JP2017074359A - 吸引装置 - Google Patents

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聡 田島
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Abstract

【課題】吸引物が吸引ポンプに流入してしまう問題を解決すること。【解決手段】本発明の吸引装置は、一端に吸引口が形成された吸引管路と、この吸引管路に吸引力を付勢する吸引ポンプと、吸引管路上に設けられ吸引口から吸引した吸引物を蓄積する容器と、当該容器と吸引ポンプとの間の吸引管路上に設けられ容器から流入した吸引物を蓄積する補助容器と、を備える。そして、補助容器は、当該補助容器内に、容器側の吸引管路との連結口から流体を螺旋状に流入させる流入路を有する螺旋流路部材を備える。【選択図】図7

Description

本発明は、吸引装置にかかり、特に、液体を吸引する吸引装置に関する。
手術時や診察時、処置時などに、患者の人体から血液や痰などの体液を吸引するために、吸引装置が用いられる。このような医療用に用いられる吸引装置は、例えば図1、図2に記載のように、一端に吸引口11aが形成された吸引管路11,12,13と、吸引管路11,12,13に吸引力を付勢する吸引ポンプ2と、吸引管路11,12,13上に設けられ吸引物を蓄積する吸引瓶3と、を備えている。かかる構成にて、吸引ポンプ2から吸引管路11,12,13に吸引力を付勢することで、吸引口11aから人体の痰などの吸引物を吸引することができる。
このとき、吸引管路11,12,13上に設けられた吸引瓶3との連結口11bは、当該吸引瓶3の上方(例えば、蓋部)に形成されている。このため、吸引された吸引物は、吸引管路11,12,13上の吸引瓶3に到達すると、連結口11bから吸引瓶3内の底に自重で落下する。これにより、吸引物30を吸引瓶3に蓄積することができると共に、吸引物30が吸引ポンプ2側に流出することを抑制することができる。
一方で、上述した構成の吸引装置では、吸引瓶3に吸引物30が多量に溜まってくると、吸引瓶3内の吸引物30が吸引管路11,12,13との連結口11bに達し、吸引物30自体が吸引ポンプ2側に流入するおそれが生じうる。このため、特許文献1に示すように、吸引瓶の吸引管路との連結口には、吸引物の水位が上昇するに伴って上昇して連結口を塞ぐフロートが設けられている。
さらに、吸引装置には、上記吸引瓶3と吸引ポンプ2の間の吸引管路12,13上に、安全瓶4が装備されている。安全瓶4は、吸引瓶3から流入した吸引物を蓄積し、当該吸引物が吸引ポンプ2に流入することを防止するようために設けられている。例えば、吸引瓶3に対して吸引口11a側から吸引物が一気に流入した際には、吸引瓶3内に吸引物が飛散し、当該飛散した水滴等が安全瓶4に流入する恐れがあるが、かかる水滴を安全瓶4によって蓄積しようとするものである。なお、安全瓶4は、吸引瓶3と同様に、上方(蓋部)で吸引管路12,13と連結し、この連結口から吸引物である液体が流入すると、安全瓶4内の底に自重で落下する。
特開2009−66182号公報
しかしながら、上述した構成の吸引装置であっても、吸引物が吸引ポンプ2に流入してしまう恐れがある。例えば、吸引管路11から吸引瓶3に吸引物が流入する際に、吸引管路11上で吸引物が一時的に詰まり、その後、吸引物が詰まった状態が解消され当該吸引物が一気に吸引瓶3内に流入する場合がある。すると、吸引物が吸引瓶3内に勢いよく流入し、この流入の際の力で、吸引瓶3内で吸引物が爆発したように飛散する状態となる。このとき、飛散した液体は霧状となり、吸引瓶3内で蓄積されず安全瓶4にまで流入するおそれがあり、さらに、霧状の液体は安全瓶4内でも散乱して蓄積されず、当該安全瓶4も通過して吸引ポンプ2まで流入してしまうおそれがある。
このため、本発明の目的は、上述した課題である、吸引物が吸引ポンプに流入してしまう、という問題を解決することができる吸引装置を提供することにある。
そこで、本発明の一形態である吸引装置は、
一端に吸引口が形成された吸引管路と、この吸引管路に吸引力を付勢する吸引ポンプと、前記吸引管路上に設けられ前記吸引口から吸引した吸引物を蓄積する容器と、当該容器と前記吸引ポンプとの間の前記吸引管路上に設けられ前記容器から流入した吸引物を蓄積する補助容器と、を備え、
前記補助容器は、当該補助容器内に、前記容器側の前記吸引管路との連結口から流体を螺旋状に流入させる流入路を有する螺旋流路部材を備えた、
という構成をとる。
また、本発明の吸引装置は、上述した構成に加えて、
前記補助容器は、当該補助容器の上部に前記容器側の前記吸引管路との連結口を設けており、当該連結口から前記補助容器内に流体を下方に向かって螺旋状に流入させるよう、前記螺旋流路部材の流入路が形成されている、
という構成をとる。
上記構成の吸引装置によると、容器内で液体の吸引物が飛散して補助容器に流入した場合であっても、当該液体は、補助容器内の螺旋流路部材に形成された螺旋状の流入路に沿って流入する。このため、液体は、螺旋状に流入した際の遠心力によって、補助容器内の周囲側を流通することとなり、補助容器内全体に飛散することを抑制することができる。その結果、液体が補助容器内から流出して吸引ポンプに流入することを抑制することができる。
また、本発明の吸引装置は、上述した構成に加えて、
前記補助容器は、前記螺旋流路部材の周囲側に、前記容器側の前記吸引管路との連結口から流体を螺旋状に流入させる前記流入路を形成しており、当該流入路に囲まれた前記螺旋流路部材の中央部分に、前記補助容器内から当該補助容器の上部に設けられた前記吸引ポンプ側の前記吸引管路との連結口に流体を流出させる流出路を形成している、
という構成をとる。
上記構成の吸引装置によると、補助容器に流入した流体は、螺旋状の流入路により補助容器内の周囲側を流通する。このため、補助容器の中央部分に形成された流出路からは、補助容器内に流入した流体内の液体が流出することを抑制することができ、液体が吸引ポンプに流入することを抑制することができる。
また、本発明の吸引装置は、上述した構成に加えて、
前記補助容器の前記螺旋流路部材の中央部分に設けられた流出路に、前記補助容器内に蓄積された吸引物の液面の上昇に伴って上昇して当該流出路を塞ぐフロートを設けた、
という構成をとる。
上記構成の吸引装置によると、補助容器内に吸引物が蓄積されて液面が上昇した場合には、これに伴ってフロートが上昇して流出路を塞ぐこととなる。このため、補助容器の中央部分に形成された流出路から、液体が流出することを抑制することができ、液体が吸引ポンプに流入することを抑制することができる。
また、本発明の吸引装置は、上述した構成に加えて、
前記補助容器の前記螺旋流路部材の中央部分に設けられた流出路に、前記フロートの下方及び側方を囲うと共に上端が開口して形成され、当該フロートの上方への移動を可能とするフロートガイドを備え、
前記フロートガイドは、側壁に、前記補助容器内から当該フロートガイド内に流体が流入する流入口を形成しており、当該流入口から流入した流体が、当該フロートガイドの開口した上端に連通している前記吸引ポンプ側の前記吸引管路に流出するよう形成され、前記補助容器内に蓄積された吸引物の液面の上昇に伴ってフロートが上昇することで前記フロートガイドの開口した上端を塞ぐよう形成されている、
という構成をとる。
上記構成の吸引装置によると、まず、補助容器内の中央部分では、当該補助容器に流入した流体が、フロートガイドの側壁に形成された流入口から当該フロートガイド内に流入し、当該フロートガイドの上端から吸引ポンプ側に流出する。これにより、補助容器内に流体を通過させることで、まず螺旋状の流入路により流体に含まれる液体を補助容器に蓄積しつつ、流体に含まれる気体のみを流出させ、液体が吸引ポインプに流入することを抑制することができる。これに加え、フロートガイド内では側壁側から流体(気体)が流入するため、この流入した流体によって、フロートガイドの下端側に位置するフロートが上昇することを抑制することができる。つまり、補助容器内における液面の上昇を伴わない不要なフロートの上昇を抑制して、流出路を塞いでしまうことを抑制することができる。
また、本発明の吸引装置は、上述した構成に加えて、
前記フロートガイドの側壁に形成された流入口は、前記フロートガイドの下端側にフロートが位置している状態において当該フロートよりも上方に位置して形成されている、
という構成をとる。
また、本発明の吸引装置は、上述した構成に加えて、
前記フロートガイドの側壁に形成された流入口は、上側の部位が下側の部位よりも流体の流入量が多くなる形状に形成されている、
という構成をとる。
また、本発明の吸引装置は、上述した構成に加えて、
前記フロートガイドの側壁に形成された流入口は、略T字状に形成されている、
という構成をとる。
上記構成の吸引装置によると、フロートガイド内に側壁側から流体(気体)が流入する際に、フロートの上側を流体が通過することになるため、この流入した流体によって、フロートガイドの下端側に位置するフロートが上昇することを抑制することができる。つまり、補助容器内における液面の上昇を伴わない不要なフロートの上昇を抑制でき、流出路を塞いでしまうことを抑制することができる。一方で、フロートガイドの側壁に形成された流入口は、上側の部位が下側の部位よりも流体の流入量が多くなるよう形成されているため、フロートガイドを通過する流体全体の流通量を確保することができる。これと共に、仮に補助容器内の液面が上昇した場合であっても、流入口の下側の部位からフロートの位置に液体が流入し、かかる液体でフロートが上昇して流出路を塞ぎ、液体が吸引ポンプに流入することを抑制することができる。
また、上記吸引装置では、
前記補助容器は、当該補助容器の外側に当該補助容器内に液体が蓄積したことを検出する静電容量センサを備えた、
という構成をとる。
また、上記吸引装置では、
前記補助容器は、当該補助容器の底部の外側に前記静電容量センサを配置した、
という構成をとる。
また、上記吸引装置では、
前記静電容量センサにて前記補助容器内に液体が流入したことを検出したときに、前記吸引ポンプの稼働を停止するよう制御する制御部を備えた、
という構成をとる。
上記構成によると、静電容量センサにて安全瓶に液体が蓄積されたことを検出することができ、これに伴い、吸引ポンプの稼働を停止することができる。これにより、安全瓶に上述したようなフロートガイド及びフロートなどの構造を設けることなく、簡易な構成で安全瓶から吸引ポンプに液体が流入することを抑制することができる。
また、本発明の他の形態である補助容器は、
一端に吸引口が形成された吸引管路と、この吸引管路に吸引力を付勢する吸引ポンプと、前記吸引管路上に設けられ前記吸引口から吸引した吸引物を蓄積する容器と、を備えた吸引装置に装備され、前記容器と前記吸引ポンプとの間の前記吸引管路上に設けられて前記容器から流入した吸引物を蓄積する補助容器であって、
当該補助容器内に、前記容器側の前記吸引管路との連結口から流体を螺旋状に流入させる流入路を有する螺旋流路部材を備えた、
という構成をとる。
これにより、上述同様に、液体が補助容器内から流出することを抑制でき、液体が吸引ポンプに流入することを抑制することができる。
また、本発明の他の形態である吸引装置は、
一端に吸引口が形成された吸引管路と、この吸引管路に吸引力を付勢する吸引ポンプと、前記吸引管路上に設けられ前記吸引口から吸引した吸引物を蓄積する容器と、を備え、
前記容器は、当該容器内に、前記吸引口側の前記吸引管路との連結口から流体を螺旋状に流入させる流入路を有する螺旋流路部材を備えた、
という構成をとる。
これにより、液体が容器内から流出することを抑制でき、液体が吸引ポンプに流入することを抑制することができる。
本発明は、以上のように構成され機能するので、これによると、液体が吸引ポンプに流入することを抑制することができるため、装置の故障などの不具合を抑制して、安全性、信頼性の向上を図ることができる。
本発明の実施形態1における吸引装置の構成を示す外観図である。 図1に開示した吸引装置の構成を示すブロック図である。 図2に開示した安全瓶の構成を示す図である。 図3に開示した安全瓶を構成する部品である螺旋流路部材の構成を示す図である。 図3に開示した安全瓶を構成する部品であるフロートガイドの構成を示す図である。 図2に開示した安全瓶の構成を示す断面図である。 図2に開示した安全瓶内の流体の流れの様子を示す図である。 本発明の実施形態2における安全瓶の構成を示す断面図である。 実施形態2における吸引装置の構成を示すブロック図である。 図9に開示した吸引装置の動作を示すフローチャートである。
本発明は、吸引装置にて、吸引した吸引物に含まれる液体が、吸引ポンプ側に流入することを抑制するための構成を有することに特徴を有する。これにより、吸引装置の故障などの不具合を抑制して、安全性、信頼性の向上を図ろうとするものである。
以下、本発明である吸引装置及びその構成部品の具体的な構成及び動作を説明する。なお、以下では、手術時や診察時、処置時などに、患者の人体から血液や痰などの体液を吸引するために用いる医療用の吸引装置を一例に挙げて説明する。ただし、本発明の吸引装置は、医療用に限定されるものではなく、いかなる用途に用いられてもよく、いかなる物体を吸引するために用いられてもよい。
<実施形態1>
本発明の第1の実施形態を、図1乃至図7を参照して説明する。図1乃至図2は、吸引装置の全体構成を示す図である。図3乃至図6は、吸引装置を構成する安全瓶の構成を示す図であり、図7は、安全瓶の動作を示す図である。
[構成]
吸引装置は、手術時や診察時、処置時などに、患者の人体から血液や痰などの体液を吸引するためのものである。図1に、吸引装置の外観を示し、図2に、吸引装置の全体構成を表すブロック図を示す。
図1に示すように、本実施例における吸引装置は、まず、複数の筐体パーツが組みつけられることによって略直方体形状に形成された本体部1を備えている。そして、この本体部1の前面に形成された凹部には、吸引物を蓄積する吸引瓶3(容器)と、当該吸引瓶3に吸引管路12を介して連結された安全瓶4(補助容器)と、が装備されている。なお、安全瓶4は、吸引瓶3から飛散した液体を蓄積し、以下に説明するように、液体が吸引ポンプ2に流入することを防止するよう機能する。
また、吸引管路11,12,13は、図2に示すように、吸引瓶3の蓋部に形成された連結口11bを通じてさらに延設され、その端部が吸引口11aを形成している。そして、その反対側では、吸引管路11,12,13は、安全瓶4内を介して吸引ポンプ2に連結するまで延びる(符号13参照)。さらに、吸引管路11,12,13は、吸引ポンプ2から吸引した気体を外部に排出する管路14にまで延びて形成されている。換言すると、吸引管路11,12,13,14は、一端側に吸引口11aが形成されており、その途中に、吸引瓶3、安全瓶4、吸引ポンプ2、が連結していて、他端側に排出口が形成されている。
ここで、図1、図2に示す例では、吸引瓶3が1つしか設けられていないが、吸引瓶3が直列又は並列に2つ以上設けられていてもよい。そして、2つ以上の吸引瓶3が直列に連結されている場合には、最後尾の吸引瓶3の後段側に安全瓶4を設ける。また、2つ以上の吸引瓶3が並列に連結されている場合には、それぞれの吸引瓶3の後段側にそれぞれ安全瓶4を設けてもよく、各吸引瓶3からの吸引管路を1つに集約した管路の下流側に、安全瓶4を1つ設けてもよい。このとき、切換弁を用いて、並列接続されたいずれかの吸引瓶3に吸引ポンプ2による吸引力が付勢されるよう切り換えるとよい。
なお、図1には図示しないが、上述した吸引管路11,12,13に吸引力を付勢する吸引ポンプ2は、本体部1の内部に備えている。吸引ポンプ2は、例えば、ダイヤフラムポンプである。そして、この吸引ポンプ2と安全瓶4とを連結する吸引管路13には、図2に示すように、圧力調整弁21及び真空計22も設けられているが、かかる構成は一般的な構成であるため、その詳細な説明は省略する。また、図示していないが、吸引ポンプ2に連結された吸引管路14の後方つまり排気側には、安全瓶4を通過してしまった液体を蓄積するサイレンサと、当該サイレンサに蓄積された液体を排出するドレインが設けられていてもよい。
上記吸引瓶3(容器)は、図1に示すように、内部に吸引物30を蓄積可能なよう底面を有する円筒状の容器にて形成されている。また、吸引瓶3の上方開口部には円板状の蓋部が設けられている。この蓋部には、上述した吸引管路11,12との連結口、つまり、吸引口側11aに連結される連結口11bと、安全瓶3及び吸引ポンプ2側に連結される連結口12aと、が設けられている。なお、吸引瓶3の形状は、必ずしも円筒状であることに限定されず、いかなる形状の容器体であってもよい。
また、吸引瓶3の内部であって、蓋部に形成された安全瓶4及び吸引ポンプ2側に位置する吸引管路12との連結口12aの裏面側には、図2に示すように、液体である吸引物に対して密度が小さく、吸引物に対して浮かぶ吸引瓶側フロート32が設けられている。つまり、この吸引瓶側フロート32は、吸引瓶3内に蓄積された吸引物30の液面の上昇に伴って上昇するよう機能する。
また、吸引瓶3の蓋部の裏面側には、当該蓋部の裏面から吸引瓶3の深さ方向に所定の長さの空間部を有しており、当該空間部の側壁に貫通孔が形成された吸引瓶側フロートガイド31が設けられている。そして、この吸引瓶側フロートガイド31の空間部に吸引瓶側フロート32が収容されており、当該吸引瓶側フロート32は吸引瓶側フロートガイド31内を上下移動する。つまり、吸引瓶3内の吸引物30の量が増え、吸引物30が吸引瓶側フロートガイド31の空間部内に流入し、その液面が上昇すると、吸引物30の液面と共に吸引瓶側フロートガイド31に沿って吸引瓶側フロート32が上昇する。すると、吸引瓶側フロート32の上端面が連結口12aに当接し、当該連結口12aを塞ぐよう機能する。
次に、上述した吸引瓶3に吸引管路12を介して連結している安全瓶4の構成について、図2乃至図6を参照して説明する。なお、図3は、安全瓶4の内部を透過させた図であり、図6は断面図である。また、図4、図5は、安全瓶4の内部に収容される部品の構成を示す図である。
安全瓶4(補助容器)は、図1及び図3に示すように、内部に、上記吸引瓶3から流入してきた吸引物を蓄積可能なよう底面を有する円筒状の容器にて形成されている。そして、安全瓶4の上方開口部には円板状の蓋部5が設けられており、この蓋部5には、上述した吸引瓶3側の吸引管路12との連結口12bと、吸引ポンプ2側の吸引管路13との連結口13aと、が設けられている。なお、安全瓶4の形状は、必ずしも円筒状であることに限定されず、いかなる形状の容器体であってもよい。
そして、蓋部5の中心部の裏面側、つまり、安全瓶4の内部の上方には、図3及び図6に示すように、螺旋流路部材6と、安全瓶側フロートガイド7と、が収容されている。螺旋流路部材6は、吸引瓶3側の吸引管路12との連結口12bからの流体の流入路60を形成しており、安全瓶側フロートガイド7は、安全瓶4から吸引ポンプ2側の吸引管路13との連結口13aへの流体の流出路70を形成している。
上記螺旋流路部材6について、図4及び図6を参照して説明する。なお、図4(b)は、図3で図示した螺旋流路部材6の正面図であり、図4(a)はその平面図、図4(c)はその底面図を示す。また、図4(d)は、図4(b)におけるA−A線断面図である。
図4に示すように、螺旋流路部材6は、直径の異なる外壁61と内壁62とを有する2重の円筒形状に形成されており、外壁61と内壁62との間に上方から見て円環状の流入路60が形成されている。具体的に、螺旋流路部材6には、図4(d)に示すように、外壁61と内壁62との間の円環状部分には、当該外壁61と内壁62との間を連結して流入路60の底を形成する底板63が設けられている。そして、底板63は、螺旋流路部材6の上端側から下端側に向かうにつれて、その高さ位置が徐々に下がるよう形成されている。これにより、螺旋流路部材6に形成された流入路60は、安全瓶4内部の周囲側に沿って、螺旋状に形成されていることとなる。
なお、図6の断面図に示すように、螺旋流路部材6は、螺旋状の流入路60の底板63の高さ位置が最も高く、断面積が最も狭い箇所60aが、吸引瓶3側の吸引管路12との連結口12b付近に配置される。これにより、吸引瓶3側からの流体は、安全瓶4内の周囲側を、上端付近から下方に向かって螺旋状に流入することとなる。
また、螺旋流路部材6の中央部分、つまり、上述した螺旋状の流入路60を形成する内壁62のさらに内側は、安全瓶4内から流体を流出させる流出路65を形成している。この流出路65には、安全瓶側フロートガイド7が収容される。このため、安全瓶側フロートガイド7も、後述する符号70に示すように、流体の流出路を形成していることとなる。
上記安全瓶側フロートガイド7について、図5及び図6を参照して説明する。なお、図5(b)は、図3で図示した安全瓶側フロートガイド7の正面図であり、図5(a)はその平面図、図5(c)はその底面図、図5(e)はその側面図を示す。また、図5(d)は、図5(a)におけるA−A線断面図である。
図5に示すように、安全瓶側フロートガイド7は、上端が開口し、下端が底部となる椀状のガイド本体71を備えている。そして、ガイド本体71の底部にフロート8が配置される。このため、ガイド本体71は、底部に配置されたフロート8の下方と側方を囲っており、上端が開口し、フロート8が上方へ移動することを可能としている。
そして、ガイド本体71の開口した上端は、安全瓶4の蓋部5の中心に設けられた、吸引ポンプ2側の吸引管路13との連結口13aに連結される。具体的には、ガイド本体71の上端付近の外側面にはネジ部71aが形成されており、蓋部5の中心の背面側に設けられた雌ネジ部にねじ込まれる。これにより、ガイド本体71の開口した上端が、連結口13aに連結される。このとき、図6に示すように、上述した螺旋流路部材6の上端付近であり内壁62のさらに内側に形成された環状突起が、ガイド本体71と蓋部5との間に挟まれて保持される。これにより、螺旋流路部材6とガイド本体71とは、安全瓶4の蓋部5側である上方に配置された状態となる。
また、ガイド本体71の側壁には、外部から当該ガイド本体71の内部に形成された流出路70に通ずる貫通穴である流入口72が形成されている。そして、流入口72は、略T字状に形成されている。具体的に、流入口72は、上端が横溝の形状で形成されており、それよりも下方側が縦溝の形状に形成されている。つまり、流入口72は、高さ方向において、上側の部位が下側の部位よりも大きい貫通穴となる形状に形成されており、上側の部位が下側の部位よりも流体の流入量が多くなる。
これにより、ガイド本体71には、流入口72から内部に流体が流入し、当該内部72の流体が、ガイド本体71の開口している上端に連結された連結口13aから、吸引ポインプ2側に流出することとなる。このとき、ガイド本体71は、螺旋流路部材6の中央部分に形成された流出路65内に配置されているため、当該流出路65を通過する流体がガイド本体71内を流通することとなる。つまり、ガイド本体71の内部が、安全瓶4内の流体を流出させる流出路70を形成している。
また、仮に安全瓶4内に多量の液体が流入し、当該安全瓶4内に蓄積される液体の液面が上記流入口72付近まで上昇に位置することとなると、当該流入口72からガイド本体71内に液体が流入することとなる。このとき、液面の上昇により、ガイド本体71内のフロート8が当該ガイド本体71の側壁に沿って上昇する。そして、フロート8がガイド本体71の上端に連結された連結口13aまで上昇すると、フロート8が連結口13aを塞ぐこととなる。これにより、安全瓶4から吸引ポンプ2側への流体の流出路70が塞がれることとなる。
また、流入口72は、ガイド本体71の側壁の2カ所に対向して形成されている。そして、流入口72は、底部70aからフロート8の高さ位置よりも上方に位置して形成されている。具体的には、縦溝で形成された流入口72の下端が、ガイド本体71の底部70aに配置された状態のフロート8の上端よりも上方に位置して形成されている。これにより、フロート8がガイド本体71の底部70aに位置しているときには、流入口72からガイド本体71内に流入する気体は、フロート8の上方を流れるため、当該フロート8が不必要に上昇することを抑制して、流出路70を塞いでしまうことを抑制することができる。
そして、上述したように流入口72がT字状に形成されていることにより、安全瓶4内に液体が蓄積されると、かかる蓄積された液体が流入口72の下端側から徐々にガイド本体71に流入し、フロート8を上昇させる。このとき、フロート8がガイド本体71の上端を塞ぐ位置に上昇するまでは、T字状の流入口72の上側の部位から気体が大量に流入するため、吸引ポンプ2による気体の流れを維持することができる。一方で、フロート8がガイド本体71の上端を塞ぐ位置に上昇すると、流出路70が塞がり、安全瓶4から吸引ポンプ2側に液体が流出することを抑制することができる。
ただし、流入口72は、上述した高さ位置に形成されていることに限定されず、いかなる高さ位置に形成されていてもよい。また、流入口72の数や形成位置も、上述したことに限定されない。さらに、流入口72の形状は、T字状であることに限定されず、いかなる形状であってもよい。
[動作]
次に、上記構成の吸引装置による動作を、図2及び図7を参照して説明する。まず、吸引を開始する際には、オペレータが電源ボタンや吸引開始ボタン等を押下することで、吸引ポンプ2が作動する。すると、吸引ポンプ2からの吸引力が安全瓶4や吸引瓶3を介して吸引管路11,12,13に付勢され、その一端側である吸引口11aに吸引力が発生する。なお、吸引した気体は、吸引ポンプ2から吸引管路14を介して排気される。ここで、吸引ポンプ2の作動開始操作は、上述した操作に限定されるものではない。例えば、電源ボタンを入れることでスタンバイ状態となり、別付けのフットスイッチを踏むことで、このことを検知し、吸引ポンプ2が作動を開始してもよい。
そして、オペレータが吸引口11aを主に液体である吸引対象物に近づけると、吸引物が吸引口11aから吸引され、吸引管路11を通り、連結口11bから吸引瓶3内に蓄積される。すると、しだいに吸引瓶3内の吸引物30の量が増加し、蓄積された吸引物30の液面が徐々に上昇する。この液面の上昇に伴い、やがて吸引瓶側フロート32の高さが上昇し、さらに蓄積された吸引物30が増加すると、吸引瓶側フロート32が連結口12aに当接し、当該連結口12aを塞ぐよう機能する。このように、まずは吸引瓶3に大量の吸引物が蓄積されても、吸引瓶側フロート32によって、吸引物である液体が安全瓶4側に流出することを抑制することができる。
一方、吸引瓶3に大量の液体が蓄積されておらず、吸引瓶側フロート32の位置が上昇せずに安全瓶4及び吸引ポンプ2側の連結口12aを塞いでいない状態では、吸引瓶3から安全瓶4に流体が流入する。このとき、安全瓶4に流入する流体は、主に気体であるが、液体が混じっている場合がある。
このような状況において、安全瓶4内には、まず、蓋部5に連結された連結口12bから、螺旋流路部材6に形成された螺旋状の流入路60に、流体が流入する(図7の矢印Y1参照)。すると、流入した流体は、流入路60に沿って、安全瓶4の周囲側を、上端側から下端側に向かって螺旋状に流入する(図7の矢印Y2参照)。
すると、流体に含まれる液体は、螺旋状に流入した際の遠心力によって、安全瓶4内の周囲側の内壁面に付着したり、底部に落下するなどして、安全瓶4内に蓄積される。つまり、流入した流体に含まれる液体は、安全瓶4内全体に飛散することが抑制される。その結果、安全瓶4の中央に形成された流出路65から、液体が吸引ポンプ2側に流出することを抑制することができる。特に、安全瓶4内に流入した流体に含まれる液体が、飛散しやすい霧状であったとしても、上述した螺旋状の流入路60に沿って流入するため、その遠心力によって中心付近を液体が流通することを抑制でき、安全瓶4内から流出することをより抑制することができる。
その後、安全瓶4内に流入した流体は、当該安全瓶4の上部の中央、つまり、螺旋流路部材6の中央に形成された流出路65から、蓋部5の中央に連結された連結口13aを介して、吸引ポンプ2側に流出する(図7の矢印Y3,Y4参照)。このとき、螺旋流路部材6の中央に形成された流出路65には、安全瓶側フロートガイド7が収容されている。このため、安全瓶側フロートガイド7内の流出路70を介して、流体が吸引ポンプ2側に流出することとなる。
このとき、上述したように、安全瓶4に流入した流体のうち液体は安全瓶4に蓄積されるため、流体のうち気体のみが流出路65,70から吸引ポンプ2側に流出することとなる。具体的には、流出路65に設けられた安全瓶側フロートガイド7において、まず、ガイド本体71の側壁に形成された流入口72から当該ガイド本体7内に気体が流入する(図7の矢印Y3参照)。そして、安全瓶4内に蓄積された液体が少ない場合には、ガイド本体71の底部70aにフロート8が位置しているため、流入口72から流入した気体がフロート8の上方を流れる。このため、フロート8が不必要に上昇して流出路65,70を塞ぐことなく、気体が吸引ポンプ2側の連結口13aから流出することとなる(図7の矢印Y4)。
その後、仮に安全瓶4内に液体が蓄積され液面が上昇すると、T字状の流入口72の下端付近から、蓄積された液体がガイド本体71内に徐々に流入することとなる。すると、ガイド本体71内でフロート8が徐々に上昇することとなるが、その途中では、T字状の流入口72の上側の部位から空気が大量に流入するため、吸引ポンプ2による空気の流れを維持することができる。
そして、さらにその後、液面の上昇により、フロート8がガイド本体71の上端に連結された連結口13aまで上昇すると、フロート8が連結口13aを塞ぐこととなる。これにより、安全瓶4から吸引ポンプ2側への流体の流出路65,70が塞がれ、液体が吸引ポンプ2に流入することを抑制することができる。また、上述したように吸引ポンプ2の先にサイレンサが設けられている場合であっても、当該サイレンサに液体が蓄積することを抑制できるため、かかるサイレンサから液体を排出する作業を軽減でき、また、サイレンサに蓄積される液体による異臭の発生を抑制することができる。
ここで、上記では、吸引装置を構成する安全瓶4(補助容器)に、螺旋流路部材6やフロートガイド7を備えた構成を説明したが、上述した構造の螺旋流路部材6やフロートガイド7を、吸引瓶3(容器)に設けてもよい。これにより、吸引瓶3内でも、上述した安全瓶4内と同様の流体の流れが生じ、吸引瓶3から吸引ポンプ2側に液体が流出することを抑制することができる。
なお、上述したように、螺旋流路部材6やフロートガイド7を、吸引瓶3及び安全瓶4のそれぞれに設けてもよいが、螺旋流路部材6やフロートガイド7を吸引瓶3に設け、安全瓶4には螺旋流路部材6やフロートガイド7を設けなくてもよい。また、螺旋流路部材6やフロートガイド7を吸引瓶3に設けた場合には、吸引装置に、安全瓶4を設けずに、吸引物を蓄積する容器として吸引瓶3のみを設けてもよい。
<実施形態2>
次に、本発明の第2の実施形態を、図8乃至図10を参照して説明する。本実施形態における吸引装置は、第1の実施形態で開示した吸引装置とほぼ同じ構成であるが、安全瓶4自体及び当該安全瓶4に関連する構成が異なる。
[構成]
まず、本実施形態における安全瓶4(補助容器)は、図8に示すように、円筒状の容器の上方開口部に蓋部5が設けられており、この蓋部5には、上述した吸引瓶3側の吸引管路12との連結口12bと、吸引ポンプ2側の吸引管路13との連結口13aと、が設けられている。なお、安全瓶4自体は、ガラスやプラスチックなどの絶縁性物質で形成されている。但し、安全瓶4の形状は、必ずしも円筒状であることに限定されず、いかなる形状の容器体であってもよい。
そして、蓋部5の中心部の裏面側、つまり、安全瓶4の内部の上方には、螺旋流路部材6が設けられている。この螺旋流路部材6は、実施形態1で説明したものと同様の構成であり、吸引瓶3側の吸引管路12との連結口12bからの流体の流入路60が、安全瓶4内部の周囲側に沿って螺旋状に形成されていることとなる。これにより、吸引瓶3側からの流体は、安全瓶4内の周囲側を、上端付近から下方に向かって螺旋状に流入することとなる。
また、螺旋流路部材6の中央部分、つまり、上述した螺旋状の流入路60を形成する内壁のさらに内側は、安全瓶4内から流体を流出させる流出路65を形成している。この流出路65には、実施形態1で説明した安全瓶側フロートガイド7とは構成が異なる流出路部材7’が収容されている。
具体的に、流出路部材7’は、上端が開口し、下端が底部となる椀状の流出路本体71’を備えている。なお、流出路本体71’の内部には、実施形態1の安全瓶側フロートガイド7に設けていたフロート8は配置されていない。そして、流出路本体71’の開口した上端は、安全瓶4の蓋部5の中心に設けられた、吸引ポンプ2側の吸引管路13との連結口13aに連結される。なお、流出路本体71’と蓋部5との連結方法は、実施形態1と同様である。
また、流出路本体71’の側壁の所定の高さ位置には、外部から当該流出路本体71’の内部に形成された流出路70に通ずる貫通穴である流入口72’が形成されている。そして、流入口72’は、円形状に形成されている。
これにより、流出路本体71’には、流入口72’から内部に流体が流入し、当該内部の流体が、流出路本体71’の開口している上端に連結された連結口13aから、吸引ポインプ2側に流出することとなる。このとき、流出路本体71’は、螺旋流路部材6の中央部分に形成された流出路65内に配置されているため、当該流出路65を通過する流体が流出路本体71’内を流通することとなる。つまり、流出路本体71’の内部が、安全瓶4内の流体を流出させる流出路70を形成している。
そして、本実施形態では、図8に示すように、安全瓶4の底面を支持する支持部9を備えている。そして、支持部9は、安全瓶4の底面に当設あるいは近接する静電容量センサ90を備えている。具体的に、静電容量センサ90は、図9に示すように、検出電極91が安全瓶4の底面に対向するよう配置されている。これにより、安全瓶4の底面に液体が蓄積した場合には、そのことを静電容量センサ90にて検出することが可能となる。なお、静電容量センサ90にて検出可能な液体の量は、センサ感度を調整することで設定することができるが、本実施形態では、少量の液体を検出可能なよう設定されている。
なお、静電容量センサ90は、必ずしも安全瓶4の底面に設けられていることに限定されない。例えば、安全瓶4の側面の外側の所定の高さ位置に設けられていてもよい。これにより、安全瓶4内の液体が底部からセンサ取り付け位置まで蓄積したときに、このことを検出することができる。
また、静電容量センサ90は、図9に示すように、通知部92を備えており、安全瓶4内に液体が蓄積したこと検出すると、そのことを制御装置100に通知する。ここで、制御装置100(制御部)は、吸引装置内に装備されており、当該制御装置100はポンプ制御部101を備えている。ポンプ制御部101は、静電容量センサ90から安全瓶4内に液体が蓄積されたことの通知を受けると、吸引ポンプ2に対して稼働を停止する停止指令を発する機能を有する。これにより、吸引ポンプ2による吸引が停止される。例えば、ポンプ制御部101は、静電容量センサ90から出力される信号(電圧の有無)をトランジスタやフォトカプラなどで受け、これをリレー回路で吸引ポンプ2を停止する、という構成の電気回路で構成される。但し、ポンプ制御部101は、上述した構成であることに限定されず、いかなる構成で実現されてもよい。
[動作]
次に、上記構成の吸引装置による動作を、図10を参照して説明する。まず、吸引を開始する際には、オペレータが電源ボタンや吸引開始ボタン等を押下することで、吸引ポンプ2が作動する(図10のステップS1)。すると、吸引ポンプ2からの吸引力が安全瓶4や吸引瓶3を介して吸引管路11,12,13に付勢され、その一端側である吸引口11aに吸引力が発生する(図10のステップS2)。なお、吸引した気体は、吸引ポンプ2から吸引管路14を介して排気される。ここで、吸引ポンプ2の作動開始操作は、上述した操作に限定されない。
そして、オペレータが吸引口11aを主に液体である吸引対象物に近づけると、吸引物が吸引口11aから吸引され、吸引管路11を通り、連結口11bから吸引瓶3内に蓄積される。その後、吸引瓶3内の吸引物30の量が増加し、蓄積された吸引物30の液面が徐々に上昇すると、吸引瓶側フロート32が連結口12aに当接し、当該連結口12aを塞ぐよう機能する。このように、まずは吸引瓶3に大量の吸引物が蓄積されても、吸引瓶側フロート32によって、吸引物である液体が安全瓶4側に流出することを抑制することができる。
一方、吸引瓶3に大量の液体が蓄積されておらず、吸引瓶側フロート32の位置が上昇せずに安全瓶4及び吸引ポンプ2側の連結口12aを塞いでいない状態では、吸引瓶3から安全瓶4に流体が流入する。このとき、安全瓶4に流入する流体は、主に気体であるが、液体が混じっている場合がある。
このような状況において、安全瓶4内には、まず、蓋部5に連結された連結口12bから、螺旋流路部材6に形成された螺旋状の流入路60に、流体が流入する。すると、流入した流体は、流入路60に沿って、安全瓶4の周囲側を、上端側から下端側に向かって螺旋状に流入する。
すると、流体に含まれる液体は、螺旋状に流入した際の遠心力によって、安全瓶4内の周囲側の内壁面に付着したり、底部に落下するなどして、安全瓶4内に蓄積される。つまり、流入した流体に含まれる液体は、安全瓶4内全体に飛散することが抑制される。その結果、安全瓶4の中央に形成された流出路65から、液体が吸引ポンプ2側に流出することを抑制することができる。特に、安全瓶4内に流入した流体に含まれる液体が、飛散しやすい霧状であったとしても、上述した螺旋状の流入路60に沿って流入するため、その遠心力によって中心付近を液体が流通することを抑制でき、安全瓶4内から流出することをより抑制することができる。
一方で、安全瓶4に流入した流体のうち液体は、霧状であっても、自重により次第に安全瓶4の底部に集約されて蓄積されることとなる。そして、安全瓶4の底部に蓄積された液体が検出可能な量に達すると、静電容量センサ90が、底部に所定量の液体が蓄積したことを検出する(図10のステップS3でYes)。すると、静電容量センサ90は、安全瓶4内に液体が蓄積したことを制御装置100に通知する。
その後、制御装置100は、静電容量センサ90から安全瓶4内に液体が蓄積されたことの通知を受けると、吸引ポンプ2に対して稼働を停止する制御指令を発する。これにより、吸引ポンプ2による吸引が停止される(図10のステップS4)。
このように、安全瓶4の底部に液体が蓄積されると、吸引ポンプ2による吸引が停止されるため、安全瓶4から吸引ポンプ2に液体が流入することを抑制することができる。その結果、吸引装置の故障などの不具合をより有効に抑制でき、安全性、信頼性の向上をはかることができる。また、仮に、上述したように吸引ポンプ2の先にサイレンサが設けられている場合であっても、当該サイレンサに液体が蓄積することを抑制できるため、かかるサイレンサから液体を排出する作業を軽減でき、サイレンサに蓄積される液体による異臭の発生を抑制することができる。
ここで、上述した螺旋流路部材6を吸引瓶3(容器)に設けてもよく、これに加え、上述した静電容量センサ90を、吸引瓶3の側面の所定の高さ位置に設けてもよい。これにより、吸引瓶3に設けた静電容量センサ90にて当該吸引瓶3内の所定の高さまで液体が蓄積されたことを検出することができる。そしてさらに、上述同様に、吸引瓶3に設けた静電容量センサ90にて液体を検出した場合に、吸引ポンプ2による吸引を停止するよう制御する制御装置100を設けてもよい。これにより、吸引瓶3内に多くの液体が蓄積されると、吸引ポンプ2による吸引が停止されるため、吸引ポンプ2に液体が流入することを抑制することができる。なお、吸引瓶3内の液体の蓄積量を静電容量センサ90で検出する場合には、吸引瓶3に、吸引瓶側フロートガイド31及び吸引瓶側フロート32を設けなくてもよい。
以上、上記実施形態等を参照して本願発明を説明したが、本願発明は、上述した実施形態に限定されるものではない。本願発明の構成や詳細には、本願発明の範囲内で当業者が理解しうる様々な変更をすることができる。
1 本体部
2 吸引ポンプ
3 吸引瓶
4 安全瓶
5 蓋部
6 螺旋流路部材
7 安全瓶側フロートガイド
8 フロート
11,12,13,14 吸引管路
11a 吸引口
11b,12a,12b,13a 連結口
21 圧力調整弁
22 真空計
30 液面
31 吸引瓶側フロートガイド
32 吸引瓶側フロート
60 流入路
61 外壁
62 内壁
63 底板
65 流出路
70 流出路
71 ガイド本体
71a ネジ部
72 流入口
7’ 流出路部材
71’ 流出路本体
72’ 流入口
90 静電容量センサ
91 検出電極
92 通知部
100 制御装置
101 ポンプ制御部

Claims (9)

  1. 一端に吸引口が形成された吸引管路と、この吸引管路に吸引力を付勢する吸引ポンプと、前記吸引管路上に設けられ前記吸引口から吸引した吸引物を蓄積する容器と、当該容器と前記吸引ポンプとの間の前記吸引管路上に設けられ前記容器から流入した吸引物を蓄積する補助容器と、を備え、
    前記補助容器は、当該補助容器内に、前記容器側の前記吸引管路との連結口から流体を螺旋状に流入させる流入路を有する螺旋流路部材を備えた、
    吸引装置。
  2. 請求項1に記載の吸引装置であって、
    前記補助容器は、当該補助容器の上部に前記容器側の前記吸引管路との連結口を設けており、当該連結口から前記補助容器内に流体を下方に向かって螺旋状に流入させるよう、前記螺旋流路部材の流入路が形成されている、
    吸引装置。
  3. 請求項2に記載の吸引装置であって、
    前記補助容器は、前記螺旋流路部材の周囲側に、前記容器側の前記吸引管路との連結口から流体を螺旋状に流入させる前記流入路を形成しており、当該流入路に囲まれた前記螺旋流路部材の中央部分に、前記補助容器内から当該補助容器の上部に設けられた前記吸引ポンプ側の前記吸引管路との連結口に流体を流出させる流出路を形成している、
    吸引装置。
  4. 請求項1乃至3のいずれかに記載の吸引装置であって、
    前記補助容器は、当該補助容器の外側に当該補助容器内に液体が蓄積したことを検出する静電容量センサを備えた、
    吸引装置。
  5. 請求項4に記載の吸引装置であって、
    前記補助容器は、当該補助容器の底部の外側に前記静電容量センサを配置した、
    吸引装置。
  6. 請求項4又は5に記載の吸引装置であって、
    前記静電容量センサにて前記補助容器内に液体が流入したことを検出したときに、前記吸引ポンプの稼働を停止するよう制御する制御部を備えた、
    吸引装置。
  7. 一端に吸引口が形成された吸引管路と、この吸引管路に吸引力を付勢する吸引ポンプと、前記吸引管路上に設けられ前記吸引口から吸引した吸引物を蓄積する容器と、を備えた吸引装置に装備され、前記容器と前記吸引ポンプとの間の前記吸引管路上に設けられて前記容器から流入した吸引物を蓄積する補助容器であって、
    当該補助容器内に、前記容器側の前記吸引管路との連結口から流体を螺旋状に流入させる流入路を有する螺旋流路部材を備えた、
    補助容器。
  8. 請求項7に記載の補助容器であって、
    前記補助容器の外側に、当該補助容器内に液体が蓄積したことを検出する静電容量センサを備えた、
    補助容器。
  9. 一端に吸引口が形成された吸引管路と、この吸引管路に吸引力を付勢する吸引ポンプと、前記吸引管路上に設けられ前記吸引口から吸引した吸引物を蓄積する容器と、を備え、
    前記容器は、当該容器内に、前記吸引口側の前記吸引管路との連結口から流体を螺旋状に流入させる流入路を有する螺旋流路部材を備えた、
    吸引装置。
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