JP2017047367A - 汚泥改質処理装置及びその運転方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】未処理汚泥を連続的に供給することができ、処理効率が向上され、また、攪拌の必要が無く、汚泥処理槽内は静沈状態で運転できる微生物電池作用を用いた汚泥改質処理装置及びその運転方法を得る。
【解決手段】汚泥処理槽1と、この汚泥処理槽に収容される液状体の気液界面に設置されたエアカソード電極2と、導電性多孔質繊維素材を用いたフィルタ材からなり微生物電池作用によって被処理汚泥に含まれる有機物が分解処理されて粒径が低下した汚泥分解物を、前記フィルタ材の一側部から他側部方向に通過させ得るように形成されて、前記汚泥処理槽の内部に設置されたアノード電極3と、を備え、前記フィルタ材の一側部に前記被処理汚泥を連続的に供給するようにした。
【選択図】図1
【解決手段】汚泥処理槽1と、この汚泥処理槽に収容される液状体の気液界面に設置されたエアカソード電極2と、導電性多孔質繊維素材を用いたフィルタ材からなり微生物電池作用によって被処理汚泥に含まれる有機物が分解処理されて粒径が低下した汚泥分解物を、前記フィルタ材の一側部から他側部方向に通過させ得るように形成されて、前記汚泥処理槽の内部に設置されたアノード電極3と、を備え、前記フィルタ材の一側部に前記被処理汚泥を連続的に供給するようにした。
【選択図】図1
Description
本発明は家庭廃水や産業廃水などの下水に含まれる汚泥を、微生物電池作用を利用した分解処理によって改質する汚泥改質処理装置及びその運転方法に関する。
家庭や工場から出る廃水は下水処理場に集められ、通常は活性汚泥法により下記設備における工程を経て浄化される。
1)砂沈池
下水の中の大きなごみや砂の除去を行う。
2)最初沈殿池
下水をゆっくりと流して、沈砂池で取り除けない細かなごみを取り除き、泥等を出来るだけ多く沈め、底に溜まった生汚泥を濃縮槽:6)に送る。上澄み水は曝気槽:3)に送る。
3)曝気槽
微生物が入った活性汚泥を最初沈殿池から送られてきた上澄み水の加えて、空気を吹き込んで攪拌し、微生物による有機物分解処理を行う。微生物は有機物を栄養として取り込んで分解するため増殖し、沈み易い活性汚泥となる。
4)最終沈殿池
曝気槽から送られてきた曝気処理水から活性汚泥を沈降させて分離する。沈降した活性汚泥の一部は曝気槽に戻し、残りは余剰汚泥として濃縮槽:6)に送る。上澄み水は薬品混和池:5)に送る。
5)薬品混和池
最終沈殿池から送られてきた上澄み水を次亜塩素酸などで殺菌処理を行い、最終処理水として河川などに放流する。
6)濃縮槽
最初沈殿池で沈殿した生汚泥および最終沈殿池で沈殿した余剰汚泥を沈殿濃縮する。
7)汚泥減容化処理槽
沈殿濃縮した汚泥を脱水処理する前に容積を減らすための処理を行う。例えば、嫌気性微生物による嫌気性発酵処理により有機物をメタンなどのガスまで分解して減容する。この際に残った汚泥を消化汚泥という。
8)汚泥脱水処理設備
消化汚泥を凝集するために塩化第二鉄液と消石灰を混入し、真空脱水機や遠心分離脱水機などの機器で水分を絞り出して脱水ケーキとする。脱水ケーキの含水率は65%〜80%程度である。脱水ケーキは、埋め立て処分場などに搬出する。
上記の下水処理工程で河川に放流される最終処理水は、その量が増えても問題にならないが、埋め立て処分を行う脱水ケーキの量は、可能な限り減らすことが求められている。脱水ケーキの量を減らすには、元となる脱水処理前の汚泥量を減らすことが不可欠である。汚泥減容化処理技術は上記の嫌気性発酵処理の他にも、いくつかあるが、微生物電池作用による汚泥の改質技術が例えば特許文献1に開示されている。
特許文献1は、汚泥減容化処理槽中で上澄み液層と汚泥沈殿層に分かれた状態の被処理水に対して行われるものであり、上澄み液の気液界面にエアカソード電極、汚泥沈殿層に埋没する底面にアノード電極を設置し、微生物電池作用を用いた汚泥減容化処理を行うものである。微生物電池作用による累積発電量が所定値になった段階でスウィングミキサにより混練を行い、一部の汚泥を入れ換えることで汚泥減容化処理を継続させる汚泥処理制御方法を備えている。
1)砂沈池
下水の中の大きなごみや砂の除去を行う。
2)最初沈殿池
下水をゆっくりと流して、沈砂池で取り除けない細かなごみを取り除き、泥等を出来るだけ多く沈め、底に溜まった生汚泥を濃縮槽:6)に送る。上澄み水は曝気槽:3)に送る。
3)曝気槽
微生物が入った活性汚泥を最初沈殿池から送られてきた上澄み水の加えて、空気を吹き込んで攪拌し、微生物による有機物分解処理を行う。微生物は有機物を栄養として取り込んで分解するため増殖し、沈み易い活性汚泥となる。
4)最終沈殿池
曝気槽から送られてきた曝気処理水から活性汚泥を沈降させて分離する。沈降した活性汚泥の一部は曝気槽に戻し、残りは余剰汚泥として濃縮槽:6)に送る。上澄み水は薬品混和池:5)に送る。
5)薬品混和池
最終沈殿池から送られてきた上澄み水を次亜塩素酸などで殺菌処理を行い、最終処理水として河川などに放流する。
6)濃縮槽
最初沈殿池で沈殿した生汚泥および最終沈殿池で沈殿した余剰汚泥を沈殿濃縮する。
7)汚泥減容化処理槽
沈殿濃縮した汚泥を脱水処理する前に容積を減らすための処理を行う。例えば、嫌気性微生物による嫌気性発酵処理により有機物をメタンなどのガスまで分解して減容する。この際に残った汚泥を消化汚泥という。
8)汚泥脱水処理設備
消化汚泥を凝集するために塩化第二鉄液と消石灰を混入し、真空脱水機や遠心分離脱水機などの機器で水分を絞り出して脱水ケーキとする。脱水ケーキの含水率は65%〜80%程度である。脱水ケーキは、埋め立て処分場などに搬出する。
上記の下水処理工程で河川に放流される最終処理水は、その量が増えても問題にならないが、埋め立て処分を行う脱水ケーキの量は、可能な限り減らすことが求められている。脱水ケーキの量を減らすには、元となる脱水処理前の汚泥量を減らすことが不可欠である。汚泥減容化処理技術は上記の嫌気性発酵処理の他にも、いくつかあるが、微生物電池作用による汚泥の改質技術が例えば特許文献1に開示されている。
特許文献1は、汚泥減容化処理槽中で上澄み液層と汚泥沈殿層に分かれた状態の被処理水に対して行われるものであり、上澄み液の気液界面にエアカソード電極、汚泥沈殿層に埋没する底面にアノード電極を設置し、微生物電池作用を用いた汚泥減容化処理を行うものである。微生物電池作用による累積発電量が所定値になった段階でスウィングミキサにより混練を行い、一部の汚泥を入れ換えることで汚泥減容化処理を継続させる汚泥処理制御方法を備えている。
上記特許文献1のような先行技術においては、処理された汚泥はアノード電極に蓄積した状態であり連続的に取り除けない。スウィングミキサを用いて混練した場合、未処理の汚泥と処理後の汚泥との混合物が処理されることになるため、処理効率向上は望めないことが予測される。また、新たな未処理の汚泥を連続的に供給できない問題点があった。
本発明は上記のような課題を解消するためになされたものであり、未処理の汚泥を連続的に供給することができ、処理効率が向上され、また、攪拌の必要が無く、処理槽内は静沈状態で運転できる汚泥改質処理装置及びその運転方法を得ることを目的としている。
本発明に係る汚泥改質処理装置は、汚泥処理槽と、この汚泥処理槽に収容される液状体の気液界面に設置されたエアカソード電極と、導電性多孔質繊維素材を用いたフィルタ材からなり微生物電池作用によって被処理汚泥に含まれる有機物が分解処理されて粒径が低下した汚泥分解物を、前記フィルタ材の一側部から他側部方向に通過し得るように形成されて、前記汚泥処理槽の内部に設置されたアノード電極と、を備え、前記フィルタ材の一側部に前記被処理汚泥を連続的に供給するようにしたものである。
また、本発明に係る汚泥改質処理装置の運転方法は、管状のアノード電極に処理前汚泥を充填する過程において、前記管状のアノード電極の末端まで処理前汚泥が満たされて圧力上昇し始めたときの圧力を、汚泥の粒径が低下した汚泥分解物を前記管状のアノード電極の壁面内部から外側の前記汚泥処理槽の中に染み出させる駆動力とし、この時点の管内部圧力を保持した状態で充填を停止し、前記管状のアノード電極と前記エアカソード電極を電気的に接続して汚泥改質処理を開始した後、管内部の圧力の自然減衰速度が加速し始めたときに、運転開始時の前記圧力となるまで処理前汚泥を補充することを特徴とするものである。
また、本発明に係る汚泥改質処理装置の運転方法は、管状のアノード電極に処理前汚泥を充填する過程において、前記管状のアノード電極の末端まで処理前汚泥が満たされて圧力上昇し始めたときの圧力を、汚泥の粒径が低下した汚泥分解物を前記管状のアノード電極の壁面内部から外側の前記汚泥処理槽の中に染み出させる駆動力とし、この時点の管内部圧力を保持した状態で充填を停止し、前記管状のアノード電極と前記エアカソード電極を電気的に接続して汚泥改質処理を開始した後、管内部の圧力の自然減衰速度が加速し始めたときに、運転開始時の前記圧力となるまで処理前汚泥を補充することを特徴とするものである。
本発明の汚泥改質処理装置においては、前記のような構成により、微生物電池作用で処理されて粒径が低下した汚泥分解物が、導電性多孔質繊維素材を用いたフィルタ材からなるアノード電極を通過して該電極の外側に流出することで、アノード電極の内部には、減容化された分を補うように新たな未処理汚泥が連続的に供給される効果を得ることができる。また、攪拌の必要が無く、汚泥処理槽内は静沈状態で運転できるため、処理水と未処理汚泥が混ざらないという効果がある。
また、本発明の汚泥改質処理装置の運転方法においては、前記のような構成により、管状のアノード電極の内部には、未処理の汚泥が連続的に供給されるため、運転の効率が向上するという効果が得られる。
また、本発明の汚泥改質処理装置の運転方法においては、前記のような構成により、管状のアノード電極の内部には、未処理の汚泥が連続的に供給されるため、運転の効率が向上するという効果が得られる。
実施の形態1.
図1は本発明の実施の形態1に係る汚泥改質処理装置の要部構成を概念的に示す斜視透視図、図2は図1に示された汚泥改質処理装置における導電性多孔質繊維素材からなる管状のアノード電極を詳細に示す図であり、(a)は斜視図、(b)は断面図である。なお、同一または相当部材、部分には同一符号を付している。図において、下半部の内径が上から下に向けて小さくなる円錐状ないしはロート状に形成された部分を有する汚泥処理槽1には、液状体として例えば最終沈殿池の上澄み水を入れておき、その上澄み水に導電性多孔質繊維素材からなるエアカソード電極2が浮いた状態で設置されている。導電性多孔質繊維素材を用いたフィルタ材からなるアノード電極3は、管状に形成されており、汚泥処理槽1の下半部におけるロート状の内周面に沿って螺旋状に設置され、上部側の一端に被処理汚泥の流入部としての汚泥流入口4が形成され、下側の他端部は閉塞部となっている。
図1は本発明の実施の形態1に係る汚泥改質処理装置の要部構成を概念的に示す斜視透視図、図2は図1に示された汚泥改質処理装置における導電性多孔質繊維素材からなる管状のアノード電極を詳細に示す図であり、(a)は斜視図、(b)は断面図である。なお、同一または相当部材、部分には同一符号を付している。図において、下半部の内径が上から下に向けて小さくなる円錐状ないしはロート状に形成された部分を有する汚泥処理槽1には、液状体として例えば最終沈殿池の上澄み水を入れておき、その上澄み水に導電性多孔質繊維素材からなるエアカソード電極2が浮いた状態で設置されている。導電性多孔質繊維素材を用いたフィルタ材からなるアノード電極3は、管状に形成されており、汚泥処理槽1の下半部におけるロート状の内周面に沿って螺旋状に設置され、上部側の一端に被処理汚泥の流入部としての汚泥流入口4が形成され、下側の他端部は閉塞部となっている。
前記エアカソード電極2またはアノード電極3を構成する導電性多孔質繊維素材としては、例えば金属、カーボン、導電性セラミック、導電性高分子などを用いることができるが、耐食性、加工性、強度、及びコストなどの点から、特にカーボンは好ましく用いることができる。
処理前汚泥には様々な成分が含まれている。一般的には固形分として、有機物:無機物の組成比率は85〜90%:10〜15%であり、このうち有機物が微生物電池作用で分解・低分子化して汚泥減容化に寄与する。例えばブドウ糖であればアノード電極3で下記(1)式のアノード反応が起きて、ブドウ糖が分解して低分子化する。
処理前汚泥には様々な成分が含まれている。一般的には固形分として、有機物:無機物の組成比率は85〜90%:10〜15%であり、このうち有機物が微生物電池作用で分解・低分子化して汚泥減容化に寄与する。例えばブドウ糖であればアノード電極3で下記(1)式のアノード反応が起きて、ブドウ糖が分解して低分子化する。
C6H12O6+6H2O→6CO2+24H++24e−・・・・・(1)
この時、アノード電極3と電気的に繋がっているエアカソード電極2では、空気中の酸素と上澄み液中の水素イオンとがアノード電極3で生じた電子を取り込んで酸素の還元反応が進み、下記(2)式の反応によって水を生成する。
6O2+24H++24e−→12H2O・・・・・(2)
この一連の電気化学反応が微生物の代謝反応を介して行われることが、微生物電池作用による汚泥減容化である。なお、使用する微生物は特に限定されるものではないが、代表的なものとして例えば公知のシュワネラ菌などを挙げることができる。
この時、アノード電極3と電気的に繋がっているエアカソード電極2では、空気中の酸素と上澄み液中の水素イオンとがアノード電極3で生じた電子を取り込んで酸素の還元反応が進み、下記(2)式の反応によって水を生成する。
6O2+24H++24e−→12H2O・・・・・(2)
この一連の電気化学反応が微生物の代謝反応を介して行われることが、微生物電池作用による汚泥減容化である。なお、使用する微生物は特に限定されるものではないが、代表的なものとして例えば公知のシュワネラ菌などを挙げることができる。
本発明のアノード電極3は、前記のような公知の微生物電池作用によって分解、低分子化されて粒径が低下した汚泥分解物を、そのフィルタ作用によって被処理汚泥から分離するように形成したものであり、実施の形態1におけるアノード電極3は、カーボン繊維を用いた孔径の異なる3種類の導電性多孔質繊維素材からなるフィルタ材を、図2に示すようにパイプ状に加工した3層の多層フィルタ構造になっている。図2において、内層3aの孔径(内層孔径)は50〜100μm、中層3bの孔径(中層孔径)は10〜50μm、外層3cの孔径(外層孔径)は1〜10μmの3層構造となっている。このように、アノード電極3を内側から外側に向かって孔径が段階的に小さくなる多層フィルタ構造の管状体とすることで、アノード電極3を構成する管状体内部で微生物電池作用によって分解・低分子化反応を起こした汚泥分解物をアノード電極3を構成する管状体の外部に染み出させることができる。
一方、エアカソード電極2は気水界面である水面に浮かぶように構成され、水位の変動に応じて上下し、水面から電極面が離れたり、水没することがないように構成されている。具体的には例えば、エアカソード電極2の外周に比重の軽い材質を浮き具として取り付けることで成立する。この状態においてエアカソード電極2の電極面は下面が水側であり上面が大気側となり、丁度気液界面に位置することになる。従って、電極材である多孔質繊維素材に水が染み込んだ状態で上面が大気側に曝された状態となる。エアカソード電極2で酸素の還元反応が進むためには、エアカソード電極2への酸素の潤沢な供給が欠かせない。電極面が水没すると大気中の酸素が電極面に到達するためには、水に溶け込んだ後、さらに水面から電極面まで拡散しなければならない。エアカソード電極2が水面に浮いた状態であれば、水分を染み込んだ電極材が大気に曝されているため、大気中の酸素が直接電極材に染み込んだ水分と電極材に接触することができるため、上述した酸素の還元反応である(2)式が起り易くなる。
なお、汚泥処理槽1には、その上方部に処理水出口5が設けられ、下端部には排出口と、その排出口を開閉する排出弁10(詳細図示省略)が設けられている。また、エアカソード電極2にはカソードリード線6の一端が電気的に接続され、アノード電極3にはアノードリード線7の一端が電気的に接続されていて、各リード線の他端は図示していない負荷に接続されるように構成されている。また、アノード電極3の汚泥流入口4には何れも図示していない汚泥貯留タンク、その汚泥貯留タンクと汚泥流入口4とを接続する汚泥送給管、汚泥送給管の流路内に介挿された送給ポンプ、アノード電極3の管内部の圧力を測定するための圧力計などを備えている。また、汚泥処理槽1は少なくとも表面が例えばFRPなどの絶縁材からなるものが好ましい。
次に、上記のように構成された実施の形態1の動作について説明する。まず、汚泥処理槽1には、液状体として最終沈殿池の上澄み水を入れておく。そして、管状のフィルタ材からなるアノード電極3の内部に汚泥流入口4からポンプによって被処理汚泥である未処理前汚泥を充填する。その状態で、上澄み水に浮かべたエアカソード電極2をカソードリード線6とアノードリード線7により電気的に接続すると、アノード電極3の管内壁面で有機物の分解・低分子化反応が微生物電池作用によって活性化する。なお、カソードリード線6とアノードリード線7を接続してから微生物電池作用が活性化するまでの期間は一週間程度である。
微生物電池作用による有機物の分解促進は、分解される有機物と分解・低分子化反応に介在する微生物が導電性多孔質繊維素材に接触しているか、接触していない場合でも電子伝達物質(メディエータ)により電子の受け渡しが電極と微生物間で行われることが不可欠である。処理前汚泥の固形成分の粒子径は、数μm〜数百μmにわたって分布していることが知られているから、未処理汚泥の固形成分を効率よく電極表面に接触させるために、アノード電極3の管壁細孔構造を、管の内側から外側に向かって孔径が100μmから1μmに小さくなる多層フィルタ構造としているので、粒径数μmの小さい粒子の汚泥は選択的に多層フィルタ構造の奥まで入り、数十μmの中程度の粒径の汚泥は多層フィルタの厚みの中ほどで止まり、粒径数百μmの比較的大きな汚泥粒子は管内壁表面に留まり、それぞれが接触している電極材と微生物によって分解して低分子化される。
前述のようにアノード電極3の管壁で、微生物電池作用による汚泥の低分子化が進む。このとき、管壁内部に外向きの圧力を掛けることにより、低分子化した処理汚泥はアノード電極3の内側から外側に押し出すことができる。また、押し出すことによって処理前汚泥を管壁に接触させることができ連続処理が可能となる。この発明ではそのために、アノード電極3の管内部圧力を駆動力としている。前記管内部圧力は、アノード電極3に被処理汚泥を流し込む定常的な圧力がアノード電極3の末端まで被処理汚泥で満たされて圧力上昇し始めた時の充填圧力とし、この時点の管内部圧力を保持した状態で流入を停止してアノード電極3とエアカソード電極2を電気的に接続して汚泥改質処理を開始した後、管内部圧力の自然減推速度が加速し始めたら、運転開始時の管内部圧力となるまで被処理汚泥を補充する汚泥改質処理の運転方法としている。運転によってアノード電極3から染み出る水分などの低分子物質により上澄み水の水面が上がり、処理水出口5の水位に到達すると処理水出口5から汚泥処理槽1の外に上澄み水が流れ出る仕組みとなっている。
ところで、実施の形態1におけるアノード電極3の素材はカーボンであることが好適ではあるが、カーボン素材の電気抵抗率は、通常10μΩm程度である。通常の汚泥処理槽の大きさが、1000〜6000m3である場合での適用を考えると、アノード電極3は長大となるため、電極の末端も含めた全体から効率よく電子を集めて、エアカソード電極に送るためには、集電効率を高める必要が生じる。図3はそのような場合に好適なアノード電極3を示すもので、図2に示された導電性多孔質繊維素材からなる管状のアノード電極の変形例を示す図であり、(a)は斜視図、(b)は断面図である。図3において、アノード電極3の外層部分には集電用金属体8が長手方向に沿って埋め込まれている。集電用金属体8の材質は耐食性とコストを鑑みると銅が好適である。なお、その断面形状は特に限定されるものではなく、例えば帯状、ワイヤ状、メッシュ状などであっても差し支えない。
前述のように、処理前汚泥の固形成分には、分解反応を起こさない例えば砂などの無機物が10〜15%含まれている。これらの固形成分は、連続的な汚泥減容化処理を進めるとアノード電極3の内部に溜まることになるので、定期的に排出する必要が生じる。
図4は、このような場合に好適な排出用の開閉弁をアノード電極3の閉塞部に設置する場合の実施例を示すもので、図1に示された汚泥改質処理装置のメンテナンスのために設置された開閉弁を示す斜視図であり、(a)は閉止状態、(b)は開放状態である。図4において、開閉弁9はアノード電極3の下端部に接続され、弁体9aを上方に移動したときに閉止され、下方に引出したときに開放されるように構成されている。なお、弁体9aの周囲を覆う弁箱部分は金属材で構成しても良い。
図4のような開閉弁9をアノード電極3の下端部の閉塞部を開閉できるように設置することにより、アノード電極3の内部に溜まった汚泥を排出する必要が生じたときに適宜外部に排出して、アノード電極3の内部を空にした後、新たな被処理汚泥を送給するように構成できる。
図4は、このような場合に好適な排出用の開閉弁をアノード電極3の閉塞部に設置する場合の実施例を示すもので、図1に示された汚泥改質処理装置のメンテナンスのために設置された開閉弁を示す斜視図であり、(a)は閉止状態、(b)は開放状態である。図4において、開閉弁9はアノード電極3の下端部に接続され、弁体9aを上方に移動したときに閉止され、下方に引出したときに開放されるように構成されている。なお、弁体9aの周囲を覆う弁箱部分は金属材で構成しても良い。
図4のような開閉弁9をアノード電極3の下端部の閉塞部を開閉できるように設置することにより、アノード電極3の内部に溜まった汚泥を排出する必要が生じたときに適宜外部に排出して、アノード電極3の内部を空にした後、新たな被処理汚泥を送給するように構成できる。
また、図5は本発明の実施の形態1に係る汚泥改質処理装置の変形例における要部構成を概念的に示す斜視透視図である。図5の変形例において、汚泥処理槽1の下半部における円錐状に形成された内周面にはアノード電極3を支持するためのアノード支持部11が螺旋状に設けられている。そして、アノード電極3の下端部には図4に示す開閉弁9が設置され、その下方部における汚泥処理槽1の底部には排出弁10が設置されている。
図5の変形例においては、アノード電極3の管内部をメンテナンス(清掃)するために、開閉弁9を開にしてアノード電極3から分解反応を起こさなかった固形物を押し出して、汚泥処理槽1の底に落とした後、汚泥処理槽1の底に設置した排出弁10を開けて、溜まった残留固形物を排出することができる。
図5の変形例においては、アノード電極3の管内部をメンテナンス(清掃)するために、開閉弁9を開にしてアノード電極3から分解反応を起こさなかった固形物を押し出して、汚泥処理槽1の底に落とした後、汚泥処理槽1の底に設置した排出弁10を開けて、溜まった残留固形物を排出することができる。
また、既存設備を改造して微生物電池作用による汚泥改質設備とする場合には、エアカソード電極2及びアノード電極3は、既存の設備に合わせた大きさで製造する。その際、アノード電極3が自重で破損したりすることがないように適宜設計する必要があるが、例えば、図5に示すアノード支持部11を既存の汚泥処理槽の内面に螺旋状に取り付け、そのアノード支持部11を利用して管状のアノード電極3を取り付けることで容易にアノード電極3を螺旋状に設置することができる。なお、図5のような補強は、新設する設備においても同様に用いることができることは勿論である。
上記のように、新たな被処理汚泥をアノード電極3の内部に連続的に供給するためには、処理後の汚泥が管状のアノード電極3の内側から外側に自動的に除去されていかなければならないが、そのために実施の形態1における汚泥改質処理装置では、アノード電極3を、一端に汚泥流入口4を有し他端に閉塞部を有する導電性多孔質繊維素材からなる管状のフィルタ構造としたものである。そして、未処理汚泥をアノード電極3の表面へ連続的に供給するための運転方法として、微生物電池作用による汚泥改質処理に伴う粒径が低下した汚泥分解物を、導電性多孔質繊維素材からなる管状のアノード電極3の管内壁面から管外壁面に向かって染み出させる機構とし、管状のアノード電極3の管内部圧力を駆動力として、管内部圧力は、アノード電極に処理前汚泥を流し込む定常的な圧力がアノード電極の末端まで処理前汚泥が満たされて圧力上昇し始めた時の充填圧力とし、この時点の管内部圧力を保持した状態で流入を停止してアノード電極3とエアカソード電極2を電気的に接続して汚泥改質処理を開始した後、管内部圧力の自然減衰速度が加速し始めたら、運転開始時の管内部圧力となるまで処理前汚泥を補充するようにしたものである。
上記のように実施の形態1に係る汚泥改質処理装置によれば、微生物電池作用によって改質処理されて粒径が低下した汚泥分解物が導電性多孔質繊維素材のフィルタ材からなるアノード電極3の内側から外側に染み出て未処理汚泥が減容化され、その分を補う形で被処理汚泥が管状のアノード電極3の内部に連続的に供給されるため、運転の効率が向上するという効果を得ることができる。また、攪拌の必要が無く、汚泥処理槽1内は静沈状態で運転できるため、処理水と未処理汚泥が混ざらないという効果がある。また、アノード電極3のフィルタ構造が、管の内側から外側に向かって孔径が100μmから1μmに小さくなる多層フィルタ構造としたことにより、目詰まりが起こりにくくなる。
また、エアカソード電極2とアノード電極3の材質をカーボン素材としているため、電極が腐食しにくい。さらに、電気抵抗率が1μΩm以上のカーボン素材を用い、アノード電極3の全長にわたって集電用金属体8を填め込んでその端部をアノードリード線7に接続するようにした場合には、アノードリード線7への集電効率が上がることで、微生物電池作用が向上する。また、管状のアノード電極3を汚泥処理槽1の底面に向かって槽壁面に沿わせて螺旋状に設置したことにより、アノード電極3を長くすることができ且つ流動抵抗も抑えられる。
また、実施の形態1に係る汚泥改質処理装置の運転方法においては、前述のような構成により、アノード電極3での汚泥改質による低分子化速度に合わせた汚泥分解物の染み出しによる運転制御ができると共に、管状のアノード電極3の内部には、未処理汚泥が連続的に供給されるため、運転の効率が向上するという効果が得られる。
また、実施の形態1に係る汚泥改質処理装置の運転方法においては、前述のような構成により、アノード電極3での汚泥改質による低分子化速度に合わせた汚泥分解物の染み出しによる運転制御ができると共に、管状のアノード電極3の内部には、未処理汚泥が連続的に供給されるため、運転の効率が向上するという効果が得られる。
実施の形態2.
図6は本発明の実施の形態2に係る汚泥改質処理装置の要部構成を概念的に示す図であり、(a)は正投影上面図、(b)は正投影側面図である。図において、汚泥流入口4に接続されたアノード電極3Aは、汚泥処理槽1内で中央管31から水平面に対して平行な分岐管を左右に櫛歯状に延ばした水平分岐管32と、その水平分岐管32及び中央管31から汚泥処理槽1の底面に向かって、鉛直分岐管33を複数延ばした形状となっている。なお、分岐部または分岐部と水平分岐管32及び中央管31は金属または導電性の材料によって構成することができる。
図6は本発明の実施の形態2に係る汚泥改質処理装置の要部構成を概念的に示す図であり、(a)は正投影上面図、(b)は正投影側面図である。図において、汚泥流入口4に接続されたアノード電極3Aは、汚泥処理槽1内で中央管31から水平面に対して平行な分岐管を左右に櫛歯状に延ばした水平分岐管32と、その水平分岐管32及び中央管31から汚泥処理槽1の底面に向かって、鉛直分岐管33を複数延ばした形状となっている。なお、分岐部または分岐部と水平分岐管32及び中央管31は金属または導電性の材料によって構成することができる。
鉛直分岐管33は図2または図3と同様の導電性多孔質繊維素材を用いたフィルタ材を多層構造とした管状体によって構成され、その有効長は図1のアノード電極3よりも長く形成されている。また、メンテナンスを行うための図4に示す開閉弁9を取付ける場合には、鉛直分岐管33の末端に設置する。なお、開閉弁9の数を減らすために、鉛直分岐管33の下端部を集合管(図示省略)に接続してその集合管に開閉弁9を設置するようにしても良い。
なお、図1に示すエアカソード電極2、処理水出口5、カソードリード線6、アノードリード線7、及び排出弁10などの構成は実施の形態1と同様であるので、図示及び説明を省略している。
なお、図1に示すエアカソード電極2、処理水出口5、カソードリード線6、アノードリード線7、及び排出弁10などの構成は実施の形態1と同様であるので、図示及び説明を省略している。
上記のように構成された実施の形態2に係る汚泥改質処理装置においては、導電性多孔質繊維素材を用いた管状のフィルタ材を多数に枝分かれさせてアノード電極3Aの電極表面積を広げ、微生物電池作用による汚泥改質反応を起こす場所を増大させたことにより、単位時間当たりの汚泥改質量が実施の形態1よりも大きくなり、汚泥改質処理の効率を高めることができるという効果が得られる。
なお、多分岐された管状の導電性多孔質繊維素材からなるアノード電極3Aを支えるための支柱もしくは吊具が必要となる場合には、汚泥処理槽1の大きさなどに合わせて付帯設備として設計し、適宜汚泥処理槽1に取り付けることができる。
なお、多分岐された管状の導電性多孔質繊維素材からなるアノード電極3Aを支えるための支柱もしくは吊具が必要となる場合には、汚泥処理槽1の大きさなどに合わせて付帯設備として設計し、適宜汚泥処理槽1に取り付けることができる。
実施の形態3.
図7は本発明の実施の形態3に係る汚泥改質処理装置の要部構成としての水面下立体構造としたエアカソード電極を概念的に示す斜視透視図である。図において、導電性多孔質繊維素材からなるエアカソード電極2Aは円錐状に形成され、その頂点部分を下にして気液界面に浮かせるように設置されている。なお、円錐状のエアカソード電極2Aの図における上面側の電極大気側表面には透気性防水性フィルム(図示省略)が貼られており、水没を防ぐと共に、浮力によってエアカソード電極2Aの有効面積が小さくならないようにするために、エアカソード電極2Aの外周部に複数のおもり12を吊り下げて、エアカソード電極2Aの外周部分のみが水面より高い位置となって水面で均等に浮いた状態を保つようにバランスさせている。その他の構成は実施の形態1と同様であるので説明を省略する。
図7は本発明の実施の形態3に係る汚泥改質処理装置の要部構成としての水面下立体構造としたエアカソード電極を概念的に示す斜視透視図である。図において、導電性多孔質繊維素材からなるエアカソード電極2Aは円錐状に形成され、その頂点部分を下にして気液界面に浮かせるように設置されている。なお、円錐状のエアカソード電極2Aの図における上面側の電極大気側表面には透気性防水性フィルム(図示省略)が貼られており、水没を防ぐと共に、浮力によってエアカソード電極2Aの有効面積が小さくならないようにするために、エアカソード電極2Aの外周部に複数のおもり12を吊り下げて、エアカソード電極2Aの外周部分のみが水面より高い位置となって水面で均等に浮いた状態を保つようにバランスさせている。その他の構成は実施の形態1と同様であるので説明を省略する。
上記のように構成された実施の形態3においては、エアカソード電極2Aの汚泥処理槽1での気液界面面積を広くして酸素の還元反応が起きる場所が増えるようにし、水面下は導電性多孔質繊維素材からなるエアカソード電極2Aの背面が接水した状態となり、透気性防水性フィルムを貼った大気側からは酸素が透気性防水性フィルムを透過して前記エアカソード電極2Aの背面側に到達できるため、エアカソード電極2Aの背面で酸素の還元反応が起こり易くなる。そのため、カソード反応が活性化され、微生物電池作用が向上する。従って、微生物電池作用による汚泥改質処理効率が向上するという効果が得られる。
なお、図7のエアカソード電極2Aは下向きの円錐形状としたが、このような形状に限定されるものではなく、機能として、エアカソード電極の完全水没をさせないこと、すなわち、透気性防水性フィルムを貼った面を気液界面として水側と大気側を分けることができれば、例えば下向きの半球形状や、船底形状、あるいは多数の襞を設けたものなどであってもよい。
なお、図7のエアカソード電極2Aは下向きの円錐形状としたが、このような形状に限定されるものではなく、機能として、エアカソード電極の完全水没をさせないこと、すなわち、透気性防水性フィルムを貼った面を気液界面として水側と大気側を分けることができれば、例えば下向きの半球形状や、船底形状、あるいは多数の襞を設けたものなどであってもよい。
なお、本発明は、その発明の範囲内において、各実施の形態の一部または全部を自由に組み合わせたり、各実施の形態を適宜、変形、省略することが可能である。例えば、管状で多層構造のアノード電極3、3Aを、内層3aから外層3cに向けて孔径が小さくなるようにすると共に、被処理汚泥をアノード電極3の内部に収容するように構成したが、その関係を逆にして、管状のアノード電極は、外層から内層に向けて孔径が小さくなるようにする一方、被処理汚泥をそのアノード電極の外側に収容し、アノード電極の内部を減圧して粒径の小さくなった汚泥分解物を管状のアノード電極の内側に染み出させるように構成しても良い。また、エアカソード電極2、2Aの形状や設置位置も特に上記実施の形態に限定されるものではなく、例えば設置位置を汚泥処理槽の側面部に設けても良い。
1 汚泥処理槽、2、2A エアカソード電極、3 アノード電極、3a 内層、
3b 中層、3c 外層、31 中央管、32 水平分岐管、33 鉛直分岐管、
4 汚泥流入口、5 処理水出口、6 カソードリード線、7 アノードリード線、
8 集電用金属体、9 開閉弁、9a 弁体、10 排出弁、11 アノード支持部、
12 おもり。
3b 中層、3c 外層、31 中央管、32 水平分岐管、33 鉛直分岐管、
4 汚泥流入口、5 処理水出口、6 カソードリード線、7 アノードリード線、
8 集電用金属体、9 開閉弁、9a 弁体、10 排出弁、11 アノード支持部、
12 おもり。
Claims (10)
- 汚泥処理槽と、この汚泥処理槽に収容された液状体の気液界面に設置されたエアカソード電極と、導電性多孔質繊維素材を用いたフィルタ材からなり微生物電池作用によって被処理汚泥に含まれる有機物が分解処理されて粒径が低下した汚泥分解物を、前記フィルタ材の一側部から他側部方向に通過し得るように形成されて、前記汚泥処理槽の内部に設置されたアノード電極と、を備え、前記フィルタ材の一側部に前記被処理汚泥を連続的に供給するようにした汚泥改質処理装置。
- 前記アノード電極は、一端部に前記被処理汚泥の流入部を有し他端部に閉塞部を有する管状体からなると共に、該管状体の内部側を前記フィルタ材の一側部とするように形成され、前記エアカソード電極と電気的に接続したときの微生物電池作用による汚泥改質処理に伴って生成した、前記被処理汚泥に含まれる汚泥の粒径が低下した汚泥分解物を前記アノード電極の壁面内部から外側の前記汚泥処理槽の中に染み出させるようにしたことを特徴とする請求項1記載の汚泥改質処理装置。
- 前記管状体は、管の内側から外側に向かって孔径が徐々に小さくなる多層フィルタ構造としたことを特徴とする請求項2記載の汚泥改質処理装置。
- 前記管状体は、カーボン素材を用いたものであることを特徴とする請求項2または請求項3記載の汚泥改質処理装置。
- 前記カーボン素材の電気抵抗率が1μΩm以上で成り、かつ、前記管状体の全長にわたって集電用金属線が設けられその金属線の端部を前記エアカソード電極との接続用のリード線に電気的に接続したことを特徴とする請求項4に記載の汚泥改質処理装置。
- 前記汚泥処理槽は、内径が上から下に向けて小さくなるロート状に形成された部分を有して成り、前記管状体は、そのロート状に形成された部分における内壁面に沿わせて螺旋状に巻かれていることを特徴とする請求項2から請求項5の何れかに記載の汚泥改質処理装置。
- 前記管状体は、複数に枝分かれしていることを特徴とする請求項2から請求項5の何れかに記載の汚泥改質処理装置。
- 前記エアカソード電極は、カーボン素材を用いた導電性多孔質繊維素材からなることを特徴とする請求項1から請求項7の何れかに記載の汚泥改質処理装置。
- 前記エアカソード電極は、外周部を水面として下に凸の構造であり、透気性防水性フィルムを大気側上表面に貼ることで前記エアカソード電極の上面が浸水しない状態で、電極外周が水面で浮くようにおもりを付けたことを特徴とする請求項1から請求項8の何れかに記載の汚泥改質処理装置。
- 前記請求項2から請求項9の何れか1項に記載された汚泥改質処理装置の運転方法であって、前記管状体からなるアノード電極に処理前汚泥を充填する過程において、前記アノード電極の末端まで処理前汚泥が満たされて圧力上昇し始めたときの圧力を、汚泥の粒径が低下した汚泥分解物を前記アノード電極の壁面内部から外側の前記汚泥処理槽の中に染み出させる駆動力とし、この時点の管内部圧力を保持した状態で充填を停止し、前記アノード電極と前記エアカソード電極を電気的に接続して汚泥改質処理を開始した後、管内部の圧力の自然減衰速度が加速し始めたときに、運転開始時の前記圧力となるまで処理前汚泥を補充することを特徴とする汚泥改質処理装置の運転方法。
Priority Applications (1)
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JP2015172419A JP2017047367A (ja) | 2015-09-02 | 2015-09-02 | 汚泥改質処理装置及びその運転方法 |
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Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN108483831A (zh) * | 2018-03-27 | 2018-09-04 | 广西大学 | 一种微波超声波协同微生物燃料电池技术处理剩余污泥工艺 |
US11359940B2 (en) | 2018-02-28 | 2022-06-14 | Asahi Kasei Microdevices Corporation | Sensor apparatus and sensor system |
-
2015
- 2015-09-02 JP JP2015172419A patent/JP2017047367A/ja active Pending
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CN108483831A (zh) * | 2018-03-27 | 2018-09-04 | 广西大学 | 一种微波超声波协同微生物燃料电池技术处理剩余污泥工艺 |
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