JP2017027719A - 燃料電池システム、ハイブリッドシステム、航空機及び航空機に搭載される補助動力装置 - Google Patents

燃料電池システム、ハイブリッドシステム、航空機及び航空機に搭載される補助動力装置 Download PDF

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Abstract

【課題】容積及び重量の増大を抑えつつ発電性能の低下を抑えること。
【解決手段】ジェットエンジン21は、気体を圧縮する高圧圧縮機28と、圧縮された気体により燃料を燃焼する燃焼器32と、第1の燃焼器32よりの燃焼ガスを駆動源として高圧圧縮機28を駆動する高圧タービン33とを有する。流路23は、燃焼器32に供給される気体の一部を外部に取り出す。燃料電池システム22は、燃料電池42と、流路23を介して気体を燃料電池42の作動流体として導入し、作動流体を燃料電池42の空気極側の導入口に所望の温度に制御して供給する圧縮機41とを有する。
【選択図】図2

Description

本発明は、燃料電池システム、ハイブリッドシステム、航空機及び航空機に搭載される補助動力装置に関する。
近年、航空機用ジェットエンジンや航空機の補助動力装置(APU:Auxiliary Power Unit)に用いられる発電用ガスタービン、地上発電用ガスタービンなどと燃料電池とを組み合わせたハイブリッドシステムが提案され、実用化のための開発が進められている。
例えば、非特許文献1には、ジェットエンジンと燃料電池とを組み合わせたハイブリッド航空機エンジンが開示されている。
また、非特許文献2には、ハイブリットシステムのAPUに用いられる燃料電池を熱交換器により昇温する技術が開示されている。
「空と宇宙 No.40」(2012年1月 宇宙航空研究開発機構 研究開発本部 発行) 特に5頁及び図7参照。 URL:http://www.iadf.or.jp/8361/LIBRARY/MEDIA/H22_dokojyoho/22-4.pdf 特に図3参照。
例えば、固体酸化物形燃料電池(SOFC)では、運転するのに必要な温度は、900℃〜1000℃であり、一定の温度に安定していることが発電性能の観点から好ましい。ところが、外部から燃料電池に供給される作動流体は、環境に応じて温度や圧力が変化し、ときには急激に変化する場合もある。非特許文献1に開示されたハイブリット航空機エンジンを例にとると、ジェットエンジンの入口空気は状況に応じて温度や圧力が瞬時に変動しうるが、この瞬時の変動がそのまま燃料電池に供給される作動流体に影響し、その作動流体の燃料電池内での流れが設計を大きく逸脱し性能を低下させるとともに、セル内電解質等の破壊をもたらしうる。
非特許文献2に開示された熱交換器は、燃料電池の温度を一定になるように補償するものであるが、温度や圧力の変化に対する応答性が悪く、一般的には急激な変化に対して追従できず、発電性能が低下する。また、熱交換器を用いてこのような急激な変化に対して追従させようとすると、熱交換器の容積が非常に大きく重量が過大となるため、例えば航空機やオンサイトの発電システムなどに不向きである。
以上のような事情に鑑み、本発明の目的は、容積及び重量の増大を抑えつつ発電性能の低下を抑えることができる燃料電池システム並びにこのような燃料電池システムを有するハイブリッドシステム、航空機及び航空機に搭載される補助動力装置を提供することにある。
上記目的を達成するため、本発明の一形態に係る燃料電池システムは、燃料電池と、前記燃料電池の空気極側の導入口に所望の温度に制御した作動流体を供給する圧縮機とを具備する。
本発明の一形態に係る燃料電池システムでは、圧縮機を介して燃料電池の空気極側の導入口に、所望の温度に制御した作動流体を供給しているので、外部からこの燃料電池システムに供給される作動流体の温度や圧力が急激に変化しても発電性能の低下を抑えることができる。ここで、所望の温度とは、例えば燃料電池の動作に要求される一定の温度をいう。また、このような圧縮機は、熱交換器と比べて入口条件の変動応答性が十分に早い上に容量が十分に小さく、重量も同等あるいは軽量化を図ることができる。したがって、熱交換器などと比べて容積が十分に小さく、また熱交換器の容量を非常に小さくでき、或いは熱交換器を不要とすることができるので、容積の増大を抑えつつ発電性能の低下を抑え、入口条件の急激な変動に起因する電解質等の損傷を抑える。
本発明の一形態に係る燃料電池システムは、前記圧縮機が、回転式であり、前記燃料電池の空気極側の導出口からの作動流体を駆動エネルギとして前記圧縮機を回転駆動するタービンを更に具備する。
本発明の一形態に係る燃料電池システムでは、燃料電池に供給された作動流体が燃料電池により水素等と反応して電気を発電する。化学反応過程で発生する熱により作動流体はさらに温度が上がるので、この作動流体をタービンで膨張させ、それによって駆動されるターボ機構を採用することにより、外部からの動力供給を抑制した圧縮機の運転を可能としシステムの効率を高め、さらに効率よく容積の増大を抑えつつ発電性能の低下を抑えることができる。
本発明の一形態に係る燃料電池システムは、前記圧縮機と前記タービンとが、共通の中心軸で繋がっており、前記中心軸を回転駆動する駆動手段を更に具備する。
このように駆動手段を設けることで、ターボの機構などでは動力が不足する場合には、駆動手段の駆動によってそれを補うことが可能となる。
本発明の一形態に係る燃料電池システムは、前記燃料電池の空気極側の導出口からの作動流体を燃焼する燃焼器を更に具備する。
本発明の一形態に係る燃料電池システムでは、燃料電池で発電した残りの水素等を燃焼器で燃焼させることで、タービンなどの発生動力を増大させ、さらに効率よく容積の増大を抑えつつ発電性能の低下を抑えることができる。
本発明の一形態に係る燃料電池システムは、前記圧縮機に供給される作動流体を加熱する熱交換器又は加熱器のうち少なくとも一方を更に具備する。
このように熱交換器や加熱器を設けることで、圧縮機などでは昇温などが不足する場合には、熱交換器や加熱器によってそれを補うことが可能となる。
本発明の一形態に係る燃料電池システムは、前記燃料電池が、固体酸化物型燃料電池である。
固体酸化物形燃料電池(SOFC)は急激な圧力変動に耐えられるように製作することが難しい。本発明の一形態に係る燃料電池システムでは、燃料電池の前段に圧縮機を設けることで、外部からこの燃料電池システムに供給される作動流体の圧力変動を吸収でき、固体酸化物形燃料電池を急激な環境変化などから守ることができる。
本発明の一形態に係るハイブリッドシステムは、熱機関と、第1の流路と、燃料電池システムとを具備する。
熱機関は、気体を圧縮する第1の圧縮機と、前記第1の圧縮機により圧縮された気体により燃料を燃焼する第1の燃焼器と、前記第1の燃焼器よりの燃焼ガスを駆動源として前記第1の圧縮機を駆動する第1のタービンとを有する。第1の流路は、前記第1の燃焼器に供給される気体の一部を前記熱機関の外部に取り出すためのものである。燃料電池システムは、燃料電池と、前記第1の流路を介して前記気体を前記燃料電池の作動流体として導入し、前記作動流体を前記燃料電池の空気極側の導入口に所望の温度に制御して供給する第2の圧縮機とを有する。
本発明の一形態に係るハイブリッドシステムでは、第2の圧縮機を介して燃料電池の空気極側の導入口に、所望の温度に制御した作動流体を供給しているので、熱機関側から供給される作動流体の温度や圧力が急激に変化しても発電特性の低下を抑え電解質などの損傷を抑止することができる。また、このような第2の圧縮機は、熱交換器などと比べて容積が十分に小さいので、容積の増大を抑えつつ発電特性の低下を抑え電解質などの損傷を抑止することができる。更に、第2の圧縮機を有する燃料電池システムが熱機関とは独立しているので、第2の圧縮機などを熱機関側に組み込む必要はなくなり、また本体の熱機関の動作と独立してサブシステムである燃料電池の動作環境を制御できるので、燃料電池システムを種々の熱機関と組み合わせて使用することが可能となる。
本発明の一形態に係るハイブリッドシステムは、前記第2の圧縮機が、回転式であり、前記燃料電池システムは、前記燃料電池の空気極側の導出口からの作動流体を駆動エネルギとして前記第2の圧縮機を回転駆動する第2のタービンを更に有する。
本発明の一形態に係るハイブリッドシステムでは、燃料電池に供給された作動流体が燃料電池により水素等と反応して電気を発電する。化学反応過程で発生する熱により作動流体はさらに温度が上がるので、この作動流体を第2のタービンで膨張させ、それによって駆動されるターボ機構を採用することにより、第2の圧縮機の効率を高め、さらに効率よく容積の増大を抑えつつ発電性能の低下を抑えることができる。
本発明の一形態に係るハイブリッドシステムは、前記第2の圧縮機と前記第2のタービンとは、共通の中心軸で繋がっており、前記燃料電池システムは、前記中心軸を回転駆動する駆動手段を更に有する。
このように駆動手段を設けることで、ターボの機構などでは動力が不足する場合には、駆動手段の駆動によってそれを補うことが可能となる。
本発明の一形態に係るハイブリッドシステムは、前記燃料電池システムが、前記燃料電池の空気極側の導出口からの作動流体を燃焼する第2の燃焼器を更に有する。
本発明の一形態に係るハイブリッドシステムでは、燃料電池で発電した残りの水素等を第2の燃焼器で燃焼させることで、第2のタービンなどの効率を高め、外部からの動力供給を抑制した圧縮機の運転を可能としシステムの効率を高め、さらに効率よく容積の増大を抑えつつ発電性能の低下を抑えることができる。
本発明の一形態に係るハイブリッドシステムは、前記燃料電池システムから排出された作動流体を前記熱機関の前記第1の燃焼器に供給するための第2の流路を更に具備する。
燃料電池システムから排出された作動流体は、外部にそのまま排出してもよいが、このように燃料電池システムから排出された作動流体を熱機関の第1の燃焼器に供給することで、燃料電池で発電した残りの水素等を再利用することができる。
本発明の一形態に係るハイブリッドシステムは、前記第2の圧縮機に供給される作動流体を加熱する熱交換器又は加熱器のうち少なくとも一方を更に具備する。
このように加熱器や熱交換器を設けることで、第2の圧縮機などでは昇温などが不足する場合には、加熱器や熱交換器によってそれを補うことが可能となる。
本発明の一形態に係るハイブリッドシステムは、前記燃料電池が、固体酸化物型燃料電池である。
本発明の一形態に係るハイブリッドシステムでは、燃料電池の前段に圧縮機を設けることで、熱機関から供給される作動流体の圧力変動を吸収でき、固体酸化物形燃料電池を急激な環境変化などから守ることができる。
本発明の一形態に係る航空機は、上記のハイブリッドシステムを搭載し、前記熱機関がジェットエンジンである。
本発明の一形態に係る航空機では、ジェットエンジンから供給される気体の一部である作動流体の温度や圧力が急激に変化しても発電性能の低下を抑えることができる。また、容積の増大を抑えつつ発電性能の低下を抑えることができる。更に、燃料電池システムがジェットエンジンとは独立しているので、第2の圧縮機などをジェットエンジンに組み込む必要はなくなり、燃料電池システムを種々のジェットエンジンと組み合わせて使用することが可能となる。
本発明の一形態に係る航空機に搭載される補助動力装置は、前記第1のタービンにより駆動される発電機を具備する。
本発明の一形態に係る航空機に搭載される補助動力装置では、熱機関から供給される作動流体の温度や圧力が急激に変化しても発電性能の低下を抑えることができる。また、容積の増大を抑えることができる。更に、圧縮機を有する燃料電池システムが熱機関とは独立しているので、第2の圧縮機などを熱機関に組み込む必要はなくなり、燃料電池システムを種々の熱機関と組み合わせて使用することが可能となる。
本発明では、容積及び重量の増大を抑えつつ発電性能の低下を抑えることができる。
本発明の一実施形態に係る航空機の概略図である。 図1に示した航空機に搭載されるジェットエンジン・燃料電池ハイブリッドシステムの構成を示すブロック図である 一般的な圧縮機の性能特性マップを示している。 図2に示した燃料電池の構成を示す概略図である。 本発明に係る主要構成を採用しないジェットエンジン・燃料電池ハイブリッドシステムにおいて、ジェットエンジン入口の一時的な温度変動が内部に伝播する様子を示している。 本発明に係る主要構成を採用したジェットエンジン・燃料電池ハイブリッドシステムにおいて、ジェットエンジン入口の一時的な温度変動が内部に伝播する様子を示している。 図5及び図6の主要部での温度変動を示すグラフである。 図5の燃料電池セルの電圧変動を示すグラフである。 本発明の他の実施形態に係るジェットエンジン・燃料電池ハイブリッドシステムの構成を示すブロック図である。 本発明のさらに別の実施形態に係る航空機の補助動力装置(APU:Auxiliary Power Unit)の構成を示すブロック図である。
以下、図面を参照しながら、本発明の実施形態を説明する。
図1は本発明が適用される航空機の概略図である。
図1に示すように、航空機10は、胴体11、主翼12、垂直尾翼13、水平尾翼14などから構成される。左右の主翼12には、それぞれエンジンナセル15が配置されている。各エンジンナセル15には、後述するジェットエンジン・燃料電池ハイブリッドシステムの構成要素であるジェットエンジンが搭載されている。
[ジェットエンジン・燃料電池ハイブリッドシステム]
図2は一実施形態に係るジェットエンジン・燃料電池ハイブリッドシステムの構成を示すブロック図である。
図2に示すように、このジェットエンジン・燃料電池ハイブリッドシステム20は、図1に示した航空機10に搭載されるもので、ジェットエンジン21と、燃料電池システム22と、流路23とを備える。
ジェットエンジン21とは、外部から空気を取り込み、これを圧縮機により圧縮して燃焼器において酸素と燃料とを燃焼して噴流(ジェット)を生成し、ジェットに起因する反作用を推進に利用する航空用ジェットエンジンという。更に、本発明に係るジェットエンジンには、上記の噴流(ジェット)を生成し、タービンを用いて回転力を生成しプロペラやファンの揚力に変換し推進力として用いる場合も含まれる。
ジェットエンジン・燃料電池ハイブリッドシステム20では、ジェットエンジン21により上記のように圧縮された気体の一部を外部に取り出し、取り出した気体を、流路23を介して燃料電池システム22に供給する。燃料電池システム22では、供給された気体を作動流体として用いる。
燃料電池システム22では、燃料電池により発電するシステムであり、この燃料電池システム22により発電された電力は、例えば航空機10の電源の一部又は全部として用いることができる。ジェットエンジン21の軸の回転力により発電された電力とこの燃料電池システム22により発電された電力とを組み合わせて航空機10の電源とすることで、発電性能の向上を図ることができ、また電力の発生動力をメインのジェットエンジン21と独立して設定できる点で有効である。
<ジェットエンジン>
ジェットエンジン21は、図1に示したエンジンナセル15内に収容され、空気取り入れ口24とメインノズル25との間に2軸ターボファンエンジン26が配置された構成を有する。なお、本実施形態では、ジェットエンジン21として2軸ターボファンエンジン26を用いて例を示しているが、本発明はこれに限定されず、空気燃焼により噴流(ジェット)を生むものであればよい。
空気取り入れ口24は、エンジンナセル15の正面に円形の開口を有し、外部の空気を開口より内部に空気を取り込む。
2軸ターボファンエンジン26は、空気取り入れ口24により近い順番に、ファン27と、高圧圧縮機28と、ダクト30と、混合器31と、燃焼器32と、高圧タービン33と、低圧タービン34とが配置されて構成される。
ファン27と低圧タービン34とは、共通の第1の軸35により繋がれている。
ファン27は、内周側の領域であって、高圧圧縮機33に気体を送り込むファンハブ36と、外周側の領域であって、バイパスノズル37に気体を送り込むファンチップ38とを有する。
高圧圧縮機28と高圧タービン33とは、共通の第2の軸39により繋がれている。
高圧圧縮機28により圧縮された気体は、ダクト30及び混合器31を介して燃焼器32に送り込まれる。
燃焼器32は、供給された気体と燃料とを混合して燃焼させる。その燃焼ガスは、高圧タービン33及び低圧タービン34を介してメインノズル25に送り込まれる。メインノズル25に送り込まれる燃焼ガスは、バイパスノズル37に送り込まれた気体とともに、噴流としてエンジンナセル15の後方より噴出され、推進力として用いられる。また、高圧タービン33は、高圧圧縮機28を回転させる動力源となり、低圧タービン34は、ファン27を回転させる動力源となる。
<流路>
上記のダクト30は、例えばその外周に高圧圧縮機28より送り込まれた気体の一部を外部に送り出すための孔(図示せず)が設けられ、この孔に流路23の一端が接続されている。流路23の他端が燃料電池システム22に接続され、高圧圧縮機28より送り込まれた気体の一部は、この流路23を介して燃料電池システム22に作動流体として供給される。
流路23には、熱交換器40が介挿されている。熱交換器40は、例えばメインノズル25から噴出される気体の一部を取り出し、流路23の作動流体を昇温する。熱交換器40に代えて、加熱器を用いてもよく、或いは熱交換器40に加えて加熱器を併用してもよい。また、熱交換器や加熱器は、流路23ではなく、作動流体を昇温できればその場所は問わず、例えば後述の燃料電池自体を昇温するように構成してもよい。
<燃料電池システム>
燃料電池システム22は、図2に示したように、圧縮機41と、燃料電池42と、タービン43と、軸44と、駆動手段としてのモータ45とを有する。なお、モータ45は発電機としての機能を持たせても構わない。
燃料電池システム22は、例えば航空機10のエンジンナセル15内のジェットエンジン21の直近で、空気の流れをできるだけさえぎらないところに配置される。また、エンジンナセル15以外でジェットエンジン21から分離して場所に配置してもよいが、できるだけ流路23が短くなるような胴体11内の空いている場所が好ましい。例えば胴体11における主翼12の取り付け位置の近くに配置すればよい。
圧縮機41は、回転式であり、流路23から供給された作動流体を加熱及び加圧することで、燃料電池42の空気極側の導入口に所望の温度、圧力に制御した作動流体を供給する。例えば、圧縮機41は、流路23から供給された作動流体を、600℃程度から900℃〜1000℃、20気圧〜30気圧から100気圧程度の所望とする温度及び圧力に瞬時に加熱及び加圧する。従って、圧縮機41は、ジェットエンジン21の入口空気の瞬時の変動を、燃料電池42の導入口に直接影響を与えないように抑制することができる。
作動流体を所望の温度及び圧力に制御するメカニズムとしては、以下のような方式を採用することができる。
ここで、一般的な圧縮機の性能特性マップを図3に示す。
図3において、横軸は空気の修正流量、縦軸は圧縮機入口出口の圧力比で、図中には修正回転数一定のラインが記入されている(最大を100%とした)。また、図中の等高線は断熱効率一定の線を表している。
圧縮機41の出口の圧力は圧縮機41の入口の圧力と圧力比で決定され、圧縮機41の出口の温度は圧縮機41の入口の温度と圧力比と断熱効率で決定される。圧力比と断熱効率はともに修正回転数と修正流量で決定される。修正回転数と修正流量は、それぞれ次のように定義される。
Nc=N/√θ
Wc=(W√θ)/σ
θ=T/Ts
σ=P/Ps
ここで、Nc:修正回転数、N:回転数、θ:温度比、Wc:修正流量、W:流量、δ:圧力比、T:入口温度、Ts:標準大気温度(288.15K)、P:入口圧力、Ps:標準大気圧力(101.3kPa)。
よって、圧縮機41の出口の温度と圧力は圧縮機41の修正回転数と修正流量を制御することにより、所望の温度及び圧力に制御することが可能である。
修正回転数を制御するためには、モータ45の駆動力やモータ45に発電機能を持たせた場合にはその発電負荷の負荷を制御することと、後述する燃焼器61の燃料量を制御することによりタービン43の出力を制御すること、あるいは両者を用いることにより達成できる。
修正流量を制御するためには、燃料電池システム22内部、あるいは燃料電池システム22とジェットエンジン21との間に流調弁を設けてこれを制御することで達成できる。なお、流調弁を設ける場所としては、例えば温度が比較的低い流路23上が好ましい。
以上のようにして、ジェットエンジン21側とは独立して燃料電池システム22側で作動流体を所望の温度及び圧力に制御することができる。
燃料電池42は、典型的には、固体酸化物形燃料電池(SOFC)が用いられる。SOFCは、運転するのに必要な温度は、900℃〜1000℃であり、一定の温度に安定していることが発電性能の観点から好ましく、一般的には急激な圧力変動に対する強度が不十分である。しかし、本実施形態では、圧縮機41がジェットエンジン21の入口空気の瞬時の変動を、燃料電池42の導入口に直接影響を与えないように抑制しているので、発電性能の低下を抑え、急激な圧力変動にも耐え得るものとすることができる。燃料電池42としては、固体酸化物形燃料電池(SOFC)以外にも溶融炭素塩型燃料電池(MCFC)などの他の種類のものであっても構わない。
図4は燃料電池42の構成を示す概略図である。図4に示すように、燃料電池42では、容器46内に室内を二分する電界質47が配置され、電解質47の両側にアノード48及び空気極(カソード)49がそれぞれ配置されている。容器46のアノード48側には、燃料の導入口50と導出口51が設けられ、容器46の空気極49側には、作動流体の導入口52と導出口53が設けられている。圧縮機41からの作動流体は、燃料電池42の空気極49側の導入口52に供給され、室内において水素等と反応し、電気を発電する。化学反応過程で発生する熱により作動流体は更に温度が上がるので、その導出口53よりタービン43側に導出し、タービン43により膨張し、後述するようにジェットエンジン21側に戻すか、外部に放出する。
タービン43は、燃料電池42の空気極49側の導出口53より排出された作動流体により回転駆動される。
図2に示したように、圧縮機41とタービン43とモータ45とは、共通の軸44により繋がれている。タービン43は、圧縮機41を回転させる動力源となる。モータ45も同様に圧縮機41を回転させる動力源となる。モータ45は、圧縮機41を回転駆動する動力がタービン43では不足する場合に圧縮機41が必要な回転数が得られるように制御する。これにより、圧縮機41より燃料電池42に供給される作動流体の圧力及び温度などを確保することができる。
ここで、モータ45は、図示を省略した蓄電器からの電気を用いることができる。蓄電器には、例えば燃料電池42で発電した電気の余剰分が溜められるが、そのような蓄電器からの電気の使用と充電は燃料電池42の温度上昇でどれだけタービン43が圧縮機41に動力を供給して必要な昇圧・昇温を賄うことができるかの状況次第となる。モータ45による電気エネルギの使用量を抑制する可能性として、余剰水素の燃焼(後述する燃焼器による)とタービン43からの動力取り出しが関係してくる。
なお、モータ45に代えて他の駆動手段を用いても構わない。また、圧縮機41の動力源としてタービン43で十分な場合などには、モータ45等の駆動手段を用いなくてもよい。
タービン43により膨張された作動流体は、流路54を介してジェットエンジン21側に戻される。例えば、流路54の一端は、タービン43の排出口に接続され、流路54の他端は、ダクト30に設けられた孔(図示せず)に接続され、タービン43により膨張された作動流体は、ジェットエンジン21のダクト30に戻される。勿論、タービン43により膨張された作動流体を外部に放出しても構わない。
<ジェットエンジン・燃料電池ハイブリッドシステムの作用・効果>
図2に示したように、ジェットエンジン・燃料電池ハイブリッドシステム20では、空気取り入れ口24より取り込まれた外部の空気は、ファン27を通り、高圧圧縮機28によって圧縮される。高圧圧縮機28により圧縮された気体は、ダクト30及び混合器31を介して燃焼器32に送り込まれ、燃焼器32により燃料と混合して燃焼される。その燃焼ガスは、高圧タービン33及び低圧タービン34を介してメインノズル25に送り込まれ、バイパスノズル37に送り込まれた気体とともに、噴流としてエンジンナセル15の後方より噴出され、推進力として用いられる。
また、高圧圧縮機28より送り込まれた気体の一部は、流路23を介して燃料電池システム22に作動流体として供給される。供給された作動流体は、圧縮機41により加熱及び加圧されて所望の一定の温度に制御され、燃料電池42の空気極側の導入口に供給される。燃料電池42の空気極49側の導出口53より排出された作動流体は、タービン43により膨張され、流路54を介してジェットエンジン21側のダクト30に戻される。
ここで、図5は本発明に係る主要構成を採用しないジェットエンジン・燃料電池ハイブリッドシステムにおいて、ジェットエンジン入口の一時的な温度変動が内部に伝播する様子を示している。一方、図6は本発明に係る主要構成を採用したジェットエンジン・燃料電池ハイブリッドシステムにおいて、ジェットエンジン入口の一時的な温度変動が内部に伝播する様子を示している。
図5に示すシステムでは、燃料電池システム22における燃料電池42の導入口には、圧縮機は介挿されてなく、流路23を介してダクト30からの空気(作動流体)をそのまま燃料電池42の導入口より導入している。また、メインノズル25から燃料ガスの一部を使って燃料電池42を昇温する熱交換器100が燃料電池42と隣接して配置されている。なお、燃料電池42の導出口には、燃焼器61が配置されている。
図6に示すように、ジェットエンジンの回転機械の加減速動作等によってジェットエンジン入口の空気の温度が波形Aのように変動すると、空気取り入れ口24より取り込まれた外部の空気は、ファン27を介した高圧圧縮機28内においてもその温度は波形Aとほぼ同様に変動し、さらにダクト30においてもその温度は波形Aとほぼ同様に変動する。そして、高圧圧縮機28より送り込まれた気体の一部は、流路23を介して燃料電池システム22に作動流体として供給されるが、その温度は波形Aとほぼ同様に変動する。圧力の変動もこれと同様である。
これに対して、図5に示す本発明に係るシステムでは、空気取り入れ口24より取り込まれた外部の空気は、ファン27を介した高圧圧縮機28内においてもその温度は波形Aとほぼ同様に変動し、さらにダクト30においてもその温度は波形Aとほぼ同様に変動するが、燃料電池システム22における燃料電池42の導入口に圧縮機41は介挿されているので、ジェットエンジン21の入口空気の瞬時の変動がこの圧縮機41で抑制されて変動は図5の波形Bのように極めて小さくなる。圧力の変動もこれと同様である。
図6は空気取り入れ口24における空気の温度変化及び高圧圧縮機28の出口における空気の温度変化を示している(図5及び図6のシステムで共通)。そして、ここでは、空気取り入れ口24における空気の温度を、5〜10sの間で急激に変動させた。そうすると、高圧圧縮機28の出口の温度も同様に急激に変動する。
図8は図5に示したシステム、すなわち燃料電池システム22における燃料電池42の導入口には、圧縮機は介挿されてなく、流路23を介してダクト30からの空気(作動流体)をそのまま燃料電池42の導入口より導入した場合の燃料電池42のセル電圧の時間的な変動を示している。
図5に示したシステムでは、高圧圧縮機28の出口の温度が急激に変動すると、高圧圧縮機28より送り込まれた気体の一部が流路23を介して作動流体としてそのまま燃料電気42に供給されるので、その作動流体の温度も急激に変動する。この結果、図8に示すように、燃料電池42のセル電圧は、温度の急激な変動に対して電圧が変動し、電圧が回復するためにはその性能が変動抑制に時間のかかる温度に依存するため緩慢な応答となるので、その後徐々に電圧がもとに戻っていく。これに対して、図6に示す本発明に係るシステムでは、高圧圧縮機28の出口の温度が急激に変動しても、燃料電池42の導入口に介挿された圧縮機41によりその急激な変動が抑制されて、その変動が抑制された作動流体が燃料電気42に供給されるので、燃料電池42のセル電圧がほとんど変動することはない。
また、圧力の変動についても同様である。すなわち、図5に示したシステムでは、高圧圧縮機28の出口の圧力が急激に変動すると、そのままその変動が燃料電池42に影響する。上述したように燃料電池42を急激な圧力変動に耐えられるように製作することが難しく、システムを構築する際の課題であった。これに対して、図6に示す本発明に係るシステムでは、高圧圧縮機28の出口の圧力が急激に変動しても、燃料電池42の導入口に介挿された圧縮機41によりその急激な変動が抑制されて、その変動が抑制された作動流体が燃料電池42に供給されるので、急激な圧力変動に耐えられるシステムを構築できる。
また更に、図5に示したシステムでは、高圧圧縮機28の出口から流路23を介して燃料電池42に供給される作動流体の温度は、燃料電池42の動作に必要な温度に達していない場合が多いので、熱交換器100により燃料電池42を昇温している。しかし、熱交換器100は、構造上非常に容積が大きなものとなり、航空機等に搭載するシステムとしては不向きである。これに対して、本発明の一実施形態に係るシステムでは、このような圧縮機41は、熱交換器100などと比べて容積が十分に小さく、また熱交換器100(40)を搭載したとしてもその容量を非常に小さくでき、或いは熱交換器自体を不要とすることができるので、容積の増大を抑えつつ発電性能の低下を抑えることができる。
また、ジェットエンジン21側に燃料電池に供給される気体を圧縮する圧縮機を設けることも考えられるが、その場合には、その制御がジェットエンジン21側の動作に依存し、所望の温度及び圧力の作動流体を燃料電池に供給できない。これに対して、本実施形態に係るシステムでは、サブシステムである圧縮機41を有する燃料電池システム22が本体であるジェットエンジン21側とは独立して作動流体を所望の温度及び圧力に制御することができるので、圧縮機などをジェットエンジン21側に組み込む必要はなくなり、また本体のジェットエンジン21の動作と独立してサブシステム側の燃料電池42の動作環境を制御できるので、燃料電池システム22を種々のジェットエンジンと組み合わせて使用することが可能となる。
[ジェットエンジン・燃料電池ハイブリッドシステムの他の形態]
図9は本発明の他の実施形態に係るジェットエンジン・燃料電池ハイブリッドシステムの構成を示すブロック図である。
図9に示すように、このジェットエンジン・燃料電池ハイブリッドシステム220は、燃料電池システム222の構成が最初に説明した実施形態に係るシステムとは異なり、燃料電池システム222における燃料電池42の後段に燃焼器61が配置されており、また燃料電池42のアノードの導出口から排出される燃料もその後段の燃焼器61で燃焼されるように構成されている。
この燃料電池システム222は、図9に示したように、圧縮機41と、燃料電池42と、燃焼器61と、タービン43と、軸44と、モータ45とを有する。なお、図2に示した要素と同一の要素には同一の符号を付している。
ここで、圧縮機41は、流路23から供給された作動流体を加熱及び加圧することで、燃料電池42の空気極側の導入口に所望の温度、圧力に制御した作動流体を供給する。従って、圧縮機41は、ジェットエンジン21の入口空気の瞬時の変動を、燃料電池42の導入口に直接影響を与えないように抑制することができる。
燃料電池42は、典型的には、図4に示した構成で、固体酸化物形燃料電池(SOFC)が用いられる。圧縮機41からの作動流体は、燃料電池42の空気極49側の導入口52に供給され、室内において水素等と反応し、電気を発電する。化学反応過程で発生する熱により作動流体は更に温度が上がる。空気極49側の導出口53より排出された作動流体及びアノード側の導出口51より排出された燃焼ガスを燃料器61に導入して燃焼させて膨張させ、さらにタービン43側に導出し、タービン43によりさらに膨張し、それを流路54を介してジェットエンジン21のダクト30に戻す。なお、タービン43により膨張された作動流体を外部に放出しても構わない。また、アノード側の導出口51より排出された燃焼ガスを燃料器61に導入せずに、排出しても構わない。
このように燃焼器61を燃料電池42の後段に配置することで、タービン43の出力が上がり、これにより圧縮機41の出力が向上するため、熱交換器40を非常に小さくでき、或いは熱交換器40自体を不要とすることが可能となる。
[航空機の補助動力装置(APU:Auxiliary Power Unit)]
図10は本発明のさらに別の実施形態に係る航空機に搭載されるAPUの構成を示すブロック図である。
図10に示すように、この航空機に搭載されるAPU120は、例えば図1に示した航空機10の例えば胴体11の尾翼13、14の近傍に搭載されるもので、発電システム121と、燃料電池システム122と、流路123とを備える。
APU120では、発電システム121より圧縮された気体の一部を外部に取り出し、取り出した気体を、流路23を介して燃料電池システム122に供給する。燃料電池システム122では、供給された気体を作動流体として用いる。
APU120により発電された電力は、航空機10の電源として用いられる。
発電システム121は、発電機110と、圧縮機128と、ダクト130と、混合器131と、燃焼器132と、タービン133とを有する。
発電機110と圧縮機128とタービン133とは、共通の軸139により繋がれている。
外部より圧縮機128に空気が導入され、圧縮機128により圧縮された気体は、ダクト130及び混合器131を介して燃焼器132に送り込まれる。
燃焼器132は、供給された気体と燃料とを混合して燃焼させる。その燃焼ガスは、高圧タービン133を介して外部に排出される。
タービン133は、発電機110と圧縮機128を回転させる動力源となり、発電機110を回転することで発電が行われる。
燃料電池システム122は、圧縮機141と、燃料電池142と、タービン143と、軸144とを有する。
圧縮機141は、流路123から供給された作動流体を加熱及び加圧することで、燃料電池142の空気極側の導入口に所望の温度、圧力に制御した作動流体を供給する。
燃料電池142は、典型的には、固体酸化物形燃料電池(SOFC)が用いられる。燃料電池142としては、固体酸化物形燃料電池(SOFC)以外にも溶融炭素塩型燃料電池(MCFC)などの他の種類のものであっても構わない。
燃料電池142の構成は、例えば図4に示したものと同様の構成である。
圧縮機141からの作動流体は、燃料電池142の空気極側の導入口に供給され、室内において水素等と反応し、電気を発電する。化学反応過程で発生する熱により作動流体は更に温度が上がるので、その導出口よりタービン143側に導出し、タービン143により膨張し、発電システム121側に戻す。
タービン143は、燃料電池142の空気極側の導出口より排出された作動流体により回転駆動される。
圧縮機141とタービン143とは、共通の軸144により軸支されている。タービン143は、圧縮機141を回転させる動力源となる。
この実施形態に係る航空機に搭載されるAPU120では、圧縮機128により圧縮された気体は、ダクト130及び混合器131を介して燃焼器132に送り込まれ、燃焼器132により燃料と混合して燃焼される。その燃焼ガスによりタービン133が回転駆動され、発電機110による発電が行われる。また、圧縮機128より送り込まれた気体の一部は、流路123を介して燃料電池システム122に作動流体として供給される。供給された作動流体は、圧縮機141により加熱及び加圧されて所望の一定の温度に制御され、燃料電池142の空気極側の導入口に供給される。燃料電池142の空気極側の導出口より排出された作動流体は、タービン143により膨張され、流路154を介して発電システム121側のダクト130に戻される。
図10に示した本発明に係る航空機に搭載されるAPU120では、圧縮機128に導入される空気の温度や圧力が急激に変化し、圧縮機128の出口の温度や圧力が急激に変動しても、燃料電池142の導入口に介挿された圧縮機141によりその急激な変動が抑制されて、その変動が抑制された作動流体が燃料電気142に供給されるので、燃料電池142のセル電圧が変動することはなく、発電性能が低下することはない。また、その変動が抑制された作動流体が燃料電気142に供給されるので、急激な圧力変動に耐えられるシステムを構築できる。また更に、本発明の一実施形態に係る航空機に搭載されるAPU120では、このような圧縮機141は、熱交換器などと比べて容積が十分に小さくできるので、容積の増大を抑えつつ発電性能の低下を抑えることができる。
また、サブシステムである圧縮機141を有する燃料電池システム122が本体である発電システム121とは独立しているので、サブとしての圧縮機などを発電システム121側に組み込む必要はなくなり、また本体の発電システム121の動作と独立してサブシステム側の燃料電池142の動作環境を制御できるので、燃料電池システム122を種々の発電システム121と組み合わせて使用することが可能となる。
[本発明の技術的範囲]
本発明は、上記の実施形態に限定されず、様々なシステムに適用でき、更にさまざまな変形が可能であり、それらも本発明の技術的範囲にある。
例えば、上記の実施形態は、本発明を航空機に適用した例を説明したが、オンサイト或いは固定の地上発電システムや船舶用燃料電池発電システム等に本発明を適用することができる。
上記の実施形態においては、本体側の空気をダクトより取り出してサブシステム側に供給していたが、ダクト以外の場所から取り出すものであっても勿論構わない。同様にサブシステム側から本体側のダクトに気体を戻す構成であったが、ダクト以外の他の場合に戻すように構成しても勿論構わない。
10 航空機
20 ジェットエンジン・燃料電池ハイブリッドシステム
21 ジェットエンジン
22 燃料電池システム
23 流路
26 2軸ターボファンエンジン
28 高圧圧縮機
30 ダクト
32 燃焼器
33 高圧タービン
39 第2の軸
40 熱交換器
41 圧縮機
42 燃料電池
43 タービン
44 軸
45 モータ
49 空気極
53 導出口
54 流路
61 燃焼器
120 航空機に搭載されるAPU
121 発電システム
122 燃料電池システム
123 流路
110 発電機
128 圧縮機
130 ダクト
132 燃焼器
133 タービン
139 軸
141 圧縮機
142 燃料電池
143 タービン
144 軸
154 流路

Claims (15)

  1. 燃料電池と、
    前記燃料電池の空気極側の導入口に所望の温度に制御した作動流体を供給する圧縮機と
    を具備する燃料電池システム。
  2. 請求項1に記載の燃料電池システムであって、
    前記圧縮機が、回転式であり、
    前記燃料電池の空気極側の導出口からの作動流体を駆動エネルギとして前記圧縮機を回転駆動するタービン
    を更に具備する燃料電池システム。
  3. 請求項2に記載の燃料電池システムであって、
    前記圧縮機と前記タービンとは、共通の中心軸で繋がっており、
    前記中心軸を回転駆動する駆動手段
    を更に具備する燃料電池システム。
  4. 請求項1から3のうちいずれか1項に記載の燃料電池システムであって、
    前記燃料電池の空気極側の導出口からの作動流体を燃焼する燃焼器
    を更に具備する燃料電池システム。
  5. 請求項1から請求項4のうちいずれか1項に記載の燃料電池システムであって、
    前記圧縮機に供給される作動流体を加熱する熱交換器又は加熱器のうち少なくとも一方
    を更に具備する燃料電池システム。
  6. 請求項1から請求項5のうちいずれか1項に記載の燃料電池システムであって、
    前記燃料電池が、固体酸化物型燃料電池である
    燃料電池システム。
  7. 気体を圧縮する第1の圧縮機と、前記第1の圧縮機により圧縮された気体により燃料を燃焼する第1の燃焼器と、前記第1の燃焼器よりの燃焼ガスを駆動源として前記第1の圧縮機を駆動する第1のタービンとを有する熱機関と、
    前記第1の燃焼器に供給される気体の一部を前記熱機関の外部に取り出すための第1の流路と、
    燃料電池と、前記第1の流路を介して前記気体を前記燃料電池の作動流体として導入し、前記作動流体を前記燃料電池の空気極側の導入口に所望の温度に制御して供給する第2の圧縮機とを有する燃料電池システムと
    を具備するハイブリッドシステム。
  8. 請求項7に記載のハイブリッドシステムであって、
    前記第2の圧縮機が、回転式であり、
    前記燃料電池システムは、前記燃料電池の空気極側の導出口からの作動流体を駆動エネルギとして前記第2の圧縮機を回転駆動する第2のタービンを更に有する
    ハイブリッドシステム。
  9. 請求項8に記載のハイブリッドシステムであって、
    前記第2の圧縮機と前記第2のタービンとは、共通の中心軸で繋がっており、
    前記燃料電池システムは、前記中心軸を回転駆動する駆動手段を更に有する
    ハイブリッドシステム。
  10. 請求項7から9のうちいずれか1項に記載のハイブリッドシステムであって、
    前記燃料電池システムは、前記燃料電池の空気極側の導出口からの作動流体を燃焼する第2の燃焼器を更に有するハイブリッドシステム。
  11. 請求項7から10のうちいずれか1項に記載のハイブリッドシステムであって、
    前記燃料電池システムから排出された作動流体を前記熱機関の前記第1の燃焼器に供給するための第2の流路
    を更に具備するハイブリッドシステム。
  12. 請求項7から請求項11のうちいずれか1項に記載のハイブリッドシステムであって、
    前記第2の圧縮機に供給される作動流体を加熱する熱交換器又は加熱器のうち少なくとも一方
    を更に具備するハイブリッドシステム。
  13. 請求項7から請求項12のうちいずれか1項に記載のハイブリッドシステムであって、
    前記燃料電池が、固体酸化物型燃料電池である
    ハイブリッドシステム。
  14. 請求項7から請求項13のうちいずれか1項に記載のハイブリッドシステムを搭載し、
    前記熱機関がジェットエンジンである
    航空機。
  15. 請求項7から請求項13のうちいずれか1項に記載のハイブリッドシステムを搭載し、
    前記第1のタービンにより駆動される発電機を具備する
    航空機に搭載される補助動力装置。
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