JP2017220973A - Grommet - Google Patents
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Abstract
Description
本発明は、インナー部材を備えたグロメットに関する。 The present invention relates to a grommet provided with an inner member.
特許文献1に開示のインナー付きグロメットは、樹脂製のインナー部材と、インナー部材よりも低剛性の弾性部材からなるグロメット(グロメット本体)とを備えている。グロメットは、パネルに密着する部分を有し、車体のパネルに設けられた貫通孔(開口部)を貫通する電線(ハーネス)とパネルとの間をシールする機能を有している。 The grommet with an inner part disclosed in Patent Document 1 includes a resin inner member and a grommet (grommet body) made of an elastic member having a rigidity lower than that of the inner member. The grommet has a portion that is in close contact with the panel, and has a function of sealing between the panel and an electric wire (harness) that passes through a through hole (opening) provided in the panel of the vehicle body.
ところで、例えば、車両内(車室側)の部品がパネルの近傍に設置されている場合に、パネルの貫通孔を貫通した電線が車両内に臨むと、電線が部品と干渉するおそれがあり、これを解消するべく、パネルの貫通孔に対する電線の貫通角度を小さく寝かせ、ハーネスの配索経路を規制することがあった。しかし、電線の貫通角度を小さくすると、グロメットが歪に弾性変形し、電線がグロメット本体の弾性反力を受けてパネルから遠ざかるように浮く可能性があった。電線の浮きを規制するには、電線をクリップなどでパネルに固定する必要があるが、スペースの制約などで固定できないこともあり、その対策が希求されていた。 By the way, for example, when a part inside the vehicle (vehicle compartment side) is installed in the vicinity of the panel, if the electric wire penetrating the through hole of the panel faces the inside of the vehicle, the electric wire may interfere with the part. In order to solve this problem, the wire penetration angle with respect to the through-hole of the panel may be laid down to restrict the wiring route of the harness. However, when the penetration angle of the electric wire is reduced, the grommet may be elastically deformed into strain, and the electric wire may be lifted away from the panel due to the elastic reaction force of the grommet body. In order to regulate the floating of the electric wire, it is necessary to fix the electric wire to the panel with a clip or the like.
本発明は上記のような事情に基づいて完成されたものであって、ハーネスの配索経路の自由度を向上させることが可能なグロメットを提供することを目的とする。 This invention is completed based on the above situations, Comprising: It aims at providing the grommet which can improve the freedom degree of the wiring route of a harness.
本発明は、パネルの開口部を貫通するハーネスと前記パネルとの間をシールするグロメットであって、前記開口部を内側に配置され、前記ハーネスの挿通路を有するインナー部材と、前記インナー部材を覆う被覆部を有するとともに前記被覆部に連設されて前記パネルに密着するシール部を有し、前記インナー部材より低剛性の弾性変形可能なグロメット本体とを備え、前記インナー部材は、前記パネルの開口部に対する前記ハーネスの貫通角度を変更可能な角度可変手段を有しているところに特徴を有する。 The present invention is a grommet that seals between a harness penetrating an opening of a panel and the panel, the inner member having the opening disposed inside and having an insertion passage of the harness, and the inner member A cover part that covers the cover part and has a seal part that is in close contact with the panel; and a grommet body that is elastically deformable and has a lower rigidity than the inner member; It is characterized in that it has an angle varying means capable of changing the penetration angle of the harness with respect to the opening.
パネルの開口部に対するハーネスの貫通角度がインナー部材の角度可変手段によって調節されることにより、開口部を貫通したハーネスを、車両内の部品などの干渉物から離間した位置に容易に配索することができる。このため、ハーネスの配索経路の自由度が向上し、例えば、異なる車種にも適用可能となる結果、汎用性が高められる。 The harness penetration angle with respect to the opening of the panel is adjusted by the angle varying means of the inner member, so that the harness penetrating the opening can be easily routed to a position away from the interference such as parts in the vehicle. Can do. For this reason, the freedom degree of the wiring route of a harness improves, for example, as a result of being applicable also to a different vehicle model, versatility is improved.
本発明の好ましい形態を以下に示す。
前記角度可変手段が前記パネルに対する前記インナー部材の取付角度を変更可能な取付角可変手段からなるとよい。これによれば、パネルに対するハーネスの貫通角度を、インナー部材の取付角度に応じて確実に規定することができる。
Preferred embodiments of the present invention are shown below.
It is preferable that the angle varying means includes an attachment angle varying means capable of changing an attachment angle of the inner member with respect to the panel. According to this, the penetration angle of the harness with respect to a panel can be prescribed | regulated reliably according to the attachment angle of an inner member.
前記角度可変手段が多段階的に変更可能となっているとよい。これによれば、パネルに対するハーネスの貫通角度を、角度可変手段の所定の設定に応じて段階的に変更することができる。 The angle variable means may be changeable in multiple steps. According to this, the penetration angle of the harness with respect to a panel can be changed in steps according to the predetermined setting of an angle variable means.
前記インナー部材が前記パネルに係止されるロック部を有し、前記角度可変手段が前記ロック部に設定されている。これによれば、ロック部が単にロック機能を果たすだけのものよりも機能的に優れ、有用性を高めることができる。 The inner member has a lock portion that is locked to the panel, and the angle varying means is set in the lock portion. According to this, it is functionally superior to that in which the lock portion simply performs the lock function, and the usefulness can be enhanced.
<実施例1>
以下、本発明の実施例1を図1及び図2によって説明する。グロメットは、車体のパネル90に設けられた開口部91を貫通するハーネス10を被覆し、ハーネス10とパネル90との間をシールするものであって、ゴムなどの弾性部材からなるグロメット本体20と、グロメット本体20よりも高剛性の合成樹脂製のインナー部材21とを備えている。
<Example 1>
A first embodiment of the present invention will be described below with reference to FIGS. The grommet covers the
パネル90は、車両の内外を区画する金属製の板材であって、内外に連通する開口部91を有している。図2に示す場合、車両内(車室側)には、パネル90の近傍に配管などの部品(以下、干渉物92と称する)が設置されている。干渉物92は、開口部91を覆うように配置されている。
The
ハーネス10は、複数本の電線11と、コルゲートチューブ12とを備えている。各電線11は、ハーネス10の全径路にわたって設けられ、車両の外部から内部にかけてパネル90の開口部91を貫通している。各電線11の端部には端子金具(図示せず)が接続され、端子金具がコネクタ(図示せず)に収容されている。コルゲートチューブ12は、グロメットで被覆される部分の外側に配置され、各電線11を一括して包囲する蛇腹管状をなし、ハーネス10の配索経路に応じて屈曲可能となっている。コルゲートチューブ12の端部は、グロメット本体20の後述する電線導出部22にテープ巻きなどされて固定されている。
The
インナー部材21は、パネル90の開口部91において各電線11を一括して包囲する筒状部23と、筒状部23に連設され、パネル90に弾性的に係止されるロック部24及び第2ロック部25とを有している。筒状部23は、全周にわたって切れ目なく連続する断面円環状をなし、後端部(ロック部24及び第2ロック部25が位置する側とは反対側であって車両外部の端部)に径方向外側に張り出すフランジ部28を有している。ロック部24及び第2ロック部25は、筒状部23の前端における径方向両側に対をなして設けられている。
The
また、ロック部24及び第2ロック部25は、筒状部23の前端から前方へ突出したあと後方へ折り返されるように屈曲して延出する形態とされ、筒状部23の前端を略支点として撓み変形可能とされている。インナー部材21がパネル90に取り付けられると、ロック部24及び第2ロック部25が開口部91に後方から挿入され、後述する係止突起26及び第2係止突起27がパネル90の内面側に臨むようになっている。なお、筒状部23の前端には、径方向内側に張り出す環状リブ29が全周にわたって設けられている。
Further, the
第2ロック部25は、延出方向の先端部に1つの第2係止突起27を有している。第2係止突起27は、後方へ向けて次第に厚肉となる断面略三角形状をなし、後端が径方向に沿うように切り立ってパネル90の内面(車両の内側を向く面)における開口部91の縁部に当接可能とされている。
The
ロック部24は、後方への折り返し後の外側部分に前後方向(筒状部23の軸方向と平行な方向)に3つ並んだ係止突起26を有している。各係止突起26は、それぞれ後方へ向けて次第に肉厚となる断面略三角形状であって互いに同形同大とされ、全体として鋸歯状をなしている。各係止突起26の後端は径方向に沿って切り立つように配置されている。各係止突起26のうちのいずれか1つの係止突起26の後端がパネル90の内面における開口部91の縁部に選択的に当接可能となっている。なお、後側の係止突起26の後面は、第2係止突起27の後面と前後方向に関してほぼ同一位置に配置されている。
The
グロメット本体20は、パネル90の開口部91においてインナー部材21の筒状部23を覆う筒状の被覆部31を有している。被覆部31は、径方向外側に全周にわたって膨出し、インナー部材21のフランジ部28に被覆状態で嵌着される断面略U字形の膨出環部32を有している。被覆部31における膨出環部32より後方の部分は、後端へ向けて次第に縮径する形態とされ、後端において管状の電線導出部22が連設されている。電線導出部22は、図1に示す状態において、パネル90とほぼ平行に配置され、内部に各電線11が水密に挿通されるようにになっている。
The
被覆部31は、膨出環部32の前端から前方にラッパ状に拡開するシール部33を有している。シール部33は、被覆部31の前端において全周にわたって設けられ、内外2条の円環状のリップ部34を有している。シール部33の両リップ部34は、パネル90の外面(車両の外側を)における開口部91の縁部に弾性的に密着し、被覆部31内の各電線11とパネル90との間を水密にシールするようになっている。
The covering
次に、本実施例1の作用効果を説明する。
図2に示すように、車両内の干渉物92がパネル90の近傍に設置されている場合、パネル90の開口部91を貫通した各電線11が干渉物92と干渉するのを回避する必要があり、開口部91に対する各電線11の貫通角度(パネル90に対する各電線11の傾斜角度)を大きくとることができないという事情がある。これに対し、本実施例1においては、3つの係止突起26のうちの1つの係止突起26がパネル90に選択的に係止されることにより、パネル90に対するインナー部材21の取付角度を規制し、ひいては各電線11の貫通角度を規制することが可能となっている。
Next, the function and effect of the first embodiment will be described.
As shown in FIG. 2, when the interfering
図2に示す場合、ロック部24の3つの係止突起26のうち、真ん中(前後方向中央)に位置する係止突起26がパネル90の内面における開口部91の縁部に係止される。このとき、パネル90の内面における開口部91の縁部には、係止突起26に係止される部分とは径方向反対側の部分において、第2係止突起27が弾性的に係止される。これにより、パネル90に対するインナー部材21の取付角度が傾斜し、詳細には筒状部23の軸方向がパネル90の平面方向に対して直交する方向から傾斜する。こうしてインナー部材21が傾斜すると、インナー部材21を覆うグロメット本体20の姿勢が傾斜し、電線導出部22がパネル90に対して接近する方向に傾斜する。その結果、電線導出部22に保持された各電線11もパネル90に対して接近する方向に傾斜し、開口部91に対する各電線11の貫通角度が小さくなり、各電線11が干渉物92との干渉を回避可能な位置に配索される。なお、グロメット本体20のシール部33のうち、係止突起26が位置する側の部分は、パネル90の外面における開口部91の縁部に軽く密着する一方、第2係止突起27が位置する側の部分は、開口部91の縁部に緊密に密着するようになっている。
In the case shown in FIG. 2, among the three locking
また、車両内の干渉物92がパネル90により近くに設置されている場合には、開口部91に対する各電線11の貫通角度をさらに小さくする必要がある。かかる場合、前側に位置する係止突起26がパネル90の内面における開口部91の縁部に係止され、パネル90に対するインナー部材21の取付角度をさらに傾斜させることになる。
In addition, when the interfering
一方、上記と異なり、車両内の干渉物92がパネル90から離れて設置され、あるいは車両内に干渉物92が設置されていない場合、開口部91に対する各電線11の貫通角度を小さくする必要性が少ないため、図1に示すように、後側に位置する係止突起26がパネル90の内面における開口部91の縁部に係止される。これにより、インナー部材21がパネル90の開口部91に傾斜せずに真直ぐ挿入され、電線導出部22がパネル90とほぼ平行な状態が保たれる。その結果、車両内に各電線11を従前通りに配索することができる。
On the other hand, unlike the above, when the
このように本実施例1によれば、ロック部24の3つの係止突起26のうち、いずれか1つの係止突起26がパネル90の内面における開口部91の縁部に選択的に係止されることにより、パネル90に対する各電線11の貫通角度が干渉物92との干渉を回避可能な位置に無理なく調節される。このため、ハーネス10の配索経路の自由度が向上し、例えば、異なる車種にも適用可能となる結果、汎用性が高められる。
As described above, according to the first embodiment, one of the three locking
また、パネル90に対するインナー部材21の取付角度を変更することにより、各電線11の貫通角度を調節することができるため、角度調節の設定が容易になるとともに、信頼性を高めることができる。
Moreover, since the penetration angle of each
さらに、パネル90に対する各電線11の貫通角度を、3つの係止突起26の中から選択して多段階的に変更することができるため、所定の角度に確実に調節することができる。
Furthermore, since the penetration angle of each
さらにまた、ロック部24がロック機能と角度調節機能とを兼ね備えているため、単にロック機能を果たすだけのものよりも機能的に優れ、有効性が高められる。
Furthermore, since the
<実施例2>
図3及び図4は、本発明の実施例2を示す。実施例2は、インナー部材21に、第2ロック部25に代えて、支点部35が設けられており、この点で実施例1とは異なる。
<Example 2>
3 and 4 show a second embodiment of the present invention. The second embodiment is different from the first embodiment in that the
支点部35は、筒状部23におけるロック部24が位置する側とは反対側の部分において、径方向外側に突出する形態とされ、実質的に撓み変形不能とされている。支点部35の突出方向の先端面には、断面弧状の凹曲面36が凹設されている。支点部35の凹曲面36は、パネル90の開口部91に内外に跨るように配置される。
The
ここで、ロック部24が開口部91に挿入され、選択された1つの係止突起26がパネル90の内面における開口部91の縁部に弾性的に係止される。すると、パネル90の内面における開口部91の内面のうち、係止突起26に係止される部分とは径方向反対側に位置する部分に、支点部35の凹曲面36がロック部24からの弾性反力を受けつつ当接する。また、上記とは異なる係止突起26が開口部91の縁部に係止されると、支点部35の凹曲面36が開口部91の内面に対する当接角度を変更させつつパネル90に対する当接状態を維持する。このため、実施例2によれば、パネル90に対するインナー部材21の傾斜角度を調節するに際し、第2ロック部25に代えて、比較的簡単な構造の支点部35で賄うことができる。
Here, the
<実施例3>
図5〜図7は、本発明の実施例3を示す。実施例3は、インナー部材21Aの筒状部23A及びロック部24Aの形態が実施例1とは異なり、また、パネル90の開口部91Aも実施例1とは異なり、長円形(楕円形を含む)に開口する形態になっている。さらに、電線導出部22Aが前後方向に延出する形態になっている。
<Example 3>
5 to 7 show a third embodiment of the present invention. In the third embodiment, the shape of the
筒状部23Aは、図5に示すように、左右両側を区画する一対の長辺部37と、上下両側を区画する一対の短辺部38とを有している。長辺部37は上下方向に沿って長く延出する形態になっている。短辺部38は、長辺部37よりも短く延出し、左右方向に湾曲する形態になっている。
As shown in FIG. 5, the
ロック部24Aは、両短辺部38の延出方向略中央部に、一対の水平ロック部39を有している。図7に示すように、両水平ロック部39は、長辺方向で対をなし、先端部(後述する延出方向の先端部)が前後方向に関して互いに同一位置に揃うように配置されている。具体的には、両水平ロック部39は、前方へ突出したあと後方へ折り返されるように屈曲して延出する形態とされ、互いに同じ延出長さで構成されている。
The
また、ロック部24Aは、両長辺部37の延出方向略中央部に、一対の段違いロック部41を有している。図6に示すように、両段違いロック部41は、短辺方向で対をなし、先端部(後述する延出方向の先端部)が前後方向に関して互いに異なる位置に配置されている。具体的には、両段違いロック部41は、前方へ突出したあと後方へ折り返されるように屈曲して延出する形態とされている。このうち、一方(図6の右側)の段違いロック部41の延出長さは他方(図6の左側)の段違いロック部41の延出長さよりも長くされている。より具体的には、一方の段違いロック部41における折り返し前の内側部分の延出長さは、他方の段違いロック部41における折り返し前の内側部分の延出長さよりも長く、一方の段違いロック部41の延出方向の先端部は、他方の段違いロック部41の延出方向の先端部よりも前側に位置している。
In addition, the
両水平ロック部39及び両段違いロック部41がパネル90の開口部91Aに挿入されると、両水平ロック部39の延出方向の先端部がパネル90の内面における開口部91Aの長径方向の縁部に弾性的に当接するとともに、両段違いロック部41の延出方向の先端部がパネル90の内面における開口部91Aの短径方向の縁部に弾性的に当接し、インナー部材21Aがパネル90に抜け止め状態に保持される。ここで、図7に示すように、両水平ロック部39が開口部91Aの長径方向の縁部に当接することにより、インナー部材21Aの長辺部37側の部分がパネル90とほぼ平行に配置される一方、図6に示すように、両段違いロック部41が開口部91Aの短径方向の縁部に当接することにより、インナー部材21Aの短辺部38側の部分がパネル90に対して所定角度に傾斜して配置される。
When both the
したがって、開口部91Aを貫通した各電線11が短径方向に延出して配索される場合に、その短径方向に対向して車両内の干渉物92が設置されていても、インナー部材21Aの短辺部38側の取付角度がパネル90に対して傾斜し、各電線11の貫通角度が小さくなることにより、各電線11が干渉物92との干渉を回避可能な位置に配索される。一方、開口部91Aを貫通した各電線11が長径方向に延出して配索される場合に、その長径方向に対向して車両内の干渉物92が設置されていなければ、インナー部材21Aの長辺側の取付角度がパネル90に対して水平に維持されることから、各電線11を支障なく配索することができる。
Therefore, when each
このように、実施例3によれば、開口部91Aに対する各電線11の貫通角度を、開口部91Aの長径方向(インナー部材21Aの長辺方向)と短径方向(インナー部材21Aの短辺方向)とで異ならせることができる。
Thus, according to Example 3, the penetration angle of each
<実施例4>
図8及び図9は、本発明の実施例4を示す。実施例4では、インナー部材21Bのロック部24Bの形態が実施例1と異なる。筒状部23を挟んでロック部24Bが位置する側とは径方向反対側の部分には、実施例2と同様の支点部35が設けられている。
<Example 4>
8 and 9 show a fourth embodiment of the present invention. In the fourth embodiment, the form of the
ロック部24Bは、筒状部23の前端に連なって径方向外側に突出する基部42と、基部42に対して可撓性のヒンジ43を介して変位可能に連結されるロック本体部44とを有している。基部42は、ロック本体部44が挿入される挿入孔45を有している。ロック本体部44は、ヒンジ43が基部42とともに径方向に沿って配置された状態(図8に示す展開状態)において、ヒンジ43と直交するように前後方向に延出する形態とされている。ロック本体部44の一側縁には、3つの保持突起46が延出方向に並んで設けられている。各保持突起46は、全体として鋸歯状をなしている。また、ロック本体部44の他側縁の先端部(前端部)には、係止突起26Bが各保持突起46とは逆向きに突出して設けられている。
The
ロック本体部44は、基部42の挿入孔45に前方から挿入され、3つの保持突起46のうち、挿入方向先方に位置する1つの保持突起46が基部42の後面における挿入孔45の縁部に弾性的に係止されるとともに、隣接する1つの保持突起46が基部42の前面における挿入孔45の縁部に弾性的に係止される。こうして両保持突起46が基部42を前後方向に挟むことにより、ロック本体部44が基部42に保持される。
The lock
上記の場合、各保持突起46のいずれが選択されるかによって、基部42から係止突起26Bまでの距離が定まる。例えば、ヒンジ43から最も離れて位置する保持突起46と真ん中に位置する保持突起46とが基部42に係止される場合(図9に示す状態であって、以下、第1態様と称する)、基部42から係止突起26Bまでの距離は短くなり、真ん中に位置する保持突起46とヒンジ43の最も近くに位置する保持突起46とが基部42に係止される場合(図10に示す状態であって、以下、第2態様と称する)、基部42から係止突起26Bまでの距離は長くなる。
In the above case, the distance from the base 42 to the locking
したがって、車両内の干渉物92がパネル90の近傍に位置する場合に、各電線11が干渉物92と干渉するのを回避する必要があるときには、ロック部24Bが第2態様とされ、その状態で、ハーネス10の組み付け現場に搬送される。ハーネス10の組み付け現場においては、図10に示すように、インナー部材21Bがパネル90の開口部91に前方(内側)から挿入され、係止突起26Bがパネル90の外面における開口部91の縁部に弾性的に係止されることにより、インナー部材21Bのパネル90からの抜け出しが規制される。また、係止突起26Bがパネル90に抜け止め係止されることで、インナー部材21Bがパネル90に対し所定角度に傾斜して配置され、開口部91を貫通する各電線11の貫通角度が干渉物92との干渉を回避可能な角度に規定される。
Therefore, when the
一方、車両内の干渉物92がパネル90から離れて設置され、あるいは車両内に干渉物92が設置されていない場合は、ロック部24Bが第1態様とされ、その状態で、ハーネス10の組み付け現場に搬送される。ハーネス10の組み付け現場においては、上記同様に、インナー部材21Bがパネル90の開口部91に前方(内側)から挿入される。すると、図9に示すように、係止突起26Bがパネル90の外面における開口部91の縁部に係止され、インナー部材21Bのパネル90からの抜け出しが規制される。また、係止突起26Bがパネル90に抜け止め係止されることにより、インナー部材21Bがパネル90の開口部91に傾斜せずに真直ぐ挿入され、車両内に各電線11を従前通りに配索することができる。
On the other hand, when the
実施例4によれば、ロック部24Bが係止突起26Bの前後位置を調節する機能を有し、組み付け現場への搬送前に、係止突起26Bの前後位置をあらかじめ規定しておくことができるため、組み付け現場で開口部91に対する各電線11の貫通角度を調節する必要がなく、組み付け現場において作業者がパネル90に対してインナー部材21Bを誤った取付角度で取り付けてしまう事態を未然に防止することができる。
According to the fourth embodiment, the
<実施例5>
図11及び図12は、本発明の実施例5を示す。実施例5は、インナー部材21Cのロック部24Cに、調節部材47が設けられており、この点で実施例1とは異なる。
<Example 5>
11 and 12 show a fifth embodiment of the present invention. The fifth embodiment is different from the first embodiment in that the
ロック部24Cは、筒状部23の前端部における第2ロック部25が位置する側とは反対側の部分において、径方向外側に張り出す基台部48と、基台部48とは別体の形態で基台部48に前方から当接可能なロック本体部材49と、ロック本体部材49及び基台部48を互いに連結する調節部材47とを有している。基台部48は、前後方向に貫通する挿通孔51を有している。ロック本体部材49は、基台部48と対向する面に開口するねじ孔52を有している。また、ロック本体部材49は斜め外方に突出する撓み変形可能な弾性係止片53を有している。調節部材47は、ねじまたはボルトからなり、ねじ孔52に螺合するねじ部54を有している。
The
ここで、基台部48の前面にロック本体部材49が対向し、ねじ孔52と挿通孔51とが整合した状態で、調節部材47が挿通孔51からねじ孔52にかけて挿入され、ねじ部54がねじ孔52にねじ込まれる。
インナー部材21Cがパネル90の開口部91に挿入されると、ロック部24Cの弾性係止片53の先端部がパネル90の内面における開口部91の縁部に弾性的に係止されるとともに、第2ロック部25の第2係止突起27が開口部91の縁部のうちの弾性係止片53が位置する側とは反対側の部分に弾性的に係止される。ここで、図11から図12にかけて示すように、調節部材47のねじ込み量を調節することにより、弾性係止片53の前後位置が無段階的に変更される。その結果、パネル90に対するインナー部材21Cの取付角度が変更され、開口部91に対する各電線11の貫通角度が干渉物92との干渉を回避可能な角度に規定される。
Here, in a state where the
When the
<他の実施例>
本発明の他の実施例を簡単に説明する。
(1)電線を包囲するコルゲートチューブなどの外装部材もパネルの開口部を貫通するものであってもよい。
(2)パネルに対する各電線の貫通角度を変更可能な角度可変手段は、上記実施例1〜5と異なり、ロック部と関係なく設けられる専用の構造からなるものであってもよい。
(3)パネルに対する各電線の貫通角度を変更可能な角度可変手段は、インナー部材の筒状部の周囲に3つ以上設けられていてもよい。
(4)ハーネスは、パネルなどにクリップなどを介して固定されていてもよい。
(5)実施例3では、短辺部に段違いロック部が設けられ、長辺部に水平ロック部が設けられるようにしてもよい。これによれば、開口部を貫通した各電線が長径方向に延出して配索される場合に、その長径方向に対向して車両内の干渉物が設置されていても、インナー部材の長辺部側の取付角度がパネルに対して傾斜し、各電線の貫通角度が小さくなることにより、各電線が干渉物との干渉を回避可能な位置に配索される。
<Other embodiments>
Another embodiment of the present invention will be briefly described.
(1) An exterior member such as a corrugated tube surrounding the electric wire may also penetrate the opening of the panel.
(2) Unlike the first to fifth embodiments, the angle varying means that can change the penetration angle of each electric wire with respect to the panel may have a dedicated structure provided irrespective of the lock portion.
(3) Three or more angle variable means that can change the penetration angle of each electric wire with respect to the panel may be provided around the cylindrical portion of the inner member.
(4) The harness may be fixed to a panel or the like via a clip or the like.
(5) In the third embodiment, a stepped lock portion may be provided on the short side portion and a horizontal lock portion may be provided on the long side portion. According to this, when each electric wire penetrating the opening extends in the major axis direction and is routed, the long side of the inner member is arranged even if an obstacle in the vehicle is installed facing the major axis direction. When the part-side mounting angle is inclined with respect to the panel and the penetration angle of each electric wire is reduced, each electric wire is routed at a position where interference with the interference can be avoided.
10…ハーネス
11…電線
12…コルゲートチューブ
20…グロメット本体
21、21A、21B、21C…インナー部材
24、24A、24B、24C…ロック部
31…被覆部
33…シール部
90…パネル
91、91A…開口部
92…干渉物
DESCRIPTION OF
Claims (4)
前記開口部の内側に配置され、前記ハーネスの挿通路を有するインナー部材と、
前記インナー部材を覆う被覆部を有するとともに前記被覆部に連設されて前記パネルに密着するシール部を有し、前記インナー部材より低剛性の弾性変形可能なグロメット本体とを備え、
前記インナー部材は、前記パネルの開口部に対する前記ハーネスの貫通角度を変更可能な角度可変手段を有していることを特徴とするグロメット。 A grommet that seals between a harness that penetrates the opening of the panel and the panel,
An inner member disposed inside the opening and having an insertion path for the harness;
A cover part that covers the inner member and a seal part that is connected to the cover part and is in close contact with the panel; and an elastically deformable grommet body that is lower in rigidity than the inner member,
The grommet characterized in that the inner member has angle varying means capable of changing a penetration angle of the harness with respect to the opening of the panel.
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
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Country | Link |
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Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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2016
- 2016-06-03 JP JP2016111584A patent/JP2017220973A/en active Pending
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