JP2017180323A - 冷熱利用発電設備 - Google Patents
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Abstract
【課題】LNG等の冷熱源媒体が保有する冷熱を動力源として駆動するランキンサイクル回路を有する冷熱利用発電設備において、比較的簡易な構成を維持して設備コストを低減しながらも、高い発電効率を発揮し得る冷熱発電設備を提供する。【解決手段】冷熱源媒体貯留タンクLTから第3ポンプP3にて圧送された冷熱源媒体CMを、熱交換機構EXにて少なくとも基準作動媒体HM1を冷却する冷熱源として通流させると共に、第2熱交換器EX2にて低温作動媒体CMを冷却する冷熱源として通流させる冷熱源媒体通流路Lとを備える。【選択図】図1
Description
本発明は、ランキンサイクルの作動圧力において基準温度域で気体と液体との間で状態変化する基準作動媒体を循環する基準サイクル回路と、前記基準サイクル回路で液化した前記基準作動媒体を断熱圧縮する第1ポンプと、前記第1ポンプにて断熱圧縮された前記基準作動媒体を加熱媒体との熱交換により加熱する第1熱交換器と、前記第1熱交換器により加熱され過熱蒸気となった前記基準作動媒体を断熱膨張させて発電動力を出力する前記第1タービンと、前記第1タービンにて断熱膨張した前記基準作動媒体を等温冷却する熱交換機構とを有する基準ランキンサイクル部とを備えた冷熱利用発電設備に関する。
従来、LNG等が保有する冷熱を利用して発電を行う冷熱利用発電設備として、二つのランキンサイクル部を備えたものが知られている(特許文献1を参照)。
図6に示すように、特許文献1に開示の冷熱利用発電設備300にあっては、LNGタンクLTから排出されると共に第3ポンプP3にて圧送されたLNGを通流するLNG通流路Lを備えると共に、第1作動媒体HM1を循環する第1サイクル回路C1と、当該第1サイクル回路C1で液化した第1作動媒体HM1を断熱圧縮する第1ポンプP1と、当該第1ポンプP1にて断熱圧縮された第1作動媒体HM1を海水等の加熱媒体との熱交換により加熱する第1熱交換器EX1と、当該第1熱交換器EX1により加熱され過熱蒸気となった第1作動媒体HM1を断熱膨張させて発電動力を出力する第1タービンRT1と、第1タービンRT1にて断熱膨張した第1作動媒体HM1とLNG通流路Lを通流するLNGとを熱交換することで第1作動媒体HM1を等温冷却する第4熱交換器EX4とを有する第1ランキンサイクル部RC1と、第2作動媒体HM2を循環する第2サイクル回路C2と、当該第2サイクル回路C2で液化した第2作動媒体HM2を断熱圧縮する第2ポンプP2と、当該第2ポンプP2にて断熱圧縮された第2作動媒体HM2を海水等の加熱媒体との熱交換により加熱する第5熱交換器EX5と、当該第5熱交換器EX5により加熱され過熱蒸気となった第2作動媒体HM2を断熱膨張させて発電動力を出力する第2タービンRT2と、第2タービンRT2にて断熱膨張した第2作動媒体HM2とLNG通流路Lを通流するLNGとを熱交換することで第2作動媒体HM2を等温冷却する第2熱交換器EX2とを有する第2ランキンサイクル部RC2とを備えて構成されている。
尚、一般的に、冷熱利用発電設備においては、設備コストと発電効率との兼ね合いから、第1ランキンサイクル部RC1と第2ランキンサイクル部RC2との2つのランキンサイクルを備えたダブルランキンサイクル(以下、DRCと略称する場合がある)が開発されている。
図6に示すように、特許文献1に開示の冷熱利用発電設備300にあっては、LNGタンクLTから排出されると共に第3ポンプP3にて圧送されたLNGを通流するLNG通流路Lを備えると共に、第1作動媒体HM1を循環する第1サイクル回路C1と、当該第1サイクル回路C1で液化した第1作動媒体HM1を断熱圧縮する第1ポンプP1と、当該第1ポンプP1にて断熱圧縮された第1作動媒体HM1を海水等の加熱媒体との熱交換により加熱する第1熱交換器EX1と、当該第1熱交換器EX1により加熱され過熱蒸気となった第1作動媒体HM1を断熱膨張させて発電動力を出力する第1タービンRT1と、第1タービンRT1にて断熱膨張した第1作動媒体HM1とLNG通流路Lを通流するLNGとを熱交換することで第1作動媒体HM1を等温冷却する第4熱交換器EX4とを有する第1ランキンサイクル部RC1と、第2作動媒体HM2を循環する第2サイクル回路C2と、当該第2サイクル回路C2で液化した第2作動媒体HM2を断熱圧縮する第2ポンプP2と、当該第2ポンプP2にて断熱圧縮された第2作動媒体HM2を海水等の加熱媒体との熱交換により加熱する第5熱交換器EX5と、当該第5熱交換器EX5により加熱され過熱蒸気となった第2作動媒体HM2を断熱膨張させて発電動力を出力する第2タービンRT2と、第2タービンRT2にて断熱膨張した第2作動媒体HM2とLNG通流路Lを通流するLNGとを熱交換することで第2作動媒体HM2を等温冷却する第2熱交換器EX2とを有する第2ランキンサイクル部RC2とを備えて構成されている。
尚、一般的に、冷熱利用発電設備においては、設備コストと発電効率との兼ね合いから、第1ランキンサイクル部RC1と第2ランキンサイクル部RC2との2つのランキンサイクルを備えたダブルランキンサイクル(以下、DRCと略称する場合がある)が開発されている。
冷熱利用発電設備300の発電効率(設備による総発電量/(設備へ投入可能な総熱エネルギ:後述するTs線図上でサイクルにより囲われる面積に対応するエネルギ))に関し、第1ランキンサイクル部RC1を例として、図2を用いて説明を追加する。尚、図2のグラフ図において、m1〜m4は、図6の従来技術の第1ランキンサイクル部RC1の第1サイクル回路C1中のm1〜m4での第1作動媒体HM1の状態を示すものとする。
第1ランキンサイクル部RC1において、図2に示すように、第4熱交換器EX4にて等温冷却され気体から液体へ状態変化した第1作動媒体HM1は、飽和液線l1を比エントロピーの小さい側(図2で左側)へ超えた領域にて、第1ポンプP1により断熱圧縮され(m1→m2)、第1熱交換器EX1において温熱源としての海水によりQinだけ受熱する形態で加熱されることにより、まずもって沸点まで達し(m2→m2a)、飽和液線l1と飽和蒸気線l2との間の領域にて、液体から気体へと状態変化し(m2a→m2b)、飽和蒸気線l2を比エントロピーの大きい側(図2で右側)へ超えた領域にて、過熱蒸気へ変化し(m2b→m3)、第1タービンRT1にて断熱膨張し(m3→m4)、第1ポンプP1にて小さいエネルギで断熱圧縮するべく、第4熱交換器EX4にて等温冷却される形態で、気体から液体へ状態変化する。
当該変化において、ランキンサイクルにて囲われた面積(図2で斜線をつけられた線)が、第1作動媒体HM1が外部から得た熱エネルギに相当するものであり、当該熱エネルギに第1タービンRT1での発電機等によるエネルギ変換効率を積算することにより、発電量が計算できる。従って、ランキンサイクルを用いた冷熱利用発電設備の発電効率を高めるには、図2で示すランキンサイクルにて囲われた面積を最大化することが重要となる。
第1ランキンサイクル部RC1において、図2に示すように、第4熱交換器EX4にて等温冷却され気体から液体へ状態変化した第1作動媒体HM1は、飽和液線l1を比エントロピーの小さい側(図2で左側)へ超えた領域にて、第1ポンプP1により断熱圧縮され(m1→m2)、第1熱交換器EX1において温熱源としての海水によりQinだけ受熱する形態で加熱されることにより、まずもって沸点まで達し(m2→m2a)、飽和液線l1と飽和蒸気線l2との間の領域にて、液体から気体へと状態変化し(m2a→m2b)、飽和蒸気線l2を比エントロピーの大きい側(図2で右側)へ超えた領域にて、過熱蒸気へ変化し(m2b→m3)、第1タービンRT1にて断熱膨張し(m3→m4)、第1ポンプP1にて小さいエネルギで断熱圧縮するべく、第4熱交換器EX4にて等温冷却される形態で、気体から液体へ状態変化する。
当該変化において、ランキンサイクルにて囲われた面積(図2で斜線をつけられた線)が、第1作動媒体HM1が外部から得た熱エネルギに相当するものであり、当該熱エネルギに第1タービンRT1での発電機等によるエネルギ変換効率を積算することにより、発電量が計算できる。従って、ランキンサイクルを用いた冷熱利用発電設備の発電効率を高めるには、図2で示すランキンサイクルにて囲われた面積を最大化することが重要となる。
因みに、図2のランキンサイクルにおいて、上限温度は、第1作動媒体HM1の第1タービンRT1の入口温度(図2でm3での温度)で、温熱源の温度以下の温度であり、下限温度は、第1作動媒体HM1の第4熱交換器EX4での温度(図2でm1、m4の温度)で、当該温度は、第1タービンRT1にて断熱膨張した後の圧力において、第1作動媒体HM1の凝縮温度であり、第1作動媒体HM1にて決まる温度である。当該温度は、冷熱源の温度以上の温度である。
ここで、ランキンサイクルの発電効率の最大化の検討にあたり、図3に示すように、上記ランキンサイクルをカルノーサイクルに近似して考えることとする。
上述したように、ランキンサイクルの上限温度は温熱源の温度(海水温度)以下であり、下限温度は、冷熱源の温度(LNG温度:具体的には第4熱交換器EX4の出口の温度)以上であるから、ランキンサイクルを近似したカルノーサイクルは、図3において、温熱源を示す直線と冷熱源を示す曲線との間の領域(図3で太直線と太曲線との間の領域)に図示されることとなる。
ここで、カルノー効率ηcは、以下の〔式1〕で決定され、冷熱源としてのLNGの冷熱利用効率ηuは、以下の〔式2〕で決定され、それら双方を積算したものが上述したカルノーサイクルにて囲まれる面積に相関のある値となる。
上述したように、ランキンサイクルの上限温度は温熱源の温度(海水温度)以下であり、下限温度は、冷熱源の温度(LNG温度:具体的には第4熱交換器EX4の出口の温度)以上であるから、ランキンサイクルを近似したカルノーサイクルは、図3において、温熱源を示す直線と冷熱源を示す曲線との間の領域(図3で太直線と太曲線との間の領域)に図示されることとなる。
ここで、カルノー効率ηcは、以下の〔式1〕で決定され、冷熱源としてのLNGの冷熱利用効率ηuは、以下の〔式2〕で決定され、それら双方を積算したものが上述したカルノーサイクルにて囲まれる面積に相関のある値となる。
ηc=1−Tc/Th・・・〔式1〕
ηu=(s(Tc)−s(T0))/(s(Th)−s(T0))・・・〔式2〕
尚、上述の〔式1〕及び〔式2〕において、T0は、冷熱源としてのLNGのLNGタンクLTの出口温度であり、Tcは、第1作動媒体HM1の凝縮温度であり、Thは、温熱源としての海水の温度であり、s(T)は、任意温度での冷媒熱源の比エントロピーを意味するものとする。
ここで、〔式1〕で示されるカルノー効率を高めようとする場合、海水温度としてのThは一定であると仮定すると、凝縮温度Tcをなるべく低くすることが好ましい。しかしながら、凝縮温度Tcを十分に小さくする場合、カルノーサイクルに囲まれる面積は、図3で、C1bで示されるものとなり、C1に比べて小さくなる。換言すると、凝縮温度Tcを十分に小さくすると、LNGの冷熱利用効率ηuの分母が小さくなるため、C1bで囲まれる面積は、小さくなる。
一方、〔式2〕で示される冷熱利用効率ηuを高めようとする場合、第1作動媒体HN1として凝縮温度Tcをなるべく高いものを採用し、十分に高い温度までLNGの冷熱を回収することが好ましい。しかしながら、第1作動媒体HN1として凝縮温度Tcをなるべく高いものを採用する場合、カルノーサイクルは、図3で、C1aで示されるものとなり、この場合、凝縮温度Tcが高くなるため、カルノー効率ηcが小さくなり、C1aで囲まれる面積は、小さくなる。
一方、〔式2〕で示される冷熱利用効率ηuを高めようとする場合、第1作動媒体HN1として凝縮温度Tcをなるべく高いものを採用し、十分に高い温度までLNGの冷熱を回収することが好ましい。しかしながら、第1作動媒体HN1として凝縮温度Tcをなるべく高いものを採用する場合、カルノーサイクルは、図3で、C1aで示されるものとなり、この場合、凝縮温度Tcが高くなるため、カルノー効率ηcが小さくなり、C1aで囲まれる面積は、小さくなる。
上述したように、ランキンサイクルの発電効率の最大化を考える場合には、それを近似したカルノーサイクルにおいて、Ts線図上で囲まれる面積を最大化する必要がある。ここで、第1ランキンサイクル部RC1と第2ランキンサイクル部RC2とを備えるDRCの構成を採用する場合において、図6に示す従来技術の構成を採用するとき、即ち、第1ランキンサイクル部RC1の第1熱交換器EX1と第2ランキンサイクル部RC2の第5熱交換器EX5との双方において、温熱源としての海水まで加熱する構成を採用することには、Ts線図上での両者のカルノーサイクルは、図5の左上に示すグラフ図のように、縦割りで、左右に並んだサイクル形態となる。
当該カルノーサイクルを近似前のランキンサイクルに戻すと、そのTs線図は、図5において、左下のグラフ図のようになる。この場合、LNGの低温側の冷熱を回収する第2ランキンサイクル部RC2に係るランキンサイクルは、図5の左下のグラフ図に示すように、高温域において熱エネルギを回収できない非効率域が大きくなる。このため、第1ランキンサイクル部RC1に係るTs線図上のランキンサイクルにて囲まれる面積と、第2ランキンサイクル部RC2に係るTs線図上のランキンサイクルにて囲まれる面積の合計は、十分に大きくできているとは言えなかった。このため、第1ランキンサイクル部RC1及び第2ランキンサイクル部RC2にて回収する熱エネルギ(換言すれば、LNGから回収する冷熱エネルギ)を十分に大きくできているとは言えず、冷熱利用発電設備での発電効率を向上できる余地があった。
当該カルノーサイクルを近似前のランキンサイクルに戻すと、そのTs線図は、図5において、左下のグラフ図のようになる。この場合、LNGの低温側の冷熱を回収する第2ランキンサイクル部RC2に係るランキンサイクルは、図5の左下のグラフ図に示すように、高温域において熱エネルギを回収できない非効率域が大きくなる。このため、第1ランキンサイクル部RC1に係るTs線図上のランキンサイクルにて囲まれる面積と、第2ランキンサイクル部RC2に係るTs線図上のランキンサイクルにて囲まれる面積の合計は、十分に大きくできているとは言えなかった。このため、第1ランキンサイクル部RC1及び第2ランキンサイクル部RC2にて回収する熱エネルギ(換言すれば、LNGから回収する冷熱エネルギ)を十分に大きくできているとは言えず、冷熱利用発電設備での発電効率を向上できる余地があった。
本発明は、上述の課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、LNG等の冷熱源媒体が保有する冷熱を動力源として駆動するランキンサイクル回路を有する冷熱利用発電設備において、比較的簡易な構成を維持して設備コストを低減しながらも、高い発電効率を発揮し得る冷熱利用発電設備を提供することにある。
上記目的を達成するための冷熱利用発電設備は、
ランキンサイクルの作動圧力において基準温度域で気体と液体との間で状態変化する基準作動媒体を循環する基準サイクル回路と、前記基準サイクル回路で液化した前記基準作動媒体を断熱圧縮する第1ポンプと、前記第1ポンプにて断熱圧縮された前記基準作動媒体を加熱媒体との熱交換により加熱する第1熱交換器と、前記第1熱交換器により加熱され過熱蒸気となった前記基準作動媒体を断熱膨張させて発電動力を出力する第1タービンと、前記第1タービンにて断熱膨張した前記基準作動媒体を等温冷却する熱交換機構とを有する基準ランキンサイクル部とを備えた冷熱利用発電設備であって、その特徴構成は、
前記作動圧力において前記基準温度域よりも低い低温度域で前記状態変化する低温作動媒体を循環する低温サイクル回路と、前記低温サイクル回路で液化した前記低温作動媒体を断熱圧縮する第2ポンプと、前記第2ポンプにて断熱圧縮された前記低温作動媒体を少なくとも前記第1タービンにて断熱膨張した前記基準作動媒体と熱交換することで加熱する前記熱交換機構と、前記熱交換機構により加熱され過熱蒸気となった前記低温作動媒体を断熱膨張させて発電動力を出力する第2タービンと、前記第2タービンにて断熱膨張した前記低温作動媒体を等温冷却する第2熱交換器とを有する低温ランキンサイクル部と、
冷熱源媒体貯留タンクから第3ポンプにて圧送された冷熱源媒体を、前記熱交換機構にて少なくとも前記基準作動媒体を冷却する冷熱源として通流させると共に、前記第2熱交換器にて前記低温作動媒体を冷却する冷熱源として通流させる冷熱源媒体通流路とを備える点にある。
ランキンサイクルの作動圧力において基準温度域で気体と液体との間で状態変化する基準作動媒体を循環する基準サイクル回路と、前記基準サイクル回路で液化した前記基準作動媒体を断熱圧縮する第1ポンプと、前記第1ポンプにて断熱圧縮された前記基準作動媒体を加熱媒体との熱交換により加熱する第1熱交換器と、前記第1熱交換器により加熱され過熱蒸気となった前記基準作動媒体を断熱膨張させて発電動力を出力する第1タービンと、前記第1タービンにて断熱膨張した前記基準作動媒体を等温冷却する熱交換機構とを有する基準ランキンサイクル部とを備えた冷熱利用発電設備であって、その特徴構成は、
前記作動圧力において前記基準温度域よりも低い低温度域で前記状態変化する低温作動媒体を循環する低温サイクル回路と、前記低温サイクル回路で液化した前記低温作動媒体を断熱圧縮する第2ポンプと、前記第2ポンプにて断熱圧縮された前記低温作動媒体を少なくとも前記第1タービンにて断熱膨張した前記基準作動媒体と熱交換することで加熱する前記熱交換機構と、前記熱交換機構により加熱され過熱蒸気となった前記低温作動媒体を断熱膨張させて発電動力を出力する第2タービンと、前記第2タービンにて断熱膨張した前記低温作動媒体を等温冷却する第2熱交換器とを有する低温ランキンサイクル部と、
冷熱源媒体貯留タンクから第3ポンプにて圧送された冷熱源媒体を、前記熱交換機構にて少なくとも前記基準作動媒体を冷却する冷熱源として通流させると共に、前記第2熱交換器にて前記低温作動媒体を冷却する冷熱源として通流させる冷熱源媒体通流路とを備える点にある。
上記特徴構成によれば、熱交換機構が、基準ランキンサイクル部にて第1タービン出口の基準作動媒体を、冷熱源媒体と熱交換する形態で冷却すると共に、低温ランキンサイクル部にて第2ポンプで断熱圧縮した低温作動媒体を、前記第1タービンにて断熱膨張した基準作動媒体と熱交換する形態で加熱するから、低温作動媒体を循環する低温ランキンサイクル部の温熱源を基準ランキンサイクル部の第1タービンで断熱膨張した基準作動媒体とできる。これにより、低温ランキンサイクル部の第2ポンプにて断熱圧縮された低温作動媒体は、海水等の比較的高温の加熱媒体と熱交換させる必要がなくなり、低温作動媒体を循環する低温ランキンサイクル部は、図5の右下のTs線図に示されるように、非効率となる高温域にて作動せず、比較的効率の高い低温域にて作動することとなる。
これにより、Ts線図上で、ランキンサイクルで囲まれる面積は、従来技術(図5で左下図)に比べ、本発明(図5で右下図)の方が大きくすることができ、発電効率の向上を見込むことができる。
これにより、Ts線図上で、ランキンサイクルで囲まれる面積は、従来技術(図5で左下図)に比べ、本発明(図5で右下図)の方が大きくすることができ、発電効率の向上を見込むことができる。
冷熱利用発電設備の更なる特徴構成は、
前記冷熱源媒体通流路は、前記冷熱源媒体を前記第2熱交換器に通流させた後に、前記熱交換器機構に通流させるように配設されている点にある。
前記冷熱源媒体通流路は、前記冷熱源媒体を前記第2熱交換器に通流させた後に、前記熱交換器機構に通流させるように配設されている点にある。
上記特徴構成によれば、冷熱源媒体の冷熱を、低温作動媒体を循環する低温ランキンサイクル部で低温作動媒体の凝縮に用いた後に、基準作動媒体を循環する基準ランキンサイクル部で基準作動媒体の凝縮に用いることができ、冷熱源媒体の冷熱を、その温度域に近い作動媒体と熱交換させる形態で、効率良く回収して発電の用に供することができる。
冷熱利用発電設備としては、前記低温ランキンサイクル部において前記低温作動媒体への温熱の授熱は、前記熱交換機構での前記基準作動媒体のみにて実行されることが好ましい。
即ち、低温ランキンサイクル部の第2ポンプにて断熱圧縮された低温作動媒体は、海水等の比較的高温の加熱媒体と熱交換させず、比較的低温の基準ランキンサイクル部の第1タービンにて断熱膨張した基準作動媒体と熱交換させるから、低温作動媒体の保有する冷熱を、基準作動媒体にて良好に回収し、基準ランキンサイクル部での基準作動媒体の循環量を増加させ、基準ランキンサイクル部での発電効率をより高めることができる。
即ち、低温ランキンサイクル部の第2ポンプにて断熱圧縮された低温作動媒体は、海水等の比較的高温の加熱媒体と熱交換させず、比較的低温の基準ランキンサイクル部の第1タービンにて断熱膨張した基準作動媒体と熱交換させるから、低温作動媒体の保有する冷熱を、基準作動媒体にて良好に回収し、基準ランキンサイクル部での基準作動媒体の循環量を増加させ、基準ランキンサイクル部での発電効率をより高めることができる。
更に、冷熱利用発電設備としては、前記熱交換機構は、前記低温作動媒体と前記基準作動媒体とが熱交換する第3熱交換器と、前記第3熱交換器を通過後で前記第1ポンプを通過前の前記基準作動媒体と前記冷熱源媒体とを熱交換する第4熱交換器とから構成されていることが好ましい。
上記特徴構成を採用することにより、低温ランキンサイクル部の第2ポンプにて断熱圧縮された低温作動媒体を、海水等の比較的高温の加熱媒体と熱交換させず、比較的低温の基準ランキンサイクル部の第1タービンにて断熱膨張した基準作動媒体と熱交換させる構成を、比較的簡易な構成で、且つ容易に実現できる。
上記特徴構成を採用することにより、低温ランキンサイクル部の第2ポンプにて断熱圧縮された低温作動媒体を、海水等の比較的高温の加熱媒体と熱交換させず、比較的低温の基準ランキンサイクル部の第1タービンにて断熱膨張した基準作動媒体と熱交換させる構成を、比較的簡易な構成で、且つ容易に実現できる。
冷熱利用発電設備の更なる特徴構成は、
前記熱交換機構は、前記基準作動媒体と前記低温作動媒体とが熱交換すると共に前記基準作動媒体と前記冷熱源媒体とが熱交換するように構成されている単一の第5熱交換器から構成されている点にある。
前記熱交換機構は、前記基準作動媒体と前記低温作動媒体とが熱交換すると共に前記基準作動媒体と前記冷熱源媒体とが熱交換するように構成されている単一の第5熱交換器から構成されている点にある。
上記特徴構成を採用することにより、低温ランキンサイクル部の第2ポンプにて断熱圧縮された低温作動媒体を、海水等の比較的高温の加熱媒体と熱交換させず、比較的低温の基準ランキンサイクル部の第1タービンにて断熱膨張した基準作動媒体と熱交換させる構成を、単一の熱交換器にて実現できるから、設備コストを抑制し、経済性を高めることができる。
冷熱利用発電設備としては、
前記冷熱源媒体は液化天然ガスであり、前記基準作動媒体がプロパンであり、前記低温作動媒体がエチレンであり、前記加熱媒体が海水であることが好ましい。
前記冷熱源媒体は液化天然ガスであり、前記基準作動媒体がプロパンであり、前記低温作動媒体がエチレンであり、前記加熱媒体が海水であることが好ましい。
本願に係る冷熱利用発電設備は、冷熱源媒体が保有する冷熱を動力源として駆動するランキンサイクル回路を有するものにおいて、比較的簡易な構成を維持して設備コストを低減しながらも、高い発電効率を発揮し得る冷熱利用発電設備に関する。以下、図面に基づいて冷熱利用発電設備の実施形態を説明する。
〔実施形態〕
当該実施形態に係る冷熱利用発電設備100は、図1に示すように、基準ランキンサイクル部RC1と低温ランキンサイクル部RC2とから構成されている。
基準ランキンサイクル部RC1は、ランキンサイクルの作動圧力において、基準温度域(例えば、−41℃以上8℃以下程度の温度域)で気体と液体との間で状態変化する基準作動媒体HM1(当該実施形態にあっては、プロパン)を循環する基準サイクル回路C1と、当該基準サイクル回路C1で液化した基準作動媒体HM1を断熱圧縮する第1ポンプP1と、第1ポンプP1にて断熱圧縮された基準作動媒体HM1を加熱媒体(当該実施形態にあっては、海水)との熱交換により加熱する第1熱交換器EX1と、当該第1熱交換器EX1により加熱され過熱蒸気となった基準作動媒体HM1を断熱膨張させて図示しない発電機を回転させ発電動力を出力する第1タービンRT1と、当該第1タービンRT1にて断熱膨張した基準作動媒体HM1を等温冷却する熱交換機構EXとを有する。
当該実施形態に係る冷熱利用発電設備100は、図1に示すように、基準ランキンサイクル部RC1と低温ランキンサイクル部RC2とから構成されている。
基準ランキンサイクル部RC1は、ランキンサイクルの作動圧力において、基準温度域(例えば、−41℃以上8℃以下程度の温度域)で気体と液体との間で状態変化する基準作動媒体HM1(当該実施形態にあっては、プロパン)を循環する基準サイクル回路C1と、当該基準サイクル回路C1で液化した基準作動媒体HM1を断熱圧縮する第1ポンプP1と、第1ポンプP1にて断熱圧縮された基準作動媒体HM1を加熱媒体(当該実施形態にあっては、海水)との熱交換により加熱する第1熱交換器EX1と、当該第1熱交換器EX1により加熱され過熱蒸気となった基準作動媒体HM1を断熱膨張させて図示しない発電機を回転させ発電動力を出力する第1タービンRT1と、当該第1タービンRT1にて断熱膨張した基準作動媒体HM1を等温冷却する熱交換機構EXとを有する。
低温ランキンサイクル部RC2は、上記作動圧力において上記基準温度域よりも低い低温度域(例えば、−103℃以上−43℃以下の温度域)で状態変化する低温作動媒体HM2(当該実施形態にあっては、エチレン)を循環する低温サイクル回路C2と、当該低温サイクル回路C2で液化した低温作動媒体HM2を断熱圧縮する第2ポンプP2と、当該第2ポンプP2にて断熱圧縮された低温作動媒体HM2を少なくとも第1タービンRT1にて断熱膨張した基準作動媒体HM1と熱交換することで加熱する熱交換機構EXと、熱交換機構EXにより加熱され過熱蒸気となった低温作動媒体HM2を断熱膨張させて図示しない発電機を回転させ発電動力を出力する第2タービンRT2と、当該第2タービンRT2にて断熱膨張した低温作動媒体HM2を等温冷却する第2熱交換器EX2とを備える。
当該実施形態にあっては、冷熱源媒体CMとして液化天然ガスを採用しており、冷熱源媒体CMを貯留する冷熱源媒体貯留タンクLTから第3ポンプP3にて圧送された冷熱源媒体CMを、熱交換機構EXにて少なくとも基準作動媒体HM1を冷却する冷熱源として通流させると共に、第2熱交換器EX2にて低温作動媒体HM2を冷却する冷熱源として通流させる冷熱源媒体通流路Lを備える。当該冷熱源媒体通流路Lは、冷熱源媒体CMを第2熱交換器EX2に通流させた後に、熱交換機構EXに通流させるように配設されている。
次に、当該実施形態における熱交換機構EXに関し、説明を追加する。当該実施形態にあっては、熱交換機構EXは、低温作動媒体HM2と基準作動媒体HM1とが熱交換する第3熱交換器EX3と、当該第3熱交換器EX3を通過後で第1ポンプP1を通過前の基準作動媒体HM1と冷熱源媒体CMとを熱交換する第4熱交換器EX4とから構成されている。
更に、当該実施形態に係る冷熱利用発電設備100にあっては、低温ランキンサイクル部RC2において低温作動媒体HM2への温熱の授熱は、熱交換機構EXの第3熱交換器EX3での基準作動媒体HM1のみから実行されるように構成されている。
当該構成により、低温ランキンサイクル部RC2において、低温作動媒体HM2の温熱源は、基準ランキンサイクル部RC1の基準作動媒体HM1となるため、低温作動媒体HM2の保有する冷熱を、当該低温作動媒体HM2よりも高温側で作動する基準作動媒体HM1にて回収することで、図6に示す従来技術に比べ、冷熱を有効に利用でき、全体としての発電効率を高めることができる。
更に、当該実施形態に係る冷熱利用発電設備100にあっては、低温ランキンサイクル部RC2において低温作動媒体HM2への温熱の授熱は、熱交換機構EXの第3熱交換器EX3での基準作動媒体HM1のみから実行されるように構成されている。
当該構成により、低温ランキンサイクル部RC2において、低温作動媒体HM2の温熱源は、基準ランキンサイクル部RC1の基準作動媒体HM1となるため、低温作動媒体HM2の保有する冷熱を、当該低温作動媒体HM2よりも高温側で作動する基準作動媒体HM1にて回収することで、図6に示す従来技術に比べ、冷熱を有効に利用でき、全体としての発電効率を高めることができる。
〔発電量に関するシミュレーション〕
図1に示す上記実施形態の冷熱利用発電設備100による発電量と、図6に示す従来技術に係る冷熱利用発電設備300による発電量を、シミュレーションにより試算した。シミュレーターとしては、UniSim Design(HoneyWell社製)を用い、前提条件としては、冷熱源媒体貯留タンクLTから送出される冷熱源媒体CMとしての液化天然ガスの温度を−153.0℃、圧力を8.5MpaG、液化天然ガスの通流過程での圧力損失なし、第1熱交換器EX1(従来技術にあっては、第5熱交換器EX5を含む)における加熱媒体としての海水により加熱された後の作動媒体の温度を5℃、各熱交換器にて熱交換する流体間の最小温度差(ピンチポイント)が2℃、第1タービンRT1及び第2タービンRT2でのタービン効率が80%であるとした。
この結果、図6に示す従来技術の冷熱利用発電設備300においては、発電量が25.1kWh/t(1tあたりの発電量)であるのに対し、上記実施形態に係る冷熱利用発電設備100においては、発電量が26.4kWh/tとなり、計算上においては、上記実施形態に係る構成を採用することで、発電量(発電効率)が向上することが確認された。
図1に示す上記実施形態の冷熱利用発電設備100による発電量と、図6に示す従来技術に係る冷熱利用発電設備300による発電量を、シミュレーションにより試算した。シミュレーターとしては、UniSim Design(HoneyWell社製)を用い、前提条件としては、冷熱源媒体貯留タンクLTから送出される冷熱源媒体CMとしての液化天然ガスの温度を−153.0℃、圧力を8.5MpaG、液化天然ガスの通流過程での圧力損失なし、第1熱交換器EX1(従来技術にあっては、第5熱交換器EX5を含む)における加熱媒体としての海水により加熱された後の作動媒体の温度を5℃、各熱交換器にて熱交換する流体間の最小温度差(ピンチポイント)が2℃、第1タービンRT1及び第2タービンRT2でのタービン効率が80%であるとした。
この結果、図6に示す従来技術の冷熱利用発電設備300においては、発電量が25.1kWh/t(1tあたりの発電量)であるのに対し、上記実施形態に係る冷熱利用発電設備100においては、発電量が26.4kWh/tとなり、計算上においては、上記実施形態に係る構成を採用することで、発電量(発電効率)が向上することが確認された。
〔別実施形態〕
(1)上記実施形態にあっては、熱交換機構EXとして、低温作動媒体HM2と基準作動媒体HM1とが熱交換する第3熱交換器EX3と、当該第3熱交換器EX3を通過後で第1ポンプP1を通過前の基準作動媒体HM1と冷熱源媒体CMとを熱交換する第4熱交換器EX4とから構成している例を示した。
しかしながら、熱交換機構EXは、図4の冷熱利用発電設備200に示すように、基準作動媒体HM1と低温作動媒体HM2とが熱交換すると共に基準作動媒体HM1と冷熱源媒体CMとが熱交換するように構成されている単一の第5熱交換器EX5から構成しても構わない。
当該構成を採用することにより、例えば、上述の実施形態の冷熱利用発電設備100に比べ、熱交換器の数を低減できるから、構成を簡素化して、設備コストを抑制し、経済性を高めることができる。
尚、当該別実施形態に係る冷熱利用発電設備200を採用した場合であっても、シミュレーション上は、上述の実施形態と同一の発電量(発電効率)を発揮できることを確認している。
(1)上記実施形態にあっては、熱交換機構EXとして、低温作動媒体HM2と基準作動媒体HM1とが熱交換する第3熱交換器EX3と、当該第3熱交換器EX3を通過後で第1ポンプP1を通過前の基準作動媒体HM1と冷熱源媒体CMとを熱交換する第4熱交換器EX4とから構成している例を示した。
しかしながら、熱交換機構EXは、図4の冷熱利用発電設備200に示すように、基準作動媒体HM1と低温作動媒体HM2とが熱交換すると共に基準作動媒体HM1と冷熱源媒体CMとが熱交換するように構成されている単一の第5熱交換器EX5から構成しても構わない。
当該構成を採用することにより、例えば、上述の実施形態の冷熱利用発電設備100に比べ、熱交換器の数を低減できるから、構成を簡素化して、設備コストを抑制し、経済性を高めることができる。
尚、当該別実施形態に係る冷熱利用発電設備200を採用した場合であっても、シミュレーション上は、上述の実施形態と同一の発電量(発電効率)を発揮できることを確認している。
(2)上記実施形態において、第1熱交換器EX1にて、基準作動媒体HM1を加熱する加熱媒体は、海水である例を示した。
他の例としては、冷熱利用発電設備にコジェネレーションシステムを併設している場合等にあっては、エンジン等の排熱を保有するエンジン冷却水を加熱媒体として用いる構成を採用することができる。
また、基準作動媒体HM1及び低温作動媒体HM2の他の例を示すと、低温作動媒体HM2としては、エタン、R13、R23を好適に用いることができ、基準作動媒体HM1としては、プロピレン、R22を好適に用いることができる。
他の例としては、冷熱利用発電設備にコジェネレーションシステムを併設している場合等にあっては、エンジン等の排熱を保有するエンジン冷却水を加熱媒体として用いる構成を採用することができる。
また、基準作動媒体HM1及び低温作動媒体HM2の他の例を示すと、低温作動媒体HM2としては、エタン、R13、R23を好適に用いることができ、基準作動媒体HM1としては、プロピレン、R22を好適に用いることができる。
(3)上記実施形態に係る基準ランキンサイクル部RC1のランキンサイクルは、図5の右下のTs線図で、上方のランキンサイクルを描くように構成される。当該ランキンサイクルにて囲まれる面積は、大きい方が、基準ランキンサイクル部RC1でのランキンサイクルでの発電効率が高くなる。
説明を追加すると、上記実施形態に係る基準ランキンサイクル部RC1のランキンサイクル(図5の右下のTs線図で上方のランキンサイクル)は、従来技術の第1ランキンサイクル部RC1のランキンサイクル(図5の左下のTs線図の上方のランキンサイクル)よりも横長のランキンサイクルになることが好ましい。
説明を追加すると、上記実施形態に係る基準ランキンサイクル部RC1のランキンサイクル(図5の右下のTs線図で上方のランキンサイクル)は、従来技術の第1ランキンサイクル部RC1のランキンサイクル(図5の左下のTs線図の上方のランキンサイクル)よりも横長のランキンサイクルになることが好ましい。
尚、上記実施形態(別実施形態を含む、以下同じ)で開示される構成は、矛盾が生じない限り、他の実施形態で開示される構成と組み合わせて適用することが可能であり、また、本明細書において開示された実施形態は例示であって、本発明の実施形態はこれに限定されず、本発明の目的を逸脱しない範囲内で適宜改変することが可能である。
本発明の冷熱利用発電設備は、LNG等の冷熱源媒体が保有する冷熱を動力源として駆動するランキンサイクル回路を有する冷熱利用発電設備において、比較的簡易な構成を維持して設備コストを低減しながらも、高い発電効率を発揮し得る冷熱利用発電設備として、有効に利用可能である。
100 :冷熱利用発電設備
200 :冷熱利用発電設備
C1 :基準サイクル回路
C2 :低温サイクル回路
CM :冷熱源媒体
EX :熱交換機構
EX1 :第1熱交換器
EX2 :第2熱交換器
EX3 :第3熱交換器
EX4 :第4熱交換器
EX5 :第5熱交換器
HM1 :基準作動媒体
HM2 :低温作動媒体
L :冷熱源媒体通流路
LT :冷熱源媒体貯留タンク
P1 :第1ポンプ
P2 :第2ポンプ
P3 :第3ポンプ
RC1 :基準ランキンサイクル部
RC2 :低温ランキンサイクル部
RT1 :第1タービン
RT2 :第2タービン
200 :冷熱利用発電設備
C1 :基準サイクル回路
C2 :低温サイクル回路
CM :冷熱源媒体
EX :熱交換機構
EX1 :第1熱交換器
EX2 :第2熱交換器
EX3 :第3熱交換器
EX4 :第4熱交換器
EX5 :第5熱交換器
HM1 :基準作動媒体
HM2 :低温作動媒体
L :冷熱源媒体通流路
LT :冷熱源媒体貯留タンク
P1 :第1ポンプ
P2 :第2ポンプ
P3 :第3ポンプ
RC1 :基準ランキンサイクル部
RC2 :低温ランキンサイクル部
RT1 :第1タービン
RT2 :第2タービン
Claims (6)
- ランキンサイクルの作動圧力において基準温度域で気体と液体との間で状態変化する基準作動媒体を循環する基準サイクル回路と、前記基準サイクル回路で液化した前記基準作動媒体を断熱圧縮する第1ポンプと、前記第1ポンプにて断熱圧縮された前記基準作動媒体を加熱媒体との熱交換により加熱する第1熱交換器と、前記第1熱交換器により加熱され過熱蒸気となった前記基準作動媒体を断熱膨張させて発電動力を出力する第1タービンと、前記第1タービンにて断熱膨張した前記基準作動媒体を等温冷却する熱交換機構とを有する基準ランキンサイクル部とを備えた冷熱利用発電設備であって、
前記作動圧力において前記基準温度域よりも低い低温度域で前記状態変化する低温作動媒体を循環する低温サイクル回路と、前記低温サイクル回路で液化した前記低温作動媒体を断熱圧縮する第2ポンプと、前記第2ポンプにて断熱圧縮された前記低温作動媒体を少なくとも前記第1タービンにて断熱膨張した前記基準作動媒体と熱交換することで加熱する前記熱交換機構と、前記熱交換機構により加熱され過熱蒸気となった前記低温作動媒体を断熱膨張させて発電動力を出力する第2タービンと、前記第2タービンにて断熱膨張した前記低温作動媒体を等温冷却する第2熱交換器とを有する低温ランキンサイクル部と、
冷熱源媒体貯留タンクから第3ポンプにて圧送された冷熱源媒体を、前記熱交換機構にて少なくとも前記基準作動媒体を冷却する冷熱源として通流させると共に、前記第2熱交換器にて前記低温作動媒体を冷却する冷熱源として通流させる冷熱源媒体通流路とを備える冷熱利用発電設備。 - 前記冷熱源媒体通流路は、前記冷熱源媒体を前記第2熱交換器に通流させた後に、前記熱交換器機構に通流させるように配設されている請求項1に記載の冷熱利用発電設備。
- 前記低温ランキンサイクル部において前記低温作動媒体への温熱の授熱は、前記熱交換機構での前記基準作動媒体のみにて実行される請求項1又は2に記載の冷熱利用発電設備。
- 前記熱交換機構は、前記低温作動媒体と前記基準作動媒体とが熱交換する第3熱交換器と、前記第3熱交換器を通過後で前記第1ポンプを通過前の前記基準作動媒体と前記冷熱源媒体とを熱交換する第4熱交換器とから構成されている請求項1〜3の何れか一項に記載の冷熱利用発電設備。
- 前記熱交換機構は、前記基準作動媒体と前記低温作動媒体とが熱交換すると共に前記基準作動媒体と前記冷熱源媒体とが熱交換するように構成されている単一の第5熱交換器から構成されている請求項1〜3の何れか一項に記載の冷熱利用発電設備。
- 前記冷熱源媒体は液化天然ガスであり、前記基準作動媒体がプロパンであり、前記低温作動媒体がエチレンであり、前記加熱媒体が海水である請求項1〜5の何れか一項に記載の冷熱利用発電設備。
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JP2016069355A JP2017180323A (ja) | 2016-03-30 | 2016-03-30 | 冷熱利用発電設備 |
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Family Applications (1)
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JP2016069355A Pending JP2017180323A (ja) | 2016-03-30 | 2016-03-30 | 冷熱利用発電設備 |
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Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2019059083A1 (ja) | 2017-09-20 | 2019-03-28 | 株式会社小糸製作所 | 車両用センサシステム、当該車両用センサシステムを備えた車両、および車両 |
CN111577417A (zh) * | 2020-05-28 | 2020-08-25 | 中国船舶工业集团公司第七0八研究所 | 一种fsru上超临界两级级联朗肯循环发电系统 |
WO2021106984A1 (ja) | 2019-11-26 | 2021-06-03 | 三菱重工マリンマシナリ株式会社 | 冷熱回収システム、冷熱回収システムを備える船舶、および冷熱回収方法 |
-
2016
- 2016-03-30 JP JP2016069355A patent/JP2017180323A/ja active Pending
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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