JP2017074013A - 排水の生物処理用の薬剤の評価方法及びスクリーニング方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】従来の方法に比べて、より効率的に排水の生物処理用の薬剤を評価することができる評価方法及びスクリーニング方法を提供する。
【解決手段】排水の生物処理に用いられる種菌、種汚泥、又は反応槽汚泥と、模擬排水と、被検薬剤とを混合し、所定時間簡易排水処理を行った後、前記種菌、前記種汚泥、又は前記反応槽汚泥の酵素分泌状態を検出し、前記酵素分泌状態に基づいて前記被検薬剤を評価する。また、その評価方法により複数の被検薬剤を評価し、前記複数の被検薬剤の中から排水の生物処理に有用な薬剤を検出する。
【選択図】なし
【解決手段】排水の生物処理に用いられる種菌、種汚泥、又は反応槽汚泥と、模擬排水と、被検薬剤とを混合し、所定時間簡易排水処理を行った後、前記種菌、前記種汚泥、又は前記反応槽汚泥の酵素分泌状態を検出し、前記酵素分泌状態に基づいて前記被検薬剤を評価する。また、その評価方法により複数の被検薬剤を評価し、前記複数の被検薬剤の中から排水の生物処理に有用な薬剤を検出する。
【選択図】なし
Description
本発明は、生物処理により排水を浄化する排水処理に適用するための薬剤の評価方法及びスクリーニング方法に関する。
生活排水や産業排水などの有機物を大量に含んでいる排水を、微生物を利用した生物処理によって、排水基準に示される処理水質までに浄化する排水処理方法が知られている。化学的および物理的に浄化する方法に比べ複雑な装置を必要とせず、副産物の生成も少なく、エネルギー投入も少ないので、コスト的にも非常に有利な処理方法である。一般的に適用事例の多い生物処理方法は標準活性汚泥法であり、この排水処理は大量の排水を短時間で処理することができ、またコントロールも比較的容易であることから、経済発展が著しい新興国においても広く普及している。
排水の生物処理の構成は大きく分けて反応槽と沈殿槽からなるシステムであり、反応槽ではブロアにより排水中に空気を吹き込むことで好気条件にし、有機物を浄化する微生物を活性化させ、排水中の有機物を除去する。沈殿槽は活性汚泥と処理水を分離する機能をもつ。上層の処理水は外部に取り出され、適切な後処理ののち環境中に放出される。一方、活性汚泥は反応槽中に必要な微生物濃度を維持するため反応槽に返送され、余剰分(余剰汚泥)は外部に取り出され産業廃棄物として最終処分される。
余剰汚泥は反応槽中の微生物が主な構成要素であり、排水中の有機物等を基質として生育した微生物の集塊である。そのため、排水が浄化される一方、それに応じて汚泥発生量も増え、その処理にはコストがかかる。また、一般に排水処理は、反応槽に存在する微生物に対して外界から微生物が全く混入しないという閉鎖系の処理ではなく、自然界に普遍的に存在する微生物が常に混入する状態にある。そのため、反応槽に存在する微生物は多種多様であり、様々な特性、機能を有する。
そこで、排水処理環境中の微生物の中でも増殖速度が速く、有機物を分解する酵素を大量に生産するバチルス属細菌を利用して排水の処理速度を向上させ、汚泥発生量を抑えることが提案されている。例えば、下記特許文献1〜3には、ケイ酸マグネシウム等の化合物を含む薬剤を添加することによりバチルス属細菌の増殖を促進して処理槽内で優占化させて排水処理を行なうことが記載されている。
従来、生物処理により排水を浄化する排水処理の運転状況の良し悪しを評価する手段としては、主に処理後の水質から推定する方法が採用されてきた。そして、それに適用する薬剤の良し悪しを評価する手段も限られていた。しかしながら、処理後の水質から推定する方法では、多数の薬剤の有効性やそれらの最適な組み合わせ、配合割合などを効率的に評価することができなかった。
よって、本発明の目的は、従来の方法に比べて、より効率的に排水の生物処理用の薬剤を評価することができる評価方法及びスクリーニング方法を提供することにある。
上記課題を解決するため、本発明は、排水の生物処理に用いられる種菌、種汚泥、又は反応槽汚泥と、模擬排水と、被検薬剤とを混合し、所定時間簡易排水処理を行った後、前記種菌、前記種汚泥、又は前記反応槽汚泥の酵素分泌状態を検出し、前記酵素分泌状態に基づいて前記被検薬剤を評価することを特徴とする排水の生物処理用の薬剤の評価方法を提供するものである。
上記発明によれば、排水の生物処理用の薬剤を評価するにあたって、排水の生物処理に用いられる種菌、種汚泥、又は反応槽汚泥と、模擬排水と、被検薬剤とを混合し、所定時間簡易排水処理を行った後の、その種菌、種汚泥、又は反応槽汚泥の酵素分泌状態を指標にするので、種菌、種汚泥、又は反応槽汚泥に含まれる微生物による排水の浄化処理能力をよく反映した評価を行うことができる。そして、その酵素分泌状態は、酵素活性を測定することで客観的に、且つ、感度よく検出することができるので、被検薬剤が多数である場合でもそれらの有効性を効率的に、且つ、適正に評価することができる。
本発明においては、前記酵素は、蛋白質分解酵素、炭水化物分解酵素、及び脂質分解酵素からなる群から選ばれた少なくとも1種の酵素によるものであることが好ましい。これによれば、排水浄化に必要な主要な酵素活性を指標にするので、微生物による排水の浄化処理能力を更によく反映した評価を行うことができる。
本発明においては、前記種菌、前記種汚泥、又は前記反応槽汚泥は、少なくともバチルス属細菌を含んでなるものであることが好ましい。これによれば、その薬剤が、特にバチルス属細菌を優占化して排水の生物処理を行う場合に有用であるかどうかを、より適正に評価することができる。
本発明においては、前記被検薬剤が2以上の被検成分を含み、前記被検薬剤の評価が、前記被検成分の組み合わせ、配合割合、又はその両方の評価であることが好ましい。これによれば、その2以上の成分の組み合わせや配合割合が排水の生物処理を行う場合に有用であるかどうかを、より適正に評価することができる。
本発明においては、更に、前記模擬排水からの有機物除去状態、窒素除去状態、及び悪臭除去状態からなる群から選ばれた少なくとも1種を検出し、前記酵素分泌状態とともに、前記有機物除去状態、前記窒素除去状態、及び前記悪臭除去状態からなる群から選ばれた少なくとも1種に基づいて前記被検薬剤の評価を行うことが好ましい。これによれば、排水の生物処理に用いられる種菌、種汚泥、又は反応槽汚泥に含まれている微生物が分泌する酵素を指標にするとともに、有機物、窒素、及び悪臭からなる群から選ばれた少なくとも1種の水質を指標にして被検薬剤を評価するので、その薬剤が排水処理性能という観点で優れているかどうかを、より適正に評価することができる。
一方、本発明のもう1つは、上記の評価方法により複数の被検薬剤を評価し、前記複数の被検薬剤の中から排水の生物処理に有用な薬剤を検出することを特徴とする排水の生物処理用の薬剤のスクリーニング方法を提供するものである。
上記発明によれば、多数の被検薬剤の中から排水の生物処理に有用な薬剤を、排水処理性能という観点で適正に、且つ、効率的にスクリーニングすることができる。
本発明によれば、従来の方法に比べて、より効率的に排水の生物処理用の薬剤を評価することができる評価方法及びスクリーニング方法を提供することができる。
本発明に用いる種菌、種汚泥、又は反応槽汚泥としては、排水に含まれる有機物や窒素等に対する浄化能力を有する微生物を含み、その微生物による排水の生物処理の状態を反映し得るものであればよく、特に制限はない。種菌又は種汚泥としては、排水処理施設の立ち上げ時に投入される種菌や種汚泥のほか、浄化効率の維持や改善のために排水処理施設の稼働時に追加投入されるものも含む。また、排水の水質、例えばBOD(生物化学的酸素要求量)が急変した時に排水処理の安定化のために利用される種菌又は種汚泥などであってもよい。反応槽汚泥としては、反応槽中の排水に含まれる汚泥をその排水から適当な固液分離手段で分離して、本発明に用いる反応槽汚泥とすることもできるが、例えば、排水処理施設に沈殿槽が備わる場合には、その沈殿槽で沈殿させた汚泥の一部を採取したり、排水処理施設に固液分離膜等の他の汚泥分離手段が備わる場合には、その分離手段で分離された汚泥の一部を採取したりして、本発明に用いる反応槽汚泥とすることができる。なお、上記種菌、種汚泥、又は反応槽汚泥として、評価した薬剤を使用することが予定されている排水処理施設のものを用いれば、より適正な評価を行えるので、好ましい。
本発明に用いる模擬排水としては、排水処理施設で処理されるべき排水そのものを用いたり、それに任意に、希釈、濃縮、加熱、ろ過、冷却、煮沸等の処理を施したものを用いたりすることができる。対象となる排水としては、例えば家庭排水や、穀類でんぷん製造業、乳製品製造業、食肉センター、砂糖製造業、畜産食料品製造業、畜産農業、肉製品製造業、食肉ハム・ソーセージ製造業、水産練り製品製造業、水産食料品製造業、有機化学工業製造業、無機化学工業製造業等からの排水などが挙げられる。あるいは、所定の有機物濃度、窒素濃度、塩濃度等となるように調製された人工排水を、本発明に用いる模擬排水としてもよい。人工排水は、例えば、ペプトン、肉エキス等の有機物源原料、尿素等の窒素源原料、塩化ナトリウム、塩化カルシウム、硫酸マグネシウム、リン酸水素2カリウム等の塩などの原料を、適宜所定濃度となるように水に溶解するなどして調製することができる。なお、上記模擬排水として、評価した薬剤を使用することが予定されている排水処理施設が対象とする排水のものを用いれば、より適正な評価を行えるので、好ましい。
本発明は、排水の生物処理に用いられる種菌、種汚泥、又は反応槽汚泥と、模擬排水とを用いた簡易排水処理を、被検薬剤の存在下で行ない、処理後の種菌、種汚泥、又は反応槽汚泥の酵素分泌状態を検出することで、その被検薬剤が排水の生物処理用として有用であるか否かを簡便に、且つ、客観的に評価できるという発想に基づいている。よって、本発明において評価やスクリーニングの対象となる薬剤は任意であり、排水の生物処理に利用することが期待される、例えば化合物、組成物、天然物などの候補物質を含むものであればよい。あるいはそれら候補物質を被検成分として含み、更にその他の賦形剤等を含むことにより粉体状、錠剤状、顆粒状、液体状、ゲル状、液体への分散状、エマルジョン状等の形態に調製された製剤などであってもよい。また、被検薬剤が2以上の被検成分を含み、その被検成分の組み合わせや配合割合についての評価やスクリーニングを行うようにしてもよい。
以下、図1を参照しつつ、本発明を更に詳細に説明する。図1に示すフロー図には、本発明の評価方法の手順の具体例が示されている。ただし、本発明は、図1に示す具体例に限定されるものではない。
まず、試験管やフラスコあるいは細胞培養用のウェルのような適当な容器に、上記模擬排水を分注し(ステップS1)、これに、上記種菌、種汚泥、又は反応槽汚泥を添加する(ステップS2)。上記種菌、種汚泥、又は反応槽汚泥の添加量は、特に制限はなく、乾燥重量で0.001〜5g程度であり、種菌、種汚泥、又は反応槽汚泥に含まれる微生物の菌数換算濃度として好ましくは103個/mL程度を超える濃度、より好ましくは105〜109個/mL程度となるように添加すればよい。
上記に被検薬剤を添加し(ステップS3)、所定時間簡易排水処理を行なう(ステップS4)。被検薬剤の添加量は、適宜設定すればよい。例えば、被検薬剤の量を変えて評価を行い、被検薬剤の至適量を評価したりしてもよい。あるいは、陽性対照となるような薬剤が知られている場合、その陽性対照薬剤を所定量で添加して簡易排水処理を行なう場合と、それと同じ量の被検薬剤を用いて簡易排水処理を行なう場合とで、比較評価を行うことができる。そのような陽性対照となるような薬剤としては、バチルス属細菌を処理槽内で優占化するための活性剤製剤として従来公知の、ブルーミネラル(中央バチルスワールド社製)、バチルスアップ(芙蓉パーライト社製)、パワーアップA(大成企業社製)などが挙げられる。なお、これらの製剤には、バチルス菌の活性を向上するミネラルとして、少なくともケイ酸塩が含まれており、他に鉄塩、マグネシウム塩、カルシウム塩、アルミニウム塩、チタン塩などのミネラルが含まれている。
簡易排水処理では、上記種菌、種汚泥、又は反応槽汚泥と、上記模擬排水と、上記被検薬剤とを、所定時間接触させる。その処理の態様に、特に制限はない。例えば室温〜30℃で、適宜振とうしながら、あるいはスターラーなどで攪拌しながら、行なうことができる。評価した薬剤を使用することが予定されている排水処理施設の反応槽の水温と同等の温度で行えば、より適正な評価を行えるので、好ましい。また、処理時間としては、1〜48時間程度であることが好ましく、3〜24時間程度であることがより好ましく、6〜18時間程度であることが更により好ましい。また、処理量としては、1〜2000mL程度であることが好ましく、1〜100mL程度であることがより好ましく、5〜50mL程度であることが更により好ましい。このような処理時間、処理量とすることで、実際の排水処理施設で行われる排水処理を模した排水処理を簡易に行なうことができ、被検薬剤が多数である場合でも、その薬剤を効率的に評価することができる。
上記簡易排水処理では、上記種菌、種汚泥、又は反応槽汚泥に含まれる微生物が酵素を生産し、菌体外に分泌する。よって、その酵素分泌状態を検出することにより、上記種菌、種汚泥、又は反応槽汚泥に含まれる微生物による排水の浄化処理能力をよく反映した評価を行うことができる。指標にする酵素としては、処理対象となる排水中の有機物は大きく分けて蛋白質、炭水化物、脂質からなるため、これらを分解する酵素であることが好ましい。例えば、蛋白質を分解する酵素としてはプロテアーゼと総記される蛋白質分解酵素が挙げられる。より詳細には、トリプシン、ペプシン、パパインなどが挙げられる。炭水化物を分解する酵素としては、デンプンを分解するアミラーゼ、セルロースを分解するセルラーゼなどが挙げられる。脂質を分解する酵素としてはリパーゼが挙げられる。これら酵素の1種を指標にしてもよく、又はこれら酵素の複数種についての活性を指標にしてもよい。
上記種菌、種汚泥、又は反応槽汚泥の酵素分泌状態の検出は、例えば、上記簡易排水処理の後、処理液を採取し(ステップS5)、その処理液に含まれる酵素活性を適当な測定手段で検出することなどにより行うことができる(ステップS9)。あるいは、処理液を適当な遠心分離手段あるいは膜分離手段等により固液分離し(ステップS6)、沈澱、上清、又はその両方を採取し(ステップS7,S8)、それらに含まれる酵素活性を適当な測定手段で検出してもよい(ステップS9)。
酵素活性の測定は、当業者に周知の手段を適宜利用することができる。例えば、後述する実施例で示すように、蛍光蛋白質分解酵素アッセイキット(サーモフィッシャーサイエンティフィック社)を用いて蛋白質分解活性を測定したり、また、デンプンを酵素基質にして炭水化物分解活性を測定したりすることができる。あるいは、カゼインを酵素基質にして蛋白質分解活性を測定することができる。あるいは、オリーブ油を酵素基質にして脂質分解活性を測定することができる。
また、上記簡易排水処理後の処理液の沈澱を採取して(ステップS8)、これに含まれる酵素活性を測定する場合(ステップS9)、酵素基質を担持した試験紙を用いる方法などで行ってもよい。より詳細には、ろ紙等の担体上に酵素基質を担持し、それに上記沈殿(湿潤状)を50〜200μL程度滴下して所定時間後に呈色試薬により呈色判定する方法などが挙げられる。
呈色試薬としては、例えば、酵素基質としてデンプンを担持した試験紙の場合、デンプンに結合するヨウ素溶液が挙げられる。これによれば、上記沈殿に炭水化物分解酵素の活性が存在すれば、その試験紙にヨウ素溶液を滴下したり、その試験紙をヨウ素溶液に浸したりする等して処理したとき、上記沈殿の周囲にヨウ素がデンプンに結合したときに呈する青紫色を呈しないハローが形成されるので、その酵素活性の存在や程度を視覚的に検出できる。また、酵素基質として蛋白質(カゼイン等)を担持した試験紙の場合、呈色試薬として、例えば蛋白質結合性色素であるクマシーブリリアントブルー(CBB:Coomassie Brilliant Blue)溶液が挙げられる。これによれば、上記沈殿に蛋白質分解酵素の活性が存在すれば、その試験紙にクマシーブリリアントブルー溶液を滴下したり、その試験紙をクマシーブリリアントブルー溶液に浸したりする等して処理したとき、上記沈殿の周囲にクマシーブリリアントブルーが蛋白質に結合したときに呈する青色を呈しないハローが形成されるので、その酵素活性の存在や程度を視覚的に検出できる。また、酵素基質としてオリーブ油を担持した試験紙の場合、呈色試薬として、例えばpH指示薬であるビクトリアブルー溶液が挙げられる。これによれば、上記の沈殿物に脂質分解酵素の活性が存在すれば、その試験紙にビクトリアブルー溶液を滴下したり、その試験紙をビクトリアブルー溶液に浸したりする等して処理したとき、上記沈殿の周囲に、オリーブ油が脂肪酸に分解されておこるpHの変化(赤色から青色への変化)により青色を呈するハローが形成されるので、その酵素活性の存在や程度を視覚的に検出できる。これらの呈色判定はイメージング装置などで行ってもよい。
一方、別の態様では、上記簡易排水処理のときに、上記種菌、種汚泥、又は反応槽汚泥と、上記模擬排水と、上記被検薬剤と共に、予め所定の酵素基質を添加しておき、処理後に呈色判定することもできる。
より詳細には、例えば、酵素基質としてデンプン、呈色試薬としてヨウ素溶液を用いる例を挙げれば、簡易排水処理中に酵素基質として添加したデンプンが分解されれば、処理後にヨウ素溶液を添加したときにヨウ素がデンプンに結合したときに呈する青紫色を呈しないか、又はその呈色の程度が弱くなるので、その酵素活性の存在や程度を視覚的に検出できる。その呈色は、分光光度計により吸光度(例えば550nmでの吸光度)を測定することなどによっても、検出することができる。
また、例えば、酵素基質として蛋白質(カゼイン)、呈色試薬として例えば上述したクマシーブリリアントブルー(CBB:Coomassie Brilliant Blue)溶液を用いる例を挙げれば、簡易排水処理中に酵素基質として添加した蛋白質(カゼイン)が分解されれば、処理後にクマシーブリリアントブルー溶液を添加したときにクマシーブリリアントブルーが蛋白質に結合したときに呈する青色を呈しないか、又はその呈色の程度が弱くなるので、その酵素活性の存在や程度を視覚的に検出できる。その呈色は、分光光度計により吸光度(例えば595nmでの吸光度)を測定することなどによっても、検出することができる。
また、例えば、酵素基質としてオリーブ油、呈色試薬として、例えば上述したpH指示薬であるビクトリアブルー溶液を用いる例を挙げれば、簡易排水処理中に酵素基質として添加した脂質(オリーブ油)が分解されれば、処理後にビクトリアブルー溶液を添加したときに、オリーブ油が脂肪酸に分解されておこるpHの変化(赤色から青色への変化)により青色を呈する。これにより、その酵素活性の存在や程度を視覚的に検出できる。その呈色は、分光光度計により吸光度を測定することなどによっても、検出することができる。
上記のようにして検出した、上記種菌、種汚泥、又は反応槽汚泥の酵素分泌状態に基づいて、上記被検薬剤を評価することができる(ステップS13)。その評価の基準は適宜設定することができるが、例えば、以下のような態様が挙げられる。
(1)被検薬剤を添加したときの酵素分泌状態に応じた活性値が予め定めた所定閾値を超える場合に、その被検薬剤が排水の生物処理に有用な薬剤であると評価する。その閾値は、具体的に評価を行う系に応じて、適宜所望の値を設定すればよい。
(2)被検薬剤を添加したときの酵素分泌状態に応じた活性値を、陽性対照薬剤を添加したときの酵素分泌状態に応じた活性値に対する相対活性値として求め、その相対活性値が予め定めた所定閾値を超える場合に、その被検薬剤が排水の生物処理に有用な薬剤であると評価する。その閾値は、具体的に評価を行う系に応じて、適宜所望の値を設定すればよい。陽性対照薬剤としては、従来排水の生物処理に有用であることが知られた薬剤や、あるいは本発明の評価によって見出された薬剤などを、適宜使用すればよい。
(3)複数の被検薬剤について、酵素分泌状態に応じた活性値を求めて、その活性値の高いものから上位所定数のものを選択し、それらの被検薬剤が排水の生物処理に有用な薬剤であると評価する。その上位所定数の値(範囲)は、具体的に評価を行う系に応じて、全体数に対する上位所定割合に属する範囲などを、適宜設定すればよい。
(4)上記(1)〜(3)いずれか2以上の組み合わせにより評価する。
(2)被検薬剤を添加したときの酵素分泌状態に応じた活性値を、陽性対照薬剤を添加したときの酵素分泌状態に応じた活性値に対する相対活性値として求め、その相対活性値が予め定めた所定閾値を超える場合に、その被検薬剤が排水の生物処理に有用な薬剤であると評価する。その閾値は、具体的に評価を行う系に応じて、適宜所望の値を設定すればよい。陽性対照薬剤としては、従来排水の生物処理に有用であることが知られた薬剤や、あるいは本発明の評価によって見出された薬剤などを、適宜使用すればよい。
(3)複数の被検薬剤について、酵素分泌状態に応じた活性値を求めて、その活性値の高いものから上位所定数のものを選択し、それらの被検薬剤が排水の生物処理に有用な薬剤であると評価する。その上位所定数の値(範囲)は、具体的に評価を行う系に応じて、全体数に対する上位所定割合に属する範囲などを、適宜設定すればよい。
(4)上記(1)〜(3)いずれか2以上の組み合わせにより評価する。
一方、本発明の別の態様では、上記模擬排水に含まれる有機物、窒素、悪臭などを、上記簡易排水処理の前後にわたり検出し、上記酵素分泌状態に基づくとともに(ステップS9)、それら有機物除去状態(ステップS10)、窒素除去状態(ステップS11)、及び/又は悪臭除去状態(ステップS12)に基づいて被検薬剤を評価してもよい(ステップS13)。
有機物除去状態の検出は(ステップS10)、例えばCOD(化学的酸素要求量)を指標にして、上記簡易排水処理の前後のCOD値を比較して、その除去率を測定することなどにより行うことができる。CODの測定は、CODパックテスト(株式会社共立理化学研究所製)等の簡易測定キットなどを用いて行ってもよい。
窒素除去状態の検出は(ステップS11)、例えばアンモニアを指標にして、上記簡易排水処理の前後のアンモニア成分値を比較して、その除去率を測定することなどにより行うことができる。アンモニアの測定は、アンモニアパックテスト(株式会社共立理化学研究所製)等の簡易測定キットなどを用いて行ってもよい。
悪臭除去状態の検出は(ステップS12)、例えば所定の悪臭成分を指標にして、上記簡易排水処理の前後の悪臭成分値を比較して、その除去率を測定することなどにより行うことができる。悪臭成分の測定は、ガス検知管(株式会社ガステック製)等の簡易測定キットなどを用いて行ってもよい。
上記のようにして検出した、有機物除去状態、窒素除去状態、及び/又は悪臭除去状態に基づく評価の基準は適宜設定することができるが、例えば、以下のような態様が挙げられる。
(5)上記(1)〜(4)のいずれかの評価で排水の生物処理に有用な薬剤であると評価され、且つ、被検薬剤を添加したときの有機物除去状態、窒素除去状態、及び/又は悪臭除去状態に応じた除去値が予め定めた所定閾値を超える場合に、その被検薬剤が排水の生物処理に有用な薬剤であると評価する。
(6)上記(1)〜(4)のいずれかの評価で排水の生物処理に有用な薬剤であると評価され、且つ、被検薬剤を添加したときの有機物除去状態、窒素除去状態、及び/又は悪臭除去状態に応じた除去値を、陽性対照薬剤を添加したときの有機物除去状態、窒素除去状態、及び/又は悪臭除去状態に応じた除去値に対する相対除去値として求め、その相対除去値が予め定めた所定閾値を超える場合に、その被検薬剤が排水の生物処理に有用な薬剤であると評価する。
(7)上記(1)〜(4)のいずれかの評価で排水の生物処理に有用な薬剤であると評価され、且つ、複数の被検薬剤について、有機物除去状態、窒素除去状態、及び/又は悪臭除去状態に応じた除去値を求めて、その除去値の高いものから上位所定数のものを選択し、それらの被検薬剤が排水の生物処理に有用な薬剤であると評価する。
(8)上記(5)〜(7)のいずれか2以上の組み合わせにより評価する。
(6)上記(1)〜(4)のいずれかの評価で排水の生物処理に有用な薬剤であると評価され、且つ、被検薬剤を添加したときの有機物除去状態、窒素除去状態、及び/又は悪臭除去状態に応じた除去値を、陽性対照薬剤を添加したときの有機物除去状態、窒素除去状態、及び/又は悪臭除去状態に応じた除去値に対する相対除去値として求め、その相対除去値が予め定めた所定閾値を超える場合に、その被検薬剤が排水の生物処理に有用な薬剤であると評価する。
(7)上記(1)〜(4)のいずれかの評価で排水の生物処理に有用な薬剤であると評価され、且つ、複数の被検薬剤について、有機物除去状態、窒素除去状態、及び/又は悪臭除去状態に応じた除去値を求めて、その除去値の高いものから上位所定数のものを選択し、それらの被検薬剤が排水の生物処理に有用な薬剤であると評価する。
(8)上記(5)〜(7)のいずれか2以上の組み合わせにより評価する。
本発明の評価方法は、特に、複数の被検薬剤の中から排水の生物処理に有用な薬剤を検出するスクリーニング方法に好適に用いられる。
以下に実施例を挙げて本発明を更に具体的に説明するが、本発明の範囲はこれら実施例によって何ら限定されるものではない。
<試験例1>
排水の生物処理に用いられる種菌として、バチルス属細菌のBacillus methylotrophicusに帰属されるFET−008(受託番号:NITE BP−1426)を用いた。
排水の生物処理に用いられる種菌として、バチルス属細菌のBacillus methylotrophicusに帰属されるFET−008(受託番号:NITE BP−1426)を用いた。
模擬排水として、ペプトン5mg/mL、肉エキス3mg/mLを含有する水溶液を用いた。
被検薬剤としては、一般的にバチルス属細菌の優占化に有用であることが知られているパワーアップA(大成企業社製)を陽性対照薬剤とし、他には鉄鋼スラグとドロマイトとを被検薬剤とした。
上記種菌0.1g(菌数としておよそ105個)と上記模擬排水50mLとを混合し、更に上記被検薬剤を、下記表1に示す条件1〜7のそれぞれの条件の最終濃度となるように混合して、それらを30℃で一晩簡易排水処理に処した。
処理後に3000×g程度で遠心分離を行い、その上澄み液(菌を取り除いた後の上清)について、蛋白質分解活性及び炭水化物分解活性を検証した。
蛋白質分解活性の測定は、蛍光蛋白質分解酵素アッセイキット(サーモフィッシャーサイエンティフィック社)を用いて行なった。このキットに含まれる試薬は蛋白質分解酵素の存在により蛍光強度が上昇するものである。各試料をこのキットに供してその蛍光強度を測定するとともに、別途、蛋白質分解酵素の1つであるトリプシンを所定濃度で段階希釈して、同様に蛍光強度を測定して検量線を得た。この検量線に、測定された蛍光強度をあてはめることにより、各試料の蛋白質分解活性を1mLあたりのトリプシン相当量として求めた。
炭水化物分解活性の測定は、ヨウ素デンプン反応による呈色反応により行った。具体的には、各試料1mLに0.5%水溶性デンプンを3mL加え、60分後、ヨウ素溶液を滴下した。デンプンが残存していれば、ヨウ素デンプン反応特有の青紫色を呈し、デンプンが分解されていれば変色しない。その呈色を550nmの吸光度により測定した。
図2には蛋白質分解活性の結果を、図3には炭水化物分解活性の結果を、それぞれ示す。
図2に示すように、陽性対照薬剤であるパワーアップAを添加した条件1では、試料中の蛋白質分解酵活性のトリプシン相当量は2μg/mLであり、これは、30℃で一晩の簡易排水処理中にバチルス属細菌から分泌された蛋白質分解酵素が試料中に多量に含まれていることを示している。これに対して、条件2〜5では条件1よりも蛋白質分解活性が低かったが、条件6、条件7では条件1よりも蛋白質分解活性が高かった。
図3に示すように、陽性対照薬剤であるパワーアップAを添加した条件1では、550nmの吸光度は0.5以下と低く、デンプンをよく分解していることがわかる。これは、30℃で一晩の簡易排水処理中にバチルス属細菌から分泌された炭水化物分解酵素が試料中に多量に含まれていることを示している。これに対して、条件2〜5、7では条件1よりも炭水化物分解活性が低かったが、条件6では条件1と同程度の炭水化物分解活性であった。
これらの結果から、排水の生物処理用の薬剤として鉄鋼スラグやドロマイトが利用可能であることが明らかとなった。そして、これらを併用し、特定の濃度条件で用いることにより、排水の生物処理の効果が特に効果的に発揮されるものと考えられた。
Claims (7)
- 排水の生物処理に用いられる種菌、種汚泥、又は反応槽汚泥と、模擬排水と、被検薬剤とを混合し、所定時間簡易排水処理を行った後、前記種菌、前記種汚泥、又は前記反応槽汚泥の酵素分泌状態を検出し、前記酵素分泌状態に基づいて前記被検薬剤を評価することを特徴とする排水の生物処理用の薬剤の評価方法。
- 前記被検薬剤の評価を下記(1)〜(3)のいずれかの基準、又はいずれか2以上の基準の組み合わせにより行う請求項1記載の評価方法。
(1)被検薬剤を添加したときの酵素分泌状態に応じた活性値が予め定めた所定閾値を超える場合に、その被検薬剤が排水の生物処理に有用な薬剤であると評価する
(2)被検薬剤を添加したときの酵素分泌状態に応じた活性値を、陽性対照薬剤を添加したときの酵素分泌状態に応じた活性値に対する相対活性値として求め、その相対活性値が予め定めた所定閾値を超える場合に、その被検薬剤が排水の生物処理に有用な薬剤であると評価する
(3)複数の被検薬剤について、酵素分泌状態に応じた活性値を求めて、その活性値の高いものから上位所定数のものを選択し、それらの被検薬剤が排水の生物処理に有用な薬剤であると評価する - 前記酵素は、蛋白質分解酵素、炭水化物分解酵素、及び脂質分解酵素からなる群から選ばれた少なくとも1種の酵素によるものである請求項1又は2記載の評価方法。
- 前記種菌、前記種汚泥、又は前記反応槽汚泥は、少なくともバチルス属細菌を含んでなるものである請求項1〜3のいずれか1つに記載の評価方法。
- 前記被検薬剤が2以上の被検成分を含み、前記被検薬剤の評価が、前記被検成分の組み合わせ、配合割合、又はその両方の評価である請求項1〜4のいずれか1つに記載の評価方法。
- 更に、前記模擬排水からの有機物除去状態、窒素除去状態、及び悪臭除去状態からなる群から選ばれた少なくとも1種を検出し、前記酵素分泌状態とともに、前記有機物除去状態、前記窒素除去状態、及び前記悪臭除去状態からなる群から選ばれた少なくとも1種に基づいて前記被検薬剤の評価を行う請求項1〜5のいずれか1つに記載の評価方法。
- 請求項1〜6に記載の評価方法により複数の被検薬剤を評価し、前記複数の被検薬剤の中から排水の生物処理に有用な薬剤を検出することを特徴とする排水の生物処理用の薬剤のスクリーニング方法。
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JP2015203729A JP2017074013A (ja) | 2015-10-15 | 2015-10-15 | 排水の生物処理用の薬剤の評価方法及びスクリーニング方法 |
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Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN112857921A (zh) * | 2021-03-04 | 2021-05-28 | 天津科技大学 | 一种评价微生物菌剂预处理对于“二段法”干化污泥成品释放臭气减量效果的方法 |
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2015
- 2015-10-15 JP JP2015203729A patent/JP2017074013A/ja active Pending
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