JP2017204788A - 生体音集音装置、生体音集音器具及び生体音集音方法 - Google Patents

生体音集音装置、生体音集音器具及び生体音集音方法 Download PDF

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Abstract

【課題】被検者の生体音を確実に集音することができる生体音集音装置、生体音集音器具及び生体音集音方法を提供する。
【解決手段】生体音集音装置10は、被検者の生体音を集音する。生体音集音装置10は、被検者に密着される振動板13と、集音部15と、ハウジング11とを備えている。また、集音部15は、振動板13が被検者に密着された状態で、振動板13を介して集音した生体音をアナログの電気信号に変換して出力する。さらに、ハウジング11は、振動板13側から遠ざかる方向に凹む第1収容部21を有し、第1収容部21に収容された集音部15を覆うように振動板13が固定されている。そして、被検者に密着していない状態において、振動板13は、略平板状である。
【選択図】図3

Description

本発明は、生体音集音装置、生体音集音器具及び生体音集音方法に関し、特に、被検者における心拍音、脈拍音、いびき等の呼吸等の生体音を集音する生体音集音装置、生体音集音器具及び生体音集音方法に関する。
従来、生体音の一例である胎児心音を集音する生体音集音装置の一例である胎児心音用マイクロフォンが知られている(例えば特許文献1参照)。この胎児心音用マイクロフォンでは、母体腹壁から空気振動を介して胎児心音用マイクロフォンの振動板に伝達される。
また、生体音を集音する生体音集音装置の一例である生体音収集用マイクロフォンが知られている(例えば特許文献2参照)。この生体音収集用マイクロフォンは、胸部から伝導する心音、肺音、呼吸音等の生体音を収集する。
実公昭48−35591号公報 特開2013−74916号公報
従来の特許文献1に記載された胎児心音用マイクロフォンでは、空気を介して生体音を集音しているため、集音の感度が低く、低い周波数帯域の生体音を集音し難い。
また、特許文献2に記載された生体音収集用マイクロフォンでは、生体音を集音するために被検者の皮膚とマイクロフォンユニットとに間に生体音伝搬部を設けているが、この生体音伝搬部の材質により、集音した音声の周波数特性が変化してしまい調整が難しい。
本発明は、このような課題を解決するためになされたものであり、被検者の生体音を確実に集音することができる生体音集音装置、生体音集音器具及び生体音集音方法を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明に係る生体音集音装置の一態様は、被検者の生体音を集音する生体音集音装置であって、前記被検者に密着される振動板と、前記振動板が前記被検者に密着された状態で、前記振動板を介して集音した前記生体音をアナログの電気信号に変換して出力する集音部と、前記振動板側から遠ざかる方向に凹む収容部を有し、前記収容部に収容された前記集音部を覆うように前記振動板が固定されているハウジングとを備え、前記被検者に密着していない状態において、前記振動板は、略平板状である。
また、本発明に係る生体音集音器具の一態様は、前記集音部が出力した前記電気信号を送信する生体音集音装置と、前記生体音集音装置から送信されてきた前記電気信号を受信し、前記電気信号を格納する端末側記憶部を有する端末装置とを備え、前記端末装置は、前記生体音集音装置と別体である。
また、本発明に係る生体音集音方法の一態様は、生体音集音装置を用いて前記被検者の生体音を集音する生体音集音方法であって、前記振動板が前記被検者に密着された状態で、前記振動板を介して集音した前記生体音を前記電気信号に変換して出力する集音ステップを含む。
本発明によれば、被検者の生体音を確実に集音することができる。
図1の(a)は、実施の形態1に係る生体音集音装置と、生体音集音装置に接続されている端末装置とを示す模式図である。図1の(b)は、実施の形態1に係る生体音集音装置の裏面側から見た斜視図である。 実施の形態1に係る生体音集音器具において、生体音集音装置と端末装置とを示すブロック図である。 図1のIII−III線における実施の形態1に係る生体音集音装置の断面図である。 実施の形態1に係る生体音集音装置を用いて被検者から集音した心拍音において、音圧と時間との関係を表した図である。 実施の形態1に係る生体音集音装置を用いて被検者から集音した、(a)いびきの呼吸音、(b)通常の呼吸音、(c)無呼吸状態における体内の音において、音圧と時間との関係を表した図である。 実施の形態2に係る生体音集音装置を示すブロック図である。 実施の形態2に係る生体音集音装置を用いて被検者の生体音を集音した電気信号の周波数特性を示すグラフである。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。以下に説明する実施の形態は、いずれも本発明の好ましい一具体例を示すものである。したがって、以下の実施の形態で示される数値、形状、材料、構成要素、構成要素の配置位置及び接続形態などは、一例であって本発明を限定する主旨ではない。よって、以下の実施の形態における構成要素のうち、本発明の最上位概念を示す独立請求項に記載されていない構成要素については、任意の構成要素として説明される。
また、「略**」との記載は、「略同一」を例に挙げて説明すると、全く同一はもとより、実質的に同一と認められるものを含む意図である。
なお、各図は、模式図であり、必ずしも厳密に図示されたものではない。また、各図において、実質的に同一の構成に対しては同一の符号を付しており、重複する説明は省略又は簡略化する。
(実施の形態1)
以下、本発明の実施の形態1に係る生体音集音装置、生体音集音器具及び生体音集音方法について説明する。
[概要]
生体音集音装置は、被験者から生体音を集音することができる。このため、集音した生体音を分析することで、脳梗塞や心筋梗塞などの予兆を診断することができる。例えば、心筋梗塞、脳梗塞などにおいては、その初期症状として、不整脈、心雑音、動脈硬化による狭窄音、睡眠時無呼吸症候群等の症状が、呼吸音や心拍音といった生体音に混じって現れる。
生体音集音装置を用いた集音では、被検者における心拍音、呼吸音といった生体音による空気の振動が伝わる気導音を集音する方法と、皮膚や体内組織の振動が伝わる骨導音(筋肉伝導)を集音する方法とがある。
気導音を集音する方法及び骨導音を集音する方法においても、通常、このような生体音集音装置に用いられている振動板は、外部に向かって突出するドーム状に形成されている。このような振動板を用いた生体音集音装置では、当該生体音集音装置を身体に密着させて使用する場合に、身体と振動板との間に隙間が形成され易く、振動板が身体に密着し難い。このようなドーム状が形成されている振動板では、集音の感度が低く、低域(低い周波数帯域)の生体音を集音し難い。このため、生体音をより確実に集音したいという要望がある。
一方、生体音集音装置を用いた一例として、睡眠時の呼吸音を録音して、睡眠時に呼吸停止または低呼吸になる病気である睡眠時無呼吸症候群(SAS:Sleep Apnea Syndrome)を検知する方法がある。睡眠時無呼吸症候群の患者の代表的な症状の一つとして、睡眠時における気道が閉塞し、一時的に呼吸が停止する症状が挙げられる。睡眠中の呼吸音には、いびきの呼吸音、通常の呼吸音(いびきの無い呼吸音)、無呼吸状態における体内の音(呼吸が停止した状態)の3つモードがある。なお、本実施の形態において、無呼吸状態とは、呼吸が停止している無呼吸状態と、無呼吸状態に近い低呼吸状態とを含んでいる。
睡眠時無呼吸症候群の判断は、無呼吸低呼吸指数(AHI:Apnea Hypopnea Index)と呼ばれる指数に基づいて判断される。無呼吸低呼吸指数とは、被検者が睡眠を行っている際に、10秒以上の呼吸気流の停止を無呼吸、換気の50%以上の低下に、酸素飽和度(SpO2)の4%以上の低下を伴うものを低呼吸(Hypopnea)と一般に定義され、睡眠1時間当たりの無呼吸と低呼吸の合計回数である(睡眠時の無呼吸状態の総数/睡眠時間(hr))。無呼吸低呼吸指数によれば、5回以上15回未満であれば軽症とされ、15回以上30回未満であれば中程度の症状とされ、30回以上であれば重症とされている。そして、睡眠時無呼吸症候群は、主に、無呼吸低呼吸指数が15回以上である場合を意味している。なお、換気とは、鼻、口、気道等を介して肺と外部との間で呼吸を行うことをいう。
睡眠時無呼吸症候群の発症により気道が閉塞されて一時的に無呼吸状態となると、睡眠時における体内の酸素が欠乏することとなる。体内の酸素が欠乏すれば、高血圧、脳卒中、心不全、心臓病、睡眠不足、集中力の低下などの諸症状を引き起こすこともある。このため、睡眠時無呼吸症候群の発症を早期に発見することが極めて重要である。
広く知られた知見によれば、いびきの呼吸音は、基本周波数が100Hz〜300Hzの帯域であって、音圧が80dB以上の信号である。一方、通常の呼吸音は100Hz〜300Hzの帯域において、音圧が40dB以上80dB以下で400Hz〜600Hzにピークを有する信号である。これらは、無呼吸状態とは容易に識別できることが医学の世界では広く知られている。また、100Hz未満の大きな音圧が観測されることがあるが、それは体動ノイズと呼ばれる寝返りによって発生するノイズであり、時間は短い。このため、通常は、体動ノイズが発生する期間を信号処理工程で除去するようにしている。
例えば、マイクロホンを耳に入れて、内耳で生体音を測定する方法があるが、これは本発明の方法に比べるとS/N比が悪く、また睡眠中の呼吸音を測定する場合、寝返り等の体動によってマイクロホンが外れてしまうという問題がある。
また、レコーダで空中騒音(気導音)から呼吸音を集音する方法では、環境音などのノイズの影響でS/N比が悪い。また、いびきの呼吸音は、通常の呼吸音(寝息)と無呼吸状態における体内の音と比較して音圧及び周波数が大きく異なるため、通常の呼吸音(寝息)と無呼吸状態における体内の音とを判別することができる。しかし、通常の呼吸音(寝息)と無呼吸状態における体内の音との区別は困難である。このため、生体音の集音をより正確に集音することが求められている。
本実施の形態に係る生体音集音装置及び生体音集音器具では、被検者の生体音を確実に集音することができる。
[構成]
まず、実施の形態1に係る生体音集音装置10の構成について図1〜図3を用いて説明する。
図1の(a)は、実施の形態1に係る生体音集音装置10と、生体音集音装置10に接続されている端末装置5とを示す模式図である。図1の(b)は、実施の形態1に係る生体音集音装置10の裏面側から見た斜視図である。図2は、実施の形態1に係る生体音集音器具1において、生体音集音装置10と端末装置5とを示すブロック図である。図3は、図1のIII−III線における実施の形態1に係る生体音集音装置10の断面図である。
図1の(a)、図1の(b)及び図2に示されるように、本実施の形態に係る生体音集音装置10は、被検者における生体音を集音する装置である。生体音集音装置10は、配線17を介して端末装置5に接続されている。ここでいう生体音とは、一例として、心拍音、呼吸音(被検者の睡眠時における、いびきの呼吸音、通常の呼吸音、及び無呼吸状態における体内の音)、血管脈波音、妊婦では胎児の心拍音等である。
図2に示すように、生体音集音装置10は、ハウジング11と、振動板13と、集音部15とを備えている。本実施の形態では、ハウジング11、振動板13、集音部15によりダイナミックマイクロホンを構成している。
ハウジング11は、プラスチック等の樹脂で形成された扁平な筐体であり、振動板13が固定された第1収容部21(収容部の一例)と、第2収容部25とを有している。
第1収容部21は、開口21bを有し振動板13側から遠ざかる方向に凹む収容空間21aを有する筐体である。言い換えれば、第1収容部21は、一方(振動板13側)が開き、他方(振動板13側とは反対側)が閉じている扁平な円筒状をなしている。被検者と接触する振動板13の接触面13aは、正面(表面)であり、被検者の身体と向き合う面である。
図3に示すように、第1収容部21は、正面視で円形状をなした第1凹部22aと、第1凹部22aの底部で振動板13よりも遠ざかるように凹む第2凹部22bとを有している。第1凹部22aと第2凹部22bとにより段部が形成される。第2凹部22bは、正面視で第1凹部22aよりも小径な円形状をなしている。第2凹部22bの底部には、振動板13側に向かって突出する突部が設けられている。第1凹部22aの中心軸と、第2凹部22bの中心軸とが一致していることが好ましい。なお、ハウジング11の外側においても、第1収容部21の段部と対応するように段部が形成されている。
第1凹部22aは、当該第1凹部22aの底部である環状の環状部と、環状部の外周縁を囲む環状側壁23とを有している。環状側壁23の先端は、振動板13を接着する接着面23aが形成されている。接着面23aは、環状をなした略平面である。
振動板13は、PET(Poly Ethylene Terephthalate)またはPEI(Poly Ether Imide)等の熱可塑性プラスチック等の材料である。なお、振動板13は、耐熱性の観点からPEIであることが好ましい。また、振動板13は、平板状をなして、正面視で、略円形状をなしている。振動板13の厚みは0.07mm以上0.12mm以下であり、振動板13の直径は25mm以上40mm以下であることが好ましい。
振動板13は、第1収容部21の開口21bを覆うように設けられている。言い換えれば、振動板13は、第1収容部21の開口21bを塞ぐように、第1凹部22aの接着面23aに接着材等で固定されている。振動板13は、接着面23aを被検者の身体に接触させた状態で、被検者の身体を伝搬する音により振動する。
第2収容部25は、第1収容部21の外周側の一部から径外方向に向かって膨出している筐体であり、第1収容部21と一体的に形成されている。第2収容部25は、内部に収容空間25bが形成されている。収容空間25bには、集音部15と電気的に接続する配線17の一部等が収容されている。また、第2収容部25には、配線17を挿通する挿通孔25aが形成されている。
第2収容部25と第1収容部21との間には、側壁11aが設けられている。側壁11aには、収容空間21aと収容空間25bとを接続する通線孔が形成されている。通線孔には、後述するボイスコイル39と配線17と接続する図示しない導線が挿通されている。この導線の外径と通線孔の内径とが略同一であることが好ましく、導線はボイスコイル39から延長していることが好ましい。通線孔は、外部からの音が当該通線孔を伝搬して、当該音が第1収容部21内に直接伝搬し難い程度の小さな孔(ピンホール)である。つまり、第1収容部21は、実質的に密閉された状態である。
第2収容部25は、被検者の身体に接触する第2収容部側接触面25cを有している。第2収容部側接触面25cは、略平面であり、振動板13と面一になっている。言い換えれば、ハウジング11は、振動板13と面一になっている。振動板13が被験者の身体に密着し難くなるため、第2収容部側接触面25cは、振動板13の接触面13aよりも被験者側に突出していない(接触面13aの延長線上に存在しない)。振動板13が被験者の身体に密着とは、振動板13の接触面13aの全て、又はそのほとんどが被験者の身体に接触している状態を意味する。なお、第2収容部25に限らず、接触面13aの延長線上には、ハウジング11が存在しないことが好ましい。また、接触面13aの延長線上に存在しないとは、接触面13aの延長線と、第2収容部側接触面25cの延長線とが一致する場合も含む。なお、第2収容部側接触面25cは、振動板13の接触面13aよりも被験者側に突出していなければよく、振動板13の接触面13aよりも第2収容部25側に凹んでいてもよい。
集音部15は、第1収容部21に収容されている。集音部15は、振動板13を介して被検者の生体音を集音する。本実施の形態では、被検者の睡眠時において、いびきの呼吸音、通常の呼吸音、及び無呼吸状態における体内の音を集音する。
集音部15は、ヨーク33(継鉄)と、永久磁石35(磁石の一例)と、金属プレート37(ポールピース)と、ボイスコイル39(空芯コイルの一例)とを有している。
ヨーク33は、冷間圧延鋼板(SPCC:Steel Plate Cold Commercial、SPCEN:Steel Plate Cold Deep Drawn Extra Non−Ageing)、電磁軟鉄(SUY)等の鉄系材料で形成されている。ヨーク33は、有底の筒状をなし、断面が略U字形状、すなわち中央部にヨーク側凹部33a(凹部の一例)を有するよう構成されている。ヨーク33は、第2凹部22bの突部と当接し、当該突部に支持されている。また、ヨーク側凹部33aには、永久磁石35と、金属プレート37と、ボイスコイル39とを収容している。ヨーク33と第1収容部21との間には、後気室(隙間)が設けられている。さらに、ヨーク33と永久磁石35及び金属プレート37との間には磁気隙間が形成されている。
永久磁石35は、例えば、ネオジウム磁石で構成され、円柱状をなしている。永久磁石35は、ヨーク側凹部33aの底面に配置され、S極側がヨーク33に接触し、N極側が金属プレート37に接触している。
金属プレート37は、例えば、ネオジウム磁石で構成され、永久磁石35の振動板13側に取り付けられている。金属プレート37は、ボイスコイル39に近づくように、永久磁石35の外周面よりも張り出している。つまり、ヨーク33と金属プレート37との磁気隙間は、ヨーク33と永久磁石35との磁気隙間よりも小さい。
ボイスコイル39は、導線を巻回して構成されている。本実施の形態において、ボイスコイル39は、銅製の導線にポリウレタンが被覆された導線を用いている。導線の外径は0.05mm以下であり、導線のインピーダンスは500Ω〜600Ωである。ボイスコイル39は、振動板13の接触面13aとは反対側で、金属プレート37の外周を囲むように振動板13に接合されている。ボイスコイル39は、振動板13の振動に伴って振動し、生体音をアナログの電気信号に変換する。ボイスコイル39は、ヨーク33、永久磁石35及び金属プレート37により構成された磁気回路中に配置されている。ボイスコイル39は、金属プレート37の外周と、ヨーク33との内周との間に形成されている磁気ギャップ33bに、振動可能に配置されている。具体的には、ボイスコイル39の永久磁石35側は、磁気回路を安定させるために、金属プレート37の永久磁石35側面の延長線上と略一致するように設けられている。なお、本実施の形態では、軽量化により周波数応答を向上させるために、ボイスコイル39の内周側に紙管を用いていない、紙管レスタイプのコイルを使用している。
図1の(a)に示すように、端末装置5は、配線17における生体音集音器具1の反対側に接続されている。端末装置5は、例えば、スマートフォン、パーソナルコンピュータ、ボイスレコーダ等である。図2に示すように、端末装置5は、制御部51と、増幅部54と、表示部53と、端末側記憶部57と、電源部55とを有している。
制御部51は、表示部53及び端末側記憶部57などを制御するための回路などから構成されている。制御部51は、プロセッサ、またはマイクロコンピュータなどによって構成されてもよい。制御部51は、集音部15から送信されてきたアナログの電気信号を受信し、この電気信号をデジタルの電気信号に変換して端末側記憶部57に格納(デジタル化された生体音の情報を端末側記憶部57に保存)する。
本実施の形態において、制御部51は、例えば、この電気信号に基づき、被検者の睡眠時における、いびきの呼吸音、通常の呼吸音、及び無呼吸状態における体内の音から無呼吸状態を識別する。ここで、発明者らは、いびきの呼吸音と、通常の呼吸音と、無呼吸状態における体内の音とは、それぞれが互いに異なる音圧であるという知見を得ている。発明者らは、この音圧を探り当てることにより、制御部51がこれらの音圧からこれらの呼吸音を判断できるようにした。
制御部51は、例えば、いびきの呼吸音、通常の呼吸音、及び無呼吸状態における体内の音、被検者の無呼吸低呼吸指数等の無呼吸状態をカウントした日時、睡眠時間等とともに対応付けて記録する。なお、制御部51は、睡眠した時間ごとにカウントした回数を端末側記憶部57に記憶させてもよく、カウントした回数を表示部53に表示させてもよい。
増幅部54は、配線17を介して集音部15から電気信号を受信し、これを増幅する。増幅部54は、増幅した電気信号を制御部51に送信する。なお、増幅部54は、端末装置5に格納されているが、生体音集音装置10に格納されていてもよい。この場合、端末装置5から生体音集音装置10に電力が供給されてもよく、生体音集音装置10が端末装置5の電源部55と同様の電源部を有していてもよい。
表示部53は、液晶ディスプレイ、LEDディスプレイ、有機ELディスプレイ等のモニタである。表示部53は、ハウジング11に固定され、制御部51が識別した状態を表示する。具体的には、表示部53は、制御部51で識別された無呼吸状態から、無呼吸低呼吸指数や、被検者に睡眠時無呼吸症候群の症状の度合いなどの結果を表示する。
端末側記憶部57は、制御部51にプロセッサまたはマイクロコンピュータなどが含まれる場合に、制御部51が実行する制御プログラムが記憶される記憶装置である。端末側記憶部57は、例えば、半導体メモリによって実現される。なお、端末側記憶部57には、集音部15によって検出された電気信号に基づいて被検者の睡眠時における呼吸音から、いびきの呼吸音、通常の呼吸音、無呼吸状態における体内の音について、制御部51が特定する処理方法に関する情報が格納されていてもよい。また、端末側記憶部57に格納されているこの処理方法には、例えば集音部15によって検出される電気信号からノイズを除去するための処理方法等も含まれる。ここでノイズを除去するための複数の処理方法としては、適応フィルタなど、電気信号からのノイズ除去に用いられる任意の複数の公知の技術を使用してもよい。ここで、ノイズとは、被検者の寝返り等で生じる音や外部からの雑音である。
電源部55は、一次電池や二次電池であることが好ましいが、パーソナルコンピュータ等の外部から供給される電源であってもよい。電源部55は、制御部51に接続され、制御部51を介して表示部53、端末側記憶部57等の各部に電力を供給する。
[方法]
本実施の形態における生体音集音装置10を用いた生体音集音方法について説明する。なお、生体音集音装置10を用いた生体音集音方法について、被検者に睡眠時無呼吸症候群の症状の度合いを検査する場合を例に挙げて説明する。
図1の(a)、図1の(b)及び図2に示すように、まず、生体音集音装置10と、端末装置5とを用意する。そして、生体音集音装置10の配線17に設けられている接続端子を端末装置5の図示しない接続部に接続する。被検者は、端末装置5を起動させ、端末装置5に内蔵されている、無呼吸低呼吸指数等を表示する専用のアプリケーションを立ち上げる。そして、被検者は、睡眠を行う前に、振動板13の接触面13aが身体に密着するように貼り付ける。身体に貼り付ける場所は、例えば、胸壁(気管支、肺胞付近の部位)、喉(気管付近の部位)等である。生体音集音装置10の貼り付けには、皮膚から脱着可能な粘着剤付のテープを用いて貼り付ける。本実施の形態では、生体音集音装置10を身体の喉周りに貼り付けた状態で集音を行っている。
集音部15は、振動板13を介して身体を伝搬する音を集音する(集音ステップ)。集音部15は、電気信号に変換し、配線17を介して端末装置5の増幅部54に送信する。増幅部54は、この電気信号を増幅し、端末装置5の制御部51に送信する。
制御部51は、増幅部54で増幅された電気信号を受信する。制御部51は、被検者のいびきの呼吸音、通常の呼吸音、及び無呼吸状態における体内の音から、集音部15を介してそれぞれを判断する。
具体的には、端末装置5は、フィルタ、分類器などを備える制御部51を有している。制御部51は、増幅部54で増幅された電気信号をフィルタに送り処理を行う。そして、A/D変換器でデジタル信号に変換(デジタル化)される。そして、分類器は、デジタル化された呼吸音の信号を、いびきの呼吸音、通常の睡眠の呼吸音及び無呼吸状態で生じる音などに分類する。なお、フィルタは、例えば、ローパスフィルタ及びバンドパスフィルタである。
制御部51は、この電気信号から、1時間当たりの無呼吸状態となった合計回数をカウントする。そして、制御部51は、被検者がこの生体音集音装置10のカウントを停止させるまで続ける。例えば、制御部51は、被検者が22:00に就寝した場合に、22:00から23:00までの無呼吸状態となった合計回数、23:00から0:00までの無呼吸状態となった合計回数などを1時間ごとに端末側記憶部57に記憶してもよい。
制御部51は、被検者がカウントの停止を行った際に、例えば、1日の無呼吸状態となった合計回数や1時間あたりの平均回数などを端末装置5の表示部53に表示させる。表示部53には、例えば、睡眠1時間あたりの無呼吸低呼吸指数の回数が5回未満では緑色、5〜15回未満では黄色、15回以上では赤色が表示され、睡眠から目覚め、その端末装置5の表示部53に表示されている表示内容から、自己の症状を判断することができる。なお、被検者は、端末装置5を操作することで、過去の無呼吸低呼吸指数を閲覧したりすることもできる。
本実施の形態における生体音集音装置10と端末装置5とを用いて被検者から集音した結果を説明する。
図4は、実施の形態1に係る生体音集音装置10を用いて被検者から集音した心拍音において、音圧と時間との関係を表した図である。図4では、被検者の胸に生体音集音装置10を装着して心拍音を集音した結果である。
このように、生体音集音装置10を用いて心拍音を集音することができれば、例えば、出産前の妊婦が検診のために毎週通院することによる負担が軽減する。特に、離島などの遠隔地において有用である。この生体音集音器具1では、身体への電磁波影響が少なく、妊婦や子供でも安心して使用できる。
なお、例えば、生体音集音装置10を用いて集音した血管脈波音を解析することで、血管脈波音から動脈硬化、動脈狭窄などを検出したり、血管年齢を推定したりすることが可能である。
図5は、実施の形態1に係る生体音集音装置10を用いて被検者から集音した、(a)いびきの呼吸音、(b)通常の呼吸音、(c)無呼吸状態における体内の音において、音圧と時間との関係を表した図である。
図5の(a)では、いびきの呼吸音を表す波形が略周期的に発生している。図5の(b)では、通常の呼吸音を表す波形が約10秒長周期のごとく繰り返されている。図5の(a)及び図5の(b)より、通常の呼吸音は、いびきの呼吸音よりも音圧が小さいことが判る。図5の(c)は、図5の(a)及び図5の(b)に比べ、無呼吸状態における体内の音を表す波形について、約20秒以上の無呼吸状態となる期間が発生している。この無呼吸状態が1時間中に計5回以上も累積するようであれば、いわゆる睡眠時無呼吸症候群にかかっている疑いがあるといえるため、被検者にはしかるべき医療機関への受診を検討してもらうのが望ましい。
[作用効果]
次に、本実施の形態おける生体音集音装置10、生体音集音器具1及び生体音集音方法の作用効果について説明する。
上述したように、実施の形態1に係る生体音集音装置10は、被検者の生体音を集音する。生体音集音装置10は、被検者に密着される振動板13と、集音部15と、ハウジング11とを備えている。また、集音部15は、振動板13が被検者に密着された状態で、振動板13を介して集音した生体音を電気信号に変換して出力する。さらに、ハウジング11は、振動板13側から遠ざかる方向に凹む第1収容部21を有し、第1収容部21に収容された集音部15を覆うように振動板13が固定されている。そして、被検者に密着していない状態において、振動板13は、略平板状である。
この構成によれば、被検者に密着していない状態において振動板13が略平板状であるため、被験者の身体に装着した際に、身体に密着し易い。このため、凹凸面が形成されている振動板に比べ、被検者の生体音を精度よく検知することができている。
したがって、被検者の生体音を確実に集音することができている。例えば、集音した生体音を確実に集音することができるため、心拍音の周期異常から心房細動の検出、血管年齢の推定、動脈狭窄の検出等が可能となる。また、被検者の睡眠時において生体音集音装置10を使用した場合、いびきの呼吸音、通常の呼吸音、及び無呼吸状態における体内の音を確実に集音することができるため、無呼吸症候群の検出も可能となる。
上述したように、実施の形態1に係る生体音集音方法では、生体音集音装置10を用いて被検者の生体音を集音する。そして、生体音集音方法は、振動板13が被検者に密着された状態で、振動板13を介して集音した生体音を電気信号に変換して出力する集音ステップを含む。
この方法においても、同様の作用効果を奏する。
また、実施の形態1に係る生体音集音器具1は、集音部15が出力した電気信号(生体音)を送信する生体音集音装置10と、生体音集音装置10から送信されてきた電気信号を受信し、電気信号(生体音の情報)を格納する端末側記憶部57を有する端末装置5とを備えている。そして、端末装置5は、生体音集音装置10と別体である。
この構成によれば、端末装置5が生体音集音装置10から送信されてきた電気信号を録音することができる。
特に、生体音集音装置10と端末装置5との間を無線通信とすれば、被検者の動作により生体音集音装置10が不意にケーブルなどに引っ張られることもなく、身体から外れ難くなる。例えば、被検者が就寝中にも使用する場合、被検者が寝返り等をしても、身体から外れ難い。なお、生体音集音装置10と端末装置5との間を無線通信とする場合は、生体音集音装置10も、端末装置5のような電源部55、増幅部54、A/D変換器などを有する制御部51、図示しない通信部等を備えることで実現する。
また、このような簡易な構造で生体音を集音することができるため、妊婦や子供でも安心して使用でき、身体への電磁波の影響を少なくすることができる。
また、実施の形態1に係る生体音集音装置10において、振動板13は、第1収容部21に形成されている開口21bを塞ぐように第1収容部21に固定されている。そして、第1収容部21は、外部からの音が直接入らないように実質的に密閉されている。
この構成によれば、第1収容部21は、振動板13を被験者の身体に密着させた際に、外部からの音が直接入らないように実質的に密閉されているため、気密性が高い。このため、例えば、被検者が就寝中に寝がえりを打つなどして、寝具等から生じる外部の音がノイズ(雑音)として集音され難くなる。その結果、この生体音集音装置10では、S/N比が高くなる。
特に、通常のマイクロフォンのハウジングには、外部と収容部内とを連通するベント孔と呼ばれる通気孔が形成されている。しかし、実施の形態1に係る生体音集音装置10のハウジング11には、このような通気孔が形成されていない。このため、例えば、粘着テープ等により生体音集音装置10を身体に装着しても、ベント孔が塞がれることもないため、集音性の低下という問題が生じない。
また、実施の形態1に係る生体音集音装置10において、振動板13の厚みは、0.07mm以上0.12mm以下である。
通常の振動板の厚みは、0.012mm以上0.05mm以下である。実施の形態1に生体音集音装置10における構成によれば、振動板13は、通常の振動板よりも厚みが大きいため、低い周波数帯域の生体音を集音し易くなる。特に、無呼吸状態における体内の音等の低い周波数帯域の生体音を集音し易くなる。
また、実施の形態1に係る生体音集音装置10において、第1収容部21は、振動板13側に対して正面視で、略円形状をなしている。また、振動板13は、略円板状をなしている。振動板13の直径は、25mm以上40mm以下である。
この構成によれば、身体のどの部分でも貼付け易い大きさであるため、使い勝手が良い。
また、実施の形態1に係る生体音集音装置10において、集音部15は、振動板13から遠ざかる方向に凹むヨーク側凹部33aを有するヨーク33と、ヨーク側凹部33aの底面に配置される永久磁石35と、ヨーク側凹部33aに配置され、永久磁石35におけるヨーク側凹部33aの底面とは反対側に固定される金属プレート37と、振動板13に固定された状態でヨーク側凹部33aに配置され、ヨーク33及び金属プレート37との間の磁気ギャップ33bに配置されている、導線を巻回してなるボイスコイル39とを有している。
この構成によれば、紙管を設けているコイルに比べて振動板13が振動し易くなるため、周波数応答が良くなる。このため、生体音の集音性をより高めることができる。
上述したように、ハウジング11は、振動板13の接触面13aと被検者とを離間させないように、振動板13の接触面13aの延長線上に存在しない。
この構成によれば、振動板13の接触面13aが身体に密着し易くなるため、生体音をより確実に集音することができる。
(実施の形態2)
[構成]
実施の形態2に係る生体音集音装置100の構成について図6及び図7を用いて説明する。
図6は、実施の形態2に係る生体音集音装置100を示すブロック図である。図7は、実施の形態2に係る生体音集音装置100を用いて被検者の生体音を集音した電気信号の周波数特性を示すグラフである。図7において、実線は、集音部15から出力された電気信号が増幅部103により増幅され、低域通過フィルタ104にてフィルタリングされる電気信号の周波数特性である。
実施の形態2の生体音集音装置100と、実施の形態1の生体音集音装置10との相違点は、実施の形態1の生体音集音装置10には増幅部54、制御部51及び端末側記憶部57がハウジング11に収容されていないが、実施の形態2では、生体音集音装置100に集音部15の他に、制御部101、増幅部103、低域通過フィルタ104、記憶部105、通信部106及び電源部107がハウジング11の収容空間25bに収容されている点で相違する。実施の形態1における、制御部51、増幅部54、端末側記憶部57及び電源部55は、実施の形態2における、制御部101、増幅部103、記憶部105及び電源部107と同様の構成であってもよい。
実施の形態2において、生体音集音装置100における他の構成は、実施の形態1の生体音集音装置10と同様であり、同一の構成については同一の符号を付して構成に関する詳細な説明を省略する。
図6に示すように、制御部101、増幅部103、低域通過フィルタ104、記憶部105及び電源部107は、ハウジング11における第2収容部25の収容空間25bに収容されている。
制御部101は、低域通過フィルタ104等を制御するための制御回路などから構成されている。制御部101は、プロセッサ、またはマイクロコンピュータなどによって構成されてもよい。制御部101は、低域通過フィルタ104を介して集音部15から送られてきた電気信号を受信し、この電気信号(生体音の情報)を記憶部105に格納する。
本実施の形態において、制御部101は、増幅された電気信号に基づき、生体音から心拍数、呼吸数、脈拍数、妊婦では胎児の心拍数、被検者の無呼吸低呼吸指数、無呼吸状態をカウントした日時、睡眠時間等の情報を識別する。本実施の形態の一例として、制御部101は、増幅された電気信号に基づき、被検者の睡眠時における、いびきの呼吸音、通常の呼吸音、及び無呼吸状態における体内の音から無呼吸状態を識別する。
制御部101は、例えば、いびきの呼吸音、通常の呼吸音、及び無呼吸状態における体内の音、被検者の無呼吸低呼吸指数等を、無呼吸状態をカウントした日時、睡眠時間等とともに対応付けてこれらの情報を記憶部105に格納する。
増幅部103には、集音部15が接続され、集音部15が生体音を変換した電気信号が入力される。増幅部103は、この電気信号を増幅し、低域通過フィルタ104に出力する。
低域通過フィルタ104は、抵抗やコンデンサからなるフィルタである。低域通過フィルタ104は、増幅部103で増幅された電気信号の高域成分を減衰させる。
図7に示すように、具体的には、低域通過フィルタ104は、電気信号における1KHzの利得が100Hzの利得よりも30dB以下となるように減衰させる。実線において、100Hzでは約17dBであり、1KHzでは約−17dBであるため、1KHzの利得は100Hzの利得よりも30dB以上減衰していることがわかる。なお、生体音集音装置100において、生体音集音装置100から送信された電気信号を低域通過フィルタ104で電気信号の高域成分を減衰させた後に、減衰した電気信号を増幅部103で増幅してもよい。
なお、制御部101は、増幅部103から送られてきた電気信号に基づき、増幅部103を制御して電気信号の利得を調節することができるオートゲイン機能を有していてもよい。例えば、制御部101には、電気信号の閾値として第1閾値と、第1閾値よりも大きい第2閾値とが設定されている。制御部101が第1閾値よりも小さい電気信号を検知した場合は、電気信号を第1閾値以上となるように当該電気信号の利得を上げてもよい。一方、制御部101が第2閾値よりも大きい電気信号を検知した場合は、当該電気信号を第2閾値以下となるように電気信号の利得を下げてもよい。このオートゲイン機能により、増幅された電気信号が飽和することを防ぐ。
通信部106は、制御部101と電気的に接続されており、スマートフォン、パーソナルコンピュータ等の端末装置と無線通信又は有線通信を行うことができる。本実施の形態では、通信部106は、Wi−Fi(登録商標)、ブルートゥース(登録商標)(Bluetooth(登録商標))などの無線通信を行う。制御部101は、通信部106を介して集音した音声を端末装置に送信してもよく、例えば、心拍数、呼吸数、脈拍数、妊婦では胎児の心拍数、無呼吸低呼吸指数、無呼吸状態をカウントした日時、睡眠時間等の情報を端末装置に送信してもよい。なお、通信部106が端末装置と無線通信を行う際に、モデムや、ルータ、中継サーバなどの通信装置が存在してもよい。なお、通信部106は、端末装置と有線ケーブル等で電気的に接続する接続端子であってもよい。
電源部107は、一次電池や二次電池であることが好ましいが、パーソナルコンピュータ等の外部から供給される電源であってもよい。電源部107は、制御部101に接続され、制御部101を介して記憶部105等の各部に電力を供給する。
生体音の集音の一例として、睡眠時無呼吸症候群の症状を確認する場合について説明する。
被検者は、生体音集音装置100を使用する場合に、就寝前に、生体音集音装置100の電源を入れて起動させ、この生体音集音装置100を身体に装着する。生体音集音装置100は、被検者の呼吸音から無呼吸状態をカウントしていく。被検者は、起床後に無呼吸状態のカウントを停止させる。このとき、制御部101は、集音した生体音、無呼吸低呼吸指数、無呼吸状態をカウントした日時、睡眠時間等を記憶部105に格納する。被検者は、起床後、この生体音集音装置100を身体から取り外し、有線または無線の通信機能を有する生体音集音装置100から送信されたこの情報をスマートフォン、パーソナルコンピュータ等の端末装置で受信することにより、自己の睡眠時の呼吸の状態を確認する。生体音集音装置100からスマートフォン、パーソナルコンピュータ等への通信は、上述のとおり計測が終わった起床後にまとめて行っても良いし、計測している睡眠中に随時行ってもよい。
なお、生体音集音装置100における無呼吸状態のカウントは、被検者が身体に装着する際に、光センサ、圧力センサ等のセンサが検知した信号をトリガーとして開始してもよい。この場合、被検者が身体から取り外した際に、センサが非検知信号を制御部101に送信して無呼吸状態のカウントを停止するとしてもよい。
[作用効果]
上述したように、実施の形態2に係る生体音集音装置100において、さらに、集音部15が生体音を変換した電気信号を増幅する増幅部103と、電気信号を格納する記憶部105と、増幅部103で増幅された電気信号を記憶部105に格納させる制御部101とを備えている。そして、ハウジング11には、増幅部103と、記憶部105と、制御部101とが収容されている。
この構成によれば、この生体音集音装置100を身体に装着して使用するだけで、被検者が自己の生体音を知ることができる。このため、この生体音集音装置100は、使い勝手が良い。
特に、出産前の妊婦、離島などの遠隔地における被検者にとっては簡易に遠隔医療診断を行うことができる。
また、実施の形態2に係る生体音集音装置100において、制御部101は、集音部15から送られてきた電気信号に基づき、被検者の睡眠時における無呼吸状態を識別する。
この構成によれば、この生体音集音装置100を身体に装着して使用するだけで、被検者が自己の睡眠時における無呼吸状態等を知ることができる。このため、この生体音集音装置100は、使い勝手が良い。
また、実施の形態2に係る生体音集音装置100において、さらに、電気信号における1KHzの利得が100Hzの利得よりも30dB以下となるように減衰させる低域通過フィルタ104を備えている。
この構成によれば、低域通過フィルタ104により被検者が集音したくない寝言を録音した音声を小さくすることができるとともに、心拍音、イビキ等の生体音を集音することができる。このため、被検者のプライバシーを損なうことなく生体音を確実に集音することができる。
実施の形態2においても、他の作用効果については、実施の形態1と同様の作用効果を奏する。
(その他変形例等)
以上、本発明に係る生体音集音装置、生体音集音器具及び生体音集音方法について、実施の形態1、2に基づいて説明したが、本発明は、上記実施の形態1、2に限定されるものではない。
なお、上記実施の形態においては、集音部、振動板及びハウジングによりダイナミックマイクロホンが構成されている。この場合、S/N比が高いため、生体音を確実に集音することができる。
また、上記実施の形態においては、端末装置は、ネットワークを介して外部のクラウドサーバと接続されている。クラウドサーバは、ネットワークを介して様々な機器と連携する仮想のサーバであり、通常のデータベース管理ツール等で扱うことが困難な巨大なデータ(ビッグデータ)等を管理している。クラウドサーバは、他の被検者の生体音の情報を収集してもよい。
また、上記実施の形態においては、端末装置は、Wi−Fi(登録商標)機能やBlueTooth(登録商標)機能などの近距離無線機能を有する通信装置により、生体音集音装置の通信部から送信されたこの情報を受信する。この場合、生体音集音装置と端末装置との間でワイヤレス通信を行うとは限らず、データバックアップ装置など所定の転送宛先の記録装置へワイヤレス通信で転送するものであってもよい。この場合、被検者をはじめとする者は、もしも自己の症状が気にかかるなら、医者と相談の上で、そのような記録装置を医療機関に持ち込んで相談することも、検討することが可能になる。
また、上記実施の形態においては、記憶部等に生体音が保存されていれば、被検者がその音を聞いて専門医に診断する場合も想定される。なお、睡眠中の呼吸音を集音する場合においては、専門医がこの被検者を診断するのであるから、生体音集音装置に無呼吸低呼吸指数をカウントする機能は無くてもよい。
また、本発明に係る生体音集音装置、生体音集音装置を用いた生体音集音器具には、被検者の身体の動きを検知する加速度センサ、圧電センサ等が設けられていてもよい。制御部は、加速度センサ、圧電センサ等からの信号を処理する。この場合、被検者の身体の動きを検知することができるため、生体音の集音をより確実に行うことができるため、例えば、脳梗塞、心筋梗塞、睡眠時無呼吸症候群等の診断精度を向上させることができる。
その他、実施の形態1、2に対して当業者が思いつく各種変形を施して得られる形態や、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で実施の形態1、2における構成要素及び機能を任意に組み合わせることで実現される形態も本発明に含まれる。
1 生体音集音器具
5 端末装置
10、100 生体音集音装置
11 ハウジング
13 振動板
13a 接触面
15 集音部
21 第1収容部(収容部)
21b 開口
33 ヨーク
33a ヨーク側凹部(凹部)
33b 磁気ギャップ
35 永久磁石(磁石)
37 金属プレート
39 ボイスコイル(空芯コイル)
51、101 制御部
53 表示部
54、103 増幅部
57 端末側記憶部
104 低域通過フィルタ
105 記憶部

Claims (11)

  1. 被検者の生体音を集音する生体音集音装置であって、
    前記被検者に密着される振動板と、
    前記振動板が前記被検者に密着された状態で、前記振動板を介して集音した前記生体音をアナログの電気信号に変換して出力する集音部と、
    前記振動板側から遠ざかる方向に凹む収容部を有し、前記収容部に収容された前記集音部を覆うように前記振動板が固定されているハウジングとを備え、
    前記被検者に密着していない状態において、前記振動板は、略平板状である
    生体音集音装置。
  2. 前記振動板は、前記収容部に形成されている開口を塞ぐように前記収容部に固定され、
    前記収容部は、外部からの音が直接入らないように実質的に密閉されている
    請求項1記載の生体音集音装置。
  3. 前記振動板の厚みは、0.07mm以上0.12mm以下である
    請求項1又は2記載の生体音集音装置。
  4. 前記収容部は、前記振動板側に対して正面視で、略円形状をなしており、
    前記振動板は、略円板状をなしており、
    前記振動板の直径は、25mm以上40mm以下である
    請求項1〜3のいずれか1項に記載の生体音集音装置。
  5. 前記集音部は、
    前記振動板から遠ざかる方向に凹む凹部を有するヨークと、
    前記凹部の底面に配置される磁石と、
    前記凹部に配置され、前記磁石における前記凹部の底面とは反対側に固定される金属プレートと、
    前記振動板に固定された状態で前記凹部に配置され、前記ヨーク及び前記金属プレートとの間の磁気ギャップに配置されている、導線を巻回してなる空芯コイルとを有している
    請求項1〜4のいずれか1項に記載の生体音集音装置。
  6. 前記ハウジングは、前記振動板と前記被検者とを離間させないように、前記被検者に密着される前記振動板の接触面の延長線上に存在しない
    請求項1〜5のいずれか1項に記載の生体音集音装置。
  7. さらに、
    前記集音部が前記生体音を変換した前記電気信号を増幅する増幅部と、
    前記電気信号を格納する記憶部と、
    前記増幅部で増幅された前記電気信号を記憶部に格納させる制御部とを備え、
    前記ハウジングには、前記増幅部と、前記記憶部と、前記制御部とが収容されている
    請求項1〜6のいずれか1項に記載の生体音集音装置。
  8. 前記制御部は、
    前記集音部から送られてきた前記電気信号に基づき、前記被検者の睡眠時における無呼吸状態を識別する
    請求項7記載の生体音集音装置。
  9. さらに、
    前記電気信号における1KHzの利得が100Hzの利得よりも30dB以下となるように減衰させる低域通過フィルタを備えている
    請求項1〜8のいずれか1項に記載の生体音集音装置。
  10. 前記集音部が出力した前記電気信号を送信する請求項1〜9のいずれか1項に記載の生体音集音装置と、
    前記生体音集音装置から送信されてきた前記電気信号を受信し、前記電気信号を格納する端末側記憶部を有する端末装置とを備え、
    前記端末装置は、前記生体音集音装置と別体である
    生体音集音器具。
  11. 請求項1〜9のいずれか1項に記載の生体音集音装置を用いて前記被検者の生体音を集音する生体音集音方法であって、
    前記振動板が前記被検者に密着された状態で、前記振動板を介して集音した前記生体音を前記電気信号に変換して出力する集音ステップを含む
    生体音集音方法。
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