JP2017116396A - 測温体 - Google Patents

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Abstract

【課題】 絶縁基体表面でのマイグレーションを低減することで、長時間使用しても故障が少なく信頼性の高い測温体を提供する。【解決手段】 測温体1は、絶縁基体2の一方主面2aに設けられた表層配線である第1表層配線20を有する。第1表層配線20は、一方主面2aの、第1電極6が設けられた領域から長辺2a3に沿って延びる長辺領域2cに設けられる。【選択図】 図2

Description

本発明は、互いに積層された複数の絶縁層の層間に内層抵抗配線が設けられてなる測温体に関するものである。
排気ガス等の高温(例えば数百〜一千℃程度)の流体等における温度検知用のセンサ(測温体)として、金属材料の電気抵抗の温度による変化を利用したものが知られている。金属材料としては、高温における耐酸化性および抵抗値の温度依存性等の観点から、白金を含む金属材料が用いられる場合が多い。
金属材料を含むセンサとしては、例えば、特許文献1に記載されるように、アルミナ等のセラミック焼結体からなる耐熱性絶縁基体の表面に、抵抗パターンが設けられた白金薄膜が形成され、端子電極上に白金線等のリード端子が溶接された構成の温度センサ素子が知られている。
特開平11−121214号公報
センサは、電気抵抗の変化を利用するため、リード端子から電流を印加して使用するが、このとき絶縁基体表面に設けられた端子電極などの金属材料間に大きな電位差が発生する場合がある。発生した電位差によって金属材料のマイグレーションが生じ、電極間または抵抗パターン間などで電気抵抗値の大きな変動または短絡によって、センサの故障を引き起こすことになる。
本発明の一つの態様の測温体は、複数の絶縁層が積層されてなる矩形板状の絶縁基体と、前記絶縁基体の一方主面の、一方の短辺を挟んで隣り合う2つの隅部それぞれに設けられた第1電極および第2電極と、前記第1電極および前記第2電極それぞれに接続されたリードと、前記絶縁基体の絶縁層の層間に設けられた内部抵抗配線であって、前記一方主面側の層間に設けられ、前記第1電極に接続された第1配線と、前記他方主面側の層間に設けられ、前記第1配線および前記第2電極に接続された第2配線とを有する内部抵抗配線と、前記絶縁基体の一方主面の、前記第1電極が設けられた領域から長辺に沿って延びる長辺領域に設けられ、前記第1配線に接続された第1表層配線とを備えることを特徴とする。
本発明の一つの態様の測温体によれば、第2電極と第1表層配線との距離を離すことができ、第2電極と第1表層配線との間で発生するマイグレーションを低減することで、長時間使用しても故障が少なく信頼性の高い測温体とすることができる。
(a)および(b)は、本発明の実施形態の測温体を示す斜視図である。 測温体の平面図である。 他の実施形態である測温体の平面図である。 保護部材が設けられた測温体の斜視図である。 保護部材が設けられた測温体の斜視図である。
本発明の実施形態の測温体を、添付の図面を参照して説明する。以下の説明における上下の区別は便宜的なものであり、実際に配線基板等が使用される際の上下を限定するものではない。
図1は、本発明の実施形態の測温体を示す斜視図である。図1(a)は、測温体の外観斜視図を示し、図1(b)は、測温体の分解斜視図である。図2は、測温体の平面図である。なお、図2では、絶縁基体2の一方主面2aがわかりやすいように、保護ガラス5を図示していない。
測温体1は、絶縁基体2、リード3,4、保護ガラス5、第1電極6、第2電極7、内部抵抗配線である第1配線10、内部抵抗配線である第2配線11、第1表層配線20を有する。第1配線10および第2配線11の電気抵抗が環境温度に応じて変化することを利用して温度測定が行なわれる。すなわち、第1配線10および第2配線11の電気抵抗の測定値から、測温体1が位置している環境温度が算出され、検知される。
絶縁基体2は、一方主面2aおよび他方主面2bを有する矩形板状であり、内部抵抗配線を設けるための基体部分である。絶縁基体2は、例えば酸化アルミニウム質焼結体や窒化アルミニウム質焼結体、ムライト質焼結体、ガラスセラミック焼結体等のセラミック焼結体によって形成されている。絶縁基体2は、このようなセラミック焼結体からなる複数の絶縁層(図1に示す例では8層)が積層されて形成されている。
絶縁基体2は、例えば、各絶縁層が酸化アルミニウム質焼結体からなる場合であれば、以下の方法で製作することができる。まず、酸化アルミニウム、酸化珪素、酸化マグネシウムおよび酸化カルシウム等の原料粉末に適当な有機バインダおよび溶剤等を添加混合して作製したスラリーを、ドクターブレード法等によってシート状に成形してセラミックグリーンシートを作製する。次に、これらのセラミックグリーンシートを適当な寸法に切断加工した後、これらを複数枚積層して積層体を作製する。その後、この積層体を高温(約1600℃)で焼成することによって絶縁基体2が製作される。複数のセラミックグリーンシートがそれぞれ絶縁層になる。
絶縁基体2の一方主面2aには、第1電極6および第2電極7の2つの表層端子電極が設けられている。第1電極6および第2電極7は、外部回路と接続するためのリード3,4を絶縁基体2に接合し、リード3,4と内部抵抗配線とを電気的に接続する。
絶縁基体2の一方主面2aは、矩形状であり、互いに平行な2つの短辺2a1,2a2および互いに平行な2つの長辺2a3,2a4の四辺を有する。第1電極6および第2電極7は、この一方主面2aにおいて、1つの短辺2a1を挟む2つの隅部それぞれに設けられている。
例えば、図2においては、2つの短辺2a1,2a2が紙面向かって上下方向に平行であり、2つの長辺2a3,2a4が紙面向かって左右方向に平行である。第1電極6および第2電極7は、紙面向かって右側の一方短辺2a1を上下に挟む隅部それぞれに設けられており、第1電極6が、紙面向かって下方の隅部に設けられ、第2電極7が、紙面向かって上方の隅部に設けられる。
絶縁基体2の層間には、第1配線10および第2配線11からなる内部抵抗配線が設け
られている。第1配線10は、絶縁基体2の一方主面2a側の層間に設けられる配線、すなわち、第1電極6および第2電極7に近い方の配線であり、第1電極6に接続されている。第2配線11は、絶縁基体2の他方主面2b側の層間に設けられる配線、すなわち、第1電極6および第2電極7から遠い方の配線であり、第2電極7に接続されている。
第1配線10および第2配線11からなる内部抵抗配線は、その電気抵抗が温度に応じて変化する金属材料である白金または白金を主成分とする金属材料によって形成されている。温度変化に応じた金属材料の電気抵抗の温度に応じた変化を検知する上では、初期(例えば25℃程度のいわゆる常温)における金属材料の電気抵抗の絶対値が大きい程好ましい。
これは、次のような理由による。すなわち、内部抵抗配線の温度変化に応じた電気抵抗の変化は、初期の電気抵抗の大きさ(絶対値)に関係なく一定の比率で生じる。つまり、初期の電気抵抗の値が大きい程、温度変化に伴う電気抵抗の変化の絶対値が大きくなる。この電気抵抗の変化の絶対値がより大きいほどノイズ(温度変化以外の要因による電気抵抗の変動)の影響を受けにくくなる。また測定もより容易になる。したがって、内部抵抗配線は、その初期の電気抵抗が大きい方が好ましい。そのため、白金等の金属材料が線状に形成されたものであり、電気抵抗を測定する区間の長さが長く、電気抵抗の絶対値を大きくする上で有効な形態とされている。
白金を主成分とする金属材料における白金以外の成分については、内部抵抗配線の温度抵抗係数(TCR)の調整や、耐熱性の向上等を目的に、適宜、その成分(種類)や添加量が選択される。白金以外の成分としては、例えばパラジウム、ロジウム、イリジウム等の白金族元素の金属材料および金等が挙げられる。なお、例えば内部抵抗配線の温度変化に対する電気抵抗の変化の直線性が重視される場合には白金の含有量が大きい方が好ましい。
白金を主成分とする金属材料は、白金を約80質量%以上の割合で含有している。白金と他の成分とは合金を形成していても良く、互いに独立した結晶粒子として存在していてもよい。なお、内部抵抗配線は、白金または白金を主成分とする金属材料といった金属成分以外の添加材を含有していてもよい。添加材としては、例えば酸化アルミニウム等の、絶縁基体2に含まれているのと同様の無機物の粒子等が挙げられる。添加材は、例えば内部抵抗配線と絶縁層との焼成収縮率の整合等のために添加される。
内部抵抗配線は、例えば白金の粉末を有機溶剤およびバインダとともに混練して作製した金属ペーストを、絶縁層となるセラミックグリーンシートの主面等に所定パターンに塗布し、同時焼成することによって形成することができる。
この内部抵抗配線の一方端と、他方端との間の電気抵抗が、例えば外部電気回路で測定される。測定される電気抵抗は、内部抵抗配線の温度に応じて変化し、内部抵抗配線の温度は測温体1が位置している環境の温度(外部の温度)に応じて変化する。すなわち、内部抵抗配線の電気抵抗を測定することによって、外部の温度が検知される。
測温体1によって検知される外部の温度は、例えば各種の燃焼排ガスの温度であり、数百〜千℃程度の高温を検知することが必要な場合もある。このような高温における安定性、および温度に応じた電気抵抗変化の直線性が良好であるため、内部抵抗配線は白金または白金を主成分とする金属材料によって形成されている。例えば、測温体1は、上記のような抵抗検知用の電気回路(外部電気回路)を含む外部基板(図示せず)に実装され、このような外部基板等とともに被測温物が存在する部分(ガスの流路等)に実装される。
また、内部抵抗配線は、仮に外気に露出した状態であると、異物の付着、または外部基板もしくは外部基板に実装される他の部品等と誤って衝突することによる破壊または変形等のために不要に電気抵抗が変化してしまう可能性がある。これを防ぐために、内部抵抗配線は複数の絶縁層の層間に設けられている。言い換えれば、内部抵抗配線は絶縁基体2の内部に設けられており、外部には露出していない。
また本実施形態では、内部抵抗配線が、一方主面2a側に配される第1配線10と他方主面2b側に配される第2配線11の2つの配線からなる。第1配線10は、1つの絶縁層間に設けられていてもよく、互いに隣接する複数の層間に設けられていてもよい。複数の層間に設けられている場合、各層間に設けられている配線同士は、絶縁層を厚み方向に貫通する貫通導体であるビア導体によって電気的に接続される。第2配線11も第1配線10と同様に、1つの絶縁層間に設けられていてもよく、互いに隣接する複数の層間に設けられていてもよく、複数の層間に設けられている場合、各層間に設けられている配線同士は、ビア導体によって電気的に接続される。また、第1配線10と第2配線11ともビア導体によって接続される。
ビア導体は、例えば内部抵抗配線と同様の金属材料(白金等)を主成分とする導体材料(金属材料)によって形成されている。このような金属材料としては、白金、または白金を主成分とし、アルミナ等の無機物フィラーが添加されたものが挙げられる。無機物フィラーは、例えばビア導体と絶縁基体2とが同時焼成で形成されるときに、両者の収縮率および収縮挙動等を整合させるためのものである。
ビア導体は、例えば内部抵抗配線を形成するのと同様の白金の金属ペーストを、絶縁層となるセラミックグリーンシートにあらかじめ設けておいた貫通孔内に充填し、同時焼成することによって形成することができる。貫通孔は、例えば金属ピンを用いた機械的な孔あけ加工、またはレーザ光による孔あけ加工等の加工方法でセラミックグリーンシートに設けることができる。この場合、上記のような無機物フィラーの粒子が金属ペーストに添加されていてもよい。
第1電極6と第2電極7には、それぞれリード3,4が接続され、本実施形態では、例えばリード4が第1電極6に接続され、リード3が第2電極7に接続される。
第1電極6と第2電極7は、例えば内部抵抗配線と同様の金属材料(白金等)を用い、同様の方法で形成することができる。本実施形態の第1電極6および第2電極7は、白金からなる角丸矩形状のパターンであるが、他の形状であってもよい。
第1電極6と第2電極7は、高温の環境下におかれる場合があるため、白金を含む白金族の金属または金等の、高温における耐酸化性の高い金属材料からなるものであることが好ましい。
本実施形態は、絶縁基体2の一方主面2a上に、第1電極6と第2電極7とリード3,4との接続部位を覆う、保護ガラス5が設けられている。
この保護ガラス5は、例えば無アルカリの結晶化ガラス等を材料として形成されており、以下の方法で製作することができる。
まず、原料粉末に、適当な有機バインダおよび溶剤等を添加混合して作製したスラリーを、第1電極6と第2電極7とリード3,4との接続部位の上に、これらを完全に覆う山状に過剰に供給する。ついで、このスラリーを含む絶縁基体2を焼成し、常温まで冷却することによって、接続部位を完全に覆う保護ガラス5が作製される。
本実施形態の測温体1は、絶縁基体2の一方主面2aに設けられた表層配線である第1表層配線20を有する。第1表層配線20は、一方主面2aの、第1電極6が設けられた領域から長辺2a3に沿って延びる長辺領域2cに設けられる。
図2では、第1電極6は、紙面向かって、一方主面2aの右側下方の隅部に設けられており、長辺領域2cは、この第1電極6が設けられた隅部に連なる長辺、すなわち紙面向かって下方の長辺2a3に沿って延びる領域である。長辺領域2cは、絶縁基体2の一方主面2aが、長辺2a3,2a4に平行な線分で二等分された2つの領域のうちの第1電極6が設けられている方の領域内にあって、第1電極6よりも他方短辺2a2側にある領域である。第1表層配線20は、この長辺領域2cに設けられている。第1表層配線20は、第1電極6の比較的近くに配置され、第2電極7からは、比較的遠くに配置されることになる。
さらに、第1表層配線20は、内部抵抗配線のうち、一方主面2a側に配される第1配線10と接続される。
第1電極6および第1表層配線20は、いずれも絶縁基体2の一方主面2aに設けられており、一方主面2a側に配される第1配線10と接続される。第1電極6および第1表層配線20は、直下にある第1配線10と接続される。第1配線10は、第1配線10よりも下方の、他方主面2b側に配された第2配線11と接続される。さらに、第2配線11は、一方主面2aに設けられた第2電極7と接続される。
第1表層配線20は、例えば、第1配線10と、一方主面2aに実装される受動素子等とを接続するために設けられる。
また、第1配線10は、例えば、抵抗調整用配線であってもよい。抵抗調整用配線は、測温体1として完成したのちに内部抵抗配線の抵抗値を調整するための配線である。測温体1は、製造ばらつきなどによって内部抵抗配線の抵抗値が目標の値からずれてしまう場合がある。このような場合に、完成後に抵抗値を調整するために抵抗調整用配線が設けられる。第1表層配線20は、抵抗調整用配線である第1配線10と組合わせて使用される。抵抗調整用配線は、配線長の異なる複数の配線からなり、複数の配線はビア導体によって第1表層配線20と接続し、配線同士は、この第1表層配線20によって接続されている。図2に示すように、第1表層配線20は、ビア導体と接続するランドと、ランド同士を接続する接続配線と、からなる調整配線20aを複数含んでいる。この接続配線を切削またはレーザ照射などにより切断すると、抵抗調整配線において、配線間の接続が切断される。これにより、抵抗調整配線の全体長さが短くなり、抵抗調整配線の抵抗値が小さくなる。内部抵抗配線の抵抗値は、第1配線10の抵抗値と、第1配線10に直列接続された第2配線11の抵抗値との和であるので、抵抗調整配線である第1配線10の抵抗値が小さくなると、内部抵抗配線の抵抗値が小さくなる。これにより、調整配線20aの切断数を変えることで、内部抵抗配線の抵抗値を適宜変更することができる。
第2配線11は、予め定める抵抗値が得られるような配線であれば、どのような配線であってもよいが、絶縁基体2の厚みを薄くして測温体1を小型化するためには、1つの層間に設けられる配線の抵抗値を高くして絶縁層の積層数を少なくするほうが好ましい。1つの層間に設けられる導体配線の抵抗値を高くするには、例えば、互いに平行に並んだ複数の直線部と、これらの複数の直線部のうち隣り合う直線部の端同士をつないでいる複数の折り返し部とを有するミアンダ状の配線とすることが好ましい。折り返し部は、隣り合う複数の直線部の端同士を、一つおきに互いに接続している。言い換えれば、複数の直線部と複数の折り返し部とが順次直列に接続されて一つのミアンダ状のパターン(蛇行パタ
ーン)を形成している。
第2配線11が、ミアンダ状のパターンである場合には、比較的長い導体配線が順次折りたたまれて層間に配置されているため、一つの層間に極力長い導体配線を設ける上で有利である。導体配線の長さがより長いことにより、第2配線11の電気抵抗をより大きくすることできる。すなわち、例えば測温前(常温等、前述した初期の状態)における電気抵抗が比較的大きいため、温度変化に応じた電気抵抗の変化の絶対値がより大きい。そのため、常温から上記千℃程度等の高温域にかけて、精度の良い測温が容易になる。
また、例えば図1および図2のように、絶縁基体2が矩形状である場合に、配線導体がミアンダ状であるときには、そのミアンダ状の配線導体の上記の直線部および折り返し部が絶縁層の各辺に対して平行に配置されていれば、次のような効果が得られる。すなわち、この場合には、絶縁層の各辺から、辺に最も近い配線導体までの距離が、直線部および折り返し部のそれぞれにおいてほぼ同じ距離に揃えられる。そのため、直線部および折り返し部のそれぞれにおいて、絶縁基体2の外周部分から配線導体までの距離が部分的に極端に近くなって配線導体の白金が外部に昇華しやすくなる、というような可能性が低減される。
また、この場合、直線部と折り返し部との間で、それぞれの線幅が比較的広い部分の幅が同じ程度であり、さらに、絶縁層の各辺と直線部および折り返し部それぞれとの間の距離が同じ程度であってもよい。この場合には、絶縁層のほぼ全周において、その外周から配線導体までの距離がほぼ同じ程度に揃えられる。そのため、配線導体の長さ方向の一部において白金の外部への昇華が促進されるような可能性がさらに低減され得る。
このような配線導体は、その全体としての形が、矩形状の絶縁層の層間に対してほぼ相
したがって、測温体1は、内部抵抗配線について、測温の精度、および長期信頼性等を重視するときには、第2配線11をミアンダ状とし、その直線部および折り返し部が絶縁層の外周に対して平行に配置されていることが好ましい。
測温体1の電流経路としては、リード4から第1電極6を経て第1配線10を流れ、一部が第1表層配線20に、残りが第2配線11に流れる。第2配線11を流れた電流は、最下層付近からビア導体によって一方主面2aにまで戻り、第2電極7を経てリード3を流れる。
このような電流経路によれば、同じ一方主面2aに設けられた第1電極6と第2電極7との電位差が最も高く、第1表層配線20と第2電極7との電位差もこれに次いで高い。このような高い電位差が生じる導体間では、導体を構成する金属材料のマイグレーションが発生し易い。
第1電極6と第2電極7との間については、体積の比較的大きい保護ガラス5が存在しており、第1電極6と第2電極7の間で、保護ガラス5の表面を経由して金属材料がマイグレーションする距離が遠くなる。従って、第1表層配線等、薄くガラスが被覆される部位よりも金属マイグレーションによる短絡が起きにくくなる。
第1表層配線20と第2電極7との距離を離せば離すほどマイグレーションの発生を抑制できる。しかしながら、距離を考慮すると、第1表層配線20の配線スペースを確保することが難しくなる。本実施形態では、第1表層配線20と第2電極7との間で発生するマイグレーションを低減するために、第1表層配線20を第2電極7から比較的距離が離れた長辺領域2cに設けている。このような長辺領域2cであれば、第1表層配線の配線スペースを確保した上で、マイグレーションの発生を抑制することができる。
例えば、電位差2V、環境温度1000℃、被覆部材(オーバーコートガラス)が無アルカリの結晶化ガラスであれば、一般的に、2つの電極端子間の距離を400μm以上離せば、マイグレーションを効果的に低減することができる。本実施形態の測温体1は、サイズが平面視で2mm×4mmであり、長辺領域2cに第1表層配線20を設けると、第1表層配線20と第2電極7との間隔が400〜800μmとなって、マイグレーションの低減効果が得られる。
本実施形態の測温体1は、マイグレーションの発生を低減することで、長時間使用しても故障が少なく信頼性の高い測温体1とすることができる。
図3は、他の実施形態である測温体の平面図である。本実施形態の測温体1Aは、表層配線として、第1表層配線20に加えて、さらに第2表層配線21を備える点で上記の実施形態と異なっている。第2表層配線21以外の構成については、上記の実施形態と同じであるので、同じ構成については、上記の実施形態と同じ参照符号を付して詳細な説明は省略する。第2表層配線21は、絶縁基体2の一方主面2aにおいて、長辺領域2cに連なり、一方短辺2a1とは反対側の他方短辺である短辺2a2に沿って延びる短辺領域2dに設けられる配線であり、第1表層配線20と同様に第1配線10に接続される。
短辺領域2dは、第2電極7から比較的離れた位置にあり、この短辺領域2dに第2表層配線21を設けた場合、第1表層配線20と同様、第2電極7との間でマイグレーションが発生することを低減することができる。また、長辺領域2cに加えて短辺領域2dにも表層配線を設けることができるので、表層配線の配線スペースを広くし、より多くの表層配線を絶縁基体2の一方主面2aに設けることができる。
本実施形態でも、第1配線10は、例えば、一方主面2aに実装される受動素子等を接続するための配線であってもよく、抵抗調整用配線であってもよい。
また、本実施形態の測温体1,1Aは、第1表層配線20、第2表層配線21を被覆する被覆部材8,9を設けてもよい。図4および図5は、保護部材が設けられた測温体の斜視図である。
測温体1は、図2に示すように、絶縁基体2の一方主面2aの長辺領域2cに第1表層配線20が設けられている。この第1表層配線20を保護するために、例えば、ガラス材料からなり、長辺領域2cの全体を覆うように矩形状の被覆部材8を設ける。
また、測温体1Aは、図3に示すように、絶縁基体2の一方主面2aの長辺領域2cおよび短辺領域2dに第1表層配線20および第2表層配線21がそれぞれ設けられている。この第1表層配線20および第2表層配線21を保護するために、例えば、ガラス材料からなり、長辺領域2cおよび短辺領域2dの全体を覆うようにL字状の被覆部材9を設ける。
前述のように、第1配線10が抵抗調整用配線である場合、抵抗調整後、使用時等に第1表層配線20の一部が切断されてしまうと、内部配線導体の抵抗値が調整後の値から変化してしまい目標値からずれてしまう。このような抵抗値のずれを低減するために、第1表層配線20を被覆する被覆部材8を設ける。また、第2表層配線21も同様であり、第2表層配線21を被覆する被覆部材9を設ける。
測温体1は、千度以上の高温環境下で使用されるので、被覆部材の材料としては樹脂材料などを使うことができない。ガラス材料を用いることにより、高温環境下でも第1表層
配線20、第2表層配線21を十分に保護することができる。
被覆部材8,9を構成するガラス材料は、例えば、無アルカリの結晶化ガラス等からなる。
1,1A・・・測温体
2・・・絶縁基体
2a・・・一方主面
2b・・・他方主面
2c・・・長辺領域
2d・・・短辺領域
3,4・・・リード
5・・・保護ガラス
6・・・第1電極
7・・・第2電極
8・・・被覆部材
9・・・被覆部材
10・・・第1配線
11・・・第2配線
20・・・第1表層配線
20a・・・調整配線
21・・・第2表層配線
2a1,2a2・・・短辺
2a3,2a4・・・長辺

Claims (4)

  1. 複数の絶縁層が積層されてなる矩形板状の絶縁基体と、
    前記絶縁基体の一方主面の、一方の短辺を挟んで隣り合う2つの隅部それぞれに設けられた第1電極および第2電極と、
    前記第1電極および前記第2電極それぞれに接続されたリードと、
    前記絶縁基体の絶縁層の層間に設けられた内部抵抗配線であって、前記一方主面側の層間に設けられ、前記第1電極に接続された第1配線と、前記他方主面側の層間に設けられ、前記第1配線および前記第2電極に接続された第2配線とを有する内部抵抗配線と、
    前記絶縁基体の一方主面の、前記第1電極が設けられた領域から長辺に沿って延びる長辺領域に設けられ、前記第1配線に接続された第1表層配線とを備えることを特徴とする測温体。
  2. 前記絶縁基体の一方主面の、前記長辺領域に連なり、前記一方短辺とは反対側の他方短辺に沿って延びる短辺領域に設けられ、前記第1配線に接続された第2表層配線を備えることを特徴とする請求項1記載の測温体。
  3. ガラス材料からなり、前記第1表層配線および前記第2表層配線を被覆する被覆部材を備えることを特徴とする請求項2記載の測温体。
  4. 前記第2配線は、互いに平行に並んだ複数の直線部と、該複数の直線部のうち隣り合う直線部の端同士をつないでいる複数の折り返し部と、を有するミアンダ状配線であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1つに記載の測温体。
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