JP2017034712A - 無線通信システムにおいて下りリンク制御信号を受信又は送信するための方法及びそのための装置 - Google Patents

無線通信システムにおいて下りリンク制御信号を受信又は送信するための方法及びそのための装置 Download PDF

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Abstract

【課題】無線通信システムでユーザ機器が下りリンク信号を受信するための方法を提供する。【解決手段】上位層シグナリング又は下りリンク制御チャネルを介して半持続的スケジューリング関連制御情報を受信するステップと、下りリンク制御チャネルを介して受信された下りリンク制御情報が第1下りリンク制御情報フォーマットであれば、上位層シグナリングを介して受信された候補パラメータ集合のうち、あらかじめ決定された第1パラメータ集合を、下りリンクデータチャネルを復号するために用いるステップと、下りリンク制御チャネルを介して受信された下りリンク制御情報が第2DCIフォーマットであれば、上位層シグナリングを介して受信された候補パラメータ集合のうち、下りリンク制御情報によって指示される第2パラメータ集合を前記下りリンクデータチャネルを復号するために用いるステップと、を含む。【選択図】なし

Description

本発明は、無線通信システムに関し、特に、無線通信システムにおいて下りリンク制御信号を受信又は送信するための方法及びそのための装置に関する。
機器間(Machine−to−Machine、M2M)通信と、高いデータ送信量を要求するスマートフォン、タブレットPCなどの様々な装置及び技術が出現及び普及されている。これに伴い、セルラー網で処理されることが要求されるデータ量も急増している。このように急増しているデータ処理要求量を満たすために、より多い周波数帯域を効率的に使用するための搬送波集成(carrier aggregation)技術、認知無線(cognitive radio)技術などと、限定された周波数内で送信されるデータ容量を増大させるための多重アンテナ技術、多重基地局協調技術などが発展している。また、ユーザ機器がその周辺でアクセスできるノードの密度が高くなる方向に通信環境が進展している。ノードとは、1つ以上のアンテナを有しており、ユーザ機器と無線信号を送信/受信できる固定した地点(point)のことをいう。高い密度のノードを有する通信システムは、ノード間の協調によってより高い性能の通信サービスをユーザ機器に提供することができる。
複数のノードで同一の時間−周波数リソースを用いてユーザ機器と通信を行う多重ノード協調通信方式は、各ノードが独立した基地局として動作して相互協調無しでユーザ機器と通信を行う既存の通信方式に比べて、データ処理量において格段に優れた性能を示す。
多重ノードシステムは、各ノードが、基地局、アクセスポイント、アンテナ、アンテナグループ、無線リモートヘッド(radio remote head、RRH)、無線リモートユニット(radio remote unit、RRU)として動作する、複数のノードを用いて協調通信を行う。アンテナが基地局に集中して位置している既存の中央集中型アンテナシステムと違い、一般に、多重ノードシステムでは複数のノードが一定間隔以上で離れて位置する。複数のノードは、各ノードの動作を制御したり、各ノードを介して送/受信されるデータをスケジューリングしたりする1つ以上の基地局或いは基地局コントローラ(controller)によって管理することができる。各ノードは、当該ノードを管理する基地局或いは基地局コントローラとケーブル或いは専用回線(dedicated line)で接続される。
このような多重ノードシステムは、分散したノードが同時に異なったストリームを送/受信して単一又は複数のユーザ機器と通信できるという点で、一種のMIMO(multiple input multiple output)システムと見なすことができる。ただし、多重ノードシステムは様々な位置に分散しているノードを用いて信号を送信するため、既存の中央集中型アンテナシステムに備えられたアンテナに比べて、各アンテナがカバーすべき送信領域が縮減する。そのため、中央集中型アンテナシステムにおいてMIMO技術を具現した既存システムに比べて、多重ノードシステムでは、各アンテナが信号を送信するために必要とする送信電力を減少させることができる。また、アンテナとユーザ機器間の送信距離が短縮するため、経路損失が減少し、データの高速送信が可能になる。これによって、セルラーシステムの送信容量及び電力効率を増大させることができ、セル内のユーザ機器の位置に関係なく、相対的に均一な品質の通信性能を保障することができる。また、多重ノードシステムでは、複数のノードに接続した基地局或いは基地局コントローラがデータ送信/受信に協調するため、送信過程で発生する信号損失が減少する。また、一定の距離以上で離れて位置したノード同士がユーザ機器と協調通信を行う場合、アンテナ間の相関度(correlation)及び干渉が軽減することとなる。したがって、多重ノード協調通信方式によれば、高い信号対雑音比(signal to interference−plus−noise ratio、SINR)が得られる。
このような多重ノードシステムの特長から、次世代移動通信システムにおいて基地局増設費用とバックホール(backhaul)網の保守費用を削減すると同時に、サービスカバレッジの拡大とチャネル容量及びSINRの向上のために、多重ノードシステムが、既存の中央集中型アンテナシステムと併せて或いはそれに代えてセルラー通信の新しい基盤として台頭している。
本発明は、無線通信システムにおいて下りリンク制御情報を受信又は送信するための方案を提案する。
本発明で達成しようとする技術的課題は、上記の技術的課題に制限されず、言及していない他の技術的課題は、以下の記載から、本発明の属する技術の分野における通常の知識を有する者には明確に理解されるであろう。
無線通信システムでユーザ機器が下りリンク信号を受信するための方法において、上位層シグナリング又は下りリンク制御チャネルを介して半持続的スケジューリング(Semi Persistent Scheduling)関連制御情報を受信するステップと、前記半持続的スケジューリング関連制御情報に基づいて、半持続的スケジューリングされた下りリンクデータチャネルを復号するステップと、を含み、前記方法は、前記下りリンク制御チャネルを介して受信された下りリンク制御情報が第1下りリンク制御情報(Downlink Control Information)フォーマットであれば、上位層シグナリングを介して受信された候補パラメータ集合のうち、あらかじめ決定された第1パラメータ集合を、前記下りリンクデータチャネルを復号するために用いるステップと、前記下りリンク制御チャネルを介して受信された下りリンク制御情報が第2DCIフォーマットであれば、上位層シグナリングを介して受信された候補パラメータ集合のうち、前記下りリンク制御情報によって指示される第2パラメータ集合を、前記下りリンクデータチャネルを復号するために用いるステップと、を含むことを特徴とする。
好適には、前記候補パラメータ集合のそれぞれは、下りリンクデータチャネルの開始シンボル位置に関する情報を含んでもよい。
好適には、前記候補パラメータ集合のそれぞれは、特定参照信号と関連したRE(resource element)マッピングパターン情報を含んでもよい。
好適には、前記半持続的スケジューリングされた下りリンクデータチャネルがMBSFN(Multimedia Broadcast multicast service Single Frequency Network)サブフレームで受信される場合、前記下りリンクデータチャネルの開始シンボル位置は、前記MBSFNサブフレームの下りリンクデータチャネルの開始シンボル位置に制約されてもよい。
好適には、前記ユーザ機器は送信モード10と設定されてもよい。
好適には、前記ユーザ機器は、少なくとも2つのeNBから下りリンク信号を受信するように設定されてもよい。
好適には、新しい半持続的スケジューリング関連情報が受信されるまで、前記第1パラメータ集合又は前記第2パラメータ集合を前記下りリンクデータチャネルを復号するために用いるステップを含んでもよい。
本発明の他の実施例に係る、無線通信システムにおいて下りリンク制御信号を受信するように構成されたユーザ機器であって、無線周波数(radio frequency;RF)ユニットと、前記RFユニットを制御するように構成されたプロセッサと、を備え、前記プロセッサは、上位層シグナリング又は下りリンク制御チャネルを介して半持続的スケジューリング(Semi Persistent Scheduling)関連制御情報を受信し、前記半持続的スケジューリング関連制御情報に基づいて、半持続的スケジューリングされた下りリンクデータチャネルを復号するように構成され、前記プロセッサは、前記下りリンク制御チャネルを介して受信された下りリンク制御情報が第1下りリンク制御情報(Downlink Control Information)フォーマットであれば、上位層シグナリングを介して受信された候補パラメータ集合のうち、あらかじめ決定された第1パラメータ集合を、前記下りリンクデータチャネルを復号するために用いるように構成され、前記下りリンク制御チャネルを介して受信された下りリンク制御情報が第2DCIフォーマットであれば、上位層シグナリングを介して受信された候補パラメータ集合のうち、前記下りリンク制御情報によって指示される第2パラメータ集合を、前記下りリンクデータチャネルを復号するために用いるように構成されたことを特徴とする。
好適には、前記候補パラメータ集合のそれぞれは、下りリンクデータチャネルの開始シンボル位置に関する情報を含んでもよい。
好適には、前記候補パラメータ集合のそれぞれは、特定参照信号と関連したRE(resource element)マッピングパターン情報を含んでもよい。
好適には、前記半持続的スケジューリングされた下りリンクデータチャネルがMBSFN(Multimedia Broadcast multicast service Single Frequency Network)サブフレームで受信される場合、前記下りリンクデータチャネルの開始シンボル位置は、前記MBSFNサブフレームの下りリンクデータチャネルの開始シンボル位置に制約されてもよい。
好適には、前記ユーザ機器は送信モード10と設定されてもよい。
好適には、前記ユーザ機器は、少なくとも2つのeNBから下りリンク信号を受信するように設定されてもよい。
好適には、前記プロセッサは、新しい半持続的スケジューリング関連情報が受信されるまで、前記第1パラメータ集合又は前記第2パラメータ集合を前記下りリンクデータチャネルを復号するために用いるように構成されてもよい。
以上の課題解決方法は、本発明の実施例の一部に過ぎず、本願発明の技術的特徴が反映された様々な実施例が、当該技術の分野における通常の知識を有する者によって、以下に詳述する本発明の詳細な説明に基づいて導出され、理解されるであろう。
本発明の実施例によれば、無線通信システムにおいて下りリンク制御情報を效率的に送受信することができる。
本発明から得られる効果は、以上に言及した効果に制限されず、言及していない他の効果は、以下の記載から、本発明の属する技術の分野における通常の知識を有する者に明確に理解されるであろう。
無線通信システムで用いられる無線フレーム構造の一例を示す図である。 無線通信システムで下りリンク/上りリンク(DL/UL)スロット構造の一例を示す図である。 3GPP LTE/LTE−Aシステムで用いられる下りリンク(downlink、DL)サブフレーム構造を例示する図である。 3GPP LTE/LTE−Aシステムで用いられる上りリンク(uplink、UL)サブフレーム構造の一例を示す図である。 EPDCCH(Enhanced Physical Downlink Contorl Channel)を示す図である。 複数の端末のためのEPDCCHを多重化する方法を例示する図である。 搬送波集成(carrier aggregation:CA)技法を説明する概念図である。 交差搬送波スケジューリング技法が適用される例を示す図である。 本発明の一実施例に係るEPDCCH集合に含まれたPRB対の数を決定する例を示す図である。 本発明の一実施例に係るEPDCCH集合に含まれたPRB対の数を決定する例を示す図である。 本発明の一実施例に係るEPDCCH集合に含まれたPRB対を知らせる例を示す図である。 本発明の実施例を具現するための装置のブロック図である。
本発明に関する理解を助けるために詳細な説明の一部として含まれる添付の図面は、本発明に関する実施例を提供し、詳細な説明と共に本発明の技術的思想を説明する。
以下、本発明に係る好適な実施の形態を添付の図面を参照して詳しく説明する。添付の図面と共に以下に開示される詳細な説明は、本発明の例示的な実施の形態を説明するためのもので、本発明を実施できる唯一の実施の形態を示すためのものではない。以下の詳細な説明は、本発明の完全な理解を提供するために具体的な細部事項を含む。しかし、このような具体的な細部事項無しにも本発明を実施可能であるということが当業者には理解できる。
場合によって、本発明の概念が曖昧になることを避けるために、公知の構造及び装置が省略されることもあり、各構造及び装置の核心機能を中心にしたブロック図の形式で図示されることもある。また、本明細書全体を通じて同一の構成要素には同一の図面符号を付して説明する。
本発明において、ユーザ機器(User Equipment:UE)は、固定していても、移動性を有していてもよいもので、基地局(base station:BS)と通信してユーザデータ及び/又は各種制御情報を送受信する各種機器を含む。UEを、端末(Terminal Equipment)、MS(Mobile Station)、MT(Mobile Terminal)、UT(User Terminal)、SS(Subscribe Station)、無線機器(wireless device)、PDA(Personal Digital Assistant)、無線モデム(wireless modem)、携帯機器(handheld device)などと呼ぶこともできる。また、本発明において、BSは一般に、UE及び/又は他のBSと通信する固定局(fixed station)を意味し、UE及び他のBSと通信して各種データ及び制御情報を交換する。BSを、ABS(Advanced Base Station)、NB(Node−B)、eNB(evolved−NodeB)、BTS(Base Transceiver System)、アクセスポイント(Access Point)、PS(Processing Server)などと呼ぶこともできる。以下の本発明に関する説明てば、BSをeNBと総称する。
本発明でいうノード(node)とは、UEと通信して無線信号を送信/受信できる固定した地点(point)を指す。様々な形態のeNBをその名称にかかわらずノードとして用いることができる。例えば、BS、NB、eNB、ピコ−セルeNB(PeNB)、ホームeNB(HeNB)、リレー、リピータなどをノードとすることができる。また、ノードは、eNBでなくてもよい。例えば、無線リモートヘッド(radio remote head、RRH)、無線リモートユニット(radio remote unit、RRU)であってもよい。RRH、RRUなどは一般にeNBの電力レベル(power level)よりも低い電力レベルを有する。RRH或いはRRU(以下、RRH/RRU)は一般に、光ケーブルなどの専用回線(dedicated line)でeNBに接続されており、よって、一般に無線回線で接続されているeNBによる協調通信に比べて、RRH/RRUとeNBによる協調通信を円滑に行うことができる。1つのノードには少なくとも1つのアンテナが設置される。このアンテナは、物理アンテナを意味することもでき、アンテナポート、仮想アンテナ、又はアンテナグループを意味することもできる。ノードは、ポイント(point)と呼ばれることもある。アンテナが基地局に集中して位置して1つのeNBコントローラ(controller)によって制御される既存の(conventional)中央集中型アンテナシステム(centralized antenna system、CAS)(すなわち、単一ノードシステム)と違い、多重ノードシステムにおいて複数のノードは一般に一定間隔以上で離れて位置する。これらの複数のノードは、各ノードの動作を制御したり、各ノードを通して送/受信されるデータをスケジューリング(scheduling)する1つ以上のeNB或いはeNBコントローラによって管理することができる。各ノードは、当該ノードを管理するeNB或いはeNBコントローラとケーブル(cable)或いは専用回線(dedicated line)で接続することができる。多重ノードシステムにおいて、複数のノードへの/からの信号送信/受信には、同一のセル識別子(identity、ID)が用いられてもよく、異なるセルIDが用いられてもよい。複数のノードが同一のセルIDを有すると、これら複数のノードのそれぞれは、1つのセルにおける一部のアンテナ集団のように動作する。多重ノードシステムにおいてノードが互いに異なるセルIDを有すると、このような多重ノードシステムを多重セル(例えば、マクロ−セル/フェムト−セル/ピコ−セル)システムと見なすことができる。複数のノードのそれぞれが形成した多重セルがカバレッジによってオーバーレイ(overlay)する形態で構成されると、これらの多重セルが形成したネットワークを特に多重−階層(multi−tier)ネットワークと呼ぶ。RRH/RRUのセルIDとeNBのセルIDは同一であっても、異なってもよい。RRH/RRUとeNBが互いに異なるセルIDを用いる場合、RRH/RRUとeNBはいずれも独立した基地局として動作する。
以下に説明する本発明の多重ノードシステムにおいて、複数のノードに接続した1つ以上のeNB或いはeNBコントローラが、上記複数のノードの一部又は全てを介してUEに同時に信号を送信或いは受信するように上記複数のノードを制御することができる。各ノードの実体、各ノードの具現の形態などによって、多重ノードシステム間には差異点があるが、複数のノードが共に所定時間−周波数リソース上でUEに通信サービスを提供するために参加するという点で、これらの多重ノードシステムは単一ノードシステム(例えば、CAS、従来のMIMOシステム、従来の中継システム、従来のリピータシステムなど)と異なる。そのため、複数のノードの一部又は全てを用いてデータ協調送信を行う方法に関する本発明の実施例は、種々の多重ノードシステムに適用可能である。例えば、ノードとは、通常、他のノードと一定間隔以上で離れて位置しているアンテナグループを指すが、後述する本発明の実施例は、ノードが間隔にかかわらずに任意のアンテナグループを意味する場合にも適用可能である。例えば、X−pol(Cross polarized)アンテナを備えたeNBの場合、該eNBが、H−polアンテナで構成されたノードとV−polアンテナで構成されたノードを制御すると見なし、本発明の実施例を適用することができる。
複数の送信(Tx)/受信(Rx)ノードを介して信号を送信/受信したり、複数の送信/受信ノードから選択された少なくとも1つのノードを介して信号を送信/受信したり、下りリンク信号を送信するノードと上りリンク信号を受信するノードとを別にし得る通信技法を、多重−eNB MIMO又はCoMP(Coordinated Multi−Point transmission/reception)という。このようなノード間協調通信のうち、協調送信技法は、JP(joint processing)とスケジューリング協調(scheduling coordination)とに区別できる。前者はJT(joint transmission)/JR(joint reception)とDPS(dynamic point selection)とに区別し、後者はCS(coordinated scheduling)とCB(coordinated beamforming)とに区別できる。DPSは、DCS(dynamic cell selection)と呼ぶこともできる。他の協調通信技法に比べて、ノード間協調通信技法のうちのJPを行うとき、より様々な通信環境を形成することができる。JPにおいて、JTは、複数のノードが同一のストリームをUEに送信する通信技法をいい、JRは、複数のノードが同一のストリームをUEから受信する通信技法をいう。当該UE/eNBは、上記複数のノードから受信した信号を合成して上記ストリームを復元する。JT/JRでは、同一のストリームが複数のノードから/に送信されるため、送信ダイバーシティ(diversity)によって信号送信の信頼度を向上させることができる。JPのDPSは、複数のノードから特定規則によって選択された1つのノードを介して信号が送信/受信される通信技法をいう。DPSでは、通常、UEとノード間のチャネル状態の良いノードが通信ノードとして選択されるはずであるため、信号送信の信頼度を向上させることができる。
一方、本発明でいうセル(cell)とは、1つ以上のノードが通信サービスを提供する一定の地理的領域をいう。そのため、本発明で特定セルと通信するということは、特定セルに通信サービスを提供するeNB或いはノードと通信することを意味できる。また、特定セルの下りリンク/上りリンク信号は、該特定セルに通信サービスを提供するeNB或いはノードからの/への下りリンク/上りリンク信号を意味する。UEに上り/下りリンク通信サービスを提供するセルを特にサービングセル(serving cell)という。また、特定セルのチャネル状態/品質は、該特定セルに通信サービスを提供するeNB或いはノードとUE間に形成されたチャネル或いは通信リンクのチャネル状態/品質を意味する。3GPP LTE−Aベースのシステムにおいて、UEは、特定ノードからの下りリンクチャネル状態を、上記特定ノードのアンテナポートが上記特定ノードに割り当てられたCSI−RS(Channel State Information Reference Signal)リソース上で送信するCSI−RSを用いて測定することができる。一般に、隣接したノードは、互いに直交するCSI−RSリソース上で該当のCSI−RSリソースを送信する。CSI−RSリソースが直交するということは、CSI−RSを運ぶシンボル及び副搬送波を特定するCSI−RSリソース構成(resource configuration)、サブフレームオフセット(offset)及び送信周期(transmission period)などによってCSI−RSが割り当てられたサブフレームを特定するサブフレーム構成(subframe configuration)、CSI−RSシーケンスのうちの少なくとも1つが互いに異なることを意味する。
本発明において、PDCCH(Physical Downlink Control CHannel)/PCFICH(Physical Control Format Indicator CHannel)/PHICH((Physical Hybrid automatic retransmit request Indicator CHannel)/PDSCH(Physical Downlink Shared CHannel)はそれぞれ、DCI(Downlink Control Information)/CFI(Control Format Indicator)/下りリンクACK/NACK(ACKnowlegement/Negative ACK)/下りリンクデータを運ぶ時間−周波数リソースの集合或いはリソース要素の集合を意味する。また、PUCCH(Physical Uplink Control CHannel)/PUSCH(Physical Uplink Shared CHannel)/PRACH(Physical Random Access CHannel)はそれぞれ、UCI(Uplink Control Information)/上りリンクデータ/ランダムアクセス信号を運ぶ時間−周波数リソースの集合或いはリソース要素の集合を意味する。本発明では、特に、PDCCH/PCFICH/PHICH/PDSCH/PUCCH/PUSCH/PRACHに割り当てられたり、又はそれに属した時間−周波数リソース或いはリソース要素(Resource Element、RE)をそれぞれ、PDCCH/PCFICH/PHICH/PDSCH/PUCCH/PUSCH/PRACH RE又はPDCCH/PCFICH/PHICH/PDSCH/PUCCH/PUSCH/PRACHリソースと呼ぶ。以下でユーザ機器がPUCCH/PUSCH/PRACHを送信するという表現は、それぞれ、PUSCH/PUCCH/PRACH上で或いは介して上りリンク制御情報/上りリンクデータ/ランダムアクセス信号を送信するという表現と同じ意味で使われる。また、eNBがPDCCH/PCFICH/PHICH/PDSCHを送信するという表現は、それぞれ、PDCCH/PCFICH/PHICH/PDSCH上で或いは介して下りリンクデータ/制御情報を送信するという表現と同じ意味で使われる。
図1は、無線通信システムで用いられる無線フレーム構造の一例を示す図である。特に、図1(a)は、3GPP LTE/LTE−Aシステムで用いられる周波数分割デュプレックス(frequency division duplex、FDD)用フレーム構造を示しており、図1(b)は、3GPP LTE/LTE−Aシステムで用いられる時分割デュプレックス(time division duplex、TDD)用フレーム構造を示している。
図1を参照すると、3GPP LTE/LTE−Aシステムで用いられる無線フレームは、10ms(307200Ts)の長さを有し、10個の均等なサイズのサブフレーム(subframe、SF)で構成される。1無線フレームにおける10個のサブフレームにはそれぞれ番号を与えることができる。ここで、Tsは、サンプリング時間を表し、Ts=1/(2048*15kHz)で表示される。それぞれのサブフレームは、1msの長さを有し、2個のスロットで構成される。1無線フレームにおいて20個のスロットには0から19までの番号を順次与えることができる。それぞれのスロットは0.5msの長さを有する。1サブフレームを送信するための時間は、送信時間間隔(transmission time interval、TTI)と定義される。時間リソースは、無線フレーム番号(或いは、無線フレームインデックスともいう)、サブフレーム番号(或いは、サブフレームインデックスともいう)、スロット番号(或いは、スロットインデックスともいう)などによって区別することができる。
無線フレームは、デュプレックス(duplex)技法によって別々に設定(configure)することができる。例えば、FDDにおいて、下りリンク送信及び上りリンク送信は周波数によって区別されるため、無線フレームは特定周波数帯域に対して下りリンクサブフレーム又は上りリンクサブフレームのいずれか1つのみを含む。TDDでは下りリンク送信及び上りリンク送信が時間によって区別されるため、特定周波数帯域に対して無線フレームは下りリンクサブフレームも上りリンクサブフレームも含む。
表1は、TDDで、無線フレームにおけるサブフレームのDL−UL構成(configuration)を例示するものである。
Figure 2017034712
表1で、Dは下りリンクサブフレームを、Uは上りリンクサブフレームを、Sは特異(special)サブフレームを表す。特異サブフレームは、DwPTS(Downlink Pilot TimeSlot)、GP(Guard Period)、UpPTS(Uplink Pilot TimeSlot)の3つのフィールドを含む。DwPTSは、下りリンク送信のために留保される時間区間であり、UpPTSは上りリンク送信のために留保される時間区間である。表2は、特異サブフレーム構成を例示するものである。
Figure 2017034712
図2は、無線通信システムにおいて下りリンク/上りリンク(DL/UL)スロット構造の一例を示す図である。特に、図2は、3GPP LTE/LTE−Aシステムのリソース格子(resource grid)の構造を示す。アンテナポート当たりに1個のリソース格子がある。
Figure 2017034712
Figure 2017034712
Figure 2017034712
1サブフレームにおいてNRB SC個の連続した同一副搬送波を占有しながら、当該サブフレームにおける2個のスロットのそれぞれに1個ずつ位置する2個のRBを物理リソースブロック(physical resource block、PRB)対(pair)という。PRB対を構成する2個のRBは、同一のPRB番号(或いは、、PRBインデックスともいう)を有する。VRBは、リソース割当のために導入された一種の論理的リソース割当単位である。VRBはPRBと同じサイズを有する。VRBをPRBにマップする方式によって、VRBは、局部(localized)タイプのVRBと分散(distributed)タイプのVRBとに区別される。局部タイプのVRBはPRBに直接マップされて、VRB番号(VRBインデックスともいう)がPRB番号に直接対応する。すなわち、nPRB=nVRBとなる。局部タイプのVRBには0からNDL VRB−1順に番号が与えられ、NDL VRB=NDL RBである。したがって、局部マップ方式によれば、同一のVRB番号を有するVRBが第1のスロットと第2のスロットにおいて、同一PRB番号のPRBにマップされる。一方、分散タイプのVRBはインターリービングを経てPRBにマップされる。そのため、同一のVRB番号を有する分散タイプのVRBは、第1のスロットと第2のスロットにおいて互いに異なる番号のPRBにマップされることがある。サブフレームの2つのスロットに1個ずつ位置し、同一のVRB番号を有する2個のPRBをVRB対と称する。
図3は、3GPP LTE/LTE−Aシステムで用いられる下りリンク(downlink、DL)サブフレーム構造を例示する図である。
図3を参照すると、DLサブフレームは、時間ドメインで制御領域(control region)とデータ領域(data region)とに区別される。図3を参照すると、サブフレームの第1のスロットで先頭部における最大3(或いは4)個のOFDMシンボルは、制御チャネルが割り当てられる制御領域に対応する。以下、DLサブフレームでPDCCH送信に利用可能なリソース領域(resource region)をPDCCH領域と称する。制御領域に用いられるOFDMシンボル以外のOFDMシンボルは、PDSCHが割り当てられるデータ領域に該当する。以下、DLサブフレームでPDSCH送信に利用可能なリソース領域をPDSCH領域と称する。3GPP LTEで用いられるDL制御チャネルの例としては、PCFICH、PDCCH、PHICHなどを含む。PCFICHは、サブフレームの最初のOFDMシンボルで送信され、サブフレームにおいて制御チャネルの送信に用いられるOFDMシンボルの個数に関する情報を運ぶ。PHICHは、UL送信に対する応答としてHARQ(Hybrid Automatic Repeat Request)ACK/NACK(acknowledgment/negative−acknowledgment)信号を運ぶ。
PDCCHを介して送信される制御情報を上りリンク制御情報(DCI)と呼ぶ。DCIは、UE又はUEグループのためのリソース割当情報及び他の制御情報を含む。例えば、DCIは、DL共有チャネル(downlink shared channel、DL−SCH)の送信フォーマット及びリソース割当情報、UL共有チャネル(uplink shared channel、UL−SCH)の送信フォーマット及びリソース割当情報、ページングチャネル(paging channel、PCH)上のページング情報、DL−SCH上のシステム情報、PDSCH上で送信されるランダムアクセス応答のような上位層(upper layer)制御メッセージのリソース割当情報、UEグループ内の個別UEへの送信電力制御命令(Transmit Control Command Set)、送信電力制御(Transmit Power Control)命令、VoIP(Voice over IP)の活性化(activation)指示情報、DAI(Downlink Assignment Index)などを含む。DL共有チャネル(downlink sharedchannel、DL−SCH)の送信フォーマット(Transmit Format)及びリソース割当情報は、DLスケジューリング情報或いはDLグラント(DL grant)とも呼ばれ、UL共有チャネル(uplink shared channel、UL−SCH)の送信フォーマット及びリソース割当情報は、ULスケジューリング情報或いはULグラント(UL grant)とも呼ばれる。1つのPDCCHが運ぶDCIは、DCIフォーマットによってそのサイズと用途が異なり、符号化率によってそのサイズが異なり得る。現在3GPP LTEシステムでは、上りリンク用にフォーマット0及び4、下りリンク用にフォーマット1、1A、1B、1C、1D、2、2A、2B、2C、3、3Aなどの様々なフォーマットが定義されている。DCIフォーマットのそれぞれの用途に応じて、ホッピングフラグ、RB割当(RB allocation)、MCS(modulation codingscheme)、RV(redundancy version)、NDI(new data indicator)、TPC(transmit power control)、循環遷移DMRS(cyclic shift demodulation reference signal)、ULインデックス、CQI(channel quality information)要求、DL割当インデックス(DL assignment index)、HARQプロセスナンバー、TPMI(transmitted precoding matrix indicator)、PMI(precoding matrix indicator)情報などの制御情報が適宜選択された組合せが下りリンク制御情報としてUEに送信される。
一般に、UEに構成された送信モード(transmission mode、TM)によって当該UEに送信可能なDCIフォーマットが異なる。換言すれば、特定送信モードに構成されたUEのためには、いかなるDCIフォーマットを用いてもよいわけではなく、特定送信モードに対応する一定DCIフォーマットのみを用いることができる。
PDCCHは、1つ又は複数の連続した制御チャネル要素(control channel element、CCE)の集成(aggregation)上で送信される。CCEは、PDCCHに無線チャネル状態に基づく符号化率(coding rate)を提供するために用いられる論理的割当ユニット(unit)である。CCEは、複数のリソース要素グループ(resource element group、REG)に対応する。例えば、1 CCEは9個のREGに対応し、1 REGは4個のREに対応する。3GPP LTEシステムの場合、それぞれのUEのためにPDCCHが位置してもよいCCEセットを定義した。UEが自身のPDCCHを発見し得るCCEセットを、PDCCH探索空間、簡単に探索空間(Search Space、SS)と呼ぶ。探索空間内でPDCCHが送信されてもよい個別リソースをPDCCH候補(candidate)と呼ぶ。UEがモニタリング(monitoring)するPDCCH候補の集合を探索空間と定義する。3GPP LTE/LTE−AシステムでそれぞれのDCIフォーマットのための探索空間は異なるサイズを有してもよく、専用(dedicated)探索空間と共通(common)探索空間とが定義されている。専用探索空間は、UE−特定(specific)探索空間であり、それぞれの個別UEのために構成(configuration)される。共通探索空間は、複数のUEのために構成される。次表3は、探索空間を定義する集成レベルを例示するものである。
Figure 2017034712
1つのPDCCH候補は、CCE集成レベル(aggregation level)によって1、2、4又は8個のCCEに対応する。eNBは、探索空間内の任意のPDCCH候補上で実際PDCCH(DCI)を送信し、UEは、PDCCH(DCI)を探すために探索空間をモニタリングする。ここで、モニタリングとは、全てのモニタリングされるDCIフォーマットによって当該探索空間内の各PDCCHの復号(decoding)を試みる(attempt)ことを意味する。UEは、上記複数のPDCCHをモニタリングし、自身のPDCCHを検出することができる。基本的に、UEは、自身のPDCCHが送信される位置を知らないことから、毎サブフレームごとに当該DCIフォーマットの全てのPDCCHに対して、自身の識別子を有するPDCCHを検出するまで復号を試みるが、このような過程をブラインド検出(blind detection)(ブラインド復号(blind decoding、BD))という。
eNBは、データ領域を通してUE或いはUEグループのためのデータを送信することができる。データ領域を通して送信されるデータをユーザデータと呼ぶこともできる。ユーザデータの送信のために、データ領域にはPDSCHを割り当てることができる。PCH(Paging channel)及びDL−SCH(Downlink−shared channel)は、PDSCHを介して送信される。UEは、PDCCHを介して送信される制御情報を復号し、PDSCHを介して送信されるデータを読むことができる。PDSCHのデータがどのUE或いはUEグループに送信されるか、上記UE或いはUEグループがどのようにPDSCHデータを受信して復号すればよいかなどを示す情報がPDCCHに含まれて送信される。例えば、特定PDCCHが”A”というRNTI(Radio Network Temporary Identity)でCRC(cyclic redundancy check)マスキング(masking)されており、”B”という無線リソース(例、周波数位置)及び”C”という送信形式情報(例、送信ブロックサイズ、変調方式、コーディング情報など)を用いて送信されるデータに関する情報が特定DLサブフレームで送信されると仮定する。UEは、自身の所有しているRNTI情報を用いてPDCCHをモニタリングし、”A”というRNTIを有しているUEはPDCCHを検出し、受信したPDCCHの情報によって”B”と”C”で示されるPDSCHを受信する。
UEがeNBから受信した信号を復調するには、データ信号と比較する参照信号(reference signal、RS)が必要である。参照信号とは、eNBがUEに或いはUEがeNBに送信する、eNBとUEが互いに知っている、予め定義された特別な波形の信号を意味し、パイロット(pilot)とも呼ばれる。参照信号は、セル内の全UEに共用されるセル−特定(cell−specific)RSと特定UEに専用される復調(demodulation)RS(DM RS)とに区別される。eNBが特定UEのための下りリンクデータの復調のために送信するDM RSをUE−特定的(UE−specific)RSと特別に称することもできる。下りリンクでDM RSとCRSは共に送信されてもよいが、いずれか一方のみが送信されてもよい。ただし、下りリンクでCRS無しにM RSのみを送信される場合、データと同じプリコーダを適用して送信されるDM RSは復調の目的にのみ用いることができるため、チャネル測定用RSを別途に提供しなければならない。例えば、3GPP LTE(−A)では、UEがチャネル状態情報を測定できるようにするために、追加の測定用RSであるCSI−RSが当該UEに送信される。CSI−RSは、チャネル状態について相対的に時間による変化度が大きくないという事実に着目し、毎サブフレームごとに送信されるCRSとは違い、複数のサブフレームで構成される所定の送信周期ごとに送信される。
図4は、3GPP LTE/LTE−Aシステムで用いられる上りリンク(UL)サブフレーム構造の一例を示す図である。
図4を参照すると、ULサブフレームは、周波数ドメインで制御領域とデータ領域とに区別できる。1つ又は複数のPUCCHを上りリンク制御情報(UCI)を運ぶために制御領域に割り当てることができる。1つ又は複数のPUSCHをユーザデータを運ぶためにULサブフレームのデータ領域に割り当てることができる。
ULサブフレームではDC(Direct Current)副搬送波から遠く離れた副搬送波が制御領域として用いられる。換言すれば、UL送信帯域幅の両端部に位置する副搬送波が上りリンク制御情報の送信に割り当てられる。DC副搬送波は、信号送信に用いられずに残される成分であり、周波数上り変換過程で搬送波周波数f0にマップされる。1つのUEのPUCCHは1つのサブフレームで、1つの搬送波周波数で動作するリソースに属したRB対に割り当てられ、このRB対に属したRBは、2つのスロットでそれぞれ異なる副搬送波を占有する。このように割り当てられるPUCCHを、PUCCHに割り当てられたRB対がスロット境界で周波数ホッピングすると表現する。ただし、周波数ホッピングが適用されない場合には、RB対が同一の副搬送波を占有する。
PUCCHは、次の制御情報を送信するために用いることができる。
− SR(Scheduling Request):上りリンクUL−SCHリソースを要求するために用いられる情報である。OOK(On−Off Keying)方式を用いて送信される。
− HARQ−ACK:PDCCHに対する応答及び/又はPDSCH上の下りリンクデータパケット(例、コードワード)に対する応答である。PDCCH或いはPDSCHが成功裏に受信されたか否かを示す。単一下りリンクコードワードに対する応答としてHARQ−ACK 1ビットが送信され、2つの下りリンクコードワードに対する応答としてHARQ−ACK 2ビットが送信される。HARQ−ACK応答は、ポジティブACK(簡単に、ACK)、ネガティブACK(以下、NACK)、DTX(Discontinuous Transmission)又はNACK/DTXを含む。ここで、HARQ−ACKという用語は、HARQ ACK/NACK、ACK/NACKと同じ意味で使われる。
− CSI(Channel State Information):下りリンクチャネルに対するフィードバック情報(feedback information)である。MIMO(Multiple Input Multiple Output)−関連フィードバック情報は、RI(Rank Indicator)及びPMI(Precoding Matrix Indicator)を含む。
UEがサブフレームで送信可能な上りリンク制御情報(UCI)の量は、制御情報送信に可用なSC−FDMAの個数に依存する。UCIに可用なSC−FDMAは、サブフレームにおいて参照信号の送信のためのSC−FDMAシンボルを除く残りのSC−FDMAシンボルを意味し、SRS(Sounding Reference Signal)が構成されているサブフレームでは、サブフレームの最後のSC−FDMAシンボルも除く。参照信号は、PUCCHのコヒーレント(coherent)検出に用いられる。PUCCHは、送信される情報によって様々なフォーマットを支援する。下記の表4に、LTE/LTE−AシステムでPUCCHフォーマットとUCIとのマッピング関係を示す。
Figure 2017034712
表4を参照すると、主に、PUCCHフォーマット1系列はACK/NACK情報を送信するために用いられ、PUCCHフォーマット2系列はCQI/PMI/RIなどのチャネル状態情報(CSI)を運ぶために用いられ、PUCCHフォーマット3系列はACK/NACK情報を送信するために用いられる。
参照信号(Reference Signal;RS)
無線通信システムにおいてパケットを送信する場合、送信されるパケットは無線チャネルを介して送信されるため、送信過程で信号の歪みが発生しうる。歪まれた信号を受信側で正しく受信するためには、チャネル情報を用いて受信信号の歪みを補正しなければならない。チャネル情報を取得するためには、送信側と受信側の両方で知っている信号を送信し、該信号がチャネルを介して受信される時の歪み程度からチャネル情報を把握する方法を主に用いる。この信号をパイロット信号(Pilot Signal)又は参照信号(Reference Signal)という。
多重アンテナを用いてデータを送受信する場合に、正しい信号を受信するためには、各送信アンテナと受信アンテナ間のチャネル状況を把握しなければならない。したがって、各送信アンテナ別に、より詳しくはアンテナポート(アンテナポート)別に個別の参照信号が存在しなければならない。
参照信号は、上りリンク参照信号と下りリンク参照信号とに区別できる。現在LTEシステムには上りリンク参照信号として、
i)PUSCH及びPUCCHを介して送信された情報のコヒーレント(coherent)な復調のためのチャネル推定のための復調参照信号(DM−RS)
ii)基地局が、ネットワークの異なる周波数における上りリンクチャネル品質を測定するために用いるサウンディング参照信号(Sounding Reference Signal、SRS)がある。
一方、下りリンク参照信号には、
i)セル内の全ての端末が共有するセル−特定参照信号(Cell−specific Reference Signal、CRS)
ii)特定端末のみのための端末−特定参照信号(UE−specific Reference Signal)
iii)PDSCHが送信される場合、コヒーレントな復調のために送信される復調参照信号(DM−RS)
iv)下りリンクDM RSが送信される場合、チャネル状態情報(CSI)を伝達するためのチャネル状態情報参照信号(CSI−RS)
v)MBSFN(Multimedia Broadcast Single Frequency Network)モードで送信される信号に対するコヒーレントな復調のために送信されるMBSFN参照信号(MBSFN Reference Signal)
vi)端末の地理的位置情報を推定するために用いられる位置参照信号(Positioning Reference Signal)がある。
参照信号は、その目的によって2種類に大別できる。チャネル情報を取得するために用いられる参照信号と、データ復調のために用いられる参照信号とがある。前者は、UEが下りリンク上のチャネル情報を取得できることに目的があるため、広帯域で送信されなければならず、特定サブフレームで下りリンクデータを受信しない端末であってもその参照信号を受信しなければならない。また、これはハンドオーバーなどの状況でも用いられる。後者は、基地局が下りリンク送信時に当該リソースで共に送る参照信号であり、端末は、当該参照信号を受信することによってチャネル測定をし、データを復調することができる。この参照信号は、データの送信される領域で送信しなければならない。
EPDCCH(Enhanced PDCCH)一般
多重ノードシステムの導入によって、様々な通信技法の適用が可能になり、チャネル品質の改善を図ることができるが、前述したMIMO技法及びセル間協調通信技法を多重ノード環境に適用するためには、新しい制御チャネルの導入が要望される。このような要望から、新しく導入が議論されている制御チャネルがEPDCCH(Enhanced−PDCCH)であり、このチャネルは、既存の制御領域(以下、PDCCH領域)ではなくデータ領域(以下、PDSCH領域)に割り当てると決定された。結果として、このようなEPDCCHを介して各端末別にノードに関する制御情報を送信することが可能になり、既存のPDCCH領域が不足する問題も解決することができる。参考として、EPDCCHは、既存のレガシー端末には提供されず、LTE−A端末のみが受信することができる。
図5は、EPDCCH、及びEPDCCHによってスケジューリングされるPDSCHを例示する図である。
図5を参照すると、EPDCCHは、一般に、データを送信するPDSCH領域の一部分を定義して用いることができ、端末は、自身のEPDCCHの有無を検出するためのブラインドデコーディング(blind decoding)過程を行わなければならない。EPDCCHは、既存のPDCCHと同じスケジューリング動作(すなわち、PDSCH、PUSCHの制御)を行うが、RRHのようなノードに接続した端末の個数が増加すると、より多数のEPDCCHがPDSCH領域に割り当てられ、端末が行うべきブラインドデコーディングの回数が増加し、複雑度が増加するという短所がある。
一方、複数の端末のためのEPDCCHを多重化する方法も考慮する必要がある。具体的に、共通のリソース領域、すなわち、共通PRBセットが設定された状態で、複数端末のEPDCCHが周波数領域又は時間領域でクロスインターリービングされる方式で多重化される技法が提案されたことがある。
図6は、複数の端末のためのEPDCCHを多重化する方法を例示する図である。
特に、図6の(a)は、共通PRBセットがPRB対(pair)単位で構成され、これに基づいてクロスインターリービングを行った例を示す。一方、図6の(b)は、共通PRBセットがPRB単位のみで構成され、これに基づいてクロスインターリービングを行った例を示す。このような方式は、複数RBにわたる周波数/時間ドメイン側面でダイバーシティ利得が得られるという長所がある。
搬送波集成(Carrier Aggregation)
以下では、搬送波集成(carrier aggregation;CA)技法に関して説明する。図8は、搬送波集成(CA)を説明する概念図である。
CAは、無線通信システムがより広い帯域を使用するために、端末が上りリンクリソース(又は、コンポーネント搬送波)及び/又は下りリンクリソース(又は、コンポーネント搬送波)で構成された周波数ブロック又は(論理的意味の)セルを複数個用いて1つの大きな論理帯域として使用する方法を意味する。以下では、説明の便宜のために、コンポーネント搬送波という用語に統一するものとする。
図7を参照すると、全体システム帯域(System Bandwidth;System BW)は論理帯域であり、最大100MHzの帯域幅を有する。全体システム帯域は、5個のコンポーネント搬送波(component carrier;CC)を含み、それぞれのコンポーネント搬送波は最大20MHzの帯域幅を有する。コンポーネント搬送波は、物理的に連続した1つ以上の副搬送波を含む。図7では、それぞれのコンポーネント搬送波がいずれも同一の帯域幅を有するとしたが、これは例示であり、それぞれのコンポーネント搬送波は異なった帯域幅を有することもできる。また、それぞれのコンポーネント搬送波は、周波数領域で互いに隣接している例を示したが、同図は論理的な概念で示したもので、それぞれのコンポーネント搬送波は、物理的に隣接していても、離れていてもよい。
中心搬送波(Center frequency)はそれぞれのコンポーネント搬送波に対して個別に使用してもよく、物理的に隣接したコンポーネント搬送波に対して共通した1つの中心搬送波を使用してもよい。一例として、図7で、全てのコンポーネント搬送波が物理的に隣接していると仮定すれば、中心搬送波Aを使用することができる。また、それぞれのコンポーネント搬送波が物理的に隣接していないと仮定すれば、それぞれのコンポーネント搬送波に対して個別に中心搬送波A、中心搬送波Bなどを使用することができる。
本明細書で、コンポーネント搬送波はレガシーシステムのシステム帯域に該当し得る。コンポーネント搬送波をレガシーシステムを基準に定義することによって、進展した端末とレガシー端末が共存する無線通信環境で、逆支援性(backward compatibility)を提供し、且つシステム設計を容易にさせることができる。一例として、LTE−AシステムがCAを支援する場合に、それぞれのコンポーネント搬送波はLTEシステムのシステム帯域に該当し得る。この場合、コンポーネント搬送波は、1.25、2.5、5、10又は20MHz帯域幅のいずれか1つを有することができる。
CAによって全体システム帯域を拡張した場合に、各端末との通信に用いられる帯域はコンポーネント搬送波単位に定義される。端末Aは、全体システム帯域である100MHzを使用することができ、5個のコンポーネント搬送波の全てを用いて通信を行う。端末B1〜B5は、20MHz帯域幅のみを使用することができ、1つのコンポーネント搬送波を用いて通信を行う。端末C1及びC2は、40MHz帯域幅を使用することができ、それぞれ2つのコンポーネント搬送波を用いて通信を行う。該2つのコンポーネント搬送波は、論理/物理的に隣接してもよく、隣接しなくてもよい。端末C1は、隣接していない2つのコンポーネント搬送波を使用する場合を示し、端末C2は、隣接した2つのコンポーネント搬送波を使用する場合を示す。
LTEシステムの場合、1個の下りリンクコンポーネント搬送波と1個の上りリンクコンポーネント搬送波を用いるが、LTE−Aシステムでは複数のコンポーネント搬送波を用いることができる。このとき、制御チャネルがデータチャネルをスケジューリングする方式は、既存のリンク搬送波スケジューリング(Linked carrier scheduling)方式と交差搬送波スケジューリング(Cross carrier scheduling;CCS)方式とに区別できる。
より具体的に、リンク搬送波スケジューリングは、単一コンポーネント搬送波を用いる既存LTEシステムと同様に、特定コンポーネント搬送波で送信される制御チャネルは、当該特定コンポーネント搬送波を用いてデータチャネルのみをスケジューリングする。
一方、交差スケジューリングは、搬送波指示子フィールド(Carrier Indicator Field;CIF)を用いて1次コンポーネント搬送波(Primary CC)で送信される制御チャネルが、当該1次コンポーネント搬送波で送信される或いは他のコンポーネント搬送波で送信されるデータチャネルをスケジューリングする。
図8は、交差搬送波スケジューリング技法が適用される例を示す図である。特に、図8では、端末に割り当てられたセル(又は、コンポーネント搬送波)の個数は3個であり、上述した通り、CIFを用いて交差搬送波スケジューリング技法を行う。ここで、下りリンクセル(又は、コンポーネント搬送波)#0及び上りリンクセル(又は、コンポーネント搬送波)#0は、それぞれ1次下りリンクコンポーネント搬送波(すなわち、Primary Cell;PCell)及び1次上りリンクコンポーネント搬送波と仮定し、残りのコンポーネント搬送波は、副コンポーネント搬送波(すなわち、Secondary Cell;SCell)と仮定する。
CoMP(Coordinated Multi−Point transmission and reception)一般
3GPP LTE−Aシステムの改善されたシステム性能の要求条件に応じて、CoMP送受信技術(co−MIMO、共同(collaborative)MIMO、又はネットワークMIMOなどと表現することもできる)が提案されている。CoMP技術は、セル−境界(cell−edge)に位置しているUEの性能を増大させ、平均セクター収率(throughput)を増加させることができる。
一般に、周波数再使用因子(frequency reuse factor)が1である多重−セル環境で、セル−間干渉(Inter−Cell Interference;ICI)によって、セル−境界に位置しているUEの性能と平均セクター収率が減少することがある。このようなICIを低減するために、既存のLTE/LTE−AシステムではUE特定電力制御を用いた部分周波数再使用(fractional frequency reuse;FFR)のような単純な受動的技法を用いて、干渉によって制限を受けた環境でセル−境界に位置しているUEが適切な収率性能を持つようにする方法が適用された。しかし、セル当たりの周波数リソースの使用を減らすよりは、ICIを低減したり、ICIをUEの所望する信号として再使用することが望ましいといえる。上記のような目的を達成するために、CoMP送信技法を適用することができる。
下りリンクの場合に適用可能なCoMP技法は、大きく、ジョイント−プロセシング(joint processing;JP)技法と調整スケジューリング/ビームフォーミング(coordinated scheduling/beamforming;CS/CB)技法とに分類することができる。
JP技法は、CoMP協調単位におけるそれぞれのポイント(基地局)でデータを用いることができる。CoMP協調単位は、協調送信技法に用いられる基地局の集合を意味し、CoMP集合と呼ぶこともできる。JP技法は、ジョイント送信(Joint Transmission)技法と動的セル選択(Dynamic cell selection)技法とに分類することができる。
ジョイント送信技法は、PDSCHが一度に複数個のポイント(CoMP協調単位の一部又は全部)から送信される技法を意味する。すなわち、単一のUEに送信されるデータを複数個の送信ポイントから同時に送信することができる。ジョイント送信技法によれば、コヒーレントに(coherently)又はノン−コヒーレントに(non−coherently)受信信号の品質を向上させることができ、また、他のUEに対する干渉を能動的に消去することもできる。
動的セル選択技法は、PDSCHが一度に(CoMP協調単位における)一つのポイントから送信される技法を意味する。すなわち、特定時点で単一のUEに送信されるデータを一つのポイントから送信し、その時点に協調単位における他のポイントは当該UEに対してデータ送信をしない。このとき、当該UEにデータを送信するポイントは動的に選択することができる。
一方、CS/CB技法によれば、複数のCoMP協調単位が単一のUEに対するデータ送信のビームフォーミングを協調的に行うことができる。ここで、データはサービングセルでのみ送信するが、ユーザスケジューリング/ビームフォーミングは、該当のCoMP協調単位におけるセルの調整によって決定することができる。
一方、上りリンクの場合に、協調又は調整(coordinated)多重−ポイント受信は、地理的に離れている複数個のポイントの調整によって送信された信号を受信することを意味する。上りリンクの場合に適用可能なCoMP技法は、ジョイント受信(Joint Reception;JR)及び調整スケジューリング/ビームフォーミング(coordinated scheduling/beamforming;CS/CB)に分類することができる。
JR技法は、PUSCHを介して送信された信号が複数個の受信ポイントで受信されることを意味し、CS/CB技法は、PUSCHが一つのポイントでのみ受信されるが、ユーザスケジューリング/ビームフォーミングはCoMP協調単位におけるセルの調整によって決定されることを意味する。
なお、ULポイント(すなわち、受信ポイント(receiving point;RP))が複数となる場合をUL CoMPと呼び、DLポイント(すなわち、送信ポイント(transmitting point;TP))が複数となる場合をDL CoMPと呼ぶこともできる。
擬似コ−ロケーテッド(quasi co− located;QCL)
図9には、CoMP集合からUEがジョイント送信(joint transmission;JT)サービスを受ける無線通信システムを示す。すなわち、UEが送信モード10と設定される場合の例である。
図9で、UEは、CoMP集団に属した全ての送信ポイント(transmission point;TP)、例えば、TP1及びTP2からデータを受信し、これによって、UEは当該CoMP集団に属した全てのTPに関するチャネル状態情報を送信することができる。この場合、RSも、当該CoMP集合内の複数のTPからUEに送信されてもよい。このような場合において、互いに異なるTPの互いに異なるRSポートからのチャネル推定のための特性を互いに共有できるとすれば、UEの受信プロセシングの負荷と複雑度を減らすことができるだろう。しかも、同一TPの互いに異なるRSポートからのチャネル推定のための特性をRSポート間に共有できるとすれば、UEの受信プロセシングの負荷と複雑度を減らすことができるだろう。そこで、現在LTE(−A)システムは、RSポート間のチャネル推定のための特性を共有する方案を提案している。
このようなRSポート間のチャネル推定のために、LTE(−A)システムは、「擬似コ−ロケーテッド(quasi co−located;QCL)」という概念を導入した。2つのアンテナポート間について、例えば、一つのアンテナポートを介して一シンボルが伝達される無線チャネルの広範囲特性(large−scale property)を、他のアンテナポートを介して一シンボルが伝達される無線チャネルから暗示(infer)可能であると、これら両アンテナポートは擬似コ−ロケーテッドされるといえる。ここで、広範囲特性は、遅延拡散(delay spread)、ドップラー拡散(Doppler spread)、ドップラーシフト(Doppler shift)、平均利得(average gain)及び平均遅延(average delay)のうちの一つ以上を含む。以下、擬似コ−ロケーテッドを簡略に「QCL」と称する。
すなわち、2つのアンテナポートがQCLされているということは、一つのアンテナポートからの無線チャネルの広範囲特性が、他のアンテナポートからの無線チャネルの広範囲特性と同一であるということを意味する。参照信号(RS)が送信される複数のアンテナポートを考慮すると、異なった2種類のRSが送信されるアンテナポートがQCLされていると、一種類のアンテナポートからの無線チャネルの広範囲特性を、他の種類のアンテナポートからの無線チャネルの広範囲特性に取り替えることができる。
上記のQCLの概念から、UEは、非−QCLアンテナポートに対しては、それらのアンテナポートからの無線チャネル間に同一の広範囲特性を仮定することができない。すなわち、この場合、UEは、タイミング取得及びトラッキング(tracking)、周波数オフセット推定及び補償、遅延推定及びドップラー推定などについて、それぞれに設定された非−QCLアンテナポート別に独立したプロセシングを行わなければならない。
QCLを仮定し得るアンテナポート間に対して、UEは次のような動作を行うことができる。
− 遅延拡散及びドップラー拡散について、UEは、あるアンテナポートからの無線チャネルに対する電力−遅延−プロファイル、遅延拡散及びドップラースペクトル、ドップラー拡散推定結果を、他のアンテナポートからの無線チャネルに対するチャネル推定時に用いるウィナーフィルタ(Wiener filter)などに同様に適用することができる。
− 周波数シフト及び受信されたタイミングについて、UEは、あるアンテナポートに対する時間及び周波数同期化を行った後、同一の同期化を他のアンテナポートの復調に適用することができる。
− 平均受信電力について、UEは、2つ以上のアンテナポートに対してRSRP(Reference Signal Received Power)測定を平均することができる。
UEが制御チャネル(PDCCH又はePDCCH)にて特定DMRSベースのDL−関連DCIフォーマットを受信すると、UEは、DMRSシーケンスから該当のPDSCHに対するチャネル推定を行った後、データ復調を行う。例えば、UEがこのようなDLスケジューリンググラント(grant)から受信したDMRSの送信のためのアンテナポート(以下、”DMRSポート”という。)の構成(configuration)が、自身のDLサービングセル又は他のセルのCRSを送信するためのアンテナポート(以下、”CRSポート”という。)とのQCL仮定(assumption)ができると、UEは、当該DMRSポートを用いたチャネル推定時に、CRSポートから推定した無線チャネルの広範囲特性の推定値をそのまま適用し、DMRSベース受信機のプロセッサの性能を向上させることができる。
CRSは、前述したように、毎サブフレーム及び全体帯域にわたって相対的に高い密度(density)で同報される参照信号であり、一般に、このようなCRSから、上記の広範囲特性に関する推定値をより安定して取得できるためである。これに対し、DMRSは、特定スケジューリングされたRBに対してはUE−特定に送信され、その上、eNBが送信に用いたプリコーディング行列(precoding matrix)がPRG単位に変わりうることから、UEに受信される有効チャネルはPRG単位に変わることがあり、このため、多数のPRGがスケジューリングされた場合であっても、広い帯域にわたってDMRSを無線チャネルの広範囲特性推定用にする場合に性能劣化が発生しうる。CSI−RSも、数ms〜数十msの送信周期を有することができ、RB当たり平均してアンテナポート当たり1RE(CDMが適用されると、2RE単位に受信される)と低い密度を有するため、CSI−RSも同様、無線チャネルの広範囲特性推定用にする場合に性能劣化が発生しうる。
すなわち、アンテナポート間のQCL仮定を、各種の下りリンク参照信号の受信、チャネル推定、チャネル状態報告などに活用することができる。
SPSスケジューリング
SPS(Semi−persistent scheduling)とは、制御シグナリングのオーバーヘッドを減らし、制限された制御チャネルのためのリソースを効率的に用いるためのスケジューリング方案である。SPSは、UEが相対的に長い一定時間の期間において時間−周波数リソースを使用する場合に用いられる方式であり、これによれば、上記の一定時間内に繰り返されるリソース割当てのためのシグナリングは、シグナリングオーバーヘッドを発生させるため、UEに割り当てられる時間−周波数リソース(又は、領域)は一度でスケジューリングされるようにする。したがって、1つのサブフレームでSPSのための時間−周波数リソースがUEに割り当てられると、それ以降に周期的に反復されるSPS−サブフレームでは、別の制御チャネル無しでUEは当該時間−周波数リソースを用いることができる。
SPSは、特に、タイミング(timing)や必要なリソースが予測可能なVoIP(Voice over Internet Protocol)のような通信に有用である。SPSを設定する方法としてRRCとPDCCHが用いられる。周期的に割り当てられる無線リソースの間隔(interval)はRRCで指定され、具体的なリソース割当て情報(周波数ドメインRA、MCSのような送信属性)はPDCCHで伝達される。SPSは、一般的な動的スケジューリングとの区別のためにSPS C−RNTIのような特別な識別子を用いる。
本発明は、SPS−スケジューリングされたPDSCHの開始シンボルを含むPDSCH関連パラメータを決定する方法に関する。本発明の一実施例によって1つのサブフレームに2つ以上のEPDCCHが設定された場合について説明する。
簡略に上述した通り、EPDCCHは、制御信号の容量(capacity)を増加させるために既存のPDSCH領域で送信されるPDCCHを意味し、UE−特定参照信号(reference signal;RS)を用いてビームフォーミング利得を得ることができるという長所がある。EPDCCHを使用する場合、PDSCHの開始シンボル位置はEPDCCHの開始シンボル位置と同一であると仮定することができ、EPDCCHの開始シンボル位置は、RRCのような上位層信号を用いて伝達することができる。しかし、PDSCHの開始シンボル位置はEPDCCHのそれと独立していてもよく、PCFICHの情報(例えば、CFI(control formation indicator))によって定められたり、あらかじめ定められた値が用いられてもよい。
eNBは、EPDCCHを設定(configure)したり、EPDCCHの開始シンボル位置を再設定(reconfigure)したりすることができ、EPDCCHの開始シンボル位置を含むEPDCCH設定パラメータは、RRCのような上位層信号を介してUEに伝達される。UEは、PDCCHを介してSPS設定された後にEPDCCH設定パラメータを受信してもよく、EPDCCH設定パラメータを受信した後にPDCCHを介してSPS設定されてもよい。このように、SPS設定とEPDCCH設定パラメータの受信は同時に行われてもよいが、このとき、SPS設定されたサブフレームが、UEがEPDCCHをモニタリングすべきサブフレームに該当すると、当該サブフレームではSPS設定によってスケジューリングされた周期的リソース領域、すなわち、SPS−スケジューリングされたPDSCHの開始シンボル位置を決定する必要がある。これは、SPS−スケジューリングされたPDSCHの開始シンボル位置は、PCFICHで示す値(或いは、その値から導出される値)から決定されるはずであるが、このPCFICHで示す値は、RRC信号を介して受信されたEPDCCH設定パラメータに含まれたEPDCCHの開始シンボル位置(或いは、この位置から導出される位置)と異なりうるためである。
このため、UEは、SPS設定された後にEPDCCH設定パラメータを受信したり、EPDCCH設定パラメータを受信した後にSPS設定されると、PCFICHによって決定されるPDSCH開始シンボル位置に優先して、EPDCCH設定パラメータに含まれたEPDCCHの開始シンボル位置(或いは、この位置から導出される位置)を、SPS−スケジューリングされたPDSCHの開始シンボル位置であると仮定するようにする。ここで、SPS−スケジューリングされたPDSCHの開始シンボル位置はEPDCCHの開始シンボル位置と同一であるか、又はEPDCCHの開始シンボル位置から導出されると仮定した理由は、このような仮定が適用されない場合、eNBは当該SPS−スケジューリングされたPDSCHの開始シンボル位置を別途にRRCシグナリングすることができ、これを受信したUEは、当該RRCシグナリングされた情報をPCFICH情報に優先させることができるためである。
ただし、UEは、SPS設定された後にPDSCH開始シンボル位置を含むEPDCCH設定パラメータを受信したり、PDSCH開始シンボル位置を含むEPDCCH設定パラメータを受信した後にSPS設定されても、SPSスケジューリングされたサブフレームが、UEがEPDCCHをモニタリングすべきサブフレームに該当しないと、SPS−スケジューリングされたPDSCHの開始シンボル位置はPCFICHに従う。これは、EPDCCHも同様、一部のサブフレームでのみモニタリングされるように設定されうるためである。
図10は、上述した本発明の一実施例に係るSPS−スケジューリングされたPDSCH(以下、SPS−PDSCHという。)の開始シンボル位置を決定する例を示す図である。図10で、SPS設定されたUEは、EPDCCH開始シンボル位置を含むEPDCCH設定パラメータをRRCシグナリングで受信したが、当該位置(シンボルn1)が、PCFICHで指示する値(シンボルn0)と異なる場合の動作を示している。SPS−PDSCHの開始シンボル位置は、PCFICHで指示する情報に優先して、RRCシグナリングされた情報に従うように設定されたため、シンボルn1として決定される。
SPS−PDSCHの開始シンボル位置を決定する方法は、eNBとUE間に共通した約束であり、問題が発生しうる状況、すなわち、SPS設定され、且つUEがEPDCCHをモニタリングすべきサブフレームにおいて、eNBは、EPDCCH開始シンボルからSPS−PDSCHをスケジューリング又は送信しなければならず、UEは、EPDCCH開始シンボル位置からSPS−PDSCHをデコーディングしなければならない。
一方、eNBはUEに2つ以上のEPDCCH設定パラメータを伝達することができ、このとき、各EPDCCH設定パラメータは、各EPDCCHの開始シンボル位置を含むことができ、RRCのような上位層信号を介してUEに伝達されてもよい。もし、2つ以上のEPDCCH設定パラメータに含まれたEPDCCHの開始シンボル位置が同一であるとすると、UEは、RRCシグナリングされたEPDCCHの開始シンボル位置をSPS−PDSCHの開始シンボル位置と見なす。しかし、2つ以上のEPDCCH設定パラメータに含まれた各EPDCCHの開始シンボル位置が互いに異なってもよいが、この場合には、SPS−PDSCHの開始シンボル位置を決定しなければならないという問題が発生する。したがって、このような場合、UEは、各EPDCCHの開始シンボル位置のうち、その値が大きいもの、すなわち、各EPDCCHの開始シンボル位置のうち、OFDMシンボルインデックスが大きい位置をSPS−PDSCHの開始シンボル位置と仮定する。これは、特に、DPS(Dynamic Point Scheduling)のように各EPDCCHがそれぞれ異なったTPから送信される場合、各TPは、好ましくは、干渉環境を考慮して最初のいくつかのOFDMシンボルを使用しないように設定するはずということを考慮し、SPS−PDSCHの開始シンボル位置を保守的(conservative)に設定することによってセル間干渉の影響を最小化できるようにする。
図11は、上述した本発明の一実施例に係るSPS設定されたUEが2つ以上のEPDCCH関連パラメータを受信した場合、SPS−PDSCHの開始シンボル位置を決定する動作を例示する。EPDCCH#1の開始シンボル位置がシンボルn1であり、EPDCCH#2の開始シンボル位置がシンボルn2であれば、max(n1,n2)がSPS−PDSCHの開始シンボル位置となる。図2では、n1>=n2を仮定し、SPS−PDSCHの開始シンボル位置がn1と決定された。
互いに異なる2つ以上のEPDCCH設定パラメータ(すなわち、2つ以上のEPDCCHの開始シンボル位置)がUEにシグナリングされたとき、SPS−PDSCHの開始シンボル位置を決定する他の方法として、各EPDCCHの開始シンボル位置のうち、その値が小さい位置をSPS−PDSCHの開始シンボル位置として約束することもできる。他の方法としては、問題が発生しうる状況(例えば、SPS設定され、且つEPDCCHモニタリングが必要なサブフレーム)では、あらかじめ定められた特定位置をSPS−PDSCH開始シンボル位置として約束してもよく、別のRRCシグナリングなどを用いてSPS−PDSCHの開始シンボル位置をUEに別途に知らせてもよい。他の方法として、2つ以上のEPDCCHの中から代表EPDCCHを設定し、代表EPDCCHの開始シンボル位置をSPS−PDSCHの開始シンボル位置と決定することもできる。代表EPDCCHを決定する方法としては、最初にシグナリングされたEPDCCHを代表として定めることができる。
他の方式として、EPDCCHを検出するサブフレーム(すなわち、UEがEPDCCHをモニタリングすべきサブフレーム)でSPS−PDSCHの開始シンボル位置を定める方法は、SPS−PDSCHをスケジューリングした制御チャネルの種類によって決定することもできる。例えば、SPSをEPDCCHでスケジューリングした場合は、当該スケジューリングEPDCCHを含むEPDCCH集合を代表EPDCCH集合と決定し、ここでのEPDCCHの開始シンボル位置を、EPDCCH検出サブフレームにおけるSPS−PDSCHの開始シンボル位置と決定する。一方、SPSをPDCCHでスケジューリングした場合は、2つのEPDCCH集合の開始シンボル位置のうちの大きい値を選択したり、最初のEPDCCH集合を代表として選定するなどの方式を適用して、EPDCCH検出サブフレームにおけるSPS−PDSCHの開始シンボル位置を決定することができる。このような開始シンボル位置の決定方式は、SPS−PDSCHの開始シンボル位置に関する明示的な指示子がない場合に限って制限的に適用されてもよい。
次に、上述した本発明の一実施例をより一般化した他の実施例について説明する。UEに2つ以上のEPDCCHが設定されてもよい場合、各EPDCCHの開始シンボル位置が互いに異なりうるということについては上述した。一方、各EPDCCHは互いに異なるTPから送信されてもよく、このとき、各EPDCCH(或いは、当該EPDCCHでスケジューリングされるPDSCH)は、PDSCHの開始シンボル位置、特定参照信号(例えば、CRS或いはCSI−RS)と関連したレートマッチングパターン(又は、PDSCH REマッピングパターン)、参照信号送信に用いられるアンテナポート設定(例えば、EPDCCH/PDSCHデコーディングに用いられるDM−RSアンテナポート設定)、及び/又は参照信号(例えば、DM−RS)シーケンス生成に用いられる擬似ランダムシーケンスの初期値(seed)及びスクランブリング識別子(scrambling ID)などが互いに異なってもよい。
このため、SPS設定されたUEの場合、SPS−PDSCHの開始シンボル位置の他、SPS−PDSCHに適用される列挙した上記パラメータも決定できなければならない。UEは、2つ以上の適用可能なパラメータ集合(すなわち、複数の候補パラメータ集合)の情報を、RRCのような上位層信号を介して受信することができる。
A)UEは、SPS−PDSCHは常にサービングセルのCRSパターンが適用され、SPS−PDSCH(或いは、EPDCCH)デコーディングに用いられるDM−RSはサービングセルのCRSとQCL(quasi co−located)されていると仮定する規則を定めることができる。
B)SPS−PDSCHに適用可能なパラメータ集合のうち、実際に適用されるパラメータ集合を、RRCのような上位層信号を用いてUEにシグナリングすることができる。これを受信したUEは、SPS−PDSCHにはRRCでシグナリングされたパラメータ集合が適用されると仮定する。特に、このシグナリングは、SPSスケジューリング(設定)を行いながら併せて送信することができる。
C)SPS−PDSCHに適用されるパラメータは、A)で上述した通り、常にサービングセルのものに従うようにしてもよいが、当該SPSをスケジューリングした制御チャネルのものに従うようにしてもよい。言い換えれば、特定時点にSPSを特定制御チャネルでスケジューリングすると、SPS−PDSCHに適用されるパラメータは、他の制御チャネルが送信されてSPS設定を行うまでは、当該特定制御チャネルの送信に適用されたパラメータに従う。例えば、PDCCHでSPSスケジューリングされた場合は、PDCCHのパラメータ、すなわち、サービングセルのパラメータに従うが、EPDCCHでSPSスケジューリングされた場合は、当該EPDCCH送信に用いられたパラメータに従うようにする。
D)SPS−PDSCHに適用されるパラメータは、当該SPSをスケジューリングした制御チャネルで指定することができる。言い換えれば、特定時点にSPSを特定制御チャネルでスケジューリングするとしたら、SPS−PDSCHに適用されるパラメータは、他の制御チャネルが送信されてSPS−PDSCHをスケジューリングするまでは、当該特定制御チャネルで指定したパラメータに従う。上記C)において上記特定制御チャネルに用いられたパラメータとD)において上記特定制御チャネルを介して送信される指示子によって示されたパラメータとは異なってもよい。例えば、サービングセルのCRSのパラメータを用いて送信されるPDCCHを介して隣接セルのCRSパターンに従ってレートマッチングを行うことが指示された場合、D)によれば、その後のSPS−PDSCHは、上記指示された隣接セルのCRSパターンによってレートマッチングが行われなければならない。
E)SPS−PDSCHに適用されるパラメータは、2つ以上のEPDCCHが設定される場合、当該EPDCCHのうちの特定EPDCCHのものに従うと仮定する規則を定めることもできる。例えば、UEが2つ以上のEPDCCH設定パラメータをRRCを介して受信すると、SPS−PDSCHに適用されるパラメータは、常に最初のEPDCCHの設定パラメータに従うように約束されてもよい。
F)SPS−PDSCHに適用されるパラメータは、あらかじめ定められたものを用いるようにすることもできる。このとき、当該パラメータはEPDCCHのそれと異なってもよい。特に、この方式は、SPS−PDSCHをスケジューリングしたチャネルがPDCCHかEPDCCHかにかかわらずに適用することができる。
G)SPS−PDSCHに適用されるパラメータは、動的PDSCHのパラメータにしたがうようにすることもできる。動的PDSCHとは、互いに異なる2つ以上のパラメータ集合を用いて送信することができるPDSCHであり、特定PDSCHに対していなかるパラメータ集合が用いられたかは、PDCCH又はEPDCCHから検出されるDCIに含まれてUEに伝達される。このため、UEは、DCIを解釈して、動的PDSCHで適用されたパラメータを把握でき、UEとeNB間には、SPS−PDSCHに適用されるパラメータが動的PDSCHのそれと同一であると仮定する規則を定めることができる。
このような動作に関する情報は、あらかじめ定められた規則によって暗黙的に把握されるようにしてもよく、或いはeNBがUEに事前に定義されたシグナル(例えば、上位層シグナル或いは物理層シグナル)を用いて知らせてもよい。また、SPSスケジューリングを行うスケジューリングメッセージの種類(例えば、DCIフォーマット)によってそれぞれ異なる方式が適用されてもよく、特に、PDSCHに適用されるパラメータを示す指示子がスケジューリングメッセージに存在するか否かによって異なった動作方式が適用されてもよい。
一例として、上記指示子が存在するスケジューリングメッセージでSPSスケジューリングが行われた場合には、上記のD)のような方法を用いるが、上記指示子が存在しないスケジューリングメッセージが用いられた場合には、上記のA)、B)、又はC)などを用いる。
また、PDSCHに適用される各種パラメータの一部は、互いに異なる方式によって決定することもできる。例えば、SPS−PDSCHの開始シンボルは、上記C)によって、SPSをスケジューリングした制御チャネルのものを使用し、レートマッチングで仮定するCRSは、上記A)によって、サービングセルのCRSを使用し、レートマッチングで仮定するCSI−RSは、上記B)によって、RRCで事前にシグナリングされた一連のパラメータを使用することもできる。特に、このような動作は、SPSスケジューリングメッセージに関連したパラメータに明示的な指示子がない場合に有用である。
さらにいうと、DCIフォーマット2Dと設定されたサブフレームにおいて、上記D)によるSPS−PDSCHに適用されるパラメータを決定する方式を利用し、DCIフォーマット0又は1Aなどに設定されたサブフレームにおいて、上記B)によるSPS−PDSCHに適用されるパラメータを決定する方式を利用することができる。
一方、SPS−PDSCHの開始シンボル位置を決定する際、MBSFNサブフレームのようにPDSCHの開始シンボルインデックスが最大2に設定されるように約束されているサブフレームでは、SPS−PDSCHの開始シンボル位置はシンボル#2に制約されなければならない。例えば、RRCシグナリングによって設定されたEPDCCHの開始シンボル位置のうち、大きい位置をSPS−PDSCHの開始シンボル位置と仮定する場合、その値が2よりも大きいときにはその値を使用し、そうでない(2よりも小さい)ときにはシンボル#2と仮定する。
これは、EPDCCHの開始シンボル位置のうちの大きい位置をSPS−PDSCHの開始シンボル位置と仮定する場合だけでなく、上述した諸方法、すなわち、PCFICHに従う、EPDCCHの開始シンボル位置のうちの小さい位置に従う、又は代表EPDCCHの開始シンボル位置に従う方法などのいずれにも適用することができる。
上述した方法の一部を次の表に比較してまとめる。UEは、SPS設定されたが、その前に或いはその後に、EPDCCH開始シンボル位置情報を含むEPDCCH設定パラメータを受信しない(すなわち、EPDCCH設定がない)場合には、PCFICHで示す値をSPS−PDSCHの開始シンボル位置(インデックス)と仮定する(下表5で”1”)。UEは、SPS設定された状態でEPDCCH開始シンボル位置情報を受信したり、又はEPDCCH開始シンボル位置情報を受信した後にSPS設定されると、EPDCCHの開始シンボル位置をSPS−PDSCHの開始シンボル位置と仮定する(次の表で”2”)。仮に、2つ以上のEPDCCHの開始シンボル位置がそれぞれ異なると、SPS−PDSCHの開始シンボル位置は、2つの位置のうち、大きい値のものに従う(次の表5で”3”)。MBSFNサブフレームの場合、2つ以上のEPDCCHの開始シンボル位置情報を受信すると、そのうち、大きい値のものに従うが、この値が2よりも小さいと、SPS−PDSCHの開始シンボル位置はシンボル#2と仮定する(次の表で”4”)。
Figure 2017034712
上述した一連の動作は、サブフレームの設定によって選択的に適用することもできる。一例として、MBSFNサブフレームの場合には、DM−RSベースにSPS−PDSCHが送信されるため、DM−RSベースのEPDCCH設定パラメータに基づく一連の方法のうちの一方法を用いて、SPS−PDSCHの開始シンボル位置やレートマッチングで仮定するCRS、CSI−RSなどの情報を取得することができる。一方、非−MBSFNサブフレームの場合には、CRSベースにSPS−PDSCHが送信されてもよく、この場合には、SPS−PDSCHの開始シンボル位置をサービングセルのPCFICHから誘導したり隣接セルのCRSに対してはレートマッチングを仮定しないなどの動作を行うことができる。非−MBSFNサブフレームの場合にも、DM−RSベースにSPS−PDSCHが送信される場合には、DM−RSベースのEPDCCH設定パラメータに基づく上記の一連の方法のいずれかを用いることもできる。
上述した諸実施例は、EPDCCHの開始シンボルがPDCCH送信領域と重ならないことを前提とするものと理解できる。このような仮定がない場合には、SPS−PDSCHの開始シンボル位置を決定する際、EPDCCHの開始シンボル位置と、PCFICHによって送信される指示子から導出されるPDSCH開始シンボル位置を併せて考慮することができる。例えば、表5の”3”の場合のような方式において、EPDCCHの開始シンボルインデックスよりも、PCFICHから導出されたPDSCH開始シンボルインデックスが大きいと、PCFICHから導出された値をSPS−PDSCHの開始シンボル位置と決定することもできる。
一方、搬送波集成(Carrier aggregation;CA)が設定された場合、UEは、特定サブフレームでPDCCHとEPDCCHを同時にモニタリングすることができる。例えば、CCS(cross carrier scheduling)が設定されたUEの場合、該UEのPCellのPDSCHは、PCellで送信されるEPDCCHによってスケジューリングされるが、SCellのPDSCHは、PCellで送信されるPDCCHによってCCSされてもよい。このとき、PCellのPDSCHの開始シンボル位置を決定するために、次のような方法を用いることができる。
a)EPDCCHの開始シンボル位置を仮定する方法
該当のサブフレームを、UEがEPDCCHをモニタリングすべきサブフレームと仮定する方法であり、特に、PCellのPDSCHは、EPDCCHによってスケジューリングされたため、スケジューリングチャネルの開始シンボル位置に従うものと見なすことができる。
b)PCFICHから誘導される開始シンボル位置を仮定する方法
該当のサブフレームを、PDCCHにおいてUSS(UE−specific Search Space)をモニタリングするサブフレームと見なす方法である。特に、EPDCCHの開始シンボル位置がRRCシグナリングされて設定される場合に、PDCCH領域と重なるように設定される場合はないとすれば、PCFICHから誘導される開始シンボル位置は、EPDCCHの開始シンボルインデックスより小さい又は等しい値を有するため、リソース活用面でより効率的であるといえる。
これは、特に、PCellのPDSCHのスケジューリングにPCellのPDSCHの開始シンボル位置に対する明示的な指示子がない場合に有用である。上記指示子がある場合には、列挙した上記方法の他、当該指示子で示した開始シンボル位置をPCellのPDSCHの開始シンボル位置と決定する方法も適用可能である。特に、SCellのPDSCHの場合にも、当該SCellのPDSCHスケジューリングが明示的な指示子を含むと、RRCで半−静的に定められた開始シンボル位置に優先して、上記指示子が示す値をSCellのPDSCHの開始シンボル位置と決定することができる。
このとき、EPDCCH開始シンボル位置を含むEPDCCH設定パラメータは、上位層信号を介して設定されたり、又は、あらかじめ定められた値を用いると仮定した。上位層信号がないと、EPDCCH開始シンボル位置はPCFICHから導出されてもよい。
一方、CCS設定されたUEは、PCellのEPDCCHにてSPS活性化(activation)され、PCellのSPS−PDSCHがスケジューリングされてもよい。この場合にも、前述した搬送波集成が設定されていない場合に適用されるSPS−PDSCH開始シンボル位置及び各種SPS−PDSCHのパラメータを決定する方式はいずれもそのまま適用されてもよい。ただし、PCellのSPS−PDSCHの開始シンボル位置の場合、UEは、EPDCCHをモニタリングすべきサブフレームにおいても、SCellに対するCCSのためにPDCCHをモニタリングしてもよいため、EPDCCHの開始シンボル位置ではなくPCFICHから導出される開始シンボル位置に従うと約束する方式を用いることもできる。
一方、SCellのPDSCHが、PCellで送信されるPDCCH或いはEPDCCHによってCCSされた場合に、SCellのPDSCHの開始シンボルは、次のように決定することができる。
a’)RRCでシグナリングされるSCellのPDSCHの開始シンボル位置に従う。
b’)PDCCH/EPDCCHで送信されるSCellのPDSCHのスケジューリングメッセージにSCellのPDSCHの開始シンボル位置に対する明示的な指示子が含まれている場合、UEは、上記指示子が示す開始シンボル位置に従う。この方法は、上記スケジューリングメッセージがPDCCHを介して送信されたかEPDCCHを介して送信されたかに関係なく適用可能である。
c’)PDCCH/EPDCCHで送信されるSCellのPDSCHのスケジューリングにSCellのPDSCHの開始シンボルに対する明示的な指示子が含まれていない場合、上記の方法A)〜G)のいずれかを用いてSCellのPDSCHの開始シンボル位置又は/及びSCellのPDSCHに適用されるパラメータを決定することができる。ただし、この場合には、RRCで設定されたSCellのPDSCHの開始シンボル位置が存在するから、当該RRCによって指定された開始シンボル位置を用いるようにすることができる。
図12は、本発明の実施例を実行する送信装置10及び受信装置20の構成要素を示すブロック図である。送信装置10及び受信装置20は、情報及び/又はデータ、信号、メッセージなどを運ぶ有線及び/又は無線信号を送信又は受信できるRF(Radio Frequency)ユニット13,23と、無線通信システム内の通信と関連した各種情報を記憶するメモリ12,22と、RFユニット13,23及びメモリ12,22の構成要素と動作的に接続してこれらの構成要素を制御し、当該装置が前述の本発明の実施例の少なくとも一つを実行するようにメモリ12,22及び/又はRFユニット13,23を制御するように構成されたプロセッサ11,21をそれぞれ備える。
メモリ12,22は、プロセッサ11,21の処理及び制御のためのプログラムを格納することができ、入/出力される情報を臨時記憶することができる。メモリ12,22がバッファーとして活用されてもよい。プロセッサ11,21は、一般に、送信装置又は受信装置内の各種モジュールの動作全般を制御する。特に、プロセッサ11,21は、本発明を実行するための各種制御機能を果たすことができる。プロセッサ11,21をコントローラ(controller)、マイクロコントローラ(microcontroller)、マイクロプロセッサ(microprocessor)、マイクロコンピュータ(microcomputer)などと呼ぶこともできる。プロセッサ11,21は、ハードウェア(hardware)又はファームウェア(firmware)、ソフトウェア、又はこれらの結合によって具現されてもよい。ハードウェアを用いて本発明を具現する場合は、本発明を実行するように構成されたASICs(application specific integrated circuits)、DSPs(digital signal processors)、DSPDs(digital signal processing devices)、PLDs(programmable logic devices)、FPGAs(field programmable gate arrays)などがプロセッサ400a,400bに設けられてもよい。一方、ファームウェアやソフトウェアを用いて本発明を具現する場合は、本発明の機能又は動作を実行するモジュール、手順又は関数などを含むようにファームウェアやソフトウェアが構成されてもよい。本発明を実行できるように構成されたファームウェア又はソフトウェアは、プロセッサ11,21内に設けられたりメモリ12,22に格納されてプロセッサ11,21によって駆動されてもよい。
送信装置10におけるプロセッサ11は、プロセッサ11又はプロセッサ11に接続しているスケジューラからスケジューリングされて外部に送信される信号及び/又はデータに対して所定の符号化(coding)及び変調(modulation)を行った後RFユニット13に送信する。例えば、プロセッサ11は、送信しようとするデータ列を逆多重化、チャネル符号化、スクランブリング、及び変調などをしてK個のレイヤに変換する。符号化されたデータ列はコードワードとも呼ばれ、MAC層が提供するデータブロックである伝送ブロックと等価である。一伝送ブロック(transport block、TB)は一コードワードに符号化され、各コードワードは一つ以上のレイヤの形態で受信装置に送信される。周波数アップ変換のためにRFユニット13はオシレータ(oscillator)を含むことができる。RFユニット13はNt個(Ntは1以上の正の整数)の送信アンテナを含むことができる。
受信装置20の信号処理過程は、送信装置10の信号処理過程の逆となる。プロセッサ21の制御下に、受信装置20のRFユニット23は送信装置10から送信された無線信号を受信する。RFユニット23は、Nr個の受信アンテナを含むことができ、RFユニット23は受信アンテナから受信した信号のそれぞれを周波数ダウン変換して(frequency down−convert)基底帯域信号に復元する。RFユニット23は、周波数ダウン変換のためにオシレータを含むことができる。プロセッサ21は、受信アンテナから受信した無線信号に対する復号(decoding)及び復調(demodulation)を行い、送信装置10が本来送信しようとしたデータに復元することができる。
RFユニット13,23は一つ以上のアンテナを具備する。アンテナは、プロセッサ11,21の制御下に、本発明の一実施例によって、RFユニット13,23で処理された信号を外部に送信したり、外部から無線信号を受信してRFユニット13,23に伝達する機能を果たす。アンテナはアンテナポートと呼ばれることもある。各アンテナは一つの物理アンテナに該当したり、2以上の物理アンテナ要素(element)の組合せによって構成されてもよい。各アンテナから送信された信号は受信装置20によってそれ以上分解されることはない。当該アンテナに対応して送信された参照信号(reference signal、RS)は受信装置20の観点で見たアンテナを定義し、チャネルが一物理アンテナからの単一(single)無線チャネルであるか、或いは当該アンテナを含む複数の物理アンテナ要素(element)からの合成(composite)チャネルであるかに関係なく、受信装置20にとって当該アンテナに対するチャネル推定を可能にする。すなわち、アンテナは、該アンテナ上のシンボルを伝達するチャネルが同一アンテナ上の他のシンボルが伝達される上記チャネルから導出されるように定義される。複数のアンテナを用いてデータを送受信する多重入出力(Multi−Input Multi−Output、MIMO)機能を支援するRFユニットの場合は2個以上のアンテナに接続されてもよい。
本発明の実施例において、UEが上りリンクでは送信装置10として動作し、下りリンクでは受信装置20として動作する。本発明の実施例において、eNBが上りリンクでは受信装置20として動作し、下りリンクでは送信装置10として動作する。
上記の送信装置10及び/又は受信装置20は、上述した本発明の実施例のうちの少なくとも1つ又は2つ以上の実施例の組合せを実行することができる。
上述したように開示された本発明の好適な実施例に関する詳細な説明は、当業者が本発明を具現して実施し得るように提供された。以上では本発明の好適な実施例を参照して説明したが、当該技術の分野における熟練した者には、添付の特許請求の範囲に記載された本発明を様々に修正及び変更できるということが理解できる。したがって、本発明はここに示した実施の形態に制限されるものではなく、ここに開示された原理及び新規な特徴と一致する最も広い範囲を付与するためのものである。
本発明は、端末、リレー、基地局などのような通信装置に利用可能である。
無線通信システムで用いられる無線フレーム構造の一例を示す図である。 無線通信システムで下りリンク/上りリンク(DL/UL)スロット構造の一例を示す図である。 3GPP LTE/LTE−Aシステムで用いられる下りリンク(downlink、DL)サブフレーム構造を例示する図である。 3GPP LTE/LTE−Aシステムで用いられる上りリンク(uplink、UL)サブフレーム構造の一例を示す図である。 EPDCCH(Enhanced Physical Downlink Contorl Channel)を示す図である。 複数の端末のためのEPDCCHを多重化する方法を例示する図である。 搬送波集成(carrier aggregation:CA)技法を説明する概念図である。 交差搬送波スケジューリング技法が適用される例を示す図である。 CoMP集成から結合送信(Join Transmission:JT)をUEが受信できるようにするための無線通信システムを示す概念図である。 上記の実施形態にしたがってSPSスケジュールされたPDSCH(以下、SPS−PDSCHという。)の開始シンボル位置を決定するための方法を示す概念図である。 SPS構成のUEが少なくとも2つのEPDCCH関連パラメータを受信する時、SPS−PDSCHの開始シンボル位置を決定する方法を示す概念図である。 本発明の実施例を具現するための装置のブロック図である。

Claims (14)

  1. 無線通信システムでユーザ機器が下りリンク信号を受信するための方法において、
    上位層シグナリング又は下りリンク制御チャネルを介して半持続的スケジューリング(Semi Persistent Scheduling)関連制御情報を受信するステップと、
    前記半持続的スケジューリング関連制御情報に基づいて、半持続的スケジューリングされた下りリンクデータチャネルを復号するステップと、を含み、
    前記方法は、
    前記下りリンク制御チャネルを介して受信された下りリンク制御情報が第1下りリンク制御情報(Downlink Control Information)フォーマットであれば、上位層シグナリングを介して受信された候補パラメータ集合のうち、あらかじめ決定された第1パラメータ集合を、前記下りリンクデータチャネルを復号するために用いるステップと、
    前記下りリンク制御チャネルを介して受信された下りリンク制御情報が第2DCIフォーマットであれば、上位層シグナリングを介して受信された候補パラメータ集合のうち、前記下りリンク制御情報によって指示される第2パラメータ集合を、前記下りリンクデータチャネルを復号するために用いるステップと、を含むことを特徴とする、下りリンク信号受信方法。
  2. 前記候補パラメータ集合のそれぞれは、下りリンクデータチャネルの開始シンボル位置に関する情報を含む、請求項1に記載の下りリンク信号受信方法。
  3. 前記候補パラメータ集合のそれぞれは、特定参照信号と関連したRE(resource element)マッピングパターン情報を含む、請求項2に記載の下りリンク信号受信方法。
  4. 前記半持続的スケジューリングされた下りリンクデータチャネルがMBSFN(Multimedia Broadcast multicast service Single Frequency Network)サブフレームで受信される場合、
    前記下りリンクデータチャネルの開始シンボル位置は、前記MBSFNサブフレームの下りリンクデータチャネルの開始シンボル位置に制約される、請求項1に記載の下りリンク信号受信方法。
  5. 前記ユーザ機器は送信モード10と設定された、請求項1に記載の下りリンク信号受信方法。
  6. 前記ユーザ機器は、少なくとも2つのeNBから下りリンク信号を受信するように設定される、請求項1に記載の下りリンク信号受信方法。
  7. 新しい半持続的スケジューリング関連情報が受信されるまで、前記第1パラメータ集合又は前記第2パラメータ集合を、前記下りリンクデータチャネルを復号するために用いるステップを含む、請求項1に記載の下りリンク信号受信方法。
  8. 無線通信システムにおいて下りリンク制御信号を受信するように構成されたユーザ機器であって、
    無線周波数(radio frequency:RF)ユニットと、
    前記RFユニットを制御するように構成されたプロセッサと、
    を備え、
    前記プロセッサは、上位層シグナリング又は下りリンク制御チャネルを介して半持続的スケジューリング(Semi Persistent Scheduling)関連制御情報を受信し、前記半持続的スケジューリング関連制御情報に基づいて、半持続的スケジューリングされた下りリンクデータチャネルを復号するように構成され、
    前記プロセッサは、
    前記下りリンク制御チャネルを介して受信された下りリンク制御情報が第1下りリンク制御情報(Downlink Control Information)フォーマットであれば、上位層シグナリングを介して受信された候補パラメータ集合のうち、あらかじめ決定された第1パラメータ集合を、前記下りリンクデータチャネルを復号するために用いるように構成され、
    前記下りリンク制御チャネルを介して受信された下りリンク制御情報が第2DCIフォーマットであれば、上位層シグナリングを介して受信された候補パラメータ集合のうち、前記下りリンク制御情報によって指示される第2パラメータ集合を、前記下りリンクデータチャネルを復号するために用いるように構成された、ユーザ機器。
  9. 前記候補パラメータ集合のそれぞれは、下りリンクデータチャネルの開始シンボル位置に関する情報を含む、請求項8に記載のユーザ機器。
  10. 前記候補パラメータ集合のそれぞれは、特定参照信号と関連したRE(resource element)マッピングパターン情報を含む、請求項8に記載のユーザ機器。
  11. 前記半持続的スケジューリングされた下りリンクデータチャネルがMBSFN(Multimedia Broadcast multicast service Single Frequency Network)サブフレームで受信される場合、
    前記下りリンクデータチャネルの開始シンボル位置は、前記MBSFNサブフレームの下りリンクデータチャネルの開始シンボル位置に制約される、請求項8に記載のユーザ機器。
  12. 前記ユーザ機器は送信モード10と設定された、請求項8に記載のユーザ機器。
  13. 前記ユーザ機器は、少なくとも2つのeNBから下りリンク信号を受信するように設定された、請求項8に記載のユーザ機器。
  14. 前記プロセッサは、
    新しい半持続的スケジューリング関連情報が受信されるまで、前記第1パラメータ集合又は前記第2パラメータ集合を前記下りリンクデータチャネルを復号するために用いるように構成された、請求項8に記載のユーザ機器。
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