JP2017043186A - 航空機の前縁構造体、航空機の翼及び航空機 - Google Patents

航空機の前縁構造体、航空機の翼及び航空機 Download PDF

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Abstract

【課題】重量の増加を招くことなく、飛行物体が衝突したときに、飛行物体の衝突によるエネルギを効果的に吸収できる、航空機の前縁構造体を提供する。【解決手段】本発明の航空機の前縁構造体10は、所定の方向に延びる桁11と、桁11の所定の方向に間隔を空けて設けられる複数のリブ13と、複数のリブ13に支持される外皮17と、を備え、リブ13は、第1リブ14と、一対の第1リブ14,14の間に配置される複数の第2リブ15からなる。第2リブ15は、前端近傍において外皮を支持しない。【選択図】図2

Description

本発明は、航空機の前縁構造体に関し、特に鳥が衝突した時の衝撃を軽減できる前縁構造体に関する。
航空機が飛行している間には、特に低空飛行時には鳥、氷に代表される飛行物体が衝突するおそれがあり、飛行物体が衝突しても耐えうるように機体が設計、製作されている。しかし、機体の強度を高めることは機体の重量増を招くことになるので、むやみに強度を高めることはできない。
そこで、飛行物体の衝突を考慮した提案がなされている。
例えば、特許文献1は、鳥の衝突によりもたらされる運動エネルギを、かなりの長さに亘って、ストリンガの塑性変形により吸収することを提案している。具体的な構成として、特許文献1は、外板を支持するために、複数のリブにストリンガを接して配置させる。
また、特許文献2は、スラットの長手方向に間隔を隔てて配置された複数のリブ材のうち、一対のリブ材を連結部材、典型的にはワイヤケーブルで連結することを提案している。特許文献2は、航空機の飛行時に鳥がスラットに衝突し、スラットの外皮のみならずリブ材までもが変形するような損傷を受けても、一対のリブ材間でスラットがバラバラに離散するのを防止する。
なお、本願において、前と後は、航空機が飛行する向きを基準にして定められるものとする。
特表2007−532397号公報 国際公開2013−27388号公報
特許文献1の提案は、エネルギを効果的に吸収するのに、複数のリブにストリンガを接して配置させるだけで足りるので、重量増を最小限に抑えることができる。ところが、航空機の燃費を考慮すると、重量の増加を招かないか、好ましくは重量を低減できることが望まれる。特許文献2も、一対のリブ材を連結部材で連結するので、少なからずとも連結部材の分だけ重量が増加する。
そこで、本発明は、重量の増加を招くことなく、好ましくは重量を低減しつつ、飛行物体が衝突したときに、飛行物体の衝突によるエネルギを効果的に吸収できる、航空機の前縁構造体を提供することを目的とする。
本発明は、航空機の機体のいずれかの前縁部分を構成する航空機の前縁構造体であって、所定の方向に延びる桁と、桁の所定の方向に間隔を空けて設けられる複数のリブと、複数のリブに支持される外皮と、を備え、複数のリブの中に、その前端が外皮と隙間を空けられている、単数又は複数のリブが設けられる、ことを特徴とする。
本発明の航空機の前縁構造体は、飛行物体の衝突によるエネルギを、外皮の塑性変形を最大限利用吸収することに着目した。つまり、特許文献1、特許文献2に示されるように、従来の前縁構造体は、全てのリブがその前端においても外皮と接して支持しているので、外皮は隣接する一対のリブにより両端支持されていると言える。しかも、リブの前端及びそれ以外の部分において外皮はファスナにより固定されている。したがって、この従来の前縁構造体は、飛行物体が衝突すると、リブ前端のファスナを起点として外皮の破断が始まるため、両端支持されているスパンLの間で塑性変形することになり、エネルギの吸収はこのスパンLに対応した値が限界となるので、比較的早期に外皮が破損しやすい。
それに対して、隣接するリブ同士のスパンLを長くすれば、外皮の塑性変形量をその分だけ多くできるので、エネルギの吸収量を増やすことができる。ただし、スパンLを長くすれば、前縁構造体に設けられるリブの数が減ることになる。ここで、リブの本来の目的は、外皮を補剛することにあるから、単純にリブの数を減らすことによりスパンLを長くすることはできない。
そこで、本発明では、本来の補剛を目的とする数だけリブを配置したとしても、前端が外皮と隙間が空けられているリブを選択的に設けることにより、外皮の破断の起点となるファスナをなくすのに加えて、スパンLを実質的に長くする。これにより、飛行物体が衝突した際に、外皮が塑性変形する量を確保して、エネルギの吸収量を増やすことができる。一方で、選択的に設けられたリブが、前端を除く範囲で外皮を支持すれば、外皮を補剛するという本来の目的を担うことができる。しかも、前端と外皮の間に隙間を空けるのに新たな部材を設ける必要がないばかりか、隙間の分だけリブの重量を減らすことができるので、重量増を招くことがない。さらに、リブ前端のファスナは取り付けるのに時間を要するものであり、このリブ前端のファスナの取付け作業を省くことで、前縁構造体の作製時間を短縮できる。
本発明の前縁構造体において、リブは、所定の間隔を空けて配置される一対の第1リブと、一対の第1リブの間に配置される複数の第2リブと、を備え、第2リブが、その前端が外皮と隙間を空けられているものとすることが好ましい。
この前縁構造体によれば、一対の第1リブの間に配置される複数の第2リブは、その前端が外皮と隙間を空けられているので、リブがスパンLで均等間隔に配置されているものとすれば、外皮は少なくとも3Lに対応して塑性変形することができる。したがって、エネルギの吸収量を多くすることができる。
なお、ここでいう一対の第1リブとその間に配置される複数の第2リブとの組合せは、最小限の構成を示しており、現実の前縁構造体においては、この最小限の構成を複数備えることができる。
本発明の前縁構造体において、一対の第1リブは、第2リブよりも剛性が高いことが好ましい。
第1リブは、前端においても外皮を支持するので、その分だけ第2リブよりも剛性を高くすることにより、外皮を補剛する目的を全うする。
本発明の前縁構造体において、一対の第1リブは、桁に固定されるが、第2リブは、桁に固定されないことが好ましい。
例えば、保守点検のために、前縁構造体を取り外す場合に、外皮とともに第2リブをまとめて取り外すことができるので便利である。一方で、第2リブが桁に固定されていなくても、前端以外の部分で外皮を支持していれば、外皮を補剛するという目的を担うことができる。
本発明は、以上説明した前縁構造体と、この前縁構造体に連なる翼本体と、を備える航空機の翼を提供する。この翼としては、主翼、水平尾翼及び垂直尾翼の少なくとも一つに適用される。
また本発明は、以上の翼を備える航空機を提供する。
本発明の前縁構造体によれば、飛行物体が衝突したときに、外皮の塑性変形量を多くすることにより、飛行物体の衝突によるエネルギを効果的に吸収できる。しかも、本発明によれば、重量の増加を招くことがない。しかも、製造上、時間を要するリブ前端のファスナ取り付け作業を省くことができるので、前縁構造体の製造時間を短縮することもできる。
本発明の実施形態に係る垂直尾翼の前縁部分の構成を示す斜視図であり、外皮の一部を取り除いて示す図である。 本実施形態に係る垂直尾翼の前縁部分の構成を示し、(a)は横断面図、(b)は縦断面図である。 本実施形態に係る垂直尾翼に飛行物体が衝突した時の外皮及びリブの変形及び衝突の挙動を示す図である。 従来例に係る尾翼に飛行物体が衝突した時の外皮及びリブの変形及び衝突の挙動を示す図である。 本実施形態の尾翼の構造の効果をシミュレーションにより確認した結果を示し、(a)は互いに隣接する第1リブと第2リブの間に飛行物体が衝突した場合の結果を示し、(b)は互いに隣接する第2リブと第2リブの間に飛行物体が衝突した場合の結果を示している。 本発明の他の実施形態を示す図である。 航空機において本発明の前縁構造体を適用できる部位を示す図である。
以下、添付図面を参照しながら、本発明の実施形態について説明する。
本実施形態は、本発明の前縁構造体を図7に示す航空機1の垂直尾翼3に適用した例を説明する。
垂直尾翼3は、航空機1の前方を向く前縁構造体10を備えている。前縁構造体10は、飛行物体、例えば鳥が衝突したとしても、前縁構造体10よりも後方に連なって設けられる垂直尾翼3の翼本体4に破損が及ぶのを阻止するのを目的として設けられる。特に、本実施形態の前縁構造体10は、重量を増加させることなく、翼本体4に破損が及ぶのを阻止する。
以下、前縁構造体10の構造について説明した後に、その構造による効果を説明する。なお、本実施形態において、前方及び後方は、航空機1が飛行する向きを基準にして定められるものとする。
前縁構造体10は、図1に示すように、翼本体4との境界を担う桁11と、桁11の長手方向に所定間隔で配置される複数のリブ(第1リブ14,第2リブ15)と、前縁構造体10の外殻をなす外皮17と、を備えている。前縁構造体10をなす桁11、リブ(第1リブ14,第2リブ15)及び外皮17は、構造用素材、好ましくは、比強度の高いアルミニウム合金などの金属材料、炭素強化樹脂などの繊維強化樹脂を用いて作製される。
桁11は、所定の方向に延びるように設けられ、前縁構造体10と翼本体4の境界に存在するものであり、翼本体4の一部を前端側で構成している。桁11は、板状の構造用素材を繋ぎ合わせて構成することもできる。
本実施形態は、飛行物体が前縁構造体10に衝突しても、その衝撃により桁11の破損が最小限になるようにされている。
次に、本実施形態のリブ13は、第1リブ14と第2リブ15の二種類の補剛部材で、外皮17を支持する。
第1リブ14は、図1及び図2(a)に示すように、後端(図2(b)の下端)から前端(図2(b)の上端)にかけて紡錘形の平面形状を有するリブ本体14Aと、リブ本体14Aの周縁にリブ本体14Aの厚さ方向の両側に突出するフランジ14Bと、を備える。
第1リブ14は、リブ本体14Aの後端が桁11に固定されているとともに、フランジ14Bの後端から前端までの全域において外皮17を固定し、支持している。外皮17の支持は、図示を省略する複数のファスナを外皮17の外側からフランジ14Bまで貫通させて固定することによって行われる。ファスナはフランジ14Bの周縁方向に所定間隔を空けて設けられる。
第1リブ14は、所定の間隔を空けて複数設けられるが、隣接する第1リブ14と第1リブ14の間には、複数の第2リブ15が設けられる。したがって、隣接する第1リブ14と第1リブ14の間隔は、隣接する第2リブ15と第2リブ15の間隔より相当に広く設定されている。
第1リブ14は、第2リブ15と比べて剛性が高く作製されており、これにより外皮17を桁11に確実に支持させることができる。
次に、第2リブ15も、図1及び図2(b)に示すように、リブ本体15Aと、リブ本体15Aの周縁にリブ本体15Aの厚さ方向の両側に突出するフランジ15Bと、を備える。
第2リブ15は、リブ本体15Aとフランジ15Bを備えるという基本的な構成は第1リブ14と共通するが、リブ本体15Aの平面形状がリブ本体14Aと異なる。つまり、リブ本体15Aは、後端から前端に向かう途中まではリブ本体15Aと同様の紡錘形をなし、曲率を有しているが、リブ本体14Aと比べると途中から先の部分が省かれており、その前端15Cは直線をなしている。
第2リブ15は、リブ本体15Aの後端側が桁11に接しているだけで固定されていないが、フランジ15Bの全域において外皮17を支持している。外皮17の支持は、第1リブ14と同様に、複数のファスナにより行われる。ただし、その前端15Cが直線状をなし、かつ、第1リブ14に比べて前後方向の寸法が短くされているために、前端15Cが外皮17と隙間が空けられている。この隙間は外皮17が後方に向けて変形するのを許容する退避領域18として機能する。本実施形態における複数の第2リブ15が同じ構成を有しており、全ての第2リブ15において、前端15Cと外皮17の間に退避領域18が設けられる。したがって、外皮17の前端部分は、隣接する第1リブ14と第1リブ14により両端支持されていると言える。
外皮17は、図1及び図2(a)に示すように、横断面が紡錘形を有しており、第1リブ14及び第2リブ15を前方側から覆うことで、前縁構造体10の外殻をなしている。また、外皮17は、第1リブ14及び第2リブ15に図示を省略するファスナにより固定されることで、第1リブ14及び第2リブ15に支持される。ファスナは、第1リブ14及び第2リブ15のそれぞれの前端から後端にかけて所定の間隔で配置される。
以下、第1リブ14及び第2リブ15による外皮17の特徴的な支持構造による効果を説明する。
図2(b)に示すように、隣接する第1リブ14と第1リブ14のスパンが長く設定され、かつ、第1リブ14と第1リブ14の間には、第2リブ15の前端15Cよりも前方に退避領域18が設けられている。したがって、隣接する第1リブ14と第1リブ14の間で、外皮17が後方に向けた外力を受けると、外皮17が撓んで第2リブ15に干渉するまでは、外皮17はこの外力を隣接する第1リブ14と第1リブ14の間の長いスパンで受けて、塑性変形することができる。これは、本実施形態による外皮17の支持構造は、外力が持つ運動エネルギをより多く吸収できることを示唆している。このことを、図3及び図4を参照して、第2リブ15に対応する位置においても第1リブ14と同様に、外皮17を前端でも支持する第3リブ16を備える従来の構造と比較して説明する。なお、図3に示す第1リブ14と第2リブ15のスパンLと図4に示す第1リブ14と第3リブ16のスパンLが等しいものとする。
図3は本実施形態に対応しており、第1リブ14の隣に第2リブ15が設けられている。
図3(a)に示すように、飛行物体、例えば矢印Bで示される鳥が、前縁構造体10に相対的に向かってきたものとする。なお、矢印の向きが傾いているのは、前縁構造体10を備える垂直尾翼3が後退角を備えているためである。
図3(b)に示すように、鳥Bが外皮17に衝突すると、外皮17は撓むが、当初は外皮17より第2リブ15の前端15Cが後退しているので、外皮17はその分だけ多く撓むことができる。一方で、外皮17は、第1リブ14の所で破断するが、この破断は、外皮17が図示を省略するファスナにより第1リブ14に固定されているところで生じる。ファスナが貫通しているところは、外皮17に切欠きが形成されているのと等価であり、強度が弱いので、他の部分よりも優先して破断に至る。
鳥Bが衝突してからの時間が経過すると、図3(c)に示すように、外皮17が第2リブ15に接触し、次いで、図3(d)に示すように、鳥Bが第2リブ15に衝突する所まで突き進むと、第2リブ15が変形して破損する。さらに、外皮17は、退避領域18に対応する所を除ければ、フランジ15Bにファスナにより固定されているので、第2リブ15に対応する所でも破断する。
次に、図4を参照すると、外皮17の基本的な撓み、破断の挙動は本実施形態と同様である。ただし、当初より外皮17が第3リブ16に支持されており、図4(b)に示すように、外皮17の撓みが第1リブ14と第3リブ16の間に限られるので、外皮17の塑性変形による、鳥Bが持つ運動エネルギの吸収量は少ない。さらに、第3リブ16の前端のファスナを起点として、衝突の早い段階で外皮17の破断が始まる。したがって、外皮17は、図4(c)に示すように、早い段階で第3リブ16の所で破断する。未だ鳥Bの運動エネルギが相当に残っているので、図4(d)に示すように、鳥Bは第3リブ16を変形させただけで留まらず、桁11を破損させる。
以上の図3及び図4を比較すると、本実施形態は、外皮17が両端支持される一対の第1リブ14のスパンに対して、従来例のスパンが短いので、本実施形態の方が、塑性変形により外皮17が吸収できるエネルギが多い。したがって、従来例の場合には、外皮17及び第3リブ16の変形だけでは鳥Bのエネルギを吸収しきれずに、図4(d)に示すように、鳥Bが桁11にまで衝突し、破損させることがあるが、本実施形態の場合には、外皮17及び第2リブ15の変形で鳥Bのエネルギを吸収することができるので、図3(d)に示すように、鳥Bが桁11を破損するのを阻止することができる。
本実施形態の効果をシミュレーションにより確認した結果を図5に示す。図5(a)は互いに隣接する第1リブ14と第2リブ15の間に飛行物体(鳥B)が衝突した場合の結果を示し、図5(b)は互いに隣接する第2リブ15と第2リブ15の間に飛行物体が衝突した場合の結果を示している。この結果から、本実施形態による効果が確認された。
しかも、本実施形態のエネルギの吸収機構は、これまでにない格別な部材を追加する必要がないのに加え、第2リブ15は、従来のリブの前端側が取り除かれた形態を有しており、その分だけ重量を軽くできる。また、ここでは、従来のリブの前端側が「取り除かれた」、と説明したが、第2リブ15を実際に作製する際には、当初から前端15Cが直線状の第2リブ15を作製することができるので、第2リブ15を作製する手間が増えるわけでもない。
以上、本発明の実施形態を説明したが、本発明の主旨を逸脱しない限り、上記実施形態で挙げた構成を取捨選択したり、他の構成に適宜変更したりすることが可能である。
例えば、第2リブ15の前端15Cの形態が直線状というのは一例であり、前端近傍において外皮17との間に退避領域18が設けられる限りその形態は任意であり、例えば図6(a),(b)に示す形態を採用することができる。
退避領域18、つまり、第2リブ15の前端15Cと外皮17の間の隙間が大きいほど、外皮17の変形量を多くすることができるが、一方で、隙間が大きいということは、その分だけ第2リブ15で外皮17を保持する範囲が少なくなるので、外皮17の補剛という機能が少なくなる。したがって、第2リブ15の前端15Cと外皮17の間の隙間をどの程度にするかは、以上のことを考慮すればよい。
また、上述した実施形態では、剛性が相対的に高い一対の第1リブ14,14と、その間に剛性が相対的に低い複数の第2リブ15と、備える例を示した。しかし、本発明は、複数のリブを備えることを前提とし、その中で、その前端が外皮と隙間を空けられている、単数又は複数のリブが設けられていれば、外皮の塑性変形量を多くできるという本発明の効果を享受できる。この効果を享受できる限り、リブの構造及び配列は任意であり、例えば、図6(c)に示すように、一対の第1リブ14,14の中間に、剛性が相対的に低く、前端まで外皮17を支持する第4リブ19を設けることもできる。
また、本発明は、第2リブ15と外皮17の間の隙間に、外皮17の剛性を高くするための補剛板20を設けることもできる。例えば、外皮17がアルミニウム合金で作製されている場合には、補剛板20としてアルミニウム合金からなる板材を、摩擦撹拌接合(Friction Stir Welding)や接着などの接合手法により外皮17に貼り付けることができる。
また、上述した実施形態では、垂直尾翼を例にしたが、本発明は航空機の機体のいずれかの前縁部分を構成する航空機の前縁構造体に広く適用することができる。例えば、図7に示す主翼2、水平尾翼5、エンジンナセル7、エンジンパイロン9などにも本発明の前縁構造体を適用することができる。主翼2に適用する場合、最も前方に位置するスラットとボックス構造の主翼本体の間に位置する固定前縁に本発明の前縁構造体が適用される。
1 航空機
2 主翼
3 垂直尾翼
4 翼本体
5 水平尾翼
7 エンジンナセル
9 エンジンパイロン
10 前縁構造体
11 桁
14 第1リブ
14A リブ本体
14B フランジ
14C 前端
15 第2リブ
15A リブ本体
15B フランジ
15C 前端
16 第3リブ
17 外皮
18 退避領域
19 第4リブ
20 補剛板

Claims (7)

  1. 航空機の機体のいずれかの前縁部分を構成する航空機の前縁構造体であって、
    所定の方向に延びる桁と、
    前記桁の所定の方向に間隔を空けて設けられる複数のリブと、
    複数の前記リブに支持される外皮と、を備え、
    複数の前記リブの中に、その前端が外皮と隙間を空けられている、単数又は複数の前記リブが設けられる、
    ことを特徴とする航空機の前縁構造体。
  2. 前記リブは、
    所定の間隔を空けて配置される一対の第1リブと、
    一対の前記第1リブの間に配置される複数の第2リブと、を備え、
    前記第2リブが、前記前端が前記外皮と隙間が空けられている、
    ことを特徴とする請求項1に記載の航空機の前縁構造体。
  3. 一対の前記第1リブは、前記第2リブよりも剛性が高い、
    ことを特徴とする請求項2に記載の航空機の前縁構造体。
  4. 一対の前記第1リブは、前記桁に固定されるが、
    前記第2リブは、前記桁に固定されない、
    ことを特徴とする請求項2又は請求項3に記載の航空機の前縁構造体。
  5. 請求項1〜請求項4のいずれか一項に記載の前縁構造体と、前記前縁構造体に連なる翼本体と、を備える、
    ことを特徴とする航空機の翼。
  6. 前記前縁構造体及び前記翼本体が、主翼、水平尾翼及び垂直尾翼の少なくとも一つを構成する、
    ことを特徴とする請求項5に記載の航空機の翼。
  7. 請求項5又は請求項6に記載の翼を備える、
    ことを特徴とする航空機。
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