JP2017176150A - 有機性廃棄物のメタン発酵後残渣物の利用方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】 廃棄処理に困っている有機性廃棄物をメタン発酵させた後のメタン発酵汚泥等の残渣物を有効利用して廃棄物の再利用を図るとともに、水域の貧栄養状態を迅速に解消して水生生物の育成が促進できる新たな栄養源として利用することができる、有機性廃棄物のメタン発酵後残渣物の利用方法を提供する。
【解決手段】 本発明の有機性廃棄物のメタン発酵後残渣物の利用方法は、有機性廃棄物をメタン発酵設備でメタン発酵させた後に得られた残渣物を、水域に投与して生物の栄養源として使用する利用方法であり、メタン発酵させた後に得られた残渣物は、消化液、消化液を脱水設備で脱水した脱水ろ液、消化液の脱水汚泥、脱水ろ液を生物学的硝化設備に導入して脱水ろ液中のアンモニアを硝化した硝化槽処理液、メタン発酵汚泥を膜分離設備で膜分離した膜分離液、膜分離液を生物学的硝化設備に導入して膜分離液中のアンモニアを硝化した硝化槽処理液からなる群より選ばれる少なくとも1種の残渣物である。
【選択図】 図1
【解決手段】 本発明の有機性廃棄物のメタン発酵後残渣物の利用方法は、有機性廃棄物をメタン発酵設備でメタン発酵させた後に得られた残渣物を、水域に投与して生物の栄養源として使用する利用方法であり、メタン発酵させた後に得られた残渣物は、消化液、消化液を脱水設備で脱水した脱水ろ液、消化液の脱水汚泥、脱水ろ液を生物学的硝化設備に導入して脱水ろ液中のアンモニアを硝化した硝化槽処理液、メタン発酵汚泥を膜分離設備で膜分離した膜分離液、膜分離液を生物学的硝化設備に導入して膜分離液中のアンモニアを硝化した硝化槽処理液からなる群より選ばれる少なくとも1種の残渣物である。
【選択図】 図1
Description
本発明は、有機性廃棄物のメタン発酵後残渣物の利用方法に関し、特に、有機性廃棄物をメタン発酵させた後のメタン発酵残渣物を水生生物の栄養源として有効利用する、有機性廃棄物のメタン発酵後残渣物の利用方法に関する。
家畜糞尿、食品残渣物等の有機性廃棄物は焼却して処理されることが行われているが、焼却処理以外にも、メタン発酵させてバイオガス発電等に使うメタンガス製造も行われている。
また、有機性廃棄物をメタン発酵させると多量の残渣物が発生し、発生した残渣物は、排水処理して放流されたり、液肥や堆肥として農地還元されている。
また、有機性廃棄物をメタン発酵させると多量の残渣物が発生し、発生した残渣物は、排水処理して放流されたり、液肥や堆肥として農地還元されている。
特開2013−018680号公報(特許文献1)には、有機性廃棄物であるメタン発酵残渣などを還元加熱処理することにより得られた炭化物またはこの炭化物からリン成分を分離・回収したリン回収物をリン鉱石の代替原料として、リン酸質肥料である過リン酸石灰を製造する方法が開示されている。
また特開2008−212776号公報(特許文献2)には、有機性廃棄物をメタン発酵させることにより得られる消化ガスを、ボイラで燃焼させ、発生した蒸気を1.5MPa以上の蒸気圧で蒸気アキュームレータに貯留した後、該蒸気を蒸気消費設備に供給することを特徴とする有機性廃棄物エネルギーの利用方法が開示されている。
更に特許第45412456号公報(特許文献3)には、発酵対象物を乾式メタン発酵処理する方法において、発酵対象物が油脂および含水率が15%以下の低含水物質を含有しており、前記油脂の前記発酵対象物の全量に対する割合が3〜15質量%であり、全発酵対象物とメタン発酵槽からの既発酵物とを混合し、該混合物を前記メタン発酵槽に導入し、該メタン発酵槽における全固形物濃度が25%以上であることを特徴とする乾式メタン発酵法が開示されており、湿式メタン発酵槽からの発酵残渣の脱離液と乾式メタン発酵槽からの発酵残渣とを混合して、農地の液肥とすることが示唆されている。
特許第4466815号公報(特許文献4)には、廃棄物量に対して10%以下の水蒸気を加えて家畜糞尿及び食品残渣から成る有機系廃棄物の乾式メタン発酵を行った後、得られたメタン発酵残渣の70〜90%を炭化処理する一方、残りの10〜30%のメタン発酵残渣に、前記炭化処理で得られた炭化物の一部又は全部を添加し、その混合物を堆肥化処理する有機系廃棄物の処理方法であって、 前記メタン発酵残渣と前記炭化物との混合物の含水率を70%以下とし、前記乾式メタン発酵によって発生するメタンガスの一部を燃料として前記水蒸気を得るとともに、熱源として発電し、前記炭化処理における燃料として利用し、燃焼脱臭の燃料として利用し、前記メタン発酵残渣に対して10〜40%の木質廃材、木材主体の建設廃材、おが屑、間伐材及び/又はコーヒー粕から成る非生分解性廃棄物を炭化工程に加えて炭化処理し、メタン発酵残渣の予熱乾燥処理に供された乾留ガスの燃焼排ガスを前記堆肥化処理における熱源として利用し、予熱乾燥処理された含水率15〜30%の前記メタン発酵残渣と炭化工程に加えられる含水率30%以下の前記非生分解性廃棄物の比率を4:1〜1:5(乾燥固形物として)とすることを特徴とする有機系廃棄物の処理方法が記載されている。
一方、例えば、「瀬戸内海環境保全特別措置法」により、海水中の窒素やリンは化学的酸素要求量(COD)とともに、陸での発生負荷量が大きく削減されてきた経緯があり、海中のCOD及びリン含有量や窒素含有量等の栄養塩が減少してしまっている。
かかる現象は、海中の栄養塩を濃度が減少しているため、「栄養塩異変」と称される新たな水環境問題が発生しているからである。
これにより、例えばノリの色落ちや、牡蠣のやせ細り等の質の低下等が発生し、水産業は深刻な状態が発生している。
これにより、例えばノリの色落ちや、牡蠣のやせ細り等の質の低下等が発生し、水産業は深刻な状態が発生している。
ここで、栄養塩とは、生物が生活するために必要な塩であり、植物プランクトンによる一次生産に利用される栄養素で、具体的には窒素(N)、リン(P)、ケイ素(Si)等が該当し、かかる栄養塩が減少すると貧栄養状態となるものである。
その結果、海中の栄養塩が貧栄養状態であるため、魚介類が生育することができず、むしろ海中への栄養塩の流入を規制しない方向性も検討されている。
有機性廃棄物をメタン発酵させた後の残渣物には、窒素やリンが多く含まれており、肥料として有効利用できる作物がある一方、施肥できる作物は限定されてしまい、また、農地への還元方法が難しく、例えば、施肥量のコントロールを誤ると、土壌・地下水汚染の原因となってしまうため、肥料として有効利用されることなく、しばしば、廃棄物として処理されている。
農地還元する場合は、広大な農地が必要となるだけでなく、施肥時期が限定されるため、それ以外の時期に発生する物については、保管容器にて適切に保管する必要があり、やはり多大な設備投資が必要となる。
農地還元する場合は、広大な農地が必要となるだけでなく、施肥時期が限定されるため、それ以外の時期に発生する物については、保管容器にて適切に保管する必要があり、やはり多大な設備投資が必要となる。
排水処理を実施する場合には、フィルタープレス等の処理設備は非常に大掛かりなものとなり、多大なイニシャル・ランニングコストが必要となる。また、プレス後の汚泥が多量に発生し、汚泥を焼却処理した場合、多大なエネルギーを消費する必要がある。
上記した海洋の貧栄養化については、排水基準緩和による対応も考えられるが、影響の推定が難しく、早期の対応は困難である。
従って、本発明は、上記課題を解決し、廃棄処理に困っている有機性廃棄物をメタン発酵させた後のメタン発酵残渣物を有効利用して廃棄物の再利用を図るとともに、海中等の水域の貧栄養状態を迅速に解消して水生生物の育成が促進できる新たな栄養源として利用することができる、有機性廃棄物のメタン発酵後残渣物の利用方法を提供することである。
(1)本発明の有機性廃棄物のメタン発酵後残渣物の利用方法は、有機性廃棄物をメタン発酵設備でメタン発酵させた後に得られた残渣物を、水域に投与して生物の栄養源として使用することを特徴とする、有機性廃棄物のメタン発酵後残渣物の利用方法である。
(2)上記(1)の有機性廃棄物のメタン発酵後残渣物の利用方法において、メタン発酵させた後に得られた残渣物は、消化液、消化液を脱水設備で脱水した脱水ろ液、消化液の脱水汚泥、脱水ろ液を生物学的硝化設備に導入して脱水ろ液中のアンモニアを硝化した硝化槽処理液、消化液を膜分離設備で膜分離した膜分離液、膜分離液を生物学的硝化設備に導入して膜分離液中のアンモニアを硝化した硝化槽処理液からなる群より選ばれる少なくとも1種の残渣物であることを特徴とする。
(3)上記(1)又は(2)記載の有機性廃棄物のメタン発酵後残渣物の利用方法において、有機性廃棄物は、食品廃棄物、生ゴミ、水産加工廃棄物、屎尿、糞尿、下水汚泥、浄化槽汚泥からなる群より選ばれる少なくとも1種であることを特徴とする。
なお、本発明において、「メタン発酵後残渣物」は、固体、液体、これらの混合物を含む概念であり、特に、例えば、消化液そのものだけでなく、消化液を脱水設備で脱水した脱水ろ液、脱水ろ液を生物学的硝化設備に導入して脱水ろ液中のアンモニアを硝化した硝化槽処理液、消化液を膜分離設備で膜分離した膜分離液、膜分離液を生物学的硝化設備に導入して膜分離液中のアンモニアを硝化した硝化槽処理液等の分離液を含み、更に、消化液の脱水汚泥等の固体残渣物等を含む広い概念を意味するものである。
本発明の有機性廃棄物のメタン発酵後残渣物の利用方法は、有機性廃棄物のメタン発酵処理後の残渣物を、水生生物の栄養源とすることができるとともに、廃棄物を再利用することが可能となる。
また、海洋は広大であるため、施肥量の管理が容易となるとともに、農作物への堆肥利用のように施肥時期も限定されず、メタン残渣物を保管する必要もないため、多大な設備投資をする必要がなくなる。
また、海洋は広大であるため、施肥量の管理が容易となるとともに、農作物への堆肥利用のように施肥時期も限定されず、メタン残渣物を保管する必要もないため、多大な設備投資をする必要がなくなる。
また、必要な水域に、必要な量の栄養源を投与することができるため、過度に水域を汚染することなく、漁獲量等の回復に資することが可能である。
本発明を以下の実施態様に基づき説明するが、これらに限定されるものではない。
本発明の有機性廃棄物のメタン発酵後残渣物の利用方法は、有機性廃棄物をメタン発酵設備でメタン発酵させた後に得られた残渣物を、水域に投与して水生生物の栄養源として使用する、有機性廃棄物のメタン発酵後残渣物の利用方法である。
ここで、投与とは、散布等による投入や、設置を含む概念であることを意味する。
本発明の有機性廃棄物のメタン発酵後残渣物の利用方法は、有機性廃棄物をメタン発酵設備でメタン発酵させた後に得られた残渣物を、水域に投与して水生生物の栄養源として使用する、有機性廃棄物のメタン発酵後残渣物の利用方法である。
ここで、投与とは、散布等による投入や、設置を含む概念であることを意味する。
本発明の有機性廃棄物のメタン発酵後残渣物の利用方法に適用することができる有機性廃棄物は、有機性の廃棄物であってメタン発酵ができるものであれば特に限定されず、例えば、食品廃棄物、生ゴミ、水産加工廃棄物、屎尿、糞尿、下水汚泥、浄化槽汚泥を例示することができる。
本発明においては、まず、これらの有機性廃棄物をメタン発酵設備でメタン発酵をさせる。
本発明で用いることができる残渣物は、メタン発酵処理後残渣物であり、メタン発酵処理方法としては、任意の公知の有機性廃棄物のメタン発酵処理方法を適用することができ、任意の公知のメタン発酵処理設備より得られたメタン発酵後残渣物であれば、特に限定されず使用することができる。
本発明で用いることができる残渣物は、メタン発酵処理後残渣物であり、メタン発酵処理方法としては、任意の公知の有機性廃棄物のメタン発酵処理方法を適用することができ、任意の公知のメタン発酵処理設備より得られたメタン発酵後残渣物であれば、特に限定されず使用することができる。
メタン発酵させた後に得られた残渣物としては、固体、液体、これらの混合物を含む概念であり、特に、例えば、消化液を脱水設備で脱水した脱水ろ液、脱水ろ液を生物学的硝化設備に導入して脱水ろ液中のアンモニアを硝化した硝化槽処理液、消化液を膜分離設備で膜分離した膜分離液、膜分離液を生物学的硝化設備に導入して膜分離液中のアンモニアを硝化した硝化槽処理液等の分離液や、更に、消化液の脱水汚泥等の固体残渣物等を例示することができるが、これらに限定されるものではない。
本発明においては、上記メタン発酵後の残渣物を、水域に投与又は設置して、水生生物の栄養源とするが、その形態は特に限定されず、上記メタン発酵後の残渣物をそのまま海中等の水域に散布することで投与しても、固化して海中等の水域に設置しても、いずれの形態による投与であってもよい。
消化液や消化液等を固液分離等して得られた消化液の脱水汚泥等は、例えば吸水材やバインダー等と混合することで、固化させて、該固化させた固化体を、海中等の水域に設置することも可能である。
このような形態によると、メタン発酵後残渣物を、固体化した固化体から栄養源が除放することとなり、長期間、例えば海中等の水域の貝類等の飼料や、藻場の栄養分として利用することを可能とする。
このような形態によると、メタン発酵後残渣物を、固体化した固化体から栄養源が除放することとなり、長期間、例えば海中等の水域の貝類等の飼料や、藻場の栄養分として利用することを可能とする。
かかるメタン発酵後残渣物を固化した固化体は、海や河川等の水中における水生生物の栄養源とするために用いることができるだけでなく、固化体であるため、畑の肥料としても用いることもが可能となる。
また、消化液を脱水設備で脱水した脱水ろ液、消化液の脱水汚泥、脱水ろ液を生物学的硝化設備に導入して脱水ろ液中のアンモニアを硝化した硝化槽処理液、消化液を膜分離設備で膜分離した膜分離液、膜分離液を生物学的硝化設備に導入して膜分離液中のアンモニアを硝化した硝化槽処理液等は、水域に散布等の手段により投与されることで、水生生物の栄養源として供給することができ、例えば、藻場や藻場増殖礁で藻を繁殖させるための栄養源、養殖場での魚の栄養源、ミドリ虫(ユーグレナ)等の栄養源等として、有効に用いることが可能である。
図1は、有機性廃棄物をメタン発酵処理の一例の概略図であり、図1を参照して説明をするが、図1のメタン発酵処理に限定されるものではない。
図1に示すように、有機性廃棄物を、まず必要応じて、前処理装置に導入して、有機性廃棄物の侠雑物除去、破砕、固液分離等の前処理を行う。
図1に示すように、有機性廃棄物を、まず必要応じて、前処理装置に導入して、有機性廃棄物の侠雑物除去、破砕、固液分離等の前処理を行う。
次いで、有機性廃棄物をメタン発酵装置に導入してメタン発酵させる。
メタン発酵装置に導入する有機性廃棄物が複数種ある場合には、メタン発酵装置に導入する前に予め混合しておいてもよいし、メタン発酵装置中で混合しても、いずれの方法でもよい。
メタン発酵装置に導入する有機性廃棄物が複数種ある場合には、メタン発酵装置に導入する前に予め混合しておいてもよいし、メタン発酵装置中で混合しても、いずれの方法でもよい。
メタン発酵装置に導入した有機性廃棄物をメタン発酵させ、バイオガスと消化液を得る。
図1においては、メタン発酵は1回の場合を記載しているが、メタン発酵装置を複数設置してメタン発酵させることも可能である。
このように複数のメタン発酵装置を設けることで、有機性廃棄物の種類が複数ある場合に、種類に応じて、メタン発酵の時間等が異なることに対応することが可能である。
図1においては、メタン発酵は1回の場合を記載しているが、メタン発酵装置を複数設置してメタン発酵させることも可能である。
このように複数のメタン発酵装置を設けることで、有機性廃棄物の種類が複数ある場合に、種類に応じて、メタン発酵の時間等が異なることに対応することが可能である。
発生したバイオガスは、燃料等として利用することができ、例えばガスエンジンによる発電機への利用や、熱交換器へ導入した温水への利用等に適用することができる。
メタン発酵後の消化液を、本発明のメタン発酵後残渣物として利用することができ、そのまま海中等の水域へ投与することが可能である。一般に、発酵残渣物には多量の水分が含まれるため、脱水及び廃水処理が必ず必要となっており、これらの処理に膨大なコストと労力を要していたが、本発明においては、特に脱水や排水処理が必要とされず、メタン発酵後残渣物を簡便に有効利用することが可能である。
必要に応じて、メタン発酵後残渣物に、脱水等の固液分離を実施することもでき、固液分離処理により消化液の脱水汚泥と脱水ろ液とに分離することができる。
かかる固液分離処理によって得られた固体も、また脱水ろ液も本発明のメタン発酵後残渣物として利用することができ、そのまま海中等の水域へ投与することが可能である。
また、汚泥は、吸水材やバインダー等と混合することで固体化して、海中等の水域へ設置して、栄養源を除放するようにして用いることも可能である。
かかる固液分離処理によって得られた固体も、また脱水ろ液も本発明のメタン発酵後残渣物として利用することができ、そのまま海中等の水域へ投与することが可能である。
また、汚泥は、吸水材やバインダー等と混合することで固体化して、海中等の水域へ設置して、栄養源を除放するようにして用いることも可能である。
固液分離により得られた脱水ろ液を生物学的硝化設備に導入して脱水ろ液中のアンモニアを硝化し、次いで固液分離処理することにより、消化液の脱水汚泥と硝化槽処理液とに分離することも可能である。
かかる固液分離処理によって得られた固体も、また硝化槽処理液も本発明のメタン発酵後残渣物として利用することができ、そのまま海中等の水域へ投与することが可能である。
かかる固液分離処理によって得られた固体も、また硝化槽処理液も本発明のメタン発酵後残渣物として利用することができ、そのまま海中等の水域へ投与することが可能である。
上記固液分離装置として、膜分離設備を用いることも可能であり、消化液を膜分離設備で膜分離した膜分離液、膜分離液を生物学的硝化設備に導入して膜分離液中のアンモニアを硝化した硝化槽処理液も本発明のメタン発酵後残渣物として利用することができ、そのまま海中等の水域へ投与することが可能である。
上記の種々のメタン発酵後残渣物には、窒素やリン等の栄養分を多く含んでおり、かかるメタン発酵後残渣物を、貧栄養の海洋や河川等へ投与して、水生生物の生育に利用することができる。
例えば、貧栄養化が進んでいる水域の水質を分析して、投与に必要な栄養分及び栄養量を決定し、必要な量のメタン発酵後残渣物を管理決定して投与することができるため、過度に海洋等の水域を汚染することはない。
例えば、貧栄養化が進んでいる水域の水質を分析して、投与に必要な栄養分及び栄養量を決定し、必要な量のメタン発酵後残渣物を管理決定して投与することができるため、過度に海洋等の水域を汚染することはない。
また、メタン発酵後残渣物を海洋等の水域に定量的に投与することで、消化液を継続的に利用することができ、更には、継続的にかかる水域の漁獲量等の回復が可能となる。
なお、本発明によるメタン発酵後残渣物の利用は、海洋生物のみならず、河川の水中生物の栄養源とすることも可能である。
なお、本発明によるメタン発酵後残渣物の利用は、海洋生物のみならず、河川の水中生物の栄養源とすることも可能である。
本発明の有機性廃棄物のメタン発酵後残渣物の利用方法は、貧栄養の水域に、水生生物の生育に必要な栄養分を投与することができ、有機性廃棄物の有効利用が可能となるため、有機性廃棄物の処理や貧栄養の水域への富栄養化に適用することが可能である。
Claims (3)
- 有機性廃棄物をメタン発酵設備でメタン発酵させた後に得られた残渣物を、水域に投与して生物の栄養源として使用することを特徴とする、有機性廃棄物のメタン発酵後残渣物の利用方法。
- 請求項1記載の有機性廃棄物のメタン発酵後残渣物の利用方法において、メタン発酵させた後に得られた残渣物は、消化液、消化液を脱水設備で脱水した脱水ろ液、消化液の脱水汚泥、脱水ろ液を生物学的硝化設備に導入して脱水ろ液中のアンモニアを硝化した硝化槽処理液、消化液を膜分離設備で膜分離した膜分離液、膜分離液を生物学的硝化設備に導入して膜分離液中のアンモニアを硝化した硝化槽処理液からなる群より選ばれる少なくとも1種の残渣物であることを特徴とする、有機性廃棄物のメタン発酵後残渣物の利用方法。
- 請求項1又は2記載の有機性廃棄物のメタン発酵後残渣物の利用方法において、有機性廃棄物は、食品廃棄物、生ゴミ、水産加工廃棄物、屎尿、糞尿、下水汚泥、浄化槽汚泥からなる群より選ばれる少なくとも1種であることを特徴とする、有機性廃棄物のメタン発酵後残渣物の利用方法。
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2016072914A JP2017176150A (ja) | 2016-03-31 | 2016-03-31 | 有機性廃棄物のメタン発酵後残渣物の利用方法 |
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Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2024042741A1 (ja) * | 2022-08-25 | 2024-02-29 | 株式会社日立製作所 | 水処理システム及び水処理方法 |
-
2016
- 2016-03-31 JP JP2016072914A patent/JP2017176150A/ja active Pending
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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WO2024042741A1 (ja) * | 2022-08-25 | 2024-02-29 | 株式会社日立製作所 | 水処理システム及び水処理方法 |
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