1以上の実施形態の詳細な説明が添付の図面とともに以下に提供される。詳細な説明は、そのような実施形態に関して提供されるが、いかなる特定の例に限定されるものではない。その範囲は特許請求の範囲によってのみ限定され、かつ、多くの代替、修正及び均等物が包含される。十分な理解を提供するために多くの具体的な詳細が以下の説明に記述される。これらの詳細は、例示を目的として提供され、説明する技術は、それらの具体的な詳細の一部又は全部がない状態で特許請求の範囲に従って実施されてもよい。明確化を目的として、実施形態に関連する技術分野で公知の技術項目は、説明を不必要に不明瞭にすることを避けるため、詳細に説明しなかった。
ある実施形態では、シュミットトリガ回路を形成する方法及び当該方法から生じたシュミットトリガ回路が提供され、抵抗スイッチング素子は、信号のためのヒストリシス成分として動作可能であり得る。例えば、シュミットトリガ回路は、入力信号を用いて抵抗スイッチング素子の抵抗を設定することができる。抵抗スイッチング素子は設定電圧及びリセット電圧で状態を切り替えるので、抵抗−電圧曲線は、従来のシュミットトリガ回路のヒステリシス曲線と同様のヒステリシス曲線を示す。
ある実施形態では、シュミットトリガ回路は、抵抗スイッチング回路とコンバータ回路と、を含み得る。コンバータ回路は、抵抗スイッチング回路の抵抗ヒステリシス曲線を電圧(又は電流)ヒステリシス曲線に変換するように動作可能であり得る。例えば、コンバータ回路は電流源を含んでもよく、電流源は、抵抗スイッチング素子を通過して抵抗スイッチング素子の抵抗に対応した出力電圧を生成することができる。コンバータ回路は、非反転型又は反転型シュミットトリガ回路を生成するように構成され得る。
抵抗スイッチング回路は、抵抗スイッチング素子と、任意選択的な電流制御装置と、を含み得る。電流制御装置は、抵抗器、トランジスタ又は他の回路素子を含み得る。電流制御装置は、抵抗スイッチング素子を通る電流を制御するように動作可能であり得る。例えば、電流制御装置は、抵抗スイッチング素子に直列に接続されてもよく、従って、電流制御装置を通る電流を制御することによって抵抗スイッチング素子を通る電流が調整される。ある実施形態では、電流制御装置は省略されてもよく、例えば、抵抗スイッチング素子を通る電流は抵抗スイッチング素子の内部抵抗によって制限され得る。
通常動作において、入力電圧は、抵抗スイッチング素子に印加されて抵抗ヒステリシス曲線を生成することができる。出力電圧は、例えば、抵抗システリシス曲線を電圧ヒステリシス曲線に変換するコンバータ回路によって抵抗スイッチング素子から生成され得る。
ある実施形態では、(例えば、抵抗スイッチング素子を入力電圧に結合して抵抗スイッチング素子の抵抗を設定するための)抵抗スイッチング回路と、(例えば、抵抗スイッチング素子の抵抗から出力電圧などの所望の出力信号を生成するための)コンバータ回路との間で抵抗スイッチング素子の制御を切り替えるためにトグル回路が含まれ得る。
ある実施形態では、トグル動作は、周期的であってもよく、例えば、抵抗スイッチング回路とコンバータ回路とを周期的に切り替える。例えば、トグル回路は、第1位置にトグルで切り替えて抵抗スイッチング素子を入力電圧に制御させることができる。第1入力電圧は、抵抗スイッチング素子に印加されて、抵抗スイッチング素子の抵抗を設定することができる。例えば、入力電圧が設定電圧よりも小さい場合、抵抗スイッチング素子は高抵抗状態のままである。入力電圧が設定電圧よりも大きい場合、抵抗スイッチング素子は高抵抗状態に切り替わる。
トグル回路は、第2位置にトグルで切り替えて抵抗スイッチング素子をコンバータ回路に制御させることができる。コンバータ回路からの電圧又は電流は、抵抗スイッチング素子に印加されて、抵抗スイッチング素子の抵抗値に対応した電流又は電圧を生成することができる。
トグル回路は、第1位置にトグルで切り替え戻して、新たな入力電圧に従って抵抗スイッチング素子を設定することができる。トグル動作が繰り返されて出力電圧を生成してもよく、当該出力電圧は、入力電圧に関するシュミットトリガ伝達関数を有している。
ある実施形態では、本発明は、不揮発性メモリデバイスにおける公知の用途を越えて抵抗スイッチング材料の使用を拡張し、かつ、抵抗スイッチング材料をハイブリッドトランジスタ−抵抗スイッチング論理回路の実装に適用する。現実のハイブリッドトランジスタ−抵抗スイッチング電子機器の実装に向けた礎石を示し得る抵抗スイッチングシュミットトリガ回路を形成する方法が提供される。
ある実施形態では、本シュミットトリガ回路は、(従来のアナログのシュミットトリガとは対照的に)デジタル形式で抵抗曲線又は出力電圧曲線を生成するデジタルデバイスである。言い換えれば、出力抵抗又は電圧は、パルス状であり、例えば、抵抗を設定するために入力値を得る周期的な動作から、及び、出力電圧を生成する周期的な動作から、トグルで切り替えられる。入力電圧は、デジタル、例えばパルス状であってもよく、又は、アナログ、例えば連続的であってもよい。
本シュミットトリガ回路は、抵抗スイッチング素子の低抵抗状態(LRS)及び高抵抗状態(HRS)の閾値がトリガ回路の閾値であるので、外部基準電圧を必要としない。本シュミットトリガ回路は、従前のシュミットトリガと比べて小型の構造を有し得る。本シュミットトリガ回路は、抵抗スイッチング素子の極性を変化させることによって、又は、コンバータ回路の極性を変化させることによって、反転型又は非反転型に設計され得る。本シュミットトリガ回路は不揮発性であってもよく、例えば、不揮発性である抵抗変化に情報が記憶される。
抵抗スイッチング素子の不揮発性の挙動は、不揮発性デジタルシュミットトリガ回路、例えば、ヒステリシス成分として抵抗スイッチング素子を用いるシュミットトリガ回路の実装を可能にし得る。抵抗スイッチング素子の説明が抵抗メモリデバイスに関連して以下に提供され、抵抗スイッチング素子の挙動を教示し、かつ、サンプルホールド回路における抵抗スイッチング素子の組み込みについての理解を可能にする。
抵抗スイッチング特性を表す抵抗スイッチングランダムアクセスメモリ(ReRAM)セルは概して、スタックに形成される多層を含む。このスタックの構造は、時には、金属−絶縁体−金属(MIM)構造として説明される。具体的には、スタックは、電極として動作する2つの導電層を含む。これらの層は、金属及び/又は他の導電材料を含んでもよい。スタックは、電極同士の間に配置された絶縁体層も含む。絶縁体層は、この層を形成する材料の異なる抵抗状態によって特徴付けられた抵抗スイッチング特性を表す。このようにして、この絶縁体層はしばしば抵抗スイッチング層と呼ばれる。これらの抵抗状態は、情報の1以上のビットを表すために用いられてもよい。絶縁体層の抵抗スイッチング特性は、この層の内部の様々な欠陥の存在及び分布に依存するものと考えられている。例えば、層内の酸素空孔の様々な分布は、層の様々な抵抗状態に反映され、かつ、これらの状態はメモリの用途に十分に安定的であり得る。
抵抗スイッチング層内の欠陥の所定の集中を達成するため、当該層は、層内にすでに存在している欠陥、すなわち、予め形成された欠陥とともに慣習的に堆積されている。言い換えれば、欠陥は当該層内にその形成中に導入される。例えば、厳しく制御された原子層堆積(ALD)、物理的蒸着(PVD)、又は、バック・エンド・オブ・ライン(BEOL)サーマルバジェット内に残るための何らかの低温プロセスが、スタックの絶縁体層を堆積させるために用いられてもよい。特に、極薄の抵抗スイッチング層(例えば100オングストローム未満)内にそれらの欠陥を精密に繰り返し形成することの制御は困難であり得る。例えば、抵抗スイッチング層を形成するためにALDが用いられる時、ある未反応の前駆体が、堆積層の抵抗特性に影響する炭素含有残留物を残存し得る。さらに、精密な部分飽和を繰り返し達成することは、可能である場合に非常に困難であり得る。PVDの場合、スパッタリングターゲットは、磨耗して堆積速度に影響を与え、結果として生じる抵抗スイッチング層の変動を生む。
不揮発性メモリ素子を形成する方法は、スタックのアニール中に、(抵抗スイッチング層を形成するために用いられる、より具体的には、抵抗スイッチング層に変換される)前駆体層から電極に酸素を搬送することを包含する。アニール環境は、いくらかの水素を含んでもよく、アニールされた構造内の酸素の分布を制御してもよい。
上述したように、前駆体層から電極内への酸素拡散は前駆体層を抵抗スイッチング層に変換する。前駆体層は、化学量論性酸化物又は近化学量論性酸化物を含んでもよく、化学量論性酸化物又は近化学量論性酸化物は、当該層内に酸素空孔又は何らかの欠陥が形成されるまで、抵抗スイッチング層として機能することができない。この酸化物の金属は、前駆体レベルから拡散された酸素を閉じ込めるように用いられる電極の金属よりもさらに電気陰性であり得る。電極は、少なくとも酸素搬送前には実質的に酸素を有しないが、アニール中に酸化物を形成し得る。
スタックは、アニール中にある量の酸素を受け取る反応電極と、酸素搬送に通常は関係しない不活性電極と、を有してもよい。不活性電極は、酸素抵抗電極と呼ばれ、かつ、窒化チタン、窒化タンタル、白金、金及び同類のものから形成されてもよい。不活性電極のための他の適切な材料は、酸化イリジウム及び酸化ルテニウムなどの様々な導電性酸化物を含む。ある実施形態では、不活性電極は、抵抗スイッチング層に面する酸化物下層を含む。電極の残りの部分は、この酸化物の金属によって形成されてもよく、かつ、酸素をほぼ含まなくてもよい。例えば、初期の構造は、金属から製造され、及び、その後、結果として不活性電極を生じさせる酸化物層を形成するために前処理されてもよい。この電極はその後、前駆体層と、前駆体層上に形成された他の反応電極と、を受け止める。その後のアニール中、反応電極が、酸素を失うと同時に、抵抗スイッチング酸化物層に変換される前駆体層から酸素を受け取る間、前駆体層は、不活性電極は著しい酸素搬送を受けない。
保護酸化物層を有する不活性電極が、スタック内の第1形成電極(すなわち、下部電極)である場合、金属層として最初に堆積された後、酸素内での短時間の低温アニールが続く。一方で、不活性電極が、スタック内で形成された最後の電極(すなわち、最上部電極)である場合、その堆積は、酸素雰囲気で開始されて(例えば酸素含有プラズマ内でのスパッタリング)、初期の酸化物下層を形成することができ、その後、不活性環境での積層が続き、電極の残りの金属(及び無酸素)部分を形成する。
反応電極は、酸素に反応して非導電酸化物を形成する材料から形成され得る。適切な材料のある例は、アルミニウム、チタン、タンタル、クロム、プラセオジム、モリブデン、タングステン及びニオブを含む。
前駆体層は、酸化タンタル(Ta2O5)、酸化ニオブ(Nb2O5)、酸化チタン(TiO2)、酸化ハフニウム(HfO2)、チタン酸ストロンチウム(SrTiO3)又は他の適切な遷移金属酸化物、ペロブスカイトマンガナイト、又は、希土類酸化物などの材料から形成されてもよい。前駆体層は化学量論性酸化物又は近化学量論性酸化物を含んでもよい。例えば、前駆体層内の酸素空孔はそのアニール前に0.1原子%未満の濃度を有してもよい。
アニールは、2つの電極及び前駆体層を含む完全に形成されたスタック上に、又は、1つの電極のみを含む部分的に形成されたスタック上に(第2電極はアニール後に形成される)、実行されてもよい。他のタイプの層もこれらのスタック内に存在してもよい。上述したように、アニールは、1以上の反応層と前駆体層との間の酸素拡散のより良好な制御を達成するために、比較的緩やかな条件下で実行された。アニールは、前駆体層内の酸素空孔の段階的な組成を形成し得る。
抵抗スイッチング層は、さらに以下で説明するように、あるスイッチング電圧(例えば設定電圧又はリセット電圧)がこの層に印加される時にその抵抗状態を変化させる。印加された電圧は、層内で及び/又は他のコンポーネントとのその両界面のうちの1つで局所的な加熱を引き起こす。任意の特定の理論に限定されるものではないが、(両方とも印加された電圧によって生成された)電場と局所的な加熱との組み合わせが、抵抗スイッチング層内で及び/又はその界面で様々な導電経路の形成及び破壊を引き起こすものと考えられる。これらの導電経路は、抵抗スイッチング層内で、及び、抵抗スイッチング層が隣接する層とともに形成する1以上の界面を通じて、欠陥(例えば酸素空孔)を移動させることによって確立及び破壊され得る。
界面は不活性界面又は反応性界面であってもよい。不活性界面は概して、任意の実質的な欠陥をこの界面を通じて移動させない。欠陥が、この界面を形成する1つの層又は両方の層内に存在し得る一方で、これらの欠陥は、スイッチング、読み出し又は他のタイプの電圧がReRAMセルに印加される時に不活性界面を通じて交換されない。反応性界面は概して、この界面を通じた欠陥の移動を経験する。抵抗スイッチング層が、金属酸化物などの酸素含有材料を含む時、反応性界面は、チタンなどの酸素反応性材料によって形成される。不活性界面は、電極又は拡散バリア層の一部であり得る酸素反応性ではない材料によって形成されてもよい。ある実施形態では、反応性界面を通じた欠陥の流動(flux)は、不活性界面を通じた欠陥の流動よりも2桁以上大きい。このようにして、「不活性」及び「反応性」の命名規則は相対的である。
不活性界面は、欠陥が、反応性界面を通じて抵抗スイッチング層の内に又は外に移動させられる間に抵抗スイッチング層の制御を提供する。例えば、スイッチング層の抵抗を低減するためにスイッチング電圧が抵抗スイッチング層に印加される時、反応性界面は、欠陥が層内に流入することを可能にする。欠陥は、通常、層に印加される電位によって駆動されて、層を通じた導電経路を形成する。この流れの方向は、スイッチング電圧の極性によって、及び/又は、欠陥の電荷(例えば、正電荷の酸素空孔)によって、決定されてもよい。同時に、第2不活性界面は、駆動電位にも関わらず、欠陥が層を脱することを防止する。両界面が反応性であって欠陥を通過させる場合、その後、抵抗スイッチング層は、片方の界面で欠陥を増加させ、他方で減少させ得る。この状況では、層は、導電経路を形成するために十分な欠陥を得ることができない場合がある。
上記の概要は、抵抗スイッチング層がその高抵抗状態に導かれる間、リセット動作に極めてよく似た方法で適用可能である。層の抵抗を増加させるためにスイッチング電圧が層に印加される時、反応性界面は、欠陥が層の外側に流出することを可能にする。欠陥はさらに、上述したように、層に印加される電位によって駆動されてもよい。欠陥の減少は層内の導電経路を最終的に破壊し得る。同時に、第2不活性界面は、駆動電位にも関わらず、欠陥が層に進入することを防止する。両界面が、反応性であってリセット動作中に欠陥を通過させ得る場合、その後、抵抗スイッチング層は、一方の界面において欠陥を増加させ、他方で減少させ得る。この状況では、層は、その導電経路を破壊するために、十分な欠陥を減少させることができない場合がある。
欠陥を遮断する(不活性界面のように)、又は、界面を通じて欠陥を拡散させることが可能な(反応性界面のように)界面の性能は、抵抗スイッチング層とともにこの界面を形成する層の特性に依存する。しばしば導電性電極は、反応性界面及び不活性界面の両方を形成するために用いられる。これらの電極は、反応性電極及び不活性電極と呼ばれ、かつ、これらの電極を形成するために用いられる材料は反応性材料及び不活性材料と呼ばれ得る。注目すべきは、この用語(すなわち、反応性及び不活性)が主に界面の欠陥の可動性を参照するということである。不活性電極材料のある例は、ドープポリシリコン、白金、ルテニウム、酸化ルテニウム、金、イリジウム、銅、銀及びタングステンを含む。反応性電極材料の例はチタンを含む。さらに、幾つかの材料は、窒化タンタル、タンタルシリコン窒化物、タングステンシリコン窒化物を含む半不活性として規定され得る。金属酸化物などの酸素含有抵抗スイッチング材料に関して、酸素又は酸素空孔が反応性界面を通じて交換されるので、反応性材料は酸素反応性材料とも呼ばれ得る。チタンは酸素反応性材料の一例であるが、他の例も同様に用いられてもよい。
以下でさらに説明する不揮発性メモリ素子を形成する方法に関連付けられた様々な特徴及び構造をより良く理解するために、ReRAMセル及びそれらのスイッチングメカニズムの簡単な説明を提供する。ReRAMは、抵抗スイッチング特性を表す誘電材料を含む不揮発性メモリタイプである。通常、絶縁体である誘電体は、十分に高い電圧の印加後に形成された1以上のフィラメント又は導電経路を通じて導電するように形成される。導電経路は、欠陥、金属移動を含む異なるメカニズム、及び、以下でさらに説明される他のメカニズムから生じ得る。1以上のフィラメント又は導電経路がメモリデバイスの誘電体構成要素内で形成されると、これらのフィラメント又は導電経路は、一定の電圧を印加することによってリセット(すなわち、高抵抗を引き起こす破壊)、又は、設定される(すなわち、低抵抗を引き起こす再形成)。任意の特定の理論に限定されることなく、抵抗スイッチングは、抵抗スイッチング層内の欠陥の移動に対応し、及び、ある実施形態では、抵抗スイッチングは、スイッチング電圧が層に印加される時に抵抗スイッチング電圧によって形成された1つの界面を横断するものと考えられる。
図2は、ある実施形態に係るReRAMセルに印加される電圧の関数として、両極性ReRAMを流れる電流のグラフを示している。金属−絶縁体−金属(MIM)構造が、絶縁体層に埋め込まれたある量の欠陥とともに最初に製造され得る。電圧がMIM構造に印加されて、例えば、スイッチング層になる絶縁体層を形成することによって、MIM構造から抵抗メモリデバイスを形成することができる。形成電圧Vformを印加することによって、不規則に分布した欠陥が、より低い抵抗構成、例えば、フィラメントの形状に移行させられ得る。
電圧の低下時であっても持続する抵抗メモリデバイスの低抵抗状態(LRS)224として、より低い抵抗構成230が特徴付けられてもよい。LRSは、論理ゼロ(「0」)などのメモリデバイスの論理状態を表すことができる。
LRSでは、別の電圧、例えばVresetが印加される時、抵抗は、電圧の低下時であっても持続する高抵抗構成250を有する高抵抗状態(HRS)212に遷移させられ得る226。HRSは、論理1(「1」)などのメモリデバイスの別の論理状態を表すことができる。リセット電圧Vresetは形成電圧Vformよりも小さい。
HRSでは、別の電圧、例えばVsetが印加される時、抵抗は、電圧の低下時であっても持続する低抵抗状態(LRS)224に遷移して戻され得る228。設定電圧Vsetも形成電圧Vformよりも小さい。
概して、ReRAMセルは、ReRAMのLRSとHRSとの間を往復して何度も切り替えられ得る。例えばセルを「オン」にすること、例えばLRSを有することが望まれる時、セット動作は、電極に設定電圧Vsetを印加することを通じて実行され得る。設定電圧の印加は抵抗スイッチング層内に1以上の導電経路を形成する。ReRAMセルを「オフ」にすること、例えばHRSに変化させることが望まれる場合、リセット動作は、電極にリセット電圧Vresetを印加することを通じて実行され得る。リセット電圧の印加は抵抗スイッチング層内の導電経路を破壊し得る。
リセット電圧及び設定電圧の極性は、単極性メモリデバイス(図示せず)と同一であってもよく、又は、両極性デバイスと異なってもよい。任意の特定の理論に制限されるものではないが、抵抗スイッチングは、電場の印加によって引き起こされるフィラメント形成及び破壊に起因して起こると考えられる。
(スイッチング動作間の)それらの状態の各々において、読み出し動作が、1回以上実行されてもよく又は全く実行されなくてもよい。読み出し動作中、ReRAMセルの状態、又は、より具体的には、抵抗スイッチング層の抵抗の抵抗状態は、その電極に検知電圧を印加することによって検知され得る。検知電圧は時に読出電圧Vreadと呼ばれる。
ある実施形態では、設定電圧Vsetは、約100mV〜10Vであり、又は、より具体的には約500mV〜5Vである。設定電圧パルスの長さは、約100ミリ秒未満であってもよく、又は、より具体的には、約5ミリ秒未満、及び、約100ナノ秒未満であってもよい。読出電圧Vreadは設定電圧Vsetの約0、1〜0、5であってもよい。ある実施形態では、読出電流(ION及びIOFF)は、約1mAより大きく、又は、より具体的には、約5mAより大きく、適度に小さい検知増幅器によって状態の高速検出を可能にする。読出電圧パルスの長さは、対応の設定電圧パルスの長さと同等であってもよく、又は、書込電圧パルスよりも短くてもよい。ReRAMセルは、少なくとも約103回、又は、より具体的には、少なくとも約107回失敗なくLRSとHRSとを循環させることができるはずである。データ保持時間は、読出電圧の持続する印加などの85℃迄の熱応力及び小さな電気的応力で、少なくとも約5年、又は、より具体的には少なくとも約10年であるべきである。他の考察には、HRSにおいて酸化物厚さの20Å毎に0.5Vで測定された約40A/cm2未満などの低電流漏洩が含まれ得る。
ある実施形態では、例えば2つの電極間に配置された抵抗スイッチング素子を有する抵抗メモリデバイスを含む抵抗スイッチング素子はシュミットトリガ回路で用いられ得る。抵抗スイッチング素子(又は抵抗メモリデバイス)の不揮発性のヒステリシス特性は、シュミットトリガ回路のヒステリシス伝達関数を生成するために用いられ得る。
図3A〜図3Cは、ある実施形態に係る抵抗スイッチング素子のヒステリシスの挙動を図示している。図3Aは、2つの電極320及び430の間に配置された誘電体層330を含む抵抗スイッチング装置の概略図を示している。誘電体層330は、抵抗スイッチング素子として動作可能であり、例えば導電フィラメントを形成及び分離して抵抗を変化させる。図3B及び図3Cは、電極320及び340に印加される入力電圧を関数とした抵抗スイッチング装置の抵抗応答を示す。抵抗スイッチング装置は両極性抵抗スイッチング装置であり、このことは、設定電圧及びリセット電圧が反対の極性を有することを意味する。図3Bでは、設定電圧Vsetは負であり、リセット電圧Vresetは正である。入力電圧Vinがリセット電圧Vresetより大きい時、抵抗は低値(LRS)から高値(HRS)に切り替わる。入力電圧Vinが設定電圧Vsetよりも大きさとして大きい時、例えばより負である時、抵抗は高値(HRS)から低値(LRS)に切り替わる。抵抗応答は非反転型ヒステリシス曲線を形成する。
図3Cでは、設定電圧Vsetは正であり、リセット電圧Vresetは負である。入力電圧Vinが設定電圧Vsetよりも大きい時、抵抗は高値(HRS)から低値(LRS)に切り替わる。入力電圧Vinがリセット電圧Vresetよりも大きさとして大きい時、例えばより負である時、抵抗は低値(LRS)から高値(HRS)に切り替わる。抵抗応答は反転型ヒステリシス曲線を形成する。従って、非反転型又は反転型の応答は、抵抗スイッチング装置の極性を変化させることによって達成され得る。
図4A〜図4Cは、ある実施形態に係る抵抗スイッチング素子を有するシュミットトリガ回路の概略図を示している。図4Aは、抵抗スイッチング素子420と、電流制御回路410と、を含むシュミットトリガ回路400の概略的なブロック図を示している。図示するように、シュミットトリガ回路400は、ヒステリシス抵抗−電圧伝達特性を有しており、例えば入力電圧Vin及び出力抵抗Rrsを有している。ある実施形態では、電流制御回路410は省略されてもよい。
図4Bは、抵抗器415に結合された抵抗スイッチング素子425(2つの電極間に配置される)を含むシュミットトリガ回路400の一例を示している。抵抗スイッチング素子425は、抵抗スイッチング素子を流れる電流によって設定可能な可変抵抗Rrsを有し得る。抵抗スイッチング素子410を流れる電流は抵抗器415によって制御され得る。出力電圧Voutは抵抗器415から取られ得る。
図4Cは、制御トランジスタ416に結合された抵抗スイッチング素子425(2つの電極間に配置される)を含むシュミットトリガ回路400の一例を示している。抵抗スイッチング素子425は、抵抗スイッチング素子を流れる電流によって設定可能な可変抵抗Rrsを有し得る。回路は、トランジスタ416の入力電圧Vin及びゲート電圧Vgに接続され得る。抵抗スイッチング素子410を流れる電流は、制御トランジスタ416のゲート電圧Vgによって制御可能である。出力電圧Voutは制御トランジスタ416から取られ得る。
図5A及び図5Bは、ある実施形態に係る抵抗スイッチング素子を有する不揮発性シュミットトリガ回路を形成して動作させることに関するフローチャートを示している。抵抗スイッチング素子は、2つの電極間に配置された絶縁体層又は誘電体層であり得る。説明されたフローチャートは、上述のメモリデバイスを形成するために用いられる技術の概略的な説明である。フローチャートは、抵抗スイッチング素子と電流制御装置などの他の支持回路とを含むサンプルホールド回路を形成する技術を説明している。ある加工技術及び仕様が説明されるが、本明細書で説明される様々な他の技術及び当該技術の変更がまた用いられてもよいということが理解される。
図5Aは、抵抗スイッチング素子を有する不揮発性のシュミットトリガ回路の形成を示している。シュミットトリガ回路は、入力電圧をサンプリングし、かつ、入力電圧に対応した抵抗スイッチング素子の抵抗を設定することができる。抵抗スイッチング素子の応答時間は、短くてもよく、例えばピコ秒域のオーダであり、サンプリング動作は瞬間的であると考えられる。
動作500は不揮発性のシュミットトリガ回路を形成する。不揮発性シュミットトリガ回路は、抵抗スイッチング装置と、電流制御装置と、を含んでもよく、抵抗スイッチング装置は入力電圧を受け入れるように構成される。電流制御装置は、出力電圧を生成するように構成され得る。
抵抗スイッチング素子は、TiO2、HfO2、ZnO2、Al2O3、チタン酸ストロンチウム(STO)、インジウム・ガリウム・亜鉛酸化物(IGZO)、又は、SnO2の金属酸化物層などの絶縁体層を含み得る。絶縁体層は遷移金属酸化物を含み得る。絶縁体層の厚さは3nm〜30nmであってもよい。ある実施形態では、絶縁体層は、金属と金属酸化物層との任意の組み合わせ、カルコゲナイト層とペロブスカイト層との任意の組み合わせを含み得る。
絶縁体層の形成後に任意選択的な処理が実行されてもよい。処理は、プラズマ処理又は高温処理を含み得る。例えば、処理は、酸素雰囲気における300Cでの急速熱酸化を含み得る。処理は、第1電極層の堆積後に本来の位置で実行され得る。処理は、酸素ラジカルアニール、例えば酸素雰囲気内でのプラズマアニールを含み得る。
ある実施形態では、絶縁体層は、PVD又はALDプロセスによって堆積させられ得る。例えば、ALDプロセスは、約250〜300Cの堆積温度で、テトラキス(エチルメチルアミノ)ジルコニウム(TEMAZ)、トリス(ジメチルアミノ)シクロペンタジエニル・ジルコニウム、テトラキス(エチルメチルアミノ)ハフニウム(TEMAHf)、テトラキス(ジメチルアミノ)ハフニウム(TDMAHf)前駆体を用いたO3酸化体を含み得る。
絶縁体は2つの電極間に形成され得る。電極はポリシリコン層又は金属含有層であり得る。例えば、電極は、従来の化学気相堆積(CVD)又は原子層堆積(ALD)タイプのポリシリコン堆積技術を用いて形成される高ドープポリシリコン層であってもよい。代替的に、電極は、TiN、TaN、Ni、Pt又はRuを含み得る。他の素子にも、Ti、Al、MoO2、W、poly−Si、TiSiN、TaSiN若しくはそれらの任意の組み合わせ、PVD又は他のプロセスを用いて形成され得る混合物又は合金などが用いられ得る。ALD、パルス状層堆積(PLD)、物理的気相堆積(PVD)、CVD、蒸着などの他の加工技術も、電極を堆積させるために用いられ得る。電極は、任意の厚さ、例えば約5nm〜約500nmの厚さを有し得る。
図5Bは、抵抗スイッチング素子を有する不揮発性シュミットトリガ回路の動作を示している。入力電圧がシュミットトリガ回路に印加された後、抵抗応答が提供され得る。
動作530は、抵抗スイッチング装置及び電流制御装置を有する回路を提供する。回路は不揮発性シュミットトリガ回路であり得る。動作540は回路に入力電圧を印加してシュミットトリガ機能を達成し、回路は抵抗の伝達関数−電圧曲線を有する。
ある実施形態では、不揮発性シュミットトリガ回路はコンバータ回路を含むことができ、コンバータ回路は、抵抗スイッチング回路の抵抗応答を変換し、例えば抵抗出力Rrsから電圧出力Voutを生成するように動作可能である。従って、入力電圧などの入力信号に基づいて、入力信号に対応した抵抗を有するように設定された抵抗スイッチング素子の設定された抵抗から出力電圧が生成され得る。出力電圧応答は、抵抗スイッチング素子の典型的な応答が上述のように非線形であるので、非線形であり得る。線形応答は、適切な補償応答を有する追加の回路によって達成され得る。
コンバータ回路は、電圧源(連続的又はパルス状)、電流源(連続的又はパルス状)、又は、任意の他の回路を含み得る。例えば、抵抗メモリデバイスの読み出し回路は、電圧又は電流に抵抗スイッチング素子の抵抗を変換するために用いられ得る。コンバータ回路は、サンプリング期間後、例えば抵抗スイッチング素子が、サンプリングされた信号に応答した後、抵抗スイッチング素子に供給され得る。
図6A〜図6Cは、ある実施形態に係るコンバータ回路を有する不揮発性シュミットトリガ回路の概略図を示している。図6Aは、抵抗スイッチング素子を用いた不揮発性シュミットトリガ機能を提供可能な回路600の簡略化されたブロック図を示している。回路600は、抵抗スイッチング回路610、例えば抵抗スイッチング素子を有する回路を含み得る。抵抗スイッチング回路610は、抵抗スイッチング素子を流れる電流を制御するための電流制御回路を含んでもよい。抵抗スイッチング回路610は、入力電圧Vinを受け入れ、入力信号Vinに対応する抵抗応答Rrsを提供するように動作可能であってもよい。抵抗スイッチング回路610は、上述した抵抗−電圧伝達関数を有する回路と同様であってもよい。
回路600はコンバータ回路630を含んでもよく、コンバータ回路630は、抵抗スイッチング回路610を変換する、例えば、出力電圧又は出力電流などの所望の応答に抵抗スイッチング素子の抵抗を変換するように動作可能であり得る。コンバータ回路630は電圧源又は電流源を含んでもよく、電圧源又は電流源は、連続的又はパルス状であり、かつ、抵抗スイッチング素子に信号を提供して、抵抗スイッチング素子の抵抗の値に対応する電圧又は電流を生成し得る。例えば、コンバータ回路が線形電流源を含む場合、抵抗に対して線形に比例する電圧が生成され得る。コンバータ回路が非線形源を含む場合、抵抗への非線形信号が生成され得る。
ある実施形態では、入力電圧Vinの印加時、抵抗スイッチング回路610は、入力信号Vinに対応する抵抗値を有する抵抗応答Rrsを生成することができる。コンバータ回路630は、抵抗Rrsを出力電圧Voutなどの所望の信号に変換することができる。
図6Bは、抵抗スイッチング素子を用いた不揮発性シュミットトリガ機能を提供可能な回路605の簡略化された回路図を示している。回路605は、抵抗スイッチング回路、例えば、抵抗スイッチング素子615と、電流制御回路として機能して抵抗スイッチング素子615を流れる電流を制御するトランジスタ617と、を有する回路を含み得る。抵抗スイッチング回路は、入力電圧Vinを受け入れて、入力信号Vinに対応させられるために、例えば入力信号Vinの関数として、抵抗スイッチング素子615の抵抗を設定するように動作可能であってもよい。
回路605は、抵抗スイッチング素子615の抵抗値を所望の出力信号に変換可能なコンバータ回路635を含み得る。コンバータ回路635は、信号を提供して抵抗スイッチング素子615から所望の信号を生成可能な電圧源637又は638を含み得る。(Vin及びトランジスタ617を含む)抵抗スイッチング回路とコンバータ回路635との間で抵抗スイッチング素子615をトグルで切り替えるために一組のスイッチ680A及び680Bが含まれてもよい。1つのトグル位置において、コンバータ回路635は、抵抗スイッチング素子615を制御するように、例えば抵抗スイッチング素子615に電圧又は電流を印加するように構成される。別のトグル位置において、抵抗スイッチング回路は、例えば入力電圧Vinに対応した抵抗を有するように抵抗スイッチング素子を設定するために、抵抗スイッチング素子615を制御するように構成される。
ある実施形態では、動作時、入力電圧Vinの印加時、抵抗スイッチング素子615の抵抗が、電圧Vinに相関する抵抗Rrsに設定される。コンバータ回路635はその後、設定された抵抗を出力電圧などの所望の出力に変換することができる。
図6Cは、抵抗スイッチング素子を用いた不揮発性シュミットトリガ機能を提供可能な回路605の簡略化された回路図を示している。回路606は、抵抗スイッチング回路、例えば、抵抗スイッチング素子615と、電流制御回路として機能して抵抗スイッチング素子615を流れる電流を制御可能な抵抗器618と、を有する回路を含み得る。回路606の動作は前述の回路605と同様であり得る。
図7A及び図7Bは、ある実施形態に係る不揮発性シュミットトリガ回路の応答を図示している。出力電圧Voutは、入力電圧Vinの関数として示されている。応答曲線は、入力電圧の設定電圧及びリセット電圧で、出力電圧のHRS値とLRS値とを切り替えるヒステリシス形状を有している。非反転型(図7A)及び反転型(図7B)ヒステリシス応答は抵抗スイッチング装置の極性に依存して生成され得る。
図8A及び図8Bは、ある実施形態に係る抵抗スイッチング素子を有する不揮発性シュミットトリガ回路を形成して動作させることに関するフローチャートを示している。図8Aは、抵抗スイッチング素子を有する不揮発性シュミットトリガ回路の形成を示している。シュミットトリガ回路は、入力電圧を受け入れ、かつ、ヒステリシス曲線を有する出力電圧を生成するように動作可能であってもよい。
動作800は不揮発性シュミットトリガ回路を形成する。不揮発性シュミットトリガ回路は抵抗スイッチング回路及びコンバータ回路を含み得る。抵抗スイッチング回路は、入力電圧Vinに応答する抵抗Rrsを生成するように動作可能であってもよい。コンバータ回路は、抵抗スイッチング回路の抵抗を出力電圧に変換するように動作可能であってもよい。コンバータ回路と抵抗スイッチング回路との間で抵抗スイッチング素子の制御を切り替えるためにトグル回路が含まれてもよい。
不揮発性シュミットトリガ回路は、例えば入力電圧をサンプリングし、かつ、シュミットトリガ応答曲線を有する出力電圧を生成する機能を含むシュミットトリガ回路として動作可能である。
図8Bは、抵抗スイッチング素子を有する不揮発性シュミットトリガ回路の動作を示している。入力電圧は、抵抗スイッチング素子の抵抗を設定するために用いられ得るシュミットトリガ回路に印加される。
動作830は、抵抗スイッチング回路を有する回路と、コンバータ回路と、を提供する。回路は不揮発性シュミットトリガ回路であり得る。動作840は、抵抗スイッチング素子に入力電圧を印加して抵抗スイッチング素子の抵抗を設定する。抵抗スイッチング素子の制御を抵抗スイッチング回路に切り替えるために任意選択的なトグル動作が実行されてもよい。
動作850は、例えば抵抗スイッチング素子に電流又は電圧を印加して抵抗スイッチング素子を読み出すことによって、抵抗スイッチング回路の抵抗を出力電圧に変換する。抵抗スイッチング素子の制御をコンバータ回路に切り替えるために任意選択的なトグル動作が実行されてもよい。
ある実施形態では、トグル動作は周期的であってもよく、例えば、抵抗スイッチング回路とコンバータ回路とを周期的に切り替えることができる。トグル動作は、トグル動作に起因して、デジタルシュミットトリガ出力、パルス出力を生成することができる。入力電圧はアナログ又はデジタルであってもよい。
ある実施形態では、コンパレータ回路を形成する方法と、当該方法から生じたコンパレータ回路と、が提供され、抵抗スイッチング素子の極性、例えばセット閾値電圧又はリセット閾値電圧が基準信号として用いられ得る。例えば、コンパレータ回路は、抵抗スイッチング素子の設定閾値電圧又はリセット閾値電圧と入力電圧とを比較することができる。さらに、設定閾値電圧又はリセット閾値電圧は、前述のリセット又はセット動作によってそれぞれ変更可能であり、変更の結果、調節可能な基準電圧を有するコンパレータ回路が生じる。
ある実施形態では、コンパレータ回路は、抵抗スイッチング素子の抵抗状態をセット又はリセットするように動作可能であり得るリセット回路をさらに含み得る。抵抗スイッチング素子を設定するために、例えば、コンパレータ動作を実行する前に低抵抗状態(高伝導状態)に抵抗スイッチング素子をするために、例えばリセット回路が含まれてもよい。抵抗スイッチング素子は初期状態として低抵抗状態にされる。入力電圧は、抵抗スイッチング素子から応答を生成可能なリセット閾値電圧に到達するまで増加し始める(大きさにおいて、正値をより高く又は負値をより低くのいずれか)ことができる。代替的に、抵抗スイッチング素子をリセットするために、例えばコンパレータ動作を実行する前に高抵抗状態(低伝導状態)に抵抗スイッチング素子をするためにリセット回路が含まれてもよい。抵抗スイッチング素子は初期状態として高抵抗状態にされる。入力電圧は、抵抗スイッチング素子から応答を生成可能な設定閾値電圧に到達するまで増加し始める(大きさにおいて、正値をより高く又は負値をより低くのいずれか)ことができる。
抵抗スイッチング回路は、抵抗スイッチング素子と、任意選択的な電流制御装置と、を含み得る。電流制御装置は、抵抗器、トランジスタ又は他の回路素子を含み得る。電流制御装置は、抵抗スイッチング素子を流れる電流を制御するように動作可能であってもよい。例えば、電流制御装置は、抵抗スイッチング素子に直列に接続されることができ、従って、電流制御装置を流れる電流を制御することによって、抵抗スイッチング素子を流れる電流が調整される。ある実施形態では、例えば抵抗スイッチング素子を流れる電流を抵抗スイッチング素子の内部抵抗によって制限可能である場合、電流制御装置は省略されてもよい。
通常の動作では、入力電圧は抵抗スイッチング素子に印加され得る。出力応答は、例えば、入力電圧が抵抗スイッチング素子の設定閾値電圧又はリセット閾値電圧を上回る(大きさ)時に抵抗スイッチング素子から生成され得る。
ある実施形態では、(例えば抵抗スイッチング素子を入力電圧に結合して抵抗スイッチング素子の抵抗を設定する)抵抗スイッチング回路と、(例えば抵抗スイッチング素子を所望の初期状態に設定する)リセット回路との間で抵抗スイッチング素子の制御を切り替えるために、トグル回路が含まれてもよい。
ある実施形態では、トグル動作は1回実行されてもよく、例えば最初に、リセット回路に切り替えて抵抗スイッチング素子の初期値を設定し、その後、抵抗スイッチング回路に切り替えてコンパレータ機能を実行する。
ある実施形態では、トグル動作は周期的なものであってもよく、例えば、抵抗スイッチング素子の初期値を設定するためのリセット回路と、コンパレータ機能を実行するための抵抗スイッチング回路との間で周期的に切り替わる。例えば、リセット機能は各々のコンパレータ機能の後に実行され得る。
ある実施形態では、本発明は、不揮発性メモリデバイスの公知の用途を越えて抵抗スイッチング材料の使用を拡張し、かつ、ハイブリッドトランジスタ−抵抗スイッチング論理回路の実装に抵抗スイッチング材料を適用することに拡張する。抵抗スイッチングコンパレータ回路を形成する方法が提供され、当該方法は、実際のハイブリッドトランジスタ−抵抗スイッチング電子機器の実装に向けた礎石を示し得る。
ある実施形態では、本コンパレータ回路は、デジタル形式でコンパレータ出力電圧曲線を生成するデジタルデバイス(アナログの従来のコンパレータとは異なる)であってもよい。言い換えれば、出力抵抗又は電圧はパルス状であり、例えば、抵抗を設定するために入力値を得ることと、出力電圧を生成することと、の周期的な動作から切り替えられる。入力電圧は、例えばパルス状のデジタル、又は、例えば連続的なアナログであってもよい。本コンパレータ回路は、抵抗スイッチング素子の設定閾値電圧又はリセット閾値電圧に基づき得る。
本コンパレータ回路は、従前のコンパレータと比較して小型の構造を有し得る。本コンパレータ回路は、抵抗スイッチング素子の低抵抗状態(LRS)及び高抵抗状態(HRS)の閾値がコンパレータ回路の閾値であるので、外部基準電圧を必要としない。さらに、設定閾値電圧及びリセット閾値電圧は、抵抗スイッチング素子の極性によって決定され、及び、リセット/セットの段階中に以前のリセット/セット動作によってそれぞれ制御され得る。従って、適切な電気的制御を適用することによって、Vset_閾値及びVreset_閾値が調節可能であり、その結果、例えばコンパレータの基準電圧Vrefを変化させる。
図10は、ある実施形態に係るReRAMセルに印加された電圧の関数として単極性ReRAMを流れる電流のグラフを示している。低抵抗構成1030は、抵抗メモリデバイスの低抵抗状態(LRS)1024として特徴付けられ得る。
LRSでは、別の電圧、例えばVresetが印加される時、抵抗は、高抵抗構造1050を有する高抵抗状態(HRS)1012に遷移させられ得る1026。HRSでは、別の電圧、例えばVsetが印加される時、抵抗は、低抵抗状態(LRS)1024に遷移されて戻され得る1028。
図11A及び図11Bは、ある実施形態に係る抵抗スイッチング素子のコンパレータの挙動を示している。これらの図面は、抵抗スイッチング素子の電極に印加された入力電圧の関数として抵抗スイッチング装置の抵抗応答を示している。抵抗スイッチング装置は単極性又は両極性の抵抗スイッチング装置であってもよい。図11Aでは、入力電圧Vinが設定電圧Vsetよりも大きい時(大きさ)、抵抗は高値(HRS)から低値(LRS)に切り替わる。図11Bでは、入力電圧Vinがリセット電圧よりも大きい時(大きさ)、抵抗は低値(LRS)から高値(HRS)に切り替わる。
図12A〜図12Cは、ある実施形態に係る抵抗スイッチング素子を有するコンパレータ回路の概略図である。図12Aは、抵抗スイッチング素子1220と電流制御回路1210とを含むコンパレータ回路1200の概略的なブロックを示している。図示するように、コンパレータ回路1200は、抵抗−電圧伝達特性を有し、例えば、入力電圧Vinと出力抵抗Rrsとを有している。ある実施形態では、電流制御回路1210は省力されてもよい。
図12Bは、抵抗器1215に結合された抵抗スイッチング素子1225(2つの電極間に配置される)を含むコンパレータ回路1200の一例を示している。抵抗スイッチング素子1225は、抵抗スイッチング素子を流れる電流によって設定可能な可変抵抗Rrsを有してもよい。抵抗スイッチング素子1210を流れる電流は抵抗器1215によって制御され得る。出力電圧Voutは抵抗器1215から取られ得る。
図12Cは、制御トランジスタ1216に結合された抵抗スイッチング素子1225(2つの電極間に配置される)を含むコンパレータ回路1200の一例を示している。回路は、トランジスタ1216の入力電圧Vin及びゲート電圧Vgに接続され得る。抵抗スイッチング素子1210を流れる電流は制御用トランジスタ1216のゲート電圧Vgによって制御され得る。出力電圧Voutは制御トランジスタ1216から取られ得る。
図13A〜図13Cは、ある実施形態に係るリセット回路を有する不揮発性コンパレータ回路の概略図である。図13Aは、抵抗スイッチング素子を用いて不揮発性コンパレータ機能を提供可能な回路1300の簡略化されたブロック図を示している。回路1300は、抵抗スイッチング回路1310、例えば抵抗スイッチング素子を有する回路を含み得る。抵抗スイッチング回路1310は、抵抗スイッチング素子を流れる電流を制御するための電流制御回路を含み得る。抵抗スイッチング回路1310は、入力電圧Vinを受け入れ、かつ、入力信号Vinに対応する抵抗応答Rrsを提供するように動作可能であってもよい。抵抗スイッチング回路1310は、上述の抵抗−電圧伝達関数を有する回路と同様であってもよい。
回路1300はリセット回路1330を含んでもよく、リセット回路1330は、抵抗スイッチング回路1310をリセットする、例えば抵抗スイッチング回路1310内の抵抗スイッチング素子の抵抗をリセットするように動作可能であってもよい。リセット回路1330は、電圧源又は電流源を含んでもよく、当該電圧源又は電流源は、連続的又はパルス状であり、かつ、信号を提供して抵抗スイッチング素子を高抵抗状態に遷移させることができる。
ある実施形態では、リセット回路1330は、抵抗スイッチング回路1310をリセットすることができ、例えば抵抗スイッチング素子をセット又はリセットすることができる電圧以上(大きさ)の電圧が、抵抗スイッチング素子に印加されて、抵抗スイッチング素子を低抵抗値又は高抵抗値にそれぞれすることができる。抵抗スイッチング素子のリセット時、抵抗スイッチング回路1310は、入力信号Vinに対応する抵抗値を有する抵抗応答Rrsを生成することができる。
図13Bは、抵抗スイッチング素子を用いて不揮発性コンパレータ機能を提供することができる回路1305の簡略化された回路図を示している。回路1305は、抵抗スイッチング回路、例えば抵抗スイッチング回路1315と、電流制御回路として機能して抵抗スイッチング素子1315を流れる電流を制御するトランジスタ1317と、を有する回路を含み得る。抵抗スイッチング回路は、入力電圧Vinを受け入れ、かつ、入力信号Vinに対応するように、例えば入力信号Vinの関数として、抵抗スイッチング素子1315の抵抗を設定するように動作可能であってもよい。
回路1305は、抵抗スイッチング素子1315の抵抗値を初期値にリセットすることができるリセット回路1335を含み得る。リセット回路1335は、電圧又は電流を提供して抵抗スイッチング素子1315をセット又はリセットすることができる電圧源1337又は1338を含み得る。抵抗スイッチング回路(Vin及びトランジスタ1317を含む)とリセット回路1335との間で抵抗スイッチング素子1315をトグルで切り替えるために一組のスイッチ1380A及び1380Bが含まれてもよい。1つのトグル位置では、リセット回路1335は、抵抗スイッチング素子1315を制御するように、例えば抵抗スイッチング素子1315に電圧又は電流を印加するように構成される。別のトグル位置では、抵抗スイッチング回路は、抵抗スイッチング素子1315を制御するように、例えば入力電圧Vinに対応した抵抗を有するように抵抗スイッチング素子を設定するように構成される。
ある実施形態では、動作時、抵抗スイッチング素子の抵抗をリセット後、入力電圧Vinの印加時、抵抗スイッチング素子1315の抵抗が、電圧Vinと相関する抵抗Rrsに設定される。
図13Cは、抵抗スイッチング素子を用いて不揮発性コンパレータ機能を提供することができる回路1305の簡略化された回路図を示している。回路1306は、抵抗スイッチング回路、例えば抵抗スイッチング素子1315と、電流制御回路として機能して抵抗スイッチング素子1315を流れる電流を制御することができる抵抗器1318と、を有する回路を含み得る。回路1306の動作は上記回路1305と同様であってもよい。
ある実施形態では、抵抗スイッチング素子の設定閾値に基づいたコンパレータ回路が提供される。入力電圧が抵抗スイッチング素子の設定閾値電圧よりも大きい(大きさ)時、電圧遷移が起こり、結果として、入力電圧と設定閾値電圧との間のコンパレータ機能が得られる。
図14A及び図14Bは、ある実施形態に係る不揮発性コンパレータ回路の応答を示している。出力抵抗R又は出力電圧Voutが入力電圧Vinの関数として示されている。応答曲線は、入力電圧の設定電圧で、出力電圧のHRS値とLRS値との間で切り替わるコンパレータ形状を有する。
図15A及び図15Bは、ある実施形態に係る抵抗スイッチング素子を有する不揮発性コンパレータ回路を形成して動作させることに関する他のフローチャートを示している。図15Aは、抵抗スイッチング素子を有する不揮発性コンパレータ回路の形成を示している。コンパレータ回路は、入力電圧を受け入れ、かつ、コンパレータ曲線を有する出力電圧を生成するように動作可能であってもよい。
動作1500は不揮発性コンパレータ回路を形成する。不揮発性コンパレータ回路は、抵抗スイッチング回路と、リセット回路と、を含み得る。リセット回路は、抵抗スイッチング回路内の抵抗スイッチング素子を高抵抗状態にリセットするように動作可能であってもよい。抵抗スイッチング回路は、入力電圧Vinに応答した際に出力電圧Voutを生成するように動作可能であってもよい。リセット回路と抵抗スイッチング回路との間で抵抗スイッチング素子の制御を切り替えるためにトグル回路が含まれてもよい。
不揮発性コンパレータ回路は、コンパレータ回路として動作可能であり、例えば入力電圧をサンプリングし、かつ、コンパレータ応答曲線を有する出力電圧を生成する機能を含む。
図15Bは、抵抗スイッチング素子を有する不揮発性コンパレータ回路の動作を示している。入力電圧がコンパレータ回路に印加され、コンパレータ回路は、入力電圧と抵抗スイッチング素子の設定閾値電圧との間のコンパレータ出力を生成するように用いられ得る。
動作1530は、抵抗スイッチング回路と、リセット回路と、を有する回路を提供する。回路は不揮発性コンパレータ回路であってもよい。動作1540は、例えば抵抗スイッチング素子にリセット電圧を印加して抵抗スイッチング素子を高抵抗状態に遷移させ、抵抗スイッチング回路をリセットする。リセット回路に抵抗スイッチング素子の制御を切り替えるために任意選択的なトグル動作が実行されてもよい。
動作1540は、抵抗スイッチング素子に入力電圧を印加して入力電圧と抵抗スイッチング素子の設定閾値電圧との間でコンパレータ出力を生成する。抵抗スイッチング素子の制御を抵抗スイッチング回路に切り替えるために任意選択的なトグル動作が実行されてもよい。ある実施形態では、トグル動作は1回実行され得る。ある実施形態では、トグル動作は周期的なものであり得る。
ある実施形態では、コンパレータ回路の設定閾値又はリセット閾値を変化させるために閾値設定回路が含まれてもよい。設定閾値又はリセット閾値が以前のリセット又はセット動作によってそれぞれ変更可能であるので、閾値設定回路は制御可能なリセット回路と同様であり得る。
図16A及び図16Bは、ある実施形態に係るリセット回路及び閾値設定回路を有する不揮発性コンパレータ回路の概略図を示している。図16Aは、抵抗スイッチング素子を用いて不揮発性コンパレータ機能を提供することができる回路1600の簡略化されたブロック図である。回路1600は、抵抗スイッチング回路1610、例えば、抵抗スイッチング素子を有する回路を含み得る。抵抗スイッチング回路1610は、抵抗スイッチング素子を流れる電流を制御するための電流制御回路も含み得る。抵抗スイッチング回路1610は、入力電圧Vinを受け入れ、かつ、入力信号Vinに対応する出力応答Voutを提供するように動作可能であってもよい。
回路1600は、抵抗スイッチング素子の抵抗状態をリセットするように動作可能なリセット回路1630を含み得る。従って、抵抗スイッチング素子をリセットするために、例えば、入力電圧の印加前に抵抗スイッチング素子を高抵抗状態(導電性が低い状態)にするために、リセット回路が含まれてもよい。
回路1600は閾値設定回路1640を含んでもよく、閾値設定回路1640は、抵抗スイッチング回路1610の設定閾値を修正、例えば、抵抗スイッチング素子がHRSからLRSに切り替わる電圧に変化させるように動作可能であってもよい。閾値設定回路1640は電圧源又は電流源を含んでもよく、電圧源又は電流源は、連続的又はパルス状であり、かつ、抵抗スイッチング素子に信号を提供して、抵抗スイッチング素子の抵抗の値に対応した電圧又は電流を生成することができる。
ある実施形態では、抵抗スイッチング回路を高抵抗状態にリセット後、入力電圧Vinの印加時、抵抗スイッチング回路1610は、抵抗スイッチング素子の設定電圧とのコンパレータ信号を表す出力電圧応答Voutを生成することができる。
図16Bは、抵抗スイッチング素子を用いて不揮発性コンパレータ機能を提供することができる回路1605の簡略化された回路図を示している。回路1605は、抵抗スイッチング回路を含んでもよく、例えば抵抗スイッチング素子1615と、電流制御回路として機能して抵抗スイッチング素子1615を流れる電流を制御するトランジスタ1617(又は抵抗器、図示せず)と、を有する回路を含み得る。抵抗スイッチング回路は、入力電圧Vinを受け入れ、入力信号Vinに対応した、例えば入力信号Vinの関数として、抵抗スイッチング素子1615の抵抗を設定するように動作可能であってもよい。
回路1605は、抵抗スイッチング素子1615をリセットすることができるリセット回路1635を含んでもよい。リセット回路1635は電圧源1637又は1638を含んでもよい。抵抗スイッチング回路(Vin及びトランジスタ1617を含む)とリセット回路1635との間で抵抗スイッチング素子1615をトグルで切り替えるために一組のスイッチ1680A及び1680Bが含まれてもよい。
回路1605は、抵抗スイッチング素子1615の設定閾値を修正することができる閾値設定回路1635を含んでもよい。閾値設定回路1635は電圧源1637又は1638を含んでもよい。抵抗スイッチング回路(Vin及びトランジスタ1617を含む)と閾値設定回路1635との間で抵抗スイッチング素子1615をトグルで切り替えるために一組のスイッチ1680A及び1680Bが含まれてもよい。
ある実施形態では、動作時、抵抗スイッチング素子の設定閾値が所望の値に修正される。抵抗スイッチング素子も高抵抗状態にリセットされる。その後、入力電圧Vinの印加時、入力電圧と設定閾値電圧との間の比較の形状を有する出力電圧が生成され得る。
図17は、ある実施形態に係る不揮発性コンパレータ回路の応答を示している。出力電圧Voutは入力電圧Vinの関数として示されている。応答曲線は、設定閾値電圧でゼロとVmとの間で切り替わるコンパレータ形状を有している。異なる設定閾値電圧Vset1、Vset2、Vset3が示されており、異なる設定閾値動作による異なる応答曲線を表している。
図18A及び図18Bは、ある実施形態に係る抵抗スイッチング素子を有する不揮発性コンパレータ回路を形成して動作させることに関するフローチャートを示している。図18Aは、抵抗スイッチング素子を有する不揮発性コンパレータ回路の形成を示している。コンパレータ回路は、入力電圧を受け入れ、かつ、コンパレータ曲線を有する出力電圧を生成するように動作可能であってもよい。
動作1800は不揮発性コンパレータ回路を形成する。不揮発性コンパレータ回路は、抵抗スイッチング回路と、リセット回路と、設定閾値回路と、を含み得る。抵抗スイッチング回路は、入力電圧Vinに応答した際に抵抗Rrsを生成するように動作可能であってもよい。リセット回路は、抵抗スイッチング素子を高抵抗状態にリセットするように動作可能であってもよい。設定閾値回路は、抵抗スイッチング素子の設定閾値電圧を修正するように動作可能であってもよい。リセット回路と、閾値設定回路と抵抗スイッチング回路との間で抵抗スイッチング素子の制御を切り替えるためにトグル回路が含まれてもよい。
不揮発性コンパレータ回路は、コンパレータ回路として動作可能であり、例えば入力電圧をサンプリングし、かつ、コンパレータ応答曲線を有する出力電圧を生成する機能を含んでいる。
図18Bは、抵抗スイッチング素子を有する不揮発性コンパレータ回路の動作を示している。入力電圧は、入力電圧と抵抗スイッチング素子のリセット閾値電圧との間でコンパレータ出力を生成するように用いられ得るコンパレータ回路に印加される。
動作1830は、抵抗スイッチング回路と、リセット回路と、閾値設定回路と、を有する回路を提供する。回路は不揮発性コンパレータ回路であってもよい。
動作1840は、抵抗スイッチング素子の設定閾値電圧を設定、例えば修正する。閾値設定動作前に抵抗スイッチング素子の制御を設定閾値回路に切り替えるために任意選択的なトグル動作が実行されてもよい。
動作1850は、抵抗スイッチング回路の抵抗をリセットして、抵抗スイッチング素子を高抵抗状態にする。抵抗スイッチング素子の制御をリセット回路に切り替えるために任意選択的なトグル動作が実行されてもよい。
動作1860は、抵抗スイッチング素子に入力電圧を印加して、入力電圧と設定閾値電圧との間の比較の結果である出力電圧を生成する。抵抗スイッチング素子の制御を抵抗スイッチング回路に切り替えるために任意選択的なトグル動作が実行されてもよい。
ある実施形態では、トグル動作は、1回実行されてもよく又は周期的に実行されてもよい。例えば、閾値設定動作が1回実行されてもよく、かつ、リセット動作が、例えば出力電圧の生成前の周期的なものであってもよい。
ある実施形態では、抵抗スイッチング素子のリセット閾値に基づいたコンパレータ回路が提供される。入力電圧が抵抗スイッチング素子のリセット閾値電圧よりも大きい時(大きさ)、電圧遷移が起こり、結果として入力電圧とリセット閾値電圧との間のコンパレータ機能をもたらし得る。
図19A及び図19Bは、ある実施形態に係る不揮発性コンパレータ回路の応答を示している。出力抵抗R又は出力電圧Voutが入力電圧Vinの関数として示されている。応答曲線は、入力電圧のリセット電圧で出力電圧のLRS及びHRS値から切り替わるコンパレータ形状を有している。
図20A及び図20Bは、ある実施形態に係るリセット回路及びコンバータ回路を有する不揮発性コンパレータ回路の概略図を示している。図20Aは、抵抗スイッチング素子を用いて不揮発性コンパレータ機能を提供することができる回路2000の簡略化されたブロック図を示している。回路2000は、抵抗スイッチング回路2010、例えば抵抗スイッチング素子を有する回路を含み得る。抵抗スイッチング回路2010は、抵抗スイッチング素子を流れる電流を制御するための電流制御回路を含んでもよい。抵抗スイッチング回路2010は、入力電圧Vinを受け入れ、かつ、入力信号Vinに対応する出力応答Voutを提供するように動作可能であってもよい。
回路2000は、抵抗スイッチング素子の抵抗状態をリセットするように動作可能であり得るリセット回路2030を含んでもよい。従って、抵抗スイッチング素子を設定するために、例えば入力電圧の印加前に抵抗スイッチング素子を低抵抗状態にするために、リセット回路が含まれてもよい。
回路2000は、不揮発性抵抗値を任意の所望の出力に変換するように動作可能であり得るコンバータ回路2050を含んでもよい。例えば、電流源を有するコンバータ回路は、抵抗スイッチング素子に結合されて出力電圧を生成する、例えば出力抵抗を出力電圧に変換することができる。
ある実施形態では、抵抗スイッチング回路を低抵抗状態にリセット後、入力電圧Vinの印加時、抵抗スイッチング回路2010は出力抵抗応答Rrsを生成することができ、当該出力抵抗応答Rrsは、抵抗スイッチング素子のリセット電圧とのコンパレータ信号を表す出力電圧Voutに変換され得る。
図20Bは、抵抗スイッチング素子を用いて不揮発性コンパレータ機能を提供することができる回路2005の簡略化された回路図を示している。回路2005は、抵抗スイッチング回路、例えば、抵抗スイッチング素子2015と、電流制御回路として機能して抵抗スイッチング素子2015を流れる電流を制御するトランジスタ2017(又は抵抗器、図示せず)と、を有する回路を含み得る。抵抗スイッチング回路は、入力電圧Vinを受け入れ、かつ、入力信号Vinに対応させられるように、例えば入力信号Vinの関数として、抵抗スイッチング素子2015の抵抗を設定するように動作可能であってもよい。
回路2005は、抵抗スイッチング素子2015をリセットすることができるリセット回路2035を含み得る。リセット回路2035は電圧源2037又は2038を含み得る。抵抗スイッチング回路(Vin及びトランジスタ2017を含む)とリセット回路2035との間で抵抗スイッチング素子2015を切り替えるために一組のスイッチ2080A及び2080Bが含まれてもよい。
回路2005は、不揮発性抵抗値を任意の所望の出力に変換することができるコンバータ回路2055を含み得る。コンバータ回路2055は電圧源2057又は2058を含み得る。抵抗スイッチング回路(Vin及びトランジスタ2017を含む)とコンバータ回路2055との間で抵抗スイッチング素子2015を切り替えるために、一組のスイッチ2080A及び2080Bが含まれてもよい。
ある実施形態では、動作時、抵抗スイッチング素子のリセット閾値が所望の値に修正される。抵抗スイッチング素子は低抵抗状態にリセットされる。その後、入力電圧Vinの印加時、入力電圧とリセット閾値電圧との間の比較の形状を有する出力電圧が生成され得る。
図21A及び図21Bは、ある実施形態に係る不揮発性コンパレータ回路の応答を示している。図21Aでは、出力抵抗Rrsは入力電圧Vinの関数として示されている。応答曲線は、リセット閾値電圧でLRSからHRSにスイッチングする抵抗スイッチング素子のリセット遷移を示している。図21Bでは、出力電圧Voutは入力電圧Vinの関数として示されている。応答曲線は、リセット閾値電圧でゼロとVmとの間で切り替わるコンパレータ形状を有している。電圧応答は、抵抗応答Rrsを電圧応答Voutに変換するコンバータ回路の結果物であり得る。
図22A及び図22Bは、ある実施形態に係る抵抗スイッチング素子を有する不揮発性コンパレータ回路を形成して動作させることに関するフローチャートを示している。図22Aは、抵抗スイッチング素子を有する不揮発性コンパレータ回路の形成を示している。コンパレータ回路は、入力電圧を受け入れ、かつ、コンパレータ曲線を有する出力電圧を生成するように動作可能であってよい。
動作2200は不揮発性コンパレータ回路を形成する。不揮発性コンパレータ回路は、抵抗スイッチング回路と、リセット回路と、コンバータ回路と、を含み得る。リセット回路は、抵抗スイッチング回路内の抵抗スイッチング素子を低抵抗状態に設定するように動作可能であってもよい。抵抗スイッチング回路は、入力電圧Vinに応答した際に抵抗出力Rrsを生成するように動作可能であってもよい。コンバータ回路は、抵抗応答を電圧応答に変換するように動作可能であってもよい。リセット回路と、コンバータ回路と、抵抗スイッチング回路と、の間で抵抗スイッチング素子の制御を切り替えるために、トグル回路が含まれてもよい。
不揮発性コンパレータ回路は、コンパレータ回路として動作可能であり、例えば、入力電圧をサンプリングし、かつ、コンパレータ応答曲線を有する出力電圧を生成する機能を含む。
図22Bは、抵抗スイッチング素子を有する不揮発性コンパレータ回路の動作を示している。入力電圧は、入力電圧と抵抗スイッチング素子のリセット閾値電圧との間でコンパレータ出力を生成するように用いられ得るコンパレータ回路に印加される。
動作2230は、抵抗スイッチング回路と、リセット回路と、コンバータ回路と、を有する回路を提供する。回路は不揮発性コンパレータ回路であってもよい。動作2240は、抵抗スイッチング回路をリセットし、例えば、抵抗スイッチング素子に設定電圧を印加して抵抗スイッチング素子を低抵抗状態に遷移させる。抵抗スイッチング素子の制御をリセット回路に切り替えるために任意選択的なトグル動作が実行されてもよい。
動作2250は、抵抗スイッチング素子に入力電圧を印加して、入力電圧と抵抗スイッチング素子の設定閾値電圧との間でコンパレータ出力を生成する。抵抗スイッチング素子の制御を抵抗スイッチング回路に切り替えるために任意選択的なトグル動作が実行されてもよい。ある実施形態では、トグル動作は1回実行されてもよい。ある実施形態では、トグル動作は周期的なものであってもよい。
動作2260は抵抗出力を電圧出力に変換する。抵抗スイッチング素子の制御をコンバータ回路に切り替えるために任意選択的なトグル動作が実行されてもよい。ある実施形態では、トグル動作は1回実行されてもよい。ある実施形態では、トグル動作は周期的なものであってもよい。
ある実施形態では、コンパレータ回路の設定閾値又はリセット閾値を変化させるために閾値設定回路が含まれてもよい。設定閾値又はリセット閾値が以前のリセット又はセット動作によってそれぞれ変更可能であるので、閾値設定回路は制御可能なリセット回路と同様のものであってもよい。
図23A及び図23Bは、ある実施形態に係る、リセット回路と、コンバータ回路と、閾値設定回路と、を有する不揮発性コンパレータ回路の概略図を示している。図23Aは、抵抗スイッチング素子を用いて不揮発性コンパレータ機能を提供することができる回路2300の簡略化されたブロック図を示している。回路2300は、抵抗スイッチング回路2310、例えば抵抗スイッチング素子を有する回路を含み得る。抵抗スイッチング回路2310は、抵抗スイッチング素子を流れる電流を制御するための電流制御回路も含み得る。抵抗スイッチング回路2310は、入力電圧Vinを受け入れ、かつ、入力信号Vinに対応する出力応答Voutを提供するように動作可能であってもよい。
回路2300は、抵抗スイッチング素子の抵抗状態をリセットするように動作可能なリセット回路2330を含み得る。従って、抵抗スイッチング素子をリセットするために、例えば入力電圧の印加前に抵抗スイッチング素子を高抵抗状態(低伝導状態)にするために、リセット回路が含まれてもよい。
回路2300は閾値設定回路2340を含んでもよく、閾値設定回路2340は、抵抗スイッチング回路2310の設定閾値を修正するように、例えば抵抗スイッチング素子がHRSからLRSに切り替わるように電圧を変化させるように動作可能であってもよい。閾値設定回路2340は電圧源又は電流源を含んでもよく、電圧源又は電流源は、連続的又はパルス状であってもよく、かつ、抵抗スイッチング素子に信号を提供して、抵抗スイッチング素子の抵抗の値に対応する電圧又は電流を生成することができる。
回路2300は、不揮発性抵抗値を任意の所望の出力に変換することができるコンバータ回路2350を含み得る。
ある実施形態では、設定閾値電圧は、所望の基準電圧値になるように修正される。抵抗スイッチング回路を低抵抗状態にリセット後、入力電圧Vinの印加時、抵抗スイッチング回路2310は、抵抗スイッチング素子のリセット電圧によるコンパレータ信号を表す出力電圧応答Voutを生成することができる。
図23Bは、抵抗スイッチング素子を用いて不揮発性コンパレータ機能を提供することができる回路2305の簡略化された回路図を示している。回路2305は、抵抗スイッチング回路、例えば、抵抗スイッチング素子2315と、電流制御回路として機能して抵抗スイッチング素子2315を流れる電流を制御するためのトランジスタ2317(又は抵抗器、図示せず)と、を有する回路を含み得る。抵抗スイッチング回路は、入力電圧を受け入れ、かつ、入力信号Vinに対応させられるように、例えば入力信号Vinの関数として、抵抗スイッチング素子2315の抵抗を設定するように動作可能であってもよい。
回路2305は、抵抗スイッチング素子2315を設定することができるリセット回路2335を含み得る。リセット回路2335は電圧源2337又は2338を含み得る。抵抗スイッチング回路(Vin及びトランジスタ2317を含む)とリセット回路2335との間で抵抗スイッチング素子2315を切り替えるために一組のスイッチ2380A及び2380Bが含まれてもよい。
回路2305は、抵抗スイッチング素子2315のリセット閾値を修正することができる閾値設定回路2335を含み得る。閾値設定回路2335は電圧源2337又は2338を含み得る。抵抗スイッチング回路(Vin及びトランジスタ2317を含む)と閾値設定回路2335との間で抵抗スイッチング素子2315を切り替えるために、一組のスイッチ2380A及び2380Bが含まれてもよい。
回路2305は、不揮発性抵抗値を任意の所望の出力に変換することができるコンバータ回路2355を含み得る。コンバータ回路2355は電圧源2357又は2358を含み得る。抵抗スイッチング回路(Vin及びトランジスタ2317を含む)とコンバータ回路2355との間で抵抗スイッチング素子2315を切り替えるために一組のスイッチ2380A及び2380Bが含まれてもよい。
ある実施形態では、動作時、抵抗スイッチング素子のリセット閾値が所望の値に修正される。抵抗スイッチング素子はまた低抵抗状態に設定される。その後、入力電圧Vinの印加時、出力抵抗が生成されることができ、当該出力抵抗は、入力電圧とリセット閾値電圧との間の比較の形状を有する出力電圧に変換され得る。
図24は、ある実施形態に係る不揮発性コンパレータ回路の応答を示している。出力電圧Voutは入力電圧Vinの関数として示されている。応答曲線は、リセット閾値電圧でVmからゼロにスイッチングするコンパレータ形状を有している。異なるリセット閾値動作を有する異なる応答曲線を表す異なるリセット閾値電圧Vreset1、Vreset2及びVreset3が示されている。
図25A及び図25Bは、ある実施形態に係る抵抗スイッチング素子を有する不揮発性コンパレータ回路を形成して動作させることに関するフローチャートを示している。図25Aは、抵抗スイッチング素子を有する不揮発性コンパレータ回路の形成を示している。コンパレータ回路は、入力電圧を受け入れ、かつ、コンパレータ曲線を有する出力電圧を生成するように動作可能であってもよい。
動作2500は不揮発性コンパレータ回路を形成する。不揮発性コンパレータ回路は、抵抗スイッチング回路と、リセット回路と、コンバータ回路と、設定閾値回路と、を含み得る。抵抗スイッチング回路は、入力電圧Vinに応答した際に抵抗Rrsを生成するように動作可能であってもよい。リセット回路は、抵抗スイッチング素子を高抵抗状態にリセットするように動作可能であってもよい。設定閾値回路は、抵抗スイッチング素子の設定閾値電圧を修正するように動作可能であってもよい。コンバータ回路は抵抗値を電圧値又は電流値に変換するように動作可能であってもよい。リセット回路と、コンバータ回路と、閾値設定回路と、抵抗スイッチング回路と、の間で抵抗スイッチング素子の制御を切り替えるために、トグル回路が含まれてもよい。
不揮発性コンパレータ回路は、コンパレータ回路として動作可能であり、例えば入力電圧をサンプリングし、かつ、コンパレータ応答曲線を有する出力電圧を生成する機能を含む。
図25Bは、抵抗スイッチング素子を有する不揮発性コンパレータ回路の動作を示している。入力電圧は、入力電圧と抵抗スイッチング素子のリセット閾値電圧との間でコンパレータ出力を生成するように用いられ得るコンパレータ回路に印加される。
動作2530は、抵抗スイッチング回路と、リセット回路と、コンバータ回路と、閾値設定回路と、を有する回路を提供する。回路は不揮発性コンパレータ回路であってもよい。
動作2540は抵抗スイッチング素子のリセット閾値電圧を設定する、例えば修正する。閾値設定動作前に抵抗スイッチング素子の制御を設定閾値回路に切り替えるために任意選択的なトグル動作が実行されてもよい。
動作2550は、抵抗スイッチング回路の抵抗をリセットして、抵抗スイッチング素子を低抵抗状態にする。抵抗スイッチング素子の制御をリセット回路に切り替えるために任意選択的なトグル動作が実行されてもよい。
動作2560は、抵抗スイッチング素子に入力電圧を印加して、抵抗スイッチング素子のスイッチングの結果である出力抵抗を生成する。抵抗スイッチング素子の制御を抵抗スイッチング回路に切り替えるために任意選択的なトグル動作が実行されてもよい。
動作2570は、出力抵抗を出力電圧などの所望の値に変換する。抵抗スイッチング素子の制御をコンバータ回路に切り替えるために任意選択的なトグル動作が実行されてもよい。
ある実施形態では、トグル動作は、1回実行されてもよく又は周期的に実行されてもよい。例えば、閾値設定動作が1回実行されてもよく、かつ、リセット動作が、例えば出力電圧の生成前の周期的なものであってもよい。
理解の明確化を目的として前述の例を詳細に説明したが、本発明は、提供した詳細に制限されない。本発明を実装する多くの代替的な方法がある。開示した例は、例示的なものであって限定的なものではない。