JP2017212547A - チャンネル数変換装置およびそのプログラム - Google Patents
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Abstract
Description
以下、本発明の第一実施形態によるチャンネル数変換装置を図1〜図7を参照して説明する。
図1は、本発明に係る第一実施形態におけるチャンネル数変換装置の一例を示すブロック図である。
図1に示すようにチャンネル数変換装置10は、マルチチャンネル音響信号入力部11と、参照信号入力部12と、スピーカ位置情報入力部13と、ダウンミックス信号算出部14と、差分信号算出部15と、ダウンミックス係数更新部16と、ダウンミックス係数記憶部17と、を備えている。
チャンネル数変換装置10は、所定のマルチチャンネル音響信号(Nチャンネル)を、そのマルチチャンネル音響信号のチャンネル数よりも少ないチャンネル数の音響信号(以下、参照信号と呼ぶ)(Sチャンネル)と、マルチチャンネル音響信号のスピーカ位置の情報と、ダウンミックス先のスピーカ位置の情報とに基づいて、所望のチャンネル数の再生用ダウンミックス音響信号(Mチャンネル)に変換する装置である。
図1は、チャンネル数変換装置10にマルチチャンネル音響信号と参照信号を入力し、ダウンミックス信号を出力する構成を示す。チャンネル数変換装置10が出力するダウンミックス信号は、例えば、再生装置に接続したスピーカ等から出力される。このとき、チャンネル数変換装置10は、入力したマルチチャンネル音響信号が作成されたときのスピーカ数およびスピーカ配置によって出力されたときに聴取者が感じる音の印象を、なるべく再現できるようなダウンミックス信号を生成する。チャンネル数変換装置10は、そのようなダウンミックス信号を生成するために、再生環境におけるスピーカの数およびスピーカ配置に応じた適切なダウンミックス係数を算出する。
参照信号入力部12は、参照信号を入力する。参照信号は、所望のダウンミックス信号のチャンネル数よりも少ないチャンネル数で制作されたマルチチャンネル音響信号と同一内容の音響信号であり、元のマルチチャンネル音響信号と別途入力される音響信号である。ここで、参照信号は、例えば、マルチチャンネル音響信号と同時に放送されたステレオ2chの音声信号である。また、参照信号は、所定のダウンミックス係数に基づいてマルチチャンネル音響信号からダウンミックスして生成された参照信号であってもよい。
第二ダウンミックス信号算出部142は、ダウンミックス係数記憶部17が記憶する第二ダウンミックス係数(S×M)を用いて、算出したチャンネル数Mの第一ダウンミックス信号(M)から参照信号と同じチャンネル数Sの第二ダウンミックス信号(S)とを算出する。
ダウンミックス係数更新部16は、差分信号算出部15が算出する差分が最小もしくは閾値以下になるように第一ダウンミックス係数(M×N)および第二ダウンミックス係数(S×M)、または、第一ダウンミックス係数(M×N)のみを補正する。ダウンミックス係数更新部16は、補正した第一ダウンミックス係数(M×N)等でダウンミックス係数記憶部17が記憶する第一ダウンミックス係数(M×N)等を更新する。なお、後述するように、ダウンミックス係数更新部16は、例えば、マルチチャネル音響信号に含まれる各チャンネルの音響信号の再生位置と、第一ダウンミックス信号(M)に含まれる各チャンネルの音響信号の再生位置との位置関係に基づいて第一ダウンミックス係数(M×N)を更新する。
図2に示す(M−Ch1、・・・、M−ChN)は、Nチャンネルのマルチチャンネル音響信号である。
また、図2に示す行列の第2項目
また、図2に示す行列の第1項目
また、ダウンミックス係数更新部16が、ダウンミックス係数を更新する場合、第一ダウンミックス係数(M×N)および第二ダウンミックス係数(S×M)を同時に変化させてもよい。あるいは、ダウンミックス係数更新部16は、第二ダウンミックス係数(S×M)を所定の値に固定した状態で、第一ダウンミックス係数(M×N)だけを変化させてもよい。また、ダウンミックス係数更新部16は、チャンネルの重要度に応じて、重要度の高いチャンネルの音響信号から順にダウンミックス係数を変化させてもよい。チャンネルの重要度は、例えば、前方に位置するスピーカに対応するチャンネルを重要度が高いと設定するなど再生位置によって規定されるほか、ダイアログ音声信号が含まれるチャンネルを重要度が高いと設定するなど音響信号の内容に応じて設定されてもよい。重要度は、メタデータとしてマルチチャンネル音響信号に付加されるほか、別途入力されるか、予め記憶されるか、ユーザによって指定されてもよい。なお、ダイアログ音声信号に含まれる音声は必ずしもダイアログ(対話)の音声に限られない。ナレーションなどの主に人の声で構成される音声信号をダイアログ音声信号としてよい。
図3(a)は、変換前のマルチチャンネル音響信号に含まれる各チャンネルの配置の一例を示している。図3(a)は、22.2chの中層のチャンネル配置の一例を示している。図3(a)において、例えば、チャンネル「FC」はユーザの正面、チャンネル「FL」「FLc」、「FC」、「FRc」、「FR」はユーザの前面に位置している。また、例えば、チャンネル「SiL」はユーザの左側、チャンネル「SiR」はユーザの右側、チャンネル「BC」はユーザの後側に位置するチャンネルである。
図3(b)は、変換後の所望の第一ダウンミックス信号(M)に含まれる各チャンネルの配置の一例を示している。図3(b)は、一例として、7.1chのチャンネル配置の一例を示している。例えば、チャンネル「Cm」はユーザの正面、チャンネル「Lm」、「Cm」、「Rm」はユーザの前面に位置している。これら、正面または前面のチャンネルには高い重要度が設定される場合がある。
図3(c)は、参照信号に含まれる各チャンネルの配置の一例を示している。図3(c)は、一例として、2chのチャンネル配置の一例を示している。
なお、図3(b)、図3(c)に例示するチャンネルは、22.2chの中層の高さに対応するチャンネルである。
拘束条件は、例えば、元のマルチチャンネル音響のチャンネル位置と所望のダウンミックス先のチャンネル位置の類似度によって規定してもよい。位置の類似度は、例えば、ユーザの聴取位置(図3の場合、円の中心)に対する変換前後のそれぞれのチャンネル位置の間の距離、角度の変化によって定義してもよい。例えば、図3(a)の「FC」と、変換後の図3(b)の「Cm」との位置の類似度は高い(どちらもユーザの正面であって、変換前後で距離、角度が同じ)。このような場合、チャンネル「FC」に割り当てられた音声信号から、チャンネル「Cm」に割り当てられる音声信号との変換を行うダウンミックス係数には、例えば、「1.0」と設定することを拘束条件として定めてもよい。
あるいは、この場合のダウンミックス係数が最大となるように拘束条件として定めてもよい。拘束条件で「1.0」と定めた場合には、ダウンミックス係数算出の計算量を減らすことができる。
また、この例の場合、まず、マルチチャネル音響信号に含まれるチャンネルの音響信号の再生位置の一つである「FC」と、ダウンミックス信号に含まれるチャンネルの音響信号の再生位置の一つである「Cm」とを予め対応付けておく。そして、「FC」から「Cm」へのダウンミックス係数の値を例えば「1.0」と定め、「FC」から他のチャンネルへのダウンミックス係数の値は「0」とすることを拘束条件としてもよい。
図3は、ダウンミックスの前後でユーザからの距離が変わらない場合を例示している。次に、図4を用いて、ユーザがスピーカなどを設置する部屋のレイアウト等の都合で、あるチャンネルに対応するスピーカを理想的な位置に置けないような場合の例を挙げて拘束条件の説明を行う。
図4(a)は、変換前のマルチチャンネル音響信号におけるチャンネル配置の一例を示している。図4(b)は、変換後の所望の第一ダウンミックス信号(M)におけるチャンネル配置の一例を示している。図4(b)において、チャンネル「Lssm」と「Lrsm」に対応するスピーカの位置は、所定の「Lssm」と「Lrsm」の位置からずれている。この例の場合、「Lssm」のスピーカが、変換前のマルチチャンネル音響信号におけるチャンネル「BL」の位置から距離vの位置に設置され、「Lrsm」のスピーカが、変換前のマルチチャンネル音響信号におけるチャンネル「BL」の位置から距離uの位置に設置されているものとする(v>u)。また、図示するように他のチャンネルから「Lssm」のスピーカ位置は、チャンネル「SiL」から「Lssm」までの距離yよりも離れているものとする。この場合、「SiL」から「Lssm」へのダウンミックス係数の値が最大となるように設定することを拘束条件として定めてもよい。さらに「BL」から「Lrsm」へのダウンミックス係数の値を1番目に大きく、「Lssm」へのダウンミックス係数の値が2番目に大きくなるように拘束条件を定めてもよい。また、距離u、vに基づいて、「BL」から「Lssm」へのダウンミックス係数の値と「BL」から「Lrsm」へのダウンミックス係数の値の比が、v:uとなるようにダウンミックス係数を設定することを拘束条件として定めてもよい。
次に図5を用いて上層から中層への変換におけるダウンミックス係数の拘束条件について説明を行う。
図5は、本発明に係る第一実施形態における上層があるチャンネル配置の一例を示す図である。
図5(a)は、変換前のマルチチャンネル音響信号におけるチャンネル配置の一例を示している。図5(a)に、上層、中層の二層からなるチャンネル配置の一例を示す。図5(a)において、チャンネル「TpFL」は上層のユーザの左斜め前、チャンネル「TpFR」は上層のユーザの右斜め前、チャンネル「TpBL」は上層のユーザの左斜め後、チャンネル「TpBR」は上層のユーザの右斜め後に位置している。図5(b)は、変換後の所望の第一ダウンミックス信号(M)におけるチャンネル配置の一例を示している。図5(c)は、参照信号におけるチャンネル配置の一例を示している。
図3、図5に戻り、他の拘束条件の他の例について説明する。拘束条件は、音の聞きやすさの観点によって規定されてもよい。例えば、後方、側方にあるチャンネルが前方にあるチャンネルにダウンミックスされるとき、前方のチャンネルに割り当てられたダイアログ音声信号などの音声が聞きにくくなる可能性がある。そのような場合に聞きやすさを担保するために、後方、側方のうち少なくとも一方に位置するチャンネルに割り当てられた音声信号から前方のチャンネルに割り当てられる音声信号へのダウンミックス係数に「1.0」よりも小さい補正値を乗じることを拘束条件として定めてもよい。
次に、重要度による拘束条件について説明する。拘束条件は、重要度の観点によって規定されてもよい。例えば、報道番組の場合、アナウンサー等によるダイアログ音声信号が最も重要となる。このような場合、例えば前面に位置するチャンネル(例えば、図5の「L」、「C」、「R」)に対して、これらはダイアログ音声信号に対応するチャンネルであるとして、高い重要度が設定されてもよい。重要度は、例えばマルチチャンネル音響信号のメタデータとして入力される。あるいは、ユーザが入力することでダウンミックス係数更新部16に設定されてもよい。
この場合、例えば、「FL」から「L」、「FC」から「C」、「FR」から「R」へのダウンミックス係数に最大の値を設定することを拘束条件として加えてもよい。
重要度による拘束条件を適用することによって、特定の音響信号の印象を強調するようにダウンミックスすることができる。
図6は、本発明に係る第一実施形態におけるダウンミックス係数の一例を示す第二の図である。
図6に例示する第一ダウンミックス係数(M×N)、第二ダウンミックス係数(S×M)は、ダウンミックス係数更新部16が、拘束条件を満たすようにして算出したものである。
図6の上図は、図5(a)で例示したマルチチャンネル音響信号に含まれる各チャンネル信号から、図5(b)で例示した所望の第一ダウンミックス信号(M)に含まれる各チャンネル信号への第一ダウンミックス係数(M×N)の一例を示している。例えば、「L」と「R」、「FL」と「FR」は左右対称の位置に配置されている。従って、「FL」に割り当てられた音声信号からチャンネル「L」に割り当てられる音声信号との変換を行うダウンミックス係数と、「FR」に割り当てられた音声信号からチャンネル「R」に割り当てられる音声信号との変換を行うダウンミックス係数には同じ値「C1」が設定されている。また、また、「FL」と「L」はほぼ同じ位置に配置されている。同様に「FR」と「R」はほぼ同じ位置に配置されている。従って、「C1」の大きさは例えば「1.0」であってもよい。また、例えば、「TpFL」に割り当てられた音声信号から、チャンネル「L」に割り当てられる音声信号との変換を行うダウンミックス係数「k1C1」の「k1」は、上層から中層のチャンネルへのダウンミックス係数に乗じる補正値の例である。ここで、k1は1よりも小さい値である。また、「SiL」と「L」の距離、「SiL」と「Ls」の距離を比べると、「SiL」と「Ls」の距離の方が短い。従って、「SiL」から「Ls」へのダウンミックス係数により大きな値が設定される(C4≧C3)。同様に、「BL」と「Ls」の距離、「BR」と「Ls」の距離を比べると、「BL」と「Ls」の距離の方が短い。従って、「BL」と「BR」とでは、「BL」から「Ls」へのダウンミックス係数により大きな値が設定される(C5≧C6)。また、上層の「TpBL」、「TpBR」に割り当てられた音声信号から、チャンネル「Ls」に割り当てられる音声信号との変換を行うダウンミックス係数には、上層から中層のチャンネルへのダウンミックス係数に用いる補正値「k1」が含まれている。
図7を用いて本実施形態のチャンネル数変換処理の流れを説明する。
前提として、マルチミックス音響信号の各チャンネルの位置情報(座標情報)、所望のダウンミックス信号の再生環境におけるスピーカの数および各スピーカの位置情報は、予めチャンネル数変換装置10に入力され、スピーカ位置情報入力部13がこれらの情報の入力を受け付けている。また、スピーカ位置情報入力部13は、マルチミックス音響信号の各チャンネルの位置情報と再生環境における各スピーカの位置情報とをダウンミックス係数更新部16に出力している。また、ダウンミックス係数更新部16には、ダウンミックス係数算出における種々の拘束条件が設定されている。また、ダウンミックス係数記憶部17は、第一ダウンミックス係数(M×N)の初期値、第二ダウンミックス係数(S×M)の初期値を記憶している。
次に、ステップS13で、ダウンミックス信号算出部14では、第一ダウンミックス信号算出部141が第一ダウンミックス信号(M)を算出する。具体的には、第一ダウンミックス信号算出部141は、ダウンミックス係数記憶部17から第一ダウンミックス係数(M×N)の初期値を読み出して取得し、この初期値でマルチチャンネル音響信号をダウンミックスして第一ダウンミックス信号(M)を算出する。続いて、第一ダウンミックス信号算出部141は、第一ダウンミックス信号(M)を第二ダウンミックス信号算出部142に出力する。
次に、ステップS14で、第二ダウンミックス信号算出部142が第二ダウンミックス信号(S)を算出する。具体的には、第二ダウンミックス信号算出部142は、ダウンミックス係数記憶部17から第二ダウンミックス係数(S×M)の初期値を読み出して取得し、この初期値で第一ダウンミックス信号(M)をダウンミックスして第二ダウンミックス信号(S)を算出する。第二ダウンミックス信号算出部142は、ダウンミックス信号(S)を差分信号算出部15へ出力する。
次に、ステップS16で、差分信号算出部15は、差分が所定の閾値以下かどうかを判定する。あるいは、差分信号算出部15は、差分が最小となったかどうかを判定してもよい。差分が閾値以下の場合(差分が最小となった場合)、第一ダウンミックス信号算出部141は、ステップS13で第一ダウンミックス係数(M×N)によって、マルチチャンネル音響信号をダウンミックスして生成した第一ダウンミックス信号(M)を再生装置へ出力する。
次に、ステップS17で、ダウンミックス係数更新部16は、ダウンミックス係数を更新する。ダウンミックス係数更新部16は、図3〜図6を用いて説明した拘束条件を満たしつつ、差分を小さくする第一ダウンミックス係数(M×N)および第二ダウンミックス係数(S×M)を算出する。
または、ダウンミックス係数更新部16は、第二ダウンミックス係数(S×M)が固定されている場合、第一ダウンミックス係数(M×N)のみを算出する。なお、第一ダウンミックス係数(M×N)等の算出には、遺伝的アルゴリズム、最急降下法、確率的勾配降下法などを用いてもよい。ダウンミックス係数更新部16は、第一ダウンミックス係数(M×N)等を算出すると、算出した新たな第一ダウンミックス係数(M×N)等をダウンミックス係数記憶部17に記録する。そして、差分が閾値以下となるまで、ステップS13からの処理を繰り返す。
なお、2回目以降のステップS13、及びステップS14の処理では、ダウンミックス係数記憶部17が記憶する第一ダウンミックス係数(M×N)の初期値、第二ダウンミックス係数(S×M)の初期値を用いるのではなく、ステップS17でダウンミックス係数更新部16が算出し、ダウンミックス係数記憶部17に記録した第一ダウンミックス係数(M×N)、第二ダウンミックス係数(S×M)を用いる。
そこで、本実施形態では、マルチチャンネル音響信号から再生環境のスピーカ配置に対応する第一ダウンミックス信号(M)と、再生環境のスピーカ配置に対応する参照信号と同じチャンネル数の第二ダウンミックス信号(S)とをダウンミックス係数の初期値を用いて作成する。そして、ステレオ2ch用の音声信号とダウンミックス信号(S)との差が最小となるようにダウンミックス係数を最適化する。
このとき、元のマルチチャンネル音響信号と所望の第一ダウンミックス信号(M)との変換について、スピーカ位置に応じた拘束条件を加えることで、元のマルチチャンネル音響の印象をなるべく保持した第一ダウンミックス信号(M)を実現する第一ダウンミックス係数(M×N)が算出できる。また、放送された番組製作者の意図が反映されたステレオ2chによる音声信号を参照することで、より番組製作者の意図に沿った第一ダウンミックス信号(M)を実現する第一ダウンミックス係数(M×N)が算出できる。
以下、本発明の第二実施形態によるチャンネル数変換装置を、図8〜図9を参照して説明する。
図8は、本発明に係る第二実施形態におけるチャンネル数変換装置の一例を示すブロック図である。
図8に示すようにチャンネル数変換装置10aは、マルチチャンネル音響信号入力部11と、スピーカ位置情報入力部13と、ダウンミックス信号算出部14と、差分信号算出部15と、ダウンミックス係数更新部16と、ダウンミックス係数記憶部17と、参照信号算出部18と、を備えている。つまり、第二実施形態によるチャンネル数変換装置10aは、第一実施形態の参照信号入力部12に代えて参照信号算出部18を備えている。他の構成は、第一実施形態と同様である。
第一実施形態では、マルチチャンネル音響信号と同時にステレオ2chの音声信号(参照信号)が放送される場合を前提とした。しかし、マルチチャンネル音響信号に対応する参照信号が常に得られるとは限らない。例えば、マルチチャンネル音響信号に付加されるメタデータとして参照信号へのダウンミックス係数が送出される場合がある。そこで、第二実施形態では、参照信号算出部18が、入力したマルチチャンネル音響信号から参照信号を算出する。
図9は、本発明に係る第二実施形態におけるチャンネル数変換処理の一例を示すフローチャートである。
前提として、参照信号算出部18には、予めマルチチャンネル音響信号をステレオ2ch音声信号(参照信号)にダウンミックスするダウンミックス係数(参照ダウンミックス係数と呼ぶ)が設定されているとする。他の前提条件は第一実施形態と同様である。また、図7と同様の処理については簡単に説明する。
まず、ステップS12で、マルチチャンネル音響信号入力部11は、マルチチャンネル音響信号を入力する。マルチチャンネル音響信号入力部11は、マルチチャンネル音響信号を、参照信号算出部18、ダウンミックス信号算出部14に出力する。
ステップS121で、参照信号算出部18は、参照ダウンミックス係数によってマルチチャンネル音響信号をダウンミックスして参照信号を算出する。参照信号算出部18は、算出した参照信号を差分信号算出部15に出力する。以下の処理については第一実施形態と同様である。
つまり、次に、ステップS13で、第一ダウンミックス信号算出部141が第一ダウンミックス信号(M)を算出し、ステップS14で、第二ダウンミックス信号算出部142が第二ダウンミックス信号(S)を算出する。
また、「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、CD−ROM等の可搬媒体、コンピュータシステムに内蔵されるハードディスク等の記憶装置のことをいう。さらに「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、インターネット等のネットワークや電話回線等の通信回線を介してプログラムを送信する場合の通信線のように、短時間の間、動的にプログラムを保持するもの、その場合のサーバやクライアントとなるコンピュータシステム内部の揮発性メモリのように、一定時間プログラムを保持しているものも含むものとする。また上記プログラムは、前述した機能の一部を実現するためのものであってもよく、さらに前述した機能をコンピュータシステムにすでに記録されているプログラムとの組み合わせで実現できるものであってもよい。
なお、第一ダウンミックス係数(M×N)、第一ダウンミックス係数(M×N)の初期値は、第一ダウンミックス係数の一例である。第二ダウンミックス係数(S×M)、第二ダウンミックス係数(S×M)の初期値は、第二ダウンミックス係数の一例である。また、第一ダウンミックス信号(M)は第一ダウンミックス信号の一例、第二ダウンミックス信号(S)は第二ダウンミックス信号の一例である。
11・・・マルチチャンネル音響信号入力部
12・・・参照信号入力部
13・・・スピーカ位置情報入力部
14・・・ダウンミックス信号算出部
141・・・第一ダウンミックス信号算出部
142・・・第二ダウンミックス信号算出部
15・・・差分信号算出部
16・・・ダウンミックス係数更新部
17・・・ダウンミックス係数記憶部
18・・・参照信号算出部
Claims (11)
- 第一ダウンミックス係数を用いてマルチチャネル音響信号から所望の第一ダウンミックス信号を算出し、第二ダウンミックス係数を用いて前記第一ダウンミックス信号から参照信号と同じチャンネル数の第二ダウンミックス信号を算出するダウンミックス信号算出部と、
前記第二ダウンミックス信号と参照信号との差分を算出する差分信号算出部と、
前記差分信号算出部が算出した差分が、最小または所定の閾値以下となるように、前記第一ダウンミックス係数および第二ダウンミックス係数を更新するダウンミックス係数更新部と、
を備えることを特徴とするチャンネル数変換装置。 - 前記マルチチャネル音響信号を所定のダウンミックス係数を用いてダウンミックスし、前記参照信号を算出する参照信号算出部、
をさらに備えることを特徴とする請求項1に記載のチャンネル数変換装置。 - 請求項1または請求項2に記載のチャンネル数変換装置において、
前記ダウンミックス係数更新部は、前記第二ダウンミックス係数を固定して、前記第一ダウンミックス係数のみを更新する、
ことを特徴とするチャンネル数変換装置。 - 請求項1から請求項3の何れか1項に記載のチャンネル数変換装置において、
前記第一ダウンミックス係数の初期値と前記第二ダウンミックス係数の初期値とのうち少なくとも一方を記憶するダウンミックス係数記憶部、
をさらに備えることを特徴とするチャンネル数変換装置。 - 請求項4に記載のチャンネル数変換装置において、
前記ダウンミックス係数記憶部は、前記マルチチャネル音響信号に含まれる各チャンネルの音響信号の再生位置と前記第一ダウンミックス信号に含まれる各チャンネルの音響信号の再生位置との位置関係に基づいて定められた初期値を有する前記第一ダウンミックス係数を記憶する、
ことを特徴とするチャンネル数変換装置。 - 請求項4または請求項5に記載のチャンネル数変換装置において、
前記ダウンミックス係数記憶部は、前記第一ダウンミックス信号に含まれる各チャンネルの音響信号の再生位置と前記第二ダウンミックス信号に含まれる各チャンネルの音響信号の再生位置との位置関係に基づいて定められた初期値を有する前記第二ダウンミックス係数を記憶する、
ことを特徴とするチャンネル数変換装置。 - 請求項1から請求項6の何れか1項に記載のチャンネル数変換装置において、
前記ダウンミックス係数更新部は、前記マルチチャネル音響信号に含まれる各チャンネルの音響信号の再生位置と前記第一ダウンミックス信号に含まれる各チャンネルの音響信号の再生位置との位置の類似度によって定められた拘束条件に基づいて、前記第一ダウンミックス係数を更新する、
ことを特徴とするチャンネル数変換装置。 - 請求項7に記載のチャンネル数変換装置において、
前記ダウンミックス係数更新部は、前記位置の類似度が最も高いチャンネル間のダウンミックス係数の値が最大となることを拘束条件として、前記第一ダウンミックス係数を更新する、
ことを特徴とするチャンネル数変換装置。 - 請求項1から請求項8の何れか1項に記載のチャンネル数変換装置において、
前記ダウンミックス係数更新部は、前記第一ダウンミックス信号に含まれる各チャンネルの音響信号の再生位置と前記第二ダウンミックス信号に含まれる各チャンネルの音響信号の再生位置との位置の類似度によって定められた拘束条件に基づいて、前記第二ダウンミックス係数を更新する、
ことを特徴とするチャンネル数変換装置。 - 請求項9に記載のチャンネル数変換装置において、
前記ダウンミックス係数更新部は、前記位置の類似度が最も高いチャンネル間のダウンミックス係数の値が最大となることを拘束条件として、前記第二ダウンミックス係数を更新する、
ことを特徴とするチャンネル数変換装置。 - コンピュータを、請求項1から請求項10の何れか1項に記載のチャンネル数変換装置、として機能させるためのプログラム。
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