以下、本発明の一実施形態を示す遊技機としてパチスロを例に挙げ、図面を参照しながら、その構成及び動作について説明する。なお、本実施形態では、ATとRTとが同時に作動するアシストリプレイタイム(以下、「ART」という)の機能を備えたパチスロについて説明する。
<機能フロー>
まず、図1を参照して、パチスロの機能フローについて説明する。本実施形態のパチスロでは、遊技を行うための遊技媒体としてメダルを用いる。なお、遊技媒体としては、メダル以外にも、例えば、コイン、遊技球、遊技用のポイントデータ又はトークン等を適用することもできる。
遊技者によりパチスロにメダルが投入され、スタートレバーが操作されると、予め定められた数値範囲(例えば、0〜65535)の乱数から1つの値(以下、乱数値という)が抽出される。
内部抽籤手段は、抽出された乱数値に基づいて抽籤を行い、内部当籤役を決定する。この内部抽籤手段は、後述の主制御回路が備える各種処理手段(処理機能)の一つである。内部当籤役の決定により、後述の有効ライン(入賞判定ライン)に沿って表示を行うことを許可する図柄の組合せが決定される。なお、図柄の組合せの種別としては、メダルの払い出し、再遊技(リプレイ)の作動、ボーナスの作動等といった特典が遊技者に与えられる「入賞」に係るものと、それ以外のいわゆる「ハズレ」に係るものとが設けられる。なお、以下では、メダルの払い出しに係る役を「小役」と称し、再遊技(リプレイ)の作動に係る役を「リプレイ役」と称する。また、ボーナスの作動(ボーナスゲーム)に係る役を「ボーナス役」ともいう。
また、スタートレバーが操作されると、複数のリールの回転が行われる。その後、遊技者により所定のリールに対応するストップボタンが押されると、リール停止制御手段は、内部当籤役とストップボタンが押されたタイミングとに基づいて、該当するリールの回転を停止する制御を行う。このリール停止制御手段は、後述の主制御回路が備える各種処理手段(処理機能)の一つである。
パチスロでは、基本的に、ストップボタンが押されたときから規定時間(190msec)内に、該当するリールの回転を停止する制御が行われる。本実施形態では、この規定時間内にリールの回転に伴って移動する図柄の数を「滑り駒数」という。そして、本実施形態では、規定期間が190msecである場合には、滑り駒数の最大数(最大滑り駒数)を図柄4個分に定める。
リール停止制御手段は、入賞に係る図柄の組合せ表示を許可する内部当籤役が決定されているときは、通常、190msec(図柄4駒分)の規定時間内に、その図柄の組合せが有効ラインに沿って極力表示されるようにリールの回転を停止させる。また、リール停止制御手段は、遊技状態に対応する各種規定時間を利用して、内部当籤役によってその表示が許可されていない図柄の組合せが有効ラインに沿って表示されないようにリールの回転を停止させる。
このようにして、複数のリールの回転がすべて停止されると、入賞判定手段は、有効ラインに沿って表示された図柄の組合せが、入賞に係るものであるか否かの判定を行う。この入賞判定手段もまた、後述の主制御回路が備える各種処理手段(処理機能)の一つである。そして、表示された図柄の組合せが、入賞判定手段により入賞に係るものであるとの判定が行われると、メダルの払い出し等の特典が遊技者に与えられる。パチスロでは、以上のような一連の流れが1回の遊技(単位遊技)として行われる。
また、パチスロでは、前述した一連の遊技動作の流れの中で、液晶表示装置などの表示装置により行う映像の表示、各種ランプにより行う光の出力、スピーカにより行う音の出力、或いは、これらの組合せを利用して様々な演出が行われる。
具体的には、スタートレバーが操作されると、上述した内部当籤役の決定に用いられた乱数値とは別に、演出用の乱数値が抽出される。演出用の乱数値が抽出されると、演出内容決定手段は、内部当籤役に対応づけられた複数種類の演出内容の中から今回実行する演出を抽籤により決定する。この演出内容決定手段は、後述の副制御回路が備える各種処理手段(処理機能)の一つである。
次いで、演出内容決定手段により演出内容が決定されると、演出実行手段は、リールの回転開始時、各リールの回転停止時、入賞の有無の判定時等の各契機に連動させて対応する演出を実行する。このように、パチスロでは、例えば、内部当籤役に対応づけられた演出内容を実行することによって、決定された内部当籤役(言い換えると、狙うべき図柄の組合せ)を知る機会又は予想する機会が遊技者に提供され、遊技者の興味の向上を図ることができる。
<パチスロの構造>
次に、図2〜図4を参照して、本実施形態におけるパチスロの構造について説明する。
[外観構造]
図2は、パチスロ1の外部構造を示す斜視図である。
パチスロ1は、図2に示すように、外装体2を備える。外装体2は、メインリールや回路基板等を収容するキャビネット2aと、キャビネット2aに対して開閉可能に取り付けられるフロントドア2bとを有する。キャビネット2aの両側面には、把手7が設けられている(図2では一側面の把手7のみを示す)。把手7は、パチスロ1を運搬するときに運搬者の手がかけられる凹部である。
キャビネット2aの内部には、3つのメインリール3L,3C,3R(変動表示手段)が横一列に配置されて設けられる。以下、3つのメインリール3L,3C,3Rを、それぞれ左リール3L、中リール3C、右リール3Rともいう。各メインリール3L,3C,3Rは、円筒状に形成されたリール本体と、リール本体の周面に装着された透光性のシート材を有する。シート材の表面には、複数(例えば20個)の図柄が周方向に沿って所定の間隔をあけて描かれている。
フロントドア2bの中央よりも上側には、上パネルユニット10と、液晶表示装置11(報知手段)とが設けられる。上パネルユニット10は、フロントドア2bの上端領域に設けられ、液晶表示装置11は、上パネルユニット10の下側に配置される。上パネルユニット10は、光源を有し、該光源から射出される光による演出を実行する。また、液晶表示装置11は、映像の表示による演出を実行する。
フロントドア2bの中央には、台座部12が設けられる。台座部12には、枠部材13と、遊技者の操作対象となる各種装置とが設けられる。
枠部材13は、図柄表示領域4と、情報表示窓14と、ストップボタン取付部15とを有する。図柄表示領域4及び情報表示窓14は、図2に示すように、枠部材13の開口部に設けられ、ストップボタン取付部15は、枠部材13の開口部の下部に設けられる。
図柄表示領域4は、正面(遊技者側)から見て3つのメインリール3L,3C,3Rに重畳する領域で且つ3つのメインリール3L,3C,3Rより手前側(遊技者側)に配置される。図柄表示領域4は、表示窓としての機能を果たすものであり、その背後(キャビネット2a側)に配置された3つのメインリール3L,3C,3Rが透過して視認できる構成になっている。それゆえ、以下では、図柄表示領域4を、リール表示窓4という。
リール表示窓4は、その背後に設けられた3つのメインリール3L,3C,3Rの回転が停止されたとき、各メインリールの周面に設けられた複数の図柄のうち、連続して配置された3つの図柄がその枠内に表示されるように構成されている。すなわち、3つのメインリール3L,3C,3Rの回転が停止されたとき、リール表示窓4の枠内には、メインリール毎に上段、中段及び下段の各領域にそれぞれ1個の図柄(合計で3個)が表示される(リール表示窓4の枠内には、3行×3列の態様で図柄が表示される)。そして、本実施形態では、リール表示窓4の枠内において、左リール3Lの中段領域、中リール3Cの中段領域、及び、右リール3Rの中段領域を結ぶ擬似的なライン(センターライン)を、入賞か否かの判定を行う有効ラインとして定義する。
情報表示窓14は、リール表示窓4の下部に連続して設けられ、且つ、その情報表示面の面方向が上方に向くように配置される。なお、情報表示窓14及びリール表示窓4は、透明の窓カバー16によって覆われている。窓カバー16は、枠部材13の内面側に配置されており、フロントドア2bの前面側から取り外し不可能な構成になっている。
また、枠部材13は、窓カバー16を挟んで情報表示窓14の情報表示面と対向するシート載置部17を有する。そして、シート載置部17と窓カバー16との間には、遊技に関する情報が記載されたシート部材(情報シート)が配置される。したがって、情報シートは、凹凸や隙間の無い滑らかな表面を有する窓カバー16により覆われており、窓カバー16は情報シートの取付部となる。
上述のように、本実施形態のパチスロ1では、窓カバー16は、フロントドア2bの前面側から取り外し不可能であり、且つ、凹凸や隙間の無い滑らかな表面を有するので、情報シートの取付部を介してパチスロ1の内部にアクセスする不正行為を防ぐことができる。なお、情報シートの交換については、後述の図4を参照して後で説明する。
本実施形態では、上述のように、枠部材13の開口部において、情報表示窓14がリール表示窓4と連続して形成される例を説明したが、本発明はこれに限定されない。情報表示窓14が、リール表示窓4と連続して形成されていなくてもよい。すなわち、リール表示窓4の開口部と情報表示窓14の開口部とが、上下方向に並んで配置されるような構成にしてもよい。
ストップボタン取付部15は、面形状が略台形の平板部材で構成される。そして、ストップボタン取付部15は、情報表示窓14の下方に設けられ、かつ、略台形状の面が正面(遊技者側)に向くように設けられている。ストップボタン取付部15の略台形状の面には、3つのストップボタン19L,19C,19Rがそれぞれ貫通する3つの貫通孔が横並びに設けられる。
3つのストップボタン19L,19C,19Rは、3つのメインリール3L,3C,3Rのそれぞれに対応して設けられ、各ストップボタンは、対応するメインリールの回転を停止するために設けられる。これらのストップボタン19L,19C,19Rは、遊技者の操作対象となる各種装置の一つである。なお、以下では、3つのストップボタン19L,19C,19Rを、それぞれ左ストップボタン19L、中ストップボタン19C、右ストップボタン19Rともいう。
また、台座部12には、遊技者の操作対象となる各種装置として、ストップボタン以外に、メダル投入口20、MAXベットボタン21、1ベットボタン22及びスタートレバー23が設けられる。
メダル投入口20は、遊技者によって外部からパチスロ1に投下されるメダルを受け入れるために設けられる。メダル投入口20から受け入れられたメダルは、予め設定された枚数(例えば3枚)を上限として1回の遊技に使用され、予め設定された枚数を超えた分は、パチスロ1の内部に預けることができる。すなわち、パチスロ1は、いわゆるクレジット機能を有する。
MAXベットボタン21及び1ベットボタン22は、パチスロ1の内部に預けられているメダルから1回の遊技に使用する枚数を決定するために設けられる。また、スタートレバー23は、全てのメインリール(3L,3C,3R)の回転を開始するために設けられる。なお、MAXベットボタン21は、所定の演出時において、遊技者の選択操作により選択された演出内容を決定する際の決定ボタンとしても作用する。
また、正面から見て、フロントドア2bのリール表示窓4の左側部には、7セグメントLED(Light Emitting Diode)からなる7セグ表示器24が設けられる。7セグ表示器24は、特典として遊技者に対して払い出すメダルの枚数(以下、払出枚数という)、パチスロ1の内部に預けられているメダルの枚数(以下、クレジット枚数という)等の情報をデジタル表示する。さらに、フロントドア2bのリール表示窓4の右側部には、選択ボタン25(チャンスボタン)が設けられる。選択ボタン25は、遊技性等の選択操作が必要となった場合に遊技者に押下されるボタンである。例えば、選択ボタン25は、後述のBB遊技において、ARTへの突入モードを遊技者が選択する際に押下操作される。なお、選択ボタン25は、後述の副制御基板72に接続され、選択ボタン25の押下の検出及びそれに基づく選択操作の制御は副制御基板72により行われる。
フロントドア2bの台座部12の両側には、それぞれサイドパネルユニット26L,26Rが設けられる。各サイドパネルユニットは、光源を有しており、光源から射出される光による演出を実行する。また、左側のサイドパネルユニット26Lの下方には、精算ボタン27が設けられる。精算ボタン27は、パチスロ1の内部に預けられているメダルを外部に引き出す(排出する)ために設けられる。
フロントドア2bの台座部12の下方には、腰部パネルユニット31が設けられる。腰部パネルユニット31は、任意の画像が描かれた装飾パネルと、この装飾パネルを背面側から照明するための光を射出する光源とを有する。
腰部パネルユニット31の下方には、メダル払出口32と、スピーカ用孔33L,33Rと、メダルトレイユニット34とが設けられる。メダル払出口32は、後述のホッパー装置51(メダル払出装置)の駆動により排出されるメダルを外部に導く。メダルトレイユニット34は、メダル払出口32から排出されたメダルを貯める。スピーカ用孔33L,33Rは、演出内容に対応する効果音や楽曲等の音を出力するために設けられる。
[内部構造]
次に、パチスロ1の内部構造を、図3及び図4を参照しながら説明する。図3及び図4は、パチスロ1の内部構造を示す図である。図3は、フロントドア2bが開放され、フロントドア2bの裏面側に設けられたミドルドア41がフロントドア2bに対して閉じられ状態を示す図である。また、図4は、フロントドア2bが開放され、ミドルドア41がフロントドア2bに対して開放された状態を示す図である。
キャビネット2aは、箱状部材であり、上面板と、底面板と、左右の側面板と、背面板とを有する。キャビネット2a内部の上側には、例えば、効果音を出力するためのキャビネット側スピーカ42が設けられる。
キャビネット側スピーカ42の一方の側部(図3及び図4では左側)には、キャビネット側中継基板44が配設される。キャビネット側中継基板44は、ミドルドア41(図3及び図4参照)に取り付けられた後述の主制御基板71(後述の図5参照)と、ホッパー装置51、後述のメダル補助収納庫スイッチ75(後述の図5参照)及びメダル払出カウントスイッチ(不図示)とを電気的に接続するための中継基板である。
キャビネット2a内部の中央部には、キャビネット側スピーカ42による音の出力を制御するアンプ基板45が配設される。また、図3及び図4には図示しないが、キャビネット2a内部を正面(遊技者側)から見て、アンプ基板45の他方の側部(図3及び図4では右側)には、後述の外部集中端子板47(後述の図5参照)が配設される。外部集中端子板47は、メダル投入信号、メダル払出信号及びセキュリティー信号などの信号をパチスロ1の外部へ出力するために設けられる。
キャビネット2aの内部の下部には、ホッパー装置51(メダル払出装置)、メダル補助収納庫52及び電源装置53が配設される。
ホッパー装置51は、キャビネット2aの底面板の略中央部に取り付けられる。ホッパー装置51は、多量のメダルを収容可能であり、それらを1枚ずつ排出可能な構造を有する。ホッパー装置51は、貯留されたメダルが例えば50枚を超えたとき、又は、精算ボタン27が押下されてメダルの精算が行われるときに、メダルを払い出す。ホッパー装置51によって払い出されたメダルは、メダル払出口32(図2参照)から排出される。
メダル補助収納庫52は、ホッパー装置51から溢れ出たメダルを収納する。メダル補助収納庫52は、キャビネット2a内部を正面から見て、ホッパー装置51の右側に配置される。
電源装置53は、電源スイッチ53aと、電源基板53bとを有する(後述の図5参照)。電源装置53は、キャビネット2a内部を正面から見て、ホッパー装置51の左側に配置される。電源装置53は、交流電圧100Vの電力を各部で必要な直流電圧の電力に変換し、該変換した電力を各部へ供給する。
ミドルドア41は、図3及び図4に示すように、フロントドア2bの裏面の略中央部に配設され、フロントドア2bに対してリール表示窓4(図4参照)を裏側から開閉可能に取り付けられている。
ミドルドア41には、図3及び図4に示すように、後述の主制御基板71(後述の図5参照)が収納された主制御基板ケース55と、3つのメインリール3L,3C,3Rとが取り付けられている。また、図示しないが、3つのメインリール3L,3C,3Rのそれぞれには、所定の減速比を有するギアを介してステッピングモータ(変動表示手段)が接続されている。
本実施形態では、フロントドア2bに対してミドルドア41を開くと、図4に示すように、窓カバー16の裏面とシート載置部17とがフロントドア2bの裏面に露出される。上述のように、窓カバー16の裏面とシート載置部17との間には、遊技に関する情報が記載された情報シートが配置される。この情報シートは、ミドルドア41を開いて窓カバー16の裏面及びシート載置部17を露出させた状態で、窓カバー16の裏面とシート載置部17との間に形成された間隙に挿入される。また、情報シートを交換する場合も、ミドルドア41を開いてから情報シートの交換作業が行われる。
図3及び図4には示さないが、主制御基板ケース55には、後述の設定用鍵型スイッチ56(後述の図5参照)が設けられる。設定用鍵型スイッチ56は、パチスロ1の設定を変更もしくはパチスロ1の設定の確認を行うときに使用される。本実施形態では、主制御基板ケース55と、この主制御基板ケース55に収納された主制御基板71とにより、主制御基板ユニットが構成される。
主制御基板ケース55に収納された主制御基板71は、後述の主制御回路91(後述の図6参照)を有する。なお、主制御回路91は、内部当籤役の決定、メインリール3L,3C,3Rの回転及び停止、入賞の有無の判定といった、パチスロ1における遊技の主な流れを制御する回路である。主制御回路91の具体的な構成については、後で図面を参照しながら詳述する。
フロントドア2bのミドルドア41の上部には、後述の副制御基板72(後述の図5参照)が収容された副制御基板ケース57が配設される。副制御基板ケース57に収納された副制御基板72は、副制御回路101(後述の図7参照)を有する。なお、副制御回路101は、映像の表示等による演出の実行を制御する回路である。副制御回路101の具体的な構成については、後で図面を参照しながら詳述する。
図3及び図4には示さないが、フロントドア2bを裏面側から見て、副制御基板ケース57の右側には、後述の副中継基板61(後述の図5参照)が配設される。副中継基板61は、副制御基板72及び主制御基板71間の接続配線を中継する基板である。また、副中継基板61は、副制御基板72と副制御基板72の周辺に設けられた基板とを電気的に接続する中継基板である。なお、副制御基板72の周辺に配設される基板としては、後述のLED基板62A,62B等が挙げられる。
図3及び図4には示さないが、LED基板62A,62Bは、フロントドア2bの裏面側から見て、副制御基板ケース57の上方に設けられている。LED基板62A,62Bは、副制御回路101(後述の図7参照)の制御により実行される演出に応じて、後述のLED(Light Emitting Diode)群85(後述の図5参照)を発光させて、点滅パターンを表示する。なお、本実施形態のパチスロ1は、LED基板62A,62B以外に複数のLED基板を備える。
また、図3及び図4には示さないが、副中継基板61の下方には、後述の24hドア開閉監視ユニット63が配設される(後述の図5参照)。24hドア開閉監視ユニット63は、ミドルドア41の開閉の履歴情報を保存する。また、24hドア開閉監視ユニット63は、ミドルドア41が開放されたときに、液晶表示装置11によりエラー表示を行うための信号を副制御基板72(副制御回路101)に出力する。
ミドルドア41の下方には、図3及び図4に示すように、下部スピーカ65L,65Rが配設される。下部スピーカ65L,65Rは、フロントドア2bの裏面において、それぞれスピーカ用孔33L,33R(図2参照)と対向する位置に配置される。
また、フロントドア2bの下部スピーカ65Lの上方には、セレクタ66及び後述のドア開閉監視スイッチ67(後述の図5参照)が配設される。セレクタ66は、メダルの材質や形状等が適正であるか否かを選別する装置であり、メダル投入口20に投入された適正なメダルをホッパー装置51へ案内する。セレクタ66内においてメダルが通過する経路上には、図示しないが、適正なメダルが通過したことを検出するメダルセンサ(投入操作検出手段)が設けられる。
ドア開閉監視スイッチ67は、図3及び図4には示さないが、フロントドア2bを裏面側から見て、セレクタ66の左側に配置される。ドア開閉監視スイッチ67は、パチスロ1の外部へ、フロントドア2bの開閉を報知するためのセキュリティー信号を出力する。
また、リール表示窓4の下方領域で且つミドルドア41により開閉される領域には、図4に示すように、ドア中継端子板68が設けられる。ドア中継端子板68は、主制御基板ケース55内の主制御基板71と、各種のボタンやスイッチ、副制御基板72、セレクタ66及び遊技動作表示基板81との間の接続配線を中継する基板である(後述の図5参照)。なお、各種のボタン及びスイッチとしては、例えば、MAXベットボタン21、1ベットボタン22、精算ボタン27、ドア開閉監視スイッチ67、後述のBETスイッチ77、スタートスイッチ79等を挙げることができる。
<パチスロが備える制御系>
次に、パチスロ1が備える制御系について、図5を参照して説明する。図5は、パチスロ1の制御系の構成を示す回路ブロック図である。
パチスロ1は、ミドルドア41に設けられた主制御基板71と、フロントドア2bに設けられた副制御基板72とを有する。また、パチスロ1は、主制御基板71に接続された、リール中継端子板74、設定用鍵型スイッチ56、キャビネット側中継基板44及び電源装置53を有する。さらに、パチスロ1は、キャビネット側中継基板44を介して主制御基板71に接続された外部集中端子板47、ホッパー装置51及びメダル補助収納庫スイッチ75を有する。なお、外部集中端子板47及びホッパー装置51の構成については上述したので、ここでは、それらの説明を省略する。
リール中継端子板74は、各メインリール3L,3C,3Rのリール本体の内側に配設されている。リール中継端子板74は、各メインリール3L,3C,3Rのステッピングモータ(不図示)に電気的に接続されており、主制御基板71からステッピングモータに出力される信号を中継する。
メダル補助収納庫スイッチ75は、メダル補助収納庫52に設けられ、メダル補助収納庫52がメダルで満杯になっているか否かを検出する。
電源装置53は、主制御基板71に接続された電源基板53bと、電源基板53bに接続された電源スイッチ53aとを有する。電源スイッチ53aは、パチスロ1に必要な電源を供給するときに押下される。
また、パチスロ1は、ドア中継端子板68、並びに、該ドア中継端子板68を介して、主制御基板71に接続された、セレクタ66、ドア開閉監視スイッチ67、BETスイッチ77、精算スイッチ78、スタートスイッチ79、ストップスイッチ基板80、遊技動作表示基板81及び副中継基板61を有する。なお、セレクタ66、ドア開閉監視スイッチ67及び副中継基板61については、上述したので、ここでは、それらの説明を省略する。
BETスイッチ77は、MAXベットボタン21又は1ベットボタン22が遊技者により押されたことを検出する。精算スイッチ78は、精算ボタン27が遊技者により押下されたことを検出する。スタートスイッチ79(開始操作検出手段)は、スタートレバー23が遊技者により操作されたこと(開始操作)を検出する。
ストップスイッチ基板80(停止操作検出手段)は、回転しているメインリールを停止させるための回路と、停止可能なメインリールをLEDなどにより表示するための回路とを備える。また、ストップスイッチ基板80には、ストップスイッチが設けられる。ストップスイッチは、各ストップボタン19L,19C,19Rが遊技者により押下されたこと(停止操作)を検出する。
遊技動作表示基板81は、7セグ表示器24に接続され、メダルの投入を受け付けるとき、3つのメインリール3L,3C,3Rが回動可能なとき、及び、再遊技を行うときに、投入されたメダルの枚数を7セグ表示器24に表示させるための基板である。また、遊技動作表示基板81には、LED82が接続され、LED82は、例えば、遊技動作表示基板81から入力される信号に基づいて、遊技開始を表示するマークや再遊技を行うマークなどを点灯させる。
副制御基板72は、ドア中継端子板68及び副中継基板61を介して主制御基板71に接続される。また、パチスロ1は、副中継基板61を介して副制御基板72に接続された、サウンドI/O基板84、LED基板62A,62B、及び、24hドア開閉監視ユニット63を有する。LED基板62A,62B及び24hドア開閉監視ユニット63については、上述したので、ここでは、それらの説明を省略する。
サウンドI/O基板84は、下部スピーカ65L,65Rや図示しない各種スピーカなどからなるスピーカ群に音声の出力を行う。
また、パチスロ1は、副制御基板72に接続された、ロムカートリッジ基板86及び液晶中継基板87を有する。なお、ロムカートリッジ基板86及び液晶中継基板87は、副制御基板72と共に副制御基板ケース57に収納されている。
ロムカートリッジ基板86は、演出用の画像(映像)、音声、光(LED群85)及び通信のデータを管理するための基板である。液晶中継基板87は、副制御基板72及び液晶表示装置11間の接続配線を中継する基板である。
<主制御回路>
次に、主制御基板71に実装される主制御回路91の構成について、図6を参照して説明する。図6は、パチスロ1の主制御回路91の構成例を示すブロック図である。
主制御回路91は、主に、主制御基板71に実装されたマイクロコンピュータ92により構成される。マイクロコンピュータ92は、メインCPU93、メインROM94及びメインRAM95により構成される。
メインROM94には、メインCPU93により実行される制御プログラム、データテーブル、副制御回路101に対して各種制御指令(コマンド)を送信するためのデータ等が記憶される。メインRAM95には、制御プログラムの実行により決定された内部当籤役等の各種データを格納する格納領域が設けられる。
メインCPU93には、クロックパルス発生回路96、分周器97、乱数発生器98及びサンプリング回路99が接続される。クロックパルス発生回路96及び分周器97は、クロックパルスを発生する。メインCPU93は、発生されたクロックパルスに基づいて、制御プログラムを実行する。乱数発生器98は、予め定められた範囲の乱数(例えば、0〜65535)を発生する。サンプリング回路99は、発生された乱数の中から1つの値を抽出する。
メインCPU93は、リールインデックスを検出してから各リールのステッピングモータに対してパルスを出力した回数をカウントする。これにより、メインCPU93は、各メインリールの回転角度(主に、メインリールが図柄何個分だけ回転したか)を管理する。なお、リールインデックスとは、メインリールが一回転したことを示す情報である。このリールインデックスは、例えば、発光部及び受光部を有する光センサと、各メインリールの所定の位置に設けられ、各メインリールの回転により発光部と受光部との間に介在される検知片を備えたリール位置検出部(不図示)により検出する。
ここで、各メインリールの回転角度の管理について、具体的に説明する。ステッピングモータに対して出力されたパルスの数は、メインRAM95に設けられたパルスカウンタによって計数される。そして、図柄1つ分の回転に必要な所定回数のパルスの出力がパルスカウンタで計数される毎に、メインRAM95に設けられた図柄カウンタが1ずつ加算される。図柄カウンタは、各メインリールに応じて設けられている。図柄カウンタの値は、リール位置検出部(不図示)によってリールインデックスが検出されるとクリアされる。
すなわち、本実施形態では、図柄カウンタを管理することにより、リールインデックスが検出されてから図柄何個分の回転が行われたのかを管理する。したがって、各メインリールの各図柄の位置は、リールインデックスが検出される位置を基準として検出される。
<副制御回路>
次に、副制御基板72に実装される副制御回路101の構成について、図7を参照して説明する。図7は、パチスロ1の副制御回路101の構成例を示すブロック図である。
副制御回路101は、主制御回路91と電気的に接続されており、主制御回路91から送信されるコマンドに基づいて演出内容の決定や実行等の処理を行う。副制御回路101は、基本的に、サブCPU102、サブRAM103、レンダリングプロセッサ104、描画用RAM105、ドライバ106を含んで構成される。
サブCPU102は、主制御回路91から送信されたコマンドに応じて、ロムカートリッジ基板86に記憶されている制御プログラムに従い、映像、音、光の出力の制御を行う。ロムカートリッジ基板86は、基本的に、プログラム記憶領域とデータ記憶領域とによって構成される。
プログラム記憶領域には、サブCPU102が実行する制御プログラムが記憶される。例えば、制御プログラムには、主制御回路91との通信を制御するための主基板通信タスクや、演出用の乱数値を抽出し、演出内容(演出データ)の決定及び登録を行うための演出登録タスクを実行するための各種プログラムが含まれる。また、制御プログラムには、決定した演出内容に基づいて液晶表示装置11による映像の表示を制御する描画制御タスク、LED群85等の光源による光の出力を制御するランプ制御タスク、下部スピーカ65L,65Rによる音の出力を制御する音声制御タスク等を実行するための各種プログラムも含まれる。
データ記憶領域には、各種データテーブルを記憶する記憶領域、各演出内容を構成する演出データを記憶する記憶領域、映像の作成に関するアニメーションデータを記憶する記憶領域が含まれる。また、データ記憶領域には、BGMや効果音に関するサウンドデータを記憶する記憶領域、光の点消灯のパターンに関するランプデータを記憶する記憶領域等も含まれる。
サブRAM103には、決定された演出内容や演出データを登録する格納領域や、主制御回路91から送信される内部当籤役等の各種データを格納する格納領域が設けられる。
サブCPU102、レンダリングプロセッサ104、描画用RAM(フレームバッファを含む)105及びドライバ106は、演出内容により指定されたアニメーションデータに従って映像を作成し、作成した映像を液晶表示装置11に表示させる。
また、サブCPU102は、演出内容により指定されたサウンドデータに従ってBGMなどの音を下部スピーカ65L,65R等のスピーカ群により出力させる。また、サブCPU102は、演出内容により指定されたランプデータに従ってLED群85の点灯及び消灯を制御する。
<メインROMに記憶されるデータテーブルの構成>
次に、図8〜図42を参照して、メインROM94に記憶される各種データテーブルの構成について説明する。なお、以下では、説明の便宜上、データテーブルの説明に際して、該データテーブルに関連する特徴的な機能及び特徴についても適宜説明を加える。
[図柄配置テーブル]
まず、図8を参照して、図柄配置テーブルについて説明する。図柄配置テーブルは、左リール3L、中リール3C及び右リール3Rのそれぞれの回転方向における各図柄の位置と、各位置に配された図柄の種類を特定するデータ(以下、図柄コード(図8中の図柄コード表を参照)という)との対応関係を規定する。
図柄配置テーブルでは、リールインデックスが検出されたときに、リール表示窓4の枠内における各メインリールの中段領域に配置される図柄の位置を「0」と規定する。そして、各メインリールにおいて、図柄位置「0」を基準としてリールの回転方向(図8中の図柄位置「19」から図柄位置「0」に向かう方向)に進む順に、図柄カウンタに対応する「0」〜「19」が、図柄位置として、各図柄に割り当てられる。
すなわち、図柄カウンタの値(「0」〜「19」)と、図柄配置テーブルとを参照することにより、リール表示窓4の枠内における各メインリールの上段、中段及び下段の領域に表示されている図柄の種類を特定することができる。例えば、左リール3Lに対応する図柄カウンタの値が「8」であるとき、リール表示窓4の枠内における左リール3Lの上段、中段及び下段の領域には、それぞれ、図柄位置「9」の「ブランク2」、図柄位置「8」の「リプレイ」及び図柄位置「7」の「ベル」に対応する図柄が表示されている。
[図柄組合せテーブル]
次に、図9〜図11を参照して、図柄組合せテーブル(その1〜その3)について説明する。なお、ここでは、図柄組合せテーブルの構成をより明確にするため(見やすくするため)、図柄組合せテーブルを図9〜図11の3つのテーブルに分割して示すが、実際には、図9〜図11の3つのテーブルは1つのテーブルとして構成される。
図柄組合せテーブルは、特典(ボーナス、小役、リプレイ)の種類に応じて予め定められた図柄の組合せ(コンビネーション及びコンビネーション名称)と、それに対応する表示役コードの内容(格納領域、データ)及び払出枚数との対応関係を規定する。
本実施形態では、有効ライン(センターライン)に沿って、左リール3L、中リール3C及び右リール3Rにより表示される図柄の組合せが、図柄組合せテーブルに規定された図柄組合せと一致する場合に入賞と判定される。そして、入賞と判定されると、メダルの払い出し、リプレイ(再遊技)の作動、ボーナスの作動といった特典が遊技者に与えられる。なお、有効ラインに沿って表示された図柄の組合せが、図柄組合せテーブルに規定されている図柄組合せのいずれとも一致しない場合には、いわゆる「ハズレ」となる。すなわち、本実施形態では、「ハズレ」に対応する図柄組合せを図柄組合せテーブルに規定しないことにより、「ハズレ」の図柄組合せを規定する。なお、本発明はこれに限定されず、図柄組合せテーブルに、「ハズレ」の項目を設けて、直接「ハズレ」の図柄組合せを規定してもよい。
図柄組合せテーブル中の表示役コード欄に記載の各種データは、有効ラインに沿って表示された図柄の組合せを識別するためのデータである。この表示役コード欄の「データ」は、1バイトのデータで表され、該データ中の各ビットに対して固有の図柄の組合せ(表示役の内容)が割り当てられる。
また、表示役コード欄の「格納領域」のデータは、対応する図柄組合せのデータが格納される後述の図柄コード格納領域(後述の図47参照)を指定するためのデータである。なお、本実施形態では、18個の図柄コード格納領域を設ける。そして、本実施形態では、ビットパターン(1バイトのデータパターン)が同じであり、かつ、内容の異なる表示役は、「格納領域」の違いにより別の表示役として管理される。
図柄組合せテーブル中の払出枚数欄に記載の数値は、遊技者に対して払い出すメダルの枚数を表す。「払出枚数」のデータとして1以上の数値が付与されている図柄組合せでは、その数値と同じ枚数のメダルの払い出しが行われる。例えば、本実施形態では、3枚のメダルの投入枚数に対して、コンビネーション名称「C_BEL_M9_01」(ベル)に係る表示役が決定された場合(「C_BEL_M9_01」に係る図柄組合せが有効ライン上に停止表示された場合)には、9枚のメダルの払い出しが行われる。
また、本実施形態において、例えば、コンビネーション名称「C_REP_R_01」(再遊技)に係る表示役が決定された場合(「C_REP_R_01」に係る図柄組合せが有効ライン上に停止表示された場合)には、リプレイが作動する。さらに、本実施形態において、例えば、コンビネーション名称「C_BB_02」(同色BB)に係る表示役(「C_BB_02」に係る図柄組合せが有効ライン上に停止表示された場合)が決定されたときには、後述のBB(ビッグボーナス)が作動する。
なお、図9〜図11の図柄組合せテーブル中のコンビネーション名称「R_HAZ_01」〜「R_HAZ_16」に係る表示役は、「ベル」に係る小役の図柄組合せを有効ライン上に停止表示できなかった(取りこぼした)際に表示される役である。また、本実施形態では、この役は、RT遊技状態がRT1遊技状態に移行するための契機となる移行役(図13中の「ベル移行目」)となる。
[ボーナス作動時テーブル]
次に、図12を参照して、ボーナス作動時テーブルについて説明する。ボーナス作動時テーブルは、ボーナスの作動が行われるときに、メインRAM95に設けられた遊技状態フラグ格納領域(後述の図44参照)、ボーナス終了枚数カウンタ、遊技可能回数カウンタ及び入賞可能回数カウンタに格納するデータを規定する。
遊技状態フラグは、作動が行われるボーナスゲームの種類を識別するためのデータである。本実施形態では、ボーナスゲームの種類として、ビッグボーナス(以下、「BB」と記す)及びレギュラーボーナス(以下、「RB」と記す)を設ける。BBは、第1種特別役物と呼ばれるRBに係る役物連続作動装置であり、RBを連続して作動させる。また、本実施形態では、9種類のBB(コンビネーション名称「C_BB_01」〜「C_BB_09」に係るBB)を設ける。なお、本実施形態では、コンビネーション名称「C_BB_01」〜「C_BB_09」に係るBBを同一の遊技状態フラグで管理するが(後述の図44参照)、本発明はこれに限定されず、コンビネーション名称「C_BB_01」〜「C_BB_09」に係るBBのそれぞれに対して個別の遊技状態フラグを付与してもよい。
ボーナス終了枚数カウンタは、メダルの払出枚数が、ボーナスゲームの終了の契機となる規定数(払出枚数)を超えたか否かを管理するためのデータである。本実施形態において、コンビネーション名称「C_BB_01」に係る図柄組合せの表示を契機として開始されるBBの作動は、規定数「297」を超える枚数のメダルの払い出しが行われた場合に終了する。また、コンビネーション名称「C_BB_02」〜「C_BB_09」のいずれかに係る図柄組合せの表示を契機として開始されるBBの作動は、規定数「144」を超える枚数のメダルの払い出しが行われた場合に終了する。
遊技可能回数カウンタは、RBの作動において行うことが可能な残りのゲームの回数、いわゆる遊技可能回数を管理するためのデータである。RBの作動は、8回の遊技が行われた場合に終了する。入賞可能回数カウンタは、RBの作動において、入賞に係る図柄の組合せを表示することが可能な残りのゲームの回数、いわゆる入賞可能回数を管理するためのデータである。本実施形態において、RBの入賞可能回数は、8回である。
[RT遷移テーブル]
(1)メイン遊技状態の遷移フロー
RT遷移テーブルの構成を説明する前に、主制御回路91(メインCPU93)により管理及び遷移制御される遊技状態の種別及び遷移動作の概要を説明する。
本実施形態のパチスロ1では、RT遊技状態として、再遊技(リプレイ)の当籤確率が互いに異なる、「RT0遊技状態」〜「RT4遊技状態」と称する5種類の状態を設ける。また、本実施形態では、BB作動時の遊技状態(以下、「BB遊技状態」という)も主制御回路91(メインCPU93)により管理される。なお、以下では、主制御回路91(メインCPU93)で管理されるこれらの遊技状態を「メイン遊技状態」という。また、BB非作動時のメイン遊技状態となる、RT0遊技状態〜RT4遊技状態を総称して「一般遊技状態」ともいう。
本実施形態では、後述の一般遊技状態用の各種内部抽籤テーブル(図16〜図22参照)に示すように、RT4遊技状態における再遊技の当籤確率(中確率)は、RT0遊技状態、RT1遊技状態及びRT3遊技状態のそれ(低確率)より高くなり、かつ、RT2遊技状態のそれ(高確率)より低くなる。また、本実施形態では、メイン遊技状態における単位遊技毎のメダルの掛け枚数は、3枚である。
ここで、図13を参照しながら、主制御回路91(メインCPU93)により管理される各種メイン遊技状態及びその遷移フローについて説明する。
初期状態時、BB終了時、RT1及びRT2遊技状態において「変則1枚役」が入賞した時、又は、RT1遊技状態において「RT0移行リプ」が入賞した時には、図13に示すように、メイン遊技状態はRT0遊技状態(低RT遊技状態)に移行する。なお、「RT0移行リプ」入賞時とは、コンビネーション名称「C_REP_RT0」に係るリプレイ役(図9参照)が入賞した時であり、「変則1枚役」入賞時とは、コンビネーション名称「C_BEL_H_01」〜「C_BEL_H_32」の小役のうち、メダルの払出枚数が1枚である小役(図10及び図11参照)が入賞した時である。
RT0遊技状態において、「ベル移行目」表示時には、RT遊技状態がRT0遊技状態からRT1遊技状態(低RT遊技状態)に移行する。なお、「ベル移行目」表示時とは、コンビネーション名称「R_HAZ_01」〜「R_HAZ_16」のいずれかの移行役に係る図柄組合せ(ベルこぼし目:図11参照)がメインリールの有効ライン上に停止表示された時である。
RT1遊技状態において、「RT2移行リプ」入賞時には、RT遊技状態がRT1遊技状態からRT2遊技状態(高RT遊技状態)に移行する。なお、「RT2移行リプ」入賞時とは、コンビネーション名称「C_REP_RT2」に係るリプレイ役(図9参照)が入賞した時である。
RT2遊技状態において、「ベル移行目」表示時には、RT遊技状態がRT2遊技状態からRT1遊技状態に移行する。
RT0、RT1又はRT2遊技状態において、コンビネーション名称「C_BB_01」〜「C_BB_05」のいずれかのボーナス役(以下、「BB役」ともいう)が当籤したときには、RT遊技状態がRT0、RT1又はRT2遊技状態からRT3遊技状態(低RT遊技状態)に移行する。また、RT0、RT1又はRT2遊技状態において、コンビネーション名称「C_BB_06」〜「C_BB_09」のいずれかのBB役が当籤したときには、RT遊技状態がRT0、RT1又はRT2遊技状態からRT4遊技状態(中RT遊技状態)に移行する。
RT3又はRT4遊技状態において、内部当籤しているBBの作動が開始されると、メイン遊技状態は、BB遊技状態に移行する。すなわち、RT3及びRT4遊技状態は、BBが内部的に当籤している状態(BB持越状態)となる。また、BBの作動が終了すると、メイン遊技状態は、BB遊技状態からRT0遊技状態に移行する。
(2)RT遷移テーブルの構成
次に、図14を参照して、RT遷移テーブルを説明する。RT遷移テーブルは、上記図13で説明したRT遊技状態(メイン遊技状態)間の遷移フローの移行条件を規定したテーブルであり、具体的には、各RT遊技状態の発動条件及び終了条件を規定する。
そして、主制御回路91(メインCPU93)は、RT遷移テーブルを参照して、RT0遊技状態〜RT4遊技状態間の遷移動作、及び、一般遊技状態とBB遊技状態との間の遷移動作を制御する(後述の図92のRT制御処理参照)。
[内部抽籤テーブル決定テーブル]
次に、図15を参照して、内部抽籤テーブル決定テーブルについて説明する。内部抽籤テーブル決定テーブルは、メイン遊技状態と、メダルの投入枚数、参照する内部抽籤テーブル及び抽籤回数との対応関係を規定する。
具体的には、メイン遊技状態が一般遊技状態(BB非作動)であるときには、RT遊技状態の種別に基づいて、後述のRT0遊技状態用内部抽籤テーブル〜RT4遊技状態用内部抽籤テーブルのいずれかが使用され、抽籤回数として「98」が設定される。また、メイン遊技状態がBB(RB)遊技状態である場合には、後述のRB遊技状態用内部抽籤テーブルが使用され、抽籤回数として「1」が設定される。
[内部抽籤テーブル]
次に、図16〜図23を参照して、各種内部抽籤テーブルについて説明する。内部抽籤テーブルは、各メイン遊技状態において、当籤番号と、当籤番号に対応付けられた小役・リプレイ用データポインタ及びボーナス用データポインタと、各当籤番号が決定されるときの抽籤値との対応関係を規定する。
小役・リプレイ用データポインタ及びボーナス用データポインタは、内部抽籤テーブルを参照して行う抽籤の結果として取得されるデータであり、後述の内部当籤役決定テーブル(後述の図24〜図27参照)により規定された内部当籤役を指定するためのデータである。
本実施形態における、内部抽籤テーブルを用いた内部抽籤処理では、予め定められた数値の範囲「0〜65535」から抽出される乱数値を、各当籤番号に応じて規定された抽籤値で順次減算する。また、この各減算処理において、減算の結果が負となったか否か(いわゆる「桁かり」が生じたか否か)の判定を行うことによって内部的な抽籤を行う。そして、減算の結果が負になった(「桁かり」が生じた)ときの当籤番号が当籤したことになり、その当籤番号に割り当てられたデータポイントが取得される。
したがって、本実施形態の内部抽籤処理では、抽籤値として規定されている数値が大きいほど、これが割り当てられたデータ(すなわち、データポインタ)が決定される確率が高い。なお、各当籤番号の当籤確率は、「各当籤番号に対応付けされた抽籤値/抽出される可能性のある全ての乱数値の個数(乱数分母:65536)」によって表すことができる。
(1)RT0遊技状態用(一般遊技状態用)内部抽籤テーブル
図16〜図18に、RT0遊技状態用内部抽籤テーブルを示す。なお、ここでは、RT0遊技状態用内部抽籤テーブルの構成をより明確にするため(見やすくするため)、RT0遊技状態用内部抽籤テーブルを図16〜図18の3つのテーブルに分割して示すが、実際には、図16〜図18の3つのテーブルは1つのテーブルとして構成される。
RT0遊技状態用内部抽籤テーブルは、RT遊技状態がRT0遊技状態である場合に参照されるテーブルであり、当籤番号「1」〜「98」と、各当籤番号に割り当てられた抽籤値及びデータポインタとの対応を規定する。なお、本実施形態では、設定1〜6に応じてそれぞれ別個に抽籤値が規定されている。この設定1〜6は、遊技店側でボーナスや小役等の内部当籤の期待値を調整するために設けられており、例えば、リセットスイッチ(不図示)と設定用鍵型スイッチ56を用いて変更される。
また、RT0遊技状態用内部抽籤テーブルでは、当籤番号「1」(略称「F_通常リプ1」)及び「9」(略称「F_チャンスリプ」)に対しては、0より大きな値の抽籤値が規定されているが、当籤番号「2」(略称「F_通常リプ2」)〜「8」(略称「F_RT2移行リプ_321」)の抽籤値は0である。すなわち、RT0遊技状態では、当籤番号「1」及び「9」に係るリプレイ役は当籤可能であるが、当籤番号「2」〜「8」に係るリプレイ役は当籤しない(当籤番号「2」〜「8」に対応する小役・リプレイ用データポインタ及びボーナス用データポインタは取得されない)。
RT0遊技状態用内部抽籤テーブルを参照した内部抽籤において、例えば、設定6時に当籤番号「1」(略称「F_通常リプ1」)が当籤する確率は、8580/65536になる。そして、当籤番号「1」が当籤すると、小役・リプレイ用データポインタとして「1」が取得され、ボーナス用データポインタとして「0」が取得される。なお、小役・リプレイ用データポインタの「1」は、コンビネーション名称「C_REP_R_01」〜「C_REP_R_13」に係る内部当籤役に対応する(後述の図25参照)。
また、RT0遊技状態用内部抽籤テーブルを参照した内部抽籤において、例えば、設定6時に当籤番号「9」(略称「F_チャンスリプ」)が当籤する確率は、400/65536になる。そして、当籤番号「9」が当籤すると、小役・リプレイ用データポインタとして「9」が取得され、ボーナス用データポインタとして「0」が取得される。なお、小役・リプレイ用データポインタの「9」は、コンビネーション名称「C_REP_R_01」〜「C_REP_R_13」及び「C_REP_RT0」に係る内部当籤役に対応する(後述の図25参照)。
なお、略称「F_チャンスリプ」に係る内部当籤役は、いわゆる「チャンス目」と呼ばれる内部当籤役であるが、本実施形態では、「周期チャンス目」と呼ばれる別のチャンス目に係る内部当籤役も設けられている。
本実施形態のパチスロ1は、後述するように、初期状態以降、前回の遊技開始時のロック発生時以降、又は、前回の「レア役」当籤時以降の遊技において、略称「F_通常リプ1」〜「F_通常リプ4」及び「F_RT2移行リプ_213」〜「F_RT2移行リプ_321」のいずれかに係るリプレイ役(以下、「通常のリプレイ役」ともいう)の当籤回数が、抽籤等により決定された規定回数(以下、「リプレイ規定回数」という)に到達した場合に、周期チャンス目が内部当籤したものとする。そして、周期チャンス目が内部当籤したときには、リプレイ規定回数目に内部当籤した通常のリプレイ役が、チャンス目の内部当籤役として取り扱われる。この場合、後述するように、ART抽籤によりARTが当籤する確率が高くなる。
そして、周期チャンス目の内部当籤時には、後述するように、遊技開始時(レバーオン時)にロック(後述の第2の遊技ロック)が発生する。また、周期チャンス目の入賞時には、液晶表示装置11で行われる後述の液晶サブリール(後述の図51参照)を用いた演出において、通常のリプレイ役に係る液晶図柄の組合せではなく、略称「F_チャンスリプ」に係るチャンス目入賞時と同様に、チャンス目に係る液晶図柄の組合せが後述の液晶サブリールの演出用有効ライン上に停止表示される。
なお、通常のリプレイ役の当籤回数のカウント処理は、RT0〜RT2遊技状態において行われ、RT3及びRT4遊技状態並びにBB遊技状態では行われない。それゆえ、周期チャンス目当籤を発生契機とする遊技開始時のロックは、RT0〜RT2遊技状態において発生する。
また、本実施形態でいう「レア役」とは、図16〜図18に示す内部抽籤テーブル中の各種内部当籤役のうち、略称「F_チャンスリプ」、「F_弱スイカ」、「F_強スイカ」、「F_弱チェ」、「F_強チェ」及び「F_中チェ」のいずれかに係る役のことである。
(2)RT1遊技状態用内部抽籤テーブル
図19に、RT1遊技状態用内部抽籤テーブルを示す。RT1遊技状態用内部抽籤テーブルは、RT遊技状態がRT1遊技状態である場合に参照されるテーブルであり、当籤番号「1」〜「9」と、各当籤番号に割り当てられた抽籤値及びデータポインタとの対応を規定する。
そして、RT遊技状態がRT1遊技状態である場合には、RT0遊技状態用内部抽籤テーブル(図16参照)中の当籤番号「1」〜「9」のそれぞれに規定された抽籤値が、RT1遊技状態用内部抽籤テーブルの当籤番号「1」〜「9」のそれぞれに規定された抽籤値に変更される。なお、この際、RT0遊技状態用内部抽籤テーブルにおける当籤番号「10」〜「98」の抽籤値は変更されずに同じ抽籤値が用いられる。
また、RT1遊技状態用内部抽籤テーブルでは、当籤番号「5」(略称「F_RT2移行リプ_213」)〜「9」(略称「F_チャンスリプ」)に対しては、0より大きな値の抽籤値が規定されているが、当籤番号「1」(略称「F_通常リプ1」)〜「4」(略称「F_通常リプ4」)の抽籤値は0である。すなわち、RT1遊技状態では、当籤番号「5」〜「9」に係るリプレイ役は当籤可能であるが、当籤番号「1」〜「4」に係るリプレイ役は当籤しない(当籤番号「1」〜「4」に対応する小役・リプレイ用データポインタ及びボーナス用データポインタは取得されない)。
RT1遊技状態用内部抽籤テーブルを参照した内部抽籤において、例えば、設定6時に当籤番号「5」(略称「F_RT2移行リプ_213」)〜「8」(略称「F_RT2移行リプ_321」)のいずれかが当籤する確率は、2145/65536になる。そして、例えば、当籤番号「5」が当籤すると、小役・リプレイ用データポインタとして「5」が取得され、ボーナス用データポインタとして「0」が取得される。なお、小役・リプレイ用データポインタの「5」は、コンビネーション名称「C_REP_R_01」〜「C_REP_R_13」、「C_REP_RT0」及び「C_REP_RT2」に係る内部当籤役に対応する(後述の図25参照)。また、RT1遊技状態用内部抽籤テーブルを参照した内部抽籤において、例えば、設定6時に当籤番号「9」(略称「F_チャンスリプ」)が当籤する確率は、400/65536になる。
(3)RT2遊技状態用内部抽籤テーブル
図20に、RT2遊技状態用内部抽籤テーブルを示す。RT2遊技状態用内部抽籤テーブルは、RT遊技状態がRT2遊技状態である場合に参照されるテーブルであり、当籤番号「1」〜「9」と、各当籤番号に割り当てられた抽籤値及びデータポインタとの対応を規定する。
そして、RT遊技状態がRT2遊技状態である場合には、RT0遊技状態用内部抽籤テーブル(図16参照)中の当籤番号「1」〜「9」のそれぞれに規定された抽籤値が、RT2遊技状態用内部抽籤テーブルの当籤番号「1」〜「9」のそれぞれに規定された抽籤値に変更される。なお、この際、RT0遊技状態用内部抽籤テーブルにおける当籤番号「10」〜「98」の抽籤値は変更されずに同じ抽籤値が用いられる。
RT2遊技状態用内部抽籤テーブルでは、当籤番号「1」(略称「F_通常リプ1」)〜「4」(略称「F_通常リプ4」)及び「9」(略称「F_チャンスリプ」)に対しては、0より大きな値の抽籤値が規定されているが、当籤番号「5」(略称「F_RT2移行リプ_213」)〜「8」(略称「F_RT2移行リプ_321」)の抽籤値は0である。すなわち、RT2遊技状態では、当籤番号「1」〜「4」及び「9」に係るリプレイ役は当籤可能であるが、当籤番号「5」〜「8」に係るリプレイ役は当籤しない(当籤番号「5」〜「8」に対応する小役・リプレイ用データポインタ及びボーナス用データポインタは取得されない)。
RT2遊技状態用内部抽籤テーブルを参照した内部抽籤において、例えば、設定6時に当籤番号「1」(略称「F_通常リプ1」)〜「4」(略称「F_通常リプ4」)のいずれかが当籤する確率は、11603/65536になる。また、RT2遊技状態用内部抽籤テーブルを参照した内部抽籤において、例えば、設定6時に当籤番号「9」(略称「F_チャンスリプ」)が当籤する確率は、400/65536になる。
(4)RT3遊技状態用内部抽籤テーブル
図21に、RT3遊技状態用内部抽籤テーブルを示す。RT3遊技状態用内部抽籤テーブルは、RT遊技状態がRT3遊技状態である場合に参照されるテーブルであり、当籤番号「1」〜「9」と、各当籤番号に割り当てられた抽籤値及びデータポインタとの対応を規定する。
そして、RT遊技状態がRT3遊技状態である場合には、RT0遊技状態用内部抽籤テーブル(図16参照)中の当籤番号「1」〜「9」のそれぞれに規定された抽籤値が、RT3遊技状態用内部抽籤テーブルの当籤番号「1」〜「9」のそれぞれに規定された抽籤値に変更される。なお、この際、RT0遊技状態用内部抽籤テーブルにおける小役に係る当籤番号「10」〜「40」の抽籤値は変更されずに同じ抽籤値が用いられる。しかしながら、RT3状態は、BB当籤時からBB作動開始時までの期間に発生するRT遊技状態(BB持越状態)であるので、RT0遊技状態用内部抽籤テーブルにおけるボーナス役(BB役)に係る当籤番号「41」〜「98」の抽籤値は0(非当籤)にセットされる。
RT3遊技状態用内部抽籤テーブルでは、当籤番号「1」(略称「F_通常リプ1」)〜「4」(略称「F_通常リプ4」)及び「9」(略称「F_チャンスリプ」)に対しては、0より大きな値の抽籤値が規定されているが、当籤番号「5」(略称「F_RT2移行リプ_213」)〜「8」(略称「F_RT2移行リプ_321」)の抽籤値は0である。すなわち、RT3遊技状態では、当籤番号「1」〜「4」及び「9」に係るリプレイ役は当籤可能であるが、当籤番号「5」〜「8」に係るリプレイ役は当籤しない(当籤番号「5」〜「8」に対応する小役・リプレイ用データポインタ及びボーナス用データポインタは取得されない)。
RT3遊技状態用内部抽籤テーブルを参照した内部抽籤において、例えば、設定6時に当籤番号「1」(略称「F_通常リプ1」)〜「4」(略称「F_通常リプ4」)のいずれかが当籤する確率は、2200/65536になる。また、RT3遊技状態用内部抽籤テーブルを参照した内部抽籤において、例えば、設定6時に当籤番号「9」(略称「F_チャンスリプ」)が当籤する確率は、180/65536になる。
(5)RT4遊技状態用内部抽籤テーブル
図22に、RT4遊技状態用内部抽籤テーブルを示す。RT4遊技状態用内部抽籤テーブルは、RT遊技状態がRT4遊技状態である場合に参照されるテーブルであり、当籤番号「1」〜「9」と、各当籤番号に割り当てられた抽籤値及びデータポインタとの対応を規定する。
そして、RT遊技状態がRT4遊技状態である場合には、RT0遊技状態用内部抽籤テーブル(図16参照)中の当籤番号「1」〜「9」のそれぞれに規定された抽籤値が、RT4遊技状態用内部抽籤テーブルの当籤番号「1」〜「9」のそれぞれに規定された抽籤値に変更される。なお、この際、RT0遊技状態用内部抽籤テーブルにおける小役に係る当籤番号「10」〜「40」の抽籤値は変更されずに同じ抽籤値が用いられる。しかしながら、RT4状態は、BB当籤時からBB作動開始時までの期間に発生するRT遊技状態(BB持越状態)であるので、RT0遊技状態用内部抽籤テーブルにおけるボーナス役(BB役)に係る当籤番号「41」〜「98」の抽籤値は0(非当籤)にセットされる。
RT4遊技状態用内部抽籤テーブルでは、当籤番号「1」(略称「F_通常リプ1」)〜「4」(略称「F_通常リプ4」)及び「9」(略称「F_チャンスリプ」)に対しては、0より大きな値の抽籤値が規定されているが、当籤番号「5」(略称「F_RT2移行リプ_213」)〜「8」(略称「F_RT2移行リプ_321」)の抽籤値は0である。すなわち、RT4遊技状態では、当籤番号「1」〜「4」及び「9」に係るリプレイ役は当籤可能であるが、当籤番号「5」〜「8」に係るリプレイ役は当籤しない(当籤番号「5」〜「8」に対応する小役・リプレイ用データポインタ及びボーナス用データポインタは取得されない)。
RT4遊技状態用内部抽籤テーブルを参照した内部抽籤において、例えば、設定6時に当籤番号「1」(略称「F_通常リプ1」)〜「4」(略称「F_通常リプ4」)のいずれかが当籤する確率は、5400/65536になる。また、RT4遊技状態用内部抽籤テーブルを参照した内部抽籤において、例えば、設定6時に当籤番号「9」(略称「F_チャンスリプ」)が当籤する確率は、245/65536になる。
(6)RB用内部抽籤テーブル
図23は、RB用内部抽籤テーブルを示す。RB用内部抽籤テーブルは、メイン遊技状態がBB(RB)遊技状態であるときに参照される。RB用内部抽籤テーブルは、当籤番号「1」と、当籤番号「1」に割り当てられた抽籤値及びデータポインタとの対応を規定する。
本実施形態では、RB用内部抽籤テーブルで規定している当籤番号「1」の抽籤値は「65536」であるので、BB遊技状態(RB遊技状態)では、当籤番号「1」が必ず当籤し、小役・リプレイ用データポインタ「40」が取得される。なお、小役・リプレイ用データポインタ「40」に対応する内部当籤役は、略称「F_RB役」の内部当籤役であり、この内部当籤役では、全ての小役が重複当籤する(後述の図25〜図27参照)。それゆえ、メイン遊技状態がBB(RB)遊技状態であるときには、後述の内部当籤役格納領域における全ての小役に係るビットがオン状態になる(ビット領域にデータ「1」が格納される)。
[内部当籤役決定テーブル]
次に、図24〜図27を参照して、内部当籤役決定テーブルについて説明する。内部当籤役決定テーブルは、データポインタと、内部当籤役との対応関係を規定する。すなわち、小役・リプレイ用データポインタ及びボーナス用データポインタが決定されると、内部当籤役が一義的に決定される。
内部当籤役決定テーブル中の「内部当籤役」欄のデータは、左リール3L、中リール3C及び右リール3Rの表示領域に渡って設定された有効ラインに沿って表示を許可する図柄の組合せを識別するためのデータである。「内部当籤役」は、図9〜図11に示した図柄組合せテーブル中の「表示役」と同様に、1バイトのデータで表され、該1バイトデータ中の各ビットに対して固有の図柄の組合せが割り当てられる。内部当籤役決定テーブル中の「○」印は、取得したデータポインタにおいて、当籤する内部当籤役を示す。
なお、小役・リプレイ用データポインタ及びボーナス用データポインタがともに「0」であるとき、「内部当籤役」の内容は「ハズレ」となるが、これは、図9〜図11に示した図柄組合せテーブルにより規定されている全ての図柄の組合せの表示が許可されないことを示す。
(1)ボーナス用内部当籤役決定テーブル
図24に、ボーナス用内部当籤役決定テーブルを示す。ボーナス用内部当籤役決定テーブルは、ボーナス用データポインタの「1」〜「9」のそれぞれに対して、ボーナスゲームの作動に係る内部当籤役を規定する。すなわち、ボーナス用内部当籤役決定テーブルは、ボーナス用データポインタと、ボーナスゲームの作動に係る内部当籤役との対応関係を規定する。
本実施形態では、図24に示すように、ボーナス用データポインタとして「1」が取得された場合には、コンビネーション名称「C_BB_01」に係る内部当籤役(後述のプレミアムBB)が当籤する。また、ボーナス用データポインタとして「2」〜「5」が取得された場合には、コンビネーション名称「C_BB_02」〜「C_BB_05」に係る内部当籤役(後述の赤7BB)がそれぞれ当籤し、ボーナス用データポインタとして「6」〜「9」が取得された場合には、コンビネーション名称「C_BB_06」〜「C_BB_09」に係る内部当籤役(後述の青7BB)がそれぞれ当籤する。
(2)小役・リプレイ用内部当籤役決定テーブル
図25〜図27に、小役・リプレイ用内部当籤役決定テーブルを示す。なお、ここでは、小役・リプレイ用内部当籤役決定テーブルの構成をより明確にするため(見やすくするため)、小役・リプレイ用内部当籤役決定テーブルを図25〜図27の3つのテーブルに分割して示すが、実際には、図25〜図27の3つのテーブルは1つのテーブルとして構成される。
小役・リプレイ用内部当籤役決定テーブルは、小役・リプレイ用データポインタの「1」〜「40」のそれぞれに対して、小役及びリプレイ(再遊技)に係る内部当籤役を規定する。すなわち、小役・リプレイ用内部当籤役決定テーブルは、小役・リプレイ用データポインタと、メダルの払い出しに係る内部当籤役又はリプレイの作動に係る内部当籤役との対応関係を規定する。
例えば、小役・リプレイ用データポインタとして「1」が取得された場合には、内部当籤役として、コンビネーション名称「C_REP_R_01」〜「C_REP_R_13」に係る内部当籤役(リプレイ役)が重複当籤する。また、小役・リプレイ用データポインタとして「36」が取得された場合には、内部当籤役として、コンビネーション名称「C_WML_M4_01」〜「C_WML_M4_20」に係る内部当籤役(小役)が重複当籤する。
[回胴停止用番号選択テーブル]
次に、図28を参照して、回胴停止用番号選択テーブルについて説明する。回胴停止用番号選択テーブルは、データポインタ(ボーナス用データポインタ及び小役・リプレイ用データポインタ)と、回胴停止用番号との対応関係を規定する。なお、回胴停止用番号は、後述のリール停止初期設定処理において必要とする各種データを取得するときに用いられるデータである。
本実施形態の回胴停止用番号選択テーブルは、小役・リプレイ用データポインタとボーナス用データポインタとの組合せ毎に異なる回胴停止用番号を規定する。例えば、小役・リプレイ用データポインタが「3」であり、且つ、ボーナス用データポインタが「0」である場合には、回胴停止番号「3」が選択される。また、例えば、小役・リプレイ用データポインタが「0」であり、且つ、ボーナス用データポインタが「1」である場合には、回胴停止番号「41」が選択される。さらに、例えば、小役・リプレイ用データポインタが「35」であり、且つ、ボーナス用データポインタが「2」〜「9」のいずれかである場合には、回胴停止番号「44」が選択される。
[リール停止初期設定テーブル]
次に、図29を参照して、リール停止初期設定テーブルについて説明する。リール停止初期設定テーブルは、回胴停止用番号と、後述の引込優先順位テーブル選択処理及び後述の各メインリールの滑り駒数の決定処理に用いられる各種データとの対応関係を規定する。具体的には、リール停止初期設定テーブルは、回胴停止用番号と、引込優先順位テーブル選択テーブル番号、引込優先順位テーブル番号、順押し時テーブル選択データ、順押し時テーブル変更データ、順押し時テーブル変更初期データ、及び、変則押し時テーブル選択データとの対応関係を規定する。
引込優先順位テーブル選択テーブル番号、及び、引込優先順位テーブル番号は、引込優先順位テーブル選択処理に用いられるデータである。例えば、リール停止初期設定テーブルにおいて、回胴停止用番号に対応する引込優先順位テーブル番号が規定されていれば、引込優先順位テーブル(不図示)に規定された引込優先順位テーブル番号に対応する表示役の優先順位に関するデータを取得することができる。
なお、ここでは、引込優先順位テーブルの構成については詳述しないが、引込優先順位テーブルは、各引込優先順位テーブル番号における、格納領域種別毎の引込優先順位データと、予め定められたその優先順位との対応関係を規定するテーブルである。引込優先順位テーブルは、停止テーブルに基づいて得られた滑り駒数の他に、より適切な滑り駒数が存在するか否かを検索するために使用される。優先順位は、入賞に係る図柄組合せの種別間で優先的に停止表示される(引き込まれる)順位を規定するデータである。なお、通常、入賞(リプレイ、小役及びボーナス)に係る図柄組合せの優先順位は、高い方からリプレイ、小役及びボーナスの順に設定される。
また、リール停止初期設定テーブルにおいて、回胴停止用番号に対応する引込優先順位テーブル番号が規定されていなければ、引込優先順位テーブル選択テーブル(後述の図34参照)を参照して、引込優先順位テーブル選択テーブル番号に対応する引込優先順位テーブル番号が決定される。
順押し時テーブル選択データ、順押し時テーブル変更データ、及び、順押し時テーブル変更初期データは、順押しが行われた場合に参照する停止テーブル(後述の図30〜図32参照)を指定するためのデータである。なお、本実施形態における「順押し」は、第1停止操作(1番目に行われるメインリールの停止操作)が左リール3Lに対して行われた場合の停止操作であり、具体的には、「左中右」及び「左右中」の押し順に対応する。
変則押し時テーブル選択データは、変則押しが行われた場合に参照するための停止テーブル(後述の図33参照)を指定するデータである。なお、本実施形態における「変則押し」は、第1停止操作が中リール3C又は右リール3Rに対して行われた場合の停止操作であり、「中左右」、「中右左」、「右中左」、及び、「右左中」の押し順に対応する。
本実施形態では、ストップスイッチにより停止操作が検出された後、該当するメインリールの回転が190msec以内に停止するようにメインリールの停止制御が行われる。具体的には、停止操作が検出されたときの該当メインリールに応じた図柄カウンタの値に、滑り駒数「0」〜「4」のうちの何れかを加算し、得られた値に対応する図柄位置を、メインリールの回転が停止する図柄位置(これを「停止予定位置」という)として決定する。なお、停止操作が検出されたときの該当メインリールに応じた図柄カウンタの値に対応する図柄位置は、メインリールの回転の停止が開始される図柄位置であり、これを「停止開始位置」という。
すなわち、滑り駒数は、ストップスイッチにより停止操作が検出されてから該当するメインリールの回転が停止するまでのメインリールの回転量である。言い換えれば、ストップスイッチにより停止操作が検出されてから該当するメインリールの回転が停止するまでの期間において、該当するメインリールの中段領域を通過する図柄の数である。これは、ストップスイッチにより停止操作が検出されてから更新された図柄カウンタの値により把握される。
停止テーブルを参照すると、各メインリールの停止開始位置に応じて滑り駒数が取得される。なお、本実施形態では、停止テーブルに基づいて滑り駒数が取得されるが、これは仮のものであり、取得した滑り駒数が直ちにメインリールの停止予定位置が決定されるものではない。
また、本実施形態では、後述の停止テーブルに基づいて取得された滑り駒数(以下、「滑り駒数決定データ」という)より適切な滑り駒数が存在する場合には、引込優先順位テーブル(不図示)を参照して滑り駒数を変更する。そして、滑り駒数決定データは、停止開始位置から最大滑り駒数である4個先の図柄位置までの各図柄について、優先順位の比較を行う際の検索順序を決定するために参照される。
本実施形態では、順押し及び変則押しに応じて、参照する停止テーブルを使い分ける。順押しであれば、順押し時第1停止用停止テーブル(後述の図30参照)と、順押し時第2・第3停止用停止テーブル(後述の図32参照)とを参照する。一方、変則押しであれば、変則押し時停止テーブル(後述の図33参照)を参照する。
[順押し時第1停止用停止テーブル]
次に、図30を参照して、順押し時第1停止用停止テーブルについて説明する。図30に示す順押し時第1停止用停止テーブルは、順押し時テーブル選択データが「01」であるときに参照される。順押し時第1停止用停止テーブルは、左リール3Lの停止開始位置「0」〜「19」と、滑り駒数決定データ及びチェンジステータスとの対応関係を規定する。
例えば、左リール3Lの停止開始位置が「14」であれば、滑り駒数決定データが「0」になり、チェンジステータスが「1」になる。チェンジステータスは、後述する順押し時制御変更テーブル(後述の図31参照)を参照するときに用いられる。
[順押し時制御変更テーブル]
次に、図31を参照して、順押し時制御変更テーブルについて説明する。順押し時制御変更テーブルは、変更対象ポジション(左リール3Lの停止予定位置)と、チェンジステータス、変更ステータス及び順押し時第2・第3停止用停止テーブル番号との対応関係を規定する。
例えば、順押し時第1停止用停止テーブル(図30参照)に基づいて取得されたチェンジステータスが「1」であり、左リール3Lの停止予定位置が「14」であれば、変更ステータスが「0」になり、順押し時第2・第3停止用停止テーブル番号は「12」になる。なお、順押し時制御変更テーブルにおいて、対象位置に変更ステータス及び順押し時第2・第3停止用停止テーブル番号が登録されていない場合には、停止テーブル番号は変更しない。
[順押し時第2・第3停止用停止テーブル及び変則押し時停止テーブル]
次に、図32及び図33を参照して、順押し時第2・第3停止用停止テーブル及び変則押し時停止テーブルについて説明する。順押し時第2・第3停止用停止テーブル及び変則時停止テーブルは、図柄位置「0」〜「19」のそれぞれに応じて1バイトの停止データを規定する。
なお、図32に示す順押し時第2・第3停止用停止テーブルは、順押し時第2・第3停止用停止テーブル番号が「08」であるときに参照される。また、図33に示す変則押し時停止テーブルは、変則押し時テーブル選択データが「07」であるときに参照される。
順押し時第2・第3停止用停止テーブル及び変則時停止テーブルの各停止テーブルで規定される停止データは、それ自身が対応付けられている図柄位置がリールの回転を停止する位置として適切か否かの情報を有する。そして、この停止データは、対応する図柄位置がメインリールの回転を停止する位置として適切か否かの情報を、各停止テーブル中の「Aライン」の列に対応するビット及び「Bライン」の列に対応するビットに割り当てる。また、停止データは、これら2種類の情報のうち何れを採用すべきかの情報を、各停止テーブル中の「ライン変更」の列に対応するビットに割り当てて規定される。
すなわち、順押し時第2・第3停止用停止テーブル及び変則時停止テーブルは、メインリールの回転を停止する位置の決め方を複数通り規定している。したがって、停止開始位置が同じ図柄位置であっても、第1停止時の停止位置などに基づいてメインリールの回転を停止する位置を異ならせることが可能となる。このような構成を採用することにより、情報の圧縮化を図ることができる。
なお、滑り駒数決定データの決定は、次のようにして行われる。まず、停止操作が検出されたストップボタンの種別に応じて停止データを構成する8つのビット列(図中の左端の列のデータがビット1に対応)の何れを参照するかを指定する。例えば、中ストップボタン19Cが押されたとき、ビット4の「中リールAラインデータ」の列が指定される。
そして、指定されたビット列を参照し、停止開始位置から最大の滑り駒数の範囲までの各図柄位置について、対応するデータとして「1」が規定されているか否かの検索を順次行う。この検索の結果、停止開始位置から、対応するデータとして「1」が規定されている図柄位置までの差分を算出し、該差分を滑り駒数決定データとする。
なお、参照するビット列を「Aライン」の列から「Bライン」の列へ変更するか否かは、「ライン変更」の列を参照し、停止開始位置に対応するデータに「1」が規定されているか否かによって決定される。そして、ライン変更を行うと決定されたときには、それ以降、「Bライン」の列が指定され、上記検索が行われる。
[引込優先順位テーブル選択テーブル]
次に、図34を参照して、引込優先順位テーブル選択テーブルについて説明する。引込優先順位テーブル選択テーブルは、引込優先順位テーブル選択テーブル番号とストップボタンの押下順との組合せと、各組合せにおける引込優先順位テーブル番号との対応関係を規定する。なお、引込優先順位テーブル番号は、引込優先順位テーブル(不図示)に規定された表示役の優先順位に関する情報を取得するためのデータである。
左リール3Lを第1停止した場合には、引込優先順位テーブル選択テーブル中の「左リール第1停止」の欄のデータが参照される。例えば、左リール3Lを第1停止し、引込優先順位テーブル選択テーブル番号が「1」である場合には、引込優先順位テーブル番号として「00」が取得される。そして、この場合には、第2停止で中リール3C及び右リール3Rのいずれを停止しても、引込優先順位テーブル番号として「00」が維持される。
また、引込優先順位テーブル選択テーブルにおいて、対象位置に引込優先順位テーブル番号が登録されていない場合には、右リール第1停止の欄の右側の欄に示された番号が、引込優先順位テーブル番号として取得される。例えば、左リール3Lを第1停止し、引込優先順位テーブル選択テーブル番号が「0」である場合には、対象位置に引込優先順位テーブル番号が登録されていない。したがって、この場合には、引込優先順位テーブル選択テーブル番号が「0」に対応する右リール第1停止の欄の右側の欄が参照され、引込優先順位テーブル番号として「00」が取得される。
[検索順序テーブル]
次に、図35を参照して、検索順序テーブルについて説明する。検索順序テーブルは、滑り駒数として予め定められた数値の範囲(最大滑り駒数が4コマの場合には「0」〜「4」)の中から優先的に適用する順序(以下、「検索順序」という)を規定する。
検索順序テーブルは、上述した停止テーブルに基づいて得られた滑り駒数決定データと、その検索順序とを規定する。すなわち、本実施形態では、滑り駒数決定データに基づいて、優先的に適用する数値の順序が決定される。また、検索順序テーブルは、優先順位が等しい滑り駒数が複数存在する場合を想定して設けられたものであり、検索順序がより上位であるものを適用する構成になっている。
なお、本実施形態では、後述の図89の優先引込制御処理で説明するように、検索順序テーブルの下位の検索順序「5」から順次、各数値の検索を行い、検索順序「1」に対応する数値から優先的に滑り駒数として適用されるようにする。
[図柄対応入賞作動フラグデータテーブル]
次に、図36を参照して、図柄対応入賞作動フラグデータテーブルについて説明する。図柄対応入賞作動フラグデータテーブルは、メインリールの種別と、有効ラインに表示された各メインリールの図柄に応じて表示可能な内部当籤役のデータとの対応関係を規定する。すなわち、図柄対応入賞作動フラグデータテーブルを参照することにより、そのときに表示可能な内部当籤役を判別することができる。なお、図柄対応入賞作動フラグデータテーブルは、図柄組合せテーブル(図9〜図11参照)に対応して設けられる。
例えば、左リール3Lの有効ライン上に図柄「赤BAR」が停止表示された場合には、リール種別「左」における図柄コード「00000001」(赤BAR)に対応する格納領域1〜18において、表示可能な内部当籤役に対応するビットに「1」が格納される。この図柄対応入賞作動フラグデータテーブルで規定されるデータは、後述の図柄コード格納領域(後述の図47参照)に格納されるデータに論理積して格納される。
[遊技ロック抽籤テーブル]
各種遊技ロック抽籤テーブルの構成を説明する前に、主制御回路91(メインCPU93)により制御される演出用のロック(以下、「遊技ロック」という)の種別について説明する。
本実施形態のパチスロ1は、所定の条件が成立した場合に、遊技者の操作を無効化する又は遅延させる遊技ロック(リール演出)を行う機能を備える。また、本実施形態では、次の3種類の遊技ロック(第1〜第3の遊技ロック)が設けられている。
(1)第1の遊技ロック機能
第1の遊技ロックは、遊技開始時(遊技者により、スタートレバー23が操作されたとき:以下、「レバーオン時」という)において、特定の内部当籤役が当籤し且つロック抽籤に当籤した場合に発生する。この第1の遊技ロックに対しては、動作パターンが互いに異なる5種類(ロックパターン1〜5)の遊技ロックが用意されている。
本実施形態では、ロックパターン1又は4の第1の遊技ロックは、略称「F_BB_01」に係るBB役(後述のプレミアムBB)が単独で内部当籤した場合に発生する。ロックパターン2又は3の第1の遊技ロックは、レア役と略称「F_BB_02」〜「F_BB_09」のいずれかに係るBB役とが重複(同時)当籤した場合に発生し得る。また、ロックパターン5の遊技ロックは、略称「F_中チェ」に係る小役(レア役の一つ)と略称「F_BB_01」に係るBB役とが重複当籤した場合に発生する。
また、第1の遊技ロックの抽籤処理は、RT遊技状態がRT1遊技状態である場合にのみ行われる。そして、ロックパターン1〜4の第1の遊技ロックは、第1の遊技ロックが当籤した単位遊技で行われる。一方、ロックパターン5の第1の遊技ロックは、第1の遊技ロックが当籤した単位遊技の次の単位遊技(次ゲーム)のレバーオン時に発生する。すなわち、ロックパターン5の第1の遊技ロックの発生の有無は、RT1遊技状態の単位遊技で決定されるが、ロックパターン5の第1の遊技ロックは、RT3遊技状態の単位遊技で発生する。
以下、第1の遊技ロックの各動作パターン内容を、図37を参照しながら説明する。なお、図37は、レバーオン時に発生し得る5種類の第1の遊技ロックの動作パターン(遊技ロックパターン)の概要をまとめた図である。なお、図37に示すレバーオン時の第1の遊技ロックの種別は、後述の遊技ロック抽籤テーブルを参照した抽籤処理により決定される。
ロックパターン1の第1の遊技ロックでは、レバーオン後、30566msの期間、全てのメインリールがロック(全回胴ロック)され、その後、全てのメインリールは通常(遊技ロック非発生時)のリール加速動作(全回胴正常順回転)を行う。
ロックパターン2の第1の遊技ロックでは、レバーオン後、1000msの期間、全てのメインリールがロックされ、その後、700msの期間、全てのメインリールが遅い速度で逆回転(全回胴スロー逆回転)する。次いで、1400msの期間、全てのメインリールが一時停止(全回胴一時停止)し、その後、全てのメインリールは通常のリール加速動作を行う。
ロックパターン3の第1の遊技ロックでは、レバーオン後、1000msの期間、全てのメインリールがロックされ、その後、700msの期間、全てのメインリールが遅い速度で逆回転する。次いで、1400msの期間、全てのメインリールが一時停止し、その後、700msの期間、全てのメインリールが遅い速度で逆回転する。次いで、2100msの期間、全てのメインリールが一時停止し、その後、全てのメインリールは通常のリール加速動作を行う。
ロックパターン4の第1の遊技ロックでは、レバーオン後、1000msの期間、全てのメインリールがロックされ、その後、700msの期間、全てのメインリールが遅い速度で逆回転する。次いで、1400msの期間、全てのメインリールが一時停止し、その後、700msの期間、全てのメインリールが遅い速度で逆回転する。次いで、2100msの期間、全てのメインリールが一時停止し、その後、166msの期間、全てのメインリールが遅い速度で逆回転する。次いで、30400msの期間、全てのメインリールが一時停止し、その後、全てのメインリールは通常のリール加速動作を行う。
ロックパターン5の第1の遊技ロックでは、レバーオン後、30566msの期間、全てのメインリールがロックされ、その後、全てのメインリールは通常のリール加速動作を行う。すなわち、ロックパターン5は、ロックパターン1と同じロックパターンである。しかしながら、上述のように、ロックパターン5の遊技ロックは、ロックパターン5の遊技ロックの発生が決定された単位遊技の次の単位遊技のレバーオン時に発生する。
(2)第2の遊技ロック
第2の遊技ロックは、第1の遊技ロックと同様にレバーオン時に発生する遊技ロックであり、遊技開始時(レバーオン時)に周期チャンス目が当籤した場合(通常のリプレイ役の当籤回数が後述のリプレイ規定回数に到達した場合)に必ず発生する遊技ロックである。
また、本実施形態では、上述のように、周期チャンス目の当籤/非当籤を決める通常のリプレイ役の当籤回数のカウント処理は、RT0〜RT2遊技状態において行われるので、第2の遊技ロックもまた、RT0〜RT2遊技状態において発生する。
第2の遊技ロックでは、レバーオン後、特定の期間(例えば、30566ms等)、全てのメインリールがロックされ、その後、全てのメインリールは通常のリール加速動作を行う。なお、第2の遊技ロックの動作パターンは、これに限定されず、例えば周期チャンス目当籤時のRT遊技状態などの条件に応じて、動作パターン(ロック時間)を変更してもよい。また、第2の遊技ロックの動作パターンとしては、特定の期間、ロックを行うパターンだけでなく、例えば、上記第1の遊技ロックで説明したロックパターン2〜4のような動作パターンを適用してもよい。
また、本実施形態では、第2の遊技ロックがレバーオン時に発生する例を説明したが、本発明はこれに限定されない。例えば、周期チャンス目が当籤した単位遊技において、メインリールの第1停止操作後、第2停止操作後及び第3停止操作後のいずれかのタイミングで、第2の遊技ロックを発生してもよい。また、例えば、レバーオン時と、メインリールの第1停止操作後、第2停止操作後及び第3停止操作後のいずれかとの両方のタイミングで第2の遊技ロックを発生させてもよい。
(3)第3の遊技ロック
第3の遊技ロックは、BB入賞時及びBB作動終了時の単位遊技において、メインリールの第3停止操作後(ただし、BB遊技状態中)に必ず発生する遊技ロックである。
BB入賞時(BB遊技状態中)の第3の遊技ロックでは、第3停止操作後、10000msの期間、全てのメインリールがロックされる。一方、BB作動終了時(BB遊技状態中)の第3の遊技ロックでは、第3停止操作後、4500msの期間、全てのメインリールがロックされる。
なお、第3の遊技ロックの動作パターン(ロック時間)は、BB役の種別に関係なく同じとする。しかしながら、本発明はこれに限定されず、BB役の種別に応じて、第3の遊技ロックの動作パターン(ロック時間)を変更してもよい。また、第3の遊技ロックの動作パターンとしては、所定の期間、ロックを行うパターンだけでなく、例えば、上記第1の遊技ロックで説明したロックパターン2〜4のような動作パターンを適用してもよい。
(4)各種遊技ロック抽籤テーブル
次に、図38〜図40を参照して、上述した第1の遊技ロックの発生の有無を決定する際に用いられる遊技ロック抽籤テーブルについて説明する。なお、図38は、レア役と略称「F_BB_02」〜「F_BB_09」のいずれかに係るBB役とが重複して内部当籤した場合に参照される遊技ロック抽籤テーブルである。図39は、略称「F_BB_01」に係るBB役(後述のプレミアムBB)が単独で内部当籤した場合に参照される遊技ロック抽籤テーブルである。また、図40は、略称「F_中チェ」に係る小役と略称「F_BB_01」に係るBB役とが重複して内部当籤した場合に参照される遊技ロック抽籤テーブルである。
各遊技ロック抽籤テーブルは、第1の遊技ロックの種別を示すロックパターン番号(「0」〜「5」)と、各ロックパターン番号が決定されるときの抽籤値との対応関係を規定する。なお、ロックパターン番号「1」〜「5」は、上述した第1の遊技ロックのロックパターン1〜5にそれぞれ対応する。また、ロックパターン番号「0」は、第1の遊技ロックの非当籤に対応し、この場合には、遊技ロックは発生せず、通常のリール加速動作が実行される。
遊技ロック抽籤テーブルを用いた遊技ロック抽籤処理では、予め定められた数値の範囲「0〜65535」から抽出される乱数値を、各ロックパターン番号に応じて規定された抽籤値で順次減算する。また、この各減算処理において、減算の結果が負となったか否か(いわゆる「桁かり」が生じたか否か)の判定を行うことによって内部的な抽籤を行う。そして、減算の結果が負になった(「桁かり」が生じた)ときのロックパターン番号が当籤したことになり、そのロックパターン番号に対応する第1の遊技ロックが発生する。
レア役と略称「F_BB_02」〜「F_BB_09」のいずれかに係るBB役とが重複して内部当籤した場合における遊技ロック抽籤処理では、図38に示す遊技ロック抽籤テーブルが参照され、1024/65536の確率でロックパターン番号「2」又は「3」の第1の遊技ロックが当籤する。略称「F_BB_01」に係るBB役が単独で内部当籤した場合における遊技ロック抽籤処理では、図39に示す遊技ロック抽籤テーブルが参照され、必ず第1の遊技ロックが当籤する。なお、この際、58982/65536の確率でロックパターン番号「1」の第1の遊技ロックが当籤し、6554/65536の確率でロックパターン番号「4」の第1の遊技ロックが当籤する。また、略称「F_中チェ」に係る小役と略称「F_BB_01」に係るBB役とが重複して内部当籤した場合における遊技ロック抽籤処理では、図40に示す遊技ロック抽籤テーブルが参照され、100%の確率で、ロックパターン番号「5」の第1の遊技ロックが当籤する。
[ロックモード移行抽籤テーブル]
本実施形態では、上述のように、周期チャンス目が当籤した場合、すなわち、通常のリプレイ役の当籤回数がリプレイ規定回数に到達した場合、必ず、レバーオン時に遊技ロック(第2の遊技ロック)が発生する。そして、本実施形態のパチスロ1では、周期チャンス目の発生し易さ、すなわち、周期チャンス目当籤を契機とする第2の遊技ロックの発生し易さが互いに異なる複数のロックモードが設けられている。
具体的には、本実施形態では、「A」、「B」、「天国」及び「超天国」と称する4種類のロックモードが設けられる。なお、第2の遊技ロックが発生し易い(周期チャンス目が発生し易い)ロックモードの順序は、「超天国」、「天国」、「B」及び「A」の順となり、「超天国」のロックモードで最も第2の遊技ロックが発生し易くなる。
次に、図41を参照して、ロックモード移行抽籤テーブルについて説明する。ロックモード移行抽籤テーブルは、次(次回)の単位遊技において設定され得るロックモード(移行先)と、移行先の各ロックモードが決定されるときの抽籤値との対応関係を、現在(今回)の単位遊技で設定されているロックモード毎に規定する。
ロックモード移行抽籤テーブルを参照したロックモードの移行抽籤は、RT1遊技状態において上述したレバーオン時の第1の遊技ロックの発生が決定された場合、又は、RT0〜RT2遊技状態においてレア役或いは周期チャンス目が内部当籤した場合に行われる。すなわち、ロックモードの移行抽籤処理は、周期チャンス目当籤を契機とする第2の遊技ロックの発生時だけでなく、上述した第1の遊技ロックが発生した場合や、レア役が内部当籤した場合にも行われる。
ロックモード移行抽籤テーブルを用いたロックモードの移行抽籤処理では、予め定められた数値の範囲「0〜65535」から抽出される乱数値を、移行先の各ロックモードに応じて規定された抽籤値で順次減算する。また、この各減算処理において、減算の結果が負となったか否か(いわゆる「桁かり」が生じたか否か)の判定を行うことによって内部的な抽籤を行う。そして、減算の結果が負になった(「桁かり」が生じた)ときのロックモードが当籤したことになり、そのロックモードが移行先のロックモードとなる。
ロックモードの移行抽籤処理において、例えば、現時点のロックモードが「天国」である場合には、13107/65536の確率で「A」又は「B」のロックモードが当籤し、386667/65536の確率で「天国」のロックモードが当籤し(ロックモードの移行なし)、655/65536の確率で「超天国」のロックモードが当籤する。
なお、本実施形態では、ロックモードの移行抽籤実行時の内部当籤役の種別に関係なく、ロックモード移行抽籤テーブルを共通で用いる例を説明したが、本発明はこれに限定されず、内部当籤役の種別毎にロックモード移行抽籤テーブルを設けてもよい。
[リプレイ規定回数抽籤テーブル]
本実施形態において、上述したロックモード移行抽籤テーブルを用いたロックモードの移行抽籤処理が行われると、その抽籤結果(移行先のロックモード)に基づき、リプレイ規定回数抽籤テーブルを用いて、周期チャンス目の発生条件、すなわち、リプレイ規定回数(リプレイ役の当籤回数)が再設定(リセット)される。それゆえ、リプレイ規定回数の再設定(リセット)処理は、周期チャンス目当籤を契機とする第2の遊技ロックの発生時だけでなく、上述した第1の遊技ロックが発生した場合や、レア役が内部当籤した場合にも行われる。
すなわち、本実施形態では、レバーオン時に第1の遊技ロックが発生した場合やレア役が内部当籤した場合には、その時点において、通常のリプレイ役の当籤回数がリプレイ規定回数に到達していなくても、ロックモードの移行抽籤処理及びリプレイ規定回数の抽籤処理が行われ、リプレイ規定回数(周期チャンス目の発生条件)がリセット(更新)される。
このような第2の遊技ロックの発生制御機能を設けた場合、周期チャンス目当籤を契機とする第2の遊技ロックの発生条件が、第2の遊技ロックの発生時だけでなく、第1の遊技ロックが発生したときや、レア役が内部当籤したときにも変更されるので、遊技者が、第2の遊技ロックの発生タイミングを予測することが困難になる。その結果、本実施形態では、ロックの発生態様がより多彩になり、ロック機能に対する遊技者の興趣を高めることができるができる。
次に、図42を参照して、リプレイ規定回数抽籤テーブルについて説明する。リプレイ規定回数抽籤テーブルは、各種リプレイ規定回数と、各リプレイ規定回数が決定されるときの抽籤値との対応関係を、ロックモードの移行抽籤処理の抽籤結果(移行先のロックモード)毎に規定する。
リプレイ規定回数抽籤テーブルを用いたリプレイ規定回数の抽籤処理では、予め定められた数値の範囲「0〜65535」から抽出される乱数値を、リプレイ規定回数に応じて規定された抽籤値で順次減算する。また、この各減算処理において、減算の結果が負となったか否か(いわゆる「桁かり」が生じたか否か)の判定を行うことによって内部的な抽籤を行う。そして、減算の結果が負になった(「桁かり」が生じた)ときのリプレイ規定回数が当籤したことになり、そのリプレイ規定回数が次ゲーム以降の周期チャンス目の発生条件となる。
なお、本実施形態では、図42に示すように、各種リプレイ規定回数(1回〜100回)に対して規定されている抽籤値の分布がロックモードの種別毎に異なっている。
具体的には、ロックモードが「A」である場合には、リプレイ規定回数が5回〜100回の範囲で選択されるが、100回で抽籤値が最も大きくなる。すなわち、ロックモードが「A」である場合には、リプレイ規定回数として100回が設定される確率(46506/65536)が最も高くなる。また、ロックモードが「B」である場合には、リプレイ規定回数が5回〜100回の範囲で選択されるが、90回で抽籤値が最も大きくなる。すなわち、ロックモードが「B」である場合には、リプレイ規定回数として90回が設定される確率(46506/65536)が最も高くなる。
また、ロックモードが「天国」である場合には、リプレイ規定回数が5回〜30回の範囲で選択されるが、5回で抽籤値が最も大きくなる。すなわち、ロックモードが「天国」である場合には、リプレイ規定回数として5回が設定される確率(32768/65536)が最も高くなる。そして、ロックモードが「超天国」である場合には、リプレイ規定回数が1回〜10回の範囲で選択されるが、1回で抽籤値が最も大きくなる。すなわち、ロックモードが「超天国」である場合には、リプレイ規定回数として1回が設定される確率(58986/65536)が最も高くなる。
上述のように、本実施形態では、ロックモード「A」は、周期チャンス目当籤を契機とする第2の遊技ロックの発生頻度(周期チャンス目の発生頻度)が最も低くなるロックモードである。一方、ロックモード「超天国」は、周期チャンス目当籤を契機とする第2の遊技ロックの発生頻度が最も高くなるロックモードである。特に、ロックモードが「超天国」である場合には、58986/65536の確率でリプレイ規定回数が1回にセットなるので、他のロックモードに比べて、周期チャンス目が非常に当籤し易くなり、周期チャンス目当籤を契機とする第2の遊技ロックの発生頻度も非常に高くなる。
<メインRAMに設けられる格納領域の構成>
次に、図43〜図47を参照して、メインRAM95に設けられる各種格納領域の構成について説明する。なお、ここでは、説明を省略するが(図示しないが)、前述の各種遊技ロックなどで用いる各種制御データ、各種フラグ、各種カウンタ等の格納領域もメインRAM95に設けられる。
[表示役格納領域、内部当籤役格納領域及び持越役格納領域]
まず、図43を参照して、表示役格納領域の構成について説明する。本実施形態では、表示役格納領域は、それぞれ1バイトのデータにより表される表示役格納領域1〜18で構成される。
表示役格納領域1〜18のそれぞれにおいて、所定のビットに「1」が立っているとき(格納されているとき)、その所定のビットに対応する図柄の組合せが有効ライン上に表示されたことを示す。一方、全ビットが「0」であるとき、入賞に係る図柄の組合せが有効ライン上に表示されなかったことを示す。
また、メインRAM95には、内部当籤役格納領域(不図示)が設けられる。内部当籤役格納領域は、図43に示す表示役格納領域と同様に構成される。内部当籤役格納領域1〜18において、複数のビットに「1」が立っているときは、各ビットにそれぞれ対応する図柄の組合せの表示が許可される。また、全ビットが「0」であるとき、内部当籤役の内容は「ハズレ」となる。
また、メインRAM95には、持越役格納領域(不図示)が設けられる。持越役格納領域は、図43に示す表示役格納領域1及び2で構成される。内部抽籤の結果、内部当籤役として、コンビネーション名称「C_BB_01」〜「C_BB_09」のいずれかに係るBB役が決定されたときには、その内部当籤役が持越役として持越役格納領域に格納される。持越役格納領域に格納された持越役は、対応する図柄の組合せ(例えば、コンビネーション名称「C_BB_01」に係る図柄組合せ「赤BAR」−「赤BAR」−「赤BAR」、コンビネーション名称「C_BB_02」に係る図柄組合せ「青7」−「青7」−「青7」、コンビネーション名称「C_BB_03」に係る図柄組合せ「赤7」−「赤7」−「赤7」など)が有効ライン上に表示されるまでクリアされずに保持される。そして、持越役格納領域に持越役が格納されている間は、内部抽籤によって決定された内部当籤役に加えて、持越役が内部当籤役格納領域に格納される。
[遊技状態フラグ格納領域]
次に、図44を参照して、遊技状態フラグ格納領域の構成について説明する。遊技状態フラグ格納領域は、それぞれ1バイトのデータにより表される遊技状態フラグ格納領域1〜2で構成される。本実施形態では、遊技状態フラグにおいて、遊技状態フラグ格納領域1〜2の各ビットに対して固有のボーナスの種別又はRTの種別が割り当てられる。
遊技状態フラグ格納領域1〜2のそれぞれにおいて、所定のビットに「1」が格納されている(立っている)とき、その所定のビットに該当するボーナスゲーム又はRTの作動が行われていることを示す。例えば、遊技状態フラグ格納領域1のビット0に「1」が格納されているときは、BB(コンビネーション名称「C_BB_01」〜「C_BB_09」のいずれかに係るBB)の作動が行われており、遊技状態はBB遊技状態である。
[作動ストップボタン格納領域]
次に、図45を参照して、作動ストップボタン格納領域の構成について説明する。作動ストップボタン格納領域は、1バイトからなる作動ストップボタンフラグを格納する。作動ストップボタンフラグにおいて、各ビットには、ストップボタンの操作状態が割り当てられる。
例えば、左ストップボタン19Lが今回押されたストップボタン、すなわち、作動ストップボタンである場合には、作動ストップボタン格納領域のビット0に「1」が格納される。また、例えば、左ストップボタン19Lが未だに押されていないストップボタン、すなわち、有効ストップボタンである場合には、ビット4に「1」が格納される。メインCPU93は、作動ストップボタン格納領域に格納されているデータに基づいて、今回押されたストップボタンと未だに押されていないストップボタンとを識別する。
[押下順序格納領域]
次に、図46を参照して、押下順序格納領域の構成について説明する。押下順序格納領域は、1バイトからなる押下順序フラグを格納する。押下順序フラグにおいて、各ビットには、ストップボタンの押下順序の種別が割り当てられる。例えば、ストップボタンの押下順序が「左中右」である場合には、押下順序格納領域のビット0に「1」が格納される。
[図柄コード格納領域]
次に、図47を参照して、図柄コード格納領域の構成について説明する。図柄コード格納領域には、有効ライン毎に、直近に停止操作されたリールの図柄の図柄コード(図柄コード格納領域1)と、表示可能な役(図柄コード格納領域2〜19)とが格納される。なお、全てのメインリールが停止後、図柄コード格納領域2〜19には、表示役に対応する図柄コードが格納される。
本実施形態では、停止制御位置が決定されると、その停止制御位置の図柄(コード)に対応した入賞作動フラグデータを図柄対応入賞作動フラグデータテーブル(図36参照)から読み出し、該入賞作動フラグデータを、すでに図柄コード格納領域に格納されているデータと論理積する。そして、論理積されたデータが、図47に示す図柄コード格納領域に格納される。なお、有効ラインを複数設けた場合には、有効ラインの数と同数の図柄コード格納領域が設けられる。
<サブ遊技状態の種別及び遷移フロー>
次に、図48を参照しながら、本実施形態のパチスロ1において、副制御回路101(サブCPU102)により管理及び遷移制御される遊技状態(以下、「サブ遊技状態」という)の種別及び遷移動作の概要を説明する。
本実施形態のパチスロ1は、メイン遊技状態がRT2遊技状態である場合に、AT機能(ナビ)が作動する。それゆえ、本実施形態では、副制御回路101(サブCPU102)は、ART機能が作動するサブ遊技状態(以下、「ART状態」という)、及び、ART機能が作動しないサブ遊技状態(以下、「通常状態」という)を、管理する。
また、副制御回路101(サブCPU102)は、メイン遊技状態がBB遊技状態であるときに、BB遊技に特有の各種演出機能を備える。それゆえ、副制御回路101(サブCPU102)は、通常状態及びART状態とは別個に、BB作動時のサブ遊技状態(以下、「BB状態」という)もまた管理する。
[通常状態]
通常状態は、メイン遊技状態のRT0又はRT遊技状態(低RT遊技状態)に対応する。
通常状態では、単位遊技毎(ゲーム毎)に、ART抽籤が行われる。そして、ART抽籤に当籤すれば、サブ遊技状態は通常状態(通常遊技状態)からART状態(報知遊技状態)に移行する。
また、通常状態の単位遊技において、BB役(コンビネーション名称「C_BB_01」〜「C_BB_09」のいずれかに係る内部当籤役)に当籤し、該BB役が入賞した場合(BB役に係る図柄組合せがメインリールの有効ライン上に停止表示された場合)には、サブ遊技状態が通常状態からBB状態(特別遊技状態)に移行する。
この際、メイン遊技状態は、上述のように、RT3又はRT4遊技状態(BB持越状態)を介してBB遊技状態に移行する。それゆえ、図48には示さないが、通常状態からBB状態への遷移経路には、サブ遊技状態として、RT3又はRT4遊技状態に対応するBBフラグ間状態も存在する。
[ART状態]
ART状態は、メイン遊技状態のRT2遊技状態(高RT遊技状態)に対応する。
ART状態の1セットの遊技期間では、主に、所定の単位遊技数(ARTゲーム数)の期間に渡って、ART遊技が行われる。なお、ART状態の遊技期間では、図48に示すように、「フュージョンチャンス」と称する上乗せ特化区間の遊技(以下、「FC遊技」という)も行われる。
FC遊技では、少なくとも5ゲームの期間に渡って、ARTゲーム数の上乗せが可能な遊技(上乗せ遊技)が行われる。なお、FC遊技の遊技期間は、この例に限定されず、例えば遊技性の内容等に応じて適宜変更することができる。
FC遊技は、ART状態の遊技期間の開始時(以下、「ARTのセット開始時」という)には必ず行われる。また、FC遊技は、ART状態の遊技期間中(以下、「ARTのセット期間中」という)のART遊技においてFC遊技抽籤に当籤したときにも行われる。以下に、ART状態の遊技期間で行われる、ART遊技、ARTのセット開始時のFC遊技、及び、ARTのセット期間中のFC遊技の内容をより詳細に説明する。
(1)ARTのセット開始時のFC遊技
サブ遊技状態がBB状態又は通常状態からART状態に移行すると、まず、少なくとも5ゲームの期間に渡って、FC遊技が行われる。ARTのセット開始時のFC遊技では、主に、1セットのART状態の遊技期間で行われるART遊技の初期ゲーム数(以下、「ART初期ゲーム数」という)が決定される。
具体的には、まず、ARTのセット開始時のFC遊技の1ゲーム目では、FCモード抽籤が行われる。本実施形態では、1回のFC遊技期間で上乗せできるARTゲーム数及び加算(継続)できるFCゲーム数が互いに異なり得る複数種のFCモード(FCモード1〜5)が設けられている。それゆえ、この1ゲーム目のFCモード抽籤の結果に応じて、現セットで設定されるART初期ゲーム数に差が発生する可能性がある。
また、ARTのセット開始時のFC遊技の1ゲーム目では、ART継続抽籤が行われる。そして、このART継続抽籤に当籤して、次セットのART継続が決定された場合には、1ゲーム目において、次セットのART継続率(ループ率)を決定するためのループモード昇格抽籤が行われる。なお、本実施形態では、設定され得るART継続率が互いに異なる複数種のループ(継続)モード(ループモード1〜6)が設けられている。ループモード昇格抽籤では、次セットのART継続率が現セットのそれ以上となるように、ループモードが決定される。
さらに、ARTのセット開始時のFC遊技の1ゲーム目では、上述したFCモードの種別及びART継続の当籤/非当籤が決定された後、ART遊技数加算抽籤及びFC遊技数加算抽籤が行われる。
ART遊技数加算抽籤では、決定されたFCモードの種別に対応する後述のFC中上乗せ抽籤テーブル(後述の図64及び図65参照)を参照し、内部当籤役に基づいて、現セットのART遊技の上乗せゲーム数(以下、「ART上乗せゲーム数」という)が決定される。ART遊技数加算抽籤に当籤した場合には、その時点において残っているARTゲーム数(以下、「残りARTゲーム数」という)に当籤したART上乗せゲーム数が加算される。
また、FC遊技数加算抽籤では、決定されたFCモードの種別に対応する後述のFC遊技数加算抽籤テーブル(後述の図62及び図63参照)を参照し、内部当籤役に基づいて、現FC遊技期間のFCゲーム数の加算ゲーム数(以下、「FC加算ゲーム数」という)が決定される。FC遊技数加算抽籤に当籤した場合には、その時点において残っているFCゲーム数(以下、「残りFCゲーム数」という)に当籤したFC加算ゲーム数が加算される。この場合、FC遊技の5ゲーム目以降、FC加算ゲーム数の分だけ、継続してFC遊技が行われる。
なお、本実施形態では、FCモードの種別毎に、ART遊技数加算抽籤においてより多くのART上乗せゲーム数が獲得可能であり、且つ、FC遊技数加算抽籤において必ずFCゲーム数の加算(上乗せ)が決定される所定の内部当籤役が対応付けられている。それゆえ、FC遊技において、設定されているFCモードに対応する所定の内部当籤役が内部当籤した場合には、ART遊技数加算抽籤において、他の内部当籤役が内部当籤した場合に比べて、より多くのART上乗せゲーム数が得られる可能性があるとともに、FC遊技数加算抽籤において必ずFCゲーム数の上乗せが決定される。
次いで、ARTのセット開始時のFC遊技の2ゲーム目〜最終ゲーム(5ゲーム+FC加算ゲーム数)目では、ゲーム毎に、上述したART遊技数加算抽籤及びFC遊技数加算抽籤が行われる。
そして、FC遊技期間に渡って、ゲーム毎に決定されたART上乗せゲームが累積加算され、最終的に獲得できたART上乗せゲーム数の総和が、現セットのART状態の遊技期間で実行されるART遊技のART初期ゲーム数として決定される。なお、ARTのセット開始時のFC遊技において、最終的に獲得できたART上乗せゲーム数の総和が、所定ゲーム数(例えば30ゲーム)未満である場合には、所定ゲーム数をART初期ゲーム数とする。すなわち、本実施形態では、1セットのART状態の遊技期間で付与するART初期ゲーム数を保障する機能が設けられている。
上述のように、本実施形態のART初期ゲーム数の決定態様では、少なくとも5ゲームのFC遊技期間に渡って、単位遊技毎に決定されたART上乗せゲーム数を累積加算してART初期ゲーム数が決定される。また、本実施形態では、FC遊技期間に渡ってART上乗せゲーム数が当籤しなかった場合であっても所定ゲーム数がART初期ゲーム数として付与される。それゆえ、ART初期ゲーム数の決定態様として、上述したARTのセット開始時のFC遊技を用いた場合、例えば、ARTのセット開始時の1回の抽選によりART初期ゲーム数が決定されるような態様に比べて、ART初期ゲーム数の決定態様に対する遊技者の興趣を高めることができる。
(2)ART遊技及びARTのセット期間中のFC遊技
上述したARTのセット開始時のFC遊技が終了すると、ART遊技が開始される。
ART遊技では、ゲーム毎に、ART遊技数加算抽籤及びFC抽籤が行われる。そして、ART遊技数加算抽籤に当籤した場合には、その時点の残りARTゲーム数に当籤したART上乗せゲーム数が加算される。また、FC抽籤に当籤した場合には、次ゲームから少なくとも5ゲームの期間に渡ってFC遊技が割込処理として実行される。
ARTのセット期間中のFC遊技では、上述したARTのセット開始時のFC遊技と同様にして、ゲーム毎に、ART遊技数加算抽籤及びFC遊技数加算抽籤が行われる。それゆえ、ARTのセット期間中のFC遊技において、ART遊技数加算抽籤に当籤した場合には、その時点の残りARTゲーム数に当籤したART上乗せゲーム数が加算され、FC遊技数加算抽籤に当籤した場合には、その時点における残りFCゲーム数に当籤したFC加算ゲーム数が加算される。なお、ARTのセット期間中にFC遊技が発生した場合、そのFC遊技期間で消化されるゲーム数は、現セットの残りARTゲーム数から減算されない。
そして、所定のARTゲーム数(ART初期ゲーム数+ART上乗せゲーム数の総数)のART遊技が消化されると、現セットのART状態の遊技が終了する。この際、ART継続が決定されている場合には、次セットのARTが開始され、上述したFC遊技及びART遊技が再度実行される。一方、現セットのARTが終了した際にART継続が決定されていない場合には、サブ遊技状態は、ART状態から通常状態に遷移する。
また、ART遊技の単位遊技において、BB役(コンビネーション名称「C_BB_01」〜「C_BB_09」のいずれかに係る内部当籤役)に当籤し、該BB役が入賞した場合には、サブ遊技状態がART状態からBB状態に移行する。
この際、メイン遊技状態は、上述のように、RT3又はRT4遊技状態(BB持越状態)を介してBB遊技状態に移行する。それゆえ、図48には示さないが、ART状態からBB状態への遷移経路には、サブ遊技状態として、RT3又はRT4遊技状態に対応するBBフラグ間状態も存在する。
なお、本実施形態では、上述のように、ARTのセット開始時のFC遊技の1ゲーム目において、FCモード抽籤、ART継続抽籤、ループモード昇格抽籤、ART遊技数加算抽籤及びFC遊技数加算抽籤を行う例を説明したが、本発明はこれに限定されない。例えば、ARTのセット開始時のFC遊技の1ゲーム目では、ART遊技数加算抽籤及びFC遊技数加算抽籤を行わず、FCモード抽籤、ART継続抽籤及びループモード昇格抽籤のみを行い、2ゲーム目以降のFC遊技において、ART遊技数加算抽籤及びFC遊技数加算抽籤を行う構成にしてもよい。
この場合、ARTのセット開始時のFC遊技におけるARTゲーム数及びFCゲーム数の上乗せ期間を、ARTのセット期間中のFC遊技のそれと合わせるために、ARTのセット開始時のFC遊技では、2ゲーム目から少なくとも6ゲーム目までの期間(少なくとも5ゲームの期間)において、ART遊技数加算抽籤及びFC遊技数加算抽籤が行われるようにする。すなわち、この場合には、ARTのセット開始時のFC遊技期間のみが少なくとも6ゲームとなる。
[BB状態]
(1)BB状態の種別
BB状態は、メイン遊技状態のBB遊技状態に対応する。なお、BB状態としては、図48に示すように、「赤7BB」と称するBB遊技が行われるBB状態(以下、「赤7BB状態」という)、「青7BB」と称するBB遊技が行われるBB状態(以下、「青7BB状態」という)、及び、「プレミアムBB」と称するBB遊技が行われるBB状態(以下、「プレミアムBB状態」という)の3種類の状態が設けられる。
赤7BB状態は、通常状態又はART状態の単位遊技において、コンビネーション名称「C_BB_02」〜「C_BB_04」のいずれかに係るBB役(赤7BB)が入賞した際に発生するBB状態である。また、青7BB状態は、通常状態又はART状態の単位遊技において、コンビネーション名称「C_BB_05」〜「C_BB_09」のいずれかに係るBB役(青7BB)が入賞した際に発生するBB状態である。
プレミアムBB状態は、通常状態又はART状態の単位遊技において、コンビネーション名称「C_BB_01」に係るBB役(プレミアムBB)が入賞した際に発生するBB状態である。なお、通常状態において、コンビネーション名称「C_BB_01」に係るBB役が入賞した場合(サブ遊技状態が通常状態からプレミアムBB状態に移行した場合)には、ART状態への移行が確定する。
以下では、BB状態が通常状態から移行したBB状態である場合を「通常中BB状態」と称する。また、BB状態が通常状態から移行した赤7BB状態である場合を「通常中赤7BB状態」と称し、BB状態が通常状態から移行した青7BB状態である場合を「通常中青7BB状態」と称する。また、以下では、赤7BB状態及び青7BB状態を総称して「7揃いBB状態」といい、通常中赤7BB状態及び通常中青7BB状態を総称して「通常中7揃いBB状態」ともいう。
また、以下では、BB状態がART状態から移行したBB状態である場合を「ART中BB状態」と称する。また、BB状態がART状態から移行した赤7BB状態である場合を「ART中赤7BB状態」と称し、BB状態がART状態から移行した青7BB状態である場合を「ART中青7BB状態」と称する。さらに、以下では、ART中赤7BB状態及びART中青7BB状態を総称して「ART中7揃いBB状態」ともいう。
なお、本実施形態では、サブ遊技状態が通常状態からプレミアムBB状態に移行した場合には、ART状態への移行が確定するので、通常状態からプレミアムBB状態に移行した場合のプレミアムBB状態における遊技内容は、ART状態からプレミアムBB状態に移行した場合のプレミアムBB状態における遊技内容と同じとする。それゆえ、以下では、通常中プレミアムBB状態とART中プレミアムBB状態とを区別せずに、単に、プレミアムBB状態と称す。ただし、本発明はこれに限定されず、前者のプレミアムBB状態における遊技内容を、後者のプレミアムBB状態における遊技内容と異なる構成にしてもよい。さらに、本実施形態では、プレミアムBB状態における遊技内容を、ART中7揃いBB状態における遊技内容と同じにするが、本発明はこれに限定されず、両者で行われる遊技内容が互いに異なっていてもよい。
(2)BB状態での遊技内容
各BB状態では、ゲーム(単位遊技)毎に、「ジャッジメントリング」と称する、特典(ARTゲーム数の上乗せ又はART抽選)が付与され得る特別な演出(以下、「JR演出」という)を発生させるか否かの抽籤(以下、「JR抽籤」という)が行われる。なお、本実施形態では、BB遊技中、毎ゲーム、内部当籤役の種別に関係なく、JR抽籤を行う例を説明するが、本発明はこれに限定されず、所定の内部当籤役(例えば、プラムリプ又はベルリプ)が当籤したときにのみJR抽籤を行う構成にしてもよい。
このJR演出(特典付与演出)では、遊技者によるメインリールの第1停止操作〜第3停止操作の各タイミングが、対応する所定の時間範囲内のタイミングで行われたか否かを判定する演出を行う。そして、遊技者による各停止操作が対応する所定の時間範囲内のタイミングで行われた場合(以下、「JR成功時」という)に、特典(ARTゲーム数の上乗せ又はART抽選)が遊技者に与えられる。
なお、通常中7揃いBB状態において、JR演出が発生し、且つ、JR成功時には、特典としてART抽籤が与えられる。また、通常中7揃いBB状態のJR演出によりART抽籤に当籤した場合には、当籤したARTのループモード(継続モード)を抽籤により決定する処理も行われる。
ART中7揃いBB状態又はプレミアムBB状態において、JR演出が発生し、且つ、JR成功時には、特典として所定のART上乗せゲーム数が与えられる。そして、付与されたART上乗せゲーム数は、現セットの残りARTゲーム数、又は、プレミアムBB終了後に開始されるARTのART初期ゲーム数に加算される。なお、この際、付与されるART上乗せゲーム数は、JR抽籤において予め、複数種のART上乗せゲーム数(5、10又は30ゲーム)の中から一つのART上乗せゲーム数が決定されている。すなわち、本実施形態では、JR演出の当籤と同時に、JR成功時に付与されるART上乗せゲーム数も決定される構成になっている(後述の図67及び図68参照)。なお、JR演出の内容については、後で図面を参照しながら詳述する。
さらに、ART中7揃いBB状態及びプレミアムBB状態では、毎ゲーム、ARTゲーム数の上乗せ抽籤が行われ、該抽籤に当籤した場合には、当籤したART上乗せゲーム数が、現セットの残りARTゲーム数、又は、プレミアムBB終了後に開始されるARTのART初期ゲーム数に加算される。すなわち、ART中7揃いBB状態及びプレミアムBB状態では、JR演出によるARTゲーム数の上乗せだけでなく、ゲーム毎に行われるART上乗せ抽籤によるARTゲーム数の上乗せという特典も得られる可能性がある。
(3)通常中7揃いBB状態におけるART突入モードの種別
通常中7揃いBB状態のBB遊技では、JR演出で実行されるART抽籤におけるART当籤確率(ARTへの突入率)と、当籤したARTのセット継続率(ART継続率)との組合せが、互いに異なる複数種のモード(以下、「突入モード」という)が設けられている。本実施形態では、突入モードA、突入モードB、突入モードC及び突入モードDの4種類の突入モードが設けられている。
また、本実施形態では、通常中7揃いBB状態におけるART当籤の期待度は、通常中赤7BB状態時より通常中青7BB状態時の方が高くなるように、各突入モードにおけるART当籤確率が設定されている。具体的には、各突入モードのART当籤確率及びART継続率は、次のように設定されている(後述の図69及び図70参照)。
突入モードAでは、通常中赤7BB状態時のART当籤確率は約60%となり、通常中青7BB状態時のそれは約80%となる。また、突入モードAでは、通常中赤7BB状態時及び通常中青7BB状態時のいずれにおいても、ARTのループモードとしてループモード1〜6のいずれかが決定され、突入モードAにおけるART継続率は、約33%〜90%となる。
突入モードBでは、通常中赤7BB状態時のART当籤確率は約45%となり、通常中青7BB状態時のそれは約55%となる。また、突入モードBでは、通常中赤7BB状態時及び通常中青7BB状態時のいずれにおいても、ARTのループモードとして、ループモード2〜6のいずれかが決定され、突入モードBにおけるART継続率は、約50%〜90%となる。
突入モードCでは、通常中赤7BB状態時のART当籤確率は約24%となり、通常中青7BB状態時のそれは約36%となる。また、突入モードCでは、通常中赤7BB状態時及び通常中青7BB状態時のいずれにおいても、ARTのループモードとして、ループモード4〜6のいずれかが決定され、突入モードCにおけるART継続率は、約75%〜90%となる。
また、突入モードDでは、通常中赤7BB状態時のART当籤確率は約10%となり、通常中青7BB状態時のそれは約18%となる。また、突入モードDでは、通常中赤7BB状態時及び通常中青7BB状態時のいずれにおいても、ARTのループモードとして、ループモード6が決定され、突入モードDにおけるART継続率は、約90%となる。
上述のように、本実施形態では、ARTの当籤確率(突入率)は、高い方から、突入モードA、B、C及びDの順となり、ART継続率は、高い方から、突入モードD、C、B及びAの順となる。
なお、上述した突入モードは、通常中7揃いBB状態(通常中赤7BB状態又は通常中青7BB状態)の遊技開始時に行われるART突入モード選択演出において、遊技者により選択される。ART突入モード選択演出の内容については、後述の図101に示すART突入モード選択処理のフローチャートにおいて詳述する。
(4)BB終了時のサブ遊技状態の遷移態様
上述した各種BB状態におけるBB遊技は、所定枚数を超えるメダルの払い出しが行われると終了する(図12参照)。例えば、プレミアムBB状態のBB遊技(コンビネーション名称「C_BB_01」に係るBB役入賞時のBB遊技)は、297枚を超えるメダルの払い出しが行われると終了する。また、通常中及びART中7揃いBB状態のBB遊技(コンビネーション名称「C_BB_02」〜「C_BB_09」のいずれかに係るBB役入賞時のBB遊技)は、144枚を超えるメダルの払い出しが行われると終了する。
通常中BB状態においてBB遊技が終了し、且つ、JR演出でARTが当籤している場合には、図48に示すように、サブ遊技状態は、BB状態からART状態に移行する。なお、図13に示すメイン遊技状態の遷移フローで説明したように、BB遊技が終了すると、メイン遊技状態は、BB遊技状態からRT0遊技状態に移行する。すなわち、サブ遊技状態がBB状態からART状態に移行する際には、メイン遊技状態は、BB遊技状態からRT0遊技状態及びRT1遊技状態を経由してRT2遊技状態に移行する。この際、RT遊技状態をこのように遷移させるためのナビが発生する。それゆえ、図48には示さないが、BB状態からART状態へのサブ遊技状態の遷移経路には、サブ遊技状態として、メイン遊技状態がBB遊技状態からRT0遊技状態及びRT1遊技状態を経由してRT2遊技状態に移行する期間の遊技状態に対応するART準備状態も存在する。
また、通常中BB状態においてBB遊技が終了し、且つ、JR演出でARTが非当籤であった場合には、図48に示すように、サブ遊技状態は、BB状態から通常状態に移行する。なお、この際、移行先の通常状態が、RT1遊技状態に対応する場合には、メイン遊技状態は、BB遊技状態からRT0遊技状態を経由してRT1遊技状態に移行する。
ART中BB状態においてBB遊技が終了した場合には、図48に示すように、サブ遊技状態は、BB状態からART状態に移行する。なお、この際、サブ遊技状態は、BB状態からART準備状態(不図示)を介してART状態に移行する。
[サブ遊技状態の各種制御フラグ]
本実施形態では、副制御回路101(サブCPU102)は、上述した各種サブ遊技状態の発生状況及び遷移態様を、各種制御フラグ(サブ制御フラグ)のオン/オフ状態に基づいて、管理及び遷移制御する(後述の図96〜図106に示すフローチャート参照)。
図49に、上述した各サブ遊技状態と、各サブ遊技状態に対して設けられたサブ制御フラグとの対応表を示す。
「通常フラグ」は、サブ遊技状態が通常状態であるか否かを示すフラグであり、サブ遊技状態が通常状態である場合にはオン状態となる。「ART開始フラグ」は、現ゲームがARTのセット開始ゲーム(ART作動期間の開始ゲーム)であるか否かを示すフラグであり、現ゲームがARTのセット開始ゲームである場合にはオン状態となる。「ARTフラグ」は、サブ遊技状態がART状態であるか否かを示すフラグであり、サブ遊技状態がART状態である場合にはオン状態となる。
「FC開始フラグ」は、現ゲームがFC遊技期間の開始ゲームであるか否かを示すフラグであり、現ゲームがFC遊技期間の開始ゲームである場合にはオン状態となる。「FC発生フラグ」は、現ゲームがFC遊技期間中のゲームであるか否かを示すフラグであり、現ゲームがFC遊技期間中のゲームである場合にはオン状態となる。
「赤7BBフラグ」は、サブ遊技状態が赤7BB状態であるか否かを示すフラグであり、サブ遊技状態が赤7BB状態である場合にはオン状態となる。「青7BBフラグ」は、サブ遊技状態が青7BB状態であるか否かを示すフラグであり、サブ遊技状態が青7BB状態である場合にはオン状態となる。また、「BB開始フラグ」は、現ゲームが赤7BB又は青7BBの遊技期間の開始ゲームであるか否かを示すフラグである。そして、「プレミアムBBフラグ」は、サブ遊技状態がプレミアムBB状態であるか否かを示すフラグであり、サブ遊技状態がプレミアムBB状態である場合にはオン状態となる。
例えば、サブ遊技状態が通常中赤7BB状態である場合には、通常フラグ及び赤7BBフラグの両方がオン状態となる。なお、サブ遊技状態が通常中赤7BB状態から通常状態に移行する際には、通常フラグ及び赤7BBフラグのうち、赤7BBフラグのみがオフ状態となる。また、例えば、サブ遊技状態がART中赤7BB状態である場合には、ARTフラグ及び赤7BBフラグの両方がオン状態となる。なお、サブ遊技状態がART中赤7BB状態からART状態に移行する際には、ARTフラグ及び赤7BBフラグのうち、赤7BBフラグのみがオフ状態となる。また、初期状態では、上述した各種制御フラグのうち、通常フラグのみがオン状態となる。
なお、本実施形態では、副制御回路101における各種サブ遊技状態の管理及び遷移を、上述した各種サブ制御フラグを用いて制御する手法を説明するが、本発明はこれに限定されず、各種サブ遊技状態の管理及び遷移を制御可能な手法であれば、任意の手法を用いることができる。
<サブCPUの制御で用いられる内部当籤役の各種略称>
図50に、サブCPU102で制御する各種処理及び管理する各種テーブルで用いられる内部当籤役の略称と、メインCPU93で管理する上述した内部当籤役の略称との対応表を示す。ここでは、副制御回路101側(以下、「サブ側」という)において使用する内部当籤役の略称のうち、主制御回路91側で使用する内部当籤役の略称と異なる略称について簡単に説明する。
本実施形態では、小役・リプレイ用データポインタとして「1」〜「4」のいずれかが得られ且つボーナス用データポインタとして「0」が得られる内部当籤役(略称「F_通常リプ1」〜「F_通常リプ4」のリプレイ役)を、サブ側では「プラムリプ」と称する。また、小役・リプレイ用データポインタとして「5」〜「9」のいずれかが得られ且つボーナス用データポインタとして「0」が得られる内部当籤役(略称「F_RT2移行リプ_213」〜「F_RT2移行リプ_321」のリプレイ役)を、サブ側では「ベルリプ」と称する。なお、サブ側においても、「プラムリプ」及び「ベルリプ」のリプレイ役を総称して、通常のリプレイ役という。
また、通常のリプレイ役の当籤回数が上述したリプレイ規定回数に到達し、周期チャンス目が当籤した場合には、この当籤役をサブ側では「チャンスリプB」と称す。なお、小役・リプレイ用データポインタとして「9」が得られ且つボーナス用データポインタとして「0」が得られる内部当籤役(略称「F_チャンスリプ」のリプレイ役)をサブ側では、「チャンスリプA」と称する。
また、小役・リプレイ用データポインタとして「11」〜「34」のいずれかが得られる内部当籤役(略称「F_左ベル1」〜「F_右ベル8」のベルに係る小役)を、サブ側では「押し順ベル」と称する。小役・リプレイ用データポインタとして「40」が得られる内部当籤役(略称「F_RB役」の小役)を、サブ側では「全小役」と称する。
また、ボーナス用データポインタとして「1」が得られる内部当籤役(略称「F_BB_01」等のBB役)を、サブ側では「プレミアムBB」と称する。さらに、ボーナス用データポインタとして「2」〜「5」のいずれかが得られる内部当籤役(略称「F_BB_02」〜「F_BB_05」等のBB役)を、サブ側では「赤7BB」と称し、ボーナス用データポインタとして「6」〜「9」のいずれかが得られる内部当籤役(略称「F_BB_06」〜「F_BB_09」等のBB役)を、サブ側では「青7BB」と称する。
<副制御回路で実行される各種演出>
次に、副制御回路101(サブCPU102)において実行される特徴的な各種演出について説明する。
[液晶サブリールを用いた演出]
本実施形態のパチスロ1では、液晶表示装置11の表示画面(以下、液晶画面という)に3つのリール画像(以下、「液晶サブリール」という)を表示し、且つ、その液晶サブリールをメインリールの回転動作に合わせて変動表示する演出機能を備える。
(1)液晶サブリールの構成
図51に、液晶画面11aにおける液晶サブリールの表示態様の一例を示す。本実施形態では、3つのメインリールと同様に、3つの液晶サブリール110L,110C,110R(左液晶サブリール110L、中液晶サブリール110C、右液晶サブリール110R)が液晶画面11aに表示される。また、各液晶サブリールでは、メインリールと同様に、様々な液晶図柄が所定の順序で変動表示される。
図52に、各液晶サブリールで表示される各種液晶図柄の配列を示す。本実施形態では、各液晶サブリールに配列される液晶図柄の個数は、メインリールのそれ(20個)と異なり、21個とする。また、各液晶サブリールの変動表示演出における、液晶図柄の基本的な変動表示方向(回転方向)は、液晶図柄の位置「20」から液晶図柄の位置「0」に向かう方向になる。
各液晶サブリールに配列される液晶図柄は、メインリールに描かれた図柄とは異なるものとする。なお、図52に示す例では、メインリールの図柄(図8参照)と同じ名称の液晶図柄も存在するが、その液晶図柄の態様はメインリールの図柄のそれと異なる。また、各液晶サブリール中の液晶図柄「扉」は、内部当籤役の種別や演出内容などに応じて適宜所定の液晶図柄に変化可能な液晶図柄である。なお、各液晶サブリールの構成(液晶図柄の個数、種別、配列順序等)は、この例に限定されず、任意に設定することができる。
また、本実施形態柄では、各液晶サブリールの表示領域には、メインリールと同様に、連続して配置された3つの液晶図柄が表示される。それゆえ、各液晶サブリールの表示領域には、上段、中段及び下段の液晶図柄の表示領域が形成され、3つの液晶サブリール110L,110C,110Rの表示領域には、3行×3列の態様で液晶図柄が表示される。
また、3つの液晶サブリール110L,110C,110Rの表示領域には、入賞役に対応する液晶図柄の組合せが停止表示される有効ライン(以下、「演出用有効ライン」という)が設けられる。図53に、3つの液晶サブリール110L,110C,110Rの表示領域に設けられた演出用有効ラインを示す。
本実施形態では、図53に示すように、3つの液晶サブリール110L,110C,110の表示領域では、5本の演出用有効ラインが設けられる。具体的には、演出用有効ラインとして、左液晶サブリール110Lの中段領域、中液晶サブリール110Cの中段領域及び右液晶サブリール110Rの中段領域を結ぶ仮想ライン(センターライン:図53中のラインCL)、左液晶サブリール110Lの上段領域、中液晶サブリール110Cの上段領域及び右液晶サブリール110Rの上段領域を結ぶ仮想ライン(トップライン:図53中のラインTL)、左液晶サブリール110Lの下段領域、中液晶サブリール110Cの下段領域及び右液晶サブリール110Rの下段領域を結ぶ仮想ライン(ボトムライン:図53中のラインBL)、左液晶サブリール110Lの下段領域、中液晶サブリール110Cの中段領域及び右液晶サブリール110Rの上段領域を結ぶ仮想ライン(クロスアップライン:図53中のラインCUL)、並びに、左液晶サブリール110Lの上段領域、中液晶サブリール110Cの中段領域及び右液晶サブリール110Rの下段領域を結ぶ仮想ライン(クロスダウンライン:図53中のラインCDL)の5本の仮想ラインが設けられる。
(2)液晶サブリールを用いた演出の基本動作例
上述した液晶サブリールを用いた演出では、例えば、まず、レバーオン後、内部当籤役に応じて決定された演出内容に基づいて、各液晶サブリールの液晶図柄が液晶画面11a上において、所定の態様で変動表示(回転表示)される。次いで、メインリールに対する第3停止操作が行われ、入賞役が決まると、該入賞役に対応する液晶図柄の組合せが、少なくとも一つの演出用有効ライン上に停止表示される。
図54に、サブ側の入賞役名称と、演出用有効ライン上に停止表示される液晶図柄の組合せ(図柄画像の組合せ)との対応例を示す。なお、サブ側の入賞役名称「プレミアムBB」、「赤7BB」及び「青7BB」は、サブ側の当籤役略称「プレミアムBB」、「赤7BB」及び「青7BB」がそれぞれ入賞した場合の名称である。また、サブ側の入賞役名称「通常リプレイ」は、サブ側の当籤役略称「プラムリプ」又は「ベルリプ」が入賞した場合の名称であり、サブ側の入賞役名称「チャンス目」は、サブ側の当籤役略称「チャンスリプA」又は「チャンスリプB」が入賞した場合の名称である。また、サブ側の入賞役名称「押し順ベル」及び「共通ベル」は、サブ側の当籤役略称「押し順ベル」及び「共通ベル」がそれぞれ入賞した場合の名称である。さらに、サブ側の入賞役名称「スイカ」は、サブ側の当籤役略称「強スイカ」又は「弱スイカ」が入賞した場合の名称であり、サブ側の入賞役名称「チェリー」は、サブ側の当籤役略称「強チェ」、「弱チェ」又は「中チェ」が入賞した場合の名称である。
入賞役がプレミアムBBである場合には、液晶図柄の組合せ「BAR」−「BAR」−「BAR」が少なくとも1つの演出用有効ライン上に停止表示される。また、入賞役が赤7BBである場合には、液晶図柄の組合せ「赤7」−「赤7」−「赤7」が少なくとも一つの演出用有効ライン上に停止表示され、入賞役が青7BBである場合には、液晶図柄の組合せ「青7」−「青7」−「青7」が少なくとも1つの演出用有効ライン上に停止表示される。
また、入賞役が通常リプレイである場合には、液晶図柄の組合せ「プラムリプ」−「プラムリプ」−「プラムリプ」が少なくとも1つの演出用有効ライン上に停止表示される。また、入賞役がチャンス目である場合には、チャンス目に係る所定の液晶図柄の組合せ(特定の図柄画像の組合せ)が少なくとも1つの演出用有効ライン上に停止表示される。なお、チャンス目に係る液晶図柄の組合せには、複数種の液晶図柄の組合せが用意されており、例えば、液晶図柄の組合せ「プラムリプ」−「プラムリプ」−「ベル」、「プラムリプ」−「プラムリプ」−「スイカ」などが、チャンス目に係る液晶図柄の組合せになる。
また、入賞役が押し順ベル又は共通ベルである場合には、液晶図柄の組合せ「ベル」−「ベル」−「ベル」が少なくとも1つの演出用有効ライン上に停止表示され、入賞役がスイカである場合には、液晶図柄の組合せ「スイカ」−「スイカ」−「スイカ」が少なくとも1つの演出用有効ライン上に停止表示される。さらに、入賞役がチェリーである場合には、液晶図柄の組合せ「チェリー」−「ANY(任意の液晶図柄)」−「ANY」が少なくとも1つの演出用有効ライン上に停止表示される。
なお、上述した入賞役に対応する液晶図柄の組合せが表示される演出用有効ラインの種別及び本数は、例えば内部当籤役の内容や演出内容などに応じて適宜設定される。
また、本実施形態では、上述した液晶サブリールを用いた演出動作は、副制御回路101により制御される。すなわち、本実施形態では、副制御回路101は、上述した液晶サブリールを用いた演出を実行する手段(表示演出実行手段)も兼ねる。
(3)周期チャンス目当籤時の液晶サブリールを用いた演出
次に、本実施形態のパチスロ1において、周期チャンス目が当籤した場合に実行される、液晶サブリールを用いた演出について説明する。
本実施形態のパチスロ1において、周期チャンス目が内部当籤すると、上述のように、メインリールの遊技ロック(第2の遊技ロック)が発生する。そこで、周期チャンス目当籤時のサブリール演出では、まず、このメインリールの遊技ロックの発生期間において、3つの液晶サブリール110L,110C,110Rを変動表示させる演出と、3つの液晶サブリール110L,110C,110Rを停止表示する演出とを交互に複数回繰り返すサブリール演出を行う。
なお、遊技ロック(第2の遊技ロック)の発生期間に行われるサブリール演出では、まず、通常のリプレイ役(所定の内部当籤役)に係る液晶図柄の組合せ(「プラムリプ」−「プラムリプ」−「プラムリプ」)を3つの液晶サブリール110L,110C,110Rの所定の演出用有効ライン上に停止表示(所定の表示)する。次いで、所定の演出用有効ライン上にチャンス目(特定の内部当籤役)に係る液晶図柄の組合せ(「プラムリプ」−「プラムリプ」−「ベル」等)を停止表示(特定の表示)する。
その後、サブリール3つの液晶サブリール110L,110C,110Rが停止表示する度に、所定の演出用有効ライン上にチャンス目に係る液晶図柄の組合せが停止表示される。また、この際、異なる種類のチャンス目に係る液晶図柄の組合せが、3つの液晶サブリール110L,110C,110Rが停止表示する度に停止表示される。なお、本発明はこれに限定されず、周期チャンス目当籤時のサブリール演出において、メインリールの遊技ロックの発生期間に、3つの液晶サブリール110L,110C,110Rの変動表示を1回だけ停止表示する演出の構成にしてもよい。
次いで、メインリールの遊技ロックの発生期間が終了すると、3つの液晶サブリール110L,110C,110Rは再度、変動表示される。そして、周期チャンス目が入賞すると、所定の演出用有効ライン上には、通常のリプレイ役に係る液晶図柄の組合せでなく、チャンス目に係る液晶図柄の組合せが停止表示される。なお、この際、停止表示されるチャンス目に係る液晶図柄の組合せは、遊技ロック中には停止表示されなかった種類のチャンス目に係る液晶図柄の組合せであってもよいし、遊技ロック中に停止表示された複数種のチャンス目に係る液晶図柄の組合せの中の一つと同じ液晶図柄の組合せであってもよい。
上述のような周期チャンス目当籤時の液晶サブリールを用いた演出を設けた場合、ロック期間中に、多彩な演出を遊技者に見せることができるので、ロック機能に対する遊技者の興趣をより高めることができるができる。
(4)FC遊技中の液晶サブリールを用いた特別演出(「出目フュージョン」と称する演出)
本実施形態のパチスロ1では、上述のように、FC遊技において、毎ゲーム、ART遊技数加算抽籤(ARTゲーム数の上乗せ抽籤)を行う。そこで、本実施形態では、FC遊技において、ART遊技数加算抽籤に当籤し且つ入賞役が決定されると、入賞役に対応する液晶図柄の組合せを所定の演出用有効ライン上に停止表示するサブリール演出(所定の表示)を行うとともに、獲得されたART上乗せゲーム数を液晶画面11aに表示する演出(以下、「FC中基本演出」という)を行う。
また、本実施形態では、後述するように、FC遊技においてレア役の一部に当籤した場合、ART遊技数加算抽籤により100ゲーム(所定数)以上のART上乗せゲーム数を得ることができる。具体的には、内部当籤役がスイカに係る小役(弱スイカ又は強スイカ:規定の内部当籤役)である場合に、100、200及び300ゲームのいずれかがART上乗せゲーム数として決定される可能性がある(後述の図64及び図65参照)。そして、このような多くのART上乗せゲーム数が獲得されたときには、上述したFC中基本演出とは異なる別の特別な演出(以下、「FC中特別演出」という)を行う。
FC中特別演出では、3つの液晶サブリール110L,110C,110Rにおいて、獲得されたART上乗せゲーム数の値(100、200又は300)をその値の正の約数で除算した時に得られる値(2〜5のいずれか)と同じ本数の演出用有効ライン上に、内部当籤役(レア役の一部)に係る液晶図柄の組合せ(「スイカ」−「スイカ」−「スイカ」)を停止表示する。さらに、FC中特別演出では、液晶図柄の組合せの停止表示とともに、獲得されたART上乗せゲーム数を、液晶画面11aにそのまま表示(報知)するのではなく、「獲得されたART上乗せゲーム数の正の約数と同じ値のART上乗せゲーム数×内部当籤役(レア役の一部)に係る液晶図柄の組合せが停止表示された演出用有効ラインの本数」の態様で表示(報知)する。なお、正の約数は、例えば、獲得されたARTゲーム数等に応じて、適宜設定される。
例えば、FC遊技においてスイカに係る内部当籤役(弱スイカ又は強スイカ)に当籤し、100ゲームのART上乗せゲーム数が得られた場合には、スイカに係る液晶図柄の組合せ(「スイカ」−「スイカ」−「スイカ」)を2本の演出用有効ラインを停止表示するとともに、獲得されたART上乗せゲームとして、例えば「+50G×2倍」という文言を液晶画面11aに表示する。また、例えば、FC遊技においてスイカに係る内部当籤役(弱スイカ又は強スイカ)に当籤し、300ゲームのART上乗せゲーム数が得られた場合には、スイカに係る液晶図柄の組合せ(「スイカ」−「スイカ」−「スイカ」)を5本(全て)の演出用有効ラインを停止表示するとともに、獲得されたART上乗せゲームとして、例えば「+60G×5倍」という文言を液晶画面11aに表示する。
このようなFC中特別演出を行った場合、ART上乗せゲーム数が飛躍的に増加した感覚を遊技者に与えることができるととももに、上述したFC中基本演出に比べてプレミアム感のある演出を遊技者に与えることができる。それゆえ、FC遊技期間において、上述したFC中特別演出の機能を設けることにより、FC遊技に対する遊技者の興趣をより一層高めることができる。なお、FC中特別演出の構成は、この例に限定されず、獲得されたART上乗せゲーム数を倍数表示する演出を行わずに、内部当籤役(レア役の一部)に係る液晶図柄の組合せを複数の演出用有効ライン上に停止表示することのみにより、100ゲーム以上のART上乗せゲーム数が獲得されたことを報知してもよい。
(5)押し順ベル入賞時の液晶サブリールを用いた演出
本実施形態のパチスロ1では、押し順ベルに係る小役が当籤した場合には、メダルの払出枚数が1枚である「1枚役」と、メダルの払出枚数が3枚である「3枚役」と、メダルの払出枚数が9枚である「9枚役」とが重複当籤する(小役・リプレイ用データポインタ19〜34取得時)、又は、「1枚役」と「9枚役」とが重複当籤する(小役・リプレイ用データポインタ11〜18取得時)。
なお、小役・リプレイ用データポインタ11〜18は、順押し正解用の押し順ベルに係る小役(左リール3Lを第1停止した際に9枚役が入賞する小役)が内部当籤した際に取得される(図11、図12及び図25〜図27参照)。また、小役・リプレイ用データポインタ19〜34は、変則押し正解用の押し順ベルに係る小役(左リール3L以外のリールを第1停止した際に9枚役が入賞する小役)が内部当籤した際に取得される。すなわち、本実施形態では、順押し正解用の押し順ベルが内部当籤した場合には、1枚役及び9枚役が重複当籤し、変則押し正解用の押し順ベルが内部当籤した場合には、1枚役、3枚役及び9枚役が重複当籤する。
そして、本実施形態では、通常状態において押し順ベルが当籤し、且つ、押し順ベルが入賞した場合、メダルの払い出しは行われるが、3つの液晶サブリール110L,110C,110Rの演出用有効ライン上には、押し順ベルに係る液晶図柄の組合せ(「ベル」−「ベル」−「ベル」:ベル揃い図柄)を停止表示しない。
しかしながら、ART状態において押し順ベルが当籤し、且つ、押し順ベルが入賞した場合には、演出用有効ライン上に、押し順ベルに係る液晶図柄の組合せ(ベル揃い図柄)を停止表示する。なお、この際、9枚役が入賞した場合には、3つの液晶サブリール110L,110C,110Rのセンターライン上に押し順ベルに係る液晶図柄の組合せ(ベル揃い図柄)を停止表示し、3枚役が入賞した場合には、クロスダウンライン上に押し順ベルに係る液晶図柄の組合せを停止表示する。また、1枚役が入賞した場合には、センターライン及びクロスダウンライン以外の演出用有効ライン上に押し順ベルに係る液晶図柄の組合せを停止表示する。
[JR(ジャッジメントリング)演出]
次に、図55を参照しながら、BB状態の遊技期間で行われるJR演出の内容について説明する。なお、図55は、JR演出の内容を説明するための図であり、JR演出実行時に液晶表示装置11の液晶画面11aに表示される演出画像の概略図である。
(1)JR演出発生時の動作
JR演出は、遊技者の操作介入が必要となるミニゲームである。JR演出では、遊技者によるメインリールに対する第1停止操作〜第3停止操作の各タイミング、すなわち、サブCPU102における各リール停止コマンドの受信タイミングが対応する所定の時間範囲内のタイミングである否かを判定する演出を行う。そして、遊技者による各停止操作が対応する所定の時間範囲内のタイミングで行われた場合(JR成功時)には、所定の特典(ART抽籤又はARTゲーム数の上乗せ)が遊技者に与えられる。
具体的には、JR演出が開始されると、図55に示すように、液晶表示装置11の液晶画面11aには、時計を模した略円盤状の画像120(以下、「JR画像120」という)が表示される。このJR画像120には、時計の針を模した針画像121が重ねて表示される。また、JR画像120中には、JR成功となる停止操作のタイミングの時間範囲(以下、「成功範囲」という)が、3箇所表示される。図55に示す例では、ハッチングされた3つの領域122〜124が、3つの成功範囲に対応する。なお、JR画像120において、3つの成功範囲122〜124以外の領域は、失敗範囲となる。
そして、JR演出が開始されると、液晶画面11a上において、針画像121が、JR画像120の中心を回転軸として時計回り方向(図55中の矢印Rの方向)に回転し始める。次いで、針画像121が、3つの成功範囲122〜124のいずれかと重なる位置に存在するタイミングで、遊技者が第1停止操作を行うと、第1停止操作が成功と判定される。この際、液晶画面11a上では、第1停止操作で判定対象となった成功範囲の画像態様が変化するとともに、第1停止操作が成功した旨のメッセージが表示される。
第1停止操作が成功である場合、針画像121は、時計回り方向に回転し続ける。次いで、針画像121が、第1停止操作で成功となった成功範囲以外の残りの2つの成功範囲の一方と重なる位置に存在するタイミングで、遊技者が第2停止操作を行うと、第2停止操作が成功と判定される。この際、液晶画面11a上では、第2停止操作で判定対象となった成功範囲の画像態様が変化するとともに、第2停止操作が成功した旨のメッセージが表示される。
第2停止操作が成功である場合、針画像121は、時計回り方向に回転し続ける。次いで、針画像121が、第1停止操作及び第2停止操作で成功となった2つの成功範囲以外の残りの1つの成功範囲と重なる位置に存在するタイミングで、遊技者が第3停止操作を行うと、第3停止操作が成功と判定される。この際、液晶画面11a上では、第3停止操作で判定対象となった成功範囲の画像態様が変化するとともに、第3停止操作が成功した旨のメッセージ、すなわち、JR成功のメッセージが表示される。そして、JR成功と判定された後、所定の特典が遊技者に付与される。
なお、各停止操作時において、針画像121が残っている成功範囲と重ならない位置に存在するタイミングで、遊技者が停止操作を行った場合には、その停止操作は失敗と判定され、その時点でJR演出が終了する。この際、液晶画面11a上では、針画像121の回転動作が停止するとともに、JR失敗のメッセージが表示される。例えば、第1停止操作時にJR失敗と判定された場合には、その時点でJR演出が終了し、第2停止操作及び第3停止操作では、JR演出は発生しない。
また、本実施形態では、3つの成功範囲122〜124は、JR演出開始時から表示される映像のフレーム数で規定される。すなわち、各成功範囲に規定された開始フレームから最終フレームまでの間に、遊技者によりメインリールの停止操作が行われれば、JR成功と判定される。なお、本発明はこれに限定されず、各成功範囲を時間で規定してもよい。この場合には、停止操作のタイミングがタイマにより管理される。また、JR画像120における3つの成功範囲122〜124の配置位置及びフレーム範囲は、例えば、サブ遊技状態の種別、内部当籤役の種別等に応じて適宜設定される。
(2)JR成功時の特典内容
次に、JR成功時に付与される特典の内容について説明する。
通常中7揃いBB状態のJR演出においてJR成功となった場合には、特典としてART抽籤(ART当籤の機会)が与えられる。そして、JR成功時のART抽籤に当籤した場合には、ARTのループモード抽籤が行われる。
なお、本実施形態のパチスロ1では、通常中7揃いBB状態の1遊技期間におけるJR演出の実行回数は、JR成功回数が最大3回となるまでの回数に限定される。それゆえ、通常中7揃いBB状態の1遊技期間において、複数回(2回又は3回)、JR演出に成功し且つARTに当籤した場合には、当籤毎にARTのループモード抽籤を行う(ART当籤毎にループモードを決定し直す)。
しかしながら、本発明はこれに限定されず、通常中7揃いBB状態の1遊技期間において、1回、ARTに当籤すると、その後、JR演出を発生させない構成にしてもよいし、残りのJR演出においてARTゲーム数の上乗せを特典として付与する構成にしてもよい。また、本実施形態では、通常中7揃いBB状態の1遊技期間において、JR成功時のART抽籤に当籤した後、次のJR演出でARTが非当籤となった場合には、ART当籤の決定を維持し、抽籤結果を書き換えない。
さらに、本実施形態では、例えば、通常中7揃いBB状態の1遊技期間におけるJR演出の実行回数を無制限にしてもよい。なお、この場合には、JR成功回数が3回以上となる状況でのJR演出の当籤確率を、JR成功回数が3回未満となる状況でのJR演出の当籤確率より非常に小さくする、又は、JR成功回数が3回以上となる状況でのJR演出におけるART当籤確率を、JR成功回数が3回未満となる状況でのJR演出におけるART当籤確率より非常に小さくする。
一方、ART中7揃いBB状態又はプレミアムBB状態のJR演出においてJR成功となった場合には、特典として所定のART上乗せゲーム数(5、10及び30ゲームのいずれか)が付与される。なお、ART中7揃いBB状態又はプレミアムBB状態では、後述の図67及び図68に示すように、JR演出の抽籤処理において、JR演出の当籤/非当籤だけでなく、JR成功時のART上乗せゲーム数も同時に決定される。
また、ART中7揃いBB状態又はプレミアムBB状態の1遊技期間におけるJR演出の実行回数は無制限である。しかしながら、本実施形態では、ART中7揃いBB状態又はプレミアムBB状態の1遊技期間において、JR成功回数が3回(所定の回数)以上となる状況でのJR演出の当籤確率は、JR成功回数が3回未満となる状況でのそれより非常に小さくなる(後述の図67及び図68参照)。すなわち、ART中7揃いBB状態又はプレミアムBB状態の1遊技期間において、JR成功回数が3回以上となると、JR演出が当籤し難くなる(JR演出が発生し難くなる)。
さらに、本実施形態では、JR演出開始から、針画像121が1周する間に、第1〜第3停止操作が行われ、且つ、第1〜第3停止操作がそれぞれ成功範囲122〜124で実行されてJR成功となった場合には、上述した特典に加えて、液晶画面11aにパチスロ1の設定(設定1〜6)を示唆する映像が表示されるという特典も得られる。
上述のように、JR演出において、JR成功時には、遊技者に対してARTに関する特典が付与されるが、JR演出の発生確率は、BB遊技期間中、一定ではなく、JR成功回数に応じて変化し、特典が得られる確率も変化する。その結果、BB中の遊技が単調でなくなり、BB状態(特別な遊技状態)の遊技に対する遊技者の興趣をさらに高めることができる。
(3)JR成功時のART上乗せゲーム数の示唆演出
本実施形態では、ART中7揃いBB状態又はプレミアムBB状態において、JR演出に当籤した場合、JR成功時のART上乗せゲーム数として、5、10又は30ゲームが決定される。この際、当籤したJR成功時のART上乗せゲーム数が5又は10ゲームである場合には、そのART上乗せゲーム数を示唆する情報を液晶画面11aに表示(報知)しないが、当籤したJR成功時のART上乗せゲーム数が30ゲームである場合には、そのART上乗せゲーム数を示唆する情報を液晶画面11aに表示(報知)する。
なお、当籤したART上乗せゲーム数を示唆する手法としては、例えば、液晶画面11aにJR成功時に獲得可能なART上乗せゲーム数を表示する手法や、JR画像120中の成功範囲の表示態様(例えば色など)を変化させる手法などを用いることができる。このようなJR成功時に獲得可能なART上乗せゲーム数を示唆(報知)する演出機能を設けた場合、次のような効果が得られる。
上述のように、ART中7揃いBB状態又はプレミアムBB状態の1遊技期間において、JR成功回数が3回以上である場合のJR演出の当籤確率は、JR成功回数が3回未満である場合のそれより非常に小さくなる(本実施形態では、1/10程度になる)。すなわち、ART中7揃いBB状態又はプレミアムBB状態の1遊技期間におけるJR演出の実行回数は、原則的には無制限ではあるものの、実質的にはJR成功回数が最大3回となるまでの回数に制限される。
それゆえ、JR演出において、できる限り多くのART上乗せゲーム数を得るためには、遊技者は、より多くのART上乗せゲーム数が獲得可能なJR演出においてのみ、JR演出を成功させることが好ましい。例えば、ART中7揃いBB状態又はプレミアムBB状態の1遊技期間において、遊技者が、JR成功時のART上乗せゲーム数が5又は10ゲームとなるJR演出を意図的に失敗し、JR成功時のART上乗せゲーム数が30ゲームとなるJR演出が発生するまで待つ(JR演出に対して遊技者が技術介入を行う)ことができれば、より多くのART上乗せゲーム数を獲得することができる。
そこで、本実施形態のように、JR成功時のART上乗せゲーム数を示唆する情報を液晶画面11aに表示する演出機能を設けた場合、JR演出が発生する度に、JR成功時のART上乗せゲーム数を遊技者が認識することができるので、上述したJR演出に対する遊技者の技術介入が可能になる。この結果、JR演出に対する遊技者の興趣をより高めることができる。
(4)JR演出の変形態様
JR演出の態様は、上述した例に限定されず、遊技者の停止操作のタイミングが所定の時間範囲(成功範囲)のタイミングであるか否かの判定結果に基づいて、所定の特典が与えられような態様であれば、任意に構成することができる。
例えば、JR演出において、JR成功か否かの判定対象とする停止操作を第1〜第3停止操作の一つにしてもよい。また、本実施形態では、遊技者の停止操作毎に、該停止操作の成功/失敗を判定する構成例を説明したが、本発明はこれに限定されず、例えば、第3停止操作後に、まとめて第1〜第3停止操作の成功/失敗を判定する構成にしてもよい。
また、本実施形態では、ART中BB状態の遊技においてJR演出が発生した際に、ストップボタンの押し順ナビが発生する場合がある。この場合、JR演出において、停止操作のタイミングに関係なく、押し順ナビに従って停止操作を行うだけでART上乗せゲーム数が付与される構成にしてもよい。すなわち、この場合には、停止操作のタイミングが成功範囲内のタイミングでなくても、ART上乗せゲーム数が付与される。
また、本実施形態では、プレミアムBB状態で発生するJR演出の構成(特典の付与形態)が、ART中7揃いBB状態で発生するJR演出の構成と同じである例を説明したが、本発明はこれに限定されない。例えば、サブ遊技状態が通常状態からプレミアムBB状態に移行した場合のプレミアムBB状態で発生するJR演出の構成が、サブ遊技状態がART状態からプレミアムBB状態に移行した場合のプレミアムBB状態で発生するJR演出の構成と異なるようにしてもよい。この場合、例えば、サブ遊技状態が通常状態からプレミアムBB状態に移行した場合のプレミアムBB状態では、JR演出の実行回数を、JR成功回数が最大3回となるまでの回数に制限してもよい。
<ロムカートリッジ基板に記憶されるデータテーブルの構成>
次に、ロムカートリッジ基板86に記憶される各種データテーブルの構成について説明する。
なお、以下に説明する抽籤テーブルを用いた抽籤処理は、抽籤テーブルの種別及びそれに対応する抽籤処理の種別に関係なく、同じ処理により、抽籤結果が決定される。具体的には、次のようにして、抽籤処理が行われる。まず、予め定められた数値の範囲(本実施形態では、0〜32767、乱数分母=32768)から抽出される演出用の乱数値を、抽籤テーブルに規定された抽選対象の抽籤値で順次減算する。次いで、減算の結果が負になったか否か(いわゆる「桁かり」が生じたか否か)の判定を行う。そして、減算結果が負になった(「桁かり」が生じた)場合、その際の抽籤対象が当籤したことになる。なお、本実施形態では、副制御回路101で行う抽籤処理で用いる演出用の乱数値は、抽籤処理の種別毎に別個に抽出する。
[通常中ART抽籤テーブル]
まず、図56A及び図56Bを参照して、通常中ART抽籤テーブルについて説明する。なお、ここでは、通常中ART抽籤テーブルの構成をより明確にするため(見やすくするため)、通常中ART抽籤テーブルを図56A及び図56Bの2つのテーブルに分割して示すが、実際には、図56A及び図56Bの2つのテーブルは1つのテーブルとして構成される。
通常中ART抽籤テーブルは、通常状態の単位遊技において、ART抽籤処理(後述の図104参照)が実行される際に参照される。通常中ART抽籤テーブルは、各種内部当籤役と、各内部当籤役に対して設定されたART当籤/非当籤の抽籤値との対応関係を規定する。
通常中ART抽籤テーブルを用いたART抽籤処理では、図56A及び図56Bに示すように、内部当籤役が「中チェ」又は「チャンスリプB」である場合に、ARTに当籤する可能性があり、そのART当籤確率は、それぞれ5/32768となる。すなわち、本実施形態では、周期チャンス目当籤時(第2の遊技ロック発生時)には、ARTに当籤する可能性がある。
[通常中ループモード抽籤テーブル]
次に、図57を参照して、通常中ループモード抽籤テーブルについて説明する。
通常中ループモード抽籤テーブルは、通常状態の単位遊技でART抽籤に当籤した場合に実行されるARTループモード抽籤処理(後述の図104参照)において参照される。通常中ループモード抽籤テーブルは、各ループモード(ループモード1〜6)と、各ループモード(ARTの継続率)が決定されるときの抽籤値との対応関係を規定する。
通常状態の単位遊技においてART抽籤に当籤した場合、図57に示すように、ループモード2以上のループモードが決定される(ループモード1は決定されない)。また、この際、例えば、985/32768の確率でループモード6(ART継続率が約90%であるループモード)が決定される。
[ART中FC・上乗せ抽籤テーブル]
次に、図58A及び図58Bを参照して、ART中FC・上乗せ抽籤テーブルについて説明する。なお、ここでは、ART中FC・上乗せ抽籤テーブルの構成をより明確にするため(見やすくするため)、ART中FC・上乗せ抽籤テーブルを図58A及び図58Bの2つのテーブルに分割して示すが、実際には、図58A及び図58Bの2つのテーブルは1つのテーブルとして構成される。
ART中FC・上乗せ抽籤テーブルは、ART遊技の単位遊技において、FC・ART遊技数抽籤処理(後述の図102参照)が実行される際に参照される。ART中FC・上乗せ抽籤テーブルは、内部当籤役毎に設定された、各特典(FC当籤/非当籤、及び/又は、ART上乗せゲーム数)と、各特典が決定されるときの抽籤値との対応関係を規定する。
なお、本実施形態では、図58A及び図58Bに示すように、内部当籤役がプラムリプである場合にのみ、各特典に対して0より大きな抽籤値が規定されている。すなわち、本実施形態では、ART遊技の単位遊技においてプラムリプに当籤した場合にのみ、特典が得られる。なお、本発明はこれに限定されず、ART中FC・上乗せ抽籤テーブルの構成を、プラムリプ以外の内部当籤役においても特典が得られる構成にしてもよい。
ART中FC・上乗せ抽籤テーブルを用いたFC・ART遊技数抽籤処理では、図58Aに示すように、内部当籤役がプラムリプである場合、5/32768の確率でFC当籤のみが特典として決定される。また、この場合、5/32768の確率でFC当籤及びART上乗せゲーム数(10〜30ゲームのいずれか)の両方が特典として決定される。
また、内部当籤役がプラムリプである場合、図58Aに示すように、ART中FC・上乗せ抽籤テーブルを用いたFC・ART遊技数抽籤処理において、320/32768の確率で10ゲームのART上乗せゲーム数のみが特典として決定され、130/32768の確率で、20又は30ゲームのART上乗せゲーム数のみが特典として決定される。さらに、この場合、5/32768の確率で、100、200又は300ゲームのART上乗せゲーム数のみが特典として決定される。
[ART継続抽籤テーブル]
次に、図59を参照して、ART継続抽籤テーブルについて説明する。
ART継続抽籤テーブルは、ARTのセット開始時に行われるFC遊技の1ゲーム目で実施されるART継続抽籤処理(後述の図103参照)において参照される。ART継続抽籤テーブルは、各ループモードに対して設定されたART継続の当籤/非当籤の抽籤値を規定する。
ART継続抽籤テーブルを用いたART継続抽籤処理において、その時点で設定されているループモードがループモード1である場合には、図59に示すように、10813/32768(約33%)の確率でART継続が決定される。また、ループモードがループモード2である場合には、16384/32768(50%)の確率でART継続が決定され、ループモードがループモード3である場合には、21626/32768(約66%)の確率でART継続が決定される。また、ループモードがループモード4である場合には、24576/32768(75%)の確率でART継続が決定され、ループモードがループモード5である場合には、26214/32768(約80%)の確率でART継続が決定される。そして、ループモードがループモード6である場合には、29491/32768(約90%)の確率でART継続が決定される。
[ループモード移行抽籤テーブル]
次に、図60を参照して、ループモード移行抽籤テーブルについて説明する。
ループモード移行抽籤テーブルは、ARTのセット開始時におけるFC遊技の1ゲーム目で実施されるART継続抽籤に当籤した場合に行われるARTループモード昇格抽籤処理(後述の図103参照)において参照される。ループモード移行抽籤テーブルは、現在(今回)セットされているARTのループモード(ループモード1〜6)毎に設定された、次セット(次回)のARTの各ループモードと、次セットのARTの各ループモードが決定されるときの抽籤値との対応関係を規定する。
ループモード移行抽籤テーブルを用いたARTループモード昇格抽籤処理において、今回のループモードがループモード1である場合には、図60に示すように、次回のループモードとして、ループモード1〜6のいずれかが決定される。また、今回のループモードがループモード2である場合には、次回のループモードとして、ループモード2〜6のいずれかが決定され、今回のループモードがループモード3である場合には、次回のループモードとして、ループモード3〜6のいずれかが決定される。また、今回のループモードがループモード4である場合には、次回のループモードとして、ループモード4〜6のいずれかが決定され、今回のループモードがループモード5である場合には、次回のループモードとして、ループモード5又は6が決定される。そして、今回のループモードがループモード6である場合には、次回のループモードとして、ループモード6が維持される。
すなわち、本実施形態では、ART継続が決定された場合、次セットのARTのループモードは、現セット(今回)のARTのループモードと同じループモードにセットされる(現状維持)、又は、現セット(今回)のループモードのART継続率より高いART継続率のループモードに移行(昇格)する。
[FCモード抽籤テーブル]
次に、図61A及び図61Bを参照して、FCモード抽籤テーブルについて説明する。なお、ここでは、FCモード抽籤テーブルの構成をより明確にするため(見やすくするため)、FCモード抽籤テーブルを図61A及び図61Bの2つのテーブルに分割して示すが、実際には、図61A及び図61Bの2つのテーブルは1つのテーブルとして構成される。
FCモード抽籤テーブルは、FC遊技期間の開始ゲーム(1ゲーム目)においてFCモード抽籤処理(後述の図103参照)が実行される際に参照される。FCモード抽籤テーブルは、内部当籤役毎に設定された、各FCモード(FCモード1〜5)と、各FCモードが決定されるときの抽籤値との対応関係を規定する。
例えば、FCモード抽籤テーブルを用いたFCモード抽籤処理において、内部当籤役がプラムリプである場合、図61Aに示すように、FCモードとして、8192/32768の確率でFCモード2が決定され、4096/32768の確率でFCモード3又は4が決定され、16384/32768の確率でFCモード5が決定される。なお、本実施形態では、内部当籤役がプラムリプである場合には、FCモードとして、FCモード1は決定されない。
[FC遊技数加算抽籤テーブル]
次に、図62A及び図62B、並びに、図63A及び図63Bを参照して、FC遊技数加算抽籤テーブルについて説明する。なお、図62A及び図62Bは、FCモード1がセットされている場合に参照されるFC遊技数加算抽籤テーブルであり、図63A及び図63Bは、FCモード2がセットされている場合に参照されるFC遊技数加算抽籤テーブルである。
なお、ここでは、各FCモードにおけるFC遊技数加算抽籤テーブルの構成をより明確にするため(見やすくするため)、各FC遊技数加算抽籤テーブルを2つのテーブルに分割して示すが、実際には、この2つのテーブルは1つのテーブルとして構成される。また、本実施形態では、FCモード3〜5のそれぞれに対しても対応するFC遊技数加算抽籤テーブルが設けられるが、ここでは、説明を簡略化するため、それらのFC遊技数加算抽籤テーブルの図示は省略する。
FC遊技数加算抽籤テーブルは、FC遊技状態の単位遊技において、FC遊技数加算抽籤処理(後述の図103参照)が実行される際に参照される。FC遊技数加算抽籤テーブルは、内部当籤役毎に設定された、各FC加算ゲーム数(0、5、10、15又は20ゲーム)と、各FC加算ゲーム数が決定されるときの抽籤値との対応関係を規定する。
FC遊技数加算抽籤テーブルを用いたFC遊技数加算抽籤処理において、FCモード1がセットされており、且つ、内部当籤役がチャンスリプBである場合には、図62Aに示すように、5ゲームのFC加算ゲーム数が必ず決定される。なお、FCモード1がセットされており、且つ、内部当籤役がチャンスリプB以外の役である場合には、FCゲーム数の加算(上乗せ)は行われない(0ゲームのFC加算ゲーム数が必ず決定される)。
また、FC遊技数加算抽籤テーブルを用いたFC遊技数加算抽籤処理において、FCモード2がセットされており、且つ、内部当籤役がベルリプである場合には、図63Aに示すように、FCゲーム数の加算(上乗せ)が決定される。そして、この場合、16384/32768の確率で5ゲームのFC加算ゲーム数が決定され、8192/32768の確率で10ゲームのFC加算ゲーム数が決定され、4096/32768の確率で15又は20ゲームのFC加算ゲーム数が決定される。また、FCモード2がセットされており、且つ、内部当籤役がプラムリプ、チャンスリプA、共通ベル、押し順ベル、弱スイカ、強スイカ、弱チェ又は強チェである場合には、1024/32768の確率で5ゲームのFC加算ゲーム数が決定される。なお、これらの場合以外の場合には、FCゲーム数の上乗せは行われない(0ゲームのFC加算ゲーム数が必ず決定される)。
[FC中上乗せ抽籤テーブル]
次に、図64A及び図64B、並びに、図65A及び図65Bを参照して、FC中上乗せ抽籤テーブルについて説明する。なお、図64A及び図64Bは、FCモード1がセットされている場合に参照されるFC中上乗せ抽籤テーブルであり、図65A及び図65Bは、FCモード2がセットされている場合に参照されるFC中上乗せ抽籤テーブルである。
なお、ここでは、各FCモードにおけるFC中上乗せ抽籤テーブルの構成をより明確にするため(見やすくするため)、各FC中上乗せ抽籤テーブルを2つのテーブルに分割して示すが、実際には、この2つのテーブルは1つのテーブルとして構成される。また、本実施形態では、FCモード3〜5のそれぞれに対しても対応するFC中上乗せ抽籤テーブルが設けられるが、ここでは、説明を簡略化するため、それらのFC中上乗せ抽籤テーブルの図示は省略する。
FC中上乗せ抽籤テーブルは、FC遊技状態の単位遊技において、ART遊技数加算抽籤処理(後述の図103参照)が実行される際に参照される。FC中上乗せ抽籤テーブルは、内部当籤役毎に設定された、各ART上乗せゲーム数(0、5、10、20、30、50、100、200又は300ゲーム)と、各ART上乗せゲーム数が決定されるときの抽籤値との対応関係を規定する。
FC中上乗せ抽籤テーブルを用いたART遊技数加算抽籤処理において、FCモードがFCモード1であり、且つ、内部当籤役がハズレ、ベルリプ、チャンスリプA、共通ベル、押し順ベル、弱チェ又は強チェである場合には、図64A及び図64Bに示すように、5、10、20又は30ゲームのART上乗せゲーム数が得られる。また、FCモードがFCモード1であり、且つ、内部当籤役がチャンスリプBである場合には、10、20、30又は50ゲームのART上乗せゲーム数が得られる。また、FCモードがFCモード1であり、且つ、内部当籤役が弱スイカ、強スイカ又は中チェである場合には、5、10、20、30、50、100、200又は300ゲームのART上乗せゲーム数が得られる。なお、FCモードがFCモード1であり、且つ、内部当籤役がプラムリプである場合には、5ゲームのART上乗せゲーム数が得られる。
上述のように、FC中上乗せ抽籤テーブルを用いたART遊技数抽籤処理において、FCモードがFCモード1である場合には、弱スイカ、強スイカ又は中チェに係るレア役を除いて、内部当籤役がチャンスリプBである場合により多くのART上乗せゲーム数が得られる可能性がある。また、FCモードがFCモード1であり且つ内部当籤役が弱スイカ、強スイカ又は中チェである場合には、1回の抽籤で100ゲーム以上のART上乗せゲーム数が得られる可能性がある。なお、FCモード1において、内部当籤役が弱スイカ又は強スイカであり且つ1回の抽籤で100ゲーム以上のART上乗せゲーム数が決定された場合には、上述したFC中特別演出が行われる。
また、FC中上乗せ抽籤テーブルを用いたART遊技数抽籤処理において、FCモードがFCモード2であり、且つ、内部当籤役がハズレ、プラムリプ、チャンスリプA、共通ベル、押し順ベル、弱チェ又は強チェである場合には、図65A及び図65Bに示すように、5、10、20又は30ゲームのART上乗せゲーム数が得られる。また、FCモードがFCモード2であり、且つ、内部当籤役がベルリプである場合には、10、20、30又は50ゲームのART上乗せゲーム数が得られる。また、FCモードがFCモード2であり、且つ、内部当籤役が弱スイカ、強スイカ又は中チェである場合には、5、10、20、30、50、100、200又は300ゲームのART上乗せゲーム数が得られる。なお、FCモードがFCモード2であり、且つ、内部当籤役がチャンスリプBである場合には、5ゲームのART上乗せゲーム数が得られる。
上述のように、FC中上乗せ抽籤テーブルを用いたART遊技数抽籤処理において、FCモードがFCモード2である場合には、弱スイカ、強スイカ又は中チェに係るレア役を除いて、内部当籤役がベルリプであるときにより多くのART上乗せゲーム数が得られる可能性がある。また、FCモードがFCモード2であり且つ内部当籤役が弱スイカ、強スイカ又は中チェに係るレア役である場合には、1回の抽籤で100ゲーム以上のART上乗せゲーム数が得られる可能性がある。なお、FCモード2において、内部当籤役が弱スイカ又は強スイカであり且つ1回の抽籤で100ゲーム以上のART上乗せゲーム数が決定された場合には、上述したFC中特別演出が行われる。
また、上述のように、本実施形態では、FC中上乗せ抽籤テーブルを用いたART遊技数抽籤処理では、FCモードの種別及び内部当籤役の種別に関係なく、毎ゲーム、5ゲーム以上のART上乗せゲーム数が得られる構成になっている。
図62〜図65に示すFC遊技数加算抽籤テーブル及びFC中上乗せ抽籤テーブルから明らかなように、本実施形態のパチスロ1では、FCモードの種別毎に、ART遊技数加算抽籤においてより多くのART上乗せゲーム数が獲得可能であり、且つ、FC遊技数加算抽籤において必ずFCゲーム数の加算(上乗せ)が決定される所定の内部当籤役(弱スイカ、強スイカ又は中チェに係るレア役を除く)が対応付けられている。
具体的には、FCモードがFCモード1である場合には、この所定の内部当籤役としてチャンスリプBが対応付けられており、チャンスリプBが内部当籤した場合に、ART遊技数加算抽籤においてより多くのART上乗せゲーム数が獲得可能であり、且つ、FC遊技数加算抽籤において必ずFCゲーム数の加算が決定される。また、FCモードがFCモード2である場合には、所定の内部当籤役としてベルリプが対応付けられており、ベルリプが内部当籤した場合に、ART遊技数加算抽籤においてより多くのART上乗せゲーム数が獲得可能であり、且つ、FC遊技数加算抽籤において必ずFCゲーム数の加算が決定される。
また、図示しないが、FCモードがFCモード3〜5である場合にもまた、ART遊技数加算抽籤においてより多くのART上乗せゲーム数が獲得可能であり、且つ、FC遊技数加算抽籤において必ずFCゲーム数の加算が決定される所定の内部当籤役(弱スイカ、強スイカ又は中チェに係るレア役を除く)がそれぞれ対応付けられている。なお、FCモードと所定の内部当籤役との対応関係は、この例に限定されず、任意に設定することができる。このように、FC遊技において設定されるFCモードと所定の内部当籤役とを対応付けることにより、FC遊技に対する遊技者の興趣をより高めることができる。
[7揃いBB(通常)中JR抽籤テーブル]
次に、図66を参照して、7揃いBB(通常)中JR抽籤テーブルについて説明する。
7揃いBB(通常)中JR抽籤テーブルは、通常中7揃いBB状態(通常中赤7BB状態又は通常中青7BB状態)の単位遊技において、JR抽籤処理(後述の図100参照)が実行される際に参照される。7揃いBB(通常)中JR抽籤テーブルは、JR演出の当籤/非当籤と、JR演出の当籤/非当籤が決定されるときの抽籤値との対応関係を規定する。
通常中7揃いBB状態(通常中赤7BB状態又は通常中青7BB状態)で毎ゲーム行われるJR抽籤処理において、JR演出に当籤する確率(JR演出の発生率)は、図66に示すように、11000/32768となる。
[7揃いBB(ART)中JR抽籤テーブル]
次に、図67を参照して、7揃いBB(ART)中JR抽籤テーブルについて説明する。
7揃いBB(ART)中JR抽籤テーブルは、ART中7揃いBB状態(ART中赤7BB状態又はART中青7BB状態)の単位遊技において、JR抽籤処理(後述の図100参照)が実行される際に参照される。7揃いBB(ART)中JR抽籤テーブルは、現在のJR成功回数が3回未満である場合における、JR演出の非当籤及びJR演出当籤時の各種ART上乗せゲーム数(5、10又は30ゲーム)と、JR演出の非当籤及びJR演出当籤時の各種ART上乗せゲーム数のそれぞれが決定されるときの抽籤値との対応関係を規定する。また、7揃いBB(ART)中JR抽籤テーブルは、現在のJR成功回数が3回以上である場合における、JR演出の非当籤及びJR演出当籤時の各種ART上乗せゲーム数(5、10又は30ゲーム)と、JR演出の非当籤及びJR演出当籤時の各種ART上乗せゲーム数のそれぞれが決定されるときの抽籤値との対応関係を規定する。
ART中7揃いBB状態(ART中赤7BB状態又はART中青7BB状態)で毎ゲーム行われるJR抽籤処理において、JR成功回数が3回未満である状況でJR演出に当籤する確率(JR演出の発生率)は、図67に示すように、(5000+5000+1000)/32768となる。また、この際、JR成功時に5又は10ゲームのART上乗せゲーム数が決定される確率は、5000/32768となり、JR成功時に30ゲームのART上乗せゲーム数が決定される確率は、1000/32768となる。
また、ART中7揃いBB状態で毎ゲーム行われるJR抽籤処理において、JR成功回数が3回以上である状況でJR演出に当籤する確率(JR演出の発生率)は、(500+500+100)/32768となる。また、この際、JR成功時に5又は10ゲームのART上乗せゲーム数が決定される確率は、500/32768となり、JR成功時に30ゲームのART上乗せゲーム数が決定される確率は、100/32768となる。すなわち、JR成功回数が3回以上である場合におけるJR演出の当籤確率は、JR成功回数が3回未満である場合のそれに比べて非常に小さくなり(1/10程度)、JR成功回数が3回以上である状況では、JR演出が発生し難くなる。
[プレミアムBB中JR抽籤テーブル]
次に、図68を参照して、プレミアムBB中JR抽籤テーブルについて説明する。
プレミアムBB中JR抽籤テーブルは、プレミアムBB状態の単位遊技において、JR抽籤処理(後述の図100参照)が実行される際に参照される。プレミアムBB中JR抽籤テーブルは、現在のJR成功回数が3回未満である場合における、JR演出の非当籤及びJR演出当籤時の各種ART上乗せゲーム数(5、10又は30ゲーム)と、JR演出の非当籤及びJR演出当籤時の各種ART上乗せゲーム数のそれぞれが決定されるときの抽籤値との対応関係を規定する。また、プレミアムBB中JR抽籤テーブルは、現在のJR成功回数が3回以上である場合における、JR演出の非当籤及びJR演出当籤時の各種ART上乗せゲーム数(5、10又は30ゲーム)と、JR演出の非当籤及びJR演出当籤時の各種ART上乗せゲーム数のそれぞれが決定されるときの抽籤値との対応関係を規定する。
なお、本実施形態では、プレミアムBB中JR抽籤テーブルは、上述した7揃いBB(ART)中JR抽籤テーブル(図67参照)と同様の構成を有する。また、本実施形態では、プレミアムBB中JR抽籤テーブルで規定されている、JR演出の非当籤及びJR演出当籤時の各種ART上乗せゲーム数のそれぞれが決定されるときの抽籤値もまた、上述した7揃いBB(ART)中JR抽籤テーブル(図67参照)のそれらと同様とする。なお、本発明はこれに限定されず、プレミアムBB中JR抽籤テーブルにおいて規定される各種抽籤値を、7揃いBB(ART)中JR抽籤テーブルのそれらと異ならせてもよい。
[7揃いBB(通常)中ART抽籤テーブル]
次に、図69を参照して、7揃いBB(通常)中ART抽籤テーブルについて説明する。
7揃いBB(通常)中ART抽籤テーブルは、通常中7揃いBB状態(通常中赤7BB状態又は通常中青7BB状態)の単位遊技で発生したJR演出に成功した際に行われるJR成功時ART抽籤処理(後述の図106参照)において参照される。7揃いBB(通常)中ART抽籤テーブルは、ARTの当籤/非当籤と、該ARTの当籤/非当籤が決定されるときの抽籤値との対応関係を、通常中7揃いBB状態の種別(通常中赤7BB状態又は通常中青7BB状態)と突入モードの種別(突入モードA〜D)との組合せ毎に規定する。
通常中赤7BB状態の遊技(BB遊技)で行われる、7揃いBB(通常)中ART抽籤テーブルを用いたJR成功時ART抽籤処理において、突入モードが突入モードAである場合には、ART当籤が決定される確率(突入率)は、図69に示すように、19661/32768(約60%)となり、突入モードが突入モードBである場合には、ART当籤が決定される確率(突入率)は、14745/32768(約45%)となる。また、通常中赤7BB状態において、突入モードが突入モードCである場合には、ART当籤が決定される確率(突入率)は、7865/32768(約24%)となり、突入モードが突入モードDである場合には、ART当籤が決定される確率(突入率)は、3277/32768(約10%)となる。
通常中青7BB状態の遊技(BB遊技)で行われる、7揃いBB(通常)中ART抽籤テーブルを用いたJR成功時ART抽籤処理において、突入モードが突入モードAである場合には、ART当籤が決定される確率(突入率)は、図69に示すように、26215/32768(約80%)となり、突入モードが突入モードBである場合には、ART当籤が決定される確率(突入率)は、18023/32768(約55%)となる。また、通常中青7BB状態において、突入モードが突入モードCである場合には、ART当籤が決定される確率(突入率)は、11797/32768(約36%)となり、突入モードが突入モードDである場合には、ART当籤が決定される確率(突入率)は、5898/32768(約18%)となる。
上述のように、本実施形態では、各突入モードにおいて、通常中青7BB状態中のARTへの突入率は、通常中赤7BB状態中のそれより高くなる。
[7揃いBB(通常)中ループモード抽籤テーブル]
次に、図70を参照して、7揃いBB(通常)中ループモード抽籤テーブルについて説明する。
7揃いBB(通常)中ループモード抽籤テーブルは、通常中7揃いBB状態(通常中赤7BB状態又は通常中青7BB状態)の単位遊技で発生したJR演出に成功し、且つ、ART抽籤に当籤した場合に行われるARTループモード抽籤処理(後述の図106参照)において参照される。7揃いBB(通常)中ループモード抽籤テーブルは、各ループモード(ループモード1〜6)と、各ループモードが決定されるときの抽籤値との対応関係を、通常中7揃いBB状態の種別(通常中赤7BB状態又は通常中青7BB状態)と突入モードの種別(突入モードA〜D)との組合せ毎に規定する。
通常中赤7BB状態又は通常中青7BB状態の遊技(BB遊技)で行われる、7揃いBB(通常)中ループモード抽籤テーブルを用いたJR成功時のARTループモード抽籤処理において、突入モードが突入モードAである場合には、図70に示すように、ループモード1〜ループモード6のいずれかが決定される(ART継続率は、約33%〜90%となる)。また、JR成功時のARTループモード抽籤処理において、突入モードが突入モードBである場合には、ループモード2〜ループモード6のいずれかが決定される(ART継続率は、約50%〜90%となる)。
また、通常中赤7BB状態又は通常中青7BB状態の遊技(BB遊技)で行われる、7揃いBB(通常)中ループモード抽籤テーブルを用いたJR成功時のARTループモード抽籤処理において、突入モードが突入モードCである場合には、ループモード4〜ループモード6のいずれかが決定される(ART継続率は、約75%〜90%となる)。さらに、JR成功時のARTループモード抽籤処理において、突入モードが突入モードDである場合には、ループモード6が必ず決定される(ART継続率は、約90%となる)。
なお、図70から明らかなように、本実施形態では、例えば、通常中青7BB状態においてループモード6が決定される確率は、通常中赤7BB状態においてループモード6が決定される確率より高くなるように設定されている。
[7揃いBB(ART)中上乗せ抽籤テーブル]
次に、図71を参照して、7揃いBB(ART)中上乗せ抽籤テーブルについて説明する。
7揃いBB(ART)中上乗せ抽籤テーブルは、ART中7揃いBB状態(ART中赤7BB状態又はART中青7BB状態)の単位遊技において、ART上乗せゲーム数抽籤処理(後述の図100参照)が実行される際に参照される。7揃いBB(ART)中上乗せ抽籤テーブルは、ART中7揃いBB状態の種別(ART中赤7BB状態又はART中青7BB状態)毎に設定された、各ART上乗せゲーム数(0、5、10、20、50又は100ゲーム)と、各ART上乗せゲーム数が決定されるときの抽籤値との対応関係を規定する。
ART中7揃いBB状態の遊技(BB遊技)で行われる、7揃いBB(ART)中上乗せ抽籤テーブルを用いたART上乗せゲーム数抽籤処理では、図71に示すように、1500/32768の確率で5ゲームのART上乗せゲーム数が決定される。また、ART中7揃いBB状態の遊技で行われるART上乗せゲーム数抽籤処理では、150/32768の確率で10ゲームのART上乗せゲーム数が決定され、2/32768の確率で20、50又は100ゲームのART上乗せゲーム数が決定される。
[プレミアムBB中上乗せ抽籤テーブル]
次に、図72を参照して、プレミアムBB中上乗せ抽籤テーブルについて説明する。
プレミアムBB中上乗せ抽籤テーブルは、プレミアムBB状態の単位遊技において、ART上乗せゲーム数抽籤処理(後述の図100参照)が実行される際に参照される。プレミアムBB中上乗せ抽籤テーブルは、各ART上乗せゲーム数(0、5、10、20、50又は100ゲーム)と、各ART上乗せゲーム数が決定されるときの抽籤値との対応関係を規定する。
プレミアムBB状態の遊技(BB遊技)で行われる、プレミアムBB中上乗せ抽籤テーブルを用いたART上乗せゲーム数抽籤処理では、図72に示すように、15000/32768の確率で5ゲームのART上乗せゲーム数が決定される。また、プレミアムBB状態の遊技で行われるART上乗せゲーム数抽籤処理では、1000/32768の確率で10ゲームのART上乗せゲーム数が決定され、20/32768の確率で20、50又は100ゲームのART上乗せゲーム数が決定される。
<主制御回路の動作説明>
次に、図73〜図95を参照して、主制御回路91のメインCPU93が、プログラムを用いて実行する各種処理の内容について説明する。
[メインCPUの制御によるパチスロの主要動作処理]
まず、メインCPU93の制御で行うパチスロ1の主要動作処理(電源投入時処理)の手順を、図73に示すメインフローチャート(以下、メインフローという)を参照しながら説明する。
まず、パチスロ1に電源が投入されると、メインCPU93は、電源投入時の初期化処理を行う(S1)。この処理では、バックアップが正常に行われたか、設定変更が適切に行われたか等が判定され、その判定結果に対応した初期化処理が行われる。
次いで、メインCPU93は、一遊技終了時の初期化処理を行う(S2)。この初期化処理では、メインCPU93は、メインRAM95における指定格納領域のデータをクリアする。なお、ここでいう指定格納領域は、例えば、内部当籤役格納領域や表示役格納領域などの単位遊技毎にデータの消去が必要となる格納領域である。
次いで、メインCPU93は、メダル受付・スタートチェック処理を行う(S3)。この処理では、メダルセンサやスタートスイッチ79の入力のチェック等が行われる。なお、メダル受付・スタートチェック処理の詳細については、後述の図74を参照しながら後で説明する。
次いで、メインCPU93は、乱数値(0〜65535)を抽出し、該抽出した乱数値をメインRAM95に設けられた乱数値格納領域(不図示)に格納する(S4)。次いで、メインCPU93は、後述の遊技ロック関連抽籤処理で用いられる演出用乱数値を抽出し、該抽出した演出用乱数値をメインRAM95に設けられた演出用乱数値格納領域(不図示)に格納する(S5)。なお、本実施形態では、演出用乱数値として、演出用乱数値1、演出用乱数値2及び演出用乱数値3を設ける。演出用乱数値1〜3のそれぞれは、0〜65535の範囲から抽出され、後述のロック抽籤、ロックモード移行抽籤及びリプレイ規定回数抽籤で用いられる。
そして、抽出した各種乱数値が所定の乱数値格納領域に格納されると、メインCPU93は、内部抽籤処理を行う(S6)。この処理では、S4で抽出した乱数値に基づいた抽籤により内部当籤役の決定が行われる。なお、内部抽籤処理の詳細については、後述の図75を参照しながら後で説明する。
次いで、メインCPU93は、遊技ロック関連抽籤処理を行う(S7)。
S7の処理では、メインCPU93は、例えば、内部当籤役に基づいて、上述した遊技開始時(レバーオン時)の第1の遊技ロックの当籤/非当籤及びロック当籤時のロックパターン(図37〜図40参照)を抽籤により決定する。また、S7の処理では、メインCPU93は、周期チャンス目当籤を発生契機とする第2の遊技ロックの制御関連処理も行う。なお、遊技ロック関連抽籤処理の詳細については、後述の図77を参照しながら後で説明する。
なお、本実施形態では、上述した第1の遊技ロックのロックパターン1〜5の制御フラグとして、それぞれロックフラグ1〜5を設け、S7の遊技ロック関連抽籤処理において第1の遊技ロックに当籤した場合には、メインCPU93は、当籤したロックパターンに対応するロックフラグをオン状態にセットする。また、本実施形態では、上述した第2の遊技ロックの制御フラグとして、ロックフラグ6を設け、遊技開始時(レバーオン時)に周期チャンス目が当籤した場合には、S7の遊技ロック関連抽籤処理において、ロックフラグ6をオン状態にセットする。なお、これらのロックフラグは、メインRAM95に格納される。
次いで、メインCPU93は、リール停止初期設定処理を行う(S8)。なお、リール停止初期設定処理の詳細については、後述の図79を参照しながら後で説明する。
次いで、メインCPU93は、スタートコマンド送信処理を行う(S9)。具体的には、メインCPU93は、スタートコマンドを副制御回路101に送信する。なお、スタートコマンドは、内部当籤役等を特定するパラメータを含んで構成される。
次いで、メインCPU93は、遊技開始時ロック処理を行う(S10)。この処理では、主に、S7の処理で決定された遊技ロックの種別(ロックパターン)に対応する遊技開始時(レバーオン時)の遊技ロックが実行される。なお、遊技開始時ロック処理の詳細については、後述の図80を参照しながら後で説明する。
次いで、メインCPU93は、ウエイト処理を行う(S11)。この処理では、メインCPU93は、前回の遊技開始から所定時間(例えば、4.1秒)を経過していない場合、該所定時間が経過するまで待ち時間を消化する。
次いで、メインCPU93は、リール回転開始処理を行う(S12)。この処理において、メインCPU93は、全リールの回転開始を要求する。そして、全メインリールの回転開始が要求されると、一定の周期(1.1172msec)で実行される後述の割込処理(後述の図95参照)により、3つのステッピングモータ(不図示)の駆動が制御され、左リール3L、中リール3C及び右リール3Rの回転が開始される。このとき、各メインリールは、その回転速度が定速度に達するまで加速制御され、その後、該定速度が維持されるように制御される。
次いで、メインCPU93は、引込優先順位格納処理を行う(S13)。この処理では、メインCPU93は、引込優先順位データを取得して、引込優先順位データ格納領域に格納する。なお、引込優先順位格納処理の詳細については、後述の図81を参照しながら後で説明する。
次いで、メインCPU93は、リール停止制御処理を行う(S14)。この処理では、左ストップボタン19L、中ストップボタン19C及び右ストップボタン19Rがそれぞれ押されたタイミングと内部当籤役とに基づいて該当するリールの回転が停止される。なお、リール停止制御処理の詳細については、後述の図84を参照しながら後で説明する。
次いで、メインCPU93は、入賞検索処理を行う(S15)。この処理では、メインCPU93は、図柄コード格納領域(図47中の図柄コード格納領域2以降)のデータを表示役格納領域(図43参照)に格納する。また、この処理では、左リール3L、中リール3C及び右リール3Rが全て停止した後に有効ライン(入賞判定ライン)に表示された図柄の組合せと、図柄組合せテーブル(図9〜図11参照)とを照合する。そして、メインCPU93は、有効ラインに表示役が表示されたか否かを判定し、その判定結果を表示役格納領域に格納するようにしてもよい。
次いで、メインCPU93は、メダル払出処理を行う(S16)。この処理では、S15において決定された表示役の払出枚数に基づいて、ホッパー装置51の駆動やクレジット枚数の更新が行われ、メダルの払い出しが行われる。この際、本実施形態では、図柄組合せテーブル(図9〜図11参照)に示すように、メダルの投入枚数が3枚であり、メダルの払出枚数は表示役に応じて異なるが、その最大払出枚数(払出上限)は9枚である。
次いで、メインCPU93は、RT制御処理を行う(S17)。この処理では、メインCPU93は、RT遊技状態を管理する。なお、RT制御処理の詳細については、後述の図92を参照しながら後で説明する。
次いで、メインCPU93は、払出終了コマンド送信処理を行う(S18)。具体的には、メインCPU93は、払出終了コマンドを副制御回路101に送信する。
次いで、メインCPU93は、ボーナス終了チェック処理を行う(S19)。この処理では、メインCPU93は、ボーナスゲームの終了契機を管理するための各種カウンタを参照して、ボーナスゲームの作動を終了するか否かをチェックする。また、本実施形態では、上述したボーナス(BB)ゲーム終了時に行う第3の遊技ロック(4500ms間のロック)の実行処理もこのボーナス終了チェック処理で行う。なお、ボーナス終了チェック処理の詳細については、後述の図93を参照しながら後で説明する。
次いで、メインCPU93は、ボーナス作動チェック処理を行う(S20)。この処理では、メインCPU93は、ボーナスゲームの作動を開始するか否か、及び、再遊技を行うか否かをチェックする。また、本実施形態では、上述したボーナス(BB)入賞時に行う第3の遊技ロック(10000ms間のロック)の実行処理もこのボーナス作動チェック処理で行う。なお、ボーナス作動チェック処理の詳細については、後述の図94を参照しながら後で説明する。ボーナス作動チェック処理が終了すると、メインCPU93は、処理をS2に戻し、S2以降の処理を繰り返す。
[メダル受付・スタートチェック処理]
次に、図74を参照して、メインフロー(図73参照)中のS3で行うメダル受付・スタートチェック処理について説明する。
まず、メインCPU93は、自動投入要求はあるか否かを判別する(S31)。この自動投入要求の有無は、自動投入カウンタが「0」であるか否かを判別して行われる。すなわち、メインCPU93は、自動投入カウンタが「0」であるときには、自動投入要求が無いと判別し、自動投入カウンタが「1」以上であるときには、自動投入要求が有ると判別する。
なお、自動投入カウンタは、前回の単位遊技において再遊技に係る表示役が成立したか否かを識別するためのデータである。再遊技に係る表示役が成立したときには、前回の単位遊技において投入された枚数分のメダルが自動投入カウンタに自動的に投入される。
S31において、メインCPU93が、自動投入要求があると判別したとき(S31がYES判定の場合)、メインCPU93は、自動投入処理を行う(S32)。この処理では、自動投入カウンタの値が投入枚数カウンタに複写され、その後、自動投入カウンタの値がクリアされる。その後、メインCPU93は、後述のS39の処理を行う。
一方、S31において、メインCPU93が、自動投入要求がないと判別したとき(S31がNO判定の場合)、メインCPU93は、メダル受付許可を行う(S33)。この処理では、セレクタ66(図3〜図5参照)のソレノイドの駆動が行われ、メダル投入口20から投入されたメダルが受け入れられる。受け入れられたメダルは計数されてからホッパー装置51へ案内される。
次いで、メインCPU93は、メダルの投入枚数の最大値を設定する(S34)。具体的には、メインCPU93は、投入枚数の最大値を「3」に設定する。
次いで、メインCPU93は、メダル受付許可であるか否かを判別する(S35)。S35において、メインCPU93がメダル受付許可でないと判別したとき(S35がNO判定の場合)、メインCPU93は、後述のS39の処理を行う。
一方、S35において、メインCPU93がメダル受付許可であると判別したとき(S35がYES判定の場合)、メインCPU93は、メダル投入チェック処理を行う(S36)。この処理では、メインCPU93は、メダルが投入されたかを判別して、メダルが投入された場合に投入枚数カウンタに「1」を加算する。
次いで、メインCPU93は、メダル投入コマンドを副制御回路101に送信する(S37)。メダル投入コマンドは、投入枚数等を特定するためのパラメータを含んで構成される。
次いで、メインCPU93は、投入枚数が遊技開始可能枚数であるか否かを判別する(S38)。S38において、メインCPU93が、投入枚数が遊技開始可能枚数でないと判別したとき(S38がNO判定の場合)、メインCPU93は、処理をS35に戻し、S35以降の処理を繰り返す。一方、S38において、メインCPU93が、投入枚数が遊技開始可能枚数であると判別したとき(S38がYES判定の場合)、メインCPU93は、後述のS39の処理を行う。
S32の処理後、S35がNO判定の場合、又は、S38がYES判定の場合、メインCPU93は、スタートスイッチ79はオンであるか否かを判別する(S39)。S39において、メインCPU93が、スタートスイッチ79はオンでないと判別したとき(S39がNO判定の場合)、メインCPU93は、処理をS35に戻し、S35以降の処理を繰り返す。
一方、S39において、メインCPU93が、スタートスイッチ79はオンであると判別したとき(S39がYES判定の場合)、メインCPU93は、メダル受付禁止の処理を行う(S40)。この処理により、セレクタ66(図3〜図5参照)のソレノイドの駆動が行われず、投入されたメダルがメダル払出口32から排出される。そして、S40の処理後、メインCPU93は、メダル受付・スタートチェック処理を終了し、処理をメインフロー(図73参照)のS4に移す。
[内部抽籤処理]
次に、図75を参照して、メインフロー(図73参照)中のS6で行う内部抽籤処理について説明する。なお、本実施形態では、以下に説明する各種内部抽籤テーブルを用いた内部抽籤処理は主制御回路91により実行される。すなわち、本実施形態では、主制御回路91は、内部抽籤処理を実行する手段(内部当籤役決定手段)も兼ねる。
まず、メインCPU93は、メイン遊技状態に応じた内部抽籤テーブルをセットする(S41)。すなわち、メインCPU93は、遊技状態フラグ格納領域(図44参照)を参照して現在のメイン遊技状態を把握し、内部抽籤テーブル決定テーブル(図15参照)に基づいて内部抽籤テーブルの種別と抽籤回数を決定する。なお、抽籤回数は、内部抽籤テーブルにより規定された各当籤番号について、抽籤値の減算及び桁かりが生じたか否かの判定を行う回数を示す。
次いで、メインCPU93は、抽籤値変更処理を行う(S42)。この処理では、遊技状態に応じて再遊技に係る当籤番号の抽籤値が変更される。なお、抽籤値変更処理の詳細については、後述の図76を参照しながら後で説明する。
次いで、メインCPU93は、乱数値格納領域に格納されている乱数値を取得する(S43)。そして、メインCPU93は、当籤番号の初期値として「1」をセットする。
次いで、メインCPU93は、内部抽籤テーブルを参照して当籤番号に対応する抽籤値を取得し、乱数値から抽籤値を減算する(S44)。
次いで、メインCPU93は、S44での演算結果が0未満(負の値)であるか否かを判別する(S45)。
S45において、メインCPU93が、演算結果が0未満でないと判別したとき(S45がNO判定の場合)、メインCPU93は、乱数値及び当籤番号を更新する(S46)。具体的には、メインCPU93は、演算結果の値を乱数値にして、当籤番号を1加算する。
次いで、メインCPU93は、全ての当籤番号をチェックしたか否かを判別する(S47)。S47において、メインCPU93が全ての当籤番号をチェックしていないと判別したとき(S47がNO判定の場合)、メインCPU93は、処理をS44に戻し、S44以降の処理を繰り返す。
一方、S47において、メインCPU93が全ての当籤番号をチェックしたと判別したとき(S47がYES判定の場合)、メインCPU93は、データポインタとして「0」をセットする(S48)。すなわち、メインCPU93は、小役・リプレイ用データポインタ及びボーナス用データポインタのそれぞれに「0」をセットする。
ここで、再度S45の処理に戻って、S45において、メインCPU93が、演算結果が0未満(負の値)であると判別したとき(S45がYES判定の場合)、メインCPU93は、現在の当籤番号に応じて、小役・リプレイ用データポインタ及びボーナス用データポインタを取得する(S49)。
そして、S48又はS49の処理後、メインCPU93は、小役・リプレイ用内部当籤役決定テーブル(図25〜図27参照)を参照し、小役・リプレイ用データポインタに基づいて内部当籤役を取得する(S50)。
次いで、メインCPU93は、取得した内部当籤役を内部当籤役格納領域に格納する(S51)。
次いで、メインCPU93は、持越役格納領域に格納されているデータが「00000000」であるか否かを判別する(S52)。S52において、メインCPU93が、持越役格納領域に格納されているデータが「00000000」でないと判別したとき(S52がNO判定の場合)、メインCPU93は、後述のS55の処理を行う。
一方、S52において、メインCPU93が、持越役格納領域に格納されているデータは「00000000」であると判別したとき(S52がYES判定の場合)、メインCPU93は、ボーナス用内部当籤役決定テーブル(図24参照)を参照し、ボーナス用データポインタに基づいて内部当籤役を取得する(S53)。
次いで、メインCPU93は、取得した内部当籤役を持越役格納領域に格納する(S54)。
S54の処理後、又は、S52がNO判定の場合、メインCPU93は、持越役格納領域に格納されている内部当籤役に基づいて、内部当籤役格納領域を更新する(S55)。
次いで、メインCPU93は、RB遊技状態中であるか否かを判別する(S56)。S56において、メインCPU93が、RB遊技状態中でないと判別したとき(S56がNO判定の場合)、メインCPU93は、内部抽籤処理を終了し、処理をメインフロー(図73参照)のS7に移す。
一方、S56において、メインCPU93が、RB遊技状態中であると判別したとき(S56がYES判定の場合)、メインCPU93は、内部当籤役格納領域の小役に対応する全ビットをオンにする(S57)。その後、メインCPU93は、内部抽籤処理を終了し、処理をメインフロー(図73参照)のS7に移す。
[抽籤値変更処理]
次に、図76を参照して、内部抽籤処理のフローチャート(図75参照)中のS42で行う抽籤値変更処理について説明する。
まず、メインCPU93は、遊技状態フラグ格納領域(図44参照)を参照して、RT遊技状態フラグがオン状態であるか否かを判別する(S61)。具体的には、メインCPU93は、遊技状態フラグ格納領域2中のビット0〜4の何れかに「1」がセットされているか否かを判別する。そして、S61において、メインCPU93が、RT遊技状態フラグがオン状態でないと判別したとき(S61がNO判定の場合)、メインCPU93は、抽籤値変更処理を終了し、処理を内部抽籤処理(図75参照)のS43に移す。
一方、S61において、メインCPU93が、RT遊技状態フラグがオン状態であると判別したとき(S61がYES判定の場合)、メインCPU93は、オン状態となっているRT遊技状態に対応するRT用内部抽籤テーブルを参照して、RT0遊技状態用(一般遊技状態用)内部抽籤テーブル(図16〜図18参照)の再遊技に係る当籤番号(「1」〜「9」)の抽籤値を変更する(S62)。その後、メインCPU93は、抽籤値変更処理を終了し、処理を内部抽籤処理(図75参照)のS43に移す。
[遊技ロック関連抽籤処理]
次に、図77を参照して、メインフロー(図73参照)中のS7で行う遊技ロック関連抽籤処理について説明する。
まず、メインCPU93は、RT遊技状態がRT0〜RT2遊技状態のいずれかであるか否かを判別する(S71)。
S71において、メインCPU93が、RT遊技状態がRT0〜RT2遊技状態のいずれかでないと判別したとき(S71がNO判定の場合)、メインCPU93は、遊技ロック関連抽籤処理を終了し、処理をメインフロー(図73参照)のS8に移す。一方、S71において、メインCPU93が、RT遊技状態がRT0〜RT2遊技状態のいずれかであると判別したとき(S71がYES判定の場合)、メインCPU93は、通常のリプレイ役が当籤したか否かを判別する(S72)。
S72において、メインCPU93が、通常のリプレイ役が当籤しなかったと判別したとき(S72がNO判定の場合)、メインCPU93は、後述のS77の処理を行う。一方、S72において、メインCPU93が、通常のリプレイ役が当籤したと判別したとき(S72がYES判定の場合)、メインCPU93は、周期チャンス目の当籤/非当籤を判別するための残りリプレイ規定回数を1減算する(S73)。なお、残りリプレイ規定回数は、通常のリプレイ役の当籤回数がリプレイ規定回数に到達するまでの残りの当籤回数である。
S73の処理後、メインCPU93は、残りリプレイ規定回数が0であるか否かを判別する(S74)。
S74において、メインCPU93が、残りリプレイ規定回数が0でないと判別したとき(S74がNO判定の場合)、メインCPU93は、遊技ロック関連抽籤処理を終了し、処理をメインフロー(図73参照)のS8に移す。
一方、S74において、メインCPU93が、残りリプレイ規定回数が0であると判別したとき(S74がYES判定の場合)、すなわち、周期チャンス目に当籤した場合、メインCPU93は、リプレイ規定回数更新処理を行う(S75)。この処理では、主に、周期チャンス目の当籤を契機とする第2の遊技ロックに対して設定されるロックモードの移行抽籤、及び、リプレイ規定回数の更新(リセット)処理などが行われる。なお、リプレイ規定回数更新処理の詳細については、後述の図78を参照しながら後で説明する。
次いで、メインCPU93は、ロックフラグ6をオン状態にセットする(S76)。そして、S76の処理後、メインCPU93は、遊技ロック関連抽籤処理を終了し、処理をメインフロー(図73参照)のS8に移す。
ここで、再度S72の処理に戻って、S72がNO判定の場合、メインCPU93は、レア役(略称「F_チャンスリプ」、「F_弱スイカ」、「F_強スイカ」、「F_弱チェ」、「F_強チェ」及び「F_中チェ」のいずれかに係る役:規定の内部当籤役)が当籤したか否かを判別する(S77)。なお、この判定処理では、レア役が単独当籤している場合だけでなく、レア役とBB役とが重複当籤している場合にもYES判定となる。
S77において、メインCPU93が、レア役が当籤しなかったと判別したとき(S77がNO判定の場合)、メインCPU93は、後述のS79の処理を行う。一方、S77において、メインCPU93が、レア役が当籤したと判別したとき(S77がYES判定の場合)、メインCPU93は、リプレイ規定回数更新処理を行う(S78)。なお、リプレイ規定回数更新処理の詳細については、後述の図78を参照しながら後で説明する。
S78の処理後、又は、S77がNO判定の場合、メインCPU93は、RT遊技状態がRT1遊技状態であるか否かを判別する(S79)。
S79において、メインCPU93が、RT遊技状態がRT1遊技状態でないと判別したとき(S79がNO判定の場合)、メインCPU93は、遊技ロック関連抽籤処理を終了し、処理をメインフロー(図73参照)のS8に移す。
一方、S79において、メインCPU93が、RT遊技状態がRT1遊技状態であると判別したとき(S79がYES判定の場合)、メインCPU93は、内部当籤役に基づいて、遊技ロック抽籤テーブル(図38〜図40参照)を参照し、遊技ロック抽籤を行う(S80)。次いで、メインCPU93は、遊技ロック抽籤に当籤したか否かを判別する(S81)。
S81において、メインCPU93が、遊技ロック抽籤に当籤しなかったと判別したとき(S81がNO判定の場合)、メインCPU93は、遊技ロック関連抽籤処理を終了し、処理をメインフロー(図73参照)のS8に移す。一方、S81において、メインCPU93が、遊技ロック抽籤に当籤したと判別したとき(S81がYES判定の場合)、メインCPU93は、略称「F_BB_01」に係るBB役が単独当籤時であるか否かを判別する(S82)。
S82において、メインCPU93が、略称「F_BB_01」に係るBB役が単独当籤時でないと判別したとき(S82がNO判定の場合)、メインCPU93は、後述のS84の処理を行う。一方、S82において、メインCPU93が、略称「F_BB_01」に係るBB役が単独当籤時であると判別したとき(S82がYES判定の場合)、メインCPU93は、リプレイ規定回数更新処理を行う(S83)。なお、リプレイ規定回数更新処理の詳細については、後述の図78を参照しながら後で説明する。
S83の処理後、又は、S82がNO判定の場合、メインCPU93は、当籤した遊技ロック(上述した第1の遊技ロック)のロックパターン番号に対応するロックフラグ(ロックフラグ1〜5のいずれか)をオン状態にセットする(S84)。そして、S84の処理後、メインCPU93は、遊技ロック関連抽籤処理を終了し、処理をメインフロー(図73参照)のS8に移す。
[リプレイ規定回数更新処理]
次に、図78を参照して、遊技ロック関連抽籤処理のフローチャート(図77参照)中のS75、S78又はS83で行うリプレイ規定回数更新処理について説明する。
まず、メインCPU93は、ロックモード移行抽籤を行う(S91)。この処理では、メインCPU93は、現在(今回の単位遊技)のロックモード(「A」、「B」、「天国」及び「超天国」のいずれか)に基づいて、ロックモード移行抽籤テーブル(図41参照)を参照し、次回以降の単位遊技で設定されるロックモードを抽籤により決定する。
次いで、メインCPU93は、リプレイ規定回数抽籤処理を行う(S92)。この処理では、メインCPU93は、リプレイ規定回数抽籤テーブル(図42参照)を参照し、S91で決定された次回以降の単位遊技におけるロックモードに基づいて、周期チャンス目の当籤契機となるリプレイ規定回数を決定する。
次いで、メインCPU93は、S92の抽籤結果(リプレイ規定回数)を残りリプレイ規定回数にセットする(S93)。この処理により、レア役当籤時、遊技開始時(レバーオン時)の第1又は第2の遊技ロックの確定時に、新たに設定されたロックモードに基づいて、リプレイ規定回数が再設定される。それゆえ、例えば、レア役が当籤した場合、又は、第1の遊技ロックに当籤した場合には、その時点において、通常のリプレイ役の当籤回数がリプレイ規定回数に到達する(周期チャンス目に当籤する)前であっても、新たにロックモード及びリプレイ規定回数が再設定(リセット)される。
そして、S93の処理後、メインCPU93は、リプレイ規定回数更新処理を終了し、処理を遊技ロック関連抽籤処理(図77参照)に戻す。なお、この際、当該リプレイ規定回数更新処理が、遊技ロック関連抽籤処理のフローチャート(図77参照)中のS75の処理である場合には、メインCPU93は、処理を遊技ロック関連抽籤処理のS76に戻す。また、当該リプレイ規定回数更新処理が、遊技ロック関連抽籤処理のフローチャート中のS78の処理である場合には、メインCPU93は、処理を遊技ロック関連抽籤処理のS79に戻す。さらに、当該リプレイ規定回数更新処理が、遊技ロック関連抽籤処理のフローチャート中のS83の処理である場合には、メインCPU93は、処理を遊技ロック関連抽籤処理のS84に戻す。
なお、本実施形態では、上述したリプレイ規定回数更新処理中のS91の処理は主制御回路91により実行される。すなわち、本実施形態では、主制御回路91は、周期チャンス目当籤時にロックモードを更新する手段(第1のロックモード更新手段)、及び、レア役当籤時にロックモードを更新する手段(第2のロックモード更新手段)も兼ねる。また、本実施形態では、上述したリプレイ規定回数更新処理中のS92及びS93の処理は主制御回路91により実行される。すなわち、本実施形態では、主制御回路91は、更新されたロックモードに基づいて、リプレイ規定回数を再設定する手段(規定回数更新手段)も兼ねる。
[リール停止初期設定処理]
次に、図79を参照して、メインフロー(図73参照)中のS8で行うリール停止初期設定処理について説明する。
まず、メインCPU93は、回胴停止用番号選択テーブル(図28参照)を参照して、図73中のS6の内部抽籤処理で取得した内部当籤役に基づいて、回胴停止用番号を取得する(S101)。
次いで、メインCPU93は、リール停止初期設定テーブル(図29参照)を参照し、取得した回胴停止用番号に基づいて、該回胴停止番号に対応する各種情報を取得する(S102)。具体的には、メインCPU93は、取得した回胴停止用番号に対応する、引込優先順位テーブル選択テーブル番号、引込優先順位テーブル番号、順押し時テーブル選択データ、順押し時テーブル変更データ、順押し時テーブル変更初期データ、及び、変則押し時テーブル選択データを取得する。
次いで、メインCPU93は、全ての図柄コード格納領域(図47参照)に回転中の識別子「0FFH(11111111B)」を格納する(S103)。
次いで、メインCPU93は、メインRAM95に設けられたストップボタン未作動カウンタに「3」を格納する(S104)。その後、メインCPU93は、リール停止初期設定処理を終了し、処理をメインフロー(図73参照)のS9に移す。なお、ストップボタン未作動カウンタは、停止操作が検出されていないストップボタンの数を管理するためのカウンタである。
[遊技開始時ロック処理]
次に、図80を参照して、メインフロー(図73参照)中のS10で行う遊技開始時ロック処理について説明する。
まず、メインCPU93は、ロックフラグ(ロックフラグ1〜6のいずれか)がセットされているか否かを判別する(S111)。
S111において、メインCPU93が、ロックフラグがセットされていないと判別したとき(S111がNO判定の場合)、メインCPU93は、遊技開始時ロック処理を終了し、処理をメインフロー(図73参照)のS11に移す。一方、S111において、メインCPU93が、ロックフラグがセットされていると判別したとき(S111がYES判定の場合)、メインCPU93は、セットされているロックフラグがロックフラグ5であるか否かを判別する(S112)。
S112において、メインCPU93が、セットされているロックフラグがロックフラグ5でないと判別したとき(S112がNO判定の場合)、メインCPU93は、後述のS114の処理を行う。一方、S112において、メインCPU93が、セットされているロックフラグがロックフラグ5であると判別したとき(S112がYES判定の場合)、メインCPU93は、RT遊技状態がRT3遊技状態であるか否かを判別する(S113)。
S113において、メインCPU93が、RT遊技状態がRT3遊技状態でないと判別したとき(S113がNO判定の場合)、メインCPU93は、遊技開始時ロック処理を終了し、処理をメインフロー(図73参照)のS11に移す。
一方、S113において、メインCPU93が、RT遊技状態がRT3遊技状態であると判別したとき(S113がYES判定の場合)、又は、S112がNO判定の場合、メインCPU93は、セットされている(オン状態)のロックフラグ(遊技ロック種別)に対応するリール演出パターン(ロックパターン)をセットするとともに、ロックフラグに対応するロック時間をロックタイマにセットする(S114)。この処理により、セットされているロックフラグに対応する遊技ロックが開始される。
次いで、メインCPU93は、ロックタイマの値が「0」であるか否かを判別する(S115)。S115において、メインCPU93が、ロックタイマの値が「0」でないと判別したとき(S115がNO判定の場合)、メインCPU93は、S115の処理を繰り返し、ロックタイマの値が「0」になるまで待機する。
一方、S115において、メインCPU93が、ロックタイマの値が「0」であると判別したとき(S115がYES判定の場合)、メインCPU93は、実行した遊技ロックに対応するロックフラグをオフ状態にセットする(S116)。そして、S116の処理後、メインCPU93は、遊技開始時ロック処理を終了し、処理をメインフロー(図73参照)のS11に移す。
なお、本実施形態では、上述した遊技開始時ロック処理は主制御回路91により実行される。すなわち、本実施形態では、主制御回路91は、周期チャンス目当籤時に上記第2の遊技ロックを発生させる手段(ロック実行手段)も兼ねる。
[引込優先順位格納処理]
次に、図81を参照して、メインフロー(図73参照)中のS13で行う引込優先順位格納処理について説明する。
まず、メインCPU93は、ストップボタン未作動カウンタを、検索回数としてメインRAM95に格納する(S121)。次いで、メインCPU93は、検索対象リール決定処理を行う(S122)。この処理では、メインCPU93は、例えば、回転中のメインリールから、所定のメインリールを選択し、該選択したメインリールを検索対象リールとして決定する。
例えば、S122では、全て(3つ)のメインリールの回転が行われているとき、最初に左リール3Lが検索対象リールとして決定される。その後、左リール3Lに対して、後述のS131までの各種処理が行われ、再度S122に戻ると、次には、中リール3Cが検索対象リールとして決定される。そして、中リール3Cに対して、後述のS131までの各種処理が行われ、再度S122に戻ると、次に、右リール3Rが検索対象リールとして決定される。
次いで、メインCPU93は、引込優先順位テーブル選択処理を行う(S123)。この処理では、内部当籤役(小役・リプレイ用データポインタ)及び作動ストップボタンに基づいて、引込優先順位テーブルが選択される。なお、引込優先順位テーブル選択処理の詳細については、後述の図82を参照しながら後で説明する。
次いで、メインCPU93は、図柄位置データとして「0」をセットし、図柄チェック回数として「20」をセットする(S124)。そして、メインCPU93は、図柄コード格納処理を行う(S125)。この処理では、検索対象リールの有効ライン(入賞判定ライン)上に位置する、現在の図柄位置データに対応する図柄コードが、図柄コード格納領域に格納される。この際、有効ライン数分の図柄コードが格納される。なお、図柄コード格納処理の詳細については、後述の図83を参照しながら後で説明する。
次いで、メインCPU93は、取得された図柄コードと図柄コード格納領域(図47参照)のデータとに基づいて、表示役格納領域(図43参照)を更新する(S126)。この時点では、内部当籤役の当籤の有無に関らず、停止図柄に基づいて、表示可能性のある図柄の組合せ(表示可能な役)が表示役格納領に格納される。
なお、本実施形態では、停止するメインリール毎に、図柄コード格納領域の情報(図柄コード及びそれに対応する表示可能な役)が更新される。この際、表示可能な役を、予め用意された、停止されたメインリールの図柄とそれに対応する表示可能な役との対応関係を規定したデータから取得してもよいし、停止されたメインリールの図柄と図柄組合せテーブル(図9〜図11参照)とを照合して取得してもよい。なお、前者の手法を用いた場合、メインリール毎に図柄と表示可能な役との対応関係が変わる。
次いで、メインCPU93は、引込優先順位取得処理を行う(S127)。この処理では、メインCPU93は、表示役格納領域(図43参照)でビットが「1」になっており、かつ、内部当籤役格納領域でビットが「1」になっている役について、引込優先順位テーブル(不図示)を参照して、引込優先順位データを取得する。
次いで、メインCPU93は、取得した引込優先順位データを引込優先順位データ格納領域(不図示)に格納する(S128)。このとき、引込優先順位データは、各優先順位の値と、格納領域のビットとが対応するように引込優先順位データ格納領域に格納される。
なお、引込優先順位データ格納領域には、メインリールの種類毎に優先順位データの格納領域が設けられる。各引込優先順位データ格納領域には、対応するメインリールの各図柄位置「0」〜「19」に応じて決定された引込優先順位データが格納される。本実施形態では、この引込優先順位データ格納領域を参照することにより、停止テーブルに基づいて決定された滑り駒数の他に、より適切な滑り駒数が存在するか否かを検索する。
引込優先順位データ格納領域に格納される優先順位引込データの内容は、引込優先順位データを決定する際に参照された引込優先順位テーブル内の引込優先順位テーブル番号の種類によって異なる。また、引込優先順位データは、その値が大きいほど優先順位が高いことを表す。引込優先順位データを参照することにより、メインリールの周面に配された各図柄間における優先順位の相対的な評価が可能となる。すなわち、引込優先順位データとして最も大きい値が決定されている図柄が最も優先順位の高い図柄となる。したがって、引込優先順位データは、メインリールの周面に配された各図柄間の順位を示すものともいえる。なお、引込優先順位データの値が等しい図柄が複数存在する場合には、優先順序テーブルが規定する優先順序に従って1つの図柄が決定される。
次いで、メインCPU93は、図柄位置データを1加算し、図柄チェック回数を1減算する(S129)。次いで、メインCPU93は、図柄チェック回数が0であるか否かを判別する(S130)。
S130において、メインCPU93が、図柄チェック回数が0でないと判別したとき(S130がNO判定の場合)、メインCPU93は、処理をS125に戻し、S125以降の処理を繰り返す。
一方、S130において、メインCPU93が、図柄チェック回数が0であると判別したとき(S130がYES判定の場合)、メインCPU93は、検索回数分検索したか否かを判別する(S131)。
S131において、メインCPU93が検索回数分検索していないと判別したとき(S131がNO判定の場合)、メインCPU93は、処理をS122に戻し、S122以降の処理を繰り返す。一方、S131において、メインCPU93が検索回数分検索したと判別したとき(S131がYES判定の場合)、メインCPU93は、引込優先順位格納処理を終了し、処理をメインフロー(図73参照)のS14に移す。
[引込優先順位テーブル選択処理]
次に、図82を参照して、引込優先順位格納処理のフローチャート(図81参照)中のS123で行う引込優先順位テーブル選択処理について説明する。
まず、メインCPU93は、引込優先順位テーブル番号がセットされているか否か、すなわち、リール停止初期設定処理(S8)において、直接、引込優先順位テーブル番号が格納されているか否かを判別する(S141)。S141において、メインCPU93が、引込優先順位テーブル番号がセットされていると判別したとき(S141がYES判定の場合)、メインCPU93は、引込優先順位テーブル選択処理を終了し、処理を引込優先順位格納処理(図81参照)のS124に移す。
一方、S141において、メインCPU93が、引込優先順位テーブル番号はセットされていないと判別したとき(S141がNO判定の場合)、メインCPU93は、押下順序格納領域(図46参照)及び作動ストップボタン格納領域(図45参照)を参照し、対応する引込優先順位テーブル番号をセットする(S142)。その後、メインCPU93は、引込優先順位テーブル選択処理を終了し、処理を引込優先順位格納処理(図81参照)のS124に移す。
なお、S142では、まず、メインCPU93は、押下順序格納領域及び作動ストップボタン格納領域を参照して、押下順序及び作動ストップボタンのデータを取得する。次いで、メインCPU93は、引込優先順位テーブル選択データに対応する引込優先順位テーブル選択テーブルを参照し、押下順序と作動ストップボタンとに基づいて引込優先順位テーブル番号を取得する。その後、メインCPU93は、取得した引込優先順位テーブル番号をセットする。
[図柄コード格納処理]
次に、図83を参照して、引込優先順位格納処理のフローチャート(図81参照)中のS125で行う図柄コード格納処理について説明する。
まず、メインCPU93は、有効ラインデータをセットする(S151)。本実施形態では、有効ライン(入賞判定ライン)は、上述のように、1つのライン(センターライン)を設ける。次いで、メインCPU93は、検索図柄位置と有効ラインデータとに基づいて、検索対象リールのチェック用図柄位置データをセットする(S152)。例えば、検索対象リールが左リール3Lである場合には、検索対象リールの中段の情報を取得したいので、その中段を示すチェック用図柄位置データをセットする。
次いで、メインCPU93は、チェック用図柄位置データの図柄コードを取得する(S153)。その後、メインCPU93は、図柄コード格納処理を終了し、処理を引込優先順位格納処理(図81参照)のS126に移す。
[リール停止制御処理]
次に、図84を参照して、メインフロー(図73参照)中のS14で行うリール停止制御処理について説明する。なお、本実施形態では、以下に説明するリール停止制御処理は主制御回路91により実行される。すなわち、本実施形態では、主制御回路91は、リール停止制御処理を実行する手段(停止制御手段)も兼ねる。
まず、メインCPU93は、有効なストップボタンが押されたか否かを判別する(S161)。S161において、メインCPU93が、有効なストップボタンが押されていないと判別したとき(S161がNO判定の場合)、メインCPU93は、S161の処理を繰り返し、有効なストップボタンの押下操作が実行されるまで待機する。
一方、S161において、メインCPU93が、有効なストップボタンが押されたと判別したとき(S161がYES判定の場合)、メインCPU93は、押下順序格納領域(図46参照)及び作動ストップボタン格納領域(図45参照)を更新する(S162)。次いで、メインCPU93は、ストップボタン未作動カウンタを1減算する(S163)。
次いで、メインCPU93は、作動ストップボタンから検索対象リールを決定する(S164)。そして、メインCPU93は、図柄カウンタに基づいて停止開始位置をメインRAM95に格納する(S165)。
次いで、メインCPU93は、滑り駒数決定処理を行う(S166)。なお、滑り駒数決定処理の詳細については、後述の図85を参照しながら後で説明する。次いで、メインCPU93は、リール停止コマンドを副制御回路101に送信する(S167)。この処理で送信するリール停止コマンドには、停止されるメインリールの種別、その滑り駒数、ストップスイッチのONエッジ/OFFエッジ等の情報が含まれる。なお、ストップスイッチのONエッジ/OFFエッジの情報は、後述の割込処理で監視され、該情報を副制御回路101に送信するようにしてもよい。
次いで、メインCPU93は、停止開始位置と、S166で決定された滑り駒数とに基づいて停止予定位置を決定し、該決定した停止予定位置をメインRAM95に格納する(S168)。この処理では、メインCPU93は、停止開始位置に滑り駒数を加算し、その結果を停止予定位置とする。
次いで、メインCPU93は、S168で決定された停止予定位置を検索図柄位置としてセットする(S169)。次いで、メインCPU93は、図83を参照して説明した図柄コード格納処理を行う(S170)。その後、メインCPU93は、取得した図柄コードを用いて図柄コード格納領域(図47参照)を更新する(S171)。
次いで、メインCPU93は、制御変更処理を行う(S172)。なお、制御変更処理の詳細については、後述の図90を参照しながら後で説明する。次いで、メインCPU93は、押されたストップボタンは放されたか否かを判別する(S173)。S173において、メインCPU93が、押されたストップボタンは放されていないと判別したとき(S173がNO判定の場合)、メインCPU93は、S173の処理を繰り返し、押されたストップボタンが放されるまで待機する。
一方、S173において、メインCPU93が、押されたストップボタンは放されたと判別したとき(S173がYES判定の場合)、メインCPU93は、リール停止コマンド送信処理を行う(S174)。この処理では、メインCPU93は、リール停止コマンドを副制御回路101に送信する。この際、送信するリール停止コマンドのデータ構成は、上記S167で送信したリール停止コマンドのそれと同様である。しかしながら、S174で送信するリール停止コマンドに含まれるONエッジ/OFFエッジの情報は、S167で送信したリール停止コマンドに含まれるONエッジ/OFFエッジの情報と異なる。
次いで、メインCPU93は、ストップボタン未作動カウンタは「0」であるか否かを判別する(S175)。S175において、メインCPU93が、未作動カウンタは「0」ではないと判別したとき(S175がNO判定の場合)、メインCPU93は、図81を参照して説明した引込優先順位格納処理を行う(S176)。その後、メインCPU93は、処理をS161に戻し、S161以降の処理を繰り返す。
一方、S175において、メインCPU93が、未作動カウンタは「0」であると判別したとき(S175がYES判定の場合)、メインCPU93は、リール停止制御処理を終了し、処理をメインフロー(図73参照)のS15に移す。
[滑り駒数決定処理]
次に、図85を参照して、リール停止制御処理のフローチャート(図84参照)中のS166で行う滑り駒数決定処理について説明する。
まず、メインCPU93は、ラインマスクデータテーブル(不図示)に基づいて、作動ストップボタンに対応するラインマスクデータを選択する(S181)。この処理では、例えば、左ストップボタン19Lが押されたときには、メインCPU93は、ラインマスクデータとして、停止データの「左リールAライン」に対応するビット7に「1」が立てられた「10000000」を選択する。また、例えば、中ストップボタン19Cが押されたときには、メインCPU93は、ラインマスクデータとして、停止データの「中リールAライン」に対応するビット4に「1」が立てられた「00010000」を選択する。また、例えば、右ストップボタン19Rが押されたときには、メインCPU93は、ラインマスクデータとして、停止データの「右リールAライン」に対応するビット1に「1」が立てられた「00000010」を選択する。
次に、メインCPU93は、第1停止(ストップボタン未作動カウンタは「2」)であるか否かを判別する(S182)。S182において、メインCPU93が、第1停止でないと判別したとき(S182がNO判定の場合)、メインCPU93は、第2・第3停止処理を行う(S183)。なお、第2・第3停止処理の詳細については、後述の図86を参照しながら後で説明する。その後、メインCPU93は、後述のS191の処理を行う。
一方、S182において、メインCPU93が、第1停止であると判別したとき(S182がYES判定の場合)、メインCPU93は、作動ストップボタンは左ストップボタンであるか否かを判別する(S184)。
S184において、メインCPU93が、作動ストップボタンは左ストップボタンであると判別したとき(S184がYES判定の場合)、メインCPU93は、順押し時テーブル選択データ及び図柄カウンタを取得する(S185)。この処理で、順押し時テーブ選択データは、リール停止初期設定テーブル(図29参照)を参照して取得される。次いで、メインCPU93は、順押し時テーブル選択データに対応する順押し時第1停止用停止テーブルを参照し、図柄カウンタに基づいて、滑り駒数決定データ及びチェンジステータスを取得する(S186)。その後、メインCPU93は、後述のS191の処理を行う。
一方、S184において、メインCPU93が、作動ストップボタンは左ストップボタンでないと判別したとき(S184がNO判定の場合)、メインCPU93は、変則押し時テーブル選択データを取得し、その変則押し時テーブル選択データに対応する変則押し時停止テーブルをセットする(S187)。この処理で、変則押し時テーブル選択データは、リール停止初期設定テーブル(図29参照)を参照して取得される。
次いで、メインCPU93は、ライン変更ビットチェック処理を行う(S188)。なお、ライン変更ビットチェック処理の詳細については、後述の図87を参照しながら後で説明する。次いで、メインCPU93は、ラインマスクデータ変更処理を行う(S189)。なお、ラインマスクデータ変更処理の詳細については、後述の図88を参照しながら後で説明する。その後、メインCPU93は、セットされた変則押し時停止テーブルを参照し、ラインマスクデータ及び停止開始位置に基づいて、滑り駒数決定データを取得する(S190)。
S183、S186又はS190の処理後、メインCPU93は、優先引込制御処理を行う(S191)。この処理では、停止開始位置から最大滑り駒数「4」の範囲の各図柄位置に応じた引込優先順位データの比較が行われ、最も適切な滑り駒数が決定される。なお、優先引込制御処理の詳細については、後述の図89を参照しながら後で説明する。その後、メインCPU93は、滑り駒数決定処理を終了し、処理をリール停止制御処理(図84参照)のS167に移す。
[第2・第3停止処理]
次に、図86を参照して、滑り駒数決定処理のフローチャート(図85参照)中のS183で行う第2・第3停止処理について説明する。
まず、メインCPU93は、第2停止操作時であるか否かを判別する(S201)。S201において、メインCPU93が、第2停止操作時でないと判別したとき(S201がNO判定の場合)、メインCPU93は、後述のS204の処理を行う。
一方、S201において、メインCPU93が、第2停止操作時であると判別したとき(S201がYES判定の場合)、メインCPU93は、ストップボタンの押し順が順押し(第1停止は左リール3L)であるか否かを判別する(S202)。S202において、メインCPU93が、順押しでないと判別したとき(S202がNO判定の場合)、メインCPU93は、後述のS204の処理を行う。
一方、S202において、メインCPU93が、順押しであると判別したとき(S202がYES判定の場合)、メインCPU93は、ライン変更ビットチェック処理を行う(S203)。なお、ライン変更ビットチェック処理の詳細については、後述の図87を参照しながら後で説明する。
S203の処理後、又は、S201或いはS202がNO判定の場合、メインCPU93は、ラインマスクデータ変更処理を行う(S204)。なお、ラインマスクデータ変更処理の詳細については、後述の図88を参照しながら後で説明する。次いで、メインCPU93は、滑り駒数検索処理を行う(S205)。この処理では、停止テーブル(図30、図32及び図33)を参照し、停止開始位置に基づいて、滑り駒数決定データが決定される。
例えば、ラインマスクデータが「中リールAライン」に対応する「00010000」である場合、メインCPU93は、ビット4の「中リールAライン」の列を参照する。そして、停止開始位置から最大の滑り駒数の範囲にある各図柄位置に対して、対応するデータが「1」であるか否かの検索を順次行う。次いで、メインCPU93は、対応するデータが「1」である図柄位置から停止開始位置までの差分を算出し、算出した値を滑り駒数決定データとして決定する。そして、S205の処理後、メインCPU93は、第2・第3停止処理を終了し、処理を滑り駒数決定処理(図85参照)のS191に移す。
[ライン変更ビットチェック処理]
次に、図87を参照して、滑り駒数決定処理のフローチャート(図85参照)中のS188、及び、第2・第3停止処理のフローチャート(図86参照)中のS203で行うライン変更ビットチェック処理について説明する。
まず、メインCPU93は、変更ステータスが「1」又は「2」であるか否かを判別する(S211)。S211において、メインCPU93が、変更ステータスは「1」又は「2」であると判別したとき(S211がYES判定の場合)、メインCPU93は、対応するラインステータスをセットする(S212)。この処理において、本実施形態では、変更ステータスが「1」の場合にはAラインステータスをセットし、変更ステータスが「2」の場合にはBラインステータスをセットする。そして、S212の処理後、メインCPU93は、ライン変更ビットチェック処理を終了し、処理を滑り駒数決定処理(図85参照)のS189、又は、第2・第3停止処理(図86参照)のS204の処理に移す。
一方、S211において、メインCPU93が、変更ステータスは「1」又は「2」でないと判別したとき(S211がNO判定の場合)、メインCPU93は、ライン変更ビットはオンであるか否かを判別する(S213)。この処理において、メインCPU93は、停止テーブル(図32及び図33参照)の「中リールライン変更ビット」又は「右リールライン変更ビット」に対応する列を参照し、停止開始位置に該当するデータが「1」であるか否かを判別する。そして、メインCPU93が、停止開始位置に該当するデータが「1」でない、すなわち、ライン変更ビットはオンでないと判別したとき(S213がNO判定の場合)、メインCPU93は、ライン変更ビットチェック処理を終了し、処理を滑り駒数決定処理(図85参照)のS189、又は、第2・第3停止処理(図86参照)のS204の処理に移す。
一方、S213において、メインCPU93が、停止開始位置に該当するデータが「1」である、すなわち、ライン変更ビットはオンであると判別したとき(S213がYES判定の場合)、メインCPU93は、Bラインステータスをセットする(S214)。なお、Bラインステータスは、ラインマスクデータを変更するために使用されるデータである。そして、S214の処理後、メインCPU93は、ライン変更ビットチェック処理を終了し、処理を滑り駒数決定処理(図85参照)のS189、又は、第2・第3停止処理(図86参照)のS204の処理に移す。
[ラインマスクデータ変更処理]
次に、図88を参照して、滑り駒数決定処理のフローチャート(図85参照)中のS189、及び、第2・第3停止処理のフローチャート(図86参照)中のS204で行うラインマスクデータ変更処理について説明する。
まず、メインCPU93は、Cラインステータスがセットされているか否かを判別する(S221)。なお、Cラインステータスのセットは、後述の第2停止後制御変更処理(図91参照)において、順押しである場合に行われる。
S221において、メインCPU93が、Cラインステータスがセットされていると判別したとき(S221がYES判定の場合)、メインCPU93は、第2停止時の作動ストップボタンは中ストップボタンであるか否かを判別する(S222)。
S222において、メインCPU93が、第2停止時の作動ストップボタンは中ストップボタンであると判別したとき(S222がYES判定の場合)、メインCPU93は、ラインマスクデータを右に2回ローテートする(S223)。順押しであって第2停止時の作動ストップボタンが中ストップボタンであれば、第3停止時の作動ストップボタンは右ストップボタンになる。したがって、S223の処理により、ラインマスクデータは、「00000010」から「10000000」に変更される。その結果、順押し時第2・第3停止用停止テーブル(図32参照)の「右リールCラインデータ」に対応するビット7の列が参照される。そして、S223の処理後、メインCPU93は、ラインマスクデータ変更処理を終了し、処理を滑り駒数決定処理(図85参照)のS190、又は、第2・第3停止処理(図86参照)のS205の処理に移す。
一方、S222において、メインCPU93が、第2停止時の作動ストップボタンは中ストップボタンでないと判別したとき(S222がNO判定の場合)、メインCPU93は、ラインマスクデータを左に2回ローテートする(S224)。順押しであって第2停止時の作動ストップボタンが中ストップボタンでなければ、第3停止時の作動ストップボタンが中ストップボタンになる。したがって、S224の処理により、ラインマスクデータは、「00010000」から「01000000」に変更される。その結果、順押し時第2・第3停止用停止テーブルの「中リールCラインデータ」に対応するビット6の列が参照される。そして、S224の処理後、メインCPU93は、ラインマスクデータ変更処理を終了し、処理を滑り駒数決定処理(図85参照)のS190、又は、第2・第3停止処理(図86参照)のS205の処理に移す。
また、S221において、メインCPU93が、Cラインステータスがセットされていないと判別したとき(S221がNO判定の場合)、メインCPU93は、Bラインステータスがセットされているか否かを判別する(S225)。S225において、メインCPU93が、Bラインステータスがセットされていないと判別したとき(S225がNO判定の場合)、メインCPU93は、ラインマスクデータ変更処理を終了し、処理を滑り駒数決定処理(図85参照)のS190、又は、第2・第3停止処理(図86参照)のS205の処理に移す。
一方、S225において、メインCPU93が、Bラインステータスがセットされていると判別したとき(S225がYES判定の場合)、メインCPU93は、ラインマスクデータを右に1回ローテートする(S226)。この処理により、例えば、ラインマスクデータが「00000010」であった場合には、「00000001」に変更される。その結果、停止テーブル(図32及び図33参照)の「Bラインデータ」に対応する列が参照される。そして、S226の処理後、メインCPU93は、ラインマスクデータ変更処理を終了し、処理を滑り駒数決定処理(図85参照)のS190、又は、第2・第3停止処理(図86参照)のS205の処理に移す。
[優先引込制御処理]
次に、図89を参照して、滑り駒数決定処理のフローチャート(図85参照)中のS191で行う優先引込制御処理について説明する。
まず、メインCPU93は、検索順序テーブル(図35参照)をセットする(S231)。次いで、メインCPU93は、検索順序カウンタ及びチェック回数に初期値をセットする(S232)。具体的には、メインCPU93は、検索順序カウンタには、初期値として「1」をセットする。また、メインCPU93は、チェック回数には、検索順序テーブルのデータ長を初期値としてセットする。具体的には、チェック回数の初期値として「5」をセットする。
次いで、メインCPU93は、停止順序テーブル(不図示)の先頭アドレスをセットし、滑り駒数決定データに基づいて検索順序テーブルのアドレスを加算する(S233)。
次いで、メインCPU93は、検索順序カウンタの値に対応する滑り駒数を取得する(S234)。次いで、メインCPU93は、取得した滑り駒数を停止開始時予想アドレスに加算し、引込優先順位データを取得する(S235)。
次いで、メインCPU93は、S235で取得した引込優先順位データが先に取得した引込優先順位データを超えるか否かを判別する(S236)。S236において、メインCPU93が、S235で取得した引込優先順位データが先に取得した引込優先順位データを超えないと判別したとき(S236がNO判定の場合)、メインCPU93は、後述のS238の処理を行う。
一方、S236において、メインCPU93が、S235で取得した引込優先順位データが先に取得した引込優先順位データを超えると判別したとき(S236がYES判定の場合)、メインCPU93は、S234で取得した滑り駒数を退避させる(S237)。
次いで、メインCPU93は、チェック回数を1減算し、検索順序カウンタを1加算する(S238)。
次いで、メインCPU93は、チェック回数が「0」であるか否かを判別する(S239)。S239において、メインCPU93が、チェック回数が「0」でないと判別したとき(S239がNO判定の場合)、メインCPU93は、処理をS234に戻し、S234以降の処理を繰り返す。
一方、S239において、メインCPU93が、チェック回数が「0」であると判別したとき(S239がYES判定の場合)、メインCPU93は、退避されている滑り駒数を復帰させる(S240)。その後、メインCPU93は、優先引込制御処理を終了すると共に、滑り駒数決定処理(図85参照)も終了する。
[制御変更処理]
次に、図90を参照して、リール停止制御処理のフローチャート(図84参照)中のS172で行う制御変更処理について説明する。
まず、メインCPU93は、第3停止後であるか否かを判別する(S251)。S251において、メインCPU93が、第3停止後であると判別したとき(S251がYES判定の場合)、メインCPU93は、制御変更処理を終了し、処理をリール停止制御処理(図84参照)のS173に移す。
一方、S251において、メインCPU93が、第3停止後でないと判別したとき(S251がNO判定の場合)、メインCPU93は、第2停止後であるか否かを判別する(S252)。S252において、メインCPU93が、第2停止後であると判別したとき(S252がYES判定の場合)、メインCPU93は、第2停止後制御処理を行う(S253)。なお、第2停止後制御処理の詳細については、後述の図91を参照しながら後で説明する。そして、S253の処理後、メインCPU93は、制御変更処理を終了し、処理をリール停止制御処理(図84参照)のS173に移す。
一方、S252において、メインCPU93が、第2停止後でないと判別したとき(S252がNO判定の場合)、メインCPU93は、順押しであるか否かを判別する(S254)。S254において、メインCPU93が、順押しでないと判別したとき(S254がNO判定の場合)、メインCPU93は、制御変更処理を終了し、処理をリール停止制御処理(図84参照)のS173に移す。
一方、S254において、メインCPU93が、順押しであると判別したとき(S254がYES判定の場合)、メインCPU93は、順押し時テーブル変更データに応じた順押し時制御変更テーブル(図31参照)を取得し、検索回数をセットする(S255)。
次いで、メインCPU93は、停止予定位置を取得する(S256)。そして、メインCPU93は、取得した停止予定位置に応じて変更対象ポジションを更新する(S257)。
次いで、メインCPU93は、S257で更新した変更対象ポジションが停止予定位置と一致するか否かを判別する(S258)。S258において、メインCPU93が、更新した変更対象ポジションは停止予定位置と一致しないと判別したとき(S258がNO判定の場合)、メインCPU93は、検索回数は「0」であるか否かを判別する(S259)。S259において、メインCPU93が、検索回数は「0」でないと判別したとき(S259がNO判定の場合)、メインCPU93は、処理をS257に戻し、S257以降の処理を繰り返す。
一方、S259において、メインCPU93が、検索回数は「0」であると判別したとき(S259がYES判定の場合)、メインCPU93は、順押し時テーブル変更初期データの値を順押し時第2・第3停止用停止テーブル番号として取得し、対応する停止テーブルをセットする(S260)。
次いで、メインCPU93は、Cラインチェックデータに「0」をセットする(S261)。そして、S261の処理後、メインCPU93は、制御変更処理を終了し、処理をリール停止制御処理(図84参照)のS173に移す。
また、S258において、メインCPU93が、更新した変更対象ポジションは停止予定位置と一致すると判別したとき(S258がYES判定の場合)、メインCPU93は、ライン変更ステータスの値に応じた順押し時第2・第3停止用テーブル番号及びCラインチェックデータを取得する(S262)。
次いで、メインCPU93は、順押し時第2・第3停止用停止テーブル番号に基づいて、対応する停止テーブルをセットする(S263)。そして、S263の処理後、メインCPU93は、制御変更処理を終了し、処理をリール停止制御処理(図84参照)のS173に移す。
[第2停止後制御変更処理]
次に、図91を参照して、制御変更処理のフローチャート(図90参照)中のS253で行う第2停止後制御変更処理について説明する。
まず、メインCPU93は、順押しであるか否かを判別する(S271)。S271において、メインCPU93が、順押しでないと判別したとき(S271がNO判定の場合)、メインCPU93は、第2停止後制御変更処理を終了するとともに、制御変更処理(図90参照)も終了する。
一方、S271において、メインCPU93が順押しであると判別したとき(S271がYES判定の場合)、メインCPU93は、Cラインチェックデータがオンであるか(変更ステータスが「3」であるか)否かを判別する(S272)。なお、Cラインチェックデータは、制御変更処理(図90参照)のS262の処理によって取得される。そして、S272において、メインCPU93が、Cラインチェックデータがオンでないと判別したとき(S272がNO判定の場合)、メインCPU93は、第2停止後制御変更処理を終了するとともに、制御変更処理(図90参照)も終了する。
一方、S272において、メインCPU93が、Cラインチェックデータがオンであると判別したとき(S272がYES判定の場合)、メインCPU93は、第2停止時の停止開始位置に対応するライン変更ビットがオンであるか否かを判別する(S273)。S273において、メインCPU93が、第2停止時の停止開始位置に対応するライン変更ビットはオンでないと判別したとき(S273がNO判定の場合)、メインCPU93は、第2停止後制御変更処理を終了するとともに、制御変更処理(図90参照)も終了する。
一方、S273において、メインCPU93が、第2停止時の停止開始位置に対応するライン変更ビットはオンであると判別したとき(S273がYES判定の場合)、メインCPU93は、格納された順押し時第2・第3停止用停止テーブル番号に「1」を加算し、対応する停止テーブルをセットする(S274)。次いで、メインCPU93は、Cラインステータスをセットする(S275)。そして、S275の処理後、メインCPU93は、第2停止後制御変更処理を終了するとともに、制御変更処理(図90参照)も終了する。
[RT制御処理]
次に、図92を参照して、メインフロー(図73参照)中のS17で行うRT制御処理について説明する。なお、本実施形態では、以下に説明するRT制御処理は主制御回路91により実行される。すなわち、本実施形態では、主制御回路91は、BB役入賞(作動)時にBB遊技状態への移行を決定する手段(特別遊技決定手段)も兼ねる。
まず、メインCPU93は、RT遷移テーブル(図14参照)を参照し、現在(移行元)のRT遊技状態において成立し得るRT遊技状態の移行条件(RT遊技状態の終了条件及び発動条件)をチェックする(S281)。
次いで、メインCPU93は、RT遊技状態の移行条件が成立しているか否かを判別する(S282)。S282において、メインCPU93が、RT遊技状態の移行条件が成立していないと判別したとき(S282がNO判定の場合)、メインCPU93は、後述のS284の処理を行う。
一方、S282において、メインCPU93が、RT遊技状態の移行条件が成立していると判別したとき(S282がYES判定の場合)、メインCPU93は、RT遷移テーブル(図14参照)を参照し、移行条件に基づいて、移行先のRT遊技状態フラグを遊技状態フラグ格納領域(図44参照)の所定ビットにセットして、遊技状態フラグ格納領域を更新する(S283)。
S283の処理後、又は、S282がNO判定の場合、メインCPU93は、表示コマンド送信処理を行う(S284)。具体的には、メインCPU93は、表示コマンドを副制御回路101に送信する。なお、表示コマンドは、表示役や払出枚数等を特定するパラメータを含んで構成される。そして、S284の処理後、メインCPU93は、RT制御処理を終了し、処理をメインフロー(図73参照)のS18に移す。
[ボーナス終了チェック処理]
次に、図93を参照して、メインフロー(図73参照)中のS19で行うボーナス終了チェック処理について説明する。
まず、メインCPU93は、遊技状態フラグ格納領域(図44参照)を参照して、BB(コンビネーション名称「C_BB_01」〜「C_BB_09」のいずれかに係るBB)が作動中であるか否かを判別する(S291)。S291において、メインCPU93が、BBが作動中でないと判別したとき(S291がNO判定の場合)、メインCPU93は、ボーナス終了チェック処理を終了し、処理をメインフロー(図73参照)のS20に移す。
一方、S291において、メインCPU93が、BBが作動中であると判別したとき(S291がYES判定の場合)、メインCPU93は、ボーナス終了枚数カウンタの値が「0」未満であるか否かを判別する(S292)。
S292において、メインCPU93が、ボーナス終了枚数カウンタの値が「0」未満であると判別したとき(S292がYES判定の場合)、メインCPU93は、ボーナス終了コマンド送信処理を行う(S293)。この処理では、メインCPU93は、ボーナス終了コマンドを副制御回路101に送信する。ボーナス終了コマンドには、ボーナスゲームが終了したことを示す情報などが含まれる。
次いで、メインCPU93は、BB終了時に行う遊技ロック(上述した第3の遊技ロック)に対応するロック時間(4500ms)をロックタイマにセットする(S294)。この処理によりBB終了時の遊技ロックが開始される。次いで、メインCPU93は、ロックタイマの値が「0」であるか否かを判別する(S295)。
S295において、メインCPU93が、ロックタイマの値が「0」でないと判別したとき(S295がNO判定の場合)、メインCPU93は、S295の処理を繰り返し、ロックタイマの値が「0」になるまで待機する。
一方、S295において、メインCPU93が、ロックタイマの値が「0」であると判別したとき(S295がYES判定の場合)、メインCPU93は、ボーナス終了時処理を行う(S296)。この処理では、メインCPU93がボーナス終了枚数カウンタをクリアし、作動中のBBに対応する遊技状態フラグ(BB遊技状態フラグ)をオフ状態にセットする。なお、ボーナス終了枚数カウンタの値が「0」未満である場合には、BB遊技状態中にメダルの払出しが所定枚数(297枚又は144枚)を超えたことを意味する。
次いで、メインCPU93は、ボーナス終了時の初期化処理を行う(S297)。そして、S297の処理後、メインCPU93は、ボーナス終了チェック処理を終了し、処理をメインフロー(図73参照)のS20に移す。
ここで、再度S292の処理に戻って、S292において、メインCPU93が、ボーナス終了枚数カウンタの値が「0」未満でないと判別したとき(S292がNO判定の場合)、メインCPU93は、入賞回数カウンタ及び遊技可能回数カウンタの各値を更新する(S298)。入賞可能回数カウンタの値は、小役(メダルの払い出しがある役)が表示されると「1」減算され、遊技可能回数カウンタの値は、停止図柄に関らず、1単位遊技で「1」減算される。
次いで、メインCPU93は、入賞回数カウンタの値、又は、遊技可能回数カウンタの値が「0」であるか否かを判別する(S299)。S299において、メインCPU93が、入賞回数カウンタの値、又は、遊技可能回数カウンタの値が「0」でないと判別したとき(S299がNO判定の場合)、メインCPU93は、ボーナス終了チェック処理を終了し、処理をメインフロー(図73参照)のS20に移す。
一方、S299において、メインCPU93が、入賞回数カウンタの値、又は、遊技可能回数カウンタの値が「0」であると判別したとき(S299がYES判定の場合)、メインCPU93は、RB終了時処理を行う(S300)。具体的には、RB遊技状態フラグをオフ状態にセットする、入賞可能回数カウンタ及び遊技可能回数カウンタの値をクリアするなどの処理を行う。その後、メインCPU93は、ボーナス終了チェック処理を終了し、処理をメインフロー(図73参照)のS20に移す。
[ボーナス作動チェック処理]
次に、図94を参照して、メインフロー(図73参照)中のS20で行うボーナス作動チェック処理について説明する。
まず、メインCPU93は、BB(コンビネーション名称「C_BB_01」〜「C_BB_09」のいずれかに係るBB)が作動中であるか否かを判別する(S311)。S311において、メインCPU93が、BBが作動中でないと判別したとき(S311がNO判定の場合)、メインCPU93は、後述のS314の処理を行う。
一方、S311において、メインCPU93が、BBが作動中であると判別したとき(S311がYES判定の場合)、メインCPU93は、RBが作動中であるか否かを判別する(S312)。S312において、メインCPU93が、RBが作動中であると判別したとき(S312がYES判定の場合)、メインCPU93は、ボーナス作動チェック処理を終了し、処理をメインフロー(図73参照)のS2に移す。
一方、S312において、メインCPU93が、RBが作動中でないと判別したとき(S312がNO判定の場合)、メインCPU93は、ボーナス作動時テーブル(図12参照)に基づいて、RB作動時処理を行う(S313)。そして、S313の処理後、メインCPU93は、ボーナス作動チェック処理を終了し、処理をメインフロー(図73参照)のS2に移す。
また、S311がNO判定の場合、メインCPU93は、ボーナスゲームが入賞であるか否かを判別する(S314)。本実施形態では、コンビネーション名称「C_BB_01」〜「C_BB_09」のいずれかに対応する図柄の組合せの有効ライン上での表示を、ボーナスゲームの入賞とする。S314において、メインCPU93が、ボーナスゲームが入賞でないと判別したとき(S314がNO判定の場合)、メインCPU93は、後述のS320の処理を行う。
一方、S314において、メインCPU93が、ボーナスゲームが入賞であると判別したとき(S314がYES判定の場合)、メインCPU93は、ボーナス作動時テーブル(図12参照)に基づいて、入賞したボーナスゲームに対応したボーナス作動時処理を行う(S315)。この処理において、メインCPU93は、ボーナス作動時テーブル(図12参照)を参照して、遊技状態フラグ格納領域(図44参照)内の対応するビットに「1」をセットし、ボーナス終了枚数カウンタの数値を所定の値(「297」又は「144」)にセットする。さらに、この処理では、上記S313で説明したRB作動時処理も行う。
次いで、メインCPU93は、持越役格納領域の値をクリアする(S316)。次いで、メインCPU93は、ボーナス開始コマンド送信処理を行う(S317)。この処理では、メインCPU93は、ボーナス開始コマンドを副制御回路101に送信する。なお、ボーナス開始コマンドには、ボーナスゲームを開始したことを示す情報などが含まれる。
次いで、メインCPU93は、BB入賞時に行う遊技ロック(上述した第3の遊技ロック)に対応するロック時間(10000ms)をロックタイマにセットする(S318)。この処理によりBB入賞時の遊技ロックが開始される。次いで、メインCPU93は、ロックタイマの値が「0」であるか否かを判別する(S319)。
S319において、メインCPU93が、ロックタイマの値が「0」でないと判別したとき(S319がNO判定の場合)、メインCPU93は、S319の処理を繰り返し、ロックタイマの値が「0」になるまで待機する。
一方、S319において、メインCPU93が、ロックタイマの値が「0」であると判別したとき(S319がYES判定の場合)、メインCPU93は、ボーナス作動チェック処理を終了し、処理をメインフロー(図73参照)のS2に移す。
また、S314がNO判定の場合、メインCPU93は、再遊技(リプレイ)に係る役が入賞であるか否かを判別する(S320)。S320において、メインCPU93が、再遊技に係る役が入賞でないと判別したとき(S320がNO判定の場合)、メインCPU93は、ボーナス作動チェック処理を終了し、処理をメインフロー(図73参照)のS2に移す。
一方、S320において、メインCPU93が、再遊技に係る役が入賞であると判別したとき(S320がYES判定の場合)、メインCPU93は、メダルの自動投入を要求する(S321)。すなわち、メインCPU93は、投入枚数カウンタを自動投入枚数カウンタに複写する。そして、S321の処理後、メインCPU93は、ボーナス作動チェック処理を終了し、処理をメインフロー(図73参照)のS2に移す。
[メインCPUの制御による割込処理(1.1172msec)]
次に、図95を参照して、メインCPU93の制御により、1.1172msec間隔で周期的に実行される割込処理について説明する。なお、この割込処理は、例えば、メインフロー(図73参照)のS12等の処理中にも実行される。
まず、メインCPU93は、レジスタの退避を行う(S331)。次いで、メインCPU93は、入力ポートチェック処理を行う(S332)。この処理では、ストップスイッチ基板80のストップスイッチ等の各種スイッチから入力される信号がチェックされる。
次いで、メインCPU93は、タイマ更新処理を行う(S333)。この処理では、メインCPU93は、例えば、割込処理毎にロックタイマの値を減算する処理を行う。次いで、メインCPU93は、通信データ送信処置を行う(S334)。この処理では、主に、各種コマンドを副制御回路101に適宜送信する。
次いで、メインCPU93は、リール制御処理を行う(S335)。この処理では、メインCPU93は、全メインリールの回転開始が要求されたときに、左リール3L、中リール3C及び右リール3Rの回転を開始し、その後、各メインリールが一定速度で回転するように、3つのステッピングモータを駆動制御する。また、滑り駒数が決定されたときは、メインCPU93は、該当するメインリールの図柄カウンタを滑り駒数分だけ更新する。そして、メインCPU93は、更新された図柄カウンタが停止予定位置に対応する値に一致する(停止予定位置の図柄がリール表示窓4の有効ライン上の領域に到達する)のを待って、該当するメインリールの回転の減速及び停止が行われるように、対応するステッピングモータを駆動制御する。また、本実施形態では、S335の処理において、メインリールの通常の加速処理、定速処理及び停止処理だけでなく、遊技ロックが設定されている場合には、メインCPU93は、遊技ロックの種別に対応するロック及びリール演出(リールアクション)の制御処理も行う。
次いで、メインCPU93は、ランプ・7セグ駆動処理を行う(S336)。この処理では、メインCPU93は、7セグ表示器24を駆動制御して、払出枚数やクレジット枚数などを表示する。次いで、メインCPU93は、レジスタの復帰処理を行う(S337)。そして、その後、メインCPU93は、割込処理を終了する。
<副制御回路の動作説明>
次に、図96〜図106を参照して、副制御回路101のサブCPU102が、プログラムを用いて実行する各種処理(タスク)の内容について説明する。
[主基板通信タスク]
まず、図96を参照して、サブCPU102により行われる主基板通信タスクについて説明する。
まず、サブCPU102は、主制御回路91から送信されたコマンドの受信チェックを行う(S401)。次いで、サブCPU102は、コマンドを受信した場合、受信したコマンドの種別を抽出する(S402)。
次いで、サブCPU102は、正常なコマンドの種別であるか否かを判別する(S403)。本実施形態では、コマンドの種別は、複数種類のコードのいずれかに対応付けられており、遊技が正常動作している場合には、それら複数種類のコードのいずれかになる。それゆえ、S403の処理では、受信したコマンド種別のコードが複数種類のコードのいずれかであれば、サブCPU102は、正常なコマンドの種別であると判定する。一方、コマンド種別のコードが複数種類のコード以外である場合には、サブCPU102は、遊技中に何らかの異常(不正行為も含む)が発生した判断し、正常なコマンドの種別ではないと判定する。
S403において、サブCPU102が、正常なコマンドの種別でないと判別したとき(S403がNO判定の場合)、サブCPU102は、処理をS401に戻し、S401以降の処理を繰り返す。
一方、S403において、サブCPU102が、正常なコマンドの種別であると判別したとき(S403がYES判定の場合)、サブCPU102は、受信したコマンドに基づいて、メッセージキューにメッセージを格納する(S404)。なお、メッセージキューとは、プロセス間で情報を交換するための機構である。そして、S404の処理後、サブCPU102は、処理をS401に戻し、S401以降の処理を繰り返す。
[演出登録タスク]
次に、図97を参照して、サブCPU102により行われる演出登録タスクについて説明する。
まず、サブCPU102は、メッセージキューからメッセージを取り出す(S411)。次いで、サブCPU102は、メッセージキューにメッセージが有るか否かを判別する(S412)。S412において、サブCPU102が、メッセージキューにメッセージが無いと判別したとき(S412がNO判定の場合)、サブCPU102は、後述のS415の処理を行う。
一方、S412において、サブCPU102が、メッセージキューにメッセージが有ると判別したとき(S412がYES判定の場合)、サブCPU102は、メッセージから遊技情報を複写する(S413)。この処理では、例えば、パラメータによって特定される、内部当籤役、回転が停止したリールの種別、表示役、遊技状態フラグ等の各種データがサブRAM103に設けられた格納領域(不図示)に複写される。
次いで、サブCPU102は、演出内容決定処理を行う(S414)。この処理では、サブCPU102は、受信したコマンドの種別に応じて、演出内容の決定や演出データの登録等を行う。なお、演出内容決定処理の詳細については、後述の図98を参照しながら後で説明する。
次いで、サブCPU102は、アニメーションデータの登録を行う(S415)。次いで、サブCPU102は、サウンドデータの登録を行う(S416)。次いで、サブCPU102は、ランプデータの登録を行う(S417)。なお、これらの登録処理は、S414の演出内容決定処理において登録された演出データに基づいて行われる。S417の処理後、サブCPU102は、処理をS411に戻し、S411以降の処理を繰り返す。
[演出内容決定処理]
次に、図98を参照して、演出登録タスクのフローチャート(図97参照)中のS414で行う演出内容決定処理について説明する。
まず、サブCPU102は、スタートコマンド受信時であるか否かを判別する(S421)。
S421において、サブCPU102が、スタートコマンド受信時であると判別したとき(S421がYES判定の場合)、サブCPU102は、スタートコマンド受信時処理を行う(S422)。この処理では、サブCPU102は、演出用の各種乱数値を抽出し、内部当籤役等に基づいて演出番号を抽籤により決定して登録する。ここで、演出番号は、今回実行する演出内容を指定するデータである。なお、スタートコマンド受信時処理の詳細については、後述の図99を参照しながら後で説明する。
次いで、サブCPU102は、登録されている演出番号に応じて、スタート時の演出データを登録する(S423)。演出データは、アニメーションデータ、サウンドデータ及びランプデータを指定するデータである。それゆえ、演出データが登録されると、対応するアニメーションデータ等が決定され、映像の表示等の演出が実行される。そして、S423の処理後、サブCPU102は、演出内容決定処理を終了し、処理を演出登録タスク(図97参照)のS415に移す。
一方、S421において、サブCPU102が、スタートコマンド受信時でないと判別したとき(S421がNO判定の場合)、サブCPU102は、リール停止コマンド受信時であるか否かを判別する(S424)。
S424において、サブCPU102が、リール停止コマンド受信時であると判別したとき(S424がYES判定の場合)、サブCPU102は、リール停止コマンド受信時処理を行う(S425)。JR演出当籤時には、この処理において、遊技者による各メインリールの停止操作が成功したか否かの判定が行われる。なお、リール停止コマンド受信時処理の詳細については、後述の図105を参照しながら後で説明する。
次いで、サブCPU102は、登録されている演出番号及び作動ストップボタンの種別に応じて、停止時の演出データを登録する(S426)。その後、サブCPU102は、演出内容決定処理を終了し、処理を演出登録タスク(図97参照)のS415に移す。
一方、S424において、サブCPU102が、リール停止コマンド受信時でないと判別したとき(S424がNO判定の場合)、サブCPU102は、表示コマンド受信時であるか否かを判別する(S427)。
S427において、サブCPU102が、表示コマンド受信時であると判別したとき(S427がYES判定の場合)、サブCPU102は、登録されている演出番号及び表示役に応じて、表示時の演出データを登録する(S428)。その後、サブCPU102は、演出内容決定処理を終了し、処理を演出登録タスク(図97参照)のS415に移す。
一方、S427において、表示コマンド受信時でないと判別したとき(S427がNO判定の場合)、サブCPU102は、払出終了コマンド受信時であるか否かを判別する(S429)。S429において、サブCPU102は、払出終了コマンド受信時であると判別したとき(S429がYES判定の場合)、サブCPU102は、払出終了コマンド受信時処理を行う(S430)。その後、サブCPU102は、演出内容決定処理を終了し、処理を演出登録タスク(図97参照)のS415に移す。
一方、S429において、サブCPU102が、払出終了コマンド受信時でないと判別したとき(S429がNO判定の場合)、サブCPU102は、ボーナス開始コマンド受信時であるか否かを判別する(S431)。
S431において、サブCPU102が、ボーナス開始コマンド受信時であると判別したとき(S431がYES判定の場合)、サブCPU102は、BB制御用の各種関連フラグをオン状態にセットするとともに、JR成功回数に「0」をセットする(S432)。具体的には、サブCPU102は、内部当籤役に基づいて、赤7BBフラグ、青7BBフラグ及びプレミアムBBフラグのいずれかをオン状態にセットする。また、この際、赤7BBフラグ及び青7BBフラグの一方をオン状態にセットする場合には、サブCPU102は、BB開始フラグもオン状態にセットする。
次いで、サブCPU102は、ボーナス開始用の演出データを登録する(S433)。そして、S433の処理後、サブCPU102は、演出内容決定処理を終了し、処理を演出登録タスク(図97参照)のS415に移す。
一方、S431において、サブCPU102が、ボーナス開始コマンド受信時でないと判別したとき(S431がNO判定の場合)、サブCPU102は、ボーナス終了コマンド受信時であるか否かを判別する(S434)。S434において、サブCPU102が、ボーナス終了コマンド受信時でないと判別したとき(S434がNO判定の場合)、サブCPU102は、演出内容決定処理を終了し、処理を演出登録タスク(図97参照)のS415に移す。
一方、S434において、サブCPU102が、ボーナス終了コマンド受信時であると判別したとき(S434がYES判定の場合)、サブCPU102は、ボーナス終了用の演出データを登録する(S435)。次いで、サブCPU102は、BB制御用の各種関連フラグをオフ状態にセットする(S436)。
次いで、サブCPU102は、ART当籤フラグがオン状態であるか否かを判別する(S437)。なお、ART当籤フラグは、通常中7揃いBB状態で実行されたJR演出に成功し、且つ、JR成功時のART抽籤処理に当籤した場合にオン状態となる(後述の図106参照)。また、ART当籤フラグは、サブRAM103に格納される。
S437において、サブCPU102が、ART当籤フラグがオン状態でないと判別したとき(S437がNO判定の場合)、サブCPU102は、演出内容決定処理を終了し、処理を演出登録タスク(図97参照)のS415に移す。
一方、S437において、サブCPU102が、ART当籤フラグがオン状態であると判別したとき(S437がYES判定の場合)、サブCPU102は、ARTフラグ、ART開始フラグ、FC開始フラグ及びFC発生フラグをオン状態にし、通常フラグをオフ状態にセットする(S438)。この処理により、BB遊技終了後に、ART状態の遊技が開始される。
次いで、サブCPU102は、ART当籤フラグをオフ状態にセットする(S439)。そして、S439の処理後、サブCPU102は、演出内容決定処理を終了し、処理を演出登録タスク(図97参照)のS415に移す。
[スタートコマンド受信時処理]
次に、図99を参照して、演出内容決定処理のフローチャート(図98参照)中のS422で行うスタートコマンド受信時処理について説明する。
まず、サブCPU102は、サブ遊技状態がBB状態であるか否かを判別する(S441)。この処理では、サブCPU102は、副制御回路101で管理する、赤7BBフラグ、青7BBフラグ、プレミアムBBフラグのオン/オフ状態に基づいて、サブ遊技状態がBB状態であるか否かを判別する。なお、サブCPU102は、これらのBBフラグのいずれかがオン状態である場合に、サブ遊技状態がBB状態であると判定する。
S441において、サブCPU102が、サブ遊技状態がBB状態であると判別したとき(S441がYES判定の場合)、サブCPU102は、BB中処理を行う(S442)。なお、BB中処理の詳細については、後述の図100を参照しながら後で説明する。
一方、S441において、サブCPU102が、サブ遊技状態がBB状態でないと判別したとき(S441がNO判定の場合)、サブCPU102は、サブ遊技状態がART状態であるか否かを判別する(S443)。この処理では、サブCPU102は、副制御回路101で管理する、ARTフラグのオン/オフ状態に基づいて、サブ遊技状態がART状態であるか否かを判別する。なお、サブCPU102は、ARTフラグがオン状態である場合に、サブ遊技状態がART状態であると判定する。
S443において、サブCPU102が、サブ遊技状態がART状態であると判別したとき(S443がYES判定の場合)、サブCPU102は、ART中処理を行う(S444)。なお、ART中処理の詳細については、後述の図102を参照しながら後で説明する。
一方、S443において、サブCPU102が、サブ遊技状態がART状態でないと判別したとき(S443がNO判定の場合)、サブCPU102は、通常中処理を行う(S445)。なお、通常中処理の詳細については、後述の図104を参照しながら後で説明する。
次いで、サブCPU102は、演出抽籤処理を行う(S446)。この処理では、サブCPU102は、例えば、上述した各種処理内で行われる各種抽籤の結果、サブ遊技状態、内部当籤役等の各種情報に基づいて、演出番号抽籤テーブル(不図示)を参照し、演出番号を決定する。そして、S446の処理後、サブCPU102は、スタートコマンド受信時処理を終了し、処理を演出内容決定処理(図98参照)のS423に移す。
[BB中処理]
次に、図100を参照して、スタートコマンド受信時処理のフローチャート(図99参照)中のS442で行うBB中処理について説明する。
まず、サブCPU102は、サブ遊技状態が通常中7揃いBB状態(通常中赤7BB状態又は通常中青7BB状態)であるか否かを判別する(S451)。この処理では、サブCPU102は、赤7BBフラグ、青7BBフラグ、プレミアムBBフラグ及び通常フラグのオン/オフ状態に基づいて、サブ遊技状態が通常中7揃いBB状態であるか否かを判別する。なお、サブCPU102は、赤7BBフラグ及び青7BBフラグの一方がオン状態であり、且つ、通常フラグがオン状態である場合に、サブ遊技状態が通常中7揃いBB状態であると判定する。
S451において、サブCPU102が、サブ遊技状態が通常中7揃いBB状態でないと判別したとき(S451がNO判定の場合)、すなわち、サブ遊技状態がART中7揃いBB状態又はプレミアムBB状態である場合、サブCPU102は、後述のS458の処理を行う。
一方、S451において、サブCPU102が、サブ遊技状態が通常中7揃いBB状態であると判別したとき(S451がYES判定の場合)、サブCPU102は、BB開始フラグのオン/オフ状態に基づいて、現ゲームが通常中7揃いBB(通常中赤7BB又は通常中青7BB)開始時のゲームであるか否かを判別する(S452)。なお、この処理では、サブCPU102は、BB開始フラグがオン状態である場合に、現ゲームが通常中7揃いBB開始時のゲームであると判定する。
S452において、サブCPU102が、現ゲームが通常中7揃いBB開始時のゲームでないと判別したとき(S452がNO判定の場合)、サブCPU102は、後述のS454の処理を行う。一方、S452において、サブCPU102が、現ゲームが通常中7揃いBB開始時のゲームであると判別したとき(S452がYES判定の場合)、サブCPU102は、ART突入モード選択処理を行う(S453)。この処理では、遊技者によるART突入モードの選択演出の処理が行われる。なお、ART突入モード選択処理の詳細については、後述の図101を参照しながら後で説明する。
S453の処理後、又は、S452がNO判定の場合、サブCPU102は、今回の通常中7揃いBB状態の遊技期間におけるJR成功回数が3回以上であるか否かを判別する(S454)。
S454において、サブCPU102が、JR成功回数が3回以上であると判別したとき(S454がYES判定の場合)、サブCPU102は、BB中処理を終了し、処理をスタートコマンド受信時処理(図99参照)のS446に移す。すなわち、本実施形態では、通常中7揃いBB状態の遊技期間においてJR成功回数が3回以上である状況では、後述のJR抽籤処理を行わない。
一方、S454において、サブCPU102が、JR成功回数が3回以上でない(3回未満である)と判別したとき(S454がNO判定の場合)、サブCPU102は、JR抽籤処理を行う(S455)。この処理では、サブCPU102は、7揃いBB(通常)中JR抽籤テーブル(図66参照)を参照し、JR演出の当籤/非当籤を決定する。
次いで、サブCPU102は、JR演出が当籤したか否かを判別する(S456)。S456において、サブCPU102が、JR演出が当籤しなかったと判別したとき(S456がNO判定の場合)、サブCPU102は、BB中処理を終了し、処理をスタートコマンド受信時処理(図99参照)のS446に移す。
一方、S456において、サブCPU102が、JR演出が当籤したと判別したとき(S456がYES判定の場合)、サブCPU102は、JR発生フラグをオン状態にセットする(S457)。この処理により、JR演出が発生する。そして、S457の処理後、サブCPU102は、BB中処理を終了し、処理をスタートコマンド受信時処理(図99参照)のS446に移す。
ここで、再度、S451の処理に戻って、S451がNO判定の場合(サブ遊技状態がART中7揃いBB状態又はプレミアムBB状態である場合)、サブCPU102は、ART上乗せゲーム数抽籤処理を行う(S458)。この処理では、サブCPU102は、サブ遊技状態に対応するARTゲーム数の上乗せ抽籤テーブル(図71又は図72参照)を参照し、ART上乗せゲーム数を決定する。
次いで、サブCPU102は、S458で決定されたART上乗せゲーム数(抽籤結果)を現在の残りARTゲーム数に加算する(S459)。
次いで、サブCPU102は、JR抽籤処理を行う(S460)。この処理では、サブCPU102は、サブ遊技状態に対応するJR抽籤テーブル(図67又は図68参照)を参照し、JR演出の当籤/非当籤、並びに、JR成功時のART上乗せゲーム数(5、10又は30G)を決定する。なお、このJR抽籤処理では、今回のBB状態の遊技期間におけるJR成功回数に応じて、JR演出の当籤確率が異なる。
次いで、サブCPU102は、JR演出が当籤したか否かを判別する(S461)。S461において、サブCPU102が、JR演出が当籤しなかったと判別したとき(S461がNO判定の場合)、サブCPU102は、BB中処理を終了し、処理をスタートコマンド受信時処理(図99参照)のS446に移す。
一方、S461において、サブCPU102が、JR演出が当籤したと判別したとき(S461がYES判定の場合)、サブCPU102は、JR発生フラグをオン状態にセットする(S462)。この処理により、JR演出が発生する。
次いで、サブCPU102は、JR抽籤処理で決定されたJR成功時のART上乗せゲーム数(JR抽籤結果)が10ゲーム(規定の加算単位遊技数)より大きいか否かを判別する(S463)。S463において、サブCPU102が、JR抽籤結果が10ゲームより大きくないと判別したとき(S463がNO判定の場合)、サブCPU102は、BB中処理を終了し、処理をスタートコマンド受信時処理(図99参照)のS446に移す。
一方、S463において、サブCPU102が、JR抽籤結果が10ゲームより大きいと判別したとき(S463がYES判定の場合)、サブCPU102は、JR抽籤結果(JR成功時のART上乗せゲーム数が30ゲームであること)を液晶画面11a上で示唆する演出をセットする(S464)。そして、S464の処理後、サブCPU102は、BB中処理を終了し、処理をスタートコマンド受信時処理(図99参照)のS446に移す。
なお、本実施形態では、上記BB中処理中のS455及びS460のJR抽籤処理は副制御回路101により実行される。すなわち、本実施形態では、副制御回路101は、JR演出を実行するか否かを決定する手段(特典付与演出決定手段)も兼ねる。また、本実施形態では、上記BB中処理中のS463及びS464の処理は副制御回路101により実行される。すなわち、本実施形態では、副制御回路101は、JR成功時のART上乗せゲーム数(JR抽籤結果)が10ゲーム以下である場合には、該ART上乗せゲーム数を示唆する情報を報知せず、JR成功時のART上乗せゲーム数(JR抽籤結果)が10ゲームより大きい場合には、該ART上乗せゲーム数を示唆する情報を報知する手段(加算数示唆演出実行手段)も兼ねる。
[ART突入モード選択処理]
次に、図101を参照して、BB中処理のフローチャート(図100参照)中のS453で行うART突入モード選択処理について説明する。
まず、サブCPU102は、液晶表示装置11を制御して液晶画面11aに、遊技者がART突入モードを選択可能にする演出画像(ART突入モード選択画面)を表示する(S471)。この処理により、ART突入モード選択演出が開始され、ART突入モード選択画面において、遊技者が所望のART突入モード(突入モードA〜Dのいずれか)を選択及び決定することができる。
なお、遊技者によるART突入モードの選択及び決定操作は、次のようにして実行される。まず、ART突入モード選択演出が開始されると、ART突入モード選択画面中には、例えば、突入モードA〜Dの各選択肢画像が表示される。遊技者は、フロントドア2bに設けられた選択ボタン25を操作して、突入モードA〜Dの選択肢画像の中からに所望の突入モードの選択肢画像を選択する。そして、遊技者が、所望の突入モードの選択肢画像を選択した状態で、MAXベットボタン21を押下すると、所望の突入モードの選択が決定される。
次いで、サブCPU102は、遊技者によりARTの突入モードが決定されたか否かを判別する(S472)。
S472において、サブCPU102が、遊技者によりARTの突入モードが決定されていないと判別したとき(S472がNO判定の場合)、サブCPU102は、S472の判定処理を繰り返す。すなわち、通常中7揃いBB(通常中赤7BB又は通常中青7BB)開始時には、遊技者によりARTの突入モードが決定されるまで待機状態となる。なお、本発明はこれに限定されず、ART突入モード選択演出の開始後、所定時間経過するまでに、遊技者による選択操作が行われなかった場合には、突入モードA〜Dの中から所定の突入モードが自動的に決定される構成にしてもよい。この場合、自動的に決定される所定の突入モードは、予め決められていてもよいし、演出実行毎にランダムに決定されてもよい。
一方、S472において、サブCPU102が、遊技者によりARTの突入モードが決定されたと判別したとき(S472がYES判定の場合)、サブCPU102は、決定されたARTの突入モードを登録する(S473)。次いで、サブCPU102は、BB開始フラグをオフ状態にセットする(S474)。そして、S474の処理後、サブCPU102は、ART突入モード選択処理を終了し、処理をBB中処理(図100参照)のS454に移す。
[ART中処理]
次に、図102を参照して、スタートコマンド受信時処理のフローチャート(図99参照)中のS444で行うART中処理について説明する。
まず、サブCPU102は、ART開始フラグがオン状態であるか否かを判別する(S481)。この処理では、サブCPU102は、現ゲームがARTのセット開始ゲームであるか否かを判別する。
S481において、サブCPU102が、ART開始フラグがオン状態であると判別したとき(S481がYES判定の場合)、サブCPU102は、FC中処理を行う(S482)。なお、この処理では、上述したARTのセット開始時のFC遊技の制御処理、すなわち、ART初期ゲーム数を決定するためのFC遊技の処理が行われる。FC中処理の詳細については、後述の図103を参照しながら後で説明する。そして、S482の処理後、サブCPU102は、ART中処理を終了し、処理をスタートコマンド受信時処理(図99参照)のS446に移す。
一方、S481において、サブCPU102が、ART開始フラグがオン状態でないと判別したとき(S481がNO判定の場合)、サブCPU102は、FC発生フラグがオン状態であるか否かを判別する(S483)。この処理では、サブCPU102は、現ゲームがFC遊技期間中のゲームであるか否かを判別する。
S483において、サブCPU102が、FC発生フラグがオン状態であると判別したとき(S483がYES判定の場合)、サブCPU102は、FC中処理を行う(S484)。なお、この処理では、上述したARTのセット期間中のFC遊技の制御処理が行われる。FC中処理の詳細については、後述の図103を参照しながら後で説明する。そして、S484の処理後、サブCPU102は、ART中処理を終了し、処理をスタートコマンド受信時処理(図99参照)のS446に移す。
一方、S483において、サブCPU102が、FC発生フラグがオン状態でないと判別したとき(S483がNO判定の場合)、サブCPU102は、現在の残りARTゲーム数を1減算する(S485)。
次いで、サブCPU102は、FC・ART遊技数抽籤処理を行う(S486)。この処理では、サブCPU102は、ART中FC・上乗せ抽籤テーブル(図58A及び図58B参照)を参照し、内部当籤役に基づいて、FC遊技の当籤/非当籤及びART遊技の上乗せゲーム数の有無の両方の抽籤処理を同時に行う。
次いで、サブCPU102は、S486の抽籤処理により決定されたART上乗せゲーム数(抽籤結果)を現在の残りARTゲーム数に加算する(S487)。次いで、サブCPU102は、S486の抽籤処理によりFC遊技が当籤したか否かを判別する(S488)。
S488において、サブCPU102が、FC遊技が当籤したと判別したとき(S488がYES判定の場合)、サブCPU102は、FC開始フラグ及びFC発生フラグをオン状態にセットする(S489)。この処理により、次ゲームからFC遊技が開始される。そして、S489の処理後、サブCPU102は、ART中処理を終了し、処理をスタートコマンド受信時処理(図99参照)のS446に移す。
一方、S488において、サブCPU102が、FC遊技が当籤しなかったと判別したとき(S488がNO判定の場合)、サブCPU102は、残りARTゲーム数が0であるか否かを判別する(S490)。
S490において、サブCPU102が、残りARTゲーム数が0でないと判別したとき(S490がNO判定の場合)、サブCPU102は、ART中処理を終了し、処理をスタートコマンド受信時処理(図99参照)のS446に移す。一方、S490において、サブCPU102が、残りARTゲーム数が0であると判別したとき(S490がYES判定の場合)、サブCPU102は、ART継続が決定されているか否かを判別する(S491)。なお、ART継続抽籤は、後述のFC中処理内で行われ、現ARTのセット開始時に行われる。
S491において、サブCPU102が、ART継続が決定されていると判別したとき(S491がYES判定の場合)、サブCPU102は、ART開始フラグ、FC開始フラグ及びFC発生フラグをオン状態にセットする(S492)。そして、S492の処理後、サブCPU102は、ART中処理を終了し、処理をスタートコマンド受信時処理(図99参照)のS446に移す。
一方、S491において、サブCPU102が、ART継続が決定されていないと判別したとき(S491がNO判定の場合)、すなわち、ART状態の遊技期間が終了する場合、サブCPU102は、ARTフラグをオフ状態にセットし、通常フラグをオン状態にセットする(S493)。そして、S493の処理後、サブCPU102は、ART中処理を終了し、処理をスタートコマンド受信時処理(図99参照)のS446に移す。
[FC中処理]
次に、図103を参照して、ART中処理のフローチャート(図102参照)中のS482又はS484で行うFC中処理について説明する。
まず、サブCPU102は、ART開始フラグがオン状態であるか否かを判別する(S501)。この処理では、サブCPU102は、現ゲームがARTのセット開始ゲームであるか否かを判別する。
S501において、サブCPU102が、ART開始フラグがオン状態でないと判別したとき(S501がNO判定の場合)、サブCPU102は、後述のS507の処理を行う。一方、S501において、サブCPU102が、ART開始フラグがオン状態であると判別したとき(S501がYES判定の場合)、サブCPU102は、ART継続抽籤処理を行う(S502)。この処理では、サブCPU102は、ART継続抽籤テーブル(図59参照)を参照し、現在設定されているループモードに基づいて、ARTの継続/非継続を決定する。
次いで、サブCPU102は、S502の抽籤処理によりART継続が当籤したか否かを判別する(S503)。S503において、サブCPU102が、ART継続が当籤しなかったと判別したとき(S503がNO判定の場合)、サブCPU102は、後述のS506の処理を行う。
一方、S503において、サブCPU102が、ART継続が当籤したと判別したとき(S503がYES判定の場合)、サブCPU102は、ARTループモード昇格抽籤処理を行う(S504)。この処理では、サブCPU102は、ループモード移行抽籤テーブル(図60参照)を参照し、現セット(今回)のARTで設定されているループモードに基づいて、次セット(次回)のARTにおけるループモードを決定する。次いで、サブCPU102は、決定された次セットのARTのループモードをセットする(S505)。
S505の処理後又はS503がNO判定の場合、サブCPU102は、ART開始フラグをオフ状態にセットする(S506)。
S506の処理後又はS501がNO判定の場合、サブCPU102は、FC開始フラグがオン状態であるか否かを判別する(S507)。この処理では、サブCPU102は、現ゲームがFC遊技期間の開始ゲームであるか否かを判別する。
S507において、サブCPU102が、FC開始フラグがオン状態でないと判別したとき(S507がNO判定の場合)、サブCPU102は、後述のS512の処理を行う。一方、S507において、サブCPU102が、FC開始フラグがオン状態であると判別したとき(S507がYES判定の場合)、サブCPU102は、残りFCゲーム数に「5」をセットする(S508)。
次いで、サブCPU102は、FCモード抽籤処理を行う(S509)。この処理では、サブCPU102は、FCモード抽籤テーブル(図61A及び図61B参照)を参照し、内部当籤役に基づいて、FCモードを決定する。次いで、サブCPU102は、決定されたFCモードをセットする(S510)。次いで、サブCPU102は、FC開始フラグをオフ状態にセットする(S511)。
S511の処理後又はS507がNO判定の場合、サブCPU102は、FC遊技数加算抽籤処理を行う(S512)。この処理では、サブCPU102は、セットされているFCモードに対応するFC遊技数加算抽籤テーブル(図62及び図63参照)を参照し、内部当籤役に基づいて、FC加算ゲーム数を決定する。次いで、サブCPU102は、決定されたFC加算ゲーム数(抽籤結果)を現在の残りFCゲーム数に加算する(S513)。
次いで、サブCPU102は、ART遊技数加算抽籤処理を行う(S514)。この処理では、サブCPU102は、セットされているFCモードに対応するFC中上乗せ抽籤テーブル(図64及び図65参照)を参照し、内部当籤役に基づいて、ART上乗せゲーム数を決定する。次いで、サブCPU102は、決定されたART上乗せゲーム数(抽籤結果)を現在の残りARTゲーム数に加算する(S515)。
次いで、サブCPU102は、内部当籤役がスイカに係る内部当籤役(弱スイカ又は強スイカ)であり且つS514で決定されたART上乗せゲーム数が100ゲーム以上であるか否かを判別する(S516)。
S516において、サブCPU102が、S516の判別条件を満たさないと判別したとき(S516がNO判定の場合)、サブCPU102は、後述のS518の処理を行う。一方、S516において、サブCPU102が、S516の判別条件を満たすと判別したとき(S516がYES判定の場合)、サブCPU102は、上述した液晶サブリールを用いたFC中特別演出(出目フュージョン)をセットする(S517)。
S517の処理後又はS516がNO判定の場合、サブCPU102は、残りFCゲーム数を1減算する(S518)。次いで、サブCPU102は、残りFCゲーム数が0であるか否かを判別する(S519)。
S519において、サブCPU102が、残りFCゲーム数が0でないと判別したとき(S519がNO判定の場合)、サブCPU102は、FC中処理を終了するとともに、ART中処理(図102参照)も終了する。一方、S519において、サブCPU102が、残りFCゲーム数が0であると判別したとき(S519がYES判定の場合)、サブCPU102は、FC発生フラグをオフ状態にセットする(S520)。この処理により、現ゲームでFC遊技が終了する。そして、S520の処理後、サブCPU102は、FC中処理を終了するとともに、ART中処理(図102参照)も終了する。
なお、本実施形態では、上述したFC中処理は副制御回路101により実行される。すなわち、本実施形態では、副制御回路101は、FC遊技(上乗せ遊技)を実行する手段(上乗せ遊技実行手段)も兼ねる。また、本実施形態では、上記FC中処理中のS502の処理は副制御回路101により実行される。すなわち、本実施形態では、副制御回路101は、ARTを継続するか否かを決定する手段(報知遊技継続決定手段)も兼ねる。また、本実施形態では、上記FC中処理中のS509の処理は副制御回路101により実行される。すなわち、本実施形態では、副制御回路101は、複数種のFCモード(加算モード)から所定のFCモードを決定する手段(加算モード決定手段)も兼ねる。また、本実施形態では、上記FC中処理中のS512の処理は副制御回路101により実行される。すなわち、本実施形態では、副制御回路101は、内部当籤役に基づいてFC加算ゲーム数を決定する手段(上乗せ遊技加算手段)も兼ねる。さらに、本実施形態では、上記FC中処理中のS515の処理は副制御回路101により実行される。すなわち、本実施形態では、副制御回路101は、FC遊技期間に渡って、単位遊技毎に決定されたART上乗せゲーム数を累積加算する手段(報知遊技数加算手段)も兼ねる。
[通常中処理]
次に、図104を参照して、スタートコマンド受信時処理のフローチャート(図99参照)中のS445で行う通常中処理について説明する。
まず、サブCPU102は、ART抽籤処理を行う(S531)。この処理では、サブCPU102は、通常中ART抽籤テーブル(図56A及び図56B参照)を参照し、内部当籤役に基づいて、ARTの当籤/非当籤を決定する。
次いで、サブCPU102は、S531の抽籤処理によりARTが当籤したか否かを判別する(S532)。S532において、サブCPU102が、ARTが当籤しなかったと判別したとき(S532がNO判定の場合)、サブCPU102は、通常中処理を終了し、処理をスタートコマンド受信時処理(図99参照)のS446に移す。
一方、S532において、サブCPU102が、ARTが当籤したと判別したとき(S532がYES判定の場合)、サブCPU102は、ARTループモード抽籤処理を行う(S533)。この処理では、サブCPU102は、通常中ループモード抽籤テーブル(図57参照)を参照し、ARTのループモードを決定する。次いで、サブCPU102は、決定されたARTのループモードをセットする(S534)。
次いで、サブCPU102は、ARTフラグ、ART開始フラグ、FC開始フラグ及びFC発生フラグをオン状態にし、通常フラグをオフ状態にセットする(S535)。この処理により、次ゲーム以降で、ART状態の遊技が開始される。そして、S535の処理後、サブCPU102は、通常中処理を終了し、処理をスタートコマンド受信時処理(図99参照)のS446に移す。
なお、本実施形態では、上記通常中処理中のS531及び後述のJR成功時処理中のS563(後述の図106参照)で行うART抽籤処理は副制御回路101により実行される。すなわち、本実施形態では、副制御回路101は、ART抽籤処理を実行する手段(報知遊技決定手段)も兼ねる。
[リール停止コマンド受信時処理]
次に、図105を参照して、演出内容決定処理のフローチャート(図98参照)中のS425で行うリール停止コマンド受信時処理について説明する。
まず、サブCPU102は、JR発生フラグがオン状態であるか否かを判別する(S541)。
S541において、サブCPU102が、JR発生フラグがオン状態でないと判別したとき(S541がNO判定の場合)、サブCPU102は、リール停止コマンド受信時処理を終了し、処理を演出内容決定処理(図98参照)のS426に移す。一方、S541において、サブCPU102が、JR発生フラグがオン状態であると判別したとき(S541がYES判定の場合)、サブCPU102は、受信したリール停止コマンドが第1停止操作時のコマンドであるか否かを判別する(S542)。
S542において、サブCPU102が、受信したリール停止コマンドが第1停止操作時のコマンドでないと判別したとき(S542がNO判定の場合)、サブCPU102は、後述のS546の処理を行う。
一方、S542において、サブCPU102が、受信したリール停止コマンドが第1停止操作時のコマンドであると判別したとき(S542がYES判定の場合)、サブCPU102は、第1停止操作判定処理を行う(S543)。この処理では、サブCPU102は、JR演出において、遊技者による第1停止操作が所定の成功範囲内のタイミングで行われたか否かを判定する。
例えば、図55に示すJR演出の例では、遊技者による第1停止操作のタイミングがJR演出で規定されている3つの成功範囲122,123,124のうちのいずれかの成功範囲内のタイミングであったか否かを判定する。そして、遊技者による第1停止操作のタイミングが、3つの成功範囲122,123,124のうちのいずれかの成功範囲内のタイミングであった場合には、サブCPU102は、遊技者による第1停止操作が成功したと判定する。
次いで、サブCPU102は、S543の判定結果に基づいて、JR演出において遊技者による第1停止操作が成功したか否かは判別する(S544)。
S544において、サブCPU102が、遊技者による第1停止操作が成功したと判別したとき(S544がYES判定の場合)、サブCPU102は、リール停止コマンド受信時処理を終了し、処理を演出内容決定処理(図98参照)のS426に移す。
一方、S544において、サブCPU102が、遊技者による第1停止操作が成功しなかったと判別したとき(S544がNO判定の場合)、サブCPU102は、JR発生フラグをオフ状態にセットする(S545)。すなわち、JR演出において、遊技者による第1停止操作が失敗であった場合には、第1停止操作の時点でJR演出が終了する。そして、S545の処理後、サブCPU102は、リール停止コマンド受信時処理を終了し、処理を演出内容決定処理(図98参照)のS426に移す。
ここで、再度S542の処理に戻って、S542がNO判定に場合、サブCPU102は、受信したリール停止コマンドが第2停止操作時のコマンドであるか否かを判別する(S546)。
S546において、サブCPU102が、受信したリール停止コマンドが第2停止操作時のコマンドでないと判別したとき(S546がNO判定の場合)、サブCPU102は、後述のS550の処理を行う。
一方、S546において、サブCPU102が、受信したリール停止コマンドが第2停止操作時のコマンドであると判別したとき(S546がYES判定の場合)、サブCPU102は、第2停止操作判定処理を行う(S547)。この処理では、サブCPU102は、JR演出において、遊技者による第2停止操作が所定の成功範囲内のタイミングで行われたか否かを判定する。
例えば、図55に示すJR演出の例では、遊技者による第2停止操作のタイミングが、JR演出で規定されている3つの成功範囲122,123,124のうち、S543の第1停止操作判定処理において判定対象となった成功範囲を除く、残りの2つの成功範囲の一方の範囲内のタイミングであったか否かを判定する。そして、遊技者による第2停止操作のタイミングが残りの2つの成功範囲の一方の範囲内のタイミングであった場合には、サブCPU102は、遊技者による第2停止操作が成功したと判定する。
次いで、サブCPU102は、S547の判定結果に基づいて、JR演出において遊技者による第2停止操作が成功したか否かは判別する(S548)。
S548において、サブCPU102が、遊技者による第2停止操作が成功したと判別したとき(S548がYES判定の場合)、サブCPU102は、リール停止コマンド受信時処理を終了し、処理を演出内容決定処理(図98参照)のS426に移す。
一方、S548において、サブCPU102が、遊技者による第2停止操作が成功しなかったと判別したとき(S548がNO判定の場合)、サブCPU102は、JR発生フラグをオフ状態にセットする(S549)。すなわち、JR演出において、遊技者による第2停止操作が失敗であった場合には、第2停止操作の時点でJR演出が終了する。そして、S549の処理後、サブCPU102は、リール停止コマンド受信時処理を終了し、処理を演出内容決定処理(図98参照)のS426に移す。
ここで、再度S546の処理に戻って、S546がNO判定に場合、サブCPU102は、第3停止操作判定処理を行う(S550)。この処理では、サブCPU102は、JR演出において、遊技者による第3停止操作が所定の成功範囲内のタイミングで行われたか否かを判定する。
例えば、図55に示すJR演出の例では、遊技者による第3停止操作のタイミングが、JR演出で規定されている3つの成功範囲122,123,124のうち、S543の第1停止操作判定処理及びS547の第2停止操作判定処理において判定対象となった成功範囲を除く、残りの1つの成功範囲内のタイミングであったか否かを判定する。そして、遊技者による第3停止操作のタイミングが残りの1つの成功範囲内のタイミングであった場合には、サブCPU102は、遊技者による第3停止操作が成功したと判定する。
次いで、サブCPU102は、S550の判定結果に基づいて、JR演出において遊技者による第3停止操作が成功したか否かは判別する(S551)。
S551において、サブCPU102が、遊技者による第3停止操作が成功しなかったと判別したとき(S551がNO判定の場合)、サブCPU102は、JR発生フラグをオフ状態にセットする(S552)。この処理により、JR演出が終了する。そして、S552の処理後、サブCPU102は、リール停止コマンド受信時処理を終了し、処理を演出内容決定処理(図98参照)のS426に移す。
一方、S551において、サブCPU102が、遊技者による第3停止操作が成功したと判別したとき(S551がYES判定の場合)、サブCPU102は、JR成功時処理を行う(S553)。この処理では、JR演出において、遊技者による全ての停止操作が成功であった場合に実行される特典(ART上乗せゲーム数又はART抽籤)の付与処理が行われる。なお、JR成功時処理の詳細については、後述の図106を参照しながら後で説明する。
次いで、サブCPU102は、JR発生フラグをオフ状態にセットする(S554)。この処理により、JR演出が終了する。そして、S554の処理後、サブCPU102は、リール停止コマンド受信時処理を終了し、処理を演出内容決定処理(図98参照)のS426に移す。
[JR成功時処理]
次に、図106を参照して、リール停止コマンド受信時処理のフローチャート(図105参照)中のS553で行うJR成功時処理について説明する。
まず、サブCPU102は、JR成功回数に「1」を加算する(S561)。次いで、サブCPU102は、サブ遊技状態が通常中7揃いBB状態であるか否かを判別する(S562)。この処理では、サブCPU102は、赤7BBフラグ、青7BBフラグ、プレミアムBBフラグ及び通常フラグのオン/オフ状態に基づいて、サブ遊技状態が通常中7揃いBB状態であるか否かを判別する。
S562において、サブCPU102が、サブ遊技状態が通常中7揃いBB状態でないと判別したとき(S562がNO判定の場合)、サブCPU102は、後述のS568の処理を行う。
一方、S562において、サブCPU102が、サブ遊技状態が通常中7揃いBB状態であると判別したとき(S562がYES判定の場合)、サブCPU102は、JR成功時ART抽籤処理を行う(S563)。この処理では、サブCPU102は、7揃いBB(通常)中ART抽籤テーブル(図69参照)を参照し、実行中の7揃いBBの種別及びARTの突入モードに基づいて、ARTの当籤/非当籤を決定する。
次いで、サブCPU102は、S563の抽籤処理によりARTが当籤したか否かを判別する(S564)。S564において、サブCPU102が、ARTが当籤しなかったと判別したとき(S564がNO判定の場合)、サブCPU102は、JR成功時処理を終了し、処理をリール停止コマンド受信時処理(図105参照)のS554に移す。
一方、S564において、サブCPU102が、ARTが当籤したと判別したとき(S564がYES判定の場合)、サブCPU102は、ARTループモード抽籤処理を行う(S565)。この処理では、サブCPU102は、7揃いBB(通常)中ループモード抽籤テーブル(図70参照)を参照し、実行中の7揃いBBの種別及びARTの突入モードに基づいて、ARTのループモードを決定する。次いで、サブCPU102は、決定されたARTのループモードをセットする(S566)。
次いで、サブCPU102は、ART当籤フラグをオン状態にセットする(S567)。そして、S567の処理後、サブCPU102は、JR成功時処理を終了し、処理をリール停止コマンド受信時処理(図105参照)のS554に移す。
ここで、再度S562の処理に戻って、S562がNO判定の場合、すなわち、サブ遊技状態が、ART中7揃いBB状態又はプレミアムBB状態である場合、サブCPU102は、BB中処理(図100参照)中のS460のJR抽籤処理(上乗せ抽籤処理)で決定されたART上乗せゲーム数(抽籤結果)を現在の残りARTゲーム数に加算する(S568)。そして、S568の処理後、サブCPU102は、JR成功時処理を終了し、処理をリール停止コマンド受信時処理(図105参照)のS554に移す。
なお、本実施形態では、上記JR成功時処理中のS561の処理は副制御回路101により実行される。すなわち、本実施形態では、副制御回路101は、JR成功回数を計数する手段(成功回数計数手段)も兼ねる。
<各種変形例>
以上、本発明の一実施形態に係る遊技機の構成及び動作について、その作用効果も含めて説明した。しかしながら、本発明は、上述した実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載した本発明の要旨を逸脱しない限り、種々の実施形態及び変形例が含まれる。例えば、次のような各種変形例が考えられる。
[変形例1]
上記実施形態では、ARTのセット開始時のFC遊技において、最終的に獲得できたART上乗せゲーム数の総和が、所定ゲーム数(例えば30ゲーム)未満である場合には、所定ゲーム数をART初期ゲーム数とする、ART初期ゲーム数の保障機能の例を説明したが、本発明はこれに限定されない。
例えば、ARTのセット開始時のFC遊技において、4ゲーム目までに獲得できたART上乗せゲーム数の総和が、特定のゲーム数(例えば25ゲーム)未満である場合には、5ゲーム目のART遊技数加算抽籤(図103のS514)において、5ゲーム目終了時点のART上乗せゲーム数の総和が所定ゲーム数(例えば30ゲーム)以上となるように、ART上乗せゲーム数を決定する構成にしてもよい。この場合には、ARTのセット開始時のFC遊技の5ゲーム目では、確実に、ART初期ゲーム数を所定ゲーム数以上にするため、1〜4ゲーム目までに参照されていたFC中上乗せ抽籤テーブル(図64及び図65参照)ではなく、4ゲーム目までに獲得できたART上乗せゲーム数の総和と所定ゲーム数との差以上のART上乗せゲーム数が決定されるFC中上乗せ抽籤テーブルを参照する。
図107A及び図107Bに、この例において、ARTのセット開始時のFC遊技の5ゲーム目で参照され得るFC中上乗せ抽籤テーブルの一例を示す。なお、この例では、4ゲーム目までに獲得できたART上乗せゲーム数の総和の閾値(特定のゲーム数)を25ゲームとし、ART初期ゲーム数の保障ゲーム数を30ゲームとする例を説明する。すなわち、図107A及び図107Bに示すFC中上乗せ抽籤テーブルは、FCモード1がセットされており、且つ、ARTのセット開始時のFC遊技において4ゲーム目までに獲得できたART上乗せゲーム数の総和が25ゲーム未満である場合に参照されるFC中上乗せ抽籤テーブルである。なお、FCモード2〜5のそれぞれに対しても、ARTのセット開始時のFC遊技の5ゲーム目で参照されるFC中上乗せ抽籤テーブルが別個に設けられるが、ここでは、説明を簡略化するため、それらのFC中上乗せ抽籤テーブルの図示は省略する。
上記実施形態では、FC遊技では毎ゲーム、5ゲーム以上のART上乗せゲーム数が付与されるので、4ゲーム目までに毎ゲーム、5ゲームのART上乗せゲーム数が付与された場合には、4ゲーム目のFC遊技終了時点におけるART上乗せゲーム数の総和(20ゲーム)が25ゲーム未満となる。それゆえ、この例では、ARTのセット開始時のFC遊技の5ゲーム目で参照されるFC中上乗せ抽籤テーブルは、図107A及び図107Bに示すように、10ゲーム以上のART上乗せゲーム数が必ず付与される構成になっている。
したがって、この例におけるARTのセット開始時のFC遊技において、4ゲーム目のFC遊技終了時点におけるART上乗せゲーム数の総和が25ゲーム未満であっても、5ゲーム目のFC遊技において、10ゲーム以上のART上乗せゲーム数が加算される。その結果、この例では、30ゲーム以上のART初期ゲーム数が保障されることになる。
なお、この例において、ARTのセット開始時のFC遊技の1〜4ゲーム目では、上記実施形態で説明したFC中上乗せ抽籤テーブル(図64及び図65参照)が参照される。また、FC遊技のゲーム数が上乗せされていれば、6ゲーム目以降のFC遊技においても、上記実施形態で説明したFC中上乗せ抽籤テーブルが参照される。さらに、ARTのセット開始時のFC遊技において4ゲーム目までに獲得できたART上乗せゲーム数の総和が25ゲーム以上である場合には、5ゲーム目のFC遊技において、上記実施形態で説明したFC中上乗せ抽籤テーブルが参照される。
[変形例2]
上記実施形態では、サブ遊技状態が通常状態である場合における、ARTの当籤契機は、中チェ又はチャンスリプBが内部当籤した時のART抽籤のみとする例を説明したが(図56A及び図56Bの通常中ART抽籤テーブル参照)、本発明はこれに限定されない。通常状態におけるARTの当籤契機として、中チェ当籤時又はチャンスリプB当籤時のART抽籤だけでなく、例えば、次のような条件の成立時を設けてもよい。
例えば、通常状態中に、ART抽籤におけるARTの当籤確率が高くなる所定の遊技期間(例えば、チャンスゾーンと呼ばれるような遊技期間)を設け、該所定の遊技期間において、所定の小役が内部当籤した際に、ART当籤としてもよい。また、例えば、ART抽籤においてARTが必ず当籤する内部当籤役(所謂、ART確定役)を設け、ART確定役が当籤した際に、ART当籤としてもよい。ただし、この場合には、ART確定役が内部当籤する確率は非常に小さな値に設定される。
また、例えば、通常状態において、通常のリプレイ役が、所定ゲーム数(例えば10ゲーム等)連続して内部当籤した際にART当籤としてもよい。さらに、例えば、内部当籤確率が互いに異なる2種類の通常のリプレイ役を設け、内部当籤確率が高い方の通常のリプレイ役が、所定ゲーム数(例えば10ゲーム等)連続して当籤した際、又は、内部当籤確率が低い方の通常のリプレイ役が、所定ゲーム数より小さい特定ゲーム数(例えば5ゲーム等)連続して当籤した際にART当籤としてもよい。
[変形例3]
上記実施形態では、RT0〜RT2状態において、周期チャンス目が当籤した場合には、レバーオン時の遊技ロック(上記第2の遊技ロック)を発生させる例を説明したが、本発明はこれに限定されない。周期チャンス目以外に、例えば、通常のリプレイ役が、所定ゲーム数(例えば10ゲーム等)連続して内部当籤した際に遊技ロックを発生させてもよい。
さらに、内部当籤確率が互いに異なる2種類の通常のリプレイ役を設け、内部当籤確率が高い方の通常のリプレイ役が、所定ゲーム数(例えば10ゲーム等)連続して当籤した際、又は、内部当籤確率が低い方の通常のリプレイ役が、所定ゲーム数より小さい特定ゲーム数(例えば5ゲーム等)連続して当籤した際に遊技ロックを発生させてもよい。
[変形例4]
上記実施形態では、例えば、ART状態の遊技期間中に、非常に内部当籤確率の低い内部当籤役(例えば、略称「F_BB_01」や「F_中チェ」など)が当籤した場合に、所定のART継続率(ループ率)が設定されたART状態の遊技期間の1セットをストックする機能を設けてもよい。
この構成において、例えば、現セットのART状態の遊技期間でARTが終了する場合(ARTが次セットに継続しない場合)には、現セットのART状態の遊技終了後に、ストックされたARTのセットが新たに開始される。また、現セットのART状態の遊技期間において、次セット以降のART継続が決定されている場合には、この一連の継続されたART状態の遊技期間が終了した後、ストックされたARTのセットが新たに開始される。
なお、ストックされるARTのセットのART継続率は、予め所定の値(例えば、上限値)に決定されていてもよいし、ストックされた時点で抽籤等により決定されてもよいし、内部当籤役に対応付けて決定されれてもよい。また、ストックされるARTのセットのART継続率は、ARTのストックが決定されたARTの遊技期間中のART継続率より高いART継続率であってもよいし、同じであってもよい。
[その他の各種変形例]
上記実施形態及び各種変形例では、ボーナスとしてBB(RB)を設け、BBが、いわゆる第1種特別役物と呼ばれるRBに係る役物連続作動装置と呼ばれるものである例を説明したが、本発明はこれに限定されない。
本発明の各種技術は、例えば、上述したボーナスの代わりに、AT又はARTが作動する遊技を擬似的なボーナス(以下、「擬似ボーナス」という)として用いる構成のパチスロにも適用可能である。なお、この場合には、擬似ボーナスの遊技期間(終了条件)は、ゲーム数で管理してもよいし、メダルの払出枚数により管理してもよい。
擬似ボーナスの遊技期間(終了条件)をゲーム数で管理する場合(擬似ボーナスが所定の単位遊技数消化されれば擬似ボーナスの遊技期間が終了する場合)、上述したJR演出におけるJR成功時の特典は、サブ遊技状態に関係なく、擬似ボーナスの単位遊技数の上乗せ(加算)としてもよい。
また、上記実施形態では、ART機能を備える遊技機の構成例を説明したが、本発明はこれに限定されない。上述した本発明の各種技術は、例えば、AT機能のみを備える遊技機にも適用可能である。
さらに、擬似ボーナスやART遊技の終了条件(遊技期間)を規定するパラメータは、ゲーム数に限定されず任意のパラメータを用いることができる。例えば、ナビ回数、払出枚数、差枚数(純増枚数)、抽籤結果などのパラメータにより擬似ボーナスやART遊技の終了条件を規定してもよい。なお、この場合、終了条件を規定するパラメータに応じて、付与される擬似ボーナスやART遊技の上乗せも、擬似ボーナスやART遊技の遊技期間が延長されるように、例えば、ナビ回数、払出枚数、差枚数(純増枚数)等により規定することができる。
また、上記実施形態及び各種変形例では、例えば、遊技の進行に関連する抽籤処理(例えば内部抽籤処理等)及び制御処理が主制御回路で行われ、演出制御に関連する抽籤処理及び制御処理が副制御回路で行われる例を説明したが、本発明はこれに限定されない。例えば、上記実施形態及び各種変形例において副制御回路で行われている各種抽籤処理及び各種制御処理の一部又は全てが、主制御回路で行われてもよい。また、例えば、上記実施形態及び各種変形例において主制御回路で行われている各種抽籤処理及び各種制御処理の一部又は全てが、副制御回路で行われてもよい。
<まとめ>
[JR演出機能]
従来、AT及びRTの両方が同時に作動するART機能を備えた遊技機が存在する(例えば特開2014−42658号公報参照)。特開2014−42658号公報には、通常状態の遊技からART状態の遊技への移行過程において、擬似ボーナスと称する高RTの遊技区間を設け、擬似ボーナスの遊技期間において、ART状態の遊技数(ARTゲーム数)の上乗せ抽籤を行う技術が記載されている。
上述のように、従来、例えばART状態等の遊技者にとって有利な特定遊技状態の遊技に関する特典(例えば、特開2014−42658号公報ではARTゲーム数の上乗せ)を付与可能にする特別な遊技状態(例えば、特開2014−42658号公報では擬似ボーナスの遊技期間)が、特定遊技状態とは別個に設けられた遊技機が知られている。そして、本技術分野では、このような特別な遊技状態の遊技に対する遊技者の興趣をさらに高めることが可能な遊技機が求められている。
本発明は上記要望に応えるためになされたものであり、本発明の目的は、遊技者に有利な特定遊技状態の遊技に関する特典を付与可能な特別な遊技状態が、特定遊技状態とは別個に設けられた遊技機において、特別な遊技状態の遊技に対する遊技者の興趣をさらに高めることが可能な技術を提供することである。
それに対して、上記構成の本発明の遊技機によれば、遊技者に有利な特定遊技状態(報知遊技状態)の遊技に関する特典を付与可能な特別な遊技状態(特別遊技状態)が、特定遊技状態とは別個に設けられた遊技機において、特別な遊技状態の遊技に対する遊技者の興趣をさらに高めることができる。
[FC遊技における各種抽籤機能]
従来、AT及びRTの両方が同時に作動するART機能を備えた遊技機が存在する(例えば特開2013−215284号公報参照)。特開2013−215284号公報には、ARTの作動開始時に、当該ARTの作動期間(遊技期間)で消化される単位遊技数(ゲーム数)を抽籤により決定する技術が提案されている。
上述のように、従来、ART機能を備えた遊技機において、ARTの作動開始時にARTの遊技期間(ARTゲーム数)を抽籤により決定する技術が提案されている。しかしながら、本技術分野では、ART機能を備えた遊技機において、ARTの遊技期間の決定態様に対する遊技者の興趣をより向上させることが可能な技術が求められている。
本発明は上記要望に応えるためになされたものであり、本発明の目的は、例えばART、AT等の遊技者にとって有利な遊技状態の期間の決定態様に対する遊技者の興趣を高めることが可能な遊技機を提供することである。
それに対して、上記構成の本発明の遊技機によれば、例えばART、AT等の遊技者にとって有利な遊技状態の期間の決定態様に対する遊技者の興趣を高めることができる。
[遊技ロック機能]
従来、単位遊技の開始時に所定期間、遊技者による遊技操作を無効化する又は遅延させるロック機能を備えた遊技機が提案されている(例えば、特開2006−305183号公報参照)。特開2006−305183号公報に記載の遊技機では、ロックは、RT遊技状態中のボーナス当籤時又は所定のゲーム数間隔で行われている。このようなロック機能の構成では、ロック発生により、遊技者に対してボーナス当籤への期待感を高めることができ、RT遊技状態中の遊技に対する遊技者の興趣を向上させることができる。
上述のように、従来、ロック機能を備えた遊技機が知られている。しかしながら、特開2006−305183号公報に記載の技術では、所定のゲーム数間隔でロックで発生するので、ロックの発生態様が単純になり、ロック機能に対する遊技者の興趣が低下する可能性がある。
本発明は上記課題を解決するためになされたものでり、本発明の目的は、ロックの発生態様をより多彩にし、ロック機能に対する遊技者の興趣を高めることができる遊技機を提供することである。
それに対して、上記構成の本発明の遊技機によれば、ロックの発生態様をより多彩にし、ロック機能に対する遊技者の興趣を高めることができるができる。