JP2017062213A - 心筋シンチグラフィによる断層画像データを3次元表示する装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】心筋シンチグラフィにより取得された断層画像データを3次元表示に変換する医用画像診断装置を提供する。
【解決手段】本発明の医用画像診断装置101は、患者の心臓の第1の状態において、心臓の第1の断層画像を撮像する断層撮像装置102と、第1の断層画像を第1のマッピングデータ表示に変換して複数のセグメントに分割し、標準的な心臓を模して作成された3次元モデル心臓を取得し、複数のセグメントに分割された第1のマッピングデータ表示を、各セグメントを3次元モデル心臓の各部位に対応させるように3次元モデル心臓に写像することによって第1の3次元表示に変換する医用画像処理装置103と、第1の3次元表示を表示する表示装置106を備える。
【選択図】図2

Description

本発明は、心筋シンチグラフィにより取得された断層画像データを3次元表示に変換する装置、方法、及び、プログラムに関するものである。
冠動脈は、大動脈起始部の膨大部であるバルサルバ洞(Sinus of Valsalva)から、右冠動脈(Right Coronary Artery:以下、RCA)と左冠動脈(Left Coronary Artery:以下、LCA)に分岐し、更に、LCAは、左前下行枝(Left Anterior Descending Artery:以下、LAD)と左回施枝(Left Circumflex Artery:以下、LCX)に分岐する。LADが、左室前壁と心室中隔前部へ、LCXが、左室側壁と左室後壁へ、RCAが、心臓の左室下壁と心室中隔後部と右室へ、それぞれ血液を灌流している。これら冠動脈が動脈硬化のため狭窄、閉塞をきたし灌流領域の心筋虚血、あるいは傷害をきたすと、狭心症、急性心筋梗塞に代表される虚血性心臓病を発症することとなる。
そのため、虚血性心臓病の診断・治療においては、これら3つの冠動脈(LAD、LCX、RCA)と、これら3つの冠動脈によってそれぞれ支配される心筋の情報を調べることが一般に重要である。
心筋の情報を調べるために、患者の心臓の断層画像を撮像する単光子放出型断層撮像(Single Photon Emission Computed Tomography装置:以下、SPECT装置)、陽電子放出型断層撮像装置(Positron Emission Tomography装置:以下、PET装置)、等の核医学断層撮像装置による心筋シンチグラフィが使用される。心筋シンチグラフィは、心臓疾患や癌をはじめとする種々の疾患の診断に有効である。しかし、核医学断層撮像装置により撮像された断層画像は解剖学的な情報に乏しいために、3つの冠動脈とそれぞれが支配する心筋との対応付けには経験が必要であり、また、患者に断層画像を提示しても患者は定性・定量的に理解できないために詳細な説明が必要である。
非特許文献1には、核医学断層撮像装置により撮像された心臓の心尖部から心基部までの短軸断層画像を同心円状に配列して、心筋全体を極座標表示することが開示されている。また、非特許文献1には、市販されている「ECToolbox」という心電図同期心筋SPECT解析ソフトウェアに一機能として実装されている「PrefSPECTive window」を使用することで心筋を3次元表示し、更に、3次元表示の心筋に対して冠動脈のモデル血管を重ね合わせることが開示されている。
また、非特許文献2には、CT血管撮影法(Computed Tomography Angiography)により撮像された冠動脈によるデータと、核医学断層撮像装置により撮像された断層画像によるデータとを融合表示する方法が開示されている。
心電図同期SPECTの理論と実際 西村恒彦編集 南江堂 2001年4月19日発行 Oliver Gaemperli et al., J Nucl Med May 2007; vol.48 no.5 pp.696-703
非特許文献1のように心筋全体を極座標表示する場合には、短軸断層画像を同心円状に配列するために、心尖部では虚血病変が過小評価されやすく、心基部では過大評価されやすいという問題点がある。また、非特許文献1のように心筋を3次元表示する場合には、画像が一体化されており、異常部位の特定が定性・定量的に理解しづらいという問題点がある。
非特許文献2による方法は、患者に造影剤を投与してCT Angio撮影を行うという追加の検査が必要であり、患者を被曝させ、且つ、患者の腎機能への負担が大きくなるという問題点がある。また、核医学断層撮像装置による断層画像データに対してCT血管撮影法による冠動脈のデータを新たに追加して融合表示するという追加の作業が必要であるとともに、融合表示を実行するために高価で高性能のコンピュータを設置しなければならないという問題点がある。
従って、本発明の目的は、虚血性心臓病の診断、治療の適応、治療後の効果判定を行うために、新たな追加のデータを使用することなく既存の断層撮像装置による断層画像データを使用することによって、断層画像データの読影者の技量に依存することなく、過小・過大評価されることなく定性・定量的に心筋の異常部位を理解でき、且つ、患者への負担を大きくすることがない、心筋シンチグラフィによる断層画像データを3次元表示に変換する装置、方法、及び、プログラムを提供することである。
本発明によれば、上記目的の1つは、断層撮像装置、医用画像処理装置、表示装置を備える医用画像診断装置であって、断層撮像装置は、患者の心臓の第1の状態において、心臓の第1の断層画像を撮像し、医用画像処理装置は、断層撮像装置から撮像された第1の断層画像を取得し、取得した第1の断層画像を第1のマッピングデータ表示に変換して複数のセグメントに分割し、標準的な心臓を模して作成された3次元モデル心臓を取得し、複数のセグメントに分割された第1のマッピングデータ表示を、各セグメントを3次元モデル心臓の各部位に対応させるように3次元モデル心臓に写像することによって第1の3次元表示に変換し、表示装置は、第1の3次元表示を医用画像処理装置から取得して表示する、医用画像診断装置によって達成される。
更に、上記目的の別の1つは、3次元モデル心臓はモデル血管を含む、医用画像診断装置によって達成される。
また、上記目的の別の1つは、断層撮像装置は、心臓の第2の状態において、心臓の第2の断層画像を撮像し、医用画像処理装置は、断層撮像装置から撮像された第2の断層画像を取得し、取得した第2の断層画像を第2のマッピングデータ表示に変換して第1のマッピングデータ表示と同一の複数のセグメントに分割し、複数のセグメントに分割された第2のマッピングデータ表示を、各セグメントを3次元モデル心臓の各部位に対応させるように3次元モデル心臓に写像することによって第2の3次元表示に変換し、第1の3次元表示と第2の3次元表示とを比較した3次元相対表示を生成し、表示装置は、第2の3次元表示と3次元相対表示とを医用画像処理装置から取得して表示する、医用画像診断装置によって達成される。
また、上記目的の別の1つは、各マッピングデータ表示は極座標表示からなる、医用画像診断装置によって達成される。
更に、上記目的の別の1つは、心筋シンチグラフィにより取得された画像データを処理する方法であって、患者の心臓の第1の状態において、断層撮像装置によって、心臓の第1の断層画像を撮像するステップと、撮像された第1の断層画像を、第1のマッピングデータ表示に変換して複数のセグメントに分割するステップと、複数のセグメントに分割された第1のマッピングデータ表示を、標準的な心臓を模して作成された3次元モデル心臓の各部位に対応させるように写像するステップとを備える方法によって達成される。
また、上記目的の別の1つは、3次元モデル心臓はモデル血管を含む、方法によって達成される。
また、上記目的の別の1つは、心臓の第2の状態において、断層撮像装置によって、心臓の第2の断層画像を撮像するステップと、撮像された第2の断層画像を、第2のマッピングデータ表示に変換して第1のマッピングデータ表示と同一の複数のセグメントに分割するステップと、複数のセグメントに分割された第2のマッピングデータ表示を、3次元モデル心臓の各部位に対応させるように写像するステップと、写像された第1のマッピングデータ表示と写像された第2のマッピングデータ表示とを比較するステップとを備える方法に達成される。
また、上記目的の別の1つは、各マッピングデータ表示は極座標表示からなる、方法によって達成される。
更に、上記目的の別の1つは、心筋シンチグラフィにより取得された画像データを処理するプログラムであって、患者の心臓の第1の状態における断層撮像装置によって撮像された心臓の第1の断層画像データを取得し、取得した第1の断層画像データを、第1のマッピングデータに変換して複数のセグメントに分割し、標準的な心臓を模して作成された3次元モデル心臓データを取得し、複数のセグメントに分割された第1のマッピングデータを、3次元モデル心臓データに対応させるように写像するプログラムによって達成される。
また、上記目的の別の1つは、3次元モデル心臓データはモデル血管データを含む、プログラムによって達成される。
また、上記目的の別の1つは、心臓の第2の状態における断層撮像装置によって撮像された心臓の第2の断層画像データを取得し、取得した第2の断層画像データを、第2のマッピングデータに変換して第1のマッピングデータと同一の複数のセグメントに分割し、複数のセグメントに分割された第2のマッピングデータを、3次元モデル心臓データに対応させるように写像し、写像された第1のマッピングデータと写像された第2のマッピングデータとを比較するプログラムによって達成される。
また、上記目的の別の1つは、各マッピングデータは極座標表示データからなる、プログラムによって達成される。
既に臨床診断で使用されているマッピングデータ表示を複数のセグメントに分割し、分割された各セグメントを3次元モデル心臓の分割された各部位に対応させるように写像して3次元表示することにより、患者への負担を追加することなく患者や循環器医師にとって視覚的に異常部位を理解することが容易になるとともに、3次元的に表示することによりマッピングデータ表示における面積の過小・過大評価が軽減される、という有利な効果を奏する。また、3次元モデル心臓がモデル血管を含むことにより、異常部位を示す分割された各部位とその各部位を支配するモデル血管との対応付けが容易となって循環器医師による治療方針の策定が容易になる、という有利な効果を奏する。そして、断層撮像装置によって撮像された2回以上の断層撮像をそれぞれ3次元表示に変換して相対的に比較することにより、何れの部位に異常があるかを定性・定量的に理解することが更に容易になる、という有利な効果を奏する。
なお、本発明の他の目的、特徴及び利点は、添付図面に関する以下の本発明の実施例の記載から明らかになるであろう。
本発明の医用画像診断装置を表す概略図である。 本発明の第一の実施例に基づくフローチャートを表す図である。 本発明の第二の実施例に基づくフローチャートを表す図である。 心臓の短軸断層画像を表す概略図である。 心臓の長軸垂直断層画像を表す概略図である。 心臓の長軸水平断層画像を表す概略図である。 SPECT装置から取得された心臓の心基部近傍の短軸断層画像を表す図である。 SPECT装置から取得された心臓の中央部近傍の短軸断層画像を表す図である。 SPECT装置から取得された短軸断層画像を極座標表示に変換する方法を表す概略図である。 17セグメントに分割された心筋の極座標表示を表す図である。 SPECT装置から取得された断層画像及び複数のセグメントに分割された極座標表示を表す図である。 本発明の複数のセグメントに分割された極座標表示及び3次元モデル心臓に写像した3次元表示を表す図である。 本発明の異なる角度から見た3次元表示を表す図である。
以下、本発明の実施例について図面を参照して説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
図1に本発明の医用画像診断装置101を示す。医用画像診断装置101は、患者の心臓の断層画像を撮像する断層撮像装置102、断層撮像装置102によって撮像された断層画像によるデータ104を取得して画像処理する医用画像処理装置103、医用画像処理装置103によって画像処理されたデータ105を取得して表示する表示装置106を備える。なお、医用画像診断装置101は、健常者の心筋の状態を記録した正常心筋集積データベース107に接続されていてもよい。
図2のフローチャートを使用して、本発明の第一の実施例を説明する。まず、第一の実施例において、患者の心臓を第1の状態にする(STEP101)。第1の状態とは、例えば、患者の心臓に対して負荷を掛けることである。負荷を掛ける方法としては、患者に運動をさせたり、患者の静脈に対して冠血管拡張作用を有する薬剤、例えばアデノシン、ジピリダモール、ATPなどや、心運動量増大作用を有するドブタミンなどの負荷薬剤を注射する方法がある。
STEP101により患者の心臓を第1の状態にした後、断層撮像装置102が、第1の状態における患者の心臓の第1の断層画像を撮像する(STEP102)。断層撮像装置102としては、SPECT装置、PET装置、等の核医学断層撮像装置がある。これらの装置よる断層画像は、特定の放射性同位元素でラベルされた薬剤(以下、放射性医薬品)を投与し、放射性医薬品より直接的または間接的に放出されたγ線を専用のカメラによって検出し、再構築することによって取得される。このように取得される断層画像は、疾患に対する特異度や感度が高いという優れた性質を有しているばかりでなく、病変部の機能に関する情報を得ることができるという他の診断画像にはない特徴を有している。なお、放射性医薬品としては、SPECT用製剤として塩化タリウム(201TlCl)注射液、テトロホスミンテクネチウム(99mTc Tetrofosmin)注射液、ヘキサキス(2−メトキシイソブチルイソニトリル)テクネチウム(99mTc MIBI)注射液や、PET用製剤として13N−アンモニアや塩化ルビジウム(82RbCl)注射液などがある。また、異なる2核種からなる放射性医薬品を同時に投与してもよい。
撮像する断層画像としては、図4A、B、Cに示すように、患者の心臓201に対して、短軸断層画像(202、203)、長軸垂直断層画像(204)、長軸水平断層画像(205)がある。断層撮像装置102は、心臓の心尖部から心基部まで連続して複数の短軸断層像を撮像し、心臓の右から左まで連続して複数の長軸垂直断層像を撮像し、心臓の下から上まで連続して複数の長軸水平断層像を撮像することができる。図5A、Bに、SPECT装置から取得された、心臓の心基部近傍の短軸断層画像、及び、心臓の中央部近傍の短軸断層画像をそれぞれ示す。なお、図4A、B、Cは簡略化されており、断層撮像装置102は、より詳細に診断できるように更に多くの断層画像を撮像してもよい。
医用画像処理装置103は、撮像された第1の断層画像によるデータ104を取得し、取得した第1の断層画像を第1のマッピングデータに変換する(STEP103)。第1の断層画像として短軸断層画像を用いた場合、マッピングデータ表示として極座標表示を用いる方法を図5Cに示す。図5Aにおいて撮像された心臓の心基部近傍の短軸断層画像の中心から引いた放射線上にある画素の最大カウント(a1、a2、a3、a4・・・)を抽出し、続いて、図5Bにおいて撮像された心臓の中央部近傍の短軸断層画像の中心から引いた放射線上にある画素の最大カウント(b1、b2、b3、b4・・・)を抽出する。このように、全ての短軸断層画像から得られた最大カウントを心尖部を中心として心基部に向かって同心円上に放射状に展開するように写像(マッピング)して、図5Cのような極座標表示に変換する。なお、図5A、B、Cは簡略化されており、短軸断層画像から対象となる部分を更に細分化して抽出して写像してもよい。
STEP103において変換された第1のマッピングデータ表示を複数のセグメントに分割する(STEP104)。図6に、マッピングデータ表示として極座標表示を用いる方法において、17セグメントに分割された心筋の極座標表示を示す。図6に示されている数字1、2、7、8、13、14、17がLADに、数字5、6、11、12、16がLCXに、数字3、4、9、10、15がRCAに、それぞれ支配される領域を表している。また、数字1、7、13が前壁に、数字6、12が前側壁に、数字5、11が下側壁に、数字16が側壁に、数字4、10、15が下壁に、数字3、9が下中隔に、数字2、8が前中隔に、数字14が中隔に、数字17が心尖部に、それぞれ対応している。なお、図6は心筋表面を17セグメントに分割しているが、20セグメントに分割するなど、異なる方法で分割してもよい。
図7に、マッピングデータ表示として極座標表示を用いる方法において、表示装置106によって表示される、SPECT装置から取得された第1の断層画像と第1の断層画像を変換して17のセグメントに分割された第1の極座標表示を示す。一段目には左から順番に心臓の心尖部から心基部に向かって撮像された第1の状態における11枚の短軸断層画像、三段目左側には左から順番に心臓の右から左に向かって撮像された第1の状態における5枚の長軸垂直断層画像、三段目右側には左から順番に心臓の下から上に向かって撮像された第1の状態における5枚の長軸水平断層画像、をそれぞれ示す。これらの断層画像を変換して作成された第1の状態における第1の極座標表示を、五段目左側に示す。
続いて、標準的な心臓を模して作成された3次元モデル心臓を取得する(STEP105)。また、3次元モデル心臓は、それに重ね合わせて画像表示できるように冠動脈のモデル血管を含んでいてもよい。なお、3次元モデル心臓は、医用画像処理装置103に内蔵されたメモリに予め記憶しておいて、後のSTEP106で行われるマッピングデータ表示を3次元表示に変換する場合に、メモリから読み出せるようにしておいてもよいし、医用画像処理装置103の外部から読み出せるようにしておいてもよい。
STEP104において複数のセグメントに分割された第1のマッピングデータ表示を、第1のマッピングデータ表示の各セグメントを3次元モデル心臓の各部位に対応させるように3次元モデル心臓に写像することによって第1の3次元表示に変換する(STEP106)。図8に、マッピングデータ表示として極座標表示を用いる方法において、表示装置106によって表示される、第1の極座標表示と第1の3次元表示を示す。上段左側には第1の極座標表示が示され、そして、下段左側に、第1の極座標表示を、各セグメントを3次元モデル心臓の各部位に対応させるように、3次元モデル心臓に写像(マッピング)した第1の3次元表示が示される。ここで、図7、8に示されているSept.、Ant.、Lat.、Inf.は、中隔、前壁、側壁、下壁をそれぞれ示している。17のセグメントに分割された第1の極座標表示から1つのセグメント(例えば、図6で示すところの心尖部17)を抽出し、その1つのセグメントを3次元モデル心臓に対応する1つの部位(例えば、3次元モデル心臓の心尖部)に写像するようにして、3次元表示を作成する。このように、極座標表示を3次元モデル心臓に写像することによって、断層撮像装置102により撮像された断層画像を、撮像された患者個人の心臓の形状ではないが標準的な心臓を模して作成された3次元モデル心臓に立体的に表示することによって、心臓の異常部位を患者に対して定性・定量的に理解させることが容易になる。また、極座標表示においては、心尖部を中心として心基部に向かって放射状に展開して心臓全体を同心円状に配置するために、心尖部側は過小評価され心基部側は過大評価されて血流低下部位の面積が正しく評価されないこともあり得るが、3次元モデル心臓に立体的に表示することによって、面積の過小・過大評価を軽減させることができる。
図8の下段の3次元表示においては、3次元モデル心臓に、冠動脈のモデル血管を重ね合わせて表示されている。このようにモデル血管を重ね合わせることにより、3次元モデル心臓の各部位が支配されているモデル血管との対応付けが容易になって、循環器医師による治療方針の策定が容易になる。また、図8のように、表示装置106は、極座標表示と3次元表示とを並列に表示することができてもよく、心筋全体を表示する極座標表示と定性・定量的な理解が容易な3次元表示を並列して表示することによって、極座標表示の各セグメントと冠動脈のモデル血管を重ね合わせた3次元表示の各部位との関連付けが容易となって、核医学医師の読影の補助となる。更に、図9に、表示装置106によって表示される、異なる角度から見た3次元モデル心臓に写像した3次元表示を示す。上段には第1の状態における3つの第1の3次元表示が示され、3次元モデル心臓に写像した3次元表示を任意の角度に変更して表示することができて、更に定性・定量的に異常部位を理解することが容易となる。なお、当該実施例では、マッピングデータ表示に、短軸断層画像から得られた極座標表示を使用しているが、実施形態によっては、極座標表示以外の画像情報を使用してもよく、また長軸垂直断層画像または長軸水平断層画像からマッピングデータ表示に必要な画像情報を得てもよい。
次に、図3のフローチャートを使用して、本発明の第二の実施例を説明する。STEP201〜STEP206までは、図2のSTEP101〜STEP106とそれぞれ同じである。第二の実施例においては、患者の心臓を第2の状態にする(STEP207)。第2の状態とは、例えば、第1の状態として負荷を与えられてから長時間経過した後である。
STEP207により患者の心臓を第2の状態にした後、断層撮像装置102が、第2の状態における患者の心臓の第2の断層画像を撮像する(STEP208)。なお、患者に放射性医薬品として塩化タリウムを投与した場合には、第1の状態の撮像から3〜4時間後に撮像を行うことで、第2の状態における第2の断層画像を撮像することができる。また、放射性医薬品としてテトロホスミンテクネチウムを投与した場合には、第1の状態の撮像から1〜4時間後に第2の状態の撮像を行うが、テトロホスミンテクネチウムでは塩化タリウムとは異なり投与後に心筋内分布が殆ど変化しないことから、第1の状態と第2の状態の2回の投与が必要である。またテトロホスミンテクネチウムの場合には、投与を1回で行う方法もあり、その場合には投与後の第1の状態(安静状態)の撮像を行い、ついで負荷を掛けた後、第2の状態(負荷状態)の撮像を行って、それぞれの状態の断層画像を取得することができる。
医用画像処理装置103は、撮像された第2の断層画像によるデータ104を取得し、取得した第2の断層画像を第2のマッピングデータ表示に変換する(STEP209)。変換する方法は、STEP103と同じである。
STEP209において変換された第2のマッピングデータ表示を複数のセグメントに分割する(STEP210)。分割する方法は、STEP104と同じである。
標準的な心臓を模して作成された3次元モデル心臓を取得し(STEP211)、STEP210において複数のセグメントに分割された第2のマッピングデータ表示を、第2のマッピングデータ表示の各セグメントを3次元モデル心臓の各部位に対応させるように3次元モデル心臓に写像することによって第2の3次元表示に変換する(STEP212)。なお、3次元モデル心臓は、それに重ね合わせて画像表示できるように冠動脈のモデル血管を含んでいてもよい。3次元表示に変換する方法は、STEP106と同じである。図7は、マッピングデータ表示として極座標表示を用いる方法において、表示装置106によって表示される、SPECT装置から取得された第2の断層画像及び第2の断層画像を変換して17のセグメントに分割された第2の極座標表示も示す。二段目には左から順番に心臓の心尖部から心基部に向かって撮像された第2の状態における11枚の短軸断層画像、四段目左側には左から順番に心臓の右から左に向かって撮像された第2の状態における5枚の長軸垂直断層画像、四段目右側には左から順番に心臓の下から上に向かって撮像された第2の状態における5枚の長軸水平断層画像、をそれぞれ示す。これらの第2の断層画像を変換して作成された第2の極座標表示を、五段目の中央に示す。また、図8は、マッピングデータ表示として極座標表示を用いる方法において、表示装置106によって表示される、第2の極座標表示と第2の3次元表示も示し、上段中央には第2の極座標表示が示され、そして、下段中央に、第2の極座標表示を、各セグメントを3次元モデル心臓の各部位に対応させるように、3次元モデル心臓に写像(マッピング)した第2の3次元表示を示す。更に、図9の下段は、表示装置106によって表示される、異なる角度から見た3次元モデル心臓に写像した3つの第2の3次元表示を示す。
医用画像処理装置103は、第1の3次元表示と第2の3次元表示とを比較した3次元相対表示を生成する(STEP213)。マッピングデータ表示として極座標表示を用いる方法において、3次元相対表示としては、心筋の虚血の程度を評価するために、第1の極座標表示において使用されるデータ(Data1)と第2の極座標表示において使用されるデータ(Data2)の差分(Data1−Data2)を算出して極座標表示(図8の上段右側)を生成し、その極座標表示を第1の3次元表示や第2の3次元表示と同じように3次元表示に変換したもの(図8の下段右側)であってもよい。また、3次元相対表示としては、投与された放射性医薬品の洗い出しを算出して多枝病変を評価するために、Data1に対するData1とData2×C×Tの差分の割合((Data1−Data2×C×T)/Data1×100)(ここで、Cは半減期補正係数、Tは収集時間補正係数(201Tlの場合のみ有効))を算出して極座標表示(図7の五段目右側)を生成し、その極座標表示を3次元表示に変換したものであってもよい。更に、3次元相対表示としては、心筋の虚血の程度を評価するために、第1の状態と第2の状態において異なる2核種の放射性医薬品を投与して、Data1とData1の和に対するData1とData2の差分の割合((Data1−Data2)/(Data1+Data2)×100))を算出して極座標表示を生成し、その極座標表示を3次元表示に変換したものであってもよい。なお、異なる2核種の放射性医薬品を同時に投与して同時に撮像された断層画像からも同様に算出することができる。また、Data1及びData2は、同一症状における経時変化や治療効果を客観的に評価するために、正常心筋集積データベース107から取得した標準データの平均値から乖離している度合を示すものであってもよい。なお、当該実施例では、マッピングデータ表示に、短軸断層画像から得られた極座標表示を使用しているが、実施形態によっては、極座標表示以外の画像情報を使用してもよく、また長軸垂直断層画像または長軸水平断層画像からマッピングデータ表示に必要な画像情報を得てもよい。
上記記載は特定の実施例についてなされたが、本発明はそれに限らず、本発明の原理と添付の特許請求の範囲の範囲内で種々の変更及び修正をすることができることは当業者に明らかである。
101 医用画像診断装置
102 断層撮像装置
103 医用画像処理装置
104 断層画像データ
105 画像処理データ
106 表示装置
107 正常心筋集積データベース
201 心臓
202 心基部近傍の短軸断層画像
203 中央部近傍の短軸断層画像
204 長軸垂直断層画像
205 長軸水平断層画像

Claims (12)

  1. 断層撮像装置、医用画像処理装置、表示装置を備える医用画像診断装置であって、
    前記断層撮像装置は、患者の心臓の第1の状態において、前記心臓の第1の断層画像を撮像し、
    前記医用画像処理装置は、前記断層撮像装置から前記撮像された第1の断層画像を取得し、前記取得した第1の断層画像を第1のマッピングデータ表示に変換して複数のセグメントに分割し、標準的な心臓を模して作成された3次元モデル心臓を取得し、前記複数のセグメントに分割された前記第1のマッピングデータ表示を、各セグメントを前記3次元モデル心臓の各部位に対応させるように前記3次元モデル心臓に写像することによって第1の3次元表示に変換し、
    前記表示装置は、前記第1の3次元表示を前記医用画像処理装置から取得して表示する
    ことを特徴とする医用画像診断装置。
  2. 前記3次元モデル心臓はモデル血管を含む、ことを特徴とする請求項1に記載の医用画像診断装置。
  3. 前記断層撮像装置は、前記心臓の第2の状態において、前記心臓の第2の断層画像を撮像し、
    前記医用画像処理装置は、前記断層撮像装置から前記撮像された第2の断層画像を取得し、前記取得した第2の断層画像を第2のマッピングデータ表示に変換して前記第1のマッピングデータ表示と同一の前記複数のセグメントに分割し、前記複数のセグメントに分割された前記第2のマッピングデータ表示を、各セグメントを前記3次元モデル心臓の各部位に対応させるように前記3次元モデル心臓に写像することによって第2の3次元表示に変換し、前記第1の3次元表示と前記第2の3次元表示とを比較した3次元相対表示を生成し、
    前記表示装置は、前記第2の3次元表示と前記3次元相対表示とを前記医用画像処理装置から取得して表示する
    ことを更に特徴とする請求項1又は2に記載の医用画像診断装置。
  4. 各マッピングデータ表示は、極座標表示からなる、ことを特徴とする請求項1から3のいずれか一項に記載の医用画像診断装置。
  5. 心筋シンチグラフィにより取得された画像データを処理する方法であって、
    患者の心臓の第1の状態において、断層撮像装置によって、前記心臓の第1の断層画像を撮像するステップと、
    前記撮像された第1の断層画像を、第1のマッピングデータ表示に変換して複数のセグメントに分割するステップと、
    前記複数のセグメントに分割された前記第1のマッピングデータ表示を、標準的な心臓を模して作成された3次元モデル心臓の各部位に対応させるように写像するステップと
    を備えることを特徴とする方法。
  6. 前記3次元モデル心臓はモデル血管を含む、ことを特徴とする請求項5に記載の方法。
  7. 前記心臓の第2の状態において、前記断層撮像装置によって、前記心臓の第2の断層画像を撮像するステップと、
    前記撮像された第2の断層画像を、第2のマッピングデータ表示に変換して前記第1のマッピングデータ表示と同一の前記複数のセグメントに分割するステップと、
    前記複数のセグメントに分割された前記第2のマッピングデータ表示を、前記3次元モデル心臓の各部位に対応させるように写像するステップと、
    前記写像された第1のマッピングデータ表示と前記写像された第2のマッピングデータ表示とを比較するステップとを
    を更に備えることを特徴とする請求項5又は6に記載の方法。
  8. 各マッピングデータ表示は、極座標表示からなる、ことを特徴とする請求項5から7のいずれか一項に記載の方法。
  9. 心筋シンチグラフィにより取得された画像データを処理するプログラムであって、
    患者の心臓の第1の状態における断層撮像装置によって撮像された前記心臓の第1の断層画像データを取得し、
    前記取得した第1の断層画像データを、第1のマッピングデータに変換して複数のセグメントに分割し、
    標準的な心臓を模して作成された3次元モデル心臓データを取得し、
    前記複数のセグメントに分割された前記第1のマッピングデータを、前記3次元モデル心臓データに対応させるように写像する
    ことを特徴とするプログラム。
  10. 前記3次元モデル心臓データはモデル血管データを含む、ことを特徴とする請求項9に記載のプログラム。
  11. 前記心臓の第2の状態における前記断層撮像装置によって撮像された前記心臓の第2の断層画像データを取得し、
    前記取得した第2の断層画像データを、第2のマッピングデータに変換して前記第1のマッピングデータと同一の前記複数のセグメントに分割し、
    前記複数のセグメントに分割された前記第2のマッピングデータを、前記3次元モデル心臓データに対応させるように写像し、
    前記写像された第1のマッピングデータと前記写像された第2のマッピングデータとを比較する
    ことを更に特徴する請求項9又は10に記載のプログラム。
  12. 各マッピングデータは、極座標表示データからなる、ことを特徴とする請求項9から11のいずれか一項に記載のプログラム。
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