以下、本発明の好適な実施の形態を図面に基づいて説明する。図1は、本発明の一実施形態の遊技機の説明図である。
本実施形態の遊技機10は前面枠12を備え、該前面枠12は外枠(支持枠)11にヒンジ13を介して開閉回動可能に組み付けられている。遊技盤30(図2参照)は前面枠12の表側に形成された収納部(図示省略)に収納されている。また、前面枠(本体枠)12には、遊技盤30の前面を覆うカバーガラス(透明部材)14を備えたガラス枠15(透明板保持枠)が取り付けられている。
また、ガラス枠15の上部には、内部にランプ及びモータを内蔵した照明装置(ムービングライト)16や払出異常報知用のランプ(LED)17が設けられている。また、ガラス枠15の左右には内部にランプ等を内蔵し装飾や演出のための発光をする枠装飾装置18や、音響(例えば、効果音)を発するスピーカ(上スピーカ)19aが設けられている。さらに、前面枠12の下部にもスピーカ(下スピーカ)19bが設けられている。
また、前面枠12の下部には、図示しない打球発射装置に遊技球を供給する上皿21(貯留皿)、遊技機10の裏面側に設けられている払出ユニットから払い出された遊技球が流出する上皿球出口22、上皿21が一杯になった状態で払い出された遊技球を貯留する下皿(受皿)23及び打球発射装置の操作部24等が設けられている。さらに、上皿21の上縁部には、遊技者からの操作入力を受け付ける演出操作部550が設けられている。この演出操作部550は、遊技者からの押圧操作入力を受け付けるための演出ボタンスイッチ25aを内蔵した演出ボタン25であり、さらに、演出ボタン25の上面(押圧面)には、遊技者からの接触操作入力を受け付けるためのタッチパネル29が設けられている。また、前面枠12下部右側には、前面枠12やガラス枠15を開放したり施錠したりするための鍵26が設けられている。
なお、本実施形態ではタッチパネル29を演出ボタン25と一体的に設けたが、タッチパネル29は、演出ボタン25と別体であってもよく、例えば、演出ボタン25の近傍にサブ表示装置を設け、そのサブ表示装置の表示面にタッチパネル29を設けてもよい。
また、上皿21上方のガラス枠15の前面には、遊技者が隣接する球貸機から球貸しを受ける場合に操作する球貸ボタン27、球貸機のカードユニットからプリペイドカードを排出させるために操作する排出ボタン28、プリペイドカードの残高を表示する残高表示部(図示省略)等が設けられている。この実施形態の遊技機10においては、遊技者が上記操作部24を回動操作することによって、打球発射装置が上皿21から供給される遊技球を遊技盤30前面の遊技領域32に向かって発射する。また、遊技者が演出操作部550を操作することによって、表示装置41(図2参照)における変動表示ゲーム(飾り特図変動表示ゲーム)において、遊技者の操作を介入させた演出等を行うことができる。
次に、図2を用いて遊技盤30の一例について説明する。図2は、本実施形態の遊技盤30の正面図である。
遊技盤30の表面には、ガイドレール31で囲われた略円形状の遊技領域32が形成されている。遊技領域32は、遊技盤30の四隅に各々設けられた樹脂製のサイドケース33及びガイドレール31に囲繞されて構成される。遊技領域32には、ほぼ中央に表示装置41を備えたセンターケース(遊技演出構成体)40が配置されている。表示装置41は、センターケース40に設けられた凹部に、センターケース40の前面より奥まった位置に取り付けられている。すなわち、センターケース40は表示装置41の表示領域の周囲を囲い、表示装置41の表示面よりも前方へ突出し周囲の遊技領域32から遊技球が飛び込みにくくするように形成されている。
表示装置41(変動表示装置)は、例えば、LCD(液晶表示器)、CRT(ブラウン管)等の表示画面を有する装置で構成されている。表示画面の画像を表示可能な領域(表示領域)には、複数の識別情報(特別図柄)や特図変動表示ゲームを演出するキャラクタや演出効果を高める背景画像等の遊技に関する情報が表示される。表示装置41の表示画面においては、識別情報として割り当てられた複数の特別図柄が変動表示(可変表示)されて、特図変動表示ゲームに対応した飾り特図変動表示ゲームが行われる。また、表示画面には遊技の進行に基づく演出のための画像(例えば、大当り表示画像、ファンファーレ表示画像、エンディング表示画像等)が表示される。
また、センターケース40の右上部には、動作することによって遊技の演出を行う盤演出装置44が備えられている。盤演出装置44は、先端部にサブ表示装置42が取り付けられたアームを2本備えており、アームが基端部を中心に回動することによって、サブ表示装置42を、表示装置41に対して前後方向に重なる状態と重ならない状態とに変換させることが可能となっている。
遊技領域32におけるセンターケース40の下方右側には、普図変動表示ゲームの開始条件を与える普通図柄始動ゲート(普図始動ゲート)34が設けられている。普図始動ゲート34に入賞した遊技球は、ゲートスイッチ34a(図6参照)により検出される。
また、遊技領域32におけるセンターケース40の下方左側には、三つの一般入賞口35が配置され、センターケース40の下方右側であって普図始動ゲート34よりも下側には、一つの一般入賞口35が配置されている。これら一般入賞口35に入賞した遊技球は、入賞口スイッチ35a(図6参照)により検出される。
また、普図始動ゲート34の左方には、第2特図変動表示ゲーム(特図2変動表示ゲーム)の開始条件を与える普通変動入賞装置37(始動入賞口、始動入賞領域)が設けられている。
普通変動入賞装置37は、上端側が右側に倒れる方向に回動することで開放して遊技球が流入し易い状態に変換可能な可動部材37bと、遊技球の流入を規制する隔壁37dとを備えている。可動部材37bは、常時は起立することで隔壁37dとの間隔を遊技球の直径以下にした状態、すなわち遊技球が流入できない閉じた閉状態(遊技者にとって不利な状態)を保持している。そして、普図変動表示ゲームの結果が所定の停止表示態様となった場合には、駆動装置としての普電ソレノイド37c(図6参照)によって、普通変動入賞装置37に遊技球が流入し易い開状態(遊技者にとって有利な状態)に変化させられるようになっている。普通変動入賞装置37に入賞した遊技球は、始動口2スイッチ37a(図6参照)により検出される。
さらに、普通変動入賞装置37の下方には、特図変動表示ゲームの結果によって遊技球を受け入れない状態と受け入れ易い状態とに変換可能な特別変動入賞装置(大入賞口)38が配設されている。
特別変動入賞装置38は、上端側が手前側に倒れる方向に回動して開放可能になっているアタッカ形式の開閉扉38cを有しており、補助遊技としての特図変動表示ゲームの結果如何によって大入賞口を閉じた状態(遊技者にとって不利な閉塞状態)から開放状態(遊技者にとって有利な状態)に変換する。すなわち、特別変動入賞装置38は、例えば、駆動装置としての大入賞口ソレノイド38b(図6参照)により駆動される開閉扉38cによって開閉される大入賞口を備え、特別遊技状態中は、大入賞口を閉じた状態から開いた状態に変換することにより大入賞口内への遊技球の流入を容易にさせ、遊技者に所定の遊技価値(賞球)を付与するようになっている。なお、大入賞口の内部(入賞領域)には、当該大入賞口に入った遊技球を検出する検出手段としての大入賞口スイッチ(カウントスイッチ)38a(図6参照)が配設されている。本実施形態の遊技機では、大入賞口スイッチ38aが2つ設けられ、大入賞口内に流入した遊技球は何れかの大入賞口スイッチ38aに検出されるようになっている。このように大入賞口スイッチ38aを複数設けることで、大入賞口内に流入した遊技球を迅速に検出できる。
また、センターケース40の下方には、第1特図変動表示ゲーム(特図1変動表示ゲーム)の開始条件を与える第1始動入賞口36(始動入賞口、始動入賞領域)および第2特図変動表示ゲーム(特図2変動表示ゲーム)の開始条件を与える第2始動入賞口97(始動入賞口、始動入賞領域)を備える入賞装置90が設けられている。
入賞装置90は、上部の流入口90aに流入した遊技球を内部で第1始動入賞口36と第2始動入賞口97とに交互に振り分ける振分部材92を備えている(図3参照)。第1始動入賞口36に入賞した遊技球は、始動口1スイッチ36a(図6参照)によって検出され、第2始動入賞口97に入賞した遊技球は、始動口3スイッチ97a(図6参照)によって検出される。
また、入賞装置90の下方には、入賞口などに入賞しなかった遊技球を回収するアウト口30aが設けられている。
図3(a)〜(c)は、本実施形態の入賞装置90の正面図であって、前カバー部材を取り外した状態を示す図である。
図3(a)に示すように、入賞装置90は、その内部のうち、流入口90aの直下となる位置に振分部材92を備えている。また、振分部材92の左下方には第1始動入賞口36が配され、振分部材92の右下方には第2始動入賞口97が配されている。
さらに、振分部材92や第1始動入賞口36、第2始動入賞口97の前方を覆うように前カバー部材が設けられている。この前カバー部材は、入賞装置90内の遊技球の挙動を視認可能なように透明又は半透明となっている。
振分部材92は、前後方向に沿った軸ピン92aを中心として回動可能であり、軸ピン92aが配される位置から上方へ延出する上腕部92bと左方へ延出する左腕部92cと右方へ延出する右腕部92dとを有している。3つの腕部のうちの上腕部92bの左方には、当該上腕部92bと左腕部92cとによって遊技球を一時的に保持する左保持部92eが形成され、上腕部92bの右方には、当該上腕部92bと右腕部92dとによって遊技球を一時的に保持する右保持部92fが形成されている。
振分部材92は、上腕部92bが常に上を向いた状態で、図3(b)に示すように左保持部92eが流入口90aに流入した遊技球を受け入れ可能な位置と、図3(c)に示すように右保持部92fが流入口90aに流入した遊技球を受け入れ可能な位置との間で回動可能となっている。
図3(b)に示すように、左保持部92eが流入口90aに流入した遊技球を受け入れ可能な位置にある場合は、右保持部92fが第2始動入賞口97へ向けて遊技球を流下させた状態となる。
また、図3(c)に示すように、右保持部92fが流入口90aに流入した遊技球を受け入れ可能な位置にある場合は、左保持部92eが第1始動入賞口36へ向けて遊技球を流下させた状態となる。
また、図3(a)に示すように、振分部材92のうち、上腕部92bの後方には、振分部材側磁石96aが取り付けられている。また、振分部材92が前方から装着されるベース部材93のうち、上腕部92bが垂直になった際に振分部材側磁石96aと対向する位置には、ベース部材側磁石96bが取り付けられている。振分部材側磁石96aとベース部材側磁石96bとは対向する側の極が同じ極となるように取り付けられており、磁石96a,96bの反発力によって、振分部材92は上腕部92bが垂直になった状態で留まらずに左右の何れかへ回動するように付勢されている。これにより、振分部材92の回動が停止した状態では、左保持部92eと右保持部92fの何れかが必ず流入口90aに流入した遊技球を受け入れ可能な状態となる。
図3(b),(c)に示すように、流入口90aに流入した遊技球は、左保持部92eと右保持部92fのうちの流入口90aに向いて受け入れ可能な状態となっている一方の保持部で保持される。一方の保持部で遊技球が保持されると、遊技球の重さによって振分部材92は当該一方の保持部の方向へ回動し、保持された遊技球は振分部材92が回動した方向にある第1始動入賞口36または第2始動入賞口97へ向けて流下する。
すなわち、図3(b)に示すように左保持部92eで流入した遊技球を受けると振分部材92が遊技球の重さによって左に回動して第1始動入賞口36へ遊技球を案内した後、図3(c)に示すように右保持部92fが次の遊技球を受入可能な状態で停止する。そして、図3(c)に示すように右保持部92fで流入した遊技球を受けると振分部材92が遊技球の重さによって右に回動して第2始動入賞口97へ遊技球を案内した後、図3(b)に示すように左保持部92eが次の遊技球を受入可能な状態で停止する。
保持部92e,92fから流下した遊技球は第1始動入賞口36または第2始動入賞口97へ流入する可能性が高いが流入しないこともあり、流入しなかった場合は入賞装置90の外へ流出する。特に、保持部92e,92fへ流入する際の勢いが強いと第1始動入賞口36または第2始動入賞口97へ流入しない可能性が高い。なお、必ず何れかの始動入賞口に入賞するように構成しても良い。
また、振分部材92が回動することによって、遊技球を保持していた保持部ではない他方の保持部が流入口90aに向いて受け入れ可能な状態となる。そして、次回受け入れられた遊技球は当該他方の保持部側にある入賞口へ誘導される。これにより、順次流入口90aへ流入する遊技球は第1始動入賞口36と第2始動入賞口97とに交互に振り分けられることとなる。
本実施形態の遊技機10においては、遊技球が流下する遊技領域32のうち、センターケース40の左方の領域が左側遊技領域とされ、センターケース40の右方の領域が右側遊技領域とされている。そして、遊技者が発射勢を調節して左側遊技領域へ遊技球を発射(いわゆる左打ち)することで入賞装置90への入賞を狙うことができ、右側遊技領域へ遊技球を発射(いわゆる右打ち)することで普図始動ゲート34や普通変動入賞装置37や特別変動入賞装置38への入賞を狙うことができるようになっている。
また、遊技領域32の外側(ここでは遊技盤30の右下部)には、特図変動表示ゲームをなす第1特図変動表示ゲームや第2特図変動表示ゲーム及び普図始動ゲート34への入賞をトリガとする普図変動表示ゲームの表示や、各種情報を表示する一括表示装置50が設けられている。
一括表示装置50は、図4(a)に示すように、7セグメント型の表示器(LEDランプ)等で構成された第1特図変動表示ゲーム用の特図1表示器(第1特図変動表示部)51a(D1)及び第2特図変動表示ゲーム用の特図2表示器(第2特図変動表示部)51b(D2)と、LEDランプで構成された普図変動表示ゲーム用の変動表示部(普図表示器)52(D10,D18)と、同じくLEDランプで構成された各変動表示ゲームの始動記憶数報知用の記憶表示部53,54,55(D11〜D16)とを備える。
また、一括表示装置50には、左打ちよりも右打ちの方が有利な遊技状態であることを報知する第1遊技状態表示部(第1遊技状態表示器、右打ち報知部)56(D8)、時短状態が発生すると点灯して時短状態発生を報知する第2遊技状態表示部(第2遊技状態表示器、時短状態報知部)57(D9)、遊技機10の電源投入時に大当りの確率状態が高確率状態となっていることを表示する第3遊技状態表示部(第3遊技状態表示器、確率状態表示部)58(D17)、大当り時のラウンド数(特別変動入賞装置38の開閉回数)を表示するラウンド表示部59(D3〜D7)が設けられている。なお、一括表示装置50には、更に、大当りが発生すると点灯して大当り発生を報知する表示部(表示器)等が設けられていてもよい。
特図1表示器51aと特図2表示器51bにおける特図変動表示ゲームは、例えば変動表示ゲームの実行中、すなわち、表示装置41において飾り特図変動表示ゲームを行っている間は、中央のセグメントを点滅駆動させて変動中であることを表示する。なお、本実施形態の場合、特図1表示器51aにおける特図変動表示ゲームにおいては、中央のセグメントに加えて7セグの右方下側に設けられた8番目のセグメントも点滅駆動させて変動中であることを表示するようにし、特図1と特図2との区別が可能なように構成されている。そして、ゲームの結果が「はずれ」のときは、はずれの結果態様として例えば中央のセグメント(特図1であれば加えて右方下側の8番目のセグメント)を点灯状態にし、ゲームの結果が「当り」のときは、当りの結果態様(特別結果態様)としてはずれの結果態様以外の結果態様(例えば、数字や記号)を点灯状態にしてゲーム結果を表示する。
普図表示器52は、変動中はランプを点滅させて変動中であることを表示し、所定時間後にゲームの結果に応じた点灯態様や点灯色としてゲーム結果を表示する。本実施形態の場合、図4(d)に示すように、普図表示器52を構成するランプD10とランプD18のうち、変動用図柄番号が「0」のとき(すなわち、ゲームの結果がはずれのとき)はランプD10のみを点灯状態にし、変動用図柄番号が「1」のとき(すなわち、ゲームの結果が当りで当り停止図柄番号が「1」のとき)はランプD18のみを点灯状態にし、変動用図柄番号が「2」のとき(すなわち、ゲームの結果が当りで当り停止図柄番号が「2」のとき)はランプD10及びランプD18の双方を点灯状態にするよう構成されている。
また、普図保留表示器55は、普図表示器52の変動開始条件となる普図始動ゲート34の始動記憶数(=保留数)を複数のLEDの消灯、点滅、点灯により表示する。本実施形態の場合、図4(c)に示すように、普図保留表示器55を構成するランプD15とランプD16のうち、保留数が「0」のときはランプD15及びランプD16の双方を消灯状態にし、保留数が「1」のときはランプD15のみを点灯状態にし、保留数が「2」のときはランプD15及びランプD16の双方を点灯状態にし、保留数が「3」のときはランプD15を点滅状態にしてランプD16を点灯状態にし、保留数が「4」のときはランプD15及びランプD16の双方を点滅状態にするよう構成されている。
特図1保留表示器53は、特図1表示器51aにおいて表示される第1特図変動表示ゲームの実行権利である第1始動記憶(特図1保留)の数を複数のLEDの消灯、点滅、点灯により表示する。本実施形態の場合、図4(b)に示すように、特図1保留表示器53を構成するランプD11とランプD12のうち、特図1始動記憶数が「0」のときはランプD11及びランプD12の双方を消灯状態にし、特図1始動記憶数が「1」のときはランプD11のみを点灯状態にし、特図1始動記憶数が「2」のときはランプD11及びランプD12の双方を点灯状態にし、特図1始動記憶数が「3」のときはランプD11を点滅状態にしてランプD12を点灯状態にし、特図1始動記憶数が「4」のときはランプD11及びランプD12の双方を点滅状態にするよう構成されている。
特図2保留表示器54は、特図2表示器51bにおいて表示される第2特図変動表示ゲームの実行権利である第2始動記憶(特図2保留)の数を、複数のLEDの消灯、点滅、点灯により表示する。本実施形態の場合、図4(b)に示すように、特図2保留表示器54を構成するランプD13とランプD14のうち、特図2始動記憶数が「0」のときはランプD13及びランプD14の双方を消灯状態にし、特図2始動記憶数が「1」のときはランプD13のみを点灯状態にし、特図2始動記憶数が「2」のときはランプD13及びランプD14の双方を点灯状態にし、特図2始動記憶数が「3」のときはランプD13を点滅状態にしてランプD14を点灯状態にし、特図2始動記憶数が「4」のときはランプD13及びランプD14の双方を点滅状態にするよう構成されている。
第1遊技状態表示部(右打ち報知部)56は、LEDランプ等で構成され、例えば図4(f)に示すように、右打ちよりも左打ちの方が有利な遊技状態(通常打ち状態)の場合にはランプを消灯状態にし、左打ちよりも右打ちの方が有利な遊技状態(右打ち状態)の場合にはランプを点灯状態にする。
第2遊技状態表示部(時短状態報知部)57は、LEDランプ等で構成され、例えば図4(f)に示すように、時短状態が発生していない通常の遊技状態の場合(時短未作動時)にはランプを消灯状態にし、時短状態が発生している場合(時短作動時)にはランプを点灯状態にする。
第3遊技状態表示部(確率状態表示部)58は、LEDランプ等で構成され、例えば図4(f)に示すように、遊技機10の電源投入時に大当りの確率状態が低確率状態(通常確率状態)の場合にはランプを消灯状態にし、遊技機10の電源投入時に大当りの確率状態が高確率状態(確変状態)の場合にはランプを点灯状態にする。
ラウンド表示部59は、LEDランプ等で構成され、例えば、大当りに基づく特別遊技状態中でない場合にはランプを消灯状態にし、特別遊技状態中には特別結果に応じて選択されたラウンド数に対応するランプを点灯状態にする。本実施形態の場合、図4(e)に示すように、ラウンド表示部59を構成するランプD3〜D7のうち、選択されたラウンド数が「16」のときはランプD3,D5,D7を点灯状態にし、選択されたラウンド数が「2」のときはランプD4,D6を点灯状態にするよう構成されている。なお、ラウンド表示部は7セグメント型の表示器で構成してもよい。
図5には、演出操作部550の詳細を示した。
図5(a)は、演出操作部550の平面図である。本実施形態の演出操作部550は、図5(a)に示すように、演出ボタン(プッシュボタン)25と、演出ボタン(プッシュボタン)25の上面に設けられたタッチパネル29と、を備えて構成されている。すなわち、演出操作部550は、物理的なプッシュボタン機能に加えて、タッチセンサ機能(タッチパネル機能)を有している。
そして、演出制御基板(演出制御装置)300から演出操作部550へは、感度設定データやLED輝度データなどが送信され、演出操作部550から演出制御基板(演出制御装置)300へは、演出ボタン(プッシュボタン)25が備える演出ボタンスイッチ(プッシュセンサ)25aからのプッシュボタン信号(押圧検出信号)やタッチパネル29が備えるタッチセンサ29aからのタッチON/OFF信号(接触/非接触検出信号)が出力されるよう構成されている。
本実施形態の場合、演出ボタン(プッシュボタン)25が備える演出ボタンスイッチ(プッシュセンサ)25aで、演出操作部550の上面に対する押圧操作(演出操作部550の上面を押して演出操作部550を押し下げる操作)を検出する。また、演出操作部550の上面には複数のポイントが設けられており、タッチパネル29が備えるタッチセンサで、演出操作部550の上面に設けられたポイントに対する接触操作を検出する。
具体的には、図5(b)に示すように、複数のポイントとして、「TSW1」〜「TSW8」ポイントと、「Pa」ポイントと、の9つのポイントが設けられている。より具体的には、演出操作部550上面の中央部に設けられた「TSW4」ポイントと、「TSW4」ポイントの左側に設けられた「TSW1」ポイントと、「TSW4」ポイントよりも奥側(遊技盤30側)に設けられた「TSW3」ポイントと、「TSW4」ポイントの右側に設けられた「TSW6」ポイントと、「TSW4」ポイントよりも手前側(遊技者側)に設けられた「TSW8」ポイントと、「TSW1」ポイントと「TSW3」ポイントとの間に設けられた「TSW2」ポイントと、「TSW3」ポイントと「TSW6」ポイントとの間に設けられた「TSW5」ポイントと、「TSW6」ポイントと「TSW8」ポイントとの間に設けられた「TSW7」ポイントと、「TSW8」ポイントと「TSW1」ポイントとの間に設けられた「Pa」ポイントと、が設けられている。なお、ポイントの数は、9つに限定されるものではなく、適宜任意に変更可能である。また、図5(b)では、便宜上、「TSW1」〜「TSW8」の各ポイントにそれぞれ「TSW1」〜「TSW8」と表記しているが、本実施形態の演出操作部550には、図5(a)に示すように、このような表記はない。
タッチパネル29のタッチセンサによって接触操作が検出可能なポイントは、「TSW1」〜「TSW8」ポイントの8つのポイントであり、「Pa」ポイントでは接触操作を検出しない。もちろん「Pa」ポイントでも接触操作を検出するようにしても良い。また、「TSW1」〜「TSW8」ポイントと「Pa」ポイントとの9つのポイント各々には、それぞれが独立した系統のLED(本実施形態の場合、フルカラーLED)が配置されている。
「Pa」ポイントは、例えば、「Pa」ポイントのLEDを一発告知用の告知ランプとして使用することや、演出操作部550上面の各ポイントのLEDをルーレットのように順次点灯させ「Pa」ポイントのLEDを“当確(または確変確定)”ポイントに使用すること、「Pa」ポイントのLEDを先読みの当確演出に使用すること等、確定系の演出に用いることができる。
ここで、演出操作部550の上面を光らせるためのLED(具体的には、「TSW1」〜「TSW8」ポイントや「Pa」ポイントなどに配置されたLED)の点灯輝度は、輝度調整(ホール設定、遊技者調整とも)の対象からは除外されている。すなわち、当該LEDの点灯輝度は、輝度調整の影響を受けず、一定となっている。また、タッチセンサは、タッチON状態(接触状態)が所定時間(例えば、約35秒間(基本設定))継続すると、強制的にタッチOFFする機能(タッチON信号の出力を停止して、タッチOFF信号を出力する機能)を有している。すなわち、タッチセンサ(タッチ検知IC)は、所定時間以上の連続した接触操作を検出できないよう構成されている。
このような演出操作部550で検出する遊技者の操作としては、例えば図5(c)に示す操作が挙げられる。「単打」は、演出操作部550の押下を1回行う操作であり、「連打」は演出操作部550の押下を所定時間以内の間隔で複数回行う操作である。「長押し」は演出操作部550を所定時間以上押下したままとする操作であり、「タッチ」はタッチパネル29に触れる操作である。「「Pa」操作(TSW1or8)+長押し」は、「Pa」ポイント又はこれに隣接する「TSW1」ポイントと「TSW8」ポイントとの2つのポイントの一方(或いは、両方)に接触した状態で長押しする操作であり、「フリック」はタッチパネル29に触れた状態のまま弾くようにスライドさせる操作である。もちろん検出する操作はこれらの操作に限られるものではない。
本実施形態の遊技機10では、図示しない発射装置から遊技領域32に向けて遊技球(パチンコ球)が打ち出されることによって遊技が行われる。打ち出された遊技球は、遊技領域32内の各所に配置された障害釘や風車等の方向転換部材によって転動方向を変えながら遊技領域32を流下し、普図始動ゲート34、一般入賞口35、第1始動入賞口36、第2始動入賞口97、普通変動入賞装置37又は特別変動入賞装置38に入賞するか、遊技領域32の最下部に設けられたアウト口30aへ流入し遊技領域32から排出される。そして、一般入賞口35、第1始動入賞口36、第2始動入賞口97、普通変動入賞装置37又は特別変動入賞装置38に遊技球が入賞すると、入賞した入賞口の種類に応じた数の賞球が、払出制御装置200(図6参照)によって制御される払出ユニットから、ガラス枠15の上皿21又は下皿23に排出される。
一方、普図始動ゲート34内には、該普図始動ゲート34を通過した遊技球を検出するための非接触型のスイッチなどからなるゲートスイッチ34a(図6参照)が設けられており、遊技領域32内に打ち込まれた遊技球が普図始動ゲート34内を通過すると、ゲートスイッチ34aにより検出されて普図変動表示ゲームが行われる。また、普図変動表示ゲームを開始できない状態、例えば、既に普図変動表示ゲームが行われ、その普図変動表示ゲームが終了していない状態や、普図変動表示ゲームが当って普通変動入賞装置37が開状態に変換されている場合に、普図始動ゲート34を遊技球が通過すると、普図始動記憶数の上限数(例えば、4個)未満ならば、普図始動記憶数が加算(+1)されて普図始動記憶が1つ記憶されることとなる。この普図始動入賞の記憶数は、一括表示装置50の普図保留表示器55に表示される。また、普図始動記憶には、普図変動表示ゲームの結果を決定するための当り判定用乱数値(当り乱数値)が記憶されるようになっていて、この当り判定用乱数値を判定値に参照して当該普図変動表示ゲームの結果を決定する。この当り判定用乱数値が判定値と一致した場合に、当該普図変動表示ゲームが当りとなって特定の結果態様(普図特定結果)が導出されることとなる。
普図変動表示ゲームは、一括表示装置50に設けられ、LEDにより構成された変動表示部(普図表示器)52で表示されるようになっており、このLEDの点灯態様や点灯色が普通識別情報(普図、普通図柄)をなす。なお、普図表示器52を表示装置で構成し、普通識別情報として例えば数字、記号、キャラクタ図柄などを用い、これを所定時間変動表示させた後、停止表示させて結果を表示するように構成しても良い。この普図変動表示ゲームの停止表示が普図特定結果となれば、普図の当りとなって、普通変動入賞装置37の可動部材37bが所定時間開放される開状態となる。これにより、普通変動入賞装置37の内部の第2始動入賞口へ遊技球が入賞し易くなり、第2特図変動表示ゲームが実行される回数が多くなる。
第1始動入賞口36への入賞球、第2始動入賞口97への入賞球、及び普通変動入賞装置37への入賞球は、それぞれは内部に設けられた始動口1スイッチ36a、始動口3スイッチ97a、及び始動口2スイッチ37aによって検出される。第1始動入賞口36へ入賞した遊技球は第1特図変動表示ゲームの始動入賞球として検出され、第1始動記憶として所定の上限数(例えば、4個)を限度に記憶されるとともに、第2始動入賞口97や普通変動入賞装置37へ入賞した遊技球は第2特図変動表示ゲームの始動入賞球として検出され、第2始動記憶として所定の上限数(例えば、4個)を限度に記憶される。また、この始動入賞球の検出時にそれぞれ始動記憶情報として大当り乱数値や大当り図柄乱数値、並びに各変動パターン乱数値が抽出され、抽出された乱数値は、遊技制御装置100(図6参照)内の特図記憶領域(RAMの一部)に特図始動記憶として各々所定回数(例えば、最大で4回分)を限度に記憶される。そして、この特図始動記憶の記憶数は、一括表示装置50の始動入賞数報知用の記憶表示部(特図1保留表示器53、特図2保留表示器54)に表示されるとともに、センターケース40の表示装置41においても飾り特図始動記憶表示として表示される。
遊技制御装置100は、第1始動入賞口36、第2始動入賞口97、若しくは普通変動入賞装置37への入賞、又はそれらの始動記憶に基づいて、特図1表示器51a(変動表示装置)又は特図2表示器51b(変動表示装置)で第1又は第2特図変動表示ゲームを行う。第1特図変動表示ゲーム及び第2特図変動表示ゲームは、複数の特別図柄(特図、識別情報)を変動表示したのち、所定の結果態様を停止表示することで行われる。また、表示装置(画像表示装置)41にて複数種類の識別情報(例えば、数字、記号、キャラクタ図柄等)を変動表示させる飾り特図変動表示ゲームが実行されるようになっている。そして、特図変動表示ゲームの結果として、特図1表示器51a若しくは特図2表示器51bの表示態様が特別結果態様(特別結果)となった場合には、大当りとなって特別遊技状態(いわゆる、大当り状態)となる。また、これに対応して表示装置41に表示される飾り特図変動表示ゲームの結果態様も特別結果態様となる。
表示装置41における飾り特図変動表示ゲームは、例えば、表示装置41において前述した数字等で構成される飾り特別図柄(識別情報)を左変動表示領域(第1特別図柄)、右変動表示領域(第2特別図柄)、中変動表示領域(第3特別図柄)のそれぞれにおいて各図柄を識別困難な速さで変動表示(高速変動)する。そして、所定時間後に変動している図柄を左変動表示領域、右変動表示領域、中変動表示領域の順に順次停止させて、左変動表示領域、右変動表示領域、中変動表示領域の各々で停止表示された識別情報により構成される結果態様により特図変動表示ゲームの結果を表示することで行われる。また、表示装置41では、特図始動記憶数に対応する飾り特別図柄による変動表示ゲームを行うとともに、興趣向上のためにキャラクタの出現など多様な演出表示が行われる。
なお、特図1表示器51a、特図2表示器51bは、別々の表示器でも良いし同一の表示器でも良いが、各々独立して、また、同時には実行しないように各特図変動表示ゲームが表示される。また、表示装置41も、第1特図変動表示ゲームと第2特図変動表示ゲームで別々の表示装置や別々の表示領域を使用するとしても良いし、同一の表示装置や表示領域を使用するとしても良いが、各々独立して、また、同時には実行しないように飾り特図変動表示ゲームが表示される。また、遊技機10に特図1表示器51a、特図2表示器51bを備えずに、表示装置41のみで特図変動表示ゲームを実行するようにしても良い。
また、第1特図変動表示ゲーム(第2特図変動表示ゲーム)が開始可能な状態で、且つ、始動記憶数が0の状態で、第1始動入賞口36(若しくは、第2始動入賞口97や普通変動入賞装置37)に遊技球が入賞すると、始動権利の発生に伴って始動記憶が記憶されて、始動記憶数が1加算されるととともに、直ちに始動記憶に基づいて、第1特図変動表示ゲーム(第2特図変動表示ゲーム)が開始され、この際に始動記憶数が1減算される。一方、第1特図変動表示ゲーム(第2特図変動表示ゲーム)が直ちに開始できない状態、例えば、既に第1若しくは第2特図変動表示ゲームが行われ、その特図変動表示ゲームが終了していない状態や、特別遊技状態となっている場合に、第1始動入賞口36(若しくは、第2始動入賞口97や普通変動入賞装置37)に遊技球が入賞すると、始動記憶数が上限数未満ならば、始動記憶数が1加算されて始動記憶が1つ記憶されることになる。そして、始動記憶数が1以上となった状態で、第1特図変動表示ゲーム(第2特図変動表示ゲーム)が開始可能な状態(前回の特図変動表示ゲームの終了若しくは特別遊技状態の終了)となると、始動記憶数が1減算されるとともに、記憶された始動記憶に基づいて第1特図変動表示ゲーム(第2特図変動表示ゲーム)が開始される。以下の説明において、第1特図変動表示ゲームと第2特図変動表示ゲームを区別しない場合は、単に特図変動表示ゲームと称する。
なお、特に限定されるわけではないが、第1始動入賞口36内の始動口1スイッチ36a、第2始動入賞口97内の始動口3スイッチ97a、普通変動入賞装置37内の始動口2スイッチ37a、ゲートスイッチ34a、入賞口スイッチ35a、大入賞口スイッチ38aには、磁気検出用のコイルを備え該コイルに金属が近接すると磁界が変化する現象を利用して遊技球を検出する非接触型の磁気近接センサ(以下、近接スイッチと称する)が使用されている。また、遊技機10のガラス枠15等に設けられたガラス枠開放検出スイッチ63や前面枠(本体枠)12等に設けられた本体枠開放検出スイッチ64には、機械的な接点を有するマイクロスイッチを用いることができる。
図6は、本実施形態のパチンコ遊技機10の制御システムのブロック図である。
遊技機10は遊技制御装置100を備え、遊技制御装置100は、遊技を統括的に制御する主制御装置(主基板)であって、遊技用マイクロコンピュータ(以下、遊技用マイコンと称する)111を有するCPU部110と、入力ポートを有する入力部120と、出力ポートやドライバなどを有する出力部130と、CPU部110と入力部120と出力部130との間を接続するデータバス140などからなる。
上記CPU部110は、アミューズメントチップ(IC)と呼ばれる遊技用マイコン(CPU)111と、水晶振動子のような発振子を備え、CPUの動作クロックやタイマ割込み、乱数生成回路の基準となるクロックを生成する発振回路(水晶発振器)113などを有する。遊技制御装置100及び該遊技制御装置100によって駆動されるソレノイドやモータなどの電子部品には、電源装置400で生成されたDC32V,DC12V,DC5Vなど所定のレベルの直流電圧が供給されて動作可能にされる。
電源装置400は、24Vの交流電源から上記DC32Vの直流電圧を生成するAC−DCコンバータやDC32Vの電圧からDC12V,DC5Vなどのより低いレベルの直流電圧を生成するDC−DCコンバータなどを有する通常電源部410と、遊技用マイコン111の内部のRAMに対して停電時に電源電圧を供給するバックアップ電源部420と、停電監視回路を有し、遊技制御装置100に停電の発生、回復を知らせる停電監視信号やリセット信号などの制御信号を生成して出力する制御信号生成部430などを備える。
この実施形態では、電源装置400は、遊技制御装置100と別個に構成されているが、バックアップ電源部420及び制御信号生成部430は、別個の基板上あるいは遊技制御装置100と一体、すなわち、主基板上に設けるように構成してもよい。遊技盤30及び遊技制御装置100は機種変更の際に交換の対象となるので、本実施形態のように、電源装置400若しくは主基板とは別の基板にバックアップ電源部420及び制御信号生成部430を設けることにより、交換の対象から外しコストダウンを図ることができる。
上記バックアップ電源部420は、電解コンデンサのような大容量のコンデンサ1つで構成することができる。バックアップ電源は、遊技制御装置100の遊技用マイコン111(特に内蔵RAM)に供給され、停電中あるいは電源遮断後もRAMに記憶されたデータが保持されるようになっている。制御信号生成部430は、例えば通常電源部410で生成された32Vの電圧を監視してそれが例えば17V以下に下がると停電発生を検出して停電監視信号を変化させるとともに、所定時間後にリセット信号を出力する。また、電源投入時や停電回復時にもその時点から所定時間経過後にリセット信号を出力する。
また、遊技制御装置100にはRAM初期化スイッチ112が設けられている。このRAM初期化スイッチ112が操作されると初期化スイッチ信号が生成され、これに基づき遊技用マイコン111内のRAM111C及び払出制御装置200内のRAMに記憶されている情報を強制的に初期化する処理が行われる。特に限定されるわけではないが初期化スイッチ信号は電源投入時に読み込まれ、停電監視信号は遊技用マイコン111が実行するメインプログラムのメインループの中で繰り返し読み込まれる。リセット信号は強制割込み信号の一種であり、制御システム全体をリセットさせる。
遊技用マイコン111は、CPU(中央処理ユニット:マイクロプロセッサ)111A、読出し専用のROM(リードオンリメモリ)111B及び随時読出し書込み可能なRAM(ランダムアクセスメモリ)111Cを備える。
ROM111Bは、遊技制御のための不変の情報(プログラム、固定データ、各種乱数の判定値等)を不揮発的に記憶し、RAM111Cは、遊技制御時にCPU111Aの作業領域や各種信号や乱数値の記憶領域として利用される。ROM111B又はRAM111Cとして、EEPROMのような電気的に書換え可能な不揮発性メモリを用いてもよい。
また、ROM111Bは、例えば、特図変動表示ゲームの実行時間、演出内容、リーチ状態の発生の有無などを規定する変動パターン(変動態様)を決定するための変動パターンテーブルを記憶している。変動パターンテーブルとは、始動記憶として記憶されている変動パターン乱数1〜3をCPU111Aが参照して変動パターンを決定するためのテーブルである。また、変動パターンテーブルには、結果がはずれとなる場合に選択されるはずれ変動パターンテーブル、結果が大当りとなる場合に選択される大当り変動パターンテーブル等が含まれる。
ここでリーチ(リーチ状態)とは、表示状態が変化可能な表示装置を有し、該表示装置が時期を異ならせて複数の表示結果を導出表示し、該複数の表示結果が予め定められた特別結果態様となった場合に、遊技状態が遊技者にとって有利な遊技状態(特別遊技状態)となる遊技機10において、複数の表示結果の一部がまだ導出表示されていない段階で、既に導出表示されている表示結果が特別結果態様となる条件を満たしている表示状態をいう。また、別の表現をすれば、リーチ状態とは、表示装置の変動表示制御が進行して表示結果が導出表示される前段階にまで達した時点でも、特別結果態様となる表示条件からはずれていない表示態様をいう。そして、例えば、特別結果態様が揃った状態を維持しながら複数の変動表示領域による変動表示を行う状態(いわゆる全回転リーチ)もリーチ状態に含まれる。また、リーチ状態とは、表示装置の表示制御が進行して表示結果が導出表示される前段階にまで達した時点での表示状態であって、表示結果が導出表示される以前に決定されている複数の変動表示領域の表示結果の少なくとも一部が特別結果態様となる条件を満たしている場合の表示状態をいう。
よって、例えば、特図変動表示ゲームに対応して表示装置に表示される飾り特図変動表示ゲームが、表示装置における左、中、右の変動表示領域の各々で所定時間複数の識別情報を変動表示した後、左、右、中の順で変動表示を停止して結果態様を表示するものである場合、左、右の変動表示領域で、特別結果態様となる条件を満たした状態(例えば、同一の識別情報)で変動表示が停止した状態がリーチ状態となる。またこの他に、すべての変動表示領域の変動表示を一旦停止した時点で、左、中、右のうち何れか二つの変動表示領域で特別結果態様となる条件を満たした状態(例えば、同一の識別情報となった状態、ただし特別結果態様は除く)をリーチ状態とし、このリーチ状態から残りの一つの変動表示領域を変動表示するようにしても良い。
そして、このリーチ状態には複数のリーチ演出が含まれ、特別結果態様が導出される可能性が異なる(期待値が異なる)リーチ演出として、ノーマルリーチ(Nリーチ)、スペシャル1リーチ(SP1リーチ)、スペシャル2リーチ(SP2リーチ)、スペシャル3リーチ(SP3リーチ)が設定されている。なお、期待値は、リーチなし<ノーマルリーチ<スペシャル1リーチ<スペシャル2リーチ<スペシャル3リーチの順に高くなるようになっている。また、このリーチ状態は、少なくとも特図変動表示ゲームで特別結果態様が導出される場合(大当りとなる場合)における変動表示態様に含まれるようになっている。すなわち、特図変動表示ゲームで特別結果態様が導出されないと判定する場合(はずれとなる場合)における変動表示態様に含まれることもある。よって、リーチ状態が発生した状態は、リーチ状態が発生しない場合に比べて大当りとなる可能性の高い状態である。
CPU111Aは、ROM111B内の遊技制御用プログラムを実行して、払出制御装置200や演出制御装置300に対する制御信号(コマンド)を生成したりソレノイドや表示装置の駆動信号を生成して出力して遊技機10全体の制御を行う。また、図示しないが、遊技用マイコン111は、特図変動表示ゲームの当りを判定するための大当り乱数や大当りの図柄を決定するための大当り図柄乱数、特図変動表示ゲームでの変動パターン(各種リーチやリーチ無しの変動表示における変動表示ゲームの実行時間等を含む)を決定するための変動パターン乱数、普図変動表示ゲームの当りを判定するための当り乱数等を生成するための乱数生成回路と、発振回路113からの発振信号(原クロック信号)に基づいてCPU111Aに対する所定周期(例えば、4ミリ秒)のタイマ割込み信号や乱数生成回路の更新タイミングを与えるクロックを生成するクロックジェネレータを備えている。
また、CPU111Aは、特図変動表示ゲームに関する処理において、ROM111Bに記憶されている複数の変動パターンテーブルの中から、何れか一の変動パターンテーブルを取得する。具体的には、CPU111Aは、特図変動表示ゲームの遊技結果(大当り或いははずれ)や、現在の遊技状態としての特図変動表示ゲームの確率状態(通常確率状態或いは高確率状態)、現在の遊技状態としての普通変動入賞装置37の動作状態(時短動作状態(普電サポート状態))、始動記憶数などに基づいて、複数の変動パターンテーブルの中から、何れか一の変動パターンテーブルを選択して取得する。ここで、CPU111Aは、特図変動表示ゲームを実行する場合に、ROM111Bに記憶された複数の変動パターンテーブルのうち、何れか一の変動パターンテーブルを取得する変動振り分け情報取得手段をなす。
払出制御装置200は、CPU、ROM、RAM、入力インタフェース、出力インタフェース等を備え、遊技制御装置100からの賞球払出し指令(コマンドやデータ)に従って、払出ユニットの払出モータを駆動させ、賞球を払い出させるための制御を行う。また、払出制御装置200は、カードユニットからの貸球要求信号に基づいて払出ユニットの払出モータを駆動させ、貸球を払い出させるための制御を行う。
遊技用マイコン111の入力部120には、遊技機に対する電波の発射を検出する盤電波センサ62、第1始動入賞口36内の始動口1スイッチ36a、普通変動入賞装置37内の始動口2スイッチ37a、第2始動入賞口97内の始動口3スイッチ97a、普図始動ゲート34内のゲートスイッチ34a、入賞口スイッチ35a、特別変動入賞装置38の大入賞口スイッチ38aに接続され、これらのスイッチから供給されるハイレベルが11Vでロウレベルが7Vのような負論理の信号が入力され、0V−5Vの正論理の信号に変換するインタフェースチップ(近接I/F)121が設けられている。近接I/F121は、入力の範囲が7V−11Vとされることで、センサや近接スイッチのリード線が不正にショートされたり、センサやスイッチがコネクタから外されたり、リード線が切断されてフローティングになったような異常な状態を検出することができ、異常検知信号を出力するように構成されている。
近接I/F121の出力は、第2入力ポート123又は第3入力ポート124へ供給されデータバス140を介して遊技用マイコン111に読み込まれる。なお、近接I/F121の出力のうち、始動口1スイッチ36a、始動口2スイッチ37a、始動口3スイッチ97a、ゲートスイッチ34a、入賞口スイッチ35a及び大入賞口スイッチ38aの検出信号は第2入力ポート123へ入力される。また、近接I/F121の出力のうち、盤電波センサ62の検出信号及びセンサやスイッチの異常を検出した際に出力される異常検知信号は第3入力ポート124に入力される。また、第3入力ポート124には、遊技機10の前面枠12等に設けられた不正検出用の磁気センサ61の検出信号や、遊技機10のガラス枠15等に設けられたガラス枠開放検出スイッチ63の検出信号、遊技機10の前面枠(本体枠)12等に設けられた本体枠開放検出スイッチ64の検出信号も入力されるようになっている。なお、振動を検出する振動センサスイッチを遊技機に設け、検出信号が第3入力ポート124に入力されるようにしても良い。
また、近接I/F121の出力のうち、第2入力ポート123への出力は、主基板100から中継基板70を介して図示しない試射試験装置へも供給されるようになっている。さらに、近接I/F121の出力のうち始動口1スイッチ36aと始動口2スイッチ37aと始動口3スイッチ97aの検出信号は、第2入力ポート123の他、遊技用マイコン111へ入力されるように構成されている。
上記のように近接I/F121は、信号のレベル変換機能を有する。このようなレベル変換機能を可能にするため、近接I/F121には、電源装置400から通常のICの動作に必要な例えば5Vのような電圧の他に、12Vの電圧が供給されるようになっている。
第2入力ポート123が保持しているデータは、遊技用マイコン111が第2入力ポート123に割り当てられているアドレスをデコードすることによってイネーブル信号CE2をアサート(有効レベルに変化)することよって、読み出すことができる。第3入力ポート124や後述の第1入力ポート122も同様である。
また、入力部120には、払出制御装置200からの枠電波不正信号(前面枠12に設けられた枠電波センサが電波を検出することに基づき出力される信号)、払出ビジー信号(払出制御装置200がコマンドを受付可能な状態か否かを示す信号)、払出異常ステータス信号(払出異常を示すステータス信号)、シュート球切れスイッチ信号(払出し前の遊技球の不足を示す信号)、オーバーフロースイッチ信号(下皿23に遊技球が所定量以上貯留されていること(満杯になったこと)を検出したときに出力される信号)、タッチスイッチ信号(操作部24に設けられたタッチスイッチの入力に基づく信号)を取り込んでデータバス140を介して遊技用マイコン111に供給する第1入力ポート122が設けられている。
また、入力部120には、電源装置400からの停電監視信号やリセット信号などの信号を遊技用マイコン111等に入力するためのシュミットバッファ125が設けられており、シュミットバッファ125はこれらの入力信号からノイズを除去する機能を有する。電源装置400からの停電監視信号や、RAM初期化スイッチ112からの初期化スイッチ信号は、一旦第1入力ポート122に入力され、データバス140を介して遊技用マイコン111に取り込まれる。つまり、前述の各種スイッチからの信号と同等の信号として扱われる。遊技用マイコン111に設けられている外部からの信号を受ける端子の数には制約があるためである。
一方、シュミットバッファ125によりノイズ除去されたリセット信号RESETは、遊技用マイコン111に設けられているリセット端子に直接入力されるとともに、出力部130の各ポートに供給される。また、リセット信号RESETは出力部130を介さずに直接中継基板70に出力することで、試射試験装置へ出力するために中継基板70のポート(図示省略)に保持される試射試験信号をオフするように構成されている。また、リセット信号RESETを中継基板70を介して試射試験装置へ出力可能に構成するようにしてもよい。なお、リセット信号RESETは入力部120の各ポート122,123,124には供給されない。リセット信号RESETが入る直前に遊技用マイコン111によって出力部130の各ポートに設定されたデータはシステムの誤動作を防止するためリセットする必要があるが、リセット信号RESETが入る直前に入力部120の各ポートから遊技用マイコン111が読み込んだデータは、遊技用マイコン111のリセットによって廃棄されるためである。
出力部130には、遊技用マイコン111から演出制御装置300への通信経路及び遊技用マイコン111から払出制御装置200への通信経路に配されるシュミットバッファ132が設けられている。遊技制御装置100から演出制御装置300及び払出制御装置200へは、シリアル通信でデータが送信される。なお、演出制御装置300の側から遊技制御装置100へ信号を入力できないようにした片方向通信とされている。
さらに、出力部130には、データバス140に接続され図示しない認定機関の試射試験装置へ変動表示ゲームの特図図柄情報を知らせるデータや大当りの確率状態を示す信号などを中継基板70を介して出力するバッファ133が実装可能に構成されている。このバッファ133は遊技店に設置される実機(量産販売品)としてのパチンコ遊技機の遊技制御装置(主基板)には実装されない部品である。なお、前記近接I/F121から出力される始動口スイッチなど加工の必要のないスイッチの検出信号は、バッファ133を通さずに中継基板70を介して試射試験装置へ供給される。
一方、磁気センサ61や盤電波センサ62のようにそのままでは試射試験装置へ供給できない検出信号は、一旦遊技用マイコン111に取り込まれて他の信号若しくは情報に加工されて、例えば遊技機が遊技制御できない状態であることを示すエラー信号としてデータバス140からバッファ133、中継基板70を介して試射試験装置へ供給される。なお、中継基板70には、上記バッファ133から出力された信号を取り込んで試射試験装置へ供給するポートや、バッファを介さないスイッチの検出信号の信号線を中継して伝達するコネクタなどが設けられている。中継基板70上のポートには、遊技用マイコン111から出力されるチップイネーブル信号CEも供給され、該信号CEにより選択制御されたポートの信号が試射試験装置へ供給されるようになっている。
また、出力部130には、データバス140に接続され特別変動入賞装置38を開成させるソレノイド(大入賞口ソレノイド)38b及び普通変動入賞装置37の可動部材37bを開成させるソレノイド(普電ソレノイド)37cの開閉データを出力するための第2出力ポート134が設けられている。また、出力部130には、一括表示装置50に表示する内容に応じてLEDのアノード端子が接続されているセグメント線のオン/オフデータを出力するための第3出力ポート135、一括表示装置50のLEDのカソード端子が接続されているデジット線のオン/オフデータを出力するための第4出力ポート136が設けられている。
また、出力部130には、大当り情報など遊技機10に関する情報を外部情報端子板71へ出力するための第5出力ポート137が設けられている。外部情報端子板71にはフォトリレーが備えられ、例えば遊技店に設置された外部装置(情報収集端末や遊技場内部管理装置(ホールコンピュータ)など)に接続可能であり、遊技機10に関する情報を外部装置に供給することができるようになっている。また、第5出力ポート137からはシュミットバッファ132を介して払出制御装置200に発射許可信号も出力される。
さらに、出力部130には、第2出力ポート134から出力される大入賞口ソレノイド38bや普電ソレノイド37cの開閉データ信号を受けてソレノイド駆動信号を生成し出力する第1ドライバ(駆動回路)138a、第3出力ポート135から出力される一括表示装置50の電流供給側のセグメント線のオン/オフ駆動信号を出力する第2ドライバ138b、第4出力ポート136から出力される一括表示装置50の電流引き込み側のデジット線のオン/オフ駆動信号を出力する第3ドライバ138c、第5出力ポート137から管理装置等の外部装置へ供給する外部情報信号を外部情報端子板71へ出力する第4ドライバ138dが設けられている。
上記第1ドライバ138aには、32Vで動作するソレノイドを駆動できるようにするため、電源電圧としてDC32Vが電源装置400から供給される。また、一括表示装置50のセグメント線を駆動する第2ドライバ138bには、DC12Vが供給される。デジット線を駆動する第3ドライバ138cは、表示データに応じたデジット線を電流で引き抜くためのものであるため、電源電圧は12V又は5Vのいずれであってもよい。
12Vを出力する第2ドライバ138bによりセグメント線を介してLEDのアノード端子に電流を流し込み、接地電位を出力する第3ドライバ138cによりカソード端子よりセグメント線を介して電流を引き抜くことで、ダイナミック駆動方式で順次選択されたLEDに電源電圧が流れて点灯される。外部情報信号を外部情報端子板71へ出力する第4ドライバ138dは、外部情報信号に12Vのレベルを与えるため、DC12Vが供給される。なお、バッファ133や第2出力ポート134、第1ドライバ138a等は、遊技制御装置100の出力部130、すなわち、主基板ではなく、中継基板70側に設けるようにしてもよい。
さらに、出力部130には、外部の検査装置500へ各遊技機の識別コードやプログラムなどの情報を送信するためのフォトカプラ139が設けられている。フォトカプラ139は、遊技用マイコン111が検査装置500との間でシリアル通信によってデータの送受信を行えるように双方通信可能に構成されている。なお、かかるデータの送受信は、通常の汎用マイクロプロセッサと同様に遊技用マイコン111が有するシリアル通信端子を利用して行われるため、入力ポート122,123,124のようなポートは設けられていない。
次に、図7を用いて、演出制御装置300の構成について説明する。
演出制御装置300は、遊技用マイコン111と同様にアミューズメントチップ(IC)からなる主制御用マイコン(CPU)311と、主制御用マイコン311からのコマンドやデータに従って表示装置41への映像表示のための画像処理を行うグラフィックプロセッサとしてのVDP(Video Display Processor)312と、各種のメロディや効果音などをスピーカ19a,19bから再生させるため音の出力を制御する音源LSI314を備えている。
上記主制御用マイコン311には、CPUが実行するプログラムや各種データを格納したPROM(プログラマブルリードオンリメモリ)からなるプログラムROM321、作業領域を提供するRAM322、停電時に電力が供給されなくとも記憶内容を保持可能なFeRAM323、現在の日時(年月日や曜日、時刻など)を示す情報を生成する計時手段をなすRTC(リアルタイムクロック)338が接続されている。なお、主制御用マイコン311の内部にも作業領域を提供するRAMが設けられている。また、主制御用マイコン311にはWDT(ウォッチドッグ・タイマ)回路324が接続されている。主制御用マイコン311は、遊技用マイコン111からのコマンドを解析し、演出内容を決定してVDP312へ出力映像の内容を指示したり、音源LSI314への再生音の指示、装飾ランプの点灯、モータやソレノイドの駆動制御、演出時間の管理などの処理を実行する。
VDP312には、作業領域を提供するRAM312aや、画像を拡大、縮小処理するためのスケーラ312bが設けられている。また、VDP312にはキャラクタ画像や映像データが記憶された画像ROM325や、画像ROM325から読み出されたキャラクタなどの画像データを展開したり加工したりするのに使用される超高速なVRAM(ビデオRAM)326が接続されている。
特に限定されるわけではないが、主制御用マイコン311とVDP312との間は、パラレル方式でデータの送受信が行われるように構成されている。パラレル方式でデータを送受信することで、シリアルの場合よりも短時間にコマンドやデータを送信することができる。
VDP312から主制御用マイコン311へは、表示装置41の映像とガラス枠15や遊技盤30に設けられている装飾ランプの点灯を同期させるための垂直同期信号VSYNC、データの送信タイミングを与える同期信号STSが入力される。なお、VDP312から主制御用マイコン311へは、VRAMへの描画の終了等処理状況を知らせるため割込み信号INT0〜n及び主制御用マイコン311からのコマンドやデータの受信待ちの状態にあることを知らせるためのウェイト信号WAITなども入力される。
演出制御装置300には、LVDS(小振幅信号伝送)方式で表示装置41へ送信する映像信号を生成する信号変換回路313が設けられている。VDP312から信号変換回路313へは、映像データ、水平同期信号HSYNC及び垂直同期信号VSYNCが入力されるようになっており、VDP312で生成された映像は、信号変換回路313を介して表示装置41に表示される。
音源LSI314には音声データが記憶された音声ROM327が接続されている。主制御用マイコン311と音源LSI314は、アドレス/データバス340を介して接続されている。また、音源LSI314から主制御用マイコン311へは割込み信号INTが入力されるようになっている。演出制御装置に300には、ガラス枠15に設けられた上スピーカ19a及び前面枠12に設けられた下スピーカ19bを駆動するオーディオパワーアンプなどからなるアンプ回路337が設けられており、音源LSI314で生成された音声はアンプ回路337を介して上スピーカ19a及び下スピーカ19bから出力される。
また、演出制御装置300には、遊技制御装置100から送信されてくるコマンドを受信するインタフェースチップ(コマンドI/F)331が設けられている。このコマンドI/F331を介して、遊技制御装置100から演出制御装置300へ送信された飾り特図保留数コマンド、飾り特図コマンド、変動コマンド、停止情報コマンド等を、演出制御指令信号(演出コマンド)として受信する。遊技制御装置100の遊技用マイコン111はDC5Vで動作し、演出制御装置300の主制御用マイコン311はDC3.3Vで動作するため、コマンドI/F331には信号のレベル変換の機能が設けられている。
また、演出制御装置300には、遊技盤30(センターケース40を含む)に設けられているLED(発光ダイオード)を有する盤装飾装置46を駆動制御する盤装飾LED制御回路332、ガラス枠15に設けられているLED(発光ダイオード)を有する枠装飾装置(例えば、枠装飾装置18等)を駆動制御する枠装飾LED制御回路333、遊技盤30(センターケース40を含む)に設けられている盤演出装置44(例えば、表示装置41における演出表示と協働して演出効果を高める可動役物等)を駆動制御する盤演出可動体制御回路334が設けられている。ランプやモータ及びソレノイドなどを駆動制御するこれらの制御回路332〜334は、アドレス/データバス340を介して主制御用マイコン311と接続されている。なお、ガラス枠15にモータ(例えば、演出用の装置を動作させるモータ)等の駆動源を備えた枠演出装置を設け、この枠演出装置を駆動制御する枠演出可動体制御回路を備えていても良い。
さらに、演出制御装置300には、ガラス枠15に設けられた演出ボタン25に内蔵されている演出ボタンスイッチ25a、ガラス枠15に設けられたタッチパネル29、盤演出装置44内のモータの初期位置等を検出する演出役物スイッチ47(演出モータスイッチ)のオン/オフ状態を検出して主制御用マイコン311へ検出信号を入力する機能や、演出制御装置300に設けられた音量調節スイッチ335の状態を検出して主制御用マイコン311へ検出信号を入力するスイッチ入力回路336が設けられている。
電源装置400の通常電源部410は、上記のような構成を有する演出制御装置300やそれによって制御される電子部品に対して所望のレベルの直流電圧を供給するため、モータやソレノイドを駆動するためのDC32V、液晶パネルからなる表示装置41、モータやLEDを駆動するためのDC12V、コマンドI/F331の電源電圧となるDC5Vの他に、モータやLED、スピーカを駆動するためのDC15Vの電圧を生成するように構成されている。さらに、主制御用マイコン311として、3.3Vあるいは1.2Vのような低電圧で動作するLSIを使用する場合には、DC5Vに基づいてDC3.3VやDC1.2Vを生成するためのDC−DCコンバータが演出制御装置300に設けられる。なお、DC−DCコンバータは通常電源部410に設けるようにしてもよい。
電源装置400の制御信号生成部430により生成されたリセット信号は、主制御用マイコン311に供給され、当該デバイスをリセット状態にする。また、主制御用マイコン311から出力される形で、VDP312(VDPRESET信号)、音源LSI314、スピーカを駆動するアンプ回路337(SNDRESET信号)、ランプやモータなどを駆動制御する制御回路332〜334(IORESET信号)に供給され、これらをリセット状態にする。また、演出制御装置300には遊技機10の各所を冷却する冷却FAN45が接続され、演出制御装置300の電源が投入された状態では冷却FAN45が駆動するようにされている。
次に、これらの制御回路において行われる遊技制御について説明する。
遊技制御装置100の遊技用マイコン111のCPU111Aでは、普図始動ゲート34に備えられたゲートスイッチ34aからの遊技球の検出信号の入力に基づき、普図の当り判定用乱数値を抽出してROM111Bに記憶されている判定値と比較し、普図変動表示ゲームの当りはずれを判定する処理を行う。そして、普図表示器52に、識別図柄(識別情報)を所定時間変動表示した後、停止表示する普図変動表示ゲームを表示する処理を行う。この普図変動表示ゲームの結果が当りの場合は、普図表示器52に第1当り停止図柄〜第3当り停止図柄の各々に対応した特別の結果態様を表示するとともに、普電ソレノイド37cを動作させ、普通変動入賞装置37の可動部材37bを所定時間(例えば、0.5秒間又は1.7秒間)上述のように開放する制御を行う。すなわち、遊技制御装置100が、変換部材(可動部材37b)の変換制御を行う変換制御実行手段をなす。なお、普図変動表示ゲームの結果がはずれの場合は、普図表示器52にはずれの結果態様を表示する制御を行う。
また、第1始動入賞口36に備えられた始動口1スイッチ36aからの遊技球の検出信号の入力に基づき始動入賞(始動記憶)を記憶し、この始動記憶に基づき、第1特図変動表示ゲームの大当り判定用乱数値を抽出してROM111Bに記憶されている判定値と比較し、第1特図変動表示ゲームの当りはずれを判定する処理を行う。また、普通変動入賞装置37に備えられた始動口2スイッチ37aや第2始動入賞口97に備えられた始動口3スイッチ97aからの遊技球の検出信号の入力に基づき始動記憶を記憶し、この始動記憶に基づき、第2特図変動表示ゲームの大当り判定用乱数値を抽出してROM111Bに記憶されている判定値と比較し、第2特図変動表示ゲームの当りはずれを判定する処理を行う。
そして、遊技制御装置100のCPU111Aは、上記の第1特図変動表示ゲームや第2特図変動表示ゲームの判定結果を含む制御信号(演出制御コマンド)を、演出制御装置300に出力する。そして、特図1表示器51aや特図2表示器51bに、識別図柄(識別情報)を所定時間変動表示した後、停止表示する特図変動表示ゲームを表示する処理を行う。すなわち、遊技制御装置100が、遊技領域32を流下する遊技球の始動入賞領域(第1始動入賞口36、第2始動入賞口97、普通変動入賞装置37)への入賞に基づき変動表示ゲームの進行制御を行う遊技制御手段をなす。
また、演出制御装置300では、遊技制御装置100からの制御信号に基づき、表示装置41で特図変動表示ゲームに対応した飾り特図変動表示ゲームを表示する処理を行う。さらに、演出制御装置300では、遊技制御装置100からの制御信号に基づき、演出状態の設定や、スピーカ19a,19bからの音の出力、各種LEDの発光を制御する処理等を行う。すなわち、演出制御装置300が、遊技(変動表示ゲーム等)に関する演出を制御する演出制御手段をなす。
そして、遊技制御装置100のCPU111Aは、特図変動表示ゲームの結果が大当りの場合は、特図1表示器51aや特図2表示器51bに特別結果態様を表示するとともに、特別遊技状態を発生させる処理を行う。特別遊技状態を発生させる処理においては、CPU111Aは、例えば、大入賞口ソレノイド38bにより特別変動入賞装置38の開閉扉38cを開放させ、大入賞口内への遊技球の流入を可能とする制御を行う。そして、大入賞口に所定個数(例えば、10個)の遊技球が入賞するか、大入賞口の開放から所定の開放可能時間が経過するかの何れかの条件が達成されるまで大入賞口を開放することを1ラウンドとし、これを所定ラウンド回数継続する(繰り返す)制御(サイクル遊技)を行う。すなわち、遊技制御装置100が、停止結果態様が特別結果態様となった場合に、大入賞口を開閉する制御を行う大入賞口開閉制御手段をなす。また、特図変動表示ゲームの結果がはずれの場合は、特図1表示器51aや特図2表示器51bにはずれの結果態様を表示する制御を行う。
また、遊技制御装置100は、特図変動表示ゲームの結果態様に基づき、特別遊技状態の終了後に、遊技状態として高確率状態を発生可能となっている。この高確率状態は、特図変動表示ゲームにて当り結果となる確率が、通常確率状態(低確率状態)に比べて高い状態である。また、第1特図変動表示ゲーム及び第2特図変動表示ゲームのどちらの特図変動表示ゲームの結果態様に基づき高確率状態となっても、第1特図変動表示ゲーム及び第2特図変動表示ゲームの両方が高確率状態となる。
また、遊技制御装置100は、特図変動表示ゲームの結果態様に基づき、特別遊技状態の終了後に、遊技状態として時短状態(特定遊技状態、普図高確率状態、普電サポート状態ともいう)を発生可能となっている。この時短状態においては、普図変動表示ゲームの当り結果となる確率(普図当り確率)を通常確率(普図低確率状態)である0よりも高い高確率(普図高確率状態)とすることが可能である。これにより、普通変動入賞装置37が普図低確率状態である場合よりも、単位時間あたりの普通変動入賞装置37の開放時間が多くなるように制御するようになっている。
なお、普図変動表示ゲーム及び普通変動入賞装置37を時短動作状態とする制御を行うよう適宜普図変動表示ゲームの実行時間、普図停止時間、普電開放回数、普電開放時間を設定しても良く、例えば、時短状態においては、上述の普図変動表示ゲームの実行時間(普図変動時間)を第1変動表示時間よりも短い第2変動表示時間となるように制御することが可能である(例えば、10000m秒が1000m秒)。また、時短状態においては、普図変動表示ゲームの結果を表示する普図停止時間を第1停止時間よりも短い第2停止時間となるように制御することが可能である(例えば、1604m秒が704m秒)。また、時短状態においては、普図変動表示ゲームが当り結果となって普通変動入賞装置37が開放される場合に、開放時間(普電開放時間)を通常状態(普図低確率状態)の第1開放時間よりも長い第2開放時間となるように制御することが可能である(例えば、100m秒が1352m秒)。また、時短状態においては、普図変動表示ゲームの1回の当り結果に対して、普通変動入賞装置37の開放回数(普電開放回数)を第1開放回数(例えば、2回)よりも多い回数(例えば、4回)の第2開放回数に設定することが可能である。また、時短状態においては、普図変動表示ゲームの当り結果となる確率(普図当り確率)を通常動作状態である場合の通常確率(普図低確率状態、例えば、0/251)よりも高い高確率(普図高確率状態、例えば、250/251)とすることが可能である。
時短状態においては、普図変動時間、普図停止時間、普電開放回数、普電開放時間、普図当り確率の何れか一つ又は複数を変化させることで普通変動入賞装置37を開状態に状態変換する時間を通常よりも延長するようにする。また、変化させるものが異なる複数種類の時短状態を設定することも可能である。また、当りとなった場合に第1開放態様と第2開放態様の何れかを選択するようにしても良い。この場合、第1開放態様と第2開放態様の選択確率を異ならせても良い。また、高確率状態と時短状態は、それぞれ独立して発生可能であり、両方を同時に発生することも可能であるし一方のみを発生させることも可能である。
以下、このような遊技を行う遊技機の制御について説明する。まず、上記遊技制御装置100の遊技用マイクロコンピュータ(遊技用マイコン)111によって実行される制御について説明する。遊技用マイコン111による制御処理は、主に図8及び図9に示すメイン処理と、所定時間周期(例えば、4m秒)で行われる図12に示すタイマ割込み処理とからなる。
〔メイン処理〕
先ず、メイン処理について説明する。メイン処理は、電源が投入されることで開始される。このメイン処理においては、図8及び図9に示すように、まず、割込みを禁止する処理(ステップS1)を行ってから、割込みが発生したときにレジスタ等の値を退避する領域の先頭アドレスであるスタックポインタを設定するスタックポインタ設定処理(ステップS2)を行う。次に、レジスタバンク0を指定し(ステップS3)、所定のレジスタ(例えば、Dレジスタ)にRAM先頭アドレスの上位アドレスをセットする(ステップS4)。本実施形態の場合、RAMのアドレスの範囲は0000h〜01FFhで、上位としては00hか01hをとり、ステップS4では先頭の00hをセットする。次に、発射停止の信号を出力して発射許可信号を禁止状態に設定する(ステップS5)。発射許可信号は遊技制御装置100と払出制御装置200の少なくとも一方が発射停止の信号を出力している場合に禁止状態に設定され、遊技球の発射が禁止されるようになっている。
その後、入力ポート1(第1入力ポート122)の状態を読み込み(ステップS6)、電源投入ディレイタイマを設定する処理を行う(ステップS7)。この処理では所定の初期値を設定することにより、主制御手段をなす遊技制御装置100からの指示に従い種々の制御を行う従制御手段(例えば、払出制御装置200や演出制御装置300)のプログラムが正常に起動するのを待つための待機時間(例えば、3秒)が設定される。これにより、電源投入の際に仮に遊技制御装置100が先に立ち上がって従制御装置(例えば、払出制御装置200や演出制御装置300)が立ち上がる前にコマンドを従制御装置へ送ってしまい、従制御装置がコマンドを取りこぼすのを回避することができる。すなわち、遊技制御装置100が、電源投入時において、主制御手段(遊技制御装置100)の起動を遅らせて従制御装置(払出制御装置200、演出制御装置300等)の起動を待つための所定の待機時間を設定する待機手段をなす。
また、電源投入ディレイタイマの計時は、RAMの正当性判定(チェックサム算出)の対象とならない記憶領域(正当性判定対象外のRAM領域又はレジスタ等)を用いて行われる。これにより、RAM領域のチェックサム等のチェックデータを算出する際に、一部のRAM領域を除外して算出する必要がないため電源投入時の制御が複雑になることを防止することができる。
なお、第1入力ポート122には初期化スイッチ信号が入力されるようになっており、待機時間の開始前に第1入力ポート122の状態を読み込むことで、初期化スイッチ112の操作を確実に検出できる。すなわち、待機時間の経過後に初期化スイッチ112の状態を読み込むようにすると、待機時間の経過を待ってから初期化スイッチ112を操作したり、電源投入から待機時間の経過まで初期化スイッチ112を操作し続けたりする必要がある。しかし、待機時間の開始前に状態を読み込むことで、このような煩わしい操作を行わなくても電源投入後すぐに操作を行うことで検出されるようになり、電源投入時に行った初期化の操作が受け付けられないような事態を防止できる。
電源投入ディレイタイマを設定する処理(ステップS7)を行った後、待機時間の計時と、待機時間中における停電の発生を監視する処理(ステップS8からS12)を行う。まず、電源装置400から入力されている停電監視信号をポート及びデータバスを介して読み込んでチェックする回数(例えば、2回)を設定し(ステップS8)、停電監視信号がオンであるかの判定を行う(ステップS9)。
停電監視信号がオンである場合(ステップS9;Y)は、ステップS8で設定したチェック回数分停電監視信号のオン状態が継続しているかを判定する(ステップS10)。そして、チェック回数分停電監視信号のオン状態が継続していない場合(ステップS10;N)は、停電監視信号がオンであるかの判定(ステップS9)に戻る。また、チェック回数分停電監視信号のオン状態が継続している場合(ステップS10;Y)、すなわち、停電が発生していると判定した場合は、遊技機の電源が遮断されるのを待つ。このように、所定期間に亘り停電監視信号を受信し続けた場合に停電が発生したと判定することで、ノイズなどにより停電を誤検知することを防止でき、電源投入時における不具合に適切に対処することができる。
すなわち、遊技制御装置100が、所定の待機時間において停電の発生を監視する停電監視手段をなす。これにより、主制御手段をなす遊技制御装置100の起動を遅らせている期間において発生した停電に対応することが可能となり、電源投入時における不具合に適切に対処することができる。なお、待機時間の終了まではRAMへのアクセスが許可されておらず、前回の電源遮断時の記憶内容が保持されたままとなっているため、ここでの停電発生時にはバックアップの処理等は行う必要がない。このため、待機時間中に停電が発生してもRAMのバックアップを取る必要がなく、制御の負担を軽減することができる。
一方、停電監視信号がオンでない場合(ステップS9;N)、すなわち、停電が発生していない場合には、電源投入ディレイタイマを−1更新し(ステップS11)、タイマの値が0であるかを判定する(ステップS12)。タイマの値が0でない場合(ステップS12;N)、すなわち、待機時間が終了していない場合は、停電監視信号のチェック回数を設定する処理(ステップS8)に戻る。また、タイマの値が0である場合(ステップS12;Y)、すなわち、待機時間が終了した場合は、RAMやEEPROM等の読出し書込み可能なRWM(リードライトメモリ)のアクセス許可をし(ステップS13)、全出力ポートにオフデータを出力(出力が無い状態に設定)する(ステップS14)。
次に、シリアルポート(遊技用マイコン111に予め搭載されているポートで、この実施形態では、演出制御装置300や払出制御装置200との通信に使用)を設定し(ステップS15)、先に読み込んだ入力ポート1(第1入力ポート122)の状態から初期化スイッチがオンにされたかを判定する(ステップS16)。
初期化スイッチがオフである場合(ステップS16;N)は、RWM内の停電検査領域1の値が正常な停電検査領域チェックデータ1(例えば、5Ah)であるかを判定し(ステップS17)、正常であれば(ステップS17;Y)、RWM内の停電検査領域2の値が正常な停電検査領域チェックデータ2(例えば、A5h)であるかを判定する(ステップS18)。そして、停電検査領域2の値が正常であれば(ステップS18;Y)、RWM内の所定領域のチェックサムを算出するチェックサム算出処理を行い(ステップS19)、算出したチェックサムと電源断時のチェックサムが一致するかを判定する(ステップS20)。チェックサムが一致する場合(ステップS20;Y)は、図9のステップS21へ移行し、停電から正常に復旧した場合の処理を行う。
また、初期化スイッチがオンである場合(ステップS16;Y)と判定された場合や、停電検査領域の値が正常な停電検査領域チェックデータでないと判定された場合(ステップS17;NもしくはステップS18;N)、チェックサムが一致しないと判定された場合(ステップS20;N)は、図9のステップS26へ移行して初期化の処理を行う。すなわち、初期化スイッチが外部からの操作が可能な初期化操作部をなし、遊技制御装置100が、初期化操作部が操作されたことに基づきRAMに記憶されたデータを初期化する初期化手段をなす。
図9のステップS21では、初期化すべき領域に停電復旧時の初期値をセーブする(ステップS21)。ここでの初期化すべき領域とは、停電検査領域、チェックサム領域及びエラー不正監視に係る領域である。なお、払出制御装置200がコマンドを受付可能な状態か否かを示す信号である払出ビジー信号の状態を記憶するビジー信号ステータス領域もクリアされ、払出ビジー信号の状態を確定していないことを示す不定状態とされる。同様にタッチスイッチ信号の状態を記憶するタッチスイッチ信号状態監視領域もクリアされ、タッチスイッチ信号の状態を確定していないことを示す不定状態とされる。その後、RWM内の遊技状態を記憶する領域を調べて特図変動表示ゲームの確率状態が高確率状態であるか否かを判定する(ステップS22)。ここで、特図の高確率中でない場合(ステップS22;N)は、ステップS23,S24をスキップしてステップS25へ移行する。また、特図の高確率中である場合(ステップS22;Y)は、高確率報知フラグ領域にオン情報をセーブし(ステップS23)、遊技盤30に設けられる高確率報知LED(エラー表示器)のオン(点灯)データをセグメント領域にセーブする(ステップS24)。そして、後述の特図ゲーム処理を合理的に実行するために用意されている処理番号に対応する停電復旧時のコマンドを演出制御基板(演出制御装置300)へ送信し(ステップS25)、ステップS31へ進む。本実施形態の場合、ステップS25では、機種指定コマンド、特図1保留数コマンド、特図2保留数コマンド、確率情報コマンド、画面指定のコマンド(客待ち中なら客待ちデモ画面のコマンド、それ以外なら復旧画面のコマンド)等の複数のコマンドを送信する。
一方、ステップS16、S17、S18、S20からステップS26へジャンプした場合には、RAMアクセス禁止領域をアクセス許可に設定し(ステップS26)、ビジー信号ステータス領域やタッチスイッチ信号状態監視領域を含む全てのRAM領域を0クリアして(ステップS27)、RAMアクセス禁止領域をアクセス禁止に設定する(ステップS28)。そして、初期化すべき領域にRAM初期化時の初期値をセーブする(ステップS29)。ここでの初期化すべき領域とは、客待ちデモ領域及び演出モードの設定に係る領域である。そして、RAM初期化時のコマンドを演出制御基板(演出制御装置300)へ送信して(ステップS30)、ステップS31へ進む。本実施形態の場合、ステップS30では、機種指定コマンド、特図1保留数コマンド、特図2保留数コマンド、確率情報コマンド、RAM初期化のコマンド(客待ちデモ画面を表示させるとともに、所定時間(例えば、30秒間)光と音でRAM初期化の報知を行わせるためのコマンド)等の複数のコマンドを送信する。
ステップS31では、遊技用マイコン111(クロックジェネレータ)内のタイマ割込み信号及び乱数更新トリガ信号(CTC)を発生するCTC(Counter/Timer Circuit)回路を起動する処理を行う。なお、CTC回路は、遊技用マイコン111内のクロックジェネレータに設けられている。クロックジェネレータは、発振回路113からの発振信号(原クロック信号)を分周する分周回路と、分周された信号に基づいてCPU111Aに対して所定周期(例えば、4ミリ秒)のタイマ割込み信号及び乱数生成回路へ供給する乱数更新のトリガを与える信号CTCを発生するCTC回路とを備えている。
上記ステップS31のCTC起動処理の後は、乱数生成回路を起動設定する処理を行う(ステップS32)。具体的には、乱数生成回路内の所定のレジスタ(CTC更新許可レジスタ)へ乱数生成回路を起動させるためのコード(指定値)の設定などがCPU111Aによって行われる。また、乱数生成回路のハードウェアで生成されるハード乱数(ここでは大当り乱数)のビット転置パターンの設定も行われる。ビット転置パターンとは、抽出した乱数のビット配置(上段のビット転置前の配置)を、予め定められた順で入れ替えて異なるビット配置(下段のビット転置後の配置)として格納する際の入れ替え方を定めるパターンである。このビット転置パターンに従い乱数のビットを入れ替えることで、乱数の規則性を崩すことができるとともに、乱数の秘匿性を高めることができる。なお、ビット転置パターンは、固定された単一のパターンであっても良いし、予め用意された複数のパターンから選択するようにしても良い。また、ユーザーが任意に設定できるようにしても良い。
その後、電源投入時の乱数生成回路内の所定のレジスタ(ソフト乱数レジスタ1〜n)の値を抽出し、対応する各種初期値乱数(本実施形態の場合、特図の当り図柄を決定する乱数(大当り図柄乱数)、普図の当りを決定する乱数(当り乱数)、普図の当り図柄を決定する乱数(当り図柄乱数))の初期値(スタート値)としてRWMの所定領域にセーブしてから(ステップS33)、割込みを許可する(ステップS34)。本実施形態で使用するCPU111A内の乱数生成回路においては、電源投入毎にソフト乱数レジスタの初期値が変わるように構成されているため、この値を各種初期値乱数の初期値(スタート値)とすることで、ソフトウェアで生成される乱数の規則性を崩すことができ、遊技者による不正な乱数の取得を困難にすることができる。
続いて、各種初期値乱数の値を更新して乱数の規則性を崩すための初期値乱数更新処理(ステップS35)を行う。なお、特に限定されるわけではないが、本実施形態においては、大当り乱数、大当り図柄乱数、当り乱数、当り図柄乱数は乱数生成回路において生成される乱数を使用して生成するように構成されている。ただし、大当り乱数はCPUの動作クロックと同等以上の速度のクロックを基にして更新される所謂「高速カウンタ」であり、大当り図柄乱数、当り乱数、当り図柄乱数はプログラムの処理単位であるタイマ割込み処理と同周期となるCTC出力(タイマ割込み処理のCTC(CTC0)とは別のCTC(CTC2))を基にして更新される「低速カウンタ」である。また、大当り図柄乱数、当り乱数、当り図柄乱数においては、乱数が一巡する毎に各々の初期値乱数(ソフトウェアで生成)を用いてスタート値を変更する所謂「初期値変更方式」を採用している。なお、前記各乱数は、+1或いは−1によるカウンタ式更新でもよいし、一巡するまで範囲内の全ての値が重複なくバラバラに出現するランダム式更新でもよい。つまり、大当り乱数はハードウェアのみで更新される乱数であり、大当り図柄乱数、当り乱数、当り図柄乱数はハードウェア及びソフトウェアで更新される乱数である。
上記ステップS35の初期値乱数更新処理の後、電源装置400から入力されている停電監視信号をポート及びデータバスを介して読み込んでチェックする回数(例えば、2回)を設定し(ステップS36)、停電監視信号がオンであるかの判定を行う(ステップS37)。停電監視信号がオンでない場合(ステップS37;N)は、初期値乱数更新処理(ステップS35)に戻る。すなわち、停電が発生していない場合には、初期値乱数更新処理と停電監視信号のチェック(ループ処理)を繰り返し行う。初期値乱数更新処理(ステップS35)の前に割り込みを許可する(ステップS34)ことによって、初期値乱数更新処理中にタイマ割込みが発生すると割込み処理が優先して実行されるようになり、タイマ割込みが初期値乱数更新処理によって待たされることで割込み処理が圧迫されるのを回避することができる。
なお、上記ステップS35での初期値乱数更新処理は、メイン処理のほか、タイマ割込み処理の中においても初期値乱数更新処理を行う方法もあり、そのような方法を採用した場合には両方で初期値乱数更新処理が実行されるのを回避するため、メイン処理で初期値乱数更新処理を行う場合には割込みを禁止してから更新して割込みを解除する必要があるが、本実施形態のようにタイマ割込み処理の中での初期値乱数更新処理はせず、メイン処理内のみにした場合には初期値乱数更新処理の前に割込みを解除しても何ら問題はなく、それによってメイン処理が簡素化されるという利点がある。
停電監視信号がオンである場合(ステップS37;Y)は、ステップS36で設定したチェック回数分停電監視信号のオン状態が継続しているかを判定する(ステップS38)。そして、チェック回数分停電監視信号のオン状態が継続していない場合(ステップS38;N)は、停電監視信号がオンであるかの判定(ステップS37)に戻る。また、チェック回数分停電監視信号のオン状態が継続している場合(ステップS38;Y)、すなわち、停電が発生していると判定した場合は、一旦割込みを禁止する処理(ステップS39)、全出力ポートにオフデータを出力する処理(ステップS40)を行う。
その後、停電検査領域1に停電検査領域チェックデータ1をセーブし(ステップS41)、停電検査領域2に停電検査領域チェックデータ2をセーブする(ステップS42)。さらに、RWMの電源遮断時のチェックサムを算出するチェックサム算出処理(ステップS43)、算出したチェックサムをセーブする処理(ステップS44)を行った後、RWMへのアクセスを禁止する処理(ステップS45)を行ってから、遊技機の電源が遮断されるのを待つ。このように、停電検査領域にチェックデータをセーブするとともに、電源遮断時のチェックサムを算出することで、電源の遮断の前にRWMに記憶されていた情報が正しくバックアップされているか否かを電源再投入時に判断することができる。
以上のことから、遊技を統括的に制御する主制御手段(遊技制御装置100)と、該主制御手段からの指示に従い種々の制御を行う従制御手段(払出制御装置200、演出制御装置300等)と、を備える遊技機において、主制御手段は、電源投入時において、当該主制御手段の起動を遅らせて従制御装置の起動を待つための所定の待機時間を設定する待機手段(遊技制御装置100)と、当該所定の待機時間において停電の発生を監視する停電監視手段(遊技制御装置100)と、を備えていることとなる。
また、各種装置に電力を供給する電源装置400を備え、当該電源装置400は、停電の発生を検出した際に停電監視信号を出力するように構成され、停電監視手段(遊技制御装置100)は、所定期間に亘り停電監視信号を受信し続けた場合に停電が発生したと判定するようにしていることとなる。
また、主制御手段(遊技制御装置100)は、データを記憶可能なRAM111Cと、外部からの操作が可能な初期化操作部(初期化スイッチ)と、初期化操作部が操作されたことに基づきRAM111Cに記憶されたデータを初期化する初期化手段(遊技制御装置100)と、を備え、当該初期化手段の操作状態を待機時間の開始前に読み込むようにしていることとなる。
また、主制御手段(遊技制御装置100)は、待機時間の経過後にRAM111Cへのアクセスを許可するようにしていることとなる。
〔チェックサム算出処理〕
図10には、上述のメイン処理におけるチェックサム算出処理(ステップS19,S43)を示した。このチェックサム算出処理では、まず、算出アドレスの開始値としてRWMの先頭アドレスを設定し(ステップS51)、繰り返し数を設定し(ステップS52)、算出値として「0」を設定する(ステップS53)。繰り返し数には使用しているRAMのバイト数が設定される。
その後、算出アドレスの内容に算出値を加算した値を新たな算出値とし(ステップS54)、算出アドレスを+1更新して(ステップS55)、繰り返し数を−1更新し(ステップS56)、チェックサムの算出が終了したかを判定する(ステップS57)。算出が終了していない場合(ステップS57;N)は、ステップS54へ戻って上記処理を繰り返す。また、算出が終了した場合(ステップS57;Y)は、チェックサム算出処理を終了する。
〔初期値乱数更新処理〕
図11には、上述のメイン処理における初期値乱数更新処理(ステップS35)を示した。この初期値乱数更新処理では、まず、大当り図柄初期値乱数を+1更新する(ステップS61)。そして、当り初期値乱数を+1更新し(ステップS62)、当り図柄初期値乱数を+1更新して(ステップS63)、初期値乱数更新処理を終了する。
ここで、「大当り図柄初期値乱数」は、特図変動表示ゲームの大当り停止図柄を決定する乱数の初期値となる乱数のことである。また、「当り初期値乱数」は、普図変動表示ゲームの当りを決定する乱数の初期値となる乱数、「当り図柄初期値乱数」は、普図変動表示ゲームの当り停止図柄を決定する乱数の初期値となる乱数のことである。このように、メイン処理の中で時間が許す限り初期値乱数をインクリメントし続けることによって、乱数のランダム性を高めることができるようにしている。
〔タイマ割込み処理〕
次に、タイマ割込み処理について説明する。図12に示すように、タイマ割込み処理は、クロックジェネレータ内のCTC回路で生成される周期的なタイマ割込み信号がCPU111Aに入力されることで開始される。遊技用マイコン111においてタイマ割込みが発生すると、自動的に割込み禁止状態になって、図12のタイマ割込み処理が開始される。
タイマ割込み処理が開始されると、まず、レジスタバンク1を指定する(ステップS101)。レジスタバンク1に切り替えたことで、所定のレジスタ(例えば、メイン処理で使っているレジスタ)に保持されている値をRWMに移すレジスタ退避の処理を行ったのと同等になる。次に、所定のレジスタ(例えば、Dレジスタ)にRAM先頭アドレスの上位アドレスをセットする(ステップS102)。ステップS102では、メイン処理におけるステップS4と同じ処理を行っているが、レジスタバンクが異なる。次に、各種センサやスイッチからの入力や、信号の取込み、すなわち、各入力ポートの状態を読み込む入力処理(ステップS103)を行う。それから、各種処理でセットされた出力データに基づき、ソレノイド(大入賞口ソレノイド38b、普電ソレノイド37c)等のアクチュエータの駆動制御などを行うための出力処理(ステップS104)を行う。
なお、メイン処理におけるステップS5で発射停止の信号を出力すると、この出力処理が行われることで発射許可の信号が出力され、発射許可信号を許可状態に設定可能な状態とされる。この発射許可信号は払出制御装置を経由して発射制御装置に出力される。その際、信号の加工等は行われない。また、当該発射許可信号は遊技制御装置から見た発射許可の状態を示す第1の信号であり、払出制御装置から見た発射許可の状態を示す第2の信号(発射許可信号)も払出制御装置内で生成され、発射制御装置に出力される。つまり、2つの発射許可信号が発射制御装置に出力されており、両者が共に発射許可となっている場合に、遊技球が発射可能な状態となるよう構成されている。
次に、各種処理で送信バッファにセットされたコマンドを払出制御装置200に出力する払出コマンド送信処理(ステップS105)、乱数更新処理1(ステップS106)、乱数更新処理2(ステップS107)を行う。その後、始動口1スイッチ36a、始動口2スイッチ37a、始動口3スイッチ97a、普図のゲートスイッチ34a、入賞口スイッチ35a、大入賞口スイッチ38aから正常な信号の入力があるか否かの監視や、エラーの監視(前面枠やガラス枠が開放されていないかなど)を行う入賞口スイッチ/状態監視処理(ステップS108)を行う。また、特図変動表示ゲームに関する処理を行う特図ゲーム処理(ステップS109)、普図変動表示ゲームに関する処理を行う普図ゲーム処理(ステップS110)を行う。
次に、遊技機10に設けられ、特図変動表示ゲームの表示や遊技に関する各種情報を表示するセグメントLEDを所望の内容を表示するように駆動するセグメントLED編集処理(ステップS111)、磁気センサ61からの検出信号をチェックして異常がないか判定する処理を行う磁石不正監視処理(ステップS112)、盤電波センサ62からの検出信号をチェックして異常がないか判定する処理を行う盤電波不正監視処理(ステップS113)を行う。それから、外部の各種装置に出力する信号を出力バッファにセットする外部情報編集処理(ステップS114)を行って、タイマ割込み処理を終了する。
ここで、本実施形態では、割込み禁止状態を復元する処理(すなわち、割込みを許可する処理)や、レジスタバンクの指定を復元する処理(すなわち、レジスタバンク0を指定する処理)は、割込みリターンの際(タイマ割込み処理の終了時)に自動的に行う。なお、使用するCPUによっては、割込み禁止状態を復元する処理やレジスタバンクの指定を復元する処理の実行を命令する必要がある遊技機もある。
〔入力処理〕
次に、上述のタイマ割込み処理における入力処理(ステップS103)の詳細について説明する。図13に示すように、入力処理においては、まず入力ポート1、すなわち、第1入力ポート122に取り込まれたスイッチの検出信号の状態を読み込む(ステップS121)。そして、8ビットのポート(入力ポート1)のうち未使用ビットがあればそのビットの状態をクリアし(ステップS122)、読み込まれた入力ポート1の状態をRWM内のスイッチ制御領域1にセーブ(格納)する(ステップS123)。
ここで、入力ポート1(第1入力ポート122)で監視するスイッチは、以下の通りである。
<1>ガラス枠開放検出スイッチ63(ビット0)
<2>本体枠開放検出スイッチ64(ビット1)
<3>RAM初期化スイッチ112(ビット2)(この処理では未使用扱い)
<4>停電監視信号(ビット3)(この処理では未使用扱い)
<5>払出異常ステータス信号(ビット4)
<6>シュート球切れスイッチ信号(ビット5)
<7>オーバーフロースイッチ信号(ビット6)
<8>タッチスイッチ信号(ビット7)
次に、入力ポート2、すなわち、第2入力ポート123のアドレスを準備して(ステップS124)、RWM内のスイッチ制御領域2のアドレスを準備する(ステップS125)。その後、8ビットのポート(入力ポート2)のうち未使用ビットがあればそのビットデータを準備し(ステップS126)、8ビットのポート(入力ポート2)のうち反転するビットがあればそのビットデータを準備して(ステップS127)、スイッチ読み込み処理(ステップS128)を行う。ここで、本実施形態において「準備」とは、レジスタに値をセットすることを意味するが、これに限らず、RWM、その他のメモリに値をセットするようにしてもよい。
ここで、入力ポート2(第2入力ポート123)で監視するスイッチは、以下の通りである。なお、入力ポート2で監視するスイッチには反転するビットは無い。
<1>始動口2スイッチ37a(ビット0)(パターン分岐により、「始動口2入賞信号」、「普通電動役物1入賞信号1」としても出力される。)
<2>始動口1スイッチ36a(ビット1)(「始動口1入賞信号」)
<3>左入賞口スイッチ(ビット2)(「普通入賞口1入賞信号」)
<4>右入賞口スイッチ(ビット3)(「普通入賞口2入賞信号」)
「左入賞口スイッチ」は、入賞装置90の左方に設けられた入賞口スイッチ35aであり、「右入賞口スイッチ」は、入賞装置90の右方に設けられた入賞口スイッチ35aである。
<5>ゲートスイッチ34a(ビット4)(「普通図柄1に係るゲート通過信号1」)
<6>大入賞口スイッチ38a(ビット5)(「特別電動役物1入賞信号1」)
<7>始動口3スイッチ97a(ビット6)(「始動口3入賞信号」)
<8>未使用(ビット7)(ゲートスイッチ予備として図示しない中継基板に回路接続され、常時オフ状態となるように中継基板上でGND接続(Low:0)固定されている。)
次に、入力ポート3、すなわち、第3入力ポート124のアドレスを準備して(ステップS129)、RWM内のスイッチ制御領域3のアドレスを準備する(ステップS130)。その後、8ビットのポート(入力ポート3)のうち未使用ビットがあればそのビットデータを準備し(ステップS131)、8ビットのポート(入力ポート3)のうち反転するビットがあればそのビットデータを準備して(ステップS132)、スイッチ読み込み処理(ステップS133)を行い、入力処理を終了する。
ここで、入力ポート3(第3入力ポート124)で監視するスイッチは、以下の通りである。
<1>盤電波センサ62(ビット0)(反転ビット)
<2>スイッチ異常検知信号(ビット1)
<3>磁気センサ61(ビット2)
<4>枠電波エラー信号(ビット3)
<5>払出ビジー信号(ビット4)
<6>未使用(ビット5〜7)
なお、未使用のビットデータや反転するビットデータは、入力ポート毎に準備されている。
したがって、ステップS126で準備する入力ポート2の未使用ビットデータと、ステップS131で準備する入力ポート3の未使用ビットデータとは、異なるデータであるが、結果として同じ値のデータである可能性もある。
また、ステップS127で準備する入力ポート2の反転するビットデータと、ステップS132で準備する入力ポート3の反転するビットデータとは、異なるデータであるが、結果として同じ値のデータである可能性もある。
〔スイッチ読み込み処理〕
次に、上述の入力処理におけるスイッチ読み込み処理(ステップS128,S133)の詳細について説明する。図14に示すように、スイッチ読み込み処理においては、まず、対象の入力ポートに取り込まれた信号の状態を読み込む(ステップS141)。そして、8ビットのポートのうち未使用ビットがあればそのビットの状態をクリアし(ステップS142)、反転の必要なビットを反転(ステップS143)した後、対象のスイッチ制御領域のポート入力状態にセーブ(格納)する(ステップS144)。その後、2回目の読み込みまでのディレイ時間(例えば、約100μ秒)が経過するのを待つ(ステップS145)。
ディレイ時間が経過すると、対象の入力ポートに取り込まれた信号の状態の2回目の読み込みを行う(ステップS146)。そして、8ビットのポートのうち未使用ビットがあればそのビットの状態をクリアし(ステップS147)、反転の必要なビットを反転(ステップS148)した後、対象のスイッチ制御領域のポート入力状態(1回目のデータ)をロードし、反転後データ(2回目のデータ)をセーブ(格納)する(ステップS149)。その後、1回目と2回目の読み込みで状態が同じビットを1、違うビットを0とした確定ビットパターンを作成し(ステップS150)、確定ビットパターンとポート入力状態(2回目のデータ)との論理積をとり、今回確定ビットとする(ステップS151)。
次に、1回目と2回目の読み込みで状態が同じビットを0、違うビットを1とした未確定ビットパターンを作成し(ステップS152)、未確定ビットパターンと前回割込み時の確定状態との論理積をとり、前回保持ビットとする(ステップS153)。これにより、スイッチのチャタリング等によるノイズを除去した信号の状態を得ることができる。そして、今回確定ビットと前回保持ビットを合成し、今回の確定状態としてセーブして(ステップS154)、前回と今回の確定状態との排他的論理和をとり、立上りエッジとしてセーブし(ステップS155)、スイッチ読み込み処理を終了する。
なお、スイッチの読み込みは、タイマ割込みの周期が短い場合(例えば、2m秒)には、各割込みの処理ごとにそれぞれ1回ずつスイッチの読み込みを行って前回の読み込みの結果と比較することで信号が変化したか否か判定する方法があるが、そのようにすると次の割込み処理までに前回の割込みで読み込んだスイッチの状態が失われた場合、正しい判定が行えないおそれがある。これに対し、本実施形態のように、所定の時間差をおいて1回の割込み処理の中で2回のスイッチ読み込み処理を行うことで、上記のような不具合を回避することが可能となる。
〔出力処理〕
次に、前述のタイマ割込み処理における出力処理(ステップS104)の詳細について説明する。図15に示すように、出力処理では、まず、一括表示装置(LED)50のセグメントのデータを出力する出力ポート135にオフデータを出力(リセット)する(ステップS161)。次に、普電ソレノイド37cや大入賞口ソレノイド38bのデータを出力する出力ポート134に出力するデータを合成し、出力する(ステップS162)。
そして、一括表示装置(LED)50のデジット線を順次スキャンするためのデジットカウンタの値を更新して(ステップS163)、デジットカウンタの値に対応するLEDのデジット線の出力データを取得する(ステップS164)。本実施形態の場合、デジットカウンタの値は0から3の範囲で+1更新される。次いで、取得したデータと外部情報データを合成して(ステップS165)、合成したデータ(例えば、「扉・枠開放」のデータ、「セキュリティ信号」のデータ)をデジット・外部情報出力用の出力ポート136に出力する(ステップS166)。
その後、デジットカウンタの値に対応するRWM内のセグメント領域からセグメント線の出力データをロードし(ステップS167)、ロードしたデータをセグメント出力用の出力ポート135に出力する(ステップS168)。本実施形態では、デジットカウンタの値が0の場合に、特図1表示器51aのデジット線及びセグメント線が選択され、デジットカウンタの値が1の場合に、特図2表示器51bのデジット線及びセグメント線が選択される。また、デジットカウンタの値が2の場合に、普図表示器52のデジット線及びセグメント線が選択され、デジットカウンタの値が3の場合に、特図1保留表示器53、特図2保留表示器54、普図保留表示器55、右打ち報知部56、時短状態報知部57、確率状態表示部58、及びラウンド表示部59のデジット線及びセグメント線が選択される。これにより、一括表示装置50に設けられた複数の発光表示部がダイナミック制御によって制御されることとなる。
続いて、外部情報の各種出力データを合成し(ステップS169)、合成したデータ(例えば、「大当り信号1」のデータ、「大当り信号2」のデータ、「大当り信号3」のデータ、「大当り信号4」のデータ、「図柄確定回数信号」のデータ、「始動口信号」のデータ、「メイン賞球信号」のデータ)と発射許可の出力データを合成して(ステップS170)、合成したデータを外部情報・発射許可信号出力用の出力ポート137へ出力する(ステップS171)。次に、試射試験装置への試験信号を出力する中継基板70上の試験端子出力ポート1に出力するデータをロードして合成し、中継基板70上の試験端子出力ポート1へ合成したデータを出力する(ステップS172)。その後、試射試験装置への試験信号を出力する中継基板70上の試験端子出力ポート2に出力するデータをロードして合成し、中継基板70上の試験端子出力ポート2へ合成したデータを出力する(ステップS173)。
次に、試射試験装置への試験信号を出力する中継基板70上の試験端子出力ポート3に出力するデータをロードして合成し、中継基板70上の試験端子出力ポート3へ合成したデータを出力する(ステップS174)。さらに、試射試験装置への試験信号を出力する中継基板70上の試験端子出力ポート4に出力するデータをロードして合成し、中継基板70上の試験端子出力ポート4へ合成したデータを出力する(ステップS175)。そして、試射試験装置への試験信号を出力する中継基板70上の試験端子出力ポート5に出力するデータをロードして合成し、中継基板70上の試験端子出力ポート5へ合成したデータを出力して(ステップS176)、出力処理を終了する。
なお、各デジット線に対応するセグメント線の出力データは、後述する処理においてRAM111C(RWM)内に設けられた各表示器用のセグメント領域に設定されるようになっている。具体的には、図25に示す特図ゲーム処理や図53に示す普図ゲーム処理における図柄変動制御処理(図51参照)や、図64に示すセグメントLED編集処理において設定される。
一回のタイマ割込み処理においてはこれらの処理の全てが行われるため、RAM111Cにはデジットカウンタの値にかかわらず全てセグメント線に対応する出力データがセグメント領域に設定される。そして、このように設定されたセグメント線の出力データのうち、今回のデジットカウンタの値に応じたセグメント線の出力データが選択されて使用されるようになっている。
また、上述したようにRAM111Cは遊技機への電力の供給が停止されても記憶されたデータを保持することができるようにされている。そして、RAM111Cにおいてセグメント線の出力データを記憶するセグメント領域やデジットカウンタの値を記憶する領域は、遊技機への電力の供給が停止した際に実行されるチェックサム算出処理においてチェックサムの算出対象となる領域に含まれている。よって、遊技機への電力の供給が再開された際に行われる正当性の判定の対象とされる。これにより、停電から正常に遊技機が復旧した場合には停電発生時の状態から一括表示装置50の表示を再開可能となる。
以上のことから、始動条件の成立に基づき、変動表示ゲームを実行する遊技機において、遊技を統括的に制御する遊技制御手段(遊技制御装置100)と、遊技制御手段に制御されて遊技に関する表示を行う表示装置(一括表示装置50)と、を備え、表示装置は、複数の発光表示部(特図1表示器51a、特図2表示器51b、普図表示器52、特図1保留表示器53、特図2保留表示器54、普図保留表示器55、右打ち報知部56、時短状態報知部57、確率状態表示部58、及びラウンド表示部59)を備え、遊技制御手段は、遊技機への電力の供給が停止された状態でもデータを保持可能な記憶手段(RAM111C)と、遊技機への電力の供給が開始された際に記憶手段に記憶されている所定のデータの正当性を判定する正当性判定手段(遊技制御装置100)と、を備え、正当性判定手段により正当性が確認された場合には記憶手段に記憶されていたデータに基づき遊技を再開するように構成され、所定間隔で実行されるタイマ割込みにおいて、複数の発光表示部のコモン線(デジット線)を選択するための情報であるデジットカウンタを更新し、デジットカウンタの値に応じたセグメントデータを表示装置に出力するダイナミック制御により複数の発光表示部の表示制御を行い、タイマ割込み処理では、デジットカウンタの値にかかわらず各コモン線に対応するセグメントデータの全てを生成して記憶手段に記憶し、当該記憶されたセグメントデータのうちからデジットカウンタの値に応じたセグメントデータのみを使用するように構成され、正当性判定手段が正当性の判定対象とする所定のデータには、少なくとも記憶手段に記憶された各コモン線に対応するセグメントデータの全てが含まれていることとなる。
したがって、正当性判定手段が正当性の判定対象とする所定のデータには、少なくとも記憶手段に記憶された各コモン線に対応するセグメントデータの全てが含まれるので、遊技機への電力の供給が開始された際に遊技機への電力の供給が停止された状態から遊技を開始でき、違和感のない変動表示ゲームの表示が可能となる。
また、遊技制御手段は、各々始動条件が異なる複数種類の変動表示ゲーム(第1特図変動表示ゲーム、第2特図変動表示ゲーム、普図変動表示ゲーム)を実行可能であり、表示装置は、複数種類の変動表示ゲームの各々に対応して、複数の発光部により構成される発光表示部を複数備え、当該複数の発光表示部はそれぞれ異なるコモン線に対応するものであることとなる。
したがって、複数種類の変動表示ゲームの何れであっても遊技機への電力の供給が開始された際に遊技機への電力の供給が停止された状態から遊技を開始でき、違和感のない変動表示ゲームの表示が可能となる。
〔払出コマンド送信処理〕
次に、前述のタイマ割込み処理における払出コマンド送信処理(ステップS105)の詳細について説明する。図16に示すように払出コマンド送信処理では、まず、入賞数カウンタ領域2にカウントがあるかをチェックする(ステップS181)。
入賞数カウンタ領域は遊技制御装置100のRAM111Cに設けられ、入賞数カウンタ領域1と入賞数カウンタ領域2が設けられている。入賞数カウンタ領域1は、払出制御装置200に対して賞球の払い出しを指示するための払出コマンド(賞球指令)を送信するために用いる領域であって、払出コマンドを未だ送信していない賞球に対応する入賞のデータが記憶される。すなわち、入賞数カウンタ領域1が、賞球指令に関する情報を記憶可能な賞球指令カウンタをなす。
入賞数カウンタ領域2は、入賞口への入賞により発生した賞球数(払出予定数)が所定数(ここでは10個)になる毎に外部装置へ出力するメイン賞球信号を送信するために用いる領域であって、メイン賞球信号の生成処理を行っていない賞球に対応する入賞のデータが記憶される。すなわち、入賞数カウンタ領域2が、メイン賞球信号に関する情報を記憶可能なメイン賞球信号カウンタをなす。なお、外部装置には、このメイン賞球信号の他に、払出制御装置200からも実際に払い出した賞球数が所定数(ここでは10個)になる毎に払出賞球信号が出力されるようになっており、この二つの信号を照合することで、不正な払い出しを監視することが可能となっている。
これらの入賞数カウンタ領域にはそれぞれ、各入賞口に対して設定された賞球数別(本実施形態の場合、3個賞球、10個賞球、14個賞球)に入賞数カウンタ領域が設けられており、入賞口への入賞に基づき対応する入賞数カウンタ領域のカウント数が1加算されるようになっている。つまり、入賞領域への一の入賞を単位として当該入賞の情報を記憶可能とされている。なお、入賞数カウンタ領域1は入賞数カウンタ領域2よりも広い領域が割り当てられ、より多くの入賞のデータを記憶できるようにされている。これは、メイン賞球信号が送信先の状態に関係なく送信可能であるのに対し、払出コマンドが送信先である払出制御装置200の状態により送信を保留する場合もあり、より多くの未送信データが蓄積される可能性があるためである。
具体的には、本実施形態の場合、入賞数カウンタ領域1の3個賞球カウンタ領域、10個賞球カウンタ領域、及び14個賞球カウンタ領域には、それぞれ65535入賞まで記憶することができ、入賞数カウンタ領域2の3個賞球カウンタ領域、10個賞球カウンタ領域、及び14個賞球カウンタ領域には、それぞれ255入賞まで記憶することができるよう構成されている。
入賞数カウンタ領域2にカウントがあるかをチェックする処理(ステップS181)においては、賞球数別に設けられた複数の入賞数カウンタ領域のうち、チェック対象とされた入賞数カウンタ領域に「0」でないカウント数があるかを判定する。そして、カウント数がない場合(ステップS181;N)は、チェック対象となる入賞数カウンタ領域2のアドレスを更新し(ステップS182)、すべての入賞数カウンタ領域のカウント数のチェックが終了したかを判定する(ステップS183)。この判定で、すべてのチェックが終了した(ステップS183;Y)と判定すると、ステップS192に移行する。一方、すべてのチェックが終了していない(ステップS183;N)と判定すると、ステップS181へ戻って上記処理を繰り返す。本実施形態の場合、3個賞球カウンタ領域→10個賞球カウンタ領域→14個賞球カウンタ領域の順にチェック対象となる入賞数カウンタ領域2のアドレスを更新する。
また、上記ステップS181で、カウント数がある(ステップS181;Y)と判定した場合には、対象の入賞数カウンタ領域のカウント数を−1更新し(ステップS184)、対象の入賞数カウンタ領域2のアドレスに対応する払出数を取得する(ステップS185)。そして、賞球残数領域の値と取得した払出数を加算し(ステップS186)、加算結果を賞球残数領域にセーブする(ステップS187)。なお、この処理の前における賞球残数領域の値としては、メイン賞球信号の出力の基準となる所定数に満たなかった端数が記憶されている。
その後、加算結果から10を減算して(ステップS188)、減算結果が0以上かを判定し(ステップS189)、0以上でない場合(ステップS189;N)は、ステップS192の処理に移行する。また、0以上である場合(ステップS189;Y)は、メイン賞球信号出力回数領域の値を+1更新する(ステップS190)。すなわち、賞球残数が10個になる度に、メイン賞球信号の出力回数を+1更新する。
そして、減算結果を賞球残数領域にセーブして(ステップS191)、ステップS188の処理に戻る。これにより、ホールコンピュータなどの外部の装置にメイン賞球信号が出力されるようになる。すなわち、遊技制御装置100が、所定の入賞領域への遊技球の入賞に伴い払い出しが決定された賞球数に関する情報を含むメイン賞球信号を遊技機の外部に出力する外部情報出力手段をなす。なお、メイン賞球信号を出力するようにすることで、大当り中などの遊技球の払い出しが集中する場合に、遊技球の払い出しとともに賞球信号の出力が遅延して、大当り中に発生した正確な賞球数が計数することができないといった不具合を防止することができる。
ここで、ステップS181〜S191の処理は、メイン賞球信号の出力回数を更新する(増やす)処理であり、ステップS192〜S201の処理は、払出コマンドを送信する処理である。
ステップS192では、払出コマンド送信タイマが「0」でなければ−1更新し(ステップS192)、払出コマンド送信タイマが「0」になったかを判定する(ステップS193)。払出コマンド送信タイマが「0」でない場合(ステップS193;N)は、払出コマンド送信処理を終了する。また、払出コマンド送信タイマが「0」である場合(ステップS193;Y)は、払出ビジー信号フラグをチェックして、払出ビジー信号がビジー状態であるかを判定する(ステップS194)。
払出ビジー信号は払出制御装置200が払出制御を即座に開始可能な状態か否かを示す信号であって、払出制御を即座に開始可能でない場合には払出ビジー信号がオン状態(ビジー状態)とされる。つまり、払出ビジー信号は、払出コマンド(賞球指令)を受付可能な状態であるか否かを示す信号とも言える。すなわち、払出ビジー信号が、払出制御手段(払出制御装置200)が払出制御を開始可能であるか否を示す状態信号をなす。
この払出ビジー信号がビジー状態である場合(ステップS194;Y)は、払出コマンド送信処理を終了する。すなわち、本実施形態では、タイマ割込み毎に払出コマンドを送信するのではなく、所定時間が経過し(払出コマンド送信タイマの値が0になり)、且つ、払出制御装置200側が賞球を払い出せる状態である場合に、払出コマンドを送信するよう構成されている。このように払出制御装置200が払出制御を即座に開始可能でなく、払出コマンドを送信しない場合は、払出コマンドの送信に関する以降の処理を行わないようにすることで、無駄な処理を行うことを防止し制御の負担を軽減するようにしている。
払出ビジー信号がオン状態(ビジー状態)になる条件は、例えば、払出動作中、球貸し動作中、シュート球切れエラー中、オーバーフローエラー中、枠電波不正発生中、払出球検出スイッチ(払い出された球を監視するスイッチ)の異常中、払出不足エラー中、払出過剰エラー中、払出制御装置200のメモリ内に払い出すべき賞球数のカウント(未払い出しの賞球数=獲得遊技球数残)があるとき(=0でないとき)等である。
払出ビジー信号がビジー状態でない場合(ステップS194;N)は、入賞数カウンタ領域1にカウントがあるかをチェックする(ステップS195)。入賞数カウンタ領域1にカウントがあるかをチェックする処理(ステップS195)においては、賞球数別に設けられた複数の入賞数カウンタ領域のうち、チェック対象とされた入賞数カウンタ領域に「0」でないカウント数があるかを判定する。
そして、カウント数がない場合(ステップS195;N)は、チェック対象となる入賞数カウンタ領域1のアドレスを更新し(ステップS196)、すべての入賞数カウンタ領域のカウント数のチェックが終了したかを判定する(ステップS197)。この判定で、すべてのチェックが終了した(ステップS197;Y)と判定すると、払出コマンド送信処理を終了する。一方、すべてのチェックが終了していない(ステップS197;N)と判定すると、ステップS195へ戻って上記処理を繰り返す。本実施形態の場合、3個賞球カウンタ領域→10個賞球カウンタ領域→14個賞球カウンタ領域の順にチェック対象となる入賞数カウンタ領域1のアドレスを更新する。
また、上記ステップS195で、カウント数がある(ステップS195;Y)と判定した場合には、対象の入賞数カウンタ領域のカウント数を−1更新し(ステップS198)、対象の入賞数カウンタ領域1のアドレスに対応する払出数コマンドを取得する(ステップS199)。そして、取得した払出数コマンドを払出用シリアル送信バッファに書き込み(ステップS200)、払出コマンド送信タイマ領域に初期値をセーブして(ステップS201)、払出コマンド送信処理を終了する。払出コマンド送信タイマは送信間隔を管理するためのもので、初期値として、例えば200m秒が設定される。
これにより、入賞領域への一の入賞を単位とした払出コマンド(賞球指令)が生成され、払出制御装置200に送信されるようになる。払出制御装置200はこの払出コマンドに基づき所定数の賞球を払い出す制御を行う。すなわち、遊技制御装置100が、払出制御手段(払出制御装置200)から出力される当該払出制御手段が払出制御を開始可能であるか否を示す状態信号が払出制御を開始可能であることを示している場合に賞球指令を払出制御手段に送信する賞球指令送信手段をなす。
このように遊技制御装置100が、払出制御装置200から出力される状態信号に基づいて賞球指令を送信する制御を行うので、払出制御装置200が即座に払出制御を実行可能な場合にのみ賞球指令が送信されることとなる。これにより、未だ払い出しが行われていない入賞に対応するデータは遊技制御装置100側で保持されるようになるので停電発生時には遊技制御装置100でバックアップされるようになり、払出制御装置200にバックアップするための機能を備えなくとも正確な払出制御を実現できる。
従来の遊技機(例えば、特開2000−312759号公報の遊技機)では、何らかの原因により電源の遮断状態が発生した場合、払出制御装置200は自身の記憶手段にデータをバックアップし、電源遮断直前のデータによる払出制御状態を維持するようにしている。しかしながら、従来の遊技機では、バックアップするための機能が必要となるため、コストアップにつながるという問題があった。本発明によれば、払出制御装置200にバックアップするための機能を備えなくとも正確な払出制御を実現できるようにすることができる。
また、外部の装置に送信されるメイン賞球信号は払出ビジー信号の状態に関係なく出力されるので、遅滞なくメイン賞球信号を出力でき、ホールコンピュータなどの外部の装置では賞球の払い出しの時期を正確に把握でき、例えばベース値を正確に把握できるようになる。また、賞球指令に関する情報を記憶可能な賞球指令カウンタと、メイン賞球信号に関する情報を記憶可能なメイン賞球信号カウンタとを別々に備えるので、送信タイミングが異なる賞球指令とメイン賞球信号の情報を別々に管理でき、情報を確実に管理することができる。
以上のことから、統括的に遊技制御を行うとともに、遊技領域32に設けられた入賞領域(第1始動入賞口36、第2始動入賞口97、普通変動入賞装置37、一般入賞口35、特別変動入賞装置38)への遊技球の入賞に基づいて賞球指令を送信する遊技制御手段(遊技制御装置100)と、遊技制御手段から送信される賞球指令に基づいて、遊技球の払出制御を行う払出制御手段(払出制御装置200)と、を備え、遊技制御手段は、払出制御手段から出力される当該払出制御手段が払出制御を開始可能であるか否を示す状態信号(ビジー信号)に基づいて賞球指令を払出制御手段に送信する制御を行い、停電が発生し該停電から復帰した場合には、払出制御手段から払出制御を開始可能であることを示す状態信号が出力されていたとしても、直ちに賞球指令を払出制御手段に送信せず、払出制御手段から払出制御を開始可能であることを示す状態信号が所定期間に亘って継続して出力されたことに対応して賞球指令を払出制御手段に送信するようにしていることとなる。
また、遊技領域32に賞球数の異なる入賞領域(第1始動入賞口36、第2始動入賞口97、普通変動入賞装置37、一般入賞口35、特別変動入賞装置38)を複数設け、遊技制御手段(遊技制御装置100)は、賞球数毎に、遊技球の払出制御を指示する賞球指令の未送信の有無を特定可能な賞球指令カウンタ(遊技制御装置100)を備え、状態信号が払出制御を開始可能であることを示し、かつ、各賞球指令カウンタに未送信の賞球指令がある場合に、賞球指令を払出制御手段(払出制御装置200)に送信するようにし、状態信号が当該払出制御手段が払出制御を開始可能であるか否かの特定を、各賞球指令カウンタに未送信の賞球指令があるか否かの特定よりも先に行うようにしていることとなる。
また、統括的に遊技制御を行うとともに、所定の入賞領域(第1始動入賞口36、第2始動入賞口97、普通変動入賞装置37、一般入賞口35、特別変動入賞装置38)への遊技球の入賞に基づいて賞球指令を送信する遊技制御手段(遊技制御装置100)と、遊技制御手段から送信される賞球指令に基づいて、遊技球の払出制御を行う払出制御手段(払出制御装置200)と、を備え、遊技制御手段は、払出制御手段から出力される当該払出制御手段が払出制御を開始可能であるか否を示す状態信号が払出制御を開始可能であることを示している場合に賞球指令を払出制御手段に送信する賞球指令送信手段(遊技制御装置100)と、所定の入賞領域への遊技球の入賞に伴い払い出しが決定された賞球数に関する情報を含む賞球信号(メイン賞球信号)を遊技機の外部に出力する外部情報出力手段(遊技制御装置100)と、を備え、外部情報出力手段は、払出制御手段から出力される状態信号が、払出制御手段が払出制御を開始可能であるか否かに関係なく賞球信号の出力を行うようにしたこととなる。
また、賞球指令送信手段(遊技制御装置100)は、停電が発生し該停電から復帰した場合には、状態信号が払出制御を開始可能であることを示していたとしても、直ちに賞球指令を払出制御手段(払出制御装置200)に送信せず、状態信号が払出制御を開始可能であることを示している状態が所定期間に亘って継続していることに対応して賞球指令を払出制御手段に送信するようにしたこととなる。
また、遊技制御手段(遊技制御装置100)は、賞球指令に関する情報を記憶可能な賞球指令カウンタ(遊技制御装置100)と、賞球信号(メイン賞球信号)に関する情報を記憶可能な賞球信号カウンタ(遊技制御装置100)と、を備え、賞球指令送信手段(遊技制御装置100)は、所定の入賞領域(第1始動入賞口36、第2始動入賞口97、普通変動入賞装置37、一般入賞口35、特別変動入賞装置38)への一の入賞を単位として賞球指令を生成し、状態信号が払出制御を開始可能であることを示している場合に一の賞球指令を払出制御手段(払出制御装置200)に送信するように構成され、賞球指令カウンタ(遊技制御装置100)は、所定の入賞領域への一の入賞を単位として当該入賞の情報を記憶可能であり、所定の入賞領域への遊技球の入賞時に更新を行うとともに、払出制御手段への賞球指令への送信に対応させて更新を行うことで、送信していない賞球指令の数を記憶可能とし、外部情報出力手段は、所定の入賞領域への遊技球の入賞に伴い払い出しが決定された賞球数を累積し、累積値が所定数に達する毎に賞球信号を遊技機の外部に出力するように構成され、賞球信号カウンタは、所定の入賞領域への一の入賞を単位として当該入賞の情報を記憶可能であり、所定の入賞領域への遊技球の入賞時に更新を行うとともに、外部情報出力手段による賞球数の累積処理に対応させて更新を行うことで、未だ累積処理を行っていない賞球数を記憶可能であることとなる。
〔乱数更新処理1〕
図17には、タイマ割込み処理における乱数更新処理1(ステップS106)を示した。乱数更新処理1は、初期値乱数更新処理の対象となっている大当り図柄乱数、当り乱数、当り図柄乱数の初期値(スタート値)を更新するための処理である。この乱数更新処理1では、まず、大当り図柄乱数が次回の初期値(スタート値)設定待ちであるかを判定する(ステップS211)。
大当り図柄乱数が初期値設定待ちでない場合(ステップS211;N)は、普図の当り乱数が次回の初期値(スタート値)設定待ちであるかを判定する(ステップS214)。また、大当り図柄乱数が初期値設定待ちである場合(ステップS211;Y)は、次回初期値として大当り図柄初期値乱数をロードし(ステップS212)、ロードした大当り図柄乱数の次回の初期値を対応する乱数カウンタ(乱数領域)のスタート値を保持するレジスタ(スタート値設定レジスタ)に設定して(ステップS213)、普図の当り乱数が次回の初期値(スタート値)設定待ちであるかを判定する(ステップS214)。
普図の当り乱数が初期値設定待ちでない場合(ステップS214;N)は、普図の当り図柄乱数が次回の初期値(スタート値)設定待ちであるかを判定する(ステップS217)。また、普図の当り乱数が初期値設定待ちである場合(ステップS214;Y)は、次回初期値として当り初期値乱数をロードし(ステップS215)、ロードした普図の当り乱数の次回の初期値を対応する乱数カウンタ(乱数領域)のスタート値を保持するレジスタ(スタート値設定レジスタ)に設定して(ステップS216)、普図の当り図柄乱数が次回の初期値(スタート値)設定待ちであるかを判定する(ステップS217)。
普図の当り図柄乱数が初期値設定待ちでない場合(ステップS217;N)は、乱数更新処理1を終了する。また、普図の当り図柄乱数が初期値設定待ちである場合(ステップS217;Y)は、次回初期値として当り図柄初期値乱数をロードし(ステップS218)、ロードした普図の当り図柄乱数の次回の初期値を対応する乱数カウンタ(乱数領域)のスタート値を保持するレジスタ(スタート値設定レジスタ)に設定して(ステップS219)、乱数更新処理1を終了する。
〔乱数更新処理2〕
図18には、タイマ割込み処理における乱数更新処理2(ステップS107)を示した。乱数更新処理2は、特図1,特図2の変動表示ゲームにおける変動パターンを決定するための変動パターン乱数を更新する処理である。なお、本実施形態の遊技機では、変動パターン乱数として1バイトの乱数(変動パターン乱数2、3)と、2バイトの乱数(変動パターン乱数1)があり、乱数更新処理2は両方を更新対象とし、割込みが発生するごとに更新対象を切り替えて処理する。しかも、更新対象の乱数が2バイトの場合には、上位のバイトと下位のバイトに対して異なる割込み時に更新処理を行うようになっている。すなわち、メイン処理に対する一の割込み処理において実行される乱数更新処理2による2バイトの変動パターン乱数1(リーチ変動態様決定用乱数)の更新は、上位1バイト若しくは下位1バイトの何れかについて実行されるように構成されている。
この乱数更新処理2では、まず、更新すべき複数の乱数のうちいずれの乱数を今回の更新処理の対象とするかを順番に指定するための乱数更新スキャンカウンタを更新する(ステップS231)。本実施形態の場合、乱数更新スキャンカウンタの値は0から3の範囲で更新される。そして、乱数更新スキャンカウンタの値が「0」のときは変動パターン乱数1(上位)が更新され、「1」のときは変動パターン乱数1(下位)が更新され、「2」のときは変動パターン乱数2が更新され、「3」のときは変動パターン乱数3が更新される。次に、乱数更新スキャンカウンタの値に対応する演出乱数更新テーブルのアドレスを算出する(ステップS232)。
次いで、算出されたアドレスに基づいて参照したテーブルから乱数の上限判定値を取得する(ステップS234)。このとき参照するテーブルには、乱数の種類ごとに上限判定値、すなわち、乱数が一巡したか否かを判定するための値が格納されている。
続いて、例えば本実施形態において遊技用マイコンとして使用しているCPUには、DRAMのリフレッシュ等のため使用されるリフレッシュレジスタ(以下、「Rレジスタ」と称する)が設けられておらず、その代わりに、Rレジスタと同等の動作をする「M1カウンタ」というカウンタを内蔵しているが、そのM1カウンタの値をロードする(ステップS234)。M1カウンタの値を使用することで、乱数にランダム性を付与することができる。次に、M1カウンタの値をマスクするためのマスク値を取得し、M1カウンタの値をマスクする(ステップS235)。なお、マスク値は、更新対象の乱数によって異なるビット数、例えば、変動パターン乱数1の下位1バイトを更新する場合には、M1カウンタの下位3ビットに、また、変動パターン乱数1の上位1バイトを更新する場合には、M1カウンタの下位4ビットに設定されている。乱数の種類によって上限値が異なるためである。なお、マスク値として、変動パターン乱数1の下位1バイトを更新する場合には、M1カウンタの下位3ビットを、また、変動パターン乱数1の上位1バイトを更新する場合には、M1カウンタの下位4ビットを例示したが、数値は一例であってこれに限られるものではない。
次に、更新する乱数領域(乱数カウンタ)が2バイト乱数の上位1バイトであるかを判定する(ステップS236)。そして、乱数領域が2バイト乱数の上位1バイトである場合(ステップS236;Y)は、加算値として、上位1バイトをマスク値によってM1カウンタの値をマスクすることによって残った値(以下、これを「マスクした値」と称する)に「1」を加算したマスク更新値に設定し、下位1バイトを「0」に設定して(ステップS237)、ステップS239に進む。また、乱数領域が2バイト乱数の上位1バイトでない場合(ステップS236;N)は、加算値として、上位1バイトを「0」に設定し、下位1バイトを上記マスク更新値に設定して(ステップS238)、ステップS239に進む。なお、マスクした値に「1」を加算するのは、マスクした値が「0」になる場合があり、「0」を後に加算すると加算する前の値から変化しないので、それを避けるためである。
そして、更新する乱数領域が2バイト乱数かを判定し(ステップS239)、2バイト乱数である場合(ステップS239;Y)は、更新する乱数領域の値(2バイト)を設定して(ステップS240)、ステップS242に進む。また、更新する乱数領域が2バイト乱数でない場合(ステップS239;N)は、乱数値の上位1バイトとして「0」を設定し、乱数値の下位1バイトとして、更新する乱数領域の値(1バイト)を設定し(ステップS241)、ステップS242へ進む。
ステップS242では、乱数値にステップS237又はS238で決定した加算値を加算した値を新たな乱数値とし、この新たな乱数値がステップS233で取得した上限判定値よりも大きいかを判定する(ステップS243)。そして、新たな乱数値が上限判定値より大きくない場合(ステップS243;N)は、新たな乱数値を1バイト乱数又は2バイト乱数の下位の乱数領域にセーブする(ステップS245)。また、新たな乱数値が上限判定値より大きい場合(ステップS243;Y)は、新たな乱数値から上限判定値を減算した値を再度の新たな乱数値とし(ステップS244)、この値を1バイト乱数又は2バイト乱数の下位の乱数領域にセーブする(ステップS245)。
次に、更新した乱数領域が2バイト乱数であるかを判定し(ステップS246)、2バイト乱数でない場合(ステップS246;N)は、乱数更新処理2を終了する。また、2バイト乱数である場合(ステップS246;Y)は、新たな乱数値(再度の新たな乱数値を算出した場合はその値)を2バイト乱数の上位の乱数領域にセーブし(ステップS247)、乱数更新処理2を終了する。
本実施形態の場合、演出乱数更新テーブル上に、上限判定値や、M1カウンタのマスク値、更新する乱数領域の種別情報(1バイト乱数、2バイト乱数(上位)、2バイト乱数(下位))、更新領域のアドレスなどが、更新する乱数の種類分(4ブロック)定義されている。
このように、CPU111Aは、特図1,特図2の変動表示ゲームにおける変動パターンを決定するための変動パターン乱数を更新する。従って、CPU111Aは、第1始動入賞口36や第2始動入賞口97や普通変動入賞装置37の始動領域への遊技球の流入に基づいて抽出される各種乱数のうち、特図変動表示ゲームの変動態様(変動パターン)を決定するための変動パターン乱数を更新する乱数更新手段をなす。
〔入賞口スイッチ/状態監視処理〕
図19には、タイマ割込み処理における入賞口スイッチ/状態監視処理(ステップS108)を示した。この入賞口スイッチ/状態監視処理では、まず、大入賞口(特別変動入賞装置38)内の一方の大入賞口スイッチ38aに対応する入賞口監視テーブル1を準備し(ステップS301)、大入賞口が開いていないにもかかわらず大入賞口に不正な入賞がないか監視するとともに正常な入賞を検出する不正&入賞監視処理(ステップS302)を実行する。
その後、大入賞口(特別変動入賞装置38)内の他方の大入賞口スイッチ38aに対応する入賞口監視テーブル2を準備し(ステップS303)、不正な入賞がないか監視するとともに正常な入賞を検出する不正&入賞監視処理(ステップS304)を実行する。
入賞口監視テーブルには、対象のスイッチに入力があるかを判定するデータの位置を示す監視スイッチビット、不正監視情報の下位アドレス、不正入賞数領域の下位アドレス、不正入賞エラー報知コマンド、不正入賞数上限値(不正発生判定個数)、入賞口スイッチテーブルのアドレス、報知タイマ更新情報(許可/更新)の情報が定義されている。また、入賞口監視テーブルのうちの入賞テーブルには、監視の繰り返し回数(スイッチの数)に加えて、各スイッチ毎に、監視スイッチビット、入賞数カウンタ領域1の下位アドレス、入賞数カウンタ領域2の下位アドレスの情報が定義されている。入賞口監視テーブルは、監視対象のスイッチのそれぞれに応じたものが用意されている。
次に、普電内の入賞口スイッチ(始動口2スイッチ37a)の入賞口監視テーブルを準備し(ステップS305)、不正な入賞がないか監視するとともに正常な入賞を検出する不正&入賞監視処理(ステップS306)を実行する。そして、常時入賞可能(不正監視処理が不要)な入賞口スイッチ(例えば、始動口1スイッチ36a、始動口3スイッチ97a、一般入賞口35の入賞口スイッチ35a(左入賞口スイッチ、右入賞口スイッチ))の入賞口監視テーブルを準備し(ステップS307)、入賞数を更新する入賞数カウンタ更新処理(ステップS308)を行って、始動口エラー監視処理(ステップS309)を行う。
次に、状態を監視すべき複数のスイッチ並びに信号のうちいずれのスイッチ又は信号を今回の監視の対象とするかを順番に指定するための状態スキャンカウンタを更新する(ステップS310)。本実施形態の場合、状態スキャンカウンタは0から3の範囲で更新される。その後、状態スキャンカウンタの値に応じて、監視する状態を設定するための遊技機状態監視テーブル1を準備する(ステップS311)。そして、エラーが発生しているかなどの状態を判定する遊技機状態チェック処理(ステップS312)を行う。
本実施形態の場合、状態スキャンカウンタの値を遊技機状態監視テーブル1に参照することで、状態スキャンカウンタの値が「0」である場合はスイッチのコネクタ抜けなどの発生により出力されるスイッチ異常1信号に基づく状態の監視が設定され、状態スキャンカウンタの値が「1」である場合は払出制御装置200からのシュート球切れスイッチ信号に基づく状態の監視が設定される。状態スキャンカウンタの値が「2」である場合はオーバーフロースイッチ信号に基づく状態の監視が設定され、状態スキャンカウンタの値が「3」である場合は払出異常ステータス信号に基づく状態の監視が設定される。
次に、状態スキャンカウンタの値に応じて、監視する状態を設定するための遊技機状態監視テーブル2を準備する(ステップS313)。そして、エラーが発生しているかなどの状態を判定する遊技機状態チェック処理(ステップS314)を行う。
本実施形態の場合、状態スキャンカウンタの値を遊技機状態監視テーブル2に参照することで、状態スキャンカウンタの値が「0」である場合はガラス枠開放検出スイッチ63から出力される信号に基づく状態の監視が設定され、状態スキャンカウンタの値が「1」である場合は本体枠開放検出スイッチ64から出力される信号に基づく状態の監視が設定される。また、状態スキャンカウンタの値が「2」である場合は枠電波不正信号に基づく状態の監視が設定され、状態スキャンカウンタの値が「3」である場合はタッチスイッチ信号に基づく状態の監視が設定される。
次に、状態スキャンカウンタの値が「0」であるかを判定し(ステップS315)、エラースキャンカウンタの値が「0」でない場合(ステップS315;N)は、入賞口スイッチ/状態監視処理を終了する。この場合は、次に参照する遊技機状態監視テーブル3に状態の監視対象がない場合である。また、エラースキャンカウンタの値が「0」である場合(ステップS315;Y)は、遊技機状態監視テーブル3を準備し(ステップS316)、エラーが発生しているかなどの状態を判定する遊技機状態チェック処理(ステップS317)を行う。
本実施形態の場合、状態スキャンカウンタの値を遊技機状態監視テーブル3に参照することで、状態スキャンカウンタの値が「0」である場合はスイッチのコネクタ抜けなどの発生により出力されるスイッチ異常2信号に基づく状態の監視が設定される。なお、遊技機状態監視テーブル3には状態スキャンカウンタが「1」から「3」の場合は定義されていない。
その後、払出制御装置200が払出制御を開始可能であるかを示す払出ビジー信号をチェックする払出ビジー信号チェック処理(ステップS318)を行って、入賞口スイッチ/状態監視処理を終了する。なお、ステップS316からS318の処理は、タイマ割込み毎に更新される状態スキャンカウンタの値が「0」の場合のみ実行されるため、4回のタイマ割込みに1回の割合で実行されることとなる。すなわち、タイマ割込みが4m秒毎に行われる場合は、16m秒毎にステップS316からS318の処理が行われることとなる。
〔不正&入賞監視処理〕
図20には、上述の入賞口スイッチ/状態監視処理における不正&入賞監視処理(ステップS302,S304,S306)を示した。この不正&入賞監視処理は、特別変動入賞装置38の二つの大入賞口スイッチ38aの各々及び普通変動入賞装置37の始動口2スイッチ37aに対して行われる処理である。大入賞口(特別変動入賞装置38)や普電(普通変動入賞装置37)については、無理やり開閉部材を開いて遊技球を入れて賞球を払い出させる不正が行われ易いため、入賞の検出の他に不正の監視をする。
この不正&入賞監視処理においては、まず、エラー監視対象の入賞口スイッチの不正監視期間フラグをチェックし(ステップS321)、不正監視期間中であるかを判定する(ステップS322)。不正監視期間とは、エラー監視対象の入賞口スイッチが大入賞口スイッチ38aである場合は特別変動入賞装置38を開放する特別遊技状態中以外の期間であり、エラー監視対象の入賞口スイッチが始動口2スイッチ37aである場合は普図の当りに基づき普通変動入賞装置37の開放制御を実行している状態以外の期間である。
そして、不正監視期間である場合(ステップS322;Y)は、対象の入賞口スイッチに入力があるかを判定する(ステップS323)。対象の入賞口スイッチに入力がない場合(ステップS323;N)は、対象の報知タイマ更新情報をロードする(ステップS332)。また、対象の入賞口スイッチに入力がある場合(ステップS323;Y)は、対象の不正入賞数を+1更新し(ステップS324)、更新後の不正入賞数が監視対象の不正発生判定個数以上であるかを判定する(ステップS325)。
本実施形態の場合、エラー監視対象の入賞口スイッチの種類にかかわらず、不正発生判定個数を5個に設定しているが、不正発生個数は、入賞口スイッチの種類毎に異なる個数を定義することもできる。
判定個数を5個としているのは、例えば、開状態にある大入賞口が閉状態に変換した際に遊技球が大入賞口の扉部材に挟まり、その遊技球が大入賞口スイッチの有効期間を過ぎて入賞した場合や信号にノイズがのった場合にそれを不正と判断しないようにするためであり、不正でないのに簡単にエラーと判定しないためである。
そして、不正入賞数が監視対象の不正発生判定個数以上でない場合(ステップS325;N)は、対象の入賞口スイッチの入賞口監視テーブルを準備する(ステップS330)。入賞口スイッチ/状態監視処理にて準備された入賞口監視テーブル(不正監視テーブル)には、対象のスイッチに入力があるかを判定するデータの位置を示す監視スイッチビット、不正監視情報の下位アドレス、不正入賞数領域の下位アドレス、不正入賞エラー報知コマンド、不正入賞数上限値(不正発生判定個数)、入賞口スイッチテーブルのアドレス、報知タイマ更新情報(許可/更新)の情報が定義されている。
また、不正入賞数が監視対象の不正発生判定個数以上である場合(ステップS325;Y)は、不正入賞数を不正発生判定個数に留め(ステップS326)、対象の不正入賞報知タイマ領域に初期値(例えば、60000m秒)をセーブする(ステップS327)。次に、対象の不正発生コマンドを準備し(ステップS328)、不正フラグとして不正入賞発生フラグを準備して(ステップS329)、準備した不正フラグを対象の不正フラグ領域の値と比較する(ステップS340)。
一方、不正監視期間中でない場合(ステップS322;N)は、対象の入賞口スイッチの入賞口監視テーブルを準備し(ステップS330)、賞球の設定を行う入賞数カウンタ更新処理(ステップS331)を行う。そして、対象の報知タイマ更新情報をロードし(ステップS332)、報知タイマの更新許可の有無を判定する(ステップS333)。そして、報知タイマの更新が許可されない場合(ステップS333;N)は、不正&入賞監視処理を終了する。また、報知タイマの更新が許可される場合(ステップS333;Y)は、対象の報知タイマが0でなければ−1更新する(ステップS334)。なお、報知タイマの最小値は0に設定されている。
報知タイマの更新は、エラー監視対象の入賞口スイッチが一方の大入賞口スイッチ38aである場合は許可され、エラー監視対象の入賞口スイッチが他方の大入賞口スイッチ38aである場合は許可されない。これにより、特別変動入賞装置38についての不正報知について、報知タイマの更新が倍の頻度で行われてしまい、規定時間(例えば、60000m秒)の半分でタイムアップしてしまうことを防止している。なお、エラー監視対象の入賞口スイッチが始動口2スイッチ37aである場合は報知タイマの更新は常に許可される。
その後、報知タイマの値が0であるかを判定し(ステップS335)、値が0でない場合(ステップS335;N)、すなわちタイムアップしていない場合は、不正&入賞監視処理を終了する。また、値が0である場合(ステップS335;Y)、すなわちタイムアップした又はすでにタイムアップしていた場合は、対象の不正解除コマンドを準備し(ステップS336)、不正フラグとして不正入賞解除フラグを準備する(ステップS337)。そして、報知タイマの値が0になった瞬間であるかを判定する(ステップS338)。
報知タイマの値が0になった瞬間である場合(ステップS338;Y)、すなわち今回の不正&入賞監視処理で報知タイマの値が0になった場合は、対象の不正入賞数をクリアし(ステップS339)、準備した不正フラグを対象の不正フラグ領域の値と比較する(ステップS340)。また、報知タイマの値が0になった瞬間でない場合(ステップS338;N)、すなわち前回以前の不正&入賞監視処理で報知タイマの値が0になった場合は、準備した不正フラグを対象の不正フラグ領域の値と比較する(ステップS340)。
そして、準備した不正フラグと対象の不正フラグ領域の値が一致した場合(ステップS340;Y)は、不正&入賞監視処理を終了する。また、準備した不正フラグと対象の不正フラグ領域の値が一致しない場合(ステップS340;N)は、準備した不正フラグを対象の不正フラグ領域にセーブし(ステップS341)、演出コマンド設定処理を行い(ステップS342)、不正&入賞監視処理を終了する。以上の処理により、エラーの発生に伴いエラー報知コマンドが演出制御装置300に送信され、エラーの解除に伴い不正入賞エラー解除コマンドが演出制御装置300に送信されて、エラー報知の開始、終了が設定されることとなる。
〔入賞数カウンタ更新処理〕
図21には、上述の入賞口スイッチ/状態監視処理及び不正&入賞監視処理における入賞数カウンタ更新処理(ステップS308,S331)を示した。この入賞数カウンタ更新処理においては、まず、入賞口監視テーブルから監視する入賞口スイッチの個数を取得し(ステップS351)、対象の入賞口スイッチに入力(正確には入力の変化)があるかを判定する(ステップS352)。入賞口スイッチ/状態監視処理にて準備された入賞口監視テーブル(不正監視テーブル)のうちの入賞テーブルには、監視の繰り返し回数(スイッチの数)に加えて、スイッチ毎に、監視スイッチビット、入賞数カウンタ領域1の下位アドレス、入賞数カウンタ領域2の下位アドレスの情報が定義されている。
対象の入賞口スイッチに入力がない場合(ステップS352;N)は、テーブルアドレスを次レコードのアドレスに更新して(ステップS361)、全スイッチの監視が終了したかを判定する(ステップS362)。また、対象の入賞口スイッチに入力がある場合(ステップS352;Y)は、対象の入賞数カウンタ領域1の値をロードし(ステップS353)、ロードした値を+1更新して(ステップS354)、オーバーフローするか判定する(ステップS355)。そして、オーバーフローが発生していない場合(ステップS355;N)は、更新後の値を入賞数カウンタ領域1にセーブし(ステップS356)、対象の入賞数カウンタ領域2の値をロードする(ステップS357)。また、オーバーフローが発生した場合(ステップS355;Y)は、対象の入賞数カウンタ領域2の値をロードする(ステップS357)。本実施形態の場合、ステップS354では、賞球(払出コマンド送信)のためのカウンタを更新している。カウンタサイズは2バイト(0〜65535の範囲)である。
対象の入賞数カウンタ領域2の値をロード(ステップS357)した後、ロードした値を+1更新して(ステップS358)、オーバーフローするか判定する(ステップS359)。そして、オーバーフローが発生していない場合(ステップS359;N)は、更新後の値を入賞数カウンタ領域2にセーブし(ステップS360)、テーブルアドレスを次レコードのアドレスに更新して(ステップS361)、全スイッチの監視が終了したかを判定する(ステップS362)。また、オーバーフローが発生した場合(ステップS359;Y)は、テーブルアドレスを次レコードのアドレスに更新して(ステップS361)、全スイッチの監視が終了したかを判定する(ステップS362)。本実施形態の場合、ステップS358では、メイン賞球信号のためのカウンタを更新している。カウンタサイズは1バイト(0〜255の範囲)である。
全スイッチの監視が終了していない場合(ステップS362;N)は、対象の入賞口スイッチに入力があるかを判定する処理(ステップS352)に戻る。また、全スイッチの監視が終了した場合(ステップS362;Y)は、入賞数カウンタ更新処理を終了する。以上の処理により、入賞領域への入賞に基づき入賞数カウンタ領域1及び2が更新されて入賞の情報が記憶されることとなる。
〔始動口エラー監視処理〕
図22には、上述の入賞口スイッチ/状態監視処理における始動口エラー監視処理(ステップS309)を示した。この始動口エラー監視処理においては、まず、始動口1スイッチ36aに入力があるか判定する(ステップS371)。そして、始動口1スイッチ36aに入力がないと判定した場合(ステップS371;N)には、始動口3スイッチ97aに入力があるか判定し(ステップS375)、始動口1スイッチ36aに入力があると判定した場合(ステップS371;Y)には、前回の入賞も第1始動口(第1始動入賞口36)への入賞であったか判定する(ステップS372)。
ステップS372で、前回の入賞も第1始動口(第1始動入賞口36)への入賞であったと判定した場合(ステップS372;Y)、すなわち入賞装置90の内部で遊技球が第1始動入賞口36と第2始動入賞口97とに交互に振り分けられていない場合には、連続入賞数領域の値を+1更新して(ステップS373)、連続入賞数領域の値が上限値(本実施形態の場合、4個)以上であるか判定する(ステップS374)。そして、連続入賞数領域の値が上限値以上であると判定した場合(ステップS374;Y)には、ステップS379の処理に移行し、連続入賞数領域の値が上限値以上でないと判定した場合(ステップS374;N)には、始動口3スイッチ97aに入力があるか判定する(ステップS375)。
一方、ステップS372で、前回の入賞は第1始動口(第1始動入賞口36)への入賞でなかったと判定した場合(ステップS372;N)には、連続入賞数領域に1をセーブし(ステップS384)、始動口判定データ領域に始動口1入賞情報をセーブして(ステップS385)、始動口3スイッチ97aに入力があるか判定する(ステップS375)。
ステップS375で、始動口3スイッチ97aに入力がないと判定した場合(ステップS375;N)には、始動口エラー報知タイマが0であるか判定する(ステップS388)。
一方、ステップS375で、始動口3スイッチ97aに入力があると判定した場合(ステップS375;Y)には、前回の入賞も第3始動口(第2始動入賞口97)への入賞であったか判定する(ステップS376)。
ステップS376で、前回の入賞も第3始動口(第2始動入賞口97)への入賞であったと判定した場合(ステップS376;Y)、すなわち入賞装置90の内部で遊技球が第1始動入賞口36と第2始動入賞口97とに交互に振り分けられていない場合には、連続入賞数領域の値を+1更新して(ステップS377)、連続入賞数領域の値が上限値(本実施形態の場合、4個)以上であるか判定する(ステップS378)。そして、連続入賞数領域の値が上限値以上でないと判定した場合(ステップS378;N)には、始動口エラー報知タイマが0であるか判定し(ステップS388)、連続入賞数領域の値が上限値以上であると判定した場合(ステップS378;Y)には、ステップS379の処理に移行する。
ステップS379では、連続入賞数領域の値を上限値に留める(ステップ379)。
次いで、始動口エラー報知タイマ領域に初期値(例えば、60秒)をセーブし(ステップS380)、始動口エラーフラグ領域にエラー発生中フラグをセーブし(ステップS381)、始動口エラー発生コマンドを準備し(ステップS382)、演出コマンド設定処理(ステップS383)を行って、始動口エラー監視処理を終了する。
また、ステップS376で、前回の入賞は第3始動口(第2始動入賞口97)への入賞でなかったと判定した場合(ステップS376;N)には、連続入賞数領域に1をセーブし(ステップS386)、始動口判定データ領域に始動口3入賞情報をセーブして(ステップS387)、始動口エラー報知タイマが0であるか判定する(ステップS388)。
ステップS388で、始動口エラー報知タイマが0であると判定した場合(ステップS388;Y)には、始動口エラー監視処理を終了する。
一方、ステップS388で、始動口エラー報知タイマが0でないと判定した場合(ステップS388;N)には、始動口エラー報知タイマを−1更新して(ステップS389)、始動口エラー報知タイマが0であるか判定する(ステップS390)。
ステップS390で、始動口エラー報知タイマが0でないと判定した場合(ステップS390;N)には、始動口エラー監視処理を終了する。
一方、ステップS390で、始動口エラー報知タイマが0であると判定した場合(ステップS390;Y)には、始動口エラーフラグ領域に正常中フラグをセーブし(ステップS391)、始動口エラー解除コマンドを準備し(ステップS392)、演出コマンド設定処理(ステップS393)を行って、始動口エラー監視処理を終了する。
入賞装置90においては、遊技球が第1始動口(第1始動入賞口36)と第3始動口(第2始動入賞口97)とに交互に振り分けられるように構成されているが、同一の始動口に連続して入賞している場合には、入賞装置90の故障や、糸釣り球等による不正入賞の可能性が考えられるので、始動口エラー監視処理では、それをチェックしている。本実施形態では、4回連続して同じ始動口に入賞した場合にエラー扱いとするようになっている。
〔遊技機状態チェック処理〕
図23には、上述の入賞口スイッチ/状態監視処理における遊技機状態チェック処理(ステップS312,S314,S317)を示した。この遊技機状態チェック処理では、まず、状態スキャンカウンタに対応する状態監視テーブルを取得し(ステップS401)、監視対象である信号がオンであるかを判定する(ステップS402)。
状態監視テーブル(入賞口スイッチ/状態監視処理にて準備した遊技機状態監視テーブル)には、状態スキャンカウンタに対応した情報が定義されている。この情報としては、例えば、状態監視領域の先頭アドレスの下位アドレス、対象の信号情報が保存されているスイッチ制御領域のポート入力状態領域の下位アドレス、対象の信号のビットだけを取り出すマスクデータ、信号オンの判定データ、状態オフコマンド(エラー系の場合はエラー報知終了コマンドをなす)、状態オンコマンド(エラー系の場合はエラー報知開始コマンドをなす)、状態オフ監視タイマ比較値、状態オン監視タイマ比較値が含まれる。
対象の信号がオンでない場合(ステップS402;N)は、状態フラグとして状態オフフラグを準備して(ステップS403)、対象の状態オフコマンドを取得し、準備する(ステップS404)。その後、対象の状態オフ監視タイマ比較値を取得して(ステップS405)、対象の信号制御領域の値と今回の信号の状態を比較する(ステップS409)。対象の信号がオンでない場合(ステップS402;N)とは、エラー系の信号ではエラーでない(正常である)ことを示す状態であり、タッチスイッチからの信号ではタッチされていないことを示す状態である。
一方、対象の信号がオンである場合(ステップS402;Y)は、状態フラグとして状態オンフラグを準備して(ステップS406)、対象の状態オンコマンドを取得し、準備する(ステップS407)。その後、対象の状態オン監視タイマ比較値を取得して(ステップS408)、対象の信号制御領域の値と今回の信号の状態を比較する(ステップS409)。対象の信号がオンである場合(ステップS402;Y)とは、エラー系の信号ではエラーである(異常や不正である)ことを示す状態であり、タッチスイッチからの信号ではタッチされていることを示す状態である。
対象の信号制御領域の値と今回の信号の状態が一致した場合(ステップS409;Y)、すなわち信号の状態が変化していない場合は、対象の状態監視タイマを+1更新して(ステップS412)、対象の状態監視タイマの値が監視タイマ比較値以上となったかを判定する(ステップS413)。また、対象の信号制御領域の値と今回の信号の状態が一致しない場合(ステップS409;N)、すなわち信号の状態が変化した場合は、対象の信号制御領域に今回の信号状態をセーブする(ステップS410)。そして、対象の状態監視タイマをクリアし(ステップS411)、対象の状態監視タイマを+1更新して(ステップS412)、対象の状態監視タイマの値が監視タイマ比較値以上となったかを判定する(ステップS413)。
対象の状態監視タイマの値が監視タイマ比較値以上でない場合(ステップS413;N)は、遊技機状態チェック処理を終了する。また、対象の状態監視タイマの値が監視タイマ比較値以上である場合(ステップS413;Y)は、状態監視タイマを−1更新し、比較値−1の値に留めて(ステップS414)、準備した状態フラグを対象の状態フラグ領域の値と比較する(ステップS415)。
そして、準備した状態フラグと対象の状態フラグ領域の値とが一致する場合(ステップS415;Y)は、遊技機状態チェック処理を終了する。また、準備した状態フラグと対象の状態フラグ領域の値とが一致しない場合(ステップS415;N)は、準備した状態フラグを対象の状態フラグ領域にセーブし(ステップS416)、演出コマンド設定処理を行って(ステップS417)、遊技機状態チェック処理を終了する。これにより、ステップS404で準備した状態オフコマンド又はS407で準備した状態オンコマンドが演出制御装置300に送信されることとなる。
〔払出ビジー信号チェック処理〕
図24には、上述の入賞口スイッチ/状態監視処理における払出ビジー信号チェック処理(ステップS318)を示した。この払出ビジー信号チェック処理においては、まず、払出制御装置200から入力される払出ビジー信号がオンであるかを判定する(ステップS421)。なお、払出ビジー信号は、払出制御装置200が払出制御を開始できない場合にオン状態とされるようになっている。
払出ビジー信号がオンである場合(ステップS421;Y)は、状態フラグとしてビジー状態フラグを準備して(ステップS422)、オン確定監視タイマ比較値(例えば、32m秒)を設定し(ステップS423)、ビジー信号状態領域の値が今回の信号の状態と一致するかを判定する(ステップS426)。また、払出ビジー信号がオンでない場合(ステップS421;N)は、状態フラグとしてアイドル状態フラグを準備して(ステップS424)、オフ確定監視タイマ比較値(例えば、32m秒)を設定し(ステップS425)、ビジー信号状態領域の値が今回の信号の状態と一致するかを判定する(ステップS426)。これにより、同じ状態が、複数回のタイマ割込み分継続しているかチェックすることができる。
ビジー信号状態領域の値が今回の信号の状態と一致しない場合(ステップS426;N)には、ビジー信号状態領域に今回の信号の状態をセーブし(ステップS427)、ビジー信号監視タイマを0クリアして(ステップS428)、ビジー信号監視タイマを+1更新する(ステップS429)。また、ビジー信号状態領域の値が今回の信号の状態と一致する場合(ステップS426;Y)には、ビジー信号監視タイマを+1更新する(ステップS429)。
次に、ビジー信号監視タイマの値が、ステップS423又はステップS425で設定した監視タイマ比較値以上であるかを判定し(ステップS430)、監視タイマ比較値以上でない場合(ステップS430;N)は、払出ビジー信号チェック処理を終了する。また、監視タイマ比較値以上である場合(ステップS430;Y)は、ビジー信号監視タイマを−1更新し、比較値−1の値に留めて(ステップS431)、ステップS422又はステップS424で準備した状態フラグを払出ビジー信号フラグ領域にセーブし(ステップS432)、払出ビジー信号チェック処理を終了する。
この処理により、払出ビジー信号に基づきビジー信号ステータスが設定される。この際に、払出ビジー信号の状態が変化してもすぐにはビジー信号ステータスを変更せず、信号確定時間に亘り変化した状態が継続した場合にビジー信号ステータスを変更するようにしており、ノイズ等の影響を受け難くしている。
また、電源投入時にビジー信号ステータスがクリアされるので、何れかの信号状態が信号確定時間に亘り継続するまではビジー信号ステータスは設定されず不定状態となる。これにより、停電が発生し該停電から復帰した場合には、払出制御装置200から払出制御を開始可能であることを示す状態信号が出力されていたとしても、直ちに賞球指令が払出制御装置200に送信されないようになり、払出制御装置200から払出制御を開始可能であることを示す状態信号が所定期間に亘って継続して出力されたことに対応して賞球指令が払出制御装置200に送信されるようになる。これにより、払出制御装置200が賞球指令を受信して即座に払出処理が可能なことを確実に把握してから賞球指令を送信するようになり、賞球指令に対応する払出制御が行われないことを防止できる。
〔特図ゲーム処理〕
次に、上述のタイマ割込み処理における特図ゲーム処理(ステップS109)の詳細について説明する。特図ゲーム処理では、始動口1スイッチ36a、始動口2スイッチ37a、及び始動口3スイッチ97aの入力の監視と、特図変動表示ゲームに関する処理全体の制御、特図の表示の設定を行う。
図25に示すように、特図ゲーム処理では、先ず、始動口1スイッチ36a、始動口2スイッチ37a、及び始動口3スイッチ97aの入賞を監視する始動口スイッチ監視処理(ステップA1)を行う。始動口スイッチ監視処理では、第1始動入賞口36、第2始動入賞口97、普通変動入賞装置37に遊技球の入賞があると、各種乱数(大当り乱数など)の抽出を行い、当該入賞に基づく特図変動表示ゲームの開始前の段階で入賞に基づく遊技結果を事前に判定する遊技結果事前判定を行う。
次に、大入賞口スイッチ監視処理(ステップA2)を行う。この大入賞口スイッチ監視処理では、特別変動入賞装置38内に設けられた大入賞口スイッチ38aでの遊技球の検出を監視する処理を行う。
次に、特図ゲーム処理タイマが「0」でなければ−1更新する(ステップA3)。なお、特図ゲーム処理タイマの最小値は「0」に設定されている。そして、特図ゲーム処理タイマの値が「0」であるかを判定する(ステップA4)。特図ゲーム処理タイマの値が「0」である場合(ステップA4;Y)、すなわちタイムアップした又はすでにタイムアップしていた場合は、特図ゲーム処理番号に対応する処理に分岐させるために参照する特図ゲームシーケンス分岐テーブルをレジスタに設定し(ステップA5)、当該テーブルを用いて特図ゲーム処理番号に対応する処理の分岐先アドレスを取得する(ステップA6)。そして、特図ゲーム処理番号に応じてサブルーチンコールを行う(ステップA7)。
ステップA7にて、特図ゲーム処理番号が「0」の場合は、特図変動表示ゲームの変動開始を監視し、特図変動表示ゲームの変動開始の設定や演出の設定や、特図変動中処理を行うために必要な情報の設定等を行う特図普段処理(ステップA8)を行う。
ステップA7にて、特図ゲーム処理番号が「1」の場合は、特図の停止表示時間の設定や、特図表示中処理を行うために必要な情報の設定等を行う特図変動中処理(ステップA9)を行う。
ステップA7にて、特図ゲーム処理番号が「2」の場合は、特図変動表示ゲームの遊技結果が大当りであれば、大当りの種類に応じたファンファーレコマンドの設定や、各大当りの大入賞口開放パターンに応じたファンファーレ時間の設定や、ファンファーレ/インターバル中処理を行うために必要な情報の設定等を行う特図表示中処理(ステップA10)を行う。
ステップA7にて、特図ゲーム処理番号が「3」の場合は、大入賞口の開放時間の設定や開放回数の更新、大入賞口開放中処理を行うために必要な情報の設定等を行うファンファーレ/インターバル中処理(ステップA11)を行う。
ステップA7にて、特図ゲーム処理番号が「4」の場合は、大当りラウンドが最終ラウンドでなければインターバルコマンドを設定する一方で最終ラウンドであればエンディングコマンドを設定する処理や、大入賞口残存球処理を行うために必要な情報の設定等を行う大入賞口開放中処理(ステップA12)を行う。
ステップA7にて、特図ゲーム処理番号が「5」の場合は、大当りラウンドが最終ラウンドであれば大入賞口内にある残存球が排出されるための時間を設定する処理や、大当り終了処理を行うために必要な情報の設定等を行う大入賞口残存球処理(ステップA13)を行う。
ステップA7にて、特図ゲーム処理番号が「6」の場合は、特図普段処理を行うために必要な情報の設定等を行う大当り終了処理(ステップA14)を行う。
その後、特図1表示器51aの変動を制御するためのテーブルを準備した後(ステップA15)、特図1表示器51aに係る図柄変動制御処理(ステップA16)を行う。そして、特図2表示器51bの変動を制御するためのテーブルを準備した後(ステップA17)、特図2表示器51bに係る図柄変動制御処理(ステップA18)を行い、特図ゲーム処理を終了する。一方、ステップA4にて、特図ゲーム処理タイマの値が「0」でない場合(ステップA4;N)、すなわちタイムアップしていない場合は、ステップA15の処理に移行して、それ以降の処理を行う。
なお、大当りとは条件装置の作動を伴う特別結果である。条件装置とは、特図変動表示ゲームで大当りが発生(大当り図柄の停止表示)した場合に作動するもので、条件装置が作動するとは、例えば大当り状態が発生して特別電動役物としての特別変動入賞装置38を連続して作動させるための特定のフラグがセットされる(役物連続作動装置が作動される)ことを意味する。なお、「条件装置」は上記のようなソフトウェア的にオンオフされるフラグのようなソフトウェア手段であっても良いし、電気的にオンオフされるスイッチのようなハードウェア手段であっても良い。また、「条件装置」は、その作動が電動役物の連続作動に必要条件とされる装置として、パチンコ遊技機の分野においては一般的に使用されている用語であり、本明細書においても同様な意味を有する用語として使用している。
〔始動口スイッチ監視処理〕
次に、上述の特図ゲーム処理における始動口スイッチ監視処理(ステップA1)の詳細について説明する。図26に示すように、始動口スイッチ監視処理では、先ず、第1始動口(第1始動入賞口36)入賞監視テーブルを準備し(ステップA101)、ハード乱数取得処理(ステップA102)を行う。このハード乱数取得処理では、対象となる始動口スイッチ(ここでは始動口1スイッチ36a)に入力があった場合にラッチレジスタに抽出された大当り乱数をロードして準備し、対象となる始動口への入賞があったことを示す情報の設定を行う。その後、特図1の始動口である第1始動口への入賞があるか否かを判定する(ステップA103)。
ステップA103にて、第1始動口への入賞がないと判定した場合(ステップA103;N)には、ステップA109の処理に移行して、それ以降の処理を行う。
一方、ステップA103にて、第1始動口への入賞があると判定した場合(ステップA103;Y)には、特図時短中(普電サポート中)であるか否かを判定する(ステップA104)。
ステップA104にて、特図時短中でないと判定した場合(ステップA104;N)には、ステップA107の処理に移行して、それ以降の処理を行う。
一方、ステップA104にて、特図時短中であると判定した場合(ステップA104;Y)には、右打ち指示報知コマンドを準備して(ステップA105)、演出コマンド設定処理(ステップA106)を行う。すなわち、時短状態であれば、特図変動表示ゲームの確率状態にかかわらず、右打ち指示報知コマンドを準備して(ステップA105)、演出コマンド設定処理(ステップA106)を行う。本実施形態の遊技機10の場合、第1始動口(第1始動入賞口36)へは左打ちでないと入賞せず、普通変動入賞装置37へは右打ちでないと入賞しない。したがって、時短状態は、左打ちよりも右打ちの方が有利な遊技状態となるが、時短状態中に第1始動口に入賞があった場合(すなわち、時短状態中に左打ちされた場合)には、右打ち指示報知コマンドを演出制御装置300に送信して、右打ちするよう指示する報知(警告)を演出制御装置300によって行うよう構成されている。
次いで、第1始動口(第1始動入賞口36)による保留の情報を設定するテーブルを準備した後(ステップA107)、特図始動口スイッチ共通処理(ステップA108)を行う。
次に、第2始動口(普通変動入賞装置37)入賞監視テーブルを準備し(ステップA109)、ハード乱数取得処理(ステップA110)を行う。このハード乱数取得処理では、対象となる始動口スイッチ(ここでは始動口2スイッチ37a)に入力があった場合にラッチレジスタに抽出された大当り乱数をロードして準備し、対象となる始動口への入賞があったことを示す情報の設定を行う。その後、特図2の始動口である第2始動口への入賞があるか否かを判定する(ステップA111)。
ステップA111にて、第2始動口への入賞がないと判定した場合(ステップA111;N)には、ステップA116の処理に移行して、それ以降の処理を行う。
一方、ステップA111にて、第2始動口への入賞があると判定した場合(ステップA111;Y)には、普通電動役物(普通変動入賞装置37)が作動中である、すなわち、普通変動入賞装置37が作動して遊技球の入賞が可能な開状態となっているか否かを判定し(ステップA112)、普通電動役物が作動中である(ステップA112;Y)と判定すると、ステップA114の処理に移行して、それ以降の処理を行う。一方、ステップA112にて、普通電動役物が作動中でない(ステップA112;N)と判定すると、普電不正発生中であるかを判定する(ステップA113)。
ステップA113では、普通変動入賞装置37への不正入賞数が不正発生判定個数(例えば、5個)以上である場合に不正発生中であると判定する。普通変動入賞装置37は、閉状態では遊技球が入賞不可能であり、開状態でのみ遊技球が入賞可能である。よって、閉状態で遊技球が入賞した場合は何らかの異常や不正が発生した場合であり、このような閉状態で入賞した遊技球があった場合はその数を不正入賞数として計数する。そして、このように計数された不正入賞数が所定の不正発生判定個数(上限値)以上である場合に不正発生中と判定する。
ステップA113にて、普電不正発生中でないと判定した場合(ステップA113;N)は、第2始動口(普通変動入賞装置37)による保留の情報を設定するテーブルを準備し(ステップA114)、特図始動口スイッチ共通処理(ステップA115)を行った後、ステップA116の処理に移行して、それ以降の処理を行う。また、ステップA113にて、普電不正発生中であると判定した場合(ステップA113;Y)は、ステップA116の処理に移行して、それ以降の処理を行う。
次に、第3始動口(第2始動入賞口97)入賞監視テーブルを準備し(ステップA116)、ハード乱数取得処理(ステップA117)を行う。このハード乱数取得処理では、対象となる始動口スイッチ(ここでは始動口3スイッチ97a)に入力があった場合にラッチレジスタに抽出された大当り乱数をロードして準備し、対象となる始動口への入賞があったことを示す情報の設定を行う。その後、特図2の始動口である第3始動口への入賞があるか否かを判定する(ステップA118)。
ステップA118にて、第3始動口への入賞がないと判定した場合(ステップA118;N)は、始動口スイッチ監視処理を終了する。
一方、ステップA118にて、第3始動口への入賞があると判定した場合(ステップA118;Y)には、特図時短中(普電サポート中)であるか否かを判定する(ステップA119)。
ステップA119にて、特図時短中でないと判定した場合(ステップA119;N)には、ステップA122の処理に移行して、それ以降の処理を行う。
一方、ステップA119にて、特図時短中であると判定した場合(ステップA119;Y)には、右打ち指示報知コマンドを準備して(ステップA120)、演出コマンド設定処理(ステップA121)を行う。すなわち、時短状態であれば、特図変動表示ゲームの確率状態にかかわらず、右打ち指示報知コマンドを準備して(ステップA120)、演出コマンド設定処理(ステップA121)を行う。本実施形態の遊技機10の場合、第3始動口(第2始動入賞口97)へは左打ちでないと入賞せず、普通変動入賞装置37へは右打ちでないと入賞しない。したがって、時短状態は、左打ちよりも右打ちの方が有利な遊技状態となるが、時短状態中に第3始動口に入賞があった場合(すなわち、時短状態中に左打ちされた場合)には、右打ち指示報知コマンドを演出制御装置300に送信して、右打ちするよう指示する報知(警告)を演出制御装置300によって行うよう構成されている。
次いで、第3始動口(第2始動入賞口97)による保留の情報を設定するテーブルを準備した後(ステップA122)、特図始動口スイッチ共通処理(ステップA123)を行って、始動口スイッチ監視処理を終了する。
〔ハード乱数取得処理〕
次に、上述の始動口スイッチ監視処理におけるハード乱数取得処理(ステップA102,A110,A117)の詳細について説明する。図27に示すように、ハード乱数取得処理では、まず、第1始動口(第1始動入賞口36)、第2始動口(普通変動入賞装置37)、及び第3始動口(第2始動入賞口97)のうち、監視対象の始動口の入賞なし情報を設定して(ステップA131)、始動口1スイッチ36a、始動口2スイッチ37a、及び始動口3スイッチ97aのうち、監視対象の始動口スイッチに入力があるか否かを判定する(ステップA132)。
そして、監視対象の始動口スイッチに入力がない場合(ステップA132;N)は、ハード乱数取得処理を終了する。
一方、監視対象の始動口スイッチに入力がある場合(ステップA132;Y)は、乱数ラッチレジスタステータスを読み込み(ステップA133)、対象の乱数ラッチレジスタにラッチデータがあるかを判定する(ステップA134)。
対象の乱数ラッチレジスタにラッチデータがない場合(ステップA134;N)、すなわち乱数が抽出されていない場合は、ハード乱数取得処理を終了する。
また、対象の乱数ラッチレジスタにラッチデータがある場合(ステップA134;Y)は、監視対象のハード乱数ラッチレジスタに抽出された大当り乱数をロードし、準備する(ステップA135)。そして、第1始動口(第1始動入賞口36)、第2始動口(普通変動入賞装置37)、及び第3始動口(第2始動入賞口97)のうち、監視対象の始動口の入賞あり情報を設定して(ステップA136)、ハード乱数取得処理を終了する。
〔特図始動口スイッチ共通処理〕
次に、上述の始動口スイッチ監視処理における特図始動口スイッチ共通処理(ステップA108,A115,A123)の詳細について説明する。特図始動口スイッチ共通処理は、始動口1スイッチ36aや始動口2スイッチ37aや始動口3スイッチ97aの入力があった場合に、各々の入力について共通して行われる処理である。
図28に示すように、特図始動口スイッチ共通処理では、先ず、始動口1スイッチ36a、始動口2スイッチ37a、及び始動口3スイッチ97aのうち、監視対象の始動口スイッチへの入賞の回数に関する情報を遊技機10の外部の管理装置に対して出力する回数である始動口信号出力回数をロードし(ステップA141)、ロードした値を+1更新して(ステップA142)、出力回数がオーバーフローするかを判定する(ステップA143)。
出力回数がオーバーフローしない場合(ステップA143;N)は、更新後の値をRWMの始動口信号出力回数領域にセーブして(ステップA144)、ステップA145の処理に移行する。
一方、出力回数がオーバーフローする場合(ステップA143;Y)は、ステップA145の処理に移行する。本実施形態では、始動口信号出力回数領域に「0」から「255」までの値を記憶することができる。そして、ロードした値が「255」である場合には+1更新によって更新後の値は「0」になり、出力回数がオーバーフローすると判定して、セーブしないよう構成されている。
次に、始動口1スイッチ36a、始動口2スイッチ37a、及び始動口3スイッチ97aのうち、監視対象の始動口スイッチに対応する更新対象の特図保留(始動記憶)数が上限値未満かを判定する(ステップA145)。
更新対象の特図保留数が上限値未満でない場合(ステップA145;N)は、特図始動口スイッチ共通処理を終了する。
また、更新対象の特図保留数が上限値未満である場合(ステップA145;Y)は、更新対象の特図保留数(特図1保留数又は特図2保留数)を+1更新して(ステップA146)、監視対象の始動口スイッチ及び特図保留数に対応する飾り特図保留数コマンドを準備し(ステップA147)、演出コマンド設定処理(ステップA148)を行って、対象の始動口入賞フラグをセーブする(ステップA149)。続けて、監視対象の始動口スイッチ及び特図保留数に対応する乱数格納領域のアドレスを算出して(ステップA150)、ステップA102,A110,A117のハード乱数取得処理にて準備した大当り乱数をRWMの大当り乱数格納領域にセーブする(ステップA151)。次に、監視対象の始動口スイッチの大当り図柄乱数を抽出し、準備して(ステップA152)、RWMの大当り図柄乱数格納領域にセーブする(ステップA153)。この大当り図柄乱数は、特図保留情報判定処理(ステップA157)で使用する。
次いで、変動パターン乱数(本実施形態の場合、変動パターン乱数1から2)を対応するRWMの変動パターン乱数格納領域にセーブする(ステップA154)。
次いで、特図1保留数と特図2保留数の合計に対応する変動順序フラグ格納領域のアドレス(保留1から8までの何れかの場所)を算出し(ステップA155)、算出した領域に対象(特図1または特図2)の変動順序フラグをセーブし(ステップA156)、特図保留情報判定処理(ステップA157)を行って、特図始動口スイッチ共通処理を終了する。
ここで、遊技制御装置100(RAM111C)は、第1始動入賞口36、第2始動入賞口97、普通変動入賞装置37の始動入賞領域への遊技球の流入に基づき、所定の乱数を抽出し変動表示ゲームの実行権利となる始動記憶として所定数を上限に記憶する始動記憶手段をなす。また、始動記憶手段(遊技制御装置100)は、特図1の始動口である第1始動入賞口36への遊技球の入賞に基づき抽出した各種の乱数値を、所定数を上限に第1始動記憶として記憶し、特図2の始動口である第2始動入賞口97や普通変動入賞装置37への遊技球の入賞に基づき抽出した各種の乱数値を、所定数を上限に第2始動記憶として記憶する。
〔特図保留情報判定処理〕
次に、上述の特図始動口スイッチ共通処理における特図保留情報判定処理(ステップA157)の詳細について説明する。特図保留情報判定処理は、対応する始動記憶に基づく特図変動表示ゲームの開始タイミングより前に当該始動記憶に対応した結果関連情報の判定を行う先読み処理である。
図29に示すように、まず、低確率判定フラグを準備して(ステップA161)、大当り乱数値が大当り判定値(大当り低確率判定値)と一致するか否かにより大当りであるか判定する先読み大当り判定処理(ステップA162)を行い、判定結果として大当りが設定されたか判定する(ステップA163)。
ステップA163で、判定結果として大当りが設定されたと判定した場合(ステップA163;Y)は、対象の始動口スイッチに対応する大当り図柄乱数チェックテーブルを設定し(ステップA164)、ステップA152にて準備した大当り図柄乱数に対応する停止図柄情報を取得して(ステップA165)、ステップA167の処理に移行する。
一方、ステップA163で、判定結果として大当りが設定されていないと判定した場合(ステップA163;N)、すなわち判定結果としてはずれが設定された場合は、はずれの停止図柄情報を設定して(ステップA166)、ステップA167の処理に移行する。
ステップA167では、ステップA165にて取得した停止図柄情報またはステップA166にて設定した停止図柄情報を図柄情報領域にセーブする(ステップA167)。
次いで、対象の始動口スイッチ及び停止図柄情報に対応する先読み停止図柄コマンド(低確率)を準備し(ステップA168)、演出コマンド設定処理(ステップA169)を行う。
次いで、高確率判定フラグを準備して(ステップA170)、大当り乱数値が大当り判定値(大当り高確率判定値)と一致するか否かにより大当りであるか判定する先読み大当り判定処理(ステップA171)を行い、判定結果として大当りが設定されたか判定する(ステップA172)。
ステップA172で、判定結果として大当りが設定されたと判定した場合(ステップA172;Y)には、対象の始動口スイッチに対応する大当り図柄乱数チェックテーブルを設定し(ステップA173)、ステップA152にて準備した大当り図柄乱数に対応する停止図柄情報を取得して(ステップA174)、ステップA176の処理に移行する。
一方、ステップA172で、判定結果として大当りが設定されていないと判定した場合(ステップA172;N)、すなわち判定結果としてはずれが設定された場合には、はずれの停止図柄情報を設定して(ステップA175)、ステップA176の処理に移行する。
ステップA176では、特図の高確率中であるか判定する(ステップA176)。
ステップA176で、特図の高確率中でないと判定した場合(ステップA176;N)には、ステップA178の処理に移行する。
一方、ステップA176で、特図の高確率中であると判定した場合(ステップA176;Y)には、ステップA167にて停止図柄情報をセーブした図柄情報領域に、ステップA174にて取得した停止図柄情報またはステップA175にて設定した停止図柄情報を上書きしてセーブし(ステップA177)、ステップA178の処理に移行する。なお、図柄情報領域にセーブされる停止図柄情報は、変動パターンの先読み等で使用される。
ステップA178では、対象の始動口スイッチ及び停止図柄情報に対応する先読み停止図柄コマンド(高確率)を準備して(ステップA178)、演出コマンド設定処理(ステップA179)を行う。このように、本実施形態では、特図保留情報判定処理を実行する度に、大当り低確率判定値で判定した結果と、大当り高確率判定値で判定した結果とが、演出制御装置300が送信される。
次に、変動パターンを設定するためのパラメータである特図情報を設定する特図情報設定処理(ステップA180)を行い、特図変動表示ゲームの変動態様を設定する変動パターン設定処理を行う(ステップA181)。
その後、特図変動表示ゲームの変動態様における変動パターンを示す変動パターン番号に対応する先読み変動パターンコマンドを準備して(ステップA182)、演出コマンド設定処理を行い(ステップA183)、特図保留情報判定処理を終了する。なお、ステップA180における特図情報設定処理、ステップA181における変動パターン設定処理は、特図普段処理で特図変動表示ゲームの開始時に実行される処理と同様である。
以上の処理により、先読み対象の始動記憶に基づく特図変動表示ゲームの結果を含む先読み停止図柄コマンドと、当該始動記憶に基づく特図変動表示ゲームでの変動パターンの情報を含む先読み変動パターンコマンドが準備され、演出制御装置300に送信される。これにより、始動記憶に対応した結果関連情報(大当りか否かや変動パターンの種類)の判定結果(先読み結果)を、対応する始動記憶に基づく特図変動表示ゲームの開始タイミングより前に演出制御装置300に対して知らせることができ、特に表示装置41に表示される飾り特図始動記憶表示を変化させるなどして、その特図変動表示ゲームの開始タイミングより前に遊技者に結果関連情報を報知することが可能となる。
すなわち、遊技制御装置100が、始動入賞記憶手段(遊技制御装置100)に始動記憶として記憶される乱数を、当該始動記憶に基づく変動表示ゲームの実行前に判定する(例えば、特別結果となるか否か等を判定)事前判定手段をなす。なお、始動記憶に対応して記憶された乱数値を事前に判定する時期は、当該始動記憶が発生した始動入賞時だけではなく、当該始動記憶に基づく変動表示ゲームが行われる前であればいつでもよい。
〔先読み大当り判定処理〕
次に、上述の特図保留情報判定処理における先読み大当り判定処理(ステップA162,A171)の詳細について説明する。
図30に示すように、先読み大当り判定処理では、まず、大当り判定値の下限判定値を設定し(ステップA191)、対象の大当り乱数の値が下限判定値未満か判定する(ステップA192)。
ステップA192で、大当り乱数の値が下限判定値未満であると判定した場合(ステップA192;Y)には、判定結果としてはずれを設定して(ステップA197)、先読み大当り判定処理を終了する。
一方、ステップA192で、大当り乱数の値が下限判定値未満でないと判定した場合(ステップA192;N)には、当該先読み大当り判定処理の直前に準備した判定フラグは高確率判定フラグであるか判定する(ステップA193)。
ステップA193で、高確率判定フラグであると判定した場合(ステップA193;Y)、すなわち当該先読み大当り判定処理がステップA171の処理である場合には、高確率中の上限判定値を設定して(ステップA194)、対象の大当り乱数の値が上限判定値より大きいか判定する(ステップA196)。
一方、ステップA193で、高確率判定フラグでないと判定した場合(ステップA193;N)、すなわち当該先読み大当り判定処理がステップA162の処理である場合には、低確率中の上限判定値を設定して(ステップA195)、対象の大当り乱数の値が上限判定値より大きいか判定する(ステップA196)。
ステップA196で、対象の大当り乱数の値が上限判定値より大きいと判定した場合(ステップA196;Y)は、判定結果としてはずれを設定して(ステップA197)、先読み大当り判定処理を終了する。
一方、ステップA196で、対象の大当り乱数の値が上限判定値より大きくないと判定した場合(ステップA196;N)、すなわち大当りである場合には、判定結果として大当りを設定して(ステップA198)、先読み大当り判定処理を終了する。
〔大入賞口スイッチ監視処理〕
次に、上述の特図ゲーム処理における大入賞口スイッチ監視処理(ステップA2)の詳細について説明する。図31に示すように、大入賞口スイッチ監視処理では、まず、特図ゲーム処理番号の値が「4」であるか、すなわち大入賞口開放中処理中であるかを判定する(ステップA201)。大入賞口開放中処理中である場合(ステップA201;Y)は、大入賞口スイッチ38aに入力があるか判定する(ステップA203)。また、大入賞口開放中処理中でない場合(ステップA201;N)は、特図ゲーム処理番号の値が「5」であるか、すなわち大入賞口残存球処理中であるかを判定する(ステップA202)。
大入賞口残存球処理中である場合は(ステップA202;Y)は、大入賞口スイッチ38aに入力があるか判定する(ステップA203)。また、大入賞口残存球処理中でない場合は(ステップA202;N)は、大入賞口スイッチ監視処理を終了する。
特図ゲーム処理タイマが「0」になるまで特図ゲーム処理番号は次に移行しないため、このように特図ゲーム処理番号によって遊技の進行状態をチェックすることができる。
ステップA203で、大入賞口スイッチ38aに入力がないと判定した場合(ステップA203;N)には、大入賞口スイッチ監視処理を終了する。
一方、ステップA203で、大入賞口スイッチ38aに入力があると判定した場合(ステップA203;Y)には、大入賞口カウントコマンドを準備して(ステップA204)、演出コマンド設定処理(ステップA205)を行う。
次いで、特図ゲーム処理番号の値が「4」であるか、すなわち大入賞口開放中処理中であるか判定する(ステップA206)。
ステップA206で、大入賞口開放中処理中でないと判定した場合(ステップA206;N)には、大入賞口スイッチ監視処理を終了する。
一方、ステップA206で、大入賞口開放中処理中であると判定した場合(ステップA206;Y)には、大入賞口カウント数を+1更新して(ステップA207)、大入賞口カウント数が上限値(一のラウンドで入賞可能な遊技球数。例えば、9個)以上となったかを判定する(ステップA208)。
大入賞口カウント数が上限値以上となっていない場合(ステップA208;N)は、大入賞口スイッチ監視処理を終了する。
一方、大入賞口カウント数が上限値以上となった場合(ステップA208;Y)は、特図ゲーム処理タイマ領域を0クリアして(ステップA209)、大入賞口スイッチ監視処理を終了する。これにより大入賞口が閉鎖されて一のラウンドが終了することとなる。
〔特図普段処理〕
次に、上述の特図ゲーム処理における特図普段処理(ステップA8)の詳細について説明する。図32に示すように、特図普段処理では、先ず、特図1保留数及び特図2保留数は共に「0」であるか判定する(ステップA301)。
ステップA301で、特図1保留数及び特図2保留数は共に「0」でないと判定した場合(ステップA301;N)には、変動順序フラグ格納領域(保留数合計1用)からフラグをロードして(ステップA302)、今回の変動が特図1の変動であるか判定する(ステップA303)。
ステップA303で、今回の変動が特図1の変動であると判定した場合(ステップA303;Y)には、特図1保留数に対応する飾り特図保留数コマンドを準備し(ステップA304)、演出コマンド設定処理(ステップA305)を行い、特図1変動開始処理(ステップA306)を行って、特図普段処理を終了する。なお、この時点では、特図1保留数は−1更新されていないが、ステップA304では、−1更新された値に対応するコマンド(飾り特図保留数コマンド)を準備する。
一方、ステップA303で、今回の変動が特図1の変動でないと判定した場合(ステップA303;N)、すなわち今回の変動が特図2の変動である場合には、特図2保留数に対応する飾り特図保留数コマンドを準備し(ステップA307)、演出コマンド設定処理(ステップA308)を行い、特図2変動開始処理(ステップA309)を行って、特図普段処理を終了する。なお、この時点では、特図2保留数は−1更新されていないが、ステップA307では、−1更新された値に対応するコマンド(飾り特図保留数コマンド)を準備する。
また、ステップA301で、特図1保留数及び特図2保留数は共に「0」であると判定した場合(ステップA301;Y)には、客待ちデモが開始済みであるかを判定し(ステップA310)、客待ちデモが開始済みでない場合(ステップA310;N)は、客待ちデモフラグ領域に客待ちデモ中フラグをセットする(ステップA311)。
続けて、客待ちデモコマンドを準備して(ステップA312)、演出コマンド設定処理(ステップA313)を行う。
次いで、処理番号として特図普段処理にかかる「0」を設定し(ステップA314)、その処理番号を特図ゲーム処理番号領域にセーブして(ステップA315)、変動図柄判別フラグ領域をクリアする(ステップA316)。そして、大入賞口不正監視期間フラグ領域に不正監視期間中フラグをセーブして(ステップA317)、特図普段処理を終了する。
〔特図1変動開始処理〕
次に、上述の特図普段処理における特図1変動開始処理(ステップA306)の詳細について説明する。特図1変動開始処理は、第1特図変動表示ゲームの開始時に行う処理である。図33(a)に示すように、まず、実行する特図変動表示ゲームの種別(ここでは特図1)を示す特図1変動フラグを変動図柄判別フラグ領域にセーブし(ステップA321)、第1特図変動表示ゲームが大当りであるか否かを判別するための大当りフラグ1にはずれ情報や大当り情報を設定する大当りフラグ1設定処理(ステップA322)を行う。
次に、特図1停止図柄(図柄情報)の設定に係る特図1停止図柄設定処理(ステップA323)を行った後、変動パターンを設定するためのパラメータである特図情報を設定する特図情報設定処理(ステップA324)を行い、第1特図変動表示ゲームの変動パターンの設定に関する種々の情報を参照するための情報が設定されたテーブルである特図1変動パターン設定情報テーブルを準備する(ステップA325)。その後、第1特図変動表示ゲームにおける変動態様である変動パターンを設定する変動パターン設定処理(ステップA326)を行い、第1特図変動表示ゲームの変動開始の情報を設定する変動開始情報設定処理(ステップA327)を行う。
次いで、処理番号として特図変動中処理にかかる「1」を設定し(ステップA328)、その処理番号を特図ゲーム処理番号領域にセーブする(ステップA329)。
次いで、客待ちデモフラグ領域をクリアし(ステップA330)、特図1の変動開始に関する信号(例えば、特別図柄1変動中信号をON)を試験信号出力データ領域にセーブする(ステップA331)。その後、特図1変動制御フラグ領域に変動中フラグをセーブし(ステップA332)、特図1点滅制御タイマ領域に点滅制御タイマ(特図1表示器51aの点滅の周期のタイマ)の初期値(例えば、100m秒)をセーブし(ステップA333)、特図1変動図柄番号領域に初期値(例えば、0)をセーブして(ステップA334)、特図1変動開始処理を終了する。
〔特図2変動開始処理〕
次に、上述の特図普段処理における特図2変動開始処理(ステップA309)の詳細について説明する。特図2変動開始処理は、第2特図変動表示ゲームの開始時に行う処理であって、図33(a)に示した特図1変動開始処理での処理と同様の処理を、第2始動記憶を対象として行うものである。
図33(b)に示すように、まず、実行する特図変動表示ゲームの種別(ここでは特図2)を示す特図2変動フラグを変動図柄判別フラグ領域にセーブし(ステップA341)、第2特図変動表示ゲームが大当りであるか否かを判別するための大当りフラグ2にはずれ情報や大当り情報を設定する大当りフラグ2設定処理(ステップA342)を行う。
次に、特図2停止図柄(図柄情報)の設定に係る特図2停止図柄設定処理(ステップA343)を行った後、変動パターンを設定するためのパラメータである特図情報を設定する特図情報設定処理(ステップA344)を行い、第2特図変動表示ゲームの変動パターンの設定に関する種々の情報を参照するための情報が設定されたテーブルである特図2変動パターン設定情報テーブルを準備する(ステップA345)。その後、第2特図変動表示ゲームにおける変動態様である変動パターンを設定する変動パターン設定処理(ステップA346)を行い、第2特図変動表示ゲームの変動開始の情報を設定する変動開始情報設定処理(ステップA347)を行う。
次いで、処理番号として特図変動中処理にかかる「1」を設定し(ステップA348)、その処理番号を特図ゲーム処理番号領域にセーブする(ステップA349)。
次いで、客待ちデモフラグ領域をクリアし(ステップA350)、特図2の変動開始に関する信号(例えば、特別図柄2変動中信号をON)を試験信号出力データ領域にセーブする(ステップA351)。その後、特図2変動制御フラグ領域に変動中フラグをセーブし(ステップA352)、特図2点滅制御タイマ領域に点滅制御タイマ(特図2表示器51bの点滅の周期のタイマ)の初期値(例えば、100m秒)をセーブし(ステップA353)、特図2変動図柄番号領域に初期値(例えば、0)をセーブして(ステップA354)、特図2変動開始処理を終了する。
〔大当りフラグ1設定処理〕
図34(a)には、上述の特図1変動開始処理における大当りフラグ1設定処理(ステップA322)を示した。この大当りフラグ1設定処理では、まず、大当りフラグ1領域にはずれ情報をセーブする(ステップA361)。次に、RWMの特図1大当り乱数格納領域(保留数1用)から大当り乱数をロードし、準備して(ステップA362)、当該特図1大当り乱数格納領域(保留数1用)を0クリアする(ステップA363)。なお、保留数1用とは、消化順序が最先(ここでは特図1のうちで最先)の特図始動記憶についての情報(乱数等)を格納する領域である。その後、準備した大当り乱数値が大当り判定値と一致するか否かに応じて大当りであるか判定する大当り判定処理(ステップA364)を行う。
そして、大当り判定処理(ステップA364)の判定結果が大当りである場合(ステップA365;Y)は、ステップA361にてはずれ情報をセーブした大当りフラグ1領域に大当り情報を上書きしてセーブし(ステップA366)、大当りフラグ1設定処理を終了する。一方、大当り判定処理(ステップA364)の判定結果が大当りでない場合(ステップA365;N)は、大当りフラグ1領域にはずれ情報をセーブしたまま大当りフラグ1設定処理を終了する。
〔大当りフラグ2設定処理〕
図34(b)には、上述の特図2変動開始処理における大当りフラグ2設定処理(ステップA342)を示した。この大当りフラグ2設定処理では、まず、大当りフラグ2領域にはずれ情報をセーブする(ステップA371)。次に、RWMの特図2大当り乱数格納領域(保留数1用)から大当り乱数をロードし、準備して(ステップA372)、当該特図2大当り乱数格納領域(保留数1用)を0クリアする(ステップA372)。なお、保留数1用とは、消化順序が最先(ここでは特図2のうちで最先)の特図始動記憶についての情報(乱数等)を格納する領域である。その後、準備した大当り乱数値が大当り判定値と一致するか否かに応じて大当りであるか判定する大当り判定処理(ステップA374)を行う。
そして、大当り判定処理(ステップA374)の判定結果が大当りである場合(ステップA375;Y)は、ステップA371にてはずれ情報をセーブした大当りフラグ2領域に大当り情報を上書きしてセーブし(ステップA376)、大当りフラグ2設定処理を終了する。一方、大当り判定処理(ステップA374)の判定結果が大当りでない場合(ステップA375;N)は、大当りフラグ2領域にはずれ情報をセーブしたまま大当りフラグ2設定処理を終了する。
〔大当り判定処理〕
図35には、上述の大当りフラグ1設定処理及び大当りフラグ2設定処理における大当り判定処理(ステップA364,A374)を示した。この大当り判定処理では、まず、大当り判定値の下限判定値を設定し(ステップA381)、対象の大当り乱数の値が下限判定値未満かを判定する(ステップA382)。なお、大当りであるとは大当り乱数が大当り判定値と一致することである。大当り判定値は連続する複数の値であり、大当り乱数が、大当り判定値の下限の値である下限判定値以上で、かつ、大当り判定値の上限の値である上限判定値以下である場合に、大当りであると判定される。
大当り乱数の値が下限判定値未満である場合(ステップA382;Y)は、判定結果としてはずれを設定し(ステップA387)、大当り判定処理を終了する。
また、大当り乱数の値が下限判定値未満でない場合(ステップA382;N)は、高確率状態であるかを判定する(ステップA383)。
そして、高確率状態である場合(ステップA383;Y)は、高確率中の上限判定値を設定し(ステップA384)、対象の大当り乱数の値が上限判定値より大きいかを判定する(ステップA386)。また、高確率状態でない場合(ステップA383;N)は、低確率中の上限判定値を設定し(ステップA385)、対象の大当り乱数の値が上限判定値より大きいかを判定する(ステップA386)。
大当り乱数の値が上限判定値より大きい場合(ステップA386;Y)は、判定結果としてはずれを設定し(ステップA387)、大当り判定処理を終了する。
また、大当り乱数の値が上限判定値より大きくない場合(ステップA386;N)、すなわち大当りである場合は、判定結果として大当りを設定し(ステップA388)、大当り判定処理を終了する。
〔特図1停止図柄設定処理〕
図36には、上述の特図1変動開始処理における特図1停止図柄設定処理(ステップA323)を示した。この特図1停止図柄設定処理では、まず、大当りフラグ1が大当りかを判定し(ステップA391)、大当りである場合(ステップA391;Y)は、特図1大当り図柄乱数格納領域(保留数1用)から大当り図柄乱数をロードする(ステップA392)。次に、特図1大当り図柄テーブルを設定して(ステップA393)、ロードした大当り図柄乱数に対応する停止図柄番号を取得し、特図1停止図柄番号領域にセーブする(ステップA394)。この処理により特別結果の種類が選択される。
その後、特図1大当り停止図柄情報テーブルを設定して(ステップA395)、停止図柄番号に対応する停止図柄パターンを取得し、停止図柄パターン領域にセーブする(ステップA396)。停止図柄パターンとは、特図表示器(ここでは特図1表示器51a)での停止図柄や表示装置41での停止図柄を設定するためのものである。次に、停止図柄番号に対応するラウンド数上限値情報(本実施形態の場合、16Rまたは6Rを示す情報)を取得し、ラウンド数上限値情報領域にセーブして(ステップA397)、停止図柄番号に対応する確率変動判定データを取得し、確率変動判定データ領域にセーブして(ステップA398)、停止図柄パターンに対応する飾り特図コマンドを準備する(ステップA401)。ここで、確率変動判定データは、大当り後にどのモードに移行するかを示す情報であり、本実施形態では、ステップA398において、「低確率データ(通常(普電サポートなし))」、「高確率データ1(確変(普電サポートあり))」、または「高確率データ2(潜伏確変(普電サポートなし))」が取得されて確率変動判定データ領域にセーブされる。
一方、大当りフラグ1が大当りでない場合(ステップA391;N)は、はずれ時の停止図柄番号を特図1停止図柄番号領域にセーブし(ステップA399)、はずれ停止図柄パターンを停止図柄パターン領域にセーブして(ステップA400)、停止図柄パターンに対応する飾り特図コマンドを準備する(ステップA401)。以上の処理により、特図変動表示ゲームの結果に対応した停止図柄が設定される。
その後、飾り特図コマンドを飾り特図コマンド領域にセーブし(ステップA402)、演出コマンド設定処理(ステップA403)を行う。この飾り特図コマンドは、後に演出制御装置300に送信される。そして、停止図柄番号に対応する図柄データを試験信号出力データ領域にセーブし(ステップA404)、特図1大当り図柄乱数格納領域(保留数1用)を0クリアして(ステップA405)、特図1停止図柄設定処理を終了する。
〔特図2停止図柄設定処理〕
図37には、上述の特図2変動開始処理における特図2停止図柄設定処理(ステップA343)を示した。この特図2停止図柄設定処理では、まず、大当りフラグ2が大当りかを判定し(ステップA411)、大当りである場合(ステップA411;Y)は、特図2大当り図柄乱数格納領域(保留数1用)から大当り図柄乱数をロードする(ステップA412)。次に、特図2大当り図柄テーブルを設定して(ステップA413)、ロードした大当り図柄乱数に対応する停止図柄番号を取得し、特図2停止図柄番号領域にセーブする(ステップA414)。この処理により特別結果の種類が選択される。
その後、特図2大当り停止図柄情報テーブルを設定して(ステップA415)、停止図柄番号に対応する停止図柄パターンを取得し、停止図柄パターン領域にセーブする(ステップA416)。停止図柄パターンとは、特図表示器(ここでは特図2表示器51b)での停止図柄や表示装置41での停止図柄を設定するためのものである。次に、停止図柄番号に対応するラウンド数上限値情報(本実施形態の場合、16Rまたは6Rを示す情報)を取得し、ラウンド数上限値情報領域にセーブして(ステップA417)、停止図柄番号に対応する確率変動判定データを取得し、確率変動判定データ領域にセーブして(ステップA418)、停止図柄パターンに対応する飾り特図コマンドを準備する(ステップA421)。
一方、大当りフラグ2が大当りでない場合(ステップA411;N)は、はずれ時の停止図柄番号を特図2停止図柄番号領域にセーブし(ステップA419)、はずれ停止図柄パターンを停止図柄パターン領域にセーブして(ステップA420)、停止図柄パターンに対応する飾り特図コマンドを準備する(ステップA421)。以上の処理により、特図変動表示ゲームの結果に対応した停止図柄が設定される。
その後、飾り特図コマンドを飾り特図コマンド領域にセーブし(ステップA422)、演出コマンド設定処理(ステップA423)を行う。この飾り特図コマンドは、後に演出制御装置300に送信される。そして、停止図柄番号に対応する図柄データを試験信号出力データ領域にセーブし(ステップA424)、特図2大当り図柄乱数格納領域(保留数1用)を0クリアして(ステップA425)、特図2停止図柄設定処理を終了する。
すなわち、遊技制御装置100が、第1始動入賞口36での遊技球の検出に基づいて変動表示ゲームとして第1変動表示ゲームを実行し、第2始動入賞口97や普通変動入賞装置37での遊技球の検出に基づいて変動表示ゲームとして第2変動表示ゲームを実行する変動表示ゲーム実行手段をなす。また、遊技制御装置100が、判定手段(遊技制御装置100)による判定結果に基づき変動表示ゲームの実行を制御する変動表示ゲーム実行制御手段をなす。
〔特図情報設定処理〕
次に、上述の特図保留情報判定処理、特図1変動開始処理、及び特図2変動開始処理における特図情報設定処理(ステップA180,A324,A344)の詳細について説明する。
図38に示すように特図情報設定処理では、まず、変動グループ選択ポインタテーブルを設定して(ステップA431)、現在の確率状態及び停止図柄バターン番号に対応する変動グループ選択ポインタを取得する(ステップA432)。ここで、本実施形態では、停止図柄パターン番号として、「0:はずれ図柄」、「1:16R確変図柄」、「2:6R確変図柄A」、「3:6R確変図柄B」、「4:6R確変図柄C」、または「5:6R通常図柄」が設定されている。また、現在の確率状態として、「1:通常(普電サポートなし)」、「2:確変(普電サポートあり)」、または「3:潜伏確変(普電サポートなし)」が設定されている。
次いで、停止図柄パターン番号が「0」であるか、すなわち停止図柄パターンがはずれ図柄パターンであるか判定する(ステップA433)。
ステップA433で、停止図柄パターンがはずれ図柄パターンでないと判定した場合(ステップA433;N)には、ステップA432で取得した変動グループ選択ポインタを、変動グループ選択ポインタ領域にセーブして(ステップA435)、特図情報設定処理を終了する。
一方、ステップA433で、停止図柄パターンがはずれ図柄パターンであると判定した場合(ステップA433;Y)には、特図1保留数と特図2保留数の合計値に対応する値に変動グループ選択ポインタを更新し(ステップA434)、当該更新した変動グループ選択ポインタを、変動グループ選択ポインタ領域にセーブして(ステップA435)、特図情報設定処理を終了する。
このように、本実施形態では、停止図柄パターンが大当り図柄パターンである場合には、変動パターンの振り分けは保留数に影響しないが、停止図柄パターンがはずれ図柄パターンである場合には、変動パターンの振り分けは保留数に影響する。
具体的には、例えば、停止図柄パターンがはずれ図柄パターンであって、現在の遊技状態が通常(普電サポートなし)または潜伏確変(普電サポートなし)の場合には、特図1保留数と特図2保留数の合計値が「1」である際と、「2」,「3」である際と、「4」,「5」である際と、「6」,「7」,「8」である際で変動パターンの振り分けが異なる。
また、停止図柄パターンがはずれ図柄パターンであって、現在の遊技状態が確変(普電サポートあり)の場合には、特図1保留数と特図2保留数の合計値が「1」である際と、「2」である際と、「3」である際と、「4」,「5」,「6」,「7」,「8」である際で変動パターンの振り分けが異なる。
〔変動パターン設定処理〕
次に、上述の特図保留情報判定処理、特図1変動開始処理、及び特図2変動開始における変動パターン設定処理(ステップA181,A326,A346)の詳細について説明する。
図39に示すように変動パターン設定処理では、まず、変動グループアドレステーブルを設定し(ステップA441)、変動グループ選択ポインタに対応する変動グループテーブルのアドレスを取得し、準備して(ステップA442)、対象(特図1または特図2)の変動パターン乱数1格納領域(保留数1用)から変動パターン乱数1をロードし、準備する(ステップA443)。
次いで、2バイト振り分け処理(ステップA444)を行って、振り分けられた結果得られた変動パターン選択テーブルのアドレスを取得し、準備して(ステップA445)、対象(特図1または特図2)の変動パターン乱数2格納領域(保留数1用)から変動パターン乱数2をロードし、準備する(ステップA446)。
次いで、振り分け処理(ステップA447)を行い、振り分けられた結果得られた変動パターン番号を取得し、変動パターン番号領域にセーブして(ステップA448)、変動パターン設定処理を終了する。すなわち、遊技制御装置100が、ゲームの実行態様である変動パターンを複数のうちから設定する変動パターン設定手段をなす。
〔変動開始情報設定処理〕
次に、上述の特図1変動開始処理及び特図2変動開始処理における変動開始情報設定処理(ステップA327,A347)の詳細について説明する。図40に示すように変動開始情報設定処理では、まず、対象の変動パターン乱数1〜2の乱数格納領域をクリアする(ステップA451)。次に、変動時間値テーブルを設定し(ステップA452)、変動パターン番号に対応する変動時間値を取得し、特図ゲーム処理タイマ領域にセーブする(ステップA453)。
そして、変動パターン番号に対応する変動コマンド(MODE,ACTION)を準備して(ステップA454)、演出コマンド設定処理を行う(ステップA455)。次に、変動図柄判別フラグに対応する特図保留数を−1更新して(ステップA456)、変動図柄判別フラグに対応する乱数格納領域のアドレスを設定する(ステップA457)。次いで、乱数格納領域をシフトし(ステップA458)、シフト後の空き領域をクリアする(ステップA459)。次いで、変動順序フラグ格納領域をシフトし(ステップA460)、シフト後の空き領域をクリアして(ステップA461)、変動開始情報設定処理を終了する。
以上の処理により、特図変動表示ゲームの開始に関する情報が設定される。すなわち、遊技制御装置100が、始動記憶手段(遊技制御装置100)に記憶された各種の乱数値の判定を行う判定手段をなす。また、遊技制御装置100が、始動記憶の判定情報に基づいて、変動表示ゲームで実行する識別情報の変動パターンを決定することが可能な変動パターン決定手段をなす。
そして、これらの特図変動表示ゲームの開始に関する情報は後に演出制御装置300に送信され、演出制御装置300では、特図変動表示ゲームの開始に関する情報の受信に基づき、決定された変動パターンに応じて飾り特図変動表示ゲームでの詳細な演出内容を設定する。これらの特図変動表示ゲームの開始に関する情報としては、始動記憶数(保留数)に関する情報を含む飾り特図保留数コマンド、停止図柄に関する情報を含む飾り特図コマンド、特図変動表示ゲームの変動パターンに関する情報を含む変動コマンド、停止時間の延長に関する情報を含む停止情報コマンドが挙げられ、この順でコマンドが演出制御装置300に送信される。特に、飾り特図コマンドを変動コマンドよりも先に送信することで、演出制御装置300での処理を効率よく進めることができる。
〔特図変動中処理〕
次に、上述の特図ゲーム処理における特図変動中処理(ステップA9)の詳細について説明する。
図41に示すように、特図変動中処理では、まず、変動図柄判別フラグに対応する図柄停止コマンドを準備して(ステップA501)、演出コマンド設定処理(ステップA502)を行う。
次いで、停止図柄パターン番号に対応する表示時間を設定して(ステップA503)、設定した表示時間を特図ゲーム処理タイマ領域にセーブする(ステップA504)。本実施形態の場合、停止図柄パターンがはずれ図柄パターンである場合には表示時間として800m秒を設定し、停止図柄パターンが大当り図柄パターンである場合には表示時間として2000m秒を設定する。
次いで、処理番号として特図表示中処理にかかる「2」を設定し(ステップA505)、その処理番号を特図ゲーム処理番号領域にセーブする(ステップA506)。
次いで、特図1の変動終了に関する信号(例えば、特別図柄1変動中信号をOFF)を試験信号出力データ領域にセーブし(ステップA507)、特図2の変動終了に関する信号(例えば、特別図柄2変動中信号をOFF)を試験信号出力データ領域にセーブして(ステップA508)、外部情報端子に出力用の特図変動表示ゲームの実行回数に係る図柄確定回数信号制御タイマ領域に制御タイマ初期値(例えば、256m秒)をセーブする(ステップA509)。その後、特図1表示器51aにおける特図1変動表示ゲームの制御用の情報として、特図1表示器51aでの変動停止に係る停止フラグを特図1変動制御フラグ領域にセーブし(ステップA510)、特図2表示器51bにおける特図2変動表示ゲームの制御用の情報として、特図2表示器51bでの変動停止に係る停止フラグを特図2変動制御フラグ領域にセーブして(ステップA511)、特図変動中処理を終了する。
〔特図表示中処理〕
次に、上述の特図ゲーム処理における特図表示中処理(ステップA10)の詳細について説明する。図42に示すように、特図表示中処理では、まず、特図1変動開始処理における大当りフラグ1設定処理にて設定された大当りフラグ1と、特図2変動開始処理における大当りフラグ2設定処理にて設定された大当りフラグ2と、をロードして(ステップA601)、RWMの大当りフラグ1領域及び大当りフラグ2領域をクリアする処理(ステップA602)を行う。そして、ロードされた大当りフラグ2が大当りかを判定して(ステップA603)、大当りである(ステップA603;Y)と判定すると、第2特図変動表示ゲームの大当り(特図2大当り)の開始に関する試験信号(例えば、条件装置作動中信号をON、役物連続作動装置作動中信号をON、特別図柄2当り信号をON)をRWMの試験信号出力データ領域にセーブして(ステップA606)、ラウンド数上限値テーブルを設定する(ステップA607)。
一方、ステップA603にて、大当りフラグ2のチェックの結果、大当りでない(ステップA603;N)と判定すると、ロードされた大当りフラグ1が大当りかを判定して(ステップA604)、大当りである(ステップA604;Y)と判定すると、第1特図変動表示ゲームの大当り(特図1大当り)の開始に関する試験信号(例えば、条件装置作動中信号をON、役物連続作動装置作動中信号をON、特別図柄1当り信号をON)をRWMの試験信号出力データ領域にセーブして(ステップA605)、ラウンド数上限値テーブルを設定する(ステップA607)。
ラウンド数上限値テーブルを設定する処理(ステップA607)を行った後、ラウンド数上限値情報に対応するラウンド数上限値(本実施形態の場合、16Rまたは6R)を取得し、RWMのラウンド数上限値領域にセーブする(ステップA608)。続けて、ラウンド数上限値情報に対応するラウンドLEDポインタを取得し、RWMのラウンドLEDポインタ領域にセーブする(ステップA609)。
次に、停止図柄パターンに対応した飾り特図コマンドをRWMの飾り特図コマンド領域からロードし、準備して(ステップA610)、演出コマンド設定処理(ステップA613)を行う。その後、普図変動表示ゲーム及び特図変動表示ゲームにて当り結果となる確率を通常確率状態(低確率状態)とする情報に係る確率情報コマンドを準備して(ステップA612)、演出コマンド設定処理(ステップA613)を行う。続けて、特図1又は特図2停止図柄設定処理にて設定された図柄情報(停止図柄番号又は停止図柄パターン)に対応するファンファーレコマンドを準備して(ステップA614)、演出コマンド設定処理(ステップA615)を行う。
その後、大当りファンファーレ時間(例えば、10000m秒)を特図ゲーム処理タイマ領域にセーブし(ステップA616)、大入賞口開放情報に対応する大入賞口(特別変動入賞装置38)の大入賞口不正入賞数領域をクリアして(ステップA617)、大入賞口開放情報に対応する大入賞口の大入賞口不正監視期間フラグ領域に不正監視期間外フラグをセーブする(ステップA618)。その後、ファンファーレ/インターバル中処理移行設定処理1(ステップA619)を行い、特図表示中処理を終了する。
一方、ステップA604にて、大当りフラグ1が大当りでない場合(ステップA604;N)は、処理番号として特図普段処理にかかる「0」を設定して(ステップA620)、その処理番号を特図ゲーム処理番号領域にセーブする(ステップA621)。
次いで、変動図柄判別フラグ領域をクリアし(ステップA622)、大入賞口不正監視期間フラグ領域に不正監視期間中フラグをセーブして(ステップA623)、特図表示中処理を終了する。
〔ファンファーレ/インターバル中処理移行設定処理1〕
次に、上述の特図表示中処理におけるファンファーレ/インターバル中処理移行設定処理1(ステップA619)の詳細について説明する。図43に示すように、ファンファーレ/インターバル中処理移行設定処理1では、まず、処理番号としてファンファーレ/インターバル中処理にかかる「3」を設定し(ステップA631)、その処理番号を特図ゲーム処理番号領域にセーブする(ステップA632)。
次に、大当り(特別遊技状態)の開始に関する信号(例えば、大当り1信号をON、大当り2信号をON、大当り3信号をON、大当り4信号をON)を外部情報出力データ領域にセーブし(ステップA633)、高確率状態と時短状態の終了に関する信号(例えば、特別図柄1高確率状態信号をOFF、特別図柄2高確率状態信号をOFF、特別図柄1変動時間短縮状態信号をOFF、特別図柄2変動時間短縮状態信号をOFF、普通図柄1高確率状態信号をOFF)を試験信号出力データ領域にセーブする(ステップA634)。なお、特図高確率中でも、普図は確率状態しか変化しないので、普通図柄1変動時間短縮状態信号及び普通電動役物1開放延長状態信号は常時OFFされている。その後、特別遊技状態で実行したラウンド数を管理するためのラウンド数領域をクリアし(ステップA635)、遊技状態表示番号領域に時短なしの番号をセーブして(ステップA636)、普図ゲームモードフラグ領域に普図低確率フラグをセーブする(ステップA637)。
そして、変動図柄判別フラグ領域をクリアし(ステップA638)、高確率状態の表示に係る遊技盤30に設けた遊技状態表示LED(第3遊技状態表示部58)を消灯させるために高確率報知フラグ領域をクリアして(ステップA639)、特図ゲームモードフラグ領域に特図低確率&時短なしフラグをセーブする(ステップA640)。次に、停電復旧時に演出制御装置300に出力されるコマンドをセーブする停電復旧時送信コマンド領域に確率情報コマンド(低確率)をセーブし(ステップA641)、右打ち指示に関する信号(例えば、発射位置指定信号1をON)を試験信号出力データ領域にセーブし(ステップA642)、右打ち中の表示LED(例えば、第1遊技状態表示部56)を点灯させるため、遊技状態表示番号2領域に右打ち状態中の番号をセーブして(ステップA643)、ファンファーレ/インターバル中処理移行設定処理1を終了する。これにより、特別遊技状態の発生に伴い演出モードの情報が一旦クリアされることとなる。
〔ファンファーレ/インターバル中処理〕
次に、上述の特図ゲーム処理におけるファンファーレ/インターバル中処理(ステップA11)の詳細について説明する。図44に示すように、ファンファーレ/インターバル中処理では、まず、特別遊技状態のラウンド数を+1更新し(ステップA701)、特別遊技状態のラウンド数に対応するラウンドコマンドを準備して(ステップA702)、演出コマンド設定処理(ステップA703)を行う。
次いで、大入賞口開放時間(例えば、29秒)を特図ゲーム処理タイマ領域にセーブし(ステップA704)、処理番号として大入賞口開放中処理にかかる「4」に設定して(ステップA705)、その処理番号を特図ゲーム処理番号領域にセーブする(ステップA706)。
次いで、大入賞口の開放開始に関する信号(例えば、特別電動役物1作動中信号をON)を試験信号出力データ領域にセーブして(ステップA707)、大入賞口への入賞数を記憶する大入賞口カウント数領域の情報をクリアする(ステップA708)。そして、特別変動入賞装置38の開閉扉38cを開放するために、大入賞口ソレノイド出力データ領域にオンデータをセーブして(ステップA709)、ファンファーレ/インターバル中処理を終了する。
〔大入賞口開放中処理〕
次に、上述の特図ゲーム処理における大入賞口開放中処理(ステップA12)の詳細について説明する。図45に示すように、大入賞口開放中処理では、まず、実行中の特別遊技状態における現在のラウンド数とRWMのラウンド数上限値領域のラウンド数上限値とを比較して現在のラウンドが最終ラウンドであるかを判定する(ステップA801)。
そして、最終ラウンドでない場合(ステップA801;N)は、ラウンド間のインターバルに係るインターバルコマンドを準備して(ステップA802)、演出コマンド設定処理(ステップA804)を行い、ステップA805の処理に移行する。
一方、最終ラウンドである場合(ステップA801;Y)は、特別遊技状態の終了の際におけるエンディング表示画面の表示制御等に係るエンディングコマンドを準備して(ステップA803)、演出コマンド設定処理(ステップA804)を行い、ステップA805の処理に移行する。
ステップA805では、処理番号として大入賞口残存球処理にかかる「5」に設定する(ステップA805)。そして、その処理番号を特図ゲーム処理番号領域にセーブする(ステップA806)。
次いで、残存球処理時間(例えば、1.9秒)を特図ゲーム処理タイマ領域にセーブし(ステップA807)、特別変動入賞装置38の開閉扉38cを閉鎖するために、大入賞口ソレノイド38bをオフさせるためのオフデータを大入賞口ソレノイド出力データ領域にセーブして(ステップA808)、大入賞口開放中処理を終了する。
〔大入賞口残存球処理〕
次に、上述の特図ゲーム処理における大入賞口残存球処理(ステップA13)の詳細について説明する。図46に示すように、大入賞口残存球処理では、まず、実行中の特別遊技状態における現在のラウンド数とRWMのラウンド数上限値領域のラウンド数上限値とを比較して現在のラウンドが最終ラウンドであるかを判定する(ステップA901)。
そして、特別遊技状態における現在のラウンドが最終ラウンドでない場合(ステップA901;N)は、処理番号としてファンファーレ/インターバル中処理にかかる「3」を設定し(ステップA902)、その処理番号を特図ゲーム処理番号領域にセーブする(ステップA903)。
次いで、インターバル時間(例えば、0.1秒)を特図ゲーム処理タイマ領域にセーブし(ステップA904)、大入賞口(特別変動入賞装置38)の開放終了に関する信号(例えば、特別電動役物1作動中信号をOFF)を試験信号出力データ領域にセーブして(ステップA905)、大入賞口残存球処理を終了する。
一方、特別遊技状態における現在のラウンドが最終ラウンドである場合(ステップA901;Y)は、処理番号として大当り終了処理にかかる「6」を設定し(ステップA906)、その処理番号を特図ゲーム処理番号領域にセーブする(ステップA907)。
次いで、エンディング時間(例えば、5.1秒)を特図ゲーム処理タイマ領域にセーブして(ステップA908)、大入賞口(特別変動入賞装置38)の開放終了に関する信号(例えば、特別電動役物1作動中信号をOFF)を試験信号出力データ領域にセーブする(ステップA909)。
次いで、大入賞口への入賞数を記憶する大入賞口カウント数領域の情報をクリアし(ステップA910)、特別遊技状態のラウンド数を記憶するラウンド数領域の情報をクリアし(ステップA911)、特別遊技状態のラウンド数の上限値を記憶するラウンド数上限値領域の情報をクリアして(ステップA912)、大入賞口残存球処理を終了する。
〔大当り終了処理〕
次に、上述の特図ゲーム処理における大当り終了処理(ステップA14)の詳細について説明する。図47に示すように、この大当り終了処理では、まず、確率変動判定データによるサブルーチンコールを行う(ステップA1001)。
ステップA1001で、確率変動判定データが「低確率データ(通常(普電サポートなし))」の場合には、大当り終了設定処理1(ステップA1002)を行って、ステップA1005の処理に移行する。
また、ステップA1001で、確率変動判定データが「高確率データ1(確変(普電サポートあり))」の場合には、大当り終了設定処理2(ステップA1003)を行って、ステップA1005の処理に移行する。
また、ステップA1001で、確率変動判定データが「高確率データ2(潜伏確変(普電サポートなし))」の場合には、大当り終了設定処理3(ステップA1004)を行って、ステップA1005の処理に移行する。
ステップA1005では、停電復旧時送信コマンド領域から確率情報コマンドをロードし、準備する(ステップA1005)。そして、演出コマンド設定処理(ステップA1006)を行う。
次いで、処理番号として特図普段処理にかかる「0」を設定して(ステップA1007)、その処理番号を特図ゲーム処理番号領域にセーブする(ステップA1008)。
次いで、大当りの終了に関する信号(例えば、大当り1信号をOFF、大当り3信号をOFF、大当り4信号をOFF)を外部情報出力データ領域にセーブして(ステップA1009)、大当りの終了に関する信号(例えば、条件装置作動中信号をOFF、役物連続作動装置作動中信号をOFF、特別図柄1当り信号をOFF、特別図柄2当り信号をOFF)を試験信号出力データ領域にセーブする(ステップA1010)。
次いで、確率判定フラグ領域の情報をクリアし(ステップA1011)、大当りのラウンド回数を示すラウンドLEDのポインタ領域の情報をクリアし(ステップA1012)、大入賞口不正監視期間フラグ領域に不正監視期間中フラグをセーブして(ステップA1013)、大当り終了処理を終了する。
〔大当り終了設定処理1〕
図48(a)には、上述の大当り終了処理における大当り終了設定処理1(ステップA1002)を示した。この大当り終了設定処理1では、まず、時短状態なしに関する信号(例えば、大当り2信号をOFF)を外部情報出力データ領域にセーブして(ステップA1021)、低確率状態と時短状態なしの開始に関する信号(例えば、特別図柄1高確率状態信号をOFF、特別図柄2高確率状態信号をOFF、特別図柄1変動時間短縮状態信号をOFF、特別図柄2変動時間短縮状態信号をOFF、普通図柄1高確率状態信号をOFF)を試験信号出力データ領域にセーブする(ステップA1022)。
次いで、遊技状態表示番号領域に時短状態なしの番号をセーブし(ステップA1023)、普図ゲームモードフラグ領域に普図低確率フラグをセーブして(ステップA1024)、特図ゲームモードフラグ領域に特図低確率&時短なしフラグをセーブする(ステップA1025)。
次いで、左打ち指示に関する信号(例えば、発射位置指定信号1をOFF)を試験信号出力データ領域にセーブして(ステップA1026)、右打ち中の表示LED(第1遊技状態表示部56)を消灯させるため、遊技状態表示番号2領域に左打ち状態中の番号をセーブする(ステップA1027)。
次いで、停電復旧時送信コマンド領域に確率情報コマンド(低確率)をセーブして(ステップA1028)、大当り終了設定処理1を終了する。
〔大当り終了設定処理2〕
図48(b)には、上述の大当り終了処理における大当り終了設定処理2(ステップA1003)を示した。この大当り終了設定処理2では、まず、時短状態の開始に関する信号(例えば、大当り2信号をON)を外部情報出力データ領域にセーブする(ステップA1031)。時短状態の開始に関する信号は、大当り中から出力されているので継続する形で、外部情報出力データ領域にセーブされる。
次いで、高確率状態と時短状態ありの開始に関する信号(例えば、特別図柄1高確率状態信号をON、特別図柄2高確率状態信号をON、特別図柄1変動時間短縮状態信号をON、特別図柄2変動時間短縮状態信号をON、普通図柄1高確率状態信号をON)を試験信号出力データ領域にセーブする(ステップA1032)。
次に、遊技状態表示番号領域に時短状態ありの番号をセーブし(ステップA1033)、普図ゲームモードフラグ領域に普図高確率フラグをセーブして(ステップA1034)、特図ゲームモードフラグ領域に特図高確率&時短ありフラグをセーブする(ステップA1035)。
次いで、停電復旧時送信コマンド領域に確率情報コマンド(高確率)をセーブして(ステップA1036)、大当り終了設定処理2を終了する。なお、本実施形態の場合、時短状態中は右打ちモードであるが、大当り中から右打ちモードが設定されているので、大当り終了設定処理2では右打ちに関する設定を行わない。
〔大当り終了設定処理3〕
図49には、上述の大当り終了処理における大当り終了設定処理3(ステップA1004)を示した。この大当り終了設定処理3では、まず、時短状態なしに関する信号(例えば、大当り2信号をOFF)を外部情報出力データ領域にセーブして(ステップA1041)、高確率状態と時短状態なしの開始に関する信号(例えば、特別図柄1高確率状態信号をON、特別図柄2高確率状態信号をON、特別図柄1変動時間短縮状態信号をOFF、特別図柄2変動時間短縮状態信号をOFF、普通図柄1高確率状態信号をOFF)を試験信号出力データ領域にセーブする(ステップA1042)。
次いで、遊技状態表示番号領域に時短状態なしの番号をセーブし(ステップA1043)、普図ゲームモードフラグ領域に普図低確率フラグをセーブして(ステップA1044)、特図ゲームモードフラグ領域に特図高確率&時短なしフラグをセーブする(ステップA1045)。
次いで、左打ち指示に関する信号(例えば、発射位置指定信号1をOFF)を試験信号出力データ領域にセーブして(ステップA1046)、右打ち中の表示LED(第1遊技状態表示部56)を消灯させるため、遊技状態表示番号2領域に左打ち状態中の番号をセーブする(ステップA1047)。
次いで、停電復旧時送信コマンド領域に確率情報コマンド(潜伏)をセーブして(ステップA1048)、大当り終了設定処理3を終了する。
〔演出コマンド設定処理〕
次に、タイマ割込み処理中に実行される各処理における演出コマンド設定処理の詳細について説明する。図50に示すように、演出コマンド設定処理では、まず、演出用シリアル送信バッファのステータスを読み込み(ステップA2001)、演出用シリアル送信バッファは満杯であるかを判定する(ステップA2002)。
演出用シリアル送信バッファが満杯である場合(ステップA2002;Y)は、演出用シリアル送信バッファのステータスを読み込む処理(ステップA2001)に戻る。
また、演出用シリアル送信バッファが満杯でない場合(ステップA2002;N)は、コマンドデータ(MODE)を演出用シリアル送信バッファに書き込む(ステップA2003)。
次いで、演出用シリアル送信バッファのステータスを読み込み(ステップA2004)、演出用シリアル送信バッファは満杯であるかを判定する(ステップA2005)。
演出用シリアル送信バッファが満杯である場合(ステップA2005;Y)は、演出用シリアル送信バッファのステータスを読み込む処理(ステップA2004)に戻る。
また、演出用シリアル送信バッファが満杯でない場合(ステップA2005;N)は、コマンドデータ(ACTION)を演出用シリアル送信バッファに書き込んで(ステップA2006)、演出コマンド設定処理を終了する。
〔図柄変動制御処理〕
図51に、前述の特図ゲーム処理における図柄変動制御処理(ステップA16,A18)、後述の普図ゲーム処理における図柄変動制御処理(ステップB15)を示した。図柄変動制御処理は、特別図柄(第1特図、第2特図等)や普通図柄(普図)の変動の制御と特別図柄や普通図柄の表示データの設定を行う処理である。
この図柄変動制御処理では、まず、制御対象の図柄(例えば、第1特図、第2特図、及び普図の何れか)にかかる変動制御フラグが変動中であるかチェックする(ステップA2101)。本実施形態の場合、ステップA15、ステップA17、ステップB14にて準備した変動制御テーブル上に、変動制御フラグ領域の下位アドレス、表示テーブル2(停止用)のアドレス、表示テーブル1(変動用)のアドレスが定義されている。
制御対象の図柄にかかる変動制御フラグが変動中である場合(ステップA2102;Y)は、制御対象の図柄に対応する図柄表示テーブル(変動用)を取得する(ステップA2103)。本実施形態の場合、ステップA15、ステップA17、ステップB14にて準備した変動制御テーブル上に、図柄表示テーブル(変動用)のアドレスが定義されている。
次いで、制御対象の点滅制御タイマを−1更新して(ステップA2104)、更新後の点滅制御タイマが「0」であるかを判定する(ステップA2105)。
更新後の点滅制御タイマが「0」でない場合(ステップA2105;N)は、制御対象の変動図柄番号領域の値に対応する表示データを取得する(ステップA2108)。そして、取得した表示データをRAM111C内に設けられた対象のセグメント領域にセーブして(ステップA2111)、図柄変動制御処理を終了する。
また、更新後の点滅制御タイマが「0」である場合(ステップA2105;Y)は、点滅制御タイマ初期値(例えば、100m秒)を対象の点滅タイマ領域にセーブし(ステップA2106)、制御対象の変動図柄番号を+1更新して(ステップA2107)、制御対象の変動図柄番号領域の値に対応する表示データを取得する(ステップA2108)。そして、取得した表示データをRAM111C内に設けられた対象のセグメント領域にセーブして(ステップA2111)、図柄変動制御処理を終了する。
一方、制御対象の図柄にかかる変動制御フラグが変動中でない場合(ステップA2102;N)は、制御対象の図柄に対応する図柄表示テーブル(停止用)を取得する(ステップA2109)。本実施形態の場合、ステップA15、ステップA17、ステップB14にて準備した変動制御テーブル上に、図柄表示テーブル(停止用)のアドレスが定義されている。
次いで、制御対象の停止図柄番号領域の値に対応する表示データを取得し(ステップA2110)、取得した表示データを対象のセグメント領域にセーブして(ステップA2111)、図柄変動制御処理を終了する。
〔振り分け処理〕
図52(a)には、上述の変動パターン設定処理における振り分け処理(ステップA447)を示した。
この振り分け処理では、まず、選択テーブル(ステップA445にて準備した変動パターン選択テーブル)の先頭のデータが振り分けなしのコード(すなわち「0」)であるかをチェックする(ステップA2201)。
そして、選択テーブル(変動パターン選択テーブル)の先頭のデータが振り分けなしのコードである場合(ステップA2202;Y)は、振り分けた結果に対応するデータのアドレスに更新して(ステップA2207)、振り分け処理を終了する。
一方、選択テーブル(変動パターン選択テーブル)の先頭のデータが振り分けなしのコードでない場合(ステップA2202;N)は、選択テーブル(変動パターン選択テーブル)に最初に規定されている一の振り分け値を取得する(ステップA2203)。
続けて、ステップA446にて準備した乱数値(変動パターン乱数2の値)からステップA2203にて取得した振り分け値を減算して新たな乱数値を算出し(ステップA2204)、当該算出した新たな乱数値が「0」よりも小さいかを判定する(ステップA2205)。そして、新たな乱数値が「0」よりも小さくない場合(ステップA2205;N)は、次の振り分け値のアドレスに更新した後(ステップA2206)、ステップA2203の処理に移行して、それ以降の処理を行う。
すなわち、選択テーブル(変動パターン選択テーブル)に次に規定されている振り分け値を取得し(ステップA2203)、その後、前回のステップA2205にて判定済みの乱数値から振り分け値を減算することで新たな乱数値を算出して(ステップA2204)、算出した新たな乱数値が「0」よりも小さいか否かを判定する(ステップA2205)。
上記の処理をステップA2205にて新たな乱数値が「0」よりも小さいと判定(ステップA2205;Y)するまで実行する。これにより、選択テーブル(変動パターン選択テーブル)に規定されている少なくとも一の変動パターン番号の中から何れか一の変動パターン番号が選択される。
そして、ステップA2205にて、新たな乱数値が「0」よりも小さいと判定すると(ステップA2205;Y)、振り分けた結果に対応するデータのアドレスに更新して(ステップA2207)、振り分け処理を終了する。
〔2バイト振り分け処理〕
図52(b)には、上述の変動パターン設定処理における2バイト振り分け処理(ステップA444)を示した。2バイト振り分け処理は、変動パターン乱数1に基づいて変動グループテーブルから特図変動表示ゲームの変動パターン選択テーブルを選択するための処理である。
この2バイト振り分け処理では、まず、選択テーブル(ステップA442にて準備した変動グループテーブル)の先頭のデータが振り分けなしのコード(すなわち「0」)であるかをチェックする(ステップA2301)。
そして、選択テーブル(変動グループテーブル)の先頭のデータが振り分けなしのコードである場合(ステップA2302;Y)は、振り分けた結果に対応するデータのアドレスに更新して(ステップA2307)、2バイト振り分け処理を終了する。
一方、選択テーブル(変動グループテーブル)の先頭のデータが振り分けなしのコードでない場合(ステップA2302;N)は、選択テーブル(変動グループテーブル)に最初に規定されている一の振り分け値を取得する(ステップA2303)。
続けて、ステップA443にて準備した乱数値(変動パターン乱数1の値)からステップA2303にて取得した振り分け値を減算して新たな乱数値を算出し(ステップA2304)、当該算出した新たな乱数値が「0」よりも小さいかを判定する(ステップA2305)。そして、新たな乱数値が「0」よりも小さくない場合(ステップA2305;N)は、次の振り分け値のアドレスに更新した後(ステップA2306)、ステップA2303の処理に移行して、それ以降の処理を行う。
すなわち、選択テーブル(変動グループテーブル)に次に規定されている振り分け値を取得し(ステップA2303)、その後、前回のステップA2305にて判定済みの乱数値から振り分け値を減算することで新たな乱数値を算出して(ステップA2304)、算出した新たな乱数値が「0」よりも小さいか否かを判定する(ステップA2305)。
上記の処理をステップA2305にて新たな乱数値が「0」よりも小さいと判定(ステップA2305;Y)するまで実行する。これにより、選択テーブル(変動グループテーブル)に規定されている少なくとも一の変動パターン選択テーブルの中から何れか一の変動パターン選択テーブルが選択される。
そして、ステップA2305にて、新たな乱数値が「0」よりも小さいと判定すると(ステップA2305;Y)、振り分けた結果に対応するデータのアドレスに更新して(ステップA2307)、2バイト振り分け処理を終了する。
図52(a)に示す振り分け処理の構成と、図52(b)に示す2バイト振り分け処理の構成とは、基本的に同じであるが、振り分けに使用する乱数のサイズが1バイトであるか、2バイトであるかという点で異なるため、計算するためのプログラム命令が異なっている。
〔普図ゲーム処理〕
次に、上述のタイマ割込み処理における普図ゲーム処理(ステップS110)の詳細について説明する。普図ゲーム処理では、ゲートスイッチ34aの入力の監視と、普図変動表示ゲームに関する処理全体の制御、普図の表示の設定等を行う。
図53に示すように、普図ゲーム処理では、まず、ゲートスイッチ34aからの入力を監視するゲートスイッチ監視処理(ステップB1)を行い、始動口2スイッチ37aからの入力を監視する普電入賞スイッチ監視処理(ステップB2)を行う。次に、普図ゲーム処理タイマが「0」でなければ−1更新する(ステップB3)。なお、普図ゲーム処理タイマの最小値は「0」に設定されている。そして、普図ゲーム処理タイマの値が「0」であるかを判定する(ステップB4)。
普図ゲーム処理タイマの値が「0」である(ステップB4;Y)、すなわちタイムアップした又はすでにタイムアップしていたと判定すると、普図ゲーム処理番号に対応する処理に分岐させるために参照する普図ゲームシーケンス分岐テーブルをレジスタに設定する処理(ステップB5)を行って、当該テーブルを用いて普図ゲーム処理番号に対応する処理の分岐先アドレスを取得する処理(ステップB6)を行う。そして、普図ゲーム処理番号に応じてサブルーチンコールを行う(ステップB7)。
ステップB7にて、普図ゲーム処理番号が「0」の場合は、普図変動表示ゲームの変動開始を監視し、普図変動表示ゲームの変動開始の設定や演出の設定や、普図変動中処理を行うために必要な情報の設定等を行う普図普段処理(ステップB8)を行う。
また、ステップB7にて、普図ゲーム処理番号が「1」の場合は、普図表示中処理を行うために必要な情報の設定等を行う普図変動中処理(ステップB9)を行う。
また、ステップB7にて、普図ゲーム処理番号が「2」の場合は、普図変動表示ゲームの結果が当りであれば、時短状態中であるか否かに応じた普電開放時間の設定や、普図当り中処理を行うために必要な情報の設定等を行う普図表示中処理(ステップB10)を行う。
また、ステップB7にて、普図ゲーム処理番号が「3」の場合は、普図当り中処理の継続、或いは普電残存球処理を行うために必要な情報の設定等を行う普図当り中処理(ステップB11)を行う。
また、ステップB7にて、普図ゲーム処理番号が「4」の場合は、普図当り終了処理を行うために必要な情報の設定等を行う普電残存球処理(ステップB12)を行う。
また、ステップB7にて、普図ゲーム処理番号が「5」の場合は、普図普段処理を行うために必要な情報の設定等を行う普図当り終了処理(ステップB13)を行う。
その後、普図表示器52による普通図柄の変動を制御するための普図変動制御テーブルを準備した後(ステップB14)、普図表示器52による普通図柄の変動の制御に係る図柄変動制御処理(ステップB15)を行って、普図ゲーム処理を終了する。
一方、ステップB4にて、普図ゲーム処理タイマの値が「0」でない(ステップB4;N)、すなわちタイムアップしていないと判定すると、ステップB14の処理に移行して、それ以降の処理を行う。
〔ゲートスイッチ監視処理〕
次に、上述の普図ゲーム処理におけるゲートスイッチ監視処理(ステップB1)の詳細について説明する。図54に示すように、ゲートスイッチ監視処理では、まず、ゲートスイッチ34aに入力があるかを判定する(ステップB101)。そして、ゲートスイッチ34aに入力がある場合(ステップB101;Y)は、右打ちする遊技状態(例えば、大当り中、特図時短中(普電サポート中))であるかを判定する(ステップB102)。
右打ちする遊技状態である場合(ステップB102;Y)は、普図保留数を取得して当該普図保留数が上限値(例えば、4)未満であるかを判定する(ステップB105)。
また、右打ちする遊技状態でない場合(ステップB102;N)は、左打ち指示コマンドを準備し(ステップB103)、演出コマンド設定処理(ステップB104)を行った後に、普図保留数を取得して当該普図保留数が上限値(例えば、4)未満であるかを判定する(ステップB105)。
普図保留数が上限値未満である場合(ステップB105;Y)は、普図保留数を+1更新し(ステップB106)、更新後の普図保留数に対応する当り乱数格納領域のアドレスを算出する(ステップB107)。そして、当り乱数を抽出し、RWMの当り乱数格納領域にセーブして(ステップB108)、当り図柄乱数を抽出し、RWMの当り図柄乱数格納領域にセーブして(ステップB109)、ゲートスイッチ監視処理を終了する。
また、ステップB101にてゲートスイッチ34aに入力がないと判定した場合(ステップB101;N)や、ステップB105にて普図保留数が上限値未満でないと判定した場合(ステップB105;N)は、ゲートスイッチ監視処理を終了する。
〔普電入賞スイッチ監視処理〕
次に、上述の普図ゲーム処理における普電入賞スイッチ監視処理(ステップB2)の詳細について説明する。図55に示すように、普電入賞スイッチ監視処理では、まず、普図当り中か、すなわち普図変動表示ゲームが当り状態となって普通変動入賞装置37が所定回数の開放動作を実行中であるかを判定する(ステップB201)。そして、普図当り中である場合(ステップB201;Y)は、始動口2スイッチ37aに入力があるかを判定し(ステップB202)、始動口2スイッチ37aに入力があると判定した場合(ステップB202;Y)は、普電カウンタのカウント数を+1更新する(ステップB203)。
次に、更新後の普電カウンタのカウント数が上限値(例えば、6)以上であるかを判定して(ステップB204)、カウント数が上限値以上であると判定した場合(ステップB204;Y)は、普図当り終了ポインタ領域から当り終了ポインタ値(本実施形態の場合、「4」または「7」)をロードし、普図当り中制御ポインタ領域にセーブする(ステップB205)。このステップB205の処理は、普図の当り状態中に上限値以上の普電入賞があったことに基づいて、普通変動入賞装置37を閉じるための処理である。
次いで、普図ゲーム処理タイマ領域を0クリアして(ステップB206)、普電入賞スイッチ監視処理を終了する。すなわち、普図の当り状態中に上限値以上の普電入賞があった場合は、その時点で普図の当り状態が途中で終了するようにする。
また、ステップB201にて普図当り中でないと判定した場合(ステップB201;N)、ステップB202にて始動口2スイッチ37aに入力がないと判定した場合(ステップB202;N)、又はステップB204にて普電カウント数が上限値以上でないと判定した場合(ステップB204;N)は、普電入賞スイッチ監視処理を終了する。
〔普図普段処理〕
次に、上述の普図ゲーム処理における普図普段処理(ステップB8)の詳細について説明する。図56に示すように、普図普段処理では、まず、普図保留数が「0」であるかを判定し(ステップB301)、普図保留数が「0」である場合(ステップB301;Y)は、処理番号として普図普段処理にかかる「0」を設定し(ステップB322)、その処理番号を普図ゲーム処理番号領域にセーブし(ステップB323)、普電不正監視期間フラグ領域に不正監視期間中フラグをセーブして(ステップB324)、普図普段処理を終了する。
一方、普図保留数が「0」でない場合(ステップB301;N)は、RWMの当り乱数格納領域(保留数1用)、当り図柄乱数格納領域(保留数1用)から乱数をロードし、ロードした領域(すなわち、当り乱数格納領域(保留数1用)、当り図柄乱数格納領域(保留数1用))を0クリアして(ステップB302)、普図変動表示ゲームにて当り結果となる確率が通常確率(すなわち、普図低確率)よりも高くされた普図高確率中であるか、すなわち時短状態中であるかを判定する(ステップB303)。
普図高確率中でない場合(ステップB303;N)は、普図低確率時の下限判定値(低確率下限判定値)を設定し(ステップB304)、普図高確率中である場合(ステップB303;Y)は、普図高確率時の下限判定値(高確率下限判定値)を設定する(ステップB305)。
その後、当り乱数の値が上限判定値以上であるかを判定し(ステップB306)、当り乱数の値が上限判定値以上でない場合(ステップB306;N)、当り乱数の値がステップB304又はB305にて設定した下限判定値未満であるかを判定する(ステップB307)。
当り乱数の値が上限判定値以上である場合(ステップB306;Y)や、当り乱数の値がステップB304又はB305にて設定した下限判定値未満である場合(ステップB307;Y)は、当りフラグ領域にはずれ情報をセーブし(ステップB308)、はずれ停止図柄番号を設定し(ステップB309)、はずれ図柄情報を普図停止図柄情報領域にセーブして(ステップB310)、停止図柄番号を普図停止図柄領域にセーブする(ステップB314)。
一方、当り乱数の値がステップB304又はB305にて設定した下限判定値未満でない場合(ステップB307;N)は、当りフラグ領域に当り情報をセーブし(ステップB311)、ステップB302にてロードした当り図柄乱数に対応する当り停止図柄番号を設定し(ステップB312)、停止図柄番号に対応する停止図柄情報を普図停止図柄情報領域にセーブして(ステップB313)、停止図柄番号を普図停止図柄領域にセーブする(ステップB314)。本実施形態では、普図の当り図柄として2種類の図柄(「当り図柄1」及び「当り図柄2」)が用意されている。
本実施形態の場合、普図低確率時における当りの確率は0/251、普図高確率時における当りの確率は250/251であり、上限判定値は「251」、低確率下限判定値は「251」、高確率下限判定値は「1」である。
したがって、普図低確率時は、当り乱数の値が「0」〜「250」全ての場合ではずれとなる。
また、普図高確率時は、当り乱数の値が「1」〜「250」の何れかである場合が当り、当り乱数の値が「0」である場合がはずれとなる。
停止図柄番号を普図停止図柄領域にセーブ(ステップB314)した後、停止図柄番号を試験信号出力データ領域にセーブする(ステップB315)。
その後、当り乱数格納領域をシフトし(ステップB316)、シフト後の空き領域を0クリアして(ステップB317)、普図保留数を−1更新する(ステップB318)。すなわち、最も古い普図保留数1に関する普図変動表示ゲームが実行されることに伴い、普図保留数1以降に保留となっている普図保留数2〜4の順位を1つずつ繰り上げる処理を行う。この処理により、普図当り乱数格納領域の普図保留数2用から普図保留数4用の値が、普図当り乱数格納領域の普図保留数1用から普図保留数3用に移動することとなる。そして、普図当り乱数格納領域の普図保留数4用の値がクリアされて、普図保留数が1デクリメントされる。
次いで、変動パターン乱数3を抽出して(ステップB319)、変動パターン乱数3に対応する変動時間を設定し、普図ゲーム処理タイマ領域にセーブする(ステップB320)。本実施形態の場合、変動パターン乱数3に対応する変動時間として、200/256の確率で「500m秒」が設定され、40/256の確率で「1500m秒」が設定され、16/256の確率で「3000m秒」が設定される。
そして、普図変動中処理移行設定処理(ステップB321)を行って、普図普段処理を終了する。
〔普図変動中処理移行設定処理〕
図57には、上述の普図普段処理での普図変動中処理移行設定処理(ステップB321)を示した。この普図変動中処理移行設定処理では、まず、処理番号として普図変動中処理にかかる「1」を設定し(ステップB331)、その処理番号を普図ゲーム処理番号領域にセーブする(ステップB332)。
その後、普図変動表示ゲームの開始に関する信号(例えば、普通図柄1変動中信号をON)を試験信号出力データ領域にセーブして(ステップB333)、普図変動表示ゲームが変動中であることを示す変動中フラグを普図変動制御フラグ領域にセーブする(ステップB334)。
そして、普図表示器52の点滅周期のタイマの初期値である点滅制御タイマ初期値(例えば、100m秒)を普図点滅制御タイマ領域にセーブし(ステップB335)、普図変動図柄番号領域に初期値(例えば、0)をセーブして(ステップB336)、普図変動中処理移行設定処理を終了する。
〔普図変動中処理〕
次に、上述の普図ゲーム処理における普図変動中処理(ステップB9)の詳細について説明する。図58に示すように、普図変動中処理では、まず、処理番号として普図表示中処理にかかる「2」に設定し(ステップB401)、その処理番号を普図ゲーム処理番号領域にセーブする(ステップB402)。その後、普図表示器52における普図変動表示ゲームの結果の表示時間である普図表示時間(例えば、600m秒)を普図ゲーム処理タイマ領域にセーブし(ステップB403)、普図の変動終了に関する信号(例えば、普通図柄1変動中信号をOFF)を試験信号出力データ領域にセーブし(ステップB404)、普図変動表示ゲームが停止中であることを示す停止フラグを普図変動制御フラグ領域にセーブして(ステップB405)、普図変動中処理を終了する。
〔普図表示中処理〕
次に、上述の普図ゲーム処理における普図表示中処理(ステップB10)の詳細について説明する。図59に示すように、普図表示中処理では、まず、普図普段処理にて設定された当りフラグ(当り情報又ははずれ情報)をロードし(ステップB501)、RWMの当りフラグ領域をクリアして(ステップB502)、ロードされた当りフラグが当り情報かを判定する(ステップB503)
当りフラグが当り情報でない場合(ステップB503;N)は、処理番号として普図普段処理にかかる「0」を設定し(ステップB515)、その処理番号を普図ゲーム処理番号領域にセーブし(ステップB516)、普電不正監視期間フラグ領域に不正監視期間中フラグをセーブして(ステップB517)、普図表示中処理を終了する。
一方、当りフラグが当り情報である場合(ステップB503;Y)は、当り中処理設定テーブルを設定して(ステップB504)、普図停止図柄情報に対応する当り開始ポインタの値(例えば、「0」,「5」の何れか)を取得し、普図当り中制御ポインタ領域にセーブして(ステップB505)、普図停止図柄情報に対応する当り終了ポインタの値(例えば、「4」,「7」の何れか)を取得し、普図当り終了ポインタ領域にセーブする(ステップB506)。次いで、普図停止図柄情報に対応する普電開放時間(例えば、1700m秒または2600m秒)を取得し、普図ゲーム処理タイマ領域にセーブする(ステップB507)。
次いで、処理番号として普図当り中処理にかかる「3」を設定し(ステップB508)、その処理番号を普図ゲーム処理番号領域にセーブする(ステップB509)。
次いで、普図変動表示ゲームの当り開始に関する信号(例えば、普通図柄1当り中信号をON)と、普電作動開始に関する信号(例えば、普通電動役物1作動中信号をON)を試験信号出力データ領域にセーブして(ステップB510)、普電ソレノイドを駆動(オン)する信号を出力するため、普電ソレノイド出力データ領域にオンデータをセーブする(ステップB511)。
次いで、普通変動入賞装置37への入賞数を記憶する普電カウント数領域の情報をクリアして(ステップB512)、普電不正監視期間における普通変動入賞装置37への入賞数を記憶する普電不正入賞数領域の情報をクリアする(ステップB513)。
次いで、普通変動入賞装置37の不正監視期間外を規定するフラグ(不正監視期間外フラグ)を普電不正監視期間フラグ領域にセーブして(ステップB514)、普図表示中処理を終了する。
〔普図当り中処理〕
次に、上述の普図ゲーム処理における普図当り中処理(ステップB11)の詳細について説明する。図60に示すように、普図当り中処理では、まず、普図当り中制御ポインタをロードし、準備して(ステップB601)、ロードした普図当り中制御ポインタの値が上限値以上であるかを判定する(ステップB602)。
そして、普図当り中制御ポインタの値が上限値以上でない場合(ステップB602;N)は、普図当り中制御ポインタを+1更新し(ステップB603)、普電作動移行設定処理(ステップB604)を行って、普図当り中処理を終了する。
また、普図当り中制御ポインタの値が上限値以上である場合(ステップB602;Y)は、ステップB603における普図当り中制御ポインタを+1更新する処理を行わずに、普電作動移行設定処理(ステップB604)を行って、普図当り中処理を終了する。
〔普電作動移行設定処理〕
図61には、上述の普図当り中処理における普電作動移行設定処理(ステップB604)を示した。普電作動移行設定処理は、普通変動入賞装置37を開閉するための普電ソレノイド37cの駆動制御を行う処理であり、制御ポインタ(普図当り中制御ポインタ)の値に応じて処理を分岐するようにしている。この普電作動移行設定処理では、まず、制御ポインタの値に応じた分岐処理を行う(ステップB611)。なお、ステップB603の処理(普図当り中制御ポインタを+1更新する処理)を行った場合には、+1更新する前の値に応じた分岐処理を行う。
制御ポインタの値が「0」、「2」、又は「5」であった場合は、ステップB612へ移行して、普通変動入賞装置37の閉塞を制御するため、制御ポインタに対応する普通変動入賞装置37の閉塞後のウェイト時間(例えば、300m秒)を普図ゲーム処理タイマ領域にセーブし(ステップB612)、普電ソレノイド37cをオフさせるため、普電ソレノイド出力データ領域にオフデータをセーブして(ステップB613)、普電作動移行設定処理を終了する。
また、制御ポインタの値が「1」又は「3」であった場合は、ステップB614へ移行して、普通変動入賞装置37の開放を制御するため、制御ポインタに対応する普通変動入賞装置37の開放時間である普電開放時間(例えば、1700m秒)を普図ゲーム処理タイマ領域にセーブし(ステップB614)、普電ソレノイド37cをオンさせるため、普電ソレノイド出力データ領域にオンデータをセーブして(ステップB615)、普電作動移行設定処理を終了する。
また、制御ポインタの値が「6」であった場合は、ステップB616へ移行して、普通変動入賞装置37の開放を制御するため、制御ポインタに対応する普通変動入賞装置37の開放時間である普電開放時間(例えば、2600m秒)を普図ゲーム処理タイマ領域にセーブし(ステップB616)、普電ソレノイド37cをオンさせるため、普電ソレノイド出力データ領域にオンデータをセーブして(ステップB617)、普電作動移行設定処理を終了する。
また、制御ポインタの値が「4」又は「7」であった場合は、ステップB618へ移行して、普通変動入賞装置37の開放制御を終了して普電残存球処理を行うため、処理番号として「4」を設定する(ステップB618)。そして、その処理番号を普図ゲーム処理番号領域にセーブし(ステップB619)、普電残存球処理時間(例えば、600m秒)を普図ゲーム処理タイマ領域にセーブする(ステップB620)。その後、普電ソレノイド37cをオフさせるため、普電ソレノイド出力データ領域にオフデータをセーブして(ステップB621)、普電作動移行設定処理を終了する。
ここで、本実施形態では、普図高確率中において普図停止図柄が「当り図柄1」である場合は、普図表示中処理のステップB505において、当り開始ポインタの値として「0」が取得され、普図表示中処理のステップB506において、当り終了ポインタの値として「4」が取得され、普図表示中処理のステップB507において、普電開放時間として「1700m秒」が取得される。したがって、600m秒の普図表示時間の経過後、普電開放時間が「1700m秒」であるため普電(普通変動入賞装置37)が1700m秒間開放し、その後、普図当り中制御ポインタが「0」であるため300m秒のウェイト時間が設定され、次いで、普図当り中制御ポインタが「1」に更新されるため普電が1700m秒間開放し、次いで、普図当り中制御ポインタが「2」に更新されるため300m秒のウェイト時間が設定され、次いで、普図当り中制御ポインタが「3」に更新されるため普電が1700m秒間開放し、次いで、普図当り中制御ポインタが「4」に更新されるため600m秒の普電残存球処理時間が設定される。
また、普図高確率中において普図停止図柄が「当り図柄2」である場合は、普図表示中処理のステップB505において、当り開始ポインタの値として「5」が取得され、普図表示中処理のステップB506において、当り終了ポインタの値として「7」が取得され、普図表示中処理のステップB507において、普電開放時間として「2600m秒」が取得される。したがって、600m秒の普図表示時間の経過後、普電開放時間が「2600m秒」であるため普電が2600m秒間開放し、その後、普図当り中制御ポインタが「5」であるため300m秒のウェイト時間が設定され、次いで、普図当り中制御ポインタが「6」に更新されるため普電が2600m秒間開放し、次いで、普図当り中制御ポインタが「7」に更新されるため600m秒の普電残存球処理時間が設定される。
〔普電残存球処理〕
次に、上述の普図ゲーム処理における普電残存球処理(ステップB12)の詳細について説明する。図62に示すように、普電残存球処理では、まず、処理番号として普図当り終了処理にかかる「5」を設定して(ステップB701)、その処理番号を普図ゲーム処理番号領域にセーブする(ステップB702)。
その後、普図エンディング時間(例えば、100m秒)を普図ゲーム処理タイマ領域にセーブし(ステップB703)、普通変動入賞装置37の作動終了に関する信号(例えば、普通電動役物1作動中信号をOFF)を試験信号出力データ領域にセーブして(ステップB704)、普通変動入賞装置37への入賞数を計数する普電カウント数領域をクリアする(ステップB705)。そして、普図当り中制御ポインタ領域をクリアし(ステップB706)、普図当り終了ポインタ領域をクリアして(ステップB707)、普電残存球処理を終了する。
〔普図当り終了処理〕
次に、上述の普図ゲーム処理における普図当り終了処理(ステップB13)の詳細について説明する。図63に示すように、普図当り終了処理では、まず、処理番号として普図普段処理にかかる「0」を設定して(ステップB801)、その処理番号を普図ゲーム処理番号領域にセーブする(ステップB802)。
その後、普図変動表示ゲームの当り終了に関する信号(例えば、普通図柄1当り中信号をOFF)を試験信号出力データ領域にセーブし(ステップB803)、普通変動入賞装置37の不正監視期間を規定するフラグ(不正監視期間中フラグ)を普電不正監視期間フラグ領域にセーブして(ステップB804)、普図当り終了処理を終了する。
〔セグメントLED編集処理〕
次に、上述のタイマ割込み処理におけるセグメントLED編集処理(ステップS111)の詳細について説明する。セグメントLED編集処理では、一括表示装置50に設けられた特図1保留表示器53、特図2保留表示器54、普図保留表示器55、第1遊技状態表示部56、第2遊技状態表示部57、第3遊技状態表示部58、ラウンド表示部59を構成するセグメントLEDの駆動に関する設定等を行う。
図64に示すように、セグメントLED編集処理では、まず、点滅制御タイマを+1更新して(ステップS501)、点滅制御タイマの特定ビットが1か否かによって、出力オンタイミングであるかを判定する(ステップS502)。本実施形態では、点滅制御タイマのビット5が1である場合に出力オンタイミングであると判定することで、128m秒の点滅周期を作っている。
出力オンタイミングである場合(ステップS502;Y)は、普図保留表示器55での表示態様が規定された普図保留数表示テーブル1,2のうちの、普図保留数表示テーブル1を設定し(ステップS503)、出力オンタイミングでない場合(ステップS502;N)は、普図保留数表示テーブル2を設定する(ステップS504)。
そして、設定した普図保留数表示テーブルから普図保留数に対応する表示データを取得し、RAM111C内に設けられた普図保留表示器55用のセグメント領域にセーブする(ステップS505)。本実施形態では、普図保留数が「0」〜「2」の何れかであれば、どちらの普図保留数表示テーブルが設定された場合であっても、表示データは同じになる。
次に、出力オンタイミングであるかを判定し(ステップS506)、出力オンタイミングである場合(ステップS506;Y)は、特図1保留表示器53での表示態様が規定された特図1保留数表示テーブル1,2のうちの、特図1保留数表示テーブル1を設定し(ステップS507)、出力オンタイミングでない場合(ステップS506;N)は、特図1保留数表示テーブル2を設定する(ステップS508)。
そして、設定した特図1保留数表示テーブルから特図1保留数に対応する表示データを取得し、RAM111C内に設けられた特図1保留表示器53用のセグメント領域にセーブする(ステップS509)。
その後、出力オンタイミングであるかを判定し(ステップS510)、出力オンタイミングである場合(ステップS510;Y)は、特図2保留表示器54での表示態様が規定された特図2保留数表示テーブル1,2のうちの、特図2保留数表示テーブル1を設定し(ステップS511)、出力オンタイミングでない場合(ステップS510;N)は、特図2保留数表示テーブル2を設定する(ステップS512)。
そして、設定した特図2保留数表示テーブルから特図2保留数に対応する表示データを取得し、RAM111C内に設けられた特図2保留表示器54用のセグメント領域にセーブする(ステップS513)。
さらに、ラウンド表示部59での表示態様が規定されたラウンド表示テーブルを設定して(ステップS514)、設定したラウンド表示テーブルからラウンド表示LEDポインタに対応する表示データを取得し、RAM111C内に設けられたラウンド表示部59用のセグメント領域にセーブする(ステップS515)。
次に、時短状態が発生すると点灯して時短状態発生を報知する第2遊技状態表示部57での表示態様が規定された遊技状態表示テーブル1を設定して(ステップS516)、設定した遊技状態表示テーブル1から遊技状態表示番号に対応する表示データを取得し、RAM111C内に設けられた第2遊技状態表示部57用のセグメント領域にセーブする(ステップS517)。本実施形態では、1個のLEDからなる第2遊技状態表示部57を、通常中には消灯させ、特図時短中(普電サポート中)には点灯させるよう構成されている。
その後、左打ちよりも右打ちの方が有利な遊技状態であることを報知する第1遊技状態表示部56での表示態様が規定された遊技状態表示テーブル2を設定して(ステップS518)、設定した遊技状態表示テーブル2から遊技状態表示番号2に対応する表示データを取得し、RAM111C内に設けられた第1遊技状態表示部56用のセグメント領域にセーブする(ステップS519)。本実施形態では、1個のLEDからなる第1遊技状態表示部57を、通常打ち(左打ち)時には消灯させ、右打ち時(本実施形態の場合、大当り中、普電サポート中)には点灯させるよう構成されている。
次いで、高確率報知フラグ領域にオン情報がセーブされているかを判定する(ステップS520)。
ステップS520で、高確率報知フラグ領域にオン情報がセーブされていると判定した場合(ステップS520;Y)には、セグメントLED編集処理を終了する。
一方、ステップS520で、高確率報知フラグ領域にオン情報がセーブされていないと判定した場合(ステップS520;N)には、高確率報知LED(第3遊技状態表示部58)をオフさせるため、高確率報知LEDのオフデータを第3遊技状態表示部58用のセグメント領域にセーブして(ステップS521)、セグメントLED編集処理を終了する。
〔磁石不正監視処理〕
次に、上述のタイマ割込み処理における磁石不正監視処理(ステップS112)の詳細について説明する。磁石不正監視処理では、磁気センサ61からの検出信号に基づき異常の有無を判定し不正報知の開始や終了の設定等を行う。
図65に示すように、磁石不正監視処理では、まず、磁気センサ61から出力されて第3入力ポート124(入力ポート3)に取り込まれる検出信号の状態から、磁気センサ61がオン、すなわち異常な磁気を検出した状態であるかを判定する(ステップS601)。磁気センサ61がオンである場合(ステップS601;Y)、すなわち異常な磁気を検出した場合は、異常な磁気の検出期間を計時する磁石不正監視タイマを+1更新して(ステップS602)、当該タイマがタイムアップしたかを判定する(ステップS603)。本実施形態の場合、磁石不正監視タイマが32m秒以上である場合にタイムアップしたと判定する。
磁石不正監視タイマがタイムアップした場合(ステップS603;Y)、すなわち異常な磁気を一定期間継続して検出した場合は、磁石不正監視タイマをクリアし(ステップS604)、磁石不正報知タイマ初期値(例えば、60秒)を磁石不正報知タイマ領域にセーブする(ステップS605)。そして、磁石不正報知のコマンドを準備し(ステップS606)、磁石不正フラグとして磁石不正発生フラグを準備して(ステップS607)、準備した磁石不正フラグが磁石不正フラグ領域の値と一致するかを判定する(ステップS613)。すなわち、磁気センサ61が一定期間(例えば、8回の割込み)連続してオンであった場合に異常が発生していると判定するようにしている。
一方、磁気センサ61がオンでない場合(ステップS601;N)、すなわち異常な磁
気を検出していない場合は、磁石不正監視タイマをクリアし(ステップS608)、磁石不正の報知時間を規定する磁石不正報知タイマが「0」でなければ−1更新する(ステップS609)。なお、磁石不正報知タイマの最小値は「0」に設定されている。そして、磁石不正報知タイマの値が「0」であるかを判定する(ステップS610)。なお、磁石不正監視タイマがタイムアップしていない場合(ステップS603;N)も、ステップS609の処理に移行する。
そして、磁石不正報知タイマの値が「0」でない場合(ステップS610;N)、すなわちタイムアップしていない場合は、磁石不正監視処理を終了する。また、磁石不正報知タイマの値が「0」である場合(ステップS610;Y)、すなわちタイムアップした又はすでにタイムアップしていた場合であって、不正報知の期間が終了した場合又は当初から不正報知が行われていない場合は、磁石不正報知終了のコマンドを準備する(ステップS611)。さらに、磁石不正フラグとして磁石不正解除フラグを準備して(ステップS612)、準備した磁石不正フラグが磁石不正フラグ領域の値と一致するかを判定する(ステップS613)。
そして、準備した磁石不正フラグが磁石不正フラグ領域の値と一致する場合(ステップS613;Y)は、磁石不正監視処理を終了する。また、準備した磁石不正フラグが磁石不正フラグ領域の値と一致しない場合(ステップS613;N)は、準備した磁石不正フラグを磁石不正フラグ領域にセーブし(ステップS614)、演出コマンド設定処理を行って(ステップS615)、磁石不正監視処理を終了する。
ここで、「ステップS601;N」→「ステップS608」→「ステップS609」→「ステップS610;Y」→「ステップS611」→「ステップS612」→「ステップS613;Y」が正常ルートである。
〔盤電波不正監視処理〕
次に、上述のタイマ割込み処理における盤電波不正監視処理(ステップS113)の詳細について説明する。盤電波不正監視処理では、盤電波センサ62からの検出信号に基づき異常の有無を判定し不正報知の開始や終了の設定等を行う。
図66に示すように、盤電波不正監視処理では、まず、盤電波センサ62から出力されて近接I/F121を経由して第3入力ポート124(入力ポート3)に取り込まれる検出信号の状態から、盤電波センサ62がオン、すなわち異常な電波を検出した状態であるかを判定する(ステップS701)。電波センサがオンである場合(ステップS701;Y)、すなわち異常な電波を検出した場合は、電波不正報知タイマ初期値(例えば、60秒)を電波不正報知タイマ領域にセーブする(ステップS702)。
そして、盤電波不正報知のコマンドを準備し(ステップS703)、盤電波不正フラグとして盤電波不正発生フラグを準備して(ステップS704)、準備した盤電波不正フラグが盤電波不正フラグ領域の値と一致するかを判定する(ステップS709)。すなわち、本実施形態では、磁気不正の場合は、磁気センサ61のオンが所定回数検出された時点で異常が発生していると判定する一方、盤電波不正の場合は、盤電波センサ62のオンが1回検出された時点で異常が発生していると判定するようにしている。
一方、盤電波センサ62がオンでない場合(ステップS701;N)、すなわち異常な電波を検出していない場合は、電波不正の報知時間を規定する電波不正報知タイマが「0」でなければ−1更新する(ステップS705)。なお、電波不正報知タイマの最小値は「0」に設定されている。そして、電波不正報知タイマの値が「0」であるかを判定する(ステップS706)。
電波不正報知タイマの値が「0」でない場合(ステップS706;N)、すなわちタイムアップしていない場合は、盤電波不正監視処理を終了する。また、電波不正報知タイマの値が「0」である場合(ステップS706;Y)、すなわちタイムアップした又はすでにタイムアップしていた場合であって、不正報知の期間が終了した場合又は当初から不正報知が行われていない場合は、盤電波不正報知終了のコマンドを準備し(ステップS707)、盤電波不正フラグとして盤電波不正解除フラグを準備して(ステップS708)、準備した盤電波不正フラグが盤電波不正フラグ領域の値と一致するかを判定する(ステップS709)。
そして、準備した盤電波不正フラグが盤電波不正フラグ領域の値と一致する場合(ステップS709;Y)は、盤電波不正監視処理を終了する。また、準備した盤電波不正フラグが盤電波不正フラグ領域の値と一致しない場合(ステップS709;N)は、準備した盤電波不正フラグを盤電波不正フラグ領域にセーブし(ステップS710)、演出コマンド設定処理を行って(ステップS711)、盤電波不正監視処理を終了する。
ここで、「ステップS701;N」→「ステップS705」→「ステップS706;Y」→「ステップS707」→「ステップS708」→「ステップS709;Y」が正常ルートである。
〔外部情報編集処理〕
次に、上述のタイマ割込み処理における外部情報編集処理(ステップS114)の詳細について説明する。外部情報編集処理では、払出コマンド送信処理(ステップS105)、入賞口スイッチ/状態監視処理(ステップS108)、磁石不正監視処理(ステップS112)、盤電波不正監視処理(ステップS113)での監視結果に基づいて、情報収集端末や遊技場内部管理装置等の外部装置や試射試験装置に出力する情報を作成して出力バッファにセットする処理等を行う。
図67及び図68に示すように、外部情報編集処理では、まず、スイッチ異常の発生中であるかを判定する(ステップS801)。
ステップS801で、スイッチ異常の発生中でないと判定した場合(ステップS801;N)には、遊技機エラー状態信号のオフデータを試験信号出力データ領域にセーブして(ステップS802)、ステップS804の処理に移行する。
一方、ステップS801で、スイッチ異常の発生中であると判定した場合(ステップS801;Y)には、遊技機エラー状態信号のオンデータを試験信号出力データ領域にセーブして(ステップS803)、ステップS804の処理に移行する。
次いで、ガラス枠開放エラーの発生中でもなく(ステップS804;N)、本体枠開放エラーの発生中でもない場合(ステップS805;N)には、扉・枠開放信号のオフデータを外部情報出力データ領域にセーブし(ステップS806)、セキュリティ信号のオフデータを外部情報出力データ領域にセーブして(ステップS807)、ステップS810の処理に移行する。
一方、ガラス枠開放エラーの発生中である場合(ステップS804;Y)、あるいは、本体枠開放エラーの発生中である場合(ステップS805;Y)には、扉・枠開放信号のオンデータを外部情報出力データ領域にセーブし(ステップS808)、遊技機エラー状態信号のオンデータを試験信号出力データ領域にセーブして(ステップS809)、ステップS810の処理に移行する。
そして、初期化スイッチの操作等によりRAMに記憶されたデータの初期化が行われた時から所定時間(例えば、256m秒)を計時するセキュリティ信号制御タイマが「0」でなければ−1更新する(ステップS810)。なお、セキュリティ信号制御タイマの初期値は、メイン処理においてRAMクリアで起動したときのRAM初期値設定時に設定され、セキュリティ信号制御タイマの最小値は「0」に設定されている。そして、セキュリティ信号制御タイマの値が「0」であるかを判定する(ステップS811)。
セキュリティ信号制御タイマの値が「0」でない場合(ステップS811;N)、すなわちタイムアップしていない場合は、セキュリティ信号のオンデータを外部情報出力データ領域にセーブして(ステップS812)、ステップS813の処理に移行する。また、セキュリティ信号制御タイマの値が「0」である場合(ステップS811;Y)、すなわちタイムアップした又はすでにタイムアップしていた場合は、ステップS812の処理を行わずに、ステップS813の処理に移行する。
そして、磁石不正の発生中である場合(ステップS813;Y)、盤電波不正の発生中である場合(ステップS814;Y)、大入賞口不正の発生中である場合(ステップS815;Y)、普電不正の発生中である場合(ステップS816;Y)、あるいは、始動口エラーの発生中である場合(ステップS817;Y)は、遊技機エラー状態信号のオンデータを試験信号出力データ領域にセーブし(ステップS819)、セキュリティ信号のオンデータを外部情報出力データ領域にセーブして(ステップS820)、ステップS821の処理に移行する。また、枠電波不正の発生中である場合(ステップS818;Y)は、ステップS819の処理を行わずに、セキュリティ信号のオンデータを外部情報出力データ領域にセーブして(ステップS820)、ステップS821の処理に移行する。
一方、磁石不正の発生中でもなく(ステップS813;N)、盤電波不正の発生中でもなく(ステップS814;N)、大入賞口不正の発生中でもなく(ステップS815;N)、普電不正の発生中でもなく(ステップS816;N)、始動口エラーの発生中でもなく(ステップS817;N)、枠電波不正の発生中でもない場合(ステップS818;N)は、ステップS819及びステップS820の処理を行わずに、ステップS821の処理に移行する。
そして、払出予定の賞球数に関する情報を設定するメイン賞球信号編集処理(ステップS821)を行い、始動口の入賞信号を編集する始動口信号編集処理(ステップS822)を行う。
次に、特図変動表示ゲームの実行回数に係る情報の出力時間を制御するための図柄確定回数制御タイマが「0」でなければ−1更新する(ステップS823)。なお、図柄確定回数制御タイマの最小値は「0」に設定されている。そして、図柄確定回数制御タイマの値が「0」であるかを判定する(ステップS824)。
図柄確定回数制御タイマの値が「0」である場合(ステップS824;Y)、すなわちタイムアップした又はすでにタイムアップしていた場合は、図柄確定回数信号のオフデータを外部情報出力データ領域にセーブして(ステップS825)、外部情報編集処理を終了する。
また、図柄確定回数制御タイマの値が「0」でない場合(ステップS824;N)、すなわちタイムアップしていない場合は、図柄確定回数信号のオンデータを外部情報出力データ領域にセーブして(ステップS826)、外部情報編集処理を終了する。
〔メイン賞球信号編集処理〕
次に、上述の外部情報編集処理におけるメイン賞球信号編集処理(ステップS821)の詳細について説明する。メイン賞球信号編集処理は、入賞口への入賞により発生した賞球数(払出予定数)が所定数(本実施形態の場合、10個)になる毎に生成されるメイン賞球信号を外部装置へ出力する処理である。
図69に示すように、メイン賞球信号編集処理では、まず、メイン賞球信号出力制御タイマが「0」でなければ−1更新する(ステップS831)。なお、メイン賞球信号出力制御タイマの最小値は「0」に設定されている。そして、メイン賞球信号出力制御タイマの値が「0」であるかを判定する(ステップS832)。メイン賞球信号出力制御タイマの値が「0」である場合(ステップS832;Y)は、メイン賞球信号出力回数が「0」であるかを判定する(ステップS833)。
そして、メイン賞球信号出力回数が「0」でない場合(ステップS833;N)は、メイン賞球信号出力回数を−1更新し(ステップS834)、メイン賞球信号出力制御タイマ領域にメイン賞球信号出力制御タイマ初期値をセーブする(ステップS835)。このメイン賞球信号出力制御タイマ初期値は、メイン賞球信号のオン状態(例えば、ハイレベル)の時間(例えば、128m秒)とオフ状態(例えば、ロウレベル)の時間(例えば、64m秒)とのうちの、オン状態の時間(例えば、128m秒)となっている。その後、外部装置用のメイン賞球信号をオン状態にするオンデータをRWMの外部情報出力データ領域にセーブして(ステップS837)、メイン賞球信号編集処理を終了する。
また、メイン賞球信号出力回数が「0」である場合(ステップS833;Y)は、外部装置用のメイン賞球信号をオフ状態にするオフデータをRWMの外部情報出力データ領域にセーブして(ステップS838)、メイン賞球信号編集処理を終了する。
一方、メイン賞球信号出力制御タイマの値が「0」でない場合(ステップS832;N)は、メイン賞球信号出力制御タイマが出力オン区間中であるかを判定する(ステップS836)。なお、メイン賞球信号出力制御タイマが出力オン区間中であるとは、メイン賞球信号出力制御タイマの値が「0」でないことである。メイン賞球信号出力制御タイマが出力オン区間中である場合(ステップS836;Y)は、外部装置用のメイン賞球信号をオン状態にするオンデータをRWMの外部情報出力データ領域にセーブして(ステップS837)、メイン賞球信号編集処理を終了する。また、メイン賞球信号出力制御タイマが出力オン区間中でない場合(ステップS836;N)は、外部装置用のメイン賞球信号をオフ状態にするオフデータをRWMの外部情報出力データ領域にセーブして(ステップS838)、メイン賞球信号編集処理を終了する。
本実施形態では、遊技制御装置100からは、遊技球の払出予定個数が10個になる毎にメイン賞球信号が出力され、払出制御装置200からは、遊技球の払出個数が10個になる毎にメイン賞球信号が出力されるよう構成されている。
具体的には、遊技制御装置100は、10個の払出予定毎(払出コマンドを送信する毎)に、メイン賞球信号出力回数を+1更新(払出コマンド送信処理内のサブルーチン)し、更新(設定)されている出力回数分、メイン賞球信号を出力する。
予定毎に出力されるメイン賞球信号に対し、払出制御装置200からは実際に10個の払出が行われる毎に賞球信号が送信されるので、予定と結果の整合をとることができ、不正な払出に対応することができる。また、大当り期間中に入賞しても、球切れ等で払出が遅れ、大当り終了後に払い出された場合にも、入賞時に出力されるメイン賞球信号によって、ホールコン(ホールコンピュータ)が正確な情報を収集(判断)することができる。
〔始動口信号編集処理〕
次に、上述の外部情報編集処理における始動口信号編集処理(ステップS822)の詳細について説明する。始動口信号編集処理は、始動口1スイッチ36aや始動口2スイッチ37aや始動口3スイッチ97aの入力があった場合に、各々の入力について共通して行われる処理である。
図70に示すように、始動口信号編集処理では、まず、始動口信号出力制御タイマが「0」でなければ−1更新する(ステップS841)。なお、始動口信号出力制御タイマの最小値は「0」に設定されている。そして、始動口信号出力制御タイマの値が「0」であるかを判定する(ステップS842)。始動口信号出力制御タイマの値が「0」である場合(ステップS842;Y)は、始動口信号出力回数が「0」であるかを判定する(ステップS843)。
そして、始動口信号出力回数が「0」でない場合(ステップS843;N)は、始動口信号出力回数を−1更新し(ステップS844)、始動口信号出力制御タイマ領域に始動口信号出力制御タイマ初期値をセーブする(ステップS845)。この始動口信号出力制御タイマ初期値は、始動口信号のオン状態(例えば、ハイレベル)の時間(例えば、128m秒)とオフ状態(例えば、ロウレベル)の時間(例えば、64m秒)とのうちの、オン状態の時間(例えば、128m秒)となっている。その後、外部装置用の始動口信号をオン状態にするオンデータをRWMの外部情報出力データ領域にセーブして(ステップS847)、始動口信号編集処理を終了する。
また、始動口信号出力回数が「0」である場合(ステップS843;Y)は、外部装置用の始動口信号をオフ状態にするオフデータをRWMの外部情報出力データ領域にセーブして(ステップS848)、始動口信号編集処理を終了する。
一方、始動口信号出力制御タイマの値が「0」でない場合(ステップS842;N)は、始動口信号出力制御タイマが出力オン区間中であるかを判定する(ステップS846)。なお、始動口信号出力制御タイマが出力オン区間中であるとは、始動口信号出力制御タイマの値が「0」でないことである。始動口信号出力制御タイマが出力オン区間中である場合(ステップS846;Y)は、外部装置用の始動口信号をオン状態にするオンデータをRWMの外部情報出力データ領域にセーブして(ステップS847)、始動口信号編集処理を終了する。また、始動口信号出力制御タイマが出力オン区間中でない場合(ステップS846;N)は、外部装置用の始動口信号をオフ状態にするオフデータをRWMの外部情報出力データ領域にセーブして(ステップS848)、始動口信号編集処理を終了する。
次に、演出制御装置300の主制御用マイコン(CPU)311によって実行される制御について説明する。主制御用マイコン311による制御処理は、主に図71に示すメイン処理と、図示しないタイマ割込み処理とからなる。
〔メイン処理〕
メイン処理においては、図71に示すように、はじめにプログラム開始時の処理を行う。このプログラム開始時の処理では、まず、割込みを禁止し(ステップC1)、CPUの初期設定を行う(ステップC2)。次に、VDP312の初期設定を行って(ステップC3)、割込みを許可する(ステップC4)。次いで、表示用データの生成を許可して(ステップC5)、乱数シードを設定し(ステップC6)、初期化すべき領域に電源投入時の初期値をセーブする(ステップC7)。これにより、停電発生検出済みフラグ等がクリアされる。次に、機種解放監視処理(ステップC8)を行う。
ステップC1からC8のプログラム開始時の処理を行った後、メインループ処理としてループの処理を行う。このループ処理では、まず、WDT(watchdog timer)をクリアする(ステップC9)。
次いで、演出操作部550(演出ボタン25やタッチパネル29)の操作に基づく入力信号(立ち上がりエッジ)から入力情報を作成する演出ボタン入力処理(ステップC10)を行う。演出操作部550からの入力の読み込みはタイマ割込み処理内で行い、この演出ボタン入力処理では、演出操作部550からの入力があった時に、演出内容を変更する処理等を行う。
次いで、LEDや液晶の輝度、音量などの変更可能範囲の設定や、遊技者によるLEDや液晶の輝度、音量の変更、演出を使用可能とする設定などの操作を受け付けるホール・遊技者設定モード処理を行う(ステップC11)。
次いで、飾り特図変動表示ゲームの変動態様の詳細を決定する乱数を更新する乱数更新処理(ステップC12)を行う。
次いで、遊技制御装置100からのコマンドを解析して対応を行う受信コマンドチェック処理(ステップC13)を行い、客待ちデモ編集処理(ステップC14)、機種強制切替処理(ステップC15)、遊技者機種選択処理(ステップC16)、演出ポイント制御処理(ステップC17)を行う。
次いで、演出の進行を制御するための設定や描画コマンドの編集を行う演出表示編集処理(ステップC18)を行って、描画コマンドの準備終了を設定する(ステップC19)。これらの処理では、描画する内容に合わせ各種データの更新を行う等して、最終的に描画データをフレームバッファに設定するところまで行う。1/30秒(約33.3m秒)以内に描画する画面の描画データを準備できていれば問題なく画像更新できる。なお、曖昧画面(後述)の生成は、演出表示編集処理(ステップC18)で行われる。
そして、フレーム切替タイミングであるか否かを判定する(ステップC20)。本実施形態では、システム周期(1フレーム1/30秒)を作るため、Vブランク割込(1/60秒)が2回入るとフレーム切替タイミングであると判定する。なお、フレーム切替タイミングは適宜任意に変更可能であり、例えば、1/60秒で画像の更新(フレームの切り替え)を行ってもよいし、1/60秒よりも遅いタイミングで画像の更新(フレームの切り替え)を行ってもよい。ステップC20で、フレーム切替タイミングでないと判定した場合(ステップC20;N)には、ステップC20の処理を繰り返して行う。一方、ステップC20で、フレーム切替タイミングであると判定した場合(ステップC20;Y)には、画面描画を指示する(ステップC21)。
その後、スピーカ(上スピーカ19a、下スピーカ19b)からの音声の出力に関する制御を行うサウンド制御処理(ステップC22)、盤装飾装置46や枠装飾装置18などのLEDの制御を行う装飾制御処理(ステップC23)、盤演出装置44のモータやソレノイドの制御を行う可動体制御処理(ステップC24)を行い、WDTをクリアする処理(ステップC9)に戻る。
〔機種解放監視処理〕
図72には、上述のメイン処理における機種解放監視処理(ステップC8)を示した。
ここで、本実施形態の遊技機10には、例えば図86(a)に示すように、「機種A」、「機種B」、「機種C」、及び「機種D」といった異なる4つの機種が搭載されており、一の遊技機でこれら4つの機種を遊技できるよう構成されている。これら4つの機種は、遊技に関する演出(遊技中に実行される演出だけでなく、遊技中以外(客待ち中等)に実行される演出も含む。)の演出態様が互いに異なる。
無論、遊技機10に搭載されている機種(以下「搭載機種」という。)の機種数は4つに限ることはなく、複数であれば適宜変更可能である。
遊技に関する演出は、演出制御装置300によって制御される。具体的には、演出制御装置300は、表示装置(表示装置41、サブ表示装置42等)や役物装置(盤演出装置44等)や装飾装置(盤装飾装置46、枠装飾装置18等)やスピーカ装置(上スピーカ19a、下スピーカ19b等)などの各種演出装置を用いて、遊技に関する演出を実行する。
表示装置を用いた演出(以下「表示装置演出」という。)の演出態様には、例えば、飾り特図変動表示ゲームの実行態様(変動パターン)や、演出表示(飾り特別図柄、飾り保留表示、キャラクタ画像、背景画像、客待ち画像等)の表示態様が含まれる。したがって、図86(a)に示すように、「機種A」と「機種B」と「機種C」と「機種D」とでは、飾り特図変動表示ゲームで用いる飾り特別図柄(識別情報)や、特図始動記憶の記憶数を報知する飾り保留表示(飾り特図始動記憶表示)の見た目が互いに異なっている。
また、役物装置を用いた演出(以下「役物装置演出」という。)の演出態様には、例えば、役物の動作態様が含まれる。
また、装飾装置を用いた演出(以下「装飾装置演出」という。)の演出態様には、例えば、LED等の発光態様が含まれる。
また、スピーカ装置を用いた演出(以下「スピーカ装置演出」という。)の演出態様には、例えば、BGMの種類等が含まれる。
本実施形態においては、遊技機10の発売初日から全搭載機種が遊技可能となるのではなく、時間の経過に伴って遊技可能な機種の数が増加するようになっている。これにより、時間の経過に伴って集客効果が薄れることを抑えるとともに、新たな集客手段を発生することが可能となる。
具体的には、図86(a)に示すように、「機種A」と「機種B」とは、遊技機10の発売初日から解放されて遊技可能となり、「機種C」は、遊技機10の発売日の1ヶ月後から解放されて遊技可能となり、「機種D」は、遊技機10の発売日の2ヶ月後から解放されて遊技可能となる。演出制御装置300は、解放されている搭載機種(以下「解放済み機種」という。)のうち一の機種を選択機種として設定し、常態では、その選択機種に対応する演出を実行するよう構成されている。
無論、各搭載機種の解放日時は、適宜変更可能である。
また、本実施形態では、図86(a)に示すように、搭載機種の解放日時として、遊技機10の発売日からの日数を指定したが、これに限ることはなく、遊技機10の遊技店への導入日や遊技機10のプレス発表日からの日数を指定しても良いし、記念日等の特定の日を指定しても良い。
また、図86(b)に示すように、演出制御装置300は、「機種A」〜「機種D」のそれぞれに対応する演出の全部を実行可能である他に、「機種E」に対応する演出の一部を実行可能となっている。「機種E」は、発売予定の機種や、ユーザーからのリメイク要望のある人気機種などであり、本実施形態では、このような機種を限定的に体験させることができるようになっている。
無論、「機種E」のような対応する演出の一部のみを実行可能な機種(以下「未搭載機種」という。)の機種数は1つに限ることはなく、複数であっても良い。
図72に示すように、機種解放監視処理では、まず、RTC338のエラー回数を0クリアする(ステップC31)。
次いで、RTC338から日時情報を読み込み(ステップC32)、正常な日時情報を受信したかを判定する(ステップC33)。具体的には、例えば、ステップC32で読み込んだ日時情報と、バックアップメモリ内に既に記憶されている日時情報とを比較して、ステップC32で読み込んだ日時情報の方が過去の日時を示すものである場合に、正常な日時情報を受信していないと判定する。また、RTC338との通信エラーが生じた場合にも、正常な日時情報を受信していないと判定する。
正常な日時情報を受信したと判定した場合(ステップC33;Y)には、RTC338の電源電圧が正常であるかを判定する(ステップC34)。
RTC338の電源電圧が正常であると判定した場合(ステップC34;Y)には、ステップC32で読み込んだ日時情報をバックアップメモリに書き込む(ステップC35)。
次いで、「機種A」及び「機種B」の解放フラグをセットし(ステップC36)、デフォルト機種を「機種A」に設定する(ステップC37)。ここで、デフォルト機種とは、電源投入時に選択機種として設定される機種のことである。
次いで、デフォルト機種を「機種B」に設定する日時に到達したかを判定する(ステップC38)。ここで、「機種A」と「機種B」は、遊技機10の発売初日から解放済み機種となるため(図86(a)参照)、発売初日から、デフォルト機種を「機種A」に設定することもできるし、「機種B」に設定することもできるが、本実施形態では、発売初日から所定期間(例えば、15日間)は、デフォルト機種を「機種A」に設定し、当該所定期間の経過後は、デフォルト機種を「機種B」に設定するよう構成されている。したがって、ステップC38では、当該所定期間が経過していれば、デフォルト機種を「機種B」に設定する日時に到達したと判定する。
デフォルト機種を「機種B」に設定する日時に到達したと判定した場合(ステップC38;Y)には、デフォルト機種を「機種A」に替えて「機種B」に設定し(ステップC39)、「機種C」の解放日時(本実施形態の場合、遊技機10の発売から1ヶ月後(図86(a)参照))に到達したかを判定する(ステップC40)。
一方、デフォルト機種を「機種B」に設定する日時に到達していないと判定した場合(ステップC38;N)には、ステップC39の処理を行わずに、「機種C」の解放日時に到達したかを判定する(ステップC40)。
「機種C」の解放日時に到達したと判定した場合(ステップC40;Y)には、「機種C」の解放フラグをセットし(ステップC41)、デフォルト機種を「機種B」に替えて「機種C」に設定して(ステップC42)、「機種D」の解放日時(本実施形態の場合、遊技機10の発売から2ヶ月後(図86(a)参照))に到達したかを判定する(ステップC43)。
一方、「機種C」の解放日時に到達していないと判定した場合(ステップC40;N)には、ステップC41及びステップC42の処理を行わずに、「機種D」の解放日時に到達したかを判定する(ステップC43)。
「機種D」の解放日時に到達したと判定した場合(ステップC43;Y)には、「機種D」の解放フラグをセットし(ステップC44)、デフォルト機種を「機種C」に替えて「機種D」に設定して(ステップC45)、ステップD46の処理に移行する。
一方、「機種D」の解放日時に到達していないと判定した場合(ステップC43;N)には、ステップC44及びステップC45の処理を行わずに、ステップC46の処理に移行する。
ステップC46では、デフォルト機種の情報(デフォルト機種を識別する識別情報等)を選択機種情報領域にセーブして(ステップC46)、機種解放監視処理を終了する。
このように、本実施形態では、新たに機種が解放されたことをホール店員や遊技者に報知するために、デフォルト機種を、解放された最新機種に設定するよう構成されている。
なお、演出制御装置300は、遊技制御装置100からのコマンドを受信しないと表示装置演出等の演出が行えないので、機種解放監視処理では、解放済み機種が判別可能となるように解放フラグをセットしたり、デフォルト機種が判別可能となるようにデフォルト機種の情報を設定したりするだけとする。
また、正常な日時情報を受信していないと判定した場合(ステップC33;N)、或いは、RTC338の電源電圧が正常でないと判定した場合(ステップC34;N)には、RTC338のエラー回数を+1更新して(ステップC47)、エラー回数が所定値(例えば、5回)以上であるかを判定する(ステップC48)。
エラー回数が所定値以上でないと判定した場合(ステップC48;N)には、ステップC32の処理に戻る。
一方、エラー回数が所定値以上であると判定した場合(ステップC48;Y)には、RTCエラーフラグをセットして(ステップC49)、RTC338にエラーが発生していることを直ちに報知するために、RTCエラー画面の描画設定を行う(ステップC50)。これにより、表示装置41等にRTCエラー画面が表示される。
次いで、「機種A」、「機種B」、「機種C」、及び「機種D」の解放フラグをセットし(ステップC51)、デフォルト機種を「機種D」に設定して(ステップD52)、機種解放監視処理を終了する。
なお、ステップD52では、デフォルト機種を「機種D」に設定したが、これに限ることはなく、その他の搭載機種に設定することも可能である。
このように、本実施形態の遊技機10によれば、所定条件の成立に基づきゲームを実行し、当該ゲームの結果が所定結果となった場合に、遊技者に有利な特別遊技を実行可能な遊技機において、複数のコンテンツ(本実施形態の場合、機種)の中から何れか一つを設定するコンテンツ設定手段(演出制御装置300)と、コンテンツ設定手段によって設定されているコンテンツ(選択機種)に対応する演出を実行する演出制御手段(演出制御装置300)と、を備え、複数のコンテンツのそれぞれには、解放条件が設定されており(図86(a)参照)、コンテンツ設定手段は、複数のコンテンツのうちの解放条件を満たしているコンテンツ(解放済み機種)の中から何れか一つを設定可能であり、電源投入時には、解放条件を満たしているコンテンツのうち、最後に解放条件を満たしたコンテンツを設定するよう構成されている。
これにより、解放条件を満たしているコンテンツ(解放済み機種)の範囲内で設定するコンテンツ(選択機種)を切り替えて、当該コンテンツに対応する演出を行うことができる。さらに、遊技機10の電源投入時には、前回のコンテンツ設定状態(すなわち、電源遮断時の選択機種)にかかわらず、最後に解放条件を満たしたコンテンツを設定して、当該コンテンツに対応する演出を行うことができる。したがって、他の遊技機とは差別化されたより一層の集客効果を得ることが可能な演出を実行することができる。
なお、デフォルト機種に、解放されていない搭載機種(以下「未解放機種」という。)や未搭載機種を設定して、電源投入時(特に停電復旧時)に、未解放機種や未搭載機種で表示される所定の画面(客待ちデモ画面、変動画面、大当り中画面等)を、表示装置41等に表示するよう構成することも可能である。すなわち、停電復旧時に、未解放機種や未搭載機種に対応する表示装置演出を実行するよう構成することも可能である。このように構成することによって、停電したことにより低下した興趣を再び高めることができる。
無論、停電復旧時に、未解放機種や未搭載機種に対応する表示装置演出を実行するだけでなく、未解放機種や未搭載機種に対応する役物装置演出、装飾装置演出、スピーカ装置演出等を実行することも可能である。
〔ホール・遊技者設定モード処理〕
図73には、上述のメイン処理におけるホール・遊技者設定モード処理(ステップC11)を示した。このホール・遊技者設定モード処理では、まず、遊技店側で情報の設定を行う状態であるホール設定モード中であるかを判定する(ステップC51)。なお、ホール設定モード中である場合はホール設定モード中フラグがセットされており、このフラグの有無によりホール設定モード中であるかが判定可能である。
ホール設定モード中であると判定した場合(ステップC51;Y)には、ステップC56の処理に移行する。
一方、ホール設定モード中でないと判定した場合(ステップC51;N)には、遊技者が情報を設定する状態である遊技者設定モード中であるかを判定する(ステップC52)。なお、遊技者設定モード中である場合は遊技者設定モード中フラグがセットされており、このフラグの有無により遊技者設定モード中であるかが判定可能である。
遊技者設定モード中であると判定した場合(ステップC52;Y)には、ステップC70の処理に移行する。
一方、遊技者設定モード中でないと判定した場合(ステップC52;N)には、ホール設定モードの開始条件が成立したかを判定する(ステップC53)。ここでのホール設定モードの開始条件とは、例えば、客待ち状態中かつ前面枠12が開放された状態にて演出操作部550が2回押下されることである。
ホール設定モードの開始条件が成立したと判定した場合(ステップC53;Y)には、ホール設定モードの画面描画開始を設定し(ステップC54)、ホール設定モード中フラグをセットして(ステップC55)、ステップC56の処理に移行する。
ステップC56では、音量の変更可能範囲の設定を操作入力に基づき行うホール音量調整処理(ステップC56)を行う。
次いで、LED輝度の変更可能範囲の設定を操作入力に基づき行うホールLED輝度調整処理(ステップC57)を行う。
これらの処理では上限値と下限値の両方を設定するようにしても良いし、一方のみ設定するようにしても良い。ここで設定した範囲内で遊技者が音量やLEDの輝度を調整可能となる。
次いで、液晶輝度の設定を操作入力に基づき行う液晶輝度調整処理(ステップC58)、遊技が所定時間行われていない場合に省電力状態に移行するか否かの設定を操作入力に基づき行う省電力設定処理(ステップC59)、枠突出部の外側等に設けられたロゴ等の枠装飾装置18の表示色の設定を操作入力に基づき行うロゴカラー設定処理(ステップC60)を行う。省電力設定処理(ステップC59)では、遊技が所定時間行われていない場合に省電力設定を有効にするか否かの設定を行う。なお、省電力状態に移行するか否かだけではなく、省電力設定時の音量、LED輝度、液晶輝度をホール毎、遊技機毎に設定できるようにしても良い。また、上記の設定の他に、省電力中に可動役物を動作させるか否かの設定を可能としても良い。
次いで、これらの処理で設定した情報を確定する設定確定操作入力があったかを判定する(ステップC61)。
設定確定操作入力がないと判定した場合(ステップC61;N)には、ホール・遊技者設定モード処理を終了する。
一方、設定確定操作入力があったと判定した場合(ステップC61;Y)には、工場出荷時設定での確定操作入力であったかを判定する(ステップC62)。確定操作入力には、ステップC56からC60までの処理で設定した情報を確定する確定操作入力と、工場出荷時設定に戻すための確定操作入力とがあり、何れが行われたかを判定する。
工場出荷時設定での確定操作入力でないと判定した場合(ステップC62;N)、すなわち、ステップC56からC60までの処理で設定した情報を確定する確定操作入力であった場合には、ステップC56からC60までの処理で設定した情報を決定された情報として、決定されたホール設定データをバックアップRAMに書き込む(ステップC64)。
一方、工場出荷時設定での確定操作入力であると判定した場合(ステップC62;Y)には、工場出荷時設定処理(ステップC63)を行って、ステップC56からC60までの処理で設定した情報を破棄して工場出荷時の初期値を決定された情報とし、決定されたホール設定データをバックアップRAMに書き込む(ステップC64)。これにより、PROM321に記憶されている初期設定値(音量、LED輝度、液晶輝度などの設定値)がFeRAM323に記憶される。
次いで、ホール設定モードの画面描画の終了を設定し(ステップC65)、ホール設定モード中フラグをクリアして(ステップC66)、ホール・遊技者設定モード処理を終了する。
また、ホール設定モードの開始条件が成立していないと判定した場合(ステップC53;N)には、遊技者設定モードの開始条件が成立したかを判定する(ステップC67)。ここでの遊技者設定モードの開始条件とは、例えば、特図変動表示ゲームや普図変動表示ゲームが実行されていない客待ち状態中に、演出操作部550が1回押下されることである。
遊技者設定モードの開始条件が成立していないと判定した場合(ステップC67;N)には、ホール・遊技者設定モード処理を終了する。
一方、遊技者設定モードの開始条件が成立したと判定した場合(ステップC67;Y)には、遊技者設定モードの画面描画開始を設定して(ステップC68)、遊技者設定モードフラグをセットする(ステップC69)。
次いで、ホール音量調整処理(ステップC56)で設定された変更可能範囲内で操作入力に基づき音量を変更する遊技者音量調整処理(ステップC70)、ホールLED調整処理(ステップC57)で設定された変更可能範囲内で操作入力に基づきLEDの輝度を変更する遊技者LED輝度調整処理(ステップC71)を行う。次いで、操作入力に基づき演出内容を変更する演出カスタマイズ処理(ステップC72)を行う。その後、設定確定操作入力があるかを判定する(ステップC73)。
設定確定操作入力がないと判定した場合(ステップC73:N)には、ホール・遊技者設定モード処理を終了する。
一方、設定確定操作入力があったと判定した場合(ステップC73:Y)には、ステップC70やC71やC72の処理で設定された情報を遊技者設定データとしてRAM322に記憶した後、遊技者設定モードの画面描画の終了を設定し(ステップC74)、遊技者設定モード中フラグをクリアして(ステップC75)、ホール・遊技者設定モード処理を終了する。これにより遊技者が設定したLEDの輝度や音量や演出内容に変更されることとなる。
なお、ホール設定モード又は遊技者設定モードに入った後の操作入力に伴う描画更新設定は演出ボタン入力処理(ステップC10)にて行う。
また、遊技者設定データは、消えても良いため、バックアップRAM(FeRAM323)に書き込まず、RAM322に記憶することとしたが、FeRAM323に記憶するようにしても良い。
さらに、電源遮断時にRTC338から時刻を取得してFeRAM322に記憶しておき、電源投入時にRTC338から取得した時刻から電源遮断時間を算出し、この電源遮断時間に応じてFeRAM323に記憶した遊技者設定データにホール設定値データを記憶する否かを決定するようにしても良い。例えば、電源遮断時間が所定時間以内である場合には遊技者設定データにホール設定値データを記憶しないで元のまま維持するようにし、短時間の停電やエラーを復旧するための電源の遮断などでは遊技者設定データがリセットされないようにすることができる。
〔受信コマンドチェック処理〕
図74には、上述のメイン処理における受信コマンドチェック処理(ステップC13)を示した。この受信コマンドチェック処理では、まず、1フレーム(1/30秒間)の間に何個のコマンドを受信したかをカウントするコマンド受信カウンタの値をコマンド受信数としてロードし(ステップC101)、コマンド受信数が0でないか否かを判定する(ステップC102)。そして、コマンド受信数が0であると判定した場合(ステップC102;N)は、当該受信コマンドチェック処理を終了する。また、コマンド受信数が0でないと判定した場合(ステップC102;Y)には、コマンド受信カウンタ領域の内容をコマンド受信数分減算する(ステップC103)。
次いで、受信コマンドバッファの内容をコマンド領域にコピーして(ステップC104)、コマンド読出インデックスを0〜31の範囲で+1更新し(ステップC105)、コマンド受信数分のコマンドのコピーが完了したか否かを判定する(ステップC106)。このように、本実施形態では、受信コマンドバッファ内で直接コマンドの解析を行わず、受信コマンドバッファの内容をコマンド領域(解析用のRAM領域)にコピーし、コマンド領域でコマンドの解析作業を行うよう構成されている。これにより、コマンドの解析中に遊技制御装置100からコマンドが送信されてくる場合に備えて、コマンド(データ)を移動して空きを作っておくことができる。また、コマンドの解析をメイン処理一巡単位でまとめて行うことができる。
ステップC106で、コマンド受信数分のコマンドのコピーが完了していないと判定した場合(ステップC106;N)には、ステップC104の処理に戻る。また、コマンド受信数分のコマンドのコピーが完了したと判定した場合(ステップC106;Y)には、コマンド領域の内容をロードして(ステップC107)、受信コマンド解析処理(ステップC108)を行う。
次いで、コマンド領域のアドレスを更新し(ステップC109)、コマンド受信数分のコマンドの解析が完了したか否か判定する(ステップC110)。そして、コマンド受信数分のコマンドの解析が完了していないと判定した場合(ステップC110;N)には、ステップC107の処理に戻る。また、コマンド受信数分のコマンドの解析が完了したと判定した場合(ステップC110;Y)には、当該受信コマンドチェック処理を終了する。このように、受信コマンドチェック処理では、1フレーム(1/30秒間)の間に受信したコマンドをまとめて解析する。なお、本実施形態では、コマンドを32個分まで保存できる構成としている。
〔受信コマンド解析処理〕
図75には、上述の受信コマンドチェック処理における受信コマンド解析処理(ステップC108)を示した。この受信コマンド解析処理では、まず、コマンド上位バイトをMODE、下位バイトをACT(ACTION)として分離し(ステップC111)、MODE及びACTは正常範囲であるか否かを判定する(ステップC112、ステップC113)。MODE及びACTは正常範囲であると判定した場合(ステップC112;Y、ステップC113;Y)には、MODEに対するACTは正しい組合せであるか否かを判定する(ステップC114)。
また、ステップC112、ステップC113で、MODE又はACTは正常範囲でないと判定した場合(ステップC112;N、ステップC113;N)、あるいは、ステップC114で、MODEに対するACTは正しい組合せでないと判定した場合(ステップC114;N)には、受信コマンド解析処理を終了する。
ステップC114で、MODEに対するACTは正しい組合せであると判定した場合(ステップC114;Y)には、MODEは変動系コマンドの範囲であるか否かを判定する(ステップC115)。変動系コマンドは、特図の変動パターンを指令するコマンドである。そして、MODEは変動系コマンドの範囲であると判定した場合(ステップC115;Y)には、変動系コマンド処理(ステップC116)を行って、受信コマンド解析処理を終了する。
また、ステップC115で、MODEは変動系コマンドの範囲でないと判定した場合(ステップC115;N)には、MODEは大当り系コマンドの範囲であるか否かを判定する(ステップC117)。大当り系コマンドは、大当り中演出に関する動作(ファンファーレ画面やラウンド画面の表示など)を指令するコマンドである。そして、MODEは大当り系コマンドの範囲であると判定した場合(ステップC117;Y)には、大当り系コマンド処理(ステップC118)を行って、受信コマンド解析処理を終了する。
また、ステップC117で、MODEは大当り系コマンドの範囲でないと判定した場合(ステップC117;N)には、MODEは図柄系コマンドの範囲であるか否かを判定する(ステップC119)。図柄系コマンドは、特図の図柄に関する情報(例えば、特図の停止図柄を何にするかなど)を指令するコマンドである。そして、MODEは図柄系コマンドの範囲であると判定した場合(ステップC119;Y)には、図柄系コマンド処理(ステップC120)を行って、受信コマンド解析処理を終了する。
また、ステップC119で、MODEは図柄系コマンドの範囲でないと判定した場合(ステップC119;N)には、MODEは保留数コマンドやエラーコマンドなどの単発系コマンドの範囲であるか否かを判定する(ステップC121)。単発系コマンドは、図柄コマンドと変動系コマンドのように組合せで意味をなすコマンドと違い、単独で成立するコマンドである。この単発系コマンドには、客待ちデモコマンド、保留数コマンド、図柄停止コマンド、確率情報系コマンド、エラー/不正系コマンド、機種指定コマンドなどがある。そして、MODEは単発系コマンドの範囲であると判定した場合(ステップC121;Y)には、単発系コマンド処理(ステップC122)を行って、受信コマンド解析処理を終了する。
また、ステップC121で、MODEは単発系コマンドの範囲でないと判定した場合(ステップC121;N)には、MODEは先読み図柄系コマンドの範囲であるか否かを判定する(ステップC123)。そして、MODEは先読み図柄系コマンドの範囲であると判定した場合(ステップC123;Y)には、先読み図柄系コマンド処理(ステップC124)を行って、受信コマンド解析処理を終了する。
また、ステップC123で、MODEは先読み図柄系コマンドの範囲でないと判定した場合(ステップC123;N)には、MODEは先読み変動系コマンドの範囲であるか否かを判定する(ステップC125)。そして、MODEは先読み変動系コマンドの範囲であると判定した場合(ステップC125;Y)には、先読み変動系コマンド処理(ステップC126)を行って、受信コマンド解析処理を終了する。また、ステップC125で、MODEは先読み変動系コマンドの範囲でないと判定した場合(ステップC125;N)には、受信コマンド解析処理を終了する。
〔単発系コマンド処理〕
図76には、上述の受信コマンド解析処理における単発系コマンド処理(ステップC122)を示した。この単発系コマンド処理では、まず、MODEは機種を指定するものであるかを判定する(ステップC131)。
ステップC131で、MODEは機種を指定するものであると判定した場合(ステップC131;Y)には、機種を設定するための機種設定処理(ステップC132)を行って、単発系コマンド処理を終了する。
一方、ステップC131で、MODEは機種を指定するものでないと判定した場合(ステップC131;N)には、MODEはRAM初期化を指令するものであるかを判定する(ステップC133)。
ステップC133で、MODEはRAM初期化を指令するものであると判定した場合(ステップC133;Y)には、遊技制御装置100でのRAM初期化を伴う電源投入に対応した処理を実行するRAM初期化設定処理(ステップC134)を行い、客待ちデモコマンド受信フラグをセットし(ステップC135)、役物位置確認処理(ステップC136)を行って、単発系コマンド処理を終了する。
一方、ステップC133で、MODEはRAM初期化を指令するものでないと判定した場合(ステップC133;N)には、MODEは停電復旧を指令するものであるかを判定する(ステップC137)。
ステップC137で、MODEは停電復旧を指令するものであると判定した場合(ステップC137;Y)には、停電復旧に関する処理を実行する停電復旧設定処理(ステップC138)を行って、単発系コマンド処理を終了する。
一方、ステップC137で、MODEは停電復旧を指令するものでないと判定した場合(ステップC137;N)には、MODEは客待ちデモを指令するものであるかを判定する(ステップC139)。
ステップC139で、MODEは客待ちデモを指令するものであると判定した場合(ステップC139;Y)には、正常な客待ちデモコマンドであるかを判定する(ステップC140)。そして、正常な客待ちデモコマンドでないと判定した場合(ステップC140;N)は、単発系コマンド処理を終了する。また、正常な客待ちデモコマンドであると判定した場合(ステップC140;Y)は、客待ちデモコマンド受信フラグをセットし(ステップC141)、役物位置確認処理(ステップC142)を行って、単発系コマンド処理を終了する。役物位置確認処理(ステップC136,C142)では、役物が通常位置にあるか否か確認し、通常位置にない場合に、役物の位置を通常位置に戻すための設定を行う。
一方、ステップC139で、MODEは客待ちデモを指令するものでないと判定した場合(ステップC139;N)には、MODEは特図1保留系の範囲であるかを判定する(ステップC143)。
ステップC143で、MODEは特図1保留系の範囲であると判定した場合(ステップC143;Y)には、特図1の保留に関する情報の記憶などを実行する特図1保留情報設定処理(ステップC144)を行って、単発系コマンド処理を終了する。
一方、ステップC143で、MODEは特図1保留系の範囲でないと判定した場合(ステップC143;N)には、MODEは特図2保留系の範囲であるかを判定する(ステップC145)。
ステップC145で、MODEは特図2保留系の範囲であると判定した場合(ステップC145;Y)には、特図2の保留に関する情報の記憶などを実行する特図2保留情報設定処理(ステップC146)を行って、単発系コマンド処理を終了する。
一方、ステップC145で、MODEは特図2保留系の範囲でないと判定した場合(ステップC145;N)には、MODEは確率情報系の範囲であるかを判定する(ステップC147)。
ステップC147で、MODEは確率情報系の範囲であると判定した場合(ステップC147;Y)には、現在の確率状態に対応した演出の設定などの処理などを実行する確率情報設定処理(ステップC148)を行って、単発系コマンド処理を終了する。
一方、ステップC147で、MODEは確率情報系の範囲でないと判定した場合(ステップC147;N)には、MODEはエラー/不正系の範囲であるかを判定する(ステップC149)。
ステップC149で、MODEはエラー/不正系の範囲であると判定した場合(ステップC149;Y)には、エラー報知などの処理などを実行するエラー/不正設定処理(ステップC150)を行って、単発系コマンド処理を終了する。
一方、ステップC149で、MODEはエラー/不正系の範囲でないと判定した場合(ステップC149;N)には、MODEは図柄停止を指令するものであるかを判定する(ステップC151)。
ステップC151で、MODEは図柄停止を指令するものでないと判定した場合(ステップC151;N)には、単発系コマンド処理を終了する。
一方、ステップC151で、MODEは図柄停止を指令するものであると判定した場合(ステップC151;Y)には、正常な図柄停止コマンドであるかを判定する(ステップC152)。
ステップC152で、正常な図柄停止コマンドでないと判定した場合(ステップC152;N)には、単発系コマンド処理を終了する。なお、図柄停止コマンドは、特図1と特図2とで分かれている。
一方、ステップC152で、正常な図柄停止コマンドであると判定した場合(ステップC152;Y)には、対応する特図の停止設定を行い(ステップC153)、全図柄が停止したなら遊技状態フラグを通常状態に設定して(ステップC154)、単発系コマンド処理を終了する。遊技状態フラグは現在の遊技状態を示すフラグであり、遊技状態フラグには、通常状態の他に、変動中や大当り中などの状態を示すフラグがあり、状況に応じて適切なフラグが設定される。
〔図柄系コマンド処理〕
図77には、上述の受信コマンド解析処理における図柄系コマンド処理(ステップC120)を示した。この図柄系コマンド処理では、まず、MODEに対応する特図種別(特図1か特図2の何れか)を設定し(ステップC161)、MODEとACTの組み合わせに対応する図柄種別を設定してセーブし(ステップC162)、図柄系コマンド処理を終了する。
図柄種別とは図柄のカテゴリを意味し、図柄種別には、はずれ図柄、16R確変大当り図柄、6R確変大当り図柄、6R通常大当り図柄等の図柄のカテゴリであり、ACTのデータと対応付けられている。特図1と特図2で図柄の割合が変わるので(確変割合は同じ)、MODE毎にこの図柄種別設定テーブルを分けて設けており、複数ある図柄種別設定テーブルからMODEのデータに対応するものを選択し、さらに当該テーブルを参照してACTに対応する図柄種別を設定する。
〔変動系コマンド処理〕
図78には、上述の受信コマンド解析処理における変動系コマンド処理(ステップC116)を示した。この変動系コマンド処理では、まず、特図種別が未確定であるかを判定する(ステップC171)。特図種別とは、特図の種別が特図1か特図2かを示す情報であり、上述の図柄系コマンド処理のステップC161で設定される情報である。
ステップC171で、特図種別が未確定であると判定した場合(ステップC171;Y)には、変動系コマンド処理を終了する。また、特図種別が未確定でないと判定した場合(ステップC171;N)、すなわち特図種別が設定されていない場合には、変動コマンドと図柄コマンドの組み合わせをチェックして(ステップC172)、変動コマンドと図柄種別が不整合であるかを判定する(ステップC173)。変動コマンドと図柄種別が不整合である場合とは、はずれの変動コマンド(変動パターンコマンド)を受信したのに、16R確変大当り図柄の図柄コマンドを受信していた時のような、演出を行う上で矛盾してしまう組み合わせ(変動コマンドと図柄種別の組み合わせ)であることを意味する。
ステップC173で、変動コマンドと図柄種別が不整合であると判定した場合(ステップC173;Y)には、変動系コマンド処理を終了する。また、変動コマンドと図柄種別が不整合でないと判定した場合(ステップC173;N)には、変動コマンドから変動パターン種別を判別して(ステップC174)、変動コマンドに応じた演出を行うための情報を設定する変動演出設定処理を行う(ステップC175)。ステップC174では、受信したコマンドに応じて、特図の変動表示演出の大まかな分類である変動パターン種別を判別する。
次に、P機状態(パチンコ機の状態)として特図変動中を設定する(ステップC176)。ここで、特図変動中とは、特図の変動中(客待ちデモ中や大当り中、或いはファンファーレ中等でないこと)を表している。さらに、先読み演出回数(先読み実行回数)がゼロでなければ先読み演出回数を−1更新し(ステップC177)、特図変動回数を+1更新して(ステップC178)、変動系コマンド処理を終了する。
〔変動演出設定処理〕
図79及び図80には、上述の変動系コマンド処理における変動演出設定処理(ステップC175)を示した。
ここで、本実施形態の遊技機10において、演出制御装置300は、リーチ変動演出の一つとして、画面分割リーチ変動演出を実行可能である。
図87は、4つの搭載機種の全てが解放済みである場合に実行される画面分割リーチ変動演出時の表示の一例を示す図である。
演出制御装置300は、今回実行する変動演出が画面分割リーチ変動演出である場合には、当該変動演出の開始時等に表示装置41の表示領域を複数のエリアに分割して、各エリアで解放済み機種に対応するリーチ変動演出を実行する。
本実施形態の場合、演出制御装置300は、表示装置41の表示領域を4つのエリアに分割する。そして、4つの搭載機種の全てが解放済みである場合には、表示装置演出として、左上のエリアで「機種A」に対応するリーチ変動演出を実行し、右上のエリアで「機種B」に対応するリーチ変動演出を実行し、左下のエリアで「機種C」に対応するリーチ変動演出を実行し、右下のエリアで「機種D」に対応するリーチ変動演出を実行する。
図88に示すように、本実施形態の場合、リーチ変動演出の演出時間(演出開始から演出終了までの時間)については、4つの搭載機種の全てで同一となるよう設定されている。一方、リーチ変動演出中に所定の状態が発生するタイミング(左、中、右の各飾り特別図柄が停止するタイミングや、リーチ演出が開始する(リーチ状態が発生する)タイミング)については、他の搭載機種と異なるよう設定されている機種もあるし、他の搭載機種と同一となるよう設定されている機種もある。したがって、画面分割リーチ変動演出において、解放済み機種のそれぞれに対応するリーチ変動演出を一斉に開始することによって、機種毎のタイミングの違いを遊技者に楽しませることができる。
なお、搭載機器のそれぞれに対応するリーチ変動演出の演出時間は同一となるよう設定されていなくても良い。例えば、画面分割リーチ変動演出中に実行される各リーチ変動演出の演出時間が異なる場合、各リーチ変動演出を一斉に開始すると終了タイミングが異なってしまう。その場合には、例えば、演出時間が最も長いリーチ変動演出と終了タイミングが一致するように、当該リーチ変動演出よりも演出時間が短いリーチ変動演出の途中で所定の演出(例えば、揺れ変動演出)を行って、各リーチ変動演出の終了タイミングが一致するように調整することも可能である。
また、図87に示す例では、各エリアの左上部に、当該エリアに対応する機種の機種名が表示されているが、機種名を隠したい場合には、機種名に替えて「???」等を表示しても良い。
また、画面分割リーチ変動演出中に実行される各リーチ変動演出は、期待度(期待値)が同一であっても良いし、異なっていても良い。
また、画面分割リーチ変動演出中は、役物装置演出や装飾装置演出やスピーカ装置演出として、選択機種に対応する演出を実行するのが基本であるが、表示装置演出として期待度が異なるリーチ変動演出を実行している場合には、期待度が最も高いリーチ変動演出を実行している機種に対応する演出(役物装置演出や装飾装置演出やスピーカ装置演出)を実行しても良い。
そして、演出制御装置300は、結果がはずれとなる場合には、解放済み機種(具体的には、解放済み機種に対応するエリア)の全てにおいてはずれ結果を導出する。
一方、結果が大当りとなる場合には、大当り機種抽選を行って、解放済み機種の中から大当り結果が導出される機種を選び、選ばれた機種(具体的には、選ばれた機種に対応するエリア)において大当り結果(特別結果)を導出する。大当り機種抽選では、一の機種のみが選択されるようにしても良いし、複数の機種を選択可能としても良い。また、画面分割リーチ変動演出が終了すると、当該画面分割リーチ変動演出を開始する前の状態(すなわち、選択機種に対応する演出を実行する状態)に戻るのが基本であるが、大当り機種抽選で選ばれた機種が選択機種と異なる場合には、画面分割リーチ変動演出が終了すると、大当り機種抽選で選ばれた機種に対応する大当り中演出を実行して、特別遊技状態の終了後に、画面分割リーチ変動演出を開始する前の状態に戻るようにしても良い。
なお、大当り機種抽選を行わずに、解放済み機種の全てにおいて大当り結果を導出するようにしても良い。
また、大当り機種抽選は、搭載機種(未解放機種を含む)の中から大当り結果が導出される機種を選ぶものであっても良く、当該大当り機種抽選で未解放機種が選ばれた場合には、当該未解放機種に対応する大当り中演出を実行しても良い。また、大当り機種抽選は、搭載機種及び未搭載機種の中から大当り結果が導出される機種を選ぶものであっても良く、当該大当り機種抽選で未搭載機種が選ばれた場合には、当該未搭載機種に対応する大当り中演出を実行しても良い。未解放機種や未搭載機種に対応する大当り中演出を実行する場合、例えば、当該大当り中演出の一部のみを実行すると、当該大当り中演出の全部を見たいと遊技者に思わせることができるため、未解放機種や未搭載機種に対して興味を抱かせることができ、未解放機種や未搭載機種での遊技意欲を高めることが可能となる。
また、本実施形態では、対象となる一の特図変動表示ゲーム(画面分割リーチ変動演出を伴う特図変動表示ゲーム)中に、画面分割リーチ変動演出を実行する(画面分割リーチ変動演出が開始して終了する)よう構成したが、これに限ることはなく、対象となる一の特図変動表示ゲームを含む所定期間に亘って画面分割リーチ変動演出を実行しても良いし、対象となる一の特図変動表示ゲームを含む複数の特図変動表示ゲームに亘って画面分割リーチ変動演出を実行しても良い。
さらに、本実施形態の場合、図87に示すように、画面分割リーチ変動演出中は、2つのサブ表示装置42のうちの一方が、表示装置41の上方に配置され、他方が、表示装置41の右方に配置されるようになっている。
図87に示す例では、上側のサブ表示装置42の表示領域の左上部のうち、上段には特図1保留数を示す数字が表示され、下段には特図2保留数を示す数字が表示されている。また、上側のサブ表示装置42の表示領域の右下部には、特図1変動表示ゲームや特図2変動表示ゲームに対応した飾り特図変動表示ゲームが表示されている。なお、特図1保留数を示す数字、特図2保留数を示す数字、及び飾り特図変動表示ゲームは、常時、上側のサブ表示装置42に表示されていても良いし、画面分割リーチ変動演出の開始時に表示装置41から上側のサブ表示装置42に移動して、当該画面分割リーチ変動演出の終了時に上側のサブ表示装置42から表示装置41に戻っても良い。
また、図87に示す例では、右側のサブ表示装置42に、選択機種の機種名(ここでは「機種A」)、キャラクタ画像やその名前(ここでは「虎たろう」)やそのレベル(ここでは「Lv.634」)、搭載機器毎の所有ポイント数(後述)等の情報が表示されている。
右側のサブ表示装置42には、これらの情報を、常時表示しても良いし、遊技者が確認したいときだけ(すなわち、情報を表示するよう指示する操作入力を受け付けたときだけ)表示しても良い。無論、右側のサブ表示装置42を用いて演出を行う際には、これらの情報を消しても良い。
なお、図89〜図104(図98は除く)では、便宜上、図87では記載した表示や表示装置のうち、説明に不要な表示や表示装置は省略する。
図79及び図80に示すように、変動演出設定処理では、まず、変動パターン種別がリーチなし変動であるかを判定する(ステップC181)。変動パターン種別がリーチなし変動である場合(ステップC181;Y)は、機種コード、特図種別、演出モード、キャラクタレベル、及び演出カスタマイズ情報に対応するリーチ前予告振分グループアドレステーブルを設定する(ステップC182)。なお、リーチなし変動であるので図柄種別は必ずはずれ図柄であり、ここでは図柄種別を特に参照しなくてもよい。また、演出モードは、演出制御装置300が管理する遊技モードに相当し、機種によって当然異なるが、ここでは通常モード、確変モード、時短モード及び潜伏モードなどがある。さらに、各モード内に予告演出の振り分け率や表示装置41における飾り特図変動表示ゲームの演出態様を異ならせた複数のモードを設けている。
次に、リーチ前予告振分グループアドレステーブルを参照して、MODE、特図種別の保留数に対応するリーチ前予告振分グループテーブルのアドレスを取得する(ステップC183)。これにより、リーチなし変動の場合には、各変動中に出現する予告演出の抽選内容(具体的には各予告演出態様の出現率)を保留数に応じて変化させることが可能となる。その後、リーチ前予告振分グループテーブルを使ってリーチ前変動中に出現する予告の抽選を行う(ステップC186)。
一方、変動パターン種別がリーチなし変動でない場合(ステップC181;N)は、機種コード、特図種別、演出モード、キャラクタレベル、演出カスタマイズ情報、及び図柄種別に対応するリーチ前予告振分グループアドレステーブルを設定する(ステップC184)。そして、リーチ前予告振分グループアドレステーブルを参照して、MODE、変動パターン種別に対応するリーチ前予告振分グループテーブルのアドレスを取得し(ステップC185)、リーチ前予告振分グループテーブルを使ってリーチ前変動中に出現する予告の抽選を行う(ステップC186)。
次に、ステップC187からステップC189によりリーチ中変動の予告演出を抽選する。ここで、「リーチ中変動」とは、リーチ状態となった後(リーチ状態となっている最中)に実行される特図変動表示ゲームのこと、すなわち、いわゆるリーチアクション(例えば、特図の複数列の表示領域のうち特定領域を除く表示領域が大当りとなる特別結果態様(特別な図柄の組合せ)で変動表示が停止していて、特定領域のみで変動表示している状態)の変動表示のことである。一方、「リーチ前変動」とは、リーチ状態となる前に実行される特図変動表示ゲームのこと、すなわち、リーチアクション開始前までの変動表示のことである。
まず、機種コード、特図種別、演出モード、キャラクタレベル、演出カスタマイズ情報、及び図柄種別に対応するリーチ中予告振分グループアドレステーブルを設定する(ステップC187)。リーチ中予告振分グループアドレステーブルは、リーチ中予告振分グループテーブルのアドレスを選択するためのテーブルである。そして、リーチ中予告振分グループアドレステーブルを参照してACTに対応するリーチ中予告振分グループテーブルのアドレスを取得し(ステップC188)、リーチ中予告振分グループテーブルを使ってリーチ中に出現する予告の抽選を行う(ステップC189)。リーチなし変動の場合には、ステップC189での抽選の結果は、何も出現しない結果となる。
次いで、演出モードに対応する基本BGM(具体的には、基本BGMの音声番号)や装飾番号を設定して(ステップC190)、今回実行する変動演出は画面分割リーチ変動演出であるかを判定する(ステップC191)。
今回実行する変動演出は画面分割リーチ変動演出でないと判定した場合(ステップC191;N)には、今回実行する変動演出(画面分割リーチ変動演出以外のリーチ変動演出等の他の変動演出)に関する設定を行って、ステップC206の処理に移行する。
一方、今回実行する変動演出は画面分割リーチ変動演出であると判定した場合(ステップC191;Y)には、「機種A」〜「機種D」の全搭載機種が解放されているかを判定する(ステップC192)。
全搭載機種が解放されていないと判定した場合(ステップC192;N)には、「機種C」が解放されているかを判定する(ステップC193)。
「機種C」が解放されていると判定した場合(ステップC193;Y)には、「機種D」が解放されているかを判定する(ステップC196)。
一方、「機種C」が解放されていないと判定した場合(ステップC193;N)には、「機種C」に対応するエリア(本実施形態の場合、左下のエリア)に表示する演出表示を決定するための抽選を行う(ステップC194)。具体的には、ステップC194では、「機種C」に対応するエリアに表示する演出表示として、無地(ブランク)画面、「機種C」に対応するリーチ変動演出が曖昧に表示される機種C曖昧画面、及び未搭載機種に対応するリーチ変動演出が表示される未搭載機種画面のうちから何れか一つが決定される。
次いで、リーチ時(リーチ中)にステップC194での抽選の結果に対応する表示を行うための設定を行って(ステップC195)、「機種D」が解放されているかを判定する(ステップC196)。
「機種D」が解放されていると判定した場合(ステップC196;Y)には、リーチ時(リーチ中)に解放済み機種の表示を行うための設定を行って(ステップC199)、特図種別が特図1変動であるかを判定する(ステップC206)。
一方、「機種D」が解放されていないと判定した場合(ステップC196;N)には、「機種D」に対応するエリア(本実施形態の場合、右下のエリア)に表示する演出表示を決定するための抽選を行う(ステップC197)。具体的には、ステップC197では、「機種D」に対応するエリアに表示する演出表示として、無地(ブランク)画面、「機種D」に対応するリーチ変動演出が曖昧に表示される機種D曖昧画面、及び未搭載機種に対応するリーチ変動演出が表示される未搭載機種画面のうちから何れか一つが決定される。
次いで、リーチ時(リーチ中)にステップC197での抽選の結果に対応する表示を行うための設定を行い(ステップC198)、リーチ時(リーチ中)に解放済み機種の表示を行うための設定を行って(ステップC199)、特図種別が特図1変動であるか判定する(ステップC206)。
また、全搭載機種が解放されていると判定した場合(ステップC192;Y)には、今回実行する変動演出が大当りリーチ変動演出であるか判定する(ステップC200)。
今回実行する変動演出が大当りリーチ変動演出でないと判定した場合(ステップC200;N)、すなわち今回実行する変動演出がはずれリーチ変動演出である場合には、リーチ時(リーチ中)に「機種A」〜「機種D」の表示を行うための設定を行って(ステップC205)、特図種別が特図1変動であるか判定する(ステップC206)。
一方、今回実行する変動演出が大当りリーチ変動演出であると判定した場合(ステップC200;Y)には、未搭載機種画面を表示するか否かを決定するための抽選を行う(ステップC201)。
ステップC201で、未搭載機種画面を表示しないことが決定された場合(ステップC202;N)には、リーチ時(リーチ中)に「機種A」〜「機種D」の表示を行うための設定を行って(ステップC205)、特図種別が特図1変動であるか判定する(ステップC206)。
一方、ステップC201で、未搭載機種画面を表示することが決定された場合(ステップC202;Y)には、未搭載機種画面をどのエリアに表示するかを決定するための抽選を行う(ステップC203)。具体的には、ステップC203では、未搭載機種画面を表示するエリアとして、「機種A」に対応するエリア、「機種B」に対応するエリア、「機種C」に対応するエリア、「機種D」に対応するエリア、及びその他のエリアR1のうちから何れか一つ又は複数が決定される。
次いで、リーチ時(リーチ中)にステップC203での抽選の結果に対応する表示を行うための設定を行って(ステップC204)、特図種別が特図1変動であるか判定する(ステップC206)。
特図種別が特図1変動であると判定した場合(ステップC206;Y)には、特図1変動に対応する第四図柄変動を開始するための設定を行って(ステップC207)、変動演出設定処理を終了する。
一方、特図種別が特図1変動でないと判定した場合(ステップC206;N)、すなわち特図種別が特図2変動である場合には、特図2変動に対応する第四図柄変動を開始するための設定を行って(ステップC208)、変動演出設定処理を終了する。
ここで、本実施形態では、表示装置41で表示する飾り特図変動表示ゲームとは別に飾り特図変動表示ゲームを実行する第四図柄の表示や、始動記憶数の表示を行うよう構成されており、ステップC207やステップC208では、表示装置41の画面上で第四図柄を表示している場合には、表示装置41での表示の設定を行い、サブ表示装置42の画面上で第四図柄を表示している場合には、サブ表示装置42での表示の設定を行い、LEDで第四図柄を表示している場合には、LEDでの表示の設定を行う。
図89(a)に、ステップC194で「機種C」に対応するエリアに無地画面を表示することが決定され、ステップC197で「機種D」に対応するエリアに無地画面を表示することが決定された場合の表示の一例を示す。この場合、無地画面が表示されているエリアの数によって未解放機種の数を示唆することができるので、遊技者は、事前に搭載機種の数を知らない場合であっても、当該示唆によって搭載機種の数を把握することができる。なお、無地画面の色は、白に限定されるものではなく、適宜変更可能である。
また、図89(b)に、ステップC193で「機種C」が解放されていると判定され、ステップC197で「機種D」に対応するエリアに未搭載機種画面を表示することが決定された場合の表示の一例を示す。この場合、遊技者は、未解放機種に対応するエリアで、未搭載機種を体験することができる。
また、図90(a)〜(c)に、ステップC193で「機種C」が解放されていると判定され、ステップC197で「機種D」に対応するエリアに機種D曖昧画面を表示することが決定された場合の表示の一例を示す。
具体的には、機種D曖昧画面は、「機種D」に対応するリーチ変動演出用の映像全体にモザイクがかかった画面である。なお、図90(a)〜(c)に示す例では、曖昧画面として、ゲームの進行に伴ってモザイク度合いが弱まっていく画面(得られる情報量が徐々に多くなっていく画面)を示しているが、これに限定されず、曖昧画面は、ゲームの進行にかかわらずモザイク度合いが一定の画面(得られる情報量が一定の画面)であっても良い。
曖昧画面には、現時点では遊技できない未解放機種に関する映像が表示されるため、当該映像は最後まで曖昧に表示することとする。これにより、明確に表示された当該映像を見たいと遊技者に思わせることができるため、未解放機種に対して興味を抱かせることができ、未解放機種での遊技意欲を高めることができるとともに、未解放機種を当てる、未解放機種を想像して楽しむ等の新たな興趣を遊技者に提供することできる。また、曖昧画面においては、背景画像を表示して当該背景画像も含めてモザイクをかけても良いし、背景画像を表示しない(背景を無地にする)ようにしても良いが、画面全体の雰囲気で表示されている映像の内容が早期にバレてしまうことを防止するために、背景画像は表示しないことが好ましい。
なお、曖昧画面は、未解放機種に関する映像全体にモザイクがかかった画面に限定されるものではなく、当該映像が曖昧に(当該映像から得られる情報量が制限された状態で)表示される画面であれば適宜変更可能であり、例えば、未解放機種に関する映像の一部にモザイクがかかった画面であっても良いし、未解放機種に関する映像の少なくとも一部が塗りつぶされた画面であっても良いし、未解放機種に関する映像がフェードインする画面であっても良い。また、曖昧画面においては、未解放機種に関する映像中に出現する演出表示(飾り特別図柄、飾り保留表示、キャラクタ画像、背景画像等)の全部が表示されなくても良い。
曖昧画面として、未解放機種に関する映像の一部にモザイクがかかった画面を表示する場合も、ゲームの進行に伴ってモザイク度合いが弱まっていく画面(得られる情報量が徐々に多くなっていく画面)が表示されても良いし、ゲームの進行にかかわらずモザイク度合いが一定の画面(得られる情報量が一定の画面)が表示されても良い。
未解放機種に関する映像の少なくとも一部が塗りつぶされた画面とは、例えば、当該映像中に出現する演出表示を少なくとも含む領域が、背景色とは異なる色で塗りつぶされた画面である。曖昧画面として当該画面を表示する場合、ゲームの進行に伴って塗りつぶされている領域の形状が変化していく画面が表示されても良いし、ゲームの進行にかかわらず塗りつぶされている領域の形状が一定の画面(得られる情報量が一定の画面)が表示されても良い。
ゲームの進行に伴って塗りつぶす領域の形状が変化していく画面を表示する場合、当該画面から得られる情報量が徐々に多くなっていくことが好ましく、例えば、塗りつぶす領域の形状を、当該形状が対象の演出表示のシルエットに徐々に近づくように変化させても良いし、塗りつぶす領域の形状を小さくしていき、対象の演出表示が徐々に視認可能となる(対象の演出表示のうち塗りつぶされる部分が徐々に小さくなる)ようにしても良い。
また、機種C曖昧画面を「機種C」に対応するエリアに表示し、機種D曖昧画面を「機種D」に対応するエリアに表示することとしたが、これに限ることはなく、曖昧画面の表示位置やサイズは適宜変更可能である。
また、図89(c)に、ステップC203で、未搭載機種画面をその他のエリアR1に表示することが決定された場合の表示の一例を示す。
なお、図89(c)に示す例では、その他のエリアR1として搭載機種(「機種A」〜「機種D」)に対応する各エリアと同サイズのエリアを表示しているが、その他のエリアR1のサイズは適宜変更可能である。例えば、その他のエリアR1のサイズは、表示装置41の表示領域と同サイズであっても良く、この場合、表示装置41には未搭載機種画面のみが表示されることとなる。
また、図89(c)に示す例では、見かけ上、その他のエリアR1を搭載機種に対応する各エリアよりも手前側に表示しているが、その他のエリアR1の表示位置は適宜変更可能であり、例えば、その他のエリアR1をサブ表示装置42に表示しても良い。
未搭載機種画面で大当り結果(特別結果)が導出されるよう構成すると、未搭載機種に対応するリーチ変動演出を実行するためのデータのうちの、大当りリーチ変動演出を実行するためのデータのみを用意すればよいので、開発時の負担を減らすことができるとともに、データ量を削減することができる。
さらに、未搭載機種に対応するリーチ変動演出中に実行されるリーチ演出(リーチ中演出)として、当該未搭載機種を特徴づけるSPリーチ演出のみを実行するよう構成すると、開発時に負担を減らしたりデータ量を削減したりすることができるだけでなく、未搭載機種に対して興味を抱かせることが可能となる。図89(b),(c)に示す例では、未搭載機種画面において、飾り保留表示が消えているが、無論、未搭載機種画面に飾り保留表示を表示することも可能である。
なお、全搭載機種が解放されている場合であって今回実行する変動演出が大当りリーチ変動演出である場合(ステップC200;Y)に、ステップC201〜C204の処理を行ったが、全搭載機種が解放されている場合であって今回実行する変動演出がはずれリーチ変動演出である場合(ステップC200;N)にも、ステップC201〜C204の処理を行うようにしても良い。この場合、ステップC205の処理に替えて、ステップC201〜C204の処理を行うこととなる。
このように、本実施形態の遊技機10によれば、所定条件の成立に基づきゲームを実行し、当該ゲームの結果が所定結果となった場合に、遊技者に有利な特別遊技を実行可能な遊技機において、複数のコンテンツ(本実施形態の場合、機種)の中から何れか一つを設定するコンテンツ設定手段(演出制御装置300)と、コンテンツ設定手段によって設定されているコンテンツ(選択機種)に対応する演出を実行して、当該コンテンツに関する映像を表示装置41に表示する演出制御手段(演出制御装置300)と、を備え、複数のコンテンツのそれぞれには、解放条件が設定されており(図86(a)参照)、コンテンツ設定手段は、複数のコンテンツのうちの解放条件を満たしているコンテンツ(解放済み機種)の中から何れか一つを設定可能であり、演出制御手段は、所定期間中(本実施形態の場合、特定のリーチ変動中)は、表示装置41の表示領域を、複数のコンテンツのそれぞれに対応する複数のエリア(本実施形態の場合、4つのエリア)に分割して、解放条件を満たしているコンテンツに対応するエリアには、当該コンテンツがコンテンツ設定手段によって設定されているか否かにかかわらず当該コンテンツに関する映像を表示するとともに、解放条件を満たしていないコンテンツ(未解放機種)に対応するエリアには、当該コンテンツに関する映像以外の映像を表示するよう構成されている。
これにより、解放条件を満たしているコンテンツ(解放済み機種)の範囲内で設定するコンテンツ(選択機種)を切り替えて、当該コンテンツに対応する演出を行うことができる。さらに、所定期間中(特定のリーチ変動中)は、解放条件を満たしているコンテンツに関する映像を同時に表示するとともに、解放条件を満たしていないコンテンツに関する映像以外の映像を表示する演出を行うことができる。したがって、他の遊技機とは差別化されたより一層の集客効果を得ることが可能な演出を実行することができる。
なお、所定期間中は、特定のリーチ変動中に限定されるものではなく、適宜変更可能であり、例えば、リーチ変動以外の変動中であっても良いし、大当り中であっても良いし、客待ちデモ中であっても良い。すなわち、本実施形態では、リーチ変動演出として、画面分割演出を実行するようにしたが、これに限定されるものではなく、リーチ変動演出以外の変動演出や、大当り中演出や、客待ちデモ演出として、画面分割演出を実行するよう構成することも可能である。
さらに、本実施形態の遊技機10によれば、演出制御手段(演出制御装置300)は、解放条件を満たしていないコンテンツ(未解放機種)に対応するエリアに、ブランク映像(無地画面(図89(a)参照))、或いは、複数のコンテンツ以外のコンテンツに関する映像(未搭載機種画面(図89(b)参照))を表示するよう構成することが可能である。
このように構成することによって、解放条件を満たしていないコンテンツに対応するエリアに表示される映像から、当該コンテンツに関する映像から得られる情報以外の情報を得ることができる。
具体的には、ブランク映像(無地画面)が表示される場合には、ブランク映像が表示されているエリアの数によって、解放条件を満たしていないコンテンツ(未解放機種)の数を得ることができるので、未解放機種に対する遊技意欲を高めることが可能となる。
また、複数のコンテンツ以外のコンテンツに関する映像(未解放機種画面)が表示される場合には、未搭載機種に関する映像から得られる情報を得ることができるので、未搭載機種に対する遊技意欲を高めることが可能となるとともに、解放条件を満たしていないコンテンツ(未解放機種)に対応するエリアが多い場合であっても、未搭載機種を体験できたという満足感を与えることができる。
なお、未解放機種に対応するエリアが複数ある場合には、当該複数のエリアの何れかに無地画面を表示して、残りのエリアに未搭載機種画面を表示しても良い。また、この場合、特定モードにおける特図変動表示ゲームの実行回数が増加するにつれて、無地画面が表示されるエリアが減少(未搭載機種画面が表示されるエリアが増加)していくようにしても良い。また、この場合、所有ポイント数(後述)やパスワード入力(後述)によって、無地画面が表示されるエリアの数や、未搭載機種画面が表示されるエリアの数を遊技者がカスタマイズできるようにしても良い。
また、本実施形態の遊技機10によれば、解放条件を満たしていないコンテンツ(未解放機種)に対応するエリアには、当該コンテンツに関する映像を当該映像から得られる情報量が制限された状態で表示(本実施形態の場合、曖昧画面を表示)するよう構成されている。
これにより、解放条件を満たしているコンテンツ(解放済み機種)の範囲内で設定するコンテンツ(選択機種)を切り替えて、当該コンテンツに対応する演出を行うことができる。さらに、所定期間中(特定のリーチ変動中)は、解放条件を満たしているコンテンツに関する映像を同時に表示するとともに、解放条件を満たしていないコンテンツ(未解放機種)に関する映像を当該映像から得られる情報が制限された状態で表示(曖昧画面を表示)する演出を行うことができる。したがって、他の遊技機とは差別化されたより一層の集客効果を得ることが可能な演出を実行することができる。
さらに、本実施形態の遊技機10によれば、演出制御手段(演出制御装置300)は、解放条件を満たしていないコンテンツ(未解放機種)に対応するエリアに、当該コンテンツに関する映像に基づき生成された映像であって、少なくとも一部にモザイクがかかった映像、少なくとも一部が塗りつぶされた映像、及びフェードイン映像のうちの何れかを表示するよう構成することが可能である。
このように構成することによって、解放条件を満たしていないコンテンツ(未解放機種)に対応するエリアに表示された映像によって、当該コンテンツに対して興味を抱かせることができる。
なお、特定モードにおける特図変動表示ゲームの実行回数に応じて、曖昧画面として表示する映像の種類を異ならせても良い。
また、所有ポイント数(後述)やパスワード入力(後述)によって、曖昧画面として表示する映像の種類を遊技者がカスタマイズできるようにしても良い。
また、曖昧画面として、ゲームの進行に伴って得られる情報量が徐々に多くなっていく画面や、ゲームの進行にかかわらず得られる情報量が一定の画面を表示するようにしたが、曖昧画面は、ゲームの進行に伴って得られる情報量が徐々に少なくなっていく画面であっても良い。
また、本実施形態の遊技機10によれば、演出の種類を指定するコマンドを演出制御手段(演出制御装置300)に送信する遊技制御手段(遊技制御装置100)を備え、演出制御手段は、演出態様を記憶する記憶手段(PROM321や、PROM321から読み出した情報を記憶したFeRAM323)の中から、コンテンツ設定手段(演出制御装置300)によって設定されているコンテンツ(選択機種)に対応する演出の演出態様のうちの、遊技制御手段からのコマンドによって指定された演出の種類に対応する演出態様を取得して、当該取得した演出態様で演出を実行するよう構成されている。
これにより、コンテンツ設定手段(演出制御装置300)によって設定されているコンテンツ(選択機種)が異なれば、遊技制御手段(遊技制御装置100)からのコマンドによって指定された演出の種類が同一であっても、演出態様が異なるので、多種多様の演出を実行することができる。したがって、他の遊技機とは差別化されたより一層の集客効果を得ることが可能な演出を実行可能となる。
さらに、本実施形態の遊技機10によれば、演出制御手段(演出制御装置300)が所定の一のコマンドを受信したことに応じて実行する演出(本実施形態の場合、リーチ変動演出)に関し、コンテンツ設定手段(演出制御装置300)によって、複数のコンテンツ(搭載機種)のうちの一のコンテンツ(例えば「機種A」)が設定されている場合と、当該一のコンテンツ以外のコンテンツ(例えば「機種B」)が設定されている場合とでは、当該演出中に所定の状態が発生するタイミング(本実施形態の場合、左、中、右の各飾り特別図柄が停止するタイミングや、リーチ演出が開始するタイミング)が異なるよう構成することが可能である(図88参照)。
このように構成することによって、複数のコンテンツ(搭載機種)には、演出中に所定の状態が発生するタイミングが他のコンテンツと異なるコンテンツが含まれるため、コンテンツ間でのタイミングの違いを楽しませることができる。
なお、所定の一のコマンドを受信したことに応じて実行する演出は、リーチ変動演出に限定されるものではなく、適宜変更可能である。
〔客待ちデモ編集処理〕
図81には、上述のメイン処理における客待ちデモ編集処理(ステップC14)を示した。この客待ちデモ編集処理では、まず、既に客待ちデモを実行しているかを判定する(ステップC201)。
既に客待ちデモを実行していると判定した場合(ステップC201;Y)には、プッシュボタン(演出ボタン25)の操作有効期間中であるかを判定する(ステップC209)。
一方、既に客待ちデモを実行していないと判定した場合(ステップC14;N)には、客待ちデモコマンドを受信したかを判定する(ステップC202)。
客待ちデモコマンドを受信していないと判定した場合(ステップC202;N)、すなわち客待ちデモコマンド受信フラグがセットされていない場合には、客待ちデモ編集処理を終了する。
一方、客待ちデモコマンドを受信したと判定した場合(ステップC202;Y)、すなわち客待ちデモコマンド受信フラグがセットされている場合には、客待ちデモコマンド受信フラグをクリアして(ステップ203)、客待ち制御テーブルポインタを0クリアする(ステップC204)。
次いで、客待ち制御テーブルポインタに対応するデモ制御タイマを設定して(ステップC205)、デモステータスとして図柄表示Aを設定する(ステップC206)。本実施形態の場合、デモステータスとして、客待ちデモ開始から10秒位の間は“図柄表示A”が、図柄表示Aの終了から110秒位の間は“図柄表示B”が、図柄表示Bの終了から30秒位の間は“ムービー表示”が、ムービー表示終了から120秒位の間は“図柄表示C”が、図柄表示Cの終了から30秒位の間は“ムービー表示”が設定される。なお、装飾やBGMと絡めてデモステータスをさらに細分化することも可能である。
次いで、デモ中プッシュボタン有効フラグを無効に設定し(ステップC207)、選択機種情報領域にセーブされている情報(選択機種情報)に対応する図柄表示画面の描画設定を行って(ステップC208)、プッシュボタン(演出ボタン25)の操作有効期間中であるかを判定する(ステップC209)。役物装置や装飾装置やスピーカ装置については客待ち前の状態(変動時の状態等)をしばらく継続するため、ステップC208では(すなわち、客待ちデモの開始時には)、表示装置演出に関する設定のみを行って、役物装置演出や装飾装置演出やスピーカ装置演出に関する設定は行わない。
プッシュボタン(演出ボタン25)の操作有効期間中でないと判定した場合(ステップC209;N)には、デモ制御タイマを−1更新して(ステップC210)、デモ制御タイマが0であるかを判定する(ステップC211)。
一方、プッシュボタン(演出ボタン25)の操作有効期間中であると判定した場合(ステップC209;Y)には、プッシュボタン(演出ボタン25)の押下入力があったかを判定する(ステップC212)。本実施形態の場合、客待ちデモの実行中に演出ボタン25の押下入力を受け付けると、演出制御装置300は、図柄表示Bや図柄表示Cやムービー表示をスキップさせるよう構成されている。すなわち、ムービー表示を停止させたいときや開始させたいときに、遊技者は演出ボタン25を押下するようになっている。
プッシュボタン(演出ボタン25)の押下入力がなかったと判定した場合(ステップC212;N)には、デモ制御タイマを−1更新して(ステップC210)、デモ制御タイマが0であるかを判定する(ステップC211)。
デモ制御タイマが0でないと判定した場合(ステップC211;N)には、客待ちデモ編集処理を終了する。
また、プッシュボタン(演出ボタン25)の押下入力があったと判定した場合(ステップC212;Y)、或いは、デモ制御タイマが0であると判定した場合(ステップC211;Y)には、客待ち制御テーブルポインタを+1更新して(ステップC213)、客待ち制御テーブルポインタの値が上限値以上であるかを判定する(ステップC214)。
客待ち制御テーブルポインタの値が上限値以上であると判定した場合(ステップC214;Y)には、客待ち制御テーブルポインタとして戻り位置のポインタ値を設定し(ステップC215)、客待ち制御テーブルポインタに対応するデモ制御タイマを設定する(ステップC216)。
一方、客待ち制御テーブルポインタの値が上限値以上でないと判定した場合(ステップC214;N)には、ステップC215の処理を行わずに、客待ち制御テーブルポインタに対応するデモ制御タイマを設定する(ステップC216)。
次いで、客待ち制御テーブルポインタに対応するデモステータスの設定(ステップC217)、客待ち制御テーブルポインタに対応するデモ中プッシュボタン有効フラグの設定(ステップC218)、客待ち制御テーブルポインタに対応する装飾番号の設定(ステップC219)、客待ち制御テーブルポインタに対応する音声番号の設定(ステップC220)を行う。なお、音声番号としては無音を示す番号が設定される場合もある。
次いで、選択機種情報に対応する画面(デモムービー画面又は図柄表示画面)の描画設定を行って(ステップC221)、客待ちデモ編集処理を終了する。
〔機種強制切替処理〕
図82には、上述のメイン処理における機種強制切替処理(ステップC15)を示した。
ここで、本実施形態の遊技機10において、演出制御装置300は、時間の経過に伴い選択機種を強制的に切り替えるよう構成されている。
図91〜図93は、選択機種を強制的に切り替える時の表示の一例を示す図である。
例えば選択機種が「機種A」である場合、演出制御装置300は、図91(a)に示すように、「機種A」に対応する演出を実行する。その際、右側のサブ表示装置42に、選択機種を報知する画像(この例では、指さし画像)の表示、未解放機種の解放までの日数の表示等を行う。なお、この例では、右側のサブ表示装置42に、解放済み機種の機種名(「機種A」〜「機種C」)に加えて、未解放機種の機種名(「機種D」)も表示されているが、未解放機種の機種名は表示しなくても良い。また、選択機種の強制切替までの残り時間が第1残存時間(本実施形態の場合、10分)に到達するまでは、未解放機種の情報等を表示しても良い。
選択機種の強制切替までの残り時間が第1残存時間に到達すると、演出制御装置300は、図91(b)に示すように、右側のサブ表示装置42に、選択機種の強制切替までの残り時間の表示等を行う。
次いで、選択機種の強制切替までの残り時間が第2残存時間(本実施形態の場合、10秒)に到達すると、演出制御装置300は、図91(c)や図92(a),(b)に示すように、右側のサブ表示装置42に、選択機種の強制切替までの残り時間のカウントダウン表示等を行う。その際、右側のサブ表示装置42を、表示装置41の前方まで移動させても良い。
次いで、選択機種の強制切替までの残り時間が0になると、演出制御装置300は、特図変動中であるか否かを判定する。そして、特図変動中であると判定した場合には、図92(c)に示すように、右側のサブ表示装置42に、切り替え待機メッセージ(この例では「切替待機中!」)の表示等を行って、選択機種の強制切替を待機する。
次いで、図93(a)に示すように、当該変動(実行中の特図変動表示ゲーム)の結果を停止表示すると、演出制御装置300は、特図変動中でないと判定して、右側のサブ表示装置42に、新たな選択機種に対応する機種切替メッセージ(この例では「機種Bに切り替えます。」)の表示等を行う。そして、図93(b)に示すように、次の特図変動表示ゲームを開始すると、演出制御装置300は、当該開始とともに選択機種を「機種A」から「機種B」へと切り替えて、「機種B」に対応する演出を開始する。さらに、右側のサブ表示装置42に、次回切替予告メッセージ(この例では「次の切替は60分後です!」)の表示等を行う。
なお、本実施形態では、選択機種の強制切替までの残り時間が0になっても特図変動中である場合には、選択機種の強制切替を待機したが、これに限ることはなく、特図変動中であるか否かにかかわらず、選択機種の切り替えまでの残り時間が0になった時点で、選択機種の強制切替を行っても良い。
また、図93(c)に示すように、選択機種の強制切替までの残り時間が0になる前に、右側のサブ表示装置42等に、次の選択機種に対応する演出を表示しても良い。
図94〜図97は、選択機種を強制的に切り替える時の表示の他の一例を示す図である。図94〜図97に示す例は、継続条件(継続回数に対応する同一機種継続条件)を満たす場合には、選択機種の強制切替を行わない点で、図91〜図93に示す例と異なる。
例えば選択機種が「機種A」である場合、演出制御装置300は、図94(a)に示すように、「機種A」に対応する演出を実行する。その際、右側のサブ表示装置42に、選択機種を報知するメッセージ(この例では「!機種A稼働中!」)の表示、キャラクタ画像やその名前(この例では「虎たろう」)やそのレベル(この例では「Lv.1」)の表示等を行う。なお、この例では、表示装置41の表示領域の右下部に選択機種での所有ポイント数を表示しているが、選択機種での所有ポイント数は、サブ表示装置42に表示しても良い。また、選択機種の強制切替までの残り時間が第1残存時間(本実施形態の場合、10分)に到達するまでは、未解放機種の情報等を表示しても良い。
選択機種の強制切替までの残り時間が第1残存時間に到達すると、演出制御装置300は、図94(b),(c)に示すように、右側のサブ表示装置42に、選択機種の強制切替までの残り時間のカウントダウン表示、継続条件メッセージ(この例では「機種Aを続けて遊技するには50Pt必要です。」)の表示等を行う。
次いで、ポイント加算対象の変動演出(図84のステップC504参照)としてポイント加算対象のリーチ変動演出を実行し、図95(a)に示すように、そのリーチ変動演出中に行われるリーチ演出(リーチ中演出)が開始すると、演出制御装置300は、図95(b)に示すように、当該リーチ変動演出に対応するポイント(この例では、20Pt)を、選択機種での所有ポイント数に加算する。そして、当該加算によって選択機種での所有ポイント数が規定値(この例では、100Pt)に到達すると、図95(b)に示すように、キャラクタレベルをアップして、キャラクタ画像の表示態様をキャラクタレベルに対応した表示態様に変更する。
本実施形態の場合、演出制御装置300は、選択機種の強制切替までの残り時間のカウントダウン表示を、選択機種の強制切替までの残り時間が第1残存時間に到達してから第2残存時間(本実施形態の場合、10秒)に到達するまでの間は、図94(b),(c)に示すように、右から左に流れるように表示して、第2残存時間に到達した後は、図95(a),(b),(c)に示すように、流さずに表示するよう構成されている。
次いで、図96(a)や図97(a)に示すように、選択機種の強制切替までの残り時間が0になると、演出制御装置300は、特図変動中であるか否か、継続条件(継続回数に対応する同一機種継続条件)を満たすか否かを判定する。
そして、特図変動中でないと判定し、かつ、継続条件を満たすと判定した場合には、図96(b)に示すように、右側のサブ表示装置42に、継続メッセージ(この例では「50Pt以上貯まっているので機種Aを継続します」)の表示等を行って、選択機種の強制切替を中止する。その後、図96(c)に示すように、次の特図変動表示ゲームを開始すると、演出制御装置300は、右側のサブ表示装置42に、次回切替予告メッセージ(この例では「切替まであと60:00!」)の表示等を行う。この次回切替予告メッセージは、所定時間経過後に消去される。
一方、特図変動中でないと判定し、かつ、継続条件を満たさないと判定した場合には、図97(b)に示すように、右側のサブ表示装置42に、新たな選択機種に対応する機種切替メッセージ(この例では「機種Bに切り替えます。」)の表示等を行う。そして、図97(c)に示すように、次の特図変動表示ゲームを開始すると、演出制御装置300は、当該開始とともに選択機種を「機種A」から「機種B」へと切り替えて、「機種B」に対応する演出を開始する。また、表示装置41の表示領域の右下部に表示している所有ポイント数を、「機種A」での所有ポイント数から「機種B」での所有ポイント数へと切り替える。さらに、右側のサブ表示装置42に、次回切替予告メッセージ(この例では「切替まであと60:00!」)の表示等を行う。この次回切替予告メッセージは、所定時間経過後に消去される。
なお、本実施形態では、所有ポイント数を、搭載機種毎に分けて管理しているが、これに限ることはなく、所有ポイント数は、全搭載機種で共通としても良い。
図82に示す機種強制切替処理は、図94〜図97に示す機種強制切替を実行するための処理である。この機種強制切替処理では、まず、機種の強制切替までの残り時間を計時する機種強制切替タイマが0でなければ−1更新し(ステップC301)、当該機種強制切替タイマに基づいて、選択機種の強制切替までの残り時間が第1残存時間(本実施形態の場合、10分)以下であるかを判定する(ステップC302)。
選択機種の強制切替までの残り時間が第1残存時間以下でないと判定した場合(ステップC302;N)には、機種強制切替タイマがタイムアップしたかを判定する(ステップC305)。
一方、選択機種の強制切替までの残り時間が第1残存時間以下であると判定した場合(ステップC302;Y)には、選択機種の強制切替までの残り時間の描画設定を行い(ステップC303)、継続回数に対応する同一機種継続条件の描画設定を行う(ステップC304)。これにより、サブ表示装置42にて、図94(b)等に示すような表示が行われる。そして、機種強制切替タイマがタイムアップしたかを判定する(ステップC305)。
機種強制切替タイマがタイムアップしていないと判定した場合(ステップC305;N)、すなわち機種強制切替タイマの値が0でない場合には、機種強制切替処理を終了する。
一方、機種強制切替タイマがタイムアップしたと判定した場合(ステップC305;Y)には、特図変動中であるかを判定する(ステップC306)。飾り特別図柄の変動表示が停止した瞬間に選択機種が切り替わることを防止するために、ステップC306では、飾り特別図柄の変動表示が停止してから一定時間が経過したかを判定する。
特図変動中であると判定した場合(ステップC306;Y)、すなわち飾り特別図柄の変動表示が停止してから一定時間が経過していない場合には、切り替え待機メッセージの描画設定を行って(ステップC307)、機種強制切替処理を終了する。これにより、サブ表示装置42にて、図96(a)や図97(a)に示すような表示が行われる。
一方、特図変動中でないと判定した場合(ステップC306;N)、すなわち飾り特別図柄の変動表示が停止してから一定時間が経過した場合には、継続条件(継続回数に対応する同一機種継続条件)を満たしているかを判定する(ステップC308)。
ここで、本実施形態においては、図98に示すように、継続回数に対応する同一機種継続条件のうちの、継続回数“0回”に対応する同一機種継続条件(第1ステージクリア条件)は「選択機種での所有ポイント数が50Pt以上」であり、継続回数“1回”に対応する同一機種継続条件(第2ステージクリア条件)は「選択機種での所有ポイント数が100Pt以上、かつ、キャラクタレベル5以上」であり、継続回数が“2回”に対応する同一機種継続条件(第3ステージクリア条件)は「選択機種での所有ポイント数が300Pt以上、かつ、キャラクタレベル20以上、かつ、演出が5種類以上出現した」である。なお、継続回数“3回”以上に対応する同一機種継続条件については省略する。
このように、ステージが上がるにつれて(すなわち、継続回数が増加するにつれて)、ステージをクリアすること(継続条件を満たすこと)が困難になるため、同一機種を継続して遊技するためには、当該機種をやり込む必要がある。
選択機種が切り替わった場合(強制切替だけでなく、ポイント消費による切替(図83参照)も含む。)には継続回数が0回にリセットされるため、選択機種が切り替わる前のステージにかかわらず、第1ステージから開始する。
なお、本実施形態では、ポイント交換で演出パターン等を追加することができる(図85参照)。さらに、それだけでなく、ステージのクリアでも演出パターン等が追加できるよう構成することも可能である。ステージのクリアで追加される演出パターンと、ポイント交換で追加される演出パターンとは、同一であっても良いし、異なっていても良い。
また、本実施形態では、継続条件(継続回数に対応する同一機種継続条件)を、全搭載機種で同一としたが、これに限ることはなく、継続条件は、搭載機種毎に異なっていても良い。
継続条件を満たしていると判定した場合(ステップC308;Y)には、継続回数を+1更新し(ステップC309)、継続メッセージの描画設定を行う(ステップC310)。これにより、サブ表示装置42にて、図96(b)に示すような表示が行われる。次いで、機種強制切替タイマ領域に初期値(例えば、60分)をセーブして(ステップC316)、機種強制切替処理を終了する。
一方、継続条件を満たしていないと判定した場合(ステップC308;N)には、選択機種が切り替わるので継続条件をリセットするために、継続回数を0クリアして(ステップC311)、選択機種を切り替えるために、解放済み機種の範囲内で選択機種情報(選択機種情報領域にセーブされている情報)を更新する(ステップC312)。
次いで、新たな選択機種に対応する機種切替メッセージの描画設定を行う(ステップC313)。これにより、サブ表示装置42にて、図97(b)に示すような表示が行われる。
次いで、新たな選択機種に対応する画面の描画設定を行って(ステップC314)、新たな選択機種に対応する内部情報の初期化を行い(ステップC315)、機種強制切替タイマ領域に初期値(例えば、60分)をセーブして(ステップC316)、機種強制切替処理を終了する。
なお、本実施形態では、「機種A」→「機種B」→「機種C」→「機種D」→「機種A」→…の順(未解放機種は飛ばす)で、選択機種を切り替えるよう構成したが、これに限ることはなく、例えば、抽選によって新たな選択機種を決定しても良い。この場合、切り替え前後で選択機種が同一になることもある。また、この場合、切り替え後の選択機種(新たな選択機種)を報知する演出(ルーレット演出等)を行うことも可能である。
また、図99〜図102に示すように、同一機種での遊技を継続するために必要な所有ポイント数が足りない場合には、遊技者に、所有ポイント数を増やすチャンスを与えるよう構成することも可能である。
例えば選択機種が「機種A」である場合、演出制御装置300は、図99(a)に示すように、「機種A」に対応する演出を実行する。
選択機種の強制切替までの残り時間が第1残存時間に到達すると、演出制御装置300は、図99(b)に示すように、右側のサブ表示装置42に、選択機種の強制切替までの残り時間のカウントダウン表示、継続条件メッセージの表示等を行う。
次いで、選択機種での所有ポイント数が少なく、継続条件(継続回数に対応する同一機種継続条件)を満たさない場合には、演出制御装置300は、図99(c)に示すように、右側のサブ表示装置42に、ポイント不足メッセージ(この例では「機種A継続にはポイントがたりません。」)の表示、ポイント獲得ゲームにチャレンジするか否か尋ねるメッセージ(この例では「ポイントゲットにチャレンジしますか?」)の表示等を行う。そして、図100(a)に示すように、右側のサブ表示装置42に、ポイント獲得ゲームにチャレンジするか否かを、演出操作部550を操作して選択するよう促す表示等を行う。
遊技者が演出操作部550を操作して、ポイント獲得ゲームにチャレンジすることを選択した場合には、図100(b)に示すように、右側のサブ表示装置42に、ポイント獲得ゲームの内容を示すメッセージ(この例では「連打で桃が割れれば10Ptゲットだ!」)の表示等を行って、図100(c)に示すように、右側のサブ表示装置42に、ポイント獲得ゲーム演出を表示する。
なお、ポイント獲得ゲーム演出の表示位置は、右側のサブ表示装置42に限ることはなく、例えば、ポイント獲得ゲーム演出の終了タイミングが当該変動の終了前になるのであれば、ポイント獲得ゲーム演出を表示装置41で行っても良いし、表示装置41で実行されている演出が置き換え可能な演出であれば、当該演出に替えてポイント獲得ゲーム演出を表示装置41で行っても良い。
そして、ポイント加算対象となるボタン操作条件が成立した場合(図84のステップC507参照)、具体的には、例えば、連打回数が所定回数以上であった場合には、演出制御装置300は、図101(a)に示すように、右側のサブ表示装置42に、ポイント獲得ゲームに成功したことを示す画像を表示して、図101(b)に示すように、操作に対応するポイント値(この例では、10Pt)を、選択機種での所有ポイント数に加算して、図101(c)に示すように、継続メッセージ(この例では「!到達! 50Pt貯まったので機種Aを継続できます」)の表示等を行う。
一方、ポイント加算対象となるボタン操作条件が成立しなかった場合、具体的には、例えば、連打回数が所定回数未満であった場合には、演出制御装置300は、図102(a),(b)に示すように、右側のサブ表示装置42に、ポイント獲得ゲームに失敗したことを示す画像を表示して、図102(c)に示すように、継続不可メッセージ(この例では「残念でした。次に期待‥。」)の表示等を行う。
このように、本実施形態の遊技機10によれば、所定条件の成立に基づきゲームを実行し、当該ゲームの結果が所定結果となった場合に、遊技者に有利な特別遊技を実行可能な遊技機において、複数のコンテンツ(本実施形態の場合、機種)の中から何れか一つを設定するコンテンツ設定手段(演出制御装置300)と、コンテンツ設定手段によって設定されているコンテンツ(選択機種)に対応する演出を実行する演出制御手段(演出制御装置300)と、を備え、複数のコンテンツのそれぞれには、解放条件及び継続条件が設定されており(図86(a)及び図98参照)、コンテンツ設定手段は、複数のコンテンツのうちの解放条件を満たしているコンテンツ(解放済み機種)の中から何れか一つを設定可能であり、所定時間(本実施形態の場合、60分)が経過する度に、設定しているコンテンツとは異なるコンテンツを設定するコンテンツ切替処理を行い(ステップC311〜C315)、設定しているコンテンツが継続条件を満たしている場合(ステップC308;Y)には、コンテンツ切替処理の実行を中止するよう構成されている。
これにより、解放条件を満たしているコンテンツ(解放済み機種)の範囲内で設定するコンテンツ(選択機種)を切り替えて、当該コンテンツに対応する演出を行うことができる。さらに、所定時間が経過する度にコンテンツ(選択機種)が切り替わるため、遊技者は複数のコンテンツで遊技することができる。また、設定中のコンテンツ(選択機種)が継続条件を満たしている場合には当該コンテンツの切替が中止されるため、遊技者はお気に入りのコンテンツで継続して遊技することができる。したがって、他の遊技機とは差別化されたより一層の集客効果を得ることが可能な演出を実行可能となる。
さらに、本実施形態の遊技機10によれば、解放条件及び/又は継続条件は、コンテンツ(本実施形態の場合、機種)毎に異なるよう構成することが可能である。
このように構成することによって、コンテンツ(機種)毎に、コンテンツ設定手段によって設定可能となるタイミングや、コンテンツ切替処理が中止可能となるタイミングが異なるので、コンテンツの切替や継続に変化を持たせることができる。
さらに、本実施形態の遊技機10によれば、継続条件は、コンテンツ切替処理が中止された回数(継続回数)毎に異なるよう構成することが可能である。
このように構成することによって、コンテンツ(機種)の継続回数が増える毎に継続条件が変化するので、コンテンツ切替処理が中止可能となるタイミングに変化を持たせることができる。
〔遊技者機種選択処理〕
図83には、上述のメイン処理における遊技者機種選択処理(ステップ16)を示した。
ここで、本実施形態の遊技機10においては、遊技者が選択機種を切り替えることができるよう構成されている。
図83に示すように、遊技者機種選択処理では、まず、機種選択モード中であるかを判定する(ステップC401)。
機種選択モード中でないと判定した場合(ステップC401;N)、すなわち機種選択モード中フラグがセットされていない場合には、機種の選択が可能な遊技状態であるかを判定する(ステップC402)。具体的には、ステップC402では、客待ち中である場合等に、機種の選択が可能な遊技状態であると判定する。
機種の選択が可能な遊技状態であると判定した場合(ステップC402;Y)には、機種選択開始操作があったかを判定する(ステップC403)。
機種の選択が可能な遊技状態でないと判定した場合(ステップC402;N)、或いは、機種選択開始操作がなかったと判定した場合(ステップC403;N)には、遊技者機種選択処理を終了する。
一方、機種選択開始操作があったと判定した場合(ステップC403;Y)には、機種選択モード中フラグをセットして(ステップC404)、機種選択メニューの描画設定を行い(ステップC405)、機種選択に必要なポイント消費メッセージの描画設定を行って(ステップC406)、遊技者機種選択処理を終了する。これにより、サブ表示装置42に、機種選択メニューや、機種選択に必要なポイント消費メッセージが表示される。
また、機種選択モード中であると判定した場合(ステップC401;Y)、すなわち機種選択モード中フラグがセットされている場合には、機種の選択が可能な遊技状態であるかを判定する(ステップC407)。具体的には、ステップC407では、特図変動中でない場合等に、機種の選択が可能な遊技状態であると判定する。
機種の選択が可能な遊技状態でないと判定した場合(ステップC407;N)には、ステップC420の処理に移行する。
一方、機種の選択が可能な遊技状態であると判定した場合(ステップC407;Y)には、機種選択操作があったかを判定する(ステップC408)。
機種選択操作がなかったと判定した場合(ステップC408;N)には、機種決定操作があったかを判定する(ステップC411)。
一方、機種選択操作があったと判定した場合(ステップC408;Y)には、機種選択操作に対応する機種選択メニューの描画設定を行い(ステップC409)、機種選択に必要なポイント消費メッセージの描画設定を行う(ステップC410)。これにより、サブ表示装置42に、機種選択操作に対応する機種選択メニューや、機種選択に必要なポイント消費メッセージが表示される。そして、機種決定操作があったかを判定する(ステップC411)。
機種決定操作がなかったと判定した場合(ステップC411;N)には、キャンセル操作があったかを判定する(ステップC419)。
一方、機種決定操作があったと判定した場合(ステップC411;Y)には、機種選択に必要なポイントを所有しているかを判定する(ステップC412)。
機種選択に必要なポイントを所有していないと判定した場合(ステップC412;N)には、ポイント不足メッセージの描画設定を行う(ステップC418)。これにより、サブ表示装置42に、ポイント不足メッセージが表示される。そして、キャンセル操作があったかを判定する(ステップC419)。
一方、機種選択に必要なポイントを所有していると判定した場合(ステップC412;Y)には、選択機種での所有ポイント数から所定のポイント値を減算して(ステップC413)、新たな選択機種に対応する機種切替メッセージの描画設定を行う(ステップC414)。これにより、サブ表示装置42に、新たな選択機種に対応する機種切替メッセージが表示される。その後、新たな選択機種に対応する画面の描画設定を行って(ステップC415)、新たな選択機種に対応する内部情報の初期化を行い(ステップC416)、機種選択モード中フラグをクリアして(ステップC417)、キャンセル操作があったかを判定する(ステップC419)。なお、機種決定操作とキャンセル操作は同時に成立しない。したがって、ステップC417からステップC419に移行した場合には、ステップC419でキャンセル操作がなかったと判定される。
キャンセル操作がなかったと判定した場合(ステップC419;N)には、遊技者機種選択処理を終了する。
一方、キャンセル操作があったと判定した場合(ステップC419;Y)には、ステップC420の処理に移行する。
ステップC420では、機種選択モード中フラグをクリアする(ステップC420)。そして、機種選択メニューの消去設定を行い(ステップC421)、機種選択に必要なポイント消費メッセージの消去設定を行って(ステップC422)、遊技者機種選択処理を終了する。
このように、本実施形態の遊技機10によれば、遊技者が操作可能な操作手段(演出操作部550)と、操作手段の操作入力を受け付ける入力受付手段(演出制御装置300)と、遊技における所定のポイント付与条件の成立に基づき、遊技者にポイントを付与可能なポイント付与手段(演出制御装置300。図84参照)と、を備え、コンテンツ設定手段(演出制御装置300)は、入力受付手段がコンテンツ切替処理の実行を指示する操作入力を受け付けた場合には、ポイント付与手段によって付与されたポイントと引き換えに、コンテンツ切替処理を行うように構成することが可能である。
このように構成することによって、遊技者は代価(ポイント)を払うことによってコンテンツ(本実施形態の場合、機種)を切り替えることができる。
〔演出ポイント制御処理〕
図84に、上述のメイン処理における演出ポイント制御処理(ステップC17)を示した。この演出ポイント制御処理では、まず、ポイント加算対象の先読み演出実行時かを判定する(ステップC501)。
ポイント加算対象の先読み演出実行時でないと判定した場合(ステップC501;N)には、ポイント加算対象の変動演出実行時かを判定する(ステップC504)。
一方、ポイント加算対象の先読み演出実行時であると判定した場合(ステップC501;Y)には、選択機種での所有ポイント数に、演出に対応するポイント値を加算し(ステップC502)、遊技中獲得ポイント数に、演出に対応するポイント値を加算して(ステップC503)、ポイント加算対象の変動演出実行時かを判定する(ステップC504)。
ポイント加算対象の変動演出実行時でないと判定した場合(ステップC504;N)には、ポイント加算対象となるボタン操作条件が成立したかを判定する(ステップC507)。
一方、ポイント加算対象の変動演出実行時であると判定した場合(ステップC504;Y)には、選択機種での所有ポイント数に、演出に対応するポイント値を加算し(ステップC505)、遊技中獲得ポイント数に、演出に対応するポイント値を加算して(ステップC506)、ポイント加算対象となるボタン操作条件が成立したかを判定する(ステップC507)。
ポイント加算対象となるボタン操作条件が成立していないと判定した場合(ステップC507;N)には、選択機種での所有ポイント数がキャラクタレベルアップ条件を満たしているかを判定する(ステップC510)。
一方、ポイント加算対象となるボタン操作条件が成立したと判定した場合(ステップC507;Y)には、選択機種での所有ポイント数に、操作に対応するポイント値を加算して(ステップC508)、遊技中獲得ポイント数に、操作に対応するポイント値を加算する(ステップC509)。これにより、図101(b)に示すように、選択機種での所有ポイント数がアップする。そして、選択機種での所有ポイント数がキャラクタレベルアップ条件を満たしているかを判定する(ステップC510)。
選択機種での所有ポイント数がキャラクタレベルアップ条件を満たしていないと判定した場合(ステップC510;N)には、パスワード入力によるポイント復活条件が成立したかを判定する(ステップC513)。
一方、選択機種での所有ポイント数がキャラクタレベルアップ条件を満たしていると判定した場合(ステップC510;Y)には、キャラクタレベルを更新し(ステップC511)、キャラクタレベルアップ演出の描画設定を行う(ステップC512)。これにより、表示装置41及びサブ表示装置42に、図95(b)に示すような演出が表示される。そして、パスワード入力によるポイント復活条件が成立したかを判定する(ステップC513)。
パスワード入力によるポイント復活条件が成立していないと判定した場合(ステップC513;N)、すなわち入力されたパスワードが正しくなかった場合には、二次元コード描画操作があったかを判定する(ステップC516)。
一方、パスワード入力によるポイント復活条件が成立したと判定した場合(ステップC513;N)、すなわち入力されたパスワードが正しかった場合には、各搭載機種での所有ポイント数を、パスワードの内容に対応した値に設定し(ステップC514)、パスワードの内容に対応するキャラクタレベルや、パスワードの内容に対応する搭載機種毎の演出カスタマイズ情報を復元して(ステップC515)、二次元コード描画操作があったかを判定する(ステップC516)。
二次元コード描画操作がなかったと判定した場合(ステップC516;N)には、演出ポイント制御処理を終了する。
一方、二次元コード描画操作があったと判定した場合(ステップC516;Y)には、各搭載機種での所有ポイント数、キャラクタレベル、搭載機種毎の演出カスタマイズ情報からパスワードを生成し(ステップC517)、生成したパスワードに対応する二次元コードの描画設定を行って(ステップC518)、演出ポイント制御処理を終了する。
なお、ポイント加算条件は、ポイント加算対象の先読み演出実行時であるという条件、
ポイント加算対象の変動演出実行時であるという条件、ポイント加算対象となるボタン操作条件が成立したという条件に限ることはなく、適宜変更可能であり、ポイント加算条件として、例えば、遊技領域32中の所定の領域を遊技球が通過したという条件を追加しても良い。
すなわち、本実施形態では、今回までの遊技情報を次回の遊技でも引き継ぎたい場合には、遊技者は、今回の遊技終了時に、演出操作部550を用いて二次元コード描画操作(二次元コードを表示するよう指示する操作)を行い、次回の遊技開始時に、演出操作部550を用いてパスワード入力操作を行うよう構成されている。
具体的には、演出制御装置300は、二次元コード描画操作があった場合に、現時点の遊技情報(各搭載機種での所有ポイント数、キャラクタレベル、搭載機種毎の演出カスタマイズ情報等)に基づいてパスワードを生成し、生成したパスワードに対応する二次元コード(例えば、QRコード(登録商標))を表示装置41又はサブ表示装置42に表示する。そして、遊技者は、当該二次元コードを携帯電話等で読み取ってウェブからメインサーバにアクセスすると、当該二次元コードに対応するパスワード(すなわち、ステップC517で生成したパスワード)が得られる。次回の遊技開始時に、当該パスワードを遊技機10に入力すると、遊技機10がメインサーバから、当該パスワードを生成した時の遊技情報(各搭載機種での所有ポイント数、キャラクタレベル、搭載機種毎の演出カスタマイズ情報等)を取得して設定し、前回の遊技終了時の状態から遊技を再開できるようになっている。
なお、パスワードによる遊技の再開で、選択機種や、ステージ(図98参照)なども引き継げるようにしても良い。
〔演出カスタマイズ処理〕
図85には、上述のホール・遊技者設定モード処理における演出カスタマイズ処理(ステップC72)を示した。
ここで、本実施形態の遊技機10においては、遊技者が演出内容をカスタマイズできるよう構成されている。
図103及び図104は、遊技者が演出内容をカスタマイズする時の表示の一例を示す図である。
例えば選択機種が「機種A」である場合、演出制御装置300は、図103(a)示すように、「機種A」に対応する演出を実行する。その際、選択機種(ここでは「機種A」)での所有ポイント数が所定値以上である場合には、右側のサブ表示装置42に、演出内容をカスタマイズできる旨を報知するメッセージ(この例では「演出選べます」)の表示等を行う。
なお、この例では、演出内容をカスタマイズできる旨を報知するメッセージを、右から左に流れるように表示しているが、これに限ることはなく、当該メッセージは流さずに表示することも可能である。
また、選択機種での所有ポイント数が所定値未満である場合には、右側のサブ表示装置42に、演出内容をカスタマイズできない旨を報知するメッセージ(例えば「あと○○Ptで演出が選べます」)等を表示しても良い。
演出制御装置300は、図103(b)に示すように、所定のタイミングで、右側のサブ表示装置42に、演出カスタマイズ開始操作を促す表示等を行う。
遊技者が演出操作部550を用いて演出カスタマイズ開始操作を行った場合には、図103(c)に示すように、右側のサブ表示装置42に、演出カスタマイズメニュー(この例では、演出パターンの追加が可能なジャンルを示す変更メニュー)の表示、項目選択操作を促す表示、表示中のメニューの種類を報知するメッセージ(この例では「変更メニュー表示中」)の表示等を行う。
図104(a)に示すように、遊技者が演出操作部550を用いて項目選択操作を行った場合には、図104(b)に示すように、項目選択操作に対応するカスタマイズメニューの表示、項目選択に必要なポイント消費メッセージ(この例では、演出パターンの追加に必要なポイント数を示すメッセージ)の表示、項目決定操作を促す表示、表示中のメニューの種類を報知するメッセージ(この例では「リーチ変更メニュー表示中」)の表示等を行う。
この例では、遊技者が項目選択操作として「リーチ変動演出」を選択する操作を行ったため、項目選択操作に対応するカスタマイズメニューとして、追加可能なリーチ変動演出パターンを示すリーチ変更メニューが表示されている。その際、リーチ変更メニュー中の各演出パターンのサンプルを、右側のサブ表示装置42に表示することも可能である。また、サンプルの表示は、特定の演出パターン(例えば、プレミア的な演出パターン以外の演出パターン)のみに限定することも可能である。
遊技者が演出操作部550を用いて項目決定操作(この例では、△△リーチパターンを選択して決定する操作)を行った場合には、図104(c)に示すように、選択機種での所有ポイント数から所定のポイント値(この例では、△△リーチパターンに対応する100Pt)を減算して、右側のサブ表示装置42に、演出カスタマイズ項目反映メッセージ(この例では「△△リーチで激熱!」)の表示等を行う。
この例では、表示中のメニューの種類を報知するメッセージや、演出カスタマイズ項目反映メッセージを、流さずに固定して表示しているが、これに限ることはなく、これらのメッセージを右から左に流れるように表示することも可能である。
本実施形態では、同一機種を継続するためにはポイントを貯める必要がある一方で、ポイントを消費しなければ演出内容をカスタマイズすることができない。したがって、同一機種の継続および演出内容のカスタマイズのどちらを優先するか、どのタイミングで演出内容のカスタマイズを行う(ポイントを消費する)か等、遊技自体に加えて新たな興趣を遊技者に提供することができる。
なお、本実施形態では、演出内容のカスタマイズとして、リーチ変動演出や予告演出や先読み演出の演出パターンの追加を可能としたが、これに限ることはなく、例えば、演出表示の表示パターンの追加(具体的には、キャラクタが持っている武器のパターンやキャラクタが着ている服のパターンの追加等)であっても良い。さらに、追加したパターンを採用するか否かを選択できるようにしても良い。また、ポイントを消費しなくても追加できるパターンを設けても良い。
図85に示すように、演出カスタマイズ処理では、まず、演出カスタマイズモード中であるかを判定する(ステップC81)。
演出カスタマイズモード中でないと判定した場合(ステップC81;N)、すなわち演出カスタマイズモード中フラグがセットされていない場合には、演出内容のカスタマイズが可能な遊技状態であるかを判定する(ステップC82)。具体的には、ステップC82では、客待ち中である場合等に、演出内容のカスタマイズが可能な遊技状態であると判定する。
演出内容のカスタマイズが可能な遊技状態であると判定した場合(ステップC82;Y)には、演出カスタマイズ開始操作があったかを判定する(ステップC83)。
演出内容のカスタマイズが可能な遊技状態でないと判定した場合(ステップC82;N)、或いは、演出カスタマイズ開始操作がなかったと判定した場合(ステップC83;N)には、演出カスタマイズ処理を終了する。
一方、演出カスタマイズ開始操作があったと判定した場合(ステップC83;Y)、具体的には、例えば、図103(b)において演出操作部550が操作された場合には、演出カスタマイズモード中フラグをセットして(ステップC84)、演出カスタマイズメニューの描画設定を行って(ステップC85)、演出カスタマイズ処理を終了する。これにより、サブ表示装置42にて、図103(c)に示すような表示が行われる。
また、演出カスタマイズモード中であると判定した場合(ステップC81;Y)、すなわち演出カスタマイズモード中フラグがセットされている場合には、演出内容のカスタマイズが可能な遊技状態であるかを判定する(ステップC86)。具体的には、ステップC86では、特図変動中でない場合等に、演出内容のカスタマイズが可能な遊技状態であると判定する。
演出内容のカスタマイズが可能な遊技状態でないと判定した場合(ステップC86;N)には、ステップC97の処理に移行する。
一方、演出内容のカスタマイズが可能な遊技状態であると判定した場合(ステップC86;Y)には、項目選択操作があったかを判定する(ステップC87)。
項目選択操作がなかったと判定した場合(ステップC87;N)には、項目決定操作があったかを判定する(ステップC90)。
一方、項目選択操作があったと判定した場合(ステップC87;Y)、具体的には、例えば、図104(a)のように演出操作部550が操作された場合には、項目選択操作に対応するカスタマイズメニューの描画設定を行い(ステップC88)、項目選択に必要なポイント消費メッセージの描画設定を行う(ステップC89)。これにより、サブ表示装置42にて、図104(b)に示すような表示が行われる。その後、項目決定操作があったかを判定する(ステップC90)。
項目決定操作がなかったと判定した場合(ステップC90;N)には、演出カスタマイズ終了操作があったかを判定する(ステップC96)。
一方、項目決定操作があったと判定した場合(ステップC90;Y)には、項目選択に必要なポイントを所有しているかを判定する(ステップC91)。
項目選択に必要なポイントを所有していないと判定した場合(ステップC91;N)には、ポイント不足メッセージの描画設定を行う(ステップC95)。これにより、サブ表示装置42に、ポイント不足メッセージが表示される。そして、演出カスタマイズ終了操作があったかを判定する(ステップC96)。
一方、項目選択に必要なポイントを所有していると判定した場合(ステップC91;Y)には、選択機種での所有ポイント数から所定のポイント値を減算して(ステップC92)、決定した項目に対応する演出カスタマイズ項目反映メッセージの描画設定を行い(ステップC93)、決定した項目の演出カスタマイズ情報を設定し、セーブする(ステップC94)。これにより、サブ表示装置42にて、図104(c)に示すような表示が行われる。そして、演出カスタマイズ終了操作があったかを判定する(ステップC96)。
演出カスタマイズ終了操作がなかったと判定した場合(ステップC96;N)には、演出カスタマイズ処理を終了する。
一方、演出カスタマイズ終了操作があったと判定した場合(ステップC96;Y)には、ステップC97の処理に移行する。
ステップC97では、演出カスタマイズモード中フラグをクリアする(ステップC97)。そして、演出カスタマイズメニューの消去設定を行って(ステップC98)、演出カスタマイズ処理を終了する。
なお、本発明の遊技機は、遊技機として、前記実施の形態に示されるようなパチンコ遊技機に限られるものではなく、例えば、その他のパチンコ遊技機、アレンジボール遊技機、雀球遊技機などの遊技球を使用する全ての遊技機に適用可能である。また、本発明をスロットマシンに適用することも可能である。特にスクリーンショット機能や客待ちデモ演出の設定機能を適用可能である。このスロットマシンとしてはメダルを使用するスロットマシンに限られるものではなく、例えば、遊技球を使用するスロットマシンなどの全てのスロットマシンが含まれる。また、上述の各変形例の構成は適宜組み合わせて適用することが可能である。
また、今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。