以下、実施形態を図面を用いて説明する。なお、同一の機能や構成には、同一または類似の符号を付して、その説明を適宜省略する。
[第1の実施形態]
<システム構成>
図1は、本実施形態にかかる無線通信システム10の全体概略構成図である。無線通信システム10は、LTE及びLTEの後継システムである5Gに従った無線通信システムである。なお、本実施形態では、5Gと対応させる観点から、LTEを適宜「4G」と称呼する。また、本実施形態では、5Gが導入された直後における無線通信システムの構成を想定しており、5Gが4Gを補完するLTE assisted operationを実現する。
無線通信システム10は、コアネットワーク20、無線基地局100、無線基地局200、及びユーザ装置300を含む。
コアネットワーク20は、Evolved Packet Core(EPC)とも呼ばれ、移動管理エンティティ(MME)、サービングゲートウェイ(S−GW)、及びPDNゲートウェイ(P−GW)などによって構成される。
無線基地局100は、4Gに従った無線基地局であり、eNodeBとも呼ばれている。無線基地局100は、S1−MME又はS1−Uインタフェースを介してコアネットワーク20を構成する装置(ノード)と接続される。
無線基地局200は、5Gに従った無線基地局である。無線基地局200は、X2インタフェース(ここでは、便宜的に、X2−AP’,X2−U’と呼ぶ)を介して無線基地局100と接続される。なお、無線基地局200をコアネットワーク20に直接接続し、5G単独で運用してもよい。
ユーザ装置300は、無線基地局100及び無線基地局200と無線通信を実行することができる。ユーザ装置300は、UE、無線通信端末あるいは移動局と呼ばれてもよい。無線基地局200及びユーザ装置300は、複数のアンテナ素子から送信される無線信号を制御することによって、より指向性の高いビームを生成するMassive MIMO、複数のコンポーネントキャリア(CC)を用いるキャリアアグリゲーション(CA)、及び複数の無線基地局とユーザ装置300との間においてコンポーネントキャリアを同時送信するデュアルコネクティビティ(DC)などに対応することができる。
図2は、無線通信システム10の全体ブロック構成図である。図2に示すように、無線基地局100は、中央集約装置110及び張出装置160によって構成される。同様に、無線基地局200は、中央集約装置210及び張出装置260によって構成される。なお、無線基地局100及び無線基地局200は、中央集約装置及び張出装置以外の他の装置を含んでもよい。
中央集約装置110は、無線物理レイヤ(L1)、ミディアムアクセス制御レイヤ(MAC)、無線リンク制御レイヤ(RLC)、パケット・データ・コンバージェンス・プロトコルレイヤ(PDCP)を有する。また、中央集約装置110は、PDCPの上位レイヤとして、無線リソース制御レイヤ(RRC)を有する。中央集約装置110は、中央処理部(Central Unit(CU))とも呼ばれる。
張出装置160は、中央集約装置110の設置場所から張り出して遠隔に配置することができる。張出装置160は、PA(Power Amplifier)/LNA(Low Noise Amplifier)、無線送受信モジュール及び変復調モジュールなどの無線部(RF)を有する。張出装置160は、無線処理部(Radio Unit(RU))とも呼ばれる。
中央集約装置110と張出装置160とは、フロントホールと呼ばれる有線伝送路で接続される。中央集約装置110と張出装置160とのインタフェースとしては、例えば、Common Public Radio Interface(CPRI)が用いられる。
中央集約装置210及び張出装置260は、上述した中央集約装置110及び張出装置160にそれぞれ対応するが、レイヤ構成が異なっている。具体的には、中央集約装置210は、MAC及びRLCを有する。張出装置260は、L1及びRFを有する。以下では、中央集約装置210を5G−CU、張出装置260を5G−RUと呼ぶこともある。
<各装置の構成>
次に、本実施形態に係る中央集約装置210と張出装置260の構成について説明する。
図3は、中央集約装置210の機能ブロック構成図である。中央集約装置210は、情報受信部211、情報送信部213、動作状態管理部215、動作状態通知部217、スケジューラ機能部219、及びX2インタフェース(IF)部221を備える。中央集約装置210の各部は、プロセッサ(メモリを含む)、機能モジュール(外部接続IFなど)、及び電源などのハードウェア要素によって実現される。
情報受信部211は、張出装置260から送信された情報を受信する。例えば、本実施形態に関連した具体的な例を挙げると、情報受信部211は、CSI/SRSの判定結果、ランダムアクセスプリアンブル、及びScheduling Request(SR)を張出装置260から受信する。なお、情報受信部211は、上記の情報だけでなく、無線基地局200とユーザ装置300との間で送受信される情報で、MAC及びRLCで必要な情報と無線基地局100へ送信される情報も張出装置260から受信する。
情報送信部213は、情報を張出装置260へ送信する。例えば、本実施形態に関連した具体的な例を挙げると、情報送信部213は、ユーザ装置300の動作状態(Active Time中か否か)に関する情報、DRX command MAC Control Element(CE)を張出装置260へ送信する。なお、情報送信部213は、上記の情報だけでなく、張出装置260を介してユーザ装置300へ送信される情報も張出装置260へ送信する。
動作状態管理部215は、規定されたActive Timeとなる条件に基づいて、ユーザ装置300との間の信号の送受信状況を基に、ユーザ装置300の動作状態(Active Time中か否か)を管理する。以下では、ユーザ装置300がActive Time中である状態をアクティブ状態と呼び、Active Time中でない状態を非アクティブ状態と呼ぶ。動作状態管理部215によるユーザ装置300の動作状態の管理の詳細は後述する。
動作状態通知部217は、張出装置260に対して、動作状態管理部215が管理するユーザ装置300の動作状態に関する情報を情報送信部213を介して通知する。動作状態通知部217による動作状態の通知の詳細は後述する。
スケジューラ機能部219は、無線基地局200と接続されている複数のユーザ装置300の状況、及びユーザ装置300それぞれからの要求などに応じて、無線リソースのユーザ装置300へのスケジューリング(割り当て)を実行する。スケジューラ機能部219は、動作状態管理部215が管理するユーザ装置300の動作状態に基づいてスケジューリングを実行する。アクティブ状態のユーザ装置300は、PDCCHを監視し、CSI/SRSを送信する。非アクティブ状態のユーザ装置300は、PDCCHを監視せず、CSI/SRSを送信しない。したがって、例えば、スケジューラ機能部219は、非アクティブ状態のユーザ装置300には下りリンクデータを送信しないようにスケジューリングを実行する。
X2インタフェース部221は、中央集約装置110との通信を実現するためのインタフェースを提供する。具体的には、X2インタフェース部221は、中央集約装置110と中央集約装置210とをMAC及びRLCを用いて直接接続するインタフェースであり、既存のオープンインタフェースであることが好ましい。ユーザ装置300の送受信データは、X2インタフェース部221を介して無線基地局100と中継される。
図4は、張出装置260の機能ブロック構成図である。張出装置260は、無線通信部261、情報送信部263、情報受信部265、動作状態取得部267、及び送受信制御部269を備える。張出装置260の各部は、デュープレクサ(DUX)、PA/LNA、無線送受信モジュール(RF変換)、機能モジュール(直交変復調など)、及び電源などのハードウェア要素によって実現される。
無線通信部261は、ユーザ装置300との無線通信を実行する。具体的には、無線通信部261は、5Gの仕様に従ってユーザ装置300との無線通信を実行する。上述したように、無線通信部261は、Massive MIMO、CA、及びDCなどに対応することができる。
情報送信部263は、情報を中央集約装置210へ送信する。例えば、本実施形態に関連した具体的な例を挙げると、情報送信部263は、CSI/SRSの判定結果、ランダムアクセスプリアンブル、及びScheduling Request(SR)を中央集約装置210へ送信する。なお、情報送信部263は、上記の情報だけでなく、無線基地局200とユーザ装置300との間で送受信される情報で、中央集約装置210のMAC及びRLCで必要な情報と無線基地局100へ送信される情報も中央集約装置210へ送信する。
情報受信部265は、中央集約装置210から送信された情報を受信する。例えば、本実施形態に関連した具体的な例を挙げると、情報受信部265は、ユーザ装置300の動作状態(Active Time中か否か)に関する情報、DRX command MAC CEを中央集約装置210から受信する。なお、情報受信部265は、上記の情報だけでなく、張出装置260を介してユーザ装置300へ送信される情報も中央集約装置210から受信する。
動作状態取得部267は、中央集約装置210から受信した情報からユーザ装置300がActive Time中であるか否かを示す動作状態に関する情報を取得し、ユーザ装置300の動作状態を得る。
送受信制御部269は、ユーザ装置300の動作状態に基づいて、ユーザ装置300との間での情報の送受信、及び中央集約装置210に対する情報の送信を制御する。具体的には、送受信制御部269は、ユーザ装置300の動作状態に基づいて、CSI/SRS受信制御、ランダムアクセス手順関連制御、及びエラーケースハンドリングを実行する。送受信制御部269による制御の詳細については後述する。
<動作状態の管理処理>
次に、中央集約装置210によるユーザ装置300の動作状態の管理処理について説明する。
DRX制御では、RRC接続状態(RRC Connected)のユーザ装置300は、Active Time中であるか否かを管理される。具体的には、以下の条件のいずれかを満たす場合、ユーザ装置300はActive Time中である。以下の条件のいずれも満たさない場合、ユーザ装置300はActive Time中でない。
・onDurationTimer,drx−InactivityTimer,drx−RetransmissionTimer,あるいはmac−ContentionResolutionTimerの何れかが起動している場合
・Scheduling Requestを送信した場合
・UL HARQ再送のためのUL grantが割り当てられる場合
・Random Access Responseを受信し、その後、新規送信を指示するPDCCHを受信していない場合
動作状態管理部215は、ユーザ装置300に対する送受信状況を基に、上記のいずれかの条件が満たされるか否かを判定し、ユーザ装置300の動作状態を管理する。以下、図を用いてユーザ装置300の動作状態の遷移の例と動作状態管理部215の動作をいくつか説明する。
図5は、ユーザ装置300がタイマに従ってアクティブ状態と非アクティブ状態との間を遷移する例を示す図である。ユーザ装置300が無線基地局200からPDCCHを受信すると、drx−InactivityTimerが起動/再起動される。drx−InactivityTimerが起動中は、ユーザ装置300はアクティブ状態である。drx−InactivityTimerが満了すると、ユーザ装置300は非アクティブ状態となる。その後、ユーザ装置300は、DRX周期毎の動作を開始する。DRX周期では、ユーザ装置300は、所定のOn Durationにわたってアクティブ状態となり、次のDRX周期まで非アクティブ状態となる。On Durationでアクティブ状態となったユーザ装置は、PDCCHの監視、無線基地局に対するCSI/SRSの送信等を実行する。
また、ユーザ装置300は、On Duration中に新規の下りリンクデータを受信すると、drx−InactivityTimerを起動/再起動するとともに、HARQ RTT Timerを起動する。下りリンクデータを正しく復号できなかった場合、ユーザ装置300は、HARQ RTT Timerが満了するとdrx−RetransmissionTimerを起動する。
動作状態管理部215は、張出装置260がユーザ装置300へ新規割り当てのPDCCHを送信したタイミング、あるいは張出装置260がユーザ装置300から対応するACK/NACKを受信したタイミングで、drx−InactivityTimerを起動/再起動し、動作状態をアクティブ状態として管理する。動作状態管理部215は、drx−InactivityTimerが満了したタイミングで、動作状態を非アクティブ状態として管理する。
また、動作状態管理部215は、DRX周期の動作において、On Duration中は、動作状態をアクティブ状態として管理し、On Duration後から次のDRX期間までは、動作状態を非アクティブ状態として管理する。動作状態管理部215は、ユーザ装置300に通知されたDRX制御に必要な情報を用いて、DRX周期中の動作状態を管理する。DRX制御に必要な情報としては、例えば、onDurationTimer,drx−InactivityTimer,drx−RetransmissionTimer,及びDRX周期などのDRX制御情報とHARQ RTTなどがある。DRX制御情報は、無線基地局200からユーザ装置300に対してRRCを介して通知されるdrx−Configによって設定される。
図6は、ユーザ装置300がタイマに従ってアクティブ状態と非アクティブ状態との間を遷移する別の例を示す図である。図6では、drx−InactivityTimerの起動中に、ユーザ装置300が無線基地局200からDRX command MAC CEを受信している。ユーザ装置300は、DRX command MAC CEを受信すると、drx−InactivityTimerを強制停止し、非アクティブ状態となる。その後、ユーザ装置300は、DRX制御を実行し、DRX周期毎の動作を開始する。DRX周期毎の動作は図5で説明したものと同じである。
動作状態管理部215は、張出装置260がユーザ装置300に対してDRX command MAC CEを送信したタイミングで、動作状態を非アクティブ状態として管理する。
図7は、ユーザ装置300がランダムアクセス手順に関連してアクティブ状態と非アクティブ状態との間を遷移する例を示す図である。
図7に示すように、ランダムアクセス手順中、ユーザ装置300は、ランダムアクセスプリアンブルを送信した後、ランダムアクセスレスポンス(RAR) windowを設けて、無線基地局200が送信するランダムアクセスレスポンスの受信を期待する。また、ユーザ装置300は、Msg3(Scheduled Transmission)を送信した後、Contention Resolution Timerを起動し、無線基地局200が送信するMsg4(Contention Resolution)の受信を期待する。RAR window及びContention Resolution Timerの起動中は、Active Timeとみなすことが規定されている。
動作状態管理部215は、張出装置260がユーザ装置300からランダムアクセスプリアンブルを受信した後、RAR window期間中は、動作状態をアクティブ状態として管理する。
また、動作状態管理部215は、無線基地局200がユーザ装置300からMsg3を受信した後、Contention Resolution Timerの起動中は、動作状態をアクティブ状態として管理する。
図示したもの以外では、例えば、張出装置260がユーザ装置300からSRを受信したときに、動作状態管理部215は、動作状態をアクティブ状態として管理する。
<動作状態の通知処理>
次に、中央集約装置210から張出装置260へユーザ装置300の動作状態の通知処理について説明する。
動作状態通知部217は、動作状態管理部215が管理するユーザ装置300の動作状態が遷移すると、遷移後の動作状態を張出装置260へ通知する。動作状態通知部217は、動作状態が遷移した場合に、イベントをトリガして動作状態を張出装置260へ通知してもよいし、イベントトリガに加えて周期的に(例えばTTI毎に)動作状態を張出装置260へ通知してもよい。
動作状態通知部217は、動作状態を示す1ビットの情報(例えば1はアクティブ状態、0は非アクティブ状態を示す)を張出装置260へ通知してもよい。あるいは、初期状態をいずれかの状態(アクティブ状態あるいは非アクティブ状態)に規定しておき、動作状態通知部217は、動作状態のトグルを示す情報(動作状態の維持あるいは変更)を通知してもよい。
動作状態通知部217は、張出装置260に対して動作状態を通知するときに、中央集約装置210が動作状態の遷移を検出したタイミングあるいは張出装置260において動作状態の反映を実施するタイミングを通知してもよい。タイミングは、Hyper System Frame Number(SFN),SFN,及びサブフレーム番号で通知されてもよい。動作状態通知部217がこれらのタイミングを張出装置260へ通知することにより、張出装置260は、フロントホールにおける遅延に影響されずに、ユーザ装置300の動作状態の遷移タイミングをより正確に知ることができる。
動作状態通知部217は、張出装置260に対して動作状態を通知するときに、ユーザ装置300の識別子(C−RNTI、IMSI、IMEI)を通知してもよい。
なお、本実施形態では、ユーザ装置300単位でDRX制御が実行されることを想定している。DRX制御が、コンポーネントキャリア単位あるいはセルグループ単位で行われる場合には、動作状態通知部217は、コンポーネントキャリアごとあるいはセルグループごとに動作状態を張出装置260へ通知してもよい。この場合、動作状態通知部217は、張出装置260に対して動作状態を通知するときに、コンポーネントキャリアあるいはセルグループの識別子を通知してもよい。
<制御処理>
続いて、張出装置260による制御処理について説明する。
張出装置260は、中央集約装置210から通知されたユーザ装置300の動作状態に基づき、ユーザ装置300との間の信号の送受信及び中央集約装置210との間の信号の送受信を制御する。具体的には、送受信制御部269は、CSI/SRSの受信制御、ランダムアクセス手順時のランダムアクセスプリアンブルの受信制御、及びエラーケースハンドリングを行う。以下、各制御について説明する。
まず、CSI/SRSの受信制御について説明する。
中央集約装置210は、下りリンクのチャネル状態に応じたスケジューリングを行う。ユーザ装置300は、張出装置260に対して、下りリンクのチャネル状態情報(CSI)を周期的に送信する。CSIは、チャネル品質指標(CQI)、プリコーディング行列指標(PMI)、ランク指標(RI)、及びプリコーディングタイプ指標(PTI)の1つあるいは複数の情報で構成される。張出装置260は、ユーザ装置300からCSIを受信し、判定結果を中央集約装置210に対して通知する。
また、ユーザ装置300は、無線基地局200による上りリンクのチャネル状態の推定を可能にするために、サウンディング参照信号(SRS)を周期的に上りリンクで送信する。張出装置260は、ユーザ装置300からSRSを受信し、判定結果を中央集約装置210に対して通知する。
張出装置260が中央集約装置210に送信するCSI/SRSの判定結果は、張出装置260とユーザ装置300との間の無線品質を示す品質情報である。張出装置260は、CSI/SRSの判定結果を中央集約装置210に対して周期的に通知する。
ユーザ装置300は、アクティブ状態のときはCSI/SRSを周期的に送信するが、非アクティブ状態のときはCSI/SRSを送信しない。そこで、送受信制御部269は、ユーザ装置300の動作状態に応じて、CSI/SRSの受信及びCSI/SRSの判定結果の通知を制御する。
図8は、ユーザ装置300の動作状態を考慮したCSI/SRSの受信シーケンスを示す図である。
ユーザ装置300は、非アクティブ状態であるので、CSI/SRSを送信するタイミングであっても、CSI/SRSを送信しない(ステップS11)。
張出装置260は、ユーザ装置300が非アクティブ状態であることを中央集約装置210から通知されているので、CSI/SRSを受信するタイミングであっても、CSI/SRSを受信せず、判定結果を中央集約装置210へ通知しない(ステップS12)。あるいは、張出装置260は、CSI/SRSを受信するが、受信したCSI/SRSは雑音等を復号したものであると考えられるので、CSI/SRSの判定結果を中央集約装置210へ通知しなくてもよい。あるいは、張出装置260は、「無効値」や「受信不可」を中央集約装置210に通知してもよい。
中央集約装置210が管理するユーザ装置300の動作状態がアクティブ状態に遷移すると、中央集約装置210は、ユーザ装置300がアクティブ状態になったことを張出装置260へ通知する(ステップS13)。CSI/SRS受信タイミングの制御という観点では、中央集約装置210は、張出装置260に対して「CSI/SRS受信開始」を通知してもよい。
CSI/SRSを送信するタイミングになると、ユーザ装置300はCSI/SRSを送信する(ステップS14)。張出装置260はCSI/SRSを受信して判定結果を中央集約装置210へ通知する(ステップS15)。
中央集約装置210が管理するユーザ装置300の動作状態が非アクティブ状態に遷移すると、中央集約装置210は、ユーザ装置300が非アクティブ状態になったことを張出装置260へ通知する(ステップS16)。中央集約装置210は、張出装置260に対して「CSI/SRS受信停止」を通知してもよい。
CSI/SRSを送信するタイミングであっても、ユーザ装置300は、非アクティブ状態であるので、CSI/SRSを送信しない(ステップS17)。張出装置260は、ユーザ装置300が非アクティブ状態であることを通知されているので、CSI/SRSを受信せず、判定結果を中央集約装置へ通知しない(ステップS18)。
ユーザ装置300の動作状態がアクティブ状態になると、中央集約装置210は、張出装置260に対してユーザ装置300の動作状態を通知する(ステップS19)。ユーザ装置300は、所定のタイミングでCSI/SRSを送信する(ステップS20)。張出装置260は、CSI/SRSを受信して判定結果を中央集約装置210へ通知する(ステップS21)。
ユーザ装置300の動作状態が非アクティブ状態になると、中央集約装置210は、張出装置260に対してユーザ装置300の動作状態を通知する(ステップS22)。ユーザ装置300は、CSI/SRSを送信しない(ステップS23)。張出装置260は、CSI/SRSを受信せず、判定結果を中央集約装置210へ通知しない(ステップS24)。
なお、中央集約装置210から張出装置260に対する通知に際して、cqi−maskの設定の有無、Measurement gapタイミング、及びSCell(セカンダリセル)の活性化(Activate)状態などのその他の設定情報や状態が考慮されてもよい。cqi−maskやMeasurement gap設定時には、ユーザ装置300はアクティブ状態であっても、CSI/SRSを送信しない場合がある。このとき中央集約装置210は、張出装置260に対して「非アクティブ状態(CSI/SRS受信不要)」を通知してもよい。
以上のように、張出装置260は、ユーザ装置300が非アクティブ状態であることを示す動作状態を中央集約装置210から受信した場合、中央集約装置210に対するCSI/SRSの判定結果の送信を抑制する。これにより、張出装置260は、ユーザ装置300が非アクティブ状態のときは、中央集約装置210に対して、雑音や干渉等を復号した誤った判定結果を送信することがなくなり、フロントホール上の不要な信号の送信を回避できる。
なお、上記では、CSI/SRSの受信制御について説明したが、CSI/SRSのみならず、アクティブ状態によって送受信の要否が決定される信号であれば、本実施形態が適用できる。
続いて、ランダムアクセス手順時のランダムアクセスプリアンブルの受信制御について説明する。
図9は、コンテンションフリー方式(非競合)のランダムアクセス手順時の制御シーケンスを示す図である。ランダムアクセス手順は、最初のアクセスや再接続、ハンドオーバ、あるいは、上りの同期が確立されていないときのDL/UL data resumingに用いられる。
コンテンションフリー方式のランダムアクセス手順では、無線基地局200は、ユーザ装置300に対して、コンテンションフリーのランダムアクセスプリアンブルを割り当てて送信する(ステップS31)。
ユーザ装置300は、コンテンションフリーのランダムアクセスプリアンブルを無線基地局200に対して送信する(ステップS32)。
中央集約装置210は、ユーザ装置300からコンテンションフリーのランダムアクセスプリアンブルを受信すると、ユーザ装置300はアクティブ状態であると管理し、張出装置260に対してユーザ装置300がアクティブ状態であることを通知する(ステップS33)。ユーザ装置300のRAR windowは、ランダムアクセスプリアンブルの送信タイミングから3サブフレーム後から開始される。RAR windowの期間は、ユーザ装置300はアクティブ状態である。
張出装置260は、ユーザ装置300からコンテンションフリーのランダムアクセスプリアンブルを受信した後、中央集約装置210からアクティブ状態の通知を受けると(ステップS34)、ユーザ装置300からのランダムアクセスプリアンブルの受信を中止する。
RAR windowの期間が終了すると、中央集約装置210は、張出装置260に対してユーザ装置300が非アクティブ状態であることを通知する(ステップS35)。RAR window中に、無線基地局200がユーザ装置300に対してRARを送信したときに、中央集約装置210は、張出装置260に対してユーザ装置300が非アクティブ状態であることを通知してもよい。
ユーザ装置300は、RAR window内にRARを受信できない場合、RAR window終了後にランダムアクセスプリアンブルの再送を試みる。張出装置260は、ランダムアクセスプリアンブルの受信を開始する。
以上のように、張出装置260は、コンテンションフリーのランダムアクセスプリアンブルの受信後、中央集約装置210からアクティブ状態の通知を受けると、ランダムアクセスプリアンブルの受信を抑制することにより、不要なランダムアクセスプリアンブルの誤検出を回避できる。
なお、上記の処理は、コンテンションベースのランダムアクセス手順にも適用可能である。
続いて、エラーケースハンドリングについて説明する。
張出装置260は、中央集約装置210からユーザ装置300が非アクティブ状態であるという通知を受けているときに、中央集約装置210から当該ユーザ装置300に対するPDCCH送信が指示される場合、張出装置260は、エラーケースとみなして、中央集約装置210に対して失敗(Failure)を通知してもよい。このとき、張出装置260は、PDCCH送信を実施しなくてもよい。
以上のように、張出装置260は、通知された動作状態に矛盾する下りリンク制御信号を中央集約装置210から受信した場合、中央集約装置210に対してFailureを通知することにより、中央集約装置210の管理する動作状態を正すこと、あるいは正しい動作状態の通知を期待できる。
以上説明したように、本実施形態によれば、動作状態通知部217が、中央集約装置210の管理するユーザ装置300の動作状態を張出装置260へ通知し、送受信制御部269が、通知されたユーザ装置300の動作状態に基づいて、ユーザ装置との間の信号の送受信及び中央集約装置210との間の信号の送受信を制御することにより、張出装置260は、誤った情報の送受信及び不要な情報の送受信を抑制できる。すなわち、MACスケジューラなどの上位レイヤの機能と、無線物理レイヤの機能とが分離して実装された場合でも、ユーザ装置の動作状態に応じて適切な制御を実現し得る。
本実施形態によれば、張出装置260は、ユーザ装置300が非アクティブ状態であることを示す動作状態を中央集約装置210から受信した場合、中央集約装置210に対するCSI/SRSの判定結果の送信を抑制する。これにより、張出装置260は、中央集約装置210に対して、雑音や干渉等を復号した誤った判定結果を送信することがなくなり、フロントホール上の不要な信号の送信を回避できる。
本実施形態によれば、張出装置260は、コンテンションフリーのランダムアクセスプリアンブルの受信後、中央集約装置210からアクティブ状態の通知を受けると、ランダムアクセスプリアンブルの受信を抑制する。これにより、不要なランダムアクセスプリアンブルの誤検出を回避できる。
本実施形態によれば、張出装置260は、通知された動作状態に矛盾する下りリンク制御信号を中央集約装置210から受信した場合、中央集約装置210に対してFailureを通知する。これにより、中央集約装置210の管理する動作状態を正すこと、あるいは正しい動作状態の通知を期待できる。
[第2の実施形態]
次に、第2の実施形態について説明する。第1の実施形態では、中央集約装置210がユーザ装置300の動作状態を管理していたが、第2の実施形態では、張出装置260がユーザ装置300の動作状態を管理し、その動作状態を中央集約装置210へ通知する。以下、第1の実施形態と異なる部分について主に説明し、第1の実施形態と同様の部分については、適宜説明を省略する。
<各装置の構成>
図10は、第2の実施形態に係る中央集約装置210の機能ブロック構成図である。第2の実施形態に係る中央集約装置210は、第1の実施形態に係る中央集約装置と比較すると、動作状態管理部215及び動作状態通知部217を備えず、DRX設定通知部223及び動作状態取得部225を備える点で相違する。
DRX設定通知部223は、無線基地局200がユーザ装置300へRRCを介してDRX制御情報を設定するときに、DRX制御に必要な情報を張出装置260に対して通知する。
動作状態取得部225は、張出装置260から受信した情報からユーザ装置300がActive Time中であるか否かを示す動作状態に関する情報を取得し、ユーザ装置300の動作状態を得る。スケジューラ機能部219は、張出装置260から取得したユーザ装置300の動作状態に基づいてスケジューリングを行う。
図11は、第2の実施形態に係る張出装置260の機能ブロック構成図である。第2の実施形態に係る張出装置260は、第1の実施形態に係る張出装置と比較すると、動作状態取得部267を備えず、動作状態管理部271及び動作状態通知部273を備える点で相違する。
動作状態管理部271は、規定されたActive Timeとなる条件に基づいて、ユーザ装置300との間の信号の送受信状況を基に、ユーザ装置300の動作状態を管理する。動作状態管理部271は、中央集約装置210から通知されたDRX制御に必要な情報を用いてユーザ装置300の動作状態を管理する。
動作状態通知部273は、中央集約装置210に対して、動作状態管理部271が管理するユーザ装置300の動作状態に関する情報を情報送信部263を介して通知する。動作状態通知部273による動作状態の通知の詳細は後述する。
<張出装置の動作>
第2の実施形態では、張出装置260がユーザ装置300の動作状態の管理を実行する。張出装置260が実行する動作状態の管理処理は、第1の実施形態の中央集約装置210が実行する管理処理と同様である。また、張出装置260が、動作状態に基づいて、ユーザ装置300との間の信号の送受信及び中央集約装置210との間の信号の送受信を制御する処理は、第1の実施形態と同様である。
<動作状態の通知処理>
張出装置260が中央集約装置210へユーザ装置300の動作状態を通知する処理について説明する。
図12は、張出装置260が中央集約装置210へユーザ装置300の動作状態を通知するシーケンスを示す図である。同図に示す条件1、条件2、条件3は、ユーザ装置300がActive Timeとなる条件である。例えば、条件1はdrx−InactivityTimerが起動中、条件2はSRを受信した、条件3はonDurationTimerが起動中である。条件のいずれか1つでもTrueの場合、ユーザ装置300はアクティブ状態となる。つまり、全ての条件がFalseの場合、ユーザ装置300は非アクティブ状態となる。同図では、簡単のために3つの条件のみを図示した。条件はこれに限るものでなく、他の条件を加えてもよい。
図12の最初の時点では、条件1がTrueであるので、ユーザ装置300の動作状態はアクティブ状態である。動作状態管理部271は、動作状態をアクティブ状態と管理している。
条件2がTrueになっても、それ以前においても条件1がTrueであったので、動作状態はアクティブ状態で変わらない。その後、条件1がFalseになっても、条件2がTrueなので、動作状態はアクティブ状態で変わらない。
条件2がFalseになると、それ以前において条件1及び条件3がFalseになっており、このタイミングで全ての条件がFalseになるので動作状態は非アクティブ状態に遷移する。動作状態がアクティブ状態から非アクティブ状態へ遷移するので、張出装置260は、動作状態がアクティブ状態から非アクティブ状態へ遷移したことを中央集約装置210に対して通知する(ステップS51)。中央集約装置210は、動作状態が通知されると、新たな動作状態を考慮してスケジューリングを行う。
以降も、動作状態が変わったときに、張出装置260は、動作状態が変化したことを中央集約装置210に対して通知する(ステップS52〜S55)。
図13は、張出装置260が中央集約装置210へユーザ装置300の動作状態を通知する別のシーケンスを示す図である。図12の例では、ユーザ装置300の動作状態が変化するタイミングで、張出装置260が中央集約装置210へ動作状態の遷移を通知した。図13の例では、張出装置260は、ユーザ装置300の動作状態を決定する条件毎に、中央集約装置210に対して通知する。
条件2がTrueになったとき、それ以前においても条件1がTrueであったので、動作状態は変化しないが、張出装置260は、条件2が変化したことを中央集約装置210に対して通知する(ステップS61)。
その後、条件1がFalseになっても、条件2がTrueなので、動作状態はアクティブ状態で変わらないが、張出装置260は、条件1が変化したことを中央集約装置210に対して通知する(ステップS62)。
条件2がFalseになると、それ以前において条件1及び条件3がFalseになっており、このタイミングで全ての条件がFalseになるので動作状態は非アクティブ状態に遷移する。張出装置260は、条件2が変化したことを中央集約装置210に対して通知する(ステップS51)。このとき、動作状態が非アクティブ状態に遷移したことを通知してもよい。
以降も、条件が変わったときに、張出装置260は、条件が変化したことを中央集約装置210に対して通知する(ステップS52〜S55)。
上記の例の変形例として、張出装置260が中央集約装置210に対して動作状態あるいは条件の変化を通知するときに、上りリンク、下りリンク、あるいは両方に関する通知であることを明示してもよい。具体的には、無線基地局200がユーザ装置300からSRを受信したときは、ユーザ装置300が上りリンク無線リソースの割り当てを期待していることがわかるので、張出装置260は中央集約装置210に対して、例えば上りリンクに関することを明示して「Active Time for UL」を通知してもよい。あるいは、drx−RetransmissionTimerが起動中は、ユーザ装置300が下りリンク無線リソースの割り当てを期待していることがわかるので、張出装置260は中央集約装置210に対して、例えば下りリンクに関することを明示して「Active Time for DL」を通知してもよい。また、drx−InactivityTimerおよびOn Durationについては、張出装置260は中央集約装置210に対して、例えば上りリンクと下りリンクに関することを明示して「Active Time for ANY」を通知してもよい。
なお、第1の実施形態と同様に、動作状態通知部273は、中央集約装置210に対して動作状態あるいは条件の変化を通知するときに、イベント発生タイミングやユーザ装置300の識別子を通知してもよい。
<キャリアアグリゲーション適用時>
ユーザ装置300が、複数の張出装置260A,260Bのコンポーネントキャリアを使って通信するキャリアアグリゲーションを用いるときに、張出装置260A,260Bが動作状態を管理する場合には、図14〜16に示す形態が考えられる。
図14に示す例は、複数の張出装置260A,260Bのそれぞれが独立してユーザ装置300の動作状態を管理し、中央集約装置210は、複数の張出装置260A,260Bのそれぞれから通知された動作状態を用いてユーザ装置300のスケジューリングを行う。例えば、中央集約装置210は、複数の張出装置260A,260Bのそれぞれから通知された動作状態の論理和をとってユーザ装置300の動作状態を決定し、ユーザ装置300のスケジューリングを行う。
図15に示す例は、複数の張出装置260A,260Bのそれぞれが独立してユーザ装置300の動作状態を管理し、中央集約装置210は、複数の張出装置260A,260Bのそれぞれから通知された動作状態を他の張出装置260A,260Bへ通知する。各張出装置260A,260Bは、中央集約装置210経由で通知される他の張出装置260A,260Bで管理される動作状態を基に、自身の管理する動作状態を更新する。具体的には、例えば、張出装置260Aにおいて、drx−InactivityTimerの起動/再起動があった場合、張出装置260Aは中央集約装置210に対してdrx−InactivityTimerの起動/再起動があったことを通知し、中央集約装置210は、他の張出装置260Bに対してdrx−InactivityTimerの起動/再起動があったことを通知する。張出装置260Bは、その通知を以って、drx−InactivityTimerの起動/再起動を実行する。張出装置260Aは、イベント発生タイミングを中央集約装置210に通知し、中央集約装置210は、イベント発生タイミングを張出装置260Bに通知してもよい。張出装置260Aがイベント発生タイミングを通知することによって、中央集約装置210と張出装置260A,260Bとの間の遅延を考慮して動作状態の管理を処理できる。
また、中央集約装置210は、張出装置260Aから通知されたイベントの一部のみを張出装置260Bへ通知してもよい。例えば、SR受信時には、ユーザ装置300に対してUL CC/Cellが設定されている張出装置260のみに通知されてもよい。また、drx−RetransmissionTimerのように、CC内に閉じている制御については、中央集約装置210は、他の張出装置260Bへ通知しなくてもよい。
図15の形態では、中央集約装置210は、張出装置260Aから通知された動作状態を他の張出装置260Bへ通知する機能を備える。張出装置260A,260Bは、中央集約装置210から通知される動作状態を取得する機能、自身が管理する動作状態を更新する機能を備える。
図16に示す例は、ユーザ装置300単位で管理されるものは中央集約装置210で動作状態を管理し、CC内に閉じて管理されるものについては各張出装置260A,260Bで動作状態を管理する。ユーザ装置300単位で管理されるものとしては、例えば、drx−InactivityTimer,onDurationTimerなどがある。CC内に閉じて管理されるものとしては、例えば、drx−RetransmissionTimerがある。中央集約装置210が管理する動作状態は、張出装置260A,260Bのそれぞれに通知される。張出装置260A,260Bは、中央集約装置210から通知された動作状態を基に、自身の管理する動作状態を更新する。
図16の形態では、中央集約装置210は、ユーザ装置300の動作状態の一部を管理する機能、動作状態を張出装置260A,260Bへ通知する機能を備える。張出装置260A,260Bは、動作状態の一部を管理する機能、中央集約装置210から通知される動作状態を取得する機能、及び自身が管理する動作状態を更新する機能を備える。
なお、ここで説明した張出装置260A,260Bにおける動作状態の管理及び中央集約装置210と張出装置260A,260Bとの間の情報交換は、張出装置260A,260B配下のCCが活性化状態の場合にのみ実施されてもよい。
また、ユーザ装置300は、DRX command MAC CEを受信すると、ユーザ装置300は強制的に非アクティブ状態へ遷移にする。仮に、DRX command MAC CEがHARQ再送超過する場合には、ユーザ装置300が非アクティブ状態へ遷移したとみなして、中央集約装置210は、張出装置260A,260Bのそれぞれに対して、強制的に非アクティブ状態への遷移を指示してもよい。
DRX制御が、CC単位あるいはセルグループ単位で行われる場合には、中央集約装置210は、関連するCC/Cellを担う張出装置260A,260Bのみに通知してもよい。
以上説明したように、本実施形態によれば、張出装置260がユーザ装置300の動作状態を管理する動作状態管理部271を備えて、送受信制御部269が、ユーザ装置300の動作状態に基づいて、ユーザ装置との間の信号の送受信及び中央集約装置210との間の信号の送受信を制御することにより、張出装置260は、誤った情報の送受信及び不要な情報の送受信を抑制できる。すなわち、MACスケジューラなどの上位レイヤの機能と、無線物理レイヤの機能とが分離して実装された場合でも、ユーザ装置の動作状態に応じて適切な制御を実現し得る。
なお、本発明は、以下のように表現されてもよい。本発明の一態様は、張出装置(張出装置260)と中央集約装置(中央集約装置210)とを含み、ユーザ装置(ユーザ装置300)と無線通信を実行する無線基地局(無線基地局200)であって、前記中央集約装置は、前記ユーザ装置がアクティブタイム中であるか否かを示す動作状態情報を前記張出装置へ通知する動作状態通知部(動作状態通知部217)を備え、前記張出装置は、前記動作状態情報を受信する動作状態情報取得部(動作状態取得部267)と、前記動作状態情報に基づいて、前記ユーザ装置との間の信号の送信と受信の少なくとも一方及び/又は前記中央集約装置との間の信号の送信と受信の少なくとも一方を制御する制御部(送受信制御部269)と、を備える。
本発明の一態様において、前記制御部は、前記ユーザ装置がアクティブタイム中でないことを示す前記動作状態情報を受信した場合、前記中央集約装置に対する前記ユーザ装置との間の無線品質を示す品質情報の送信を抑制してもよい。
本発明の一態様において、前記制御部は、前記ユーザ装置からランダムアクセスプリアンブルを受信した後、前記中央集約装置から前記ユーザ装置がアクティブタイム中であることを示す前記動作状態情報を受信した場合、前記ユーザ装置からの前記ランダムアクセスプリアンブルの受信を抑制してもよい。
本発明の一態様において、前記制御部は、前記ユーザ装置がアクティブタイム中でないことを示す前記動作状態情報を受信した後、前記中央集約装置から前記ユーザ装置に対する下りリンク制御信号を受信した場合、前記中央集約装置に対してエラーを通知してもよい。
本発明の一態様は、張出装置と中央集約装置とを含み、ユーザ装置と無線通信を実行する無線基地局における通信制御方法であって、前記中央集約装置が、前記ユーザ装置がアクティブタイム中であるか否かを示す動作状態情報を前記張出装置へ通知するステップと、前記張出装置が、前記中央集約装置から受信した前記動作状態情報に基づいて、前記ユーザ装置との間の信号の送信と受信の少なくとも一方及び/又は前記中央集約装置との間の信号の送信と受信の少なくとも一方を制御するステップと、を含む。
本発明の一態様は、張出装置(張出装置260)と中央集約装置(中央集約装置210)とを含み、ユーザ装置(ユーザ装置300)と無線通信を実行する無線基地局(無線基地局200)であって、前記中央集約装置は、前記ユーザ装置がアクティブタイム中であるか否かを示す動作状態情報を受信する動作状態受信部(動作状態状態取得部267)を備え、前記張出装置は、前記ユーザ装置との間の信号の送受信状況に基づいて、当該ユーザ装置の前記動作状態情報を管理する動作状態管理部(動作状態管理部271)と、前記動作状態情報を前記中央集約装置へ通知する動作状態通知部(動作状態通知部273)と、前記動作状態情報に基づいて、前記ユーザ装置との間の信号の送信と受信の少なくとも一方及び/又は前記中央集約装置との間の信号の送信と受信の少なくとも一方を制御する制御部(送受信制御部269)と、を備える。
本発明の一態様は、張出装置と中央集約装置とを含み、ユーザ装置と無線通信を実行する無線基地局における通信制御方法であって、前記中央集約装置が、前記ユーザ装置がアクティブタイム中であるか否かを示す動作状態情報を受信するステップと、前記張出装置が、前記ユーザ装置との間の信号の送受信状況に基づいて、当該ユーザ装置の前記動作状態情報を管理するステップと、前記張出装置が、前記動作状態情報を前記中央集約装置へ通知するステップと、前記張出装置が、前記動作状態情報に基づいて、前記ユーザ装置との間の信号の送信と受信の少なくとも一方及び/又は前記中央集約装置との間の信号の送信と受信の少なくとも一方を制御するステップと、を含む。