JP2017075545A - Turbocharger - Google Patents
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Abstract
Description
本発明は、ウエストゲートバルブを備えるターボチャージャに関し、特に電動アクチュエータによって駆動操作されるウエストゲートバルブの全閉位置の検出技術に関する。 The present invention relates to a turbocharger including a wastegate valve, and more particularly to a technique for detecting a fully closed position of a wastegate valve that is driven by an electric actuator.
ウエストゲートバルブの全閉位置を検出するターボチャージャとして、特許文献1に開示される技術が知られている。
特許文献1のターボチャージャは、ウエストゲートバルブが電動アクチュエータにより駆動操作されるものであり、電動アクチュエータは制御装置によって通電制御される。
As a turbocharger that detects the fully closed position of the wastegate valve, a technique disclosed in
In the turbocharger of
特許文献1の制御装置は、ウエストゲートバルブの全閉位置の学習を行う全閉位置学習が実行可能に設けられている。
特許文献1の制御装置は、目標過給圧と実過給圧のズレ量が閾値以上で、且つウエストゲートバルブの目標開度と実開度のズレ量が閾値以下の時に、全閉位置学習を行う。
The control device of
In the control device disclosed in
特許文献1の全閉位置学習は、先ずウエストゲートバルブの開度を、全閉位置よりさらに閉弁側へ回動するように電動アクチュエータを通電制御して、電動アクチュエータの駆動電流を一旦大きくする。即ち、電動アクチュエータに過大な駆動負荷を与えることで、駆動電流を強制的に大きくする。
In the fully closed position learning of
続いて、制御装置は、電動アクチュエータに与える駆動電流を徐々に小さくする。そして、制御装置は、駆動電流が所定値まで低下した時に、ウエストゲートバルブの開度を全閉位置として学習する(図4の破線J1〜J4参照)。 Subsequently, the control device gradually decreases the drive current applied to the electric actuator. And a control apparatus learns the opening degree of a waste gate valve as a fully closed position, when a drive current falls to a predetermined value (refer the broken lines J1-J4 of FIG. 4).
このように、特許文献1は、全閉位置学習を実行する際に、一時的に電動アクチュエータに過大な駆動負荷を与えて駆動電流を強制的に大きくした後に、駆動電流を徐々に低下させる制御を実施する。このため、学習を開始してから、学習を終了するまでの時間が長くかかってしまい、制御性の悪化要因になってしまう。
As described above, when performing fully closed position learning,
本発明の目的は、ウエストゲートバルブの全閉位置を素早く学習できるターボチャージャの提供にある。 An object of the present invention is to provide a turbocharger that can quickly learn a fully closed position of a wastegate valve.
本発明のターボチャージャは、電動アクチュエータの駆動電流が一定の安定した状態でウエストゲートバルブを開弁状態から全閉状態へ制御する際、位置センサによって検出される電動アクチュエータの減速速度が所定の速度まで低下した時に、ウエストゲートバルブの開度を全閉位置として学習する。
このため、従来技術に比較して、エストゲートバルブの全閉位置の学習時間を短縮できる。具体的には、ハウジング等の温度変化や、摩耗等による経時変化により、電動アクチュエータの出力とウエストゲートバルブの開度にズレが生じても、ウエストゲートバルブの全閉位置を素早く学習して修正できる。
According to the turbocharger of the present invention, when the waste gate valve is controlled from the open state to the fully closed state with the driving current of the electric actuator being constant and stable, the deceleration speed of the electric actuator detected by the position sensor is a predetermined speed. When the pressure decreases to the maximum, the opening degree of the waste gate valve is learned as a fully closed position.
For this reason, the learning time of the fully closed position of the est gate valve can be shortened as compared with the prior art. Specifically, even if the output of the electric actuator and the opening of the wastegate valve are displaced due to changes in the temperature of the housing, etc., or due to wear, etc., the wastegate valve fully closed position is quickly learned and corrected. it can.
以下では、図面に基づいて発明を実施するための形態を説明する。なお、以下で開示す る実施形態は、一例を開示するものであって、本発明が実施形態に限定されないことは言うまでもない。 Below, the form for inventing is demonstrated based on drawing. The embodiment disclosed below discloses an example, and it goes without saying that the present invention is not limited to the embodiment.
[実施形態1]
図1〜図7に基づいて実施形態1を説明する。
自動車に搭載される走行用のエンジン1は、ターボチャージャ2を搭載する。
エンジン1は、燃料の燃焼を行って走行用の出力を発生する内燃機関であり、吸気をエンジン気筒内へ導く吸気通路3を備えるとともに、気筒内で発生した排気ガスを浄化して大気中に排出する排気通路4を備える。
[Embodiment 1]
A
The
ターボチャージャ2は、エンジン1から排出される排気ガスのエネルギーによって、エンジン1に吸い込まれる吸気を加圧する過給器である。このターボチャージャ2は、エンジン1の排気ガスによって駆動される排気タービン5と、この排気タービン5により駆動されてエンジン1に吸い込まれる吸気を加圧する吸気コンプレッサ6とを備える。
The
排気タービン5は、エンジン1から排出された排気ガスによって回転駆動されるタービンホイール5aと、このタービンホイール5aを収容する渦巻形状のタービンハウジング5bとを備えて構成される。
The
吸気コンプレッサ6は、タービンホイール5aの回転力により駆動されて吸気通路3内の吸気を加圧するコンプレッサホイール6aと、このコンプレッサホイール6aを収容する渦巻形状のコンプレッサハウジングとを備えて構成される。
そして、タービンホイール5aとコンプレッサホイール6aは、センターハウジングによって高速回転自在に支持されるシャフト7を介して結合される。
The
The
吸気通路3には、吸気コンプレッサ6の他に、エアクリーナ11、インタークーラ12、スロットルバルブ13、サージタンク等に設置されて過給圧を検出する過給圧センサ14などが設けられている。
排気通路4には、排気タービン5の他に、排気タービン5の排気下流側に配置されて排気ガスの浄化を行う触媒15、排気音を消音させて排気ガスを大気中に排出するマフラー16などが設けられている。
In addition to the
In the
タービンハウジング5bには、タービンホイール5aの排気上流側の排気ガスを、タービンホイール5aを迂回させて、タービンホイール5aの排気下流側へ導くバイパス路21が設けられている。
このバイパス路21は、ウエストゲートバルブ22によって開閉される。このウエストゲートバルブ22は、バイパス路21の開度調整を行なうものであり、ウエストゲートバルブ22の開度調整により、タービンホイール5aを迂回する排気ガス量がコントロールされる。
The
The
具体的に、ウエストゲートバルブ22は、エンジン1の運転中にバイパス路21の開度を調整することで過給圧のコントロールを行う。
また、ウエストゲートバルブ22は、冷間始動直後など、触媒15の温度が活性化温度に達していない時に、バイパス路21を開いて触媒15の暖機を行う。
Specifically, the
Further, the
ウエストゲートバルブ22の具体的な構造は限定するものではないが、この実施形態1ではタービンハウジング5bの内部で回動操作されるスイングバルブを採用する。
具体的に、ウエストゲートバルブ22は、バイパス路21の開口端を閉塞可能な弁傘形状を呈するものであり、熱膨張差を吸収するべく、ウエストゲートバルブ22を回動操作するバルブアーム23aとの間にクリアランスが設けられる。
Although the specific structure of the
Specifically, the
なお、バルブアーム23aは、タービンハウジング5bに対して回転自在に支持されるバルブ軸23bと一体に回動する。このバルブ軸23bの一部は、タービンハウジング5bの外部に露出する。そして、タービンハウジング5bの外部に露出するバルブ軸23bには、このバルブ軸23bと一体に回動する外部レバー23cが結合されており、この外部レバー23cを回動操作することでウエストゲートバルブ22が回動操作される。
The
ターボチャージャ2は、ウエストゲートバルブ22を駆動操作する手段として、電動アクチュエータ25を用いる。
電動アクチュエータ25は、排気ガスの熱影響を回避する目的で、排気タービン5から離れた吸気コンプレッサ6等に搭載される。このように、電動アクチュエータ25は、ウエストゲートバルブ22から離れた位置に搭載される。このため、電動アクチュエータ25とウエストゲートバルブ22の間には、電動アクチュエータ25の出力をウエストゲートバルブ22に伝達するためのウエストゲートリンク26が設けられる。
The
The
このウエストゲートリンク26は、電動アクチュエータ25の出力を、上述した外部レバー23cに伝えるロッド26aを備える。
また、ウエストゲートリンク26は、図2に示すように、電動アクチュエータ25の出力を、弾性変形可能な弾性部材24を介してウエストゲートバルブ22に伝える。
The
Further, as shown in FIG. 2, the
この弾性部材24は、コイルスプリングであり、上述したクリアランスによってウエストゲートバルブ22が振らつくのを防ぐ。
また、弾性部材24は、ウエストゲートバルブ22が全閉位置に達した後、電動アクチュエータ25を閉弁側へさらに回動させた際に、電動アクチュエータ25の作動角を閉弁側へ少量回動させる手段としても用いられる。
The
The
即ち、ウエストゲートバルブ22が全閉位置となる電動アクチュエータ25の作動角θ1と、電動アクチュエータ25の閉弁方向の回動が機械的に停止する電動アクチュエータ25の作動角θ2とが異なる。
なお、弾性部材24を用いない形態であっても、ウエストゲートリンク26を構成する部品が僅かに撓むことで全閉位置の作動角θ1と限界開度の作動角θ2とが異なる。
That is, the operating angle θ1 of the
Even if the
電動アクチュエータ25は、通電制御により回転出力またはストローク出力を発生するものであり、この実施形態1では回転出力を発生する例を示す。なお、図2では、電動アクチュエータ25がストローク出力を発生するように描かれているが、回転出力を模式的に直線出力として描いたものである。
電動アクチュエータ25の具体例は、通電により回転出力を発生する電動モータ(例えばDCモータ)と、この電動モータの回転出力を減速して出力トルクを増大させる減速装置(例えば歯車減速装置)とを組み合わせて構成される。
The
A specific example of the
また、電動アクチュエータ25には、 電動アクチュエータ25の機械的な動作を検出する位置センサ27が設けられる。位置センサ27の具体例は、電動アクチュエータ25の出力軸の回転角度(即ち、作動角)を検出する回転角センサである。なお、位置センサ27は、磁気センサ等を用いた非接触型であっても良いし、ポテンショメータなどを用いた接触型であっても良い。そして、位置センサ27のセンサ出力は、エンジン制御を行うECU28に出力される。
The
位置センサ27の具体的な一例を開示する。この実施形態の位置センサ27は、2つの部材の相対回転を非接触で検出する磁気型センサである。この位置センサ27は、電動アクチュエータ25の出力軸と一体に回転する永久磁石を用いた磁気回路部を備える。また、位置センサ27は、電動アクチュエータ27に装着されるカバー等に設けられる磁気検出部を備える。この磁気検出部は、磁気回路部に対して非接触の状態で接近配置される。磁気回路部は、電動アクチュエータの出力軸が変化することで、磁気検出部に与える磁束を変化させる。磁気検出部は、ホールIC等の磁気検出部を備えるものであり、電動アクチュエータ25の作動角に応じた出力電圧をECU28へ与える。
A specific example of the
ECU28は、マイクロコンピュータを搭載するエンジン・コントロール・ユニットである。ECU28は、エンジン1に搭載されたエンジン回転数センサ29によって検出されるエンジン回転数や、エンジン1に吸い込まれる吸気量等からエンジン1の運転状態に適した目標過給圧を算出する。そして、ECU28は、過給圧センサ14で検出した実過給圧が目標過給圧に合致するように、電動アクチュエータ25の駆動電流をデューティ比制御する。
The
もちろん、上記の過給圧制御は一例であり、限定するものではない。
他の過給圧制御の具体例を示すと、ECU28は、エンジン1の運転状態に基づいて目標過給圧を算出する。そして、目標過給圧に応じたウエストゲートバルブ22の目標開度を算出する。そして、算出した目標開度と位置センサ27によって検出したウエストゲートバルブ22の実開度とが一致するように電動アクチュエータ25を制御する。
Of course, the above supercharging pressure control is an example, and is not limited.
As another specific example of the supercharging pressure control, the
また、ECU28は、冷間始動直後など、触媒15の実温度または予測温度が活性化温度に達していない時に、触媒15の早期暖機を実施する。具体的に、ECU28は、触媒15の早期暖機を行う際に、ウエストゲートバルブ22の開度を大きくするように設けられている。
Further, the
(実施形態1の特徴技術1)
上述したように、この実施形態1のターボチャージャ2は、排気ガスにより回転駆動されるタービンホイール5aと、バイパス路21の開閉を行うウエストゲートバルブ22とを備える。
また、ターボチャージャ2は、ウエストゲートバルブ22を駆動する電動アクチュエータ25と、電動アクチュエータ25の出力軸の作動角(機械的な動作の一例)を検出する位置センサ27とを備える。
さらに、ターボチャージャ2は、電動アクチュエータ25を通電制御することでウエストゲートバルブ22の開度を制御するECU28を備える。このECU28は、制御装置に相当する。
(
As described above, the
The
Furthermore, the
図3(a)の実線A1に示すように、ウエストゲートバルブ22が全閉状態の時と、ウエストゲートバルブ22が僅かに開弁する状態の時とでは、過給圧が大きく異なる。
そこで、ECU28は、位置センサ27によって求めるウエストゲートバルブ22の実開度をモニターする。
しかし、タービンハウジング5b等の温度変化や、電動アクチュエータ25からウエストゲートバルブ22に駆動トルクを伝達する途中部品の摩耗による経時変化などにより、ウエストゲートバルブ22の実開度のモニター精度が低下することが懸念される。
即ち、位置センサ27から求める実開度が全閉位置にあっても、実際の全閉位置が閉弁側にずれて僅かに開弁したり、逆に実際の全閉位置が開弁側にずれて閉弁時に減速が遅れてウエストゲートバルブ22がタービンハウジング5bに衝突する可能性がある。
As shown by a solid line A1 in FIG. 3A, the supercharging pressure is greatly different between when the
Therefore, the
However, the monitoring accuracy of the actual opening of the
That is, even if the actual opening obtained from the
そこで、この実施形態1のECU28は、ウエストゲートバルブ22のモニター精度を高める技術として全閉位置学習を実行する。この全閉位置学習は、ECU28に搭載される制御プログラムであり、ウエストゲートバルブ22を開弁状態から全閉状態へ制御する際で、且つ位置センサ27によって検出される電動アクチュエータ25の減速速度が所定の速度まで低下した時に、ウエストゲートバルブ22の開度を制御上の全閉位置として学習する。
Therefore, the
具体的な一例として、電動アクチュエータ25の出力軸の変化速度を角速度とした場合、角速度の絶対値が判定用の所定値α分だけ低減した時のウエストゲートバルブ22の開度を制御上の全閉位置として学習する。
As a specific example, when the change speed of the output shaft of the
ここで、電動アクチュエータ25の作動角と、電動アクチュエータ25に作用する駆動負荷の関係を説明する。
電動アクチュエータ25の作動角を開弁側から全閉方向に向かって回動させると、図3(b)の実線A2に示すように、ウエストゲートバルブ22がタービンハウジング5bに着座する直前に、弾性部材24が圧縮を開始する。弾性部材24が圧縮を開始すると、電動アクチュエータ25の駆動負荷が増加する。
続いて、ウエストゲートバルブ22がタービンハウジング5bに着座する全閉位置に達する。この時の電動アクチュエータ25の作動角がθ1である。
Here, the relationship between the operating angle of the
When the operating angle of the
Subsequently, the
この作動角θ1の状態から、電動アクチュエータ25の作動角をさらに閉弁方向へ回動させると、弾性部材24の圧縮度合が高まり、電動アクチュエータ25の駆動負荷が上昇する。さらに、電動アクチュエータ25の作動角を閉弁方向へ回動させると、電動アクチュエータ25の閉弁方向の回動が機械的に停止する。この停止位置がハードストップ位置であり、この時の電動アクチュエータ25の作動角がθ2である。
When the operating angle of the
全閉位置学習の制御例を図5のフローチャートに基づいて説明する。
ステップS1:この制御ルーチンに侵入すると、先ず、位置センサ27の出力に基づいて角速度を算出するとともに、エンジン1の運転状態からウエストゲートバルブ22の目標開度を算出し、さらに位置センサ27からウエストゲートバルブ22の実開度を算出する。
ステップS2:続いて、ウエストゲートバルブ22の実開度が、予め設定した所定開度以下であるか否かの判断を行う。この判断結果がYESの場合は、この制御ルーチンを終了する。
A control example of the fully closed position learning will be described based on the flowchart of FIG.
Step S1: When entering this control routine, first, the angular velocity is calculated based on the output of the
Step S2: Subsequently, it is determined whether or not the actual opening of the
ステップS3:上記ステップS2の判断結果がNOの場合は、ウエストゲートバルブ22の目標開度が開弁状態から全閉開度に変化したか否かの判断を行う。この判断結果がNOの場合は、この制御ルーチンを終了する。
ステップS4:上記ステップS3の判断結果がYESの場合は、判定用の所定値αを求める。
ステップS5:角速度の絶対値が判定用の所定値α分だけ低減したか否かの判断を行う。即ち、角速度の絶対値の低減が判定用の所定値α以下であるか否かの判断を行う。この判断結果がNOの場合は、この制御ルーチンを終了する。
Step S3: If the determination result in step S2 is NO, it is determined whether or not the target opening degree of the
Step S4: If the determination result in step S3 is YES, a predetermined value α for determination is obtained.
Step S5: It is determined whether or not the absolute value of the angular velocity has been reduced by a predetermined value α for determination. That is, it is determined whether or not the reduction in the absolute value of the angular velocity is equal to or less than a predetermined value α for determination. If this determination is NO, this control routine is terminated.
ステップS6:上記ステップS5の判断結果がYESの場合は、角速度の絶対値が判定用の所定値α分だけ低減した時のウエストゲートバルブ22の開度を制御上の全閉位置として更新する。 即ち、角速度の絶対値が判定用の所定値α分だけ低減した時の位置センサ27の検出角度を、ウエストゲートバルブ22の全閉位置としてECU28のメモリに記憶して更新する。
Step S6: If the determination result in step S5 is YES, the opening degree of the
なお、学習技術は限定するものではなく、周知の学習技術を採用するものである。具体的な一例を開示すると、この実施形態1では、複数の学習値を用いずに、全閉位置学習によって得た最も新しい全閉位置を採用するものである。
Note that the learning technique is not limited, and a known learning technique is adopted. If a specific example is disclosed, in this
また、学習条件は限定するものではなく、種々の学習条件を採用可能なものである。具体的な一例として、この実施形態1では、ウエストゲートバルブ22が開弁状態から全閉状態に切り替わる毎に全閉位置学習を実施するものである。即ち、学習チャンスが訪れる毎に全閉位置学習を実施するように設けられる。
Further, the learning conditions are not limited, and various learning conditions can be adopted. As a specific example, in the first embodiment, the fully closed position learning is performed every time the
(効果1)
従来技術の作動例と実施形態1の作動例を比較して実施形態1の効果を説明する。
先ず、従来技術の作動例を説明する。なお、図4では、従来技術の作動例を破線J1〜J4で示す。
従来技術では、ウエストゲートバルブ22を開状態から全閉位置へ戻す際で、且つウエストゲートバルブ22の目標開度と実開度にズレを検出する場合に、全閉位置学習を開始する。
(Effect 1)
The effect of the first embodiment will be described by comparing the operation example of the prior art with the operation example of the first embodiment.
First, an operation example of the prior art will be described. In addition, in FIG. 4, the operation example of a prior art is shown with the broken lines J1-J4.
In the prior art, when the
従来技術の全閉位置学習は、破線J2に示すように、電動アクチュエータ25の作動角を全閉位置の作動角θ1よりさらに閉弁側へ操作し、電動アクチュエータ25の作動角をハードストップ位置の作動角θ2まで操作する。
続いて、電動アクチュエータ25に与える駆動電流を徐々に小さくする。そして、従来技術では、駆動電流が所定値まで低下した時t2に、ウエストゲートバルブ22の開度を制御上の全閉位置として学習する。
In the fully closed position learning of the prior art, as shown by a broken line J2, the operating angle of the
Subsequently, the drive current applied to the
このように、従来技術は、学習を開始してから、学習を終了するまでの時間が長くかかってしまう。また、従来技術は、電動アクチュエータ25に過大な駆動負荷を与える。このため、電動アクチュエータ25を構成する部品やウエストゲートリンク26等に機械的なストレスを与える懸念がある。
As described above, the conventional technique takes a long time from the start of learning to the end of learning. Further, the conventional technique gives an excessive driving load to the
実施形態1の作動例を説明する。なお、図4では、実施形態1の作動例を実線B1〜B4で示す。
実施形態1では、ウエストゲートバルブ22の開度を、開状態から全閉位置へ戻す際、電動アクチュエータ25の駆動デューティ比が一定の安定した駆動電流で、電動アクチュエータ25の作動角を開弁側から全閉方向に向かって回動させる。この時、図4(c)の実線B3に示すように、先ず電動アクチュエータ25の角速度が加速して最大加速に達する。
The operation example of
In the first embodiment, when the opening degree of the
ウエストゲートバルブ22がタービンハウジング5bに着座する直前に、弾性部材24が圧縮を開始する。弾性部材24が圧縮を開始すると、電動アクチュエータ25の駆動負荷の増加により、電動アクチュエータ25の角速度が減速を開始する。
そして、角速度の絶対値が判定用の所定値α分だけ低減した時t1に、全閉位置学習が行われるとともに、全閉位置学習が終了する。
Immediately before the
Then, when the absolute value of the angular velocity is reduced by the predetermined value α for determination, the fully closed position learning is performed and the fully closed position learning is ended.
このように、この実施形態1は、従来技術に比較して、ウエストゲートバルブ22の全閉位置の学習時間を短縮できる。
具体的に、タービンハウジング5b等の温度変化や、摩耗等による経時変化により、電動アクチュエータ25の出力とウエストゲートバルブ22の開度にズレが生じても、ウエストゲートバルブ22の全閉位置を素早く学習して修正できる。
Thus, this
Specifically, even if the output of the
また、この実施形態1のように、全閉位置の作動角θ1と、限界開度の作動角θ2とが異なる場合であっても、ウエストゲートバルブ22の全閉位置を学習できる。即ち、ウエストゲートバルブ22の全閉位置と、ウエストゲートバルブ22の機械的な限界開度とが異なる場合であっても、ウエストゲートバルブ22の全閉位置を学習できる。
さらに、ウエストゲートバルブ22の全閉位置の学習を行う際に、電動アクチュエータ25に過大な駆動負荷を与えない。このため、電動アクチュエータ25の内蔵部品やウエストゲートリンク26等に大きな機械的ストレスを与えない。
Further, even when the operating angle θ1 at the fully closed position is different from the operating angle θ2 of the limit opening as in the first embodiment, the fully closed position of the
Furthermore, when learning the fully closed position of the
(実施形態1の特徴技術2)
電動アクチュエータ25とウエストゲートバルブ22の間には、上述したように、電動アクチュエータ25の出力をウエストゲートバルブ22に伝達するウエストゲートリンク26が設けられる。このウエストゲートリンク26は、リンク機構に相当する。
このウエストゲートリンク26には、上述したように弾性部材24が設けられており、電動アクチュエータ25の出力が弾性部材24を介してウエストゲートバルブに伝えられる。
(
As described above, the
The
(効果2)
位置センサ27から求める全閉位置が、ウエストゲートバルブ22の実際の全閉位置に対してずれた場合などでは、高速で電動アクチュエータ25が閉弁側へ回動操作されて、ウエストゲートバルブ22がタービンハウジング5bに強く衝突する懸念がある。
この場合、その衝突エネルギーを弾性部材24によって吸収することができる。このため、ウエストゲートバルブ22および電動アクチュエータ25に衝突エネルギーが加わるのを抑制することができる。これにより、ウエストゲートバルブ22および電動アクチュエータ25の損傷を未然に防ぐことができ、ターボチャージャ2の信頼性を高めることができる。
(Effect 2)
When the fully closed position obtained from the
In this case, the collision energy can be absorbed by the
(実施形態1の特徴技術3)
ウエストゲートバルブ22とタービンハウジング5bの間に異物が噛み込んだ状態で着座する場合や、ロッド26aの熱変形等によって電動アクチュエータ25の作動角に対する駆動負荷が変化する場合が懸念される。この場合は、全閉位置とは異なる作動角において角速度が変化して、全閉位置の誤学習が生じる懸念がある。
(
There is a concern that the driver may be seated in a state where foreign matter is caught between the
そこで、ECU28は、位置センサ27によって検出される電動アクチュエータ25の減速速度が所定の速度まで低下した時t1に、誤学習か否かの判定を行う。具体的にECU8は、位置センサ27によって検出される電動アクチュエータ25の作動角が、所定の第1所定値x1と所定の第2所定値x2の間の場合のみ、全閉位置を学習値として更新する。
Therefore, the
(効果3)
この実施形態1では、時t1における電動アクチュエータ25の作動角が、第1所定値x1以上、もしくは第2所定値x2以下の場合、全閉位置を学習値として更新しない。このため、異物の噛み込みやロッド26aの熱変形等により全閉位置とは異なる作動角で角速度が減速する不具合が生じても、全閉位置の誤学習を防止できる。
(Effect 3)
In the first embodiment, when the operating angle of the
(実施形態1の特徴技術4)
ウエストゲートバルブ22の全閉位置は、高温になるタービンハウジング5bの熱膨張と、高温に晒されるロッド26aの熱膨張の影響を受ける。
そこで、ECU28は、タービンハウジング5bの温度と、ロッド26aの温度とに基づいて、上述した第1所定値x1と第2所定値x2を算出する。
(
The fully closed position of the
Therefore, the
具体的な一例を、図6、図7に基づいて説明する。
ECU28は、エンジン回転数とエンジン負荷からタービンハウジング5bの温度を求めるハウジング温度算出部30aを備える。
また、ECU28は、車両の外気温度と車速からロッド26aの温度を求めるロッド温度算出部30bを備える。
さらに、ECU28は、ハウジング温度算出部30aで求めたタービンハウジング5bの温度と、ロッド温度算出部30bで求めたロッド26aの温度とから、第1所定値x1と第2所定値x2を算出する演算部30cを備える。
A specific example will be described with reference to FIGS.
The
The
Further, the
エンジン回転数は、エンジン回転数センサ29によって検出される。エンジン負荷は、図示しないエアフロメータによって検出される吸気量、あるいは過給圧センサ14によって検出される吸気圧、またはスロットルバルブ開度やアクセル開度等から求める。
外気温度は、図示しない外気温度センサにより求められる。車速は、図示しない車速センサにより求められる。
The engine speed is detected by an
The outside air temperature is obtained by an outside temperature sensor (not shown). The vehicle speed is obtained by a vehicle speed sensor (not shown).
ハウジング温度算出部30aは、図6(b)に示すように、エンジン1の回転数と、エンジン1の負荷との関係から、タービンハウジング5bの温度を求めるマップを備えており、このマップに基づいてタービンハウジング5bの温度を算出する。なお、図6(b)の横軸はエンジン負荷の変化を示す。また、図6(b)の実線K1〜K3はエンジン回転数の変化を示す。
As shown in FIG. 6B, the housing
ロッド温度算出部30bは、図6(c)に示すように、車両の外気温度と、車速との関係から、ロッド26aの温度を求めるマップを備えており、このマップに基づいてロッド26aの温度を算出する。なお、図6(c)の横軸は車速変化を示す。また、図6(c)の実線L1〜L3は外気温度の変化を示す。
As shown in FIG. 6C, the rod
演算部30cは、図7(a)に示すように、ハウジング温度算出部30aで求めたタービンハウジング5bの温度と、ロッド温度算出部30bで求めたロッド26aの温度との関係から、第1所定値x1を求めるマップを備えており、このマップに基づいて第1所定値x1を算出する。なお、図7(a)の横軸はタービンハウジング5bの温度変化を示す。また、図7(a)の実線M1〜M3はロッド26aの温度変化を示す。
As shown in FIG. 7 (a), the
また、演算部30cは、図7(b)に示すように、ハウジング温度算出部30aで求めたタービンハウジング5bの温度と、ロッド温度算出部30bで求めたロッド26aの温度との関係から、第2所定値x2を求めるマップを備えており、このマップに基づいて第2所定値x2を算出する。なお、図7(b)の横軸はタービンハウジング5bの温度変化を示す。また、図7(b)の実線N1〜N3はロッド26aの温度変化を示す。
Further, as shown in FIG. 7 (b), the
(効果4)
この実施形態1では、運転状態や車両環境等によって変化するタービンハウジング5bの温度とロッド26aの温度に基づいて、全閉位置の誤学習の防止を行う判定値である第1所定値x1と第2所定値x2を設定している。
このため、タービンハウジング5bの熱膨張とロッド26aの熱膨張の影響を受けてウエストゲートバルブ22の全閉位置が変化する場合であっても、高い精度で全閉位置の誤学習を防止できる。
(Effect 4)
In the first embodiment, based on the temperature of the
For this reason, even when the fully closed position of the
また、タービンハウジング5bの温度を、エンジン1の回転数とエンジン1の負荷とに基づいて推定するため、タービンハウジング5bの温度を検出するためのセンサを不要にできる。
同様に、ロッド26aの温度を、ECU28に入力される車両の外気温度と車速とに基づいて推定するため、ロッド26aの温度を検出するためのセンサを不要にできる。
Further, since the temperature of the
Similarly, since the temperature of the
[実施形態2]
図8〜図10に基づいて実施形態2を説明する。
なお、以下の各実施形態において上記実施形態1と同一符合は同一機能物を示すものである。また、以下の各実施形態では、先に説明した実施形態に対する変更箇所のみを開示するものであり、説明していない箇所については先行して説明した形態を採用するものである。
[Embodiment 2]
The second embodiment will be described with reference to FIGS.
In the following embodiments, the same reference numerals as those in the first embodiment indicate the same functional objects. Further, in each of the following embodiments, only changes to the previously described embodiments are disclosed, and the previously described forms are adopted for portions that are not described.
実施形態2のタービンハウジング5bの内部には、排気ガスを旋回させてタービンホイール5aへ吹き付ける独立した第1、第2スクロール通路31、32が設けられる。
また、実施形態2のターボチャージャ2は、第2スクロール通路32の開閉を行う流量調整バルブ33を備える。
In the
Further, the
第1スクロール通路31は、排気ガスが常に通過するように設けられる。具体的に、第1スクロール通路31の排気上流部は、タービンハウジング5bにおける排気ガスの流入口と常に連通している。このため、エンジン1から排出された排気ガスが常に第1スクロール通路31を通ってタービンホイール5aに吹きつけられる。
The
第2スクロール通路32の排気上流部は、第1スクロール通路31と同様、タービンハウジング5bにおける排気ガスの流入口に連通する。しかるに、第2スクロール通路32は、タービンハウジング5bに組み付けられた流量調整バルブ33によって開閉および開度調整される。具体的には、流量調整バルブ33がバイパス路21の開度調整を行うことで、第2スクロール通路32を通過する排気ガス量がコントロールされる。
Similar to the
流量調整バルブ33の具体的な構造は限定するものではないが、この実施形態2ではウエストゲートバルブ22と同様、タービンハウジング5bの内部で回動操作されるスイングバルブを採用する。
なお、ウエストゲートバルブ22と流量調整バルブ33の両方は、図9に示すように、排気下流側へ移動することで開弁する外開弁タイプである。なお、図9とは異なり、ウエストゲートバルブ22と流量調整バルブ33の両方が、排気上流側へ移動することで開弁する内開弁タイプであっても良い。
Although the specific structure of the flow
Note that both the
具体的に、流量調整バルブ33は、第2スクロール通路32を閉塞可能な弁傘形状を呈するものであり、熱膨張差を吸収するべく、流量調整バルブ33を回動操作するバルブアーム33aとの間にクリアランスが設けられる。
Specifically, the flow
なお、バルブアーム33aは、タービンハウジング5bに対して回転自在に支持されるバルブ軸33bと一体に回動する。このバルブ軸33bの一部は、タービンハウジング5bの外部に露出する。そして、タービンハウジング5bの外部に露出するバルブ軸33bには、このバルブ軸33bと一体に回動する外部レバー33cが結合されており、この外部レバー33cを回動操作することでウエストゲートバルブ22が回動操作される。
The
この実施形態2のウエストゲートバルブ22と流量調整バルブ33は、1つの電動アクチュエータ25によって駆動される。
電動アクチュエータ25と流量調整バルブ33の間には、電動アクチュエータ25の出力トルクを流量調整バルブ33に伝える切替リンク34が設けられる。
この切替リンク34は、電動アクチュエータ25の出力を、上述した外部レバー33cに伝えるロッド34aを備える。
The
A switching
The switching
図10(a)の実線C1に示すように、過給圧を低下させる場合、ウエストゲートバルブ22を閉じた状態で、先ず流量調整バルブ33を開いて過給圧を低下させる。そしてさらに過給圧を低下させる場合には、ウエストゲートバルブ22を開いて過給圧を低下させる。
即ち、この実施形態2では、流量調整バルブ33が全閉状態から全開に向かって変化する際、流量調整バルブ33の開度が所定開度に達した後にウエストゲートバルブ22が開き始めるように設けられる。
As shown by the solid line C1 in FIG. 10A, when the supercharging pressure is reduced, the supercharging pressure is first reduced by first opening the flow
That is, in the second embodiment, when the flow
具体的に、実施形態2のウエストゲートリング26には、電動アクチュエータ25の出力特性を変化させてウエストゲートバルブ22へ伝達する特性変換部35が設けられる。この特性変換部35は、流量調整バルブ33が全閉状態から全開に向かって変化する際に、流量調整バルブ33の開度が所定開度に達した後にウエストゲートバルブ22を開弁するように設けられている。
Specifically, the
電動アクチュエータ25の作動角は、少なくとも流量調整バルブ33が強く閉じられることで機械的に制限される。流量調整バルブ33が強く閉じられる電動アクチュエータ25の作動角をθ0とする。そして、作動角θ0から電動アクチュエータ25の作動角を徐々に大きくすることで、図10(b)の実線C2に示すように流量調整バルブ33の開度が大きくなる。
そして、電動アクチュエータ25の作動角をθ1より大きくすることで、図10(b)の実線C3に示すように、ウエストゲートバルブ22が閉弁状態から開弁状態に切り替わる。
The operating angle of the
Then, by making the operating angle of the
一方、ウエストゲートバルブ22が開かれた状態からウエストゲートバルブ22を全閉させる場合、作動角θ1でウエストゲートバルブ22が全閉位置に達する。この状態から、電動アクチュエータ25の作動角をさらに閉弁方向へ回動させると、特性変換部35に設けた弾性部材24が圧縮される。
その結果、図10(c)の実線C4に示すように、電動アクチュエータ25の駆動負荷が上昇する。そして、実施形態1で説明したように、角速度の絶対値が判定用の所定値α分だけ低減した際に、ウエストゲートバルブ22の開度を制御上の全閉位置として学習する全閉位置学習を実行する。
On the other hand, when the
As a result, as shown by the solid line C4 in FIG. 10C, the driving load of the
なお、ウエストゲートバルブ22がハードストップ位置に達した後に、弾性部材24の反力に抗して電動アクチュエータ25を閉弁方向へさらに回動させると、流量調整バルブ33の開度が閉弁方向に向かって小さくなるとともに、電動アクチュエータ25の駆動負荷がさらに上昇する。
When the
(実施形態2の効果)
1つの電動アクチュエータ25を用いて、流量調整バルブ33の開度途中でウエストゲートバルブ22が開き始めるターボチャージャ2の場合、ウエストゲートバルブ22の全閉位置を突当制御で検出することができない。
しかるに、この実施形態2のターボチャージャ2は、電動アクチュエータ25を駆動デューティ一定の安定した平均電流で駆動させて、ウエストゲートバルブ22を開弁状態から全閉状態へ制御する際で、且つ角速度の絶対値が判定用の所定値α分だけ低減した時に、ウエストゲートバルブ22の開度を全閉位置として学習する。
(Effect of Embodiment 2)
In the case of the
However, in the
このため、1つの電動アクチュエータ25を用いて、流量調整バルブ33の開度途中でウエストゲートバルブ22が開き始めるターボチャージャ2であっても、ウエストゲートバルブ22の全閉位置学習を実施できる。
即ち、アクチュエータ数を減らしても、ウエストゲートバルブ22の全閉位置学習を実施できる。
For this reason, even if the
That is, even when the number of actuators is reduced, the fully closed position learning of the
[実施形態3]
図11〜図13に基づいて実施形態3を説明する。
上記の実施形態2で説明したように、電動アクチュエータ25の出力トルクは、ウエストゲートリンク26を介してウエストゲートバルブ22に伝えられる。なお、図11では、ウエストゲートリンク26の具体例として、電動アクチュエータ25の出力アーム25aでロッド26aを駆動する4節リンクを示す。
このため、ウエストゲートバルブ22が受ける排気ガスの荷重は、ウエストゲートリンク26を介して電動アクチュエータ25に伝えられる。このように、ウエストゲートバルブ22が受けて電動アクチュエータ25に伝えられる排気ガスの荷重を第1排気荷重とする。
[Embodiment 3]
As described in the second embodiment, the output torque of the
For this reason, the load of the exhaust gas received by the
同様に、電動アクチュエータ25の出力トルクは、切替リンク34を介して流量調整バルブ33に伝えられる。なお、図11では、切替リンク34の具体例として、電動アクチュエータ25の出力アーム25bがロッド34aを駆動する4節リンクを示す。
このため、流量調整バルブ33が受ける排気ガスの荷重は、切替リンク34を介して電動アクチュエータ25に伝えられる。このように、流量調整バルブ33が受けて電動アクチュエータ25に伝えられる排気ガスによる荷重を第2排気荷重とする。
Similarly, the output torque of the
For this reason, the load of the exhaust gas received by the flow
上記の実施形態2とは異なり、この実施形態3は、ウエストゲートバルブ22または流量調整バルブ33の一方が内開弁タイプで、ウエストゲートバルブ22または流量調整バルブ33の他方が外開弁タイプである。
具体的な一例として、この実施形態3は、図11に示すように、ウエストゲートバルブ22が外開弁タイプであり、流量調整バルブ33が内開弁タイプを採用する。
Unlike
As a specific example, in the third embodiment, as shown in FIG. 11, the
このように、ウエストゲートバルブ22と流量調整バルブ33が、内開弁タイプと外開弁タイプの場合は、第1排気荷重と第2排気荷重が打消合う。この打消合いにより、電動アクチュエータ25を作動角θ1よりさらに全閉側へ操作しても、図12(a)の実線D1に示すように電動アクチュエータ25の駆動電流が上昇しない。
このため、全閉位置学習を起動させると、ウエストゲートバルブ22が全閉位置とは異なる作動角で角速度の絶対値が判定用の所定値α分だけ低減する可能性があり、全閉位置の誤学習を招く不具合が生じる。
As described above, when the
For this reason, when the fully closed position learning is activated, there is a possibility that the absolute value of the angular velocity is reduced by the predetermined value α for determination at an operating angle different from that of the fully closed position. Problems that lead to mislearning occur.
ここで、第1排気荷重と第2排気荷重が打消合う具体例を、図12(b)に基づき説明する。
作動角θ1より電動アクチュエータ25を閉弁側へ操作すると、実線D2に示すように、電動アクチュエータ25の作動角の変化に対して第1排気荷重が大きくなる。
これに対し、流量調整バルブ33は排気ガスから閉弁方向へ向かう圧力を受けるため、作動角θ1より電動アクチュエータ25を閉弁側へ操作する際、実線D3に示すように、電動アクチュエータ25の作動角の変化に対して第2排気荷重がマイナス側へ大きくなる。
Here, a specific example in which the first exhaust load and the second exhaust load cancel each other will be described with reference to FIG.
When the
On the other hand, since the flow
電動アクチュエータ25の出力軸には、第1排気荷重と第2排気荷重が作用する。このため、作動角θ1より電動アクチュエータ25を閉弁側へ操作しても、実線D4に示すように、第1排気荷重と第2排気荷重が合わせられた荷重は上昇しない。
その結果、作動角θ1より電動アクチュエータ25を閉弁側へ操作しても、実線D1に示すように電動アクチュエータ25の駆動電流が上昇しない。
The first exhaust load and the second exhaust load act on the output shaft of the
As a result, even if the
そこで、この実施形態3では、第1排気荷重と第2排気荷重の荷重差が、予め設定した所定荷重値β以上の時のみ全閉位置学習を行うように設けられる。
第1排気荷重と第2排気荷重の荷重差が所定荷重値β以上であるか否かの判断技術として、この実施形態3のECU28は、エンジン回転数とエンジン負荷に基づいて荷重差を求める。
一例として、この実施形態3では、エンジン回転数と吸気量に基づいて荷重差が所定荷重値β以上であるか否かの判断を行う。
Therefore, in the third embodiment, the fully closed position learning is performed only when the load difference between the first exhaust load and the second exhaust load is equal to or greater than a predetermined load value β set in advance.
As a technique for determining whether or not the load difference between the first exhaust load and the second exhaust load is equal to or greater than a predetermined load value β, the
As an example, in the third embodiment, it is determined whether or not the load difference is equal to or greater than a predetermined load value β based on the engine speed and the intake air amount.
具体的に、ECU28には、図13に示すように、エンジン回転数と吸気量の関係から荷重差を求めるマップが記憶される。なお、図13の横軸は吸気量の変化を示す。また、図13の実線E1〜E5はエンジン回転数の変化を示す。
ECU28は、エンジン回転数と吸気量を検出し、マップで荷重差を算出する。そして、ECU28は、算出された荷重差が所定荷重値β以上の時のみ、ウエストゲートバルブ22の全閉位置学習を実施する。具体的には、エンジン回転数が低く、且つエンジン1に供給される吸気量が多い状態の時のみ、ウエストゲートバルブ22の全閉位置学習を実施する。
Specifically, as shown in FIG. 13, the
The
(実施形態3の効果)
この実施形態3を採用することにより、ウエストゲートバルブ22と流量調整バルブ33が、内開弁タイプと外開弁タイプの組合せであっても、全閉位置において電動アクチュエータ25の減速がなされるため、誤学習を招くことなく全閉位置を検出できる。
換言すると、ウエストゲートバルブ22と流量調整バルブ33が内開弁タイプと外開弁タイプの組合せであっても、ウエストゲートバルブ22のモニター精度を高めることができる。
(Effect of Embodiment 3)
By adopting the third embodiment, the
In other words, even if the
[実施形態4]
図14、図15に基づいて実施形態4を説明する。
この実施形態4は、上述した実施形態2あるいは実施形態3の構成を採用する。
また、ECU28は、エンジン1の運転状態に基づいて目標過給圧を算出する。また、ECU28は、算出した目標過給圧に応じた電動アクチュエータ25を目標作動角を求め、電動アクチュエータ25を目標作動角に制御する。即ち、ECU28は、エンジン1の運転状態に応じた目標作動角(目標動作位置の一例)に電動アクチュエータ25をフィードフォワード制御する。
[Embodiment 4]
The fourth embodiment employs the configuration of the above-described second or third embodiment.
Further, the
ECU28は、電動アクチュエータ25をフィードフォワード制御する目的で、目標過給圧に応じた目標作動角を算出する。具体的にECU28は、流量調整バルブ33のみを回動操作した場合における過給圧の変化と、ウエストゲートバルブ22のみを回動操作した場合における過給圧の変化との関係に基づいて、目標過給圧に応じた目標作動角を算出する。即ち、図14(a)に示す実線F1と、図14(b)に示す実線F2とを組み合わせた図14(c)に示す実線F3に基づいて、目標過給圧に応じた目標作動角を算出する。以下では、実線F1の特性を第1マップ、実線F2の特性を第2マップ、実線F3の特性を第3マップと称して説明する。
なお、図14中の破線Pは、ウエストゲートバルブ22を全閉にし、且つ流量調整バルブ33を全開にした時の過給圧を示す。
The
14 indicates the supercharging pressure when the
全閉位置学習によって更新されるウエストゲートバルブ22の全閉位置が開弁側あるいは閉弁側へ変化することにより、実線F1と実線F2とを組み合わせた実線F3では、実線F1と実線F2の交点が変化する。すると、電動アクチュエータ25を目標作動角に設定しても、目標過給圧が得られない不具合が生じる。
When the fully closed position of the
そこで、ECU28には、角速度を用いて検出したウエストゲートバルブ22の全閉位置に応じて目標動作角の補正を行う補正手段36aが設けられる。この補正手段36aは、制御プログラムであり、実線F1と実線F2の交点が開弁側あるいは全閉側へ変化しても、目標作動角と目標過給圧との関係のずれを修正するように設けられる。
Therefore, the
具体的な一例を、図15に基づいて説明する。
ECU28は、ウエストゲートバルブ22の全閉位置が最も開弁側へずれた時に、ウエストゲートバルブ22のみを回動操作した場合における目標過給圧に応じた目標作動角を算出する開弁側マップ部36bを備える。
この開弁側マップ部36bは、目標過給圧とエンジン負荷(一例として、吸気量)との関係から、目標過給圧に応じた目標作動角の第2マップを算出する。
A specific example will be described with reference to FIG.
The
The valve opening
また、ECU28は、ウエストゲートバルブ22の全閉位置が最も閉弁側へずれた時に、ウエストゲートバルブ22のみを回動操作した場合における目標過給圧に応じた目標作動角を算出する閉弁側マップ部36cを備える。
この閉弁側マップ部36cは、目標過給圧とエンジン負荷(一例として、吸気量)との関係から、目標過給圧に応じた目標作動角の第2マップを算出する。
Further, the
The valve closing side map unit 36c calculates a second map of the target operating angle corresponding to the target boost pressure from the relationship between the target boost pressure and the engine load (intake air amount as an example).
補正手段36aは、開弁側マップ部36bが算出した第2マップおよび閉弁側マップ部36cが算出した第2マップに基づいて、全閉位置学習で求めた作動角θ1に応じた第2マップを算出する。即ち、修正後の第2マップを算出する。続いて、補正手段36aは、修正した第2マップを第1マップに組み合わせて補正後の第3マップを作成する。
そして、フィードフォワード制御は、補正後の第3マップに基づいて目標過給圧に応じた目標作動角を求める。
The correction means 36a is a second map corresponding to the operating angle θ1 obtained by the fully closed position learning based on the second map calculated by the valve opening
And feedforward control calculates | requires the target operating angle according to target supercharging pressure based on the 3rd map after correction | amendment.
(実施形態4の効果)
この実施形態4は、ウエストゲートバルブ22の全閉位置が開弁側あるいは閉弁側へ変化しても、全閉位置の変化に応じて第2マップを修正してフィードフォワード制御に用いる第3マップを補正する。
このため、ウエストゲートバルブ22の全閉位置が開弁側あるいは閉弁側へ変化しても、電動アクチュエータ25を目標作動角に設定することで目標過給圧を得ることができる。即ち、ウエストゲートバルブ22の全閉位置が変化しても、フィードフォワード制御により正確な過給圧制御を実施できる。
(Effect of Embodiment 4)
In the fourth embodiment, even if the fully closed position of the
For this reason, even if the fully closed position of the
1 エンジン
5a タービンホイール
21 バイパス路
22 ウエストゲートバルブ
25 電動アクチュエータ
27 位置センサ
28 ECU(制御装置)
1
Claims (9)
前記タービンホイールの排気上流側の排気ガスを、前記タービンホイールを迂回させて、前記タービンホイールの排気下流側へ導くバイパス路(21)の開閉を行うウエストゲートバルブ(22)と、
前記ウエストゲートバルブを駆動する電動アクチュエータ(25)と、
前記電動アクチュエータの機械的な動作を検出する位置センサ(27)と、
前記電動アクチュエータを通電制御することで前記ウエストゲートバルブの開度を制御する制御装置(28)とを備え、
前記制御装置は、前記ウエストゲートバルブを開弁状態から全閉状態へ制御する際、前記位置センサによって検出される前記電動アクチュエータの減速速度が所定の速度まで低下した時(t1)に、前記ウエストゲートバルブの開度を全閉位置として学習することを特徴とするターボチャージャ。 A turbine wheel (5a) that is rotationally driven by the exhaust gas of the engine (1);
A wastegate valve (22) that opens and closes a bypass passage (21) that bypasses the exhaust gas upstream of the turbine wheel and guides the exhaust gas to the exhaust downstream side of the turbine wheel;
An electric actuator (25) for driving the wastegate valve;
A position sensor (27) for detecting the mechanical operation of the electric actuator;
A control device (28) for controlling the opening degree of the wastegate valve by controlling energization of the electric actuator;
When the control device controls the waste gate valve from the open state to the fully closed state, when the deceleration speed of the electric actuator detected by the position sensor decreases to a predetermined speed (t1), A turbocharger that learns the opening of the gate valve as a fully closed position.
前記電動アクチュエータと前記ウエストゲートバルブの間には、前記電動アクチュエータの出力を前記ウエストゲートバルブに伝達するリンク機構(26)が設けられ、
前記リンク機構は、前記電動アクチュエータの出力を、弾性変形可能な弾性部材(24)を介して前記ウエストゲートバルブに伝えることを特徴とするターボチャージャ。 The turbocharger according to claim 1,
A link mechanism (26) for transmitting the output of the electric actuator to the waste gate valve is provided between the electric actuator and the waste gate valve.
The turbocharger, wherein the link mechanism transmits the output of the electric actuator to the wastegate valve through an elastic member (24) that can be elastically deformed.
前記制御装置は、前記位置センサによって検出される前記電動アクチュエータの減速速度が所定の速度まで低下した時、前記位置センサによって検出される前記電動アクチュエータの位置が、所定の第1所定値(x1)と所定の第2所定値(x2)の間の場合のみ、前記全閉位置を学習値として更新することを特徴とするターボチャージャ。 In the turbocharger according to claim 1 or 2,
When the deceleration speed of the electric actuator detected by the position sensor decreases to a predetermined speed, the control device detects that the position of the electric actuator detected by the position sensor is a predetermined first predetermined value (x1). The turbocharger is characterized in that the fully closed position is updated as a learning value only between the predetermined second predetermined value (x2).
前記第1所定値と前記第2所定値は、前記タービンホイールを収容するタービンハウジング(5b)の温度と前記電動アクチュエータの出力を前記ウエストゲートバルブに伝えるロッド(26a)の温度に基づいて求められることを特徴とするターボチャージャ。 The turbocharger according to claim 3,
The first predetermined value and the second predetermined value are obtained based on the temperature of the turbine housing (5b) that houses the turbine wheel and the temperature of the rod (26a) that transmits the output of the electric actuator to the wastegate valve. Turbocharger characterized by that.
前記制御装置は、
前記エンジンの回転数と前記エンジンの負荷から前記タービンハウジングの温度を求めるとともに、
前記エンジンを搭載する車両の外気温度と前記車両の車速から前記ロッドの温度を求めることを特徴とするターボチャージャ。 The turbocharger according to claim 4, wherein
The control device includes:
While obtaining the temperature of the turbine housing from the rotational speed of the engine and the load of the engine,
A turbocharger characterized in that a temperature of the rod is obtained from an outside air temperature of a vehicle on which the engine is mounted and a vehicle speed of the vehicle.
前記タービンホイールを収容するタービンハウジングの内部には、排気ガスを旋回させて前記タービンホイールへ吹き付ける独立した第1、第2スクロール通路(31、32)が設けられ、
当該ターボチャージャは、前記第2スクロール通路の開閉を行う流量調整バルブ(33)を備え、
前記ウエストゲートバルブと前記流量調整バルブは、1つの前記電動アクチュエータによって駆動されるものであり、
前記流量調整バルブが全閉状態から全開に向かって変化する際、前記流量調整バルブの開度が所定開度に達した後に前記ウエストゲートバルブが開き始めることを特徴とするターボチャージャ。 In the turbocharger as described in any one of Claims 1-5,
In the turbine housing that houses the turbine wheel, independent first and second scroll passages (31, 32) that swirl exhaust gas and spray the turbine wheel are provided,
The turbocharger includes a flow rate adjustment valve (33) for opening and closing the second scroll passage,
The waste gate valve and the flow rate adjustment valve are driven by one electric actuator,
The turbocharger, wherein when the flow rate adjusting valve changes from a fully closed state toward a fully opened state, the waste gate valve starts to open after the opening degree of the flow rate adjusting valve reaches a predetermined opening degree.
前記ウエストゲートバルブまたは前記流量調整バルブの一方は、排気上流側へ移動することで開弁する内開弁タイプであり、
前記ウエストゲートバルブまたは前記流量調整バルブの他方は、排気下流側へ移動することで開弁する外開弁タイプであり、
前記ウエストゲートバルブに作用して前記電動アクチュエータに伝えられる排気ガスによる荷重を第1排気荷重とし、
前記流量調整バルブに作用して前記電動アクチュエータに伝えられる排気ガスによる荷重を第2排気荷重とした場合、
前記制御装置は、前記第1排気荷重と前記第2排気荷重の荷重差が、予め設定した所定荷重値(β)以上の時のみ前記学習を行うことを特徴とするターボチャージャ。 The turbocharger according to claim 6, wherein
One of the waste gate valve or the flow rate adjusting valve is an internal valve opening type that opens by moving to the exhaust upstream side,
The other of the waste gate valve or the flow rate adjusting valve is an outer valve type that opens by moving to the exhaust downstream side,
A load caused by exhaust gas acting on the waste gate valve and transmitted to the electric actuator is defined as a first exhaust load,
When the load due to the exhaust gas acting on the flow rate adjusting valve and transmitted to the electric actuator is the second exhaust load,
The turbocharger, wherein the control device performs the learning only when a load difference between the first exhaust load and the second exhaust load is equal to or greater than a predetermined load value (β) set in advance.
前記制御装置は、前記エンジンの回転数と前記エンジンの負荷に基づいて前記荷重差を求めることを特徴とするターボチャージャ。 The turbocharger according to claim 7, wherein
The turbocharger, wherein the control device obtains the load difference based on the engine speed and the engine load.
前記制御装置は、前記電動アクチュエータを前記エンジンの運転状態に応じた目標動作位置にフィードフォワード制御するものであり、
前記制御装置は、前記全閉位置の変化に応じて前記目標動作位置の補正を行うことを特徴とするターボチャージャ。 In the turbocharger as described in any one of Claims 6-8,
The control device feed-forward-controls the electric actuator to a target operation position according to an operating state of the engine,
The turbocharger, wherein the control device corrects the target operation position in accordance with a change in the fully closed position.
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