キャリアアグリゲーションを行うための端末装置(UE)が記載される。UEは、プロセッサと、プロセッサと電子通信を行うメモリとを含む。メモリに記憶された命令は、キャリアアグリゲーションのための各在圏セルの複信方式を確定するためにプロセッサによって実行可能である。プライマリセルは、FDDセルである。後のサブフレームで物理下りリンク共有チャネル(PDSCH)ハイブリッド自動再送要求肯定応答/否定応答(HARQ−ACK)情報を物理上りリンク共有チャネル(PUSCH)でまたは物理上りリンク制御チャネル(PUCCH)フォーマット3を用いて送信するとき、命令は、構成された下りリンク送信モードが最大2つのトランスポートブロックをサポートし、在圏セルがTDDセルであり、前のサブフレームが在圏セルの上りリンクサブフレームである場合には、在圏セルの早い方のサブフレームにおいてPDSCH送信に対する2つの否定応答(NACK)を生成するためにも実行可能である。構成された下りリンク送信モードが単一のトランスポートブロックをサポートし、在圏セルがTDDセルであり、前のサブフレームが在圏セルの上りリンクサブフレームであるとき、命令は、在圏セルの早い方のサブフレームにおいてPDSCH送信に対する単一のNACKを生成するためにさらに実行可能である。
後のサブフレームでPDSCH HARQ−ACK情報をPUCCHフォーマット1bに基づくチャネルセレクションを用いて送信するとき、命令は、在圏セルがTDDセルであり、前のサブフレームが在圏セルの上りリンクサブフレームである場合には、在圏セルの早い方のサブフレームにおいてPDSCH送信に対するHARQ−ACKビットに少なくとも1つの不連続送信(DTX)ビットをセットするために実行可能である。
前のサブフレームがTDD在圏セルの上りリンクサブフレームであるか否かを確定するステップは、無線リソース制御共通セカンダリセル(RRCCommonSCell)メッセージによって定義される上りリンク/下りリンク(UL/DL)構成に基づく。前のサブフレームがTDD在圏セルの上りリンクサブフレームであるか否かを確定するステップは、TDD在圏セルの明示的再構成下りリンク制御情報(DCI)シグナリングにさらに基づく。
1つまたは2つのNACKは、他の在圏セルのHARQ−ACKビットと多重される。1つまたは2つのNACKの生成は、TDD在圏セルのサブフレームのために構成される符号語の数に依存する。
UEは、TDD在圏セルの前のサブフレームのPDSCH送信もモニタする。UEはさらに、前のサブフレームがTDD在圏セルの上りリンクサブフレームであることを確定する。後のサブフレームで、TDD在圏セルのHARQ−ACKビットは生成されない。
キャリアアグリゲーションを行うための基地局装置(eNB)も記載される。eNBは、プロセッサと、プロセッサと電子通信を行うメモリとを備える。メモリに保存される命令は、キャリアアグリゲーションのための各在圏セルの複信方式を確定するためにプロセッサによって実行可能である。プライマリセルは、FDDセルである。後のサブフレームでPDSCH HARQ−ACK情報をPUSCHでまたはPUCCHフォーマット3を用いて受信するとき、命令は、構成された下りリンク送信モードが最大2つのトランスポートブロックをサポートし、在圏セルがTDDセルであり、前のサブフレームが在圏セルの上りリンクサブフレームであるときには、在圏セルの早い方のサブフレームにおいてPDSCH送信に対する2つのNACKを受信するためにも実行可能である。命令は、構成された下りリンク送信モードが単一のトランスポートブロックをサポートし、在圏セルがTDDセルであり、前のサブフレームが在圏セルの上りリンクサブフレームであるときには、在圏セルの早い方のサブフレームにおいてPDSCH送信に対する単一のNACKを受信するためにさらに実行可能である。
後のサブフレームでPUCCHフォーマット1bに基づくチャネルセレクション用いてPDSCH HARQ−ACK情報を受信するとき、命令は、在圏セルがTDDセルであり、前のサブフレームが在圏セルの上りリンクサブフレームであるときには、在圏セルの早い方のサブフレームにおいてPDSCH送信に対するHARQ−ACKビットに少なくとも1つのDTXビットを受信するために実行可能である。
前のサブフレームがTDD在圏セルの上りリンクサブフレームであるか否かを確定するステップは、RRCCommonSCellメッセージにより定義されるUL/DL構成に基づく。前のサブフレームがTDD在圏セルの上りリンクサブフレームであるか否かを確定するステップはさらに、TDD在圏セルの明示的再構成DCIシグナリングに基づく。
1つまたは2つのNACKは、他の在圏セルのHARQ−ACKビットと多重される。1つまたは2つのNACKの受信は、TDD在圏セルのサブフレームのために構成される符号語の数に依存する。
UEによってキャリアアグリゲーションを行うための方法も記載される。本方法は、キャリアアグリゲーションのための各在圏セルの複信方式を確定するステップを含む。プライマリセルは、FDDセルである。後のサブフレームでPDSCH HARQ−ACK情報をPUSCHでまたはPUCCHフォーマット3を用いて送信するとき、本方法は、構成された下りリンク送信モードが最大2つのトランスポートブロックをサポートし、在圏セルがTDDセルであり、前のサブフレームが在圏セルの上りリンクサブフレームであるときには、在圏セルの早い方のサブフレームにおいてPDSCH送信に対する2つのNACKを生成するステップも含む。本方法は、構成された下りリンク送信モードが単一のトランスポートブロックをサポートし、在圏セルがTDDセルであり、前のサブフレームが在圏セルの上りリンクサブフレームであるときには、在圏セルの早い方のサブフレームにおいてPDSCH送信に対する単一のNACKを生成するステップをさらに含む。
基地局装置(eNB)によってキャリアアグリゲーションを行うための方法も記載される。本方法は、キャリアアグリゲーションのための各在圏セルの複信方式を確定するステップを含む。プライマリセルは、FDDセルである。後のサブフレームでPDSCH HARQ−ACK情報をPUSCHでまたはPUCCHフォーマット3を用いて受信するとき、本方法は、構成された下りリンク送信モードが最大2つのトランスポートブロックをサポートし、在圏セルがTDDセルであり、前のサブフレームが在圏セルの上りリンクサブフレームであるときには、在圏セルの早い方のサブフレームにおいてPDSCH送信に対する2つのNACKを受信するステップも含む。本方法は、構成された下りリンク送信モードが単一のトランスポートブロックをサポートし、在圏セルがTDDセルであり、前のサブフレームが在圏セルの上りリンクサブフレームであるときには、在圏セルの早い方のサブフレームにおいてPDSCH送信に対する単一のNACKを受信するステップをさらに含む。
3GPPロング・ターム・エボリューション(LTE:Long Term Evolution)は、将来の要求に対処すべくユニバーサル・モバイル通信システム(UMTS:Universal Mobile Telecommunications System)モバイルフォンまたはデバイス規格を改善するためのプロジェクトに与えられた名称である。一態様において、UMTSは、進化型ユニバーサル地上無線アクセス(E−UTRA:Evolved Universal Terrestrial Radio Access)および進化型ユニバーサル地上無線アクセス・ネットワーク(E−UTRAN:Evolved Universal Terrestrial Radio Access Network)に対するサポートおよび仕様を提供するために修正された。
本明細書に開示されるシステムおよび方法の少なくともいくつかの態様は、3GPP LTE、LTEアドバンスト(LTE−A:LTE−Advanced)および他の規格(例えば、3GPPリリース8、9、10、11および/または12)に関して記載される。しかしながら、本開示の範囲は、この点で限定されるべきではない。本明細書に開示されるシステムおよび方法の少なくともいくつかの態様は、他のタイプのワイヤレス通信システムにおいて利用されてもよい。
ワイヤレス通信デバイスは、音声および/またはデータを基地局へ通信するために用いられる電子デバイスであり、次には基地局がデバイスのネットワーク(例えば、公衆交換電話網(PSTN:public switched telephone network)、インターネットなど)と通信する。本明細書にシステムおよび方法を記載するときに、ワイヤレス通信デバイスは、代わりに移動局、UE、アクセス端末、加入者局、移動端末、遠隔局、ユーザ端末、端末、加入者ユニット、モバイルデバイスなどと呼ばれることもある。ワイヤレス通信デバイスの例は、セルラーフォン、スマートフォン、携帯情報端末(PDA:personal digital assistant)、ラップトップコンピュータ、ネットブック、電子書籍リーダ、ワイヤレス・モデムなどを含む。3GPP仕様において、ワイヤレス通信デバイスは、典型的にUEと呼ばれる。しかしながら、本開示の範囲は、3GPP規格に限定されるべきではないので、より一般的な用語「ワイヤレス通信デバイス」を意味するために、本明細書では用語「UE」および「ワイヤレス通信デバイス」が同義で用いられる。
3GPP仕様において、基地局は、典型的にNode B、eNB、home enhancedまたはevolved Node B(HeNB)、あるいはいくつかの他の同様の用語で呼ばれる。本開示の範囲は、3GPP規格に限定されるべきではないので、より一般的な用語「基地局」を意味するために、本明細書では用語「基地局」、「Node B」、「eNB」、および「HeNB」が同義で用いられる。そのうえ、「基地局」の一例は、アクセスポイントである。アクセスポイントは、ワイヤレス通信デバイスのためにネットワーク(例えば、ローカルエリアネットワーク(LAN:Local Area Network)、インターネットなど)へのアクセスを提供する電子デバイスである。用語「通信デバイス」は、ワイヤレス通信デバイスおよび/または基地局の両方を示すために用いられる。
留意すべきは、本明細書では、「セル」は、インターナショナル・モバイル・テレコミュニケーションズ−アドバンスト(IMT−Advanced:International Mobile Telecommunications−Advanced)またに用いるために規格化または規制団体によって仕様が定められる任意の通信チャネルであり、そのすべてまたはそのサブセットが、3GPPによってeNBとUEとの間の通信に用いることが認可されたバンド(例えば、周波数バンド)として採用される。E−UTRAおよびE−UTRANの全体的説明において、本明細書では「セル」は、「下りリンクリソースと任意に上りリンクリソースの組み合わせ」と定義されることにも留意すべきである。下りリンクリソースのキャリア周波数と上りリンクリソースのキャリア周波数との間のリンクは、下りリンクリソースで送信されるシステム情報において示される。
「構成セル」は、UEが認識しており、情報を送信または受信することがeNBによって許可されたセルである。「構成セル(単数または複数)」は、在圏セル(単数または複数)であってもよい。UEは、システム情報をすべての構成セル上で受信して、必要とされる測定を行う。無線接続のための「構成セル(単数または複数)」は、プライマリセルおよび/またはゼロもしくは1つ以上のセカンダリセル(単数または複数)からなる。「アクティブ化されたセル」は、UEが送受信を行っている構成セルである。すなわち、アクティブ化されたセルは、UEが物理下りリンク制御チャネル(PDCCH:physical downlink control channel)をモニタする対象となるセルであり、下りリンク送信の場合には、UEが物理下りリンク共有チャネル(PDSCH)を復号する対象となるセルである。「非アクティブ化されたセル」は、UEが送信PDCCHをモニタしていない構成セルである。留意すべきは、「セル」が様々な次元の観点から記載されることである。例えば、「セル」は、時間、空間(例えば、地理的)および周波数特性を有しうる。
キャリアアグリゲーション(CA)が構成されるとき、UEはネットワークとの1つの無線リソース制御(RRC)関係を有する。1つの無線インターフェースが、キャリアアグリゲーションを提供しうる。RRC接続確立、再確立およびハンドオーバの間には、1つの在圏セルが非アクセス層(NAS)モビリティ情報(例えばトラッキングエリア識別情報(TAI))を提供する。RRC接続再確立およびハンドオーバの間には、1つの在圏セルがセキュリティ入力を提供する。このセルは、プライマリセル(PCell)と呼ばれる。下りリンクでは、PCellに対応するコンポーネントキャリアは下りリンクプライマリコンポーネントキャリア(DL PCC)であり、上りリンクでは、上りリンクプライマリコンポーネントキャリア(UL PCC)である。
UEの能力に依存して、PCellと共に在圏セルのセットを形成するために1つ以上のSCellが構成される。下りリンクにおいて、SCellに対応するコンポーネントキャリアは下りリンクセカンダリコンポーネントキャリア(DL SCC)であり、上りリンクでは、上りリンクセカンダリコンポーネントキャリア(UL SCC)である。
従って、UEのための構成された在圏セルのセットは、1つのPCellおよび1つ以上のSCellからなる。各SCellにつき、UEによる(下りリンクリソースに加えた)上りリンクリソースの使用が構成可能である。構成されるDL SCCの数は、UL SCCの数以上であり、SCellは上りリンクリソースだけの使用のためには構成されない。
UEの視点からは、各上りリンクリソースが1つの在圏セルに帰属する。構成される在圏セルの数は、UEのアグリゲーション能力に依存する。PCellは、ハンドオーバプロシージャを用いてのみ(例えばセキュリティキー変更およびランダムアクセスチャネル(RACH)プロシージャによって)変更される。PCellは、PUCCHの送信のために用いられる。SCellとは異なり、PCellは非アクティブ化されない。SCellがRLFを経験したときでなく、PCellが無線リンク障害(RLF)を経験したとき、再確立がトリガされる。さらに、PCellからNAS情報が得られる。
SCellの再構成、追加および除去は、RRCにより行われる。LTE内ハンドオーバでは、RRCは、ターゲットPCellでの使用のためにSCellを追加、除去または再構成することもできる。新たなSCellを追加する際には、専用RRCシグナリングがSCellのすべての必要なシステム情報を送信するために使用される(例えば接続モードの間にはUEはSCellからブロードキャストシステム情報を直接取得する必要はない)。
本明細書に開示されるシステムおよび方法は、キャリアアグリゲーションを記載する。いくつかの実装において、本明細書に開示されるシステムおよび方法は、ハイブリッド複信を用いたLTE拡張キャリアアグリゲーション(eCA:enhanced carrier aggregation)を記載する。特に、本システムおよび方法は、時分割複信(TDD)および周波数分割複信(FDD)(CA:carrier aggregation)において用いられる下りリンク(DL)アソシエーションセットおよびPDSCHハイブリッド自動再送要求肯定応答/否定応答(HARQ−ACK)送信タイミングを記載する。1つの場合には、プライマリセル(PCell)が上りリンク制御情報(UCI:uplink control information)をレポートする。別の場合には、UCIのためのレポーティング・セルとしてセカンダリセル(SCell)が構成される。
キャリアアグリゲーションは、1つより多いキャリアの同時利用を指す。キャリアアグリゲーションにおいては、1つのUEに1つより多いセルがアグリゲートされる。一例において、キャリアアグリゲーションは、UEに利用可能な有効バンド幅を増加させるために用いられる。リリース10におけるTDD CA、およびリリース11におけるバンド内CAでは、同じTDD上り下りリンク(UL/DL)構成を用いる必要がある。リリース11においては、異なるTDD UL/DL構成を用いたバンド間TDD CAがサポートされる。異なるTDD UL/DL構成を用いたバンド間TDD CAは、CA展開にフレキシブルなTDDネットワークを提供する。そのうえ、トラフィックアダプテーションを伴う強化された干渉管理(eIMTA:enhanced interference management with traffic adaptation)(動的UL/DL再構成とも呼ばれる)がネットワーク・トラフィック負荷に基づくフレキシブルなTDD UL/DL再構成を可能にする。
本明細書に用いられる用語「同時の」およびその変形は、2つ以上のイベントが互いに時間が重なり合ってもよく、および/または互いに接近した時間に生じてもよいことを示すことに留意すべきである。加えて、「同時の」およびその変形は、2つ以上のイベントが正確に同時刻に生じることを意味してもしなくてもよい。
FDDセルは、スペクトルの切れ目なく連続したサブセットが、ULまたはDLの両方ではなく、いずれかに専ら割り当てられたスペクトル(例えば、無線通信周波数またはチャネル)を必要とする。従って、FDDは、対をなすキャリア周波数(例えば、対をなすULおよびDLキャリア周波数)を有する。しかしながら、TDDは、対をなすチャネルを必要としない。代わりに、TDDは、ULおよびDLリソースを同じキャリア周波数上に割り当てることができる。それゆえに、TDDは、よりフレキシブルなスペクトルの使用法を提供する。ワイヤレスネットワーク・トラフィックの増加に伴い、かつスペクトル資源が非常に貴重になるにつれて、新たに割り当てられるスペクトルは、フラグメント化される傾向にあり、スペクトルがより狭いバンド幅を有し、TDDおよび/またはスモールセル展開にはより適している。そのうえ、TDDは、異なるTDD UL/DL構成および動的DL/UL再構成によるトラフィックアダプテーションを通じてフレキシブルなチャネルの使用法を提供する。
本明細書に記載されるシステムおよび方法は、マクロセルおよびスモールセル(例えば、フェムトセル、ピコセル、マイクロセルなど)のヘテロジニアスネットワーク・シナリオを用いた、同じスケジューラ制御の下でのキャリアアグリゲーション(CA)を含む。LTEネットワーク展開のために、大部分のキャリアがFDD−LTEを選択する。しかしながら、多くのマーケットではTDD−LTEがますます重要になっている。TDDの実装は、迅速なトラフィックアダプテーションを伴うスモールセルにフレキシビリティを提供する。
TDD CAおよびハイブリッド複信ネットワークでは、マクロセルおよびピコ/スモールセルが異なる周波数バンドを用いる。周波数バンドは、通信チャネルが確立されたスペクトルの小区分である。例えば、典型的なCAの場合には、マクロセルが低い方の周波数バンドを用い、ピコ/スモールセルが高い方の周波数バンドを用いる。ハイブリッド複信ネットワークに関して、1つの可能な組み合わせは、マクロセル上にFDDおよびピコ/スモールセル上にTDDを有することである。
キャリアアグリゲーションでは、すべての構成セルのHARQ−ACKビットがPCellの物理上りリンク制御チャネル(PUCCH)または物理上りリンク共有チャネル(PUSCH)上でレポートされる。3GPP Release−10および11では、同じまたは異なるUL/DL構成を用いたFDDセルのCAおよびTDDセルのCAが指定される。3GPP Release−12において、TDDおよびFDDセルの間のキャリアアグリゲーション(例えばTDD−FDD CA)のサポートが導入された。TDDおよびFDDセルは、非常に異なるHARQ−ACKレポーティング・メカニズムを有する。本明細書に記載されるシステムおよび方法は、FDDセルがPCellであり、少なくとも1つのSCellがTDDセルであるときのTDD−FDD CAのためのHARQ−ACK多重およびレポーティングのプロシージャを提供する。さらに、PUCCHおよびPUSCHレポーティングの両方のための多重プロシージャが、本明細書に記載される。
既知のアプローチでは、PCellがFDDセルである場合、TDD SCellはPDSCH HARQ−ACKタイミングに関してFDDセルに従う。現在、TDD CA HARQ−ACK多重およびFDD CA HARQ−ACK多重は、別々に定義される。TDD−FDD CAでは、すべてのセルのHARQ−ACKがPCellのPUCCHでレポートされる。HARQ−ACKビットは、PUSCH上でもレポートされうる。
PCellがFDDセルである場合、TDD SCellはPDSCH HARQ−ACKレポーティングに関してFDDタイミングに従う。しかし、FDDセルと異なり、TDD在圏セルはULサブフレーム割り当てを持つ。従って、UEがこの場合をどのように扱うかを確定しなければならない。さらに、TDD SCellは、eIMTAセル(例えばトラフィックアダプテーションを伴う動的UL/DL再構成をサポートするセル)でありうる。この場合には、UEが下りリンクと上りリンクとの間で変更できるフレキシブルなサブフレームをどのように扱うかが指定されなければならない。本明細書に記載されるシステムおよび方法は、PCellがPUCCHフォーマット1bに基づくチャネルセレクション、PUCCHフォーマット3およびPUSCHでのレポーティングに基づくFDDセルであるときのTDD−FDD CAのためのHARQ−ACK生成のプロシージャを提供する。
本明細書に開示されるシステムおよび方法は、以下の利益を提供する。FDDおよびTDDセルを含むハイブリッド複信ネットワークにおけるCAがシームレスに作動する。UEによってFDDおよびTDDの両方が用いられたとき、リソースの使用がフレキシブルである。HARQ−ACKレポーティング方法がTDDセルの動的UL/DL再構成をサポートする。TDDおよびFDD CAのシナリオでは、TDDセル・アソシエーション・タイミングがFDDセルへ拡張される。加えて、物理(PHY)レイヤ・シグナリング、暗黙的シグナリングおよび/または上位レイヤ・シグナリングによるPUCCHレポーティング・セル(例えば、参照セル)構成がサポートされる。
次に、同様の参照番号が機能的に類似した要素を示す図面を参照して、本明細書に開示されるシステムおよび方法の様々な例が記載される。本明細書において図面に一般的に記載され、示されるシステムおよび方法は、多種多様に異なった実装に配置および設計できるであろう。従って、図面に表現されるいくつかの実装の以下のさらに詳細な記載は、特許請求の範囲を限定するものではなく、システムおよび方法を単に代表するに過ぎない。
図1は、キャリアアグリゲーションのためのシステムおよび方法が実装された1つ以上の基地局装置(eNB)160および1つ以上の端末装置(UE)102の一実装を示すブロック図である。1つ以上のUE102は、1つ以上のアンテナ122a〜nを用いて1つ以上のeNB160と通信する。例えば、UE102は、1つ以上のアンテナ122a〜nを用いてeNB160へ電磁信号を送信し、かつeNB160から電磁信号を受信する。eNB160は、1つ以上のアンテナ180a〜nを用いてUE102と通信する。
いくつかの構成では、本明細書に記載されるUE102の1つ以上は、単一のデバイスにおいて実装されてもよい点に留意する必要がある。例えば、いくつかの実装では、複数のUE102が単一のデバイスに組み合わされる。加えてまたは代わりに、いくつかの構成では、本明細書に記載されるeNB160の1つ以上は、単一のデバイスにおいて実装されてもよい。例えば、いくつかの実装では、複数のeNB160が単一のデバイスに組み合わされる。例えば、図1の文脈では、単一のデバイスが、本明細書に記載されるシステムおよび方法による1つ以上のUE102を含んでもよい。加えてまたは代わりに、本明細書に記載されるシステムおよび方法による1つ以上のeNB160が、単一のデバイスまたは複数のデバイスとして実装されてもよい。
UE102およびeNB160は、相互に通信するために1つ以上のチャネル119、121を用いる。例えば、UE102は、1つ以上の上りリンクチャネル121および信号を用いてeNB160へ情報またはデータを送信する。上りリンクチャネル121の例は、物理上りリンク制御チャネル(PUCCH)および物理上りリンク共有チャネル(PUSCH)などを含む。上りリンク信号の例は、復調参照信号(DMRS)およびサウンディング参照信号(SRS)などを含む。1つ以上のeNB160も、例として、1つ以上の下りリンクチャネル119および信号を用いて1つ以上のUE102へ情報またはデータを送信する。下りリンクチャネル119の例は、PDCCH、PDSCHなどを含む。下りリンク信号の例は、プライマリ同期信号(PSS)、セル固有参照信号(CRS)、およびチャネル状態情報(CSI)参照チャネル(CSI−RS)などを含む。他の種類のチャネルまたは信号が用いられてもよい。
1つ以上のUE102のそれぞれは、1つ以上のトランシーバ118、1つ以上の復調器114、1つ以上のデコーダ108、1つ以上のエンコーダ150、1つ以上の変調器154、1つ以上のデータバッファ104および1つ以上のUEオペレーション・モジュール124を含む。例えば、1つ以上の受信および/または送信経路がUE102に実装される。便宜上、UE102では単一のトランシーバ118、デコーダ108、復調器114、エンコーダ150および変調器154のみが示されるが、複数の並列要素(例えば、トランシーバ118、デコーダ108、復調器114、エンコーダ150および変調器154)が実装されてもよい。
トランシーバ118は、1つ以上の受信機120および1つ以上の送信機158を含む。1つ以上の受信機120は、1つ以上のアンテナ122a〜nを用いてeNB160から信号を受信する。例えば、受信機120は、1つ以上の受信信号116を作り出すために信号を受信してダウンコンバートする。1つ以上の受信信号116は、復調器114へ供給される。1つ以上の送信機158は、1つ以上のアンテナ122a〜nを用いてeNB160へ信号を送信する。例えば、1つ以上の送信機158は、1つ以上の変調信号156をアップコンバートして送信する。
復調器114は、1つ以上の復調信号112を作り出すために1つ以上の受信信号116を復調する。1つ以上の復調信号112は、デコーダ108へ供給される。UE102は、信号を復号するためにデコーダ108を用いる。デコーダ108は、1つ以上の復号信号106、110を作り出す。例えば、第1のUE復号信号106は、受信したペイロード・データを備え、このデータがデータバッファ104に記憶される。第2のUE復号信号110は、オーバーヘッド・データおよび/または制御データを備える。例えば、第2のUE復号信号110は、1つ以上のオペレーションを行うためにUEオペレーション・モジュール124によって用いられるデータを供給する。
本明細書では、用語「モジュール」は、特定の要素またはコンポーネントがハードウェア、ソフトウェアまたはハードウェアとソフトウェアとの組み合わせで実装されることを意味する。しかしながら、本明細書に「モジュール」として示される任意の要素は、代わりにハードウェアで実装されてもよいことに留意すべきである。例えば、UEオペレーション・モジュール124は、ハードウェア、ソフトウェアまたは両方の組み合わせで実装されてもよい。
一般に、UEオペレーション・モジュール124は、UE102が1つ以上のeNB160と通信することを可能にする。UEオペレーション・モジュール124は、1つ以上のUE HARQ−ACKレポーティング・モジュール126を含む。UE HARQ−ACKレポーティング・モジュール126は、PUCCHフォーマット1bレポーティング・モジュール128とPUCCHフォーマット3/PUSCHレポーティング・モジュール130とを含む。
UE HARQ−ACKレポーティング・モジュール126は、FDDおよびTDDキャリアアグリゲーションのための各在圏セルの複信方式を確定する。UE102は、キャリアアグリゲーションが1つ以上のFDDセルおよび1つ以上のTDDセルを用いて行われるワイヤレス通信ネットワーク中に位置する。一実装において、ワイヤレス通信ネットワークは、LTEネットワークである。
UE102は、FDDまたはTDD複信のいずれかを用い、在圏セルを通じてeNB160と通信する。UE HARQ−ACKレポーティング・モジュール126は、FDDおよびTDDキャリアアグリゲーションに用いられる構成された在圏セルのそれぞれの複信方式を確定する。言い換えれば、UE HARQ−ACKレポーティング・モジュール126は、在圏セルがFDDセルかまたはTDDセルであるか否かを確定する。
後のサブフレームでPDSCH HARQ−ACK情報をPUCCHフォーマット1bに基づくチャネルセレクションを用いて送信するとき、PUCCHフォーマット1bレポーティング・モジュール128は、TDD在圏セルのHARQ−ACKビットを生成する。TDD−FDD CAでは、プライマリセルはFDDセルであり、セカンダリセルはTDD在圏セルでありうる。UE102が2つのセルおよびPUCCHフォーマット1bに基づくチャネルセレクションで構成される場合、FDD PUCCHフォーマット1bに基づくチャネルセレクション・プロシージャが再使用される。この場合には、TDDセカンダリセルのULサブフレームのためのHARQ−ACKビットは必要とされず、PUCCHフォーマット1bレポーティング・モジュール128は、単一のFDDセルHARQ−ACKレポートを作り出せばよい。従って、一構成では、セカンダリTDD在圏セルにULが構成されたサブフレームでは単一のFDDセルHARQ−ACKレポーティング・プロシージャが用いられる。
別の構成では、TDD SCellのULサブフレームについては、セカンダリTDD在圏セルのULとして構成されるサブフレームでDTXビットをレポートすることによって、フォーマット1bに基づくチャネルセレクション・テーブルが再使用される。セカンダリTDD在圏セルのDLまたはスペシャルサブフレームとして構成されるサブフレームについては、PUCCHフォーマット1bレポーティング・モジュール128は、そのサブフレームのPDSCH送信をモニタする。セカンダリTDD在圏セルでULとして構成されるサブフレームについては、PUCCHフォーマット1bレポーティング・モジュール128は、最大2つのトランスポートブロックをサポートする下りリンク送信モードで構成される在圏セルの場合に2つのDTXビットを使用する。PUCCHフォーマット1bレポーティング・モジュール128は、最大2つのトランスポートブロックをサポートしない下りリンク送信モードで構成される在圏セルの場合に1つのDTXビットを使用する。
別のシナリオでは、セカンダリセルは、トラフィックアダプテーションを伴う動的UL/DL再構成をサポートするTDDセル(例えばeIMTAセル)であり、在圏セルは無線リソース制御(RRC)シグナリングによるDL HARQ参照用構成により構成される。再構成シグナリングが正しく検出され、サブフレームが再構成のための下りリンク制御情報(DCI)フォーマット(例えば再構成DCIフォーマット)によって示されるDLまたはスペシャルサブフレームである場合、PUCCHフォーマット1bレポーティング・モジュール128はサブフレームのPDSCH送信をモニタする。再構成シグナリングが正しく検出され、サブフレームが再構成DCIフォーマットによって示されるULサブフレームである場合、PUCCHフォーマット1bレポーティング・モジュール128は、最大2つのトランスポートブロックをサポートする下りリンク送信モードで構成される在圏セルの場合に2つのDTXビットを使用し、それ以外の場合に1つのDTXビットを使用する。
このシナリオでは、再構成シグナリングが正しく検出されず、サブフレームがRRCCommonSCellにおける在圏セルのTDD UL/DL構成(例えばUL HARQ参照用構成)によって定義されるDLまたはスペシャルサブフレームである場合、PUCCHフォーマット1bレポーティング・モジュール128はサブフレームのPDSCH送信をモニタする。サブフレームがRRCCommonSCellにおける在圏セルのTDD UL/DL構成(例えばUL HARQ参照用構成)により定義されるULサブフレームである場合、PUCCHフォーマット1bレポーティング・モジュール128は、最大2つのトランスポートブロックをサポートする下りリンク送信モードで構成される在圏セルの場合に2つのDTXビットを使用し、それ以外の場合に1つのDTXビットを使用する。
あるいは、再構成シグナリングが正しく検出されず、サブフレームがRRCシグナリングにおけるDL HARQ参照用構成によって定義されるDLまたはスペシャルサブフレームであり、サブフレームに関連するULグラントがない場合、PUCCHフォーマット1bレポーティング・モジュール128はサブフレームのPDSCH送信をモニタする。サブフレームがRRCシグナリングにおけるDL HARQ参照用構成によって定義されるULサブフレームである場合、PUCCHフォーマット1bレポーティング・モジュール128は、最大2つのトランスポートブロックをサポートする下りリンク送信モードにより構成される在圏セルの場合に2つのDTXビットを使用し、それ以外の場合に1つのDTXビットを使用する。
PUCCHフォーマット3/PUSCHレポーティング・モジュール130は、後のサブフレームでPDSCH HARQ−ACK情報をPUCCHフォーマット3またはPUSCHを用いて送信するときに、TDD在圏セルのHARQ−ACKビットを生成する。TDD−FDD CAシナリオでは、PCellはFDDセルとすることができ、PUCCHフォーマット3を設定することができる。このシナリオでは、セカンダリセルでPDSCHが受信される場合、すべての在圏セルにつきHARQ−ACKビットが生成され多重される。さらに、サブフレームにHARQ−ACKレポーティングのためのPUSCHスケジューリングがあり、HARQ−ACKがPUSCHでレポートされる場合、PUCCHフォーマット3のHARQ−ACK多重が用いられる。これらの場合には、TDD SCellのHARQ−ACKビットを扱うための2つのプロシージャがある。
第1のプロシージャでは、どの場合でもTDD在圏セルのHARQ−ACKがレポートされる。サブフレーム「n−4」における対応するPDCCH/EPDCCHの検出によって示されるセカンダリセルのPDSCH送信については、すべての在圏セルのHARQ−ACKビットが一緒に多重され、PUCCHフォーマット3またはPUSCH送信でレポートされる。
セカンダリ在圏セルがTDDセルである場合、セカンダリTDD在圏セルのDLまたはスペシャルサブフレームとして構成されるサブフレームについては、PUCCHフォーマット3/PUSCHレポーティング・モジュール130はそのサブフレームのPDSCH送信をモニタする。セカンダリ在圏セルがTDDセルである場合、ULとして構成されるサブフレームについては、PUCCHフォーマット3/PUSCHレポーティング・モジュール130は、HARQ−ACKビットを生成し他の在圏セルのNACKビットと多重する。PUCCHフォーマット3/PUSCHレポーティング・モジュール130は、最大2つのトランスポートブロックをサポートする下りリンク送信モードで構成される在圏セルの場合に2つのNACKビットを使用し、それ以外の場合に1つのNACKビットを使用する。
セカンダリセルがトラフィックアダプテーションを伴う動的UL/DL再構成をサポートするTDDセル(例えばeIMTAセル)である場合、在圏セルはRRCシグナリングによるDL HARQ参照用構成により構成される。再構成シグナリングが正しく検出され、サブフレームが再構成DCIフォーマットによって示されるDLまたはスペシャルサブフレームである場合、PUCCHフォーマット3/PUSCHレポーティング・モジュール130はサブフレームのPDSCH送信をモニタする。再構成シグナリングが正しく検出され、サブフレームが再構成DCIフォーマットによって示されるULサブフレームである場合、PUCCHフォーマット3/PUSCHレポーティング・モジュール130は、最大2つのトランスポートブロックをサポートする下りリンク送信モードで構成される在圏セルの場合に2つのNACKビットを使用し、それ以外の場合に1つのNACKビットを使用する。
前のサブフレーム(例えば「n−4」)がTDD在圏セルの上りリンクサブフレームであるか否かを確定するステップは、無線リソース制御共通セカンダリセル(RRCCommonSCell)メッセージによって定義される上りリンク/下りリンク(UL/DL)構成に基づく。再構成シグナリングが正しく検出されず、サブフレームがRRCCommonSCellにおける在圏セルのTDD UL/DL構成(例えばUL HARQ参照用構成)によって定義されるDLまたはスペシャルサブフレームである場合、PUCCHフォーマット3/PUSCHレポーティング・モジュール130はサブフレームのPDSCH送信をモニタする。再構成シグナリングが正しく検出されず、サブフレームがRRCCommonSCellにおける在圏セルのTDD UL/DL構成(例えばUL HARQ参照用構成)によって定義されるULサブフレームである場合、PUCCHフォーマット3/PUSCHレポーティング・モジュール130は、最大2つのトランスポートブロックをサポートする下りリンク送信モードで構成される在圏セルの場合に2つのNACKビットを使用し、それ以外の場合に1つのNACKビットを使用する。
あるいは、セカンダリセルがトラフィックアダプテーションを伴う動的UL/DL再構成をサポートするTDDセル(例えばeIMTAセル)であり、セルがRRCシグナリングによるDL HARQ参照用構成により構成される場合、再構成シグナリングが正しく検出されないことがありうる。サブフレームがRRCシグナリングによるDL HARQ参照用構成により定義されるDLまたはスペシャルサブフレームであり、サブフレームに関連するULグラントがない場合、PUCCHフォーマット3/PUSCHレポーティング・モジュール130は、サブフレームのPDSCH送信をモニタする。再構成シグナリングが正しく検出されず、サブフレームがRRCシグナリングによるDL HARQ参照用構成により定義されるULサブフレームである場合、PUCCHフォーマット3/PUSCHレポーティング・モジュール130は、最大2つのトランスポートブロックをサポートする下りリンク送信モードで構成される在圏セルの場合に2つのNACKビットを使用し、それ以外の場合に1つのNACKビットを使用する。
UEオペレーション・モジュール124は、情報148を1つ以上の受信機120に提供する。例えば、UEオペレーション・モジュール124は、下りリンク・サブフレーム・アソシエーションのセットに基づいて、PDSCH HARQ−ACK情報をいつ送信すべきか、またはいつ送信すべきでないかを受信機(単数または複数)120に通知する。
UEオペレーション・モジュール124は、情報138を復調器114に提供する。例えば、UEオペレーション・モジュール124は、eNB160からの送信に予想される変調パターンを復調器114に通知する。
UEオペレーション・モジュール124は、情報136をデコーダ108に提供する。例えば、UEオペレーション・モジュール124は、eNB160からの送信に予想される符号化法をデコーダ108に通知する。
UEオペレーション・モジュール124は、情報142をエンコーダ150に提供する。情報142は、符号化すべきデータおよび/または符号化のための命令を含む。例えば、UEオペレーション・モジュール124は、送信データ146および/または他の情報142を符号化するようにエンコーダ150に命令する。他の情報142は、PDSCH HARQ−ACK情報を含む。
エンコーダ150は、送信データ146および/またはUEオペレーション・モジュール124によって提供された他の情報142を符号化する。例えば、データ146および/または他の情報142の符号化は、誤り検出および/または訂正符号化、送信のための空間、時間および/または周波数リソースへのデータのマッピング、多重などを伴う。エンコーダ150は、符号化データ152を変調器154へ供給する。
UEオペレーション・モジュール124は、情報144を変調器154に提供する。例えば、UEオペレーション・モジュール124は、eNB160への送信に用いられることになる変調型(例えば、コンステレーション・マッピング)を変調器154に通知する。変調器154は、1つ以上の変調信号156を1つ以上の送信機158へ供給するために符号化データ152を変調する。
UEオペレーション・モジュール124は、情報140を1つ以上の送信機158に提供する。この情報140は、1つ以上の送信機158に対する命令を含む。例えば、UEオペレーション・モジュール124は、信号をeNB160へいつ送信すべきかを1つ以上の送信機158に命令する。1つ以上の送信機158は、変調信号(単数または複数)156を1つ以上のeNB160へアップコンバートして送信する。
eNB160は、1つ以上のトランシーバ176、1つ以上の復調器172、1つ以上のデコーダ166、1つ以上のエンコーダ109、1つ以上の変調器113、データバッファ162およびeNBオペレーション・モジュール182を含む。例えば、1つ以上の受信および/または送信経路がeNB160に実装される。便宜上、eNB160では単一のトランシーバ176、デコーダ166、復調器172、エンコーダ109および変調器113のみが示されるが、複数の並列要素(例えば、トランシーバ176、デコーダ166、復調器172、エンコーダ109および変調器113)が実装されてもよい。
トランシーバ176は、1つ以上の受信機178および1つ以上の送信機117を含む。1つ以上の受信機178は、1つ以上のアンテナ180a〜nを用いてUE102から信号を受信する。例えば、受信機178は、1つ以上の受信信号174を作り出すために信号を受信してダウンコンバートする。1つ以上の受信信号174は、復調器172へ供給される。1つ以上の送信機117は、1つ以上のアンテナ180a〜nを用いてUE102へ信号を送信する。例えば、1つ以上の送信機117は、1つ以上の変調信号115をアップコンバートして送信する。
復調器172は、1つ以上の復調信号170を作り出すために1つ以上の受信信号174を復調する。1つ以上の復調信号170は、デコーダ166へ供給される。eNB160は、信号を復号するためにデコーダ166を用いる。デコーダ166は、1つ以上の復号信号164、168を作り出す。例えば、第1のeNB復号信号164は、データバッファ162に記憶される、受信したペイロード・データを備える。第2のeNB復号信号168は、オーバーヘッド・データおよび/または制御データを備える。例えば、第2のeNB復号信号168は、1つ以上のオペレーションを行うためにeNBオペレーション・モジュール182によって用いられるデータ(例えば、PDSCH HARQ−ACK情報)を供給する。
一般に、eNBオペレーション・モジュール182は、eNB160が1つ以上のUE102と通信することを可能にする。eNBオペレーション・モジュール182は、1つ以上のeNB HARQ−ACKレポーティング・モジュール194を含む。eNB HARQ−ACKレポーティング・モジュール194は、PUCCHフォーマット1bレポーティング・モジュール196とPUCCHフォーマット3/PUSCHレポーティング・モジュール198とを含む。
eNB HARQ−ACKレポーティング・モジュール194は、FDDおよびTDDキャリアアグリゲーションのための各在圏セルの複信方式を確定する。eNB160は、FDDまたはTDD複信のいずれかを用い、在圏セルを通じてUE102と通信する。eNB HARQ−ACKレポーティング・モジュール194は、FDDおよびTDDキャリアアグリゲーションに用いられる構成された在圏セルのそれぞれの複信方式を確定する。言い換えれば、eNB HARQ−ACKレポーティング・モジュール194は、在圏セルがFDDセルかまたはTDDセルであるか否かを確定する。
後のサブフレームでPDSCH HARQ−ACK情報をPUCCHフォーマット1bに基づくチャネルセレクションを用いて受信するとき、PUCCHフォーマット1bレポーティング・モジュール196はHARQ−ACK情報を受信する。UE102が2つのセルおよびPUCCHフォーマット1bに基づくチャネルセレクションによって構成される場合、FDD PUCCHフォーマット1bに基づくチャネルセレクション・プロシージャが再使用される。この場合には、TDDセカンダリセルのULサブフレームのためのHARQ−ACKビットは必要とされず、PUCCHフォーマット1bレポーティング・モジュール196は、単一のFDDセルHARQ−ACKレポートを受信する。
別の構成では、TDD SCellのULサブフレームに関しては、セカンダリTDD在圏セルのULとして構成されるサブフレームでDTXビットをレポートすることにより、フォーマット1bに基づくチャネルセレクション・テーブルが再使用される。従って、セカンダリTDD在圏セルのDLまたはスペシャルサブフレームとして構成されるサブフレームについては、PUCCHフォーマット1bレポーティング・モジュール196は、前のサブフレームのHARQ−ACK情報を受信する。セカンダリTDD在圏セルでULとして構成されるサブフレームについては、PUCCHフォーマット1bレポーティング・モジュール196は、TDD SCellのULサブフレームに対応するHARQ−ACK情報を受信しない。
別のシナリオでは、セカンダリセルはトラフィックアダプテーションを伴う動的UL/DL再構成をサポートするTDDセル(例えばeIMTAセル)であり、在圏セルはRRCシグナリングによるDL HARQ参照用構成によって構成される。PUCCHフォーマット1bレポーティング・モジュール196は、TDD SCellのULサブフレームに対応するHARQ−ACK情報を受信しない。これは、UE102がTDD在圏セルのULサブフレームのHARQ−ACKビットに少なくとも1つの不連続送信(DTX)ビットをセットすることに起因する。
後のサブフレームでPUCCHフォーマット3またはPUSCHを用いてPDSCH HARQ−ACK情報を受信するとき、PUCCHフォーマット3/PUSCHレポーティング・モジュール198はTDD在圏セルのHARQ−ACK情報を受信する。第1のプロシージャにおいては、どの場合でもTDD在圏セルのHARQ−ACK情報がレポートされる。前のサブフレーム(例えば「n−4」)における対応するPDCCH/EPDCCHの検出によって示されるセカンダリセルのPDSCH送信については、すべての在圏セルのHARQ−ACKビットが一緒に多重され、PUCCHフォーマット3またはPUSCH送信でレポートされる。
セカンダリ在圏セルがTDDセルである場合、ULとして構成されるサブフレームについては、PUCCHフォーマット3/PUSCHレポーティング・モジュール198は、TDD在圏セルの1つ以上のNACKを受信する。TDD在圏セルの1つ以上のNACKは、他の在圏セルのHARQ−ACKビットと多重される。PUCCHフォーマット3/PUSCHレポーティング・モジュール198は、最大2つのトランスポートブロックをサポートする下りリンク送信モードで構成される在圏セルの場合に2つのNACKビットを受信し、それ以外の場合に1つのNACKビットを受信する。
eNBオペレーション・モジュール182は、情報190を1つ以上の受信機178に提供する。例えば、eNBオペレーション・モジュール182は、下りリンク・サブフレーム・アソシエーションのセットに基づいて、PDSCH HARQ−ACK情報をいつ受信すべきか、あるいはいつすべきでないかを受信機(単数または複数)178に通知する。
eNBオペレーション・モジュール182は、情報188を復調器172に提供する。例えば、eNBオペレーション・モジュール182は、UE(単数または複数)102からの送信に予想される変調パターンを復調器172に通知する。
eNBオペレーション・モジュール182は、情報186をデコーダ166に提供する。例えば、eNBオペレーション・モジュール182は、UE(単数または複数)102からの送信に予想される符号化法をデコーダ166に通知する。
eNBオペレーション・モジュール182は、情報101をエンコーダ109に提供する。情報101は、符号化すべきデータおよび/または符号化のための命令を含む。例えば、eNBオペレーション・モジュール182は、送信データ105および/または他の情報101を符号化するようにエンコーダ109に命令する。
エンコーダ109は、送信データ105および/またはeNBオペレーション・モジュール182によって提供された他の情報101を符号化する。例えば、データ105および/または他の情報101の符号化は、誤り検出および/または訂正符号化、送信のための空間、時間および/または周波数リソースへのデータのマッピング、多重などを伴う。エンコーダ109は、符号化データ111を変調器113へ供給する。送信データ105は、UE102へ伝えられることになるネットワーク・データを含む。
eNBオペレーション・モジュール182は、情報103を変調器113に提供する。この情報103は、変調器113に対する命令を含む。例えば、eNBオペレーション・モジュール182は、UE(単数または複数)102への送信に用いられることになる変調型(例えば、コンステレーション・マッピング)を変調器113に通知する。変調器113は、1つ以上の変調信号115を1つ以上の送信機117へ供給するために符号化データ111を変調する。
eNBオペレーション・モジュール182は、情報192を1つ以上の送信機117に提供する。この情報192は、1つ以上の送信機117に対する命令を含む。例えば、eNBオペレーション・モジュール182は、信号をUE(単数または複数)102へいつ送信すべきか(あるいはいつすべきでないか)を1つ以上の送信機117に命令する。1つ以上の送信機117は、1つ以上のUE102へ変調信号(単数または複数)115をアップコンバートして送信する。
留意すべきは、eNB(単数または複数)160およびUE(単数または複数)102に含まれる要素またはその部分の1つ以上がハードウェアで実装されてもよいことである。例えば、これらの要素またはその部分の1つ以上は、チップ、回路素子またはハードウェア・コンポーネントなどとして実装されてもよい。同様に留意すべきは、本明細書に記載される機能または方法の1つ以上がハードウェアで実装されてもよく、および/またはハードウェアを用いて行われてもよいことである。例えば、本明細書に記載される方法の1つ以上は、チップセット、特定用途向け集積回路(ASIC:application−specific integrated circuit)、大規模集積回路(LSI:large−scale integrated circuit)または集積回路などで実装されてもよく、および/またはそれらを用いて実現されてもよい。
図2は、UE102によってキャリアアグリゲーションを行うための方法200の一実装を示すフロー図である。UE102は、キャリアアグリゲーションが1つ以上のFDDセルおよび1つ以上のTDDセルを用いて行われるワイヤレス通信ネットワーク中に位置する。一実装において、ワイヤレス通信ネットワークは、LTEネットワークである。
UE102は、FDDまたはTDD複信のいずれかを用い、在圏セルを通じてeNB160と通信する。在圏セルは、通信チャネル119、121のセットである。キャリアアグリゲーション(CA)の間に、UE102に1つより多い在圏セルがアグリゲートされる。一構成では、プライマリセルはFDDセルである。セカンダリセルはTDD在圏セルである。在圏セルの前のサブフレーム(例えばサブフレーム「n−4」)において、物理下りリンク共有チャネル(PDSCH)送信が送られる。
UE102は、FDDおよびTDDキャリアアグリゲーションに用いられる構成された在圏セルのそれぞれの複信方式を確定する(ステップ202)。言い換えれば、UE102は、在圏セルがFDDセルまたはTDDセルであるか否かを確定する(ステップ202)。
UE102は、TDD在圏セルのPDSCH HARQ−ACK情報を生成する(ステップ204)。異なるPUCCHフォーマットにおいて、PUCCH上の上りリンク制御情報(UCI)の異なる組み合わせがサポートされる。例えばフォーマット1aは、1ビットのHARQ−ACKに、またはFDDの場合には1ビットのHARQ−ACKと肯定スケジューリング・リクエスト(SR)に使用される。フォーマット1bは、2ビットのHARQ−ACKに、または2ビットのHARQ−ACKと肯定SRに使用される。フォーマット1bは、UE102が複数の在圏セルで構成されるとき、またはTDDの場合にはUE102が1つの在圏セルで構成されるときに、チャネルセレクションを用いて最大4ビットのHARQ−ACKに使用される。フォーマット1は、肯定SRに使用される。
PUCCHフォーマット2は、HARQ−ACKと多重されないときのCSIレポートに使用される。フォーマット2aは、通常のサイクリックプレフィックスでの1ビットのHARQ−ACKと多重されるCSIレポートに使用される。フォーマット2bは、通常のサイクリックプレフィックスで2ビットHARQ−ACKと多重されるCSIレポートに使用される。フォーマット2は、拡張されたサイクリックプレフィックスでHARQ−ACKと多重されるCSIレポートにも使用される。
PUCCHフォーマット3は、FDDでは最大10ビットのHARQ−ACKに、TDDでは最大20ビットのHARQ−ACKに使用される。フォーマット3はまた、FDDでは最大10ビットのHARQ−ACKと1ビットの肯定/否定SRとに対応する最大11ビットに、TDDでは20ビットのHARQ−ACKと1ビットの肯定/否定SRとに対応する最大21ビットに使用される。フォーマット3はさらに、1つの在圏セルのHARQ−ACK、1ビットの肯定/否定SR(あれば)、およびCSIレポートに使用される。
1つのシナリオでは、UE102は、PUCCHフォーマット3およびPUSCHでのまたはPUCCHフォーマット3を用いたHARQ−ACK送信により構成される。あるいは、UE102は2つの在圏セルおよびPUCCHフォーマット1bに基づくチャネルセレクションおよびPUSCHでのHARQ−ACK送信により構成される。さらにもう一つの代替的構成においては、UE102は1つの在圏セルおよびPUCCHフォーマット1bに基づくチャネルセレクションおよびPUSCHでのHARQ−ACK送信により構成される。
このシナリオでは、在圏セルの構成された下りリンク送信モードが最大2つのトランスポートブロックをサポートし、サブフレームで1つのトランスポートブロックだけが受信される場合、UE102は、HARQ−ACKの空間バンドリングが適用されない場合、もう一つのトランスポートブロックにつきNACKを生成する。
在圏セルのサブフレームにPDSCHも下りリンクSPSリリースを示す物理下りリンク制御チャネル(PDCCH)/拡張物理下りリンク制御チャネル(EPDCCH)も検出されない場合、UE102は、構成された下りリンク送信モードが最大2つのトランスポートブロックをサポートするときには2つのNACKを生成する。さらにUE102は、構成された下りリンク送信モードが1つのトランスポートブロックをサポートするときには1つのNACKを生成する。2つのNACKは、他の在圏セルのHARQ−ACKビットと多重される。
プライマリセルがFDDであり、前のサブフレーム(例えば「n−4」)がTDD在圏セルの上りリンクサブフレームである場合、在圏セルの後のサブフレーム(例えば「n」)につき、UE102は、構成された下りリンク送信モードが最大2つのトランスポートブロックをサポートするときには2つのNACKを生成する。UE102はまた、構成された下りリンク送信モードが1つのトランスポートブロックをサポートするときには1つのNACKを生成する。1つのNACKは、他の在圏セルのHARQ−ACKビットと多重される。
プライマリセルがFDDであるPUCCHフォーマット1a/1b送信を用いた別のシナリオでは、HARQ−ACKおよびSRの両方が同じサブフレームで送信される。このシナリオでは、UE102は、否定SR送信ではHARQ−ACKをその割り当てられたHARQ−ACK PUCCHフォーマット1a/1bリソースで送信し、肯定SR送信ではHARQ−ACKをその割り当てられたSR PUCCHリソースで送信する。
プライマリセルがFDDであるPUCCHフォーマット1bに基づくチャネルセレクションを用いた別のシナリオでは、HARQ−ACKおよびSRの両方が同じサブフレームで送信される。UE102は、否定SR送信ではHARQ−ACKをその割り当てられたHARQ−ACK PUCCHリソースでチャネルセレクションを用いて送信し、肯定SR送信では在圏セルあたり1つのHARQ−ACKビットをその割り当てられたSR PUCCHリソースで送信する。
このシナリオでは、在圏セルで1つのトランスポートブロックだけまたは下りリンクSPSリリースを示すPDCCH/EPDCCHが検出される場合、その在圏セルのHARQ−ACKビットは、そのトランスポートブロックまたは下りリンクSPSリリースを示すPDCCH/EPDCCHに対応するHARQ−ACKビットである。在圏セルで2つのトランスポートブロックが受信される場合、その在圏セルのHARQ−ACKビットは、2つのトランスポートブロックに対応するHARQ−ACKビットの空間バンドリングにより生成される。在圏セルでHARQ−ACK応答が提供されるPDSCH送信も下りリンクSPSリリースを示すPDCCH/EPDCCHも検出されない場合、その在圏セルのHARQ−ACKビットはNACKにセットされる。プライマリセルおよびセカンダリセルのHARQ−ACKビットは、それぞれ「b」(0)および「b」(1)ビットにマッピングされる。
「b」(0)および「b」(1)ビットは、以下のチャネルセレクション・テーブルに基づいてPUCCHリソースで送信される。(3GPP TS36.213、表10.1.2.2.1−3に基づく)表(1)においては、
A=2
である。(3GPP TS36.213、表10.1.2.2.1−4に基づく)表(2)においては、
A=3
である。(3GPP TS36.213、表10.1.2.2.1−5に基づく)表(3)においては、
A=4
である。
プライマリセルがFDDである場合のさらに別のシナリオでは、HARQ−ACKのPUCCHフォーマット3送信は、スケジューリング・リクエストの送信のために上位レイヤによってUE102に構成されたサブフレームと一致する。UE102は、HARQ−ACKおよびSRビットをHARQ−ACK PUCCHで多重する。HARQ−ACKがプライマリセルのPDSCH送信だけまたはプライマリセルの下りリンクSPSリリースを示すPDCCH/EPDCCHだけに対応する場合、プライマリセルがFDDである場合には、SRはPUCCHフォーマット1a/1bにより送信される。
プライマリセルがFDDである場合のPUSCH送信に関しては、UE102がサブフレーム「n−4」でPDSCHまたは下りリンクSPSリリースを示すPDCCHを受信しない場合には、UE102はサブフレーム「n」でHARQ−ACKをPUSCHで送信しない。肯定SRだけが送信されるときには、UE102はSRリソースのためにPUCCHフォーマット1を用いる。
TDD−FDD CAでは、プライマリセルはFDDセルであり、セカンダリセルはTDD在圏セルでありうる。UE102が2つのセルおよびPUCCHフォーマット1bに基づくチャネルセレクションによって構成される場合、FDD PUCCHフォーマット1bに基づくチャネルセレクション方法が再使用されうる。しかし、TDDセカンダリセルはULサブフレームを有しうる。この場合には、TDDセカンダリセルのULサブフレームのためのHARQ−ACKビットは必要とされない。単一のFDDセルHARQ−ACKレポートが送信されればよい。従って一構成では、セカンダリTDD在圏セルにULが構成されるサブフレームについて、単一のFDDセルHARQ−ACKレポーティング・プロシージャが用いられうる。
別の構成では、TDD SCellのULサブフレームについては、セカンダリTDD在圏セルでULとして構成されるサブフレームについてDTXビットをレポートすることによって、フォーマット1bに基づくチャネルセレクション・テーブルが再使用されうる。セカンダリTDD在圏セルのDLまたはスペシャルサブフレームとして構成されるサブフレームについては、UE102は前のサブフレーム(例えば「n−4」)のPDSCH送信をモニタする。後のサブフレームでPDSCH HARQ−ACK情報をPUCCHフォーマット1bに基づくチャネルセレクションを用いて送信するとき、UE102は、TDD在圏セルのHARQ−ACKビットに少なくとも1つの不連続送信(DTX)ビットをセットする。例えば、セカンダリTDD在圏セルのULとして構成されるサブフレームについては、UE102は、最大2つのトランスポートブロックをサポートする下りリンク送信モードにより構成される在圏セルの場合に2つのDTXビットを使用する。UE102は、最大2つのトランスポートブロックをサポートしない下りリンク送信モードで構成される在圏セルの場合に1つのDTXビットを使用する。
別のシナリオでは、前のサブフレーム(例えば「n−4」)がTDD在圏セルの上りリンクサブフレームであるか否かを判断するステップは、TDD在圏セルの明示的再構成下りリンク制御情報(DCI)シグナリングに基づく。セカンダリセルはトラフィックアダプテーションを伴う動的UL/DL再構成をサポートするTDDセル(例えばeIMTAセル)とすることができ、在圏セルはRRCシグナリングによるDL HARQ参照用構成によって構成される。再構成シグナリングが正しく検出され、サブフレームが再構成のための下りリンク制御情報(DCI)フォーマット(例えば再構成DCIフォーマット)によって示されるDLまたはスペシャルサブフレームである場合、UE102はサブフレームのPDSCH送信をモニタする。再構成シグナリングが正しく検出され、サブフレームが再構成DCIフォーマットによって示されるULサブフレームである場合、UE102は、最大2つのトランスポートブロックをサポートする下りリンク送信モードで構成される在圏セルの場合に2つのDTXビットを使用し、それ以外の場合に1つのDTXビットを使用する。
このシナリオでは、前のサブフレームがTDD在圏セルの上りリンクサブフレームであるか否かを確定するステップは、無線リソース制御共通セカンダリセル(RRCCommonSCell)メッセージによって定義される上りリンク/下りリンク(UL/DL)構成に基づく。再構成シグナリングが正しく検出されず、サブフレームがRRCCommonSCellにおける在圏セルのTDD UL/DL構成(例えばUL HARQ参照用構成)によって定義されるDLまたはスペシャルサブフレームである場合、UE102はサブフレームのPDSCH送信をモニタする。サブフレームがRRCCommonSCell(例えばUL HARQ参照用構成)における在圏セルのTDD UL/DL構成によって定義されるULサブフレームである場合、UE102は、最大2つのトランスポートをサポートする下りリンク送信モードで構成される在圏セルの場合に2つのDTXビットを使用し、それ以外の場合に1つのDTXビットを使用する。この構成では、セカンダリセルのPDSCH送信が欠落し、DTXとしてレポートされうるが、サブフレームをモニタするための新たなUE102挙動はない。この構成では、UE102は、サブフレームのタイプ(例えばUL、DLまたはスペシャルサブフレーム)を知っている。
あるいは、再構成シグナリングが正しく検出されず、サブフレームがRRCシグナリングにおけるDL HARQ参照用構成によって定義されるDLまたはスペシャルサブフレームであり、サブフレームに関連するULグラントがない場合、UE102はサブフレームのPDSCH送信をモニタする。サブフレームが、RRCシグナリングにおけるDL HARQ参照用構成によって定義されるULサブフレームである場合、UE102は、最大2つのトランスポートブロックをサポートする下りリンク送信モードで構成された在圏セルの場合に2つのDTXビットを使用し、それ以外の場合に1つのDTXを使用する。この構成では、潜在的PDSCH送信がモニタされるが、サブフレームをモニタするための新たなUE102挙動が導入される。この構成では、UE102には、サブフレームのタイプ(例えばUL、DLまたはスペシャルサブフレーム)が不確かである。
下表(1)〜(3)は、マスクされたPUCCHフォーマット1bに基づくチャネルセレクション・テーブルを示す。表(1)〜(3)において、「A」はPUCCHリソースの数であり、
は、PUCCHリソースである。(3GPP TS36.213 v11.4.0、表10.1.2.2.1−3に基づく)表(1)において、「A」=2である。(3GPP TS36.213 v11.4.0、表10.1.2.2.1−4に基づく)表(2)において、「A」=3である。(3GPP TS36.213 v11.4.0、表10.1.2.2.1−5に基づく)表(3)において、「A」=4である。
PUCCHリソースはPDSCH割り当てによって暗黙的に確定されるため、セカンダリTDD在圏セルのULとして構成されるサブフレームのためにSCell PUCCHリソースは予約されない。従って、仕様の簡単のため、TDD−FDD CA PUCCHフォーマット1bに基づくチャネルセレクションはFDD CAに従う。PUCCHフォーマット1bに基づくチャネルセレクションでは、「FDDであるプライマリセル」には、2つのFDDセルの場合と、プライマリセルがFDDセルでありセカンダリセルがTDDセルである2つの在圏セルの場合とが含まれる。
「2つの構成された在圏セルのあるプライマリセルがFDDであり、PUCCHフォーマット1bに基づくチャネルセレクションがある場合」という条件は、「2つの構成された在圏セルがFDDであり、2つの構成された在圏セルのうちプライマリセルがFDDセル、セカンダリセルがTDDセルであり、PUCCHフォーマット1bに基づくチャネルセレクションがある場合」ともいうことに留意すべきである。
UE102は、後のサブフレーム(例えばサブフレーム「n」)でPUCCHフォーマット1bに基づくチャネルセレクションを用いてPDSCH HARQ−ACK情報を送信する(ステップ206)。TDD在圏セルのPDSCH HARQ−ACK情報は、図4に関連して説明したように、他の在圏セルと多重される。それからPDSCH HARQ−ACK情報は、PUCCHフォーマット1bに基づくチャネルセレクションを用いてeNB160に送信される。
1つより多くの構成された在圏セルを用いた場合のプライマリセルとしてのFDDのHARQ−ACKフィードバック・プロシージャは、(図2に関連して記載された)PUCCHフォーマット1bに基づくチャネルセレクションのHARQ−ACKプロシージャまたは(図3に関連して記載された)PUCCHフォーマット3のHARQ−ACKプロシージャに基づく。PUCCHフォーマット3のために、2つのアンテナポート
(p∈[p0,p1])
でのHARQ−ACK送信がサポートされる。さらに、PUCCHフォーマット1bに基づくチャネルセレクションがあり、2つの構成された在圏セルのあるプライマリセルがFDDである場合、2つのアンテナポート
p∈[p0,p1]
でのHARQ−ACK送信がサポートされる。
サブフレーム「n−4」の在圏セル「c」に関連するPDSCH送信では、在圏セル「c」がTDDセルであり、サブフレーム「n−4」が在圏セル「c」の上りリンクサブフレームである場合、サブフレーム「n」のHARQ−ACK(「j」)がDTXにセットされる。
2つの構成された在圏セルのあるプライマリセルがFDDであり、PUCCHフォーマット1bに基づくチャネルセレクションがある場合、UE102は、PUCCHフォーマット1bを用いてアンテナポート「p」にマッピングされた
のPUCCHリソース
で「b」(0)「b」(1)を送信する。一構成では、アンテナポート「p0」につき
であり、
は、サブフレーム「n」の「A」個のPUCCHリソース
から表(1)、(2)および(3)に従って選択される。式中0≦j≦A−1およびA∈{2,3,4}である。HARQ−ACK(「j」)は、在圏セル「c」に関連するトランスポートブロックまたはSPSリリースPDCCH/EPDCCHに対するACK/NACK/DTX応答を意味し、HARQ−ACK(「j」)および「A」個のPUCCHリソースのトランスポートブロックおよび在圏セルは、(3GPP TS36.213 v11.4.0、表10.1.2.2.1−1からの)下表(4)によって示される。
UE102がPUCCHフォーマット1bに基づくチャネルセレクションのために2つのアンテナポート送信によって構成されるとき、アンテナポート「p1」に
が使用される。
は「A」個のPUCCHリソースから選択される。
は、サブフレーム「n」の
を
に置き換え、
を
に置き換えることにより、上位レイヤにより表(1)、(2)および(3)に従って構成される。式中、
0≦j≦A−1およびA∈{2,3,4}
である。
UE102が在圏セル「c」で最大2つのトランスポートブロックをサポートする送信モードで構成される場合、UE102は、在圏セル「c」に関連する単一のトランスポートブロックによるPDSCH送信に応答するトランスポートブロックにもまたは下りリンクSPSリリースを示すPDCCH/EPDCCHに応答するトランスポートブロックにも同じHARQ−ACK応答を用いる。
UE102は、表(4)においてHARQ−ACK(j)に関連する「A」個のPUCCHリソース
を確定する。式中
0≦j≦A−1
である。第1の場合には、プライマリセルのサブフレーム「n−4」における対応するPDCCHの検出によって示されるPDSCH送信、またはプライマリセルのサブフレーム「n−4」における下りリンクSPSリリースを示すPDCCHの場合、PUCCHリソースは、
である。
nCCE
は、対応するPDCCHの送信に使用される第1の制御チャネル要素(CCE)の番号であり、
は上位レイヤによって構成される。最大2つのトランスポートブロックをサポートする送信モードでは、PUCCHリソース
は、
により与えられる。
第2の場合には、サブフレーム「n−4」における対応するPDCCH/EPDCCHの検出がないプライマリセルのPDSCH送信の場合、
の値は、上位レイヤ構成および(3GPP TS36.213 v11.4.0、表9.2−2からの)表(5)に従って確定される。最大2つのトランスポートブロックをサポートする送信モードでは、PUCCHリソース
は、
により与えられる。
第3の場合には、セカンダリセルのサブフレーム「n−4」における対応するPDCCH/EPDCCHの検出により示されるPDSCH送信の場合、最大2つのトランスポートブロックをサポートする送信モードのための
の値および
の値は、上位レイヤ構成および以下の(3GPP TS36.213 v11.4.0、表10.1.2.2.1−2からの)表(6)に従って確定される。上位レイヤによって構成される4つのリソース値のうちの1つからPUCCHリソース値を確定するために、対応するPDCCH/EPDCCHのDCIフォーマットにおける送信電力制御(TPC)フィールドが用いられ、マッピングが表(6)に定義される。最大2つのトランスポートブロック(に対するマップの)をサポートする送信モードのために構成されるUE102の場合、表(6)のPUCCHリソース値は2つのPUCCHリソース
にマッピングされ、それ以外の場合には、PUCCHリソース値は単一のPUCCHリソース
にマッピングされる。
第4の場合には、プライマリセルのサブフレーム「n−4」における対応するEPDCCHの検出によりPDSCH送信が示され、またはEPDCCHがプライマリセルのサブフレーム「n−4」における下りリンクSPSリリースを示す。この場合には、EPDCCH−PRB−set「q」が分散送信のために構成される場合、PUCCHリソースは、
により与えられる。EPDCCH−PRB−set「q」が局所送信のために構成される場合、PUCCHリソースは、
により与えられる。
一構成では、
nECCE,q
は、EPDCCH−PRB−set「q」において対応するDCI割り当ての送信のために用いられる第1の拡張制御チャネル要素(ECCE)の番号(例えばEPDCCHを構築するために用いられる最小のECCEインデックス)である。
ΔARO
は、(3GPP TS36.213 v11.4.0、表10.1.2.1−1からの)表(7)において与えられる対応するEPDCCHのDCIフォーマットにおけるHARQ−ACKリソース・オフセット・フィールドから確定される。EPDCCH−PRB−set「q」の
は、上位レイヤパラメータ「pucch−ResourceStartOffset−r11」によって構成される。
n’
は、局所EPDCCH送信のために使用されるアンテナポートから確定される。
は、EPDCCH−PRB−set「q」のリソース−ブロック対あたりのECCEの数である。
であり、式中
は、ECCEあたりの拡張リソース要素グループ(EREG:enhanced resource element group)の数である。
PDSCH送信がプライマリセルのサブフレーム「n−4」における対応するEPDCCHの検出によって示され、またはEPDCCHがプライマリセルのサブフレーム「n−4」における下りリンクSPSリリースを示す場合には、最大2つのトランスポートブロックをサポートする送信モードのためにPUCCHリソース
が確定される。EPDCCH−PRB−set「q」が分散送信のために構成される場合、
である。EPDCCH−PRB−set「q」が局所送信のために構成される場合、
である。
図3は、UE102によってキャリアアグリゲーションを行うための方法300の別の実装を示すフロー図である。UE102は、キャリアアグリゲーションが1つ以上のFDDセルおよび1つ以上のTDDセルを用いて行われるワイヤレス通信ネットワーク中に位置する。一実装において、ワイヤレス通信ネットワークは、LTEネットワークである。
UE102は、FDDまたはTDD複信のいずれかを用い、在圏セルを通じてeNB160と通信する。キャリアアグリゲーション(CA)の間に、UE102に1つより多い在圏セルがアクリゲートされる。一構成では、プライマリセルはFDDセルである。セカンダリセルはTDD在圏セルである。在圏セルの前のサブフレーム(例えばサブフレーム「n−4」)において、物理下りリンク共有チャネル(PDSCH)送信が送られる。
UE102は、FDDおよびTDDキャリアアグリゲーションに用いられる構成された在圏セルのそれぞれの複信方式を確定する(ステップ302)。言い換えれば、UE102は、在圏セルがFDDセルかまたはTDDセルであるか否かを確定する(ステップ302)。
UE102は、TDD在圏セルのPDSCH HARQ−ACK情報を生成する(ステップ304)。TDD−FDD CAシナリオでは、UE102は2つ以上のセルで構成される。PCellはFDDセルであり、PUCCHフォーマット3が構成されうる。このシナリオでは、PDSCHがセカンダリセルで受信される場合、すべての在圏セルのHARQ−ACKビットが生成され多重されなければならない。さらに、サブフレームにHARQ−ACKレポーティングのためのPUSCHスケジューリングがあり、HARQ−ACKがPUSCHでレポートされる場合、PUCCHフォーマット3のHARQ−ACK多重が使用される。これらの場合には、TDD SCellのHARQ−ACKビットを扱うための2つのプロシージャがある。
第1のプロシージャでは、どの場合でもTDD在圏セルのHARQ−ACKがレポートされる。サブフレーム「n−4」における対応するPDCCH/EPDCCHの検出によって示されるセカンダリセルのPDSCH送信については、すべての在圏セルのHARQ−ACKビットが一緒に多重され、PUCCHフォーマット3またはPUSCH送信でレポートされる。
セカンダリ在圏セルがTDDセルである場合、セカンダリTDD在圏セルのDLまたはスペシャルサブフレームとして構成されるサブフレームについては、UE102はサブフレームのPDSCH送信をモニタする。セカンダリ在圏セルがTDDセルである場合、ULとして構成されるサブフレームについては、NACKが生成され他の在圏セルのHARQ−ACKビットと多重される。UE102は、最大2つのトランスポートブロックをサポートする下りリンク送信モードで構成された在圏セルの場合に2つのNACKビットを使用し、それ以外の場合に1つのNACKビットを使用する。
セカンダリセルがトラフィックアダプテーションを伴う動的UL/DL再構成をサポートするTDDセル(例えばeIMTAセル)である場合、在圏セルはRRCシグナリングによるDL HARQ参照用構成により構成される。再構成シグナリングが正しく検出され、サブフレームが再構成DCIフォーマットによって示されるDLまたはスペシャルサブフレームである場合、UE102は、サブフレームのPDSCH送信をモニタする。再構成シグナリングが正しく検出され、サブフレームが再構成DCIフォーマットによって示されるULサブフレームである場合、UE102は、最大2つのトランスポートブロックをサポートする下りリンク送信モードで構成された在圏セルの場合に2つのNACKビットを使用し、それ以外の場合に1つのNACKビットを使用する。
前のサブフレーム(例えばサブフレームn−4)がTDD在圏セルの上りリンクサブフレームであるか否かを確定するステップは、無線リソース制御共通セカンダリセル(RRCCommonSCell)メッセージによって定義される上りリンク/下りリンク(UL/DL)構成に基づく。再構成シグナリングが正しく検出されず、サブフレームがRRCCommonSCellにおける在圏セルのTDD UL/DL構成(例えばUL HARQ参照用構成)によって定義されるDLまたはスペシャルサブフレームである場合、UE102はサブフレームのPDSCH送信をモニタする。再構成シグナリングが正しく検出されず、サブフレームがRRCCommonSCell(例えばUL HARQ参照用構成)における在圏セルのTDD UL/DL構成によって定義されるULサブフレームである場合、UE102は、最大2つのトランスポートブロックをサポートする下りリンク送信モードで構成される在圏セルの場合に2つのNACKビットを使用し、それ以外の場合に1つのNACKビットを使用する。
あるいは、セカンダリセルがトラフィックアダプテーションを伴う動的UL/DL再構成をサポートするTDDセル(例えばeIMTAセル)であり、セルがRRCシグナリングによるDL HARQ参照用構成により構成される場合、再構成シグナリングは正しく検出されないことがありうる。サブフレームがRRCシグナリングによるDL HARQ参照用構成により定義されるDLまたはスペシャルサブフレームであり、サブフレームに関連するULグラントがない場合、UE102はサブフレームのPDSCH送信をモニタしなければならない。再構成シグナリングが正しく検出されず、サブフレームがRRCシグナリングによるDL HARQ参照用構成により定義されるULサブフレームである場合、UE102は、最大2つのトランスポートブロックをサポートする下りリンク送信モードで構成される在圏セルの場合に2つのNACKビットを使用し、それ以外の場合に1つのNACKビットを使用する。
UE102は、後のサブフレームでPUCCHフォーマット3またはPUSCHを使用してPDSCH HARQ−ACK情報を送信する(ステップ306)。TDD在圏セルのPDSCH HARQ−ACK情報は、図4と関連して記載したように、他の在圏セルと多重される。それからPDSCH HARQ−ACK情報がeNB160に送られる。
図3と関連して記載された第1のプロシージャは、HARQ−ACK多重およびレポーティングについてのFDD CAルールを再利用する点に留意する必要がある。従って、このプロシージャの結果生じる仕様変更は最小限である。しかし、このプロシージャは、PUCCHおよびPUSCHのHARQ−ACKレポーティングのために不必要なHARQ−ACKビットを生成する。PUCCHでは、このプロシージャは、潜在的にPUCCHのパフォーマンス低下を引き起こす。PUSCHでは、より多くのHARQ−ACKビットは、HARQ−ACK多重によってより多くのリソースが使用されることを意味し、これによりPUSCHデータ送信のパフォーマンスが低下する。
第2のプロシージャでは、TDDセルの固定ULサブフレームではHARQ−ACKはレポートされない。サブフレーム「n−4」における対応するPDCCH/EPDCCHの検出によって示されるセカンダリセルのPDSCH送信では、すべての在圏セルのHARQ−ACKビットが一緒に多重され、PUCCHフォーマット3またはPUSCH送信でレポートされる。
セカンダリ在圏セルがTDDセルである場合、セカンダリTDD在圏セルのDLまたはスペシャルサブフレームとして構成されるサブフレームについては、UE102はサブフレームのPDSCH送信をモニタする。UE102は、それに応じてHARQ−ACKビットを生成する。セカンダリ在圏セルがTDDセルである場合、ULとして構成されるサブフレームについては、在圏セルのHARQ−ACKビットは生成されない。
eIMTAセルであるTDDセルの場合、UL/DL構成が動的に変更されうる。UE102は、再構成DCIフォーマットを誤検出するときがある。潜在的問題を回避し、各サブフレームにつき一貫したHARQ−ACKペイロードを提供するために、固定ULサブフレーム(例えばRRCシグナリングによるDL HARQ参照用構成により示されるULサブフレーム)においてはHARQ−ACKはレポートされない。再構成DCIシグナリングが正しく検出されない場合、不明なサブフレーム・タイプのサブフレームにつきNACKがレポートされる。従って、セカンダリセルがトラフィックアダプテーションを伴う動的UL/DL再構成をサポートするTDDセル(例えばeIMTAセル)であり、在圏セルがRRCシグナリングによるDL HARQ参照用構成によって構成される場合、RRCシグナリングによるDL HARQ参照用構成においてULとして構成されるサブフレームについては、在圏セルのHARQ−ACKビットは生成されない。
セカンダリセルがトラフィックアダプテーションを伴う動的UL/DL再構成をサポートするTDDセル(例えばeIMTAセル)であり、在圏セルがRRCシグナリングによるDL HARQ参照用構成によって構成される場合、再構成シグナリングが正しく検出される場合には、再構成DCIフォーマットによって示されるDLまたはスペシャルサブフレームであるサブフレームについては、UE102はサブフレームのPDSCH送信をモニタする。RRCシグナリングによるDL HARQ参照用構成おいて示されるDLまたはスペシャルサブフレームであるサブフレームおよび再構成DCIフォーマットによって示されるULサブフレームについては、UE102は最大2つのトランスポートブロックをサポートする下りリンク送信モードで構成される在圏セルの場合に2つのNACKビットを使用し、それ以外の場合に1つのNACKビットを使用する。
再構成DCIが正しく検出されない場合、2つのアプローチが利用される。セカンダリセルは、トラフィックアダプテーションを伴う動的UL/DL再構成をサポートするTDDセル(例えばeIMTAセル)であり、RRCシグナリングによるDL HARQ参照用構成によってセルが構成されうる。第1のアプローチにおいて、再構成シグナリングが正しく検出されず、サブフレームがRRCCommonSCellにおける在圏セルのTDD UL/DL(例えばUL HARQ参照用構成)構成によって定義されるDLまたはスペシャルサブフレームである場合、UE102はサブフレームのPDSCH送信をモニタする。RRCCommonSCellにおける在圏セルのTDD UL/DL構成(例えばUL HARQ参照用構成)によって定義されるULサブフレーム、およびRRCシグナリングによるDL HARQ参照用構成において示されるDLまたはスペシャルサブフレームであるサブフレームについては、UE102は、最大2つのトランスポートブロックをサポートする下りリンク送信モードで構成された在圏セルの場合に2つのNACKビットを使用し、それ以外の場合に1つのNACKビットを使用する。
あるいは、第2のアプローチでは、再構成シグナリングが正しく検出されず、サブフレームがRRCシグナリングによるDL HARQ参照用構成によって定義されるDLまたはスペシャルサブフレームであり、サブフレームに関連するULグラントがない場合、UE102はサブフレームのPDSCH送信をモニタする。
このプロシージャは、若干の軽微な仕様変更および余分なUE102挙動を必要とする。しかし、このプロシージャは、PUCCHおよびPUSCHのHARQ−ACKレポーティングのためのHARQ−ACKビットの総数を減少させる。従って、PUCCHでのHARQ−ACKレポートのパフォーマンスおよびPUSCHでのデータ送信のパフォーマンスを強化することができる。
PUCCHフォーマット3およびPUSCHレポーティングに関して、「FDDであるプライマリセル」という用語は、1つより多いFDDセルの場合を含む点に留意する必要がある。PUCCHフォーマット3およびPUSCHレポーティングに関して、「FDDであるプライマリセル」という用語は、プライマリセルがFDDセルであり、少なくとも1つのセカンダリセルがTDDセルである1つより多い在圏セルも含む。
プライマリセルがFDDであり、PUCCHフォーマット3を用いる場合、UE102は、アンテナポート「p」にマッピングされた
のサブフレーム「n」におけるHARQ−ACKの送信にPUCCHリソース
を用いる。第1の場合には、サブフレーム「n−4」における対応するPDCCHの検出によって示されるプライマリセルだけのPDSCH送信、またはプライマリセルのサブフレーム「n−4」における下りリンクSPSリリースを示すPDCCHについて、UE102は、アンテナポートp0にPUCCHフォーマット1a/1bおよびPUCCHリソース
および
を使用する。この場合には、
nCCE
は、対応するPDCCHの送信に使用される第1のCCEの番号(すなわちPDCCHを構築するために用いられる最小のCCEインデックス)であり、
は上位レイヤによって構成される。PUCCHフォーマット1a/1bのために2つのアンテナポートの送信が構成されるとき、アンテナポートp1のためのPUCCHリソースは、
により与えられる。
第2の場合には、サブフレーム「n−4」において検出される対応するPDCCH/EPDCCHがないプライマリセルだけのPDSCH送信について、UE102は、PUCCHフォーマット1a/1bおよびPUCCHリソース
を用いる。
の値は、上位レイヤ構成および上の表(5)に従って確定される。PUCCHフォーマット1a/1bのための2つのアンテナポート送信のために構成されるUE102では、表(5)のPUCCHリソース値は、アンテナポート「p0」のための第1のPUCCHリソース
とアンテナポート「p1」のための第2のPUCCHリソース
とを伴う2つのPUCCHリソースにマッピングされ、それ以外の場合には、PUCCHリソース値は、アンテナポート「p0」のための単一のPUCCHリソース
にマッピングされる。
第3の場合には、サブフレーム「n−4」における対応するPDCCH/EPDCCHの検出により示されるセカンダリセルのPDSCH送信の場合、UE102は、PUCCHフォーマット3およびPUCCHリソース
を用い、
の値は、上位レイヤ構成および下の(3GPP TS36.213 v11.4.0、表10.1.2.2.2−1からの)表(8)に従って確定される。
対応するPDCCH/EPDCCHのDCIフォーマットにおけるTPCフィールドを用いて上位レイヤによって構成される4つのリソース値のうちの1つからPUCCHリソース値が確定され、マッピングが表(8)に定義される。PUCCHフォーマット3のために2つのアンテナポート送信のために構成されるUE102の場合、表(8)のPUCCHリソース値は、アンテナポート「p0」のための第1のPUCCHリソース
とアンテナポート「p1」のための第2のPUCCHリソース
とを伴う2つのPUCCHリソースにマッピングされ、それ以外の場合には、PUCCHリソース値は、アンテナポート「p0」のための単一のPUCCHリソース
にマッピングされる。UE102は、所与のサブフレームの対応するセカンダリセルPDCCH割り当ての各DCIフォーマットにおいて同じHARQ−ACK PUCCHリソース値が送信されるとみなす。
第4の場合には、サブフレーム「n−4」における対応するEPDCCHの検出によって示されるプライマリセルだけのPDSCH送信について、またはプライマリセルのサブフレーム「n−4」における下りリンクSPSリリースを示すEPDCCHについて、UE102は、PUCCHフォーマット1a/1bおよびPUCCHリソース
を用いる。EPDCCH−PRB−set「q」が分散送信のために構成される場合、
である。EPDCCH−PRB−set「q」が局所送信のために構成される場合、
である。
nECCE,q
が、EPDCCH−PRB−set「q」において対応するDCI割り当ての送信のために用いられる第1のECCEの番号(例えばEPDCCHを構築するために用いられる最小のECCEインデックス)である、アンテナポート「p0」について、
ΔARO
は、上の表(7)に与えられる対応するEPDCCHのDCIフォーマットにおけるHARQ−ACKリソース・オフセット・フィールドから確定され、EPDCCH−PRB−set「q」の
は、上位レイヤパラメータ「pucch−ResourceStartOffset−r11」によって構成され、
n’
は、局所EPDCCH送信のために使用されるアンテナポートから確定される。
PUCCHフォーマット1a/1bのために2つのアンテナポートでの送信が構成される。EPDCCH−PRB−set「q」が分散送信のために構成される場合、アンテナポート「p1」のためのPUCCHリソースは、
により与えられる。EPDCCH−PRB−set「q」が局所送信のために構成される場合、アンテナポート「p1」のためのPUCCHリソースは、
により与えられる。
図4は、本明細書に記載のシステムおよび方法による符号化ユニット443の一実装を示すブロック図である。符号化ユニット443は、UE102に含まれる。データは、測定指示、スケジューリング・リクエストおよびHARQ肯定応答の指標の形で符号化ユニット443に到着する。符号化ユニット443は、入力ビットシーケンス445
(例えば、a0,a1,…,aA−1)
を受信する。符号化ユニット443は、入力ビットシーケンス445に基づいて出力ビットシーケンス447
(例えば、b0,b1,…,bB−1)
を作り出す。
3つのチャネル符号化方式が用いられる。1つのチャネル符号化の方式は、スケジューリング・リクエストを伴う場合を含むPUCCHフォーマット3で送信されるHARQ−ACKおよびHARQ−ACKと周期的CSIとの組み合わせのために用いられる。もう1つのチャネル符号化の方式は、PUCCHフォーマット2で送信されるチャネル品質情報(例えばCQIまたはプリコード化マトリクス指標(PMI))のために用いられる。さらにもう1つのチャネル符号化の方式は、PUCCHフォーマット2/2a/2bで送信されるCQI/PMIとHARQ−ACKとの組み合わせのために用いられる。
HARQ−ACKビットは、各セルのサブフレームごとに上位レイヤから受信される。各肯定応答(ACK)はバイナリ「1」として符号化され、各否定応答(NACK)はバイナリ「0」として符号化される。PUCCHフォーマット3が上位レイヤによって構成され、HARQ−ACKフィードバック情報の送信のために使用される場合には、HARQ−ACKフィードバックは、各在圏セルのHARQ−ACKビットの連結からなる。送信モード1、2、5、6または7(例えば単一符号語送信モード)で構成されるセルでは、1ビットのHARQ−ACK情報(「ak」)がそのセルのために使用される。他の送信モードで構成されるセルでは、2ビットのHARQ−ACK情報がそれらのセルのために使用され(例えば「ak」、「ak+1」)、「ak」は符号語0のHARQ−ACKビットに対応し、「ak+1」は符号語1のHARQ−ACKビットに対応する。従って、1つまたは2つのNACKを生成するステップは、TDD在圏セルのサブフレームのために構成される符号語の数に依存する。
一構成では、
OACK
はHARQ−ACKフィードバック・ビットの数である。さらに、
は、HARQ−ACKフィードバックの送信のためにPUCCHフォーマット3が使用されるときのスケジューリング・リクエストおよび/または周期的CSIの起こりうる同時送信を含むHARQ−ACKフィードバック・ビットの数である。プライマリセルとしてのFDDでは、ビットのシーケンス
は、異なるセルのHARQ−ACKビットの連結の結果である。
第1のアプローチでは、ビットのシーケンス
は、Listing(1)に従って確定される。このアプローチでは、すべてのサブフレームにつきHARQ−ACKビットがレポートされ、サブフレームにおいてPDSCHが検出されないかまたはサブフレームがTDD在圏セルのULサブフレームである場合、NACKが生成される。
第2のアプローチでは、TDDセカンダリセルにおける固定ULサブフレームについてはHARQ−ACKビットはレポートされず、サブフレームにおいてPDSCHが検出されないかまたはサブフレームがTDD在圏セルにおけるULサブフレームである場合、NACKが生成される。第2のアプローチの第1の選択肢においては、ビットのシーケンス
は、Listing(2)に従って確定される。
第2のアプローチの第2の選択肢においては、ビットのシーケンス
は、Listing(3)に従って確定される。
PUCCHフォーマット3を用いたHARQ−ACKフィードバックの送信がスケジューリング・リクエストの送信のために上位レイヤによってUE102に構成されるサブフレームと一致する場合には、連結されたHARQ−ACKビットのシーケンスの最後にスケジューリング・リクエスト・ビット(例えば、1=肯定SR;0=否定SR)が追加される。
PUCCHフォーマット3を用いたHARQ−ACKフィードバックの送信が周期的CSIの送信のために上位レイヤによりUE102に構成されたサブフレームと一致し、周期的CSIがドロップされない場合には、連結されたHARQ−ACKビットおよびスケジューリング・リクエスト・ビット(あれば)のシーケンスの最後にCSIレポートのための周期的CSIビットが追加される。
スケジューリング・リクエストの送信の場合と同様に、周期的CSIビットおよびスケジューリング・リクエスト・ビット(あれば)の数を含む
を用いて上述のプロシージャが使用される。
の場合、ビットシーケンス
は、
をセットすることによって得られる。
の場合、ビットのシーケンス
は、「i」が偶数である場合および「i」が奇数である場合に
をセットすることによって得られる。
の場合、ビットのシーケンス
は、式(1)に従って符号化される。
式(1)において、「i」=0,1,2,…,31であり、基本シーケンス「M
i,n」は、(3GPP TS36.212 v11.3.0、表5.2.2.6.4−1からの)表(9)において定義される。
出力ビットシーケンス
b0,b1,b2,…,bB−1
は、シーケンス
、「i」=0,1,2,…,「B−1」および
の循環反復によって得られる。
は、サブキャリアの数として表される周波数領域におけるリソースブロック・サイズである。LTEフレーム構造においては、
である。
の場合、ビットのシーケンス
および
は、式(2)および(3)に従って符号化される。
式(2)および(3)において、「i」=0,1,2,…,23であり、基本シーケンス「Mi,n」は上の表(9)において定義される。式(3)においては、
である。
出力ビットシーケンス
は、ビットシーケンス
の交互連結によってListing(4)に従って得られる。
HARQ−ACKフィードバックの送信のためにPUCCHフォーマット3が用いられないとき、HARQ−ACKビットは送信のために処理される。
制御データは、チャネル品質情報(CQIおよび/またはPMI)、HARQ−ACKおよびランク指標の形で符号化ユニット443に到着する。異なる数の符号化シンボルを制御情報送信のために割り当てることによって、制御情報の異なる符号化率が達成される。制御データがPUSCHで送信されるとき、HARQ−ACK、ランク指標およびチャネル品質情報
O0,O1,O2,…,OO−1
のためのチャネル符号化は、独立して行われる。
HARQ−ACKが1ビットまたは2ビットの情報(ビットシーケンス)からなるときのFDDまたはTDD HARQ−ACK多重では、複数の符号化されたHARQ−ACKブロックの連結によってビットシーケンス
が得られ、
QACK
は、すべての符号化されたHARQ−ACKブロックに対する符号化されたビットの総数である。合計のビットシーケンスの長さが
QACK
に等しくなるように、最後に連結される符号化されたHARQ−ACKブロックは一部でありうる。
FDDがプライマリセルである場合、HARQ−ACKが複数のDLセルのアグリゲーションの結果として2ビット以上の情報を含むときは、ビットシーケンス
は、複数のDLセルのHARQ−ACKビットの連結の結果である。これは、Listing(5)に従って達成される。
図5は、本明細書に開示されるシステムおよび方法に従って用いられる無線フレーム535の一例を示す図である。この無線フレーム535構造は、TDD構造を示す。各無線フレーム535は、
Tf=307200・Ts=10ms
の長さを有し、ここで「Tf」は、無線フレーム535の持続期間であり、「Ts」は、
1/(15000×2048)秒
に等しい時間単位である。無線フレーム535は、
153600・Ts=5ms
の長さをそれぞれが有する、2つのハーフフレーム533を含む。各ハーフフレーム533は、
30720・Ts=1ms
の長さをそれぞれが有する5つのサブフレーム523a〜e、523f〜jを含む。
(3GPP TS36.211における表4.2−2からの)下の表(10))にTDD UL/DL構成0〜6が示される。下りリンクから上りリンクへの切り替えポイント周期が5ミリ秒(ms)および10msの両方のUL/DL構成がサポートされる。特に、下の表(10)に示されるように、3GPP仕様においては7つのUL/DL構成が指定される。表(10)では、「D」は下りリンクサブフレームを示し、「S」はスペシャルサブフレームを示し、「U」はULサブフレームを示す。
上の表(10)では、無線フレームにおけるサブフレームごとに、「D」は、サブフレームが下りリンク送信のために予約されていることを示し、「U」は、サブフレームが上りリンク送信のために予約されていることを示し、「S」は、3つのフィールド、すなわち、下りリンク・パイロット時間スロット(DwPTS:downlink pilot time slot)、ガード期間(GP:guard period)および上りリンク・パイロット時間スロット(UpPTS:uplink pilot time slot)をもつスペシャルサブフレームを示す。DwPTSおよびUpPTSの長さは、DwPTS、GPおよびUpPTSの全長が
30720・T
s=1ms
に等しいことを前提として、(3GPP TS36.211の表4.2−1からの)表(11)に示される。表(11)では、便宜上、「サイクリックプレフィックス」は「CP:cyclic prefix」と略記され、「構成」は「Config:configuration」と略記される。
下りリンクから上りリンクへの切り替えポイント周期が5msおよび10msの両方のUL/DL構成がサポートされる。下りリンクから上りリンクへの切り替えポイント周期が5msの場合には、スペシャルサブフレームが両方のハーフフレームに存在する。下りリンクから上りリンクへの切り替えポイント周期が10msの場合には、スペシャルサブフレームが第1のハーフフレームのみに存在する。サブフレーム0および5ならびにDwPTSは、下りリンク送信のために予約される。UpPTSおよびスペシャルサブフレームのすぐ後に続くサブフレームは、上りリンク送信のために予約される。
本明細書に開示されるシステムおよび方法に従って、用いられるサブフレーム523のいくつかのタイプは、下りリンクサブフレーム、上りリンクサブフレームおよびスペシャルサブフレーム531を含む。図5に示される5ms周期を有する例では、無線フレーム535に2つの標準スペシャルサブフレーム531a〜bが含まれる。
第1のスペシャルサブフレーム531aは、下りリンク・パイロット時間スロット(DwPTS)525a、ガード期間(GP)527aおよび上りリンク・パイロット時間スロット(UpPTS)529aを含む。この例では、第1の標準スペシャルサブフレーム531aがサブフレームone523bに含まれる。第2の標準スペシャルサブフレーム531bは、下りリンク・パイロット時間スロット(DwPTS)525b、ガード期間(GP)527bおよび上りリンク・パイロット時間スロット(UpPTS)529bを含む。この例では、第2の標準スペシャルサブフレーム531bがサブフレームsix523gに含まれる。DwPTS525a〜bおよびUpPTS529a〜bの長さは、DwPTS525、GP527およびUpPTS529の各セットの全長が
30720・Ts=1ms
に等しいことを前提として、(上の表(11)に示される)3GPP TS36.211の表4.2−1によって示される。
各サブフレーム「i」523a〜j(この例では、「i」は、サブフレームzero523a(例えば0)からサブフレームnine523j(例えば9)に及ぶサブフレームを示す)は、各サブフレーム523における長さが
Tslot=15360・Ts=0.5ms
の2つのスロット、「2i」および「2i+1」として定義される。例えば、サブフレームzero(例えば0)523aは、第1のスロットを含めて、2つのスロットを含む。
本明細書に開示されるシステムおよび方法に従って、下りリンクから上りリンクへの切り替えポイント周期が5msおよび10msの両方のUL/DL構成が用いられる。図5は、切り替えポイント周期が5msの無線フレーム535の一例を示す。下りリンクから上りリンクへの切り替えポイント周期が5msの場合には、各ハーフフレーム533が標準スペシャルサブフレーム531a〜bを含む。下りリンクから上りリンクへの切り替えポイント周期が10msの場合には、スペシャルサブフレーム531が第1のハーフフレーム533のみに存在する。
サブフレームzero(例えば0)523aおよびサブフレームfive(例えば5)523fならびにDwPTS525a〜bは、下りリンク送信のために予約される。UpPTS529a〜bおよびスペシャルサブフレーム(単数または複数)531a〜bのすぐ後に続くサブフレーム(単数または複数)(例えば、サブフレームtwo523cおよびサブフレームseven523h)は、上りリンク送信のために予約される。いくつかの実装においては、UCI送信セルのUCI送信上りリンクサブフレームを示すDLサブフレーム・アソシエーションのセットを確定するために、スペシャルサブフレーム531がDLサブフレームと見做されてもよいことに留意すべきである。
図6は、本明細書に記載されるシステムおよび方法によるいくつかのTDD UL/DL構成637a〜gを示す図である。7つの異なるTDD UL/DL構成があり、すべてが異なるアソシエーション・タイミングをもつ。特に、図6は、サブフレーム623aおよびサブフレーム番号639aをもつUL/DL構成zero637a(例えば、「UL/DL構成0」)、サブフレーム623bおよびサブフレーム番号639bをもつUL/DL構成one637b(例えば、「UL/DL構成1」)、サブフレーム623cおよびサブフレーム番号639cをもつUL/DL構成two637c(例えば、「UL/DL構成2」)、ならびにサブフレーム623dおよびサブフレーム番号639dをもつUL/DL構成three637d(例えば、「UL/DL構成3」)を示す。図6は、サブフレーム623eおよびサブフレーム番号639eをもつUL/DL構成four637e(例えば、「UL/DL構成4」)、サブフレーム623fおよびサブフレーム番号639fをもつUL/DL構成five637f(例えば、「UL/DL構成5」)、ならびにサブフレーム623gおよびサブフレーム番号639gをもつUL/DL構成six637g(例えば、「UL/DL構成6」)も示す。
図6は、PDSCH HARQ−ACKアソシエーション641(例えば、PUCCHまたはPUSCH上のPDSCH HARQ−ACKフィードバック・アソシエーション)をさらに示す。PDSCH HARQ−ACKアソシエーション641は、PDSCH送信のためのサブフレーム(例えば、PDSCH送信が送信されるか、および/または受信されるサブフレーム)に対応するHARQ−ACKレポーティング・サブフレームを示す。図6に示される無線フレームのいくつかが便宜上切り詰められていることに留意すべきである。
図7は、FDDセルのアソシエーション・タイミングを示す。FDDセルは、対をなす下りリンクサブフレーム749および上りリンクサブフレーム751を含む。FDDセルのためのPDSCH HARQ−ACKアソシエーション741が示される。PDSCH HARQ−ACKアソシエーション741は、PDSCH送信のためのサブフレーム(例えば、PDSCH送信が送られるか、および/または受信されるサブフレーム)に対応するHARQ−ACKレポーティング・サブフレームを示す。いくつかの実装において、PDSCH HARQ−ACKレポーティングは、PUCCHまたはPUSCH上で生じる。
PDSCH HARQ−ACKアソシエーション741に固定された4msの間隔が用いられてもよい。一実装において、下りリンクサブフレーム749および上りリンクサブフレーム751は、それぞれが1msである。それゆえに、サブフレームm+4でのPDSCH HARQ−ACK送信は、サブフレームmでのPDSCH送信と関連付けられる。同様に、サブフレームn−4でのPDSCH送信は、サブフレームnでのPDSCH HARQ−ACK送信と関連付けられる。
図8は、FDD PCell855およびTDD SCell857のアソシエーション・タイミングを示す。この例では、FDD PCell855およびTDD SCell857は、FDDセル855をPCellとするTDD−FDD CAのために構成される。
FDD PCell855については、図7に関して上述したように、下りリンクサブフレーム849および上りリンクサブフレーム851は、それぞれが1msである。TDD SCell857は、図6に関して上述したようにUL/DL構成637によって構成される。この場合には、TDD SCell857はUL/DL構成one637bによって構成される。しかし、他のUL/DL構成637が使用されてもよい。
この例では、サブフレーム1におけるPDSCH送信に対するHARQ−ACKは、サブフレーム5でレポートされる。FDD PCell855およびTDD SCell857の両方がDLまたはスペシャルサブフレームであるため、FDD CAプロシージャが再使用されうる。
サブフレーム3については、PDSCH送信に対するHARQ−ACKは、通常はサブフレーム7においてレポートされる。しかし、TDD SCell857はULサブフレームであるため、FDD CAプロシージャは再使用されない。代わりに、図2および図3に関して上述したようにHARQ−ACKレポーティングが達成される。
図9は、FDD PCell955、第1TDD SCell957aおよび第2TDD SCell957bのアソシエーション・タイミングを示す。この例では、FDD PCell955、第1TDD SCell957aおよび第2TDD SCell957bは、FDDセル955をPCellとするTDD−FDD CAのために構成される。
FDD PCell955については、図7に関して上述したように下りリンクサブフレーム949および上りリンクサブフレーム951は、それぞれが1msである。第2TDD SCell957bは、図6に関して上述したようにUL/DL構成637によって構成される。この場合には、第2TDD SCell957bは、UL/DL構成one637bによって構成される。しかし、他のUL/DL構成637が使用されてもよい。
第1TDD SCell957aは、動的UL/DL再構成によって構成される。換言すれば、第1TDD SCell957aはeIMTAセルである。
この例では、サブフレーム3のPDSCH送信に対するHARQ−ACKは、通常はサブフレーム7でレポートされる。しかし、この場合には、第1TDD SCell957aのサブフレームはフレキシブルサブフレームであり、第2TDD SCell957bのサブフレームはULサブフレームである。従って、FDD CAプロシージャは再使用されない。代わりに、図2および図3に関して上述したようにHARQ−ACKレポーティングが達成される。
図10は、UE1002において利用される様々なコンポーネントを示す。図10に関連して記載されるUE1002は、図1に関連して記載されたUE102に従って実装される。UE1002は、UE1002のオペレーションを制御するプロセッサ1061を含む。プロセッサ1061は、中央処理装置(CPU:central processing unit)とも呼ばれる。メモリ1067は、リードオンリメモリ(ROM:read−only memory)、ランダムアクセスメモリ(RAM:random access memory)、これら2つの組み合わせ、あるいは情報を記憶する任意のタイプのデバイスを含み、プロセッサ1061に命令1063aおよびデータ1065aを与える。メモリ1067の一部分は、不揮発性ランダムアクセスメモリ(NVRAM:non−volatile random access memory)も含んでよい。命令1063bおよびデータ1065bは、プロセッサ1061にも存在する。プロセッサ1061に読み込まれた命令1063bおよび/またはデータ1065bは、プロセッサ1061による実行または処理のために読み込まれた、メモリ1067からの命令1063aおよび/またはデータ1065aも含んでよい。命令1063bは、上述の方法200および300の1つ以上を実装するためにプロセッサ1061によって実行される。
UE1002は、データの送受信を可能にするための1つ以上の送信機1058および1つ以上の受信機1020が入った筺体も含む。送信機(単数または複数)1058および受信機(単数または複数)1020は、1つ以上のトランシーバ1018に組み合わされてもよい。1つ以上のアンテナ1022a〜nは、筺体に取り付けられて、トランシーバ1018に電気的に結合される。
UE1002の様々なコンポーネントは、データバスに加えて電力バス、制御信号バスおよびステータス信号バスを含む、バスシステム1069によって結合される。しかしながら、明確さのために、図10では様々なバスがバスシステム1069として示される。UE1002は、信号処理用のデジタル信号プロセッサ(DSP:digital signal processor)1071も含んでよい。UE1002は、UE1002の機能へのユーザ・アクセスを提供する通信インターフェース1073も含んでよい。図10に示されるUE1002は、具体的なコンポーネントのリスティングではなく機能ブロック図である。
図11は、eNB1160において利用される様々なコンポーネントを示す。図11に関連して記載されるeNB1160は、図1に関連して記載されたeNB160に従って実装される。eNB1160は、eNB1160のオペレーションを制御するプロセッサ1161を含む。プロセッサ1161は、中央処理装置(CPU)とも呼ばれる。メモリ1167は、リードオンリメモリ(ROM)、ランダムアクセスメモリ(RAM)、これら2つの組み合わせ、あるいは情報を記憶する任意のタイプのデバイスを含み、プロセッサ1161に命令1163aおよびデータ1165aを与える。メモリ1167の一部分は、不揮発性ランダムアクセスメモリ(NVRAM)も含んでよい。命令1163bおよびデータ1165bは、プロセッサ1161にも存在する。プロセッサ1161に読み込まれた命令1163bおよび/またはデータ1165bは、プロセッサ1161による実行または処理のために読み込まれた、メモリ1167からの命令1163aおよび/またはデータ1165aも含んでよい。
eNB1160は、データの送受信を可能にするための1つ以上の送信機1117および1つ以上の受信機1178が入った筺体も含む。送信機(単数または複数)1117および受信機(単数または複数)1178は、1つ以上のトランシーバ1176に組み合わされてもよい。1つ以上のアンテナ1180a〜nは、筺体に取り付けられて、トランシーバ1176に電気的に結合される。
eNB1160の様々なコンポーネントは、データバスに加えて電力バス、制御信号バスおよびステータス信号バスを含む、バスシステム1169によって結合される。しかしながら、明確さのために、図11では様々なバスがバスシステム1169として示される。eNB1160は、信号処理用のデジタル信号プロセッサ(DSP)1171も含んでよい。eNB1160は、eNB1160の機能へのユーザ・アクセスを提供する通信インターフェース1173も含んでよい。図11に示されるeNB1160は、具体的なコンポーネントのリスティングではなく機能ブロック図である。
図12は、キャリアアグリゲーションを行うためのシステムおよび方法が実装されたUE1202の一実装を示すブロック図である。UE1202は、送信手段1258、受信手段1220および制御手段1224を含む。送信手段1258、受信手段1220および制御手段1224は、上の図2、図3および図10に関連して記載された機能の1つ以上を行うように構成される。上の図10は、図12の具体的な装置構造の一例を示す。図2、図3および図10の機能の1つ以上を実現するために、他の様々な構造が実装されてもよい。例えば、DSPがソフトウェアによって実現されてもよい。
図13は、キャリアアグリゲーションを行うためのシステムおよび方法が実装されたeNB1360の一実装を示すブロック図である。eNB1360は、送信手段1317、受信手段1378および制御手段1382を含む。送信手段1317、受信手段1378および制御手段1382は、上述の機能の1つ以上を行うように構成される。上の図13は、図11の具体的な装置構造の一例を示す。図11の機能の1つ以上を実現するために、他の様々な構造が実装されてもよい。例えば、DSPがソフトウェアによって実現されてもよい。
用語「コンピュータ可読媒体」は、コンピュータまたはプロセッサによってアクセスできる任意の利用可能な媒体を指す。用語「コンピュータ可読媒体」は、本明細書では、非一時的かつ有形のコンピュータおよび/またはプロセッサ可読媒体を示す。限定ではなく、例として、コンピュータ可読またはプロセッサ可読媒体は、RAM、ROM、EEPROM、CD−ROMまたは他の光ディスク記憶、磁気ディスク記憶もしくは他の磁気記憶デバイス、あるいは命令の形態の所望のプログラムコードまたはデータ構造を載せるか、または記憶するために用いることができ、コンピュータまたはプロセッサによってアクセスできる任意の他の媒体を備える。ディスク(disk)およびディスク(disc)は、本明細書では、コンパクトディスク(CD:compact disc)、レーザディスク(laser disc)、光ディスク(optical disc)、デジタルバーサタイルディスク(DVD:digital versatile disc)、フロッピーディスク(floppy disk)およびBlu−ray(登録商標)ディスク(disc)を含み、ディスク(disk)は、通常、磁気的にデータを再生し、一方でディスク(disc)は、レーザを用いて光学的にデータを再生する。
留意すべきは、本明細書に記載される方法の1つ以上がハードウェアで実装されてもよく、および/またはハードウェアを用いて行われてもよいことである。例えば、本明細書に記載される方法の1つ以上は、チップセット、特定用途向け集積回路(ASIC)、大規模集積回路(LSI)または集積回路などで実装されてもよく、および/またはそれらを用いて実現されてもよい。
本明細書に開示されるそれぞれの方法は、記載される方法を達成するための1つ以上のステップまたは動作を備える。本方法のステップおよび/または動作は、特許請求の範囲から逸脱することなく、相互に交換されてもよく、および/または単一のステップに組み合わされてもよい。言い換えれば、記載される方法の適切なオペレーションのためにステップまたは動作の特定の順序が必要とされない限り、特許請求の範囲から逸脱することなく、特定のステップおよび/または動作の順序および/または使用が修正されてもよい。
当然のことながら、特許請求の範囲は、上に示された通りの構成および構成要素には限定されない。特許請求の範囲から逸脱することなく、本明細書に記載される配置、オペレーション、ならびにシステム、方法、および装置の詳細に様々な修正、変更および変形がなされてもよい。