JP2017188768A - 符号化装置、復号装置、符号化プログラム、及び復号プログラム - Google Patents
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Abstract
Description
ISO/IEC 23008−2,ITU−T H.265(以下、「HEVC/H.265」と称する。)では、小さな輝度ブロックのイントラ予測の残差信号を符号化するために、離散コサイン変換に加えて、離散サイン変換も利用される(例えば、特許文献1)。
又は画像信号を少なくとも第1帯域成分と第2帯域成分とに分割する帯域成分取得部と、前記帯域成分取得部が取得した第1帯域成分と第2帯域成分とに対して、量子化と逆量子化との量子化・逆量子化処理を実行する量子化処理部と、前記量子化処理部による量子化・逆量子化処理後の第1帯域成分と第2帯域成分との少なくともいずれかを用いて、前記帯域成分取得部が取得した第1帯域成分に一致又は類似する帯域成分を取得するための補正パラメータを生成する補正パラメータ部と、を備える符号化装置である。
[第1の実施形態]
本発明の第1の実施形態に係る符号化システム1について説明する。
ここでは、まず、符号化システム1の概要について説明する。
図1は、符号化システム1の全体構成を示すブロック図である。
符号化システム1は、画像を、HEVC/H.265に準拠した方式により、圧縮符号化(以下、単に「符号化」と称する。)及び復号するシステムである。以下では、一例として、符号化システム1が、映像(動画像)を符号化及び復号する場合について説明するが、符号化システム1は、静止画像を復号化及び復号してもよい。
符号化装置10は、CPU(Central Processing Unit)等を含むコンピュータシステムを備える装置であり、例えば、サーバ装置等の電子機器である。符号化装置10は、映像信号を符号化する。この符号化では、インター予測、イントラ予測等の各種予測が行われる。符号化装置10は、各種予測の予測残差信号を、さらに符号化する残差符号化処理を実行する。
復号装置30は、CPU等を含むコンピュータシステムを備える装置であり、例えば、テレビ、セットトップボックス、パーソナルコンピュータ等の電子機器である。復号装置30は、符号化装置10が符号化した映像を復号する。
まず、符号化装置10は、映像信号を、複数の周波数帯域に分割する。以下では、周波数帯域ごとの信号成分を、帯域成分と称することがある。次に、符号化装置10は、各帯域成分に対して変換処理を行い、変換係数を取得する。次に、符号化装置10は、取得した各変換係数に対して量子化処理を行う。量子化処理が行われた各変換係数は、エントロピー符号化され、復号装置30に伝送される。
これにより、符号化システム1は、符号化効率を向上させつつ、画質の劣化を抑制することができる。
以上が、符号化システム1の概要についての説明である。
符号化装置10は、映像信号取得部11と、符号出力部12と、符号化側記憶部13と、符号化制御部14と、を備える。
映像信号取得部11は、例えば、通信制御用IC(Integrated Circuit)を備え、符号化する対象の映像信号を、他の装置から取得する。
符号出力部12は、例えば、通信制御用ICを備え、符号出力を他の装置(例えば、復号装置30)に出力する。符号出力とは、エントロピー符号化された映像信号と補正パラメータとを含む情報である。
図2は、符号化制御部14の構成を示すブロック図である。
符号化制御部14は、ブロック分割部141と、減算部142と、帯域分割部143と、変換・量子化部144と、逆量子化・逆変換部145と、補正パラメータ部15と、エントロピー符号化部146と、帯域合成部147と、加算部148と、フレームメモリ149と、予測部150と、を備える。
式(1)〜(4)による変換を実行すると、式(1)〜(4)のそれぞれにより、水平方向に(BX/2)画素の長さを有し、垂直方向に(BY/2)画素を有する4つの帯域成分が抽出される。以下では、式(1)により抽出される低周波数の帯域成分を第1ブロック(LLブロック)と称する。また、式(2)により抽出される高周波数の帯域成分を第2ブロック(HLブロック)と称する。また、式(3)により抽出される高周波数の帯域成分を第3ブロック(LHブロック)と称する。また、式(4)により抽出される高周波数の帯域成分を第4ブロック(HHブロック)と称する。
図3は、残差ブロックの一例を示す模式図である。図4は、第1〜第4ブロックの一例を示す模式図である。
図3に示す例において、残差ブロックは、水平方向に16画素の長さを有し、垂直方向に16画素の長さを有するブロックである。この残差ブロックに対して、式(1)に示す変換を行うと、低周波成分が抽出され、図4(a)に示す第1ブロックが得られる。また、式(2)に示す変換を行うと、水平方向のエッジが抽出され、図4(b)に示す第2ブロックが得られる。また、式(3)に示す変換を行うと、垂直方向のエッジが抽出され、図4(c)に示す第3ブロックが得られる。また、式(4)に示す変換を行うと、対角方向のエッジが抽出され、図4(d)に示す第4ブロックが得られる。なお、図4に示す例において、帯域分割後のブロックの各辺は、残差ブロックの各辺の半分の長さとしているが、これには限られない。帯域分割後のブロックの各辺は、例えば、残差ブロックの各辺と同じ長さと同じであってもよい。この場合、符号化効率は低下するが、画質を向上させることができる。
帯域分割部143は、高周波数の帯域成分である第2〜第4ブロックを、それぞれ対応する第2補正パラメータ部15−2〜第4補正パラメータ部15−4に出力する。
変換・量子化部144は、帯域成分に対して、直交変換処理と変換係数の量子化処理とを実行する。この直交変換処理と量子化処理とには、HEVC/H.265等の公知の技術を適用してよい。変換処理の基底関数は、第1変換・量子化部144−1〜第4変換・量子化部144−4において、同じであってもよいし、互いに異なっていてよい。また、量子化処理に用いる量子化テーブルは、第1変換・量子化部144−1〜第4変換・量子化部144−4において、同じであってもよいし、互いに異なっていてもよい。
第n変換・量子化部144−n(nは、1以上N以下の整数)は、第nブロックに対する処理を行い、量子化インデックスを、エントロピー符号化部146と、第n逆量子化・逆変換部145−nとに出力する。以下では、第n変換・量子化部144−nによる処理前のブロック(処理前帯域成分)を、第n帯域分割ブロックSnと称する。第n帯域分割ブロックSnは、直交変換処理や量子化処理等による情報劣化のないブロックである。
以下では、第n逆量子化・逆変換部145−nが出力するブロック(処理後帯域成分)を、第n帯域分割復号ブロックDnと称する。
図5は、第n補正パラメータ部15−nの構成を示すブロック図である。
第n補正パラメータ部15−nは、M個(Mは2以上の整数)のディジタルフィルタΦn (m)と、第n比較部152−nと、第n選択部153−nと、を備える。ここでは、一例として、第n補正パラメータ部15−nが、4個のディジタルフィルタΦn (1)〜ディジタルフィルタΦn (4)を備える場合(すなわち、M=4)について説明する。
ディジタルフィルタΦn (m)は、第1帯域分割復号ブロックD1と第n帯域分割復号ブロックDnとを入力とし、候補ブロックCn (m)を出力する。
ここで、第n補正パラメータ部15−nによる処理を数式で表現すると、下記の式(5)により表される。
第2補正パラメータ部15−2が備える4つのディジタルフィルタΦ2 (m)の係数行列A2 (m)と、係数行列B2 (m)とは、例えば、以下の式(8)〜(15)に示すように設定されてよい。
以上が、ディジタルフィルタΦn (m)の係数行列の設定例についての説明である。
以上が、補正パラメータ部15の構成についての説明である。
エントロピー符号化部146は、第1変換・量子化部144−1〜第4変換・量子化部144−4から出力される量子化インデックスと、第2補正パラメータ部15−2〜第4補正パラメータ部15−4から出力される補正パラメータに対して、エントロピー符号化による可逆圧縮を行う。そして、エントロピー符号化部146は、その結果を符号出力として出力する。ここで、エントロピー符号化には、公知の任意の手法が用いられてよい。例えば、ハフマン符号化や算術符号化、それらの派生であるコンテキスト適応型可変長符号化(CAVLC;Context−based Adaptive Variable Length Coding)、コンテキスト適応型二値算術符号化(CABAC; Context・based Adaptive Binary Arithmetic Coding)等を、エントロピー符号化に適用してよい。
フレームメモリ149は、ブロック分割部141が分割したブロックごとの処理結果である復号ブロックを、メモリに書き込み、復号フレーム(復号画像)を順次構成する。
以上が、符号化装置10の構成についての説明である。
図1に示すように、復号装置30は、符号出力取得部31と、再生部32と、復号側記憶部33と、復号制御部34と、を備える。
符号出力取得部31は、例えば、通信制御用ICを備え、符号化装置10により出力された符号出力を取得する。
再生部32は、例えば、液晶ディスプレイや有機EL(Electro−Luminescence)ディスプレイなどの表示装置を備え、復号された映像信号により、映像を表示する。
図6は、復号制御部34の構成を示すブロック図である。
復号制御部34は、エントロピー復号部341と、逆量子化・逆変換部342と、補正部35と、帯域合成部343と、加算部344と、フレームメモリ345と、予測部346とを備える。
図7は、第n補正部35−nの構成を示すブロック図である。
第n補正部35−nは、M個のディジタルフィルタΨn (m)と、第n選択部352−nと、を備える。
ディジタルフィルタΨn (m)は、符号化装置10のディジタルフィルタΦn (m)と同様の構成である。つまり、ディジタルフィルタΨn (m)は、第1帯域分割復号ブロックD1と、第n帯域分割復号ブロックDnとの入力に対して、候補ブロックCn (m)を出力する。
第n選択部352−nは、符号化装置10の第n選択部153−nと同様の構成である。つまり、第n選択部352−nは、エントロピー復号部341から第n補正パラメータPnを取得する。そして、第n選択部352−nは、候補ブロックCn (2)〜Cn (M)の中から、第n補正パラメータPnが示す候補ブロックCn (m)を選択し、補正済ブロックCnとして出力する。
帯域合成部343は、第1帯域分割復号ブロックD1と、第2補正済ブロックC2〜第n補正済ブロックCnとを帯域合成し、復号残差ブロックとして出力する。
以上が、補正部35の構成についての説明である。
以上が、復号装置30の構成についての説明である。
図8は、符号化装置10による残差符号化処理の流れの一例を示すフローチャートである。
ここでは、空間的に分割された各ブロックに対する処理について説明する。
(ステップS100)符号化制御部14は、ブロックごとの予測残差信号(残差ブロック)を取得する。その後、符号化制御部14は、ステップS102に処理を進める。
(ステップS102)符号化制御部14は、残差ブロックを周波数帯域ごとに分割し、複数の帯域成分を取得する。その後、符号化制御部14は、ステップS104に処理を進める。
(ステップS104)符号化制御部14は、帯域成分ごとに直交変換処理、量子化処理を実行する。その後、符号化制御部14は、ステップS106に処理を進める。
(ステップS108)符号化制御部14は、補正パラメータを生成する。その後、符号化制御部14は、ステップS110に処理を進める。
(ステップS110)符号化制御部14は、ステップS104の処理により生成した量子化インデックスと、ステップS108の処理により生成した補正パラメータとを、エントロピー符号化する。その後、符号化制御部14は、図8に示す処理を終了する。
以上が、符号化装置10の動作についての説明である。
図9は、復号装置30による残差復号処理の流れの一例を示すフローチャートである。
ここでは、空間的に分割された各ブロックを復号する処理について説明する。
(ステップS300)復号制御部34は、符号出力をエントロピー復号し、量子化インデックスと、補正パラメータを取得する。その後、復号制御部34は、ステップS302に処理を進める。
(ステップS302)復号制御部34は、変換処理、量子化処理された各帯域成分に対して、逆量子化処理、逆変換処理を実行し、各帯域成分を復号する。その後、復号制御部34は、ステップS304に処理を進める。
(ステップS306)復号制御部34は、補正後の各帯域成分を帯域合成し、残差ブロックを復号する。その後、復号制御部34は、ステップS308に処理を進める。
(ステップS308)復号制御部34は、残差ブロックと予測ブロックとを合成し、分割された画像ブロックを復号する。その後、復号制御部34は、図9に示す処理を終了する。
以上が、復号装置30の動作についての説明である。
以上、この発明の実施形態について図面を参照して詳述してきたが、具体的な構成は上述の実施形態に限られるものではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲の設計等も含まれる。例えば、上述の実施形態において説明した各構成は、任意に組み合わせてもよいし、任意に分離して異なる装置に設けられてもよい。
これにより、符号化システム1は、低域成分と高域成分との信号の性質に応じて基底関数を設定することができる。従って、符号化システム1は、符号化効率を向上させることができる。
Claims (6)
- 映像符号化における予測残差信号又は画像信号を少なくとも第1帯域成分と第2帯域成分とに分割する帯域成分取得部と、
前記帯域成分取得部が取得した第1帯域成分と第2帯域成分とに対して、量子化と逆量子化との量子化・逆量子化処理を実行する量子化処理部と、
前記量子化処理部による量子化・逆量子化処理後の第1帯域成分と第2帯域成分との少なくともいずれかを用いて、前記帯域成分取得部が取得した第1帯域成分に一致又は類似する帯域成分を取得するための補正パラメータを生成する補正パラメータ部と、
を備える符号化装置。 - 前記帯域成分取得部は、前記第1帯域成分を、第1変換基底を用いて変換し、前記第2帯域成分を、前記第1変換基底とは異なる第2変換基底を用いて変換する
請求項1に記載の符号化装置。 - 前記量子化処理部は、前記第1帯域成分と前記第2帯域成分とに対して、異なる量子化幅と異なる量子化テーブルとの少なくともいずれかにより、量子化処理と逆量子化処理とを行う
請求項1又は請求項2に記載の符号化装置。 - 請求項1から3のいずれか一項に記載の符号化装置により生成された補正パラメータを取得する第1取得部と、
前記量子化・逆量子化処理後の前記第1帯域成分と第2帯域成分とを取得する第2取得部と、
前記第1取得部が取得した前記補正パラメータと、前記第2取得部が取得した量子化・逆量子化処理後の前記第1帯域成分と前記第2帯域成分とに基づいて、前記量子化・逆量子化処理前の前記第1帯域成分に一致又は類似する帯域成分を取得する補正部と、
を備える復号装置。 - コンピュータに、
映像符号化における予測残差信号又は画像信号を少なくとも第1帯域成分と第2帯域成分とに分割する第1ステップと、
前記第1ステップにおいて取得した第1帯域成分と第2帯域成分とに対して、量子化と逆量子化との量子化・逆量子化処理を実行する第2ステップと、
前記第2ステップにおいて取得した量子化・逆量子化処理後の第1帯域成分と第2帯域成分との少なくともいずれかを用いて、前記第1ステップにおいて取得した第1帯域成分に一致又は類似する帯域成分を取得するための補正パラメータを生成する第3ステップと、
を実行させるための符号化プログラム。 - コンピュータに、
請求項5に記載の符号化プログラムにより生成された補正パラメータを取得させる第4ステップと、
前記量子化・逆量子化処理後の前記第1帯域成分と第2帯域成分とを取得させる第5ステップと、
前記第4ステップにおいて取得した前記補正パラメータと、前記第5ステップにおいて取得した量子化・逆量子化処理後の前記第1帯域成分と前記第2帯域成分とに基づいて、前記量子化・逆量子化処理前の前記第1帯域成分に一致又は類似する帯域成分を取得する第6ステップと、
を実行させるための復号プログラム。
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