続く説明は、本発明の原則における1又は2以上の特定の実施形態を説明し、示し、かつ例示するものである。この説明は、本発明をここに説明される実施形態に限定するために提供されるものではなく、むしろ、一般的な当業者が本発明の原則を理解することを可能にし、その理解により、ここで説明した実施形態だけでなく、これらの原則に従って想起される他の実施形態でも本発明の原則を実施するために適用することができるような方法で本発明の原則を説明し、教示するものである。本発明の範囲は、文字通り又は同等の原則下の両方で特許請求の範囲に属するこうした実施形態の全てを網羅しようとするものである。
説明及び図面では、類似の又はほぼ同等の要素は、同じ参照番号に分類されることに注意しなければならない。しかし、これらの要素は、例えば、そのような分類がより明確な説明を容易にする場合等は、異なる番号に分類されることもある。これに加えて、ここに説明される図面は、必ずしも縮尺通りに描かれてはおらず、一部の例では、一部の特徴をより明確に図解するために大きさが誇張されている。そのような分類及び描写の試みは、根底にある実質的な目的に必ずしも影響を与えない。上述のように、本明細書は、全体として捉えられ、かつ本明細書に教示されて当業者に理解されるような本発明の原則に従って解釈されることを目的とするものである。
以下に説明するシステムは、音源からの音を最適に検出するようにマイクロフォンの調節を助けることができる。統合マイクロフォン及び照明デバイスシステムは、音源からの音を最適に検出するために、システムを迅速に調節可能にすることにより、マイクロフォンのより簡単な視覚的較正を許容する。特に、照明デバイスは、マイクロフォンの指向性と実質的に同じ方向に光ビームを放出することができ、光ビームは、マイクロフォンの最適な調節を助けることができる。これに加えて、マイクロフォンと照明デバイスを統合することにより、システムは他のタイプのマイクロフォンよりも目立たない一方、同様に音源、例えば、人間話者を照明することができる。ほとんどの人間話者は、照明を提供するのに必要なものとして頭上の照明デバイスを受け入れやすいであろうが、大きいマイクロフォンを別個のデバイスとして頭上に装着することには反対する可能性がある。従って、マイクロフォンと照明デバイスを同じシステム、例えば、共通の管に組み合わせることは、費用対効果が高く、美的に満足な方法で音を取り込み、照明を提供する目的に貢献することができる。
図1は、統合マイクロフォン及び照明デバイスユニットを含む例示的環境を示している。環境は、例えば、人間話者等の音源から音を取り込むためにマイクロフォンが利用される会議室等の会議環境とすることができる。図1に示されている例示的環境では、人間話者(図示せず)は、テーブルの椅子110に着席している場合があるが、音源の他の物理的な構成及び配置も考えられ、また可能である。マイクロフォン及び照明デバイスユニット102は、図1では、音源からの音を最適に検出して取り込むために、音源が位置すると考えられる椅子110を指すように既に調節されて示されている。
マイクロフォン及び照明デバイスユニット102内のマイクロフォン104は、環境内の音源からの音、例えば、椅子110に着席した話者により話される発話などを検出し、取り込むことができる。音は、音源からマイクロフォン104へと進行する。一実施形態において、マイクロフォン104は、ショットガンマイクロフォン等の主として一方向に感受性がある単一指向性マイクロフォンとすることができる。他の実施形態において、マイクロフォン104は、必要に応じて、全方向性、カージオイド型、半カージオイド型等の他の指向性又は極性パターンを有する場合がある。マイクロフォン104は、音源からの音を検出し、音を電気的な音声信号に変換するいずれかの適切な変換器とすることができる。例えば、マイクロフォン104は、コンデンサマイクロフォン、エレクトレットマイクロフォン、ダイナミックマイクロフォン、リボンマイクロフォン、圧電マイクロフォン、及び/又は他のタイプのマイクロフォンとすることができる。
マイクロフォン及び照明デバイスユニット102のうちの各々の照明デバイス106は、椅子110に着席した話者等の音源のうちの各々の区域を照明することができる光ビーム108を放出することができる。光ビーム108は、音源を照明し(例えば、視聴者の注意を話者に集めるために)、かつ音源からの音を最適に検出するためにマイクロフォン104が適正に調節されることを確実にするという目的に貢献することができる。特に、照明デバイス106から発せられる各光ビーム108の方向は、各マイクロフォン104の指向性と実質的に同じである場合がある。光ビーム108は、照明デバイス106から音源へと進行する。照明デバイス106は、別々の構成要素として又は互いに組み合わせてユニット102内でマイクロフォン104と統合することができる。ユニット102にマイクロフォン104及び照明デバイス106を収容するために適切なハウジングを使用することができる。一実施形態において、照明デバイス106は、1又は2以上の発光ダイオードを含むことができる。他の実施形態において、照明デバイス106は、白熱灯、ハロゲンランプ、蛍光灯、白熱電灯、及び/又は他のタイプのライト又はランプのようないずれかの適切な光源を含むことができる。マイクロフォン104がショットガンマイクロフォンのような単一指向性である実施形態では、マイクロフォン104及び照明デバイス106は、音と光ビーム108の周波数の違いに起因して音及び光ビーム108が互いに干渉しないような共通干渉管(ショトガンバレルとしても公知)を共有することができる。共通干渉管は、マイクロフォン104と照明デバイス106の指向性を一致させる補助をすることができる。
マイクロフォン及び照明デバイスユニット102は、環境の天井及びテーブル中央の頭上に位置する(又はそこから吊り下げられる)トラック112上に設置されて図1に示されている。トラック112は、美的に満足のいく最適な設定を有するように単一ストリップ、楕円形、U字形、円形、正方形、矩形などのようなテーブルの周りの位置又は椅子の数、テーブルのサイズ、及び/又は他のファクタに基づいてあらゆる構成又は形式とすることができる。図1のトラック112は、環境の頭上に示されているが、マイクロフォン及び照明デバイスユニット102は、特定の環境内の他の適切な場所に設置することができる。ユニット102内のマイクロフォン104の位置の較正が照明デバイス106の使用により簡単になるので、ユニット102は、環境の美的要求に合ういずれかの適切な場所に設置し、かつ置くことができる。マイクロフォン及び照明デバイスユニット102が設置される場所にかかわらず、ユニット102は、照明デバイス106によって発せられる光ビーム108が音源を照明し、マイクロフォン104が音源に向けられる視覚的な確証を提供するために、手動又は自動で調節することができる。一部の実施形態では、マイクロフォン104及び照明デバイス106は、独立に起動又は停止させることができる。例えば、マイクロフォンが調節された後、音源を照明する必要がなければ、照明デバイス106を停止することができる。
図1の例示的実施形態に示すトラック112は、マイクロフォン及び照明デバイスユニット102のマイクロフォン104及び照明デバイス106への電力のための配線を含むことができる。トラック112は、マイクロフォン104からの音声信号を音声記録機、オーディオミキサー、増幅器、及び/又は音声信号を処理するための他の構成要素へと伝えるための有線及び/又は無線構成要素を含むことができる。マイクロフォン及び照明デバイスユニット102の遠隔制御及び構成のための有線及び/又は無線構成要素もトラック112に含めることができる。マイクロフォン及び照明デバイスユニット102は、いずれかの適切な手段を使用してトラック112に物理的に装着することができる。
図2は、マイクロフォン及び照明ユニット202と音声構成要素204とを含む例示的音声システム200のブロック図を例示している。マイクロフォン及び照明デバイスユニット202は、例えば、図1で示されたマイクロフォン及び照明デバイスユニット102の通り、又は他の構成に構成することができる。マイクロフォン及び照明デバイスは、マイクロフォン及び照明デバイスユニット202に含めることができる。図2の音声システム200では、マイクロフォン及び照明デバイスユニット202は、マイクロフォンと照明デバイスユニット202のマイクロフォンから音声信号を受信する音声構成要素204とに有線又は無線通信することができる。音声構成要素204は、音声記録機、オーディオミキサー、増幅器、及び/又は音声信号を処理するための他の構成要素とすることができる。
図3は、マイクロフォン及び照明デバイスユニット302と、音声構成要素304と、制御デバイス306とを含む例示的音声システム300のブロック図を例示している。マイクロフォン及び照明デバイスユニット302は、例えば、図1で示されたマイクロフォン及び照明デバイスユニット102の通り、又は他の構成に構成することができる。マイクロフォン及び照明デバイスは、マイクロフォン及び照明デバイスユニット302に含めることができる。図3の音声システム300では、マイクロフォン及び照明デバイスユニット302は、マイクロフォン及び照明デバイスユニット302のマイクロフォンから音声信号を受信する音声構成要素304と有線又は無線通信している。音声構成要素304は、音声記録機、オーディオミキサー、増幅器、及び/又は音声信号を処理するための他の構成要素とすることができる。
制御デバイス306は、ユニット302、マイクロフォン、及び/又は照明デバイスを制御するためにマイクロフォン及び照明デバイスユニット302と有線又は無線通信している。例えば、制御デバイス306は、必要に応じて、マイクロフォン及び照明デバイスの方向を調節するために、ユニット302の物理的な位置決めを可能にするための制御器を含むことができる。制御デバイス306は、マイクロフォン及び/又は照明デバイスを起動又は停止するための制御器も含むことができる。制御デバイス306上の制御器は、これに加えて、指向性、利得、ノイズ抑制、ピックアップパターン/指向性、ミューティング、周波数応答などのマイクロフォンのパラメータ、及び/又は光ビームの強度、点滅機能、色、集束特性(例えば、集中照明、投光照明)などの照明デバイスのパラメータの調節も可能にすることができる。実施形態において、制御デバイス306は、ラップトップコンピュータ、デスクトップコンピュータ、タブレットコンピュータ、スマートフォン、専売デバイス、及び/又は他のタイプの電子デバイスとすることができる。他の実施形態において、制御デバイス306は、1又は2以上のスイッチ、調光ノブ、及びボタンなどを含むことができる。
図4は、マイクロフォン及び照明デバイスユニット402と、無線周波数(RF)送信機406と、RF受信機408と、音声構成要素404とを含む例示的音声システム400のブロック図を例示している。マイクロフォン及び照明デバイスユニット402は、例えば、図1で示されたマイクロフォン及び照明デバイスユニット102の通り、又は他の構成に構成することができる。マイクロフォン及び照明デバイスは、マイクロフォン及び照明デバイスユニット402に含めることができる。図4の音声システム400では、マイクロフォン及び照明デバイスユニット402は、マイクロフォン及び照明デバイスユニット402のマイクロフォンから音声信号を受信する音声構成要素404と無線通信している。音声構成要素404は、音声記録機、オーディオミキサー、増幅器、及び/又は音声信号を処理するための他の構成要素とすることができる。
マイクロフォン及び照明デバイスユニット402と音声構成要素404の間の無線通信は、各々がRF信号を送信及び受信するRF送信機406及びRF受信機408によって容易にすることができる。RF信号はアナログ又はデジタル変調信号であり、マイクロフォン及び照明デバイスユニット402のマイクロフォンからの音声信号を含むことができる。特に、RF送信機406は、マイクロフォンからの音声信号をRF信号に変調し、RF信号を送信することができる。RF受信機408は、送信されたRF信号を受信し、RF信号を復調して音声信号を復元することができる。RF受信機408は、その後、音声信号を音声構成要素404へ送信することができる。RF送信機406及びRF受信機408は、構成要素間の通信に同じ周波数が利用されるように同期することができる。
図5は、照明デバイス508、マイクロフォン510、及び位置決めモータ512を有するマイクロフォン及び照明デバイスユニット502と、制御デバイス506と、音声構成要素504とを含む例示的音声システム500のブロック図を例示している。マイクロフォン及び照明デバイスユニット502は、例えば、図1で示されたマイクロフォン及び照明デバイスユニット102の通り、又は他の構成に構成することができる。図5の音声システム500では、マイクロフォン510は、マイクロフォン510から音声信号を受信する音声構成要素504と有線又は無線通信している。音声構成要素504は、音声記録機、オーディオミキサー、増幅器、及び/又は音声信号を処理するための他の構成要素とすることができる。
制御デバイス506は、マイクロフォン及び照明デバイスユニット502の位置決めモータ512と有線又は無線通信している。位置決めモータ512は、マイクロフォン及び照明デバイスユニット502の物理的な位置を調節し、かつ制御デバイス506を通して制御することができる。特に、照明デバイス508及びマイクロフォン510の方向は、必要に応じて調節することができる。例えば、照明デバイス508及びマイクロフォン510は、音源が照明デバイス508によって発せられる光ビームで照明され、マイクロフォン510が音源から音を最適に検出するように、音源、例えば、人間話者に向けることができる。音源が動くのに合わせて音源が照明デバイス508によって照明され続け、マイクロフォン510が音源から音を最適に検出し続けるように、位置決めモータ512は、マイクロフォン及び照明デバイスユニット502の物理的な位置を調節するように制御することができる。実施形態において、制御デバイス506は、ラップトップコンピュータ、デスクトップコンピュータ、タブレットコンピュータ、スマートフォン、専売デバイス、及び/又は他のタイプの電子デバイスとすることができる。
図6は、複数の統合マイクロフォン及び照明デバイスユニット602と、オーディオミキサー604と、音声増幅器/記録機606とを含む例示的音声システム600のブロック図である。マイクロフォン及び照明デバイスユニット602の各々は、例えば、図1で示されたマイクロフォン及び照明デバイスユニット102の通りの構成、又は他の構成にあるとすることができる。図6の音声システム600では、マイクロフォン及び照明デバイスユニット602の各々は、マイクロフォン及び照明デバイスユニット602のマイクロフォンから音声信号を受信するオーディオミキサー604と有線又は無線通信している。オーディオミキサー604は、音声信号の混合(例えば、結合、経路指定、変更、及び/又は他に音声信号の操作)を可能にする構成要素とすることができる。一部の実施形態において、オーディオミキサー604は、ラップトップコンピュータ、デスクトップコンピュータ、タブレットコンピュータ、スマートフォン、又は音声信号を混合物するための他の電子デバイスとすることができる。
オーディオミキサー604は、マイクロフォン及び照明デバイスユニット602内の各マイクロフォンから受信した音声信号を継続的にモニタし、どのマイクロフォンがアクティブであるべきかを決定することができる。実施形態において、マイクロフォン及び照明デバイスユニット602内のマイクロフォンのうちの1又は2以上は、特定のマイクロフォンからの音声信号がアクティブ又は非アクティブかに基づいて消音することができる。例えば、音源からの音が止まった場合に、音源に向けられた特定のマイクロフォンは、もう音を検出しないことになる。オーディオミキサー604は、その特定のマイクロフォンからの音声信号をモニタし、特定のマイクロフォンが現在非アクティブであると決定し、特定のマイクロフォンを消音することができる。逆に、音源からの音が開始又は続く場合に、音源に向けられた特定のマイクロフォンは、音を検出すると考えられる。この場合に、音源混合器604は、その特定のマイクロフォンからの音声信号をモニタし、その特定のマイクロフォンが現在アクティブであると決定することができる。このようにして、ターゲット音源が強調され、他の音源が抑制されるように、必要な音声混合体をオーディオミキサー604から出力することができる。オーディオミキサーの実施形態は、本発明の出願人に譲渡された特許である米国特許第4,658,425号明細書及び米国特許第5,297,210号明細書に開示されており、これらの各々は、引用によって全体が組み込まれている。
オーディオミキサー604は、音声増幅器/記録機606と有線又は無線通信することができる。音声増幅器/記録機606は、マイクロフォン及び照明デバイスユニット602からの音声信号のどれがアクティブであるかをオーディオミキサー604が決定した後に、オーディオミキサー604から信号を受信することができる。音声増幅器/記録機606は、スピーカ、ヘッドフォンなどに出力するために受信信号を増幅し、及び/又は受信信号をフラッシュメモリ、ハードドライブ、半導体ディスク、テープ、光メディアなどのような媒体上に記録する構成要素とすることができる。例えば、音声増幅器/記録機606は、スピーカを通して音を視聴者に広めることができる。
上述の図2から図6は、マイクロフォン及び照明デバイスユニットを含むシステムの例示的実施形態である。図2から図6に示す構成要素間の接続は、有線及び/又は無線通信リンク上の制御信号、音声信号、及び/又は他の信号の潜在的な流れを図解しようとするものである。こうした信号は、デジタル及び/又はアナログ形式とすることができる。
本発明の開示は、真の意図された公正な本発明の開示の範囲及び精神を制限するよりも、むしろ技術によって様々な実施形態を作り、使用する方法を説明しようとするものである。以上の説明は、網羅的であること、又は開示した厳密な形態に限定することを意図していない。以上の教示を踏まえて、改良又は変形が可能である。実施形態は、説明した技術の原則及び実施への適用、最適な例示を提供し、一般的な当業者が様々な実施形態及び特定の用途に合うような様々な改良でこの技術を利用することを可能にするように選択及び説明したものである。全てのこうした改良及び変形は、本特許出願が保留されている間に修正される可能性もある特許請求の範囲、及び公正に、合法に、及び正当に権利を与えられる外延に従って解釈される際の全ての均等物によって定められる実施形態の範囲に属するものである。