JP2017090275A

JP2017090275A - 遮蔽体

Info

Publication number: JP2017090275A
Application number: JP2015221314A
Authority: JP
Inventors: 徳晶中尾; Noriaki Nakao
Original assignee: Shimizu Construction Co Ltd; Shimizu Corp
Current assignee: Shimizu Construction Co Ltd; Shimizu Corp
Priority date: 2015-11-11
Filing date: 2015-11-11
Publication date: 2017-05-25

Abstract

【課題】遮蔽ブロック同士の引っ掛かりや大きな隙間、長いストリーミングパスが生じることを防止でき、遮蔽ブロック抜き差しを好適に行うことが可能な遮蔽体を提供する。【解決手段】放射線４を遮蔽するための遮蔽体Ａであって、複数の遮蔽ブロック６を組み付けて構成されるとともに、少なくとも一部の遮蔽ブロック６を角錐台形状に形成する。【選択図】図１

Description

本発明は、放射線を遮蔽するための遮蔽体に関する。

従来、加速器施設、アイソトープ貯蔵施設、ウラン処理施設、原子炉施設、癌診断を行うＰＥＴ施設、癌治療を行う医療用放射線照射施設など、放射線を取り扱う施設においては、放射線源などを隔離するための遮蔽体が設けられている。

例えば、加速器施設では、加速ビームで生成した放射線を遮蔽するための遮蔽体を、壁や天井を鉄やコンクリートの直方体大型ブロック状の複数の遮蔽ブロックを組み合わせて構築するようにしている（例えば、特許文献１参照）。

特開２００７−０３３３４８号公報

一方、加速器施設の遮蔽体等においては、一部の遮蔽ブロックを取り除き、開口部を通じて検出器を内側に設置した後、遮蔽ブロックを開口部に嵌め込んで元に戻し、遮蔽による放射線の減衰特性を実験的に研究するようなケースがある。

しかしながら、このような場合において、検出器がある程度の大きさになると、一つの直方体状の遮蔽ブロックを外して形成された開口部から内側に入れることができなかったり、遮蔽ブロックの取り外し、嵌め戻し（抜き差し）を行なう際に、周囲の遮蔽ブロックとの微妙な位置ずれが生じ、遮蔽ブロック同士が引っ掛かって、取り外した遮蔽ブロックの再設置が困難になる場合がある。

また、取り外した遮蔽ブロックを嵌め込んだ際に大きな隙間が生じてしまうこともある。さらに、直方体ブロックの場合、幾層ものブロックの隙間がつながり、長い直線ストリーミングパス（漏えい経路）が生じてしまうおそれもある。

本発明は、上記事情に鑑み、遮蔽ブロック同士の引っ掛かりや大きな隙間、長いストリーミングパスが生じることを防止でき、遮蔽ブロック抜き差しを好適に行うことが可能な遮蔽体を提供することを目的とする。

上記の目的を達するために、この発明は以下の手段を提供している。

本発明の遮蔽体は、放射線を遮蔽するための遮蔽体であって、複数の遮蔽ブロックを組み付けて構成されるとともに、少なくとも一部の前記遮蔽ブロックが角錐台形状に形成されていることを特徴とする。

また、本発明の遮蔽体においては、放射線源から離れるに従い順次小さな角錐台形状の遮蔽ブロックから大きな角錐台形状の遮蔽ブロックが配されるように角錐台形状の複数の遮蔽ブロックを積層して形成されていることが望ましい。

本発明の遮蔽体においては、遮蔽ブロックが角錐台形状（逆台形型）で形成されていることにより、さらに大きさの異なる角錐台形状（逆台形型）の遮蔽ブロックの組み合わせて遮蔽体が構築されていることにより、角錐台形状の遮蔽ブロックを抜き差する際に、ブロック同士の引っ掛かりを生じにくくすることができる。

また、隣り合う遮蔽ブロックの間に大きな隙間が生じることや、長いストリーミングパスをなくすことが可能になる。

すなわち、本発明の遮蔽体によれば、加速器施設などに適用することで、遮蔽ブロックの移動や実験の効率化、放射線の漏えい低減、実験精度の向上を図ることが可能になる。

本発明の一実施形態に係る遮蔽体（加速器施設）を示す図である。

以下、図１を参照し、本発明の一実施形態に係る遮蔽体について説明する。

本実施形態の遮蔽体Ａは、例えば、図１に示すように、加速器施設１に設けられる遮蔽体であり、鉄やコンクリートで隔離された標的２に加速ビーム３が当たって発生する放射線４を検出するための検出器５、あるいは加速ビーム３がビームダンプ７に当ることによって発生する放射線４を検出するための検出器５を内部に設置するための遮蔽体である。

そして、この遮蔽体Ａは、鉄やコンクリートをブロック状に成形してなる複数の遮蔽ブロック６を積層、組み合わせて形成されている。

一方、本実施形態の遮蔽体Ａは、複数の遮蔽ブロック６のうち、少なくとも一部の遮蔽ブロック６が角錐台形状に形成され、この角錐台形状の遮蔽ブロック６を、その上底を放射線源側に（下方に）、下底を外側に（上方に）配し、複数の他の遮蔽ブロック６とともに隙間なく組み付けるようにして形成されている。

また、本実施形態では、大きさが異なる複数の角錐台形状の遮蔽ブロック６が用いられ、放射線源から離れるに従い順次小さな角錐台形状の遮蔽ブロック６から大きな角錐台形状の遮蔽ブロック６が配されるように積層して遮蔽体Ａが形成されている。

上記構成からなる本実施形態の遮蔽体Ａにおいては、角錐台形状の遮蔽ブロック６を抜き差して検出器５を内側に設置する。

そして、このとき、遮蔽ブロック６が角錐台形状（逆台形型）で形成されていることにより、さらに大きさの異なる角錐台形状（逆台形型）の遮蔽ブロック６の組み合わせて遮蔽体Ａが構築されていることにより、角錐台形状の遮蔽ブロック６を抜き差する際に、ブロック６同士の引っ掛かりを生じにくくすることができる。

また、隣り合う遮蔽ブロック６の間に大きな隙間が生じることや、長いストリーミングパスをなくすことが可能になる。

すなわち、本実施形態の遮蔽体Ａによれば、加速器施設１などに適用することで、遮蔽ブロック６の移動や実験の効率化、放射線の漏えい低減、実験精度の向上を図ることが可能になる。

以上、本発明に係る遮蔽体の一実施形態について説明したが、本発明は上記の実施形態に限定されるものではなく、その趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更可能である。

１加速器施設
２標的
３加速ビーム
４放射線
５検出器
６遮蔽ブロック
７ビームダンプ
Ａ遮蔽体

Claims

放射線を遮蔽するための遮蔽体であって、
複数の遮蔽ブロックを組み付けて構成されるとともに、
少なくとも一部の前記遮蔽ブロックが角錐台形状に形成されていることを特徴とする遮蔽体。
請求項１記載の遮蔽体において、
放射線源から離れるに従い順次小さな角錐台形状の遮蔽ブロックから大きな角錐台形状の遮蔽ブロックが配されるように角錐台形状の複数の遮蔽ブロックを積層して形成されていることを特徴とする遮蔽体。