以下、本発明の実施の形態について図面を用いて説明する。
本実施形態のスロットマシンは、所定数の遊技媒体が投入され、かつ、複数種類の図柄がそれぞれ施された複数のリールが所定の回転開始指示操作を受け付けたことで回転を開始するとともに、その回転開始指示操作を受け付けたことに基づいて複数種類の役の内部当選の当否を抽選により判定し、その複数のリールそれぞれが、所定の回転停止指示操作を受け付けることで回転を個別に停止し、その抽選の結果に基づく役およびその複数のリールが停止したときの図柄組み合わせによって決まる条件が所定の払出し条件に、合致していれば遊技媒体を払い出して終了となり、合致していなければ遊技媒体を払い出さずに終了となる一連の遊技を進行する遊技台である。
[第1実施形態]
<全体構成>
まず、図1および図2を用いてスロットマシン100の全体構成について説明する。図1は、スロットマシン100を正面側(遊技者側)から見た外観斜視図である。図2は、入賞ラインの一例を示す図である。
図1に示すスロットマシン100は、本発明の遊技台の一例に相当するものであり、本体101と、本体101の正面に取り付けられ、本体101に対して開閉可能な前面扉102と、を備える。本体101の中央内部には(図示省略)、外周面に複数種類の図柄が配置されたリールが3個(左リール110、中リール111、右リール112)収納され、スロットマシン100の内部で回転できるように構成されている。これらのリール110乃至112はステッピングモータ等の駆動装置により回転駆動される。
本実施形態において、各図柄は帯状部材に等間隔で適当数印刷され、この帯状部材が所定の円形筒状の枠材に貼り付けられて各リール110〜112が構成されている。リール110〜112上の図柄は、遊技者から見ると、図柄表示窓113から縦方向に概ね3つ表示され、合計9つの図柄が見えるようになっている。図2を用いて具体的に説明すると、左リール110の上段(図に示す1の位置)に表示される図柄を左リール上段図柄、左リール110の中段(図に示す2の位置)に表示される図柄を左リール中段図柄、左リール110の下段(図に示す3の位置)に表示される図柄を左リール下段図柄、中リール111の上段(図に示す4の位置)に表示される図柄を中リール上段図柄、左リール110の中段(図に示す5の位置)に表示される図柄を中リール中段図柄、中リール111の下段(図に示す6の位置)に表示される図柄を中リール下段図柄、右リール112の上段(図に示す7の位置)に表示される図柄を右リール上段図柄、右リール112の中段(図に示す8の位置)に表示される図柄を右リール中段図柄、右リール112の下段(図に示す9の位置)に表示される図柄を右リール下段図柄とそれぞれ呼び、各リール110〜112のそれぞれの図柄は図柄表示窓113を通して各リール110〜112にそれぞれ縦方向に3つ、合計9つ表示される。そして、各リール110〜112を回転させることにより、遊技者から見える図柄の組み合わせが変動することとなる。つまり、各リール110〜112は複数種類の図柄の組み合わせを変動可能に表示する表示装置として機能する。なお、このような表示装置としてはリール以外にも液晶表示装置等の電子画像表示装置も採用できる。また、本実施形態では、3個のリールをスロットマシン100の中央内部に備えているが、リールの数やリールの設置位置はこれに限定されるものではない。
各々のリール110〜112の背面には、図柄表示窓113に表示される個々の図柄を照明するためのバックライト(図示省略)が配置されている。バックライトは、各々の図柄ごとに遮蔽されて個々の図柄を均等に照射できるようにすることが望ましい。なお、スロットマシン100内部において各々のリール110〜112の近傍には、投光部と受光部から成る光学式センサ(図示省略)が設けられており、この光学式センサの投光部と受光部の間をリールに設けられた一定の長さの遮光片が通過するように構成されている。このセンサの検出結果に基づいてリール上の図柄の回転方向の位置を判断し、目的とする図柄が入賞ライン上に表示されるようにリール110〜112を停止させる。
入賞ライン表示ランプ120は、有効となる入賞ライン114を示すランプである。入賞ラインとは、後述する入賞役に対応する図柄組み合わせが表示されたか否かが判定されるラインのことである。
本実施形態では左リール中段図柄、中リール中段図柄および右リール中段図柄で構成される中段入賞ラインL1、左リール上段図柄、中リール中段図柄および右リール下段図柄で構成される右下がり入賞ラインL2、左リール下段図柄、中リール中段図柄および右リール上段図柄で構成される右上がり入賞ラインL3、左リール下段図柄、中リール下段図柄および右リール下段図柄で構成される下段入賞ラインL4、の4つの入賞ラインが設けられている。図2には、これらの入賞ラインが示されている。有効となる入賞ライン(以下、単に「有効ライン」と称する場合がある)は、遊技媒体としてベットされたメダルの枚数によって予め定まっている。本実施形態のスロットマシン100は3枚賭け専用機であり、メダルの投入枚数が3枚未満のときはどの入賞ラインも有効にはならず、メダルが3枚ベットされたときに全入賞ラインL1〜L4が有効になる。入賞ラインが有効になると、スタートレバー135を操作して遊技を開始することができるようになる。なお、入賞ラインの数については4ラインに限定されるものではない。例えば、中段入賞ラインL1、右下がり入賞ラインL2および右上がり入賞ラインL3の3ラインを有効な入賞ラインとして設定してもよく、ベット数に応じた数の入賞ラインを有効な入賞ラインとして設定してもよい。
告知ランプ123は、例えば、後述する内部抽選において特定の入賞役(具体的には、特別役1および特別役2)に内部当選していること、または、後述する特別遊技状態であることを遊技者に知らせるランプである。遊技メダル投入可能ランプ124は、遊技者が遊技メダルを投入可能であることを知らせるためのランプである。再遊技ランプ122は、前回の遊技において入賞役の一つである再遊技役(詳細は後述する)に入賞した場合に、今回の遊技が再遊技可能であること(メダルの投入が不要であること)を遊技者に知らせるランプである。リールパネルランプ128は演出用のランプである。
メダル投入ボタン(ベットボタンともいう)130〜132は、スロットマシン100に電子的に貯留されているメダル(クレジットという)を所定の枚数分投入するためのボタンである。本実施形態においては、ベットボタン130が押下される毎に1枚ずつ投入され、ベットボタン131が押下されると2枚投入され、ベットボタン132が押下されると3枚投入されるようになっている。以下、ベットボタン132はMAXベットボタンとも言う。なお、遊技メダル投入ランプ129は、投入されたメダル数に応じた数のランプを点灯させ、規定枚数のメダルの投入があった場合、遊技の開始操作が可能な状態であることを知らせる遊技開始ランプ121が点灯する。
メダル投入口141は、遊技を開始するに当たって遊技者がメダルを投入するための投入口である。すなわち、メダルの投入は、ベットボタン130〜132により電子的に投入することもできるし、メダル投入口141から実際のメダルを投入(投入操作)することもでき、投入とは両者を含む意味である。
貯留枚数表示器125は、スロットマシン100に電子的に貯留されているメダルの枚数を表示するための表示器である。遊技情報表示器126は、各種の内部情報(例えば、ボーナス遊技中のメダル払出枚数)を数値で表示するための表示器である。払出枚数表示器127は、何らかの入賞役に入賞した結果、遊技者に払出されるメダルの枚数を表示するための表示器である。貯留枚数表示器125、遊技情報表示器126、および、払出枚数表示器127は、7セグメント(SEG)表示器とした。
また、詳しくは後述するが、本実施形態の払出枚数表示器127は、遊技者に有利な遊技結果を得るための操作に関する情報(例えば、ストップボタン137〜139の操作順序や操作タイミング、または操作順序と操作タイミングの両者など)を報知する操作情報報知装置としても機能する。なお、本実施形態の払出枚数表示器127は、上記情報に加えて、遊技者に有利な遊技結果とならない操作に関する情報(例えば、不利な遊技結果となる、またはいずれの操作でも同一の遊技結果となるストップボタン137〜139の操作順序や操作タイミングなど)を報知する場合がある。
スタートレバー135は、リール110〜112の回転を開始させるためのレバー型のスイッチである。即ち、メダル投入口141に所望するメダル枚数を投入するか、ベットボタン130〜132を操作して、スタートレバー135を操作すると、リール110〜112が回転を開始することとなる。スタートレバー135に対する操作を遊技の開始操作と言う。なお、前回遊技のリール回転開始から今回遊技のリール回転開始までの期間には、一遊技の最低実行時間を規制するタイマ(所謂4.1秒ウェイト)が設定されるため、前回遊技のリール回転開始から上記最低実行時間が経過していないときにスタートレバー135が操作された場合にはすぐにリール110〜112が回転を開始せず、上記最低実行時間が経過したときにリール110〜112が回転を開始する。
ストップボタンユニット136には、左ストップボタン137、中ストップボタン138および右ストップボタン139で構成されるストップボタン137〜139が設けられている。ストップボタン137〜139は、スタートレバー135の操作によって回転を開始したリール110〜112を個別に停止させるためのボタン型のスイッチであり、各リール110〜112に対応づけられている。本実施形態では、左ストップボタン137を操作することによって左リール110を停止させることができ、中ストップボタン138を操作することによって中リール111を停止させることができ、右ストップボタン139を操作することによって右リール112を停止させることができる。
以下、ストップボタン137〜139に対する操作を停止操作と言い、最初の停止操作を第1停止操作、次の停止操作を第2停止操作、最後の停止操作を第3停止操作という。また、第1停止操作の対象となるリールを第1停止リール、第2停止操作の対象となるリールを第2停止リール、第3停止操作の対象となるリールを第3停止リールという。さらに、第1停止リールを左リール110とする停止操作の操作順序を「順押し操作順序」または単に「順押し」と呼び、第1停止リールを右リール112とする停止操作の操作順序を「逆押し操作順序」または単に「逆押し」と呼ぶ。本実施形態では、各ストップボタン137〜139の内部に発光体が設けられており、ストップボタン137〜139の操作が可能である場合、該発光体を点灯させて遊技者に知らせることができる。
メダル返却ボタン133は、投入されたメダルが詰まった場合に押下してメダルを取り除くためのボタンである。精算ボタン134は、スロットマシン100に電子的に貯留されたメダル、ベットされたメダルを精算し、メダル払出口155から排出するためのボタンである。ドアキー孔140は、スロットマシン100の前面扉102のロックを解除するためのキーを挿入する孔である。
ストップボタンユニット136の下部には、機種名の表示と各種証紙の貼付とを行うタイトルパネル162が設けられている。タイトルパネル162の下部には、メダル払出口155、メダルの受け皿161が設けられている。
音孔145はスロットマシン100内部に設けられているスピーカの音を外部に出力するための孔である。前面扉102の左右各部に設けられたサイドランプ144及び前面扉102の上部に設けられた上部ランプ146は遊技を盛り上げるための装飾用のランプである。前面扉102の上部には演出装置160が配設されており、演出装置160の上部には音孔143が設けられている。この演出装置160は、水平方向に開閉自在な2枚の右シャッタ163a、左シャッタ163bからなるシャッタ(遮蔽装置)163と、このシャッタ163の奥側に配設された液晶表示装置157(演出画像表示装置)を備えており、右シャッタ163a、左シャッタ163bが液晶表示装置157の手前で水平方向外側に開くと液晶表示装置157の表示画面がスロットマシン100正面(遊技者側)に出現する構造となっている。
なお、液晶表示装置でなくとも、種々の演出画像や種々の遊技情報を表示可能な表示装置であればよく、例えば、複数セグメントディスプレイ(7セグディスプレイ)、ドットマトリクスディスプレイ、有機ELディスプレイ、プラズマディスプレイ、リール(ドラム)、或いは、プロジェクタとスクリーンとからなる表示装置等でもよい。また、表示画面は、方形をなし、その全体を遊技者が視認可能に構成している。本実施形態の場合、表示画面は長方形であるが、正方形でもよい。また、表示画面の周縁に不図示の装飾物を設けて、表示画面の周縁の一部が該装飾物に隠れる結果、表示画面が異形に見えるようにすることもできる。表示画面は本実施形態の場合、平坦面であるが、曲面をなしていてもよい。
<制御部の回路構成>
次に、図3を用いて、スロットマシン100の制御部の回路構成について説明する。なお、同図は制御部の回路ブロック図である。
スロットマシン100の制御部は、大別すると、遊技の進行を制御する主制御部300と、主制御部300が送信するコマンド信号(以下、単に「コマンド」と呼ぶ)に応じて、主な演出の制御を行う第1副制御部400と、第1副制御部400より送信されたコマンドに基づいて各種機器を制御する第2副制御部500と、によって構成されている。
<主制御部>
まず、スロットマシン100の主制御部300について説明する。主制御部300は、主制御部300の全体を制御する基本回路302を備えており、この基本回路302には、CPU304と、制御プログラムデータ、入賞役の内部抽選時に用いる抽選データ、リールの図柄配列等を記憶したROM306と、一時的にデータを記憶するためのRAM308と、各種デバイスの入出力を制御するためのI/O310と、時間や回数等を計測するためのカウンタタイマ312と、WDT(ウォッチドッグタイマ)314を搭載している。なお、ROM306やRAM308については他の記憶装置を用いてもよく、この点は後述する第1副制御部400や第2副制御部500についても同様である。この基本回路302のCPU304は、水晶発振器315bが出力する所定周期のクロック信号をシステムクロックとして入力して動作する。さらには、CPU304は、電源が投入されるとROM306の所定エリアに格納された分周用のデータをカウンタタイマ312に送信し、カウンタタイマ312は受信した分周用のデータを基に割り込み時間を決定し、この割り込み時間ごとに割り込み要求をCPU304に送信する。CPU304は、この割込み要求を契機に各センサ等の監視や駆動パルスの送信を実行する。例えば、水晶発振器315bが出力するクロック信号を8MHz、カウンタタイマ312の分周値を1/256、ROM306の分周用のデータを47に設定した場合、割り込みの基準時間は、256×47÷8MHz=1.504msとなる。
主制御部300は、水晶発振器315aから入力されるクロック信号に基づき0〜65535の範囲で数値を変動させるハードウェア乱数カウンタとして使用している乱数発生回路316と、電源が投入されると起動信号(リセット信号)を出力する起動信号出力回路338を備えており、CPU304は、この起動信号出力回路338から起動信号が入力された場合に、遊技制御を開始する(後述する主制御部メイン処理を開始する)。
また、主制御部300は、センサ回路320を備えており、CPU304は、割り込み時間ごとに各種センサ318(ベットボタン130センサ、ベットボタン131センサ、ベットボタン132センサ、メダル投入口141から投入されたメダルのメダル受付センサ、スタートレバー135センサ、左ストップボタン137センサ、中ストップボタン138センサ、右ストップボタン139センサ、精算ボタン134センサ、メダル払出装置180から払い出されるメダルのメダル払出センサ、左リール110のインデックスセンサ、中リール111のインデックスセンサ、右リール112のインデックスセンサ、等)の状態を監視している。
なお、センサ回路320がスタートレバーセンサのHレベルを検出した場合には、この検出を示す信号を乱数発生回路316に出力する。この信号を受信した乱数発生回路316は、そのタイミングにおける値をラッチし、抽選に使用する乱数値を格納するレジスタに記憶する。
メダル受付センサは、メダル投入口141の内部通路に2個設置されており、メダルの通過有無を検出する。スタートレバー135センサは、スタートレバー135内部に2個設置されており、遊技者によるスタート操作を検出する。左ストップボタン137センサ、中ストップボタン138センサ、および、右ストップボタン139センサは、各々対応するストップボタン137〜139に設置されており、遊技者によるストップボタンの操作を検出する。
ベットボタン130センサ、ベットボタン131センサ、および、ベットボタン132センサは、対応するメダル投入ボタン130〜132のそれぞれに設置されており、RAM308に電子的に貯留されているメダルを遊技への投入メダルとして投入する場合の投入操作を検出する。精算ボタン134センサは、精算ボタン134に設けられている。精算ボタン134が一回押されると、電子的に貯留されているメダルを精算する。メダル払出センサは、メダル払出装置180が払い出すメダルを検出するためのセンサである。なお、以上の各センサは、非接触式のセンサであっても接点式のセンサであってもよい。
左リール110のインデックスセンサ、中リール111のインデックスセンサ、および、右リール112のインデックスセンサは、各リール110〜112の取付台の所定位置に設置されており、リールフレームに設けた遮光片が通過するたびにLレベルになる。一旦Lレベルになってから次にLレベルになるまでの間、リールが基準位置からどのくらい回転しているかを示す回転位置情報は、水晶発振器315bが出力するクロック信号をカウントした値に基づいて算出される。CPU304は、上記Lレベルの信号を検出すると、リールが1回転したものと判断し、リールの回転位置情報をゼロにリセットする。
主制御部300は、リール110〜112に設けたステッピングモータを駆動する駆動回路322、投入されたメダルを選別するメダルセレクタ170に設けたソレノイドを駆動する駆動回路324、メダル払出装置180に設けたモータを駆動する駆動回路326、各種ランプ339(入賞ライン表示ランプ120、告知ランプ123、遊技メダル投入可能ランプ124、再遊技ランプ122、遊技メダル投入ランプ129は、遊技開始ランプ121、貯留枚数表示器125、遊技情報表示器126、払出枚数表示器127)を駆動する駆動回路328を備えている。
なお、本実施形態の払出枚数表示器127は、操作情報報知装置としても機能するようにしたが、払出枚数表示器127とは別に7セグメント(SEG)表示器である操作情報報知装置および駆動回路を備え、主制御部300が駆動するように構成してもよい。また、操作情報報知装置は、セグメント(SEG)表示器に限定されるものではなく、LED表示器等の他の発光装置であってもよい。例えば、払出枚数表示器127とは別に複数のLEDからなるLED表示器の操作情報報知装置および駆動回路を備え、主制御部300が駆動するように構成してもよい。さらに、払出枚数表示器127を廃し、複数のLEDからなるLED表示器の操作情報報知装置および駆動回路を備え、主制御部300が駆動するように構成してもよい。この場合には、本来、払出枚数表示器127に表示されるべき払出数を第2副制御部500に駆動される液晶表示装置に表示するのが好適である。払出枚数表示と操作情報報知とを別の表示装置で行うことで、遊技者に誤解させなく済む場合がある。
また、基本回路302には、情報出力回路334を接続しており、主制御部300は、この情報出力回路334を介して、外部のホールコンピュータ(図示省略)等が備える情報入力回路652にスロットマシン100の遊技情報(例えば、遊技状態を示す情報)を出力する。
また、主制御部300は、電源管理部(図示省略)から主制御部300に供給している電源の電圧値を監視する電圧監視回路330を備えており、電圧監視回路330は、電源の電圧値が所定の値(本実施例では9v)未満である場合に電圧が低下したことを示す低電圧信号を基本回路302に出力する。
また、主制御部300は、第1副制御部400にコマンドを送信するための出力インタフェースを備えており、第1副制御部400との通信を可能としている。なお、主制御部300と第1副制御部400との情報通信は一方向の通信であり、主制御部300は第1副制御部400にコマンド等の信号を送信できるように構成しているが、第1副制御部400からは主制御部300にコマンド等の信号を送信できないように構成している。
なお、本実施形態の主制御部300は、1枚の回路基板(主制御基板)に配置されている。この主制御基板は、不正対策のため透明な樹脂性の収納ケース内に配置されており、収納ケースは、開封の痕跡を残す封印構造により開封困難な状態とされている。よって、主制御部300に不正を行った場合には、この不正の発見が容易である。また、本実施形態の第1副制御部400も同様に、1枚の回路基板(副制御基板)に配置されている。この副制御基板は、不正対策のため透明な樹脂性の収納ケース内に配置されており、収納ケースは、開封の痕跡を残す封印構造により開封困難な状態とされている。よって、第1副制御部400に不正を行った場合には、この不正の発見が容易である。
<第1副制御部>
次に、スロットマシン100の第1副制御部400について説明する。第1副制御部400は、主制御部300が送信した制御コマンドを、入力インタフェースを介して受信する。第1副制御部400は、この制御コマンドに基づいて第1副制御部400の全体を制御する基本回路402を備えており、この基本回路402は、CPU404と、一時的にデータを記憶するためのRAM408と、各種デバイスの入出力を制御するためのI/O410と、時間や回数等を計測するためのカウンタタイマ412を搭載している。基本回路402のCPU404は、水晶発振器414が出力する所定周期のクロック信号をシステムクロックとして入力して動作する。ROM406には、第1副制御部400の全体を制御するための制御プログラム及びデータ、バックライトの点灯パターンや各種表示器を制御するためのデータ等が記憶されている。
CPU404は、所定のタイミングでデータバスを介してROM406の所定エリアに格納された分周用のデータをカウンタタイマ412に送信する。カウンタタイマ412は、受信した分周用のデータを基に割り込み時間を決定し、この割り込み時間ごとに割り込み要求をCPU404に送信する。CPU404は、この割込み要求のタイミングをもとに、各ICや各回路を制御する。
また、第1副制御部400には、音源IC418を設けており、音源IC418に出力インタフェースを介してスピーカ272、277を設けている。音源IC418は、CPU404からの命令に応じてアンプおよびスピーカ272、277から出力する音声の制御を行う。音源IC418には音声データが記憶されたS−ROM(サウンドROM)が接続されており、このROMから取得した音声データをアンプで増幅させてスピーカ272、277から出力する。
また、第1副制御部400には、駆動回路422が設けられ、駆動回路422に入出力インタフェースを介して各種ランプ420(上部ランプ146、下部ランプ、サイドランプ144、タイトルパネル162ランプ、遊技メダル投入可能ランプ124、ベットボタンランプ、リールバックライト94、ストップボタン137〜139ランプ等)が接続されている。
また、CPU404は、出力インタフェースを介して第2副制御部500へ信号の送受信を行う。第2副制御部500は、演出画像表示装置157の表示制御を含む演出装置160の各種制御を行う。なお、第2副制御部500は、例えば、液晶表示装置157の表示の制御を行う制御部、各種演出用駆動装置の制御を行う制御部(例えば、シャッタ163のモータ駆動を制御する制御部)とするなど、複数の制御部で構成するようにしてもよい。
<第2副制御部>
次に、スロットマシン100の第2副制御部500について説明する。第2副制御部500は、第1副制御部400が送信した制御コマンドを、入力インタフェースを介して受信し、この制御コマンドに基づいて第2副制御部500の全体を制御する基本回路502を備えており、この基本回路502は、CPU504と、一時的にデータを記憶するためのRAM508と、各種デバイスの入出力を制御するためのI/O510と、時間や回数等を計測するためのカウンタタイマ512と、を搭載している。基本回路502のCPU504は、水晶発振器514が出力する所定周期のクロック信号をシステムクロックとして入力して動作する。ROM506には、第2副制御部500の全体を制御するための制御プログラム及びデータ、画像表示用のデータ等が記憶されている。
CPU504は、所定のタイミングでデータバスを介してROM506の所定エリアに格納された分周用のデータをカウンタタイマ512に送信する。カウンタタイマ512は、受信した分周用のデータを基に割り込み時間を決定し、この割り込み時間ごとに割り込み要求をCPU404に送信する。CPU504は、この割込み要求のタイミングをもとに、各ICや各回路を制御する。
また、第2副制御部500には、シャッタ163のモータを駆動する駆動回路530を設けており、駆動回路530には出力インタフェースを介してシャッタ163を設けている。この駆動回路530は、CPU504からの命令に応じてシャッタ163に設けたステッピングモータ(図示省略)に駆動信号を出力する。
また、第2副制御部500には、センサ回路532を設けており、センサ回路532には入力インタフェースを介してシャッタセンサ538を接続している。CPU504は、割り込み時間ごとにシャッタセンサ538状態を監視している。
また、第2副制御部500には、VDP534(ビデオ・ディスプレイ・プロセッサ)を設けており、このVDP534には、バスを介してROM506、VRAM536が接続されている。VDP534は、CPU504からの信号に基づいてROM506に記憶された画像データ等を読み出し、VRAM536のワークエリアを使用して表示画像を生成し、演出画像表示装置157に画像を表示する。
<図柄配列>
次に、図4を用いて、上述の各リール110〜112に施される図柄配列について説明する。なお、同図は、各リール(左リール110、中リール111、右リール112)に施された図柄の配列を平面的に展開して示す図である。
各リール110〜112には、同図の右側に示す複数種類(本実施形態では10種類)の図柄が所定コマ数(本実施形態では、番号0〜20の21コマ)だけ配置されている。また、同図の左端に示した番号0〜20は、各リール110〜112上の図柄の配置位置を示す番号である。例えば、本実施形態では、左リール110の番号19のコマには「スイカ図柄」、中リール111の番号20のコマには「ベル図柄」、右リール112の番号18のコマには「セブン1図柄」、がそれぞれ配置されている。
<入賞役の種類>
次に、図5を用いて、スロットマシン100の入賞役の種類について説明する。なお、同図は入賞役(作動役を含む)の種類、各入賞役に対応する図柄組み合わせ、各入賞役の作動または払出を示す図である。
スロットマシン100の入賞役には、特別役(特別役1、特別役2)と、一般役(再遊技役1〜再遊技役3、小役1〜小役3)がある。なお、入賞役の種類は、これらの役に限定されるものではなく、任意に採用することができる。
本実施形態における入賞役のうち、特別役1および特別役2は、遊技者に所定の利益が付与される特別遊技状態に移行する役である。また、再遊技役1〜再遊技役3は、新たにメダルを投入することなく再遊技が可能となる役である。これらの入賞役は「作動役」と呼ばれる場合がある。また、本実施形態における「入賞」には、メダルの配当を伴わない(メダルの払い出しを伴わない)作動役の図柄組み合わせが有効ライン上に表示される場合も含まれ、例えば、特別役1、特別役2、および再遊技役1〜再遊技役3への入賞が含まれる。
特別役1および特別役2は、入賞により特別遊技状態に移行する役(作動役)である。ただし、この役自身に入賞したことよるメダルの払出は行われない。対応する図柄組み合わせは、特別役1が「セブン1−セブン1−セブン1(BB1)」又は「セブン2−セブン2−セブン2(BB2)」であり、特別役2が「BAR−BAR−BAR(RB)」である。
特別役1または特別役2に内部当選すると、この内部当選した役に対応する特別役内部当選フラグがオンに設定される(主制御部300のRAM308の所定のエリア内に記憶される)。このフラグがオンに設定されていると、主制御部300は、遊技状態を特別役内部当選状態(以下、この状態をRT3と称することがある)に移行させる。このフラグは、その内部当選した役に入賞するまでオンの状態が維持され、次回以降の遊技においてもその内部当選した役に入賞しやすい状態となる。すなわち、特別役1または特別役2に内部当選した遊技においてその特別役に入賞しなくとも、次回以降の遊技でその特別役に内部当選した状態となり、特別役に対応する図柄組み合わせ(例えば特別役1に内部当選した場合は「セブン1−セブン1−セブン1(BB1)」又は「セブン2−セブン2−セブン2(BB2)」の図柄組み合わせ)が、揃って入賞しやすい状態になる。この特別役内部当選状態(RT3)については後述する。
主制御部300は、特別役1または特別役2に対応する図柄組み合わせが表示されたことに基づいて遊技状態を特別遊技状態(以下、この状態をRT4と称することがある)に移行させる。さらにこの特別遊技状態において、所定の枚数の払出しがされると再遊技低確率状態(以下、この状態をRT1と称することがある)に移行させる。この特別遊技状態(RT4)および再遊技低確率状態(RT1)については後述する。
再遊技役1から再遊技役3は、入賞により次回の遊技でメダル(遊技媒体)の投入を行うことなく遊技を行うことができる入賞役(作動役)であり、メダルの払出は行われない。なお、対応する図柄組み合わせは、再遊技役1は「リプレイ−リプレイ−リプレイ(通常リプレイ)」、再遊技役2は「リプレイ−リプレイ−ベル(昇格リプレイ)」、再遊技役3は「ベル−リプレイ−リプレイ(転落リプレイ)」である。
主制御部300は、再遊技役2に対応する図柄組み合わせが表示されたことに基づいて、遊技状態を再遊技高確率状態(以下、この状態をRT2と称することがある)に移行させる。また、再遊技役3に対応する図柄組み合わせが表示されたことに基づいて、遊技状態を再遊技低確率状態(RT1)に移行させる。なお、再遊技高確率状態(RT2)については後述する。
上記再遊技役は、遊技者がメダルを投入することなく、次回の遊技を行うことができる役であればよい。したがって、例えば、再遊技に入賞すると次回遊技でメダルの投入が自動的に投入(後述するメダル投入枚数記憶領域にメダル投入枚数を再設定)されるものであってもよいし、再遊技に入賞した遊技で投入されたメダルをそのまま次回の遊技に持ち越して使用できるものであってもよい。
「小役(小役1〜小役3)」(以下、それぞれ「小役1」、「小役2」、「小役3」と称する場合がある)は、入賞により所定数のメダルが払い出される入賞役で、対応する図柄組み合わせは、小役1が「スイカ−スイカ−スイカ(スイカ)」、小役2が「ANY−チェリー−ANY(チェリー)」、小役3が「ANY−ベル−ANY(ベル)」である。また、対応する払出枚数は同図に示す通りである。なお、「ANY−チェリー−ANY」の場合、中リール111の図柄が「チェリー」であればよく、左リール110と右リール112の図柄はどの図柄でもよい。「ANY−ベル−ANY」の場合、中リール111の図柄が「ベル」であればよく、左リール110と右リール112の図柄はどの図柄でもよい。
<遊技状態の種類>
次に、スロットマシン100の遊技状態の種類および変遷について説明する。図6は、スロットマシン100の主制御部300の遊技状態の遷移図である。
スロットマシン100の主制御部300は、大別すると、再遊技低確率状態(RT1)、再遊技高確率状態(RT2)、特別役内部当選状態(RT3)、及び特別遊技状態(RT4)を有する。本実施形態では、この4つに大別された遊技状態をRT系の遊技状態という。また、本実施形態では、主制御部300が所謂AT(アシストタイム)に関する状態(以下、AT系の遊技状態という)も制御しており、主制御部300が決定したAT系の遊技状態に従って、第1副制御部400が遊技状態を設定するようになっている。主制御部300のAT系の遊技状態は、図6に示すように、通常状態、AT開始準備状態、AT状態、及びAT終了準備状態の4つの遊技状態を有する。第1副制御部400の遊技状態は、基本的には、主制御部300のAT系の遊技状態と一致するように設定されるが、所定の条件下では一部異なる遊技状態が存在する(詳しくは後述する)。
図7は、各遊技状態における入賞役の抽選テーブルを示す図である。横軸はそれぞれの遊技状態を表し、縦軸はそれぞれの入賞役の抽選値を示す。以後に説明する各遊技状態における役の内部当選確率は、ROM306に用意された抽選データから、各々の役に対応付けされた抽選データの範囲に該当する数値データを、内部抽選時に取得される乱数値の範囲の数値データ(例えば65535)で除した値で求められる。例えば、再遊技低確率状態(RT1)においては、小役1の抽選値が512であり、小役1の当選確率は512/65536×100≒0.8%である。抽選データは、予めいくつかの数値範囲に分割され、各数値範囲に各々の役やハズレを対応付けしている。内部抽選を実行した結果得られた乱数値が、何れの役に対応する抽選データに対応する値であったかを判定し、内部抽選役を決定する。この抽選データは少なくとも1つの役の当選確率を異ならせた設定1〜設定6が用意され、遊技店の係員等はいずれかの設定値を任意に選択し、設定することができる。なお、この図に示す内部当選確率は一例であって、この確率に限定されるものではない。
以降、図面を適宜参照しながら、スロットマシン100のRT系の遊技状態について説明する。
<再遊技低確率状態(RT1)>
再遊技低確率状態は、再遊技の内部当選確率が他の遊技状態(例えば特別遊技状態を除く遊技状態)のうち最も低い(遊技者にとって不利な)遊技状態であり、通常遊技状態と称することもある。再遊技低確率状態では、図7に示す横軸の「RT1」の列にある抽選テーブルを参照して内部当選する入賞役を抽選する。
再遊技低確率状態において内部当選する入賞役には、特別役1、特別役2、特別役1−小役1、特別役1−小役2、特別役2−小役1、特別役2−小役2、再遊技役1、再遊技役1−2、小役1、小役2、小役3aがある。なお、入賞役に当選しなかった場合はハズレとなり、入賞役に対応する図柄組み合わせは表示されない。なお、入賞ラインに入賞に係る図柄組合せが停止されないことを、「ハズレとなる」、と称する場合がある。また、入賞役に当選しなかったことを「ハズレに当選した」と表現する場合がある。
ここで、「特別役1−小役1」とは、特別役1および小役1が同時に内部当選したことを指す。同様に、「特別役1−小役2」は、特別役1および小役2が同時に内部当選したことを指し、「特別役2−小役1」は、特別役2および小役1が同時に内部当選したことを指し、「特別役2−小役2」は、特別役2および小役2が同時に内部当選したことを指す。これらの場合、遊技者の操作に応じていずれかの役に対応する図柄組み合わせが表示されるかが決定される。より具体的には、入賞ラインのいずれかにおいて、内部当選しているいずれかの役の入賞が不可能でない限り、その入賞ラインに対応する図柄組み合わせを構成する図柄を停止させる。
また、「再遊技役1−2」とは、再遊技役1および再遊技役2が同時に内部当選したことを指す。この場合、遊技者の操作順序に応じてどの役に対応する図柄組み合わせが表示されるかが決定される。より具体的には、予め定められた操作順序である正解操作順序に従って停止操作がされた場合は、再遊技役2に対応する図柄組み合わせ(昇格リプレイ)が表示され(図7備考欄中、操作順序正解時参照)、それ以外の場合には、再遊技役1に対応する図柄組み合わせ(通常リプレイ)が表示される(図7備考欄中、操作順序不正解時参照)。
本実施形態では、「再遊技役1−2」に内部当選した場合、複数種類(具体的には3種類)の中から一つのリール停止データが抽選により選択されるようになっており、このリール停止データごとに正解操作順序が設けられている。より具体的には、(1)リール停止データb−1が選択された場合には、第1停止リールを右リール112とする第1停止操作をした場合が正解操作順序であり、(2)リール停止データb−2が選択された場合には、第1停止リールを中リール111とする第1停止操作をした場合が正解操作順序であり、(3)リール停止データb−3が選択された場合には、第1停止リールを左リール110とする第1停止操作をした場合が正解操作順序である。すなわち、選択されたリール停止データごとに第1停止操作に関する正解停止順序が決定される。なお、本実施形態では、上記リール停止データの抽選においては、リール停止データb−1が選択される確率を約1/2、リール停止データb−2が選択される確率を約1/2、リール停止データb−3が選択される確率を約1/100としており、順押しが正解停止順序となるリール停止データb−3が選択される確率は他の2つのリール停止データと比べて極端に低くなるように設定されている。
この「再遊技役1−2」のように、当選役に対応する図柄組み合わせが操作順序によって決定される再遊技役を「押し順リプレイ」と呼ぶ場合がある。また、この「再遊技役1−2」のように、入賞役が操作順序によって決定される役を「操作順序役」と称する場合がある。
ここまで、図7における「再遊技役1−2」について説明したが、「小役3a」でも遊技者の操作順序に応じて遊技者の有利不利が異なるように設定されている。以下、具体的に説明する。
「小役3a」に内部当選した場合には、遊技者の操作順序に応じて小役3に対応する図柄組み合わせが表示される入賞ラインが決定される(図7備考欄参照)。より具体的には、予め定められた操作順序である正解操作順序に従って停止操作がされた場合には、「ベル図柄」が中リール111の中段(図2に示す番号5の位置参照)に表示され、それ以外の場合には、「ベル図柄」が中リール111の下段(図2に示す番号6の位置参照)に表示される。
「ベル図柄」が中リール111の中段(図2に示す番号5の位置参照)に表示されると、図2に示す中段入賞ラインL1、右下がり入賞ラインL2、および右上がり入賞ラインL3の3つの入賞ラインで小役3に対応する図柄組み合わせが揃い、12枚のメダルが払出される(図7備考欄中、操作順序正解時参照)。また、「ベル図柄」が中リール111の下段(図2に示す番号6の位置参照)に表示されると、図2に示す下段入賞ラインL4に対応する図柄組み合わせが揃い、4枚のメダルが払出される(図7備考欄中、操作順序不正解時参照)。
本実施形態では、「小役3a」に内部当選した場合、複数種類(具体的には3種類)の中から一つのリール停止データが抽選により選択されるようになっており、このリール停止データごとに正解操作順序が設けられている。より具体的には、(1)リール停止データd−1が選択された場合には、第1停止リールを右リール112とする第1停止操作をした場合が正解操作順序、(2)リール停止データd−2が選択された場合には、第1停止リールを中リール111とする第1停止操作をした場合が正解操作順序、(3)リール停止データd−3が選択された場合には、第1停止リールを左リール110とする第1停止操作をした場合が正解操作順序となっている。すなわち、選択されたリール停止データごとに第一停止操作に関する正解停止順序が決定される。なお、本実施形態では、上記リール停止データの抽選においては、リール停止データd−1〜d3のそれぞれが選択される確率は等分となるように設定されている。
この「小役3a」のように、当選役に対応する図柄組み合わせが操作順序によって決定される小役を「押し順小役」と呼ぶ場合がある。また、この「小役3a」のように、入賞役が操作順序によって決定される役を「操作順序役」と称する場合がある。
なお、本実施形態では、操作順序に正解した場合と、不正解の場合とで、払い出し枚数が異なる構成を採用しているが、例えば、操作順序正解の場合には払出がある一方、不正解の場合には払出がない場合があるものであってもよい。すなわち、操作順序に正解した場合の方が、操作順序に不正解の場合よりも有利になる構成であればよい。また、上記説明では、操作順序に正解するとより多くのメダルが払い出される(有利になる)例について説明したが、操作順序に限らず停止操作のタイミングや、操作順序とタイミングとの組み合わせによって有利不利を生じさせる構成であってもよい。なお、ここで説明した「小役3a」については、以降説明する遊技状態でも同様である。
図6には、再遊技低確率状態(RT1)において、再遊技役2に対応する図柄組み合わせが表示された場合(再遊技役2に入賞した場合)には、後述する再遊技高確率状態(RT2)に移行することが示されている。また、同図には、特別役1または特別役2に内部当選した場合には、後述する特別役内部当選状態(RT3)に移行することが示されている。さらに、特別役1または特別役2に対応する図柄組み合わせが表示された場合(特別役1または特別役2に入賞した場合)には、後述する特別遊技状態(RT4)に移行することが示されている。
<再遊技高確率状態(RT2)>
再遊技高確率状態(RT2)は、再遊技低確率状態(RT1)よりも再遊技役の内部当選確率が高い遊技状態である。再遊技高確率状態(RT2)では、図7に示す横軸の「RT2」の列にある抽選テーブルを参照して内部当選する入賞役を抽選する。
再遊技高確率状態(RT2)において内部当選する入賞役には、特別役1、特別役2、特別役1−小役1、特別役1−小役2、特別役2−小役1、特別役2−小役2、再遊技役1、再遊技役1−3、小役1、小役2、小役3aがある。なお、入賞役に当選しなかった場合はハズレとなり、入賞役に対応する図柄組み合わせは表示されない。
ここで、「再遊技役1−3」とは、再遊技役1および再遊技役3が同時に内部当選したことを指す。この場合、遊技者の操作順序に応じてどの役に対応する図柄組み合わせが表示されるかが決定される。より具体的には、予め定められた操作順序である正解操作順序に従って停止操作がされた場合は、再遊技役1に対応する図柄組み合わせ(通常リプレイ)が表示され(図7備考欄中、操作順序正解時参照)、それ以外の場合には、再遊技役3に対応する図柄組み合わせ(転落リプレイ)が表示される(図7備考欄中、操作順序不正解時参照)。
本実施形態では、「再遊技役1−3」に内部当選した場合、複数種類(具体的には3種類)の中から一つのリール停止データが抽選により選択されるようになっており、このリール停止データごとに正解操作順序が設けられている。より具体的には、(1)リール停止データc−1が選択された場合には、第1停止リールを左リール110又は中リール111とする第1停止操作をした場合が正解操作順序、(2)リール停止データc−2が選択された場合には、第1停止リールを左リール110又は右リール112とする第1停止操作をした場合が正解操作順序、(3)リール停止データc−3が選択された場合には、第1停止リールを中リール111又は右リール112とする第1停止操作をした場合が正解操作順序となっている。すなわち、選択されたリール停止データごとに第1停止操作に関する正解停止順序が決定される。なお、本実施形態では、上記リール停止データの抽選においては、リール停止データc−1〜c3のそれぞれが選択される確率は等分となるように設定されている。
この「再遊技役1−3」も、上記「再遊技役1−2」と同様に「押し順リプレイ」と呼ぶ場合がある。また、この「再遊技役1−3」のように、入賞役が操作順序によって決定される役を「操作順序役」と称する場合がある。
図6には、再遊技高確率状態(RT2)において、再遊技役3に対応する図柄組み合わせが表示された場合(再遊技役3に入賞した場合)には、上述した再遊技低確率状態(RT1)に移行することが示されている。また、同図には、特別役1または特別役2に内部当選した場合には、後述する特別役内部当選状態(RT3)に移行することが示され、さらに、特別役1または特別役2に対応する図柄組み合わせが表示された場合(特別役1または特別役2に入賞した場合)には、後述する特別遊技状態(RT4)に移行することが示されている。
<特別役内部当選状態(RT3)>
特別役内部当選状態(RT3)は、特別役1あるいは特別役2に対応する内部当選フラグがオンに設定された状態であり、遊技者が所定のタイミングで停止操作をすることで、このフラグに対応する特別役に対応する図柄組み合わせを表示させることができる遊技状態である。特別役内部当選状態では、図7に示す横軸の「RT3」の列にある抽選テーブルを参照して内部当選する入賞役を抽選する。特別役内部当選状態において内部当選する入賞役には、再遊技役1、小役1、小役2、小役3aがある。なお、入賞役に当選しなかった場合はハズレとなり、入賞役に対応する図柄組み合わせは表示されない。
また、図6には、特別役内部当選状態(RT3)において、特別役1または特別役2に対応する図柄組み合わせが表示された場合に、後述する特別遊技状態(RT4)に移行することが示されている。
<特別遊技状態(RT4)>
特別遊技状態(RT4)は、全ての遊技状態中で最も遊技者に有利な遊技状態である。特別遊技状態では、図7に示す横軸の「RT4」の列にある抽選テーブルを参照して内部当選する入賞役を抽選する。特別遊技状態において内部当選する入賞役は、小役3bのみである。また、入賞役に当選しなかった場合はハズレとなり、入賞役に対応する図柄組み合わせは表示されない。
「小役3b」に内部当選した場合には、操作順序に関わらず「ベル図柄」が中リール111の中段(図2に示す番号5の位置参照)に表示される(図7備考欄参照)。このことによって、図2に示す中段入賞ラインL1、右下がり入賞ラインL2、および右上がり入賞ラインL3の3つの入賞ラインで小役3に対応する図柄組み合わせが揃うため、12枚のメダルが払出される。
図6には、特別遊技状態(RT4)において、規定枚数が払い出された場合に再遊技低確率状態(RT1)に移行することが示されている。具体的には、特別役1に対応する図柄組み合わせが表示されたことに基づいて特別遊技状態に移行した場合には、360枚以上のメダルの払出しが終了すると再遊技低確率状態(RT1)に移行する。また、特別役2に対応する図柄組み合わせが表示されたことに基づいて特別遊技状態に移行した場合には、96枚以上のメダルの払出しが終了すると再遊技低確率状態(RT1)に移行する。
なお、本実施形態では、特別遊技状態が規定枚数の払い出しが実行されると終了するが、例えば、所定の役(例えばシングルボーナス)に当選した場合に終了するものや、さらには所定の回数(例えば8回)の入賞があった場合、または所定の回数(例えば6回)の遊技が行われた場合に終了するものであってもよい。
<AT系の遊技状態の遷移>
次に、図8〜図11を用いて、AT系の遊技状態の遷移について説明する。図8〜図11は、主制御部300及び第1副制御部400(第2副制御部500)の遊技状態の移行を示しているタイムチャートである。上述したように、本実施形態では、主制御部300がAT系の遊技状態を制御しているので、第1副制御部400のAT系の遊技状態(単に第1副制御部400の遊技状態ともいう)は、主制御部300のAT系の遊技状態と同期をとって略同一の遊技状態となるように設定される。
主制御部300のAT系の遊技状態を、主制御部300のRT系の遊技状態と対比して説明すると、図6に示すように、RT1には、通常状態とAT開始準備状態とが存在し、RT2には、AT(アシストタイム)状態とAT終了準備状態とが存在し、RT3及びRT4は、通常状態となっている。
ここで、AT状態、AT開始準備状態及びAT終了準備状態とは、所定の条件が成立した場合に、停止操作の操作順序に関する報知演出(以下、操作順序報知演出)が行われる状態であり、通常状態は、操作順序報知演出が行われない状態である。すなわち、通常状態は、AT系の遊技状態で最も不利な遊技状態である。なお、AT系の遊技状態の初期状態は通常状態である。
より詳しくは、AT状態とは、遊技者に有利な結果がもたらされるように停止操作方法(操作タイミング又は停止操作の操作順序)を報知する演出が実行される遊技状態をいう。そして、AT状態における遊技をAT遊技とも称する。なお、AT状態を、操作タイミングおよび停止操作の操作順序の両者を報知する演出が実行される遊技状態としてもよい。つまり、AT状態とは、遊技者が演出に従った操作を行うことにより、小役入賞を取りこぼさないようにしながら遊技できる遊技状態である。また、AT状態とは、遊技状態の昇格および降格がある遊技性においては、遊技者が演出に従った操作を行うことにより、有利な遊技状態を降格させず、有利な遊技状態を維持できたり、不利な遊技状態から有利な遊技状態に昇格できる遊技状態としてもよい。操作順序を報知する演出とは、押し順小役を入賞させるための停止操作の正解となる操作順に関する情報が報知される演出である。操作タイミングを報知する演出とは、所謂とりこぼしが発生する小役当選に関する情報が報知される演出である。例えば、小役1当選に関する情報としてスイカの画像を液晶表示装置157に表示する演出である。このようにAT状態は、AT系の遊技状態で最も有利な遊技状態である。
具体的には、AT状態においては、小役3aに内部当選した場合に正解停止順序を報知する演出を実行し、再遊技役1−3に内部当選した場合に正解停止順序を報知する演出を実行するので、遊技者は、小役3aに内部当選した場合には、遊技者が演出に従った操作を行うことで、より多くのメダルを獲得でき、また、再遊技役1−3に内部当選した場合にはRT1への降格を回避でき、有利な遊技状態を維持することができる。本実施形態では、RT1において再遊技役2に入賞した場合、つまりRT2に移行したときにAT状態となり、AT状態は、付与された所定ゲーム数(例えば、30ゲームなど)を消化した場合に終了して、後述するAT終了準備状態に移行する。勿論、AT状態は、RT系の遊技状態の移行を伴う場合(RT2から他の遊技状態に移行する場合)にも終了して、移行先のRT系の遊技状態に対応したAT系の遊技状態に移行する。なお、正確には、AT終了準備状態において、AT抽選に当選した場合にもAT状態は設定されるようになっている。
ここで、再遊技役1−3について再度説明すると、再遊技役1−3は、再遊技高確率状態(RT2)において内部当選する役である。この役に内部当選すると、再遊技役1(通常リプレイ)または再遊技役3(転落リプレイ)のいずれかの役に入賞する。これらの役は、再遊技が付与される点で共通するものの、再遊技役3が遊技者にとってより不利な遊技状態である再遊技低確率状態(RT1)に移行する役である点が異なる。すなわち、再遊技役3に入賞するよりも再遊技役1に入賞する方が遊技者にとって有利な結果になる。このため、AT状態において、「再遊技役1−3」に内部当選した場合には、再遊技役1に対応する図柄を揃えるための操作順序報知演出が実行される。
また、「小役3a」は、特別遊技状態(RT4)を除く遊技状態において内部当選する役である。この役に内部当選すると、「ベル図柄」が中リール111の中段(図2に示す番号5の位置参照)または中リール111の上段(図2に示す番号4の位置参照)のいずれかに表示される。上述したように「ベル図柄」が中リール111の中段に表示されると12枚のメダルが払い出され、「ベル図柄」が中リール111の下段に表示されると4枚のメダルが払い出される。すなわち、「ベル図柄」が中リール111の下段に表示されるよりも中リール111の上段に表示される方が遊技者にとって有利な結果になる。このため、AT状態において、「小役3a」に内部当選した場合には、「ベル図柄」を中リール111の中段に表示させるための操作順序報知演出が実行される。
AT終了準備状態とは、付与された所定ゲーム数(例えば、30ゲームなど)のAT状態を消化した場合に設定される遊技状態である。具体的には、AT終了準備状態においては、再遊技役1−3に内部当選した場合、不正解順序を報知する演出を実行するので、再遊技3への入賞が容易となる。すなわち、AT終了準備状態は、AT状態より不利な遊技状態であり、AT状態終了後のRT1への移行を促す遊技状態と言える。
上述したように再遊技役1−3に内部当選した場合、再遊技役1に入賞するよりも再遊技役3に入賞する方が遊技者にとって不利な結果になる。このため、AT終了準備状態において、「再遊技役1−3」に内部当選した場合には、不利な遊技状態である再遊技低確率状態(RT1)に移行する再遊技役3に対応する図柄を揃えるための操作順序報知演出が実行される。
AT開始準備状態とは、RT1かつ通常状態において毎遊技実行されるAT抽選に当選した場合に設定される遊技状態である。具体的には、AT開始準備状態においては、再遊技1−2に内部当選した場合、正解の停止操作順序を示唆する報知演出を実行するので、遊技者はRT1において再遊技2への入賞が容易となる。すなわち、AT開始準備状態は、有利なRT2への移行を促す状態、つまりAT状態への移行を促す状態であると言える。
ここで、再遊技役1−2について再度説明すると、再遊技役1−2は、再遊技低確率状態(RT1)において内部当選する役である。この役に内部当選すると、再遊技役1(通常リプレイ)または再遊技役2(昇格リプレイ)のいずれかの役に入賞する。これらの役は、再遊技が付与される点で共通するものの、再遊技役2が遊技者にとってより有利な遊技状態である再遊技高確率状態(RT2)に移行する役である点が異なる。すなわち、再遊技役1に入賞するよりも再遊技役2に入賞する方が遊技者にとって有利な結果になる。このため、AT開始準備遊技状態において、「再遊技役1−2」に内部当選した場合には、再遊技役2に対応する図柄を揃えるための操作順序報知演出が実行される。
図8は、主制御部300及び第1副制御部400がAT状態を開始する場合を示したタイムチャート図である。図8(a)は、主制御部300が通常状態からAT開始準備状態を介してAT状態に移行する場合を示しており、図8(b)は、主制御部300が通常状態からAT開始準備状態を介さずにAT状態に移行する場合を示している。なお、以下の説明においては、主制御部300のRT系の遊技状態がRT1にあり、AT系の遊技状態が通常状態にある場合を、主制御部300の遊技状態はRT1(通常状態)にあると略記する。また、主制御部300のAT系の遊技状態と第1副制御部400の遊技状態がともにAT状態にある場合を、AT系の遊技状態はAT状態にあると略記する。
図8(a)は、主制御部300の遊技状態がRT1(通常状態)においてAT抽選に当選したので、主制御部300の遊技状態がRT1(AT開始準備状態)に移行し、RT1(AT開始準備状態)において再遊技役2に入賞したので、主制御部300の遊技状態がRT2(AT状態)に移行した様子を示している。AT開始準備状態は、再遊技役1−2に内部当選した場合に再遊技役2に入賞するための操作順序報知演出を実行するので、通常状態→AT開始準備状態→AT状態という流れはAT状態を開始する場合の一般的な状態遷移となる。
なお、図示しないが、AT抽選に当選した場合には、AT当選を示すファンファーレ演出が実行され、AT開始準備状態においては、AT開始準備状態における演出(例えば、再遊技役1−2に内部当選した場合に再遊技役2に入賞するための操作順序報知演出など)が実行され、AT状態が開始された場合には、AT状態が開始されたことを示すファンファーレ演出が実行され、AT状態においては、AT状態における演出(例えば、小役3及び再遊技役1−3に内部当選した場合の正解操作順序を示す操作順序報知演出など)が実行される。なお、操作順序報知演出の報知態様については後述する。
図8(b)は、主制御部300の遊技状態がRT1(通常状態)において再遊技2に入賞したので、主制御部300の遊技状態がRT2(AT状態)に移行した様子を示している。操作順序報知演出が実行されない状態において、再遊技役1−2に内部当選し、正解の操作順序が順押しとなる確率は、とても低いので(3072/65536×1/100)、通常状態→AT状態という流れはAT状態に移行する場合において稀なケースの状態遷移である。
なお、図8(a)及び(b)に示した状態遷移において、第1副制御部400は、主制御部300からAT系の遊技状態を示すコマンド(遊技状態コマンド)を受信するので、第1副制御部400も主制御部300のAT系の遊技状態と同期をとって遊技状態を遷移する。
図9〜図10は、主制御部300及び第1副制御部400がAT状態を終了する場合を示したタイムチャートである。図9は、主制御部300がAT状態からAT終了準備状態を介して通常状態に移行する場合を示しており、図10は、主制御部300がAT状態において特別役1又は2に内部当選、または入賞して通常状態に移行する場合を示している。
図9は、主制御部300の遊技状態がRT2(AT状態)において付与されたATゲーム数を消化したので、主制御部300の遊技状態がRT2(AT終了準備状態)に移行し、RT2(AT終了準備状態)において再遊技役3に入賞したので、主制御部300の遊技状態がRT1(通常状態)に移行した様子を示している。AT終了準備状態は、再遊技役1−3に内部当選した場合に再遊技役3に入賞するための操作順序報知演出を実行するので、AT状態→AT終了準備状態→通常状態という流れはAT状態を終了する場合の一般的な状態遷移となる。
なお、図示しないが、AT終了準備状態においては、AT終了準備状態における演出(例えば、再遊技役1−3に内部当選した場合に再遊技役3に入賞するための操作順序報知演出など)が実行される。なお、本実施形態では、AT終了準備状態において操作順序報知演出が示す操作内容に従わない停止操作を行った場合には、所定ゲーム数の間、AT終了準備状態においてAT抽選が行われない。すなわち、AT終了準備状態においてRT2の継続を図って操作順序報知演出の指示に従わない場合には、ペナルティが与えられることとなる。
図10(a)は、主制御部300の遊技状態がRT2(AT状態)において特別役1又は2に内部当選したので、主制御部300の遊技状態がRT3(通常状態)に移行した様子を示している。一方、第1副制御部400の遊技状態は、AT状態において特別役1又は2に内部当選した場合には、第1副制御部400の遊技状態は、通常状態に移行せず、演出AT状態に移行する。演出AT状態は、第1副制御部400のみに存在する遊技状態であり、第1副制御部400の遊技状態がAT状態において特別役1又は2に内部当選した場合に所定ゲーム数(本実施形態では5ゲーム)の間、設定される。演出AT状態において所定ゲーム数を消化した場合には、第1副制御部400の遊技状態は通常状態に移行する。このように第1副制御部400の遊技状態が演出AT状態にあるときは、主制御部300のAT系の遊技状態と一致しない。
第1副制御部400は、演出AT状態において再遊技役1に内部当選した場合には、所定の操作手順を示す操作順序報知演出を実行する(主制御部300は操作順序報知演出を実行しない)。再遊技役1は操作順序役ではなく、いずれの操作順序で停止操作を行っても同一の結果が得られ(再遊技役に必ず入賞)、遊技者に同一の利益を付与するので、演出AT状態は、操作順序報知演出の報知内容に従っても、従わなくても同一の利益量を付与する遊技状態であると言える。
ここで、AT状態において特別役1又は2に内部当選した場合に、第1副制御部400の遊技状態を演出AT状態に設定するのは、以下の理由による。AT状態において特別役1又は2に内部当選した場合に、主制御部300の遊技状態に合わせて通常状態に設定すると、通常状態においては操作順序報知演出が行われないことから、遊技者は急に操作順序報知演出が行われないことに気づきボーナス役に内部当選したことを把握してしまう。そのため、第1副制御部400は、AT状態において特別役1又は2に内部当選した場合には、第1副制御部400の遊技状態を、再遊技役1に当選した場合に操作順序報知演出を実行する演出AT状態とし、遊技者にはまだAT状態が続いているかもとの期待感を抱かせるようにした。
なお、小役3aに当選した場合に操作順序報知演出を実行してしまうと、特別役1又は2に入賞させる操作を行う遊技者と小役3aに入賞させる回数を多くさせる操作を行う遊技者との間で利益差が生じてしまうため、小役3aに当選した場合に操作順序報知演出を実行させたくない事情を鑑み、再遊技役1に当選した場合に操作順序報知演出を実行する状態とした。また、演出AT状態において操作順序報知演出を実行する遊技を再遊技役1に内部当選した場合にしたのは、この報知によって遊技者に利益を与える必要はなく、AT状態の継続に対する期待感を遊技者に抱かせればよいためである。このように演出AT状態は、AT状態においてボーナス役に内部当選した場合、ボーナス役に内部当選したことを早々に察知されることなく、AT継続の期待感を遊技者に与えることができる遊技状態であると言える。
なお、演出AT状態において操作順序報知演出を実行するタイミングは、この報知によって遊技者に利益を与えることがない内部当選結果が得られた場合であればよいため、例えば、メダルの投入数より少ない数の払出しのある小役に当選した場合に、操作順序報知演出を実行してもよい。具体的には、メダルの投入数(3枚)より少ない数の払出しのある小役(1枚払出し、2枚払出し、または3枚払出しが予定される小役)に当選した場合に、操作順序報知演出を実行してもよい。また、内部当選結果がハズレとなった場合に、操作順序報知演出を実行してもよい。また、メダルの投入数と同じ数かメダルの投入数より少ない数の払出しのある小役に当選した場合とハズレの場合と再遊技役1に当選した場合とに操作順序報知演出を実行してもよいし、メダルの投入数より少ない数の払出しのある小役に当選した場合とハズレの場合とに操作順序報知演出を実行してもよいし、ハズレの場合と再遊技役1に当選した場合とに操作順序報知演出を実行してもよいし、メダルの投入数より少ない数の払出しのある小役に当選した場合と再遊技役1に当選した場合とに操作順序報知演出を実行してもよい。操作順序報知演出の実行条件が増えることにより、特別役1又は2に内部当選してから短い期間に操作順序報知演出を頻度多く実行可能となるので、遊技者にはまだAT状態が続いているかもとの期待感を抱かせやすくなる場合がある。
また、演出AT状態における操作順序報知演出は、不正行為の発見を容易にするという効果を有している。AT状態では、副制御部側の演出デバイスによる有利な情報の報知が実行されるのが一般的である。不正行為を働く場合には、副制御部に小役を入賞させるための報知を実行させる頻度を多くさせる誤作動を起こさせることが想定される。別途、新たな表示器を用いて、この表示器に小役を入賞させるための報知をさせた場合には、遊技店の係員により、不正な操作を行っていると判断されやすいためである。また、副制御部に小役を入賞させるための報知を実行させる頻度を多くさせる方法はいくつか考えられるが、例えば、副制御部のプログラムを改竄し、所望のタイミングで副制御部に小役を入賞させるための報知を実行させる方法や、主制御部から副制御部に送信されるコマンドを解析する不正器具を主制御部と副制御部との間に取り付け、副制御部に小役を入賞させるための報知を実行させやすくするコマンドを送信する方法などが考えられる。しかし、副制御部が誤作動して有利な情報の報知が行われているのか、副制御部が正常に有利な情報の報知を行っているのかは外観から判別することは困難である。つまり、この不正行為を取り締まることは困難である。
この点、本実施形態の演出AT状態においては、操作順序に関係なく確実に入賞する再遊技役1に内部当選した場合に操作順序報知演出を実行するので、操作順序報知演出が行われ、その報知内容に従って再遊技役1に入賞する場合が発生する遊技状態において、操作順序報知演出が行われ、かつ遊技者に有利な結果となる小役に入賞したならば、再遊技役1に入賞しなかったことから、この遊技台には不正な装置が仕掛けられていると判断することができる。このように本実施形態の演出AT状態における操作順序報知演出は、不正行為の発見を容易にするという効果を有している。さらに、この不正行為の発見をどのタイミングで行うかの目安を、払出枚数表示器127に操作順序の表示が行われておらず、副制御部側の演出デバイスを用いた操作順序報知演出が行われている場合に限定できるので、毎遊技に不正行為の発見の判定をしなくてもよく、好適なタイミングに発見の意識を集中させることが可能な場合がある。
このような観点から、本実施形態では、操作順序役(再遊技役1−2、再遊技役1−3、小役3a)だけでなく、再遊技役1に内部当選した場合にも操作順序報知演出を実行するようになっている。なお、操作順序報知演出の対象となる役を、以下、操作順序報知役という。本実施形態の操作順序報知役は、具体的には、再遊技役1−2、再遊技役1−3、小役3a及び再遊技役1である。
図10(b)は、主制御部300の遊技状態がRT1(AT状態)において特別役1又は2に内部当選した当該遊技において入賞したので、主制御部300の遊技状態がRT4(通常状態)に移行した様子を示している。このように主制御部300の遊技状態がRT1(AT状態)において特別役1又は2に内部当選し、かつ特別役1又は2に内部当選した遊技において入賞した場合には、主制御部300及び第1副制御部のAT系の遊技状態は、ともに通常状態に移行する。
なお、AT抽選に当選してから再遊技役2に入賞までの間の遊技状態をRT1(通常状態)とし、特別役1又は2に当選してから特別役1又は2に入賞するまでの間の遊技状態をRT3(通常状態)としたので、遊技者に有利な状態となる前の状態が異なり、それぞれの状態で停止データテーブルを異ならせることが可能となる。具体的には、RT1(通常状態)では所謂リーチ目が停止することのないリール停止データを選択する停止データテーブルを用いることとし、RT3(通常状態)では所謂リーチ目が停止するリール停止データを選択する停止データテーブルを用いることとする。そこで、AT抽選に当選した場合に当選報知を行い、特別役1又は2に当選した場合にもこの当選報知を行うようにすると、遊技者は、遊技を行った結果、所謂リーチ目が停止することでRT3(通常状態)であることを察知でき、所謂リーチ目が停止しなかったことでRT1(通常状態)であることを察知でき、所謂リーチ目の停止がなくても、偶然的に所謂リーチ目が停止しなかっただけであれば両者への期待を持てるようになるなど、遊技の興趣を向上させることができる場合がある。
図11は、主制御部300及び第1副制御部400がAT終了準備状態を終了する場合を示したタイムチャート図である。図11(a)は、主制御部300の遊技状態がRT2(AT終了準備状態)において特別役1又は2に内部当選した場合、図11(b)は、主制御部300の遊技状態がRT2(AT終了準備状態)において特別役1又は2に入賞した場合を示している。
なお、本実施形態では、主制御部300のRT系の遊技状態がRT3又はRT4にあるとき、主制御部300のAT系の遊技状態を通常状態とし、操作順序報知演出を実行しない状態としたが、これに限定されない。例えば、主制御部300のRT系の遊技状態がRT3又はRT4にあるとき、主制御部300のAT系の遊技状態を通常状態よりも若干有利な遊技状態とし、小役3a内部当選時に所定の確率で正解操作順序を報知する操作順序報知演出を実行してもよい。
図11(a)は、主制御部300の遊技状態がRT2(AT終了準備状態)において特別役1又は2に内部当選したので、主制御部300の遊技状態がRT3(通常状態)に移行した様子を示している。一方、第1副制御部400の遊技状態は、AT終了準備状態において特別役1又は2に内部当選した場合には、第1副制御部400の遊技状態は、通常状態に移行せず、演出AT状態に移行する。演出AT状態は、第1副制御部400のみに存在する遊技状態であり、第1副制御部400の遊技状態がAT終了準備状態において特別役1又は2に内部当選した場合に所定ゲーム数(本実施形態では5ゲーム)の間、設定される。すなわち、演出AT状態は、図10(a)及び図11(a)から、第1副制御部400の遊技状態がAT状態またはAT終了準備状態において特別役1又は2に内部当選した場合に設定される遊技状態である。なお、AT終了準備状態において特別役1又は2に内部当選した場合に、第1副制御部400の遊技状態を演出AT状態に設定するのは、AT状態において特別役1又は2に内部当選した場合に、第1副制御部400の遊技状態を演出AT状態に設定するのと同一の理由による。つまり、ボーナス役に内部当選したことを遊技者に把握させないためである。
図11(b)は、主制御部300の遊技状態がRT2(AT終了準備状態)において特別役1又は2に内部当選した当該遊技において入賞したので、主制御部300の遊技状態がRT4(通常状態)に移行した様子を示している。このように主制御部300の遊技状態がRT2(AT終了準備状態)において特別役1又は2に内部当選し、特別役1又は2に内部当選した遊技において入賞した場合には、主制御部300及び第1副制御部のAT系の遊技状態は、ともに通常状態に移行する。
なお、本実施形態では、AT状態より不利な遊技状態であるAT終了準備状態において再遊技役1に内部当選した場合に操作順序報知演出を実行したが、AT終了準備状態だけでなくAT状態においても再遊技役1に内部当選した場合に操作順序報知演出を実行してもよい。不正行為は通常、非AT状態において実行されるので、AT状態でない遊技状態において再遊技役1に内部当選した場合の操作順序報知演出を実行するのが効果的であるがこの時期だけに限定される必要はないからである。
<リールの停止制御>
次に、リール110〜112の停止制御について概要を説明する。リールの停止制御は、予め定めた複数種類のリール停止制御データの中から、所定の条件(例えば、上述した入賞役の内部当選処理の結果)に基づいていずれかを選択し、選択したリール停止制御データに基づき行う。
本実施形態ではいわゆる引込制御(コマ滑り制御)を行う。引込制御とは、遊技者による各ストップボタン137〜139の操作があってから一定のコマ数(図柄数)の範囲(引き込み範囲;ここでは最大4コマ)でリール110〜112の停止位置をずらす制御をいう。リール停止データは主制御部300のROM306に格納されている。各リール停止データは、所定の入賞役の図柄組合せが入賞ライン114上に揃って表示されることを許容する許容制御と、いずれの入賞役の図柄組合せも入賞ライン114上に揃って表示されない禁止制御と、に大別される。
許容制御が行われる例としては、例えば、ある入賞役に内部当選した場合や、特別役の内部当選中(フラグ持ち越し中)の場合であり、遊技者による各ストップボタン137〜139を操作するタイミングが悪くても上記のコマ数の範囲内で入賞役の図柄組合せが揃って表示されるように制御が行われる。但し、「許容」するだけであるから、各ストップボタン137〜139を操作するタイミング次第で図柄組合せが揃わない場合もある。
例えば、小役1(スイカ)に内部当選した場合には、スイカ図柄は4コマを超えて配置されているので、ストップボタン137〜139を操作するタイミングが好適でないと、スイカ図柄は入賞ライン114に停止しない。
尤も、リール110〜112における図柄の配置と引き込みコマ数次第で100%揃う場合もある。例えば、再遊技役1(通常リプレイ)に対応する、リプレイ図柄の配置間隔は最大4コマであるため、再遊技役1に内部当選すると、そのタイミングに関わらず100%入賞することになる。
一方、禁止制御が行われる例としては、例えば、内部抽選結果がハズレで、特別役の内部当選中(フラグ持ち越し中)ではない場合であり、遊技者による各ストップボタン137〜139を操作するタイミングが良くても上記のコマ数の範囲内で入賞役の図柄組合せが揃って表示されないように制御が行われる。
<主制御部の操作順序報知演出>
次に、図12〜図13を用いて、主制御部300の操作順序報知演出について説明する。図12は、再遊技役1−2、再遊技役1−3及び小役3aに内部当選した場合のリール停止データの概要及び主制御部300の操作順序報知演出の演出データを示す図である。本実施形態の主制御部300の操作順序報知演出は、払出枚数表示器127を用いて行われる。したがって、主制御部300の操作順序報知演出の演出データとは、7セグメント(SEG)表示器の点灯パターンデータ(以下、7セグデータという)である。また、図13は、7セグデータと払出枚数表示器127の表示態様(点灯態様)の対応を示す図である。
まず、RT1において再遊技1−2に内部当選した場合について説明する。
(1)再遊技1−2に内部当選し、停止データb−1が選択された場合には、第1停止リールを右リール112とする第1停止操作が正解操作順序であるので、第1停止操作が右であることを示唆する7セグデータb−1が選択され、(2)再遊技1−2に内部当選し、停止データb−2が選択された場合には、第1停止リールを中リール111とする第1停止操作が正解操作順序であるので、第1停止操作が中であることを示唆する7セグデータb−2が選択され、(3)再遊技1−2に内部当選し、停止データb−3が選択された場合には、第1停止リールを左リール110とする第1停止操作が正解操作順序であるので、第1停止操作が左であることを示唆する7セグデータb−3が選択される。
ここで、7セグデータb−1、b−2及びb−3の払出枚数表示器127における表示態様は、図13に示す通りである。7セグデータb−1は、払出枚数表示器127の右側のセグメントを点灯するデータであり、7セグデータb−2は、払出枚数表示器127の中央のセグメントを点灯するデータであり、7セグデータb−3は、払出枚数表示器127の左側のセグメントを点灯するデータである。この結果、遊技者は払出枚数表示器127の点灯態様から正解の第1停止操作を把握することができる。
次に、RT2において再遊技1−3に内部当選した場合について説明する。
(1)再遊技1−3に内部当選し、停止データc−1が選択された場合には、第1停止リールを左リール110または中リール111とする第1停止操作が正解操作順序であるので、(1−a)AT終了準備状態においては第1停止操作が右リール112であることを示唆する7セグデータc−1が選択され、(1−b)AT状態においては第1停止操作が左又は中であることを示唆する7セグデータc−2またはc−3が選択される。また、(2)再遊技1−3に内部当選し、停止データc−2が選択された場合には、第1停止リールを左リール110または右リール112とする第1停止操作が正解操作順序であるので、(2−a)AT終了準備状態においては第1停止操作が中であることを示唆する7セグデータc−2が選択され、(2−b)AT状態においては第1停止操作が左または右であることを示唆する7セグデータc−1またはc−3が選択される。また、(3)再遊技1−3に内部当選し、停止データc−3が選択された場合には、第1停止リールを中リール111または右リール112とする第1停止操作が正解操作順序であるので、(3−a)AT終了準備状態においては第1停止操作が左であることを示唆する7セグデータc−3が選択され、(3−b)AT状態においては第1停止操作が中または右であることを示唆する7セグデータc−1またはc−2が選択される。
ここで、7セグデータc−1、c−2及びc−3の払出枚数表示器127における表示態様は、図13に示す通りである。7セグデータc−1は、払出枚数表示器127の右側のセグメントを点灯するデータであり、7セグデータc−2は、払出枚数表示器127の中央のセグメントを点灯するデータであり、7セグデータc−3は、払出枚数表示器127の左側のセグメントを点灯するデータである。この結果、遊技者は払出枚数表示器127の点灯態様から正解の第1停止操作を把握することができる。
次に、RT2(AT状態)において小役3aに内部当選した場合について説明する。
(1)小役3aに内部当選し、停止データd−1が選択された場合には、第1停止リールを右リール112とする第1停止操作が正解操作順序であるので、第1停止操作が右であることを示唆する7セグデータd−1が選択され、(2)小役3aに内部当選し、停止データd−2が選択された場合には、第1停止リールを中リール111とする第1停止操作が正解操作順序であるので、第1停止操作が中であることを示唆する7セグデータd−2が選択され、(3)小役3aに内部当選し、停止データd−3が選択された場合には、第1停止リールを左リール110とする第1停止操作が正解操作順序であるので、第1停止操作が左であることを示唆する7セグデータd−3が選択される。
ここで、7セグデータd−1、d−2及びd−3の払出枚数表示器127における表示態様は、図13に示す通りである。7セグデータd−1は、払出枚数表示器127の右側のセグメントを点灯するデータであり、7セグデータd−2は、払出枚数表示器127の中央のセグメントを点灯するデータであり、7セグデータd−3は、払出枚数表示器127の左側のセグメントを点灯するデータである。この結果、遊技者は払出枚数表示器127の点灯態様から正解の第1停止操作を把握することができる。
また、図13に示すように、本実施形態の主制御部300の操作順序報知演出では、同一の操作順序(例えば、第1停止操作を左など)を示す場合であっても内部当選役に応じて7セグの点灯箇所を変更している。したがって、遊技者は、払出枚数表示器127の表示態様を見ることによって、操作順序のみならず内部当選役の種類を把握することができる。
図14は、再遊技役1、再遊技役1−2、再遊技役1−3及び小役3aに内部当選した場合において主制御部300が第1副制御部400に送信するコマンドを説明する図である。本実施形態では、再遊技役1−2、再遊技役1−3及び小役3aに内部当選した場合、主制御部300と第1副制御部400とで同一内容の操作順序報知演出を実行する必要があるため、主制御部300は、選択されたリール停止データに応じた正解操作順序を含むコマンド(以下、選択されたリール停止データに応じた操作順序を含むコマンドをリール停止データコマンドという)を第1副制御部400に送信するようになっている。なお、AT終了準備状態において再遊技役1−3に内部当選した場合には、選択されたリール停止データに応じた正解操作順序でない操作順序を含むリール停止データコマンドを第1副制御部400に送信するようになっている。なお、主制御部300は、第1副制御部400が操作順序報知演出を実行するために演出選択可能となる情報を送信すればよく、例えば、主制御部300から停止データc−1が選択された情報と遊技状態の情報との送信があれば、第1副制御部400は停止データc−1が選択された情報に基づいて実行する演出を選択可能となる場合がある。これによれば、コマンドに係わるデータ量を少なくできる場合がある。
例えば、RT1において再遊技1−2に内部当選し、リール停止データとして停止データb−1が選択された場合には、停止データb−1選択を示すリール停止データコマンドを送信する。停止データb−1選択を示すリール停止データコマンドとは、停止データb−1が選択された場合の正解操作順序を示す情報を含んだコマンドであるので、第1副制御部400は、停止データb−1選択を示すリール停止データコマンドを受信した場合には、この正解操作順序に基づいて操作順序報知演出を実行する。その結果、後述する第1副制御部400の操作順序報知演出においては、主制御部300と同一内容の操作順序報知演出を実行することができる。
また、再遊技役1は、操作順序役ではなく、停止操作の内容に関係なく入賞する役であるが、本実施形態では、上述したように演出AT状態において再遊技役1に内部当選したときに操作順序報知演出を実行することから、RT3において再遊技役1に内部当選した場合には、主制御部300は、第1副制御部400に特定の操作順序を示さない、停止データa選択を示すリール停止データコマンドを送信する。
なお、主制御部300は、RT1及びRT3において小役3aに内部当選した場合には、選択されたリール停止データに係わらず共通の停止データd選択を示すリール停止データコマンドを第1副制御部400に送信する。停止データd選択を示すリール停止データコマンドは、操作順序がわからない情報を含んだコマンドである。その結果、AT状態以外において小役3aに内部当選したとしても、第1副制御部400は操作順序報知演出を実行することができないようになっている。コマンド送信に係わる処理の汎用性を高いものとすることができる場合がある。勿論、これとは別に、RT1及びRT3において小役3aに内部当選した場合には、リール停止データコマンド自体を送信しないように構成してもよい。送信するコマンド量を少なくするよう可変させることで、相対的に処理減とすることができる場合がある。
<第1副制御部400及び第2副制御部500の操作順序報知演出>
次に、図15〜図17を用いて、第1副制御部400及び第2副制御部500(以下、単に副制御部400・500という)の操作順序報知演出(以下、単に副制御部400・500の操作順序報知演出という)について説明する。図15及び図16は、副制御部400・500の操作順序報知演出の概要を示す図である。図15(a)は、RT1において再遊技役1−2に内部当選した場合、図15(b)は、RT2において再遊技役1−3に内部当選した場合、図16(a)は、RT2において小役3aに内部当選した場合、図16(b)は、RT3において再遊技役1に内部当選した場合の副制御部400・500の操作順序報知演出の概要を説明している。
本実施形態の副制御部400・500の操作順序報知演出では、主制御部300から受信したリール停止データコマンドに基づいて操作順序報知演出の内容を決定している。例えば、停止データb−1選択を示すリール停止データコマンドを受信した場合には、このリール停止データコマンドは第1停止リールを右リール112とする第1停止操作を示しているので、第1停止リールを右リール112とする操作順序を報知する演出1を選択する。同様にして、停止データb−2選択を示すリール停止データコマンドを受信した場合には、このリール停止データコマンドは、第1停止リールを中リール111とする操作順序を報知する演出2を選択し、停止データb−3選択を示すリール停止データコマンドを受信した場合には、第1停止リールを左リール110とする操作順序を報知する演出3を選択する。
なお、再遊技役1に内部当選した場合に受信する、停止データa選択を示すリール停止データコマンドは、上述したように操作順序が明確でない情報を含んだコマンドなので、第1副制御部400にて抽選を行い、演出1〜3のいずれかを決定する。例えば、演出1の当選確率1/4、演出2の当選確率1/4、演出3の当選確率1/4、ハズレの当選確率1/4の抽選を行ってもよく、演出AT状態において再遊技役1に内部当選した場合であっても所定の確率で操作順序報知演出を実行しないようにしてもよい。勿論、演出1〜3のいずれか一つを決定するようにしてもよい。
図17は、副制御部400・500の操作順序報知演出の演出態様を説明する図である。図17(a)は、演出1の報知態様を示している。演出1は、演出画像表示装置157上に「右から押して」の文字を表示するとともに、右サイドランプ144を点灯させ、スピーカ272及び277を介して「右から押して」の音声を出力して、第1停止操作が右であることを示唆する演出である。図17(b)は、演出2の報知態様を示している。演出2は、演出画像表示装置157上に「中から押して」の文字を表示するとともに、上部ランプ146を点灯させ、スピーカ272及び277を介して「中から押して」の音声を出力して、第1停止操作が中であることを示唆する演出である。図17(c)は、演出3の報知態様を示している。演出3は、演出画像表示装置157上に「左から押して」の文字を表示するとともに、左サイドランプ144を点灯させ、スピーカ272及び277を介して「左から押して」の音声を出力して、第1停止操作が左であることを示唆する演出である。
ここで、演出画像表示装置157の表示領域(遊技者が表示を視認可能な領域)は、払出枚数表示器127の表示領域(遊技者が表示を視認可能な領域)より大きい。払出枚数表示器127の表示領域(7セグ×2)を、縦約2cm×横約3cmとしているのに対し、演出画像表示装置157の表示領域は、縦約16cm×横約25cmとしている。さらに、演出画像表示装置157に表示される「右から押して」の文字は、払出枚数表示器127の表示領域より大きい。払出枚数表示器127の表示領域(7セグ×2)を、縦約2cm×横約3cmとしているのに対し、「右から押して」の文字は、縦約3cm×横約20cmとしている。さらに、演出画像表示装置157に表示される「右から押して」の文字を複数種類の色で構成したのに対し、払出枚数表示器127の表示(7セグ×2)を単色としている。これらにより、副制御部400・500の操作順序報知演出のほうが払出枚数表示器127の表示より遊技者に注目されやすくなっている。
以上から、演出画像表示装置157、スピーカ272、277、ランプ144、146など用いた副制御部400・500の操作順序報知演出は、図17に示すように、払出枚数表示器127を用いた主制御部300の操作順序報知演出よりも目立つ報知態様となっているので、本実施形態の操作順序報知演出では、遊技者は、副制御部400・500の操作順序報知演出により注目するようになっている。
なお、本実施形態では、内部当選役に係わらず、操作順序が同一の場合には、同一の演出データを用いるようになっている。例えば、再遊技役1−2に内部当選して停止データb−1選択を示すリール停止データコマンドを受信した場合、再遊技役1−3に内部当選して停止データc−1選択を示すリール停止データコマンドを受信した場合、及び小役3aに内部当選して停止データd−1選択を示すリール停止データコマンドを受信した場合には、いずれも演出1が選択されるので、第1副制御部400及び第2副制御部500は同一の演出態様の操作順序報知演出を実行する。このように本実施形態では、内部当選役に係わらず、操作順序が同一の場合には、同一の演出データを用いた操作順序報知演出を実行するので、第1副制御部400及び第2副制御部500の演出データを削減することができる。
<操作順序報知演出の演出例>
次に、図18〜図21を用いて、操作順序報知演出の具体的な演出例について説明する。
図18(a)は、主制御部300の遊技状態がRT1(AT開始準備状態)にあるときの操作順序報知演出の演出態様を示すタイムチャートである。図18(a)は、主制御部300の遊技状態がRT1(AT開始準備状態)にあるときに、小役3aに内部当選した場合には、主制御部300及び副制御部400・500は、ともに操作順序報知演出を実行しないことを示しており(時点t1)、また、主制御部300の遊技状態がRT1(AT開始準備状態)にあるときに、再遊技1−2に内部当選した場合には、主制御部300及び副制御部400・500はともに正解操作順序(具体的には再遊技役2に入賞する操作順序)を報知する操作順序報知演出を実行することを示している(時点t2)。なお、再遊技1−2に内部当選した場合に実行される操作順序報知演出の報知内容と異なる停止操作をした場合には、再遊技役2に入賞しないので、RT2への移行は行われないが、主制御部300の遊技状態がRT1(AT開始準備状態)にある限り、再度、再遊技役1−2に内部当選した場合には、正解操作順序(具体的には再遊技役2に入賞する操作順序)を報知する操作順序報知演出を実行する(時点t3)。すなわち、本実施形態では、主制御部300の遊技状態がRT1(AT開始準備状態)にあるときに、再遊技役1−2に内部当選した場合には、再遊技役2に入賞するまで何度も正解操作順序(具体的には再遊技役2に入賞する操作順序)を報知する操作順序報知演出を実行する。この結果、遊技者は、報知内容に従った停止操作を行えば、RT1より有利な遊技状態であるRT2に移行することができる。
図18(b)は、主制御部300の遊技状態がRT2(AT状態)にある場合の操作順序報知演出の演出態様を示すタイムチャートである。図18(b)は、主制御部300の遊技状態がRT2(AT状態)にあるときに、小役3aに内部当選した場合には、主制御部300及び副制御部400・500はともに正解操作手順(具体的には12枚のメダル払出がある操作手順)を報知する操作手順演出を実行することを示しており(時点t1)、再遊技役1−3に内部当選したときには、正解操作順序(具体的には再遊技役1が入賞する操作手順)を報知する操作手順演出を実行することを示している(時点t2)。この結果、遊技者は、報知内容に従った停止操作を行えば、より多くのメダルを獲得でき、有利な遊技状態であるRT2の状態を維持することができる。
図19(a)は、主制御部300の遊技状態がRT2(AT終了準備状態)にあるときの操作順序報知演出の演出態様を示すタイムチャートである。図19(a)は、主制御部300の遊技状態がRT2(AT終了準備状態)にあるときに、小役3aに内部当選した場合には、主制御部300及び副制御部400・500は、ともに操作順序報知演出を実行しないことを示しており(時点t1)、また、主制御部300の遊技状態がRT2(AT終了準備状態)にあるときに、再遊技1−3に内部当選した場合には、主制御部300及び副制御部400・500はともに不正解操作手順(具体的には再遊技役3に入賞する操作手順)を報知する操作順序報知演出を実行することを示している(時点t2)。この結果、遊技者は、報知内容に従った停止操作を行うと、RT2よりも不利な遊技状態であるRT1の状態に移行する。
図19(b)は、主制御部300の遊技状態がRT3(通常状態)にあり、第1副制御部400が演出AT状態にあるときの操作順序報知演出の演出態様を示すタイムチャートである。図19(b)は、主制御部300の遊技状態がRT3(通常状態)にあり、第1副制御部400が演出AT状態にあるときに、小役3aに内部当選した場合には、主制御部300及び副制御部400・500は、ともに操作順序報知演出を実行しないことを示しており(時点t1)、また、主制御部300の遊技状態がRT3(通常状態)にあり、副制御部400・500が演出AT状態にあるときに、再遊技役1に内部当選した場合には、主制御部300は操作順序報知演出を実行しないが、副制御部400・500は任意の操作順序(具体的には、第1副制御部400が決定した任意の操作順序(図15(b)参照)であり、第1停止操作を左、中、または右のいずれかとする操作順序。いずれであっても再遊技役1に入賞する操作順序)を報知する操作順序報知演出を実行することを示している(時点t2)。この結果、遊技者は、この報知内容に従った停止操作を行った場合、再遊技役1に入賞する(勿論、報知内容に従わない停止操作を行っても再遊技役1に入賞する)。
このように本実施形態では、演出AT状態において再遊技役1に内部当選した場合には、副制御部400・500だけが操作順序報知演出を実行する。
次に、図20及び図21を用いて、操作順序報知演出の報知期間について説明する。図20は、操作順序報知演出の報知内容に従った停止操作を行ったときの操作順序報知演出の報知期間を示すタイムチャート、図21は、操作順序報知演出の報知内容に従わない停止操作を行ったときの操作順序報知演出の報知期間を示すタイムチャートである。なお、図20及び図21は、主制御部300の遊技状態がRT2(AT状態)にあるときに、小役3aに内部当選した場合の操作順序報知演出の報知期間を示しており、正解操作順序は第1停止リールを右リール112とする停止操作である。
図20に示すように、操作順序報知演出の報知内容に従った停止操作を行った場合には、主制御部300及び副制御部400・500は、小役3aに内部当選した時点t1から入賞判定の時点t5まで、払出枚数表示器127及び演出画像表示装置157を用いた操作順序報知演出を実行する。この結果、遊技者は操作順序の確認を容易に行うことができる。このように遊技者が正解操作順序に従った停止操作を行った場合には、副制御部400・500は、主制御部300と同期をとって同一のタイミングで操作順序報知演出を終了する。なお、入賞判定の時点t5で操作順序報知演出を終了するのは、メダル払出がある場合には、入賞判定後、払出枚数表示器127をメダル払出数の表示に用いるためである。
一方、図21に示すように、操作順序報知演出の報知内容に従わない停止操作を行った場合には、主制御部300は、小役3aに内部当選した時点t1から入賞判定の時点t5まで、払出枚数表示器127を用いた操作順序報知演出を実行するが、副制御部400・500は、小役3aに内部当選した時点t1から操作順序のミスが発生した時点である第1停止操作の時点t2まで、演出画像表示装置157を用いた操作順序報知演出を実行する。
ここで、副制御部400・500による操作順序報知演出を操作順序のミスが発生した時点で終了するのは、遊技者は演出画像表示装置157に表示された報知内容を主として見る(払出枚数表示器127に表示された報知内容より演出画像表示装置157に表示された報知内容に注目する)ので、失敗以後も報知を続けていると、報知内容が次の停止操作に関するメッセージなのか、それとも失敗した停止操作に関するメッセージなのかが曖昧になり遊技者を戸惑わせることになるためである。また、主制御部300による操作順序報知演出は操作順序に失敗しても入賞判定時まで実行するのは、副制御部400・500による操作順序報知演出は操作失敗の時点で終了してしまうので、その後、遊技者が正解操作順序を確認できるようにするためである。この結果、遊技者は操作手順を失敗した場合であっても、払出枚数表示器127を見ることにより正解操作順序を把握することができる。
<スロットマシンの動作>
以下、主制御部300、第1副制御部400、及び第2副制御部500の処理について図面を用いて説明する。
<主制御部メイン処理>
まず、図22を用いて、主制御部300のCPU304が実行する主制御部メイン処理について説明する。なお、同図は主制御部メイン処理の流れを示すフローチャートである。
上述したように、主制御部300には、電源が投入されると起動信号(リセット信号)を出力する起動信号出力回路(リセット信号出力回路)338を設けている。この起動信号を入力した基本回路302のCPU304は、リセット割込によりリセットスタートしてROM306に予め記憶している制御プログラムに従って図22に示す主制御部メイン処理を実行する。
電源投入が行われると、まず、ステップS101で各種の初期設定を行う。この初期設定では、CPU304のスタックポインタ(SP)へのスタック初期値の設定、割込禁止の設定、I/O310の初期設定、RAM308に記憶する各種変数の初期設定、WDT314への動作許可及び初期値の設定等を行う。
ステップS102では、賭け数設定/スタート操作受付処理を実行する。ここではメダルの投入の有無をチェックし、メダルの投入に応じて入賞ライン表示ランプ120を点灯させる。また、メダルが投入されたことを示す投入コマンドの送信準備を行う。なお、前回の遊技で再遊技役に入賞した場合は、前回の遊技で投入されたメダル枚数と同じ数のメダルを投入する処理を行うので、遊技者によるメダルの投入が不要となる。また、スタートレバー135が操作されたか否かのチェックを行い、スタートレバー135の操作があればステップS103へ進む。
ステップS103では、投入されたメダル枚数を確定し、有効な入賞ラインを確定する。
ステップS104では、乱数発生回路316で発生させた乱数を取得する。
ステップS105では、入賞役内部抽選処理を行う。入賞役内部抽選処理では、現在の遊技状態に応じてROM306に格納されている入賞役抽選テーブルを読み出し、これとステップS104で取得した乱数値とを用いて内部抽選を行うとともに、この内部抽選の結果を示す内部抽選コマンドを第1副制御部400へ送信するための準備を行う。内部抽選の結果、いずれかの入賞役(作動役を含む)に内部当選した場合、その入賞役のフラグがオンになる。
ステップS106では、入賞役内部抽選処理の内部抽選結果に基づき、リール停止データを選択するリール停止データ選択処理(詳しくは後述)を行う。
ステップS107では、主制御部300の操作順序報知演出の設定を行う主制御部操作順序報知演出設定処理(詳しくは後述する)を実行する。
ステップS108では、リール回転開始処理が実行され、全リール110〜112の回転を開始させる。
ステップS109では、リール停止制御処理を行う。リール停止制御処理では、ストップボタン137〜139の受け付けが可能になり、いずれかのストップボタンが押されると、押されたストップボタンに対応するリールを停止させるために、リール停止データの停止テーブルを参照し、停止テーブルに設定された引込みコマ数に従ってリール110〜112の何れかを停止させる。全リール110〜112が停止するとステップS110へ進む。
ステップS110では、入賞判定を行う入賞判定処理を行う。この入賞判定処理では、有効化された入賞ライン114上に、何らかの入賞役に対応する絵柄組み合わせが表示された場合にその入賞役に入賞したと判定する。例えば、有効化された入賞ライン上に「ANY−ベル−ANY」が揃っていたならば小役3に入賞したと判定される。また、このステップS110では、入賞判定の結果を示す入賞判定コマンドを第1副制御部400に送信するための準備を行う。
ステップS111では、メダル付与処理を行う。メダル付与処理では、払い出しのある何らかの入賞役に入賞していれば、その入賞役に対応する枚数のメダルを入賞ライン数に応じて払い出す。
ステップS112では、遊技状態制御処理(詳しくは後述)を行う。遊技状態制御処理では、RT系及びAT系の各遊技状態の移行に関する処理を行い、それらの開始条件又は終了条件の成立により、遊技状態を移行させる。また、現在の遊技状態を示す情報(RT系及びAT系)を含む遊技状態コマンドを送信するための準備を行う。
以上により一遊技が終了する。以降、ステップS102へ戻って上述した処理を繰り返すことにより遊技が進行することになる。
なお、上記各ステップで準備された各種コマンドは、後述する主制御部タイマ割込処理のコマンド設定送信処理(図23のステップS2006)において送信される。
<主制御部タイマ割込処理>
次に図22を用いて、主制御部300のCPU304が実行する主制御部タイマ割込処理について説明する。なお、同図は主制御部タイマ割込処理の流れを示すフローチャートである。
主制御部300は、所定の周期(本実施形態では約2msに1回)でタイマ割込信号を発生するカウンタタイマ312を備えており、このタイマ割込信号を契機として主制御部タイマ割込処理を所定の周期で開始する。
ステップS2001では、タイマ割込開始処理を行う。このタイマ割込開始処理では、CPU304の各レジスタの値をスタック領域に一時的に退避する処理などを行う。
ステップS2002では、WDT314のカウント値が初期設定値(本実施形態では32.8ms)を超えてWDT割込が発生しないように(処理の異常を検出しないように)、WDT314を定期的に(本実施形態では、主制御部タイマ割込の周期である約2msに1回)リスタートを行う。
ステップS2003では、入力ポート状態更新処理を行う。この入力ポート状態更新処理では、I/O310の入力ポートを介して、各種センサ318のセンサ回路320の検出信号を入力して検出信号の有無を監視し、RAM308に各種センサ318ごとに区画して設けた信号状態記憶領域に記憶する。
ステップS2004では、各種遊技処理が実行され、割込みステータスに応じた処理が実行される。
ステップS2005では、タイマ更新処理を行う。より具体的には、各種タイマをそれぞれの時間単位により更新する。
ステップS2006では、コマンド設定送信処理を行い、送信準備されていた各種のコマンドが第1副制御部400に送信される。なお、第1副制御部400に送信する出力予定情報は本実施形態では16ビットで構成しており、ビット15はストローブ情報(オンの場合、データをセットしていることを示す)、ビット11〜14はコマンド種別(本実施形態では、基本コマンド、投入コマンド、スタートレバー受付コマンド、内部抽選コマンド、演出抽選処理に伴う演出コマンド、リール110〜112の回転の開始に伴う回転開始コマンド、ストップボタン137〜139の操作の受け付けに伴う停止ボタン受付コマンド、リール110〜112の停止処理に伴う停止位置情報コマンド、入賞判定コマンド、メダル払出処理に伴う払出枚数コマンド及び払出終了コマンド、リール停止コマンド、遊技状態更新コマンド、演出回転開始コマンド、演出回転終了コマンド、ストップボタン有効化コマンド)、ビット0〜10はコマンドデータ(コマンド種別に対応する所定の情報)で構成されている。
第1副制御部400では、受信した出力予定情報に含まれるコマンド種別により、主制御部300における遊技制御の変化に応じた演出制御の決定が可能になるとともに、出力予定情報に含まれているコマンドデータの情報に基づいて、演出制御内容を決定することができるようになる。
ステップS2007では、外部出力信号設定処理を行う。この外部出力信号設定処理では、RAM308に記憶している遊技情報を、情報出力回路334を介してスロットマシン100とは別体の情報入力回路652に出力する。
ステップS2008では、デバイス監視処理を行う。このデバイス監視処理では、まずはステップS205において信号状態記憶領域に記憶した各種センサ318の信号状態を読み出して、メダル投入異常及びメダル払出異常等に関するエラーの有無を監視し、エラーを検出した場合には(図示省略)エラー処理を実行させる。さらに、現在の遊技状態に応じて、メダルセレクタ170(メダルセレクタ170内に設けたソレノイドが動作するメダルブロッカ)、各種ランプ339、各種の7セグメント(SEG)表示器の設定を行う。
ステップS2009では、低電圧信号がオンであるか否かを監視する。そして、低電圧信号がオンの場合(電源の遮断を検知した場合)にはステップS2011に進み、低電圧信号がオフの場合(電源の遮断を検知していない場合)にはステップS2010に進む。
ステップS2010では、タイマ割込終了処理を終了する各種処理を行う。このタイマ割込終了処理では、ステップS2001で一時的に退避した各レジスタの値を元の各レジスタに設定等行う。その後、図22に示す主制御部メイン処理に復帰する。
一方、ステップS2011では、復電時に電断時の状態に復帰するための特定の変数やスタックポインタを復帰データとしてRAM308の所定の領域に退避し、入出力ポートの初期化等の電断処理を行い、その後、図22に示す主制御部メイン処理に復帰する。
<リール停止データ選択処理>
次に、図24を用いて、リール停止データ選択処理について説明する。図24は、図22のステップS106のリール停止データ選択処理の流れを詳しく示すフローチャートである。
ステップS201では、入賞役内部抽選処理の内部抽選結果に基づき、リール停止データを選択する。なお、このリール停止データは、主制御部300のROM306内に記憶されている。
ステップS202では、ステップS201において選択されたリール停止データに関する情報を含んだリール停止データコマンドを第1副制御部400に送信する準備を行う。ここで、リール停止データコマンドには、操作順序に関する情報が含まれている。例えば、RT2において小役3aに内部当選し、停止データd−1(図12参照)を選択したことを示す情報(停止データd−1の正解操作順序を示す情報であり、停止データd−1選択と表記する)を含んだリール停止データコマンドを第1副制御部400に送信する準備を行う(図14参照)。
なお、リール停止データコマンドを第1副制御部400に送信するのは、本実施形態の場合、図14に示すように、操作順序報知役(再遊技役1、再遊技役1−2、再遊技役1−3及び小役3a)に内部当選した場合であり、また、本実施形態の場合、RT1〜RT3において再遊技役1に内部当選した場合における停止データa選択を示すリール停止データコマンド、RT1及びRT3において小役3aに内部当選した場合における停止データd選択を示すリール停止データコマンドは、操作順序が示されていない情報となっている。勿論、これとは別に、RT1〜RT3において再遊技役1に内部当選した場合、RT1及びRT3において小役3aに内部当選した場合には、リール停止データコマンドを送信しないように構成してもよい。
<主制御部操作順序報知演出設定処理>
次に、図25を用いて、主制御部操作順序報知演出設定処理について説明する。図25は、図22のステップS107の主制御部操作順序報知演出設定処理の流れを詳しく示すフローチャートである。
ステップS301では、入賞役内部抽選処理において小役3aに内部当選した場合の操作順序報知演出の設定に関する小役3a報知設定処理(詳しくは後述)を実行する。
ステップS302では、入賞役内部抽選処理において再遊技役1−3に内部当選した場合の操作順序報知演出の設定に関する再遊技役1−3報知設定処理(詳しくは後述)を実行する。
ステップS303では、入賞役内部抽選処理において再遊技役1−2に内部当選した場合の操作順序報知演出の設定に関する再遊技役1−2報知設定処理(詳しくは後述)を実行する。
<小役3a報知設定処理>
次に、図26を用いて、小役3a報知設定処理について説明する。図26は、図25のステップS301の小役3a報知設定処理の流れを詳しく示すフローチャートである。
ステップS401では、入賞役内部抽選処理において小役3aに内部当選したか否かを判定する。小役3aに内部当選した場合には、ステップS402に進み、そうでない場合には、小役3a報知設定処理を終了する。
ステップS402では、主制御部300のAT系の状態がAT状態であるか否かを判定する。AT状態である場合には、ステップS403に進み、そうでない場合には、小役3a報知設定処理を終了する。
ステップS403では、主制御部300の遊技状態がRT2(AT状態)において小役3aに内部当選したので、小役3a用の報知設定を行う。詳しくは、RT2において小役3aに内部当選した場合に選択されたリール停止データに基づいた正解操作順序の7セグデータを操作順序報知演出として設定する(図12、図13参照)。
<再遊技役1−3報知設定処理>
次に、図27を用いて、再遊技役1−3報知設定処理について説明する。図27は、図25のステップS302の再遊技役1−3報知設定処理の流れを詳しく示すフローチャートである。
ステップS501では、入賞役内部抽選処理において再遊技役1−3に内部当選したか否かを判定する。再遊技役1−3に内部当選した場合には、ステップS502に進み、そうでない場合には、再遊技役1−3報知設定処理を終了する。
ステップS502では、主制御部300のAT系の状態がAT状態であるか否かを判定する。AT状態である場合には、ステップS503に進む。
ステップS503では、主制御部300の遊技状態がRT2(AT状態)において再遊技役1−3に内部当選したので、再遊技役1入賞用の報知設定を行う。詳しくは、RT2において再遊技役1−3に内部当選した場合に選択されたリール停止データに基づいた正解操作順序の7セグデータを操作順序報知演出として設定する(図12、図13参照)。
ステップS504では、主制御部300のAT系の状態がAT終了準備状態であるか否かを判定する。AT終了準備状態である場合には、ステップS505に進む。
ステップS505では、主制御部300の遊技状態がRT2(AT終了準備状態)において再遊技役1−3に内部当選したので、再遊技役3入賞用の報知設定を行う。詳しくは、RT2において再遊技役1−3に内部当選した場合に選択されたリール停止データに基づいた不正解操作順序の7セグデータを操作順序報知演出として設定する(図12、図13参照)。
<再遊技役1−2報知設定処理>
次に、図28を用いて、再遊技役1−2報知設定処理について説明する。図28は、図25のステップS303の再遊技役1−2報知設定処理の流れを詳しく示すフローチャートである。
ステップS601では、入賞役内部抽選処理において再遊技役1−2に内部当選したか否かを判定する。再遊技役1−2に内部当選した場合には、ステップS602に進み、そうでない場合には、再遊技役1−2報知設定処理を終了する。
ステップS602では、主制御部300のAT系の遊技状態がAT開始準備状態であるか否かを判定する。AT開始準備状態である場合には、ステップS603に進み、そうでない場合には、再遊技役1−2報知設定処理を終了する。
ステップS603では、主制御部300の遊技状態がRT1(AT開始準備状態)において再遊技役1−2に内部当選したので、再遊技役2入賞用の報知設定を行う。詳しくは、RT1において再遊技役1−2に内部当選した場合に選択されたリール停止データに基づいた正解操作順序の7セグデータを操作順序報知演出として設定する(図12、図13参照)。
<遊技状態制御処理>
次に、図29を用いて、遊技状態制御処理について説明する。図29は、図22のステップS112の遊技状態制御処理の流れを詳しく示すフローチャートである。
ステップS701では、AT状態のゲーム数をカウントするATカウント処理(詳しくは後述)を行う。
ステップS702では、特別役1又は特別役2に入賞したか否かを判定する。特別役1又は特別役2に入賞した場合には、ステップS703に進み、そうでない場合には、ステップS704に進む。
ステップS703では、特別役1又は特別役2に入賞したので、RT系の遊技状態をRT4に設定するRT4設定処理(詳しくは後述)を行う。ステップS703の処理終了後は、ステップS710に進む。
ステップS704では、再遊技役3に入賞したか否かを判定する。再遊技役3に入賞した場合には、ステップS705に進み、そうでない場合には、ステップS706に進む。
ステップS705では、RT2において再遊技役3に入賞したので、RT系の遊技状態をRT1に設定するRT1設定処理(詳しくは後述)を行う。ステップS705の処理終了後は、ステップS710に進む。
ステップS706では、再遊技役2に入賞したか否かを判定する。再遊技役2に入賞した場合には、ステップS707に進み、そうでない場合には、ステップS708に進む。
ステップS707では、RT1において再遊技役2に入賞したので、RT系の遊技状態をRT2に設定するRT2設定処理(詳しくは後述)を行う。ステップS707の処理終了後は、ステップS710に進む。
ステップS708では、特別役1又は特別役2に内部当選したか否かを判定する。特別役1又は特別役2に内部当選した場合には、ステップS709に進み、そうでない場合には、ステップS710に進む。
ステップS708では、特別役1又は特別役2に内部当選したので、RT系の遊技状態をRT3に設定するRT3設定処理(詳しくは後述)を行う。ステップS709の処理終了後は、ステップS710に進む。
ステップS710では、AT状態またはAT開始準備状態に移行するための抽選処理であるAT抽選処理(詳しくは後述する)を行う。
ステップS711では、その他の遊技状態制御処理を行う。例えば、遊技状態が特別役1に入賞してRT4(通常状態)に移行した場合には、360枚を超えるメダル払出によりRT4(通常状態)を終了し、RT1(通常状態)が設定される。また、遊技状態が特別役2に入賞してRT4(通常状態)に移行した場合には、96枚を超えるメダル払出によりRT4(通常状態)を終了し、RT1(通常状態)が設定される。また、主制御部300のRT系及びAT系の遊技状態を示す遊技状態コマンドを送信する準備を行う。
<ATカウント処理>
次に、図30を用いて、ATカウント処理について説明する。図30は、図29のステップS701のATカウント処理の流れを詳しく示すフローチャートである。
ステップS801では、主制御部300のAT系の遊技状態がAT状態であるか否かを判定する。AT状態である場合には、ステップS802に進み、そうでない場合には、ATカウント処理を終了する。
ステップS802では、AT状態のゲーム数のカウントを行う。具体的には、AT状態の現在の残りのゲーム数から1を減算する。
ステップS803では、減算されたAT状態の現在の残りのゲーム数に基づいて、AT状態が終了したか否かを判定する。減算されたAT状態の現在の残りのゲーム数が0、つまりAT状態が終了した場合には、ステップS804に進み、そうでない場合には、ATカウント処理を終了する。
ステップS804では、AT状態の全ゲーム数を終了したので、主制御部300のAT系の遊技状態を、AT終了準備状態に設定する。
なお、AT状態の最終ゲームにおいて再遊技役3、特別役1又は2に内部当選、特別役1又は2に入賞する場合もあるが、このような場合には、AT系の遊技状態が一旦AT終了準備状態になった(ステップS804)後、それぞれ、ステップS705のRT1設定処理、ステップS707のRT2設定処理、ステップS709のRT3設定処理を実行するので、AT系の遊技状態は通常状態となる。
<RT4設定処理>
次に、図31を用いて、RT4設定処理について説明する。図31は、図29のステップS703のRT4設定処理の流れを詳しく示すフローチャートである。
ステップS901では、特別役1又は特別役2に入賞したので、主制御部300のRT系の遊技状態を、RT4に設定し、次いで、ステップS902では、主制御部300のAT系の遊技状態を、通常状態に設定する(図10(b)、図11(b)など)。
なお、特別役1又は特別役2に入賞する場合、入賞する前の主制御部300のAT系の遊技状態は、通常状態、AT開始準備状態、AT状態、AT終了準備状態のいずれもあり得る。
<RT1設定処理>
次に、図32を用いて、RT1設定処理について説明する。図32は、図29のステップS705のRT1設定処理の流れを詳しく示すフローチャートである。
ステップS1001では、RT2において再遊技役3に入賞したので、主制御部300のRT系の遊技状態を、RT1に設定し、次いで、ステップS1002では、主制御部300のAT系の遊技状態を、通常状態に設定する(図9など)。
なお、RT2において再遊技役3に入賞する場合、入賞する前の主制御部300のAT系の遊技状態は、AT状態またはAT終了準備状態のいずれかである。
<RT2設定処理>
次に、図33を用いて、RT2設定処理について説明する。図33は、図29のステップS707のRT2設定処理の流れを詳しく示すフローチャートである。
ステップS1101では、RT1において再遊技役2に入賞したので、主制御部300のRT系の遊技状態を、RT2に設定し、次いで、ステップS1102では、主制御部300のAT系の遊技状態を、AT状態に設定する(図8(a)、(b)など)。また、ステップS1101では、AT状態を実行するゲーム数(ATゲーム数ともいう)を抽選(ATゲーム数抽選ともいう)により決定し、決定したゲーム数をAT状態の残りのゲーム数として初期設定する。本実施形態では、図34に示すように、ATゲーム数抽選により、20ゲーム、30ゲーム又は40ゲームのいずれかがそれぞれ1/3の確率で選択され、選択されたATゲーム数が初期設定される。なお、図34は、ATゲーム数抽選により付与されるATゲーム数を示す表である。
なお、RT1において再遊技役2に入賞する場合、入賞する前の主制御部300のAT系の遊技状態は、通常状態またはAT開始準備状態のいずれかである。
<RT3設定処理>
次に、図35を用いて、RT3設定処理について説明する。図35は、図29のステップS709のRT3設定処理の流れを詳しく示すフローチャートである。
ステップS1201では、特別役1又は特別役2に内部当選したので、主制御部300のRT系の遊技状態を、RT3に設定し、次いで、ステップS1202では、主制御部300のAT系の遊技状態を、通常状態に設定する(図10(a)、図11(a)など)。
なお、特別役1又は特別役2に内部当選する場合、内部当選する前の主制御部300のAT系の遊技状態は、通常状態、AT開始準備状態、AT状態、AT終了準備状態のいずれもあり得る。
<AT抽選処理>
次に、図36を用いて、AT抽選処理について説明する。図36は、図29のステップS710のAT抽選処理の流れを詳しく示すフローチャートである。
ステップS1301では、主制御部300のRT系の遊技状態がRT1であるか否かを判定する。主制御部300のRT系の遊技状態がRT1である場合には、ステップS1302に進み、そうでない場合には、ステップS1306に進む。
ステップS1302では、主制御部300のAT系の遊技状態が通常状態であるか否かを判定する。主制御部300のAT系の遊技状態が通常状態である場合には、ステップS1303に進み、そうでない場合には、ステップS1306に進む。
ステップS1303では、AT抽選を行う。
ステップS1304では、ステップS1303のAT抽選に当選したか否かを判定する。AT抽選(本実施形態では、当選確率が1/300)に当選した場合には、ステップS1305に進み、そうでない場合には、ステップS1306に進む。
ステップS1305では、AT抽選に当選したので、主制御部300のAT系の遊技状態を、AT開始準備状態に設定する(図8(a)など)。
ステップS1306では、主制御部300のRT系の遊技状態がRT2であるか否かを判定する。主制御部300のRT系の遊技状態がRT2である場合には、ステップS1307に進み、そうでない場合には、AT抽選処理を終了する。
ステップS1307では、主制御部300のAT系の遊技状態がAT終了準備状態であるか否かを判定する。主制御部300のAT系の遊技状態がAT終了準備状態である場合には、ステップS1308に進み、そうでない場合には、AT抽選処理を終了する。
ステップS1308では、AT抽選(本実施形態では、当選確率が1/300)を行う。
ステップS1309では、ステップS1308のAT抽選に当選したか否かを判定する。AT抽選に当選した場合には、ステップS1310に進み、そうでない場合には、AT抽選処理を終了する。
ステップS1310では、AT抽選に当選したので、主制御部300のAT系の遊技状態を、AT状態に設定する。
このように本実施形態では、RT1(通常状態)において毎遊技AT抽選を行い、AT抽選に当選した場合には、遊技状態をRT1(AT開始準備状態)に設定する。また、これに加えて、RT2(AT終了準備状態)において毎遊技AT抽選を行い、AT抽選に当選した場合には、遊技状態をRT2(AT状態)に設定する。なお、図示しないが、AT終了準備状態において操作順序報知演出の指示に従わない操作を行った場合には、ペナルティとしてステップS1308のAT抽選は行われない。
なお、本実施形態では、AT抽選処理を遊技状態制御処理にて実行するようにしたが、ステップS105の入賞役内部抽選処理にて、AT抽選処理を行うようにしてもよい。入賞役のうちの作動役の1つを「AT役」とし、他の入賞役と同様に一回の内部抽選内で当否を決定する。さらに、「AT役」に設定された図柄組合せが入賞ライン114に停止するまでの遊技は、AT役の内部当選中(フラグ持ち越し中)とする。遊技者は、特別役の内部当選中(フラグ持ち越し中)なのか、AT役の内部当選中(フラグ持ち越し中)なのか、通常遊技中なのか予想する内部当選結果の種類が増えるので、遊技の興趣が向上する場合がある。
なお、AT役と特別役1または特別役2とを一回の内部抽選内で同時に当選させるようにしてもよい。この場合に先に入賞があった当選役に対応する遊技状態を設定し、この遊技状態が終了した場合には、残る当選役を入賞させて、この当選役に対応する遊技状態を設定してもよい。遊技者は、何れの遊技状態を先に実行させるか選択可能になるので、例えば、遊技している時間が店の営業時間の閉店間際の時間であれば、短時間で多くのメダルの獲得が期待できる遊技状態を先に実行することができるなどの選択の幅が広がる。
また、主制御部300のAT系の遊技状態がAT終了準備状態である場合には、所謂連荘が期待されるので、ステップS1308でのAT抽選の当選確率を、ステップS1303でのAT抽選の当選確率よりも高く設定してもよい(例えば、当選確率1/100など)。
<第1副制御部の処理>
次に、図37を用いて、第1副制御部400の処理について説明する。なお、図37(a)は、第1副制御部400のCPU404が実行するメイン処理のフローチャートである。図37(b)は、第1副制御部400のコマンド受信割込処理のフローチャートである。図37(c)は、第1副制御部400のタイマ割込処理のフローチャートである。
まず、図37(a)を用いて、第1副制御部400のメイン処理について説明する。
電源投入が行われると、まずステップS3001で初期化処理が実行される。この初期化処理では、入出力ポートの初期設定や、RAM408内の記憶領域の初期化処理等を行う。この処理で、内部当選の結果を表す情報である内部当選情報を記憶させるための領域と、遊技状態を表す情報であるRT更新情報を記憶させるための領域が、それぞれRAM408に設けられる。
ステップS3002では、タイマ変数が10以上か否かを判定し、タイマ変数が10となるまでこの処理を繰り返し、タイマ変数が10以上となったときには、ステップS3003の処理に移行する。
ステップS3003では、タイマ変数に0を代入する。
ステップS3004では、主制御部300から受信した各コマンドに対応する処理であるコマンド処理が実行される。
ステップS3005では、演出制御処理(詳しくは後述する)を行う。ここでは、RAM408内に設けられた演出予約領域内にある演出予約情報に従って、演出の準備を行う。この準備には例えば、演出データをROM406から読み出す等の処理を行い、演出データの更新が必要な場合には演出データの更新処理を行うことが含まれる。
ステップS3006では、ステップS3005の処理結果に基づいて音制御処理を行う。例えば、ステップS3005で読み出した演出データの中に音源IC418への命令がある場合には、この命令を音源IC418に出力する。
ステップS3007では、ステップS3005の処理結果に基づいてランプ制御処理を行う。例えば、ステップS3005で読み出した演出データの中に各種ランプ420への命令がある場合には、この命令を駆動回路422に出力する。
ステップS3008では、ステップS3005の処理結果に基づいて第2副制御部500にコマンドを送信する設定を行う情報出力処理を行う。例えば、ステップS3005で読み出した演出データの中に第2副制御部500に送信するコマンドがある場合には、この制御コマンドを出力する設定を行い、ステップS3002へ戻る。
次に、図37(b)を用いて、第1副制御部400のコマンド受信割込処理について説明する。このコマンド受信割込処理は、第1副制御部400が、主制御部300が出力するストローブ信号を検出した場合に実行する処理である。コマンド受信割込処理のステップS3101では、主制御部300が出力したコマンドを未処理コマンドとしてRAM408に設けたコマンド記憶領域に記憶する。
次に、図37(c)を用いて、第1副制御部400のCPU404によって実行する第1副制御部タイマ割込処理について説明する。第1副制御部400は、所定の周期(本実施形態では2msに1回)でタイマ割込を発生するハードウェアタイマを備えており、このタイマ割込を契機として、タイマ割込処理を所定の周期で実行する。
ステップS3201では、図37(a)に示す第1副制御部メイン処理におけるステップS3002において説明したRAM408のタイマ変数記憶領域の値に、1を加算して元のタイマ変数記憶領域に記憶する。従って、ステップS3002において、タイマ変数の値が10以上と判定されるのは20ms毎(2ms×10)となる。
ステップS3202では、ステップS3008で設定された第2副制御部500へのコマンドの送信や、演出用乱数値の更新処理等を行う。
<第2副制御部の処理>
次に、図38を用いて、第2副制御部500の処理について説明する。なお、図38(a)は、第2副制御部500のCPU504が実行するメイン処理のフローチャートである。図38(b)は、第2副制御部500のコマンド受信割込処理のフローチャートである。図38(c)は、第2副制御部500のタイマ割込処理のフローチャートである。図38(d)は、第2副制御部500の画像制御処理のフローチャートである。
まず、図38(a)のステップS5001では、各種の初期設定を行う。電源投入が行われると、まずステップS5001で初期化処理が実行される。この初期化処理では、入出力ポート初期設定や、RAM508内の記憶領域の初期化処理等を行う。
ステップS5002では、タイマ変数が10以上か否かを判定し、タイマ変数が10となるまでこの処理を繰り返し、タイマ変数が10以上となったときには、ステップS5003の処理に移行する。
ステップS5003では、タイマ変数に0を代入する。
ステップS5004では、コマンド処理を行う。コマンド処理では第2副制御部500のCPU504は、第1副制御部400のCPU404からコマンドを受信したか否かを判別する。
ステップS5005では、演出制御処理を行う。具体的には、ステップS5004で新たなコマンドがあった場合には、このコマンドに対応する処理を行う。例えば、背景画像に関する画像制御を行う演出データおよびシャッタ演出に関する演出データをROM506から読み出す処理を実行する。また、これ以外の演出データをROM506から読み出す等の処理を行い、演出データの更新が必要な場合には演出データの更新処理を行うことが含まれる。
ステップS5006では、ステップS5005の処理結果に基づいてシャッタ制御処理を行う。例えば、ステップS5005で読み出した演出データの中にシャッタ制御の命令がある場合には、この命令に対応するシャッタ制御を行う。
ステップS5007では、ステップS5005の処理結果に基づいて画像制御処理(詳しくは後述)を行う。例えば、ステップS5005で読み出した演出データの中に画像制御の命令がある場合には、この命令に対応する画像制御を行う。例えば、表示画像(報知画像、背景画像)に関する画像制御が実行される。この画像制御処理が終了すると、ステップS5002へ戻る。
次に、図38(b)を用いて、第2副制御部500のコマンド受信割込処理について説明する。このコマンド受信割込処理は、第2副制御部500が、第1副制御部400が出力するストローブ信号を検出した場合に実行する処理である。
コマンド受信割込処理のステップS5101では、第1副制御部400が出力したコマンドを未処理コマンドとしてRAM508に設けたコマンド記憶領域に記憶する。
次に、図38(c)を用いて、第2副制御部500のCPU504によって実行する第2副制御部タイマ割込処理について説明する。第2副制御部500は、所定の周期(本実
施形態では2msに1回)でタイマ割込を発生するハードウェアタイマを備えており、このタイマ割込を契機として、タイマ割込処理を所定の周期で実行する。
ステップS5201では、図38(a)に示す第2副制御部メイン処理におけるステップS5002において説明したRAM508のタイマ変数記憶領域の値に、1を加算して元のタイマ変数記憶領域に記憶する。従って、ステップS5002において、タイマ変数の値が10以上と判定されるのは20ms毎(2ms×10)となる。
ステップS5202では、演出用乱数値の更新処理等を行う。
次に、図38(d)を用いて、第2副制御部500のメイン処理におけるステップS5007の画像制御処理について説明する。同図は、画像制御処理の流れを示すフローチャートを示す図である。
ステップS5301では、画像データの転送指示を行う。ここでは、CPU504は、まず、VRAM536の表示領域Aと表示領域Bの描画領域の指定をスワップする。これにより、描画領域に指定されていない表示領域に記憶された1フレームの画像が演出画像表示装置157に表示される。次に、CPU504は、VDP534のアトリビュートレジスタに、位置情報等テーブルに基づいてROM座標(ROM506の転送元アドレス)、VRAM座標(VRAM536の転送先アドレス)などを設定した後、ROM506からVRAM536への画像データの転送開始を指示する命令を設定する。VDP534は、アトリビュートレジスタに設定された命令に基づいて画像データをROM506からVRAM536に転送する。その後、VDP534は、転送終了割込信号をCPU504に対して出力する。
ステップS5302では、VDP534からの転送終了割込信号が入力されたか否かを判定し、転送終了割込信号が入力された場合はステップS5303に進み、そうでない場合は転送終了割込信号が入力されるのを待つ。
ステップS5303では、演出シナリオ構成テーブルおよびアトリビュートデータなどに基づいて、パラメータ設定を行う。ここでは、CPU504は、ステップS421でVRAM536に転送した画像データに基づいてVRAM536の表示領域AまたはBに表示画像を形成するために、表示画像を構成する画像データの情報(VRAM536の座標軸、画像サイズ、VRAM座標(配置座標)、透過度など)をVDP534に指示する。VDP534はアトリビュートレジスタに格納された命令に基づいてアトリビュートに従ったパラメータ設定を行う。
ステップS5304では、描画指示を行う。この描画指示では、CPU504は、VDP534に画像の描画開始を指示する。VDP534は、CPU504の指示に従ってフレームバッファにおける画像描画を開始する。
ステップS5305では、画像の描画終了に基づくVDP534からの生成終了割込み信号が入力されたか否かを判定し、生成終了割込み信号が入力された場合はステップS5306に進み、そうでない場合は生成終了割込み信号が入力されるのを待つ。
ステップS5306では、RAM508の所定の領域に設定され、何シーンの画像を生成したかをカウントするシーン表示カウンタをインクリメント(+1)して処理を終了する。
<演出制御処理>
次に、図39を用いて、演出制御処理について説明する。図39は、図37のステップS3005の演出制御処理の流れを詳しく示すフローチャートである。
ステップS3301では、第1副制御部400の遊技状態の設定に関する状態設定処理(詳しくは後述)を行う。
ステップS3302では、操作順序報知演出のフラグ設定に関する操作順序報知演出フラグ設定処理(詳しくは後述)を行う。
ステップS3303では、操作順序報知演出の設定に関する操作順序報知演出設定処理(詳しくは後述)を行う。
ステップS3304では、その他の演出制御処理を行う。例えば、AT状態にある場合には、AT遊技の進行に応じた演出切替の制御や残りゲーム数表示の更新制御などを行う。
<状態設定処理>
次に、図40を用いて、演出制御処理について説明する。図40は、図39のステップS3301の演出制御処理の流れを詳しく示すフローチャートである。
ステップS3401では、演出AT状態の設定に関する演出AT状態設定処理(詳しくは後述)を実行する。
ステップS3402では、遊技状態コマンドを受信したか否かを判定する。遊技状態コマンドを受信した場合には、ステップS3403に進み、そうでない場合には、ステップS3405に進む。
ステップS3403では、第1副制御部400の遊技状態が演出AT状態であるか否かを判定する。第1副制御部400の遊技状態が演出AT状態である場合には、ステップS3405に進み、そうでない場合には、ステップS3404に進む。
ステップS3404では、主制御部300から送信された遊技状態コマンドの内容に従って、第1副制御部400の遊技状態を設定する。すなわち、本実施形態では、第1副制御部400が演出AT状態にあるとき以外は、主制御部300のAT系の遊技状態と第1副制御部400の遊技状態は同一の状態にある。
ステップS3405では、その他の遊技状態設定処理を行う。例えば、不正操作などを検知した場合には、遊技を強制終了させるなどの不正対策処理を行う。
<演出AT状態設定処理>
次に、図41を用いて、演出AT状態設定処理について説明する。図41は、図40のステップS3401の演出AT状態設定処理の流れを詳しく示すフローチャートである。
ステップS3501では、内部抽選コマンドを受信したか否かを判定する。内部抽選コマンドを受信した場合には、ステップS3502に進み、そうでない場合には、演出AT状態設定処理を終了する。
ステップS3502では、第1副制御部400の遊技状態が演出AT状態であるか否かを判定する。第1副制御部400の遊技状態が演出AT状態である場合には、ステップS3503に進み、そうでない場合には、ステップS3506に進む。
ステップS3503では、演出AT状態のゲーム数をゲーム数のカウントを行う。具体的には、演出AT状態の現在の残りのゲーム数から1を減算する。
ステップS3504では、減算された演出AT状態の現在の残りのゲーム数に基づいて、演出AT状態が終了したか否かを判定する。減算された演出AT状態の現在の残りのゲーム数が0、つまり演出AT状態が終了した場合には、ステップS3505に進み、そうでない場合には、ステップS3506に進む。
ステップS3505では、演出AT状態の全ゲーム数(5ゲーム)を終了したので、第1副制御部400の遊技状態を、通常状態に設定する。
ステップS3506では、第1副制御部400の遊技状態がAT状態又はAT終了準備状態であるか否かを判定する。第1副制御部400の遊技状態がAT状態又はAT終了準備状態である場合には、ステップS3507に進み、そうでない場合には、演出AT状態設定処理を終了する。
ステップS3507では、特別役1又は2に内部当選したか否かを判定する。特別役1又は2に内部当選した場合には、ステップS3508に進み、そうでない場合には、演出AT状態設定処理を終了する。
ステップS3508では、AT状態又はAT終了準備状態において特別役1又は2に内部当選したので、第1副制御部400の遊技状態を、演出AT状態に設定する。
<操作順序報知演出フラグ設定処理>
次に、図42を用いて、操作順序報知演出フラグ設定処理について説明する。図42は、図39のステップS3302の操作順序報知演出フラグ設定処理の流れを詳しく示すフローチャートである。
ステップS4001では、内部抽選コマンドを受信したか否かを判定する。内部抽選コマンドを受信した場合には、ステップS4002に進み、そうでない場合には、操作順序報知演出フラグ設定処理を終了する。
ステップS4002では、受信した内部抽選コマンドに基づいて小役3aに内部当選したか否かを判定する。小役3aに内部当選した場合には、ステップS4003に進み、そうでない場合には、ステップS4004に進む。
ステップS4003では、小役3aに内部当選した場合のフラグ設定に関する小役3aフラグ設定処理(詳しくは後述する)を行う。
ステップS4004では、受信した内部抽選コマンドに基づいて再遊技役1−3に内部当選したか否かを判定する。再遊技役1−3に内部当選した場合には、ステップS4005に進み、そうでない場合には、ステップS4006に進む。
ステップS4005では、再遊技役1−3に内部当選した場合のフラグ設定に関する再遊技役1−3フラグ設定処理(詳しくは後述する)を行う。
ステップS4006では、受信した内部抽選コマンドに基づいて再遊技役1−2に内部当選したか否かを判定する。再遊技役1−2に内部当選した場合には、ステップS4007に進み、そうでない場合には、ステップS4008に進む。
ステップS4007では、再遊技役1−2に内部当選した場合のフラグ設定に関する再遊技役1−2フラグ設定処理(詳しくは後述する)を行う。
ステップS4008では、受信した内部抽選コマンドに基づいて再遊技役1に内部当選したか否かを判定する。再遊技役1に内部当選した場合には、ステップS4009に進み、そうでない場合には、操作順序報知演出フラグ設定処理を終了する。
ステップS4009では、再遊技役1に内部当選した場合のフラグ設定に関する再遊技役1フラグ設定処理(詳しくは後述する)を行う。
<小役3aフラグ設定処理>
次に、図43を用いて、小役3aフラグ設定処理について説明する。図43は、図42のステップS4003の小役3aフラグ設定処理の流れを詳しく示すフローチャートである。
ステップS4101では、第1副制御部400の遊技状態がAT状態か否かを判定する。第1副制御部400の遊技状態がAT状態の場合には、ステップS4102に進み、操作順序報知演出フラグの設定を行う一方、第1副制御部400の遊技状態がAT状態でない場合には、小役3aフラグ設定処理を終了する。
ここで、操作順序報知演出フラグとは、当該遊技において操作順序報知演出を実行する場合に設定されるフラグである。
<再遊技役1−3フラグ設定処理>
次に、図44を用いて、再遊技役1−3フラグ設定処理について説明する。図44は、図42のステップS4005の再遊技役1−3フラグ設定処理の流れを詳しく示すフローチャートである。
ステップS4201では、第1副制御部400の遊技状態がAT状態又はAT終了準備状態か否かを判定する。第1副制御部400の遊技状態がAT状態又はAT終了準備状態の場合には、ステップS4202に進み、操作順序報知演出フラグの設定を行う一方、第1副制御部400の遊技状態がAT状態又はAT終了準備状態のいずれでもでない場合には、再遊技役1−3フラグ設定処理を終了する。
<再遊技役1−2フラグ設定処理>
次に、図45を用いて、再遊技役1−2フラグ設定処理について説明する。図45は、図42のステップS4007の再遊技役1−2フラグ設定処理の流れを詳しく示すフローチャートである。
ステップS4301では、第1副制御部400の遊技状態がAT開始準備状態か否かを判定する。第1副制御部400の遊技状態がAT開始準備状態の場合には、ステップS4302に進み、操作順序報知演出フラグの設定を行う一方、第1副制御部400の遊技状態がAT開始準備状態でない場合には、再遊技役1−2フラグ設定処理を終了する。
<再遊技役1フラグ設定処理>
次に、図46を用いて、再遊技役1フラグ設定処理について説明する。図46は、図42のステップS4009の再遊技役1フラグ設定処理の流れを詳しく示すフローチャートである。
ステップS4401では、第1副制御部400の遊技状態が演出AT状態であるか否かを判定する。第1副制御部400の遊技状態が演出AT状態の場合には、ステップS4402に進み、操作順序報知演出フラグの設定を行う一方、第1副制御部400の遊技状態が演出AT状態でない場合には、再遊技役1フラグ設定処理を終了する。
<第1副制御部操作順序報知演出設定処理>
次に、図47を用いて、第1副制御部操作順序報知演出設定処理について説明する。図47は、図39のステップS3303の第1副制御部操作順序報知演出設定処理の内容を詳しく示すフローチャートである。
ステップS4501では、リール停止データコマンドを受信したか否かを判定する。リール停止データを受信した場合には、ステップS4502に進み、そうでない場合には、操作順序報知演出設定処理を終了する。
ステップS4502では、操作順序報知演出フラグが設定されているか否かを判定する。操作順序報知演出フラグが設定されている場合には、ステップS4503に進み、そうでない場合には、操作順序報知演出設定処理を終了する。
ステップS4503では、当該遊技において再遊技役1に内部当選したか否かを判定する。再遊技役1に内部当選した場合には、ステップS4504に進み、そうでない場合、つまり再遊技役1−3、再遊技役1−2又は小役3aのいずれか内部当選した場合には、ステップS4505に進む。
ステップS4504では、再遊技役1に内部当選した場合に行う操作順序報知演出の設定なので、抽選により報知する操作順序を決定する。
一方、ステップS4505では、再遊技役1−3、再遊技役1−2又は小役3aのいずれか内部当選した場合の操作順序報知演出の設定なので、リール停止データコマンドの内容に従って報知する操作順序を決定する。
ステップS4506では、ステップS4504又はステップS4505で決定された操作順序の操作順序報知演出の設定を行う。例えば、再遊技役1−2に内部当選し、停止データb−1選択を示すリール停止データコマンドを受信した場合には、第1停止リールを右リール112とする操作順序を報知する演出1を設定し(図15(a)参照)、小役3aに内部当選し、停止データd−2選択を示すリール停止データコマンドを受信した場合には、第1停止リールを中リール111とする操作順序を報知する演出2を設定する。また、再遊技役1に内部当選し、停止データa選択を示すリール停止データコマンドを受信した場合には、抽選により操作順序を決定し、決定した操作順序を報知する演出1〜3のいずれかを設定する。なお、ステップS4506では、操作順序報知演出フラグの設定をクリアする。
なお、本実施形態のAT状態では、小役3a及び再遊技役1−3が内部当選したときだけ操作順序報知演出を実行したが、これに加えて他の役に内部当選した場合にも操作順序報知演出を実行してもよい。操作順序報知演出の実行頻度を多くした方が遊技の興趣を向上させる場合があるからである。例えば、再遊技役1に内部当選した場合、ハズレの場合、小役1に内部当選した場合、小役2に内部当選した場合などにも操作順序報知演出を実行してもよい。
<第1実施形態の変形例>
第1実施形態では、再遊技役1に内部当選した場合の操作順序報知演出においては、第1副制御部400で操作順序を決定したが、操作順序役(再遊技役1−2、再遊技役1−3、小役3a)が内部当選した場合と同様に、主制御部300で操作順序を決定し、主制御部300が決定した操作順序に従って第1副制御部400が操作順序報知演出を実行するようにしてもよい(変形例1)。
図48は、変形例1において再遊技役1に内部当選した場合に送信されるリール停止データコマンドの内容を示している。再遊技役1は操作順序役でないので、リール停止データは停止データaのみであるが、リール停止データコマンドは、図48(a)に示すように、停止データa−1選択、停止データa−2選択、及び停止データa−3選択の3種類が存在する。ここで、停止データa−1選択、停止データa−2選択、及び停止データa−3選択は、それぞれ、図48(b)に示すような操作順序を示す情報を含んだリール停止データコマンドとなっている。そして、主制御部300は、この3種類の中からいずれか1つを抽選により選択し、選択したリール停止データコマンドを送信する(図24のステップS202)。
この結果、第1副制御部400は、再遊技役1に内部当選した場合においても、主制御部300から送信されたリール停止データコマンドの内容に従って報知する操作順序を決定し、操作順序報知演出の設定を行う。図49は、変形例1の場合の第1副制御部400の操作順序報知演出設定処理の流れを示すフローチャートである。変形例1の場合には、図49に示すように、すべての役に対して主制御部300から送信された操作手順に従って操作順序報知演出を設定する(図47参照)。
[第2実施形態]
第1実施形態では、第1副制御部400の遊技状態が演出AT状態にあるとき、主制御部300のAT系の遊技状態と第1副制御部400の遊技状態は一致していなかった。しかしながら、第2実施形態では、主制御部300のAT系の遊技状態と第1副制御部400の遊技状態は完全に一致している。すなわち、主制御部300のAT系の遊技状態にも演出AT状態を設けており、主制御部300のAT系の遊技状態がAT演出状態にあるときには、第1副制御部400の遊技状態もAT演出状態にある。また、第1実施形態では、演出AT状態において再遊技役1に内部当選した場合、副制御部400・500だけが操作順序報知演出を実行したが、第2実施形態では、演出AT状態において再遊技役1に内部当選した場合、主制御部300及び副制御部400・500の双方が操作順序報知演出を実行するようになっている。なお、第2実施形態では、第1実施形態と異なる構成、機能及び処理のみ説明し、その他の構成、機能及び処理に関しては同一部位には同一符号を付して説明を省略する。
<AT系の遊技状態の遷移>
図50(a)は、主制御部300の遊技状態がRT2(AT状態)において特別役1又は2に内部当選したので、主制御部300の遊技状態がRT3(演出AT状態)に移行し、第1副制御部400の遊技状態が演出AT状態に移行した様子を示している。演出AT状態は、主制御部300の遊技状態がRT2(AT状態)において特別役1又は2に内部当選した場合に所定ゲーム数(本実施形態では5ゲーム)の間、設定される。演出AT状態において所定ゲーム数を消化した場合には、主制御部300の遊技状態はRT3(通常状態)に移行し、第1副制御部400の遊技状態は通常状態に移行する。
図50(b)は、主制御部300の遊技状態がRT2(AT終了準備状態)において特別役1又は2に内部当選したので、主制御部300の遊技状態がRT3(演出AT状態)に移行し、第1副制御部400の遊技状態が演出AT状態に移行した様子を示している。演出AT状態は、主制御部300の遊技状態がRT2(AT終了準備状態)において特別役1又は2に内部当選した場合にも所定ゲーム数(本実施形態では5ゲーム)の間、設定される。演出AT状態において所定ゲーム数を消化した場合には、主制御部300の遊技状態はRT3(通常状態)に移行し、第1副制御部400の遊技状態は通常状態に移行する。
このように第2実施形態では、主制御部300のAT系の遊技状態と第1副制御部400の遊技状態は完全に一致するようになっている。勿論、第1実施形態と同様に、演出AT状態において、再遊技役1に内部当選した場合には所定の操作順序を示す操作順序報知演出を実行する。
また、本実施形態でも、演出AT状態における操作順序報知演出は、第1実施形態と同様に、不正行為の発見を容易にするという効果を有している。第1実施形態で述べた理由に加えて、本実施形態では、主制御部側の演出デバイス及び副制御部側の演出デバイスの双方を用いて、操作順序報知演出を実行するので、仮に副制御部側の演出デバイスだけを用いた操作順序報知演出を実行していれば、操作順序報知演出の対象となる演出デバイスの相違から、この遊技台には不正な装置が仕掛けられていると判断することができる。
なお、本実施形態でも、AT状態より不利な遊技状態であるAT終了準備状態において再遊技役1に内部当選した場合の操作順序報知演出を実行したが、AT終了準備状態だけでなくAT状態においても再遊技役1に内部当選した場合に操作順序報知演出を実行してもよい。不正行為は通常、非AT状態において実行されるので、AT状態でない遊技状態において再遊技役1に内部当選した場合の操作順序報知演出を実行するのが効果的であるがこの時期だけに限定される必要はないからである。
<主制御部の操作順序報知演出>
図51は、演出AT状態において再遊技役1に内部当選した場合の7セグデータと払出枚数表示器127の表示態様の対応を示す図である。7セグデータa−1は、第1停止操作が右であることを示唆する7セグデータであり、払出枚数表示器127の右側のセグメントを点灯させる。7セグデータa−2は、第1停止操作が中であることを示唆する7セグデータであり、払出枚数表示器127の中央のセグメントを点灯させる。7セグデータa−3は、第1停止操作が左であることを示唆する7セグデータであり、払出枚数表示器127の左側のセグメントを点灯させる。
また、図13及び図51に示すように、本実施形態の主制御部300の操作順序報知演出では、同一の操作順序(例えば、第1停止操作を左など)を示す場合であっても内部当選役に応じて7セグの点灯箇所を変更している。したがって、遊技者は、払出枚数表示器127の表示態様を見ることによって、操作順序のみならず内部当選役の種類を把握することができる。
<操作順序報知演出の演出例>
次に、図52を用いて、操作順序報知演出の具体的な演出例について説明する。
図52は、主制御部300の遊技状態がRT3(演出AT状態)にあり、第1副制御部400が演出AT状態にあるときの操作順序報知演出の演出態様を示すタイムチャートである。図52は、主制御部300の遊技状態がRT3(演出AT状態)にあり、第1副制御部400が演出AT状態にあるときに、小役3aに内部当選した場合には、主制御部300及び第1副制御部400は、ともに操作順序報知演出を実行しないことを示しており(時点t1)、また、主制御部300の遊技状態がRT3(演出AT状態)にあり、第1副制御部400が演出AT状態にあるときに、再遊技役1に内部当選した場合には、主制御部300及び第1副制御部400はともに任意の操作順序(具体的には、主制御部300が決定した任意の操作順序。いずれであっても再遊技役1に入賞する操作手順)を報知する操作順序報知演出を実行することを示している(時点t2)。この結果、遊技者は、この報知内容に従った停止操作を行った場合、再遊技役1に入賞する(勿論、報知内容に従わない停止操作を行っても再遊技役1に入賞する)。
このように本実施形態では、演出AT状態において再遊技役1に内部当選した場合には、主制御部300及び第1副制御部400の双方で操作順序報知演出を実行する。
<主制御部操作順序報知演出設定処理>
図53は、第2実施形態に係る主制御部300の操作順序報知演出設定処理の流れを詳しく示すフローチャートである。
ステップS301では、入賞役内部抽選処理において小役3aに内部当選した場合の操作順序報知演出の設定に関する小役3a報知設定処理(詳しくは前述)を実行する。
ステップS302では、入賞役内部抽選処理において再遊技役1−3に内部当選した場合の操作順序報知演出の設定に関する再遊技役1−3報知設定処理(詳しくは前述)を実行する。
ステップS303では、入賞役内部抽選処理において再遊技役1−2に内部当選した場合の操作順序報知演出の設定に関する再遊技役1−2報知設定処理(詳しくは前述)を実行する。
ステップS304では、入賞役内部抽選処理において再遊技役1に内部当選した場合の操作順序報知演出の設定に関する再遊技役1報知設定処理(詳しくは後述)を実行する。
<再遊技役1報知設定処理>
図54は、図53のステップS304の再遊技役1報知設定処理の流れを詳しく示すフローチャートである。
ステップS1501では、入賞役内部抽選処理において再遊技役1に内部当選したか否かを判定する。再遊技役1に内部当選した場合には、ステップS1502に進み、そうでない場合には、再遊技役1報知設定処理を終了する。
ステップS1502では、主制御部300のAT系の状態が演出AT状態であるか否かを判定する。演出AT状態である場合には、ステップS1503に進み、そうでない場合には、再遊技役1報知設定処理を終了する。
ステップS1503では、操作順序報知演出を行うか否かを決める報知抽選を行う。この報知抽選の当選確率は4/5であり、当選した場合は操作順序報知演出を行うが、非当選の場合には操作順序報知演出を行わない。つまり、本実施形態では、演出AT状態において再遊技役1に内部当選しても必ず操作順序報知演出を行うわけではない。適度な頻度で操作順序報知演出を行うことによりAT終了準備状態でない(AT演出状態である)ことを把握させないためである。
ステップS1504では、報知抽選に当選したか否かを判定する。報知抽選に当選した場合には、ステップS1505に進み、そうでない場合には、再遊技役1報知設定処理を終了する。
ステップS1505では、主制御部300の遊技状態がRT3(演出AT状態)において再遊技役1に内部当選したので、再遊技役1用の報知設定を行う。詳しくは、抽選により選択された任意の操作手順の7セグデータを操作順序報知演出として設定する(図51参照)。
なお、本実施形態では、報知抽選を行い、報知抽選に当選した場合に操作順序報知演出を実行するが、報知抽選を行わなくてもよい。また、報知抽選を行うか行わないかを抽選により決定してもよい。
<ATカウント処理>
次に、図55を用いて、第2実施形態に係るATカウント処理について説明する。
ステップS801では、主制御部300のAT系の遊技状態がAT状態であるか否かを判定する。AT状態である場合には、ステップS802に進み、そうでない場合には、ステップS805に進む。
ステップS802では、AT状態のゲーム数のカウントを行う。具体的には、AT状態の現在の残りのゲーム数から1を減算する。
ステップS803では、減算されたAT状態の現在の残りのゲーム数に基づいて、AT状態が終了したか否かを判定する。減算されたAT状態の現在の残りのゲーム数が0、つまりAT状態が終了した場合には、ステップS804に進み、そうでない場合には、ATカウント処理を終了する。
ステップS804では、AT状態の全ゲーム数を終了したので、主制御部300のAT系の遊技状態を、AT終了準備状態に設定する。
なお、AT状態の最終ゲームにおいて再遊技役3、特別役1又は2に内部当選、特別役1又は2に入賞する場合もあるが、このような場合には、AT系の遊技状態が一旦AT終了準備状態になった(ステップS804)後、それぞれ、前述したステップS705のRT1設定処理、ステップS707のRT2設定処理、ステップS709のRT3設定処理を実行するので、AT系の遊技状態は通常状態となる。
ステップS805は、主制御部300のAT系の遊技状態が演出AT状態であるか否かを判定する。演出AT状態である場合には、ステップS806に進み、そうでない場合には、ATカウント処理を終了する。
ステップS806では、演出AT状態のゲーム数のカウントを行う。具体的には、AT状態の現在の残りのゲーム数から1を減算する。
ステップS807では、減算された演出AT状態の現在の残りのゲーム数に基づいて、演出AT状態が終了したか否かを判定する。減算された演出AT状態の現在の残りのゲーム数が0、つまり演出AT状態が終了した場合には、ステップS808に進み、そうでない場合には、ATカウント処理を終了する。
ステップS808では、演出AT状態の全ゲーム数を終了したので、主制御部300のAT系の遊技状態を、通常状態に設定する。
<RT3設定処理>
次に、図56を用いて、第2実施形態に係るRT3設定処理について説明する。
ステップS1201では、特別役1又は特別役2に内部当選したので、主制御部300のRT系の遊技状態を、RT3に設定する(図50(a)参照)。
ステップS1204では、主制御部300のAT系の遊技状態がAT状態又はAT終了準備状態であるか否かを判定する。AT状態又はAT終了準備状態である場合には、ステップS1206に進み、そうでない場合には、ステップS1205に進む。
ステップS1205では、主制御部300のAT系の遊技状態が通常状態またはAT開始準備状態において特別役1又は2に内部当選したので、主制御部300のAT系の遊技状態を、通常状態に設定する。
ステップS1206では、主制御部300のAT系の遊技状態がAT状態又はAT終了準備状態において特別役1又は2に内部当選したので、主制御部300のAT系の遊技状態を、演出AT状態に設定する(図50(a)及び(b)参照)。また、演出AT状態を実行するゲーム数(具体的には5ゲーム)を、演出AT状態の残りのゲーム数として初期設定する。
以上、本実施形態の演出AT状態においては、操作順序に関係なく確実に入賞する再遊技役1に内部当選した場合に、主制御部300及び第1副制御部400の双方が操作順序報知演出を実行するようになっている。主制御部300及び第1副制御部400の双方が操作順序報知演出を実行するので、操作順序報知演出が行われ、その報知内容に従って再遊技役1に入賞する場合が発生する遊技状態において、操作順序報知演出が行われ、かつ遊技者に有利な結果となる小役に入賞する場合またはハズレとなる場合が発生するならば、この遊技台には不正な装置が仕掛けられていると判断することができる。このように本実施形態の演出AT状態における操作順序報知演出は、不正行為の発見を容易にするという効果を有している。さらに、第1副制御部400のみが操作順序報知演出を実行した場合には明らかに不正な演出であると判断できるので、不正の発見が容易である。さらに、主制御部300及び第1副制御部400の双方の操作順序報知演出の内容に不一致があるか確認し、操作順序報知演出に不一致があれば、第1副制御部400において実行された操作順序報知演出が不正な演出であると判断できる場合があり、不正の発見が容易である。
[第1及び第2実施形態に関するその他]
上記第1及び第2実施形態では、主制御部300のAT系の遊技状態及び第1副制御部400の遊技状態は、再遊技役2に入賞することにより、AT状態に移行したが、AT抽選の当選を経て再遊技役2に入賞した場合(AT開始準備状態を経由した場合)だけAT状態に移行するようにしてもよい(変形例2)。図57は、変形例2における主制御部300及び第1副制御部400の状態遷移を示すタイムチャートであり、AT抽選の当選を経ないで再遊技役2に入賞した場合を示している。この場合には、主制御部300の遊技状態はRT2(通常状態)、第1副制御部400の遊技状態は通常状態である。逆押しなどの変則押しによりAT開始準備状態を経ないでAT状態に移行させることを排除するためである。
また、上記第1及び第2実施形態に係る副制御部400・500の操作順序報知演出では、内部当選した役が異なっても操作順序が同一の場合、同一の演出データを用いて同一の演出態様で操作順序報知演出を実行したが(図15及び図16参照)、操作順序が同一であっても内部当選した役に応じて異なる演出データを用い、異なる演出態様(例えば、異なる色を用いたり、文字の大きさを変化させたりして演出態様を変化させる。勿論、報知内容は同一)で操作順序報知演出を実行するようにしてもよい(変形例3)。
図58及び図59は、変形例3における、副制御部400・500の操作順序報知演出の概要を示す図である。図58(a)は、RT1において再遊技役1−2に内部当選した場合、図58(b)は、RT2において再遊技役1−3に内部当選した場合、図59(a)は、RT2において小役3aに内部当選した場合、図59(b)は、RT3において再遊技役1に内部当選した場合の副制御部400・500の操作順序報知演出の概要を説明している。
停止データb−1選択を示すリール停止データコマンドを受信した場合、停止データc−1選択を示すリール停止データコマンドを受信した場合、及び停止データd−1選択を示すリール停止データコマンドを受信した場合は、いずれも第1停止リールを右リール112とする操作順序を報知する演出b−1、c−1、及びd−1を設定するが、表示する文字の色や大きさが異なっていたり、音声の音色が異なっていたり、ランプの点灯態様が異なっていたりする。この結果、副制御部400・500の操作順序報知演出の演出態様から、停止操作の操作順序だけでなく、内部当選した役も把握することができる。
また、上記第1及び第2実施形態に係る主制御部300の操作順序報知演出では、遊技状態ごとに選択されたリール停止データに対して1つの7セグデータが対応づけられていたが(図12参照)、2つ以上の7セグデータが対応づけるようにしてもよい(変形例4)。
図60は、変形例4における、再遊技役1−2、再遊技役1−3及び小役3aに内部当選した場合のリール停止データと7セグデータの対応関係を示す図である。例えば、再遊技1−2に内部当選し、停止データb−1が選択された場合には、7セグデータとして、b−1aとb−1bとが対応している。ここで、7セグデータb−1aと7セグデータb−1bは第1停止操作が右であることを示唆する7セグデータという点では同じであるが、点灯態様が異なる7セグデータである。このように1つのリール停止データに対して複数の7セグデータを対応づけてもよく、遊技状態などの条件に応じていずれかの7セグデータを選択するようにしてもよい(例えば、AT状態では、7セグデータb−1a、それ以外の遊技状態では、7セグデータb−1bなど)。変形例4によれば、主制御部300の操作順序報知演出が多様となり複雑化するので、遊技者は、主制御部300の操作順序報知演出から操作順序を把握しにくくなり、副制御部400・500の操作順序報知演出により注目するという効果が生じる。
なお、図60に示すように、操作順序報知演出の対象となる内部当選役のすべてに対して複数の7セグデータを備えなくてもよく、操作順序報知演出の対象となる内部当選役のうち特定の役だけにリール停止データに対して複数の7セグデータを備えるようにしてもよい(変形例5)。変形例5によれば、特定の役が内部当選した場合には、第1副制御部400の操作順序報知演出の注目度がより高まることとなる。図61は、小役3aに内部当選した場合に選択されるリール停止データに対してのみ複数の7セグデータを備える例を示している。小役3aはメダルの獲得が期待できる役であるので、小役3aに内部当選した場合の主制御部300の操作順序報知演出の報知態様を多様とすることにより、遊技者は副制御部400・500の操作順序報知演出にさらに注目するようになる。
また、上記第1及び第2実施形態において払出枚数表示器127は、主制御部300の操作順序報知演出の演出装置として用いられ、操作順序を報知していたが、これに加えてAT状態か否かを報知する演出装置として用いてもよい(変形例6)。
図62は、変形例6における、払出枚数表示器127Aの表示態様(点灯態様)を示すタイムチャートである。払出枚数表示器127Aは、払出枚数表示器127と同様に7セグメント(SEG)表示器のほか、点灯ランプLAを備えている。主制御部300は、点灯ランプLA、点灯ランプLAを駆動する駆動回路322を備えている。点灯ランプLAは、払出枚数表示器127の近傍に備えられており、払出枚数表示器127の表示を確認する際に、点灯ランプLAの点灯状態の確認が容易である。点灯ランプLAは、1つのランプ(LED)で構成されている。主制御部300による点灯制御に係わる処理を軽減させている。点灯ランプLAは、1色のランプで構成されている。主制御部300による点灯制御に係わる処理を軽減させている。
点灯ランプLAは、主制御部300のAT系の遊技状態がAT状態のときは点灯し、主制御部300のAT系の遊技状態がAT状態でないときは消灯するようになっている。なお、図62(a)に示すように、AT状態にあっても、毎遊技ごとに点灯及び消灯を繰り返すようにしてもよいし、図62(b)に示すように、AT状態を通して常時点灯を継続するようにしてもよい。前者の場合には、具体的には、スタートレバー操作に基づいて点灯し、メダル払出後に消灯するので、次遊技がAT状態であるか否かは次の遊技を開始しないとわからないという効果、つまりAT状態の終期をわかりにくくし、毎遊技緊迫感を与えるという効果がある。一方、後者の場合には、AT状態の終期がわかりやすく、遊技者に安心感を与えるという効果がある。
また、払出枚数表示器127Aでは、ランプLAによりAT状態であるか否かを報知したが、払出枚数表示器127の7セグ表示にてAT状態であるか否かを報知してもよい(変形例7)。
図63は、変形例7における、払出枚数表示器127の表示態様(点灯態様)を説明する図である。例えば、複数の異なるAT状態(例えば、2つのAT状態としてAT−1状態とAT−2状態。AT−1状態とAT−2状態とは、操作順序報知演出の実行頻度が異なる)を備える場合には、図63(a)に示すように、主制御部300のAT系の遊技状態がAT−1状態であるときには、7セグデータAT−1を用い、AT−2状態であるときには、7セグデータAT−2を用いて、払出枚数表示器127を点灯させるようにしてもよい。なお、この点灯は毎遊技、点灯及び消灯を繰り返すものである(スタートレバー操作に基づいて点灯し、メダル払出後に消灯する)。このように、1つの入賞役に対して複数種類の点灯態様があるようにしてもよい。
また、払出枚数表示器127によるAT状態の表示態様は、図13及び図51に示した操作順序の表示態様と重複がないので、双方を重ねて表示することが可能である。したがって変形例7では、図63(b)に示すように、AT状態と操作順序の双方を報知することができる。例えば、図63(b)に示す払出枚数表示器127は、上側に示した点灯態様においては、AT−1状態かつ第1停止操作は中(小役3a当選)であることを報知しており、下側に示した点灯態様においては、AT−1状態かつ第1停止操作は中(小役3a当選)であることを報知している。
このように変形例7によれば、主制御部300の操作順序報知演出の報知態様がさらに多様化し、かつ複雑化するので、遊技者は副制御部400・500の操作順序報知演出にさらに注目するようになる。
なお、1つの入賞役に対して複数種類の点灯パターンデータ(7セグデータ)を設定してもよい。例えば、AT−1状態において小役3aに対応させて用意された7セグデータAT−1aと、AT−2状態において小役3aに対応させて用意された7セグデータAT−1bと、があり、状態に応じた点灯を行うようにする。主制御部300の操作順序報知演出の報知態様がさらに多様化し、かつ複雑化するので、遊技者は副制御部400・500の操作順序報知演出にさらに注目するようになる。また、1回の入賞役内部抽選において複数の入賞役(例えば、「小役3+小役X」など)が同時に内部当選する場合においては、同時に内部当選する複数の入賞役(例えば、「小役3+小役X」など)に対して複数種類の点灯パターンデータを備えるようにしてもよい。
なお、1つの入賞役に対して複数種類の点灯パターンデータ(7セグデータ)をAT状態ごとに設定する場合、AT状態ごとに報知の正確性を異ならせてもよい。例えば、正解の停止操作の報知を行うAT−1状態と、正解の停止操作の報知を行わないが、全く報知しない場合に比べて正解操作しやすい報知を行うAT−2状態とで、異なる点灯パターンデータ(7セグデータ)が設定されていてもよい。例えば、小役3aに内部当選した場合には、小役3aに入賞するための停止操作が3択であるので、正解の停止操作の報知を行うAT−1状態においては、「左から押して」、「中から押して」または「右から押して」のいずれかの報知が行われる。つまり、AT−1状態は、報知に従った操作を行った場合に、中段位置にベル図柄を停止させることができ、12枚のメダルが払出される状態である。一方、正解操作しやすい報知を行うAT−2状態において、例えば、小役3aに内部当選し、「第1停止操作が左」が正解操作だった場合には、「左か中を押して」、「左か右を押して」、「中か左を押して」または「右か左を押して」の報知のいずれか(換言すれば、1つのストップボタンは選択肢ではないことが分かる報知)が行われる。つまり、AT−2状態は、報知に従った操作を行った場合、中段位置にベル図柄を停止させ、12枚のメダルが払出される可能性もあるが、そうならない場合もある状態である。このAT−2状態においては、これら4種類の報知の中から抽選で1つの報知が選ばれるものであり、4種類の報知のそれぞれに対応させて点灯パターンデータ(7セグデータ)が設定されているものである。主制御部300の操作順序報知演出の報知態様がさらに多様化し、かつ複雑化するので、遊技者は副制御部400・500の操作順序報知演出にさらに注目するようになる。なお、これとは別に、4種類の報知の中から抽選でいずれの報知が選ばれたとしても、1つのパターンデータ(7セグデータ)が設定されるようにしてもよい。点灯パターンデータ(7セグデータ)の数を減らすことができる。また、一の入賞役に対して複数のリール停止データがあり、各リール停止データごとに正解の操作順序が存在する場合(例えば、上記実施形態の小役3aなど)において、一の入賞役に対して1つの点灯パターンデータ(7セグデータ)が設定されるようにしてもよい。この場合にも、点灯パターンデータ(7セグデータ)の数を減らすことができる。例えば、小役3aに内部当選し、「第1停止操作が中」が正解操作だった場合も、小役3aに内部当選し、「第1停止操作が右」が正解操作だった場合も同一の点灯パターンデータを利用することになる。つまり、報知に従った操作を行った場合に、中段位置にベル図柄を停止させることができる場合とできない場合とがある(全く報知しない場合に比べて正解操作しやすい状態)。これにより、正解操作しやすい報知を行う状態において払出枚数表示器127の点灯態様を見た遊技者に正解操作順序が分かってしまうことを防ぐことができる。さらに、操作の面白味を向上させることができる場合がある。
なお、上記第1実施形態及び第2実施形態の主制御部300の操作順序報知演出を7セグの点灯位置によって正解操作手順を報知していたが、数字そのものを用いて正解操作順序を報知するようにしてもよい(変形例8)。
図64は、変形例8における、7セグデータの表示態様を示す図である。例えば、2を表示する7セグデータout−1は、第1停止操作が左であることを示唆する7セグデータであり、4を表示する7セグデータout−2は、第1停止操作が中であることを示唆する7セグデータであり、5を表示する7セグデータout−1は、第1停止操作が右であることを示唆する7セグデータとした場合において、図12に示す停止データb−1、c−1、及びd−1が選択された場合には、第1停止リールを左リール110とする第1停止操作が正解操作順序であるので、7セグデータout−1を用いて2を表示するものである。
また、上記第1及び第2実施形態では、操作順序報知役を再遊技役1−2、再遊技役1−3、小役3a及び再遊技役1としたが、これ以外の役(以下、その他役という)を操作手順報知役としてもよい(変形例9)。
図65は、変形例9の操作順序報知演出の概要を示す図である。図65(a)は、その他役が内部当選した場合の操作順序報知演出において、設定される7セグデータの報知態様を示している。その他役が内部当選したときに操作順序報知演出を実行する場合には、図65(a)に示す7セグデータのいずれかが選択されて、操作順序役が内部当選した場合の報知態様とは異なる報知態様で操作順序報知演出を実行する。ここで、7セグデータe−1〜e−3に対応した払出枚数表示器127の点灯態様は、上述した7セグデータb−1〜b−3、c−1〜c−3、及びd−1〜d−3に対応した点灯態様のいずれとも異なるものである(図13参照)。勿論、7セグデータe−1〜e−3に示す7セグデータの報知態様は、いずれの操作順序とも対応付けられたものではなく、操作順序を明確に示すものではない。
図65(b)は、変形例9における、主制御部300の操作順序報知演出の報知態様を示すタイムチャートであり、入賞役内部抽選処理においてハズレ(その他役の一例)及び小役3a内部当選の場合の操作順序報知演出の報知態様を示している。図65(b)によれば、ハズレの場合には主制御部300の遊技状態が通常状態及びAT状態のいずれであっても、図65(a)に示した7セグデータを用いて操作順序報知演出を行う。一方、小役3a内部当選の場合には、上記第1実施形態及び第2実施形態で示したように、AT状態においてのみ操作順序報知演出を行う。
なお、変形例9においては、操作順序役に内部当選した場合、AT系の遊技状態が通常状態においては操作順序報知演出を行わないので、逆にこの操作順序報知演出を行わない現象から操作順序役に内部当選したことを推測される可能性がある。そしてこのような推測を行える遊技者と行えない遊技者との間で利益差が大きくなってしまうという問題がある。そこで、AT系の遊技状態が通常状態において操作順序役に内部当選した場合にも操作順序報知演出を実行するようにしてもよい(変形例10)。ただし、この場合には正解操作順序を報知するのではなく、正解操作順序が曖昧な報知を行う。このように遊技状態によらず常時、操作順序報知演出を実行するようにしてもよい。
図66は、変形例10における、小役3aに内部当選した場合の7セグデータの報知態様を示す図である。7セグデータd−1〜d3が示す報知態様は、従前に説明した通りであり(図13参照)、それぞれ、正解操作順序を示唆する操作順序を示している。一方、7セグデータd−4〜d5が示す報知態様は、正解操作順序を示唆する操作順序を示していない。つまり、7セグデータd−4〜d5が示す報知態様は、第1停止操作を左、中及び右のいずれとするかを示す報知態様ではない。このように変形例10では、(1)AT状態において小役3aに内部当選した場合には、選択されたリール停止データに基づいて7セグデータd−1〜d3のいずれかが選択され、(2)AT状態以外において小役3aに内部当選した場合には、7セグデータd−4又はd5が抽選により選択される。なお、図66に示した7セグデータd−4及びd−5の報知態様は、第1停止操作の内容が不明な操作順序を示していたが、選択の余地がある操作順序を報知するような7セグデータを備えるようにしてもよい。例えば、第1停止操作が左又は中、第1停止操作が中又は右、第1停止操作が左又は右、第1停止操作が中又は右などの2択を示唆する報知態様を1つの7セグデータの報知態様で実現するようにしてもよい。
なお、変形例10では、操作順序役の一つとして小役3aを例に説明したが、他の操作順序役でも同様である。つまり、上記第1実施形態及び第2実施形態で述べた操作順序報知演出を実行する遊技状態以外の遊技状態において操作順序役に内部当選した場合であっても、操作手順が不明(曖昧)又は選択の余地がある報知態様で操作順序報知演出を実行するようにしてもよい。
また、上記実施形態では、主制御部300の操作順序報知演出の実行開始タイミングと副制御部400・500の操作順序報知演出の実行開始タイミングは同一であったが、実行開始タイミングに時間差を設けてもよい(変形例11)。
図67は、主制御部300の操作順序報知演出を副制御部400・500の操作順序報知演出よりも早く実行開始する場合(変形例11−1)の操作順序報知演出の概要を説明する図である。図67(a)は、主制御部300の遊技状態がRT2(AT状態)、第1副制御部400の遊技状態がAT状態にあり、小役3aに内部当選したときの操作順序報知演出の報知タイミングを示すタイミングチャートである。
主制御部300は、小役3aに内部当選した時点t1(スタートレバー操作の時点)から払出枚数表示器127を用いた操作順序報知演出を実行開始し、副制御部400・500は、時点t1から所定時間TA経過した時点t2から演出画像表示装置157を用いた操作順序報知演出(音の演出、ランプでの演出も含む)を実行開始する。ここで、時点t2は、スタートレバー操作から所定時間TBが経過し、第1停止操作の受け付けが可能となる時点t3よりも以前に設定されているので、遊技者は副制御部400・500の操作順序報知演出の報知内容を確認した後に停止操作を行うことができ、操作ミスを軽減させることができる。なお、所定時間TBは、具体的には0.8秒以上と想定されるので、所定時間TAは0.4秒程度が望ましい。
操作順序報知演出を実行開始するまでの期間となる所定時間TAは、それまで実行していた演出を実行可能である。よって、操作順序報知演出を実行開始する直前に開始された演出があった場合でも、所定時間TAの演出実行期間が確保されることで、演出が僅かな期間だけ実行されることの違和感を軽減することができる。さらに、払出枚数表示器127を用いた操作順序報知演出を実行開始されているので、この演出に気がついた遊技者には操作ミスを軽減させることができる。
このように変形例11−1によれば、主制御部300の操作順序報知演出の実行開始よりも副制御部400・500の操作順序報知演出の実行開始を遅らせているので、主制御部300の操作順序報知演出の報知内容を、副制御部400・500の操作順序報知演出の報知内容を利用して確認することができる。その結果、遊技者は、副制御部400・500の操作順序報知演出により注目させることができる。
図67(b)は、変形例11−1の演出画像表示装置157の報知画像の推移の一例を示したタイムチャートである。所定時間TAには、操作順序報知演出が実行されることを示唆する演出が実行されてもよい。演出画像表示装置157は、まず、時点t1から操作順序役に内部当選したことを示し、期待感を向上させるような演出画像(例えば、チャンスなどの文言)を所定時間TAの間、表示し、次いで、時点t2から操作順序報知演出の演出画像(例えば、右から押してなどの文言)を表示する。なお、変形例11−1では、一例として第1副制御部400がタイマにより所定時間TAを計時し、副制御部400・500の操作順序報知演出の実行開始を遅らせるようにしたが、これ以外の条件により副制御部400・500の操作順序報知演出の実行開始を遅らせるようにしてもよい。例えば、リール110〜112が回転開始したことを示すリール回転開始コマンドを受信した時点を契機に副制御部400・500の操作順序報知演出を実行開始してもよい。
このような演出の実行があることで、遊技者が慣行的に進めていた操作を躊躇させつつ、主制御部300の操作順序報知演出の報知内容を確認させることができるので、操作順序報知演出に従った操作を慎重に行えて操作ミスを軽減できる場合がある。
図68は、副制御部400・500の操作順序報知演出を主制御部300の操作順序報知演出よりも先に実行開始する場合(変形例11−2)の操作順序報知演出の概要を説明する図である。図68(a)は、主制御部300の遊技状態がRT2(AT状態)、第1副制御部400の遊技状態がAT状態にあり、小役3aに内部当選したときの操作順序報知演出の報知タイミングを示すタイミングチャートである。
副制御部400・500は、小役3aに内部当選した時点t1(スタートレバー操作の時点)から演出画像表示装置157などを用いた操作順序報知演出を実行開始し、主制御部300は、時点t1から所定時間TA経過した時点t2から払出枚数表示器127を用いた操作順序報知演出を実行開始する。ここで、時点t2は、スタートレバー操作から所定時間TBが経過し、第1停止操作の受け付けが可能となる時点t3よりも以前に設定されているので、遊技者は主制御部300及び副制御部400・500の操作順序報知演出の双方の報知内容を確認した後に停止操作を行うことができ、操作ミスを軽減させることができる。なお、所定時間TBは、具体的には0.8秒以上と想定されるので、所定時間TAは0.4秒程度が望ましい。
このように変形例11−2によれば、副制御部400・500の操作順序報知演出よりも主制御部300の操作順序報知演出の実行開始を遅らせているので、遊技者は最初に実行された副制御部400・50の操作順序報知演出により注目して操作順序を把握することできる。
副制御部400・500は、主制御部300から情報を受け取ってから演出を実行するので、主制御部300との情報の受け取りに係わる処理に不慮の遅れが生じると、副制御部400・500で実行される演出の開始タイミングが遅れてしまい、主制御部300の操作順序報知演出だけが実行されてしまう問題があった。主制御部300の操作順序報知演出は、払出枚数表示器127を使用して実行されることとしたが、払出枚数表示器127にはエラー表示(メダル投入異常表示、メダル払出異常表示、オーバーフロー表示、RAM異常表示など)がエラー検知後に遅滞なく実行されるので、主制御部300による操作順序報知演出の実行中にエラー検知があった場合に、副制御部400・500で実行される演出に変更がないまま主制御部300の操作順序報知演出だけが実行されると、これを見た遊技者等に遊技機に異常が生じていると勘違いさせてしまう可能性があった(なお、リールを回転開始した後にエラー検知があると、遊技者の遊技進行操作を受付しなくなるが、リールが回転中であれば、この回転を維持する。エラー検知によって回転中のリールを停止させてしまうと、不慮の停止位置にリールが停止してしまい、遊技者に遊技結果を誤解させてしまうおそれがあるからである)。そこで、副制御部400・500による演出画像表示装置157などを用いた操作順序報知演出をまず実行開始し、主制御部300は、時点t1から所定時間TA経過した時点t2から払出枚数表示器127を用いた操作順序報知演出を実行開始することにより、遊技者等に遊技機に異常が生じていると勘違いさせてしまう可能性を少なくできる場合がある。なお、主制御部300の操作順序報知演出を払出枚数表示器127とは異なる表示器(例えば、貯留枚数表示器125、遊技情報表示器126)で行うようにした場合であっても同様の効果が得られる。エラーに係わる表示が払出枚数表示器127(貯留枚数表示器125、遊技情報表示器126であってもよい)で行われるので、この払出枚数表示器127の近くにある表示器に主制御部300の操作順序報知演出が先に実行され、副制御部400・500で実行される演出の開始タイミングが遅れて実行されると、これを見た遊技者等に遊技機に異常が生じていると勘違いさせてしまう可能性がある。また、主制御部300による操作順序報知演出を実行している際に、エラー表示の対象となるエラー検知があった場合、払出枚数表示器127に表示した操作順序報知演出を終了させてエラー表示を行うようにした。エラー検知があると遊技を進める操作ができないことから、エラー表示のみを行うことにより、遊技者に操作を進めないことを促している。そして、エラーから復帰した場合には、遊技者に不利益が無いよう操作順序報知演出を復帰させている。よって、エラー検知があると払出枚数表示器127に表示した操作順序報知演出の情報を保持し、エラーから復帰した場合には、保持していた操作順序報知演出に基づいて演出を復帰させる。この場合、払出枚数表示器127に表示する操作順序報知演出とエラー表示とを異ならせている。操作順序報知演出を行った場合にエラーがあったと勘違いさせないためである。また、払出枚数表示器127に表示する操作順序報知演出での発光色と、エラー表示の発光色とを異ならせてもよい。操作順序報知演出を行った場合にエラーがあったと勘違いさせないためである。なお、1回の遊技の途中でエラー検知があったとしても操作順序報知演出は中断させないように、エラー表示をエラー検知後に遅滞なく実行せず、例えば、1回の遊技が終了した場合に行ってもよい。
図68(b)は、変形例11−2の払出枚数表示器127の点灯態様の推移を示したタイムチャートである。払出枚数表示器127は、時点t1から時点t2まで消灯し、時点t2から操作順序報知演出の報知態様に基づいて7セグ器を点灯表示させる。なお、変形例11−2では、一例として主制御部300がタイマにより所定時間TAを計時し、主制御部300の操作順序報知演出の実行開始を遅らせるようにしたが、これ以外の条件により主制御部300の操作順序報知演出の実行開始を遅らせるようにしてもよい。例えば、リール110〜112が回転開始したことを示すリール回転開始コマンドを送信した時点を契機に主制御部300の操作順序報知演出を実行開始してもよい。
また、変形例11では、主制御部300の操作順序報知演出の実行開始タイミングと副制御部400・500の操作順序報知演出の実行開始タイミングに時間差を設けたが、主制御部300の操作順序報知演出の実行終了タイミングと副制御部400・500の操作順序報知演出の実行終了タイミングに時間差を設けてもよい(変形例12)。例えば、主制御部300の操作順序報知演出の実行終了タイミングを副制御部400・500の操作順序報知演出の実行終了タイミングよりも早くしてもよい。この場合、第1停止操作が有効となる前に主制御部300の操作順序報知演出の実行を終了し、第1停止操作が有効となった後に副制御部400・500の操作順序報知演出の実行を終了してもよい。この場合にも、副制御部400・500の操作順序報知演出により注目をさせることができる。
また、上記第1及び第2実施形態の操作順序役は、第1停止操作により正解操作順序を決定したが、これに限定されない。例えば、第1停止操作から第3停止操作までの操作により正解操作順序が決定するようにしてもよい(変形例13)。
図69及び図70は、変形例13における 操作順序報知演出の報知期間を示すタイムチャートである。図69は、操作順序報知演出の報知内容に従った停止操作を行ったときの操作順序報知演出の報知期間を示すタイムチャート、図70は、操作順序報知演出の報知内容に従わない停止操作を行ったときの操作順序報知演出の報知期間を示すタイムチャートである。なお、図69及び図70は、主制御部300の遊技状態がRT2(AT状態)にあるときに、小役3aに内部当選した場合の操作順序報知演出の報知期間を示しており、正解操作順序は第1停止リールを右リール112、第2停止リールを中リール111、第3停止リールを左リール110とする停止操作である。なお、小役3aに内部当選した場合には、押し順6択(小役3aを入賞させる操作順として、左中右、左右中、中左右、中右左、右左中、右中左の6パターンのうちの1パターンが選択され、その選択された1パターン通りの操作順で操作があると小役3aを入賞させることができる)の操作の何れか1つの操作順で操作した場合に小役3aに係わる図柄組合せが有効ラインに停止する停止データとしたことを前提とした。
図69に示すように、操作順序報知演出の報知内容に従った停止操作を行った場合には、主制御部300及び副制御部400・500は、小役3aに内部当選した時点t1から入賞判定の時点t5まで、払出枚数表示器127及び演出画像表示装置157を用いた操作順序報知演出を実行する。この結果、遊技者は操作順序の確認を容易に行うことができる。このように遊技者が正解操作順序に従った停止操作を行った場合には、副制御部400・500は、主制御部300と同期をとって同一のタイミングで操作順序報知演出を開始し、かつ終了する。なお、入賞判定の時点t5で操作順序報知演出を終了するのは、メダル払出がある場合には、入賞判定後、払出枚数表示器127をメダル払出数の表示に用いるためである。
一方、図70に示すように、操作順序報知演出の報知内容に従わなかった停止操作を行った場合には、主制御部300は、小役3aに内部当選した時点t1から入賞判定の時点t5まで、払出枚数表示器127を用いた操作順序報知演出を実行するが、副制御部400・500は、小役3aに内部当選した時点t1から操作順序のミスが発生した時点である第2停止操作の時点t3で、演出画像表示装置157を用いた操作順序報知演出の実行を終了する。ここで、副制御部400・500の操作順序報知演出を操作順序のミスが発生した時点で終了するのは、遊技者は主として演出画像表示装置157に表示された報知内容を見る(払出枚数表示器127に表示された報知内容より演出画像表示装置157に表示された報知内容のほうが理解しやすいため注目する)ので、失敗以後も報知を続けていると、報知内容が次の停止操作に関するメッセージなのか、それとも失敗した停止操作に関するメッセージなのかが曖昧になってしまうためである。また、主制御部300の操作順序報知演出を操作順序に失敗した後も入賞判定時まで実行するのは、副制御部400・500の操作順序報知演出は操作順序の失敗時点で終了してしまうので、その後、正解操作順序を知りたい遊技者が正解を確認するための報知手段を残すためである。この結果、遊技者は操作順序に失敗した場合であっても、払出枚数表示器127を見ることにより当該遊技の正解操作順序を把握することができる。
また、上記第1実施形態及び第2実施形態の第1副制御部400は、リール停止データコマンドを受信することにより操作順序報知演出の報知態様を決定していたが、上記実施形態で述べたコマンドとは異なるコマンドに基づいて第1副制御部400は、操作順序報知演出の報知態様を決定するようにしてもよい(変形例14)。
図71は、変形例14を説明する図である。変形例14では、主制御部300は、操作順序報知役に内部当選した場合には、内部当選した役に関する情報、及び操作順序に関する情報を含むコマンド、操作順序報知役でない役に内部当選した場合(ハズレも含む)には、内部当選した役に関する情報だけを第1副制御部400に送信するようになっている。例えば、図71(a)に示すように、操作順序報知役である小役3aに内部当選した場合には、小役3aに内部当選したことを示す情報、及び正解操作順序に関する情報を含んだ小役3aコマンドが主制御部300から第1副制御部400に送信され、操作順序報知役でない小役3bに内部当選した場合には、小役3bに内部当選したことを示す情報を含んだ小役3bコマンドが主制御部300から第1副制御部400に送信されるようになっている。そして、このような変形例14においては、操作順序役である小役3aに内部当選した場合、さらに主制御部300の遊技状態がRT1(通常状態)であっても、このコマンドを主制御部300から第1副制御部400に送信するようにしてもよい(変形例14−1)。しかしながら、この場合には、RT1において小役3bに内部当選する入賞役抽選データを備えるとともに、主制御部300の遊技状態がRT1(通常状態)において小役3aに内部当選した場合、小役3bコマンドを主制御部300から第1副制御部400に送信することが望ましい。第1副制御部400は、RT1(通常状態)において小役3aに内部当選した場合は操作順序報知演出を実行するときでないので、報知する操作順序が把握できないコマンドを受信することが好ましいからである。
さらに、変形例14−1において、主制御部300の遊技状態がRT1(通常状態)において小役3aに内部当選した場合には、第1副制御部400は、図72(a)に示すような複数の抽選結果を含んだ報知態様にて内部当選した役を報知するようにしてもよい(変形例14−2)。なお、一旦、図72(a)に示すように複数の抽選結果を含んだ報知態様にて内部当選した役を報知した後の入賞判定処理後には入賞判定結果に基づいた1つの役を明確に報知するようにしてもよい(変形例14−3)。また、図72(b)に示すように、複数の当選グループを表示して、さらに入賞役内部抽選処理の結果を惑わせるようにしてもよい(変形例14−4)。
また、主制御部300のAT系の遊技状態がAT開始準備状態にあるときには、操作順序報知演出の報知に従った停止操作を行えば次の状態であるAT状態に移行することが容易であり、遊技者が期待感を抱くことができる期間であるので、このAT開始準備状態において特殊な図柄組合せ(例えば、RT3でしか表示されないような図柄組合せ、リーチ目など)を表示させて、さらに遊技者の期待感を盛り上げるようにしてもよい(変形例15)。
図73は、変形例15の操作順序報知演出の一例を説明する図である。この一例では、図73(a)に示すように、主制御部300の遊技状態がRT1(AT開始準備状態)において、再遊技役1に内部当選した場合に操作順序報知演出を実行するようになっている。そして、遊技者がこの操作順序報知演出の報知内容に従った停止操作を行った場合には、特殊な図柄組合せが表示されるようになっている。
図73(b)は、主制御部300の遊技状態がRT1(AT開始準備状態)において、再遊技役1に内部当選したときの左リール110に対するリール停止データを模式的に示したものである。なお、図73(b)に示した表の数字は、図4に示した数字を示しており、図柄の配置位置を示す番号である。○は対応する数字の図柄が図柄表示窓113の中段位置(図2の2の位置)に停止することを示している。より詳しくは、図73(b)の左側は、第1停止リールを左リール110とする第1停止操作をした場合の左リール110に対するリール停止データ、図73(b)の右側は、第1停止リールを右リール112とする第1停止操作をした場合の左リール110に対するリール停止データである。図73(b)の右側のリール停止データでは、図柄の配置位置4であるBAR図柄が中段位置に停止することがあるが、この場合には特殊な図柄組合せが表示されるので、遊技者はさらに興趣を向上させることができる。すなわち、図73(b)に示すようなリール停止データを備え、第1停止操作を右とした場合には、遊技者に期待感を抱かせることができるので、第1停止リールを右リール112とする操作順序報知演出を実行するものである。
このように変形例15では、遊技者が期待感を持てる遊技期間において遊技者の利益に関係ない役(例えば、入賞しても払出がない再遊技役)に当選したときに操作順序報知演出を実行し、操作順序報知演出の報知内容に従った停止操作を行った場合には、特殊な図柄組合せを表示させるので、遊技者はさらに期待感を向上させることができる。
なお、副制御部400・500の操作順序報知演出のみを実行し、主制御部300の操作順序報知演出は実行しないようにしてもよい。副制御部400・500によって実行されている演出と関連させて操作順序報知演出を実行することが適していると判断できた場合に、副制御部400・500によって操作順序報知演出が実行できるようにしておけば、演出実行契機のバリエーションを増やすことができる場合があり、遊技者にとっても操作順序報知演出に従った操作の重要度を、主制御部300の操作順序報知演出の実行有無により推測可能となる場合がある。
また、上記第1実施形態及び第2実施形態のAT状態では、小役3a、再遊技役1−3の場合に操作順序報知演出を実行したが、AT状態における操作順序報知演出の対象となる役はこれに限定されない。例えば、再遊技役1など所謂取りこぼしが発生しない役が内部当選した場合やハズレの場合に操作順序報知演出を実行してもよい。AT状態における操作順序報知演出の実行頻度を多くして、遊技の興趣を向上させることができる場合がある。
また、上記第1実施形態及び第2実施形態において操作順序報知演出を実行したAT状態や演出AT状態は、複数ゲームの消化にて当該遊技状態を終了するが、1ゲームで終了するAT状態や演出AT状態を設定してもよい。より多様で変化に富んだ遊技性を構築することができる。
また、上記第1実施形態及び第2実施形態においては、AT状態において小役3aに内部当選した場合、複数のリール停止データの中からいずれか1つのリール停止データを選択し、選択したリール停止データに基づいて正解操作順序を決定したが、これに限定されない。例えば、複数種類の小役3a(例えば、小役3a−1、小役3a−2、小役3a−3)を備え、小役3a−1、小役3a−2、小役3a−3のそれぞれに対して正解操作順序が決まった一のリール停止データを選択するようにしてもよい(内部当選した小役3aに応じて選択された一のリール停止データの正解操作順序に従った停止操作を行った場合、小役3aが入賞するようになる)。そして、この場合には、内部当選した役に関する情報(内部抽選コマンド)を第1副制御部400に送信すれば、第1副制御部400は、正解操作順序を把握することができるので、主制御部300は、上記第1実施形態及び第2実施形態リールのように、リール停止データコマンドを第1副制御部400に送信する必要がない。なお、通常状態においてこの複数種類の小役3aのいずれかに内部当選した場合には、小役3aに内部当選したことを示す情報(例えば、小役3a−1、小役3a−2、小役3a−3の何れかが内部当選したことを示す内部抽選コマンド)を送信すればよい
<第1及び第2実施形態のまとめ>
遊技台には、遊技者にとって有利な停止態様を導出させるストップボタンの操作に関する情報が報知される、所謂AT遊技を行う遊技台がある(例えば、特開2012−161499号公報)。AT遊技を行う遊技台は、遊技操作を単調にさせず、面白みのあるゲームを遊技者に提供することができる。
しかしながら、不正な装置を取り付け、ストップボタンの操作に関する情報を報知しやすくするなどの不正行為があった場合、発見が容易ではない。
第1及び第2実施形態の遊技台は、遊技操作を単調にすることなく、不正行為の発見を容易にする遊技台である。
すなわち、上記実施形態の遊技台(例えば、スロットマシン100)によれば、複数種類の図柄が施され、回転駆動される複数のリール(例えば、リール110〜112)と、前記複数のリールの回転を個別に停止させるための停止操作を受け付ける停止操作受付手段(例えば、ストップボタン137〜139)と、第一の表示手段(例えば、払出枚数表示器127)と、前記第一の表示手段とは異なる第二の表示手段(例えば、演出画像表示装置157)と、遊技の進行を制御する第一の制御手段(例えば、主制御部300)と、演出を制御する第二の制御手段(例えば、第1副制御部400、第2副制御部500)と、を備えた遊技台であって、前記第一の制御手段は、役の内部当選に関する抽選処理を行い、抽選結果を決定する抽選手段(例えば、入賞役内部抽選処理S105)と、前記停止操作受付手段に対する停止操作に基づいて前記複数のリールを停止させる停止制御手段(例えば、リール停止データ選択処理S106、リール停止制御処理S109)と、前記停止制御手段により停止された前記複数のリールの有効ライン上に表示された図柄組合せに基づいて、所定の利益を付与する利益付与手段(例えば、入賞判定処理S110、メダル付与処理S111、遊技状態制御処理S112)と、前記停止操作受付手段に対する停止操作に係わる情報を第一の表示態様(例えば、7セグ器を点灯表示する態様)で前記第一の表示手段に表示させる第一の表示制御手段(例えば、主制御部の操作順序報知演出設定処理S107)と、 遊技の進行に係わる情報(例えば、コマンド)を前記第二の制御手段に送信する情報送信手段(例えば、コマンド設定送信処理S2006)と、を備え、前記第二の制御手段は、前記情報送信手段により送信された前記情報に基づいて、前記停止操作に係わる情報を第二の表示態様(例えば、画面上に情報を表示する態様)で前記第二の表示手段に表示させる第二の表示制御手段(例えば、操作順序報知演出フラグ設定処理S3302、第1副制御部の操作順序報知演出設定処理S3303など)を備え、前記停止操作に係わる情報の前記第二の表示手段における表示は、前記停止操作に係わる情報の前記第一の表示手段における表示よりも大きい表示であり、前記停止データ選択手段は、前記抽選手段により第一の抽選結果(例えば、小役3aに内部当選など)が決定された場合であって、前記停止操作受付手段に対する停止操作が第一の停止操作(例えば、正解操作順序。停止データd−1であれば、第1停止操作が右である停止操作)であった場合には、前記有効ライン上に第一の図柄組合せ(例えば、中リール中段にベル図柄など)を表示させる一方、前記停止制御手段は、前記抽選手段により前記第一の抽選結果(例えば、小役3aに内部当選など)が決定された場合であって、前記停止操作受付手段に対する停止操作が前記第一の停止操作とは異なる第二の停止操作(例えば、不正解操作順序。停止データd−1であれば、第1停止操作が左又は中である停止操作)であった場合には、前記有効ライン上に前記第一の図柄組合せとは異なる第二の図柄組合せ(例えば、中リール中段にベル図柄)を表示させる手段であり、前記利益付与手段は、前記有効ライン上に前記第一の図柄組合せが表示された場合には、第一の利益(例えば、12枚のメダル払出など)を付与する一方、前記有効ライン上に前記第二の図柄組合せが表示された場合には、前記第一の利益よりも小さい第二の利益(例えば、4枚のメダル払出など)を付与する手段であり、前記停止制御手段は、前記抽選手段により第二の抽選結果(例えば、再遊技役1、ハズレなど)が決定された場合には、前記停止操作受付手段に対する停止操作がいずれの停止操作であっても、前記有効ライン上に前記第一の図柄組合せ及び前記第二の図柄組合せのいずれとも異なる図柄組合せ(例えば、再遊技役1に対応した図柄組合せなど。ハズレでもよい)を表示させる手段であり、前記第一の表示制御手段は、表示条件が成立している遊技であって、前記抽選手段により前記第一の抽選結果が決定された第一の遊技において、前記第一の停止操作に係わる情報を前記第一の表示態様で前記第一の表示手段に表示させる手段であり、前記情報送信手段は、前記第一の遊技において、前記第一の停止操作に係わる情報を前記第二の制御手段に送信する手段であり、前記第二の表示制御手段は、前記第一の遊技において、前記情報送信手段による前記第一の停止操作に係わる情報の送信に基づいて、前記第一の停止操作に係わる情報を前記第二の表示態様で前記第二の表示手段に表示させるものであり、前記第一の表示制御手段は、表示条件が成立している遊技であって、前記抽選手段により前記第二の抽選結果が決定された第二の遊技において、前記停止操作に係わる情報を前記第一の表示態様で前記第一の表示手段に表示させない手段であり、前記情報送信手段は、前記第二の遊技において、前記第二の抽選結果に係わる情報を前記第二の制御手段に送信する手段であり、前記第二の表示制御手段は、前記第二の遊技において、前記情報送信手段による前記第二の抽選結果に係わる情報の送信に基づいて、任意の一停止操作(例えば、第1停止操作が左、中または右のいずれかである停止操作)に係わる情報を前記第二の表示態様で前記第二の表示手段に表示させる手段である、ことを第1の基本的構成とする。
この第1の基本的構成によれば、第一の抽選結果の場合には、第一の表示手段及び第二の表示手段を介して、遊技者に有利な操作な停止操作を報知するので、遊技操作を単調にすることはない。また、停止操作に係わらず入賞する第二の抽選結果の場合には、第二の表示手段のみを用いて所定の停止操作を報知するので、第二の表示手段のみを用いた停止操作に関する報知があり、停止操作の内容に応じて入賞または非入賞となったときには、この遊技台に対して不正な行為が行われていると判断することができる。すなわち、不正行為の発見を容易にすることができる。
また、上記実施形態の遊技台(例えば、スロットマシン100)によれば、複数種類の図柄が施され、回転駆動される複数のリール(例えば、リール110〜112)と、前記複数のリールの回転を個別に停止させるための停止操作を受け付ける停止操作受付手段(例えば、ストップボタン137〜139)と、第一の表示手段(例えば、払出枚数表示器127)と、前記第一の表示手段とは異なる第二の表示手段(例えば、演出画像表示装置157)と、遊技の進行を制御する第一の制御手段(例えば、主制御部300)と、演出を制御する第二の制御手段(例えば、第1副制御部400、第2副制御部500)と、複数の遊技状態の中からいずれか1つの遊技状態を設定する遊技状態設定手段(例えば、主制御部300、第1副制御部400、第2副制御部500、遊技状態制御処理S112、状態設定処理S3301など)と、を備えた遊技台であって、前記複数の遊技状態には、第一の遊技状態(例えば、AT状態)と、前記第一の遊技状態よりも不利な遊技状態である第二の遊技状態(例えば、RT3(通常状態)、演出AT状態)と、が含まれており、前記第一の制御手段は、役の内部当選に関する抽選処理を行い、抽選結果を決定する抽選手段(例えば、入賞役内部抽選処理S105)と、前記停止操作受付手段に対する停止操作に基づいて前記複数のリールの回転を停止させる停止データを選択する停止データ選択手段と、前記停止操作受付手段に対する停止操作、及び前記停止データ選択手段が選択した停止データに基づいて、前記複数のリールを停止させる停止制御手段(例えば、リール停止データ選択処理S106、リール停止制御処理S109)と、前記停止制御手段により停止された前記複数のリールの有効ライン上に表示された図柄組合せに基づいて、所定の利益を付与する利益付与手段(例えば、入賞判定処理S110、メダル付与処理S111、遊技状態制御処理S112)と、前記停止操作受付手段に対する停止操作に係わる情報を第一の表示態様(例えば、7セグ器を点灯表示する態様)で前記第一の表示手段に表示させる第一の表示制御手段(例えば、主制御部の操作順序報知演出設定処理S107)と、遊技の進行に係わる情報(例えば、コマンド)を前記第二の制御手段に送信する情報送信手段(例えば、コマンド設定送信処理S2006)と、を備え、前記第二の制御手段は、前記情報送信手段により送信された前記情報に基づいて、前記停止操作に係わる情報を第二の表示態様(例えば、画面上に情報を表示する態様)で前記第二の表示手段に表示させる第二の表示制御手段(例えば、操作順序報知演出フラグ設定処理S3302、第1副制御部の操作順序報知演出設定処理S3303など)を備え、前記停止操作に係わる情報の前記第二の表示手段における表示は、前記停止操作に係わる情報の前記第一の表示手段の表示よりも大きい表示であり、前記停止制御手段は、前記抽選手段により第一の抽選結果(例えば、小役3aに内部当選など)が決定された場合であって、前記停止操作受付手段に対する停止操作が第一の停止操作(例えば、正解操作順序。停止データd−1であれば、第1停止操作が右である停止操作)であった場合には、前記有効ライン上に第一の図柄組合せ(例えば、中リール中段にベル図柄など)を表示させる一方、前記停止制御手段は、前記抽選手段により前記第一の抽選結果が決定された場合であって、前記停止操作受付手段に対する停止操作が前記第一の停止操作とは異なる第二の停止操作(例えば、不正解操作順序。停止データd−1であれば、第1停止操作が左又は中である停止操作)であった場合には、前記有効ライン上に前記第一の図柄組合せとは異なる第二の図柄組合せ(例えば、中リール中段にベル図柄)を表示させる手段であり、前記利益付与手段は、前記有効ライン上に前記第一の図柄組合せが表示された場合には、第一の利益(例えば、12枚のメダル払出など)を付与する一方、前記有効ライン上に前記第二の図柄組合せが表示された場合には、前記第一の利益よりも小さい第二の利益(例えば、4枚のメダル払出など)を付与する手段であり、前記停止制御手段は、前記抽選手段により第二の抽選結果(例えば、再遊技役1、ハズレなど)が決定された場合には、前記停止操作受付手段に対する停止操作がいずれの停止操作であっても、前記有効ライン上に前記第一の図柄組合せ及び前記第二の図柄組合せのいずれとも異なる図柄組合せ(例えば、再遊技役1に対応した図柄組合せなど。ハズレでもよい)を表示させるものであり、前記第一の表示制御手段は、前記第一の遊技状態の表示条件が成立している遊技であって、前記抽選手段により前記第一の抽選結果が決定された第一の遊技において、前記第一の停止操作に係わる情報を前記第一の表示態様で前記第一の表示手段に表示させる手段であり、前記情報送信手段は、前記第一の遊技において、前記第一の停止操作に係わる情報を前記第二の制御手段に送信する手段であり、前記第二の表示制御手段は、前記第一の遊技において、前記情報送信手段による前記第一の停止操作に係わる情報の送信に基づいて、前記第一の停止操作に係わる情報を前記第二の表示態様で前記第二の表示手段に表示させる手段であり、前記第一の表示制御手段は、前記第二の遊技状態の表示条件が成立している遊技であって、前記抽選手段により前記第二の抽選結果が決定された第二の遊技において、前記停止操作に係わる情報を前記第一の表示態様で前記第一の表示手段に表示させない手段であり、前記情報送信手段は、前記第二の遊技において、前記第二の抽選結果に係わる情報を前記第二の制御手段に送信する手段であり、前記第二の表示制御手段は、前記第二の遊技において、前記情報送信手段による前記第二の抽選結果に係わる情報の送信に基づいて、任意の一停止操作(例えば、第1停止操作が左、中または右のいずれかである停止操作)に係わる情報を前記第二の表示態様で前記第二の表示手段に表示させる手段である、ことを第2の基本的構成とする。
この第2の基本的構成によれば、有利な第一の遊技状態において第一の抽選結果の場合には、第一の表示手段及び第二の表示手段を介して、遊技者に有利な操作な停止操作を報知するので、遊技操作を単調にすることはない。また、第一の遊技状態よりも不利な第二の遊技状態において停止操作に係わらず入賞する第二の抽選結果の場合には、第二の表示手段のみを用いて所定の停止操作を報知するので、第二の表示手段のみを用いた停止操作に関する報知があり、停止操作の内容に応じて入賞または非入賞となったときには、この遊技台に対して不正な行為が行われていると判断することができる。すなわち、不正行為の発見を容易にすることができる。
また、上記実施形態の遊技台(例えば、スロットマシン100)によれば、複数種類の図柄が施され、回転駆動される複数のリール(例えば、リール110〜112)と、前記複数のリールの回転を個別に停止させるための停止操作を受け付ける停止操作受付手段(例えば、ストップボタン137〜139)と、第一の表示手段(例えば、払出枚数表示器127)と、前記第一の表示手段とは異なる第二の表示手段(例えば、演出画像表示装置157)と、遊技の進行を制御する第一の制御手段(例えば、主制御部300)と、演出を制御する第二の制御手段(例えば、第1副制御部400、第2副制御部500)と、を備えた遊技台であって、前記第一の制御手段は、役の内部当選に関する抽選処理を行い、抽選結果を決定する抽選手段(例えば、入賞役内部抽選処理S105)と、前記停止操作受付手段に対する停止操作に基づいて前記複数のリールを停止させる停止制御手段(例えば、リール停止データ選択処理S106、リール停止制御処理S109)と、前記停止制御手段により停止された前記複数のリールの有効ライン上に表示された図柄組合せに基づいて、所定の利益を付与する利益付与手段(例えば、入賞判定処理S110、メダル付与処理S111、遊技状態制御処理S112)と、前記停止操作受付手段に対する停止操作に係わる情報を第一の表示態様(例えば、7セグ器を点灯表示する態様)で前記第一の表示手段に表示させる第一の表示制御手段例えば、主制御部の操作順序報知演出設定処理S107)と、遊技の進行に係わる情報(例えば、コマンド)を前記第二の制御手段に送信する情報送信手段(例えば、コマンド設定送信処理S2006)と、を備え、前記第二の制御手段は、前記情報送信手段により送信された前記情報に基づいて、前記停止操作に係わる情報を第二の表示態様(例えば、画面上に情報を表示する態様)で前記第二の表示手段に表示させる第二の表示制御手段(例えば、操作順序報知演出フラグ設定処理S3302、第1副制御部の操作順序報知演出設定処理S3303など)を備え、前記停止操作に係わる情報の前記第二の表示手段における表示は、前記停止操作に係わる情報の前記第一の表示手段における表示よりも大きい表示であり、前記停止制御手段は、前記抽選手段により第一の抽選結果(例えば、小役3aに内部当選など)が決定された場合であって、前記停止操作受付手段に対する停止操作が第一の停止操作(例えば、正解操作順序。停止データd−1であれば、第1停止操作が右である停止操作)であった場合には、前記有効ライン上に第一の図柄組合せ(例えば、中リール中段にベル図柄など)を表示させる一方、前記停止制御手段は、前記抽選手段により前記第一の抽選結果が決定された場合であって、前記停止操作受付手段に対する停止操作が前記第一の停止操作とは異なる第二の停止操作(例えば、不正解操作順序。停止データd−1であれば、第1停止操作が左又は中である停止操作)であった場合には、前記有効ライン上に前記第一の図柄組合せとは異なる第二の図柄組合せ(例えば、中リール中段にベル図柄)を表示させる手段であり、前記利益付与手段は、前記有効ライン上に前記第一の図柄組合せが表示された場合には、第一の利益(例えば、12枚のメダル払出など)を付与する一方、前記有効ライン上に前記第二の図柄組合せが表示された場合には、前記第一の利益よりも小さい第二の利益(例えば、4枚のメダル払出など)を付与する手段であり、前記停止制御手段は、前記抽選手段により第二の抽選結果(例えば、再遊技役1、ハズレなど)が決定された場合には、前記停止操作受付手段に対する停止操作がいずれの停止操作であっても、前記有効ライン上に前記第一の図柄組合せ及び前記第二の図柄組合せのいずれとも異なる図柄組合せを表示させる手段であり、前記第一の表示制御手段は、表示条件が成立している遊技であって、前記抽選手段により前記第一の抽選結果が決定された第一の遊技において、前記第一の停止操作に係わる情報を前記第一の表示態様で前記第一の表示手段に表示させる手段であり、前記情報送信手段は、前記第一の遊技において、前記第一の停止操作に係わる情報を前記第二の制御手段に送信する手段であり、前記第二の表示制御手段は、前記第一の遊技において、前記情報送信手段による前記第一の停止操作に係わる情報の送信に基づいて、前記第一の停止操作に係わる情報を前記第二の表示態様で前記第二の表示手段に表示させる手段であり、前記第一の表示制御手段は、表示条件が成立している遊技であって、前記抽選手段により前記第二の抽選結果が決定された第二の遊技において、任意の一停止操作(例えば、第1停止操作が左、中または右のいずれかである停止操作)に係わる情報を決定し、決定した前記任意の一停止操作に係わる情報を前記第一の表示態様で前記第一の表示手段に表示させる手段であり、前記情報送信手段は、前記第二の遊技において、前記任意の一停止操作に係わる情報を前記第二の制御手段に送信する手段であり、前記第二の表示制御手段は、前記第二の遊技において、前記情報送信手段による前記任意の一停止操作に係わる情報の送信に基づいて、前記任意の一停止操作に係わる情報を前記第二の表示態様で前記第二の表示手段に表示させる手段である、こと第3の基本的構成とする。
この第3の基本的構成によれば、第一の抽選結果の場合には、第一の表示手段及び第二の表示手段を介して、遊技者に有利な操作な停止操作を報知するので、遊技操作を単調にすることはない。また、停止操作に係わらず入賞する第二の抽選結果の場合には、第一の表示手段及び第二の表示手段を用いて所定の停止操作を報知するので、第二の表示手段のみを用いた停止操作に関する報知があり、停止操作の内容に応じて入賞または非入賞となったときには、この遊技台に対して不正な行為が行われていると判断することができる。すなわち、不正行為の発見を容易にすることができる。
また、上記実施形態の遊技台(例えば、スロットマシン100)によれば、複数種類の図柄が施され、回転駆動される複数のリール(例えば、リール110〜112)と、前記複数のリールの回転を個別に停止させるための停止操作を受け付ける停止操作受付手段(例えば、ストップボタン137〜139)と、第一の表示手段(例えば、払出枚数表示器127)と、前記第一の表示手段とは異なる第二の表示手段(例えば、演出画像表示装置157)と、遊技の進行を制御する第一の制御手段(例えば、主制御部300)と、演出を制御する第二の制御手段(例えば、第1副制御部400、第2副制御部500)と、を備えた遊技台であって、前記複数の遊技状態には、第一の遊技状態(例えば、AT状態)と、前記第一の遊技状態よりも不利な遊技状態である第二の遊技状態(例えば、RT3(通常状態)、演出AT状態)と、が含まれており、前記第一の制御手段は、役の内部当選に関する抽選処理を行い、抽選結果を決定する抽選手段(例えば、入賞役内部抽選処理S105)と、前記停止操作受付手段に対する停止操作に基づいて前記複数のリールを停止させる停止制御手段(例えば、リール停止データ選択処理S106、リール停止制御処理S109)と、前記停止制御手段により停止された前記複数のリールの有効ライン上に表示された図柄組合せに基づいて、所定の利益を付与する利益付与手段(例えば、入賞判定処理S110、メダル付与処理S111、遊技状態制御処理S112)と、前記停止操作受付手段に対する停止操作に係わる情報を第一の表示態様(例えば、7セグ器を点灯表示する態様)で前記第一の表示手段に表示させる第一の表示制御手段(例えば、主制御部の操作順序報知演出設定処理S107)と、遊技の進行に係わる情報(例えば、コマンド)を前記第二の制御手段に送信する情報送信手段(例えば、コマンド設定送信処理S2006)と、を備え、前記第二の制御手段は、前記情報送信手段により送信された前記情報に基づいて、前記停止操作に係わる情報を第二の表示態様(例えば、画面上に情報を表示する態様)で前記第二の表示手段に表示させる第二の表示制御手段(例えば、操作順序報知演出フラグ設定処理S3302、第1副制御部の操作順序報知演出設定処理S3303など)を備え、前記停止操作に係わる情報の前記第二の表示手段における表示は、前記停止操作に係わる情報の前記第一の表示手段における表示よりも大きい表示であり、前記停止制御手段は、前記抽選手段により第一の抽選結果(例えば、小役3aに内部当選など)が決定された場合であって、前記停止操作受付手段に対する停止操作が第一の停止操作(例えば、正解操作順序。停止データd−1であれば、第1停止操作が右である停止操作)であった場合には、前記有効ライン上に第一の図柄組合せ(例えば、中リール中段にベル図柄など)を表示させる一方、前記停止制御手段は、前記抽選手段により前記第一の抽選結果が決定された場合であって、前記停止操作受付手段に対する停止操作が前記第一の停止操作とは異なる第二の停止操作(例えば、不正解操作順序。停止データd−1であれば、第1停止操作が左又は中である停止操作)であった場合には、前記有効ライン上に前記第一の図柄組合せとは異なる第二の図柄組合せ(例えば、中リール中段にベル図柄)を表示させる手段であり、前記利益付与手段は、前記有効ライン上に前記第一の図柄組合せが表示された場合には、第一の利益(例えば、12枚のメダル払出など)を付与する一方、前記有効ライン上に前記第二の図柄組合せが表示された場合には、前記第一の利益よりも小さい第二の利益(例えば、4枚のメダル払出など)を付与する手段であり、前記停止制御手段は、前記抽選手段により第二の抽選結果(例えば、再遊技役1、ハズレなど)が決定された場合には、前記停止操作受付手段に対する停止操作がいずれの停止操作であっても、前記有効ライン上に前記第一の図柄組合せ及び前記第二の図柄組合せのいずれとも異なる図柄組合せ(例えば、再遊技役1に対応した図柄組合せなど。ハズレでもよい)を表示させる手段であり、前記第一の表示制御手段は、前記第一の遊技状態の表示条件が成立している遊技であって、前記抽選手段により前記第一の抽選結果が決定された第一の遊技において、前記第一の停止操作に係わる情報を前記第一の表示態様で前記第一の表示手段に表示させる手段であり、前記情報送信手段は、前記第一の遊技において、前記第一の停止操作に係わる情報を前記第二の制御手段に送信する手段であり、前記第二の表示制御手段は、前記第一の遊技において、前記情報送信手段による前記第一の停止操作に係わる情報の送信に基づいて、前記第一の停止操作に係わる情報を前記第二の表示態様で前記第二の表示手段に表示させる手段であり、前記第一の表示制御手段は、前記第二の遊技状態の表示条件が成立している遊技であって、前記抽選手段により前記第二の抽選結果が決定された第二の遊技において、任意の一停止操作(例えば、第1停止操作が左、中または右のいずれかである停止操作)に係わる情報を決定し、決定した前記任意の一停止操作に係わる情報を前記第一の表示態様で前記第一の表示手段に表示させる手段であり、前記情報送信手段は、前記第二の遊技において、前記任意の一停止操作に係わる情報を前記第二の制御手段に送信する手段であり、前記第二の表示制御手段は、前記第二の遊技において、前記情報送信手段による前記任意の一停止操作に係わる情報の送信に基づいて、前記任意の一停止操作に係わる情報を前記第二の表示態様で前記第二の表示手段に表示させる手段である、ことを第4の基本的構成とする。
この第4の基本的構成によれば、有利な第一の遊技状態において第一の抽選結果の場合には、第一の表示手段及び第二の表示手段を介して、遊技者に有利な操作な停止操作を報知するので、遊技操作を単調にすることはない。また、第一の遊技状態よりも不利な第二の遊技状態において停止操作に係わらず入賞する第二の抽選結果の場合には、第一の表示手段及び第二の表示手段を用いて所定の停止操作を報知するので、第二の表示手段のみを用いた停止操作に関する報知があり、停止操作の内容に応じて入賞または非入賞となったときには、この遊技台に対して不正な行為が行われていると判断することができる。すなわち、不正行為の発見を容易にすることができる。
以上に述べた第1の基本的構成及び第3の基本的構成において、複数の遊技状態の中からいずれか1つの遊技状態を設定する遊技状態設定手段(例えば、主制御部300、第1副制御部400、第2副制御部500、遊技状態制御処理S112、状態設定処理S3301など)をさらに備え、前記複数の遊技状態には、第一の遊技状態(例えば、AT状態など)と、前記第一の遊技状態よりも不利な遊技状態である第二の遊技状態(例えば、RT3(通常状態)、演出AT状態など)と、が含まれており、前記第一の遊技は、前記第一の遊技状態における一遊技であり、前記第二の遊技は、前記第二の遊技状態における一遊技である、ことが好ましい(好適な構成1)。
この場合には、有利な状態でない第二の遊技状態において、停止操作に係わらず入賞する第二の抽選結果の場合に所定の停止操作を報知するので、不正行為の発見が容易である。
また、好適な構成1において、前記遊技状態設定手段は、前記第一の遊技状態を1回の遊技の実行で終了する場合があり、前記遊技状態設定手段は、前記第二の遊技状態を1回の遊技の実行で終了する場合があってもよい(好適な構成2)。
この場合には、第一の遊技状態及び/又は第二の遊技状態は、複数ゲームで構成されるほか1ゲームでもよいので、多様な遊技性を実現することができる。
また、好適な構成1又は2において、前記第二の表示制御手段は、前記第二の遊技において、前記任意の一停止操作に係わる情報を決定し、決定した前記任意の一停止操作に係わる情報を前記第二の表示態様で前記第二の表示手段に表示させるものであってもよい(好適な構成3)。
この場合には、第二の制御手段で第二の抽選結果の場合の停止操作に関する情報を決定できるので、第二の制御手段による演出を多様とすることができる。
また、好適な構成1〜3において、前記第二の表示制御手段が、前記第一の遊技において、前記第一の停止操作に係わる情報を前記第二の表示態様で前記第二の表示手段に表示開始するタイミングは、前記第一の表示制御手段が、前記第一の遊技において、前記第一の停止操作に係わる情報を前記第一の表示態様で前記第一の表示手段に表示開始するタイミングよりも早いタイミングであってもよい(好適な構成4)。
この場合には、先に第二の表示手段による停止操作に係わる情報の報知が行われるので、第二の表示手段に注目を集めることができる。
また、好適な構成1〜4において、前記利益付与手段は、前記停止制御手段により停止された前記複数のリールの前記有効ライン上に表示された図柄組合せに基づいて、遊技媒体を払い出す遊技媒体払出手段(例えば、メダル付与処理S111)を備え、前記遊技媒体払出手段は、前記有効ライン上に前記第一の図柄組合せが表示された場合には、第一の遊技媒体数(例えば、12枚)を払い出し、前記有効ライン上に前記第二の図柄組合せが表示された場合には、前記第一の遊技媒体数よりも少ない第二の遊技媒体数(例えば、4枚)を払い出すものである、ことが好ましい(好適な構成5)。
この場合には、第一の抽選結果の場合には、遊技者に有利な操作な停止操作に関する情報が報知されるので、この報知内容に従った停止操作を行った場合、より多くの遊技媒体を獲得することができる。
好適な構成5において、前記第二の遊技媒体数は0であってもよい(好適な構成6)。
好適な構成1〜6において、前記第二の抽選結果は、次回遊技が再遊技となる再遊技役(例えば、再遊技役1など)に内部当選した場合の抽選結果である、ことが好ましい(好適な構成7)。
この場合には、再遊技役は頻出する役であるので、不正行為の特定が容易である。
好適な構成1〜7において、前記任意の一停止操作に係わる情報が前記第一の停止操作に係わる情報と同一である場合、前記第二の表示制御手段が前記第一の遊技において前記第一の停止操作に係わる情報の前記第二の表示態様による表示と、前記第二の表示制御手段が前記第二の遊技において前記任意の一停止操作に係わる情報の前記第二の表示態様による表示と、は同一(演出画像データが同一)であってもよい(好適な構成8)。
この場合には、役ごとに演出データを備える必要がないので、データ容量を軽減することができる。
[第3実施形態]
第3実施形態は、役の構成、遊技状態の構成及び遷移条件、操作順序報知演出の実行条件、並びにリール停止データコマンドの送信条件が上記第1実施形態及び第2実施形態と異なっている。また、第3実施形態は、RT1(通常状態)において操作順序役である小役3に内部当選した場合には、行われた停止操作が正解の停止操作であるか否かを全停止操作が終了するまでの間に報知する操作判定演出を実行することを特徴としている。なお、第3実施形態では、上記第1実施形態及び第2実施形態と異なる構成、機能及び処理(工程)のみ説明し、その他の構成、機能及び処理(工程)に関しては同一部位には同一符号を付して説明を省略する。このため、スロットマシン100の全体構成、スロットマシン100制御部の回路構成及びリール110〜112に施される図柄配列は、第1及び第2実施形態と同一であるため、説明を省略し、以下、入賞役の種類から説明する。
<入賞役の種類>
図74を用いて、第3実施形態の入賞役の種類について説明する。なお、同図は第3実施形態の入賞役(作動役を含む)の種類、各入賞役に対応する図柄組み合わせ、各入賞役の作動または払出を示す図である。
スロットマシン100の入賞役には、特別役(特別役1、特別役2)と、一般役(再遊技役、小役1〜小役4)がある。
本実施形態における入賞役のうち、特別役1および特別役2は、遊技者に所定の利益が付与される特別遊技状態に移行する役である。また、再遊技役は、新たにメダルを投入することなく再遊技が可能となる役である。これらの入賞役は「作動役」と呼ばれる場合がある。また、本実施形態における「入賞」には、メダルの配当を伴わない(メダルの払い出しを伴わない)作動役の図柄組み合わせが有効ライン上に表示される場合も含まれ、例えば、特別役1、特別役2、および再遊技役への入賞が含まれる。
特別役1および特別役2は、入賞により特別遊技状態に移行する役(作動役)である。ただし、この役自身に入賞したことよるメダルの払出は行われない。対応する図柄組み合わせは、特別役1が「セブン1−セブン1−セブン1(BB1)」又は「セブン2−セブン2−セブン2(BB2)」であり、特別役2が「BAR−BAR−BAR(RB)」である。
特別役1または特別役2に内部当選すると、この内部当選した役に対応する特別役内部当選フラグがオンに設定される(主制御部300のRAM308の所定のエリア内に記憶される)。このフラグがオンに設定されていると、主制御部300は、遊技状態を特別役内部当選状態(以下、この状態をRT3と称することがある)に移行させる。このフラグは、その内部当選した役に入賞するまでオンの状態が維持され、次回以降の遊技においてもその内部当選した役に入賞しやすい状態となる。すなわち、特別役1または特別役2に内部当選した遊技においてその特別役に入賞しなくとも、次回以降の遊技でその特別役に内部当選した状態となり、特別役に対応する図柄組み合わせ(例えば特別役1に内部当選した場合は「セブン1−セブン1−セブン1(BB1)」又は「セブン2−セブン2−セブン2(BB2)」の図柄組み合わせ)が、揃って入賞しやすい状態になる。この特別役内部当選状態(RT3)については後述する。
主制御部300は、特別役1または特別役2に対応する図柄組み合わせが表示されたことに基づいて遊技状態を特別遊技状態(以下、この状態をRT4と称することがある)に移行させる。さらにこの特別遊技状態において、所定の枚数の払出しがされると再遊技低確率状態(以下、この状態をRT1と称することがある)に移行させる。この特別遊技状態(RT4)および再遊技低確率状態(RT1)については後述する。
再遊技役は、入賞により次回の遊技でメダル(遊技媒体)の投入を行うことなく遊技を行うことができる入賞役(作動役)であり、メダルの払出は行われない。なお、対応する図柄組み合わせは、再遊技役は「リプレイ−リプレイ−リプレイ(リプレイ)」である。
上記再遊技役は、遊技者がメダルを投入することなく、次回の遊技を行うことができる役であればよい。したがって、例えば、再遊技に入賞すると次回遊技でメダルの投入が自動的に投入(メダル投入枚数記憶領域にメダル投入枚数を再設定)されるものであってもよいし、再遊技に入賞した遊技で投入されたメダルをそのまま次回の遊技に持ち越して使用できるものであってもよい。
「小役(小役1〜小役4)」(以下、それぞれ「小役1」、「小役2」、「小役3」、「小役4」と称する場合がある)は、入賞により所定数のメダルが払い出される入賞役で、対応する図柄組み合わせは、小役1が「スイカ−スイカ−スイカ(スイカ)」、小役2が「ANY−チェリー−ANY(チェリー)」、小役3が「ベル−ベル−ベル(ベル)」、小役4が「ANY−ベル−ANY(特別ベル)」である。また、対応する払出枚数は同図に示す通りである。なお、「ANY−チェリー−ANY」の場合、中リール111の図柄が「チェリー」であればよく、左リール110と右リール112の図柄はどの図柄でもよい。「ANY−ベル−ANY」の場合、中リール111の図柄が「ベル」であればよく、左リール110と右リール112の図柄はどの図柄でもよい。また、詳しくは後述するが、小役3は、AT遊技において正解操作順序の報知が行われる役となっている。
<遊技状態の種類>
次に、スロットマシン100の遊技状態の種類および変遷について説明する。図75は、スロットマシン100の主制御部300の遊技状態の遷移図である。
スロットマシン100の主制御部300は、大別すると、再遊技低確率状態(RT1)、再遊技高確率状態(RT2)、特別役内部当選状態(RT3)、及び特別遊技状態(RT4)を有する。本実施形態では、この4つに大別された遊技状態をRT系の遊技状態という。また、本実施形態では、主制御部300が所謂AT(アシストタイム)に関する状態(以下、AT系の遊技状態という)も制御しており、主制御部300が決定したAT系の遊技状態に従って、第1副制御部400が遊技状態を設定するようになっている。本実施形態では、主制御部300のAT系の遊技状態は、図75に示すように、通常状態及びAT状態の2つの遊技状態を有しており、第1副制御部400の遊技状態は、主制御部300のAT系の遊技状態と一致するように設定される。
図76は、各遊技状態における入賞役の抽選テーブルを示す図である。横軸はそれぞれの遊技状態を表し、縦軸はそれぞれの入賞役の抽選値を示す。以後に説明する各遊技状態における役の内部当選確率は、ROM306に用意された抽選データから、各々の役に対応付けされた抽選データの範囲に該当する数値データを、内部抽選時に取得される乱数値の範囲の数値データ(例えば65535)で除した値で求められる。例えば、再遊技低確率状態(RT1)においては、小役1の抽選値が512であり、小役1の当選確率は512/65536×100≒0.8%である。抽選データは、予めいくつかの数値範囲に分割され、各数値範囲に各々の役やハズレを対応付けしている。内部抽選を実行した結果得られた乱数値が、何れの役に対応する抽選データに対応する値であったかを判定し、内部抽選役を決定する。この抽選データは少なくとも1つの役の当選確率を異ならせた設定1〜設定6が用意され、遊技店の係員等はいずれかの設定値を任意に選択し、設定することができる。なお、この図に示す内部当選確率は一例であって、この確率に限定されるものではない。
以降、図面を適宜参照しながら、スロットマシン100のRT系の遊技状態について説明する。
<再遊技低確率状態(RT1)>
再遊技低確率状態は、再遊技の内部当選確率が他の遊技状態(例えば特別遊技状態を除く遊技状態)のうち最も低い(遊技者にとって不利な)遊技状態であり、通常遊技状態と称することもある。再遊技低確率状態では、図76に示す横軸の「RT1」の列にある抽選テーブルを参照して内部当選する入賞役を抽選する。
再遊技低確率状態において内部当選する入賞役には、特別役1、特別役2、特別役1−小役1、特別役1−小役2、特別役2−小役1、特別役2−小役2、再遊技役、小役1、小役2、小役3がある。なお、入賞役に当選しなかった場合はハズレとなり、入賞役に対応する図柄組み合わせは表示されない。なお、入賞ラインに入賞に係る図柄組合せが停止されないことを、「ハズレとなる」、と称する場合がある。また、入賞役に当選しなかったことを「ハズレに当選した」と表現する場合がある。
ここで、「特別役1−小役1」とは、特別役1および小役1が同時に内部当選したことを指す。同様に、「特別役1−小役2」は、特別役1および小役2が同時に内部当選したことを指し、「特別役2−小役1」は、特別役2および小役1が同時に内部当選したことを指し、「特別役2−小役2」は、特別役2および小役2が同時に内部当選したことを指す。これらの場合、遊技者の操作に応じていずれかの役に対応する図柄組み合わせが表示されるかが決定される。より具体的には、入賞ラインのいずれかにおいて、内部当選しているいずれかの役の入賞が不可能でない限り、その入賞ラインに対応する図柄組み合わせを構成する図柄を停止させる。
「小役3」に内部当選した場合には、遊技者の操作順序に応じて小役3に対応する図柄組み合わせが表示される有効ライン上に表示されるか否かが入決定される(図76備考欄参照)。より具体的には、予め定められた操作順序である正解操作順序に従って停止操作がされた場合には、「ベル図柄−ベル図柄−ベル図柄」の図柄組合せが有効ライン上に表示される、つまり小役3(ベル)に入賞し、4枚のメダルが払出される。一方、正解操作順序以外(不正解操作順序)の停止操作がされた場合には、「ベル図柄−ベル図柄−ベル図柄」の図柄組合せが有効ライン上に表示されない、つまり小役3(ベル)に非入賞となり、メダルは払い出されない。
本実施形態では、「小役3」に内部当選した場合、複数種類(具体的には3種類)の中から一つのリール停止データが抽選により選択されるようになっており、このリール停止データごとに正解操作順序が設けられている。より具体的には、(1)リール停止データd−1が選択された場合には、第1停止リールを右リール112とする第1停止操作をした場合が正解操作順序、(2)リール停止データd−2が選択された場合には、第1停止リールを中リール111とする第1停止操作をした場合が正解操作順序、(3)リール停止データd−3が選択された場合には、第1停止リールを左リール110とする第1停止操作をした場合が正解操作順序となっている。すなわち、選択されたリール停止データごとに第一停止操作に関する正解停止順序が決定される。なお、本実施形態では、上記リール停止データの抽選においては、リール停止データd−1〜d3のそれぞれが選択される確率は等分となるように設定されている。
この「小役3」のように、当選役に対応する図柄組み合わせが操作順序によって決定される小役を「押し順小役」と呼ぶ場合がある。また、この「小役3」のように、入賞役が操作順序によって決定される役を「操作順序役」と称する場合がある。
なお、本実施形態では、正解操作順序の場合には払出がある一方、不正解操作順序の場合には払出がない場合がある構成を採用しているが、例えば、正解操作順序の場合と、不正解操作順序の場合と、で払い出し枚数が異なる構成を採用してもよい。すなわち、操作順序に正解した場合の方が、操作順序に不正解の場合よりも有利になる構成であればよい。また、上記説明では、操作順序に正解するとより多くのメダルが払い出される(有利になる)例について説明したが、操作順序に限らず停止操作のタイミング(所謂取りこぼし役)や、操作順序とタイミングとの組み合わせ(所謂押し順+取りこぼし役)によって有利不利を生じさせる構成であってもよい。なお、ここで説明した「小役3」については、以降説明する遊技状態でも同様である。
図75には、再遊技低確率状態(RT1)において、後述するAT抽選に当選した場合には、後述する再遊技高確率状態(RT2)に移行することが示されている。また、同図には、特別役1または特別役2に内部当選した場合には、後述する特別役内部当選状態(RT3)に移行することが示されている。さらに、特別役1または特別役2に対応する図柄組み合わせが表示された場合(特別役1または特別役2に入賞した場合)には、後述する特別遊技状態(RT4)に移行することが示されている。
<再遊技高確率状態(RT2)>
再遊技高確率状態(RT2)は、再遊技低確率状態(RT1)よりも再遊技役の内部当選確率が高い遊技状態である。再遊技高確率状態(RT2)では、図76に示す横軸の「RT2」の列にある抽選テーブルを参照して内部当選する入賞役を抽選する。
再遊技高確率状態(RT2)において内部当選する入賞役には、特別役1、特別役2、特別役1−小役1、特別役1−小役2、特別役2−小役1、特別役2−小役2、再遊技役、小役1、小役2、小役3がある。なお、入賞役に当選しなかった場合はハズレとなり、入賞役に対応する図柄組み合わせは表示されない。
図75には、再遊技高確率状態(RT2)において、AT規定数を消化した場合には、上述した再遊技低確率状態(RT1)に移行することが示されている。また、同図には、特別役1または特別役2に内部当選した場合には、後述する特別役内部当選状態(RT3)に移行することが示され、さらに、特別役1または特別役2に対応する図柄組み合わせが表示された場合(特別役1または特別役2に入賞した場合)には、後述する特別遊技状態(RT4)に移行することが示されている。
<特別役内部当選状態(RT3)>
特別役内部当選状態(RT3)は、特別役1あるいは特別役2に対応する内部当選フラグがオンに設定された状態であり、遊技者が所定のタイミングで停止操作をすることで、このフラグに対応する特別役に対応する図柄組み合わせを表示させることができる遊技状態である。特別役内部当選状態では、図76に示す横軸の「RT3」の列にある抽選テーブルを参照して内部当選する入賞役を抽選する。特別役内部当選状態において内部当選する入賞役には、再遊技役、小役1、小役2、小役3がある。なお、入賞役に当選しなかった場合はハズレとなり、入賞役に対応する図柄組み合わせは表示されない。
また、図75には、特別役内部当選状態(RT3)において、特別役1または特別役2に対応する図柄組み合わせが表示された場合に、後述する特別遊技状態(RT4)に移行することが示されている。
<特別遊技状態(RT4)>
特別遊技状態(RT4)は、全ての遊技状態中で最も遊技者に有利な遊技状態である。特別遊技状態では、図76に示す横軸の「RT4」の列にある抽選テーブルを参照して内部当選する入賞役を抽選する。特別遊技状態において内部当選する入賞役は、小役4のみである。
「小役4」に内部当選した場合には、操作順序に関わらず「ベル図柄」が中リール111の中段(図2に示す番号5の位置参照)に表示される(図76備考欄参照)。このことによって、図2に示す中段入賞ラインL1、右下がり入賞ラインL2、および右上がり入賞ラインL3の3つの入賞ラインで小役4に対応する図柄組み合わせが揃うため、12枚のメダルが払出される。
図75には、特別遊技状態(RT4)において、規定枚数が払い出された場合に再遊技低確率状態(RT1)に移行することが示されている。具体的には、特別役1に対応する図柄組み合わせが表示されたことに基づいて特別遊技状態に移行した場合には、360枚以上のメダルの払出しが終了すると再遊技低確率状態(RT1)に移行する。また、特別役2に対応する図柄組み合わせが表示されたことに基づいて特別遊技状態に移行した場合には、96枚以上のメダルの払出しが終了すると再遊技低確率状態(RT1)に移行する。
なお、本実施形態では、特別遊技状態が規定枚数の払い出しが実行されると終了するが、例えば、所定の役(例えばシングルボーナス)に当選した場合に終了するものや、さらには所定の回数(例えば8回)の入賞があった場合、または所定の回数(例えば6回)の遊技が行われた場合に終了するものであってもよい。
<AT系の遊技状態の遷移>
次に、図77を用いて、AT系の遊技状態の遷移について説明する。図77は、主制御部300及び第1副制御部400(第2副制御部500)の遊技状態の移行を示しているタイムチャートである。上述したように、本実施形態では、主制御部300がAT系の遊技状態を制御しているので、第1副制御部400のAT系の遊技状態(単に第1副制御部400の遊技状態ともいう)は、主制御部300のAT系の遊技状態と同期をとって同一の遊技状態となるように設定される。
主制御部300のAT系の遊技状態を、主制御部300のRT系の遊技状態と対比して説明すると、図75に示すように、RT1、RT3及びRT4は、通常状態となっており、RT2には、AT(アシストタイム)状態となっている。
ここで、AT状態とは、所定の条件が成立した場合に、停止操作の操作順序に関する報知演出(以下、操作順序報知演出)が行われる状態であり、通常状態は、操作順序報知演出が行われない状態である。すなわち、AT状態は、AT系の遊技状態で有利な遊技状態であり、通常状態は、AT系の遊技状態で不利な遊技状態である。なお、AT状態を、操作タイミングおよび停止操作の操作順序の両者を報知する演出が実行される遊技状態としてもよい。つまり、AT状態とは、遊技者が演出に従った操作を行うことにより、小役入賞を取りこぼさないようにしながら遊技できる遊技状態である。また、AT状態とは、遊技状態の昇格および降格がある遊技性においては、遊技者が演出に従った操作を行うことにより、有利な遊技状態を降格させず、有利な遊技状態を維持できたり、不利な遊技状態から有利な遊技状態に昇格できたりする遊技状態としてもよい。操作順序を報知する演出とは、押し順小役に入賞させるための正解操作順序に関する情報が報知される演出であり、操作タイミングを報知する演出とは、所謂とりこぼしが発生する小役当選に関する情報が報知される演出である。
より詳しくは、AT状態とは、遊技者に有利な結果がもたらされるように停止操作方法(操作タイミング又は停止操作の操作順序)を報知する演出が実行される遊技状態をいう。具体的には、AT状態においては、小役3に内部当選した場合に正解の操作順序を報知する演出を実行するので、小役3に内部当選した場合には、遊技者は、演出に従った操作を行うことで、より多くのメダルを獲得できる。本実施形態では、RT1においてAT抽選に当選してRT2に移行したときにAT状態となり、AT状態は、付与された所定ゲーム数(AT規定数。例えば、30ゲームなど)を消化した場合に終了してRT1に移行するときに通常状態に移行する。
「小役3」は、特別遊技状態(RT4)を除く遊技状態において内部当選する役である。この役に内部当選した場合、正解操作順序に従った停止操作を行わないと、小役3(ベル)に入賞することができず、有利な結果(4枚のメダル払出)を得ることができない。このため、AT状態において、「小役3」に内部当選した場合には、「ベル図柄−ベル図柄−ベル図柄」の図柄組合せを有効ライン上に表示させるための操作順序報知演出が実行される。
なお、本実施形態では、小役3に内部当選したAT遊技において操作順序報知演出を実行するようにしたが、所謂取りこぼし役が内部当選したAT遊技において操作順序報知演出を実行するようにしてもよい。この場合には、小役1や小役2が内部当選したAT遊技において取りこぼしの無いように遊技者に操作させることができる。
図77(a)は、主制御部300及び第1副制御部400がAT状態を開始する場合を示したタイムチャート図であり、図77(b)は、主制御部300及び第1副制御部400がAT状態を終了する場合を示したタイムチャート図である。なお、以下の説明においては、主制御部300のRT系の遊技状態がRT1にあり、AT系の遊技状態が通常状態にある場合を、主制御部300の遊技状態はRT1(通常状態)にあると略記する。また、主制御部300のAT系の遊技状態と第1副制御部400の遊技状態は一致するので、主制御部300の遊技状態がRT1(通常状態)にあり、第1副制御部400の遊技状態が通常状態にある場合を、遊技状態はRT1(通常状態)にあると略記する。
図77(a)は、遊技状態がRT1(通常状態)においてAT抽選に当選したので、遊技状態がRT2(AT状態)に移行した様子を示しており、図77(b)は、遊技状態がRT2(AT状態)において付与されたAT規定数を消化したので、遊技状態がRT1(通常状態)に移行した様子を示している。
なお、図77(a)及び(b)に示した状態遷移においては、第1副制御部400は、主制御部300からAT系の遊技状態を示すコマンド(遊技状態コマンド)を受信するので、第1副制御部400は主制御部300のAT系の遊技状態と同期をとって遊技状態を遷移することができる。
<主制御部の操作順序報知演出>
次に、図78〜図79を用いて、主制御部300の操作順序報知演出について説明する。図78は、小役3に内部当選した場合のリール停止データの概要及び主制御部300の操作順序報知演出の演出データを示す図である。本実施形態の主制御部300の操作順序報知演出は、払出枚数表示器127を用いて行われる。したがって、主制御部300の操作順序報知演出の演出データとは、7セグメント(SEG)表示器の点灯パターンデータ(以下、7セグデータという)である。また、図79は、7セグデータと払出枚数表示器127の表示態様(点灯態様)の対応を示す図である。
本実施形態の操作順序報知演出は、RT2(AT状態)において小役3に内部当選した場合においてのみ実行されるので、RT2(AT状態)において小役3に内部当選した場合について説明する。
(1)小役3に内部当選し、停止データd−1が選択された場合には、第1停止リールを右リール112とする第1停止操作が正解操作順序であるので、第1停止操作が右であることを示唆する7セグデータd−1が選択され、(2)小役3に内部当選し、停止データd−2が選択された場合には、第1停止リールを中リール111とする第1停止操作が正解操作順序であるので、第1停止操作が中であることを示唆する7セグデータd−2が選択され、(3)小役3に内部当選し、停止データd−3が選択された場合には、第1停止リールを左リール110とする第1停止操作が正解操作順序であるので、第1停止操作が左であることを示唆する7セグデータd−3が選択される。
なお、リール停止データの選択に関しては、操作順序報知演出が行われない場合において遊技者がどの操作順序で操作しても遊技者の有利度合いが同じとなるように、停止データd−1、停止データd−2、停止データd−3が選択される確率は同じ(有利度合いに影響の無い程度の微差があってもよい)としている。
ここで、7セグデータd−1、d−2及びd−3の払出枚数表示器127における表示態様は、図79に示す通りである。7セグデータd−1は、払出枚数表示器127の右側のセグメントを点灯するデータであり、7セグデータd−2は、払出枚数表示器127の中央のセグメントを点灯するデータであり、7セグデータd−3は、払出枚数表示器127の左側のセグメントを点灯するデータである。この結果、遊技者は払出枚数表示器127の点灯態様から正解の第1停止操作を把握することができる。
なお、本実施形態では、一の入賞役(例えば、小役3)に対して複数のリール停止データが割り当てられており、この一のリール停止データに対して一の7セグデータが対応付けられた構成を採用しているが、これに限定されるものではない。例えば、入賞役ごとに一のリール停止データが対応付けられ、この一のリール停止データに対して正解操作順序が対応付けられている場合には、入賞役ごとに7セグデータが対応付けられてもよい。例えば、小役3L、小役3C及び小役3Rを入賞役として備え、小役3Lは、左ストップボタン137に対して最初の停止操作が行われた場合に入賞し、小役3Cは、中ストップボタン138に対して最初の停止操作が行われた場合に入賞し、小役3Rは、右ストップボタン139に対して最初の停止操作が行われた場合に入賞するとした場合、小役3Rに内部当選した場合には、図79に示した7セグデータd−1の表示態様、小役3Cに内部当選した場合には、図79に示した7セグデータd−2の表示態様、小役3Lに内部当選した場合には、図79に示した7セグデータd−3の表示態様にて払出枚数表示器127を点灯させてもよい。換言すれば、入賞役(小役3L、小役3Cおよび小役3R)に対応する表示態様がそれぞれ1つ用意されているものとしてもよい。
また、入賞役内部抽選処理において複数の入賞役が同時に内部当選する構成を採用する場合には、この同時に内部当選する複数の入賞役に対応して一の表示態様(7セグデータ)が用意されているものとしてもよい。例えば、(1)「小役3L+小役X」が内部当選し、左ストップボタン137に対して最初の停止操作が行われた場合には小役3Lが入賞し、(2)「小役3L+小役Y」が内部当選し、ストップボタン137に対して最初の停止操作が行われた場合には、小役3Lが入賞する構成を採用した場合には、両者とも「左ストップボタン137に対して最初の停止操作が行われた場合に、小役3Lが入賞する」ことから、両者に一の表示態様(7セグデータ)を設定しても良いが、異なる内部抽選結果であることが判別困難になる。そこで、異なる内部抽選結果であることが分かるように、同時に内部当選する複数の入賞役ごとに異なる表示態様(7セグデータ)の設定を行うものである。これにより、さらに複数の入賞役の組合せを設定した場合であっても、それぞれに固有の表示態様を設定可能となる。なお、遊技者は払出枚数表示器127の表示態様が多種類となることから、払出枚数表示器127における表示態様から操作情報を得にくくなるが、設計者側からすると、第1副制御部400の操作順序報知演出により注目をさせることができる効果が得られる。第1副制御部400の操作順序報知演出は、遊技者に誤操作させないよう十分な考慮がなされた設計とするので、第1副制御部400の操作順序報知演出を注目させることで、遊技者の誤操作等を少なくできる場合がある。
図80は、RT2(AT状態)において小役3に内部当選した場合に主制御部300が第1副制御部400に送信するコマンドを説明する図である。本実施形態では、RT1(AT状態)において小役3に内部当選した場合、主制御部300と第1副制御部400とで同一内容の操作順序報知演出を実行する必要があるため、主制御部300は、選択されたリール停止データに応じた正解操作順序を含むコマンド(以下、選択されたリール停止データに応じた正解の操作順序を含むコマンドをリール停止データコマンドという)を第1副制御部400に送信するようになっている。
一方、図80に示すように、RT1(通常状態)、RT3(通常状態)及びRT4(通常状態)においては、リール停止データコマンドを送信しない。この通常状態(非AT状態ともいう)において正解の操作順序を含むリール停止データコマンドを送信しない構成は、不正行為の発見を容易にするという効果を有している。不正行為を働く場合には、副制御部に小役を入賞させるための報知を実行させる頻度を多くさせる誤作動を起こさせることが想定される。その場合、副制御部に小役を入賞させるための報知を実行させる頻度を多くさせる方法はいくつか考えられるが、主制御部や副制御部に改竄を加えようとすると、基板や収納ケースに改竄の痕跡が残りやすい(一般的な遊技台は、改竄の痕跡が残りやすくなる設計がなされている)ので、主制御部と副制御部との間の通信ケーブルに、主制御部から副制御部に送信される情報を改竄する不正器具を取りつける不正行為がある。特に通信ケーブルは、複数のケーブルがあることで死角となる部分が多く、不正器具が取りつけられてしまうと発見が容易ではなかった。勿論、他の不正行為も存在し得るが、主制御部や副制御部に改竄を加えることのない不正行為となる可能性が高く、さらにその発見が困難となることは十分に想定される。
この点、本実施形態では、主制御部300は、非AT状態においてリール停止データコマンドを送信せず、第1副制御部400及び第2副制御部500は、操作順序報知演出を実行しないことから、不正を働こうとした場合には主制御部300に改竄を加えることが想定される。しかしながら、本実施形態の主制御部300は、改竄を加える不正行為があった場合には発見容易となるよう設計されている(主制御基板は、透明な樹脂性の収納ケース内に配置されており、収納ケースは、開封の痕跡を残す封印構造により開封困難な状態とされている)ものであるから、少なくとも通信ケーブルに不正器具を取りつける不正行為に比べれば発見の可能性が高まるものである。すなわち、本実施形態では、情報詐取の対象となり得る操作順序情報をAT状態という限られた期間にだけ送信するようにしているので、これによって不正行為の機会を極力減少させることができ、以て、不正行為を防止するようにしている。
例えば、RT1(AT状態)において小役3に内部当選し、リール停止データとして停止データd−1が選択された場合には、停止データd−1選択を示すリール停止データコマンドを送信する。停止データd−1選択を示すリール停止データコマンドとは、停止データd−1が選択された場合の正解操作順序を示す情報を含んだコマンドであるので、第1副制御部400は、停止データd−1選択を示すリール停止データコマンドを受信した場合には、この正解操作順序に基づいて操作順序報知演出を実行する。その結果、後述する第1副制御部400の操作順序報知演出においては、主制御部300と同一内容の操作順序報知演出を実行することができる。
なお、本実施形態の主制御部300は、AT系の遊技状態がAT状態にあるときだけリール停止データコマンドを送信し、AT系の遊技状態が通常状態にあるときにはリール停止データコマンドを送信しないようにした。しかしながら、これとは異なり、AT系の遊技状態が通常状態にあるときには、第1副制御部400が正解操作順序を把握できないリール停止データコマンドまたは他のコマンドを送信するようにしてもよい(例えば、停止データd−1、停止データd−2、および停止データd−3に共通なリール停止データコマンドを別途設けてこのリール停止データコマンドを送信する)。つまりAT系の遊技状態が通常状態にある場合には、コマンド自体を送信しない構成の他、第1副制御部400が正解操作順序を把握できない所定のコマンドを送信する構成としてもよい。この後者の構成については後述する変形例において詳述する。
<第1副制御部400及び第2副制御部500の操作順序報知演出>
次に、図81〜図82を用いて、第1副制御部400及び第2副制御部500(以下、単に副制御部400・500という)の操作順序報知演出(以下、単に副制御部400・500の操作順序報知演出という)について説明する。図81及び図82は、第1副制御部400の操作順序報知演出の概要を示す図である。図81は、RT2(AT状態)において小役3に内部当選した場合の第1副制御部400の操作順序報知演出の概要を説明している。
本実施形態の副制御部400・500の操作順序報知演出では、主制御部300から受信したリール停止データコマンドに基づいて操作順序報知演出の内容を決定している。例えば、停止データd−1選択を示すリール停止データコマンドを受信した場合には、このリール停止データコマンドは第1停止リールを右リール112とする第1停止操作を示しているので、第1停止リールを右リール112とする操作順序を報知する演出1を選択する。同様にして、停止データd−2選択を示すリール停止データコマンドを受信した場合には、このリール停止データコマンドは、第1停止リールを中リール111とする操作順序を報知する演出2を選択し、停止データd−3選択を示すリール停止データコマンドを受信した場合には、第1停止リールを左リール110とする操作順序を報知する演出3を選択する。なお、演出1、演出2、および演出3は、音声を出力する演出、ランプを点灯させる演出、画像を表示する演出から構成されている。
図82は、副制御部400・500の操作順序報知演出の演出態様を説明する図である。図82(a)は、演出1の報知態様を示している。演出1は、演出画像表示装置157上に「右から押して」の文字を表示するとともに、右サイドランプ144を点灯させ、スピーカ272及び277を介して「右から押して」の音声を出力して、第1停止操作が右であることを示唆する演出である。図82(b)は、演出2の報知態様を示している。演出2は、演出画像表示装置157上に「中から押して」の文字を表示するとともに、上部ランプ146を点灯させ、スピーカ272及び277を介して「中から押して」の音声を出力して、第1停止操作が中であることを示唆する演出である。図82(c)は、演出3の報知態様を示している。演出3は、演出画像表示装置157上に「左から押して」の文字を表示するとともに、左サイドランプ144を点灯させ、スピーカ272及び277を介して「左から押して」の音声を出力して、第1停止操作が左であることを示唆する演出である。
ここで、演出画像表示装置157の表示領域(遊技者が表示を視認可能な領域)は、払出枚数表示器127の表示領域(遊技者が表示を視認可能な領域)より大きい。払出枚数表示器127の表示領域(7セグ×2)を、縦約2cm×横約3cmとしているのに対し、演出画像表示装置157の表示領域は、縦約16cm×横約25cmとしている。さらに、演出画像表示装置157に表示される「右から押して」の文字は、払出枚数表示器127の表示領域より大きい。払出枚数表示器127の表示領域(7セグ×2)を、縦約2cm×横約3cmとしているのに対し、「右から押して」の文字は、縦約3cm×横約20cmとしている。さらに、演出画像表示装置157に表示される「右から押して」の文字を複数種類の色で構成したのに対し、払出枚数表示器127の表示(7セグ×2)を単色としている。これらにより、副制御部400・500の操作順序報知演出のほうが払出枚数表示器127の表示より遊技者に注目されやすくなっている。さらに、演出画像表示装置157に表示される「右から押して」の文字の背景には背景画像が表示されており、この背景画像の表示との見分けがつくように表示を大きくするなどし、遊技者に注目されやすくなっている。なお、払出枚数表示器127でなくてもよく、貯留枚数表示器125、遊技情報表示器126、の7セグメント(SEG)表示器を使用してもよい。
以上から、演出画像表示装置157、スピーカ272、277、ランプ144、146など用いた副制御部400・500の操作順序報知演出は、図82に示すように、払出枚数表示器127を用いた主制御部300の操作順序報知演出よりも目立つ報知態様となっているので、本実施形態の操作順序報知演出では、遊技者は、副制御部400・500の操作順序報知演出により注目するようになっている。
ここで、7セグメント(SEG)表示器を使用しての操作順序報知演出についてさらに詳述すると、貯留枚数表示器125を使用して操作順序報知演出を行う場合、メダルの枚数表示と操作順序報知演出の表示とを同時期に表示することは困難なので、メダルの枚数表示と操作順序報知演出の表示とのどちらをどの時期に優先させて表示するかという問題が生じる。そこで、本実施形態では、メダルの枚数表示は、スタートレバー135が操作されると一旦は表示を終了し、操作順序報知演出を実行する場合には、スタートレバー135操作時から操作順序報知演出の表示を開始するようにしている。そして、ストップボタン137〜139の操作終了により操作順序報知演出の表示を終了し、メダルの枚数表示を開始するようにしている。
なお、操作順序報知演出の実行中にエラーが発生した場合には、エラー中は操作順序報知演出を終了してメダルの枚数表示を行うようにしてもよい。エラー発生により一時離席する遊技者が、残りの貯留数を確認することができる場合がある。また、操作順序報知演出の実行中にメダル投入による貯留枚数の追加が許容された仕様の遊技台においては、メダル投入を契機にメダルの枚数表示に変えてもよい(1遊技の残り期間に操作順序報知演出は再度実行されない)。メダル投入による貯留数の確認を容易にできる場合がある。
また、遊技情報表示器126においてエラー表示を行う仕様の遊技台において、遊技情報表示器126を使用して操作順序報知演出を行う場合、エラー表示と操作順序報知演出の表示とを同時期に表示することは困難なので、エラー表示と操作順序報知演出の表示とのどちらをどの時期に優先させて表示するかという問題が生じる。この場合には、操作順序報知演出を実行する期間は、エラー検出した場合であってもエラー表示を行わず、操作順序報知演出を継続する。そして、ストップボタン137〜139の操作終了により、操作順序報知演出を終了し、エラー表示を行うようにする。遊技者は操作を中断されることがないので、円滑に遊技を進めることができる場合がある。
また、遊技情報表示器126においてボーナス中の遊技数表示を行う仕様の遊技台において、ボーナス中に遊技情報表示器126を使用して操作順序報知演出を行う場合、遊技数表示と操作順序報知演出の表示とを同時期に表示することは困難なので、遊技数表示と操作順序報知演出の表示とのどちらをどの時期に優先させて表示するかという問題が生じる。この場合には、操作順序報知演出を実行する期間は、スタートレバー135が操作されてからストップボタン137〜139の操作終了までの期間とし、その期間を除く期間で遊技数表示を行うようにする。遊技者は遊技の合間で遊技数表示を視認できるので、ボーナス遊技を円滑に進めることができる場合がある。
なお、このように目的の異なる複数種類の表示を一つの表示器に表示しようとした場合、遊技者は表示の切り替わりに違和感を抱く可能性があるので、例えば、表示の切り替わり時に、7セグを一時期全て点灯(例えば、0.2秒間は点灯)させる、または7セグを一時期全て消灯(例えば、0.2秒間は消灯)させてもよい。表示の切替えがあったことを遊技者に伝わり易くなる場合がある。
<操作判定演出>
次に、図83及び図84を用いて、操作判定演出について説明する。図83は、図81に示したリール停止データコマンドの送信状況をAT系の遊技状態ごとに整理した表である。本実施形態では、図80及び図83に示すように、AT系の遊技状態が通常状態においては、不正行為の発見を容易にするため、リール停止データコマンドを送信しないようにした。この結果、AT系の遊技状態が通常状態において、操作順序役である小役3に内部当選した場合には、第3停止操作が終了した入賞判定時まで待たないと停止操作に関する演出を実行することができないため、演出の多様性に欠け、遊技者の興趣を減退させるという問題があった。
そこで、第3実施形態では、この問題を解決するため、RT1(通常状態)において操作順序役である小役3に内部当選した場合には、操作判定演出を実行して、全停止操作が終了しない状態であっても遊技者の停止操作が正しかったか否かを報知することにより、演出のバリエーションを増やし、遊技者の興趣を減退させないようにした。
ここで、操作判定演出とは、全停止操作が行われるまでの間に実行される演出であり、遊技者が行った停止操作が正解の停止操作であったのか否かを報知する演出である。具体的には、主制御部300は、RT1(通常状態)において操作順序役である小役3に内部当選した場合には、第1停止操作において遊技者が正解の操作順序で停止操作を行ったか否かに関する情報(具体的には、正解の停止操作を行った場合には正解の停止操作を意味する正解情報、不正解の停止操作を行った場合には不正解の停止操作を意味する不正解情報)を含むコマンド(以下、操作判定コマンドという)を第1副制御部400に送信するので、第1副制御部400は、この受信した操作判定コマンドに基づいて、第1停止操作後に遊技者の停止操作が正解であったか不正解であったかを報知する操作判定演出を実行するようになっている。操作判定演出の演出態様については後述する。
なお、不正解の停止操作を行った場合とは、正解の操作順序が設定された遊技においては、この正解の操作順序とは異なる操作順序で操作を行った場合であり、正解の操作タイミングが設定された遊技においては、この正解の操作タイミングとは異なる操作タイミングで操作を行った場合であり、正解の操作順序と正解の操作タイミングとが設定された遊技においては、この正解の操作順序とは異なる操作順序で操作を行った場合とこの正解の操作タイミングとは異なる操作タイミングで操作を行った場合である。さらに、正解の操作順序が設定された遊技においては、正解の操作順序で操作があった場合には、メダルの払出があってもよいし、正解の操作順序で操作があった場合には、メダルの払出がなくてもよい。前者の例としては、メダルの払出があることが遊技者に利益のある遊技性があり、後者の例としては、メダルの払出がないことが遊技者に利益のある遊技性(例えば、所謂「吸い込み式」の遊技性)がある。
すなわち、操作判定演出とは、全ストップボタン137〜139の操作終了までに実行される演出であるから、本実施形態のように、第1停止操作として1つのストップボタンの操作があった場合において該ストップボタン操作を契機に実行される演出は勿論であるが、第1停止操作及び第2停止操作として2つのストップボタンの操作があった場合において該2つのストップボタン操作を契機に実行される演出も含まれるものである。また、全てのストップボタン137〜139の操作が終了した場合であっても、操作判定コマンドに基づいて、つまり遊技者が正解の操作順序で停止操作を行ったか否かに関する情報に基づいて、遊技者の停止操作が正解であったか不正解であったかを報知する演出は操作判定演出である。一方、全てのストップボタン137〜139の操作終了により入賞結果が得られるので、この入賞結果に基づいて、遊技者の停止操作が正解であったか不正解であったかを報知する演出を実行可能である。しかしながら、この入賞結果に基づいて遊技者の停止操作が正解であったか不正解であったかを報知する演出は、操作判定コマンドに基づくものでないので、操作判定演出ではない。
図84は、RT1(通常状態)において小役3に内部当選した場合に、主制御部300が正解又は不正解の停止操作を判定するためのデータ(以下、正解判定データという)の内容を模式的に示した図である。正解判定データは、リール停止データと対応付けられて主制御部300のROM306の所定領域に記憶されている。例えば、リール停止データとして停止データd−1が選択された場合には、右リール112に対する第1停止操作が正解なので、主制御部300は、停止データd−1に対しては、右リール112に対する第1停止操作が正解であることを示す正解判定データを用いて、遊技者が実際に行った第1停止操作が正解の停止操作であったか否かを判定する。そして、主制御部300は、第1停止操作が正解の停止操作であった場合には、正解情報を含んだ操作判定コマンドを第1副制御部400に送信し、第1停止操作が不正解の停止操作であった場合には、不正解情報を含んだ操作判定コマンドを第1副制御部400に送信する。
<操作判定演出の演出例>
次に、図85〜図88を用いて、操作判定演出の具体的な演出例について説明する。図85〜図88は、遊技状態がRT1(通常状態)において小役3に内部当選した遊技の遊技進行を示すタイムチャートである。
図85は、遊技者が正解の停止操作を行ったときの操作判定演出の演出態様を示している。
図85によれば、スロットマシン100は、遊技状態がRT1(通常状態)にあるときに、小役3に内部当選した場合、まず、スタートレバー操作の時点t1(小役3に内部当選した時点t1)において、第1の演出として、小役3(ベル)に内部当選した可能性があることを示す演出画像d1(例えば、「ベルまたはハズレ」などの複数の役の名称を表示する演出画像d1)を演出画像表示装置157に表示する演出を実行開始する。この結果、遊技者は、ベル入賞の期待感を高めることができる。
より詳しくは、第1の演出とは、入賞により払出しのある入賞役の入賞を示唆する演出とハズレとなることを示唆する演出とが、同時期に実行される演出である。換言すれば、入賞すれば払出しはあるが、所謂取りこぼしが起こることから払出しがゼロになる可能性のある入賞役が抽選結果として内部当選していることを示唆する演出である。なお、小役3(ベル)が内部当選した場合には常に第1の演出を実行するわけではなく、所定の確率(抽選処理に当選した場合)にて第1の演出を実行するものである。
次に、遊技者が第1停止操作を行った結果、第1停止操作が正解の停止操作(小役3に入賞することが確定した停止操作)であった場合には、主制御部300は、正解情報を含む操作判定コマンドを第1副制御部400に送信するので、副制御部400・500は、小役3(ベル)入賞を示唆する操作判定演出を、第2の演出として、実行する。すなわち、スロットマシン100は、第1停止操作を受け付けた時点t2において、小役3(ベル)入賞を示唆する演出画像d2A(例えば、「ベル」など一つの役の名称だけを直接的に表示する演出画像d2A)を演出画像表示装置157に表示する演出を実行開始する。この結果、遊技者は、第1停止操作が正解であり、小役3(ベル)に入賞することを予測することができる。
なお、第2の演出は、小役3(ベル)入賞を示唆する演出画像d2Aは、「ベル」を連想させる「黄色」を演出画像表示装置157に表示する演出であってもよく、小役3(ベル)入賞を示唆する演出として「ベル」を連想させるベル音「チリンチリン」を音出力する演出であってもよい。
続いて、スロットマシン100は、小役3(ベル)に入賞した時点t5において、メダルの払出を行うとともに第3の演出として、小役3(ベル)入賞を祝福する演出画像d3A(例えば、「ベル」の文字及びベル図柄とともに「おめでとう」の文字を表示する演出画像d3A)を演出画像表示装置157に表示する演出を実行開始する。この結果、遊技者は、小役3(ベル)に入賞したことを把握することができる。
なお、本実施形態では、第1の演出の実行期間をTA、第2の演出(操作判定演出)の実行期間をTB、第3の演出の実行期間をTCと表記する。本実施形態では、実行期間TBを時点t2から時点t5までの期間としているので、操作判定演出は、第1停止操作時から入賞判定時まで実行される。すなわち、本実施形態において、遊技状態がRT1(通常状態)にあるときに、小役3に内部当選し、正解を報知する操作判定演出を実行する場合には、入賞役内部抽選処理の時点t1から第1停止操作の時点t2まで第1の演出が実行され、第1停止操作の時点t2から入賞判定の時点t5まで、第2の演出(正解を報知する操作判定演出)が実行され、入賞判定の時点t5以降において第3の演出が実行される。
また、図85は、操作判定演出として演出画像表示装置157を用いた画像演出の演出態様しか示していないが、スピーカ272、277を用いた音声演出、各種ランプ420を用いたランプ演出なども実行されるものである。また、本実施形態の操作判定演出は、図85に示すように、第1副制御部400及び第2副制御部500に制御される演出デバイス(演出画像表示装置157、スピーカ272、277、各種ランプ420など)によって実行されるが、これに限定されず、さらに払出枚数表示器127など主制御部300に制御される演出デバイスを用いて操作判定演出を実行してもよい。
図86は、遊技者が不正解の停止操作を行ったときの操作判定演出の演出態様を示している。
図86によれば、スロットマシン100は、遊技状態がRT1(通常状態)にあるときに、小役3に内部当選した場合、まず、スタートレバー操作の時点t1(小役3に内部当選した時点t1)において、第1の演出として、小役3(ベル)に内部当選した可能性があることを示す演出画像d1(例えば、「ベルまたはハズレ」などの複数の役の名称を表示する演出画像d1)を演出画像表示装置157に表示する演出を実行開始する。この結果、遊技者は、ベル入賞の期待感を高めることができる。
次に、遊技者が第1停止操作を行った結果、第1停止操作が不正解の停止操作(小役3に入賞しないことが確定した停止操作)であった場合には、主制御部300は、不正解情報を含む操作判定コマンドを第1副制御部400に送信するので、副制御部400・500は、小役3(ベル)非入賞を示唆する操作判定演出を、第2の演出として、実行する。すなわち、スロットマシン100は、第1停止操作を受け付けた時点t2において、小役3(ベル)に非入賞であることを示唆する演出画像d2B(例えば、「ハズレ」など小役3(ベル)に非入賞である文言を直接的に表示する演出画像d2B)を演出画像表示装置157に表示する演出を実行開始する。この結果、遊技者は、第1停止操作が不正解であり、小役3(ベル)に非入賞であることを予測することができる。
なお、第2の演出は、小役3(ベル)に非入賞であることを示唆する演出画像d2Bを表示する演出や「ハズレ」を連想させる「白色」を演出画像表示装置157に表示する演出であってもよく、また、ハズレ入賞を示唆する演出として「ハズレ」を連想させる残念音を音出力する演出であってもよい(または、ハズレ入賞を示唆する演出として音出力する演出を実行しないようにしてもよい)。
続いて、スロットマシン100は、小役3に非入賞であった時点t5において、第3の演出として、ハズレだったことを残念がる演出画像d3B(例えば、「ハズレ、残念でした」などの文字を表示する演出画像d3B)を演出画像表示装置157に表示する演出を実行開始する。この結果、遊技者は、小役3(ベル)に非入賞であったことを把握することができる。
すなわち、本実施形態において、遊技状態がRT1(通常状態)にあるときに、小役3に内部当選し、不正解を報知する操作判定演出を実行する場合には、入賞役内部抽選処理の時点t1から第1停止操作の時点t2まで第1の演出が実行され、第1停止操作の時点t2から入賞判定の時点t5まで、第2の演出(不正解を報知する操作判定演出)が実行され、入賞判定の時点t5以降において第3の演出が実行される。
なお、本実施形態では、遊技状態がRT1(通常状態)において小役3(ベル)に内部当選した場合には、常に操作判定演出を実行するわけではなく、所定の確率(抽選処理に当選した場合)にて操作判定演出を実行するものである。したがって、図87及び図88に示すように、遊技状態がRT1(通常状態)において小役3(ベル)に内部当選しても、操作判定演出を実行しない場合も存在する。図87は、遊技状態がRT1(通常状態)において小役3(ベル)に内部当選し、かつ遊技者が正解の停止操作を行って、小役3(ベル)に入賞した場合の遊技進行のタイムチャート、図88は、遊技状態がRT1(通常状態)において小役3(ベル)に内部当選し、かつ遊技者が不正解の停止操作を行って、小役3(ベル)に非入賞だった場合の遊技進行のタイムチャートを示している。図87及び図88は、RT1(通常状態)において小役3(ベル)に内部当選しても、第1の演出及び第3の演出だけを実行し、第2の演出の操作判定演出を実行しない場合があることを示している。操作判定演出が実行されなくても、第1の演出及び第3の演出を実行することにより、遊技者は、小役3(ベル)入賞の期待感を持って遊技に臨むことができる場合がある。
また、本実施形態においては、遊技状態がRT1(通常状態)にあり、小役3に内部当選した場合、正解の停止操作が行われたか不正解の停止操作が行われたか、つまり遊技者によって行われた停止操作の内容を判定した。そして、正解の停止操作が行われた場合には、小役3(ベル)に入賞し、不正解の停止操作が行われた場合には、小役3(ベル)に非入賞であった。すなわち、本実施形態において、停止操作が正解であるか否かを判定することは、図柄表示窓113上に表示される停止態様を判定することと同意である。したがって、停止態様を判定することにより、正解又は不正解の操作判定演出を実行するようにしてもよい。
例えば、第1停止リールを左リール110とする第1停止操作が行われたときに、(1)入賞ライン上に「ベル図柄」が停止する場合と、(2)入賞ライン上に「ベル図柄」が停止しない場合と、があるリール停止データであって、第1停止リールを左リール110とする停止操作が行われて入賞ライン上に「ベル図柄」が停止したときには、第2停止操作と第3停止操作に関しては、どのような操作順序及びどのようなタイミングで残る中リール111および右リール112を停止操作しても、小役3(ベル)が入賞するようなリール停止データであった場合には、左リール110の入賞ライン上に「ベル図柄」が停止した停止態様になったことで、停止操作が正解であったことを判定することができる。つまり、選択されたリール停止データと、第1停止操作によって停止された図柄と、から、図柄表示窓113上に表示される停止態様を判定し、正解/不正解の停止操作の判定をしてもよい。
<スロットマシンの動作>
以下、第3実施形態に係る主制御部300及び第1副制御部400の処理について図面を用いて説明する。
<主制御部メイン処理>
まず、図89を用いて、主制御部300のCPU304が実行する主制御部メイン処理について説明する。なお、同図は主制御部メイン処理の流れを示すフローチャートである。
第3実施形態の主制御部メイン処理は、第1及び第2実施形態の主制御部メイン処理と全体の流れは同一であるが、工程の一部の処理が異なっている。具体的には、ステップS106Aのリール停止データ選択処理、ステップS107Aの主制御部操作順序報知演出設定処理、ステップS109Aのリール停止制御処理、及びステップS112Aの遊技状態制御処理の内容が異なっているので、以下、これらの処理について説明する。
<リール停止データ選択処理>
図90は、図89のステップS106Aのリール停止データ選択処理の流れを詳しく示すフローチャートである。
ステップS201では、入賞役内部抽選処理の内部抽選結果に基づき、リール停止データを選択する。なお、このリール停止データは、主制御部300のROM306内に記憶されている。
ステップS203では、主制御部300のAT系の遊技状態がAT状態であるか否かを判定する。主制御部300のAT系の遊技状態がAT状態である場合には、ステップS204に進み、そうでない場合には、リール停止データ選択処理を終了する。
ステップS204では、入賞役内部抽選処理において小役3に内部当選したか否かを判定する。入賞役内部抽選処理において小役3に内部当選した場合には、ステップS205に進み、そうでない場合には、リール停止データ選択処理を終了する。
ステップS205では、ステップS201において選択されたリール停止データに関する情報を含んだリール停止データコマンドを第1副制御部400に送信する準備を行う。ここで、リール停止データコマンドには、操作順序に関する情報が含まれている。例えば、RT2において小役3に内部当選し、停止データd−1(図78参照)を選択した場合には、停止データd−1を選択したことを示す情報(停止データd−1の正解操作順序を示す情報であり、停止データd−1選択と表記する)を含んだリール停止データコマンドを第1副制御部400に送信する準備を行う(図80参照)。
このように第3実施形態では、AT状態において小役3に内部当選した場合にだけリール停止データコマンドが送信される。
<主制御部操作順序報知演出設定処理>
図91は、図89のステップS107Aの主制御部操作順序報知演出設定処理の流れを詳しく示すフローチャートである。
ステップS304では、入賞役内部抽選処理において小役3に内部当選した場合の操作順序報知演出の設定に関する小役3報知設定処理(詳しくは後述)を実行する。
このように第3実施形態では、小役3に内部当選した場合にだけ操作順序報知演出が実行される。
<小役3報知設定処理>
図92は、図91のステップS304の小役3報知設定処理の流れを詳しく示すフローチャートである。
ステップS411では、入賞役内部抽選処理において小役3に内部当選したか否かを判定する。小役3に内部当選した場合には、ステップS412に進み、そうでない場合には、小役3報知設定処理を終了する。
ステップS412では、主制御部300のAT系の状態がAT状態であるか否かを判定する。AT状態である場合には、ステップS413に進み、そうでない場合には、小役3報知設定処理を終了する。
ステップS413では、主制御部300の遊技状態がRT2(AT状態)において小役3に内部当選したので、小役3用の報知設定を行う。詳しくは、RT2において小役3に内部当選した場合に選択されたリール停止データに基づいた正解操作順序の7セグデータを操作順序報知演出として設定する(図78、図79参照)。
<リール停止制御処理>
図93は、図89のステップS109Aのリール停止制御処理の流れを詳しく示すフローチャートである。
ステップS1601では、所定時間(停止操作が無効である時間)が経過し、次の停止操作が有効となったか否かを判定する。所定時間(停止操作が無効である時間)が経過し、次の停止操作が有効となった場合には、ステップS1602に進み、そうでない場合には、次の停止操作が有効でないので、ステップS1601の処理を繰り返す。
ステップS1602では、次の停止操作が有効になっているので、ストップボタン137〜139に対する停止操作を受け付けたか否かを判定する。停止操作を受け付けた場合には、ステップS1603に進み、そうでない場合には、ステップS1601に戻る。
ステップS1603では、受け付けた停止操作に対応したリール110〜112を停止させる停止処理を実行する。例えば、左ストップボタン137に対して停止操作を行った場合には、左リール110を停止させる停止処理を実行する。
ステップS1604では、リール停止に関する停止情報を第1副制御部400に送信する停止情報送信処理(詳しくは後述)を実行する。
ステップS1605では、全リール110〜112が停止したか否かを判定する。全リール110〜112が停止した場合には、リール停止制御処理を終了し、全リール110〜112が停止していない場合には、ステップS1601に戻る。
<停止情報送信処理>
図94は、図93のステップS1604の停止情報送信処理の流れを詳しく示すフローチャートである。
ステップS1701では、図93のステップS1603の停止処理により第1停止リールが停止したか否かを判定する。第1停止リールが停止した場合には、ステップS1702に進み、そうでない場合には、ステップS1705に進む。
ステップS1702では、主制御部300のAT系の遊技状態がAT状態であるか否かを判定する。主制御部300のAT系の遊技状態がAT状態である場合には、ステップS1705に進み、そうでない場合、つまり主制御部300のAT系の遊技状態が通常状態である場合には、ステップS1703に進む。
ステップS1703では、入賞役内部抽選処理において小役3に内部当選したか否かを判定する。入賞役内部抽選処理において小役3に内部当選した場合には、ステップS1704に進み、そうでない場合には、ステップS1705に進む。
ステップS1704では、停止情報送信処理1(詳しくは後述)を実行する。
一方、ステップS1705では、停止情報送信処理2(詳しくは後述)を実行する。
<停止情報送信処理1>
図95は、図94のステップS1704の停止情報送信処理1の流れを詳しく示すフローチャートである。停止情報送信処理1は、AT系の遊技状態が通常状態において小役3に内部当選し、かつ第1停止操作が行われた場合に実行される処理である。
ステップS1801では、停止操作されたリール110〜112を示す停止操作コマンドを第1副制御部400に送信する準備を行う。例えば、左ストップボタン137に対して停止操作を行い、左リール110を停止した場合には、左リール110を示す停止操作コマンドを第1副制御部400に送信する準備を行う。
ステップS1802では、停止操作されたリール110〜112において図柄表示窓113の所定位置(例えば、中段位置)に停止した図柄を示す停止図柄コマンドを第1副制御部400に送信する準備を行う。例えば、左リール110の番号20の図柄(ベル図柄)が図柄表示窓113の中段位置に停止した場合には、番号20を示す停止図柄コマンドを第1副制御部400に送信する準備を行う。
ステップS1803では、正解判定データ(図84参照)を用いて第1停止操作の結果が正解の停止操作であったか否かを判定する。
ステップS1804では、ステップS1803の判定結果に基づいて、操作判定コマンドを第1副制御部400に送信する準備を行う。例えば、第1停止操作の結果が正解の停止操作であった場合には、正解情報を含む操作判定コマンドを第1副制御部400に送信する準備を行い、第1停止操作の結果が不正解の停止操作であった場合には、不正解情報を含む操作判定コマンドを第1副制御部400に送信する準備を行う。
このようにAT系の遊技状態が通常状態において小役3に内部当選し、かつ第1停止操作が行われた場合には、停止操作コマンド及び停止図柄コマンドに加えて、操作判定コマンドを第1副制御部400に送信する準備を行う。
<停止情報送信処理2>
図96は、図94のステップS1705の停止情報送信処理2の流れを詳しく示すフローチャートである。停止情報送信処理2は、AT系の遊技状態が通常状態において小役3に内部当選しかつ第1停止操作が行われた場合以外の各停止操作が行われた場合に実行される処理である。
ステップS1901では、停止操作されたリール110〜112を示す停止操作コマンドを第1副制御部400に送信する準備を行う。例えば、左ストップボタン137に対して停止操作を行い、左リール110を停止した場合には、左リール110を示す停止操作コマンドを第1副制御部400に送信する準備を行う。
ステップS1902では、停止操作されたリール110〜112において図柄表示窓113の所定位置(例えば、中段位置)に停止した図柄を示す停止図柄コマンドを第1副制御部400に送信する準備を行う。例えば、左リール110の番号20の図柄(ベル図柄)が図柄表示窓113の中段位置に停止した場合には、番号20を示す停止図柄コマンドを第1副制御部400に送信する準備を行う。
<遊技状態制御処理>
図97は、図89のステップS112Aの遊技状態制御処理の流れを詳しく示すフローチャートである。
ステップS701Aでは、AT状態のゲーム数をカウントするATカウント処理(詳しくは後述)を行う。
ステップS702では、特別役1又は特別役2に入賞したか否かを判定する。特別役1又は特別役2に入賞した場合には、ステップS703に進み、そうでない場合には、ステップS708に進む。
ステップS703では、特別役1又は特別役2に入賞したので、RT系の遊技状態をRT4に設定するRT4設定処理を行う。ステップS703の処理終了後は、ステップS710Aに進む。
ステップS708では、特別役1又は特別役2に内部当選したか否かを判定する。特別役1又は特別役2に内部当選した場合には、ステップS709に進み、そうでない場合には、ステップS710Aに進む。
ステップS709では、特別役1又は特別役2に内部当選したので、RT系の遊技状態をRT3に設定するRT3設定処理を行う。ステップS709の処理終了後は、ステップS710Aに進む。
ステップS710Aでは、AT状態に移行するための抽選処理であるAT抽選処理(詳しくは後述する)を行う。
ステップS711では、その他の遊技状態制御処理を行う。例えば、遊技状態が特別役1に入賞してRT4(通常状態)に移行した場合には、360枚を超えるメダル払出によりRT4(通常状態)を終了し、RT1(通常状態)が設定される。また、遊技状態が特別役2に入賞してRT4(通常状態)に移行した場合には、96枚を超えるメダル払出によりRT4(通常状態)を終了し、RT1(通常状態)が設定される。また、主制御部300のRT系及びAT系の遊技状態を示す遊技状態コマンドを送信する準備を行う。
<ATカウント処理>
図98は、図97のステップS701AのATカウント処理の流れを詳しく示すフローチャートである。
ステップS801では、主制御部300のAT系の遊技状態がAT状態であるか否かを判定する。AT状態である場合には、ステップS802に進み、そうでない場合には、ATカウント処理を終了する。
ステップS802では、AT状態のゲーム数のカウントを行う。具体的には、AT状態の現在の残りのゲーム数から1を減算する。
ステップS803では、減算されたAT状態の現在の残りのゲーム数に基づいて、AT状態が終了したか否かを判定する。減算されたAT状態の現在の残りのゲーム数が0、つまりAT状態が終了した場合には、ステップS805に進み、そうでない場合には、ATカウント処理を終了する。
ステップS805では、AT状態の全ゲーム数を終了したので、主制御部300のRT系の遊技状態を、RT1に設定し、次いで、ステップS806では、主制御部300のAT系の遊技状態を、通常状態に設定する(図77(b)参照)。
このように本実施形態では、RT2(AT状態)において規定数の遊技を終了した場合には、遊技状態をRT1(通常状態)に設定する。
<AT抽選処理>
図99は、図97のステップS710AのAT抽選処理の流れを詳しく示すフローチャートである。
ステップS1301では、主制御部300のRT系の遊技状態がRT1であるか否かを判定する。主制御部300のRT系の遊技状態がRT1である場合には、ステップS1302に進み、そうでない場合には、AT抽選処理を終了する。
ステップS1302では、主制御部300のAT系の遊技状態が通常状態であるか否かを判定する。主制御部300のAT系の遊技状態が通常状態である場合には、ステップS1303に進み、そうでない場合には、AT抽選処理を終了する。
ステップS1303では、AT抽選を行う。
ステップS1304では、ステップS1303のAT抽選に当選したか否かを判定する。AT抽選に当選した場合には、ステップS1311に進み、そうでない場合には、AT抽選処理を終了する。
ステップS1311では、AT抽選に当選したので、主制御部300のRT系の遊技状態を、RT2に設定し、次いで、ステップS1312では、AT系の遊技状態を、AT状態に設定する(図77(a)参照)。
このように本実施形態では、RT1(通常状態)において毎遊技AT抽選を行い、AT抽選に当選した場合には、遊技状態をRT2(AT状態)に設定する。
<第1副制御部メイン処理>
次に、図100を用いて、第1副制御部400のCPU404が実行する第1副制御部メイン処理について説明する。なお、同図は第1副制御部メイン処理の流れを示すフローチャートである。
第3実施形態の第1副制御部メイン処理は、第1及び第2実施形態の第1副制御部メイン処理と全体の流れは同一であるが、工程の一部の処理が異なっている。具体的には、ステップS3005Aの演出制御処理の内容が異なっているので、以下に説明する。
<演出制御処理>
図101は、図100のステップS3005Aの演出制御処理の流れを詳しく示すフローチャートである。
ステップS3311では、第1副制御部400の遊技状態の設定に関する状態設定処理(詳しくは後述)を行う。
ステップS3312では、操作順序報知演出のフラグ設定に関する操作順序報知演出フラグ設定処理(詳しくは後述)を行う。
ステップS3313では、操作順序報知演出の設定に関する操作順序報知演出設定処理(詳しくは後述)を行う。
ステップS3314では、操作判定演出の設定に関する操作判定演出設定処理(詳しくは後述)を行う。
ステップS3315では、その他の演出制御処理を行う。例えば、AT状態にある場合には、AT遊技の進行に応じた演出切替の制御や残りゲーム数表示の更新制御などを行う。
<状態設定処理>
図102は、図101のステップS3311の状態設定処理の流れを詳しく示すフローチャートである。
ステップS3402では、遊技状態コマンドを受信したか否かを判定する。遊技状態コマンドを受信した場合には、ステップS3404に進み、そうでない場合には、状態設定処理を終了する
ステップS3404では、主制御部300から送信された遊技状態コマンドの内容に従って、第1副制御部400の遊技状態を設定する。すなわち、本実施形態では、主制御部300のAT系の遊技状態と第1副制御部400の遊技状態は同一の状態にある。
<操作順序報知演出フラグ設定処理>
図103は、図101のステップS3312の操作順序報知演出フラグ設定処理の流れを詳しく示すフローチャートである。
ステップS4001では、内部抽選コマンドを受信したか否かを判定する。内部抽選コマンドを受信した場合には、ステップS4010に進み、そうでない場合には、操作順序報知演出フラグ設定処理を終了する。
ステップS4010では、受信した内部抽選コマンドに基づいて小役3に内部当選したか否かを判定する。小役3に内部当選した場合には、ステップS4011に進み、そうでない場合には、操作順序報知演出フラグ設定処理を終了する。
ステップS4011では、小役3に内部当選した場合のフラグ設定に関する小役3フラグ設定処理(詳しくは後述する)を行う。
<小役3フラグ設定処理>
図104は、図103のステップS4011の小役3フラグ設定処理の流れを詳しく示すフローチャートである。
ステップS4601では、第1副制御部400の遊技状態がAT状態か否かを判定する。第1副制御部400の遊技状態がAT状態の場合には、ステップS4602に進み、操作順序報知演出フラグの設定を行う一方、第1副制御部400の遊技状態がAT状態でない場合には、小役3フラグ設定処理を終了する。
ここで、操作順序報知演出フラグとは、当該遊技において操作順序報知演出を実行する場合に設定されるフラグである。
<第1副制御部操作順序報知演出設定処理>
図105は、図101のステップS3313の第1副制御部操作順序報知演出設定処理の流れを詳しく示すフローチャートである。
ステップS4501では、リール停止データコマンドを受信したか否かを判定する。リール停止データを受信した場合には、ステップS4502に進み、そうでない場合には、操作順序報知演出設定処理を終了する。
ステップS4502では、操作順序報知演出フラグが設定されているか否かを判定する。操作順序報知演出フラグが設定されている場合には、ステップS4505に進み、そうでない場合には、操作順序報知演出設定処理を終了する。
ステップS4505では、リール停止データコマンドの内容に従って報知する操作順序を決定する。
ステップS4506では、ステップS4505で決定された操作順序の操作順序報知演出の設定を行う。例えば、小役3に内部当選し、停止データd−2選択を示すリール停止データコマンドを受信した場合には、第1停止リールを中リール111とする操作順序を報知する演出2を設定する(図81参照)。なお、ステップS4506では、操作順序報知演出フラグの設定をクリアする。
<操作判定演出設定処理>
図106は、図101のステップS3314の操作判定演出設定処理の流れを詳しく示すフローチャートである。
ステップS4701では、操作判定コマンドを受信したか否かを判定する。操作判定コマンドを受信した場合には、ステップS4702に進み、そうでない場合には、ステップS4704に進む。
ステップS4702では、第1停止操作の受付に基づいて更新される演出を実行しているか否かを判定する。第1停止操作の受付に基づいて更新される演出を実行している場合には、ステップS4703に進み、そうでない場合には、ステップS4704に進む。
ステップS4703では、実行中の演出の演出データに基づいて、第1停止操作の受付時の演出を更新する。
ここで、図107を用いて、ステップS4703の演出更新処理をより詳しく説明する。図107は、遊技状態がRT1(通常状態)において小役3に内部当選した場合に選択される演出データ(演出データテーブル)の一例を示している。例えば、演出データテーブル1は、スタートレバー操作時に演出データ1−1に基づいた演出を実行し、入賞判定時には演出データ1−1に基づいた演出を実行する演出データテーブルである。また、演出データテーブル3は、スタートレバー操作時には、演出データ3−1に基づいた演出を実行し、第1停止受付時には、演出データ3−2aまたは演出データ3−2bに基づいた演出を実行し、入賞判定時には、第1停止受付時において演出データ3−2aを用いた場合には演出データ3−3a、第1停止受付時において演出データ3−2bを用いた場合には演出データ3−3bに基づいた演出を実行する演出データテーブルである。すなわち、演出データテーブル1又は2は、第1停止操作の受け付けに基づいて演出が更新されない演出データであり、演出データテーブル3又は4は、第1停止操作の受け付けに基づいて演出が更新される演出データである。したがって、例えば、演出データテーブル1が設定されている場合には、ステップS4702においてNOと判定され、演出データテーブル3が設定されている場合には、ステップS4702においてYESと判定される。
図107に示した演出データテーブルを図85〜図88に示した演出例と対応付けて説明する。例えば、演出データテーブル3は、図85及び図86に示した演出を実行するものであり、演出画像d1を表示する第1の演出は、演出データ3−1に基づく演出であり、演出画像d2Aを表示する第2の演出(操作判定演出)は、演出データ3−2aに基づく演出であり、演出画像d2Bを表示する第2の演出(操作判定演出)は、演出データ3−2bに基づく演出であり、演出画像d3Aを表示する第3の演出は、演出データ3−3aに基づく演出であり、演出画像d3Bを表示する第3の演出は、演出データ3−3bに基づく演出である。すなわち、演出データ3−2a及び3−3aは、停止操作が成功した場合の演出データを示しており、演出データ3−2b及び3−3bは、停止操作が失敗した場合の演出データを示している。また、演出データテーブル2は、図87及び図88に示した演出を実行するものであり、演出画像d1を表示する第1の演出は、演出データ2−1に基づく演出であり、演出画像d3Aを表示する第3の演出は、演出データ2−3aに基づく演出であり、演出画像d3Bを表示する第3の演出は、演出データ2−3bに基づく演出である。すなわち、演出データ2−3aは、停止操作が成功した場合の演出データを示しており、演出データ2−3bは、停止操作が失敗した場合の演出データを示している。
ステップS4704では、その他の演出制御処理を実行する。例えば、入賞判定時に演出を更新する演出データを用いた演出を実行している場合において、入賞判定コマンドを受信した場合には、演出データに基づいて演出更新を行う。
<その他変形例>
第3実施形態では、第1停止操作の受付時から操作判定演出を実行開始したが、操作判定演出の実行開始時期はこれに限定されるものではなく、第1停止操作が受け付けられた以降であって第3停止操作が受け付けられるまでの間に実行開始すればよい(変形例1)。例えば、図108及び図109に示すように、第2停止操作を受け付けた時点t3において操作判定演出を実行開始するようにしてもよいし、図190に示すように、第3停止操作を受け付けた時点t4において操作判定演出を実行開始するようにしてもよい。なお、図108は、第1停止操作が正解の停止操作であった場合、図109は、第1停止操作が不正解の停止操作であった場合のタイムチャートであり、図190は、第1停止操作が正解の停止操作であった場合のタイムチャートである。
変形例1によれば、操作判定演出の実行時期を遅くしているので、小役3(ベル)入賞の期待感を長く維持させることができる。また、第1停止操作により正解の停止操作が決定されるか(小役3に入賞するための停止操作が3択であるか)、第2停止操作により正解の停止操作が決定されるか(小役3に入賞するための停止操作が6択であるか)、さらには好適な操作タイミングも必要とされるのか、など遊技者の判断を複雑化させるので、停止操作の面白みを向上させることができる場合がある。
より詳しくは、図190は、第3停止操作の受付時から操作判定演出を実行開始し、入賞判定があるまで操作判定演出を継続させる場合を示している。この場合、主制御部300は、第3停止操作の受付(ストップボタンが押された状態)があると操作判定コマンドを第1副制御部400に送信し、入賞判定があると入賞判定コマンドを第1副制御部400に送信する。第1副制御部400は、この操作判定コマンドに基づいて操作判定演出を実行開始し、入賞判定コマンドがあるまでは操作判定演出を継続する。なお、入賞判定コマンドがあった以降にもこの演出を継続してもよい。つまり、遊技者がストップボタンを押した状態(所謂ネジリ状態)が続く限り操作判定演出も継続するので、ネジリ状態を維持する楽しみをつくることができる。
なお、変形例1では、停止操作を契機に操作判定演出を実行開始したが、遊技者の操作ではなく時間経過に基づいて操作判定演出を実行開始し、操作判定演出の実行時期を遅くしてもよい。例えば、図191に示すように、第1停止操作が不正解の停止操作であった場合、第1停止操作の時点t2から所定時間(例えば、0.5秒など)を経過した時点tXに操作判定演出を実行開始してもよい。第1停止操作の時点t2から所定時間の経過後に操作判定演出を実行開始することから、遊技者の不正解時のショックを和らげることができる。なお、時点t2から時点tXまでの期間TDにおいては、第1停止操作が正解であったか否かを惑わす演出(例えば、「どちらかな?」などの文言を表示する演出)を実行する。
また、第3実施形態では、遊技状態がRT1(通常状態)において小役3に内部当選した場合、第1停止操作が正解の停止操作又は不正解の停止操作のいずれであっても第1停止操作時に操作判定コマンドを送信したが、第1停止操作が正解の停止操作の場合だけ操作判定コマンドを送信するようにしてもよい(変形例2)。図110は、変形例2のタイムチャートを示しており、この場合には、第1停止操作が不正解の停止操作だったので主制御部300は操作判定コマンドを送信しないことを示している。
変形例2においては、第1副制御部400は、第1停止操作時に操作判定コマンドを受信した場合には、遊技者が正解の停止操作を行ったものと判断し、第1停止操作時に操作判定コマンドを受信しなかった場合には、遊技者が不正解の停止操作を行ったものと判断する。このように主制御部300は、遊技者の停止操作の内容に応じて操作判定コマンドを送信するようにしてもよい。
また、上記第3実施形態では、小役3に内部当選した場合、第1停止操作により正解の停止操作が決定されるようにしたが、第1停止操作から第3停止操作までの停止操作により正解の停止操作が決定されるようにしてもよい(変形例3)。
図111は、変形例3の演出データ(演出データテーブル)の一例を示しており、遊技状態がRT1(通常状態)において小役3に内部当選した場合に選択される演出データ(演出データテーブル)の一例を示している。例えば、演出データテーブル3は、スタートレバー操作時には、演出データ3−1に基づいて演出を実行し、第1停止受付時には、演出データ3−2aまたは演出データ3−2bに基づいて演出を実行し、第2停止受付時には、(1)第1停止受付時において演出データ3−2aを用いた場合には、演出データ3−3aまたは演出データ3−3bに基づいて演出を実行し、(2)第1停止受付時において演出データ3−2bを用いた場合には、演出データ3−3cまたは演出データ3−3dに基づいて演出を実行する演出データである。そして、入賞判定時には、(1)第2停止受付時において演出データ3−3aを用いた場合には、演出データ3−4aに基づいて演出を実行し、(2)第2停止受付時において演出データ3−3bを用いた場合には、演出データ3−4bに基づいて演出を実行し、(3)第2停止受付時において演出データ3−3cを用いた場合には、演出データ3−4cに基づいて演出を実行し、(4)第2停止受付時において演出データ3−3dを用いた場合には、演出データ3−4dに基づいて演出を実行する演出データである。
ここで、小役3に入賞するための停止操作が6択(小役3aを入賞させる操作順として、左中右、左右中、中左右、中右左、右左中、右中左の6種類のうちの1種類が選択される)である場合には、第1停止受付時に正解の停止操作と判断され第2停止受付時に正解の停止操作と判断される場合と、第1停止受付時に不正解の停止操作と判断され第2停止受付時に不正解の停止操作と判断される場合と、第1停止受付時に正解の停止操作と判断され第2停止受付時に不正解の停止操作と判断される場合と、第1停止受付時に不正解の停止操作と判断され第2停止受付時に正解の停止操作と判断される場合と、の4種類の判断ケースが考えられるが、変形例3においては、不正解の停止操作の判断があった後の操作で正解/不正解の判断を行わないこととしたので、第1停止受付時に正解の停止操作と判断され第2停止受付時に正解の停止操作と判断される場合と、第1停止受付時に不正解の停止操作と判断される場合(第2停止受付時には判断しない)と、第1停止受付時に正解の停止操作と判断され第2停止受付時に不正解の停止操作と判断される場合と、の3種類の判断ケースを想定すればよい。このような構成により、処理増とならない、正解と判断した情報に基づいて過って演出を実行させない場合がある。
次に、図112及び図113を用いて、変形例3の操作判定演出の具体的な演出例について説明する。図112及び図113は、遊技状態がRT1(通常状態)において小役3に内部当選した遊技の遊技進行を示すタイムチャートである。
図112は、遊技者が正解の停止操作(正確には、第1停止操作が正解、かつ第2停止操作が正解の停止操作)を行ったときの操作判定演出の演出態様を示している。
図112によれば、スロットマシン100は、遊技状態がRT1(通常状態)にあるときに、小役3に内部当選した場合、まず、スタートレバー操作の時点t1(小役3に内部当選した時点t1)において、第1の演出として、小役3(ベル)に内部当選した可能性があることを示す演出画像d1A(例えば、「ベルまたはハズレ」などの複数の役の名称を表示する演出画像d1A)を演出画像表示装置157に表示する演出を実行開始する。この結果、遊技者は、ベル入賞の期待感を高めることができる。
次に、遊技者が第1停止操作を行った結果、第1停止操作が正解の停止操作であった場合には、主制御部300は、正解情報を含む操作判定コマンドを第1副制御部400に送信するので、副制御部400・500は、小役3(ベル)入賞の可能性が高まったことを示唆する操作判定演出(その1)を、第2の演出(その1)として、実行する。すなわち、スロットマシン100は、第1停止操作を受け付けた時点t2において、小役3(ベル)入賞の可能性が高まったことを示唆する演出画像d21A(例えば、「ベル」など一つの役の名称を「ハズレ」などの他の役の名称より大きく表示する演出画像d21A)を演出画像表示装置157に表示する演出を実行開始する。この結果、遊技者は、第1停止操作が正解であり、小役3(ベル)の入賞の可能性が高まったことを予測することができる。
次に、遊技者が第2停止操作を行った結果、第2停止操作が正解の停止操作であった場合には、主制御部300は、正解情報を含む操作判定コマンドを第1副制御部400に送信するので、第1副制御部400は、小役3(ベル)入賞を示唆する操作判定演出(その2)を、第2の演出(その2)として、実行する。すなわち、スロットマシン100は、第2停止操作を受け付けた時点t3において、小役3(ベル)入賞を示唆する演出画像d22A(例えば、「ベル」など一つの役の名称だけを直接的に表示する演出画像d22A)を演出画像表示装置157に表示する演出を実行開始する。この結果、遊技者は、第2停止操作も正解であり、小役3(ベル)に入賞することを予測することができる。
最後に、遊技者が第3停止操作を行った時点t3において、スロットマシン100は、第3の演出として、小役3(ベル)入賞を祝福する演出画像d3A(例えば、「ベル」の文字及びベル図柄とともに「おめでとう」の文字を表示する演出画像d3A)を演出画像表示装置157に表示する演出を実行開始する。この結果、遊技者は、小役3(ベル)に入賞したことを把握することができる。
一方、図113は、遊技者が不正解の停止操作(正確には、第1停止操作が正解、かつ第2停止操作が不正解の停止操作)を行ったときの操作判定演出の演出態様を示している。
図113によれば、スロットマシン100は、遊技状態がRT1(通常状態)にあるときに、小役3に内部当選した場合、まず、スタートレバー操作の時点t1(小役3に内部当選した時点t1)において、第1の演出として、小役3(ベル)に内部当選した可能性があることを示す演出画像d1A(例えば、「ベルまたはハズレ」などの複数の役の名称を表示する演出画像d1A)を演出画像表示装置157に表示する演出を実行開始する。この結果、遊技者は、ベル入賞の期待感を高めることができる。
次に、遊技者が第1停止操作を行った結果、第1停止操作が正解の停止操作であった場合には、主制御部300は、正解情報を含む操作判定コマンドを第1副制御部400に送信するので、副制御部400・500は、小役3(ベル)入賞の可能性が高まったことを示唆する操作判定演出(その1)を、第2の演出(その1)として、実行する。すなわち、スロットマシン100は、第1停止操作を受け付けた時点t2において、小役3(ベル)入賞の可能性が高まったことを示唆する演出画像d21A(例えば、「ベル」など一つの役の名称を「ハズレ」などの他の役の名称より大きく表示する演出画像d21A)を演出画像表示装置157に表示する演出を実行開始する。この結果、遊技者は、第1停止操作が正解であり、小役3(ベル)の入賞の可能性が高まったことを予測することができる。
次に、遊技者が第2停止操作を行った結果、第2停止操作が不正解の停止操作であった場合には、主制御部300は、不正解情報を含む操作判定コマンドを第1副制御部400に送信するので、副制御部400・500は、小役3(ベル)非入賞を示唆する操作判定演出(その2)を、第2の演出(その2)として、実行する。すなわち、スロットマシン100は、第2停止操作を受け付けた時点t3において、小役3(ベル)に非入賞であることを示唆する演出画像d22B(例えば、演出画像d21Aよりもトーンダウンして「ベルまたはハズレ」などの複数の役の名称を表示する演出画像d22B)を演出画像表示装置157に表示する演出を実行開始する。この結果、遊技者は、第2停止操作が不正解であり、小役3(ベル)に入賞であることを予測することができる。
最後に、遊技者が第3停止操作を行った時点t3において、スロットマシン100は、第3の演出として、ハズレだったことを残念がる演出画像d3B(例えば、「ハズレ、残念でした」などの文字を表示する演出画像d3B)を演出画像表示装置157に表示する演出を実行開始する。この結果、遊技者は、小役3(ベル)に非入賞であったことを把握することができる。
ここで、図111に示した演出データテーブルを図112及び図113に示した演出例と対応付けて説明する。例えば、演出データテーブル3−1は、図112及び図113に示した演出を実行するものであり、演出画像d1Aを表示する第1の演出は、演出データ3−1に基づく演出であり、演出画像d21Aを表示する第2の演出(その1、操作判定演出)は、演出データ3−2aに基づく演出であり、演出画像d22Aを表示する第2の演出(その2、操作判定演出)は、演出データ3−3aに基づく演出であり、演出画像d22Bを表示する第2の演出(その2、操作判定演出)は、演出データ3−3bに基づく演出であり、演出画像d3aを表示する第3の演出は、演出データ3−4aに基づく演出であり、演出画像d3Bを表示する第3の演出は、演出データ3−4bに基づく演出である。すなわち、演出データ3−1は、スタートレバー操作時に実行開始される演出データ、演出データ3−2aは、第1停止操作が正解であった場合の第1停止操作時に実行開始される演出データ、演出データ3−3aは、第1停止操作及び第2停止操作がともに正解であった場合の第2停止操作時に実行開始される演出データ、演出データ3−3bは、第1停止操作が正解かつ第2停止操作が不正解であった場合の第2停止操作時に実行開始される演出データ、演出データ3−4aは、第1停止操作及び第2停止操作がともに正解であった場合の入賞判定時に実行開始される演出データ、演出データ3−4bは、第1停止操作が正解かつ第2停止操作が不正解であった場合の入賞判定時に実行開始される演出データである。
変形例3によれば、第1停止操作及び第2停止操作により正解の停止操作が決定されるので(小役3に入賞するための停止操作が6択である)、遊技者の判断を複雑化させ、停止操作の面白みを向上させることができる場合がある。
なお、変形例3では、上記第3実施形態の場合と異なり、入賞判定時ではなく第3停止操作時から第3の演出を実行開始するようにしたが、上記第3実施形態と同様に入賞判定時から第3の演出を実行開始するようにしてもよい。
また、遊技性に特徴があり、例えば3回連続して小役3(ベル)に入賞した場合には、別途、特典(例えば、ATの上乗せゲーム数付与などの特典)が付与される遊技性を有する場合には、この特典付与を加味した操作判定演出を実行するようにしてもよい(変形例4)。当該遊技の結果と前遊技以前からの遊技結果との関連性から特典の付与が決まる場合には、当該遊技の結果の演出に加えて関連性に係わる演出が実行される場合がある。その場合、前遊技以前からの遊技結果が特典付与に近づく結果である場合、当該遊技の途中から特典付与への期待が高まる。そこで、当該遊技において特典付与が確実となった場合に(当該遊技の終了を待つことなく)特典付与の演出を実行する。
図114は、変形例4の遊技進行を示すタイムチャートである。なお、図114は、遊技状態がRT1(通常状態)において小役3に内部当選した遊技が3回連続した場合の遊技進行を示すタイムチャートである。
1遊技目において小役3(ベル)に内部当選し、かつ第1停止操作が正解の停止操作であった場合には、スロットマシン100は、第1停止操作の時点t12において、1回目の小役3(ベル)入賞を示唆する演出画像d51を表示する。また、続く2遊技目において小役3(ベル)に内部当選し、かつ第1停止操作が正解の停止操作であった場合には、スロットマシン100は、第1停止操作の時点t22において、2回目の小役3(ベル)入賞を示唆する演出画像d52を表示する。
そして、続く3遊技目において小役3(ベル)に内部当選した場合には、スロットマシン100は、小役3(ベル)内部当選時の時点t31において、チャンス演出を実行し、特典獲得のチャンスがあることを報知する演出画像d53を表示する。そして、このような状況の3遊技目において、遊技者の第1停止操作が正解の停止操作であった場合には、スロットマシン100は、第1停止操作の時点t32において、特典付与を祝福する演出画像d54を表示する。
変形例4によれば、操作判定演出を数ゲームに亘って実行される連続演出に取り込んで実行するので、特典に対する期待感を数ゲームに亘って持続させることができ、遊技に対する興趣を向上させることができる。
また、上記第3実施形態では、RT2(AT状態)において小役3に内部当選した場合には、正解操作順序を示すリール停止コマンドを第1副制御部400に送信することにより、副制御部400・500は、操作順序報知演出を実行することが可能となり、また、RT1(通常状態)において小役3に内部当選した場合には、第1停止操作時に正解情報又は不正解情報を含む操作判定コマンドを送信することにより、副制御部400・500は、操作判定演出を実行することが可能となっていた。しかし、操作順序報知演出及び操作判定演出を実行するためのコマンド構成はこれに限定されるものではない。例えば、主制御部300が入賞役内部抽選時に送信するコマンドと、第1停止操作時に送信するコマンドと、を共通のデータフォーマットにて構成し、主制御部300がこの共通のデータフォーマットのコマンドを第1副制御部400に送信することにより、操作順序報知演出及び操作判定演出のそれぞれを実行するようにしてもよい(変形例5)。例えば、主制御部300は、図115に示すようなコマンドC100を用いて、必要な情報を入賞役内部抽選時及び第1停止操作時に第1副制御部400に送信するようにしてもよい。
コマンドC100は、入賞役内部抽選処理の結果を示す入賞役内部抽選情報が格納される情報領域C101と、正解操作順序を示す停止操作情報が格納される情報領域C102と、を備えたデータ構成となっている。よって、情報領域C101は、コマンドC100を受け取った第1副制御部400が、内部当選役のみ識別できる情報(小役3に内部当選したことを識別できるが、ストップボタン137〜139の操作順序や操作タイミングを識別できない情報)を記憶する領域であり、情報領域C102は、コマンドC100を受け取った第1副制御部400が、操作情報を識別できない情報(ストップボタン137〜139の操作順序や操作タイミングを識別できる情報)を記憶する領域である。
そして、AT状態において小役3に内部当選した場合には、入賞役内部抽選時において、コマンドC100の情報領域C101には、小役3の内部当選を示す入賞役内部抽選情報が格納され、また、コマンドC100の情報領域C102には、選択されたリール停止データに基づいた正解操作順序を示す停止操作情報(例えば、第1停止操作は右など)が格納され、当該コマンドC100が第1副制御部400に送信される。この結果、副制御部400・500は、AT状態において小役3に内部当選した場合には、正解の操作順序を報知する操作順序報知演出を実行することができる。
一方、通常状態において小役3に内部当選した場合には、コマンドC100の情報領域C101には、入賞役内部抽選時において、小役3の内部当選を示す入賞役内部抽選情報が格納されるが、コマンドC100の情報領域C102には、停止操作情報は何も格納されない(但し、停止操作情報が格納されていないことを示す情報として所定の情報を格納してもよい。所定の情報は、例えば、コマンドC100の情報領域C102の全てに数値0が書き込まれた初期値情報)。通常状態では、正解操作順序を第1副制御部400に送信する必要はないが、コマンドの基本仕様を変更しないことで、主制御部300と第1副制御部400との間の状態に応じたコマンドやり取りを煩雑にさせないことができる。また、通常状態において小役3に内部当選した場合には、第1停止操作時において、コマンドC100の情報領域C101には、小役3の内部当選を示す入賞役内部抽選情報が格納され、また、コマンドC100の情報領域C102には、遊技者の停止操作が正解の停止操作の場合には、遊技者の停止操作を示す停止操作情報(例えば、第1停止操作は右など)が格納され、当該コマンドC100が第1副制御部400に送信される。この結果、副制御部400・500は、通常状態において小役3に内部当選した場合には、操作判定演出を実行することができる。すなわち、第1副制御部400は、第1停止操作時において受信したコマンドC100のうち、情報領域102に停止操作情報が格納されている場合には、遊技者は正解の停止操作をしたと判断し、情報領域102に停止操作情報が格納されていない場合には、遊技者は不正解の停止操作をしたと判断するよう取り決めがなされていれば、この判断に基づいて正解又は不正解を示す操作判定演出を実行することができる。
図115は、遊技状態がRT1(通常状態)において小役3に内部当選した遊技の遊技進行を示すタイムチャートである。上述したように、小役3に内部当選した時点t1において主制御部300から第1副制御部400に送信されるコマンドC100の情報領域C102には停止操作情報は格納されておらず、また、第1停止操作は正解の停止操作であったので、第1停止操作の時点t2において主制御部300から第1副制御部400に送信されるコマンドC100の情報領域C102には停止操作情報は格納されているものである。
このように操作判定演出を実行するために主制御部300が第1副制御部400に送信するコマンドは、停止操作が正解であることを示す正解情報または停止操作が不正解であることを示す不正解情報を含んだ操作判定コマンドに限定されるものではなく、遊技者の停止操作の内容そのものを含んだコマンドを送信するようにしてもよい。
また、変形例5によれば、主制御部300は、共通のデータフォーマットを用いたコマンドを用いて情報を送信するので、正解/不正解情報を別に用意する必要もなく、コマンドの種類を減少させることができ、またデータ容量を削減することができる場合がある。
なお、遊技の結果が確定した停止操作(例えば小役3に入賞することが確定した停止操作)があった以降は、いずれの停止操作があっても遊技の結果が変わることがないことから、遊技の結果が確定した停止操作があった以降において、上記コマンドC100を利用して主制御部300から第1副制御部400にAT状態に係わる情報を送信してもよい。
ここで、遊技の結果が確定した停止操作があった以降とは、遊技の結果が確定した停止操作があったときでも良いし、遊技の結果が確定した停止操作の次の停止操作があったときでも良い。遊技の結果が確定した停止操作があったときであれば、副制御部400・500が早い時期に対応する演出を実行可能できる場合がある。また、遊技の結果が確定した停止操作の次の停止操作があったときであれば、操作との関連性とが希薄な印象を与えることができる場合がある。また、AT状態に係わる情報とは、AT状態とした遊技の経過数、AT状態の遊技の残数、AT状態の遊技の追加数(AT上乗せ数)などを含むものである。
例えば、AT状態において小役1(スイカ−スイカ−スイカ)に内部当選したことにより、AT上乗せ数の抽選が実行されてAT上乗せ数として30ゲームが決定する遊技性において、コマンドC100の情報領域C101に入賞役内部抽選情報(小役1当選情報)が格納され、このコマンドが第1副制御部400に送信されると、副制御部400・500ではAT上乗せ数として30ゲームが決まった可能性があることを示唆する演出を実行可能である。
しかしながら、AT上乗せ数として30ゲームが決定したことを示す情報が送信されないと、AT上乗せ数として30ゲームが決まったことを示唆する演出を実行することはできない。そこで、コマンドC100を送信する場合にAT上乗せ数の情報を送信する仕様とすることが考えられるが、一度期に多くのコマンドを送信する仕様とすると第1副制御部400によるコマンドこぼしが発生する可能性が高まる。さらに、AT上乗せ数の情報のみを送信する仕様とすることが考えられるが、副制御部400・500では小役1に内部当選したことを示唆する演出を実行できなくなる。
そこで、処理を煩雑にすることなく、確実にAT上乗せ数を示唆する演出を実行させるために、コマンドC100の情報領域C101に入賞役内部抽選情報(小役1当選情報)格納して第1副制御部400に送信したタイミングでは、AT上乗せ数の情報を送信せずに、その後の遊技者操作に基づいてAT上乗せ数の情報を送信する。具体的には、遊技者のスタートレバー135操作に基づいてコマンドC100の情報領域C101に入賞役内部抽選情報(小役1当選情報)格納して第1副制御部400に送信し、ストップボタン137〜139のうち最後に操作されたストップボタン操作に基づいてAT上乗せ数の情報を第1副制御部400に送信する。
これによれば、2つの情報の送信時期に十分な時間差を設けられることから、コマンドこぼしが発生する可能性を低くすることができ、さらに副制御部400・500では、AT上乗せ数の情報に基づいて実行することとなる演出を、コマンドC100の受け取り時から十分な期間に準備可能である。
なお、第3実施形態では、RT1(通常状態)において操作判定演出を実行するようにしたが、RT2(AT状態)においても操作判定演出を実行してもよい。すなわち、いずれの遊技状態であっても主制御部300は、停止操作の判定を行って操作判定演出を実行するものであり、図192(a)に示すように、RT1(通常状態)において小役3に内部当選した場合には、主制御部300は操作判定コマンドを第1副制御部400に送信して、操作判定演出を実行し、図192(b)に示すように、RT2(AT状態)において小役3に内部当選した場合には、主制御部300は操作判定コマンドを第2副制御部400に送信して、操作判定演出を実行する。
なお、いずれの遊技状態であっても主制御部300は、停止操作の判定(正解/不正解の判定)を行うようにしてもよい。遊技状態に応じて判定を行う場合と行わない場合との区分けをしないので、処理ミスが起こる可能性を少なくすることができる場合がある。そして、いずれの遊技状態でも停止操作の判定を行った場合に操作判定演出を行ってもよい。この結果、演出のバリエーションを増やすことができる。なお、主制御部300は、RT2(AT状態)においては停止操作の判定を行うが、操作判定コマンドを第1副制御部400に送信せず、第1副制御部400が操作判定演出を行わないようにしてもよい。RT2(AT状態)においては小役3(ベル)が当選した場合、正解操作順序を示すリール停止データコマンドが第1副制御部400に送信されているので、第1副制御部400はこのリール停止データコマンドに基づいて演出のバリエーションを増やすこと可能だからである。
また、第3実施形態では、RT1(通常状態)において操作判定演出を実行するようにしたが、RT1(通常状態)の一部の状態において操作判定演出を実行するようにしてもよい。実行中の演出の流れに適した演出とすることができる場合がある。
さらには、第3実施形態では、RT2(AT状態)において小役3に内部当選した場合には必ず操作順序報知演出を実行したが、操作順序報知演出を実行しない場合があってもよい。例えば、遊技者のメダル獲得総数に基づいて、操作順序報知演出を実行する期間/実行しない期間を設定してもよい。例えば、メダル獲得総数が規定数(例:5000枚)を超えた以降の遊技においては、その後の獲得数が多くなり過ぎないように、小役3に内部当選した場合に操作順序報知演出を実行する/しないの抽選(例:当選確率50%)を行い、この抽選に当選した場合に操作順序報知演出を実行するようにしてもよい。また、例えば、特別役1が当選したことを示唆する演出を実行している期間は、当該演出に注目させるために操作順序報知演出を実行しないようにしてもよい。
<第3実施形態のまとめ>
遊技台には、遊技者にとって有利な停止態様を導出させるストップボタンの操作に関する情報が報知される、所謂AT遊技を行う遊技台がある(例えば、特開2012−161499号公報)。AT遊技を行う遊技台は、遊技操作を単調にさせず、面白みのあるゲームを遊技者に提供することができる。
しかしながら、不正な装置を取り付け、ストップボタンの操作に関する情報を報知しやすくするなどの不正行為があった場合、発見が容易ではない。
第3実施形態の遊技台は、遊技操作を単調にすることなく、不正行為の発見を容易にする遊技台である。
すなわち、第3実施形態の遊技台(例えば、スロットマシン100)によれば、複数種類の図柄が施され、回転駆動される複数のリール(例えば、リール110〜112)と、前記複数のリールの回転を個別に停止させるための停止操作を受け付ける停止操作受付手段(例えば、ストップボタン137〜139)と、表示手段(例えば、演出画像表示装置157)と、遊技の進行を制御する第一の制御手段(例えば、主制御部300)と、演出を制御する第二の制御手段(例えば、第1副制御部400、第2副制御部500)と、を備えた遊技台であって、前記第一の制御手段は、役の内部当選に関する抽選処理を行い、抽選結果を決定する抽選手段(例えば、入賞役内部抽選処理S105)と、前記停止操作受付手段に対する停止操作に基づいて前記複数のリールを停止させる停止制御手段(例えば、リール停止データ選択処理S106A、リール停止制御処理S109A)と、前記停止制御手段により停止された前記複数のリールの有効ライン上に表示された図柄組合せに基づいて、利益を付与する利益付与手段(例えば、入賞判定処理S110、メダル付与処理S111、遊技状態制御処理S112A)と、遊技の進行に係わる情報(例えば、コマンド)を前記第二の制御手段に送信する情報送信手段(例えば、コマンド設定送信処理S2006)と、所定の条件が成立した場合には、前記停止操作受付手段に対する停止操作に係わる情報を報知する報知状態(例えば、AT状態)を設定する報知状態設定手段と、を備え、前記第二の制御手段は、前記情報送信手段により送信された前記情報に基づいて、前記停止操作に係わる情報を所定の表示態様(例えば、画面上に情報を表示する態様)で前記表示手段に表示させる表示制御手段(例えば、操作順序報知演出フラグ設定処理S3312、第1副制御部の操作順序報知演出設定処理S3313など)を備え、前記停止制御手段は、前記抽選手段により第一の抽選結果(例えば、小役3に内部当選など)が決定された場合であって、前記停止操作受付手段に対する停止操作が第一の停止操作(例えば、正解操作順序。停止データd−1であれば、第1停止操作が右である停止操作)であった場合には、前記有効ライン上に第一の図柄組合せ(例えば、小役3に対応した図柄組合せなど)を表示させる一方、前記停止制御手段は、前記抽選手段により前記第一の抽選結果が決定された場合であって、前記停止操作受付手段に対する停止操作が前記第一の停止操作とは異なる第二の停止操作(例えば、不正解操作順序。停止データd−1であれば、第1停止操作が左又は中である停止操作)であった場合には、前記有効ライン上に前記第一の図柄組合せとは異なる第二の図柄組合せ(例えば、ハズレの図柄組合せ)を表示させる手段であり、前記利益付与手段は、前記有効ライン上に前記第一の図柄組合せが表示された場合には、所定の利益(例えば、4枚のメダル払出)を付与する一方、前記有効ライン上に前記第二の図柄組合せが表示された場合には、前記所定の利益を付与しない手段であり、前記情報送信手段は、前記報知状態設定手段により前記報知状態が設定されている場合であって、前記抽選手段により前記第一の抽選結果が決定された第一の遊技(例えば、AT状態において小役3に内部当選した遊技)には、前記第一の停止操作に係わる情報を前記第二の制御手段に送信する一方、前記情報送信手段は、前記報知状態設定手段により前記報知状態が設定されていない場合であって、前記抽選手段により前記第一の抽選結果が決定された第二の遊技(例えば、通常状態において小役3に内部当選した遊技)には、前記第一の停止操作に係わる情報を前記第二の制御手段に送信しない手段であり、前記表示制御手段は、前記第一の遊技において、前記情報送信手段により送信された前記第一の停止操作に係わる情報を前記所定の表示態様で前記表示手段に表示させる手段である、ことを第1の基本的構成とする。
この第1の基本的構成によれば、報知状態において第一の抽選結果の場合には、第一の制御手段は第二の制御手段に第一の停止操作に関する情報を送信するので、第二の制御手段は第一の停止操作に関する情報を報知する一方、非報知状態において第一の抽選結果の場合には、第一の制御手段は第二の制御手段に第一の停止操作に関する情報を送信しないので、遊技操作を単調にすることなく、不正行為の発見を容易にすることができる。
上記第1の基本的構成において、前記情報送信手段は、前記第一の遊技において前記第一の抽選結果に係わる第一の情報(例えば、小役3内部当選を示す情報)を前記第二の制御手段に送信する手段であり、前記情報送信手段は、前記第二の遊技において前記第一の抽選結果に係わる第二の情報(例えば、小役3内部当選を示す情報)を前記第二の制御手段に送信する手段である、ことが好ましい(好適な構成1)。
この場合には、役の抽選結果を反映した演出を実行することができるので、演出のバリエーションを多様にすることができる。
また、上記好適な構成において、前記第一の情報は、前記第二の情報と同一の情報である、ことが好ましい(好適な構成2)。
また、上記第1の基本的構成、及び上記好適な構成1〜2において、前記第一の制御手段は、前記第二の遊技において前記複数のリールのすべての停止操作を受け付ける前に、前記停止操作受付手段に対する停止操作が前記第一の停止操作であるか否かを判定する停止操作判定手段(例えば、停止情報送信処理1など)を備え、前記情報送信手段は、前記第二の遊技において、前記停止操作判定手段による判定結果に係わる情報(例えば、操作判定コマンド)を前記第二の制御手段に送信する手段であり、前記表示制御手段は、前記第二の遊技において、前記情報送信手段により送信された前記判定結果に係わる情報を所定の表示態様で前記表示手段に表示させる手段である、ことが好ましい(好適な構成3)。
この場合には、報知状態でない状態においても、停止操作に関する演出を多様化することができるので、遊技者の興趣を向上させることができる。
また、好適構成3において、前記情報送信手段は、前記第二の遊技において、前記停止操作判定手段により前記停止操作受付手段に対する停止操作が前記第一の停止操作であると判定された場合には、前記判定結果に係わる情報として正解を示す情報(例えば、正解情報)を前記第二の制御手段に送信する手段であり、前記表示制御手段は、前記第二の遊技において、前記情報送信手段により送信された前記正解を示す情報を所定の表示態様で前記表示手段に表示させる手段である、ことが好ましい(好適な構成4)。
また、好適構成3において、前記情報送信手段は、前記第二の遊技において、前記停止操作判定手段により前記停止操作受付手段に対する停止操作が前記第一の停止操作であると判定された場合には、前記判定結果に係わる情報として不正解を示す情報(例えば、不正解情報)を前記第二の制御手段に送信する手段であり、前記表示制御手段は、前記第二の遊技において、前記情報送信手段により送信された前記不正解を示す情報を所定の表示態様で前記表示手段に表示させる手段である、ことが好ましい(好適な構成5)。
また、第3実施形態の遊技台(例えば、スロットマシン100)によれば、複数種類の図柄が施され、回転駆動される複数のリール(例えば、リール110〜112)と、前記複数のリールの回転を個別に停止させるための停止操作を受け付ける停止操作受付手段(例えば、ストップボタン137〜139)と、第一の表示領域を備える第一の表示手段(例えば、払出枚数表示器127)と、第二の表示領域を備える第二の表示手段(例えば、演出画像表示装置157)と、遊技の進行を制御する第一の制御手段(例えば、主制御部300)と、演出を制御する第二の制御手段(例えば、第1副制御部400、第2副制御部500)と、を備えた遊技台であって、前記第一の制御手段は、役の内部当選に関する抽選処理を行い、抽選結果を決定する抽選手段(例えば、入賞役内部抽選処理S105)と、前記停止操作受付手段に対する停止操作に基づいて前記複数のリールを停止させる停止制御手段(例えば、リール停止データ選択処理S106A、リール停止制御処理S109A)と、前記停止制御手段により停止された前記複数のリールの有効ライン上に表示された図柄組合せに基づいて、利益を付与する利益付与手段(例えば、入賞判定処理S110、メダル付与処理S111、遊技状態制御処理S112A)と、前記停止操作受付手段に対する停止操作に係わる情報を第一の表示態様(例えば、7セグ器を点灯表示する態様)で前記第一の表示手段に表示させる第一の表示制御手段(例えば、主制御部の操作順序報知演出設定処理S107A)と、遊技の進行に係わる情報(例えば、コマンド)を前記第二の制御手段に送信する情報送信手段(例えば、コマンド設定送信処理S2006)と、所定の条件が成立した場合には、前記停止操作受付手段に対する停止操作に係わる情報を報知する報知状態(例えば、AT状態)を設定する報知状態設定手段(例えば、遊技状態制御処理S112A)と、を備え、前記第二の制御手段は、前記情報送信手段により送信された前記情報に基づいて、前記停止操作に係わる情報を第二の表示態様(例えば、画面上に情報を表示する態様)で前記第二の表示手段に表示させる第二の表示制御手段(例えば、操作順序報知演出フラグ設定処理S3312、第1副制御部の操作順序報知演出設定処理S3333など)を備え、前記第二の表示領域は前記第一の表示領域よりも大きく、前記第二の表示手段における情報表示は、前記第一の表示手段における情報表示よりも大きい表示であり、前記停止制御手段は、前記抽選手段により第一の抽選結果(例えば、小役3に内部当選など)が決定された場合であって、前記停止操作受付手段に対する停止操作が第一の停止操作(例えば、正解操作順序。停止データd−1であれば、第1停止操作が右である停止操作)であった場合には、前記有効ライン上に第一の図柄組合せ(例えば、小役3に対応した図柄組合せなど)を表示させる一方、前記停止制御手段は、前記抽選手段により前記第一の抽選結果が決定された場合であって、前記停止操作受付手段に対する停止操作が前記第一の停止操作とは異なる第二の停止操作(例えば、不正解操作順序。停止データd−1であれば、第1停止操作が左又は中である停止操作)であった場合には、前記有効ライン上に前記第一の図柄組合せとは異なる第二の図柄組合せ(例えば、ハズレの図柄組合せ)を表示させる手段であり、前記利益付与手段は、前記有効ライン上に前記第一の図柄組合せが表示された場合には、所定の利益(例えば、4枚のメダル払出)を付与する一方、前記有効ライン上に前記第二の図柄組合せが表示された場合には、前記所定の利益を付与しない手段であり、前記情報送信手段は、前記報知状態設定手段により前記報知状態が設定されている場合であって、前記抽選手段により前記第一の抽選結果が決定された第一の遊技(例えば、AT状態において小役3に内部当選した遊技)には、前記第一の停止操作に係わる情報を前記第二の制御手段に送信する一方、前記情報送信手段は、前記報知状態設定手段により前記報知状態が設定されていない場合であって、前記抽選手段により前記第一の抽選結果が決定された第二の遊技(例えば、通常状態において小役3に内部当選した遊技)には、前記第一の停止操作に係わる情報を前記第二の制御手段に送信しない手段であり、前記第一の表示制御手段は、前記第一の遊技において、前記第一の停止操作に係わる情報を前記第一の表示態様で前記第二の表示手段に表示させる手段であり、前記第二の表示制御手段は、前記第一の遊技において、前記情報送信手段により送信された前記第一の停止操作に係わる情報を前記第二の表示態様で前記第二の表示手段に表示させる手段である、ことを第2の基本的構成とする。
この第2の基本的構成によれば、報知状態において第一の抽選結果の場合には、第一の制御手段は第二の制御手段に第一の停止操作に関する情報を送信するので、第二の制御手段は第一の停止操作に関する情報を報知する一方、報知状態でない状態において第一の抽選結果の場合には、第一の制御手段は第二の制御手段に第一の停止操作に関する情報を送信しないので、遊技操作を単調にすることなく、不正行為の発見を容易にすることができる。
上記第2の基本的構成において、前記情報送信手段は、前記第一の遊技において前記第一の抽選結果に係わる第一の情報(例えば、小役3内部当選を示す情報)を前記第二の制御手段に送信する手段であり、前記情報送信手段は、前記第二の遊技において前記第一の抽選結果に係わる第二の情報(例えば、小役3内部当選を示す情報)を前記第二の制御手段に送信する手段である、ことが好ましい(好適な構成1)。
この場合には、役の抽選結果を反映した演出を実行することができるので、演出のバリエーションを多様にすることができる。
また、上記好適な構成において、前記第一の情報は、前記第二の情報と同一の情報である、ことが好ましい(好適な構成2)。
また、上記第2の基本的構成及び上記好適な構成1〜2において、前記第一の制御手段は、前記第二の遊技において前記複数のリールのすべての停止操作を受け付ける前に、前記停止操作受付手段に対する停止操作が前記第一の停止操作であるか否かを判定する停止操作判定手段(例えば、停止情報送信処理1など)を備え、前記情報送信手段は、前記第二の遊技において、前記停止操作判定手段による判定結果に係わる情報(例えば、操作判定コマンド)を前記第二の制御手段に送信する手段であり、前記第二の表示制御手段は、前記第二の遊技において、前記情報送信手段により送信された前記判定結果に係わる情報を前記第二の表示態様で前記第二の表示手段に表示させる手段である、ことが好ましい(好適な構成3)。
この場合には、報知状態でない状態においても、停止操作に関する演出を多様化することができるので、遊技者の興趣を向上させることができる。
また、好適な構成3において、前記情報送信手段は、前記第二の遊技において、前記停止操作判定手段により前記停止操作受付手段に対する停止操作が前記第一の停止操作であると判定された場合には、前記判定結果に係わる情報として正解を示す情報(例えば、正解情報)を前記第二の制御手段に送信する手段であり、前記第二の表示制御手段は、前記第二の遊技において、前記情報送信手段により送信された前記正解を示す情報を前記第二の表示態様で前記第二の表示手段に表示させる手段である、ことが好ましい(好適な構成4)。
また、好適構成3において、前記情報送信手段は、前記第二の遊技において、前記停止操作判定手段により前記停止操作受付手段に対する停止操作が前記第一の停止操作であると判定された場合には、前記判定結果に係わる情報として不正解を示す情報(例えば、不正解情報)を前記第二の制御手段に送信する手段であり、前記第二の表示制御手段は、前記第二の遊技において、前記情報送信手段により送信された前記不正解を示す情報を前記第二の表示態様で前記第二の表示手段に表示させる手段である、ことが好ましい(好適な構成5)。
また、第3実施形態の遊技台(例えば、スロットマシン100)によれば、複数種類の図柄が施され、回転駆動される複数のリール(例えば、リール110〜112)と、前記複数のリールの回転を個別に停止させるための停止操作を受け付ける停止操作受付手段(例えば、ストップボタン137〜139)と、表示手段(例えば、演出画像表示装置157)と、遊技の進行を制御する第一の制御手段(例えば、主制御部300)と、演出を制御する第二の制御手段(例えば、第1副制御部400、第2副制御部500)と、を備えた遊技台であって、前記第一の制御手段は、役の内部当選に関する抽選処理を行い、抽選結果を決定する抽選手段(例えば、入賞役内部抽選処理S105)と、前記停止操作受付手段に対する停止操作に基づいて前記複数のリールを停止させる停止制御手段(例えば、リール停止データ選択処理S106A、リール停止制御処理S109A)と、前記停止制御手段により停止された前記複数のリールの有効ライン上に表示された図柄組合せに基づいて、利益を付与する利益付与手段(例えば、入賞判定処理S110、メダル付与処理S111、遊技状態制御処理S112A)と、遊技の進行に係わる情報(例えば、コマンド)を前記第二の制御手段に送信する情報送信手段(例えば、コマンド設定送信処理S2006)と、所定の条件が成立した場合には、前記停止操作受付手段に対する停止操作に係わる情報を報知させる報知状態(例えば、AT状態)を設定する報知状態設定手段と、を備え、前記第二の制御手段は、前記情報送信手段により送信された前記情報に基づいて、前記停止操作に係わる情報を前記表示手段に表示させる表示制御手段(例えば、操作順序報知演出フラグ設定処理S3312、第1副制御部の操作順序報知演出設定処理S3313など)を備え、前記停止制御手段は、前記抽選手段により第一の抽選結果(例えば、小役3に内部当選など)が決定された場合であって、前記停止操作受付手段に対する停止操作が第一の停止操作(例えば、正解操作順序。停止データd−1であれば、第1停止操作が右である停止操作)であった場合には、前記有効ライン上に第一の図柄組合せ(例えば、小役3に対応した図柄組合せなど)を表示させる一方、前記停止制御手段は、前記抽選手段により前記第一の抽選結果が決定された場合であって、前記停止操作受付手段に対する停止操作が前記第一の停止操作とは異なる第二の停止操作(例えば、不正解操作順序。停止データd−1であれば、第1停止操作が左又は中である停止操作)であった場合には、前記有効ライン上に前記第一の図柄組合せとは異なる第二の図柄組合せ(例えば、ハズレの図柄組合せ)を表示させる手段であり、前記利益付与手段は、前記有効ライン上に前記第一の図柄組合せが表示された場合には、所定の利益(例えば、4枚のメダル払出)を付与する一方、前記有効ライン上に前記第二の図柄組合せが表示された場合には、前記所定の利益を付与しない手段であり、前記情報送信手段は、前記報知状態設定手段により前記報知状態が設定されている場合であって、前記抽選手段により前記第一の抽選結果が決定された第一の遊技(例えば、AT状態において小役3に内部当選した遊技)には、前記停止操作受付手段により前記複数のリールに対する最初の停止操作の受け付けがある前に、前記第一の抽選結果を識別可能な情報と、前記第一の停止操作を識別可能な情報と、を前記第二の制御手段に送信する一方、前記情報送信手段は、前記報知状態設定手段により前記報知状態が設定されていない場合であって、前記抽選手段により前記第一の抽選結果が決定された第二の遊技(例えば、通常状態において小役3に内部当選した遊技)には、前記停止操作受付手段により前記複数のリールに対する最初の停止操作の受け付けがある前に、前記第一の抽選結果を識別可能な情報を前記第二の制御手段に送信するとともに前記第一の停止操作を識別可能な情報を前記第二の制御手段に送信しない手段であり、前記第一の制御手段は、前記第二の遊技において、前記停止操作受付手段により前記複数のリールに対する最後の停止操作の受け付けがある前に、前記停止操作受付手段に対する停止操作が前記第一の停止操作であるか否かを判定する停止操作判定手段(例えば、停止情報送信処理1など)を備え、前記情報送信手段は、前記第二の遊技において、前記停止操作判定手段による判定結果に係わる情報(例えば、操作判定コマンド)を前記第二の制御手段に送信する手段であり、前記表示制御手段は、前記第一の遊技において、前記情報送信手段により送信された前記第一の停止操作を識別可能な情報を前記表示手段に表示させる手段であり、 記表示制御手段は、前記第二の遊技において、前記情報送信手段により送信された前記判定結果に係わる情報が、前記停止操作受付手段に対して前記第一の停止操作があったことを示す情報であったことに基づいて、前記第一の抽選結果を識別可能な情報を前記表示手段に第一の表示態様(例えば、文字「ベル」を表示)で表示させる第一の表示制御を実行する手段であり、前記表示制御手段は、前記第二の遊技において、前記情報送信手段により送信された前記判定結果に係わる情報が、前記停止操作受付手段に対して前記第二の停止操作があったことを示す情報であったことに基づいて、前記第一の抽選結果とは異なる抽選結果(例えば、ハズレ)を識別可能な情報を前記表示手段に表示させる第二の表示制御を実行する手段である、ことを第3の基本的構成とする。
また、上記第3の基本的構成において、前記停止操作判定手段において、前記停止操作受付手段に対する停止操作が前記第一の停止操作であるか否かを判定することは、前記有効ライン上に前記第一の図柄組合せが表示されるか否かを判定することである、ことが好ましい(好適な構成1)。
また、上記第3の基本的構成及び好適な構成1において、前記第一の制御手段は、前記停止操作受付手段により前記複数のリールに対する最後の停止操作の受け付けがあった後に、前記有効ライン上に表示された図柄組合せを判定する表示図柄判定手段(例えば、主制御部300、入賞判定処理)を備え、前記表示図柄判定手段は、前記第一の遊技及び前記第二の遊技において、前記有効ライン上に表示された図柄組合せが前記第一の図柄組合せであるか、又は前記第二の図柄組合せであるかを判定する手段であり、前記情報送信手段は、前記第一の遊技及び前記第二の遊技において、前記表示図柄判定手段により判定された図柄組合せに係わる情報を前記第二の制御手段に送信する手段であり、前記表示制御手段は、前記第二の遊技において、前記情報送信手段により送信された前記図柄組合せに係わる情報に基づいて、前記第一の抽選結果を識別可能な情報を、前記表示手段に前記第一の表示態様とは異なる第二の表示態様(例えば、文字「ベルおめでとう」及びベル図柄の表示)で表示させる表示制御を実行する手段である、ことが好ましい(好適な構成2)。
また、上記第3の基本的構成及び好適な構成1〜2において、前記表示制御手段は、前記第二の遊技において前記第二の表示制御を実行する場合、前記情報送信手段により前記停止操作受付手段に対して前記第二の停止操作があったことを示す情報を受信したとき以降の所定の契機(例えば、第2停止操作、第3停止操作、時間経過など)に基づいたタイミングで前記第二の表示制御を実行する手段である、ことが好ましい(好適な構成3)。
[第4実施形態]
第4実施形態は、(1)操作判定演出を実行しない点、及び(2)操作順序報知演出を実行中において遊技者が不正解の停止操作を行った場合の動作が上記第3実施形態と異なっている。したがって、第4実施形態では、上記第3実施形態と異なる構成、機能及び処理(工程)のみ説明し、その他の構成、機能及び処理(工程)に関しては同一部位には同一符号を付して説明を省略する。
<操作順序報知演出>
図116〜図119を用いて、第4実施形態の操作順序報知演出について説明する。図116及び図117は、操作順序報知演出の流れを示すタイムチャートであり、図118及び図119は、操作順序報知演出を実行している最中にエラーが発生したときの演出の流れを示すタイムチャートである。なお、本実施形態では、操作順序報知演出を実行する場合、演出画像表示装置157の画面上には、ストーリ性ある背景演出の背景画像d1を表示しており、この背景画像d1の上に操作順序報知演出の演出画像d2を表示するようにしている。
図116は、遊技状態がRT2(AT状態)にあり小役3に内部当選した遊技において、遊技者が正解の停止操作を行ったときの操作順序報知演出の演出態様を示している。
図116によれば、スロットマシン100は、遊技状態がRT2(AT状態)にあり小役3に内部当選した場合、まず、スタートレバー操作の時点t1(小役3に内部当選した時点t1)において、操作順序報知演出として、第1停止操作の内容を示唆する演出画像d2(例えば、「右を押して」などの文言画像d2)を演出画像表示装置157に表示開始するとともに、第1停止操作の内容を示唆する点灯態様(例えば、右ストップボタン139の操作を示唆する点灯態様)を払出枚数表示器127に表示開始する。この結果、遊技者は、推奨される第1停止操作の内容を把握することができる。
次に、遊技者が第1停止操作を行った結果、第1停止操作が正解の停止操作であった場合には、スロットマシン100は、第1停止操作の時点t2において、操作順序報知演出として、第2停止操作の内容を示唆する演出画像d2(例えば、「中を押して」などの文言画像d2)を演出画像表示装置157に表示開始するとともに、第2停止操作の内容を示唆する点灯態様(例えば、中ストップボタン138の操作を示唆する点灯態様)を払出枚数表示器127に表示開始する。この結果、遊技者は、推奨される第2停止操作の内容を把握することができる。
次に、遊技者が第2停止操作を行った結果、第2停止操作が正解の停止操作であった場合には、スロットマシン100は、第2停止操作の時点t3において、操作順序報知演出として、第3停止操作の内容を示唆する演出画像d2(例えば、「左を押して」などの文言画像d2)を演出画像表示装置157に表示開始するとともに、第3停止操作の内容を示唆する点灯態様(例えば、左ストップボタン137の操作を示唆する点灯態様)を払出枚数表示器127に表示開始する。この結果、遊技者は、推奨される第3停止操作の内容を把握することができる。
なお、第1停止操作が正解の停止操作である場合には、小役3(ベル)に入賞し、4枚のメダル払出が行われるので(図74及び図76参照)、メダル払出開始の時点t5において、メダル払出を示す演出画像d3(例えば、「4枚獲得」などの文言画像d3)を演出画像表示装置157に表示開始するとともに、4枚のメダル払出を示す点灯態様(例えば、数字4を示す点灯態様)を払出枚数表示器127に表示開始する。
一方、図117は、遊技状態がRT2(AT状態)にあり小役3に内部当選した遊技において、遊技者が不正解の停止操作を行ったときの操作順序報知演出の演出態様を示している。
図117によれば、スロットマシン100は、遊技状態がRT2(AT状態)にあり小役3に内部当選した場合、まず、スタートレバー操作の時点t1(小役3に内部当選した時点t1)において、操作順序報知演出として、第1停止操作の内容を示唆する演出画像d2(例えば、「右を押して」などの文言画像d2)を演出画像表示装置157に表示開始するとともに、第1停止操作の内容を示唆する点灯態様(例えば、右ストップボタン139の操作を示唆する点灯態様)を払出枚数表示器127に表示開始する。この結果、遊技者は、推奨される第1停止操作の内容を把握することができる。
次に、遊技者が第1停止操作を行った結果、第1停止操作が不正解の停止操作であった場合(例えば、第1停止リールとして右リール112が正解の場合に第1停止リールを中リール111とした場合など)には、スロットマシン100は、第1停止操作の時点t2において、操作順序報知演出として、第2停止操作の内容を示唆する点灯態様(例えば、中ストップボタン138の操作を示唆する点灯態様)を払出枚数表示器127に表示開始するが、第2停止操作の内容を示唆する演出画像d2を演出画像表示装置157に表示しない。この結果、遊技者は、演出画像表示装置157を見ても推奨される第2停止操作の内容を把握できないが、払出枚数表示器127を見れば推奨される第2停止操作の内容を把握することができる。
演出画像表示装置157の画面上には、ストーリ性ある背景演出の背景画像d1の表示を継続しているが、第2停止操作の内容を示唆する演出画像d2を表示しなくなったため、遊技者には背景画像d1を視認し易くなっている。背景画像d1と停止操作の内容を示唆する演出画像とは演出表現上の連携がなく、背景画像d1のうち遊技者が好む画像が表示されている場合に停止操作の内容を示唆する演出画像が表示されてしまう問題があったが、第2停止操作の内容を示唆する演出画像d2を表示しなくすることで、遊技者に好みの背景画像d1を視認し易くさせる場合がある。
なお、以後、遊技者が第2停止操作を行った場合には、スロットマシン100は、第1停止操作時と同様に、主制御部300による操作順序報知演出を実行するが、副制御部400・500による操作順序報知演出を実行しない。
このように本実施形態では、操作順序報知演出を実行している場合に遊技者が不正解の停止操作を行ったときには、スロットマシン100は、不正解となった停止操作以降において、主制御部300による操作順序報知演出を継続して実行するが、副制御部400・500による操作順序報知演出を中止して実行しないようにしている。すなわち、副制御部400・500による操作順序報知演出は、不正解となった停止操作があった直後に中止される。
これは、(1)制御部の負荷軽減を図るとともに、(2)遊技者が停止操作に失敗したことを把握できるようにするための方策である。
従来、停止操作の内容を報知する報知演出(例えば、上述した演出画像d2を表示する操作順序報知演出)を実行する場合において、遊技者が不正解の停止操作を行ったときには、停止操作の内容を報知する報知演出をキャンセルしていた。これは、停止操作に失敗した後においては当該報知演出を継続する意味がないし、また、当該報知演出の背景にて行われている背景演出(例えば、上述した背景画像d1を表示する背景演出)を見やすくするためである。さらに、遊技者に失敗後にも指示に従った操作をすれば特典が得られるのではないかと混乱を与える可能性があるからである。なお、報知演出をキャンセルするとは、画像の表示のみならず、画像の表示に合わせて実行された音やランプでの演出もキャンセルすることも含む。
しかしながら、停止操作の内容に応じて演出をキャンセルさせるため、停止操作の結果を判定し、この判定結果に応じた演出を実行させる制御を実行する必要があり、ATに関するこのような演出の継続/中止に関する制御のすべてを1つの制御部で行うことは却って副制御部の処理を増加させるという問題があった。
そこで、本実施形態では、2つの制御部(主制御部300、第1副制御部400及び第2副制御部500)に分散して操作順序報知演出を行うこととし、制御部の処理を軽減させることとした。主制御部300にATの主たる制御を行わせ、遊技者が不正解の停止操作を行ったときの報知演出をキャンセルさせる制御は第1副制御部400(及び第2副制御部500)に行わせるようにした。主制御部300は、遊技者が停止操作を行うとリールを停止させる停止制御を行うが、遊技の結果を左右する重要な制御であるため、他の制御(報知演出をキャンセルさせる制御)を実行しない方が、一時期の制御負荷増による制御ミスを予防する上で好ましい。
また、従来においては、停止操作の内容を報知する報知演出を停止操作の途中で中止した場合、それまでの自分の停止操作が間違っていたのか否かが明確にわからないという問題もあった。停止操作の内容を報知する報知演出が間違った演出であった場合には、該報知演出に従った停止操作を行ったにも係わらず停止操作が間違っていたと判断されることがあると疑念を抱くが、遊技者にこれを確かめる手法はなく、悶々と遊技を続けるしかなかった。
そこで、本実施形態では、不正解の停止操作を行ったとしても、主制御部300による操作順序報知演出を継続して実行する一方、副制御部400・500による操作順序報知演出の実行を中止することとし、異なる2つの報知態様を見ることにより、遊技者は自分の停止操作が間違っていたことを明確に把握できるようにした。すなわち、副制御部400・500による操作順序報知演出の態様からは操作に失敗があったことに気付けることが期待でき、また、主制御部300による操作順序報知演出の態様からはその後の報知に停止操作に失敗したときの操作の報知が含まれているので、操作の失敗について具体的な結果を把握できることが期待できる。
なお、図117に示すように、第1停止操作が不正解の停止操作である場合には、小役3(ベル)に入賞しないので、4枚のメダル払出が行われない。したがって、メダル払出を示す演出画像d3は演出画像表示装置157に表示されず、メダル払出を示す点灯態様も払出枚数表示器127に表示されない。
また、本実施形態では、図116及び図117に示したように、本実施形態の演出画像表示装置157に表示される操作順序報知演出は、操作がある毎に次の操作に対する演出が新たに実行される(操作がある毎に更新される)演出としたが、操作がある毎に更新されることのない演出(例えば、最初から数字表示として「321」が表示され続ける演出。遊技者は最初に右を押して、次に中を押して、最後に左を押すことを認識可能)としてもよい。この場合には、第1停止操作前に第1停止操作から第3停止操作までの停止操作順序すべてを報知する操作順序報知演出を実行するものであり、停止操作に失敗した場合には、演出画像表示装置157に表示される操作順序報知演出を中止するものである。なお、払出枚数表示器127に表示される操作順序報知演出においても同様であり、操作がある毎に更新されることのない演出を実行するものとしてもよい(これについては後述する変形例Aにて説明する)。
また、本実施形態の副制御部400・500による操作順序報知演出は、不正解となった停止操作があった直後に中止されるようにしたが、これに限定されない。例えば、第1副制御部400及び第2副制御部500による操作順序報知演出は、不正解となった停止操作があった直後に中止されないものであってもよい。例えば、操作順序報知演出が中止されるまでの間に、終了演出(約0.5秒)を実行する場合において、この終了演出が終了するまで操作順序報知演出が実行されていたほうが遊技者に違和感を与えないのであれば、操作順序報知演出を、終了演出の間、継続させてもよい。また、例えば、操作順序報知演出として演出可動体と画像表示(操作順序含む)とを連携させた演出を実行している場合において、不正解となった停止操作があった直後に可動させていた演出可動体を初期位置に移動させるまでの間(約0.5秒)に画像表示を継続させていたほうが遊技者に違和感を与えないのであれば、画像表示をこの約1秒の間に表示し続けてもよい。このように、不正解となった停止操作に基づいて操作順序報知演出を中止するのであれば、他の状況下であっても不正解となった停止操作の直後に中止させなくてもよく、その後、操作順序報知演出を所定の時間、継続するようにしてもよい。なお、上述した副制御部400・500による操作順序報知演出は、勿論、いずれの場合であっても不正解となった停止操作があったことに基づいて中止されるものである。
図118は、遊技状態がRT2(AT状態)にあり小役3に内部当選した遊技において操作順序報知演出を実行中にエラーが発生した場合、かつ遊技者が正解の停止操作を行った場合の操作順序報知演出及びエラー報知の演出態様を示している。
図118によれば、スロットマシン100は、遊技状態がRT2(AT状態)にあり小役3に内部当選した場合、まず、スタートレバー操作の時点t1(小役3に内部当選した時点t1)において、操作順序報知演出として、第1停止操作の内容を示唆する演出画像d2(例えば、「右を押して」などの文言画像d2)を演出画像表示装置157に表示開始するとともに、第1停止操作の内容を示唆する点灯態様(例えば、右ストップボタン139の操作を示唆する点灯態様)を払出枚数表示器127に表示開始する。この結果、遊技者は、推奨される第1停止操作の内容を把握することができる。
次に、スロットマシン100は、操作順序報知演出を実行中の時点tAにおいてメダル払出装置180に関するエラーを検知するが、本実施形態では、このエラーを検知した時点tAにおいてエラー報知処理を行わない(理由は後述する)。ここで、操作順序報知演出を実行中の時点tAは、操作順序報知演出を実行中の時点であればよく、スタートレバー135が操作されてからストップボタン137〜139が操作されるまでの期間であればいつでもよい。エラーを検知しない期間があると、その期間を狙った不正行為が起こり得るので、操作順序報知演出を実行中の期間もエラー検知期間としている。
なお、以後、第1停止操作の受付から第3停止操の受付までの操作順序報知演出の演出態様は、図116に示したものと同一なので、説明を省略する。
続いて、遊技者が第3停止操作を行うと、全リール110〜112に対する停止操作が行われたので、スロットマシン100は、時点tAにおいて検知したエラーを報知するエラー報知処理を実行する。具体的には、エラー内容を示す演出画像d4(例えば、「メダル投入異常1」などの文言画像d4)を演出画像表示装置157に表示開始するとともに、エラー内容を示すエラーコード(例えば、「C0」などのエラーコード)を払出枚数表示器127に表示開始する。この結果、遊技者は、エラーが発生したこと、及びエラーの内容を把握することができる。
このように本実施形態では、操作順序報知演出を実行中に所定のエラー検知が行われたとしても、エラー検知が行われた時点において即時にエラー報知を行うのではなく、全停止操作が行われた後にエラー報知を行うようにしている。これは、遊技者を混乱させることなく停止操作を行わせて、操作ミスを防止するためである。
続いて、遊技店の店員によりエラーが除去され、エラー解除操作が行われると、スロットマシン100は、エラー解除操作の時点t6において、メダル払出を示す演出画像d3(例えば、「4枚獲得」などの文言画像d3)を演出画像表示装置157に表示開始するとともに、4枚のメダル払出を示す点灯態様(例えば、数字4を示す点灯態様)を払出枚数表示器127に表示開始する。
一方、図119は、遊技状態がRT2(AT状態)にあり小役3に内部当選した遊技において操作順序報知演出を実行中にエラーが発生した場合、かつ遊技者が不正解の停止操作を行った場合の操作順序報知演出及びエラー報知の演出態様を示している。
図119によれば、スロットマシン100は、遊技状態がRT2(AT状態)にあり小役3に内部当選した場合、まず、スタートレバー操作の時点t1(小役3に内部当選した時点t1)において、操作順序報知演出として、第1停止操作の内容を示唆する演出画像d2(例えば、「右を押して」などの文言画像d2)を演出画像表示装置157に表示開始するとともに、第1停止操作の内容を示唆する点灯態様(例えば、右ストップボタン139の操作を示唆する点灯態様)を払出枚数表示器127に表示開始する。この結果、遊技者は、推奨される第1停止操作の内容を把握する。
次に、スロットマシン100は、操作順序報知演出を実行中の時点tAにおいてメダル払出装置180に関するエラーを検知するが、このエラーを検知した時点tAにおいてエラー報知処理を行わない。
なお、以後、第1停止操作の受付から第3停止操の受付までの操作順序報知演出の演出態様は、図117に示したものと同一なので、説明を省略する。
続いて、遊技者が第3停止操作を行うと、全リール110〜112に対する停止操作が行われたので、スロットマシン100は、時点tAにおいて検知したエラーを報知するエラー報知処理を実行する。具体的には、エラー内容を示す演出画像d4(例えば、「メダル投入異常1」などの文言画像d4)を演出画像表示装置157に表示開始するとともに、エラー内容を示すエラーコード(例えば、「C0」などのエラーコード)を払出枚数表示器127に表示開始する。この結果、遊技者は、エラーが発生したこと、及びエラーの内容を把握することができる。
続いて、遊技店の店員によりエラーが除去され、エラー解除操作が行われると、エラー解除操作の時点t6において、通常デフォルト画像d1を演出画像表示装置157に表示する。
なお、図119に示すように、第1停止操作が不正解の停止操作である場合には、小役3(ベル)に入賞しないので、4枚のメダル払出が行われない。したがって、メダル払出を示す演出画像d3は演出画像表示装置157に表示されず、メダル払出を示す点灯態様も払出枚数表示器127に表示されない。
<スロットマシンの動作>
以下、第4実施形態に係る主制御部300及び第1副制御部400の処理について図面を用いて説明する。
<主制御部メイン処理>
まず、図120を用いて、主制御部300のCPU304が実行する主制御部メイン処理について説明する。なお、同図は主制御部メイン処理の流れを示すフローチャートである。
第4実施形態の主制御部メイン処理は、第3実施形態の主制御部メイン処理と全体の流れは同一であるが、工程の一部の処理が異なっている。具体的には、ステップS109Bのリール停止制御処理、ステップS110Bの入賞判定処理、及びステップS111Bのメダル付与処理の内容が異なっているので、以下、これらの処理について説明する。
<リール停止制御処理>
図121は、図120のステップS109Bのリール停止制御処理の流れを詳しく示すフローチャートである。
ステップS1611では、所定時間(停止操作が無効である時間)が経過し、次の停止操作が有効となったか否かを判定する。所定時間(停止操作が無効である時間)が経過し、次の停止操作が有効となった場合には、ステップS1612に進み、そうでない場合には、次の停止操作が有効でないので、ステップS1611の処理を繰り返す。
ステップS1612では、次の停止操作が有効になっているので、ストップボタン137〜139に対する停止操作を受け付けたか否かを判定する。停止操作を受け付けた場合には、ステップS1613に進み、そうでない場合には、ステップS1611に戻る。
ステップS1613では、受け付けた停止操作に対応したリール110〜112を停止させる停止処理を実行する。例えば、左ストップボタン137に対して停止操作を行った場合には、左リール110を停止させる停止処理を実行する。
ステップS1614では、停止操作されたリール110〜112を示す停止操作コマンドを第1副制御部400に送信する準備を行う。例えば、左ストップボタン137に対して停止操作を行い、左リール110を停止した場合には、左リール110を示す停止操作コマンドを第1副制御部400に送信する準備を行う。
ステップS1615では、停止操作されたリール110〜112において図柄表示窓113の所定位置(例えば、中段位置)に停止した図柄を示す停止図柄コマンドを第1副制御部400に送信する準備を行う。例えば、左リール110の番号20の図柄(ベル図柄)が図柄表示窓113の中段位置に停止した場合には、番号20を示す停止図柄コマンドを第1副制御部400に送信する準備を行う。
ステップS1616では、全リール110〜112が停止したか否かを判定する。全リール110〜112が停止した場合には、リール停止制御処理を終了し、全リール110〜112が停止していない場合には、ステップS1611に戻る。
<入賞判定処理>
図122は、図120のステップS110Bの入賞判定処理の流れを詳しく示すフローチャートである。
ステップS6001では、入賞判定を行う。この入賞判定では、有効化された入賞ライン114上に、何らかの入賞役に対応する絵柄組み合わせが表示された場合にその入賞役に入賞したと判定する。例えば、有効化された入賞ライン上に「ベル−ベル−ベル」が揃っていたならば小役3に入賞したと判定される。また、このステップS6001では、入賞判定の結果を示す入賞判定コマンドを第1副制御部400に送信するための準備を行う。
ステップS6002では、操作順序報知演出の設定が行われているか否かを判定する。操作順序報知演出の設定が行われている、つまり、現在、操作順序報知演出を実行している場合には、ステップS6003に進み、操作順序報知演出の設定が行われていない場合には、ステップS6004に進む。
ステップS6003では、現在、実行されている操作順序報知演出を終了させる(図116及び図117参照)。
ステップS6004では、その他の入賞判定処理を行う。
このように本実施形態では、主制御部300の操作順序報知演出をすべての停止操作が行われた後の入賞判定時に終了させる。
<メダル付与処理>
図123は、図120のステップS111Bのメダル付与処理の流れを詳しく示すフローチャートである。
ステップS6101では、メダル払出装置180に設けたモータを駆動する駆動回路326にメダル払出信号を出力する。
ステップS6102では、エラー検出確認処理を行う。このエラー検出確認処理は、主制御部タイマ割込処理のデバイス監視処理(図23のステップS2008)においてメダル投入異常及びメダル払出異常等に関するエラーが検知されていたか否かを確認する処理である。ここで、メダル投入異常とは、例えば、メダルセレクタ170に係わるセンサの信号状態の読み出しにより異常ありと判定されたものであり、メダル払出異常とは、例えば、メダル払出装置180に係わるセンサの信号状態の読み出しにより異常ありと判定されたものである。
ステップS6103では、ステップS6102のエラー検出確認処理においてエラーが検出された場合には、ステップS6104に進み、エラーが検出されなかった場合には、ステップS6108に進む。なお、図示しないが、ステップS102の賭け数設定/スタート操作受付処理において、スタートレバー135が操作されたか否かのチェックを行い、スタートレバー135の操作があれば、ステップS6103〜ステップS6107の処理が実行される。よって、ステップS6103では、スタートレバー135の操作以降に主制御部タイマ割込処理のデバイス監視処理(図23のステップS2008)において検知されていたエラーが対象となる。
ステップS6104では、エラー処理を行う。具体的には、メダル払出を中止する信号を駆動回路326に出力し、払出枚数表示器127を用いてエラーコードを表示するエラー報知処理を行う(図118及び図119参照)。
なお、払出枚数表示器127に、主制御部300の操作順序報知演出とエラーコード表示とを行うようにしたが、例えば、遊技情報表示器126に主制御部300の操作順序報知演出を行うようにし、払出枚数表示器127にエラーコード表示を行うようにしてもよい。また、例えば、操作順序報知演出専用のランプ表示器に主制御部300の操作順序報知演出を行うようにし、遊技情報表示器126にエラーコード表示を行うようにしてもよい。別々の表示器に表示することで、主制御部300の操作順序報知演出がエラーコードの表示と勘違いされないようにできる場合がある。
ステップS6105では、エラーの内容を示すエラーコマンドを第1副制御部400に送信する準備を行う。第1副制御部400は、このエラーコマンドを受信すると、エラー報知処理を実行する(図118及び図119参照)
ステップS6106では、エラー解除の操作が行われた否かを判定する。エラー解除の操作が行われた場合には、ステップS6107に進み、そうでない場合には、ステップS6106を繰り返す。
ステップS6107では、エラー解除処理を行う。具体的には、メダル払出を再開する信号を駆動回路326に出力する。
ステップS6108では、メダルの払出が終了したか否かを判定する。メダルの払出が終了した場合には、メダル付与処理を終了し、そうでない場合には、ステップS6102に戻る。
このように本実施形態では、主制御部タイマ割込処理においてエラーの監視処理は常時行われているが、すべての停止操作が行われた後のメダル付与時にエラー報知処理を行う。停止操作が行われる期間に遊技台の誤作動等によりエラー報知が実行されてしまった場合、実行されたエラー報知に驚いた遊技者の停止操作ミスを誘発させてしまうなど、遊技者に著しい不利益となる可能性があった。そこで、すべての停止操作が行われた後にエラー報知処理を行うようにした。
なお、入賞判定処理のステップS6003において、実行されている操作順序報知演出を終了させるようにしたのは、すべての停止操作が行われた後のメダル付与時にエラー報知処理を行うことを目的としている。操作順序報知演出とエラー報知とが重複する期間に実行される可能性を無くし、遊技者に混乱が生じないようにしている。このように本実施形態では、入賞判定処理のステップS6003において実行されている操作順序報知演出を終了させるようにしたが、遊技者に違和感を与えることなく、かつエラー報知処理前に操作順序報知演出を終了させればよいので、これとは別に、遊技者が第3停止操作を行った直後(入賞判定処理前)に操作順序報知演出を終了させてもよいし、遊技者の第3停止操作に基づくリール停止制御処理を行った直後(入賞判定処理前)に操作順序報知演出を終了させてもよい。すなわち、遊技者の1遊技内のストップボタン操作のうち最後のストップボタン操作に基づいて操作順序報知演出を終了させればよい。
<第1副制御部メイン処理>
次に、図124を用いて、第1副制御部400のCPU404が実行する第1副制御部メイン処理について説明する。なお、同図は第1副制御部メイン処理の流れを示すフローチャートである。
第4実施形態の第1副制御部メイン処理は、第3実施形態の第1副制御部メイン処理と全体の流れは同一であるが、工程の一部の処理が異なっている。具体的には、ステップS3005Bの演出制御処理の内容が異なっているので、以下に説明する。
<演出制御処理>
図125は、図124のステップS3005Bの演出制御処理の流れを詳しく示すフローチャートである。
ステップS3311では、第1副制御部400の遊技状態の設定に関する状態設定処理(詳しくは後述)を行う。
ステップS3312では、操作順序報知演出のフラグ設定に関する操作順序報知演出フラグ設定処理(詳しくは後述)を行う。
ステップS3313では、操作順序報知演出の設定に関する操作順序報知演出設定処理(詳しくは後述)を行う。
ステップS3314Bでは、操作順序報知演出の終了設定に関する操作判定演出終了設定処理(詳しくは後述)を行う。
ステップS3315では、その他の演出制御処理を行う。例えば、AT状態にある場合には、AT遊技の進行に応じた演出切替の制御や残りゲーム数表示の更新制御などを行う。また、エラーコマンドを受信したときには、エラー報知処理を実行する。具体的には、図124の第1副制御部メイン処理のステップS3008の情報出力処理において、第2副制御部500にエラー内容を示す演出画像を演出画像表示装置157に表示させるコマンドを送信する。
<操作順序報知演出終了設定処理>
図126は、図125のステップS3314Bの操作順序報知演出終了設定処理の流れを詳しく示すフローチャートである。
ステップS4801では、停止操作コマンドを受信したか否かを判定する。停止操作コマンドを受信した場合には、ステップS4802に進み、そうでない場合には、操作順序報知演出終了設定処理を終了する。
ステップS4802では、操作順序報知演出の設定があるか否かを判定する。操作順序報知演出の設定がある、つまり現在、操作順序報知演出が実行されている場合には、ステップS4803に進み、そうでない場合には、操作順序報知演出終了設定処理を終了する。
ステップS4803では、受信したリール停止データコマンド(図90のステップS205)及び停止操作コマンドに基づいて、停止操作を判定し、次いで、ステップS4804では、停止操作が正解の停止操作順序で行われた場合には、ステップS4805に進み、そうでない場合には、ステップS4807に進む。
ステップS4805では、全リール110〜112の停止図柄コマンドを受信したか否かを判定する。全リール110〜112の停止図柄コマンドを受信した場合には、ステップS4806に進み、そうでない場合には、操作順序報知演出終了設定処理を終了する。
ステップS4806では、全リール110〜112が停止したので、操作順序報知演出を終了させる設定を行う。この結果、現在、実行されている操作順序報知演出は、全リール停止に基づいて終了する。すなわち、正解の停止操作を行った場合には、全リール110〜112の停止操作が行われ、全リール110〜112が停止したときに、第1副制御部400及び第2副制御部500の操作順序報知演出を終了する(図116、図118参照)。具体的には、図124の第1副制御部メイン処理のステップS3008の情報出力処理において、操作順序報知演出の演出画像を消去するコマンドを送信する。
ステップS4807では、不正解の停止操作順序で停止操作が行われたので、操作順序報知演出を終了させる設定を行う。この結果、現在、実行されている操作順序報知演出は、当該停止操作に基づいて終了する。すなわち、不正解の停止操作を行った場合には、不正解の停止操作が行われたときに、第1副制御部400及び第2副制御部500の操作順序報知演出を終了する(図117、図119参照)。具体的には、図124の第1副制御部メイン処理のステップS3008の情報出力処理において、操作順序報知演出の演出画像を消去するコマンドを送信する。
<操作順序報知演出の変形例>
上記実施形態(第4実施形態)では、主制御部300及び副制御部400・500の操作順序報知演出は、いずれも停止操作がある毎に次の停止操作に対する操作順序を報知する演出であったが(図116〜図118参照)、これとは異なり、報知開始時から全停止操作に対する操作順序のすべてを報知する演出としてもよい。例えば、第1停止リールが左リール110、第2停止リールが中リール111、第3停止リールが右リール112を正解の操作順序とする場合には、報知開始時から第1停止リールを左リール110、第2停止リールを中リール111、第3停止リールを右リール112とする操作順序を示唆する報知態様(例えば、左側から順に「123」などの数字を演出画像表示装置157上に表示したり、払出枚数表示器127に左側から順に「123」などの数字を表示したりするなど)にて操作順序報知演出を実行するようにしてもよい(以下、変形例Aという)。
なお、以下に説明する変形例Aにおいて、小役3に内部当選した場合の正解操作順序は、上記実施形態(第4実施形態)の場合と異なり、第1停止操作だけでなく、第1停止操作から第3停止操作までの操作に基づいて決定されるものである(左中右、左右中、中左右、中右左、右左中、右中左の6種類の停止操作の中から一つの正解の停止操作が決定される所謂「6択」)。
変形例Aの操作順序報知演出は、上記実施形態(第4実施形態)と同様に、RT2(AT状態)において小役3に内部当選した場合においてのみ実行されるので、以下、RT2(AT状態)において小役3に内部当選した場合について説明する。
(主制御部300の操作順序報知演出)
図181は、変形例Aにおいて小役3に内部当選した場合のリール停止データの概要及び主制御部300の操作順序報知演出の演出データを示す図である。変形例Aにおける主制御部300の操作順序報知演出は、払出枚数表示器127Bを用いて行われる。したがって、主制御部300の操作順序報知演出の演出データとは、7セグメント(SEG)表示器の点灯パターンデータ(以下、7セグデータという)である。また、図182は、7セグデータと払出枚数表示器127Bの表示態様(点灯態様)の対応を示す図である。ここで、払出枚数表示機127Bは、図182に示すように、3桁の数字が表示可能なセグメント表示器である。
一例を挙げて説明すると、(1)小役3に内部当選し、停止データd−01が選択された場合には、第1停止リールを左リール110、第2停止リールを中リール111、第3停止リールを右リール112とする停止操作が正解操作順序であるので、当該内容を示唆する7セグデータd−01が選択される。ここで、7セグデータd−01は、図182に示すように、払出枚数表示器127Bに左から順に「123」の数字を点灯させるデータである。また、(2)小役3に内部当選し、停止データd−02が選択された場合には、第1停止リールを左リール110、第2停止リールを右リール112、第3停止リールを中リール111とする停止操作が正解操作順序であるので、当該内容を示唆する7セグデータd−02が選択される。ここで、7セグデータd−02は、図182に示すように、払出枚数表示器127Bに左から順に「132」の数字を点灯させるデータである。この結果、遊技者は払出枚数表示器127Bの点灯態様から正解の停止操作(第1停止操作から第3停止操作までの停止操作)を把握することができる。
なお、詳しくは後述するが(後述する図186、図187参照)、変形例Aの主制御部300による操作順序報知演出は、停止操作が正解であっても不正解であっても、スタートレバー操作受付の時点t1から第3停止操作受付の時点t4まで、同一の点灯態様(図182に示したいずれか一つ点灯態様)にて、払出枚数表示器127Bの点灯を継続するようになっている。
図183は、小役3に内部当選した場合に主制御部300が第1副制御部400に送信するコマンドを説明する図である。変形例Aでは、RT2(AT状態)において小役3に内部当選した場合、主制御部300と第1副制御部400とで同一内容の操作順序報知演出を実行する必要があるため、主制御部300は、選択されたリール停止データに応じた正解操作順序を含むコマンド(以下、選択されたリール停止データに応じた正解の操作順序を含むコマンドをリール停止データコマンドという)を第1副制御部400に送信するようになっている。
一方、RT1(通常状態)、RT3(通常状態)及びRT4(通常状態)においては、リール停止データコマンドを送信しない。この通常状態(非AT状態ともいう)において正解の操作順序を含むリール停止データコマンドを送信しない構成は、不正行為の発見を容易にするという効果を有している。
例えば、RT1(AT状態)において小役3に内部当選し、リール停止データとして停止データd−01が選択された場合には、停止データd−01選択を示すリール停止データコマンドを送信する。停止データd−01選択を示すリール停止データコマンドとは、停止データd−01が選択された場合の正解操作順序(具体的には、第1停止リールが左リール110、第2停止リールが中リール111、第3停止リールが右リール112とする停止操作)を示す情報を含んだコマンドであるので、第1副制御部400は、停止データd−01選択を示すリール停止データコマンドを受信した場合には、この正解操作順序に基づいて操作順序報知演出を実行する。その結果、第1副制御部400の操作順序報知演出においては、主制御部300と同一内容の操作順序報知演出を実行することができる。
なお、変形例Aの主制御部300は、AT系の遊技状態がAT状態にあるときだけリール停止データコマンドを送信し、AT系の遊技状態が通常状態にあるときにはリール停止データコマンドを送信しないようにした。しかしながら、これとは異なり、AT系の遊技状態が通常状態にあるときには、第1副制御部400が正解操作順序を把握できないリール停止データコマンドまたは他のコマンドを送信するようにしてもよい(例えば、共通なリール停止データコマンドを別途設けてこのリール停止データコマンドを送信する)。つまりAT系の遊技状態が通常状態にある場合には、コマンド自体を送信しない構成の他、第1副制御部400が正解操作順序を把握できない所定のコマンドを送信する構成としてもよい。
(副制御部400・500の操作順序報知演出)
次に、図184及び図185を用いて、変形例Aにおけ副制御部400・500の操作順序報知演出について説明する。図184は、RT2(AT状態)において小役3に内部当選した場合の副制御部400・500の操作順序報知演出の概要を説明している。
変形例Aの副制御部400・500による操作順序報知演出では、主制御部300から受信したリール停止データコマンドに基づいて操作順序報知演出の内容を決定している。例えば、図184(a)に示す停止データd−01選択を示すリール停止データコマンドを受信した場合には、このリール停止データコマンドは第1停止リールを左リール110、第2停止リールを中リール111、第3停止リールを右リール112とする停止操作を示しているので、当該停止操作の操作順序を報知する「演出01」を選択する。同様にして、図184(a)に示す停止データd−06選択を示すリール停止データコマンドを受信した場合には、このリール停止データコマンドは、第1停止リールを右リール112、第2停止リールを中リール111、第3停止リールを左リール110とする停止操作を示しているので、当該停止操作の操作順序を報知する「演出06」を選択する。なお、「演出01〜06」は、音声を出力する演出、ランプを点灯させる演出、画像を表示する演出から構成されている。
ここで、副制御部400・500の操作順序報知演出の内容を「演出06」を具体例として説明すると、音/ランプに関しては、第1停止操作前(スタートレバー操作受付時)t1に音データs−3、ランプデータL−3を用いて演出を行い、第2停止操作前(第1停止操作受付時)t2に音データs−2、ランプデータL−2を用いて演出を行い、第3停止操作前(第2停止操作受付時)t3に音データs−1、ランプデータL−1を用いて演出を行う。ここで、音データs−1〜3及びランプデータL−1〜3の演出内容は、図184(b)に示す通りである。すなわち、演出06を用いた、音/ランプに関する操作順序報知演出は、第1停止操作前t1にスピーカ272及び277を介して「右から押して」の音声を出力するとともに右サイドランプ144を点灯させ、第2停止操作前t2にスピーカ272及び277を介して「中から押して」の音声を出力するとともに上部ランプ146を点灯させ、第2停止操作前t3にスピーカ272及び277を介して「左から押して」の音声を出力するとともに左サイドランプ144を点灯させるので、第1停止操作が右、第2停止操作が中、第3停止操作が左であることを示唆する演出となっている。
また、「演出06」を用いた、画像表示に関する操作順序報知演出は、「第6表示」のデータを用いて演出を行う。ここで、「第6表示」のデータの演出内容は、図184(c)に示すように、第1停止操作前(スタートレバー操作受付時)t1に「321」の文字画像(演出画像)d2を演出画像表示装置157上に表示態様P1にて表示し、第2停止操作前(第1停止操作受付時)t2に「32」の文字を演出画像表示装置157上に表示態様P2にて表示し、第3停止操作前(第2停止操作受付時)t3に「3」の文字を演出画像表示装置157上に表示態様P3にて表示し、すべての停止操作が終了したとき(第3停止操作受付時)t4に操作内容を示す文字画像(演出画像)d2の表示を終了して、第1停止操作が右、第2停止操作が中、第3停止操作が左であることを示唆する演出である。
ここで、表示態様P1は、第1停止操作を示唆する数字「1」を3つの数字の中で一番大きな文字とし、第2停止操作を示唆する数字「2」を3つの数字の中で二番目に大きな文字とし、第3停止操作を示唆する数字「3」を3つの数字の中で三番目に大きな(一番小さな)文字とする表示態様である。つまり、表示態様P1は、3つの停止操作順序を示すとともに第1停止操作の内容(具体的には、第1停止操作は右であること)を強調する表示態様となっている。また、表示態様P2は、第2停止操作を示唆する数字「2」を2つの数字の中で一番大きな文字(表示態様P1における一番大きな文字と同じ大きさ)とし、第3停止操作を示唆する数字「3」を2つの数字の中で一番小さな文字(表示態様P1における二番目に大きな文字と同じ大きさ)とする表示態様である。つまり、表示態様P2は、残りの2つの停止操作順序を示すとともに第2停止操作の内容(具体的には、第2停止操作は中であること)を強調する表示態様となっている。また、表示態様P3は、第3停止操作を示唆する数字「3」を大きな文字(表示態様P1における一番大きな文字と同じ大きさ)とする表示態様であり、残りの1つの停止操作順序を示すとともに第3停止操作の内容を強調する(具体的には、第3停止操作は左であること)を強調する表示態様となっている。
この結果、遊技者は演出画像表示装置157に表示される操作順序報知演出の演出画像d2の表示態様の変化から正解の停止操作(第1停止操作から第3停止操作までの停止操作)をより明確に把握することができる。
なお、詳しくは後述するが(後述する図186、図187参照)、上記「演出06」が示す演出内容は、遊技者が第1停止操作から第3停止操作まで正解の操作を行った場合の操作順序報知演出の内容であり、不正解の停止操作を行った場合には、不正解の操作の時点で「演出06」が示す演出は終了するようになっている。
図185は、副制御部400・500による操作順序報知演出の演出画像d2の推移を示す図である。詳しくは、図185(a)は、RT2(AT状態)において小役3に内部当選した遊技において遊技者が正解の停止操作を行った場合の演出画像表示装置157上の演出画像の推移を示す図であり、図185(b)は、RT2(AT状態)において小役3に内部当選した遊技において遊技者が不正解の停止操作を行った場合の演出画像表示装置157上の演出画像の推移を示す図である。なお、変形例Aにおいても、操作順序報知演出を実行する場合、演出画像表示装置157の画面上にはストーリ性ある背景演出の背景画像d1(具体的な図示は省略)が表示され、この背景画像d2の上に操作順序報知演出の演出画像d2が表示される。
遊技者が正解の停止操作を行った場合(第1〜第3停止操作において正解の場合)には、図185(a)に示すように、第1停止操作前(スタートレバー操作受付時)の時点t1において操作順序報知演出の第1停止操作の内容を強調する演出画像d2(表示態様P1)が表示され、第2停止操作前(第1停止操作受付時)の時点t2において操作順序報知演出の第2停止操作の内容を強調する演出画像d2(表示態様P2)が表示され、第3停止操作前(第2停止操作受付時)の時点t3において操作順序報知演出の第3停止操作の内容を強調する演出画像d2(表示態様P3)が表示された後、第3停止操作受付時の時点t4において、操作順序報知演出の演出画像P2の表示は終了し、正解操作であったことを示す正解演出の演出画像d10(例えば、「獲得」などの文字画像)が表示される。なお、正解演出は、演出画像表示装置157を用いて画像演出だけでなく、スピーカ272、277を用いた音声演出(例えば、「正解」などの音声を出力する)やランプ420を用いたランプ演出も含むものである。
一方、遊技者が不正解の停止操作を行った場合(例えば、第1停止操作において不正解の場合)には、図185(b)に示すように、第1停止操作前(スタートレバー操作受付時)の時点t1において操作順序報知演出の第1停止操作の内容を強調する演出画像d2(表示態様P1)が表示され、第2停止操作前(第1停止操作受付時)の時点t2において、操作順序報知演出の演出画像P2の表示は終了し、不正解操作であったことを示す不正解画像d10(例えば、「失敗」などの文字画像)が表示される。つまり、遊技者が不正解の停止操作を行った場合には、その不正解の操作を行った時点t2以降(例えば、第3停止操作前(第2停止操作受付時)の時点t3)においては操作順序報知演出の演出画像d2は表示されず、背景表示d1だけが表示されることとなる。なお、不正解演出は、演出画像表示装置157を用いて画像演出だけでなく、スピーカ272、277を用いた音声演出(例えば、「不正解」などの音声を出力する)やランプ420を用いたランプ演出も含むものである。
このように変形例Aでは、副制御部400・500による操作順序報知演出において、正解演出/不正解演出を実行する(演出画像表示装置157には正解演出/不正解演出の演出画像d10が表示される)が、主制御部300による操作順序報知演出においては、正解演出/不正解演出を実行しない(払出枚数表示器127Bには正解演出/不正解演出の点灯はない)。
なお、図示しないが、正解操作演出は、図185(a)に示した演出画像d10の表示を伴う演出のほか、音やランプによる演出も含まれており、また、不正解操作演出は、図185(b)に示した演出画像d10の表示を伴う演出のほか、演出音やランプによる演出も含まれる。
つまり、副制御部400・500の操作順序報知演出における表示手段A(具体的には、演出画像表示装置157)に着目して遊技を行った場合、操作に間違いがあったか把握が容易である。これに対し、主制御部300の操作順序報知演出における表示手段B(具体的には、払出枚数表示器127B)に着目して遊技を行った場合、操作に間違いがあったか把握が容易困難である。しかし、正解操作順序を知りたい場合には、表示手段Bに着目するのは有効である。
このようにして変形例Aでは、遊技者が操作に間違いがあったことに気がつくまでは、表示手段Aに着目するよう仕向けている。表示手段Aに着目するよう仕向けると、表示手段Aでは停止操作の順序以外の画像の表示が遊技を退屈にさせないよう表示されているので、操作に間違いがないよう淡々と進めるだけの遊技であっても、遊技を退屈にさせない場合がある。
図185(b)では、第1停止操作において不正解の場合について説明したが、勿論、第1停止操作は正解し、第2停止操作において不正解の場合には、第2停止操作の時点t3において不正解演出が実行される。
このように変形例Aの副制御部400・500による操作順序報知演出は、停止操作に基づいて演出態様(表示態様、音声態様、ランプ点灯態様)を変化させつつ停止操作の内容を報知する。
なお、変形例Aでは、全停止操作が終了した時点において正解演出を実行したが、各操作が正解の停止操作である場合には、それぞれの停止操作ごと正解演出を実行するようにしてもよい。
(操作順序報知演出のタイムチャート)
次に、図186及び図187を用いて、主制御部300の操作順序報知演出と、副制御部400・500の操作順序報知演出を比較する。
図186は、遊技状態がRT2(AT状態)にあり小役3に内部当選した遊技において、遊技者が正解の停止操作を行った場合(第1〜第3停止操作において正解の場合)の主制御部300及び第1副制御部400の操作順序報知演出の演出態様を示すタイムチャートである。
この場合には、スロットマシン100は、時点t1から時点t4まで、第1停止操作から第3停止操作までの操作内容を示唆する点灯態様(例えば、「321」の数字)を払出枚数表示器127に表示するとともに、第1停止操作から第3停止操作までの操作内容を示唆する表示態様P1〜P4を演出画像表示装置157に停止操作に基づいて順次表示する。この結果、遊技者は、推奨される第1停止操作、第2停止操作及び第3停止操作の内容を把握することができる。
なお、遊技者が正解の停止操作を行った場合、操作順序報知演出の操作内容の報知の終了タイミングは、図186に示すように、時点t4、つまり第3停止操作の受付においてストップボタン139が非押下状態から押下状態に変化した時点である。このように、遊技者が正解の停止操作を行った場合には、主制御部300による操作順序報知演出(払出枚数表示器127による操作順序報知演出)と、第1副制御部400による操作順序報知演出(演出画像表示装置157による操作順序報知演出)と、はいずれも時点t4において同時に終了する。
また、図示しないが、メダルの払出開始(図186は正解の停止操作を行った場合であるので、小役3に入賞し、メダルが払い出される)の時点は時点t5、つまり第3停止操作の受付においてストップボタン139が押下状態から非押下状態に変化した時点であるため、時点t5以降においては、払出枚数表示器127は、メダルの払出枚数の表示に用いられる。このように変形例Aでは、操作順序報知演出の報知終了タイミングとメダルの払出開始のタイミングとの間に若干の空白時間を生じさせているので、遊技者は、払出枚数表示器127の用途が操作順序の報知からメダルの払出枚数の報知に変化したことを容易に認識することができる。
図187は、遊技状態がRT2(AT状態)にあり小役3に内部当選した遊技において、遊技者が不正解の停止操作を行った場合(第1停止操作において不正解の場合)の主制御部300及び第1副制御部400の操作順序報知演出の演出態様を示すタイムチャートである。
この場合には、スロットマシン100は、時点t1から時点t4まで、第1停止操作から第3停止操作までの操作内容を示唆する点灯態様(例えば、「321」の数字)を変化させることなく払出枚数表示器127に表示する一方、時点t1から演出画像表示装置157に表示された第1停止操作から第3停止操作までの操作内容を示唆する表示態様P1の演出画像d2は時点t2において表示を終了する。この結果、遊技者は、演出画像表示装置157を見ても推奨される第1停止操作から第3停止操作までの内容を把握できないが、払出枚数表示器127を見れば推奨される第1停止操作から第3停止操作までの内容を把握することができる。すなわち、停止操作を誤ったことだけでなく、正解の停止操作を把握することができる。
一般に、第1停止操作から第3停止操作までの操作に対して正解の停止操作が設定されており、停止操作のたびに報知態様を変えて次の停止操作の内容を報知する操作順序報知演出を実行する場合には、停止操作が不正解であったとき、遊技者は不正解だった今回の操作と次の停止操作に関する報知内容から正解の停止操作順序を推測するしかないが、変形例Aでは、停止操作のたびに報知態様を変えて次の停止操作の内容を報知する副制御部400・500の操作順序報知演出のほか、同一の報知態様にて全停止操作の内容を報知する主制御部300の操作順序報知演出を有しているので、遊技者は、主制御部300の操作順序報知演出の報知態様から容易に正解の停止操作を認識することができる。
(主制御部300による操作順序演出のその他の報知態様)
なお、変形例Aの主制御部300による操作順序報知演出では、操作順序を遊技者に容易に理解させるため、数字を用いた表示態様を採用したが、主制御部300による操作順序報知演出の表示態様は数字に限定されない。例えば、図188に示すように、2桁の数字が表示可能な払出枚数表示器127を用いて、数字以外の点灯態様にて第1停止操作から第3停止操作までの操作内容を示唆するようにしてもよい。デモ時や遊技者の操作選択により、操作順序の解説画像が表示される場合には、遊技者は、払出枚数表示器127の点灯態様から停止操作の順序を把握することが可能である。
例えば、7セグデータd−01の場合には、表示態様d101にて払出枚数表示器127を点灯させ、7セグデータd−02の場合には、表示態様d102にて払出枚数表示器127を点灯させてもよい。ここで、7セグデータd−01は、第1停止リールを左リール110、第2停止リールを中リール111、第3停止リールを右リール112とする停止操作を正解の停止操作とする場合の7セグデータであり、7セグデータd−02は、第1停止リールを左リール110、第2停止リールを右リール112、第3停止リールを中リール111とする停止操作を正解の停止操作とする場合の7セグデータである(図132参照)。
なお、図188の表示態様d101〜d106は、左側のセグメントだけを用いた点灯態様を採用しているが、これは以下の理由による。払出枚数表示器127は、図189に示すように、操作順序報知演出を実行した遊技において、正解の停止操作を行った場合には、払出枚数表示器127を操作順序の報知に用いた後、払出枚数表示器127に払出枚数を表示する。このような場合、例えば、図139に示すように、2桁のメダル(例えば、12枚のメダル)を払い出すときには、払出開始の時点t5から払出終了の時点t6にかけて、メダルが払い出されるごとに随時インクリメントされた数字を払出枚数表示器127に表示するので、メダルの払出枚数が1桁の間は右側のセグメントだけを用い、左側のセグメントを用いることはない。したがって、払出枚数表示器127をメダルの払出枚数の表示に用いる場合には、メダル払出開始の時点から所定時間TXが経過した後に左側のセグメントを初めて用いることになるので、操作順序報知演出の直後にメダルの払出があったとしても、遊技者は、払出枚数表示器127の表示が、操作内容の表示なのか、メダルの払出枚数の表示なのかを明確に区別することができる。すなわち、払出枚数表示器127の右側のセグメントも用いて操作順序報知演出を実行した場合には、操作順序報知演出の終了後、直ちに払出枚数表示器127の右側のセグメントを用いてメダルの払出枚数を表示するので、払出枚数表示器127の表示が操作内容の表示なのか、メダルの払出枚数の表示なのかが遊技者にわかりにくくなってしまうという問題が生じるが、図188に示すように、左側のセグメントだけを用いた点灯態様の場合には、このような問題は生じない。
なお、変形例Aにおいては、小役3に内部当選した場合には、第1停止操作から第3停止操作のそれぞれに正解操作順序が設定されていた(6つの停止操作順序の中から正解操作順序が設定されている所謂「6択」)が、これに限定されない。3つの停止操作のうち少なくとも2以上の停止操作に対して正解操作順序が設定されていればよい。例えば、5つの停止操作順序の中から正解操作順序が設定されている所謂「5択」や4つの停止操作順序の中から正解操作順序が設定されている所謂「4択」を採用してもよい。
<第4実施形態のその他変形例>
上記第4実施形態では、操作順序報知演出を実行している場合において、遊技者が不正解の停止操作を行ったときには、当該遊技において主制御部300による操作順序報知演出を継続して実行する一方、副制御部400・500による操作順序報知演出を中止して実行しないようにした。しかしながら、この正解/不正解の停止操作が当該遊技の操作順序報知演出だけではなく、以後の遊技における操作順序報知演出の実行有無について影響を与えるようにしてもよい(変形例1)。
図127及び図128は、変形例1の操作順序報知演出の演出態様を示すタイムチャートである。ここで、図127は、BB状態の1ゲーム目において正解の停止操作を行った場合、図128は、BB状態の1ゲーム目において不正解の停止操作を行った場合のタイムチャートである。なお、前提として、変形例1では、2ゲームの遊技が実行されることによりボーナス状態を終了させるBBを有しており、このBB状態において操作順序役である小役Aに内部当選した場合には、操作順序報知演出を実行するようになっている。勿論、この遊技性に限定されるものではなく、終了条件を同条件とすれば、RB遊技(レギュラーボーナス遊技)、MB遊技(ミドルボーナス遊技。特開2015−03186に同遊技の開示あり)としてもよい。
図127及び図128によれば、BB状態の1ゲーム目において小役Aに内部当選したので、スタートレバー操作の時点t11から正解の操作順序を報知する操作順序報知演出を実行開始するが、遊技者が不正解の第1停止操作を行ったので、スロットマシン100は、主制御部300による操作順序報知演出を、第1停止操作の時点t12以降も継続して実行する一方、副制御部400・500による操作順序報知演出を、第1停止操作の時点t12において中止する。
このような状態のもと、図127は、BB状態の2ゲーム目においても小役Aに内部当選するが、1ゲーム目において不正解の停止操作を行ったので、2ゲーム目においては、小役Aに内部当選しても操作順序報知演出を実行しない場合を示している。
すなわち、1ゲーム目で不正解の停止操作を行った場合には、続く2ゲーム目において操作順序報知演出を実行しないようにしてもよい。この場合は、背景画像の表示を優先させ、制御部の処理負担を軽減するものである。なお、2ゲームより多くのゲーム数(例えば、8ゲーム)の遊技が実行されることによりボーナス状態を終了させるBBとしてもよく、この場合、例えば1ゲーム目で不正解の停止操作を行った場合には、続く2ゲーム目以降のゲームにおいて操作順序報知演出を実行しないようにし、例えば3ゲーム目で不正解の停止操作を行った場合には、続く4ゲーム目以降のゲームにおいて操作順序報知演出を実行しないようにする。
一方、図128は、1ゲーム目において不正解の停止操作を行ったが、BB状態の2ゲーム目において小役Aに内部当選したので、2ゲーム目において、操作順序報知演出を実行する場合を示している。
すなわち、1ゲーム目で不正解の停止操作を行っても、続く2ゲーム目においては操作順序報知演出を実行するようにしてもよい。この場合は、背景画像の表示を優先させつつ、遊技者の利益を優先するものである。なお、2ゲームより多くのゲーム数(例えば、8ゲーム)の遊技が実行されることによりボーナス状態を終了させるBBとしてもよく、この場合、例えば1ゲーム目で不正解の停止操作を行った場合には、続く2ゲーム目以降のゲームにおいて操作順序報知演出を実行するようになり、例えば3ゲーム目で不正解の停止操作を行った場合には、続く4ゲーム目以降のゲームにおいて操作順序報知演出を実行する。
以上、変形例1に述べたように、操作順序役に内部当選しかつ操作順序報知演出が実行される一のゲームにおける停止操作の内容が、次ゲーム以降の操作順序役に内部当選した他のゲームの操作順序報知演出の実行有無に影響を与える遊技性を備えるようにしてもよい。
また、第4実施形態では、操作順序報知演出を実行している場合の正解/不正解の停止操作を第1副制御部400が判断していたが、主制御部300が正解/不正解の停止操作を判断するようにしてもよい(変形例2)。主制御部300は正解/不正解の停止操作を判断し、主制御部300による操作順序報知演出を継続して実行する一方、第1副制御部400及び第2副制御部500による操作順序報知演出の実行を中止可能とする。この場合には、主制御部300が選択されたリール停止データと実際の停止操作とに基づいて正解/不正解の停止操作を判断し、その判断結果を第1副制御部400に送信するものである。そして第1副制御部400は、この送信された判断結果に基づいて、副制御部400・500による操作順序報知演出の継続/中止を制御するようにするものである。このように正解/不正解の停止操作の判断主体は第1副制御部400に限定されるものではなく、他の制御部であってもよい。主制御部300が正解/不正解の停止操作を判断することで、主制御部300から正確な情報が送られてこなかった場合に起こり得る第1副制御部400の演出実行ミスを防ぐことができる。第1副制御部400が正確な判断をできる前提に、主制御部300から正確な情報が送られることあるからである。
また、第4実施形態では、遊技者のストップボタン137〜139に対する操作の検出信号は主制御部300に出力されるように構成されていたが(図3参照)、主制御部300とともに第1副制御部400に出力されるように構成されていてもよい(変形例3)。正解/不正解の停止操作の判断主体を第1副制御部400とした場合であっても、停止操作の結果を主制御部300から受け取る必要があったので、主制御部300は停止操作の結果を第1副制御部400に送信しなければならなく処理増になっていた。しかしながら、変形例3の構成を採用すれば、遊技者のストップボタン137〜139に対する操作の検出信号が第1副制御部400にも出力される構成とすることで、主制御部300が停止操作の結果を第1副制御部400に送信する処理を減らすことができる場合がある。
図129(a)は、変形例3のストップボタン137〜139を有するストップボタンユニット136Aの構成を示す外観斜視図であり、同図(b)は、同図(a)のA−A線矢視断面図である。
図129(a)において、701はストップボタン137の操作部材であり、702はストップボタン138の操作部材であり、703はストップボタン139の操作部材であり、704はストップボタン137〜139を収納するホルダである。操作部材701〜703は、後述するLED710からの照明光が透過するように半透明の部材等により形成されている。また、705は、各ストップボタン137〜139に内蔵されるセンサ基板709と主制御部300を接続する操作検知センサ用ハーネスであり、706は、各ストップボタン137〜139に内蔵されるLED基板711と第1副制御部400を接続する発光用ハーネスである。
図129(b)に示すストップボタン137の断面図おいて、底面部には、操作部材701の押下操作応じて移動する検知片707を設けている。ホルダ704内部には、検知片707を検知する検知センサ708と、この検知センサ708を電気的に接続するセンサ基板709と、ストップボタン137内部を照明するLED710と、LED710を電気的に接続するLED基板711と、を収納している。
センサ基板709は、上記操作検知センサ用ハーネス705により主制御部300と接続され、検知センサ708が検知片707を検出した場合(遊技者がストップボタン137を押下した場合)に、ストップボタン137の左ボタン操作検知信号を主制御部300に出力する。LED基板711は、上記発光用ハーネス706により第1副制御部400と接続され、第1副制御部400から入力されるLED信号によりLED710を点灯する。なお、図129(b)に示した構成は、ストップボタン138及び139においも同様である。
図129(c)は、変形例3のスロットマシンの制御系の概略構成を示す図である。この図において、主制御部300及び第1副制御部400には、停止ボタン(ストップボタン137〜139)の操作を検知する検知センサ708から出力される操作信号が入力されている。主制御部300は、操作信号を受け付けて判定する受付判定部を備える。また、第1副制御部400も操作信号を受け付けて判定する受付判定部を備える。
より詳しくは、第1副制御部400には、センサ回路413(図示せず)を設けており、主制御部300に接続されている各種センサ318のうちの一部のセンサ(以下、双方接続センサと言う。)が、第1副制御部400にも接続されている。この構成により、第1副制御部400は主制御部300からのコマンドとは別に、双方接続センサの検出結果を取得できる。変形例3では、左ストップボタン137センサ、中ストップボタン138センサ、右ストップボタン139センサを双方接続センサとしている。
双方接続センサを主制御部300と第1副制御部400とに接続した構成の場合、主制御部300と第1副制御部400とが電気的に接続された状態となる。このため、いずれか一方の制御部に生じた電圧異常の影響を他方の制御部も受ける場合があり、一方に電圧異常が生じると双方の制御部が誤作動ないし故障するおそれがある。そこで、本変形例では、双方接続センサを主制御部300と第1副制御部400とに接続するにあたり、主制御部300と第1副制御部400とが電気的に切り離される構成とする。これにより、主制御部300と第1副制御部400のうちの一方の電圧異常の影響が他方に及ぶことを低減することができる。
図130に双方接続センサの接続回路の一例を示す。同図の例において、双方接続センサであるストップボタンセンサ16は、配線上、中継基板3を介して主制御部300と、第1副制御部400とに接続されている。中継基板3は、ストップボタンセンサ16と、主制御部300及び第1副制御部400を備える各基板との間の配線を中継し、ストップボタンセンサ16からのセンサ信号(ON・OFF信号)を主制御部300及び第1副制御部400へ伝達する。
ストップボタンセンサ16は、LEDからなる発光素子16aと、受光素子16bとを備える。受光素子16bはシュミット回路Ssと、トランジスタTsとを備え、発光素子16aからの光がシュミット回路Ssで受光されるとトランジスタTsがONとなる構成である。
ストップボタンセンサ16は、主制御部300から電力供給を受けており、電源電圧が主制御部300の電源電圧であるVddmであると共にGNDが主制御部300と共通のGND1である。トランジスタTsのコレクタは、センサ回路320を構成する抵抗器R1を介してVddmが接続されている。したがって、ストップボタンセンサ16は、検出結果として、GND1とVddmとの範囲で変化するセンサ信号(ON・OFF信号)を出力する。
ストップボタンセンサ16からのセンサ信号は主制御部300のI/O310の所定の入力ポートに入力され、ストップボタンセンサ16の検出結果が主制御部300で認識されることになる。
第1副制御部400には、中継基板3で配線が分岐されてストップボタンセンサ16からのセンサ信号が入力されるが、ストップボタンセンサ16と第1副制御部400との間には、ストップボタンセンサ16から第1副制御部400側への信号送信のみが可能な絶縁型一方向通信回路として、フォトカプラ20が設けられている。
フォトカプラ20は、LEDからなる発光素子20aと、受光素子20bとを備える。受光素子20bはフォトトランジスタであり、発光素子20aからの光を受光するとONとなる。なおストップボタンセンサ16と同様にシュミット回路を受光素子20bに設けてもよい。
発光素子20aはトランジスタTsのコレクタ−エミッタ間に接続されており、また、発光素子20aと直列で抵抗器R3が設けられている。受光素子20bは、そのコレクタが、抵抗器R2を介して第1副制御部400の電源(電圧Vdds)に接続され、また、第1副制御部400のI/O410の所定の入力ポートに接続されている。受光素子20bのエミッタは第1副制御部400のGND2に接続されている。
トランジスタTsがONとなると、Vddm→抵抗器R1→抵抗器R3→発光素子20→GND1と電流が流れて発光素子20aが発光する。これにより受光素子20bもONとなり、Vdds→抵抗器R2→抵抗器R3→受光素子20b→GND2と電流が流れて、ストップボタンセンサ16のセンサ信号とON−OFF関係が一致する信号が第1副制御部400のI/O410の所定の入力ポートに入力される。この結果、ストップボタンセンサ16の検出結果が第1副制御部400でも認識されることになる。
本変形例では、フォトカプラ20の存在により、ストップボタンセンサ16の配線関係に関して、主制御部300と第1副制御部400とが電気的に切り離されながら、双方でストップボタンセンサ16の検出結果を認識できる。
主制御部300の電源電圧Vddmと、副制御部400の電源電圧Vddsとは、同じであっても異なっていてもよい。異ならせる場合、例えば、主制御部300の電源電圧Vddmは5Vとする一方、副制御部400の電源電圧Vddsはこれよりも低い電圧(例えば3.3V)とすることで、第1副制御部400の消費電力の低減に役立つ。いずれにしても、主制御部300と副制御部400とは、電源電圧(Vddm、Vdds)、GND(GND1、GND2)をそれぞれ有している。
そして、上記の通り、主制御部300と第1副制御部400との一方向通信に絶縁型一方向通信回路を設け、ストップボタンセンサ16と第1副制御部400との間にフォトカプラ20を設けたことにより、主制御部300と副制御部400とを完全に電気的に切り離すことができ、一方の電圧異常の影響が他方に及ぶことを確実に回避できる。
また、上記第4実施形態では、図116及び図117に示したように、主制御部300による操作順序報知演出の実行開始時期と、副制御部400・500による操作順序報知演出の実行開始時期とを同一としたが、主制御部300による操作順序報知演出と副制御部400・500による操作順序報知演出とが同一の条件の成立(例えば、小役3内部当選)に基づいて実行されるのであれば、実行開始時期に所定の時間差が生じてもよい。例えば、主制御部300による操作順序報知演出の実行開始時期が副制御部400・500による操作順序報知演出の実行開始時期よりも早くてもよいし、主制御部300による操作順序報知演出の実行開始時期が副制御部400・500による操作順序報知演出の実行開始時期よりも遅くてもよい(変形例3)。前者の場合には、副制御部400・500による操作順序報知演出の内容に趣向をこらせた内容を付加し、結果的に操作順序報知演出が実行されるまでに時間がかかるような演出としてしまった場合でも、遊技者は主制御部300による操作順序報知演出により停止操作に係わる情報を早期に把握できる場合がある。一方、後者の場合には、副制御部400・500による操作順序報知演出の内容に趣向をこらせた内容を付加した場合に、この内容を遊技者に見せられる場合がある。
また、同様にして、正解の停止操作をした場合の主制御部300による操作順序報知演出の実行終了時期と、正解の停止操作をした場合の副制御部400・500による操作順序報知演出の実行終了時期に所定の時間差が生じてもよい。例えば、主制御部300による操作順序報知演出の実行終了時期が副制御部400・500による操作順序報知演出の実行終了時期よりも早くてもよいし、主制御部300による操作順序報知演出の実行終了時期が副制御部400・500による操作順序報知演出の実行終了時期よりも遅くてもよい(変形例4)。前者の場合には、副制御部400・500による操作順序報知演出の内容に趣向をこらせた内容を付加した場合に、この内容を遊技者に見せられる場合がある。一方、後者の場合には、副制御部400・500による操作順序報知演出を除く演出のみの実行期間を長くできる場合がある。
<第4実施形態のまとめ>
遊技台には、遊技者にとって有利な停止態様を導出させるストップボタンの操作に関する情報が報知される、所謂AT遊技を行う遊技台がある(例えば、特開2012−161499号公報)。従来、このストップボタンの操作に関する情報を報知する演出(以下、報知演出という)を実行する場合において、遊技者が不正解の操作を行ったときには、停止操作に失敗した後に当該報知演出を継続する意味がないため、報知演出をキャンセルしていた。
一方、停止操作の内容に応じて報知演出に関する制御のすべてを1つの制御部で行うことは却って副制御部の処理を増加させるという問題があった。そして、報知演出を停止操作の途中でキャンセルした場合、自分の停止操作が間違っていたのか否かが明確にわからないという問題もあった。また、正解の停止操作の内容が把握しにくいという問題もあった。
第4実施形態の遊技台は、制御部の負荷を軽減するとともに、停止操作が間違いを明確に把握することができる遊技台である。また、第4実施形態の遊技台は、正解の停止操作が把握しやすい遊技台である。
すなわち、第4実施形態の遊技台(例えば、スロットマシン100)によれば、複数種類の図柄が施され、回転駆動される複数のリール(例えば、リール110〜112)と、前記複数のリールの回転を個別に停止させるための停止操作を受け付ける複数の停止操作受付手段(例えば、ストップボタン137〜139)と、第一の表示手段(例えば、払出枚数表示器127)と、第二の表示手段(例えば、演出画像表示装置157)と、遊技の進行を制御する第一の制御手段(例えば、主制御部300)と、演出を制御する第二の制御手段(例えば、第1副制御部400、第2副制御部500)と、を備えた遊技台であって、前記第一の制御手段は、前記複数の停止操作受付手段に対する停止操作に係わる情報を報知する報知条件が成立した第一の遊技(例えば、AT状態において小役3に内部当選した遊技)において、前記停止操作に係わる情報(例えば、停止操作順序に関する情報)を前記第一の表示手段に表示させる第一の表示制御手段(例えば、主制御部操作順序報知演出設定処理S107Aなど)を備え、前記第二の制御手段は、前記第一の遊技において、前記停止操作に係わる情報を前記第二の表示手段に表示させる第二の表示制御手段(例えば、演出制御処理S3005B)を備え、前記第一の表示制御手段は、前記第一の遊技において、前記停止操作に係わる情報を前記第一の表示手段に表示させた後に、前記複数の停止操作受付手段に対する停止操作が前記第一の表示手段に表示された情報により特定される停止操作と同じ停止操作だった場合には、前記停止操作に係わる情報のうち少なくとも残る停止操作に係わる情報を前記第一の表示手段に表示させる手段であり(例えば、図116など)、前記第一の表示制御手段は、前記第一の遊技において、前記複数の停止操作受付手段の全てに停止操作があった場合には、前記停止操作に係わる情報の前記第一の表示手段に対する表示を終了させる手段であり(例えば、図116、117など)、前記第二の表示制御手段は、前記第一の遊技において、前記停止操作に係わる情報を前記第二の表示手段に表示させた後に、前記複数の停止操作受付手段に対する停止操作が前記第二の表示手段に表示された情報により特定される停止操作と同じ停止操作だった場合には、前記停止操作に係わる情報のうち少なくとも残る停止操作に係わる情報を前記第二の表示手段に表示させる手段であり(例えば、図116など)、前記第二の表示制御手段は、前記第一の遊技において、前記停止操作に係わる情報を前記第二の表示手段に表示させた後に、前記複数の停止操作受付手段に対する停止操作のうち少なくとも残る停止操作に係わる情報が前記第二の表示手段に表示された情報により特定される停止操作と異なった停止操作の場合には、前記停止操作に係わる情報のうち少なくとも残る停止操作に係わる情報を前記第二の表示手段に表示させない手段であり(例えば、図117など)、前記第一の表示制御手段は、前記第一の遊技において、前記停止操作に係わる情報を前記第一の表示手段に表示させた後に、前記複数の停止操作受付手段に対する停止操作のうち少なくとも一つの停止操作が、前記第一の表示手段に表示された情報により特定される停止操作と異なる停止操作であった場合には、前記停止操作に係わる情報のうち少なくとも残る停止操作に係わる情報を前記第一の表示手段に表示させる手段である(例えば、図117など)、ことを第1の基本的構成とする。
この第1の基本的構成によれば、2つの制御部にて停止操作に係わる情報の報知を行い、停止操作が報知の内容と異なる場合であっても、一方の制御部においては報知を継続するので、制御部の負荷を軽減するとともに、停止操作が間違いを明確に把握することができる。
上記第1の基本的構成において、前記第二の表示制御手段は、前記第一の遊技において、前記停止操作に係わる情報を前記第二の表示手段に表示させた後に、前記複数の停止操作受付手段に対する停止操作のうち少なくとも一つの停止操作が、前記第二の表示手段に表示された情報により特定される停止操作と異なる停止操作であった場合には、前記停止操作に係わる情報を前記第二の表示手段に表示させない手段である、ことを好ましい(好適な構成1)。
この場合には、2つの制御部にて停止操作に係わる情報の報知を行い、停止操作が報知の内容と異なる場合、停止操作に係わる情報のすべてを第二の表示手段に表示させないので、すぐに停止操作が間違いを明確に把握できる。
また、上記第1の基本的構成又は好適な構成1において、前記第二の表示制御手段は、前記第一の遊技において、前記停止操作に係わる情報を前記第二の表示手段に表示させた場合に、前記停止操作受付手段に対する停止操作が、前記第二の表示手段に表示された前記停止操作に係わる情報により特定される停止操作と同一の停止操作であるか否かを判定する判定手段(例えば、操作順序報知演出終了設定処理S3314B)を備え、前記第一の制御手段は、前記複数の停止操作受付手段に対する停止操作が行われた場合には、該止操作に係わる操作信号を前記第二の制御手段に出力する信号出力手段(例えば、図129、図130に示した構成)を備え、前記判定手段は、前記信号出力手段から出力された前記操作信号に基づいて、前記停止操作受付手段に対する停止操作が、前記第二の表示手段に表示された前記停止操作に係わる情報により特定される停止操作と同一の停止操作であるか否かを判定する手段である、ことが好ましい(好適な構成2)。
この場合には、遊技の進行を制御する第一の制御手段は遊技者の停止操作のミスを判定せず、第二の制御手段が遊技者の停止操作の順序に関する情報を直接的に把握できるので、しないので、第一の制御手段の処理負荷を軽減することができる。
また、上記基本的構成及び好適な構成1〜2において、前記第一の制御手段は、エラーを検出するエラー検出手段(例えば、デバイス監視処理S2008)を備え、前記エラー報知手段は、前記第一の遊技において、前記複数の停止操作受付手段の全てに停止操作がある前に前記エラー検出手段が前記エラーを検出した場合には、前記複数の停止操作受付手段の全てに停止操作があった後に、前記エラーに係わる情報を報知する手段である(例えば、メダル付与処理のエラー処理S6104など)である、ことが好ましい(好適な構成3)。
この場合には、第一の制御手段は、エラーが生じても即時エラー報知を行わないので、遊技者をエラー表示により混乱させることなく、操作ミスを防止することができる。
また、上記実施形態の遊技台(例えば、スロットマシン100)によれば、複数種類の図柄が施され、回転駆動される複数のリール(例えば、リール110〜112)と、前記複数のリールの回転を個別に停止させるための停止操作を受け付ける複数の停止操作受付手段(例えば、ストップボタン137〜139)と、第一の表示手段(例えば、払出枚数表示器127)と、第二の表示手段(例えば、演出画像表示装置157)と、遊技の進行を制御する第一の制御手段(例えば、主制御部300)と、演出を制御する第二の制御手段(例えば、第1副制御部400、第2副制御部500)と、を備えた遊技台であって、前記第一の制御手段は、前記複数の停止操作受付手段に対する停止操作に係わる情報を報知する報知条件が成立した第一の遊技(例えば、AT状態において小役3に内部当選した遊技)において、前記停止操作に係わる情報(例えば、停止操作順序に関する情報)を前記第一の表示手段に表示させる第一の表示制御手段(例えば、主制御部操作順序報知演出設定処理S107Aなど)を備え、前記第二の制御手段は、前記第一の遊技において、前記停止操作に係わる情報を前記第二の表示手段に表示させる第二の表示制御手段(例えば、演出制御処理S3005B)を備え、前記第一の表示制御手段は、前記第一の遊技において、前記停止操作に係わる情報を前記第一の表示手段に表示させた後に、前記複数の停止操作受付手段に対する停止操作が、前記第一の表示手段に表示された情報により特定される停止操作と同じ停止操作であった場合には、前記停止操作に係わる情報を前記第一の表示手段に継続して表示させる手段であり、前記第一の表示手段に表示された情報により特定される停止操作と同じ停止操作があった場合の、前記停止操作に係わる情報の表示終了条件と、前記第一の表示手段に表示された情報により特定される停止操作と異なる停止操作があった場合の、前記停止操作に係わる情報の表示終了条件とは、同じ条件(以下、この条件を「第一の表示終了条件」という)であり、前記第二の表示手段に表示された情報により特定される停止操作と同じ停止操作があった場合の、前記停止操作に係わる情報の表示終了条件(以下、この条件を「第二の表示終了条件」という)と、前記第二の表示手段に表示された情報により特定される停止操作と異なる停止操作があった場合の、前記停止操作に係わる情報の表示終了条件(以下、この条件を「第三の表示終了条件」という)とは、異なる条件であり、前記第三の表示終了条件は、前記第二の表示終了条件の成立タイミングよりも前のタイミングで成立する条件であり、前記第三の表示終了条件は、前記第一の表示終了条件の成立タイミングよりも前のタイミングで成立する条件である(例えば、図116、図117など)、ことを第2の基本的構成とする。
この第2の基本的構成によれば、2つの制御部にて停止操作に係わる情報の報知を行い、停止操作が報知の内容と異なる場合であっても、2つの制御部の報知の終了時期が異なるので、制御部の負荷を軽減するとともに、停止操作が間違いを明確に把握することができる。
また、第4実施形態の変形例Aの遊技台(例えば、スロットマシン100)によれば、複数種類の図柄が施され、回転駆動される三つのリール(例えば、リール110〜112)と、前記三つのリールの回転を個別に停止させるための停止操作を受け付ける三つの停止操作受付手段(例えば、ストップボタン137〜139)と、第一の表示手段(例えば、払出枚数表示器127)と、第二の表示手段(例えば、演出画像表示装置157)と、遊技の進行を制御する第一の制御手段(例えば、主制御部300)と、演出を制御する第二の制御手段(例えば、第1副制御部400、第2副制御部500)と、を備えた遊技台であって、前記第一の制御手段は、前記三つの停止操作受付手段に対する停止操作の順序を設定する停止操作順序設定手段(例えば、主制御部300、リール停止データ選択処理S106Aなど)と、前記停止操作順序設定手段により設定された前記停止操作の順序を報知する報知条件が成立した第一の遊技(例えば、AT状態において小役3に内部当選した遊技)において、前記停止操作の順序の表示を、前記三つの停止操作受付手段に対する全ての停止操作があるまで同一の表示態様(例えば、図182の表示態様)で前記第一の表示手段に表示させる第一の表示制御手段(例えば、主制御部操作順序報知演出設定処理S107Aなど)と、を備え、前記第二の制御手段は、前記第一の遊技において、前記停止操作の順序の表示を前記第二の表示手段に表示させる第二の表示制御手段(例えば、演出制御処理S3005B)を備え、前記第一の表示制御手段は、前記第一の遊技において、前記三つの停止操作受付手段に対する停止操作が、前記第一の表示手段の前記停止操作の順序の表示により特定される停止操作の順序と同じ停止操作の順序であった場合には、前記停止操作の順序の表示を前記同一の表示態様で前記第一の表示手段に継続して表示させる手段であり(例えば、図186など)、前記第二の制御手段は、前記第一の遊技において、前記三つの停止操作受付手段に対する停止操作が、前記第二の表示手段の前記停止操作の順序の表示により特定される停止操作の順序と同じ停止操作の順序であった場合には、正解操作であることを示す正解操作演出(例えば、図185(a)の演出画像d10)を実行させる手段であり、前記第二の制御手段は、前記第一の遊技において、前記三つの停止操作受付手段に対する停止操作が、前記第二の表示手段の前記停止操作の順序の表示により特定される停止操作の順序と異なる停止操作の順序であった場合には、不正解操作であることを示す不正解操作演出(例えば、図185(b)の演出画像d10)を実行させる手段であり、前記第一の表示手段の前記停止操作の順序の表示により特定される停止操作の順序と同じ停止操作の順序があった場合の、前記停止操作の順序の表示の表示終了条件と、前記第一の表示手段の前記停止操作の順序の表示により特定される停止操作の順序と異なる停止操作の順序があった場合の、前記停止操作の順序の表示の表示終了条件とは、同じ条件(以下、この条件を「第一の表示終了条件」という)であり、前記第二の表示手段の前記停止操作の順序の表示により特定される停止操作の順序と同じ停止操作の順序があった場合の、前記停止操作の順序の表示の表示終了条件(以下、この条件を「第二の表示終了条件」という)と、前記第二の表示手段の前記停止操作の順序の表示により特定される停止操作と異なる停止操作があった場合の、前記停止操作の順序の表示の表示終了条件(以下、この条件を「第三の表示終了条件」という)とは、異なる条件であり、前記第三の表示終了条件は、前記第二の表示終了条件の成立タイミングよりも前のタイミングで成立する条件であり、前記第三の表示終了条件は、前記第一の表示終了条件の成立タイミングよりも前のタイミングで成立する条件である、ことを特徴とすることを第3の基本的構成とする。
この第3の基本的構成によれば、2つの制御部にて停止操作に係わる情報の報知を行い、停止操作が報知の内容と異なる場合であっても、2つの制御部の報知の終了時期が異なるので、制御部の負荷を軽減するとともに、遊技者は、停止操作の間違いを明確に把握することができる。また、遊技者は、停止操作を間違えた場合、正解の停止操作を容易に把握することができる。
また、第3の基本的構成において、前記第一の表示制御手段は、前記第一の表示終了条件が成立した場合には、前記三つの停止操作受付手段に対する全ての停止操作のうち最後の停止操作において操作受付がない状態から操作受付がある状態に変化した第一のタイミング(例えば、図186及び図187の時点t4)において、前記第一の表示手段の前記停止操作の順序の表示を終了させる手段であり、前記第二の表示制御手段は、前記第二の表示終了条件が成立した場合には、前記第一のタイミングにおいて、前記第二の表示手段の前記停止操作の順序の表示を終了させる手段である、ことが好ましい(好適な構成4)。
この好適な構成4によれば、遊技者が正解の停止操作を行った場合、違和感のない演出を実行することができる。
[第5実施形態]
次に、本発明の第5実施形態について説明する。なお、第5実施形態において、遊技台の全体構成、制御部の回路構成及びリール110〜112に施される図柄配列は、第1〜第4実施形態と同一であるため(図1〜図4と同一)、これについては説明を省略し、以下、入賞役の種類から説明する。
<入賞役の種類>
図131を用いて、第5実施形態の入賞役の種類について説明する。なお、同図は第5実施形態の入賞役(作動役を含む)の種類、各入賞役に対応する図柄組み合わせ、各入賞役の作動または払出を示す図である。
スロットマシン100の入賞役には、特典役(特別役1、特別役2、AT役)と、一般役(再遊技役、小役1〜小役4)がある。
本実施形態における入賞役のうち、特別役1および特別役2は、遊技者に所定の利益が付与される特別遊技状態に移行する役、AT役は、遊技者に所定の利益が付与されるAT遊技状態に移行する役である。また、再遊技役は、新たにメダルを投入することなく再遊技が可能となる役である。これらの入賞役は「作動役」と呼ばれる場合がある。また、本実施形態における「入賞」には、メダルの配当を伴わない(メダルの払い出しを伴わない)作動役の図柄組み合わせが有効ライン上に表示される場合も含まれ、例えば、特別役1、特別役2、AT役および再遊技役への入賞が含まれる。
特別役1および特別役2(以下、合わせて特別役と略記する場合がある)は、入賞により特別遊技状態に移行する役(作動役)である。ただし、この役自身に入賞したことよるメダルの払出は行われない。対応する図柄組み合わせは、特別役1が「セブン1−セブン1−セブン1(BB)」であり、特別役2が「BAR−BAR−BAR(RB)」である。
特別役1または特別役2に内部当選すると、この内部当選した役に対応する特別役内部当選フラグがオンに設定される(主制御部300のRAM308の所定のエリア内に記憶される)。このフラグがオンに設定されていると、主制御部300は、遊技状態を特別役内部当選遊技状態に移行させる。このフラグは、その内部当選した役に入賞するまでオンの状態が維持され、次回以降の遊技においてもその内部当選した役に入賞しやすい状態となる。すなわち、特別役1または特別役2に内部当選した遊技においてその特別役に入賞しなくとも、次回以降の遊技でその特別役に内部当選した状態となり、特別役に対応する図柄組み合わせ(例えば、特別役1に内部当選した場合は「セブン1−セブン1−セブン1(BB)」、特別役2に内部当選した場合は「BAR−BAR−BAR(RB)」の図柄組み合わせ)が、揃って入賞しやすい状態になる。この特別役内部当選遊技状態については後述する。
主制御部300は、特別役1または特別役2に対応する図柄組み合わせが表示されたことに基づいて遊技状態を特別遊技状態に移行させる。さらにこの特別遊技状態において、所定の枚数の払出しがされると通常遊技状態に移行させる。この特別遊技状態および通常遊技状態については後述する。
AT役は、入賞によりAT遊技状態に移行する役(作動役)である。ただし、この役自身に入賞したことよるメダルの払出は行われない。対応する図柄組み合わせは、特別役1が「セブン2−セブン2−セブン2(AT)」である。
AT役に内部当選すると、AT役内部当選フラグがオンに設定される(主制御部300のRAM308の所定のエリア内に記憶される)。このフラグがオンに設定されていると、主制御部300は、遊技状態をAT役内部当選遊技状態に移行させる。このフラグは、AT役に入賞するまでオンの状態が維持され、次回以降の遊技においてもその内部当選した役に入賞しやすい状態となる。すなわち、AT役に内部当選した遊技においてAT役に入賞しなくとも、次回以降の遊技でAT役に内部当選した状態となり、AT役に対応する図柄組み合わせ(「セブン2−セブン2−セブン2(AT)」)が、揃って入賞しやすい状態になる。このAT役内部当選遊技状態については後述する。
主制御部300は、AT役に対応する図柄組み合わせが表示されたことに基づいて遊技状態をAT遊技状態に移行させる。さらにこのAT遊技状態において、所定のゲーム数(初期値は30ゲームであるがゲーム数が上乗せされる場合がある)が消化されると通常遊技状態に移行させる。このAT遊技状態については後述する。
なお、本実施形態では、特別役及びAT役は、遊技者に有利な利益(特典)を与える役であるので、特別役及びAT役を合わせて特典役と総称する場合がある。
再遊技役は、入賞により次回の遊技でメダル(遊技媒体)の投入を行うことなく遊技を行うことができる入賞役(作動役)であり、メダルの払出は行われない。なお、対応する図柄組み合わせは、再遊技役は「リプレイ−リプレイ−リプレイ(リプレイ)」である。
上記再遊技役は、遊技者がメダルを投入することなく、次回の遊技を行うことができる役であればよい。したがって、例えば、再遊技に入賞すると次回遊技でメダルの投入が自動的に投入(メダル投入枚数記憶領域にメダル投入枚数を再設定)されるものであってもよいし、再遊技に入賞した遊技で投入されたメダルをそのまま次回の遊技に持ち越して使用できるものであってもよい。
「小役(小役1〜小役4)」(以下、それぞれ「小役1」、「小役2」、「小役3」、「小役4」と称する場合がある)は、入賞により所定数のメダルが払い出される入賞役で、対応する図柄組み合わせは、小役1が「スイカ−スイカ−スイカ(スイカ)」、小役2が「ANY−チェリー−ANY(チェリー)」、小役3が「ベル−ベル−ベル(ベル)」、小役4が「ANY−ベル−ANY(特別ベル)」である。また、対応する払出枚数は同図に示す通りである。なお、「ANY−チェリー−ANY」の場合、中リール111の図柄が「チェリー」であればよく、左リール110と右リール112の図柄はどの図柄でもよい。「ANY−ベル−ANY」の場合、中リール111の図柄が「ベル」であればよく、左リール110と右リール112の図柄はどの図柄でもよい。
「小役3」は、後述する特別遊技状態を除く遊技状態において内部当選する役である。この役に内部当選した場合、正解操作順序に従った停止操作を行わないと、小役3(ベル)に入賞することができず、有利な結果(4枚のメダル払出)を得ることができない。このため、後述するAT遊技状態などにおいて「小役3」に内部当選した場合には、「ベル図柄−ベル図柄−ベル図柄」の図柄組合せを有効ライン上に表示させるための正解操作順序を報知する操作順序報知演出が実行される。
<遊技状態の種類>
次に、スロットマシン100の遊技状態の種類および変遷について説明する。図132は、スロットマシン100の主制御部300の遊技状態の遷移図である。
スロットマシン100の主制御部300は、大別すると、通常遊技状態、特別役内部当選遊技状態、特別遊技状態、AT役内部当選遊技状態、及びAT遊技状態を有する。このように本実施形態では、主制御部300が所謂AT(アシストタイム)に関する状態も制御しており、主制御部300が決定した遊技状態に従って、第1副制御部400が遊技状態を設定するようになっている。すなわち、第1副制御部400の遊技状態は、主制御部300の遊技状態と一対一に対応付けられて設定されるものであり、具体的には、主制御部300が「通常遊技状態」、「特別役内部当選遊技状態」、「特別遊技状態」、「AT役内部当選遊技状態」及び「AT遊技状態」にある場合には、第1副制御部400は、それぞれ、「通常状態」、「特別役内部当選状態」、「特別状態」、「AT役内部状態」及び「AT状態」にある(便宜上、主制御部300と第1副制御部400の遊技状態の称呼を変更して両者を区別する)。
なお、以下においては、第1副制御部400は第2副制御部500とともに演出制御を行うため、第1制御部400の遊技状態を第1制御部400(第2副制御部500)の遊技状態と表記する場合もある。また、主制御部300の遊技状態と第1副制御部400の遊技状態を合わせて説明する場合、単に主制御部300の遊技状態だけを表記する場合がある。例えば、主制御部300が通常遊技状態にあり、第1副制御部400が通常状態にある場合を、単に「遊技状態は通常遊技状態にある場合」と略記し、主制御部300がAT遊技状態にあり、第1副制御部400がAT状態にある場合を、単に「遊技状態はAT遊技状態にある場合」と略記する。
ここで、AT(アシストタイム)遊技状態とは、遊技者に有利な結果がもたらされるように停止操作方法(停止操作タイミング、停止操作の操作順序、又は停止操作タイミング及び停止操作の操作順序の両方)を報知する演出が実行される状態であり、本実施形態の場合、停止操作の操作順序に関する報知演出(以下、操作順序報知演出)が行われる状態である。具体的には、本実施形態の場合、AT(アシストタイム)遊技状態において小役3に内部当選したときに正解の操作順序を報知する操作順序報知演出を実行するので、AT(アシストタイム)遊技状態とは、遊技者が演出に従った停止操作を行うことにより、小役入賞を取りこぼさないようにしながら遊技できる遊技状態である。勿論、AT遊技状態にこれ以外の遊技性を持たせてもよく、遊技状態の昇格および降格がある遊技性においては、遊技者が演出に従った操作を行うことにより、有利な遊技状態を降格させず、有利な遊技状態を維持できたり、不利な遊技状態から有利な遊技状態に昇格できたりする遊技状態としてもよい。
図133は、各遊技状態における入賞役の抽選テーブルを示す図である。横軸はそれぞれの遊技状態を表し、縦軸はそれぞれの入賞役の抽選値を示す。以後に説明する各遊技状態における役の内部当選確率は、ROM306に用意された抽選データから、各々の役に対応付けされた抽選データの範囲に該当する数値データを、内部抽選時に取得される乱数値の範囲の数値データ(例えば65535)で除した値で求められる。例えば、通常遊技状態においては、小役1の抽選値が512であり、小役1の当選確率は512/65536×100≒0.8%である。抽選データは、予めいくつかの数値範囲に分割され、各数値範囲に各々の役やハズレを対応付けしている。内部抽選を実行した結果得られた乱数値が、何れの役に対応する抽選データに対応する値であったかを判定し、内部抽選役を決定する。この抽選データは少なくとも1つの役の当選確率を異ならせた設定1〜設定6が用意され、遊技店の係員等はいずれかの設定値を任意に選択し、設定することができる。なお、この図に示す内部当選確率は一例であって、この確率に限定されるものではない。
以降、図面を適宜参照しながら、スロットマシン100の遊技状態について説明する。
<通常遊技状態>
通常遊技状態は、内容は特に限定されないが、例えば、内部抽選の結果が概ねハズレとなり、遊技者が所定期間の遊技を行った場合に遊技中に獲得できるメダルの総数が、遊技中に投入したメダルの総数に満たないような遊技状態をいう。 通常遊技状態は、初期状態のほか、特別遊技状態及びAT遊技状態が終了した場合に開始される。通常遊技状態では、図133に示す横軸の「※1」の列にある抽選テーブルを参照して内部当選する入賞役を抽選する。
通常遊技状態において内部当選する入賞役には、特別役1、特別役2、AT役、AT役−小役1、特別役1−小役1、特別役1−小役2、特別役2−小役1、特別役2−小役2、再遊技役、小役1、小役2、小役3、小役3がある。なお、入賞役に当選しなかった場合はハズレとなり、入賞役に対応する図柄組み合わせは表示されない。なお、入賞ラインに入賞に係る図柄組合せが停止されないことを、「ハズレとなる」と称する場合がある。また、入賞役に当選しなかったことを「ハズレに当選した」と表現する場合がある。
ここで、「AT役−小役1」とは、AT役および小役1が同時に内部当選したことを指す。同様に、「特別役1−小役1」は、特別役1および小役1が同時に内部当選したことを指し、「特別役1−小役2」は、特別役1および小役2が同時に内部当選したことを指し、「特別役2−小役1」は、特別役2および小役1が同時に内部当選したことを指し、「特別役2−小役2」は、特別役2および小役2が同時に内部当選したことを指す。これらの場合、遊技者の操作に応じていずれかの役に対応する図柄組み合わせが表示されるかが決定される。より具体的には、入賞ラインのいずれかにおいて、内部当選しているいずれかの役の入賞が不可能でない限り、その入賞ラインに対応する図柄組み合わせを構成する図柄を停止させる。なお、本実施形態では、小役(小役1、小役2)の図柄組合せは、特典役(特別役1、特別役2、AT役)の図柄組合せよりも優先的に入賞ライン上に停止制御されるようになっている。
このように本実施形態では、小役1及び小役2は、特別役1、特別役2及びAT役と同時に内部当選する可能性がある役なので、小役1及び小役2は、遊技者に特別役やAT役に対する内部当選の期待感を持たせる役として位置づけられている。
「小役3」に内部当選した場合には、遊技者の操作順序に応じて小役3に対応する図柄組み合わせが表示される有効ライン上に表示されるか否かが決定される(図133備考欄参照)。より具体的には、予め定められた操作順序である正解操作順序に従って停止操作がされた場合には、「ベル図柄−ベル図柄−ベル図柄」の図柄組合せが有効ライン上に表示される、つまり小役3(ベル)に入賞し、4枚のメダルが払出される。一方、正解操作順序以外(不正解操作順序)の停止操作がされた場合には、「ベル図柄−ベル図柄−ベル図柄」の図柄組合せが有効ライン上に表示されない、つまり小役3(ベル)に非入賞となり、メダルは払い出されない。
本実施形態では、「小役3」に内部当選した場合、複数種類(具体的には3種類)の中から一つのリール停止データが抽選により選択されるようになっており、このリール停止データごとに正解操作順序が設けられている。より具体的には、(1)リール停止データd−1が選択された場合には、第1停止リールを右リール112とする第1停止操作をした場合が正解操作順序、(2)リール停止データd−2が選択された場合には、第1停止リールを中リール111とする第1停止操作をした場合が正解操作順序、(3)リール停止データd−3が選択された場合には、第1停止リールを左リール110とする第1停止操作をした場合が正解操作順序となっている。すなわち、選択されたリール停止データごとに第一停止操作に関する正解停止順序が決定される。なお、本実施形態では、上記リール停止データの抽選においては、リール停止データd−1〜d3のそれぞれが選択される確率は等分となるように設定されている。
この「小役3」のように、当選役に対応する図柄組み合わせが操作順序によって決定される小役を「押し順小役」と呼ぶ場合がある。また、この「小役3」のように、入賞役が操作順序によって決定される役を「操作順序役」と称する場合がある。
なお、本実施形態では、正解操作順序の場合には払出がある一方、不正解操作順序の場合には払出がない構成を採用しているが、これとは別に、例えば、正解操作順序の場合と、不正解操作順序の場合と、で払い出し枚数が異なる構成を採用してもよい。すなわち、操作順序に正解した場合の方が、操作順序に不正解の場合よりも有利になる構成であればよい。また、上記説明では、操作順序に正解するとより多くのメダルが払い出される(有利になる)例について説明したが、操作順序に限らず停止操作のタイミング(所謂取りこぼし役)や、操作順序とタイミングとの組み合わせ(所謂押し順+取りこぼし役)によって有利不利を生じさせる構成であってもよい。なお、ここで説明した「小役3」については、以降説明する遊技状態でも同様である。
図132には、通常遊技状態において、特別役1または特別役2に内部当選した場合には、後述する特別役内部当選状態に移行し、AT役に内部当選した場合には、後述するAT役内部当選遊技状態に移行することが示されている。また、特別役1または特別役2に対応する図柄組み合わせが表示された場合(特別役1または特別役2に入賞した場合)には、後述する特別遊技状態に移行し、AT役対応する図柄組み合わせが表示された場合(AT役に入賞した場合)には、後述するAT遊技状態に移行することが示されている。
<特別役内部当選状態>
特別役内部当選状態は、特別役1あるいは特別役2に対応する内部当選フラグがオンに設定された状態であり、遊技者が所定のタイミングで停止操作をすることで、このフラグに対応する特別役に対応する図柄組み合わせを表示させることができる遊技状態である。特別役内部当選状態では、図132に示す横軸の「※2」の列にある抽選テーブルを参照して内部当選する入賞役を抽選する。特別役内部当選状態において内部当選する入賞役には、再遊技役、小役1、小役2、小役3がある。なお、入賞役に当選しなかった場合はハズレとなり、入賞役に対応する図柄組み合わせは表示されない。
また、図132には、特別役内部当選状態において、内部当選した特別役1または特別役2に対応する図柄組み合わせが表示された場合に、後述する特別遊技状態に移行することが示されている。
<特別遊技状態>
特別遊技状態は、全ての遊技状態中で最も遊技者に有利な遊技状態である。特別遊技状態では、図132に示す横軸の「※3」の列にある抽選テーブルを参照して内部当選する入賞役を抽選する。特別遊技状態において内部当選する入賞役は、小役4のみである。 「小役4」に内部当選した場合には、操作順序に関わらず「ベル図柄」が中リール111の中段(図2に示す番号5の位置参照)に表示される。このことによって、図2に示す中段入賞ラインL1、右下がり入賞ラインL2、および右上がり入賞ラインL3の3つの入賞ラインで小役4に対応する図柄組み合わせが揃うため、12枚のメダルが払出される。
図132には、特別遊技状態において、規定枚数が払い出された場合に通常遊技状態に移行することが示されている。具体的には、特別役1に対応する図柄組み合わせが表示されたことに基づいて特別遊技状態に移行した場合には、360枚以上のメダルの払出しが終了すると通常遊技状態に移行する。また、特別役2に対応する図柄組み合わせが表示されたことに基づいて特別遊技状態に移行した場合には、96枚以上のメダルの払出しが終了すると通常遊技状態に移行する。
なお、本実施形態では、特別遊技状態が規定枚数の払い出しが実行されると終了するが、例えば、所定の役(例えばシングルボーナス)に当選した場合に終了するものや、さらには所定の回数(例えば8回)の入賞があった場合、または所定の回数(例えば6回)の遊技が行われた場合に終了するものであってもよい。
<AT役内部当選遊技状態>
AT役内部当選遊技状態は、AT役に対応する内部当選フラグがオンに設定された状態であり、遊技者が所定のタイミングで停止操作をすることで、このフラグに対応するAT役に対応する図柄組み合わせを表示させることができる遊技状態である。AT役内部当選遊技状態では、図132に示す横軸の「※4」の列にある抽選テーブルを参照して内部当選する入賞役を抽選する。AT役内部当選遊技状態において内部当選する入賞役には、再遊技役、小役1、小役2、小役3がある。なお、入賞役に当選しなかった場合はハズレとなり、入賞役に対応する図柄組み合わせは表示されない。
また、図132には、AT役内部当選遊技状態において、AT役に対応する図柄組み合わせが表示された場合に、後述するAT遊技状態に移行することが示されている。
<AT遊技状態>
AT遊技状態は、上述したように、操作順序役(具体的には小役3)に内部当選した場合に操作順序報知演出が行われる状態であり、遊技者に有利な遊技状態である。AT遊技状態では、図132に示す横軸の「※5」の列にある抽選テーブルを参照して内部当選する入賞役を抽選する。特別遊技状態において内部当選する入賞役は、再遊技役、小役1、小役2、小役3がある。なお、入賞役に当選しなかった場合はハズレとなり、入賞役に対応する図柄組み合わせは表示されない。
図132には、AT遊技状態において、設定された規定ゲーム数(初期設定は30ゲーム。ただしゲーム数が上乗せされる場合あり)を消化した場合に通常遊技状態に移行することが示されている。
<第1副制御部400の遊技状態の遷移>
次に、図134及び図135を用いて、第1副制御部400の遊技状態の遷移について説明する。図134及び図135は、主制御部300と第1副制御部400(第2副制御部500)の遊技状態の移行の一部を示したタイムチャートである。
図134は、主制御部300がAT遊技状態を開始する場合を示しており、図134(a)は、AT役内部当選遊技状態を介さずにAT遊技状態に移行する場合、図134(b)は、AT役内部当選遊技状態を介してAT遊技状態に移行する場合を示している。
主制御部300の遊技状態が通常遊技状態にある場合であって、AT役に内部当選した遊技においてAT役に入賞した場合には、図134(a)に示すように、主制御部300の遊技状態は、通常遊技状態からAT遊技状態に移行するとともに、第1副制御部400(第2副制御部500)の遊技状態も、主制御部300の遊技状態の移行に対応して、通常状態からAT状態に移行する。
また、主制御部300の遊技状態が通常遊技状態にある場合であって、AT役に内部当選した遊技の次遊技以降において、AT役に入賞した場合には、図134(b)に示すように、主制御部300の遊技状態は、AT役に内部当選した遊技において通常遊技状態からAT役内部当選遊技状態に移行し、AT役に入賞した遊技においてAT役内部当選遊技状態からAT遊技状態に移行するので、第1副制御部400(第2副制御部500)の遊技状態も、主制御部300の遊技状態の移行に対応して、通常状態からAT役内部当選状態、AT役内部当選状態からAT状態に移行する。
図135は、主制御部300が特別遊技状態を開始する場合を示しており、図135(a)は、特別役内部当選遊技状態を介さずに特別遊技状態に移行する場合、図135(b)は、特別役内部当選遊技状態を介して特別遊技状態に移行する場合を示している。
主制御部300の遊技状態が通常遊技状態にある場合であって、特別役に内部当選した遊技において特別役に入賞した場合には、図135(a)に示すように、主制御部300の遊技状態は、通常遊技状態から特別遊技状態に移行するとともに、第1副制御部400(第2副制御部500)の遊技状態も、主制御部300の遊技状態の移行に対応して、通常状態から特別状態に移行する。
また、主制御部300の遊技状態が通常遊技状態にある場合であって、特別役に内部当選した遊技の次遊技以降において、特別役に入賞した場合には、図135(b)に示すように、主制御部300の遊技状態は、特別役に内部当選した遊技において通常遊技状態から特別役内部当選遊技状態に移行し、特別役に入賞した遊技において特別役内部当選遊技状態から特別遊技状態に移行するので、第1副制御部400(第2副制御部500)の遊技状態も、主制御部300の遊技状態の移行に対応して、通常状態から特別役内部当選状態、特別役内部当選状態から特別状態に移行する。
このように、本実施形態の主制御部300と第1副制御部400(第2副制御部500)では、同期をとって遊技状態の遷移が行われる。詳しくは、第1副制御部400は、主制御部300から遊技状態を示すコマンド(遊技状態コマンド)を受信するので、第1副制御部400は、この遊技状態コマンドの受信に基づいて、主制御部300の遊技状態と同期をとって遊技状態を遷移することができる。
<主制御部の操作順序報知演出>
次に、図136〜図137を用いて、主制御部300の操作順序報知演出について説明する。図136は、小役3に内部当選した場合のリール停止データの概要及び主制御部300の操作順序報知演出の演出データを示す図である。本実施形態の主制御部300の操作順序報知演出は、払出枚数表示器127を用いて行われる。したがって、主制御部300の操作順序報知演出の演出データとは、7セグメント(SEG)表示器の点灯パターンデータ(以下、7セグデータという)である。また、図137は、7セグデータと払出枚数表示器127の表示態様(点灯態様)の対応を示す図である。
本実施形態の操作順序報知演出は、遊技状態がAT遊技状態にあり、小役3に内部当選した遊技において実行される。なお、正確には、遊技状態がAT遊技状態になく小役3に内部当選した遊技において実行される場合がある。このケースについては後述するが、簡単に述べると、スロットマシン100は、所定の条件が成立した場合には、AT遊技状態に移行するか否かを煽って期待感を向上させる演出(以下、前兆演出という)を実行するようにしており、また、この前兆演出の後、AT遊技状態に移行する場合には、特別遊技状態に移行することを祝福する演出(以下、確定演出という)を実行するようにしている。この前兆演出を実行する演出状態(以下、前兆演出モードという)及び確定演出を実行する演出状態(以下、確定演出モード)はAT遊技状態にないが、本実施形態では、この確定演出モードにおいて小役3に内部当選した場合に操作順序報知演出を実行するようにしている。遊技者がAT遊技状態への移行を既に知覚している確定演出モードは、実質的にAT遊技状態と同一の利益を与えてもよいと考えられるからである。
(1)小役3に内部当選し、停止データd−1が選択された場合には、第1停止リールを右リール112とする第1停止操作が正解操作順序であるので、第1停止操作が右であることを示唆する7セグデータd−1が選択され、(2)小役3に内部当選し、停止データd−2が選択された場合には、第1停止リールを中リール111とする第1停止操作が正解操作順序であるので、第1停止操作が中であることを示唆する7セグデータd−2が選択され、(3)小役3に内部当選し、停止データd−3が選択された場合には、第1停止リールを左リール110とする第1停止操作が正解操作順序であるので、第1停止操作が左であることを示唆する7セグデータd−3が選択される。
ここで、7セグデータd−1、d−2及びd−3の払出枚数表示器127における表示態様は、図137に示す通りである。7セグデータd−1は、払出枚数表示器127の右側のセグメントを点灯するデータであり、7セグデータd−2は、払出枚数表示器127の中央のセグメントを点灯するデータであり、7セグデータd−3は、払出枚数表示器127の左側のセグメントを点灯するデータである。この結果、遊技者は払出枚数表示器127の点灯態様から正解の第1停止操作を把握することができる。
なお、本実施形態では、一の入賞役(例えば、小役3)に対して複数のリール停止データが割り当てられており、この一のリール停止データに対して一の7セグデータが対応付けられた構成を採用しているが、これに限定されるものではない。例えば、入賞役ごとに一のリール停止データが対応付けられ、この一のリール停止データに対して正解操作順序が対応付けられている場合には、入賞役ごとに7セグデータが対応付けられてもよい。例えば、小役3L、小役3C及び小役3Rを入賞役として備え、小役3Lは、左ストップボタン137に対して最初の停止操作が行われた場合に入賞し、小役3Cは、中ストップボタン138に対して最初の停止操作が行われた場合に入賞し、小役3Rは、右ストップボタン139に対して最初の停止操作が行われた場合に入賞するとした場合、小役3Rに内部当選した場合には、図137に示した7セグデータd−1の表示態様、小役3Cに内部当選した場合には、図137に示した7セグデータd−2の表示態様、小役3Lに内部当選した場合には、図138に示した7セグデータd−3の表示態様にて払出枚数表示器127を点灯させてもよい。換言すれば、入賞役(小役3L、小役3Cおよび小役3R)に対応する表示態様がそれぞれ1つ用意されているものとしてもよい。また、入賞役内部抽選処理において複数の入賞役が同時に内部当選する構成を採用する場合には、この同時に内部当選する複数の入賞役に対応して一の表示態様(7セグデータ)が用意されているものとしてもよい。
図138は、操作手順役である小役3に内部当選した場合に主制御部300が第1副制御部400に送信するコマンドを説明する図である。本実施形態では、遊技状態がAT遊技状態において小役3に内部当選した場合に、主制御部300と第1副制御部400とで同一内容の操作順序報知演出を実行する必要があるため、主制御部300は、選択されたリール停止データに応じた正解操作順序を含むコマンド(以下、選択されたリール停止データに応じた正解の操作順序を含むコマンドをリール停止データコマンドという)を第1副制御部400に送信するようになっている。また、上述した確定演出モードにある場合にも、同様に、主制御部300と第1副制御部400とで同一内容の操作順序報知演出を実行する必要があるため、本実施形態では、遊技状態がAT役内部当選遊技状態にあり、確定演出モードにある場合において小役3に内部当選した場合、主制御部300は、リール停止データコマンドを第1副制御部400に送信するようになっている。
例えば、(1)遊技状態がAT遊技状態において小役3に内部当選し、リール停止データとして停止データd−1が選択された場合、または(2)遊技状態がAT役内部当選遊技状態かつ確定演出モードにおいて小役3に内部当選し、リール停止データとして停止データd−1が選択された場合には、停止データd−1選択を示すリール停止データコマンドを送信する。停止データd−1選択を示すリール停止データコマンドとは、停止データd−1が選択された場合の正解操作順序を示す情報を含んだコマンドであるので、第1副制御部400は、停止データd−1選択を示すリール停止データコマンドを受信した場合には、この正解操作順序に基づいて操作順序報知演出を実行する。その結果、後述する第1副制御部400の操作順序報知演出においては、主制御部300と同一内容の操作順序報知演出を実行することができる。一方、図138に示すように、上記(1)、(2)以外の状態において小役3に内部当選した場合には、リール停止データコマンドを送信しない。
<第1副制御部400及び第2副制御部500の操作順序報知演出>
次に、図139〜図140を用いて、第1副制御部400及び第2副制御部500(以下、単に副制御部400・500という)の操作順序報知演出(以下、単に副制御部400・500の操作順序報知演出という)について説明する。図139及び図140は、副制御部400・500の操作順序報知演出の概要を示す図である。図139は、遊技状態がAT遊技状態、または遊技状態がAT内部当選遊技状態かつ確定演出モードにおいて、小役3に内部当選した場合の副制御部400・500の操作順序報知演出の概要を説明している。
本実施形態の副制御部400・500の操作順序報知演出では、主制御部300から受信したリール停止データコマンドに基づいて操作順序報知演出の内容を決定している。例えば、停止データd−1選択を示すリール停止データコマンドを受信した場合には、このリール停止データコマンドは第1停止リールを右リール112とする第1停止操作を示しているので、第1停止リールを右リール112とする操作順序を報知する演出1を選択する。同様にして、停止データd−2選択を示すリール停止データコマンドを受信した場合には、このリール停止データコマンドは、第1停止リールを中リール111とする操作順序を報知する演出2を選択し、停止データd−3選択を示すリール停止データコマンドを受信した場合には、第1停止リールを左リール110とする操作順序を報知する演出3を選択する。なお、演出1、演出2、および演出3は、音声を出力する演出、ランプを点灯させる演出、画像を表示する演出から構成されている。
図140は、副制御部400・500の操作順序報知演出の演出態様を説明する図である。図140(a)は、演出1の報知態様を示している。演出1は、演出画像表示装置157上に「右から押して」の文字を表示するとともに、右サイドランプ144を点灯させ、スピーカ272及び277を介して「右から押して」の音声を出力して、第1停止操作が右であることを示唆する演出である。図140(b)は、演出2の報知態様を示している。演出2は、演出画像表示装置157上に「中から押して」の文字を表示するとともに、上部ランプ146を点灯させ、スピーカ272及び277を介して「中から押して」の音声を出力して、第1停止操作が中であることを示唆する演出である。図140(c)は、演出3の報知態様を示している。演出3は、演出画像表示装置157上に「左から押して」の文字を表示するとともに、左サイドランプ144を点灯させ、スピーカ272及び277を介して「左から押して」の音声を出力して、第1停止操作が左であることを示唆する演出である。
ここで、演出画像表示装置157の表示領域(遊技者が表示を視認可能な領域)は、払出枚数表示器127の表示領域(遊技者が表示を視認可能な領域)より大きい。払出枚数表示器127の表示領域(7セグ×2)を、縦約2cm×横約3cmとしているのに対し、演出画像表示装置157の表示領域は、縦約16cm×横約25cmとしている。さらに、演出画像表示装置157に表示される「右から押して」の文字は、払出枚数表示器127の表示領域より大きい。払出枚数表示器127の表示領域(7セグ×2)を、縦約2cm×横約3cmとしているのに対し、「右から押して」の文字は、縦約3cm×横約20cmとしている。さらに、演出画像表示装置157に表示される「右から押して」の文字を複数種類の色で構成したのに対し、払出枚数表示器127の表示(7セグ×2)を単色としている。これらにより、第1副制御部400の操作順序報知演出のほうが払出枚数表示器127の表示より遊技者に注目されやすくなっている。さらに、演出画像表示装置157に表示される「右から押して」の文字の背景には背景画像が表示されており、この背景画像の表示との見分けがつくように表示を大きくするなどし、遊技者に注目されやすくなっている。なお、払出枚数表示器127でなくてもよく、貯留枚数表示器125、遊技情報表示器126、の7セグメント(SEG)表示器を使用してもよい。
以上から、演出画像表示装置157、スピーカ272、277、ランプ144、146など用いた副制御部400・500の操作順序報知演出は、図140に示すように、払出枚数表示器127を用いた主制御部300の操作順序報知演出よりも目立つ報知態様となっているので、本実施形態の操作順序報知演出では、遊技者は、副制御部400・500の操作順序報知演出により注目するようになっている。
<前兆演出モード、確定演出モード>
次に、図141〜図143を用いて、前兆演出モード及び確定演出モードについて説明する。前兆演出モードとは、正確には、主制御部300及び第1副制御部400(第2副制御部500)が前兆演出を実行可能な演出状態をいい、確定演出モードとは、主制御部300及び第1副制御部400(第2副制御部500)が確定演出を実行する演出状態をいう。前兆演出モードは、通常時より演出の実行頻度が高い演出状態となっている。なお、主制御部300の前兆演出モードを前兆演出モードM、主制御部300の確定演出モードを確定演出モードM、第1副制御部400の前兆演出モードを前兆演出モードS、第1副制御部400の確定演出モードを確定演出モードSと表記し、主制御部300と第1副制御部400を区別する場合がある。なお、この演出状態も原則、上記遊技状態の場合と同様に、主制御部300と第1副制御部400(第2副制御部500)とが同期をとって状態遷移を行う。
本実施形態の前兆演出モードは、(1)少なくともAT役(正確には、「AT役」、または「AT役−小役1」のいずれかに内部当選した場合をいう)、または少なくとも特別役に内部当選した場合(正確には、「特別役1」、「特別役2」、「特別役1−小役1」、または「特別役2−小役1」のいずれかに内部当選した場合をいう)に開始されるほか、(2)「小役1」に内部当選し、かつ前兆演出モード実行抽選に当選した場合に開始され、前兆演出モードのゲーム数をすべて消化した場合、または内部当選しているAT役または特別役に入賞した場合に終了する。本実施形態の場合、前兆演出モード実行抽選の当選確率は、1/2であり、前兆演出モードのゲーム数は、前兆演出モード開始時に3〜5ゲームまたは0ゲームのいずれかが抽選により決定される。
なお、以下において、(1)の条件が成立した場合を「真の前兆演出モード開始条件が成立した場合」といい、(2)の条件が成立した場合を「偽(ガセ)の前兆演出モード開始条件が成立した場合」という。また、真の前兆演出モード開始条件が成立した場合に開始される前兆演出モードを「真の前兆演出モード」、真の前兆演出モードにおいて実行される前兆演出を「真の前兆演出」といい、偽(ガセ)の前兆演出モード開始条件が成立した場合に開始される前兆演出モードを「偽(ガセ)の前兆演出モード」、偽(ガセ)の前兆演出モードにおいて実行される前兆演出を「偽(ガセ)の前兆演出」という。なお、小役1は、上述したように、特別役1、特別役2又はAT役と同時に内部当選する場合があるので、遊技者が特典役の内部当選に対する期待感を高めることができる役となっている。そのため、本実施形態では、小役1に内部当選した場合を偽(ガセ)の前兆演出モードの開始契機としている。
このような前兆演出モードにおいて実行される前兆演出は、AT遊技状態への移行または特別遊技状態への移行に対する期待感を高める演出である。本実施形態では、前兆演出は、複数ゲーム(前兆演出モードのゲーム数)に亘って相互に関連した内容が展開される連続演出で構成され、連続演出の結末においてAT遊技状態又は特別遊技状態への移行が可能であるか否かを報知する(真の前兆演出では有利な遊技状態への移行が可能な旨の報知、偽(ガセ)の前兆演出では有利な遊技状態への移行が不可な旨の報知を行う)。勿論、前兆演出は、連続演出に限定されるものではなく、複数ゲームを構成する各ゲームが単発的な演出を実行するものとしてもよい。
本実施形態の確定演出モードは、真の通常演出モードの終了後に開始され、内部当選しているAT役または特別役に入賞した場合に終了する。また、確定演出モードにおいて実行される確定演出は、AT遊技状態又は特別遊技状態に移行することを祝福するとともに内部当選した特典役の種類を報知する演出となっている。
図141は、真の前兆演出モード開始条件が成立した場合の遊技状態及び演出状態の移行を示すタイムチャートであり、AT役に内部当選して真の前兆演出モードを開始する場合を示している。図141(a)は、真の前兆演出モードを開始後、AT役の内部当選時に設定された前兆演出モードのゲーム数(例えば、3ゲームなど)のすべてを消化する前に、AT役に入賞した場合を示している。この場合には、確定演出モードを経由することなく、遊技状態はAT遊技状態に移行する。一方、図141(b)は、真の前兆演出モードを開始後、AT役の内部当選時に設定された前兆演出モードのゲーム数(例えば、3ゲームなど)のすべてを消化して、真の前兆演出モードから確定演出モードに移行した後に、確定演出モードにおいてAT役に入賞した場合を示している。この場合には、確定演出モードを経由して、遊技状態はAT遊技状態に移行する。
図142は、真の前兆演出モード開始条件が成立した場合の遊技状態及び演出状態の移行を示すタイムチャートであり、特別役に内部当選して真の前兆演出モードを開始することを示している。図142(a)は、真の前兆演出モードを開始後、特別役の内部当選時に設定された前兆演出モードのゲーム数(例えば、3ゲームなど)のすべてを消化する前に、特別役に入賞した場合を示している。この場合には、確定演出モードを経由することなく、遊技状態は特別遊技状態に移行する。一方、図142(b)は、真の前兆演出モードを開始後、特別役の内部当選時に設定された前兆演出のゲーム数(例えば、3ゲームなど)のすべてを消化して、真の前兆演出モードから確定演出モードに移行した後に、確定演出モードにおいて特別役に入賞した場合を示している。この場合には、確定演出モードを経由して、遊技状態は特別遊技状態に移行する。
図143は、偽(ガセ)の前兆演出モード開始条件が成立した場合の遊技状態及び演出状態の移行を示すタイムチャートであり、小役1に内部当選し、かつ前兆演出モード実行抽選に当選して偽(ガセ)の前兆演出モードを開始することを示している。この場合には、偽(ガセ)の前兆演出モードを開始後、小役1の内部当選時に設定された前兆演出モードのゲーム数(例えば、3ゲームなど)のすべてを消化した時点において偽(ガセ)の前兆演出モードは終了する。勿論、前兆演出モードの終了後に確定演出モードは開始されない。
このように本実施形態では、前兆演出モードにおいて実行される前兆演出(連続演出)の結果や確定演出の実行有無に基づいて、遊技者は特典役の内部当選の有無を把握することが可能である。
<前兆演出及び確定演出>
次に、図144〜図147を用いて、前兆演出及び確定演出について詳しく説明する。
図144は、真の前兆演出実行条件が成立した場合の前兆演出の設定処理を模式的に示す図である。
真の前兆演出モード開始条件が成立した場合には、まず、主制御部300は、前兆演出モードの抽選処理1Aを実行する。前兆演出モードの抽選処理1Aは、真の前兆演出モードのゲーム数を決定する抽選処理であり、本実施形態では、3、4、5又は0の中からいずれかをそれぞれ1/4の確率で選択する抽選を行う。例えば、前兆演出モードの抽選処理1Aにおいて4が選択された場合には、真の前兆演出モードのゲーム数として4が設定される。なお、0が選択された場合には、真の前兆演出モードのゲーム数は0なので、真の前兆演出モードを介さずにいきなり確定演出モードに移行することになる。また、主制御部300は、前兆演出モードの種類(真)及び前兆演出モードのゲーム数を含んだ前兆演出モード開始コマンドを第1副制御部400に送信する。例えば、真の前兆演出モードのゲーム数が4の場合には、前兆演出モードは真であること、前兆演出モードのゲーム数は4であることを示す前兆演出モード開始コマンドを第1副制御部400に送信する。
第1副制御部400は、前兆演出モード開始コマンドを受信すると、前兆演出モードの抽選処理2Aを実行する。前兆演出モードの抽選処理2Aは、第1副制御部400により実行される真の前兆演出の内容を決定するための抽選処理である。本実施形態では、真の前兆演出モードのゲーム数に基づいて真の前兆演出の内容が決定され、設定される。例えば、真の前兆演出モードのゲーム数として4を含む前兆演出コマンドを受信した場合には、真の前兆演出のゲーム数が4である前兆演出(図144に示すNO2のs2−0〜3の4つ)の中からいずれか1つが選択され、s2−2が選択された場合には、真の前兆演出として演出s2−2aが設定される。なお、s1−0、s2−0及びs−3−0が選択された場合には、真の前兆演出は設定されない。すなわち、この場合には真の前兆演出モードにおいて真の前兆演出は実行されない。
ここで、図144に示した前兆演出Taは、真の前兆演出であるので、連続演出の結末として、当たりの演出(特典役に内部当選したことを示唆する演出)を実行する。なお、第1副制御部400により実行される前兆演出Taは、演出画像表示装置157、スピーカ272、277、ランプ144、146など用いて行われる。
一方、主制御部300の演出状態が真の前兆演出モードにある遊技において再遊技役に内部当選した場合には、前兆演出モードの抽選処理3Aを実行する。前兆演出モードの抽選処理3Aは、真の前兆演出モードかつ再遊技役に内部当選した遊技において実行される再遊技役当選演出の内容を決定するための抽選処理である。再遊技役当選演出は、再遊技役に内部当選した遊技のリール回転開始時に実行されるリールアクション演出(リール110〜112を回転及び停止する演出)であり、本実施形態では、前兆演出モードの抽選処理3Aにおいて演出m1〜m3の中からいずれか1つが選択される。ここで、演出m1は、その選択確率が5/10であり、リール110〜112の回転開始時に左リール110の回転開始が遅れるリールアクション演出である。また、演出m2は、その選択確率が3/10であり、リール110〜112の回転開始時に左リール110及び中リール111の回転開始が遅れるリールアクション演出である。また、演出m3は、その選択確率が2/10であり、リール110〜112の回転開始時に左リール110、中リール111及び右リール112の回転開始が遅れるリールアクション演出である。
このように本実施形態では、第1副制御部400により実行される前兆演出、及び主制御部300により実行される再遊技役当選演出の演出態様から、遊技者は前兆演出モードを知ることができる。
図145は、第1副制御部400による確定演出の設定処理を模式的に示す図である。本実施形態の確定演出は、特典役の内部当選を示す確定演出Tsと、内部当選した特典役の種類を示す確定演出Tssの組合せで構成されている。ここで、確定演出Tsは、実行された真の前兆演出のゲーム数に応じて設定される。例えば、4ゲームに亘る前兆演出(例えば、演出s2−1aなど)が選択された場合には、確定演出Tsとして確定演出s2が設定され、また、AT役に内部当選した場合の確定演出においては、確定演出TssとしてAT役演出が設定される。例えば、演出s2−1aとして、殿様が剣豪と戦う演出が実行された場合には、確定演出s2として、殿様が剣豪との戦いに勝利する演出が実行され、確定演出Tssとして、殿様がAT遊技の実行を祝う演出が実行される。
図146は、確定演出の演出態様を示す図であり、図146(a)は、主制御部300により実行される確定演出の演出態様を示しており、図146(b)は、第1副制御部400により実行される確定演出の演出態様を示している。
主制御部300により実行される確定演出は、払出枚数表示器127を用いて行われる。払出枚数表示器127の表示態様(点灯態様)は、図146(a)に示す通りであり、特別役1に内部当選した場合には、「77」、特別役2に内部当選した場合には、「55」、AT役に内部当選した場合には、「33」を表示する。この結果、遊技者は払出枚数表示器127の点灯態様から内部当選した特典役の種類を把握することができる。なお、払出枚数表示器127は、メダル払出期間はメダルの払出枚数を表示するために用いられ、操作順序報知演出を実行する場合には、操作順序を表示するために用いられるので、確定演出は、この2つの期間を除いた期間において実行される。
第1副制御部400(第2副制御部500)により実行される確定演出は、演出画像表示装置157などを用いて行われる。確定演出の演出画像表示装置157における表示態様は、特典役の内部当選を示す確定演出Tsの演出画像KE01を画面全体に亘って表示するとともに、内部当選した特典役の種類を示す確定演出Tssの演出画像KE02を演出画像KE01の一部に重ねて表示する表示態様である。例えば、演出画像KE01は、主人公のキャラクタが万歳している映像と大当たりの文字映像とが表示される演出画像であり、演出画像KE02は、特別役1の図柄組合せの映像が表示される演出画像である。
図147は、偽(ガセ)の前兆演出モード開始条件が成立した場合の前兆演出の設定処理を模式的に示す図である。
偽(ガセ)の前兆演出モード開始条件が成立した場合には、まず、主制御部300は、前兆演出モードの抽選処理1Bを実行する。前兆演出モードの抽選処理1Bは、偽(ガセ)の前兆演出モードのゲーム数を決定する抽選処理であり、本実施形態では、3、4、5又は0の中からいずれかをそれぞれ1/4の確率で選択する抽選を行う。例えば、前兆演出モードの抽選処理1Bにおいて4が選択された場合には、偽(ガセ)の前兆演出モードのゲーム数は4が設定される。なお、0が選択された場合には、偽(ガセ)の前兆演出モードのゲーム数は0なので、偽(ガセ)の前兆演出モードは実行されない。また、主制御部300は、前兆演出モードの種類(偽)及び前兆演出モードのゲーム数を含んだ前兆演出モード開始コマンドを第1副制御部400に送信する。例えば、偽(ガセ)の前兆演出モードのゲーム数が4の場合には、前兆演出モードは偽(ガセ)であること、前兆演出モードのゲーム数は4であることを示す前兆演出モード開始コマンドを第1副制御部400に送信する。
第1副制御部400は、前兆演出コマンドを受信すると、前兆演出モードの抽選処理2Bを実行する。前兆演出モードの抽選処理2Bは、第1副制御部400により実行される偽(ガセ)の前兆演出の内容を決定するための抽選処理である。本実施形態では、偽(ガセ)の前兆演出モードのゲーム数に基づいて偽(ガセ)の前兆演出の内容が決定され、設定される。例えば、偽(ガセ)の前兆演出モードのゲーム数として4を含む前兆演出コマンドを受信した場合には、偽(ガセ)の前兆演出のゲーム数が4である前兆演出(図147に示すNO2のs2−0〜3の4つ)の中からいずれか1つが選択され、s2−2が選択された場合には、偽(ガセ)の前兆演出として演出s2−2bが設定される。なお、s1−0、s2−0及びs−3−0が選択された場合には、偽(ガセ)の前兆演出は設定されない。すなわち、この場合には偽(ガセ)の前兆演出モードにおいて偽(ガセ)の前兆演出は実行されない。
ここで、図147に示した前兆演出Tbは、偽(ガセ)の前兆演出であるので、連続演出の結末として、ハズレの演出(特典役に内部当選していないことを示唆する演出)を実行する。なお、第1副制御部400により実行される前兆演出Tbは、演出画像表示装置157、スピーカ272、277、ランプ144、146など用いて行われる。
一方、主制御部300の演出状態が偽(ガセ)の前兆演出モードにある遊技において再遊技役に内部当選した場合には、前兆演出モードの抽選処理3Bを実行する。前兆演出モードの抽選処理3Bは、偽(ガセ)の前兆演出モードかつ再遊技役に内部当選した遊技において実行される再遊技役当選演出の内容を決定するための抽選処理である。再遊技役当選演出は、再遊技役に内部当選した遊技のリール回転開始時に実行されるリールアクション演出であり、本実施形態では、前兆演出モードの抽選処理3Bにおいて演出m1〜m2の中からいずれか1つが選択される。ここで、演出m1は、その選択確率が8/10であり、リール110〜112の回転開始時に左リール110の回転開始が遅れるリールアクション演出である。また、演出m2は、その選択確率が2/10であり、リール110〜112の回転開始時に左リール110及び中リール111の回転開始が遅れるリールアクション演出である。すなわち、偽(ガセ)の前兆演出モードにおいては、真の前兆演出モード演出と異なり、演出m3を実行することはない。
このように本実施形態では、第1副制御部400により実行される前兆演出、及び主制御部300により実行される再遊技役当選演出の演出態様から、遊技者は前兆演出モードを知ることができる。また、再遊技役当選演出の演出態様から前兆演出モードの種類(真/偽)を知ることができる、つまり特典役の内部当選を知ることができる場合がある。
<主制御部の前兆演出モードと副制御部の前兆演出モードの終了時期が異なる場合>
主制御部300の前兆演出モードMと第1副制御部400(第2副制御部500)の前兆演出モードS、及び主制御部300の確定演出モードMと第1副制御部400(第2副制御部500)の確定演出モードSは、図141〜図143に示したように、通常、同期をとって演出状態を遷移するのが一般的である。しかしながら、本実施形態では、両者が同期をとって遷移しない場合がある。以下、このような場合について詳しく説明する。
図148は、偽(ガセ)の前兆演出モード中に真の前兆演出モード開始条件が成立した場合であって、第1副制御部400の前兆演出モードSが主制御部300の前兆演出モードMよりも早く終了する場合の演出状態の遷移を示したタイムチャートである。なお、偽(ガセ)の前兆演出モード開始条件が成立した場合には、前兆演出モードのゲーム数として4、真の前兆演出モード開始条件が成立した場合には、前兆演出モードのゲーム数として3が決定されたものとし、偽(ガセ)の前兆演出モード開始条件が成立した遊技から3ゲーム後に真の前兆演出モード開始条件が成立したものとして説明する。
偽(ガセ)の前兆演出モード中に真の前兆演出モード開始条件が成立し、かつ真の前兆演出モード開始条件が成立した時点において偽(ガセ)の前兆演出を実行している場合には、図148(a)に示すように、本実施形態では、主制御部300は、偽(ガセ)の前兆演出モードMを終了して、新たな真の前兆演出モードMを開始するが、第1副制御部400は、偽(ガセ)の前兆演出モードSを終了せず、予定されたゲーム数を消化するまで偽(ガセ)の前兆演出モードSを継続するようになっている。
ここで、偽(ガセ)の前兆演出モード中に真の前兆演出モード開始条件が成立し、かつ真の前兆演出モード開始条件が成立した時点において偽(ガセ)の前兆演出を実行している場合に、主制御部300は新たな前兆演出モードMを開始する一方、第1副制御部400は新たな前兆演出モードSを開始しないのは、第1副制御部400(第2副制御部500)は、偽(ガセ)の前兆演出を実行しているので、実行中の前兆演出をその途中で終了させると遊技者に違和感を与えることになるからである。また、新たに開始された前兆演出モードSに基づいて新たな前兆演出を実行した場合には、演出の変化に伴って前兆演出に対する期待感が大幅に向上してしまうなど、演出設計者が意図しなかった期待感の変化を生じさせるおそれがある。特に第1副制御部400(第2副制御部500)によって実行される演出は遊技者に与えるインパクトが大きいことが一般的であるので、このような問題が生じる可能性が高い。
この結果、図148(a)に示す場合には、主制御部300の新たに開始された前兆演出モードMは第1副制御部400の前兆演出モードSよりも遅く終了することになるので、第1副制御部400は、偽(ガセ)の前兆演出モードSが終了した後、主制御部300が、真の前兆演出モードMを終了し、確定演出モードMを開始するときに、同期をとって確定演出モードSを開始するようにしている。このように確定演出モードM及びSを同期をとって開始するのは、AT遊技状態となる前に確定演出が実行されない違和感を遊技者に与えないためである。
より詳しくは、小役1に内部当選した時点t1から主制御部300及び第1副制御部400は、4ゲームの偽(ガセ)の前兆演出モードを開始しており、第1副制御部400は、偽(ガセ)の前兆演出を開始している。このような偽(ガセ)の前兆演出モード中にAT役に内部当選したので、主制御部300は、AT役に内部当選した時点t2から3ゲームの真の前兆演出モードを新たに開始するが、第1副制御部400は、時点t1から開始された偽(ガセ)の前兆演出モードS及び前兆演出を継続する。
次いで、主制御部300は、時点t2から3ゲーム経過した時点t4において前兆演出モードMを終了し、確定演出モードMを開始する。一方、第1副制御部400は、時点t1から4ゲーム経過した時点t3(<t4)において偽(ガセ)の前兆演出モードS及び前兆演出を終了し、時点t4から確定演出モードSを開始する。
このように本実施形態では、偽(ガセ)の前兆演出モードM、S中に真の前兆演出モード開始条件が成立し、かつ真の前兆演出モード開始条件が成立した時点において第1副制御部400が前兆演出を実行している場合には、真の前兆演出モード開始条件が成立した時点から主制御部300は新たな真の前兆演出モードMを開始する一方、第1副制御部400は新たな真の前兆演出モードSを開始しない。したがって、第1副制御部400の前兆演出モードSが主制御部300の前兆演出モードMよりも早く終了する場合があり得るが、このような場合には、第1副制御部400は、主制御部300が前兆演出モードMを終了し、確定演出モードMを開始する時点において、確定演出モードSを開始するようしている。すなわち、この場合には、主制御部300と第1副制御部400の前兆演出モードM、Sの終了時期は一致しないが、主制御部300と第1副制御部400の確定演出モードM、Sの開始時期は一致するように演出状態は制御される。
これに対して、偽(ガセ)の前兆演出モードM、S中に真の前兆演出モード開始条件が成立し、かつ真の前兆演出モード開始条件が成立した時点において偽(ガセ)の前兆演出を実行していない場合には、図148(b)に示すように、本実施形態では、主制御部300及び第1副制御部400は、真の前兆演出モード開始条件が成立した時点において、偽(ガセ)の前兆演出モードM及びSを終了して、新たな真の前兆演出モードM及びSを開始する。
ここで、偽(ガセ)の前兆演出モード中に真の前兆演出モード開始条件が成立し、かつ真の前兆演出モード開始条件が成立した時点において偽(ガセ)の前兆演出を実行していない場合に、第1副制御部400も新たな前兆演出モードSを開始するのは、第1副制御部400(第2副制御部500)は、偽(ガセ)の前兆演出を実行していないので、新たな前兆演出モード(前兆演出)を開始したとしても、遊技者に違和感を与えることにならないからである。
より詳しくは、小役1に内部当選した時点t1から主制御部300及び第1副制御部400は、4ゲームの偽(ガセ)の前兆演出モードを開始しているが、第1副制御部400は、偽(ガセ)の前兆演出を開始していない。このような偽(ガセ)の前兆演出モード中にAT役に内部当選したので、主制御部300及び第1副制御部400は、ともにAT役に内部当選した時点t2から3ゲームの前兆演出モードを新たに開始する。そして、主制御部300及び第1副制御部400は、ともに時点t2から3ゲーム経過した時点t4において真の前兆演出モードM、Sを終了し、確定演出モードM、Sを開始する。
このように本実施形態では、偽(ガセ)の前兆演出モードM、S中に真の前兆演出モード開始条件が成立し、かつ真の前兆演出モード開始条件が成立した時点において第1副制御部400が前兆演出を実行していない場合には、主制御部300及び第1副制御部400は、真の前兆演出モード開始条件が成立した時点から、ともに新たな真の前兆演出モードM、Sを開始するので、主制御部300と第1副制御部400の前兆演出モードM、S及び確定演出モードM、Sの終了時期は一致するように演出状態は制御される。
図149は、偽(ガセ)の前兆演出モード中に真の前兆演出モード開始条件が成立した場合であって、主制御部300の前兆演出モードMが第1副制御部400の前兆演出モードSよりも早く終了する場合の演出状態の遷移を示したタイムチャートである。なお、偽(ガセ)の前兆演出モード開始条件が成立した場合には、前兆演出モードのゲーム数として5、真の前兆演出モード開始条件が成立した場合には、前兆演出モードのゲーム数として3が決定されたものとし、偽(ガセ)の前兆演出モード開始条件が成立した遊技から1ゲーム後に真の前兆演出モード開始条件が成立したものとして説明する。
偽(ガセ)の前兆演出モード中に真の前兆演出モード開始条件が成立し、かつ真の前兆演出モード開始条件が成立した時点において偽(ガセ)の前兆演出を実行している場合には、図149(a)に示すように、本実施形態では、主制御部300は、偽(ガセ)の前兆演出モードMを終了して、新たな真の前兆演出モードMを開始するが、第1副制御部400は、真の前兆演出モード開始条件が成立した時点において偽(ガセ)の前兆演出を実行しているときには、偽(ガセ)の前兆演出モードSを終了せず、予定されたゲーム数を消化するまで偽(ガセ)の前兆演出モードSを継続するようになっている。図148(a)の場合と同様の理由である。
この結果、図149(a)に示す場合には、主制御部300の新たに開始された前兆演出モードMは第1副制御部400の前兆演出モードSよりも早く終了することになるので、主制御部300の確定演出モードMは、第1副制御部400の確定演出モードSよりも早く開始される。
より詳しくは、小役1に内部当選した時点t1から主制御部300及び第1副制御部400は、5ゲームの偽(ガセ)の前兆演出モードを開始しており、第1副制御部400は、偽(ガセ)の前兆演出を開始している。このような偽(ガセ)の前兆演出モード中にAT役に内部当選したので、主制御部300は、AT役に内部当選した時点t2から3ゲームの真の前兆演出モードを新たに開始するが、第1副制御部400は、時点t1から開始された偽(ガセ)前兆演出モードS及び前兆演出を継続する。
次いで、主制御部300は、時点t2から3ゲーム経過した時点t3において前兆演出モードMを終了し、確定演出モードMを開始する。一方、第1副制御部400は、時点t1から5ゲーム経過した時点t4(>t3)において偽(ガセ)の前兆演出モードS及び前兆演出を終了し、確定演出モードSを開始する。
このように本実施形態では、偽(ガセ)の前兆演出モードM、S中に真の前兆演出モード開始条件が成立し、かつ真の前兆演出モード開始条件が成立した時点において第1副制御部400が前兆演出を実行している場合には、真の前兆演出モード開始条件が成立した時点から主制御部300は新たな真の前兆演出モードMを開始する一方、第1副制御部400は新たな真の前兆演出モードSを開始しない。したがって、主制御部300の前兆演出モードMが第1副制御部400の前兆演出モードSよりも早く終了する場合があるが、このような場合には、主制御部300は、前兆演出モードMが終了した時点において確定演出モードMを開始し、第1副制御部400は、前兆演出モードSを終了した時点において確定演出モードSを開始するようしている。すなわち、この場合には、主制御部300と第1副制御部400の前兆演出モードM、Sの終了時期及び確定演出モードM、Sの開始時期は一致しない。
これに対して、偽(ガセ)の前兆演出モードM、S中に真の前兆演出モード開始条件が成立し、かつ真の前兆演出モード開始条件が成立した時点において偽(ガセ)の前兆演出を実行していない場合には、図149(b)に示すように、本実施形態では、主制御部300及び第1副制御部400は、ともに真の前兆演出モード開始条件が成立した時点において、偽(ガセ)の前兆演出モードM及びSを終了して、新たな真の前兆演出モードM及びSを開始する。図148(b)の場合と同様の理由である。
より詳しくは、小役1に内部当選した時点t1から主制御部300及び第1副制御部400は、5ゲームの偽(ガセ)の前兆演出モードを開始しているが、第1副制御部400は、時点t1から偽(ガセ)の前兆演出を実行していない。このような偽(ガセ)の前兆演出モード中にAT役に内部当選したので、主制御部300及び第1副制御部400は、ともにAT役に内部当選した時点t2から3ゲームの前兆演出モードを新たに開始する。そして、主制御部300及び第1副制御部400は、ともに、時点t2から3ゲーム経過した時点t4において真の前兆演出モードM、Sを終了し、確定演出モードM、Sを開始する。
このように本実施形態では、偽(ガセ)の前兆演出モードM、S中に真の前兆演出モード開始条件が成立し、かつ真の前兆演出モード開始条件が成立した時点において第1副制御部400が前兆演出を実行していない場合には、主制御部300及び第1副制御部400は、真の前兆演出モード開始条件が成立した時点から、ともに新たな真の前兆演出モードM、Sを開始するので、主制御部300と第1副制御部400の前兆演出モードM、S及び確定演出モードM、Sの終了時期は一致するように演出状態が制御される。
なお、本実施形態では、図148(b)及び149(b)に示すように、偽(ガセ)の前兆演出モードM、S中に真の前兆演出モード開始条件が成立し、かつ真の前兆演出モード開始条件が成立した時点において偽(ガセ)の前兆演出を実行していない場合には、第1副制御部400も新たな真の前兆演出モードを開始するようにしたが、図148(a)及び図149(a)と同様に、第1副制御部400は新たな真の前兆演出モードを開始せず、偽(ガセ)の前兆演出モードを継続するようにしてもよい。
図148及び図149においては、まず、偽(ガセ)の前兆演出モード開始条件が成立し、次いで、偽(ガセ)の前兆演出モードM、S中に真の前兆演出モード開始条件が成立した場合について説明したが、これ以外の(1)まず、偽(ガセ)の前兆演出モード開始条件が成立し、次いで、偽(ガセ)の前兆演出モード中に偽(ガセ)の前兆演出モード開始条件が成立した場合、(2)まず、真の前兆演出モード開始条件が成立し、次いで、真の前兆演出モード中に偽(ガセ)の前兆演出モード開始条件が成立した場合、も存在する。そこで、図150を用いて、これら(1)及び(2)のケースについて説明する。
図150(a)は、上記(1)の場合のタイムチャートである。この場合には、小役1に内部当選し、偽(ガセ)の前兆演出モード開始条件が成立した時点t11において、主制御部300及び第1副制御部400は、ともに偽(ガセ)の前兆演出モードM、Sを開始する。次いで、偽(ガセ)の前兆演出モードM、S中の時点t12において再び小役1に内部当選し、偽(ガセ)の前兆演出モード開始条件が成立したとしても、主制御部300及び第1副制御部400は、時点t12において、ともに新たな偽(ガセ)の前兆演出モードM、Sを開始しない。つまり、主制御部300及び第1副制御部400は、ともに時点t11から開始していた偽(ガセ)の前兆演出モードM、Sをそのまま継続する。
このように本実施形態では、偽(ガセ)の前兆演出モードM、S中に偽(ガセ)の前兆演出モード開始条件が成立した場合には、主制御部300及び第1副制御部400は、ともに新たな偽(ガセ)の前兆演出モードM、Sを開始しない。
図150(b)は、上記(2)の場合のタイムチャートである。この場合には、AT役に内部当選し、真の前兆演出モード開始条件が成立した時点t21において、主制御部300及び第1副制御部400は、とも真に前兆演出モードM、Sを開始する。次いで、真の前兆演出モードM、S中の時点t22において小役1に内部当選し、偽(ガセ)の前兆演出モード開始条件が成立するが、時点t22において、主制御部300及び第1副制御部400は、ともに新たな偽(ガセ)の前兆演出モードM、Sを開始しない。つまり、主制御部300及び第1副制御部400は、ともに時点t21から開始していた真の前兆演出モードM、Sをそのまま継続する。実行中の真の前兆演出モードM、Sを偽(ガセ)の前兆演出モードM、Sに置き換えてしまうことは、特典役に内部当選しているにも関わらず遊技者の期待感を減少させるものであり、遊技者を落胆させることになるからである。
なお、図150(a)及び(b)を、真または偽(ガセ)の前兆演出モード中に偽(ガセ)の前兆演出モード開始条件が成立する場合として説明したが、真または偽(ガセ)の前兆演出モード中は偽(ガセ)の前兆演出モード開始条件が成立しないものとしてもよい。例えば、図150(b)においては、真の前兆演出モードM、S中の時点t22では、小役1に内部当選しても、前兆演出モード実行抽選を実行しないので、偽(ガセ)の前兆演出モード開始条件が成立しないものとしてもよい。このように、処理負荷の軽減のために、真または偽(ガセ)の前兆演出モード中は偽(ガセ)の新たな前兆演出モードを開始させる条件の成立を判定しない期間としてもよい。
<前兆演出モード及び確定演出モードの演出態様>
次に、図151及び図152を用いて、前兆演出モード及び確定演出モードの演出態様について説明する。
図151(a)は、AT役の内部当選に基づく前兆演出モードM、Sにおいて小役3に内部当選した場合の払出枚数表示器127、演出画像表示装置157の演出態様を示すタイムチャートである。AT役の内部当選に基づく前兆演出モードM、Sにおいて小役3に内部当選した場合には、図151(a)に示すように、小役3に内部等当選した遊技t31及びt32において、正解操作順序を示す操作手順報知演出は実行されない。
図151(b)は、AT役の内部当選に基づく確定演出モードM、Sにおいて小役3に内部当選した場合の払出枚数表示器127、演出画像表示装置157の演出態様を示すタイムチャートである。AT役の内部当選に基づく確定演出モードM、Sにおいて小役3に内部当選した場合には、図151(b)に示すように、小役3に内部等当選した遊技t41及びt42において、正解操作順序を示す操作手順報知演出は実行される。
図152は、主制御部300と第1副制御部400の前兆演出モードM、Sの終了時期が異なる場合の演出態様を示している。
図152(a)は、図148(a)の遊技P1の時点の払出枚数表示器127、演出画像表示装置157の演出態様を示すタイムチャートである。つまり、図152(a)は、主制御部300の演出状態は前兆演出モードMにあり、第1副制御部400の演出状態は前兆演出モードS及び確定演出モードSのいずれにもない遊技において小役3に内部当選した場合の払出枚数表示器127、演出画像表示装置157の演出態様を示している。このような場合には、図152(a)に示すように、小役3に内部等当選した遊技P1において、正解操作順序を示す操作手順報知演出は実行されない。
図152(b)は、図149(a)の遊技P2の時点の払出枚数表示器127、演出画像表示装置157の演出態様を示すタイムチャートである。つまり、図152(b)は、主制御部300の演出状態は確定演出モードMにあり、第1副制御部400の演出状態は前兆演出モードS(かつ前兆演出を実行中)にある遊技において小役3に内部当選した場合の払出枚数表示器127、演出画像表示装置157の演出態様を示している。このような場合には、図152(b)に示すように、小役3に内部等当選した遊技P2において、主制御部300は、正解操作順序を示す操作手順報知演出を実行するが、第1副制御部400は、正解操作順序を示す操作手順報知演出を実行しない。第1副制御部400は、前兆演出を実行中なので、停止操作に関する表示を演出画像表示装置157の画面上に行うと、遊技者は連続演出の結末を見ることなく、特典役の内部当選を把握してしまい、せっかくの連続演出による期待感を台無しとしてしまうからである。
<主制御部メイン処理>
次に図153を用いて、第5実施形態に係る主制御部メイン処理について説明する。なお、同図は、主制御部300のCPU304が実行する主制御部メイン処理の流れを示すフローチャートである。
電源投入が行われると、まず、ステップS7001で各種の初期設定を行う。この初期設定では、CPU304のスタックポインタ(SP)へのスタック初期値の設定、割込禁止の設定、I/O310の初期設定、RAM308に記憶する各種変数の初期設定、WDT314への動作許可及び初期値の設定等を行う。
ステップS7002では、賭け数設定・スタート操作受付処理を実行する。ここではメダルの投入の有無をチェックし、メダルの投入に応じて入賞ライン表示ランプ120を点灯させる。また、メダルが投入されたことを示す投入コマンドの送信準備を行う。なお、前回の遊技で再遊技役に入賞した場合は、前回の遊技で投入されたメダル枚数と同じ数のメダルを投入する処理を行うので、遊技者によるメダルの投入が不要となる。また、スタートレバー135が操作されたか否かのチェックを行い、スタートレバー135の操作があればステップS7003へ進む。
ステップS7003では、投入されたメダル枚数を確定し、有効な入賞ラインを確定する。
ステップS7004では、乱数発生回路316で発生させた乱数を取得する。
ステップS7005では、入賞役内部抽選処理を行う。入賞役内部抽選処理では、現在の遊技状態に応じてROM306に格納されている入賞役抽選テーブルを読み出し、これとステップS7004で取得した乱数値とを用いて内部抽選を行うとともに、この内部抽選の結果を示す内部抽選コマンドを第1副制御部400へ送信するための準備を行う。内部抽選の結果、いずれかの入賞役(作動役を含む)に内部当選した場合、その入賞役のフラグがオンになる。例えば、小役1(スイカ)に内部当選した場合には、小役1に内部当選したことを示す内部抽選コマンド、AT役に内部当選した場合には、AT役に内部当選したことを示す内部抽選コマンド、AT役−小役1に内部当選した場合には、AT役−小役1に内部当選したことを示す内部抽選コマンドを送信する準備を行う。
ステップS7006では、入賞役内部抽選処理の内部抽選結果に基づき、リール停止データを選択するリール停止データ選択処理(詳しくは後述)を行う。
ステップS7007では、主制御部300の操作順序報知演出の設定を行う主制御部操作順序報知演出設定処理(詳しくは後述する)を実行する。
ステップS7008では、全リール110〜112の回転を開始させるリール回転開始処理(詳しくは後述する)を実行する。
ステップS7009では、リール停止制御処理を行う。リール停止制御処理では、ストップボタン137〜139の受け付けが可能になり、いずれかのストップボタンが押されると、押されたストップボタンに対応するリールを停止させるために、リール停止データの停止テーブルを参照し、停止テーブルに設定された引込みコマ数に従ってリール110〜112の何れかを停止させる。全リール110〜112が停止するとステップS110へ進む。
ステップS7010では、入賞判定を行う入賞判定処理を行う。この入賞判定処理では、有効化された入賞ライン114上に、何らかの入賞役に対応する絵柄組み合わせが表示された場合にその入賞役に入賞したと判定する。例えば、有効化された入賞ライン上に「ベル−ベル−ベル」が揃っていたならば小役3(ベル)に入賞したと判定される。また、このステップS7010では、入賞判定の結果を示す入賞判定コマンドを第1副制御部400に送信するための準備を行う。
ステップS7011では、メダル付与処理を行う。メダル付与処理では、払い出しのある何らかの入賞役に入賞していれば、その入賞役に対応する枚数のメダルを入賞ライン数に応じて払い出す。
ステップS7012では、遊技状態制御処理(詳しくは後述)を行う。遊技状態制御処理では、各遊技状態の移行に関する処理を行い、それらの開始条件又は終了条件の成立により、遊技状態を移行させる。また、現在の遊技状態を示す情報を含む遊技状態コマンドを送信するための準備を行う。
以上により一遊技が終了する。以降、ステップS7002へ戻って上述した処理を繰り返すことにより遊技が進行することになる。
なお、上記各ステップで準備された各種コマンドは、後述する主制御部タイマ割込処理のコマンド設定送信処理(図154のステップS7106)において送信される。
<主制御部タイマ割込処理>
次に、図154を用いて、第5実施形態に係る主制御部タイマ割込処理について説明する。なお、同図は、主制御部300のCPU304が実行する主制御部タイマ割込処理の流れを示すフローチャートである。
主制御部300は、所定の周期(本実施形態では約2msに1回)でタイマ割込信号を発生するカウンタタイマ312を備えており、このタイマ割込信号を契機として主制御部タイマ割込処理を所定の周期で開始する。
ステップS7101では、タイマ割込開始処理を行う。このタイマ割込開始処理では、CPU304の各レジスタの値をスタック領域に一時的に退避する処理などを行う。
ステップS7102では、WDT314のカウント値が初期設定値(本実施形態では32.8ms)を超えてWDT割込が発生しないように(処理の異常を検出しないように)、WDT314を定期的に(本実施形態では、主制御部タイマ割込の周期である約2msに1回)リスタートを行う。
ステップS7103では、入力ポート状態更新処理を行う。この入力ポート状態更新処理では、I/O310の入力ポートを介して、各種センサ318のセンサ回路320の検出信号を入力して検出信号の有無を監視し、RAM308に各種センサ318ごとに区画して設けた信号状態記憶領域に記憶する。
ステップS7104では、各種遊技処理が実行され、割込みステータスに応じた処理が実行される。
ステップS7105では、タイマ更新処理を行う。より具体的には、各種タイマをそれぞれの時間単位により更新する。
ステップS7106では、コマンド設定送信処理を行い、送信準備されていた各種のコマンドが第1副制御部400に送信される。
第1副制御部400では、受信したコマンドにより、主制御部300における遊技制御の変化に応じた演出制御の決定が可能になるとともに、出力予定情報に含まれているコマンドデータの情報に基づいて、演出制御内容を決定することができるようになる。
ステップS7107では、外部出力信号設定処理を行う。この外部出力信号設定処理では、RAM308に記憶している遊技情報を、情報出力回路334を介してスロットマシン100とは別体の情報入力回路652に出力する。
ステップS7108では、デバイス監視処理を行う。このデバイス監視処理では、まずはステップS7103において信号状態記憶領域に記憶した各種センサ318の信号状態を読み出して、メダル投入異常及びメダル払出異常等に関するエラーの有無を監視し、エラーを検出した場合にはエラー処理を実行させる。さらに、現在の遊技状態に応じて、メダルセレクタ170(メダルセレクタ170内に設けたソレノイドが動作するメダルブロッカ)、各種ランプ339、各種の7セグメント(SEG)表示器の設定を行う。
ステップS7109では、低電圧信号がオンであるか否かを監視する。そして、低電圧信号がオンの場合(電源の遮断を検知した場合)にはステップS7111に進み、低電圧信号がオフの場合(電源の遮断を検知していない場合)にはステップS7110に進む。
ステップS7110では、タイマ割込終了処理を終了する各種処理を行う。このタイマ割込終了処理では、ステップS7101で一時的に退避した各レジスタの値を元の各レジスタに設定等行う。その後、図153に示す主制御部メイン処理に復帰する。
一方、ステップS7111では、復電時に電断時の状態に復帰するための特定の変数やスタックポインタを復帰データとしてRAM308の所定の領域に退避し、入出力ポートの初期化等の電断処理を行い、その後、図153に示す主制御部メイン処理に復帰する。
<リール停止データ選択処理>
次に、図155を用いて、リール停止データ選択処理について説明する。図155は、図153のステップS7006のリール停止データ選択処理の流れを詳しく示すフローチャートである。
ステップS7201では、入賞役内部抽選処理の内部抽選結果に基づき、リール停止データを選択する。なお、このリール停止データは、主制御部300のROM306内に記憶されている。
ステップS7202では、入賞役内部抽選処理において小役3に内部当選したか否かを判定する。小役3に内部当選した場合には、ステップS7203に進み、小役3に内部当選しなかった場合には、リール停止データ選択処理を終了する。
ステップS7203では、主制御部300の遊技状態がAT遊技状態であるか否かを判定する。主制御部300の遊技状態がAT遊技状態である場合には、ステップS7206に進み、そうでない場合には、ステップS7204に進む。
ステップS7204では、主制御部300の遊技状態がAT役内部当選遊技状態であるか否かを判定する。主制御部300の遊技状態がAT役内部当選遊技状態である場合には、ステップS7205に進み、そうでない場合には、リール停止データ選択処理を終了する。
ステップS7205では、主制御部300の演出状態が確定演出モードMであるか否かを判定する。主制御部300の演出状態が確定演出モードMである場合には、ステップS7206に進む。
ステップS7206では、ステップS7201において選択されたリール停止データに関する情報を含んだリール停止データコマンドを第1副制御部400に送信する準備を行う。ここで、リール停止データコマンドには、操作順序に関する情報が含まれている。例えば、AT遊技状態において小役3に内部当選し、停止データd−1(図136参照)が選択された場合には、停止データd−1を選択したことを示す情報(停止データd−1の正解操作順序を示す情報であり、停止データd−1選択と表記する)を含んだリール停止データコマンドを第1副制御部400に送信する準備を行う(図138参照)。
このように本実施形態では、(1)AT遊技状態において小役3に内部当選した場合、(2)AT役内部当選遊技状態かつ確定演出モードにおいて小役3に内部当選した場合にリール停止データコマンドを第1副制御部400に送信する(図138参照)。
<主制御部操作順序報知演出設定処理>
次に、図156を用いて、主制御部操作順序報知演出設定処理について説明する。図156は、図153のステップS7007の主制御部操作順序報知演出設定処理の流れを詳しく示すフローチャートである。
ステップS7301では、入賞役内部抽選処理において小役3に内部当選したか否かを判定する。小役3に内部当選した場合には、ステップS7302に進み、そうでない場合には、主制御部操作順序報知演出設定処理を終了する。
ステップS7302では、主制御部300の遊技状態がAT遊技状態であるか否かを判定する。主制御部300の遊技状態がAT遊技状態である場合には、ステップS7305に進み、そうでない場合には、ステップS7303に進む。
ステップS7303では、主制御部300の遊技状態がAT役内部当選遊技状態であるか否かを判定する。主制御部300の遊技状態がAT役内部当選遊技状態である場合には、ステップS7304に進み、そうでない場合には、主制御部操作順序報知演出設定処理を終了する。
ステップS7304では、主制御部300の演出状態が確定演出モードMであるか否かを判定する。主制御部300の演出状態が確定演出モードMである場合には、ステップS7305に進む。
ステップS7305では、操作順序報知演出の設定を行う。詳しくは、小役3に内部当選した場合に選択されたリール停止データに基づいた正解操作順序の7セグデータを操作順序報知演出として設定する(図136、図137参照)。この結果、払出枚数表示器127を用いた操作順序報知演出が実行される。
このように本実施形態では、(1)AT遊技状態において小役3に内部当選した場合、(2)AT役内部当選遊技状態かつ確定演出モードにおいて小役3に内部当選した場合に主制御部300の操作順序報知演出が実行される。
<リール回転開始処理>
次に、図157を用いて、主制御部操作順序報知演出設定処理について説明する。図157は、図153のステップS7008のリール回転開始処理の流れを詳しく示すフローチャートである。
ステップS7401では、主制御部300の演出状態が前兆演出モードMであるか否かを判定する。主制御部300の演出状態が前兆演出モードMである場合には、ステップS7402に進み、そうでない場合には、ステップS7403に進む。
ステップS7402では、当該遊技の入賞役内部抽選処理において再遊技役に内部当選したか否かを判定する。再遊技役に内部当選した場合には、ステップS7404に進み、そうでない場合には、ステップS7403に進む。
ステップS7403では、通常時のリール回転開始処理を行う。通常時のリール回転開始処理とは、リール回転開始時にリール演出(リールアクション)を伴わないリール回転開始処理である。
ステップS7404では、リール演出抽選処理(詳しくは後述)を実行する。リール演出抽選処理とは、具体的には、図144に示した前兆演出モードの抽選処理3A、図147に示した前兆演出モードの抽選処理3Bのことであり、再遊技役当選演出を設定する処理である。
ステップS7405では、演出時のリール回転開始処理を行う。演出時のリール回転開始処理とは、リール回転開始時にリール演出(リールアクション)を伴うリール回転開始処理である。なお、このリール演出は、ステップS7404のリール演出抽選処理により選択されたリール演出(リールアクション)である。
<リール演出抽選処理>
次に、図158を用いて、リール演出抽選処理について説明する。図158は、図157のステップS7404のリール演出抽選処理の流れを詳しく示すフローチャートである。
ステップS7501では、特典役(特別役1、特別役2、AT役)に内部当選しているか否かを判定する。特典役(特別役1、特別役2、AT役)に内部当選している場合には、ステップS7502に進み、そうでない場合には、ステップS7503に進む。
ステップS7502では、特典役の内部当選に対応したリール演出抽選を行う。特典役の内部当選に対応したリール演出抽選とは、具体的には、図144に示した前兆演出モードの抽選処理3Aであり、真の前兆演出モードにおける再遊技役当選演出の内容を決定する抽選処理である。例えば、演出m1が選択された場合には、ステップS7405において、左リール110のリール回転開始が遅れるリールアクション演出を再遊技役当選演出として行った後、全リール110〜112が回転するリール回転開始を行う。
ステップS7503では、特典役の非内部当選に対応したリール演出抽選を行う。特典役の内部当選に対応したリール演出抽選とは、具体的には、図147に示した前兆演出モードの抽選処理3Bであり、偽(ガセ)の前兆演出モードにおける再遊技役当選演出の内容を決定する抽選処理である。例えば、演出m1が選択された場合には、ステップS7405において、左リール110のリール回転開始が遅れるリールアクション演出を再遊技役当選演出として行った後、全リール110〜112が回転するリール回転開始を行う。
なお、本実施形態では、第1副制御部400は、再遊技役当選演出を実行しないが、主制御部300が再遊技役当選演出としてリールアクション演出を実行しているときに、第1副制御部400も再遊技役当選演出として所定の演出を実行するようにしてもよい。
<遊技状態制御処理>
次に、図159を用いて、遊技状態制御処理について説明する。図159は、図153のステップS7012の遊技状態制御処理の流れを詳しく示すフローチャートである。
ステップ7601では、主制御部300の演出状態が前兆演出モードMであるか否かを判定する。主制御部300の演出状態が前兆演出モードMである場合には、ステップS7602に進み、そうでない場合には、ステップS7606に進む。
ステップ7602では、前兆演出モードMのゲーム数のカウントを行う。具体的には、前兆演出モードMの現在の残りのゲーム数から1を減算する。
ステップS7603では、減算された前兆演出モードMの現在の残りのゲーム数に基づいて、前兆演出モードMが終了したか否かを判定する。減算された前兆演出モードMの現在の残りのゲーム数が0、つまり前兆演出モードMが終了した場合には、ステップS7604に進み、そうでない場合には、ステップS7610に進む。
ステップS7604では、特典役(特別役1、2、AT役)に内部当選しているか否かを判定する。特典役(特別役1、2、AT役)に内部当選している場合には、ステップS7605に進み、そうでない場合には、ステップS7610に進む。
ステップS7605では、特典役(特別役1、2、AT役)に内部当選している状態で前兆演出モードMの全ゲーム数を終了した、つまり真の前兆演出モードMが終了したので、確定演出モードを設定する確定演出モード設定処理(詳しくは後述)を行う。
ステップS7606では、当該遊技においてAT役に入賞したか否かを判定する。AT役に入賞した場合には、ステップS7607に進み、そうでない場合には、ステップS7608に進む。
ステップS7607では、AT役に入賞したので、主制御部300の遊技状態をAT遊技状態に設定する。なお、前兆演出モードMにおいてAT役に入賞した場合には、前兆演出モードMを終了させる処理を行う。また、確定演出モードMにおいてAT役に入賞した場合には、払出枚数表示器127を用いた確定演出を終了させる処理を行う。ステップS7607の処理を行った後はステップS7610に進む。
ステップS7608では、前兆演出モードMを設定するか否かを判定する前兆演出モード設定判断処理(詳しくは後述)を行う。
ステップS7610では、その他の遊技状態制御処理を行う。例えば、主制御部300の遊技状態の移行に関するその他の処理(例えば、通常遊技状態から特別役内部当選遊技状態への移行、特別役内部当選遊技状態から特別遊技状態への移行など)を行う。また、主制御部300の遊技状態を示す遊技状態コマンドを第1副制御部400に送信する準備を行う。
<前兆演出モード設定判断処理>
次に、図160を用いて、前兆演出モード設定判断処理について説明する。図160は、図159のステップS7608の前兆演出モード設定判断処理の流れを詳しく示すフローチャートである。
ステップS7701では、当該遊技の入賞役内部抽選処理において特典役(特別役1、2、AT役)に内部当選したか否かを判定する。当該遊技の入賞役内部抽選処理において特典役(特別役1、2、AT役)に内部当選した場合には、ステップS7702に進み、そうでない場合には、ステップS7703に進む。
ステップS7702では、真の前兆演出モード開始条件が成立したので、前兆演出モード設定処理(詳しくは後述)を実行する。
ステップS7703では、当該遊技の入賞役内部抽選処理において小役1に内部当選したか否かを判定する。当該遊技の入賞役内部抽選処理において小役1に内部当選した場合には、ステップS7704に進み、そうでない場合には、前兆演出モード設定判断処理を終了する。
ステップS7704では、主制御部300の演出状態が前兆演出モードMにあるか否かを判定する。主制御部300の演出状態が前兆演出モードMにある場合には、前兆演出モード設定判断処理を終了し(図150(a)の時点t12及び(b)の時点t22参照。前兆演出モードMを継続する)、そうでない場合には、ステップS7705に進む。
ステップS7705では、前兆演出モードを実行するか否かを決定する前兆演出モード実行抽選を行う。本実施形態では、1/2の当選確率となっている。
ステップS7706では、前兆演出モード実行抽選において当選したか否かを判定する。前兆演出モード実行抽選において当選した場合には、ステップS7707に進み、当選しなかった場合には、前兆演出モード設定判断処理を終了する。
ステップS7707では、偽(ガセ)の前兆演出モード開始条件が成立したので、前兆演出モード設定処理(詳しくは後述)を実行する。
<前兆演出モード設定処理>
次に、図161を用いて、前兆演出モード設定判断処理について説明する。図161は、図160のステップS7702及びステップS7707の前兆演出モード設定処理の流れを詳しく示すフローチャートである。
ステップS7801では、前兆演出モードの抽選処理1を実行する。すなわち、真の前兆演出モード開始条件が成立した場合(ステップS7702の前兆演出モード設定判断処理の場合)には、前兆演出モードの抽選処理1A(図144参照)、偽(ガセ)の前兆演出モード開始条件が成立した場合(ステップS7707の前兆演出モード設定判断処理の場合)には、前兆演出モードの抽選処理1B(図147参照)を実行して、前兆演出モードのゲーム数を決定する。
ステップS7802では、主制御部300の演出状態を前兆演出モードに設定する。詳しくは、真の前兆演出モード開始条件が成立した場合には、真の前兆演出モードを設定し、偽(ガセ)の前兆演出モード開始条件が成立した場合には、偽(ガセ)の前兆演出モードを設定するとともに、前兆演出モードのゲーム数を設定する。
ステップS7803では、前兆演出モードの種類(真または偽)、前兆演出モードのゲーム数などの情報を含み、前兆演出モードが開始されたことを示す前兆演出モード開始コマンドを第1副制御部400に送信する準備を行う(図144、147参照)。
<確定演出モード設定処理>
次に、図162を用いて、確定演出モード設定判断処理について説明する。図162は、図159のステップS7605の確定演出モード設定処理の流れを詳しく示すフローチャートである。
ステップS7901では、真の前兆演出モードの全ゲーム数を消化したので、主制御部300の演出状態を確定演出モードに設定する(図141(b)参照)。
ステップS7902では、主制御部300の確定演出の設定を行う。具体的には、払出枚数表示器127に対して、内部当選した特典役を示唆する点灯態様の7セグデータを設定する(図146(a)参照)。
ステップS7903では、確定演出モードが開始されたことを示す確定演出モード開始コマンドを第1副制御部400に送信する準備を行う。
<第1副制御部の処理>
次に、図163を用いて、第5実施形態に係る第1副制御部400の処理について説明する。なお、図163(a)は、第1副制御部400のCPU404が実行するメイン処理のフローチャートである。図163(b)は、第1副制御部400のコマンド受信割込処理のフローチャートである。図163(c)は、第1副制御部400のタイマ割込処理のフローチャートである。
まず、図163(a)を用いて、第1副制御部400のメイン処理について説明する。
電源投入が行われると、まずステップS8001で初期化処理が実行される。この初期化処理では、入出力ポートの初期設定や、RAM408内の記憶領域の初期化処理等を行う。この処理で、内部当選の結果を表す情報である内部当選情報を記憶させるための領域と、遊技状態を表す情報であるRT更新情報を記憶させるための領域が、それぞれRAM408に設けられる。
ステップS8002では、タイマ変数が10以上か否かを判定し、タイマ変数が10となるまでこの処理を繰り返し、タイマ変数が10以上となったときには、ステップS8003の処理に移行する。
ステップS8003では、タイマ変数に0を代入する。
ステップS8004では、主制御部300から受信した各コマンドに対応する処理であるコマンド処理が実行される。
ステップS8005では、演出制御処理(詳しくは後述する)を行う。ここでは、RAM408内に設けられた演出予約領域内にある演出予約情報に従って、演出の準備を行う。この準備には例えば、演出データをROM406から読み出す等の処理を行い、演出データの更新が必要な場合には演出データの更新処理を行うことが含まれる。
ステップS8006では、ステップS8005の処理結果に基づいて音制御処理を行う。例えば、ステップS8005で読み出した演出データの中に音源IC418への命令がある場合には、この命令を音源IC418に出力する。
ステップS8007では、ステップ8005の処理結果に基づいてランプ制御処理を行う。例えば、ステップS8005で読み出した演出データの中に各種ランプ420への命令がある場合には、この命令を駆動回路422に出力する。
ステップS8008では、ステップS8005の処理結果に基づいて第2副制御部500にコマンドを送信する設定を行う情報出力処理を行う。例えば、ステップS8005で読み出した演出データの中に第2副制御部500に送信するコマンドがある場合には、この制御コマンドを出力する設定を行い、ステップS8002へ戻る。
次に、図163(b)を用いて、第1副制御部400のコマンド受信割込処理について説明する。このコマンド受信割込処理は、第1副制御部400が、主制御部300が出力するストローブ信号を検出した場合に実行する処理である。コマンド受信割込処理のステップS8101では、主制御部300が出力したコマンドを未処理コマンドとしてRAM408に設けたコマンド記憶領域に記憶する。
次に、図163(c)を用いて、第1副制御部400のCPU404によって実行する第1副制御部タイマ割込処理について説明する。第1副制御部400は、所定の周期(本実施形態では2msに1回)でタイマ割込を発生するハードウェアタイマを備えており、このタイマ割込を契機として、タイマ割込処理を所定の周期で実行する。
ステップS8201では、図163(a)に示す第1副制御部メイン処理におけるステップS8002において説明したRAM408のタイマ変数記憶領域の値に、1を加算して元のタイマ変数記憶領域に記憶する。従って、ステップS3002において、タイマ変数の値が10以上と判定されるのは20ms毎(2ms×10)となる。
ステップS8202では、ステップS8008で設定された第2副制御部500へのコマンドの送信や、演出用乱数値の更新処理等を行う。
<第2副制御部の処理>
次に、図164を用いて、第5実施形態に係る第2副制御部500の処理について説明する。なお、図164(a)は、第2副制御部500のCPU504が実行するメイン処理のフローチャートである。図164(b)は、第2副制御部500のコマンド受信割込処理のフローチャートである。図164(c)は、第2副制御部500のタイマ割込処理のフローチャートである。図164(d)は、第2副制御部500の画像制御処理のフローチャートである。
まず、図164(a)を用いて、第2副制御部500のメイン処理について説明する。
電源投入が行われると、まずステップS8301で初期化処理が実行される。この初期設定では、入出力ポート初期設定や、RAM508内の記憶領域の初期化処理等を行う。
ステップS8302では、タイマ変数が10以上か否かを判定し、タイマ変数が10となるまでこの処理を繰り返し、タイマ変数が10以上となったときには、ステップS8303の処理に移行する。
ステップS8303では、タイマ変数に0を代入する。
ステップS8304では、コマンド処理を行う。コマンド処理では第2副制御部500のCPU504は、第1副制御部400のCPU404からコマンドを受信したか否かを判別する。
ステップS8305では、演出制御処理を行う。具体的には、ステップS8304で新たなコマンドがあった場合には、このコマンドに対応する処理を行う。例えば、背景画像に関する画像制御を行う演出データおよびシャッタ演出に関する演出データをROM506から読み出す処理を実行する。また、これ以外の演出データをROM506から読み出す等の処理を行い、演出データの更新が必要な場合には演出データの更新処理を行うことが含まれる。
ステップS8306では、ステップS8305の処理結果に基づいてシャッタ制御処理を行う。例えば、ステップS8305で読み出した演出データの中にシャッタ制御の命令がある場合には、この命令に対応するシャッタ制御を行う。
ステップS8307では、ステップS8305の処理結果に基づいて画像制御処理(詳しくは後述)を行う。例えば、ステップS8305で読み出した演出データの中に画像制御の命令がある場合には、この命令に対応する画像制御を行う。例えば、表示画像(報知画像、背景画像)に関する画像制御が実行される。この画像制御処理が終了すると、ステップS8302へ戻る。
次に、図164(b)を用いて、第2副制御部500のコマンド受信割込処理について説明する。このコマンド受信割込処理は、第2副制御部500が、第1副制御部400が出力するストローブ信号を検出した場合に実行する処理である。
コマンド受信割込処理のステップS8401では、第1副制御部400が出力したコマンドを未処理コマンドとしてRAM508に設けたコマンド記憶領域に記憶する。
次に、図164(c)を用いて、第2副制御部500のCPU504によって実行する第2副制御部タイマ割込処理について説明する。第2副制御部500は、所定の周期(本実施形態では2msに1回)でタイマ割込を発生するハードウェアタイマを備えており、このタイマ割込を契機として、タイマ割込処理を所定の周期で実行する。
ステップS8501では、図164(a)に示す第2副制御部メイン処理のステップS8302において説明したRAM508のタイマ変数記憶領域の値に、1を加算して元のタイマ変数記憶領域に記憶する。従って、ステップS8302において、タイマ変数の値が10以上と判定されるのは20ms毎(2ms×10)となる。
ステップS8502では、演出用乱数値の更新処理等を行う。
次に、図164(d)を用いて、第2副制御部500のメイン処理におけるステップS8307の画像制御処理について説明する。同図は、画像制御処理の流れを示すフローチャートを示す図である。
ステップS8601では、画像データの転送指示を行う。ここでは、CPU504は、まず、VRAM536の表示領域Aと表示領域Bの描画領域の指定をスワップする。これにより、描画領域に指定されていない表示領域に記憶された1フレームの画像が演出画像表示装置157に表示される。次に、CPU504は、VDP534のアトリビュートレジスタに、位置情報等テーブルに基づいてROM座標(ROM506の転送元アドレス)、VRAM座標(VRAM536の転送先アドレス)などを設定した後、ROM506からVRAM536への画像データの転送開始を指示する命令を設定する。VDP534は、アトリビュートレジスタに設定された命令に基づいて画像データをROM506からVRAM536に転送する。その後、VDP534は、転送終了割込信号をCPU504に対して出力する。
ステップS8602では、VDP534からの転送終了割込信号が入力されたか否かを判定し、転送終了割込信号が入力された場合はステップS8603に進み、そうでない場合は転送終了割込信号が入力されるのを待つ。
ステップS8603では、演出シナリオ構成テーブルおよびアトリビュートデータなどに基づいて、パラメータ設定を行う。ここでは、CPU504は、ステップS421でVRAM536に転送した画像データに基づいてVRAM536の表示領域AまたはBに表示画像を形成するために、表示画像を構成する画像データの情報(VRAM536の座標軸、画像サイズ、VRAM座標(配置座標)、透過度など)をVDP534に指示する。VDP534はアトリビュートレジスタに格納された命令に基づいてアトリビュートに従ったパラメータ設定を行う。
ステップS8604では、描画指示を行う。この描画指示では、CPU504は、VDP534に画像の描画開始を指示する。VDP534は、CPU504の指示に従ってフレームバッファにおける画像描画を開始する。
ステップS8605では、画像の描画終了に基づくVDP534からの生成終了割込み信号が入力されたか否かを判定し、生成終了割込み信号が入力された場合はステップS8606に進み、そうでない場合は生成終了割込み信号が入力されるのを待つ。
ステップS8606では、RAM508の所定の領域に設定され、何シーンの画像を生成したかをカウントするシーン表示カウンタをインクリメント(+1)して処理を終了する。
<演出制御処理>
次に、図165を用いて、演出制御処理について説明する。図165は、図163のステップS8005の演出制御処理の流れを詳しく示すフローチャートである。
ステップS8701では、第1副制御部400の操作順序報知演出の設定に関する副制御部操作順序報知演出設定処理(詳しくは後述)を行う。
ステップS8702では、主制御部300の遊技状態においてAT遊技状態が開始されたか否かを判定する。主制御部300の遊技状態においてAT遊技状態が開始されたか否かは、現在の遊技状態及び主制御部300から送信される遊技状態コマンドの受信に基づいて判断する。AT遊技状態が開始された場合には、ステップS8703に進み、そうでない場合には、ステップS8704に進む。
ステップS8703では、主制御部300の遊技状態においてAT遊技状態が開始されたので、第1副制御部400の遊技状態をAT状態に設定する(図134参照)。ステップS8703の処理終了後はステップS8710に進む。
ステップS8704では、主制御部300の演出状態において確定演出モードMが開始された否かを判定する。主制御部300の演出状態において確定演出モードMが開始された否かは、主制御部300から送信される確定演出モード開始コマンドの受信に基づいて判断する。確定演出モードMが開始された場合には、ステップS8705に進み、そうでない場合には、ステップS8706に進む。
ステップS8705では、主制御部300の演出状態において確定演出モードMが開始されたので、第1副制御部400の演出状態を確定演出モードSに設定する確定演出モード設定処理(詳しくは後述)を行う。
ステップS8706では、主制御部300の演出状態において前兆演出モードMが開始された否かを判定する。主制御部300の演出状態において前兆演出モードMが開始された否かは、主制御部300から送信される前兆演出モード開始コマンドの受信に基づいて判断する。確定演出モードMが開始された場合には、ステップS8707に進み、そうでない場合には、ステップS8710に進む。
ステップS8707では、主制御部300の演出状態において前兆演出モードMが開始されたので、第1副制御部400の演出状態を前兆演出モードSに設定する前兆演出モード設定処理(詳しくは後述)を行う。
ステップS8710では、その他の演出制御処理を行う。例えば、AT状態以外の遊技状態の設定に係わる処理やAT状態にある場合には、AT遊技の進行に応じた演出切替の制御や残りゲーム数表示の更新制御などを行う。
<副制御部操作順序報知演出設定処理>
次に、図166を用いて、副制御部操作順序報知演出設定処理について説明する。図166は、図165のステップS8701の副制御部操作順序報知演出設定処理の流れを詳しく示すフローチャートである。
ステップS8801では、リール停止データコマンドを受信したか否かを判定する。 リール停止データを受信した場合には、ステップS8802に進み、そうでない場合には、副制御部操作順序報知演出設定処理を終了する。
ステップS8802では、リール停止データコマンドの内容に従って報知する操作順序を決定する。
ステップS8803では、ステップS8802で決定された操作順序の操作順序報知演出の設定を行う。例えば、小役3に内部当選し、停止データd−2選択を示すリール停止データコマンドを受信した場合には、第1停止リールを中リール111とする操作順序を報知する演出2を設定する(図139参照)。
<確定演出モード設定処理>
次に、図167を用いて、確定演出モード設定処理について説明する。図167は、図165のステップS8705の確定演出モード設定処理の流れを詳しく示すフローチャートである。
ステップS8901では、第1副制御部400の演出状態が前兆演出モードSにあり、かつ前兆演出を実行中であるか否かを判定する。第1副制御部400の演出状態が前兆演出モードSにあり、かつ前兆演出を実行中である場合には、ステップS8904に進み、そうでない場合には、ステップS8902に進む。
ステップS8902では、現在、前兆演出を実行していないので、第1副制御部400の演出状態を確定演出モードSに設定し(図148(a)及び(b)の時点t4、図149(b)の時点t4、図150(b)の時点t23など)、次いで、ステップS8903では、確定演出モードSにおいて実行する確定演出の演出データを設定する。
ステップS8904では、現在、前兆演出を実行しているので、第1副制御部400の演出状態が、現在、実行している前兆演出が終了後に確定演出モードSを開始するように予約設定し(図149(a)の時点t4において確定演出モードSを開始する)、次いで、ステップS8905では、確定演出モードSにおいて実行する確定演出の演出データを予約設定する。
<前兆演出モード設定処理>
次に、図168を用いて、前兆演出モード設定処理について説明する。図168は、図165のステップS8707の前兆演出モード設定処理の流れを詳しく示すフローチャートである。
ステップS9001では、受信した前兆演出モード開始コマンドに基づいて主制御部300の前兆演出モードMが真であるか偽(ガセ)かを判定する。主制御部300の前兆演出モードMが真である場合には、ステップS9005に進み、主制御部300の前兆演出モードMが偽(ガセ)である場合には、ステップS9002に進む。
ステップS9002では、第1副制御部400の演出状態を偽(ガセ)の前兆演出モードSに設定し(例えば、図148(a)及び(b)、並びに図149(a)及び(b)の時点t1など)、次いで、ステップS9003では、偽(ガセ)の前兆演出抽選を行う。偽(ガセ)の前兆演出抽選は、具体的には、図147に示した前兆演出モードの抽選処理2Bであり、前兆演出モードのゲーム数に応じて前兆演出の実行有無及び実行する場合はその内容を決定する。
ステップS9004では、ステップS9003の前兆演出抽選により決定された偽(ガセ)の前兆演出を設定する。なお、ステップS9003の前兆演出抽選において前兆演出を実行しないことが決定された場合には、偽(ガセ)の前兆演出は設定されない。
ステップS9005では、第1副制御部400の演出状態が前兆演出モードSにあり、かつ前兆演出を実行中であるか否かを判定する。第1副制御部400の演出状態が前兆演出モードSにあり、かつ前兆演出を実行中である場合には、前兆演出モード設定処理を終了し(例えば、図148(a)の時点t2、図149(a)の時点t2など。前兆演出モードSを継続する)、そうでない場合には、ステップS9006に進む。
ステップS9006では、第1副制御部400の演出状態を真の前兆演出モードSに設定し(例えば、図148(b)の時点t2、図149(b)の時点t2、図150(b)の時点t21など)、次いで、ステップS9007では、真の前兆演出抽選を行う。真の前兆演出抽選は、具体的には、図144に示した前兆演出モードの抽選処理2Aであり、前兆演出モードのゲーム数に応じて前兆演出の実行有無及び実行する場合はその内容を決定する。
ステップS9008では、ステップS9007の前兆演出抽選により決定された真の前兆演出を設定する。なお、ステップS9007の前兆演出抽選において前兆演出を実行しないことが決定された場合には、真の前兆演出は設定されない。
<その他変形例>
上記第5実施形態では、図148に示すように、第1副制御部400の前兆演出モードSが主制御部300の前兆演出モードMよりも早く終了する場合、第1副制御部400の確定演出モードSは、主制御部300が確定演出モードMを開始するときに開始されたが、図169(a)に示すように、前兆演出モードSが終了した時点t3から確定演出モードSを開始するようにしてもよい(変形例1)。すなわち、確定演出モードSを前倒して開始するようにしてもよい。ただし、主制御部300が前兆演出モードMにあり、第1副制御部400が確定演出モードSにある遊技P3において、小役3に内部当選しても、図169(b)に示すように、操作順序報知演出は実行されない。主制御部300の演出状態が前兆演出モードMにあり確定演出モードMにないためである。主制御部300と第1副制御部400がともに確定演出モードにない場合には、遊技者を困惑させないため、操作順序報知演出を実行しない。この変形例1の場合には、偽(ガセ)の前兆演出モードSの終了後すぐに確定演出モードSを開始できるので、遊技者に違和感なく演出状態を移行させることができる。
また、上記第5実施形態では、主制御部300において前兆演出モード開始条件が成立した場合に、主制御部300が前兆演出モードMを開始するとともに第1副制御部400も前兆演出モードSを開始するようにしたが、これに加えて、図170(a)に示すように、第1副制御部400が独自に前兆演出モード実行抽選を行い、当選した場合に前兆演出モードSを開始するようにしてもよい(変形例2)。第1副制御部400が行った前兆演出モード実行抽選に当選して前兆演出モードSを開始した場合には、主制御部300は、図170(a)に示すように、前兆演出モードMを開始しない。なお、第1副制御部400が実行する前兆演出モード実行抽選に当選した場合を「偽(ガセ)の前兆演出モード開始条件2が成立した場合」といい、「偽(ガセ)の前兆演出モード開始条件2が成立して開始される前兆演出モードを「副制御部だけの偽(ガセ)の前兆演出モードS」という。副制御部だけの偽(ガセ)の前兆演出モードSには、例えば、所定の遊技数の経過(例えば、100ゲーム)に基づいて、第1副制御部400が偽(ガセ)の前兆演出モード開始条件2が成立したと判断して開始するような前兆演出モードSが含まれる。
図170(b)は、第1副制御部400の前兆演出モード実行抽選に当選した場合に行われる前兆演出モード抽選処理1C及び2Cを模式的に示す図である。
前兆演出モード抽選処理1Cは、第1副制御部400が偽(ガセ)の前兆演出モードのゲーム数を決定する抽選処理であり、3、4又は5の中からいずれかをそれぞれ1/3の確率で選択する。前兆演出モード抽選処理2Cは、第1副制御部400が偽(ガセ)の前兆演出の内容を決定するための抽選処理であり、偽(ガセ)の前兆演出モードのゲーム数に基づいて偽(ガセ)の前兆演出の内容が決定される。例えば、偽(ガセ)の前兆演出モードのゲーム数として4である場合には、偽(ガセ)の前兆演出のゲーム数が4である前兆演出(図170に示すNO2のs2−1〜3の3つ)の中からいずれか1つが選択される。
図171は、副制御部だけの偽(ガセ)の前兆演出モードS中に新たな前兆演出モード開始条件が成立した場合のタイムチャートである。
図171(a)は、副制御部だけの偽(ガセ)の前兆演出モード中に偽(ガセ)の前兆演出モード開始条件が成立した場合を示している。この場合には、偽(ガセ)の前兆演出モード開始条件が成立した時点t52(小役1内部当選時)において偽(ガセ)の前兆演出を実行中なので、図150(a)の場合と同様に、主制御部300は時点t52から偽(ガセ)の前兆演出モードMを開始するが、第1副制御部400は、副制御部だけの偽(ガセ)の前兆演出モードSを継続し、新たな偽(ガセ)の前兆演出モードSを開始しない。
図171(b)は、副制御部だけの偽(ガセ)の前兆演出モード中に真の前兆演出モード開始条件が成立した場合を示している。この場合には、真の前兆演出モード開始条件が成立した時点t62(AT役内部当選時)において偽(ガセ)の前兆演出を実行中なので、図148(a)及び図149(a)の場合と同様に、主制御部300は時点t62から真の前兆演出モードMを開始するが、第1副制御部400は、副制御部だけの偽(ガセ)の前兆演出モードSを継続し、真の前兆演出モードSを開始しない。
このように副制御部だけの偽(ガセ)の前兆演出モードS中に新たな前兆演出モード開始条件が成立し、かつ新たな前兆演出モード開始条件が成立したときに偽(ガセ)の前兆演出を実行している場合には、遊技者に違和感を与えないため、第1副制御部400は新たな前兆演出モード開始条件の成立に基づく新たな前兆演出モードを開始せず、副制御部だけの偽(ガセ)の前兆演出モードSを継続する。
また、詳しくは説明しなかったが、上記第5実施形態では遊技状態がAT遊技状態にあるとき、所定の条件の成立(上乗せ条件の成立という)に基づいてATゲーム数の上乗せが行われる遊技性を備えていた。しかしながら、この上乗せ条件は、AT遊技状態において成立する場合に限定されるものではなく、AT遊技状態に移行する前の前兆演出モードMや確定演出モードMにおいて成立するようにしてもよい(変形例3)。なお、変形例3における上乗せ条件は、小役2に内部当選し、かつ小役2に内部当選した場合に実行されるAT数追加抽選(例えば、当選確率は1/2)に当選した場合に成立し、上乗せ条件が成立した場合には、ATゲーム数として10ゲームの追加が行われるものとして説明する。勿論、上乗せ条件が成立した場合に所定のセット数(例えば、10ゲームを1セットとする)のATゲームを付与する遊技性としてもよい。通常遊技状態の終了遊技からAT遊技状態の開始遊技までの間の遊技が複数遊技となった場合、この複数遊技に小役2当選があると、遊技者に所謂引き損感を与えてしまうおそれがあった。そのため、上記変形例3の構成を採用することにより、内部当選結果に応じた特典付与を可能とし、遊技者に満足感を与えられるようにしたものである。
図172(a)は、前兆演出モードにおいて上乗せ条件が成立した場合のタイムチャートを示しており、図172(b)は、前兆演出モードM及び確定演出モードMにおいて上乗せ条件が成立した場合のタイムチャートである。図172(a)は、前兆演出モードMにおいて小役2に当選があり、ATゲーム数として10ゲームの追加が決まった場合を示している。小役2に当選した場合に不利益となることがないので、前兆演出モードMにおいて遊技者に満足感を与えられるようになる。図172(b)は、前兆演出モードMにおいて小役2に当選があり、ATゲーム数の追加抽選があった場合と、確定演出モードMにおいて小役2に当選があり、ATゲーム数の追加抽選があった場合と、を示している。いずれも抽選があったことの演出を実行する。図172(a)では、AT役を入賞させない(AT遊技状態となるまでの期間を遊技者の操作により長くする)ことで、小役2当選によるATゲーム数の追加を増やす所謂攻略打ちが可能な場合があるが、図172(b)では、ATゲーム数の追加抽選を行うようにし、さらに、このときの抽選の当選確率を、AT役を入賞させないと遊技者に不利益のある当選確率に設定する。前兆演出モードMにおいて遊技者に満足感を与えられ、さらに攻略打ちを防ぐことができる場合がある。
図173は、AT上乗せの報知のタイミングを示すタイムチャートである。図173は、前兆演出モードにおいて小役2に内部当選して、上乗せ条件が成立した場合には、AT遊技状態が開始されたときにAT数上乗せ数演出を実行してATの上乗せ数を報知することを示している。このように本変形例3では、AT遊技状態が開始したときにATの上乗せ数の報知を行う。しかしながら、図174(a)に示すように、AT遊技状態の途中にAT数上乗せ数演出を実行してもよく、また、図174(b)に示すように、AT遊技状態の終了時にAT数上乗せ数演出を実行してもよい。なお、終了時とは、AT遊技状態の遊技の中で最後に実行される遊技におけるストップボタン137〜139の操作後である。前者の場合には、遊技者に意外性を与えることができ、後者の場合には、AT遊技状態の最後まで期待感を持続させることができる。また、AT数上乗せ数演出の実行時期は、AT遊技状態に限られるものではなく、例えば、前兆演出モードにおいて上乗せ条件が成立した場合には、確定演出モードにおいてAT数上乗せ数演出を実行してもよい。なお、主制御部300と第1副制御部400の演出状態が一致しない状態、例えば、図169に示したように、第1副制御部400の前兆演出モードSが主制御部300の前兆演出モードMよりも早く終了した場合であって、前兆演出モードSの期間において上乗せ条件が成立した場合には、第1副制御部400が確定演出モードSの期間において、確定演出とともにAT数上乗せ数演出を実行してもよい。
図175は、変形例3の遊技状態制御処理の流れを示すフローチャートである。変形例3の遊技状態制御処理は、上記第5実施形態の遊技状態制御処理(図159参照)と比べて、ステップS7607AのAT遊技状態設定処理、及びステップS7609AのAT数追加処理が異なっているので、以下、この2つの処理について説明する。
図176は、図175のステップS7609AのAT数追加処理の流れを詳しく示すフローチャートである。
ステップS9101では、入賞役内部抽選処理において小役2に内部当選したか否かを判定する。小役2に内部当選した場合には、ステップS9102に進み、そうでない場合には、AT数追加処理を終了する。
ステップS9102では、主制御部300の遊技状態はAT遊技状態であるか否かを判定する。主制御部300の遊技状態がAT遊技状態である場合には、ステップS9105に進み、そうでない場合には、ステップS9103に進む。
ステップS9103では、主制御部300の演出状態は確定演出モードMにあるか否かを判定する。主制御部300の演出状態が確定演出モードMにある場合には、ステップS9105に進み、そうでない場合には、ステップS9104に進む。
ステップS9104では、主制御部300の演出状態は前兆演出モードMにあるか否かを判定する。主制御部300の演出状態が前兆演出モードMにある場合には、ステップS9105に進み、そうでない場合には、AT数追加処理を終了する。
ステップS9105では、AT数追加抽選を行い、次いで、ステップS9106では、AT数追加抽選に当選したか否かを判定する。AT数追加抽選に当選した場合には、ステップS9107に進み、そうでない場合には、AT数追加処理を終了する。
ステップS9107では、AT数の追加を設定する。具体的には、1回のAT数追加抽選の当選により、上乗せゲーム数として10ゲームを加算する。
このように変形例3では、AT遊技状態だけでなく、前兆演出モード及び確定演出モードにおいて、小役2に内部当選し、AT数追加抽選に当選した場合に、ATゲーム数の上乗せが行われるようになっている。
図177は、図175のステップS7607AのAT遊技状態設定処理の流れを詳しく示すフローチャートである。
ステップS9201では、AT数追加の設定があるか否かを判定する。AT数追加の設定がある場合には、ステップS9202に進み、そうでない場合には、ステップS9203に進む。
ステップS9202では、AT数上乗せ演出の設定を行う。ステップS9202の処理を行った後はステップS9203に進む。この結果、AT数上乗せ演出が実行されるので、遊技者は、前兆演出モードMまたは確定演出モードMにおいて上乗せ条件が成立していたこと、及び上乗せのゲーム数を把握することができる。
ステップS9203では、主制御部300の遊技状態をAT数遊技状態に設定する。
このように本変形例では、前兆演出モードM及び確定演出モードMにおいて上乗せ条件が成立していた場合には、AT遊技状態の開始時にAT上乗せ演出を行う。なお、図示しないが、AT遊技状態において上乗せ条件が成立した場合には、上乗せ条件が成立したときやAT遊技状態の残りゲーム数が0となったときにAT上乗せ演出を行う。
また、上記第5実施形態では、主制御部300は、AT役の入賞によりAT遊技状態を開始するようにした。すなわち、主制御部300は、AT役に入賞しないとAT遊技状態を開始することができないという問題があった。そこで、図178(a)に示すように、AT役の入賞の他、AT役に内部当選してから所定のゲーム数(例えば、4ゲーム)を消化した場合にAT遊技状態に移行できるようにしてもよい(変形例4)。AT役を入賞させることが困難な遊技者に対し、不利益な状態を少なくできる場合がある。また、AT役に内部当選してからリール制御の変更や特別な演出の実行がなかった場合(遊技者がAT役に内部当選を認識することが困難な場合)には、遊技者がAT役の内部当選を極めて気がつき難くなるが、このような場合であっても確実にAT遊技状態とすることができる。
また、上記第5実施形態では、主制御部300において確定演出モードMとAT遊技状態が重複することはなく、同様にして、第1副制御部400において確定演出モードSとAT状態が重複することはなかった。しかしながら、図178(b)に示すように、主制御部300において確定演出モードMとAT遊技状態、第1副制御部400において確定演出モードSとAT状態が重複するようにしてもよい(変形例5)。例えば、AT遊技状態(AT状態)の最初の2ゲームを確定演出モードM(S)としてもよいし、すべてのAT遊技状態(AT状態)のゲームを確定演出モードM(S)としてもよい。確定演出モードを遊技者に有利な期間とすることができるので、確定演出モードになったことを認識しつつもメダル不足になり、次の遊技を行うことが困難となる不利益が生じ難くなる場合がある。
また、上記第5実施形態では、AT遊技状態のすべてを操作順序報知演出が実行可能な期間としたが、これに限定されない(変形例6)。例えば、図179(a)に示すように、AT遊技状態が(1)再遊技役の内部当選確率が通常の再遊技役内部当選通常確率状態と、(2)再遊技役内部当選通常確率状態よりも再遊技役の内部当選確率が高い再遊技役内部当選高確率状態と、を備えるようにし、再遊技役内部当選高確率状態においてのみ操作順序報知演出を実行可能としてもよい。そして、この場合、再遊技役内部当選通常確率状態から再遊技役内部当選高確率状態への状態遷移は、特定の図柄組合せが有効ライン上に停止した場合としてもよい。また、例えば、図179(b)の期間A及びBのように、AT遊技状態の途中において一定期間、操作順序報知演出を実行しない期間を設けてもよい。状態に応じたAT遊技状態を自由度高く設定できる場合がある。
また、図180に示すように、AT確定ランプ195、ボーナス確定ランプ196を遊技台の前面に設け、AT役に内部当選した場合であって演出状態が確定演出モードMに移行した場合には、AT確定ランプ195、特別役に内部当選した場合であって演出状態が確定演出モードMに移行した場合には、ボーナス確定ランプ196を点灯させて、確定演出モードMあることを報知するようにしてもよい。この場合には、AT確定ランプ195及びボーナス確定ランプ196を用いて確定演出を実行し、演出画像表示装置157を用いて操作順序報知演出を実行することから、確定演出と操作順序報知演出の演出装置が明確に異なるので、遊技者が操作順序報知演出の報知内容を見落としたり、操作ミスをしたりすることを防止することができる。
<第5実施形態のまとめ>
遊技台には、遊技者にとって有利な停止態様を導出させるストップボタンの操作に関する情報が報知される、所謂AT遊技を行う遊技台がある(例えば、特開2012−161499号公報)。AT遊技を行う遊技台は、遊技操作を単調にさせず、面白みのあるゲームを遊技者に提供することができる。
従来、副制御部がAT遊技などの決定に係わる制御を行っていたが、主制御部がAT遊技などの特典遊技の決定をし、副制御部がこの決定を受けて特典遊技に係わる演出を実行する、つまり主制御部がAT遊技などの特典遊技の管理を一元的に行う構成も昨今想定されるものである。
しかしながら、このような構成の遊技台において主制御部の決定を副制御部に実行させる場合には、その時点で副制御部が実行していた演出を中断させてしまうことになるため、遊技者に違和感を与えてしまう可能性があった。
第5実施形態の遊技台は、主制御部が特典遊技の決定をし、副制御部がこの決定を受けて特典遊技に係わる演出を実行する構成であっても、違和感なく演出を実行することがで遊技台である。
第5実施形態の遊技台(例えば、スロットマシン100)は、複数種類の図柄が施され、回転駆動される複数のリール(例えば、リール110〜112)と、前記複数のリールの回転を個別に停止させるための停止操作を受け付ける複数の停止操作受付手段(例えば、ストップボタン137〜139)と、第一の報知手段(例えば、払出枚数表示器127、リール110〜112など)と、第二の報知手段(例えば、演出画像表示装置157、スピーカ272、277、各種ランプ420、シャッタ163など)と、前記第一の報知手段を制御する第一の制御手段(例えば、主制御部300)と、前記第一の制御手段から送信された情報に基づいて、前記第二の報知手段を制御する第二の制御手段(例えば、第1副制御部400、第2副制御部500)と、を備えた遊技台であって、前記第一の制御手段は、前記複数の停止操作受付手段に対する停止操作に係わる情報を報知可能な第一の報知状態(例えば、AT遊技状態、確定演出モードM)を設定する第一の条件が成立した場合(例えば、AT役の内部当選)には、前記第一の報知状態の前に第一の前兆状態(例えば、前兆演出モードM)を設定可能であり、前記第一の条件が成立して、前記第一の前兆状態を設定した場合には、前記第一の前兆状態が終了した後に前記第一の報知状態を設定する一方、前記第一の報知状態を設定しない第二の条件が成立した場合(例えば、小役1の内部当選など)には、前記第一の前兆状態を設定可能であり、前記第二の条件が成立して前記第一の前兆状態を設定した場合には前記第一の前兆状態が終了した後に前記第一の報知状態を設定しない手段であり、前記第二の制御手段は、第一の制御手段から前記第一の前兆状態の設定に関する情報を受信した場合には、第二の前兆状態(例えば、前兆演出モードS)を設定し、前記第一の制御手段から前記第一の報知状態の設定に関する情報を受信した場合には、前記複数の停止操作受付手段に対する停止操作に係わる情報を報知可能な第二の報知状態(例えば、AT状態、確定演出モードS)を設定する手段であり、前記第二の制御手段は、前記第二の条件の成立に基づく前記第二の前兆状態の設定中に前記第一の条件が成立し、該第一の条件の成立に基づく新たな前記第一の前兆状態の設定に関する情報を受信した場合には、新たな前記第二の前兆状態を設定せず、設定中の前記第二の前兆状態を継続させる(例えば、図148(a)の時点t2、図149(a)の時点t2など)手段である、ことを第1の基本的構成とする。
この第1の基本的構成によれば、第一の制御手段が報知状態を管理する遊技台において、第二の前兆状態中に第一の条件が成立しても設定中の第二の前兆状態を継続するので、第二の前兆状態において遊技者に違和感を与えることがない。
第1の基本的構成において、前記第二の制御手段は、前記第二の前兆状態が前記第一の前兆状態よりも早く終了した場合の前記第二の前兆状態の終了後かつ前記第一の前兆状態が設定されている第一の期間(例えば、図169の時点P3)においては、前記第二の報知状態の設定が確定したことを示す第二の確定情報を前記第二の報知手段に報知させる手段である、ことが好ましい(好適な構成1)。
この好適な構成1においては、第二の前兆状態が第一の前兆状態よりも早く終了した場合であっても、遊技者に違和感を与えることなくスムースに第二の前兆状態から第二の報知状態に移行させることができる。
上記好適な構成1において、前記前記第二の制御手段は、前記第二の報知状態において前記停止操作に係わる情報を報知する報知条件が成立した場合(例えば、小役3の内部当選)には、前記停止操作に係わる情報を第二の報知手段に報知させる手段であり、前記第一の期間において停止操作に係わる情報を前記第二の報知手段に報知させない手段である、ことが好ましい(好適な構成2)。
この好適な構成2においては、第一の期間では第一の制御手段は第一の前兆状態にあるので、第二の制御手段は第一の期間において停止操作報知を行わない。この結果、遊技者に第一の期間に対する違和感を与えない。
上記好適な構成2において、前記第二の報知手段は、発光手段(例えば、AT確定ランプ195、ボーナス確定ランプ196)と、画像表示手段(例えば、演出画像表示装置157)と、を少なくとも備え、前記第二の制御手段は、前記発光手段を用いて前記第二のを報知させ、前記画像表示手段を用いて前記停止操作に係わる情報を報知させるを実行する手段である、ことが好ましい(好適な構成3)
この好適な構成3においては、異なる演出装置を用いて異なる報知処理を行うので、停止操作に関する報知は明確に遊技者に伝わり、遊技者を混乱させることはない。
上記好適な構成1〜3において、前記第一の制御手段は、前記第一の報知状態を設定する場合、前記第一の報知状態を開始後の所定期間(例えば、確定演出モードM)において前記第一の報知状態の設定が確定したことを示す第一の確定情報を前記第一の報知手段に報知させる手段であり、前記第二の制御手段は、前記第二の報知状態を設定する場合、前記第二の報知状態を開始後の所定期間(例えば、確定演出モードS)において前記第二の確定情報を前記第二の報知手段に報知させる手段である、ことをが好ましい(好適な構成4)。
この好適な構成4においては、遊技者は遊技状態を確実に把握することができる。
また、第5実施形態の遊技台(例えば、スロットマシン100)は、遊技の進行を制御する第一の制御手段(例えば、主制御部300)と、演出を制御する第二の制御手段(例えば、第1副制御部400、第2副制御部500)と、を備えた遊技台であって、前記第一の制御手段は、特典状態(例えば、AT遊技状態、特別遊技状態)を設定する第一の条件が成立した場合(例えば、AT役の内部当選、特別役1、2の内部当選)には、前記特典状態の前に前兆状態(例えば、前兆演出モードM)を設定可能であり、前記第一の条件が成立して前記前兆状態を設定した場合には、前記前兆状態が終了した後に前記特典状態を設定する手段であり、前記第二の制御手段は、前記第一の制御手段により前記前兆状態が設定された場合には、前兆演出(例えば、前兆演出)を実行可能であり、前記第一の制御手段により前記特典状態が設定された場合には、特典演出(例えば、操作順序報知演出など)を実行し、前記特典状態を設定しない第二の条件が成立した場合(例えば、小役1の内部当選など)には、前記前兆演出を実行可能であり、前記第二の制御手段は、前記第二の条件の成立に基づく前記前兆演出を実行中に、前記第一の条件が成立した場合には、該第一の条件の成立に基づく新たな前記前兆演出を実行することなく、前記第二の条件の成立に基づく前記前兆演出を継続させる(例えば、図148(a)の時点t2など)手段である、ことを第2の基本的構成とする。
この第2の基本的構成によれば、第一の制御手段が特典状態を管理する遊技台において、前兆演出を実行中に第一の条件が成立しても新たな前兆演出を実行することなく前兆演出を継続するので、遊技者に違和感を与えることがない。
また、上記第5実施形態の遊技台(スロットマシン100)は、第一の報知手段(例えば、払出枚数表示器127、リール110〜112など)と、第二の報知手段(例えば、演出画像表示装置157、スピーカ272、277、各種ランプ420、シャッタ163など)と、前記第一の報知手段を制御する第一の制御手段(例えば、主制御部300)と、前記第一の制御手段から送信された情報に基づいて、前記第二の報知手段を制御する第二の制御手段(例えば、第1副制御部400、第2副制御部500)と、を備えた遊技台であって、前記第一の制御手段は、遊技者に特典を付与する特典状態(例えば、AT遊技状態、特別遊技状態など)を設定する第一の条件が成立した場合(例えば、AT役の内部当選、特別役1、2の内部当選)には、前記特典状態の前に前兆状態(例えば、前兆演出モードM)を設定可能であり、前記第一の条件が成立して、前記前兆状態を設定した場合には、前記前兆状態が終了した後に前記特典状態を設定する一方、前記第一の条件とは異なる第二の条件が成立した場合(例えば、小役1の内部当選)には、前記前兆状態を設定可能であり、前記特典状態を設定しない第二の条件が成立して前記前兆状態を設定した場合には前記前兆状態が終了した後に前記特典状態を設定しない手段であり、前記第二の制御手段は、前記第一の制御手段から前記前兆状態の設定に関する情報を受信した場合には、演出前兆状態(例えば、前兆演出モードS)を設定し、前記第一の制御手段から前記特典状態の設定に関する情報を受信した場合には、演出特典状態(例えば、AT状態、特別状態、確定演出モードS)を設定する手段であり、前記第二の制御手段は、前記第二の条件の成立に基づく前記演出前兆状態の設定中に前記第一の条件が成立し、該第一の条件の成立に基づく新たな前記前兆状態の設定に関する情報を受信した場合には、新たな前記演出前兆状態を設定せず、設定中の前記演出前兆状態を継続させる(例えば、図148(a)の時点t2)手段であり、前記第二の制御手段は、前記演出前兆状態が前記前兆状態よりも早く終了した場合の前記演出前兆状態の終了後かつ前記前兆状態が設定されている第一の期間(例えば、図169(a)のP3)、においては、前記演出特典状態の設定が確定したことを示す演出特典状態設定確定情報を前記第二の報知手段に報知させる手段であり、前記特典状態は、第一の特典状態(例えば、AT遊技状態)と、前記第一の特典状態とは異なる第二の特典状態(例えば、特別遊技状態)と、を少なくとも備え、記演出特典状態は、前記第一の特典状態に対応した第一の演出特典状態(例えば、AT状態)と、前記第二の特典状態に対応した第二の演出特典状態(例えば、特別状態)と、を少なくとも備え、前記第二の制御手段は、前記第一の演出特典状態の設定が確定している場合には、前記第一の期間において、前記第一の演出特典状態の設定が確定したことを示す第一の演出特典状態設定確定情報を前記第二の報知手段に報知させ(例えば、AT役の内部当選を示す確定演出Tss)を実行し、前記第二の演出特典状態の設定が確定している場合には、前記第一の期間において、前記第二の演出特典状態の設定が確定したことを示す第二の演出特典状態設定確定情報を前記第二の報知手段に報知させる(例えば、特別役1の内部当選を示す確定演出Tss)手段である、ことを第3の基本的構成とする。
この第3の基本的構成によれば、第一の制御手段が特典状態を管理する遊技台において、第二の演出前兆状態中に第一の条件が成立しても第二の演出前兆状態を継続するので、第二の演出前兆状態において遊技者に違和感を与えることがない。また、第一の期間において特典状態の種類を報知する確定報知を実行するので、遊技者の興趣を向上させることができる。
第3の基本的構成においては、複数種類の図柄が施され、回転駆動される複数のリール(例えば、リール110〜112)と、前記複数のリールの回転を個別に停止させるための停止操作を受け付ける複数の停止操作受付手段(例えば、ストップボタン137〜139)と、を備え、前記第二の制御手段は、前記演出特典状態において前記停止操作に係わる情報を報知する報知条件が成立した場合(例えば、小役3の内部当選)には、前記停止操作に係わる情報を前記第二の報知手段に報知させる手段であり、前記第一の期間において前記停止操作に係わる情報を前記第二の報知手段に報知させない手段である、ことが好ましい(好適な構成1)。
第3の基本的構成の好適な構成1によれば、第一の期間では第一の制御手段は前兆状態にあるので、第二の制御手段は第一の期間において停止操作報知を行わない。この結果、遊技者に第一の期間に対する違和感を与えない。
また、上記第3の基本的構成の好適な構成1において、前記第二の報知手段は、発光手段(例えば、AT確定ランプ195、ボーナス確定ランプ196)と、画像表示手段(例えば、演出画像表示装置157)と、を少なくとも備え、前記第二の制御手段は、前記発光手段を用いて前記演出特典状態設定確定情報を報知させ、前記画像表示手段を用いて前記停止操作に係わる情報を報知させる手段である、ことが好ましい(好適な構成2)。
第3の基本的構成の好適な構成2によれば、異なる演出装置を用いて異なる報知処理を行うので、停止操作に関する報知は明確に遊技者に伝わり、遊技者を混乱させることはない。
また、上記第5実施形態の遊技台(スロットマシン100)は、複数種類の図柄が施され、回転駆動される複数のリール(例えば、リール110〜112)と、前記複数のリールの回転を個別に停止させるための停止操作を受け付ける複数の停止操作受付手段(例えば、ストップボタン137〜139)と、 第一の報知手段(例えば、払出枚数表示器127、リール110〜112など)と、第二の報知手段(例えば、演出画像表示装置157、スピーカ272、277、各種ランプ420、シャッタ163など)と、前記第一の報知手段を制御する第一の制御手段(例えば、主制御部300)と、前記第一の制御手段から送信された情報に基づいて、前記第二の報知手段を制御する第二の制御手段(例えば、第1副制御部400、第2副制御部500)と、を備えた遊技台であって、前記第一の制御手段は、前記複数の停止操作受付手段に対する停止操作に係わる情報を報知可能な第一の報知状態(例えば、AT遊技状態、確定演出モードM)を設定する第一の条件(例えば、AT役の内部当選)が成立した場合には、前記第一の報知状態の前に前記停止操作に係わる情報を報知しない第一の前兆状態(例えば、前兆演出モードM)を設定可能であり、前記第一の条件が成立して、前記第一の前兆状態を設定した場合には、前記第一の前兆状態が終了した後に前記第一の報知状態を設定する一方、前記第一の報知状態を設定しない第二の条件(例えば、小役1の内部当選)が成立した場合には、前記第一の前兆状態を設定可能であり、前記第二の条件が成立して前記第一の前兆状態を設定した場合には前記第一の前兆状態が終了した後に前記第一の報知状態を設定しない手段であり、前記第二の制御手段は、前記第一の制御手段から前記第一の前兆状態の設定に関する情報を受信した場合には、第二の前兆状態(例えば、前兆演出モードS)を設定し、前記第一の制御手段から前記第一の報知状態に関する情報を受信した場合には、前記複数の停止操作受付手段に対する停止操作に係わる情報を報知可能な第二の報知状態(例えば、AT状態、確定演出モードS)を設定する手段であり、前記第二の制御手段は、前記第二の条件の成立に基づく前記第二の前兆状態の設定中に前記第一の条件が成立し、該第一の条件の成立に基づく新たな前記第一の前兆状態の設定に関する情報を受信した場合には、新たな第二の前兆状態を設定せず、設定中の前記第二の前兆状態を継続させる(例えば、図148(a)の時点t2、図149(a)の時点t2など)手段であり、前記第二の制御手段は、前記第一の前兆状態が前記第二の前兆状態よりも早く終了した場合の前記第一の前兆状態の終了後かつ前記第二の前兆状態が設定されている第一の期間(例えば、図149(a)の時点P2、図152(b)の時点P2など)においては、前記第二の報知状態の設定が確定したことを示す第二の確定情報を前記第二の報知手段に報知させないとともに前記停止操作に係わる情報を前記第二の報知手段に報知させない手段である、ことを第4の基本的構成とする。
第4の基本的構成によれば、第一の制御手段が報知状態を管理する遊技台において、第二の前兆状態中に第一の条件が成立しても第二の前兆状態を継続するので、第二の前兆状態において遊技者に違和感を与えることがない。また、第一の期間において確定報知及び停止操作報知を行わないので、遊技者を惑わせることがない。
この第4の基本的構成において、前記第二の報知手段は、発光手段(例えば、AT確定ランプ195、ボーナス確定ランプ196)と、画像表示手段(例えば、演出画像表示装置157)と、を少なくとも備え、前記第二の制御手段は、前記発光手段を用いて前記第二の確定情報を報知させ、前記画像表示手段を用いて前記停止操作に係わる情報を報知させる手段である、ことが好ましい(好適な構成1)。
第4の基本的構成の好適な構成1によれば、異なる演出装置を用いて異なる報知処理を行うので、停止操作に関する報知は明確に遊技者に伝わり、遊技者を混乱させることはない。
また、上記第5実施形態の遊技台(スロットマシン100)によれば、第一の報知手段(例えば、払出枚数表示器127、リール110〜112など)と、第二の報知手段(例えば、演出画像表示装置157、スピーカ272、277、各種ランプ420、シャッタ163など)と、前記第一の報知手段を制御する第一の制御手段(例えば、主制御部300)と、前記第一の制御手段から送信された情報に基づいて、前記第二の報知手段を制御する第二の制御手段(例えば、第1副制御部400、第2副制御部500)と、を備えた遊技台であって、前記第一の制御手段は、遊技者に特典を付与する特典状態(例えば、AT遊技状態、特別遊技状態など)を設定する第一の条件が成立した場合(例えば、AT役の内部当選、特別役1、2の内部当選)には、前記特典状態の前に前兆状態(例えば、前兆演出モードM)を設定可能であり、前記第一の条件が成立して、前記前兆状態を設定した場合には、前記前兆状態が終了した後に前記特典状態を設定する一方、前記特典状態を設定しない第二の条件が成立した場合(例えば、小役1の内部当選)には、前記前兆状態を設定可能であり、前記第二の条件が成立して前記前兆状態を設定した場合には前記前兆状態が終了した後に前記特典状態を設定しない手段であり、前記第二の制御手段は、前記第一の制御手段から前記前兆状態の設定に関する情報を受信した場合には、演出前兆状態(例えば、前兆演出モードS)を設定し、前記第一の制御手段から前記特典状態の設定に関する情報を受信した場合には、演出特典状態(例えば、AT状態、特別状態、確定演出モードS)を設定する手段であり、前記第二の制御手段は、前記第二の条件の成立に基づく前記演出前兆状態の設定中に前記第一の条件が成立し、該第一の条件の成立に基づく新たな前記前兆状態の設定に関する情報を受信した場合には、新たな前記演出前兆状態を設定せず、設定中の前記演出前兆状態を継続させる(例えば、図149(a)の時点t2)手段であり、前記第二の制御手段は、前記前兆状態が前記演出前兆状態よりも早く終了する場合の前記前兆状態の終了後かつ前記演出前兆状態が設定されている第一の期間(例えば、図152(b)のP2)において、前記演出特典状態の設定が確定したことを示す演出特典状態設定確定情報(例えば、第1副制御部400の演出画像表示装置157を用いた確定演出)を前記第二の報知手段に報知させない手段であり、前記特典状態は、第一の特典状態(例えば、AT遊技状態)と、前記第一の特典状態とは異なる第二の特典状態(例えば、特別遊技状態)と、を少なくとも備え、前記演出特典状態は、前記第一の特典状態に対応した第一の演出特典状態(例えば、AT状態)と、前記第二の特典状態に対応した第二の演出特典状態(例えば、特別状態)と、を少なくとも備え、前記第二の制御手段は、前記第一の演出特典状態の設定が確定している場合には、前記第一の期間において、前記第一の演出特典状態の設定が確定したことを示す第一の演出特典状態設定確定情報を前記第二の報知手段に報知させず、前記第二の演出特典状態の設定が確定している場合には、前記第一の期間において、前記第二の演出特典状態の設定が確定したことを示す第二の演出特典状態設定確定情報を前記第二の報知手段に報知させない手段である、ことを第5の基本的構成とする、
この第5の基本的構成においては、第一の条件が成立しても新たな演出前兆状態を開始することなく設定中の演出前兆状態を継続するので、演出前兆状態において遊技者に違和感を与えることがない。また、第一の期間において確定報知を行わないので、遊技者を惑わせることがない。
この第5の基本的構成において、複数種類の図柄が施され、回転駆動される複数のリール(例えば、リール110〜112)と、前記複数のリールの回転を個別に停止させるための停止操作を受け付ける複数の停止操作受付手段(例えば、ストップボタン137〜139)と、を備え、前記第二の制御手段は、前記演出特典状態において前記停止操作に係わる情報を報知する報知条件が成立した場合(例えば、小役3に内部当選)には、前記停止操作に係わる情報を前記第二の報知手段に報知させる手段であり、前記第一の期間において前記停止操作に係わる情報を前記第二の報知手段に報知させない手段である、ことが好ましい(好適な構成1)。
第5の基本的構成の好適な構成1によれば、第一の期間では第一の制御手段は前兆状態にあるので、第二の制御手段は第一の期間において停止操作報知を行わない。この結果、遊技者に第一の期間に対する違和感を与えない。
また、上記第5の基本的構成の好適な構成1において、前記第二の報知手段は、発光手段(例えば、AT確定ランプ195、ボーナス確定ランプ196)と、画像表示手段(例えば、演出画像表示装置157)と、を少なくとも備え、前記第二の制御手段は、前記発光手段を用いて前記第二の演出特典状態設定確定情報を報知させ、前記画像表示手段を用いて前記停止操作に係わる情報を報知させる手段である、ことが好ましい(好適な構成2)。
第5の基本的構成の好適な構成2によれば、異なる演出装置を用いて異なる報知処理を行うので、停止操作に関する報知は明確に遊技者に伝わり、遊技者を混乱させることはない。
また、上記第5実施形態の遊技台(スロットマシン100)によれば、複数種類の図柄が施され、回転駆動される複数のリール(例えば、リール110〜112)と、前記複数のリールの回転を個別に停止させるための停止操作を受け付ける複数の停止操作受付手段(例えば、ストップボタン137〜139)と、 第一の報知手段(例えば、払出枚数表示器127、リール110〜112など)と、第二の報知手段(例えば、演出画像表示装置157、スピーカ272、277、各種ランプ420、シャッタ163など)と、前記第一の報知手段を制御する第一の制御手段(例えば、主制御部300)と、前記第一の制御手段から送信された情報に基づいて、前記第二の報知手段を制御する第二の制御手段(例えば、第1副制御部400、第2副制御部500)と、を備えた遊技台であって、前記第一の制御手段は、前記複数の停止操作受付手段に対する停止操作に係わる情報を報知可能な第一の報知状態(例えば、AT遊技状態、確定演出モードM)を設定する第一の条件が成立した場合(例えば、AT役の内部当選)には、前記第一の報知状態の前に前記停止操作に係わる情報を報知しない第一の前兆状態(例えば、前兆演出モードM)を設定可能であり、前記第一の条件が成立して、前記第一の前兆状態を設定した場合には、前記第一の前兆状態が終了した後に前記第一の報知状態を設定する一方、前記第一の制御手段は、前記第一の報知状態を設定しない第二の条件が成立した場合(例えば、小役1の内部当選)には、前記第一の前兆状態を設定可能であり、前記第二の条件が成立して前記第一の前兆状態を設定した場合には前記第一の前兆状態が終了した後に前記第一の報知状態を設定しない手段であり、前記第二の制御手段は、前記第一の制御手段から前記第一の前兆状態の設定に関する情報を受信した場合には、第二の前兆状態(例えば、前兆演出モードS)を設定し、前記第一の制御手段から前記第一の報知状態の設定に関する情報を受信した場合には、前記複数の停止操作受付手段に対する停止操作に係わる情報を報知可能な第二の報知状態(例えば、AT状態、確定演出モードS)を設定する手段であり、前記第二の制御手段は、前記第二の条件の成立に基づく前記第二の前兆状態の設定中に前記第一の条件が成立し、該第一の条件の成立に基づく新たな前記第一の前兆状態の設定に関する情報を受信した場合には、新たな前記第二の前兆状態を設定せず、設定中の前記第二の前兆状態を継続させる(例えば、図148(a)の時点t2)手段であり、前記第二の制御手段は、前記第二の前兆状態が前記第一の前兆状態よりも早く終了した場合の前記第二の前兆状態の終了後かつ前記第一の前兆状態が設定されている第一の期間(例えば、図169(a)の時点P3)においては、前記第二の報知状態の設定が確定したことを示す第二の確定情報を前記第二の報知手段に報知させる手段であり、前記第一の制御手段は、所定の条件が成立した場合(例えば、上乗せ条件の成立)に前記第一の報知状態の延長を決定する第一の報知状態延長決定手段(例えば、主制御部300、遊技状態制御処理など)を備え、前記第二の制御手段は、前記第二の前兆状態が前記第一の前兆状態よりも早く終了した場合であって前記第二の前兆状態の設定中に前記所定の条件が成立した場合には、前記第一の期間において、前記第一の報知状態延長決定手段の延長の決定に基づいて前記第二の報知状態の延長が決定したことを示す第二の報知状態延長情報を前記第二の報知手段に報知させることを第6の基本的構成とする。
この第6の基本的構成によれば、第一の条件が成立しても第二の前兆状態を継続するので、第二の前兆状態において遊技者に違和感を与えることがない。また、第一の期間において、第二の報知状態の延長決定の報知を行うので、遊技者の興趣を向上させることができる。
第6の基本的構成において、前記第二の制御手段は、前記第二の報知状態において前記停止操作に係わる情報を報知する報知条件が成立した場合(例えば、小役3に内部当選)には、前記停止操作に係わる情報を前記第二の報知手段に報知させる手段であり、前記第一の期間において前記停止操作に係わる情報を前記第二の報知手段に報知させない手段である、ことが好ましい(好適な構成1)。
第6の基本的構成の好適な構成1によれば、第一の期間では第一の制御手段は前兆状態にあるので、第二の制御手段は第一の期間において停止操作報知を行わない。この結果、遊技者に第一の期間に対する違和感を与えない。
また、第6の基本的構成の好適な構成1において、前記第二の報知手段は、発光手段(例えば、AT確定ランプ195、ボーナス確定ランプ196)と、画像表示手段(例えば、演出画像表示装置157)と、を少なくとも備え、前記第二の制御手段は、前記発光手段を用いて前記第二の確定情報を報知させ、前記画像表示手段を用いて前記停止操作に係わる情報を報知させる手段である、ことが好ましい(好適な構成2)。
第6の基本的構成の好適な構成2によれば、異なる演出装置を用いて異なる報知処理を行うので、停止操作に関する報知は明確に遊技者に伝わり、遊技者を混乱させることはない。
[その他の遊技性]
なお、上記第1実施形態〜第5実施形態において、スタートレバー135が操作された時点から実行開始される演出を、リール回転開始時に変更する演出としてもよい。具体的には、スタートレバー135が操作されて液晶表示装置157に表示される画像(第一の表示態様の画像という)と、リール回転開始により液晶表示装置157に表示される画像(第二の表示態様の画像という)と、を異ならせ、より好適には、第一の表示態様の画像(例えば、入賞役内部抽選処理の結果を示唆する画像など)の大きさより、第二の表示態様の画像(例えば、入賞役内部抽選処理の結果を示唆する画像など)の大きさのほうを大きくする。また、例えば、第一の表示態様の画像を背景エフェクトなしの画像とし、第二の表示態様の画像を背景エフェクトありの画像とする。見た目の差別化が図れ、操作に関する演出としての認知度が向上する場合がある。さらに以下の効果が期待できる場合がある。上記第1実施形態〜第5実施形の遊技台は、所謂4.1秒ウェイトの設定があるため、スタートレバーの操作からリールが回転を開始するまでの期間の長さが変動し得る。この期間は、遊技速度が高速である場合に長くなり、低速である場合に短くなる傾向にある。その結果、第一の表示態様の画像を表示する期間が遊技速度に応じて変化し、斬新な演出を行うことができる。例えば、極端に遊技速度が遅い遊技者に対しては、遊技を開始すると第一の表示態様の画像の表示期間が実質的に無く、直ちに第二の表示態様の画像を表示することになるので、極端に遊技速度が遅い遊技者に対しては、第一の表示態様を見るために必要な一定の遊技速度まで遊技速度を向上させることができる場合がある。一方、比較的遊技速度が遅い遊技者に対しては、遊技を開始すると第一の表示態様の画像が表示されるも、実行される時間が短く認識し辛くなるため、このような遊技者に対しても遊技速度を上げさせることができる場合がある。
また、操作順序報知演出に上記構成を組み込んでもよい。その場合の例としては、スタートレバー135が操作されて液晶表示装置157に表示される第一の表示態様の画像である「左からストップボタンを押してください」の大きさより、リール回転開始により液晶表示装置157に表示される第二の表示態様の画像である「左からストップボタンを押してください」の大きさのほうを大きくする。また、例えば、スタートレバー135が操作されて液晶表示装置157に表示される第一の表示態様の画像である「左からストップボタンを押してください」(背景エフェクトなし)の画像を、リール回転開始により液晶表示装置157に表示される第二の表示態様の画像である「左からストップボタンを押してください」(背景エフェクトあり)とする。見た目の差別化が図れ、操作に関する演出としての認知度が向上し、操作ミスを少なくできる場合がある。
<メダル投入>
上記第4実施形態では、操作順序報知演出を実行している場合に遊技者が不正解の停止操作を行ったときには、スロットマシン100は、不正解となった停止操作以降において、主制御部300による操作順序報知演出の実行を継続するが、副制御部400・500による操作順序報知演出の実行を中止した。すなわち、推奨される報知内容に従った操作を行ったか否かに基づいて、副制御部400・500による操作順序報知演出を継続するか否かを決定した。
しかしながら、このように主制御部300及び副制御部400・500の双方において実行される演出において、推奨される報知内容に従った操作を行ったか否かに基づいて、副制御部400・500による演出を継続するか、又は中止するかを決定するのは、上記操作順序報知演出に限定されない。
例えば、図193〜図195に示すように、主制御部300及び副制御部400・500の双方が、推奨されるメダル投入枚数(以下、推奨数と略記する)を報知する演出(以下、推奨数報知演出という)を実行する場合に適用してもよい。この場合には、主制御部300は、報知された推奨数に従った操作を行っても行わなくても、推奨数報知演出の実行を継続するが、副制御部400・500は、報知された推奨数に従った操作を行った場合に、推奨数報知演出の実行を中止し、報知された推奨数に従わなかった操作を行った場合に、推奨数報知演出の実行を継続又は再開するものである。
例えば、推奨数報知演出を、BBに内部当選した次遊技以降の遊技で、メダルの投入枚数を少なくできる場合(3枚投入も可能だが、1枚投入も可能な場合)に実行される演出に適用してもよい。この場合には、前回の遊技が終わると、主制御部300及び副制御部400・500の双方が、推奨数報知演出を実行開始するものである。
この結果、遊技者は、推奨数報知演出の2つの報知態様から推奨数のメダル投入を行ったか否かを確認することができる。すなわち、遊技者が無意識にメダル投入操作を行った場合、実際に投入されたメダル投入枚数が何枚であったか不安に感じる場合があるが、このような場合、副制御部400・500による推奨数報知演出の実行が中止されていれば、推奨数のメダル投入を行ったことを把握することができ、副制御部400・500による推奨数報知演出が実行されていれば、推奨数のメダル投入を行っていないことを把握することができる。そして、推奨数のメダル投入を行っていない場合には、主制御部300による推奨数報知演出の報知態様から推奨数を知覚できるので、再度、推奨数のメダル投入を行うことができる。
なお、推奨数報知演出の終期はスターレバー操作時である。なぜなら、メダル投入枚数は、スタートレバー135が操作されるまで確定しないためである。すなわち、スタートレバー135が操作されるまでは、複数回のメダル投入操作が可能であり、推奨数に従うメダル投入操作を行った後に推奨数に従わないメダル投入操作を行う場合や、推奨数に従わないメダル投入操作を行った後に推奨数に従うメダル投入操作を行う場合が存在する。
図193は、推奨されるメダル投入枚数が異なるそれぞれの遊技状態において、メダル投入操作が行われた場合の推奨数報知演出の報知態様の推移を示すタイムチャートである。図193(a)は、推奨数が3枚の遊技状態(以下、遊技状態Aという)において推奨数報知演出を実行した場合、図193(b)は、推奨数が1枚の遊技状態(以下、遊技状態Bという)において推奨数報知演出を実行した場合の報知態様を示している。ここで、主制御部300による推奨メダル数報知演出は、3桁の数字が表示可能な払出枚数表示器127Bを用いて行われ、メダル推奨枚数を払出枚数表示器127Bの十の位に表示する(3列のうちの真ん中の列)。一方、副制御部400・500による推奨数報知演出は、演出画像表示装置157を用いて行われ、推奨数を演出画像表示装置157の画面上に表示する。
なお、主制御部300による推奨数報知演出において、払出枚数表示器127Bの十の位に表示するのは、メダル払出の時期においてメダル払出枚数を表示する場合、1の位を用いて表示するため、異なる位置に表示することにより、払出枚数表示器127Bを推奨数表示に用いているのか、メダル枚数の表示に用いているのかを遊技者に明確に把握させるためである。
図193(a)に示すように、遊技状態Aにおいてメダル投入が可能な状態になると、主制御部300は、払出枚数表示器127Bに「3」を表示し、副制御部400・500は、演出画像表示装置157に「3枚」の文字を表示する。
次いで、遊技者がメダル投入ボタン130を操作し、1枚のメダルを投入した場合には、投入されたメダル枚数は推奨数でないので、主制御部300は、メダル投入ボタン130を操作した時点t101以降、払出枚数表示器127Bに「3」を表示し続け、副制御部400・500は、演出画像表示装置157に「3枚」の文字を表示し続ける。
次いで、遊技者がメダル投入ボタン132を操作し、3枚のメダルを投入した場合(1枚のメダル投入は取り消され、3枚のメダルが投入された場合)には、投入されたメダル枚数は推奨数なので、主制御部300は、メダル投入ボタン132を操作した時点t102以降も払出枚数表示器127Bに「3」を表示し続ける一方、副制御部400・500は、メダル投入ボタン132を操作した時点t102以降、演出画像表示装置157に表示されていた「3枚」の文字を消去し、演出画像表示装置157に推奨数を表示しない。
最後に、遊技者がスタートレバー135を操作すると、投入されたメダル数は確定するので、主制御部300は、スタートレバー操作の時点t110以降、払出枚数表示器127Bに表示されていた「3」を消去し、払出枚数表示器127Bに数字を表示しない。
また、図193(b)に示すように、遊技状態Bにおいてメダル投入が可能な状態になると、主制御部300は払出枚数表示器127Bに「1」を表示し、副制御部400・500は、演出画像表示装置157に「1枚」の文字を表示する。
次いで、遊技者がメダル投入ボタン132を操作し、3枚のメダルを投入した場合には、投入されたメダル枚数は推奨数でないので、主制御部300は、メダル投入ボタン132を操作した時点t101以降、払出枚数表示器127Bに「1」を表示し続け、副制御部400・500は、演出画像表示装置157に「1枚」の文字を表示し続ける。
次いで、遊技者がメダル投入ボタン130を操作し、1枚のメダルを投入した場合(3枚のメダル投入は取り消され、1枚のメダルが投入された場合)には、投入されたメダル枚数は推奨数なので、主制御部300は、メダル投入ボタン130を操作した時点t102以降、払出枚数表示器127Bに「1」を表示し続け、メダル投入ボタン130を操作した時点t102以降、演出画像表示装置157に表示されていた「1枚」の文字を消去し、演出画像表示装置157に推奨数を表示しない。
最後に、遊技者がスタートレバー135を操作すると、投入されたメダル数は確定するので、主制御部300は、スタートレバー操作の時点t110以降、払出枚数表示器127Bに表示されていた「1」を消去し、払出枚数表示器127Bに数字を表示しない。
なお、AT状態であれば、払出枚数表示器127Bに表示されていた「1」が消去された後に、操作順序に係わる表示が行われる場合があるが、消去と表示とが連続的に実行されると遊技者が理解できない場合があるので、消去した後に表示するまで僅かな時間(例:0.5秒)に何も表示しないようにするとよい。
このようにメダル投入枚数に応じて、副制御部400・500による推奨数報知演出の報知を継続するか中止するかを決定してもよい。
なお、推奨数報知演出が実行される遊技状態A及び遊技状態Bは、遊技が可能となるメダル投入枚数が複数存在する遊技状態(例えば、1枚及び3枚賭けが有効な状態)、及び遊技が可能となるメダル投入枚数が1つ存在する遊技状態(例えば、3枚賭けだけが有効な状態)のいずれでもよい。勿論、推奨数報知演出は、遊技が可能となるメダル投入枚数が複数存在する遊技状態に好適な演出なので、遊技が可能となるメダル投入枚数が複数存在する遊技状態においてのみで実行されるようにしてもよい。
図194は、推奨数が1枚である遊技状態Bにおいて推奨数報知演出を実行した場合の副制御部400・500による推奨数報知演出の報知態様の推移を示したタイムチャートである。より詳しくは、メダル投入枚数が推奨数となった後、非推奨数となり、さらに推奨数となった場合を示している。
図194に示すように、遊技状態Bにおいてメダル投入が可能な状態になると、副制御部400・500は演出画像表示装置157に「1枚」の文字を表示する。
次いで、遊技者がメダル投入口141から1枚のメダルを投入した場合には、投入されたメダル数は推奨数なので、1枚目のメダル投入の時点t101以降、副制御部400・500は、演出画像表示装置157に表示されていた「1枚」の文字を消去し、演出画像表示装置157に推奨枚数を表示しない。
次いで、遊技者がメダル投入口141からさらに1枚のメダルを投入した場合には、投入されたメダル数は推奨数でなくなったので、副制御部400・500は、2枚目のメダル投入の時点t102以降、演出画像表示装置157に「1枚」の文字を表示再開する。
次いで、遊技者がメダル投入口141からさらに1枚のメダルを投入した場合には、投入されたメダル数は推奨数でないので、副制御部400・500は、3枚目のメダル投入の時点t103以降も、演出画像表示装置157に「1枚」の文字を表示し続ける。
次いで、遊技者がメダル投入ボタン130を操作し、1枚のメダルを投入した場合(3枚のメダル投入は取り消され、1枚のメダルが投入された場合)には、投入されたメダル数は推奨数なので、副制御部400・500は、メダル投入ボタン130を操作した時点t104以降、演出画像表示装置157に表示されていた「1枚」の文字を消去し、演出画像表示装置157に推奨数を表示しない。
なお、図194では、実メダル投入(メダル投入口141からメダル投入を「実メダル投入」ともいう)後にメダル投入ボタンの操作が可能である遊技台を示したが、実メダル投入後のメダル投入ボタンの操作が不可である遊技台においては、精算ボタン134を押下した後に、メダル投入ボタン130を操作するか1枚の実メダル投入を行えばよい。
また、図194に示すように、メダル投入枚数が推奨数と非推奨数を繰り返すと、演出画像表示装置157における推奨数の表示/非表示が繰り返されることになるので、図195に示すように、演出画像表示装置157における推奨数が表示から非表示になったときには、副制御部400・500は、一定時間TX、推奨数を演出画像表示装置157に表示しないようにしてもよい。この場合には、推奨数が非表示になったときから一定時間TXが経過したときにおいて、(1)メダル投入枚数が推奨数の場合には、演出画像表示装置157に推奨数を表示再開し、(2)メダル投入枚数が非推奨数の場合には、引き続き演出画像表示装置157に推奨数を表示しないものである。
なお、図193〜図195の説明では、主制御部300による推奨数報知演出は、払出枚数表示器127Bを用いて行われたが、主制御部300による推奨メ数報知演出の演出デバイスは、払出枚数表示器127Bに限定されず、他の7セグ表示器でもよい。
また、主制御部300及び副制御部400・500の双方が、推奨数報知演出を行うのは、BBに内部当選した後で、BBに内部当選があったことを確定させる演出が実行された後に限定してもよい。BBに内部当選があったことを確定演出より先に暴露することがないようにするためである。
また、図194においては、3枚の実メダル投入を行った場合のタイムチャートとして説明した。しかしながら、3枚のメダルが投入されるメダル投入ボタン132(MAXベットボタン)が操作された場合に、主制御部300が3枚のメダル投入を示すコマンドを第1副制御部400に1回送信するのではなく、1枚のメダル投入を示すコマンドを第1副制御部400に3回送信する構成を採用した場合には、図194に示した時点t101、時点t102、及び時点t103における投入操作と同一なので、図194に示した報知態様と同一の推移となる。
なお、デモ演出を行っている場合には、演出画像表示装置157にはデモ画像が表示される。したがって、デモ演出を行っている場合には、副制御部400・500による推奨数報知演出は実行されない(推奨数が演出画像表示装置157に表示されない)。しかしこの場合には、主制御部300による推奨数報知演出を実行し、払出枚数表示器127Bに推奨数が表示されるようにする。この結果、遊技者はメダル投入枚数に迷いを生じることはない。
[その他遊技台]
なお、上記第1〜第5実施形態においては、遊技台の一例として、メダル(コイン)を遊技媒体としたスロットマシン100を示したが、これに限定されるものではなく、遊技球(例えば、パチンコ玉)を遊技媒体としたスロットマシンや、パチンコ機、アレンジボール遊技機や、じゃん球遊技機、スマートボール、カジノマシン等に適用可能である。
なお、スロットマシンは、メダルを使用せずに電子データのやり取りのみ行うスロットマシンであってもよく、この場合の遊技媒体は、メダルに相当する電子化したデータを含むものであり、遊技媒体の投入は、所定の外部装置(電子貯留装置)から、電子化したデータを入力することを含むものであり、遊技媒体の払出は、所定の外部装置(電子貯留装置)へ、電子化したデータを出力することを含むものである。
また、本発明に係る遊技台は、図196(a)に示す、「紙幣投入口2002に紙幣を投入し、ベット2004およびスタート2006操作に基づいて抽選を実行し、抽選結果を抽選結果表示装置2008で表示し、当選時には特典コイン数を残クレジット数に加算し、キャッシュアウト2009が選択された場合には、レシート発行機2010から残クレジット数に対応するコードが記載されたレシートを発行するカジノマシン2000」であってもよい。
さらには、同図(b)に示すように、本発明を実現する電子データを記憶する記憶部を備えている携帯電話機3000、同図(c)に示すように、本発明を実現する電子データを記憶する記憶部を備えているポータブルゲーム機4000、本発明を実現する電子データを記憶する記憶部を備えている家庭用テレビゲーム機5000、に適用してもよい。
より具体的には、同図(b)における携帯電話機3000は、遊技者によって操作される操作部と、ゲームに関するデータを携帯電話回線を通じで取得するデータ取得部と、取得したゲームに関するデータ(本発明を実現する電子データ)を記憶する記憶部と、記憶部に記憶したデータと操作部の操作とに基づいてゲームの制御を行う制御部を備えている。
同図(c)におけるポータブルゲーム機4000は、遊技者によって操作される操作部と、ゲームに関するデータを所定の記憶媒体(DVD等)から取得するデータ取得部と、取得したゲームに関するデータ(本発明を実現する電子データ)を記憶する記憶部と、記憶部に記憶したデータと操作部の操作とに基づいてゲームの制御を行う制御部を備えている。同図(c)における家庭用テレビゲーム機5000は、遊技者によって操作される操作部と、ゲームに関するデータを所定の記憶媒体(DVD等)から取得するデータ取得部と、取得したゲームに関するデータ(本発明を実現する電子データ)を記憶する記憶部と、記憶部に記憶したデータと操作部の操作とに基づいてゲームの制御を行う制御部を備えている。
さらには、同図(d)に示すように、本発明を実現する電子データを記憶したデータサーバ6000に適用してもよい。このデータサーバ6000からインターネット回線を介して同図(d)に示す家庭用テレビゲーム機5000に本発明を実現する電子データをダウンロードするような場合がある。
また、スロットマシン等の実機の動作を家庭用ゲーム機用として擬似的に実行するようなゲームプログラムにおいても、本発明を適用してゲームを実行することができる。その場合、ゲームプログラムを記録する記録媒体は、DVD−ROM、CD−ROM、FD(フレキシブルディスク)、その他任意の記録媒体を利用できる。
以上、本発明の実施の形態について説明してきたが、本発明は、上述した実施の形態に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において、本発明の実施の形態に対して種々の変形や変更を施すことができ、そのような変形や変更を伴うものもまた、本発明の技術的範囲に含まれるものである。また、発明の実施の形態に記載された、作用及び効果は、本発明から生じる最も好適な作用及び効果を列挙したに過ぎず、本発明による作用及び効果は、本発明の実施の形態に記載されたものに限定されるものではない。