JP2017116424A - 分析システム異常検知装置、分析システム異常検知方法及び分析システム異常検知プログラム - Google Patents

分析システム異常検知装置、分析システム異常検知方法及び分析システム異常検知プログラム Download PDF

Info

Publication number
JP2017116424A
JP2017116424A JP2015252480A JP2015252480A JP2017116424A JP 2017116424 A JP2017116424 A JP 2017116424A JP 2015252480 A JP2015252480 A JP 2015252480A JP 2015252480 A JP2015252480 A JP 2015252480A JP 2017116424 A JP2017116424 A JP 2017116424A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
value
correlation
threshold
phase difference
analysis system
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2015252480A
Other languages
English (en)
Inventor
井上 崇
Takashi Inoue
崇 井上
健 三元
Takeshi Mitsumoto
健 三元
章生 山口
Akio Yamaguchi
章生 山口
昌弘 下村
Masahiro Shimomura
昌弘 下村
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Yokogawa Electric Corp
Original Assignee
Yokogawa Electric Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Yokogawa Electric Corp filed Critical Yokogawa Electric Corp
Priority to JP2015252480A priority Critical patent/JP2017116424A/ja
Publication of JP2017116424A publication Critical patent/JP2017116424A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Testing Of Devices, Machine Parts, Or Other Structures Thereof (AREA)
  • Testing And Monitoring For Control Systems (AREA)

Abstract

【課題】プロセスの分析システムの異常を正しく検知する分析システム異常検知装置、分析システム異常検知方法及び分析システム異常検知プログラムを提供する。
【解決手段】分析システム異常検知装置は、材料を処理するプロセスから取得されるプロセス値を入力値とする関数を用いて、プロセスから採取されるサンプルを分析して得られる分析値の推定値を算出する推定値算出部と、推定値と分析値との相互相関を算出する相互相関算出部と、推定値と分析値との偏差を算出する偏差算出部と、相互相関の位相差が位相差の閾値を超えたか否かを判定する位相差閾値判定部と、相互相関の相関値が相関値の閾値を超えたか否かを判定する相関値閾値判定部と、偏差が偏差の閾値を超えたか否かを判定する偏差閾値判定部とを備える。
【選択図】図1

Description

本発明は、分析システム異常検知装置、分析システム異常検知方法及び分析システム異常検知プログラムに関する。
石油、素材、化学製品、食品/飲料、医薬品等を生産するプロセスにおいて、プロセスの状態監視機能の一つとしてプロセス流体を分析するため、気体又は液体のサンプルの成分や組成を分析する分析システムがある。分析システムは、一般に、プロセスから気体又は液体のサンプル(以下、「サンプル」という。)をサンプリングするサンプリング装置と、サンプリング装置でサンプリングされたサンプルを分析する分析計から構成される。
分析システム異常検知装置は、分析システムの分析計の異常を検知するものである。分析システムの分析計の異常は、分析計が実際に測定した分析値と、分析値の推定値との偏差によって解析される。推定値は、プロセスの分析値の動作を推定するプロセスモデルを用いて算出される。プロセスモデルには、例えば、線形モデル、非線形モデル、むだ時間モデル、時系列モデル等がある。プロセスモデルは、プロセスにおいて取得されるプロセス値(装置の注入量、リサイクル量、温度等)と固定のパラメータを用いた合成関数で表される。分析システムの分析計の異常の検知は、プロセスモデルで推定した推定値と分析値の偏差が所定の閾値の範囲内にあるか否かで判断することができる。
特開2014−206870号公報 特開2002−207502号公報 特開2009−157550号公報 特開2013−007135号公報
しかし、推定値と分析値の偏差による分析システムの分析計の異常の検知を行う従来の分析システム異常検知装置においては、例えばサンプルを採取するサンプルライン(配管、フィルタ、バルブ等)の詰まり等、サンプリング装置の異常が発生すると、分析値と推定値の位相差が発生したり、分析値と推定値の相関が小さくなったりして、分析計の異常の検知が正しく実行できない場合があった。
本発明は、上記の課題に基づいてなされたものであり、分析計及びサンプリング装置を備える分析システムの異常を正しく検知する分析システム異常検知装置、分析システム異常検知方法及び分析システム異常検知プログラムを提供することを目的とする。
上記の課題を解決するため、本発明の分析システム異常検知装置は、材料を処理するプロセスから取得されるプロセス値を入力値とする関数を用いて、前記プロセスから採取されるサンプルを分析して得られる分析値の推定値を算出する推定値算出部と、前記推定値と前記分析値との相互相関を算出する相互相関算出部と、前記推定値と前記分析値との偏差を算出する偏差算出部と、前記相互相関の位相差が位相差の閾値を超えたか否かを判定する位相差閾値判定部と、前記相互相関の相関値が相関値の閾値を超えたか否かを判定する相関値閾値判定部と、前記偏差が偏差の閾値を超えたか否かを判定する偏差閾値判定部とを備える。
また、本発明の分析システム異常検知装置において、前記位相差閾値判定部は、前記位相差が位相差の閾値を超えたときに位相差の異常を報知する。
また、本発明の分析システム異常検知装置において、前記相関値閾値判定部は、前記相関値が相関値の閾値を超えたときに相関値の異常を報知する。
また本発明の分析システム異常検知装置において、前記位相差閾値判定部は、前記推定値と前記分析値に基づき予め算出された位相差を前記位相差の閾値として用い、前記相関値閾値判定部は、前記推定値と前記分析値に基づき予め算出された相関値を前記相関値の閾値として用いる。
また、本発明の分析システム異常検知装置は、前記分析値を生成する分析計に組込まれている。
また、本発明の分析システム異常検知装置において、前記推定値算出部は、複数のプロセス値を入力値とする合成関数を用いて前記推定値を算出する。
上記の課題を解決するため、本発明の分析システム異常検知方法は、材料を処理するプロセスから取得されるプロセス値を入力値とする関数を用いて、前記プロセスから採取されるサンプルを分析して得られる分析値の推定値を算出する推定値算出ステップと、前記推定値と前記分析値との相互相関を算出する相互相関算出ステップと、前記推定値と前記分析値との偏差を算出する偏差算出ステップと、前記相互相関の位相差が位相差の閾値を超えたか否かを判定する位相差閾値判定ステップと、前記相互相関の相関値が相関値の閾値を超えたか否かを判定する相関値閾値判定ステップと、前記偏差が偏差の閾値を超えたか否かを判定する偏差閾値判定ステップとを含む。
上記の課題を解決するため、本発明の分析システム異常検知プログラムは、材料を処理するプロセスから取得されるプロセス値を入力値とする関数を用いて、前記プロセスから採取されるサンプルを分析して得られる分析値の推定値を算出する推定値算出処理と、前記推定値と前記分析値との相互相関を算出する相互相関算出処理と、前記推定値と前記分析値との偏差を算出する偏差算出処理と、前記相互相関の位相差が位相差の閾値を超えたか否かを判定する位相差閾値判定処理と、前記相互相関の相関値が相関値の閾値を超えたか否かを判定する相関値閾値判定処理と、前記偏差が偏差の閾値を超えたか否かを判定する偏差閾値判定処理とをコンピュータに実行させる。
本発明によれば、プロセスの分析システムの異常を正しく検知することができる。
実施形態におけるプロセスとプロセスの分析システムとその分析システム異常検知装置の構成の一例を示したブロック図である。 実施形態における分析システム異常検知装置の構成の一例を示したブロック図である。 本実施形態における分析システム異常検知装置の閾値決定処理の一例を示したフローチャートである。 本実施形態における分析システム異常検知装置の閾値判定処理の一例を示したフローチャートである。 本実施形態における分析システム異常検知装置が算出する相互相関の第1の例を示す図である。 本実施形態における分析システム異常検知装置が算出する相互相関の第2の例を示す図である。 本実施形態における分析システム異常検知装置が算出する相互相関の第3の例を示す図である。 本実施形態における分析システム異常検知装置が算出する相互相関の第4の例を示す図である。 実施形態におけるプロセスとプロセスの分析システムとその分析システム異常検知装置の構成の他の一例を示したブロック図である。
以下、本発明の実施形態における分析システム異常検知装置、分析システム異常検知方法及び分析システム異常検知プログラムについて、図面を参照して説明する。
先ず、図1を用いて、プロセスとプロセスの分析システムとその分析システム異常検知装置を説明する。図1は、実施形態におけるプロセスとプロセスの分析システムとその分析システム異常検知装置の構成の一例を示したブロック図である。
図1において、プロセスの分析システムは、機能的に、導入・分離部3、計量・サンプル仕様調整部4及び分析部5に分類することができる。導入・分離部3は、セパレータ31及びサイクロン32を有する。計量・サンプル仕様調整部4は、減圧弁41、フィルタ42、気化器43、流量計44を有する。分析部5は、分析計51、ベント52を有する。
なお、本実施形態では、セパレータ31、サイクロン32、減圧弁41、フィルタ42、気化器43、流量計44、分析計51及びベント52は、機器単体で実現してもよく、また複数の機器で実現してもよい。また、機器単体で複数の機能を実現してもよい。また、各機器は夫々の機能を、ハードウェアで実現してもソフトウェアで実現してもよい。
分析システム異常検知装置1は、分析値検証機能を担う。分析システム異常検知装置1は、プロセスの分析システムの分析計51の異常を検出する。分析システム異常検知装置1は、プロセス21から、プロセス値1、プロセス値2、プロセス値3の3値を取得し、分析計51から分析値を取得する。プロセス値とは、プロセス21から取得される物理量(質量、体積、温度、圧力等)であり、例えば、プロセス21に対する原材料の投入量、プロセス21の製品の生産量、プロセス21におけるリサイクル量、原材料の投入量にリサイクル量を足した供給量、プロセス21内の温度、又は圧力等である。分析システム異常検知装置1は、プロセス21に取り付けられたセンサ等によって計測された計測値からプロセス値を取得することができる。分析システム異常検知装置1が取得するプロセス値の数は任意であり、2値以下又は4値以上であってもよい。なお、分析システム異常検知装置1の詳細は、図2等を用いて後述する。
プロセス部2は、プロセス21、回収器22、及び回収器23を含む。プロセス21は、材料を処理して生産物を生産する装置である。プロセス21は、原材料から製品を製造するプラントの1又は複数の工程において使用される装置である。プロセス21は、例えば反応器である。反応器は、1段又は複数段の反応槽で材料を反応させて生産物を生産する。次に、導入・分離部3は、プロセス21内部の生産物の一部をフィードする。本実施形態において「フィード」するとは、分析対象物を計量・サンプル仕様調整部4及び分析部5に送り込む分析対象物のサンプリングを指すものとする。分析対象物のフィードは、例えば内部の圧力(内圧)に差がある機器間の差圧を利用することによって行うことができる。
導入・分離部3は、セパレータ31、及びサイクロン32を有する。セパレータ31は、プロセス21からフィードされた生産物の中から分析対象物を分離する。例えば、生産物が固体と液体の混合物であり、分析対象物が液体である場合、セパレータ31は生産物の中から液体を分離してサイクロン32にフィードする。また、セパレータ31は、分析対象物を分離した生産物をプロセス部2の回収器22に戻してリサイクルする。回収器22は、セパレータ31から戻された生産物を回収して、再びプロセス21に戻す。なお、セパレータ31から戻される生産物はリサイクルせずに廃棄してもよい。
サイクロン32は、セパレータ31から取得した分析対象物を精製する。サイクロン32は、例えば、気体の中から固体を分離除去する気体サイクロン、液体の中から固体を分離除去する液体サイクロン等である。サイクロン32は、精製した分析対象物を計量・サンプル仕様調整部4にフィードするとともに、分離除去した固体をプロセス部2の回収器23に戻す。
計量・サンプル仕様調整部4は、減圧弁41、フィルタ42、気化器43、及び流量計44を有する。減圧弁41は、分析対象物の圧力を下げる。フィルタ42は、分析対象物に含まれる不純物を除去する。気化器43は、液体の分析対象物を気化させる。流量計44は気化した分析対象物の流量を測定する。なお、気化した分析対象物の流量は、減圧弁41による圧力調整、図示しない流量調整バルブ等により分析部5における分析に適した流量に調整することができる。なお、本実施例における導入・分離部3及び計量・サンプル仕様調整部4はサンプリング装置に該当する。
分析部5は、分析計51、及びベント52を有する。分析計51は、計量・サンプル仕様調整部4から取得した分析対象物を分析して分析値(測定値)を算出する。分析計51は、例えば、ガス分析計である。ガス分析計は、例えば、ガスクロマトグラフ、磁気式酸素計、赤外線ガス分析計、ガス熱量計、ガス密度計、煙道排ガス濃度計等である。なお、プロセス21の内容及びサンプリング装置の構成によっては、分析計51は液分析計であってもよい。液体分析計は、例えば、pH計、導電率計、近赤外分光分析計、濁度計、色度計、アルカリ度計、残留塩素計、活性汚泥濃度計、液体密度計、溶存酸素計、有機性汚濁物質測定機、全窒素・全りん測定機等である。分析計51で分析された分析値は、図示しない表示部等に出力されて、プロセス21における製品の品質等のモニタに利用される。また、分析計51で分析された分析値は分析システム異常検知装置1に出力される。ベント52は、分析計51で分析した分析対象物を排気する排気装置である。
なお、図1において説明したプロセスとプロセスの分析システムとその分析システム異常検知装置は、分析システム異常検知装置1が設置されるシステム構成の一例であって、他のシステム構成において分析システム異常検知装置1を設置してもよい。すなわち、プロセス部2、導入・分離部3、計量・サンプル仕様調整部4、又は分析部5は、他の機器を含んで構成されるものであってもよい。プロセス部2は、石油、素材、化学製品、食品/飲料、医薬品等、生産する生産物に応じてそれぞれ異なり、生産物に応じて導入・分離部3、計量・サンプル仕様調整部4、又は分析部5の構成も異なる。本実施形態で説明する分析システム異常検知装置1は、それぞれの生産物に対応して用いることができる。
以上で、図1を用いた、プロセスとプロセスの分析システムとその分析システム異常検知装置の構成の説明を終了する。
次に、図2を用いて、分析システム異常検知装置1の構成を説明する。図2は、実施形態における分析システム異常検知装置1の構成の一例を示したブロック図である。
図2において、分析システム異常検知装置1は、推定値算出部11、偏差算出部12、相互相関算出部13、及び閾値判定部14を有する。推定値算出部11、偏差算出部12、相互相関算出部13、及び閾値判定部14は、それぞれの機能を有するプログラムモジュール(ソフトウェア)で実現することができる。プログラムモジュールは、図示しないCPU(Central Processing Unit)等の制御装置において実行される。分析システム異常検知装置1は、例えば、CPU、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)、入出力インタフェース等を有するコンピュータを用いて実施することができる。
推定値算出部11は、プロセス21から取得したプロセス値1、プロセス値2及びプロセス値3を入力値とする関数を用いて推定値(f(T))を算出する。推定値とは分析計51によって実際に分析された分析値を推定する値である。
推定値(f(T))を算出する関数は、プロセス値1、プロセス値2及びプロセス値3を入力値とする合成関数(fss)である。合成関数は、プロセス値1、プロセス値2及びプロセス値3を入力変数とする多変数モデルである。推定値算出部11は、複数のプロセス値を入力変数とする多変数モデルを分析値検証用モデルとして推定値(f(T))を算出する。
複数のプロセス値を入力変数とする多変数モデルには、静特性モデル又は動特性モデルを用いる。
静特性モデルは、例えば、PLS(Partial Least Square:部分最小二乗(線形))モデル、RBF(Radial Basis Function:動径基底関数(非線形))モデル、MLR(Multiple Liner Regulation:線形重回帰)モデル、物理モデル等を用いることができる。
PLSモデルは、相関関係がある複数の入力変数を線形結合したモデルである。MLRモデルは、その値の中心点からの距離のみに依存する実数値関数を用いたモデルである。物理モデルは、物理現象を数式で表現したモデルである。
動特性モデルは、例えば、一次遅れモデル、むだ時間モデル、可変時定数モデル、時系列モデル等である。時系列モデルでは、過去の説明変数を時系列で表現して、過去の説明変数の確率分布から新たな説明変数を算出する。
偏差算出部12は、推定値算出部11において算出された推定値(f(T))と分析計51から取得した分析値(f(T))との偏差(e=f(T)−f(T))を算出する。推定値(f(T))と分析値(f(T))の偏差は、例えば所定の位相差を含んでいてもよい。すなわち、偏差算出部12は、推定値算出部11が推定値(f(T))を算出する時間と、実際に分析計51が分析対象物から分析値を測定するまでの時間にタイムラグが生じる場合、推定値(f(T))と分析値(f(T))の偏差は、タイムラグに応じた位相差を与えて算出してもよい。偏差算出部12は、算出した偏差(e)を閾値判定部14に出力する。
相互相関算出部13は、推定値算出部11において算出された推定値(f(T))と分析計51から取得した分析値(f(T))との相互相関(C(τ))を以下の(1)式に基づき算出する。
Figure 2017116424
相互相関算出部13は、算出した相互相関(C(τ))の位相差(τ)と相互相関(C(τ))の値(相関値(相関係数))を閾値判定部14に出力する。
閾値判定部14は、相互相関判定部141と偏差閾値判定部142を有する。相互相関判定部141は、位相差閾値判定部1411と相関値閾値判定部1412を有する。
位相差閾値判定部1411は、相互相関の位相差(τ)が位相差の閾値(dτ)を超えたか否かを判定する。例えば、図1で説明した、導入・分離部3、計量・サンプル仕様調整部4、又は分析部5において、配管、バルブ、フィルタ等のサンプルラインに一時的な詰まりが発生して分析対象物のフィードに一時的な時間的な遅れが発生した場合、相互相関の位相差(τ)は一時的に大きくなる。また、サンプルラインに時間の経過とともに徐々に増加する詰まりが発生して分析対象物のフィードに時間と共に徐々に増加する時間的な遅れが発生した場合、相互相関の位相差(τ)は徐々に大きくなる。位相差閾値判定部1411は、相互相関の位相差(τ)が位相差の閾値(dτ)を超えたか否かを判定することにより、サンプルラインの詰まり等によって発生する分析対象物のフィードの時間的な遅れ等の動特性変動を検出することが可能となる。
相関値閾値判定部1412は、相互相関の相関値(C(τ))が相関値の閾値(dh)を超えたか否かを判定する。例えば、図1で説明した、計量・サンプル仕様調整部4、又は分析部5等のサンプルラインにおいて、気体の分析対象物の液化や液体の分析対象物の気化が時間の経過とともに変化した場合、推定値算出部11において算出された推定値(f(T))と分析計51から取得した分析値(f(T))の相互相関の相関値(C(τ))が時間の経過とともに小さくなる。相互相関の相関値(C(τ))が相関値の閾値(dh)を超えたか否かを判定することにより、サンプルラインにおいて発生した分析対象物の液化等の動特性変動を検出することが可能となる。
位相差の閾値(dτ)と相関値の閾値(dh)は、予め定めておくことができる。位相差閾値判定部1411は、予め定めた位相差の閾値(dτ)を記憶して、記憶した位相差の閾値(dτ)と相互相関算出部13から取得した相互相関の位相差(τ)とを比較する。また、相関値閾値判定部1412は、予め定めた相関値の閾値(dh)を記憶して、記憶した相関値の閾値(dh)と相互相関算出部13から取得した相互相関の相関値(C(τ))とを比較する。位相差の閾値(dτ)及び相関値の閾値(dh)は、固定値であっても変動値であってもよい。位相差の閾値(dτ)及び相関値の閾値(dh)の決定方法は、図3を用いて後述する。
位相差閾値判定部1411は、相互相関の位相差(τ)が位相差の閾値(dτ)を超えたと判定したときには、位相差の異常を示す報知を行う。また、相関値閾値判定部1412は、相互相関の相関値(C(τ))が相関値の閾値(dh)を超えたと判定したときには、相関値の異常を示す報知を行う。位相差の異常を示す報知又は相関値の異常を示す報知(以下、異常を示す報知を「異常報知」という。)は、例えば図示しない制御盤等に設けられた表示装置、ランプ、ブザー等によってプロセス21の作業者に対して異常を知らせるものである。また、異常報知は、図示しない通信回線で接続された他の装置に対して行うようにしてもよい。
偏差閾値判定部142は、推定値算出部11において算出された推定値(f(T))と分析計51から取得した分析値(f(T))との偏差(e=f(T)−f(T))が偏差の閾値(de)を超えたか否かを判定する。偏差の閾値(de)は、予め定めておくことができる。偏差閾値判定部142は、予め定めた偏差の閾値(de)を記憶して、記憶した偏差の閾値(de)と偏差算出部12が算出した偏差(e)とを比較する。偏差閾値判定部142は、推定値(f(T))と分析計51から取得した分析値(f(T))との偏差(f(T)−f(T))が偏差の閾値(de)を超えたと判定したときには、偏差の異常報知を行う。
図2で説明した分析システム異常検知装置1は、偏差閾値判定部142において、推定値と分析値との偏差が偏差の閾値を超えたか否かを判定することで、分析計51の異常を検出することができるとともに、位相差閾値判定部1411において、相互相関の位相差が位相差の閾値を超えたか否かを判定し、さらに、相関値閾値判定部1412において、相互相関の相関値が相関値の閾値を超えたか否かを判定することで、分析計51だけでなくサンプリング装置の異常を判定することができる。
なお、本実施形態では、分析システム異常検知装置1の推定値算出部11、偏差算出部12、相互相関算出部13、及び閾値判定部14は、それぞれの機能を有するプログラムモジュールで実現する場合を説明したが、プログラムモジュールは上記機能を複数有するものであってもよい。また、それぞれの機能は複数のプログラムモジュールで実現するものであってもよい。また、分析システム異常検知装置1の各機能は、複数のコンピュータに分散されて配置され、複数のコンピュータが連携することにより分析システム異常検知装置1を実現するものであってもよい。また、分析システム異常検知装置1の各機能は、ソフトウェアで実施する場合を説明したが、上記機能の全部又はは一部をハードウェアによって実現するようにしてもよい。
以上で、図2を用いた、分析システム異常検知装置1の構成の説明を終了する。
次に、図3を用いて、分析システム異常検知装置1における閾値決定処理について説明する。図3は、本実施形態における分析システム異常検知装置1の閾値決定処理の一例を示したフローチャートである。閾値決定処理において決定される閾値は、図2において説明した位相差の閾値(dτ)及び相関値の閾値(dh)である。閾値決定処理は、プロセスの分析システムのメンテナンス直後等、プロセスの分析システムの動作状態が良好なときの位相差及び相関値と、過去に測定されたプロセスの分析システムの異常なときの位相差及び相関値から異常を判定するための基準となる位相差の閾値(dτ)及び相関値の閾値(dh)を予め決定するものである。
図3において、推定値算出部11は、プロセス21からプロセス値1、プロセス値2及びプロセス値3を取得する(ステップS11)。プロセス値1、プロセス値2及びプロセス値3の取得は、所定のサンプリング時間毎(例えば、10秒毎)に行われる。図3のフローチャートに示すスタート〜エンドまでの処理は、サンプリング時間毎に実行されるものとする。
ステップS11の処理を実行した後、推定値算出部11は、取得したプロセス値1、プロセス値2及びプロセス値3に基づき推定値(f(T))を算出して相互相関算出部13に出力する(ステップS12)。
相互相関算出部13は、分析計51から分析値(f(T))を取得する(ステップS13)。ステップS13の処理は、ステップS11及びステップS12の処理と並行して行うことができる。
ステップS12の処理及びステップS13の処理を実行した後、相互相関算出部13は、推定値算出部11において算出された推定値(f(T))と分析計51から取得した分析値(f(T))との相互相関(C(τ))を算出し、閾値判定部14は、所定期間における相互相関(C(τ))の相関値の最大値(h0)及びそのときの位相差(τ0)を求める(ステップS14)。相関値の最大値(h0)及び位相差(τ0)は、プロセスの分析システムの動作状態が良好な期間において相関値が最大となる場合の値である。相関値の最大値(h0)を求める所定の期間は任意である。例えば、相互相関の変動が周期的である場合、所定の期間は相互相関の変動期間に対して十分長い期間とすることにより相互相関に正しい最大値を得ることができる。
ステップS14の処理を実行した後、閾値判定部14は、プロセスの分析システムにおいて過去にサンプルラインの配管詰まり等が発生しプロセスの分析システムの動作状態が異常な期間において算出された相関値の最大値(h1)及び位相差(τ1)を取得する(ステップS15)。相関値の最大値(h1)及び位相差(τ1)は、相互相関算出部13が算出する相互相関の相関値(C(τ))と位相差(τ)を閾値判定部14が記録しておき、相関値の最大値が更新されたときに記録を更新することによって得ることができる。但し、相関値の最大値(h1)及び位相差(τ1)は、予め定められた固定値であってもよい。
閾値判定部14は、プロセスの分析システムの動作状態が良好な期間における相関値の最大値(h0)及び位相差(τ0)とプロセスの分析システムの動作状態が異常な期間における相関値の最大値(h1)及び位相差(τ1)から、相関値の閾値(dh)及び位相差の閾値(dτ)を決定する(ステップS16)。例えば相関値の閾値(dh)及び位相差の閾値(dτ)は(2)式及び(3)式で決定することができる。
dh=h1−h0 ・・・(2)
dτ=τ1−τ0 ・・・(3)
決定された相関値の閾値(dh)及び位相差の閾値(dτ)は、閾値判定部14の図示しない記憶部に記憶されて、図4を用いて後述する分析システム異常検知装置1における閾値判定処理において異常判定に用いられる。
本実施形態では、分析システム異常検知装置1において過去に実際に算出された相関値及び位相差について、プロセスの分析システムの動作状態が良好であるときの値とプロセスの分析システムの動作状態が異常であるときの値を基準とすることにより、プロセスの分析システムの異常を検知する適正な閾値を決定することが可能となる。
閾値決定処理は、プロセスの分析システムを構成する機器や配管に変更があった場合に実行することにより、プロセスの分析システムの変更に対応が可能となる。
なお、本実施形態では、相関値の閾値(dh)及び位相差の閾値(dτ)は、相関値の最大値(h1)及び位相差(τ1)と相関値の最大値(h0)及び位相差(τ0)の差で決定する場合を説明したが、相関値の閾値(dh)及び位相差の閾値(dτ)の決定方法はこれに限定されない。例えば、相関値の閾値(dh)及び位相差の閾値(dτ)は、相関値の最大値(h1)及び位相差(τ1)と相関値の最大値(h0)及び位相差(τ0)の差の二乗平均で算出されてもよい。また、相関値の最大値(h0)、位相差(τ0)、相関値の最大値(h1)及び位相差(τ1)は、瞬間最大値を用いる代わりに所定時間の平均値における最大値であってもよい。
また、本実施形態では、位相差閾値判定部1411が相互相関の位相差を判定するための位相差の閾値と、相関値閾値判定部1412が相互相関の相関値を判定するための相関値の閾値はそれぞれ独立して決定される場合を説明したが、例えば、位相差の閾値と相関値の閾値は相互に影響するものであってもよい。位相差の閾値と相関値の閾値が相互に影響するものとは、例えば、位相差が閾値を超える場合であっても相関値が所定の範囲内であるときには位相差を異常と判定しないようにしてもよい。同様に、相関値が閾値を超える場合であっても位相差が所定の範囲内であるときには相関値を異常と判定しないようにしてもよい。すなわち、位相差と相関値を入力変数とする関数によって位相差と相関値の異常を判定するようにしてもよい。
以上で、図3を用いた、分析システム異常検知装置1における閾値決定処理についての説明を終了する。
次に、図4を用いて、分析システム異常検知装置1における閾値判定処理について説明する。図4は、本実施形態における分析システム異常検知装置1の閾値判定処理の一例を示したフローチャートである。図4に示す閾値判定処理は、図3で説明した閾値決定処理において決定した位相差の閾値(dτ)及び相関値の閾値(dh)を用いて、プロセスの分析システムの稼働中における異常を検出する処理である。
図4において、推定値算出部11は、プロセス21からプロセス値1、プロセス値2及びプロセス値3を取得する(ステップS21)。
ステップS21の処理を実行した後、推定値算出部11は、取得したプロセス値1、プロセス値2及びプロセス値3に基づき推定値(f(T))を算出し、相互相関算出部13に出力する(ステップS22)。
相互相関算出部13は、分析計51から分析値(f(T))を取得する(ステップS23)。ステップS23の処理は、ステップS21及びステップS22の処理と並行して行うことができる。
ステップS22の処理及びステップS23の処理を実行した後、相互相関算出部13は、推定値算出部11において算出された推定値(f(T))と分析計51から取得した分析値(f(T))との相互相関(C(τ))を算出し、閾値判定部14に出力する(ステップS24)。相互相関算出部13は、位相差(τ)を位相差閾値判定部1411に出力し、相関値(C(τ))を相関値閾値判定部1412に出力する。
偏差算出部12は、推定値算出部11において算出された推定値(f(T))と分析計51から取得した分析値(f(T))の偏差を算出して、閾値判定部14の偏差閾値判定部142に出力する(ステップS25)。なお、ステップS25の処理はステップS23〜ステップS24の処理と並行して実行するようにしてもよい。
ステップS25の処理を実行した後、位相差閾値判定部1411は、相互相関算出部13から取得した位相差(τ)が位相差の閾値(dτ)を超えたか否かを判定する(ステップS26)。位相差(τ)が位相差の閾値(dτ)を超えたと判定した場合(ステップS26;YES)、位相差閾値判定部1411は、位相差エラーを報知する(ステップS27)。位相差エラーは、サンプルラインにおいて詰まり等の異常が発生したことを示すアラートである。位相差閾値判定部1411は、一度位相差エラーを報知した場合、作業者がアラートを解除するまでステップS26の処理をスキップしてステップS28の処理を実行する。ステップS26の処理をスキップしてステップS28の処理を実行することにより、位相差(τ)が位相差の閾値(dτ)を超えた状態であっても、相関値の判定(ステップS28)及び偏差の判定(ステップS30)を実行可能にする。
一方、位相差閾値判定部1411が、位相差(τ)は位相差の閾値(dτ)を超えていないと判定した場合(ステップS26;NO)、相関値閾値判定部1412は、相互相関の相関値(C(τ))が相関値の閾値(dh)を超えたか否かを判定する(ステップS28)。相関値(C(τ))が相関値の閾値(dh)を超えたと判定した場合(ステップS28;YES)、相関値閾値判定部1412は、相関値エラーを報知する(ステップS29)。相関値エラーは、サンプルラインにおいて液化等の異常が発生したことを示すアラートである。相関値閾値判定部1412は、一度相関値エラーを報知した場合、作業者がアラートを解除するまでステップS28の処理をスキップしてステップS30の処理を実行する。ステップS28の処理をスキップしてステップS30の処理を実行することにより、相関値(C(τ))が相関値の閾値(dh)を超えた状態であっても、偏差の判定(ステップS30)を実行可能にする。
一方、相関値閾値判定部1412が、相関値(C(τ))は相関値の閾値(dh)を超えていないと判定した場合(ステップS28;NO)、偏差閾値判定部142は、推定値算出部11において算出された推定値(f(T))と分析計51から取得した分析値(f(T))との偏差(e=f(T)−f(T))が偏差の閾値(de)を超えたか否かを判定する(ステップS30)。偏差(e)が偏差の閾値(de)を超えたと判定した場合(ステップS30;YES)、偏差閾値判定部142は、偏差エラーを報知する(ステップS31)。偏差エラーは、サンプリング装置又は分析計に異常が発生し、算出された推定値(f(T))と分析計51が実際に分析した分析値(f(T))の偏差(誤差)が大きくなったことを示すアラートである。
図4のフローチャートに示すスタート〜エンドの閾値判定処理は、設定された所定のサンプリング時間毎に繰り返して実行されるものとする。サンプリング時間の設定は任意である。
以上で、図4を用いた、分析システム異常検知装置1における閾値判定処理についての説明を終了する。
次に、図5〜図8を用いて、相互相関算出部13から出力される相互相関(C(τ))について説明する。図5は、本実施形態における分析システム異常検知装置1が算出する相互相関の第1の例を示す図である。図6は、本実施形態における分析システム異常検知装置1が算出する相互相関の第2の例を示す図である。図7は、本実施形態における分析システム異常検知装置1が算出する相互相関の第3の例を示す図である。図8は、本実施形態における分析システム異常検知装置1が算出する相互相関の第4の例を示す図である。
図5〜図8のグラフ縦軸は相関値を示す。相関値は推定値算出部11において算出された推定値(f(T))と分析計51から取得した分析値(f(T))の相関関係によって、−1〜+1の範囲の相関値で表される。また、図5〜図8のグラフ横軸は、時間(t)の経過を示す。図5〜図8のグラフに示した縦軸方向の線は、位相差の移動を説明するための補助線である。
図5に示す相互相関の第1の例は、プロセスの分析システムのメンテナンス直後等、プロセスの分析システムの動作状態が良好なときに推定値算出部11から出力される相互相関(C(τ))を示している。プロセスの分析システムの動作状態が良好なときにおいても相互相関(C(τ))は時間の経過とともに推移する。ここで、図5図示a点は、相関値が最大となる部分である。なお、図5図示a点を、図6〜図8でも図示している。
図6に示す相互相関の第2の例は、導入・分離部3、計量・サンプル仕様調整部4、又は分析部5において、配管、バルブ、フィルタ等のサンプルラインに詰まり等の異常が発生したときに推定値算出部11から出力される相互相関(C(τ))を示している。サンプルラインに詰まり等の異常が発生すると、相関値の最大値は殆ど変化しないが、サンプルラインにおける分析対象物のフィードに遅延が生じることから相関値が最大値となる点が、図6図示a点からb点にシフトする。従って、図4のステップS26の処理で説明した通り、相互相関算出部13から取得した位相差(τ)が位相差の閾値(dτ)を超えたか否かを判定することにより、サンプルラインの詰まり等の異常を検出することができる。
図7に示す相互相関の第3の例は、計量・サンプル仕様調整部4又は分析部5において、サンプルライン内の分析対象物が液化等する異常が発生したときに推定値算出部11から出力される相互相関(C(τ))を示している。サンプルライン内の分析対象物に液化等の異常が発生すると、分析対象物の流量が変化して相関値の最大値の大きさが、図7図示a点からc点にシフトする。従って、図4のステップS28の処理で説明した通り、相互相関算出部13から取得した相互相関の相関値(C(τ))が相関値の閾値(dh)を超えたか否かを判定することにより、サンプルライン内での分析対象物の液化等の異常を検出することができる。
図8に示す相互相関の第4の例は、相互相関の第2の例で説明したサンプルラインに詰まり等の異常と、相互相関の第3の例で説明したサンプルライン内の分析対象物に液化等の異常が同時に発生したときに推定値算出部11から出力される相互相関(C(τ))を示している。サンプルラインに詰まり等が発生する異常によって相関値が最大値となる位相差がシフトするとともに、サンプルライン内の分析対象物に液化等が発生する異常によって相関値の最大値の大きさも変化するため、相関値が最大値となる点は、図8図示a点からd点にシフトする。従って、図4のステップS26の処理及びステップS28の処理で説明した通り、相互相関算出部13から取得した位相差(τ)が位相差の閾値(dτ)を超えたか否かを判定するとともに、相互相関算出部13から取得した相互相関の相関値(C(τ))が相関値の閾値(dh)を超えたか否かを判定することにより、同時に発生したサンプルラインの詰まり等の異常とサンプルライン内での分析対象物の液化等の異常をそれぞれ検出することができる。
以上で、図5〜図8を用いた、相互相関算出部13から出力される相互相関(C(τ))についての説明を終了する。
なお、本実施例では、分析値の動特性変動の検出に相互相関を用いたが、動特性変動を検出する手法は相互相関に限られない。他の手法としては、例えばボード線図、フーリエ変換、ウェーブレット解析等が考えられる。
次に、図9を用いて分析システム異常検知装置の構成の他の一例を説明する。図9は、実施形態における分析システム異常検知装置の構成の他の一例を示したブロック図である。
図9に示す分析システム異常検知装置の構成の他の一例は、図1で説明した分析システム異常検知装置1の機能を分析計51に組込んだ場合の構成例である。
分析計6は、分析システム異常検知部61と分析部62を有する。
分析システム異常検知部61は分析システム異常検知装置1と同様の機能を有する。また、分析部62は分析計51と同様の機能を有する。すなわち、分析システム異常検知部61は、プロセス21から取得するプロセス値1、プロセス値2及びプロセス値3、並びに分析部62から取得する分析値に基づき、図2等で説明した位相差閾値判定処理、相関値閾値判定処理、及び偏差閾値判定処理を実行するものである。
分析計6は、分析システム異常検知装置1の機能を組込むことにより、分析システム異常検知装置を別途設置する必要が無くなり、コストの削減を図ることが可能となる。
なお、図9に示す図1に示した機器と同じ機器は、図1と同じ符号を付して説明を省略する。
以上で、図9を用いた。分析システム異常検知装置の構成の他の一例の説明を終了する。
なお、図2に示した分析システム異常検知装置1を構成する機能を実現するためのプログラムを、コンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録して、当該記録媒体に記録されたプログラムをコンピュータシステムに読み込ませ、実行することにより、本実施形態の上述した種々の処理を行ってもよい。なお、ここでいう「コンピュータシステム」とは、OSや周辺機器等のハードウェアを含むものであってもよい。また、「コンピュータシステム」は、WWWシステムを利用している場合であれば、ホームページ提供環境(あるいは表示環境)も含むものとする。また、「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、フラッシュメモリ等の書き込み可能な不揮発性メモリ、CD−ROM等の可搬媒体、コンピュータシステムに内蔵されるハードディスク等の記憶装置のことをいう。
さらに「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、インターネット等のネットワークや電話回線等の通信回線を介してプログラムが送信された場合のサーバやクライアントとなるコンピュータシステム内部の揮発性メモリ(例えばDRAM(Dynamic Random Access Memory))のように、一定時間プログラムを保持しているものも含むものとする。また、上記プログラムは、このプログラムを記憶装置等に格納したコンピュータシステムから、伝送媒体を介して、あるいは、伝送媒体中の伝送波により他のコンピュータシステムに伝送されてもよい。ここで、プログラムを伝送する「伝送媒体」は、インターネット等のネットワーク(通信網)や電話回線等の通信回線(通信線)のように情報を伝送する機能を有する媒体のことをいう。また、上記プログラムは、前述した機能の一部を実現するためのものであっても良い。さらに、前述した機能をコンピュータシステムにすでに記録されているプログラムとの組み合わせで実現するもの、いわゆる差分ファイル(差分プログラム)であっても良い。
以上、本発明の実施形態について、図面を参照して説明してきたが、具体的な構成はこの実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲においての種々の変更も含まれる。
1・・・分析システム異常検知装置
11・・・推定値算出部
12・・・偏差算出部
13・・・相互相関算出部
14・・・閾値判定部
141・・・相互相関判定部
1411・・・位相差閾値判定部
1412・・・相関値閾値判定部
142・・・偏差閾値判定部
21・・・プロセス
22、23・・・回収器
31・・・セパレータ
32・・・サイクロン
41・・・減圧弁
42・・・フィルタ
43・・・気化器
44・・・流量計、
51・・・分析計
52・・・ベント

Claims (8)

  1. 材料を処理するプロセスから取得されるプロセス値を入力値とする関数を用いて、前記プロセスから採取されるサンプルを分析して得られる分析値の推定値を算出する推定値算出部と、
    前記推定値と前記分析値との相互相関を算出する相互相関算出部と、
    前記推定値と前記分析値との偏差を算出する偏差算出部と、
    前記相互相関の位相差が位相差の閾値を超えたか否かを判定する位相差閾値判定部と、
    前記相互相関の相関値が相関値の閾値を超えたか否かを判定する相関値閾値判定部と、
    前記偏差が偏差の閾値を超えたか否かを判定する偏差閾値判定部と
    を備える、分析システム異常検知装置。
  2. 前記位相差閾値判定部は、前記位相差が位相差の閾値を超えたときに位相差の異常を報知する、請求項1に記載の分析システム異常検知装置。
  3. 前記相関値閾値判定部は、前記相関値が相関値の閾値を超えたときに相関値の異常を報知する、請求項1又は2に記載の分析システム異常検知装置。
  4. 前記位相差閾値判定部は、前記推定値と前記分析値に基づき予め算出された位相差を前記位相差の閾値として用い、
    前記相関値閾値判定部は、前記推定値と前記分析値に基づき予め算出された相関値を前記相関値の閾値として用いる、請求項1から3のいずれか一項に記載の分析システム異常検知装置。
  5. 前記分析システム異常検知装置は、前記分析値を生成する分析計に組込まれていることを特徴とする、請求項1から4のいずれか一項に記載の分析システム異常検知装置。
  6. 前記推定値算出部は、複数のプロセス値を入力値とする合成関数を用いて前記推定値を算出する、請求項1から5のいずれか一項に記載の分析システム異常検知装置。
  7. 材料を処理するプロセスから取得されるプロセス値を入力値とする関数を用いて、前記プロセスから採取されるサンプルを分析して得られる分析値の推定値を算出する推定値算出ステップと、
    前記推定値と前記分析値との相互相関を算出する相互相関算出ステップと、
    前記推定値と前記分析値との偏差を算出する偏差算出ステップと、
    前記相互相関の位相差が位相差の閾値を超えたか否かを判定する位相差閾値判定ステップと、
    前記相互相関の相関値が相関値の閾値を超えたか否かを判定する相関値閾値判定ステップと、
    前記偏差が偏差の閾値を超えたか否かを判定する偏差閾値判定ステップと
    を含む、分析システム異常検知方法。
  8. 材料を処理するプロセスから取得されるプロセス値を入力値とする関数を用いて、前記プロセスから採取されるサンプルを分析して得られる分析値の推定値を算出する推定値算出処理と、
    前記推定値と前記分析値との相互相関を算出する相互相関算出処理と、
    前記推定値と前記分析値との偏差を算出する偏差算出処理と、
    前記相互相関の位相差が位相差の閾値を超えたか否かを判定する位相差閾値判定処理と、
    前記相互相関の相関値が相関値の閾値を超えたか否かを判定する相関値閾値判定処理と、
    前記偏差が偏差の閾値を超えたか否かを判定する偏差閾値判定処理と
    をコンピュータに実行させる、分析システム異常検知プログラム。
JP2015252480A 2015-12-24 2015-12-24 分析システム異常検知装置、分析システム異常検知方法及び分析システム異常検知プログラム Pending JP2017116424A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2015252480A JP2017116424A (ja) 2015-12-24 2015-12-24 分析システム異常検知装置、分析システム異常検知方法及び分析システム異常検知プログラム

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2015252480A JP2017116424A (ja) 2015-12-24 2015-12-24 分析システム異常検知装置、分析システム異常検知方法及び分析システム異常検知プログラム

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2017116424A true JP2017116424A (ja) 2017-06-29

Family

ID=59231761

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2015252480A Pending JP2017116424A (ja) 2015-12-24 2015-12-24 分析システム異常検知装置、分析システム異常検知方法及び分析システム異常検知プログラム

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2017116424A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN110319918A (zh) * 2018-03-28 2019-10-11 深圳金智凌轩视讯技术有限公司 通过声音检测设备状态的方法及装置
CN112262353A (zh) * 2018-06-11 2021-01-22 松下知识产权经营株式会社 异常解析装置、制造系统、异常解析方法以及程序

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN110319918A (zh) * 2018-03-28 2019-10-11 深圳金智凌轩视讯技术有限公司 通过声音检测设备状态的方法及装置
CN112262353A (zh) * 2018-06-11 2021-01-22 松下知识产权经营株式会社 异常解析装置、制造系统、异常解析方法以及程序

Similar Documents

Publication Publication Date Title
EP3289420B1 (en) Computer system and method for causality analysis using hybrid first-principles and inferential model
EP2132605B1 (en) Method and system of using inferential measurements for abnormal event detection in continuous industrial processes
US9968899B1 (en) Catalyst transfer pipe plug detection
US20200216767A1 (en) Design Development and Implementation of Analyzer Based Control System and Algorithm
Kaneko et al. Classification of the degradation of soft sensor models and discussion on adaptive models
Ni et al. Localized, adaptive recursive partial least squares regression for dynamic system modeling
US20120330631A1 (en) Method and System of Using Inferential Measurements for Abnormal Event Detection in Continuous Industrial Processes
US20120053861A1 (en) On-line monitoring and prediction of corrosion in overhead systems
JP2017116424A (ja) 分析システム異常検知装置、分析システム異常検知方法及び分析システム異常検知プログラム
US9458388B2 (en) Development and implementation of analyzer based on control system and algorithm
Andersen et al. An easy to use GUI for simulating big data using Tennessee Eastman process
US11203570B2 (en) Virtual sensing method and system for controlling a composition variable in a urea production process
US20060277094A1 (en) Data processing system and method for regulating an installation
Dearing et al. Real-time target selection optimization to enhance alignment of gas chromatograms
Bisotti et al. The use of digital twins to overcome low-redundancy problems in process data reconciliation
Farsang et al. Role of steady state data reconciliation in process model development
Lieftucht et al. Statistical Monitoring of Dynamic Multivariate Processes− Part 2. Identifying Fault Magnitude and Signature
Kourti Analysis, monitoring, control, and optimization of batch processes: multivariate dynamic data modeling
Shardt et al. Advanced Soft-Sensor Systems for Process Monitoring, Control, Optimisation, and Fault Diagnosis
Sansana et al. Multirate fusion of data sources with different quality
Kaneko et al. Soft sensors: Chemoinformatic model for efficient control and operation in chemical plants
Stone et al. STOCHASTIC MODELS IN STATISTICAL PROCESS CONTROL: USEFUL TOOLS OR STATISTICAL DIVERSIONS?
Fernandes APPLICATION OF DATA RECONCILIATION TO AN ATMOSPHERIC CRUDE UNIT TO CALIBRATE INSTRUMENTS
Wheeler Predicting propylene loss with inferential model development using design of experiments (DOE) and historical data
Haimi et al. Outlier detection for the denitrifying post-filtration unit of a municipal wastewater treatment plant: The Viikinmäki case

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20181018

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20190517

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20190611

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20190729

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20190910