたり得る。
[0091]606において、オーディオ信号のハイバンド部分の合成バージョンを生成するために、第2のデータに基づいて生成されたフィルタ係数を有するフィルタにハイバンド励起信号を与える。たとえば、図4のハイバンド励起信号241は、図4の合成フィルタ260に与えられ、図4の合成フィルタ260は、図4の第2のデータ403において受信された量子化LSPインデックス461に基づいて生成されたフィルタ係数を有し得る。
[0092]方法図6は、フィルタ214とダウンミキサ216とに関連する複雑で計算コストが高い演算を低減し得る。
[0093]図5〜図6の方法のうちの1つまたは複数は、中央処理ユニット(CPU)、DSP、またはコントローラなどの処理ユニットのハードウェア(たとえば、FPGAデバイス、ASICなど)を介して、ファームウェアデバイスを介して、あるいはそれらの任意の組合せを介して、実装され得る。一例として、図5〜図6の方法のうちの1つまたは複数は、図7に関して説明するように、命令を実行するプロセッサによって実行され得る。
[0094]図7を参照すると、デバイス(たとえば、ワイヤレス通信デバイス)のブロック図が示されており、全体的に700と称される。様々な実装形態では、デバイス700は、図7に示されているものよりも少ないまたは多い構成要素を有し得る。例示的な実装形態では、デバイス700は、図1、図2A、図2B、または図4のシステムのうちの1つまたは複数に対応し得る。例示的な実装形態では、デバイス700は、図5〜図6の方法のうちの1つまたは複数に従って動作し得る。
[0095]一実装形態によれば、デバイス700はプロセッサ706(たとえば、CPU)を含む。デバイス700は、1つまたは複数の追加のプロセッサ710(たとえば、1つまたは複数のDSP)を含み得る。プロセッサ710は、音声および音楽コーダデコーダ(CODEC)708と、エコーキャンセラ712とを含み得る。音声および音楽CODEC708は、ボコーダエンコーダ736、ボコーダデコーダ738、またはその両方を含み得る。
[0096]一実装形態によれば、ボコーダエンコーダ736は、図1のシステム100または図2Aのエンコーダ200を含み得る。ボコーダエンコーダ736は、不一致周波数範囲(たとえば、図3の第1の周波数範囲396および第2の周波数範囲397)を使用するように構成され得る。ボコーダデコーダ738は、図4のデコーダ400を含み得る。ボコーダデコーダ738は、不一致周波数範囲(たとえば、図3の第1の周波数範囲396および第2の周波数範囲397)を使用するように構成され得る。音声および音楽CODEC708はプロセッサ710の構成要素として示されているが、他の実装形態では、音声および音楽CODEC708の1つまたは複数の構成要素が、プロセッサ706、CODEC734、別の処理構成要素、またはそれらの組合せの中に含まれ得る。
[0097]デバイス700は、メモリ732と、トランシーバ750を介してアンテナ742に結合されたワイヤレスコントローラ740とを含み得る。デバイス700は、ディスプレイコントローラ726に結合されたディスプレイ728を含み得る。スピーカー748、マイクロフォン746、またはその両方がCODEC734に結合され得る。CODEC734は、デジタルアナログ変換器(DAC)702と、アナログデジタル変換器(ADC)704とを含み得る。
[0098]一実装形態によれば、CODEC734は、マイクロフォン746からアナログ信号を受信し、アナログデジタル変換器704を使用してそのアナログ信号をデジタル信号に変換し、パルスコード変調(PCM)フォーマットなどにおいて、音声および音楽CODEC708にそのデジタル信号を与え得る。音声および音楽CODEC708はデジタル信号を処理し得る。一実装形態によれば、音声および音楽CODEC708は、CODEC734にデジタル信号を与え得る。CODEC734は、デジタルアナログ変換器702を使用してデジタル信号をアナログ信号に変換し得、そのアナログ信号をスピーカー748に与え得る。
[0099]メモリ732は、図5〜図6の方法のうちの1つまたは複数など、本明細書で開示する方法とプロセスとを実行するために、プロセッサ706、プロセッサ710、CODEC734、デバイス700の別の処理ユニット、またはそれらの組合せによって実行可能な命令756を含み得る。図1、図2A、図2B、または図4のシステムの1つまたは複数の構成要素は、専用ハードウェア(たとえば、回路)を介して、1つまたは複数のタスクを実行するための命令を実行するプロセッサによって、またはそれらの組合せによって、実装され得る。一例として、メモリ732あるいはプロセッサ706、プロセッサ710、および/またはCODEC734の1つまたは複数の構成要素は、ランダムアクセスメモリ(RAM)、磁気抵抗ランダムアクセスメモリ(MRAM)、スピントルクトランスファーMRAM(STT−MRAM)、フラッシュメモリ、読取り専用メモリ(ROM)、プログラマブル読取り専用メモリ(PROM)、消去可能プログラマブル読取り専用メモリ(EPROM)、電気的消去可能プログラマブル読取り専用メモリ(EEPROM(登録商標))、レジスタ、ハードディスク、リムーバブルディスク、またはコンパクトディスク読取り専用メモリ(CD−ROM)などのメモリデバイスであり得る。メモリデバイスは、コンピュータ(たとえば、CODEC734中のプロセッサ、プロセッサ706、および/またはプロセッサ710)によって実行されたとき、コンピュータに、図5〜図6の方法のうちの1つまたは複数の少なくとも一部分を実行させ得る命令(たとえば、命令756)を含み得る。一例として、メモリ732またはプロセッサ706、プロセッサ710、CODEC734の1つまたは複数の構成要素は、コンピュータ(たとえば、CODEC734中のプロセッサ、プロセッサ706、および/またはプロセッサ710)によって実行されたとき、コンピュータに、図5〜図6の方法のうちの1つまたは複数の少なくとも一部分を実行させる命令(たとえば、命令756)を含む非一時的コンピュータ可読媒体であり得る。
[00100]一実装形態によれば、デバイス700は、移動局モデム(MSM)など、システムインパッケージまたはシステムオンチップデバイス722中に含まれ得る。一実装形態によれば、プロセッサ706、プロセッサ710、ディスプレイコントローラ726、メモリ732、CODEC734、ワイヤレスコントローラ740、およびトランシーバ750は、システムインパッケージまたはシステムオンチップデバイス722中に含まれる。一実装形態によれば、タッチスクリーンおよび/またはキーパッドなどの入力デバイス730、ならびに電源744は、システムオンチップデバイス722に結合される。その上、一実装形態によれば、図7に示されているように、ディスプレイ728、入力デバイス730、スピーカー748、マイクロフォン746、アンテナ742、および電源744は、システムオンチップデバイス722の外部にある。ただし、ディスプレイ728、入力デバイス730、スピーカー748、マイクロフォン746、アンテナ742、および電源744の各々は、インターフェースまたはコントローラなど、システムオンチップデバイス722の構成要素に結合され得る。デバイス700は、モバイル通信デバイス、スマートフォン、セルラーフォン、ラップトップコンピュータ、コンピュータ、タブレットコンピュータ、PDA、ディスプレイデバイス、テレビジョン、ゲーミングコンソール、音楽プレーヤ、ラジオ、デジタルビデオプレーヤ、光ディスクプレーヤ、チューナー、カメラ、ナビゲーションデバイス、デコーダシステム、エンコーダシステム、またはそれらの任意の組合せに対応する。
[00101]プロセッサ710は、説明した技法に従って単一の符号化および復号動作を実行するように動作可能となり得る。たとえば、マイクロフォン746は、オーディオ信号をキャプチャし得る。ADC704は、キャプチャされたオーディオ信号を、アナログ波形から、デジタルオーディオサンプルを含むデジタル波形に変換し得る。プロセッサ710は、デジタルオーディオサンプルを処理し得る。エコーキャンセラ712は、スピーカー748の出力がマイクロフォン746に入ることによって作成されていることがあるエコーを低減し得る。
[00102]ボコーダエンコーダ736は、処理された音声信号に対応するデジタルオーディオサンプルを圧縮し得、送信パケット(たとえば、デジタルオーディオサンプルの圧縮されたビットの表現)を形成し得る。たとえば、送信パケットは、図1のビットストリーム192の少なくとも一部分に対応し得る。送信パケットはメモリ732に記憶され得る。トランシーバ750は、何らかの形態の送信パケットを変調し得(たとえば、他の情報が送信パケットに付加され得)、アンテナ742を介して、その変調されたデータを送信し得る。
[00103]さらなる例として、アンテナ742は、受信パケットを含む着信パケットを受信し得る。受信パケットは、ネットワークを介して別のデバイスによって送られ得る。たとえば、受信パケットは、図4のACELPコアデコーダ404において受信されたビットストリームの少なくとも一部分に対応し得る。ボコーダデコーダ738は、(たとえば、合成オーディオ信号473に対応する)再構成されたオーディオサンプルを生成するために、受信パケットを復元し、復号し得る。エコーキャンセラ712は、再構成されたオーディオサンプルからエコーを除去し得る。DAC702は、ボコーダデコーダ738の出力をデジタル波形からアナログ波形に変換し得、その変換された波形を出力のためにスピーカー748に与え得る。
[00104]開示される実装形態とともに、第1の装置は、入力オーディオ信号のハイバンド部分の第1の成分に対応する第1の信号を生成するための手段を含む。第1の成分は、第1の周波数範囲を有し得る。たとえば、第1の信号を生成するための手段は、図1のシステム100、図2Aの第2のスペクトル反転モジュール242、図2Aのフィルタ244、図2Aのダウンミキサ246、図2Bのスペクトル反転および合成モジュール292、図7のボコーダエンコーダ736、図7のプロセッサ710、図7のプロセッサ706、図7の命令756などの命令を実行するように構成された1つまたは複数の追加のプロセッサ、またはそれらの組合せを含み得る。
[00105]第1の装置は、オーディオ信号のハイバンド部分の第2の成分に対応するハイバンド励起信号を生成するための手段をも含み得る。第2の成分は、第1の周波数範囲とは異なる第2の周波数範囲を有し得る。たとえば、ハイバンド励起信号を生成するための手段は、図1のハイバンド分析モジュール150、図2Aおよび図2Bの分析フィルタ202、図2Aおよび図2Bのローバンドエンコーダ204、図2Aおよび図2Bのサンプラー206、図2Aおよび図2Bの非線形変換生成器208、図2Aおよび図2Bの第1のスペクトル反転モジュール210、図2Aおよび図2Bのフィルタ218、図2Aおよび図2Bの適応白色化およびスケーリングモジュール222、図7のボコーダエンコーダ736、図7のプロセッサ710、図7のプロセッサ706、図7の命令756などの命令を実行するように構成された1つまたは複数の追加のプロセッサ、またはそれらの組合せを含み得る。
[00106]第1の装置は、オーディオ信号のハイバンド部分の合成バージョンを生成するための手段をも含み得る。合成バージョンを生成するための手段は、ハイバンド励起信号を受信するように構成され得、第1の信号に基づいて生成されたフィルタ係数を有する。たとえば、合成バージョンを生成するための手段は、図1のハイバンド分析モジュール150、図2Aおよび図2Bの合成フィルタ260、図7のボコーダエンコーダ736、図7のプロセッサ710、図7のプロセッサ706、図7の命令756などの命令を実行するように構成された1つまたは複数の追加のプロセッサ、またはそれらの組合せを含み得る。
[00107]開示される実装形態とともに、第2の装置は、オーディオ信号のローバンド部分に対応する第1のデータに基づいてハイバンド励起信号を生成するための手段を含み得る。オーディオ信号は、第1のデータを含み、オーディオ信号のハイバンド部分の第1の成分に対応する第2のデータをさらに含む、受信された符号化オーディオ信号に対応し得る。第1の成分は、第1の周波数範囲を有し得る。ハイバンド励起信号は、オーディオ信号のハイバンド部分の第2の成分に対応し得る。第2の成分は、第1の周波数範囲とは異なる第2の周波数範囲を有し得る。ハイバンド励起信号を生成するための手段は、図4のローバンドエンコーダ404、図4のサンプラー206、図4の非線形変換生成器208、図4の第1のスペクトル反転モジュール210、図4のフィルタ218、図4の適応白色化およびスケーリングモジュール222、図7のボコーダデコーダ738、図7のプロセッサ710、図7のプロセッサ706、図7の命令756などの命令を実行するように構成された1つまたは複数の追加のプロセッサ、またはそれらの組合せを含み得る。
[00108]第2の装置は、オーディオ信号のハイバンド部分の合成バージョンを生成するための手段をも含み得る。合成バージョンを生成するための手段は、ハイバンド励起信号を受信するように構成され得、第2のデータに基づいて生成されたフィルタ係数を有する。たとえば、合成バージョンを生成するための手段は、図4の合成フィルタバンク470、図7のボコーダデコーダ738、図7のプロセッサ710、図7のプロセッサ706、図7の命令756などの命令を実行するように構成された1つまたは複数の追加のプロセッサ、またはそれらの組合せを含み得る。合成フィルタバンク470は、ハイバンド復号信号469を受信し得る。図4に関して説明したように、ハイバンド復号信号469は、第2のデータ403(たとえば、利得エンベロープデータ463および量子化LSPインデックス461)を使用して生成され得る。図7に関して説明したように、図4のデコーダ400は、図7のボコーダデコーダ738中に含まれ得る。したがって、ボコーダデコーダ738中の構成要素は、合成フィルタバンク470と実質的に同様の様式で動作し得る。たとえば、ボコーダデコーダ738中の1つまたは複数の構成要素は、第2のデータ403(たとえば、利得エンベロープデータ463および量子化LSPインデックス461)を使用して生成された図4のハイバンド復号信号469を受信し得る
[00109]さらに、本明細書で開示する実装形態に関して説明した様々な例示的な論理ブロック、構成、モジュール、回路、およびアルゴリズムステップは、電子ハードウェア、ハードウェアプロセッサなどの処理デバイスによって実行されるコンピュータソフトウェア、またはその両方の組合せとして実装され得ることを、当業者は諒解されよう。様々な例示的な構成要素、ブロック、構成、モジュール、回路、およびステップについて、上記では概して、それらの機能に関して説明した。そのような機能をハードウェアとして実装するか、実行可能ソフトウェアとして実装するかは、特定の適用例および全体的なシステムに課される設計制約に依存する。当業者は、説明した機能を特定の適用例ごとに様々な方法で実装し得るが、そのような実装の決定は、本開示の範囲からの逸脱を生じるものと解釈すべきではない。
[00110]本明細書で開示した実装形態に関して説明した方法またはアルゴリズムのステップは、直接ハードウェアで実施されるか、プロセッサによって実行されるソフトウェアモジュールで実施されるか、またはその2つの組合せで実施され得る。ソフトウェアモジュールは、RAM、MRAM、STT−MRAM、フラッシュメモリ、ROM、PROM、EPROM、EEPROM、レジスタ、ハードディスク、リムーバブルディスク、またはCD−ROMなどのメモリデバイス中に存在し得る。例示的なメモリデバイスは、プロセッサがメモリデバイスから情報を読み取り、メモリデバイスに情報を書き込むことができるように、プロセッサに結合される。代替として、メモリデバイスはプロセッサに一体化され得る。プロセッサおよび記憶媒体はASIC中に存在し得る。ASICはコンピューティングデバイスまたはユーザ端末中に存在し得る。代替として、プロセッサおよび記憶媒体は、コンピューティングデバイスまたはユーザ端末中に個別構成要素として存在し得る。
[00111]開示される実装形態の前の説明は、開示される実装形態を当業者が製作または使用することを可能にするために与えられる。これらの実装形態への様々な変更は当業者には容易に明らかになり、本明細書で定義された原理は本開示の範囲から逸脱することなく他の実装形態に適用され得る。したがって、本開示は、本明細書に示された実装形態に限定されるものではなく、以下の特許請求の範囲によって定義される原理および新規の特徴に一致する可能な最も広い範囲を与えられるべきである。

Claims (36)

  1. 方法であって、
    エンコーダにおいてオーディオ信号を受信することと、
    前記エンコーダにおいて、前記オーディオ信号のハイバンド部分の第1の成分に対応する第1の信号を生成すること、ここで、前記第1の成分が第1の周波数範囲を有する、と、
    前記エンコーダにおいて、前記オーディオ信号の前記ハイバンド部分の第2の成分に対応するハイバンド励起信号を生成すること、ここで、前記第2の成分が前記第1の周波数範囲とは異なる第2の周波数範囲を有する、と、
    前記エンコーダにおいて、前記オーディオ信号の前記ハイバンド部分の合成バージョンを生成するために前記第1の信号に基づいて生成されたフィルタ係数を有するフィルタに前記ハイバンド励起信号を与えることと、
    を備える、方法。
  2. 前記第1の周波数範囲が、第1の周波数から第2の周波数にわたる第1の周波数バンドに対応し、前記第2の周波数範囲が、前記第2の周波数と前記第1の周波数との差から前記オーディオ信号の前記ハイバンド部分の上側周波数にわたる第2の周波数バンドに対応する、請求項1に記載の方法。
  3. 前記第1の周波数範囲が約6.4キロヘルツ(kHz)から約14.4kHzにわたる第1の周波数バンドに対応し、前記第2の周波数範囲が約8kHzから約16kHzにわたる第2の周波数バンドに対応する、請求項1に記載の方法。
  4. 前記ハイバンド励起信号を生成することが、
    前記エンコーダのハイバンド励起生成経路において、ローバンドエンコーダによって生成されたローバンド励起信号を受信することと、
    アップサンプリングされた信号を生成するために前記ローバンド励起信号をアップサンプリングすることと
    を含む、請求項1に記載の方法。
  5. 前記ハイバンド励起信号を生成することが、
    バンド幅拡張信号を生成するために前記アップサンプリングされた信号に対して非線形変換演算を実行することと、
    反転されたスペクトル信号を生成するために前記バンド幅拡張信号に対してスペクトル反転演算を実行することと
    をさらに含む、請求項4に記載の方法。
  6. 前記ハイバンド励起信号を生成することが、前記反転されたスペクトル信号をローパスフィルタ処理することをさらに含む、請求項5に記載の方法。
  7. エンコーダであって、
    ベースバンド信号生成経路における第1の回路、ここで、前記第1の回路がオーディオ信号のハイバンド部分の第1の成分に対応する第1の信号を生成するように構成され、前記第1の成分が第1の周波数範囲を有する、と、
    ハイバンド励起信号生成経路における第2の回路、ここで、前記第2の回路が前記オーディオ信号の前記ハイバンド部分の第2の成分に対応するハイバンド励起信号を生成するように構成され、前記第2の成分が前記第1の周波数範囲とは異なる第2の周波数範囲を有する、と、
    前記第1の信号に基づいて生成されたフィルタ係数を有するフィルタ、ここで、前記フィルタは、
    前記ハイバンド励起信号を受信することと、
    前記オーディオ信号の前記ハイバンド部分の合成バージョンを生成することと、
    を行うように構成される、と、
    を備える、エンコーダ。
  8. 前記第1の周波数範囲が第1の周波数から第2の周波数にわたる第1の周波数バンドに対応し、前記第2の周波数範囲が前記第2の周波数と前記第1の周波数との差から前記オーディオ信号の前記ハイバンド部分の上側周波数にわたる第2の周波数バンドに対応する、請求項7に記載のエンコーダ。
  9. 前記第1の周波数範囲が約6.4キロヘルツ(kHz)から約14.4kHzにわたる第1の周波数バンドに対応し、前記第2の周波数範囲が約8kHzから約16kHzにわたる第2の周波数バンドに対応する、請求項7に記載のエンコーダ。
  10. 前記第2の回路は、
    ローバンドエンコーダによって生成されたローバンド励起信号を受信することと、
    アップサンプリングされた信号を生成するために前記ローバンド励起信号をアップサンプリングすることと、
    を行うように構成された、請求項7に記載のエンコーダ。
  11. 前記第2の回路は、
    バンド幅拡張信号を生成するために前記アップサンプリングされた信号に対して非線形変換演算を実行することと、
    反転されたスペクトル信号を生成するために前記バンド幅拡張信号に対してスペクトル反転演算を実行することと、
    を行うようにさらに構成された、請求項10に記載のエンコーダ。
  12. 前記第2の回路が前記反転されたスペクトル信号に対してローパスフィルタ演算を実行するようにさらに構成された、請求項11に記載のエンコーダ。
  13. 装置であって、
    オーディオ信号のハイバンド部分の第1の成分に対応する第1の信号を生成するための手段、ここで、前記第1の成分が第1の周波数範囲を有する、と、
    前記オーディオ信号の前記ハイバンド部分の第2の成分に対応するハイバンド励起信号を生成するための手段、ここで、前記第2の成分が前記第1の周波数範囲とは異なる第2の周波数範囲を有する、と、
    前記オーディオ信号の前記ハイバンド部分の合成バージョンを生成するための手段、ここにおいて、前記合成バージョンを生成するための前記手段が、前記ハイバンド励起信号を受信するように構成され、前記第1の信号に基づいて生成されたフィルタ係数を有する、と、
    を備える、装置。
  14. 前記第1の周波数範囲が第1の周波数から第2の周波数にわたる第1の周波数バンドに対応し、前記第2の周波数範囲が前記第2の周波数と前記第1の周波数との差から前記オーディオ信号の前記ハイバンド部分の上側周波数にわたる第2の周波数バンドに対応する、請求項13に記載の装置。
  15. 前記第1の周波数範囲が約6.4キロヘルツ(kHz)から約14.4kHzにわたる第1の周波数バンドに対応し、前記第2の周波数範囲が約8kHzから約16kHzにわたる第2の周波数バンドに対応する、請求項13に記載の装置。
  16. 非一時的コンピュータ可読媒体であって、
    エンコーダによって実行されたとき、前記エンコーダに、
    受信されたオーディオ信号のハイバンド部分の第1の成分に対応する第1の信号を生成すること、ここで、前記第1の成分が第1の周波数範囲を有する、と、
    前記オーディオ信号の前記ハイバンド部分の第2の成分に対応するハイバンド励起信号を生成すること、前記第2の成分が前記第1の周波数範囲とは異なる第2の周波数範囲を有する、と、
    前記オーディオ信号の前記ハイバンド部分の合成バージョンを生成するために前記第1の信号に基づいて生成されたフィルタ係数を有するフィルタに前記ハイバンド励起信号を与えることと、
    を行わせる命令を備える、非一時的コンピュータ可読媒体。
  17. 前記第1の周波数範囲が第1の周波数から第2の周波数にわたる第1の周波数バンドに対応し、前記第2の周波数範囲が前記第2の周波数と前記第1の周波数との差から前記オーディオ信号の前記ハイバンド部分の上側周波数にわたる第2の周波数バンドに対応する、請求項16に記載の非一時的コンピュータ可読媒体。
  18. 前記第1の周波数範囲が約6.4キロヘルツ(kHz)から約14.4kHzにわたる第1の周波数バンドに対応し、前記第2の周波数範囲が約8kHzから約16kHzにわたる第2の周波数バンドに対応する、請求項16に記載の非一時的コンピュータ可読媒体。
  19. 方法であって、
    デコーダにおいてオーディオ信号の符号化バージョンを受信すること、ここにおいて、前記オーディオ信号の前記符号化バージョンが前記オーディオ信号のローバンド部分に対応する第1のデータと前記オーディオ信号のハイバンド部分の第1の成分に対応する第2のデータとを含み、前記第1の成分が第1の周波数範囲を有する、と、
    前記デコーダにおいて、前記第1のデータに基づいてハイバンド励起信号を生成すること、前記ハイバンド励起信号が前記オーディオ信号の前記ハイバンド部分の第2の成分に対応し、前記第2の成分が前記第1の周波数範囲とは異なる第2の周波数範囲を有する、と、
    前記デコーダにおいて、前記オーディオ信号の前記ハイバンド部分の合成バージョンを生成するために前記第2のデータに基づいて生成されたフィルタ係数を有するフィルタに前記ハイバンド励起信号を与えることと、
    を備える、方法。
  20. 前記第1の周波数範囲が第1の周波数から第2の周波数にわたる第1の周波数バンドに対応し、前記第2の周波数範囲が前記第2の周波数と前記第1の周波数との差から前記オーディオ信号の前記ハイバンド部分の上側周波数にわたる第2の周波数バンドに対応する、請求項19に記載の方法。
  21. 前記第1の周波数範囲が約6.4キロヘルツ(kHz)から約14.4kHzにわたる第1の周波数バンドに対応し、前記第2の周波数範囲が約8kHzから約16kHzにわたる第2の周波数バンドに対応する、請求項19に記載の方法。
  22. 前記ハイバンド励起信号を生成することが、
    前記デコーダのハイバンド励起生成経路において、ローバンド励起信号を受信することと、
    アップサンプリングされた信号を生成するために前記ローバンド励起信号をアップサンプリングすることと、
    を含む、請求項19に記載の方法。
  23. 前記ハイバンド励起信号を生成することが、
    バンド幅拡張信号を生成するために前記アップサンプリングされた信号に対して非線形変換演算を実行することと、
    反転されたスペクトル信号を生成するために前記バンド幅拡張信号に対してスペクトル反転演算を実行することと、
    をさらに含む、請求項22に記載の方法。
  24. 前記ハイバンド励起信号を生成することが、前記反転されたスペクトル信号をローパスフィルタ処理することをさらに含む、請求項23に記載の方法。
  25. デコーダであって、
    ハイバンド励起信号生成経路における回路、ここで、前記回路がオーディオ信号のローバンド部分に対応する第1のデータに基づいてハイバンド励起信号を生成するように構成され、前記オーディオ信号が、前記第1のデータを含み、前記オーディオ信号のハイバンド部分の第1の成分に対応する第2のデータをさらに含み、受信された符号化オーディオ信号に対応し、前記第1の成分が第1の周波数範囲を有し、ここにおいて、前記ハイバンド励起信号が前記オーディオ信号の前記ハイバンド部分の第2の成分に対応し、前記第2の成分が前記第1の周波数範囲とは異なる第2の周波数範囲を有する、と、
    前記ハイバンド励起信号を受信するように構成され、前記第2のデータに基づいて生成されたフィルタ係数を有するフィルタ、ここにおいて、前記フィルタが前記オーディオ信号の前記ハイバンド部分の合成バージョンを生成するように構成された、と、
    を備える、デコーダ。
  26. 前記第1の周波数範囲が第1の周波数から第2の周波数にわたる第1の周波数バンドに対応し、前記第2の周波数範囲が前記第2の周波数と前記第1の周波数との差から前記オーディオ信号の前記ハイバンド部分の上側周波数にわたる第2の周波数バンドに対応する、請求項25に記載のデコーダ。
  27. 前記第1の周波数範囲が約6.4キロヘルツ(kHz)から約14.4kHzにわたる第1の周波数バンドに対応し、前記第2の周波数範囲が約8kHzから約16kHzにわたる第2の周波数バンドに対応する、請求項25に記載のデコーダ。
  28. 前記回路が、
    ローバンド励起信号を受信することと、
    アップサンプリングされた信号を生成するために前記ローバンド励起信号をアップサンプリングすることと、
    を行うように構成された、請求項25に記載のデコーダ。
  29. 前記回路が、
    バンド幅拡張信号を生成するために前記アップサンプリングされた信号に対して非線形変換演算を実行することと、
    反転されたスペクトル信号を生成するために前記バンド幅拡張信号に対してスペクトル反転演算を実行することと、
    を行うようにさらに構成された、請求項28に記載のデコーダ。
  30. 前記回路が前記反転されたスペクトル信号に対してローパスフィルタ演算を実行するようにさらに構成された、請求項29に記載のデコーダ。
  31. オーディオ信号のローバンド部分に対応する第1のデータに基づいてハイバンド励起信号を生成するための手段、ここで、前記オーディオ信号が、前記第1のデータを含み、前記オーディオ信号のハイバンド部分の第1の成分に対応する第2のデータをさらに含む、受信された符号化オーディオ信号に対応し、ここで、前記第1の成分が第1の周波数範囲を有し、ここにおいて、前記ハイバンド励起信号が前記オーディオ信号の前記ハイバンド部分の第2の成分に対応し、前記第2の成分が前記第1の周波数範囲とは異なる第2の周波数範囲を有する、と、
    前記オーディオ信号の前記ハイバンド部分の合成バージョンを生成するための手段、ここにおいて、前記合成バージョンを生成するための前記手段が、前記ハイバンド励起信号を受信するように構成され、前記第2のデータに基づいて生成されたフィルタ係数を有する、と、
    を備える、装置。
  32. 前記第1の周波数範囲が第1の周波数から第2の周波数にわたる第1の周波数バンドに対応し、前記第2の周波数範囲が前記第2の周波数と前記第1の周波数との差から前記オーディオ信号の前記ハイバンド部分の上側周波数にわたる第2の周波数バンドに対応する、請求項31に記載の装置。
  33. 前記第1の周波数範囲が約6.4キロヘルツ(kHz)から約14.4kHzにわたる第1の周波数バンドに対応し、前記第2の周波数範囲が約8kHzから約16kHzにわたる第2の周波数バンドに対応する、請求項31に記載の装置。
  34. デコーダ内のプロセッサによって実行されたとき、前記プロセッサに、
    オーディオ信号の符号化バージョンを受信すること、ここにおいて、前記符号化バージョンが前記オーディオ信号のローバンド部分に対応する第1のデータと前記オーディオ信号のハイバンド部分の第1の成分に対応する第2のデータとを含み、前記第1の成分が第1の周波数範囲を有する、と、
    前記第1のデータに基づいてハイバンド励起信号を生成すること、ここで、前記ハイバンド励起信号が前記オーディオ信号の前記ハイバンド部分の第2の成分に対応し、ここにおいて、前記第2の成分が前記第1の周波数範囲とは異なる第2の周波数範囲を有する、と、
    前記オーディオ信号の前記ハイバンド部分の合成バージョンを生成するために前記第2のデータに基づいて生成されたフィルタ係数を有するフィルタに前記ハイバンド励起信号を与えることと、
    を行わせる命令を備える、非一時的コンピュータ可読媒体。
  35. 前記第1の周波数範囲が第1の周波数から第2の周波数にわたる第1の周波数バンドに対応し、前記第2の周波数範囲が前記第2の周波数と前記第1の周波数との差から前記オーディオ信号の前記ハイバンド部分の上側周波数にわたる第2の周波数バンドに対応する、請求項34に記載の非一時的コンピュータ可読媒体。
  36. 前記第1の周波数範囲が約6.4キロヘルツ(kHz)から約14.4kHzにわたる第1の周波数バンドに対応し、前記第2の周波数範囲が約8kHzから約16kHzにわたる第2の周波数バンドに対応する、請求項34に記載の非一時的コンピュータ可読媒体。
JP2016575154A 2014-06-26 2015-06-26 不一致周波数範囲を使用するハイバンド信号をエンコーディングする方法、エンコーダを備えた装置、エンコーダに実行させる命令を備えたコンピュータ可読記憶媒体、不一致周波数範囲を使用するハイバンド信号をデコーディングする方法、デコーダ、ハイバンド信号を生成する装置、デコーダに実行させる命令を備えたコンピュータ可読記憶媒体 Active JP6513718B2 (ja)

Applications Claiming Priority (5)

Application Number Priority Date Filing Date Title
US201462017753P 2014-06-26 2014-06-26
US62/017,753 2014-06-26
US14/750,784 2015-06-25
US14/750,784 US9984699B2 (en) 2014-06-26 2015-06-25 High-band signal coding using mismatched frequency ranges
PCT/US2015/038120 WO2015200859A1 (en) 2014-06-26 2015-06-26 High-band signal coding using mismatched frequency ranges

Publications (3)

Publication Number Publication Date
JP2017523461A true JP2017523461A (ja) 2017-08-17
JP2017523461A5 JP2017523461A5 (ja) 2018-08-23
JP6513718B2 JP6513718B2 (ja) 2019-05-15

Family

ID=54931209

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2016575154A Active JP6513718B2 (ja) 2014-06-26 2015-06-26 不一致周波数範囲を使用するハイバンド信号をエンコーディングする方法、エンコーダを備えた装置、エンコーダに実行させる命令を備えたコンピュータ可読記憶媒体、不一致周波数範囲を使用するハイバンド信号をデコーディングする方法、デコーダ、ハイバンド信号を生成する装置、デコーダに実行させる命令を備えたコンピュータ可読記憶媒体

Country Status (9)

Country Link
US (1) US9984699B2 (ja)
EP (1) EP3161822B1 (ja)
JP (1) JP6513718B2 (ja)
KR (1) KR101988710B1 (ja)
CN (1) CN106463135B (ja)
CA (1) CA2952286C (ja)
ES (1) ES2690096T3 (ja)
HU (1) HUE039699T2 (ja)
WO (1) WO2015200859A1 (ja)

Families Citing this family (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US9542955B2 (en) * 2014-03-31 2017-01-10 Qualcomm Incorporated High-band signal coding using multiple sub-bands
EP3067887A1 (en) 2015-03-09 2016-09-14 Fraunhofer-Gesellschaft zur Förderung der angewandten Forschung e.V. Audio encoder for encoding a multichannel signal and audio decoder for decoding an encoded audio signal
US10109284B2 (en) * 2016-02-12 2018-10-23 Qualcomm Incorporated Inter-channel encoding and decoding of multiple high-band audio signals
US10553222B2 (en) 2017-03-09 2020-02-04 Qualcomm Incorporated Inter-channel bandwidth extension spectral mapping and adjustment
US10573326B2 (en) * 2017-04-05 2020-02-25 Qualcomm Incorporated Inter-channel bandwidth extension
US10825467B2 (en) * 2017-04-21 2020-11-03 Qualcomm Incorporated Non-harmonic speech detection and bandwidth extension in a multi-source environment
US20190051286A1 (en) * 2017-08-14 2019-02-14 Microsoft Technology Licensing, Llc Normalization of high band signals in network telephony communications

Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2006116025A1 (en) * 2005-04-22 2006-11-02 Qualcomm Incorporated Systems, methods, and apparatus for gain factor smoothing
JP2008535027A (ja) * 2005-04-01 2008-08-28 クゥアルコム・インコーポレイテッド 高帯域励振生成のためのシステム、方法、及び装置
JP2013528836A (ja) * 2010-06-01 2013-07-11 クゥアルコム・インコーポレイテッド 広帯域音声コーディングのためのシステム、方法、装置、およびコンピュータプログラム製品

Family Cites Families (18)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
SE9903553D0 (sv) * 1999-01-27 1999-10-01 Lars Liljeryd Enhancing percepptual performance of SBR and related coding methods by adaptive noise addition (ANA) and noise substitution limiting (NSL)
RU2500043C2 (ru) * 2004-11-05 2013-11-27 Панасоник Корпорэйшн Кодер, декодер, способ кодирования и способ декодирования
UA91853C2 (ru) * 2005-04-01 2010-09-10 Квелкомм Инкорпорейтед Способ и устройство для векторного квантования спектрального представления огибающей
US9454974B2 (en) * 2006-07-31 2016-09-27 Qualcomm Incorporated Systems, methods, and apparatus for gain factor limiting
KR101346358B1 (ko) * 2006-09-18 2013-12-31 삼성전자주식회사 대역폭 확장 기법을 이용한 오디오 신호의 부호화/복호화방법 및 장치
US20080267224A1 (en) 2007-04-24 2008-10-30 Rohit Kapoor Method and apparatus for modifying playback timing of talkspurts within a sentence without affecting intelligibility
WO2010057680A1 (de) 2008-11-21 2010-05-27 Siemens Aktiengesellschaft Verfahren und messeinrichtung zur ermittlung eines zustands eines elektrischen zünders eines gasturbinenbrenners sowie zündeinrichtung für einen gasturbinenbrenner
PT2359366T (pt) * 2008-12-15 2017-01-20 Fraunhofer Ges Forschung Codificador de áudio e descodificador de extensão de largura de banda
US8352252B2 (en) 2009-06-04 2013-01-08 Qualcomm Incorporated Systems and methods for preventing the loss of information within a speech frame
US8428938B2 (en) 2009-06-04 2013-04-23 Qualcomm Incorporated Systems and methods for reconstructing an erased speech frame
US9047863B2 (en) 2012-01-12 2015-06-02 Qualcomm Incorporated Systems, methods, apparatus, and computer-readable media for criticality threshold control
US9275644B2 (en) 2012-01-20 2016-03-01 Qualcomm Incorporated Devices for redundant frame coding and decoding
US9620134B2 (en) 2013-10-10 2017-04-11 Qualcomm Incorporated Gain shape estimation for improved tracking of high-band temporal characteristics
US10083708B2 (en) 2013-10-11 2018-09-25 Qualcomm Incorporated Estimation of mixing factors to generate high-band excitation signal
US9384746B2 (en) 2013-10-14 2016-07-05 Qualcomm Incorporated Systems and methods of energy-scaled signal processing
US10163447B2 (en) 2013-12-16 2018-12-25 Qualcomm Incorporated High-band signal modeling
US9685164B2 (en) 2014-03-31 2017-06-20 Qualcomm Incorporated Systems and methods of switching coding technologies at a device
US9697843B2 (en) 2014-04-30 2017-07-04 Qualcomm Incorporated High band excitation signal generation

Patent Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008535027A (ja) * 2005-04-01 2008-08-28 クゥアルコム・インコーポレイテッド 高帯域励振生成のためのシステム、方法、及び装置
WO2006116025A1 (en) * 2005-04-22 2006-11-02 Qualcomm Incorporated Systems, methods, and apparatus for gain factor smoothing
JP2013528836A (ja) * 2010-06-01 2013-07-11 クゥアルコム・インコーポレイテッド 広帯域音声コーディングのためのシステム、方法、装置、およびコンピュータプログラム製品

Also Published As

Publication number Publication date
HUE039699T2 (hu) 2019-01-28
JP6513718B2 (ja) 2019-05-15
KR20170026382A (ko) 2017-03-08
US20150380008A1 (en) 2015-12-31
US9984699B2 (en) 2018-05-29
CA2952286A1 (en) 2015-12-30
CA2952286C (en) 2019-07-02
CN106463135A (zh) 2017-02-22
EP3161822A1 (en) 2017-05-03
WO2015200859A1 (en) 2015-12-30
EP3161822B1 (en) 2018-07-18
KR101988710B1 (ko) 2019-06-12
CN106463135B (zh) 2019-11-12
ES2690096T3 (es) 2018-11-19

Similar Documents

Publication Publication Date Title
EP3161825B1 (en) Temporal gain adjustment based on high-band signal characteristic
EP3161822B1 (en) High-band signal coding using mismatched frequency ranges
US9818419B2 (en) High-band signal coding using multiple sub-bands
BR112016030386B1 (pt) Codificação de sinal de banda alta com o uso de faixas de frequência incompatíveis

Legal Events

Date Code Title Description
A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20180606

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20180606

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20180710

A871 Explanation of circumstances concerning accelerated examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A871

Effective date: 20180710

A975 Report on accelerated examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971005

Effective date: 20180717

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20181002

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20190104

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20190312

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20190410

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6513718

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250