JP2017115916A - Seal structure and seal fin fixing method - Google Patents
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Abstract
Description
本発明は、回転構造体と静止構造体との間で作動流体の漏洩を抑制するシール構造及びシールフィンの固定方法に関する。 The present invention relates to a seal structure that suppresses leakage of a working fluid between a rotating structure and a stationary structure, and a fixing method of seal fins.
従来、蒸気タービンやガスタービンなどのタービンでは、静翼の先端部の内周面とロータの外周面との間に形成される隙間には、この隙間から蒸気などの作動流体が漏洩することを防止して、タービンの内部効率が低下するのを防止するために、シールフィンが設けられている。
シールフィンは、ロータ外周面に全周に亘り削設されたシールフィン固定用溝(以下、「固定用溝」と呼ぶ)内にその基部が挿入され、この基部がロッキングピースによって、固定されることにより、固定用溝内に固設される(例えば特許文献1参照)。
Conventionally, in a turbine such as a steam turbine or a gas turbine, a working fluid such as steam leaks from a gap formed between the inner peripheral surface of the tip of the stationary blade and the outer peripheral surface of the rotor. In order to prevent and prevent the internal efficiency of the turbine from being reduced, seal fins are provided.
The base of the seal fin is inserted into a seal fin fixing groove (hereinafter referred to as a “fixing groove”) cut on the outer peripheral surface of the rotor, and the base is fixed by a locking piece. As a result, it is fixed in the fixing groove (see, for example, Patent Document 1).
このようなシールフィンの構成の一例について図4を参照して説明する。
図4は、従来のシールフィンの構成を示す模式図であって、シールフィンの横断面を示す図である。
このシールフィン01は、例えば板厚が1mm程度の薄い金属板の一辺側を折り曲げて略L字形状の横断面形状に加工した長尺の部品である。また、シールフィン01は、その先端側のみを摩耗させて、ロータ02や静翼6(図1参照)の損傷を防ぐように、その横断面は、先端部側の板厚が薄くなっている。
シールフィン01は、図4に示すような略L字形状の横断面を一定に有しており、全体としては長手方向にリング形状をしている。つまり、シールフィン01は、基部01aと、この基部01aの一端(図中左端)から略垂直に起立するフィン部01bとを備えて構成されたラジアルシールフィンである。シールフィン01の材質は例えばSUS304のようなステンレス鋼である。また、シールフィン01はロータ02の周面に沿って多数設置され、蒸気タービンなどの内部で、ロータ02と静翼6との間から蒸気などの作動流体の漏出を抑制する。
ロータ02の外周面(以下、「ロータ外表面」とも呼ぶ)02aには、シールフィン01を固定するための固定溝02bが全周に亘って形成されている。この固定溝02bは、底面02c及び内側面02d,02eによって画成されている。図中左側の内側面02dは平坦な形状をしているのに対し、図中右側の内側の片面02eは、その開口側(図中上側)が、固定溝02bの幅方向(図中横方向)中心側に寄せられた形状をしている。すなわち、固定溝02bは、底面02cから開口側に形成された入口に対して入口片側(内側面02e側)は溝中心側に絞られ、入口の他方側(内側面02d側)は溝中心側に絞られずに平坦な形状の片アリ溝となっている。
An example of the configuration of such a seal fin will be described with reference to FIG.
FIG. 4 is a schematic view showing a configuration of a conventional seal fin, and is a view showing a cross section of the seal fin.
The
The
A
シールフィン01の固定溝02bへの固定方法について説明すると、シールフィン01を、その基部1aを固定溝02b内に配置した状態で、例えば軟鋼(S10Cなど)により形成されたロッキングピース03を固定溝02b内に叩き込むと、ロッキングピース03は、シールフィン01と固定溝02bとの隙間を略埋めるように塑性変形して、シールフィン01を、固定溝02bを画成する壁面に押圧する。つまり、図4に示すように、フィン部01bの外側面(図中左側面)を内側面02dに押圧し且つ基部01aの図中下面を底面02cに押圧した状態で、シールフィン01と固定溝02bとの隙間がロッキングピース03によって略埋められた状態で固定される。
特に、叩き込まれて塑性変形したロッキングピース03が、固定溝02bの内側面02e側のアリ溝部に嵌り込むので、ロッキングピース03が固定溝02bから外れにくくなり、ひいてはシールフィン01がロータ02から外れにくくなる。
The method for fixing the
In particular, the
しかしながら、図4に示す上記の従来シールフィンでは、ロータに発生する熱応力が過多である場合には、タービンの起動と停止とが繰り返される内にシールフィン01がロータ02から飛散する場合があるという課題がある。
However, in the above-described conventional seal fin shown in FIG. 4, when the thermal stress generated in the rotor is excessive, the
この理由(メカニズム)について図5を参照して説明する。
図5は、シールフィンがロータから飛散する場合の主要なメカニズムの一つを説明するためのシールフィンの模式的な横断面図であり、(a)は冷態時、(b)は起動時、(c),(d)は定常時、(e)は次回起動時をそれぞれ示す図である。なお、図5では断面を示すハッチを省略している。
The reason (mechanism) will be described with reference to FIG.
FIG. 5 is a schematic cross-sectional view of a seal fin for explaining one of main mechanisms when the seal fin scatters from the rotor, (a) in the cold state and (b) in the start-up. , (C), (d) are diagrams showing a steady state, and (e) is a diagram showing a next startup time. In FIG. 5, hatching indicating a cross section is omitted.
図5(a)に示すタービン起動前の冷態状態(冷態時)から、図5(b)に示すタービン起動時になると、ロータ02と高温の作動流体とが接触しはじめ、先ずロータ外表面02aが昇温してロータ02の内部と外表面とに大きな温度差が生じる。これによって、ロータ外表面02aに矢印で示すように固定溝02bの幅を狭めるように熱膨張が発生して、ロータ外表面02aがロッキングピース03を圧縮する(ロッキングピース03に圧縮応力が働く)。この圧縮応力によりロッキングピース03がつぶされて塑性変形を起こす。
When the turbine shown in FIG. 5B is started from the cold state (cooling state) before starting the turbine shown in FIG. 5A, the
次いで、図5(c),(d)に示すタービン運転定常時になると、ロータ02は、次第に内部まで昇温が進み、その内部と外表面との温度差が緩和される。その結果、ロータ02が全体的に熱膨張するようになるので、固定溝02bの幅が起動時に比べて広がり、ロータ外表面02aにおいてロッキングピース03に作用していた圧縮応力が弱まる。この際に、ロータ02とロッキングピース03との間に隙間04が生じる。隙間04が生じると、ロータ02と一体に回転するロッキングピース03に対して、矢印で示すような遠心力の作用に打ち勝つ拘束力が低減する。
Next, when the turbine operation is steady as shown in FIGS. 5C and 5D, the
これにより、回転するロータ02から、遠心力によりロッキングピース03が浮き上がって固定溝02bの縁に挟まるようになる。したがって、ロッキングピース03とシールフィン01との間には隙間が残留した状態(ロッキングピース03が浮き上がったままの状態)になる。
そして、次回の起動時には、図5(e)に示すように、ロッキングピース03は、この浮き上がった状態で、ロータ02の内部と外表面の温度差に起因してロータ外表面02aに再び生じた圧縮応力により、矢印で示すようにつぶされる。
As a result, the
At the next start-up, as shown in FIG. 5 (e), the rocking
タービンの運用に伴って、この図5(a)〜(e)に示すサイクルが繰り返されると、すなわち、固定溝02bの幅が狭くなってロッキングピース03が潰され、固定溝02bの幅が広がってロッキングピース03が遠心力により浮き上がることが繰り返されると、最終的にはロッキングピース03がロータ02の固定溝02bから抜けてしまう。この結果、ロッキングピース03によりロータ02に固定されていたシールフィン01が、ロッキングピース03と共に、タービン運転中にロータ02から抜けて周囲に飛散し、この飛散したシールフィン01とロッキングピース03とが、ロータ02や、その他のタービン部品を損傷させてしまうおそれがある。
When the cycle shown in FIGS. 5A to 5E is repeated with the operation of the turbine, that is, the width of the
本発明は、上記のような課題に鑑み創案されたもので、シールフィンが固定用溝から離脱してしまうことを抑制することができるようにした、シール構造及びシールフィンの固定方法を提供することを目的とする。 The present invention was devised in view of the above problems, and provides a seal structure and a seal fin fixing method capable of suppressing the seal fin from being detached from the fixing groove. For the purpose.
[1]上記の目的を達成するために、本発明のシール構造は、回転構造体と静止構造体との間で作動流体の漏洩を抑制するシール構造であって、前記回転構造体と前記静止構造体との何れか一方の構造体に形成された溝幅の両方向にアリ溝部のある形状の固定用溝と、前記固定用溝の一方のアリ溝部に沿って装着されるシールフィンと、前記固定用溝の他方のアリ溝部に沿って装着されるロックフィンと、前記固定用溝,前記シールフィン及び前記ロックフィンの相互間の隙間に配置される、ロッキングピースとを備え、前記シールフィンは、前記固定用溝の一方の側に凸となり、前記一方のアリ溝部に係止される第1凸部を有し、前記ロックフィンは、前記固定用溝の他方の側に凸となり、前記他方のアリ溝部に係止される第2凸部と、前記ロッキングピースの前記固定用溝の開口側を覆う覆い部とを有し、前記ロッキングピースは、前記シールフィンに係止される第1係止部と、前記ロックフィンに係止される第2係止部とを有することを特徴としている。 [1] In order to achieve the above object, a seal structure of the present invention is a seal structure that suppresses leakage of a working fluid between a rotating structure and a stationary structure, and the rotating structure and the stationary structure. A fixing groove having a dovetail groove in both directions of the groove width formed in one of the structures, and a seal fin mounted along one dovetail groove of the fixing groove, A locking fin mounted along the other dovetail portion of the fixing groove, and a locking piece disposed in a gap between the fixing groove, the seal fin, and the lock fin, , Having a first convex portion that is convex on one side of the fixing groove and that is locked to the one dovetail groove portion, and the lock fin is convex on the other side of the fixing groove, and the other The second convex part locked to the dovetail part of the And a cover portion that covers an opening side of the fixing groove of the locking piece, and the locking piece includes a first locking portion that is locked to the seal fin and a second lock that is locked to the lock fin. And a stop portion.
[2]前記シールフィンは、前記固定用溝の溝幅方向に延在し、前記固定用溝の底面における前記一方の側に載置される第1基部と、前記第1基部から立設され、前記回転構造体と前記静止構造体との何れか他方の構造体に向かって延在する第1フィン部とを有し、前記ロックフィンは、前記固定用溝の溝幅方向に延在し、前記固定用溝の前記底面における前記他方の側に載置される第2基部と、前記第2基部から立設される第2フィン部とを有することが好ましい。 [2] The seal fin extends in the groove width direction of the fixing groove, and is erected from the first base and the first base placed on the one side of the bottom surface of the fixing groove. A first fin portion extending toward one of the rotating structure and the stationary structure, and the lock fin extends in a groove width direction of the fixing groove. Preferably, the fixing groove includes a second base portion that is placed on the other side of the bottom surface of the fixing groove, and a second fin portion that is erected from the second base portion.
[3]前記シールフィンは、前記第1フィン部に対して前記第1基部が前記他方の側に折り曲げられた形状であると共に、前記第1凸部として、前記第1フィン部の付け根に形成された第1湾曲部を有し、前記ロックフィンは、前記第2フィン部に対して前記第2基部が前記一方の側に折り曲げられた形状であると共に、前記第2凸部として、前記第2フィン部の付け根に形成された第2湾曲部を有し、前記ロッキングピースの前記第1係止部は、前記シールフィンの前記第1湾曲部の前記他方の側の面により係止され、前記ロッキングピースの前記第2係止部は、前記ロックフィンの前記第2湾曲部の前記一方の側の面により係止されることが好ましい。 [3] The seal fin has a shape in which the first base portion is bent to the other side with respect to the first fin portion, and is formed at the base of the first fin portion as the first convex portion. The lock fin has a shape in which the second base portion is bent toward the one side with respect to the second fin portion, and the second convex portion is the first convex portion. A second curved portion formed at the base of the two fin portions, the first locking portion of the locking piece is locked by the surface of the other side of the first curved portion of the seal fin, The second locking portion of the locking piece is preferably locked by the surface on the one side of the second curved portion of the lock fin.
[4]前記第1基部の前記他方の側の第1端面と、前記第2基部の前記一方の側の第2端面とには、前記ロックフィンが前記固定用溝の開口側に向かう移動を規制する係合構造が形成されることが好ましい。 [4] The lock fin moves toward the opening side of the fixing groove between the first end surface on the other side of the first base and the second end surface on the one side of the second base. It is preferable that a restricting engagement structure is formed.
[5]前記係合構造は、前記シールフィンの前記第1基部の前記第1端面に形成され、前記固定用溝の底面に向くように傾斜した第1傾斜面と、前記ロックフィンの前記第2基部の前記第2端面に形成され、前記固定用溝の開口に向くように傾斜し、前記第1傾斜面に対向配置された第2テーパ面とから構成されることが好ましい。 [5] The engagement structure is formed on the first end surface of the first base portion of the seal fin and is inclined toward the bottom surface of the fixing groove, and the first structure of the lock fin. It is preferable that the second end surface of the two base portions is inclined to face the opening of the fixing groove, and is configured by a second tapered surface disposed opposite to the first inclined surface.
[6]前記シールフィンの前記第1基部は、前記第1フィン部に対して前記一方の側に折り曲げられた形状であって前記第1凸部を構成し、前記第1基部の前記他方の側の面は、前記底面との間に、前記一方の側に凸となる第1隙間が形成される形状であり、前記ロックフィンの前記第2基部は、前記第2フィン部に対して前記他方の側に折り曲げられた形状であって前記第2凸部を構成し、前記第2基部の前記一方の側の面は、前記底面との間に前記他方の側に凸となる第2隙間が形成される形状であり、前記ロッキングピースの前記第1係止部は、前記第1隙間に入り込む部位であり、前記ロッキングピースの前記第2係止部は、前記第2隙間に入り込む部位であることが好ましい。 [6] The first base portion of the seal fin has a shape bent to the one side with respect to the first fin portion, constitutes the first convex portion, and the other of the first base portions. The side surface has a shape in which a first gap that is convex on the one side is formed between the bottom surface, and the second base portion of the lock fin has the shape with respect to the second fin portion. A second gap that is bent to the other side and constitutes the second convex portion, and the surface on the one side of the second base is convex to the other side between the bottom surface. The first locking part of the locking piece is a part that enters the first gap, and the second locking part of the locking piece is a part that enters the second gap. Preferably there is.
[7]前記回転構造体がタービンのロータシャフトであると共に前記静止構造体が前記タービンの静翼であることが好ましい。 [7] It is preferable that the rotating structure is a rotor shaft of a turbine and the stationary structure is a stationary blade of the turbine.
[8]前記回転構造体がタービンのロータシャフトであると共に前記静止構造体が前記タービンの静翼であることが好ましい。 [8] It is preferable that the rotating structure is a rotor shaft of a turbine and the stationary structure is a stationary blade of the turbine.
[9]上記の目的を達成するために、本発明のシールフィンの固定方法は、回転構造体と静止構造体との間で作動流体の漏洩を抑制し、前記回転構造体と前記静止構造体との何れか一方の構造体に形成された溝幅の両方側にアリ溝部のある形状の固定用溝に、シールフィンを固定する、シールフィンの固定方法であって、前記シールフィンを、前記固定用溝の一方のアリ溝部に係止させると共に、前記ロックフィンを、前記固定用溝の他方のアリ溝部に係止させる、フィン設置ステップと、前記ロッキングピースを、前記シールフィン,前記ロックフィン及び前記固定用溝の相互間の隙間に埋め込んで、前記ロッキングピースを、前記シールフィン及びロックフィンのそれぞれに係合させる、ロッキングピース埋め込みステップと、前記ロックフィンを折り曲げて、前記ロッキングピースの前記固定用溝の開口側を覆う、ロックフィン折り曲げステップとを備えたことを特徴としている。 [9] In order to achieve the above object, the sealing fin fixing method of the present invention suppresses leakage of the working fluid between the rotating structure and the stationary structure, and the rotating structure and the stationary structure. A sealing fin fixing method, wherein the sealing fin is fixed to a fixing groove having a dovetail groove portion on both sides of the groove width formed in one of the structures. A fin installation step for engaging with one dovetail groove portion of the fixing groove and engaging the lock fin with the other dovetail groove portion of the fixing groove; and the locking piece including the seal fin and the lock fin And a locking piece embedding step in which the locking piece is engaged with each of the seal fin and the lock fin by being embedded in a gap between the fixing grooves. Folding the fin, said covering the open side of the fixing groove of the locking piece, and comprising the steps bent locking fins.
本発明でいうアリ溝部とは、溝の幅方向が開口に向かって幅方向中心側に寄せられるように絞られている場合において、この絞られている部位を特にいう。そこで、前記の図4に示す従来技術の固定溝02bは、右側の片側にだけアリ溝部を有するので片アリ溝と呼び、後述の図2及び図3に示す本発明の実施形態の固定溝8,18は、左右両側にアリ溝部を有するので両アリ溝と呼ぶ。
In the present invention, the dovetail portion particularly refers to a portion that has been narrowed when the width direction of the groove is narrowed toward the center in the width direction toward the opening. Therefore, the
本発明によれば、一方のアリ溝部によりシールフィンが固定用溝に係止されると共に他方のアリ溝部によりロックフィンが固定用溝に係止されることに加え、ロックフィンによりロッキングピースの開口側が押さえられ、さらには、ロッキングピースが第1係止部によりシールフィンに係止されると共に第2係止部によりロックフィンにより係止される。これにより、固定用溝,シールフィン及びロッキングピースの相互間に作用する係止力が向上し、シールフィンが固定用溝から離脱してしまうことを抑制することができる。 According to the present invention, the seal fin is locked to the fixing groove by one dovetail groove and the lock fin is locked to the fixing groove by the other dovetail groove. The locking piece is locked to the seal fin by the first locking portion and locked by the lock fin by the second locking portion. Accordingly, the locking force acting between the fixing groove, the seal fin, and the locking piece is improved, and the seal fin can be prevented from being detached from the fixing groove.
以下、図面を参照して、本発明の実施の形態について説明する。
各実施形態では、本発明を、蒸気タービンのロータと静翼とのシールに適用した例を説明する。
なお、以下に示す各実施形態はあくまでも例示に過ぎず、以下の各実施形態で明示しない種々の変形や技術の適用を排除する意図はない。以下の各実施形態の各構成は、それらの趣旨を逸脱しない範囲で種々変形して実施することができると共に、必要に応じて取捨選択することができ、あるいは適宜組み合わせることが可能である。
[1.第1実施形態]
Embodiments of the present invention will be described below with reference to the drawings.
In each embodiment, an example in which the present invention is applied to a seal between a rotor and a stationary blade of a steam turbine will be described.
Note that each embodiment described below is merely an example, and there is no intention to exclude various modifications and technical applications that are not explicitly described in the following embodiments. The configurations of the following embodiments can be implemented with various modifications without departing from the spirit of the embodiments, and can be selected or combined as appropriate.
[1. First Embodiment]
[1−1.蒸気タービンの構成]
本発明の第1実施形態に係る蒸気タービンロータの構成を、図1を参照して説明する。
図1は本発明の各実施形態に係る蒸気タービンロータの構成を示す模式的な縦断面図である。
[1-1. Steam turbine configuration]
The configuration of the steam turbine rotor according to the first embodiment of the present invention will be described with reference to FIG.
FIG. 1 is a schematic longitudinal sectional view showing a configuration of a steam turbine rotor according to each embodiment of the present invention.
図1に示すように、蒸気タービンロータ(以下、「タービンロータ」と呼ぶ)1は、外周部に軸方向に複数の翼溝2を形成したロータシャフト(回転構造体,一方の構造体)3と、翼溝2と嵌合する翼脚4をそれぞれ基部に有する複数の動翼5とを備えており、ロータシャフト3の翼溝2に動翼5の翼脚4が嵌合されている。
そして、ロータシャフト3の各動翼5間には、ケーシング(図示せず)に配設された静翼6(静止構造体,他方の構造体)の先端と対向してラジアルシール構造を形成するシールフィン部7が配設されている。これらのシールフィン部(シール構造)7は、隣接する翼溝2の間に軸方向(図1中左右方向)に所定間隔を空けて並設された複数のシールフィン9によって構成されている。なお、図1では、静翼6について先端側のみ示してケーシング側は省略している。
As shown in FIG. 1, a steam turbine rotor (hereinafter referred to as “turbine rotor”) 1 includes a rotor shaft (rotary structure, one structure) 3 in which a plurality of
A radial seal structure is formed between the
[1−2.シール構造]
シールフィン,ロックフィン及びシール構造について図2を参照して説明する。
図2は、本発明の第1実施形態としてのシールフィン,ロックフィン及びシール構造を示す模式的な横断面図である。
なお、固定用溝8の幅方向(図2中左右方向)中央の中心線CLに向く方向を内方又は内側とし、その反対側、中心線から離れる方向を外方又は外側とし、静翼6側を先端側とする。また、図2中で、左側を一端側、右側を他端側として説明する。
[1-2. Seal structure]
The seal fin, lock fin, and seal structure will be described with reference to FIG.
FIG. 2 is a schematic cross-sectional view showing a seal fin, a lock fin, and a seal structure as the first embodiment of the present invention.
The width direction of the fixing groove 8 (the left-right direction in FIG. 2) is a direction toward the center line CL in the center, and the direction away from the center line is the outside or the outside. The side is the tip side. In FIG. 2, the left side is described as one end side and the right side is described as the other end side.
シールフィン9を設置するための固定用溝8は、図2に示すように、ロータシャフト3の軸方向(図2中横方向)に平行な底面(以下、「溝底面」とも呼ぶ)8Aと、溝底面8Aの両端から静翼6に向かって延びる内側面(以下、「溝側面」とも呼ぶ)8B,8Cとにより画成されている。
溝側面8Bには、溝底面8A側に形成された凹状の湾曲部8Baと、固定用溝8の開口8D側に形成された入口部8Bbとが形成されている。湾曲部8Baは外方(溝幅方向の中心線CLから離れる方向)に膨出し、その開口8D側(先端側)は内方(溝幅方向の中心線CLに向く方向)へ向かう絞り形状となっている。入口部8Bbは、湾曲部8Baの開口8D側から僅かに外側に折れ曲がって、ロータシャフト3の径方向(図2中縦方向)に延在している。
As shown in FIG. 2, the fixing groove 8 for installing the
A concave curved portion 8Ba formed on the
同様に、溝側面8Cは、溝底面8A側に形成された凹状の湾曲部8Caと、固定用溝8の開口8D側に形成された入口部8Cbとが形成されている。湾曲部8Caは外方に膨出し、その開口8D側(先端側)は内方へ向かう絞り形状となっている。入口部8Cbは、湾曲部8Caの開口側に対して僅かに外側に折れ曲がり、ロータシャフト3の径方向に延在している。
つまり、固定用溝8は、溝側面8Bの湾曲部8Baにより規定されるアリ溝部(一方のアリ溝部)8Eと、溝側面8Cの湾曲部8Caにより規定されるアリ溝部(他方のアリ溝部)8Fとを備えて、底面8Aに向かって溝幅が両外側に拡大する両アリ溝形状となっている。
Similarly, the groove side surface 8C is formed with a concave curved portion 8Ca formed on the
That is, the fixing groove 8 includes an ant groove portion (one ant groove portion) 8E defined by the curved portion 8Ba of the
シールフィン9は、図2に示すような略L字形状の横断面を一定に有しており、全体としては長手方向にリング形状をしている。つまり、シールフィン9は、固定用溝8に配置されその際に固定用溝8の溝幅方向内側に延在する基部(第1基部)9Aと、基部9Aの溝幅方向外端(一端)から略垂直に起立して作動流体(蒸気)の流通を抑制するフィン部(第1フィン部)9Bとを備えて構成されたラジアルシールフィンである。
また、フィン部9Bは、基部9Aと連続して形成された付け根部(第1凸部,第1湾曲部)9Baと、この付け根部9Baから静翼6方向(開口8D方向)に連続して形成されたフィン本体部9Bbとを有している。付け根部9Baは、外面及び内面が共に外方に(一端側に)膨出する湾曲形状に形成されている(付け根部9Baには、外面に凸状湾曲部が形成され、内面に凹状湾曲部が形成されている)。そこで、以下、付け根部9Baを「湾曲部9Ba」という。この湾曲部9Baの静翼6寄り(開口8D寄り)の部分は、固定用溝8の溝側面8Bに沿って、開口8Dに向かって内方(溝幅方向の中心線CLに向く方向)へ傾斜している。フィン本体部9Bbは、静翼6に近づくにしたがって板厚が薄くなるように横断面が先細り形状に形成されている。
The
Further, the
また、基部9Aの他端側(内側)の端面(第1端面)9Aaにはテーパが付けられている(そこで、以下、「端面9Aa」を「テーパ面9Aa」とも呼ぶ)。このテーパ面9Aaは、固定用溝の底面(8A)に向く傾斜面である。
なお、シールフィン9は、必ずしも1本のリング状である必要はなく(単一部材により構成されている必要はなく)、ロータシャフト3の周方向に対して複数の部材に分割して、これらの複数の部材を組み付けることでリング状となるようにしてもよい。また、シールフィン9の材質は例えばSUS304のようなステンレス鋼である。
Further, the end surface (first end surface) 9Aa on the other end side (inner side) of the
Note that the
ロックフィン11は、シールフィン9やロッキングピース10を固定するためのものであり、図2では、シールフィン9やロッキングピース10を固定した状態(以下、「固定状態」とも呼ぶ)を実線で示し、シールフィン9やロッキングピース10を固定する前の状態(以下、「開放状態」とも呼ぶ)を二点鎖線で示している。
ロックフィン11は、図2に示すような形状の横断面を一定に有しており、全体としては1つ若しくは複数個でリング形状をしている。つまり、ロックフィン11は、固定用溝8に配置されその際に固定用溝8の溝幅方向内側に延在する基部(第2基部)11Aと、基部11Aの外端(他端)から固定用溝8の溝側面8Cに沿って、略垂直に起立し開口8Dに向かって内方(溝幅方向の中心線から中心線に向く方向)へ傾斜するフィン部(第2フィン部)11Bとを備えて構成されたラジアル形状のものである。
The
The
また、フィン部11Bは、基部11Aと連続して形成された付け根部(第2凸部,第2湾曲部)11Baと、この付け根部11Baから静翼6方向(開口8D方向)に連続して形成されたフィン本体部11Bbとを有している。付け根部11Baは、外面及び内面が共に外方に(他端側に)膨出する湾曲形状に形成されている(付け根部11Baには、外面に凸状湾曲部が形成され、内面に凹状湾曲部が形成されている)。そこで、以下、付け根部11Baを「湾曲部11Ba」という。この湾曲部11Baの静翼6寄り(開口8D寄り)の部分は、固定用溝8の溝側面8Cに沿って、開口8Dに向かって内方(溝幅方向の中心線CLに向く方向)へ傾斜している。フィン本体11Bbは、二点鎖線で示す開放状態においては、静翼6に向かって(径方向に)延在し、実線で示す固定状態においては、その先端側(覆い部)11Bcを内方へ折り曲げられて、後述のロッキングピース10の開口8D側の面(以下、「先端面」とも呼ぶ)10Cに覆いかぶさる。
Further, the
また、基部11Aの一端側(内側)の端面(第2端面)11Aaにはテーパが付けられている(そこで、以下、「端面11Aa」を「テーパ面11Aa」とも呼ぶ)。テーパ面11Aaは、固定用溝8の開口8Dに向く傾斜面である。このテーパ面11Aaは、シールフィン9のテーパ面9Aaに対面且つ重合して配置される。このような配置によって、テーパ面9Aa,11Aaが係合し、シールフィン9により、ロックフィン11が、固定用溝8の開口8Dに向かって移動することが規制され、ひいては固定用溝8から抜けてしまうことが抑制されるようになっている。つまり、テーパ面9Aa,11Aaによって、本発明の係合構造が構成されている。
Further, the end surface (second end surface) 11Aa on one end side (inner side) of the
ロックフィン11の長手方向は、シールフィン9と同様にロータシャフト3の周方向に対して必ずしも1本でリング状になる必要はなく、複数の部材に分割して、これらの複数の部材を並べてリング状を形成してもよい。その材質もシールフィン9に使用される材質と同様のものが使用され、例えばSUS304のようなステンレス鋼である。
The longitudinal direction of the
固定用溝8,シールフィン9及びロックフィン11の相互間の隙間には、ロッキングピース10が叩き込まれ埋め込まれている。ロッキングピース10は、例えば軟鋼(例えばS10Cなど)によって形成されており、当該隙間に叩き込まれた際に塑性変形して、当該隙間を埋めるようになる。ロッキングピース10は、全体としてはリング形状をしており、1本でリング状にしてもよいし、複数の部材に分割して、これらの複数の部材を並べてリング状を形成してもよい。
これにより、シールフィン9は、その基部9Aが溝底面8Aに押圧されると共に、そのフィン部9Bが、湾曲部9Baをアリ溝部8Eに係合(装着)させた状態で、溝側面8Bに押圧される。また、ロックフィン11は、その基部11Aが溝底面8Aに押圧されると共に、そのフィン部11Bが、湾曲部11Baをアリ溝部8Fに係合(装着)させた状態で、溝側面8Cに押圧される。
また、ロッキングピース10も、シールフィン9の湾曲部9Baの内側面と密着して(或いは僅かな隙間をあけて)係合し、ロックフィン11の湾曲部11Baの内側面と密着して(或いは僅かな隙間をあけて)係合するようになる。つまり、固定用溝8,シールフィン9及びロックフィン11の相互間の隙間に埋め込まれる結果、ロッキングピース10には、シールフィン9の湾曲部9Baの内側面に係止される係止部(第1係止部)10Aと、ロックフィン11の湾曲部11Baの内側面に係止される係止部(第2係止部)10Bとが形成される。
A locking
Accordingly, the
Further, the locking
なお、シールフィン9の湾曲部9Baとロックフィン11の湾曲部11Baとは、板材を曲げ加工により製作しても良いが、シールフィン9とアリ溝部8Eとの間の隙間及びロックフィン11とアリ溝部8Fとの間の隙間を少なくできるよう、それぞれ、原材料を削り出し加工して製作するのが更に好ましい。削り出し加工によれば、シールフィン9及びロックフィン11を適宜の形状に精度良く加工できるので、シールフィン9とアリ溝部8Eとの間に生じる不要な隙間(ガタ)やロックフィン11とアリ溝部8Fとの間に生じる不要な隙間(ガタ)を抑制することが可能となり、アリ溝部8E,8Fによるシールフィン9やロックフィン11の拘束力を向上させることができる。
The curved portion 9Ba of the
[1−3.シールフィンの固定方法]
本発明の第1実施形態では、以下のようにしてシールフィン9のロータシャフト3への固定が行われる。
先ず、ロックフィン11を、フィン部11Bの先端側を静翼6に向けた姿勢で、その湾曲部11Baの他方側をアリ溝部8Fに係合(装着)させつつ、基部11Aを溝底面8Aの他端側に寄せて載置する。
次いで、シールフィン9を、フィン部9Bの先端側を静翼6に向けた姿勢で、その湾曲部9Baの一方側をアリ溝部8Eに係合(装着)させつつ、且つ、テーパ面9Aaを、ロックフィン11のテーパ面11Aaに重ね合わせつつ、基部9Aを溝底面8Aの一端側に寄せて載置する。(以上、フィン設置ステップ)
次いで、固定用溝8,シールフィン9及びロックフィン11の相互間の隙間に、ロッキングピース10を叩き込んで、ロッキングピース10を当該相互間の隙間に埋め込む。これにより、ロッキングピース10には、シールフィン9の湾曲部9Baの内側面に係合する係合部10Aと、ロックフィン11の湾曲部11Baの内側面に係合する係合部10Bとが形成される。(以上、ロッキングピース埋め込みステップ)。
そして、ロックフィン11のフィン部11Bbの先端側(覆い部)11Bcを、図2に2点鎖線で示す状態から、実線で示すようにロッキングピース10の先端面10Cに密着して(又は隙間をあけて)覆いかぶさる状態となるまで内方へ折り曲げる(ロックフィン折り曲げステップ)。
[1-3. Fixing method of seal fin]
In the first embodiment of the present invention, the
First, the
Next, the
Next, the locking
Then, the tip end side (covering portion) 11Bc of the fin portion 11Bb of the
[1−4.作用・効果]
本発明の第1実施形態によれば、アリ溝部8Eによりシールフィン9が固定用溝8に係止されると共にアリ溝部8Fによりロックフィン11が固定用溝8に係止されることに加え、ロックフィン11によりロッキングピース10の開口8D側が押さえられると共に、ロッキングピース10が係止部10A,10Bでシールフィン9とロックフィン11とにより係止される。
したがって、シールフィン9の基部9Aは、溝底面8Aに押圧され、一端側ではフィン部9Bが湾曲部9Baをアリ溝部8Eに係止させた状態で、溝側面8Bに押圧される。また他端側では、基部9Aはロッキングピース10により押圧される。
ロックフィン11の基部11Aは、溝底面8Aに押圧され、一端側(内側)の端面(第2端面)のテーパ面11Aaは、シールフィン9の基部9Aの先端のテーパ面9Aaにより押圧される。また他端側ではロックフィン部11Bの湾曲部11Baをアリ溝部8Fに係止させた状態で、溝側面8Cに押圧される。また、ロックフィン11の基部11Aがロッキングピース10により溝底面8Aに押圧される。
[1-4. Action / Effect]
According to the first embodiment of the present invention, the
Therefore, the
The
一方、ロッキングピース10は、一端側ではシールフィン9の湾曲部9Baの内側に入り込んで押圧され係止される。また他端側では、ロックフィン11の湾曲部11Baの内側に入り込んで押圧され係止される。さらに静翼6側では、ロックフィン11のフィン部11Bbの先端側(覆い部)11Bcをロッキングピース10の先端面10Cに覆いかぶさる状態となるまで内方へ折り曲げて、ロッキングピース10が係止される。
このようにして、固定用溝8,シールフィン9,ロックフィン11及びロッキングピース10の相互間に作用する係止力(シールフィン9,ロッキングピース10及びロックフィン11にロータシャフト3の径方向への外力が作用しても、シールフィン9,ロッキングピース10及びロックフィン11にロータシャフト3の径方向への移動を押える力)が向上する。
On the other hand, the locking
In this way, the locking force acting between the fixing groove 8, the
これにより、タービンの起動と停止との繰り返しに起因して、ロッキングピース10が塑性変形して固定用溝8とロッキングピース10との間に隙間が生じたとしてもロッキングピース10が固定用溝8から浮き上がってしまうことが抑制され、ひいてはタービン運転中にシールフィン9やロックフィン11及びロッキングピース10の飛散が発生すること(シールフィン9が固定用溝8から離脱してしまうこと)を抑制できる。
As a result, even if the locking
また、タービンの起動と停止との繰り返しに起因してロッキングピース10が塑性変形し、シールフィン9やロックフィン11を固定用溝8に固定するロッキングピース10の機能が低下したとしても、シールフィン9とロックフィン11とがそれぞれ固定用溝8のアリ溝部8E,8Fにより直接に係止されるので、この点でもタービン運転中にシールフィン9の飛散が発生することが効果的に抑制される。
Even if the locking
さらに、固定用溝8のアリ溝部8Eに係合するシールフィン9と、固定用溝8のアリ溝部8Fに係合するロックフィン11とが、テーパ面9Aa,11Aaで相互に係合する。シールフィン9とロックフィン11とが一体となって両アリ溝8E,8Fにより係止されるので、タービン運転中に飛散が発生することが一層効果的に抑制される。
Further, the
[1−5.その他]
(1)上記第1実施形態では、シールフィン9のテーパ面9Aaと、ロックフィン11のテーパ面11Aaとを対面且つ重合させたが、ロックフィン11が固定用溝8から抜けてしまわないように移動を規制できるように配置されていればよく、対面するテーパ面9Aaとテーパ面11Aaとの間に隙間があってもよい。
[1-5. Others]
(1) In the first embodiment, the taper surface 9Aa of the
(2)上記第1実施形態では、シールフィン9の基部9Aのテーパ面9Aaと、ロックフィン11の基部11Aのテーパ面11Aaとを係合させることで、ロックフィン11の開口8D側への移動を規制するようにした。換言すれば、本発明の係合構造をテーパ面9Aa,11Aaにより構成した。係合構造はこのようなテーパ面に限定されず、例えば、段差形状で係合するようにしても良い。要するに、シールフィン9の基部9Aが、開口8D側からロックフィン11の基部11Aを押さえ付けるような構成であれば何ら限定されない。
(2) In the first embodiment, the engagement of the tapered surface 9Aa of the
[2.第2実施形態]
[2−1.シール構造]
本実施形態のシール構造は、図1に示す蒸気タービンにおいて、図2に示す第1実施形態のシール構造に替えて使用されるものである。
シールフィン,ロックフィン及びシール構造について図3を参照して説明する。
図3は、本発明の第2実施形態としてのシールフィン,ロックフィン及びシール構造を示す模式的な横断面図である。
なお、以下の説明では、固定用溝18の幅方向(図3中左右方向)中央の中心線CLに向く方向を内方又は内側とし、その反対側、中心線CLから離れる方向を外方又は外側とし、静翼6側を先端側とする。また、図3中で、左側を一端側、右側を他端側として説明する。
[2. Second Embodiment]
[2-1. Seal structure]
The seal structure of this embodiment is used in place of the seal structure of the first embodiment shown in FIG. 2 in the steam turbine shown in FIG.
The seal fin, lock fin, and seal structure will be described with reference to FIG.
FIG. 3 is a schematic cross-sectional view showing a seal fin, a lock fin, and a seal structure as a second embodiment of the present invention.
In the following description, the direction toward the center line CL in the center of the width direction of the fixing groove 18 (left and right direction in FIG. 3) is defined as inward or inward, and the opposite side, the direction away from the center line CL is outward or The outside is the outside, and the
シールフィン19の固定用溝18は、図3に示すように、底面(以下、「溝底面」とも呼ぶ)18Aと、溝底面18Aから静翼6に向かって延びる内側面(以下、「溝側面」とも呼ぶ)18B,18Cとにより画成されている。また、固定用溝18は、溝底面18Aが溝側面18B,18Cよりも外方(溝幅方向の中心線CLから離れる方向)に延在している。つまり、溝側面18Bの底部から外方に向かって延在する横断面角形のアリ溝部18Eを備えると共に、溝側面18Cの底部から外方に向かって延在する横断面角形のアリ溝部18Fを備える。
すなわち、固定用溝18は、アリ溝部18E,18Fを備えて、底面18Aに向かって溝幅が両外側に拡大する両アリ溝形状となっている。
As shown in FIG. 3, the fixing
In other words, the fixing
シールフィン19は、図3に示すような略逆L字形状の横断面を一定に有しており、全体としては長手方向にリング形状をしている。つまり、シールフィン19は、固定用溝18に配置されその際に固定用溝18の溝幅方向外側に延在する横断面角形の基部19A(第1凸部)と、基部19Aの溝幅方向内端(他端)から略垂直に起立して作動流体の流通を抑制するフィン部(第1フィン部)19Bとを備えて構成された(異なる言い方をすれば、フィン部19Bに対して基部19Aが外側に折り曲げられた形状の)ラジアルシールフィンである。
また、基部19Aの内側の端面には、凸状の湾曲部19Aaが形成されており、溝底面18Aと湾曲部19Aaとの間には外側に凸となる隙間(第1隙間)30Aが形成されている。
また、フィン部19Bは、基部19Aの湾曲部19Aaから静翼6方向(開口18D方向)に向かって連続して形成されており、先端側になるほど板厚が薄くなる先細り形状に形成されている。
なお、シールフィン19の長手方向は、ロータシャフト3の周方向に対して必ずしも1本でリング状になる必要はなく、分割された複数の部品を並べてリング状となるようにしてもよい。また、シールフィン19の材質は例えばSUS304のようなステンレス鋼である。
The
A convex curved portion 19Aa is formed on the inner end face of the
Further, the
The longitudinal direction of the
ロックフィン21は、シールフィン19やロッキングピース20を固定するためのものであり、図3では、シールフィン19やロッキングピース20を固定した状態(以下、「固定状態」とも呼ぶ)を実線で示し、シールフィン19やロッキングピース20を固定する前の状態(以下、「開放状態」とも呼ぶ)を二点鎖線で示している。
ロックフィン21は、図3に示すような形状(開放状態においてはL字形状、固定状態においては逆S字形状)の横断面を一定に有しており、全体としては長手方向にリング形状をしている。つまり、ロックフィン21は、固定用溝18に配置され、その際に固定用溝18の溝幅方向外側に延在する基部(第2凸部,第2基部)21Aと、基部21Aの内端(一端)から略垂直に起立して作動流体の流通を抑制するするフィン部(第2フィン部)21Bとを備えて構成されたラジアル形状のものである。
The
The
また、基部21Aの内側の端面には、凸条の湾曲部21Aaが形成されており、溝底面18Aと湾曲部21Aaとの間には、外側に凸となる隙間(第2隙間)30Bが形成されている。
フィン部21Bは、二点鎖線で示す開放状態においては、静翼6に向かって延在し、実線で示す固定状態においては先端側(覆い部)21Baを折り曲げられて、後述のロッキングピース20の開口18D側の面(以下、「先端面」とも呼ぶ)20Cに覆いかぶさっている。
ロックフィン21は長手方向にリング状に形成されており、シールフィン19と同様に、ロータシャフト3の周方向に対して必ずしも1本でリング状になる必要はなく、複数の部品を並べることでリング状になるように構成してもよい。その材質もシールフィン19に使用される材質と同様のものが使用され、例えばSUS304のようなステンレス鋼である。
A convex curved portion 21Aa is formed on the inner end surface of the
The
The
固定用溝18,シールフィン19及びロックフィン21の相互間の隙間には、ロッキングピース20が叩き込まれて埋め込まれている。ロッキングピース20は、例えば軟鋼(S10Cなど)によって形成されており、当該隙間に叩き込まれた際に塑性変形して、当該隙間を埋めるようになる。ロッキングピース20は全体としてリング状に形成されており、一個又は複数個でリング状となる。
変形したロッキングピース20により、シールフィン19は、基部19Aがアリ溝部18E側に(又は付勢)押圧され、フィン部19Bが溝側面18Bに押圧される。また、ロックフィン21は、基部21Aがアリ溝部18F側に押圧(又は付勢)され、フィン部21Bが溝側面18Cに押圧される。
A locking
The
また、ロッキングピース20は、シールフィン19の湾曲部19Aaと溝底面18Aとの間の隙間30Aに入り込んで湾曲部19Aaと溝底面18Aとに密着して(或いは僅かな隙間をあけて)係止されるようになると共に、ロックフィン21の湾曲部21Aaと溝底面18Aとの間の隙間30Bに入り込んで湾曲部21Aaと溝底面18Aとに密着して(或いは僅かな隙間をあけて)係止されるようになる。つまり、固定用溝18,シールフィン19及びロックフィン21の相互間の隙間に埋め込まれる結果、ロッキングピース20には、隙間30Aに係止される係止部(第1係止部)20Aと、隙間30Bに係止される係止部(第2係止部)20Bとが形成される。
Further, the locking
なお、シールフィン19の湾曲部19Aaとロックフィン21の湾曲部21Aaは、板材を曲げ加工により製作しても良いが、第1実施形態で上述したとおり原材料を削り出し加工して製作するのが好ましい。また、シールフィン19のフィン部19Bの先端部側に横断面で板厚が薄くなっている部分は、圧延プレス加工で製作しても良いが、削り出し加工が更に好ましい。
The curved portion 19Aa of the
[2−2.シールフィンの固定方法]
本発明の第2実施形態では、以下のようにしてシールフィン19のロータシャフト3への固定が行われる。
シールフィン19を、フィン部19Bを静翼6に向けた姿勢で、その基部19Aをアリ溝部18Eに係合させつつ基部19Aを溝底面18Aの一端側に寄せて載置すると共に、ロックフィン21を、フィン部21Bを静翼6に向けた姿勢で、その基部21Aをアリ溝部18Fに係合させつつ基部21Aを溝底面18Aの他端側に寄せて載置する(フィン設置ステップ)。
次いで、固定用溝18,シールフィン19及びロックフィン21の相互間の隙間に、ロッキングピース20を叩き込んで、ロッキングピース20を当該隙間に埋め込む。これにより、ロッキングピース20には、シールフィン19の湾曲部19Aaと溝底面18Aとの間の隙間30Aに入り込んでシールフィン19により係止される係止部20Aと、ロックフィン21と湾曲部21Aaと溝底面18Aとの間の隙間30Bに入り込んでロックフィン21に係止される係止部20Bとが形成される。(以上、ロッキングピース埋め込みステップ)。
[2-2. Fixing method of seal fin]
In the second embodiment of the present invention, the
The
Next, the locking
ここで、固定用溝18,シールフィン19及びロックフィン21の相互間の容積や、この相互間の隙間に埋め込むロッキングピース20の量及びロッキングピース20の硬度及び圧縮性を考慮することで、ロッキングピース20を当該相互間に叩き込んだ際に、隙間30A,30Bに入り込ませて係止部20A,20Bを形成することができる。
Here, the locking
そして、ロックフィン21のフィン部21Bの先端を、図3に2点鎖線で示す状態から、実線で示すようにロッキングピース20の先端面20Cに密着して(又は隙間をあけて)覆いかぶさる状態となるまで折り曲げる(ロックフィン折り曲げステップ)。
Then, the tip of the
[2−3.シールフィンの作用・効果]
本発明の第2実施形態によれば、第1実施形態と同様の効果が得られる他、第1実施形態に較べてシールフィン19及びロックフィン21の構成を簡素化できる。つまり、第1実施形態のように、アリ溝部と係合する係合部としてシールフィン及びロックフィンに湾曲部を形成するのに較べて、シールフィン19の基部19A自体及びロックフィン21の基部29A自体がアリ溝部と直接に嵌合して係合する係合部として機能するので、湾曲部の形成が不要となる。したがって、シールフィン19及びロックフィン21の加工が簡素化され加工費を低減することができる。
[2-3. Action and effect of seal fin]
According to the second embodiment of the present invention, the same effects as those of the first embodiment can be obtained, and the configurations of the
また、固定用溝18,シールフィン19,ロックフィン21及びロッキングピース20の相互間に作用する係止力が得られ、さらにロッキングピース20には、シールフィン19と溝底面18Aとの間の隙間30Aに入り込んでシールフィン19により係止される係止部20Aと、ロックフィン21と溝底面18Aとの間の隙間30Bに入り込んでロックフィン21に係止される係止部20Bとが形成されるので、外方に(ロータシャフト3の軸方向に)それぞれ延在するアリ溝部18E,18Fに、同様に外方に(ロータシャフト3の軸方向に)それぞれ延在するシールフィン19の基部19A及びロックフィン21の基部21Aを奥深くまで差し込んで、アリ溝部18E,18Fとの強固な係合を維持することが可能となるので、アリ溝部18E,18Fと基部19A,基部21Aとの係合強さが向上する。これにより、シールフィン19及びロックフィン21がタービン運転中に飛散が発生することを一層効果的に抑制することができる。
Further, a locking force acting among the fixing
[3.その他]
(1)上記各実施形態では、ロータシャフト3を本発明の一方の構造体とすると共に、静翼6を本発明の他方の構造体として、ロータシャフト3にシールフィン9,19を設けたが、逆に、静翼6を設置支持する構造体(静止構造体である翼環や内車室)を本発明の一方の構造体とすると共にロータシャフト3に取り付けられた動翼5を本発明の他方の構造体として、シールフィン9,19を静翼6を設置支持する構造体(静止構造体である翼環や内車室)に設けても良い。
[3. Others]
(1) In each of the above embodiments, the
(2)上記各実施形態では、蒸気タービンに本発明を適用した例を説明したが、本発明は、ガスタービンやターボ圧縮機など、蒸気タービン以外のターボ機械のシールにも適用することができ、さらには、相対的に回転する二つの構造体の間のシールであれば、ターボ機械以外のもの(例えばロータリージョイント)のシールにも適用できるものである。 (2) In each of the above embodiments, an example in which the present invention is applied to a steam turbine has been described. However, the present invention can also be applied to a seal of a turbo machine other than a steam turbine, such as a gas turbine or a turbo compressor. Furthermore, as long as the seal is between two relatively rotating structures, it can also be applied to a seal other than a turbo machine (for example, a rotary joint).
1 蒸気タービンロータ
3 ロータシャフト(回転構造体,一方の構造体)
5 動翼
6 静翼(静止構造体,他方の構造体)
7 シールフィン部
8 固定用溝
8A 底面
8B,8C 側面
8Ba,8Ca 湾曲部
8Bb,8Cb 入口部
8D 開口
8E アリ溝部(一方のアリ溝部)
8F アリ溝部(他方のアリ溝部)
9 シールフィン
9A シールフィン9の基部(第1基部)
9Aa 基部9Aのテーパ面(第1端面)
9Ab 基部9Aの先端
9B シールフィン9のフィン部(第1フィン部)
9Ba シールフィン9の湾曲部(第1凸部,第1湾曲部)
10 ロッキングピース
10A ロッキングピース10の係止部(第1係止部)
10B ロッキングピース10の係止部(第2係止部)
10C ロッキングピース10の開口8D側の面(先端面)
11 ロックフィン
11A ロックフィン11の基部(第2基部)
11Aa 基部11Aのテーパ面(第2端面)
11Ab 基部11Aの先端
11B ロックフィン11のフィン部(第2フィン部)
11Ba ロックフィン11の湾曲部(第2凸部,第2湾曲部)
11Bb フィン本体
11Bc 覆い部
18 固定用溝
18A 底面
18B,18C 側面
18D 開口
18E アリ溝部(一方のアリ溝部)
18F アリ溝部(他方のアリ溝部)
19 シールフィン
19A シールフィン19の基部(第1凸部,第1基部)
19Aa 基部19Aの湾曲部
19B シールフィン19のフィン部(第1フィン部)
20 ロッキングピース
20A ロッキングピース20の係止部(第1係止部)
20B ロッキングピース20の係止部(第2係止部)
20C ロッキングピース20の開口8D側の面(先端面)
21 ロックフィン
21A ロックフィン11の基部(第2凸部,第2基部)
21Aa 基部21Aの湾曲部
21B ロックフィン11のフィン部(第2フィン部)
21Ba 覆い部
30A シールフィン19と湾曲部19Aaとの間の隙間(第1隙間)
30B ロックフィン21と湾曲部19Aaとの間の隙間(第2隙間)
1
5
7 Seal fin part 8
8F Dovetail part (the other dovetail part)
9
9Aa Tapered surface (first end surface) of the
9Ab Tip of
9Ba Curved portion of the seal fin 9 (first convex portion, first curved portion)
DESCRIPTION OF
10B Locking part of the locking piece 10 (second locking part)
10C Surface (front end surface) on the
11
11Aa Tapered surface (second end surface) of the
11Ab Tip of the
11Ba Curved portion of the lock fin 11 (second convex portion, second curved portion)
11Bb Fin body
18F Dovetail (the other dovetail)
19
19Aa Curved portion of
20
20B Locking part of the locking piece 20 (second locking part)
20C Surface (tip surface) of the locking
21
21Aa Curved portion of the
30B Gap (second gap) between the
Claims (9)
前記回転構造体と前記静止構造体との何れか一方の構造体に形成された溝幅の両方向にアリ溝部のある形状の固定用溝と、
前記固定用溝の一方のアリ溝部に沿って装着されるシールフィンと、
前記固定用溝の他方のアリ溝部に沿って装着されるロックフィンと、
前記固定用溝,前記シールフィン及び前記ロックフィンの相互間の隙間に配置される、ロッキングピースとを備え、
前記シールフィンは、前記固定用溝の一方の側に凸となり、前記一方のアリ溝部に係止される第1凸部を有し、
前記ロックフィンは、前記固定用溝の他方の側に凸となり、前記他方のアリ溝部に係止される第2凸部と、前記ロッキングピースの前記固定用溝の開口側を覆う覆い部とを有し、
前記ロッキングピースは、前記シールフィンに係止される第1係止部と、前記ロックフィンに係止される第2係止部とを有する
ことを特徴とする、シール構造。 A seal structure that suppresses leakage of working fluid between the rotating structure and the stationary structure,
A fixing groove having a dovetail groove in both directions of the groove width formed in one of the rotating structure and the stationary structure; and
Seal fins mounted along one dovetail portion of the fixing groove;
A lock fin mounted along the other dovetail portion of the fixing groove;
A locking piece disposed in a gap between the fixing groove, the seal fin and the lock fin;
The seal fin is convex on one side of the fixing groove, and has a first convex part that is locked to the one dovetail part,
The lock fin is convex on the other side of the fixing groove, and has a second convex portion that is locked to the other dovetail groove portion, and a cover that covers the opening side of the fixing groove of the locking piece. Have
The said locking piece has a 1st latching | locking part latched by the said seal fin, and a 2nd latching | locking part latched by the said lock fin, The seal structure characterized by the above-mentioned.
前記固定用溝の溝幅方向に延在し、前記固定用溝の底面における前記一方の側に載置される第1基部と、
前記第1基部から立設され、前記回転構造体と前記静止構造体との何れか他方の構造体に向かって延在する第1フィン部とを有し、
前記ロックフィンは、
前記固定用溝の溝幅方向に延在し、前記固定用溝の前記底面における前記他方の側に載置される第2基部と、前記第2基部から立設される第2フィン部とを有する
ことを特徴とする、請求項1記載のシール構造。 The seal fin is
A first base that extends in the groove width direction of the fixing groove and is placed on the one side of the bottom surface of the fixing groove;
A first fin portion that is erected from the first base and extends toward the other of the rotating structure and the stationary structure;
The lock fin is
A second base portion that extends in the groove width direction of the fixing groove and is placed on the other side of the bottom surface of the fixing groove; and a second fin portion that is erected from the second base portion. The seal structure according to claim 1, further comprising:
前記ロックフィンは、前記第2フィン部に対して前記第2基部が前記一方の側に折り曲げられた形状であると共に、前記第2凸部として、前記第2フィン部の付け根に形成された第2湾曲部を有し、
前記ロッキングピースの前記第1係止部は、前記シールフィンの前記第1湾曲部の前記他方の側の面により係止され、前記ロッキングピースの前記第2係止部は、前記ロックフィンの前記第2湾曲部の前記一方の側の面により係止される
ことを特徴とする、請求項2記載のシール構造。 The seal fin has a shape in which the first base portion is bent to the other side with respect to the first fin portion, and the first fin portion is formed at the base of the first fin portion. 1 curved portion,
The lock fin has a shape in which the second base portion is bent toward the one side with respect to the second fin portion, and is formed as a second convex portion at a base of the second fin portion. 2 curved parts,
The first locking portion of the locking piece is locked by the surface on the other side of the first curved portion of the seal fin, and the second locking portion of the locking piece is The seal structure according to claim 2, wherein the seal structure is locked by the surface on the one side of the second bending portion.
ことを特徴とする、請求項3記載のシール構造。 The lock fin restricts the movement of the lock fin toward the opening side of the fixing groove between the first end surface on the other side of the first base and the second end surface on the one side of the second base. The sealing structure according to claim 3, wherein a combined structure is formed.
前記シールフィンの前記第1基部の前記第1端面に形成され、前記固定用溝の底面に向くように傾斜した第1傾斜面と、
前記ロックフィンの前記第2基部の前記第2端面に形成され、前記固定用溝の開口に向くように傾斜し、前記第1傾斜面に対向配置された第2テーパ面とから構成された
ことを特徴とする、請求項4記載のシール構造。 The engagement structure is
A first inclined surface formed on the first end surface of the first base of the seal fin and inclined toward the bottom surface of the fixing groove;
A second tapered surface formed on the second end surface of the second base portion of the lock fin, inclined to face the opening of the fixing groove, and disposed opposite to the first inclined surface. The seal structure according to claim 4, wherein:
前記ロックフィンの前記第2基部は、前記第2フィン部に対して前記他方の側に折り曲げられた形状であって前記第2凸部を構成し、前記第2基部の前記一方の側の面は、前記底面との間に前記他方の側に凸となる第2隙間が形成される形状であり、
前記ロッキングピースの前記第1係止部は、前記第1隙間に入り込む部位であり、前記ロッキングピースの前記第2係止部は、前記第2隙間に入り込む部位である
ことを特徴とする、請求項2記載のシール構造。 The first base portion of the seal fin has a shape bent to the one side with respect to the first fin portion, constitutes the first convex portion, and the surface on the other side of the first base portion. Is a shape in which a first gap that is convex on the one side is formed between the bottom surface,
The second base portion of the lock fin has a shape bent to the other side with respect to the second fin portion, constitutes the second convex portion, and the surface on the one side of the second base portion. Is a shape in which a second gap which is convex on the other side is formed between the bottom surface and
The first locking part of the locking piece is a part that enters the first gap, and the second locking part of the locking piece is a part that enters the second gap. Item 3. The seal structure according to Item 2.
ことを特徴とする、請求項1〜6の何れか一項に記載のシール構造。 The seal structure according to any one of claims 1 to 6, wherein the rotating structure is a rotor shaft of a turbine and the stationary structure is a stationary blade of the turbine.
ことを特徴とする、請求項1〜6の何れか一項に記載のシール構造。 The seal structure according to claim 1, wherein the stationary structure is a structure that supports the stationary blade, and the rotating structure is a moving blade of the turbine.
前記シールフィンを、前記固定用溝の一方のアリ溝部に係止させると共に、前記ロックフィンを、前記固定用溝の他方のアリ溝部に係止させる、フィン設置ステップと、
前記ロッキングピースを、前記シールフィン,前記ロックフィン及び前記固定用溝の相互間の隙間に埋め込んで、前記ロッキングピースを、前記シールフィン及びロックフィンのそれぞれに係合させる、ロッキングピース埋め込みステップと、
前記ロックフィンを折り曲げて、前記ロッキングピースの前記固定用溝の開口側を覆う、ロックフィン折り曲げステップとを備えた
ことを特徴とする、シールフィンの固定方法。 The leakage of the working fluid is suppressed between the rotating structure and the stationary structure, and there are dovetail grooves on both sides of the groove width formed in one of the rotating structure and the stationary structure. A sealing fin fixing method for fixing a sealing fin to a fixing groove having a shape,
A fin installation step of locking the seal fin to one dovetail groove portion of the fixing groove and locking the lock fin to the other dovetail groove portion of the fixing groove;
A locking piece embedding step, wherein the locking piece is embedded in a gap between the seal fin, the lock fin, and the fixing groove, and the locking piece is engaged with each of the seal fin and the lock fin;
A sealing fin fixing method comprising: a locking fin bending step of bending the locking fin to cover the opening side of the fixing groove of the locking piece.
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