JP2017093315A - 温度応答性ゲル化タンパク質 - Google Patents

温度応答性ゲル化タンパク質 Download PDF

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英理 小畠
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Abstract

【課題】三次元足場材料やドラッグデリバリー用の担体として利用可能な温度に応答してゲル化する蛋白質からなるハイドロゲルの提供。
【解決手段】エラスチン様ポリペプチド、ポリ酸性アミノ酸、及びアンチパラレルコイルドコイルを形成し得るペプチドを含み、ポリ酸性アミノ酸が、エラスチン様ポリペプチドとアンチパラレルコイルドコイルを形成し得るペプチドとの間に配置されている融合タンパク質。細胞培養のための足場材やドラッグデリバリー用の担体として利用することができる温度に応答してゲル化する前記融合タンパク質。
【選択図】図1

Description

本発明は、温度に応答してゲル化するタンパク質、及びそれをコードする核酸に関する。ゲル化したタンパク質は、細胞培養のための足場材やドラッグデリバリー用の担体として利用することができる。
エラスチン様ポリペプチドは、温度応答性材料としてよく使用される組換えタンパク質であり、転移温度以上の温度で、不溶性の凝集体を形成する。このタンパク質は、生体適合性、生体内安定性、及び薬剤の容量などの点で優れていることから、ドラッグデリバリー用の担体としてよく使われる。しかし、エラスチン様ポリペプチドの凝集体のサイズは、薬剤の担体にするには大きすぎるという問題がある。大きな凝集体は、抗原性を増加させ、生理的反応により捕捉されてしまう。
この凝集体のサイズの問題を解決するため、本発明者らは、エラスチン様ポリペプチドにポリアスパラギン酸を付加した融合タンパク質を作製した(非特許文献1、非特許文献2)。この融合タンパク質では、ポリアスパラギン酸鎖の静電的反発力により、凝集体のサイズを制御することが可能である。
Fujita, Y., Mie, M. and Kobatake, E. "Construction of nanoscale protein particle using temperature-sensitive elastin-like peptide and polyaspartic acid chain" Biomaterials, 30: 3450-3457, (2009) Matsumoto, R., Hara, R., Andou, T., Mie, M. and Kobatake, E. "Targeting of EGF-displayed protein nanoparticles with anticancer drugs" J. Biomed. Mater. Res. B Appl. Biomater., 102(8): 1792-1798, (2014)
生体内において組織を構成する細胞は、三次元構造中に存在する。そのため、組織の再構築のためには、三次元足場材料が必要となる。ハイドロゲルは、この三次元足場材料として広く用いられている。また、ハイドロゲルは、内包した薬剤を徐放できることから、ドラッグデリバリー用担体としても用いられている。
このようにハイドロゲルは、医療分野などにおいて非常に重要な材料であり、新しいハイドロゲルの開発への要望も高い。本発明は、このような要望に応えるべくなされたものであり、新規なハイドロゲルを提供することを目的とする。
本発明者は、上記課題を解決するため鋭意検討を重ねた結果、上述したエラスチン様ポリペプチドとポリアスパラギン酸の融合タンパク質に、更にアンチパラレルコイルドコイルを形成し得るペプチドを付加した融合タンパク質が、ハイドロゲルを形成することを見出し、この知見から本発明を完成するに至った。
即ち、本発明は、以下の(1)〜(10)を提供するものである。
(1)エラスチン様ポリペプチド、ポリ酸性アミノ酸、及びアンチパラレルコイルドコイルを形成し得るペプチドを含み、ポリ酸性アミノ酸が、エラスチン様ポリペプチドとアンチパラレルコイルドコイルを形成し得るペプチドとの間に配置されていることを特徴とする融合タンパク質。
(2)生理活性ペプチドを含むことを特徴とする(1)に記載の融合タンパク質。
(3)生理活性ペプチドが、細胞接着性を有するペプチド、又は血管新生促進作用を有するペプチドであることを特徴とする(2)に記載の融合タンパク質。
(4)アンチパラレルコイルドコイルを形成し得るペプチドが、アンチパラレルテトラマーコイルドコイルを形成し得るペプチドであることを特徴とする(1)乃至(3)のいずれかに記載の融合タンパク質。
(5)アンチパラレルコイルドコイルを形成し得るペプチドが、式(I):Xaa1-Xaa2-Xaa3-Xaa4-Xaa5-Xaa6-Xaa7〔式中、Xaa1はAla、Val、Thr、又はLeuを表し、Xaa4はLeuを表し、Xaa2、Xaa3、Xaa5、Xaa6、及びXaa7は任意のアミノ酸を表す。〕で表されるアミノ酸配列の繰り返し配列を含むことを特徴とする(1)乃至(4)のいずれかに記載の融合タンパク質。
(6)式(I)で表されるアミノ酸配列の繰り返し配列が、式(Ia):Xaa1-Xaa2-Xaa3-Xaa4-Xaa5-Xaa6-Xaa7〔式中、Xaa1はAla、Val、Thr、又はLeuを表し、Xaa4はLeuを表し、Xaa2とXaa5の組合せが、AspとArgの組合せ、GlnとArgの組合せ、又はArgとTyrの組合せを表し、Xaa3、Xaa6、及びXaa7は任意のアミノ酸を表す。〕で表されるアミノ酸配列、又は式(Ib):Xaa1-Xaa2-Xaa3-Xaa4-Xaa5-Xaa6-Xaa7〔式中、Xaa1はAla、Val、Thr、又はLeuを表し、Xaa4はLeuを表し、Xaa3とXaa7の組合せが、AspとArgの組合せ、GlnとArgの組合せ、又はArgとTyrの組合せを表し、Xaa2、Xaa5、及びXaa6は任意のアミノ酸を表す。〕で表されるアミノ酸配列を含むことを特徴とする(5)に記載の融合タンパク質。
(7)アンチパラレルコイルドコイルを形成し得るペプチドが、配列番号12記載のアミノ酸配列からなるペプチドであることを特徴とする(1)乃至(6)のいずれかに記載の融合タンパク質。
(8)エラスチン様ポリペプチドが、Ala-Val-Gly-Val-Proの繰り返し配列からなることを特徴とする(1)乃至(7)のいずれかに記載の融合タンパク質。
(9)ポリ酸性アミノ酸が、ポリアスパラギン酸であることを特徴とする(1)乃至(8)のいずれかに記載の融合タンパク質。
(10)(1)乃至(9)のいずれかに記載の融合タンパク質をコードすることを特徴とする核酸。
本発明の融合タンパク質から形成されるハイドロゲルは、生体適合性に優れ、かつ生分解性を有し、また今後細胞増殖・分化能など、細胞機能を制御する高度な機能を付加できるため、再生医療やドラッグデリバリー等の医療分野への貢献が期待される。
ゲル化した本発明の融合タンパク質の構造を模式的に表した図。4分子の融合タンパク質がアンチパラレルコイルドコイル構造を形成する(図1A)。前記四量体がエラスチン様ポリペプチド部分で結合し、ネットワークを形成する(図1B)。 プラスミド構築スキームを示す図。 CL2アダプター配列を示す図。 NcoI-EcoRI-XhoI-CL2-SalI配列を示す図。図中の(1)から(2)までがCL2遺伝子である。 pET28b-(AVGVP)42-CL2-CHis遺伝子配列を示す図。図中の(1)から(2)までが(AVGVP)42遺伝子であり、(3)から(4)までがCL2遺伝子であり、(5)から(6)までがHis-tag遺伝子である。 pET28b-(AVGVP)42-D44-CL2-CHis遺伝子配列を示す図。図中の(1)から(2)までが(AVGVP)42遺伝子であり、(3)から(4)までがD44遺伝子であり、(5)から(6)までがCL2遺伝子であり、(7)から(8)までがHis-tag遺伝子である。 pET28b-(AVGVP)42-D88-CL2-CHis遺伝子配列を示す図。図中の(1)から(2)までが(AVGVP)42遺伝子であり、(3)から(4)までがD88遺伝子であり、(5)から(6)までがCL2遺伝子であり、(7)から(8)までがHis-tag遺伝子である。 pET28b-(AVGVP)42-D88-RGD-CL2-CHis遺伝子配列を示す図。図中の(1)から(2)までが(AVGVP)42遺伝子であり、(3)から(4)までがD88遺伝子であり、(5)から(6)までがRGD遺伝子であり、(7)から(8)までがCL2遺伝子であり、(9)から(10)までがHis-tag遺伝子である。 pET28b-(AVGVP)42-D88-IKVAV-CL2-CHis遺伝子配列を示す図。図中の(1)から(2)までが(AVGVP)42遺伝子であり、(3)から(4)までがD88遺伝子であり、(5)から(6)までがIKVAV遺伝子であり、(7)から(8)までがCL2遺伝子であり、(9)から(10)までがHis-tag遺伝子である。 (AVGVP)42-CL2タンパク質、(AVGVP)42-D44-CL2タンパク質、及び(AVGVP)42-D88-CL2タンパク質の電気泳動図。 (AVGVP)42-CL2-CHisタンパク質配列(27.2 kDa)を示す図。図中の(1)から(2)までが(AVGVP)42であり、(3)から(4)までがCL2であり、(5)から(6)までがHis-tagである。 (AVGVP)42-D44-CL2-CHisタンパク質配列(33.8 kDa)を示す図。図中の(1)から(2)までが(AVGVP)42であり、(3)から(4)までがD44であり、(5)から(6)までがCL2であり、(7)から(8)までがHis-tagである。 (AVGVP)42-D88-CL2-CHisタンパク質配列(39.3 kDa)を示す図。図中の(1)から(2)までが(AVGVP)42であり、(3)から(4)までがD88であり、(5)から(6)までがCL2であり、(7)から(8)までがHis-tagである。 (AVGVP)42-D88-RGD-CL2-CHisタンパク質配列(39.5 kDa)を示す図。図中の(1)から(2)までが(AVGVP)42であり、(3)から(4)までがD88であり、(5)から(6)までがRGDであり、(7)から(8)までがCL2であり、(9)から(10)までがHis-tagである。 (AVGVP)42-D88-IKVAV-CL2-CHisタンパク質配列(41.0 kDa)を示す図。図中の(1)から(2)までが(AVGVP)42であり、(3)から(4)までがD88であり、(5)から(6)までがIKVAVであり、(7)から(8)までがCL2であり、(9)から(10)までがHis-tagである。 (AVGVP)42-D88-CL2タンパク質の温度応答性ゾル-ゲル転移を示す図。実施例に記載した条件(タンパク質濃度、緩衝液の塩濃度など)では、30℃でゾルからゲルに転移し、20℃でゲルからゾルに転移した。
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明の融合タンパク質は、エラスチン様ポリペプチド、ポリ酸性アミノ酸、及びアンチパラレルコイルドコイルを形成し得るペプチドを含み、ポリ酸性アミノ酸が、エラスチン様ポリペプチドとアンチパラレルコイルドコイルを形成し得るペプチドとの間に配置されていることを特徴とするものである。
エラスチン様ポリペプチド、ポリ酸性アミノ酸、及びアンチパラレルコイルドコイルを形成し得るペプチドの三者の位置は、ポリ酸性アミノ酸が、エラスチン様ポリペプチドとアンチパラレルコイルドコイルを形成し得るペプチドとの間に配置されていればよく、N末端側から、エラスチン様ポリペプチド、ポリ酸性アミノ酸、アンチパラレルコイルドコイルを形成し得るペプチドの順に配置されていてもよく、また、アンチパラレルコイルドコイルを形成し得るペプチド、ポリ酸性アミノ酸、エラスチン様ポリペプチドの順に配置されていてもよい。
エラスチン様ポリペプチドとポリ酸性アミノ酸、及びポリ酸性アミノ酸とアンチパラレルコイルドコイルを形成し得るペプチドは、直接つながっていてもよいが、他のペプチドを介してつながっていてもよい。このような他のペプチドとしては、後述する生理活性ペプチドのほか、リンカーなどを挙げることができる。このような他のペプチドの長さは、融合タンパク質のゲル化を著しく阻害しない限り制限はないが、30アミノ酸残基以下であることが好ましい。
エラスチン様ポリペプチドやアンチパラレルコイルドコイルを形成し得るペプチドの末端に他のペプチドが付加していてもよい。このような他のペプチドとしては、ヒスチジンタグなどを挙げることができる。
アンチパラレルコイルドコイルを形成し得るペプチドは、ダイマーやトリマーを形成するものであってもよいが、テトラマーを形成するものが好ましい。どのようなアミノ酸配列を持てば、アンチパラレルコイルドコイル構造やアンチパラレルテトラマーコイルドコイル構造を取り得るかは、多くの文献において報告されているので(例えば、S. F. Betz and W. F. DeGrado, Biochemistry 35, 6955-6962 (1996)、K. Szczepaniak, et al., Jounal of Structural Biology 188, 123-133 (2014))、当業者は、アンチパラレルコイルドコイル又はアンチパラレルテトラマーコイルドコイルを形成する適切なペプチドを選択することができる。
アンチパラレルテトラマーコイルドコイルを形成し得るペプチドの具体例としては、式(I):Xaa1-Xaa2-Xaa3-Xaa4-Xaa5-Xaa6-Xaa7〔式中、Xaa1はAla、Val、Thr、又はLeuを表し、Xaa4はLeuを表し、Xaa2、Xaa3、Xaa5、Xaa6、及びXaa7は任意のアミノ酸を表す。〕で表されるアミノ酸配列の繰り返し配列を含むペプチドを挙げることができる。式(I)におけるXaa1、Xaa2、Xaa3、Xaa5、Xaa6、及びXaa7は、繰り返しごとに異なるアミノ酸を表してもよく、同じアミノ酸を表してもよい。
アンチパラレルテトラマーコイルドコイルを形成するためには、式(I)におけるXaa2とXaa5又はXaa3とXaa7の間に、水素結合(Gln-Arg間、Arg-Tyr間などに形成される)や塩橋(Arg-Asp間などに形成される)が形成されることが好ましい。従って、式(I)で表されるアミノ酸配列の繰り返し配列は、式(Ia):Xaa1-Xaa2-Xaa3-Xaa4-Xaa5-Xaa6-Xaa7〔式中、Xaa1はAla、Val、Thr、又はLeuを表し、Xaa4はLeuを表し、Xaa2とXaa5の組合せが、AspとArgの組合せ、GlnとArgの組合せ、又はArgとTyrの組合せを表し、Xaa3、Xaa6、及びXaa7は任意のアミノ酸を表す。〕で表されるアミノ酸配列、又は式(Ib):Xaa1-Xaa2-Xaa3-Xaa4-Xaa5-Xaa6-Xaa7〔式中、Xaa1はAla、Val、Thr、又はLeuを表し、Xaa4はLeuを表し、Xaa3とXaa7の組合せが、AspとArgの組合せ、GlnとArgの組合せ、又はArgとTyrの組合せを表し、Xaa2、Xaa5、及びXaa6は任意のアミノ酸を表す。〕で表されるアミノ酸配列を含むことが好ましい。
更に、アンチパラレルテトラマーコイルドコイルを形成するためには、式(I)におけるXaa1がVal又はLeuであることが好ましく、Leuであることがより好ましい。従って、式(I)で表されるアミノ酸配列の繰り返し配列は、式(Ic):Xaa1-Xaa2-Xaa3-Xaa4-Xaa5-Xaa6-Xaa7〔式中、Xaa1はVal又はLeuを表し、Xaa4はLeuを表し、Xaa2、Xaa3、Xaa5、Xaa6、及びXaa7は任意のアミノ酸を表す。〕で表されるアミノ酸配列を含むことが好ましく、式(Id):Xaa1-Xaa2-Xaa3-Xaa4-Xaa5-Xaa6-Xaa7〔式中、Xaa1はLeuを表し、Xaa4はLeuを表し、Xaa2、Xaa3、Xaa5、Xaa6、及びXaa7は任意のアミノ酸を表す。〕で表されるアミノ酸配列を含むことがより好ましい。
式(I)で表されるアミノ酸配列の繰り返し回数は特に制限はないが、繰り返し回数は、3〜9とするのが好ましく、5〜7とするのがより好ましい。
式(I)で表されるアミノ酸配列の繰り返し配列中に含まれる式(Ia)、(Ib)、(Ic)、又は(Id)で表されるアミノ酸配列の数は特に制限はなく、1つだけでもよく、2以上であってもよい。
アンチパラレルテトラマーコイルドコイルを形成し得るペプチドのアミノ酸配列としては、例えば、配列番号12記載のアミノ酸配列を挙げることができるが、これに限定されるわけではない。
エラスチン様ポリペプチドとは、エラスチンのように一定温度以上になると凝集する性質を持つポリペプチドをいう。「エラスチン様ポリペプチド(Elastin-like polypeptide)」という用語は多くの文献において使用されている用語であり、また、どのようなアミノ酸配列を持てば、前記した性質を示すようになるかも、多くの文献において報告されている(Urry, D. W., et al., J. Am. Chem. Soc. 113, 4346-4348 (1991)、H Reiersen, et al., J. Mol. Biol., 283, 255-264 (1998)、K. Trabbic-Carlson, et al., Protein Engineering, Design and Selection 17, 57-66 (2004) 、R. Machado, et al., Journal of Nano Research 6, 133-145, (2009))。従って、当業者は、本発明において使用する適切なエラスチン様ポリペプチドを選択することができる。
エラスチン様ポリペプチドの具体例としては、式(II): Xaa8-Xaa9-Gly-Val-Pro〔式中、Xaa8はGly又はAlaを表し、Xaa9は任意のアミノ酸を表す。〕で表されるアミノ酸配列の繰り返し配列からなるペプチドを挙げることができる。式(II)におけるXaa8及びXaa9は繰り返しごとに異なるアミノ酸を表してもよいが、同じアミノ酸を表すことが好ましい。式(II)においてXaa8はGly又はAlaであればよいが、Alaであることが好ましい。Xaa8をAlaにすることにより、ゲルからゾルへの転移温度をゾルからゲルへの転移温度よりも低くすることができ、ゲルを安定的に保持することが可能になる。式(II)においてXaa9は任意のアミノ酸でよいが、Valであることが好ましい。Xaa9をValにすることにより、ヒト体温においてゲルを安定的に保持することができる。また、Xaa9をGly又はAlaとした場合はXaa9をValとした場合よりもゾル-ゲル転移温度を高くすることができ、逆にXaa9をLeu又はIleとした場合はXaa9をValとした場合よりもゾル-ゲル転移温度を低くすることができる。式(II)で表されるアミノ酸配列の好ましい具体例としては、Ala-Val-Gly-Val-Pro(AVGVP、配列番号13)を挙げることができる。式(II)で表されるアミノ酸配列の繰り返し回数は特に制限はないが、繰り返し回数が多いとゲルが白濁する可能性があり、また、繰り返し回数が少ないとゲルの強度が低下する可能性がある。このため、繰り返し回数は、30〜60とするのが好ましく、40〜50とするのがより好ましい。
ポリ酸性アミノ酸としては、ポリアスパラギン酸、ポリグルタミン酸を挙げることができ、これらの中でもポリアスパラギン酸が好ましい。ポリ酸性アミノ酸は、酸性アミノ酸のみからなっていてもよいが、一部に酸性アミノ酸ではないアミノ酸(非酸性アミノ酸)が含まれていてもよい。非酸性アミノ酸は、ポリ酸性アミノ酸の電荷に著しい影響を与えないものであればどのようなものでもよく、例えば、ロイシンなどを挙げることができる。ポリ酸性アミノ酸の全残基数に占める非酸性アミノ酸の残基数の割合は、ポリ酸性アミノ酸の電荷に著しい影響を与えない限り特に制限はないが、20%以下であることが好ましく、10%以下であることがより好ましい。ポリ酸性アミノ酸中に含まれる酸性アミノ酸の数は、特に制限はないが、数が多いとゲルの強度が低下する可能性があり、数が少ないとゲルが白濁する可能性がある(ゲル形成直後は透明であっても、時間の経過とともに白濁する場合がある。)。このため、酸性アミノ酸の数は、40〜120とするのが好ましく、60〜100とするのがより好ましい。
生理活性ペプチドは、生体内で何らかの生理機能を発揮するペプチドであればどのようなものでもよく、例えば、細胞接着性を有するペプチド、血管新生促進作用を有するペプチド、血管新生抑制作用を有するペプチド、神経突起伸長作用を有するペプチド、骨細胞接着性を有するペプチドなどを挙げることができる。細胞接着性を有するペプチドとしては、Arg-Gly-Asp(RGD、配列番号14)、Ile-Lys-Val-Ala-Val(IKVAV、配列番号15)、Ser-Trp-Glu-Leu-Tyr-Tyr-Pro-Leu-Arg-Ala-Asn-Leu (CadBP, SWELYYPLRANL、配列番号16)などを挙げることができ、血管新生促進作用を有するペプチドとしては、Ile-Lys-Val-Ala-Val、Gly-His-Lys(GHK、配列番号17)などを挙げることができ、血管新生抑制作用を有するペプチドとしては、Tyr-Ile-Gly-Ser-Arg(YIGSR、配列番号18)などを挙げることができ、神経突起伸長作用を有するペプチドとしては、Arg-Lys-Arg-Leu-Gln-Val-Gln-Leu-Ser-Ile-Arg-Thr (AG73, RKRLQVQLSIRT、配列番号19)、Ala-Ser-Lys-Lys-Pro-Lys-Arg-Asn-Ile-Lys-Ala (C3, ASKKPKRNIKA、配列番号20)などを挙げることができ、骨細胞接着性を有するペプチドとしては、Tyr-Glu-Ser-Glu-Asn-Gly-Glu-Pro-Arg-Gly-Asp-Asn-Tyr-Arg-Ala-Tyr (BSP, YESENGEPRGDNYRAY、配列番号21)などを挙げることができる。
生理活性ペプチドは、融合タンパク質中のどこに配置されていてもよいが、エラスチン様ポリペプチドとポリ酸性アミノ酸の間、又はポリ酸性アミノ酸とアンチパラレルコイルドコイルを形成し得るペプチドの間に配置されていることが好ましい。
本発明の融合タンパク質は、エラスチン様ポリペプチドをコードする遺伝子、ポリ酸性アミノ酸をコードする遺伝子、及びアンチパラレルコイルドコイルを形成し得るペプチドをコードする遺伝子を含む融合遺伝子を作製し、それを大腸菌などの微生物で発現させ、その発現産物を回収し、精製することにより得ることができる。融合遺伝子の作製は、制限酵素などを用い、常法に従って行うことができる。発現産物(融合タンパク質)の精製は、クロマトグラフィーなどを用いて、常法に従って行うこともできるが、ITC法(inverse transition cycling法、Hassouneh, W. et al., Curr Protoc Protein Sci. 2010 Aug; CHAPTER: Unit-6.11)により行うことが好ましい。
本発明の融合タンパク質のゲル化は、本発明の融合タンパク質を適当な緩衝液中に溶解させ、ゾルからゲルへの転移温度以上の温度で一定時間静置ことにより行うことができる。緩衝液としては、PBS、TBS、細胞用培地などを用いることができる。緩衝液中の本発明の融合タンパク質の濃度は特に制限はないが、500〜2000μMとするのが好ましく、750〜1500μMとするのがより好ましい。ゲル化までの時間は、通常、1〜5分程度である。ゾルからゲルへの転移温度は、エラスチン様ポリペプチドの繰り返し配列、タンパク質濃度、緩衝液の塩濃度などの条件にによって異なるが、実施例に記載した条件では、ゾルからゲルへの転移温度は約30℃である。
本発明の融合タンパク質は、図1Aに示すように、アンチパラレルコイルドコイルを形成し得るペプチドの部分で重合し、ここが架橋点になり、図1Bに示すようなネットワークを形成し、それによりゲル化していると考えられる。
本発明の融合タンパク質は、上述したように転移温度以上の温度でゲル化する。このゲルは、細胞培養のための足場材として利用することができる。また、ゲルに薬剤を含ませて、生体内に埋め込むことにより、その薬剤を徐放できることから、このゲルはドラッグデリバリー用の担体としても利用できる。
本発明の融合タンパク質には、以下のような利点がある。
1)タンパク質であることから、遺伝子工学的手法により容易に製造することができる。
2)遺伝子工学的手法により、容易に生理活性ペプチドを付加することができる。
3)エラスチン様ポリペプチドを含むので、発現産物をITC法により精製できる。
また、本発明の融合タンパク質から形成されるゲルには、以下のような利点がある。
1)温度に応答して可逆的にゲル化するので、ゲル化の制御が容易である。
2)一定温度以下でゾル化するので、薬剤を内包させ、体内に投与し、温度刺激によって薬剤を放出させることができる。
3)タンパク質からなるので、生体適合性に優れ、また生分解性を有する。
本発明には、上述した融合タンパク質のほか、この融合タンパク質をコードする核酸も含まれる。ここで、「核酸」とは、リボ核酸、デオキシリボ核酸、又は前記核酸の修飾体をも含む。
次に、実施例を挙げて本発明を更に詳細に説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。
(1)実験試薬
プラスミドの作製時に用いた制限酵素及びその他の酵素類はタカラバイオ株式会社より購入した。遺伝子組換え及びタンパク質発現のために使用したプラスミドはNovagen社より購入した。大腸菌株JM109はタカラバイオ株式会社、BLR(DE3)はNovagen社より購入した。オリゴDNA、人工遺伝子はFASMAC社に委託合成したものを使用した。その他の試薬等は特筆しない限り特級のものを使用した。
(2)プラスミド構築
(AVGVP)42、(AVGVP)42-D44、(AVGVP)42-D88のC末端にcoil-LL2 (CL2)を融合した(AVGVP)42-CL2、(AVGVP)42-D44-CL2、(AVGVP)42-D88-CL2、及び細胞外マトリクス(ECM)由来の機能性配列(RGD, IKVAV)を融合した(AVGVP)42-D88-RGD-CL2、(AVGVP)42-D88-IKVAV-CL2の構築を行った。
プラスミドの構築には、本発明者の所属する研究室で作製済みの、pET28b-adapter-hC-CHis、pET28b-(AVGVP)42-D44-CHis、pET28b-(AVGVP)42-D88-CHisを用いた。プラスミドの構築スキームを図2に示した。また、CL2遺伝子を含む配列を図4及び配列番号1に、(AVGVP)42-CL2遺伝子を含む配列を図5及び配列番号2に、(AVGVP)42-D44-CL2遺伝子を含む配列を図6及び配列番号3に、(AVGVP)42-D88-CL2遺伝子を含む配列を図7及び配列番号4に、(AVGVP)42-D88-RGD-CL2遺伝子を含む配列を図8及び配列番号5に、(AVGVP)42-D88-IKVAV-CL2遺伝子を含む配列を図9及び配列番号6に、それぞれ示した。以下に各プラスミドの構築スキームの詳細を示す。
(2−1)pET28b-(AVGVP)42-CL2-CHis、 pET28b-(AVGVP)42-D44-CL2-CHis、 pET28b-(AVGVP)42-D88-CL2-CHis
まず、“pET28b-adapter-hC-CHis”をNcoI、XhoIで切断を行い、このベクターに“pUCFk-CL2”をNcoI、SalIで処理することにより得られた“CL2 fragment”を挿入することで、“pET28b-adapter-CL2-CHis”を得た。次に“pET28b-adapter-CL2-CHis”をXbaI、SalIで切断を行い、このベクターに“pET28b-(AVGVP)42-D44-CHis”、“pET28b-(AVGVP)42-D88-CHis”をXbaI、XhoIで処理することにより得られた“(AVGVP)42-D44 fragment”、(AVGVP)42-D88 fragment”をそれぞれ挿入することで、“pET28b-(AVGVP)42-D44-CL2-CHis”、“pET28b-(AVGVP)42-D88-CL2-CHis”を作製した。さらに、得られた“pET28b-(AVGVP)42-D44-CL2-CHis”をSalI、XhoIで切断を行い、セルフライゲーションさせることにより、“pET28b-(AVGVP)42-CL2-CHis”を作製した。
(2−2)pET28b-(AVGVP)42-D88-RGD-CL2-CHis、 pET28b-(AVGVP)42-D88-IKVAV-CL2-CHis
RGD、IKVAVをコードした合成オリゴDNA“EcoRI-RGD-XhoI”、“EcoRI-IKVAV-XhoI”をEcoRI、XhoIで切断した“pET28b-(AVGVP)42-D88-CL2-CHis”に挿入することで、“pET28b-(AVGVP)42-D88-RGD-CL2-CHis”、“pET28b-(AVGVP)42-D88-IKVAV-CL2-CHis”を作製した。
(3)融合タンパク質の発現及び精製
それぞれの遺伝子をコードした各タンパク質発現用プラスミドで大腸菌BLR(DE3) 株を形質転換し、37℃のLB培地(kanamycin 20 μg/mL, Tetracycline 20 μg/mL)で振盪培養を行った。O.D.660 nm = 0.5に達した時点で、終濃度1 mMのIPTGを添加し、22℃にてOvernight振盪培養することでタンパク質の発現誘導を行った。菌体は10,000 rpm、2分の遠心により回収し、Benzonase Nuclease(Novagen)を添加したBug Buster(Novagen)に懸濁し、30分間室温にてローテーションを行うことにより溶菌させた。そして、破砕された大腸菌ライセートを4℃、8000 rpmにて15分間の遠心を行い、上清を分取することにより可溶画分ライセートを得た。
可溶画分ライセート中に含まれる目的タンパク質は、Inverse transition cycling(ITC)法により精製を行った。可溶画分ライセートに4M NaCl溶液をライセートの1/10量添加し、70℃で10分間加熱することにより、夾雑タンパク質を変性させる共にELP融合タンパク質を凝集させた。25℃、10,000 rpmにて15分間の遠心を行うことで変性タンパク質及びELP融合タンパク質を沈殿させ、上清の未変性夾雑タンパク質を除去した。ペレットを4℃のPBSに懸濁し、4℃で30 minローテーションを行うことにより、ELP融合タンパク質を可溶化させ、4℃、13,000 rpmにて5分間の遠心を行うことで変性夾雑タンパク質を除去し、粗精製を行った。さらに、粗精製物を再度70℃で10分間加熱を行うことで凝集体を形成させ、25℃、15,000 rpmにて10分間の遠心を行い、目的タンパク質を沈澱させた。ペレットを4℃のPBSに懸濁し、4℃で30 minローテーションを行うことにより、目的タンパク質を完全に溶解させ、精製試料とした。得られた目的タンパク質は、12% アクリルアミドゲルのSDS-PAGEに展開して精製の確認を行った(図10)。そして、Slide-A-Lyzer Dialysis Cassette(MW 10,000, 0.5-3.0 mL, PIERCE)を用い、100倍量以上のMQで4℃、3時間以上の透析を行った。0.22 μmフィルターにより、ろ過滅菌を行った後、SpeedVacにて凍結乾燥を行った。タンパク質の収量は乾燥重量から求め、使用するまで-80℃で保存した。
(AVGVP)42-CL2を含むタンパク質のアミノ酸配列を図11及び配列番号7に、(AVGVP)42-D44-CL2を含むタンパク質のアミノ酸配列を図12及び配列番号8に、(AVGVP)42-D88-CL2を含むタンパク質のアミノ酸配列を図13及び配列番号9に、(AVGVP)42-D88-RGD-CL2を含むタンパク質のアミノ酸配列を図14及び配列番号10に、(AVGVP)42-D88-IKVAV-CL2を含むタンパク質のアミノ酸配列を図15及び配列番号11に、それぞれ示した。
(4)融合タンパク質のゲル化
精製した目的タンパク質をPBSに溶解させ(終濃度 500 μM)、37℃にて3分間静置させることにより、Elastin-like polypeptide (ELP) をコアセルベーションさせ、ゲル化が誘起された。なお、これらの融合タンパク質は温度応答性のゾル-ゲル転移を示した。(AVGVP)42-D88-CL2タンパク質の温度応答性ゾル-ゲル転移の様子を図16に示す。
本発明の融合タンパク質から形成されるハイドロゲルは、ドラッグデリバリー用の担体として有用なので、製薬産業などの産業分野において利用可能である。
1 エラスチン様ポリペプチド
2 ポリ酸性アミノ酸
3 アンチパラレルコイルドコイルを形成し得るペプチド

Claims (10)

  1. エラスチン様ポリペプチド、ポリ酸性アミノ酸、及びアンチパラレルコイルドコイルを形成し得るペプチドを含み、ポリ酸性アミノ酸が、エラスチン様ポリペプチドとアンチパラレルコイルドコイルを形成し得るペプチドとの間に配置されていることを特徴とする融合タンパク質。
  2. 生理活性ペプチドを含むことを特徴とする請求項1に記載の融合タンパク質。
  3. 生理活性ペプチドが、細胞接着性を有するペプチド、又は血管新生促進作用を有するペプチドであることを特徴とする請求項2に記載の融合タンパク質。
  4. アンチパラレルコイルドコイルを形成し得るペプチドが、アンチパラレルテトラマーコイルドコイルを形成し得るペプチドであることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一項に記載の融合タンパク質。
  5. アンチパラレルコイルドコイルを形成し得るペプチドが、式(I):Xaa1-Xaa2-Xaa3-Xaa4-Xaa5-Xaa6-Xaa7〔式中、Xaa1はAla、Val、Thr、又はLeuを表し、Xaa4はLeuを表し、Xaa2、Xaa3、Xaa5、Xaa6、及びXaa7は任意のアミノ酸を表す。〕で表されるアミノ酸配列の繰り返し配列を含むことを特徴とする請求項1乃至4のいずれか一項に記載の融合タンパク質。
  6. 式(I)で表されるアミノ酸配列の繰り返し配列が、式(Ia):Xaa1-Xaa2-Xaa3-Xaa4-Xaa5-Xaa6-Xaa7〔式中、Xaa1はAla、Val、Thr、又はLeuを表し、Xaa4はLeuを表し、Xaa2とXaa5の組合せが、AspとArgの組合せ、GlnとArgの組合せ、又はArgとTyrの組合せを表し、Xaa3、Xaa6、及びXaa7は任意のアミノ酸を表す。〕で表されるアミノ酸配列、又は式(Ib):Xaa1-Xaa2-Xaa3-Xaa4-Xaa5-Xaa6-Xaa7〔式中、Xaa1はAla、Val、Thr、又はLeuを表し、Xaa4はLeuを表し、Xaa3とXaa7の組合せが、AspとArgの組合せ、GlnとArgの組合せ、又はArgとTyrの組合せを表し、Xaa2、Xaa5、及びXaa6は任意のアミノ酸を表す。〕で表されるアミノ酸配列を含むことを特徴とする請求項5に記載の融合タンパク質。
  7. アンチパラレルコイルドコイルを形成し得るペプチドが、配列番号12記載のアミノ酸配列からなるペプチドであることを特徴とする請求項1乃至6のいずれか一項に記載の融合タンパク質。
  8. エラスチン様ポリペプチドが、Ala-Val-Gly-Val-Proの繰り返し配列からなることを特徴とする請求項1乃至7のいずれか一項に記載の融合タンパク質。
  9. ポリ酸性アミノ酸が、ポリアスパラギン酸であることを特徴とする請求項1乃至8のいずれか一項に記載の融合タンパク質。
  10. 請求項1乃至9のいずれか一項に記載の融合タンパク質をコードすることを特徴とする核酸。
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