JP2017167738A - 診断処理装置、診断処理システム、サーバ、端末装置、診断処理方法及びプログラム - Google Patents

診断処理装置、診断処理システム、サーバ、端末装置、診断処理方法及びプログラム Download PDF

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榊原 康文
Yasufumi Sakakibara
康文 榊原
繁 洪
Shigeru Ko
繁 洪
健史 川村
Takeshi Kawamura
健史 川村
詩乃 伊藤
Shino Ito
詩乃 伊藤
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Abstract

【課題】医療分野において、情報処理を用いた診断処理の精度を高めること。【解決手段】診断処理装置1は、命題情報取得部53と、文字列解析部54と、症状プロファイル生成部55と、スコア算出部57と、診断結果判定部58とを備える。命題情報取得部53は、診断対象となる医療上の命題情報を取得する。文字列解析部54は、命題情報に含まれる文字列を解析する。症状プロファイル生成部55は、文字列解析部54の解析結果に基づいて、命題情報が表す症状のプロファイルを生成する。スコア算出部57は、症状のプロファイルに基づいて、病名と症状とが対応付けられている診断ルールベースを参照し、命題情報と診断ルールベースにおける病名との関連性を表す情報(スコア)を取得する。診断結果判定部58は、スコア算出部57によって取得された関連性を表す情報に基づいて、命題情報に対応する病名を判定する。【選択図】図3

Description

本発明は、医療に関する診断のための処理を行う診断処理装置、診断処理システム、サーバ、端末装置、診断処理方法及びプログラムに関する。
近年、電子カルテ等の診療データ、健康診断データ、服薬履歴データ(お薬手帳)等に代表される医療健康データの電子化が盛んに進められつつある。
このような分野においては、データ解析の手法として、オミックスデータにはクラスタリングに代表される統計的手法、診療データには自然言語処理手法といったように、データの種類毎に情報解析をする要素技術が個別に開発されている。
なお、この種の技術として、特許文献1には、病変映像から病変を診断するコンピュータ補助診断方法が記載されている。
特開2014−100570号公報
医療分野におけるデータ解析の大きな目標として、データ解析の結果を利用して最終的な診断を行うことが挙げられる。
しかしながら、医療分野における従来のデータ解析手法は、要素技術の精度向上や詳細な技術改良に目を向けるものであった。このような技術を用いて最終的な診断結果を得たとしても、情報を総合した合理的判断がなされているとは限らず、精度の高い診断結果を得ることは困難である。
即ち、従来、医療分野において、情報処理を用いた診断処理の精度は十分なものではなかった。
本発明は、医療分野において、情報処理を用いた診断処理の精度を高めることを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明の一態様の診断処理装置は、
診断対象となる医療上の命題情報を取得する命題情報取得手段と、
前記命題情報に含まれる文字列を解析する文字列解析手段と、
前記文字列解析手段の解析結果に基づいて、前記命題情報が表す症状のプロファイルを生成する症状プロファイル生成手段と、
前記症状のプロファイルに基づいて、病名と症状とが対応付けられている診断ルールベースを参照し、前記命題情報と前記診断ルールベースにおける病名との関連性を表す情報を取得する関連性情報取得手段と、
前記関連性情報取得手段によって取得された前記関連性を表す情報に基づいて、前記命題情報に対応する病名を判定する診断結果判定手段と、
を備えることを特徴とする。
本発明によれば、医療分野において、情報処理を用いた診断処理の精度を高めることが可能となる。
本発明の基本的概念を示す模式図である。 本発明の一実施形態に係る診断処理装置のハードウェア構成を示すブロック図である。 診断処理装置の機能的構成を示すブロック図である。 診断ルールベースの内容を示す模式図である。 画像アノテーションDBの内容を示す模式図であり、図5(A)は画像データと文字情報(タグ)とが対応付けられた状態を示す模式図、図5(B)は画像の属性の概念を示す模式図である。 命題情報の一例を示す模式図であり、図6(A)は、文字列のみによって表された命題(P1)の一例を示す模式図、図6(B)は、文字列及び画像データによって表された命題(P2)の一例を示す模式図である。 症状プロファイルの一例を示す模式図であり、図7(A)は命題情報(P1)が文字列のみによって表されている場合の症状プロファイル、図7(B)は命題情報(P2)に画像データが含まれている場合の症状プロファイルの例を示している。 スコア算出部によるスコアの算出結果を示す模式図である。 診断処理装置が実行する診断ルールベース生成処理の流れを説明するフローチャートである。 診断処理装置が実行する画像ルールベース追加処理の流れを説明するフローチャートである。 診断処理装置が実行する診断処理の流れを説明するフローチャートである。 診断処理のステップS35で実行される画像診断処理の流れを説明するフローチャートである。 診断処理装置が実行する診断ルールベース更新処理の流れを説明するフローチャートである。 診断ルールベース更新処理の概念を示す模式図である。 クラウド型の診断処理システム100の構成例を示す模式図である。
以下、本発明の実施形態について、図面を用いて説明する。
[本発明の基本的概念]
図1は、本発明の基本的概念を示す模式図である。
本発明においては、電子カルテの診療録や医師国家試験の問題文、あるいは、病気の症状を示す画像データ等、医療における診断対象となる命題情報を取得し、この命題情報を解析して、症状を表す症状プロファイルを生成する。具体的には、命題情報の文字列を解析することにより、文字列の解析結果をベースとした症状プロファイルを生成する。また、命題情報に画像データが含まれる場合、画像データを解析することにより、画像データの解析結果をベースとした症状プロファイルを生成する。
一方、本発明においては、病名とその病気において呈する可能性のある症状とが対応付けられているデータ(診断ルールベース)が構築される。
そして、症状プロファイルを基に、診断ルールベースにおいて該当する症状を検索し、症状プロファイルが表す症状をスコア化することにより、症状プロファイルが該当する病名の候補を特定する。
このとき、画像データの解析結果をベースとした症状プロファイルが生成されている場合、文字列の解析結果をベースとした症状プロファイルと統合され、文字列が表す情報及び画像データが表す情報を総合したスコアが算出される。
このような手法により、本発明は、医療分野において、情報処理を用いた診断処理の精度を高めることを可能としている。
以下、本発明を適用した診断処理装置の具体的な実施形態について説明する。
[構成]
図2は、本発明の一実施形態に係る診断処理装置1のハードウェア構成を示すブロック図である。
診断処理装置1は、PC(Personal Computer)あるいはサーバ等の情報処理装置によって構成される。
図2に示すように、診断処理装置1は、CPU(Central Processing Unit)11と、ROM(Read Only Memory)12と、RAM(Random Access Memory)13と、入力部14と、撮像部15と、出力部16と、記憶部17と、通信部18と、を備えている。
CPU11は、ROM12または記憶部17に記憶されたプログラムに従って各種の処理を実行する。CPU11が各種プログラムを実行することにより、CPU11において後述する各種機能が実現される。
ROM12は、診断処理装置1を制御するための各種プログラムを記憶する。
RAM13には、CPU11が各種の処理を実行するためのデータ等が記憶される。
入力部14は、キーボードあるいはマウス等のポインティングデバイスによって構成され、ユーザの指示操作に応じて各種情報を入力する。
撮像部15は、デジタルカメラとしての機能を有し、ユーザの指示操作に応じて各種画像を撮像する。
出力部16は、ディスプレイやスピーカによって構成され、CPU11の制御に従って、情報の表示や音声の出力を行う。
記憶部17は、ハードディスク等の記憶装置によって構成され、診断処理装置1で使用される各種データやプログラムを記憶する。
通信部18は、USB(Universal Serial Bus)ケーブル等の通信ケーブルや、インターネット等の通信ネットワークを介して他の装置との通信を行う。
[診断処理装置1の機能的構成]
次に、診断処理装置1の機能的構成について説明する。
図3は、診断処理装置1の機能的構成を示すブロック図である。
図3に示すように、診断処理装置1は、CPU11の機能として、参照データ取得部51と、診断ルールベース管理部52と、命題情報取得部53と、文字列解析部54と、症状プロファイル生成部55と、画像解析部56と、スコア算出部57と、診断結果判定部58とを備えている。
また、診断処理装置1は、記憶部17において、診断ルールベース71と、画像アノテーションデータベース(画像アノテーションDB)72とを備えている。
診断ルールベース71には、病名と、その病名の病気において患者が呈する可能性のある症状とが対応付けて記憶されている。診断ルールベース71に記憶される病名と症状との組み合わせは、例えば、医学教科書に掲載されている病名とその症状とすることができる。また、医師国家試験の過去問題の問題文に掲載されている症状と、解答となるその症状の病名としたり、電子カルテの診療録に記載されている症状と、医師の診断結果である病名としたりすることも可能である。診断ルールベース71に記憶される病名と症状との組み合わせは、後述する参照データ取得部51によって取得された各種参照データから抽出される。なお、参照データから病名と症状との組み合わせを診断ルールベース71に記憶する処理は、後述する診断ルールベース管理部52が自動的に行うことや、ユーザが手動入力して行うこと等が可能である。
図4は、診断ルールベース71の内容を示す模式図である。
図4に示すように、診断ルールベース71には、複数の病名に対応するエントリが形成され、各病名のエントリには、その病名の病気において患者が呈する可能性のある各症状が列挙されている。なお、図4におけるm,nは、症状C及び病名Dの要素を表す番号(自然数)である。各病名のエントリにおいて、その病名の病気において患者が呈する可能性のある各症状には、所定のスコア(例えば「1」)が設定され、それ以外にはスコア「0」が設定されている。このスコアは、後述する診断ルールベース更新処理によって、診断結果の適否が機械学習されることにより逐次更新される。
画像アノテーションDB72には、病気の症状を表す画像データと、その病気の症状を表す文字情報(タグ)とが対応付けて記憶されている。また、本実施形態において、画像アノテーションDB72に記憶される画像データには、撮像対象の部位あるいは画像の種別等の画像の属性を表すタグがさらに付されており、画像データを検索する際に、撮影対象の部位あるいは画像の種別等の属性で画像データを絞り込むことが可能となっている。
図5は、画像アノテーションDB72の内容を示す模式図であり、図5(A)は画像データと文字情報(タグ)とが対応付けられた状態を示す模式図、図5(B)は画像の属性の概念を示す模式図である。
図5(A)に示すように、画像アノテーションDB72には、病気の症状を表す画像データと、その病気の症状を表す文字情報(タグ)とが対応付けて記憶されている。また、図5(B)に示すように、各画像データは、画像の属性を表すタグによって分類可能となっている。なお、図5におけるkは、画像データの要素を表す番号(自然数)であり、mは、図4と同様に、症状Cの要素を表す番号(自然数)である。また、図5における「−」の欄は、空欄であることを模式的に示している。
参照データ取得部51は、診断処理装置1において診断ルールベース71を構築するために参照される参照データを取得する。参照データとしては、例えば、医師国家試験の過去問題の問題文、電子カルテの診療録あるいは医学教科書の解説等の文字列からなる情報や、医師国家試験の過去問題の問題文に含まれる画像データ、電子カルテの診療録として記録されている画像データあるいは医学教科書に掲載された病気の症状を表す画像データ等の画像情報が含まれる。
なお、参照データ取得部51は、リムーバブルメディア等を介して診断処理装置1に直接入力される参照データを取得したり、通信部18を介してネットワーク上のサーバから提供される参照データを取得したりする。
命題情報取得部53は、診断対象となる命題情報(電子カルテの診療録、医師国家試験の問題文、病気の症状を示す画像データ等)を取得する。命題情報取得部53は、過去に生成された既存の命題情報を取得することの他、医師が患者を問診すること等により、リアルタイムに入力部14を介して入力される命題情報を取得することも可能である。
図6は、命題情報の一例を示す模式図であり、図6(A)は、文字列のみによって表された命題(P1)の一例を示す模式図、図6(B)は、文字列及び画像データによって表された命題(P2)の一例を示す模式図である。
図6(A)に示すように、命題情報には、患者の症状を表すキーワード(単語あるいは数値等)が含まれており、診断処理装置1においては、これらのキーワードを要素として病名を判断する処理が実行される。また、図6(B)に示すように、命題情報に画像データが含まれている場合、後述するように、画像データに対応する症状も要素に含めて病名を判断する処理が実行される。
文字列解析部54は、命題情報に含まれる文字列を解析し、命題情報が示す症状を抽出する。
具体的には、文字列解析部54は、形態素解析部54aと、係り受け解析部54bと、診断キーワードリスト生成部54cと、数値抽出・意味解析部54dと、否定表現抽出部54eとを備えている。
形態素解析部54aは、診断対象となる命題情報における文字列を形態素解析し、名詞、形容詞あるいは動詞等の単語を含む形態素に分解する。これにより、命題情報において症状を表すキーワード(性別、年齢、血圧、検査結果、主訴等)を容易に特定することが可能となる。
本実施形態においては、医療分野の文書を扱うことから、形態素解析を行う際にオプションとして、ライフサイエンス辞書、標準病名マスター等をユーザ辞書として用いて形態素解析を行う。これにより、ユーザ辞書に登録された語彙と一致する単語が現れた場合、ユーザ辞書に登録された品詞と同一になるように優先的に解析が行われ、次に形態素解析のための標準辞書であるIPA辞書が参照される。また、本実施形態においては、さらに一部の重要表現を一語として認識できるように、ユーザ辞書において、特有の単語登録が行われている。これにより、例えば「脳梗塞」のような医学専門用語が、「脳」と「梗塞」に分割されることなく抽出できる。
係り受け解析部54bは、診断対象となる命題情報における単語間の係り受けを解析する。これにより、命題情報における単語間の文法的関係を把握することができる。
診断キーワードリスト生成部54cは、形態素解析部54aによって命題情報が分解されることにより取得された形態素に基づいて、病名の診断に関連するキーワードのリスト(以下、「診断キーワードリスト」と称する。)を生成する。具体的には、診断キーワードリスト生成部54cは、類義語辞書を参照し、命題情報から取得された形態素のうち表現のバリエーションを有するものを、予め設定された特定の表現に集約する。これにより、命題情報から取得された形態素が、予め設定された特定の表現を含む単語群に変換される。なお、このとき用いられる類義語辞書は、本実施形態において独自に用意されたものを記憶部17に記憶しておくことや、インターネット等を介して提供される一般の類義語辞書を利用することのいずれも可能である。
そして、診断キーワードリスト生成部54cは、診断キーワードリストを生成するために予め設定された単語群(以下、「診断キーワード」と称する。)が格納されている診断キーワード辞書を参照し、予め設定された特定の表現を含む単語群とされた形態素から、診断キーワードを抽出して診断キーワードリストを生成する。
本実施形態においては、形態素解析によって名詞に分類された単語を対象として類義語辞書による特定の表現への集約を行い、診断キーワード辞書を参照して診断キーワードリストへの抽出を行っている。ただし、名詞以外に分類された単語を対象に同様の処理を行うこととしてもよい。
数値抽出・意味解析部54dは、形態素解析部54aによって命題情報が分解されることにより取得された形態素に基づいて、数値表現された症状を表すキーワード(年齢、血圧、検査結果等)を抽出すると共に、数値の意味を解析する。
本実施形態においては、抽出された数値表現における数値の意味を、数値の「型」を判別することにより解析する。具体的には、数値の「型」の特徴量(年齢や血圧等)を判別するために、予め判別ルールを設定し、それに基づいて数値の属性解析を行う。このとき用いられる判別ルールとして、例えば以下のような内容を設定することができる。
(1)特定の単位の形態素が数値の直後に並ぶ場合、その直前の数値の形態素は直後の形態素の属性を有するものとする。例えば、「27/歳」という形態素の並びであれば、「27」という数値の形態素は、「歳」という形態素に対応する「年齢」という属性を有するものとする。
(2)「数値」の形態素の直前の名詞の形態素を参照する。例えば、「血圧/140/90/mmHg」という並びであれば、140、90といった数値は直前の名詞の形態素を参照することにより、「血圧」の属性についての数値であるものとする。さらに、血圧のような属性の場合、高い数値を最高血圧、低い数値を最低血圧といったように判別する。
否定表現抽出部54eは、係り受け解析部54bによって解析された単語間の係り受けに基づいて、否定表現に関連する単語を抽出する。具体的には、否定表現抽出部54eは、予め登録されている否定表現と一致する単語と、その単語と係り受けの関係を有する単語(キーワード)とを特定し、これらの組み合わせを抽出する。例えば、否定表現抽出部54eは、予め登録されている否定表現として、「ない」、「認めない」、「見られない」といった単語を特定すると共に、これらの表現と係り受けの関係を有する単語(例えば、「発熱」、「頭痛」、「腹痛」、「黄疸」等)を特定し、これらの組み合わせ(「発熱はない」、「黄疸は認められない」等)を抽出する。このように、否定表現に関連する単語の組み合わせを抽出することで、命題情報において、症状を呈していないことが示されているにもかかわらず、症状を呈するものと誤って診断することを防ぐことができる。
症状プロファイル生成部55は、診断キーワードリスト生成部54cによって生成された診断キーワードリストと、数値抽出・意味解析部54dによって解析された数値の意味と、否定表現抽出部54eによって抽出された否定表現に関連する単語とに基づいて、命題情報の文字列に対応する症状プロファイル(文字列ベースの症状プロファイル)を生成する。文字列ベースの症状プロファイルには、命題情報において症状として示されているキーワードと、意味(属性)を有する数値とが、命題情報が表す症状のプロファイルとしてリスト化されている。
また、症状プロファイル生成部55は、命題情報に画像データが含まれる場合、画像データが示すと推定される病気の症状(後述する画像解析部56の解析結果)に基づいて、命題情報の画像データに対応する症状プロファイル(画像ベースの症状プロファイル)を生成する。そして、症状プロファイル生成部55は、文字列ベースの症状プロファイルに、画像ベースの症状プロファイルの内容を追加することにより、命題情報に対応する総合的な症状プロファイルを生成する。なお、命題情報に画像データが含まれていない場合、文字列ベースの症状プロファイルが、命題情報に対応する総合的な症状プロファイルとなる(後述する図7参照)。
本実施形態において、症状プロファイルにリスト化されて格納されている症状や数値のデータを、適宜、プロファイルデータと称する。本実施形態における症状プロファイルのデータ形式では、診断ルールベースのエントリに含まれる各症状について、命題情報に対応する症状プロファイルが存在する場合、その症状に対応するプロファイルデータには所定のスコア(例えば「1」)が設定され、それ以外のプロファイルデータにはスコア「0」が設定されている。
画像解析部56は、命題情報に含まれる画像データを解析し、その画像が示す症状を抽出する。
具体的には、画像解析部56は、類似画像検索部56aと、アノテーションデータ取得部56bとを備えている。
類似画像検索部56aは、命題情報に含まれる画像データと、画像アノテーションDB72に含まれる各画像データとを比較し、画像アノテーションDB72において、命題情報に含まれる画像データと類似度が高いものを索出する。このとき、類似画像検索部56aは、命題情報に含まれる画像データと最も類似度が高いものを索出したり、類似度が高い上位の所定数のものを索出したり、一定以上の類似度を有するものを索出したりすることができる。
なお、類似画像検索部56aが命題情報に含まれる画像データと画像アノテーションDB72における画像データとを比較する際の類似度を判定するアルゴリズムは、命題情報に含まれる画像データの属性(染色標本の画像、CT画像等)に応じて異なるものとすることができる。
アノテーションデータ取得部56bは、類似画像検索部56aによって索出された画像アノテーションDB72における画像データを参照し、この画像データに対応付けられている病気の症状を取得する。これにより、命題情報に含まれる画像データが示すと推定される病気の症状が、文字情報として取得される。このように取得された病気の症状は、画像ベースの症状プロファイルを構成するものであり、症状プロファイル生成部55によって症状プロファイルに追加される。
図7は、症状プロファイルの一例を示す模式図であり、図7(A)は命題情報(P1)が文字列のみによって表されている場合の症状プロファイル、図7(B)は命題情報(P2)に画像データが含まれている場合の症状プロファイルの例を示している。
図7(A)に示すように、症状プロファイルには、命題情報において症状として示されているキーワード(頭痛、女性、肩こり等)と、意味を有する数値(40代(年齢)、脈拍、血圧等)とが、リストとして含まれている。また、図7(B)においては、命題情報に含まれる画像データから「Reed−Sternberg細胞」及び「Hodgkin細胞」という症状(これらの細胞の出現)が取得されているため、その命題情報について生成された症状プロファイルに「Reed−Sternberg細胞」及び「Hodgkin細胞」という症状が含まれている。
スコア算出部57は、診断対象となる命題情報について生成された症状プロファイルと、診断ルールベース71に記憶されている各病名の病気とを照合することにより、症状プロファイルと各病名の病気との関連性を示すスコアを算出する。
具体的には、スコア算出部57は、症状プロファイルに含まれるプロファイルデータと、診断ルールベース71における各病名の病気に対応する症状とが一致する場合、これらのスコアを乗算して得られる所定のスコア(例えば、「1」)を加算していき、その症状プロファイルに含まれる全てのプロファイルデータと各病名の病気の症状とを比較した総合的なスコア(加算結果)を当該病名の病気のスコアとして算出する。スコア算出部57は、命題情報に対応する症状プロファイルに対して、診断ルールベース71に含まれる各病名の病気のスコアを算出する。
図8は、スコア算出部57によるスコアの算出結果を示す模式図である。
図8に示すように、診断対象の命題情報について生成された症状プロファイルに対して、診断ルールベース71に記憶されている各病名の病気のスコアを算出することが可能であり、このスコアは、命題情報が示すと推定される病気と、診断ルールベース71における各病気との関連性の度合いを示すものとなっている。
診断結果判定部58は、スコア算出部57によって算出されたスコアに基づいて、診断対象の命題情報が示すと推定される病気を特定し、診断結果を判定する。具体的には、診断結果判定部58は、スコア算出部57によって算出されたスコアが最も高い病名の病気を診断結果として判定する。なお、診断結果判定部58が判定する診断結果として、スコア算出部57によって算出されたスコアが高い上位の所定数の病名の病気を診断結果としたり、スコア算出部57によって算出されたスコアが一定以上の病名の病気を診断結果としたりすることができる。
[動作]
次に、診断処理装置1の動作を説明する。
[診断ルールベース生成処理]
図9は、診断処理装置1が実行する診断ルールベース生成処理の流れを説明するフローチャートである。
診断ルールベース生成処理は、ユーザによる入力部14への診断ルールベース生成処理開始の操作により開始される。
ステップS11において、参照データ取得部51は、医学教科書のデータを取得する。
ステップS12において、参照データ取得部51は、多層オミックスデータ、電子カルテ及び医師国家試験の過去問題のデータを取得する。
ステップS13において、診断ルールベース管理部52は、医学教科書のデータ、多層オミックスデータ、電子カルテ及び医師国家試験の過去問題のデータにおける病名と症状とを対応付けて抽出することにより、診断ルールベースを生成する。
ステップS13の後、診断ルールベース生成処理は終了する。
[画像ルールベース追加処理]
図10は、診断処理装置1が実行する画像ルールベース追加処理の流れを説明するフローチャートである。
画像ルールベース追加処理は、画像データに対応する症状を診断ルールベースに追加する処理であり、ユーザによる入力部14への画像ルールベース追加処理開始の操作により開始される。
ステップS21において、参照データ取得部51は、画像データを取得する。
ステップS22において、参照データ取得部は、画像データに対応する症状及び画像の属性を取得する。このとき、画像データに対応する症状及び画像の属性は、ユーザが手動により入力することや、ステップS21で取得された画像データについて、病名及び症状のデータが対応付けられている所定のデータベースを参照して自動的に取得すること等が可能である。
ステップS23において、診断ルールベース管理部52は、画像データと、病名及び症状とを対応付けて、診断ルールベースに格納する。これにより、画像データに対応する症状が診断ルールベースにおける症状としてリスト化され、その画像データが表す病名においては、当該症状を呈する可能性がある旨が登録される。
ステップS24において、参照データ取得部51は、処理対象の全ての画像の処理が終了したか否かの判定を行う。
処理対象の全ての画像の処理が終了していない場合、ステップS24においてNOと判定されて、処理はステップS21に移行する。
一方、処理対象の全ての画像の処理が終了した場合、ステップS24においてYESと判定されて、画像ルールベース構築処理は終了する。
[診断処理]
図11は、診断処理装置1が実行する診断処理の流れを説明するフローチャートである。
診断処理は、ユーザによる入力部14への診断処理開始の操作により開始される。
ステップS31において、命題情報取得部53は、診断対象となる命題情報を取得する。
ステップS32において、文字列解析部54は、問題文の解析を実行する。即ち、ステップS32において、文字列解析部54は、上述のように、形態素解析部54aによる形態素解析、係り受け解析部54bによる係り受け解析、診断キーワードリスト生成部54cによる診断キーワードリストの生成、数値抽出・意味解析部54dによる数値表現された症状を表すキーワードの抽出及びその意味解析を実行する。
ステップS33において、症状プロファイル生成部55は、文字列解析部54の解析結果に基づいて、文字列ベースの症状プロファイルを生成する。
ステップS34において、画像解析部56は、診断対象の命題情報に画像データが含まれているか否かの判定を行う。
診断対象の命題情報に画像データが含まれている場合、ステップS34においてYESと判定されて、処理はステップS35に移行する。
診断対象の命題情報に画像データが含まれていない場合には、ステップS34においてNOと判定されて、処理はステップS36に移行する。
ステップS35において、画像解析部56は、画像診断処理を実行する。画像診断処理の結果、症状プロファイルに画像ベースの症状プロファイルの内容が追加される。なお、画像診断処理の流れについては後述する。
ステップS36において、スコア算出部57は、症状プロファイルに基づいて、診断ルールベースを参照してスコアを計算する。
ステップS37において、診断結果判定部58は、診断対象の命題情報に対する診断結果を出力する。
ステップS37の後、診断処理は終了する。
[画像診断処理]
図12は、診断処理のステップS35で実行される画像診断処理の流れを説明するフローチャートである。
ステップS41において、画像解析部56は、診断対象の命題情報に含まれている画像データを取得する。
ステップS42において、類似画像検索部56aは、画像アノテーションDB72を参照し、診断対象の命題情報に含まれている画像データに対する類似度が高い画像を検索する。
ステップS43において、アノテーションデータ取得部56bは、類似画像検索部56aによって索出された画像アノテーションDB72における画像データを参照し、この画像データに対応付けられている病気の症状を取得する。
ステップS44において、症状プロファイル生成部55は、画像データに対応付けられている病気の症状に基づいて、画像ベースの症状プロファイルを生成する。
ステップS45において、症状プロファイル生成部55は、文字列ベースの症状プロファイルに画像ベースの症状プロファイルの内容を追加する。
[診断ルールベース更新処理]
図13は、診断処理装置1が実行する診断ルールベース更新処理の流れを説明するフローチャートである。
診断ルールベース更新処理は、ユーザによる入力部14への診断ルールベース更新処理開始の操作により開始される。
ステップS51において、診断ルールベース管理部52は、診断が行われた命題情報を取得する。
ステップS52において、診断ルールベース管理部52は、診断ルールベースにおいて、当該命題情報に関する診断に関与した症状及びその症状をエントリに含む(スコアが「0」でない)病名を特定する。
ステップS53において、診断ルールベース管理部52は、特定された症状が正解の病名のエントリに含まれる症状であるか否かの判定を行う。
特定された症状が正解の病名のエントリに含まれる症状である場合、ステップS53においてYESと判定されて、処理はステップS54に移行する。
一方、特定された症状が正解の病名のエントリに含まれる症状でない場合、ステップS53においてNOと判定されて、処理はステップS55に移行する。
ステップS54において、診断ルールベース管理部52は、当該症状のスコアを所定値加算する。このとき、例えば、(新たなスコア)=(1+α)×(現在のスコア)とすることができる。
ステップS55において、診断ルールベース管理部52は、当該症状のスコアを所定値減算する。このとき、例えば、(新たなスコア)=(1−β)×(現在のスコア)とすることができる。
なお、ステップS54及びステップS55の処理が繰り返されることにより、スコアが発散したり、負の値となったりすることを防止するため、新たなスコアとして算出される値に上限値及び下限値を設けることとしてもよい。
ステップS54及びステップS55の後、診断ルールベース更新処理は終了する。
図14は、診断ルールベース更新処理の概念を示す模式図である。
図14に示すように、診断ルールベース更新処理を繰り返し実行することで、診断ルールベースにおける各病名のエントリに含まれる症状のスコアが、種々の病名の症状に対して適切に加減算されていき、当該病名の症状プロファイルが入力された場合に、明確に高いスコアが算出される状態となる。
したがって、用意された教師データの命題情報とその解(病名)や、診断対象となる命題情報とその診断結果(真の病名)を繰り返し診断処理装置1において診断することで、機械学習により診断ルールベースの質が高まり、より高精度の診断を行うことが可能となる。
以上のように、本実施形態に係る診断処理装置1によれば、診断対象となる命題情報から、その命題情報が表す症状のプロファイルである症状プロファイルが生成される。そして、症状プロファイルに含まれる症状と、診断ルールベースにおける症状との照合結果から、症状プロファイルに含まれる症状(命題情報が示すと推定される病気)と、診断ルールベースにおける各病気との関連性の度合いを示すスコアが算出される。診断処理装置1は、このスコアを基に、診断対象となる命題情報が示す病名を判定し、診断結果を出力する。
このような処理により、医療分野において、情報処理を用いた診断処理の精度を高めることが可能となる。
また、本実施形態に係る診断処理装置1においては、画像データの解析結果をベースとした症状プロファイルを生成し、文字列の解析結果をベースとした症状プロファイルと統合して、文字列が表す情報及び画像データが表す情報を総合したスコアを算出する。
このような処理により、命題情報において、文字列の情報から取得される症状と、画像データから取得される症状とを適切に統合して病名が判定されるため、診断処理の精度をより高めることができる。
さらに、本実施形態に係る診断処理装置1においては、教師データあるいは診断結果を基に、診断ルールベース更新処理が行われることにより、診断ルールベースの各エントリにおける症状のスコアが種々の病名の症状に対して適切に加減算されていき、当該病名の症状プロファイルが入力された場合に、明確に高いスコアを算出できるものとなる。
したがって、機械学習により診断ルールベースの質が高まり、さらに高精度の診断を行うことが可能となる。
[変形例1]
上述の実施形態において、診断処理装置1を単体の情報処理装置によって構成する場合を例に挙げて説明したが、診断処理装置1の機能をクラウド型のシステムとして実現することが可能である。
具体的には、ネットワークを介して通信可能な端末装置とサーバとによって診断処理システム100を構成し、図3における診断処理装置1の各機能を、端末装置及びサーバのいずれかに備えることとしてもよい。
図15は、クラウド型の診断処理システム100の構成例を示す模式図である。
図15に示すように、診断処理システム100は、端末装置110と、サーバ120とを含んで構成され、これらはインターネットあるいはプライベートネットワーク等のネットワーク130を介して通信可能に構成されている。
図15に示す例では、端末装置110に命題情報取得部53を備え、サーバ120に、参照データ取得部51と、診断ルールベース管理部52と、文字列解析部54と、症状プロファイル生成部55と、画像解析部56と、スコア算出部57と、診断結果判定部58と、診断ルールベース71と、画像アノテーションDB72とを備えている。
このような構成により、端末装置110において診断対象の命題情報を取得すると、その命題情報がネットワーク130を介してサーバ120に送信される。
すると、サーバ120において、診断処理(図11参照)及び画像診断処理(図12参照)が実行され、判定された診断結果がネットワーク130を介して端末装置110に通知される。
なお、図15に示す診断処理システム100においては、診断ルールベース生成処理、画像ルールベース追加処理及び診断ルールベース更新処理等の他の処理をサーバ120によって実行することができる。
このような構成により、診断処理や画像診断処理等、上述の実施形態における診断処理装置1の主要な機能を集約してサーバ120に実装し、複数の端末装置110によって、その機能を共用することができるため、利便性が高く、効率的に運用することが可能なシステムを構築することができる。
なお、図3に示す診断処理装置1の機能のうち、いずれの機能部をサーバ120に実装するかは、診断処理システム100の設計等に応じて任意に設定することができ、サーバ120及び端末装置110の少なくとも一方に、参照データ取得部51と、診断ルールベース管理部52と、命題情報取得部53と、文字列解析部54と、症状プロファイル生成部55と、画像解析部56と、スコア算出部57と、診断結果判定部58と、診断ルールベース71と、画像アノテーションDB72とが実装されていればよい。
ただし、サーバ120の構成は一例として示したものであり、診断処理システム100全体として、サーバ120の機能が備えられていれば、サーバ120の機能を分割して複数のサーバに実装することとしてもよい。
[変形例2]
上述の実施形態において、診断ルールベースの具体的形態は、診断処理装置の使用目的や診断内容(診断対象となる患者や病気の種類等)に応じて、種々の構成とすることができる。例えば、多数の患者に一律に診断ルールベースを適用してもよいし、個人別、あるいは、人種別等、特定の患者毎に診断ルールベースを適用してもよい。
これにより、多数の患者のデータを反映して診断ルールベースを一般化することや、個人や人種別等、特定の患者の条件を反映して診断ルールベースを個別化することが可能となる。
また、この場合、診断ルールベース更新処理において診断ルールベースのスコアを変更するために用いるデータ(用意された教師データの命題情報とその解(病名)や、診断対象となる命題情報とその診断結果(真の病名)等)は、多数の患者のものを集約したものとしたり、個人別、あるいは、人種別等、特定の患者毎のものとしたりすることができる。
これにより、診断ルールベースの内容を、診断対象となる患者に合わせて、より高精度な診断を行うことができるものに逐次改良することが可能となる。
[変形例3]
上述の実施形態において、診断結果判定部58は、病名を診断結果として出力するものとして説明したが、これに限られない。例えば、診断結果をより高い精度で出力するために必要な情報(必要な検査や患者に関する情報)を診断結果判定部58が提示し、これらの情報の入力が行われた後に、改めて診断結果を出力することとしてもよい。
これにより、診断処理装置1によって判定される病名をより正確なものとすることができる。
以上のように構成される診断処理装置1は、命題情報取得部53と、文字列解析部54と、症状プロファイル生成部55と、スコア算出部57と、診断結果判定部58とを備える。
命題情報取得部53は、診断対象となる医療上の命題情報を取得する。
文字列解析部54は、命題情報に含まれる文字列を解析する。
症状プロファイル生成部55は、文字列解析部54の解析結果に基づいて、命題情報が表す症状のプロファイルを生成する。
スコア算出部57は、症状のプロファイルに基づいて、病名と症状とが対応付けられている診断ルールベースを参照し、命題情報と診断ルールベースにおける病名との関連性を表す情報(スコア)を取得する。
診断結果判定部58は、スコア算出部57によって取得された関連性を表す情報(スコア)に基づいて、命題情報に対応する病名を判定する。
これにより、医療分野において、情報処理を用いた診断処理の精度を高めることが可能となる。
また、診断処理装置1は、画像解析部56を備える。
画像解析部56は、命題情報に含まれる画像を解析する。
症状プロファイル生成部55は、文字列解析部54の解析結果に基づく症状のプロファイルと、画像解析部56の解析結果に基づく症状のプロファイルとを含む症状プロファイルを生成する。
これにより、命題情報において、文字列の情報から取得される症状と、画像から取得される症状とを適切に統合して病名が判定されるため、診断処理の精度をより高めることができる。
画像解析部56は、画像と、当該画像が表す症状とが対応付けられている画像アノテーションデータベースを参照して、命題情報に含まれる画像と類似する画像を検索し、検索された類似する画像に対応付けられている症状を、命題情報に含まれる画像が表す症状として取得する。
これにより、命題情報に含まれる画像から、その症状を取得することが可能となる。
また、診断処理装置1は、診断ルールベース管理部52を備える。
診断ルールベース管理部52は、診断結果判定部58によって判定された病名に基づいて、スコア算出部57によって取得される命題情報と診断ルールベースにおける病名との関連性の度合いを変化させる。
これにより、診断結果からの学習が行われることにより、診断ルールベースの質が高まり、さらに高精度の診断を行うことが可能となる。
なお、本発明は、上述の実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的を達成できる範囲での変形、改良等は本発明に含まれるものである。
即ち、診断ルールベース更新処理では、診断結果を機械学習した結果を反映させるために、診断ルールベースのスコア自体を変化させるものとしたが、これに限られない。例えば、スコア変換を定義したスコア変換ファイル等を用意し、スコア変換ファイルによって診断ルールベースのスコアを変換した上で、スコア算出部によってスコアを算出することとしてもよい。
また、画像データと関連性が高い症状が新たに判明した場合等には、画像アノテーションDB72において、その画像データに症状を表す文字情報(タグ)を追加することが可能である。
また、上述の実施形態において、類似画像検索部56aが、命題情報に含まれる画像データと画像アノテーションDB72に含まれる画像データとを比較して類似画像を検索する場合、画像の局所的類似度と、全体的類似度との一方または両方を判定することとしてもよい。例えば、病気によっては、局所的に特徴的な症状が現れるものや、全体(広範な領域)に亘って特徴的な症状が現れるものが存在する。そのため、画像の局所的類似度と、全体的類似度との一方または両方を判定することで、これらの症状をより適切に判定して類似画像を検索することが可能となる。
また、上述の実施形態において、診断ルールベースに設定される症状のスコアは、診断ルールベースの生成時に、一律に同一の値(例えば、「1」等)とすることの他、各病名の病気において特徴的なものにより大きい値を設定する等、各病名の病気の症状がより明確に反映されたものとすることが可能である。
上述した一連の処理は、ハードウェアにより実行させることもできるし、ソフトウェアにより実行させることもできる。
換言すると、図2の機能的構成は例示に過ぎず、特に限定されない。即ち、上述した一連の処理を全体として実行できる機能が診断処理装置1に備えられていれば足り、この機能を実現するためにどのような機能ブロックを用いるのかは特に図2の例に限定されない。
また、1つの機能ブロックは、ハードウェア単体で構成してもよいし、ソフトウェア単体で構成してもよいし、それらの組み合わせで構成してもよい。
一連の処理をソフトウェアにより実行させる場合には、そのソフトウェアを構成するプログラムが、コンピュータ等にネットワークや記録媒体からインストールされる。
コンピュータは、専用のハードウェアに組み込まれているコンピュータであってもよい。また、コンピュータは、各種のプログラムをインストールすることで、各種の機能を実行することが可能なコンピュータ、例えば汎用のパーソナルコンピュータであってもよい。
このようなプログラムを含む記録媒体は、ユーザにプログラムを提供するために装置本体とは別に配布されるリムーバブルメディアにより構成されるだけでなく、装置本体に予め組み込まれた状態でユーザに提供される記録媒体等で構成される。リムーバブルメディアは、例えば、磁気ディスク(フロッピディスクを含む)、光ディスク、または光磁気ディスク等により構成される。光ディスクは、例えば、CD−ROM(Compact Disk−Read Only Memory),DVD(Digital Versatile Disk)等により構成される。光磁気ディスクは、MD(Mini−Disk)等により構成される。また、装置本体に予め組み込まれた状態でユーザに提供される記録媒体は、例えば、プログラムが記録されている図2のROM12や、図2の記憶部17に含まれるDRAM等で構成される。
なお、本明細書において、記録媒体に記録されるプログラムを記述するステップは、その順序に沿って時系列的に行われる処理はもちろん、必ずしも時系列的に処理されなくとも、並列的あるいは個別に実行される処理をも含むものである。
また、本明細書において、システムの用語は、複数の装置や複数の手段等より構成される全体的な装置を意味するものとする。
1 診断処理装置、11 CPU、12 ROM、13 RAM、14 入力部、15 撮像部、16 出力部、17 記憶部、18 通信部、51 参照データ取得部51、52 診断ルールベース管理部、53 命題情報取得部、54 文字列解析部、55 症状プロファイル生成部、56 画像解析部、57 スコア算出部、58 診断結果判定部、71 診断ルールベース、72 画像アノテーションデータベース、100 診断処理システム、110 端末装置、120 サーバ、130 ネットワーク

Claims (13)

  1. 診断対象となる医療上の命題情報を取得する命題情報取得手段と、
    前記命題情報に含まれる文字列を解析する文字列解析手段と、
    前記文字列解析手段の解析結果に基づいて、前記命題情報が表す症状のプロファイルを生成する症状プロファイル生成手段と、
    前記症状のプロファイルに基づいて、病名と症状とが対応付けられている診断ルールベースを参照し、前記命題情報と前記診断ルールベースにおける病名との関連性を表す情報を取得する関連性情報取得手段と、
    前記関連性情報取得手段によって取得された前記関連性を表す情報に基づいて、前記命題情報に対応する病名を判定する診断結果判定手段と、
    を備えることを特徴とする診断処理装置。
  2. 前記命題情報に含まれる画像を解析する画像解析手段を備え、
    前記症状プロファイル生成手段は、前記文字列解析手段の解析結果に基づく前記症状のプロファイルと、前記画像解析手段の解析結果に基づく前記症状のプロファイルとを含む症状のプロファイルを生成することを特徴とする請求項1に記載の診断処理装置。
  3. 前記画像解析手段は、画像と、当該画像が表す症状とが対応付けられている画像アノテーションデータベースを参照して、前記命題情報に含まれる画像と類似する画像を検索し、検索された類似する画像に対応付けられている症状を、前記命題情報に含まれる画像が表す症状として取得することを特徴とする請求項2に記載の診断処理装置。
  4. 前記診断結果判定手段によって判定された病名に基づいて、前記関連性情報取得手段によって取得される前記命題情報と前記診断ルールベースにおける病名との関連性の度合いを変化させる更新手段を備えることを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の診断処理装置。
  5. ネットワークを介して通信可能に構成された端末装置とサーバとを含む診断処理システムであって、
    前記端末装置及び前記サーバの少なくとも一方に、
    診断対象となる医療上の命題情報を取得する命題情報取得手段と、
    前記命題情報に含まれる文字列を解析する文字列解析手段と、
    前記文字列解析手段の解析結果に基づいて、前記命題情報が表す症状のプロファイルを生成する症状プロファイル生成手段と、
    前記症状のプロファイルに基づいて、病名と症状とが対応付けられている診断ルールベースを参照し、前記命題情報と前記診断ルールベースにおける病名との関連性を表す情報を取得する関連性情報取得手段と、
    前記関連性情報取得手段によって取得された前記関連性を表す情報に基づいて、前記命題情報に対応する病名を判定する診断結果判定手段と、
    を備えることを特徴とする診断処理システム。
  6. ネットワークを介して通信可能に構成された端末装置とサーバとを含む診断処理システムにおけるサーバであって、
    診断対象となる医療上の命題情報に含まれる文字列を解析した解析結果に基づいて生成された、前記命題情報が表す症状のプロファイルに基づいて、病名と症状とが対応付けられている診断ルールベースを参照し、前記命題情報と前記診断ルールベースにおける病名との関連性を表す情報を取得する関連性情報取得手段と、
    前記関連性情報取得手段によって取得された前記関連性を表す情報に基づいて、前記命題情報に対応する病名を判定する診断結果判定手段と、
    を備えることを特徴とするサーバ。
  7. ネットワークを介して通信可能に構成された端末装置とサーバとを含む診断処理システムにおける端末装置であって、
    診断対象となる医療上の命題情報を取得する命題情報取得手段を備え、
    前記サーバに前記命題情報を送信することにより、前記サーバにおいて、病名と症状とが対応付けられている診断ルールベースを参照し、前記命題情報と前記診断ルールベースにおける病名との関連性を表す情報に基づいて、前記命題情報に対応する病名が判定された結果である診断結果を受信することを特徴とする端末装置。
  8. 診断処理装置が実行する診断処理方法であって、
    診断対象となる医療上の命題情報を取得する命題情報取得ステップと、
    前記命題情報に含まれる文字列を解析する文字列解析ステップと、
    前記文字列解析ステップにおける解析結果に基づいて、前記命題情報が表す症状のプロファイルを生成する症状プロファイル生成ステップと、
    前記症状のプロファイルに基づいて、病名と症状とが対応付けられている診断ルールベースを参照し、前記命題情報と前記診断ルールベースにおける病名との関連性を表す情報を取得する関連性情報取得ステップと、
    前記関連性情報取得ステップにおいて取得された前記関連性を表す情報に基づいて、前記命題情報に対応する病名を判定する診断結果判定ステップと、
    を含むことを特徴とする診断処理方法。
  9. ネットワークを介して通信可能に構成された端末装置とサーバとを含む診断処理システムにおけるサーバが実行する診断処理方法であって、
    診断対象となる医療上の命題情報に含まれる文字列を解析した解析結果に基づいて生成された、前記命題情報が表す症状のプロファイルに基づいて、病名と症状とが対応付けられている診断ルールベースを参照し、前記命題情報と前記診断ルールベースにおける病名との関連性を表す情報を取得する関連性情報取得ステップと、
    前記関連性情報取得ステップにおいて取得された前記関連性を表す情報に基づいて、前記命題情報に対応する病名を判定する診断結果判定ステップと、
    を含むことを特徴とする診断処理方法。
  10. ネットワークを介して通信可能に構成された端末装置とサーバとを含む診断処理システムにおける端末装置が実行する診断処理方法であって、
    診断対象となる医療上の命題情報を取得する命題情報取得ステップを含み、
    前記サーバに前記命題情報を送信することにより、前記サーバにおいて、病名と症状とが対応付けられている診断ルールベースを参照し、前記命題情報と前記診断ルールベースにおける病名との関連性を表す情報に基づいて、前記命題情報に対応する病名が判定された結果である診断結果を受信するステップを含むことを特徴とする診断処理方法。
  11. コンピュータに、
    診断対象となる医療上の命題情報を取得する命題情報取得機能と、
    前記命題情報に含まれる文字列を解析する文字列解析機能と、
    前記文字列解析機能の解析結果に基づいて、前記命題情報が表す症状のプロファイルを生成する症状プロファイル生成機能と、
    前記症状のプロファイルに基づいて、病名と症状とが対応付けられている診断ルールベースを参照し、前記命題情報と前記診断ルールベースにおける病名との関連性を表す情報を取得する関連性情報取得機能と、
    前記関連性情報取得機能によって取得された前記関連性を表す情報に基づいて、前記命題情報に対応する病名を判定する診断結果判定機能と、
    を実現させることを特徴とするプログラム。
  12. ネットワークを介して通信可能に構成された端末装置とサーバとを含む診断処理システムにおけるサーバを構成するコンピュータに、
    診断対象となる医療上の命題情報に含まれる文字列を解析した解析結果に基づいて生成された、前記命題情報が表す症状のプロファイルに基づいて、病名と症状とが対応付けられている診断ルールベースを参照し、前記命題情報と前記診断ルールベースにおける病名との関連性を表す情報を取得する関連性情報取得機能と、
    前記関連性情報取得機能によって取得された前記関連性を表す情報に基づいて、前記命題情報に対応する病名を判定する診断結果判定機能と、
    を実現させることを特徴とするプログラム。
  13. ネットワークを介して通信可能に構成された端末装置とサーバとを含む診断処理システムにおける端末装置を構成するコンピュータに、
    診断対象となる医療上の命題情報を取得する命題情報取得機能を実現させ、
    前記サーバに前記命題情報を送信することにより、前記サーバにおいて、病名と症状とが対応付けられている診断ルールベースを参照し、前記命題情報と前記診断ルールベースにおける病名との関連性を表す情報に基づいて、前記命題情報に対応する病名が判定された結果である診断結果を受信する機能を実現させることを特徴とするプログラム。
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