以下、本発明の実施形態について図面を参照しながら具体的に説明する。
図1に示すように、遊技機Yは、遊技盤取付枠Y1と、遊技盤取付枠Y1に対して回動可能に支持されるガラス扉Y2、遊技球が流下する遊技領域2Aが形成されている遊技盤2とを有する。
遊技盤取付枠Y1は、遊技店の島設備に固定される外枠(図示なし)に回動可能に支持され、脱着可能に取り付けられている。
ガラス扉Y2は、水平方向の一端側においてヒンジ機構部Hを介して遊技盤取付枠Y1に脱着自在に連結されており、ヒンジ機構部Hを支点として回動可能に支持されている。よって、ガラス扉Y2を、ヒンジ機構部Hを支点として扉のように回動することによって、遊技領域2Aおよび遊技盤取付枠Y1の前面部分を開閉することができる。ガラス扉Y2は、遊技盤2を閉鎖した状態で、遊技領域2Aを視認可能に覆っている。
また、ガラス扉Y2の他端側には、ガラス扉Y2を遊技盤取付枠Y1に固定するロック機構Rが設けられている。ロック機構Rによる固定は、専用の鍵によって解除することが可能とされている。
ガラス扉Y2には、複数の遊技球を貯留する受け皿50と、遊技球を発射させるための操作が可能な発射操作装置3とが設けられている。発射操作装置3は遊技球を遊技領域2Aに向けて発射可能な遊技球発射装置(図示なし)に接続されている。なお、遊技球発射装置は、遊技盤取付枠Y1の前面に設けられている。受け皿50に貯留されている遊技球が遊技球発射装置に供給される。
発射操作装置3は、ガラス扉Y2に固定されている基体31、基体31に回動可能に設けられている発射ハンドル32を有する。遊技球発射装置は、発射ハンドル32の回動角度に応じた強さ(以下、「遊技球発射強度」という)で、遊技球を発射する。
遊技盤2の遊技領域2Aには、枠状の飾り枠29Aと、湾曲形状を呈した内側レール部材29Bと、外側レール部材29Cと、後述する大入賞口8の直下に配置され、遊技球を第2始動口7に誘導可能な誘導経路が上面に形成された誘導部材29Dとが設けられている。
飾り枠29Aは、遊技盤2の略中央部に嵌め込まれている。飾り枠29Aの内側には、液晶表示ディスプレイからなる画像表示装置14が嵌め込まれている。また、飾り枠29Aの内側端部には、演出用役物装置17が設けられている。
内側レール部材29Bが飾り枠29Aの外側に配置され、外側レール部材29Cが内側レール部材29Bの外側に配置されている。所定の遊技球発射強度で発射された遊技球は、内側レール部材29Bと外側レール部材29Cとの間を上昇して遊技領域2Aに進入する。なお、遊技領域2Aには、複数の釘や風車が設けられている。遊技領域2Aに進入した遊技球は、複数の釘や風車によって様々な方向に流下し得る。
遊技領域2Aには、複数(本実施の形態では4つ)の一般入賞口11が設けられている。各一般入賞口11には、一般入賞口検出センサ11aが設けられており、この一般入賞口検出センサ11aが遊技球を検出すると、所定個数(例えば10個)の遊技球が賞球として払い出される。
また、遊技領域2Aにおける飾り枠29Aの左側に、遊技球の通過が可能な第1入賞ゲート9が設けられている。また、遊技領域2Aにおける飾り枠29Aの右斜下側に、遊技球の通過が可能な第2入賞ゲート10が設けられている。入賞ゲート9、10には、遊技球を検出する入賞ゲート検出センサ9a、10aが設けられている。入賞ゲート検出センサ9a、10aが遊技球を検出することを条件に、普通図柄抽選が行われる。普通図柄抽選については後述する。
遊技領域2Aの下部で、画像表示装置14の下方に、不変であり、且つ、常時入球可能である第1始動口6が設けられている。第1始動口6には、遊技球を検出する第1始動口検出センサ6aが設けられている。第1始動口検出センサ6が遊技球を検出することを条件に、第1特別図柄抽選が行われる。第1特別図柄抽選については後述する。また、第1始動口検出センサ6aが遊技球を検出すると、所定個数(例えば、3個)の遊技球が賞球として払い出される。
第1始動口6の直下に、可変の第2始動口7が設けられている。第2始動口7は、第2始動口制御装置70によって入賞不可能な基本態様(閉態様)又は入賞可能な特別態様(開態様)のいずれかに制御される。第2始動口7にも、遊技球を検出する第2始動口検出センサ7aが設けられている。第2始動口検出センサ7aが遊技球を検出することを条件に、第2特別図柄抽選が行われる。第2特別図柄抽選については後述する。また、第2始動口検出センサ7aが遊技球を検出すると、所定個数(例えば、3個)の遊技球が賞球として払い出される。
第2始動口制御装置70は、回動可能な普通可動片70A及び普通可動片70Aを回動させる駆動部としての第2始動口開閉ソレノイド70Bを具備している。
普通可動片70Aは、矩形状の扉部材で構成されており、通常は(所定条件が成立する以外は)、表面が遊技領域2Aと面一になる状態で停止し、第2始動口7を閉鎖している。この普通可動片70Aによる第2始動口7の閉鎖が、第2始動口7の基本態様を構成する。
一方、所定条件が成立すると、普通可動片70Aが下端部に形成された回転軸を中心に前方側に回動して第2始動口7を開放する。第2始動口7が入球可能な特別態様に制御される。この普通可動片70Aによる第2始動口7の開放が第2始動口7の特別態様を構成する。普通可動片70Aは、第2始動口7を開放するとき、遊技領域2Aから突出した状態になり、流下する遊技球を受けて第2始動口7へ誘導することが可能となる。
なお、第2始動口制御装置70についての所定条件とは、上述した普通図柄抽選において、当たり普通図柄に決定されることである。
第2入賞ゲート10の下流側に、可変の大入賞口8が設けられている。大入賞口8は、大入賞口制御装置80によって入賞不可能な基本態様又は入賞可能な特別態様のいずれかに制御される。大入賞口8には、遊技球を検出する大入賞口検出センサ8aが設けられている。大入賞口検出センサ8aが遊技球を検出すると、所定個数(例えば、15個)の遊技球が賞球として払い出される。
大入賞口制御装置80は、回動可能な特別可動片80A及び特別可動片80Aを回動させる駆動部としての大入賞口開閉ソレノイド80Bを具備している。
特別可動片80Aは、矩形状の扉部材で構成されており、通常は(所定条件が成立する以外は)、表面が遊技領域2Aと面一になる状態で停止し、大入賞口8を閉鎖している。この特別可動片80Aによる大入賞口8の閉鎖が、大入賞口8の基本態様を構成する。
一方、所定条件が成立すると、特別可動片80Aが下端部に形成された回転軸を中心に前方側に回動して大入賞口8を開放する。大入賞口8が入球可能な特別態様に制御される。この特別可動片80Aによる大入賞口8の開放が大入賞口8の特別態様を構成する。特別可動片80Aは、大入賞口8を開放するとき、遊技領域2Aから突出した状態になり、流下する遊技球を受けて大入賞口8へ誘導することが可能となる。
なお、大入賞口制御装置80についての所定条件とは、上述した第1特別図柄抽選又は第2特別図柄抽選(以下、第1特別図柄抽選と第2特別図柄抽選とをまとめて「特別図柄抽選」と総称する)において、大当たり特別図柄又は小当たり特別図柄に決定されることである。
遊技盤2の表面であって遊技領域2Aの下方には、第1特別図柄表示装置20、第2特別図柄表示装置21及び普通図柄表示装置22からなる図柄表示装置、並びに、第1特別図柄保留表示装置23、第2特別図柄保留表示装置24及び普通図柄保留表示装置25からなる保留表示装置が設けられている。
第1特別図柄表示装置20は、第1始動口6に遊技球が入球することを条件に行われる第1特別図柄抽選の結果を表示する可変表示装置、第2特別図柄表示装置21は、第2始動口7に遊技球が入球することを条件に行われる第2特別図柄抽選の結果を表示する可変表示装置である。
第1特別図柄抽選とは、遊技球が第1始動口6に入球したときに大当たり判定用乱数値を取得し、取得した大当たり判定用乱数値が「大当たり」に対応する乱数値であるか否かを判定することをいう。第2特別図柄抽選とは、遊技球が第2始動口7に入球したときに大当たり判定用乱数値を取得し、取得した大当たり判定用乱数値が「大当たり」に対応する乱数値であるか否かを判定することをいう。
第1特別図柄抽選が行われると、第1特別図柄表示装置20において、当該抽選結果に基づいて、特別図柄の変動表示が行われ、当該第1特別図柄抽選の結果を表す第1特別図柄の停止表示が行われる。すなわち、第1特別図柄表示装置20における第1特別図柄の停止表示は、当該抽選結果の報知となる。第2特別図柄抽選と第2特別図柄表示装置21についても同様にある。
例えば、第1特別図柄表示装置20及び第2特別図柄表示装置21はそれぞれ複数のLEDを具備している。各特別図柄の変動表示において、例えば、対応する第1特別図柄表示装置20又は第2特別図柄表示装置21の所定のLEDが所定の間隔で点滅する。そして、特別図柄の停止表示においては、各特別図柄抽選の結果を表す特定のLEDが点灯する。
普通図柄表示装置22は、遊技球が入賞ゲート9、10を通過することを条件に行われる普通図柄抽選の結果を表示する可変表示装置である。普通図柄抽選とは、遊技球が入賞ゲート9、10を通過したときに当たり判定用乱数値を取得し、取得した当たり判定用乱数値が「当たり」に対応する乱数値であるか否かを判定する処理のことをいう。
普通図柄抽選が行われると、普通図柄表示装置22において、当該抽選結果に基づいて、普通図柄の変動表示が行われ、当該普通図柄抽選の結果を表す普通図柄の停止表示が行われる。すなわち、普通図柄表示装置22における普通図柄の停止表示は、当該抽選結果の報知となる。
例えば、普通図柄表示装置22はそれぞれ複数のLEDを具備している。普通図柄の変動表示において、例えば、普通図柄表示装置22の所定のLEDが所定の間隔で点滅する。そして、普通図柄の停止表示において、普通図柄抽選の結果を表す特定のLEDが点灯する。
ところで、特別図柄の変動表示中や大入賞口制御装置80が作動する特別遊技中に、始動口6、7に遊技球が入球しても、即座に特別図柄の変動表示が行われて特別図柄抽選の結果が報知される訳ではない。すなわち、一定条件下で特別図柄の変動表示が保留されることがある。本実施の形態では、一定条件として、特別図柄の変動表示を保留できる個数に上限値が設けられている。本実施の形態では、その上限値は各始動口6、7に対して「4」に設定されている。すなわち、各始動口6、7に対して特別図柄の変動表示を実行する権利を4個まで保留することができる。
第1特別図柄保留表示装置23は、第1特別図柄の変動表示(以下、「第1特図変動表示」という)の保留個数(U1:以下、「第1特図保留数」という)を表示する。第2特別図柄保留表示装置24は、第2特別図柄の変動表示(以下、「第2特図変動表示」という)の保留個数(U2:以下、「第2特図保留数」という)を表示する。第1特別図柄保留表示装置23及び第2特別図柄保留表示装置24は、例えばそれぞれ複数のLEDを具備し、各保留数に応じて所定のLEDを点灯する。
なお、普通図柄の変動表示(以下、「普図変動表示」という)についても同様に、上限保留個数が4個に設定されており、その保留個数(G:以下、「普図保留数」という)が、普通図柄保留表示装置25において表示される。普通図柄保留表示装置25は、例えば複数のLEDを具備し、普図保留数に応じて所定のLEDを点灯する。
また、遊技機Yには、様々な演出を実行する演出装置が設けられている。本実施の形態では、演出装置は、画像表示装置14、音声出力装置15、演出用照明装置16、及び、演出用役物装置17で構成されている。画像表示装置14と演出用役物装置17とが遊技盤2に設けられ、音声出力装置15と演出用照明装置16とがガラス扉Y2に設けられている。
画像表示装置14は、様々な静止画や動画を表示することで画像による演出を行う。なお、本実施形態においては、画像表示装置14として液晶ディスプレイが用いられているが、プラズマディスプレイ、有機ELディスプレイ等他の方式の表示装置を用いこともできる。
上記演出用役物装置17は、可動部17Aを具備し、可動部17Aを作動させることで、動作による演出を行う。音声出力装置15は、BGM(バックグランドミュージック)、SE(サウンドエフェクト)等を出力することで音声による演出を行う。演出用照明装置16は、各ランプの光の照射方向や発光色を変更することで照明による演出を行う。
また、受け皿50には、後述する種々の演出に係る操作を行うための入力装置として機能する演出ボタン装置18及び選択ボタン装置19が設けられている。
演出ボタン装置18は、操作可能な演出ボタン18A及び演出ボタン18Aに接続されて、演出ボタン18Aに対する操作を検出する演出ボタン検出スイッチ18aを具備する(図2参照)。
選択ボタン装置19は、操作可能な選択ボタン19A及び選択ボタン19Aに接続されて、選択ボタン19Aに対する操作を検出する選択ボタン検出スイッチ19aを具備する(図2参照)。
選択ボタン19Aは、上ボタン191A、左ボタン192A、下ボタン193A及び右ボタン194Aからなる。各ボタン191A〜194Aは、受け皿50から突出した状態で押圧可能に設けられている。
演出装置は、遊技の進行(状態)に応じて様々な演出を実行する。演出としては、例えば、第1特別図柄抽選及び第2特別図柄抽選を契機に行われる特図抽選演出がある。特図抽選演出は、画像表示装置14において行われる。特図抽選演出では、演出図柄の変動表示と演出図柄の停止表示とが行われる。
演出図柄の変動表示は、特別図柄の変動表示に対応して行われ、演出図柄が所定の態様で所定時間変動する。演出図柄の停止表示は、特別図柄の停止表示に対応して行われる(以下、演出図柄の変動表示と停止表示をまとめて称呼する場合、「演出図柄表示」という)。演出図柄の停止表示では、演出図柄が当該特別図柄抽選の結果を表す所定の態様で所定時間停止する。
演出図柄は、例えば、画像表示装置14等の表示部140の左側領域、中央領域及び右側領域に配列された3列の装飾図柄(例えば、「1」から「9」までの数字を表す装飾図柄)からなる。演出図柄の変動表示では、各列の装飾図柄が、リールが回転しているかのうように、上から下に移動(変動表示)する。なお、演出図柄の変動表示の態様はこれに限られない。また、演出図柄の変動表示中には、特別図柄抽選の結果に応じて、背景画像や各種キャラクタ等のオブジェクト画像といった様々な演出画像、また、ムービー等が表示される。
一方、演出図柄の停止表示においては、画像表示装置14等の表示部140の左側領域、中央領域及び右側領域において、上記の3列の装飾図柄が停止表示する。演出図柄の停止表示が行われたときの所定の有効ライン(例えば、表示部140における中央の水平線)上の装飾図柄の配列が、当該特別図柄抽選の結果を表す。
特図抽選演出の他にも、本発明の特定演出を構成するルーレット演出、大当たり遊技が実行されるときに行われる特別遊技演出、及び、特別図柄の変動表示又は特別遊技が所定期間行われない内部的な待機状態(所謂、客待ち状態)において行われるデモ演出等の様々な演出が行われる。
遊技盤2及びガラス扉Y2の裏面には、遊技に係る種々の制御を行う主制御基板101、演出制御基板102、払出制御基板103、ランプ制御基板104、画像制御基板105、電源基板107、遊技情報出力端子板108が設けられている。
(遊技機Yの内部構成)
次に、図3を用いて、遊技機Yの内部構成について説明する。
電源基板107は、コンデンサからなるバックアップ電源を備えており、遊技機Yに電源電圧を供給するとともに、遊技機Yに供給する電源電圧を監視し、電源電圧が所定値以下となったときに、電断検知信号を主制御基板101に出力する。電断検知信号がハイレベルになるとメインCPU101aは動作可能状態になり、電断検知信号がローレベルになるとメインCPU101aは動作停止状態になる。バックアップ電源はコンデンサに限らず、例えば、電池でもよく、コンデンサと電池とを併用して用いてもよい。
主制御基板101は遊技の基本動作を制御する。この主制御基板101は、メインCPU101a、メインROM101b、及び、メインRAM101cを備えている。メインCPU101aは、各種検出センサやタイマ(水晶振動子)等からの入力信号に基づいて、メインROM101bに格納されたプログラムを読み出して遊技に関する演算処理を行うとともに、各種制御装置や表示装置を直接制御し、演算処理の結果に基づく所定のコマンドなどを演出制御基板102や払出制御基板103等に送信する。メインRAM101cは、メインCPU101aの演算処理時におけるデータのワークエリアとして機能する。
上記主制御基板101の入力側には、入力ポート(図示せず)を介して、第1始動口検出センサ6a、第2始動口検出センサ7a、大入賞口検出センサ8a、第1入賞ゲート検出センサ9a、第2入賞ゲート検出センサ10a、及び、一般入賞口検出センサ11aが接続されている。各検出センサは、遊技球を検出すると、検出信号を主制御基板101に出力する。
主制御基板101の出力側には、出力ポート(図示せず)を介して、第2始動口制御装置70の普通可動片70Aを作動させる第2始動口開閉ソレノイド70B、及び、大入賞口制御装置80の特別可動片80Aを作動させる大入賞口開閉ソレノイド80Bが接続されている。主制御基板101は、各ソレノイドを制御するための制御信号を第2始動口開閉ソレノイド70B及び大入賞口開閉ソレノイド80Bに出力する。
また、主制御基板101の出力側には、出力ポート(図示せず)を介して、第1特別図柄表示装置20、第2特別図柄表示装置21、普通図柄表示装置22、第1特別図柄保留表示装置23、第2特別図柄保留表示装置24及び普通図柄保留表示装置25が接続されている。主制御基板101は、各表示装置を制御するための表示制御信号を各表示装置20〜25に出力する。
さらに、主制御基板101の出力側には、出力ポート(図示せず)を介して、遊技情報出力端子板108が接続されている。主制御基板101は、所定の遊技に関する情報(以下、遊技情報という)を外部信号として遊技情報出力端子板108に出力する。
遊技情報出力端子板108には、遊技情報表示装置が接続されている。遊技情報出力端子板108は、遊技情報表示装置及びホールコンピュータに外部信号を出力する。遊技情報表示装置は、遊技機Yの上に設けられ、上記の所定の遊技情報(外部信号)に基づいて所定の遊技情報を表示し得る。
演出制御基板102は、サブCPU102a、サブROM102b、及び、サブRAM102cを備えている。演出制御基板102は、主制御基板101に対して、当該主制御基板101から演出制御基板102への一方向に通信可能に接続されている。主制御基板101は、遊技に関する処理に基づいて所定のコマンドを演出制御基板102に送信し、演出制御基板102は、所定のコマンドを受信する。
演出制御基板102の入力側には、ランプ制御基板104を介して、演出ボタン検出スイッチ18a及び選択ボタン検出スイッチ19aが接続されている。
演出ボタン検出スイッチ18aは、演出ボタン18Aが操作されると、ランプ制御基板104に、演出ボタン18Aの操作が行われたことを示す演出ボタン検出信号を演出制御基板102に出力する。ランプ制御基板104は、演出ボタン検出信号が入力すると、演出制御基板102に出力する。
選択ボタン検出スイッチ19aは、選択ボタン19Aが操作されると、ランプ制御基板104に、選択ボタン19Aの操作が行われたことを示す選択ボタン検出信号を演出制御基板102に出力する。ランプ制御基板104は、選択ボタン検出信号が入力すると、演出制御基板102に出力する。
選択ボタン検出スイッチ19aは、上ボタン191Aに接続されて上ボタン191Aの被操作を検出する上ボタン検出スイッチ191a、左ボタン192Aに接続されて左ボタン192Aの被操作を検出する左ボタン検出スイッチ192a、下ボタン193Aに接続されて下ボタン193Aの被操作を検出する下ボタン検出スイッチ193a、及び、右ボタン194Aに接続されて右ボタン194Aの被操作を検出する右ボタン検出スイッチ194aからなる。
なお、各ボタン検出スイッチ191a、192a、193a、194aは、被操作を検出すると、それぞれ、上ボタン検出信号、左ボタン検出信号、下ボタン検出信号、右ボタン検出信号を、ランプ制御基板104を介して演出制御基板102に出力する。なお、上ボタン検出信号、左ボタン検出信号、下ボタン検出信号、及び、右ボタン検出信号を総称して「選択ボタン検出信号」という。
サブCPU102aは、主制御基板101から出力されたコマンド、演出ボタン装置18から出力された演出ボタン検出信号、選択ボタン装置19から出力された選択ボタン検出信号、タイマ(水晶振動子)からの入力信号等に基づいて、サブROM102bに格納されたプログラムを読み出して演算処理を行うとともに、当該処理に基づいて、ランプ制御基板104及び画像制御基板105に演出を制御するためのコマンドを送信する。サブRAM102cは、サブCPU102aの演算処理時におけるデータのワークエリアとして機能する。
払出制御基板103は、遊技球を発射させるための発射制御と、遊技球を遊技者に払い出すための払出制御とを行う。この払出制御基板103は、払出CPU103a、払出ROM103b、払出RAM103cを備えており、主制御基板101及び電源基板107に対して、双方向に通信可能に接続されている。
払出CPU103aの入力側には、タッチセンサ32aと発射ボリュームのつまみ32bが接続されている。タッチセンサ32aは発射ハンドル32内に取り付けられている。タッチセンサ32aは、遊技者や店員等が発射ハンドル32に触れると、発射ハンドル32に人が接触したことを検知し、発射制御基板106に発射ハンドル検出信号を送信する。発射ボリュームのつまみ32bは発射ハンドル32に接続されている。発射ボリュームのつまみ32bは、発射ハンドル32に連動して回動し、回動角度を検出する。
また、払出制御基板103は、出力側で電源基板107を介して発射ソレノイド41に接続されている。払出制御基板103は、タッチセンサ32aから発射ハンドル検出信号を受信すると、発射ソレノイド41の通電を許可する。
そして、発射ハンドル32が操作されて、発射ハンドル32の回転角度が変化すると、発射ハンドル32に連結されているギアが回転すると共に、ギアに連結した発射ボリュームのつまみ32bが回転する。この発射ボリュームのつまみ32bが検出する発射ハンドル32の回動角度に応じた電圧が、発射ソレノイド41に印加される。
発射ソレノイド41に電圧が印加されると、発射ソレノイド41が印加電圧に応じて作動する。このように、払出制御基板103は、タッチセンサ32aからの発射ハンドル検出信号及び発射ボリュームのつまみ32bからの入力信号が有する情報に基づいて、発射ソレノイド41を通電制御し、遊技球を発射させる。
なお、本実施の形態では、発射ソレノイド41の往復速度は、発射制御基板106に設けられた水晶発振器の出力周期に基づく周波数から、約99.9(回/分)に設定されている。発射ソレノイド41が1往復する毎に1個の遊技球が発射されるため、1分間における発射される遊技球の個数は、約99.9(個/分)となる。
また、払出制御基板103の出力側には、貯留タンク(図示なし)から所定個数の遊技球を遊技者に払い出すための払出装置5の払出駆動部51が接続されている。払出CPU103aは、主制御基板101から送信された賞球要求信号に基づいて、払出ROM103bから所定のプログラムを読み出して演算処理を行うとともに、払出装置5を制御して所定の遊技球を遊技者に払い出す。このとき、払出RAM103cは、払出CPU103aの演算処理時におけるデータのワークエリアとして機能する。
ランプ制御基板104は、上記各基板と同様に、ランプCPU104a、ランプROM104b、ランプRAM104cを備えている。ランプ制御基板104の出力側には、演出用照明装置16及び演出用役物装置17が接続されている。
ランプCPU104aは、演出制御基板102から送信される演出制御に係るコマンド(以下、「演出制御コマンド」という)に基づいて演出用照明装置16の発光制御、および、演出用照明装置16の光の照射方向を変更するためのモータに対する駆動制御を行う。また、ランプCPU104aは、演出制御コマンドに基づいて演出用役物装置17を作動させるソレノイドやモータに対する駆動制御を行う。
また、ランプ制御基板104の入力側には、演出ボタン装置18の演出ボタン検出スイッチ18a及び選択ボタン装置19の選択ボタン検出スイッチ19aに接続されている。ランプ制御基板104は、演出ボタン検出信号や選択ボタン検出信号が入力すると、それぞれを演出制御基板102に出力する。すなわち、ランプ制御基板104は、演出制御基板102と演出ボタン装置18及び選択ボタン装置19との間で演出ボタン検出信号及び選択ボタン検出信号を中継する。
画像制御基板105は、少なくとも画像表示装置14の表示部140に表示させる動画や静止画等の画像に係る映像信号を生成し、画像表示装置14に出力する画像生成部105Bと、音声出力装置15に出力させる音声に係る音声信号を生成し、音声出力装置15に出力する音声生成部105Cと、画像生成部105B及び音声生成部105Cを統括して制御する統括部105Aとを有する。
画像制御基板105の統括部105Aは、画像表示装置14による画像表示制御を行うため統括CPU105Aa、統括ROM105Ab、及び、統括RAM105Acを備えている。
統括CPU105Aaは、制御プログラム等が記憶されている統括ROM105Abに接続されており、統括CPU105Aaの動作に必要な制御プログラムが読み出されるようになっている。統括CPU105Aaは、演出制御基板102から送信される演出制御に係るコマンドを受信すると、該コマンドに基づいて画像生成部105Bに画像表示装置14に表示させる画像の指示を出すと共に、音声生成部105Cに音声出力装置15から出力させる音声の指示を出す。
統括RAM105Acは、統括CPU105Aaの演算処理時におけるデータのワークエリアとして機能し、統括ROM105Abから読み出されたデータを一時的に記憶するものである。
また、統括ROM105Abは、マスクROMで構成されており、統括ROM105Abの制御処理のプログラム、ディスプレイリストを生成するためのディスプレイリスト生成プログラム、演出パターンのアニメーションを表示するためのアニメパターン、アニメシーン情報等が記憶されている。
このアニメパターンは、画像による演出の具体的な内容を構成するアニメーションを表示するにあたり参照され、アニメパターンにはアニメシーン情報や各アニメシーンの表示順序等に関連付けられている。なお、アニメシーン情報には、ウェイトフレーム(表示時間)、対象データ(スプライトの識別番号、転送元アドレス等)、描画のためのパラメータ(スプライトの表示位置、表示倍率、透過率等)、描画方法、画像表示装置14の輝度のパラメータとなるデューティー比等などの各種情報が含まれている。
画像生成部105Bは、画像プロセッサであるVDP(Video Display Processor)105Baと、画像データが格納されたCGROM105Bb、及び、画像データから生成される描画データを一時的に記憶するフレームバッファ等を有するVRAM105Bcを備えている。
VDP105Baは、画像データが記憶されているCGROM105Bbに接続されており、統括CPU105Aaからの指示に基づいて、画像データに基づいて映像信号(RGB信号等)の元となる描画データを生成する。画像データは、画像表示装置14に表示させる画像(フレーム)、例えば、装飾図柄画像や装飾図柄の背景を構成する、景色、キャラクタ、及び台詞等の背景画像等の個々の画像を表す素材的なデータである。一方、描画データは個々の画像が複合されて(重ね合わされて)構成されるフレーム全体の画像を表す合成的なデータである。
CGROM105Bbは、フラッシュメモリ、EEPROM、EPROM、マスクROM等から構成され、所定範囲の画素(例えば、32×32ピクセル)における画素情報の集まりからなる画像データ(スプライト、ムービー)等を圧縮して記憶している。画素情報は、それぞれの画素毎に色番号を指定する色番号情報と画像の透明度を示すα値とから構成されている。
また、CGROM105Bbは、色番号を指定する色番号情報と実際に色を表示するための表示色情報とが対応づけられたパレットデータを圧縮せずに記憶している。なお、CGROM105Bbは、全ての画像データを圧縮せずとも、一部のみ圧縮している構成でもよい。また、ムービーの圧縮方式としては、MPEG4等の公知の種々の圧縮方式を用いることができる。
また、画像生成部105Bは、水晶発振器を有している。水晶発振器は、VDP105Baにパルス信号を出力する。VDP105Baは、このパルス信号を分周することで、画像表示装置14と同期を図るための同期信号(水平同期信号・垂直同期信号)を生成し、画像表示装置14に出力する。
次に、図4〜図12を参照して、メインROM101bに記憶されている各種テーブルの詳細について説明する。
図4(a−1)、図4(a−2)は、大当たり判定テーブルの一例を示す図である。大当たり判定とは、特別図柄抽選を構成するものであり、遊技者に有利な大当たり遊技を実行するか否かを判定することである。
図4(a−1)は、遊技球の第1始動口6への入球を契機に行われる大当たり判定において参照されるテーブル(以下、「第1大当たり判定テーブル」という)である。一方、図4(a−2)は、遊技球の第2始動口7への入球を契機に行われる大当たり判定において参照されるテーブル(以下、「第2大当たり判定テーブル」という)である。
いずれの大当たり判定テーブルも、後述する大当たりの当選確率が、相対的に低い(標準値に設定された)状態のときに参照される大当たり判定テーブル(以下、「低確率用大当たり判定テーブル」という)と、相対的に高い(標準値より高く設定された)状態のときに参照される大当たり判定テーブル(以下、「高確率用大当たり判定テーブル」という)とで構成されている。
各大当たり判定テーブルには、大当たり判定値と判定結果とが一義的に対応付けられて格納されている。後述するように、遊技球が第1始動口6又は第2始動口7に入球することを契機に取得された大当たり判定用乱数を大当たり判定テーブルに照合することで、「大当たり」、「小当たり」又は「ハズレ」のいずれかが決定される。
大当たり判定の結果が「大当たり」であると、当該結果を示す特別図柄の停止表示後に、大入賞口8の開放を伴う大当たり遊技が実行される。大当たり判定の結果が「小当たり」であると、当該結果を示す特別図柄の停止表示後に、大入賞口8の開放を伴う小当たり遊技が実行される。大当たり判定の結果が「ハズレ」であると、大当たり遊技又は小当たり遊技のいずれも実行されない。
大当たり判定の結果が「ハズレ」である場合は、さらに、図4(b)のリーチ判定テーブルに基づいてリーチ判定が行われる。リーチ判定テーブルには、リーチ判定値とリーチ演出の実行の有無とが一義的に対応付けられて格納されている。後述するように、遊技球が第1始動口6又は第2始動口7に入球することを契機に取得されたリーチ判定用乱数をリーチ判定テーブルに照合することで、リーチ演出の実行の有無が決定される。
リーチ判定の結果が「リーチ演出の実行」であると、特図抽選演出において遊技者の大当たり当選への期待感を高めるためのリーチ演出が行われる。
リーチ演出としては、例えば、演出図柄の変動表示中に画像表示装置14の表示部140の左側領域、中央領域、及び、右側領域のうちの2つの領域で上記の装飾図柄が擬似停止し(演出図柄の一部が擬似的な停止表示を行い)、残り1つの領域における所定の有効ライン上で所定の装飾図柄が停止すれば大当たりの当選を表す装飾図柄の配列となる状態(所謂「リーチ状態」)が発生するリーチ演出がある。大当たり判定の結果が「ハズレ」であれば、このリーチ状態という演出的な特定状態になっても、大当たり判定の結果が「ハズレ」であることに変わりはない。
リーチ演出においてリーチ状態が発生した後には、大当たり当選の期待を高める特定演出(所謂「SPリーチ演出」や「SPSPリーチ演出」)が発展的に行われる場合と、行われない場合とがある。また、リーチ演出において、必ずリーチ状態が発生するとは限らない。すなわち、リーチ状態が発生せずに、遊技者の大当たり当選への期待感を高める特定演出が行われるリーチ演出もある。なお、本実施の形態では、大当たり判定の結果が「大当たり」であればリーチ演出が行われる。しかしながら、大当たりの場合であってもリーチ判定を行って、リーチ判定で「リーチ演出の実行」と判定された場合にのみリーチ演出を行うようにすることもできる。
図5(a)〜図5(c)は、特別図柄判定テーブルの一例を示す図である。特別図柄判定とは、特別図柄抽選を構成するものであり、大当たり判定の結果に基づいて特別図柄表示装置20、21において停止表示する特別図柄の種類(特別図柄の停止表示態様)を決定することである。
特別図柄判定用テーブルは、大当たり判定の結果(大当たり、小当たり及びハズレ)によって大きく分けられている。すなわち、図5(a)は、大当たり判定の結果が「大当たり」である場合の特別図柄判定において参照されるテーブル、図5(b)は、大当たり判定の結果が「小当たり」である場合の特別図柄判定において参照されるテーブル、図5(c)は、大当たり判定の結果が「ハズレ」である場合の特別図柄判定において参照されるテーブルである。
これらの各テーブルは、さらに、当該特別図柄判定の契機となる遊技球の入球があった始動口の種類(第1始動口6or第2始動口7)によっても分けられている。大当たり判定の結果が「ハズレ」である場合には、特別図柄判定テーブルがさらにリーチ演出の実行の有無(リーチ判定結果)によっても分けられている。
各特別図柄判定テーブルには、特別図柄判定値と、停止表示される特別図柄とが一義的に対応付けられて格納されている。後述するように、遊技球が第1始動口6又は第2始動口7に入球することを契機に取得された特別図柄判定用乱数を特別図柄判定テーブルに照合することで、停止表示される特別図柄が決定される。停止表示される特別図柄の識別情報として、特図停止図柄データ及び演出図柄指定コマンドが設定されている。
特図停止図柄データは、主制御基板101における処理で用いられ、演出図柄指定コマンドは、演出制御基板102に送信され、演出制御基板102における処理で用いられる。演出図柄指定コマンドは、特別図柄の変動表示の開始時に(ステップS300の特別図柄記憶判定処理時に)生成されて演出制御基板102に送信される。
演出図柄指定コマンドは、当該特別図柄判定に係る特別図柄が停止表示される特別図柄表示装置(第1特別図柄表示装置20or第2特別図柄表示装置21)を識別するための1バイトのMODEデータと、停止表示される特別図柄を識別するための1バイトのDATAデータとから構成されている。
演出図柄指定コマンドについては、MODEデータが「E3H」であれば、第1特別図柄表示装置20で特別図柄の停止表示が行われることを表し、MODEデータが「E4H」であれば、第2特別図柄表示装置21で特別図柄の停止表示が行われることを表す。なお、MODEデータが「E3H」の演出図柄指定コマンドのことを「第1演出図柄指定コマンド」、MODEデータが「E4H」の演出図柄指定コマンドのことを「第2演出図柄指定コマンド」という。
図6(a)は、大当たり遊技を制御する際に用いられる大当たり遊技制御テーブルの一例を示す図である。
大当たり遊技制御テーブルには、大当たり遊技を制御するための条件が格納されている。大当たり遊技を制御するための条件として、大当たり遊技が開始されてから、大入賞口8の最初の開放が行われるまでの期間であるオープニングの時間と、オープニング開始時に演出制御基板102に送信するオープニング指定コマンド、大入賞口8の開閉を制御するために用いるテーブルの種類、大入賞口8の最後の開放が終了してから、大当たり遊技が終了するまでの期間であるエンディングの時間、及び、エンディング開始時に演出制御基板102に送信するエンディング指定コマンドが設定されている。これらの大当たり遊技を制御するための条件は、大当たりの種類、すなわち、特別図柄の種類(特図停止図柄データ)に関連付けられている。すなわち、大当たり遊技の際に、いずれの制御条件を用いるかは特別図柄の種類に基づいて選択される。
図6(b)〜図6(c)は、大当たり遊技における大入賞口8の開閉を制御する際に用いる大当たり遊技用の大入賞口開閉制御テーブルの一例を示す図である。図6(b)は大当たり遊技を構成する長当たり遊技において参照されるテーブル、図6(c)は大当たり遊技を構成する短当たり遊技において参照されるテーブルである。
大当たり遊技用の大入賞口開閉制御テーブルには、大当たり遊技における大入賞口8の開閉を制御するための条件が格納されている。大入賞口8の開閉を制御するための条件として、ラウンド遊技の番号であるラウンド番号(R)、各ラウンド遊技における大入賞口8の開放(大入賞口制御装置80の作動)番号である特電作動番号(K)、及び、大入賞口8の開放時間・閉鎖時間(作動時間・未作動時間)が設定されている。
図7(a)は、小当たり遊技を制御する際に用いられる小当たり遊技制御テーブルの一例を示す図である。
小当たり遊技制御テーブルには、小当たり遊技を制御するための条件が格納されている。小当たり遊技を制御するための条件として、小当たり遊技が開始されてから、大入賞口8の最初の開放が行われるまでの期間であるオープニングの時間と、オープニング開始時に演出制御基板102に送信するオープニング指定コマンド、大入賞口8の開閉を制御するために用いるテーブルの種類、大入賞口8の最後の開放が終了してから、小当たり遊技が終了するまでの期間であるエンディングの時間、及び、エンディング開始時に演出制御基板102に送信するエンディング指定コマンドが設定されている。これらの小当たり遊技を制御するための条件は、小当たりの種類、すなわち、特別図柄の種類(特図停止図柄データ)に関連付けられている。すなわち、小当たり遊技の際に、いずれの制御条件を用いるかは特別図柄の種類に基づいて選択される。
図7(b)は、小当たり遊技において大入賞口8の開閉を制御する際に用いる小当たり遊技用の大入賞口開閉制御テーブルの一例を示す図である。小当たり遊技用の大入賞口開閉制御テーブルには、小当たり遊技における大入賞口8の開閉を制御するための条件が格納されている。大入賞口8の開閉を制御するための条件として、大入賞口8の開放(大入賞口制御装置80の作動)番号である特電作動番号(K)、及び、大入賞口8の開放時間・閉鎖時間(作動時間・未作動時間)が設定されている。
図8(a)は、遊技条件データを決定する際に参照する遊技条件データ判定テーブルの一例を示す図である。遊技条件データとは、大当たりに当選した場合に、当該大当たり遊技時に新たに設定する遊技条件を表す識別情報である。遊技条件データは、当該特別図柄判定の際の大当たりの当選確率及び当該特別図柄判定の結果(特図停止図柄データ)に対応付けられている。すなわち、遊技条件データ判定テーブルは、大当たりの当選確率(低確率遊技状態/高確率遊技状態)によって分けられており、分けられた各テーブルにおいて、特別図柄の種類(特図停止図柄データ)と遊技条件データとが一義的に対応付けられて格納されている。
遊技条件データは、2バイトのデータで構成されている。遊技条件データの上位バイトは、当該大当たり当選により新たに設定される大当たりの当選確率を表す。「01H」であれば、当該大当たり遊技後に大当たりの当選確率が高確率(高確率遊技状態)に設定され、「00H」であれば、当該大当たり遊技後に大当たりの当選確率が低確率(低確率遊技状態)に設定される。一方、遊技条件データの下位バイトは、当該大当たり当選により新たに設定される始動口入賞容易性を表す。「01H」であれば、当該大当たり遊技後に始動口入賞容易性が容易(時短遊技状態)に設定され、「00H」であれば、当該大当たり遊技後に始動口入賞容易性が困難(非時短遊技状態)に設定される。
図8(b)は、遊技条件判定テーブルの一例を示す図である。遊技条件判定とは、大当たり遊技が終了する際に(大当たり遊技終了処理の際に)新たに設定される遊技条件を決定することである。上述したように、本実施の形態においては、遊技条件として、大当たりの当選確率及び始動口入賞容易性が設定されている。
遊技条件判定テーブルは、遊技条件データと、各遊技条件、すなわち、その遊技条件を示すフラグ(高確率フラグ及び時短フラグ)のON/OFF及び当該遊技条件によって実行可能な特別図柄の変動表示の回数(Xa、Ja:以下、「実行可能回数」という)とが一義的に関連付けられて格納されている。すなわち、実行可能回数とは、新たに設定された遊技条件による特別図柄の変動表示の規定回数を意味する。
(特別図柄の変動パターン判定テーブル)
図9〜図10は、特別図柄の変動表示の態様(以下、「特図変動パターン」という)を決定する際に参照される特図変動パターン判定テーブルの一例を示す図である。特図変動パターンには、特別図柄の変動表示に要する時間(以下、「特図変動時間」という)及び当該特別図柄の変動表示に応じた特図抽選演出を構成する変動演出の演出種別が関連付けられている。変動演出についての詳細は後述するが、特別図柄の変動表示に開始に伴って、当該特別図柄の変動表示が終了まで行われる演出のことであり、上述した演出図柄の変動表示が含まれ、演出図柄の変動表示の他、画像表示装置14によるキャラクタ等のオブジェクト画像や所定のムービー画像による画像演出、音声出力装置15による音声演出、演出用照明装置16による照明演出及び可動部17Aによる動作演出等で構成される。
なお、特図変動パターンは、第1特別図柄表示装置20において表示される第1特別図柄の変動表示の態様である第1特図変動パターンと、第2特別図柄表示装置21において表示される第2特別図柄の変動表示の態様である第2特図変動パターンとで区別される。
図9は、後述する非時短遊技状態において特図変動パターンを決定する際に参照される特図変動パターン判定テーブルの一例を示す図、図10は、後述する時短遊技状態において特図変動パターンを決定する際に参照される特図変動パターン判定テーブルの一例を示す図である。すなわち、特図変動パターン判定テーブルは、遊技状態によって大きく分けられている。
特図変動パターン判定テーブルは、さらに、特別図柄判定の結果及び特別図柄表示において作動する特別図柄表示装置(当該特別図柄表示に係る始動口)の種別などが反映された特図停止図柄データ及び特図保留個数(U1またはU2)によって分けられている。
各テーブルにおいて、特図変動パターン判定値と、一又は複数の特図変動パターンとが一義的に関連付けられて格納されている。後述するように、遊技球が第1始動口6又は第2始動口7に入球することを契機に取得された特図変動パターン判定用乱数を特図変動パターン判定テーブルに照合することで、特図変動パターンが決定される。
特図変動パターンは、各テーブルにおいて予め設定された所定の確率で割り振られているため、特図変動パターンには大当たり当選の期待度や特定の大当たり当選(例えば、確変大当たり、長当たり等)の期待度が対応付けられていることになる。
また、特図変動パターンは、遊技球の始動口6、7への入球時に(ステップS200の入力制御処理時に)第1事前判定(ステップS236)又は第2事前判定(ステップS246)によって決定されると共に、特別図柄の変動表示開始時に(ステップS310の特別図柄記憶判定処理時に)特図変動パターン判定(ステップS313−3)によって決定される。
なお、各特図変動パターンに対応して始動口入賞指定コマンド及び特図変動パターン指定コマンドが設定されている。始動口入賞指定コマンドは第1事前判定又は第2事前判定によって決定された特図変動パターンに対応し、第1事前判定又は第2事前判定後に演出制御基板102に送信される。特図変動パターン指定コマンドは特図変動パターン判定によって決定された特図変動パターンに対応し、特図変動パターン判定後に演出制御基板102に送信される。
特図変動パターン指定コマンドは、当該特別図柄判定に係る特別図柄の変動表示が行われる特別図柄表示装置(第1特別図柄表示装置20or第2特別図柄表示装置21)を識別するための1バイトのMODEデータと、特図変動パターンを識別するための1バイトのDATAデータとから構成されている。特図変動パターン指定コマンドについては、MODEデータが「E6H」であれば、第1特別図柄表示装置20で特別図柄の変動表示が行われることを表し、MODEデータが「E7H」であれば、第2特別図柄表示装置21で特別図柄の変動表示が行われることを表す。
なお、MODEデータが「E6H」の特図変動パターン指定コマンドのことを「第1特図変動パターン指定コマンド」、MODEデータが「E7H」の特図変動パターン指定コマンドのことを「第2特図変動パターン指定コマンド」という。
始動口入賞指定コマンドは、始動口の種別を識別するための1バイトのMODEデータと、特図変動パターンを識別するための1バイトのDATAデータとから構成されている。始動口入賞指定コマンドについては、MODEデータが「E1H」であれば、第1始動口6に遊技球が入球したことを表し、MODEデータが「E2H」であれば、第2始動口7に遊技球が入球したことを表す。なお、MODEデータが「E1H」の始動口入賞指定コマンドのことを「第1始動口入賞指定コマンド」、MODEデータが「E2H」の始動口入賞指定コマンドのことを「第2始動口入賞指定コマンド」という。
ここで、図9及び図10の演出種別の欄に記載されている特図変動パターンに係る変動演出の演出種別について説明する。
図9及び図10に記載のノーマル(ノーマル1〜ノーマル6)とは、リーチ演出を伴わない通常の変動演出のことであり、遊技者に大当たり当選の期待を持たせることが困難な演出である。なお、以降においては、特図変動パターンに係る演出種別が「ノーマル」のことを単に「リーチ無し」という。
図9及び図10に記載のリーチ1及びリーチ5とは、リーチ演出の一種であり、当該変動演出でリーチ状態は成立するものの、その後に特定演出が実行されない変動演出のことである。なお、リーチ1及びリーチ5の変動演出は、大当たり当選期待度はそれほど高くないが、リーチ状態が成立するので、ノーマルの変動演出よりは大当たり当選期待度が高い。
図9及び図10に記載のリーチ2〜リーチ4及びリーチ6〜リーチ8とは、リーチ演出の一種であり、当該変動演出で特定演出が実行され、リーチ1及びリーチ5より大当たり当選期待度の高い変動演出のことである。
図11(a)〜図11(f)は、第1入賞ゲート9又は第2入賞ゲート10への入賞に基づく普通図柄系遊技を制御する際に用いられるテーブルの一例を示す。
図11(a)は、当たり判定テーブルの一例を示す図である。当たり判定とは、第2始動口7の開放を伴う補助遊技を実行するか否かを判定することである。当たり判定は、後述するように、遊技球の入賞ゲート9、10の通過に基づいて取得された当たり判定用乱数に基づいて行われる。
当たり判定テーブルは、始動口入賞容易性によって分けられている。具体的には、当たり判定テーブルは、非時短遊技状態のときに参照される当たり判定テーブルと、時短遊技状態のときに参照される当たり判定テーブルとで分けられている。
各当たり判定テーブルには、当たり判定値と判定結果とが一義的に対応付けられて格納されている。取得された当たり判定用乱数を当たり判定テーブルに照合することで、「当たり」又は「ハズレ」のいずれかが決定される。「当たり」に当選すると、第2始動口7の開放を伴う補助遊技が実行される。
図11(b)は、普通図柄判定テーブルの一例を示す図である。普通図柄判定とは、普通図柄表示装置22において停止表示される普通図柄を決定することである。普通図柄判定用テーブルは、当たり判定の結果(当たり及びハズレ)によって分けられている。
各普通図柄判定テーブルには、普通図柄判定値と、停止表示される普通図柄とが一義的に対応付けられて格納されている。後述するように、遊技球が入賞ゲート9、10を通過することを契機に取得される普通図柄判定用乱数を普通図柄判定テーブルに照合することで、停止表示される普通図柄が決定される。停止表示される普通図柄の識別情報として、普図停止図柄データ及び普通演出図柄指定コマンドが設定されている。
普通停止図柄データは、主制御基板101における処理で用いられ、普通演出図柄指定コマンドは、演出制御基板102に送信され、演出制御基板102おける処理で用いられる。
図11(c)は、普通図柄の変動表示に要する時間(以下、「普図変動時間」という)に対応付けられた普通図柄の変動パターン(以下、「普図変動パターン」という)を判定するための普図変動パターン判定テーブルを示す図である。普図変動パターン判定テーブルは、非時短遊技状態のときに参照される普図変動パターン判定テーブルと、時短遊技状態のときに参照される普図変動パターン判定テーブルとで構成されている。
各テーブルにおいて、普図変動パターン判定値と、一又は複数の普図変動パターンとが一義的に関連付けられて格納されている。後述するように、遊技球が入賞ゲート9、10を通過することを契機に取得される普図変動パターン判定用乱数を普図変動パターン判定テーブルに照合することで、普図変動パターンが決定される。
普図変動パターンに対応して普図変動パターン指定コマンドが設定されている。普図変動パターン判定後に演出制御基板102に送信される。演出制御基板102は普図変動パターン指定コマンドを受信することで、これから普通図柄の変動表示が開始されること、及び、当該普通図柄の変動表示に係る普通図柄判定の判定結果を認識することができる。
普図変動パターン指定コマンドは、現在の始動口入賞容易性に係る遊技状態を識別するための1バイトのMODEデータと、普図変動パターンを識別するための1バイトのDATAデータとから構成されている。普図変動パターン指定コマンドについては、MODEデータが「D6H」であれば、非時短遊技状態であることを表し、MODEデータが「D7H」であれば、時短遊技状態であることを表す。
図11(d)は、補助遊技参照データ判定テーブルの一例を示す図である。このテーブルには、補助遊技を行う際に参照されるデータ(補助遊技参照データ)が格納されている。図11(d)に示す様に、補助遊技参照データ判定テーブルには、現在の始動口入賞容易性と普図停止図柄データとの組み合わせと、補助遊技参照データとが対応付けられている。すなわち、補助遊技参照データは、当該普通図柄判定が行われた際の始動口入賞容易性状態及び当該普通図柄判定の結果に関する情報を有する。
図11(e)は、補助遊技を制御する際に用いられる補助遊技制御テーブルの一例を示す図である。
補助遊技制御テーブルには、補助遊技を制御するための条件が格納されている。補助遊技を制御するための条件として、補助遊技が開始されてから、第2始動口7の最初の開放が行われるまでの期間であるオープニングの時間と、オープニング開始時に演出制御基板102に送信するオープニング指定コマンド、第2始動口7の開閉を制御するために用いるテーブルの種類、第2始動口7の最後の開放が終了してから、補助遊技が終了するまでの期間であるエンディングの時間、及び、エンディング開始時に演出制御基板102に送信するエンディング指定コマンドが設定されている。これらの補助遊技を制御するための条件は、補助遊技参照データに関連付けられている。
図11(f)は、第2始動口7の開閉を制御する際に用いる補助遊技用の第2始動口開閉制御テーブルの一例を示す図である。補助遊技用の第2始動口開閉制御テーブルには、補助遊技時の第2始動口7の開閉を制御するための条件が格納されている。第2始動口7の開閉を制御するための条件として、補助遊技における第2始動口7の開放(第2始動口制御装置70の作動)番号である普電作動番号(D)、及び、第2始動口7の開放時間・閉鎖時間(作動時間・未作動時間)が設定されている。
(特別遊技の種類の説明)
特別遊技について説明する。本実施の形態においては、大入賞口8の開放(大入賞口制御装置80の作動)を伴う特別遊技は、「大当たり」に当選した際に実行される「大当たり遊技」と、「小当たり」に当選した際に実行される「小当たり遊技」とで構成されている。大当たり遊技は、主に大入賞口8の開閉態様の相違によって「長当たり遊技」、「短当たり遊技」に分けられる。
大当たり遊技では、大入賞口8の1回以上の開放を伴うラウンド遊技が所定回数実行される。各ラウンド遊技において、大入賞口8が開放し得る回数(以下、最大開放回数という)と、開放し得る時間の合計(以下、最大開放時間という)とが予め設定されている。「開放し得る」となっているのは、1回のラウンド遊技中に大入賞口8に入球できる遊技球の個数が制限されているからである(例えば9個)。したがって、大入賞口8が最大開放回数開放していなくても大入賞口8が閉鎖し、そのラウンド遊技が終了することがある。また、最大開放時間が経過していなくても大入賞口8が閉鎖し、そのラウンド遊技が終了することもある。なお、各ラウンド遊技における大入賞口8の最大開放回数及び最大開放時間は、各大当たり遊技で統一されていても統一されていなくてもよい。
(遊技条件の説明)
次に、遊技が進行する際の条件となる遊技条件について説明する。本実施形態において、遊技条件として、大当たり当選確率と始動口入賞容易性が設定されている。大当たりの当選確率については、低確率遊技状態又は高確率遊技状態のもとで遊技が進行し、遊技球の始動口入賞容易性については時短遊技状態又は非時短遊技状態のもとで遊技が進行する。初期(電源投入時)の遊技条件は、低確率遊技状態且つ非時短遊技状態に設定されており、この低確率遊技状態且つ非時短遊技状態を基準として通常遊技状態と称する。
本実施形態において大当たり当選確率についての低確率遊技状態とは、大当たり判定における大当たり当選確率が、1/350と相対的に遊技者に不利に設定されていることをいう。これに対して高確率遊技状態とは、大当たり当選確率が低確率遊技状態より高く、すなわち、相対的に遊技者に有利な1/80に設定されていることである。したがって、大当たり当選確率が高確率遊技状態のときは、低確率遊技状態のときよりも大当たりの当選が容易となり、単位時間当たりの大当たりの当選可能回数が相対的に多くなるので、遊技者に有利な状態と言える。
非時短遊技状態とは、始動口入賞容易性が通常の状態である。具体的には、非時短遊技状態では、普図変動時間が、12秒に設定され、当たり判定において「当たり」に当選したときに作動する第2始動口制御装置70の作動時間(第2始動口7の開放時間)の合計が0.2秒又は5.1秒に設定され、普通図柄用の当たり判定において当たりに当選する確率が1/50に設定されていることをいう。なお、「開放時間の合計」となっているのは、1回の当たりに対して第2始動口7が複数回開放することがあり、又、1回の当たりに対して遊技球が入賞できる個数が制限されており、遊技球がその個数入賞すると当該開放時間の経過を待たず閉鎖するからである。
これに対して時短遊技状態とは、非時短遊技状態に比べて、単位時間当たりにおける第2始動口7の開放時間(第2始動口制御装置70の作動時間)が長く、第2始動口7が開放態様になり易い遊技状態のことをいう。始動口入賞容易性が相対的に高いことによって、単位時間当たりにおける第2特別図柄判定の実行可能回数が多くなる。同一の大当たり当選確率のもとでは、単位時間当たりにおける第2特別図柄判定の実行回数が多い方が、必然的に単位時間当たりにおける大当たりの当選回数も多くなることから、時短遊技状態は非時短遊技状態に比して遊技者に有利な状態といえる。
上述したように、本実施の形態では、時短遊技状態では、普図変動時間が3.0秒に設定され、第2始動口7の最大開放時間の合計が5.2秒に設定され、当たりに当選する確率が1/5に設定される。すなわち、始動口入賞容易性の構成要素全てについて非時短遊技状態より遊技者に有利に設定されている。なお、時短遊技状態では、第2始動口7は1.0秒間の閉鎖(インターバル)を介して2回開放しているが、当該閉鎖がなく、1回開放するだけでも良い。また、閉鎖が複数回設けられていても良い。
なお、本実施の形態では、始動口6、7に遊技球が入球すると、3球の賞球を得ることができるものの、遊技者が適切な発射ハンドル32の操作で遊技球の発射を行っても、遊技者が所持する遊技球の個数が減少し易い。しかしながら、時短遊技状態のときは、非時短遊技状態に比して第2始動口7への入球が容易になるので、遊技者が所持する遊技球の個数の減少を抑えることができる。つまり、遊技者が所持する遊技球の個数の観点からも時短遊技状態は非時短遊技状態に比べて遊技者に有利に設定されている。
このように、大当たりの当選によって、大当たり遊技の種類(長当たり遊技/短当たり遊技)と、大当たり遊技後に新たに設定される遊技条件(低確率遊技状態/高確率遊技状態と非時短遊技状態/時短遊技状態との組み合わせ)とが決定される。このことを鑑みると、実質的な大当たりの種類(遊技者が享受する利益度に基づく大当たりの種類)は、実行される大当たり遊技の種類と、当該大当たり遊技終了後に新たに設定される遊技条件(遊技状態)との組合せと言える。そこで、以下、特図停止図柄データに基づく大当たりの種類とは別に、大当たりによって導かれた大当たり遊技の種類と大当たり遊技後の遊技条件との組合せ、すなわち、遊技者が享受する利益の種類に基づいて、大当たりの種類を分類することができる。
大当たりの当選により長当たり遊技を実行させ、その後に高確率遊技状態且つ時短遊技状態に設定させる大当たりを「高確率時短有長当たり(確変大当たり)」、大当たりの当選により長当たり遊技を実行させ、その後に低確率遊技状態且つ時短遊技状態に設定させる大当たりを「低確率時短有長当たり(通常大当たり)」、当選により短当たり遊技を実行させ、その後に高確率遊技状態且つ非時短遊技状態に設定させる大当たりを「高確率時短無短当たり(潜確大当たり)」と称する。
なお、大当たり当選すると、当該大当たり遊技前の状態に関わらず当該大当たり遊技が開始する際に通常遊技状態に設定される。すなわち、大当たり遊技中は、低確率遊技状態且つ非時短遊技状態になる。一方、小当たりに当選しても、遊技条件は変動しない。すなわち、小当たり当選時の遊技状態は当該小当たり遊技中も当該小当たり遊技後もそのまま継続される。
(主制御基板のメイン処理)
図13を用いて、主制御基板101のメイン処理を説明する。
電源基板107からメインCPU101aに電力が供給されると、メインCPU101aにシステムリセットが発生し、メインCPU101aは、以下のメイン処理を行う。
まず、ステップS10において、メインCPU101aは、初期化処理を行う。この処理において、メインCPU101aは、電源投入に応じて、メインROM101bから起動プログラムを読み込むとともに、メインRAM101cの各記憶領域を初期化する処理を行う。
ステップS20において、メインCPU101aは、リーチ判定用乱数、及び、特図変動パターン判定用乱数で構成される特別図柄の変動表示における特図変動パターンを決定するための特図変動用乱数の更新を行う。
ステップS30において、メインCPU101aは、大当たり判定用初期値乱数、特別図柄判定用初期値乱数、当たり判定用初期値乱数等で構成される初期値乱数の更新を行う。以降は、所定の割込み処理が行われるまで、ステップS20とステップS30との処理を繰り返し行う。
(主制御基板のタイマ割込処理)
図14を用いて、主制御基板101のタイマ割込処理を説明する。主制御基板101に設けられたリセット用クロックパルス発生回路によって、所定の周期(4ミリ秒)毎にクロックパルスが発生されることで、以下のタイマ割込処理が実行される。
まず、ステップS100において、メインCPU101aは、メインCPU101aのレジスタに格納されている情報をスタック領域に退避させる。
ステップS110において、メインCPU101aは、特別図柄の変動時間の更新処理、特別図柄の停止時間の更新処理、オープニング時間の更新処理、大入賞口8の開閉時間の更新処理等を行う特別遊技タイマカウンタ、及び、普通図柄の変動時間の更新処理、普通図柄の停止時間の更新処理、並びに、第2始動口7の開閉時間の更新処理等を行う補助遊技タイマカウンタを更新する時間制御処理を行う。
ステップS120において、メインCPU101aは、大当たり判定用乱数、特別図柄判定用乱数、当たり判定用乱数で構成される特定乱数の更新を行う。
ステップS130において、メインCPU101aは、大当たり判定用初期値乱数、特別図柄用初期値乱数、当たり判定用初期値乱数を更新する初期値乱数更新処理を行う。
なお、各種の乱数の更新については、乱数の種別毎に設けられた乱数カウンタを「1」加算することで、乱数の更新を行う。各種の乱数には乱数範囲が設けられている。乱数範囲は、「0」から、その乱数に定められた最大値までとなっている。そして、乱数の更新において、乱数カウンタが示す乱数が乱数範囲の最大値である場合、乱数カウンタを「1」加算せずに「0」に戻し、その時の初期値乱数からそれぞれの乱数値を新たに更新する。
ステップS200において、メインCPU101aは、入力制御処理を行う。この処理において、メインCPU101aは、所定の検出センサから新たに有効な信号が送信されたか否か判定する入力制御処理を行う。詳しくは、図15〜図18を用いて後述する。
ステップS300において、メインCPU101aは、第1特別図柄表示装置20、第2特別図柄表示装置21、第1特別図柄保留表示装置23、第2特別図柄保留表示装置24、及び、大入賞口制御装置80の制御(特別図柄系装置の制御)を行うための特図特電制御処理(特別図柄係処理)を行う。詳しくは、図19〜図28を用いて後述する。
ステップS400において、メインCPU101aは、普通図柄表示装置22、普通図柄保留表示装置25、第2始動口制御装置70の制御(普通図柄系装置の制御)を行うための普図普電制御処理(普通図柄系処理)を行う。詳しくは、図29〜図33を用いて後述する。
ステップS500において、メインCPU101aは、払出制御処理を行う。この処理において、メインCPU101aは、始動口(第1始動口6、第2始動口7)、大入賞口8及び、一般入賞口11に対応する賞球カウンタが「0」を超えているか否かのチェックを行い、「0」を超えている場合、それぞれの入賞口に対応する賞球個数を示す賞球要求信号を払出制御基板103に送信する。そして賞球信号を送信するとき、その信号に係る賞球カウンタを「1」減算する更新処理を行う。
ステップS600において、メインCPU101aは、遊技に関する情報を外部信号として遊技情報表示装置700等の外部装置に出力するための外部信号出力制御データ、第2始動口開閉ソレノイド70B、及び、大入賞口開閉ソレノイド80Bを駆動させるための駆動制御データ(始動口開閉ソレノイド駆動データ及び大入賞口開閉ソレノイド駆動データ)、及び、図柄表示装置20、21、22や保留表示装置23、24、25に所定の図柄を表示させるための表示制御データ(特別図柄表示データ、普通図柄表示データ、特別図柄保留表示データ、普通図柄保留表示データ)のデータ作成処理を行う。
ステップS700において、メインCPU101aは、出力制御処理を行う。この処理において、まず上記S600で作成した外部信号出力制御データ、駆動制御データに基づいて信号を出力させるポート出力処理が行われる。次いで、図柄表示装置20、21、22及び保留表示装置23、24、25の各LEDを点灯させるために、上記ステップS600で作成した表示制御データに基づいて信号を出力させる表示装置出力処理を行う。最後に、メインRAM101cの送信バッファにセットされているコマンドを他の基板に送信するコマンド送信処理も行う。
ステップS800において、メインCPU101aは、ステップS100で退避した情報をメインCPU101aのレジスタに復帰させる。
図15を用いて、入力制御処理を説明する。まず、ステップS210において、メインCPU101aは、一般入賞口検出センサ11aから検出信号を入力したか、すなわち、遊技球が一般入賞口11に入球したか否かを判定する。メインCPU101aは、一般入賞口検出センサ11aから検出信号を入力していない場合には、ステップS220に処理を移す。メインCPU101aは、一般入賞口検出センサ11aから検出信号を入力した場合には、賞球のために用いる一般入賞口賞球カウンタに所定のデータを加算して更新する。
ステップS220において、メインCPU101aは、大入賞口検出センサ8aからの検出信号を入力したか、すなわち、遊技球が大入賞口8に入球したか否かを判定する。メインCPU101aは、大入賞口検出センサ8aから検出信号を入力していない場合には、ステップS230に処理を移す。メインCPU101aは、大入賞口検出センサ8aから検出信号を入力した場合には、賞球のために用いる大入賞口賞球カウンタに所定のデータを加算して更新するとともに、大入賞口8に入賞した遊技球を計数するためのラウンド入賞カウンタ(C)のカウンタ値を加算して更新する。
ステップS230において、メインCPU101aは、第1始動口検出センサ6aからの検出信号を入力したか、すなわち、遊技球が第1始動口6に入球したか否かを判定する。詳細は、図16を用いて後述する。
ステップS240において、メインCPU101aは、第2始動口検出センサ7aからの検出信号を入力したか、すなわち、遊技球が第2始動口7に入球したか否かを判定する。詳細は、図17を用いて後述する。
ステップS250において、メインCPU101aは、入賞ゲート検出センサ9a、10aからの検出信号を入力したか、すなわち、遊技球が入賞ゲート10を通過したか否かを判定する。詳細は、図18を用いて後述する。
次に、図16を用いて第1始動口検出信号入力処理について説明する。ステップS231において、メインCPU101aは、第1始動口検出センサ6aから有効な検出信号かあったか否かを判定する。有効な検出信号がなければ当該処理を終了し、有効な検出信号があれば、ステップS232において、始動口賞球カウンタを「1」加算して更新すると共に、メインRAM101cの第1始動口入球フラグ記憶領域に第1始動口入賞フラグをONする。
メインCPU101aは、ステップS233において、第1特図保留数(U1)を計数する第1特図保留数カウンタのカウンタ値が4(上限値)より小さいか否かを判定する。メインCPU101aは、カウンタ値(U1)が4より小さくないと判定すれば当該処理を終了し、第1特図保留数(U1)が4より小さいと判定すれば、ステップS234において第1特図保留数カウンタのカウンタ値を「1」加算して更新する。また、ステップS234において、メインCPU101aは、第1特別図柄保留表示装置23に表示される第1特図保留数(U1)を更新するために、その保留数を示す特別図柄保留表示データをメインRAM101cの所定領域にセットする。
メインCPU101aは、ステップS235において、大当たり判定用乱数カウンタが示す大当たり判定用乱数、特別図柄判定用乱数カウンタが示す特別図柄判定用乱数、リーチ判定用乱数カウンタが示すリーチ判定用乱数及び特図変動パターン判定用乱数カウンタが示す特図変動パターン判定用乱数を第1特別図柄保留記憶領域に記憶する。なお、以降は、大当たり判定用乱数、特別図柄判定用乱数、リーチ判定用乱数及び特図変動パターン判定用乱数をまとめて「特図判定情報」という。
第1特別図柄保留記憶領域は、第1記憶部〜第4記憶部に分けられており(図12(a)参照)、特図判定情報は、乱数が記憶されていない記憶部の中で番号の小さい記憶部から順に記憶されていく。なお、各記憶部は、記憶される乱数毎に領域が分けられている(図12(b)参照)。
メインCPU101aは、ステップS236において、遊技球の第1始動口6への入球に基づく第1事前判定を行う。ここで、第1事前判定について説明する。
具体的には、第1事前判定において、第1特別図柄保留記憶領域で記憶されている特図判定情報に基づいて、第1特図変動パターンを判定する。すなわち、メインCPU101aは、特図変動パターン判定処理(S313)を行う前に第1事前判定として第1特図変動パターンを判定する。
そして、メインCPU101aは、ステップS237において、第1事前判定で決定した第1特図変動パターンに対応する第1始動口入賞指定コマンドをメインRAM101cの演出用伝送データ格納領域(送信バッファ)にセットする。演出制御基板102はこのコマンドを受信することによって、後述する連続説明演出を実行しうる。
次いで、図17を用いて、第2始動口検出信号入力処理について説明する。ステップS241において、メインCPU101aは、第2始動口検出センサ7aから有効な検出信号かあったか否かを判定する。メインCPU101aは、有効な検出信号がないと判定すれば当該処理を終了し、有効な検出信号があると判定すれば、ステップS242に処理を移す。
メインCPU101aは、ステップS242おいて、始動口賞球カウンタを「1」加算して更新し、第2始動口入球規定カウンタを「1」加算して更新すると共に、メインRAM101cの第2始動口入賞フラグ記憶領域に第2始動口入球フラグをONする。第2始動口入球規定カウンタは、1回の補助遊技における第2始動口7への入賞個数を計数する。これは、本実施の形態では、1回の補助遊技に対する遊技球の第2始動口7への入球個数が制限されているからである。
メインCPU101aは、ステップS243において、第2特図保留数(U2)を計数する第2特別図柄保留数カウンタのカウンタ値が4(上限値)より小さいか否かを判定する。メインCPU101aは、カウンタ値(U2)が4より小さくないと判定すれば当該処理を終了し、第2特図保留数(U2)が4より小さいと判定すれば、ステップS244に処理を移す。
メインCPU101aは、ステップS244において、第2特図保留数カウンタのカウンタ値(U2)を「1」加算して更新する。また、メインCPU101aは、ステップS244において、第2特別図柄保留表示装置24に表示される第2特図保留数(U2)を更新するために、その保留数を示す特別図柄保留表示データをメインRAM101cの所定領域にセットする。
メインCPU101aは、ステップS245において、大当たり判定用乱数カウンタが示す大当たり判定用乱数、特別図柄判定用乱数カウンタが示す特別図柄判定用乱数、リーチ判定用乱数カウンタが示すリーチ判定用乱数及び特図変動パターン判定用乱数カウンタが示す特図変動パターン判定用乱数を第2特別図柄保留記憶領域に記憶する。
なお、第2特別図柄保留記憶領域は第1記憶部〜第4記憶部に分けられており(図12(a)参照)、特図判定情報は乱数が記憶されていない記憶部の中で番号の小さい記憶部から順に記憶されていく。なお、各記憶部は、記憶される乱数毎に領域が分けられている(図12(b)参照)。
そして、メインCPU101aは、ステップS246において第2始動口7への入球に基づく第2事前判定を行う。ここで、第2事前判定について説明する。
具体的には、第2事前判定において、第2特別図柄保留記憶領域で記憶されている特図判定情報に基づいて、第2特図変動パターンを判定する。すなわち、メインCPU101aは、特図変動パターン判定処理(S313)を行う前に第2事前判定として第2特図変動パターンを判定する。
そして、メインCPU101aは、ステップS247において、第2事前判定で決定した第2特図変動パターンに対応する第2始動口入賞指定コマンドをメインRAM101cの演出用伝送データ格納領域(送信バッファ)にセットする。
次に、図18を用いて入賞ゲート検出信号入力処理について説明する。ステップS251において、入賞ゲート検出センサ9a、10aから有効な検出信号かあったか否かを判定する。メインCPU101aは、有効な検出信号がないと判定すれば当該処理を終了し、有効な検出信号があると判定すれば、ステップS252に処理を移す。
メインCPU101aは、ステップS252において、普図保留数(G)を計数する普通図柄保留数カウンタのカウンタ値が4(上限値)より小さいか否かを判定する。メインCPU101aは、カウンタ値(G)が4より小さくないと判定すれば当該処理を終了し、カウンタ値(G)が4より小さいと判定すれば、ステップS253に処理を移す。
メインCPU101aは、ステップS253において普図保留数カウンタのカウンタ値(G)を「1」加算して更新する。また、メインCPU101aは、ステップS253において、普通図柄保留表示装置25に表示される普図保留数(G)を更新するために、その保留数を示す普通図柄保留表示データをメインRAM101cの所定領域にセットする。
メインCPU101aは、ステップS254において当たり判定用乱数カウンタが示す当たり判定用乱数、普通図柄判定用乱数カウンタが示す普通図柄判定用乱数及び普図変動パターン判定用乱数カウンタが示す普図変動パターン判定用乱数を普通図柄保留記憶領域に記憶し、当該入賞ゲート検出信号入力処理を終了する。なお、以降は、当たり判定用乱数、普通図柄判定用乱数及び普図変動パターン判定用乱数をまとめて「普図判定情報」という。
普通図柄保留記憶領域は第1記憶部〜第4記憶部に分けられており(図12(c)参照)、普図判定情報は、乱数が記憶されていない記憶部の中で番号の小さい記憶部から順に記憶されていく。なお、各記憶部は、記憶される乱数毎に領域が分けられている(図12(d)参照)。
次に、図19を用いて、特図特電制御処理を説明する。ステップS301において特図特電処理データの値をロードし、ステップS302においてロードした特図特電処理データから分岐アドレスを参照し、特図特電処理データ=0であれば特別図柄記憶判定処理(ステップS310)に処理を移し、特図特電処理データ=1であれば特別図柄変動処理(ステップS320)に処理を移し、特図特電処理データ=2であれば特別図柄停止処理(ステップS330)に処理を移し、特図特電処理データ=3であれば大当たり遊技処理(ステップS340)に処理を移し、特図特電処理データ=4であれば小当たり遊技処理(ステップS350)に処理を移し、特図特電処理データ=5であれば大当たり遊技終了処理(ステップS360)に処理を移す。詳しくは、図20〜図28を用いて後述する。
図20を用いて、特別図柄記憶判定処理を説明する。まず、ステップS310−1において、メインCPU101aは、特別図柄の変動表示中であるか否かを判断する。メインCPU101aは、特別図柄の変動表示中と判定すれば、当該処理を終了し、特別図柄の変動表示中ではないと判定すれば、ステップS310−2に処理を移す。
ステップS310−2において、メインCPU101aは、第2特図保留数(U2)が1以上であるか否かを判定する。第2特図保留数(U2)が1以上ではないと判定すると、ステップS310−4に処理を移し、第2特図保留数(U2)が1以上であると判定すると、ステップS310−3に処理を移す。
メインCPU101aは、ステップS310−3において、第2特別図柄保留数カウンタのカウンタ値を「1」減算して更新し、ステップS310−6において、第2特別図柄保留記憶領域に記憶されたデータのシフト処理を行い、第1記憶部〜第4記憶部に記憶されている特図判定情報を1つ前の記憶部にシフトさせる。
例えば、第2特別図柄保留記憶領域の第4記憶部に記憶されている特図判定情報は、第2特別図柄保留記憶領域の第3記憶部にシフトされる。また、第2特別図柄保留記憶領域の第1記憶部に記憶されている特図判定情報は、第1特別図柄及び第2特別図柄に共通の特別図柄当該記憶領域(第0記憶部)にシフトされ、第0記憶部に記憶されていた特図判定情報は、消去される。これにより、前回の遊技で用いられた特図判定情報が消去される。さらに、前回の遊技で用いた特図停止図柄データ及び遊技条件データも各々に対応する記憶領域から消去される。
一方、ステップS310−4において、メインCPU101aは、第1特図保留数(U1)が1以上であるか否かを判定する。メインCPU101aは、ステップS310−4において、第1特図保留数(U1)が1以上であると判定すると、ステップS310−5に処理を移す。
メインCPU101aは、ステップS310−5において第1特別図柄保留数カウンタのカウンタ値を「1」減算して更新し、ステップS310−6において、第1特別図柄保留記憶領域に記憶されている特図判定情報のシフト処理を行う。
例えば、第1特別図柄保留記憶領域の第4記憶部に記憶されている特図判定情報は、第1特別図柄保留記憶領域の第3記憶部にシフトされる。また、第1特別図柄保留記憶領域の第1記憶部に記憶されている特図判定情報は、特別図柄当該記憶領域(第0記憶部)にシフトされ、第0記憶部に記憶されていた特図判定情報は、消去される。これにより、前回の遊技で用いた特図判定情報が消去される。さらに、前回の遊技で用いた特図停止図柄データ及び遊技条件データも各々に対応する記憶領域から消去される。
なお、ステップS310−6における特図判定情報のシフト処理にともなって、第1特図保留数(U1)又は第2特図保留数(U2)を更新するために、具体的には、そのデータに係る始動口の種類に対応する特別図柄保留表示装置23、24の表示内容を変更するために、第1、第2特別図柄保留表示データをメインRAM101cの所定領域にセットする。この保留表示データには、特別図柄保留表示装置の種類に関する情報及び特別図柄保留数(U1又はU2)に関する情報が含まれている。
また、本実施形態では、ステップS310−2〜S310−6において第2特別図柄保留記憶領域を第1特別図柄保留記憶領域よりも優先させてシフトさせることとしたが、遊技球が始動口に入球した順序で、第1特別図柄保留記憶領域または第2特別図柄保留記憶領域をシフトさせてもよいし、第1特別図柄保留記憶領域を第2特別図柄保留記憶領域よりも優先させてシフトさせてもよい。
ステップS310−4において、第1特別図柄保留数(U1)が1以上でないと判定された場合には、ステップS319−1〜ステップS319−3に処理を移し、客待ち状態を設定するための客待ち状態設定処理を行う。客待ち状態とは、特別図柄の変動表示及び特別遊技が実行されていない状態のことをいう。
メインCPU101aは、客待ち状態設定処理として、最初に、ステップS319−1において、客待ち状態判定フラグ記憶領域に客待ち状態判定フラグ「01H」がセットされているか否かを判定する。メインCPU101aは、客待ち状態判定フラグ記憶領域に客待ち状態判定フラグ「01H」がセットされている場合には当該特別図柄記憶判定処理を終了し、客待ち状態判定フラグ記憶領域に客待ち状態判定フラグ「01H」がセットされていない場合にはステップS319−2に処理を移す。
ステップS319−2において、メインCPU101aは、客待ち状態が繰り返し重複して設定されないために、客待ち状態判定フラグ記憶領域に客待ち状態判定フラグ「01H」をセットする。
ステップS319−3において、メインCPU101aは、客待ち状態指定コマンドを演出用伝送データ格納領域にセットし、特別図柄記憶判定処理を終了する。
ステップS311において、メインCPU101aは、上記ステップS310−6においてシフトされて新しく第0記憶部に記憶されたデータに基づいて、大当たり判定処理を実行する。
ここで、図21を用いて、大当たり判定処理を説明する。まず、メインCPU101aは、ステップS311−1において、当該大当たり判定処理が、遊技球の第1始動口6への入球に基づいて行われるものであるかを判定する。
メインCPU101a、ステップS311−1において、第1始動口6であると判定すると、ステップS311−2において、第1特別図柄用大当たり判定テーブルを選択する。一方、メインCPU101a、ステップS311−1において第1始動口6ではない(第2始動口7である)と判定すると、ステップS311−3において、第2特別図柄用大当たり判定テーブルを選択する。
次に、ステップS311−4において、メインCPU101aは、高確率フラグ記憶領域にフラグがONされているか否かを判断する。ここで、高確率フラグ記憶領域にフラグがONされているということは、現在の大当たり当選確率について高確率遊技状態であるということである。
メインCPU101aは、ステップS311−4において、高確率フラグ記憶領域にフラグがONされていると判定すると、ステップS311−5において、ステップS311−2又はステップS311−3で選択したテーブルの中からさらに「第1高確率用大当たり判定テーブル」又は「第2高確率用大当たり判定テーブル」を選択する。
一方、メインCPU101aは、高確率フラグ記憶領域にフラグがONされていないと判定すると、ステップS311−6において、ステップS311−2又はステップS311−3で選択したテーブルの中からさらに「第1低確率用大当たり判定テーブル」又は「第2低確率用大当たり判定テーブル」を選択する。
ステップS311−7において、メインCPU101aは、上記ステップS310−6においてシフトされて第0記憶部にある大当たり判定用乱数を、上記ステップS311−5またはステップS311−6で選択された「高確率用大当たり判定テーブル」または「低確率用大当たり判定テーブル」に照合して、「大当たり」、「小当たり」又は「ハズレ」のいずれであるかを決定し、当該大当たり判定処理を終了する。
メインCPU101aは、大当たり判定処理が終了したら、図20に示す特別図柄記憶判定処理に戻り、ステップS312において特別図柄判定処理を行う。特別図柄判定処理では、大当たり判定処理の結果に基づいて、特別図柄表示装置20、21において停止表示される特別図柄が決定される。ここで、図22を用いて特別図柄判定処理を説明する。
まず、メインCPU101aは、ステップS312−1において、当該大当たり判定の結果が「大当たり」であるか否かを判定する。ここで「大当たり」と判定された場合には、メインCPU101aは、ステップS312−5において、大当たり当選用の特別図柄判定テーブルを選択し、「大当たり」と判定されなかった場合には、ステップS312−2に処理を移す。
メインCPU101aは、ステップS312−2において、当該大当たり判定の結果が「小当たり」であるか否かを判定する。ここで「小当たり」と判定された場合には、メインCPU101aは、ステップS312−6において、小当たり当選用の特別図柄判定テーブルを選択し、「小当たり」と判定されなかった場合には、ステップS312−3に処理を移す。
ステップS312−3において、メインCPU101aは、リーチ判定を行う。具体的には、上記ステップS310−6でシフトされて第0記憶部にあるリーチ判定用乱数値をリーチ判定テーブルに照合する。
ステップS312−4においてメインCPU101aは、上記ステップS312−3におけるリーチ判定の結果、「リーチ有り」と判定されたか否かを判定する。「リーチ有り」と判定された場合には、ステップS312−7に処理を移し、リーチ有りハズレ用の特別図柄判定テーブルを選択する。一方、「リーチ有り」ではない、すなわち、「リーチなし」と判定された場合には、ステップS312−8に処理を移し、リーチ無しハズレ用の特別図柄判定テーブルを選択する。
メインCPU101aは、ステップS312−9において、始動口入賞フラグ記憶領域にONされているフラグに基づいて当該処理に係る始動口を確認し(第1始動口6 or 第2始動口7)、ステップS312−10において始動口の種類に基づいて、第1始動口用の特別図柄判定テーブル、又は、第2始動口用の特別図柄判定テーブルのいずれか一方を選択する。
ステップS312−11において、メインCPU101aは、上記ステップS310−6においてシフトされて第0記憶部にある特別図柄判定用乱数値を、選択された特別図柄判定テーブルに照合する特別図柄判定を行う。
そして、ステップS312−12において、ステップS312−11での特別図柄判定の結果に基づいて演出図柄指定コマンドを決定し、決定した演出図柄指定コマンドを演出用伝送データ格納領域にセットする。
次いで、メインCPU101aは、ステップS312−13において、ステップS312−11での特別図柄判定の結果に基づいて特別図柄に係る停止図柄データ(以下、「特図停止図柄データ」という)、すなわち、特別図柄の種類を決定し、決定した特図停止図柄データをメインRAM101cの所定領域にセットする。
決定された特図停止図柄データは、後述するように図23の特図変動パターン判定処理において特図変動パターンを決定する際、図25の特別図柄停止処理において「大当たり特別図柄」又は「小当たり特別図柄」等を判断する際、図26の大当たり遊技処理又は図27の小当たり遊技処理において大入賞口8の開閉態様を決定する際にも用いられる。
ステップS312−14において、メインCPU101aは、遊技条件データ判定テーブルに特図停止図柄データを照合して遊技条件データをセットし、当該特別図柄判定処理を終了する。具体的には、メインCPU101aは、高確率フラグ記憶領域を確認して、現在の大当たりの当選確率の状態に応じた遊技条件データ判定テーブルを選択する。次いで、選択された遊技条件データ判定テーブルに特図停止図柄データを照合して遊技条件データを決定し、メインRAM101cの遊技条件データ記憶領域にセットする。
上記のようにして特別図柄判定処理が終了したら、メインCPU101aは、図20に示す特別図柄記憶判定処理に戻り、ステップS313において、特図変動パターン判定処理を行う。特図変動パターン判定処理では、大当たり判定の結果、特別図柄判定の結果及びリーチ判定の結果に基づいて、特図変動時間及び後述する変動演出の演出種別等に関する情報が含まれる特図変動パターンを決定する。
図23を用いて、特図変動パターン判定処理を説明する。まず、メインCPU101aは、ステップS313−1において、後述する高確率フラグのON/OFFと、時短フラグのON/OFFを参照して、現在の遊技状態(高確率遊技状態/低確率遊技状態、且つ、時短遊技状態/非時短遊技状態)を確認して、遊技状態に対応付けられた特図変動パターン判定テーブルを選択する。
メインCPU101aは、ステップS313−2において、メインRAM101cに記憶されている特図停止図柄データを確認し、特図停止図柄データに基づいて特図変動パターン判定テーブルを決定する。これは、本実施の形態では、遊技状態によって分けられた特図変動パターン判定テーブルは、さらに特図停止図柄データによって分けられているからである。
なお、特図停止図柄データが「19H」又は「29H」の場合、すなわち、特別図柄抽選の結果がリーチ無しハズレである場合は、さらに当該特図変動パターン判定に係る特図保留数(U1orU2)にも基づいて特図変動パターン判定テーブルを決定する。これは、本実施の形態では、リーチ無しハズレに係る特図変動パターン判定テーブルが特図保留数によっても分けられているからである。
特図変動パターン判定テーブルが決定されれば、メインCPU101aは、ステップS313−3において、特図変動パターン判定を行う。具体的には、決定した特図変動パターン判定テーブルに特図変動パターン判定用乱数を照合し、特図変動パターンを決定する。
メインCPU101aは、特図変動パターンを決定すると、図20に示す特別図柄記憶判定処理に戻り、ステップS310−7において、特図変動パターンに対応する特図変動パターン指定コマンドをメインRAM101cの演出用伝送データ格納領域にセットする。特図変動パターン指定コマンドは演出制御基板102に送信され、演出制御基板102はこのコマンドを受信することによって、特別図柄の変動表示が開始することを認識し、最終的には特図変動パターン指定コマンドに基づいて変動演出の内容に関連付けられた変動演出パターンを決定する。また、演出制御基板102はこのコマンドを受信することによって、特別図柄の変動表示が開始することを認識し、後述するルーレット演出や、説明演出、示唆演出等を実行しうる。
メインCPU101aは、ステップS310−8において、当該特別図柄の変動表示開始時における遊技条件の状態を確認し、その状態が反映された遊技状態指定コマンドをメインRAM101cの演出用伝送データ格納領域にセットする。
そして、メインCPU101aは、ステップS310−9において、当該特図変動パターンに対応付けられた特図変動時間(図9、図10参照)を特別遊技タイマカウンタにセットする。なお、特別遊技タイマカウンタは上記ステップS110において4ms毎に減算処理されていく。
メインCPU101aは、ステップS310−10において、第1特別図柄表示装置20または第2特別図柄表示装置21で特別図柄の変動表示を行うために特別図柄変動表示用データをセットする。特別図柄変動表示用データには、作動させる特別図柄表示装置の種類、変動表示の態様、変動時間等の情報が含まれる。
メインCPU101aは、ステップS310−11において、客待ち状態判定フラグ記憶領域にフラグ「00H」をセットする、すなわち、客待ち状態判定フラグ記憶領域をクリアし、ステップS310−12において、特図特電処理データ=1をセットし、当該特別図柄記憶判定処理を終了する。
次に、図24を用いて、特別図柄変動処理を説明する。メインCPU101aは、最初に、ステップS320−1において、ステップS310−9において、特別図柄の変動表示が終了するか否か、換言すれば、セットされた特図変動時間が経過したか否か(特別遊技タイマカウンタ=0か?)を判定する。その結果、特別図柄の変動表示が終了しないと判定した場合には、特別図柄変動処理を終了し、次のサブルーチンを実行する。
メインCPU101aは、特別図柄の変動表示が終了すると判定した場合には、ステップS320−2において、演出制御基板102に特別図柄の変動表示が終了することを伝えるために特図停止指定コマンドを演出用伝送データ格納領域にセットする。
メインCPU101aは、ステップS320−3において、特別図柄表示装置20、21に特別図柄を停止表示するために、上記ステップS312−13でセットされた特図停止図柄データに基づいて特図停止表示用データをセットする。これにより、遊技者に当該特別図柄抽選の結果が報知される。ステップS320−4において、メインCPU101aは、特別図柄の停止表示に要する時間(以下、「特図停止時間」という。例えば、0.8秒)を特別遊技タイマカウンタにセットする。なお、特別遊技タイマカウンタは、ステップS110において、4ms毎に減算処理されていく。
そして、メインCPU101aは、ステップS320−5において、特図特電処理データに2をセットし、ステップS320−6において第1始動口入賞フラグ又は第2始動口入賞フラグをOFFし、当該特別図柄変動処理を終了する。
図25を用いて、特別図柄停止処理を説明する。メインCPU101aは、まず、最初に、ステップS330−1において、特別図柄の停止表示が終了するか否か、換言すれば、ステップS320−4で特別遊技タイマカウンタにセットされた特図停止時間が経過したか否か(特別遊技タイマカウンタ=0?)を判定する。その結果、特別図柄の停止表示が終了しないと判定した場合には、当該特別図柄停止処理を終了し、特別図柄の停止表示が終了すると判定した場合には、ステップS330−2に処理を移す。
メインCPU101aは、ステップS330−2において、時短フラグ記憶領域にフラグがONされているか否かを判断する。時短フラグ記憶領域にフラグがONされているということは、現在、時短遊技状態であることを意味する。時短フラグ記憶領域にフラグがONされている場合には、ステップS330−3に処理を移し、時短フラグ記憶領域にフラグがOFFされている場合には、ステップS330−6に処理を移す。
ステップS330−3において、メインCPU101aは、時短遊技状態による特別図柄の変動表示の残り回数(J:以下「時短遊技状態残り回数」という)を示す時短遊技状態の残り回数カウンタのカウンタ値から「1」を減算した演算値(J−1)を、時短遊技状態残り回数(J)として記憶する。
ステップS330−4において、メインCPU101aは、時短遊技状態残り回数(J)=0か否かを判定する。時短遊技状態残り回数(J)=0であれば、ステップS330−5に処理を移し、時短遊技状態残り回数(J)=0でなければ、ステップS330−6に処理を移す。
ステップS330−5において、メインCPU101aは、時短フラグ記憶領域に記憶されているフラグをOFFする。なお、上記時短遊技状態残り回数(J)が「0」になるということは、時短遊技状態において特別図柄の変動表示が実行可能回数(Ja)行われ、「時短」状態による特別図柄の変動表示が終了することを意味する。
ステップS330−6において、メインCPU101aは、高確率フラグ記憶領域にフラグがONされているか否かを判断する。高確率フラグ記憶領域にフラグがONされているということは、現在、高確率遊技状態であることを意味する。高確率フラグ記憶領域にフラグがONされている場合には、ステップS330−7に処理を移し、高確率フラグ記憶領域にフラグがOFFされている場合には、ステップS330−10に処理を移す。
ステップS330−7において、メインCPU101aは、高確率遊技状態による特別図柄の変動表示の残り回数(X:以下、「高確率遊技状態残り回数」という)を示す高確率遊技状態残り回数カウンタのカウンタ値から「1」を減算した演算値(X−1)を、新たな高確率遊技状態残り回数(X)として記憶する。
ステップS330−8において、メインCPU101aは、高確率遊技状態残り回数(X)=0か否かを判定する。高確率遊技状態残り回数(X)=0であれば、ステップS330−9に処理を移し、高確率遊技状態残り回数(X)=0でなければ、ステップS330−10に処理を移す。
ステップS330−9において、メインCPU101aは、高確率フラグ記憶領域に記憶されているフラグをOFFする。なお、上記高確率遊技状態残り回数(X)が「0」になるということは、高確率遊技状態において特別図柄の変動表示が実行可能回数(Xa)行われ、「高確率」状態による特別図柄の変動表示が終了することを意味する。
ステップS330−10において、メインCPU101aは、現在の遊技条件の状態を確認し、該遊技状態を示す遊技状態指定コマンドを演出用伝送データ格納領域にセットする。
ステップS330−11において、メインCPU101aは、当該特別図柄停止処理に係る大当たり判定の判定結果が「大当たり」であるか否かを判定する。具体的には特図停止図柄データ記憶領域に記憶されている特図停止図柄データが大当たり特別図柄(特図停止図柄データ=10〜12、20)に係るものであるか否かを判定する。ここで、大当たり特別図柄と判定された場合には、ステップS330−14に処理を移し、大当たり特別図柄と判定されなかった場合には、ステップS330−12に処理を移す。
ステップS330−12において、メインCPU101aは、当該特別図柄停止処理に係る大当たり判定の判定結果が「小当たり」であるか否かを判定する。具体的には特図停止図柄データ記憶領域に記憶されている特図停止図柄データが小当たり特別図柄(特図停止図柄データ=16〜17)に係るものであるか否かを判定する。ここで、小当たり特別図柄と判定された場合には、ステップS330−17に処理を移し、小当たり特別図柄と判定されなかった場合には、ステップS330−13に処理を移す。
ステップS330−13において、メインCPU101aは、特図特電処理データに0をセットし、図20に示す特別図柄記憶判定処理に処理を移す。
メインCPU101aは、ステップS330−14において、特図特電処理データに3をセットし、ステップS330−15において、遊技条件フラグ記憶領域(時短フラグ記憶領域及び高確率フラグ記憶領域)、高確率遊技状態の残り変動回数カウンタ、及び、時短遊技状態の残り変動回数カウンタをリセットする。
メインCPU101aは、ステップS330−16において、特別遊技オープニング処理として、特図停止図柄データに応じたオープニング指定コマンドを演出用伝送データ格納領域にセットする。次いで、メインCPU101a、特図停止図柄データに応じたオープニング時間を特別遊技タイマカウンタにセットする。なお、特別遊技タイマカウンタは、上記ステップS110において、4ms毎に減算処理される。
ステップS330−17において、メインCPU101aは、特図特電処理データに4をセットし、ステップS330−16に処理を移す。
図26を用いて、大当たり遊技処理を説明する。まず、メインCPU101aは、ステップS340−1において、現在オープニング中であるか否かを判定する。ここでいうオープニングとは、大当たり遊技が開始されてから第1ラウンド遊技(大入賞口8の最初の開放)が開始するまでの期間のことをいう。現在オープニング中であると判定した場合には、ステップS340−2に処理を移し、現在オープニング中でないと判定した場合には、ステップS340−6に処理を移す。
ステップS340−2において、メインCPU101aは、予め設定されたオープニング時間を経過したか否かを判定する。すなわち、特別遊技タイマカウンタ=0であるか否かを判定し、特別遊技タイマカウンタ=0であると、オープニング時間を経過したと判定する。その結果、設定されたオープニング時間を経過していない場合には、当該大当たり遊技処理を終了し、次のサブルーチンを実行し、オープニング時間を経過している場合にはステップS340−3に処理を移す。
ステップS340−3において、メインCPU101aは、大当たり遊技開始処理を行う。具体的には、特図停止図柄データに応じて、いずれの大当たりであるかを確認し、大当たりの種類に応じた大入賞口開閉制御テーブルを選択すると共に、メインRAM101cの所定領域にセットする。具体的には、特図停止図柄データに応じて、長当たり遊技用大入賞口開閉制御テーブル、又は、短当たり遊技用大入賞口開閉制御テーブルをメインRAM101cの所定領域にセットする。次に、メインCPU101aは、ラウンド遊技回数記憶領域に記憶されている値(ラウンド番号(R))に「1」を加算して記憶する。なお、ステップS340−3の時点ではラウンド遊技が1回も実行されていないので、メインCPU101aは、ラウンド遊技回数記憶領域には「1」を記憶することとなる。
ステップS340−4において、メインCPU101aは、大入賞口開放処理を行う。具体的には、特電作動番号記憶領域に記憶されている値(特電作動番号(K))に「1」を加算して記憶する。そして、メインCPU101aは、大入賞口開閉ソレノイド80Bを通電して大入賞口8を開放するために、大入賞口開閉ソレノイド通電開始データをメインRAM101cの所定領域にセットする。ここで、メインCPU101aは、ステップS340−3において決定された大入賞口開閉制御テーブルを参照して、ラウンド番号(R)及び特電作動番号(K)に基づいて、大入賞口8の開放時間(大入賞口制御装置80の作動時間)を特別遊技タイマカウンタにセットする。なお、特別遊技タイマカウンタは、上記ステップS110において、4ms毎に減算処理される。
ステップS340−5において、メインCPU101aは、ラウンド指定コマンド送信判定処理を行う。具体的には、K=1であるか否かを判定し、K=1であった場合には、ラウンド指定コマンドを演出用伝送データ格納領域にセットする。これは、ラウンド遊技が開始する旨の情報を演出制御基板102に送信するためである。例えば、長当たり遊技の1回目のラウンド遊技の1回目の開放時においては、ラウンド遊技回数記憶領域に「1」がセットされ、特電作動番号記憶領域に「1」がセットされているので、第1ラウンド遊技を示すラウンド指定コマンドを演出用伝送データ格納領域にセットする。一方、特電作動番号記憶領域に「1」がセットされていない場合には、ラウンド指定コマンドを演出用伝送データ格納領域にセットせずに、当該大当たり遊技処理を終了する。すなわち、K=1である場合というのはラウンド遊技の開始を意味するので、メインCPU101aは、ラウンドの開始時にのみ、ラウンド指定コマンドを送信する。なお、演出制御基板102がラウンド指定コマンドを受信すると、例えば「ROUND1」といった具合に演出用の表示が画像表示装置14にて行われる。
ステップS340−6において、メインCPU101aは、現在エンディング中であるか否かを判定する。ここでいうエンディングとは、予め設定されたラウンド遊技を全て終了した後(大入賞口8の最後の開放が終了して)から当該大当たり遊技が終了するまでの期間のことをいう。したがって、現在エンディング中であると判断した場合には、ステップS340−17に処理を移し、エンディング時間を経過したか否かが判断され、現在エンディング中でないと判断した場合には、ステップS340−7に処理を移す。
ステップS340−7において、メインCPU101aは、大入賞口8が開放中であるか否か、すなわち、大入賞口制御装置80が作動中であるか否かを判定する。メインCPU101aは、大入賞口8が開放中であると判定した場合には、ステップS340−8において、大入賞口8の開放を終了させるための「開放終了条件」が成立したか否かを判定する。この「開放終了条件」として、ラウンド入賞カウンタのカウンタ値がラウンド遊技における規定個数(例えば9個)に達したこと、又は、最大開放時間が経過したこと(特別遊技タイマカウンタ=0となったこと)が採用されている。そして、「開放終了条件」が成立したと判定した場合にはステップS340−9に処理を移し、「開放終了条件」が成立しないと判定した場合には当該大当たり遊技処理を終了する。
ステップS340−9において、メインCPU101aは、大入賞口閉鎖処理を行う。大入賞口閉鎖処理は、大入賞口8を閉鎖するために大入賞口開閉ソレノイド80Bの通電停止データをサブRAM102cの所定領域にセットするとともに、上記ステップS340−3において決定された大入賞口開閉制御テーブルを参照して、現在のラウンド番号(R)および特電作動番号(K)に基づいて、大入賞口8の閉鎖時間を特別遊技タイマカウンタにセットする。これにより、大入賞口8が閉鎖することになる。
ステップS340−10において、メインCPU101aは、1回のラウンド遊技が終了したか否かを判定する。具体的には、1回のラウンド遊技は、特電作動番号(K)が当該ラウンド遊技において設定された開放回数となること、又は、ラウンド入賞カウンタのカウンタ値(C)が規定個数(例えば9個)に達したことを条件に終了するので、かかる条件が成立したか否かを判定する。そして、1回のラウンド遊技が終了したと判定した場合にはステップS340−12に処理を移し、1回のラウンドが終了していないと判定した場合には、当該大当たり遊技処理を終了する。
メインCPU101aは、ステップS340−7において、大入賞口8、9が開放中ではないと判定した場合には、ステップS340−11において、予め設定された閉鎖時間が経過したか否かを判断する。その結果、閉鎖時間が経過していない場合には、当該大当たり遊技処理を終了し、閉鎖時間が経過している場合にはステップS340−4に処理を移す。
ステップS340−12において、メインCPU101aは、リセット処理を行う。具体的には、特電作動番号記憶領域をクリアすると共に、ラウンド入賞カウンタのカウンタ値をクリアする。
ステップS340−13において、メインCPU101aは、大当たり遊技終了か否か、すなわち、ラウンド遊技回数記憶領域に記憶された値(ラウンド番号(R))が当該大当たり遊技で実行されるラウンド遊技回数であるか否かを判定する。メインCPU101aは「Yes」と判定する場合には、ステップS340−15に処理を移し、「No」と判定する場合には、ステップS340−14に処理を移す。
ステップS340−14において、メインCPU101aは、ラウンド遊技回数記憶領域に記憶されている現在のラウンド番号(R)に「1」を加算することで更新して記憶する。
ステップS340−15において、メインCPU101aは、大当たり遊技終了処理を行う。具体的には、ラウンド遊技回数記憶領域に記憶されたラウンド番号(R)をリセットする。
ステップS340−16において、メインCPU101aは、エンディング処理を行う。具体的には、特図停止図柄データに応じて、大当たりの種類を確認し、演出制御基板102に送信する大当たりの種類に対応付けられたエンディング指定コマンドを演出用伝送データ格納領域にセットする。次に、メインCPU101aは、大当たりの種類に応じたエンディング時間を特別遊技タイマカウンタにセットする。
ステップS340−17において、メインCPU101aは、設定されたエンディング時間を経過したか否かを判定し、エンディング時間を経過したと判定した場合にはステップS340−18に処理を移し、エンディング時間を経過していないと判定した場合には、そのまま当該大当たり遊技処理を終了する。
ステップS340−18において、メインCPU101aは、特図特電処理データに5をセットし、図28に示す大当たり遊技終了処理に処理を移す。
図27を用いて、小当たり遊技処理を説明する。まず、ステップS350−1において、メインCPU101aは、現在オープニング中であるか否かを判断する。現在オープニング中であると判断した場合には、ステップS350−2に処理を移し、現在オープニング中でないと判断した場合には、ステップS350−5に処理を移す。
ステップS350−2において、メインCPU101aは、予め設定されたオープニング時間を経過したか否かを判定する。すなわち、特別遊技タイマカウンタ=0であるか否かを判定し、特別遊技タイマカウンタ=0となったら、オープニング時間を経過したと判定する。その結果、オープニング時間を経過していない場合には、当該小当たり遊技処理を終了し、オープニング時間を経過している場合にはステップS350−3に処理を移す。
ステップS350−3において、メインCPU101aは、小当たり遊技開始処理を行う。具体的に、メインCPU101aは、特図停止図柄データに基づいて、小当たりの種類に応じた大入賞口開閉制御テーブルを選択し、小当たり遊技用大入賞口開閉制御テーブルを決定する。
ステップS350−4において、メインCPU101aは、大入賞口開放処理を行う。大入賞口開放処理では、まず特電作動番号記憶領域に記憶されている値(特電作動番号(K))に「1」を加算して記憶する。そして、大入賞口8を開放するために大入賞口開閉ソレノイド80Bの通電開始データをセットするとともに、上記ステップS350−3において決定された大入賞口開閉制御テーブルを参照して、現在の特電作動番号(K)に基づいた大入賞口8の開放時間を特別遊技タイマカウンタにセットし、当該小当たり遊技を終了する。
ステップS350−5において、メインCPU101aは、現在エンディング中であるか否かを判定する。ここでいうエンディングとは、最後の大入賞口8の開放が終了してから当該小当たり遊技が終了するまでの期間のこという。したがって、メインCPU101aは、現在エンディング中であると判定した場合には、ステップS350−13に処理を移し、現在エンディング中でないと判定した場合には、ステップS350−6に処理が移す。
ステップS350−6において、メインCPU101aは、大入賞口8が開放中であるか否かを判定する。メインCPU101aは、大入賞口8が開放中ではないと判定した場合には、ステップS350−10に処理を移し、大入賞口8が開放中であると判定した場合には、ステップS350−7において、大入賞口8の開放を終了させるための「開放終了条件」が成立したか否かを判定する。この「開放終了条件」として、ラウンド入賞カウンタのカウンタ値(C)が規定個数(例えば9個)に達したこと、または大入賞口8の1回の開放時間が経過したこと(特別遊技タイマカウンタ=0となったこと)が採用される。そして、メインCPU101aは、「開放終了条件」が成立したと判定した場合にはステップS350−8に処理を移し、「開放終了条件」が成立しないと判定した場合には当該小当たり遊技処理を終了する。
ステップS350−8において、メインCPU101aは、大入賞口閉鎖処理を行う。大入賞口閉鎖処理では、大入賞口8を閉鎖するために大入賞口開閉ソレノイド80Bの通電停止データをセットするとともに、上記ステップS350−3において決定された大入賞口開閉制御テーブルを参照して、現在の特電作動番号(K)に基づいて、大入賞口8の閉鎖時間を特別遊技タイマカウンタにセットする。これにより、大入賞口8が閉鎖することになる。
ステップS350−9において、メインCPU101aは、小当たり遊技終了条件が成立したか否かを判定する。小当たり遊技終了条件とは、特電作動番号(K)が予め設定あれた大入賞口8の開放回数になること、又は、ラウンド入賞カウンタのカウンタ値(C)が規定個数(例えば9個)に達したことである。そして、メインCPU101aは、小当たり遊技終了条件が成立したと判定した場合にはステップS350−11に処理を移し、小当たり遊技終了条件が成立していないと判定した場合には当該小当たり遊技処理を終了する。
メインCPU101aは、ステップS350−11において、小当たり遊技終了処理として、特電作動番号記憶領域に「0」をセットするとともに、ラウンド入賞カウンタのカウンタ値(C)に「0」をセットする。すなわち、特電作動番号記憶領域及びラウンド入賞カウンタをクリアする。
ステップS350−12において、メインCPU101aは、エンディング処理として、特図停止図柄データに基づいて、小当たりの種類に応じたエンディング指定コマンドを演出用伝送データ格納領域にセットすると共に、小当たりの種類に応じたエンディング時間を特別遊技タイマカウンタにセットする。
メインCPU101aは、ステップS350−10において、ステップS350−8で設定された閉鎖時間が経過したか否かを判定する。なお、閉鎖時間も、オープニング時間と同様に特別遊技タイマカウンタ=0であるか否かで判定される。その結果、メインCPU101aは、閉鎖時間を経過していないと判定した場合には、当該小当たり遊技処理を終了し、閉鎖時間を経過したと判定した場合には、ステップS350−4に処理を移す。
メインCPU101aは、ステップS350−13において、設定されたエンディング時間を経過したか否かを判定し、エンディング時間を経過したと判定した場合には、ステップS350−14に処理を移し、エンディング時間を経過していないと判定した場合には、当該小当たり遊技処理を終了する。
ステップS350−14において、メインCPU101aは、特図特電処理データに「0」をセットする。
図28を用いて、大当たり遊技終了処理を説明する。まず、ステップS360−1において、メインCPU101aは、遊技条件データをロードする。
ステップS360−2において、メインCPU101aは、ロードした遊技条件データを遊技条件決定テーブルに照合し、高確率フラグ記憶領域に高確率フラグをONするか否かの判定を行う。メインCPU101aは、高確率フラグをONしないと判定すると、ステップS360−4に処理を移し、高確率フラグをONすると判定すると、ステップS360−3において、メインRAM101cの高確率フラグ記憶領域に高確率フラグ(01H)をONすると共に、高確率遊技状態残り回数カウンタに実行可能回数(Ja)(本実施の形態では、100回)をセットする。
ステップS360−4において、メインCPU101aは、ロードした遊技条件データを遊技条件決定テーブルに照合し、時短フラグ記憶領域に時短フラグをONするか否かの判定を行う。メインCPU101aは、時短フラグをONしないと判定すると、ステップS360−6に処理を移し、時短フラグをONすると判定すると、ステップS360−5において、メインRAM101cの時短フラグ記憶領域に時短フラグ(01H)をONすると共に、時短遊技状態残り回数カウンタに実行可能回数(Ja)(本実施の形態では、100回)をセットする。
メインCPU101aは、ステップS360−6において、現在の遊技条件の状態を確認し、現在の遊技条件の状態を示す遊技状態指定コマンドを演出用伝送データ格納領域にセットし、ステップS360−7において、特図特電処理データに0をセットし、図20に示す特別図柄記憶判定処理に処理を移す。
図29を用いて、普図普電制御処理を説明する。メインCPU101aは、まず、ステップS401において普図普電処理データの値をロードし、ステップS402においてロードした普図普電処理データから分岐アドレスを参照し、普図普電処理データ=0であれば、入賞ゲート9、10への入賞に基づいて取得された普図判定情報に基づいて補助遊技を実行(第2始動口7が開放)するか否かの普通図柄判定等を含む普通図柄記憶判定処理(ステップS410)に処理を移し、普図普電処理データ=1であれば、普通図柄判定に基づいて普通図柄表示装置22が変動しているときの普通図柄変動処理(ステップS420)に処理を移し、普図普電処理データ=2であれば、普通図柄表示装置22が停止しているときの普通図柄停止処理(ステップS430)に処理を移し、普図普電処理データ=3であれば第2始動口7の開閉制御を行う(第2始動口制御装置70を作動させる)補助遊技処理(ステップS440)に処理を移す。
図30を用いて、普通図柄記憶判定処理を説明する。まず、ステップS410−1において、メインCPU101aは、普通図柄の変動表示中であるか否かを判定し、変動表示中であると判定すれば当該普通図柄記憶判定処理を終了し、変動表示中ではないと判定すればステップS410−2に処理を移す。
ステップS410−2において、メインCPU101aは、普図保留数を計数する普図保留数カウンタのカウンタ値が1以上であるかを判定する。普図保留数(G)が「0」の場合には普通図柄の変動表示は行われないため、普通図柄変動処理を終了する。
メインCPU101aは、ステップS410−2において、普図保留数(G)が「1」以上であると判定した場合には、ステップS410−3において、普通図柄保留数カウンタのカウンタ値(G)から「1」を減算して更新し、新たな普図保留数(G)を設定する。
ステップS410−4において、メインCPU101aは、普通図柄保留記憶領域に記憶されている普図判定情報のシフト処理を行う。具体的には、第1記憶部〜第4記憶部に記憶された普図判定情報を1つ前の番号の記憶部にシフトさせる。このとき、1つ前の記憶部に記憶されている普図判定情報は、所定の処理領域に書き込まれるとともに、普通図柄保留記憶領域からは消去されることとなる。ここで、普図判定情報のシフトにともなって普通図柄保留表示装置25の表示内容を変更するために、具体的には現時点の普図保留数(G)を表示するために普通図柄保留表示データをメインRAM101cの所定領域にセットする。
ステップS410−5において、メインCPU101aは、当たり判定、すなわち、普通図柄保留記憶領域に記憶された当たり判定用乱数の判定を行う。具体的には、メインCPU101aは、上記ステップS410−4でシフトされて第0記憶部にある当たり判定用乱数をメインROM101bに格納された普通図柄用の当たり判定テーブルに照合して当たりか否かの判定を行う。なお、本実施の形態では、当たり判定テーブルは、始動口入賞容易性の状態(非時短遊技状態/時短遊技状態)に対応付けられているので(図11(a)参照)、時短フラグ記憶領域を確認して、現在の始動口入賞容易性の状態に係る普通図柄用の当たり判定テーブルを選択する。
ステップS410−6において、メインCPU101aは、普通図柄判定を行う。具体的には、メインCPU101aは、上記ステップS410−4でシフトされて第0記憶部にある普通図柄判定用乱数をメインROM101bに格納された普通図柄判定テーブルに照合して普通図柄判定を行う。上述したようにこの普通図柄判定テーブルは、当たり判定の結果(当たり/ハズレ)に対応付けられているので、当該当たり判定の結果を確認して、当該当たり判定の結果に係る普通図柄判定テーブルを選択する。
そして、メインCPU101aは、ステップS410−7において、普通図柄判定の結果に基づいて普通図柄に係る停止図柄データ(以下、「普図停止図柄データ」という)、すなわち、普通図柄の種類を決定し、決定した普図停止図柄データをメインRAM101cの所定領域にセットする。
決定された普図停止図柄データは普図変動パターン判定において普図変動パターンを決定する際、図32の普通図柄停止処理において、当たり普通図柄か否かを判断する際、図33の補助遊技処理において第2始動口7の開閉態様を決定する際にも用いられる。
ステップS410−8において、メインCPU101aは、普図変動パターン判定を行う。具体的には、普図変動パターン判定を行うための普図変動パターン判定テーブルが始動口入賞容易性の状態によって分類されているので、メインCPU101aは、まず、時短フラグ記憶領域を確認して、現在の始動口入賞容易性の状態に係る普図変動パターン判定テーブルを選択する。そして、メインCPU101aは、上記ステップS410−4でシフトされて第0記憶部にある普図変動パターン判定用乱数を、選択された普図変動パターン判定テーブルに照合して普図変動パターン(普図変動時間)を決定する。
メインCPU101aは、ステップS410−9において、決定した普図変動パターンに対応する普図変動パターン指定コマンドをメインRAM101cの演出用伝送データ格納領域にセットする。普図変動パターン指定コマンドは演出制御基板102に送信され、演出制御基板102はこのコマンドを受信することによって、普通図柄の変動表示が開始することを認識し、後述するルーレット演出を実行し得る。
メインCPU101aは、ステップS410−10おいて、決定した普図変動パターンに対応する普図変動時間を補助遊技タイマカウンタにセットする。なお、補助遊技タイマカウンタは、上記ステップS110において、4ms毎に減算処理される。
メインCPU101aは、ステップS410−11において、普通図柄表示装置22において普通図柄の変動表示を行うために普通図柄変動表示用データをセットし、当たり判定の結果が当たりであれば、ステップS410−12において、普図停止図柄データを補助遊技参照データ判定テーブルに照合して補助遊技参照データを決定し、メインRAM101cの補助遊技参照データ記憶領域にセットする。
メインCPU101aは、ステップS410−13において、普図普電処理データに「1」をセットし、当該普通図柄変動処理を終了する。なお、普通図柄変動表示用データには、作動させる普通図柄表示装置22の種類、変動表示の態様、変動時間等の情報が含まれる。
次に、図31を用いて、普通図柄変動処理を説明する。メインCPU101aは、最初に、ステップS420−1において、普通図柄の変動表示が終了するか、換言すれば、ステップS410−10でセットされた普図変動時間が経過したか否か(補助遊技タイマカウンタ=0か?)を判定する。その結果、普通図柄の変動表示が終了しないと判断した場合には、普通図柄変動処理を終了し、次のサブルーチンを実行する。
メインCPU101aは、ステップS420−2において、普通演出図柄停止指定コマンドを演出用伝送データ格納領域にセットし、ステップS420−3において、上記ステップS410−8でセットされた普図停止図柄データに基づき普通図柄表示装置22に停止表示するための普図停止表示用データをセットする。これにより、遊技者に当該普通図柄抽選の結果が報知されることになる。ステップS420−4において、メインCPU101aは、補助遊技カウンタに普通図柄停止時間(例えば、0.8秒)をセットする。なお、補助遊技タイマカウンタは、ステップS110において、4ms毎に減算処理されていく。
そして、メインCPU101aは、ステップS420−5において、普図普電処理データに2をセットし、当該普通図柄変動処理を終了する。
次に、図32を用いて普通図柄停止処理を説明する。メインCPU101aは、最初に、ステップS430−1において、普通図柄の停止表示が終了するか否か、換言すれば、ステップS420−4で補助遊技タイマカウンタにセットされた普通図柄停止時間が経過したか否か(補助遊技タイマカウンタ=0?)、を判定する。その結果、普通図柄の停止表示が終了しないと判定した場合には、当該普通図柄停止処理を終了し、次のサブルーチンを実行する。
メインCPU101aは、普通図柄の停止表示が終了すると判定した場合には、ステップS430−2において、当該普通図柄停止処理に係る当たり判定の判果が「当たり」であるか否かを判定する。具体的には、普図停止図柄データ記憶領域に記憶されている普図停止図柄データが当たり普通別図柄に係るものであるか否かを判定する。ここで、当たり普通図柄と判定された場合には、ステップS430−4に処理を移し、当たり普通図柄と判定されなかった場合には、ステップS430−3に処理を移す。
メインCPU101aは、ステップS430−4において、普図普電処理データに3をセットする。そして、メインCPU101aは、ステップS430−5において、普図停止図柄データに応じたオープニング指定コマンドをメインRAM101cの演出用伝送データ格納領域にセットし、補助遊技制御テーブルに基づいて普図停止図柄に応じたオープニング時間を補助遊技タイマカウンタにセットする。なお、補助遊技タイマカウンタは、上記ステップS110において、4ms毎に減算処理される。本処理が終了されることで、普通図柄停止処理を終了する。
メインCPU101aは、ステップS430−3において、普図普電処理データに0をセットし、当該普通図柄停止処理を終了する。
図33を用いて、補助遊技処理を説明する。メインCPU101a、まず、ステップS440−1において、現在オープニング中であるか否かを判断する。現在オープニング中であると判断した場合には、ステップS440−2に処理を移し、現在オープニング中でないと判断した場合には、ステップS440−5に処理を移す。
ステップS440−2において、メインCPU101aは、予め設定されたオープニング時間を経過したか否かを判定する。すなわち、補助遊技タイマカウンタ=0であるか否かを判定し、補助遊技タイマカウンタ=0となったら、オープニング時間を経過したと判定する。その結果、オープニング時間を経過していない場合には、当該補助遊技処理を終了し、オープニング時間を経過している場合にはステップS440−3に処理を移す。
ステップS440−3において、メインCPU101aは、補助遊技開始処理を行う。補助遊技開始処理では、メインCPU101aは、まず、メインRAM101cの補助遊技参照データ記憶領域に記憶されている補助遊技参照データに基づいて第2始動口開閉制御テーブルを選択し、メインRAM101cの所定領域にセットする。
ステップS440−4において、メインCPU101aは、第2始動口開放処理を行う。第2始動口開放処理では、まず普電作動番号記憶領域に記憶されている値(普電作動番号(D))に「1」を加算して記憶する。そして、普通可動片70Aを作動させるために第2始動口開閉ソレノイド70Bの通電開始データをセットするとともに、上記ステップS440−3でセットされた第2始動口開閉制御テーブルを参照して、現在の普電作動番号(D)に基づいた第2始動口7の開放時間を補助遊技タイマカウンタにセットする。
ステップS440−5において、メインCPU101aは、現在エンディング中であるか否かを判定する。ここでいうエンディングとは、第2始動口7の最後の開放が終了してから補助遊技が終了するまでの期間のこという。したがって、メインCPU101aは、現在エンディング中であると判定した場合には、ステップS440−12に処理を移し、現在エンディング中でないと判定した場合には、ステップS440−6に処理が移す。
ステップS440−6において、メインCPU101aは、第2始動口7が開放中であるか否かを判定する。メインCPU101aは、第2始動口7が開放中であると判定した場合には、ステップS440−7において、第2始動口7の開放を終了させるための「開放終了条件」が成立したか否かを判定する。この「開放終了条件」として、始動口規定入賞カウンタのカウンタ値が規定(最大)個数(例えば10個)に達したこと、又は、第2始動口7の1回の開放時間が経過したこと(補助遊技タイマカウンタ=0となったこと)が採用される。そして、メインCPU101aは、「開放終了条件」が成立したと判定した場合にはステップS440−8に処理を移し、「開放終了条件」が成立しないと判定した場合には当該補助遊技処理を終了する。
ステップS440−8において、メインCPU101aは、第2始動口閉鎖処理を行う。第2始動口閉鎖処理では、第2始動口7を閉鎖するために第2始動口開閉ソレノイド70Bの通電停止データをセットするとともに、上記ステップS440−3でセットされた第2始動口開閉制御テーブルを参照して、現在の普電作動番号(D)に基づいて、第2始動口7の閉鎖時間を補助遊技タイマカウンタにセットする。これにより、第2始動口7が閉鎖することになる。
ステップS440−9において、メインCPU101aは、補助遊技終了条件が成立し、補助遊技が終了するか否かを判定する。補助遊技終了条件とは、普電作動番号(D)が予め設定された第2始動口7の開放回数になること、又は、始動口規定入賞カウンタのカウンタ値が最大個数(例えば10個)に達したことである。そして、メインCPU101aは、補助遊技終了条件が成立したと判定した場合にはステップS440−10に処理を移し、補助遊技終了条件が成立していないと判定した場合には当該補助遊技処理を終了する。
ステップS440−10において、メインCPU101aは、普電作動番号記憶領域に「0」をセットするとともに、第2始動口入賞規定カウンタに「0」をセットする。すなわち、普電作動番号記憶領域および第2始動口規定入賞カウンタをクリアする。
ステップS440−11において、メインCPU101aは、普図停止図柄データに応じたエンディング指定コマンドを演出用伝送データ格納領域にセットすると共に、補助遊技制御テーブルに基づいて普図停止図柄データに応じたエンディング時間を補助遊技タイマカウンタにセットする。
メインCPU101aは、ステップS440−6において第2始動口7が開放中ではないと判定した場合には、ステップS440−13において、ステップS440−8で設定された閉鎖時間が経過したか否かを判定する。なお、閉鎖時間も、オープニング時間と同様に補助遊技タイマカウンタ=0であるか否かで判定される。その結果、メインCPU101aは、閉鎖時間を経過していないと判定した場合には、当該補助遊技処理を終了し、閉鎖時間を経過したと判定した場合には、ステップS440−4に処理を移す。
メインCPU101aは、ステップS440−12において、設定されたエンディング時間を経過したか否かを判定し、エンディング時間を経過したと判定した場合には、ステップS440−14に処理を移し、エンディング時間を経過していないと判定した場合には、当該補助遊技処理を終了する。
ステップS440−14において、メインCPU101aは、普図普電処理データ=0をセットし、当該補助遊技処理を終了する。
(演出制御基板によるメイン処理)
次に、演出制御基板102におけるサブCPU102aにより実行される処理について説明する。
最初に、図34を用いて、演出制御基板102のメイン処理を説明する。電源基板107からサブCPU102aに電力が供給されると、サブCPU102aにシステムリセットが発生し、サブCPU102aは、以下のメイン処理を行う。
まず、ステップS1001において、サブCPU102aは、初期化処理を行う。この処理において、サブROM102bからメイン処理プログラムを読み込むとともに、フラグやコマンドなどが記憶されるサブRAM102cを初期化する処理を行う。
ステップS1002において、サブCPU102aは、特図保留アイコン態様判定用乱数、変動演出パターン判定用乱数、演出モード判定用乱数、ルーレット演出判定用乱数、チャレンジキャラクタ判定用乱数、停車マス判定用乱数、特図保留アイコン変化予告判定用乱数、連続説明演出判定用乱数、説明演出実行判定用乱数、示唆演出実行判定用乱数、およびキャラクタ表示判定用乱数等からなる演出を制御するために用いる演出用乱数を更新する処理を行う。
なお、演出用乱数を構成する各種乱数毎に、サブRAM102cにおいて乱数カウンタが設けられている。演出用乱数の更新処理においては、乱数の種別毎に設けられた乱数カウンタを「1」加算する。演出用乱数を構成する各種の乱数には乱数範囲が設けられている。乱数範囲は、「0」から、その乱数に定められた最大値までとなっている。そして、乱数の更新において、乱数カウンタが示す乱数値が乱数範囲の最大値である場合、乱数カウンタを「1」加算せずに「0」に戻す。
また、乱数範囲の最大値は、乱数の種別によって異なるように設定されている(図51〜図72参照)。これは、演出用乱数に係る乱数カウンタが完全に同期し、常時同一の乱数値となることを防ぐためである。演出用乱数に係る乱数カウンタが完全に同期することを防ぐことができれば良いので、各種の乱数範囲の最大値を異ならせるのではなく、各種の演出用乱数に相互に異なる初期値乱数を設け、乱数の更新において、乱数カウンタが示す乱数値が乱数範囲の最大値である場合、その時の初期値乱数からそれぞれの乱数値を新たに更新するようにしてもよい。
(演出制御基板によるタイマ割込処理)
演出制御基板102に設けられたリセット用クロックパルス発生回路によって、所定の周期(例えば、4ミリ秒)毎にクロックパルスが発生されることで、図35に示すタイマ割込処理が実行される。
まず、ステップS1100において、サブCPU102aは、サブCPU102aのレジスタに格納されている情報をスタック領域に退避させる。
ステップS1200において、サブCPU102aは、各種の演出に係る時間管理を行うための各タイマカウンタを更新する時間制御処理を行う。
ステップS1300において、サブCPU102aは、コマンド解析処理を行う。この処理において、サブCPU102aは、サブRAM102cの受信バッファに格納されているコマンドを解析する処理を行う。詳しくは、図36〜図49を用いて後述する。
なお、演出制御基板102は、主制御基板101から送信されたコマンドを受信すると、図示しない演出制御基板102の受信割込処理を行い、受信したコマンドを受信バッファに格納する。その後、本ステップS1300において受信したコマンドを解析する処理が行われる。
ステップS1400において、サブCPU102aは、客待ち状態において行われる客待ち演出を制御する客待ち演出制御処理を行う。
ステップS1500において、サブCPU102aは、演出ボタン検出スイッチ18a、または選択ボタン検出スイッチ19aからの入力信号のチェックを行い、演出ボタン18A、または選択ボタン19Aに対する操作に基づく演出入力制御処理を行う。
ステップS1600において、サブCPU102aは、サブRAM102cの送信バッファにセットされている各種の演出制御コマンドをランプ制御基板104及び画像制御基板105へ送信するデータ出力処理を行う。
ステップS1700において、サブCPU102aは、ステップS1100で退避した情報をサブCPU102aのレジスタに復帰させる。
(演出制御基板によるコマンド解析処理)
図36及び図37を用いて、演出制御基板102によるコマンド解析処理を説明する。
ステップS1310において、サブCPU102aは、新たにコマンドを受信し、受信バッファにコマンドが記憶されているか否かを判定する。サブCPU102aは、コマンドを受信していないと判定するとステップS1392に処理を移し、コマンドを受信したと判定するとステップS1311に処理を移す。
ステップS1311において、サブCPU102aは、受信バッファに格納されているコマンドが、客待ち状態指定コマンドであるか否かを判定する。サブCPU102aは、受信バッファに格納されているコマンドが客待ち状態指定コマンドであると判定すると、ステップS1312に処理を移し、客待ち状態指定コマンドではないと判定するとステップS1320に処理を移す。
サブCPU102aは、ステップS1312において、客待ち演出準備処理を行い、ステップS1392に処理を移す。客待ち演出準備処理では、サブCPU102aは、サブRAM102cの客待ち演出フラグ記憶領域に客待ち演出待機フラグをONすると共に、客待ち演出を開始するまでの待機時間(客待ち演出待機時間:例えば、30秒)を客待ち演出タイマカウンタにセットする。
なお、サブCPU102aは、ステップS1400の客待ち演出制御処理において、客待ち演出タイマカウンタにセットされた客待ち演出待機時間が経過したか否かを判定し、客待ち演出待機時間が経過したと判定すると、客待ち演出待機フラグをOFFして客待ち演出実行フラグをONすると共に、客待ち演出の演出情報を示す客待ち演出制御コマンドをサブRAM102cの送信バッファにセットする。セットされた客待ち演出制御コマンドは、ステップS1600のデータ出力処理によってランプ制御基板104及び画像制御基板105に送信される。ランプ制御基板104及び画像制御基板105は、客待ち演出制御コマンドを受信すると、当該コマンドに基づいて所定時間(例えば、20秒)の客待ち演出を繰り返し実行する。
サブCPU102aは、ステップS1320において、受信バッファに格納されているコマンドが、始動口入賞指定コマンドであるか否かを判定する。サブCPU102aは、受信バッファに格納されているコマンドが始動口入賞指定コマンドであると判定すると、ステップS1321〜ステップS1322に処理を移し、始動口入賞指定コマンドではないと判定するとステップS1330に処理を移す。
サブCPU102aは、ステップS1321において、特図保留アイコン表示処理を行い、ステップS1322に処理を移す。特図保留アイコン表示処理については、図38を用いて後述する。
サブCPU102aは、ステップS1322において、連続説明演出決定処理を行い、ステップS1392に処理を移す。連続説明演出決定処理については、図39を用いて後述する。
サブCPU102aは、ステップS1330において、受信バッファに格納されているコマンドが、演出図柄指定コマンドであるか否かを判定する。サブCPU102aは、受信バッファに格納されているコマンドが演出図柄指定コマンドであると判定すると、ステップS1331に処理を移し、演出図柄指定コマンドはないと判定すると、ステップS1340に処理を移す。
サブCPU102aは、ステップS1331において、特図抽選演出を構成し、特別図柄の停止表示が行われているときに行われる演出図柄の停止表示を行うための演出図柄停止表示パターン決定処理を行い、ステップS1392に処理を移す。演出図柄パターン決定処理では、サブCPU102aは、演出図柄指定コマンドを解析して、受信した演出図柄指定コマンドが有する情報に基づいて、画像表示装置14に停止表示させる演出図柄、すなわち、演出図柄の停止表示において所定の有効ライン上に配置された装飾図柄の配列(組み合わせ)を決定する。
サブCPU102aは、ステップS1340において、受信バッファに格納されているコマンドが、特図変動パターン指定コマンドであるか否かを判定する。サブCPU102aは、受信バッファに格納されているコマンドが特図変動パターン指定コマンドであると判定すると、ステップS1341〜ステップS1344に処理を移し、特図変動パターン指定コマンドはないと判定すると、ステップS1350に処理を移す。
サブCPU102aは、ステップS1341において、演出シフト処理を行う。演出シフト処理については、図40を用いて後述する。
サブCPU102aは、ステップS1342において、客待ち演出終了処理を行う。客待ち演出終了処理については、図41を用いて後述する。
サブCPU102aは、ステップS1343において、特図抽選演出を構成し、特別図柄の変動表示が行われているときに行われる変動演出(演出図柄の変動表示を含む)の演出内容である変動演出パターンを決定する変動演出パターン決定処理を行う。変動演出パターン決定処理については、図42〜図43を用いて後述する。
サブCPU102aは、ステップS1344において、特定演出決定処理を行い、ステップS1392に処理を移す。特定演出決定処理については、図44を用いて後述する。
サブCPU102aは、ステップS1350において、受信バッファに格納されているコマンドが、特図変動停止指定コマンドであるか否かを判定する。サブCPU102aは、受信バッファに格納されているコマンドが特図変動停止指定コマンドであると判定すると、ステップS1351〜ステップS1352に処理を移し、特図変動停止指定コマンドではないと判定すると、ステップS1360に処理を移す。
サブCPU102aは、ステップS1351において、演出図柄変動停止処理として、演出図柄の変動表示を停止させ、演出図柄の停止表示を行うことを示す演出図柄停止制御コマンドをサブRAM102cの送信バッファにセットする。演出図柄変動停止制御コマンドは、ステップS1600のデータ出力処理によってランプ制御基板104及び画像制御基板105に送信される。ランプ制御基板104及び画像制御基板105は、演出図柄停止制御コマンドを受信することにより、当該変動演出が終了することを認識し、当該変動演出を終了させると共に、演出図柄の停止表示を行う。
サブCPU102aは、ステップS1352において、特別図柄の変動表示の終了を契機に演出モードを設定するための演出モード設定処理を行い、ステップS1392に処理を移す。演出モード設定処理については、図45を用いて後述する。
なお、演出モードとは、本実施の形態では、特別図柄抽選(あるいは、特別図柄の変動表示)に対応して画像表示装置14等の演出装置で行われる変動演出の分類態様であり、遊技条件が通常遊技状態(低確率遊技状態且つ非時短遊技状態)である場合にいずれかの演出モードに制御される。
サブCPU102aは、ステップS1360において、受信バッファに格納されているコマンドが、普図変動パターン指定コマンドであるか否かを判定する。サブCPU102aは、受信バッファに格納されているコマンドが普図変動パターン指定コマンドであると判定すると、ステップS1361に処理を移し、普図変動パターン指定コマンドではないと判定すると、ステップS1370に処理を移す。
サブCPU102aは、ステップS1361において、後述するルーレット演出についての種々の判定を行う普図ルーレット演出判定処理を行い、ステップS1392に処理を移す。普図ルーレット演出判定処理については、図46を用いて後述する。
サブCPU102aは、ステップS1370において、受信バッファに格納されているコマンドが、遊技状態指定コマンドであるか否かを判定する。サブCPU102aは、受信バッファに格納されているコマンドが遊技状態指定コマンドであると判定すると、ステップS1371に処理を移し、遊技状態指定コマンドはないと判定すると、ステップS1380に処理を移す。
サブCPU102aは、ステップS1371において、受信した遊技状態指定コマンドが示す遊技状態を示すデータをサブRAM102cの遊技状態記憶領域にセットし、ステップS1392に処理を移す。
サブCPU102aは、ステップS1380において、受信バッファに格納されているコマンドが、特別遊技に係るオープニング指定コマンドであるか否かを確認する。サブCPU102aは、受信バッファに格納されているコマンドが特別遊技オープニング指定コマンドであると判定すると、ステップS1381に処理を移し、特別遊技オープニング指定コマンドはないと判定すると、ステップS1382に処理を移す。
サブCPU102aは、ステップS1381において、特別遊技のオープニング中とラウンド遊技中に行う演出である特別遊技演出の演出態様である特別遊技演出パターンを決定する特別遊技演出パターン決定処理を行い、ステップS1392に処理を移す。
サブCPU102aは、ステップS1382において、受信バッファに格納されているコマンドが、ラウンド指定コマンドであるか否かを確認する。サブCPU102aは、受信バッファに格納されているコマンドがラウンド指定コマンドであると判定すると、ステップS1383に処理を移し、ラウンド指定コマンドはないと判定すると、ステップS1384に処理を移す。
サブCPU102aは、ステップS1383において、ラウンド演出の態様であるラウンド演出パターンを決定するラウンド演出パターン決定処理を行い、ステップS1392に処理を移す。具体的には、サブCPU102aは、ラウンド指定コマンドに基づいてラウンド演出パターンを決定すると共に、決定したラウンド演出パターンを示すラウンド演出データをラウンド演出パターン記憶領域にセットし、決定したラウンド演出パターンを示すラウンド演出制御コマンドをサブRAM102cの送信バッファにセットする。
サブCPU102aは、ステップS1384において、受信バッファに格納されているコマンドが、特別遊技に係るエンディング指定コマンド(特別遊技エンディング指定コマンド)であるか否かを確認する。サブCPU102aは、受信バッファに格納されているコマンドが特別遊技エンディング指定コマンドであると判定するとステップS1385に処理を移し、特別遊技エンディング指定コマンドではないと判定すると、ステップS1390に処理を移す。
サブCPU102aは、ステップS1385において、エンディング演出の演出態様であるエンディング演出パターンを決定する特別遊技エンディング演出パターン決定処理を行い、ステップS1392に処理を移す。
サブCPU102aは、ステップS1390において、受信バッファに格納されているコマンドが、補助遊技に係るオープニング指定コマンドであるか否かを確認する。サブCPU102aは、受信バッファに格納されているコマンドが補助遊技に係るオープニング指定コマンドであると判定すると、ステップS1391に処理を移し、補助遊技に係るオープニング指定コマンドではないと判定すると、ステップS1392に処理を移す。
サブCPU102aは、ステップS1391において、ロング開放演出実行判定処理を行い、ステップS1392に処理を移す。ロング開放演出実行判定処理については、図47を用いて後述する。
サブCPU102aは、ステップS1392において、ルーレット演出実行制御処理を行い、当該コマンド解析処理を終了する。ルーレット演出実行制御処理については、図49を用いて後述する。
(演出制御基板の特図保留アイコン表示処理)
図38を用いて、演出制御基板102による特図保留アイコン表示処理を説明する。特図保留アイコン表示処理とは、特図保留アイコンを画像表示装置14の表示部140に表示するための処理である。
特図保留アイコンとは、ステップS230の第1始動口検出信号入力処理又はステップS240の第2始動口検出信号入力処理で特図判定情報がメインRAM101cに記憶され、特別図柄の変動表示(あるいは、特別図柄抽選)を実行する権利を得たものの、当該特別図柄の変動表示を直ぐには開始できない保留状態にあるため、当該保留状態にある特別図柄の変動表示を実行する権利を表すアイコン(画像)である。特図保留アイコンは、第1始動口6への入賞に基づく第1特別図柄の変動表示の実行する権利についての第1特図保留アイコンと、第2始動口7への入賞に基づく第2特別図柄の変動表示を実行する権利についての第2特図保留アイコンと、で構成される(以下、第1特図保留アイコンと第2特図保留アイコンの何れも指す場合は、単に「特図保留アイコン」という)。
なお、保留状態にある特別図柄の変動表示を実行する権利を表す特図保留アイコンに対して、メインRAM101cの特別図柄当該記憶領域に記憶されている特図判定情報に対応する実行中の特別図柄の変動表示を表すアイコン(画像)を特図変動アイコンという。特図変動アイコンも画像表示装置14の表示部140に表示される。特図保留アイコン及び特図変動アイコンについての詳細は後述する。
サブCPU102aは、ステップS1321−1において、ステップS1320で受信したと判定された始動口入賞指定コマンドをサブRAM102cの演出情報保留記憶領域に記憶する。
図50(a)に示すように、演出情報保留記憶領域は、第1始動口入賞指定コマンドが記憶される第1演出情報保留記憶領域と、第2始動口入賞指定コマンドが記憶される第2演出情報保留記憶領域と、現在行われている特図変動表示(変動演出)に対応する第1始動口入賞指定コマンド又は第2始動口入賞指定コマンドが記憶される演出情報当該記憶領域とで構成されている。
なお、第1演出情報保留記憶領域及び第2演出情報保留記憶領域は、メインRAM101cの第1特図保留記憶領域及び第2特図保留記憶領域のように、第1記憶部〜第4記憶部に分けられている。第1始動口入賞指定コマンド及び第2始動口入賞指定コマンドは、それぞれに対応する演出情報保留記憶領域において始動口入賞指定コマンドが記憶されていない記憶部の中で番号の小さい記憶部から順に記憶されていく。なお、第1始動口入賞指定コマンド及び第2始動口入賞指定コマンドが記憶される演出情報当該記憶領域は、便宜上、第0記憶部として取り扱う。
各記憶部は、始動口入賞指定コマンドが記憶される始動口入賞指定コマンド領域と、特図保留アイコン表示についての演出パターンである特図保留アイコン演出パターンを表す特図保留アイコン演出パターンデータを記憶する特図保留アイコン演出パターンデータ領域と、を備える。
サブCPU102aは、ステップS1321−2において、サブRAM102cの遊技状態記憶領域にセットされているデータを確認し、現在の遊技状態が通常遊技状態であるか否かを判断する。そして、現在の遊技状態が通常遊技状態であると判断するとステップS1321−3に処理を移し、現在の遊技状態が通常遊技状態ではないと判断するとステップS1321−4に処理を移す。
サブCPU102aは、ステップS1321−3において、設定されている演出モードが演出モードBまたは演出モードCであるか否かを判断する。そして、設定されている演出モードが演出モードBまたは演出モードCであると判断するとステップS1321−4に処理を移し、設定されている演出モードが演出モードBまたは演出モードCではない、すなわち演出モードAであると判断すると特図保留アイコン表示処理を終了する。
サブCPU102aは、ステップS1321−4において、現在、特図保留アイコン変化予告の実行が禁止されている期間である特図保留アイコン変化予告禁止期間であるか否かを判定する。
特図保留アイコン変化予告とは、特図保留アイコン態様を通常の通常態様とは異なる特別態様で表示することで、当該特図保留アイコンに係る特別図柄抽選の抽選結果についての大当たり当選の期待度(大当たり当選期待度)が通常態様より高いことを示唆する予告演出のことである。本実施の形態では、特図保留アイコン変化予告禁止期間として、予め設定された特定のリーチ演出の実行中、特別遊技演出の実行中、特別遊技のエンディング演出の実行中、後述するルーレット演出の実行中、後述するロング開放演出の実行中、及び、特図保留アイコン変化予告の実行中に設定されている。これは、特図保留アイコン変化予告が他の演出と重複して実行されることによって、双方の演出効果が低下することを防ぐためである。
なお、本実施の形態では、特図保留アイコン態様としては、通常態様、特別態様1〜特別態様3の4種類が設定されている。通常態様は、特図保留アイコンについての標準的な表示態様であり、特別態様1は、通常態様より大当たり当選期待度が高いことを表し、特別態様2は、特別態様1より大当たり当選期待度が高いことを表し、特別態様3は、長当たり当選が確定したことを表す(図51〜図52参照)。
サブCPU102aは、ステップS1321−4において、特図保留アイコン変化予告禁止期間であると判定すると、ステップS1321−11に処理を移し、特図保留アイコン変化予告禁止期間ではないと判定するとステップS1321−5に処理を移す。
サブCPU102aは、ステップS1321−5において、特図保留アイコン演出パターン判定用乱数カウンタが示す特図保留アイコン演出パターン判定用乱数を取得し、ステップS1321−4において、特図保留アイコン演出パターン判定テーブルを選択する。特図保留アイコン演出パターン判定テーブルは、当該特図保留アイコン表示処理の対象となる特図保留アイコン態様を決定するためのテーブルであり、始動口入賞指定コマンドに関連付けられている(図51〜図52参照)。
図51〜図52に示すように、始動口入賞指定コマンドに関連付けられた各特図保留アイコン演出パターン判定テーブルには、図51〜図52に示す特図保留アイコン演出パターン判定値割合(%)となるように、特図保留アイコン演出パターン判定値と、特図保留アイコン態様、ルーレット演出の実行の有無及びルーレット演出を実行する場合のルーレット演出の種別(ルーレット演出種別)とが対応付けられて格納されている。また、特図保留アイコン態様、ルーレット演出の実行の有無並びにルーレット演出種別の組み合わせを表す特図保留アイコン演出パターンデータと特図保留アイコン態様判定値とも対応付けられて格納されている。
詳細は後述するが、ルーレット演出は、予め設定された所定事項を示唆する一種の予告演出であり、始動口6、7への入球による特図判定情報の記憶(特別図柄の変動表示を実行する権利の獲得)、特別図柄抽選又は普通図柄抽選を契機に実行され得る。ルーレット演出種別は、ルーレット演出の演出内容を表し、演出種別1及び演出種別2が設定されており、両演出種別には具体的な演出内容が対応付けられている。
演出種別1のルーレット演出(以下、「第1ルーレット演出」という)では、図77(a)に示すように、画像表示装置14の表示部140に、複数の第1マス画像M11〜M19が設けられた第1レール画像R1が表示される。一方、演出種別2のルーレット演出(以下、「第2ルーレット演出」という)では、図77(b)に示すように、画像表示装置14の表示部140に、複数の第2マス画像M21〜M29が設けられた第2レール画像R2が表示されることによって行われる。以後、第1レール画像R1と第2レール画像R2の何れも指す場合、単に「レール画像R」と称し、第1マス画像M11〜M19と第2マス画像M21〜M29の何れも指す場合、「マス画像M1〜M9」と称す。
そして、レール画像Rの上を列車画像Tが走行し、何れかのマス画像M1〜M9に停車する。列車画像Tが停車するマス画像M1〜M9の種類、換言すれば、形状や図柄などからなるマス画像M1〜M9の演出態様によって、特別図柄抽選結果、普通図柄抽選結果、特図保留アイコン変化予告の実行、大当たり当選期待度等の予め設定された所定事項が示唆されている。
列車画像Tが、特図保留アイコン変化予告の実行を示唆するマス画像(本実施の形態では、第1マス画像M15又は第2マス画像M25)に停車すると、特図保留アイコンが変化し得る。ここで、「変化し得る」となっているのは、列車画像Tが、特図保留アイコン変化予告の実行を示唆する第1マス画像M15又は第2マス画像M25に停車しても、特図保留アイコンが変化する場合と変化しない(所謂、「ガセ」)場合とがあるからである。
図51〜図52に示す特図保留アイコン演出パターン判定テーブルに示すように、特図保留アイコン態様として、特別態様1〜特別態様3が設定されているが、ルーレット演出を実行させてから特別態様1〜特別態様3に変化させる(図51〜図52における「ルーレット演出実行」)のか、ルーレット演出を実行させないで特別態様1〜特別態様3に変化させる(図51〜図52における「ルーレット演出不実行」)のかが特図保留アイコン演出パターンの一要素として設定されている。なお、特別態様1〜特別態様3についてのルーレット演出実行は、ルーレット演出で列車画像Tをマス画像M15、M25に停車させることを意味する。
また、ルーレット演出を実行させる場合は、そのルーレット演出の演出種別(図51〜図52における「演出種別1・演出種別2」)も特図保留アイコン演出パターンの一要素として設定されている。
一方、特図保留アイコン態様として、通常態様が設定されているが、こちらもルーレット演出を実行するのか否か(図51〜図52における「ルーレット演出実行・ルーレット演出不実行」)が特図保留アイコン演出パターンの一要素として設定されている。なお、特図保留アイコンが通常態様の場合にルーレット演出が実行されて、列車画像Tがマス画像M15又はM25に停車しても、当該特図保留アイコン態様は通常態様であるので、特図保留アイコンが変化することはない。すなわち、通常態様の場合のルーレット演出の実行は、必ず、所謂ガセのルーレット演出となる。
サブCPU102aは、ステップS1321−7において、取得した特図保留アイコン演出パターン判定用乱数を、選択した特図保留アイコン演出パターン判定テーブルに照合して特図保留アイコン演出パターンを判定し、ステップS1321−8において、当該判定結果を表す特図保留アイコン演出パターンデータをサブRAM102cの演出情報保留記憶領域に記憶する。なお、当該特図保留アイコン演出パターンデータの記憶は、ステップS1321−1で始動口入賞指定コマンドを記憶した記憶部と同一の記憶部の特図保留アイコン演出パターンデータ領域に行う。
サブCPU102aは、ステップS1321−9において、決定された特図保留アイコン演出パターンがルーレット演出不実行の特別態様(特別態様1〜特別態様3)を示す特図保留アイコン演出パターンであるか否かを判定する。サブCPU102aは、ルーレット演出不実行の特別態様(特別態様1〜特別態様3)を示す特図保留アイコン演出パターンであると判定するとステップS1321−10に処理を移し、ルーレット演出不実行の特別態様を示す特図保留アイコン演出パターンではない、すなわち、通常態様又はルーレット演出実行の特別態様(特別態様1〜特別態様3)であると判定するとステップS1321−11に処理を移す。
サブCPU102aは、ステップS1321−10において、ステップS1321−7の判定で決定された特別態様を表す特図保留アイコン特別態様制御コマンドをサブRAM102cの送信バッファにセットする。ここでセットされる特図保留アイコン特別態様制御コマンドには、該始動口入賞指定コマンドに係る始動口の種類(第1始動口6or第2始動口7)及び該始動口の種類に応じた始動口入賞指定コマンドが記憶されている記憶部(第1記憶部〜第4記憶部)に関する情報も含まれている。
送信バッファにセットされた特図保留アイコン特別態様制御コマンドは、ステップS1600のデータ出力処理によってランプ制御基板104及び画像制御基板105に送信される。画像制御基板105は、特図保留アイコン特別態様制御コマンドを受信すると、当該コマンドが示す始動口の種類及び当該コマンドが記憶されている記憶部に応じた表示位置に特別態様の特図保留アイコンを表示する。
サブCPU102aは、ステップS1321−11において、特図保留アイコン通常態様制御コマンドをサブRAM102cの送信バッファにセットする。ここでセットされる特図保留アイコン通常態様制御コマンドには、該始動口入賞指定コマンドに係る始動口の種類(第1始動口6or第2始動口7)及び該始動口の種類に応じた始動口入賞指定コマンドが記憶されている記憶部(第1記憶部〜第4記憶部)に関する情報も含まれている。
送信バッファにセットされた特図保留アイコン通常態様制御コマンドは、ステップS1600のデータ出力処理によってランプ制御基板104及び画像制御基板105に送信される。画像制御基板105は、特図保留アイコン通常表示態様制御コマンドを受信すると、当該コマンドが示す始動口の種類及び当該コマンドが記憶されている記憶部に応じた表示位置に通常態様の特図保留アイコンを表示する。
サブCPU102aは、ステップS1321−12において、当該特図保留アイコン表示処理でセットされた特図保留アイコン演出パターンデータが、ルーレット演出実行を表す特図保留アイコン演出パターンデータ、すなわち、当該特図保留アイコン表示に伴ってルーレット演出を実行するか否かを判定する。サブCPU102aは、ルーレット演出を実行しないと判定すると、当該特図保留アイコン表示処理を終了し、ルーレット演出を実行すると判定すると、ステップS1321−13に処理を移す。
サブCPU102aは、ステップS1321−13において、特図保留アイコン表示に伴ってルーレット演出を実行することを表す入賞ルーレット演出実行フラグをサブRAM102cの入賞ルーレット演出実行フラグ記憶領域にONし、ステップS1321−14に処理を移す。
サブCPU102aは、ステップS1321−14において、ルーレット演出の演出内容を決定するルーレット演出内容決定処理を行い、当該特図保留アイコン表示処理を終了する。ルーレット演出内容決定処理については、図48を用いて後述する。
(演出制御基板の連続説明演出決定処理)
図39を用いて、演出制御基板102による連続説明演出決定処理を説明する。連続説明演出決定処理とは、複数回の特別図柄の変動表示にわたって、遊技機に関する説明を行う演出を連続して行うための処理である。
サブCPU102aは、ステップS1322−1において、サブRAM102cの遊技状態記憶領域にセットされているデータを確認し、現在の遊技状態が通常遊技状態であるか否かを判断する。そして、現在の遊技状態が通常遊技状態であると判断するとステップS1322−2に処理を移し、現在の遊技状態が通常遊技状態ではないと判断すると連続説明演出決定処理を終了する。
サブCPU102aは、ステップS1322−2において、設定されている演出モードが演出モードAであるか否かを判断する。そして、設定されている演出モードが演出モードAであると判断するとステップS1322−3に処理を移し、設定されている演出モードが演出モードAではない、すなわち演出モードBまたは演出モードCであると判断すると連続説明演出決定処理を終了する。
サブCPU102aは、ステップS1322−3において、連続説明演出の実行中であるか否かを判断する。具体的には、サブCPU102aは、連続説明演出フラグ記憶領域を確認し、連続説明演出フラグがONされているか否かを判断する。そして、連続説明演出フラグがONされており、連続説明演出の実行中である場合は連続説明演出決定処理を終了し、連続説明演出フラグがOFFであり、連続説明演出の実行中である場合はステップS1322−4に処理を移す。
サブCPU102aは、ステップS1322−4において、連続説明演出を実行するか否か、および実行する連続説明演出の種類を、図53に示す連続説明演出判定用テーブルを参照し、取得した連続説明演出判定用乱数に基づいて判定する。
図53に示すように、始動口入賞指定コマンドに関連付けられた連続説明演出判定テーブルには、図53に示す判定値割合(%)となるように、連続説明演出判定値と、連続説明演出の実行の有無、および連続説明演出を実行する場合の連続説明演出の種類が対応付けられて格納されている。また、連続説明演出の実行の有無や、連続説明演出を実行する場合の連続説明演出の種類を表す連続説明演出データとも対応付けられて格納されている。
サブCPU102aは、ステップS1322−5において、上記ステップS1322−4において連続説明演出を実行すると判定されたか否かを判断する。そして、連続説明演出を実行すると判定された場合はステップS1322−6に処理を移し、連続説明演出を実行しないと判定された場合は連続説明演出決定処理を終了する。
サブCPU102aは、ステップS1322−6において、サブRAM102cの連続説明演出カウンタに、特別図柄の保留数に対応した値をセットする処理を行う。この連続説明演出カウンタの値は、変動演出の実行にともなって連続説明演出が行われるごとに減算されていき、「0」まで減算されると連続説明演出の実行を終了する。これにより、連続説明演出は、1回目の連続説明演出が行われた契機となった始動口入賞指定コマンドに基づく変動演出が実行されるまで行われる。
サブCPU102aは、ステップS1322−7において、上記ステップS1322−4において決定された種類の連続説明演出に対応する連続説明演出データをサブRAM102cの連続説明演出データ記憶領域にセットする。これにより、図90(a)に示すように、画像表示装置14の表示部140において、連続説明演出を実行する所定のキャラクタである連続説明演出実行キャラクタVが表示され、連続説明演出が実行される。
連続説明演出データ記憶領域にセットされた連続説明演出データは、連続説明演出カウンタの値が減算されるたびに更新される。これにより、次回の変動演出から当該連続説明演出決定処理の契機となった始動口入賞指定コマンドに基づく変動演出が実行されるまで、連続説明演出が実行されることになる。
このように、事前判定結果と連続説明演出判定用乱数とに基づいて連続説明演出を行う。連続説明演出は3種類が設定されており、それぞれ連続説明演出の内容が異なる。例えば、連続説明演出を開始するときの保留数が3個の場合は、連続説明演出カウンタに「3」をセットする。そして、連続説明演出1の場合は、1回目の変動演出では「あと2回でリーチになるとチャンス」と表示し、2回目の変動演出では「あと1回でリーチになるとチャンス」と表示し、3回目の変動演出において「この変動がリーチだとチャンス」と表示する連続説明演出を行う(図90参照)。また、連続説明演出2の場合は、3回目で「この変動はアツイぞ」と説明し、連続説明演出3の場合は「この変動はもしかして・・・」と説明する。
事前判定結果がハズレの場合は、連続説明演出1のみが実行される可能性があり、事前判定結果が大当たりの場合は、連続説明演出1よりも連続説明演出2や連続説明演出3の方が実行される割合が高い。例えば、事前判定結果がリーチ無しハズレである場合は、90%の割合で連続説明演出を実行しないと判定され、10%の割合で連続説明演出1を実行すると判定される。また、事前判定結果が確変大当たりの場合は、27.5%の割合で連続説明演出1を実行すると判定され、55%の割合で連続説明演出2を実行すると判定される。すなわち、連続説明演出1が実行された場合よりも連続説明演出2が実行された場合の方が、遊技者に与える大当たりに対する期待度が高い。なお、これにかぎらず、事前判定結果に基づいて、様々な説明を行う演出を行ってもよいが、連続説明演出で説明する内容は、大当たりの有無やリーチ演出の有無等を示唆する演出であることが望ましい。
また、始動口指定入賞コマンドを受信したときの演出モードが演出モードAの場合は連続説明演出が実行可能であり、演出モードBまたは演出モードCの場合は特図保留アイコンの変化予告やルーレット演出が実行可能となっている。
(演出制御基板の演出シフト処理)
図40を用いて、演出制御基板102による演出シフト処理を説明する。演出シフト処理とは、新たな特別図柄の変動表示の実行に伴って、画像表示装置14の表示部140に表示している特図保留アイコンをシフト(移動又は消去)するとともに、連続説明演出中の場合には、実行中の連続説明演出を更新するための処理である。
サブCPU102aは、ステップS1341−1において、受信した特図変動パターン指定コマンドに係る始動口の種類を確認して、その始動口に対応する演出情報保留記憶領域に記憶された始動口入賞指定コマンド及び特図保留アイコン態様データ(以下、始動口入賞指定コマンド及び特図保留アイコン演出パターンデータをまとめて言うときは単に「演出情報」という)をシフトする。このシフトでは、第1記憶部〜第4記憶部に記憶された演出情報を1つ前の記憶部にシフトさせる。例えば、特図変動パターン指定コマンドが第1始動口を示している場合、第1演出情報保留記憶領域の第4記憶部に記憶されている演出情報を第1演出情報保留記憶領域の第3記憶部にシフトする。また、第1演出情報保留記憶領域の第1記憶部に記憶されている演出情報を、演出情報当該記憶領域(第0記憶部)にシフトし、演出情報当該記憶領域に記憶されていた演出情報を消去する。
また、サブCPU102aは、連続説明演出データ記憶領域にセットされている連続説明演出データを、連続説明演出カウンタの値に応じて更新する。例えば、連続説明演出の説明内容が図90(a)に示すように「あと2回でリーチになるとチャンス」とする連続説明演出データであった場合は、図90(b)に示すように、説明内容を「あと1回でリーチになるとチャンス」とする連続説明演出データに更新する。また、連続説明演出カウンタの値が「1」となった場合は、図90(c)に示すように、複数回にわたる連続説明演出のうち最後の説明演出である「この変動がリーチだとチャンス」とする連続説明演出データに更新する。
サブCPU102aは、ステップS1341−2において、受信した特図変動パターン指定コマンドに係る始動口の種類に応じた特図保留アイコンをシフトさせるための特図保留アイコンシフト制御コマンドをサブRAM102cの送信バッファにセットする。
送信バッファにセットされた特図保留アイコンシフト制御コマンドは、ステップS1600のデータ出力処理によってランプ制御基板104及び画像制御基板105に送信される。画像制御基板105は、特図保留アイコンシフト制御コマンドを受信すると、当該コマンドが示す始動口の種類の特図変動アイコン(第1特図保留アイコン又は第2特図保留アイコン)をシフトさせる。
ここで、特図保留アイコン表示について説明する。特図保留アイコン表示は、画像表示装置14の表示部140において行われる。図75に示すように、画像表示装置14の表示部140は、演出図柄(装飾図柄TZ1〜TZ3)の変動表示及び停止表示が行われる演出図柄表示領域140Aと特図保留アイコン及び特図変動アイコンが表示される特図アイコン表示領域140Bとを有する。
特図アイコン表示領域140Bは、さらに、第1特図保留アイコンを表示する第1特図保留アイコン表示領域141と、第2特図保留アイコンを表示する第2特図保留アイコン表示領域142と、実行中の特別図柄の変動表示に対応する特図変動アイコンを表示する特図変動アイコン表示領域143と、を有する。なお、図75における破線部は、各表示部や表示領域を示すためのものであり、実際には表示されるものではない。
また、第1特図保留アイコン表示領域141は、第1表示部141a、第2表示部141b、第3表示部141c及び第4表示部141dに分けられている。各表示部141a〜141dは、サブRAM102cの第1演出情報保留記憶領域の第1記憶部〜第4記憶部、換言すれば、メインRAM101cの第1特別図柄保留記憶領域の第1記憶部〜第4記憶部に対応している。
よって、第1表示部141aに表示される第1特図保留アイコンは、第1特別図柄保留記憶領域の第1記憶部に記憶される特図判定情報に基づく第1特別図柄の変動表示を実行する権利を表し、第2表示部141bに表示される第1特図保留アイコンは、第1特別図柄保留記憶領域の第2記憶部に記憶される特図判定情報に基づく第1特別図柄の変動表示を実行する権利を表し、第3表示部141cに表示される第1特図保留アイコンは、第1特別図柄保留記憶領域の第3記憶部に記憶される特図判定情報に基づく第1特別図柄の変動表示を実行する権利を表し、第4表示部141dに表示される第1特図保留アイコンは、第1特別図柄保留記憶領域の第4記憶部に記憶される特図判定情報に基づく第1特別図柄の変動表示を実行する権利を表す。
また、第2特図保留アイコン表示領域142は、第1表示部142a、第2表示部142b、第3表示部142c及び第4表示部142dに分けられている。各表示部142a〜142dは、サブRAM102cの第2演出情報保留記憶領域の第1記憶部〜第4記憶部、換言すれば、メインRAM101cの第2特別保留記憶領域の第1記憶部〜第4記憶部に対応している。
よって、第1表示部142aに表示される第2特図保留アイコンは、第2特別図柄保留記憶領域の第1記憶部に記憶される特図判定情報に基づく第2特別図柄の変動表示を実行する権利を表し、第2表示部142bに表示される第2特図保留アイコンは、第2特別図柄保留記憶領域の第2記憶部に記憶される特図判定情報に基づく第2特別図柄の変動表示を実行する権利を表し、第3表示部142cに表示される第2特図保留アイコンは、第2特別図柄保留記憶領域の第3記憶部に記憶される特図判定情報に基づく第2特別図柄の変動表示を実行する権利を表し、第4表示部142dに表示される第2特図保留アイコンは、第2特別図柄保留記憶領域の第4記憶部に記憶される特図判定情報に基づく第2特別図柄の変動表示を実行する権利を表す。
また、特図変動アイコン表示領域143に表示される特図変動アイコンは、特別図柄当該記憶領域(第0記憶部)に記憶される特図判定情報に基づき現在実行されている第1特別図柄の変動表示又は第2特別図柄の変動表示を表す。なお、第1特別図柄の変動表示中又は第2特別図柄の変動表示中の特図変動アイコンが表示される特図当該表示領域143は、第1特図保留アイコン表示領域141及び第2特図保留アイコン表示領域142と明確に区別するために台座画像D1の上に設けられている。
次に、特図保留アイコン及び特図変動アイコンの表示について具体例を用いて説明する。なお、前提として、図76(a)に示すように、演出図柄を構成する装飾図柄TZ1〜TZ3の変動表示(特別図柄の変動表示)の実行中であり、特図当該表示領域143に通常態様の特図変動アイコンH10が表示され、第1特図保留アイコン表示領域141の第1表示部141a及び第2表示部141bに通常態様の第1特図保留アイコンH11、H12が表示されているとする。
ここで、遊技球が第1始動口6に入球し、特図判定情報が第1特別図柄保留記憶領域の第3記憶部に記憶されると、主制御基板101で第1事前判定が行われ(S236)、当該判定結果を表す第1始動口入賞指定コマンドが演出制御基板102に送信される。そして、演出制御基板102は、サブRAM102cの第1演出情報保留記憶領域の第3記憶部に第1始動口入賞指定コマンドを記憶し(ステップS1321−1)、特図保留アイコン演出パターン判定を行うことで、表示する第1特図保留アイコンの表示態様を決定する(ステップS1321−6)。
ここで、特図保留アイコン演出パターン判定の判定結果が「ルーレット演出不実行の特別態様3」であると、図76(b)に示すように、当該第1始動口6への入球後即座に、特別態様3の第1特図保留アイコンH13が第3表示部141cに表示される。なお、ここでは、ルーレット演出不実行の特別態様3の例を説明したが、ルーレット演出不実行の通常態様または特別態様1、2の場合でも、同様に、特別態様1、2の第1特図保留アイコンが表示される。また、第2始動口7への入球の場合でもあっても、同様に、通常態様または特別態様1〜特別態様3の第2特図保留アイコンが表示される。
そして、当該特別図柄の変動表示が終了して特別図柄の停止表示が行われると、そのときに、図76(c)に示すように、装飾図柄TZ1〜TZ3の停止表示が行われると共に、特図変動アイコン表示領域143に所定の扉画像D2が出現し、特図変動アイコン表示領域143に表示されていた特図変動アイコンH10を隠すことで、特図変動アイコン10が消去されることとなる。
そして、次の特別図柄の変動表示が開始されると、図76(d)に示すように、装飾図柄TZ1〜TZ3の変動表示が行われると共に、特図判定情報のシフトに応じて第1特図保留アイコンH11〜H13がシフトする。ここで、当該シフト前に第1表示部141aに表示されていた第1特図保留アイコンH11は、当該シフトによって特図当該表示領域143にシフトするが、このとき、特図変動アイコン表示領域143に表示されていた扉画像D2が破壊されることで、第1特図保留アイコンH11が特図変動アイコン表示領域143で視認可能に表示されることとなる。
サブCPU102aは、ステップS1341−3において、更新した連続説明演出データに応じた連続説明演出シフト制御コマンドをサブRAM102cの送信バッファにセットし、演出シフト処理を終了する。
(演出制御基板の客待ち演出終了判定処理)
図41を用いて、演出制御基板102による客待ち演出終了判定処理を説明する。サブCPU102aは、ステップS1342−1において、客待ち演出実行中、すなわち、客待ち演出実行フラグがONされているか否かを判定する。サブCPU102aは、客待ち演出実行フラグがONされていると判定するとステップS1342−2に処理を移し、客待ち演出実行フラグがONされていないと判定するとステップS1342−3に処理を移す。
サブCPU102aは、ステップS1342−2において、現在実行中の客待ち演出を終了させるために客待ち演出終了処理を行う。サブCPU102aは、客待ち演出終了処理において、客待ち演出実行フラグをOFFすると共に、客待ち演出終了制御コマンドをサブRAM102cの送信バッファにセットする。
送信バッファにセットされた客待ち演出終了制御コマンドは、ステップS1600のデータ出力処理によってランプ制御基板104及び画像制御基板105に送信される。ランプ制御基板104及び画像制御基板105は、客待ち演出終了制御コマンドを受信すると、現在実行中の客待ち演出を強制終了させる。
サブCPU102aは、ステップS1342−3において、客待ち演出待機中、すなわち、客待ち演出待機フラグがONされているか否かを判定する。サブCPU102aは、客待ち演出待機フラグがONされていると判定するとステップS1342−4に処理を移し、客待ち演出待機フラグがONされていないと判定すると当該客待ち演出終了判定処理を終了する。
サブCPU102aは、ステップS1342−4において、客待ち演出の待機を終了させるために客待ち演出待機終了処理を行う。サブCPU102aは、客待ち演出待機終了処理おいて、客待ち演出待機フラグをOFFすると共に、客待ち演出タイマカウンタをクリアする。
(演出制御基板の変動演出パターン決定処理)
図42を用いて、演出制御基板102による変動演出パターン決定処理を説明する。
ステップS1343−1において、ステップS1340で受信したと判定された特図変動指定コマンドをサブRAM102cの演出情報当該記憶領域の始動口入賞指定コマンド領域に記憶する。すなわち、それまで演出情報当該記憶領域に記憶されていた始動口入賞指定コマンドは特図変動指定コマンドによって上書きされたこととなる。
ステップS1343−2において、サブRAM102cの演出モードフラグ記憶領域に記憶されている演出モードフラグを参照することで現在の演出モードを確認して、現在の演出モードに対応付けられている変動演出パターン判定テーブルを選択する。これは、変動演出の演出内容を決定するための変動演出パターン判定テーブルが演出モード毎に設けられているからである。
なお、本実施の形態においては、演出モードとして、演出モードA、演出モードB、および演出モードCの3つの演出モードが設けられており、いずれの演出モードも低確率遊技状態且つ非時短遊技状態であることを条件に設定される。
演出モードAは、低確率遊技状態且つ非時短遊技状態に移行した時に設定される演出モードである。演出モードBは、演出モードAに設定されているときに小当たりに当選した場合に、所定回数の変動演出が行われるまで設定される演出モードである。演出モードBに設定されてから所定回数の変動演出が行われると演出モードAに設定される。演出モードCは、演出モードBに設定されているときに小当たりに当選した場合に、所定回数の変動演出が行われるまで設定される演出モードである。演出モードCに設定されてから所定回数の変動演出が行われると演出モードAに設定される。このように、本実施形態では、低確率遊技状態且つ非時短遊技状態に制御されているときは、選択される変動演出パターン判定テーブルが異なる3つの演出モードのうちのいずれかに設定される。
サブCPU102aは、ステップS1343−3において、サブRAM102cの受信バッファに格納されている特図変動パターン指定コマンドを参照し、特図変動パターン指定コマンドに対応付けられている変動演出パターン判定テーブルを選択し、変動演出パターン判定に用いる変動演出パターン判定テーブルを決定する。これは、演出モード毎に設けられた各変動演出パターン判定テーブルが特図変動パターン指定コマンドによって分けられているからである。
本実施の形態においては、各演出モードにおいて特図変動パターン指定コマンド毎に1つ又は複数の変動演出パターンが変動演出パターン判定値に対応付けられて格納されている(図54参照)。変動演出パターンとは、変動演出の演出内容を表す識別情報のことであり、画像表示装置14、音声出力装置15、演出用照明装置16、演出用役物装置17、及び、演出ボタン装置18によって行われる変動演出の具体的な演出態様が対応付けられている。
変動演出パターンには、変動演出の時間、演出図柄の変動表示の態様、リーチ演出の有無、リーチ演出の内容、演出ボタン演出の有無、演出ボタン演出の内容、演出展開構成等の変動演出の構成要素が対応付けられている。なお、画像表示装置14における変動演出の変動演出パターンには、演出図柄の変動表示の表示態様等で構成されるオブジェクト画像や背景画像に係る表示態様も、変動演出の構成要素として対応付けられている。
本実施形態においては、演出モードAに設定されているときには、リーチ演出には、ノーマル、リーチ1、リーチ2、リーチ3およびリーチ4が設定可能となっている。これらのリーチ演出は演出時間や大当たり当選期待度が異なっており、ノーマルが最も演出時間が短く、大当たり当選期待度が低い。また、リーチ1からリーチ4にかけて演出時間が長くなり、大当たり当選期待度が高くなっていく。
サブCPU102aは、ステップS1343−4において、変動演出パターン判定用乱数に係る乱数カウンタが示す乱数値を取得し、ステップS1343−5において、取得した変動演出パターン判定用乱数を、ステップS1343−3で決定した変動演出パターン判定テーブルに照合して変動演出パターンを決定する変動演出パターン判定を行う。
サブCPU102aは、ステップS1343−6において、決定した変動演出パターンに対応する変動演出制御コマンドをサブRAM102cの送信バッファにセットし、ステップS1343−7において、当該変動演出の演出時間である変動演出時間をサブRAM102cの変動演出タイマカウンタにセットし、ステップS1343−8において、当該変動演出パターンに対応する変動演出データをサブRAM102cの変動演出データ記憶領域にセットする。
なお、送信バッファにセットされた変動演出制御コマンドは、ステップS1600のデータ出力処理によってランプ制御基板104及び画像制御基板105に送信される。そして、ランプ制御基板104及び画像制御基板105は、変動演出制御コマンドを受信すると、そのコマンドが示す変動演出パターンに基づく変動演出を画像表示装置14等の演出装置に実行させる。
また、変動演出タイマカウンタは、上記ステップS1200において4ms毎に減算処理されていく。サブCPU102aは、変動演出タイマカウンタによって、当該変動演出の残り時間、すなわち当該変動演出が開始されてから経過した時間を特定することができる。
サブCPU102aは、ステップS1343−9において、現在、演出モードB又は演出モードCであるか否かを判定する。サブCPU102aは、演出モードB又は演出モードCであると判定するとステップS1343−10に処理を移し、演出モードB又は演出モードCではないと判定すると当該変動演出パターン決定処理を終了する。
サブCPU102aは、ステップS1343−10において、セットされた変動演出データに基づいて、これから行われる特別図柄の変動表示の特図変動パターンが、ルーレット演出を実行可能な特図変動パターンであるか否かを判定する。これは、本実施の形態では、演出効果の低下を防ぐため、特図変動時間の短い特別図柄の変動表示ではルーレット演出を実行させないためである。本実施の形態では、8秒以上の特図変動時間を示す特図変動パターンがルーレット演出を実行可能な特図変動パターンに設定されている。サブCPU102aは、ルーレット演出を実行可能な特図変動パターンであると判定するとステップS1343−11に処理を移し、ルーレット演出を実行可能な特図変動パターンではないと判定すると当該変動演出パターン決定処理を終了する。
サブCPU102aは、ステップS1343−11において、特別図柄抽選に基づいてルーレット演出を実行するか否か、及び、ルーレット演出を実行する場合の演出種別を決定するための特図ルーレット演出判定処理を行う。
(演出制御基板による特図ルーレット演出判定処理)
ここで、図43〜図45を用いて演出制御基板102による特図ルーレット演出判定処理について説明する。特図ルーレット演出判定処理では、特別図柄抽選が実行されることを条件に実行可能なルーレット演出を実行するか否か、及び、実行される場合のルーレット演出の演出種別を決定する。
特別図柄抽選を契機に実行される場合のルーレット演出についても、特図変動表示を実行する権利獲得を契機に実行されるルーレット演出と同様に、演出種別1と演出種別2が設定されており、各演出種別に対応付けられた演出内容も同一である。ルーレット演出の演出内容とは、ルーレット演出の演出種別に基づいて表示されるレール画像R、マス画像M1〜M9、列車画像T、及び、列車画像Tがレール画像Rを走行するときの走行態様等のルーレット演出の具体的な演出内容のことである。
サブCPU102aは、ステップS1343−11−1において、サブRAM102cに設けられたルーレット演出判定用乱数カウンタが示すルーレット演出判定用乱数をサブRAM102cのルーレット演出判定用乱数記憶領域に記憶する。
サブCPU102aは、ステップS1343−11−2において、変動演出データを確認し、ステップS1343−11−3において、これから実行される変動演出の変動演出パターンが長当たり当選に係る変動演出パターンであるか否かを判定する。サブCPU102aは、長当たり当選に係る変動演出パターンであると判定するとステップS1343−11−4に処理を移し、長当たり当選に係る変動演出パターンではないと判定するとステップS1343−11−5に処理を移す。
サブCPU102aは、ステップS1343−11−4において、長当たり用ルーレット演出判定を行う。長当たり用ルーレット演出判定とは、長当たり当選の変動演出パターンに基づいて、ルーレット演出の実行の可否と、実行する場合のルーレット演出の演出種別を判定することである。長当たり用ルーレット演出判定は、長当たり用ルーレット演出判定テーブルを用いて行われる。
図55(a)に示すように、長当たり用ルーレット演出判定テーブルには、図55(a)に示すルーレット演出判定値割合(%)となるように、ルーレット演出判定値とルーレット演出の実行の可否及び実行される場合のルーレット演出種別とが対応付けられている。そして、サブCPU102aは、ステップS1343−11−1で取得したルーレット演出判定用乱数を、長当たり用ルーレット演出判定テーブルに照合して、ルーレット演出の実行の可否及び実行される場合のルーレット演出種別を決定する。
サブCPU102aは、ステップS1343−11−5において、これから実行される変動演出の変動演出パターンが短当たり当選又は小当たり当選に係る変動演出パターンであるか否かを判定する。サブCPU102aは、短当たり当選又は小当たり当選に係る変動演出パターンであると判定するとステップS1343−11−6に処理を移し、短当たり当選又は小当たり当選に係る変動演出パターンではないと判定するとステップS1343−11−7に処理を移す。
サブCPU102aは、ステップS1343−11−6において、短当たり・小当たり用ルーレット演出判定を行う。短当たり・小当たり用ルーレット演出判定とは、短当たり当選又は小当たり当選の変動演出パターンに基づいて、ルーレット演出の実行の可否と、実行する場合のルーレット演出の演出種別を判定することである。短当たり・小当たり用ルーレット演出判定は、短当たり・小当たり用ルーレット演出判定テーブルを用いて行われる。
図55(b)に示すように、短当たり・小当たり用ルーレット演出判定テーブルには、図55(b)に示すルーレット演出判定値割合(%)となるように、ルーレット演出判定値とルーレット演出の実行の可否及び実行される場合のルーレット演出種別とが対応付けられている。そして、サブCPU102aは、ステップS1343−11−1で取得したルーレット演出判定用乱数を、短当たり・小当たり用ルーレット演出判定テーブルに照合して、ルーレット演出の実行の可否及び実行される場合のルーレット演出種別を決定する。
サブCPU102aは、ステップS1343−11−7において、これから実行される変動演出の変動演出パターンが特定ハズレに係る変動演出パターンであるか否かを判定する。「特定ハズレ」とは、特図変動パターンの大当たり当選期待度が所定値以上の、換言すれば、上述した特定演出が実行されるリーチ有りハズレのことである。ここでは、特定ハズレとして、特図変動パターンに係る演出種別がリーチ2〜リーチ4又はリーチ6〜リーチ8のリーチ有りハズレが設定されている。サブCPU102aは、特定ハズレに係る変動演出パターンであると判定するとステップS1343−11−8に処理を移し、特定ハズレに係る変動演出パターンではないと判定するとステップS1343−11−9に処理を移す。
サブCPU102aは、ステップS1343−11−8において、特定ハズレ用ルーレット演出判定を行う。特定ハズレ用ルーレット演出判定とは、特定ハズレの変動演出に基づいて、ルーレット演出の実行の可否と、実行する場合のルーレット演出の演出種別を判定することである。特定ハズレ用ルーレット演出判定は、特定ハズレ用ルーレット演出判定テーブルを用いて行われる。
図55(c)に示すように、特定ハズレ用ルーレット演出判定テーブルには、図55(c)に示すルーレット演出判定値割合(%)となるように、ルーレット演出判定値とルーレット演出の実行の可否及び実行される場合のルーレット演出種別とが対応付けられている。そして、サブCPU102aは、ステップS1343−11−1で取得したルーレット演出判定用乱数を、特定ハズレ用ルーレット演出判定テーブルに照合して、ルーレット演出の実行の可否及び実行される場合のルーレット演出種別を決定する。
一方、サブCPU102aは、ステップS1343−11−9において、非特定ハズレ用ルーレット演出判定を行う。非特定ハズレ用ルーレット演出判定とは、特定ハズレ以外の非特定ハズレであるリーチ無しハズレ(ノーマルハズレ)又はリーチ1のリーチ有りハズレの変動演出パターンに基づいて、ルーレット演出の実行の可否と、実行する場合のルーレット演出の演出種別を判定することである。非特定ハズレ用ルーレット演出判定は、非特定ハズレ用ルーレット演出判定テーブルを用いて行われる。
図55(d)に示すように、非特定ハズレ用ルーレット演出判定テーブルには、図55(d)に示すルーレット演出判定値割合(%)となるように、ルーレット演出判定値とルーレット演出の実行の可否及び実行される場合のルーレット演出種別とが一義的に対応付けられている。そして、サブCPU102aは、ステップS1343−11−1で取得したルーレット演出判定用乱数を、非特定ハズレ用ルーレット演出判定テーブルに照合して、ルーレット演出の実行の可否及び実行される場合のルーレット演出種別を決定する。
なお、サブCPU102aは、ステップS1343−11−4、ステップS1343−11−6、ステップS1343−11−8、又は、ステップS1343−11−9でルーレット演出判定を行うと、その判定結果を示すルーレット演出種別データをサブRAM102cのルーレット演出種別データ記憶領域に記憶する。
また、本実施の形態では、ルーレット演出の演出種別として演出種別1及び演出種別2が設定されているが、演出種別1と演出種別2の選択確率は、長当たり用ルーレット演出判定、短当たり・小当たり用ルーレット演出判定、特定ハズレ用ルーレット演出判定、非特定ハズレ用ルーレット演出判定で異なる。本実施の形態では、演出種別2の選択確率は長当たり用ルーレット演出判定で最も高いことから、第2ルーレット演出の実行は長当たり当選を示唆することとなる。また、非特定ハズレ用ルーレット演出では、演出種別2は選択されないこととなっている。これは、本実施の形態で、大当たり当選期待度が最も低い部類の非特定ハズレの変動演出で、長当たり当選の期待度が高い第2ルーレット演出が実行されて、直ぐにハズレが決定されることで、遊技者が落胆し、遊技者の遊技意欲が減退し、演出効果が低下することを防止するためである。
サブCPU102aは、ステップS1343−11−10において、ルーレット演出種別データ記憶領域に記憶されているルーレット演出種別データを参照し、ルーレット演出を実行するか否かを判定する。サブCPU102aは、ルーレット演出を実行すると判定するとステップS1343−11−11に処理を移し、ルーレット演出を実行しないと判定すると当該特図ルーレット演出判定処理を終了する。
サブCPU102aは、ステップS1343−11−11において、特別図柄抽選を契機にルーレット演出を実行することを表す特図ルーレット演出実行フラグをサブRAM102cの特図ルーレット演出実行フラグ記憶領域にONし、ステップS1343−11−12に処理を移す。
サブCPU102aは、ステップS1343−11−12において、ルーレット演出の演出内容を決定するルーレット演出内容決定処理を行い、当該特図ルーレット演出判定処理を終了する。ルーレット演出内容決定処理については、図48を用いて後述する。
(演出制御基板の特定演出決定処理)
次に、図44を用いて特定演出決定処理について説明する。特定演出決定処理とは、変動演出の実行中に、遊技機に関する説明を行う説明演出や、大当たり判定結果等を示唆する示唆演出を行うための処理である。
まず、サブCPU102aは、ステップS1344−1において、サブRAM102cの連続説明演出カウンタの値を「1」減算する処理を行い、ステップS1344−2において、連続説明演出が実行中で有るか否かを判断する。具体的には、サブCPU102aは、連続説明演出カウンタの値が「0」であるか否かを判断する。連続説明演出カウンタの値が「0」の場合とは、連続説明演出が実行されていない場合であり、連続説明演出カウンタの値が「0」ではない場合とは、連続説明演出が実行中である場合である。そして、連続説明演出の実行中ではないと判断するとステップS1344−3に処理を移し、連続説明演出の実行中であると判断すると、特定演出決定処理を終了する。
サブCPU102aは、ステップS1344−3において、現在の遊技状態が通常遊技状態であるか否かを判断する。具体的には、サブCPU102aは、サブRAM102cの遊技状態記憶領域にセットされているデータが、低確率遊技状態且つ非時短遊技状態(通常遊技状態)を示すデータであるか否かを判断する。そして、現在の遊技状態が通常遊技状態であると判断するとステップS1344−4に処理を移し、現在の遊技状態が通常遊技状態ではないと判断すると特定演出決定処理を終了する。
サブCPU102aは、ステップS1344−4において、設定されている演出モードが演出モードAであるか否かを判断する。具体的には、サブCPU102aは、サブRAM102cの演出モードフラグ記憶領域に記憶されている演出モードフラグを参照し、現在の演出モードが演出モードAであるか否かを確認する。そして、設定されている演出モードが演出モードAであると判断するとステップS1344−5に処理を移し、設定されている演出モードが演出モードAではない、すなわち演出モードBまたは演出モードCであると判断すると特定演出決定処理を終了する。なお、設定されている演出モードが演出モードBまたは演出モードCである場合は、後述する説明演出実行判定や示唆演出実行判定を行わず、上記変動演出パターン決定処理において特図ルーレット演出判定処理(上記ステップS1343−11)を実行する。
サブCPU102aは、ステップS1344−5において、これから行われる変動演出における変動時間が8秒以上であるか否かを判断する。これは、本実施の形態では、演出効果の低下を防ぐため、特図変動時間の短い特別図柄の変動表示では特定演出を実行させないためである。具体的には、サブCPU102aは、これから行われる特別図柄の変動表示の特図変動パターンが、8秒以上の特図変動時間を示す特図変動パターンであるか否かを判断する。そして、8秒以上の特図変動時間を示す特図変動パターンであると判断するとステップS1344−6に処理を移し、8秒未満の特図変動時間を示す特図変動パターンであると判断すると特定演出決定処理を終了する。
サブCPU102aは、ステップS1344−6において説明演出を実行するか否かを判定する処理を行い、ステップS1344−7において説明演出判定フラグを設定する処理を行う。具体的には、サブCPU102aは、サブRAM102cの説明演出実行判定用テーブル(図示せず)を参照して、説明演出を実行するか否かを判定する。そして、説明演出を実行すると判定した場合は、サブRAM102cの説明演出判定フラグ記憶領域に説明演出判定フラグをONし、説明演出を実行しないと判断した場合は、説明演出判定フラグをOFFする。
サブCPU102aは、ステップS1344−8において、示唆演出を実行するか否かを判定する処理を行う。具体的には、サブCPU102aは、サブRAM102cの示唆演出実行判定用テーブル(図示せず)を参照し、サブRAM102cの変動演出データ記憶領域にセットされている変動演出データに基づいて、示唆演出を実行するか否かを判定する。本実施形態では、変動演出の演出態様がリーチである場合や、大当たり判定結果が大当たりや小当たりである場合に、示唆演出を実行すると判定する割合が高くなっている。
サブCPU102aは、ステップS1344−9において、上記ステップS1344−8において示唆演出を実行すると判定されたか否かを判断する。そして、示唆演出を実行すると判定された場合はステップS1344−20に処理を移し、示唆演出を実行すると判定されなかった場合はステップS1344−10に処理を移す。
サブCPU102aは、ステップS1344−10において、サブRAM102cの説明演出判定フラグ記憶領域に説明演出判定フラグがONされているか否かを判断する。そして、説明演出判定フラグがONされている場合はステップS1344−14に処理を移し、説明演出判定フラグがOFFされている場合はステップS1344−11に処理を移す。
サブCPU102aは、ステップS1344−11において、画像表示装置14の表示部140において、説明演出や示唆演出を実行する所定のキャラクタである特定演出実行キャラクタWを表示させるか否かを判定する処理を行う。後述するように、特定演出実行キャラクタWは、説明演出や示唆演出を実行するときに表示部140に表示されるが、当該ステップにおいては、説明演出や示唆演出を実行しないときに、特定演出実行キャラクタWを表示するか否かを判定する。
サブCPU102aは、ステップS1344−12において、上記ステップS1344−11において特定演出実行キャラクタWを表示部140に表示すると判定されたか否かを判断する。そして、特定演出実行キャラクタWを表示すると判定された場合はステップS1344−13に処理を移し、特定演出実行キャラクタWを表示すると判定されなかった場合は特定演出決定処理を終了する。
サブCPU102aは、ステップS1344−13において、画像表示装置14の表示部140において、特定演出実行キャラクタWを表示させるために、特定演出実行キャラクタ表示制御コマンドをサブRAM102cの送信バッファにセットし、特定演出決定処理を終了する。これにより、図91(c)に示すように、表示部140に、説明演出や示唆演出を行わない特定演出実行キャラクタWが表示される。このとき、単に特定演出実行キャラクタWが表示されるだけでもよいし、空欄の吹き出しW1を表示するようにしてもよい。
なお、本実施形態では、上記ステップS1344−6において説明演出を実行しないと判定され、かつ、上記ステップS1344−8において示唆演出を実行しないと判定された場合に、上記ステップS1344−11において特定演出実行キャラクタWを表示するか否かの判定を行っている。しかし、これに限らず、上記ステップS1344−5において変動時間が8秒未満であると判断された場合に、特定演出実行キャラクタWを表示するか否かを判定するようにしてもよい。
上記ステップS1344−6において説明演出を実行すると判定され、上記ステップS1344−8において示唆演出を実行しないと判定された場合、サブCPU102aは、ステップS1344−14において説明演出カテゴリ選択処理を行う。
本実施形態では、説明演出カテゴリA、説明演出カテゴリB、および説明演出カテゴリCの3種類の説明演出カテゴリから一の説明演出カテゴリを選択する。説明演出カテゴリAは、演出に関する説明を行うための説明演出A1乃至説明演出A5から構成されている。説明演出カテゴリBは、演出のモチーフになった題材に関する説明を行うための説明演出B1乃至説明演出B5から構成されている。演出のモチーフになった題材に関する説明とは、例えば、漫画を題材とした場合は漫画の登場人物やストーリーの説明などであり、有名人を題材とした場合はその有名人の経歴などの説明であり、また、スポーツを題材にした場合はそのスポーツのルールや歴史などの説明などである。説明演出カテゴリCは、遊技方法に関する説明を行うための説明演出C1乃至説明演出C5から構成されている。
説明演出カテゴリ選択処理において、サブCPU102aは、図56に示す説明演出カテゴリ選択用テーブルを参照し、サブRAM102cの説明演出カテゴリフラグ記憶領域に記憶されているフラグに基づいて、説明演出カテゴリA、説明演出カテゴリB、および説明演出カテゴリCからいずれかを選択する。説明演出カテゴリフラグ記憶領域には、前回の説明演出カテゴリ選択処理において選択された説明演出カテゴリの種類に対応したフラグがONされている。
例えば、前回の説明演出カテゴリ選択処理において説明演出カテゴリAが選択された場合は、今回の説明演出カテゴリ選択処理においては説明演出カテゴリBが選択される。また、前回の説明演出カテゴリ選択処理において説明演出カテゴリBが選択された場合は、今回の説明演出カテゴリ選択処理においては説明演出カテゴリCが選択される。このように、説明演出カテゴリは予め定められた順序にしたがって選択される。本実施形態では、説明演出カテゴリAは変動演出に関する説明を行う説明演出から構成され、説明演出カテゴリBは演出のモチーフに関する説明を行う説明演出から構成され、説明演出カテゴリCは遊技方法に関する説明を行う説明演出から構成される。なお、異なる説明演出カテゴリに、同じ説明演出が重複していてもよい。
サブCPU102aは、ステップS1344−15において、サブRAM102cの説明演出カテゴリフラグ記憶領域に記憶されているフラグのうち、上記ステップS1344−14において選択された説明演出カテゴリの種類に対応したフラグをONするとともに他のフラグをOFFする処理を行う。例えば、説明演出カテゴリAが選択された場合は、説明演出カテゴリフラグ記憶領域に記憶されている説明演出カテゴリAフラグをONして他のフラグをOFFする。
サブCPU102aは、ステップS1344−16において、実行する説明演出の種類を選択する処理を行う。具体的には、図57に示す説明演出選択用テーブルを参照して、サブRAM102cの説明演出カテゴリフラグ記憶領域に記憶されているフラグと、サブRAM102cの説明演出フラグ記憶領域に記憶されているフラグとに基づいて、説明演出の種類を選択する。説明演出カテゴリフラグ記憶領域には、上記ステップS1344−14において選択された説明演出カテゴリの種類に対応したフラグがONされており、説明演出フラグ記憶領域には、前回の説明演出選択処理において選択された説明演出の種類に対応したフラグがONされている。
例えば、上記ステップS1344−14において説明演出カテゴリAが選択され、前回の説明演出選択処理において説明演出A1が選択されていた場合、今回は、説明演出A2が選択される。また、上記ステップS1344−14において説明演出カテゴリBが選択され、前回の説明演出選択処理において説明演出B2が選択されていた場合、今回は、説明演出B3が選択される。このように、説明演出は、上記ステップS1344−14において選択された説明演出カテゴリ内において、予め定められた順序にしたがって選択される。
なお、本実施形態では、選択された説明演出カテゴリ内から予め定められた順序にしたがって一の説明演出が選択されるが、これに限らず、例えば、複数の説明演出モードから一の説明演出モードを遊技者が任意で設定し、設定された説明演出モードに応じた説明演出が選択されるようにしてもよい。具体的には、遊技者が演出ボタン装置18を用いて、予め説明演出モードAと説明演出モードBとのいずれかを設定する。そして、例えば、説明演出カテゴリAが選択され、前回の説明演出選択処理において説明演出A1が選択されていた場合、説明演出モードAが設定されているときは説明演出A2−Aが選択され、説明演出モードBが設定されているときは説明演出A2−Bが選択される。また、説明演出モードAが設定されているときと説明演出モードBが設定されているときでは、特定演出実行キャラクタWや連続説明演出実行キャラクタVの種類が異なるようにしてもよい。これにより、遊技者は好みの説明演出モードを設定することにより、より説明演出の演出効果を向上させることができる。
また、本実施形態においては、説明演出を実行する場合、特定演出実行キャラクタWの台詞欄に説明演出の種類に応じた説明文(図57の「説明内容」欄を参照)が表示される。しかし、これに限らず、説明演出の種類に応じた画像や音声等を組み合わせてもよい。例えば、吹き出しの中に表示される台詞に画像を挿入したり、説明演出の種類によって、背景画像や特定演出実行キャラクタWの種類、台詞を発声する音声などを異なるようにしたりしてもよい。
また、説明演出は、例えばステップアップ予告や連続演出等の他の演出と同時に実行可能としてもよいし、このような予告演出等の他の演出を行うときは説明演出を実行しないようにしてもよい。ただし、説明演出を上記のような他の演出と同時に実行する場合は、互いの演出を阻害しないようにする。例えば、他の演出において、表示部140の説明演出が表示される位置を覆うように演出用役物装置17が移動する演出を行う場合は、演出用役物装置17が表示部140を覆う位置から移動した後に説明演出を行うようにする。これにより、同時に複数種類の演出を行うことによる演出効果の低下を防止することができる。
サブCPU102aは、ステップS1344−17において、サブRAM102cの説明演出フラグ記憶領域に記憶されているフラグのうち、上記ステップS1344−16において選択された説明演出の種類に対応したフラグをONするとともに他のフラグをOFFする処理を行う。例えば、説明演出A1が選択された場合は、説明演出フラグ記憶領域に記憶されている説明演出A1フラグをONして他のフラグをOFFする。
サブCPU102aは、ステップS1344−18において、吹き出しW1の縁の形状と、吹き出しW1の中に表示する台詞の文字色を決定するための説明演出態様決定処理を行う。具体的には、サブCPU102aは、吹き出しW1の態様を、選択された説明演出カテゴリに対応する態様に決定する。さらに、図58に示す説明演出態様決定用テーブルを参照し、上記ステップS1343において決定された変動演出パターン(図54参照)に基づいて、説明演出態様決定用乱数を用いて、説明演出における吹き出しW1の中に表示する台詞の文字色を決定する。
本実施形態では、説明演出カテゴリAが選択された場合は吹き出しW1を「四角」に決定し、説明演出カテゴリBが選択された場合は吹き出しW1を「楕円」に決定し、説明演出カテゴリCが選択された場合は吹き出しW1を「雲形」に決定する。また、変動演出パターンがリーチ4の場合は、他のリーチよりも文字色が金色や赤色に決定される割合が高くなり、変動演出パターンがノーマルの場合は、文字色が白色に決定される割合が高くなる。すなわち、大当たり当選期待度が高い変動演出パターンほど、文字色は赤色に決定される割合が高くなり、さらに、金色に決定される割合も高くなる。なお、本実施形態では、大当たり当選期待度に応じて文字色の決定割合が異なるようになっているが、これに限らず、大当たり当選期待度に応じて、背景画像やキャラクタWの動作、文字の書体等が異なるようにしてもよい。
なお、本実施形態では、全ての説明演出を同一の特定演出実行キャラクタWが実行するが、サブCPU102aは、説明演出態様決定処理において、複数の特定演出実行キャラクタWの中から、説明演出を実行する特定演出実行キャラクタWを決定するようにしてもよい。
サブCPU102aは、ステップS1344−19において、画像表示装置14の表示部140において説明演出を実行させるために、説明演出表示制御コマンドをサブRAM102cの送信バッファにセットし、特定演出決定処理を終了する。これにより、図91(a)に示すように、表示部140において、上記ステップS1344−16において選択された説明演出が、上記ステップS1344−18において決定された態様にて、特定演出実行キャラクタWによって行われる。なお、説明演出を実行する場合は、演出モードAに設定されているときであるため、特図ルーレット演出は実行されない。そのため、特定演出実行キャラクタWが表示されるときには、特図保留アイコン変化予告を示唆する停車マス(停車マス画像M15)が表示されないようになっている。
上記ステップS1344−8において示唆演出を実行すると判定された場合、サブCPU102aは、ステップS1344−20において示唆演出選択処理を実行する。具体的には、サブCPU102aは、演出図柄指定コマンドが示す特別図柄判定の結果に基づいて、図59に示す示唆演出選択用テーブルを参照して示唆演出の種類を決定する。例えば、特別図柄判定の結果が大当たりの場合は、特定演出実行キャラクタWが「大当たりかも」という台詞とともに表示される示唆演出が選択されやすい。また、特別図柄判定の結果がハズレの場合は、特定演出実行キャラクタが「う〜ん・・・。」という台詞とともに表示される示唆演出が選択されやすい。
なお、本実施形態では、説明演出実行判定(ステップS1344−6)の実行後に示唆演出実行判定(ステップS1344−8)を実行するが、これに限らず、示唆演出実行判定を説明演出実行判定よりも先に実行してもよい。さらに、示唆演出実行判定を説明演出実行判定よりも先に行う場合は、示唆演出実行判定において示唆演出を実行すると判定されると、説明演出実行判定を行わずに示唆演出選択処理を実行してもよい。
サブCPU102aは、ステップS1344−21において、示唆演出の態様を決定する処理を行う。具体的には、サブCPU102aは、図示しない示唆演出態様決定用テーブルを参照し、上記ステップS1343において決定された変動演出パターンに基づいて、示唆演出態様決定用乱数を用いて、示唆演出における台詞の文字色や吹き出しW1の形などを決定する。例えば、大当たりの期待度が高いリーチ演出を行う変動演出パターンである場合は、台詞の文字色を赤色に決定する割合が高い。
サブCPU102aは、ステップS1344−22において、画像表示装置14の表示部140において示唆演出を実行させるために、示唆演出表示制御コマンドをサブRAM102cの送信バッファにセットし、特定演出決定処理を終了する。これにより、図91(b)に示すように、表示部140において、上記ステップS1344−20において選択された示唆演出が、上記ステップS1344−21において決定された態様にて、特定演出実行キャラクタWによって行われる。
なお、本実施形態では、現在の遊技状態が通常遊技状態であること(上記ステップS1344−3においてYES)および現在の演出モードが演出モードAであること(上記ステップS1344−4においてYES)を条件に、説明演出や示唆演出を実行することが可能となっている。しかし、これに限らず、例えば、現在の遊技状態が高確率遊技状態であることや時短遊技状態であることを条件に説明演出や示唆演出を実行可能としてもよいし、大当たり遊技中に説明演出や示唆演出を実行可能としてもよい。また、現在の演出モードが演出モードBや演出モードCであることを条件に説明演出や示唆演出を実行可能としてもよい。さらに、現在の遊技状態や演出モードの種別に関わりなく、説明演出や示唆演出の実行判定を行うようにしてもよい。
また、例えば、通常遊技状態の場合は、説明演出を実行すると判定する割合を80%とし、高確率遊技状態であるときは説明演出を実行すると判定する割合を10%とするなど、遊技状態に応じて、説明演出や示唆演出を実行すると判定する割合を異ならせるようにしてもよい。
また、本実施形態では、これから行われる変動演出における変動時間が所定時間(8秒)以上であることを条件に、説明演出や示唆演出を実行することが可能となっている。しかしこれに限らず、例えば、変動時間が所定時間以下であることを条件に説明演出や示唆演出を実行可能としてもよいし、変動時間が所定時間であることを条件に説明演出や示唆演出を実行可能としてもよい。
また、本実施形態では、説明演出や示唆演出を実行しないときに、特定演出実行キャラクタWを表示するか否かを判定する(ステップS1344−11)。しかし、これに限らず、例えば、特定演出決定処理を開始後、最初に特定演出実行キャラクタ表示判定を行うようにしてもよい。この場合は、当該特定演出実行キャラクタ表示判定によって表示すると判定された場合に、説明演出や示唆演出の実行の有無を判定する。そして、説明演出や示唆演出を実行する場合は、特定演出実行キャラクタWを表示して説明演出や示唆演出を実行し、説明演出や示唆演出を実行しない場合は、説明演出や示唆演出を実行しない特定演出実行キャラクタWを表示する。
さらに、特定演出決定処理を開始後、最初に特定演出実行キャラクタ表示判定を行う場合、当該判定処理において、表示する特定演出実行キャラクタWの種類を、説明演出カテゴリと対応づけられた複数の特定演出実行キャラクタWから決定するようにしてもよい。例えば、説明演出カテゴリAと対応づけられた特定演出実行キャラクタWAを表示すると決定した場合は、特定演出実行キャラクタWAを表示部140に表示する。そして、説明演出カテゴリ選択処理において説明演出カテゴリAが選択された場合は、特定演出実行キャラクタWAが説明演出カテゴリAの説明演出を実行するが、説明演出カテゴリAではない説明演出カテゴリが選択された場合は、説明演出を行わず、特定演出実行キャラクタWAが表示されるのみとなる。
(演出制御基板の演出モード設定処理)
次に、図45を用いて演出モード設定処理について説明する。演出モード設定処理とは、画像表示装置14等の演出装置で行われる変動演出の分類態様を設定するための処理である。
まず、サブCPU102aは、ステップS1352−1において、現在の遊技状態が通常遊技状態であるか否かを判断する。具体的には、サブCPU102aは、サブRAM102cの遊技状態記憶領域にセットされているデータが、低確率遊技状態且つ非時短遊技状態(通常遊技状態)を示すデータであるか否かを判断する。そして、現在の遊技状態が通常遊技状態であると判断するとステップS1352−3に処理を移し、現在の遊技状態が通常遊技状態ではないと判断するとステップS1352−2に処理を移す。
現在の遊技状態が通常遊技状態ではない場合、サブCPU102aは、ステップS1352−2において、演出モードの設定を解除する処理を行う。具体的には、サブRAM102cの演出モードフラグ記憶領域に記憶されている全ての演出モードフラグをOFFするとともに、サブRAM102cの演出モード残り回数カウンタの値をリセットして「0」とする。
現在の遊技状態が通常遊技状態である場合は、サブCPU102aは、ステップS1352−3において、サブRAM102cの演出モード残り回数カウンタのカウンタ値を「1」減算して演出モードの残り回数(M)を更新する処理を行う。
サブCPU102aは、ステップS1352−4において、演出モード抽選用乱数を取得し、該取得した乱数値に基づき、図示しない演出モード抽選テーブルを参照して、演出モード抽選を行う。本実施形態では、10%の割合で演出モードを変更すると判定され、90%の割合で演出モードを変更しないと判定される。
サブCPU102aは、ステップS1352−5において、演出モード抽選において演出モードを変更すると判定されたか否かを判断する。そして、演出モードを変更すると判定された場合はステップS1352−8に処理を移し、演出モードを変更しないと判断された場合はステップS1352−6に処理を移す。
サブCPU102aは、ステップS1352−6において、サブRAM102cの演出モード残り回数カウンタのカウンタ値が「0」であるか否かを判断する。演出モード残り回数カウンタのカウンタ値が「0」の場合とは、演出モードAに設定されている場合、演出モードBまたは演出モードCに設定されてから所定の実行回数(M)が経過した場合、または通常遊技状態に移行した直後である場合である。そして、演出モード残り回数カウンタのカウンタ値が「0」であると判断するとステップS1352−7に処理を移し、演出モード残り回数カウンタのカウンタ値が「0」ではないと判断すると、演出モード設定処理を終了する。
サブCPU102aは、ステップS1352−7において、演出モードを演出モードAに設定する処理を行い、演出モード設定処理を終了する。具体的には、サブCPU102aは、サブRAM102cの演出モードフラグ記憶領域に記憶されている演出モードAに対応するフラグをONし、その他のフラグをOFFする。
演出モード抽選において演出モードを変更すると判定された場合、サブCPU102aは、ステップS1352−8において、演出モードフラグ記憶領域に記憶されているフラグを確認し、演出モードAに設定されているか否かを判断する。そして、演出モードAに設定されている場合はステップS1352−9に処理を移し、演出モードBまたは演出モードCに設定されている場合はステップS1352−10に処理を移す。
サブCPU102aは、ステップS1352−9において、サブRAM102cの演出モードフラグ記憶領域に記憶されている演出モードBに対応するフラグをONし、演出モードを演出モードBに設定する処理を行う。
サブCPU102aは、ステップS1352−10において、サブRAM102cの演出モードフラグ記憶領域に記憶されている演出モードCに対応するフラグをONし、演出モードを演出モードCに設定する処理を行う。
演出モードを演出モードBまたは演出モードCに設定した場合、サブCPU102aは、ステップS1352−11において、その演出モードに対応付けられている演出モード実行可能回数を、サブRAM102cに設けられた演出モード残り回数カウンタにセットし、演出モード設定処理を終了する。
演出モード実行可能回数とは、その演出モードによって実行することが可能な変動演出の回数のことである。演出モード残り回数カウンタは、演出モード実行可能回数が設定されている特定の演出モードにおいて実行することが可能な変動演出の残り回数(M:演出モード残り回数)を示すものである。
このように、本実施形態では、通常遊技状態である場合は、演出モードAに設定される。そして、演出モードAに設定されているときに演出モード抽選において演出モードを変更すると判定された場合は演出モードBに移行し、演出モード実行可能回数が経過すると演出モードAに移行する。また、演出モードBに設定されているときに演出モードを変更すると判定されると演出モードCに移行し、演出モード実行可能回数が経過すると演出モードAに移行する。演出モードCに設定されているときに演出モードを変更すると判定されると、演出モードCを継続する。なお、演出モードCに設定されているときに演出モードを変更すると判定された場合は、演出モード残り回数カウンタが再度セットされるので、実質的に演出モードCの実行可能回数が延長される。
(演出制御基板による普図ルーレット演出判定処理)
次に、図46を用いて演出制御基板102による普図ルーレット演出判定処理について説明する。前述の通り、ルーレット演出は、特別図柄の変動表示を実行する権利の獲得、特別図柄抽選又は普通図柄抽選が実行されることを条件に実行可能な一種の予告演出である。普図ルーレット演出判定処理では、普通図柄抽選が実行されることを条件に実行可能なルーレット演出を実行するか否か、及び、実行される場合のルーレット演出の演出種別を決定する。
この普通図柄抽選を契機に実行される場合のルーレット演出についても、特図変動表示を実行する権利獲得を契機に実行されるルーレット演出及び特別図柄抽選を契機に実行される場合のルーレット演出と同様に、演出種別1と演出種別2が設定されており、各演出種別に対応付けられた演出内容も同一である。
サブCPU102aは、ステップS1361−1において、ルーレット演出判定用乱数カウンタが示すルーレット演出判定用乱数をサブRAM102cのルーレット演出判定用乱数記憶領域に記憶する。
サブCPU102aは、ステップS1361−2において、受信バッファに記憶された普図変動パターン指定コマンドを解析し、ステップS1361−3において、当該普図変動パターン指定コマンドに係る普通図柄抽選結果が、相対的に長時間の第2始動口7の開放を伴う第2補助遊技を示す当たり2であるか否かを判定する。サブCPU102aは、当たり2であると判定すると、ステップS1361−4に処理を移し、当たり2ではない、すなわち、相対的に短時間の第2始動口7の開放を伴う第1補助遊技を示す当たり1又はハズレと判定すると、ステップS1361−5に処理を移す。
サブCPU102aは、ステップS1361−4において、普図当たり2用ルーレット演出判定を行う。普図当たり2用ルーレット演出判定とは、普通図柄抽選の結果が当たり2である普図変動パターン指定コマンドに基づいて、ルーレット演出の実行の可否と、実行する場合のルーレット演出の演出種別を判定することである。普図当たり2用ルーレット演出判定は、普図当たり2用ルーレット演出判定テーブルを用いて行われる。
図60(a)に示すように、普図当たり2用ルーレット演出判定テーブルには、該判定テーブルで示されるルーレット演出判定値割合(%)となるように、ルーレット演出判定値とルーレット演出の実行の可否及び実行される場合のルーレット演出種別とが対応付けられている。そして、サブCPU102aは、ステップS1361−1で取得したルーレット演出判定用乱数を、普図当たり2用ルーレット演出判定テーブルに照合して、ルーレット演出の実行の可否及び実行される場合のルーレット演出種別を決定する。
サブCPU102aは、ステップS1361−5において、普図ハズレ用ルーレット演出判定を行う。普図ハズレ用ルーレット演出判定とは、普通図柄抽選の結果が当たり1又はハズレである普図変動パターン指定コマンドに基づいて、ルーレット演出の実行の可否と、実行する場合のルーレット演出の演出種別を判定することである。普図ハズレ用ルーレット演出判定は、普図ハズレ用ルーレット演出判定テーブルを用いて行われる。
図60(b)に示すように、普図ハズレ用ルーレット演出判定テーブルには、該判定テーブルで示されるルーレット演出判定値割合(%)となるように、ルーレット演出判定値とルーレット演出の実行の可否及び実行される場合のルーレット演出種別とが対応付けられている。そして、サブCPU102aは、ステップS1361−1で取得したルーレット演出判定用乱数を、普図ハズレ用ルーレット演出判定テーブルに照合して、ルーレット演出の実行の可否及び実行される場合のルーレット演出種別を決定する。
なお、サブCPU102aは、ステップS1361−4、又は、ステップS1361−5でルーレット演出判定を行うと、その判定結果を示すルーレット演出種別データをサブRAM102cのルーレット演出種別データ記憶領域に記憶するものとする。
また、本実施の形態では、ルーレット演出種別として演出種別1及び演出種別2が設定されているが、演出種別1と演出種別2の選択確率は、普図当たり2用ルーレット演出判定と、普図ハズレ用ルーレット演出判定とで異なる。本実施の形態では、演出種別2の選択確率は普図当たり2用ルーレット演出判定で最も高いことから、演出種別2のルーレット演出は当たり2当選を示唆することとなる。また、普図ハズレ用ルーレット演出では、演出種別2は選択されないこととなっている。これは、本実施の形態で、第2補助遊技を伴わない普図変動パターンについて、第2補助遊技の実行の期待度が高い演出種別2のルーレット演出を実行することで、遊技者を落胆させて、遊技意欲が減退することを防止するためである。
また、本実施の形態では、普図当たり2用ルーレット演出判定において必ずルーレット演出を実行すると判定される。これは、相対的に遊技者に有利な特別図柄判定結果を導出し易い第2始動口7が長時間開放する第2補助遊技が実行される前に、その実行を示唆することで、遊技者が第2始動口7に遊技球を入球させる機会を逃さないようにするためである。
サブCPU102aは、ステップS1361−6において、ルーレット演出種別データ記憶領域に記憶されているルーレット演出種別データを参照し、ルーレット演出を実行するか否かを判定する。サブCPU102aは、ルーレット演出を実行すると判定するとステップS1361−7に処理を移し、ルーレット演出を実行しないと判定すると当該普図ルーレット演出判定処理を終了する。
サブCPU102aは、ステップS1361−7において、普通図柄抽選を契機にルーレット演出を実行することを表す普図ルーレット演出実行フラグをサブRAM102cの普図ルーレット演出実行フラグ記憶領域にONし、ステップS1361−8に処理を移す。
サブCPU102aは、ステップS1361−8において、ルーレット演出の演出内容を決定するルーレット演出内容決定処理を行い、当該普図ルーレット演出判定処理を終了する。ルーレット演出内容決定処理については、図48を用いて後述する。
(演出制御基板によるロング開放演出実行判定処理)
次に、図47を用いてロング開放演出実行判定処理について説明する。まず、サブCPU102aは、ステップS1351−1において、補助遊技オープニング指定コマンドを解析する。サブCPU102aは、ステップS1351−2において、当該補助遊技オープニング指定コマンドが当たり2に係る補助遊技(第2補助遊技)を示しているか否か、すなわち、これから第2補助遊技が開始されるか否かを判定する。サブCPU102aは、第2補助遊技ではないと判定すると当該ロング開放演出実行判定処理を終了し、第2補助遊技であると判定するとステップS1351−3に処理を移す。
サブCPU102aは、ステップS1351−3においてロング開放演出制御コマンドをサブRAM102cの送信バッファにセットし、当該ロング開放演出実行判定処理を終了する。
なお、セットしたロング開放演出制御コマンドは、ステップS1600のデータ出力処理によってランプ制御基板104及び画像制御基板105に送信される。ランプ制御基板104及び画像制御基板105は、ロング開放演出制御コマンドを受信すると、当該コマンドに基づいて、第2補助遊技中であることを表すロング開放演出を実行する。
(演出制御基板によるルーレット演出内容決定処理)
次に、図48を用いて演出制御基板102によるルーレット演出内容決定処理について説明する。ルーレット演出内容決定処理では、特図変動表示の実行をする権利獲得、特別図柄抽選又は普通図柄抽選を契機にルーレット演出を実行すると判定され(ステップS1321−14、ステップS1343−11−11、又は、ステップS1361−6の判定で「YES」)、各契機に対応するルーレット演出実行フラグ(入賞ルーレット演出実行フラグ、特図ルーレット演出実行フラグ又は普図ルーレット演出実行フラグ)がONされた場合に、当該ルーレット演出の演出内容を決定する処理である。この処理では、列車画像Tを停車させるマス画像M1〜M9及びチャレンジキャラクタを決定する。
チャレンジキャラクタとは、ルーレット演出において、列車画像Tを走行させる動作を行うチャレンジキャラクタ画像Cのことであり、本実施の形態では、チャレンジキャラクタは3種類設定されている(チャレンジキャラクタ画像A〜チャレンジキャラクタ画像C)。
ルーレット演出内容決定処理については、特図変動表示の実行をする権利獲得、特別図柄抽選又は普通図柄抽選を契機に実行されると判定されたルーレット演出の演出内容を決定するが、特図変動表示の実行をする権利獲得、特別図柄抽選又は普通図柄抽選のいずれを契機に対しても図48に示すステップS2001〜ステップS2009の処理を行う。
ここで、ルーレット演出内容決定処理におけるステップS2002、ステップS2004及びステップS2007においては、当該ルーレット演出の契機(当該ルーレット演出の実行に係るフラグの種類:入賞ルーレット演出実行フラグ、特図ルーレット演出実行フラグ又は普図ルーレット演出実行フラグ)によって、参照するデータ及び用いるテーブルが異なる。そこで、ステップS2002、ステップS2004及びステップS2007以外の処理については、全ての契機についてまとめて説明し、ステップS2002、ステップS2004及びステップS2007については当該ルーレット演出内容決定処理の契機となった特図変動表示の実行をする権利獲得、特別図柄抽選又は普通図柄抽選毎に説明する。
また、以下において、特図変動表示の実行をする権利獲得を契機に実行すると判定された場合のルーレット演出を「入賞ルーレット演出」、特別図柄抽選を契機に実行すると判定された場合のルーレット演出を「特図ルーレット演出」普通図柄抽選を契機に実行すると判定され場合のルーレット演出を「普図ルーレット演出」という。
サブCPU102aは、ステップS2001において、サブRAM102cに設けられたチャレンジキャラクタ判定用乱数カウンタが示すチャレンジキャラクタ判定用乱数をサブRAM102cのチャレンジキャラクタ判定用乱数記憶領域に記憶する。
サブCPU102aは、ステップS2002において、チャレンジキャラクタの種類を判定するチャレンジキャラクタ判定を行う。チャレンジキャラクタ判定は、チャレンジキャラクタ判定テーブルを用いて行われる。
ここで、入賞ルーレット演出について用いられるチャレンジキャラクタ判定テーブルは、図61に示すように、始動口入賞指定コマンドが示す事前判定結果に関連付けられて、長当たり用チャレンジキャラクタ判定テーブル(図61(a))、短当たり・小当たり用チャレンジキャラクタ判定テーブル(図61(b))、特定ハズレ用チャレンジキャラクタ判定テーブル(図61(c))、及び、非特定ハズレ用チャレンジキャラクタ判定テーブル(図61(d))に分けられている。各チャレンジキャラクタ判定テーブルにおいては、各テーブルで示されるチャレンジキャラクタ判定値割合(%)となるように、チャレンジキャラクタの種別とチャレンジキャラクタ判定値とが対応付けられて格納されている。
サブCPU102aは、入賞ルーレット演出についてのチャレンジキャラクタ判定において、始動口入賞指定コマンドが示す事前判定結果に関連付けられたチャレンジキャラクタ判定テーブルを選択し、選択したチャレンジキャラクタ判定テーブルに、取得したチャレンジキャラクタ判定用乱数を照合して、チャレンジキャラクタの種別を決定すると共に、当該チャレンジキャラクタの種別を示すチャレンジキャラクタデータをサブRAM102cのチャレンジキャラクタデータ記憶領域にセットする。
本実施の形態では、チャレンジキャラクタA〜Cの選択確率は、長当たり用チャレンジキャラクタ判定テーブル、短当たり・小当たり用チャレンジキャラクタ判定テーブル、特定ハズレ用チャレンジキャラクタ判定テーブル、非特定ハズレ用チャレンジキャラクタ判定テーブルで異なる。本実施の形態では、チャレンジキャラクタCの選択確率が長当たり用チャレンジキャラクタ判定テーブルで最も高いことから、チャレンジキャラクタCの出現は長当たり当選を示唆することとなる。また、非特定ハズレ用チャレンジキャラクタ判定テーブルでは、チャレンジキャラタCは選択されないこととなっている。よって、チャレンジキャラクタCの出現は、リーチ演出の実行が確定することも報知していることとなる。
次に、特図ルーレット演出について用いられるチャレンジキャラクタ判定テーブルは、図62に示すように、セットされている変動演出データに対応する特図変動パターンが示す特図抽選結果に関連付けられて、長当たり用チャレンジキャラクタ判定テーブル(図62(a))、短当たり・小当たり用チャレンジキャラクタ判定テーブル(図62(b))、特定ハズレ用チャレンジキャラクタ判定テーブル(図62(c))、及び、非特定ハズレ用チャレンジキャラクタ判定テーブル(図62(d))に分けられている。各チャレンジキャラクタ判定テーブルにおいては、各テーブルで示されるチャレンジキャラクタ判定値割合(%)となるように、チャレンジキャラクタの種別とチャレンジキャラクタ判定値とが対応付けられて格納されている。
サブCPU102aは、特図ルーレット演出についてのチャレンジキャラクタ判定において、セットされている変動演出データに対応する特図変動パターンが示す特図抽選結果に関連付けられたチャレンジキャラクタ判定テーブルを選択し、選択したチャレンジキャラクタ判定テーブルに、取得したチャレンジキャラクタ判定用乱数を照合して、チャレンジキャラクタの種別を決定すると共に、当該チャレンジキャラクタの種別を示すチャレンジキャラクタデータをサブRAM102cのチャレンジキャラクタデータ記憶領域にセットする。
本実施の形態では、チャレンジキャラクタA〜Cの選択確率は、長当たり用チャレンジキャラクタ判定テーブル、短当たり・小当たり用チャレンジキャラクタ判定テーブル、特定ハズレ用チャレンジキャラクタ判定テーブル、非特定ハズレ用チャレンジキャラクタ判定テーブルで異なる。本実施の形態では、チャレンジキャラクタCの選択確率が長当たり用チャレンジキャラクタ判定テーブルで最も高いことから、チャレンジキャラクタCの出現は長当たり当選を示唆することとなる。また、非特定ハズレ用チャレンジキャラクタ判定テーブルでは、チャレンジキャラタCは選択されないこととなっている。よって、チャレンジキャラクタCの出現は、リーチ演出の実行が確定することも報知していることとなる。
一方、普図ルーレット演出について用いられるチャレンジキャラクタ判定テーブルは、図63に示すように、普図変動パターン指定コマンドが示す普通図柄抽選結果に関連付けられて、普図当たり2用のチャレンジキャラクタ判定テーブル(図63(a))と、普図ハズレ用のチャレンジキャラクタ判定テーブル(図63(b))と、に分けられている。各チャレンジキャラクタ判定テーブルにおいては、各判定テーブルで示されるチャレンジキャラクタ判定値割合(%)となるように、チャレンジキャラクタの種別とチャレンジキャラクタ判定値とが対応付けられて格納されている。
サブCPU102aは、普図ルーレット演出についてチャレンジキャラクタ判定において、普図変動パターン指定コマンドが示す普通図柄抽選結果に関連付けられたチャレンジキャラクタ判定テーブルを選択し、選択したチャレンジキャラクタ判定テーブルに、取得したチャレンジキャラクタ判定用乱数を照合して、チャレンジキャラクタの種別を決定すると共に、当該チャレンジキャラクタの種別を示すチャレンジキャラクタデータをサブRAM102cのチャレンジキャラクタデータ記憶領域にセットする。
本実施の形態では、チャレンジキャラクタの選択確率は、普図当たり2用チャレンジキャラクタ判定テーブルと、普図ハズレ用チャレンジキャラクタ判定テーブルとで異なる。本実施の形態では、チャレンジキャラクタBの選択確率は普図ハズレ用チャレンジキャラクタ判定テーブルより普図当たり2用チャレンジキャラクタ判定テーブルの方が高いことから、チャレンジキャラクタBの出現は当たり2当選を示唆することとなる。また、普図当たり2用チャレンジキャラクタ判定テーブル及び普図ハズレ用チャレンジキャラクタ判定テーブルでは、チャレンジキャラタCが選択されないこととなっている。これは、チャレンジキャラクタCの出現は、リーチ演出の実行が確定することを報知するようにしているからである。
サブCPU102aは、ステップS2003において、停車マス判定用乱数カウンタが示す停車マス判定用乱数をサブRAM102cの停車マス判定用乱数記憶領域に記憶する。停車マスとは、ルーレット演出において、チャレンジキャラクタによってレール画像Rを走行させられた列車画像Tが停車するマス画像のことである。上述したように、列車画像Tが停車し得るマス画像の種類は、ルーレット演出の演出種別に応じて異なっている。
サブCPU102aは、ステップS2004において、当該ルーレット演出における停車マスを判定する停車マス判定を行う。停車マス判定は、停車マス判定テーブルを用いて行われる。
入賞ルーレット演出について用いられる停車マス判定テーブルは、図64〜図67に示すように、始動口入賞指定コマンドが示す事前判定結果及び特図保留アイコン演出パターンデータが示すルーレット演出の実行の可否並びにルーレット演出の演出種別との組み合わせに関連付けられている。具体的には、入賞ルーレット演出について用いられる停車マス判定テーブルは、事前判定結果が長当たりで、ルーレット演出が実行されて演出種別が演出種別1の場合の停車マス判定テーブル(図64(a))、事前判定結果が長当たりで、ルーレット演出が実行されて演出種別が演出種別2の場合の停車マス判定テーブル(図64(b))、事前判定結果が短当たり若しくは小当たりで、ルーレット演出が実行されて演出種別が演出種別1の場合の停車マス判定テーブル(図65(a)、図65(b))、事前判定結果が短当たり若しくは小当たりで、ルーレット演出が実行されて演出種別が演出種別2の場合の停車マス判定テーブル(図65(c))、事前判定結果が特定ハズレで、ルーレット演出が実行されて演出種別が演出種別1の場合の停車マス判定テーブル(図66(a)、図66(b))、事前判定結果が特定ハズレで、ルーレット演出が実行されて演出種別が演出種別2の場合の停車マス判定テーブル(図66(c))、事前判定結果が非特定ハズレで、ルーレット演出が実行されて演出種別が演出種別1の場合の停車マス判定テーブル(図67(a)、図67(b))が設けられている。
さらに、事前判定結果が短当たり若しくは小当たりで、ルーレット演出が実行されて演出種別が演出種別1の場合の停車マス判定テーブル、事前判定結果が特定ハズレで、ルーレット演出が実行されて演出種別が演出種別1、及び、事前判定結果が非特定ハズレで、ルーレット演出が実行されて演出種別が演出種別1の場合の停車マス判定テーブルについては、特図保留アイコン態様が通常態様であるか特別態様であるかによっても分けられている。これは、特図保留アイコン態様が通常態様であると、入賞ルーレット演出において、列車画像Tが、所謂ガセを示唆する停車マス(停車マス画像M11、M16)及び特図保留アイコン変化予告を示唆する停車マス(停車マス画像M15)に停車可能であるのに対して、特図保留アイコン態様が特別態様であると、入賞ルーレット演出において、列車画像Tが、特別態様との関係上、所謂ガセを示唆する停車マス(停車マス画像M11、M16)に停車すると、演出的な矛盾が生じて、演出効果が低下するため、特図保留アイコン変化予告を示唆する停車マス(停車マス画像M15)のみ停車可能であるためである。
これらの各停車マス判定テーブルでは、各テーブルで示される停車マス判定値割合(%)となるように、停車マスと停車マス判定値とが対応付けられて格納されている。
なお、事前判定結果が非特定ハズレである場合のルーレット演出については演出種別2は選択されないため(図51参照)、非特定ハズレについては、演出種別2の場合の停車マス判定テーブルは設けられていない。
サブCPU102aは、入賞ルーレット演出についての停車マス判定において、始動口入賞指定コマンド示す事前判定結果と、特図保留アイコン演出パターンデータが示すルーレット演出実行の可否・演出種別・特図保留アイコン態様とに関連付けられた停車マス判定テーブルを選択し、選択した停車マス判定テーブルに、取得した停車マス判定用乱数を照合して、停車マスを決定すると共に、当該停車マスを示す停車マスデータをサブRAM102cの停車マスデータ記憶領域にセットする。
次に、特図ルーレット演出について用いられる停車マス判定テーブルは、図68〜図69に示すように、変動演出データに対応する特図変動パターンが示す特図抽選結果及びルーレット演出種別データが示すルーレット演出種別との組み合わせに関連付けられて、特図抽選結果が長当たりで演出種別1の場合の停車マス判定テーブル(図68(a))、特図抽選結果が長当たりで演出種別2の場合の停車マス判定テーブル(図68(b))、特図抽選結果が短当たり若しくは小当たりで演出種別1の場合の停車マス判定テーブル(図68(c))、特図抽選結果が短当たり若しくは小当たりで演出種別2の場合の停車マス判定テーブル(図68(d))特図抽選結果が特定ハズレで演出種別1の場合の停車マス判定テーブル(図69(a))、特図抽選結果が特定ハズレで演出種別2の場合の停車マス判定テーブル(図69(b))、特図抽選結果が非特定ハズレで演出種別1の場合の停車マス判定テーブル(図69(c))が設けられている。これらの各停車マス判定テーブルでは、各テーブルで示される停車マス判定値割合(%)となるように、停車マスと停車マス判定値とが対応付けられて格納されている。
なお、特図抽選結果が非特定ハズレである場合のルーレット演出については演出種別2は選択されないため(図55(d)参照)、非特定ハズレについては、演出種別2の場合の停車マス判定テーブルは設けられていない。
サブCPU102aは、特図ルーレット演出についての停車マス判定において、変動演出データが示す特図変動パターン及びルーレット演出種別データが示す演出種別に関連付けられた停車マス判定テーブルを選択し、選択した停車マス判定テーブルに、取得した停車マス判定用乱数を照合して、停車マスを決定すると共に、当該停車マスを示す停車マスデータをサブRAM102cの停車マスデータ記憶領域にセットする。
次に、普図ルーレット演出について用いられる停車マス判定テーブルは、図70に示すように、普図変動パターン指定コマンドが示す普図抽選結果及びルーレット演出種別データが示すルーレット演出種別との組み合わせに関連付けられて、普通図柄抽選結果が普図当たり2で演出種別1の場合の停車マス判定テーブル(図70(a))、普通図柄抽選結果が普図当たり2で演出種別2の場合の停車マス判定テーブル(図70(b))、普通図柄抽選結果が普図当たり1若しくはハズレで演出種別1の場合の停車マス判定テーブル(図70(c))が設けられている。これらの各停車マス判定テーブルでは、各判定テーブルで示される停車マス判定値割合(%)となるように、停車マスと停車マス判定値とが対応付けられて格納されている。
なお、普通図柄抽選結果が当たり1若しくはハズレである場合のルーレット演出については演出種別2は選択されないため(図60(b)参照)、当たり1又はハズレ1については、演出種別2の場合の停車マス判定テーブルは設けられていない。
サブCPU102aは、普図ルーレット演出についての停車マス判定において、普図変動パターン指定コマンドが示す普通図柄抽選結果及びルーレット演出種別データが示す演出種別に関連付けられた停車マス判定テーブルを選択し、選択した停車マス判定テーブルに、取得した停車マス判定用乱数を照合して、停車マスを決定すると共に、当該停車マスを示す停車マスデータをサブRAM102cの停車マスデータ記憶領域にセットする。
サブCPU102aは、ステップS2005において、ルーレット演出種別データ及び停車マスデータを確認して、当該ルーレット演出に係るマス画像の態様が「チャレンジキャラクタB」、具体的にはルーレット演出種別1の第1マス画像M15又はルーレット演出種別2の第2マス画像M25であるか否かを判定する。
サブCPU102aは、停車マスの態様が「チャレンジキャラクタB」であると判定するとステップS2006に処理を移し、停車マスの種類が「チャレンジキャラクタB」ではないと判定するとステップS2008に処理を移す。
サブCPU102aは、ステップS2006において、特図アイコン変化示唆演出パターン判定用乱数カウンタが示す特図アイコン変化示唆演出パターン判定用乱数をサブRAM102cの特図変動アイコン変化判定用乱数記憶領域に記憶する。
サブCPU102aは、ステップS2007において、特図アイコン変化示唆演出パターンを判定する特図アイコン変化示唆演出パターン判定を行う。特図アイコン変化示唆演出パターン判定は、特図アイコン変化示唆演出パターン判定テーブルを用いて行われる。
特図アイコン変化示唆演出パターンとは、特図アイコン変化示唆演出の演出態様である。特図アイコン変化示唆演出は、特別態様の特図保留アイコンを表示させる特図保留アイコン変化予告が行われるか否かを示唆する特図保留アイコン変化示唆演出と、特図変動アイコンの表示態様を変化させる特図変動アイコン変化予告が行われるか否かを示唆する特図変動アイコン変化示唆演出と、で構成される。
特図保留アイコン変化示唆演出と特図変動アイコン変化示唆演出とは、示唆する対象が相違する(示唆する対象が特図保留アイコンであるのか特図変動アイコンであるのかという点で違いがある)が、行われる演出の演出内容は同一に設定されている。なお、特図保留アイコン変化示唆演出及び特図変動アイコン変化示唆演出についての演出態様は後述する。
入賞ルーレット演出についての特図保留アイコン変化示唆演出パターン判定テーブルは、図71に示すように、当該入賞ルーレット演出の契機となった始動口入賞指定コマンドが示す事前判定結果に関連付けられて、事前判定結果が長当たりの場合の特図保留アイコン変化示唆演出パターン判定テーブルと、短当たり又は小当たりの場合の特図保留アイコン変化示唆演出パターン判定テーブルと、特定ハズレの場合の特図保留アイコン変化示唆演出パターン判定テーブルと、非特定ハズレの場合の特図保留アイコン変化示唆演出パターン判定テーブルと、に分けられている。これらの各特図保留アイコン変化示唆演出パターン判定テーブルでは、各判定テーブルで示される特図アイコン変化予告パターン判定値割合(%)となるように、特図アイコン変化予告パターン判定値と特図保留アイコン変化予告パターンとが対応付けられて格納されている。
入賞ルーレット演出についての特図保留アイコン変化示唆演出パターンには、特図保留アイコン変化示唆演出の演出態様とが対応付けられている。本実施の形態では、後述するように、特図保留アイコン変化示唆演出では、チャレンジキャラクタBがパワーボールを特図保留アイコンに向かって投げることによって行われる。このときのパワーボールの態様が、特図保留アイコン変化示唆演出の演出態様として設定されている。本実施の形態では、パワーボールは、相対的に小さいパワーボールと、相対的に大きいパワーボールとが設定されている。相対的に大きいパワーボールの方が、大当たり当選期待度が高く設定されている。
サブCPU102aは、入賞ルーレット演出の特図アイコン変化示唆演出パターン判定において、始動口入賞指定コマンドが示す事前判定結果に関連付けられた特図保留アイコン変化示唆演出パターン判定テーブルを選択し、選択した特図保留アイコン変化示唆演出パターン判定テーブルに、取得した特図アイコン変化示唆演出パターン判定用乱数を照合して、特図保留アイコン変化示唆演出パターンを決定すると共に、当該特図保留アイコン変化示唆演出パターンを示す特図保留アイコン変化示唆演出パターンデータをサブRAM102cの特図アイコン変化示唆演出パターンデータ記憶領域にセットする。
また、特図保留アイコン変化示唆演出パターンデータには、特図保留アイコン変化示唆演出パターンの他に、パワーボールが投げられる特図保留アイコン(表示部141a〜141d、又は、表示部142a〜141d)に関する情報も含まれる。パワーボールが投げられる特図保留アイコンについては、当該入賞ルーレット演出の契機となった始動口入賞指定コマンドが記憶されている記憶部によって特定することができる。
一方、特図ルーレット演出についての特図変動アイコン変化示唆演出パターン判定テーブルは、図72に示すように、変動演出データに対応する特図変動パターン指定コマンドが示す特図抽選結果に関連付けられており、特図抽選結果が長当たりの場合の特図変動アイコン変化示唆演出パターン判定テーブルと、短当たり又は小当たりの場合の特図変動アイコン変化示唆演出パターン判定テーブルと、特定ハズレの場合の特図変動アイコン変化示唆演出パターン判定テーブルと、非特定ハズレの場合の特図変動アイコン変化示唆演出パターン判定テーブルと、に分けられている。これらの各特図変動アイコン変化示唆演出パターン判定テーブルでは、各判定テーブルで示される特図変動アイコン変化示唆演出パターン判定値割合(%)となるように、特図変動アイコン変化示唆演出パターン判定値と特図変動アイコン変化示唆演出パターンとが対応付けられて格納されている。
特図ルーレット演出についての特図アイコン変化示唆演出パターンには、特図変動アイコン変化示唆演出の演出態様(特図保留アイコン変化示唆演出と同様にパワーボールの大/小)と、特図変動アイコンの変化の有無とが対応付けられている(図72参照)。
サブCPU102aは、特図ルーレット演出の特図変動アイコン変化示唆演出パターン判定において、特図変動パターン指定コマンドが示す特別図柄抽選結果に関連付けられた特図変動アイコン変化示唆演出パターン判定テーブルを選択し、選択した特図変動アイコン変化示唆演出パターン判定テーブルに、取得した特図アイコン変化示唆演出パターン判定用乱数を照合して、特図アイコン変化示唆演出パターンを決定すると共に、当該特図アイコン変化示唆演出パターンを示す特図アイコン変化示唆演出パターンデータをサブRAM102cの特図アイコン変化示唆演出パターンデータ記憶領域にセットする。
また、特図変動アイコン変化示唆演出パターンデータには、特図変動アイコン変化示唆演出パターンの他、パワーボールが投げられるのは特図保留アイコン(特図変動アイコン表示領域143)であるという情報も含まれる。これは、本実施の形態では、特図ルーレット演出に係る特図変動アイコンの変化の対象は、特図変動アイコン表示領域143に表示される特図変動アイコンのみだからである。
入賞ルーレット演出に基づく特図保留アイコン変化予告では、特図保留アイコン変化示唆演出の後、当該入賞ルーレット演出に係る始動口入賞指定コマンドに基づく特図保留アイコン表示処理でセットされた特図保留アイコン演出パターンデータが示す特図保留アイコン態様に変化する。一方、特図ルーレット演出に基づく特図変動アイコン変化予告では、特図変動アイコン変化示唆演出の後、当該特図変動アイコン変化示唆演出が実行される前の表示態様から、大当たり当選期待度が1ランク上の表示態様に変化させることとする。
具体的には、その前の表示態様が通常態様であれば特別態様1に変化させ、特別態様1であれば特別態様2に変化させる。ここで、特図ルーレット演出に係る特図変動パターン指定コマンドが示す特図抽選結果が長当たりである場合は、特図変動アイコン変化示唆演出前の特図変動アイコンの表示態様が特別態様2であれば特別態様3に変化させ、特別態様3であれば、そのまま表示態様を維持させる。一方、特図抽選結果が長当たり以外である場合に、特図変動アイコン変化示唆演出前の特図変動アイコンの表示態様が特別態様2であれば、特別態様2をそのまま維持させる。これは、特別態様3は、長当たり当選が確定したことを示唆する態様であるため、演出内容が事実と異なる内容を示唆し、演出効果が低下することを防ぐためである。
しかしながら、特図変動アイコン変化予告では、大当たり当選期待度が2ランクや3ランク上の表示態様に変化させることも可能である。さらに、通常態様及び特別態様1〜特別態様3とは異なる特殊な表示態様に変化させることもできる。
また、特図変動パターン指定コマンドが示す特別図柄抽選結果又は始動口入賞指定コマンドが示す事前判定結果が、長当たり>短当たり・小当たり>特定ハズレ>非特定ハズレの順で、パワーボールが大きい演出態様が選択される確率が高くなっている。すなわち、パワーボールが大きい演出態様の特図変動アイコン変化示唆演出が実行されると、長当たり当選を期待することができる。
また、特図アイコン変化予告の実行確率は、特図変動指定コマンドが示す特別図柄抽選結果又は始動口入賞指定コマンドが示す事前判定結果が、長当たり>短当たり・小当たり>特定ハズレ>非特定ハズレの順で高くなっている。すなわち、特図変動アイコン変化予告が実行されると、長当たり当選を期待することができる。
サブCPU102aは、ステップS2008において、ステップS2002、ステップS2004、及び、ステップS2007との判定結果(セットされたチャレンジキャラクタデータ、停車マスデータ及び特図保留アイコン変化示唆演出パターンデータ又は特図変動アイコン変化示唆パターンデータ)に基づいて、これらの判定結果が反映されたルーレット演出制御コマンドを生成する。すなわち、ルーレット演出制御コマンドには、少なくともルーレット演出種別(第1レール画像R1or第2レール画像R2)、チャレンジキャラクタの種類、及び、停車マス(列車画像Tが停止するマス画像)等のルーレット演出に関する種々の情報が含まれている。さらに、ルーレット演出制御コマンドには、ルーレット変化示唆演出が実行される場合には、特図保留アイコン変化示唆演出パターン又は特図変動アイコン変化示唆演出パターン等の特図アイコン変化示唆演出に関する種々の情報が含まれている。
サブCPU102aは、ステップ2009において、ステップS2008で生成したルーレット演出制御コマンドをサブRAM102cの送信バッファにセットする。
送信バッファにセットされたルーレット演出制御コマンドは、ステップS1600のデータ出力処理によってランプ制御基板104及び画像制御基板105に送信される。ランプ制御基板104及び画像制御基板105は、ルーレット演出制御コマンドを受信すると、後述するルーレット演出時間制御コマンドの受信を契機に、当該ルーレット演出制御コマンドが示す演出内容のルーレット演出、特図アイコン変化示唆演出及び特図アイコン変化予告を実行する。
(演出制御基板によるルーレット演出実行制御処理)
次に、図49を用いて演出制御基板102によるルーレット演出実行制御処理について説明する。ルーレット演出実行制御処理では、特図変動表示を実行する権利の獲得、特別図柄抽選又は普通図柄抽選を契機にルーレット演出を実行すると判定された場合(ステップS1321−12、ステップS1343−11−11、又は、ステップS1361−6の判定で「YES」)に、当該ルーレット演出を実行することが可能であるか否かを判定し、実行可能であると判定された場合に、ルーレット演出を開始させるための処理である。
サブCPU102aは、ステップS1392−1において、後述する再チェックフラグが、サブRAM102cの再チェックフラグ記憶領域にONされているか否かを判定する。再チェックフラグは、ルーレット演出実行制御処理において、最初にルーレット演出を実行可能か否かを判定し(ステップS1392−6)、ルーレット演出を実行することができなと判定された場合に、所定時間経過後(本実施の形態において、「6秒後」)に再度、ルーレット演出を実行可能か否かを判定することを示すフラグである。
サブCPU102aは、ステップS1392−1において、再チェックフラグがONされていないと判定するとステップS1392−2に処理を移し、再チェックフラグがONされていると判定するとステップS1392−11に処理を移す。
サブCPU102aは、ステップS1392−2において、新たなルーレット演出実行フラグがONされたか否かを判定する。換言すれば、サブCPU102aは、現在のルーレット演出実行制御処理に係るコマンド受信処理における特図保留アイコン表示処理(ステップS1321)、変動演出パターン決定処理の特図ルーレット演出判定処理(ステップS1343−11)、又は、普図ルーレット演出判定処理(ステップS1361)で、入賞ルーレット演出実行フラグ、特図ルーレット演出実行フラグ、又は、普図ルーレット演出実行フラグが新たにONされたか否かを判定する。サブCPU102aは、新たなルーレット演出実行フラグがONされたと判定するとステップS1392−3に処理を移し、新たにルーレット演出実行フラグがONされていないと判定すると当該ルーレット演出実行制御処理を終了する。
サブCPU102aは、ステップS1392−3において、他のルーレット演出実行フラグ(入賞ルーレット演出実行フラグ、特図ルーレット演出実行フラグ、又は、普図ルーレット演出実行フラグ)が、ステップS1392−2の新たなルーレット演出実行フラグに先行してONされていたか否かを判定する。サブCPU102aは、他のルーレット演出実行フラグがONされていたと判定するとステップS1392−5に処理を移し、他のルーレット演出実行フラグがONされていなかったと判定するとステップS1392−4に処理を移す。
サブCPU102aは、ステップS1392−5において、上記の新たなルーレット演出実行フラグをOFFする。これによって、特図変動表示を実行する権利の獲得、特別図柄抽選及び普通図柄抽選といった相互に独立した事象を契機に同時に実行され得るルーレット演出が重複して実行されることを防ぐことができる。
なお、ここでは、新たなルーレット演出実行フラグをOFFによって、当該新たなルーレット演出実行フラグに基づくルーレット演出の実行がキャンセルされたこととなるが、ルーレット演出の演出内容を確認して、ルーレット演出の示唆内容が例えば大当たり当選期待度などの遊技者に付与される遊技利益の度合いが低い方のルーレット演出実行フラグをOFFすることもできる。また、先行してONされた他のルーレット演出実行フラグをOFFすることも可能である。
サブCPU102aは、ステップS1392−4において、ルーレット演出を実行(開始)させることが可能なタイミングであるルーレット演出実行可能タイミングであるか否かを判定する。本実施の形態では、ルーレット演出実行可能タイミングとして、リーチ無し特図変動パターンに係る変動演出における演出図柄の停止表示が行われる前、及び、リーチ有り特図変動パターンに係るリーチ状態成立前であって、ロング開放演出が実行されていないタイミングに設定されている。よって、特定演出、客待ち演出、特別遊技演出、又は、ロング開放演出が実行されているときは、ルーレット演出実行可能タイミングではないと判定される。また、ルーレット演出実行可能タイミングは、「変動演出中」であることから、変動演出(特別図柄の変動表示)が行われていないときに始動口6、7に入球した場合の入賞ルーレット演出についてはルーレット演出実行可能タイミングではないと判定されることとなる。
サブCPU102aは、ステップS1392−4において、ルーレット演出実行可能タイミングであると判定するとステップS1392−6に処理を移し、ルーレット演出実行可能タイミングではないと判定するとステップS1392−5に処理を移す。
サブCPU102aは、ステップS1392−6において、リーチ無し特図変動パターンに係る変動演出が行われている場合は現在から演出図柄の停止表示が行われるまでの残り時間、一方、リーチ有り特図変動パターンに係る変動演出が行われている場合は現在からリーチ状態が成立するまでの残り時間と、予め設定されたルーレット演出時間パターンと、に基づいて、ルーレット演出を実行させることが可能な範囲(以下、「ルーレット演出実行可能範囲」という)であるか否かを判定する。
ルーレット演出時間パターンは、ルーレット演出を開始させる時期(以下、「ルーレット演出開始時期」という)とルーレット演出の演出時間(以下、「ルーレット演出時間」という)とで構成されている。本実施の形態では、ルーレット演出時間パターンの種類は、ルーレット演出時間パターン1〜ルーレット演出時間パターン10の全部で10種類設定されている(図73参照)。
図74に示すように、ルーレット演出時間パターン1は、ルーレット演出の開始時期がルーレット演出を実行(開始)すると決定された時であり、当該決定時から当該ルーレット演出が終了するまでに6秒を要するという内容である。ルーレット演出時間パターン2は、ルーレット演出の開始時期がルーレット演出を実行すると決定されてから1秒経過した時であり、ルーレット演出時間が6秒であるという内容であり、ルーレット演出時間が6秒であり、当該決定時から当該ルーレット演出が終了するまでに7秒を要する。ルーレット演出時間パターン3は、ルーレット演出の開始時期がルーレット演出を実行すると決定されてから2秒経過した時であり、ルーレット演出時間が6秒であり、当該決定時から当該ルーレット演出が終了するまでに8秒を要する。という内容である。ルーレット演出時間パターン4は、ルーレット演出の開始時期がルーレット演出を実行すると決定されてから5秒経過した時であり、ルーレット演出時間が6秒であり、ルーレット演出時間が11秒であり、当該決定時から当該ルーレット演出が終了するまでに7秒を要する。という内容である。ルーレット演出時間パターン5は、ルーレット演出の開始時期がルーレット演出を実行すると決定されてから6秒経過した時であり、ルーレット演出時間が6秒であり、当該決定時から当該ルーレット演出が終了するまでに12秒を要する。という内容である。ルーレット演出時間パターン6は、ルーレット演出の開始時期がルーレット演出を実行すると決定されてから7秒経過した時であり、ルーレット演出時間が6秒であり、当該決定時から当該ルーレット演出が終了するまでに13秒を要する。ルーレット演出時間パターン7は、ルーレット演出の開始時期がルーレット演出を実行すると決定されてから9秒経過した時であり、ルーレット演出時間が6秒であり、当該決定時から当該ルーレット演出が終了するまでに15秒を要する。という内容である。ルーレット演出時間パターン8は、ルーレット演出の開始時期がルーレット演出を実行すると決定された時であり、ルーレット演出時間が12秒であり、当該決定時から当該ルーレット演出が終了するまでに12秒を要するという内容である。ルーレット演出時間パターン9は、ルーレット演出の開始時期がルーレット演出を実行すると決定されてから1秒経過した時であり、ルーレット演出時間が12秒であり、当該決定時から当該ルーレット演出が終了するまでに13秒を要するという内容である。ルーレット演出時間パターン10は、ルーレット演出の開始時期がルーレット演出を実行すると決定されてから2秒経過した時であり、ルーレット演出時間が12秒であり、当該決定時から当該ルーレット演出が終了するまでに14秒を要するという内容である。
なお、「ルーレット演出を実行すると決定(=当該決定時)」とは、演出制御基板102に対してはステップS1392−6で「YES」と判定に対応し、画像制御基板105に対してはルーレット演出時間制御コマンドを受信した時に対応する。また、図73における「入賞ルーレット演出」、「特図ルーレット演出」及び「普図ルーレット演出」の欄の下の「○」は、各ルーレット演出について、そのルーレット演出時間パターンが選択可能であることを示し、「×」は各ルーレット演出について、そのルーレット演出時間パターンが選択不可能であることを示す。図72に示すように、普図ルーレット演出について、選択不可能なルーレット演出時間パターンが設けられているのは、本実施の形態では、ルーレット演出が実行される非時短遊技状態における普図変動時間は「12秒」であり、ルーレット演出時間パターン6、7、10が選択されてしまうとルーレット演出を実行すると決定されてから、それぞれ、13秒後、15秒後、14秒後にルーレット演出が終了することとなり、当該普通図柄抽選結果が当たり2である場合には、当該ルーレット演出が終了する前に第2補助遊技中が開始されることとなって、ルーレット演出の演出効果が低下するからである。
ここで、ルーレット演出実行可能範囲であるか否かの方法を説明する。例えば、図74(a)に示すように、13.5秒の特図変動表示が実行されており、現在、当該変動開始から1秒経過した時点であるとすると、ルーレット演出実行可能範囲、すなわち、ルーレット演出現在から演出図柄の停止表示が行われるまで若しくはリーチ状態が成立するまでの残り時間(以下、「特定残り時間」という)は、現在から当該特図変動表示が終了するまでの12.5秒間となり、このルーレット演出実行可能範囲に収まるルーレット演出時間パターンは、ルーレット演出時間パターン1〜4、8となり、ルーレット演出実行可能範囲であると判定される。
また、図74(b)に示すように、13.5秒の特図変動表示が実行されており、現在、当該変動開始から10秒経過した時点であるとすると、ルーレット演出実行可能範囲(特定残り時間)は、現在から当該特図変動表示が終了するまでの3.5秒間となり、このルーレット演出実行可能範囲に収まるルーレット演出時間パターンはなく、ルーレット演出実行可能範囲ではないと判定される。
さらに、図74(c)に示すように、120秒の特図変動表示が実行されており、当該変動開始から12秒経過時にリーチ状態が成立し、現在、当該変動開始から4秒経過した時点であるとすると、ルーレット演出実行可能範囲(特定残り時間)は、現在から当該リーチ状態が成立するまでの8秒間となり、このルーレット演出実行可能範囲に収まるルーレット演出時間パターンは、ルーレット演出時間パターン1〜3となり、ルーレット演出実行可能範囲であると判定される。
また、図74(d)に示すように、120秒の特図変動表示が実行されており、当該変動開始から16秒経過時にリーチ状態が成立し、現在、当該変動開始から1秒経過した時点であるとすると、ルーレット演出実行可能範囲は、現在から当該リーチ状態が成立するまでの15秒間となり、このルーレット演出実行可能範囲に収まるルーレット演出時間パターンは、ルーレット演出時間パターン1〜10となり、ルーレット演出実行可能範囲であると判定される。
このように、当該決定時から当該ルーレット演出が終了するまでに要する時間が特定残り時間以内に収まるルーレット演出時間パターンが、ステップS1392−7でルーレット演出実行可能範囲に合わせて決定されることのできるルーレット演出時間パターンとなる。換言すれば、図73(a)において「○」となり選択可能となっているルーレット演出時間パターンであっても、特定残り時間に影響を受けて、実際に選択できるものと選択できないものとがある。
サブCPU102aは、ステップS1392−7において、確認されたルーレット演出実行可能範囲に合わせて、ルーレット演出実行可能範囲に収まる選択可能なルーレット演出時間パターンを所定の抽選などによって適宜に決定し、ステップS1392−8において、決定されたルーレット演出時間パターンを表すルーレット演出時間制御コマンドを、ルーレット演出を開始させるためのコマンドとして、サブRAM102cの送信バッファにセットする。
サブCPU102aは、ステップS1392−9において、再チェックフラグをサブRAM102cの再チェックフラグ記憶領域にONする。再チェックフラグのONは、今回のルーレット演出実行制御処理では、ルーレット演出実行範囲内に収まるルーレット演出時間パターンがなく、ルーレット演出を開始させることができなかったが、ルーレット演出実行可能範囲内にあるか否かを所定時間経過後に再度判定する(再チェックする)ことを示す。
サブCPU102aは、ステップS1392−10において、再チェックを行うまでの時間である再チェック待機時間(本実施の形態では、「6」秒)を、サブRAM102cに設けられたルーレット演出タイマカウンタにセットし、当該ルーレット演出実行制御処理を終了する。なお、ルーレット演出タイマカウンタは、上記ステップS1200において4ms毎に減算処理されていく。
サブCPU102aは、ステップS1392−11において、再チェック待機時間が経過したか否か(ルーレット演出タイマカウンタが「0」になったか否か)を判定する。サブCPU102aは、再チェック待機時間が経過していないと判定すると当該ルーレット演出実行制御処理を終了し、再チェック待機時間が経過したと判定するとステップS1392−12に処理を移す。
サブCPU102aは、ステップS1392−12において、ステップS1392−4と同様に、ルーレット演出実行可能タイミングであるか否かを判定する。サブCPU102aは、ルーレット演出実行可能タイミングであると判定するとステップS1392−14に処理を移し、ルーレット演出実行可能タイミングではないと判定するとステップS1392−13に処理を移す。
サブCPU102aは、ステップS1392−13において、再チェックフラグをOFFし、当該ルーレット演出制御処理を終了する。この処理によって、ステップS1392−2に係る新たなルーレット演出実行フラグに基づくルーレット演出は完全に実行されなくなった(キャンセルされた)こととなる。
サブCPU102aは、ステップS1392−14において、ステップS1392−6と同様に、ルーレット演出実行可能範囲内であるか否かを判定する。サブCPU102aは、ルーレット演出実行可能範囲内であると判定するとステップS1392−15に処理を移し、ルーレット演出実行可能範囲内でないと判定するとステップS1392−13に処理を移す。
サブCPU102aは、ステップS1392−15において、ステップS1392−7と同様にルーレット演出実行可能範囲に合わせてルーレット演出時間パターンを決定し、ステップS1392−16において、決定されたルーレット演出時間パターンを表すルーレット演出時間制御コマンドを、ルーレット演出を開始させるためのコマンドとして、サブRAM102cの送信バッファにセットする。
セットされたルーレット演出時間制御コマンドは、ステップS1600のデータ出力処理によってランプ制御基板104及び画像制御基板105に送信される。ランプ制御基板104及び画像制御基板105は、ルーレット演出時間制御コマンドを受信すると、当該コマンドが示すルーレット演出開始時期並びにルーレット演出時間、及び、上述のルーレット演出制御コマンドが示すルーレット演出内容に基づいて、ルーレット演出を実行する。
また、当該ルーレット演出の後に特図アイコン変化示唆演出及び特図アイコン変化予告が実行されない場合、ルーレット演出時間は、ルーレット演出を実行する時間となる。一方、ルーレット演出の後に特図アイコン変化示唆演出及び特図アイコン変化予告が実行される場合、ルーレット演出時間は、ルーレット演出と特図アイコン変化示唆演出及び特図アイコン変化予告ルーレット演出とを実行する時間となる。また、ルーレット演出の後に特図アイコン変化示唆演出が実行されるが特図アイコン変化予告は実行されない場合、ルーレット演出時間は、ルーレット演出と特図アイコン変化示唆演出とを実行する時間となる。
また、当該ルーレット演出に対応するルーレット演出実行フラグ(新たなルーレット演出実行フラグ又は他のルーレット演出実行フラグ)は、当該ルーレット演出(特図アイコン変化示唆演出や特図アイコン変化予告が実行される場合は、特図アイコン変化示唆演出や特図アイコン変化予告)の終了に伴ってOFFする。
ここで、ルーレット演出の終了の判断方法の一例を説明する。画像制御基板105は、演出制御基板102から送信されるルーレット演出制御コマンド及びルーレット演出時間制御コマンドに基づいて、当該ルーレット演出に係る描画処理を行い、現在どのような演出内容の描画処理を行っているのかを認識することができる。そして、画像制御基板105は、ルーレット演出の開始時に当該ルーレット演出の開始を示すルーレット演出開始コマンドを演出制御基板102に送信する。また、画像制御基板105は、当該ルーレット演出の終了時(特図アイコン変化示唆演出や特図アイコン変化予告が実行される場合は、特図アイコン変化示唆演出や特図アイコン変化予告の終了時)に当該ルーレット演出の終了を示すルーレット演出終了コマンドを演出制御基板102に送信する。演出制御基板102のサブCPU102aは、このルーレット演出終了コマンドを受信することでルーレット演出が終了したと判断し、ONされているルーレット演出実行フラグをOFFする。なお、ルーレット演出の終了の確認では、サブCPU102aがルーレット演出の開始時間及び実行時間等を計測することにより行うこともできる。
(ルーレット演出)
次に、図77〜図89を用いてルーレット演出について説明する。ルーレット演出は、上述したように、特図変動表示を実行する権利の獲得、特別図柄抽選又は普通図柄抽選を契機に実行され得る。何れの契機に実行された場合でも、演出種別1のルーレット演出(以下、「第1ルーレット演出」という)又は演出種別2のルーレット演出(以下、「第2ルーレット演出」という)が実行される。
ルーレット演出1が実行される場合、まず、図77(a)に示すように、画像表示装置14の表示部140の演出図柄表示領域140Aに第1レール画像R1が表示される。第1レール画像R1は、鉄道などの列車が走行するレール(軌条)を表している。そして、第1レール画像R1の所定位置には、9つの第1マス画像M11〜M19が配されている。第1マス画像M11〜M19は、双六などで用いられる所謂「升目」を表している。上述した通り、第1マス画像M11〜M19の図柄や形状で構成される態様(種類)は、予め設定された所定事項を示唆している。
一方、第2ルーレット演出が実行される場合、まず最初に、図77(b)に示すように、画像表示装置14の表示部140の演出図柄表示領域140A(本実施の形態では、第1ルーレット演出の場合と同一の位置)に第2レール画像R2が表示される。第2レール画像R2は、全体的に第1レール画像R1と、形状、大きさ、表示位置について、第1レール画像R1と同一に設定されている。
また、第1レール画像R1に配される第1マス画像M11〜M19に対応する位置(位置No:No1〜No9)には、第2マス画像M21〜M29が配されている。
本実施の形態において、第1マス画像M11〜M19及び第2マス画像M21〜M19の形状や図柄からなる態様(種類)は全部で8種類あり、図61、図64〜図70及び図77に示すように、四角形、三角形、菱形、円形、ゼブラ柄、符号「!」、「大王」キャラクタの顔、チャレンジキャラクタBが設定されている。
四角形の第1マス画像M11、M16は、現在行われている変動演出に係る特別図柄抽選の結果がハズレ又は普通図柄抽選の結果がハズレ若しくは当たり1である所謂「ガセ」であることを示唆する。
三角形の第1マス画像M12は、現在行われている変動演出に係る特別図柄抽選の結果が短当たり又は小当たりであることを示唆する所謂「チャンス目」の演出図柄の停止表示が行われることを示唆する。
菱形の第1マス画像M13は、現在行われている変動演出でリーチ状態になることを示唆する。
円形の第1マス画像M17及び第2マス画像M22、M24は、現在行われている変動演出に係る特別図柄抽選の結果が「大当たり」である可能性があり、大当たり当選期待度の相対レベルが中であることを示唆する。
ゼブラ柄の第1マス画像M19及び第2マス画像M27は、現在行われている変動演出に係る特別図柄抽選の結果が「大当たり」である可能性があり、大当たり当選期待度の相対レベルが高いことを示唆する。
符号「!」が付された第2マス画像M29は、現在行われている変動演出に係る特別図柄抽選の結果が「長当たり」であることが確定であることを示唆する。
「大王」キャラクタの顔が付された第1マス画像M14、M18及び第2マス画像M21、M23、M26、M28は、普通図柄抽選の結果が「当たり2」であること(第2補助遊技の実行)を示唆する。
チャレンジキャラクBが付された第1マス画像M15及び第2マス画像M25は、特図アイコン変化予告(特図保留アイコン変化予告又は特図変動アイコン変化予告)の実行を示唆する。すなわち、チャレンジキャラクBが付された第1マス画像M15及び第2マス画像M25に列車画像Tが停車すると、その後に、特図アイコン変化予告演出が実行されるか否かを示唆する特図アイコン変化示唆演出が行われる。
なお、第1レール画像R1及び第2レール画像R2には、第1マス画像M11〜M19及び第2マス画像M21〜M29の他に、列車画像Tが走行する前の初期位置として、文字「S」が付されたスタートマス画像M10、M20がレールの一端に設けられている。そして、第1レール画像R1及び第2レール画像R2が表示されると、スタートマス画像M10、M20の付近に、列車画像T及び列車画像Tを走行させるチャンレジキャラクタ画像A〜Cも表示される。
次に、ルーレット演出の一例について、図78〜図89を用いて説明する。なお、図78〜図89は、ルーレット演出の一例について説明するにあたり、第1ルーレット演出を代表して用いることとする。
例えば、図78(a)〜図78(b)に示すように、装飾図柄TZ1〜TZ3の停止表示が行われていた状態から、装飾図柄TZ1〜TZ3の変動表示が開始され、当該装飾図柄TZ1〜TZ3の変動表示中に第1ルーレット演出が開始されるとする。
当該第1ルーレット演出が開始されると、最初に、図78(c)に示すように、第1レール画像R1が演出図柄表示領域140Aの所定位置に表示される。次に、図79(a)に示すように、スタートマス画像M10の付近に、列車画像T、及び、列車画像Tを押すチャレンジキャラクタ画像Bが表示される。
なお、列車画像Tは、第1ルーレット演出と第2ルーレット演出との何れにも共通して用いられ、1種類に設定されている。また、この一例ではチャレンジキャラクタ画像Bが表示されているが、上述のチャレンジキャラクタ判定に基づいて決定される。ルーレット演出で表示されるチャレンジキャラクタ画像は、キャラクタAを表すチャレンジキャラクタ画像A、キャラクタBを表すチャレンジキャラクタ画像B、及び、キャラクタCを表すチャレンジキャラクタ画像Cの3種類に設定されている。
そして、図79(b)〜図79(c)に示すように、チャレンジキャラクタ画像Bが、列車画像Tを押すと、図80(a)〜図80(b)に示すように、列車画像Tが第1レール画像R1の上をレールに沿って走行し、上述の停車マス判定で決定された何れかの第1マス画像M11〜M19に停車する。なお、列車画像Tが停車すると共に、停車の確定を示唆する停車確定画像G1が列車画像Tに重ねて表示される(図81(a)、図82(a)、図83(a)、図85(b)及び図88(b)参照)。
例えば、図81(a)に示すように、列車画像Tが、所謂「ガセ」を示唆する第1マス画像M16に停車すると共に、停車確定画像G1が表示されると、図81(b)に示すように、その後に、特図抽選結果がハズレであることを示す装飾図柄TZ1〜TZ3の停止表示が行われる。
また、図82(a)に示すように、列車画像Tが、大当たり当選期待度の相対レベルが高いことを示唆する第1マス画像M19に停車すると共に、停車確定画像G1が表示されると、図82(b)に示すように、その後に、装飾図柄TZ1〜TZ3がリーチ状態となる。
また、図83(a)に示すように、列車画像Tが、普通図柄抽選の結果が「当たり2」であること(第2補助遊技の実行)、詳細には、当該第2補助遊技における相対的に長い開放時間の第2始動口7の開放(以下、「ロング開放」という)を示唆する第1マス画像M18に停車すると共に、停車確定画像G1が表示されるとする。すると、図83(b)に示すように、第2始動口7のロング開放が実行されることを予告する第2始動口ロング開放予告が行われる。本実施の形態では、第2始動口ロング開放予告として、第2始動口7のロング開放を示唆する第2始動口ロング開放予告画像G2が表示部140の所定領域に表示される。
そして、第2始動口7のロング開放が実行されるときに、第2始動口ロング開放予告から、第2始動口7のロング開放が実行中であることを示唆又は報知する第2始動口ロング開放実行中演出に切り換わる。第2始動口ロング開放実行中演出は、第2始動口7のロング開放の終了に伴って終了する。本実施の形態では、第2始動口ロング開放実行中演出として、第2始動口7のロング開放が実行中であることを示唆又は報知する第2始動口ロング開放中画像G3が表示部140の所定領域に表示される。
なお、本実施の形態では、第2始動口ロング開放予告画像G2と第2始動口ロング開放中画像G3は、同一位置に表示されるが、各画像G2、G3の表示位置は適宜に設定することができる。
また、本実施の形態では、第2始動口ロング開放予告画像G2と第2始動口ロング開放中画像G3には、第2補助遊技の実行を示唆する第1マス画像M14、M18及び第2マス画像M21、M23、M26、M28の「大王」キャラクタが含まれている。すなわち、「大王」キャラクタが第2補助遊技のモチーフキャラクタとして設定されている。
(特図変動アイコン変化予告演出及び特図変動アイコン変化示唆演出)
次に、特図アイコン変化予告演出及び特図アイコン変化示唆演出について説明する。最初に、第1マス画像M15に列車画像Tが停車する入賞ルーレット演出が実行された後に、特図アイコン変化示唆演出を構成する特図保留アイコン変化示唆演出及び特図アイコン変化予告を構成する特図保留アイコン変化予告とについて説明する。
例えば、図84(a)に示すように、第1特図保留アイコン表示領域141の第1表示部141a〜第4表示部141dに通常態様の第1特図変動アイコンH11〜H14が表示されているときに、装飾図柄TZ1〜TZ3の停止表示が行われ、特図変動アイコン表示領域143に扉画像D2が表示されたとする。
そして、図84(b)に示すように、装飾図柄TZ1〜TZ3の変動表示が開始されると、第1特図保留アイコン表示領域141の第1表示部141a〜第4表示部141dに表示されていた第1特図保留アイコンH11〜H14は、それぞれ特図変動アイコン表示領域143及び第1特図保留アイコン表示領域141の第1表示部141a〜第3表示部141cへとシフトされる。なお、第1特図保留アイコン表示領域141の第1表示部141aに表示されていた第1特図保留アイコンH11は、特図変動アイコン表示領域143にシフトされると第1特図変動アイコンH11となる。この場合、第1特図保留アイコンH11と第1特図変動アイコンH11とは、示唆対象が特図変動表示を実行する権利と、実行中の特図変動表示と異なっているが、表示態様は同一である。
この状況で、第1始動口6に遊技球が入球し、図84(c)に示すように、第1特図保留アイコン表示領域141の第4表示部141dに通常態様の第1特図保留アイコンが表示されたとする。ここで、停止マスが第1マス画像M15の入賞ルーレット演出を実行すると判定され、当該ルーレット演出が実行可能であると判定されると、図85(a)に示すように、列車画像Tが走行して、図85(b)に示すように、列車画像Tが第1マス画像M15に停車すると共に、停車確定画像G1が表示される。
列車画像Tが第1マス画像M15に停車すると、次に、特図保留アイコン変化示唆演出が実行される。本実施の形態では、特図保留アイコン変化示唆演出として、最初に、図85(c)に示すように、演出図柄表示領域140A内に設けられている第1マス画像M15の付近に、特図保留アイコン変化示唆演出に係るチャレンジキャラクタBを表す画像G4が出現し、図86(a)に示すように、特図アイコン表示領域140Bの第1特図保留アイコン表示領域141、第2特図保留アイコン表示領域142及び特図変動アイコン表示領域143以外の所定領域に移動する。なお、画像G4はチャレンジキャラクタBを表しており、チャレンジキャラクタBという点でチャレンジキャラクタ画像Bと同一であるが、画像G4は特図変動アイコン変化示唆演出を構成する画像で、チャレンジキャラクタ画像Bはルーレット演出を構成する画像であるという点で相違する。
そして、図86(b)に示すように、チャレンジキャラクタBを表す画像G4は、上述の特図アイコン変化示唆演出パターン判定で決定された態様のパワーボールを、第1特図保留アイコンH15に向かって投げる。なお、図86(b)では、小さいパワーボールB1が、第4表示部141dに表示されている第1特図保留アイコンH15に向かって投げられている。
そして、特図アイコン演出パターン判定で「特別態様」と判定されていれば、小さいパワーボールB1が投げられた第1特図保留アイコンH15の表示態様が、通常態様から、特図アイコン演出パターン判定で判定された特別態様1〜特別態様3の何れかに変化する(図86(c−1))。一方、特図アイコン演出パターン判定で「通常態様」と判定されていなければ、第1特図変動アイコンH15の表示態様は、通常態様のままとなる(図86(c−2))。
次に、第1マス画像M15に列車画像Tが停車する特図ルーレット演出が実行された後に、特図アイコン変化示唆演出を構成する特図変動アイコン変化示唆演出及び特図アイコン変化予告を構成する特図変動アイコン変化予告とについて説明する。
例えば、図87(a)に示すように、第1特図保留アイコン表示領域141の第1表示部141aに特別態様2の第1特図保留アイコンH11が表示され、第1特図保留アイコン表示領域141の第2表示部141b〜第4表示部141dに通常態様の第1特図変動アイコンH12〜H14が表示されているときに、装飾図柄TZ1〜TZ3の停止表示が行われ、特図変動アイコン表示領域143に扉画像D2が表示されたとする。
そして、図87(b)に示すように、装飾図柄TZ1〜TZ3の変動表示が開始されると、第1特図保留アイコン表示領域141の第1表示部141a〜第4表示部141dに表示されていた第1特図保留アイコンH11〜H14は、それぞれ特図変動アイコン表示領域143及び第1特図保留アイコン表示領域141の第1表示部141a〜第3表示部141cへとシフトされる。
ここで、停止マスが第1マス画像M15の特図ルーレット演出を実行すると判定され、当該ルーレット演出が実行可能であると判定されると、図88(a)に示すように、列車画像Tが走行して、図88(b)に示すように、列車画像Tが第1マス画像M15に停車すると共に、停車確定画像G1が表示される。
列車画像Tが第1マス画像M15に停車すると、次に、特図変動アイコン変化示唆演出が実行される。本実施の形態では、特図変動アイコン変化示唆演出として、最初に、図88(c)に示すように、演出図柄表示領域140A内に設けられている第1マス画像M15の付近に、特図変動アイコン変化示唆演出に係るチャレンジキャラクタBを表す画像G4が出現し、図89(a)に示すように、特図アイコン表示領域140Bの第1特図保留アイコン表示領域141、第2特図保留アイコン表示領域142及び特図変動アイコン表示領域143以外の所定領域に移動する。
そして、図89(b)に示すように、チャレンジキャラクタBを表す画像G4は、上述の特図アイコン変化示唆演出パターン判定で決定された態様のパワーボールを、特図変動アイコンH11に向かって投げる。なお、図89(b)では、大きいパワーボールB2が、特図変動アイコン表示領域143に表示されている特図変動アイコンH11に向かって投げられている。
そして、特図アイコン変化示唆演出パターン判定で「(特図変動アイコンの)変化する」と判定されていれば、当該特図変動アイコンH11に係る特図抽選結果が長当たりであることを条件に、大きいパワーボールB2が投げられた特図変動アイコンH11の表示態様が、特別態様2から特別態様3に変化する(図89(c−1)参照)。なお、当該特図変動アイコンH11に係る特図抽選結果が長当たりでない場合は、大きいパワーボールB2が投げられた特図変動アイコンH11の表示態様は特別態様2のままとなる。一方、特図アイコン変化示唆演出パターン判定で「(特図変動アイコンの)変化しない」と判定されていなければ、特図変動アイコンH11の表示態様は、特別態様2のままとなる(図89(c−2))。
なお、大きいボールB2が投げられた場合の方が特図アイコン変化予告の実行に対する期待度が高く設定されている。何れのボールB1、B2が投げられるかは、特図アイコン変化示唆演出パターン判定(ステップS2006)によって決定される。
上記本実施形態では、変動演出パターン決定処理を実行するサブCPU102aが報知演出実行手段を構成し、遊技条件を示すフラグ(高確率フラグ及び時短フラグ)のON/OFFを制御するメインCPU101aが遊技状態制御手段を構成する。また、特定演出決定処理において、説明演出を実行するか否かを決定して実行するサブCPU102aが特定演出決定手段および特定演出実行手段を構成する。
以上のように、演出制御基板の特定演出決定処理において、現在の遊技状態が通常遊技状態ではないとき(ステップS1344−3においてNO)は、説明演出実行判定を行わない。したがって、説明演出は、現在の遊技状態が通常遊技状態であるときに実行可能となっており、遊技状態の種類に応じて説明演出を実行することができる。これにより、遊技状態に合致しない説明演出が実行されることによる演出効果の低下を防止することができる。なお、遊技状態に応じて説明演出を実行すると判定する割合を異ならせるようにしてもよい。
また、演出制御基板の特定演出決定処理において、現在の遊技状態が通常遊技状態ではないとき(ステップS1344−3においてNO)は、示唆演出実行判定を行わない。したがって、示唆演出は、現在の遊技状態が通常遊技状態であるときに実行可能となっており、遊技状態の種類に応じて示唆演出を実行することができる。なお、例えば、説明演出と示唆演出とで、実行可能な遊技状態を異ならせてもよい。例えば、通常遊技状態では、説明演出は実行可能だが示唆演出は実行不可能とし、高確率遊技状態では、説明演出は実行不可能として示唆演出を実行可能とする。
なお、本発明の遊技機は、パチンコ遊技機に限定されることなく、回胴式遊技機(いわゆるスロットマシン)に用いることもできる。さらには、じやん球遊技機、アレンジボール遊技機に用いることもできる。