JP2017517526A - 抗ウイルス化合物 - Google Patents
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Abstract
本開示は、以下の式(II)のC型肝炎ウイルス(HCV)阻害化合物、こうした化合物を含有する組成物、およびこうした化合物の投与を含む治療方法、ならびにこうした化合物を調製するために有用なプロセスおよび中間体に関する。本開示はまた、化合物の1つまたは複数の位置において豊富な同位体を含む、本明細書に記載されている化合物である、同位体が豊富な化合物も提供する。本開示はまた、本明細書に記載されている化合物または薬学的に許容されるその塩もしくはプロドラッグ、および少なくとも1種の薬学的に許容される担体を含む医薬組成物も提供する。
Description
背景
C型肝炎は、肝臓疾患により特徴付けられる慢性ウイルス性肝疾患と認識されている。肝臓を標的とする薬物が幅広く使用されており、有効性が示されているが、毒性および他の副作用により、その有用性が制限されている。C型肝炎ウイルス(HCV)の阻害剤は、HCVによる感染症の定着および進行の制限、ならびにHCVの診断アッセイに有用である。
C型肝炎は、肝臓疾患により特徴付けられる慢性ウイルス性肝疾患と認識されている。肝臓を標的とする薬物が幅広く使用されており、有効性が示されているが、毒性および他の副作用により、その有用性が制限されている。C型肝炎ウイルス(HCV)の阻害剤は、HCVによる感染症の定着および進行の制限、ならびにHCVの診断アッセイに有用である。
新規なHCV治療剤が必要とされている。特に、HCV遺伝子型(例えば、遺伝子型1、2、3、4、5、6など)に対する幅広い活性を有するHCV治療剤が必要とされている。ウイルスによる耐性を受けにくい薬剤も特に必要とされている。阻害剤に対する耐性変異は、Antimicrobial Agents and Chemotherapy、2010年9月、54巻、3641〜3650頁において、遺伝子型1aおよび1bの場合のHCV NS5Aについて記載されている。
Antimicrobial Agents and Chemotherapy、2010年9月、54巻、3641〜3650頁
要旨
本開示は、C型肝炎(HCV)を処置するための医薬組成物および方法に使用するための化合物を提供する。
本開示は、C型肝炎(HCV)を処置するための医薬組成物および方法に使用するための化合物を提供する。
一実施形態では、本開示は、式(I)の化合物:
E1a−V1a−C(=O)−P1a−W1a−P1b−C(=O)−V1b−E1b (I)
(式中、
W1aは、
であり、
そしてW1aは、1つまたは複数のハロ、アルキル、ハロアルキル、任意選択で置換されているアリール、任意選択で置換されている複素環、またはシアノにより任意選択で置換されており、
Y3は、−O−CH2−、−CH2−O−、−CH2−CH2−または−CH=CH−であり、
X3は、−O−CH2−、−CH2−O−または−N−Rであり、
P1aおよびP1bは、それぞれ独立して、
であり、
V1aおよびV1bは、それぞれ独立して、
であるが、
但し、X3が−N−R以外である場合、V1aおよびV1bの少なくとも一方は、
であり、
E1aおよびE1bは、それぞれ独立して、−N(H)(アルコキシカルボニル)、−N(H)(シクロアルキルカルボニル)または−N(H)(シクロアルキルオキシカルボニル)であり、
Rは、任意選択で置換されているアルキル、任意選択で置換されているアリールまたは任意選択で置換されているヘテロアリールである)
またはその立体異性体、薬学的に許容される塩もしくはプロドラッグを提供する。
E1a−V1a−C(=O)−P1a−W1a−P1b−C(=O)−V1b−E1b (I)
(式中、
W1aは、
そしてW1aは、1つまたは複数のハロ、アルキル、ハロアルキル、任意選択で置換されているアリール、任意選択で置換されている複素環、またはシアノにより任意選択で置換されており、
Y3は、−O−CH2−、−CH2−O−、−CH2−CH2−または−CH=CH−であり、
X3は、−O−CH2−、−CH2−O−または−N−Rであり、
P1aおよびP1bは、それぞれ独立して、
V1aおよびV1bは、それぞれ独立して、
但し、X3が−N−R以外である場合、V1aおよびV1bの少なくとも一方は、
E1aおよびE1bは、それぞれ独立して、−N(H)(アルコキシカルボニル)、−N(H)(シクロアルキルカルボニル)または−N(H)(シクロアルキルオキシカルボニル)であり、
Rは、任意選択で置換されているアルキル、任意選択で置換されているアリールまたは任意選択で置換されているヘテロアリールである)
またはその立体異性体、薬学的に許容される塩もしくはプロドラッグを提供する。
一実施形態では、本開示は、式(II)の化合物:
(式中、
は、1つまたは複数のハロ、アルキル、ハロアルキル、任意選択で置換されているアリール、任意選択で置換されている複素環、またはシアノにより任意選択で置換されており、
Y3は、−O−CH2−、−CH2−O−、−CH2−CH2−または−CH=CH−であり、
X3は、−O−CH2−、−CH2−O−または−N−Rであり、
P1aおよびP1bは、それぞれ独立して、
であり、
V1aおよびV1bは、それぞれ独立して、
であるが、
但し、X3が−N−R以外である場合、V1aおよびV1bの少なくとも一方は、
であり、
E1aおよびE1bは、それぞれ独立して、−N(H)(アルコキシカルボニル)、−N(H)(シクロアルキルカルボニル)または−N(H)(シクロアルキルオキシカルボニル)であり、
Rは、任意選択で置換されているアルキル、任意選択で置換されているアリールまたは任意選択で置換されているヘテロアリールである)
またはその立体異性体、薬学的に許容される塩もしくはプロドラッグを提供する。
Y3は、−O−CH2−、−CH2−O−、−CH2−CH2−または−CH=CH−であり、
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P1aおよびP1bは、それぞれ独立して、
V1aおよびV1bは、それぞれ独立して、
但し、X3が−N−R以外である場合、V1aおよびV1bの少なくとも一方は、
E1aおよびE1bは、それぞれ独立して、−N(H)(アルコキシカルボニル)、−N(H)(シクロアルキルカルボニル)または−N(H)(シクロアルキルオキシカルボニル)であり、
Rは、任意選択で置換されているアルキル、任意選択で置換されているアリールまたは任意選択で置換されているヘテロアリールである)
またはその立体異性体、薬学的に許容される塩もしくはプロドラッグを提供する。
本開示はまた、化合物の1つまたは複数の位置において豊富な同位体を含む、本明細書に記載されている化合物である、同位体が豊富な化合物も提供する。
本開示はまた、本明細書に記載されている化合物または薬学的に許容されるその塩もしくはプロドラッグ、および少なくとも1種の薬学的に許容される担体を含む医薬組成物も提供する。
本開示はまた、C型肝炎(HCV)またはC型肝炎に関連する障害の処置に使用するための医薬組成物も提供する。一実施形態では、組成物は、HCVを処置するための少なくとも1種の追加の治療剤を含む。一実施形態では、治療剤は、リバビリン、NS3プロテアーゼ阻害剤、HCV NS5Bポリメラーゼの阻害剤(例えば、HCV NS5Bポリメラーゼのヌクレオシドまたはヌクレオチド阻害剤)、アルファ−グルコシダーゼ1阻害剤、肝臓保護剤(hepatoprotectant)、HCVポリメラーゼの非ヌクレオシド阻害剤またはそれらの組合せから選択される。一実施形態では、組成物は、HCV NS5Bポリメラーゼの阻害剤をさらに含む。一実施形態では、HCV NS5Bポリメラーゼの阻害剤は、リバビリン、ビラミジン、レボビリン、L−ヌクレオシドまたはイサトリビンから選択される。一実施形態では、HCV NS5Bポリメラーゼの阻害剤はソホスブビルである。
一実施形態では、本明細書に記載されている化合物、およびHCV NS5Bポリメラーゼの少なくとも1つの阻害剤、および少なくとも1種の薬学的に許容される担体を含む医薬組成物が提供される。一実施形態では、組成物は、インターフェロン、ペグ化(pegylated)インターフェロン、リバビリンまたはそれらの組合せをさらに含む。一実施形態では、HCV NS5Bポリメラーゼの阻害剤はソホスブビルである。
一実施形態では、本明細書に記載されている化合物、および少なくとも1つのNS3プロテアーゼ阻害剤、および少なくとも1種の薬学的に許容される担体を含む医薬組成物が提供される。一実施形態では、組成物は、HCV NS5Bポリメラーゼの阻害剤をさらに含む。
本開示はまた、インターフェロンまたはペグ化インターフェロンをさらに含む医薬組成物も提供する。
本開示はまた、ヌクレオシド類似体をさらに含む医薬組成物も提供する。
本開示はまた、前記ヌクレオシド類似体が、リバビリン、ビラミジン、レボビリン、L−ヌクレオシドおよびイサトリビンから選択され、前記インターフェロンが、α−インターフェロンまたはペグ化α−インターフェロンである、医薬組成物も提供する。
本開示はまた、C型肝炎ウイルスに感染した患者を処置する方法であって、ヒト患者に本明細書に記載されている化合物または本明細書に記載されている医薬組成物を投与するステップを含む、方法も提供する。
本開示はまた、HCVを阻害する方法であって、HCV活性に関連する状態に罹患している哺乳動物に、HCVを阻害するのに有効な量の本明細書に記載されている化合物を投与するステップを含む、方法も提供する。
本開示はまた、哺乳動物において、医学療法に使用するため(HCV活性の阻害またはHCV活性に関連する状態の処置に使用するため)の本明細書に記載されている化合物、およびHCVの阻害またはHCV活性に関連する状態の処置に有用な医薬製造のための本明細書に記載されている化合物の使用も提供する。
本開示はまた、本明細書に記載されている化合物を調製するために有用な、本明細書において開示されている合成法および新規な中間体も提供する。化合物の一部は、本明細書に記載されている他の化合物を調製するのに有用である。
別の態様では、本開示は、C型肝炎またはC型肝炎に関連する障害の予防的または治療的処置において使用するための、本明細書に記載されている化合物、または薬学的に許容されるその塩もしくはプロドラッグを提供する。
別の態様では、本開示は、試料中のHCV活性を阻害する方法であって、試料を本明細書に記載されている化合物により処理するステップを含む、方法を提供する。
式(I)の化合物は、いくつかのHCV遺伝子型に対して有用な活性を有することが見いだされた。さらに、式(I)のある種の化合物は、例えば、GT1における、耐性変形体に対して有意な効力を示す。
詳細な説明
これより、本明細書に記載されているある種の実施形態について詳細に言及し、付随する構造および式にそれらの例を示す。列挙した実施形態と併せて本開示を記載するが、それらの実施形態は、本開示をそうした実施形態に制限することを意図するものではないことが理解されよう。対照的に、本開示は代替、変形および均等物のすべてを対象とすることが意図され、これらは実施形態によって規定される本開示の範囲内に含まれ得る。
化合物
これより、本明細書に記載されているある種の実施形態について詳細に言及し、付随する構造および式にそれらの例を示す。列挙した実施形態と併せて本開示を記載するが、それらの実施形態は、本開示をそうした実施形態に制限することを意図するものではないことが理解されよう。対照的に、本開示は代替、変形および均等物のすべてを対象とすることが意図され、これらは実施形態によって規定される本開示の範囲内に含まれ得る。
化合物
本明細書における式(I)について定義されている「P」基(例えば、P1aおよびP1b)は、式(I)の−C(=O)−への1つの結合、およびW1a基への1つの結合を有する。P基の窒素が式(I)の−C(=O)−基に接続しており、そしてP基の炭素がW1a基に接続していることを理解されたい。
W1a基には、X3基およびY3基が存在する。X3基またはY3基が−O−CH2−基または−CH2−O−基と定義される場合、それらのX3基またはY3基は方向性を有する。X3基およびY3基は、それぞれが図示されているものと同じ左から右への方向性で、W1a基に接続している。したがって、例えば、Y3が−O−CH2−である場合、直下に示す構造:
が意図される。
構造Iにおいて、W1a基は、それらが図示されているIおよびW1aにおいて描写されている通り、左から右への方向性を有する。
E1a−V1a−C(=O)−P1a−W1a−P1b−C(=O)−V1b−E1b (I)
(式中、
W1aは、
である)
E1a−V1a−C(=O)−P1a−W1a−P1b−C(=O)−V1b−E1b (I)
(式中、
W1aは、
例えば、P1a基およびP1b基は、W1aのイミダゾール基に接続している。C1 CH3
「アルキル」は、ノルマル、二級、三級または環式の炭素原子を含有する、C1〜C18炭化水素である。例は、メチル(Me、−CH3)、エチル(Et、−CH2CH3)、1−プロピル(n−Pr、n−プロピル、−CH2CH2CH3)、2−プロピル(i−Pr、i−プロピル、−CH(CH3)2)、1−ブチル(n−Bu、n−ブチル、−CH2CH2CH2CH3)、2−メチル−1−プロピル(i−Bu、i−ブチル、−CH2CH(CH3)2)、2−ブチル(s−Bu、s−ブチル、−CH(CH3)CH2CH3)、2−メチル−2−プロピル(t−Bu、t−ブチル、−C(CH3)3)、1−ペンチル(n−ペンチル、−CH2CH2CH2CH2CH3)、2−ペンチル(−CH(CH3)CH2CH2CH3)、3−ペンチル(−CH(CH2CH)2)、2−メチル−2−ブチル(−C(CH3 2CH2CH3)、3−メチル−2−ブチル(−CH(CH3)CH(CH3)2)、3−メチル−1−ブチル(−CH2CH2CH(CH3)2)、2−メチル−1−ブチル(−CH2CH(CH3)CH2CH3)、1−ヘキシル(−CH2CH2CH2CH2CH2CH3)、2−ヘキシル(−CH(CH3)CH2CH2CH2CH3)、3−ヘキシル(−CH(CH2CH3)(CH2CH2CH3))、2−メチル−2−ペンチル(−C(CH3)2CH2CH2CH3)、3−メチル−2−ペンチル(−CH(CH3)CH(CH3)CH2CH3)、4−メチル−2−ペンチル(−CH(CH3)CH2CH(CH3)2)、3−メチル−3−ペンチル(−C(CH3)(CH2CH3)2)、2−メチル−3−ペンチル(−CH(CH2CH3)CH(CH3)2)、2,3−ジメチル−2−ブチル(−C(CH3)2CH(CH3)2)、3,3−ジメチル−2−ブチル(−CH(CH3)C(CH3)3およびシクロプロピルメチル
である。
「アルケニル」は、少なくとも1つの不飽和部位、すなわち、炭素−炭素sp2二重結合を有する、ノルマル、二級、三級または環式の炭素原子を含有する、C2〜C18炭化水素である。例には、以下に限定されないが、エチレンまたはビニル(−CH=CH2)、アリル(−CH2CH=CH2)、シクロペンテニル(−C5H7)および5−ヘキセニル(−CH2CH2CH2CH2CH=CH2)が含まれる。
「アルキニル」は、少なくとも1つの不飽和部位、すなわち、炭素−炭素sp三重結合を有する、ノルマル、二級、三級または環式の炭素原子を含有する、C2〜C18炭化水素である。例には、以下に限定されないが、アセチレン性(−C≡CH)およびプロパルギル(−CH2C≡CH)が含まれる。
「アルキレン」とは、1〜18個の炭素原子の、飽和の分枝鎖状または直鎖状または環式の炭化水素ラジカルであって、親アルカンの同一または2個の異なる炭素原子から2個の水素原子が除去されることにより誘導される、2つの一価ラジカル中心を有する、炭化水素ラジカルを指す。典型的なアルキレンラジカルには、以下に限定されないが、メチレン(−CH2−)、1,2−エチル(−CH2CH2−)、1,3−プロピル(−CH2CH2CH2−)、1,4−ブチル(−CH2CH2CH2CH2−)などが含まれる。
用語「アルコキシ」または「アルキルオキシ」とは、本明細書で使用する場合、酸素原子を介して親分子の部分に付着しているアルキル基を指す。
用語「アルコキシカルボニル」とは、本明細書で使用する場合、カルボニル基を介して親分子の部分に付着しているアルコキシ基を指す。
用語「シクロアルキル」とは、本明細書で使用する場合、3〜7個の炭素原子および0個のヘテロ原子を有する、飽和の単環式炭化水素環系を指す。シクロアルキル基の代表的な例には、以下に限定されないが、シクロプロピル、シクロペンチル、およびシクロヘキシルが含まれる。本開示のシクロアルキル基は、アルコキシ、アルキル、アリール、シアノ、ハロ、ハロアルコキシ、ハロアルキル、ヘテロシクリル、ヒドロキシ、ヒドロキシアルキル、ニトロおよび−NRxRyから独立して選択される、1つ、2つ、3つ、4つまたは5つの置換基により任意選択で置換されており、この場合、アリールおよびヘテロシクリルは、アルコキシ、アルキル、シアノ、ハロ、ハロアルコキシ、ハロアルキル、ヒドロキシおよびニトロから独立して選択される、1つ、2つまたは3つの置換基により任意選択でさらに置換されている。
用語「シクロアルキルカルボニル」とは、本明細書で使用する場合、カルボニル基を介して親分子の部分に付着しているシクロアルキル基を指す。
用語「シクロアルキルオキシ」とは、本明細書で使用する場合、酸素原子を介して親分子の部分に付着しているシクロアルキル基を指す。
用語「シクロアルキルオキシカルボニル」とは、本明細書で使用する場合、カルボニル基を介して親分子の部分に付着しているシクロアルキルオキシ基を指す。
「アリール」は、親の芳香環系の単一の炭素原子から1個の水素原子を除去することにより誘導される、6〜20個の炭素原子の一価の芳香族炭化水素ラジカルを意味する。典型的なアリール基には、以下に限定されないが、ベンゼン、置換ベンゼン、ナフタレン、アントラセン、ビフェニルなどに由来するラジカルが含まれる。
「アリールアルキル」とは、炭素原子、通常、末端またはsp3炭素原子に結合している水素原子の1個がアリールラジカルにより置き換えられている、非環式アルキルラジカルを指す。典型的なアリールアルキル基には、以下に限定されないが、ベンジル、2−フェニルエタン−1−イル、ナフチルメチル、2−ナフチルエタン−1−イル、ナフトベンジル、2−ナフトフェニルエタン−1−イルなどが含まれる。アリールアルキル基は、6〜20個の炭素原子を含み、例えば、アリールアルキル基のアルキル部分(アルカニル基、アルケニル基またはアルキニル基を含む)は、1〜6個の炭素原子であり、アリール部分は5〜14個の炭素原子である。
「置換アルキル」、「置換アリール」、「置換複素環」および「置換ヘテロアリール」は、1個または複数の水素原子が、それぞれ独立して、非水素置換基により置き換えられている、アルキル、アリール、複素環およびヘテロアリールをそれぞれ意味する。典型的な置換基には、以下に限定されないが:ハロ(例えばF、Cl、Br、I)、−R、−OR、−SR、−NR2、−CF3、−CCl3、−OCF3、−CN、−NO2、−N(R)C(=O)R、−C(=O)R、−OC(=O)R、−C(O)OR、−C(=O)NRR、−S(=O)R、−S(=O)2OR、−S(=O)2R、−OS(=O)2OR、−S(=O)2NRRが含まれ、Rはそれぞれ、独立して、−H、アルキル、アリール、アリールアルキルまたは複素環である。アルキレン基も同様に置換されていてもよい。
本明細書に記載されている化合物の特定の部分に関する、用語「任意選択で置換されている」(例えば、任意選択で置換されているアリール基)とは、0、1つ、2つまたはそれ超の置換基を有する部分を指す。
「ハロアルキル」は、本明細書で使用する場合、1個または複数のハロゲン(例えば、F、Cl、BrまたはI)により置換されているアルキル基を含む。ハロアルキルの代表的な例には、トリフルオロメチル、2,2,2−トリフルオロエチルおよび2,2,2−トリフルオロ−1−(トリフルオロメチル)エチルが含まれる。
「複素環」または「ヘテロシクリル」は、本明細書で使用する場合、例として、非限定的に、Paquette, Leo A.;Principles of Modern Heterocyclic Chemistry(W.A. Benjamin、New York、1968年)、特に第1、3、4、6、7および9章;The Chemistry of Heterocyclic Compounds, A Series of Monographs(John Wiley & Sons、New York、1950年から現在まで)、特に13、14、16、19および28巻;ならびにJ. Am. Chem. Soc.(1960年)82巻:5566頁において記載されている、複素環を含む。1つの具体的な実施形態では、「複素環」は、1個または複数(例えば、1個、2個、3個または4個)の炭素原子が、ヘテロ原子(例えば、O、NまたはS)により置き換えられている、本明細書において定義されている「炭素環」を含む。用語の複素環にはまた、少なくとも1つの複素環式環が芳香族性である複素環である「ヘテロアリール」も含まれる。
複素環の例には、例として、および非限定的に、ピリジル、ジヒドロピリジル、テトラヒドロピリジル(ピペリジル)、チアゾリル、テトラヒドロチオフェニル、硫黄が酸化されているテトラヒドロチオフェニル、ピリミジニル、フラニル、チエニル、ピロリル、ピラゾリル、イミダゾリル、テトラゾリル、ベンゾフラニル、チアナフタレニル、インドリル、インドレニル、キノリニル、イソキノリニル、ベンゾイミダゾリル、ピペリジニル、4−ピペリドニル、ピロリジニル、2−ピロリドニル、ピロリニル、テトラヒドロフラニル、テトラヒドロキノリニル、テトラヒドロイソキノリニル、デカヒドロキノリニル、オクタヒドロイソキノリニル、アゾシニル、トリアジニル、6H−1,2,5−チアジアジニル、2H,6H−1,5,2−ジチアジニル、チエニル、チアントレニル、ピラニル、イソベンゾフラニル、クロメニル、キサンテニル、フェノキサチニル、2H−ピロリル、イソチアゾリル、イソオキサゾリル、ピラジニル、ピリダジニル、インドリジニル、イソインドリル、3H−インドリル、1H−インダゾリル、プリニル、4H−キノリジニル、フタラジニル、ナフチリジニル、キノキサリニル、キナゾリニル、シンノリニル、プテリジニル、4H−カルバゾリル、カルバゾリル、β−カルボリニル、フェナントリジニル、アクリジニル、ピリミジニル、フェナントロリニル、フェナジニル、フェノチアジニル、フラザニル、フェノキサジニル、イソクロマニル、クロマニル、イミダゾリジニル、イミダゾリニル、ピラゾリジニル、ピラゾリニル、ピペラジニル、インドリニル、イソインドリニル、キヌクリジニル、モルホリニル、オキサゾリジニル、ベンゾトリアゾリル、ベンゾイソオキサゾリル、オキシインドリル、ベンゾオキサゾリニル、イサチノイルおよびビス−テトラヒドロフラニル:
が含まれる。
炭素で結合している複素環は、例としておよび非限定的に、ピリジンの2、3、4、5もしくは6位、ピリダジンの3、4、5もしくは6位、ピリミジンの2、4、5もしくは6位、ピラジンの2、3、5もしくは6位、フラン、テトラヒドロフラン、チオフラン、チオフェン、ピロールもしくはテトラヒドロピロールの2、3、4もしくは5位、オキサゾール、イミダゾールもしくはチアゾールの2、4もしくは5位、イソオキサゾール、ピラゾールもしくはイソチアゾールの3、4もしくは5位、アジリジンの2もしくは3位、アゼチジンの2、3もしくは4位、キノリンの2、3、4、5、6、7もしくは8位、またはイソキノリンの1、3、4、5、6、7もしくは8位において結合している。さらに一層典型的には、炭素で結合している複素環には、2−ピリジル、3−ピリジル、4−ピリジル、5−ピリジル、6−ピリジル、3−ピリダジニル、4−ピリダジニル、5−ピリダジニル、6−ピリダジニル、2−ピリミジニル、4−ピリミジニル、5−ピリミジニル、6−ピリミジニル、2−ピラジニル、3−ピラジニル、5−ピラジニル、6−ピラジニル、2−チアゾリル、4−チアゾリルまたは5−チアゾリルが含まれる。
窒素で結合している複素環は、例としておよび非限定的に、アジリジン、アゼチジン、ピロール、ピロリジン、2−ピロリン、3−ピロリン、イミダゾール、イミダゾリジン、2−イミダゾリン、3−イミダゾリン、ピラゾール、ピラゾリン、2−ピラゾリン、3−ピラゾリン、ピペリジン、ピペラジン、インドール、インドリン、1H−インダゾールの1位、イソインドールまたはイソインドリンの2位、モルホリンの4位、およびカルバゾールまたはβ−カルボリンの9位において結合している。さらに一層典型的には、窒素で結合している複素環には、1−アジリジル、1−アゼテジル、1−ピロリル、1−イミダゾリル、1−ピラゾリルおよび1−ピペリジニルが含まれる。
「炭素環」とは、最大約25個の炭素原子を有する、飽和、不飽和または芳香環を指す。典型的には、炭素環は、単環として約3〜7個の炭素原子、二環として約7〜12個の炭素原子、多環として最大約25個の炭素原子を有する。単環式炭素環は、典型的には、3〜6個の環原子を有しており、さらに一層典型的には、5個または6個の環原子を有する。二環式炭素環は、典型的には、例えばビシクロ[4,5]、[5,5]、[5,6]もしくは[6,6]系として配列している7〜12個の環原子、またはビシクロ[5,6]もしくは[6,6]系として配列している9個もしくは10個の環原子を有する。用語の炭素環には、飽和または不飽和の炭素環である「シクロアルキル」が含まれる。単環式炭素環の例には、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、1−シクロペンタ−1−エニル、1−シクロペンタ−2−エニル、1−シクロペンタ−3−エニル、シクロヘキシル、1−シクロヘキサ−1−エニル、1−シクロヘキサ−2−エニル、1−シクロヘキサ−3−エニル、フェニル、スピリルおよびナフチルが含まれる。
用語「カルボキシ」または「カルボキシル」とは、基−C(O)−OHを指す。
用語「ヒドロキシ」または「ヒドロキシル」とは、基−OHを指す。
用語「チオール」とは、基−SHを指す。
用語「アミノ」とは、本明細書で使用する場合、−NH2を指す。
用語「シアノ」とは、基−CNを指す。
用語「キラル」とは、鏡像パートナーの重ね合わせることができない特性を有する分子を指す一方、用語「アキラル」とは、その分子の鏡像パートナーに重ね合わせることができる分子を指す。
用語「立体異性体」とは、同一の化学構成を有するが、原子または基の空間配置に関して異なる化合物を指す。
「ジアステレオマー」とは、2つまたはそれ超のキラル中心を有する立体異性体であって、それらの分子が互いに鏡像ではない、立体異性体を指す。ジアステレオマーは、異なる物理特性、例えば、融点、沸点、スペクトル特性、および反応性を有する。ジアステレオマー混合物は、例えば、電気泳動およびクロマトグラフィーなどの高分解能の分析手順の下で分離することができる。
「鏡像異性体」とは、互いの重ね合わせることができない鏡像である化合物の2つの立体異性体を指す。
用語「処置」または「処置すること」とは、疾患または状態に関連する範囲では、疾患もしくは状態の発生を予防すること、疾患もしくは状態を阻害すること、疾患もしくは状態を排除すること、および/または疾患もしくは状態の1つもしくは複数の症状を緩和することを含む。
本明細書において使用される立体化学の定義および取り決めは、一般に、S. P. Parker編、McGraw-Hill Dictionary of Chemical Terms(1984年)McGraw-Hill Book Company、New York;ならびにEliel, E.およびWilen, S.、Stereochemistry of Organic Compounds(1994年)John Wiley & Sons, Inc.、New Yorkに従う。多くの有機化合物は、光学的に活性な形態で存在する。すなわち、それらは、面偏光の面を回転させる能力を有する。光学的に活性な化合物を記載する場合、接頭語(DおよびL)または(RおよびS)が、そのキラル中心(複数可)の周りの分子の絶対配置を意味するよう使用される。接頭語dおよびlまたは(+)および(−)は、化合物による面偏光の回転の符号を指定するために使用され、(−)またはlは、化合物が、左施性であることを意味する。(+)またはdの接頭語を付けられた化合物は、右施性である。所与の化学構造について、これらの立体異性体は、これらが互いの鏡像であることを除くと同一である。特定の立体異性体は、鏡像異性体とも呼ぶこともでき、そうした異性体の混合物は、鏡像異性体混合物と呼ばれることが多い。鏡像異性体の50:50混合物は、ラセミ混合物またはラセミ体と呼ばれ、これは、化学反応または化学プロセスにおいて立体選択性または立体特異性が存在しない場合に生じ得る。用語「ラセミ混合物」および「ラセミ体」とは、光学活性を欠いている、2種の鏡像異性体種の等モル混合物を指す。本開示は、本明細書に記載されている化合物の立体異性体をすべて含む。
プロドラッグ
プロドラッグ
用語「プロドラッグ」とは、本明細書で使用する場合、生物系に投与されると、HCV活性を阻害する、本明細書に記載されている化合物(「活性阻害性化合物」)を生成する任意の化合物を指す。化合物は、(i)自発的な化学反応(単数もしくは複数)、(ii)酵素を触媒とする化学反応(単数もしくは複数)、(iii)光分解、および/または(iv)代謝性化学反応(単数もしくは複数)の結果として、プロドラッグから形成され得る。
「プロドラッグ部分」とは、代謝中に、全身的に、細胞内部で、加水分解により、酵素による開裂により、またはある他の過程によって、活性阻害性化合物から分離する、不安定な官能基を指す(Bundgaard, Hans、A Textbook of Drug Design and Developmentにおける「Design and Application of Prodrugs」(1991年)、P. Krogsgaard-LarsenおよびH. Bundgaard編、Harwood Academic Publishers、113〜191頁)。本明細書に記載されているプロドラッグ化合物の場合に、酵素による活性化メカニズムを可能にする酵素には、以下に限定されないが、アミダーゼ、エステラーゼ、微生物酵素、ホスホリパーゼ、コリンエステラーゼおよびホスファーゼが含まれる。プロドラッグ部位は、溶解度、吸収および親油性を高めて、薬物送達、生体利用率および有効性を最適化するよう働くことができる。プロドラッグ部位は、活性な代謝産物または薬物それ自体を含むことができる。
例示的なプロドラッグ部分には、加水分解に敏感な、または不安定なアシルオキシメチルエステル−CH2OC(=O)R99およびアシルオキシメチルカーボネート−CH2OC(=O)OR99が含まれ、ここでR99は、C1〜C6アルキル、C1〜C6置換アルキル、C6〜C20アリールまたはC6〜C20置換アリールである。このアシルオキシアルキルエステルは、カルボン酸用のプロドラッグ戦略として最初に使用され、次いで、Farquharら(1983年)J. Pharm. Sci.72巻:324頁;また、米国特許第4816570号、同第4968788号、同第5663159号および同第5792756号によって、ホスフェートおよびホスホネートに適用された。続いて、アシルオキシアルキルエステルは、ホスホン酸に細胞膜を通過させて送達するため、および経口生体利用率を高めるために使用された。アシルオキシアルキルエステルに近似した変形体であるアルコキシカルボニルオキシアルキルエステル(カーボネート)も、本明細書に記載されている組合せ物の化合物におけるプロドラッグ部分として、経口生体利用率をやはり高めることができる。例示的なアシルオキシメチルエステルは、ピバロイルオキシメトキシ(POM)、すなわち−CH2OC(=O)C(CH3)3である。例示的なアシルオキシメチルカーボネートプロドラッグ部分は、ピバロイルオキシメチルカーボネート(POC)、すなわち−CH2OC(=O)OC(CH3)3である。
保護基
保護基
本開示の文脈では、保護基はプロドラッグ部分および化学保護基を含む。
「保護基」とは、官能基の特性または化合物全体の特性をマスクまたは改変する化合物の部分を指す。保護/脱保護に関する、化学保護基および戦略は、当分野において周知である。例えば、Protective Groups in Organic Chemistry、Theodora W. Greene、John Wiley & Sons, Inc.、New York、1991年を参照されたい。保護基は、所望の化学反応、例えば、順序立てて計画した様式での、化学結合の形成および切断の効率を助けるため、ある種の官能基の反応性をマスクするために利用されることが多い。化合物の官能基の保護は、保護されている官能基の反応性に加えて、例えば、極性、親油性(疎水性)、および一般的な分析手段により測定することができる他の特性などの、他の物理特性を改変する。化学的に保護されている中間体は、それ自体、生物活性であっても不活性であってもよい。
保護されている化合物はまた、例えば、細胞膜の通過、および酵素による分解または隔離に対する耐性などの、in vitroおよびin vivoでの特性の改変、および一部の場合、最適化を示すことができる。この役割では、意図される治療効果を有する保護されている化合物をプロドラッグと呼ぶことができる。保護基の別の機能は、親薬物をプロドラッグに変換することであり、これによって、親薬物が、in vivoでのプロドラッグの変換時に放出される。活性なプロドラッグは、親薬物よりも効率よく吸収され得るので、プロドラッグは、親薬物よりもin vivoにおいて高い効力を有することがある。保護基は、化学中間体の場合in vitroで、またはプロドラッグの場合、in vivoでのどちらかで除去される。化学中間体の場合、脱保護の後に得られた生成物、例えばアルコールが、生理学的に許容されることは特に重要ではないが、一般には、生成物が薬理学的に無害である場合がより望ましい。
保護基は入手可能であり、一般に公知であり、使用され、合成手順中、すなわち、本明細書に記載されている化合物を調製するための経路または方法の間、保護された基との副反応を防止するために任意選択で使用される。大部分の場合、どの基を保護するのか、いつ保護するか、および化学保護基「PG」の性質に関する決定は、(例えば、酸性条件、塩基性条件、酸化的条件、還元的条件または他の条件)に対して保護される反応の化学、および合成の意図された方向に依存するであろう。化合物が複数のPGにより置換される場合、これらのPGは同じである必要はなく、一般に同じではない。一般に、PGは、例えば、カルボキシル基、ヒドロキシル基、チオール基またはアミノ基などの官能基を保護するために使用され、したがって、副反応を防止するため、または他の方法で合成効率を促進するために使用されるであろう。遊離の、脱保護された基を生じるための脱保護の順序は、合成の意図された方向および直面する反応条件に依存し、熟練者によって決定される任意の順序で行うことができる。
本明細書に記載されている化合物の様々な官能基を保護することができる。例えば、−OH基(ヒドロキシルであるか、カルボン酸であるか、ホスホン酸であるか、他の官能基であるかにかかわらない)の保護基には、「エーテル形成基またはエステル形成基」が含まれる。エーテル形成基またはエステル形成基は、本明細書において説明されている合成スキームにおいて化学保護基として機能することができる。しかし、一部のヒドロキシル保護基およびチオール保護基は、当業者によって理解される通り、エーテル形成基でもエステル形成基でもなく、以下に考察されているアミドの場合に含まれる。
非常に多数のヒドロキシル保護基およびアミド形成基ならびに対応する化学的開裂反応が、Protective Groups in Organic Synthesis、Theodora W. Greene(John Wiley & Sons, Inc.、New York、1991年、ISBN0-471-62301-6)(「Greene」)において記載されている。その全体が参照により本明細書に組み込まれている、Kocienski、Philip J.;Protecting Groups(Georg Thieme Verlag Stuttgart、New York、1994年)も参照されたい。特に、第1章、Protecting Groups: An Overview、1〜20頁、第2章、Hydroxyl Protecting Groups、21〜94頁、第3章、Diol Protecting Groups、95〜117頁、第4章、Carboxyl Protecting Groups、118〜154頁、第5章、Carbonyl Protecting Groups、155〜184頁。カルボン酸、ホスホン酸、ホスホン酸エステル、スルホン酸のための保護基、および酸のための他の保護基に関して、以下に説明されているGreeneを参照されたい。
立体異性体
立体異性体
本明細書に記載されている化合物は、キラル中心、例えばキラル炭素原子またはリン原子を有することがある。したがって、本明細書に記載されている化合物は、鏡像異性体、ジアステレオマーおよびアトロプ異性体を含めた、すべての立体異性体を含む。さらに、本明細書に記載されている化合物は、任意のまたはすべての非対称性キラル原子において、豊富なまたは分割された光学異性体を含む。言いかえると、描写から明白なキラル中心は、非ラセミ混合物またはラセミ混合物として提供される。ラセミ混合物とジアステレオマー混合物の両方、およびそれらの鏡像異性体パートナーまたはジアステレオマーパートナーを実質的に含まない、単離または合成された個々の光学異性体がすべて、本開示の範囲内にある。ラセミ混合物は、それらの個々の実質的に光学的に純粋な異性体へ、周知の技法により分離される(例えば、光学的に活性な付加物、例えば、酸または塩基と形成されるジアステレオマー塩の分離と、その後の光学的に活性な物質に戻す変換など)。ほとんどの場合において、所望の光学異性体は、所望の出発物質の適切な立体異性体から始まる立体特異的な反応によって、またはエナンチオ選択的な反応によって合成される。
本明細書に記載されている化合物はまた、ある種の場合、互変異性体として存在し得る。たった1つの互変異性体しか描写されていない場合があるが、こうしたすべての形態が本開示の範囲内であると企図される。例えば、エン−アミン互変異性体は、プリン、ピリミジン、イミダゾール、グアニジン、アミジンおよびテトラゾール系の場合に存在することができ、それらの可能な互変異性体形態のすべてが、本開示の範囲内にある。
塩および水和物
塩および水和物
本明細書に記載されている化合物の生理学的または薬学的に許容される塩の例には、例えば、アルカリ金属(例えば、ナトリウム)、アルカリ土類金属(例えば、マグネシウム)、アンモニウムおよびNX4 +(Xは、C1〜C4アルキルである)などの適切な塩基に由来する塩が含まれる。水素原子またはアミノ基の生理学的に許容される塩には、例えば、酢酸、安息香酸、乳酸、フマル酸、酒石酸、マレイン酸、マロン酸、リンゴ酸、イセチオン酸、ラクトビオン酸およびコハク酸などの有機カルボン酸;例えば、メタンスルホン酸、エタンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸およびp−トルエンスルホン酸などの有機スルホン酸;ならびに例えば、塩酸、硫酸、リン酸およびスルファミン酸などの無機酸の塩が含まれる。ヒドロキシ基の化合物の生理学的に許容される塩には、例えば、Na+およびNX4 +(Xは、HまたはC1〜C4アルキル基から独立して選択される)などの適切な陽イオンと組み合わせた、前記化合物の陰イオンが含まれる。
治療的使用の場合、本明細書に記載されている化合物の活性成分の塩は、通常、生理学的に許容されるであろう。すなわち、それらは、生理学的に許容される酸または塩基に由来する塩となろう。しかし、例えば、生理学的に許容される化合物の調製または精製において、生理学的に許容されない酸または塩基の塩も使用することができる。生理学的に許容される酸または塩基に由来するか否かにかかわらず、塩はすべて、本開示の範囲内にある。
金属塩は、通常、金属水酸化物と本開示の化合物とを反応させることにより調製される。この方法で調製される金属塩の例は、Li+、Na+およびK+を含有している塩である。可溶性に乏しい金属塩は、適切な金属化合物を添加することにより、より可溶性の塩の溶液から沈殿させることができる。
さらに、塩は、ある種の有機酸および無機酸、例えば、HCl、HBr、H2SO4、H3PO4または有機スルホン酸を塩基性中心、通常、アミンに、または酸性基に酸を添加することから形成させることができる。最後に、本明細書における組成物は、本明細書に記載されている化合物をその非イオン形態および双性イオン形態で、ならびに水和物においてのように、化学量論量の水との組合せを含むことを理解されたい。
1つまたは複数のアミノ酸との親化合物の塩も、本開示の範囲内に含まれる。天然または非天然アミノ酸、とりわけタンパク質の構成成分として見いだされている天然アミノ酸のいずれも適切であるが、アミノ酸は、通常、塩基性基もしくは酸性基を有する側鎖を有するもの(例えば、リシン、アルギニンもしくはグルタミン酸)、または中性基を有する側鎖を有するもの(例えば、グリシン、セリン、トレオニン、アラニン、イソロイシンもしくはロイシンなど)を有する側鎖を有するものである。
HCVの阻害方法
HCVの阻害方法
別の実施形態は、HCVの活性を阻害する方法であって、HCVを含有していることが疑われる試料を本明細書に記載されている化合物または組成物により処理するステップを含む、方法に関する。
この処理ステップは、本明細書に記載されている化合物を試料に添加するステップを含むか、または組成物の前駆体を試料に添加するステップを含む。添加ステップは、上記のいずれの投与方法をも構成する。
所望の場合、化合物の施用後のHCVの活性は、直接的および間接的なHCV活性の検出方法を含めた、任意の方法により観察することができる。HCV活性を決定する、定量的、定性的および半定量的方法のすべてが企図される。通常、上記のスクリーニング方法の1つが適用されるが、例えば、生存生物の生理学的特性の観察などの他のいかなる方法も適用することができる。
多くの生物が、HCVを含有している。本開示の化合物は、動物またはヒトにおける、HCV活性化に関連する状態の処置または予防に有用である。
しかし、HCV活性を阻害することができる化合物のスクリーニングでは、酵素アッセイの結果が細胞培養アッセイと必ずしも相関しないことがあることに留意すべきである。したがって、細胞をベースとするアッセイは、通常、一次的なスクリーニング手段とすべきである。
医薬製剤
医薬製剤
本開示の化合物は、通常の実作業に従って選択される、慣用的な担体および添加剤を用いて製剤化される。錠剤は、添加剤、流動促進剤、充填剤、結合剤などを含有するであろう。水性製剤は、無菌形態で調製され、経口投与以外による送達を意図する場合、一般に、等張性となろう。すべての製剤は、例えば、Handbook of Pharmaceutical Excipients(1986年)に説明されているものなどの添加剤を任意選択で含有するであろう。添加剤には、アスコルビン酸および他の酸化防止剤、例えば、EDTAなどのキレート剤、例えば、デキストリン、ヒドロキシアルキルセルロース、ヒドロキシアルキルメチルセルロースなどの炭水化物、ステアリン酸などが含まれる。製剤のpHは、約3〜約11の範囲となるが、通常、約7〜10である。通常、化合物は、0.01ミリグラム〜2グラムの用量で投与されるであろう。一実施形態では、用量は、約10ミリグラム〜450ミリグラムになろう。化合物は、1日1回、2回または3回、投与することができることが企図される。
活性成分を単独で投与することは可能であるが、活性成分を医薬製剤として提供することが好ましいことがある。獣医学的使用とヒトへの使用の両方のための、本明細書に記載されている製剤は、そのための1種または複数の許容される担体、および任意選択で他の治療的成分と一緒にした、上で定義されている少なくとも1つの活性成分を含む。担体は、製剤の他の成分と適合し、かつそのレシピエントに対して生理学的に無害であるという意味で、「許容される」ものでなければならない。
製剤は、前述の投与経路に適切なものを含む。製剤は、単位剤形で提供されるのが好都合であり、製剤分野で周知のいかなる方法によって調製してもよい。技法および製剤は、一般に、Remington's Pharmaceutical Sciences (Mack Publishing Co.、Easton、PA)に見いだされる。こうした方法は、活性成分と、1つまたは複数の補助的成分を構成する担体とを一緒にするステップを含む。一般に、製剤は、活性成分と、液体担体もしくは微粉砕状固体担体、またはその両方とを均一にかつ密接に一緒にし、次に、必要な場合、生成物を造形することにより調製される。
経口投与に適した本開示の製剤は、例えば、各々が、所定量の活性成分を含有する、カプセル剤、カシェ剤または錠剤などの別個の単位として、散剤もしくは顆粒剤として;水性もしくは非水性液体の溶液剤もしくは懸濁液剤として;または、水中油型液体エマルション剤もしくは油中水型液体エマルション剤として、提供され得る。活性成分はまた、ボーラス剤、舐剤またはペースト剤として投与されてもよい。
錠剤は、任意選択で、1つまたは複数の補助成分と共に、圧縮または成形することによって作製される。圧縮された錠剤は、適切な機械の中で、例えば、粉末または顆粒などの自由流動形態にある活性成分を、任意選択で、結合剤、滑沢剤、不活性な賦形剤、防腐剤、表面活性剤または分散剤と混合して圧縮することによって調製することができる。成形された錠剤は、不活性液体賦形剤により湿潤された粉末活性成分の混合物を、適切な機械で成形することによって作製することができる。錠剤は、任意選択で、コーティングをする、または割り線を付けることができ、任意選択で、そこから活性成分の遅延または制御放出をもたらすよう製剤化される。
眼または他の外部組織、例えば、口腔および皮膚への投与の場合、製剤は、例えば、0.075〜20%w/w(例えば、0.6%w/w、0.7%w/wなどの0.1%w/wの刻みで、0.1%〜20%の間の範囲の活性成分(単数または複数)を含む)、好ましくは0.2〜15%w/w、および最も好ましくは0.5〜10%w/wの量の活性成分(単数または複数)を含有する、局所軟膏剤または局所クリーム剤として、好ましくは、施用される。軟膏剤に製剤化される場合、活性成分は、パラフィンまたは水混和性の軟膏基剤のうちのいずれかと一緒に使用することができる。あるいは、活性成分は、水中油型のクリーム基剤とのクリーム剤中に製剤化され得る。
所望の場合、クリーム基剤の水相は、例えば、少なくとも30%w/wの多価アルコール、すなわち、2つまたはそれ超のヒドロキシル基を有するアルコール(例えば、プロピレングリコール、ブタン1,3−ジオール、マンニトール、ソルビトール、グリセロールおよびポリエチレングリコール(PEG400を含む)、ならびにそれらの混合物など)を含むことができる。局所用製剤は、望ましくは、皮膚または他の罹患領域を通しての活性成分の吸収または浸透を増大する化合物を含むことができる。こうした皮膚浸透促進剤の例には、ジメチルスルホキシドおよび関連類似体が含まれる。
本開示のエマルション剤の油相は、公知の成分から公知の方法で構成することができる。この相は、単に乳化剤(他には、エマルジェントとして公知である)を含むことができるが、少なくとも1つの乳化剤と、脂肪もしくは油と、または脂肪と油の両方との混合物を、望ましくは含む。好ましくは、親水性乳化剤が、安定剤として作用する親油性乳化剤と一緒に含まれる。油と脂肪の両方を含むこともやはり、好ましい。合わせて、安定剤(単数または複数)を含むかまたは含まない乳化剤(単数または複数)は、いわゆる乳化性ワックスを構成し、このワックスは、油および脂肪と一緒になって、クリーム製剤の油の分散相を形成する、いわゆる乳化性軟膏基剤を構成する。
本明細書に記載されている製剤において使用するのに適したエマルジェントおよびエマルション安定剤には、Tween(登録商標)60、Span(登録商標)80、セトステアリルアルコール、ベンジルアルコール、ミリスチルアルコール、モノステアリン酸グリセリルおよびラウリル硫酸ナトリウムが含まれる。
製剤に好適な油または脂肪の選択は、所望の化粧品特性を達成することに基づく。クリーム剤は、好ましくは、チューブまたは他の容器からの漏れを防止するのに適切な粘度を有する、べたつきがなく、非染色性で、洗浄可能な製品となるべきである。例えば、ジイソアジピン酸エステル、ステアリン酸イソセチル、ココナッツ脂肪酸のプロピレングリコールジエステル、ミリスチン酸イソプロピル、オレイン酸デシル、パルミチン酸イソプロピル、ステアリン酸ブチル、パルミチン酸2−エチルヘキシル、またはクロダモルCAPとして公知の分枝鎖状エステルのブレンドなどの、直鎖状または分枝鎖状のモノ塩基性アルキルエステルまたは二塩基性アルキルエステルを使用することができ、最後の3つが好ましいエステルである。これらは、必要とされる特性に応じて、単独で、または組み合わせて使用することができる。あるいは、例えば、白色軟質パラフィンおよび/もしくは液体パラフィン、または他の鉱油などの高融点脂質が使用される。
本開示による医薬製剤は、1つまたは複数の本明細書に記載されている化合物を、1種または複数の薬学的に許容される担体または添加剤、および任意選択で他の治療剤と一緒に含む。活性成分を含有する医薬製剤は、意図される投与方法に適切な任意の形態とすることができる。例えば、経口用途に使用される場合、錠剤、トローチ剤、ロゼンジ剤、水性もしくは油性懸濁液剤、分散可能な散剤もしくは顆粒剤、エマルション剤、硬質もしくは軟質カプセル剤、シロップ剤またはエリキシル剤を調製することができる。経口用途を意図される組成物は、医薬組成物の製造の分野で公知の任意の方法に従って調製することができ、こうした組成物は、口当たりのよい調製物をもたらすよう、1つまたは複数の薬剤(甘味剤、矯味矯臭剤、着色剤および防腐剤を含む)を含有し得る。錠剤の製造に適した、非毒性の薬学的に許容される添加剤との混合物中に活性成分を含有する錠剤が許容される。例えば、これらの添加剤は、例えば、炭酸カルシウムまたは炭酸ナトリウム、ラクトース、ラクトース一水和物、クロスカルメロースナトリウム、ポビドン、リン酸カルシウムまたはリン酸ナトリウムなどの不活性な賦形剤;例えば、トウモロコシデンプンまたはアルギン酸などの造粒剤および崩壊剤;例えば、セルロース、微結晶性セルロース、デンプン、ゼラチンまたはアカシアなどの結合剤;ならびに例えば、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸またはタルクなどの滑沢剤とすることができる。錠剤は、コーティングされていなくてもよく、または胃腸管における崩壊および吸着を遅延させ、それによって長期間にわたる持続作用をもたらすためのマイクロカプセル化を含む、公知の技法によりコーティングされていてもよい。例えばモノステアリン酸グリセリルまたはジステアリン酸グリセリルなどの、例えば時間遅延物質が、単独またはワックスと共に使用され得る。
経口用途の製剤はまた、硬質ゼラチンカプセル剤(活性成分は不活性な固体賦形剤、例えば、リン酸カルシウムまたはカオリンと混合される)として提供されてもよく、あるいは軟質ゼラチンカプセル剤(活性成分は、水、または例えば、ピーナッツ油、液体パラフィンもしくはオリーブ油などの油性媒体と混合される)として提供されてもよい。
本明細書に記載されている水性懸濁液剤は、水性懸濁液剤の製造に適切な添加剤との混合物中に活性物質を含有する。こうした添加剤には、カルボキシメチルセルロースナトリウム、メチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、アルギン酸ナトリウム、ポリビニルピロリドン、トラガカントガムおよびアカシアガムなどの懸濁化剤、ならびに例えば、天然のホスファチド(例えば、レシチン)などの分散剤または湿潤剤、アルキレンオキシドと脂肪酸との縮合生成物(例えば、ステアリン酸ポリオキシエチレン)、エチレンオキシドと長鎖脂肪族アルコールとの縮合生成物(例えば、へプタデカエチレンオキシセタノール)、エチレンオキシドと、脂肪酸およびヘキシトール無水物に由来する部分エステルとの縮合生成物(例えば、モノオレイン酸ポリオキシエチレンソルビタン)が含まれる。水性懸濁液剤はまた、1つまたは複数の防腐剤(例えば、p−ヒドロキシ安息香酸エチルまたはp−ヒドロキシ安息香酸n−プロピルなど)、1つまたは複数の着色剤、1つまたは複数の矯味矯臭剤、および1つまたは複数の甘味剤(例えば、スクロースまたはサッカリンなど)も含有することができる。
油性懸濁液剤は、例えば、落花生油、オリーブ油、ゴマ油もしくはココナッツ油などの植物油中で、または例えば、液体パラフィンなどの鉱油中で、活性成分を懸濁することによって製剤化することができる。経口用懸濁液剤は、例えば、蜜蝋、硬質パラフィンまたはセチルアルコールなどの増粘剤を含有してもよい。例えば、上で説明されたものなどの甘味剤および矯味矯臭剤が添加されて、口当たりのよい経口調製物をもたらすことができる。これらの組成物は、例えば、アスコルビン酸などの酸化防止剤の添加によって保存することができる。
水を添加することによる水性懸濁液剤の調製に適した、本明細書に記載されている分散可能な粉末および顆粒は、分散剤または湿潤剤、懸濁化剤、および1つまたは複数の防腐剤との混合物中で活性成分を提供する。適切な分散剤または湿潤剤および懸濁化剤は、上に開示されているものによって例示される。追加の添加剤、例えば、甘味剤、矯味矯臭剤および着色剤も存在していてもよい。
本明細書に記載されている医薬組成物は、水中油型エマルションの形態とすることもできる。油相は、例えば、オリーブ油もしくは落花生油などの植物油、例えば、液体パラフィンなどの鉱物油、またはこれらの混合物であってもよい。適切な乳化剤には、例えばアカシアガムおよびトラガカントガムなどの天然ガム、例えば、ダイズレシチンなどの天然のホスファチド、例えば、モノオレイン酸ソルビタンなどの脂肪酸およびヘキシトール無水物に由来するエステルまたは部分エステル、ならびに例えば、モノオレイン酸ポリオキシエチレンソルビタンなどの、これらの部分エステルとエチレンオキシドとの縮合生成物が含まれる。エマルションはまた、甘味剤および矯味矯臭剤も含有することができる。シロップ剤およびエリキシル剤は、例えば、グリセロール、ソルビトールまたはスクロースなどの甘味剤を用いて製剤化することができる。こうした製剤は、粘滑剤、防腐剤、矯味矯臭剤または着色剤も含有することができる。
本明細書に記載されている医薬組成物は、例えば、無菌の注射可能な水性懸濁液剤または油性懸濁液剤などの無菌の注射可能な調製物の形態とすることができる。この懸濁液剤は、上で言及された適切な分散剤または湿潤剤および懸濁化剤を使用して、公知の技術に従って製剤化することができる。無菌の注射可能な調製物はまた、非毒性の非経口的に許容される賦形剤もしくは溶媒中の、無菌の注射溶液剤もしくは懸濁液剤(例えば、1,3−ブタン−ジオール中の溶液など)とすることもでき、または凍結乾燥された散剤として調製することもできる。使用することができる、許容されるビヒクルおよび溶媒には、水、リンゲル溶液および等張性塩化ナトリウム溶液がある。さらに、無菌の不揮発性油は、溶媒または懸濁媒体として慣用的に使用することができる。この目的のために、合成モノグリセリドまたはジグリセリドを含めた、刺激のない任意の不発揮性油を使用してもよい。さらに、例えばオレイン酸などの脂肪酸も、同様に、注射剤の調製において使用することができる。
単回用の剤形を生成するための担体物質と組み合わせることができる活性成分の量は、処置される宿主および特定の投与形式に応じて様々となろう。例えば、ヒトへの経口投与を意図した時間放出製剤は、全組成物の約5〜約95%(重量:重量)で変動し得る、適切かつ好都合な量の担体物質と一緒にして調合される活性物質をおよそ1〜1000mg、含有することができる。医薬組成物は、投与のために容易に測定可能な量をもたらすよう調製することができる。例えば、静脈注入が意図される水溶液は、約30mL/時間の速度での適切な容量の注入を行うことができるよう、溶液1ミリリットルあたり約3〜500μgの活性成分を含有することができる。
眼への投与に適切な製剤には点眼剤が含まれ、この場合、活性成分は、適切な担体、とりわけ活性成分用の水性溶媒中に溶解または懸濁される。活性成分は、好ましくは、0.5〜20%、有利には0.5〜10%、特に約1.5%w/wの濃度でこうした製剤中に存在する。
口腔中の局所投与に適した製剤には、風味付けした基剤、通常、スクロースおよびアカシアまたはトラガカント中の活性成分を含むロゼンジ剤;例えば、ゼラチンおよびグリセリン、またはスクロースおよびアカシアなどの不活性な基剤中に活性成分を含むパステル剤;ならびに適切な液体担体中に活性成分を含む洗口剤が含まれる。
直腸投与のための製剤は、例えば、カカオ脂またはサリチレートを含む適切な基剤を含む坐剤として提供され得る。
肺内投与または鼻腔投与に適した製剤は、例えば、0.1〜500ミクロン(例えば、0.5、1、30ミクロン、35ミクロンなどのミクロン刻みの、0.1〜500ミクロンの間の範囲の粒子サイズを含む)の範囲の粒子サイズを有しており、肺胞嚢に到達するよう、鼻腔の通路を介した急速吸入により、または口腔を介した吸入により投与される。適切な製剤には、活性成分の水溶液または油性溶液が含まれる。エアゾール投与または乾燥粉末投与に適した製剤は、慣用的な方法に従って調製することができ、例えば、HCV活性に関連する状態の処置または予防においてこれまで使用されている化合物などの、他の治療剤と共に送達することができる。
膣投与に適した製剤は、活性成分に加えて、当分野において適切であることが知られているような担体を含有する、ぺッサリー剤、タンポン剤、クリーム剤、ゲル剤、ペースト剤、発泡剤またはスプレー製剤として提供することができる。
非経口投与に適した製剤には、酸化防止剤、緩衝剤、静菌薬、および製剤を意図されたレシピエントの血液と等張にする溶質を含有することができる、無菌の水性および非水性注射溶液剤、ならびに懸濁化剤および増粘剤を含み得る、無菌の水性懸濁液剤および非水性懸濁液剤が含まれる。
製剤は、単位用量容器または多回用量容器、例えば、密封されているアンプルおよびバイアル中で提供され、使用の直前に、無菌の液体担体、例えば、注射用水の添加しか必要としない、冷凍乾燥(凍結乾燥)条件において保管することができる。即席の注射溶液剤および懸濁液剤が、既に記載されている種類の無菌の粉末、顆粒および錠剤から調製される。好ましい単位投与製剤は、本明細書において上で記載されている通り、活性成分の1日分の用量もしくは1日分の単位の部分用量、またはそれらの適切な画分を含有するものである。
特に上で言及されている成分に加えて、本開示の製剤が、問題の製剤のタイプを考慮して、当分野において慣用的な他の薬剤を含み得ることが理解されるべきであり、例えば、経口投与に適した製剤は、矯味矯臭剤を含むことができる。
本開示はさらに、上で定義されている少なくとも1つの活性成分を、そのための獣医学向け担体と一緒に含む、獣医学組成物を提供する。
獣医学向け担体は、組成物を投与する目的のために有用な物質であり、固体物質、液体物質であっても気体物質であってもよく、これらの物質は、それ以外では、不活性であるかまたは獣医学分野において許容されるものであり、活性成分と適合するものである。これらの獣医学組成物は、経口的に、非経口的にまたは任意の他の所望の経路によって投与され得る。
本明細書に記載されている化合物はまた、より少ない頻度の投薬を可能にするため、または活性成分の薬物動態もしくは毒性のプロファイルを改善するために、活性成分の制御放出をもたらすよう製剤化することもできる。したがって、本開示はまた、持続放出もしくは制御放出のために製剤化された本明細書に記載されている1つまたは複数の化合物を含む組成物も提供する。
活性成分の有効用量は、処置される状態の性質、毒性、化合物が予防的(低用量)に使用されているかどうか、送達の方法および医薬製剤に、少なくとも依存し、慣用的な用量漸増検討を使用して臨床家によって決定されるであろう。
一実施形態では、活性成分(すなわち、本明細書に記載されている1つまたは複数の化合物)、または活性成分を含む医薬組成物は、遺伝子型1HCVに感染している対象、遺伝子型2HCVに感染している対象、遺伝子型3HCVに感染している対象、遺伝子型4HCVに感染している対象、遺伝子型5HCVに感染している対象、および/または遺伝子型6HCVに感染している対象の1つまたは複数を処置するのに有効である。一実施形態では、活性成分、または活性成分を含む医薬組成物は、遺伝子型1aおよび/または遺伝子型1bを含む、遺伝子型1HCVに感染している対象を処置するのに有効である。別の実施形態では、活性成分、または活性成分を含む医薬組成物は、遺伝子型2a、遺伝子型2b、遺伝子型2cおよび/または遺伝子型2dを含む、遺伝子型2HCVに感染している対象を処置するのに有効である。別の実施形態では、活性成分、または活性成分を含む医薬組成物は、遺伝子型3a、遺伝子型3b、遺伝子型3c、遺伝子型3d、遺伝子型3eおよび/または遺伝子型3fを含む、遺伝子型3HCVに感染している対象を処置するのに有効である。別の実施形態では、活性成分、または活性成分を含む医薬組成物は、遺伝子型4a、遺伝子型4b、遺伝子型4c、遺伝子型4d、遺伝子型4e、遺伝子型4f、遺伝子型4g、遺伝子型4h、遺伝子型4iおよび/または遺伝子型4jを含む、遺伝子型4HCVに感染している対象を処置するのに有効である。別の実施形態では、活性成分、または活性成分を含む医薬組成物は、遺伝子型5aを含む、遺伝子型5HCVに感染している対象を処置するのに有効である。別の実施形態では、活性成分、または活性成分を含む医薬組成物は、遺伝子型6aを含む、遺伝子型6HCVに感染している対象を処置するのに有効である。一実施形態では、活性成分、または活性成分を含む医薬組成物は汎遺伝子型であり、このことは、それらが、すべての遺伝子型およびその薬物耐性変異体に有用であることを意味する。
一部の実施形態では、活性成分、または活性成分を含む医薬組成物は、約24週間、約16週間もしくは約12週間、またはそれ未満の間、単独で、またはHCVを処置するための1種もしくは複数の治療剤(HCV NS3プロテアーゼ阻害剤またはHCV NS5Bポリメラーゼの阻害剤など)と組み合わせてのどちらかで投与される。さらなる実施形態では、活性成分、または活性成分を含む医薬組成物は、約24週間もしくはそれ未満の間、約22週間もしくはそれ未満の間、約20週間もしくはそれ未満の間、約18週間もしくはそれ未満の間、約16週間もしくはそれ未満の間、約12週間もしくはそれ未満の間、約10週間もしくはそれ未満の間、約8週間もしくはそれ未満の間、または約6週間もしくはそれ未満の間、または約4週間もしくはそれ未満の間、単独で、またはHCVを処置するための1種もしくは複数の治療剤(HCV NS3プロテアーゼ阻害剤またはHCV NS5Bポリメラーゼの阻害剤など)と組み合わせてのどちらかで投与される。活性成分、または活性成分を含む医薬組成物は、1日1回、1日2回、1日おきに1回、1週間に2回、1週間に3回、1週間に4回、または1週間に5回、投与することができる。
さらなる実施形態では、持続的なウイルス学的応答は、約4週間時、6週間時、8週間時、12週間時もしくは16週間時、または約20週間時もしくは約24週間時、または約4か月時もしくは約5か月時もしくは約6か月時、または約1年時もしくは約2年時に達成される。
一部の実施形態では、活性成分、または活性成分を含む医薬組成物は、遺伝子型1、2、3、4、5または6のC型肝炎ウイルスに感染している患者に、約12週間またはそれ未満の間、1日1回、単独で、またはHCVを処置するための1種もしくは複数の治療剤と組み合わせてのどちらかで、投与される。一部の実施形態では、活性成分、または活性成分を含む医薬組成物は、遺伝子型1a、1b、2a、2b、2c、2d、3a、3b、3c、3d、3e、3f、4a、4b、4c、4d、4e、4f、4g、4h、4i、5aまたは6aのC型肝炎ウイルスに感染している患者に、約12週間またはそれ未満の間、1日1回、単独で、またはHCVを処置するための1種もしくは複数の治療剤と組み合わせてのどちらかで投与される。
一部の実施形態では、活性成分、または活性成分を含む医薬組成物は、遺伝子型1、2、3、4、5または6のC型肝炎ウイルスに感染している患者に、約8週間またはそれ未満の間、1日1回、単独で、またはHCVを処置するための1種もしくは複数の治療剤と組み合わせてのどちらかで、投与される。一部の実施形態では、活性成分、または活性成分を含む医薬組成物は、遺伝子型1a、1b、2a、2b、2c、2d、3a、3b、3c、3d、3e、3f、4a、4b、4c、4d、4e、4f、4g、4h、4i、5aまたは6aのC型肝炎ウイルスに感染している患者に、約8週間またはそれ未満の間、1日1回、単独で、またはHCVを処置するための1種もしくは複数の治療剤と組み合わせてのどちらかで投与される。
一部の実施形態では、活性成分、または活性成分を含む医薬組成物は、遺伝子型1、2、3、4、5または6のC型肝炎ウイルスに感染している患者に、約6週間またはそれ未満の間、1日1回、単独で、またはHCVを処置するための1種もしくは複数の治療剤と組み合わせてのどちらかで投与される。一部の実施形態では、活性成分、または活性成分を含む医薬組成物は、遺伝子型1a、1b、2a、2b、2c、2d、3a、3b、3c、3d、3e、3f、4a、4b、4c、4d、4e、4f、4g、4h、4i、5aまたは6aのC型肝炎ウイルスに感染している患者に、約6週間またはそれ未満の間、1日1回、単独で、またはHCVを処置するための1種もしくは複数の治療剤と組み合わせてのどちらかで投与される。
投与経路
投与経路
本明細書に記載されている1つまたは複数の化合物(本明細書において、活性成分と呼ばれる)が、処置される状態に適切な任意の経路によって投与される。適切な経路には、経口、直腸、鼻、局所(口腔内および舌下)、膣および非経口(皮下、筋肉内、静脈内、皮内、くも膜下および硬膜外を含む)などが含まれる。好ましい経路は、例えば、レシピエントの状態によって様々になり得ることが理解されよう。本開示の化合物の利点は、それらが経口的に生体利用可能であること、および経口投薬され得るということである。
HCV併用療法
HCV併用療法
別の実施形態では、適切な組合せの非限定例には、式(I)、(II)および(A1〜A6)の1つまたは複数の化合物と、1種または複数のインターフェロン、リバビリンまたはその類似体、HCV NS3プロテアーゼ阻害剤、アルファ−グルコシダーゼ1阻害剤、肝臓保護剤、HCV NS5Bポリメラーゼのヌクレオシドまたはヌクレオチド阻害剤、HCV NS5Bポリメラーゼの非ヌクレオシド阻害剤、HCV NS5A阻害剤、TLR−7アゴニスト、シクロフィリン阻害剤、HCV IRES阻害剤、薬物動態学的増強剤、およびHCVを処置するための他の薬物または治療剤との組合せが含まれる。
より詳細には、本明細書に記載されている1つまたは複数の化合物は、
1)インターフェロン、例えば、ペグ化rIFN−アルファ2b(PEG−Intron(登録商標))、ペグ化rIFN−アルファ2a(Pegasys(登録商標))、rIFN−アルファ2b(Intron(登録商標)A)、rIFN−アルファ2a(Roferon(登録商標)−A)、インターフェロンアルファ(MOR−22、OPC−18、Alfaferone(登録商標)、Alfanative(登録商標)、Multiferon(登録商標)、スバリン)、インターフェロンアルファコン−1(Infergen(登録商標))、インターフェロンアルファ−n1(Wellferon)、インターフェロンアルファ−n3(Alferon(登録商標))、インターフェロン−ベータ(Avonex(登録商標)、DL−8234)、インターフェロン−オメガ(オメガDUROS(登録商標)、Biomed(登録商標)510)、アルブインターフェロンアルファ−2b(Albuferon(登録商標))、IFNアルファ−2b XL、BLX−883(Locteron(登録商標))、DA−3021、グリコシル化インターフェロンアルファ−2b(AVI−005)、PEG−Infergen、PEG化インターフェロンラムダ−1(PEG化IL−29)およびbelerofon(登録商標)、
2)リバビリンおよびその類似体、例えば、リバビリン(Rebetol(登録商標)、Copegus(登録商標))およびタリバビリン(Viramidine(登録商標))、
3)HCV NS3プロテアーゼ阻害剤、例えば、ボセプレビル(SCH−503034、SCH−7)、テラプレビル(VX−950)、TMC435350、BI−1335、BI−1230、MK−7009、VBY−376、VX−500、GS−9256、GS−9451、BMS−605339、PHX−1766、AS−101、YH−5258、YH5530、YH5531、ABT−450、ACH−1625、ITMN−191、AT26893、MK5172、MK6325およびMK2748、
4)アルファ−グルコシダーゼ1阻害剤、例えば、セルゴシビル(MX−3253)、ミグリトールおよびUT−231B、
5)肝臓保護剤、例えば、エメリカサン(IDN−6556)、ME−3738、GS−9450(LB−84451)、シリビニン(silibilin)、およびMitoQ、
6)HCV NS5Bポリメラーゼのヌクレオシドまたはヌクレオチド阻害剤、例えば、R1626、R7128(R4048)、IDX184、IDX−102、BCX−4678、バロピシタビン(NM−283)、MK−0608、ソホスブビル(GS−7977(以前はPSI−7977))、VLX−135(以前はALS−2200)およびINX−189(現在では、BMS986094)、
7)HCV NS5Bポリメラーゼの非ヌクレオシド阻害剤、例えば、PF−868554、VCH−759、VCH−916、JTK−652、MK−3281、GS−9190、VBY−708、VCH−222、A848837、ANA−598、GL60667、GL59728、A−63890、A−48773、A−48547、BC−2329、VCH−796(ネスブビル)、GSK625433、BILN−1941、XTL−2125、ABT−072、ABT−333、GS−9669、PSI−7792およびGS−9190、
8)HCV NS5A阻害剤、例えば、AZD−2836(A−831)、BMS−790052、ACH−3102、ACH−2928、MK8325、MK4882、MK8742、PSI−461、IDX719、GS−5885およびA−689、
9)TLR−7アゴニスト、例えばイミキモッド、852A、GS−9524、ANA−773、ANA−975(イサトリビン)、AZD−8848(DSP−3025)およびSM−360320、
10)シクロフィリン阻害剤、例えば、DEBIO−025、SCY−635およびNIM811、
11)HCV IRES阻害剤、例えば、MCI−067、
12)薬物動態学的増強剤、例えば、BAS−100、SPI−452、PF−4194477、TMC−41629、GS−9350(コビシスタット)、GS−9585およびロキシスロマイシン、ならびに
13)HCVを処置するための他の薬物、例えば、チモシンアルファ1(ザダキシン)、ニタゾキサニド(アリネア、NTZ)、BIVN−401(ビロスタット)、PYN−17(アルチレクス)、KPE02003002、アクチロン(CPG−10101)、GS−9525、KRN−7000、シバシル、GI−5005、XTL−6865、BIT225、PTX−111、ITX2865、TT−033i、ANA971、NOV−205、タルバシン、EHC−18、VGX−410C、EMZ−702、AVI4065、BMS−650032、BMS−791325、バビツキシマブ、MDX−1106(ONO−4538)、オグルファニドおよびVX−497(メリメポジブ)
からなる群から選択される1つまたは複数の化合物と組み合わせることができる。
1)インターフェロン、例えば、ペグ化rIFN−アルファ2b(PEG−Intron(登録商標))、ペグ化rIFN−アルファ2a(Pegasys(登録商標))、rIFN−アルファ2b(Intron(登録商標)A)、rIFN−アルファ2a(Roferon(登録商標)−A)、インターフェロンアルファ(MOR−22、OPC−18、Alfaferone(登録商標)、Alfanative(登録商標)、Multiferon(登録商標)、スバリン)、インターフェロンアルファコン−1(Infergen(登録商標))、インターフェロンアルファ−n1(Wellferon)、インターフェロンアルファ−n3(Alferon(登録商標))、インターフェロン−ベータ(Avonex(登録商標)、DL−8234)、インターフェロン−オメガ(オメガDUROS(登録商標)、Biomed(登録商標)510)、アルブインターフェロンアルファ−2b(Albuferon(登録商標))、IFNアルファ−2b XL、BLX−883(Locteron(登録商標))、DA−3021、グリコシル化インターフェロンアルファ−2b(AVI−005)、PEG−Infergen、PEG化インターフェロンラムダ−1(PEG化IL−29)およびbelerofon(登録商標)、
2)リバビリンおよびその類似体、例えば、リバビリン(Rebetol(登録商標)、Copegus(登録商標))およびタリバビリン(Viramidine(登録商標))、
3)HCV NS3プロテアーゼ阻害剤、例えば、ボセプレビル(SCH−503034、SCH−7)、テラプレビル(VX−950)、TMC435350、BI−1335、BI−1230、MK−7009、VBY−376、VX−500、GS−9256、GS−9451、BMS−605339、PHX−1766、AS−101、YH−5258、YH5530、YH5531、ABT−450、ACH−1625、ITMN−191、AT26893、MK5172、MK6325およびMK2748、
4)アルファ−グルコシダーゼ1阻害剤、例えば、セルゴシビル(MX−3253)、ミグリトールおよびUT−231B、
5)肝臓保護剤、例えば、エメリカサン(IDN−6556)、ME−3738、GS−9450(LB−84451)、シリビニン(silibilin)、およびMitoQ、
6)HCV NS5Bポリメラーゼのヌクレオシドまたはヌクレオチド阻害剤、例えば、R1626、R7128(R4048)、IDX184、IDX−102、BCX−4678、バロピシタビン(NM−283)、MK−0608、ソホスブビル(GS−7977(以前はPSI−7977))、VLX−135(以前はALS−2200)およびINX−189(現在では、BMS986094)、
7)HCV NS5Bポリメラーゼの非ヌクレオシド阻害剤、例えば、PF−868554、VCH−759、VCH−916、JTK−652、MK−3281、GS−9190、VBY−708、VCH−222、A848837、ANA−598、GL60667、GL59728、A−63890、A−48773、A−48547、BC−2329、VCH−796(ネスブビル)、GSK625433、BILN−1941、XTL−2125、ABT−072、ABT−333、GS−9669、PSI−7792およびGS−9190、
8)HCV NS5A阻害剤、例えば、AZD−2836(A−831)、BMS−790052、ACH−3102、ACH−2928、MK8325、MK4882、MK8742、PSI−461、IDX719、GS−5885およびA−689、
9)TLR−7アゴニスト、例えばイミキモッド、852A、GS−9524、ANA−773、ANA−975(イサトリビン)、AZD−8848(DSP−3025)およびSM−360320、
10)シクロフィリン阻害剤、例えば、DEBIO−025、SCY−635およびNIM811、
11)HCV IRES阻害剤、例えば、MCI−067、
12)薬物動態学的増強剤、例えば、BAS−100、SPI−452、PF−4194477、TMC−41629、GS−9350(コビシスタット)、GS−9585およびロキシスロマイシン、ならびに
13)HCVを処置するための他の薬物、例えば、チモシンアルファ1(ザダキシン)、ニタゾキサニド(アリネア、NTZ)、BIVN−401(ビロスタット)、PYN−17(アルチレクス)、KPE02003002、アクチロン(CPG−10101)、GS−9525、KRN−7000、シバシル、GI−5005、XTL−6865、BIT225、PTX−111、ITX2865、TT−033i、ANA971、NOV−205、タルバシン、EHC−18、VGX−410C、EMZ−702、AVI4065、BMS−650032、BMS−791325、バビツキシマブ、MDX−1106(ONO−4538)、オグルファニドおよびVX−497(メリメポジブ)
からなる群から選択される1つまたは複数の化合物と組み合わせることができる。
さらに別の実施形態では、本出願は、少なくとも1種の追加の治療剤を組み合わせた、本明細書に記載されている化合物、または薬学的に許容されるその塩、溶媒和物および/もしくはエステル、ならびに薬学的に許容される担体または添加剤を含む医薬組成物を開示する。
より詳細には、追加の治療剤は、HCV NS5Bポリメラーゼの非ヌクレオシド阻害剤(ABT−072およびABT−333)、HCV NS5A阻害剤(ACH−3102およびACH−2928)およびHCV NS3プロテアーゼ阻害剤(ABT−450およびACH−125)からなる群から選択される、1つまたは複数の化合物と組み合わせることができる。
別の実施形態では、本明細書に記載されている医薬組成物と組み合わせて使用される治療剤は、本明細書に記載されている医薬組成物と組み合わせて使用すると治療効果を有する任意の薬剤とすることができる。例えば、本明細書に記載されている医薬組成物と組み合わせて使用される治療剤は、インターフェロン、リバビリン類似体、NS3プロテアーゼ阻害剤、NS5Bポリメラーゼ阻害剤、アルファ−グルコシダーゼ1阻害剤、肝臓保護剤、HCVの非ヌクレオシド阻害剤、およびHCVを処置するための他の薬物とすることができる。
別の実施形態では、本明細書に記載されている医薬組成物と組み合わせて使用される追加の治療剤は、例えば、WO/2013/185093で開示されているシクロフィリン阻害剤を含めた、シクロフィリン阻害剤である。非限定例には、
からなる群から選択される、1つまたは複数の化合物、ならびにそれらの立体異性体および立体異性体の混合物が含まれる。
別の実施形態では、本明細書に記載されている医薬組成物と組み合わせて使用される追加の治療剤は、HCV NS5Bポリメラーゼの非ヌクレオシド阻害剤である。非限定例には、GS−9669が含まれる。
本明細書において提供される組成物と組み合わせることができる、追加の抗HCV剤の例には、非限定的に、以下:
A. インターフェロン、例えば、ペグ化rIFN−アルファ2b(PEG−Intron)、ペグ化rIFN−アルファ2a(Pegasys)、rIFN−アルファ2b(Intron A)、rIFN−アルファ2a(Roferon−A)、インターフェロンアルファ(MOR−22、OPC−18、Alfaferone、Alfanative、Multiferon、スバリン)、インターフェロンアルファコン−1(Infergen)、インターフェロンアルファ−n1(Wellferon)、インターフェロンアルファ−n3(Alferon)、インターフェロン−ベータ(Avonex、DL−8234)、インターフェロン−オメガ(オメガDUROS、Biomed510)、アルブインターフェロンアルファ−2b(Albuferon)、IFNアルファXL、BLX−883(Locteron)、DA−3021、グリコシル化インターフェロンアルファ−2b(AVI−005)、PEG−Infergen、PEG化インターフェロンラムダ(PEG化IL−29)、またはbelerofon、IFNアルファ−2b XL、rIFN−アルファ2a、コンセンサスIFNアルファ、infergen、レビフ、ペグ化IFN−ベータ、経口インターフェロンアルファ、フェロン、レアフェロン、インターマックスアルファ、r−IFN−ベータならびにinfergen+アクチムン、リバビリン(actimmuneribavirin)およびリバビリン類縁体、例えばrebetol、copegus、VX−497およびビラミジン(タリバビリン)、
B. NS5A阻害剤、例えば、化合物B(以下に記載)、化合物C(以下に記載)、ABT−267、化合物D(以下に記載)、JNJ−47910382、ダクラタスビル(BMS−790052)、ABT−267、MK−8742、EDP−239、IDX−719、PPI−668、GSK−2336805、ACH−3102、A−831、A−689、AZD−2836(A−831)、AZD−7295(A−689)およびBMS−790052、
C. NS5Bポリメラーゼ阻害剤、例えば、化合物E(以下に記載)、化合物F(以下に記載)、ABT−333、化合物G(以下に記載)、ABT−072、化合物H(以下に記載)、テゴブビル(GS−9190)、GS−9669、TMC647055、セトロブビル(ANA−598)、フィリブビル(PF−868554)、VX−222、IDX−375、IDX−184、IDX−102、BI−207127、バロピシタビン(NM−283)、PSI−6130(R1656)、PSI−7851、BCX−4678、ネスブビル(HCV−796)、BILB1941、MK−0608、NM−107、R7128、VCH−759、GSK625433、XTL−2125、VCH−916、JTK−652、MK−3281、VBY−708、A848837、GL59728、A−63890、A−48773、A−48547、BC−2329、BMS−791325およびBILB−1941、
D. NS3プロテアーゼ阻害剤、例えば、化合物I、化合物J、化合物K、ABT−450、化合物L(以下に記載)、シメプレビル(TMC−435)、ボセプレビル(SCH−503034)、ナルラプレビル(SCH−900518)、バニプレビル(MK−7009)、MK−5172、ダノプレビル(ITMN−191)、ソバプレビル(ACH−1625)、ネセプレビル(ACH−2684)、テラプレビル(VX−950)、VX−813、VX−500、ファルダプレビル(BI−201335)、アスナプレビル(BMS−650032)、BMS−605339、VBY−376、PHX−1766、YH5531、BILN−2065およびBILN−2061、
E. アルファ−グルコシダーゼ1阻害剤、例えば、セルゴシビル(MX−3253)、ミグリトールおよびUT−231B、
F. 肝臓保護剤、例えば、IDN−6556、ME3738、MitoQおよびLB−84451、
G. HCVの非ヌクレオシド阻害剤、例えば、ベンゾイミダゾール誘導体、ベンゾ−1,2,4−チアジアジン誘導体およびフェニルアラニン誘導体、ならびに
H. 他の抗HCV剤、例えば、ザダキシン、ニタゾキサニド(アリネア)、BIVN−401(ビロスタット)、DEBIO−025、VGX−410C、EMZ−702、AVI4065、バビツキシマブ、オグルファニド、PYN−17、KPE02003002、アクチロン(CPG−10101)、KRN−7000、シバシル、GI−5005、ANA−975、XTL−6865、ANA971、NOV−205、タルバシン、EHC−18、およびNIM811
が含まれる。
A. インターフェロン、例えば、ペグ化rIFN−アルファ2b(PEG−Intron)、ペグ化rIFN−アルファ2a(Pegasys)、rIFN−アルファ2b(Intron A)、rIFN−アルファ2a(Roferon−A)、インターフェロンアルファ(MOR−22、OPC−18、Alfaferone、Alfanative、Multiferon、スバリン)、インターフェロンアルファコン−1(Infergen)、インターフェロンアルファ−n1(Wellferon)、インターフェロンアルファ−n3(Alferon)、インターフェロン−ベータ(Avonex、DL−8234)、インターフェロン−オメガ(オメガDUROS、Biomed510)、アルブインターフェロンアルファ−2b(Albuferon)、IFNアルファXL、BLX−883(Locteron)、DA−3021、グリコシル化インターフェロンアルファ−2b(AVI−005)、PEG−Infergen、PEG化インターフェロンラムダ(PEG化IL−29)、またはbelerofon、IFNアルファ−2b XL、rIFN−アルファ2a、コンセンサスIFNアルファ、infergen、レビフ、ペグ化IFN−ベータ、経口インターフェロンアルファ、フェロン、レアフェロン、インターマックスアルファ、r−IFN−ベータならびにinfergen+アクチムン、リバビリン(actimmuneribavirin)およびリバビリン類縁体、例えばrebetol、copegus、VX−497およびビラミジン(タリバビリン)、
B. NS5A阻害剤、例えば、化合物B(以下に記載)、化合物C(以下に記載)、ABT−267、化合物D(以下に記載)、JNJ−47910382、ダクラタスビル(BMS−790052)、ABT−267、MK−8742、EDP−239、IDX−719、PPI−668、GSK−2336805、ACH−3102、A−831、A−689、AZD−2836(A−831)、AZD−7295(A−689)およびBMS−790052、
C. NS5Bポリメラーゼ阻害剤、例えば、化合物E(以下に記載)、化合物F(以下に記載)、ABT−333、化合物G(以下に記載)、ABT−072、化合物H(以下に記載)、テゴブビル(GS−9190)、GS−9669、TMC647055、セトロブビル(ANA−598)、フィリブビル(PF−868554)、VX−222、IDX−375、IDX−184、IDX−102、BI−207127、バロピシタビン(NM−283)、PSI−6130(R1656)、PSI−7851、BCX−4678、ネスブビル(HCV−796)、BILB1941、MK−0608、NM−107、R7128、VCH−759、GSK625433、XTL−2125、VCH−916、JTK−652、MK−3281、VBY−708、A848837、GL59728、A−63890、A−48773、A−48547、BC−2329、BMS−791325およびBILB−1941、
D. NS3プロテアーゼ阻害剤、例えば、化合物I、化合物J、化合物K、ABT−450、化合物L(以下に記載)、シメプレビル(TMC−435)、ボセプレビル(SCH−503034)、ナルラプレビル(SCH−900518)、バニプレビル(MK−7009)、MK−5172、ダノプレビル(ITMN−191)、ソバプレビル(ACH−1625)、ネセプレビル(ACH−2684)、テラプレビル(VX−950)、VX−813、VX−500、ファルダプレビル(BI−201335)、アスナプレビル(BMS−650032)、BMS−605339、VBY−376、PHX−1766、YH5531、BILN−2065およびBILN−2061、
E. アルファ−グルコシダーゼ1阻害剤、例えば、セルゴシビル(MX−3253)、ミグリトールおよびUT−231B、
F. 肝臓保護剤、例えば、IDN−6556、ME3738、MitoQおよびLB−84451、
G. HCVの非ヌクレオシド阻害剤、例えば、ベンゾイミダゾール誘導体、ベンゾ−1,2,4−チアジアジン誘導体およびフェニルアラニン誘導体、ならびに
H. 他の抗HCV剤、例えば、ザダキシン、ニタゾキサニド(アリネア)、BIVN−401(ビロスタット)、DEBIO−025、VGX−410C、EMZ−702、AVI4065、バビツキシマブ、オグルファニド、PYN−17、KPE02003002、アクチロン(CPG−10101)、KRN−7000、シバシル、GI−5005、ANA−975、XTL−6865、ANA971、NOV−205、タルバシン、EHC−18、およびNIM811
が含まれる。
米国特許出願公開第2013/0102525号およびその参照文献を参照されたい。
米国特許出願公開第2013/0102525号およびその参照文献を参照されたい。
米国特許出願公開第2013/0102525号およびその参照文献を参照されたい。
2013年7月2日に出願のWO2014/008285およびその参照文献を参照されたい。
米国特許出願公開第2013/0102525号およびその参照文献を参照されたい。
一実施形態では、本明細書に記載されている医薬組成物と組み合わせて使用される追加の治療剤は、HCV NS3プロテアーゼ阻害剤である。非限定例には、
からなる群から選択される1つまたは複数の化合物が含まれる。
別の実施形態では、本出願は、それを必要としているヒト患者において、C型肝炎を処置する方法であって、治療有効量の本明細書に記載されている医薬組成物、ならびにペグ化rIFN−アルファ2b、ペグ化rIFN−アルファ2a、rIFN−アルファ2b、IFNアルファ−2b XL、rIFN−アルファ2a、コンセンサスIFNアルファ、infergen、レビフ、locteron、AVI−005、PEG−infergen、ペグ化IFN−ベータ、経口インターフェロンアルファ、フェロン、レアフェロン、インターマックスアルファ、r−IFN−ベータ、infergen+アクチムン、DUROSを含むIFN−オメガ、albuferon、rebetol、copegus、レボビリン、VX−497、ビラミジン(タリバビリン)、A−831、A−689、NM−283、バロピシタビン、R1626、PSI−6130(R1656)、HCV−796、BILB1941、MK−0608、NM−107、R7128、VCH−759、PF−868554、GSK625433、XTL−2125、SCH−503034(SCH−7)、VX−950(テラプレビル)、ITMN−191およびBILN−2065、MX−3253(セルゴシビル)、UT−231B、IDN−6556、ME3738、MitoQおよびLB−84451、ベンゾイミダゾール誘導体、ベンゾ−1,2,4−チアジアジン誘導体およびフェニルアラニン誘導体、ザダキシン、ニタゾキサニド(アリネア)、BIVN−401(ビロスタット)、DEBIO−025、VGX−410C、EMZ−702、AVI4065、バビツキシマブ、オグルファニド、PYN−17、KPE02003002、アクチロン(CPG−10101)、KRN−7000、シバシル、GI−5005、ANA−975(イサトリビン)、XTL−6865、ANA971、NOV−205、タルバシン、EHC−18ならびにNIM811からなる群から選択される追加の治療剤、ならびに薬学的に許容される担体または添加剤を、患者に投与するステップを含む、方法を提供する。
別の実施形態では、本明細書に記載されている式(I)の化合物、ならびにソホスブビルおよび/または化合物Cおよび/または化合物B、ならびに任意選択でインターフェロンまたはリバビリンを含む、医薬組成物が提供される。
追加の治療剤は、当分野で公知の方法で投与され、投与量はある当業者によって選択することができることが企図される。例えば、追加の治療剤は、1日あたり約0.01ミリグラム〜約2グラムの用量で投与することができる。
化合物の代謝産物
化合物の代謝産物
本開示の範囲内に含まれるものは、本明細書において記載されている化合物のin vivoでの代謝生成物でもある。こうした生成物は、例えば、主に酵素による過程に起因する、投与された化合物の酸化、還元、加水分解、アミド化、エステル化などからもたらされ得る。したがって、本開示は、本開示の化合物を哺乳動物に、その代謝生成物を生成させるために十分な期間、接触させるステップを含むプロセスによって産生される化合物を含む。こうした生成物は、通常、放射標識されている(例えば、C14またはH3)、本明細書に記載されている化合物を調製し、それを検出可能な用量(例えば、約0.5mg/kg超)で非経口的に、例えば、ラット、マウス、モルモット、サルなどの動物、または人間に投与し、代謝が起こるのに十分な時間(通常、約30秒〜30時間)を与え、その変換生成物を、尿、血液または他の生物的試料から単離することによって同定される。これらの生成物は、それらが標識されている(他のものは、代謝産物中に生存しているエピトープに結合することができる抗体の使用によって単離される)ので、容易に単離される。代謝産物の構造は、慣用的な方法、例えば、MS分析またはNMR分析によって決定される。一般に、代謝産物の分析は、当業者に周知の慣用的な薬物代謝検討と同じ方法で実施される。変換生成物は、それらが他の様式ではin vivoで見いだされない限り、単独でHCV阻害活性を有さない場合でさえも、本明細書に記載されている化合物の治療的投薬に関する診断アッセイにおいて有用である。
代用胃腸管分泌物中における化合物の安定性を決定するための方法は、公知である。
化合物を作製する例示的な方法
化合物を作製する例示的な方法
本開示はまた、本明細書に記載されている組成物を作製する方法にも関する。組成物は、有機合成の適用可能な技法のいずれかによって調製される。こうした技法の多くは、当分野において周知である。しかし、公知の技法の多くが、Compendium of Organic Synthetic Methods(John Wiley & Sons、New York)、1巻、Ian T. HarrisonおよびShuyen Harrison、1971年;2巻、Ian T. HarrisonおよびShuyen Harrison、1974年;3巻、Louis S. HegedusおよびLeroy Wade、1977年;4巻、Leroy G. Wade, Jr.、1980年;5巻、Leroy G. Wade, Jr.、1984年;ならびに6巻、Michael B. Smith;ならびにMarch, J.、Advanced Organic Chemistry、第3版(John Wiley & Sons、New York、1985年)、Comprehensive Organic Synthesis. Selectivity、Strategy & Efficiency in Modern Organic Chemistry.9巻、Barry M. Trost編集長(Pergamon Press、New York、1993年出版)に詳しく述べられている。本明細書に記載されている化合物を調製するのに適した他の方法は、国際特許出願公開番号WO2006/020276に記載されている。
本明細書に記載されている組成物を調製するための例示的ないくつかの方法は、以下のスキームおよび実施例に提供されている。これらの方法は、こうした調製の性質を例示することを意図しており、適用可能な方法の範囲を限定することを意図するものではない。
一般に、例えば、温度、反応時間、溶媒、後処理手順などの反応条件は、実施される特定の反応について、当分野において一般的なものとなろう。引用されている参照資料は、そこに引用されている資料と共に、こうした条件の詳細な説明を含んでいる。通常、温度は−100℃〜200℃であり、溶媒は非プロトン性であってもプロトン性であってもよく、反応時間は10秒〜10日となろう。後処理は、通常、あらゆる未反応試薬をクエンチする工程、次いで、水/有機層系の間に分配(抽出)する工程、および生成物を含有する層を分離する工程からなる。
酸化反応および還元反応は、通常、室温に近い温度(約20℃)で実施されるが、金属ヒドリド還元の場合、温度は0℃〜−100℃に下げられることが多く、溶媒は、通常、還元の場合、非プロトン性であり、酸化の場合、プロトン性または非プロトン性のどちらであってもよい。反応時間は、所望の変換を達成するよう調節される。
縮合反応は、通常、室温に近い温度で実施されるが、平衡ではない、速度論的に制御される縮合の場合、低温(0℃〜−100℃)がやはり一般的である。溶媒は、プロトン性(平衡反応では一般的)かまたは非プロトン性(速度論的に制御された反応では一般的)のいずれかとすることができる。
例えば、反応の副生成物の共沸除去および無水反応条件(例えば、不活性ガスの環境)の使用などの標準的な合成技法が、当分野において一般的であり、適用可能である場合に適用されるであろう。
用語「処理された(treated)」、「処理すること(treating)」、「処理(treatment)」などは、化学合成操作との関連で使用される場合、接触、混合、反応、反応することを可能にすること、接触させること、および1つまたは複数の化学実体が1つまたは複数の他の化学実体に変換されるような方法で処理されることを示すための、当分野における一般的な他の用語を意味する。このことは、「化合物1を化合物2で処理すること」が、「化合物1を化合物2と反応させることを可能にすること」、「化合物1を化合物2に接触させること」、「化合物1を化合物2と反応させること」、および化合物1を化合物2で「処理した」、化合物2と「反応させた」、化合物2と「反応させることを可能にした」などを合理的に示すための、有機合成の分野における一般的な他の表現と同義語であることを意味する。例えば、処理することとは、有機化学品が反応することを可能にする、合理的かつ通常の方法を示す。通常の濃度(0.01M〜10M、典型的には、0.1M〜1M)、温度(−100℃〜250℃、典型的には、−78℃〜150℃、より典型的には、−78℃〜100℃、さらにより典型的には0℃〜100℃)、反応容器(典型的には、ガラス、プラスチック、金属)、溶媒、圧力、雰囲気(典型的には、酸素および水に敏感ではない反応の場合、空気、または酸素もしくは水に敏感な反応の場合、窒素もしくはアルゴン)などが、他に示されていない限り意図される。有機合成の分野において公知の類似の反応の知識は、所与のプロセスにおいて「処理する」ための条件および装置を選択する場合に使用される。特に、有機合成の当業者は、当分野における知識に基づいて、記載されているプロセスの化学反応を、首尾よく実施することが合理的に予期される、条件および装置を選択する。
例示的なスキームおよび実施例(これ以降「例示的なスキーム」)中の各々の修正により、特定の例示的な物質生成の様々な類似体へと導かれる。有機合成の適切な方法を記載する、上で引用された引用文献は、こうした修正に適用可能である。
例示的なスキームの各々において、反応生成物を互いにおよび/または出発物質から分離することが有利となり得る。各ステップまたは一連のステップの所望の生成物は、当分野において一般的な技法によって所望の程度の均一性まで分離および/または精製される(これ以降分離される)。典型的には、こうした分離は、多相抽出、溶媒もしくは溶媒混合物からの結晶化、蒸留、昇華またはクロマトグラフィーを含む。クロマトグラフィーは、例えば、逆相クロマトグラフィーおよび順相クロマトグラフィー;サイズ排除クロマトグラフィー;イオン交換クロマトグラフィー;高圧液体クロマトグラフィー、中圧液体クロマトグラフィーおよび低圧液体クロマトグラフィーの方法および装置;小規模分析用クロマトグラフィー;擬似移動床式(SMB)クロマトグラフィーおよび分取薄層クロマトグラフィーまたは厚層クロマトグラフィー、ならびに小規模薄層クロマトグラフィーおよびフラッシュクロマトグラフィーの技法を含む、任意の多くの方法を含むことができる。
別の種類の分離方法は、所望の生成物、未反応の出発物質、反応副生成物などに結合するか、または他の方法でそれらを分離可能にするよう選択される試薬を用いた混合物の処理を含む。こうした試薬には、例えば、活性炭素、モレキュラーシーブ、イオン交換媒体などの吸着剤または吸収剤などが含まれる。あるいは、これらの試薬は、塩基性物質の場合には酸、酸性物質の場合には塩基、例えば、抗体、結合タンパク質などの結合試薬、例えば、クラウンエーテルなどの選択的キレート化剤、液体/液体イオン抽出試薬(LIX)などとすることができる。
分離の適切な方法の選択は、関与する物質の性質に依存する。例えば、沸点、ならびに蒸留および昇華においては分子量、クロマトグラフィーにおいては極性官能基の存在または非存在、多相抽出においては酸性媒体および塩基性媒体中の物質の安定性など。当業者は、所望の分離を達成する可能性の最も高い技法を適用するであろう。
実質的にその立体異性体を含まない、単一の立体異性体、例えば鏡像異性体を、例えば、光学的に活性な分割剤を使用するジアステレオマーの形成などの方法を使用して、ラセミ混合物の分解によって得ることができる(E. L. Eliel、McGraw HillによるStereochemistry of Carbon Compounds、(1962年);Lochmuller, C. H.、(1975年)J. Chromatogr.、113巻、3号)、283〜302頁)。本明細書に記載されているキラル化合物のラセミ混合物は、(1)キラル化合物とのイオン性ジアステレオマー塩の形成、および分別結晶化または他の方法による分離、(2)キラル誘導体化試薬を用いるジアステレオマー化合物の形成、ジアステレオマーの分離、および純粋な立体異性体への変換、ならびに(3)キラル条件下での、実質的に純粋なまたは豊富な立体異性体の直接的な分離を含む、任意の適切な方法によって分離および単離することができる。
方法(1)の下、ジアステレオマー塩は、例えば、ブルシン、キニーネ、エフェドリン、ストリキニーネ、α−メチル−β−フェニルエチルアミン(アンフェタミン)などの鏡像異性体として純粋なキラル塩基と、例えば、カルボン酸およびスルホン酸などの酸性官能基を有する非対称化合物との反応によって形成することができる。ジアステレオマー塩は、分別結晶化またはイオンクロマトグラフィーによって分離されるよう誘導され得る。アミノ化合物の光学異性体の分離の場合、例えば、カンファースルホン酸、酒石酸、マンデル酸または乳酸などのキラルカルボン酸またはスルホン酸の添加により、ジアステレオマー塩の形成をもたらすことができる。
あるいは、方法(2)によって、分割される基質を、キラル化合物の1つの鏡像異性体と反応させて、ジアステレオマー対を形成する(Eliel, E.およびWilen, S.(1994年)Stereochemistry of Organic Compounds、John Wiley & Sons,Inc.、322頁)。ジアステレオマー化合物は、非対称化合物を、例えば、メンチル誘導体などの鏡像異性体として純粋なキラル誘導体化試薬と反応させることによって形成することができ、次いで、ジアステレオマーの分離および加水分解によって、遊離の、鏡像異性体として豊富な基質を生じさせる。光学純度を決定する方法は、例えば、ラセミ混合物の、メンチルエステル、例えば塩基の存在下における(−)クロロギ酸メンチル、またはMosherエステル、α−メトキシ−α−(トリフルオロメチル)フェニル酢酸エステル(Jacob III.(1982年)J. Org. Chem.47巻:4165頁)などのキラルエステルを作製するステップ、および2つのアトロプ異性ジアステレオマーの存在に関して、NMRスペクトルを分析するステップを含む。アトロプ異性体化合物の安定なジアステレオマーは、アトロプ異性体のナフチル−イソキノリンを分離するための方法(Hoye, T.、WO96/15111)に従う、順相および逆相クロマトグラフィーによって分離および単離することができる。方法(3)によって、2つの鏡像異性体のラセミ混合物は、キラル固定相を使用するクロマトグラフィーによって分離することができる(Chiral Liquid Chromatography(1989年)W. J. Lough編、Chapman and Hall、New York;Okamoto、(1990年)J. of Chromatogr.513巻:375〜378頁)。豊富なまたは精製された鏡像異性体は、例えば旋光度および円偏光二色性などの、非対称炭素原子を有する他のキラル分子を区別するために使用される方法によって、区別することができる。
スキームおよび実施例
スキームおよび実施例
これらの例示的な方法の一般的な態様は、以下、および実施例において記載されている。以下のプロセスの生成物はそれぞれ、後続するプロセスにおいて使用する前に、任意選択で分離、単離、および/または精製される。
本明細書に記載されている化合物を調製するための例示的ないくつかの方法は、本明細書、例えば、以下の実施例に提供されている。これらの方法は、こうした調製の性質を例示することを意図しており、適用可能な方法の範囲を限定することを意図するものではない。本明細書に記載されているある種の化合物は、本明細書に記載されている他の化合物の調製のための中間体として、使用することができる。PGは、それが付着している所与の官能基に対して一般的な保護基を表す。保護基の導入および除去は、Wuts, P. G. M.、Greene, T.、Protective Groups in Organic Synthesis、第4版;John Wiley & Sons, Inc.:Hoboken、New Jersey、2007年に記載されているものなどの標準技法を使用して実施することができる。
スキーム1.E−V−C(=O)−P−W−P−C(=O)−V−Eの代表的合成
スキーム1.E−V−C(=O)−P−W−P−C(=O)−V−Eの代表的合成
スキーム1は、E−V−C(=O)−P−W−P−C(=O)−V−E分子の一般合成を示しており、この場合、例示目的として、Eはメトキシカルボニルアミノである。塩基性条件(例えば、水酸化ナトリウム)下、1aまたは1cのいずれかをそれぞれ1当量または2当量のクロロギ酸メチルにより処理すると、分子1bまたは1dが得られる。
スキーム2.E−V−C(=O)−P−W−P−C(=O)−V−Eの代表的合成
スキーム2.E−V−C(=O)−P−W−P−C(=O)−V−Eの代表的合成
スキーム2は、E−V−C(=O)−P−W−P−C(=O)−V−E分子の一般合成を示しており、この場合、例示目的として、Pはピロリジンである。アミン2aと酸2bとのカップリングを、ペプチドカップリング試薬(例えば、HATU)を使用して実施すると、2cが得られる。あるいは、アミン2dを、同様の条件下で、2当量の2bとカップリングすると、2eが得られる。あるいは、アミン2dは、2当量の2b’と直接、反応させると、2eが得られ、この場合、E’は、構造2b’を活性化エステルにする脱離基である、ヒドロキシベンゾトリアゾール、パラ−ニトロフェノールなどである。
スキーム3.R1−V−C(=O)−P−R2の代表的合成
スキーム3.R1−V−C(=O)−P−R2の代表的合成
スキーム3は、R1−V−C(=O)−P−R2中間体の一般合成を示しており、この場合、例示目的として、Pはピロリジンであり、R1は、−Eまたはアミノ保護基のいずれかとして描写される一般の基であり、R2は、−W−P−C(=O)−V−E、−W−P−C(=O)−V−NH−PG、−W−P−NH−PGまたは−W−NH−PGとして描写される一般の基である。アミン3a(または3d、3h、3k)と酸3bまたは3eとのカップリングは、ペプチドカップリング試薬(例えば、HATU)を使用して実施され、それぞれ、3c(または3f、3g、3i、3j、3l、3m)が得られる。
スキーム4.E−V−C(=O)−R1の代表的合成
スキーム4.E−V−C(=O)−R1の代表的合成
スキーム4は、E−V−C(=O)−R1中間体の一般合成を示しており、この場合、例示目的として、Eはメトキシカルボニルアミノであり、R1は、−P−W−P−C(=O)−V−NH−PG、−P−W−P−PG、−P−W−PG、−P−PGまたは−O−PGのいずれかとして描写される一般の基である。塩基性条件(例えば水酸化ナトリウム)下、4a(または4c、4e、4g、4i)をクロロギ酸メチルにより処理すると、分子4b(または4d、4f、4h、4j)が得られる。
スキーム5.R1−P−W−P−R2の代表的合成
スキーム5.R1−P−W−P−R2の代表的合成
スキーム5は、R1−P−W−P−R2中間体の一般合成を示しており、この場合、例示目的として、R1およびR2は独立した保護基であり、Wは芳香環単位である。出発物質5aをカルボン酸5bでアルキル化すると、ジエステル5cが得られる。5cとアミンまたはアミン塩(例えば酢酸アンモニウム)との反応により、イミダゾール含有分子5dが得られる。
スキーム6.E−V−C(=O)−P−W−P−Rの代表的合成
スキーム6.E−V−C(=O)−P−W−P−Rの代表的合成
スキーム6は、E−V−C(=O)−P−W−P−R中間体の一般合成を示しており、この場合、例示目的として、Rは保護基であり、Wは芳香環単位である。ビス−α−ハロケトンの逐次置替えは、塩基性条件(例えば、Et3NまたはDIPEA)下、酸の添加によって進行する。6dとアミンまたはアミン塩(例えば、酢酸アンモニウム)との反応により、イミダゾール含有分子6eが得られる。
スキーム7.R−P−W−P−C(=O)−V−Eの代表的合成
スキーム7.R−P−W−P−C(=O)−V−Eの代表的合成
スキーム7は、R−P−W−P−C(=O)−V−E中間体の一般合成を示しており、この場合、例示目的として、Rは保護基であり、Wは芳香環単位である。α−ハロケトンの置替えは、塩基性条件(例えば、Et3NまたはDIPEA)下、酸の添加によって進行する。7cとアミンまたはアミン塩(例えば酢酸アンモニウム)との反応により、イミダゾール含有分子7dが得られる。
スキーム8.E−V−C(=O)−P−W−P−C(=O)−V−Eの代表的合成
スキーム8.E−V−C(=O)−P−W−P−C(=O)−V−Eの代表的合成
スキーム8は、E−V−C(=O)−P−W−P−C(=O)−V−E分子の一般合成を示しており、この場合、例示目的として、Rは保護基であり、Wは芳香環単位である。α−ハロケトン5aの置替えは、塩基性条件(例えば、Et3N)下、酸の添加によって進行する。8cとアミンまたはアミン塩(例えば酢酸アンモニウム)との反応により、イミダゾール含有分子8dが得られる。
スキーム9.E−V−C(=O)−P−W−P−C(=O)−V−Eの代表的合成
スキーム9.E−V−C(=O)−P−W−P−C(=O)−V−Eの代表的合成
スキーム9は、E−V−C(=O)−P−W−P−C(=O)−V−E分子の一般合成を示しており、この場合、例示目的として、Eはエチルカルボニルアミノである。塩基性条件(例えば、水酸化ナトリウム)下、9aまたは9cのいずれかをそれぞれ1当量または2当量の塩化プロピオニルにより処理すると、分子9bまたは9dが得られる。
スキーム10.E−V−C(=O)−P−W−P−C(=O)−V−Eの代表的合成
スキーム10.E−V−C(=O)−P−W−P−C(=O)−V−Eの代表的合成
スキーム10は、E−V−C(=O)−P−W−P−C(=O)−V−Eの代替的な一般合成を示しており、この場合、例示目的として、Wは芳香環単位である。5dの脱保護、その後の、塩基性条件(例えばEt3NまたはDIPEA)下でのE−V−C(=O)−OHの添加により、化合物10dが得られる。
スキーム11.R1−V−C(=O)−P−R2の代表的合成
スキーム11.R1−V−C(=O)−P−R2の代表的合成
スキーム11は、R1−V−C(=O)−P−R2中間体の一般合成を示しており、この場合、例示目的として、Pはピロリジンであり、R1は、−Eまたはアミノ保護基のいずれかとして描写される一般の基であり、R2は、−C(=O)−O−PGとして描写される一般の基である。アミン11a(または11d)と酸11bまたは11eとのカップリングは、ペプチドカップリング試薬(例えば、HATU)を使用して実施し、それぞれ、11c(または11f)が得られる。11fの11cへの変換は、適切な保護基の除去、その後の、塩基性条件(例えば、水酸化ナトリウム)下でのクロロギ酸メチルによる処理によって実施することができる。
スキーム12.R1−P−W−P−R2の代表的合成
スキーム12.R1−P−W−P−R2の代表的合成
スキーム12は、R1−P−W−P−R2中間体の一般合成を示しており、この場合、例示目的として、R1およびR2は独立した保護基であり、Wは芳香環単位である。パラジウム触媒(例えば、酢酸パラジウムおよびS−Phos)の存在下、12aを活性化されているビニル試薬(例えば、ビニルトリフルオロホウ酸カリウム)により処理すると、ビニル化合物12bが得られる。対応するα−ハロケトンへの変換は、N−ブロモスクシンイミドによるブロモ化、その後のMnO2による酸化によって実施することができる。α−ハロケトンの置替えは、塩基性条件(例えば、Et3N)下、酸の添加によって進行する。12dとアミンまたはアミン塩(例えば酢酸アンモニウム)との反応により、イミダゾール含有分子12eが得られる。
スキーム13.E−V−C(=O)−P−W−P−Rの代表的合成
スキーム13.E−V−C(=O)−P−W−P−Rの代表的合成
スキーム13は、E−V−C(=O)−P−W−P−R中間体の一般合成を示しており、この場合、例示目的として、Rは保護基であり、Wは芳香環単位である。ビス−α−ハロケトンの逐次置替えは、塩基性条件(例えば、Et3NまたはDIPEA)下、酸の添加によって進行する。13bとアミンまたはアミン塩(例えば酢酸アンモニウム)との反応により、イミダゾール含有分子13cが得られる。
スキーム14は、R−P−W−P−C(=O)−V−E中間体の一般合成を示しており、この場合、例示目的として、Rは保護基であり、Wは芳香環単位である。ビス−α−ハロケトンの逐次置替えは、塩基性条件(例えば、Et3NまたはDIPEA)下、酸の添加によって進行する。14bとアミンまたはアミン塩(例えば酢酸アンモニウム)との反応により、イミダゾール含有分子14cが得られる。
スキーム15.E−V−C(=O)−P−W−P−C(=O)−V−Eの代表的合成
スキーム15.E−V−C(=O)−P−W−P−C(=O)−V−Eの代表的合成
スキーム15は、E−V−C(=O)−P−W−P−C(=O)−V−E分子の一般合成を示しており、この場合、例示目的として、Rは保護基であり、Wは芳香環単位である。α−ハロケトン12cの置替えは、塩基性条件(例えば、Et3N)下、酸の添加によって進行する。15aとアミンまたはアミン塩(例えば酢酸アンモニウム)との反応により、イミダゾール含有分子15bが得られる。
具体的な実施形態
具体的な実施形態
一実施形態では、式(I)の化合物:
E1a−V1a−C(=O)−P1a−W1a−P1b−C(=O)−V1b−E1b (I)
(式中、
W1aは、
であり、
そしてW1aは、1つまたは複数のハロ、アルキル、ハロアルキル、任意選択で置換されているアリール、任意選択で置換されている複素環、またはシアノにより任意選択で置換されており、
Y3は、−O−CH2−、−CH2−O−、−CH2−CH2−または−CH=CH−であり、
X3は、−O−CH2−、−CH2−O−または−N−Rであり、
P1aおよびP1bは、それぞれ独立して、
であり、
V1aおよびV1bは、それぞれ独立して、
であるが、
但し、X3が−N−R以外である場合、V1aおよびV1bの少なくとも一方は、
であり、
E1aおよびE1bは、それぞれ独立して、−N(H)(アルコキシカルボニル)、−N(H)(シクロアルキルカルボニル)または−N(H)(シクロアルキルオキシカルボニル)であり、
Rは、任意選択で置換されているアルキル、任意選択で置換されているアリールまたは任意選択で置換されているヘテロアリールである)
またはその立体異性体、薬学的に許容される塩もしくはプロドラッグが提供される。
E1a−V1a−C(=O)−P1a−W1a−P1b−C(=O)−V1b−E1b (I)
(式中、
W1aは、
そしてW1aは、1つまたは複数のハロ、アルキル、ハロアルキル、任意選択で置換されているアリール、任意選択で置換されている複素環、またはシアノにより任意選択で置換されており、
Y3は、−O−CH2−、−CH2−O−、−CH2−CH2−または−CH=CH−であり、
X3は、−O−CH2−、−CH2−O−または−N−Rであり、
P1aおよびP1bは、それぞれ独立して、
V1aおよびV1bは、それぞれ独立して、
但し、X3が−N−R以外である場合、V1aおよびV1bの少なくとも一方は、
E1aおよびE1bは、それぞれ独立して、−N(H)(アルコキシカルボニル)、−N(H)(シクロアルキルカルボニル)または−N(H)(シクロアルキルオキシカルボニル)であり、
Rは、任意選択で置換されているアルキル、任意選択で置換されているアリールまたは任意選択で置換されているヘテロアリールである)
またはその立体異性体、薬学的に許容される塩もしくはプロドラッグが提供される。
一実施形態では、式(I)の化合物:
E1a−V1a−C(=O)−P1a−W1a−P1b−C(=O)−V1b−E1b (I)
(式中、
W1aは、
であり、
W1aは、1つまたは複数のハロ、アルキル、ハロアルキル、任意選択で置換されているアリール、任意選択で置換されている複素環、またはシアノにより任意選択で置換されており、
Y3は、−O−CH2−、−CH2−O−、−CH2−CH2−または−CH=CH−であり、
X3は、−O−CH2−、−CH2−O−または−N−Rであり、
P1aおよびP1bは、それぞれ独立して、
であり、
V1aおよびV1bは、それぞれ独立して、
であるが、
但し、X3が−N−R以外である場合、V1aおよびV1bの少なくとも一方は、
であり、
E1aおよびE1bは、それぞれ独立して、−N(H)(アルコキシカルボニル)、−N(H)(シクロアルキルカルボニル)または−N(H)(シクロアルキルオキシカルボニル)であり、
Rは、任意選択で置換されているアルキル、任意選択で置換されているアリールまたは任意選択で置換されているヘテロアリールである)
またはその立体異性体、薬学的に許容される塩もしくはプロドラッグが提供される。
E1a−V1a−C(=O)−P1a−W1a−P1b−C(=O)−V1b−E1b (I)
(式中、
W1aは、
W1aは、1つまたは複数のハロ、アルキル、ハロアルキル、任意選択で置換されているアリール、任意選択で置換されている複素環、またはシアノにより任意選択で置換されており、
Y3は、−O−CH2−、−CH2−O−、−CH2−CH2−または−CH=CH−であり、
X3は、−O−CH2−、−CH2−O−または−N−Rであり、
P1aおよびP1bは、それぞれ独立して、
V1aおよびV1bは、それぞれ独立して、
但し、X3が−N−R以外である場合、V1aおよびV1bの少なくとも一方は、
E1aおよびE1bは、それぞれ独立して、−N(H)(アルコキシカルボニル)、−N(H)(シクロアルキルカルボニル)または−N(H)(シクロアルキルオキシカルボニル)であり、
Rは、任意選択で置換されているアルキル、任意選択で置換されているアリールまたは任意選択で置換されているヘテロアリールである)
またはその立体異性体、薬学的に許容される塩もしくはプロドラッグが提供される。
一実施形態では、式(II)の化合物:
(式中、
は、1つまたは複数のハロ、アルキル、ハロアルキル、任意選択で置換されているアリール、任意選択で置換されている複素環、またはシアノにより任意選択で置換されており、
Y3は、−O−CH2−、−CH2−O−、−CH2−CH2−または−CH=CH−であり、
X3は、−O−CH2−、−CH2−O−または−N−Rであり、
P1aおよびP1bは、それぞれ独立して、
であり、
V1aおよびV1bは、それぞれ独立して、
であるが、
但し、X3が−N−R以外である場合、V1aおよびV1bの少なくとも一方は、
であり、
E1aおよびE1bは、それぞれ独立して、−N(H)(アルコキシカルボニル)、−N(H)(シクロアルキルカルボニル)または−N(H)(シクロアルキルオキシカルボニル)であり、
Rは、任意選択で置換されているアルキル、任意選択で置換されているアリールまたは任意選択で置換されているヘテロアリールである)
またはその立体異性体、薬学的に許容される塩もしくはプロドラッグが提供される。
Y3は、−O−CH2−、−CH2−O−、−CH2−CH2−または−CH=CH−であり、
X3は、−O−CH2−、−CH2−O−または−N−Rであり、
P1aおよびP1bは、それぞれ独立して、
V1aおよびV1bは、それぞれ独立して、
但し、X3が−N−R以外である場合、V1aおよびV1bの少なくとも一方は、
E1aおよびE1bは、それぞれ独立して、−N(H)(アルコキシカルボニル)、−N(H)(シクロアルキルカルボニル)または−N(H)(シクロアルキルオキシカルボニル)であり、
Rは、任意選択で置換されているアルキル、任意選択で置換されているアリールまたは任意選択で置換されているヘテロアリールである)
またはその立体異性体、薬学的に許容される塩もしくはプロドラッグが提供される。
一実施形態では、式:
を有する化合物(式A1、A2、A3、A4、A5およびA6中で示されているイミダゾール環はそれぞれ、独立して、1つまたは複数のハロ、ハロアルキル、シアノまたはアルキルにより任意選択で置換されている)またはその立体異性体、薬学的に許容される塩もしくはプロドラッグが提供される。
一実施形態では、本明細書において、式:
を有する化合物(式A1中で示されているイミダゾール環はそれぞれ、独立して、1つまたは複数のハロ、ハロアルキル、シアノまたはアルキルにより任意選択で置換されている)またはその立体異性体、薬学的に許容される塩もしくはプロドラッグが提供される。
一実施形態では、式(I)の化合物、またはその立体異性体、薬学的に許容される塩もしくはプロドラッグが提供され、式中、W1aは、1つまたは複数のハロ、アルキル、ハロアルキルまたはシアノにより任意選択で置換されている、
であり、
Y3は、−O−CH2−または−CH2−O−であり、
X3は、−O−CH2−または−CH2−Oであり、
P1aおよびP1bは、それぞれ独立して、
であり、
V1aおよびV1bは、それぞれ独立して、
であるが、
但し、X3が−N−R以外である場合、V1aおよびV1bの少なくとも一方は、
であり、
E1aおよびE1bは、それぞれ独立して、−N(H)(アルコキシカルボニル)、−N(H)(シクロアルキルカルボニル)または−N(H)(シクロアルキルオキシカルボニル)である。
Y3は、−O−CH2−または−CH2−O−であり、
X3は、−O−CH2−または−CH2−Oであり、
P1aおよびP1bは、それぞれ独立して、
V1aおよびV1bは、それぞれ独立して、
但し、X3が−N−R以外である場合、V1aおよびV1bの少なくとも一方は、
E1aおよびE1bは、それぞれ独立して、−N(H)(アルコキシカルボニル)、−N(H)(シクロアルキルカルボニル)または−N(H)(シクロアルキルオキシカルボニル)である。
一実施形態では、V1aおよびV1bの一方は、
であるが、但し、結合(a)はE1aまたはE1bに接続しており、結合(b)は、式(1)または(A1、A2、A3、A4、A5もしくはA6)の−C(=O)−基に接続している。
一実施形態では、V1aおよびV1bの一方は、
であるが、但し、結合(a)はE1aまたはE1bに接続しており、結合(b)は、式(1)または(A1、A2、A3、A4、A5もしくはA6)の−C(=O)−基に接続している。
一実施形態では、P1aおよびP1bの両方が、
である。
一実施形態では、−V1a−C(=O)−P1a−および−P1b−C(=O)−V1b−はそれぞれ独立して、
であるが、但し、X3が−N−R以外である場合、V1aおよびV1bの少なくとも一方は、
である。
一実施形態では、−V1a−C(=O)−P1a−および−P1b−C(=O)−V1b−はそれぞれ独立して、
一実施形態では、−V1a−C(=O)−P1a−および−P1b−C(=O)−V1b−の一方は、
であり、−V1a−C(=O)−P1a−および−P1b−C(=O)−V1b−の他方は、
である。
一実施形態では、−V1a−C(=O)−P1a−および−P1b−C(=O)−V1b−の一方は、
であり、−V1a−C(=O)−P1a−および−P1b−C(=O)−V1b−の他方は、
である。
一実施形態では、−V1a−C(=O)−P1a−および−P1b−C(=O)−V1b−の一方は、
一実施形態では、E1aおよびE1bの少なくとも一方は、−N(H)(アルコキシカルボニル)である。
一実施形態では、E1aおよびE1bの両方が、−N(H)(アルコキシカルボニル)である。
一実施形態では、E1aおよびE1bの少なくとも一方は、−N(H)C(=O)OMeである。
一実施形態では、E1aおよびE1bの両方が、−N(H)C(=O)OMeである。
(S)−エチル2−(tert−ブトキシカルボニルアミノ)−5−オキソヘキサノエート(化合物1−2)
アルゴン下、2つ口丸底中、エチルN−Boc(S)−ピログルタメート(20.0g、77.7mmol)(化合物1−1)の無水THF(150mL)溶液を−40℃に冷却した。反応混合物にメチル−マグネシウムブロミド溶液(エーテル中3.0M、28.5mL、85.5mmol)を30分間かけて、滴下して加えた。反応物を−40℃で4時間、次に、0℃で1時間、撹拌した。反応物を、酢酸エチルと飽和塩化アンモニウム溶液との間に分配し、1N HClで酸性にした。水層を酢酸エチルでさらに2回、抽出した。有機層を合わせて、硫酸ナトリウムで乾燥した。カラムクロマトグラフィー(20%〜40%EtOAc/ヘキサン)により粗製物質を精製すると、(S)−エチル2−(tert−ブトキシカルボニルアミノ)−5−オキソヘキサノエートが粘性油状物として得られ、次のステップに直接使用した。
(S)−エチル5−メチル−3,4−ジヒドロ−2H−ピロール−2−カルボキシレート(化合物1−3)
1Lのフラスコ中で、(S)−エチル2−(tert−ブトキシカルボニルアミノ)−5−オキソヘキサノエートをトリフルオロ酢酸/ジクロロメタン溶液(1:1混合物、100mL)で処理した。発泡が観察され、混合物を室温で4時間、撹拌した。この時間の後、揮発物を真空で除去すると、(S)−エチル5−メチル−3,4−ジヒドロ−2H−ピロール−2−カルボキシレートが油状物として得られ、次のステップに直接使用した。
(2S,5S)−エチル5−メチルピロリジン−2−カルボキシレート(化合物1−4)
1Lのフラスコ中の粗製イミン1−3をエタノール(400mL)で溶解し、排気して、アルゴンを充填することを3回(3×)行った。炭素担持パラジウム(およそ750mg、10%w/w、乾燥品)を加え、反応からガスを排気して、水素ガスを充填した(3×)。反応物を水素雰囲気下で16時間、撹拌した。混合物をセライトのプラグでろ過し、ろ液を真空で濃縮した。油状物にジエチルエーテルを加えると沈殿物を形成された。混合物をろ過すると、(2S,5S)−エチル5−メチルピロリジン−2−カルボキシレートが白色固体(10.6g、67.4mmol、3ステップ通算で86.7%)として得られた。1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 4.48 (dd, 1H), 4.27 (q, 2H), 3.92 - 3.80 (m, 1H), 2.52 - 2.36 (m, 1H), 2.32 - 2.13 (m, 2H), 1.75 - 1.60 (m, 1H), 1.51 (d, 3H), 1.30 (t, 3H).
(2S,5S)−1−tert−ブチル2−エチル5−メチルピロリジン−1,2−ジカルボキシレート(化合物1−5)
(2S,5S)−エチル5−メチルピロリジン−2−カルボキシレート(7.0g、44.5mmol)のジクロロメタン(250mL)溶液に、10分間かけて、滴下してジtertブチルアンヒドリド(ditertbutylanhydride)(10.7g、49.0mmol)、ジイソプロピルエチルアミン(17.1mL、98.0mmol)およびジメチルアミノピリジン(0.27g、2.23mmol)を逐次、加えた。発泡が観察され、混合物を室温で16時間、撹拌した。反応物をHCl(1Nを250mL)で洗浄した。次に、有機層を硫酸ナトリウムで乾燥させた。カラムクロマトグラフィー(5%〜25%EtOAc/ヘキサン)により粗製物質を精製すると、(2S,5S)−1−tert−ブチル2−エチル5−メチルピロリジン−1,2−ジカルボキシレートが油状物(6.46g、25.1mmol、56%)として得られた。LCMS−ESI+:C13H23NO4の計算値:257.16(M+);実測値:258.70(M+H+)。
(2S,5S)−1−(tert−ブトキシカルボニル)−5−メチルピロリジン−2−カルボン酸(化合物1−6)
(2S,5S)−1−(tert−ブトキシカルボニル)−5−メチルピロリジン−2−カルボン酸(化合物1−6)
(2S,5S)−1−tert−ブチル2−エチル5−メチルピロリジン−1,2−ジカルボキシレート(6.46g、25.1mmol)のエタノール(20mL)溶液に、水酸化リチウム一水和物(2.11g、50.2mmol)および脱イオン水(12mL)を加えた。混合物を16時間、撹拌し、次に、酢酸エチルと、飽和ブラインと1N HClとの1:1混合物との間に分配した。水層を酢酸エチルでさらに1回、抽出した。有機層を合わせ、硫酸ナトリウムで乾燥し、溶媒を真空で除去すると、(2S,5S)−1−(tert−ブトキシカルボニル)−5−メチルピロリジン−2−カルボン酸が白色固体(定量的)として得られ、以下のステップに直接使用した。
(実施例2)
(実施例2)
(2S,5S)−エチル1−((S)−2−(メトキシカルボニルアミノ)−3−メチルブタノイル)−5−メチルピロリジン−2−カルボキシレート(化合物2−3)
(2S,5S)−エチル5−メチルピロリジン−2−カルボキシレート−TFA(10.0g、39.3mmol)(化合物2−1)、(S)−2−(メトキシカルボニルアミノ)−3−メチルブタン酸(6.88g、39.3mmol)(化合物2−2)およびHATU(14.9g、39.3mmol)をDMF(100mL)中で合わせ、DIPEA(15.0mL、86.5mmol)を加えた。室温で1時間、撹拌した後、反応混合物をEtOAcにより希釈した。有機相を10%HCl、飽和水性NaHCO3およびブラインで逐次、洗浄し、次に、MgSO4で乾燥させてろ過して、減圧下で濃縮すると、(2S,5S)−エチル1−((S)−2−(メトキシカルボニルアミノ)−3−メチルブタノイル)−5−メチルピロリジン−2−カルボキシレートが得られた。粗製物質をさらに精製することなく、続けた。
(2S,5S)−1−((S)−2−(メトキシカルボニルアミノ)−3−メチルブタノイル)−5−メチルピロリジン−2−カルボン酸(化合物2−4)
(2S,5S)−エチル1−((S)−2−(メトキシカルボニルアミノ)−3−メチルブタノイル)−5−メチルピロリジン−2−カルボキシレート(39.3mmol、前の転換から完全に変換されたと仮定)をMeOH(200mL)に懸濁し、水性LiOH(1.0M、100mL、100mmol)を加えた。反応混合物を一晩、撹拌し、次に、減圧下で濃縮して、MeOHをほとんど除去した。水溶液をDCMで2×洗浄した後、10%HClでpH約1〜2へと酸性にした。次に、酸性水相をEtOAcで5×抽出した。合わせたEtOAc抽出物をMgSO4で乾燥させ、ろ過して減圧下で濃縮すると、(2S,5S)−1−((S)−2−(メトキシカルボニルアミノ)−3−メチルブタノイル)−5−メチルピロリジン−2−カルボン酸(6.89g、2ステップ通算で56%)が得られた。
(実施例3)
(実施例3)
(2S,4S)−1−tert−ブチル2,4−ジメチルピロリジン−1,2,4−トリカルボキシレート(化合物3−2)
(2S,4S)−1−tert−ブチル2−メチル4−シアノピロリジン−1,2−ジカルボキシレート(9.0g、35.4mmol)のMeOH(196mL)溶液に、HCl(1,4−ジオキサン中、4M、100mL、403mmol)を加えた。溶液を室温で16時間、撹拌し、真空で濃縮した。粗製中間体をEtOAc(180mL)に溶解し、水性炭酸水素塩(飽和)で塩基性にした。ジ炭酸ジ−tert−ブチル(8.5g、38.9mmol)を加え、二相の溶液を室温で12時間、撹拌した。次に、層を分離し、水層をEtOAcで逆抽出した。合わせた有機層をブラインで洗浄し、Na2SO4で乾燥させて濃縮した。シリカゲルクロマトグラフィー(15%〜40%〜100%EtOAc/ヘキサン)により粗製油状物を精製すると、(2S,4S)−1−tert−ブチル2,4−ジメチルピロリジン−1,2,4−トリカルボキシレート(9.56g、94%)が得られた。
(3S,5S)−1−(tert−ブトキシカルボニル)−5−(メトキシカルボニル)ピロリジン−3−カルボン酸(化合物3−3)
(2S,4S)−1−tert−ブチル2,4−ジメチルピロリジン−1,2,4−トリカルボキシレート(9.56g、33.3mmol)のTHF(70mL)溶液に、0℃(外部温度、氷浴)でNaOH(1N水性、33mL、33.3mmol)を15分間かけて滴下して加えた。溶液を0℃で5時間、撹拌した後、HCl(1N)で酸性にした。溶液をEtOAcで抽出した(3×)。合わせた有機層をNa2SO4で乾燥させて濃縮した。シリカゲルクロマトグラフィー(2%〜5%〜10%MeOH/CH2Cl2)によって粗製油状物を精製すると、(3S,5S)−1−(tert−ブトキシカルボニル)−5−(メトキシカルボニル)ピロリジン−3−カルボン酸(6.38g、70%)が得られた。
(2S,4S)−1−tert−ブチル2−メチル4−(ヒドロキシメチル)ピロリジン−1,2−ジカルボキシレート(化合物3−4)
(3S,5S)−1−(tert−ブトキシカルボニル)−5−(メトキシカルボニル)ピロリジン−3−カルボン酸(6.38g、23.3mmol)のTHF(116mL)溶液に、0℃(外部温度、氷浴)で、Et3N(4.9mL、35.0mmol)およびクロロギ酸エチル(2.7mL、28.0mmol)を加えた。得られた溶液を0℃で45分間、撹拌し、この間に白色沈殿物が形成する。反応混合物をセライトによりろ過して濃縮した。
粗製中間体をTHF(59mL)に溶解し、0℃(外部温度、氷浴)に冷却した。H2O(59mL)中のNaBH4(4.41g、116.7mmol)をゆっくりと加え、得られた溶液を0℃で2時間、撹拌した。反応混合物をEtOAcにより希釈し、H2Oで洗浄した。水層をEtOAcで逆抽出した。合わせた有機層をNa2SO4で乾燥させて濃縮した。シリカゲルクロマトグラフィー(42%〜69%〜100%EtOAc/ヘキサン)により粗製油状物を精製すると、(2S,4S)−1−tert−ブチル2−メチル4−(ヒドロキシメチル)ピロリジン−1,2−ジカルボキシレート(3.63g、60%)が得られた。
(2S,4S)−1−tert−ブチル2−メチル4−(メトキシメチル)ピロリジン−1,2−ジカルボキシレート(化合物3−5)
(2S,4S)−1−tert−ブチル2−メチル4−(ヒドロキシメチル)ピロリジン−1,2−ジカルボキシレート(2.57g、9.9mmol)のCH2Cl2(50mL)溶液に、AgOTf(4.07g、15.8mmol)および2,6−ジ−tert−ブチルピリジン(4.4mL、19.8mmol)を加えた。反応混合物を0℃(外部温度、氷浴)に冷却し、MeI(0.98mL、15.8mmol)をゆっくりと加えた。得られたスラリーを0℃で1.5時間、および室温で1.5時間、撹拌した。スラリーをCH2Cl2により希釈し、セライトによりろ過した。ろ液を濃縮乾固し、Et2Oに溶解して、HCl(1N)およびブラインで洗浄した。水層をEt2Oで逆抽出し、合わせた有機層をNa2SO4で乾燥させて濃縮した。シリカゲルクロマトグラフィー(10%〜75%〜100%EtOAc/ヘキサン)により粗製油状物を精製すると、(2S,4S)−1−tert−ブチル2−メチル4−(メトキシメチル)ピロリジン−1,2−ジカルボキシレート(2.11g、78%)が得られた。1H-NMR: 400 MHz, (CDCl3) δ: (回転異性体の混合物, 多いほうの回転体) 4.20 (t, 1H), 3.71 (s, 3H), 3.67 (m, 1H), 3.34 (m, 2H), 3.30 (s, 3H), 3.16 (t, 1H), 2.43 (m, 2H), 1.74 (m, 1H), 1.38 (s, 9H).
(2S,4S)−1−(tert−ブトキシカルボニル)−4−(メトキシメチル)ピロリジン−2−カルボン酸
THF(38mL)とMeOH(15mL)との混合物中の(2S,4S)−1−tert−ブチル2−メチル4−(メトキシメチル)ピロリジン−1,2−ジカルボキシレート(2.11g、7.7mmol)の溶液に、LiOH(2.5M水性、15mL、38.6mmol)を加えた。得られた溶液を室温で2時間、撹拌し、水性HCl(1N)で酸性にした。所望の生成物をCH2Cl2で抽出した(4×)。合わせた有機層をNa2SO4で乾燥させて濃縮すると、(2S,4S)−1−(tert−ブトキシカルボニル)−4−(メトキシメチル)ピロリジン−2−カルボン酸(2.0g、99%)が得られた。1H-NMR: 400 MHz, (CDCl3) δ: (回転異性体の混合物, 多いほうの回転体) 4.33 (t, 1H), 3.65 (m, 1H), 3.35 (m, 2H), 3.32 (s, 3H), 3.16 (t, 1H), 2.45 (m, 2H), 2.12 (m, 1H), 1.46 (s, 9H).
(実施例4)
(実施例4)
(2S,5S)−1−((2S,3S)−2−(メトキシカルボニルアミノ)−3−メチルペンタノイル)−5メチルピロリジン−2−カルボン酸(化合物4)
(2S,5S)−1−((2S,3S)−2−(メトキシカルボニルアミノ)−3−メチルペンタノイル)−5メチルピロリジン−2−カルボン酸は、(S)−2−(メトキシカルボニルアミノ)−3−メチルブタン酸を(2S,3S)−2−(メトキシカルボニル−アミノ)−3−メチルペンタン酸で置換して、実施例2に記載されている方法に従って合成した。MS(ESI)m/z301.19[M+H]+。
(実施例5)
(実施例5)
(2S,5S)−1−(tert−ブトキシカルボニル)−5−エチルピロリジン−2−カルボン酸(化合物5)
(2S,5S)−1−(tert−ブトキシカルボニル)−5−エチルピロリジン−2−カルボン酸は、メチルマグネシウムブロミドをエチルマグネシウムブロミドで置換して、実施例1に記載されている方法に従って合成した。1HNMR (400 MHz, DMSO-d6): δ 12.37 (1H, s), 4.05-4.07 (1H, m), 3.63-3.64 (1H, m), 2.13-2.15 (1 H, m), 1.63-1.90 (4H, m), 1.39 (10H, m), 0.83 (3H, t, J = 7.2 Hz).
(実施例6)
(実施例6)
(2S,5S)−5−エチル−1−((S)−2−(メトキシカルボニルアミノ)−3−メチルブタノイル)ピロリジン−2−カルボン酸(化合物6)
(2S,5S)−5−エチル−1−((S)−2−(メトキシカルボニルアミノ)−3−メチルブタノイル)ピロリジン−2−カルボン酸は、(2S,5S)−エチル5−メチルピロリジン−2−カルボキシレート−TFAを(2S,5S)−メチル5−エチルピロリジン−2−カルボキシレート−HClで置換して、実施例2に記載されている方法に従って合成した。MS(ESI)m/z301.15[M+H]+。
(実施例7)
(実施例7)
(2S,5S)−5−エチル−1−((2S,3S)−2−(メトキシカルボニルアミノ)−3−メチルペンタノイル)ピロリジン−2−カルボン酸(化合物7)
(2S,5S)−5−エチル−1−((2S,3S)−2−(メトキシカルボニルアミノ)−3−メチルペンタノイル)ピロリジン−2−カルボン酸は、(S)−2−(メトキシカルボニルアミノ)−3−メチルブタン酸を(2S,3S)−2−(メトキシカルボニル−アミノ)−3−メチルペンタン酸で置換し、(2S,5S)−エチル5−メチルピロリジン−2−カルボキシレート−TFAを(2S,5S)−メチル5−エチルピロリジン−2−カルボキシレート−HClで置換して、実施例2に記載されている方法に従って合成した。
(実施例8)
(実施例8)
(S)−1−tert−ブチル2−メチル4−オキソピロリジン−1,2−ジカルボキシレート(化合物8−2)
ピリジン(340mL)のDCM(900mL)溶液に、0℃で撹拌しながらCrO3(194g、1.94mol)を30分間かけてゆっくりと加えた。混合物を室温まで温め、DCM(700mL)中の(2S,4R)−1−tert−ブチル2−メチル4−ヒドロキシピロリジン−1,2−ジカルボキシレート(56g、0.216mol)(化合物8−1)を加えた。反応物を室温で4時間、激しく撹拌した。形成した暗色固体をデカンテーションし、DCMで洗浄した。有機相を水性NaHCO3、10%水性クエン酸(critic acid)およびブラインで洗浄し、無水Na2SO4で乾燥させた。溶媒を真空で除去し、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(PE:EtOAc=50:1〜10:1)により精製すると、(S)−1−tert−ブチル2−メチル4−オキソピロリジン−1,2−ジカルボキシレート(42.6g、81%)が黄色油状物として得られた。
(S)−1−tert−ブチル2−メチル4−エチリデンピロリジン−1,2−ジカルボキシレート(化合物8−3)
窒素雰囲気下、Ph3PEtBr(84g、227mmol)およびKOtBu(76.7g、556mmol)のTHF(1100mL)溶液を室温で1時間、撹拌し、次に、THF(350mL)中の(S)−1−tert−ブチル2−メチル4−オキソピロリジン−1,2−ジカルボキシレート(50g、206mmol)を滴下して加えた。混合物を室温で4時間、撹拌した。TLCは、反応が完了したことを示した。混合物を水性NH4Clによりクエンチし、濃縮してTHFを除去し、次に、EtOAcおよび水に溶解した。合わせた有機層を水、ブラインで洗浄し、Na2SO4で乾燥させてろ過し、濃縮した。カラムクロマトグラフィー(PE:EtOAc=30:1〜5:1)により粗生成物を精製すると、(S)−1−tert−ブチル2−メチル4−エチリデンピロリジン−1,2−ジカルボキシレート(18.3g、35%)が黄色油状物として得られた。
(2S)−1−tert−ブチル2−メチル4−エチルピロリジン−1,2−ジカルボキシレート(化合物8−4)
EtOH(500mL)中の(S)−1−tert−ブチル2−メチル4−エチリデンピロリジン−1,2−ジカルボキシレート(50g、196mmol)とPd/C(5g)との混合物を室温で一晩、水素化した。混合物をろ過して濃縮すると、(2S)−1−tert−ブチル2−メチル4−エチルピロリジン−1,2−ジカルボキシレート(9.8g、97%)が無色油状物として得られた。
(2S)−1−(tert−ブトキシカルボニル)−4−エチルピロリジン−2−カルボン酸(化合物8−5)
MeOH(1500mL)中の(2S)−1−tert−ブチル2−メチル4−エチルピロリジン−1,2−ジカルボキシレート(49.5g、0.19mol)とLiOH(950mL、1M)との混合物を室温で一晩、撹拌した。TLCは、反応が完了したことを示した。混合物を濃縮し、1N HClでpHを2に調整した。混合物をEAで抽出し、合わせた有機層をブラインで洗浄し、Na2SO4で乾燥させて濃縮すると、(2S)−1−(tert−ブトキシカルボニル)−4−エチルピロリジン−2−カルボン酸(45.5g、97%)が、さらに精製することなく白色固体として得られた。
(2S)−2−ベンジル1−tert−ブチル4−エチルピロリジン−1,2−ジカルボキシレート(化合物8−6)
(2S)−2−ベンジル1−tert−ブチル4−エチルピロリジン−1,2−ジカルボキシレート(化合物8−6)
THF(1L)中の(2S)−1−(tert−ブトキシカルボニル)−4−エチルピロリジン−2−カルボン酸(45.5g、187mmol)とTEA(37.8g、374mmol)との混合物に、0℃でBnBr(38.5g、225mmol)を滴下して加えた。混合物を室温で一晩、撹拌した。TLCは、反応が完了したことを示した。混合物を濃縮して、溶媒を除去した。残留物をEtOAcと水との間に分配した。合わせた有機層をブラインで洗浄し、Na2SO4で乾燥させて濃縮した。カラムクロマトグラフィーにより粗生成物を精製すると、(2S)−2−ベンジル1−tert−ブチル4−エチルピロリジン−1,2−ジカルボキシレート(46g、74%)が無色油状物として得られた。
(2S,4S)−2−ベンジル1−tert−ブチル4−エチルピロリジン−1,2−ジカルボキシレート(化合物8−7)
Chiralcel OD250*50mm(内径)、10μmカラムによる分取SFC(移動相:Aはn−ヘキサンおよびBはエタノール(0.05%IPAm)、勾配:A:B=97:3、流量:100mL/分、波長210および220nm、注入量:1注入あたり0.4g)によって、(2S)−2−ベンジル1−tert−ブチル4−エチルピロリジン−1,2−ジカルボキシレートを分離すると、(2S,4S)−2−ベンジル1−tert−ブチル4−エチルピロリジン−1,2−ジカルボキシレートが得られた。
(2S,4S)−1−(tert−ブトキシカルボニル)−4−エチルピロリジン−2−カルボン酸(化合物8−8)
MeOH(1L)中の(2S,4S)−2−ベンジル1−tert−ブチル4−エチルピロリジン−1,2−ジカルボキシレート(18g、54.1mmol)とPd/C(3.6g)との混合物を室温で一晩、水素化した。TLCは、反応が完了したことを示した。混合物をセライトによりろ過した。ろ液を濃縮すると、(2S,4S)−1−(tert−ブトキシカルボニル)−4−エチルピロリジン−2−カルボン酸(10g、77%)が白色固体として得られた。1H NMR: 400 MHz CDCl3:δ 9.88 (br, 1H), 4.31-4.19 (m, 1H), 3.82-3.68 (m, 1H), 3.03-2.95 (m, 1H), 2.49-2.39 (m, 1H), 2.12-2.03 (m, 1H), 1.81-1.56 (m, 1H), 1.45 (d, J = 8 Hz, 11H), 0.92 (t, J = 6 Hz, 3H).
(実施例9)
(実施例9)
rel−(2S,4S,5S)−1−(tert−ブトキシカルボニル)−4,5−ジメチルピロリジン−2−カルボン酸(化合物9−2)
1−tert−ブチル2−エチル4,5−ジメチル−1H−ピロール−1,2−ジカルボキシレート(4.016g、15.02mmol)(化合物9−1)のEtOH(100mL)溶液に、炭素担持白金(5%、0.58g)を加えた。スラリーを水素雰囲気(1atm)下、3日間、撹拌した。スラリーをセライトによりろ過して、MeOHで洗浄した。ろ液を濃縮し、カラムクロマトグラフィー(SiO2、5〜10〜20%EtOAc/ヘキサン)により粗製物を精製すると、rel−(2S,4S,5S)−1−tert−ブチル2−エチル4,5−ジメチルピロリジン−1,2−ジカルボキシレートが得られた。
THF(70mL)とMeOH(25mL)とH2O(25mL)との混合物中のrel−(2S,4S,5S)−1−tert−ブチル2−エチル4,5−ジメチルピロリジン−1,2−ジカルボキシレートの溶液に、水酸化リチウム(1.53g、63.7mmol)を加えた。スラリーを室温で2.5時間、および45℃で2時間、撹拌した。溶液を室温まで冷却し、HCl(水性、1N、70mL)を加えた。有機物を濃縮し、得られた水層をEtOAcで抽出した(3×)。合わせた有機層をNa2SO4で乾燥させて濃縮すると、rel−(2S,4S,5S)−1−(tert−ブトキシカルボニル)−4,5−ジメチルピロリジン−2−カルボン酸(3.08g、84%)が得られた。
(実施例10)
(実施例10)
(2S,3aS,6aS)−2−ベンジル1−tert−ブチルヘキサヒドロシクロペンタ[b]ピロール−1,2(2H)−ジカルボキシレート(化合物10−2)
市販の(2S,3aS,6aS)−ベンジルオクタヒドロシクロペンタ[b]ピロール−2−カルボキシレート塩酸塩(4.70g、16.68mmol)の塩化メチレン(42mL)溶液に、ジ炭酸ジ−tert−ブチル(7.28g、33.36mmol)、N,N−ジイソプロピルエチルアミン(5.82mL、33.36mmol)および4−(ジメチルアミノ)ピリジン(0.20g、1.67mmol)を加えた。溶液を空気下で16時間、撹拌した。完了すると、反応物を真空で濃縮し、酢酸エチルに希釈して、1N HClで洗浄した。水層を酢酸エチルで2回、逆抽出し、合わせた有機層を硫酸ナトリウムで乾燥させ、ろ過して濃縮した。得られた残留物をシリカゲルクロマトグラフィー(ヘキサン中、5〜40%酢酸エチル)により精製すると、(2S,3aS,6aS)−2−ベンジル1−tert−ブチルヘキサヒドロシクロペンタ[b]ピロール−1,2(2H)−ジカルボキシレートが得られ、これをさらに精製することなく使用した。MS(ESI)m/z368.47[M+Na]+。
(2S,3aS,6aS)−1−(tert−ブトキシカルボニル)オクタヒドロシクロペンタ[b]ピロール−2−カルボン酸(化合物10−3)
撹拌子および(2S,3aS,6aS)−2−ベンジル1−tert−ブチルヘキサヒドロシクロペンタ[b]ピロール−1,2(2H)−ジカルボキシレート(5.76g、16.68mmol)を投入した250mLの丸底フラスコに、10%の炭素担持パラジウム(1.77g)を加えた。混合物にエタノールを注ぎ、反応混合物を排気して、水素ガスを勢いよく流すことを3回行った。懸濁液を水素雰囲気下、室温で24時間、撹拌した。完了すると、反応混合物をセライトによりろ過して、濃縮すると、(2S,3aS,6aS)−1−(tert−ブトキシカルボニル)オクタヒドロシクロペンタ[b]ピロール−2−カルボン酸(4.45g、>99%)が得られた。MS(ESI)m/z256.21[M+H]+。
(実施例11)
(実施例11)
(2S,3aS,6aS)−ベンジル1−((2S,3S)−2−(メトキシカルボニルアミノ)−3−メチルペンタノイル)オクタヒドロシクロペンタ[b]ピロール−2−カルボキシレート(化合物11−2)
市販の(2S,3aS,6aS)−ベンジルオクタヒドロシクロペンタ[b]ピロール−2−カルボキシレート塩酸塩(10.0g、35.489mmol)の塩化メチレン(100mL)溶液に、(2S,3S)−2−(メトキシカルボニルアミノ)−3−メチルペンタン酸(10.072g、53.23mmol)(化合物11−1)、HATU(21.59g、56.78mmol)およびDIPEA(18.59mL、106.46mmol)を加えた。反応物を一晩、撹拌し、この時点で、反応物を真空で濃縮し、酢酸エチルに希釈してHCl(1N)で洗浄した。水層を酢酸エチルで逆抽出し、合わせた有機物を硫酸ナトリウムで乾燥させてろ過し、濃縮した。得られた油状物を少量のクロロホルムに希釈し、ろ過してテトラメチル尿素の沈殿物を除去した。得られた油状物を順相クロマトグラフィー(ヘキサン中50%酢酸エチル)により精製すると、(2S,3aS,6aS)−ベンジル1−((2S,3S)−2−(メトキシカルボニルアミノ)−3−メチルペンタノイル)オクタヒドロシクロペンタ[b]ピロール−2−カルボキシレート(19.53g、>99%収率)が得られ、これをさらに精製することなく使用した。LCMS−ESI+ C23H33N2O5の計算値:417.23;実測値:417.37。
(2S,3aS,6aS)−1−((2S,3S)−2−(メトキシカルボニルアミノ)−3−メチルペンタノイル)オクタヒドロシクロペンタ[b]ピロール−2−カルボン酸(化合物11−3)
撹拌子および(2S,3aS,6aS)−ベンジル1−((2S,3S)−2−(メトキシカルボニルアミノ)−3−メチルペンタノイル)オクタヒドロシクロペンタ[b]ピロール−2−カルボキシレート(19.53gの粗製物、35.49mmolと仮定)を投入した250mLの丸底フラスコに、10%の炭素担持パラジウム(3.55g)を加えた。混合物にエタノールを注ぎ、反応混合物を排気して、水素ガスを勢いよく流すことを3回行った。懸濁液を水素雰囲気下、室温で3日間、撹拌した。完了すると、反応混合物をセライトによりろ過して、濃縮すると、(2S,3aS,6aS)−1−((2S,3S)−2−(メトキシカルボニルアミノ)−3−メチルペンタノイル)オクタヒドロシクロペンタ[b]ピロール−2−カルボン酸(13.65g、>99%)が得られた。LCMS−ESI+ C16H26N2O5の計算値:327.18;実測値:327.13。
(実施例12)
(実施例12)
(2S,3aS,6aS)−1−((S)−2−(メトキシカルボニルアミノ)−3−メチルブタノイル)オクタヒドロシクロペンタ[b]ピロール−2−カルボン酸(化合物12)
(2S,3aS,6aS)−1−((S)−2−(メトキシカルボニルアミノ)−3−メチルブタノイル)オクタヒドロシクロペンタ[b]ピロール−2−カルボン酸は、(2S,3S)−2−(メトキシカルボニルアミノ)−3−メチルペンタン酸を(S)−2−(メトキシカルボニルアミノ)−3−メチルブタン酸で置換して、実施例11に記載されている方法に従って合成した。LCMS−ESI+ C15H25N2O5の計算値:313.17;実測値:313.12。
(実施例13)
(実施例13)
(2S,5S)−1−((S)−2−((2R,6R)−2,6−ジメチルテトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)−2−(メトキシカルボニルアミノ)アセチル)−5−メチルピロリジン−2−カルボン酸(化合物13)
(2S,5S)−1−((S)−2−((2R,6R)−2,6−ジメチルテトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)−2−(メトキシカルボニルアミノ)アセチル)−5−メチルピロリジン−2−カルボン酸は、(S)−2−(メトキシカルボニルアミノ)−3−メチルブタン酸を(S)−2−((2R,6R)−2,6−ジメチルテトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)−2−(メトキシカルボニルアミノ)酢酸で置換して、実施例2に記載されている方法に従って合成した。1H NMR (400 MHz, クロロホルム-d) δ 5.33 - 5.16 (m, 1H), 4.70 - 4.59 (m, 1H), 4.54 (t, 1H), 4.34 - 4.19 (m, 2H), 4.12 (q, 1H), 3.78 - 3.70 (m, 1H), 3.67 (s, 3H), 2.37 - 2.17 (m, 3H), 2.15 - 2.07 (m, 1H), 2.04 (s, 1H), 1.84 - 1.73 (m, 1H), 1.82 - 1.43 (m, 3H), 1.32 (d, 3H), 1.26 (d, 4H), 1.11 (d, 3H), 0.96 (q, 1H). LCMS-ESI+ C17H29N2O6の計算値: 357.19 ;実測値: 357.08.
(実施例14)
(実施例14)
2S,2’R,5S,5’S)−1−tert−ブチル’2,2−2,2’−(5,10−ジヒドロクロメノ[5,4,3−cde]クロメン−2,7−ジイル)ビス(2−オキソエタン−2,1−ジイル)ビス(5−メチルピロリジン−1,2−ジカルボキシレート)(化合物14−2)
ジメチルホルムアミド(19.6mL)中の1,1’−(5,10−ジヒドロクロメノ[5,4,3−cde]クロメン−2,7−ジイル)ビス(2−ブロモエタノン)(1.6g、3.5mmol)(化合物14−1)と(2S,5S)−1−(tert−ブトキシカルボニル)−5−メチルピロリジン−2−カルボン酸(2.0g、8.8mmol)との混合物に、トリエチルアミン(1.2mL、8.8mmol)を加えた。溶液を外部油浴中、4時間、80℃に加熱した。完了すると、反応混合物を急速に撹拌した水のフラスコにゆっくりと加えた。形成した沈殿物をナイロン製のメンブレンフリットによりろ過して、真空で乾燥すると、(2S,2’R,5S,5’S)−1−tert−ブチル’2,2−2,2’−(5,10−ジヒドロクロメノ[5,4,3−cde]クロメン−2,7−ジイル)ビス(2−オキソエタン−2,1−ジイル)ビス(5−メチルピロリジン−1,2−ジカルボキシレート)(2.44g、92%)が白色固体として得られた。1H NMR (400 MHz, クロロホルム-d) δ 7.38 (s, 2H), 7.33 (s, 2H), 5.56 - 5.37 (m, 1H), 5.31 (s, 4H), 5.26 - 5.14 (m, 1H), 4.45 (d, J = 33.3 Hz, 2H), 4.00 (d, J = 45.2 Hz, 2H), 2.59 (s, 0H), 2.30 (d, J = 7.8 Hz, 4H), 2.16 - 2.00 (m, 2H), 1.81 - 1.54 (m, 3H), 1.45 (d, J = 12.5 Hz, 18H), 1.31 (s, 6H).
(2S,2’S,5S,5’S)−tert−ブチル5,5’−(5,5’−(5,10−ジヒドロクロメノ[5,4,3−cde]クロメン−2,7−ジイル)ビス(1H−イミダゾール−5,2−ジイル))ビス(2−メチルピロリジン−1−カルボキシレート)(化合物14−3)
(2S,2’S,5S,5’S)−tert−ブチル5,5’−(5,5’−(5,10−ジヒドロクロメノ[5,4,3−cde]クロメン−2,7−ジイル)ビス(1H−イミダゾール−5,2−ジイル))ビス(2−メチルピロリジン−1−カルボキシレート)(化合物14−3)
トルエン(32mL)およびメトキシエタノール(3.2mL)中で、(2S,2’R,5S,5’S)−1−tert−ブチル’2,2−2,2’−(5,10−ジヒドロクロメノ[5,4,3−cde]クロメン−2,7−ジイル)ビス(2−オキソエタン−2,1−ジイル)ビス(5−メチルピロリジン−1,2−ジカルボキシレート)(2.44g、3.25mmol)と酢酸アンモニウム(5.02g、65.169mmol)との混合物を懸濁した。反応混合物を18時間110℃に加熱し、次に、室温まで冷却した。フラッシュカラムクロマトグラフィー(シリカ、DCM中0〜8%メタノール)により残留物を精製すると、(2S,2’S,5S,5’S)−tert−ブチル5,5’−(5,5’−(5,10−ジヒドロクロメノ[5,4,3−cde]クロメン−2,7−ジイル)ビス(1H−イミダゾール−5,2−ジイル))ビス(2−メチルピロリジン−1−カルボキシレート)(2.03g、88%)が得られた。LCMS−ESI+:C40H49N6O6の計算値:709.36(M+);実測値:709.59(M+H+)。1H NMR (400 MHz, クロロホルム-d) δ 7.21 - 6.91 (m, 4H), 5.24 (s, 4H), 5.02 - 4.87 (m, 2H), 3.96 (s, 2H), 3.76 - 3.47 (m, 1H), 2.86 (s, 2H), 2.08 (d, J = 1.9 Hz, 6H), 1.88 (d, J = 24.9 Hz, 1H), 1.48 (s, 18H), 1.21 (s, 7H).
ジメチル(R,R,1S,1’S)−2,2’−((2S,2’S,5S,5’S)−5,5’−(5,5’−(5,10−ジヒドロクロメノ[5,4,3−cde]クロメン−2,7−ジイル)ビス(1H−イミダゾール−5,2−ジイル))ビス(2−メチルピロリジン−5,1−ジイル))ビス(1−((2R,6R)−2,6−ジメチルテトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)−2−オキソエタン−2,1−ジイル)ジカルバメート(化合物14−5)
ジクロロメタン(3mL)とメタノール(0.5mL)との混合物中の(2S,2’S,5S,5’S)−tert−ブチル5,5’−(5,5’−(5,10−ジヒドロクロメノ[5,4,3−cde]クロメン−2,7−ジイル)ビス(1H−イミダゾール−5,2−ジイル))ビス(2−メチルピロリジン−1−カルボキシレート)(0.5g、0.705mmol)の溶液に、HCl(ジオキサン中4M、3.527mL、14.11mmol)を加えた。溶液を室温で1時間、撹拌した。完了すると、反応混合物を真空で濃縮した。得られた固体をDMF(3.5mL)に溶解し、次いで、(S)−2−((2R,6R)−2,6−ジメチルテトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)−2−(メトキシカルボニルアミノ)酢酸(0.38g、1.55mmol)(化合物14−4)、HATU(0.72g、1.90mmol)およびジイソプロピルエチルアミン(0.86mL、4.93mmol)を加えた。溶液を室温で撹拌した。LCMSにより判断して完了したら、逆相HPLC(Geminiカラム、10〜53%MeCN/水(0.1%TFA改変剤(modifier)))により反応混合物を精製して凍結乾燥すると、ジメチル(R,R,1S,1’S)−2,2’−((2S,2’S,5S,5’S)−5,5’−(5,5’−(5,10−ジヒドロクロメノ[5,4,3−cde]クロメン−2,7−ジイル)ビス(1H−イミダゾール−5,2−ジイル))ビス(2−メチルピロリジン−5,1−ジイル))ビス(1−((2R,6R)−2,6−ジメチルテトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)−2−オキソエタン−2,1−ジイル)ジカルバメート(0.395g、58%)が白色粉末として得られた。LCMS−ESI+ C52H67N8O10の計算値:963.49(M+);実測値:963.51(M+1)。1H NMR (400 MHz, メタノール-d4) δ 7.97 - 7.85 (m, 2H), 7.38 - 7.19 (m, 3H), 5.43 - 5.29 (m, 4H), 5.22 - 5.08 (m, 2H), 4.80 - 4.73 (m, 1H), 4.35 - 4.18 (m, 3H), 4.13 (d, J = 9.2 Hz, 2H), 3.73 (s, 2H), 3.66 (s, 5H), 2.57 - 2.47 (m, 2H), 2.44 - 2.14 (m, 7H), 2.06 - 1.93 (m, 2H), 1.77 - 1.61 (m, 2H), 1.55 (d, J = 6.6 Hz, 5H), 1.50 - 1.38 (m, 2H), 1.35 - 1.28 (m, 2H), 1.22 (d, J = 6.9 Hz, 4H), 1.18 - 1.09 (m, 3H), 1.04 (d, J = 6.1 Hz, 4H), 1.01 - 0.90 (m, 2H).
(実施例15)
(実施例15)
ジメチル((1S,1’S)−((2S,2’S)−((5,10−ジヒドロクロメノ[5,4,3−cde]クロメン−2,7−ジイル)ビス(1H−イミダゾール−5,2−ジイル))ビス(ピロリジン−2,1−ジイル))ビス(1−((2R,6R)−2,6−ジメチルテトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)−2−オキソエタン−2,1−ジイル))ジカルバメート(化合物15)
((2S,5S)−1−(tert−ブトキシカルボニル)−5−メチルピロリジン−2−カルボン酸を(S)−1−(tert−ブトキシカルボニル)ピロリジン−2−カルボン酸で置換して、実施例14に従うと、ジメチル(R,R,1S,1’S)−2,2’−((2S,2’S)−2,2’−(5,5’−(5,10−ジヒドロクロメノ[5,4,3−cde]クロメン−2,7−ジイル)ビス(1H−イミダゾール−5,2−ジイル))ビス(ピロリジン−2,1−ジイル))ビス(1−((2R,6R)−2,6−ジメチルテトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)−2−オキソエタン−2,1−ジイル)ジカルバメート(0.315g、46%)が白色粉末として得られた。LCMS−ESI+ C50H63N8O10の計算値:935.47;実測値:935.579。1H NMR (400 MHz, メタノール-d4) δ 7.89 (s, 3H), 7.24 (d, J = 11.5, 1.5 Hz, 4H), 5.34 (s, 4H), 5.23 (t, J = 7.4 Hz, 2H), 4.29 - 4.05 (m, 6H), 3.96 - 3.82 (m, 3H), 3.78 - 3.60 (m, 7H), 2.65 - 2.47 (m, 3H), 2.41 - 2.03 (m, 9H), 1.65 - 1.38 (m, 5H), 1.32 - 1.25 (m, 3H), 1.21 (d, J = 6.8 Hz, 5H), 1.13 (d, J = 6.2 Hz, 1H), 1.05 (d, J = 6.1 Hz, 5H), 0.97 (q, J = 12.0 Hz, 2H).
(実施例16)
(実施例16)
ジメチル(r,S,R,1S,1’S)−2,2’−((2S,2’S,5S,5’S)−5,5’−(5,5’−(5,10−ジヒドロクロメノ[5,4,3−cde]クロメン−2,7−ジイル)ビス(1H−イミダゾール−5,2−ジイル))ビス(2−メチルピロリジン−5,1−ジイル))ビス(1−((2R,4r,6S)−2,6−ジメチルテトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)−2−オキソエタン−2,1−ジイル)ジカルバメート(化合物16)
(S)−2−((2R,6R)−2,6−ジメチルテトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)−2−(メトキシカルボニルアミノ)酢酸を(S)−2−((2R,4r,6S)−2,6−ジメチルテトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)−2−(メトキシカルボニルアミノ)酢酸で置換して、実施例14に従うと、ジメチル(r,S,R,1S,1’S)−2,2’−((2S,2’S,5S,5’S)−5,5’−(5,5’−(5,10−ジヒドロクロメノ[5,4,3−cde]クロメン−2,7−ジイル)ビス(1H−イミダゾール−5,2−ジイル))ビス(2−メチルピロリジン−5,1−ジイル))ビス(1−((2R,4r,6S)−2,6−ジメチルテトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)−2−オキソエタン−2,1−ジイル)ジカルバメート(0.157g、58%)が白色粉末として得られた。LCMS−ESI+ C52H67N8O10の計算値:963.49;実測値:963.398。1H NMR (400 MHz, メタノール-d4) δ 7.99 - 7.77 (m, 2H), 7.54 - 7.14 (m, 4H), 5.43 - 5.28 (m, 4H), 5.13 (dd, J = 10.5, 7.2 Hz, 1H), 4.76 (t, J = 7.2 Hz, 2H), 4.35 - 4.10 (m, 2H), 3.80 - 3.62 (m, 5H), 3.56 - 3.37 (m, 2H), 2.56 - 2.46 (m, 1H), 2.43 - 2.17 (m, 4H), 2.11 - 1.91 (m, 3H), 1.87 - 1.68 (m, 2H), 1.54 (d, J = 6.7 Hz, 5H), 1.26 (d, J = 6.2 Hz, 1H), 1.21 - 1.01 (m, 14H), 0.92 (p, J = 11.6 Hz, 4H).
(実施例17)
(実施例17)
ジメチル(1S,1’S)−2,2’−((2S,2’S,5S,5’S)−5,5’−(5,5’−(5,10−ジヒドロクロメノ[5,4,3−cde]クロメン−2,7−ジイル)ビス(1H−イミダゾール−5,2−ジイル))ビス(2−メチルピロリジン−5,1−ジイル))ビス(2−オキソ−1−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)エタン−2,1−ジイル)ジカルバメート(化合物17)
(S)−2−((2R,6R)−2,6−ジメチルテトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)−2−(メトキシカルボニルアミノ)酢酸を(S)−2−(メトキシカルボニルアミノ)−2−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)酢酸で置換して、実施例14に従うと、ジメチル(1S,1’S)−2,2’−((2S,2’S,5S,5’S)−5,5’−(5,5’−(5,10−ジヒドロクロメノ[5,4,3−cde]クロメン−2,7−ジイル)ビス(1H−イミダゾール−5,2−ジイル))ビス(2−メチルピロリジン−5,1−ジイル))ビス(2−オキソ−1−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)エタン−2,1−ジイル)ジカルバメート(0.100g、52%)が白色粉末として得られた。LCMS−ESI+ C48H59N8O10の計算値:907.43(M+);実測値:907.59(M+1)。1H NMR (400 MHz, クロロホルム-d) δ 7.08 (s, 2H), 6.94 - 6.84 (m, 0H), 6.77 - 6.67 (m, 3H), 6.44 (d, J = 8.7 Hz, 1H), 5.00 - 4.94 (m, 0H), 4.80 (d, J = 5.5 Hz, 4H), 4.64 (t, J = 9.3, 8.6 Hz, 1H), 4.19 (t, J = 7.1 Hz, 1H), 3.68 (t, J = 8.4 Hz, 2H), 3.49 - 3.40 (m, 3H), 3.39 - 3.33 (m, 1H), 3.20 - 3.12 (m, 6H), 2.91 - 2.69 (m, 5H), 2.34 - 2.23 (m, 0H), 2.10 (p, J = 1.9 Hz, 3H), 2.03 - 1.87 (m, 3H), 1.80 - 1.61 (m, 2H), 1.57 - 1.36 (m, 3H), 1.33 - 1.26 (m, 0H), 1.21 (d, J = 12.7 Hz, 1H), 1.03 (d, J = 6.5 Hz, 4H), 0.94 - 0.72 (m, 11H).
(実施例18)
(実施例18)
ジメチル((1S,1’S)−((2S,2’S)−((5,10−ジヒドロクロメノ[5,4,3−cde]クロメン−2,7−ジイル)ビス(1H−イミダゾール−5,2−ジイル))ビス(ピロリジン−2,1−ジイル))ビス(2−オキソ−1−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)エタン−2,1−ジイル))ジカルバメート(化合物18)
(2S,5S)−1−(tert−ブトキシカルボニル)−5−メチルピロリジン−2−カルボン酸を(S)−1−(tert−ブトキシカルボニル)ピロリジン−2−カルボン酸で置換し、かつ(S)−2−((2R,6R)−2,6−ジメチルテトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)−2−(メトキシカルボニルアミノ)酢酸を(S)−2−(メトキシカルボニルアミノ)−2−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)酢酸で置換して、実施例14に従うと、ジメチル(1S,1’S)−2,2’−((2S,2’S)−2,2’−(5,5’−(5,10−ジヒドロクロメノ[5,4,3−cde]クロメン−2,7−ジイル)ビス(1H−イミダゾール−5,2−ジイル))ビス(ピロリジン−2,1−ジイル))ビス(2−オキソ−1−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)エタン−2,1−ジイル)ジカルバメート(0.026g、13%)が白色粉末として得られた。LCMS−ESI+ C46H55N8O10の計算値:879.40(M+);実測値:879.48(M+1)。1H NMR (400 MHz, クロロホルム-d) δ 7.23 - 7.12 (m, 1H), 6.86 (dd, J = 12.1, 4.3 Hz, 3H), 5.84 - 5.76 (m, 2H), 5.09 - 4.95 (m, 4H), 4.27 - 4.13 (m, 2H), 3.93 - 3.80 (m, 2H), 3.79 - 3.61 (m, 6H), 3.46 (d, 5H), 3.24 - 3.09 (m, 6H), 2.42 - 2.33 (m, 2H), 2.29 - 2.05 (m, 5H), 2.01 - 1.81 (m, 3H), 1.29 (s, 5H), 1.14 (s, 4H).
生物アッセイ
生物アッセイ
レプリコン効力に及ぼす血清タンパク質の効果:レプリコンアッセイは、生理学的濃度のヒト血清アルブミン(40mg/mL)またはα−酸糖タンパク質(1mg/mL)を補給した通常の細胞培養培地(DMEM+10%FBS)中で行う。ヒト血清タンパク質の存在下でのEC50を通常の培地中のEC50と比較して、効力の倍率シフトを決定する。
MT−4細胞毒性:MT4細胞は、5日間の期間、化合物の段階希釈液により処理する。細胞生存率は、Promega CellTiter−Gloアッセイを使用して処理期間の終了時に測定し、非線形回帰を行って、CC50を計算する。
EC50において細胞と結合する化合物の濃度:Huh−luc培養物をEC50に等しい濃度の化合物と共にインキュベートする。複数の時間点(0〜72時間)において、細胞を冷却培地で2×洗浄し、85%アセトニトリルで抽出する。各時間点における培地の試料も同様に抽出する。細胞および培地の抽出物をLC/MS/MSにより分析して、各画分中の化合物のモル濃度を決定する。代表的な本明細書に記載されている化合物は活性を示した。
溶解度および安定性:溶解度は、10mM DMSO保存溶液の一定分量を採取し、合計1%のDMSO濃度を有する試験用培地溶液(PBS、pH7.4および0.1N HCl、pH1.5)中、100μMの最終濃度の化合物を調製することにより決定する。試験用培地溶液を1時間、振とうしながら室温でインキュベートする。次に、溶液を遠心分離して、回収した上澄み液をHPLC/UVでアッセイする。溶解度は、同じ濃度のDMSO中で検出される量と比べた、規定した試験用溶液中で検出される化合物の量を比較することによって算出する。37℃におけるPBSとの1時間のインキュベート後の化合物の安定性も決定する。
冷凍保存したヒト、イヌおよびラットの肝細胞における安定性:各化合物を37℃において、肝細胞懸濁物(1ウェルあたり100μL、80,000個細胞)中で最大1時間、インキュベートする。冷凍保存した肝細胞を血清不含インキュベート培地において再構成する。懸濁物を96ウェルプレートに移す(50μL/ウェル)。化合物をインキュベート用培地中で2μMに希釈し、次いで、肝細胞懸濁物に加え、インキュベートを開始する。試料をインキュベートの開始の0分後、10分後、30分後および60分後に採取し、90%アセトニトリル/10%水中の0.3%ギ酸からなる混合物により反応をクエンチする。各試料中の化合物の濃度をLC/MS/MSを使用して分析する。肝細胞懸濁物中の化合物の消失半減期は、濃度−時間のデータを単相指数式にあてはめることによって決定する。データはまた、内在性肝クリアランスおよび/または総肝クリアランスを表すようにスケールアップする。
ヒト、イヌおよびラットからの肝S9画分における安定性:各化合物を37℃において、S9懸濁物(500μl、3mgタンパク質/mL)中で最大1時間、インキュベートする(n=3)。S9懸濁物に化合物を添加してインキュベートを開始する。インキュベートの開始の0分後、10分後、30分後および60分後に試料を採取する。各試料中の化合物の濃度をLC/MS/MSを使用して分析する。S9懸濁物中の化合物の消失半減期は、濃度−時間のデータを単相指数式にあてはめることによって決定する。
Caco−2透過性:化合物を請負サービス(Absorption Systems、Exton、PA)によりアッセイする。化合物は、盲検法で請負業者に提供する。フォワード(AからB)およびリバース(BからA)の両方の透過性を測定する。Caco−2単層を12ウェルのCostar TRANSWELL(登録商標)プレート内のコラーゲンコーティングされている細孔性ポリカーボネート膜上に集密になるまで成長させる。化合物は、フォワード透過性(AからB)に関しては頂端側に投薬し、リバース透過性(BからA)に関しては、基底外側に投薬する。細胞を加湿インキュベーター中、5%CO2で37℃でインキュベートする。インキュベートの開始時、ならびにインキュベートの1時間後および2時間後に、200μLの一定分量を受容チャンバから採取し、新しいアッセイ緩衝液と交換する。各試料中の化合物の濃度をLC/MS/MSで決定する。見かけの透過性であるPappを計算する。
血漿タンパク質結合:血漿タンパク質結合は、平衡透析によって測定する。各化合物を2μMの最終濃度にてブランクの血漿中にスパイクする。組み立てた透析セルの反対側にスパイクした血漿およびリン酸緩衝液を入れ、次いで37℃の水浴中でゆっくりと回転させる。インキュベートの終了時に、血漿およびリン酸緩衝液中の化合物の濃度を決定する。非結合のパーセントを、以下の式を使用して計算する:
式中、CfおよびCbはそれぞれ、透析後の緩衝液および血漿中の濃度として決定される遊離物および結合物の濃度である。
CYP450プロファイリング:各化合物を、NADPHの存在下および非存在下で、CYP1A2、CYP2C9、CYP3A4、CYP2D6およびCYP2C19を含めた、5種の組換えヒトCYP450酵素のそれぞれと共にインキュベートする。インキュベートの開始時と、インキュベートの開始の5分後、15分後、30分後、45分後および60分後に、インキュベート混合物から一連の試料を採取する。インキュベート混合物中の化合物の濃度をLC/MS/MSにより決定する。各時間点における、インキュベート後に残存している化合物の割合を、インキュベートの開始時のサンプリング物と比較することによって計算する。
ラット、イヌ、サルおよびヒトの血漿における安定性:化合物を37℃にて血漿(ラット、イヌ、サルまたはヒト)中で最大2時間、インキュベートする。化合物は、1μg/mLおよび10μg/mLの最終濃度で血漿に加える。化合物の添加の0分後、5分後、15分後、30分後、60分後および120分後に一定分量を採取する。各時間点の化合物および主な代謝産物の濃度をLC/MS/MSにより測定する。
細胞をベースとする抗HCV活性の評価:抗ウイルス効力(EC50)は、Renillaルシフェラーゼ(RLuc)をベースとするHCVレプリコンリポーターアッセイを使用して決定した。遺伝子型1および2a JFH−1についてアッセイを行うため、安定型HCV 1a RLucレプリコン細胞(RLucレポーターをコードする2シストロン性遺伝子型1a H77レプリコンを保持する)、安定型HCV 1b RLucレプリコン細胞(RLucレポーターをコードする2シストロン性遺伝子型1b Con1レプリコンを保持する)、または安定型HCV 2a JFH−1 Rlucレプリコン細胞(RLucレポーターをコードする2シストロン性遺伝子型2a JFH−1レプリコンを保持する;L31がNS5Aにおいて存在する)を、EC50アッセイ用の384ウェルプレートに分注した。遺伝子型2a(M31がNS5Aにおいて存在する)または2bについてアッセイを行うため、RLuc−NeoレポーターをコードするNS5Aキメラ遺伝子型2a JFH−1レプリコン、および遺伝子型2a J6株NS5A遺伝子または遺伝子型2b MD2b−1株NS5A遺伝子(両方とも、M31が存在する)のどちらかをそれぞれ、Huh−Lunet細胞に一過的にトランスフェクトしたか(t)または安定な複製レプリコン細胞として確立させた(s)。細胞のいずれかをEC50アッセイ用の384のウェルプレートに分注した。遺伝子型3および4についてアッセイを行うため、Pi−RLucレポーターをコードするNS5Aキメラ遺伝子型1b Con1レプリコン、および遺伝子型3a S52株NS5A遺伝子または遺伝子型4a ED43株NS5A遺伝子のどちらかをそれぞれ、Huh−Lunet細胞に一過的にトランスフェクトし(t)、続いて384ウェルプレートに分注した。化合物を10mMの濃度でDMSOに溶解し、手作業により、または自動ピペット注入機器の使用のどちらか一方により、DMSOに希釈した。3倍段階希釈した化合物を手作業により、細胞培養培地と混合して播種した細胞に添加するか、または自動機器を使用して細胞に直接加えた。DMSOをネガティブ(溶媒;阻害なし)対照として使用し、ポジティブ対照として、プロテアーゼ阻害剤ITMN−191を>100×EC50の濃度で含ませた。72時間後、細胞を溶解し、Renillaルシフェラーゼ活性を製造業者(Promega−Madison、WI)により推奨される通りに定量した。非線形回帰を行い、EC50値を計算した。
耐性変異体に対する抗ウイルス効力(EC50)を決定するため、遺伝子型1a NS5AにおけるQ30R、Q30E、Y93HおよびY93N、ならびに遺伝子型1b NS5AにおけるL31V/Y93Hを含めた耐性変異を、部位特異的変異誘発により、1a Pi−Rlucまたは1b Pi−Rlucレプリコンのどちらか一方に個々に導入した。各耐性変異体のレプリコンRNAをHuh−7誘発性治癒51細胞に一過的にトランスフェクトし、抗ウイルス効力を上記のこれらのトランスフェクト細胞について決定した。
SDラットにおけるIVおよびPOの単回用量の薬物動態検討:選択した化合物の薬物動態を、雄のSprague−Dawley(SD)ラット(250〜300g)で特徴付けた。この検討では、2つの群のナイーブな純血種のSDラット(1群あたりN=3、一晩絶食させた)に、頸静脈を介して静脈内(IV)注入(1mg/kgを30分間かけて)として、または強制経口投与(2mg/kg)によってのどちらかで、選択した化合物を投与した。静脈内(IV)投薬ビヒクルはエタノール5%、ポリエチレングリコール400(PEG400)35%およびpH2.0の水60%であった。経口投薬ビヒクルは、エタノール5%、PEG400 55%およびpH2.2のクエン酸緩衝液40%であった。
一連の血液試料(それぞれ、およそ0.3mL)は、指定時間点において、頸静脈または他の適切な静脈から採集した。IV注入群の場合、投薬前、ならびに注入の開始の0.25時間後、0.48時間後、0.58時間後、0.75時間後、1.5時間後、3時間後、6時間後、8時間後、12時間後および24時間後に、血液試料を採集した。経口群の場合、投薬前、ならびに投薬の0.25時間後、0.50時間後、1時間後、2時間後、4時間後、6時間後、8時間後、12時間後および24時間後に、血液試料を採集した。血液試料は、抗凝固剤としてEDTA−K3を含有するVacutainer(商標)管に採集し、およそ4℃で遠心分離し血漿を得た。LC/MS/MSにより分析するまで、血漿試料を−20℃で保管した。
タンデム型質量分析に連結した高速液体クロマトグラフィー(LC/MS/MS)を利用する生物分析法は、ラット血漿中の選択された化合物を分析するために開発されたものである。検出は、選択反応モニタリング(SRM)を使用して行った。前駆体(M+H)+種を表すイオンは、四重極1(Q1)において選択し、衝突セル(Q2)中でアルゴンガスに衝突させて、特定の生成物イオンを発生させ、続いて、このイオンを四重極3(Q3)によりモニタリングした。標準曲線および品質管理試料は、雄のラットの血漿中で調製し、試験試料と同じ方法で処置して、定量データを生成した。
薬物動態パラメータは、非区画薬物動態分析(Phoenix WinNonlin、バージョン6.3)を使用して生成した。定量の下限値未満(LLOQ)の値は、投薬前の場合、0の値を割り振り、それ以降、欠測値(missing)として取り扱った。曲線下面積(AUC)は、線形台形公式を使用して算出した。経口生体利用率(%F)は、化合物および/または経口投与後に血漿中で産生した代謝産物の曲線下面積(AUC)と、静脈内投与後に産生した代謝産物とを比較することにより決定した。
式(I)の化合物は、いくつかのHCV遺伝子型に対して有用な活性を有することが見いだされた。さらに、式(I)のある種の化合物は、例えば、GT1における、耐性変形体に対して有意な効力を示す。
例えば、本発明は以下の項目を提供する。
(項目1)
式(I)の化合物:
E 1a −V 1a −C(=O)−P 1a −W 1a −P 1b −C(=O)−V 1b −E 1b (I)
[式中、
W 1a は、
であり、
そしてW 1a は、1つまたは複数のハロ、アルキル、ハロアルキル、任意選択で置換されているアリール、任意選択で置換されている複素環、またはシアノにより任意選択で置換されており、
Y 3 は、−O−CH 2 −、−CH 2 −O−、−CH 2 −CH 2 −または−CH=CH−であり、
X 3 は、−O−CH 2 −、−CH 2 −O−または−N−Rであり、
P 1a およびP 1b は、それぞれ独立して、
であり、
V 1a およびV 1b は、それぞれ独立して、
であるが、
但し、X 3 が−N−R以外である場合、V 1a およびV 1b の少なくとも一方は、
であり、
E 1a およびE 1b は、それぞれ独立して、−N(H)(アルコキシカルボニル)、−N(H)(シクロアルキルカルボニル)または−N(H)(シクロアルキルオキシカルボニル)であり、
Rは、水素、任意選択で置換されているアルキル、任意選択で置換されているアリールまたは任意選択で置換されているヘテロアリールである]
または薬学的に許容されるその塩もしくはプロドラッグ。
(項目2)
式
[式A1、A2、A3、A4、A5およびA6中で示されているイミダゾール環はそれぞれ、独立して、1つまたは複数のハロ、ハロアルキル、シアノまたはアルキルにより任意選択で置換されている]
を有する、項目1に記載の化合物。
(項目3)
式
[式A1中で示されているイミダゾール環はそれぞれ、独立して、1つまたは複数のハロ、ハロアルキル、シアノまたはアルキルにより任意選択で置換されている]
を有する、項目1に記載の化合物。
(項目4)
P 1a およびP 1b が、それぞれ独立して、
である、項目1に記載の化合物。
(項目5)
V 1a およびV 1b が、それぞれ独立して、
であるが、
但し、X 3 が−N−R以外である場合、V 1a およびV 1b の少なくとも一方は、
である、項目1に記載の化合物。
(項目6)
V 1a およびV 1b の一方が、
であり、V 1a およびV 1b の他方が、
である、項目1に記載の化合物。
(項目7)
V 1a およびV 1b の一方が、
である、項目1に記載の化合物。
(項目8)
V 1a およびV 1b の両方が、
である、項目1に記載の化合物。
(項目9)
V 1a およびV 1b の一方が、
である、項目1に記載の化合物。
(項目10)
V 1a およびV 1b の両方が、
である、項目1に記載の化合物。
(項目11)
V 1a およびV 1b の一方が、
である、項目1に記載の化合物。
(項目12)
V 1a およびV 1b の両方が、
である、項目1に記載の化合物。
(項目13)
V 1a およびV 1b の一方が、
である、項目1に記載の化合物。
(項目14)
V 1a およびV 1b の両方が、
である、項目1に記載の化合物。
(項目15)
−V 1a −C(=O)−P 1a −および−P 1b −C(=O)−V 1b −が、それぞれ独立して、
であるが、
但し、X 3 が−N−R以外である場合、V 1a およびV 1b の少なくとも一方は、
である、項目1に記載の化合物。
(項目16)
−V 1a −C(=O)−P 1a −および−P 1b −C(=O)−V 1b −の一方が、
であり、−V 1a −C(=O)−P 1a −および−P 1b −C(=O)−V 1b −の他方が、
である、項目1に記載の化合物。
(項目17)
式
を有する、項目1に記載の化合物、または薬学的に許容されるその塩。
(項目18)
式
を有する、項目1に記載の化合物、または薬学的に許容されるその塩。
(項目19)
式
を有する、項目1に記載の化合物、または薬学的に許容されるその塩。
(項目20)
項目1に記載の化合物、および少なくとも1種の薬学的に許容される担体を含む、医薬組成物。
例えば、本発明は以下の項目を提供する。
(項目1)
式(I)の化合物:
E 1a −V 1a −C(=O)−P 1a −W 1a −P 1b −C(=O)−V 1b −E 1b (I)
[式中、
W 1a は、
であり、
そしてW 1a は、1つまたは複数のハロ、アルキル、ハロアルキル、任意選択で置換されているアリール、任意選択で置換されている複素環、またはシアノにより任意選択で置換されており、
Y 3 は、−O−CH 2 −、−CH 2 −O−、−CH 2 −CH 2 −または−CH=CH−であり、
X 3 は、−O−CH 2 −、−CH 2 −O−または−N−Rであり、
P 1a およびP 1b は、それぞれ独立して、
であり、
V 1a およびV 1b は、それぞれ独立して、
但し、X 3 が−N−R以外である場合、V 1a およびV 1b の少なくとも一方は、
であり、
E 1a およびE 1b は、それぞれ独立して、−N(H)(アルコキシカルボニル)、−N(H)(シクロアルキルカルボニル)または−N(H)(シクロアルキルオキシカルボニル)であり、
Rは、水素、任意選択で置換されているアルキル、任意選択で置換されているアリールまたは任意選択で置換されているヘテロアリールである]
または薬学的に許容されるその塩もしくはプロドラッグ。
(項目2)
式
[式A1、A2、A3、A4、A5およびA6中で示されているイミダゾール環はそれぞれ、独立して、1つまたは複数のハロ、ハロアルキル、シアノまたはアルキルにより任意選択で置換されている]
を有する、項目1に記載の化合物。
(項目3)
式
[式A1中で示されているイミダゾール環はそれぞれ、独立して、1つまたは複数のハロ、ハロアルキル、シアノまたはアルキルにより任意選択で置換されている]
を有する、項目1に記載の化合物。
(項目4)
P 1a およびP 1b が、それぞれ独立して、
である、項目1に記載の化合物。
(項目5)
V 1a およびV 1b が、それぞれ独立して、
であるが、
但し、X 3 が−N−R以外である場合、V 1a およびV 1b の少なくとも一方は、
である、項目1に記載の化合物。
(項目6)
V 1a およびV 1b の一方が、
であり、V 1a およびV 1b の他方が、
である、項目1に記載の化合物。
(項目7)
V 1a およびV 1b の一方が、
である、項目1に記載の化合物。
(項目8)
V 1a およびV 1b の両方が、
である、項目1に記載の化合物。
(項目9)
V 1a およびV 1b の一方が、
である、項目1に記載の化合物。
(項目10)
V 1a およびV 1b の両方が、
である、項目1に記載の化合物。
(項目11)
V 1a およびV 1b の一方が、
である、項目1に記載の化合物。
(項目12)
V 1a およびV 1b の両方が、
である、項目1に記載の化合物。
(項目13)
V 1a およびV 1b の一方が、
である、項目1に記載の化合物。
(項目14)
V 1a およびV 1b の両方が、
(項目15)
−V 1a −C(=O)−P 1a −および−P 1b −C(=O)−V 1b −が、それぞれ独立して、
但し、X 3 が−N−R以外である場合、V 1a およびV 1b の少なくとも一方は、
である、項目1に記載の化合物。
(項目16)
−V 1a −C(=O)−P 1a −および−P 1b −C(=O)−V 1b −の一方が、
であり、−V 1a −C(=O)−P 1a −および−P 1b −C(=O)−V 1b −の他方が、
である、項目1に記載の化合物。
(項目17)
式
を有する、項目1に記載の化合物、または薬学的に許容されるその塩。
(項目18)
式
を有する、項目1に記載の化合物、または薬学的に許容されるその塩。
(項目19)
式
を有する、項目1に記載の化合物、または薬学的に許容されるその塩。
(項目20)
項目1に記載の化合物、および少なくとも1種の薬学的に許容される担体を含む、医薬組成物。
Claims (20)
- 式(I)の化合物:
E1a−V1a−C(=O)−P1a−W1a−P1b−C(=O)−V1b−E1b (I)
[式中、
W1aは、
そしてW1aは、1つまたは複数のハロ、アルキル、ハロアルキル、任意選択で置換されているアリール、任意選択で置換されている複素環、またはシアノにより任意選択で置換されており、
Y3は、−O−CH2−、−CH2−O−、−CH2−CH2−または−CH=CH−であり、
X3は、−O−CH2−、−CH2−O−または−N−Rであり、
P1aおよびP1bは、それぞれ独立して、
V1aおよびV1bは、それぞれ独立して、
但し、X3が−N−R以外である場合、V1aおよびV1bの少なくとも一方は、
E1aおよびE1bは、それぞれ独立して、−N(H)(アルコキシカルボニル)、−N(H)(シクロアルキルカルボニル)または−N(H)(シクロアルキルオキシカルボニル)であり、
Rは、水素、任意選択で置換されているアルキル、任意選択で置換されているアリールまたは任意選択で置換されているヘテロアリールである]
または薬学的に許容されるその塩もしくはプロドラッグ。 - 請求項1に記載の化合物、および少なくとも1種の薬学的に許容される担体を含む、医薬組成物。
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