JP2017135117A - Impedance adjustment method for high frequency matching system - Google Patents
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Abstract
Description
本発明は、負荷に対して高周波電力を供給する高周波電力供給手段と高周波電力供給手段から負荷側を見たインピーダンスを調整するインピーダンス調整手段とを含む高周波整合システムのインピーダンス調整方法に関するものである。 The present invention relates to an impedance adjustment method for a high-frequency matching system including high-frequency power supply means for supplying high-frequency power to a load and impedance adjustment means for adjusting impedance viewed from the high-frequency power supply means.
図8は、高周波電力供給システムの構成例を示す図である。この高周波電力供給システムは、半導体ウエハや液晶基板等の被加工物に、例えばプラズマエッチング、プラズマCVDといった加工処理を行うためのシステムであり、高周波電源1、伝送線路2、インピーダンス調整装置3(インピーダンス整合装置と言うこともある)、負荷接続部4及び負荷5(プラズマ処理装置5)で構成されている。そして、高周波電源1は、伝送線路2、インピーダンス調整装置3及び負荷接続部4を介して負荷5に高周波電力を供給する。負荷5(プラズマ処理装置5)では、被加工物が配置されるチャンバー(図略)内にプラズマ放電用ガスを導入するとともに、チャンバー内の電極(図略)に高周波電源1から高周波電力を供給して、プラズマ放電用ガスを放電させて非プラズマ状態からプラズマ状態にしている。そして、プラズマ状態になったガスを用いて被加工物を加工している。
FIG. 8 is a diagram illustrating a configuration example of a high-frequency power supply system. This high-frequency power supply system is a system for performing processing such as plasma etching and plasma CVD on a workpiece such as a semiconductor wafer or a liquid crystal substrate. A load matching
プラズマエッチング、プラズマCVD等の用途に用いられるプラズマ処理装置のような負荷5では、製造プロセスの進行に伴い、プラズマの状態が時々刻々と変化していく。ひいては、負荷5のインピーダンス(負荷インピーダンス)が時々刻々と変化していく。このような負荷5に高周波電源1から効率よく電力を供給するためには、負荷インピーダンスの変化に伴い、高周波電源1の出力端から負荷5側を見たインピーダンスZL(以下、負荷側インピーダンスZL)を調整する必要がある。そのために、高周波電力供給システムでは、高周波電源1と負荷5(プラズマ処理装置5)との間に、インピーダンス調整装置3が介装される。
In a
インピーダンス調整装置3は、負荷5に高周波電力を供給する高周波電源1と前記負荷5との間に設けられ、内部に設けた可変電気特性素子(可変コンデンサや可変インダクタ)の電気特性(キャパシタンスやインダクタンス)を調整することにより、高周波電源1から負荷5側を見たインピーダンスを調整するものである。このインピーダンス調整装置3では、可変電気特性素子の電気特性を適切な値にすることによって、高周波電源1のインピーダンスと負荷5のインピーダンスとを整合させて、負荷5から高周波電源1に向かう反射波電力を可能な限り最小にして負荷への供給電力を最大にすることができる。
The impedance adjusting
図9は、従来のインピーダンス調整装置3Pを含む高周波電力供給システムの構成例を示すブロック図である。
高周波電源1は、出力周波数(高周波電源1から出力される高周波電力が有する基本周波数(基本波の周波数))がある一定の周波数である高周波電源1pである。
また、図9に示すように、インピーダンス調整装置3Pには、第1の可変コンデンサ21、第2の可変コンデンサ24、及びインダクタ23によって構成された調整回路20pが設けられている。なお、第1の可変コンデンサ21及び第2の可変コンデンサ24は、可変電気特性素子の一種である。また、入力端301と調整回路20pとの間には、方向性結合器10が設けられている。また、出力端302(調整回路20pの出力端も実質的に同じ)は負荷5に接続されている。
FIG. 9 is a block diagram showing a configuration example of a high-frequency power supply system including a conventional impedance adjusting device 3P.
The high-
As shown in FIG. 9, the impedance adjustment device 3P is provided with an adjustment circuit 20p including a
これにより、高周波電源1から出力された高周波電力は、方向性結合器10及び調整回路20pを介して負荷5に供給される。なお、高周波電源1から出力されて負荷5に向かう高周波電力を進行波電力PFといい、負荷5で反射されて高周波電源1に戻る高周波電力を反射波電力PRという。
Thereby, the high frequency power output from the high
図9に示すように、調整回路20pには、第1の可変コンデンサ21及び第2の可変コンデンサ24が備わっているので、第1の可変コンデンサ21及び第2の可変コンデンサ24のキャパシタンスを調整(変更)することによって負荷側インピーダンスZLを調整(変更)することができる。そのため、第1の可変コンデンサ21及び第2の可変コンデンサ24のキャパシタンスを適切な値にすることによって、高周波電源のインピーダンスと負荷5のインピーダンスとを整合させることができる。なお、調整回路20pの構成は、高周波電源1の出力周波数や負荷5の条件等によって異なる。また、可変電気特性素子として、可変インダクタなどが用いられる場合もある。
As shown in FIG. 9, since the adjustment circuit 20p includes the
なお、可変コンデンサや可変インダクタは、電気特性を調整できるものであるので、本明細書では、可変コンデンサや可変インダクタを総称して可変電気特性素子とする。また、キャパシタンスやインダクタンス等の情報を電気特性情報とする。 Since the variable capacitor and the variable inductor can adjust the electric characteristics, in this specification, the variable capacitor and the variable inductor are collectively referred to as a variable electric characteristic element. Also, information such as capacitance and inductance is electrical characteristic information.
第1の可変コンデンサ21や第2の可変コンデンサ24のような可変コンデンサは、キャパシタンスを変更できるコンデンサ(キャパシタと言うこともある)である。これらの可変コンデンサ(可変キャパシタ)は、キャパシタンスを調整するための可動部(図略)を有しており、モータ等によって可動部の位置を変位させることで、そのキャパシタンスを調整できるようになっている。
Variable capacitors such as the first
具体的には、可変コンデンサの一対の電極は、少なくとも一方が可動電極になっている。すなわち、可変コンデンサの場合、可動電極が可動部となる。そして、可動部である可動電極の位置を変位させることで、他方の電極との相対位置が変わる。すなわち、可動部である可動電極の位置を変位させることによってキャパシタンスを調整(変更)することができる。このような可変コンデンサのキャパシタンスは、複数段階に調整できるようになっている。 Specifically, at least one of the pair of electrodes of the variable capacitor is a movable electrode. That is, in the case of a variable capacitor, the movable electrode becomes the movable part. And the relative position with the other electrode changes by displacing the position of the movable electrode which is a movable part. That is, the capacitance can be adjusted (changed) by displacing the position of the movable electrode that is the movable portion. The capacitance of such a variable capacitor can be adjusted in a plurality of stages.
また、可動部の位置に対するキャパシタンスは、可変コンデンサの仕様または実験によって、既知となっている。そのため、可動部の位置が分かれば、キャパシタンスが分かるようになっている。そのため、可動部の位置情報は、キャパシタンスを表す情報(キャパシタンス情報)として扱うことができる。広い概念では、可動部の位置情報は、電気特性を表す情報(電気特性情報)として扱うことができる。 Further, the capacitance with respect to the position of the movable part is known by the specification or experiment of the variable capacitor. Therefore, if the position of the movable part is known, the capacitance can be understood. Therefore, the position information of the movable part can be handled as information representing the capacitance (capacitance information). In a broad concept, the position information of the movable part can be handled as information representing the electric characteristics (electric characteristic information).
また、可動部の位置を直接検出するのは、その構造上難しいので、例えば、可動部の位置を変位させるモータの回転位置(回転量)を検出することによって、可動部の位置を検出している。この場合、モータの回転位置は、パルス信号で検出してもよいし、電圧等で検出してもよい。このように、可変コンデンサの可動部の位置情報は、直接的または間接的に特定できればよい。 In addition, it is difficult to directly detect the position of the movable part because of its structure. For example, the position of the movable part is detected by detecting the rotational position (rotation amount) of the motor that displaces the position of the movable part. Yes. In this case, the rotational position of the motor may be detected by a pulse signal, or may be detected by a voltage or the like. Thus, the position information of the movable part of the variable capacitor only needs to be specified directly or indirectly.
図9の場合は、調整部30によって第1の可変コンデンサ21のキャパシタンスを調整し、位置検出部40によって第1の可変コンデンサ21のキャパシタンス情報を検出(取得)することができる。また、調整部50によって、第2の可変コンデンサ24のキャパシタンスを調整し、位置検出部60によって第2の可変コンデンサ24のキャパシタンス情報を検出(取得)することができる。
In the case of FIG. 9, the
調整部30は、第1の可変コンデンサ21の可動部の駆動手段としてのステッピングモータやモータ駆動回路等(いずれも図略)によって構成されている。そして、制御部100pは、調整部30に指令信号を与え、調整部30に含まれるステッピングモータの回転量を制御し、第1の可変コンデンサ21の可動部の位置を変位させることによって、第1の可変コンデンサ21のキャパシタンスを調整する。同様に、調整部50は、第2の可変コンデンサ24の可動部の駆動手段としてのステッピングモータやモータ駆動回路等(いずれも図略)によって構成されている。そして、制御部100pは、調整部50に指令信号を与え、調整部50に含まれるステッピングモータの回転量を制御し、第2の可変コンデンサ24の可動部の位置を変位させることによって、第2の可変コンデンサ24のキャパシタンスを調整する。
The
位置検出部40は、調整部30に含まれるステッピングモータ回転位置(回転量)を検出するものである。同様に、位置検出部60は、調整部50に含まれるステッピングモータ回転位置(回転量)を検出するものである。
The
可変インダクタの場合も、構造は異なるが、可変コンデンサと同様に、可動部を有しており、モータ等によって可動部の位置を変位させることで、そのインダクタンスを調整(変更)できるようになっている。その他は、可変コンデンサと同様であるので、説明を省略する。なお、可変インダクタの場合は、可動部の位置が分かれば、インダクタンスが分かるようになっている。そのため、可動部の位置情報は、インダクタンスを表す情報(インダクタンス情報)として扱うことができる。広い概念では、可動部の位置情報は、電気特性を表す情報(電気特性情報)として扱うことができる。 In the case of a variable inductor, the structure is different, but like a variable capacitor, it has a movable part, and its inductance can be adjusted (changed) by displacing the position of the movable part by a motor or the like. Yes. Others are the same as those of the variable capacitor, and thus the description thereof is omitted. In the case of a variable inductor, the inductance can be understood if the position of the movable part is known. Therefore, the position information of the movable part can be handled as information representing the inductance (inductance information). In a broad concept, the position information of the movable part can be handled as information representing the electric characteristics (electric characteristic information).
また、可変コンデンサや可変インダクタといった可変電気特性素子は、上記のように構成されているため、例えば、インピーダンス調整装置3Pに、第1の可変コンデンサ21及び第2の可変コンデンサ24が備わっており、第1の可変コンデンサ21及び第2の可変コンデンサ24の可動部の位置が、それぞれ101段階に変位可能である場合、キャパシタンスは、101×101=10,201通り(約1万通り)の組み合わせに変更可能となる。すなわち、インピーダンス調整装置3Pのインピーダンスは、約1万通りの組み合わせに変更可能となる。
Moreover, since the variable electrical characteristic elements such as the variable capacitor and the variable inductor are configured as described above, for example, the impedance adjusting device 3P includes the
また、上記のように可変電気特性素子の可動部の位置が、複数段階に変位可能であるので、可変電気特性素子の可動部がそれぞれ取り得る位置に番号を割り付けることによって、可変電気特性素子の可動部がそれぞれ取り得る位置を組み合わせたものを位置情報として表すことができる。例えば、可変コンデンサの可動部の調整範囲の中で、キャパシタンスが最小となる位置を「0」とし、キャパシタンスが最大となる位置を「100」とすると、各可変コンデンサの可動部の位置は、「0」〜「100」の101段階で表すことができる。そのため、第1の可変コンデンサ21及び第2の可変コンデンサ24の可動部の位置は、(0,0),(0,1)・・・・(100,100)のようにして位置情報として表すことができる。なお、後述する表1では、第1の可変コンデンサ21の可動部の位置情報を変数VC1で表し、第2の可変コンデンサ24の可動部の位置情報を変数VC2で表すことにする。上記の例では、「VC1」は0〜100の範囲(101段階)で変化し、「VC2」も0〜100の範囲(101段階)で変化する。
In addition, since the position of the movable part of the variable electrical characteristic element can be displaced in a plurality of stages as described above, by assigning a number to each position that the movable part of the variable electrical characteristic element can take, A combination of positions that the movable part can take can be represented as position information. For example, if the position where the capacitance is minimum is “0” and the position where the capacitance is maximum is “100” in the adjustment range of the movable portion of the variable capacitor, the position of the movable portion of each variable capacitor is “ It can be expressed in 101 levels from “0” to “100”. Therefore, the positions of the movable parts of the first
このような可変電気特性素子を制御することによってインピーダンス整合を行うインピーダンス調整装置3Pとして、例えば、特許文献1(特開2006−166412)に記載のものが提案されている。 As an impedance adjustment device 3P that performs impedance matching by controlling such a variable electrical characteristic element, for example, a device described in Patent Document 1 (Japanese Patent Laid-Open No. 2006-166612) has been proposed.
特許文献1に開示されたインピーダンス調整装置3Pでは、まず予め測定された、複数の可変電気特性素子の可動部がそれぞれ取り得る位置に対するインピーダンス調整装置の特性パラメータ(後述するSパラメータまたはTパラメータ)を、可変電気特性素子の可動部の位置情報との対応関係を持たせてメモリ70pに記憶させておく。そして、制御部100pが、方向性結合器10から出力される進行波電圧の検出信号及び反射波電圧の検出信号、位置検出部40及び位置検出部60によって検出される各可動部の位置情報、メモリ70pに記憶されている特性パラメータの情報に基づいて、インピーダンス整合を行っている。
In the impedance adjusting device 3P disclosed in
ここで、上述した特性パラメータは、インピーダンス調整装置3全体を伝送装置として扱い、インピーダンス調整装置3に備わっている2つの可変コンデンサ(第1の可変コンデンサ21及び第2の可変コンデンサ24)の調整可能な範囲について、伝送装置としての伝送特性をSパラメータ(又はTパラメータ)の情報として測定したものである。
Here, the above-described characteristic parameter treats the entire
このような特性パラメータは、インピーダンス調整装置内部における浮遊容量やインダクタンス成分等を含んだ伝送特性を示すものであるので、測定した特性パラメータを用いて、インピーダンス整合を行えば、精度よくインピーダンス整合を行うことができるとされている。 Such characteristic parameters indicate transmission characteristics including stray capacitance, inductance components, and the like inside the impedance adjustment device. Therefore, impedance matching is performed accurately by performing impedance matching using the measured characteristic parameters. It is supposed to be possible.
表1は、メモリ70pに記憶される特性パラメータの一例であるが、ここでは、メモリ70pに記憶された特性パラメータがTパラメータである場合の例を示す。この表1において、T(0,0)は、第1の可変コンデンサ21の可動部の位置が「0」であり、第2の可変コンデンサ24の可動部の位置が「0」であるときに測定されたTパラメータを示す。同様にT(100,0)は、第1の可変コンデンサ21の可動部の位置が「100」であり、第2の可変コンデンサ24の可動部の位置が「0」であるときに測定されたTパラメータを示す。他のTパラメータも同様の考え方で符号を付している。なお、表1では、記載を簡略化するために、一部を省略して「・・・」のように記載しているが、実際には、Tパラメータが記憶されている。
Table 1 shows an example of the characteristic parameter stored in the
また、Sパラメータ(Scattering Parameter)とは、周知のように、所定の4端子回路網(2端子対回路網ともいう)の入力端子及び出力端子に特性インピーダンス(例えば50Ω)の線路を接続した高周波信号を入力したときの4端子回路網における伝送特性を示したものであり、「数1」に示すように、入力側の電圧反射係数(S11)、順方向電圧の伝達係数(S21)、逆方向電圧の伝達係数(S12)、出力側の電圧反射係数(S22)の各要素から構成される行列で表されるものである。ここでは、インピーダンス調整装置3を4端子回路網として扱って、インピーダンス調整装置3におけるSパラメータを演算するようにしている。
In addition, as is well known, the S parameter (Scattering Parameter) is a high frequency in which a line having a characteristic impedance (for example, 50Ω) is connected to an input terminal and an output terminal of a predetermined four-terminal network (also referred to as two-terminal-pair network). and shows the transmission characteristics in the four-terminal network when the input signals, as shown in the "
Tパラメータ(Transmission Parameter)とは、「数2」に示すように、Sパラメータから変換できるパラメータである。また、一般的に4端子回路網においては、その伝送特性を測定するときにはSパラメータを用いるのが簡便とされ、演算を行うときにはTパラメータを用いるのが簡便とされている。
The T parameter (Transmission Parameter) is a parameter that can be converted from the S parameter, as shown in “
また、図10のような4端子回路網におけるSパラメータは「数3」のように定義され、Tパラメータは「数4」のように定義される。
Further, the S parameter in the four-terminal network as shown in FIG. 10 is defined as “
また、ポート1を入力側、ポート2を負荷側とすると、入力反射係数Γin(入力端における反射係数)と出力反射係数Γout(出力端における反射係数)の関係をSパラメータ(「数5」参照)またはTパラメータ(「数6」参照)で表すことができる。
When
上述したように、図9に示した高周波電力供給システムでは、高周波電源1pの出力周波数は、ある一定の周波数を想定している。しかし、例えば、特許文献2(特開2006−310245)に示すように、高周波電源1の出力周波数を変化させると負荷側インピーダンスZLが変化することに着目し、高周波電源1の出力周波数を調整してインピーダンス整合を行う技術が提案されている。すなわち、高周波電源1の出力端から負荷5側を見た負荷側インピーダンスZLには、キャパシタンス成分やインダクタンス成分、抵抗成分が含まれる。キャパシタンス成分やインダクタンス成分は、周波数によってインピーダンスが異なるので、高周波電源1の出力周波数を変化させると、負荷側インピーダンスZLが変化する。特許文献2は、このような現象を利用した技術である。なお、本明細書では、このような出力周波数を調整(変更)できる高周波電源1を、可変周波数方式の高周波電源1vという。
As described above, in the high frequency power supply system shown in FIG. 9, the output frequency of the high frequency power source 1p is assumed to be a certain frequency. However, for example, as shown in Patent Document 2 (Japanese Patent Application Laid-Open No. 2006-310245), paying attention to the fact that the load side impedance ZL changes when the output frequency of the high
また、特許文献3(特開2008−181846)に記載されているように、可変周波数方式の高周波電源1vを用いる場合でも、インピーダンス調整装置3を用いる場合がある。しかし、インピーダンス調整装置3に設けられる調整回路20の可変コンデンサは、図11に示すように、1つですむようになる。すなわち、調整回路20は、可変コンデンサ21、キャパシタンスが一定の固定コンデンサ22、及びインダクタ23によって構成できる。そして、第1の可変コンデンサ21の可動部の位置を調整するとともに、高周波電源1vの出力周波数を調整することによって、インピーダンス整合を行うことができる。なお、調整回路20の固定コンデンサ22は、キャパシタンスが一定であるので、キャパシタンスを調整するための調整部や可動部の位置情報を検出するための位置検出部を必要としない。
Further, as described in Patent Document 3 (Japanese Patent Application Laid-Open No. 2008-181846), the
しかし、特許文献1のように、予め測定した特性パラメータを用いてインピーダンス整合を行う場合の特性パラメータは、ある一定の出力周波数の場合に測定したものであるので、特許文献2や特許文献3のような可変周波数方式の高周波電源1vを用いた高周波電力供給システムでは適用できない。
However, as in
本発明は、上記事情のもとで考え出されたものであって、可変周波数方式の高周波電源1vを用いて出力周波数を調整(変更)する場合であっても、特性パラメータを用いたインピーダンス整合ができる高周波整合システムのインピーダンス調整方法を提供することを目的としている。 The present invention has been conceived under the above circumstances, and even when the output frequency is adjusted (changed) using the variable frequency type high frequency power supply 1v, impedance matching using characteristic parameters is performed. It is an object of the present invention to provide a method for adjusting the impedance of a high-frequency matching system.
第1の発明によって提供される高周波整合システムのインピーダンス調整方法は、
負荷に対して高周波電力を供給する高周波電力供給手段と前記高周波電力供給手段から前記負荷側を見たインピーダンスを調整するインピーダンス調整手段とを含む高周波整合システムのインピーダンス調整方法であって、
前記インピーダンス調整手段の内部に設けた可変電気特性素子の電気特性情報と前記高周波電力供給手段の出力周波数情報とを組み合わせた情報を組み合わせ情報とし、前記電気特性情報と前記出力周波数情報とが取り得る全ての組み合わせを対象とした場合に、対象となる組み合わせを実現させたときの前記インピーダンス調整手段全体の伝送特性を示す特性パラメータを、組み合わせ情報と関連付けて記憶する特性パラメータ記憶工程と、
前記高周波電力供給手段から前記負荷側に進行する進行波電圧及び前記負荷側から反射してくる反射波電圧を取得可能な情報を高周波情報としたときに、前記高周波電力供給手段の出力端又は前記インピーダンス調整手段の入力端における高周波情報を検出する高周波情報検出工程と、
前記可変電気特性素子の現時点の電気特性情報を検出する可変素子情報検出工程と、
前記現時点の電気特性情報と現時点の出力周波数情報との組み合わせに対応する特性パラメータを、前記特性パラメータ記憶工程で記憶された特性パラメータの中から探索することによって取得する特性パラメータ取得工程と、
前記高周波情報検出工程で検出された高周波情報と前記特性パラメータ取得工程で取得された特性パラメータとに基づいて、前記インピーダンス調整手段の現時点の出力端における反射係数を演算する現時点の出力反射係数演算工程と、
前記インピーダンス調整手段の入力端における反射係数が予め設定された目標入力反射係数であると仮想した場合に、前記特性パラメータ記憶工程で記憶された全て又は一部の特性パラメータの夫々に対応する前記インピーダンス調整手段の仮想の出力端における反射係数を演算すると共に、演算した前記インピーダンス調整手段の複数の仮想の出力端における反射係数と当該反射係数の夫々に対応する組み合わせ情報とを関連付けて出力する仮想の出力反射係数演算工程と、
前記仮想の出力反射係数演算工程で演算された複数の仮想の出力端における反射係数と当該反射係数の夫々に対応する組み合わせ情報とを関連付けて記憶する仮想の出力反射係数記憶工程と、
前記仮想の出力反射係数記憶工程で記憶された複数の仮想の出力端における反射係数のうちで、前記現時点の出力端における反射係数に一番近似する仮想の出力端における反射係数を探索する近似反射係数探索工程と、
前記近似反射係数探索工程で探索した仮想の出力端における反射係数に関連付けられた電気特性情報を目標電気特性情報として設定し、前記可変電気特性素子の電気特性が、前記目標電気特性情報が示す電気特性に調整されるように指令信号を出力する目標電気特性設定工程と、
前記近似反射係数探索工程で探索した仮想の出力端における反射係数に関連付けられた出力周波数情報を目標出力周波数情報として設定し、前記高周波電力供給手段の出力周波数が、目標出力周波数情報が示す周波数に調整されるように指令信号を前記高周波電力供給手段に向けて出力する目標出力周波数設定工程と、
前記目標電気特性設定工程で出力された指令信号に基づいて可変電気特性素子の電気特性を調整する可変電気特性素子調整工程と、
を備えたことを特徴としている。
The impedance adjustment method of the high-frequency matching system provided by the first invention is as follows.
An impedance adjustment method for a high-frequency matching system including high-frequency power supply means for supplying high-frequency power to a load and impedance adjustment means for adjusting impedance viewed from the high-frequency power supply means to the load side,
Information combining the electrical characteristic information of the variable electrical characteristic element provided in the impedance adjusting means and the output frequency information of the high-frequency power supply means can be used as combination information, and the electrical characteristic information and the output frequency information can be taken. When all combinations are targeted, a characteristic parameter storage step for storing a characteristic parameter indicating transmission characteristics of the entire impedance adjusting unit when realizing the target combination in association with combination information;
When information that can acquire the traveling wave voltage traveling from the high-frequency power supply means to the load side and the reflected wave voltage reflected from the load side is high-frequency information, the output terminal of the high-frequency power supply means or the A high frequency information detecting step for detecting high frequency information at the input end of the impedance adjusting means;
A variable element information detecting step of detecting current electric characteristic information of the variable electric characteristic element;
A characteristic parameter acquisition step for acquiring a characteristic parameter corresponding to the combination of the current electrical characteristic information and the current output frequency information by searching among the characteristic parameters stored in the characteristic parameter storage step;
Current output reflection coefficient calculation step of calculating a reflection coefficient at the current output end of the impedance adjusting means based on the high frequency information detected in the high frequency information detection step and the characteristic parameter acquired in the characteristic parameter acquisition step When,
When it is assumed that the reflection coefficient at the input end of the impedance adjusting means is a preset target input reflection coefficient, the impedance corresponding to all or some of the characteristic parameters stored in the characteristic parameter storage step A virtual coefficient for calculating the reflection coefficient at the virtual output terminal of the adjusting means and outputting the calculated reflection coefficient at the plurality of virtual output terminals of the impedance adjusting means in association with the combination information corresponding to each of the reflection coefficients. An output reflection coefficient calculation step;
A virtual output reflection coefficient storage step for storing the reflection coefficient at a plurality of virtual output ends calculated in the virtual output reflection coefficient calculation step in association with the combination information corresponding to each of the reflection coefficients;
Approximate reflection for searching for a reflection coefficient at the virtual output end that most closely approximates the reflection coefficient at the current output end among the reflection coefficients at the virtual output end stored in the virtual output reflection coefficient storage step A coefficient search step;
Electric characteristic information associated with the reflection coefficient at the virtual output end searched in the approximate reflection coefficient searching step is set as target electric characteristic information, and the electric characteristic of the variable electric characteristic element is the electric characteristic indicated by the target electric characteristic information. A target electric characteristic setting step for outputting a command signal so as to be adjusted to the characteristic;
Output frequency information associated with the reflection coefficient at the virtual output end searched in the approximate reflection coefficient search step is set as target output frequency information, and the output frequency of the high-frequency power supply means is set to the frequency indicated by the target output frequency information. A target output frequency setting step for outputting a command signal to the high-frequency power supply means to be adjusted; and
A variable electrical characteristic element adjusting step for adjusting electrical characteristics of the variable electrical characteristic element based on the command signal output in the target electrical characteristic setting step;
It is characterized by having.
第2の発明によって提供される高周波整合システムのインピーダンス調整方法は、前記特性パラメータ記憶工程で記憶される特性パラメータに関するものであり、
前記特性パラメータ記憶工程で記憶される特性パラメータは、前記対象となる組み合わせのそれぞれの組み合わせ毎に測定した特性パラメータ又は測定した特性パラメータを変換した特性パラメータであることを特徴としている。
The impedance adjustment method of the high-frequency matching system provided by the second invention relates to the characteristic parameter stored in the characteristic parameter storage step,
The characteristic parameter stored in the characteristic parameter storing step is a characteristic parameter measured for each combination of the target combinations or a characteristic parameter obtained by converting the measured characteristic parameter.
第3の発明によって提供される高周波整合システムのインピーダンス調整方法は、前記特性パラメータ記憶工程で記憶される特性パラメータに関するものであり、
前記特性パラメータ記憶工程で記憶される特性パラメータは、前記対象となる組み合わせの一部の組み合わせ毎に測定した特性パラメータ及び前記一部の組み合わせ毎に測定した特性パラメータを用いて演算により推定した他の組み合わせの特性パラメータ又はそれらの特性パラメータを変換した特性パラメータであることを特徴としている。
The impedance adjustment method of the high-frequency matching system provided by the third invention relates to the characteristic parameter stored in the characteristic parameter storage step,
The characteristic parameter stored in the characteristic parameter storage step is another parameter estimated by calculation using the characteristic parameter measured for each partial combination of the target combination and the characteristic parameter measured for each partial combination. It is a characteristic parameter that is a combination characteristic parameter or a characteristic parameter obtained by converting those characteristic parameters.
第4の発明によって提供される高周波整合システムのインピーダンス調整方法は、前記特性パラメータ記憶工程に関するものであり、前記特性パラメータ記憶工程は、
前記対象となる組み合わせの一部の組み合わせ毎に測定した特性パラメータ又は測定した特性パラメータを変換した特性パラメータを、組み合わせ情報と関連付けて記憶した第1の特性パラメータ記憶工程と、
前記推定した他の組み合わせの特性パラメータ又は前記推定した他の組み合わせの特性パラメータを変換した特性パラメータを、組み合わせ情報と関連付けて記憶した第2の特性パラメータ記憶工程と、
を含むことを特徴としている。
An impedance adjustment method for a high-frequency matching system provided by a fourth invention relates to the characteristic parameter storage step, and the characteristic parameter storage step includes
A first characteristic parameter storage step of storing a characteristic parameter measured for each combination of the target combination or a characteristic parameter obtained by converting the measured characteristic parameter in association with combination information;
A second characteristic parameter storage step of storing the characteristic parameter of the estimated other combination or the characteristic parameter obtained by converting the estimated characteristic parameter of the other combination in association with combination information;
It is characterized by including.
第5の発明によって提供される高周波整合システムのインピーダンス調整方法は、前記現時点の出力反射係数演算工程に関するものであり、前記現時点の出力反射係数演算工程は、
前記高周波情報検出工程で検出された高周波情報に基づいて、入力端における反射係数を演算し、この演算された入力端における反射係数と前記特性パラメータ取得工程で取得された特性パラメータとに基づいて、現時点の出力端における反射係数を演算することを特徴としている。
The impedance adjustment method of the high-frequency matching system provided by the fifth invention relates to the current output reflection coefficient calculation step, and the current output reflection coefficient calculation step includes:
Based on the high frequency information detected in the high frequency information detection step, the reflection coefficient at the input end is calculated, and based on the calculated reflection coefficient at the input end and the characteristic parameter acquired in the characteristic parameter acquisition step, It is characterized by calculating the reflection coefficient at the current output end.
第6の発明によって提供される高周波整合システムのインピーダンス調整方法は、
前記高周波情報検出工程で検出した高周波情報に基づいて、前記高周波電力供給手段の出力周波数情報を検出する周波数検出工程を、さらに備え、
前記特性パラメータ取得工程は、前記周波数検出工程で検出した出力周波数情報を現時点の出力周波数情報として用いることを特徴としている。
The impedance adjustment method for the high-frequency matching system provided by the sixth invention is as follows.
Based on the high frequency information detected in the high frequency information detection step, further comprising a frequency detection step of detecting output frequency information of the high frequency power supply means,
The characteristic parameter acquisition step uses the output frequency information detected in the frequency detection step as current output frequency information.
第7の発明によって提供される高周波整合システムのインピーダンス調整方法は、前記特性パラメータ取得工程に関するものであり、前記特性パラメータ取得工程は、
前記高周波電力供給手段が認識している出力周波数を現時点の出力周波数情報として用いることを特徴としている。
An impedance adjustment method for a high-frequency matching system provided by a seventh invention relates to the characteristic parameter acquisition step, and the characteristic parameter acquisition step includes:
The output frequency recognized by the high-frequency power supply means is used as current output frequency information.
第8の発明によって提供される高周波整合システムのインピーダンス調整方法は、
前記測定した特性パラメータがSパラメータであり、前記変換した特性パラメータがSパラメータから変換できるTパラメータであることを特徴としている。
The impedance adjustment method for the high-frequency matching system provided by the eighth invention is as follows.
The measured characteristic parameter is an S parameter, and the converted characteristic parameter is a T parameter that can be converted from the S parameter.
第9の発明によって提供される高周波整合システムのインピーダンス調整方法は、高周波情報に関するものであり、前記高周波情報は、
前記高周波電源から前記負荷側に進行する進行波電圧及び前記負荷側から反射してくる反射波電圧であることを特徴としている。
The impedance adjustment method of the high-frequency matching system provided by the ninth invention relates to high-frequency information, and the high-frequency information is
A traveling wave voltage traveling from the high-frequency power source to the load side and a reflected wave voltage reflected from the load side are characterized.
本発明によれば、可変周波数方式の高周波電力供給手段を用いて出力周波数を調整(変更)する場合であっても、特性パラメータを用いたインピーダンス整合ができる高周波整合システムのインピーダンス調整方法を提供することができる。 According to the present invention, there is provided an impedance adjustment method for a high frequency matching system capable of performing impedance matching using characteristic parameters even when the output frequency is adjusted (changed) using a variable frequency high frequency power supply means. be able to.
以下図面を参照して本発明の実施形態を詳細に説明する。なお、従来と同一又は同様の構成には、同一符号を付している。 Hereinafter, embodiments of the present invention will be described in detail with reference to the drawings. In addition, the same code | symbol is attached | subjected to the same or similar structure as the past.
[第1実施形態]
図1は、インピーダンス調整装置3Aが適用される高周波電力供給システムの構成例を示すブロック図である。
[First Embodiment]
FIG. 1 is a block diagram illustrating a configuration example of a high-frequency power supply system to which the
このシステムは、半導体ウェハや液晶基板等の被加工物に対して高周波電力を供給して、例えばプラズマエッチングといった加工処理を行うものである。このシステムは、可変周波数方式の高周波電源1v、伝送線路2、インピーダンス調整装置3A、負荷接続部4及びプラズマ処理装置からなる負荷5によって構成されている。なお、本明細書では、高周波電源1vとインピーダンス調整装置3Aとを組み合わせたシステムを高周波整合システムとする。
This system supplies a high-frequency power to a workpiece such as a semiconductor wafer or a liquid crystal substrate, and performs a processing process such as plasma etching. This system includes a variable frequency high frequency power supply 1v, a
高周波電源1vには、例えば同軸ケーブルからなる伝送線路2を介してインピーダンス調整装置3Aが接続されている。また、インピーダンス調整装置3Aには、例えば電磁波の漏れを抑制するために遮蔽された銅板からなる負荷接続部4が接続されている。また、負荷接続部4には、負荷5が接続されている。
An
高周波電源1vは、負荷5に対して無線周波帯域の周波数(一般的には、数百KHzないし数十MHz程度の周波数。例えば、400kHz、2MHz、13.56MHz、50MHz等の周波数。)を有する高周波電力を供給するための装置である。なお、高周波電源1vから出力する高周波電力の基本周波数を出力周波数とする。
The high frequency power supply 1v has a frequency in a radio frequency band (generally, a frequency of about several hundred KHz to several tens of MHz, for example, a frequency of 400 kHz, 2 MHz, 13.56 MHz, 50 MHz, etc.) with respect to the
また、高周波電源1vは、出力周波数が所定の範囲で変更できるようになっており、指令信号によって出力周波数を変更させる。周波数の可変範囲は、高周波電源1vに設けられている発振器(図略)の性能等を考慮して適宜に設定する。例えば、中心周波数が2MHzの場合、2MHz±10%(1.8〜2.2MHz)程度の範囲で出力周波数を変更できるように設計される。
この際、例えば、出力周波数の可変範囲の下限周波数を「0」とし、出力周波数の可変範囲の上限周波数を「100」として、「0」〜「100」の101段階で出力周波数を変更できるように設計される。すなわち、出力周波数の可変範囲が2MHz±10%(1.8〜2.2MHz)である場合、「0」が1.8MHzであり、「100」が2.2MHzであるので、0.004MHz毎(4kHz毎)に出力周波数を変更する。
The high frequency power supply 1v can change the output frequency within a predetermined range, and changes the output frequency by a command signal. The variable frequency range is appropriately set in consideration of the performance of an oscillator (not shown) provided in the high frequency power supply 1v. For example, when the center frequency is 2 MHz, the output frequency can be changed within a range of about 2 MHz ± 10% (1.8 to 2.2 MHz).
At this time, for example, the lower limit frequency of the variable range of the output frequency is set to “0”, the upper limit frequency of the variable range of the output frequency is set to “100”, and the output frequency can be changed in 101 steps from “0” to “100”. Designed to. That is, when the variable range of the output frequency is 2 MHz ± 10% (1.8 to 2.2 MHz), “0” is 1.8 MHz and “100” is 2.2 MHz. The output frequency is changed (every 4 kHz).
もちろん、出力周波数や出力周波数の可変範囲は、上記に限定されるものではない。例えば、数百MHz程度の高い出力周波数に設定されることもある。また、2MHz±5%(1.9〜2.1)程度の範囲で出力周波数を変更できるように設計されることもある。 Of course, the output frequency and the variable range of the output frequency are not limited to the above. For example, it may be set to a high output frequency of about several hundred MHz. In some cases, the output frequency may be changed within a range of about 2 MHz ± 5% (1.9 to 2.1).
また、高周波電源1vは、高周波電源1vが認識している出力周波数を、電源認識出力周波数Fgeとして出力する。高周波電源1vから出力された電源認識出力周波数Fgeは、後述するインピーダンス調整装置3Aの制御部100に入力される。また、後述するように、インピーダンス整合させるための目標出力周波数情報Fmatがインピーダンス調整装置3Aの制御部100から出力され、その目標出力周波数情報Fmatが高周波電源1vに入力される。高周波電源1vは、その目標出力周波数情報Fmatに基づいて出力周波数を変更する。
The high frequency power source 1v outputs the output frequency recognized by the high frequency power source 1v as the power source recognition output frequency Fge. The power supply recognition output frequency Fge output from the high frequency power supply 1v is input to the
負荷5は、半導体ウェハや液晶基板等の被加工物をエッチングやCVD等の方法を用いて加工するためのプラズマ処理装置である。プラズマ処理装置では、被加工物の加工目的に応じて各種の加工プロセスが実行される。例えば、被加工物に対してエッチングを行う場合には、そのエッチングに応じたガス種類、ガス圧力、高周波電力の供給電力値、及び高周波電力の供給時間等が適切に設定された加工プロセスが行われる。プラズマ処理装置では、被加工物が配置されるチャンバー(図略)内にプラズマ放電用ガスを導入する。また、チャンバー内の電極(図略)に高周波電源1vから高周波電力を印加して、プラズマ放電用ガスを放電させて非プラズマ状態からプラズマ状態にしている。そして、プラズマ状態になったガスを用いて被加工物を加工している。
The
インピーダンス調整装置3Aは、その入力端301に接続される高周波電源1vと出力端302に接続される負荷5とのインピーダンスを整合させるものである。より具体的には、例えば入力端301から高周波電源1v側を見たインピーダンス(出力インピーダンス)が50Ωに設計され、高周波電源1vが特性インピーダンス50Ωの伝送線路2でインピーダンス調整装置3Aの入力端301に接続されているとすると、インピーダンス調整装置3Aは、当該インピーダンス調整装置3Aの入力端301から負荷5側を見たインピーダンスを50Ωに近づける機能を有する。ひいては、高周波電源1vの出力端から負荷5側を見た負荷側インピーダンスZLを50Ωに近づける。
The
なお、本実施形態では特性インピーダンスを50Ωとしているが、特性インピーダンスは50Ωに限定されるものではない。また、負荷側インピーダンスZLを特性インピーダンスに一致させて、インピーダンス調整装置3の入力端301における入力反射係数Γinを0にすることが望まれるが、通常は、入力反射係数Γinが所定の許容値以下になれば、インピーダンス整合したと見なしている。
In this embodiment, the characteristic impedance is 50Ω, but the characteristic impedance is not limited to 50Ω. In addition, it is desirable to make the load side impedance ZL coincide with the characteristic impedance so that the input reflection coefficient Γin at the
このようなインピーダンス調整装置3Aには、方向性結合器10、制御部100、調整回路20、調整部30、位置検出部40、メモリ70が設けられている。また、調整回路20は、可変電気特性素子としての可変コンデンサ21(図9の第1の可変コンデンサ21と実質的に同じなので同符号にしている),インピーダンスが固定のコンデンサ22及びインダクタ23を備えている。そして、調整回路20に設けられた可変コンデンサ21の可動部の位置を調整するとともに、高周波電源1vの出力周波数を調整することによってインピーダンス整合を行うが、詳細な説明は後述する。
なお、上述したように、可変コンデンサ21の可動部の位置情報は、キャパシタンスを表す情報(キャパシタンス情報)として扱うことができる。広い概念では、可動部の位置情報は、電気特性を表す情報(電気特性情報)として扱うことができる。
In such an
As described above, the position information of the movable part of the
なお、調整回路20の構成は、図1に示したものに限定されず、他の構成でもよい。例えば、図1に示した調整回路20は、一般的に逆L型と呼ばれるものであるが、π型など、周知の調整回路を用いることも可能である。どのようなタイプの調整回路にするかは、高周波電源1vの出力周波数や負荷5の条件等によって異なる。
The configuration of the
方向性結合器10は、高周波電源1vから負荷5側に進行する高周波(以下、進行波という。)と負荷5側から反射してくる高周波(以下、反射波という。)とを分離して検出する。進行波側の検出信号は、進行波電圧として出力され、反射波側の検出信号は、反射波電圧として出力される。方向性結合器10は、例えば1個の入力ポート11と3個の出力ポート12,13,14を有し、入力ポート11には高周波電源1vが接続され、第1出力ポート12には調整回路20が接続されている。また、第2出力ポート13及び第3出力ポート14は、制御部100に接続されている。
なお、方向性結合器10は、本発明の高周波情報検出手段の一部として機能する。また方向性結合器10と後述するベクトル化部110とを組み合わせたものが、本発明の高周波情報検出手段の一例となる。
The
The
入力ポート11から入力される進行波は、第1出力ポート12から出力され、第1出力ポート12から入力される反射波は、入力ポート11から出力される。また、進行波は、適切なレベルまで減衰されて検出され、第2出力ポート13から進行波電圧の検出信号として出力される。また、反射波は、適切なレベルまで減衰されて検出され、第3出力ポート14から反射波電圧の検出信号として出力される。
A traveling wave input from the
なお、方向性結合器10に代えて、入力側検出器が用いられてもよい。入力側検出器は、例えば高周波電源1vから入力端301に入力される高周波電圧、高周波電流、及びそれらの位相差(高周波電圧と高周波電流との位相差)を検出するものである。入力側検出器により検出された高周波電圧、高周波電流及び位相差は、制御部100に入力される。
Instead of the
制御部100は、このインピーダンス調整装置3Aの制御中枢となるものであり、図示しないCPU、メモリ、及びROM等を有している。また例えばFPGA(Field Programmable Gate Array)のような、内部の論理回路を適宜に定義、変更し得るゲートアレイを用いた構成とすることもできる。この制御部100は、方向性結合器10の出力等に基づいて、可変コンデンサ21のキャパシタンス及び高周波電源1vの出力周波数を変化させて、インピーダンス調整装置3Aの調整回路20のインピーダンスを調整するものである。
The
可変コンデンサ21には、可動部の位置を変位させるための調整部30が接続されている。調整部30は、上記可動部の駆動手段としてのステッピングモータやモータ駆動回路等(いずれも図略)によって構成されている。そして、制御部100は、調整部30に指令信号を与え、調整部30に含まれるステッピングモータの回転量を制御し、可変コンデンサ21の可動部の位置を変位させることによって、可変コンデンサ21のキャパシタンスを調整する。本実施形態では、可変コンデンサ21のキャパシタンスは、例えば、101段階に調整可能となっている。なお、調整部30は、本発明の可変電気特性素子調整手段の一例である。
The
可変コンデンサ21には、調整部30によって調整される可動部の位置を検出するための位置検出部40が設けられている。位置検出部40によって検出された可変コンデンサ21の可動部の位置情報は、制御部100に送られ、制御部100において認識されるようになっている。なお、位置検出部40は、本発明の可変素子情報検出手段の一例である。
The
また、制御部100には、メモリ70が接続されており、このメモリ70には、表2に示すようなSパラメータ、又は、表3に示すようなSパラメータを変換したTパラメータが記憶されている。制御部100の機能は後述する。なお、メモリ70は、本発明の特性パラメータ記憶手段(第1の特性パラメータ記憶手段、第2の特性パラメータ記憶手段)の一例である。
In addition, a
なお、本実施形態では、可変コンデンサ21の可動部の位置情報を変数Cで表し、高周波電源1vの出力周波数情報を変数Fで表し、可変コンデンサ21の可動部の位置と高周波電源1vの出力周波数との組み合わせ情報を(C,F)のように座標形式で表すことにする。上記の例では、「C」は0〜100の範囲(101段階)で変化し、「F」も0〜100の範囲(101段階)で変化する。もちろん、他の範囲で変化するようにしてもよい。なお、上記のように座標形式で表したときの変数Cの軸は、本発明の第1軸に相当し、変数Fの軸は、本発明の第2軸に相当する。
In this embodiment, the position information of the movable part of the
表2に示すSパラメータは、可変コンデンサ21の可動部の位置と出力周波数とを変数として測定されたものであり、可変コンデンサ21の可動部の位置が、「0」〜「100」の101段階に変位可能であり、高周波電源1vの出力周波数が、「0」〜「100」の101段階に変更可能である場合に測定されたTパラメータの一例である。また表3に示すTパラメータは、表2に示すSパラメータを変換したものである。
The S parameter shown in Table 2 is measured using the position of the movable part of the
なお、表2において、S(0,0)は、可変コンデンサ21の可動部の位置が「0」であり、出力周波数が「0」を示す周波数であるときに測定されたSパラメータを示す。同様にS(100,0)は、可変コンデンサ21の可動部の位置が「100」であり、出力周波数が「0」を示す周波数であるときに測定されたSパラメータを示す。他のSパラメータも同様の考え方で符号を付している。
In Table 2, S (0, 0) indicates an S parameter measured when the position of the movable portion of the
また、表3に示したTパラメータは、Sパラメータを変換したものであるので、Sパラメータと同様の考え方で符号を付している。すなわち、T(0,0)は、可変コンデンサ21の可動部の位置が「0」であり、出力周波数が「0」を示す周波数であるときに測定されたTパラメータを示す。同様にT(100,0)は、可変コンデンサ21の可動部の位置が「100」であり、出力周波数が「0」を示す周波数であるときに測定されたTパラメータを示す。他のTパラメータも同様の考え方で符号を付している。
Further, since the T parameter shown in Table 3 is obtained by converting the S parameter, the reference numeral is assigned in the same way as the S parameter. That is, T (0, 0) indicates a T parameter measured when the position of the movable portion of the
図2は、メモリ70に記憶されたSパラメータ又はTパラメータの一例を図示したものである。すなわち、測定されたSパラメータ又はTパラメータの一例を図示したものである。図2において、横軸は、可変コンデンサ21の可動部の位置情報Cであり、縦軸は、高周波電源1vの出力周波数情報Fである。また、黒丸が測定されたSパラメータ又はTパラメータを示している。
なお、図2では、図面を簡略化するために、横軸及び縦軸の一部を省略しているが、1刻みでSパラメータ又はTパラメータがメモリ70に記憶されている。すなわち、可変コンデンサ21の可動部の位置が取り得る値及び高周波電源1vの出力周波数が取り得る値の全ての組み合わせに対するSパラメータ又はTパラメータがメモリ70に記憶されている。
FIG. 2 illustrates an example of the S parameter or the T parameter stored in the
In FIG. 2, in order to simplify the drawing, a part of the horizontal axis and the vertical axis is omitted, but the S parameter or the T parameter is stored in the
ところで、上記のような(0,0)や(100,0)は、可変コンデンサ21の可動部の位置と高周波電源1vの出力周波数との組み合わせ情報を示すものであるため、この組み合わせ情報が分かれば、対応する可変コンデンサ21の可動部の位置と高周波電源1vの出力周波数とが分かる。すなわち、可変コンデンサ21のキャパシタンス情報(電気特性情報)と高周波電源1vの出力周波数とが分かる。そのため、メモリ70には、単にSパラメータやTパラメータを記憶するのではなく、可変コンデンサ21の可動部の位置と高周波電源1vの出力周波数との組み合わせ情報と関連付けてSパラメータやTパラメータを記憶する。
By the way, (0, 0) and (100, 0) as described above indicate combination information between the position of the movable portion of the
上述したように、伝送特性を測定するときにはSパラメータを用いるのが簡便とされ、演算を行うときにはTパラメータを用いるのが簡便とされているので、インピーダンス整合を行うときにはTパラメータを用いる。そのため、通常は、測定したSパラメータをTパラメータに変換したものをメモリ70に記憶しておく。Sパラメータをメモリ70に記憶しておく場合は、必要時にSパラメータからTパラメータに変換して用いる。しかし、インピーダンス整合時にSパラメータからTパラメータに変換すると演算負荷が大きくなるので、予めTパラメータをメモリ70に記憶しておく方が好ましい。そのため、以下では、Tパラメータをメモリ70に記憶し、そのTパラメータを用いてインピーダンス整合を行うものとして説明する。
As described above, it is easy to use the S parameter when measuring the transmission characteristics, and it is convenient to use the T parameter when performing the calculation. Therefore, the T parameter is used when performing impedance matching. For this reason, normally, the measured S parameter converted into the T parameter is stored in the
なお、Sパラメータは、可変コンデンサ21の可動部の位置及び高周波電源1vの出力周波数に対応しているので、精度の面から見れば、可変コンデンサ21の可動部の位置が取り得る値及び高周波電源1vの出力周波数が取り得る値の全ての組み合わせに対してSパラメータを測定するのが好ましい。
The S parameter corresponds to the position of the movable part of the
しかし、上述したように可変コンデンサ21の可動部の位置、及び高周波電源1vの出力周波数は、上述したように複数段階に変位可能(調整可能)になっているが、この全ての組み合わせに対してSパラメータを測定しようとすると、膨大な量のSパラメータを測定することになるので、多くの工数が必要となる。そのため、全ての組み合わせに対してSパラメータを測定するのではなく、一部の組み合わせに対してSパラメータを測定しておき、測定していないSパラメータに対しては線形補間によってSパラメータを推定する手法を用いてもよい。Sパラメータを変換したTパラメータも同様である。
However, as described above, the position of the movable portion of the
例えば、Sパラメータの各要素S11,S12,S21,S22のそれぞれに対して直線近似による補間演算を行えばよい。またSパラメータを変換したTパラメータも同様に、Tパラメータの各要素T11,T12,T21,T22のそれぞれに対して直線近似による補間演算を行えばよい。補間演算の方法としては、例えば、バイリニア(Bi−Linear)と呼ばれる補間方法(以下、バイリニア補間という)を用いればよい。 For example, an interpolation operation by linear approximation may be performed on each of the S parameter elements S11, S12, S21, and S22. Similarly, the T parameter obtained by converting the S parameter may be subjected to interpolation calculation by linear approximation for each of the T parameter elements T11, T12, T21, and T22. As an interpolation calculation method, for example, an interpolation method called bi-linear may be used (hereinafter referred to as bi-linear interpolation).
上記の表2では、可変コンデンサ21の可動部の位置と高周波電源1vの出力周波数との組み合わせ情報とが取り得る全ての組み合わせを対象として、Sパラメータを測定した例を示したが、表4のように、一部の組み合わせを対象としてSパラメータを測定し、他の組み合わせに対応するSパラメータは、一部の組み合わせを対象として測定したSパラメータを用いて演算により推定してもよい。演算による推定は、例えばバイリニア補間で行えばよい。
In Table 2 above, an example in which the S parameter is measured for all possible combinations of the combination information of the position of the movable portion of the
Sパラメータを変換したTパラメータの場合も同様であり、表3では、可変コンデンサ21の可動部の位置と高周波電源1vの出力周波数との組み合わせ情報とが取り得る全ての組み合わせを対象としたが、表5のように一部の組み合わせを対象としたTパラメータを用いて、他の組み合わせに対応するTパラメータを演算により推定してもよい。この場合も演算による推定は、例えばバイリニア補間で行えばよい。
The same applies to the T parameter obtained by converting the S parameter. In Table 3, all combinations that can be taken by the combination information of the position of the movable portion of the
図3は、測定していないSパラメータをバイリニア補間によって求める方法を説明するための図である。この図3では、可変コンデンサ21の可動部の位置及び高周波電源1vの出力周波数を変数としたときに、両者の一部の組み合わせに対して測定したSパラメータの測定値に基づいて、測定していないSパラメータをバイリニア補間によって求める方法を説明する。なお、図3では、Sパラメータの要素S11を例にしている。
FIG. 3 is a diagram for explaining a method for obtaining an unmeasured S parameter by bilinear interpolation. In FIG. 3, when the position of the movable part of the
また本明細書では、Sパラメータの要素を、「Sパラメータの要素名(S11等)」+「組み合わせ情報(C,F)」で表すことにする。例えば、S(10,10)の要素S11をS11(10,10)、S(10,20)の要素S11をS11(10,20)、S(20,10)の要素S11をS11(20,10)、S(20,20)の要素S11をS11(20,20)と表す。したがって、図3では、S11(10,10)の測定値が100、S11(10,20)の測定値が170、S11(20,10)の測定値が160、S11(20,20)の測定値が200であることを示している。なお、図3に示した要素S11の各値例は、実際の測定値ではなく、バイリニア補間を説明し易い数値にしている。 In this specification, the element of the S parameter is represented by “element name of S parameter (S11, etc.)” + “Combination information (C, F)”. For example, the element S11 of S (10,10) is S11 (10,10), the element S11 of S (10,20) is S11 (10,20), and the element S11 of S (20,10) is S11 (20,20). 10), the element S11 of S (20, 20) is represented as S11 (20, 20). Therefore, in FIG. 3, the measured value of S11 (10,10) is 100, the measured value of S11 (10,20) is 170, the measured value of S11 (20,10) is 160, and the measured value is S11 (20,20). The value is 200. Note that each value example of the element S11 shown in FIG. 3 is not an actual measurement value, but a numerical value that facilitates explanation of bilinear interpolation.
図3の場合、例えばS11(18,16)の推定値は、以下の第1ステップ〜第3ステップによって求めることができる。
第1ステップ:S11(10,10)の測定値とS11(20,10)の測定値とを用いて、S11(18,10)の推定値を求めるための補間演算を行う。
第2ステップ:S11(10,20)の測定値とS11(20,20)の測定値とを用いて、S11(18,20)の推定値を求めるための補間演算を行う。
第3ステップ:第1ステップ及び第2ステップで求めたS11(18,10)の推定値とS11(18,20)の推定値とを用いて、S11(18,16)の推定値を求めるための補間演算を行う。
In the case of FIG. 3, for example, the estimated value of S11 (18, 16) can be obtained by the following first to third steps.
First step: Using the measured value of S11 (10, 10) and the measured value of S11 (20, 10), an interpolation operation is performed to obtain an estimated value of S11 (18, 10).
Second step: Using the measured value of S11 (10, 20) and the measured value of S11 (20, 20), an interpolation operation is performed to obtain an estimated value of S11 (18, 20).
Third step: To obtain the estimated value of S11 (18, 16) using the estimated value of S11 (18, 10) and the estimated value of S11 (18, 20) obtained in the first step and the second step. Interpolation calculation is performed.
具体的には、次のようになる。
S11(18,10)の推定値:100×0.2+160×0.8=148
S11(18,20)の推定値:170×0.2+200×0.8=194
S11(18,16)の推定値:148×0.4+194×0.6=175.6
したがって、S11(18,16)の推定値は、175.6となる。
Specifically, it is as follows.
Estimated value of S11 (18, 10): 100 × 0.2 + 160 × 0.8 = 148
Estimated value of S11 (18, 20): 170 × 0.2 + 200 × 0.8 = 194
Estimated value of S11 (18, 16): 148 × 0.4 + 194 × 0.6 = 175.6
Therefore, the estimated value of S11 (18, 16) is 175.6.
他の要素S12(18,16),S21(18,16),S22(18,16)も、それぞれ同様に推定値を求めることができる。そのため、測定していないSパラメータであっても、その各要素S11,S12,S21,S22を求めることができる。 Other elements S12 (18, 16), S21 (18, 16), and S22 (18, 16) can be similarly estimated. Therefore, even if the S parameter is not measured, each element S11, S12, S21, S22 can be obtained.
なお、補間演算によって推定値を求めたいSパラメータが、S(18,20)である場合は、S11(10,20)の測定値とS11(20,20)の測定値とに基づいて、S11(18,20)の推定値を求めることができる。他の要素S12(18,20),S21(18,20),S22(18,20)も、それぞれ同様に推定値を求めることができる。 If the S parameter for which an estimated value is to be obtained by interpolation is S (18, 20), S11 is based on the measured value of S11 (10, 20) and the measured value of S11 (20, 20). An estimated value of (18, 20) can be obtained. Other elements S12 (18, 20), S21 (18, 20), and S22 (18, 20) can be similarly estimated.
すなわち、表4のように通常は格子状にSパラメータを測定するので、補間演算によってSパラメータを求める場合には、測定済みの4つのSパラメータに基づいて補間演算するが、測定済みの2つのSパラメータの間に求めたいSパラメータが存在する場合は、演算を簡単にできる。 That is, since the S parameter is usually measured in a grid pattern as shown in Table 4, when the S parameter is obtained by the interpolation calculation, the interpolation calculation is performed based on the four measured S parameters. If there is an S parameter to be obtained between the S parameters, the calculation can be simplified.
また、表4のように格子状にSパラメータを測定すると、補間演算が行いやすいという利点がある。もちろん、格子状にSパラメータが測定されていなくても補間演算は行える場合はある。 Further, when the S parameter is measured in a grid pattern as shown in Table 4, there is an advantage that the interpolation calculation can be easily performed. Of course, there are cases where the interpolation calculation can be performed even if the S parameter is not measured in a grid pattern.
また上記では、測定したSパラメータのうち、推定したいSパラメータ[S(18,16)]に隣接するSパラメータ[S(10,10)],[S(20,10)],[S(10,20)],[S(20,20)]に基づいて、Sパラメータ[S(18,16)]の推定値を演算していた。しかし、これに限定するものではない。例えば、[S(0,0)],[S(30,0)],[S(0,30)],[S(30,30)]に基づいて、Sパラメータ[S(18,16)]の推定値を補間演算してもよい。補間演算に用いる測定したSパラメータは、推定したいSパラメータ[S(18,16)]に隣接していなくてもよい。ただし、推定したいSパラメータと補間演算に用いる測定したSパラメータとの間隔が離れる程、推定値の精度が悪くなると考えられるので、どのSパラメータに基づいて補間演算をするのかは、精度と利便性を考慮して適宜決定すればよい。 In the above, among the measured S parameters, S parameters [S (10, 10)], [S (20, 10)], [S (10 , 20)], [S (20, 20)], the estimated value of the S parameter [S (18, 16)] is calculated. However, the present invention is not limited to this. For example, based on [S (0,0)], [S (30,0)], [S (0,30)], [S (30,30)], the S parameter [S (18,16)] ] May be interpolated. The measured S parameter used for the interpolation calculation may not be adjacent to the S parameter [S (18, 16)] to be estimated. However, it is considered that the accuracy of the estimated value becomes worse as the interval between the S parameter to be estimated and the measured S parameter used for the interpolation calculation increases. Therefore, which S parameter is used for the interpolation calculation depends on the accuracy and convenience. May be appropriately determined in consideration of the above.
上記のように予め測定したSパラメータから測定していないSパラメータを補間演算によって推定することができる。そのため、推定したSパラメータをメモリ70に予め記憶してもよい。また、Sパラメータを変換したTパラメータを記憶してもよい。
As described above, the S parameter that is not measured can be estimated from the previously measured S parameter by the interpolation calculation. Therefore, the estimated S parameter may be stored in the
なお、上記のように、推定したSパラメータ又は推定したSパラメータを変換したTパラメータをメモリ70に記憶する場合、例えば、測定したSパラメータ又は測定したSパラメータを変換したTパラメータを第1の記憶領域に記憶し、推定したSパラメータ又は推定したSパラメータを変換したTパラメータを第2の記憶領域に記憶してもよい。換言すると、測定したSパラメータ又は測定したSパラメータを変換したTパラメータを記憶する領域が第1の記憶領域であり、推定したSパラメータ又は推定したSパラメータを変換したTパラメータを記憶する領域が第2の記憶領域となる。
もちろん、第1の記憶領域及び第2の記憶領域は、同一のハードウェアに設けてもよいし、別のハードウェアに設けてもよい。また、第1の記憶領域及び第2の記憶領域を同一のハードウェアに設ける場合、第1の記憶領域及び第2の記憶領域を、所定の容量の領域毎に分けてもよいし、分けなくてもよい。なお、記憶するパラメータが、測定したパラメータ(測定したパラメータを変換したパラメータ)なのか、推定したパラメータ(推定したパラメータを変換したパラメータ)なのかが区別できるようにしておくことが好ましい。
When the estimated S parameter or the T parameter obtained by converting the estimated S parameter is stored in the
Of course, the first storage area and the second storage area may be provided in the same hardware or in different hardware. Further, when the first storage area and the second storage area are provided on the same hardware, the first storage area and the second storage area may or may not be divided for each area of a predetermined capacity. May be. It should be noted that it is preferable to distinguish whether the stored parameter is a measured parameter (a parameter obtained by converting the measured parameter) or an estimated parameter (a parameter obtained by converting the estimated parameter).
次にSパラメータのデータの測定方法について説明する。 Next, a method for measuring S parameter data will be described.
[Sパラメータの測定するための測定回路]
図4は、インピーダンス調整装置3AのSパラメータを測定するための測定回路の構成を示す図である。この測定回路の構成は、予め製品出荷前に、例えば工場内で組み上げられるものである。
[Measurement circuit for measuring S-parameters]
FIG. 4 is a diagram showing a configuration of a measurement circuit for measuring the S parameter of the
この図4に示すように、インピーダンス調整装置3AのSパラメータは、例えば入出力インピーダンスが50Ωのネットワークアナライザ80を用いて測定される。そのため、インピーダンス調整装置3Aの入力端301に、ネットワークアナライザ80の第1入出力端子81が接続され、インピーダンス調整装置3Aの出力端302に、ネットワークアナライザ80の第2入出力端子82が接続される。また、インピーダンス調整装置3Aの制御部100に、ネットワークアナライザ80の制御端子83が接続される。
As shown in FIG. 4, the S parameter of the
なお、方向性結合器10は、特性パラメータ(この例ではSパラメータ)の測定時には使用されず、実際に、半導体やフラットパネルディスプレイ等を製造する際に使用されるものである。
The
[Sパラメータの測定手順]
図4に示した測定回路では、可変コンデンサ21の可動部の位置を1段階ずつ変化させるとともに、ネットワークアナライザ80から出力される高周波の周波数を1段階ずつ変化させながら、ネットワークアナライザ80においてインピーダンス調整装置3AのSパラメータが測定される。以下、この手順を説明する。
なお、Sパラメータは、可変コンデンサ21の可動部の位置と高周波電源1vの出力周波数とを変数として測定されたものであり、可変コンデンサ21が0〜100の101段階に変位可能であり、高周波電源1vの出力周波数が、0〜100の101段階に変更可能であるとする。
[S-parameter measurement procedure]
In the measurement circuit shown in FIG. 4, the position of the movable portion of the
The S parameter is measured by using the position of the movable portion of the
まず、制御部100により可変コンデンサ21の可動部の位置が、例えば「0」に設定され、またネットワークアナライザ80の第1入出力端子81から、例えば「0」に対応する周波数(例えば1.8MHz)を有する高周波がインピーダンス調整装置3Aの入力端301に入力される。この高周波の周波数は、高周波電源1vから負荷5に供給される高周波電力の出力周波数に相当する。
First, the position of the movable portion of the
ネットワークアナライザ80から出力された高周波(入射波)は、インピーダンス調整装置3Aの入力端301で一部は反射し、第1入出力端子81からネットワークアナライザ80に入力され、残りはインピーダンス調整装置3A内を透過し、出力端302から出力されて第2入出力端子82からネットワークアナライザ80に入力される。
A part of the high frequency (incident wave) output from the
そして、反射波及び透過波は、ネットワークアナライザ80の内部でそれぞれ検出され、入射波、反射波及び透過波を用いてSパラメータのうち、入力側の電圧反射係数(S11)、順方向電圧の伝達係数(S21)が測定される。すなわち、入射波、反射波及び透過波をそれぞれa1,b1,b2とすると、S11=b1/a1、S21=b2/a1の演算処理を行うことにより、電圧反射係数(S11)、順方向電圧の伝達係数(S21)が測定される。
The reflected wave and the transmitted wave are detected inside the
次に、ネットワークアナライザ80の第2入出力端子82から同一の高周波がインピーダンス調整装置3Aの出力端302に入力される。ネットワークアナライザ80から出力された高周波(入射波)は、インピーダンス調整装置3Aの出力端302で一部は反射し、第2入出力端子82からネットワークアナライザ80に入力され、残りはインピーダンス調整装置3A内を透過し、入力端301から出力されて第1入出力端子81からネットワークアナライザ80に入力される。
Next, the same high frequency is input from the second input /
そして、反射波及び透過波は、ネットワークアナライザ80の内部でそれぞれ検出される。これらの入射波、反射波及び透過波を用いてSパラメータのうち、逆方向電圧の伝達係数(S12)、出力側の電圧反射係数(S22)が測定される。すなわち、入射波、反射波及び透過波をそれぞれa2,b2,b1とすると、S12=b1/a2、S22=b2/a2の演算処理を行うことにより、逆方向電圧の伝達係数(S12)、出力側の電圧反射係数(S22)が測定される。
Then, the reflected wave and the transmitted wave are detected inside the
これにより、先の工程と合わせて、可変コンデンサ21の可動部の位置が「0」であり、出力周波数が「0」(この例では1.8MHzに相当)であるときのSパラメータ「S(0,0)」を構成する電圧反射係数(S11)、順方向電圧の伝達係数(S21)、逆方向電圧の伝達係数(S12)及び出力側の電圧反射係数(S22)が測定されたことになる。すなわち、可変コンデンサ21の可動部の位置が「0」であり、高周波電源1vの出力周波数が「0」であるときのSパラメータ「S(0,0)」が測定される。測定したSパラメータは、ネットワークアナライザ80の制御端子83からインピーダンス調整装置3Aの制御部100に送られる。
Thus, in conjunction with the previous step, the S parameter “S (when the position of the movable portion of the
制御部100では、上述した「数2」を用いて測定したSパラメータからTパラメータに変換する。そして、変換されたTパラメータは、制御部100により可変コンデンサ21の可動部の位置とネットワークアナライザ80から出力される高周波の周波数(高周波電源1vの出力周波数に相当)とが対応関係を持つようにした上でメモリ70に送付され、メモリ70に記憶される。
The
その後、可変コンデンサ21の可動部の位置とネットワークアナライザ80から出力される高周波の周波数との組み合わせ情報を順次変更していくことによって、同様に所望のSパラメータを求めることができる。例えば、例えば、S(0,0),S(0,1),・・・S(0,99),S(0,100),S(1,0),S(1,1),・・・S(100,99),S(100,100)のような順番でSパラメータを順次測定すればよい。もちろん、測定する順番は、この順番に限定されない。
Thereafter, the desired S parameter can be similarly obtained by sequentially changing the combination information of the position of the movable portion of the
測定したSパラメータは、順次Tパラメータに変換される。変換されたTパラメータは、制御部100により可変コンデンサ21の可動部の位置とネットワークアナライザ80から出力される高周波の周波数(高周波電源1vの出力周波数に相当)とが対応関係を持つようにした上でメモリ70に送付され、メモリ70に記憶される。
The measured S parameter is sequentially converted into a T parameter. In the converted T parameter, the position of the movable part of the
なお、上記では、1つのSパラメータを測定する毎にTパラメータに変換していたが、これに限定されるものではなく、複数のSパラメータを測定する毎にTパラメータに変換するようにしてもよいし、測定すべきSパラメータを一通り測定した後に、Tパラメータに変換するようにしてもよい。そのために、必要に応じてSパラメータ用のメモリ及びTパラメータ用のメモリの両方を設ければよい。 In the above description, each time one S parameter is measured, it is converted into a T parameter. However, the present invention is not limited to this, and each time a plurality of S parameters are measured, the T parameter is converted into a T parameter. Alternatively, the S parameter to be measured may be measured and then converted to the T parameter. For this purpose, both an S parameter memory and a T parameter memory may be provided as necessary.
また、SパラメータやTパラメータのデータは、ネットワークアナライザ80のディスプレイ(図略)やインピーダンス調整装置3Aの外部に設けられたディスプレイやプリンタ(いずれも図略)等に出力するようにされてもよい。もちろん、外部の各種装置(図略)に出力してもよい。
The S parameter and T parameter data may be output to a display (not shown) of the
このようにして、インピーダンス調整装置3AのSパラメータが測定されると、インピーダンス調整装置3Aは、例えば工場から出荷され、前述したように、高周波電源1vと負荷5との間に介装されて、現地において実際に半導体やフラットパネルディスプレイ等を製造する際に使用される。
In this way, when the S parameter of the
[インピーダンス調整装置3Aの動作]
次に高周波電力供給システムとして実際に使用されるインピーダンス調整装置3Aの動作を、図5を参照して説明する。
[Operation of
Next, the operation of the
図5は、制御部100の機能ブロック図である。制御部100は、機能の観点から、図5に示すように、ベクトル化部110、周波数検出部120、Tパラメータ取得部130、現時点の出力反射係数演算部140、目標入力反射係数設定部150、仮想出力反射係数演算部160、メモリ170、近似反射係数探索部180、目標位置設定部191及び目標周波数設定部192によって構成される。
FIG. 5 is a functional block diagram of the
なお、周波数検出部120は、本発明の周波数検出手段の一例であり、Tパラメータ取得部130は、本発明の特性パラメータ取得手段の一例であり、現時点の出力反射係数演算部140は、本発明の出力反射係数演算手段の一例であり、仮想出力反射係数演算部160は、本発明の仮想の出力反射係数演算手段の一例であり、メモリ170は、本発明の仮想の出力反射係数記憶手段の一例であり、近似反射係数探索部180は、本発明の近似反射係数探索手段の一例であり、目標位置設定部191は、本発明の目標電気特性設定手段の一例であり、目標周波数設定部192は、本発明の目標出力周波数設定手段の一例である。
The
高周波電源1vによって高周波電力が負荷5に供給されると、方向性結合器10によって進行波及び反射波が分離されて検出される。進行波側の検出信号は、進行波電圧として出力され、反射波側の検出信号は、反射波電圧として出力される。ベクトル化部110では、方向性結合器10の出力を入力し、入力信号を所定の間隔でサンプリングして、大きさ及び位相情報を含むベクトル情報として、現時点の入力端301における進行波電圧Vfinow及び反射波電圧Vrinowを出力する。なお、方向性結合器10の出力をディジタル情報に変換するために、A/Dコンバータ(図略)が設けられている。
When high-frequency power is supplied to the
また、方向性結合器10等に代えて入力側検出器を用いる場合も、入力側検出器の出力をディジタル情報に変換するために、A/Dコンバータ(図略)が設けられており、周知の方法によって、入力側検出器から入力された情報に基づいて、進行波電圧Vfinow及び反射波電圧Vrinowが求められる。
この場合、入力側検出器と、入力側検出器から入力された情報に基づいて進行波電圧Vfinow及び反射波電圧Vrinowを求める部分とを含めたものが、本発明の高周波情報検出手段の一例となる。
In addition, when an input side detector is used instead of the
In this case, the one including the input side detector and the part for obtaining the traveling wave voltage Vfinow and the reflected wave voltage Vrinow based on the information inputted from the input side detector is an example of the high frequency information detecting means of the present invention. Become.
ベクトル化部110から現時点の入力端301における進行波電圧Vfinow及び反射波電圧Vrinowが出力されると、それらは現時点の出力反射係数演算部140に入力される。
When the traveling wave voltage Vfinow and the reflected wave voltage Vrinow at the
「数7」に示すように、反射波電圧Vrinowから進行波電圧Vfinowを除算することにより、現時点の入力端301における反射係数Γinnow(以下、入力反射係数Γinnow)を演算することができる。なお、入力反射係数Γinnowの絶対値(入力反射係数絶対値)は、|Γinnow|である。
As shown in “
周波数検出部120は、進行波電圧Vfinowを入力し、周知の方法によって高周波電源1vから負荷5に供給される高周波電力の出力周波数を検出し、現時点の出力周波数Fnowとして出力する。現時点の出力周波数Fnowは、Tパラメータ取得部130及び目標周波数設定部192に送られる。なお、周知の方法としては、例えばPLL(Phase-locked loop)を用いた周波数検出方法、零クロス法を用いた周波数検出方法等がある。もちろん、これらの方法に限定されず、他の方法を用いても良い。
また、上述したように、方向性結合器10に代えて、入力側検出器が用いられる場合は、周波数検出部120は、例えば、入力側検出器によって検出される高周波電圧を入力し、この高周波電圧に基づいて、高周波電源1vから負荷5に供給される高周波電力の出力周波数を検出すればよい。
The
In addition, as described above, when an input side detector is used instead of the
また、上述したように、本実施形態で用いられるSパラメータは、ネットワークアナライザ80から出力された高周波の周波数が、高周波電源1vから負荷5に供給される高周波電力の出力周波数に相当するものとして測定されたものである。そのため、周波数検出部120で検出する出力周波数と、Sパラメータ測定時にネットワークアナライザ80から出力する高周波の周波数とのずれを可能な限り小さくしておく必要がある。
As described above, the S parameter used in the present embodiment is measured assuming that the high frequency output from the
このような観点で見た場合、高周波電源1vが認識している電源認識出力周波数Fgeと、周波数検出部120が検出する現時点の出力周波数Fnowとのずれも可能な限り小さくしておく必要がある。高周波電源1vの製造メーカとインピーダンス調整装置3の製造メーカが同一であれば、上記のずれは可能な限り小さくすることができる。しかし、高周波電源1vの製造メーカと、インピーダンス調整装置3の製造メーカとが異なる場合は、ずれが生じる恐れがある。そうなると、精度のよいインピーダンス整合ができなくなる。そのため、本実施形態では、インピーダンス調整装置3(周波数検出部120)で、高周波電源1vから負荷5に供給される高周波電力の出力周波数を検出するようにしている。
From this point of view, the deviation between the power supply recognition output frequency Fge recognized by the high frequency power supply 1v and the current output frequency Fnow detected by the
もちろん、電源認識出力周波数Fgeと現時点の出力周波数Fnowとのずれが殆ど無い場合は、周波数検出部120を不要にし、電源認識出力周波数FgeをTパラメータ取得部130に入力するようにしてもよい。
Of course, when there is almost no difference between the power supply recognition output frequency Fge and the current output frequency Fnow, the
一方、位置検出部40では、現時点における可変コンデンサ21の可動部の位置が検出され、現時点の位置情報Cnowとして出力され、Tパラメータ取得部130に送られる。
On the other hand, the
Tパラメータ取得部130は、位置検出部40から出力された現時点の位置情報Cnow及び周波数検出部120から出力された現時点の出力周波数Fnowが入力される。
Tパラメータ取得部130では、メモリ70に記憶されているTパラメータを用いて現時点の位置情報Cnow及び現時点の出力周波数Fnowに対応したTパラメータを取得し、取得したTパラメータを出力する。出力されたTパラメータは、現時点の出力反射係数演算部140に送られる。
The T
The T
現時点の出力反射係数演算部140では、現時点の入力端301における進行波電圧Vfinow、反射波電圧Vrinow及びTパラメータ取得部130から出力されたTパラメータに基づいて、現時点の出力端302における進行波電圧Vfonow及び反射波電圧Vronowが演算される。この場合、下記に示す「数8」によって、現時点の出力端302における進行波電圧Vfonow及び反射波電圧Vronowが演算される。
In the current output reflection
なお、「数8」において、T11now,T12now,T21now及びT22nowは、Tパラメータ取得部130から出力されたTパラメータを構成する各要素である。すなわち、現時点の可変コンデンサ21の可動部の位置、高周波電源1vの出力周波数に対応したTパラメータの各要素を示す。
In “Equation 8”, T11now, T12now, T21now, and T22now are elements constituting the T parameter output from the T
また、現時点の出力反射係数演算部140は、「数9」に示すように、現時点の出力端302における反射波電圧Vronowを進行波電圧Vfonowで除算して、現時点の出力端302における反射係数Γoutnow(以下、出力反射係数Γoutnow)を演算する。演算結果は、近似反射係数探索部180に送られる。
Further, the current output reflection
また、現時点の出力反射係数Γoutnowは、Tパラメータを用いて、「数10」のように演算することもできる。
Also, the current output reflection coefficient Γoutnow can be calculated as shown in “
目標入力反射係数設定部150では、予め目標となる入力反射係数Γinset(以下「目標入力反射係数Γinset」という)が設定される。この目標入力反射係数Γinsetは、「数11」によって表すことができる。この目標入力反射係数設定部150で設定された目標入力反射係数Γinsetは、仮想出力反射係数演算部160に送られる。なお、目標入力反射係数Γinsetは、随時変更できるようにしてもよい。
In the target input reflection
「数11」において、Zinは目標インピーダンスであって、実数部Rin及び虚数部Xinの和であるZin=Rin+jXinで表される。また、Zoは特性インピーダンスである。なお、目標入力反射係数Γinsetは直接的に設定されてもよいし、目標入力反射係数Γinsetが直接的に設定されることに代えて、上記した目標インピーダンスZin及び特性インピーダンスZoが予め設定され、これらから目標入力反射係数Γinsetに変換されて用いられてもよい。
In “
目標入力反射係数Γinsetは通常は最小値、すなわち0(目標入力反射係数Γinsetを実数部と虚数部との和で表した場合、Γinset=0+j0)であるので、この目標入力反射係数Γinsetになるように、可変コンデンサ21の可動部の位置及び高周波電源1vの出力周波数を調整すると、入力端301における反射波が最小になって、インピーダンス整合を行わせることができる。もちろん、目標入力反射係数Γinsetを0以外にしてもよいが、整合したと見なす値以下に設定する(例えば、0.05や0.1等の比較的小さい値)。また、所望する目標入力反射係数Γinsetは、予め設定しておいてもよいし、目標入力反射係数Γinsetを設定するための設定部を設けて、随時変更できるようにしてもよい。
Since the target input reflection coefficient Γinset is normally a minimum value, that is, 0 (when the target input reflection coefficient Γinset is expressed by the sum of a real part and an imaginary part, Γinset = 0 + j0), this target input reflection coefficient Γinset is set. Furthermore, when the position of the movable part of the
ここで、目標入力反射係数Γinset、現時点の出力反射係数Γoutnow、及びTパラメータとの関係は、「数12」のように表される。すなわち、現時点の出力反射係数Γoutnowにおいて、目標入力反射係数設定部150で設定された目標入力反射係数Γinsetにしたときに「数12」が成り立つ。
Here, the relationship between the target input reflection coefficient Γinset, the current output reflection coefficient Γoutnow, and the T parameter is expressed as “
ただし、T11mat,T12mat,T21mat,T22matは、現時点の出力反射係数Γoutnowであるときに、目標入力反射係数Γinsetにできる可変コンデンサ21の可動部の位置と高周波電源1vの出力周波数との組み合わせ情報に対応したTパラメータの各要素である。「数12」は、以下のようにして求めることができる。
However, T11mat, T12mat, T21mat, and T22mat correspond to combination information of the position of the movable portion of the
出力反射係数Γoutnowは、「数9」または「数10」で求めることができる。また、進行波電圧Vfonow及び反射波電圧Vronowは、「数8」を参照してTパラメータを考慮すれば、Vfonow=T11mat・Vfinow+T12mat・Vrinow、Vronow=T21mat・Vfinow+T22mat・Vrinowで表される(Vfinow,Vrinowは、現時点の入力端における進行波電圧及び反射波電圧)。したがって、Γoutnow=(T21mat・Vfinow+T22mat・Vrinow)/(T11mat・Vfinow+T12mat・Vrinow)となる。ここで、入力反射係数Γinset=Vrinow/Vfinowなので、Γoutnow=[T21mat・Vfinow+T22mat・(Γinset・Vfinow)]/[T11mat・Vfinow+T12mat・(Γinset・Vfinow)]=(T21mat+T22mat・Γinset)/(T11mat+T12mat・Γinset)となる。
The output reflection coefficient Γoutnow can be obtained by “Equation 9” or “
上記のように「数12」が成り立つため、現時点の出力反射係数演算部140で現時点の出力反射係数Γoutnowを求めたときに、「数12」が成り立つTパラメータ(T11mat,T12mat,T21mat,T22mat)にできれば、入力反射係数Γinnowを目標入力反射係数Γinsetにすることができる。したがって、「数12」が成り立つTパラメータ(T11mat,T12mat,T21mat,T22mat)に対応する可変コンデンサ21の可動部の位置と高周波電源1vの出力周波数との組み合わせを探せばよい。
Since “
しかし、「数12」が成り立つようにTパラメータの4つの要素(T11mat,T12mat,T21mat,T22mat)をそれぞれ自由に調整できるのであれば、「数12」が成り立つTパラメータ(T11mat,T12mat,T21mat,T22mat)を求めることができる。ところが、SパラメータやTパラメータは、インピーダンス調整装置全体を伝送装置として扱ったときの伝送特性を表すものであり、可変コンデンサ21の可動部の位置と高周波電源1vの出力周波数との組み合わせ毎に、4つの要素が1組となって測定されたものである。そのため、厳密に「数12」が成り立つTパラメータ(T11mat,T12mat,T21mat,T22mat)が存在する可能性は低い。
However, if the four elements of the T parameter (T11mat, T12mat, T21mat, T22mat) can be freely adjusted so that “
ここで、表3に示すような予め測定したTパラメータ又は予め測定したTパラメータから補間演算によって推定できるTパラメータを「数12」の右辺に代入したときの演算結果を仮想の出力反射係数Γoutnow’とする。また、「数12」の右辺に代入するTパラメータがT(C,F)であるときの仮想の出力反射係数をΓoutnow’(C,F)と表す。また、Tパラメータの各要素も同様に、T11mat(C,F),T12mat(C,F),T21mat(C,F),T22mat(C,F)と表す。例えば、T(1,0)であるときの仮想の出力反射係数をΓoutnow’(1,0)と表す。上記の関係は、「数13」のようになる。なお、T(C,F)は複数個あるので、Γoutnow’(C,F)も複数個演算される。
Here, the pre-measured T parameter as shown in Table 3 or the T parameter that can be estimated by interpolation from the pre-measured T parameter is substituted into the right side of “
そのため、演算した仮想の出力反射係数Γoutnow’(C,F)の中から、現時点の出力反射係数Γoutnowに一番近い仮想の出力反射係数Γoutnow’ (C,F)(以下、近似反射係数Γoutnow”(C,F)という。)を探せば、「数12」が成り立つ条件に一番近い可変コンデンサ21の可動部の位置と高周波電源1vの出力周波数との組み合わせを特定することができる。上述したように、目標入力反射係数Γinsetは、整合したと見なす値以下に設定されるので、近似反射係数Γoutnow”(C,F)にすることができれば、整合したと見なすことができる。
Therefore, from the calculated virtual output reflection coefficient Γoutnow ′ (C, F), the virtual output reflection coefficient Γoutnow ′ (C, F) closest to the current output reflection coefficient Γoutnow (hereinafter, approximate reflection coefficient Γoutnow) (C, F)), the combination of the position of the movable portion of the
そこで、仮想出力反射係数演算部160では、TパラメータがT(C,F)であるときの仮想の出力反射係数Γoutnow’(C,F)を演算する。そして、演算した仮想の出力反射係数Γoutnow’(C,F)を、可変コンデンサ21の可動部の位置と高周波電源1vの出力周波数との組み合わせ情報(C,F)に関連付けてメモリ170に記憶していく。
Therefore, the virtual output reflection
メモリ170に記憶する工程は、予め行っておけるので、インピーダンス整合を行う前に行っておくことが好ましい。そうすることで、インピーダンス整合時の演算負荷を低減できる。なお、目標入力反射係数Γinsetを変更した場合は、再度、仮想出力反射係数演算部160で、TパラメータがT(C,F)であるときの仮想の出力反射係数Γoutnow’(C,F)を演算し、演算した仮想の出力反射係数Γoutnow’(C,F)を、可変コンデンサ21の可動部の位置と高周波電源1vの出力周波数との組み合わせ情報(C,F)に関連付けてメモリ170に記憶しておくのが好ましい。
Since the process of storing in the
近似反射係数探索部180は、メモリ170に記憶されている仮想の出力反射係数Γoutnow’(C,F)の中から、現時点の出力反射係数Γoutnowに一番近いもの(近似反射係数Γoutnow”(C,F))を探索するものである。探索する際には、現時点の出力反射係数Γoutnowと、仮想の出力反射係数Γoutnow’(C,F)との間の絶対値が一番小さいものを探索すればよい。
The approximate reflection
近似反射係数探索部180によって探索された近似反射係数Γoutnow”(C,F)には、可変コンデンサ21の可動部の位置情報C及び高周波電源1vの出力周波数情報Fが含まれている(関連付けられている)。そのため、探索された近似反射係数Γoutnow”(C,F)に対応する可変コンデンサ21の可動部の位置及び高周波電源1vの出力周波数が特定できる。
The approximate reflection coefficient Γoutnow ”(C, F) searched by the approximate reflection
なお、もし近似反射係数Γoutnow”(C,F)の絶対値|Γoutnow”(C,F)|が、所定値よりも大きい場合は、例えば、一旦可変コンデンサ21の可動部の位置及び高周波電源1vの出力周波数を調整した後、再度近似反射係数Γoutnow”(C,F)を探索する工程を行う等の処理をすればよい。または、異常があったと見なして異常信号を出力するようにしてもよい。
If the absolute value | Γoutnow ”(C, F) | of the approximate reflection coefficient Γoutnow” (C, F) is larger than a predetermined value, for example, the position of the movable part of the
これまでの説明で明らかなように、上記のようにして特定した可変コンデンサ21の可動部の位置及び高周波電源1vの出力周波数にすると、入力端における反射係数Γinを目標入力反射係数Γinsetに近づけることができる。すなわち整合状態に近づけることができる。通常はインピーダンス整合したと見なされる状態にすることができる。そのため、以下に示すように、特定した可変コンデンサ21の可動部の位置及び高周波電源1vの出力周波数にするための調整が行われる。
As is clear from the above description, when the position of the movable portion of the
目標位置設定部191は、上記のようにして特定した可変コンデンサ21の可動部の位置を目標位置cmat(本発明の目標電気特性情報の一例)として設定する。また目標位置設定部191は、可変コンデンサ21の可動部の位置が目標位置cmatに調整(変位)されるように指令信号としての目標位置情報Cmatを調整部30に向けて出力する。目標位置情報Cmatは調整部30に適した形式で生成される。例えば電圧信号やパルス信号として生成される。
The target
調整部30は、目標位置情報Cmatに基づいて、ステッピングモータ等を駆動し、可変コンデンサ21の可動部の位置を目標位置cmatに調整する(変位させる)。
The
目標周波数設定部192は、上記のようにして特定した高周波電源1vの出力周波数を目標出力周波数fmat(本発明の目標出力周波数情報の一例)として設定する。また目標周波数設定部192は、高周波電源1vの出力周波数が目標出力周波数fmatに調整(変更)されるように指令信号としての目標出力周波数情報Fmatを高周波電源1vに向けて出力する。目標出力周波数情報Fmatは高周波電源1vに適した形式で生成される。
The target
高周波電源1vは、目標出力周波数情報Fmatに基づいて、出力周波数を目標出力周波数fmatに調整(変更)する。 The high frequency power source 1v adjusts (changes) the output frequency to the target output frequency fmat based on the target output frequency information Fmat.
ここで、目標出力周波数情報Fmatについて補足説明をする。
上述したように、高周波電源1vの製造メーカと、インピーダンス調整装置3の製造メーカとが異なる場合等で、高周波電源1vが認識している電源認識出力周波数Fgeと、周波数検出部120が検出する現時点の出力周波数Fnow(インピーダンス調整装置3が認識する現時点の出力周波数Fnow)とのずれ(誤差)が生じる場合がある。そうなると、精度のよいインピーダンス整合ができない。
Here, the target output frequency information Fmat will be supplementarily described.
As described above, when the manufacturer of the high-frequency power source 1v is different from the manufacturer of the
そのため、目標出力周波数fmatを、そのまま高周波電源1vに出力するのではなく、「数21」のように、目標出力周波数fmatと現時点の出力周波数Fnowとの差を演算し、その差に電源認識出力周波数Fgeを加算した周波数を目標周波数情報Fmatとする。このようにすれば、電源認識出力周波数Fgeとインピーダンス調整装置3が認識する現時点の出力周波数Fnowとのずれ(誤差)を考慮した目標出力周波数情報Fmatを高周波電源1vに向けて出力することになるので、電源認識出力周波数Fgeと現時点の出力周波数Fnowとにずれ(誤差)が生じる場合であっても、精度のよいインピーダンス整合を行える。
Therefore, the target output frequency fmat is not output to the high frequency power supply 1v as it is, but the difference between the target output frequency fmat and the current output frequency Fnow is calculated as shown in “
または、「数15」のように、目標出力周波数fmatと現時点の出力周波数Fnowとの差を演算し、その差の周波数を目標周波数情報Fmatとする。そして、高周波電源1v側で電源認識出力周波数Fgeに目標周波数情報Fmatを加算した周波数を演算し、新たな出力周波数とするように高周波電源1vを構成してもよい。このようにしても、電源認識出力周波数Fgeと現時点の出力周波数Fnowとにずれが生じる場合であっても、精度のよいインピーダンス整合を行える。 Alternatively, as in “Expression 15”, the difference between the target output frequency fmat and the current output frequency Fnow is calculated, and the frequency of the difference is set as the target frequency information Fmat. Then, the high frequency power source 1v may be configured to calculate a frequency obtained by adding the target frequency information Fmat to the power source recognition output frequency Fge on the high frequency power source 1v side to obtain a new output frequency. Even if it does in this way, even if it is a case where the shift | offset | difference arises between the power supply recognition output frequency Fge and the present output frequency Fnow, an accurate impedance matching can be performed.
[第2実施形態] [Second Embodiment]
図6は、第2実施形態における制御部100aの機能ブロック図である。制御部100aは、機能の観点から、図6に示すように、ベクトル化部110、周波数検出部120、Tパラメータ取得部130、現時点の出力反射係数演算部140、目標入力反射係数設定部150、仮想出力反射係数演算部160a、メモリ170、近似反射係数探索部180、目標位置設定部191及び目標周波数設定部192によって構成される(第1実施形態とは、仮想出力反射係数演算部160aが異なる)。
FIG. 6 is a functional block diagram of the
上記の第1実施形態では、仮想出力反射係数演算部160が、例えば、メモリ70に記憶されている全ての特性パラメータ(以下ではTパラメータを用いて説明する)を対象として、TパラメータがT(C,F)であるときの仮想の出力反射係数Γoutnow’(C,F)を演算する。そして、演算した仮想の出力反射係数Γoutnow’(C,F)を、可変コンデンサ21の可動部の位置と高周波電源1vの出力周波数との組み合わせ情報(C,F)に関連付けてメモリ170に記憶していた。
In the first embodiment, for example, the virtual output reflection
これに対して、第2実施形態では、仮想出力反射係数演算部160aが、例えば、メモリ70に記憶されている一部のTパラメータを対象として、そのTパラメータがT(C,F)であるときの仮想の出力反射係数Γoutnow’(C,F)を演算する。そして、演算した仮想の出力反射係数Γoutnow’(C,F)を、可変コンデンサ21の可動部の位置と高周波電源1vの出力周波数との組み合わせ情報(C,F)に関連付けてメモリ170に記憶するように構成される。以下、図を用いて説明する。
On the other hand, in the second embodiment, the virtual output reflection
図7は、仮想出力反射係数演算部160aが対象とするTパラメータの一例を示すものである。
FIG. 7 shows an example of the T parameter targeted by the virtual output reflection
メモリ70には、例えば、図7のようにTパラメータが記憶されているとする。なお、黒丸が記憶されているTパラメータを示している。また、図7に示すTパラメータは、メモリ70に記憶されているTパラメータの一部であり、他のTパラメータを省略している。すなわち、表3のように、可変コンデンサ21の可動部の位置情報Cと高周波電源1vの出力周波数情報Fとが、それぞれ0〜100の範囲、且つ1間隔で組み合わされた場合のTパラメータがメモリ70に記憶されているが、図7では、可変コンデンサ21の可動部の位置情報Cと高周波電源1vの出力周波数情報Fとが、それぞれ45〜55の範囲、且つ1間隔で組み合わされた場合のTパラメータを図示している。
また、図7において斜線を付けた範囲、すなわち、可変コンデンサ21の可動部の位置情報Cと高周波電源1vの出力周波数情報Fとが、それぞれ47〜53の範囲(1間隔)のTパラメータを対象とすることを示している。
For example, it is assumed that the T parameter is stored in the
Further, the hatched range in FIG. 7, that is, the position information C of the movable part of the
仮想出力反射係数演算部160aは、図7に示すTパラメータを対象とし、第1実施形態と同様に対象となるTパラメータがT(C,F)であるときの仮想の出力反射係数Γoutnow’(C,F)を演算する。
The virtual output reflection
そして、演算した仮想の出力反射係数Γoutnow’(C,F)を、可変コンデンサ21の可動部の位置と高周波電源1vの出力周波数との組み合わせ情報(C,F)に関連付けてメモリ170に記憶していく(上記の第1実施形態と同様である)。
Then, the calculated virtual output reflection coefficient Γoutnow ′ (C, F) is stored in the
近似反射係数探索部180、目標位置設定部191、目標周波数設定部192等は、上記の第1実施形態と同様であるので、第1実施形態と同様に、可変コンデンサ21の可動部の位置及び高周波電源1vの出力周波数が調整される。ここでは説明を省略する。
Since the approximate reflection
なお、もし近似反射係数Γoutnow”(C,F)の絶対値|Γoutnow”(C,F)|が、所定値よりも大きい場合は、例えば、メモリ70に記憶されているTパラメータのうち、図7に示すTパラメータ以外のTパラメータを対象とし、上記したように対象となるTパラメータがT(C,F)であるときの仮想の出力反射係数Γoutnow’(C,F)を演算し、その後、演算した仮想の出力反射係数Γoutnow’(C,F)を、可変コンデンサ21の可動部の位置と高周波電源1vの出力周波数との組み合わせ情報(C,F)に関連付けてメモリ170に記憶していく。そして、近似反射係数探索部180が、新たにメモリ170に記憶した仮想の出力反射係数Γoutnow’(C,F)の中から、現時点の出力反射係数Γoutnowに一番近いもの(近似反射係数Γoutnow”(C,F))を探索すればよい。これらは、上記の第1実施形態と同様であるので、詳細な説明は省略する。
If the absolute value | Γoutnow ”(C, F) | of the approximate reflection coefficient Γoutnow” (C, F) is larger than a predetermined value, for example, among the T parameters stored in the
<第2実施形態の効果>
上記のようにすると、インピーダンス整合すると予想される可変コンデンサ21の可動部の位置情報Cと高周波電源1vの出力周波数情報Fとの組み合わせ情報が大凡分かっている場合に効果がある。
すなわち、インピーダンス整合すると予想される可変コンデンサ21の可動部の位置情報Cと高周波電源1vの出力周波数情報Fとの組み合わせ情報が大凡分かっているので、該当する範囲の仮想の出力反射係数Γoutnow’(C,F)を対象とすれば、近似反射係数探索部180において、効率よく近似反射係数Γoutnow”(C,F)を探索することができる。具体的には、第1実施形態よりも第2実施形態の方が、近似反射係数探索部180において、近似反射係数Γoutnow”(C,F)を探索する際の探索数が少なくて済むので、演算負荷が少ない。よって、第1実施形態よりも第2実施形態の方が、高速に処理を行うことができる。
<Effects of Second Embodiment>
This is effective when the combination information of the position information C of the movable part of the
That is, since the combination information of the position information C of the movable part of the
なお、上記では、特定の範囲にある可変コンデンサ21の可動部の位置情報Cと高周波電源1vの出力周波数情報Fとの組み合わせ情報(C,F)を対象としたが、対象とする範囲は、1つではなく複数であってもよい。例えば、プラズマのプロセス条件が途中で変更されることにより、インピーダンス整合すると予想される可変コンデンサ21の可動部の位置情報Cと高周波電源1vの出力周波数情報Fとの組み合わせ情報が変わる場合に有効である。
In the above description, the combination information (C, F) of the position information C of the movable part of the
また、この発明の範囲は上述した実施形態に限定されるものではない。例えば、上記実施形態では、特性パラメータとしてSパラメータやTパラメータを用いたが、特性パラメータとしてはこれらに限るものではない。例えばZパラメータやYパラメータであってよく、この場合は、これらのパラメータを上述したTパラメータに変換して上述のインピーダンス整合を行えばよい。 Further, the scope of the present invention is not limited to the above-described embodiment. For example, in the above embodiment, the S parameter and the T parameter are used as the characteristic parameters, but the characteristic parameters are not limited to these. For example, the parameter may be a Z parameter or a Y parameter. In this case, the above impedance matching may be performed by converting these parameters into the above T parameter.
1 高周波電源
1v 可変周波数方式の高周波電源
2 伝送線路
3 インピーダンス調整装置
3A インピーダンス調整装置
4 負荷接続部
5 負荷(プラズマ処理装置)
10 方向性結合器
20 調整回路
21 可変コンデンサ
22 インピーダンスが固定のコンデンサ
23 インダクタ
30 調整部
40 位置検出部
70 メモリ
80 ネットワークアナライザ
100 制御部
100a 制御部
110 ベクトル化部
120 周波数検出部
130 Tパラメータ取得部
140 現時点の出力反射係数演算部
150 目標入力反射係数設定部
160 仮想出力反射係数演算部
160a 仮想出力反射係数演算部
170 メモリ
180 近似反射係数探索部
191 目標位置設定部
192 目標周波数設定部
DESCRIPTION OF
DESCRIPTION OF
Claims (9)
前記インピーダンス調整手段の内部に設けた可変電気特性素子の電気特性情報と前記高周波電力供給手段の出力周波数情報とを組み合わせた情報を組み合わせ情報とし、前記電気特性情報と前記出力周波数情報とが取り得る全ての組み合わせを対象とした場合に、対象となる組み合わせを実現させたときの前記インピーダンス調整手段全体の伝送特性を示す特性パラメータを、組み合わせ情報と関連付けて記憶した特性パラメータ記憶工程と、
前記高周波電力供給手段から前記負荷側に進行する進行波電圧及び前記負荷側から反射してくる反射波電圧を取得可能な情報を高周波情報としたときに、前記高周波電力供給手段の出力端又は前記インピーダンス調整手段の入力端における高周波情報を検出する高周波情報検出工程と、
前記可変電気特性素子の現時点の電気特性情報を検出する可変素子情報検出工程と、
前記現時点の電気特性情報と現時点の出力周波数情報との組み合わせに対応する特性パラメータを、前記特性パラメータ記憶工程で記憶された特性パラメータの中から探索することによって取得する特性パラメータ取得工程と、
前記高周波情報検出工程で検出された高周波情報と前記特性パラメータ取得工程でよって取得された特性パラメータとに基づいて、前記インピーダンス調整手段の現時点の出力端における反射係数を演算する現時点の出力反射係数演算工程と、
前記インピーダンス調整手段の入力端における反射係数が予め設定された目標入力反射係数であると仮想した場合に、前記特性パラメータ記憶工程で記憶された全て又は一部の特性パラメータの夫々に対応する前記インピーダンス調整手段の仮想の出力端における反射係数を演算すると共に、演算した前記インピーダンス調整手段の複数の仮想の出力端における反射係数と当該反射係数の夫々に対応する組み合わせ情報とを関連付けて出力する仮想の出力反射係数演算工程と、
前記仮想の出力反射係数演算工程で演算された複数の仮想の出力端における反射係数と当該反射係数の夫々に対応する組み合わせ情報とを関連付けて記憶する仮想の出力反射係数記憶工程と、
前記仮想の出力反射係数記憶工程で記憶された複数の仮想の出力端における反射係数のうちで、前記現時点の出力端における反射係数に一番近似する仮想の出力端における反射係数を探索する近似反射係数探索工程と、
前記近似反射係数探索工程で探索した仮想の出力端における反射係数に関連付けられた電気特性情報を目標電気特性情報として設定し、前記可変電気特性素子の電気特性が、前記目標電気特性情報が示す電気特性に調整されるように指令信号を出力する目標電気特性設定工程と、
前記近似反射係数探索工程で探索した仮想の出力端における反射係数に関連付けられた出力周波数情報を目標出力周波数情報として設定し、前記高周波電力供給手段の出力周波数が、目標出力周波数情報が示す周波数に調整されるように指令信号を前記高周波電力供給手段に向けて出力する目標出力周波数設定工程と、
前記目標電気特性設定工程から出力された指令信号に基づいて可変電気特性素子の電気特性を調整する可変電気特性素子調整工程と、
を備えたことを特徴とする高周波整合システムのインピーダンス調整方法。 An impedance adjustment method for a high-frequency matching system including high-frequency power supply means for supplying high-frequency power to a load and impedance adjustment means for adjusting impedance viewed from the high-frequency power supply means to the load side,
Information combining the electrical characteristic information of the variable electrical characteristic element provided in the impedance adjusting means and the output frequency information of the high-frequency power supply means can be used as combination information, and the electrical characteristic information and the output frequency information can be taken. When all combinations are targeted, a characteristic parameter storage step that stores characteristic parameters indicating transmission characteristics of the impedance adjusting means as a whole when realizing the target combination, and stored in association with combination information;
When information that can acquire the traveling wave voltage traveling from the high-frequency power supply means to the load side and the reflected wave voltage reflected from the load side is high-frequency information, the output terminal of the high-frequency power supply means or the A high frequency information detecting step for detecting high frequency information at the input end of the impedance adjusting means;
A variable element information detecting step of detecting current electric characteristic information of the variable electric characteristic element;
A characteristic parameter acquisition step for acquiring a characteristic parameter corresponding to the combination of the current electrical characteristic information and the current output frequency information by searching among the characteristic parameters stored in the characteristic parameter storage step;
Current output reflection coefficient calculation for calculating a reflection coefficient at the current output end of the impedance adjusting means based on the high frequency information detected in the high frequency information detection step and the characteristic parameter acquired in the characteristic parameter acquisition step Process,
When it is assumed that the reflection coefficient at the input end of the impedance adjusting means is a preset target input reflection coefficient, the impedance corresponding to all or some of the characteristic parameters stored in the characteristic parameter storage step A virtual coefficient for calculating the reflection coefficient at the virtual output terminal of the adjusting means and outputting the calculated reflection coefficient at the plurality of virtual output terminals of the impedance adjusting means in association with the combination information corresponding to each of the reflection coefficients. An output reflection coefficient calculation step;
A virtual output reflection coefficient storage step for storing the reflection coefficient at a plurality of virtual output ends calculated in the virtual output reflection coefficient calculation step in association with the combination information corresponding to each of the reflection coefficients;
Approximate reflection for searching for a reflection coefficient at the virtual output end that most closely approximates the reflection coefficient at the current output end among the reflection coefficients at the virtual output end stored in the virtual output reflection coefficient storage step A coefficient search step;
Electric characteristic information associated with the reflection coefficient at the virtual output end searched in the approximate reflection coefficient searching step is set as target electric characteristic information, and the electric characteristic of the variable electric characteristic element is the electric characteristic indicated by the target electric characteristic information. A target electric characteristic setting step for outputting a command signal so as to be adjusted to the characteristic;
Output frequency information associated with the reflection coefficient at the virtual output end searched in the approximate reflection coefficient search step is set as target output frequency information, and the output frequency of the high-frequency power supply means is set to the frequency indicated by the target output frequency information. A target output frequency setting step for outputting a command signal to the high-frequency power supply means to be adjusted; and
A variable electrical characteristic element adjusting step for adjusting electrical characteristics of the variable electrical characteristic element based on the command signal output from the target electrical characteristic setting step;
A method for adjusting impedance of a high-frequency matching system, comprising:
前記対象となる組み合わせの一部の組み合わせ毎に測定した特性パラメータ又は測定した特性パラメータを変換した特性パラメータを、組み合わせ情報と関連付けて記憶した第1の特性パラメータ記憶工程と、
前記推定した他の組み合わせの特性パラメータ又は前記推定した他の組み合わせの特性パラメータを変換した特性パラメータを、組み合わせ情報と関連付けて記憶した第2の特性パラメータ記憶工程と、
を含むことを特徴とする請求項3に記載の高周波整合システムのインピーダンス調整方法。 The characteristic parameter storage step includes
A first characteristic parameter storage step of storing a characteristic parameter measured for each combination of the target combination or a characteristic parameter obtained by converting the measured characteristic parameter in association with combination information;
A second characteristic parameter storage step of storing the characteristic parameter of the estimated other combination or the characteristic parameter obtained by converting the estimated characteristic parameter of the other combination in association with combination information;
The method for adjusting impedance of a high-frequency matching system according to claim 3, comprising:
前記高周波情報検出工程で検出された高周波情報に基づいて、入力端における反射係数を演算し、この演算された入力端における反射係数と前記特性パラメータ取得工程で取得された特性パラメータとに基づいて、現時点の出力端における反射係数を演算することを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の高周波整合システムのインピーダンス調整方法。 The current output reflection coefficient calculation step includes:
Based on the high frequency information detected in the high frequency information detection step, the reflection coefficient at the input end is calculated, and based on the calculated reflection coefficient at the input end and the characteristic parameter acquired in the characteristic parameter acquisition step, 5. The impedance adjustment method for a high-frequency matching system according to claim 1, wherein a reflection coefficient at a current output end is calculated.
前記特性パラメータ取得工程は、前記周波数検出工程で検出した出力周波数情報を現時点の出力周波数情報として用いることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の高周波整合システムのインピーダンス調整方法。 Based on the high frequency information detected in the high frequency information detection step, further comprising a frequency detection step of detecting output frequency information of the high frequency power supply means,
6. The impedance adjustment method for a high-frequency matching system according to claim 1, wherein the characteristic parameter acquisition step uses the output frequency information detected in the frequency detection step as current output frequency information.
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