JP2017192442A - 画像取得装置及びその制御方法、並びに、プログラム - Google Patents

画像取得装置及びその制御方法、並びに、プログラム Download PDF

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Abstract

【課題】被検体に係る画像に所定の歪みが含有されている場合に、被検体の移動量に係る演算処理のレイテンシを増大させることなく、高精度なトラッキングを行える仕組みを提供する。
【解決手段】光センサ106で取得された被検体に係る所定の歪みを有する画像であって被検体の移動量を演算する際の基準となる参照画像を構成する各領域について、当該各領域に含まれる被検体の特徴物に応じて特徴量を算出し、当該各領域ごとに特徴量に対して所定の歪みに応じた修正を行い、当該修正を行った後の特徴量の評価値に基づいて参照画像を構成する各領域の中から移動量を演算する際に用いる演算領域を選択する演算領域選択部342と、参照画像における演算領域と、光センサ106で取得された画像であって第1の画像とは異なる第2の画像における前記演算領域に対応する対応領域とを比較して、被検体の移動量を算出する演算を行う移動量演算部344を備える。
【選択図】図3

Description

本発明は、被検体からの光を受光して被検体に係る画像を取得する画像取得装置及びその制御方法、並びに、当該制御方法をコンピュータに実行させるためのプログラムに関するものである。
従来から、被検眼を被検体とする画像を取得する画像取得装置として、SLO(Scanning Laser Ophthalmoscope)装置と呼ばれるレーザー光を用いた眼底検査装置が開発されている。近年、この眼底検査装置を用いて被検眼の眼底に係る眼底画像を取得することにより、疾病の早期発見等に役立てることが行われている。
SLO装置は、レーザー光源と走査ミラーを用いて被検眼の眼底をスキャンし、眼底からの反射光を光センサで取得することで眼底画像を生成する装置である。従来から、眼底画像を取得する上では、撮影中の被検眼の動きの影響が問題となっている。具体的に、被検眼が動いている状態で眼底画像を取得すると、画像が不鮮明なものとなり、正確な診断が難しくなる。一般に、人間の眼は、一点を見つめている時であっても、固視微動と呼ばれる微細な運動を無意識に行っている。被検者は、この固視微動を意識して止めることはできないため、眼底検査装置にその影響を低減させる仕組みが必要である。
従来、被検者の眼(被検眼)の動きの影響を低減する仕組みとして、特許文献1及び特許文献2に示すような、眼底のトラッキングと呼ばれる技術がある。この技術では、まず、被検眼の眼底画像を1枚取得してこれを参照画像として保存する。次いで、被検眼の眼底における診断画像を取得する際に、参照画像と診断画像との相関を演算することで眼球移動量を算出し、その算出結果に応じてレーザー光を走査する位置をリアルタイムに補正する。この場合、診断画像取得中に被検眼に動きがあっても、眼底検査装置は、その位置を追尾するように走査位置を補正することが可能となる。
眼底のトラッキングでは、リアルタイムにレーザー光の走査位置を補正するため、演算処理のレイテンシを縮めることが高画質な画像を得るためには必要である。この点、特許文献1及び特許文献2には、演算処理の時間を短縮するために、画像中の一部分の小領域のみに着目して演算を行うことが示されている。また、その際に使用する小領域としては、眼底のトラッキング精度を上げるために、画像中で特徴物がある領域を選択するようにしている。
特開2014−217744号公報 特開2011−206519号公報
しかしながら、特許文献1及び特許文献2に記載の方法は、例えば被検眼に対する走査方法や光学系等の要因によって画像に所定の歪みが含有されている場合には、その方法をそのまま適用することが難しいという課題がある。
具体的に、取得された画像に対して所定の歪み成分を補正する画像処理を行った後に、特許文献1及び特許文献2に記載の方法を実行する場合には、被検眼の移動量に係る演算処理のレイテンシが長くなり、高精度なトラッキングを行う上では望ましくない。また、画像に所定の歪みが含有されている状態で許文献1及び特許文献2に記載の方法を実行する場合には、被検眼の移動量を演算する演算領域として当該画像の中から特徴物がある小領域を選択する際に、当該所定の歪みにより最適な選択を行うことが困難となる。この結果、高精度なトラッキングを行うことが難しかった。
即ち、従来の技術においては、被検体に係る画像に所定の歪みが含有されている場合に、被検体の移動量に係る演算処理のレイテンシを増大させることなく、高精度なトラッキングを行うことが困難であるという問題があった。
本発明は、このような問題点に鑑みてなされたものであり、被検体に係る画像に所定の歪みが含有されている場合に、被検体の移動量に係る演算処理のレイテンシを増大させることなく、高精度なトラッキングを行える仕組みを提供することを目的とする。
本発明の画像取得装置は、被検体からの光を受光して前記被検体に係る画像であって所定の歪みを有する画像を取得する画像取得手段と、前記画像取得手段で取得された画像であって前記被検体の移動量を演算する際の基準となる第1の画像を構成する各領域について、当該各領域に含まれる前記被検体の特徴物に応じて特徴量を算出し、前記各領域ごとに前記特徴量に対して前記所定の歪みに応じて評価値を求め、当該評価値に基づいて前記各領域の中から前記移動量を演算する際に用いる演算領域を選択する演算領域選択手段と、前記第1の画像における前記演算領域と、前記画像取得手段で取得された画像であって前記第1の画像とは異なる第2の画像における前記演算領域に対応する対応領域とを比較して、前記被検体の移動量を算出する演算を行う移動量演算手段とを有する。
また、本発明は、上述した画像取得装置の制御方法、及び、当該制御方法をコンピュータに実行させるためのプログラムを含む。
本発明によれば、被検体に係る画像に所定の歪みが含有されている場合に、被検体の移動量に係る演算処理のレイテンシを増大させることなく、高精度なトラッキングを行うことができる。
本発明の第1の実施形態に係る眼底検査装置の概略構成の一例を示す図である。 本発明の第1の実施形態に係る眼底検査装置において、図1に示す共振ミラーとTTMを用いて被検眼の眼底に対して撮影用レーザー光を走査する走査方法の一例を示す図である。 本発明の第1の実施形態に係る眼底検査装置において、図1に示すコントローラの内部構成の一例を示す図である。 図3に示す眼球移動量演算部において、眼球移動量を画像のストライプ単位で算出する例を示す図である。 比較例に係る眼底検査装置の制御方法における処理手順の一例を示すフローチャートである。 本発明の第1の実施形態を示し、図3に示す共振ミラーを走査して画像を取得する際に発生する正弦波歪みを説明するための図である。 本発明の第1の実施形態を示し、実際の参照画像或いは診断画像における正弦波歪みを説明するための図である。 本発明の第1の実施形態を示し、参照画像(更には診断画像)を複数のストライプに分けた後、そのうちの1つのストライプ画像を更に複数の小領域に分割する様子を示す図である。 本発明の第1の実施形態を示し、図3に示す演算領域選択部において行われる処理の一例を示す図である。 本発明の第1の実施形態を示し、図3に示す演算領域選択部において行われる演算領域の選択処理の一例を示す図である。 本発明の第1の実施形態を示し、図3に示す演算領域選択部において選択された演算領域の正弦波歪みの一例を示す図である。 本発明の第1の実施形態を示し、図3に示す歪み補正部において行われる歪み補正処理の一例を示す図である。 本発明の第1の実施形態に係る眼底検査装置の制御方法における処理手順の一例を示すフローチャートである。 本発明の第2の実施形態に係る眼底検査装置において、図1に示すコントローラの内部構成の一例を示す図である。 本発明の第2の実施形態に係る眼底検査装置の制御方法における処理手順の一例を示すフローチャートである。 本発明の第3の実施形態を示し、図3に示す演算領域選択部において行われる処理の一例を示す図である。
以下に、図面を参照しながら、本発明を実施するための形態(実施形態)について説明する。なお、以下に説明する本発明の実施形態においては、本発明における被検体として被検眼を適用した例を示し、また、本発明に係る画像取得装置として被検眼の眼底における眼底画像を取得する眼底検査装置を適用した例について記載する。
(第1の実施形態)
まず、本発明の第1の実施形態について説明する。
図1は、本発明の第1の実施形態に係る眼底検査装置100の概略構成の一例を示す図である。ここで、本実施形態においては、眼底検査装置100としてSLO装置を想定した例について説明する。
眼底検査装置100において、撮影用光源101は、撮影用レーザー光102を出力する。
共振ミラー104及びTTM(Tip Tilt Mirror)105は、撮影用光源101から出力(照射)され、ハーフミラー103等の光学デバイスを経由して到達した撮影用レーザー光102を、被検眼E(より具体的には、被検眼Eの眼底Er)に対して走査する走査手段である。具体的に、本実施形態においては、共振ミラー104及びTTM105から構成される走査手段は、撮影用光源101から照射された撮影用レーザー光102を被検眼Eの眼底Erに対して後述する所定の歪みを生じさせながら走査するものとする。
ハーフミラー103は、撮影用光源101から被検眼Eの眼底Erに照射された撮影用レーザー光102が被検眼Eの眼底Erで反射した反射光を光センサ106に導くためのミラーである。
光センサ106は、例えば光電変換素子及びA/D変換部を含み構成されており、被検眼Eの眼底Erからの反射光を光電変換素子が受光してアナログ信号に変換し、このアナログ信号をA/D変換部がデジタル信号へと変換し、これを被検眼Eの眼底Erにおける画像データ(以下、この画像データを単に「画像」と称することもある)として取得する画像取得手段である。具体的に、本実施形態においては、光センサ106は、被検眼Eの眼底Erに係る画像であって後述する所定の歪みを有する画像を取得するものとする。そして、光センサ106は、取得した画像をコントローラ107に送信する。
コントローラ107は、光センサ106から画像を受信する他に、撮影用光源101、共振ミラー104及びTTM105の制御を行って、眼底検査装置100の駆動を統括的に制御する。また、このコントローラ107は、外部装置200と通信可能に構成されている。
操作UI108は、検者が操作を行うためのユーザ・インタフェースである。この操作UI108から入力された情報は、コントローラ107に入力され、コントローラ107は、操作UI108から入力された情報に基づいて眼底検査装置100の駆動を制御する。
外部装置200は、コントローラ107で画像処理が施された各種の画像を受信等するものであり、例えば、画像の蓄積を行うサーバや画像の表示を行うディスプレイ等である。
図2は、本発明の第1の実施形態に係る眼底検査装置100において、図1に示す共振ミラー104とTTM105を用いて被検眼Eの眼底Erに対して撮影用レーザー光102を走査する走査方法の一例を示す図である。
図2において、有効領域201は、被検眼Eの眼底Erにおいて画像を取得する領域である。ここで、図2では、血流解析を想定した被検眼Eの眼底Erにおける血管の模式図を示しているが、検査対象は、この血管に限らず被検眼Eの眼底Erにおける視細胞等でもよい。また、眼底検査装置100において、検査対象の画像サイズや拡大倍率が選択可能な構成であってもよい。
また、図2において、走査202は、共振ミラー104による撮影用レーザー光102の走査を示している。また、走査203は、TTM105による撮影用レーザー光102の走査を示している。ここで、共振ミラー104は、図2に示すx方向に常に共振している。また、TTM105は、共振ミラー104による走査位置が有効領域201の外に位置している間に、図2に示すy方向の位置を変更する。この共振ミラー104による走査202とTTM105による走査203は、コントローラ107により制御される。以上の走査方法により、有効領域201の全体を撮影用レーザー光102で走査する。
図3は、本発明の第1の実施形態に係る眼底検査装置100において、図1に示すコントローラ107の内部構成の一例を示す図である。この際、図3においては、第1の実施形態におけるコントローラ107を「コントローラ107−1」として記載する。また、図3には、このコントローラ107−1の内部構成の他に、図1に示す撮影用光源101、共振ミラー104、TTM105、光センサ106、操作UI108、及び、外部装置200も図示している。
コントローラ107−1は、図3に示すように、統括制御・処理部310、画像処理部320、走査制御部330、及び、トラッキング処理部340を有して構成されている。
統括制御・処理部310は、コントローラ107における制御動作を統括的に行うとともに、各種の処理を行う。また、光センサ106で得られた画像は、統括制御・処理部310を介して、画像処理部320及びトラッキング処理部340に入力される。
画像処理部320は、統括制御・処理部310の制御に基づいて、光センサ106で取得された各種の画像に対して、例えばコントラストの調整や走査歪みの調整(例えば後述する所定の歪みを補正する)等の画像処理を行う。そして、画像処理部320は、画像処理を施した各種の画像を外部装置200に出力する。
走査制御部330は、統括制御・処理部310の制御に基づいて、共振ミラー104及びTTM105に対して(TTM105に対してはTTM走査制御補正部346を介して)、所定の走査を指示する制御を行う。この場合、走査制御部330は、代表的には、図2に示す走査方法による走査を指示する制御を行うが、検者からのモード変更指定やコントローラ107−1内部での判断によって他の走査方法による走査も指示可能である。この際、操作UI108は、検者からのモード変更指定や制御情報の表示等に用いられる。なお、TTM105の走査制御については、実際には、後述するトラッキング処理部340での補正を伴う。
トラッキング処理部340は、コントローラ107−1の処理のうち、被検眼Eの眼球移動量を算出する処理を行う部分であり、眼底検査装置100は、このトラッキング処理部340で算出された眼球移動量に応じて走査手段による走査位置の補正を行う。このトラッキング処理部340は、図3に示すように、画像保持部341、演算領域選択部342、選択領域インデックス保持部343、眼球移動量演算部344、歪み補正部345、及び、TTM走査制御補正部346を有して構成されている。
画像保持部341は、眼球移動量を演算により算出する際の基準となる第1の画像(以下、「参照画像」と称する)を保持する。
演算領域選択部342は、画像保持部341に保持された参照画像を構成する各領域の中から眼球移動量を演算する際に用いる演算領域(即ち、眼底Erのトラッキング処理に用いる領域)を選択する。具体的に、演算領域選択部342は、参照画像を構成する各領域に含まれる被検眼Eの眼底Erの特徴物に応じて当該各領域の特徴量評価値を算出し、当該各領域ごとに特徴量評価値に対して後述する所定の歪みに応じた修正を行い、当該修正を行った後の特徴量評価値に基づいて演算領域を選択する。
選択領域インデックス保持部343は、演算領域選択部342において選択された演算領域の位置情報等を保持する。
眼球移動量演算部344は、選択領域インデックス保持部343に保持された演算領域の位置情報等に基づいて、画像保持部341に保持された第1の画像である参照画像と、光センサ106からリアルタイムに得られる、参照画像とは異なる第2の画像(以下、「診断画像」と称する)とを比較して、被検眼Eの眼球移動量を算出する演算を行う。より具体的に、本実施形態においては、演算処理のレイテンシの増大を回避すべく、眼球移動量演算部344は、参照画像における演算領域と、診断画像における当該演算領域に対応する対応領域とを比較して、被検眼Eの眼球移動量を算出する演算を行う。ここで、眼球移動量演算部344において眼球移動量を演算する方法としては、本発明を適用する上では画像に含まれる特徴物の多寡によって移動量の演算結果の信頼度を変化させる方法である必要がある。この場合の方法としては、公知の方法でもよく、例えば、両画像間の相互相関関数を演算する方法等がある。
歪み補正部345は、眼球移動量演算部344により得られた眼球移動量に対して、走査手段を構成する共振ミラー104によって発生する所定の歪み(後述する正弦波歪み)に応じた補正を行う。より具体的に、本実施形態においては、歪み補正部345は、眼球移動量演算部344により得られた眼球移動量に対して、共振ミラー104によって発生する、演算領域選択部342において選択された演算領域における所定の歪みに応じた補正を行う。
TTM走査制御補正部346は、歪み補正部345により補正された眼球移動量(歪み補正済み眼球移動量)に基づいて、走査手段を構成するTTM105の走査制御を補正する。なお、図2では、TTM105を用いて撮影用レーザー光102をy方向に走査する例を示したが、TTM105の機能としてはx方向とy方向のどちらにも走査することが可能である。この場合、TTM走査制御補正部346は、TTM105のx方向の走査補正とy方向の走査補正のどちらも行う。
図4は、図3に示す眼球移動量演算部344において、眼球移動量を画像のストライプ単位で算出する例を示す図である。本実施形態では、眼球移動量の算出とTTM105に対する走査制御の補正をストライプ単位ごとに実行するものとする。
例えば、図4において、有効領域201をストライプ401−1、401−2、401−3及び401−4の4つに分割する。そして、図4に示すように、眼球移動量の演算による算出と診断画像の取得とを並列実行する。例えば、共振ミラー104及びTTM105の走査手段においてストライプ401−3の診断画像を取得している間に、ストライプ401−2の診断画像を用いて眼球移動量の算出を行う。そして、この眼球移動量の算出結果によるTTM105に対する走査制御の補正を、ストライプ401−4の診断画像を取得する際に反映させる。
なお、眼球移動量の算出にあたって相互相関関数を演算する場合には、2D−FFT演算を伴うため、ストライプ401−1、401−2、401−3及び401−4のサイズは、2の冪にしておくと効率的な構成となる。また、ストライプ401−1、401−2、401−3及び401−4は、必ずしも有効領域201を網羅していなくても構わない。特に、共振ミラー104によって取得した画像をそのままトラッキング処理に用いる場合には、正弦波歪みを含むため、x方向については中央付近を用いることが望ましい。
次に、第1の実施形態に係る眼底検査装置100の有用性を説明するために、比較例に係る眼底検査装置について説明する。
図5は、比較例に係る眼底検査装置の制御方法における処理手順の一例を示すフローチャートである。この比較例に係る眼底検査装置は、例えば、図3に示す第1の実施形態に係る眼底検査装置100の構成のうち、主として、演算領域選択部342、選択領域インデックス保持部343及び歪み補正部345を構成しない点と、眼球移動量演算部344の処理内容が異なる点に違いがある。このように、第1の実施形態に係る眼底検査装置100の構成と、比較例に係る眼底検査装置の構成とでは異なる点があるが、以下に示す図5の説明を分かり易くするため、図3に示す第1の実施形態に係る眼底検査装置100の構成を便宜的に用いて説明を行う。このため、図5に示す比較例に係るフローチャートの説明を図3に示す第1の実施形態に係る眼底検査装置100の構成を用いて説明を行ったとしても、これによって第1の実施形態に係る眼底検査装置100が限定的に解釈されてはならないものである。
比較例に係る処理では、まず、ステップS501において、統括制御・処理部310は、例えば操作UI108から入力された情報に基づいて、光センサ106から参照画像を1フレーム分取得する。そして、統括制御・処理部310で取得した1フレーム分の参照画像は、画像保持部341に保持される。
続いて、ステップS502において、統括制御・処理部310は、例えば操作UI108から入力された情報に基づいて、光センサ106から診断画像を最初に1ストライプ分だけ取得する。そして、統括制御・処理部310で取得した最初の1ストライプ分の診断画像は、眼球移動量演算部344に出力される。
続いて、ステップS503において、統括制御・処理部310は、光センサ106からステップS502以降の診断画像を1ストライプ分取得する。
また、ステップS503の処理と並行して行われるステップS504において、眼球移動量演算部344は、ステップS502またはS503によって直前に取得された診断画像のストライプと、ステップS501で取得した参照画像における当該ストライプに対応する対応領域とを比較して、被検眼Eの眼球移動量を算出する演算を行う。
続いて、ステップS505において、TTM走査制御補正部346は、ステップS504で得られた眼球移動量に応じて、TTM105の走査制御を補正する。
続いて、ステップS506において、統括制御・処理部310は、例えば操作UI108から入力された情報に基づいて、1フレームの診断画像の取得が終了したか否かを判断する。この判断の結果、1フレームの診断画像の取得は未だ終了していない場合には(S506/No)、ステップS503及びS504の処理に戻る。
一方、ステップS506の判断の結果、1フレームの診断画像の取得が終了した場合には(S506/Yes)、ステップS507に進む。
ステップS507に進むと、統括制御・処理部310は、例えば操作UI108から入力された情報に基づいて、規定フレーム数の診断画像の取得が終了したか否かを判断する。この判断の結果、規定フレーム数の診断画像の取得は未だ終了していない場合には(S507/No)、ステップS503及びS504の処理に戻る。なお、図5に示す例では、ステップS507/Noの場合にステップS502の処理の後に移行する例を示しているが、本実施形態においてはこの態様に限定されるものではなく、例えば、ステップS502の処理の前に移行する態様であってもよい。この態様の場合には、各フレームの診断画像における最後のストライプを用いた眼球移動量の算出は行わないことになる。
一方、ステップS507の判断の結果、規定フレーム数の診断画像の取得が終了した場合には(S507/Yes)、図5のフローチャートの処理を終了する。
図6は、本発明の第1の実施形態を示し、図3に示す共振ミラー104を走査して画像を取得する際に発生する正弦波歪みを説明するための図である。
本実施形態に係る眼底検査装置100では、共振ミラー104によって撮影用レーザー光102を走査する一方で、光センサ106においてA/D変換を行う周期を一定とするため、光センサ106で取得される画像は、いわゆる正弦波歪みを含有するものとなる。
図6(a)は、正弦波歪みを含有する1ストライプ分のストライプ画像601の模式図である。また、図6(b)は、図6(a)に示す画像に対して正弦波歪み補正を行った後の1ストライプ分のストライプ画像602の模式図である。図6(a)に示す正弦波歪み補正前のストライプ画像601は、その左右端では共振ミラー104の走査速度が遅いことによってデータが多くサンプリングされるため、画像の左右端ほど画像が伸びた状態となる。そこで、本実施形態では、画像処理部320において、図6(a)に示すストライプ画像601に対して、その中央からの左右距離に応じた拡縮処理を行って、図6(b)に示す正弦波歪み補正後のストライプ画像602を得る。
また、図6(a)に示すトラッキング処理使用領域603は、上述した比較例においてトラッキング処理を行う際に眼球移動量の演算に用いる領域を示している。比較例では、正弦波歪み補正前のストライプ画像601をそのままトラッキング処理に用いる場合、上述した共振ミラー104の走査速度の特性から、このトラッキング処理使用領域603に示すようにストライプ画像601の中央付近を用いることが望ましかった。
図7は、本発明の第1の実施形態を示し、実際の参照画像或いは診断画像における正弦波歪みを説明するための図である。
図7(a)は、正弦波歪みを含有する画像701の模式図である。また、図7(b)は、図7(a)に示す画像701に対して正弦波歪み補正を行った後のストライプ画像702の模式図である。図6(a)と同様に、正弦波歪み補正前の画像701は、その左右端ほど画像が伸びた状態となる。そして、図6(b)と同様に、本実施形態では、画像処理部320において、図7(a)に示す画像701に対して、その中央からの左右距離に応じた拡縮処理を行って、図7(b)に示す正弦波歪み補正後の画像702を得る。
また、本実施形態では、参照画像(更には診断画像)を複数のストライプに分けた後、各ストライプ画像を更に複数の小領域に分割し、そのいずれかの小領域について眼球移動量を演算により算出することにより、トラッキング処理に要する時間の増大を回避する。
図8は、本発明の第1の実施形態を示し、参照画像(更には診断画像)を複数のストライプに分けた後、そのうちの1つのストライプ画像を更に複数の小領域に分割する様子を示す図である。
ストライプ画像801は、参照画像(或いは診断画像)を複数のストライプに分けた際に、そのうちの1つのストライプ画像を示している。このストライプ画像801は、正弦波歪み補正前のストライプ画像である。また、図8に示す例では、このストライプ画像801共振ミラー104の走査方向に7つに分割し、小領域802−1〜802−7とした例が示されている。本実施形態においては、演算領域選択部342は、この小領域802−1〜802−7の中から、眼球移動量を演算する際に用いる演算領域を1つ選択する。
図9は、本発明の第1の実施形態を示し、図3に示す演算領域選択部342において行われる処理の一例を示す図である。
この図9に示す小領域802−1〜802−7は、参照画像を複数のストライプに分け、そのうちの1つのストライプ画像を更に複数の小領域に分割した際の当該各小領域を示しており、具体的に、図8に示す小領域802−1〜802−7に対応する。
また、図9において、共振ミラー角度θは、共振ミラー104の動作に対して、各小領域がどの角度に対応するかを示している。ここで、角度0°は、ストライプ画像の中央の位置を示しており、また、角度±90°は、共振ミラー104の往復動作の折り返し位置を示している。図2に示したように、共振ミラー104の走査202は、有効領域201の外側まで及び、往復動作の折り返しのタイミングでは有効領域201は走査されない。本実施形態では、小領域802−1に対して共振ミラー角度θを−75°、小領域802−7に対して共振ミラー角度θを75°とする範囲を使用する。
また、図9において、cosθは、各小領域802での所定の歪み(正弦波歪み)の倍率を示す。例えば、小領域802−4は、cosθ=1となっているため、正弦波歪みがないことを示す。また、小領域802−7は、cosθ=0.259となっており、これは小領域802−7に対して正弦波歪みを補正するためには、0.259倍だけ画像を縮める必要があることを示している。換言すれば、1/0.259倍だけ多くのデータがサンプリングされていると捉えることもできる。
また、図9において、特徴量評価値は、各小領域802にどれだけ被検眼E(より詳細には、被検眼Eの眼底Er)の特徴物が存在するかを示している。この特徴量評価値は、眼球移動量演算部344における眼球移動量の演算結果の信頼度に対応する評価値であれば公知の方法で算出されてもよい。例えば、特徴量評価値は、隣接する画素値の差分を小領域全体に渡って集計して算出するようにしてもよいし、或いは、画素値の差分が所定の閾値を超える回数が小領域全体で何回になるかを集計して算出するようにしてもよい。
図8に示す例では、小領域802−4と小領域802−7に比較的複雑な特徴物(例えば血管)が含まれているため、図9に示すようにこの小領域802−4及び802−7の特徴量評価値が高くなっている。
また、図9において、演算領域選択評価値は、図9に示す特徴量評価値を図9に示すcosθで除算(特徴量評価値/cosθ)することにより算出されるものである。この演算領域選択評価値は、演算領域選択部342において、小領域802−1〜802−7のうち、どの小領域を眼球移動量を演算する際に用いる演算領域として選択するのかを決定する際に指標となるものである。
上述したように、眼球移動量演算部344では、その小領域内に特徴物が多く含まれている方が眼球移動量の演算結果の信頼度が高くなる方法を用いて眼球移動量の演算を行っている。加えて、ストライプ画像の左右端の小領域ほど多くのデータがサンプリングされており、高解像度と捉えることができるため、正弦波歪み補正前のストライプ画像で特徴物の含有量が同程度である場合には左右端の小領域を選ぶ方が有利である。以上のことを考慮して、本実施形態における演算領域選択部342は、図9に示すように、特徴量評価値をcosθで除算して演算領域選択評価値を算出することにより、正弦波歪みに応じた修正を行っている。即ち、本実施形態における演算領域選択部342は、図9に示すように、所定の歪みである正弦波歪みが大きいほど特徴量評価値を大きくする修正を行って演算領域選択評価値を算出することにより、正弦波歪みに応じた修正を行っている。そして、本実施形態においては、演算領域選択部342は、図9に示す小領域802−1〜802−7のうち、演算領域選択評価値が1番大きい小領域802−7を演算領域として選択するものとする。
図9に示す例では、小領域802−4の特徴量評価値と小領域802−7の特徴量評価値は同値であったが、cosθを用いた正弦波歪みに応じた修正により、小領域802−7が演算領域として選択されている。
本実施形態においては、演算領域選択部342は、図9を用いて説明した以上の処理を参照画像の各ストライプごとに実施して各各ストライプごとに演算領域を選択し、その演算領域の位置情報等を選択領域インデックス保持部343に保持する。なお、演算領域選択部342による処理は、診断画像の取得処理及びトラッキング処理を実施する時でなく、参照画像を取得した段階で予め実施しておくことが望ましい。
図10は、本発明の第1の実施形態を示し、図3に示す演算領域選択部342において行われる演算領域の選択処理の一例を示す図である。図10において、図7に示す構成と同様の構成については同じ符号を付している。
図10(a)は、正弦波歪み補正前の画像701に対して、演算領域選択部342が演算領域を選択した様子を示す模式図である。図10(a)において、演算領域選択部342は、正弦波歪み補正前のストライプ1001−1〜1001−4に対して、それぞれ、正弦波歪み補正前の小領域1002−1〜1002−4を演算領域として選択している。
図10(b)は、正弦波歪み補正後の画像702において、演算領域として選択された小領域がどのように対応しているかを示す模式図である。ここで、図10(b)には、図10(a)に示す正弦波歪み補正前のストライプ1001−1〜1001−4にそれぞれ対応する、正弦波歪み補正後のストライプ1003−1〜1003−4が示されている。また、図10(b)には、図10(a)に示す正弦波歪み補正前の小領域1002−1〜1002−4にそれぞれ対応する、正弦波歪み補正後の小領域1004−1〜1004−4が示されている。
図11は、本発明の第1の実施形態を示し、図3に示す演算領域選択部342において選択された演算領域の正弦波歪みの一例を示す図である。図10において、図11に示す構成と同様の構成については同じ符号を付している。また、図11に示す正弦波歪み補正前の画像701及び正弦波歪み補正後の画像702には、図10に示す画像データを省略して図示している。
本実施形態では、演算領域である、図11(a)に示す正弦波歪み補正前の小領域1002−1〜1002−4を用いて眼球移動量を算出する演算を行うことによって、トラッキング処理を行う。しかしながら、正弦波歪み補正前の小領域1002−1〜1002−4から算出した眼球移動量は、正弦波歪み補正後の実際の眼球移動量とは対応しない。そこで、図3に示す歪み補正部345は、この差異を補正する。これを目印1101−1〜1101−4及び目印1102−1〜1102−4を用いて説明する。図11(a)に示す正弦波歪み補正前の画像701にある目印1101−1は、図11(b)に示す正弦波歪み補正後の画像702の目印1102−1に対応しているが、そのサイズは縮小されている。一方、図11(a)に示す正弦波歪み補正前の画像701にある目印1101−3は、図11(b)に示す正弦波歪み補正後の画像702の目印1102−3に対応しているが、そのサイズは変わらないままである。この縮小率は、演算領域としてどの位置を選択したかに依存している。
図12は、本発明の第1の実施形態を示し、図3に示す歪み補正部345において行われる歪み補正処理の一例を示す図である。
この図12に示す小領域802−1〜802−7は、参照画像を複数のストライプに分け、そのうちの1つのストライプ画像を更に複数の小領域に分割した際の当該各小領域を示しており、具体的に、図8に示す小領域802−1〜802−7に対応する。
また、図12において、共振ミラー角度θは、共振ミラー104の動作に対して、各小領域がどの角度に対応するかを示しており、その詳細な内容については図9で上述した通りである。また、図12において、歪み補正部倍率は、歪み補正部345で行う歪み補正処理の倍率を示しており、具体的に、図12に示す例では、演算領域として選択された小領域に対応する共振ミラー角度をθとしてcosθで表されるものとなっている。
図3に示す歪み補正部345は、選択領域インデックス保持部343から、各ストライプごとにどの小領域が演算領域として選択されたかの情報を参照して、眼球移動量演算部344で算出された眼球移動量に対して正弦波歪みに応じた補正を行う。
図13は、本発明の第1の実施形態に係る眼底検査装置100の制御方法における処理手順の一例を示すフローチャートである。この図13において、図5に示すフローチャートと同様の処理ステップについては、同じステップ番号を付している。また、この図13のフローチャートの説明に際しては、図3に示す第1の実施形態に係る眼底検査装置100の構成を用いて説明を行う。
まず、ステップS501において、統括制御・処理部310は、例えば操作UI108から入力された情報に基づいて、光センサ106から参照画像を1フレーム分取得する。そして、統括制御・処理部310で取得した1フレーム分の参照画像は、画像保持部341に保持される。
続いて、ステップS1301において、演算領域選択部342は、画像保持部341に保持された参照画像の各ストライプごとに、当該各ストライプを構成する各領域の中から眼球移動量を演算する際に用いる演算領域を選択する。具体的に、演算領域選択部342は、参照画像の各ストライプごとに、図9を用いて説明したように、当該各ストライプを構成する各小領域802−1〜802−7に含まれる特徴物に応じて当該各小領域の特徴量評価値を算出し、当該各小領域ごとに特徴量評価値に対して正弦波歪みに応じた修正を行い(即ち、演算領域選択評価値を算出し)、当該修正を行った後の特徴量評価値(即ち、演算領域選択評価値)に基づいて演算領域を選択する。ここで、本実施形態における演算領域選択部342は、図9に示す例では、演算領域選択評価値が最も大きい小領域802−7を演算領域として選択するものとする。その後、演算領域選択部342は、選択領域インデックス保持部343に対して、参照画像の各ストライプごとに演算領域の位置情報等を保持する。
続いて、ステップS502において、統括制御・処理部310は、例えば操作UI108から入力された情報に基づいて、光センサ106から診断画像を最初に1ストライプ分だけ取得する。そして、統括制御・処理部310で取得した最初の1ストライプ分の診断画像は、眼球移動量演算部344に出力される。
続いて、ステップS503において、統括制御・処理部310は、光センサ106からステップS502以降の診断画像を1ストライプ分取得する。
また、ステップS503の処理と並行して行われるステップS1302において、眼球移動量演算部344は、選択領域インデックス保持部343に保持されている情報に従って、ステップS502またはS503によって直前に取得された診断画像のストライプに対応する参照画像のストライプにおける演算領域を特定し、当該特定した演算領域と、直前に取得された診断画像のストライプにおける当該演算領域に対応する対応領域とを比較して、被検眼Eの眼球移動量を算出する演算を行う。
ステップS1302の処理が終了すると、続いて、ステップS1303において、歪み補正部345は、ステップS1302で算出された眼球移動量に対して、所定の歪み(正弦波歪み)に応じた補正を行う。具体的に、本実施形態においては、歪み補正部345は、図12に示す情報を参照して、ステップS1302で特定した演算領域における歪み補正部倍率を取得し、これをステップS1302で算出された眼球移動量に対して処理することにより、歪み補正を行う。
続いて、ステップS1304において、TTM走査制御補正部346は、ステップS1303の処理の結果得られた歪み補正済み眼球移動量に基づいて、走査手段を構成するTTM105の走査制御を補正する。
続いて、ステップS506において、統括制御・処理部310は、例えば操作UI108から入力された情報に基づいて、1フレームの診断画像の取得が終了したか否かを判断する。この判断の結果、1フレームの診断画像の取得は未だ終了していない場合には(S506/No)、ステップS503及びS1302の処理に戻る。
一方、ステップS506の判断の結果、1フレームの診断画像の取得が終了した場合には(S506/Yes)、ステップS507に進む。
ステップS507に進むと、統括制御・処理部310は、例えば操作UI108から入力された情報に基づいて、規定フレーム数の診断画像の取得が終了したか否かを判断する。この判断の結果、規定フレーム数の診断画像の取得は未だ終了していない場合には(S507/No)、ステップS503及びS1302の処理に戻る。なお、図13に示す例では、ステップS507/Noの場合にステップS502の処理の後に移行する例を示しているが、本実施形態においてはこの態様に限定されるものではなく、例えば、ステップS502の処理の前に移行する態様であってもよい。この態様の場合には、各フレームの診断画像における最後のストライプを用いた眼球移動量の算出は行わないことになる。
一方、ステップS507の判断の結果、規定フレーム数の診断画像の取得が終了した場合には(S507/Yes)、図13のフローチャートの処理を終了する。
第1の実施形態に係る眼底検査装置100では、参照画像を構成する各領域の中から眼球移動量を演算する際に用いる演算領域を選択する際に、当該各領域に含まれる特徴物に応じて各領域の特徴量評価値を算出し、当該各領域ごとに特徴量評価値に対して所定の歪みに応じた修正を行い、当該修正を行った後の特徴量評価値に基づいて演算領域を選択するようにしている。
かかる構成によれば、画像に所定の歪みが含有されている場合に、当該所定の歪みを考慮した最適な演算領域の選択を行うことができるため、眼球移動量に係る演算処理のレイテンシを増大させることなく、高精度なトラッキングを行うことができる。これにより、診断画像の画質を向上させることが可能となる。
(第2の実施形態)
次に、本発明の第2の実施形態について説明する。
第2の実施形態に係る眼底検査装置の概略構成は、図1に示す第1の実施形態に係る眼底検査装置100の概略構成と同様である。また、第1の実施形態で説明した図2、図4、図6〜図12についても、第2の実施形態に適用可能である。
図14は、本発明の第2の実施形態に係る眼底検査装置100において、図1に示すコントローラ107の内部構成の一例を示す図である。この際、図14においては、第2の実施形態におけるコントローラ107を「コントローラ107−2」として記載する。また、図14には、このコントローラ107−2の内部構成の他に、図1に示す撮影用光源101、共振ミラー104、TTM105、光センサ106、操作UI108、及び、外部装置200も図示している。また、図14において、図3に示す構成と同様の構成については、同じ符号を付している。
コントローラ107−2は、図14に示すように、統括制御・処理部310、画像処理部320、走査制御部330、及び、トラッキング処理部2340を有して構成されている。
トラッキング処理部2340は、図14に示すように、演算領域選択部2341、画像保持部2342、選択領域インデックス保持部343、眼球移動量演算部344、歪み補正部345、及び、TTM走査制御補正部346を有して構成されている。ここで、このトラッキング処理部2340と、図3に示す第1の実施形態におけるトラッキング処理部340との差異は、演算領域選択部2341及び画像保持部2342の制御手順である。即ち、第2の実施形態では、参照画像が取得されると、演算領域選択部2341による演算領域の選択が行われ、その後に、参照画像のおける演算領域の画像のみを画像保持部2342に保持する。なお、演算領域選択部2341及び画像保持部2342の主たる機能は、それぞれ、第1の実施形態における演算領域選択部342及び画像保持部341と同様である。
図15は、本発明の第2の実施形態に係る眼底検査装置100の制御方法における処理手順の一例を示すフローチャートである。この図15において、図13に示すフローチャートと同様の処理ステップについては、同じステップ番号を付しており、その詳細な説明は省略する。また、この図15のフローチャートの説明に際しては、図14に示す第2の実施形態に係る眼底検査装置100の構成を用いて説明を行う。
まず、ステップS1501において、統括制御・処理部310は、例えば操作UI108から入力された情報に基づいて、光センサ106から参照画像を1ストライプ分だけ取得する。
続いて、ステップS1502において、演算領域選択部2341は、ステップS1501で取得された参照画像のストライプを構成する各領域の中から眼球移動量を演算する際に用いる演算領域を選択する。この演算領域の詳細な選択方法については、図13のステップS1301と同様であるため、その説明は省略する。その後、演算領域選択部2341は、本ステップで選択した演算領域の画像を画像保持部2342に保持するとともに、選択領域インデックス保持部343に対して参照画像の各ストライプごとに演算領域の位置情報等を保持する。
続いて、ステップS1503において、統括制御・処理部310は、例えば操作UI108から入力された情報に基づいて、1フレームの参照画像の取得が終了したか否かを判断する。この判断の結果、1フレームの参照画像の取得は未だ終了していない場合には(S1503/No)、ステップS1501の処理に戻る。
一方、ステップS1503の判断の結果、1フレームの参照画像の取得が終了した場合には(S1503/Yes)、ステップS502に進む。
図15に示すフローチャートの処理において、ステップS502以降の処理は、図13に示すフローチャートの処理の処理と同様であるため、その説明は省略する。
第2の実施形態に係る眼底検査装置100よれば、第1の実施形態と同様に、画像に所定の歪みが含有されている場合に、当該所定の歪みを考慮した最適な演算領域の選択を行うことができる。このため、眼球移動量に係る演算処理のレイテンシを増大させることなく、高精度なトラッキングを行うことができる。これにより、診断画像の画質を向上させることが可能となる。
さらに、第2の実施形態に係る眼底検査装置100では、画像保持部2342に、演算領域選択部2341で選択された演算領域の画像を保持するようにしたので、画像保持部のメモリ容量を軽減することが可能となる。
(第3の実施形態)
次に、本発明の第3の実施形態について説明する。
第3の実施形態に係る眼底検査装置の概略構成は、図1に示す第1の実施形態に係る眼底検査装置100の概略構成と同様である。また、第3の実施形態における図1に示すコントローラ107の内部構成は、図3に示すコントローラ107−1の内部構成(或いは、図14に示すコントローラ107−2の内部構成)と同様である。また、第3の実施形態に係る眼底検査装置100の制御方法を示すフローチャートは、図13に示す第1の実施形態に係る眼底検査装置100の制御方法を示すフローチャート(或いは、図15に示す第2の実施形態に係る眼底検査装置100の制御方法を示すフローチャート)と同様である。また、第1の実施形態で説明した図2、図4、図6〜図8、図10〜図12についても、第3の実施形態に適用可能である。
第1の実施形態においては、演算領域選択部342において行われる処理例として図9に示す例を挙げた。具体的に、第1の実施形態では、図9の演算領域選択評価値に示すように、ストライプ画像の端にいくほど(即ち、所定の歪みである正弦波歪みが大きいほど)特徴量評価値を大きくする修正を行うようにしている。これに対して、第3の実施形態は、ストライプ画像の端にいくほど(即ち、所定の歪みである正弦波歪みが大きいほど)特徴量評価値を小さくする修正を行う形態である。
図16は、本発明の第3の実施形態を示し、図3に示す演算領域選択部342において行われる処理の一例を示す図である。ここで、図16において、図9に示す要素と同様の要素については、同じ名称を付している。
図16に示すように、第3の実施形態では、演算領域選択部342は、正弦波歪みが大きいほど(即ち、cosθの値が小さいほど)、特徴量評価値を小さくする修正を行って、演算領域選択評価値を算出するようにしている。そして、本実施形態においては、演算領域選択部342は、図16に示す小領域802−1〜802−7のうち、演算領域選択評価値が1番大きい小領域802−4を演算領域として選択するものとする。これは、例えば被検眼Eの眼底Erにおいて画像として撮影される画角が小さい場合に、トラッキング処理を行う演算領域として当該画像の端を選択すると、被検眼E(より具体的には、被検眼Eの眼底Er)の動きが大きい場合は、眼球運動によって演算領域がフレームアウトする確率が高くなる懸念を回避するためである。
(その他の実施形態)
第3の実施形態で説明したように、被検眼Eの眼底Erにおいて画像として撮影される画角が小さい場合に、トラッキング処理を行う演算領域として当該画像の端を選択すると、眼球運動によって演算領域がフレームアウトする確率が高くなる懸念ある。
そこで、本発明のその他の実施形態としては、演算領域選択部342は、例えば操作UI108から入力された情報に基づいて、上述した画角に応じて、所定の歪みが大きいほど特徴量評価値を大きくする修正を行う(図9)かまたは特徴量評価値を小さくする修正を行う(図16)かを決定する形態を採ることも可能である。ここで、例えば、上述した画角が所定の閾値以上である場合に所定の歪みが大きいほど特徴量評価値を大きくする修正を行い(図9)、上述した画角が所定の閾値未満である場合に所定の歪みが大きいほど特徴量評価値を小さくする修正を行う(図16)形態を採る。
また、上述した第1の実施形態及び第3の実施形態では、演算領域として、参照画像の各ストライプを構成する各小領域の中から、演算領域選択評価値が1番大きい小領域を選択する形態について説明を行ったが、本発明はこの形態に限定されるものではない。例えば、選択領域として、参照画像の各ストライプを構成する各小領域の中から、演算領域選択評価値が大きい方から複数の領域を選択する形態も適用可能である。このように、複数の小領域を演算領域として選択することにより、それぞれの演算領域における演算結果を照らし合わせたり平均したりするような構成も可能である。このように、本発明においては、選択領域として、参照画像の各ストライプを構成する各小領域の中から、演算領域選択評価値が大きい方から1または複数の領域を選択する形態を適用可能である。
また、上述した本発明の各実施形態では、眼底検査装置100としてSLO装置を想定した例について説明を行ったが、本発明においてはこれに限定されるものではない。例えば、画像に所定の歪みを有しつつ、被検体或いは装置自身の動きを追尾補正する機能を有する装置、例えば魚眼レンズを有するカメラ装置等についても適用可能である。
本発明は、上述の実施形態の1以上の機能を実現するプログラムを、ネットワーク又は記憶媒体を介してシステム又は装置に供給し、そのシステム又は装置のコンピュータにおける1つ以上のプロセッサーがプログラムを読出し実行する処理でも実現可能である。また、1以上の機能を実現する回路(例えば、ASIC)によっても実現可能である。
このプログラム及び当該プログラムを記憶したコンピュータ読み取り可能な記憶媒体は、本発明に含まれる。
なお、上述した本発明の実施形態は、いずれも本発明を実施するにあたっての具体化の例を示したものに過ぎず、これらによって本発明の技術的範囲が限定的に解釈されてはならないものである。即ち、本発明はその技術思想、または、その主要な特徴から逸脱することなく、様々な形で実施することができる。
101 撮影用光源、104 共振ミラー、105 TTM(Tip Tilt Mirror)、106 光センサ、107−1 コントローラ、108 操作UI、200 外部装置、310 統括制御・処理部、320 画像処理部、330 走査制御部、340 トラッキング処理部、341 画像保持部、342 演算領域選択部、343 選択領域インデックス保持部、344 眼球移動量演算部、345 歪み補正部、346 TTM走査制御補正部

Claims (13)

  1. 被検体からの光を受光して前記被検体に係る画像であって所定の歪みを有する画像を取得する画像取得手段と、
    前記画像取得手段で取得された画像であって前記被検体の移動量を演算する際の基準となる第1の画像を構成する各領域について、当該各領域に含まれる前記被検体の特徴物に応じて特徴量を算出し、前記各領域ごとに前記特徴量に対して前記所定の歪みに応じて評価値を求め、当該評価値に基づいて前記各領域の中から前記移動量を演算する際に用いる演算領域を選択する演算領域選択手段と、
    前記第1の画像における前記演算領域と、前記画像取得手段で取得された画像であって前記第1の画像とは異なる第2の画像における前記演算領域に対応する対応領域とを比較して、前記被検体の移動量を算出する演算を行う移動量演算手段と
    を有することを特徴とする画像取得装置。
  2. 前記演算領域選択手段は、前記第1の画像を構成する前記各領域の中から、前記評価値が大きい方から1または複数の領域を前記演算領域として選択することを特徴とする請求項1に記載の画像取得装置。
  3. 前記第1の画像を保持する画像保持手段を更に有することを特徴とする請求項1または2に記載の画像取得装置。
  4. 光源から照射された光を前記被検体に対して前記所定の歪みを生じさせながら走査する走査手段を更に有し、
    前記画像取得手段は、前記走査手段によって走査された光が前記被検体で反射した反射光を受光して前記画像を取得することを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の画像取得装置。
  5. 前記移動量演算手段で算出された前記移動量に対して、前記演算領域における前記所定の歪みに応じた補正を行う歪み補正手段を更に有することを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の画像取得装置。
  6. 光源から照射された光を前記被検体に対して前記所定の歪みを生じさせながら走査する走査手段と、
    前記歪み補正手段で補正された移動量に基づいて前記走査手段の走査制御を補正する走査制御補正手段と
    を更に有することを特徴とする請求項5に記載の画像取得装置。
  7. 前記所定の歪みは、正弦波歪みであることを特徴とする請求項1乃至6のいずれか1項に記載の画像取得装置。
  8. 前記演算領域選択手段は、前記所定の歪みが大きいほど前記評価値が大きくなる修正を行うことを特徴とする請求項1乃至7のいずれか1項に記載の画像取得装置。
  9. 前記演算領域選択手段は、前記被検体の動きが大きい場合は、前記所定の歪みが大きいほど前記評価値が小さくなる修正を行うことを特徴とする請求項1乃至7のいずれか1項に記載の画像取得装置。
  10. 前記演算領域選択手段は、前記被検体において前記画像として撮影される画角に応じて、前記所定の歪みが大きいほど前記評価値が大きくなる修正を行うかまたは前記評価値が小さくなる修正を行うかを決定することを特徴とする請求項1乃至7のいずれか1項に記載の画像取得装置。
  11. 前記画像保持手段は、前記第1の画像における前記演算領域の画像を保持することを特徴とする請求項3に記載の画像取得装置。
  12. 被検体からの光を受光して前記被検体に係る画像であって所定の歪みを有する画像を取得する画像取得ステップと、
    前記画像取得ステップで取得された画像であって前記被検体の移動量を演算する際の基準となる第1の画像を構成する各領域について、当該各領域に含まれる前記被検体の特徴物に応じて特徴量を算出し、前記各領域ごとに前記特徴量に対して前記所定の歪みに応じて評価値を求め、当該評価値に基づいて前記各領域の中から前記移動量を演算する際に用いる演算領域を選択する演算領域選択ステップと、
    前記第1の画像における前記演算領域と、前記画像取得ステップで取得された画像であって前記第1の画像とは異なる第2の画像における前記演算領域に対応する対応領域とを比較して、前記被検体の移動量を算出する演算を行う移動量演算ステップと
    を有することを特徴とする画像取得装置の制御方法。
  13. 請求項12に記載の画像取得装置の制御方法における各ステップをコンピュータに実行させるためのプログラム。
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