JP2017060094A - 映像符号化装置、映像符号化方法、及び映像符号化プログラム、並びに映像復号化装置、映像復号化方法、及び映像復号化プログラム - Google Patents

映像符号化装置、映像符号化方法、及び映像符号化プログラム、並びに映像復号化装置、映像復号化方法、及び映像復号化プログラム Download PDF

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Abstract

【課題】色域の異なる表示系で色情報を正確に表示することを可能にする映像の符号化及び復号化技術を提供する。【解決手段】ビットストリーム分離部210は、入力されたビットストリームを狭色域映像信号のデータと、狭色域映像信号の画素の色度を広色域映像信号の画素の色度に復元するための彩度拡大倍率のデータとに分離する。映像信号復号化部220は狭色域の映像信号のデータを復号化する。彩度拡大倍率復号化部230は彩度拡大倍率のデータを復号化する。高域成分評価部250は、復号化された狭色域の映像信号の高域成分を評価し、高域成分の評価結果に応じて復号化された彩度拡大倍率を調整する。広色域回復処理部260は、復号化された狭色域映像信号及び調整された彩度拡大倍率に基づいて広色域映像信号を回復する。【選択図】図2

Description

本発明は、色空間の色域を変換した映像の符号化及び復号化技術に関する。
従来の一般的な映像システムは、国際標準規格であるBT.709(sRGB(standard RGB))規格の色の表示を行う前提で設計されている。これに対し、昨今の機器の性能の向上のため、色の表現範囲(以下「色域」と呼ぶ)が拡大する傾向にある。例えば、発光色の色純度の高いLEDをバックライトとして用いた液晶パネルを用いた液晶表示装置やレーザー光源を用いたプロジェクタなどは従来と比較して、かなり広い色域を有している。
一方、この状況を受けて、規格面から広色域に対応したAdobeRGB(商標)のような色空間も提唱され使用されている。さらにスーパーハイビジョンの規格であるBT.2020ではさらに大きな色域を有する表色系が設定されている。
色域が異なるシステム間のカラーデータの変換方法として、特許文献1及び特許文献2には広い色域で取得されている信号を狭い色域で表示する方法が記載されている。また、色域を広げる方法として、本発明者による特許文献3に記載された方法がある。
特開2000−165692号公報 特開2002−359748号公報 特開2014-93617号公報
広色域で制作された画像を狭色域の表示系でそのまま表示すると、表色系の基準となる原色の彩度が狭色域のそれらより高いため、表示される画像は相対的に彩度の低いくすんだ色合いの見え方になってしまう。一方、特許文献1及び特許文献2に記載された方法のように広色域で制作された画像を狭色域の表示系に適合させる方法では、色情報の多くを棄却してしまうことになる。特許文献3に記載の方法は、狭色域から広色域への変換を行うものであるが、もともとの映像が広色域の情報を有するものではないため、全体の彩度を向上させることは可能であるが、現実のシーンの色情報を正しく再現することはできない。
本発明はこうした状況に鑑みてなされたものであり、その目的は、色空間の色域の異なる表示系でも映像の色情報を正確に表示可能なように互換性を確保して色域変換された映像の符号化及び復号化技術を提供することにある。
上記課題を解決するために、本発明のある態様の映像符号化装置は、第一の色域の表示系用の入力映像を第二の色域の表示系用の出力映像に変換して符号化する映像符号化装置であって、第一の色域の映像信号を、第二の色域の映像信号と、前記第二の色域の映像信号の画素の色度を前記第一の色域の映像信号の画素の色度に復元するための彩度拡大倍率とに分離する分離処理部と、前記第二の色域の映像信号を符号化する映像信号符号化部と、前記彩度拡大倍率を符号化する彩度拡大倍率符号化部と、符号化された前記第二の色域の映像信号と符号化された前記彩度拡大倍率をビットストリームに統合するビットストリーム統合部とを含む。
本発明の別の態様は、映像復号化装置である。この装置は、第二の色域の表示系用の入力映像が符号化されたビットストリームから第一の色域の表示系用の出力映像を復号化する映像復号化装置であって、入力されたビットストリームを第二の色域の映像信号のデータと、前記第二の色域の映像信号の画素の色度を第一の色域の映像信号の画素の色度に復元するための彩度拡大倍率のデータとに分離するビットストリーム分離部と、前記第二の色域の映像信号のデータを復号化する復号化部と、前記彩度拡大倍率のデータを復号化する復号化部と、復号化された前記第二の色域の映像信号の高域成分を評価し、前記高域成分の評価結果に応じて復号化された前記彩度拡大倍率を調整する高域成分評価部と、復号化された前記第二の色域の映像信号及び調整された前記彩度拡大倍率に基づいて前記第一の色域の映像信号を回復する回復処理部とを含む。
本発明のさらに別の態様は、映像符号化方法である。この方法は、第一の色域の表示系用の入力映像を第二の色域の表示系用の出力映像に変換して符号化する映像符号化方法であって、第一の色域の映像信号を、第二の色域の映像信号と、前記第二の色域の映像信号の画素の色度を前記第一の色域の映像信号の画素の色度に復元するための彩度拡大倍率とに分離するステップと、前記第二の色域の映像信号を符号化するステップと、前記彩度拡大倍率を符号化するステップと、符号化された前記第二の色域の映像信号と符号化された前記彩度拡大倍率をビットストリームに統合するステップとを含む。
本発明のさらに別の態様は、映像復号化方法である。この方法は、第二の色域の表示系用の入力映像が符号化されたビットストリームから第一の色域の表示系用の出力映像を復号化する映像復号化方法であって、入力されたビットストリームを第二の色域の映像信号のデータと、前記第二の色域の映像信号の画素の色度を第一の色域の映像信号の画素の色度に復元するための彩度拡大倍率のデータとに分離するステップと、前記第二の色域の映像信号のデータを復号化するステップと、前記彩度拡大倍率のデータを復号化するステップと、復号化された前記第二の色域の映像信号の高域成分を評価し、前記高域成分の評価結果に応じて復号化された前記彩度拡大倍率を調整するステップと、復号化された前記第二の色域の映像信号及び調整された前記彩度拡大倍率に基づいて前記第一の色域の映像信号を回復するステップとを含む。
なお、以上の構成要素の任意の組合せ、本発明の表現を方法、装置、システム、記録媒体、コンピュータプログラムなどの間で変換したものもまた、本発明の態様として有効である。
本発明によれば、色空間の色域の異なる表示系でも映像の色情報を正確に表示可能なように互換性を確保して色域変換された映像を符号化及び復号化することができる。
本実施の形態に係る映像符号化装置の構成図である。 本実施の形態に係る映像復号化装置の構成図である。 図1の映像符号化装置による動画符号化処理の手順を示すフローチャートである。 図2の映像復号化装置による動画復号化処理の手順を示すフローチャートである。 図1の狭色域信号・彩度拡大倍率分離処理部の構成図である。 図2の広色域回復処理部の構成図である。 図5の狭色域信号・彩度拡大倍率分離処理部による分離処理の手順を示すフローチャートである。 図6の広色域回復処理部による回復処理の手順を示すフローチャートである。
図1は、本実施の形態に係る映像符号化装置100の構成図である。図3は、図1の映像符号化装置100による動画符号化処理の手順を示すフローチャートである。以下、これらの図を参照しながら、映像符号化装置100の構成と動作を説明する。
狭色域信号・彩度拡大倍率分離処理部110は、広色域RGB映像信号を受け取り、入力された広色域RGB画像を狭色域RGB画像と彩度拡大倍率αとに分離した形式に変換する処理を行う(S10)。この変換処理の詳細については後述する。
狭色域信号・彩度拡大倍率分離処理部110は、変換後の狭色域RGB信号をMPEGなどの動画符号化方式で符号化するためにRGB−YPbPr変換部120に供給し、彩度拡大倍率αを彩度拡大倍率符号化部140に供給する。
RGB−YPbPr変換部120は、入力された画像のRGBをY色差に変換する(S12)。この変換は一般的な色空間変換マトリクスによるものであり、色差信号の間引きなども含まれる。RGB−YPbPr変換部120は変換後のYPbPr信号を映像信号符号化部130に供給する。
映像信号符号化部130はYPbPr信号を動画符号化し、符号化された画像データをビットストリーム統合部150に与える(S14)。MPEG方式であれば離散コサイン変換(DCT)および動き予測・動き補償の技術が利用される。
彩度拡大倍率符号化部140は、彩度拡大倍率αを動画符号化し、符号化されたアルファデータをビットストリーム統合部150に与える(S16)。ここではMPEG4で議論された多値形状符号化(gray scale shape coding)で用いられるアルファチャネルを有する符号化を想定し、彩度拡大倍率αをアルファチャネルに格納して、動画符号化する。
ビットストリーム統合部150は、符号化された狭色域画像データと符号化された彩度拡大倍率とを統合し、ビットストリームとして出力する(S18)。これは前述のようにアルファチャネルを有する符号化方式の場合はその方式を用いてビットストリームに統合される。
図2は、本実施の形態に係る映像復号化装置200の構成図である。図4は、図2の映像復号化装置200による動画復号化処理の手順を示すフローチャートである。以下、図2の機能構成図と図4のフローチャートを参照しながら、映像復号化装置200の構成と動作を説明する。
ビットストリーム分離部210は、映像符号化装置100により符号化されたビットストリームを受け取り、入力されたビットストリームを狭色域RGB信号のデータと、彩度拡大倍率αのデータとに分離する(S20)。ビットストリーム分離部210は、狭色域RGB信号のデータを映像信号復号化部220に供給し、彩度拡大倍率αのデータを彩度拡大倍率復号化部230に供給する。
映像信号復号化部220は、狭色域RGB信号のデータを復号化し、復号化された狭色域RGB信号のデータをYPbPr−RGB変換部240と高域成分評価部250に供給する(S22)。彩度拡大倍率復号化部230は、彩度拡大倍率αのデータを復号化し、復号化された彩度拡大倍率αのデータを高域成分評価部250に供給する(S26)。
YPbPr−RGB変換部240は、復号化された狭色域RGB信号のデータ(YPbPr信号)をYPbPrからRGBに変換し、狭色域RGB信号を復元する(S24)。この変換は一般的な色空間変換マトリクスによるものであり、色差信号の補間なども含まれる。YPbPr−RGB変換部240は、復元された狭色域RGB信号をそのまま出力する一方、復元された狭色域RGB信号を広色域回復処理部260に供給する。
高域成分評価部250は、復号化された狭色域RGB信号についてのデータ(YPbPr信号)と復号化された彩度拡大倍率αのデータを受け取り、狭色域RGB信号についてのデータ(YPbPr信号)の輝度Yについて高域成分の有無を判定する(S28)。この判定は対象画素の輝度Yと隣接8画素の輝度の差の絶対値の総和を閾値と比較することにより行う。たとえば、8ビットで色を表現する場合、上記の差の絶対値の総和が30程度以上の場合、高域成分ありと判定する。輝度Yに高域成分ありの場合(S28のY)、色域拡大処理が行なわれないように彩度拡大倍率α=1と設定する(S30)。輝度Yに高域成分なしの場合(S28のN)、色域拡大処理が行なうために復号化された彩度拡大倍率αのデータを使用する(S32)。この場合、アルファチャネルの画素値を、後述のように、A=α*140−100とした場合はα=(A+100)/140とする。
広色域回復処理部260は、YPbPr−RGB変換部240から復元された狭色域RGB信号を受け取り、高域成分評価部250から高域成分の有無に応じて設定された彩度拡大倍率αを受け取り、彩度拡大倍率αに基づいて狭色域RGB信号を広色域に変換して広色域RGB信号を復元する処理を行う(S34)。この広色域回復処理の詳細については後述する。
ここで画像に高域成分ありの場合に色域拡大処理は行なわない理由を説明する。アルファチャネルに格納されたデータは、一般的な映像信号と比較して、特に輪郭部などにおいて、周辺画素やフレーム間の相関性が低い場合が多く、一般的な映像信号と同程度のレートで符号化を行った場合、ブロックノイズ、モスキートノイズ、エイリアシングなどが発生する確率が高い。このように高域成分のために品質が劣化した信号に対して色域拡大処理を行うとエラーが目立つ可能性が高いため、高域成分が含まれる画素に対しては色域拡大処理を抑制するようにした。
図5は、図1の狭色域信号・彩度拡大倍率分離処理部110の構成図である。図7は、図5の狭色域信号・彩度拡大倍率分離処理部110による分離処理の手順を示すフローチャートである。以下、これらの図を参照しながら、狭色域信号・彩度拡大倍率分離処理部110の構成と動作を説明する。
狭色域表色系明度・彩度・色相計算部10は、予め0〜100に明度L*について、狭色域の外周の明度・彩度・色相を計算して、狭色域の外周の彩度を、明度及び色相に対する関数として生成する処理を行う(S40)。この関数は狭色域の外周の彩度を明度及び色相に対応づけたルックアップテーブル(LUT)として構成することができる。具体的には以下のように計算する。
狭色域側すなわちここではBT.709のCIE xy色度図上のR点(0.640,0.330)、G点(0.300,0.600)、B点(0.150,0.060)の色域の3角形の各辺につき、まず直線の方程式を求め、さらに例えば1000分割程度の分割を行い、各点のxy座標について色度a*、b*を導出し、色相hを求める。Yについては後述の式(14),(17)で導出して、他は下記式(1),(2),(3),(5)〜(8)により計算する。
z=1−x−y …(1)
X=x*y/Y …(2)
Z=z*y/Y…(3)
L*=116f(Y/Yn)−16 …(4)
a*=500[f(X/Xn)−f(Y/Yn)] …(5)
b*=200[f(Y/Yn)−f(Z/Zn)] …(6)
f(t)=t^(1/3) (t>(6/29)^3=0.008856の場合) …(7)
f(t)=[(29/3)^3t+16]/116 (その他の場合) …(8)
但しD65光源下ではXn=95.045,Yn=100,Zn=108.892
上で求めた1000点程度のデータについて、
h’=atan(b*/a*) …(9)
により位相すなわち色相h’を計算しこれを度数換算したものを色相hとして、色相hが最も整数に近い場合の明度L*、色度a*、b*を配列に組み込む。全辺を一周することで、明度0〜100・色相0°〜360°の明度L*、色度a*、b*のルックアップテーブルが得られる。なお、ここでatanは逆タンジェントを意味する。
色空間変換部12は、広色域RGB映像の入力を受け付ける(S42)。たとえばBT.2020色域相当の広色域RGB映像が入力される。色空間変換部12は、入力されたRGB色空間の映像をL*a*b*色空間の映像に変換して、各画素の明度及び色度を算出する。色空間変換部12は、RGB−リニアRGB変換部、リニアRGB−CIE XYZ変換部、及びCIE XYZ−L*a*b*変換部を含み、RGBからリニアRGBへ、リニアRGBからCIE XYZへ、CIE XYZからL*a*b*へ、広色域RGB映像の色空間を変換する。以下、ラスタースキャンで画素単位に処理が行われるものとする。
RGB−リニアRGB変換部は、一般的な正規化と逆ガンマ変換により、入力映像に対してRGBからリニアRGBへ色空間を変換する(S44)。
リニアRGB−CIE XYZ変換部は、たとえばD65光源下のBT.2020の場合、次式の変換が行われる(S46)。
X=100*(0.6370*R+0.1446*G+0.1689*B) …(10)
Y=100*(0.2627*R+0.6780*G+0.0593*B) …(11)
Z=100*(0.0000*R+0.0281*G+1.0610*B) …(12)
CIE XYZ−L*a*b*変換部は、前述の式(4)〜(8)を用いて明度L*、色度a*、b*を計算する(S48)。
色相・彩度計算部14は、色空間変換部12により最終的に導出された色度a*、b*から度数換算された色相hと彩度C*を計算する(S50)。色相hは前述の式(9)により計算し度数換算して求める。彩度C*は次式のように色度a*、b*を成分とするベクトルの長さによって計算される。
C*=sqrt(a*^2+b*^2) …(13)
彩度比較部16は、上で求めた映像信号の画素の彩度に対して、狭色域表色系明度・彩度・色相計算部10により生成されたLUT上で映像信号の画素と明度・色相を同じくする彩度を取得し(S52)、映像信号の画素の彩度CaとLUT上の彩度Cbとを比較する(S54)。
彩度拡大倍率決定部18は、以下のように、映像信号の彩度CaがLUTの彩度Cbより大きい場合、彩度拡大倍率αを映像信号の彩度CaとLUTの彩度Cbの比とし(S56)、その他の場合はα=1とする(S58)。
if(Ca>Cb) α=Ca/Cb;
else α=1.0;
彩度拡大倍率決定部18は、このようにして決定された彩度拡大倍率αを出力するとともに、彩度拡大倍率αを色度除算部20に供給する。
彩度拡大倍率決定部18がこのように彩度拡大倍率αを決定することの意義を説明する。Ca>Cbの場合は入力された映像信号の色域は狭色域を超えることから、後述のように色域の縮小処理を行い、そうでない場合は入力された映像信号が狭色域内の信号レベルであることから、色域の縮小処理をすることなくそのまま利用する。彩度拡大倍率αのデータは狭色域表色系がBT.709、広色域表色系がBT.2020の場合、一般的に2.4程度が上限であり、また下限は拡大を行わない1.0であることから、A=α*140−100の値を32ビットのビットマップにおいて8ビットのアルファチャネルに格納すればよい。
色度除算部20は、色度a*及びb*を彩度拡大倍率αで除算することにより、入力映像の色域を縮小する(S60)。
色空間逆変換部22は、色度除算部20により彩度拡大倍率αに応じて色域の縮小処理がなされた映像に対して、色空間変換部12の色空間の変換とは逆の変換を施すことで、狭色域RGB映像を生成して出力する。色空間逆変換部22は、L*a*b*色空間の映像を元のRGB色空間の映像に逆変換する。色空間変換部12は、L*a*b*−CIE XYZ変換部、CIE XYZ−リニアRGB変換部、及びリニアRGB−RGB変換部を含み、L*a*b*からCIE XYZへ、CIE XYZからリニアRGBへ、リニアRGBからRGBへ、色域の縮小処理がなされた映像の色空間を変換する。
L*a*b*−CIE XYZ変換部は、式(14)〜(19)により、L*a*b*からCIE XYZ変換へ色空間を変換する(S62)。
Y=fy^3*Yn (fy>6/29),Y=(3/29)^3(116fy−16)Yn (fy<6/29) …(14)
X=fx^3*Xn (fx>6/29),X=(3/29)^3(116fx−16)Xn (fx<6/29) …(15)
Z=fz^3*Zn (fz>6/29),Z=(3/29)^3(116fz−16)Zn (fz<6/29) …(16)
fy=(L*+16)/116 …(17)
fx=fy+(a*/500) …(18)
fz=fy−(b*/200) …(19)
但しD65光源下ではXn=95.045,Yn=100,Zn=108.892
CIE XYZ−リニアRGB変換部は、たとえばD65光源下のBT.709の信号として出力する場合、以下の式によりCIE XYZからリニアRGBへ色空間を変換する(S64)。
R=0.01*(3.2410*X−1.5374*Y−0.4986*Z) …(20)
G=0.01*(−0.9692*X+1.8760*Y+0.0416*Z) …(21)
B=0.01*(0.0556*X−0.2040*Y+1.0570*Z) …(22)
リニアRGB−RGB変換部は、一般的なガンマ変換と定数倍(例えば8ビットであれば255倍)により、リニアRGBからRGBへ色空間を変換する(S66)。
狭色域信号・彩度拡大倍率分離処理部110は、色空間逆変換部22により色空間が逆変換された信号を狭色域RGB映像として出力するとともに、縮小処理に用いられた彩度拡大倍率αを出力する(S68)。
図6は、図2の広色域回復処理部260の構成図である。図8は、図6の広色域回復処理部260による回復処理の手順を示すフローチャートである。以下、これらの図を参照しながら、広色域回復処理部260の構成と動作を説明する。
色空間変換部30は、狭色域RGB映像の入力を受け付ける(S70)。映像符号化装置100により作成された信号が入力されるため、ここではBT.709色域相当の映像が入力される。色空間変換部30は、RGB−リニアRGB変換部、リニアRGB−CIE XYZ変換部、及びCIE XYZ−L*a*b*変換部を含み、RGBからリニアRGBへ、リニアRGBからCIE XYZへ、CIE XYZからL*a*b*へ、狭色域RGB映像の色空間を変換する。以下ラスタースキャンで画素単位に処理が行われるものとする。
色度乗算部32は、彩度拡大倍率αの入力を受け付ける(S72)。映像符号化装置100による符号化方式の仕様に従い、ここでは32ビットのビットマップのアルファチャネルのデータAが入力され、(A+100)/140により求めた結果を彩度拡大倍率αとする。
RGB−リニアRGB変換部は、一般的な正規化と逆ガンマ変換により、入力映像に対してRGBからリニアRGBへ色空間を変換する(S74)。
リニアRGB−CIE XYZ変換部は、たとえばD65光源下のBT.709の場合、次式の変換が行われる(S76)。
X=100*(0.4124*R+0.3576*G+0.1805*B) …(23)
Y=100*(0.2126*R+0.7152*G+0.0722*B) …(24)
Z=100*(0.0193*R+0.1192*G+0.9505*B) …(25)
CIE XYZ−L*a*b*変換部は、前述の式(4)〜(8)を用いて明度L*、色度a*、b*を計算する(S78)。
色度乗算部32は、色空間変換部30により最終的に導出された色度a*及びb*に彩度拡大倍率αを乗算することにより、入力映像の色域の拡大を行う(S80)。
色空間逆変換部34は、色空間変換部30により彩度拡大倍率αに応じて色域の拡大処理がなされた映像に対して、色空間変換部30の色空間の変換とは逆の変換を施すことで、広色域RGB映像を生成して出力する。色空間逆変換部34は、L*a*b*−CIE XYZ変換部、CIE XYZ−リニアRGB変換部、及びリニアRGB−RGB変換部を含み、L*a*b*からCIE XYZへ、CIE XYZからリニアRGBへ、リニアRGBからRGBへ、色域の拡大処理がなされた映像の色空間を変換する。
L*a*b*−CIE XYZ変換部は、式(14)〜(19)により、L*a*b*からCIE XYZ変換へ色空間を変換する(S82)。
CIE XYZ−リニアRGB変換部は、たとえばD65光源下のBT.2020の信号として出力する場合、以下の式によりCIE XYZからリニアRGBへ色空間を変換する(S84)。
R=0.01*(1.7167*X−0.3557*Y−0.2534*Z) …(26)
G=0.01*(−0.6667*X+1.6165*Y+0.0158*Z) …(27)
B=0.01*(0.0176*X−0.0428*Y+0.9421*Z) …(28)
リニアRGB−RGB変換部は、一般的なガンマ変換と定数倍(例えば8ビットであれば255倍)により、リニアRGBからRGBへ色空間を変換する(S86)。
広色域回復処理部260は、色空間逆変換部34により色空間が逆変換された信号を広色域RGB映像として出力する(S88)。
以上説明したように、本実施の形態によれば、広色域映像信号を狭色域映像及び彩度拡大倍率の信号形式に変換して符号化することにより、狭色域表示系において広色域映像信号の色情報を包含した狭色域映像を出力することで狭色域表示系との互換性を実現することができる。またこの信号形式の映像ファイルを用いれば、広色域表示系においては、狭色域映像の色度に彩度拡大倍率を乗算することにより広色域映像に戻すことができる。
また、復号化処理において、色度に乗算する彩度拡大倍率を映像信号の高域に応じて制御することにより符号化エラーを回避しつつ広色域映像信号を再現することができる。
以上、本発明を実施の形態をもとに説明した。実施の形態は例示であり、それらの各構成要素や各処理プロセスの組合せにいろいろな変形例が可能なこと、またそうした変形例も本発明の範囲にあることは当業者に理解されるところである。
上記の説明では彩度拡大倍率αをアルファチャネルに格納したが、彩度拡大倍率αを映像信号の下位ビットに格納してもよい。たとえば、48ビットTiff(RGBの各色が16ビット)に従うフレーム画像を連続させることでBT.2020規格の動画を伝送する場合、RGBの画像情報はそれぞれ規格上、各色12ビットが上限であるから、各色下位4ビットずつ合計12ビットの余裕がある。このうち8ビット分を彩度拡大倍率αの格納に使用すれば、高精細多ビット動画像において下位ビットに彩度拡大倍率αを格納して映像を伝送することができる。あるいは、別の方法として、彩度拡大倍率αを映像とは別のファイルに格納し補助情報として提供してもよい。
上記の説明では、広色域から狭色域へ変換する場合を説明したが、色域の変換は、必ずしも色域の面積の広い方から狭い方への変換に限られない。第1の色域から第2の色域に変換する際に色域の縮小・拡大処理を要する状況であれば、本実施の形態は、任意の色域変換に適用することができる。
なお、実施の形態で説明した各装置の機能構成はハードウェア資源とソフトウェア資源の協働、又はハードウェア資源のみにより実現できる。ハードウェア資源としてプロセッサ、ROM、RAM、その他のLSIを利用できる。ソフトウェア資源としてオペレーティングシステム、アプリケーション等のプログラムを利用できる。
10 狭色域表色系明度・彩度・色相計算部、 12 色空間変換部、 14 色相・彩度計算部、 16 彩度比較部、 18 彩度拡大倍率決定部、 20 色度除算部、 22 色空間逆変換部、 30 色空間変換部、 32 色度乗算部、 34 色空間逆変換部、 100 映像符号化装置、 110 狭色域信号・彩度拡大倍率分離処理部、 120 RGB−YPbPr変換部、 130 映像信号符号化部、 140 彩度拡大倍率符号化部、 150 ビットストリーム統合部、 200 映像復号化装置、 210 ビットストリーム分離部、 220 映像信号復号化部、 230 彩度拡大倍率復号化部、 240 YPbPr−RGB変換部、 250 高域成分評価部、 260 広色域回復処理部。

Claims (9)

  1. 第一の色域の表示系用の入力映像を第二の色域の表示系用の出力映像に変換して符号化する映像符号化装置であって、
    第一の色域の映像信号を、第二の色域の映像信号と、前記第二の色域の映像信号の画素の色度を前記第一の色域の映像信号の画素の色度に復元するための彩度拡大倍率とに分離する分離処理部と、
    前記第二の色域の映像信号を符号化する映像信号符号化部と、
    前記彩度拡大倍率を符号化する彩度拡大倍率符号化部と、
    符号化された前記第二の色域の映像信号と符号化された前記彩度拡大倍率をビットストリームに統合するビットストリーム統合部とを含むことを特徴とする映像符号化装置。
  2. 前記彩度拡大倍率符号化部は、前記彩度拡大倍率をアルファチャネルに格納して符号化することを特徴とする請求項1に記載の映像符号化装置。
  3. 前記彩度拡大倍率符号化部は、前記彩度拡大倍率を画像の下位ビットに格納して符号化することを特徴とする請求項1に記載の映像符号化装置。
  4. 第二の色域の表示系用の入力映像が符号化されたビットストリームから第一の色域の表示系用の出力映像を復号化する映像復号化装置であって、
    入力されたビットストリームを第二の色域の映像信号のデータと、前記第二の色域の映像信号の画素の色度を第一の色域の映像信号の画素の色度に復元するための彩度拡大倍率のデータとに分離するビットストリーム分離部と、
    前記第二の色域の映像信号のデータを復号化する映像信号復号化部と、
    前記彩度拡大倍率のデータを復号化する彩度拡大倍率復号化部と、
    復号化された前記第二の色域の映像信号の高域成分を評価し、前記高域成分の評価結果に応じて復号化された前記彩度拡大倍率を調整する高域成分評価部と、
    復号化された前記第二の色域の映像信号及び調整された前記彩度拡大倍率に基づいて前記第一の色域の映像信号を回復する回復処理部とを含むことを特徴とする映像復号化装置。
  5. 前記高域成分評価部は、前記第二の色域の映像信号の高域成分が所定の閾値を超える場合、前記彩度拡大倍率を1とし、それ以外の場合、復号化された前記彩度拡大倍率を利用することを特徴とする請求項4に記載の映像復号化装置。
  6. 第一の色域の表示系用の入力映像を第二の色域の表示系用の出力映像に変換して符号化する映像符号化方法であって、
    第一の色域の映像信号を、第二の色域の映像信号と、前記第二の色域の映像信号の画素の色度を前記第一の色域の映像信号の画素の色度に復元するための彩度拡大倍率とに分離するステップと、
    前記第二の色域の映像信号を符号化するステップと、
    前記彩度拡大倍率を符号化するステップと、
    符号化された前記第二の色域の映像信号と符号化された前記彩度拡大倍率をビットストリームに統合するステップとを含むことを特徴とする映像符号化方法。
  7. 第一の色域の表示系用の入力映像を第二の色域の表示系用の出力映像に変換して符号化する映像符号化プログラムであって、
    第一の色域の映像信号を、第二の色域の映像信号と、前記第二の色域の映像信号の画素の色度を前記第一の色域の映像信号の画素の色度に復元するための彩度拡大倍率とに分離するステップと、
    前記第二の色域の映像信号を符号化するステップと、
    前記彩度拡大倍率を符号化するステップと、
    符号化された前記第二の色域の映像信号と符号化された前記彩度拡大倍率をビットストリームに統合するステップとをコンピュータに実行させることを特徴とする映像符号化プログラム。
  8. 第二の色域の表示系用の入力映像が符号化されたビットストリームから第一の色域の表示系用の出力映像を復号化する映像復号化方法であって、
    入力されたビットストリームを第二の色域の映像信号のデータと、前記第二の色域の映像信号の画素の色度を第一の色域の映像信号の画素の色度に復元するための彩度拡大倍率のデータとに分離するステップと、
    前記第二の色域の映像信号のデータを復号化するステップと、
    前記彩度拡大倍率のデータを復号化するステップと、
    復号化された前記第二の色域の映像信号の高域成分を評価し、前記高域成分の評価結果に応じて復号化された前記彩度拡大倍率を調整するステップと、
    復号化された前記第二の色域の映像信号及び調整された前記彩度拡大倍率に基づいて前記第一の色域の映像信号を回復するステップとを含むことを特徴とする映像復号化方法。
  9. 第二の色域の表示系用の入力映像が符号化されたビットストリームから第一の色域の表示系用の出力映像を復号化する映像復号化プログラムであって、
    入力されたビットストリームを第二の色域の映像信号のデータと、前記第二の色域の映像信号の画素の色度を第一の色域の映像信号の画素の色度に復元するための彩度拡大倍率のデータとに分離するステップと、
    前記第二の色域の映像信号のデータを復号化するステップと、
    前記彩度拡大倍率のデータを復号化するステップと、
    復号化された前記第二の色域の映像信号の高域成分を評価し、前記高域成分の評価結果に応じて復号化された前記彩度拡大倍率を調整するステップと、
    復号化された前記第二の色域の映像信号及び調整された前記彩度拡大倍率に基づいて前記第一の色域の映像信号を回復するステップとをコンピュータに実行させることを特徴とする映像復号化プログラム。
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