様々な実施例に従うと、複数のセンサおよび複数のセンサの複数の用途が提供される。ある特定の種類の複数の実施例に従うと、センサが、フレキシブルピエゾ抵抗基板、およびこのピエゾ抵抗基板に直接形成された、あるいはそうでなければこのピエゾ抵抗基板と一体化された、2またはそれよりも多くの導電配線を含む。
いくつかの実施例に従うと、このセンサは、複数の導電配線からの1または複数の信号を受信し、これらの1または複数の信号を参照してタッチイベントを検出するように構成された回路を含む。これらの実施例のうちのいくつかに従うと、この回路は、タッチイベントの位置およびタッチイベントの力の大きさのいずれか、または両者を決定するようにさらに構成される。
いくつかの実施例に従うと、このピエゾ抵抗基板はピエゾ抵抗性の生地である。その他の複数の実施例に従うと、このピエゾ抵抗基板はピエゾ抵抗ゴムである。
いくつかの実施例に従うと、これらの導電配線は、ピエゾ抵抗基板に印刷された導電性インクを含む。その他の複数の実施例に従うと、これらの導電配線は、ピエゾ抵抗基板に堆積された導電性塗料を含む。
いくつかの実施例に従うと、これらの導電配線は、ピエゾ抵抗基板の一方の面にのみ形成される。その他の複数の実施例に従うと、これらの導電配線は、ピエゾ抵抗基板の反対側の両面に形成される。
いくつかの実施例に従うと、複数の導電配線のうちの1つ目の上に絶縁材料が形成され、複数の導電配線のうちの2つ目の少なくとも一部分が、この絶縁材料およびこの第1の導電配線の上に形成される。
いくつかの実施例に従うと、これらの2またはそれよりも多くの導電配線は、第1の導電性により特徴付けられる第1の導電配線と、第1の導電性より低い第2の導電性により特徴付けられる第2の導電配線を含む。このセンサは、第1のデューティサイクルにより特徴付けられる第1の信号によって第2の導電配線の一方の端部を駆動し、第2のデューティサイクルにより特徴付けられる第2の信号によって第2の導電配線の反対側の端部を駆動するように構成された回路をさらに含む。この回路は、第1の導電配線から混合信号を受信するようにさらに構成され、この混合信号は、ピエゾ抵抗基板を介した第1および第2の信号からの寄与を含む。この回路は、混合信号に対する第1および第2の信号の寄与を参照して、第2の導電配線の第1軸に沿ったタッチイベントの位置を検出するようにさらに構成される。
いくつかの実施例に従うと、これらの導電配線は、ピエゾ抵抗基板の一方の面に形成され、第1方向に方向付けられた複数の導電配線の平行な第1のアレイ、および、ピエゾ抵抗基板の反対側の面に形成され、第1のアレイに対して90度に方向付けられた複数の導電配線の平行な第2のアレイに配置される。このセンサは、複数の導電配線の第1のアレイを連続して駆動し、複数の導電配線の第2のアレイを連続してスキャンするように構成された回路を含む。この回路は、複数の導電配線の第2のアレイから受信される複数の信号を参照して、1または複数のタッチイベントのそれぞれの力の位置および大きさを決定するようにさらに構成される。
いくつかの実施例に従うと、これらの導電配線は複数の四分円に配置され、センサは、これらの四分円の複数の導電配線から受信される複数の信号を参照してタッチイベントを検出するように構成された回路を含む。この回路は、タッチイベントの位置、タッチイベントの力の大きさ、タッチイベントの動きの速度、および、タッチイベントの動きの方向を決定するようにさらに構成される。
いくつかの実施例に従うと、これらの導電配線は複数の導電配線群に配置される。これらの導電配線群のそれぞれは、2またはそれよりも多くの導電配線を含む。これらの導電配線群のそれぞれにおける複数の導電配線間の抵抗は、導電配線群の近傍においてピエゾ抵抗基板に加えられる力によって変化する。このセンサは、複数の導電配線群のそれぞれから1または複数の信号を受信し、これに応答して制御情報を生成するように構成された回路を含む。この制御情報は、この回路と通信している1または複数のプロセスまたは装置の動作を制御するためのものである。
いくつかの実施例に従うと、ピエゾ抵抗基板は、人の頭に着用するための帽子と一体化された1または複数ピエゾ抵抗性の生地片である。これらのピエゾ抵抗性の生地片のそれぞれが、その上に、複数の導電配線のアレイを有する。このセンサは、これらの導電配線から受信された複数の信号を参照して、タッチイベントを検出するように構成された回路を含む。この回路は、タッチイベントの位置およびタッチイベントの力の大きさを決定するようにさらに構成される。
ある特定の種類の複数の実施例に従うと、センサアレイがピエゾ抵抗基板を含む。複数の導電配線の第1のアレイがピエゾ抵抗基板に形成され、このセンサアレイの第1の次元と位置合わせされる。複数の導電配線の第2のアレイがピエゾ抵抗基板に形成され、このセンサアレイの第2の次元と位置合わせされる。このセンサアレイは、複数の導電配線の第1のアレイに複数の駆動信号を印加し、複数の導電配線の第2のアレイから複数の検出信号を受信し、これらの駆動信号および検出信号を用いて、このセンサアレイの表面における1または複数の対応するタッチイベントの1または複数の位置を決定するように構成された関連回路を有する。
いくつかの実施例に従うと、ピエゾ抵抗基板はフレキシブルピエゾ抵抗材料を含む。
いくつかの実施例に従うと、複数の導電配線の第1および第2のアレイは、ピエゾ抵抗基板の一方の面のみに形成される。他の複数の実施例に従うと、複数の導電配線の第1および第2のアレイは、ピエゾ抵抗基板の両面に形成される。
いくつかの実施例に従うと、第1のアレイの複数の導電配線は実質的に互いに平行であり、第1の次元に沿って方向付けられる。第2のアレイの複数の導電配線は実質的に互いに平行であり、第2の次元に沿って方向付けられる。第1および第2の次元は、実質的に互いに直交する。
いくつかの実施例に従うと、第1のアレイの複数の導電配線は第1の導電性によって特徴付けられ、第2のアレイの複数の導電配線は、第1の導電性より高い第2の導電性によって特徴付けられる。この回路は、第1の信号によって第1のアレイの第1の導電配線の一方の端部を駆動し、第2の信号によって第1の導電配線の反対側の端部を駆動し、第2のアレイの第2の導電配線から混合信号を受信するように、さらに構成される。この混合信号は、ピエゾ抵抗基板を介した第1および第2の信号からの寄与を含む。そしてこの回路は、混合信号に対する第1および第2の信号の寄与を表す第1の値を参照して、第1の導電配線に沿った第1のタッチイベントの第1の位置を決定するように構成される。
いくつかの実施例に従うと、この回路は、第2のアレイの1または複数の導電配線から受信される1または複数の追加の混合信号を表す1または複数の追加の値を参照して、第1のタッチイベントと実質的に同時に起こる、第1のアレイの複数の導電配線の任意のものに沿った1または複数の追加のタッチイベントの1または複数の追加の位置を決定するようにさらに構成される。
いくつかの実施例に従うと、この回路は、第1のタッチイベントの第1の位置を、第1の導電配線に沿い、且つ第2のアレイの隣接する複数の導電配線間のものとして決定するように、さらに構成される。いくつかの実施例に従うと、この回路は、第2のアレイの追加の導電配線から受信される追加の混合信号を表す追加の値を参照して、第1のタッチイベントの第1の位置を決定するように構成される。
いくつかの実施例に従うと、この回路は、第1の値および第2のアレイの追加の導電配線から受信される追加の混合信号を表す追加の値を参照して、第1のタッチイベントと実質的に同時に起こる、第1の導電配線に沿った第2のタッチイベントの第2の位置を決定するようにさらに構成される。
いくつかの実施例に従うと、この回路は、第1の信号によって第1のアレイの第3の導電配線の一方の端部を駆動し、第3の信号によって第3の導電配線の反対側の端部を駆動するようにさらに構成される。この混合信号はまた、第1の信号と、第1のタッチイベントと実質的に同時に起こる、第3の導電配線付近の第2のタッチイベントに対応する第3の信号とからの、追加の寄与を含む。この回路は、第2のタッチイベントに対応する第1および第3の信号からの追加の寄与を参照して、第1の値を生成するようにさらに構成される。
いくつかの実施例に従うと、この回路は、第1のタッチイベントの第1の位置を、このセンサアレイの表面における第1の導電配線に関連した複数の離散的な位置のうちの1つに分解するように構成される。
いくつかの実施例に従うと、この回路は、各タッチイベントに対して、対応するタッチイベントに対する力の大きさを表す力の値を決定するようにさらに構成される。いくつかの実施例に従うと、この回路は、複数の検出信号のうちの対応する1つの振幅を参照して、各タッチイベントに対する力の値を決定するように構成される。
いくつかの実施例に従うと、第1のアレイの複数の導電配線のそれぞれは、第2のアレイの複数の導電配線のそれぞれと一致する。そしてこの回路は、複数の検出信号を参照して、このセンサアレイに対するデータセットを生成するようにさらに構成される。このデータセットは、第1のアレイの複数の導電配線のうちの1つと第2のアレイの複数の導電配線のうちの1つとの各一致点に対するデータ値を含む。この回路は、このデータセットを参照して、1または複数の対応するタッチイベントの1または複数の位置を決定するように構成される。
いくつかの実施例に従うと、この回路は、第1のアレイの第1の導電配線と第2のアレイの第2の導電配線との第1の一致点付近における第1のタッチイベントの第1の位置を、第1の一致点に対応するこのデータ値を閾値と比較することにより決定するように、さらに構成される。いくつかの実施例に従うと、この閾値は、複数のデータ値の平均を参照して決定される。
いくつかの実施例に従うと、この回路は、データセットの生成を繰り返して、複数のデータセットを生じるように構成される。各データセットは、対応する期間についてのセンサアレイの状態を表す。この回路は、これら複数のデータセットを参照して、1または複数の対応するタッチイベントの1または複数の位置を決定するように構成される。いくつかの実施例に従うと、この回路は、これら複数のデータセットを参照して、複数のデータセットのうちの連続的な部分における対応する複数のデータ値を比較することにより、1または複数の対応するタッチイベントの1または複数の位置を決定するように構成される。
いくつかの実施例に従うと、この回路は、第1のアレイの複数の導電配線のうちの1つと第2のアレイの複数の導電配線のうちの1つとの各一致点に対する第1および第2のデータ値を生成するように構成される。第1のデータ値は、第1のアレイの対応する導電配線に沿った、任意の付近のタッチイベントの位置を表し、第2のデータ値は、該付近のタッチイベントに関連する力を表す。
いくつかの実施例に従うと、この回路は、駆動信号および検出信号を用いて、センサアレイの表面において実質的に同時に起こる複数のタッチイベントの複数の位置を決定するように構成される。
いくつかの実施例に従うと、この回路は、検出された複数のタッチイベントを、センサアレイの表面における複数の離散的な位置に分解するように構成される。
いくつかの実施例に従うと、このアレイは複数の力集中要素を含み、それらのそれぞれは、複数の離散的な位置のうちの1つに位置合わせされる。このセンサアレイの対応するダイナミックレンジを実現すべく、これらの力集中要素のフォームファクターおよびこれらの力集中要素の柔軟性の一方または両方が制御されてよい。これらの力集中要素は、ピエゾ抵抗基板の一部分であってよい。代替的に、このアレイは、複数の導電配線の第1および第2のアレイとピエゾ抵抗基板との組み合わせに隣接した追加の基板を含んでよい。これらの力集中要素は、追加の基板に形成されてよい。いくつかの実施例に従うと、これらの力集中要素は、追加の基板における複数の凸状形状である。いくつかの実施例に従うと、この追加の基板は、複数の導電配線の第1および第2のアレイとピエゾ抵抗基板との組み合わせに対して周囲を保護する筐体の一部である。
いくつかの実施例に従うと、第1の追加基板が、複数の導電配線の第1および第2のアレイとピエゾ抵抗基板との組み合わせに隣接する。この第1の追加基板は、複数の導電配線間の複数の空間においてピエゾ抵抗基板を少なくとも部分的に通ってそこから延在する、複数の構造要素を有する。このセンサアレイは、複数の導電配線の第1および第2のアレイとピエゾ抵抗基板との組み合わせに隣接して、第1の追加基板とはこの組み合わせの反対側の面に、第2の追加基板をさらに含む。いくつかの実施例に従うと、これらの構造要素は、ピエゾ抵抗基板の全体に及んで延在し、センサアレイの表面に力が加えられることなしに、第2の追加基板に接触する。いくつかの実施例に従うと、これらの構造要素は、ピエゾ抵抗基板の一部のみに及んで延在する。いくつかの実施例に従うと、第1および第2の追加基板は、複数の導電配線の第1および第2のアレイとピエゾ抵抗基板との組み合わせに対して周囲を保護する筐体の一部である。
いくつかの実施例に従うと、このピエゾ抵抗基板は複数の開口を含み、これらの開口のそれぞれは、第1および第2のアレイの複数の導電配線間の空間に位置合わせされている。いくつかの実施例に従うと、追加の基板が、複数の導電配線の第1および第2のアレイとピエゾ抵抗基板との組み合わせに隣接する。この追加の基板は、ピエゾ抵抗基板の複数の開口を少なくとも部分的に通ってそこから延在する複数の構造要素を有する。いくつかの実施例に従うと、これらの構造要素は、複数の開口の形状に対応するフォームファクターを有する。
いくつかの実施例に従うと、第1のアレイの複数の導電配線は複数の抵抗配線である。そして、この回路は、複数の信号バスを用いて、それぞれ第1および第2の信号によって導電配線の反対側の両端部を同時に駆動することにより、第1のアレイの複数の導電配線のそれぞれを活性化するように構成される。各信号バスは、第1のアレイの複数の導電配線に接続される。第1のアレイの各導電配線の反対側の両端部は、複数のバスの固有ペアに接続される。いくつかの実施例に従うと、第2のアレイの複数の導電配線は、実質的にゼロ抵抗によって特徴付けられる。そして、この回路が複数のタッチイベントを決定するように構成された複数の位置のうちの少なくともいくつかは、第1のアレイの複数の導電配線の対応するものに沿っており、第2のアレイの複数の導電配線のそれぞれのペア間に存在する。
いくつかの実施例に従うと、この回路は、検出された複数のタッチイベントを、このセンサアレイの表面における複数の離散的な位置に分解するように構成される。複数の離散的な位置は、第1の次元に沿ったY個の離散的な位置に、第2の次元に沿ったX個の離散的な位置を掛けたアレイを形成する。複数の導電配線の第1のアレイは、X個の導電配線を含み、複数の導電配線の第2のアレイは、Y個より少ない導電配線を含む。XおよびYは、ゼロより大きな整数である。
いくつかの実施例に従うと、この回路は、検出された複数のタッチイベントを、センサアレイの表面における複数の離散的な位置に分解するように構成される。複数の離散的な位置は、第1の次元に沿ったY個の離散的な位置に、第2の次元に沿ったX個の離散的な位置を掛けたアレイを形成する。複数の導電配線の第1のアレイは、X個の導電配線を含む。XおよびYは、ゼロより大きな整数である。このセンサアレイは、複数の導電配線の第1のアレイに対してこの回路が複数の駆動信号を加える複数のバスをさらに含み、これらの複数のバスは、X個より少ないバスを含む。
いくつかの実施例に従うと、第1のアレイの複数の導電配線のそれぞれが、第2のアレイの複数の導電配線のそれぞれと一致する。このセンサアレイは、第1のアレイの複数の導電配線のうちの1つと第2のアレイの複数の導電配線のうちの1つとの各一致点における配線パターンをさらに含む。各配線パターンは、第1のアレイの対応する導電配線から延在する第1の配線、および、第2のアレイの対応する導電配線から延在する第2の配線を含む。これらの第1および第2の配線は、相補的な形状を有する。いくつかの実施例に従うと、このセンサアレイの対応するダイナミックレンジを実現すべく、第1および第2の配線の形状および第1および第2の配線間の距離の一方または両方が制御される。ある特定の実施例に従うと、各配線パターンの第1および第2の配線のこの相補的な形状は、クローバー形状および十字形状である。
別の種類の複数の実施例に従うと、センサアレイが、このセンサアレイの第1の次元に位置合わせされた複数の導電配線の第1のアレイ、および、このセンサアレイの第2の次元に位置合わせされた複数の導電配線の第2のアレイを含む。ピエゾ抵抗材料が、第1および第2のアレイの複数の導電配線間の電気的接続性を与えるように構成される。このセンサアレイは、複数の力集中要素を含み、これらのそれぞれが、センサアレイの表面における複数の離散的な位置の1つと位置合わせされる。このセンサアレイは、複数の導電配線の第1のアレイに複数の駆動信号を印加し、複数の導電配線の第2のアレイから複数の検出信号を受信し、これらの駆動信号および検出信号を用いて、このセンサアレイの表面における1または複数の対応するタッチイベントの1または複数の位置を決定するように構成された関連回路を有する。この回路はまた、検出された複数のタッチイベントを、複数の離散的な位置の対応する位置に分解するように構成される。
様々な実施例に従うと、このセンサアレイの対応するダイナミックレンジを実現すべく、これらの力集中要素のフォームファクターおよびこれらの力集中要素の柔軟性の一方または両方が制御される。いくつかの実施例において、これらの力集中要素は、ピエゾ抵抗材料の一部分である。その他複数において、このセンサアレイは、複数の導電配線の第1および第2のアレイとピエゾ抵抗材料との組み合わせに隣接する基板を含んでよい。これらの力集中要素は、この基板に形成される。これらの力集中要素は、この基板における複数の凸状形状であってよい。この基板は、複数の導電配線の第1および第2のアレイとピエゾ抵抗材料との組み合わせに対して周囲を保護する筐体の一部分であってよい。
いくつかの実施例に従うと、このセンサアレイは、複数の導電配線の第1および第2のアレイとピエゾ抵抗材料との組み合わせに隣接して、第2の基板とはこの組み合わせの反対側の面に、第1の基板を含む。第1の基板または第2の基板の一方は、複数の導電配線間の複数の空間においてピエゾ抵抗材料を少なくとも部分的に通ってそこから延在する、複数の構造要素を有する。いくつかの実施例において、これらの構造要素は、ピエゾ抵抗材料の全体に及んで延在し、このセンサアレイの表面に力が加えられることなしに、第1の基板または第2の基板の他方に接触する。その他複数において、これらの構造要素は、ピエゾ抵抗材料の一部のみに及んで延在する。第1および第2の基板は、複数の導電配線の第1および第2のアレイとピエゾ抵抗材料との組み合わせに対して周囲を保護する筐体の一部分であってよい。
いくつかの実施例に従うと、このピエゾ抵抗材料は複数の開口を含み、これらの開口のそれぞれは、第1および第2のアレイの複数の導電配線間の空間に位置合わせされている。いくつかの実施例において、このセンサアレイは、複数の導電配線の第1および第2のアレイとピエゾ抵抗材料との組み合わせに隣接して、第2の基板とはこの組み合わせの反対側の面に、第1の基板を含む。第1の基板または第2の基板の一方は、ピエゾ抵抗基板の複数の開口を少なくとも部分的に通ってそこから延在する、複数の構造要素を有する。これらの構造要素は、複数の開口の形状に実質的に従うフォームファクターを有してよい。
いくつかの実施例に従うと、このピエゾ抵抗材料はフレキシブルピエゾ抵抗材料である。いくつかの実施例において、複数の導電配線の第1および第2のアレイは、ピエゾ抵抗材料に形成されてよく、ピエゾ抵抗材料の一方の面のみ、または、ピエゾ抵抗材料の両面のいずれに形成されてもよい。その他複数において、複数の導電配線の第1および第2のアレイの一方または両方が、ピエゾ抵抗材料に隣接する1または複数の基板に形成されてよい。
別の種類の複数の実施例に従うと、センサアレイが、このセンサアレイの第1の次元に位置合わせされた、複数の導電配線の第1のアレイを含む。第1のアレイのこれらの導電配線は、第1の導電性により特徴付けられる。このセンサアレイは、センサアレイの第2の次元に位置合わせされた、複数の導電配線の第2のアレイを含む。第2のアレイのこれらの導電配線は、第1の導電性より高い第2の導電性により特徴付けられる。ピエゾ抵抗材料が、第1および第2のアレイの複数の導電配線間の電気的接続性を与える。関連回路が、複数の導電配線の第1のアレイに複数の駆動信号を印加し、複数の導電配線の第2のアレイから複数の検出信号を受信し、これらの駆動信号および検出信号を用いて、このセンサアレイの表面における1または複数の対応するタッチイベントの1または複数の位置を決定するように構成される。この回路は、第1の信号によって第1のアレイの第1の導電配線の一方の端部を駆動し、第2の信号によって第1の導電配線の反対側の端部を駆動するようにさらに構成される。この回路は、第2のアレイの第2の導電配線から混合信号を受信する。この混合信号は、ピエゾ抵抗材料を介した第1および第2の信号からの寄与を含む。この回路は、混合信号に対する第1および第2の信号の寄与を表す第1の値を参照して、第1の導電配線に沿った第1のタッチイベントの第1の位置を決定するようにさらに構成される。
いくつかの実施例に従うと、この回路は、第2のアレイの1または複数の導電配線から受信される1または複数の追加の混合信号を表す1または複数の追加の値を参照して、第1のタッチイベントと実質的に同時に起こる、第1のアレイの複数の導電配線の任意のものに沿った1または複数の追加のタッチイベントの1または複数の追加の位置を決定するようにさらに構成される。
いくつかの実施例に従うと、この回路は、第1のタッチイベントの第1の位置を、第1の導電配線に沿い、且つ第2のアレイの隣接する複数の導電配線間のものとして決定するように、さらに構成される。いくつかの実施例に従うと、この回路は、第2のアレイの追加の導電配線から受信される追加の混合信号を表す追加の値を参照して、第1のタッチイベントの第1の位置を決定するように構成される。
いくつかの実施例に従うと、この回路は、第1の値および第2のアレイの追加の導電配線から受信される追加の混合信号を表す追加の値を参照して、第1のタッチイベントと実質的に同時に起こる、第1の導電配線に沿った第2のタッチイベントの第2の位置を決定するようにさらに構成される。
いくつかの実施例に従うと、この回路は、第1の信号によって第1のアレイの第3の導電配線の一方の端部を駆動し、第3の信号によって第3の導電配線の反対側の端部を駆動するようにさらに構成される。この混合信号はまた、第1の信号と、第1のタッチイベントと実質的に同時に起こる、第3の導電配線付近の第2のタッチイベントに対応する第3の信号とからの、追加の寄与を含む。この回路は、第2のタッチイベントに対応する第1および第3の信号からの追加の寄与を参照して、第1の値を生成するようにさらに構成される。
いくつかの実施例に従うと、この回路は、第1のタッチイベントの第1の位置を、このセンサアレイの表面における第1の導電配線に関連した複数の離散的な位置のうちの1つに分解するように構成される。
いくつかの実施例に従うと、第1のアレイの複数の導電配線は複数の抵抗配線である。そして、この回路は、複数の信号バスを用いて、それぞれ第1および第2の信号によって導電配線の反対側の両端部を同時に駆動することにより、第1のアレイの複数の導電配線のそれぞれを活性化するように構成される。各信号バスは、第1のアレイの複数の導電配線に接続される。第1のアレイの各導電配線の反対側の両端部は、複数のバスの固有ペアに接続される。いくつかの実施例に従うと、第2のアレイの複数の導電配線は、実質的にゼロ抵抗によって特徴付けられる。そして、この回路が複数のタッチイベントを決定するように構成された複数の位置のうちの少なくともいくつかは、第1のアレイの複数の導電配線の対応するものに沿っており、第2のアレイの複数の導電配線のそれぞれのペア間に存在する。
いくつかの実施例に従うと、この回路は、検出された複数のタッチイベントを、このセンサアレイの表面における複数の離散的な位置に分解するように構成される。複数の離散的な位置は、第1の次元に沿ったY個の離散的な位置に、第2の次元に沿ったX個の離散的な位置を掛けたアレイを形成する。複数の導電配線の第1のアレイは、X個の導電配線を含み、複数の導電配線の第2のアレイは、Y個より少ない導電配線を含む。XおよびYは、ゼロより大きな整数である。
いくつかの実施例に従うと、この回路は、検出された複数のタッチイベントを、このセンサアレイの表面における複数の離散的な位置に分解するように構成される。複数の離散的な位置は、第1の次元に沿ったY個の離散的な位置に、第2の次元に沿ったX個の離散的な位置を掛けたアレイを形成する。複数の導電配線の第1のアレイは、X個の導電配線を含む。XおよびYは、ゼロより大きな整数である。このセンサアレイは、複数の導電配線の第1のアレイに対してこの回路が複数の駆動信号を加える複数のバスをさらに含む。これらの複数のバスは、X個より少ないバスを含む。
いくつかの実施例に従うと、このピエゾ抵抗材料はフレキシブルピエゾ抵抗基板である。いくつかの実施例に従うと、複数の導電配線の第1および第2のアレイは、フレキシブルピエゾ抵抗基板に形成される。いくつかの実施例に従うと、複数の導電配線の第1および第2のアレイは、フレキシブルピエゾ抵抗基板の一方の面のみに形成される。その他の複数の実施例に従うと、複数の導電配線の第1および第2のアレイは、フレキシブルピエゾ抵抗基板の両面に形成される。いくつかの実施例に従うと、複数の導電配線の第1および第2のアレイの一方または両方が、フレキシブルピエゾ抵抗基板に隣接した1または複数の追加の基板に形成される。
いくつかの実施例に従うと、組立体が、複数のパッドを含んだプリント回路基板組立体(PCBA)を含む。フレキシブル基板が複数の導体を含む。これらの複数の導体は、複数のパッドに位置合わせされる。導電性接着剤が、PCBAの複数のパッドと基板の複数の導体との間の電気的接続を提供する。複数の機械部材が、PCBAの複数の開口および基板を通って延在する。これらの機械部材は、基板にPCBAを固定するために変形される。
いくつかの実施例に従うと、複数のパッドを含むプリント回路基板組立体(PCBA)を、複数の導体を含むフレキシブル基板に接続するための方法が提供される。導電性接着剤が、PCBAの複数のパッドおよびフレキシブル基板の複数の導体の一方または両方に堆積される。PCBAの複数のパッドが、フレキシブル基板の複数の導体に位置合わせされる。これにより、導電性接着剤を介して、PCBAの複数のパッドとフレキシブル基板の複数の導体との間の複数の電気的接続を形成する。複数の機械部材が、PCBAの複数の開口およびフレキシブル基板を通って挿入される。これらの機械部材は、フレキシブル基板にPCBAを固定するために変形される。
いくつかの実施例に従うと、組立体が、複数のパッドを含んだプリント回路基板組立体(PCBA)を含む。フレキシブル基板が複数の導体を含む。これらの複数の導体が、複数のパッドに位置合わせされる。複数の機械部材が、PCBAの複数の開口および基板を通って延在する。これらの機械部材は、基板にPCBAを固定するために変形される。PCBAの複数のパッドと基板の複数の導体との間の複数の電気的接続が、基板へのPCBAの固定から生じる機械的な力によって維持される。
いくつかの実施例に従うと、センサが、フレキシブルピエゾ抵抗基板と、このピエゾ抵抗基板に直接形成された、あるいはそうでなければピエゾ抵抗基板と一体化された、2またはそれよりも多くの導電配線を含むセンサ配線パターンとを含む。複数の導電配線間の抵抗が、ピエゾ抵抗基板の歪みまたは変形によって変化する。
様々な実施例に従うと、複数のセンサおよび複数のセンサの複数の用途が提供される。ある特定の種類の複数の実施例に従うと、センサまたはセンサシステムが、フレキシブル基板と、この基板に直接形成された、あるいはそうでなければこの基板と一体化された、2またはそれよりも多くの導電配線とを含む。
いくつかの実施例に従うと、センサが、フレキシブル基板と、この基板と一体化された2またはそれよりも多くの導電配線を含むセンサ配線パターンとを含む。このセンサ配線パターンの近傍において、スティフナがフレキシブル基板に付着される。このスティフナは、基板が歪められた場合に、これらの配線の歪みに抵抗する。
いくつかの実施例に従うと、センサが、フレキシブル基板と、この基板と一体化された2またはそれよりも多くの導電配線を含むセンサ配線パターンとを含む。このセンサ配線パターンの近傍において、追加の配線が基板と一体化される。回路が、センサ配線パターンからのセンサ出力信号および追加の配線からの補償信号を受信し、センサ出力信号を参照してこのセンサのアクティブ化を検出し、補償信号を用いてフレキシブル基板の歪みを補償するように構成される。
いくつかの実施例に従うと、センサが、フレキシブル基板と、この基板と一体化された2またはそれよりも多くの導電配線を含むセンサ配線パターンとを含む。このフレキシブル基板は、フレキシブル基板の物理的な歪みから、センサ配線パターンのこれらの配線を物理的に分離する1または複数の開口を、センサ配線パターンの近傍に含む。
当業者には理解されるように、上記した複数の特徴および機能性の様々な組み合わせが、本開示の範囲内である。様々な実施例の特性および複数の利点のさらなる理解が、本明細書の残りの部分および複数の図面を参照することによりにより実現されるだろう。
複数のピエゾ抵抗材料を組み込んだ複数のセンサが本開示にて説明される。複数の具体的な実施例が、予期される複数のベストモードを含め、以下に説明される。これらの実施例の複数の例が、複数の添付の図面に示されている。しかしながら、本開示の範囲は、説明されるこれらの実施例に限定されるものではない。むしろ、本開示は、これらの実施例の複数の代替物、修正形態、および等価物を包含することが意図されている。以下の説明において、説明されるこれらの実施例の十分な理解を提供するために、具体的な詳細が説明される。いくつかの実施例は、これらの具体的な詳細の幾分か、または全てがなくとも実施されよう。さらに、明瞭性を促進すべく、よく知られた複数の特徴は、詳細に説明されていないかもしれない。
複数のピエゾ抵抗材料が、この材料に加えられる機械的な力または圧力に応答して電気抵抗の変化を示す、ある種の材料の任意のものを含む。複数のセンサのうちの1つの種類が、基板(例えば、プリント回路基板(PCB))に配置された複数の導電配線の近傍に(例えば、シリコーンキーまたは制御パッド内に)保持された、あるいはそうでなければ支持されたピエゾ抵抗材料を含む。複数のセンサのうちの別の種類が、ピエゾ抵抗材料のフレキシブル基板、例えば、ピエゾ抵抗性の生地またはその他のフレキシブル材料に直接形成された、あるいはそうでなければフレキシブル基板と一体化された複数の導電配線を含む。いずれかの種類のセンサに対して力または圧力が加えられた場合、ピエゾ抵抗材料によって接続された複数の配線間の抵抗が、加えられる力を表し、時間変動する形で変化する。加えられる力の大きさを表す信号が、抵抗の変化に基づいて生成される。この信号は、(例えば、電圧または電流として)複数の導電配線を介して捉えられ、(例えば、アナログ/デジタルコンバータにより)デジタル化され、(例えば、関連するプロセッサまたはコントローラまたは適切な制御回路により)処理され、(例えば、関連するプロセッサ、コントローラ、制御回路、もしくは、その他の装置またはプロセスにより)事実上、あらゆる種類のプロセス、装置、またはシステムと共に使用され得る制御機能に対してマッピングされる。いくつかの実施例において、様々な構成を有する複数の導電配線の複数のアレイが、1または複数の次元において加えられる力の位置、方向、および/またはベロシティを(例えば、その力または圧力の大きさに加えて)決定するために使用される。そのような複数のセンサからの複数の出力信号はまた、それらのセンサが形成されている、またはそれらのセンサが一体化されている基板の、例えば、曲がり、延び、ねじれ、回転、等のような、様々な歪みおよび/または変形を検出するために使用され得る。
複数の実施例のある特定の種類が、Foot-Operated Controllerという発明の名称で、現在は米国特許第8,680,390号となっている米国特許出願番号第12/904,657号明細書、および、Multi-Touch Pad Controllerという発明の名称で、米国特許出願公開第2013/0239787号として公開されている米国特許出願番号第13/799,304号明細書に記載された複数の設計を基礎としており、両者の開示内容全体が、全ての目的に対して、参照により本明細書に組み込まれる。これらの実施例のうちのいくつかにおいて、ピエゾ抵抗材料は、例えばシリコーンから構成されるフレキシブルキーまたは制御パッド構造中の複数の導電配線に隣接して(例えば、これらと接して、またはこれらのすぐそばに)保持される。シリコーンの形状、これらの導電配線のパターンおよび密度、並びに配線パターンからのピエゾ抵抗材料の距離を制御することにより、広い範囲の様々な用途に対して適切な、非常に異なる応答曲線およびダイナミックレンジを有する様々なセンサが構成され得る。以下の複数のセンサ設計は、添付される複数の開示において説明される複数の構成および技術のいずれをも、様々な組み合わせで使用し得ることに留意すべきである。
図1A−図1Cは、電子キーボードの複数のキーを実施するために有用な、ある特定のセンサ構成100を示す。図示されるセンサ構成は、柔らかいタッチに対して感度を持つことが意図されるが、ミュージシャンであるその複数のユーザにとって相当な範囲の表現力を提供するのに十分なダイナミックレンジもまた有することが意図される。2つのピエゾ抵抗コンポーネント102および104により、例えば、音符のベンド、ビブラート等、所望される様々な効果を実現すべく、ミュージシャンがキー106を前方および後方に揺動させることが可能となる。
シリコーンキー106中のカンチレバー構造108(このキーを周囲のフレーム構造に接続し、このキーをこの構造内に吊るすウェビング要素)により、これが均等且つ容易につぶれることを可能にし、例えば、30−50グラムという非常に小さな圧力で、ピエゾ抵抗要素102および104を、PCB114上の対応する導電配線パターン110および112に接触させる。このシリコーンは、キーの垂直な移動に抵抗し、ピエゾ抵抗コンポーネント102および104の配置を画定させる複数の止め具115を含む。複数の止め具115は、センサ出力に対する、より大きな複数の力の影響を低減するように構成される。複数の導電配線パターンは、スポークの付いた円118内の星またはアスタリスク116として構成され、これらのパターンよって抵抗の変化が測定される。わずか30−40グラムの圧力で抵抗の相当な低下を生じる応答曲線(図1D)が、配線パターンの密度、複数の導電配線に対する複数のピエゾ抵抗コンポーネントの近接度、および、シリコーンの構成により生じる。この曲線のx軸は、キログラムでの力を表す。y軸は、線形的にスケーリングされた、このセンサの7ビットのアナログ/デジタルコンバータ出力の表現を表す。この曲線は、約8−10kg以降は平らになるが、相当な程度の表現力を可能とする十分なダイナミックレンジを提供する。
図2A−図2Cは、図1A−図1Cのセンサ構成よりも、より高レンジの力を扱うことが意図された、別のセンサ構成200を示す。複数の導電配線は、同心の複数のリングパターン202として配置され、隣接する複数のリング間で抵抗の変化が測定される。その配線パターン密度、複数の導電配線からのピエゾ抵抗材料204の間隔、および、力に対する構造206の全体的な機械的抵抗を考慮すると、このセンサ構成は、約5kgの力が加えられるまで、応答の大部分を検知しない(図2D)。一方でこの構成は、25kgを超える有用なダイナミックレンジを有する。ここでも再び、この曲線のx軸はキログラムでの力を表し、y軸は、線形的にスケーリングされた、このセンサの7ビットのアナログ/デジタルコンバータ出力の表現を表す。
センサ構成の様々な要素に対して慎重に注意を払ったとしても、センサ構成のダイナミックレンジは、最終的には、ピエゾ抵抗材料それ自体のダイナミックレンジによって制限される。ある特定の種類の複数の実施例に従うと、使用されるピエゾ抵抗材料のレンジは、約40dB(すなわち、約100:1)である。これは、いくつかの用途にとっては十分ではないかもしれない。従って、ある特定の種類の複数の実施例に従うと、複数の導電配線から異なる距離に離された多数のピエゾ抵抗コンポーネントを含むことにより、センサ構成の感度が、ピエゾ抵抗材料のダイナミックレンジを越えて拡張される。この手法に従うと、より近いピエゾ抵抗コンポーネントのダイナミックレンジが尽きる場合、より遠いピエゾ抵抗コンポーネントが"引き継ぐ"。1つのそのようなセンサ構成の例が図3に示される。
図3のセンサ300において、2つの区別できるピエゾ抵抗コンポーネント302および304が、PCB312上の導電配線308および310の対応する複数のパターンから、異なる距離において、成形されたシリコーン構造306中に支持される。複数のピエゾ抵抗コンポーネントは、(z軸に沿って見た場合に)円形のピエゾ抵抗コンポーネントが環状のピエゾ抵抗コンポーネントによって囲まれた同心構造を有する。複数のピエゾ抵抗コンポーネントのそれぞれに対応する複数の導電配線は、対応するピエゾ抵抗コンポーネントに対して形状の類似した領域内の平行な複数の配線として配置される。平行な複数の配線の各組に対する抵抗の変化が、隣接する複数の配線間で測定される。
ピエゾ抵抗コンポーネント302および304が埋め込まれたシリコーンが圧縮されるに連れて、最初に、より近い環状のコンポーネントが、PCB上の対応する複数の導電配線に接触する。その後、シリコーンがさらに圧縮されるに連れて、より遠くの円形コンポーネントが、それに対応するPCB上の複数の導電配線に接触する。図示される実施例において、シリコーン、および、複数のピエゾ抵抗コンポーネントのPCBからの距離は、より近いコンポーネントおよびその複数の配線のダイナミックレンジが尽き始める辺りで、より遠いコンポーネントおよび対応する複数の配線がアクティブになるように構成される。例えば、より近いピエゾ抵抗コンポーネントおよび対応する複数の導電配線が、0から約50kgまでの力をカバーするダイナミックレンジを有し得るのに対し、より遠いピエゾ抵抗コンポーネントおよびその複数の配線は、約50から約100kgまでのダイナミックレンジを有し得る。
複数のピエゾ抵抗コンポーネントおよびそれらの対応する複数の配線パターンの同心状の配置は、多数のコンポーネントが、あるセンサ構成に対して所望されるダイナミックレンジを実現するために、どのように構成され得るかの単なる一例であることに留意すべきである。すなわち、複数のピエゾ抵抗コンポーネントおよびそれらの対応する複数の配線パターンが異なる複数の形状および複数の相対的な配置を有するような、複数の実施例が予期される。対応する複数の配線パターンを有する2つよりも多くのピエゾ抵抗コンポーネントが存在する複数の実施例もまた予期される。例えば、あるアレイは、交互に入れ替わる複数のピエゾ抵抗コンポーネントとそれらの対応する複数の配線パターンとが、そのセンサの全体的なダイナミックレンジのうちの2またはそれよりも多くの異なる部分をカバーするように構成された、市松模様パターンで配置されてよい。
異なる複数のピエゾ抵抗材料と関連した異なる複数のダイナミックレンジが、異なる複数の配線パターンの形状、構成、間隔、および/または導電性の変化を(少なくとも部分的に)通じて実現されるような複数の実施例もまた予期される。例えば、密集した高密度の配線パターンが、あるダイナミックレンジのうちで、より高感度な部分をカバーするために使用されてよく、これに対し、より広い間隔でまばらな配線パターンが、このダイナミックレンジのうちで、より低感度な部分をカバーするために使用される。これらの種類の変形は、複数の配線パターンからの複数のピエゾ抵抗コンポーネントの間隔、および/または、加えられる力に対するセンサの異なる複数の領域の機械的抵抗を変化させることと組み合わせて行われてよい。
ある特定の実施例に従うと、図3に示されるように、多数のピエゾ抵抗コンポーネントからの複数の信号が、共通の信号線を用いて読み取られ得る。図示される実施例において、ダイナミックレンジのうちのより低い部分をカバーする、より近いピエゾ抵抗コンポーネントに対応する複数の導電配線が、より低い電位(例えば、2.5ボルト)でバイアスされる。すなわち、複数の配線のうちの半分がより低い電位に接続され、固定された抵抗を介して接地に接続された複数の配線のうちの他の半分と交互に入れ替わるとともに、(例えば、マルチプレクサを介してA/D変換器へ)センサの出力を提供する。このダイナミックレンジのうちのより高い部分をカバーする、より遠いピエゾ抵抗コンポーネントに対応する複数の導電配線が、より高い電位(例えば、5ボルト)で同様にバイアスされる。この構成により、より近いピエゾ抵抗コンポーネント(例えば、304)に関連したダイナミックレンジは0−2.5ボルトのレンジによって表され、これに対し、より遠いピエゾ抵抗コンポーネント(例えば、302)に関連したダイナミックレンジは、同一の信号線における2.5−5ボルトのレンジによって表される。このセンサデータを取得するのに必要な信号線の数を減らすことは、特に、データが取得されるセンサが多数存在する場合に有益である。
ある特定の種類の複数の実施例に従うと、抵抗を通じて基準電圧、例えば接地に接続された複数の導電配線と交互に入れ替わる、複数の駆動またはスキャン導電配線の1または複数のアレイを用いて、複数のセンサが実施され得る。各アレイは、対応するピエゾ抵抗コンポーネントが重ねられる。各アレイ中の複数の駆動導電配線が、例えば、その電圧を既知のレベルまで上げることにより、連続して選択およびアクティブ化される。圧力が加えられた場合、接触点における駆動配線が、ピエゾ抵抗材料を通じて、隣接する複数の共通配線に接続される。これにより、複数の共通配線と駆動配線との接点における電圧が上がる。複数の駆動配線を駆動するプロセッサまたはコントローラはまた、タッチイベントが起きたかどうか、およびどこでタッチイベントが起きたか、並びに、加えられた圧力の大きさを決定すべく、対応する複数の信号レベルを連続して測定する。従って、プロセッサまたはコントローラは、そのアレイに沿ったタッチイベントの方向および速度を検出することもまたできる。理解されるように、複数の配線の連続的な選択およびアクティブ化のため、そのような複数の構成が、実質的に同時に起こる多数のタッチイベントを検出することが可能である。
図4は、導電配線402および404が直線状のアレイに配置されたセンサ400のような構成を示す。図5は、導電配線502−508が2つの平行な直線状のアレイに配置された構成500を示す。図4および図5に示されるセンサ構成は、細長い矩形のキーを有するフェーダーまたはスライダーコントロールとしての使用に向けて設計されている。各構成に対する複数の導電配線の複数の直線状のアレイは、シリコーン構造(408または514)中にて、対応する複数の配線から少し離れて支持された、対応するピエゾ抵抗コンポーネント(406または510および512)とそれぞれ位置合わせされる。シリコーン中のカンチレバー構造(410または516)(すなわち、この構造のキー部分(412または518)を、構造のフレーム部分(414または520)に対して接続し、フレーム部分内に吊るすウェビング要素)により、これが均等且つ容易につぶれることを可能にし、例えば、30−50グラムという非常に小さな圧力で、複数のピエゾ抵抗コンポーネントを、対応する複数のアレイに接触させる。このシリコーン構造は、複数のピエゾ抵抗コンポーネントの配置用の複数のガイド(416)、並びに、キーの垂直な移動に抵抗する複数の止め具(418)を含んでよい。図5の構成に示されるような2つのアレイを有することにより、関連するプロセッサまたはコントローラが、複数のタッチイベントの線形位置、力、および方向のみならず、これらのアレイに対して直交する横方向の動き、例えば、キー上での左右の揺動もまた決定することができる。
別の種類の複数の実施例に従うと、複数の導電配線が、フレキシブルピエゾ抵抗材料上に直接印刷される、スクリーン印刷される、堆積される、あるいはそうでなければ形成される、もしくは、フレキシブルピエゾ抵抗材料と一体化される。理解されるように、これにより、あらゆる任意の形状または体積に適合するセンサまたはセンサアレイの形成が可能である。ピエゾ抵抗材料は、複数のピエゾ抵抗特性を有する様々な織布および不織布のいずれであってもよい。複数のピエゾ抵抗性の生地に対して参照が成されるだろうが、ピエゾ抵抗材料が、複数のピエゾ抵抗特性を有する様々なフレキシブル材料(例えば、ゴム、もしくは、スパンデックスまたはオープンメッシュ生地のような伸縮性の生地)のいずれでもあり得るような複数の実施例もまた予期される。複数の導電配線は、様々な導電性インクまたは塗料のいずれを用いて形成されてもよい。フレキシブルピエゾ抵抗材料に形成され得る任意のフレキシブル導電性材料を用いて複数の導電配線が形成されるような複数の実施例もまた予期される。従って、複数の特定の実施例が複数の特定の材料および技術を参照して説明されているものの、本開示の範囲がそのように制限されるものでないことが理解されるべきである。
例えば、複数の導電配線がピエゾ抵抗材料の片面または両面に印刷され得る、片面および両面実装の両方が予期される。理解されるように、両面実装は、ピエゾ抵抗材料の一方の面の複数の導電配線を、他方の面の複数の導電配線に接続するための、何らかの機構を必要とするだろう。いくつかの実施例は、この接続を確立すべく複数のビアを使用し、このビアを通して導電性インクまたは塗料が流し込まれる。代替的に、複数の金属ビアまたはリベットによって、ピエゾ抵抗材料を通した複数の接続を形成してよい。
片面および両面実装の両者が、ピエゾ抵抗材料および/または複数の導電配線に形成された複数の絶縁材料を使用してよい。これにより、複数の導電配線および複数の信号線の重ね合わせ、または積層が可能となる。例えば、PCBの異なる複数の層に類似した形で、複数の分離された構造に対する信号線の経路設定を可能とする。
ピエゾ抵抗材料における、およびピエゾ抵抗材料外での複数の信号の経路設定が、様々な方式で実現され得る。ある特定の種類の複数の実施例が、導電性ゴムおよび非導電性ゴムが、(例えば、材料の縁部において)それらが接続する複数の導電配線の幅よりも一般に桁違いに大きい密度で交互に入れ替わる、複数のエラストマーコネクタ(例えば、複数のZEBRA(登録商標)コネクタ)を使用する。代替的に、フレキシブル材料(例えば、カプトン)で作成された回路基板、または、複数の導体の束が、この材料にリベットで留められてよい。複数のリベットの使用は、この接続に対する機械的補強もまた提供し得る。
複数の導電配線またはパッドを、ピエゾ抵抗材料およびフレキシブル回路基板の両者においてマッチングさせることが、それぞれを対向させ得る。複数の表面のうちの1つに対し、導電性接着剤(例えば、ニュージャージー州ハッケンサックのMasterbond株式会社のMasterbond EP79のような導電性エポキシ)の層が塗られ、その後、他方の表面と対にされ得る。それらの導電配線またはパッドは、超音波プラスチック溶接または複数のリベットのような複数の追加の機械的要素と一緒に保持されることもまたできる。ピエゾ抵抗材料の複数の導電配線への複数の電気的接続を形成するために複数の導電性リベットが使用される場合、導電性接着剤は必要無いだろう。複数の導電糸もまた、ピエゾ抵抗材料の複数の導電配線を外部アセンブリに接続するために使用され得る。
ある特定の種類の複数の実施例に従うと、このピエゾ抵抗材料は、カリフォルニア州ピノールのEeonyx株式会社によって製造される感圧性の生地である。この生地は複数の導電性粒子を含み、これらの導電性粒子は、生地中に懸濁された状態に自身を保つために、ポリマー化されている。基材は、密度および厚さの均一性のために選択されたポリエステル製のフェルトである。何故ならば、これは、出来上がったピエゾ抵抗性の生地の導電性におけるより良好な均一性を促進するからである。すなわち、複数の導電性粒子を含有するスラリーが導入された場合に、基材の機械的な均一性が、導電性粒子のより均一な分布をもたらす。この生地は織布であってよい。代替的に、この生地は、例えば光沢生地、例えば、化学的、機械的、熱的または溶媒処理によって一緒に接合される複数のファイバのような不織布であってよい。光沢材料は、光沢の付けられていない材料よりも、複数の導電性インクのより正確なスクリーン印刷を促進する、より滑らかな外面を与え得る。
生地中の複数の導電性粒子は、例えば、銀、銅、金、アルミニウム、炭素等を含め、多種多様な材料のいずれであってもよい。いくつかの実施例は、生地をつかむために形成された炭素グラフェンを使用し得る。適切な複数のピエゾ抵抗材料が、2008年12月23日に発行されたElectroconductive Woven and Non-Woven Fabricという米国特許第7,468,332号明細書に説明される複数の技術を用いて製造され得る。その開示内容全体が、全ての目的に対して、参照により本明細書に組み込まれる。しかしながら、材料に対して圧力が加えられた場合に抵抗または導電性の変化を示す、および/または、その上に複数の導電配線が印刷され得る、スクリーン印刷され得る、堆積され得る、あるいはそうでなければ形成され得る、あらゆるフレキシブル材料が、本明細書に説明されるような複数のセンサの実施例にとって適切なものであろうことにもまた留意すべきである。
複数の導電性粒子は、溶液またはスラリーを用いて生地に導入されてよく、その後、それらから水分が除去される。いくつかの実施例に従うと、この生地から水分が除去される方式は、均一性もまた促進し得る。例えば、均等に分布された複数の真空ヘッドまたはポートのアレイを用いてこの生地から水分を引き抜くことは、個々の真空ヘッドまたはポートの周りの複数の導電性粒子の複数の濃度を低減する。複数の真空ヘッドまたはポートは、1次元または2次元のアレイに配置されてよい。後者は、逆エアホッケーテーブル、すなわち、空気を押し出すというよりもむしろ、空気を引き抜く複数の真空ポートのアレイに類似される。
ピエゾ抵抗性の生地の均一性が必ずしも非常に良好ではないような複数の実施例もまた予期される。そのような複数の実施例は、並行して動作する、多数の密集したセンサを使用してよく、より正確および/または一貫性のある測定値を得るために、それらの複数の出力が平均化され得る。
ある特定の種類の複数の実施例に従うと、例えば、デラウエア州ウィルミントンのE.I. du Pont de Nemours and Company(DuPont)および/または、マサチューセッツ州エーアのCreative Materialsにより製造される複数の導電性のシリコーンベースのインクを用いて、様々なレベルの導電性を有する複数の導電配線がピエゾ抵抗材料に形成される。様々な実施形態での使用に向けた複数の高導電性の配線を実施するのに適切な導電性インクの例は、フレキシブル、高温、電気的導電性インクである、Creative Materialsの製品番号125−19である。様々な実施形態での使用に向けたより低い導電性の複数の配線を実施するための複数の導電性インクの複数の例は、DuPontの製品番号7102および7105であり、両者ともに炭素導電性組成物である。様々な実施形態での使用に向けた複数の絶縁体を実施するのに適切な複数の誘電材料の複数の例は、DuPontの製品番号5018および5036であり、それぞれ、UV硬化可能な誘電体およびカプセル材料である。これらのインクは、フレキシブル且つ耐久性があり、折り目を付けること、洗浄等を扱うことができる。異なる複数の配線および用途に向けた導電性の程度が、シリコーン中に懸濁される複数の導電性粒子(例えば、銀、銅、アルミニウム、炭素等)の量または濃度によって制御される。これらのインクは、スクリーン印刷またはインクジェットプリンタから印刷され得る。別の種類の複数の実施例が、EMIシールドおよびESD保護に一般に使用されるもののような、複数の導電性塗料(例えば、塗料と混合された複数の炭素粒子)を使用する。
両面実装の一例が図6に示されている。これは、ピエゾ抵抗性の生地の一方の面に印刷された、ある方向に方向付けられた平行な複数の導電配線のアレイ602と、この生地の他方の面に印刷された、第1のアレイに対して90度に方向付けられた別のアレイ604を有する。この実施例は、感圧性のX−Yマトリクスを実現すべく、このピエゾ抵抗性の生地が、(横方向およびその表面にわたる方向に加えて)その厚さにわたって導電性であるという事実を利用する。ピエゾ抵抗材料の一方の面のアレイを連続して駆動し、他方の面のアレイを連続してスキャンすることにより、このアレイにおけるタッチイベントの位置および力の両方が検出され得る。この場合も、このような構成は、複数の配線の連続的な選択およびアクティブ化のため、実質的に同時に起きる多数のタッチイベントを検出することが可能である。理解されるように、そのようなセンサアレイに対する用途は、事実上無制限である。
当業者には理解されるように、本明細書に説明されるように構成された複数のセンサからデータを取得すべく、様々な技術が使用され得る。これらの技術のうちのいくつかは、同一または類似した導電性を有する2つの導電配線の間の(電圧または電流から決定されるような)抵抗の変化の単純な測定を含み得る。しかしながら、多くの導電配線を含む複数のアレイを有する複数のセンサにとって、これは、センサアレイへの信号およびセンサアレイからの信号の両者をルーティングするために、許容できない数の信号線を必要とするだろう。従って、ある特定の種類の複数の実施例に従うと、ピエゾ抵抗材料に形成され、異なる複数のレベルの導電性を有する複数の導電配線が、加えられる力の位置、圧力、方向、およびベロシティに対して感度を持つ複数のセンサ構成を実現するために必要な信号線の数を低減する複数の信号パターンによって、駆動され、調べられる。
図7は、図5のセンサと類似した機能性を提供するが、より少ない信号線を有することが意図された実施例のような例を示す。隣接する(この場合、実質的に平行な)複数の導電配線が、例えば、ゼロに近い抵抗をした、高い導電性の配線(E)、および、例えば、AからBまで約100オームである、より低い導電性の他の配線(AB)によってピエゾ抵抗性の生地700に形成され、圧力が無い場合の配線ABおよびEの間の抵抗が約1Kオームである。より低い導電性の配線は、(例えば、1または複数の信号発生器による)異なる信号AおよびBによって、反対側の両端部において駆動される。ピエゾ抵抗材料における圧力は、2つの配線間の抵抗を低減し、その位置に応じて、高導電性の配線Eにおける混合信号にて測定される信号AおよびBから、異なる寄与が生じる。混合信号の全体の振幅もまた、圧力と共に増大する。
ある特定の種類の複数の実施例に従うと、信号AおよびBは、同一の振幅をした異なる複数のパルストレインである。例えば、図7に示されるように、一方は1kHzにて50%のデューティサイクルを有し、他方は500Hzにて75%のデューティサイクルを有する。これら2つのパルストレインの複数の位相が同期されて、より低い導電性の配線に対してゼロボルトが加えられることを回避する。Eにおいて測定される混合信号から、下記のように、位置情報が導出され得る。Eにおける信号がA/D変換器によってサンプリングされる(例えば、複数の入力の周波数に対して2またはそれよりも大きな係数によってオーバーサンプリングされる)。10ビットまでの分解能で40シグナルまで読み取ることができ、1秒間に500Kのサンプルを取得することができる、安価な汎用プロセッサが使用されてよい。同じ汎用プロセッサが複数の導電配線を駆動してよい。従って、多数のセンサを有する複数のアレイが、比較的安価に構成され得る。
このプロセッサは、複数の特定の時間において、そのような時間における信号AおよびBの複数の値と相関がある、複数の特定の振幅を評価する。混合信号の密集した複数のサンプルを、各信号がそれぞれ特定の値または特徴、例えば、全振幅を有することが既知であるような複数の時間において選択することによって、それぞれの信号からの相対的な寄与が決定される。それら2つの測定結果の比は、混合信号に対するそれぞれの信号の相対的な寄与を表し、次に、AB配線の端点間における、ある位置にマッピングされ得る。タッチイベントの圧力または力が、サンプリングされた混合信号の複数のピーク値を測定することによって決定され得る。この構成により、複数の配線を駆動し、信号を取得するのに必要な、わずか3つの信号線のみによって感圧性スライダーが実施され得る(図5のセンサ構成における、複数の配線の直線状のアレイに関連した多くの信号線とは対照的である)。
図7に示されるある特定の実施例に従って、第2の導電配線CDが、配線ABとは反対側において、配線Eに平行して延びる。配線ABと同様に、この追加の導電配線の反対側の両端部は、信号CおよびDによって駆動される。信号AおよびBと同様に、信号CおよびDは、それぞれ、他方とは異なる。その結果、配線Eにおける混合信号は、4つの信号のそれぞれからの寄与を含む。この混合信号は、アレイの経度方向軸に沿ったタッチイベントの位置を決定するための上述したものと同様の態様で、複数の信号ペアの一方または両方に対して処理されてよい。(例えば、信号AおよびBの組み合わせ、並びに、信号CおよびDの組み合わせに対する複数の振幅を測定することによって導出される)2つの信号ペアの相対振幅が、アレイの緯度方向軸に沿った、このタッチイベントの位置を表す。これにより、このタッチイベントの位置を2次元で測定することが可能になる。これは、例えば、キー上の指の横向きの揺動運動を捉えることを可能にするだろう。上述の例と同様に、タッチイベントの圧力は、サンプリングされた混合信号の複数のピーク値を測定することによって決定されてよい。このように、XYZセンサが、5つの配線によって実施され得る(Z軸はタッチイベントの力によって表される)。
図8は、様々な用途に向けて、フレキシブルピエゾ抵抗材料に形成される様々な配線パターン、例えば、ピエゾ抵抗性の生地における導電性インクを示す。配線パターン802は、例えば、参照により上記にて本明細書に組み込まれている、米国特許第8,680,390号明細書および米国特許出願公開第2013/0239787号明細書において説明されるものと同様に動作する4象限センサを実現する。複数のタッチイベントの発生およびその力を検出することに加えて、そのようなセンサは、例えば、センサの表面に対する線形および回転運動の両者を含む、四分円にわたる運動の方向およびベロシティを決定するようにもまた構成されてよい。配線パターン803(クローバーおよび十字型の構成)、804、806、および808が、様々な複数の構成から生じる様々な応答曲線およびダイナミックレンジで、複数のタッチイベントの発生およびその力を測定する複数のセンサを実現する。
配線パターン810が、ピエゾ抵抗材料を通る複数のビアまたは複数のリベット(例えば、構成812)、複数の導電配線上に形成された複数の絶縁材料(例えば、構成814)のいずれか、またはこれらの両方を使用する、片面および両面実装の両方を示すために使用される。上述のように、そのような複数の機構は、複数の配線による複数の複雑なパターンおよび複数の信号の経路設定を、1つのPCBの異なる複数の層に類似した形で可能にする。
図9は、例えば、複数の衝撃の力および位置を測定するために、人の頭に着用されるヘルメットまたは頭蓋骨用の帽子に含むためのセンサアレイ900を示す。そのようなアレイは、例えば、人の頭を保護するように設計されたスポーツ用の複数のヘルメットまたはその他の保護具における、複数の接触イベントに関するデータを捉えるのに適切だろう。この情報は、ひとたび使用された場合のデータ収集と同様に、そのような保護具の設計および試験段階の間にも有用だろう。頭蓋骨の複数の領域をカバーする帽子にある複数のセンサが、実際に頭蓋骨に到達する複数の接触イベントについての情報を提供することに留意すべきである。これは、その代わりに、保護ヘルメットへの接触イベントを測定する、いくつかの既存のシステムと対比されるべきである。各フラップ902が、フレキシブルピエゾ抵抗材料904により構成され、この材料に形成された複数の導電配線、例えば、ピエゾ抵抗性の生地に印刷された導電性インクのパターンを有する。図7の複数の配線と同様に、複数の配線906のうちのいくつかは、高導電性であり、より低い導電性を有する複数の配線908と交互に入れ替わる。
図7の配線ABのように、各フラップにおける複数の配線908が、反対側の両端部において、同一の振幅および異なる複数のデューティサイクルを有する複数の信号によって駆動される。複数の信号の同一のペアが、全てのフラップに対して使用されてよい。これらの信号が、配線910および912を介して、アレイの中心から複数の配線908の反対側の両端部へとルーティングされる。理解され得るように、各フラップにおける配線912は、複数の配線906を越えて横切る。配線912は、例えば、下にある複数の導電配線上に印刷された、または形成された複数の絶縁体(図示せず)から絶縁される。
複数の配線906における複数の信号のそれぞれがアレイの中心へとルーティングされ、隣接する複数の配線908における複数の信号の混合を表す。これらの配線の複数の経度方向軸(例えば、アレイの中心からの動径座標)に沿った複数のタッチイベントの位置および大きさが、図7を参照して上述したように、この混合信号から決定され得る。このタッチイベントを検知する導電配線906から、角座標が決定され得る。
図9に図示されたものと類似したセンサアレイのようなフラップの代替的実施例が図10に示される。フラップ1002は、複数の高導電性の配線1006と、複数の配線1008および1009とが交互に入れ替わるパターンを含む。複数の配線1008および1009は、両者とも、複数の配線1006より低い導電性によって特徴付けられる。しかしながら、図9を参照して上述したような、同一の信号ペアによってより低い導電性の複数の配線のそれぞれを駆動する代わりに、複数の配線1008が(配線1010を用いた)1つの信号ペアによって駆動され、複数の配線1009が(複数の配線1011を用いた)別の信号ペアによって駆動される。これは、図7を参照して上述した第2の導電配線CDの追加に類似している。すなわち、隣接する複数の配線1008および1009を駆動する4つの信号からの相対的な寄与を決定するために、そして、それ故に、2次元、例えば、これらの配線の経度方向軸(アレイの中心からの動径座標)、および、これらの配線の緯度方向軸(アレイの中心に対する角座標)に沿って加えられる力の位置を決定するために、図7の構成を参照して上述したように、複数の配線1006のそれぞれに存在する複数の混合信号が処理され得る。加えられる力の大きさは、また、図7を参照して上述したように決定されてもよい。
図11は、図9または図10の複数の配線パターンとはフラップの他方の面に存在し得る、フラップ1104における複数の導電配線1102のパターンを示す。複数の配線1102が、同時に起こる多数のタッチイベント間の曖昧さを除去するべく、上述した複数の技術と共に使用されてよい。例えば、上述のように、図10の複数の配線1006における複数の混合信号は、加えられる力またはタッチイベントの位置および大きさによって影響されるような、隣接する複数の配線1108および1109からの寄与を含む。しかしながら、同一のフラップにおいて同時に起こる2つのタッチイベントがあったとすると、これらのイベントの複数の位置に関して曖昧さが存在するだろう。何故ならば、生じる複数の信号の混合が、実質的に、いずれのイベントの位置も正確には表さない測定値をもたらすような、ある種の平均化を実行するであろうためである。複数のフラップの他方の面にある複数の配線1102は、この問題に対処するように構成され得る。
図9に示されるように、多数のフラップ1104が構成されたある特定の実施例に従うと、複数のフラップの複数の長い縁部を一緒にすることにより、おおよそ半球の形状が形成され得る。複数の配線1102は、隣接する複数のフラップにおける対応する複数の配線に接続されて、半球体の周りの複数の緯線に類似したものを形成することができる。この生地の反対側の面でのアクティビティの複数の位置を特定すべく、これらの配線のそれぞれにおける複数の信号が、(例えば、アナログ/デジタルコンバータ(ADC)および関連するプロセッサによって)読み取られ得る。例えば、2つの圧力点が、この生地の他方の面において同じ経度方向の配線に沿っている場合(例えば、複数の配線1006)、それらは区別されないだろう。しかしながら、複数の緯度方向の配線を調査することにより、増大した信号レベルの存在に基づいて、複数の接触点がどこにあるかが決定され得る。緯度方向の複数の配線間の複数の位置が、相対信号強度を用いて決定され得る。
理解されるように、複数の緯度方向の導体のサンプリングレートは、異なる複数の緯度において実質的に同時に起こる多数のタッチイベントを検出するのに十分に高速であってよい。これもまた理解されるように、複数のフラップの全てにおける複数の配線1102が説明されたように接続される場合、これらの配線から導出される情報は、これら多数のタッチイベントのそれぞれに対する緯度のみを与えるだろう。しかしながら、これは、これらのイベントの経度方向(例えば、東から西へ)の複数の座標を決定するための、(例えば、図9および図10を参照して上述したように)複数のフラップの他方の面における複数の配線から導出される情報と組み合わせられ得る。代替的な実施例において、複数の追加の信号線の導入によって、各フラップにおける複数の配線1102が、他の複数のフラップとは独立して処理され得る。
上述のように、本明細書における複数の特定の実施例の説明は、本開示の範囲を限定するというよりもむしろ、説明のための複数の例を提供することが意図されている。そして、本明細書にて2種類のセンサが説明されてきたものの、説明された複数の技術および構成のうちの少なくともいくつかが、いずれの種類のセンサによっても使用されてよいことが理解されるべきである。例えば、図7を参照して上述した、複数の導電配線を駆動および読み取るための技術は、複数の導電配線がピエゾ抵抗材料に形成される複数の実施例に対して限定されるものではない。すなわち、ピエゾ抵抗材料が、基板(例えば、ピエゾ抵抗材料に直接形成された、あるいはそうでなければピエゾ抵抗材料と一体化されたものよりもむしろ、プリント回路基板(PCB))に配置された複数の導電配線に隣接して(例えば、シリコーンキーまたは制御パッド内にて)支持されるような種類のセンサにも、同一の原理が当てはまるだろう。そのような実施例の例が図12に示されている。
図示される実施例においては、(例えば、銅であってよい)配線Eが、(例えば、印刷されたインク抵抗であってよい)隣接した平行な2つの配線ABおよびCDと共に、PCB1202に形成されている。配線Eの抵抗はゼロに近い。いくつかの用途にとって、複数の配線ABおよびCDの抵抗は、それらの配線と配線Eとの間の距離にわたり、ピエゾ抵抗材料1204の緩和した表面抵抗の約10%であり得る。ピエゾ抵抗材料1204は、(例えば、シリコーンであってよい)圧縮性の構造1206中にて、3つの配線に隣接して保持される。ピエゾ抵抗材料1204は、これらの配線から少し離れて、または、これらと接して保持されてよい。
図7を参照して上述したように、4つの固有の信号A、B、C、およびDが、配線ABおよびCDの対応する複数の端部を駆動する。配線Eに生じる混合信号は、その後、構造1206の表面におけるタッチイベントの位置、方向、ベロシティ、および力を決定するために処理されてよい。
複数のセンサの複数のアレイを使用する複数の実施例、および/または、複数のセンサによって捉えられる複数の加えられる力の大きさが重要な複数の実施例にとって、ピエゾ抵抗材料の均一性がとても重要であり得る。従って、多数の密集した位置でのピエゾ抵抗材料の抵抗の複数の変化を測定するように構成された、ある種の複数の試験システムが提供される。ある特定のサブクラスの複数の試験システムに従うと、例えば、プリント回路基板(PCB)のような実質的に柔軟性の無い基板に、複数の導電配線のアレイが提供される。試験されるべきピエゾ抵抗材料(例えば、本明細書にて説明されるピエゾ抵抗性の生地)のシートが複数の導電配線と接してPCB上に配置され、ピエゾ抵抗材料の抵抗を表す複数の信号が複数の位置のアレイにおいて(例えば、PCBの関連回路によって)捉えられるように、複数の導電配線の複数のペアが、連続してアクティブ化される。ピエゾ抵抗材料に対して複数の既知の力を導入することにより、ピエゾ抵抗材料の応答が、その表面および/または体積にわたって特徴付けられ得る。従って、加えられる力に応答して、どれだけ均一にこの材料が挙動するのかを表す試験データをもたらす。
理解されるように、そのような情報は、複数のピエゾ抵抗材料の複数の製造業者にとって、新しい複数の材料を設計および評価すること、並びに、それらの均一性の特性に関して複数の製品を分類することにおいて、極めて有用だろう。そのような情報はまた、そのような複数の材料を組み込んだ複数のシステム(例えば、複数のセンサシステム)の複数の設計者にとっても、それらの特定の用途に対して適切な均一性のレベルを有する複数の材料を彼等が選択できるだろうという点で有用だろう。
そのような試験システム1300の例が図13に示される。アレイ(図示せず)と接して配置されたピエゾ抵抗材料のシートの抵抗が測定され得る256個の位置によるアレイを提供すべく、インターレースされた複数の導電配線1302および1304の複数のペアがPCBに形成されている。理解されるように、位置の数、アレイの配置、および、複数の導電配線の構成は、例えば、必要なダイナミックレンジ、形状、サイズ、および/または試験されるべきピエゾ抵抗材料の構成等のような多数の因子に応じて、様々な実施例に対して大いに変化し得る(例えば、上述した複数の例を参照のこと)。図13に含まれる簡略化したブロック図は、複数の配線の各ペアの接続および制御を示す。配線1302は接地(GND)に接続される。配線1304は、可変インピーダンスによって3.3ボルトのバイアス電圧(VBIAS)まで引き上げられ、また、これによって、アレイのその位置において試験中の材料の抵抗測定が成される配線でもある。
(例えば、中央演算処理装置(CPU)および関連回路を含み得る)制御回路1306が、複数のマルチプレクサ1308を制御することにより、このアレイの複数の配線1304のそれぞれにおける複数の信号を連続して読み取る。複数の測定結果がデジタル化され、シリアライズされ、例えば、デスクトップまたはラップトップコンピュータ、タブレット、スマートフォン等(図示せず)のコンピューティング装置へと、USBポート1310を介して送信される。理解されるように、同様な変換および処理回路が、本明細書に説明された複数のセンサ構成のいずれと共に使用されてもよい。複数の配線の特定のペアと接する試験中のピエゾ抵抗材料に力が加えられるに連れて、(可変抵抗1312によって表される)この材料の抵抗が変化し、生じる信号が制御回路1306によって捉えられる。いくつかの実施例に従うと、PCBの平坦性をより良好に維持すべく、複数の導電配線に対するカウンターバランスとして、複数の追加の構造がPCBに形成されてよい。これらは、例えば、複数の非導電性配線、または、電気的接続を有さない複数の追加の導電配線であってよい。
本開示にて説明されるように設計された複数のセンサおよび複数のセンサアレイは、説明されたものに加えて、非常に広く多様な範囲の用途に使用され得ることが理解されるだろう。そのような用途の一例は、図14に示されるようなスマートフォンまたはデジタルメディアプレーヤ向けのコントローラ1400である。コントローラ1400は、様々な種類の制御を提供する複数のセンサを実現すべく、基板に直接形成された、あるいはそうでなければ基板と一体化された複数の導電配線パターン1404−1418を有する、下にあるピエゾ抵抗基板1402によって実施されてよい。複数の配線パターンは、これによってユーザがやり取りする、上に重なる基板1422における制御を表す特定のアイコン(すなわち、アイコン1424−1438)と位置合わせされている。代替的に、複数の配線パターン1404−1418は、複数のアイコン1424−1438とは、同一の基板の反対側の面に形成されてもよい。そこからコントローラ1400が構成される基板は、例えば衣類、例えば、シャツまたはジャケットの袖に組み込まれ得るピエゾ抵抗性の生地であってよい。
本明細書のどこかで説明されるように、これらの制御の1つに対して圧力が加えられた場合、生じた信号が、関連する処理回路(例えば、マルチプレクサ1442、AD変換器1443、およびプロセッサ1444)によってデジタル化され、例えば、USBまたはブルートゥース(登録商標)接続を介して接続された装置、例えば、スマートフォンまたはメディアプレーヤ(図示せず)に関連した制御機能に対してマッピングされ得る。理解されるように、同様な変換および処理回路が、本明細書に説明された複数のセンサ構成のいずれと共に使用されてもよい。
図示される実施例において、配線パターン1404はアイコン1424に対応し、ユーザが、自分のスマートフォンでの呼び出しに答えるかまたは切るかを可能にするボタン制御を実現する。配線パターン1406はアイコン1426に対応し、例えばメディアプレーヤの音量制御のための、(図7を参照して上述したもののような)スライダーを実現する。配線パターン1408はアイコン1428に対応し、例えば、セットリスト、トラックキュー等のナビゲーションに使用され得る、4象限センサを実現する。配線パターン1410はアイコン1430に対応し、これによりコントローラ1400が有効および無効にされ得る、有効/無効制御を実現する。配線パターン1412−1418はアイコン1432−1438にそれぞれ対応し、例えば、プレイ、ポーズ、ストップ、レコード、フォワードスキップ、バックスキップ、フォワードおよびリバース高速プレイバック等のような、様々なメディアプレーヤ制御を実現する。理解されるように、これは、こうした形で実施され得る多種多様なコントローラおよび制御機能の単なる一例である。
ある特定の実施例に従うと、配線パターン1404−1418のいずれよりも前に、絶縁層1446がピエゾ抵抗基板1402に印刷または堆積されてよい。理解されるように、絶縁層1446中の複数の開口が、対応する複数の制御機能を実現することが意図された複数の配線パターンの複数の部分と並ぶ。従って、複数の配線パターンのこれらの部分は、下にあるピエゾ抵抗基板に直接印刷または堆積される。対照的に、処理回路へと経路設定するために、複数の配線パターンのこれらの部分をピエゾ抵抗基板の縁部へと接続する複数の導電配線は、絶縁層1446に印刷または堆積される。これは、これらの導体間のクロストークノイズを、これらもまたピエゾ抵抗基板に印刷される手法と比べて、大いに低減するだろう。
複数のピエゾ抵抗材料を組み込んだ複数の2次元センサアレイが本開示にて説明される。複数の具体的な実施例が、予期される複数のベストモードを含め、以下に説明される。これらの実施例の複数の例が、複数の添付の図面に示されている。しかしながら、本開示の範囲は、説明されるこれらの実施例に限定されるものではない。むしろ、本開示は、これらの実施例の複数の代替物、修正形態、および等価物を包含することが意図されている。以下の説明において、説明されるこれらの実施例の十分な理解を提供するために、具体的な詳細が説明される。いくつかの実施例は、これらの具体的な詳細の幾分か、または全てがなくとも実施されよう。さらに、明瞭性を促進すべく、よく知られた複数の特徴は、詳細に説明されていないかもしれない。
上述のように、複数のピエゾ抵抗材料が、この材料に加えられる機械的な力または圧力に応答して電気抵抗の変化を示す、ある種の材料の任意のものを含む。加えられる力の大きさを表す信号が、抵抗の変化に基づいて生成される。この信号は、(例えば、分割器回路の一部としてのピエゾ抵抗材料による電圧または電流として)複数の導電配線を介して捉えられ、(例えば、アナログ/デジタルコンバータにより)デジタル化され、(例えば、関連するプロセッサまたはコントローラまたは適切な制御回路により)処理され、(例えば、関連するプロセッサ、コントローラ、制御回路、または接続されたコンピューティングシステムにより)事実上、あらゆる種類のプロセス、装置、またはシステムと共に使用され得る制御機能に対してマッピングされる。
図15Aは、ある方向に方向付けられた、実質的に平行な一組の導電配線1502、および、第1の組の配線とは約90度に方向付けられた、実質的に平行な導電配線1504の別の組を含む、2次元センサアレイ1500の例を示す。複数の配線1502および複数の配線1504は、ピエゾ抵抗材料(明瞭性のために図示せず)を介して電気的に接続されている。これらの配線およびピエゾ抵抗材料は、様々な形で、互いに対して位置付けられてよい。例えば、このピエゾ抵抗材料は生地またはその他のフレキシブル基板であってよい。複数の配線は、この材料の反対側の両面においてピエゾ抵抗材料に形成されてよい。別の例においては、ピエゾ抵抗材料が、これらの配線が形成される、またはそれらが一部分である2つの基板の間に挟まれてよい。さらに別の例において、複数の配線の両方のアレイが、(ピエゾ抵抗材料に、またはピエゾ抵抗材料から離れて、もしくは、隣接する基板の一部として形成されたもののいずれかである)ピエゾ抵抗基板の同一の面にあってよく、複数の配線が交差または一致するところでは、複数の配線の間が絶縁されている。ピエゾ抵抗材料に隣接する追加の複数の基板もまた、生地またはその他複数のフレキシブル材料であってよい。1または複数のそのような基板に、またはそのような基板の一部に複数の配線が形成されている複数の実施例において、ピエゾ抵抗材料は、多層構造を形成すべく、追加の基板に対して結合され(例えば積層され)てよい。その他の適切な複数の変形は、本開示の範囲内である。
(例えば、プロセッサ1506、デジタル/アナログコンバータ1508、およびデマルチプレクサ1510を用いて)一方の組の複数の配線を連続して駆動し、(例えば、マルチプレクサ1512、アナログ/デジタルコンバータ1514、およびプロセッサ1506を用いて)他方の複数の配線を連続してスキャンすることにより、このアレイにおけるタッチイベントの位置および力の両方が検出され得る。そして、複数の配線の連続的な選択およびアクティブ化のために、そのような構成は、実質的に同時に起きる多数のタッチイベントを検出することが可能である。理解されるように、そのような複数のセンサアレイに対する用途は、事実上無制限である。
図15Bは、ある方向に方向付けられた、実質的に平行な一組の導電配線1552、および、第1の組の配線とは約90度に方向付けられた、実質的に平行な導電配線1554の別の組を含む、2次元センサアレイ1550の別の例を示す。複数のセンサ配線パターン1556が、水平及び垂直な複数の配線の複数の交点近くに提供される。各パターンは、複数の垂直配線1552の1つに接続された配線1558、および、複数の水平配線1554の1つに接続された配線1560を含む。図示される例は、配線1560に対しては十字形状を使用し、配線1558に対しては、このパターンの2つの導電配線が互いに対して極めて近接している相当な領域を提供する、クローバー形状を使用する。理解されるように、複数の配線1558および1560のこれらの形状、および、それらの間の距離は、特定の用途に対して所望される感度(ダイナミックレンジ)を実現するために制御され得る。複数の特定の用途に適切であろう、その他複数の配線パターンの複数の例が示される(例えば、1556−1から1556−4)。様々なその他の構成が本開示の範囲内である。
複数の配線1552および1558は、ピエゾ抵抗材料(明瞭性のために図示せず)を介して複数の配線1554および1560に電気的接続されている。センサアレイ1550のいくつかの実施例に従うと、複数の平行な配線の複数のアレイおよび複数の配線パターンが、ピエゾ抵抗材料の一方の面に(ピエゾ抵抗材料に、または、ピエゾ抵抗材料に隣接する基板のいずれかに)形成される。そのような複数の実施例において、複数の平行な配線1552および1554の複数の交点に、これらの配線をお互いから絶縁するための絶縁材料1562が提供される。しかしながら、センサアレイ1500と同様に、それぞれのアレイのこれらの配線が、介在するピエゾ抵抗材料の反対側の両面に配置されるような(例えば、複数の配線1552および1558が材料の一方の面にあり、複数の配線1554および1560が他方にある)複数の実施例が予期されることが理解されるべきである。
センサアレイ1550は、複数の導電配線の一方の組に対して複数の駆動信号を加え、他方から複数の検出信号を受信するように構成された関連回路1564(図15Aに示される回路と類似したものであってよい)を有する。センサアレイ1500を参照して上述したように、回路1564によるこれらの配線の連続的な選択およびアクティブ化が、このアレイにおけるタッチイベントの位置および力の検出、並びに、同時に起こる多数のタッチイベントの検出を可能にする。
いくつかの実施例に従うと、アレイ1500および1550のような複数の2次元アレイにおける複数のタッチイベントの信号品質が、特定の配線から信号が読み取られている場合に、(それらをフローティングのままにするよりもむしろ)このアレイ中のその他複数の配線を既知の電位(例えば、接地)に接続することによって改善され得る。これは、その他複数の垂直配線に関連した複数のタッチイベントからの寄与を低減し得る。
ある特定の種類の複数の実施例に従うと、複数の導電配線が、フレキシブルピエゾ抵抗材料上に印刷される、スクリーン印刷される、堆積される、あるいはそうでなければ形成される。上述のように、これにより、あらゆる任意の形状または体積に適合するセンサアレイの形成が可能である。ピエゾ抵抗材料は、複数のピエゾ抵抗特性を有する様々な織布および不織布のいずれであってもよい。ピエゾ抵抗材料が、複数のピエゾ抵抗特性を有する様々なフレキシブル材料(例えば、ゴム、もしくは、スパンデックスまたはオープンメッシュ生地のような伸縮性の生地)のいずれでもあり得るような、複数の実施例もまた予期される。これらの導電配線は、そのアレイが従うように設計される形状または体積に応じて、様々な方式で配置されてよい。例えば、図15Aおよび図15Bに示される直線的な構成は、実質的に平坦な複数の実施例に対しては適切であり得るのに対し、その他複数の種類の表面または形状に従う複数のアレイに対しては、これらの配線の曲線の度合い、および/またはこのアレイの全体的な形状の成形を変化させることが所望される場合もあろう。いくつかの実施例に従うと、所望されるフォームファクターにこのアレイを折り畳むこと、または丸めることを可能とすべく、アレイの一部分のみが使用されてよい。例えば、アレイ1550の右上の角が除去された場合に、このアレイの残りの部分がコニカル形状に丸められてよい。様々な形状およびフォームファクターを実現するための、他のそのような複数のユークリッド変換は、本開示の範囲内である。
複数の配線は、様々な導電性インクまたは塗料のいずれを用いて形成されてもよい。フレキシブルピエゾ抵抗材料に形成され得る任意のフレキシブル導電性材料を用いて複数の導電配線が形成されるような複数の実施例もまた予期される。従って、複数の特定の実施例が複数の特定の材料および技術を参照して説明されているものの、本開示の範囲がそのように制限されるものでないことが理解されるべきである。
例えば、複数の導電配線がピエゾ抵抗材料の片面または両面に印刷され得る、片面および両面実装の両方が予期される。理解されるように、両面実装は、ピエゾ抵抗材料の一方の面の複数の導電配線を、他方の面の複数の導電配線に接続するための、何らかの機構を必要とするだろう。いくつかの実施例は、この接続を確立すべく複数のビアを使用してよく、このビアを通して導電性インクまたは塗料が流し込まれる。代替的に、複数の金属ビアまたはリベットによって、ピエゾ抵抗材料を通した複数の接続を形成してよい。
片面および両面実装の両者が、ピエゾ抵抗材料および/または複数の導電配線上にわたって形成された複数の絶縁材料を使用してよい。これにより、複数の導電配線および複数の信号線の重ね合わせ、または積層が可能となる。例えば、PCBの異なる複数の層に類似した形で、複数の分離された構造に対する信号線の経路設定を可能とする。
ピエゾ抵抗材料における、およびピエゾ抵抗材料外での複数の信号の経路設定が、様々な方式で実現され得る。ある特定の種類の複数の実施例が、導電性ゴムおよび非導電性ゴムが、(例えば、ピエゾ抵抗材料の縁部において)それらが接続する複数の導電配線の幅よりも一般に桁違いに大きい密度で交互に入れ替わる、複数のエラストマーコネクタ(例えば、複数のZEBRA(登録商標)コネクタ)を使用する。代替的に、フレキシブル材料(例えば、カプトン)で作成された回路基板、または、複数の導体の束が、このピエゾ抵抗材料にリベットで留められてよい。複数のリベットの使用は、この接続に対する機械的補強もまた提供し得る。
複数の導電配線またはパッドを、ピエゾ抵抗材料およびフレキシブル回路基板の両者においてマッチングさせることが、それぞれを対向させ得る。複数の表面のうちの1つに対し、導電性接着剤(例えば、ニュージャージー州ハッケンサックのMasterbond株式会社のMasterbond EP79のような導電性エポキシ)の層が塗られ、その後、他方の表面と対にされ得る。それらの導電配線またはパッドは、超音波プラスチック溶接または複数のリベットのような複数の追加の機械的要素と一緒に保持されることもまたできる。ピエゾ抵抗材料の複数の導電配線への複数の電気的接続を形成するために複数の導電性リベットが使用される場合、導電性接着剤は必要無いだろう。複数の導電糸もまた、ピエゾ抵抗材料の複数の導電配線を外部アセンブリに接続するために使用され得る。
いくつかの実施例に従うと、このピエゾ抵抗材料は、カリフォルニア州ピノールのEeonyx株式会社によって製造される感圧性の生地である。この生地は複数の導電性粒子を含み、これらの導電性粒子は、生地中に懸濁された状態に自身を保つために、ポリマー化されている。基材は、密度および厚さの均一性のために選択されたポリエステル製のフェルトである。何故ならば、これは、出来上がったピエゾ抵抗性の生地の導電性におけるより良好な均一性を促進するからである。すなわち、複数の導電性粒子を含有するスラリーが導入された場合に、基材の機械的な均一性が、導電性粒子のより均一な分布をもたらす。この生地は織布であってよい。代替的に、この生地は、例えば光沢生地、例えば、化学的、機械的、熱的または溶媒処理によって一緒に接合される複数のファイバのような不織布であってよい。光沢材料は、光沢の付けられていない材料よりも、複数の導電性インクのより正確なスクリーン印刷を促進する、より滑らかな外面を与え得る。
この生地中の複数の導電性粒子は、例えば、銀、銅、金、アルミニウム、炭素等を含め、多種多様な材料のいずれであってもよい。いくつかの実施例は、この生地をつかむために形成された炭素グラフェンを使用し得る。複数のピエゾ抵抗材料が、2008年12月23日に発行されたElectroconductive Woven and Non-Woven Fabricという米国特許第7,468,332号明細書に説明される複数の技術を用いて製造され得る。その開示内容全体が、全ての目的に対して、参照により本明細書に組み込まれる。しかしながら、材料に対して圧力が加えられた場合に抵抗または導電性の変化を示す、および、その上に複数の導電配線が印刷され得る、スクリーン印刷され得る、堆積され得る、あるいはそうでなければ形成され得る、あらゆるフレキシブル材料が、本明細書に説明されるような複数のセンサアレイの実施例にとって適切なものであろうことにもまた留意すべきである。
ある特定の種類の複数の実施例に従うと、例えば、デラウエア州ウィルミントンのE.I. du Pont de Nemours and Company(DuPont)および/または、マサチューセッツ州エーアのCreative Materialsにより製造される複数の導電性のシリコーンベースのインクを用いて、様々なレベルの導電性を有する複数の導電配線がピエゾ抵抗材料に形成される。様々な実施形態での使用に向けた複数の高導電性の配線を実施するのに適切な導電性インクの例は、フレキシブル、高温、電気的導電性インクである、Creative Materialsの製品番号125−19である。様々な実施形態での使用に向けたより低い導電性の複数の配線を実施するための複数の導電性インクの複数の例は、DuPontの製品番号7102および7105であり、両者ともに炭素導電性組成物である。様々な実施形態での使用に向けた複数の絶縁体を実施するのに適切な複数の誘電材料の複数の例は、DuPontの製品番号5018および5036であり、それぞれ、UV硬化可能な誘電体およびカプセル材料である。これらのインクは、フレキシブル且つ耐久性があり、折り目を付けること、洗浄等を扱うことができる。異なる複数の配線および用途に向けた導電性の程度が、シリコーン中に懸濁される複数の導電性粒子(例えば、銀、銅、アルミニウム、炭素等)の量または濃度によって制御される。これらのインクは、スクリーン印刷またはインクジェットプリンタから印刷され得る。別の種類の複数の実施例が、EMIシールドおよびESD保護に一般に使用されるもののような、複数の導電性塗料(例えば、塗料と混合された複数の炭素粒子)を使用する。
本明細書にて説明されるように実施される2次元センサアレイのダイナミックレンジは、このアレイの複数の層、基板、またはコンポーネントのいずれの中にも含まれ得る、またはいずれの上にも含まれ得る、様々な機械的構造体の使用により操作され得る。そのような複数の構造は、複数のフレキシブル(例えば、シリコーン)コンポーネントまたは構造であってよく、それらの複数の特性(例えば、形状、サイズ、高さ、柔軟性、数、配置等)は、それらのセンサに所望されるダイナミックレンジが実現されるように、加えられる物理的な複数の力に対して抵抗を与えるように操作されてよい。そのような複数の構造のいくつかの例が、図18を参照して以下に説明される。所望の感度またはダイナミックレンジを実現するために適切な多種多様なその他の構造およびコンポーネントが、本開示の範囲内である。
当業者には理解されるように、本明細書に説明されるように構成された複数のセンサからデータを取得すべく、様々な技術が使用され得る。これらの技術のうちのいくつかは、同一または類似した導電性を有し、同一の空間を占める2つの導電配線の間の(電圧または電流測定から決定されるような)抵抗の変化の単純な測定を含み得る。しかしながら、多くの導電配線を含む複数のアレイを有する複数のセンサにとって、これは、センサアレイへの信号およびセンサアレイからの信号の両者をルーティングするために、許容できない数の信号線を必要とするだろう。例えば、複数のX配線1504および複数のY配線1502を有する、図15Aの実施例に対し、関連回路に対する信号線の数はX+Yだろう。理解されるように、非常に大きな複数のアレイにとって、これは実現困難になり得る。従って、ある特定の種類の複数の実施例に従うと、ピエゾ抵抗材料に形成され、異なる複数のレベルの導電性を有する複数の導電配線が、加えられる力の位置、圧力、方向、およびベロシティに対して感度を持つ複数のセンサ構成を実現するために必要な信号線の数を低減する複数の信号パターンによって、駆動され、調べられる。
図16は、第1方向に(図中では縦方向に)方向付けられた、高い導電性(例えば、抵抗がゼロに近い)の複数の平行な配線によるアレイ、および、第2方向に(図中では横方向に)方向付けられた、より低い導電性(例えば、それぞれ端部から端部までで、約500から1000オーム)の複数の平行な配線によるアレイを含む、2次元センサアレイ1600の特定の実施例を示す。複数の配線間の複数の電気的接続が、ピエゾ抵抗材料(明瞭性のために図示せず)により成されている。図15Aおよび図15Bを参照して上述した実施例と同様に、複数の配線およびピエゾ抵抗材料は、様々な方式で、互いに対して位置付けられてよい。さらに、これらの導電配線は、特定の表面または体積に従うように構成されてよい。そのため、図16の実施例は、ピエゾ抵抗基板の反対側の両面に形成された複数の配線の直線的なアレイを示すものの、本開示の範囲がそのように限定されるものではない。
プロセッサ1602によって生成される複数の駆動信号は、デジタル/アナログコンバータ1604、デマルチプレクサ1606、並びに、複数のバス1−4およびA−Dにより複数の水平配線へ送信される。各水平配線は、それが接続されている複数のバスのペアによって指定される。すなわち、図16における最上部の水平配線が配線1Aであり、次に一つ下の配線が配線2Bである、等。2つの水平配線が複数のバスの同一のペアに接続されることはない。マルチプレクサ1608およびアナログ/デジタルコンバータ1610を介して、複数の垂直配線e−iから、プロセッサ1602によって複数の信号が受信される。このアレイの垂直方向軸に沿った分解能が、複数の水平配線の数および間隔によって決定される。すなわち、この軸に沿ったタッチイベントの位置が、これを検出した水平配線の位置によって決定される。しかしながら、説明されるように、水平方向の軸に沿った分解能は、従来の複数の技術を用いて表現される垂直配線の数および間隔によって可能なものより大きい。
さらに、図面から理解されるように、アレイ1600へ、およびアレイ1600からルーティングされなければならない信号線の数が、同等の分解能を有する従来の複数のアレイに対して必要とされるものよりも、遥かに少ない。すなわち、一般に2次元アレイは、各水平方向チャネルおよび各垂直方向チャネルに対して1つの信号線を有し、例えば、このアレイからルーティングされるべきX+Y個の信号線を必要とする。対照的に、図16に示される例において、アレイ1600は、16個の水平配線に対して8個の信号線のみが必要であり、従来のアレイであれば遥かに多くの垂直配線を必要とするような、水平方向の軸に沿った分解能を提供する複数の垂直配線に対して、5個の信号線のみが必要である。これは、下記のように実現され得る。
動作中、各水平配線が、この配線の反対側の両端部を、(図17に示される)プライマリ検出信号S1およびS2によって同時に駆動することにより、連続して活性化される。各水平配線が活性化される間に、複数の垂直配線から複数の信号が連続して読み取られる。ピエゾ抵抗材料におけるタッチイベントの力は、タッチポイント近辺で交差する複数の配線間の抵抗を低減し、この水平配線に沿ったその位置に応じて、高い導電性の垂直配線における混合信号にて測定される信号S1およびS2から、異なる寄与が生じる。混合信号の全体の振幅は、この力の大きさを表す。混合信号に対するS1およびS2の相対的な寄与を決定することにより、このタッチポイントに対する水平方向の位置が決定され得る。
ある特定の実施例に従うと、図17に示されるように、プライマリ検出信号S1およびS2は同一の振幅をした異なる複数のパルストレインであるが、異なるデューティサイクルを有し(例えば、S1は1kHzにて50%のデューティサイクルを有し、S2は500Hzにて75%のデューティサイクルを有し)、示されているように、2つのパルストレインの複数の位相が同期されている。垂直方向の導電配線にて測定された混合信号から、位置情報が下記のように導出され得る。垂直配線における信号がA/D変換器1610によってサンプリングされる(例えば、複数の入力の周波数に対して2またはそれよりも大きな係数によってオーバーサンプリングされる)。プロセッサ1602には、10ビットまでの分解能で40シグナルまで読み取ることができ、1秒間に500Kのサンプルを取得することができる、安価な汎用プロセッサが使用されてよい。同じ汎用プロセッサが複数の導電配線を駆動してよい。理解されるように、同一のプロセッサにこれらの信号を生成させ、A/D変換を実行させることは、複数の駆動状態の複数の変化に一致するための複数のサンプルのタイミングを単純化する。これはまた、これらのコンポーネントによって占められる全体的な空間または体積を低減し、コストを低く保つ。従って、複数の大きなアレイが、比較的安価に構成され得る。しかしながら、異なる複数のプロセッサがこれらの機能を実行し得る複数の実施例が予期されることもまた理解されるべきである。より一般的に、且つ、当業者によって理解されるように、多種多様な、適切なプロセッサ、コントローラ、コンピューティング装置、ロジック装置、および、その他の適切な回路が、本明細書に説明される複数のセンサおよび複数のセンサアレイを制御すべく適応され得る。従って、特定の回路または複数の装置への参照は、本開示の範囲を制限するために使用されるべきではない。
いくつかの実施例に従うと、図18に示されるように、複数の垂直配線はマルチプレクサ1818を通り抜け、仮想的な接地基準を表す反転オペアンプ1820に入る。その結果、複数の垂直配線のうちの任意の1つにおいて測定された信号(例えば、電流)が、接地基準に対して最も低いインピーダンスを受け、このアレイにおけるもっと離れた複数のタッチイベントからの寄与が、遥かに高い抵抗性の経路を有し、複数の局所的なイベントからの寄与によって支配されるという点で、付近の任意の複数のタッチイベントを正確に表すだろう。
このプロセッサは、複数の特定の時間において、そのような複数の時間における信号S1およびS2の複数の値と相関がある、複数の特定の振幅を評価する。混合信号の密集した複数のサンプルを、各信号がそれぞれ特定の値または特徴、例えば、全振幅を有することが既知であるような複数の時間において選択することによって、それぞれの信号からの相対的な寄与が決定される。それら2つの測定結果の比は、混合信号に対するそれぞれの信号の相対的な寄与を表し、次に、この配線の端点間における、ある位置にマッピングされ得る。水平方向の軸に沿った異なる複数のタッチポイントを表す、信号S1およびS2の寄与の複数の比の複数の例が、図16に示され、例えば、75/25はタッチポイントTP−1に対応し、67/33はタッチポイントTP−8に対応する、等である。タッチイベントの圧力または力が、サンプリングされた混合信号の複数のピーク値を測定することによって決定され得る。従って、複数の水平配線に沿った複数のタッチイベントの複数の位置および複数の力の両者が、複数の垂直配線間にある複数のタッチポイント(TP)において決定され得る。
これによって複数のタッチポイントが検出され得る水平方向の軸に沿った分解能は、様々な実施例に対して変化してよい。いくつかの実施例に従うと、この分解能は非常に高く、非常に正確に複数の位置が決定され得る。代替的に、ある特定の種類の複数の実施例に従うと、この分解能は、複数のタッチポイントの位置を量子化することにより、複数の特定の用途に対して適切なものとすべく設計されてよい。そのような複数の実施例において、各水平配線は、その配線に沿った特定のタッチポイント位置に対してそれぞれ分解した、一連のセグメントとして考えられ得る。量子化は、測定された複数の比をマップする許容位置の数を減らすことによって、複数のタッチイベントの検出を単純化する。例えば、ある特定の実施例に従うと、特定の水平配線に沿った各垂直配線に対して、3つの許容位置のみが存在する。すなわち、その垂直配線それ自体、および、そのすぐ左および右の位置におけるものである。これは、図16を参照して理解されるだろう。
図示される例において、複数のタッチポイントTP−1、TP−8、TP−9、およびTP−10が、水平配線1Aに沿って分解可能な複数のタッチポイントを表す。すなわち、複数のタッチポイントの楕円形のうちの特定の1つ内において、配線1Aのセグメントに沿って起こるあらゆるタッチイベントが、そのセグメントの中心へと分解される。言い換えると、測定された信号に対するプライマリ検出信号S1およびS2からの相対的な寄与の決定された比は、その比が、そのタッチポイントと関連した複数の値の範囲内に含まれる場合、特定のタッチポイントに対応する。例えば、TP−8は、71/29と63/37との間の複数の値に対応するだろう。この例においては、その後、各水平配線に沿った3つのタッチポイント、すなわち、この配線における1つ、および、他方の面における1つを検出すべく、各垂直配線が使用され得る。
理解されるように、任意の1つの垂直配線における信号から導出された値が曖昧であり得るような、複数の状況が起こり得る。例えば、垂直配線fにおける信号のみが考慮される場合には、TP−8における単一のタッチポイントが、TP−1およびTP−9において同時に起こる2つのタッチポイントとは区別できないことが起こり得る。従って、いくつかの実施例に従うと、プロセッサは、時間的に近接した、その他複数の垂直配線における複数の信号から導出される複数の値を参照して、これら2つの場合の間で区別することができる。この例においては、垂直配線gにおける信号が、この単一のタッチポイントの場合に対し、タッチポイントTP−9の近接度に起因して、2つのタッチポイントに対するものとは異なるものとなるだろう。
従って、このプロセッサは、様々なシナリオのうちの曖昧さを除去するべく、隣接する複数の垂直配線から導出される多数の値を使用することができる。より一般的には、そうでない場合には曖昧となり得る複数のシナリオ間で正確に、且つ信頼性高く区別するために、このプロセッサが(空間および/または時間的に分離された)多数のデータ点を考慮するように構成された、複数の実施例が予期される。複数のタッチイベントのシナリオの曖昧さを除去するべく使用され得る技術の別の例は、特定の垂直配線が読み取られる場合に、他の複数の垂直配線を(それらをフローティングのままにするよりもむしろ)既知の電位(例えば、接地)に接続することを含む。図15Aおよび図15Bの複数の実施例を参照して上述したように、これは、その他複数の垂直配線に関連する複数のタッチイベントからの寄与を低減し得る。そして、以下においてより詳細に説明されるように、複数のタッチポイントの位置の量子化を促進し、曖昧さの除去をさらに促進するように機能し得る、複数の機械的要素が導入され得る。
いくつかの実施例に従うと、曖昧さは、特定の水平配線が活性化される間に、各垂直配線信号について多数の値を生成することによってもまた対処され得る。例えば、水平配線1Aは、バス1を介して加えられる信号S1およびバスAを介して加えられる信号S2によって活性化されてよい。その後、複数の垂直配線e−iにおいて受信された複数の信号について、複数の値がプロセッサによって連続的に生成される。その後、2つのプライマリ検出信号を反転させ(バスAに信号S1、バス1に信号S2)、複数の配線e−iにおける複数の信号について別の複数の値の組を生成することにより、水平配線1Aが活性化され得る。複数の値のこの第2の組は、複数の値の第1の組の生成に続いてすぐに、または、全ての水平配線を通る連続的なループにおいて生成されてよい。理解されるように、この追加の情報は、潜在的に曖昧な複数のシナリオ間での区別のために、プロセッサにより使用されてよい。例えば、ある特定のタッチポイントにおけるタッチイベントについて、信号S1およびS2が加えられる複数の配線端部にかかわらず、同一比の信号寄与が決定されるべきである。従って、この重複したデータが、第1のデータを検証する、またはその正当性を確認するために使用されてよい。代替的に、水平及び垂直配線の特定の組み合わせについて、これらの複製のデータ値が平均化され得る。
単一の垂直配線によって分解されることのできるタッチポイントの数およびサイズは変化し得ることにもまた留意すべきである。例えば、複数のタッチポイントのサイズは、平均的な人間の指先のサイズに対応するだろう。代替的に、複数のタッチポイントのサイズは、複数のスタイラスまたはポインタの先端のような、より小さな複数の器具に対応するだろう。さらに、3つよりも多くのタッチポイント(例えば、5または7)が、各垂直配線によって分解されてよい。分解され得るタッチポイントの数は、ピエゾ抵抗材料および複数の水平配線の両者の抵抗の均一性および一貫性によってもまた制約され得ること、すなわち、これらのコンポーネントの均一性および/または一貫性がより大きくなるに連れて、より大きな分解能が支持され得ることにもまた留意すべきである。一方、生成されている複数の値は複数の比であるので(少なくとも、タッチイベントの複数の位置に関しては)、水平配線の抵抗がその長さに沿って比較的一貫性のある限り、水平配線ごとに高レベルの一貫性は必要ではない。
上記を参照して理解されるように、本明細書にて説明される複数の技術は、同等の分解能を有する従来の複数のアレイと比べて、アレイへと、およびアレイから複数の信号をもたらすために必要とされる信号線の相当な低減を生じ得る。しかしながら、これもまた理解されるように、同一の垂直配線に沿って起きる多数のタッチイベントが、潜在的に曖昧なデータを生じるような複数のシナリオが存在し得る。例えば、複数のタッチイベントが、図16中の複数のタッチポイントTP−1およびTP−2において同時に起こり得る。水平配線1Aが活性化され、垂直配線fにおける信号が捉えられる場合、この捉えられる信号に対して、両方のタッチイベントからの寄与が存在するだろう。すなわち、タッチポイントTP−1でのタッチイベントは、上述のように、配線fにおける混合信号のプライマリ検出信号S1およびS2から寄与を生じるだろう。さらに、バス1もまた信号S1によって駆動されるので、配線fにおける信号に対し、水平配線1Bに沿ったTP−2でのタッチイベントからの寄与が存在するだろう。同様に、配線1Bが活性化に対して選択される場合、同様に、そのデータには、両方のタッチイベントからの寄与が存在するだろう。
従って、いくつかの実施例に従うと、複数の"ゴースト"検出信号が、複数のプライマリ検出信号と同時にこのアレイに導入される。これらの信号により、プロセッサは、同一の垂直配線に沿った同時に起こる複数のイベントからのあらゆる望まれない寄与を考慮することが可能になる。そうすることで、活性化されているプライマリ水平配線に沿ったあらゆるタッチイベントの正確な表現を生成することができる。これが実現され得る様式は、図16および図17を参照して理解され得るだろう。
この例において、プライマリ検出信号S1およびS2によって活性化されているプライマリ水平配線は配線1A(すなわち、図中で最も上部の配線)であり、信号が捉えられている垂直配線は配線fである。配線1Aが活性化されるためにはバス1がアクティブでなければならないので、配線fにおける信号に対して、TP−2、TP−4およびTP−6での複数のタッチイベントに由来する、信号S1からの望まれない寄与の可能性がある。同様に、バスAもまたアクティブでなければならないので、信号S2からの望まれない寄与は、TP−3、TP−5およびTP−7での複数のタッチイベントから生じ得る。
TP−2におけるあらゆるタッチイベントからの望まれない寄与を考慮すべく、配線1Aが活性化される間に、ゴースト検出信号S3がバスBに導入される。上述のように、タッチポイントTP−2でのタッチイベントは、垂直配線fにおける信号S1およびS3の相対的な寄与を表す比によって表され得る。この関係は既知である、すなわち、75/25であるので、また、信号S3からの寄与の大きさもまた既知なので(分離して測定されているので)、TP−1における、またはTP−1の近くのタッチイベントに対して複数の値を計算する場合に、TP−2でのタッチイベントに起因する信号S1からの寄与の大きさが決定され、考慮され得る。同様に、TP−7におけるあらゆるタッチイベントからの望まれない寄与を考慮すべく、ゴースト検出信号S4がバス2に導入される。(バスBの信号S3と同時ではない。何故ならば、それは配線2Bを活性化してしまうからである。)
図示される例において、信号S3は2kHzの信号であって50%のデューティサイクルを有し、信号S4は3kHzの信号であって、これもまた50%のデューティサイクルを有する。これらは単に複数の代表例であり、説明されたように、複数の信号のタイミングおよび振幅が、特定の混合信号に対する様々な信号の相対的な寄与が決定され得るようなものである限り、異なる複数の用途に対して広い範囲の代替手段が使用され得ることが理解されるだろう。
水平配線1Aが活性化される間の、垂直配線fに沿った可能性のある全てのタッチイベントに対する望まれない寄与を考慮すべく、そのような寄与が起こり得る垂直配線fに沿った各タッチポイントに対して、ゴースト検出信号S3およびS4が連続的に導入される。従って、タッチポイントTP−2、TP−4およびTP−6を考慮すべく、それぞれ、バスB、CおよびDに対して信号S3が連続的に導入される。そして、タッチポイントTP−3、TP−5およびTP−7を考慮すべく、それぞれ、バス4、3および2に対して信号S4が連続的に導入される。複数の垂直配線e−iにおけるそれぞれの信号捕捉のために、複数のゴースト検出信号が同様に導入される。また、これは、各水平配線に対して行われる。当業者であれば、複数の垂直配線のうちの任意のものに沿った多数のタッチイベントの全ての可能な組み合わせを考慮すべく、上記の説明からどのように推定するべきか理解するだろう。
連続的に導入される2つの異なるゴースト検出信号を用いる代わりに、代替手段として、十分な数の固有ゴースト検出信号が同時に導入されるような複数の実施例が予期される。別の代替手段として、関連する複数のバスの全てに対して(そのバスの向こう側は接地されていると仮定して)単一のゴースト検出信号が連続して導入され得る。そのような複数の実施例においては、接地およびゴースト検出信号が交換される間、検出されるゴースト信号の大きさが保存されるだろう。そうすることで、その後、その比が計算され得る。
水平配線1Aが活性化される例に戻ると、垂直配線fにおける信号に対する、この垂直配線に沿った、可能性のある他の複数のタッチポイントからの全ての寄与がひとたび特定されると、決定されている値から複数の望まれない寄与が除去され(例えば、減算され)得るので、そうすることで配線1Aに沿ったあらゆるタッチイベント(仮にそれがあったとしても)の水平位置が、上述のように、生じた比から決定され得る。
連続的な各水平配線が活性化されるに連れて、活性化されたある1つの配線と複数の垂直配線のそれぞれとの各組み合わせに対し、複数の値のペアが生成される。このペアの一方の値は、その垂直配線にて受信される信号に対する複数のプライマリ検出信号の相対的な寄与を表し(例えば、比として表され)、他方は、その信号の振幅または大きさを表す(例えば、少なくとも、ピエゾ抵抗材料のダイナミックレンジ内において、タッチイベントの力に比例する値として表される)。図16のアレイ1600の例においては、このアレイを通る単一のパスが、そのような複数の値のペアを80個有する、すなわち、16個の水平配線のそれぞれに対して、複数の値のペアを5個有するデータセットを生じるだろう。複数の値のこれらのペアのそれぞれは、タッチイベントを表してよいし、あるいは表さなくてもよい。複数の値のペアが意味のあるイベント、すなわちタッチイベントを表すか否かを決定すべくデータが処理され得る複数の方式は、大幅に変化し得る。
例えば、いくつかの実施例において、あるペアに対する振幅または大きさの値(例えば、受信された信号のピーク測定結果)が閾値を超える場合、複数の値のそのペアがタッチイベントであるとみなされ得る。この閾値は固定されていても、または、動的であってもよい。例えば、この閾値は、所与の期間にわたりアレイ全体にわたって(例えば、このアレイを通る単一のパスに対応して)成される複数の振幅測定結果の平均を用いて決定されてよい。複数の値の所与のペアに対する振幅値がこの閾値を超える場合、複数の値のこのペアがタッチイベントを表すものとみなされる。そして、このタッチイベントの位置が、このペアの比の値を参照して決定される(例えば、上述のように、量子化されたタッチポイントに対してマッピングされる)。
いくつかの実施例に従うと、複数のタッチイベントが検出される信頼性は、経時的に、そのアレイを通る連続的な複数のパスまたは複数の"スキャン"によって生成された複数のデータセットを比較することによって高められ得る。あるスキャンは、複数の水平配線のそれぞれを一度活性化し、各水平配線に対して、複数の垂直配線のそれぞれから複数の信号を一度読み取ることに対応する。図16の例の特定の実施例に対しては、(複数の垂直配線e−iに対応する)5つの信号読み取りが、各スキャンにつき、16個の水平配線のそれぞれに対して起き得る。上述のように、これは、各水平配線に対して10個の値、つまり、信号S1およびS2の相対的な寄与を表す5つの比、および、あらゆるタッチイベントの力を表す5つの振幅を生じる。より正確に、且つ信頼性高く複数のタッチイベントを検出することを目的として、160個の値の各組が、1または複数の以前の、および/またはその後の複数のフレームと比較され得る、データの"フレーム"として考えられよう。これは図20に示されており、そこでは、7つの連続的なデータのフレームが表されている。
いくつかの実施例に従うと、ビデオの複数のフレームを処理するために開発された複数の技術が、複数のタッチイベントの検出を、より確固とした信頼性の高いものとすべく、適応され得る。例えば、図16を参照して上述したプライマリおよびゴースト検出信号は、各信号の強度がRGB寄与の強度と類似した、ビデオフレームのRGB色成分と同様に考えられ得る。2つのプライマリ検出信号が新しい抵抗配線に変えられる、または反転されるたびに、そして、複数のゴースト検出信号状態の各繰り返しに対して、あるフレームが保存され得る。
そのようなデータにより、(例えば、マシンビジョン用の)画像データを処理する複数の方法が適用可能だろう。そのような複数の方法は、しばしば、ビデオフレームを分解すべく、ウェーブレット解析の複数のバージョンを使用する。我々のデータにおける複数の既知の制約(アレイサイズ、時系列)のために、ウェーブレット解析の簡略化した複数の形が適切だろう。これにより、我々の複数の入力値から、簡略化した解析後結果へ容易に進むことを可能にする。
いくつかの実施例に従うと、経時的な複数の変化を追跡すべく、マルコフ連鎖または類似した複数の機構を使用する複数の機械学習技術が使用され得る。マルコフモデリングは、通常、現在の複数の状態を以前の複数の状態と比較すべく使用され、連鎖の特定の複数の分類を提供する。いくつかの実施例が、データを解析すべく、複数のベイズ方法のような複数の統計的手法と共に、境界検出を使用し得る。いくつかの実施例により生成され得る、非常に制約された複数のデータセットのために、ビデオ解析分野からの複数のツールが、複数の確固たる解に適している。
本明細書に説明される複数の実施例での使用のために適応され得る複数の信号処理技術についての追加の情報に関しては、次を参照されたい。(1)Machine Learning for Multimodal Interaction: First International Workshop; MLMI 2004, Martigny, Switzerland, June 21-23, 2004, Revised Selected Papers (Google eBook);(2)Automatic Video Object Segmentation Using Wavelet Transform and Moving Edge Detection; Xiao-Yan Zhang and Rong-Chun Zhao; 2006 International Conference on Machine Learning and Cybernetics,13-16 (August 2006);(3)Human detection based on discrete Wavelet transform; M.M. Deshpande, J.G. Rana, and M.M. Pawar; IET Chennai 3rd International on Sustainable Energy and Intelligent Systems (SEISCON 2012) (27-29 Dec. 2012);(4)Wavelet-based Image Compression Using Support Vector Machine Learning and Encoding Techniques; Rakib Ahmed; Proceedings of the 8th IASTED International Conference on Computer Graphics and Imaging (2005);(5)Video Forensics in Temporal Domain using Machine Learning Techniques; Sunil Jaiswal and Sunita Dhavale; I. J. Computer Network and Information Security (July 2013);(6)Content Based Image Classification with Wavelet Relevance Vector Machines; Arvind Tolambiya, S.Venkataraman, Prem K. Kruschke; Trends in cognitive sciences, Volume 14, Issue 7 (July 2007)。上記のそれぞれの開示内容全体が、全ての目的に対して、参照により本明細書に組み込まれる。
用途に応じて、そして、特に、フレキシブルピエゾ抵抗基板に複数の配線が形成される複数の実施例に対しては、何らかの形の機械的および/または周囲の保護が望ましいだろう。例えば、複数の薄いシリコーンシートがアレイの片面または両面上に積層され得る。
様々な実施例に従うと、所望される複数の離散的な位置に向けて複数の力をアレイに効果的に集中させる複数の機械的構造体をアレイ中およびアレイの周りに導入することによって、複数のタッチポイントの量子化が促進され得る。また、説明されるように、これらの構造のうちのいくつかは、様々な範囲の加えられる力に対してアレイを最適化すること、機械的支持を提供すること、複数のシステムコンポーネントの位置合わせを促進すること、および/または、周囲の保護を提供することに対してもまた有用だろう。そのような複数の構造の複数の例が、図18および図19を参照して説明されるだろう。
図18は、例示を目的として、様々な機械的特徴がアレイの様々な領域に示されている、2次元センサアレイ1800の一部分を示す。図示される複数の特徴は、複数の力集中要素(例えば、複数のバンプ1802)、複数の構造要素(例えば、複数のポスト1804)、および、複数の開口(例えば、複数の切り欠き1806)を含む。複数のバンプ1802は、領域1808中では単独で示されている。複数のポスト1804は、領域1810中では単独で示されている。複数のバンプ1802および複数のポスト1804は、領域1812中では一緒に使用されることが示されている。複数の切り欠き1806は、領域1814においては単独で示されており、領域1816においては複数のバンプ1802との組み合わせで示されている。理解されるように、これらの領域は単なる例示であって、これらの特徴のいくつかまたは全てが様々な組み合わせで使用される複数の実施例が予期される。
ある特定の実施例に従って、図19におけるA−Aでの断面図に示されるように、複数のバンプ1802は、ピエゾ抵抗材料1904に位置合わせされ、積層される成形されたシリコーンシート1902に形成された、またはその一部である複数の凸状形状であってよい。いくつかの場合において、シリコーンシート1902は、包囲された複数のコンポーネントに対して周囲の保護を提供する筐体の一部分を形成してよい。図示される実施例において、複数のバンプ1802は、複数の導電配線からは遠い側の材料の面にあり、そのアレイの複数の量子化されたタッチポイント(例えば、図16のTP−1からTP−10まで)と位置合わせされ、アレイの上部に加えられる力1906をこれらのタッチポイントに集中させるように作用する。代替的に、複数のバンプ1802は、いくつかのその他の種類の基板(例えば、プリント回路基板のような柔軟性の無い基板)に形成されてよい。複数のバンプはまた、所望される複数の位置における材料の成形により、ピエゾ抵抗材料それ自体に形成されてもよい。これは、例えば、作成される際に生地に複数のバンプを形成すること、または、生地にこれらの特徴をエンボス加工することによって実現され得る。別の代替手段においては、複数のバンプが、ピエゾ抵抗材料が固定される(例えば、積層される)裏当てシートに形成されてよい。当業者にとって明らかな、その他複数の変形は、本開示の範囲内である。さらに、量子化および応答(例えばダイナミックレンジ)における幅広いバリエーションが、複数のバンプ1802のサイズ、高さ、間隔、および柔軟性を変化させることによって実現され得る。
複数のポスト1804は、図19におけるB−Bでの断面図に示されるように、ピエゾ抵抗材料1904を通って延在し、多数の目的に役立つだろう。例えば、複数のポスト1804は、複数のアレイコンポーネントが位置合わせされた状態を保つのに役立つだろう。これは、図18の領域1812に示されるように、複数のポスト1804が複数のバンプ1802と共に使用される場合に、特に重要だろう。そのような配置が、所望される複数の量子化されたタッチポイントとの複数のバンプ1802の位置合わせを維持するために役立つのみでなく、複数のポスト1804はまた、隣接する複数のバンプ1802に向かって横方向に力をそらせることにより、量子化を促進するためにも役立つだろう。さらに、複数のポスト1804がそこから延在する基板は、包囲された複数のコンポーネントに対して周囲の保護を提供する筐体の一部分を形成してよい。
いくつかの実施例に従うと、複数のポスト1804は、ピエゾ抵抗材料1904の全体に及んで延在しなくてもよい(すなわち、材料1904のいずれかの側において、複数の基板のうちの1つに固定されているのみである)。これは、タッチイベントが、あるポストの直上で起きるようなシナリオを緩和するだろう。そのようなシナリオにおいて、そのポストが柔軟性の無いものであって、ピエゾ抵抗材料の全体に及んで延ばされる場合、そのタッチイベントが検知されないだろう。対照的に、このポストがピエゾ抵抗材料の一部のみに及んで延びる場合、そのポスト上のタッチイベントが、ピエゾ抵抗材料へと力を伝える幾分かの偏向を生じるだろう。
代替手段として、図19に図示されるように、複数のポスト1804が、ピエゾ抵抗材料1904の全体に及んで延在してよい。そのような複数の実施例において、複数のポスト1804は、フレキシブル材料(例えばシリコーン)から構成されてよく、これにより、それらは複数のタッチイベントによって縮む。複数のポスト1804はまた、ピエゾ抵抗材料のいずれかの面にある両方の基板に固定されてもよい。そのような構成は、例えば、アレイの表面に対して横方向の複数のせん断力(例えば、力1908)が予期される複数の用途において、重要だろう。そのような複数の用途において、複数のポストをこのように固定することは、そのような複数のせん断力が存在しても位置合わせが維持されることを保証するだろう。複数のポスト1804はまた、幾分かのレベルの圧縮を促進すべく、テーパ形状であってもよい。より一般的には、所望のアレイ応答を実現すべく、複数のポスト1804の形状(テーパ、厚さ、等)、柔軟性、および間隔が制御されてよい。
複数の切り欠き1806が、複数の導電配線間の分離を促進し、クロストークを阻害すべく、ピエゾ抵抗材料に導入されてよい。これは、複数の垂直配線から読み取られている複数の信号に対する信号対ノイズ比を向上させるだろう。これにより、システムの全体的な性能を向上させるだろう。理解されるように、これは、複数のタッチポイントの位置の量子化もまた促進するのに役立ち得る。いくつかの実施例は、複数の切り欠きと位置合わせされた複数のポストを含むことによって、複数の切り欠きにおいてピエゾ抵抗材料が存在しないことを利用してよい。これらは、複数のポスト1804と同様であってよい。または、切り欠きの形状に対してより厳密に一致してよい。例えば、これらのポストは切り欠きを塞ぐことができる。理解されるように、そのような手法は、機械的構造体を提供し、位置合わせを促進する、および/または、所望のダイナミックレンジを推し進めるのに役立つだろう。
上述のように、本開示により可能となる複数の実施例が、広範囲に及ぶ用途に対して適切なものとなり得る。すなわち、ある時間に、またはある期間にわたって、ある点における表面にかかる複数の力の複数の位置および複数の大きさを監視することが重要な、または望ましいようなあらゆる状況において、本明細書に説明される複数の2次元センサアレイが有用となり得る。一例において、そのような2次元アレイが、技術を監視するため、または、圧力を追跡するために、運動靴に一体化されてよい。別の例においては、ヨガマットが、適切な技術を監視する、および/または教示する目的で、そのような2次元アレイを含んでよい。別の例においては、高齢者介護施設のフロアが、患者が転んだことを示すべく、そのような複数のアレイを含んでよい。さらに別の例においては、人間工学的に正しい姿勢を促進すべく、事務用椅子のシートにアレイが一体化されてよい。さらに別の例においては、乳幼児用のクリブまたはバシネットでの使用に向けたマットレスまたはパッドに、2次元アレイが組み込まれてよい。そのようなアレイは、乳幼児の寝る時の姿勢を監視するため、および、例えば、寝る時の姿勢が、乳幼児突然死症候群(SIDS)に対する高いリスクを示すことが決定される場合に警報を鳴らすために有用だろう。これらの例の多様性から理解されるように、本明細書にて説明されるように実施される複数の2次元センサアレイの複数の潜在的用途は、事実上、無限である。
いくつかの実施例に従うと、生地またはその他複数のフレキシブル基板と一体化された複数の導電体に接続するための複数のインタフェースおよび複数の技術が提供される。そのような複数の接続が成され得る複数の導体を含む複数の生地および複数のフレキシブル基板の複数の例が、本明細書に説明される。しかしながら、本明細書にて説明されるそれらの技術およびインタフェースは、もっと遥かに広く適用可能であり、多種多様な用途のいずれにおいても、複数の導体へと複数の接続を形成するために使用され得ることに留意すべきである。例えば、いくつかの実施例が、複数のピエゾ抵抗材料を含む複数のフレキシブル基板を説明するものの、複数の接続が形成されるフレキシブル基板がピエゾ抵抗材料ではない、および/または、ピエゾ抵抗材料を含まないような、その他複数の実施例が予期される。
ここでは、図21−図24を参照して、複数の特定の実施例が説明されよう。理解されるように、それらの実施例の具体的な詳細は、本開示によって可能となるこれらの技術およびインタフェースを示すことを目的とした、単なる例に過ぎない。図21は、フレキシブル基板(図示せず)の一部分である複数の導体へ接続され得る、プリント回路基板組立体(PCBA)の例を示す。図示される例において、PCBA2100は、12.0mm×13.0mmであり、厚さは0.2mmである。PCBA2100は、隣接するパッドの中心間の間隔が1mmである22個のI/Oパッド2102、および22個の開口2104を有する。その目的は以下に説明される。パッド間の間隔、並びに、開口の数および配置が大幅に変化し得る、複数の実施例が予期されることに留意すべきである。例えば、PCBAが接続される基板に関連する複数の導体の幅および間隔に合致するよう、パッドの間隔は、1mmの上下に及ぶ範囲であり得る。別の例においては、それらが対応する複数の機械的特徴に対して、より多くの、または、より少ない開口が存在してよい。PCBA2100は、PCBA2100の複数の内部導体(図示せず)によって複数のI/Oパッド2102と接続されるマイクロコントローラ2106もまた含むことが示されている。理解されるように、PCBA2100に関連した回路は、あらゆる種類の適切な回路を含んでよく、用途に応じて大幅に変化するだろう。
図22は、PCBA2100の複数のパッド2102が、生地2200に形成された複数の導電配線2202に位置合わせされ、マイクロコントローラ2106が、生地2200中の開口に位置合わせされるように、生地(またはフレキシブル基板)2200に接続されたPCBA2100を示す。複数の導電配線2202は、例えば、生地2200に印刷された複数の導電性インク配線であってよい。導電性インクの複数の例として、Creative Materialsの製品番号125−19(フレキシブル、高温、電気的導電性インク)、および、DuPontの製品番号7102および7105(両者とも炭素導電性組成物)を含む。複数の配線2202はまた、EMIシールドおよびESD保護に一般に使用されるもののような、複数の導電性塗料(例えば、塗料と混合された複数の炭素粒子)を用いて形成されてよい。さらに別の代替手段は、生地2200に織り込まれた、あるいはそうでなければ生地2200に埋め込まれた、または付着された、複数の導線または導電糸を含む。生地2200と一体化された、または、生地2200上に一体化されたその他の多種多様な導体が、本開示の範囲内である。
ある特定の実施例に従って、PCBA2100が下記のように生地2200に付着される。導電性接着剤(例えば、ニュージャージー州ハッケンサックのMasterbond株式会社のMasterbond EP79のような導電性エポキシ)が、生地2200の複数の配線2202上にスクリーン印刷される。その後、複数のパッド2102が複数の配線2202と位置合わせされ、且つ、マイクロコントローラ2106が生地2200中の開口と位置合わせされるように、PCBA2100が生地2200上に配置される。いくつかの場合、PCBA2100は、複数の追加のコンポーネント(例えば、複数のキャパシタ、複数の抵抗、複数のダイオード、または、その他複数の能動および受動デバイスおよびコンポーネント)を含む。開口は、そのような複数のコンポーネントにも対応するように形成され得る。導電性接着剤は、各配線を、自身に対応するパッドに固定する。
生地2200のPCBA2100とは他方の面に、プラスチック成形されたカバー(図示せず)が配置される。プラスチックカバーは、プラスチックカバーから延在し、生地2200およびPCBA2100の両者を通り抜ける、0.6mmの複数のポスト2204を有する。複数のポスト2204の上部は熱かしめ処理され、これにより、PCBA2100の裏側に対してそれらを平らにし、組立体を固定する。複数の配線2202および複数のパッド2102の間の導電性接着剤は乾燥される。複数のポスト2204は、例えば、複数のプラスチックまたは金属リベット、超音波プラスチック溶接等のような、組立体を固定することの可能な様々な構造であってよいことに留意すべきである。図23は、図22の組立体の断面A−Aを示し、プラスチックカバー2302が見えよう。
理解されるように、PCBA2100は、多種多様なデジタル、アナログ、および混合信号回路、並びに、例えば、複数の外部回路またはシステムへの複数のコネクタ(例えば、複数のUSBコネクタ)、複数の送受信機(例えば、ブルートゥース(登録商標))、複数のパワーコンポーネント(例えば、バッテリ、パワーチップセット、太陽電池等)、様々な電子および機械的コンポーネント(例えば、複数のキャパシタ、複数の抵抗、複数のダイオード、その他複数の能動または受動デバイスまたはコンポーネント、複数のハンダパッド、複数のポスト、複数のソケット、等)を含む、様々な追加のコンポーネントのいずれを含んでもよい。特定の用途に対し、その他複数の適切なコンポーネントが、当業者には明らかだろう。
いくつかの実施例において、多数のPCBAが、多数の位置において、生地またはフレキシブル基板と一体化されてよい。これは、生地または基板の縁部における場合、または、生地または基板によって囲まれる場合を含む(図22に示されるように)。所望される場合には、多数のPCBAの様々なコンポーネントが、例えば、I2C(Inter-Integrated Circuit)、SPI(SCSIパラレルインタフェース)等のような、様々なプロトコルの任意の物によって、互いに通信してよい。この通信を可能にする複数の接続は、生地またはフレキシブル基板と一体化された複数の導体によって(例えば、導電性インクまたは塗料を用いて)、または、その他の様々な入手可能な接続方法(有線および無線の両者)の任意の物を用いて成され得る。いくつかの実施例に従うと、生地またはフレキシブル基板と一体化された回路の機能性とは能動的に関与しない、これらの、およびその他複数の導体は、例えば、生地またはフレキシブル基板に隣接した絶縁層にそれらを印刷することにより、または、絶縁層とそれらを一体化することにより、その回路から分離され得る。
図24は、2つのPCBA2402および2404の複数のパッド(図示せず)が、生地(またはフレキシブル基板)2406の反対側の両面にある複数の導電配線(図示せず)に接続される、別の組立体の断面を示す。図22および図23の組立体を参照して上述したように、生地2406の複数の導電配線は、PCBA2402および2404の複数のパッドに位置合わせされ、導電性接着剤を用いて固定される。プラスチックカバー2410から延在する複数のポスト2408が、(例えば、熱かしめ処理、超音波溶接、リベット変形等によって)この組立体を固定すべく、PCBA2402および2404の両方の複数の開口(図示せず)、並びに生地2406を通って延在する。図24に示される組立体は、生地2406の複数の導体が生地の両面で利用でき、2つのPCBAが、それぞれ潜在的に自身の回路および/または複数のコンポーネント(例えば、コンポーネント2412および2414)を有して、生地の反対側の両面に位置合わせされ得る、両面実装を可能にする。PCBA2402と2404とは、生地を通る必要の無い、ボードからボードへの通信をサポートすべく、(例えば、標準的な導電性ゴムゼブラストリップまたはその他複数の適切な代替手段を用いて)接続されることもまたできる。図24の組立体は、PCBA2402の一方の面に取り付けられる複数の外部システムまたはコンポーネント(例えば、USBコネクタ)へのコネクタ2416の例もまた示す。
PCBAの複数のパッドをフレキシブル基板の複数の配線に接続するための導電性接着剤を使用せずに、PCBAがフレキシブル基板に固定されるような、複数の実施例が予期されることに留意すべきである。そのような複数の実施例は、その代わりに、これら複数の接続に対して、組立体の複数のコンポーネントが一緒に固定される方式から生じる機械的な力に頼っている。例えば、図21−図23を参照して上述した実施例の代替手段として、導電性接着剤を使用せずに、複数のパッド2102が複数の配線2202と位置合わせされるように、PCBA2100が生地2200に対して位置合わせされ得る。代わりに、生地2200のPCBA2100とは他方の面に、プラスチックカバー2302が配置されてよい。プラスチックカバーは、プラスチックカバーから延在し、生地2200およびPCBA2100の両者を通り抜ける複数のポスト2204を有する。この組立体は、(例えば、複数のポスト2204の熱かしめにより)複数の組立体を一緒に固定することから生じる機械的な力によって、(複数のPCBAパッドと生地の複数の配線との間の複数の電気的接続を含んで)固定される。図24の実施例に対する代替手段が、導電性接着剤を使用せずに、同様に構成され得る。
上述のように、本開示によって可能とされる複数の実施例が、複数の感知および/または計測コンポーネント、並びに、複数の制御および/または処理コンポーネントが衣類と一体化された、広い範囲のウェアラブル電子機器をサポートし得る。これにより、事実上、無制限な範囲の用途を可能にする。そのような用途の一例が、図14を参照して上述したコントローラ1400である。より具体的な実施例に従うと、本明細書に記載される複数の技術を用いて、関連する処理回路(例えば、マルチプレクサ1442、AD変換器1443、およびプロセッサ1444)が、(例えば、PCBA2100、2402、2404等のような)PCBAに配置され、複数の配線パターン1404−1418および基板1402および/または1422と接続される。
コントローラ1400の代替的実施例が、上述した様々な種類の制御を提供する複数のセンサを実施すべく、基板に直接形成された、あるいはそうでなければ基板と一体化された複数の導電配線パターン2504−2518を含む、図25のピエゾ抵抗基板2502を使用し得る。基板2502は、生地またはその他の種類のフレキシブル基板であってよい。複数の配線パターンが、基板1422において複数の制御を表す複数のアイコン(すなわち、アイコン1424−1438)と位置合わせされる。この実施例において、配線パターン2504がアイコン1424に対応し、配線パターン2506がアイコン1426に対応し、配線パターン2508がアイコン1428に対応し、配線パターン2510がアイコン1430に対応し、配線パターン2512−2518がそれぞれアイコン1432−1438に対応する。
基板1402の複数の配線が基板の縁部にルーティングされる図14の実施例とは対照的に、このコントローラに関連する処理回路が、示されるように、基板2502によって囲まれるPCBAに含まれる。PCBA2550の複数のパッドが、基板2502に形成された複数の導電配線と位置合わせされ、処理回路2552が基板2502中の開口と位置合わせされるように、PCBA2550が基板2502に接続される。基板2502の複数の配線とPCBA2550の複数のパッドとの間の複数の接続が、図21−図24を参照して上述したように形成されてよい。そして、図14を参照して上述したように、基板2502の複数の配線により捉えられる複数の信号が、処理回路2552によってデジタル化され、1または複数の接続された装置またはシステム(図示せず)と関連する制御機能にマッピングされてよい。例えば、複数の配線パターンからPCBAへ複数の信号を経路設定する複数の導体間のクロストークノイズを低減すべく、(例えば、層1446のような)絶縁層を含む基板2502およびPCBA2550を使用する複数の実施例にもまた、図14の実施例のその他複数の特徴が使用され得る。
本開示を参照して理解されるべきであるように、複数のフレキシブル材料に複数のセンサを形成することは、多くの有用な装置を可能にする。これらの装置のうちの多くが、そのような複数のセンサを使用して、複数のタッチイベントの発生、複数のタッチイベントの力または圧力、複数のタッチイベントの期間、複数のタッチイベントの位置、複数のタッチイベントの方向、および/または、複数のタッチイベントの動きの速度を検出する。その後、この情報が、多種多様な制御および/または効果を達成すべく使用される。複数のフレキシブルピエゾ抵抗基板に形成された、または一体化された複数のセンサはまた、この基板に加えられる、または作用する複数の力を検出すべく使用されてもよい。これらの力は、複数のタッチイベントと関連または複数のタッチイベントとして特徴付けられてよいし、あるいは、必ずしも関連または特徴付けられなくてもよい。そのような複数のセンサからの複数の出力信号は、それらのセンサが形成されている、またはそれらのセンサが一体化されている基板の、例えば、曲がり、延び、ねじれ、回転、等のような様々な歪みおよび/または変形を検出するために使用されてよい。そのような歪みおよび/または変形の複数の例が、添付の複数の図面を参照して、以下に説明される。理解されるように、説明される具体的な詳細は、本開示によって可能となる複数の技術を示すことを目的とした、単なる複数の例に過ぎない。
図26は、フレキシブル基板2602と一体化されたセンサ配線パターン2600の例を示す。配線パターン2600は、複数の導電配線のペアを含み、その一方(例えば、配線2604)が関連回路(図示せず)にセンサ信号を提供し、その他方(例えば、配線2606)が接地または適切な基準に接続される。配線パターン2600の代わりに使用され得る、その他複数の配線パターン2608−2616のいくつかの代表例もまた示されている。いくつかの実施例において、配線パターンの複数の配線が、例えば、ピエゾ抵抗性の生地であり得るフレキシブル基板に、例えば、スクリーン印刷または印刷によって直接形成され得る。あるいはそうでなければ、フレキシブル基板と一体化され得る。しかしながら、とりわけ、センサ配線パターンの複数の形状、各センサに関連する配線の数、センサの数、間隔、または配置、基板に対する複数のセンサの関係、層または基板の数、および、基板の特性が、用途ごとに大幅に変化し得ること、並びに、図示される構成が例示を目的とした単なる一例に過ぎないことに留意すべきである。
図27a−eは、センサ配線パターン2600(または、任意の適切な配線パターン)により検出され得る、フレキシブル基板2602に対する様々な種類の歪みの複数の例を示す。図27aは、歪んでいない状態にある基板2602を示す。図27bは、曲がった状態の基板2602の側面図を示す。図27cは、延びた状態の基板2602を示す。図27dは、周囲の材料に対して回転している状態の基板2602を表す。図27eは、加えられたトルクに起因してひねられた(すなわち、ねじれた)状態の基板2602の側面図を示す。これらのシナリオのそれぞれにおいて、ピエゾ抵抗基板の抵抗が、加えられる力に応答して変化する(例えば、基板中の複数の導電性粒子の圧縮または間隔の増大に起因して、低下または上昇する)。この変化(その大きさおよび時間変動性を含む)が、センサ配線パターン2600および関連する電子機器(図示せず)によって検出され得る。
本明細書にて説明されるように設計されたセンサの応答が、多種多様な用途に適合するように操作されてよい。例えば、フレキシブル基板の歪みおよび/または変形を特定の様式で制約または制限することにより、特定の種類の力、歪み等に対して選択的に感度を持つように、センサが構成され得る。ある特定の種類の複数の実施例に従うと、複数のセンサ配線が一体化されるフレキシブル基板の特定の領域が、その基板の他の領域よりも硬くされる。これにより、特定の種類の歪みおよび/または変形に対して都合よく働く。これは、図28に示される例を参照して理解されるだろう。この図では、配線パターン2600が2802および2804と一致し、これらのスティフナもまた、複数の配線が一体化されているフレキシブル基板2602に接続される、または一体化される。この例においては、スティフナ2802および2804が、軸A−Aに沿った基板2602の曲がりを促進し、側面図に図示されるように、フレキシブルヒンジのように、効果的に作用する。理解されるように、そのようなスティフナの数、配置、および形状は、基板の多種多様な歪みおよび/または変形の感知を優先する、または強調するように操作され得る。
図29に示される別の例において、伸縮センサが、チャネルスティフナ2902およびスライダースティフナ2904を使用する。これらは、軸2906に沿った基板2602の歪みおよび/または変形を促進するように一緒に作用する。スティフナ2902が配線パターン2600の周りに形成され、基板2602に付着される。示されるように、スティフナ2904の一部分が基板2602に付着され、これに対し、スティフナ2904の残りの部分は基板2602に付着されない。スティフナ2904の付着されていない部分は、視点B−Bに示されるように、スティフナ2902の内側にある溝に存在する。軸2906に沿って基板2602が引き伸ばされている、または縮められている場合、スティフナ2904の付着されていない部分がスティフナ2902に対してスライドし、従って、基板2602の歪みおよび/または変形、並びに、そのような複数の力に対する配線パターン2600の感度を促進する。一方、スティフナ2902および2904の剛性が、その他の複数種類の力、例えば、基板の曲がりまたはひねりに対する感度を集合的に低減する。
いくつかの実施例に従うと、スティフナは、対応する配線パターンの近傍においてフレキシブル基板に付着された追加の材料片である。例えば、この材料は、配線パターンの近傍においてフレキシブル基板に付着されたプラスチックフィルム(例えば、ポリエチレンテレフタレートまたはPET)であってよい。代替的に、この材料は、配線パターンの近傍においてフレキシブル基板に付着された別の生地片であってよい。そのような生地は、厚さおよび密度が基板と類似したものであってよく、基板より厚いおよび/または基板より密度が大きくてよく、もしくは、基板より薄いおよび/またはより低密度であってさえもよい(すなわち、基板と追加の材料の組み合わせが、依然として、基板および配線パターン単独より固い)。さらに別の代替手段として、例えば、DuPont5036誘電性インクのような硬化材料が、配線パターンの近傍において、フレキシブル基板にシルクスクリーン印刷されてよい。または印刷されてよい。
いくつかの実施例において、複数のスティフナが、配線パターンとは基板の反対側の面において、フレキシブル基板に付着される。または形成される。しかしながら、複数のスティフナが、配線パターンとはフレキシブル基板の同一の面にある、または、フレキシブル基板の両面にさえもある複数の実施例が予期されることに留意すべきである。複数のスティフナが、配線パターンとは基板の同一の面にあるようないくつかの実施例に対しては、センサ応答を低下させないように、複数のスティフナの材料が複数の配線とはほとんど重複しない、または直接重複しないことが望ましいだろう。代替的に、複数のスティフナが、関心の無い複数の力に対してこのセンサの感度を低減するように意図されている、複数の実施例が予期される。例えば、スティフナは、基板を歪める、および/または変形させる複数の力の検出を優先して、タッチイベントに対するその感度を低減すべく、配線パターンの全て、または複数の部分をカバーし得る。
センサ応答はまた、フレキシブル基板および/または複数の導電配線が構成される複数の材料を適切に選択することによって操作され得る。例えば、フレキシブル基板は、複数のピエゾ抵抗特性を有する様々なフレキシブル材料(例えば、ゴム、もしくは、スパンデックスまたはオープンメッシュ生地のような伸縮性の生地)のいずれでもあり得る。
上述のような、および、上記にて参照された係属中の複数の特許出願のフレキシブルピエゾ抵抗材料に複数のセンサを形成することは、例えば、衣服の袖の(例えば、複数のモバイル装置用の)複数のコントローラ、または、家具のアーム中の室内制御(例えば、照明、環境、セキュリティ、エンタテインメント、等)のような、多くの有用な装置を可能にする。しかし、理解されるように、複数のセンサが一体化される材料が、多くの通常の使用状況においてそうであるように、たわんだ状態またはしわがよせられた状態になる場合、そのような複数のセンサが、複数の誤った値を報告する可能性がある。本明細書にて説明される複数の技術が、そのような条件にもかかわらず、複数のフレキシブルセンサアレイをより確固としたものにする。
ここでは、図30−図34を参照して、複数の特定の実施例が説明されよう。理解されるように、それらの実施例の具体的な詳細は、本開示によって可能となるこれらの技術を示すことを目的とした、単なる例に過ぎない。図30は、フレキシブル基板3002と一体化された複数のセンサのアレイ3000の例を示す。各センサが複数の導電配線のペアを含み、その一方(配線3004)が関連回路(図示せず)へセンサ信号を提供し、その他方(配線3006)が接地または適切な基準に接続される。その他の適切な複数の配線パターン3008−3016のいくつかの代表例が示されている。
いくつかの実施例において、配線3004および3006が、ピエゾ抵抗性の生地である基板3002に、例えば、スクリーン印刷または印刷によって直接形成され得る。あるいはそうでなければ基板と一体化され得る。しかしながら、とりわけ、個々のセンサ配線パターンの複数の形状、各センサに関連する配線の数、センサの数、間隔、または配置、基板に対する複数のセンサの関係、層または基板の数、および、基板の特性が、用途ごとに大幅に変化し得ること、並びに、図示される構成が例示を目的とした単なる一例に過ぎないことに留意すべきである。以下の説明から理解されるように、本明細書にて説明される複数の技術が、多様なフレキシブルセンサアレイの性能を向上させるべく使用され得る。
ある特定の種類の複数の実施例に従うと、センサの分離および/またはより一貫性のある性能を促進するために、複数のセンサ配線が一体化されるフレキシブル基板の複数の領域が、その基板の他の複数の領域よりも硬くされる。これにより、基板材料が、例えば、しわがよること、たわむこと、または折り畳むことによって歪められた場合にも、複数のセンサ配線に生じる歪みがより小さくなる。これは、各配線パターン3102が、複数の配線が一体化されているフレキシブル基板(明瞭性のために図示せず)と一体化されたスティフナ3104と一致するような、図31を参照して理解されるだろう。スティフナ3104は様々な形で実施されてよく、その形状は、示されるように、対応する配線パターン3102の形状と一致してよい、または配線パターン3102の形状によって決定されてよい。理解されるように、各センサおよびそのスティフナの面積が、基板の典型的な歪みと比べて小さい場合、スティフナの存在は目立たないので、複数のウェアラブルセンサシステムにとって、特別な利点となるだろう。
いくつかの実施例に従うと、このスティフナは、対応する配線パターンの近傍においてフレキシブル基板に付着された追加の材料片である。例えば、この材料は、配線パターンの近傍においてフレキシブル基板に付着されたプラスチックフィルム(例えば、ポリエチレンテレフタレートまたはPET)であってよい。代替的に、この材料は、配線パターンの近傍においてフレキシブル基板に付着された別の生地片であってよい。そのような生地は、厚さおよび密度が基板と類似したものであってよく、基板より厚いおよび/または基板より密度が大きくてよく、もしくは、基板より薄いおよび/またはより低密度であってさえもよい(すなわち、基板と追加の材料の組み合わせが、依然として、基板および配線パターン単独より固い)。さらに別の代替手段として、DuPont5036誘電性インクのような硬化材料が、配線パターンの近傍において、フレキシブル基板にシルクスクリーン印刷されてよい。または印刷されてよい。
例えば、スティフナ3104と同様に、スティフナが単一の材料片ではない、および/または、配線パターンの形状に必ずしも一致しないような複数の実施例が予期されることに留意すべきである。むしろ、スティフナが、1または複数の材料片もしくは材料堆積物であり得るような複数の実施例が予期される。材料片または材料堆積物は、所望の効果を実現する、すなわち、配線パターンが一体化されるフレキシブル基板の歪みが存在する中で、配線パターンの歪みに抵抗する、様々な形状の任意のものであってよい。代替的なスティフナの複数の構成の複数の例が図31に示される(すなわち、構成3106−3110)。これらの例の多様性から、様々なその他の適切な代替手段が理解されるだろう。
これらの実施例のうちのいくつかにおいて、スティフナは、配線パターンとは基板の反対側の面において、フレキシブル基板に付着される。または形成される。しかしながら、スティフナが、配線パターンとはフレキシブル基板の同一の面にある、または、フレキシブル基板の両面にさえもある複数の実施例が予期されることに留意すべきである。スティフナが、配線パターンとは基板の同一の面にあるようないくつかの実施例に対しては、センサ応答を低下させないように、スティフナの材料が複数の配線とはほとんど重複しない、または直接重複しないことが望ましいだろう。例えば、スティフナ材料は、複数の配線の間の空間に配置され得る。いくつかの実施例に従うと、スティフナが、センサ表面プロファイルを高めるべく機能してよい。これにより、生地の重ね合わせが非常に圧縮性である、例えば、いくつかのスタイルの衣類において見られ得るようなフリースまたは厚いニット材料である場合に、選択性または感度を改善する。上記を考慮すると、本開示の範囲は、記載される複数の例の特定のものに対する参照によって限定されるべきではない。
別の種類の複数の実施例に従うと、1または複数の追加の配線が、それぞれのセンサ配線パターンと共にフレキシブル基板と一体化される。これらの追加の配線は、センサ出力に対するフレキシブル基板の歪みの影響を補償するような形で、関連する複数の配線パターンに対するセンサ出力を変更すべく使用され得る、フレキシブル基板の状態についての情報を与える。関連する複数の配線パターンに対する複数の追加の配線の近接度、および、複数の追加の配線の構成は、これらの追加の配線が、関連する複数の配線パターンが受けるのと同様の態様でフレキシブル基板の歪みを受けるようにすべきである。
図32に示される特定の実施例に従うと、追加の配線3202が、センサ配線パターン3204の形状を"模倣"し、配線パターンが受けるフレキシブル基板(図示せず)の局所的な歪みを、同様に追加の配線が受けるように、この配線パターンを概ね包含する。この"模倣"配線が共通信号(例えば接地経路または駆動信号)をアクティブセンサと共有する場合、歪みに対するその応答は、同じ歪みに対するセンサ配線パターンの応答と厳密に合致すべきである。配線3202は、(例えば、絶縁体3206の使用により)配線パターン3204の複数の配線のいずれにも、直接電気的に接続されてはいないことに留意されたい。追加の配線における情報とセンサ出力との間のクロストークを回避すべく、特に、複数の配線が一体化される基板としてピエゾ抵抗材料を使用する複数の実施例に対しては、絶縁体(例えば、3208)もまた提供され得る。
様々な実施例に従うと、追加の配線の各組からの信号は、複数の配線パターンからの複数のセンサ出力をもまた受信および処理する処理回路(例えば、A/D変換器およびプロセッサ、図示せず)に対する別個の入力である。プロセッサは、この追加の情報を使用して、特定の用途に応じ、様々な形でフレキシブル基板の歪みを補償してよい。例えば、生地基板を巻くことは、配線パターンおよび模倣配線から受信される複数の信号に対して、類似した電気的効果を及ぼすだろう。この単純な場合において、プロセッサは、模倣配線からの信号を表す値を、プライマリ配線パターンからの信号を表す値から減算することができる。これは、実際上、差動ペアのように作用することができる。模倣配線は検出しないであろう加えられた力によってアクティブ化される場合、このセンサ配線パターンは複数の信号を生成するだろうから、センサ配線パターンに固有の信号が、この減算によって導出され得る。この手法はまた、X−Yデータを生成する、複数のマルチ四分円センサにも適用可能であることに留意すべきである。
例えば、配線パターンが単純なオン−オフスイッチを実現する場合、このスイッチがいつアクティブ化されるかを決定するために、すなわち、オンにするかあるいはオフにするかのいずれかを決定するためにプロセッサによって使用される閾値を調節すべく、追加の配線からの信号が使用され得る。すなわち、フレキシブル基板の歪みのために、追加の配線からの信号が幾分かの量だけ増大する場合、プロセッサは、この情報を使用して、それに応じてスイッチ閾値を調節してよい。例えば、追加の配線からの信号に比例する幾分かの量だけ、閾値を増大させてよい。
別の例において、加えられる力に対して感度を持つセンサを配線パターンが実現する場合、センサ信号を正規化するために、センサ信号を(例えば、減算により)低下させるべく追加の配線からの信号が使用され得る。
さらに別の例である複数の2次元センサアレイにおいて、複数の配線パターンのあるアレイに関連する複数の追加の配線からの複数の信号が、そのアレイにおけるタッチイベントの位置を決定することに対するフレキシブル基板の歪みからのあらゆる寄与を補償すべく、使用され得る。
別の種類の複数の実施例に従うと、各配線パターンの近傍において、基板中の複数の分離切り欠きを使用することにより、フレキシブル基板と一体化された複数の配線パターンが、周囲の基板の複数の歪みから物理的に分離される。配線パターンが一体化される基板の一部分を周囲の基板から分離することにより、この配線パターンは、基材の歪みの影響をあまり受けない。
(例えば、一方が基準に接続され、一方がセンサ出力信号を提供する)2つの導電配線を含む複数の配線パターンに対し、配線パターンへの複数の導体の経路設定が、分離を向上させるべく行われ得る。これは、図33を参照して理解されるだろう。そこでは、複数の配線パターン3302の反対側の両縁部からフレキシブル基板(図示せず)において反対の方向に延びるセンサ信号出力および複数の基準/接地導体を、複数の配線パターン3302が有する。これは、配線パターン3302と周囲の基板との間に重要な分離を生成すべく、2つの分離切り欠き3304および3306を可能にする。代替的な例において、センサ信号出力および複数の基準/接地導体は、配線パターンから同じ方向に延び、単一の分離切り欠き3314が、配線パターン3312と周囲の基板との間に重要な分離を生成することを可能にする。そのような複数の実施例は、例えば、(例えば、位置3315において)基板の残りの部分へ接続する1または複数のブリッジ材料片、もしくは、基板(図示せず)の上方または下方にわたる材料の1または複数の追加の層のような、分離された配線パターンに対する何らかの形のサポートから恩恵を受けるだろう。
密集した複数のセンサ配線パターンによるより大きなアレイに対しては、アレイの複数の角に複数の分離切り欠きを配置することによって、基材の2つの主軸に沿ったフレキシブル基板の歪みからの分離を提供する。この一例は、図33の配線パターン3316によって表され、その複数の配線が4象限センサを実現する。分離切り欠き3318および3320が、示されるように、アレイの複数の角に配置されてよい。その他の複数の形状を有する複数の配線パターンおよび複数の配線パターンのアレイは、基材に対する歪みの複数のプライマリモード、個々の配線パターンの構成、および/または複数の配線パターンのアレイの構成と関連する複数の分離切り欠きについて、様々な形状および位置を有するだろう。
本明細書にて説明される複数の技術が、センサの分離および/または複数のセンサシステムのより一貫性のある性能を促進するため、様々な組み合わせとして使用され得ることにもまた留意すべきである。図34は、周囲のフレキシブル基板(図示せず)からの複数の配線パターン3410の物理的な分離を提供するために、複数のスティフナ3402、複数の追加の配線3404、および複数の分離切り欠き3406および3408が、複数の配線パターン3410の近傍に提供される例を示す。図34に示される例においては、複数の追加の配線3404が、複数の切り欠き3406および3408内に提供され、また、複数のスティフナ3402に隣接して、対応する複数のセンサ配線パターンと同様の態様でこれらの追加の配線が基板の歪みを受けることを保証する。
様々な特定の実施例が具体的に示され、説明されてきたが、開示される複数の実施例の形態および詳細における複数の変更が、本開示の主旨または範囲から逸脱することなく成され得ることが、当業者には理解されるだろう。例えば、様々な種類のセンサシステムを形成すべく、複数の導電配線がフレキシブルピエゾ抵抗基板に直接形成された、あるいはそうでなければ、フレキシブルピエゾ抵抗基板と一体化された複数の実施例が、本明細書にて説明されてきた。しかしながら、本開示の範囲は、そのように限定されるものではない。すなわち、本開示によって可能とされるセンサシステムの複数の導電配線のうちのいくつか、または、全てさえもが、フレキシブルピエゾ抵抗基板に直接形成されず、その代わりに、ピエゾ抵抗基板と接して配置される別の基板に形成され得るような複数の実施例も予期されることに留意すべきである。例えば、センサアレイを形成する複数の導電配線は、これらの導電配線がこのピエゾ抵抗基板と接するように、多層構造中にてフレキシブルピエゾ抵抗基板と接して配置された、非導電性または低導電性の基板(例えば、誘電特性を有する生地またはゴム)に形成され得る。当業者には理解されるように、そのような配置は、複数の導電配線がピエゾ抵抗基板に直接形成された複数のセンサシステムと同様の態様で機能し得る。
最後に、様々な利点、態様、および目的が様々な実施例を参照して本明細書にて説明されてきたが、本開示の範囲は、そのような複数の利点、態様、および目的に対する参照によって限定されるべきではないことが理解されるだろう。