JP2017219051A - Shift operation device - Google Patents
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Abstract
Description
本発明は、変速用ギヤと噛合可能な同期機構のスリーブを操作する変速操作装置に関する。 The present invention relates to a speed change operation device that operates a sleeve of a synchronization mechanism that can mesh with a speed change gear.
従来より、変速機に設けられる同期機構のスリーブを操作して所望の変速段を確立するようにした装置が知られている(例えば特許文献1参照)。この特許文献1記載の装置は、シフトフォークを介してスリーブにシフトレールを連結し、シフトレールの移動に伴いスリーブが移動するように構成する。さらに、アクチュエータによりシフトシャフトを回転させ、シフトシャフトの外周面から突設された係合片をシフトレールの係合孔の周面に沿って摺動させることにより、シフトレールをインギヤ位置またはオフギヤ位置に移動する。
2. Description of the Related Art Conventionally, there has been known an apparatus that establishes a desired gear position by operating a sleeve of a synchronization mechanism provided in a transmission (see, for example, Patent Document 1). The device described in
このような変速操作装置においては、係合片の側端面の摺動部に潤滑油を供給して摺動部の磨耗を低減する必要がある。しかしながら、摺動部はシフトレールの内側に位置するため、摺動部に十分な潤滑油を導くことは難しい。 In such a speed change operation device, it is necessary to reduce the wear of the sliding portion by supplying lubricating oil to the sliding portion on the side end surface of the engagement piece. However, since the sliding portion is located inside the shift rail, it is difficult to guide sufficient lubricating oil to the sliding portion.
本発明の一態様は、変速用ギヤに噛合するインギヤ位置と変速用ギヤとの噛合が遮断された中立位置との間を移動可能な複数のスリーブを操作する変速操作装置であって、軸線に沿って延設され、外周面から突設された係合片を有する軸部材と、軸線を中心にして軸部材を回転させるアクチュエータと、軸線に沿って並設された複数の枠部材であって、それぞれが軸部材を包囲するとともに、内周面に係合片が係合可能な被係合部を有し、軸部材の回転による係合片と被係合部との係合動作に応じて、軸線に対し垂直方向に個別に移動する複数の枠部材と、複数の枠部材のそれぞれの動きを、該枠部材に対応する複数のスリーブのいずれかに伝達する伝達部材と、を備え、係合片は、鉛直方向の上面に油溜り用の凹部を有する。 One aspect of the present invention is a speed change operating device that operates a plurality of sleeves that can move between an in-gear position that meshes with a speed change gear and a neutral position where the speed change gear is interrupted. A shaft member having an engagement piece that extends along the outer peripheral surface, an actuator that rotates the shaft member around the axis, and a plurality of frame members that are juxtaposed along the axis. , Each of which surrounds the shaft member and has an engaged portion on the inner peripheral surface to which the engaging piece can be engaged, and according to the engaging operation between the engaging piece and the engaged portion due to the rotation of the shaft member A plurality of frame members that individually move in a direction perpendicular to the axis, and a transmission member that transmits each movement of the plurality of frame members to any of a plurality of sleeves corresponding to the frame members, The engagement piece has an oil reservoir recess on the top surface in the vertical direction.
本発明によれば、軸部材の外周面から突設された係合片の鉛直方向の上面に油溜り用の凹部を設けるようにしたので、潤滑油を凹部に滞留させることができる。したがって、凹部から係合片の摺動部に十分な潤滑油を導くことができる。 According to the present invention, since the oil reservoir recess is provided on the upper surface in the vertical direction of the engagement piece projecting from the outer peripheral surface of the shaft member, the lubricating oil can be retained in the recess. Therefore, sufficient lubricating oil can be guided from the recess to the sliding portion of the engagement piece.
以下、図1〜図10を参照して本発明の実施形態について説明する。図1は、本発明の実施形態に係る変速操作装置が適用される変速機の構成を概略的に示すスケルトン図である。この変速機1は、例えばハイブリッド車両に搭載される。ハイブリッド車両は、エンジン2と電動機3とを備える。
Hereinafter, embodiments of the present invention will be described with reference to FIGS. FIG. 1 is a skeleton diagram schematically showing a configuration of a transmission to which a speed change operation device according to an embodiment of the present invention is applied. The
変速機1は、エンジン2および電動機3の少なくとも一方の回転を速度段に応じた変速比で変速するギヤ機構10と、エンジン2のトルクをギヤ機構10に伝達または非伝達するクラッチ機構Cとを有する。ギヤ機構10を介して出力されたトルクは、ディファレンシャル機構10a(図3)を介して駆動輪(不図示)に伝達され、これにより車両が走行する。なお、エンジン2のトルクを、トルクコンバータを介して変速機1に出力することもできる。
The
ギヤ機構10は、互いに略平行に配置され、それぞれが回転可能に支持された複数の回転軸、すなわち第1主入力軸11と第2主入力軸12と副入力軸13と出力軸14とアイドル軸15とリバース軸16とを有する。第2主入力軸12は、第1主入力軸11と同軸上にかつ第1主入力軸11を包囲するように中空に形成される。変速機1は、例えば前進7速、後進1速の自動変速機である。クラッチ機構Cは、例えば乾式のデュアルクラッチにより構成され、第1クラッチC1と第2クラッチC2とを有する。
The
電動機3は、例えば3相のDCブラシレスモータにより構成され、図示しない電動機3のハウジング内に回転可能に支持されたロータ3aと、ロータ3aの周囲に配置され、ハウジングに固定されたステータ3bとを有する。第1主入力軸11の一端部は、電動機3のロータ3aに接続される。ステータ3bは、ステータコアに巻回されたコイルを有し、コイルはパワードライブユニットを介してバッテリに電気的に接続される。パワードライブユニットの動作はコントローラ(ECU)により制御される。これにより電動機3で発生するトルクを制御し、第1主入力軸11に電動機3のトルクを入力することができる。なお、車両の制動時には、電動機3に回生エネルギを入力することもできる。
The
第1主入力軸11の他端部は、第1クラッチC1を介してエンジン2の出力軸2aに接続され、第1クラッチC1の断接に応じて第1主入力軸11と出力軸2aとが結合または遮断される。すなわち、第1クラッチC1が接続すると、第1主入力軸11と出力軸2aとが結合され、第1主入力軸11にエンジン2からのトルクが入力される。一方、第1クラッチC1が遮断すると、第1主入力軸11と出力軸2aとが遮断され、エンジン2からのトルクの入力が遮断する。
The other end of the first
第1クラッチC1は奇数変速段用のクラッチであり、第1主入力軸11には3速駆動ギヤ23と、7速駆動ギヤ27と、5速駆動ギヤ25とが、電動機3側からこの順番に配設される。これら駆動ギヤ23,25,27は、第1主入力軸11の外周面に、それぞれベアリングを介し第1主入力軸11に対して相対回転可能に支持される。
The first clutch C1 is a clutch for odd-numbered gears, and the first
電動機3のロータ3aと3速駆動ギヤ23との間には、遊星歯車装置20が配設される。遊星歯車装置20は、第1主入力軸11に固定されたサンギヤ20aと、サンギヤ20aの周囲に配置されたリングギヤ20cと、サンギヤ20aとリングギヤ20cとの間に配置され、サンギヤ20aとリングギヤ20cとにそれぞれ噛合するプラネタリギヤ20bと、プラネタリギヤ20bを回転可能に支持するキャリア20dとを有する。サンギヤ20aとリングギヤ20cとキャリア20dとは、それぞれ第1主入力軸11を中心に回転可能である。キャリア20dは3速駆動ギヤ23に固定される。
A
リングギヤ20cの側方には、変速機1のケーシングに固定されたロックギヤ29が配置される。ロックギヤ29の歯は、リングギヤ20cと同軸かつリングギヤ20cの外周面と同一径の外周面に形成される。
A
なお、本明細書において、回転軸11〜16にギヤが固定されるとは、回転軸11〜16の外周面にギヤを加工する場合や、回転軸11〜16と別体のギヤをスプライン結合等により回転軸11〜16に支持する場合、すなわち回転軸11〜16に相対回転不能にギヤを設ける場合をいう。
In this specification, the gears are fixed to the
第2主入力軸12の一端部は、第2クラッチC2を介してエンジン2の出力軸2aに接続され、第2クラッチC2の断接に応じて第2主入力軸12と出力軸2aとが結合または遮断される。すなわち、第2クラッチC2が接続すると、第2主入力軸12と出力軸2aとが結合され、第2主入力軸12にエンジン2からのトルクが入力される。一方、第2クラッチC2が遮断すると、第2主入力軸12と出力軸2aとが遮断され、エンジン2からのトルクの入力が遮断する。
One end of the second
第2主入力軸12の他端部にはギヤ31が固定される。ギヤ31は、アイドル軸15に固定されたアイドルギヤ32に噛合し、アイドルギヤ32は、副入力軸13に固定されたギヤ33に噛合する。これにより第2主入力軸12のトルクがアイドルギヤ32を介して副入力軸13に伝達され、副入力軸13は第2主入力軸12とともに回転する。
A
第2クラッチC2は偶数変速段用のクラッチであり、副入力軸13には、2速駆動ギヤ22と、6速駆動ギヤ26と、4速駆動ギヤ24とが、電動機3側からこの順番に配設される。これら駆動ギヤ22,24,26は、副入力軸13の外周面に、それぞれベアリングを介して副入力軸13に対し相対回転可能に支持される。
The second clutch C2 is a clutch for even-numbered speed stages, and the
リバース軸16の一端部にはギヤ34が固定される。ギヤ34はアイドルギヤ32と噛合し、これにより第2主入力軸12のトルクがリバース軸16に入力される。リバース軸16の外周面には、ベアリングを介してリバースギヤ28がリバース軸16に対し相対回転可能に支持される。リバースギヤ28は、5速駆動ギヤ25とギヤ31との間で第1主入力軸11に固定されたギヤ35に噛合する。
A
出力軸14には、2−3速従動ギヤ41と、6−7速従動ギヤ42と、4−5速従動ギヤ43と、パーキングギヤ44と、ファイナルギヤ45とが、電動機3側からこの順番に固定される。2−3速従動ギヤ41は、2速駆動ギヤ22と3速駆動ギヤ23とにそれぞれ噛合する。6−7速従動ギヤ42は、6速駆動ギヤ26と7速駆動ギヤ27とにそれぞれ噛合する。4−5速従動ギヤ43は、4速駆動ギヤ24と5速駆動ギヤ25とにそれぞれ噛合する。
The
パーキングギヤ44は、パーキングギヤ機構のパーキングポール44aの係合爪(図3)と係合し、パーキングギヤ機構の作動に応じてギヤ機構10をロックおよびアンロックすることができる。変速機1のトルクは、ファイナルギヤ45を介して、ディファレンシャル機構10a(図3)に出力される。
The
変速機1は、第1主入力軸11に対し相対回転可能な3速駆動ギヤ23および7速駆動ギヤ27のいずれかを第1主入力軸11に結合する3−7速同期機構SY1と、第1主入力軸11に対し相対回転可能な5速駆動ギヤ25を第1主入力軸11に結合する5速同期機構SY2と、副入力軸13に対し相対回転可能な2速駆動ギヤ22および6速駆動ギヤ26のいずれかを副入力軸13に結合する2−6速同期機構SY3と、副入力軸13に対し相対回転可能な4速駆動ギヤ24を副入力軸13に結合する4速同期機構SY4と、リバース軸16に対し相対回転可能なリバースギヤ28をリバース軸16に結合するリバース同期機構SY5と、遊星歯車装置20のリングギヤ20cをロックギヤ29に結合する1速同期機構SY6とを有する。
The
3−7速同期機構SY1は、3速駆動ギヤ23と7速駆動ギヤ27との間に配置され、第1主入力軸11に固定されたハブHB1と、ハブHB1の周囲に配置された略円筒形状のスリーブSL1とを有する。ハブHB1の外周面およびスリーブSL1の内周面にはそれぞれドグ歯(スプライン)D1,D2が形成される。スリーブSL1は、ドグ歯D1,D2を介し、ハブHB1の外周面に沿って軸方向に移動可能に支持される。
The 3-7 speed synchronization mechanism SY1 is disposed between the 3rd
3速駆動ギヤ23のハブHB1側の端部および7速駆動ギヤ27のハブHB1側の端部には、それぞれドグ歯D3,D4が形成される。ドグ歯D3,D4は、駆動ギヤ23,27の端部の外周面、より詳しくはハブHB1と同軸かつハブHB1の外周面と同一外径の駆動ギヤ23,27の軸方向端部の外周面に、ドグ歯D1と同一ピッチで形成される。スリーブSL1の軸方向の移動により、スリーブSL1のドグ歯D2がドグ歯D3,D4に噛合、すなわちインギヤが可能である。
Dog teeth D3 and D4 are formed at the end of the third
スリーブSL1は、シフトフォークを介してアクチュエータにより軸方向に移動される。スリーブSL1が図示の中立位置にあるとき、スリーブSL1のドグ歯D2は駆動ギヤ23,27のドグ歯D3,D4から離間する。このとき、ハブHB1は駆動ギヤ23,27に対し相対回転可能である。 The sleeve SL1 is moved in the axial direction by an actuator via a shift fork. When the sleeve SL1 is in the illustrated neutral position, the dog tooth D2 of the sleeve SL1 is separated from the dog teeth D3, D4 of the drive gears 23, 27. At this time, the hub HB1 is rotatable relative to the drive gears 23 and 27.
スリーブSL1が中立位置から矢印A方向に駆動され、3速インギヤ位置まで移動すると、スリーブSL1のドグ歯D2が3速駆動ギヤ23のドグ歯D3に噛合(インギヤ)する。これにより3速駆動ギヤ23がスリーブSL1およびハブHB1を介して第1主入力軸11に結合され、3速駆動ギヤ23が第1主入力軸11と一体に回転可能となる。
When the sleeve SL1 is driven in the direction of arrow A from the neutral position and moved to the third speed in-gear position, the dog tooth D2 of the sleeve SL1 meshes with the dog tooth D3 of the third speed drive gear 23 (in-gear). As a result, the third-
スリーブSL1が中立位置から矢印B方向に駆動され、7速インギヤ位置まで移動すると、スリーブSL1のドグ歯D2が7速駆動ギヤ27のドグ歯D4に噛合する。これにより7速駆動ギヤ27がスリーブSL1およびハブHB1を介して第1主入力軸11に結合され、7速駆動ギヤ27が第1主入力軸11と一体に回転可能となる。
When the sleeve SL1 is driven in the arrow B direction from the neutral position and moves to the seventh speed in-gear position, the dog tooth D2 of the sleeve SL1 meshes with the dog tooth D4 of the seventh
5速同期機構SY2と、2−6速同期機構SY3と、4速同期機構SY4と、リバース同期機構SY5と、1速同期機構SY6も、3−7速同期機構SY1と同様に構成される。 The 5-speed synchronization mechanism SY2, the 2-6-speed synchronization mechanism SY3, the 4-speed synchronization mechanism SY4, the reverse synchronization mechanism SY5, and the 1-speed synchronization mechanism SY6 are configured similarly to the 3-7-speed synchronization mechanism SY1.
すなわち、5速同期機構SY2は、第1主入力軸11に固定されたハブHB2と、ハブHB2の外周面にドグ歯を介して軸方向に移動可能に設けられたスリーブSL2とを有する。スリーブSL2が、図1の中立位置からスリーブSL2のドグ歯と5速駆動ギヤ25のドグ歯とが噛合する5速インギヤ位置に移動すると、スリーブSL2を介して5速駆動ギヤ25がハブHB2に結合する。これにより5速駆動ギヤ25が第1主入力軸11と一体に回転可能となる。
That is, the 5-speed synchronization mechanism SY2 has a hub HB2 fixed to the first
2−6速同期機構SY3は、副入力軸13に固定されたハブHB3と、ハブHB3の外周面にドグ歯を介して軸方向に移動可能に設けられたスリーブSL3とを有する。スリーブSL3が、図1の中立位置からスリーブSL3のドグ歯と2速駆動ギヤ22のドグ歯とが噛合する2速インギヤ位置に移動すると、スリーブSL3を介して2速駆動ギヤ22がハブHB3に結合する。これにより2速駆動ギヤ22が副入力軸13と一体に回転可能となる。一方、スリーブSL3が、中立位置からスリーブSL3のドグ歯と6速駆動ギヤ26のドグ歯とが噛合する6速インギヤ位置に移動すると、スリーブSL3を介して6速駆動ギヤ26がハブHB3に結合する。これにより6速駆動ギヤ26が副入力軸13と一体に回転可能となる。
The 2-6 speed synchronization mechanism SY3 includes a hub HB3 fixed to the
4速同期機構SY4は、副入力軸13に固定されたハブHB4と、ハブHB4の外周面にドグ歯を介して軸方向に移動可能に設けられたスリーブSL4とを有する。スリーブSL4が、図1の中立位置からスリーブSL4のドグ歯と4速駆動ギヤ24のドグ歯とが噛合する4速インギヤ位置に移動すると、スリーブSL4を介して4速駆動ギヤ24がハブHB4に結合する。これにより4速駆動ギヤ24が副入力軸13と一体に回転可能となる。
The 4-speed synchronization mechanism SY4 includes a hub HB4 fixed to the
リバース同期機構SY5は、リバース軸16に固定されたハブHB5と、ハブHB5の外周面にドグ歯を介して軸方向に移動可能に設けられたスリーブSL5とを有する。スリーブSL5が、図1の中立位置からスリーブSL5のドグ歯とリバースギヤ28のドグ歯とが噛合するリバースインギヤ位置に移動すると、スリーブSL5を介してリバースギヤ28がハブHB5に結合する。これによりリバースギヤ28がリバース軸16と一体に回転可能となる。
The reverse synchronization mechanism SY5 includes a hub HB5 fixed to the
1速同期機構SY6は、リングギヤ20cの外周面にドグ歯を介して軸方向に移動可能に設けられたスリーブSL6を有する。スリーブSL6が、図1の中立位置からスリーブSL6のドグ歯とロックギヤ29(ドグ歯)とが噛合する1速インギヤ位置に移動すると、スリーブSL6を介してリングギヤ20Cがロックギヤ29に結合する。これによりリングギヤ20cの回転が阻止される。
The first speed synchronization mechanism SY6 has a sleeve SL6 provided on the outer peripheral surface of the
以上のように構成された変速機1の動作を説明する。1速同期機構SY6のスリーブSL6が中立位置から1速インギヤ位置に移動すると、スリーブSL6のドグ歯がロックギヤ29に噛合し、キャリア20dが回転可能となる。このとき、第1クラッチC1が接続すると1速段が確立し、第1主入力軸11の回転はサンギヤ20a、プラネタリギヤ20b、キャリア20d、および2−3速従動ギヤ41を介して出力軸14に伝達され、車両が1速で走行する。
The operation of the
2−6速同期機構SY3のスリーブSL3が2速インギヤ位置に移動すると、スリーブSL3のドグ歯が2速駆動ギヤ22のドグ歯に噛合する。このとき、第2クラッチC2が接続すると2速段が確立し、第2主入力軸12の回転はアイドルギヤ32、ギヤ33、副入力軸13、ハブHB3、2速駆動ギヤ22、および2−3速従動ギヤ41を介して出力軸14に伝達され、車両が2速で走行する。
When the sleeve SL3 of the 2-6 speed synchronization mechanism SY3 moves to the 2nd speed in-gear position, the dog teeth of the sleeve SL3 mesh with the dog teeth of the 2nd
3−7速同期機構SY1のスリーブSL1が3速インギヤ位置に移動すると、スリーブSL1のドグ歯が3速駆動ギヤ23のドグ歯に噛合する。このとき、第1クラッチC1が接続すると3速段が確立し、第1主入力軸11の回転はハブHB1、3速駆動ギヤ23、および2−3速従動ギヤ41を介して出力軸14に伝達され、車両が3速で走行する。
When the sleeve SL1 of the 3-7 speed synchronization mechanism SY1 moves to the 3rd speed in-gear position, the dog teeth of the sleeve SL1 mesh with the dog teeth of the 3rd
4速同期機構SY4のスリーブSL4が4速インギヤ位置に移動すると、スリーブSL4のドグ歯が4速駆動ギヤ24のドグ歯に噛合する。このとき、第2クラッチC2が接続すると4速段が確立し、第2主入力軸12の回転はアイドルギヤ32、ギヤ33、副入力軸13、ハブHB4、4速駆動ギヤ24、および4−5速従動ギヤ43を介して出力軸14に伝達され、車両が4速で走行する。
When the sleeve SL4 of the 4-speed synchronization mechanism SY4 moves to the 4-speed in-gear position, the dog teeth of the sleeve SL4 mesh with the dog teeth of the 4-
5速同期機構SY2のスリーブSL2が5速インギヤ位置に移動すると、スリーブSL2のドグ歯が5速駆動ギヤ25のドグ歯に噛合する。このとき、第1クラッチC1が接続すると5速段が確立し、第1主入力軸11の回転はハブHB2、5速駆動ギヤ25、および4−5速従動ギヤ43を介して出力軸14に伝達され、車両が5速で走行する。
When the sleeve SL2 of the 5-speed synchronization mechanism SY2 moves to the 5-speed in-gear position, the dog teeth of the sleeve SL2 mesh with the dog teeth of the 5-
2−6速同期機構SY3のスリーブSL3が6速インギヤ位置に移動すると、スリーブSL3のドグ歯が6速駆動ギヤ26のドグ歯に噛合する。このとき、第2クラッチC2が接続すると6速段が確立し、第2主入力軸12の回転はアイドルギヤ32、ギヤ33、副入力軸13、ハブHB3、6速駆動ギヤ26、および6−7速従動ギヤ42を介して出力軸14に伝達され、車両が6速で走行する。
When the sleeve SL3 of the 2-6 speed synchronization mechanism SY3 moves to the 6th speed in-gear position, the dog teeth of the sleeve SL3 mesh with the dog teeth of the 6th
3−7速同期機構SY1のスリーブSL1が7速インギヤ位置に移動すると、スリーブSL1のドグ歯が7速駆動ギヤ27のドグ歯に噛合する。このとき、第1クラッチC1が接続すると7速段が確立し、第1主入力軸11の回転はハブHB1、7速駆動ギヤ27、および6−7速従動ギヤ42を介して出力軸14に伝達され、車両が7速で走行する。
When the sleeve SL1 of the 3-7 speed synchronization mechanism SY1 moves to the 7th speed in-gear position, the dog teeth of the sleeve SL1 mesh with the dog teeth of the 7th
リバース同期機構SY5のスリーブSL5がリバースインギヤ位置に移動すると、スリーブSL5のドグ歯がリバースギヤ28のドグ歯に噛合する。このとき、第2クラッチC2が接続すると後進段が確立し、第2主入力軸12の回転はアイドルギヤ32、ギヤ34、リバース軸16、ハブHB5、リバースギヤ28、ギヤ35を介して第1主入力軸11に伝達され、第1主入力軸11は1速、3速、5速、7速走行時とは逆方向に回転する。さらに第1同期機構SY1のスリーブSL1が3速インギヤ位置に移動し、これにより第1主入力軸11の回転がハブHB1、3速駆動ギヤ23、2−3速従動ギヤ41を介して出力軸14に伝達され、車両が後進走行する。
When the sleeve SL5 of the reverse synchronization mechanism SY5 moves to the reverse in-gear position, the dog teeth of the sleeve SL5 mesh with the dog teeth of the
なお、以上では、エンジン2の動力(トルク)により車両を走行させる場合について説明したが、エンジン2のトルクに加え、あるいはエンジン2のトルクに代えて、電動機3から第1主入力軸11にアシストトルクを付加することもできる。
Although the case where the vehicle is driven by the power (torque) of the
同期機構SY1〜SY6のスリーブSL1〜SL6は、変速操作装置により中立位置からインギヤ位置またはインギヤ位置から中立位置に操作される。以下、本実施形態に係る変速操作装置の構成について説明する。 The sleeves SL1 to SL6 of the synchronization mechanisms SY1 to SY6 are operated from the neutral position to the in-gear position or from the in-gear position to the neutral position by the shift operation device. Hereinafter, the configuration of the speed change operation device according to the present embodiment will be described.
図2は、変速機1の外観形状を示す斜視図であり、図3は、変速機1の内部構成を示す図(図2のIII-III線断面図)である。なお、以下では、便宜上、図示のように前後、左右および上下方向を定義し、この定義に従い各部の構成を説明する。上下方向は、車両の高さ方向、すなわち重力の作用する方向(鉛直方向)に相当する。左右方向は、例えば車幅方向または車両の長さ方向に相当する。
FIG. 2 is a perspective view showing an external shape of the
図3に示すように、変速機ケース1aの内部には、ギヤ機構10が配置される。変速機ケース1aの底部には潤滑油が滞留し、ギヤ機構10の一部(副入力軸13の周囲のギヤ等)は、潤滑油の液面1bよりも下方に位置する。したがって、ギヤ機構10の回転により潤滑油が掻き上げられ、変速機ケース1a内を潤滑油が飛散する。変速機ケース1a内におけるギヤ機構10と変速機ケース1aの後壁との間の隙間SPには、変速操作装置5が配置される。
As shown in FIG. 3, a
変速操作装置5は、鉛直方向に延在するシフトシャフト50と、シフトシャフト50の上端部に接続されたアクチュエータ60と、シフトシャフト50の下端部を包囲する複数のシフトレール70と、各々のシフトレール70の動きをいずれかのスリーブSL1〜SL6に伝達するシフトフォーク80とを有する。
The
図2に示すように、アクチュエータ60は、変速機ケース1aの上部のフランジ部1cに取り付けられる。図3に示すように、アクチュエータ60には、変速機ケース1aを貫通したシフトシャフト50の上端部が連結され、シフトシャフト50は、アクチュエータ60により回転可能かつ軸方向に移動可能に支持される。シフトシャフト50の下端部は潤滑油の液面1bよりも下方に位置する。図2に示すように、アクチュエータ60は、シフトシャフト50を上下方向に移動させる第1モータ61と、軸線CL0を中心にシフトシャフト50を回転させる第2モータ62とを含む。
As shown in FIG. 2, the
図4は、変速操作装置5の要部構成を示す斜視図である。図3,4に示すように、シフトシャフト50は、鉛直方向の軸線CL0に沿って延在する略円柱形状の軸体51と、軸体51の下部に固定されたフィンガー52とを有する。
FIG. 4 is a perspective view showing a main part configuration of the speed
図5は、フィンガー52の側面図である。なお、図5には、フィンガー52の周囲に配置されるシフトレール70の一部(断面図)を併せて示す。図5に示すように、フィンガー52は、上下方向に互いに所定間隔だけ離れてかつ互いに平行に配置された第1フィンガー521〜第5フィンガー525を有する。これらフィンガー521〜525は、略円筒形状の軸受部520の外周面から軸線CL0に対し垂直に突設された係合片52a〜52cをそれぞれ有する。軸受部520には上下方向に貫通孔520aが開口され、フィンガー52は、貫通孔520aに挿通された軸体51に溶接などで一体に固定される。
FIG. 5 is a side view of the
図4,5に示すように、シフトレール70は、上下方向に互いに離間しかつそれぞれ軸線CL0に対して垂直に延在する開板状の第1シフトレール71〜第5シフトレール75を含む。各シフトレール71〜75の上下方向の間隔は、各フィンガー521〜525の上下方向の間隔の半分である。したがって、シフトレール71〜75のうち、シフトレール71,73,75のみ、またはシフトレール72,74のみを、いずれかのフィンガー521〜525に対向して位置させることができる。なお、図5では、シフトレール72,74のみがフィンガー522,523に対向して位置している。シフトレール70に対するフィンガー52の上下方向の位置は、アクチュエータ60によるフィンガー52の上下動により変更される。フィンガー52の移動可能な方向(上下方向)をセレクト方向とも呼ぶ。
As shown in FIGS. 4 and 5, the
一部の図示は省略するが、図4に示すように、各シフトレール71〜75には、それぞれシフトフォーク80の一端部が固定され、シフトフォーク80の他端部は同期機構SY1〜SY6のスリーブSL1〜SL6に連結される。各シフトフォーク80は左右方向に延在するガイド81に沿って左右方向に移動可能に支持され、シフトレール71〜75は、フィンガー52との係合動作に応じてシフトフォーク80と一体に左右方向に移動する。すなわち、シフトレール71〜75は、中立位置から右シフト位置または左シフト位置へ、あるいは右シフト位置または左シフト位置から中立位置に移動する。シフトレール71〜75の移動可能な方向(左右方向)をシフト方向とも呼ぶ。このシフトレール71〜75の左右方向の移動に伴い、シフトフォーク80を介してスリーブSL1〜SL6が左右方向に移動する。
Although a part of the illustration is omitted, as shown in FIG. 4, one end of the
図6は、変速操作装置の動作の一例を示すシフトレール70の平面図(上方から見た図)である。なお、図6では、図5に対応する動作、すなわち内側に第3フィンガー523が配置された第4シフトレール74と、内側に第2フィンガー522が配置された第2シフトレール72の動作を示す。図6(a)では、第4シフトレール74は左右方向の中立位置に、第2シフトレール72は右シフト位置に位置する。
FIG. 6 is a plan view (viewed from above) of the
まず、フィンガー52とシフトレール70の構成について説明する。図6(a)に示すように、第2フィンガー522は、軸線CL0に対し垂直な軸線CL1に沿って第1方向に延在する第1係合片52aと、軸線CL1に沿って第1方向と反対の第2方向に延在する第2係合片52bとを有する。第1フィンガー521、第4フィンガー524および第5フィンガー525は第2フィンガー522と同一形状を呈し、図5に示すように、これらフィンガー521,524,525も第2フィンガー522と同一形状の第1係合片52aと第2係合片52bとを有する。
First, the structure of the
一方、図6(a)に示すように、第3フィンガー523は、軸線CL1に沿って第1方向に延在する第3係合片52cを有する。第3係合片52cは第1係合片52aよりも長尺に形成され、図5に示すように、第3係合片52cの先端部は第1係合片52aの先端部よりも突出している。フィンガー52は、第1フィンガー521〜第5フィンガー525の軸線CL1が互いに同一鉛直面上に位置するように設けられる。したがって、図5に示すように、各フィンガー521〜525は上下方向に重なった位置にある。
On the other hand, as shown to Fig.6 (a), the
図6(a)に示すように、シフトレール70(72,74)は、内周面が軸線CL0を中心として円弧状に形成された曲面部70aと、内周面が曲面部70aから左右方向所定幅で前後方向にコ字状に切り欠かれた切り欠き部70bとを有する。
As shown in FIG. 6A, the shift rail 70 (72, 74) has a
図6(a)の状態から、フィンガー52が軸線CL0を中心とした図6(b)の矢印R1方向に回転駆動されると、第3フィンガー523の第3係合片52cの端面(当接部53c)が切り欠き部70bの端面に当接する。さらに、第2フィンガー522の第2係合片52bの端面(当接部53b)が切り欠き部70bの端面に当接する。
From the state of FIG. 6A, when the
その後、係合片52c,52bが切り欠き部70bの端面を摺動し、図6(b)および図6(c)に示すように、第4シフトレール74が中立位置から右シフト位置に押動されるとともに、第2シフトレール72が右シフト位置から中立位置に押動される。なお、第2シフトレール72が中立位置に移動した状態では、第1係合片52aと第2係合片52bとはそれぞれ曲面部70aに沿って摺動する。したがって、第2シフトレール72に左右方向の外力は作用せず、第2シフトレール72は中立位置に保持される。
Thereafter, the
第2シフトレール72が中立位置に移動し、第4シフトレール74が右シフト位置に移動した後、フィンガー52は図6(d)の矢印R2方向に回転駆動される。これによりフィンガー52は図6(a)の元の位相に戻り、係合片52a〜52cの係合が解除される。その後、フィンガー52はセレクト方向(図5の上下方向)に移動させられ、シフトレール71〜75に対するフィンガー52の位置を変更した状態で、同様の動作が繰り返される。これにより任意のシフトレール71〜75をシフト方向(左右方向)に移動できる。
After the
以上から明らかなように、第3フィンガー523は、シフトレール71〜75のいずれかを中立位置から右シフト位置または左シフト位置にシフトさせるために用いられる。一方、他のフィンガー521,522,524,525は、右シフト位置または左シフト位置に移動したシフトレール71〜75を中立位置に復帰させるために用いられる。
As is apparent from the above, the
図7は、シフトレール71〜75のシフトパターンを示す図、すなわちシフトレール71〜75とスリーブSL1〜SL6との対応関係の一例を示す図である。図中、上下方向5段のレールは、第1シフトレール71〜第5シフトレール75にそれぞれ対応する。図7に示すように、第1シフトレール71は、シフトフォーク80を介して1速用のスリーブSL6に接続される。第2シフトレール72は、シフトフォーク80を介して4速用のスリーブSL4とリバース用のスリーブSL5とに接続される。第3シフトレール73は、シフトフォーク80を介して3−7速用のスリーブSL1に接続される。第4シフトレール74は、シフトフォーク80を介して2−6速用のスリーブSL3に接続される。第5シフトレール75は、シフトフォーク80を介して5速用のスリーブSL2とパーキングギヤ機構とに接続される。
FIG. 7 is a diagram illustrating a shift pattern of the shift rails 71 to 75, that is, a diagram illustrating an example of a correspondence relationship between the shift rails 71 to 75 and the sleeves SL1 to SL6. In the drawing, the five-stage rails in the vertical direction correspond to the
第1シフトレール71が中立位置から左シフト位置に移動すると、1速同期機構SY6のスリーブSL6が1速インギヤ位置に移動し、1速段を確立可能となる。
When the
第2シフトレール72が中立位置から左シフト位置に移動すると、4速同期機構SY4のスリーブSL4が4速インギヤ位置に移動し、4速段を確立可能となる。一方、第2シフトレール72が中立位置から右シフト位置に移動すると、リバース同期機構SY5のスリーブSL5がリバースインギヤ位置に移動し、後進段を確立可能となる。
When the
第3シフトレール73が中立位置から左シフト位置に移動すると、3−7速同期機構SY1のスリーブSL1が7速インギヤ位置に移動し、7速段を確立可能となる。第3シフトレール73が中立位置から右シフト位置に移動すると、3−7速同期機構SY1のスリーブSL1が3速インギヤ位置に移動し、3速段を確立可能となる。
When the
第4シフトレール74が中立位置から左シフト位置に移動すると、2−6速同期機構SY3のスリーブSL3が6速インギヤ位置に移動し、6速段を確立可能となる。第4シフトレール74が中立位置から右シフト位置に移動すると、2−6速同期機構SY3のスリーブSL3が2速インギヤ位置に移動し、2速段を確立可能となる。
When the
第5シフトレール75が中立位置から左シフト位置に移動すると、5速同期機構SY2のスリーブSL2が5速インギヤ位置に移動し、5速段を確立可能となる。第5シフトレール75が中立位置から右シフト位置に移動すると、パーキングギヤ機構のパーキングポール44a(図3)の係合爪がパーキングギヤ44に係合し、車両がロックされる。
When the
コントローラ(ECU)は、P,L,D,N,R等のシフトレバーの操作と、アクセルペダルの踏み込み量および車速とに基づいて目標変速段を選択する。そして、その目標変速段を確立するようにアクチュエータ60に制御信号を出力し、シフトシャフト50のセレクト方向の移動と回転とを制御する。
The controller (ECU) selects a target gear position based on the operation of shift levers such as P, L, D, N, and R, the amount of depression of the accelerator pedal, and the vehicle speed. Then, a control signal is output to the
ところで、上述した変速操作装置5においては、シフトシャフト50の回転により、フィンガー52の係合片52a〜52cがシフトレール70の切り欠き部70bの端面に当接し、係合片52a〜52cと切り欠き部70bの端面とが摺動しながら、シフトレール70が左右方向に押動される。したがって、係合片52a〜52cまたは切り欠き部70bの磨耗を低減するためには、摺動部に十分な量の潤滑油を供給する必要がある。しかしながら、摺動部はシフトレール70の内側に位置するため、摺動部に十分な潤滑油を供給することは難しい。そこで、摺動部に十分な潤滑油を供給しうるよう、本実施形態では以下のようにシフトシャフト50を構成する。
By the way, in the
図8は、本発明の実施形態に係るシフトシャフト50の要部構成を示す側面図であり、図9,10は、それぞれ第1フィンガー521および第3フィンガー523の要部構成を示す平面図である。なお、図示は省略するが、第2フィンガー522、第4フィンガー524および第5フィンガー525の平面視の構成は、第1フィンガー521の平面視の構成(図9)と同一である。
FIG. 8 is a side view showing the main configuration of the
図8〜10に示すように、第1、第2、第4および第5フィンガー521,522,524,525の第1係合片52a、第2係合片52bの上面521a,522a,524a,525aには、それぞれ所定深さの油溜り用の凹部55a,55bが設けられ、第3フィンガー523の第3係合片52cの上面523aには、所定深さの油溜り用の凹部55cが設けられる。さらに各係合片52a〜52cの上面521a〜525aには、凹部55a〜55cから切り欠き部70bの端面に当接する係合片52a〜52cの側端面(当接部53a〜53c)にかけて油路56a〜56cが設けられる。これにより凹部55a〜55cに滞留された潤滑油を、油路56a〜56cを介して当接部53a〜53cに導くことができる。
As shown in FIGS. 8 to 10, the
図8に示すシフトシャフト50のうち、フィンガー52が設けられた部位を第1軸部50a、第1軸部50aよりも上方を第2軸部50bと呼ぶ。第2軸部50bの外周面には、互いに交差しないように上下方向に一対の螺旋状の油溝57a,57bが設けられる。油溝57aは第1フィンガー521の凹部55aに連通し、油溝57bは第1フィンガー521の凹部55bに連通する。
In the
本発明の実施形態に係る変速操作装置5の特徴的な動作を説明する。図3において、ギヤ機構10の回転により、変速機ケース1a内の潤滑油が掻き上げられると、変速機ケース1a内を飛散した潤滑油の一部は、フィンガー52の上方から係合片52a〜52c上に落下する。これによりフィンガー52の上面521a〜525aの凹部55a〜55cに潤滑油が滞留する。凹部55a〜55cの潤滑油は、それぞれ油路56a〜56cを通って係合片52a〜52cの端面の当接部53a〜53cに導かれる。これにより係合片52a〜52cとシフトレール70の切り欠き部70bとの摺動部に、十分な潤滑油を供給することができる。
A characteristic operation of the
さらに、ギヤ機構10の回転により掻き上げられた潤滑油の一部は、シフトシャフト50の第2軸部50bに付着する。第2軸部50bに付着した潤滑油は、螺旋状の油溝57a,57bを通って第1フィンガー521の凹部55a,55bに流入する。これにより凹部55a,55bに十分な量の潤滑油を滞留させることができ、最上部の第1フィンガー521の当接部53a,53bへ供給される潤滑油量を増大できる。
Further, a part of the lubricating oil scraped up by the rotation of the
フィンガー521,522,524,525の当接部53a,53bおよびフィンガー523の当接部53cは、互いにほぼ同一の鉛直面上に位置する。このため、第1フィンガー521の当接部53a,53bに供給された潤滑油は、他のフィンガー522〜525の当接部53a〜53cに沿って滴下し、第1フィンガー521だけでなく、他のフィンガー522〜525の当接部53a〜53cに供給される潤滑油量も増大できる。これにより係合片52a〜52cを切り欠き部70bに沿って良好に摺動させることができ、係合片52a〜52cの磨耗を抑制することができる。
The
本発明の実施形態によれば以下のような作用効果を奏することができる。
(1)本発明の実施形態に係る変速操作装置5は、変速用のギヤ22〜29にドグ歯D2〜D4を介して噛合するインギヤ位置と変速用のギヤ22〜29との噛合が遮断された中立位置との間を移動可能な複数のスリーブSL1〜SL6を操作する変速操作装置であり、軸線CL0に沿って延設され、外周面から突設された係合片52a〜52cを有するシフトシャフト50と、軸線CL0を中心にしてシフトシャフト50を回転させるアクチュエータ60と、軸線CL0に沿って並設された複数のシフトレール71〜75であって、それぞれがシフトシャフト50を包囲するとともに、内周面に係合片52a〜52cが係合可能な切り欠き部70bを有し、シフトシャフト50の回転による係合片52a〜52cと切り欠き部70bとの係合動作に応じて、軸線CL0に対し垂直方向に個別に移動する複数のシフトレール71〜75と、複数のシフトレール71〜75のそれぞれの動きを、各シフトレール71〜75に対応するスリーブSL1〜SL6のいずれかに伝達するシフトフォーク80とを備える(図1,4〜6)。係合片52a〜52cは、鉛直方向の上面521a〜525aに油溜り用の凹部55a〜55cを有する(図8〜10)。
According to the embodiment of the present invention, the following effects can be obtained.
(1) In the speed
このように係合片52a〜52cの上面521a〜525aに凹部55a〜55cを設けることで、ギヤ機構10の回転によって掻き上げられた潤滑油の一部が凹部55a〜55cに滞留する。このため、フィンガー52の周囲がシフトレール71〜75により包囲されている状況にあっても、凹部55a〜55cから係合片52a〜52cの周囲の摺動部(当接部53a〜53c)に十分な潤滑油を供給することができ、係合片52a〜52cの摺動による磨耗を抑制することができる。
As described above, by providing the
(2)係合片52a〜52cの上面521a〜525aには、凹部55a〜55cから係合片52a〜52cの側端面の当接部53a〜53cにかけて油路56a〜56cが形成される(図9,10)。これにより凹部55a〜55cに滞留した潤滑油を効率よく摺動部に導くことができ、係合片52a〜52cの摺動抵抗を抑えて係合片52a〜52cの磨耗を抑制することができる。
(2)
(3)シフトシャフト50は、変速機ケース1a内に略鉛直方向に向けて配置されるとともに、フィンガー521〜525が設けられる第1軸部50aと、第1軸部50aから上方に延在する第2軸部50bとを有する(図3,8)。このようにシフトシャフト50が略鉛直方向に向けて配置されることで、係合片52a〜52cの上面521a〜525aの凹部55a〜55cに潤滑油が滞留しやすくなり、摺動部に絶えず潤滑油を供給可能となる。
(3) The
(4)第2軸部50bは、外周面に凹部55a,55bにかけて形成された油溝57a,57bを有する(図8)。これにより、シフトシャフト50に付着した潤滑油が油溝57a,57bを通って凹部55a,55bに流入するようになり、より多くの潤滑油を凹部55a,55bに滞留させることができ、摺動部の摺動性を高めることができる。
(4) The
(5)変速用のギヤ22〜29は、水平方向に延在する回転軸、すなわち第1主入力軸11、副入力軸13、出力軸14等に設けられて変速機ケース1a内に配置され、第2軸部50bは、変速機ケース1aの後壁面と変速用のギヤ22〜29との間の隙間SPを延在し、その上端部は、変速機ケース1aを貫通してアクチュエータ60に接続される(図1,3)。このように変速機ケース1a内の狭小のスペースにシフトシャフト50を配置する場合、潤滑油供給専用の部材を別途設けて係合片52a〜52cの摺動部に潤滑油を供給するように構成することは困難である。この点、本実施形態では、係合片52a〜52cの上面521a〜525aに凹部55a〜55cを設けるという簡易な構成で、摺動部に十分な潤滑油を供給することができる。
(5) The
(変形例)
上記実施形態では、複数の係合片52a〜52cを有するフィンガー52を軸体51に一体に取り付けてシフトシャフト50を構成したが、軸部材としてのシフトシャフト50の構成は上述したものに限らない。上記実施形態では、シフトシャフト50の周囲に左右方向に移動可能に複数のシフトレール71〜75を配置したが、枠部材としてのシフトレール70の構成は上述したものに限らない。したがって、係合片52a〜52cと係合可能な被係合部を、切り欠き部70b以外により構成してもよい。上記実施形態では、シフトレール71〜75の動作をシフトフォーク80を介してスリーブSL1〜SL6に伝達するようにしたが、伝達部材としてのシフトフォーク80の構成は上述したものに限らない。
(Modification)
In the embodiment described above, the
上記実施形態では、第1フィンガー521〜第5フィンガー525の係合片52a〜52cの上面に凹部55a〜55cを設けるようにしたが、一部のフィンガー(例えば第1フィンガー521)の係合片の上面のみに油溜り用の凹部を設けるようにしてもよい。潤滑油を滞留できるのであれば凹部の構成はいかなるものでもよく、例えば係合片の上面に微視的に凹部(凹凸部)を形成し、表面張力で潤滑油を滞留させてもよい。上記実施形態では、係合片52a〜52cの上面に凹部55a〜55cから係合片52a〜52cの端部(当接部53a〜53c)にかけて油路56a〜56cを形成したが、油路56a〜56cを省略してもよい。この場合、例えばシフトシャフト50の回転による遠心力により、凹部55a〜55cの潤滑油が当接部53a〜53cに向けて流れるように構成すればよい。
In the above embodiment, the
上記実施形態では、変速機ケース1a内に上下方向にシフトシャフト50を延設させたが、シフトシャフト50を斜めに延設させてもよい。その場合にも、係合片52a〜52cの鉛直方向の上面に、例えば凹部55a〜55cの底面が水平面と平行となるように上面に凹部55a〜55cを設ければよい。上記実施形態では、シフトシャフト50の第2軸部50bの外周面に一対の螺旋状の油溝57a,57bを形成したが、油溝57a,57bを螺旋状ではなく単に鉛直方向に形成したのでもよく、油溝の構成は上述したものに限らない。最上部のフィンガー521の係合片52a,52bの凹部55a,55bに十分な潤滑油が滞留するのであれば、油溝57a,57bを省略してもよい。
In the above embodiment, the
上記実施形態では、シフトシャフト50の第2軸部50bが変速機ケース1aの壁面と変速用ギヤ22〜29との間を延在し、その上端部が変速機ケース1aを貫通してアクチュエータ60に接続されるようにしたが、変速操作装置5の配置はこれに限らない。上記実施形態では、ギヤ機構10の回転により潤滑油を掻き上げて凹部55a〜55cに滞留させるようにしたが、油路を介して凹部55a〜55cの上方に潤滑油を導き、そこから潤滑油を凹部55a〜55cに滴下させるように構成してもよい。
In the above-described embodiment, the
以上の説明はあくまで一例であり、本発明の特徴を損なわない限り、上述した実施形態および変形例により本発明が限定されるものではない。上記実施形態と変形例の1つまたは複数を任意に組み合わせることも可能である。変形例同士を組み合わせることもできる。 The above description is merely an example, and the present invention is not limited to the above-described embodiments and modifications unless the features of the present invention are impaired. It is also possible to arbitrarily combine one or more of the above-described embodiments and modified examples. Variations can be combined.
5 変速操作装置、50 シフトシャフト、50a 第1軸部、50b 第2軸部、52a〜52c 係合片、55a〜55c 凹部、56a〜56c 油路、57a,57b 油溝、60 アクチュエータ、70 シフトレール、70b 切り欠き部、80 シフトフォーク、SL1〜SL6 スリーブ
DESCRIPTION OF
Claims (5)
軸線に沿って延設され、外周面から突設された係合片を有する軸部材と、
前記軸線を中心にして前記軸部材を回転させるアクチュエータと、
前記軸線に沿って並設された複数の枠部材であって、それぞれが前記軸部材を包囲するとともに、内周面に前記係合片が係合可能な被係合部を有し、前記軸部材の回転による前記係合片と前記被係合部との係合動作に応じて、前記軸線に対し垂直方向に個別に移動する複数の枠部材と、
前記複数の枠部材のそれぞれの動きを、該枠部材に対応する前記複数のスリーブのいずれかに伝達する伝達部材と、を備え、
前記係合片は、鉛直方向の上面に油溜り用の凹部を有することを特徴とする変速操作装置。 A speed change operating device for operating a plurality of sleeves movable between an in-gear position meshed with a speed change gear and a neutral position where meshing of the speed change gear is interrupted,
A shaft member extending along the axis and having an engagement piece projecting from the outer peripheral surface;
An actuator for rotating the shaft member around the axis;
A plurality of frame members arranged side by side along the axis, each of which surrounds the shaft member, and has an engaged portion to which the engagement piece can be engaged on an inner peripheral surface; A plurality of frame members that individually move in a direction perpendicular to the axis in accordance with an engagement operation between the engagement piece and the engaged portion by rotation of the member;
A transmission member that transmits each movement of the plurality of frame members to any of the plurality of sleeves corresponding to the frame members;
The speed change device according to claim 1, wherein the engaging piece has a recess for oil sump on an upper surface in a vertical direction.
前記係合片の前記上面には、前記凹部から前記係合片の側端面にかけて油路が形成されることを特徴とする変速操作装置。 The shift operation device according to claim 1, wherein
An oil passage is formed in the upper surface of the engagement piece from the recess to a side end surface of the engagement piece.
前記軸部材は、変速機ケース内に略鉛直方向に向けて配置されるとともに、前記係合片が設けられる第1軸部と、前記第1軸部から上方に延在する第2軸部とを有することを特徴とする変速操作装置。 The shift operation device according to claim 1 or 2,
The shaft member is disposed in the transmission case in a substantially vertical direction, and includes a first shaft portion provided with the engagement piece, and a second shaft portion extending upward from the first shaft portion. A shift operation device characterized by comprising:
前記第2軸部は、外周面に前記凹部にかけて形成された油溝を有することを特徴とする変速操作装置。 The shift operation device according to claim 3, wherein
The speed change device according to claim 2, wherein the second shaft portion has an oil groove formed on the outer peripheral surface over the recess.
前記変速用ギヤは、水平方向に延在する回転軸に設けられて前記変速機ケース内に配置され、
前記第2軸部は、前記変速機ケースの壁面と前記変速用ギヤとの間を延在し、その上端部は、前記変速機ケースを貫通して前記アクチュエータに接続されることを特徴とする変速操作装置。 The shift operation device according to claim 3 or 4,
The speed change gear is provided on a rotating shaft extending in a horizontal direction and is disposed in the transmission case,
The second shaft portion extends between a wall surface of the transmission case and the transmission gear, and an upper end portion of the second shaft portion penetrates the transmission case and is connected to the actuator. Shifting operation device.
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2016
- 2016-06-03 JP JP2016111432A patent/JP2017219051A/en active Pending
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