JP2017215205A - 地絡点推定装置及び方法 - Google Patents

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安広 児玉
Yasuhiro Kodama
安広 児玉
植田 直樹
Naoki Ueda
直樹 植田
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Abstract

【課題】高い周波数分解能を必要とせず、また測定用コンデンサの設置を必要とせずに地絡点を推定できる地絡点推定装置を提供することである。
【解決手段】変電所の変圧器から引き出された複数の配電線に対して2本の配電線を1対とし2本の配電線に並行して変電所から変電所に戻る閉じた閉回路を形成し変電所内で接地された地絡電流帰路線を設け、地絡電流帰路線の接地点への接続部分にそれぞれ電流検出器を設置し、電流検出器で検出された電流が所定値以上のときまたは配電線の地絡事故を検出する地絡検出リレーが動作したとき計測器は電流検出器から地絡電流帰路線に流れる電流波形を計測し、演算装置16は計測器で計測された電流波形のうち地絡電流帰路線の閉回路の一方端及び他方端におけるバンク静電容量に比例した電流波形の位相差に基づいて配電線における変電所から地絡点までの地絡点距離を演算し地絡点を推定する。
【選択図】図1

Description

本発明は、配電線に発生した地絡事故の事故点を推定する地絡点推定装置及び方法に関する。
配電線に地絡が発生した際、時限式事故捜査器により配電線の地絡点は特定区間に絞られる。保守員は特定区間内の地絡点を探査するために、直流パルス印加装置から直流パルスを印加して、電柱上にて直流パルス検出器により直流パルスの有無を検出し地絡点を特定する。この作業は電柱上での作業を伴うため地絡点探査に時間を有している。
そこで、地絡点探査時間の削減に向けた取り組みとして、IT開閉器を用いて地絡電流波形を取得し、地絡波形の特徴から地絡点を推定することが検討されている。例えば、送配電線の地絡の事故点を探索するものとして、地絡電流発生時に配電線立ち上がりから地絡点に流れる地絡電流波形を周波数解析して地絡電流の共振周波数を求め、求めた共振周波数とバンク静電容量から配電用変電所から地絡点までのインダクタンスを算出し、算出したインダクタンスを電線の単位長さ当たりのインダクタンスで除すことにより配電線立ち上がりから地絡点までの直線距離を推定するようにしたものがある(例えば、非特許文献1参照)。
また、非特許文献1のものを応用して、配電線立ち上がりから地絡点に流れる地絡サージ電流の共振周波数とバンク静電容量からインダクタンスを求め、配電線の末端に設置した測定用コンデンサから地絡点に流れる地絡サージ電流の共振周波数と測定コンデンサの静電容量からインダクタンスを求め、これらのインダクタンスを特許文献1に記載した式に代入することにより地絡点の回路定数に依存しないで配電線立ち上がりから地絡点に至る分岐点を推定するようにしたものがある(例えば、特許文献1参照)。
「電中研:研究報告:185016 配電線の間欠弧光地絡における電流波形形状の解明と事故点探査への適用:昭和60年12月発行」
特開2015−165225号公報
しかし、非特許文献1のものでは、配電線ごとに送り出し地点から地絡点に流れる地絡サージ電流と末端に設置する測定用コンデンサから地絡点に流れる地絡サージ電流を測定し、高速フーリエ変換FFTなどの周波数解析を行う必要があるため、設備費が高くなる。
また、非特許文献1のものを応用した特許文献1のものでは、配電線の末端に設置する測定用コンデンサの容量によっては、高いサンプリング周期で地絡サージ電流を測定することが必要となるため、高い周波数分解能を持ったIT開閉器と大量のデータが必要となるので、さらに設備費が高くなる。また、配電線の末端に設置する測定用コンデンサの容量によっては、配電線に電位上昇が生じる可能性がある。
本発明の目的は、高い周波数分解能を必要とせず、また、配電線毎の末端に測定用コンデンサの設置を必要とせずに地絡点を推定できる地絡点推定装置及び方法を提供することである。
請求項1の発明に係る地絡点推定装置は、変電所の変圧器から引き出された複数の配電線に対して2本の配電線を1対とし前記2本の配電線に並行して前記変電所から前記変電所に戻る閉じた閉回路を形成し前記変電所内で接地された地絡電流帰路線と、前記地絡電流帰路線の接地点への接続部分にそれぞれ設置され前記地絡電流帰路線に流れる電流を検出する電流検出器と、前記電流検出器で検出された電流が所定値以上のときまたは前記配電線の地絡事故を検出する地絡検出リレーが動作したとき前記電流検出器から前記地絡電流帰路線に流れる電流波形を計測する計測器と、前記計測器で計測された電流波形のうち前記地絡電流帰路線の閉回路の一方端及び他方端におけるバンク静電容量に比例した電流波形の位相差に基づいて前記配電線における前記変電所から地絡点までの地絡点距離を演算し地絡点を推定する演算装置とを備えたことを特徴とする。
請求項2の発明に係る地絡点推定装置は、請求項1の発明において、前記演算装置は、前記位相差と前記地絡点距離との相関データを予め記憶しておき、前記地絡電流帰路線の閉回路の一方端及び他方端におけるバンク静電容量に比例した電流波形の位相差を前記相関データの位相差に対応付けて前記地絡点距離を演算することを特徴とする。
請求項3の発明に係る地絡点推定方法は、変電所の変圧器から引き出された複数の配電線に対して2本の配電線を1対とし前記2本の配電線に並行して前記変電所から前記変電所に戻る閉じた閉回路を形成し前記変電所内で接地された地絡電流帰路線を設け、前記地絡電流帰路線の接地点への接続部分に前記地絡電流帰路線に流れる電流を検出し、前記地絡電流帰路線に流れる電流が所定値以上のときまたは前記配電線の地絡事故を検出する地絡検出リレーが動作したとき前記地絡電流帰路線に流れる電流波形を計測し、前記計測された電流波形のうち前記地絡電流帰路線の閉回路の一方端及び他方端におけるバンク静電容量に比例した電流波形の位相差に基づいて前記配電線における前記変電所から地絡点までの地絡点距離を演算し地絡点を推定することを特徴とする。
請求項4の発明に係る地絡点推定方法は、請求項3の発明において、前記地絡点距離は、前記地絡電流帰路線の閉回路の一方端及び他方端におけるバンク静電容量に比例した電流波形の位相差を、予め記憶した前記位相差と前記地絡点距離との相関データの位相差に対応付けて演算することを特徴とする。
本発明によれば、変電所から変電所に戻る閉じた閉回路を形成し変電所内で接地された地絡電流帰路線を配電線に並行して設け、地絡電流帰路線の閉回路の一方端及び他方端におけるバンク静電容量に比例した電流波形の位相差に基づいて地絡点を推定するので、地絡を検出するための電流波形はバンク静電容量に比例した電流波形である。従って、電流波形測定の計測器に求められる周波数分解能は地絡電流帰路線の閉回路の一方端及び他方端に到達するバンク静電容量に比例した商用周波の地絡電流の位相差を起因とする到達時間差を特定できる性能のものとなることから、高い周波数分解能を必要としない。また、地絡サージ電流と共振させるための電流を供給する測定用コンデンサも必要としないし、電流検出器の設置箇所が変電所のみとなるのでコストが抑制される。
本発明の第1実施形態に係る地絡点推定装置のブロック構成図。 本発明の第1実施形態に係る地絡電流帰路線の説明図。 本発明の第1実施形態に係る測定器で測定された地絡電流経路を流れる地絡電流の一例を示す波形図。 図3の時点t1以降の安定した正弦波のバンク静電容量に比例した電流波形図。 図4のY部分の拡大図。 本発明の第1実施形態に係る測定器で計測された地絡電流帰路線の一方端及び他方端に流れる電流波形の位相差と地絡点距離との相関データの説明図。 本発明の第2実施形態に係る地絡点推定方法の工程を示すフローチャート。
以下、本発明の実施形態を説明する。図1は本発明の第1実施形態に係る地絡点推定装置のブロック構成図である。本発明の第1実施形態に係る地絡点推定装置は、変電所10の変圧器11の母線18から引き出された複数の配電線12a、12bに並行して変電所10から変電所10に戻る閉じた閉回路を形成し変電所10内で接地された地絡電流帰路線13と、変電所10内の地絡電流帰路線13の接地点22への接続部分にそれぞれ設置された電流検出器14a、14bと、地絡電流帰路線13から電流検出器14a、14bに流れる電流波形を計測する計測器15と、計測器15で計測された電流検出器14aからの電流波形と電流検出器14bからの電流波形との位相差に基づいて配電線12a、12bにおける変電所10内の地絡電流帰路線13の接地点22から地絡点Fまでの地絡点距離を演算し地絡点を推定する演算装置16と、演算装置16の演算結果を出力する出力装置17とから構成される。
変電所10の変圧器11の母線18からは複数の配電線12が引き出され、配電線12に接続された負荷に電力を供給する。図1では2本の配電線12a、12bを示しており、配電線12a、12bに接続される負荷の図示は省略している。また、バンク静電容量CBは変圧器11に接続されるすべての配電線12の静電容量の和である。さらに、配電線12a、12bには図示省略の複数の開閉器が設置されており、配電線12a、12bに地絡が発生した場合には、時限式事故捜査器により地絡点Fの直近の変圧器側(上流側)の開閉器が開かれ、その開閉器より下流側の配電線12は配電系統から切り離される。
配電線12a、12bは連系開閉器19で連系されており、常時は連系開閉器19は開いているが、地絡事故が発生して、地絡点Fより下流側の配電線12a(地絡発生配電線12a)が配電系統から切り離された場合、連系開閉器19が閉じられ地絡点Fを含む事故区間より下流側の区間に配電線12b(同一バンク内連系配電線12b)から電力を供給する。
次に地絡電流帰路線13について説明する。図2は本発明の第1実施形態にかかる地絡電流帰路線13の説明図である。図2では、a系統の変圧器11aから複数の配電線12として4本の配電線12a〜12dが引き出され、A系統の変圧器11Aからも複数の配電線12として4本の配電線12A〜12Dが引き出され、a系統とA系統とが他系統連系開閉器20a〜20dで連系されているものを示している。
a系統の変圧器12aから引き出された4本の配電線12a〜12dは、それぞれ開閉器21で区分され、配電線12a〜12dに地絡が発生した場合には開閉器21の開放により地絡点を含む区間が配電系統から切り離される。また、4本の配電線12a〜12dはa系統内で連系開閉器19で連系され、地絡点を含む区間の下流側の正常な区間には連系開閉器19を介して他の配電線12から電力が供給される。
他系統であるA系統の変圧器12Aから引き出された4本の配電線12A〜12Dについても同様である。また、a系統の地絡点Fを含む区間の下流側の正常な区間には、他系統連系開閉器20a〜20dを介して、他系統であるA系統の配電線12から電力が供給される場合もある。
地絡電流帰路線13は、変電所の変圧器11から引き出された複数の配電線12に対して2本の配電線12を1対とし、2本の配電線12に並行して変電所から変電所に戻る閉じた閉回路を形成し変電所内の接地点22で接地されている。
例えば、a系統の地絡電流帰路線13abは、変圧器11aから引き出された2本の配電線12a、12bを1対とし、2本の配電線12a、12bに並行して変電所から変電所に戻る閉じた閉回路を形成し変電所内の接地点22aで接地されている。同様に、地絡電流帰路線13cdは、変圧器11aから引き出された2本の配電線12c、12dを1対とし、2本の配電線12c、12dに並行して変電所から変電所に戻る閉じた閉回路を形成し変電所内の接地点22aで接地されている。
地絡電流帰路線13は閉回路を形成していることから2つの端子を有する。例えば、地絡電流帰路線13abの閉回路は一方端子23aと他方端子23bとを有し、地絡電流帰路線13cdの閉回路は一方端子23cと他方端子23dとを有する。そして、その閉回路の各端子23を纏めて変電所内の接地点22aで接地している。他系統であるA系統についても同様である。
ここで、変電所の変圧器11から引き出された複数の配電線12が奇数本であるときは、いずれかの配電線12を重複させて対を形成する。例えば、複数の配電線12が3本の配電線12a、12b、12cであるときは、配電線12a、12bを1対とし、配電線12b、12cを1対として、閉回路の地絡電流帰路線13ab、13bcを形成する。この場合、配電線12bが重複して対をなしている。また、地絡電流帰路線13は既存の共同接地線に変更を加えて使用する。この場合、既存の共同接地線はメッシュ状に形成されているので、既存の共同接地線を一つの閉回路を形成するように構成を変更して地絡電流帰路線13とする。
これは、地絡電流帰路線13がメッシュ状のままだと、地絡電流はインダクタンスの最も小さい経路から変電所内の地絡電流帰路線13の接地点22に帰路することになり経路の特定が困難となるからである。また、変電所内のみで接地するのは、地絡電流帰路線13aと地絡電流帰路線13bから接地線へ流れる地絡電流を計測して地絡点を推定することから地絡電流の計測を変電所内で容易に行えるようにするためである。
次に、電流検出器14について説明する。電流検出器14は変電所の変電所内の地絡電流帰路線13の接地点22に設けられ、地絡電流帰路線13に流れる電流をそれぞれ検出する。地絡電流帰路線13は閉回路を形成していることから前述したように2つの端子23を有する。この2つの端子23は纏めて変電所内で接地点22で接地されている。図2において、例えば、地絡電流帰路線13abは一方端子23aと他方端子23bとを有し、この一方端子23aと他方端子23bとの接地点22への接続部分に電流検出器14a、14bが設置される。同様に、地絡電流帰路線13cdは一方端子23cと他方端子23dとを有し、この一方端子23cと他方端子23dとの接地点22への接続部分に電流検出器14c、14dが設置される。電流検出器14a、14bは地絡電流帰路線13abに流れる電流を検出するものであり、電流検出器14c、14dは地絡電流帰路線13cdに流れる電流を検出するものである。
例えば、地絡電流帰路線13abに電流が流れるときは、配電線12aまたは配電線12bに地絡事故が発生したときである。配電線12aまたは配電線12bに地絡事故が発生すると、配電線12aまたは配電線12bは接地された状態となり、配電線12aまたは配電線12bの地絡点Fから地絡電流帰路線13abに地絡電流が流れ込む。従って、電流検出器14aは地絡故障点Fから地絡電流帰路線13abを経由して一方端子14aに流れる地絡電流を検出する。一方、電流検出器14bは地絡故障点Fから地絡電流帰路線13abを経由して他方端子14bに流れる地絡電流を検出する。
次に、計測器15について説明する。計測器15は電流検出器14で検出された地絡電流帰路線13に流れる電流波形を計測するものであり、例えばオシロスコープである。計測器15は、常時、電流検出器14で検出された電流波形を入力して所定期間の電流波形を更新記憶しており、検出トリガが掛けられると、更新記憶した所定期間の電流波形に加えて検出トリガ後の一定期間の電流波形を計測する。計測器15への検出トリガは、例えば、電流検出器14で検出された電流が所定値以上のとき、または配電線12の地絡事故を検出する地絡検出リレーが動作したときに掛けられる。これにより、閉回路である地絡電流帰路線13の一方端子と他方端子にそれぞれ設けられた2つの電流検出器14の同期を取って電流波形を検出することができる。
次に、演算装置16について説明する。演算装置16は、計測器15で計測された地絡電流帰路線13の閉回路の一方端子と他方端子の電流波形に基づいて地絡点を推定するものであり、例えばパーソナルコンピュータである。演算装置16は、計測器15で計測された電流波形のうち、過渡的な振動成分を有する地絡サージ電流を除外したバンク静電容量に比例した電流波形を入力する。すなわち、地絡電流帰路線13の閉回路の一方端のバンク静電容量に比例した電流波形と他方端のバンク静電容量に比例した電流波形を入力する。そして、その位相差に基づいて配電線12における変電所内の地絡電流帰路線13の接地点22から地絡点Fまでの地絡点距離を演算し地絡点を推定する。ここで、地絡事故の検出を行う電流波形として、地絡サージ電流ではなく、バンク静電容量に比例した電流波形を採用したのは、バンク静電容量に比例した電流波形は安定した波形であり、しかも商用周波数の波形となり取り扱いが容易となるからである。
演算装置16は位相差(時間差)に基づいて配電線12における変電所内の地絡電流帰路線13の接地点22から地絡点Fまでの地絡点距離を演算し地絡点を推定する。地絡電流の位相差(時間差)は、地絡電流経路の経路長の差(線路のインピーダンスの差)に相当し、線路の単位長のインピーダンスは既知であることから地絡点距離を演算できる。
また、演算装置16は、位相差(時間差)と地絡点距離との相関データを予め記憶しておき、地絡電流の位相差(時間差)を相関データの位相差に対応付けて地絡点距離を演算することも可能である。位相差(時間差)と地絡点距離との相関データは、電力系統の回路現象解析シミュレーションプログラムATP(Alternative Transients Program)を用いて求める。これについては、後述する。
次に、本発明の第1実施形態に係る地絡点推定装置の動作を説明する。図1において、いま、配電線12aの地絡点Fで地絡事故が発生したとする。そうすると、配電線12aは接地された状態となり配電線12aの地絡点Fから地絡電流帰路線13に地絡電流が流れ込み、地絡電流経路Xaと地絡電流経路Xbとが形成される。地絡電流経路Xaは、地絡点F→配電線12aに並行の地絡電流帰路線13→変電所内の接地点22(変電所の地絡電流帰路線13の一方端)、という地絡電流経路であり、地絡電流経路Xbは、地絡点F→→配電線12bに並行の地絡電流帰路線13→変電所内の接地点22(変電所の地絡電流帰路線13の他方端)、という地絡電流経路である。従って、地絡電流経路Xbが地絡電流経路Xaより経路は長くなり、地絡電流経路Xaに流れる地絡電流と地絡電流経路Xbに流れる地絡電流の流れる方向は逆になる。
図3は測定器15で測定された地絡電流経路Xa、Xbを流れる地絡電流Ia、Ibの一例を示す波形図である。地絡電流経路Xaを流れる地絡電流Iaは電流検出器14aで検出され、地絡電流経路Xbを流れる地絡電流Ibは電流検出器14bで検出される。そして、計測器15は、電流検出器14で検出された電流が所定値以上のときまたは配電線の地絡事故を検出する地絡検出リレーが動作したときに、電流検出器14から地絡電流帰路線13に流れる電流波形を計測する。
図1に示すように、地絡電流経路Xaが地絡電流経路Xbより短く地絡電流経路Xaに流れる地絡電流と地絡電流経路Xbに流れる地絡電流の流れる方向は逆になるので、図3に示すように、地絡電流経路Xaを流れる地絡電流Iaが地絡電流経路Xbを流れる地絡電流Ibより電流値は大きく、地絡電流Iaと地絡電地絡電流Ibとは、反転した波形(180°移相した波形)からさらに位相差が生じる。また、地絡電流Ia、Ibは、地絡事故が発生してから時点t1までの期間T1においては過渡的な振動成分を有する地絡サージ電流であり、時点t1以降はバンク静電容量CBに起因する形状の安定した正弦波の波形となる。
図4は、時点t1以降の安定した正弦波のバンク静電容量CBに比例した電流波形図である。本発明の第1実施形態では、演算装置16は、図4に示す安定した正弦波のバンク静電容量CBに比例した電流波形に基づいて地絡電流Ia、Ibの位相差を求める。この場合、反転した波形(180°移相した波形)での位相差である。図4のY部分の拡大波形図を図5に示す。
図5に示すように、バンク静電容量CBに比例した電流波形は商用周波数の安定した正弦波であり、地絡電流Ia、Ibは流れる向きが逆向きであることから反転した波形(180°移相した波形)であり、地絡電流経路Xa、Xbの経路長の相違が位相差αである。位相差αは一方が反転した波形(180°移相した波形)の地絡電流Ia、Ibの零クロス点ta、tbの差で求められる。なお、位相差αは時間差Δtと等価であるので、位相差αを時間差Δtで表してもよい。
前述したように、演算装置16は位相差α(時間差Δt)に基づいて配電線12における変電所内の地絡電流帰路線13の接地点22から地絡点Fまでの地絡点距離を演算し地絡点を推定する。すなわち、地絡電流帰路線13の閉回路の一方端のバンク静電容量に比例した電流波形と他方端のバンク静電容量に比例した電流波形との位相差α(時間差Δt)は、地絡点Fから地絡電流帰路線13の閉回路の一方端までのインピーダンスと、地絡点Fから地絡電流帰路線13の閉回路の他方端までのインピーダンスとの差に相当し、インピーダンスは事故点距離に相当する。これにより、インピーダンスの差が分かれば地絡電流帰路線13の単位長あたりのインピーダンスから事故点距離Hを求めることができるので地絡点を推定できる。
あるいは、演算装置16は、位相差α(時間差Δt)と地絡点距離との相関データを予め記憶しておき、地絡電流Ia、Ibの位相差α(時間差Δt)を相関データの位相差に対応付けて地絡点距離を演算する。
図6は位相差α(時間差Δt)と地絡点距離Hとの相関データの説明図である。この位相差α(時間差Δt)と地絡点距離Hとの相関データは、電力系統の回路現象解析シミュレーションプログラムATPを用いて、地絡点距離H、地絡抵抗値Rgをパラメータとして求めた。モデル配電線及びシミュレーション条件は以下の通りである。
(1)地絡発生配電線(配電線12a)
地中ケーブルCTV250mm、1km、架空線OC240mm、5km、共同接地線(地絡電流帰路線13)OC240mm、5km
(2)同一バンク内連接配電線(配電線12b)
地中ケーブルCTV250mm、1km、架空線OC240mm、10km、共同接地線(地絡電流帰路線13)OC240mm、10km
(3)地絡条件
架空線立上(地絡電流帰路線13の閉回路の端子23)から1km、2km、3km、4km
(3)地絡抵抗値Rg
1Ω、10Ω、50Ω、100Ω
(4)配電線模擬用のバンク静電容量CB
1.0μF/相
図6では、地絡点距離Hは架空線立上(地絡電流帰路線13の閉回路の端子23)から1km、2km、3km、4kmとし、地絡抵抗値Rgを1Ω、10Ω、50Ω、100Ωとした場合の地絡電流Ia、Ibの位相差α(時間差Δt)を示している。○印は地絡抵抗値Rg=1Ω、□印は地絡抵抗値Rg=10Ω、△印は地絡抵抗値Rg=50Ω、◇印は地絡抵抗値Rg=100Ωの場合のシミュレーション結果である。
また、曲線K1は地絡抵抗値Rg=1Ωのときの位相差α(時間差Δt)と地絡点距離Hとの相関曲線、曲線K2は地絡抵抗値Rg=10Ωのときの位相差α(時間差Δt)と地絡点距離Hとの相関曲線、曲線K3は地絡抵抗値Rg=50Ωのときの位相差α(時間差Δt)と地絡点距離Hとの相関曲線、
曲線K4は地絡抵抗値Rg=100Ωのときの位相差α(時間差Δt)と地絡点距離Hとの相関曲線である。
図6から分かるように、地絡電流帰路線13の閉回路の端子23に設置した電流検出器14で検出された地絡電流Ia、Ibの位相差α(時間差Δt)には、地絡点距離H及び地絡抵抗値Rgの大きさが関係することが分かる。地絡抵抗値Hが大きくなると地絡電流Ia、Ibの位相差α(時間差Δt)は小さくなる。また、地絡抵抗値Rgが大きいときは地絡電流Ia、Ibの位相差α(時間差Δt)は小さくなり、地絡抵抗値Rgが100Ωにおいても地絡点までの距離の推定が可能であることが分かる。演算装置16は、図6に示す位相差α(時間差Δt)と地絡点距離Hとの相関データを予め記憶しておき、演算装置16で得られた位相差α(時間差Δt)をこの相関データの位相差(相関曲線)に対応付けて地絡点距離Hを演算する。
このように、地絡電流帰路線13を介して変電所内の接地点に帰路するバンク静電容量CBに起因した安定した地絡電流Ia、Ibから地絡点を推定できる。また、地絡抵抗値Rgが100Ωにおいても地絡点までの距離の推定が可能である。
ここで、6kV配電系統の中性点接地抵抗値Rnは10kΩであり、22kV配電系統の中性点接地抵抗値Rnの75Ωと比較して大きく、地絡電流が比較的小さいため継続的な地絡が発生し難いが、地絡点が焼成され地絡点の形状が安定している場合には、バンク静電容量CBに比例した安定した地絡電流を測定できるので、地絡点までの距離の推定が可能である。一方、22kV配電系統の中性点接地抵抗値Rnは6kV配電系統の中性点接地抵抗値Rnより小さいので、地絡電流が比較的大きいため地絡点が焼成され地絡点の形状が安定すると考えられるので、22kV配電系統への適用も可能である。
次に、本発明の第2実施形態を説明する。図7は本発明の第2実施形態に係る地絡点推定方法の工程を示すフローチャートである。まず、地絡電流帰路線を設ける(S1)。地絡電流帰路線は既存のメッシュ状の共同接地線を活用して設けられる。地絡電流帰路線は変電所内の地絡電流帰路線の接地点への接続部分から変電所内の地絡電流帰路線の接地点への接続部分に戻る閉じた一つの閉回路であり、変電所の変圧器から引き出された複数の配電線に対して2本の配電線を1対とし2本の配電線に並行して設けられ、同一配電線内の配電線末端で同一配電線内の他配電線の地絡電流帰路線と接続されて閉回路を形成する。
次に、変電所内の地絡電流帰路線の接地点への接続部分に流れる電流を検出する(S2)。地絡電流帰路線は閉回路であることから
変電所内の地絡電流帰路線の接地点への接続部分において2つの端子を有し、それぞれの端子は変電所内の地絡電流帰路線の接地点で接地されている。その変電所内の地絡電流帰路線の接地点への接続部分の地絡電流帰路線の端子に電流検出器を設け、電流検出器は地絡電流帰路線の端子に流れる電流を検出する。
そして、変電所内の地絡電流帰路線の接地点に流れる電流波形を計測する(S3)。電流検出器14で検出された地絡電流帰路線13に流れる電流波形は計測器15で計測する。計測器15はオシロスコープであり、常時、電流検出器14で検出された電流波形を入力して所定期間の電流波形を更新記憶しており、検出トリガが掛けられると、更新記憶した所定期間の電流波形に加えて検出トリガ後の一定期間の電流波形を計測する。検出トリガは、閉回路である地絡電流帰路線13の一方端子と他方端子にそれぞれ設けられた2つの電流検出器の同期を取って電流波形を検出するためのものである。検出トリガは、例えば、電流検出器14で検出された電流が所定値以上のとき、または配電線12の地絡事故を検出する地絡検出リレーが動作したときに掛けられる。
変電所内の地絡電流帰路線の接地点への接続部分に流れる電流波形が計測されると、地絡電流帰路線の一方端及び他方端においてバンク静電容量に比例した電流波形の位相差を取り出す(S4)。演算装置16は、計測器15で計測された電流波形のうち、過渡的な振動成分を有する地絡サージ電流を除外したバンク静電容量に比例した電流波形を入力する。計測器15が変電所内の地絡電流帰路線の接地点への接続部分の地絡電流帰路線の一方端及び他方端に流れる電流波形だけでなく位相差も計測できる機能を有する場合には、演算装置は、計測器15で計測された地絡電流帰路線の一方端及び他方端に流れる電流波形の位相差を直接的に取り出す。計測器15が電流波形の位相差を取り出す機能を有しない場合には、変電所内の地絡電流帰路線の接地点への接続部分の地絡電流帰路線の一方端及び他方端に流れる電流波形から位相差を演算する。
そして、その位相差に基づいて地絡点を推定する(S5)。変電所内の地絡電流帰路線の接地点への接続部分の地絡電流帰路線の一方端及び他方端に流れる電流波形の位相差は、地絡電流経路の経路長の差(線路のインピーダンスの差)に相当することから、演算装置16は、線路の単位長のインピーダンスと位相差から地絡点距離を演算する。あるいは、演算装置16は、位相差と地絡点距離との相関データを予め記憶しておき、得られた地絡電流の位相差を相関データの位相差に対応付けて地絡点距離を演算する。
以上述べたように、本発明の実施形態によれば、変電所内の地絡電流帰路線の接地点への接続部分で地絡点を特定するために必要な地絡電流を測定でき、電流を測定するための電流検出器は配電線数に応じた数となるが、電流波形を蓄積する測定器は1台で対応可能となる。
また、地絡事故検出用の地絡電流はバンク静電容量CBに比例した電流であるので、電流波形を計測する計測器に求められる周波数分解能は地絡電流帰路線の閉回路の一方端及び他方端に到達するバンク静電容量に比例した商用周波の地絡電流の位相差を起因とする到達時間差を特定できる性能を有するものとなる。実際には周波数分解能数10kHz程度の性能となり、一般的な測定器で対応できる程度となる。これらのことから、コストを低減できる。
以上、本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
10…変電所、11…変圧器、12…配電線、13…地絡電流帰路線、14…電流検出器、15…計測器、16…演算装置、17…出力装置、18…母線、19…連系開閉器、20…他系統連系開閉器、21…開閉器、22…接地点、23…閉回路の端子

Claims (4)

  1. 変電所の変圧器から引き出された複数の配電線に対して2本の配電線を1対とし前記2本の配電線に並行して前記変電所から前記変電所に戻る閉じた閉回路を形成し前記変電所内で接地された地絡電流帰路線と、
    前記地絡電流帰路線の接地点への接続部分にそれぞれ設置され前記地絡電流帰路線に流れる電流を検出する電流検出器と、
    前記電流検出器で検出された電流が所定値以上のときまたは前記配電線の地絡事故を検出する地絡検出リレーが動作したとき前記電流検出器から前記地絡電流帰路線に流れる電流波形を計測する計測器と、
    前記計測器で計測された電流波形のうち前記地絡電流帰路線の閉回路の一方端及び他方端におけるバンク静電容量に比例した電流波形の位相差に基づいて前記配電線における前記変電所から地絡点までの地絡点距離を演算し地絡点を推定する演算装置とを備えたことを特徴とする地絡点推定装置。
  2. 前記演算装置は、前記位相差と前記地絡点距離との相関データを予め記憶しておき、前記地絡電流帰路線の閉回路の一方端及び他方端におけるバンク静電容量に比例した電流波形の位相差を前記相関データの位相差に対応付けて前記地絡点距離を演算することを特徴とする請求項1記載の地絡点推定装置。
  3. 変電所の変圧器から引き出された複数の配電線に対して2本の配電線を1対とし前記2本の配電線に並行して前記変電所から前記変電所に戻る閉じた閉回路を形成し前記変電所内で接地された地絡電流帰路線を設け、
    前記地絡電流帰路線の接地点への接続部分に前記地絡電流帰路線に流れる電流を検出し、
    前記地絡電流帰路線に流れる電流が所定値以上のときまたは前記配電線の地絡事故を検出する地絡検出リレーが動作したとき前記地絡電流帰路線に流れる電流波形を計測し、
    前記計測された電流波形のうち前記地絡電流帰路線の閉回路の一方端及び他方端におけるバンク静電容量に比例した電流波形の位相差に基づいて前記配電線における前記変電所から地絡点までの地絡点距離を演算し地絡点を推定することを特徴とする地絡点推定方法。
  4. 前記地絡点距離は、前記地絡電流帰路線の閉回路の一方端及び他方端におけるバンク静電容量に比例した電流波形の位相差を、予め記憶した前記位相差と前記地絡点距離との相関データの位相差に対応付けて演算することを特徴とする請求項3記載の地絡点推定方法。
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