JP2017020412A - 流体機械および軸封装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】流体の漏洩を防止するための軸封装置の耐久性を高め、耐久性のある流体機械を提供する。【解決手段】流体機械は、ケーシング31a、31bと、ケーシング内に収容される羽根車21aと、羽根車21aを回転させる主軸11と、羽根車21aまたは主軸11の回転部とケーシング31a、31bの固定部との対向部位の間隙をシールする非接触環状シール41、43とを備え、回転部および固定部の少なくとも一方に、耐摩耗性を高める表面処理部が形成されている。【選択図】図2
Description
本発明は、流体と機械の間でエネルギー変換をする流体機械に関し、特に、流体機械における軸封装置の構造に関する。
液体を移送するポンプ等の流体機械は、発電、化学プロセス、下水道、上水道、など各種のプラントや設備に幅広く使用されている。ポンプは、ケーシング内部に羽根車を装着した回転軸が、軸受により回転自由に支持されている。そして、吸込口から吸込まれた液体を、羽根車の回転により昇圧し、吐出口から吐出させる。ポンプ内部の流路において、固定部(ケーシング)と回転部(回転軸及び回転体)との僅かな隙間はシールされ、昇圧された液体の低圧側への漏洩が少なくなるようにしている(特許文献1)。これは、高圧側から低圧側への流体の漏洩が、ポンプ等の流体機械の効率を低下させる大きな要因となるからである。
流体機械のシールには、接触シールと非接触シールとがある。流体機械のシールは、流体機械の性能及び効率等を考慮しながら何れかの方法を採用している。接触シールは、メカニカルシールに代表されるように、摺動面を有し潤滑油を必要とするが、漏れは少ない。非接触シールは、メカニカルシールと比べると軸封効果が劣るが、摺動面がなく潤滑油を必要としないと言う大きな長所がある。
非接触シールとしては、フランジ面に溝を設けた溝シール、フランジ面に複数の凹部を形成したダンパーシール、軸にネジを切ったビスコシール、フランジ面と軸の双方に凹凸を設けてラビリンス通路を形成したラビリンスシールなどがある。溝シールやダンパーシールは、シールの段差によって膨張、収縮を繰り返し、圧力段差をつくってシールする。ビスコシールはネジ効果によって流体を圧縮し、高圧域を作りシールする。ラビリンスシールは、流体が高圧側から狭い隙間を通って広い隙間に入る過程でエネルギーを消失させる。
上述した非接触シールにおいては、フランジ面と軸とのクリアランスは、非常に小さいことが求められる。このため、取り扱い液に含まれる砂などの不純物によるシール表面の摩耗が懸念される。特に、上で例示した非接触シールは、流体の膨張・圧縮を繰り返す構造であるため、高い圧縮力が生じるシールの段差部での砂などの不純物による挙動は激しく、流体機械の長期の使用に伴って、段差部が摩耗してシールの効果が低減するおそれがある。
そこで、本発明は、耐久性のある流体機械および軸封装置を提供することを目的とする。
そこで、本発明は、耐久性のある流体機械および軸封装置を提供することを目的とする。
本発明の流体機械は、ケーシングと、前記ケーシング内に収容される回転体と、前記回転体を回転させる回転軸と、前記回転軸または前記回転体の回転部と前記ケーシングの固定部との対向部位の間隙をシールする軸封装置と、を備え、前記回転部と前記固定部の少なくとも一方に、耐摩耗性を高める表面処理が施されている。
このように回転部及び固定部の少なくとも一方に耐摩耗性を高める表面処理が施されていることにより、軸封装置の耐摩耗性を向上させ、流体機械の耐久性を高めることができる。また、軸封装置の全体を硬質材料で構成するのではなく、表面処理により耐摩耗性を高めることにより、コストを抑制することができる。
本発明の流体機械において、前記回転部または前記固定部は溝シールを有し、当該溝シールに耐摩耗性を高める表面処理が施されていてもよい。溝シールに対して耐摩耗性を高める表面処理を行うことにより、溝の摩耗を防ぎ、長期に亘ってシール効果を発揮させることができる。
本発明の流体機械において、前記回転部はビスコシールを有し、当該ビスコシールに耐摩耗性を高める表面処理が施されていてもよい。ビスコシールに対して耐摩耗性を高める表面処理を行うことにより、ビスコシールのネジ溝の摩耗を防ぎ、ビスコシールのポンピング効果を長期に亘って発揮させることができる。
本発明の流体機械において、前記回転部または前記固定部はダンパーシールを有し、当該ダンパーシールに耐摩耗性を高める表面処理が施されていてもよい。ダンパーシールに対して耐摩耗性を高める表面処理を行うことにより、凹凸の摩耗を防ぎ、長期に亘ってシール効果を発揮させることができる。
本発明の流体機械において、前記回転部および前記固定部はラビリンスシールを構成してもよい。ラビリンスシールに対して耐摩耗性を高める表面処理を行うことにより、ラビリンス通路の摩耗を防ぎ、ラビリンス通路によってエネルギーを消失させる効果を長期に亘って発揮させることができる。
本発明の流体機械において、前記表面処理は、Crめっき加工処理、Ni−Wめっき加工処理、またはWC溶射処理であってもよい。また、前記表面処理の厚さは、好ましくは50μm以上、150μm以下であり、さらに好ましくは80μm以上、120μm以下である。
本発明の流体機械はポンプであり、前記回転体は羽根車であってもよい。羽根車を有するポンプに対して、本発明の構成を適用することにより、流体の漏洩によるポンプ効率の低下を長期に亘って防止することができる。
本発明の軸封装置は、流体機械の回転部と固定部との対向部位の間隙をシールする軸封装置であって、前記回転部と前記固定部の少なくとも一方に、耐摩耗性を高める表面処理が施されている。
このように回転部と固定部の少なくとも一方に耐摩耗性を高める表面処理が施されていることにより、軸封装置の耐摩耗性を向上させ、流体機械の耐久性を高めることができる。また、軸封装置の全体を硬質材料で構成するのではなく、シール部材の表面処理により耐摩耗性を高めることにより、コストを抑制することができる。
本発明によれば、流体の漏洩を防止するための軸封装置の耐久性を高め、流体機械の耐久性を高めることができる。
以下、本発明の実施の形態に係る流体機械について、ポンプを例として取り上げ、図面を参照して説明する。以下では、多段遠心ポンプを例として説明するが、本発明の流体機械は、多段遠心ポンプに限られず、斜流ポンプ、軸流ポンプ等であってもよい。また、段数についても、多段に限られず、単段ポンプであってもよい。
(第1の実施の形態)
図1は、本実施形態に係る高圧ポンプ1を示す断面図である。この高圧ポンプ1は、電動機に連結されて回転する主軸11と、主軸11に嵌合されてこの主軸11と共に回転する羽根車21a、21b、21cと、羽根車21a、21b、21cを収容するケーシング31と、ケーシング31に取り付けられて、主軸11を回転自在に支持する軸受40とを備えている。この高圧ポンプ1を回転駆動するための電動機(図示略)は、主軸11の左端に嵌合されたカップリング13を介して連結される。
図1は、本実施形態に係る高圧ポンプ1を示す断面図である。この高圧ポンプ1は、電動機に連結されて回転する主軸11と、主軸11に嵌合されてこの主軸11と共に回転する羽根車21a、21b、21cと、羽根車21a、21b、21cを収容するケーシング31と、ケーシング31に取り付けられて、主軸11を回転自在に支持する軸受40とを備えている。この高圧ポンプ1を回転駆動するための電動機(図示略)は、主軸11の左端に嵌合されたカップリング13を介して連結される。
主軸11に締結された1段目羽根車21aは、主軸11の回転に伴って回転し、吸込み口33から流体を高圧ポンプ1内へと導く。1段目羽根車21aにより昇圧された流体は、第1流路35aを通り、2段目羽根車21bへと導かれる。2段目羽根車21bによって昇圧された流体は、第2流路35bを通過し3段目羽根車21cへと導かれる。流体は3段目の羽根車21cで更に昇圧されて、吐出し口37より吐出され、図示していない配管によって移送される。流体は、1段目羽根車21a、2段目羽根車21bそして3段目羽根車21cによって昇圧される。
各羽根車21a、21b、21cの吸込側と吐出側には、必ず低圧側と高圧側が生じる。高圧側と低圧側が生じると、僅かな隙間を通して、高圧側から低圧側へ一部の流体は漏洩しようとする。つまり、ケーシング31と羽根車21a、21b、21cとの隙間を通って、高圧側から低圧側への液体の流れが生じる。液体の漏洩量が多ければポンプ効率は低下するので、流体の漏洩を防止することが望ましい。ポンプ1には、流体の漏洩を抑制するために、円で囲んだ部位に、非接触環状シールが設けられている。
図2は、図1に開示した羽根車21a、21b、21cの内の、1段目羽根車21aの拡大図を示す。ポンプ1における流体の漏洩箇所は主に、羽根車吸込口23の外周面とケーシング31との対向部位Xと、羽根車21aの背面の外周面とケーシング31との対向部位Yである。これら各対向部位X,Yに形成される隙間に、本実施形態に係る非接触環状シール41、43が設置される。このシール41、43によって、流体の漏洩を低減させる軸封装置が構成される。
図2を用いて流体の漏洩のメカニズムを説明する。主軸11に嵌合された羽根車21aは、主軸11が回転すると同時に回転して、羽根車吸込口23から流体を吸い込む。吸い込まれた流体は、回転する羽根によってエネルギーを与えられ、流路内で高圧となり吐出される。吐出された高圧の流体は、多段ポンプであればケーシング31の流路を流れ、次の2段目羽根車21bに移送される。単段ポンプ(図示略)の場合であれば、ケーシングの流路を通り吐出配管へと導かれる。勿論、多段ポンプであっても最終段の羽根車であれば、ケーシング31の流路から吐出し配管へと導かれる。しかし、高圧側の吐出口25から流れ出る流体のごく一部は、羽根車21aとケーシング31との間の僅かな間隙から、低圧側に流れ出る。流れ出た流体は漏洩流体であり、当然ながらポンプ1の効率を低下させる。
ポンプの効率を低下させないために、本実施の形態の高圧ポンプ1は、図2に示すように、回転部としての羽根車21aと固定部としてのケーシング31の間隙に、非接触環状シール41を設け、また、回転部としての主軸11と固定部としてのケーシング31との間隙に非接触環状シール43を設けて隙間を狭くし、漏洩流量を少なくする工夫をしている。
図3は、対向部位Yにおける非接触環状シール43の一部を拡大して示す図である。ケーシング31、つまり固定側の非接触環状シール43bには、複数の溝43cが切ってある。この溝43cの段差によって流体の膨張、収縮を繰り返し、圧力段差によって高圧側からの流体の漏洩をシールする。非接触環状シール43bの表面には、硬質材料からなる表面処理部44が形成されている。表面処理部44の厚さは50μm〜150μmであり、好ましくは80μm〜120μmである。硬質材料としては、Crめっき、Ni−Wめっき、またはWCを用いることができる。非接触環状シール43bに対して、Crめっき加工処理、Ni−Wめっき加工処理、またはWC溶射処理を行うことによって、表面処理部44が形成される。
図4は、対向部位Xにおける非接触環状シール41の一部を拡大して示す図である。対向部位Xにおいても、対向部位Yと同様に、ケーシング31、つまり固定側の非接触環状シール41bには、複数の溝41cが切ってある。また、非接触環状シール41bの表面には、硬質材料からなる表面処理部44が形成されている。
このように本実施の形態では、非接触環状シール41b,43bの表面に硬質材料からなる表面処理部44が形成されているため、高圧ポンプ1内を流れる流体中に含まれる不純物によるシール表面の摩耗を抑制することができる。これにより、長期に亘って溝の形状を維持し、シール効果を保持することができる。
(第2の実施の形態)
次に、本発明の第2の実施の形態の高圧ポンプについて説明する。第2の実施の形態の高圧ポンプの基本的な構成は、第1の実施の形態の高圧ポンプ1と同じであるが(図1、図2参照)、非接触環状シール41、43の構造が異なる。
次に、本発明の第2の実施の形態の高圧ポンプについて説明する。第2の実施の形態の高圧ポンプの基本的な構成は、第1の実施の形態の高圧ポンプ1と同じであるが(図1、図2参照)、非接触環状シール41、43の構造が異なる。
図5は、対向部位Yにおける非接触環状シール43の一部を拡大して示す図である。主軸11、つまり回転側の非接触環状シール43aには、ネジ43dが形成されており、非接触環状シール43は、いわゆるビスコシールを構成している。ビスコシールは、主軸11が回転すると、ポンピング効果により流体を高圧側へ押し返し、高圧側からの流体の漏洩をシールする。非接触環状シール43aの表面には、硬質材料からなる表面処理部44が形成されている。表面処理部44の厚さは50μm〜150μmであり、好ましくは80μm〜120μmである。硬質材料としては、Crめっき、Ni−Wめっき、またはWCを用いることができる。非接触環状シール43aに対して、Crめっき加工処理、Ni−Wめっき加工処理、またはWC溶射処理を行うことによって、表面処理部44が形成される。なお、対向部位Xにおける非接触環状シール41も同様の構成を有している。
このように本実施の形態では、非接触環状シール43aの表面に硬質材料からなる表面処理部44が形成されているため、高圧ポンプ内を流れる流体中に含まれる不純物によるシール表面の摩耗を抑制することができる。これにより、長期に亘ってネジの形状を維持し、シール効果を保持することができる。
(第3の実施の形態)
次に、本発明の第3の実施の形態の高圧ポンプについて説明する。第3の実施の形態の高圧ポンプの基本的な構成は、第1の実施の形態の高圧ポンプ1と同じであるが(図1、図2参照)、非接触環状シール41、43の構造が異なる。
次に、本発明の第3の実施の形態の高圧ポンプについて説明する。第3の実施の形態の高圧ポンプの基本的な構成は、第1の実施の形態の高圧ポンプ1と同じであるが(図1、図2参照)、非接触環状シール41、43の構造が異なる。
図6(a)は、対向部位Yにおける非接触環状シール43の一部を拡大して示す図である。ケーシング31、つまり固定側の非接触環状シール43bには、複数の凹部43eが形成されている。図6(b)は、非接触環状シール43bに形成された複数の凹部43eを示す図である。図6(b)に示すように、凹部43eは円形の形状を有している。なお、凹部43eの形状は円形状に限られず、例えば、六角形状であってもよい。第3の実施の形態の非接触環状シール43は、いわゆるダンパーシールを構成している。
ダンパーシールは、凹部43eの段差によって流体の膨張、収縮を繰り返し、この圧力段差によって高圧側からの流体の漏洩をシールする。非接触環状シール43aの表面には、硬質材料からなる表面処理部44が形成されている。表面処理部44の厚さは50μm〜150μmであり、好ましくは80μm〜120μmである。硬質材料としては、Crめっき、Ni−Wめっき、またはWCを用いることができる。非接触環状シール43bに対して、Crめっき加工処理、Ni−Wめっき加工処理、またはWC溶射処理を行うことによって、表面処理部44が形成される。なお、対向部位Xにおける非接触環状シール41も同様の構成を有している。
このように本実施の形態では、非接触環状シール43bの表面に硬質材料からなる表面処理部44が形成されているため、高圧ポンプ内を流れる流体中に含まれる不純物によるシール表面の摩耗を抑制することができる。これにより、長期に亘って凹部43eの形状を維持し、シール効果を保持することができる。
(第4の実施の形態)
次に、本発明の第4の実施の形態の高圧ポンプについて説明する。第4の実施の形態の高圧ポンプの基本的な構成は、第1の実施の形態の高圧ポンプと同じであるが(図1、図2参照)、非接触環状シール41、43の構造が異なる。
次に、本発明の第4の実施の形態の高圧ポンプについて説明する。第4の実施の形態の高圧ポンプの基本的な構成は、第1の実施の形態の高圧ポンプと同じであるが(図1、図2参照)、非接触環状シール41、43の構造が異なる。
図7は、対向部位Yにおける非接触環状シール43の一部を拡大して示す図である。ケーシング31側と、主軸11側の双方に溝が形成され、双方の溝が僅かなクリアランスを介して噛み合うように構成されている。これにより、非接触環状シール43aと非接触環状シール43bとの間にラビリング通路43fが形成される。第4の実施の形態の非接触環状シール43は、いわゆるラビリンスシールを構成している。
ラビリンスシールは、流体が高圧側から狭い隙間を通って広い隙間に入る過程でエネルギーを消失させることにより、流体の漏洩をシールする。非接触環状シール43a、非接触環状シール43bの表面には、硬質材料からなる表面処理部44が形成されている。表面処理部44の厚さは50μm〜150μmであり、好ましくは80μm〜120μmである。硬質材料としては、Crめっき、Ni−Wめっき、またはWCを用いることができる。非接触環状シール43a,43bに対して、Crめっき加工処理、Ni−Wめっき加工処理、またはWC溶射処理を行うことによって、表面処理部44が形成される。なお、対向部位Xにおける非接触環状シール41も同様の構成を有しているが、第1の実施の形態における対向部位Y(図3)と対向部位X(図4)と同様の関係であるため、説明を省略する。
このように本実施の形態では、非接触環状シール43a及び非接触環状シール43bの表面に硬質材料からなる表面処理部44が形成されているため、高圧ポンプ内を流れる流体中に含まれる不純物によるシール表面の摩耗を抑制することができる。これにより、長期に亘ってラビリンス通路43fの形状を維持し、シール効果を保持することができる。
(変形例)
上記した実施の形態では、種々のシール構造において、凹凸を持つ側の表面に硬質材料からなる表面処理部44を施した例について説明したが、凹凸のない側の表面に表面処理部44を施してもよい。図8は、第1の実施の形態で説明した溝シールの非接触環状シール43の例を示す図である。図8に示すように、凹凸のない主軸11側に表面処理部44を設けてもよい。
上記した実施の形態では、種々のシール構造において、凹凸を持つ側の表面に硬質材料からなる表面処理部44を施した例について説明したが、凹凸のない側の表面に表面処理部44を施してもよい。図8は、第1の実施の形態で説明した溝シールの非接触環状シール43の例を示す図である。図8に示すように、凹凸のない主軸11側に表面処理部44を設けてもよい。
また、上記した第1乃至第3の実施の形態で説明した溝シール、ビスコシール、ダンパーシールを適宜組み合わせてもよい。図9は、非接触環状シール43の一部を拡大して示す拡大図である。主軸11側の非接触環状シール43aにネジ43dが形成され、ケーシング31側の非接触環状シール43bに溝43cが形成されている。このようにビスコシールと溝シールの2つのシール構造を組み合わせることにより、シール効果を高めることができる。そして、これらのシールに表面処理部44を備えることで、長期に亘って、シール効果を維持することができる。
図10は、非接触環状シールの別の例を示す図である。主軸11側の非接触環状シール43aにネジ43dが形成され、ケーシング31側の非接触環状シール43bに凹部43eが形成されている。ネジ43dによって構成されるビスコシールは、主軸11が回転すると、ポンピング効果により流体を高圧側へ押し返し、軸封特性に優れている。凹部43eで構成されるダンパーシールは、ネジ溝シールでは低減できない振動を振動減衰効果によって低減させることができ、振動特性に優れている。このように、ビスコシールとダンパーシールとを組み合わせることにより、軸封特性を良くして揚水性能を高めると共に振動特性を良くして安定的な運転が可能になる。そして、これらのシールに表面処理部44を備えることで、長期に亘って、シール効果を維持することができる。
本発明は、流体と機械の間でエネルギー変換をする流体機械等として有用である。
11 主軸
13 カップリング
21a 1段目羽根車
21b 2段目羽根車
21c 3段目羽根車
23 羽根車吸込口
31 ケーシング
33 吸込み口
35a、35b 流路
37 吐出し口
41、43 非接触環状シール
41c、43c 溝
43d ネジ
43e 凹部
43f ラビリンス通路
13 カップリング
21a 1段目羽根車
21b 2段目羽根車
21c 3段目羽根車
23 羽根車吸込口
31 ケーシング
33 吸込み口
35a、35b 流路
37 吐出し口
41、43 非接触環状シール
41c、43c 溝
43d ネジ
43e 凹部
43f ラビリンス通路
Claims (10)
- ケーシングと、
前記ケーシング内に収容される回転体と、
前記回転体を回転させる回転軸と、
前記回転軸または前記回転体の回転部と前記ケーシングの固定部との対向部位の間隙をシールする軸封装置と、
を備え、
前記回転部と前記固定部の少なくとも一方に、耐摩耗性を高める表面処理が施されている流体機械。 - 前記回転部または前記固定部は溝シールを有し、当該溝シールに耐摩耗性を高める表面処理が施されている請求項1に記載の流体機械。
- 前記回転部はビスコシールを有し、当該ビスコシールに耐摩耗性を高める表面処理が施されている請求項1または2に記載の流体機械。
- 前記回転部または前記固定部はダンパーシールを有し、当該ダンパーシールに耐摩耗性を高める表面処理が施されている請求項1乃至3のいずれかに記載の流体機械。
- 前記回転部および前記固定部はラビリンスシールを構成している請求項1に記載の流体機械。
- 前記表面処理は、Crめっき加工処理、Ni−Wめっき加工処理、またはWC溶射処理である請求項1乃至5のいずれかに記載の流体機械。
- 前記表面処理の厚さは、50μm以上、150μm以下である請求項1乃至6のいずれかに記載の流体機械。
- 前記表面処理の厚さは、80μm以上、120μm以下である請求項1乃至6のいずれかに記載の流体機械。
- 前記流体機械はポンプであり、
前記回転体は羽根車である請求項1乃至8のいずれかに記載の流体機械。 - 流体機械の回転部と固定部との対向部位の間隙をシールする軸封装置であって、
前記回転部と前記固定部の少なくとも一方に、耐摩耗性を高める表面処理が施されている軸封装置。
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2015138488A JP2017020412A (ja) | 2015-07-10 | 2015-07-10 | 流体機械および軸封装置 |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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WO2023275965A1 (en) * | 2021-06-29 | 2023-01-05 | Compagnie Generale Des Etablissements Michelin | A sealing device for a rotor shaft of a kneader |
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2015
- 2015-07-10 JP JP2015138488A patent/JP2017020412A/ja active Pending
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