JP2017182916A - 燃料電池、推定方法及びコンピュータプログラム - Google Patents

燃料電池、推定方法及びコンピュータプログラム Download PDF

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Abstract

【課題】フィルタの劣化の判断を良好に行うことができる燃料電池を提供する。【解決手段】燃料電池300は、筐体の内部に設けられたスタック1を熱媒体の循環により冷却するスタック冷却路4及びラジエータ通流路5と、ラジエータ通流路5に設けられたラジエータ51と、ラジエータ51の入側の温度を測定する第1温度センサ53と、ラジエータ51の出側の温度を測定する第2温度センサ54と、第1温度センサ53及び第2温度センサ54が測定した温度に基づいて、ラジエータ51での熱媒体の熱移動量を算出し、算出した熱移動量に基づいてラジエータ51の冷却能力の推定を行うCPU90とを備える。【選択図】図1

Description

本技術は、水素を酸素と反応させて発電する燃料電池、推定方法及びコンピュータプログラムに関する。
近年、水素を酸素と反応させて発電する燃料電池は、振動、騒音の発生が少なく、発電効率が高いという利点を有しており、家庭用発電システム、パーソナルコンピュータ、携帯電話、電気自動車、鉄道、携帯電話の基地局、発電所等の広範な技術分野において電源として利用されている。燃料電池は、水素及び酸素を化学反応させることにより発電する電池本体と、該電池本体に水素を供給する水素供給部とを備える。
電池本体は、筐体の内部に設けられ、発電を行う発電部を熱媒体の循環により冷却する熱媒体流路と、該熱媒体流路に設けられたラジエータとを有する。また、筐体には、筐体内の空気の換気のため、吸気口が設けられており、該吸気口には、フィルタが配されている。フィルタは消耗品であり、劣化した場合、換気に係る空気の流量を確保できなくなる虞がある。したがって、燃料電池は、使用に係る残りの寿命又は交換時期等を燃料電池の使用者に報知するため、フィルタの寿命の判断を行う場合がある。
例えば、特許文献1に記載の燃料電池においては、フィルタ等の消耗品の使用時間、燃料電池の発電量又は燃料の流量等に基づいて消耗品の余寿命時間を判断している。
特開2002−298892号公報
しかしながら、フィルタは、燃料電池の設置環境によって、劣化の度合いが異なる。特許文献1に記載の燃料電池においては、設置環境について考慮されていないため、フィルタの余寿命時間の判断を良好に行うことできないという問題がある。
したがって、空気が汚染された環境においてはフィルタの劣化が早いにも関わらず、フィルタの交換の報知がなされず、換気に係る空気の流量を確保できない虞がある。また、空気が汚染されていない環境においては、フィルタが劣化していないにもかかわらず、フィルタの交換の報知がなされる虞がある。
本開示の実施形態は、斯かる事情に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、フィルタの劣化の判断を良好に行うことができる燃料電池、推定方法及びコンピュータプログラムを提供することにある。
本開示の一実施形態に係る燃料電池は、筐体の内部に設けられ、水素及び酸素を反応させて発電する発電部を熱媒体の循環により冷却する熱媒体流路と、該熱媒体流路に設けられたラジエータと、前記熱媒体流路の前記ラジエータの入側の温度を測定する第1温度測定部と、前記熱媒体流路の前記ラジエータの出側の温度を測定する第2温度測定部と、前記第1温度測定部及び第2温度測定部が測定した温度に基づいて、前記ラジエータでの前記熱媒体の熱移動量を算出し、算出した前記熱移動量に基づいて前記ラジエータの冷却能力の推定を行う推定部とを備えることを特徴とする。
本開示の一実施形態に係る推定方法は、筐体の内部に設けられ、発電部を熱媒体の循環により冷却する熱媒体流路に設けられたラジエータと、前記熱媒体流路の前記ラジエータの入側の温度を測定する第1温度測定部と、前記熱媒体流路の前記ラジエータの出側の温度を測定する第2温度測定部とを備える燃料電池の前記ラジエータの冷却能力を推定する推定方法であって、前記第1温度測定部及び第2温度測定部が測定した温度を取得し、取得した温度に基づいて、前記ラジエータでの前記熱媒体の熱移動量を算出し、算出した前記熱移動量に基づいて前記ラジエータの冷却能力を推定することを特徴とする。
本開示の一実施形態に係るコンピュータプログラムは、筐体の内部に設けられ、発電部を熱媒体の循環により冷却する熱媒体流路に設けられたラジエータと、前記熱媒体流路の前記ラジエータの入側の温度を測定する第1温度測定部と、前記熱媒体流路の前記ラジエータの出側の温度を測定する第2温度測定部とを備える燃料電池を制御するコンピュータに、前記第1温度測定部及び第2温度測定部が測定した温度を取得し、取得した温度に基づいて前記ラジエータでの前記熱媒体の熱移動量を算出し、算出した前記熱移動量に基づいて前記ラジエータの冷却能力を推定する処理を実行させることを特徴とする。
本開示の実施形態によれば、ラジエータの冷却能力に基づいてフィルタの劣化の判断を良好に行うことができる。
実施の形態1に係る燃料電池を示すブロック図である。 電池本体の概略構成を示す図である。 推定実行判断に係るCPUの処理手順を示すフローチャートである。 フィルタの交換に係るCPUの処理手順を示すフローチャートである。 冷却能力の推定に係るCPUの処理手順を示すフローチャートである。 冷却能力の推定に係るCPUの処理手順を示すフローチャートである。 交換確認に係るCPUの処理手順を示すフローチャートである。 フィルタの劣化の判断に係るCPUの処理手順を示すフローチャートである。 実施の形態2における推定実行判断に係るCPUの処理手順を示すフローチャートである。 実施の形態3におけるフィルタの劣化の判断に係るCPUの処理手順を示すフローチャートである。 実施の形態4におけるフィルタの劣化の判断に係るCPUの処理手順を示すフローチャートである。
以下、本開示の実施形態を図面に基づいて詳述する。
(実施の形態1)
図1は、実施の形態1に係る燃料電池300を示すブロック図である。図2は、電池本体100の概略構成を示す図である。図1に示すように、燃料電池300は、電池本体100と水素供給部200とを備える。燃料電池300は例えば固体高分子形燃料電池(polymer electrolyte fuel cell )等である。
図2に示すように、電池本体100は、筐体110を有し、筐体110には吸気口111及び排気口112が設けられている。吸気口111にはフィルタ101が配され、排気口112には、後述するファン52が配されている。
筐体110の内部には環境温度を検出する環境温度センサ102が設けられている。図2の矢印に示すように、環境温度センサ102は、後述する換気に係る空気の通流において、後述するラジエータ51よりも上流側に位置している。環境温度センサ102は、換気に係る空気の温度を測定し、これにより同時に外気の温度も測定している。なお、電池本体100は、外気の温度を測定する温度測定部を環境温度センサ102と別に設けてもよく、また、該温度測定部は筐体110の内外いずれに配してもよい。
電池本体100は、スタック1、水素通流路2(水素供給路2a及び水素循環路2b)、空気流路3を備える。また、電池本体100は、スタック冷却路4、ラジエータ通流路5、第1熱交換器7、第2熱交換器8、制御部9を備える。なお、図2おいては、ラジエータ51、ファン52、フィルタ101、環境温度センサ102、並びに吸気口111及び排気口112を含む筐体110以外の図示を省略しているが、スタック1、スタック冷却路4、ラジエータ通流路5等も筐体110の内部に設けられている。
電池本体100には、燃料電池300の状態を外部に報知する報知部103が設けられている。報知部103は、画像を表示する液晶パネル、LEDランプの点灯又はアラーム等である。また、電池本体100には、フィルタ101の交換を検知する検知部104が設けられている。検知部104は、フィルタ101の交換を検知した場合、検知に係る信号を制御部9に出力する。なお、検知部104に代えて、スイッチを設けて、該スイッチを使用者が押すことにより、フィルタ101の交換に係る信号を制御部9に出力するようにしてもよい。
水素供給部200は、複数のMH(Metal Hydride )ボンベ20(図では6本)と、開閉弁21と、レギュレータ22とを備える。MHボンベ20は水素吸蔵合金を充填してなる。開閉弁21には全てのMHボンベ20が接続されており、開閉弁21はレギュレータ22に接続されている。レギュレータ22により水素の供給圧力が調整される。MHボンベ20内の水素吸蔵合金が水素を放出する際の反応は吸熱反応である。なお、MHボンベ20の本数は、図示の本数に限られず、5本以下であってもよく、6本より多くてもよい。
燃料電池300は、更に電池本体100及び水素供給部200に跨るボンベ加熱路6を備える。
スタック1は、固体高分子電解質膜を負極と正極とで両側から挟んで膜電極接合体を形成し、この膜電極接合体の両側に一対のセパレータを配置して平板状の単位セルを構成し、この単位セルを複数積層してパッケージ化したものである。
負極に、水素供給部200から流入した水素を含む燃料ガスが接触し、正極に空気等の酸素を含む酸化ガスが空気流路3から流入して接触することにより両電極で電気化学反応が生じ、起電力が発生する。この電気化学反応においては、負極側から固体高分子電解質膜を透過してきた水素イオンと酸化ガス中の酸素との反応により水が生じる。
水素循環路2bには、水素循環ポンプ26及び気液分離器27が設けられている。水素循環路2bは、水素循環ポンプ26から送出された水素が、スタック1内の負極側を通流し、気液分離器27を通って水素循環ポンプ26に戻るように設けられている。
水素供給路2aの一端部はレギュレータ22に、他端部は水素循環路2bのスタック1への水素の入側に接続されている。水素供給路2aには、水素供給部200側から順に、開閉弁23、開閉弁24、逆止弁25が設けられている。
MHボンベ20の水素は、開閉弁21、開閉弁23及び開閉弁24を開いた場合に、開閉弁21からレギュレータ22、開閉弁23、開閉弁24、及び逆止弁25を通って水素供給路2a及び水素循環路2bを通流し、スタック1に流入する。スタック1から流出した水素は、スタック1から排出される不純物(当初から水素に含有された不純物と反応により生じた不純物とを含む)及び水分と共に水素循環路2bを通流し、気液分離器27へ送られる。
気液分離器27において、水素及び不純物を含むガスと、水とが分離される。気液分離器27において、分離された前記ガスは、気液分離器27から水素循環路2bを通流して水素循環ポンプ26へ送られ、スタック1へ戻される。気液分離器27において分離された水は貯留され、所定量に達した場合に、排水弁(不図示)を開放することにより電池本体100の外部へ排出される。
空気流路3にはエアポンプ30が設けられている。空気流路3は、エアポンプ30から送出された空気がスタック1の正極側部分へ供給され、スタック1を通流した後、外部に排出されるように設けられている。空気流路3のスタック1への流入側部分には開閉弁31が、スタック1からの流出側部分には開閉弁32が設けられている。空気流路3においては、開閉弁31及び開閉弁32を開くことにより、上記のように空気が通流する。
スタック冷却路4には、冷却ポンプ40、イオン交換樹脂43、及び導電率計44が設けられている。スタック冷却路4においては、熱媒体として冷却水が通流する。スタック冷却路4は、冷却ポンプ40から送出された冷却水が、イオン交換樹脂43内を通流し、導電率計44により導電率を測定された後、スタック1内を通流し、第1熱交換器7及び第2熱交換器8を通流し、冷却ポンプ40へ戻るように設けられている。イオン交換樹脂43はスタック冷却路4を通流する冷却水に含まれるイオンを吸着する。イオン量が多くなった場合、冷却水の導電率が高くなり、スタック1の発電効率が低下するので、イオン交換樹脂43により金属イオン等を吸着し、発電効率の低下が防止されている。
ラジエータ通流路5には、放熱ポンプ50及びラジエータ51が設けられている。ラジエータ通流路5においては、不凍液等の熱媒体が通流する。ラジエータ通流路5は、放熱ポンプ50から送出された熱媒体が、ラジエータ51を通流し、さらに第1熱交換器7を通流した後、放熱ポンプ50へ戻るように設けられている。また、ラジエータ51は、ファン52に近接して設けられている。ラジエータ通流路5において、ラジエータ51の入側には、該入側を通流する熱媒体の温度を測定する第1温度センサ53が設けられており、ラジエータ51の出側には、該出側を通流する熱媒体の温度を測定する第2温度センサ54が設けられている。
ファン52が駆動することにより、図2の矢印に示すように、吸気口111に設けられたフィルタ101を介して筐体110内に空気が流入し、排気口112から筐体110内の空気が筐体110外に流出する。即ち、ファン52により電池本体100の筐体110の内部の換気が行われる。
ボンベ加熱路6には、電池本体100側に加熱ポンプ60が設けられている。ボンベ加熱路6においては、不凍液等の熱媒体が通流する。ボンベ加熱路6は、加熱ポンプ60から送出された熱媒体が、水素供給部200内の通流路を通流してMHボンベ20を加熱した後、第2熱交換器8を通流して、加熱ポンプ60へ戻るように設けられている。加熱により、MHボンベ20内の水素吸蔵合金から水素が放出される。
スタック冷却路4、ラジエータ通流路5、ボンベ加熱路6、第1熱交換器7、及び第2熱交換器8は断熱材により覆われている。スタック冷却路4、ラジエータ通流路5及びボンベ加熱路6の内、該断熱材により覆われた部分は、図1において太線で表している。前記断熱材により、外部との熱移動を制限でき、熱量を制御しやすい。
制御部9は、制御部9の各構成部の動作を制御するCPU(Central Processing Unit )90を備え、CPU90には、バスを介して、ROM91、RAM92及び時計部93が接続されている。
ROM91は、EEPROM(Electrically Erasable Programmable ROM)等の不揮発性メモリであり、燃料電池300の運転、後述する冷却能力の推定及びフィルタ101の劣化の判断等を実行するプログラム91aを記憶している。
また、プログラム91aが、コンピュータ読み取り可能に記録された可搬式メディアであるCD(Compact Disc)−ROM、DVD(Digital Versatile Disc)−ROM、BD(Blu-ray (登録商標)Disc)、ハードディスクドライブ又はソリッドステートドライブ等の記録媒体に記録され、CPU90が記録媒体から、プログラム91aを読み出し、ROM91に記憶させてもよい。
さらに、通信網に接続されている図示しない外部コンピュータから本実施の形態に係るプログラム91aを取得し、ROM91に記憶させることにしてもよい。
RAM92は、DRAM(Dynamic RAM )、SRAM(Static RAM)等のメモリであり、CPU90の演算処理を実行する際にROM91から読み出されたプログラム91a及びCPU90の演算処理によって生ずる各種データを一時記憶する。
制御部9は電池本体100の各構成部、及び水素供給部200の開閉弁21に接続されており、制御部9は各構成部及び開閉弁21の動作を制御する。なお、制御部9と各構成部との接続は、本実施の形態の説明において必要な部分のみ示している。
時計部93は、リアルタイムクロック及びタイマ等を有し、現在時刻及びタイマによる計時時間をCPU90に出力する。
スタック1で生じる反応は発熱反応であり、スタック1はスタック冷却路4内を通流する冷却水により冷却される。スタック1から排出された冷却水の熱は、第1熱交換器7においてラジエータ通流路5の熱媒体に伝導され、該熱媒体はラジエータ51において熱を放出し、熱はファン52により電池本体100の外部へ放出される。ラジエータ51において冷却された熱媒体は第1熱交換器7へ送られる。
スタック冷却路4において、第1熱交換器7を通流し、第2熱交換器8へ導入された冷却水の熱は、第2熱交換器8においてボンベ加熱路6の熱媒体へ伝導され、該熱媒体は水素供給部200の各MHボンベ20を加熱し、水素吸蔵合金から水素を放出させる。
第2熱交換器8で冷却された冷却水は冷却ポンプ40へ戻り、スタック1へ送られる。
発電を行っていない場合、スタック冷却路4の冷却水の温度は環境温度となる。
なお、ボンベ加熱路6を有さずに、スタック1で生じた熱を有する空気を水素供給部200へ送風して、MHボンベ20を加温することにしてもよい。また、MHボンベ20にヒータを設けておき、MHボンベ20を直接ヒータで加温することにしてもよい。
制御部9のCPU90はROM91からプログラム91aを読み出して、燃料電池300の運転を行う。CPU90は、プログラム91aに従い、水素循環ポンプ26、エアポンプ30、冷却ポンプ40、ファン52、放熱ポンプ50及び加熱ポンプ60を作動させる。また、CPU90は、開閉弁21、開閉弁23及び開閉弁24を開き、MHボンベ20から水素をスタック1に供給する。これにより、スタック1による発電が行われる。
CPU90は、以下に述べるように、プログラム91aに従って、ラジエータ51の冷却能力の推定を行い、フィルタ101の劣化の判断を行い、フィルタ101の交換等に係る報知を報知部103に行わせる。
また、ROM91は、燃料電池300の出荷時におけるラジエータ51の冷却能力を出荷時冷却能力P1として記憶している。出荷時冷却能力P1は、以下と同様の方法で推定された冷却能力である。
CPU90は、燃料電池300の駆動の開始から定期的にラジエータ51の冷却能力の推定を行うか否かの推定実行判断を行う。図3は、推定実行判断に係るCPU90の処理手順を示すフローチャートである。
CPU90は、第1温度センサ53が測定した温度Aと、第2温度センサ54が測定した温度Bと、環境温度センサ102が測定した温度Cとを取得する(S1)。また、CPU90は、時計部93から現在時刻を取得する(S2)。
CPU90は、温度Aがマイナス15℃以上であるか否かを判定する(S3)。これにより、ラジエータ通流路5の熱媒体が凍結しているか否かを判定している。CPU90は、温度Aがマイナス15℃以上でないと判定した場合(S3:NO)、処理を終了する。CPU90は、温度Aがマイナス15℃以上であると判定した場合(S3:YES)、取得した現在時刻に基づいて、前回冷却能力の推定を行ってからX時間経過したか否かを判定する(S4)。
CPU90は、X時間経過したと判定した場合(S4:YES)、推定フラグをオンにして(S9)処理を終了する。これにより、定期的な冷却能力の推定が担保される。CPU90は、X時間経過していないと判定した場合(S4:NO)、前回冷却能力の推定を行ってからY時間経過したか否かを判定する(S5)。ここで、Xは、Yよりも十分大きい。
CPU90は、Y時間経過していないと判定した場合(S5:NO)、処理を終了する。CPU90は、Y時間経過したと判定した場合(S5:YES)、前回冷却能力の推定を行ったときにおける温度Cと、ステップS1で取得した温度Cとの差が所定の範囲T1内であるか否かを判定する(S6)。これにより、環境温度センサ102が測定した温度が所定の温度範囲である場合に、後述のように冷却能力を推定し、フィルタ101の劣化の判断を行うこととなる。所定の範囲T1に前回冷却能力の推定を行ったときにおける温度Cの値を加えた値が所定の温度範囲に相当する。なお、ステップS6において、ステップS1で取得した温度C自体が所定の温度範囲内であるかを判定することとしてもよく、この場合、所定の温度範囲は燃料電池300の設置環境等を考慮して適宜設定される。
CPU90は、前記差が所定の範囲T1内でないと判定した場合(S6:NO)、処理を終了する。CPU90は、前記差が所定の範囲T1内であると判定した場合(S6:YES)、前回冷却能力の推定を行ったときにおける温度A及び温度Cの差と、ステップS1で取得した温度A及び温度Cの差との差が、所定の範囲T2内であるか否かを判定する(S7)。これにより、環境温度センサ102が測定した温度と、第1温度センサ53が測定した温度との差が所定の数値範囲である場合に、後述のように冷却能力を推定し、フィルタ101の劣化の判断を行うこととなる。所定の範囲T2に前回冷却能力の推定を行ったときにおける温度A及び温度Cの差を加えた値が所定の数値範囲に相当する。なお、ステップS7において、ステップS1で取得した温度A及び温度Cの差自体が所定の数値範囲内であるか否かを判定することとしてもよく、この場合、所定の数値範囲は燃料電池300の設置環境等を考慮して適宜設定される。
CPU90は、前記差が所定の範囲T2内でないと判定した場合(S7:NO)、処理を終了する。CPU90は、前記差が所定の範囲T2内であると判定した場合(S7:YES)、ステップS1で取得した温度A及び温度Cの差が閾値T3以上であるか否かを判定する(S8)。これにより、温度A及び温度Cの差が閾値T3以上である場合に冷却能力の推定を行うこととなり、推定の精度を上げることができる。
CPU90は、温度A及び温度Cの差が閾値T3以上でないと判定した場合(S8:NO)、処理を終了する。CPU90は、温度A及び温度Cの差が閾値T3以上であると判定した場合(S8:YES)、推定フラグをオンにし(S9)、処理を終了する。
一方で、フィルタ101が劣化した場合、フィルタ101の交換が使用者によってなされ、検知部104から交換に係る信号がCPU90に出力される。図4は、フィルタ101の交換に係るCPU90の処理手順を示すフローチャートである。
CPU90は、検知部104からフィルタ101の交換に係る信号が入力された場合にフィルタ101の交換に係る処理を行う。CPU90は、推定フラグをオンにし(S21)、交換後推定フラグをオンにして(S22)、現在時刻を記憶させて(S23)、処理を終了する。
CPU90は、推定フラグがオンである場合、以下の動作によりラジエータ51の冷却能力の推定を行う。図5及び図6は、冷却能力の推定に係るCPU90の処理手順を示すフローチャートである。
CPU90は、冷却ポンプ40及び放熱ポンプ50を駆動し(S31)、ファン52を駆動し(S32)、時計部93のタイマによる計時を開始する(S33)。このとき、CPU90は、放熱ポンプ50の出力を制御して、ラジエータ通流路5の熱媒体の流量をあらかじめ定められた時間当たりの所定の流量に制御する。また、CPU90は、ファン52の出力も所定の出力に制御する。CPU90は、計時の開始から期間t1が経過した否かを判定する(S34)。
CPU90は、計時の開始から期間t1が経過していないと判定した場合(S34:NO)、処理をステップS34に戻す。CPU90は、計時の開始から期間t1が経過したと判定した場合(S34:YES)、環境温度センサ102から温度Cの取得を行う(S35)。ここで、温度Cの取得は、安定した測定温度を取得するため、所定時間を待って行う。
CPU90は、計時の開始から期間t2が経過した否かを判定する(S36)。ここでt2>t1である。CPU90は、計時の開始から期間t2が経過していないと判定した場合(S36:NO)、処理をステップS36に戻す。CPU90は、計時の開始から期間t2が経過したと判定した場合(S36:YES)、第1温度センサ53から温度Aの取得を行う(S37)。これにより、環境温度センサ102から温度Cを取得した後に第1温度センサ53から温度Aを取得し、冷却能力を推定することとなる。
CPU90は、計時の開始から期間t3が経過した否かを判定する(S38)。ここでt3>t2である。CPU90は、計時の開始から期間t3が経過していないと判定した場合(S38:NO)、処理をステップS38に戻す。CPU90は、計時の開始から期間t3が経過したと判定した場合(S38:YES)、第2温度センサ54から温度Bの取得を行う(S39)。これにより、第1温度センサ53から温度Aを取得した後に第2温度センサ54から温度Bを取得し、冷却能力を推定することとなる。
その後、CPU90は、温度A及び温度Bの差を算出し(S40)、これにより、ラジエータ51における入側及び出側の熱媒体の温度差を算出する。CPU90は、温度A及び温度Bの差に、熱媒体の比熱及びラジエータ通流路5における熱媒体の前記時間当たりの所定の流量を乗じて熱移動量を算出する(S41)。
その後、CPU90は、温度A及び温度Cの差を算出する(S42)。CPU90は、ステップS41で算出した熱移動量を、温度A及び温度Cの差で除することにより算出し、算出した値をラジエータ51の冷却能力として推定する(S43)。
CPU90は、冷却能力を推定した後、交換後推定フラグがオンであるか否かを判定する(S44)。CPU90は、交換後推定フラグがオンであると判定した場合(S44:YES)、ステップS43で推定した冷却能力を交換後冷却能力P2としてROM91に記憶させる(S45)。その後、CPU90は、交換確認フラグをオンにし、推定フラグをオフにし、交換後推定フラグをオフにした後(S46)、現在時刻をROM91に記憶させ(S49)、処理を終了する。該現在時刻は、図3の推定実行判断におけるステップS4及びS5において前回冷却能力の推定を行った時刻として使用される。
CPU90は、交換後推定フラグがオンでないと判定した場合(S44:NO)、ステップS43で推定した冷却能力を前回冷却能力P3としてROM91に記憶させる(S47)。その後、CPU90は、劣化判断フラグをオンにし、推定フラグをオフにした後(S48)、現在時刻をROM91に記憶させ(S49)、処理を終了する。
CPU90は、交換確認フラグがオンである場合、以下のように交換確認の処理を行う。図7は、交換確認に係るCPU90の処理手順を示すフローチャートである。
CPU90は、交換後冷却能力P2を前回冷却能力P3で除することにより冷却能力比R1を算出する(S61)。CPU90は、交換後冷却能力P2を出荷時冷却能力P1で除することにより冷却能力比R2を算出する(S62)。
CPU90は、冷却能力比R1が1.5以上であるか否かを判定する(S63)。なお、ステップS63において、数値は1.5に限られず、ラジエータ51及びフィルタ101の性能等に応じて設定される。
CPU90は、冷却能力比R1が1.5以上でないと判定した場合(S63:NO)、ファン52の積算駆動時間が期間t4以上であるか否かを判定する(S64)。
CPU90は、ファン52の積算駆動時間が期間t4以上であると判定した場合(S64:YES)、ラジエータ51の清掃を促す報知を報知部103に行わせて(S65)、処理を終了する。
また、CPU90は、ファン52の積算駆動時間が期間t4以上でないと判定した場合(S64:NO)、フィルタ101の交換を促す報知を報知部103に行わせて(S66)、処理を終了する。
CPU90は、冷却能力比R1が1.5以上であると判定した場合(S63:YES)、交換ニアフラグをオフにし、交換フラグをオフにする(S67)。ここで、交換ニアフラグとは、フィルタ101の交換時期が迫っていることを示すフラグであり、交換フラグは、フィルタ101の交換時期であることを示すフラグである。また、CPU90は、交換フラグがオンである場合、報知部103にフィルタ101の交換を促す報知を行わせる。
その後、CPU90は、交換後冷却能力P2をROM91に格納冷却能力P4として記憶させる(S68)。
CPU90は、冷却能力比R2が0.5以下であるか否かを判定する(S69)。これにより、交換後における冷却能力、即ち交換後冷却能力P2が所定の下限値以下であるかい否かを判定している。出荷時冷却能力P1に0.5を乗じた値が所定の下限値に相当する。なお、ステップS69において数値は0.5に限られず、ラジエータ51及びフィルタ101の性能等に応じて設定される。また、ステップS69において交換後冷却能力P2自体が所定の下限値以下であるか否かを判定することとしてもよく、この場合、所定の下限値はラジエータ51及びフィルタ101の性能等を考慮して設定される。
CPU90は、冷却能力比R2が0.5以下であると判定した場合(S69:YES)、ラジエータ51の清掃又は交換を促す等のラジエータ51に係る報知を行い(S70)、処理を終了する。
CPU90は、冷却能力比R2が0.5以下でないと判定した場合(S69:NO)、冷却能力比R2が0.7以下であるか否かを判定する(S71)。なお、ステップS71において、数値は0.7に限られず、ラジエータ51及びフィルタ101の性能等に応じて設定される。
CPU90は、冷却能力比R2が0.7以下であると判定した場合(S71:YES)、CPU90は、ラジエータ51の清掃を促す報知又は交換時期が迫っている旨の報知を行う等、ラジエータ51に係る報知を行い(S72)、処理を終了する。CPU90は、冷却能力比R2が0.7以下でないと判定した場合(S71:NO)、処理を終了する。
CPU90は、劣化判断フラグがオンである場合、以下の処理により、フィルタ101の劣化を判断し、報知部103に交換に係る報知をさせる。図8は、フィルタ101の劣化の判断に係るCPU90の処理手順を示すフローチャートである。
CPU90は、前回冷却能力P3を格納冷却能力P4で除することにより冷却能力比R3を算出する(S81)。燃料電池300の出荷からフィルタ101の交換が一度もなされていない場合、格納冷却能力P4に代えて、出荷時冷却能力P1が使用される。ここで、格納冷却能力P4及び出荷時冷却能力P1はラジエータ51の冷却能力の初期値に相当する。
CPU90は、冷却能力比R3が0.55×(1−t×k)以下であるか否かを判定する(S82)。ここで、0.55は所定の閾値に相当し、CPU90が(1−t×k)を乗ずることにより所定の閾値が補正される。なお、所定の閾値に相当する値は、0.55に限られず、ラジエータ51及びフィルタ101等の性能及び設置環境等に応じて設定される。
tは、ファン52の積算駆動時間であり、kは、補正係数である。これにより、CPU90は、所定の閾値をファン52の駆動時間に応じて補正することとなる。ここで、ラジエータ51は、ファン52の駆動時間に応じてその能力が低下する。したがって、CPU90は、ラジエータ51自体の劣化による冷却能力の低下を考慮して、フィルタ101の劣化の判断を行うことができる。
CPU90は、格納冷却能力P4と出荷時冷却能力P1との差が大きいほど補正係数kの値を大きくし、差が小さいほど補正係数kの値を小さくする。これにより、CPU90は格納冷却能力P4、即ち推定したフィルタ101の交換後における冷却能力に基づいて、補正係数kを補正することとなる。ここで、格納冷却能力P4が出荷時冷却能力P1よりも小さい場合、その分だけラジエータ51が劣化していることになる。したがって、CPU90は、ラジエータ51自体の劣化による冷却能力の低下を考慮して、フィルタ101の劣化の判断を行うことができる。
CPU90は、冷却能力比R3が0.55×(1−t×k)以下でないと判定した場合(S82:NO)、冷却能力比R3が0.7×(1−t×k)以下であるか否かを判定する(S83)。ここで、ステップS83において、0.7に相当する部分の値は、0.7に限らず、ラジエータ51及びフィルタ101等の性能及び設置環境等に応じて設定される。
CPU90は、冷却能力比R3が0.7×(1−t×k)以下であると判定した場合(S83:YES)、フィルタ101が劣化していると判断し、交換ニアフラグをオンにし、また、交換フラグをオフにして(S84)、処理を終了する。
CPU90は、冷却能力比R3が0.7×(1−t×k)以下でないと判定した場合(S83:NO)、交換ニアフラグをオフにし、また、交換フラグをオフにして(S85)、処理を終了する。
CPU90は、冷却能力比R3が0.55×(1−t×k)以下であると判定した場合(S82:YES)、交換ニアフラグがオンであるか否かを判定する(S86)。
CPU90は、交換ニアフラグがオンでないと判定した場合(S86:NO)、報知部103にラジエータ51による冷却に係る異常を報知させ(S87)、交換ニアフラグをオフにし、また、交換フラグをオンにして(S88)、処理を終了する。
CPU90は、交換ニアフラグがオンであると判定した場合(S86:YES)、時計部93から現在時刻を取得する(S89)。CPU90は、取得した現在時刻に基づいて前回のフィルタ101の交換から期間t5が経過したか否かを判定する(S90)。期間t5は、所定期間に相当する。ここで、フィルタ101の交換が燃料電池300の出荷時からなされていない場合、燃料電池300の最初の駆動時から期間t5経過したか否かを判定する。
これにより、所定期間内における前記冷却能力の低下量が所定の低下量以上であるか否かを判定することとなる。本実施の形態においては、冷却能力の比により冷却能力の低下量を判断している。なお、前回冷却能力P3と格納冷却能力P4との差を冷却能力の低下量とし、算出した値が所定の低下量以上であるか否かを判定することとしてもよい。
CPU90は、前回のフィルタ101の交換から期間t5が経過したと判断した場合(S90:YES)、フィルタ101が劣化していると判断し、交換ニアフラグをオフにし、また、交換フラグをオンにして(S88)、処理を終了する。
CPU90は、前回のフィルタ101の交換から期間t5が経過していないと判断した場合(S90:NO)、報知部103にラジエータ51による冷却に係る異常を報知させ(S87)、交換ニアフラグをオフにし、また、交換フラグをオンにして(S88)、処理を終了する。
これにより、フィルタ101にビニール袋等が引っかかった等フィルタ101の劣化以外の原因も含めて、ラジエータ51の冷却能力に係る異常を報知することができる。
上記の構成によれば、第1温度センサ53が測定した温度A及び第2温度センサ54が測定した温度Bに基づいて、ラジエータ51の冷却能力を推定することができる。ラジエータ51の冷却能力は、筐体110の換気における空気の流量に対応している。ラジエータ51の冷却能力は、空気の流量が低下した場合、低下する。したがって、ラジエータ51の冷却能力の低下は、筐体110の換気に係るフィルタ101の劣化を示す。したがって、ラジエータ51の冷却能力に基づいてフィルタ101の劣化の判断を良好に行うことができる。
また、冷却能力の比によりフィルタ101の劣化を判断するので、ラジエータ51の性能のばらつきによる影響が少なくなり、フィルタ101の劣化の判断をより良好に行うことができる。
筐体110の内部の温度Cが所定の温度範囲内である場合に行うので、熱移動量の算出の精度を上げ、冷却能力の推定の精度を上げることができる。また、筐体110の内部の温度Cと、ラジエータ51の入側の温度Aとの差が所定の数値範囲内である場合に冷却能力の推定を行う。筐体110の内部における換気に係る空気の温度Cと、ラジエータ51の入側の温度Aとの差は、ラジエータ51の放熱量に比例する。したがって、熱移動量の算出の精度を上げ、冷却能力の推定の精度を上げることができる。
環境温度センサ102及び第1温度センサ53は夫々、筐体110の内部を移動する換気空気が、環境温度センサ102から、第1温度センサ53の位置まで移動する時間を考慮して温度を取得できる。また、第1温度センサ53及び第2温度センサ54は夫々、熱媒体がラジエータ51の入側から出側に移動する時間を考慮して、温度を取得できる。これにより、取得する温度の精度を上げ、冷却能力の推定の精度を上げることができる。
ラジエータ通流路5における熱媒体の流量が所定の流量である場合、また、ファン52の出力が所定の出力である場合に、フィルタ101の劣化の判断を行うので、熱移動量の算出の精度を上げ、冷却能力の推定の精度を上げることができる。
フィルタ101の劣化の判断における所定の閾値をファン52の駆動時間に応じて補正する。また、ラジエータ51を使用している期間は、ファン52も駆動している。したがって、ラジエータ51の使用による能力の低下を考慮して、フィルタ101の劣化の判断を行うことができる。したがって、フィルタ101の劣化の判断の精度を上げることができる。
また、ラジエータ51の冷却能力に基づいて所定の閾値を補正することにより、ラジエータ51の使用による能力の低下を考慮して、フィルタ101の劣化の判断を行うことができる。したがって、フィルタ101の劣化の判断の精度を上げることができる。また、空気の汚染の度合いによるラジエータ51の劣化への影響も考慮できる。
CPU90のフィルタ101の交換確認の処理によりラジエータ51の劣化又は故障等フィルタ101の劣化以外の原因も含めて、ラジエータ51の冷却能力に係る異常を報知することができる。
(実施の形態2)
実施の形態2においては、実施の形態1と推定実行判断に係るCPU90の処理が異なる。図9は、実施の形態2における推定実行判断に係るCPU90の処理の手順を示すフローチャートである。実施の形態2に係る燃料電池の構成について、実施の形態1と同様な構成については、同一の符号を付してその詳細な説明を省略する。
CPU90は、第1温度センサ53が測定した温度Aと、第2温度センサ54が測定した温度Bと、環境温度センサ102が測定した温度Cとを取得する(S101)。また、CPU90は、時計部93から現在時刻を取得する(S102)。
CPU90は、温度Aがマイナス15℃以上であるか否かを判定する(S103)。CPU90は、温度Aがマイナス15℃以上でないと判定した場合(S103:NO)、処理を終了する。CPU90は、温度Aがマイナス15℃以上であると判定した場合(S103:YES)、前回冷却能力の推定を行ってからX時間経過したか否かを判定する(S104)。CPU90は、X時間経過したと判定した場合(S104:YES)、推定フラグをオンにして(S109)処理を終了する。CPU90は、X時間経過していないと判定した場合(S104:NO)、ファン52の積算消費電力が閾値Z以上であるか否かを判定する(S105)。ファン52の積算消費電力は、ファン52の使用時間及び使用電力に基づいて算出される。
CPU90は、ファン52の積算消費電力が閾値Z以上でないと判定した場合(S105:NO)、処理を終了する。CPU90は、ファン52の積算消費電力が閾値Z以上であると判定した場合(S105:YES)、前回冷却能力の推定を行ったときにおける温度Cと、ステップS101で取得した温度Cとの差が所定の範囲T1内であるか否かを判定する(S106)。CPU90は、前記差が所定の範囲T1内でないと判定した場合(S106:NO)、処理を終了する。CPU90は、前記差が所定の範囲T1内であると判定した場合(S106:YES)、前回冷却能力の推定を行ったときにおける温度A及び温度Cの差と、ステップS101で取得した温度A及び温度Cの差との差が、所定の範囲T2内であるか否かを判定する(S107)。
CPU90は、前記差が所定の範囲T2内でないと判定した場合(S107:NO)、処理を終了する。CPU90は、前記差が所定の範囲T2内であると判定した場合(S107:YES)、ステップS101で取得した温度A及び温度Cの差が閾値T3以上であるか否かを判定する(S108)。
CPU90は、温度A及び温度Cの差が閾値T3以上でないと判定した場合(S108:NO)、処理を終了する。CPU90は、温度A及び温度Cの差が閾値T3以上であると判定した場合(S108:YES)、推定フラグをオンにし(S109)、処理を終了する。
上記の構成によれば、実施の形態1と同様に、ラジエータ51の冷却能力を推定することができ、ラジエータ51の冷却能力に基づいてフィルタ101の劣化の判断を良好に行うことができる。
(実施の形態3)
実施の形態3においては、実施の形態1とフィルタ101の劣化の判断に係るCPU90の処理が異なる。図10は、実施の形態3におけるフィルタ101の劣化の判断に係るCPU90の処理手順を示すフローチャートである。実施の形態3に係る燃料電池の構成について、実施の形態1と同様な構成については、同一の符号を付してその詳細な説明を省略する。
実施の形態3においては、CPU90は、以下に述べる交換確認の処理の前に冷却能力比R3の算出を少なくとも一度行っており、最新の冷却能力比R3を前回冷却能力比としてROM91に記憶させている。また、前回冷却能力比に係る算出を行った時刻をROM91に記憶させている。
CPU90は、実施の形態1と同様、前回冷却能力P3を格納冷却能力P4で除することにより冷却能力比R3を算出する(S121)。
CPU90は、算出した冷却能力比R3及び前回冷却能力比の差を算出し、該差を、前回冷却能力比に係る算出を行った時刻から現在時刻までの経過時間で除することにより、単位時間当たりの冷却能力R3の変化量を算出する(S122)。
CPU90は、変化量が変化量に係る閾値r以上であるか否かを判定する(S123)。これにより、所定期間内における前記冷却能力の低下量が所定の低下量以上であるか否かを判定することとなる。CPU90は、変化量が閾値r以上であると判定した場合(S123:YES)、報知部103にラジエータ51による冷却に係る異常を報知させ(S124)、冷却能力比R3が0.55×(1−t×k)以下であるか否かを判定する(S126)。
また、CPU90は、変化量が閾値r以上でないと判定した場合(S123:NO)、前回冷却能力比をステップS121で算出した冷却能力比R3に更新し(S125)、該冷却能力比R3が0.55×(1−t×k)以下であるか否かを判定する(S126)。
CPU90は、冷却能力比R3が0.55×(1−t×k)以下であると判定した場合(S126:YES)、フィルタ101が劣化していると判断し、交換ニアフラグをオフにし、また、交換フラグをオンにする(S127)。その後、CPU90は、現在時刻を時計部93から取得し、ROM91に記憶させ(S128)、処理を終了する。記憶させた現在時刻は、上記の前回冷却能力比に係る算出を行った時刻として使用される。
CPU90は、冷却能力比R3が0.55×(1−t×k)以下でないと判定した場合(S126:NO)、冷却能力比R3が0.7×(1−t×k)以下であるか否かを判定する(S129)。
CPU90は、冷却能力比R3が0.7×(1−t×k)以下であると判定した場合(S129:YES)、交換ニアフラグをオンにし、また、交換フラグをオフにする(S130)。その後、CPU90は、現在時刻を時計部93から取得し、ROM91に記憶させ(S128)、処理を終了する。
CPU90は、冷却能力比R3が0.7×(1−t×k)以下でないと判定した場合(S129:NO)、交換ニアフラグをオフにし、また、交換フラグをオフにする(S131)。その後、CPU90は、現在時刻を時計部93から取得し、ROM91に記憶させ(S128)、処理を終了する。
上記の構成によれば、実施の形態1と同様に、ラジエータ51の冷却能力を推定することができ、ラジエータ51の冷却能力に基づいてフィルタ101の劣化の判断を良好に行うことができる。また、フィルタ101にビニール袋等が引っかかった等フィルタ101の劣化以外の原因も含めて、ラジエータ51の冷却能力に係る異常を報知することができる。
(実施の形態4)
実施の形態4においては、実施の形態1と交換確認におけるCPU90の処理が異なる。図11は、実施の形態4におけるフィルタ101の劣化の判断に係るCPU90の処理手順を示すフローチャートである。実施の形態4に係る燃料電池の構成について、実施の形態1と同様な構成については、同一の符号を付してその詳細な説明を省略する。
CPU90は、冷却能力P3が第1能力閾値p以下であるか否かを判定する(S141)。
CPU90は、冷却能力P3が第1能力閾値p以下でないと判定した場合(S141:NO)、冷却能力P3が第2能力閾値q以上であるか否かを判定する(S142)。ここで、p<qである。
CPU90は、冷却能力P3が第2能力閾値q以上でないと判定した場合(S142:NO)、交換ニアフラグをオンにし、交換フラグをオフにして(S143)、処理を終了する。
CPU90は、冷却能力P3が第2能力閾値q以上であると判定した場合(S142:YES)、現在時刻を記憶させ(S144)、交換ニアフラグをオフにし、交換フラグをオフにして(S145)、処理を終了する。
CPU90は、冷却能力P3が第1能力閾値p以下であると判定した場合(S141:YES)、CPU90は、前回のフィルタ101の劣化の判断の処理において、ステップS144で記憶させた時刻から現在時刻までの経過時間が期間t6以上であるか否かを判定する(S146)。期間t6は経過時間閾値に相当する。
CPU90は、経過時間がt6以上でないと判定した場合(S146:NO)、報知部103にラジエータ51の冷却能力に係る異常を報知させる(S147)。その後、CPU90は、交換ニアフラグをオフにし、交換フラグをオンにして(S148)処理を終了する。
CPU90は、経過時間がt6以上であると判定した場合(S146:YES)、フィルタ101が劣化していると判断し、交換ニアフラグをオフにし、交換フラグをオンにして(S148)処理を終了する。
上記の構成によれば、実施の形態1と同様に、ラジエータ51の冷却能力を推定することができ、ラジエータ51の冷却能力に基づいてフィルタ101の劣化の判断を良好に行うことができる。また、フィルタ101にビニール袋等が引っかかった等フィルタ101の劣化以外の原因も含めて、ラジエータ51の冷却能力に係る異常を報知することができる。また、冷却能力の差又は低下量等を算出せずに、ラジエータ51の冷却能力に係る異常を報知することができる。
本開示の一実施形態に係る燃料電池は、筐体の内部に設けられ、水素及び酸素を反応させて発電する発電部を熱媒体の循環により冷却する熱媒体流路と、該熱媒体流路に設けられたラジエータと、前記熱媒体流路の前記ラジエータの入側の温度を測定する第1温度測定部と、前記熱媒体流路の前記ラジエータの出側の温度を測定する第2温度測定部と、前記第1温度測定部及び第2温度測定部が測定した温度に基づいて、前記ラジエータでの前記熱媒体の熱移動量を算出し、算出した前記熱移動量に基づいて前記ラジエータの冷却能力の推定を行う推定部とを備えることを特徴とする。
本開示の一実施形態によれば、第1温度測定部及び第2温度測定部が測定した温度に基づいて、ラジエータの冷却能力を推定する。ラジエータの冷却能力は、筐体の換気における空気の流量に対応している。空気の流量が低下した場合、ラジエータの冷却能力は低下する。したがって、ラジエータの冷却能力の低下は、筐体の換気において、筐体に設けられるフィルタの劣化を示す。したがって、ラジエータの冷却能力に基づいてフィルタの劣化の判断を良好に行うことができる。
本開示の一実施形態に係る燃料電池は、外気の温度を測定する第3温度測定部を備え、前記推定部は、前記第1温度測定部が測定した温度と、前記第3温度測定部が測定した温度との差を算出し、前記差及び前記熱移動量に基づいて前記冷却能力を推定することを特徴とする。
本開示の一実施形態によれば、ラジエータの冷却能力を推定することができ、ラジエータの冷却能力に基づいて筐体に設けられるフィルタの劣化の判断を良好に行うことができる。また、外気の温度、即ち換気に係る空気の温度と、ラジエータの入側の温度との差は、ラジエータの放熱量に比例する。したがって、熱移動量の算出の精度を上げ、冷却能力の推定の精度を上げることができる。
本開示の一実施形態に係る燃料電池は、前記推定部が推定した前記冷却能力に基づいて、前記筐体に設けられたフィルタの劣化の判断を行う判断部を備えることを特徴とする。
本開示の一実施形態によれば、推定したラジエータの冷却能力に基づいて判断部によりフィルタの劣化の判断を良好に行うことができる。
本開示の一実施形態に係る燃料電池は、前記判断部は、推定した前記冷却能力を前記ラジエータの冷却能力の初期値により除した値が所定の閾値以下である場合、前記フィルタが劣化していると判断することを特徴とする。
本開示の一実施形態によれば、冷却能力の比によりフィルタの劣化を判断するので、ラジエータの性能のばらつきによる影響が少なくなり、フィルタの劣化の判断をより良好に行うことができる。
本開示の一実施形態に係る燃料電池は、筐体の内部の温度を測定する第4温度測定部を備え、前記推定部は、前記第4温度測定部が測定した温度が所定の温度範囲内である場合、前記推定を行うことを特徴とする。
本開示の一実施形態によれば、筐体の内部の温度が所定の温度範囲内である場合に冷却能力の推定を行うので、熱移動量の算出の精度を上げ、推定の精度を上げることができる。
本開示の一実施形態に係る燃料電池は、前記推定部は、前記第1温度測定部が測定した温度と、前記第4温度測定部が測定した温度との差が所定の数値範囲内である場合、前記推定を行うことを特徴とする。
本開示の一実施形態によれば、筐体内部の温度と、ラジエータの入側の温度との差が所定の数値範囲内である場合に、冷却能力の推定を行う。筐体の内部における換気に係る空気の温度と、ラジエータの入側の温度との差は、ラジエータの放熱量に比例する。したがって、熱移動量の算出の精度を上げ、冷却能力の推定の精度を上げることができる。
本開示の一実施形態に係る燃料電池は、前記推定部は、前記第4温度測定部から温度を取得した後、前記第1温度測定部から温度を取得し、前記推定を行うことを特徴とする。
本開示の一実施形態によれば、筐体内を移動する換気空気が、第4温度測定部から、第1温度測定部の位置まで移動する時間を考慮して夫々温度を取得することができる。これにより、取得する温度の精度を上げ、冷却能力の推定の精度を上げることができる。
本開示の一実施形態に係る燃料電池は、前記推定部は、前記第1温度測定部から温度を取得した後、前記第2温度測定部から温度を取得し、前記推定を行うことを特徴とする。
本開示の一実施形態によれば、熱媒体がラジエータの入側から出側に移動する時間を考慮して、第1温度測定部及び第2温度測定部は、温度を取得することができる。これにより、取得する温度の精度を上げ、冷却能力の推定の精度を上げることができる。
本開示の一実施形態に係る燃料電池は、前記推定部は、前記ラジエータに流入する熱媒体の流量が所定の流量である場合、前記推定を行うことを特徴とする。
本開示の一実施形態によれば、熱媒体の流量が所定の流量である場合に、冷却能力の推定を行うことにより、熱移動量の算出の精度を上げ、冷却能力の推定の精度を上げることができる。
本開示の一実施形態に係る燃料電池は、前記筐体の内部の換気を行うファンを備え、前記推定部は、前記ファンの出力が所定の出力である場合、前記推定を行うことを特徴とする。
本開示の一実施形態によれば、ファンの出力が所定の出力である場合に、冷却能力の推定を行うことにより、熱移動量の算出の精度を上げ、冷却能力の推定の精度を上げることができる。
本開示の一実施形態に係る燃料電池は、前記筐体の内部の換気を行うファンを備え、該ファンの駆動時間に応じて前記所定の閾値を補正する補正部を備えることを特徴とする。
本開示の一実施形態によれば、ファンの駆動時間に応じて所定の閾値を補正する。ここで、使用時間が長くなるにつれ、ラジエータの冷却能力は低下する。また、ラジエータを使用している期間は、ファンも駆動している。したがって、ファンの駆動時間に応じて所定の閾値を補正することにより、ラジエータの使用による能力の低下を考慮して、フィルタの劣化の判断を行うことができる。これにより、フィルタの劣化の判断の精度を上げることができる。
本開示の一実施形態に係る燃料電池は、前記フィルタの交換を検知する検知部を備え、前記推定部は、前記検知部が前記フィルタの交換を検知した場合、前記交換後における前記冷却能力を推定し、前記補正部は、前記推定部が推定した前記交換後における冷却能力に基づいて前記所定の閾値を補正することを特徴とする。
本開示の一実施形態によれば、フィルタの交換後におけるラジエータの冷却能力により、所定の閾値を補正する。したがって、ラジエータの使用による能力の低下を考慮して、フィルタの劣化の判断を行うことができる。これにより、フィルタの劣化の判断の精度を上げることができる。また、空気の汚染の度合いによるラジエータ劣化への影響も考慮できる。
本開示の一実施形態に係る燃料電池は、前記フィルタの交換を検知する検知部と、報知部とを備え、前記推定部は、前記検知部がフィルタの交換を検知した場合、前記交換後における前記冷却能力を推定し、前記報知部は、前記交換後における冷却能力が所定の下限値以下である場合、所定の報知を行うことを特徴とする。
本開示の一実施形態によれば、ラジエータの劣化又は故障等フィルタの劣化以外の原因も含めて、ラジエータの冷却能力に係る報知を行うことができる。
本開示の一実施形態に係る燃料電池は、所定期間内における前記冷却能力の低下量が所定の低下量以上である場合、所定の報知を行う報知部を備えることを特徴とする。
本開示の一実施形態によれば、フィルタにビニール袋等が引っかかった等フィルタの劣化以外の原因も含めて、ラジエータの冷却能力に係る報知を行うことができる。
本開示の一実施形態に係る燃料電池は、前記冷却能力が前記第1能力閾値以下であるか否かを判定する第1判定部と、前記冷却能力が第1能力閾値よりも大きい第2能力閾値以上であるか否かを判定する第2判定部と、該第2判定部が、前記冷却能力が第2能力閾値以上であると判定した時点から、前記第1判定部が、前記冷却能力が第1能力閾値以下であると判定した時点までの経過時間が所定の経過時間閾値以下である場合、所定の報知を行う報知部とを備えることを特徴とする。
本開示の一実施形態によれば、フィルタにビニール袋等が引っかかった等フィルタの劣化以外の原因も含めて、ラジエータの冷却能力に係る報知を行うことができる。また、冷却能力の差又は低下量等を算出せずに、ラジエータの冷却能力に係る異常を報知することができる。
本開示の一実施形態に係る推定方法は、筐体の内部に設けられ、発電部を熱媒体の循環により冷却する熱媒体流路に設けられたラジエータと、前記熱媒体流路の前記ラジエータの入側の温度を測定する第1温度測定部と、前記熱媒体流路の前記ラジエータの出側の温度を測定する第2温度測定部とを備える燃料電池の前記ラジエータの冷却能力を推定する推定方法であって、前記第1温度測定部及び第2温度測定部が測定した温度を取得し、取得した温度に基づいて、前記ラジエータでの前記熱媒体の熱移動量を算出し、算出した前記熱移動量に基づいて前記ラジエータの冷却能力を推定することを特徴とする。
本開示の一実施形態によれば、第1温度測定部及び第2温度測定部が測定した温度に基づいて、ラジエータの冷却能力を推定する。ラジエータの冷却能力は、筐体の換気における空気の流量に対応している。空気の流量が低下した場合、ラジエータの冷却能力は低下する。したがって、ラジエータの冷却能力の低下は、筐体の換気において、筐体に設けられるフィルタの劣化を示す。したがって、ラジエータの冷却能力に基づいてフィルタの劣化の判断を良好に行うことができる。
本開示の一実施形態に係るコンピュータプログラムは、筐体の内部に設けられ、発電部を熱媒体の循環により冷却する熱媒体流路に設けられたラジエータと、前記熱媒体流路の前記ラジエータの入側の温度を測定する第1温度測定部と、前記熱媒体流路の前記ラジエータの出側の温度を測定する第2温度測定部とを備える燃料電池を制御するコンピュータに、前記第1温度測定部及び第2温度測定部が測定した温度を取得し、取得した温度に基づいて前記ラジエータでの前記熱媒体の熱移動量を算出し、算出した前記熱移動量に基づいて前記ラジエータの冷却能力を推定する処理を実行させることを特徴とする。
本開示の一実施形態によれば、第1温度測定部及び第2温度測定部が測定した温度に基づいて、ラジエータの冷却能力を推定する。ラジエータの冷却能力は、筐体の換気における空気の流量に対応している。空気の流量が低下した場合、ラジエータの冷却能力は低下する。したがって、ラジエータの冷却能力の低下は、筐体の換気において、筐体に設けられるフィルタの劣化を示す。したがって、ラジエータの冷却能力に基づいてフィルタの劣化の判断を良好に行うことができる。
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって、制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記した意味ではなく、特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味及び範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。即ち、請求項に示した範囲で適宜変更した技術的手段を組み合わせて得られる実施形態も本発明の技術的範囲に含まれる。
1 スタック(発電部)
4 スタック冷却路(熱媒体流路の一部)
5 ラジエータ通流路(熱媒体流路の一部)
51 ラジエータ
52 ファン
53 第1温度センサ(第1温度測定部)
54 第2温度センサ(第2温度測定部)
90 CPU(推定部、判断部、補正部、第1判定部、第2判定部)
91a プログラム
102 環境温度センサ(第3温度測定部、第4温度測定部)
103 報知部
104 検知部
110 筐体
300 燃料電池

Claims (17)

  1. 筐体の内部に設けられ、水素及び酸素を反応させて発電する発電部を熱媒体の循環により冷却する熱媒体流路と、
    該熱媒体流路に設けられたラジエータと、
    前記熱媒体流路の前記ラジエータの入側の温度を測定する第1温度測定部と、
    前記熱媒体流路の前記ラジエータの出側の温度を測定する第2温度測定部と、
    前記第1温度測定部及び第2温度測定部が測定した温度に基づいて、前記ラジエータでの前記熱媒体の熱移動量を算出し、算出した前記熱移動量に基づいて前記ラジエータの冷却能力の推定を行う推定部と
    を備えることを特徴とする燃料電池。
  2. 外気の温度を測定する第3温度測定部を備え、
    前記推定部は、
    前記第1温度測定部が測定した温度と、前記第3温度測定部が測定した温度との差を算出し、
    前記差及び前記熱移動量に基づいて前記冷却能力を推定する
    ことを特徴とする請求項1に記載の燃料電池。
  3. 前記推定部が推定した前記冷却能力に基づいて、前記筐体に設けられたフィルタの劣化の判断を行う判断部を備えることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の燃料電池。
  4. 前記判断部は、推定した前記冷却能力を前記ラジエータの冷却能力の初期値により除した値が所定の閾値以下である場合、前記フィルタが劣化していると判断することを特徴とする請求項3に記載の燃料電池。
  5. 筐体の内部の温度を測定する第4温度測定部を備え、
    前記推定部は、前記第4温度測定部が測定した温度が所定の温度範囲内である場合、前記推定を行うことを特徴とする請求項1から請求項4までのいずれか一つに記載の燃料電池。
  6. 前記推定部は、前記第1温度測定部が測定した温度と、前記第4温度測定部が測定した温度との差が所定の数値範囲内である場合、前記推定を行うことを特徴とする請求項5に記載の燃料電池。
  7. 前記推定部は、前記第4温度測定部から温度を取得した後、前記第1温度測定部から温度を取得し、前記推定を行うことを特徴とする請求項5又は請求項6に記載の燃料電池。
  8. 前記推定部は、前記第1温度測定部から温度を取得した後、前記第2温度測定部から温度を取得し、前記推定を行うことを特徴とする請求項1から請求項7までのいずれか一つに記載の燃料電池。
  9. 前記推定部は、前記ラジエータに流入する熱媒体の流量が所定の流量である場合、前記推定を行うことを特徴とする請求項1から請求項8までのいずれか一つに記載の燃料電池。
  10. 前記筐体の内部の換気を行うファンを備え、
    前記推定部は、前記ファンの出力が所定の出力である場合、前記推定を行うことを特徴とする請求項1から請求項9までのいずれか一つに記載の燃料電池。
  11. 前記筐体の内部の換気を行うファンを備え、
    該ファンの駆動時間に応じて前記所定の閾値を補正する補正部を備えることを特徴とする請求項4に記載の燃料電池。
  12. 前記フィルタの交換を検知する検知部を備え、
    前記推定部は、前記検知部が前記フィルタの交換を検知した場合、前記交換後における前記冷却能力を推定し、
    前記補正部は、前記推定部が推定した前記交換後における冷却能力に基づいて前記所定の閾値を補正することを特徴とする請求項11に記載の燃料電池。
  13. 前記フィルタの交換を検知する検知部と、
    報知部とを備え、
    前記推定部は、前記検知部がフィルタの交換を検知した場合、前記交換後における前記冷却能力を推定し、
    前記報知部は、前記交換後における冷却能力が所定の下限値以下である場合、所定の報知を行う
    ことを特徴とする請求項3から請求項11のいずれか一つに記載の燃料電池。
  14. 所定期間内における前記冷却能力の低下量が所定の低下量以上である場合、所定の報知を行う報知部を備える
    ことを特徴とする請求項1から請求項12のいずれか一つに記載の燃料電池。
  15. 前記冷却能力が前記第1能力閾値以下であるか否かを判定する第1判定部と、
    前記冷却能力が第1能力閾値よりも大きい第2能力閾値以上であるか否かを判定する第2判定部と、
    該第2判定部が、前記冷却能力が第2能力閾値以上であると判定した時点から、前記第1判定部が、前記冷却能力が第1能力閾値以下であると判定した時点までの経過時間が所定の経過時間閾値以下である場合、所定の報知を行う報知部と
    を備えることを特徴とする請求項1から請求項12のいずれか一つに記載の燃料電池。
  16. 筐体の内部に設けられ、発電部を熱媒体の循環により冷却する熱媒体流路に設けられたラジエータと、前記熱媒体流路の前記ラジエータの入側の温度を測定する第1温度測定部と、前記熱媒体流路の前記ラジエータの出側の温度を測定する第2温度測定部とを備える燃料電池の前記ラジエータの冷却能力を推定する推定方法であって、
    前記第1温度測定部及び第2温度測定部が測定した温度を取得し、
    取得した温度に基づいて、前記ラジエータでの前記熱媒体の熱移動量を算出し、
    算出した前記熱移動量に基づいて前記ラジエータの冷却能力を推定する
    ことを特徴とする推定方法。
  17. 筐体の内部に設けられ、発電部を熱媒体の循環により冷却する熱媒体流路に設けられたラジエータと、前記熱媒体流路の前記ラジエータの入側の温度を測定する第1温度測定部と、前記熱媒体流路の前記ラジエータの出側の温度を測定する第2温度測定部とを備える燃料電池を制御するコンピュータに、
    前記第1温度測定部及び第2温度測定部が測定した温度を取得し、
    取得した温度に基づいて前記ラジエータでの前記熱媒体の熱移動量を算出し、
    算出した前記熱移動量に基づいて前記ラジエータの冷却能力を推定する
    処理を実行させることを特徴とするコンピュータプログラム。
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