JP2017070733A - 遊技機 - Google Patents

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友哉 伊藤
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Abstract

【課題】出力処理全体に要する時間を短縮することが可能な遊技機を提供する。
【解決手段】遊技制御部は、遊技制御に関する主制御処理を実行し、この主制御処理を実行して得られた遊技に関する情報を含むコマンドを生成し、RAMに設定されたコマンド格納領域に格納する。生成される各コマンドは、RAMに設定された複数のコマンド格納領域のいずれかに割り当てられる。遊技制御部の出力制御部は、予め定められた順序で各コマンド格納領域に着目していき、着目したコマンド格納領域にコマンドが格納されている場合に、そのコマンドを呼び出して演出制御部へ出力する。遊技制御手段は、特別遊技状態に移行するとの判定を行う確率が低確率状態の場合にその情報を含むデータを生成し、演出制御手段は、そのデータを受け付けると、所定の場合に低確率時演出を実行する。
【選択図】図37

Description

本発明は、遊技機に関するものである。
遊技機は、遊技を制御する遊技制御部(メイン制御手段)と、遊技に伴って行われる演出を制御する演出制御部(サブ制御手段)とを備える。そして、遊技制御部から演出制御部へ遊技に関する情報を含むコマンドが送られ、演出制御部は、遊技制御部から受け取ったコマンドに基づいて演出を行う(例えば、特許文献1、2参照)。
特開2014−46082号公報 特開2014−64711号公報
本発明は、出力処理全体に要する時間を短縮することが可能な遊技機を提供することを目的とする。
上記の目的を達成する本発明は、次のような遊技機として実現される。この遊技機は、
遊技に伴って演出を行う遊技機(例えば、パチンコ遊技機100)であって、
遊技制御に関する主制御処理を実行し、当該主制御処理を実行して得られた遊技に関する情報を含むデータを生成する遊技制御手段(例えば、遊技制御部200)と、
前記遊技制御手段により前記主制御処理の1サイクルにおいて生成した全ての前記データを記憶する記憶手段(例えば、RAM203)と、
前記記憶手段に格納された前記データを、予め定められた順序で、前記主制御処理の1サイクルにおいて出力する出力手段(例えば、出力制御部240)と、
前記出力手段から出力されたデータを受け付けて、演出に関する処理を行う演出制御手段(例えば、演出制御部300)と、
を備え、
前記遊技制御手段(例えば、遊技制御部200)は、
始動条件の成立に応じて遊技者にとって有利な特別遊技状態に移行するか否かの判定を行い、
前記特別遊技状態に移行するとの判定を行う確率が通常の場合に低確率状態の情報を含むデータを生成し、当該通常の場合よりも高い確率状態で遊技を制御する場合に高確率状態の情報を含むデータを生成し、
前記演出制御手段(例えば、演出制御部300)は、前記低確率状態の情報を含むデータを受け付けると、所定の場合に低確率時演出を実行することを特徴とする遊技機である。
なお、本欄における上記括弧内の符号や補足説明等は、本発明の説明に際して例示的に付したものであり、これらの記載により本発明が減縮されるものではない。
本発明によれば、出力処理全体に要する時間を短縮することができる。
本実施の形態に係るパチンコ遊技機の概略正面図である。 本実施の形態による第2大入賞口の構成例を示す図である。 第2大入賞口の内部を遊技球が通過する様子を模式的に示す図であり、図2−2(a)は遊技球が特定領域を有しない経路を通過する様子を示す図、図2−2(b)は遊技球が特定領域を有する経路を通過する様子を示す図である。 (a)は遊技盤の右下に配設された表示器の一例を示す拡大図であり、(b)はパチンコ遊技機の部分平面図である。 本実施の形態のパチンコ遊技機の制御ユニットの内部構成を示す図である。 本実施の形態の遊技制御部の機能構成を示すブロック図である。 遊技制御部による基本処理の動作を示すフローチャートである。 遊技制御部による電源遮断時処理の動作を示すフローチャートである。 本実施の形態の遊技制御部の主制御処理の動作を示すフローチャートである。 始動口スイッチ処理の内容を示すフローチャートである。 ゲートスイッチ処理の内容を示すフローチャートである。 特別図柄処理の内容を示すフローチャートである。 大当たり判定処理の内容を示すフローチャートである。 変動パターン選択処理の内容を示すフローチャートである。 停止中処理の内容を示すフローチャートである。 客待ち設定処理の内容を示すフローチャートである。 普通図柄処理の内容を示すフローチャートである。 大入賞口処理の内容を示すフローチャートである。 遊技状態設定処理の内容を示すフローチャートである。 電動チューリップ処理の内容を示すフローチャートである。 本実施の形態で用いられる乱数の構成例を示す図であり、(a)は大当たり乱数の構成例を示す図であり、(b)は大当たり図柄乱数の構成例を示す図であり、(c)はリーチ乱数の構成例を示す図であり、(d)は当たり乱数の構成例を示す図である。 変動パターン選択処理において用いられる変動パターンの設定例を示す図である。 コマンドの構成を示す図であり、(a)はコマンドのデータ構造を示す図であり、(b)はコマンドのビット列としての構造を示す図である。 RAMにおけるコマンド格納領域の構成例を示す図である。 出力制御部による出力処理の内容を示すフローチャートである。 演出制御部の動作を示すフローチャートであり、(a)はメイン処理を示す図、(b)は割り込み処理を示す図である。 コマンド受信処理の内容を示すフローチャートである。 モードフラグの設定例を示す図である。 図20の演出選択処理の内容を示すフローチャートである。 図20の変動演出終了中処理の内容を示すフローチャートである。 図20の大当たり演出選択処理の内容を示すフローチャートである。 図20のエンディング演出選択処理の内容を示すフローチャートである。 図20の客待ちコマンド受信処理の内容を示すフローチャートである。 演出ボタン処理の内容を示すフローチャートである。 遊技制御部のRAMの構成例を説明するブロック図であり、(a)は記憶領域の構成を示すブロック図であり、(b)は(a)に示す記憶部の各々の構成を示すブロック図である。 演出制御部のRAMの構成例を説明するブロック図であり、(a)は保留記憶領域の構成を示すブロック図であり、(b)は(a)に示す記憶部の各々の構成を示すブロック図である。 事前判定処理の内容を示すフローチャートである。 画像表示部に表示される保留表示演出の例を示す図である。 保留表示演出における保留オブジェクトの移動の様子を示す図である。 本実施の形態による長開放当たりの予告演出の例を示す図である。 第1始動口への入賞に基づく保留と第2始動口への入賞に基づく保留とを区別しない保留表示演出の例を示す図である。 装飾図柄の表示態様による長開放当たりの予告演出の例を示す図である。 大当たり当選のみにより高確率状態へ移行する場合を含む大当たり図柄乱数の構成例を示す図である。 高確率時演出および小当たり演出の例を示す図である。 復帰演出の例を示す図である。
以下、添付図面を参照して、本発明の実施の形態について詳細に説明する。
〔遊技機の基本構成〕
図1は、本実施の形態に係るパチンコ遊技機100の概略正面図である。
図1に示す遊技機の一例としてのパチンコ遊技機100は、遊技者の指示操作により打ち出された遊技球が入賞すると賞球を払い出すように構成されたものである。このパチンコ遊技機100は、遊技球が打ち出される遊技盤110と、遊技盤110を囲む枠部材150とを備えている。遊技盤110は、枠部材150に着脱自在に取り付けられている。
遊技盤110は、前面に、遊技球により遊技を行うための遊技領域111と、下方から発射された遊技球が上昇して遊技領域111の上部位置へ向かう通路を形成するレール部材112と、遊技領域111の右側に遊技球を案内する案内部材113とを備えている。
本実施の形態では、遊技者により視認され易い遊技領域111の位置に、演出のための各種の画像を表示する画像表示部114が配設されている。この画像表示部114は、液晶ディスプレイ等による表示画面を備え、遊技者によるゲームの進行に伴い、例えば、特別図柄抽選の判定結果を遊技者に報知するための装飾図柄を表示したり、キャラクタの登場やアイテムの出現による演出画像や保留表示を用いた演出画像を表示したりする。
また、遊技盤110の前面に、各種の演出に用いられる可動役物115および盤ランプ116を備えている。可動役物115は、遊技盤110上で動作することにより各種の演出を行い、また、盤ランプ116は、発光することで各種の演出を行う。
遊技領域111には、遊技球が落下する方向に変化を与えるための図示しない遊技くぎおよび風車等が配設されている。また、遊技領域111には、入賞や抽選に関する種々の役物が所定の位置に配設されている。また、遊技領域111には、遊技領域111に打ち出された遊技球のうち入賞口に入賞しなかったものを遊技領域111の外に排出する排出口117が配設されている。
本実施の形態では、入賞や抽選に関する種々の役物として、遊技球が入賞すると特別図柄抽選(大当たり抽選)が始動する第1始動口121および第2始動口122と、遊技球が通過すると普通図柄抽選(開閉抽選)が始動する始動ゲート(以下、単にゲートと呼ぶ)124と、が遊技盤110に配設されている。なお、図1において、ゲート124は、遊技領域111の左右にそれぞれ設けられており、左側のゲート124は124Lと記載し、右側のゲート124は124Rと記載している。また、ここにいう第1始動口121および第2始動口122とは、予め定められた1の特別図柄表示器の作動契機となる入賞口をいう。具体的には、第1始動口121および第2始動口122には、入賞の際に遊技球の通過を検知するスイッチ(後述の第1始動口スイッチ211および第2始動口スイッチ212)が設けられている。そして、第1始動口121または第2始動口122に遊技球が入賞した際にこのスイッチが遊技球の通過を検知することが、特別図柄表示器を作動させる契機となる。
第2始動口122は、電動ソレノイドにより開閉作動すると共に点灯する普通電動役物としての電動チューリップ(開閉部材)123を備えている。電動チューリップ123は、閉じていると、遊技球が第2始動口122へ入り難い一方で、開くと第2始動口122の入口が拡大して遊技球が第2始動口122へ入り易くなるように構成されている。そして、電動チューリップ123は、普通図柄抽選に当選すると、点灯ないし点滅しながら羽根が規定時間(例えば0.15秒ないし1.8秒間)および規定回数(例えば1回ないし3回)だけ開く。
パチンコ遊技機100は、遊技状態として、特別図柄抽選の当選確率に基づき、当選確率の低い低確率状態と、低確率状態よりも当選確率の高い高確率状態とを有している。そして、所定の条件に基づいて低確率状態と高確率状態とのいずれかの状態に制御される。なお、上記の低確率状態と高確率状態の他に、特別図柄抽選の当選確率が低確率状態よりも高く高確率状態よりも低い中確率状態を設定することも可能である。この場合、パチンコ遊技機100は、所定の条件に基づいて低確率状態、中確率状態および高確率状態のいずれかの状態に制御される。
また、パチンコ遊技機100は、第2始動口122への入賞機会が少ない時短無状態と、時短無状態よりも第2始動口122への入賞機会が多い時短状態とを有している。そして、所定の条件に基づいて時短無状態と時短状態とのいずれかの状態に制御される。時短状態とは、例えば、電動チューリップ123が開閉作動する際の開時間を延長すること、普通図柄抽選の当たり当選確率を高確率にすること、あるいは普通図柄変動時間を短縮すること、のいずれか1つまたは複数の組合せによって制御される遊技状態である。なお、時短状態では、特別図柄の特別図柄変動時間が短縮されていても良い。
また、本実施の形態では、入賞や抽選に関するその他の役物として、特別図柄抽選の結果に応じて開放する特別電動役物としての開閉扉(アタッカー)127を備えた第1大入賞口125および特別電動役物としての開閉扉(アタッカー)129を備えた第2大入賞口128を備える(以下、第1大入賞口125と第2大入賞口128とを区別しない場合は、「大入賞口125、128」と記載し、第1大入賞口125の開閉扉127と第2大入賞口128の開閉扉129とを区別しない場合は、「開閉扉127、129」と記載する)。開閉扉127は、閉じた状態では、遊技球が第1大入賞口125へ入賞せず、開いた状態では、遊技球が第1大入賞口125へ容易に入賞可能となるように構成されている。また、開閉扉129は、閉じた状態では、遊技球が第2大入賞口128へ入賞せず、開いた状態では、遊技球が第2大入賞口128へ容易に入賞可能となるように構成されている。さらに、パチンコ遊技機100は、遊技球が入賞しても抽選を行わない普通入賞口126と、が遊技盤110に配設されている。
本実施の形態では、遊技盤110の左下の位置に、抽選結果や保留数に関する表示を行う表示器130が配設されている。
また、遊技盤110の裏面には、特別図柄抽選の判定等を含む遊技制御を行う遊技制御基板、演出を統括的に制御する演出制御基板、画像および音による演出を制御する画像制御基板、各種のランプおよび可動役物115による演出を制御するランプ制御基板などの図示しない各種の基板等が取り付けられる。また、遊技盤110の裏面には、供給された24VのAC電源をDC電源に変換して各種の基板等に出力するスイッチング電源(不図示)が配設されている。
枠部材150は、遊技者がハンドル151に触れてレバー152を時計方向に回転させる操作を行うとその操作角度に応じた打球力にて遊技球を所定の時間間隔(例えば1分間に100個)で電動発射する発射装置(不図示)を備えている。また、枠部材150は、遊技者のレバー152による操作と連動したタイミングで発射装置に遊技球を1つずつ順に供給する供給装置(不図示)と、供給装置が発射装置に供給する遊技球を一時的に溜めておく皿153と、を備えている。この皿153には、例えば払い出しユニットによる払出球が払い出される。
なお、本実施の形態では、皿153を上下皿一体で構成しているが、上皿と下皿とを分離する構成例も考えられる。また、発射装置のハンドル151を所定条件下で発光させたり、振動させたりする構成例も考えられる。
また、枠部材150は、発射装置のハンドル151に遊技者が触れている状態であっても遊技球の発射を一時的に停止させるための停止ボタン154と、皿153に溜まっている遊技球を箱(不図示)に落下させて取り出すための取り出しボタン155と、を備えている。
また、枠部材150は、パチンコ遊技機100の遊技状態や状況を告知したり各種の演出を行ったりするスピーカ156および枠ランプ157を備えている。スピーカ156は、楽曲や音声、効果音により、告知や各種の演出を行う。枠ランプ157は、LED等の発光体で構成され、点灯・点滅によるパターンや発光色の違い等で光による各種の演出を行う。なお、枠ランプ157については、光の照射方向を変更する演出を行うことを可能にする構成例が考えられる。
また、枠部材150は、遊技盤110を遊技者と隔てるための透明板(不図示)を備えている。この透明板は、例えば、前面枠に嵌め込まれて、蝶番等により、枠部材150に対して開閉可能に取り付けられている。
ここで、第2大入賞口128の構成について説明する。図2−1は、本実施の形態による第2大入賞口128の構成例を示す図である。
図2−1に示すように、第2大入賞口128には、開閉扉129の内側に、遊技球を案内する流路140が形成されている。この流路140には、遊技球の通過を検知する第2大入賞口スイッチ215Bが設けられており、この第2大入賞口スイッチ215Bによって、遊技球の第2大入賞口128への入賞が検出される。
また、第2大入賞口128の流路140は、途中で2つの経路(経路142と経路143)に分岐しており、一方の経路142に特定領域が設定されている。そして、流路140の分岐位置には、開放された開閉扉129から第2大入賞口128へ侵入し、流路140を通ってきた遊技球を、分岐位置から先のどちらの経路へ進ませるかを切り替える切り替え蓋141が設けられている。図2−1に示すように、特定領域が設定された方の経路142には、遊技球の通過を検知する特定領域スイッチ215Cが設けられている。本実施の形態のパチンコ遊技機100は、この特定領域を遊技球が通過したことを高確率状態へ移行する移行条件の一つとする。高確率状態および移行条件については後述する。
図2−2は、第2大入賞口128の内部を遊技球が通過する様子を模式的に示す図であり、図2−2(a)は遊技球が経路143を通過する様子を示す図、図2−2(b)は遊技球が経路142を通過する様子を示す図である。
第2大入賞口128に入った遊技球は、流路140を通って第2大入賞口スイッチ215Bを通過した後、切り替え蓋141により振り分けられて、特定領域が設定された経路142または特定領域が設定されていない経路143を通り、排出される。図2−2(a)に示す例では、切り替え蓋141が経路142を塞ぎ、経路143を開いているので、流路140を通ってきた遊技球は経路143へ向かう(以下、この状態を第1流路状態と呼ぶ)。一方、図2−2(b)に示す例では、切り替え蓋141が経路142を開き、経路143を塞いでいるので、流路140を通ってきた遊技球は経路142へ向かう(以下、この状態を第2流路状態と呼ぶ)。そして、特定領域スイッチ215Cにより、遊技球の特定領域通過が検出される。さらに説明すれば、第2大入賞口128の開閉扉129が開放され、かつ、切り替え蓋141が第2流路状態であるときに遊技球が特定領域を通過可能(第1状態)となり、第2大入賞口128の開閉扉129が閉じられているか、または、切り替え蓋141が第1流路状態であるときに遊技球が特定領域を通過不可能(第2状態)となる。
なお、図2−1および図2−2に示した構成例では、特定領域が設定されている経路142にのみ、遊技球の通過を検出するスイッチ(特定領域スイッチ215C)を設けている。したがって、特定領域スイッチ215Cにより遊技球が検出されると、遊技球が経路142を通ったことが分かる。そして、特定領域スイッチ215Cにより遊技球が検出されない場合(第2大入賞口スイッチ215Bによる検出のみ)は、遊技球が経路143を通ったことが分かる。これに対し、経路143にも遊技球の通過を検知するスイッチを設け、遊技球が経路143を通ったことを積極的に検出する構成としても良い。
また、ここでは特に図示しないが、第1大入賞口125も同様に、開閉扉127の内側に、遊技球を案内する流路を有している。そして、この流路に、遊技球の通過を検知する第1大入賞口スイッチ215A(後述)が設けられており、この第1大入賞口スイッチ215Aによって、遊技球の第1大入賞口125への入賞が検出される。第1大入賞口125の流路は分岐しておらず、第1大入賞口125に入った遊技球は、第1大入賞口スイッチ215Aを通過した後、排出される。
図2−3は、本実施の形態に係るパチンコ遊技機100を説明する図であり、図2−3(a)は、遊技盤110の右下に配設された表示器130の一例を示す拡大図であり、図2−3(b)は、パチンコ遊技機100の部分平面図である。
パチンコ遊技機100の表示器130は、図2−3(a)に示すように、第1始動口121の入賞に対応して作動する第1特別図柄表示器221と、第2始動口122の入賞に対応して作動する第2特別図柄表示器222と、ゲート124の通過に対応して作動する普通図柄表示器223と、を備えている。第1特別図柄表示器221は、第1始動口121の入賞に基づき、特別図柄を変動表示した後に停止表示させて抽選結果を表示する。第2特別図柄表示器222は、第2始動口122の入賞に基づき、特別図柄を変動表示した後に停止表示させて抽選結果を表示する。普通図柄表示器223は、遊技球がゲート124を通過したことに基づき、普通図柄を変動表示した後に停止表示させて抽選結果を表示する。本実施の形態では、第1特別図柄表示器221、第2特別図柄表示器222は、各々LEDを配列した表示装置で構成され、その点灯態様によって特別図柄抽選の抽選結果が表示される。同様に、普通図柄表示器223も、LEDを配列した表示装置で構成され、その点灯態様によって普通図柄抽選の抽選結果が表示される。
また、表示器130は、第1特別図柄表示器221での保留に対応して作動する第1特別図柄保留表示器218と、第2特別図柄表示器222での保留に対応して作動する第2特別図柄保留表示器219と、普通図柄表示器223での保留に対応して作動する普通図柄保留表示器220と、を備えている。本実施の形態では、第1特別図柄保留表示器218、第2特別図柄保留表示器219および普通図柄保留表示器220は、各々LEDを配列した表示装置で構成され、その点灯態様によって保留数が表示される。
ここで、保留について説明する。特別図柄の変動表示動作中(入賞1回分の変動表示が行なわれている間)にさらに第1始動口121または第2始動口122に遊技球が入賞した場合、特別図柄が変動中であるために、後の入賞に基づく特別図柄の変動表示動作を開始することができない。そのため、後の入賞は規定個数(例えば4個)を限度に記憶され、その入賞した遊技球に対する特別図柄を始動させるための権利が、先に入賞した遊技球に対する変動表示動作が終了するまで、保留される。なお、普通図柄に関しても、特別図柄と同様の処理を行う。このような保留がなされていることおよびその保留の数(未変動数)が、第1特別図柄保留表示器218、第2特別図柄保留表示器219および普通図柄保留表示器220に表示される。
さらに、表示器130は、パチンコ遊技機100の状態を表示する状態表示器224を備えている。本実施の形態では、状態表示器224は、3個のLEDを配列した表示装置で構成されている。3個のLEDのうち1つは、パチンコ遊技機100の状態が、特別図柄抽選の当選確率が高確率である高確率状態となっているか否かを点灯により報知するものである。他の1つは、パチンコ遊技機100の状態が、第2始動口122に入賞しやすい時短状態となっているか否かを点灯により報知するものである。さらに他の1つは、右打ちすることによって(遊技球の打球力を変更することによって)遊技者に有利な状態となっているか否かを点灯により報知するものである。なお、状態表示器224には、さらにLEDを設け、他の遊技状態に関する情報を報知するようにしても良い。
また、表示器130は、特別図柄抽選の抽選結果に応じて行われる大当たり遊技において大入賞口125、128に設けられた開閉扉127、129が作動される際のラウンド数を表示するラウンド数表示器225を備えている。大当たり遊技については後述する。ラウンド数表示器225は、LEDを配列した表示装置で構成され、その点灯態様によって大当たり遊技における開閉扉127、129の作動ラウンド数が表示される。
パチンコ遊技機100の枠部材150は、遊技者が演出に対する入力を行うための入力装置を備えている。図2−3(b)に示すように、本実施の形態では、入力装置の一例として、演出ボタン161と、演出ボタン161に隣接し、略十字に配列された複数のキーからなる演出キー162と、が枠部材150に配設されている。例えば、演出において複数の画像の中から1つの画像を選択する操作を受け付ける場合を考える。この場合、例えば、遊技者は、十字に配列された4つのキーからなる演出キー162を操作することにより、画像表示部114に表示されている複数の画像のいずれかを指示し、演出ボタン161を操作することにより、指示した画像を選択するような演出を採用することができる。また、入力装置の形態としては、図示した演出ボタン161および演出キー162の他、レバーやダイヤル等、演出の内容等に応じて様々な入力形態を採用することができる。
〔制御ユニットの構成〕
次に、パチンコ遊技機100での動作制御や信号処理を行う制御ユニットについて説明する。
図3は、制御ユニットの内部構成を示すブロック図である。図3に示すように、制御ユニットは、メイン制御手段として、特別図柄の当選の判定等を行う遊技制御部200を備えている。また、サブ制御手段として、演出を統括的に制御する演出制御部300と、画像および音響を用いた演出を制御する画像/音響制御部310と、各種のランプおよび可動役物115を用いた演出を制御するランプ制御部320と、払出球の払い出し制御を行う払出制御部330と、を備えている。
メイン制御手段である遊技制御部200は、メイン基板としての図示しない遊技制御基板により構成されている。また、サブ制御手段である演出制御部300、画像/音響制御部310、ランプ制御部320および払出制御部330の各々は、サブ基板としての図示しない演出制御基板、画像制御基板、ランプ制御基板、および払出制御基板により個別に構成されている。
〔遊技制御部の構成・機能〕
遊技制御部200は、パチンコ遊技機100の遊技を制御する遊技制御手段であり、特別図柄抽選の抽選結果の判定等を行う際の演算処理を行うCPU201と、CPU201にて実行されるプログラムや各種データ等が記憶されたROM202と、CPU201の作業用メモリ等として用いられるRAM203と、を備えている。
遊技制御部200は、パチンコ遊技機100の遊技状態を、高確率状態または低確率状態のいずれか、時短無状態または時短状態のいずれかで制御する。これにより、パチンコ遊技機100の遊技状態は、高確率状態および時短状態である高確率時短遊技状態、低確率状態および時短状態である低確率時短遊技状態、高確率状態および時短無状態である高確率時短無遊技状態、低確率状態および時短無状態である低確率時短無遊技状態のいずれかとなる。そして、遊技制御部200は、所定の条件に基づき、高確率状態と低確率状態とを切り替え、時短無状態と時短状態とを切り替える。また、遊技制御部200は、時短状態において、時短無状態よりも普通図柄抽選の当たり当選確率を高確率にする、普通図柄変動時間を短縮する、電動チューリップ123の開時間を延長する等の制御を行う。
遊技制御部200は、第1始動口121または第2始動口122に遊技球が入賞したことを契機として特別図柄抽選を行う。そして、特別図柄抽選の判定結果に応じて、大入賞口125、128に設けられた開閉扉127、129を開閉作動させる特別遊技を行う。詳しくは後述するが、特別遊技には、特別図柄抽選において大当たりの判定結果が得られたときに行われる大当たり遊技と、はずれの判定結果のうちの小当たりが得られたときに行われる小当たり遊技とが含まれる。特別遊技において、遊技制御部200は、大入賞口125、128に設けられた開閉扉127、129が所定条件(例えば、特定の大当たり遊技では、29.5秒経過または遊技球10個の入賞)を満たすまで開状態を維持するラウンドを所定回数だけ繰り返すように制御する。そして、遊技制御部200は、特別遊技における開閉扉127、129の開閉動作の間隔を制御する。なお、遊技制御部200は、第2大入賞口128の動作に伴う切り替え蓋141の動作も制御する。
また、遊技制御部200は、ゲート124を遊技球が通過したことを契機として普通図柄抽選を行う。そして、普通図柄抽選の判定結果に応じて、電動チューリップ123を作動させる当たり遊技を行う。
また、遊技制御部200は、特別図柄変動中に遊技球が第1始動口121または第2始動口122へ入賞したことにより発生する保留や、普通図柄変動中に遊技球がゲート124を通過したことにより発生する保留の設定を行う。
さらに、遊技制御部200は、特別図柄抽選および普通図柄抽選の判定結果、高確率状態と低確率状態の変更情報、時短無状態と時短状態の変更情報、保留の設定情報等の遊技制御に伴う情報を、後述するコマンドにより演出制御部300に送る。
さらに、遊技制御部200は、第1始動口121、第2始動口122、大入賞口125、128および普通入賞口126に遊技球が入賞すると、遊技球が入賞した場所に応じて1つの遊技球当たり所定数の賞球を払い出すように、払出制御部330に対する指示を行う。例えば、第1始動口121に遊技球が入賞すると3個の賞球、第2始動口122に遊技球が入賞すると4個の賞球、大入賞口125、128に遊技球が入賞すると13個の賞球、普通入賞口126に遊技球が入賞すると10個の賞球をそれぞれ払い出すように、払出制御部330に指示命令(コマンド)を送る。なお、ゲート124を遊技球が通過したことを検出しても、それに連動した賞球の払い出しは払出制御部330に指示しない。
払出制御部330が遊技制御部200の指示に従って賞球の払い出しを行った場合には、遊技制御部200は、払い出した賞球の個数に関する情報を払出制御部330から取得する。それにより、払い出した賞球の個数を管理する。
遊技制御部200には、検知手段として、図3に示すように、第1始動口121への遊技球の入賞を検出する第1始動口検出部(第1始動口スイッチ(SW))211と、第2始動口122への遊技球の入賞を検出する第2始動口検出部(第2始動口スイッチ(SW))212と、電動チューリップ123を開閉する電動チューリップ開閉部213と、ゲート124への遊技球の通過を検出するゲート検出部(ゲートスイッチ(SW))214と、が接続されている。
さらに、遊技制御部200には、第1大入賞口125への遊技球の入賞を検出する第1大入賞口検出部(第1大入賞口スイッチ(SW))215Aと、第1大入賞口125の開閉扉127を閉状態と突出傾斜した開状態とに動作させる第1大入賞口開閉部216Aと、第2大入賞口128への遊技球の入賞を検出する第2大入賞口検出部(第2大入賞口スイッチ(SW))215Bと、第2大入賞口128の開閉扉129を閉状態と突出傾斜した開状態とに動作させる第2大入賞口開閉部216Bと、第2大入賞口128の内部に設けられた特定領域検出部(特定領域スイッチ(SW))215Cと、第2大入賞口128の内部に設けられた切り替え蓋141を図2−2に示した第1流路状態と第2流路状態とに切り替える流路切り替え部216Cと、普通入賞口126への遊技球の入賞を検出する普通入賞口検出部(普通入賞口スイッチ(SW))217と、が接続されている。
また、遊技制御部200には、特別図柄の変動中に第1始動口121へ入賞した未変動分の保留個数を表示する第1特別図柄保留表示器218と、特別図柄の変動中に第2始動口122へ入賞した未変動分の保留個数を表示する第2特別図柄保留表示器219と、普通図柄の変動中にゲート124を通過した未変動分の保留個数を表示する普通図柄保留表示器220と、が接続されている。
さらに、遊技制御部200には、第1始動口121への遊技球の入賞により行われる特別図柄の変動表示および特別図柄抽選の結果を表示する第1特別図柄表示器221と、第2始動口122への遊技球の入賞により行われる特別図柄の変動表示および特別図柄抽選の結果を表示する第2特別図柄表示器222と、普通図柄の変動表示および普通図柄抽選の結果を表示する普通図柄表示器223と、パチンコ遊技機100の状態を表示する状態表示器224と、が接続されている。
そして、第1始動口スイッチ211、第2始動口スイッチ212、ゲートスイッチ214、第1大入賞口スイッチ215A、第2大入賞口スイッチ215B、特定領域スイッチ215Cおよび普通入賞口スイッチ217にて検出された検出信号が、遊技制御部200に送られる。また、遊技制御部200からの制御信号が、電動チューリップ開閉部213、第1大入賞口開閉部216A、第2大入賞口開閉部216B、流路切り替え部216C、第1特別図柄保留表示器218、第2特別図柄保留表示器219、普通図柄保留表示器220、第1特別図柄表示器221、第2特別図柄表示器222、普通図柄表示器223および状態表示器224に送られる。それにより、遊技制御部200は、上記した払い出し賞球数に関連する各種制御を行う。
さらに、遊技制御部200には、ホールに設置されたホストコンピュータ(不図示)に対して各種の情報を送信する盤用外部情報端子基板350が接続されている。そして、遊技制御部200は、払出制御部330から取得した、払い出した賞球数に関する情報や遊技制御部200の状態等を示す情報を、盤用外部情報端子基板350を介してホストコンピュータに送信する。
〔演出制御部の構成・機能〕
演出制御部300は、パチンコ遊技機100の演出を制御する演出制御手段であり、演出を制御する際の演算処理を行うCPU301と、CPU301にて実行されるプログラムや各種データ等が記憶されたROM302と、CPU301の作業用メモリ等として用いられるRAM303と、日時を計測するリアルタイムクロック(RTC)304と、を備えている。
演出制御部300は、例えば遊技制御部200から送られる特別図柄抽選での当選か否かの判定結果および変動パターンに基づいて、演出内容を設定する。その際、演出ボタン161または演出キー162を用いたユーザからの操作入力を受けて、操作入力に応じた演出内容を設定する場合もある。この場合、例えば演出ボタン161等のコントローラ(不図示)から操作に応じた信号(操作信号)を受け付け、この操作信号により識別される操作内容を演出の設定に反映させる。
また、演出制御部300は、遊技が所定期間中断された場合には、演出の1つとして客待ち用の画面表示の設定を指示する。
さらには、演出制御部300は、遊技制御部200より受信した高確率状態と低確率状態の変更情報、時短無状態と時短状態の変更情報に基づいて演出内容を設定する。
また、演出制御部300は、設定した演出内容の実行を指示するコマンドを画像/音響制御部310およびランプ制御部320に送る。
〔画像/音響制御部の構成・機能〕
画像/音響制御部310は、演出内容を表現する画像および音響を制御する際の演算処理を行うCPU311と、CPU311にて実行されるプログラムや各種データ等が記憶されたROM312と、CPU311の作業用メモリ等として用いられるRAM313と、を備えている。
そして、画像/音響制御部310は、演出制御部300から送られたコマンドに基づいて、画像表示部114に表示する画像およびスピーカ156から出力する音響を制御する。
具体的には、画像/音響制御部310のROM312には、画像表示部114において遊技中に表示する図柄画像や背景画像、遊技者に抽選結果を報知するための装飾図柄、遊技者に予告演出を表示するためのキャラクタやアイテム等といった画像データが記憶されている。
ROM312には、さらに、画像データと同期させて、または画像データとは独立にスピーカ156から出力させる楽曲や音声、さらにはジングル等の効果音等といった各種音響データが記憶されている。CPU311は、ROM312に記憶された画像データや音響データの中から、演出制御部300から送られたコマンドに対応したものを選択して読み出す。さらには、読み出した画像データを用いて背景画像表示、図柄画像表示、図柄画像変動、およびキャラクタ/アイテム表示等のための画像処理と、読み出した音響データを用いた音声処理とを行う。
そして、画像/音響制御部310は、画像処理された画像データにより画像表示部114での画面表示を制御する。また、音声処理された音響データによりスピーカ156から出力される音響を制御する。
〔ランプ制御部の構成・機能〕
ランプ制御部320は、盤ランプ116や枠ランプ157の発光、および可動役物115の動作を制御する際の演算処理を行うCPU321と、CPU321にて実行されるプログラムや各種データ等が記憶されたROM322と、CPU321の作業用メモリ等として用いられるRAM323と、を備えている。
そして、ランプ制御部320は、演出制御部300から送られたコマンドに基づいて、盤ランプ116や枠ランプ157の点灯/点滅や発光色等を制御する。また、可動役物115の動作を制御する。
具体的には、ランプ制御部320のROM322には、演出制御部300にて設定される演出内容に応じた盤ランプ116や枠ランプ157での点灯/点滅パターンデータおよび発光色パターンデータ(発光パターンデータ)が記憶されている。CPU321は、ROM322に記憶された発光パターンデータの中から、演出制御部300から送られたコマンドに対応したものを選択して読み出す。そして、ランプ制御部320は、読み出した発光パターンデータにより盤ランプ116や枠ランプ157の発光を制御する。
また、ランプ制御部320のROM322には、演出制御部300にて設定される演出内容に応じた可動役物115の動作パターンデータが記憶されている。CPU321は、可動役物115に対しては、読み出した動作パターンデータによりその動作を制御する。
〔払出制御部の構成・機能〕
払出制御部330は、払出球の払い出しを制御する際の演算処理を行うCPU331と、CPU331にて実行されるプログラムや各種データ等が記憶されたROM332と、CPU331の作業用メモリ等として用いられるRAM333と、を備えている。
そして、払出制御部330は、遊技制御部200から送られたコマンドに基づいて、払出球の払い出しを制御する。
具体的には、払出制御部330は、遊技制御部200から、遊技球が入賞した場所(第1始動口121等)に応じた所定数の賞球を払い出すコマンドを取得する。そして、コマンドに指定された数だけの賞球を払い出すように払出駆動部334を制御する。ここでの払出駆動部334は、遊技球の貯留部から遊技球を送り出す駆動モータで構成される。
また、払出制御部330には、払出駆動部334により遊技球の貯留部から実際に払い出された賞球の数を検出する払出球検出部335と、貯留部(不図示)での遊技球の貯留の有無を検出する球有り検出部336と、遊技者が遊技する際に使用する遊技球や払い出された賞球が保持される皿153が満タン状態に有るか否かを検出する満タン検出部337と、が接続されている。そして、払出制御部330は、払出球検出部335、球有り検出部336および満タン検出部337にて検出された検出信号を受け取り、これらの検出信号に応じた所定の処理を行う。
さらに、払出制御部330には、ホールに設置されたホストコンピュータに対して各種の情報を送信する枠用外部情報端子基板340が接続されている。そして、払出制御部330は、例えば払出駆動部334に対して払い出すように指示した賞球数に関する情報や払出球検出部335にて検出された実際に払い出された賞球数に関する情報等を枠用外部情報端子基板340を介してホストコンピュータに送信する。また、遊技制御部200に対しても、同様の情報を送信する。
〔遊技制御部の機能構成〕
続いて、遊技制御部200の機能構成を説明する。
図4は、遊技制御部200の機能構成を示すブロック図である。図4に示すように、遊技制御部200は、各種抽選処理を実行する機能部として、乱数取得部231と、普通図柄判定部232と、特別図柄変動制御部233と、特別図柄判定部234と、普通図柄変動制御部236と、を備えている。
また、遊技制御部200は、特別図柄変動に伴う処理を実行する機能部として、変動パターン選択部235を備えている。
さらに、遊技制御部200は、各種役物の動作制御や賞球等に関するデータ処理を実行する機能部として、大入賞口動作制御部237と、電動チューリップ動作制御部238と、賞球処理部239と、出力制御部240と、乱数制御部241と、を備えている。
乱数取得部231は、特別図柄抽選に用いられる乱数値と、普通図柄抽選に用いられる乱数値とを取得する。特別図柄抽選に用いられる乱数値の場合、具体的には、第1始動口121や第2始動口122に遊技球が入賞したことを条件として、乱数の種類ごとに、所定の範囲の数値の中から1つの数値(乱数値)が選択(取得)される。取得された乱数値は、特別図柄判定部234による判定に用いられる。詳しくは後述するが、特別図柄抽選に用いられる乱数としては、大当たりか否かを示す大当たり乱数、大当たりの種類を示す大当たり図柄乱数、変動パターン乱数、リーチ乱数等が有る。
また、普通図柄抽選に用いられる乱数値の場合、具体的には、ゲート124を遊技球が通過したことを条件として、所定の範囲の数値の中から1つの数値(乱数値)が選択(取得)される。取得された乱数値は、普通図柄判定部232による判定に用いられる。なお、普通図柄抽選に用いられる乱数としては、当たりか否かを示す当たり乱数の他、当たりの種類を示す図柄乱数や変動パターン乱数等が設定される場合もある。
特別図柄変動制御部233は、特別図柄抽選が行われた場合に、抽選結果に応じて、第1特別図柄表示器221または第2特別図柄表示器222における特別図柄の変動を制御する。
特別図柄判定部234は、特別図柄の変動開始時に、後述する図17に示すような乱数テーブルを用いて、特別図柄抽選の抽選結果が「大当たりか否か」、「大当たりに当選した場合の大当たりの種類」、「大当たりに当選していない場合の小当たりか否か」等を判定する判定手段である。すなわち、特別図柄判定部234は、乱数取得部231により取得された特別図柄抽選用の乱数値に基づいて、遊技者にとって有利な特別遊技(大当たり遊技または小当たり遊技)を行うか否かを判定する。なお、特別図柄抽選は、乱数取得部231および特別図柄判定部234により行われる処理である。
ここで、「大当たり」は、大当たり遊技の終了後に発生する遊技状態に応じて複数の種類に分けられる。具体的には、時短無状態か時短状態か、および高確率状態か低確率状態かの組み合わせによって大当たりの種類が決まる。すなわち、大当たりの種類としては、大当たり遊技の終了後に、高確率時短遊技状態となる大当たり(以下、高確率時短遊技状態の大当たり)、低確率時短遊技状態となる大当たり(以下、低確率時短遊技状態の大当たり)、高確率時短無遊技状態となる大当たり(以下、高確率時短無遊技状態の大当たり)、低確率時短無遊技状態となる大当たり(以下、低確率時短無遊技状態の大当たり)の4種類が有り得る。これらの大当たりは、各々個別の特別図柄に対応付けられており、特別図柄抽選において当選した特別図柄の種類に応じて大当たりの種類が確定する。
また、「大当たり」は、大当たり遊技の時間が長く多量の遊技球の払い出しが期待できる大当たりと、大当たり遊技の時間が短く遊技球の払出がほとんど期待できない大当たりとに分けられる場合がある。前者は「長当たり」と呼ばれ、後者は「短当たり」と呼ばれる。例えば、「長当たり」では、大入賞口125、128の開状態が所定条件(例えば29.5秒経過または10個の遊技球の入賞)を満たすまで維持されるラウンドが所定回数(例えば16回)繰り返される。また、「短当たり」では、一定時間(例えば0.1秒)だけ大入賞口125、128が開状態となるラウンドが所定回数(例えば16回)繰り返される。
大当たり遊技における大入賞口125、128の作動パターンとしては、パチンコ遊技機100において設定される大当たりの種類に応じて様々なパターンが設定される。大当たり遊技における大入賞口125、128の作動パターンは、ラウンド数、第1大入賞口125および第2大入賞口128のどちらが作動するか、開閉扉127、129が開状態となっている時間(開放時間)等により特定される。本実施の形態では、特定の種類の大当たりにおける大当たり遊技の作動パターンにおいて、所定のラウンドで第1大入賞口125を作動させ、別の所定のラウンドで第2大入賞口128を作動させる。なお、本実施の形態では、特定の長当たりにおいてのみ、第2大入賞口128が作動するラウンドが設定されているものとする。例えば、大入賞口125、128が16回作動する16ラウンドの大当たり遊技において、第1ラウンドから第15ラウンドまでは第1大入賞口125が作動し、第16ラウンドは第2大入賞口128が作動するというように設定される。
上述したように、第2大入賞口128の内部には切り替え蓋141が設けられており、第2大入賞口128に入賞した遊技球を、特定領域が設定されている経路142と特定領域が設定されていない経路143の何れかに振り分けて誘導する。この切り替え蓋141は、第2大入賞口128の1ラウンドの作動に対し、第1流路状態から第2流路状態へ2回作動して(図2−2参照)、特定領域が設定されている経路142を遊技球が通過可能とする。ここで、第2大入賞口128の1ラウンドの作動における切り替え蓋141の2回の作動のうち、1回目の作動では経路142を短時間(例えば0.3秒)開放し、2回目の作動では経路142を長時間(例えば13秒)開放する。したがって、遊技球が第2大入賞口128に入賞した場合、切り替え蓋141の1回目の作動では遊技球が特定領域を通過する可能性は小さく、2回目の作動では遊技球が特定領域を通過する可能性が大きい。
また、本実施の形態において、第2大入賞口128の作動における開閉扉129の開放時間は、遊技球の入球が容易な長時間(例えば29.5秒)と、遊技球の入球が困難な短時間(例えば0.3秒)とが設定されている。したがって、本実施の形態における長当たりの場合の大当たり遊技には、大入賞口125、128の作動パターンにおいて、所定のラウンドで第2大入賞口128が長時間開放(長作動)される大当たり遊技と、短時間開放(短作動)される大当たり遊技とがある。そして、第2大入賞口128が長時間開放された場合、第2大入賞口128の開閉扉129が開状態のときに切り替え蓋141の1回目および2回目の作動が行われる。そのため、第2大入賞口128に入球した遊技球の何れかが、経路142を通って特定領域を通過し、特定領域スイッチ215Cにより検知される可能性が大きい。一方、第2大入賞口128が短時間開放された場合、切り替え蓋141の2回目の作動により経路142を遊技球が通過可能となっているときには第2大入賞口128の開閉扉129が閉じているため、遊技球は第2大入賞口128に入球しない。そのため、第2大入賞口128への遊技球の入球が困難であり、仮に第2大入賞口128へ遊技球が入球したとしても、その遊技球が経路142を通る可能性が小さい。したがって、遊技球が特定領域を通過し、特定領域スイッチ215Cにより検知される可能性は非常に小さい。なお、以下の説明において、長当たりのうち、所定のラウンドで第2大入賞口128が長時間開放される大当たりを「長開放当たり」と呼び、所定のラウンドで第2大入賞口128が短時間開放される大当たりを「短開放当たり」と呼ぶ。
また、大当たりに当選していない場合の「小当たり」は、例えば0.1秒だけ第1大入賞口125が開状態となる態様が所定回数(例えば15回)行われる小当たり遊技が行われる。なお、小当たり当選時には、小当たり遊技が終了した後においても小当たり当選前の遊技状態を継続する。すなわち、小当たり当選時の遊技状態が高確率時短遊技状態である場合には、小当たり遊技の終了後においても高確率時短遊技状態が継続され、遊技状態は移行しない。同様に、小当たりの当選時の遊技状態が低確率時短無遊技状態である場合には、小当たり遊技の終了後においても低確率時短無遊技状態が継続され、遊技状態は移行しない。
また、小当たり遊技は大入賞口125、128の開状態が得られる特別遊技であるが、「小当たり」は、特別図柄抽選の判定においては「はずれ」の一種である。したがって、遊技者に有利となる上記の遊技状態のいずれも、特別図柄抽選の判定結果が「小当たり」となったことに基づいては設定されない。
変動パターン選択部235は、第1特別図柄表示器221や第2特別図柄表示器222にて表示する特別図柄の変動パターン(変動時間)を選択する。具体的には、変動パターン選択部235は、大当たり遊技を行うか否かの判定結果およびリーチを行うか否かの判定結果等に基づいて、変動パターンを決定する。そして、変動パターン選択部235により選択された変動パターンに基づいて、特別図柄変動制御部233が特別図柄の変動を制御する。変動パターン選択部235および特別図柄変動制御部233の動作の詳細については後述する。
ここで、「リーチ」とは、後述する装飾図柄において遊技者に大当たりを期待させるための演出である。
普通図柄判定部232は、普通図柄の変動開始時に、後述する図17(d)に示すような乱数テーブルを用いて、普通図柄の抽選結果が「当たりか否か」を判定する。すなわち、普通図柄判定部232は、乱数取得部231により取得された普通図柄抽選用の乱数値に基づいて、電動チューリップ123を開閉作動させる補助遊技を行うか否かを判定する。また、普通図柄抽選において複数の種類の当たりが設定される場合は、普通図柄判定部232は、判定結果が当たりであった場合の「当たりの種類」を判定する。なお、普通図柄抽選は、乱数取得部231および普通図柄判定部232により行われる処理である。
普通図柄変動制御部236は、普通図柄抽選が行われた場合に、抽選結果に応じて、普通図柄表示器223による普通図柄の変動を制御する。
電動チューリップ動作制御部238は、普通図柄判定部232により普通図柄抽選において「当たり」と判定された場合に、電動チューリップ123を規定時間および規定回数だけ開放し、第2始動口122に遊技球が入賞容易となる状態を発生させる。また、「はずれ」と判定された場合には、電動チューリップ123のこのような開状態を発生させない。
大入賞口動作制御部237は、特別図柄判定部234により特別図柄抽選において「大当たり」と判定された場合に、特別遊技における大当たり遊技として、当選した大当たりの種類に基づいて特定される作動パターンで大入賞口125、128の開放動作および切り替え蓋141の動作を制御する。また、大入賞口動作制御部237は、特別図柄判定部234により特別図柄抽選において「小当たり」と判定された場合に、特別遊技における小当たり遊技として、規定時間および規定回数だけ大入賞口125、128を開放する。
賞球処理部239は、入賞や抽選に関する種々の役物への入賞個数の管理および入賞に応じた賞球の払い出しの制御用コマンドをセットする。
出力制御部240は、遊技制御部200から演出制御部300および払出制御部330への制御用コマンドの出力を制御する。
乱数制御部241は、乱数取得部231が所定のタイミングで取得する各種の乱数値を更新する。
〔遊技機の基本動作〕
次に、パチンコ遊技機100の基本動作を説明する。
パチンコ遊技機100の遊技制御部200は、電源が投入されると、起動時の基本処理として、各種装置の初期化や初期設定を行う。そして、基本処理を行った後、遊技制御部200は、遊技の進行に関する一連の処理である主制御処理を繰り返し実行する。また、電源を遮断する際には、遊技制御部200は、一連の電源遮断時処理を実行する。
図5−1は、遊技制御部200による基本処理の動作を示すフローチャートである。
遊技制御部200は、パチンコ遊技機100の電源が投入されると、まず、RAM203(図3参照)へのアクセスを許可する(ステップ(以下、ステップを「S」と記載する)101)。そして、遊技制御部200は、RAM203をクリアするためのRAMクリアスイッチがONとなっているか否かを判断する(S102)。
RAMクリアスイッチがOFFである場合(S102でNo)、次に、遊技制御部200は、電源遮断時の動作に関するバックアップフラグがONとなっているか否かを判断する(S103)。
バックアップフラグがONである場合(S103でYes)、次に、遊技制御部200は、電源遮断時に作成されたチェックサムが正常か否かを判断する(S104)。
チェックサムが正常である場合(S104でYes)、次に、遊技制御部200は、復帰処理を実行する(S105)。この復帰処理において、遊技制御部200は、電源が遮断された状態からの復旧に伴う、演出制御部300等のサブ制御手段の設定を行う。具体的には、遊技制御部200は、電源が遮断される際におけるパチンコ遊技機100の内部状態(大当たり遊技中か否か、高確率状態と低確率状態のいずれか、時短状態と時短無状態のいずれか)を反映させるように、サブ制御手段を設定するためのコマンドを演出制御部300へ出力する。また、この復帰処理において、遊技制御部200は、バックアップフラグをOFFにする。
一方、RAMクリアスイッチがON(S102でYes)、バックアップフラグがOFF(S103でNo)、チェックサムが異常(S104でNo)のいずれかに該当する場合、次に遊技制御部200は、初期化処理として、RAM203の記憶内容をクリアし(S106)、RAM203の作業領域を設定する(S107)。そして、遊技制御部200は、サブ制御手段を設定(初期化)するためのコマンドを演出制御部300へ出力し、サブ基板(サブ制御手段)の設定を行う(S108)。サブ基板の設定には、各サブ基板に搭載されているRAM303、313、323をクリアすること等が含まれる。
復帰処理(S105参照)が終了した後、またはサブ基板の設定(S108参照)が終了した後、遊技制御部200は、遊技制御に用いられる各種のカウンタおよびタイマーを設定する(S109)。そして、遊技制御部200は、割り込み許可(S110)、割り込み禁止(S111)、図柄乱数制御処理(S112)、初期値乱数更新処理(S113)、電源遮断フラグがONとなっているか否かの判断(S114)をループ処理として繰り返し実行する。
ここで、割り込み許可(S110)および割り込み禁止(S111)は、このループ処理(S110〜S114)の実行中に割り込み処理の実行を可能とするために設けられている。本実施の形態では、この割り込み処理により、遊技制御における主制御処理が実行される。主制御処理の詳細については後述する。
図柄乱数制御処理(S112)において、遊技制御部200は、特別図柄抽選で用いられる変動パターン乱数の更新を行う。
初期値乱数更新処理(S113)において、遊技制御部200は、遊技制御において用いられる各種の乱数値の初期値を更新する。
電源遮断フラグの判断において、電源遮断フラグがOFFである場合(S114でNo)、パチンコ遊技機100の電源は遮断されず、遊技制御部200は、ループ処理(S110〜S114)と共に割り込みによる主制御処理を繰り返し実行する。一方、電源遮断フラグがONである場合(S114でYes)、遊技制御部200は、パチンコ遊技機100の電源を遮断するための処理(電源遮断時処理)を開始する。
図5−2は、遊技制御部200による電源遮断時処理の動作を示すフローチャートである。
電源遮断時処理において、遊技制御部200は、まず、各種の出力を行うための出力ポートの設定をクリアする(S115)。次に、遊技制御部200は、チェックサムを作成し、RAM203に格納する(S116)。次に、遊技制御部200は、バックアップフラグをONにし(S117)、RAM203へのアクセスを禁止して(S118)、無限ループに移行する。
〔遊技機の主制御処理〕
次に、パチンコ遊技機100の主制御処理を説明する。
遊技制御部200は、主制御処理において、パチンコ遊技機100における遊技を制御すると共に、サブ制御手段である演出制御部300に対して演出の制御を指示し、払出制御部330に対して賞球の払い出しの制御を指示する。
図5−3は、遊技制御部200の主制御処理の動作を示すフローチャートである。
主制御処理は、遊技制御における一連の処理からなり、予め設定された一定時間(例えば4ミリ秒)ごとに繰り返し実行される。本実施の形態において、遊技制御部200は、予め設定された一定時間ごとに割り込みを発生させ、図5−1に示すループ処理の中で割り込みが許可(S110参照)されると、割り込み処理として主制御処理を実行する。図5−3に示すように、主制御処理では、乱数更新処理、スイッチ処理、図柄処理、電動役物処理、賞球処理、出力処理が順次実行される(S501〜S506)。
乱数更新処理(S501)では、遊技制御部200は、乱数制御部241の機能(サブルーチン)を呼び出し、遊技制御部200による遊技制御で用いられる各種の乱数の値を更新する。乱数の設定および乱数値の更新の詳細については後述する。
スイッチ処理(S502)としては、始動口スイッチ処理、ゲートスイッチ処理が行われる。
始動口スイッチ処理では、遊技制御部200は、乱数取得部231の機能(サブルーチン)を呼び出し、図3の第1始動口スイッチ211および第2始動口スイッチ212の状態を監視し、スイッチがONとなった場合に、特別図柄抽選のための処理を実行する。また、詳しくは後述するが、第1始動口スイッチ211および第2始動口スイッチ212において事前判定処理を行う場合は、特別図柄判定部234、変動パターン選択部235の各機能(サブルーチン)を呼び出し、事前判定のための処理を実行する。
ゲートスイッチ処理では、遊技制御部200は、乱数取得部231の機能(サブルーチン)を呼び出し、図3のゲートスイッチ214の状態を監視し、スイッチがONとなった場合に、普通図柄抽選のための処理を実行する。
これらのスイッチ処理の詳細な内容については後述する。
図柄処理(S503)としては、特別図柄処理、普通図柄処理が行われる。
特別図柄処理では、遊技制御部200は、特別図柄変動制御部233、特別図柄判定部234、変動パターン選択部235の各機能(サブルーチン)を呼び出し、特別図柄変動およびこの図柄変動に伴う処理を実行する。
普通図柄処理では、遊技制御部200は、普通図柄変動制御部236および普通図柄判定部232の機能(サブルーチン)を呼び出し、普通図柄変動およびこの図柄変動に伴う処理を実行する。
これらの図柄処理の詳細な内容については後述する。
電動役物処理(S504)としては、大入賞口処理および電動チューリップ処理が行われる。
大入賞口処理では、遊技制御部200は、大入賞口動作制御部237の機能(サブルーチン)を呼び出し、所定の条件に基づいて特別電動役物である大入賞口125、128の開閉扉127、129の開放動作を制御する。また、遊技制御部200は、第2大入賞口128の内部の切り替え蓋141の動作を制御する。
電動チューリップ処理では、遊技制御部200は、電動チューリップ動作制御部238の機能(サブルーチン)を呼び出し、所定の条件に基づいて普通電動役物である電動チューリップ123の開放動作を制御する。
これらの電動役物処理の詳細な内容については後述する。
賞球処理(S505)では、遊技制御部200は、賞球処理部239の機能(サブルーチン)を呼び出し、入賞個数の管理および入賞に応じた賞球の払い出しの制御用コマンドをセットする。
出力処理(S506)では、遊技制御部200は、出力制御部240の機能(サブルーチン)を呼び出し、演出制御用のコマンドを演出制御部300へ出力し、払い出し制御用のコマンドを払出制御部330へ出力する。演出制御用コマンドは、S502からS504までの各処理において生成され、RAM203に設けられた制御用コマンドの格納領域に格納(セット)される。払い出し制御用コマンドは、S505の処理において生成され、RAM203に設けられた制御用コマンドの格納領域に格納(セット)される。RAM203には、制御用コマンドの種類ごとに格納領域が設定されている。
出力制御部240は、出力処理(S506)においてRAM203の各制御用コマンドの格納領域を順に調べ、個々の格納領域に制御用コマンドが格納されていれば(すなわち、S502〜S505の処理で制御用コマンドが生成されていれば)、その制御用コマンドを読み出し、出力先(演出制御部300または払出制御部330)へ出力する。
本実施の形態では、図5−3に示したように、一連の主制御処理の最後に出力処理を行う。すなわち、S502〜S505の各処理において生成されたコマンドを、その各処理においてはRAM203の対応する格納領域に格納しておく。そして、これらの一連の処理の後に、出力制御部240が、RAM203の格納領域に蓄積された、各処理で生成されたコマンドをまとめて出力する。言い換えれば、本実施の形態では、主制御処理を1サイクル実行すると、その1サイクルの実行において生成されたコマンドが、その1サイクルの実行における最後のコマンド生成が行われた後に、出力される。
このような構成としたことにより、主制御処理においては、生成したコマンドを出力するためには、出力制御部240の機能を1回呼び出すだけで良い。すなわち、コマンドを生成する度に、生成したコマンドを出力する機能(サブルーチン)を用意する必要がないため、制御命令の数を削減し、出力処理に関するプログラムのサイズの増大を抑制することができる。また、コマンドを生成する度に、生成したコマンドを出力する機能を呼び出す必要がないため、出力処理全体に要する時間を短縮することができる。
なお、詳しくは後述するが、RAM203には、上記の主制御処理で生成されたコマンドを、コマンドの種類ごとに格納するコマンド格納領域が設けられる。また、遊技制御部200から演出制御部300へ送られるコマンドは、例えば、コマンドの種類を示すコードと、コマンドの内容を示すデータとを含む2バイトの情報であり、主に1バイトでコードを記述し、他の1バイトでデータを記述している。コードは、例えば、特別図柄抽選や普通図柄抽選に関する停止図柄、変動パターン、保留、事前判定、大入賞口125、128の開閉扉127、129および切り替え蓋141や電動チューリップ123の作動指示、パチンコ遊技機100の動作に関わるエラーの報知等の情報の種類を特定する。データは、コードにより特定された情報の具体的な内容を特定する。例えば、特別図柄抽選における停止図柄の種類、選択された変動パターン、保留数等の情報や、開閉扉127、129および切り替え蓋141の作動の具体的内容(開放または閉鎖)、エラー報知の開始または終了の指示等が記述される。RAM203におけるコマンド格納領域の構成および出力制御部240がRAM203のコマンド格納領域から制御用コマンドを読み出して出力する動作の詳細については後述する。
〔遊技機の基本動作の変形例〕
なお、図5−1乃至図5−3を参照して説明した動作例では、基本処理におけるループ処理の部分で割り込みを許可し、割り込み処理として一連の処理からなる主制御処理を実行した。しかしながら、主制御処理は、一定時間ごとに繰り返し実行されるように構成されていれば良く、具体的な実現手段(実行手順)は、図5−1乃至図5−3に示した例には限定されない。例えば、基本処理の一連の動作の中に主制御処理を組み入れておき、所定のタイミングで経過時間を計測し、一定時間(例えば4ミリ秒)ごとに主制御処理へ戻る構成としても良い。また、基本処理の一連の動作の中に主制御処理を組み入れる一方で、図5−1乃至図5−3を参照して説明した動作と同様に、一定時間ごとに割り込みを発生させ、割り込みが発生したならば基本処理中に組み入れられた主制御処理へ戻る構成としても良い。
また、基本処理で生成されたコマンドを出力する場合は、原則として、コマンドを生成する度に、RAM203のコマンド格納領域に格納し、主制御処理における第2の処理手段である出力制御部240の機能を呼び出して出力する。基本処理は、電源投入時に行われる初期動作等の特別処理であり、電源投入時のパチンコ遊技機100の状態等の条件に基づく分岐により処理手順が変動する場合があるため、出力処理に漏れが無いように、生成したコマンドを速やかに出力するためである。なお、関連する複数の処理により連続的にコマンドが生成される場合等、具体的な処理の要請に応じて、複数のコマンドをRAM203のコマンド格納領域に格納し、まとめて出力する処理手順を採っても良い。
〔遊技制御部による乱数更新処理〕
特別図柄抽選等の遊技制御における各種の抽選に用いられる判定情報としての乱数値は、カウンタによって計数され、所定の初期値から始まって、図5−3に示す主制御処理の乱数更新処理(S501)が行われるたびに1ずつ加算される。そして、各抽選が行われた時点の値が始動口スイッチ処理(図6)およびゲートスイッチ処理(図7)で取得され、特別図柄処理(図8)や普通図柄処理(図13)で使用される。この乱数値のカウンタは無限ループカウンタであり、計数された乱数値が、設定されている乱数の最大値(例えば、後述する図17(a)に示した大当たり乱数では299)に達した後は、再び初期値に戻る。また、乱数更新処理は一定時間ごとに行われるため、各乱数の初期値が特定されてしまうと、更新間隔や初期値の情報に基づいて当選値が推定される恐れがある。そこで、主制御処理から図5−1に示す基本処理に戻った後、S113の初期値乱数更新処理において、各乱数の初期値をランダムに変更する。
〔遊技制御部による始動口スイッチ処理〕
図6は、図5−3のS502に示したスイッチ処理のうちの始動口スイッチ処理の内容を示すフローチャートである。
この始動口スイッチ処理は、第1始動口121における入賞に対する処理と、第2始動口122における入賞に対する処理とが順次行われる。図6を参照すると、遊技制御部200は、まず、第1始動口121に遊技球が入賞して第1始動口スイッチ211がONとなったか否かを判断する(S601)。第1始動口スイッチ211がONとなったならば、次に遊技制御部200は、第1始動口121の入賞における未変動分の保留数U1が上限値未満か否かを判断する(S602)。図6に示す例では、上限値を4個としている。保留数U1が上限値に達している場合は(S602でNo)、それ以上未変動分の入賞を保留することができないので、第1始動口121における入賞に対する処理を終了する。
一方、保留数U1が上限値未満である場合(S602でYes)、次に遊技制御部200は、保留数U1の値を1加算する(S603)。そして、遊技制御部200の乱数取得部231は、今回の入賞による抽選のための乱数値を取得し、RAM203に設定された所定の格納領域に格納する(S604)。ここでは、第1始動口121の入賞なので、特別図柄抽選のための乱数値が取得される。このとき取得される乱数値は、先行するS501の乱数更新処理で更新された値である。そして、この乱数値により、後の特別図柄処理において特別図柄抽選の結果が確定される。ここにいう乱数値としては、大当たり、小当たりまたははずれを決定する大当たり乱数値、大当たりの種類(大当たり遊技の終了後における時短状態か時短無状態、高確率状態と低確率状態、長当たり、短当たり、長開放当たり、短開放当たり等)を決定する図柄乱数値(大当たり図柄乱数値)、図柄変動における変動パターンを特定するための変動パターン乱数値、はずれのときにリーチ有り演出をするか否かを決定するリーチ乱数値、等が含まれる。
次に、遊技制御部200は、特別図柄の変動表示動作が保留されている(すなわち未抽選の)入賞球(保留球)に対して、抽選結果の予告演出を行うための事前判定処理を行う(S605)。すなわち、遊技制御部200は、事前判定手段として機能する。この事前判定処理は、抽選結果の判定を図柄変動開始時ではなく始動口入賞時に(すなわちS605において)行うものである。なお、事前判定に基づく予告演出を行わない遊技機や遊技状態においては、この事前判定処理を省略する場合がある。事前判定処理の詳細については後述する。
この後、遊技制御部200は、S603による保留数U1の増加を演出制御部300に通知するための保留数増加コマンドをRAM203に設定されたコマンド用の所定の格納領域にセットし(S606)、第1始動口121における入賞に対する処理を終了する。S605の事前判定処理が行われた場合は、保留数増加コマンドと共に、S605で得られた事前判定の判定結果の情報を含む事前判定結果コマンドを、RAM203に設定されたコマンド用の所定の格納領域にセットする。
次に、第2始動口122における入賞に対する処理が行われる。図6を参照すると、次に遊技制御部200は、第2始動口122に遊技球が入賞して第2始動口スイッチ212がONとなったか否かを判断する(S607)。第2始動口スイッチ212がONとなったならば、次に遊技制御部200は、第2始動口122の入賞における未変動分の保留数U2が上限値未満か否かを判断する(S608)。図6に示す例では、上限値を4個としている。保留数U2が上限値に達している場合は(S608でNo)、それ以上未変動分の入賞を保留することができないので、第2始動口122における入賞に対する処理を終了する。
一方、保留数U2が上限値未満である場合(S608でYes)、次に遊技制御部200は、保留数U2の値を1加算する(S609)。そして、遊技制御部200の乱数取得部231は、今回の入賞による抽選のための乱数値を取得し、RAM203に設定された所定の格納領域に格納する(S610)。ここでは、第2始動口122の入賞なので、上記のS604と同様に、特別図柄抽選のための乱数値(大当たり乱数値、大当たり図柄乱数値、リーチ乱数値、変動パターン乱数値など)が取得される。このとき取得される乱数値は、S501の乱数更新処理で更新された値である。そして、この乱数値により後の特別図柄処理において特別図柄抽選の結果が確定される。
次に、遊技制御部200は、特別図柄の変動表示動作が保留されている(すなわち未抽選の)入賞球(保留球)に対して、抽選結果の予告演出を行うための事前判定処理を行う(S611)。この事前判定処理の内容は、上記のS605と同様である。なお、事前判定に基づく予告演出を行わない遊技機や遊技状態においては、この事前判定処理を省略する場合がある。
この後、遊技制御部200は、S609による保留数U2の増加を演出制御部300に通知するための保留数増加コマンドをRAM203に設定されたコマンド用の所定の格納領域にセットし(S612)、第2始動口122における入賞に対する処理を終了する。S611の事前判定処理が行われた場合は、保留数増加コマンドと共に、S605で得られた事前判定の判定結果の情報を含む事前判定結果コマンドを、RAM203に設定されたコマンド用の所定の格納領域にセットする。
〔遊技制御部によるゲートスイッチ処理〕
図7は、ゲート124を遊技球が通過した場合のゲートスイッチ処理の内容を示すフローチャートである。
このゲートスイッチ処理において、遊技制御部200は、まず、ゲート124を遊技球が通過してゲートスイッチ214がONとなったか否かを判断する(S701)。ゲートスイッチ214がONとなったならば、次に遊技制御部200は、未変動分の保留数Gが上限値未満か否かを判断する(S702)。図7に示す例では、上限値を4個としている。保留数Gが上限値に達している場合は(S702でNo)、それ以上未変動分の入賞を保留することができないので、ゲートスイッチ処理を終了する。
一方、保留数Gが上限値未満である場合(S702でYes)、次に遊技制御部200は、保留数Gの値を1加算する(S703)。そして、遊技制御部200の乱数取得部231は、今回の入賞による抽選のための乱数値を取得し、RAM203に設定された所定の格納領域に格納する(S704)。ここでは、ゲート124の入賞なので、普通図柄抽選のための乱数値(当たり乱数値など)が取得される。
S704で乱数値が取得された後、遊技制御部200は、S703による保留数Gの増加を演出制御部300に通知するための保留数G増加コマンドをRAM203に設定されたコマンド用の所定の格納領域にセットし(S705)、ゲート124における入賞に対する処理を終了する。
〔遊技制御部による特別図柄処理〕
図8は、図5−3のS503に示した図柄処理のうちの特別図柄処理の内容を示すフローチャートである。
この特別図柄処理において、遊技制御部200の特別図柄変動制御部233は、まず、RAM203においてセットされるフラグの設定(以下、フラグ設定)において大当たり遊技フラグがONになっているか否かを調べる(S801)。ここで、大当たり遊技フラグは、パチンコ遊技機100が大当たり遊技中であることを識別するためにセットされるフラグである。実行中の大当たり遊技の種類に応じて、長開放当たり遊技中であることを示すフラグ、短開放当たり遊技中であることを示すフラグ、短当たり遊技中であることを示すフラグ等のフラグのいずれかがセットされる。本実施の形態では、これらを総称して大当たり遊技フラグと呼ぶ。
大当たり遊技フラグがONである場合、既にパチンコ遊技機100は大当たり遊技中であるので、特別図柄変動を開始することなく特別図柄処理を終了する(S801でYes)。一方、大当たり遊技フラグがOFFである場合(S801でNo)、次に特別図柄変動制御部233は、パチンコ遊技機100の現在の状態が特別図柄変動中か否かを判断する(S802)。特別図柄変動中でない場合(S802でNo)、次に特別図柄変動制御部233は、特別図柄の未変動分の保留数U1、U2(図6参照)に関する処理を行う(S803〜S806)。本実施の形態では、第1始動口121の入賞に係る保留数U1と第2始動口122の入賞に係る保留数U2とを区別しているので、この処理も対応する始動口ごとに個別に行う。
具体的には、特別図柄変動制御部233は、まず第2始動口122の入賞に係る保留数U2が1以上か判断する(S803)。保留数U2が1以上である場合(S803でYes)、特別図柄変動制御部233は、保留数U2の値を1減算する(S804)。一方、保留数U2=0である場合は(S803でNo)、特別図柄変動制御部233は、次に第1始動口121の入賞に係る保留数U1が1以上か判断する(S805)。保留数U1が1以上である場合(S805でYes)、特別図柄変動制御部233は、保留数U1の値を1減算する(S806)。一方、保留数U1=0である場合は(S805でNo)、特別図柄の抽選を始動するための入賞が無いことを意味するため、特別図柄変動を開始せず、別ルーチンの客待ち設定処理を呼び出して実行し、処理を終了する(S816)。
なお、本実施の形態では、第2始動口122の入賞に係る保留数U2に関する処理を優先させて行った。すなわち、保留数U2が1以上である場合は保留数U2に関する処理を行い、保留数U2=0である場合に保留数U1に関する処理を行っている(S803〜S806参照)。これに対し、第1始動口121と第2始動口122のどちらの入賞かに関わらず、入賞した順に保留数U1、U2を減算していくような制御とすることも可能である。
S804またはS806で保留数U1または保留数U2を減算した後、特別図柄変動制御部233は、RAM203のフラグ設定においてセットされた客待ちフラグをOFFとする(S807)。客待ちフラグは、パチンコ遊技機100が客待ち状態であることを識別するためのフラグであり、客待ち設定処理(S816、図12参照)においてセットされる。
次に、特別図柄変動制御部233は、別ルーチンによる大当たり判定処理および変動パターン選択処理を呼び出して実行する(S808、S809)。詳しくは後述するが、この大当たり判定処理および変動パターン選択処理によって、第1特別図柄表示器221、第2特別図柄表示器222に変動表示される特別図柄の変動用の設定情報(大当たり図柄、遊技状態、変動パターン等)が決定される。なお、これらの情報は演出制御部300に送られる変動開始コマンドに含まれる。
この後、特別図柄変動制御部233は、大当たり判定処理および変動パターン選択処理で決定された設定内容に基づき、図2−3(a)に示す第1特別図柄表示器221、第2特別図柄表示器222により表示される特別図柄の変動を開始する(S810)。そして、この設定内容を示す設定情報(大当たり図柄、遊技状態、変動パターン等)を含んだ変動開始コマンドを生成し、RAM203に設定されたコマンド用の所定の格納領域にセットする(S811)。S811でセットされた変動開始コマンドは、図5−3のS506に示した出力処理で演出制御部300へ送信される。
S802で特別図柄変動中と判断された場合(S802でYes)、またはS811で変動開始コマンドがセットされた後、特別図柄変動制御部233は、変動時間を経過したか否かを判断する(S812)。すなわち、S810で特別図柄の変動を開始してからの経過時間がS809の変動パターン選択処理で設定された変動時間に達したか否かが判断される。変動時間を経過していなければ(S812でNo)、特別図柄変動が継続されるので、そのまま特別図柄処理が終了する。
一方、変動時間を経過した場合(S812でYes)、特別図柄変動制御部233は、まず、第1特別図柄表示器221、第2特別図柄表示器222における特別図柄の変動をS808の大当たり判定処理で決定された図柄で停止する(S813)。後述する装飾図柄を停止させるための変動停止コマンドをRAM203に設定されたコマンド用の所定の格納領域にセットする(S814)。そして、別ルーチンの停止中処理を呼び出して実行する(S815)。停止中処理の内容については後述する。S814でセットされた変動停止コマンドは、図5−3のS506に示した出力処理で演出制御部300へ送信される。
〔遊技制御部による大当たり判定処理〕
図9は、大当たり判定処理(図8のS808)の内容を示すフローチャートである。
この大当たり判定処理において、遊技制御部200の特別図柄判定部234は、まず、今回の特別図柄抽選における大当たり乱数値の判定を行い(S901)、大当たりまたは小当たりしたか否かを判断する(S902、S905)。大当たりまたは小当たりしたか否かは、図6のS604またはS610で取得した大当たり乱数の値が、大当たりの当選値として設定された値または小当たりの当選値として設定された値と一致したか否かを判断することによって決定される(図17(a)参照)。
S901の乱数判定の結果が大当たりだった場合(S902でYes)、次に特別図柄判定部234は、大当たり図柄乱数値の判定を行う(S903)。この判定の結果に応じて、大当たりの種類(高確率状態か低確率状態、時短状態か時短無状態、長当たり、短当たり、長開放当たり、短開放当たり等)が決定される。いずれの大当たりとなるかは、図6のS604またはS610で取得した大当たり図柄乱数の値が、大当たりの種類ごとに予め設定された値のうちのいずれと一致したかによって決定される(図17(b)参照)。
以上の判定の後、特別図柄判定部234は、大当たり図柄乱数の判定により決定された大当たりの種類を表す図柄(大当たり図柄)を設定情報としてRAM203に設定された所定の格納領域にセットする(S904)。
S901の乱数判定の結果が小当たりだった場合(S902でNo、S905でYes)、次に特別図柄判定部234は、小当たりであることを表す図柄(以下、小当たり図柄)を設定情報としてRAM203に設定された所定の格納領域にセットする(S906)。
S901の乱数判定の結果が大当たりでも小当たりでもない場合(S902、S905でNo)、次に特別図柄判定部234は、抽選にはずれたことを表す図柄(以下、はずれ図柄)を設定情報としてRAM203に設定された所定の格納領域にセットする(S907)。
〔遊技制御部による変動パターン選択処理〕
図10は、変動パターン選択処理(図8のS809)の内容を示すフローチャートである。
この変動パターン選択処理において、遊技制御部200の変動パターン選択部235は、まず、大当たり判定処理(図9)のS902の判断結果を用いて今回の特別図柄抽選で大当たりしたか否かを判断する(S1001)。そして、大当たりだった場合(S1001でYes)、変動パターン選択部235は、大当たり用の変動パターンテーブルをROM202から読み出してRAM203に設定された所定の格納領域にセットする(S1002)。
一方、大当たりしなかった場合(S1001でNo)、次に変動パターン選択部235は、遊技者に大当たりを期待させるためのいわゆるリーチ演出を行うか否かを決定するための乱数値の判定を行う(S1003)。リーチ演出を行うか否かは、図6のS604またはS610で取得したリーチ乱数の値が予め設定された値と一致したか否かを判断することによって決定される(図17(c)参照)。
乱数値を用いた判定の結果、リーチ演出を行う場合(S1004でYes)、変動パターン選択部235は、リーチ用の変動パターンテーブルをROM202から読み出してRAM203に設定された所定の格納領域にセットする(S1005)。また、リーチ演出を行わない場合(S1004でNo)、変動パターン選択部235は、はずれ用の変動パターンテーブルをROM202から読み出してRAM203に設定された所定の格納領域にセットする(S1006)。
ここで、変動パターンテーブルとは、予め用意されている複数の変動パターン(変動時間15秒、30秒、60秒、90秒など)と変動パターン乱数の値とを対応付けたテーブルである(図18参照)。
次に、変動パターン選択部235は、図6のS604またはS610で取得した変動パターン乱数値およびS1002、S1005、S1006でセットされた変動パターンテーブルを用いて、変動パターン乱数値の判定を行う(S1007)。すなわち、変動パターン選択部235は、RAM203にセットされた変動パターンテーブルを参照し、変動パターン乱数の乱数値に応じた変動パターンを選択する。したがって、同じ乱数値が取得された場合でも、特別図柄抽選の結果が、大当たりしたか否か、大当たりしていない場合はリーチ演出を行うか否か、といった状態の違いに応じて参照される変動パターンテーブルが異なるので、決定される変動パターンが異なる。
この後、変動パターン選択部235は、S1007で選択した変動パターンを設定情報としてRAM203に設定された所定の格納領域にセットする(S1008)。S1008でセットされた変動パターンの設定情報は、図8のS811でセットされる変動開始コマンドに含まれ、図5−3のS506に示した出力処理で演出制御部300へ送信される。本実施の形態で選択される変動パターンおよびその設定の詳細については後述する。
〔遊技制御部による停止中処理〕
図11は、停止中処理(図8のS815)の内容を示すフローチャートである。
この停止中処理において、遊技制御部200は、まず、RAM203のフラグ設定において時短状態であることを示すフラグ(以下、時短フラグ)がONになっているか否かを調べる(S1101)。時短フラグがONである場合(S1101でYes)、遊技制御部200は、時短状態での抽選回数(変動回数)Jの値を1減算し(S1102)、抽選回数Jが0になったか否かを調べる(S1103)。そして、抽選回数J=0であれば(S1103でYes)、時短フラグをOFFにする(S1104)。なお、時短フラグをONにする操作と、抽選回数Jの初期値の設定は、後述の大入賞口処理(図14)における遊技状態設定処理(図15)で行われる。
時短フラグがOFFであった場合(S1101でNo)またはS1104で時短フラグをOFFにした後、あるいはS1102で減算した後の抽選回数Jの値が0でない場合(S1103でNo)、次に遊技制御部200は、RAM203のフラグ設定において高確率状態であることを示すフラグ(以下、確変フラグ)がONになっているか否かを調べる(S1105)。なお、この確変フラグと先の時短フラグが共にONである場合は、高確率時短遊技状態であり、確変フラグがONであり時短フラグがOFFである場合は、高確率時短無遊技状態である。
確変フラグがONである場合(S1105でYes)、遊技制御部200は、高確率状態での抽選回数(変動回数)Xの値を1減算し(S1106)、抽選回数Xが0になったか否かを調べる(S1107)。そして、抽選回数X=0であれば(S1107でYes)、確変フラグをOFFにする(S1108)。なお、確変フラグをONにする操作と、抽選回数Xの初期値の設定は、後述の大入賞口処理(図14)における遊技状態設定処理(図15)で行われる。
確変フラグがOFFであった場合(S1105でNo)またはS1108で確変フラグをOFFにした後、あるいはS1106で減算した後の抽選回数Xの値が0でない場合(S1107でNo)、次に遊技制御部200は、今回の特別図柄抽選で大当たりしたか否かを判断する(S1109)。そして、大当たりだった場合(S1109でYes)、次に遊技制御部200は、大当たりの種類が長当たりか否かを判断する(S1110)。長当たりには、第2大入賞口128が長時間開放される長開放当たりと第2大入賞口128が短時間開放される短開放当たりとが含まれる。
ここで、大当たりか否かの判断は、大当たり判定処理(図9)の判定結果に基づいて判断することができる。例えば、後述する図17(b)の図表に示す図柄のいずれかがセットされているならば、S1109でYesである。大当たり判定処理によりRAM203に、はずれ図柄または小当たり図柄がセットされているならば、S1109でNoである。
大当たりの種類が長当たりであった場合(S1110でYes)、遊技制御部200は、長当たり(長開放当たり、短開放当たり)に対応する大当たり遊技フラグ(図では長当たり遊技フラグと記載)をONにする(S1111)。これにより、RAM203の遊技状態の設定が、大当たりの種類が長当たりである大当たり遊技状態(長当たり遊技状態)となる。
大当たりの種類が長当たりでなかった場合(S1110でNo)、遊技制御部200は、短当たりに対応する大当たり遊技フラグ(図では短当たり遊技フラグと記載)をONにする(S1112)。これにより、RAM203の遊技状態の設定が、大当たりの種類が短当たりである大当たり遊技状態(短当たり遊技状態)となる。
S1111またはS1112で大当たり遊技フラグをONにした後、遊技制御部200は、抽選回数J、Xの値を初期化する(S1113)。また、S1101において時短フラグがONであって、S1103において抽選回数Jが0でなかった場合、遊技制御部200は、時短フラグをOFFにする(S1114)。同様に、S1105において確変フラグがONであって、S1107において抽選回数Xが0でなかった場合、遊技制御部200は、確変フラグをOFFにする(S1114)。
S1113で抽選回数J、Xの値を初期化した後、遊技制御部200は、オープニング動作を開始する(S1117)。ここで、オープニング動作の内容は、S1111、S1112のいずれで大当たり遊技フラグがONとなったかに応じて異なる。すなわち、大当たり遊技フラグの状態に応じて、長当たり遊技、短当たり遊技の各遊技状態において設定されたオープニング動作のいずれかが行われることとなる。
この後、遊技制御部200は、演出制御部300において大当たり遊技フラグに応じたオープニング動作における演出を行うためのオープニングコマンドをRAM203に設定されたコマンド用の所定の格納領域にセットして(S1118)、停止中処理を終了する。このオープニングコマンドは、図5−3のS506に示した出力処理で演出制御部300へ送信される。
これに対し、今回の特別図柄抽選の結果が大当たりでなかった場合(S1109でNo)、次に遊技制御部200は、今回の特別図柄抽選の結果が小当たりであったか否かを判断する(S1115)。小当たりでなかった場合は(S1115でNo)、停止中処理を終了する。
一方、小当たりであった場合(S1115でYes)、遊技制御部200は、小当たり遊技を開始して、停止中処理を終了する(S1116)。これにより、RAM203の遊技状態の設定が小当たり遊技状態となる。なお、小当たり遊技では、前述したように、大入賞口125、128を所定回数開閉し、所定時間経過後に終了する。
〔遊技制御部による客待ち設定処理〕
図12は、客待ち設定処理(図8のS816)の内容を示すフローチャートである。
この客待ち設定処理において、遊技制御部200は、まず、RAM203のフラグ設定において客待ちフラグがONになっているか否かを調べる(S1201)。ここで、客待ちフラグは、パチンコ遊技機100が客待ち状態であることを識別するためにセットされるフラグである。
客待ちフラグがONである場合、パチンコ遊技機100は客待ち状態であるので、そのまま処理を終了する(S1201でYes)。一方、客待ちフラグがOFFである場合(S1201でNo)、遊技制御部200は、客待ちコマンドを生成してRAM203に設定されたコマンド用の所定の格納領域にセットし(S1202)、客待ちフラグをONにする(S1203)。S1202でセットされた客待ちコマンドは、図5−3のS506に示した出力処理で演出制御部300へ送信される。なお、客待ちフラグは、特別図柄の変動が停止して、保留が無い状態でセットされるフラグである(図8参照)。
〔遊技制御部による普通図柄処理〕
図13は、図5−3のS503に示した図柄処理のうちの普通図柄処理の内容を示すフローチャートである。
この普通図柄処理において、遊技制御部200の普通図柄変動制御部236は、まず、RAM203のフラグ設定において補助遊技フラグがONになっているか否かを調べる(S1301)。ここで、補助遊技フラグは、普通図柄抽選で当選した場合にセットされるフラグである。補助遊技フラグが設定されている状態は、電動チューリップ123が後述の電動チューリップ処理(図16)にしたがって開放され、第2始動口122に入賞し易くなっている状態である(補助遊技状態)。
補助遊技フラグがONである場合、既に補助遊技状態となっており、普通図柄が停止している状態なので、普通図柄変動を開始することなく普通図柄処理を終了する(S1301でYes)。一方、補助遊技フラグがOFFである場合(S1301でNo)、次に普通図柄変動制御部236は、パチンコ遊技機100の現在の状態が普通図柄変動中か否かを判断する(S1302)。普通図柄変動中でない場合(S1302でNo)、次に普通図柄変動制御部236は、普通図柄の未変動分の保留数G(図7参照)が1以上か判断する(S1303)。保留数G=0である場合は(S1303でNo)、普通図柄の抽選を始動するための入賞が無いことを意味するため、普通図柄変動を開始せずに処理を終了する。
これに対し、保留数Gが1以上である場合(S1303でYes)、普通図柄変動制御部236は、保留数Gの値を1減算する(S1304)。そして、普通図柄判定部232が、今回の普通図柄抽選における当たり乱数値の判定を行って、普通図柄抽選に当選したか否かを判断する(S1305)。当選したか否かは、図7のS704で取得した当たり乱数の値が、後述する図17(d)に示すテーブル等において当選値として設定された値と一致したか否かを判断することによって決定される。なお、普通図柄抽選において複数の種類の当たりが設定される場合、普通図柄判定部232は、例えば、S1305で当たりと判定すると、次に当たりの種類に関する乱数値(当たり図柄乱数値)の判定を行って当たりの種類を特定する。
次に、普通図柄変動制御部236は、普通図柄抽選の結果に応じて普通図柄の設定を行う(S1306)。すなわち、普通図柄抽選に当選した場合は、当選したことを表す図柄(以下、当たり図柄)を設定情報としてRAM203に設定された所定の格納領域にセットする。一方、普通図柄抽選に当選しなかった場合は、抽選にはずれたことを表す図柄(以下、はずれ図柄)を設定情報としてRAM203に設定された所定の格納領域にセットする。
次に、普通図柄変動制御部236は、普通図柄の変動時間の設定を行う(S1307)。この変動時間は、図11におけるS1104、S1114、後述の図15におけるS1504、S1507等の処理で設定される時短フラグに基づいて設定される。すなわち、S1307による設定の際に時短フラグがONである場合は、短時間(例えば1.5秒)に設定され、時短フラグがOFFである場合は、長時間(例えば4.0秒)に設定される。この設定の後、普通図柄変動制御部236は、S1307の設定内容に基づき、図2−3(a)および図3に示す普通図柄表示器223における普通図柄の変動を開始する(S1308)。なお、普通図柄の変動パターンを抽選により決定することもできる。この場合、例えば、遊技球がゲート124を通過した際に、乱数取得部231が普通図柄の変動パターン乱数値を取得し、S1307において、普通図柄変動制御部236が普通図柄の変動パターン乱数値を判定することにより、変動時間が設定される。
S1308で普通図柄の変動を開始した後、またはS1302で普通図柄変動中と判断された場合(S1302でYes)、普通図柄変動制御部236は、変動時間を経過したか否かを判断する(S1309)。すなわち、S1308で普通図柄の変動を開始してからの経過時間がS1307で設定された変動時間に達したか否かが判断される。変動時間を経過していなければ(S1309でNo)、普通図柄変動が継続されるので、そのまま普通図柄処理が終了する。
一方、変動時間が終了した場合(S1309でYes)、普通図柄変動制御部236は、普通図柄表示器223における普通図柄の変動を停止する(S1310)。そして、普通図柄変動制御部236は、S1305の判定結果が当選であったか否かを判断する(S1311)。当選であったならば(S1311でYes)、補助遊技フラグをONにする(S1312)。一方、はずれであったならば(S1311でNo)、補助遊技フラグをONにすること無く普通図柄処理を終了する。
〔遊技制御部による大入賞口処理〕
図14は、図5−3のS504に示した電動役物処理のうちの大入賞口処理の内容を示すフローチャートである。
この大入賞口処理において、遊技制御部200の大入賞口動作制御部237は、まず、RAM203のフラグ設定において大当たり遊技フラグがONになっているか否かを調べる(S1401)。大当たり遊技フラグがOFFである場合、大当たり遊技は行われないので、大入賞口処理を終了する(S1401でNo)。一方、大当たり遊技フラグがONである場合(S1401でYes)、次に大入賞口動作制御部237は、パチンコ遊技機100が停止中処理(図11)で開始された大当たり時の動作制御におけるオープニング動作の最中か否かを判断する(S1402)。
パチンコ遊技機100がオープニング中である場合(S1402でYes)、次に大入賞口動作制御部237は、予め設定されたオープニング動作が行われるべき時間(オープニング時間)を経過したか否かを判断する(S1403)。オープニング時間を経過していないならば、次に作動する第1大入賞口125または第2大入賞口128でのオープニング動作が継続されるので、大入賞口処理を終了する(S1403でNo)。一方、オープニング時間を経過したならば(S1403でYes)、次に大入賞口動作制御部237は、作動対象となる大入賞口125、128の作動設定を行い(S1404)、入賞個数Cを初期化(C=0)し(S1405)、大入賞口125、128の作動のラウンド数Rの値を現在の値から1加算して(S1406)、大入賞口125、128を作動開始(開放)する(S1407)。ここで、本実施の形態によるパチンコ遊技機100では、大当たり遊技のラウンドに応じて、第1大入賞口125を作動対象とするか、第2大入賞口128を作動対象とするかが予め定められている。また、第2大入賞口128が作動するラウンドでは、大入賞口動作制御部237は、切り替え蓋141も作動させる。
S1404の作動設定では、大入賞口125、128の作動パターンと、その作動パターンで作動させるラウンド数(作動ラウンド数)とが設定される。大入賞口125、128が作動する場合としては、特別図柄抽選で、長当たり(長開放当たり、短開放当たり)または短当たりの大当たりであった場合と、小当たりであった場合がある。作動パターンおよびラウンド数は、これらの当たりの種類に応じて様々に設定される。なお、大当たり遊技においては、大入賞口125、128の作動を複数回(複数ラウンド)連続して行うことが規定されている。一例としては、長開放当たりの場合、例えば、第1大入賞口125を15ラウンド(15R)作動させた後に第2大入賞口128を1ラウンド(1R)作動させ、1ラウンドでは29.5秒の開放を1回行う。短開放当たりの場合、例えば、第1大入賞口125を15ラウンド(15R)作動させた後に第2大入賞口128を1ラウンド(1R)作動させ、1ラウンドでは29.5秒(第1大入賞口125の場合)または0.3秒(第2大入賞口128の場合)の開放を1回行う。短当たりの場合、例えば、第1大入賞口125を15ラウンド(15R)作動させ、1ラウンドでは0.1秒の開放を1回行う。小当たりの場合、例えば、第1大入賞口125を1ラウンド(1R)作動させ、この1ラウンドで0.1秒の開放を15回行う。ここで、短当たりでの作動と小当たりでの作動を上記の例で比較すると、共に0.1秒の開放が15回行われることとなる。すなわち、遊技者から見える大入賞口125、128の動作は、短当たりの場合と小当たりの場合とで同じであり、遊技盤110上の大入賞口125、128の動作のみから短当たりと小当たりとを区別することはできない。
また、別の例としては、短当たりでは、2ラウンド(2R)作動させ、1ラウンドでは0.9秒の開放を2回行い、小当たりでは、1ラウンド(1R)作動させ、この1ラウンドで0.9秒の開放を2回行う。この場合も、短当たりでの作動と小当たりでの作動を比較すると、共に0.9秒の開放が2回行われることとなり、遊技者から見える大入賞口125、128の動作は、短当たりの場合と小当たりの場合とで同様となる。
なお、小当たりの際には、大入賞口125、128の開放累積時間が1.8秒以内に設定されなければならないことが法令により定められている。一方で、大当たり(長当たりまたは短当たり)の際には、大入賞口125、128を複数回連続開放させなければならない。そこで、上記のように小当たりでの作動と短当たりでの作動を外見上区別し難くしようとする場合、小当たりでは、1作動での開放累積時間が1.8秒以内を満たす範囲で、大入賞口125、128が2回以上開放する作動形態が設定され、短当たりでは、小当たりの開放回数と同数のラウンド数が設定される。
長当たり(長開放当たり、短開放当たり)において、第2大入賞口128が作動するラウンドでは、上記のように所定のタイミングで切り替え蓋141も作動し、特定領域が設定された経路142を遊技球が通過可能となる。大入賞口動作制御部237は、特定領域を遊技球が通過した場合(特定領域スイッチ215Cにより遊技球の通過が検知された場合)は、大当たり遊技の終了後に遊技状態が高確率状態となる高確率移行確定フラグをONにする。
次に、大入賞口動作制御部237は、S1404で設定された作動パターンにおける開放時間を経過したか否かを判断する(S1408)。大入賞口125、128での開状態が開放時間を経過していない場合(S1408でNo)、次に大入賞口動作制御部237は、大入賞口125、128への入賞個数Cが規定の個数(例えば9個)以上か否かを判断する(S1409)。開放時間を経過しておらず、かつ入賞個数Cが規定個数未満である場合は、大入賞口125、128の作動状態(開状態)が継続されるので、大入賞口処理を終了する(S1409でNo)。一方、開放時間を経過したか(S1408でYes)、または入賞個数Cが規定個数に達した場合(S1409でYes)、大入賞口動作制御部237は、大入賞口125、128を作動終了(閉口)する(S1410)。
次に、大入賞口動作制御部237は、大入賞口125、128の作動のラウンド数RがS1404で設定された最大値に達したか否かを判断する(S1411)。そして、最大値に達していないならば、残りの作動が行われるため、大入賞口処理を終了する(S1411でNo)。
大入賞口125、128の作動のラウンド数Rが最大値に達したならば(S1411でYes)、次に大入賞口動作制御部237は、エンディング動作を開始する(S1412)。ここで、エンディング動作の内容は、長当たり遊技(長開放当たり遊技、短開放当たり遊技)、短当たり遊技の各遊技において設定されたエンディング動作のうち、大当たり遊技フラグの状態に対応するものとなる。
この後、大入賞口動作制御部237は、演出制御部300において大当たり遊技フラグに応じたエンディング動作における演出を行うためのエンディングコマンドをRAM203に設定されたコマンド用の所定の格納領域にセットする(S1413)。このエンディングコマンドは、図5−3のS506に示した出力処理で演出制御部300へ送信される。
次に、大入賞口動作制御部237は、大入賞口125、128の作動のラウンド数Rを0にリセットした後(S1414)、エンディング動作の開始からの経過時間が予め設定されたエンディング動作が行われるべき時間(エンディング時間)を経過したか否かを判断する(S1417)。エンディング時間を経過していないならば、エンディング動作が継続されるので、大入賞口処理を終了する(S1417でNo)。一方、エンディング時間を経過したならば(S1417でYes)、次に大入賞口動作制御部237は、遊技制御部200による遊技状態設定処理を経た後(S1418)、大当たり遊技フラグをOFFにして、大入賞口処理を終了する(S1419)。遊技状態設定処理の内容については後述する。
S1402で、パチンコ遊技機100がオープニング中ではないと判断した場合(S1402でNo)、次に大入賞口動作制御部237は、エンディング中か否かを判断する(S1415)。そして、エンディング中であるならば(S1415でYes)、上記S1417以降の動作を実行する。
一方、パチンコ遊技機100がエンディング中でもないならば(S1415でNo)、次に大入賞口動作制御部237は、大入賞口125、128が作動(開放)中か否かを判断する(S1416)。そして、作動中でないならば(S1416でNo)、上記S1405以降の動作を実行し、作動中であるならば(S1416でYes)、上記S1408以降の動作を実行する。
なお、前述した小当たり遊技で行われる演出は、短当たり遊技で行われる演出と同様であり、演出から短当たりと小当たりとを区別することはできない。
〔遊技状態設定処理〕
エンディング時間が経過した場合(S1417でYes)に実行される、遊技制御部200による遊技状態設定処理(S1418)の内容を図15に示す。
遊技状態設定処理が行われる場合、前提として、図14のS1401で大当たり遊技フラグがONとなっている。そこで、図15に示すように、遊技制御部200は、まず、その大当たりの種類を判断する(S1501〜S1503、S1506)。これらの判断は、例えば大当たり判定処理(図9)でRAM203に設定情報としてセットされた図柄の種類に基づいて判断することができる。なお、大当たりの種類の判断は大当たり判定処理(図9)のS902、S903、S905と概ね同様であるので、S902、S903、S905の判断結果を用いても良い。また、本実施の形態では、大当たり遊技の終了後にパチンコ遊技機100が高確率状態となるか否かの判断は、高確率移行確定フラグの状態に基づく。
小当たりである場合(S1501でYes)、遊技状態(パチンコ遊技機100の内部状態)は変更しないので、遊技状態設定処理を終了する。
小当たりでない場合(S1501でNo)、遊技制御部200は、高確率状態へ移行可能な大当たり(図15では「確変可能大当たり」と記載)か否かを判断する(S1502a)。ここで、高確率状態へ移行可能な大当たりとは、大当たり遊技において第2大入賞口128が開放されるラウンドを含む大当たりである。本実施の形態では、第2大入賞口128の内部に設定された特定領域を遊技球が通過したことを移行条件としてパチンコ遊技機100の遊技状態が高確率状態へ移行する。したがって、高確率状態へ移行するためには、大当たり遊技において第2大入賞口128が開放されることが必須となる。ただし、第2大入賞口128が開放されても遊技球が入球しない場合、および、遊技球が第2大入賞口128に入球しても特定領域を通過しない場合(経路143を通過した場合)は、パチンコ遊技機100の遊技状態は高確率状態へ移行しない。すなわち、高確率状態へ移行可能な大当たりと判定されただけでは、高確率状態への移行は確定しない。
大当たりの種類が高確率状態へ移行可能な大当たりであった場合(S1502aでYes)、次に遊技制御部200は、高確率移行確定フラグがONか否かを判断する(S1502b)。図14の大入賞口処理で説明したように、高確率状態へ移行可能な大当たりの大当たり遊技において、第2大入賞口128に入賞した遊技球が経路142の特定領域を通過した場合に高確率移行確定フラグがONとなる。そして、高確率移行確定フラグがONであれば、大当たり遊技後に高確率状態へ移行することが確定する。
S1502aの判断で高確率状態へ移行不可能な大当たり(すなわち、大当たり遊技において第2大入賞口128が開放されるラウンドが含まれない大当たり)であった場合(S1502aでNo)、また、高確率状態へ移行可能な大当たりであるが高確率移行確定フラグがONでない場合(S1502bでNo)、次に遊技制御部200は、大当たりの種類が大当たり遊技の終了後にパチンコ遊技機100が時短状態となる大当たりか否かを判断する(S1503)。時短状態となる大当たりである場合(S1503でYes)、遊技制御部200は、時短フラグをONにする(S1504)。これにより、RAM203の遊技状態の設定が低確率時短遊技状態となる。また、遊技制御部200は、抽選回数Jの初期値を設定し(S1505)、遊技状態設定処理を終了する。抽選回数Jの初期値は、図示の例では100回である。したがって、低確率時短遊技状態における抽選が100回行われたならば、低確率時短遊技状態が終了し、低確率時短無遊技状態となる。
一方、大当たりの種類が大当たり遊技の終了後にパチンコ遊技機100が時短無状態となる大当たりである場合(S1503でNo)、遊技制御部200は、時短フラグ、確変フラグともONにせずに処理を終了する。したがって、この大当たりの後の遊技に対するRAM203の遊技状態の設定は、低確率時短無遊技状態となる。
S1502aの判断で高確率状態へ移行可能な大当たりであり(S1502aでYes)、かつ、高確率移行確定フラグがONである場合(S1502bでYes)、次に遊技制御部200は、大当たりの種類が大当たり遊技の終了後にパチンコ遊技機100が時短状態となる大当たりか否かを判断する(S1506)。時短状態となる大当たりである場合遊技制御部200は、時短フラグをONにし(S1507)、抽選回数Jの初期値を設定する(S1508)。この場合の抽選回数Jの初期値は、図示の例では145回である。また、遊技制御部200は、確変フラグをONにし(S1509)、抽選回数Xの初期値を設定する(S1510)。抽選回数Xの初期値は、図示の例では145回である。これにより、RAM203の遊技状態の設定が高確率時短遊技状態となる。そして、この高確率時短遊技状態における抽選が145回行われたならば、高確率時短遊技状態が終了し、低確率時短無遊技状態となる。
一方、大当たりの種類が大当たり遊技の終了後にパチンコ遊技機100が時短無状態となる大当たりである場合(S1506でNo)、遊技制御部200は、確変フラグのみをONにし(S1509)、抽選回数Xの初期値(145回)を設定する(S1510)。これにより、RAM203の遊技状態の設定が高確率時短無遊技状態となる。そして、この高確率時短無遊技状態における抽選が145回行われたならば、高確率時短無遊技状態が終了し、低確率時短無遊技状態となる。
〔遊技制御部による電動チューリップ処理〕
図16は、図5−3のS504に示した電動役物処理のうちの電動チューリップ処理の内容を示すフローチャートである。
電動チューリップ処理において、遊技制御部200の電動チューリップ動作制御部238は、まず、RAM203のフラグ設定において補助遊技フラグがONになっているか否かを調べる(S1601)。補助遊技フラグがOFFである場合、電動チューリップ123は開放しないため、電動チューリップ処理を終了する(S1601でNo)。一方、補助遊技フラグがONである場合(S1601でYes)、次に電動チューリップ動作制御部238は、電動チューリップ123が作動中か否かを判断する(S1602)。
電動チューリップ123が作動中でない場合(S1602でNo)、電動チューリップ動作制御部238は、電動チューリップ123の作動パターンの設定を行い(S1603)、設定した作動パターンで電動チューリップ123を作動させる(S1604)。ここで、作動パターンは、図11におけるS1104、S1114、図15におけるS1504、S1507等の処理で設定される時短フラグに基づいて設定される。例えば、S1603による設定の際に時短フラグがOFFである場合は、0.15秒の開放時間で1回開放する作動パターンが設定され、時短フラグがONである場合は、1.80秒の開放時間で3回開放する作動パターンが設定される。このように、通常、時短フラグがONであるとき(時短状態のとき)は、電動チューリップ123が長時間、複数回開放され、第2始動口122に入賞し易くなる入賞サポート(電チューサポート)が行われる。なお、時短フラグがONの場合またはOFFの場合における電動チューリップ123の作動パターン(補助遊技の種類)を複数用意し、普通図柄処理(図13参照)で判定される当たりの種類に応じて、作動パターンを設定するように構成しても良い。
S1602で電動チューリップ123が作動中と判断された場合(S1602でYes)、またはS1604で電動チューリップ123を作動させた後、電動チューリップ動作制御部238は、設定されている作動パターンにおける開放時間が経過したか否かを判断する(S1605)。開放時間を経過していなければ、電動チューリップ123の作動状態(開状態)が継続されるので、電動チューリップ処理を終了する(S1605でNo)。一方、開放時間を経過したならば(S1605でYes)、電動チューリップ動作制御部238は、補助遊技フラグをOFFとして、電動チューリップ処理を終了する(S1606)。
〔乱数による判定の手法〕
ここで、大当たり判定処理(図9)、変動パターン選択処理(図10)、普通図柄処理(図13)等で行われる、乱数による判定の手法について詳細に説明する。
図17は、本実施の形態において特別図柄抽選および普通図柄抽選で用いられる乱数(判定テーブル)の構成例を示す図である。
図17(a)には特別図柄抽選で用いられる大当たり乱数の構成例、図17(b)には特別図柄抽選で用いられる大当たり図柄乱数の構成例、図17(c)には特別図柄抽選で用いられるリーチ乱数の構成例、図17(d)には普通図柄抽選で用いられる当たり乱数の構成例が、それぞれ示されている。
図17(a)を参照すると、大当たり乱数の判定値として、パチンコ遊技機100の遊技状態が低確率状態のときの大当たりの判定値と、遊技状態が高確率状態のときの大当たりの判定値と、小当たりの判定値とが設定されている。乱数(大当たり乱数)の値の範囲は、いずれも0〜299の300個である。低確率状態の特別図柄抽選(大当たり抽選)の場合、当選値は1つだけが設定され、当選確率は1/300である。また高確率状態の特別図柄抽選の場合、当選値は10個設定され、当選確率は10/300(=1/30)である。すなわち図示の例では、高確率状態で始動口121、122に入賞し特別図柄抽選が行われると、低確率状態で特別図柄抽選が行われる場合に比べて、当選確率が10倍となる。また、小当たりの当選値は、低確率状態か高確率状態かに関わらず3個設定され、当選確率は3/300(=1/100)である。
図17(b)を参照すると、本実施の形態において、大当たり図柄には、特別図柄A、特別図柄B、特別図柄C1、特別図柄C2、特別図柄D1、特別図柄D2の6種類が用意されている。本実施の形態では、大当たりの種類として短当たりおよび小当たりが設定されておらず、全て長当たりであり、大当たり遊技後にパチンコ遊技機100が時短状態となるものとする。図示の例において、乱数(大当たり図柄乱数)の値の範囲は0〜249の250個である。また、図示の例において、大当たり図柄乱数では、特別図柄抽選が行われる契機となる第1始動口121と第2始動口122の各々について当選値が設定される。
ここで、特別図柄Aおよび特別図柄Bは、本実施の形態では大当たり遊技において第2大入賞口128が開放されない大当たりである。第2大入賞口128が開放されないため、遊技球が第2大入賞口128の内部の特定領域を通過することはない。したがって、大当たり遊技の終了後にパチンコ遊技機100の遊技状態が低確率状態となることが確定している。特別図柄C1、D1は、大当たり遊技における所定のラウンド(例えば、特別図柄C1では第16ラウンド、特別図柄D1では第4ラウンド)で第2大入賞口128が作動して長時間開放される(長開放)。特別図柄C2、D2は、大当たり遊技における所定のラウンド(例えば、特別図柄C2では第16ラウンド、特別図柄D2では第4ラウンド)で第2大入賞口128が作動して短時間開放される(短開放)。
特別図柄Aでは、第1始動口121および第2始動口122ともに、当選値として35個の値が割り当てられている。したがって、大当たりに当選した場合に特別図柄Aでの当選となる確率は、35/250(=7/50)である。また、特別図柄Aの大当たりでは大当たり遊技において第1大入賞口125が16回作動する(16R)。
特別図柄Bでは、第1始動口121および第2始動口122ともに、当選値として15個の値が割り当てられている。したがって、大当たりに当選した場合に特別図柄Bでの当選となる確率は、15/250(=3/50)である。また、特別図柄Bの大当たりでは大当たり遊技において第1大入賞口125が4回作動する(4R)。
特別図柄C1では、第1始動口121に入賞した場合の当選値として25個の値が割り当てられている。したがって、第1始動口121に入賞したことによって開始された特別図柄抽選において大当たりに当選した場合に特別図柄C1での当選となる確率は、25/250(=1/10)である。
一方、第2始動口122に入賞した場合の当選値として150個の値が割り当てられている。したがって、第2始動口122に入賞したことによって開始された特別図柄抽選において大当たりに当選した場合に特別図柄C1での当選となる確率は、150/250(=3/5)である。
また、特別図柄C1の大当たりでは、大当たり遊技において、第1大入賞口125が15回作動し、第2大入賞口128が1回、長開放にて作動する(16R)。
特別図柄C2では、第1始動口121に入賞した場合の当選値として75個の値が割り当てられている。したがって、第1始動口121に入賞したことによって開始された特別図柄抽選において大当たりに当選した場合に特別図柄C2での当選となる確率は、75/250(=3/10)である。
一方、第2始動口122に入賞した場合の当選値は割り当てられていない。したがって、第2始動口122に入賞したことによって開始された特別図柄抽選において大当たりに当選した場合、特別図柄C2での当選とはならない。
また、特別図柄C2の大当たりでは、大当たり遊技において、第1大入賞口125が15回作動し、第2大入賞口128が1回、短開放にて作動する(16R)。
特別図柄D1では、第1始動口121に入賞した場合の当選値として30個の値が割り当てられている。したがって、第1始動口121に入賞したことによって開始された特別図柄抽選において大当たりに当選した場合に特別図柄D1での当選となる確率は、30/250(=3/25)である。
一方、第2始動口122に入賞した場合の当選値として50個の値が割り当てられている。したがって、第2始動口122に入賞したことによって開始された特別図柄抽選において大当たりに当選した場合に特別図柄D1での当選となる確率は、50/250(=1/5)である。
また、特別図柄D1の大当たりでは、大当たり遊技において、第1大入賞口125が3回作動し、第2大入賞口128が1回、長開放にて作動する(4R)。
特別図柄D2では、第1始動口121に入賞した場合の当選値として70個の値が割り当てられている。したがって、第1始動口121に入賞したことによって開始された特別図柄抽選において大当たりに当選した場合に特別図柄D2での当選となる確率は、70/250(=7/25)である。
一方、第2始動口122に入賞した場合の当選値は割り当てられていない。したがって、第2始動口122に入賞したことによって開始された特別図柄抽選において大当たりに当選した場合、特別図柄D2での当選とはならない。
また、特別図柄D2の大当たりでは、大当たり遊技において、第1大入賞口125が3回作動し、第2大入賞口128が1回、短開放にて作動する(4R)。
ここで、第1始動口121および第2始動口122の各々に入賞した場合における特別図柄C1、C2、D1、D2の当選確率に着目する。特別図柄C1、C2、D1、D2の大当たりは、高確率状態へ移行可能な(大当たり遊技において第2大入賞口128が開放されるラウンドを含む)大当たりである。
図17(b)に示す例において、第1始動口121では、特別図柄C1の当選確率よりも特別図柄C2の当選確率の方が高い。また、特別図柄D1の当選確率よりも特別図柄D2の当選確率の方が高い。そして、特別図柄C1、D1は、長開放当たりであり、大当たり遊技において遊技球が第2大入賞口128に入賞して特定領域を通過する可能性が大きい。一方、特別図柄C2、D2は、短開放当たりであり、大当たり遊技において遊技球が第2大入賞口128に入賞して特定領域を通過する可能性が小さい。したがって、第1始動口121への入賞に基づいて高確率状態へ移行可能な大当たりに当選した場合、高確率状態へ移行する可能性の小さい短開放当たりとなる確率が高い。
一方、第2始動口122では、特別図柄C1および特別図柄D1にのみ当選値が設定されている。すなわち、第2始動口122への入賞に基づいて高確率状態へ移行可能な大当たりに当選した場合は、必ず長開放当たりとなる。
このように、第1始動口121に入賞した場合と第2始動口122に入賞した場合における大当たりの種類の当選確率を相違させることにより、様々な遊技性を持たせることができる。また、遊技盤110における第1始動口121と第2始動口122の配置を工夫し、特定の状態(モード)では第1始動口121と第2始動口122のいずれか一方を狙い易くなるように構成することによって、遊技者にさらに積極的な遊技への参加を促すことも可能である。なお、図17(b)では、大当たり図柄乱数の一例として、一つのテーブルを示したが、例えば遊技状態が高確率状態のときに適用されるテーブルと低確率状態のときに適用されるテーブルとを用意し、パチンコ遊技機100の遊技状態に応じて判定に用いるテーブルを切り替えても良い。
次に、リーチ乱数の判定について説明する。
図17(c)を参照すると、乱数の値の範囲は0〜249の250個であり、リーチ演出を行う抽選結果(リーチ有)に22個の乱数値が割り当てられ、リーチ演出を行わない抽選結果(リーチ無)に228個の乱数値が割り当てられている。すなわち図示の例では、特別図柄抽選で大当たりしなかった場合に、22/250(=11/125)の確率でリーチ演出が行われる。ここで、リーチ演出は、特別図柄変動時に画像表示部114において行われる演出である。以下、リーチ演出を行わない特別図柄変動時の演出をリーチ無し演出と呼び、これに対応してリーチ演出をリーチ有り演出とも呼ぶ。
多くの場合、特別図柄変動時には、第1特別図柄表示器221および第2特別図柄表示器222(以下、これらを区別しない場合は特別図柄表示器221、222と記載)の表示制御に連動させて、画像表示部114において装飾図柄を用いた演出が行われる。装飾図柄は、例えば、1〜9の数字が縦方向に連続して記された数列からなる図柄が三列表示されて構成される。そして、特別図柄表示器221、222における特別図柄の変動表示が開始されるのと同時に、画像表示部114に表示された装飾図柄がスクロールを開始する。また、特別図柄が停止表示されるのと同時に、装飾図柄も停止する。一般に、特別図柄抽選の判定結果が大当たりである場合、装飾図柄の停止表示では、横または斜めにわたる一直線上に同一の数字が三つ揃って並ぶ。この特別図柄の変動表示に伴って行われる装飾図柄を用いた演出を変動演出と呼ぶ。
リーチ有り演出においては、変動演出として、装飾図柄に関して次のような動作が行われる。まず、装飾図柄のスクロールが停止して各図柄を停止表示する際に、まず、いずれか2つの図柄(数列)が先に停止する。このとき、横または斜めにわたる一直線上に同一の数字が停止表示される。次に、最後の一列がスクロール速度を徐々に遅くして、一直線上に同一の数字が三つ揃うのではないかという期待感を遊技者に与える。このようなリーチ有り演出では、最後の1列のスクロールが停止する前に、さまざまなキャラクタが登場したり、ストーリーが展開したりするいわゆるスーパーリーチ演出が行われる場合がある。また、リーチ有り演出と共に行われる上記の変動演出をリーチ時変動演出とも呼ぶ。
一方、リーチ無し演出においては、リーチ有り演出のような遊技者に期待感を与える演出がなされることなく、横または斜めにわたる一直線上に同一の数字が揃わない状態で図柄が停止表示する。
このように、リーチ乱数は、大当たり乱数の判定の結果がはずれであった場合に、画像表示部114においてリーチ有り演出を行うか、リーチ無し演出を行うかを決定するためのもので、所定の確率でリーチ有り演出が出現するようにして、遊技者に対して適度に期待感を与えるようにしている。
付言すると、大当たりに当選した場合には、リーチ有り演出が必ず行われ、最終的に横または斜めにわたる一直線上に、同一の数字が揃った状態で装飾図柄が停止表示する。これに対して、小当たりに当選した場合やはずれの場合のリーチ有り演出は、上記一直線上に、同一の数字が揃わない状態で装飾図柄が停止表示する。
なお、図17(c)では、リーチ乱数の一例として、一つのテーブルを示したが、例えば遊技状態が高確率状態のときに適用されるテーブルと低確率状態のときに適用されるテーブルとを用意し、パチンコ遊技機100の遊技状態に応じて判定に用いるテーブルを切り替えても良い。
次に、普通図柄抽選に用いられる当たり乱数の判定について説明する。
図17(d)を参照すると、乱数の値の範囲は0〜9の10個であり、時短フラグOFFのときの当選値として1個の値が割り当てられ、時短フラグONのときの当選値として9個の値が割り当てられている。したがって、時短無状態のときにゲート124を遊技球が通過して普通図柄抽選が行われると、1/10の確率で当選する。これに対し、時短状態のときにゲート124を遊技球が通過して普通図柄抽選が行われると、9/10の確率で当選する。
また、特に図示していないが、普通図柄抽選で当たりと判定された場合に行われる補助遊技の内容(電動チューリップ123の開放パターン)が異なる複数の当たりを設定することができる。この場合、例えば、特別図柄抽選における大当たりの種類を特定する大当たり図柄乱数(図17(b)参照)と同様に、普通図柄抽選における当たりの種類を特定するための当たり図柄乱数が設定される。そして、遊技制御部200は、乱数取得部231により、ゲートスイッチ処理(図7参照)で当たり乱数の乱数値と共に、当たり図柄乱数の乱数値を取得し、普通図柄判定部232により、取得された乱数値に基づいて当たりの種類を特定する。
なお、図17の各乱数の構成例に示した乱数の範囲、当選値の割合、当選値の各値は例示に過ぎず、図示の値に限定されるものではない。また、図17(d)では、当たり乱数の一例として、一つのテーブルを示したが、例えば遊技状態が時短状態のときに適用されるテーブルと時短無状態のときに適用されるテーブルとを用意し、パチンコ遊技機100の遊技状態に応じて判定に用いるテーブルを切り替えても良い。
〔変動パターンの設定例〕
次に、図10に示した変動パターン選択処理において用いられる変動パターンの設定例について説明する。
図18は、図10に示した変動パターン選択処理において用いられる変動パターンとテーブルの設定例を示す図である。なお、図18には、第1始動口121に遊技球が入賞した場合であって、遊技状態が低確率時短無遊技状態もしくは高確率時短無状態の場合に選択される設定例を示している。
なお、本実施の形態では、図示を省略しているが、変動パターン選択処理に用いられる変動パターンの設定として、遊技状態が低確率時短遊技状態もしくは高確率時短遊技状態の場合に選択される変動パターンも存在する。そして、それらの変動パターンを選択する際に参照される時短状態用の変動パターンテーブルが設けられており、時短無状態用の変動パターンテーブルとは異なる設定内容となっている。さらに、第2始動口122に遊技球が入賞する場合に関して、変動パターン選択処理において選択される変動パターンの設定のテーブルが個別に設けられてもよいし、第1始動口121に遊技球が入賞した場合に参照するテーブルを共用して参照するようにしてもよい。
図18に示すように、変動パターンA〜Dは、特別図柄抽選の判定結果が大当たりの場合(図10のS1001でYesの場合)に選択される変動パターンである。また、変動パターンE〜Hは、特別図柄抽選の判定結果がはずれであってリーチ演出が行われる場合(図10のS1004でYesの場合)に選択される変動パターンである。そして、変動パターンI〜Kは、特別図柄抽選の判定結果がはずれであってリーチ演出が行われない場合(図10のS1004でNoの場合)に選択される変動パターンとして設定されている。なお、特別図柄抽選の判定結果が大当たりのときには必ずリーチ演出を行うように構成しているため、変動パターンA〜Dが選択される場合においてリーチ演出の有無は参照されない。
図18に示す例では、特別図柄抽選の判定結果が大当たりであった場合(図10のS1001でYesの場合)の変動パターンとして、4種類の変動パターンA〜Dが設定されている。また、特別図柄抽選の判定結果がはずれ(図10のS1001でNoの場合)であった場合の変動パターンとして、7種類の変動パターンE〜Kが設定されている。変動時間は、変動パターンAが90秒、変動パターンBが60秒、変動パターンCが30秒、変動パターンDが15秒、変動パターンEが90秒、変動パターンFが60秒、変動パターンGが30秒、変動パターンHが15秒、変動パターンIが13秒、変動パターンJが7秒、変動パターンKが3秒にそれぞれ設定されている。
また、図18に示すように、乱数(変動パターン乱数)の値の範囲は、何れも0〜249の250個である。
そして、特別図柄抽選の判定結果が大当たりであった場合において、変動パターンAには、100個の乱数値が割り当てられ、100/250の確率で90秒の変動時間が設定される。また、変動パターンBには、75個の乱数値が割り当てられ、75/250の確率で60秒の変動時間が設定される。さらに、変動パターンCには、50個の乱数値が割り当てられ、50/250の確率で30秒の変動時間が設定される。そして、変動パターンDには、25個の乱数値が割り当てられ、25/250の確率で15秒の変動時間が設定される。
つまり、特別図柄抽選の判定結果が大当たりであった場合に選択される変動パターンA〜Dのうち、最も高い割合で変動パターンAが選択され、次に高い割合で変動パターンBが選択され、次に高い割合で変動パターンCが選択され、最も低い割合で変動パターンDが選択されるように設定することができる。そして、大当たりに当選した場合、比較的長い時に亘っての変動演出が実行されやすくなっている。
また、特別図柄抽選の判定結果がはずれであってリーチ有り演出が行われる場合、変動パターンEには、25個の乱数値が割り当てられ、25/250の確率で90秒の変動時間が設定される。また、変動パターンFには、50個の乱数値が割り当てられ、50/250の確率で60秒の変動時間が設定される。さらに、変動パターンGには、75個の乱数値が割り当てられ、75/250の確率で30秒の変動時間が設定される。そして、変動パターンHには、100個の乱数値が割り当てられ、100/250の確率で15秒の変動時間が設定される。
つまり、特別図柄抽選の判定結果がはずれであってリーチ有り演出が行われる場合に選択される変動パターンE〜Hのうち、最も高い割合で変動パターンHが選択され、次に高い割合で変動パターンGが選択され、次に高い割合で変動パターンFが選択され、最も低い割合で変動パターンEが選択されるように設定することができる。そして、はずれであってリーチ有り演出が行われる場合には、比較的短い時間に亘っての変動演出が実行されやすくなっている。
そして、特別図柄抽選の判定結果がはずれであってリーチ無し演出が行われる場合、変動パターンI〜Kには、250個の乱数値が割り当てられる。そして、変動パターンIは保留数が0個であるとき、変動パターンJは保留数が1または2個であるとき、変動パターンKは保留数が3個または4個であるときに、それぞれ選択される変動パターンとして設定されている。すなわち、はずれであってリーチ無し演出が行われる場合、特別図柄抽選における判定の保留数が多いほど、図柄変動の平均時間が短くなるように設定されている。
遊技制御部200は、遊技球が始動口121、122に入賞した際に取得した変動パターン乱数値(図6のS604、S610参照)と、パチンコ遊技機100の遊技状態、リーチ演出の有無、保留数等の条件とに基づいて特別図柄の変動パターンを決定する。そして、決定された特別図柄の変動パターンの情報は、変動開始コマンドに含まれて、遊技制御部200から演出制御部300へ送られる。演出制御部300では、後述するように、特別図柄変動時の演出として、変動開始コマンドに含まれる変動パターンの情報に基づいて特定される変動時間に対応する(その変動時間で実行可能な)演出が選択されて実行される。
〔コマンドの構成および伝送方式〕
ここで、遊技制御部200から演出制御部300へ出力されるコマンドの構成および伝送方式について説明する。
図19−1は、コマンドの構成を示す図である。図19−1(a)はコマンドのデータ構造を示し、図19−1(b)はコマンドのビット列としての構造を示す。
図19−1(a)に示すように、遊技制御部200から演出制御部300へ出力されるコマンドは、1コマンドが2バイト・データとして構成される。このコマンドは、第1データ部としての1バイトの「コード部」と、第2データ部としての1バイトの「データ部」で構成されている。「コード部」には、コマンドの種類を示すコードが記述され、「データ部」には、コマンドの値を示すデータが記述される。このコマンドは、1本のシリアル信号により調歩同期を用いて、遊技制御部200から演出制御部300へ送信される。なお、より一般的には、第1データ部である「コード」は、aビット(aは2以上の整数)のサイズで、先頭の1ビットの値が1または0の何れか一方に特定され、第2データ部である「データ」は、n×aビット(nは1以上の整数)のサイズで、先頭の1ビットの値が前記第1データ部の先頭の1ビットの値とは異なる値に特定されている。
調歩同期を用いるため、コマンドを構成する「コード部」および「データ部」の各々の先頭には1ビットのスタートビット(図中、「S」と記載されたビット)が設けられ、最後尾には1ビットのエンドビット(図中、「E」と記載されたビット)が設けられる。また、コマンドを構成する「コード部」および「データ部」の各々には1ビットのパリティビット(図中、「P」と記載されたビット)が設けられる。
図19−1(a)に示したように、コマンドを構成する「コード部」と「データ部」とは、どちらも1バイト(8ビット)のデータサイズを有する。そして、伝送される際、「コード部」および「データ部」には、それぞれ、スタートビット、エンドビットおよびパリティビットが設けられる。そのため、コマンドを受信する演出制御部300において、受信したデータ列がコマンドの「コード部」であるのか「データ部」であるのかを、データ列の外形から識別することは容易ではない。そこで、本実施の形態では、「コード部」と「データ部」とを識別するためのフラグを設定する。具体的には、「コード部」を構成する8ビット値の特定箇所の値と、「データ部」を構成する8ビット値のうち「コード部」の特定箇所に対応する箇所の値とが異なるようにする。
図19−1(b)に示す例では、「コード部」および「データ部」のそれぞれの先頭の1ビットをフラグとして用いている。すなわち、「コード部」を構成する8ビット値においては、先頭の1ビットの値を「1」とし、「データ部」を構成する8ビット値においては、先頭の1ビットの値を「0」とする。これにより、演出制御部300は、受信したデータ列のスタートビットに続く先頭の1ビットの値を調べることにより、そのデータ列が「コード部」か「データ部」かを識別することができる。なお、フラグの具体的な値は例示に過ぎず、「コード部」と「データ部」とを識別可能であれば、上記に示す値とは異なる値を用いても良い。また、本実施の形態では、「コード部」および「データ部」を各々8ビットのデータ列としているが、他のデータサイズ(aビット(aは2以上の整数))であっても、同様の手法により「コード部」と「データ部」とを識別することが可能である。
ここで、「コード部」は先頭の1ビットの値が「1」に特定されているので、「コード部」が取り得る値の範囲は、10000000B(=80H)から11111111B(=FFH)までの128個である。なお、各値に付された文字「B」は2進数表記であることを示し、文字「H」は16進数表記であることを示す。また、「データ部」は先頭の1ビットの値が「0」に特定されているので、「データ部」が取り得る値の範囲は、00000000B(=00H)から01111111B(=7FH)までの128個である。すなわち、図19−1(a)、(b)に示す構成によれば、各々128種類の値を取り得る、128種類のコマンドを設定することができる。そして、各コードの値と、遊技制御部200のRAM203(図3参照)の各コマンド格納領域とを対応付けておくことにより、生成された各コマンドは、そのコマンドが対応付けられたコマンド格納領域に格納されることとなる。
ところで、パチンコ遊技機100では、遊技状態や特別図柄抽選の判定結果等に応じて多くの種類の演出が実行される。そのため、演出制御用のコマンドも多くのコマンド数が用意される。特に、コマンドの具体的な内容を示す値である「データ部」は、上記の128個では不足することもあり得る(例えば、特別図柄の変動パターンを特定するコマンド等)。一方、コマンドの種類を示す「コード部」は、通常、上記の128個よりも小さい数で足りる。そこで、「コード部」のビット列の一部を、「データ部」の値を記述するために用いることが考えられる。
例えば、「コード部」の最後尾の1ビットを「データ部」の値の記述に用いる場合を考える。以下、「コード部」および「データ部」を構成する8ビットのビット列における各ビットを、第1ビット〜第8ビットと呼ぶ。また、「コード部」を構成するビット列とは別に、実際にコマンドの種類を示すコードの値を「コード値」と呼び、「データ部」を構成するビット列とは別に、実際にコマンドの値を示すデータの値を「データ値」と呼ぶ。すると、コード値は、「コード部」のビット列のうち、第1ビットから第7ビットまでを用いて記述され、データ値は、「データ部」のビット列の全て(第1ビットから第8ビットまで)と、「コード部」の第8ビットとを用いて記述される。
このように構成すれば、コード値の取り得る範囲は、第1ビットの値が「1」に特定されており、全体で7ビットのサイズであるので、1000000B(=40H)から1111111B(=7FH)までの64個である。また、データ値の取り得る範囲は、第1ビットの値が「0」に特定された「データ部」の8ビットで表現される128個と「コード部」の第8ビットの値「0」、「1」とを合わせて、256個である。したがって、データ値として256種類の値を持つコマンドを設定することが可能となる。データ値の具体的な範囲は、「データ部」の第1ビットの値が「0」に特定されているので、000000000B(=000H)〜001111111B(=07FH)、100000000B(=100H)〜101111111B(=17FH)となる。
別の見方によれば、上記の「コード部」の一部を用いてデータ値を記述する手法は、「コード部」における第8ビットの値のみが異なる2種類のコードを有するコマンドを、同一の種類のコマンドとして扱うことを意味する。例えば、変動パターンを特定するコマンドのコードの値を11011000B(=D8H)とした例において、上記の「コード部」の一部を用いてデータ値を記述する手法を用いると、「コード部」の値11011000B(=D8H)の第8ビットの値が「1」となった値11011001B(=D9H)を「コード部」の値とするコマンドも、変動パターンを特定するコマンドとして用いられることとなる。
なお、「コード部」の一部を用いてデータ値を記述する場合における上記の構成は例示に過ぎず、具体的なビット数や値は上記の構成例には限定されない。例えば、「コード部」の第7ビットおよび第8ビットを用いてデータ値を記述するように構成しても良い。より一般的には、「コード部」を構成する所定のビットと「データ部」を構成するビットとを用いてデータ値が記述され、「コード部」の残りの部分を構成するビットを用いてコード値が記述される。また、「コード部」および「データ部」のサイズをaビット、「コード部」においてデータ値の記述に用いられるデータのサイズをbビット(bはa−1よりも小さく、1以上の整数)とすると、データ値のサイズは、(a+b)ビットとなる。
また、扱うことができるデータ値の数を増やす手段としては、データ値を記述する「データ部」のビット列を増やすことも考えられる。例えば、データ値を記述するビット列として、「データ部1」と「データ部2」とを用意することが考えられる。この場合、各ビット列を8ビットとすれば、合計で16ビットのビット列によりデータ値を記述することが可能となる。「データ部1」と「データ部2」とを識別するために、8ビットのビット列のうち第2ビットをフラグとして用いることにすると、例えば、「データ部1」の第1ビットおよび第2ビットを「00B」とし、「データ部2」の第1ビットおよび第2ビットを「01B」とすることができる。なお、第1ビットは、「コード部」と識別するためのフラグとして値「0」となっている。すなわち、このようなデータ構成とする場合、「データ部1」と「データ部2」とを合わせた「データ部」に記述されるデータ値は、16ビットのビット列の1番目のビットおよび9番目のビットの値が、「データ部」であることを表す値「0」となる。より一般的には、同じサイズの複数の「データ部」によりデータ値が記述される場合、個々の「データ部」のサイズがaビットであれば、先頭からaビットごとに、「データ部」であることを表す値が記述される。
このように構成すると、「データ部1」の取り得る値の範囲は、00000000B(=00H)から00111111B(=3FH)までの64個であり、「データ部2」の取り得る値の範囲は、01000000B(=40H)から01111111B(=7FH)までの64個であるので、合計で4096(=64×64)個となる。なお、ここでは、「コード部」と「データ部」(「データ部1」および「データ部2」)とを識別するためのフラグとして第1ビットを用い、「データ部1」と「データ部2」とを識別するためのフラグとして第2ビットを用いることとしたが、第1、第2ビットを用いて4種類のビット列を識別するためのフラグを設定しても良い。例えば、「コード部」は第1、第2ビットの値を「11B」とし、「データ部」は第1、第2ビットの値を「00B」、「01B」、「10B」のいずれかとすることが考えられる。
〔遊技制御部のRAMにおけるコマンド出力のための構成例〕
図19−2は、RAM203におけるコマンド格納領域の構成例を示す図である。
図19−2に示すように、遊技制御部200のRAM203は、図5−3に示した主制御処理等の各種の処理により生成される個々のコマンドが割り当てられたコマンド格納領域(記憶領域)を有する。図19−2に示す例では、領域1から領域31までの31個のコマンド格納領域がRAM203に設定されている。ここで、各コマンド格納領域に対するコマンドの割り当ては、必ずしも1対1の対応関係とはならない。例えば、同時に生成されることがない複数のコマンドを、同一のコマンド格納領域に割り当てることが可能である。図19−2に示す例では、領域1、領域9、領域12、領域19、領域20、領域21、領域22、領域23、領域30に対して複数のコマンドが割り当てられており、その他のコマンド格納領域にはそれぞれ1個ずつのコマンドが割り当てられている。
図19−2に示す例において、領域1には、電源投入に関するコマンドが割り当てられている。電源投入に関するコマンドには、RAMクリア時の電源投入を制御するコマンドと、復旧時の電源投入を制御するコマンドとがある。これらのコマンドは、生成される場面が異なるので同時に生成されることがなく、いずれも領域1に割り当てられている。
領域2〜4には、第1始動口121への入賞に関する3つのコマンド(図では「始動口1入賞」と記載)が割り当てられている。第1始動口121への入賞に関するコマンドの一つは、第1始動口121への入賞に基づく事前判定処理(図6のS605参照)における判定(先読み)結果を示すコマンド(図では「特図1図柄先読み」と記載)であり、領域2に割り当てられている。他の一つは、判定結果と共に特定される変動パターンの先読み(事前判定)結果を示すコマンド(図では「特図1変動パターン先読み」と記載)であり、領域3に割り当てられている。さらに他の一つは、第1始動口121への入賞に基づき特別図柄抽選の保留数を更新(ここでは値を1増加)したことを示すコマンド(図では「特図1保留(+1)」と記載)であり、領域4に割り当てられている。
領域5〜7には、第2始動口122への入賞に関する3つのコマンド(図では「始動口2入賞」と記載)が割り当てられている。第2始動口122への入賞に関するコマンドの一つは、第2始動口122への入賞に基づく事前判定処理(図6のS611参照)における判定結果を示すコマンド(図では「特図2図柄先読み」と記載)であり、領域5に割り当てられている。他の一つは、判定結果と共に特定される変動パターンの先読み結果を示すコマンド(図では「特図2変動パターン先読み」と記載)であり、領域6に割り当てられている。さらに他の一つは、第2始動口122への入賞に基づき特別図柄抽選の保留数を更新(ここでは値を1増加)したことを示すコマンド(図では「特図2保留(+1)」と記載)であり、領域7に割り当てられている。
領域8〜10には、普通図柄抽選に関する5つのコマンド(図では、それぞれ「普図保留」、「普図種類」、「普図確定」、「普図開閉」、「普図保留」と記載)が割り当てられている。普通図柄抽選に関するコマンドのうち、「普図保留」コマンドの一つは、遊技球がゲート124を通過したことに基づき普通図柄抽選の保留数を更新(ここでは値を1増加)したことを示すコマンド(図では「普図保留(+1)」と記載)であり、領域8に割り当てられている。「普図種類」コマンドは、普通図柄抽選において、判定結果を表す普通図柄を指定し、普通図柄表示器223の変動表示を開始したことを示すコマンド(図では「普通図柄変動開始」と記載)であり、領域9に割り当てられている。「普図確定」コマンドは、普通図柄抽選において、普通図柄表示器223を停止表示させ、普通図柄抽選の判定結果を表す普通図柄を確定させたことを示すコマンド(図では「普通図柄確定」と記載)であり、領域9に割り当てられている。「普図開閉」コマンドは、普通図柄抽選の判定結果に基づき普通電動役物である電動チューリップ123を作動させること(補助遊技)を示すコマンド(図では「普電開放・閉鎖」と記載)であり、領域9に割り当てられている。「普図保留」コマンドの他の一つは、普通図柄抽選の処理が行われたことにより保留数を更新(ここでは値を1減少)したことを示すコマンド(図では「普図保留(−1)」と記載)であり、領域10に割り当てられている。
ここで、普通図柄抽選の処理において、普通図柄の変動表示、普通図柄の停止表示、補助遊技による電動チューリップ123の作動は、一連の操作として順次実行される。そして、電動チューリップ123の作動中に他の遊技球がゲート124を通過したことに基づく普通図柄の変動表示が開始されることはない(図13参照)。そのため、上記の「普図種類」、「普図確定」、「普電開閉」の3種類のコマンドは、いずれも同時に生成されることはない。そこで、図19−2に示す例では、これら3種類のコマンドを同一のコマンド格納領域(領域9)に割り当てている。
領域11〜14には、特別図柄抽選に関する9つのコマンド(図では、「特図変動」、「特図特電」と記載)が割り当てられている。特別図柄抽選に関するコマンドのうち、「特図変動」コマンドの一つは、パチンコ遊技機100の現在の遊技状態(高確率状態か低確率状態か、時短状態か時短無状態か)を示すコマンド(図では「遊技状態」と記載)であり、領域11に割り当てられている。「特図変動」コマンドの他の一つは、特別図柄抽選において、特別図柄抽選の判定結果を表す特別図柄を指定し、特別図柄表示器221、222の変動表示を開始したことを示すコマンド(図では「特図指定」と記載)であり、領域12に割り当てられている。「特図変動」コマンドのさらに他の一つは、特別図柄抽選において行われる特別図柄変動の変動パターンを特定するコマンド(図では「変動パターン」と記載)であり、領域13に割り当てられる。「特図変動」コマンドのさらに他の一つは、特別図柄抽選の処理が行われたことにより保留数を更新(ここでは値を1減少)したことを示すコマンド(図では「特図保留(−1)」と記載)であり、領域14に割り当てられている。
一方、「特図特電」コマンドの一つは、パチンコ遊技機100が客待ち状態であることを示すコマンド(図では「客待ち」と記載)であり、領域12に割り当てられている。「特図特電」コマンドの他の一つは、特別図柄抽選の判定結果に基づき特別電動役物である大入賞口125、128を作動させること(特別遊技、大当たり遊技)を示すコマンド(図では「特電開放」と記載)であり、領域12に割り当てられている。なお、図19−2に示す例では第1大入賞口125と第2大入賞口128とを区別していないが、第1大入賞口125を作動させる「特図特電」コマンドと第2大入賞口128を作動させる「特図特電」コマンドとを個別に設けても良い。「特図特電」コマンドのさらに他の一つは、大当たり遊技のオープニング動作が開始されたことを示すコマンド(図では「大当たりOP」と記載)であり、領域12に割り当てられている。「特図特電」コマンドのさらに他の一つは、大当たり遊技のエンディング動作が開始されたことを示すコマンド(図では「大当たりED」と記載)であり、領域12に割り当てられている。「特図特電」コマンドのさらに他の一つは、特別図柄表示器221、222を停止表示させ、特別図柄抽選の判定結果を表す特別図柄を確定させたことを示すコマンド(図では「特図確定」と記載)であり、領域12に割り当てられている。
ここで、特別図柄抽選の処理において、特別図柄の変動表示、特別図柄の停止表示、特別遊技による大入賞口125、128の作動は、一連の操作として順次実行される。そして、特別遊技の実行中に他の遊技球の入賞に基づく特別図柄の変動表示が開始されることはない(図8参照)。また、大当たり遊技では、オープニング動作、大入賞口125、128の作動、エンディング動作が、一連の操作として順次実行される。そのため、上記の「特図変動」コマンドにおける「特図指定」コマンドおよび5種類の「特図特電」コマンドは、いずれも同時に生成されることはない。そこで、図19−2に示す例では、これら6種類のコマンドを同一のコマンド格納領域(領域12)に割り当てている。
領域15〜18には、スイッチ検出に関する4つのコマンド(図では「スイッチ通過」と記載)が割り当てられている。スイッチ検出に関するコマンドの一つは、遊技領域111の左側のゲート124Lを遊技球が通過したことを示すコマンド(図では「左ゲート通過」と記載)であり、領域15に割り当てられている。スイッチ検出に関するコマンドの他の一つは、遊技領域111の右側のゲート124Rを遊技球が通過したことを示すコマンド(図では「右ゲート通過」と記載)であり、領域16に割り当てられている。スイッチ検出に関するコマンドのさらに他の一つは、第2始動口122に遊技球が入賞したことを示すコマンド(図では「始動口SW2通過(電チュー)」と記載)であり、領域17に割り当てられている。スイッチ検出に関するコマンドのさらに他の一つは、大入賞口125、128に遊技球が入賞したことを示すコマンド(図では「大入賞口入賞」と記載)であり、領域18に割り当てられている。
領域19〜30には、エラーに関するコマンド(図では「エラー」と記載)が割り当てられている。パチンコ遊技機100の遊技制御部が検出するエラーとしては、例えば、払出球が皿153(図1、図2−3(b)参照)に一杯になったことを示す満タンエラー、枠部材150の前面枠が開状態となっていることを示す扉開放エラー、払い出しユニットによる遊技球の払い出しができなくなったことを示す払い出しエラー、ゲートスイッチ214や始動口スイッチ211、212等の各種の検知スイッチが未接続となっていることを示すスイッチ未接続エラー等がある。図19−2に示す例では、これらのエラーが、それぞれ領域19〜23に割り当てられている。また、エラーごとに、各エラーが発生したことを示すコマンド(図では「〜エラー開始」と記載)と、各エラーが解消したことを示すコマンド(図では「〜エラー終了」と記載)とが、同一のコマンド格納領域に割り当てられている。
この他、パチンコ遊技機100の仕様や機能に応じて種々の制御項目やエラー項目を設定し、制御項目に応じたコマンド、エラーが発生したことを示すコマンド、エラーの種類によってはエラーが解消したことを示すコマンド等を生成するように構成して良い。そして、これらのコマンドを、コマンド格納領域に適宜割り当てることができる。図19−2に示す例では、領域24〜30に、種々のエラーに関するコマンドが個別に割り当てられている。また、領域31に、特定の入賞を検出して通知するためのコマンド(図では「入賞通知指定」と記載)が割り当てられている。
以上のように、遊技制御部200のRAM203に設けられたコマンド格納領域は、1つのコマンド格納領域に対して一種類または複数種類のコマンドが対応付けられている。そして、図5−3に示した主制御処理において、遊技制御部200は、生成したコマンドを、そのコマンドに対応付けられているコマンド格納領域に格納していく。
ここで、主制御処理では、1サイクルの処理が実行される度に、必ずしも全てのコマンドが生成される訳ではない。例えば、第1始動口121や第2始動口122への入賞がないときは、上記の始動口121、122への入賞に関するコマンドや「特図変動」コマンドは生成されない。また、普通図柄抽選に関するコマンドのうちの「普図開閉」コマンドや「特図特電」コマンドは、これらの電動役物を作動させるべきタイミングでなければ生成されない。また、エラーの発生に関するコマンドは、そもそもエラーが発生していなければ生成されない。
したがって、主制御処理の出力処理(図5−3のS506参照)が行われる際には、通常、RAM203に設けられたコマンド格納領域のうち、いくつかのコマンド格納領域にはコマンドが格納されており、他のコマンド格納領域にはコマンドが格納されていない状態となる。
〔コマンドの出力動作〕
図19−3は、出力制御部240による出力処理(図5−3のS506参照)の内容を示すフローチャートである。
本実施の形態では、出力制御部240は、図19−2に示したRAM203のコマンド格納領域の上から順に(領域番号の順に)着目し、各コマンド格納領域に格納されているコマンドを出力する。
図19−3に示すように、遊技制御部200の出力制御部240は、まず、RAM203に設けられたコマンド格納領域のうち、先頭のコマンド格納領域(図19−2に示す例では領域1)に着目し(S221)、コマンドが格納されているか否かを調べる(S222)。そして、コマンドが格納されているならば(S222でYes)、出力制御部240は、格納されているコマンドを読み出して演出制御部300へ出力する(S223)。
着目したコマンド格納領域(初期的には領域1)にコマンドが格納されていなかった場合(S222でNo)、またはS223でコマンド格納領域に格納されていたコマンドを出力した後、出力制御部240は、次の領域番号のコマンド格納領域が有るか否かを調べる(S224)。次のコマンド格納領域が有る場合(S224でYes)、出力制御部240は、そのコマンド格納領域に着目し(S225)、S222へ戻って、コマンドの有無の確認(S222)、出力(S223)を繰り返す。そして、最後のコマンド格納領域(図19−2に示す例では領域31)に対して処理を行ったならば、次の領域番号のコマンド格納領域が無いので(S224でNo)、出力処理を終了する。
〔コマンドの出力順の設定〕
主制御処理においては、図6乃至図16を参照して説明した各処理においてコマンドが生成されると、通常、直ちに生成されたコマンドがRAM203の対応するコマンド格納領域に格納される。すなわち、コマンド格納領域へのコマンドの格納は、一般に、コマンドが生成された順に行われる。
一方、図19−3を参照して説明したように、出力制御部240による出力処理では、一定の順序(上記の例では領域番号の順)で各コマンド格納領域に着目し、格納されているコマンドを出力する。すなわち、コマンドの出力は、コマンドが生成された順に関わらず、予め定められた特定の順序で行われる。これは、コマンドに基づく演出制御部300の演出制御において混乱を防ぐために、特定のコマンドに関しては特定の順序で演出制御部300に送信されることが望ましい場合があるためである。すなわち、詳しくは後述するが、演出制御部300は遊技制御部200から受信した順にコマンドに基づく演出制御を実行するため、コマンドを受信する順番が異なることによって、演出制御に矛盾が生じる等の混乱が生じる場合があるので、これを防止する必要がある。
以下に、図19−2を参照して、具体的なコマンドの出力順の設定例を説明する。
〔演出制御部の動作〕
次に、演出制御部300の動作を説明する。
図19−4は、演出制御部300の動作を示すフローチャートである。
演出制御部300の動作は、図19−4(a)に示すメイン処理と、図19−4(b)に示す割り込み処理とからなる。図19−4(a)を参照すると、演出制御部300は、まず起動時に初期設定を行い(S1901)、CTC(Counter/Timer Circuit)の周期設定を行った後(S1902)、設定された周期にしたがって、演出制御において用いられる各種の乱数値を更新しながら(S1903)、割り込み処理を受け付ける。
割り込み処理は、S1902で設定された周期にしたがって定期的に行われる。図19−4(b)を参照すると、この割り込み処理において、演出制御部300は、遊技制御部200からのコマンドを受信してコマンド受信処理を行う(S1911)。このコマンド受信処理において、演出内容(演出パターン)が選択される。また、演出制御部300は、遊技者による演出ボタン161等の操作を受け付けるための演出ボタン処理を行う(S1912)。この後、演出制御部300は、選択した演出パターンの情報を含むコマンドを画像/音響制御部310およびランプ制御部320に送信するコマンド送信処理を行う(S1913)。これにより、画像表示部114への画像表示や音響出力、可動役物115の動作、盤ランプ116や枠ランプ157の発光等による演出が行われる。
〔演出制御部によるコマンド受信処理〕
図20は、コマンド受信処理(図19−4(b)のS1911)の内容を示すフローチャートである。
このコマンド受信処理において、演出制御部300は、まず、受信したコマンドが保留数を増加するためのコマンド(保留数増加コマンド)か否かを判断する(S2001)。この保留数増加コマンドは、遊技制御部200において、図6に示した始動口スイッチ処理においてセットされ(S606、S612)、図19−3に示した出力処理で演出制御部300へ送信されたコマンドである。
受信したコマンドが保留数増加コマンドであった場合(S2001でYes)、演出制御部300は、RAM303に保持されている保留数の値を1加算し(S2002)、加算後の保留数の値を示す保留数コマンドをRAM303にセットする(S2003)。
受信したコマンドが保留数増加コマンドでない場合(S2001でNo)、演出制御部300は、受信したコマンドが変動開始コマンドか否かを判断する(S2004)。この変動開始コマンドは、遊技制御部200において、図8に示した特別図柄処理においてセットされ(S811)、図19−3に示した出力処理で演出制御部300へ送信されたコマンドである。
受信したコマンドが変動開始コマンドであった場合(S2004でYes)、演出制御部300は、演出選択処理を実行する(S2005)。また、変動開始コマンドを受信した際は、演出選択処理において用いられる演出制御用の乱数値が取得される。この乱数値は、図19−4(a)に示すメイン処理のS1903で定期的に更新される乱数値である。演出選択処理の詳細については後述する。
受信したコマンドが保留数増加コマンドおよび変動開始コマンドでない場合(S2001およびS2004でNo)、演出制御部300は、受信したコマンドが変動停止コマンドか否かを判断する(S2006)。この変動停止コマンドは、遊技制御部200において、図8に示した特別図柄処理においてセットされ(S814)、図19−3に示した出力処理で演出制御部300へ送信されたコマンドである。
受信したコマンドが変動停止コマンドであった場合(S2006でYes)、演出制御部300は、変動演出終了中処理を実行する(S2007)。変動演出終了中処理の詳細については後述する。
受信したコマンドが保留数増加コマンド、変動開始コマンドおよび変動停止コマンドでない場合(S2001、S2004およびS2006でNo)、演出制御部300は、受信したコマンドが大当たり演出におけるオープニングを開始するためのオープニングコマンドか否かを判断する(S2008)。このオープニングコマンドは、図11に示した停止中処理においてセットされ(S1118)、図19−3に示した出力処理で演出制御部300へ送信されたコマンドである。
受信したコマンドがオープニングコマンドであった場合(S2008でYes)、演出制御部300は、大当たり演出選択処理を実行する(S2009)。また、オープニングコマンドを受信した際は、大当たり演出選択処理において用いられる演出制御用の乱数値が取得されるようにしても良い。この乱数値は、図19−4(a)に示すメイン処理のS1903で定期的に更新される乱数値である。大当たり演出選択処理の詳細については後述する。
受信したコマンドが保留数増加コマンド、変動開始コマンド、変動停止コマンドおよびオープニングコマンドでない場合(S2001、S2004、S2006およびS2008でNo)、演出制御部300は、受信したコマンドが大当たり演出におけるエンディングを開始するためのエンディングコマンドか否かを判断する(S2010)。このエンディングコマンドは、図14に示した大入賞口処理においてセットされ(S1413)、図19−3に示した出力処理で演出制御部300へ送信されたコマンドである。
受信したコマンドがエンディングコマンドであった場合(S2010でYes)、演出制御部300は、エンディング演出選択処理を実行する(S2011)。また、エンディングコマンドを受信した際は、エンディング演出選択処理において用いられる演出制御用の乱数値が取得されるようにしても良い。この乱数値は、図19−4(a)に示すメイン処理のS1903で定期的に更新される乱数値である。エンディング演出選択処理の詳細については後述する。
受信したコマンドが保留数増加コマンド、変動開始コマンド、変動停止コマンド、オープニングコマンドおよびエンディングコマンドでない場合(S2001、S2004、S2006、S2008およびS2010でNo)、次に演出制御部300は、受信したコマンドが客待ち状態に移行するための客待ちコマンド受信処理を実行する(S2012)。客待ちコマンド受信処理の詳細については後述する。
図21は、モードフラグの設定例を示す図である。
演出制御部300により演出が行われる場合、設定される演出モードに基づき、種々の演出パターンが選択されて実行される。この演出モードは、RAM303にセットされるモードフラグによって決定される。ここで、モードフラグは、0〜4の値のいずれかが設定されており、それぞれAモードからEモードまでの5種類の演出モードが割り当てられている。なお、モードフラグは、特別図柄抽選の抽選結果または特別図柄抽選の抽選回数に応じて設定される。
図21に示す例では、特別図柄C1、D1の大当たりにはモードフラグ1が、特別図柄C2、D2の大当たりにはモードフラグ2が、特別図柄Aの大当たりにはモードフラグ3が、特別図柄Bの大当たりにはモードフラグ4が、それぞれ割り当てられている。ここで、これらの図柄の種類は、図17(b)に示したものと同様である。いずれの当たりにもモードフラグ0は割り当てられていない。なお、モードフラグ1〜4において、特別図柄抽選を所定回数実行することでモードフラグ0が設定される。
さらに、図21に示す例では、変動演出終了中処理で用いられるパラメータM(M値)が、Aモードを除く各モードに対して個別に設定されている。後述するように、パラメータMの値は、特別図柄変動が行われ、停止する度に1ずつ減算される。
図22は、図20の演出選択処理(S2005)の内容を示すフローチャートである。
この演出選択処理において、演出制御部300は、まず受信した変動開始コマンドを解析する(S2201)。また、演出制御部300は、RAM303の設定からパチンコ遊技機100の現在のモードフラグを参照し(S2202)、RAM303に保持されている保留数の値を1減算する(S2203)。そして、演出制御部300は、変動開始コマンドの解析結果から得られる各種の設定情報(大当たりの種類、大当たり遊技後の遊技状態、変動パターン等の情報)およびモードフラグにより決定される演出モードに基づき、その演出モードで画像表示部114に表示する画像による図柄変動の演出パターン(変動演出パターン)を選択する(S2204)。最後に、演出制御部300は、選択した演出パターンによる演出に用いられる画像データや音響データをROM302から読み出し、これらのデータと共に、選択した演出の実行開始を指示する変動演出開始コマンドをRAM303にセットして、演出選択処理を終了する(S2205)。
S2204における図柄変動の演出パターンの選択処理では、演出モードと変動パターンと演出乱数(図19−4のS1903において更新されている乱数の1つであり、変動開始コマンド受信時に演出乱数値を取得している)とに基づいて演出パターンが決定される。ここで決定された演出パターンに基づいて、装飾図柄の変動表示、背景演出および予告演出が決定される。なお、装飾図柄の変動表示とは、第1特別図柄表示器221または第2特別図柄表示器222で行われる特別図柄の変動表示に伴い、画像表示部114にて行われる演出表示である。この装飾図柄の変動表示において、リーチ演出等が実行される。
図23は、図20の変動演出終了中処理(S2007)の内容を示すフローチャートである。
この変動演出終了中処理において、演出制御部300は、まず受信した変動停止コマンドを解析する(S2301)。また、演出制御部300は、RAM303の設定からパチンコ遊技機100の現在のモードフラグを参照する(S2302)。そして、演出制御部300は、変動停止コマンドの解析の結果から得られる特別図柄変動が停止した際の図柄の種類を示す情報に基づいて特別図柄抽選の抽選結果が大当たりか否かを判断する(S2303)。大当たりである場合は(S2303でYes)、その大当たりの種類に応じて、図21に示した設定例に基づきRAM303にセットされているモードフラグを変更する(S2304)。
一方、特別図柄抽選の抽選結果が大当たりでない場合(S2303でNo)、次に演出制御部300は、モードフラグの値が0か否かを調べる(S2305)。モードフラグが0でない場合(S2305でNo)、演出制御部300は、パラメータMを1減算し(S2306)、Mの値が0になったか否かを調べる(S2307)。すなわち、パラメータMの値は、変動停止コマンドを受信した際に0となっていない限り、変動停止コマンドを受信する度に(すなわち特別図柄変動が停止する度に)1ずつ減算される。Mの値が0になったならば(S2307でYes)、演出制御部300は、モードフラグを0に設定する(S2308)。
S2305でモードフラグが0であった場合(S2305でYes)、S2307でパラメータMの値が0にならなかった場合(S2307でNo)、またはS2308でモードフラグを0に設定した後、あるいはS2304でモードフラグを変更した後、演出制御部300は、図柄変動の演出の終了を指示するための変動演出終了コマンドをRAM303にセットして、変動演出終了中処理を終了する(S2309)。ここで、図21を参照すると、S2304でモードフラグを変更した場合は、変動演出終了後の演出モードは大当たりの種類に応じた演出モードとなる。また、S2305でモードフラグが0であった場合およびS2308でモードフラグを0に設定した場合は、変動演出終了後の演出モードはAモードとなる。また、S2307でパラメータMの値が0にならなかった場合は、これまでの演出モードが継続される。
図24は、図20の大当たり演出選択処理(S2009)の内容を示すフローチャートである。
この大当たり演出選択処理において、演出制御部300は、まず受信したオープニングコマンドを解析し(S2401)、モードフラグに基づく演出モードの内容に応じて演出のパターン(大当たり演出パターン)を選択する(S2402)。そして、演出制御部300は、選択した演出パターンによる演出に用いられる画像データや音響データをROM302から読み出し、これらのデータと共に、選択した演出を指示する大当たり演出開始コマンドをRAM303にセットして、大当たり演出選択処理を終了する(S2403)。これにより、大当たり中の演出が決定される。なお、大当たり演出パターンの選択(S2402)において、コマンド受信時に取得される乱数値に基づく判定を行っても良い。
図25は、図20のエンディング演出選択処理(S2011)の内容を示すフローチャートである。
このエンディング演出選択処理において、演出制御部300は、まず受信したエンディングコマンドを解析し(S2501)、モードフラグに基づく演出モードの内容に応じて演出のパターン(エンディング演出パターン)を選択する(S2502)。そして、演出制御部300は、選択した演出パターンによる演出に用いられる画像データや音響データをROM302から読み出し、これらのデータと共に、選択した演出を指示するエンディング演出開始コマンドをRAM303にセットして、エンディング演出選択処理を終了する(S2503)。なお、エンディング演出パターンの選択(S2502)において、コマンド受信時に取得される乱数値に基づく判定を行っても良い。
図26は、図20の客待ちコマンド受信処理(S2012)の内容を示すフローチャートである。
演出制御部300は、客待ち状態に移行するための客待ちコマンドを受信したか否かを判断する(S2601)。客待ちコマンドを受信した場合(S2601でYes)、演出制御部300は、経過時間の計測を開始し(S2602)、RAM303に保持されている計測フラグをONにする(S2603)。一方、受信したコマンドが客待ちコマンドでなかった場合(S2601でNo)、演出制御部300は、RAM303に保持されている計測フラグがONになっているか否かを判断する(S2604)。計測フラグがOFFであれば(S2604でNo)、客待ちコマンド受信処理を終了する。
計測フラグがONである場合(S2604でYesまたはS2603でONにした後)、次に演出制御部300は、計測時間があらかじめ定められたタイムアップ時間に達したか否かを判断する(S2605)。タイムアップしていない場合(S2605でNo)、客待ちコマンド受信処理を終了する。一方、タイムアップした場合(S2605でYes)、演出制御部300は、RAM303に保持されている計測フラグをOFFにし(S2606)、客待ち演出を行うための客待ち演出コマンドをRAM303にセットして客待ちコマンド受信処理を終了する(S2607)。
以上のようにしてコマンド受信処理が完了すると、RAM303には、変動演出開始コマンド、変動演出終了コマンド、大当たり演出開始コマンド、エンディング演出開始コマンド、客待ち演出コマンドのいずれかがセットされている。
図27は、演出ボタン処理(図19−4(b)のS1912)の内容を示すフローチャートである。
この演出ボタン処理において、演出制御部300は、まず遊技者による演出ボタン161等の操作手段が操作されたか否かを判断する(S2701)。ここで、操作手段の操作とは、演出ボタン161が押下されてONとなること、演出キー162の中央キーや周囲キーが押下されてONとなることを含む。また、タッチパネル等、演出ボタン161および演出キー162以外の操作用デバイスがパチンコ遊技機100に設けられている場合は、そのデバイスの操作を検知したことを含む。演出制御部300は、これらのデバイスのコントローラから操作信号を受け付けて、操作が行われたことを検知する。
演出ボタン161等の操作手段が操作されたならば(S2701でYes)、演出制御部300は、操作手段の操作内容を示す情報を含む演出ボタンコマンドをRAM303にセットして演出ボタン処理を終了する(S2702)。
この後、演出制御部300は、図19−4(b)のコマンド送信処理(S1913)を行って、上記のコマンド受信処理および演出ボタン処理でRAM303にセットされたコマンドを画像/音響制御部310およびランプ制御部320に送信する。そして、画像/音響制御部310およびランプ制御部320が、受信したコマンドに基づき、画像表示部114への画像表示、音響出力、可動役物115の動作、盤ランプ116や枠ランプ157の発光等を制御して、設定された演出を実行する。
〔事前判定に基づく予告演出〕
次に、本実施の形態による事前判定に基づく予告演出について説明する。
本実施の形態では、図6を参照して説明したように、第1始動口121(図1参照)に遊技球が入賞して第1始動口スイッチ211(図3参照)がONとなった場合、および第2始動口122(図1参照)に遊技球が入賞して第2始動口スイッチ212(図3参照)がONとなった場合に、図柄変動時の特別図柄判定部234および変動パターン選択部235による判定(図8のS808、S809参照)に先立って、特別図柄抽選の抽選結果の事前判定(先読み)を行う(図6のS605、S611参照)。
また、本実施の形態では、上記の事前判定の結果に基づいて、判定結果を遊技者に示唆する予告演出(示唆演出)を行う。この予告演出は、事前判定が行われた入賞球(保留球)に対する図柄変動よりも先に行われる他の入賞球に対する図柄変動の際に実行される。本実施の形態では、保留球は、1つの始動口(第1始動口121または第2始動口122)につき4個を上限としている(図6参照)。また、第2始動口122の保留球の消化を優先するものとする。この場合、例えば、第2始動口122のある保留球について事前判定を行った場合、その保留球についての図柄変動が行われる前に、現在変動中の変動(当該変動と呼ぶ)を含め、最大で4個の入賞球についての図柄変動が行われることとなる。事前判定が行われた保留球に係る予告演出において、その保留球についての図柄変動が行われる前に複数回の図柄変動が行われる場合、その複数回の図柄変動にまたがる予告演出を行っても良い。
〔予告演出を行うための遊技制御部のRAMおよび演出制御部のRAMの構成〕
このような事前判定に基づく予告演出を実行するために、本実施の形態における遊技制御部200のRAM203および演出制御部300のRAM303は、以下のような構成を有する。
図28は、本実施の形態に係る遊技制御部200のRAM203(図3参照)の事前判定に関する記憶手段としての構成例を説明するブロック図である。図28(a)は、記憶領域204の構成を示すブロック図であり、図28(b)は、図28(a)に示す記憶部の各々の構成を示すブロック図である。
図28(a)に示すように、RAM203は、大当たり乱数抽選により取得した大当たり乱数を記憶する特別図柄保留記憶領域としての記憶領域204を備えている。この記憶領域204は、第1始動口121の保留数と第2始動口122の保留数の最大値に対応する8つの記憶部を有している(各保留数の上限値が4の場合)。具体的に説明すると、記憶領域204は、第1記憶部204a、第2記憶部204b、第3記憶部204c、第4記憶部204d、第5記憶部204e、第6記憶部204f、第7記憶部204g、第8記憶部204hを有している。
また、図28(b)に示すように、これらの記憶部204a〜204hの各々は、大当たりに当選した際の変動回数Nが記憶される領域と、入球した始動口(第1始動口121または第2始動口122)の別を表す情報が記憶される領域と、を有する。また、記憶部204a〜204hの各々は、取得された大当たり乱数が記憶される領域と、図柄乱数が記憶される領域と、リーチ乱数が記憶される領域と、を有する。すなわち、記憶部204a〜204hの各々には、大当たり乱数、図柄乱数およびリーチ乱数が記憶される。
ここで、各乱数は、第1記憶部204aから順に記憶していく。より具体的に説明すると、例えば、第1記憶部204a〜第8記憶部204hのいずれにも乱数が記憶されていないときには、取得した乱数が第1記憶部204aに記憶されることになる。また、例えば、第1記憶部204a〜第4記憶部204dに乱数がすでに記憶されているときには、取得した乱数が第5記憶部204eに記憶されることになる。
図29は、本実施の形態に係る演出制御部300のRAM303(図3参照)の事前判定に関する記憶手段としての構成例を説明するブロック図である。図29(a)は、保留記憶領域305、306の構成を示すブロック図であり、図29(b)は、図29(a)に示す記憶部の各々の構成を示すブロック図である。
図29(a)に示すように、RAM303は、保留球が保留されている状況を記憶する保留状況記憶領域としての第1保留記憶領域305および第2保留記憶領域306を備えている。この第1保留記憶領域305および第2保留記憶領域306は、第1始動口121への入賞に対する保留および第2始動口122への入賞に対する保留にそれぞれ対応しており、各々4つの記憶部を有している。具体的には、第1保留記憶領域305は、第1記憶部305a、第2記憶部305b、第3記憶部305c、第4記憶部305dを有している。また、第2保留記憶領域306は、第1記憶部306a、第2記憶部306b、第3記憶部306c、第4記憶部306dを有している。
また、図29(b)に示すように、これらの記憶部305a〜305d、306a〜306dの各々は、保留フラグをON/OFFする保留フラグ記憶領域と、報知フラグをON/OFFする報知フラグ記憶領域と、を有している。保留フラグは、各記憶部305a〜305d、306a〜306dごとに保留球の有無を識別するためのフラグである。すなわち、例えば第1始動口121への入賞による保留数が3である場合、第1〜3記憶部305a、305b、305cの3つの保留フラグ記憶領域において、保留フラグがONとなる。報知フラグは、個々の保留球に関して事前判定結果に基づく予告演出を行うか否かを設定するためのフラグである。本実施の形態のパチンコ遊技機100では、演出制御部300において、遊技状態や演出の状況に応じて事前判定結果に基づく予告演出を行うか否かを設定可能としている。そこで、予告演出を行う場合には報知フラグをONとし、予告演出を行わない場合には報知フラグをOFFとする。例えば上記3つの保留球のうち3番目の保留球に対して予告演出を行う場合は、第3記憶部305cの報知フラグ記憶領域において、報知フラグがONとなる。
すなわち、RAM203およびRAM303は、遊技制御部200および演出制御部300において、所定数を限度として所定の始動条件の成立に基づく始動情報である保留情報を記憶する記憶手段として機能する。また、遊技制御部200は、この始動情報である保留情報に基づいて、この始動情報に対応する前記始動条件の成立を契機とする特別図柄判定部234の判定が行われる前に、特別遊技状態に移行するか否かに関する事前判定処理を行う事前判定手段である。演出制御部300は、事前判定結果を予告(示唆)するための予告演出を行う演出制御手段である。
また、特に図示しないが、図28(a)に示した構成とは別に、RAM203は、事前判定情報が記憶される領域(以下、事前判定情報格納領域)を有する。事前判定情報とは、上記の各乱数に基づく事前判定処理(図6のS605、S611参照)によって得られた情報である。事前判定情報の内容は、特別図柄処理(図8参照)における各種の判定結果として得られる情報と同様である。具体的には、大当たり、小当たり、はずれのいずれに該当するか、大当たりであった場合にはその大当たりの種類、演出の内容はリーチ有り演出であるのかリーチ無し演出であるのか等の情報である。また、変動パターンに関する事前判定情報も含むことができる。ただし、事前判定において、これら特別図柄処理における判定の全てに対応する事前判定情報を得るとは限らず、一部の判定に対応する事前判定情報のみを得る場合もある。本実施の形態では、大当たり、小当たり、はずれのいずれに該当するかの情報は取得せず、その判定は特別図柄処理における特別図柄変動時の判定に委ねる。そして、大当たりであったとすれば、その大当たりの種類は何になるかが事前判定されると共に、リーチ演出の有無および変動パターンが事前判定されるものとする。事前判定情報格納領域に格納された事前判定情報は、事前判定処理が行われた入賞球(保留球)に対応する保留に関する情報(以下、保留情報)と共に、あるいはこの保留情報とは別に独自のタイミングで、保留数増加コマンドや変動開始コマンドに含められて遊技制御部200から演出制御部300へ送られる。
〔遊技制御部による事前判定処理〕
次に、事前判定処理(図6のS605、S611参照)について詳細に説明する。
本実施の形態における事前判定処理では、遊技制御部200が、図17や図18を参照して説明した乱数の構成例と同様の乱数テーブルを用いて事前判定を行う。また、詳しくは後述するが、本実施の形態において事前判定は、大当たり判定処理(図8のS808、図9参照)の判定と同じ処理として実行される。
図30は、本実施の形態に係る事前判定処理(図6のS605、S611)の内容を示すフローチャートである。
図30に示すように、遊技制御部200は、まず、遊技状態が高確率状態か否かを判断し(S3001)、高確率状態であると判断すると(S3001でYes)、高確率状態用のテーブルを選択して、大当たり図柄乱数の事前判定を行う(S3002)。一方、S3001でNoと判断した場合には、低確率状態用のテーブルを選択して、大当たり図柄乱数の事前判定を行う(S3003)。
S3002またはS3003の大当たり図柄乱数の事前判定の後、遊技制御部200は、遊技状態が時短状態か否かを判断し(S3004)、時短状態であると判断すると(S3004でYes)、時短状態用のテーブルを選択して、リーチ乱数の事前判定を行う(S3005)。さらに、時短状態用のテーブルを選択して、変動パターン乱数の事前判定を行う(S3006)。
一方、S3004でNoと判断した場合には、時短無状態用のテーブルを選択して、リーチ乱数の事前判定を行う(S3007)。さらに、時短無状態用のテーブルを選択して、変動パターン乱数の事前判定を行う(S3008)。
この後、遊技制御部200は、大当たり図柄乱数の事前判定の結果、リーチ乱数の事前判定の結果、および変動パターンの事前判定の結果を、事前判定情報として事前判定情報格納領域に記憶する(S3109)。さらに、演出制御部300に事前判定情報を送信するために、事前判定情報を含む事前判定結果コマンドをRAM203にセットする(S3010)。この事前判定結果コマンドは、保留数増加コマンドと共に遊技制御部200から演出制御部300へ送られる。
ここで、S3002、S3003、S3005〜S3008の判定は、始動口121、122への遊技球の入賞に応じて取得された乱数値(図6のS604、S610参照)と、大当たり判定処理で用いられる判定テーブル(図17参照)と同様の構成の判定テーブルとを用いて行った。そして、各判定テーブルを用いた判定自体は、大当たり判定処理における判定(図9のS901参照)と同様である。そこで、本実施の形態では、特別図柄処理(図8参照)で用いた大当たり判定処理のサブルーチン(図8のS808および図9参照)を呼び出し、上記の事前判定における乱数の判定を行う。
なお、事前判定処理と特別図柄変動時の大当たり判定処理とを、同様の判定テーブル群を用い同じサブルーチンにて行った場合、各処理の実行時が異なるために、事前判定結果と特別図柄変動時の大当たり判定処理による判定結果とが異なる場合があり得る。すなわち、事前判定処理の実行後、特別図柄変動開始時までにパチンコ遊技機100の遊技状態(高確率状態か低確率状態か、時短状態か時短無状態か)が変化した場合である。この場合、判定テーブルは遊技状態に応じて異なる種類のものが用いられるため、事前判定処理の実行時と大当たり判定処理の実行時とでは、判定に用いられる具体的な判定テーブルが異なることになる。そのため、始動口121、122への入賞時に獲得した同一の乱数値を使用しても、事前判定結果と大当たり判定処理の判定結果と異なる場合がある。そこで、事前判定処理の実行後、特別図柄変動の開始時までに遊技状態が変化する場合は、後述の事前判定結果に基づく演出を不実行とする(禁則)制御等が行われる。
〔保留表示演出〕
パチンコ遊技機100では、特別図柄の変動中にさらに始動口121、122へ遊技球が入賞して保留球が発生した場合に、遊技制御部200により、表示器130(図1、2−3(a)参照)の第1特別図柄保留表示器218および第2特別図柄保留表示器219により保留数に応じた表示が行われる。また、本実施の形態のパチンコ遊技機100は、この表示器130による表示に加えて、演出制御部300の制御による演出表示の一部として、画像表示部114に保留球に関する情報(有無、保留数等)を表示する演出(保留表示演出)を行う。
図31は、画像表示部114に表示される保留表示演出の例を示す図である。
本実施の形態によれば、特別図柄抽選の判定を受ける権利が記憶され、判定の保留(以下、単に保留と呼ぶ)が発生すると、画像表示部114に、保留情報を示す表示が行われる。すなわち、本実施の形態において、画像表示部114は、始動情報である保留情報を表示する情報表示手段として機能する。また、画像表示部114の保留表示は、演出制御部300による演出制御の下、画像/音響制御部310の表示制御によって行われる。したがって、本実施の形態において、演出制御部300および画像/音響制御部310は、事前判定処理の判定結果に基づいて始動情報の表示である保留表示を制御する表示制御手段として機能する。
図31に示す例では、保留表示として、画像表示部114の表示画面の下部に、保留数に相当する数のマーク(図示の例では白丸「○」)によるオブジェクト(保留オブジェクト)10、20が表示される。本実施の形態では、第1始動口121へ入賞したことにより生じた保留を示す保留オブジェクト10(10a〜10d)と、第2始動口122へ入賞したことにより生じた保留を示す保留オブジェクト20(20a〜20d)とを区別して表示する。なお、図示の例において、発生した保留に応じて画面上に表示されている保留オブジェクト10、20を実線で記載し、さらに保留が発生した際に画面上に表示され得る保留オブジェクト10、20を破線で記載している。すなわち、図31に示す例では、第1始動口121への入賞に基づく保留数に応じて、2個の保留オブジェクト10a、10bが画面上に表示され、第2始動口122への入賞に基づく保留数に応じて、3個の保留オブジェクト20a〜20cが画面上に表示されている様子が示されている。
また、図31において、画像表示部114の表示画面の下部中央には、保留オブジェクト10、20とは別に、当該変動が行われていることを表すオブジェクト(変動オブジェクト)30が表示されている。本実施の形態では、各保留オブジェクト10、20は、先に発生した(すなわち、先に消化される)保留に対応するものから順送りで、変動オブジェクト30に近い位置に表示される。したがって、図31に示す例では、変動オブジェクト30により示される特別図柄変動が終了した後、保留オブジェクト20aに対応する保留、保留オブジェクト20bに対応する保留、保留オブジェクト20cに対応する保留の順に保留が消化される。そして、保留オブジェクト20に対応する保留が全て消化された後に、保留オブジェクト10aに対応する保留、保留オブジェクト10bに対応する保留の順で保留が消化される。なお、本実施の形態では、第2始動口122への入賞に基づく保留が優先的に消化されるので、保留オブジェクト20に対応する保留が全て消化された後に、保留オブジェクト10に対応する保留が消化される。
また、保留表示演出としては、変動オブジェクト30に対応する現在の特別図柄変動が終了した際、保留オブジェクト20aが変動オブジェクト30の位置に移動すると共に変動オブジェクト30に変化し、後続の保留オブジェクト20b、20cが順送りで保留オブジェクト20a、20bの位置に移動するような、動きのある表示を行っても良い。保留オブジェクト10の表示についても同様である。このような表示を行うことにより、保留が順次消化される印象を遊技者に与えることができる。
図32は、保留表示演出における保留オブジェクト20の移動の様子を示す図である。図32(a)は、図31に示した保留演出表示における画像表示部114の表示画面の部分拡大図であり、図32(b)は、保留の消化に伴う保留表示の変化を示す図である。
図32(a)に示した状態において特別図柄変動が終了すると、まず、変動オブジェクト30が消去される。そして、最初の保留が消化されて特別図柄変動が開始されると、再び、変動オブジェクト30が表示される。また、保留の消化に基づく保留数の減少に伴って、画像表示部114に表示された保留オブジェクト20が消去される。図示の例では、保留数が3から2に減少するので、3番目の保留に対応する保留オブジェクト20cが消去される。このとき、図32(b)に示すように、先頭の保留に対応する保留オブジェクト20aが変動オブジェクト30の位置へ移動しながら変動オブジェクト30に変化し、保留オブジェクト20bが保留オブジェクト20aの位置へ移動し、保留オブジェクト20cが保留オブジェクト20bの位置へ移動するような、動きのある表示が行われる。
〔長開放当たりの予告演出〕
図2−1、図2−2、図15および図17(b)を参照して説明したように、本実施の形態のパチンコ遊技機100は、大当たり遊技において第2大入賞口128および切り替え蓋141が作動し、第2大入賞口128に入賞した遊技球が特定領域を通過したことを移行条件として、遊技状態が高確率状態へ移行する。したがって、特別図柄抽選において遊技球が特定領域を通過することが容易な長開放当たりに当選するか否かは、遊技者の大きな関心事である。そこで、本実施の形態では、上記の保留表示演出を利用して、特別図柄抽選の判定結果が長開放当たりか否かを遊技者に示唆する。
図33は、本実施の形態による長開放当たりの予告演出の例を示す図である。
本実施の形態による予告演出では、保留表示演出として画像表示部114に表示された保留オブジェクト10、20のうち、特別図柄抽選において長開放当たりに当選すると事前判定された保留に対応する保留オブジェクト10、20を、他の保留オブジェクト10、20とは異なる態様で表示する。図33に示す例では、第2始動口122への入賞に基づく4つの保留オブジェクト20a〜20dのうち、3番目の保留に基づく保留オブジェクト20cが、他の保留オブジェクト20a、20b、20dとは異なる態様(図ではオブジェクトに斜線を付して記載)で表示されている。この表示により、3番目の保留に関して長開放当たりの大当たり遊技となることが予告されている。
上述したように、演出制御部300は、遊技制御部100から送られた保留数増加コマンドから得られる保留の情報および事前判定結果コマンドから得られる事前判定の情報に基づき、画像/音響制御部310に対し、保留表示演出の実行を指示する。画像/音響制御部310は、演出制御部300からの指示に基づき、保留数に応じて画像表示部114に保留オブジェクト20を表示し、長開放当たりの事前判定結果がある場合には、該当する保留の保留オブジェクト20において予告演出を行う。なお、長開放当たりの事前判定結果がある場合に必ず予告演出を行うとは限らず、所定の確率で予告演出を行うように制御しても良い。さらに、長開放当たり以外の事前判定結果の場合であっても、所定の確率で、予告演出で用いられる保留オブジェクト10、20を表示するようにしても良い(いわゆるガセ)。また、本実施の形態では、大当たりか否かについて事前判定が行われないので、大当たり判定処理による特別図柄変動時の判定(当該判定)において大当たりであった場合に、その大当たりが長開放当たりとなることを予告する予告演出となる。すなわち、当該判定で大当たりとなった場合は、予告演出は正しい予告となり、当該判定ではずれとなった場合は、予告演出の予告は誤りとなる。
なお、上記の演出例では、第2始動口122への入賞に基づく保留オブジェクト20による予告演出について説明したが、第1始動口121への入賞に基づく保留オブジェクト10に対しても同様に予告演出を行うことができる。また、予告演出に関して、第1始動口121への入賞に基づく保留と第2始動口122への入賞に基づく保留とを区別しても良い。例えば、第2始動口122への入賞に基づく保留に関してのみ、予告演出を行うようにしても良い。また、第1始動口121への入賞に基づく保留に対する予告演出で表示する保留オブジェクト10と、第2始動口122への入賞に基づく保留に対する予告演出で表示する保留オブジェクト20とを、相異なる態様で表示しても良い。
また、図17(b)に示した例では、長開放当たりの大当たりとして特別図柄C1の大当たりと特別図柄D1の大当たりとが設定されている。大入賞口125、128が作動するラウンド数は、特別図柄C1の大当たりが16ラウンドであり、特別図柄D1の大当たりが4ラウンドである。これに対し、特別図柄C1の大当たりの場合と、特別図柄D1の大当たりの場合とを区別することなく、同一態様の保留オブジェクト10、20の表示により予告演出を行っても良い。反対に、特別図柄C1の大当たりの場合と、特別図柄D1の大当たりの場合とを区別し、予告演出で表示する保留オブジェクト10、20を、どちらの大当たりであるかに応じて相異なる態様で表示しても良い。さらに、特別図柄C1の大当たりの場合、または、特別図柄D1の大当たりの場合の一方でのみ、保留オブジェクト10、20の表示による予告演出を行うように演出制御を行っても良い。
〔予告演出の変形例〕
本実施の形態では、保留に関して、第1始動口121への入賞に基づく保留よりも第2始動口122への入賞に基づく保留を優先的に消化させた(図8のS803、S805参照)。また、保留表示演出において、第1始動口121への入賞に基づく保留オブジェクト10と第2始動口122への入賞に基づく保留オブジェクト20とを区別して表示した(図31参照)。これに対し、保留に関する制御を、第1始動口121への入賞に基づく保留か第2始動口122への入賞に基づく保留かに関わらず、入賞した順に保留を消化させ、保留数U1、U2を減算していくようにすることができる。このようなパチンコ遊技機100では、例えば、保留表示演出においても第1始動口121への入賞に基づく保留オブジェクト10と第2始動口122への入賞に基づく保留オブジェクト20とを区別せずに表示することが行われる。
図34は、第1始動口121への入賞に基づく保留と第2始動口122への入賞に基づく保留とを区別しない保留表示演出の例を示す図である。
図34に示す例では、保留表示として、画像表示部114の表示画面の下部に、保留数に相当する数のマーク(図示の例では白丸「○」)による保留オブジェクト40が表示される。なお、図示の例において、発生した保留に応じて画面上に表示されている保留オブジェクト40を実線で記載し、さらに保留が発生した際に画面上に表示され得る保留オブジェクト40を破線で記載している。図34に示す例では、始動口121、122への入賞に基づく保留数に応じて、6個の保留オブジェクト40a〜40fが画面上に表示され、さらに2個の保留オブジェクト40g〜40hが画面上に表示可能である様子が示されている。
また、図34において、画像表示部114の表示画面の下部には、保留オブジェクト40とは別に、図31に示したものと同様の変動オブジェクト30が表示されている。本実施の形態では、各保留オブジェクト40は、先に発生した(すなわち、先に消化される)保留に対応するものから順送りで、変動オブジェクト30に続き左から順に表示される。したがって、図34に示す例では、変動オブジェクト30により示される特別図柄変動が終了した後、保留オブジェクト40aに対応する保留から保留オブジェクト40fに対応する保留に至るまで順に保留が消化される。また、保留表示演出としては、変動オブジェクト30に対応する現在の特別図柄変動が終了した際、保留オブジェクト40aが変動オブジェクト30の位置に移動すると共に変動オブジェクト30にに変化し、後続の保留オブジェクト40b〜40fが順送りで保留オブジェクト40a〜40eの位置に移動するような、動きのある表示を行っても良い。
なお、長開放当たりの事前判定結果がある場合に必ず予告演出を行うとは限らず、所定の確率で予告演出を行うように制御しても良い。さらに、長開放当たり以外の事前判定結果の場合であっても、所定の確率で、予告演出で用いられる保留オブジェクト40を表示するようにしても良い(いわゆるガセ)。
図34に示したように構成された保留表示演出においても、図33を参照して説明した予告演出を行うことができる。ここでさらに、そのような予告演出において、第1始動口121への入賞に基づく保留と第2始動口122への入賞に基づく保留とを区別しても良い。すなわち、保留表示演出における保留オブジェクト40自体は第1始動口121への入賞に基づく保留と第2始動口122への入賞に基づく保留とで区別しないものの、予告演出においては、どちらの始動口121、122に入賞したかに応じて演出を変える。例えば、第2始動口122への入賞に基づく保留に関してのみ、予告演出を行うようにしても良い。また、第1始動口121への入賞に基づく保留に対する予告演出で表示する保留オブジェクト10と、第2始動口122への入賞に基づく保留に対する予告演出で表示する保留オブジェクト20とを、相異なる態様で表示しても良い。
なお、以上の演出例では、保留表示演出により表示される保留オブジェクト10、20、40を用いて、事前判定結果に基づき、長開放当たりとなる保留を示唆する演出について説明したが、当該変動が行われていることを表す変動オブジェクト30を用いて、当該変動における判定結果が長開放当たりであることを示唆する当該予告演出(示唆演出)を行っても良い。この場合、演出制御部300は、遊技制御部200から送られた変動開始コマンドから得られる特別図柄抽選の判定の情報に基づき、画像/音響制御部310に対し、変動オブジェクト30の表示を指示する。画像/音響制御部310は、演出制御部300からの指示に基づき、画像表示部114に変動オブジェクト30を表示する。そして、判定結果が長開放当たりである場合には、予め定められた長開放当たりであることを示す態様で変動オブジェクト30を表示する。
なお、特別図柄抽選の判定結果が長開放当たりである場合に必ず示唆演出を行うとは限らず、所定の確率で示唆演出を行うように制御しても良い。さらに、長開放当たり以外の判定結果の場合であっても、所定の確率で、示唆演出で用いられる変動オブジェクト30を表示するようにしても良い(いわゆるガセ)。
また、本実施の形態では、保留表示演出により表示される保留オブジェクト10、20、40を用いて長開放当たりの予告演出を行ったが、予告演出を行う演出手段としては、保留オブジェクト10、20、40以外の演出手段を用いることもできる。上記の当該予告演出においても同様である。例えば、画像表示部114に表示される装飾図柄や背景画像等を用いて長開放当たりを予告する演出を行っても良い。具体的には、例えば、長開放当たりを予告する場合と、その他の大当たりの場合とで、装飾図柄の表示態様を異ならせることが考えられる。
図35は、装飾図柄の表示態様による長開放当たりの予告演出の例を示す図である。
図35に示す例では、特別図柄変動中に装飾図柄のリーチ表示が行われている。リーチ表示では、三列の装飾図柄50のうち二つの図柄(図示の例では左図柄51および右図柄53)が先に同じ数字で停止(または仮停止)し、その後に残りの図柄(図示の例では中図柄52)が停止して、判定結果が確定する。図35(a)と図35(b)とを比較すると、リーチ表示において先に停止した左図柄51および右図柄53に関して、数字は同じ値であるが、数字と組み合わせて表示されている画像が異なっている。
ここで、特別図柄抽選の判定結果が長開放当たりの場合には、図35(a)に示すリーチ表示を表示する確率よりも図35(b)に示すリーチ表示を表示する確率を高くする。一方、特別図柄抽選の判定結果が長開放当たり以外の大当たりの場合には、図35(a)に示すリーチ表示を表示する確率よりも図35(b)に示すリーチ表示を表示する確率を低くする。このようにすれば、図35(b)に示すリーチ表示が行われた場合に、遊技者は、長開放当たりに当選した可能性が大きいと推定することができる。
なお、図35に示す例では、装飾図柄のうち、数字と組み合わせて表示される画像を異ならせた例を示したが、数字の字体や表示色、画像に対する数字の位置等を異ならせることにより、長開放当たりで表示される確率の高い装飾図柄と表示される確率の低い装飾図柄とを差別化しても良い。また、音響による演出、盤ランプ116や枠ランプ157の発光による演出、盤ランプ116や枠ランプ157の一形態であるロゴ・ランプの発光による演出、可動役物115を作動させる演出等において、通常の演出とは別に、長開放当たりの場合に高い頻度で実行される演出パターンを設定することにより、長開放当たりの予告演出を行うこともできる。
〔本実施の形態の他の構成例〕
本実施の形態は、遊技状態を高確率状態へ移行させるための移行条件として、特別図柄抽選の判定結果だけでなく、特別電動役物が連続作動する大当たり遊技時に遊技球が特定領域を通過することを含むこととした。また、大当たり遊技で用いられる通常の大入賞口としての第1大入賞口125と、この特定領域が設定された大入賞口としての第2大入賞口128とを遊技領域111に設けた。そして、大当たり遊技における第2大入賞口128の作動パターン(開閉扉129および切り替え蓋141の開放時間および作動タイミング)により、高確率状態へ移行する確率(いわゆる突入率、継続率)を制御した。これに対し、一つの大入賞口のみを用いて、特定領域により高確率状態へ移行する確率を制御するように構成することもできる。
この場合、パチンコ遊技機100に設けられる一つの大入賞口を、例えば第2大入賞口128と同様に構成する。以下の説明では、この大入賞口が図2−1、図2−2に示した第2大入賞口128と同様の構成を有するものとし、第2大入賞口128と同一の符号を用いて説明する(大入賞口自体についても、以下では大入賞口128と記載する)。
大入賞口128には、開閉扉129の内側に、遊技球を案内する流路140が形成されている。この流路140には、遊技球の通過を検知する第2大入賞口スイッチ215Bが設けられており、この第2大入賞口スイッチ215Bによって、遊技球の大入賞口128への入賞が検出される。流路140は、途中で2つの経路(経路142と経路143)に分岐しており、一方の経路142に特定領域が設定されている。そして、流路140の分岐位置には、切り替え蓋141が設けられている。特定領域が設定された方の経路142には、遊技球の通過を検知する特定領域スイッチ215Cが設けられており、遊技球が特定領域を通過すると、この特定領域スイッチ215Cにより検知される。
大当たり遊技では、大入賞口128が、特別図柄抽選において判定された大当たり図柄の種類に応じて、所定回数(例えば16ラウンド)作動する。そして、予め定められたラウンド(例えば第16ラウンド)において、開閉扉129の作動に対応して切り替え蓋141が経路142を塞いだ第1流路状態から経路142を開放し経路143を塞ぐ第2流路状態へ作動する。これにより、切り替え蓋141が作動するラウンド(以下、作動ラウンドと呼ぶ)では、大入賞口128に入賞した遊技球が特定領域を通過して高確率状態への移行条件を満足する可能性が生じる。
ここで、切り替え蓋141は、1回の作動ラウンドにおいて、第1流路状態から第2流路状態へ2回作動して(図2−2参照)、特定領域が設定されている経路142を遊技球が通過可能とする。そして、切り替え蓋141の2回の作動のうち、1回目の作動では経路142を短時間(例えば0.3秒)開放し、2回目の作動では経路142を長時間(例えば13秒)開放する。したがって、遊技球が大入賞口128に入賞した場合、切り替え蓋141の1回目の作動では遊技球が特定領域を通過する可能性は小さく、2回目の作動では遊技球が特定領域を通過する可能性が大きい。
一方、大入賞口128の作動における開閉扉129の開放時間は、遊技球の入球が容易な長時間(例えば29.5秒)と、遊技球の入球が困難な短時間(例えば0.3秒)とが設定されている。そして、特別図柄抽選において判定された大当たり図柄の種類に応じて、切り替え蓋141が作動する作動ラウンドにおいて開閉扉129が長時間開放される長開放当たりと、開閉扉129が短時間開放される短開放当たりとが設定されている。したがって、長開放当たりでは、大入賞口128に入球した遊技球の何れかが、特定領域を通過し、特定領域スイッチ215Cにより検知される可能性が大きい。そして、短開放当たりでは、大入賞口128への遊技球の入球が困難であり、仮に大入賞口128へ遊技球が入球したとしても、その遊技球が特定領域を通過し、特定領域スイッチ215Cにより検知される可能性は非常に小さい。
以上のように、単一の大入賞口128のみを有する構成であっても、大当たり遊技において、切り替え蓋141が作動する作動ラウンドにおける開閉扉129の開放時間を制御することにより、大当たり遊技後に高確率状態へ移行する可能性が大きい大当たりと、高確率状態へ移行する可能性が小さい大当たりとを設定することができる。
また、本実施の形態において、図17(a)に示した大当たり乱数および図17(b)に示した大当たり図柄乱数では、小当たりや短当たりを設定せず、大当たりの種類は全て長当たりとした。したがって、大当たり遊技後に高確率状態へ移行するのは、大当たり遊技において第2大入賞口128の内部の特定領域を遊技球が通過するという移行条件を満足した場合に限定されていた。これに対し、特定領域を遊技球が通過するという移行条件と大当たり遊技による特別電動役物の連続作動の実行という移行条件とを混在させても良い。すなわち、特定領域を遊技球が通過するか否かに関わらず、特別図柄抽選で大当たり当選したことのみにより、大当たり遊技後に高確率状態へ移行するような大当たりの種類を設定することができる。
図36は、大当たり当選のみにより高確率状態へ移行する場合を含む大当たり図柄乱数の構成例を示す図である。
図36を参照すると、大当たり図柄として、特別図柄A、特別図柄B、特別図柄C1、特別図柄C2、特別図柄D1、特別図柄D2、特別図柄Eの7種類が用意されている。図示の例において、特別図柄A〜特別図柄D2は、図17(b)に示した特別図柄A〜特別図柄D2と同様である。図36に示す例では、これら6種類の大当たり図柄に、特別図柄Eが追加されている。また、図36に示す例において、乱数(大当たり図柄乱数)の値の範囲は0〜249の250個である。また、図36に示す大当たり図柄において、特別図柄Aおよび特別図柄Bの当選値の設定は、図17(b)に示したものと同様である。
図36に示す大当たり図柄において、特別図柄C1では、第1始動口121に入賞した場合の当選値として15個の値が割り当てられている。したがって、第1始動口121に入賞したことによって開始された特別図柄抽選において大当たりに当選した場合に特別図柄C1での当選となる確率は、15/250(=3/50)である。
一方、第2始動口122に入賞した場合の特別図柄C1に関する当選値の設定は、図17(b)に示したものと同様である。
特別図柄C2では、第1始動口121および第2始動口122に入賞した場合の当選値の割り当ては、図17(b)に示したものと同様である。
特別図柄D1では、第1始動口121に入賞した場合の当選値として20個の値が割り当てられている。したがって、第1始動口121に入賞したことによって開始された特別図柄抽選において大当たりに当選した場合に特別図柄C1での当選となる確率は、20/250(=2/25)である。
一方、第2始動口122に入賞した場合の当選値として40個の値が割り当てられている。したがって、第2始動口122に入賞したことによって開始された特別図柄抽選において大当たりに当選した場合に特別図柄D1での当選となる確率は、40/250(=4/25)である。
特別図柄D2では、第1始動口121および第2始動口122に入賞した場合の当選値の割り当ては、図17(b)に示したものと同様である。
特別図柄Eでは、第1始動口121に入賞した場合の当選値として20個の値が割り当てられている。したがって、第1始動口121に入賞したことによって開始された特別図柄抽選において大当たりに当選した場合に特別図柄Eでの当選となる確率は、20/250(=2/25)である。
一方、第2始動口122に入賞した場合の当選値として10個の値が割り当てられている。したがって、第2始動口122に入賞したことによって開始された特別図柄抽選において大当たりに当選した場合に特別図柄Eでの当選となる確率は、10/250(=1/25)である。
特別図柄Eの大当たりでは、大当たり遊技において、第1大入賞口125が所定ラウンド(小当たり遊技における作動回数と同じ回数)作動し、各ラウンドにおける開閉扉127の開放時間は、小当たり遊技の1回の作動における開放時間と同様である。
ここで、特別図柄Eの大当たりに当選した場合、遊技制御部200は、第2大入賞口128の特定領域を遊技球が通過することを必要とせずに、大当たり遊技後に遊技状態を高確率状態へ移行させる。すなわち、特別図柄抽選において特別図柄Eで大当たり当選した場合は、図15を参照して説明した遊技状態設定処理において、大当たりの種類を識別した際に(S1502a)、特別図柄Eの大当たりであった場合は高確率移行確定フラグがONか否かに関わらずS1506へ進み、S1509で確変フラグをONにする。
〔高確率状態での演出〕
パチンコ遊技機100の遊技状態が時短状態である場合、普通図柄抽選に基づき電動チューリップ123が開放される補助遊技において、電動チューリップ123の開放時間が時短無状態のときよりも長くなり、第2始動口122に入賞し易くなる。そこで、遊技者は、時短状態では、第2始動口122へ遊技球を運ぶように発射強度を調整して遊技球を打ち出すことになる。
時短状態は、特別図柄抽選の大当たりにより時短状態が発生(時短フラグがON)してから特別図柄抽選が所定回数行われると終了する。図15を参照して説明した遊技状態設定処理では、高確率状態へ移行する(S1509で確変フラグがONとなる)場合は145回、高確率状態へ移行しない場合は100回、特別図柄抽選が行われると時短状態が終了する(S1508、S1505参照)。また、高確率状態も同様に、高確率状態が発生(確変フラグがON)してから特別図柄抽選が145回行われると高確率状態が終了する(S1510参照)。
また、図15を参照して説明したように、本実施の形態においてパチンコ遊技機100の遊技状態が高確率状態へ移行する場合は、高確率状態と同じ長さ(特別図柄抽選の実行回数)分の時短状態が与えられる。したがって、このパチンコ遊技機100における高確率状態での遊技は、時短状態で実施される電動チューリップ123の入賞サポートにより容易な入賞が期待できる第2始動口122を狙って遊技球を流下させる遊技となる。図36に示した大当たり図柄乱数の設定例では、第2始動口122への入賞に基づく特別図柄抽選においても特別図柄Eの大当たりが設定されているので、高確率状態で第2始動口122を狙う遊技において特別図柄Eの大当たりに当選する可能性がある。さらに、図17(a)に示したように、大当たりおよび小当たりに関する乱数の設定は、第1始動口121および第2始動口122を区別していないので、高確率状態で第2始動口122を狙う遊技において小当たりに当選する可能性がある。
高確率状態での遊技において特別図柄Eの大当たりに当選した場合は、大当たり遊技後に、特別図柄抽選145回の長さの高確率状態が改めて与えられる。一方、特別図柄抽選において小当たりに当選した場合は、遊技状態が変更されないために小当たり遊技後においても高確率状態は継続するが、高確率状態で遊技が行われる残りの回数分の特別図柄抽選が行われた後に高確率状態が終了する。したがって、同じように大入賞口125、128が作動しても、特別図柄Eの大当たり(短当たり)による大当たり遊技であった場合は、高確率状態が延長(上乗せ)されたように感じられ、小当たり遊技であった場合は、高確率状態が延長されないように感じられる。そこで、高確率状態での遊技において特別図柄Eの大当たりや小当たりに当選した場合に、どちらに当選したのかを曖昧にして遊技者の期待感を煽る演出を行うことが考えられる。
本実施の形態では、上述したように、大当たり遊技後に高確率状態へ移行してから特別図柄抽選が145回行われると低確率状態へ移行する。そこで、高確率状態での特別図柄抽選の残り回数が所定回数(例えば10回)となったときに、演出制御のためのモードを以下の演出を行うための特別モードへ移行する。この特別モードにおいて、小当たりに当選した場合に、高確率状態が延長されないことを遊技者に予感させるような演出を行う。一例としては、まず、高確率状態における演出(以下、高確率時演出)として、画像表示部114に何らかのミッションを表す動画を表示する演出を行う。この高確率時演出は、高確率状態のうちの特別モードにおいて実行される演出としても良い。そして、特別モードにおいて小当たりに当選した特別図柄変動時の演出(以下、小当たり演出)として、高確率時演出におけるミッションが失敗する動画を表示する演出を行う。なお、小当たりに当選しても遊技状態は高確率状態のまま変更されないため、この場合における小当たり演出は、高確率時演出の一態様であり、第1の特定演出である。
図37は、高確率時演出および小当たり演出の例を示す図である。
図37に示す例では、高確率時演出におけるミッションとして、画像表示部114にキャラクタAが敵キャラクタBと戦う様子が示される。この状態で、特別モードに突入し、特別図柄抽選において小当たりに当選すると、その特別図柄変動時に行われる小当たり演出において、ミッションが失敗する。図37に示す例では、キャラクタAが敵キャラクタBに倒される。また、図37に示す例では、小当たり演出の後、ミッションが失敗した(キャラクタAが倒された)場面の動画が継続して表示される。そして、特別図柄抽選が145回行われて高確率状態が終了する際に、ミッション失敗が確定したことを示す画像が画像表示部114に表示される(図示の例では、キャラクタAの敗北が宣言される)。なお、図37に示す小当たり演出後の高確率時演出の経過は例示に過ぎず、図示の進行に限定するものではない。例えば、小当たり演出後、一定時間経過後に、別の高確率時演出に切り替わるように演出を制御しても良い。
ここで、小当たりに当選した特別図柄変動時に生じている保留について考える。いずれかの保留に対して特別図柄Eの大当たりと事前判定されたものとする。この場合、当該変動の小当たりでは高確率状態は延長されないが、その後の保留に係る特別図柄抽選の大当たりによって高確率状態が延長されることが確定する。そこで、小当たりに当選した特別図柄変動時の保留に関して特別図柄Eの大当たりと事前判定されたものがある場合に、小当たり演出におけるミッション失敗から復帰するように演出を進行させることが考えられる(復帰演出)。復帰演出は、保留に関する事前判定結果に応じて、小当たり演出から続いて実行される第2の特定演出である。なお、小当たりに当選した特別図柄変動時の保留には、小当たりに当選した特別図柄変動が開始される前に生じた保留と、小当たりに当選した特別図柄変動の実行中に生じた保留とが含まれる。
図38は、復帰演出の例を示す図である。
図38に示す例では、図37の例と同様の高確率時演出および小当たり演出に対して行われる復帰演出の例を示す。すなわち、高確率時演出におけるミッションとしてキャラクタAと敵キャラクタBとが戦い、小当たり演出においてキャラクタAが敵キャラクタBに倒される。この小当たりに当選した特別図柄変動時の保留に対する事前判定において特別図柄Eの大当たりが有る場合、小当たり演出の場面からつながるように復帰演出へ移行する。図38に示す例では、敵キャラクタBに倒されたキャラクタAが起き上がり、復活したことが宣言される。すなわち、復帰演出が行われる場合、小当たり演出でキャラクタAが倒された後、特別図柄Eの大当たりに当選した保留球が何個目の保留かに応じて、その保留数に応じた数の特別図柄抽選(特別図柄変動)が連続して行われた後に、キャラクタAが復活する。なお、復帰演出による復帰後のミッションについては、様々な演出を取り得る。例えば、図38に示す例において、起き上がったキャラクタAが敵キャラクタBとの戦いを継続する進行としても良いし、キャラクタAが敵キャラクタBに勝利し、その後に別の高確率時演出に移行するように演出を制御しても良い。さらにまた、小当たり演出から復帰演出へ移行する際に、画像表示部114において、所定の画像を割り込ませるカットイン、画面全体を白く発光させるフラッシュやホワイトアウト、画面全体を暗転させるブラックアウト等の移行演出を行うようにしても良い。図38に示す例では、キャラクタAが敵キャラクタBに倒された状態から、カットイン等の移行演出を経て、キャラクタAが起き上がる。
なお、上記の演出例では、小当たりに当選した特別図柄変動時の保留に関して特別図柄Eの大当たりに当選したと事前判定された場合の演出制御について説明したが、復帰演出を行う契機となる事前判定結果は、上記の例に限定されない。例えば、図36に示した乱数の設定例において、高確率状態が延長される可能性の大きい(高確率状態への移行条件が成立する可能性の大きい)長開放当たりである特別図柄C1や特別図柄D1の大当たりに当選したと事前判定された場合にも、復帰演出を行っても良い。なお、このような場合には、大当たりの種類に対応させて相異なる復帰演出を用意しておき、復帰演出を行う契機となる大当たりに応じて対応する復帰演出を行うようにしても良い。
また、小当たりに当選した特別図柄変動時の保留に関して、大当たり遊技の終了後に遊技状態が低確率状態へ移行する特別図柄A、Bの大当たりに当選したと事前判定された場合を考える。この場合、大当たり遊技による賞球の払い出しが得られるが、大当たり遊技の終了後に高確率状態は継続しない。そこで、図38を参照して説明した復帰演出とは異なる進行で演出制御を行うことができる。例えば、小当たり演出によるミッション失敗の状態から一旦復帰するものの、ミッションを継続せずに高確率時演出を終了するようにしても良い。図37、38に示した高確率時演出では、一例として、敵キャラクタBに倒されたキャラクタAが起き上がった後、勝敗が決まらずに戦いが終了する演出を行うことができる。なお、小当たりに当選した特別図柄変動時の保留に関して、高確率状態が延長される可能性の小さい(高確率状態への移行条件が成立する可能性の小さい)短開放当たりである特別図柄C2や特別図柄D2の大当たりに当選したと事前判定された場合についても、同様に高確率時演出を終了する演出制御を行うことができる。
以上のように、本実施の形態によれば、小当たりに当選した特別図柄変動時の保留に関する事前判定結果に応じて、小当たり演出から続く演出を動的に制御することができる。そのため、高確率状態における演出制御を多様化し、画一的な演出となることを避けることができる。
上記の復帰演出は、小当たりに当選した特別図柄変動時の保留に関して特別図柄Eの大当たりと事前判定されたものがある場合に行った。これに対し、図37に示したように、小当たり演出の後、ミッションが失敗した(キャラクタAが倒された)場面の画像が継続して表示される場合、小当たり演出後に行われた事前判定において特別図柄Eの大当たりと事前判定されたことを条件として復帰演出へ移行するようにしても良い。さらに、小当たり演出後に行われた大当たり判定処理による特別図柄変動時の判定(当該判定)において特別図柄Eの大当たりと判定されたことを条件として復帰演出へ移行するようにしても良い。すなわち、小当たり演出後はミッションが失敗した場面が継続しているため、その後の事前判定や当該判定に基づき復帰演出を開始したとしても、小当たり演出の場面からつながるように復帰演出へ移行することができる。
上記の演出例では、特別モードにおいて特別図柄抽選で小当たりに当選することにより小当たり演出が実行され、小当たり当選後に特別図柄E等の大当たりに当選することにより復帰演出が実行される、という演出制御について説明した。ここで、特別モードにおいて小当たりに当選することなく大当たりに当選した場合を考える。この場合、小当たり演出や復帰演出とは別に用意された高確率時演出が実行される。例えば、小当たり演出からつながるように移行する復帰演出とは異なるが、復帰演出と同様に、高確率時演出におけるミッションを成功させるような大当たり演出を行うようにしても良い。一例としては、図37、38に示した演出例において、小当たり演出によりキャラクタAが倒されることなく、高確率時演出においてキャラクタAとキャラクタBとが戦っている状態から大当たり演出によりキャラクタAが勝利するような演出を行うことができる。
また、特別モードにおいて特別図柄抽選で小当たりにも大当たりにも当選しない場合を考える。この場合、小当たり演出、復帰演出、大当たり演出のいずれも実行されずに、高確率時演出が継続される。具体的には、例えば、高確率時演出として行われたミッション(図37、38の演出例では、キャラクタAとキャラクタBとの戦い)を継続させることができる。そして、高確率状態が終了するまでの特別図柄変動の回数が残り4回以下となり、その回数分の保留に小当たりや大当たりに当選したと事前判定されるものが無い場合は、所定のタイミングでミッションを終了させる演出が行われる。ここでは、大当たりによる高確率状態の延長がないので、ミッションを成功させずに終了させる。これは、このような場合、そのまま保留が消化されて高確率状態が終了し低確率状態へ移行するため、遊技状態の移行に合わせて高確率時演出を終了する演出制御である。
〔本実施の形態の技術的特徴〕
◆上記のように、本実施の形態では、小当たり遊技時の保留に対する事前判定結果に基づいて、多様な演出制御を行うことにより遊技者の興趣を高めることとした。すなわち、かかる目的を達成する遊技機は、
始動条件の成立に応じて、遊技者に有利な特別遊技(例えば、大当たり遊技および小当たり遊技)に関する判定を行う権利を、所定数を上限として記憶する権利記憶手段(例えば、RAM203)と、
前記権利記憶手段(例えば、RAM203)に記憶された権利に基づいて、遊技者に有利な特別遊技(例えば、大当たり遊技および小当たり遊技)に関する判定を行う判定手段(例えば、特別図柄判定部234)と、
前記始動条件の成立に応じて、遊技者に有利な特別遊技に関して、前記判定手段(例えば、特別図柄判定部234)による判定が行われる前に事前判定を行う事前判定手段(例えば、遊技制御部200)と、
前記判定手段(例えば、特別図柄判定部234)による判定において前記特別遊技を行うと判定する確率が所定の確率である高確率状態または当該高確率状態よりも低い確率である低確率状態で遊技を制御し、当該判定手段(例えば、特別図柄判定部234)による判定結果に応じて当該特別遊技を実行する遊技制御手段(例えば、遊技制御部200)と、
前記遊技制御手段(例えば、遊技制御部200)により制御される遊技状態および前記始動条件の成立に応じて演出を制御する演出制御手段(例えば、演出制御部300)と、を備え、
前記演出制御手段(例えば、演出制御部300)は、前記判定手段(例えば、特別図柄判定部234)による判定結果が所定の条件を満たす場合に、第1の特定演出(例えば、小当たり演出)を実行し、当該第1の特定演出の開始前または実行中における前記事前判定手段(例えば、遊技制御部200)による事前判定結果が所定の条件を満たす場合に、当該第1の特定演出の後で第2の特定演出(例えば、復帰演出)を実行すること、
を特徴とする、遊技機である。
このような構成とすれば、事前判定の結果に応じて、先に行われていた演出から続く演出を動的に制御するため、演出制御を多様化することができる。
また、前記演出制御手段(例えば、演出制御部300)は、前記第1の特定演出が行われた後、前記判定手段(例えば、特別図柄判定部234)により前記特別遊技を行うと判定された場合に、当該第1の特定演出の後で前記第2の特定演出を実行するようにしても良い。
このようにすれば、演出制御をさらに多様化することができる。
◆また、本実施の形態では、事前判定結果に基づく予告において、遊技者の興趣をさらに高める。すなわち、かかる遊技機は、
遊技球が通過不可能な第1状態から遊技球が通過可能な第2状態へ遷移可能な所定領域(例えば、第2大入賞口128の内部の特定領域スイッチ215Cが設置された特定領域)と、
始動条件の成立に応じて、遊技者に有利な特別遊技を行うか否かについての判定を行う権利を、所定数を上限として記憶する権利記憶手段(例えば、RAM203)と、
前記権利記憶手段(例えば、RAM203)に記憶された権利に基づいて、遊技者に有利な特別遊技を行うか否かについての判定、および、当該特別遊技において前記所定領域を前記第2状態へ所定時間遷移させる長作動または当該長作動よりも短い時間遷移させる短作動の何れを行うかについての判定を行う判定手段(例えば、特別図柄判定部234)と、
前記始動条件の成立に応じて、少なくとも、前記特別遊技において前記長作動または前記短作動の何れを行うかについて、前記判定手段(例えば、特別図柄判定部234)による判定が行われる前に事前判定を行う事前判定手段(例えば、遊技制御部200)と、
前記判定手段(例えば、特別図柄判定部234)による判定において前記特別遊技を行うと判定する確率が所定の確率である高確率状態または当該高確率状態よりも低い確率である低確率状態で遊技を制御し、当該判定手段(例えば、特別図柄判定部234)による判定結果に応じて当該特別遊技を実行し、当該特別遊技において前記長作動または前記短作動を行う遊技制御手段(例えば、遊技制御部200)と、
前記事前判定手段(例えば、遊技制御部200)により前記長作動を行う事前判定結果が得られた場合に、所定の割合で、当該事前判定結果を示唆する示唆演出を行う演出制御手段(例えば、演出制御部300)と、
を備えることを特徴とする、遊技機である。
このような構成とすれば、大当たり遊技において遊技球の特定領域通過が容易となり、高確率状態へ移行可能となることを遊技者に示唆することができる。
◆また、本実施の形態では、遊技制御手段の動作を制御する制御命令の増加を削減するため、遊技制御部200により所定の時間間隔で繰り返し実行される主制御処理において、1サイクルの主制御処理の最後に、その1サイクルの実行で生成されたコマンドをまとめて、演出制御部300へ出力することとした。すなわち、上記の目的を達成する遊技機は、
遊技の進行に応じて演出を行う遊技機(例えば、パチンコ遊技機100)であって、
遊技の進行に関する一連の処理である主制御処理を所定の条件にしたがって繰り返し実行し、当該主制御処理を実行して得られた遊技に関する情報を含むデータを生成する遊技制御手段(例えば、遊技制御部200)と、
一連の前記主制御処理を1サイクル実行する度に、当該1サイクルの実行により生成された前記データを、当該1サイクルの実行における最後のデータの生成が行われた後に出力する出力手段(例えば、出力制御部240)と、
前記出力手段(例えば、出力制御部240)から出力されたデータを受け付け、受け付けたデータに基づき演出を行う演出制御手段(例えば、演出制御部300)と、
を備える。
このようにすれば、生成されたデータごとに出力処理を行う必要がないため、出力処理を行うための制御命令を削減し、プログラムサイズの増大を抑制することができる。また、データが生成される度に出力処理を行う必要がないため、出力処理全体に要する時間を短縮することができる。
また、より詳細には、上記の遊技機において、
前記主制御処理で生成されたデータを、データごとに設定された記憶領域に記憶する記憶手段(例えば、RAM203)をさらに備え、
前記遊技制御手段(例えば、遊技制御部200)は、前記主制御処理において生成した前記データを、生成したデータに対応付けられた前記記憶領域に記憶させ、
前記出力手段(例えば、出力制御部240)は、前記記憶手段(例えば、RAM203)の各記憶領域に対してデータが記憶されているか否かを調べ、データが記憶されている記憶領域からデータを読み出して出力する。
このようにすれば、出力処理を行う度に、各記憶領域を確認して、記憶されているデータを出力するので、データ出力の漏れを防止することができる。
◆また、上記の目的を達成する他の遊技機は、
遊技の進行に応じて演出を行う遊技機(例えば、パチンコ遊技機100)であって、
遊技の進行に関する一連の処理である主制御処理を所定の条件にしたがって繰り返し実行し、当該主制御処理とは異なる条件にしたがって当該主制御処理とは異なる特別処理を実行する遊技制御手段(例えば、遊技制御部200)と、
前記遊技制御手段(例えば、遊技制御部200)から出力されたデータを受け付け、前記データに基づき演出に関わる処理を行う演出制御手段(例えば、演出制御部300)と、を備え、
前記主制御処理において前記遊技制御手段(例えば、遊技制御部200)による処理は、
遊技の進行に基づく処理を行うと共に、当該処理を実行して得られた情報を含むデータを生成する1または複数の第1の処理手段(例えば、遊技制御部200)を呼び出して実行する部分と、
前記第1の処理手段(例えば、遊技制御部200)の実行により生成されたデータを前記演出制御手段(例えば、演出制御部300)へ出力する第2の処理手段(例えば、出力制御部240)を呼び出して実行する部分と、を含み、
前記特別処理において前記遊技制御手段(例えば、遊技制御部200)による処理は、
遊技機(例えば、パチンコ遊技機100)の設定を行う設定処理を実行する部分と、
前記設定処理において生成されたデータを、前記主制御処理における前記第2の処理手段(例えば、出力制御部240)を呼び出して、前記演出制御手段(例えば、演出制御部300)へ出力する部分と、を含む、構成とすることができる。
このようにすれば、特別処理で生成されたデータの出力処理を行うために個別の制御命令を用意する必要がないため、出力処理を行うための制御命令を削減し、プログラムサイズの増大を抑制することができる。
また、より詳細には、上記の遊技機において、
前記主制御処理で生成されたデータを、データごとに設定された記憶領域に記憶する記憶手段(例えば、RAM203)をさらに備え、
前記主制御処理における前記第1の処理手段(例えば、遊技制御部200)は、処理の実行により生成した前記データを、生成したデータに対応付けられた前記記憶領域に順次記憶させ、
前記主制御処理における前記第2の処理手段(例えば、出力制御部240)は、前記記憶手段(例えば、RAM203)の各記憶領域に対してデータが記憶されているか否かを調べ、データが記憶されている記憶領域からデータを読み出して出力し、
前記特別処理における前記設定処理では、前記設定処理において生成されたデータを、前記記憶手段(例えば、RAM203)における所定の前記記憶領域に記憶させる。
このようにすれば、出力処理を行う度に、各記憶領域を確認して、記憶されているデータを出力するので、データ出力の漏れを防止することができる。
◆また、本実施の形態では、遊技制御手段から演出制御手段へのデータ伝送の精度を向上させるため、第1データ部である「コード部」の所定のビットと、第2データ部である「データ部」の所定のビットを、「コード部」と「データ部」とを識別するためのフラグとして用いた。すなわち、上記の目的を達成する遊技機は、
遊技の進行に応じて演出を行う遊技機(例えば、パチンコ遊技機100)であって、
遊技の進行に関する主制御処理を実行し、当該主制御処理を実行して得られた遊技に関する情報を含むデータを生成して出力する遊技制御手段(例えば、遊技制御部200)と、
前記遊技制御手段(例えば、遊技制御部200)から出力されたデータを受け付け、受け付けたデータに基づき演出に関わる処理を行う演出制御手段(例えば、演出制御部300)と、を備え、
前記遊技制御手段(例えば、遊技制御部200)により生成される前記データは、
aビット(aは2以上の整数)のサイズで、先頭の1ビットの値が1または0の何れか一方に特定されている第1データ部(例えば、「コード部」)と、
n×aビット(nは1以上の整数)のサイズで、先頭の1ビットの値が前記第1データ部(例えば、「コード部」)の先頭の1ビットの値とは異なる値に特定されている第2データ部(例えば、「データ部」)と、を含む、構成とすることができる。
このようにすれば、先頭の1ビットの値を認識することにより、第1データ部と第2データ部とを明確に区別することができるため、遊技制御手段から演出制御手段へのデータ伝送の精度を向上させることができることができる。
また、より好ましくは、上記の遊技機において、
前記遊技制御手段(例えば、遊技制御部200)により生成される前記データの前記第2データ部(例えば、「データ部」)は、先頭からaビットごとに、先頭の1ビットの値と同じ値が設定される。
このようにすれば、第2データ部のサイズが大きい場合でも、特定のサイズごとに切り分けて、各々が第2データ部であることを識別することが容易となる。
◆また、本実施の形態では、実行対象の変動パターンを特定するコマンドを送信する場合のように、大きなサイズのデータを送る必要がある場合にも、遊技制御手段から演出制御手段へ送られるデータ全体のサイズの増大を抑制するため、第1データ部である「コード部」の所定のビットをデータ値を記述するために用い、「コード部」の一部と第2データ部である「データ部」とでデータ値を記述する手法を提案した。すなわち、上記の目的を達成する遊技機は、
遊技の進行に応じて演出を行う遊技機(例えば、パチンコ遊技機100)であって、
遊技の進行に関する主制御処理を実行し、当該主制御処理を実行して得られた遊技に関する情報を含むデータを生成して出力する遊技制御手段(例えば、遊技制御部200)と、
前記遊技制御手段(例えば、遊技制御部200)から出力されたデータを受け付け、当該データに基づき演出に関わる処理を行う演出制御手段(例えば、演出制御部300)と、を備え、
前記遊技制御手段(例えば、遊技制御部200)により生成される前記データは、
aビット(aは3以上の整数)のサイズで、先頭の1ビットの値が1または0の何れか一方に特定されている第1データ部(例えば、「コード部」)と、
n×aビット(nは1以上の整数)のサイズで、先頭の1ビットの値が前記第1データ部(例えば、「コード部」)の先頭の1ビットの値とは異なる値に特定されている第2データ部(例えば、「データ部」)と、を含み、
前記第1データ部(例えば、「コード部」)を構成する所定のビットと、前記第2データ部(例えば、「データ部」)を構成するビットとを用いて、所定の種類のデータが記録され、当該第1データ部(例えば、「コード部」)における当該所定のビットを除く残りのビットを用いて、当該所定の種類のデータとは異なる他の種類のデータが記録される構成とすることができる。
また、上記の目的を達成する他の本発明による遊技機は、
遊技の進行に応じて演出を行う遊技機(例えば、パチンコ遊技機100)であって、
遊技の進行に関する主制御処理を実行し、当該主制御処理を実行して得られた遊技に関する情報を含むデータを生成して出力する遊技制御手段(例えば、遊技制御部200)と、
前記遊技制御手段(例えば、遊技制御部200)から出力されたデータを受け付け、当該データに基づき演出に関わる処理を行う演出制御手段(例えば、演出制御部300)と、を備え、
前記遊技制御手段(例えば、遊技制御部200)により生成される前記データは、
aビット(aは3以上の整数)のサイズで、先頭の1ビットの値が1または0の何れか一方に特定されている第1データ部(例えば、「コード部」)と、
aビットのサイズで、先頭の1ビットの値が前記第1データ部(例えば、「コード部」)の先頭の1ビットの値とは異なる値に特定されている第2データ部(例えば、「データ部」)と、を含み、
前記第1データ部(例えば、「コード部」)を構成するbビット(bはa−1よりも小さく、1以上の整数)と、前記第2データ部(例えば、「データ部」)を構成するaビットとを用いて、(a+b)ビットのサイズのデータが記録される構成とすることができる。
上記のような構成とすれば、第1データ部および第2データ部の合計サイズを変えることなく、第2データ部に記録されるべきデータのサイズを、より大きくすることが可能となるため、遊技制御手段から演出制御手段へ大きなサイズのデータを送る場合に、伝送されるデータ全体のサイズの増大を抑制することができる。
◆また、本実施の形態では、遊技制御手段による主制御処理で生成されたコマンドをデータの種類ごとに予め定められた順序で演出制御部300へ出力することとした。すなわち、上記の目的を達成する遊技機は、
遊技に伴って演出を行う遊技機であって、
遊技制御に関する主制御処理を実行し、当該主制御処理を実行して得られた遊技に関する情報を含むデータ(例えば、制御用のコマンド)を生成する遊技制御手段(例えば、遊技制御部200)と、
前記遊技制御手段(例えば、遊技制御部200)により生成された前記データを記憶する記憶手段(例えば、RAM203)と、
前記記憶手段(例えば、RAM203)に格納された前記データを、予め定められた順序で出力する出力手段(例えば、出力制御部240)と、
前記出力手段(例えば、出力制御部240)から出力されたデータを受け付けて、演出に関する処理を行う演出制御手段(例えば、演出制御部300)と、
を備えることを特徴とする。
このように構成すれば、主制御処理で生成された、遊技に関する情報を含むデータ(コマンド)を、特定の順序で演出制御手段へ送信することができるため、データの送信手順に基づく演出制御の混乱を防止することができる。
より詳細には、上記の遊技機において、
前記記憶手段(例えば、RAM203)は、前記データごとに設定された記憶領域を有し、
前記遊技制御手段(例えば、遊技制御部200)は、前記主制御処理において生成した前記データを、生成したデータに対応付けられた前記記憶領域(例えば、RAM203)に記憶させ、
前記出力手段(例えば、出力制御部240)は、前記記憶手段(例えば、RAM203)の各記憶領域に対して、予め定められた順序で、データが記憶されているか否かを調べ、データが記憶されている記憶領域からデータを読み出して出力する。
このように構成すれば、記憶手段におけるデータごとの記憶領域に関して定められた順序でデータを出力することができる。これにより、主制御処理で生成された遊技に関する情報を含むデータ(コマンド)を、特定の順序で演出制御手段へ送信することができるため、データの送信手順に基づく演出制御の混乱を防止することができる。
上記の目的を達成する他の本発明は、
遊技に伴って演出を行う遊技機であって、
遊技制御に関する主制御処理を実行し、当該主制御処理を実行して得られた遊技に関する情報を含むデータ(例えば、制御用のコマンド)を生成し、生成した当該データを、データの種類ごとに予め定められた順序で出力する遊技制御手段(例えば、遊技制御部200)と、
前記遊技制御手段(例えば、遊技制御部200)から出力されたデータを受け付けて、演出に関する処理を行う演出制御手段(例えば、演出制御部300)と、
を備えることを特徴とする。
このように構成すれば、主制御処理で生成された、遊技に関する情報を含むデータ(コマンド)を、特定の順序で演出制御手段へ送信することができるため、データの送信手順に基づく演出制御の混乱を防止することができる。
◆また、上記の目的を達成する他の遊技機は、
遊技制御に関する主制御処理を実行し、当該主制御処理を実行して得られた遊技に関する情報を含むデータ(例えば、制御用のコマンド)を生成し、生成した当該データを、データの種類ごとに予め定められた順序で出力する遊技制御手段(例えば、遊技制御部200)と、
前記遊技制御手段(例えば、遊技制御部200)から出力されたデータを受け付けて、演出に関する処理を行う演出制御手段(例えば、演出制御部300)と、を備え、
前記遊技制御手段(例えば、遊技制御部200)は、
始動条件(例えば、第1始動口121または第2始動口122への入賞)の成立に応じて遊技者にとって有利な特別遊技状態(例えば、大当たり遊技)に移行するか否かを判定すると共に、判定結果の情報を含むデータを生成し、
判定結果に応じて、図柄表示器(例えば、第1特別図柄表示器221および第2特別図柄表示器222)に対して、図柄を変動表示させた後に、当該判定結果を示す図柄を停止表示させると共に、当該図柄の変動表示および停止表示に関する情報(例えば、変動パターンの情報)を含むデータを生成し、
前記始動条件の成立に応じて、所定数を限度として、前記判定を受ける権利を記憶手段(例えば、RAM203)に記憶させると共に、当該権利の情報(例えば、保留情報)を含むデータを生成し、
前記記憶手段に記憶された前記権利に関して、前記判定が行われる前に、前記特別遊技状態に移行するか否かに関する事前判定を行うと共に、当該事前判定の結果の情報を含むデータを生成し、
前記判定結果の情報を含むデータを、前記事前判定の結果の情報を含むデータよりも後に出力すること、
を特徴とする。
このように構成すれば、同一の生成条件の成立(例えば、同一の遊技球による第1始動口121または第2始動口122への入賞)に基づいて、1サイクルの主制御処理において判定結果の情報を含むデータおよび事前判定結果の情報を含むデータ(コマンド)が生成された場合であっても、必ず、事前判定結果の情報よりも後に判定結果の情報を演出制御手段へ送信することができるため、データの送信手順に基づく演出制御の混乱を防止することができる。
より好ましくは、上記の遊技機において、
前記遊技制御手段(例えば、遊技制御部200)は、前記図柄の変動表示および停止表示に関する情報を含むデータを、前記事前判定の結果の情報を含むデータよりも後に出力する。
このように構成すれば、判定結果の情報を含むデータに関連して生成される、図柄の変動表示および停止表示に関する情報を含むデータを、必ず、事前判定結果の情報よりも後に演出制御手段へ送信することができるため、データの送信手順に基づく演出制御の混乱を防止することができる。
◆また、上記の目的を達成する他の遊技機は、
遊技に伴って演出を行う遊技機であって、
遊技制御に関する主制御処理を実行し、当該主制御処理を実行して得られた遊技に関する情報を含むデータ(例えば、制御用のコマンド)を生成し、生成した当該データを、データの種類ごとに予め定められた順序で出力する遊技制御手段(例えば、遊技制御部200)と、
前記遊技制御手段(例えば、遊技制御部200)から出力されたデータを受け付けて、演出に関する処理を行う演出制御手段(例えば、演出制御部300)と、を備え、
前記遊技制御手段(例えば、遊技制御部200)は、
始動条件(例えば、第1始動口121または第2始動口122への入賞)の成立に応じて、所定数を限度として、遊技者にとって有利な特別遊技状態(例えば、大当たり遊技)に移行するか否かの判定を受ける権利を記憶手段(例えば、RAM203)に記憶させると共に、当該権利の情報(例えば、保留情報)を含むデータを生成し、
前記記憶手段に記憶された前記権利に基づいて、遊技者にとって有利な特別遊技状態に移行するか否かを判定すると共に、判定結果の情報を含むデータを生成し、
前記判定結果に応じて、図柄表示器(例えば、第1特別図柄表示器221および第2特別図柄表示器222)に対して、図柄を変動表示させた後に、当該判定結果を示す図柄を停止表示させると共に、当該図柄の変動表示および停止表示に関する情報を含むデータを生成し、
前記判定が行われたことを条件として、前記記憶手段に記憶された前記権利の情報を更新すると共に、当該権利に関する更新情報を含むデータを生成し、
前記権利の情報を含むデータを、当該権利に関する更新情報を含むデータよりも先に出力すること、
を特徴とする。
このように構成すれば、始動条件の成立に基づく遊技者にとって有利な特別遊技状態に移行するか否かの判定を受ける権利が記憶手段に記憶されていない状態で始動条件が成立し、この判定を受ける権利が発生すると共に、この権利に基づく判定が行われ、この判定を受ける権利の情報が更新されたことにより、この判定を受ける権利の情報を含むデータと、この権利に関する更新情報を含むデータとが、1サイクルの主制御処理において生成された場合であっても、必ず、権利に関する更新情報よりも先に判定を受ける権利の情報を演出制御手段へ送信することができるため、データの送信手順に基づく演出制御の混乱を防止することができる。
◆また、上記の目的を達成する他の遊技機は、
遊技に伴って演出を行う遊技機であって、
遊技制御に関する主制御処理を実行し、当該主制御処理を実行して得られた遊技に関する情報を含むデータ(例えば、制御用のコマンド)を生成し、生成した当該データを、データの種類ごとに予め定められた順序で出力する遊技制御手段(例えば、遊技制御部200)と、
前記遊技制御手段(例えば、遊技制御部200)から出力されたデータを受け付けて、演出に関する処理を行う演出制御手段(例えば、演出制御部300)と、を備え、
前記遊技制御手段(例えば、遊技制御部200)は、生成条件が特定の関係を有する複数のデータを連続して出力する。
このように構成すれば、生成条件が特定の関係を有し、密接に関連する複数のデータ(コマンド)が、1サイクルの主制御処理において生成された場合、必ず、生成条件が特定の関係を有しない他のデータが挿入されることなく、密接に関連する複数のデータを連続して演出制御手段へ送信することができるため、データの送信手順に基づく演出制御の混乱を防止することができる。
また、より好ましくは、上記の遊技機において、
前記遊技制御手段(例えば、遊技制御部200)は、
始動口(例えば、第1始動口121または第2始動口122)への遊技球の入賞を契機として、入賞時に、所定数を限度として、遊技者にとって有利な特別遊技状態(例えば、大当たり遊技)に移行するか否かの判定を受ける権利を記憶手段(例えば、RAM203)に記憶させると共に、当該権利の情報(例えば、保留情報)を含むデータを生成し、
始動口への遊技球の入賞を契機として、当該入賞による前記権利に基づいて、図柄表示器(例えば、第1特別図柄表示器221および第2特別図柄表示器222)に対して、図柄を変動表示させた後に、特定の図柄を停止表示させると共に、当該図柄の変動表示および停止表示に関する情報(例えば、変動パターンの情報)を含むデータを生成し、
始動口への遊技球の入賞を契機として、前記図柄の変動表示の開始時に、遊技者にとって有利な特別遊技状態に移行するか否かを判定すると共に、判定結果の情報を含むデータを生成し、
始動口への遊技球の入賞を契機として、入賞時に、前記特別遊技状態に移行するか否かに関する事前判定を行うと共に、当該事前判定の結果の情報を含むデータを生成し、
始動口への遊技球の入賞を契機として、入賞時に、当該入賞による前記権利に基づく前記図柄表示器に対する前記変動表示に関する先読みを行うと共に、当該先読みの結果の情報を含むデータを生成し、
前記事前判定の結果の情報を含むデータと、前記先読みの結果の情報を含むデータと、前記権利の情報を含むデータとを連続して出力すること、
を特徴とする。
このように構成すれば、一つの生成条件に応じて生成され、密接に関連する、事前判定の結果の情報を含むデータと、先読みの結果の情報を含むデータと、権利の情報を含むデータとを、必ず、連続して演出制御手段へ送信することができるため、データの送信手順に基づく演出制御の混乱を防止することができる。
◆また、上記の目的を達成する他の遊技機は、
遊技に伴って演出を行う遊技機であって、
遊技制御に関する主制御処理を実行し、当該主制御処理を実行して得られた遊技に関する情報を含むデータ(例えば、制御用のコマンド)を生成し、生成した当該データを、データの種類ごとに予め定められた順序で出力する遊技制御手段(例えば、遊技制御部200)と、
前記遊技制御手段(例えば、遊技制御部200)から出力されたデータを受け付けて、演出に関する処理を行う演出制御手段(例えば、演出制御部300)と、を備え、
前記遊技制御手段(例えば、遊技制御部200)は、
始動条件(例えば、第1始動口121または第2始動口122への入賞)の成立に応じて、所定数を限度として、遊技者にとって有利な特別遊技状態(例えば、大当たり遊技)に移行するか否かの判定を受ける権利を記憶手段(例えば、RAM203)に記憶させると共に、当該権利の情報(例えば、保留情報)を含むデータを生成し、
前記記憶手段に記憶された前記権利に基づいて、遊技者にとって有利な特別遊技状態に移行するか否かを判定すると共に、判定結果の情報を含むデータを生成し、
前記判定結果に応じて、図柄表示器(例えば、第1特別図柄表示器221および第2特別図柄表示器222)に対して、図柄を変動表示させた後に、当該判定結果を示す図柄を停止表示させると共に、当該図柄の変動表示および停止表示に関する情報を含むデータを生成し、
前記始動条件の成立に応じて、前記判定が行われる前に、前記特別遊技状態に移行するか否かに関する事前判定を行うと共に、当該事前判定の結果の情報を含むデータを生成し、
前記事前判定の結果の情報を含むデータを、前記権利の情報を含むデータよりも先に出力すること、
を特徴とする。
このように構成すれば、演出制御手段は、権利の情報を含むデータ(コマンド)を受信した時点で、受信した権利の情報に対応する事前判定の結果の情報を識別することができる。また、遊技状態や始動条件に応じて事前判定が行われる場合と行われない場合がある遊技機では、権利の情報を含むデータに対応する事前判定の結果の情報の有無を判断することができる。これにより、権利の情報を含むデータを先に受信する場合と比較して、権利の情報を含むデータをした後に対応する事前判定の結果の情報を含むデータが送られてくることを待つ必要がないため、演出の制御が複雑になることを回避することができる。
◆また、上記の目的を達成する他の遊技機は、
遊技に伴って演出を行う遊技機であって、
遊技制御に関する主制御処理を実行し、当該主制御処理を実行して得られた遊技に関する情報を含むデータ(例えば、制御用のコマンド)を生成し、生成した当該データを、データの種類ごとに予め定められた順序で出力する遊技制御手段(例えば、遊技制御部200)と、
前記遊技制御手段(例えば、遊技制御部200)から出力されたデータを受け付けて、演出に関する処理を行う演出制御手段(例えば、演出制御部300)と、を備え、
前記遊技制御手段(例えば、遊技制御部200)は、
複数の始動口(例えば、第1始動口121または第2始動口122)の何れかに対する遊技球の入賞を契機として、当該始動口毎に所定数を限度として、遊技者にとって有利な特別遊技状態(例えば、大当たり遊技)に移行するか否かの判定を受ける権利を記憶手段(例えば、RAM203)に記憶させると共に、当該始動口毎に当該権利の情報(例えば、保留情報)を含むデータを生成し、
前記記憶手段に記憶された前記権利に基づいて、前記判定を行うと共に、判定結果の情報を含むデータを生成し、
前記判定結果に応じて、図柄表示器(例えば、第1特別図柄表示器221および第2特別図柄表示器222)に対して、図柄を変動表示させた後に、当該判定結果を示す図柄を停止表示させると共に、当該図柄の変動表示および停止表示に関する情報を含むデータを生成し、
複数の始動口の何れかに対する遊技球の入賞を契機として、前記判定が行われる前に、前記特別遊技状態に移行するか否かに関する事前判定を行うと共に、当該始動口毎に当該事前判定の結果の情報を含むデータを生成し、
生成された各データを、前記予め定められた順序で出力すること、
を特徴とする。
このように構成すれば、演出制御手段は、複数の始動口に対して同時に遊技球が入賞することにより、各始動口に関してそれぞれ行われる可能性のある判定を行う権利の発生および事前判定に関しては、始動口毎にデータを生成して演出制御部へ送信する。そして、所定の優先順にしたがって順次実行される判定に関しては、常に1組のデータのみを生成して演出制御部へ送信する。これにより、判定を受ける権利の情報を含むデータおよび事前判定の結果の情報を含むデータを適切なタイミングで演出制御手段に送ることができ、判定結果の情報を含むデータに関しては、複数の判定結果の情報が1サイクルの主制御処理で演出制御手段に送られることがない。そのため、データの送信手順に基づく演出制御の混乱を防止することができる。
◆また、上記の目的を達成する他の遊技機は、
遊技制御に関する主制御処理を実行し、当該主制御処理を実行して得られた遊技に関する情報を含むデータ(例えば、制御用のコマンド)を生成し、生成した当該データを、データの種類ごとに予め定められた順序で出力する遊技制御手段(例えば、遊技制御部200)と、
前記遊技制御手段(例えば、遊技制御部200)から出力されたデータを受け付けて、演出に関する処理を行う演出制御手段(例えば、演出制御部300)と、を備え、
前記遊技制御手段(例えば、遊技制御部200)は、
第1の始動条件(例えば、第1始動口121または第2始動口122への入賞に基づく判定を受ける権利の消化)の成立に応じて、遊技者にとって有利な特別遊技状態(例えば、大当たり遊技)に移行するか否かを判定すると共に、当該判定の結果である第1判定結果の情報を含むデータを生成し、
第2の始動条件(例えば、遊技球がゲート124を通過したこと)の成立に応じて、前記第1の始動条件が成立しやすい特定遊技(例えば、電動チューリップ123を開放する補助遊技)を行うか否かを判定すると共に、当該判定の結果である第2判定結果の情報を含むデータを生成し、
前記第1判定結果の情報を含むデータを、前記第2判定結果の情報を含むデータよりも後に出力すること、
を特徴とする。
このように構成すれば、演出制御手段は、第1判定結果の情報または第2判定結果の情報の取得を契機として実行する演出において、第1判定結果の情報を含むデータと第2判定結果の情報を含むデータが1サイクルの主制御処理で生成された場合に、どちらの契機に基づく演出を優先するかを特定することができるため、データの送信手順に基づく演出制御の混乱を防止することができる。
◆また、上記の目的を達成する他の遊技機は、
遊技に伴って演出を行う遊技機であって、
遊技制御に関する主制御処理を実行し、当該主制御処理を実行して得られた遊技に関する情報を含むデータ(例えば、制御用のコマンド)を生成し、生成した当該データを、データの種類ごとに予め定められた順序で出力する遊技制御手段(例えば、遊技制御部200)と、
前記遊技制御手段(例えば、遊技制御部200)から出力されたデータを受け付けて、演出に関する処理を行う演出制御手段(例えば、演出制御部300)と、を備え、
前記遊技制御手段(例えば、遊技制御部200)は、
前記遊技機にエラーが発生した場合に、発生したエラーに対応するエラー処理を行うと共に、発生した当該エラーの種類に応じて定められたデータを生成し、
前記主制御処理を実行して生成したデータを、前記エラーの発生に応じて生成したデータよりも先に出力すること、
を特徴とする。
このように構成すれば、生成したデータを演出制御手段へ出力する途中で出力処理が終了した場合であっても、遊技に関するコマンドを先に送信することにより、遊技に関するコマンドの送信は完了している可能性が高くなる。そのため、遊技の継続が妨げられることを抑制することができる。
◆また、本実施の形態では、特別図柄抽選で用いられる乱数値の判定処理を行う機能をサブルーチンとして用意し、事前判定における乱数値の判定においても用いることを提案した。すなわち、上記の目的を達成する遊技機は、
遊技に伴って演出を行う遊技機であって、
遊技制御に関する処理を実行する遊技制御手段(例えば、遊技制御部200)と、
前記遊技制御手段(例えば、遊技制御部200)による遊技制御に基づいて、演出に関する処理を行う演出制御手段(例えば、演出制御部300)と、を備え、
前記遊技制御手段(例えば、遊技制御部200)は、
始動口(例えば、第1始動口121または第2始動口122)への遊技球の入賞を契機として、遊技者にとって有利な特別遊技状態に移行するか否かを判定するために用いられる判定情報を取得する判定情報取得手段(例えば、乱数取得部231)と、
所定数を限度として、前記判定を受ける権利および前記判定情報を記憶する記憶手段(例えば、RAM203)と、
前記記憶手段に記憶された前記権利に基づき、判定情報(例えば、乱数値)を用いた処理を行う処理手段を呼び出し、当該権利と共に前記記憶手段に記憶された前記判定情報を用いて、遊技者にとって有利な特別遊技状態(例えば、大当たり遊技)に移行するか否かを判定する判定手段(例えば、特別図柄判定部234)と、
始動口(例えば、第1始動口121または第2始動口122)への遊技球の入賞を契機として、前記判定手段(例えば、特別図柄判定部234)による判定で用いられる前記処理手段を呼び出し、当該入賞を契機として前記判定情報取得部により取得された前記判定情報を用いて、遊技者にとって有利な特別遊技状態に移行するか否かの事前判定を行う事前判定手段(例えば、遊技制御部200)と、
を備えることを特徴とする。
このように構成すれば、事前判定処理における乱数の判定を行うために、大当たり判定処理とは別に乱数を判定する処理機能を用意する必要がないため、制御命令の数を削減し、大当たり判定処理および事前判定処理に関するプログラムのサイズの増大を抑制することができる。
なお、パチンコ遊技機100(図1参照)は遊技機の一例である。遊技制御部200(図3参照)は遊技制御手段、事前判定手段の一例である。演出制御部300(図3参照)は演出制御手段の一例である。遊技制御部200のRAM203(図3参照)は権利記憶手段、記憶手段の一例である。特別図柄判定部234(図4参照)は判定手段の一例である。出力制御部240(図4参照)は出力手段の一例である。コマンド格納領域(図19−2参照)は記憶領域の一例である。
以上、本実施の形態を詳細に説明してきたが、前述の説明はあらゆる点において本発明の例示に過ぎず、その範囲を限定しようとするものではない。本発明の範囲を逸脱することなく種々の改良や変形を行ったものが本発明に含まれることは言うまでもない。本発明は、特許請求の範囲によってのみその範囲が解釈されるべきである。また、本明細書において使用される用語は、特に言及しない限り、当該分野で通常用いられる意味で用いられている。本明細書中で使用される全ての専門用語および技術用語は、他に定義されない限り、本発明の属する分野の当業者によって一般的に理解されるのと同じ意味を有する。
100…パチンコ遊技機(遊技機)
200…遊技制御部(遊技制御手段)
203…RAM(権利記憶手段)
240…出力制御部(出力手段)
300…演出制御部(演出制御手段)

Claims (1)

  1. 遊技に伴って演出を行う遊技機であって、
    遊技制御に関する主制御処理を実行し、当該主制御処理を実行して得られた遊技に関する情報を含むデータを生成する遊技制御手段と、
    前記遊技制御手段により前記主制御処理の1サイクルにおいて生成した全ての前記データを記憶する記憶手段と、
    前記記憶手段に格納された前記データを、予め定められた順序で、前記主制御処理の1サイクルにおいて出力する出力手段と、
    前記出力手段から出力されたデータを受け付けて、演出に関する処理を行う演出制御手段と、
    を備え、
    前記遊技制御手段は、
    始動条件の成立に応じて遊技者にとって有利な特別遊技状態に移行するか否かの判定を行い、
    前記特別遊技状態に移行するとの判定を行う確率が通常の場合に低確率状態の情報を含むデータを生成し、当該通常の場合よりも高い確率状態で遊技を制御する場合に高確率状態の情報を含むデータを生成し、
    前記演出制御手段は、前記低確率状態の情報を含むデータを受け付けると、所定の場合に低確率時演出を実行することを特徴とする遊技機。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2014064795A (ja) * 2012-09-26 2014-04-17 Sankyo Co Ltd 遊技機
JP2015150107A (ja) * 2014-02-13 2015-08-24 株式会社平和 遊技機

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