JP2017006707A - 遊技機 - Google Patents
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Abstract
【課題】遊技機への電力供給が停止した後、遊技機への電力供給が開始された場合に適切に特定状態の報知を行うことができ、遊技者に不信感を与えることを防止できるようにする。【解決手段】大当り遊技中の複数のラウンドにわたって、いずれの種類の特定状態に制御されるかを報知する報知演出を実行し、停電復旧時に、停電復旧指定コマンドにもとづいて停電発生時の演出に復旧する。この場合、遊技制御用マイクロコンピュータは、大当り遊技中のいずれのラウンドにおいて報知演出を実行するかを特定可能な特定情報を含む停電復旧指定コマンドを送信し、演出制御用マイクロコンピュータは、停電復旧指定コマンドに含まれる特定情報にもとづいて、停電発生時に実行していた演出を特定して復旧する。【選択図】図56
Description
本発明は、遊技を行うことが可能であり、特定条件の成立にもとづいて遊技者にとって有利な特定遊技状態に制御する遊技機に関する。
遊技機として、遊技球などの遊技媒体を発射装置によって遊技領域に発射し、遊技領域に設けられている入賞口などの入賞領域に遊技媒体が入賞すると、所定個の賞球が遊技者に払い出されるものがある。さらに、識別情報を可変表示(「変動」ともいう。)可能な可変表示装置が設けられ、可変表示装置において識別情報の可変表示の表示結果が特定表示結果となった場合に遊技者にとって有利な特定遊技状態に制御可能になるように構成されたものがある。
特定遊技状態とは、所定の遊技価値が付与された遊技者にとって有利な状態を意味する。具体的には、特定遊技状態は、例えば特別可変入賞装置の状態を遊技媒体が入賞しやすい遊技者にとって有利な状態(大当り遊技状態)、遊技者にとって有利な状態になるための権利が発生した状態、景品遊技媒体払出の条件が成立しやすくなる状態などの所定の遊技価値が付与された状態である。
そのような遊技機では、識別情報としての図柄を表示する可変表示装置の表示結果があらかじめ定められた特定の表示態様の組合せ(特定表示結果)になることを、通常、「大当り」という。大当りが発生すると、例えば、大入賞口が所定回数開放して遊技媒体が入賞しやすい特定遊技状態(大当り遊技状態)に移行する。そして、各開放期間において、所定個(例えば10個)の大入賞口への入賞があると大入賞口は閉成する。各開放について開放時間(例えば30秒)が決められ、入賞数が所定個に達しなくても開放時間が経過すると大入賞口は閉成する。
また、そのような遊技機では、特定遊技状態に関する特定状態(例えば、大当り遊技中の出球有り状態や出球無し状態、大当り遊技後に制御される確変状態や時短状態)に制御可能であり、特定遊技状態中に特定状態となることを報知可能に構成されたものがある。例えば、特許文献1には、特定遊技状態の開始前には特定状態(特許文献1では、確変状態)に制御されるか否かを認識不能にしておき、特定遊技状態中に報知演出(特許文献1では、確変昇格演出)を実行して特定状態に制御されることを報知することが記載されている。
特許文献1に記載されたような報知演出を実行可能な遊技機において、演出の実行中に遊技機への電力供給が停止した後、遊技機への電力供給が開始された場合にも演出を実行した状態で復旧できるようにすることが望ましい。停電発生前の演出も復旧できるようにするためには演出制御手段側にもバックアップ記憶手段を備えるようにすることが考えられるがコストがかかる。そこで、遊技制御手段側にのみバックアップ記憶手段を備えるように構成するとともに、演出制御手段側では電源復旧時に共通演出を実行するようにして、電源復旧時に直ちに演出を開始するように構成することが考えられる。しかし、電源復旧時に一律に共通演出を実行していたのでは、例えば、停電発生前に報知演出を実行していたような場合には、停電発生前と電源復旧時とで特定状態の報知に関して整合がとれなくなる場合があり、遊技者に不信感を与えてしまうおそれがある。
そこで、本発明は、遊技機への電力供給が停止した後、遊技機への電力供給が開始された場合に適切に特定状態の報知を行うことができ、遊技者に不信感を与えることを防止することができる遊技機を提供することを目的とする。
(手段1)本発明による遊技機は、遊技を行うことが可能であり、特定条件の成立(例えば、大当り図柄が導出表示されたこと)にもとづいて遊技者にとって有利な特定遊技状態(例えば、大当り遊技状態)に制御する遊技機であって、遊技の進行を制御する遊技制御手段(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ560)と、遊技制御手段からのコマンドにもとづいて演出の実行を制御する演出制御手段(例えば、演出制御用マイクロコンピュータ100)とを備え、遊技制御手段は、遊技機への電力供給が停止しても所定期間は記憶内容を保持可能なバックアップ記憶手段(例えば、バックアップRAMであるRAM55)と、特定状態(例えば、大入賞口の開放時間が30秒と長く遊技球の入賞が期待できるラウンドが継続すること(見た目上のラウンドが継続すること)や、大当り遊技終了後に確変状態に制御されること)として有利度が異なる複数種類のいずれかの特定状態に制御する状態制御手段(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ560において、ステップS1405で開放時間タイマに30秒をセットしてステップS1406,S1454〜S1456を実行する部分や、ステップS167を実行する部分)と、遊技機への電力供給が停止した後、遊技機への電力供給が開始されたときに、バックアップ記憶手段が記憶する記憶内容にもとづいて復旧時コマンド(例えば、停電復旧指定コマンド)を出力する復旧時コマンド出力手段(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ560におけるステップS43,S44を実行する部分)とを含み、特定遊技状態は、複数のラウンドから構成され(例えば、通常大当り、確変大当りA〜F、突然確変大当りのいずれについても、図9〜図12に示すように、内部制御上は16ラウンドで構成される)、演出制御手段は、特定遊技状態におけるラウンド中に、いずれの種類の特定状態に制御されるかを報知する報知演出(例えば、継続示唆演出、継続成功演出、継続失敗演出、確変示唆演出、確変成功演出、確変失敗演出、継続失敗確定演出、復活演出、継続確定演出)を実行する特定状態報知手段(例えば、演出制御用マイクロコンピュータ100において、ステップS3912,S3913,S3915,S3917,S3920,S3923,S3924,S3926,S3928,S3931,S3934,S3936,S3938の後にS2903を実行する部分)と、復旧時コマンドにもとづいて復旧時の演出(例えば、停電発生時に大当り遊技中であった場合にはラウンド中演出やラウンド後演出)を実行する復旧時演出実行手段(例えば、演出制御用マイクロコンピュータ100におけるステップS6401〜S664を実行する部分)とを含み、復旧時コマンド出力手段は、特定遊技状態中に遊技機への電力供給が停止した後、遊技機への電力供給が開始されたときに、復旧時コマンドとして、遊技機への電力供給が停止したときのラウンドと、特定遊技状態のいずれのラウンドにおいて報知演出を実行するかとを特定可能な特定情報(例えば、大当り種別、停電発生時のラウンド)を含むコマンドを出力し(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、停電発生時に大当り遊技のラウンド中であった場合に、大当り種別と停電発生時のラウンドとを含む停電復旧1指定コマンド〜停電復旧7指定コマンドを送信する。図13参照。)、復旧時演出実行手段は、復旧時コマンドに含まれる特定情報にもとづいて復旧時の演出を実行(例えば、演出制御用CPU101は、ステップS3911,S3916,S3919,S3922,S3927,S3930,S3933,S3935,S3937において、停電復旧指定コマンドで特定される大当り種別および停電発生時のラウンドにもとづいて、継続示唆演出や、継続成功演出、継続失敗演出、確変示唆演出、確変成功演出、確変失敗演出、継続失敗確定演出、復活演出、継続確定演出であったか否かを特定して、ステップS3912,S3913,S3915,S3917,S3920,S3923,S3924,S3926,S3928,S3931,S3934,S3936,S3938の後にS2903を実行する)し、前記復旧時コマンドに含まれる前記特定情報にもとづいて特定遊技状態中の報知演出が実行された後のラウンドであることが特定した場合には、前記復旧時のラウンドで報知演出を実行し、演出制御手段は、遊技制御手段から送信されるメインコマンド(演出制御コマンド)にもとづいて遊技に関する演出の制御を行う第1の演出制御手段(演出制御用マイクロコンピュータ)と、第1の演出制御手段から送信されるサブコマンド(サブ側演出制御コマンド)にもとづいて遊技に関する演出の制御を行う第2の演出制御手段(第2演出制御用マイクロコンピュータ)と、を含み、遊技制御手段は、メインコマンドとして、データ長が同一でありかつ互いに識別可能に設定された複数個のコマンドデータを、複数回のコマンド送信処理により第1の演出制御手段に対し送信し、(演出制御コマンドとして2回のコマンド送信処理で8ビット長のコマンドデータを2個送信する)第1の演出制御手段は、サブコマンドとして、メインコマンドのコマンドデータよりもデータ長が長いコマンドデータを、1回のコマンド送信処理により第2の演出制御手段に送信する(サブ側演出制御コマンドとして1回のコマンド送信処理で16ビット長のコマンドデータを1個送信する)ことを特徴とする。そのような構成により、遊技制御手段側にバックアップ記憶手段を備えるだけで、遊技機への電力供給が停止した後、遊技機への電力供給が開始された場合に適切に特定状態の報知を行うことができ、遊技者に不信感を与えることを防止することができる。
(手段2)さらに、本発明による遊技機は、遊技を行うことが可能であり、特定条件の成立(例えば、大当り図柄が導出表示されたこと)にもとづいて遊技者にとって有利な特定遊技状態(例えば、大当り遊技状態)に制御する遊技機であって、遊技の進行を制御する遊技制御手段(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ560)と、遊技制御手段からのコマンドにもとづいて演出の実行を制御する演出制御手段(例えば、演出制御用マイクロコンピュータ100)とを備え、遊技制御手段は、遊技機への電力供給が停止しても所定期間は記憶内容を保持可能なバックアップ記憶手段(例えば、バックアップRAMであるRAM55)と、特定状態(例えば、大入賞口の開放時間が30秒と長く遊技球の入賞が期待できるラウンドが継続すること(見た目上のラウンドが継続すること)や、大当り遊技終了後に確変状態に制御されること)として有利度が異なる複数種類のいずれかの特定状態に制御する状態制御手段(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ560において、ステップS1405で開放時間タイマに30秒をセットしてステップS1406,S1454〜S1456を実行する部分や、ステップS167を実行する部分)と、遊技機への電力供給が停止した後、遊技機への電力供給が開始されたときに、バックアップ記憶手段が記憶する記憶内容にもとづいて復旧時コマンド(例えば、停電復旧指定コマンド)を出力する復旧時コマンド出力手段(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ560におけるステップS43,S44を実行する部分)とを含み、特定遊技状態は、複数のラウンドから構成され(例えば、通常大当り、確変大当りA〜F、突然確変大当りのいずれについても、図9〜図12に示すように、内部制御上は16ラウンドで構成される)、演出制御手段は、特定遊技状態におけるラウンド中に、いずれの種類の特定状態に制御されるかを報知する報知演出(例えば、継続示唆演出、継続成功演出、継続失敗演出、確変示唆演出、確変成功演出、確変失敗演出、継続失敗確定演出、復活演出、継続確定演出)を実行する特定状態報知手段(例えば、演出制御用マイクロコンピュータ100において、ステップS3912,S3913,S3915,S3917,S3920,S3923,S3924,S3926,S3928,S3931,S3934,S3936,S3938の後にS2903を実行する部分)と、復旧時コマンドにもとづいて復旧時の演出(例えば、停電発生時に大当り遊技中であった場合にはラウンド中演出やラウンド後演出)を実行する復旧時演出実行手段(例えば、演出制御用マイクロコンピュータ100におけるステップS6401〜S664を実行する部分)とを含み、復旧時コマンド出力手段は、特定遊技状態中に遊技機への電力供給が停止した後、遊技機への電力供給が開始されたときに、復旧時コマンドとして、遊技機への電力供給が停止したときのラウンドと、特定遊技状態のいずれのラウンドにおいて報知演出を実行するかとを特定可能な特定情報(例えば、大当り種別、停電発生時のラウンド)を含むコマンドを出力し(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、停電発生時に大当り遊技のラウンド中であった場合に、大当り種別と停電発生時のラウンドとを含む停電復旧1指定コマンド〜停電復旧7指定コマンドを送信する。図13参照。)、復旧時演出実行手段は、復旧時コマンドに含まれる特定情報にもとづいて復旧時の演出を実行(例えば、演出制御用CPU101は、ステップS3911,S3916,S3919,S3922,S3927,S3930,S3933,S3935,S3937において、停電復旧指定コマンドで特定される大当り種別および停電発生時のラウンドにもとづいて、継続示唆演出や、継続成功演出、継続失敗演出、確変示唆演出、確変成功演出、確変失敗演出、継続失敗確定演出、復活演出、継続確定演出であったか否かを特定して、ステップS3912,S3913,S3915,S3917,S3920,S3923,S3924,S3926,S3928,S3931,S3934,S3936,S3938の後にS2903を実行する)可能であり、前記報知演出が未実行である場合には、復旧時のラウンドに応じたラウンド中演出を実行し、前記報知演出が実行された後である場合には、実行された報知演出を含み、復旧時のラウンドに応じたラウンド中演出を実行し、演出制御手段は、遊技制御手段から送信されるメインコマンド(演出制御コマンド)にもとづいて遊技に関する演出の制御を行う第1の演出制御手段(演出制御用マイクロコンピュータ)と、第1の演出制御手段から送信されるサブコマンド(サブ側演出制御コマンド)にもとづいて遊技に関する演出の制御を行う第2の演出制御手段(第2演出制御用マイクロコンピュータ)と、を含み、遊技制御手段は、メインコマンドとして、データ長が同一でありかつ互いに識別可能に設定された複数個のコマンドデータを、複数回のコマンド送信処理により第1の演出制御手段に対し送信し、(演出制御コマンドとして2回のコマンド送信処理で8ビット長のコマンドデータを2個送信する)第1の演出制御手段は、サブコマンドとして、メインコマンドのコマンドデータよりもデータ長が長いコマンドデータを、1回のコマンド送信処理により第2の演出制御手段に送信する(サブ側演出制御コマンドとして1回のコマンド送信処理で16ビット長のコマンドデータを1個送信する)ことを特徴とする。そのような構成により、遊技制御手段側にバックアップ記憶手段を備えるだけで、遊技機への電力供給が停止した後、遊技機への電力供給が開始された場合に適切に特定状態の報知を行うことができ、遊技者に不信感を与えることを防止することができる。
(手段2)さらに、本発明による遊技機は、遊技を行うことが可能であり、特定条件の成立(例えば、大当り図柄が導出表示されたこと)にもとづいて遊技者にとって有利な特定遊技状態(例えば、大当り遊技状態)に制御する遊技機であって、遊技の進行を制御する遊技制御手段(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ560)と、遊技制御手段からのコマンドにもとづいて演出の実行を制御する演出制御手段(例えば、演出制御用マイクロコンピュータ100)とを備え、遊技制御手段は、遊技機への電力供給が停止しても所定期間は記憶内容を保持可能なバックアップ記憶手段(例えば、バックアップRAMであるRAM55)と、特定状態(例えば、大入賞口の開放時間が30秒と長く遊技球の入賞が期待できるラウンドが継続すること(見た目上のラウンドが継続すること)や、大当り遊技終了後に確変状態に制御されること)として有利度が異なる複数種類のいずれかの特定状態に制御する状態制御手段(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ560において、ステップS1405で開放時間タイマに30秒をセットしてステップS1406,S1454〜S1456を実行する部分や、ステップS167を実行する部分)と、遊技機への電力供給が停止した後、遊技機への電力供給が開始されたときに、バックアップ記憶手段が記憶する記憶内容にもとづいて復旧時コマンド(例えば、停電復旧指定コマンド)を出力する復旧時コマンド出力手段(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ560におけるステップS43,S44を実行する部分)とを含み、特定遊技状態は、複数のラウンドから構成され(例えば、通常大当り、確変大当りA〜F、突然確変大当りのいずれについても、図9〜図12に示すように、内部制御上は16ラウンドで構成される)、演出制御手段は、特定遊技状態におけるラウンド中に、いずれの種類の特定状態に制御されるかを報知する報知演出(例えば、継続示唆演出、継続成功演出、継続失敗演出、確変示唆演出、確変成功演出、確変失敗演出、継続失敗確定演出、復活演出、継続確定演出)を実行する特定状態報知手段(例えば、演出制御用マイクロコンピュータ100において、ステップS3912,S3913,S3915,S3917,S3920,S3923,S3924,S3926,S3928,S3931,S3934,S3936,S3938の後にS2903を実行する部分)と、復旧時コマンドにもとづいて復旧時の演出(例えば、停電発生時に大当り遊技中であった場合にはラウンド中演出やラウンド後演出)を実行する復旧時演出実行手段(例えば、演出制御用マイクロコンピュータ100におけるステップS6401〜S664を実行する部分)とを含み、復旧時コマンド出力手段は、特定遊技状態中に遊技機への電力供給が停止した後、遊技機への電力供給が開始されたときに、復旧時コマンドとして、遊技機への電力供給が停止したときのラウンドと、特定遊技状態のいずれのラウンドにおいて報知演出を実行するかとを特定可能な特定情報(例えば、大当り種別、停電発生時のラウンド)を含むコマンドを出力し(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、停電発生時に大当り遊技のラウンド中であった場合に、大当り種別と停電発生時のラウンドとを含む停電復旧1指定コマンド〜停電復旧7指定コマンドを送信する。図13参照。)、復旧時演出実行手段は、復旧時コマンドに含まれる特定情報にもとづいて復旧時の演出を実行(例えば、演出制御用CPU101は、ステップS3911,S3916,S3919,S3922,S3927,S3930,S3933,S3935,S3937において、停電復旧指定コマンドで特定される大当り種別および停電発生時のラウンドにもとづいて、継続示唆演出や、継続成功演出、継続失敗演出、確変示唆演出、確変成功演出、確変失敗演出、継続失敗確定演出、復活演出、継続確定演出であったか否かを特定して、ステップS3912,S3913,S3915,S3917,S3920,S3923,S3924,S3926,S3928,S3931,S3934,S3936,S3938の後にS2903を実行する)可能であり、前記報知演出が未実行である場合には、復旧時のラウンドに応じたラウンド中演出を実行し、前記報知演出が実行された後である場合には、実行された報知演出を含み、復旧時のラウンドに応じたラウンド中演出を実行し、演出制御手段は、遊技制御手段から送信されるメインコマンド(演出制御コマンド)にもとづいて遊技に関する演出の制御を行う第1の演出制御手段(演出制御用マイクロコンピュータ)と、第1の演出制御手段から送信されるサブコマンド(サブ側演出制御コマンド)にもとづいて遊技に関する演出の制御を行う第2の演出制御手段(第2演出制御用マイクロコンピュータ)と、を含み、遊技制御手段は、メインコマンドとして、データ長が同一でありかつ互いに識別可能に設定された複数個のコマンドデータを、複数回のコマンド送信処理により第1の演出制御手段に対し送信し、(演出制御コマンドとして2回のコマンド送信処理で8ビット長のコマンドデータを2個送信する)第1の演出制御手段は、サブコマンドとして、メインコマンドのコマンドデータよりもデータ長が長いコマンドデータを、1回のコマンド送信処理により第2の演出制御手段に送信する(サブ側演出制御コマンドとして1回のコマンド送信処理で16ビット長のコマンドデータを1個送信する)ことを特徴とする。そのような構成により、遊技制御手段側にバックアップ記憶手段を備えるだけで、遊技機への電力供給が停止した後、遊技機への電力供給が開始された場合に適切に特定状態の報知を行うことができ、遊技者に不信感を与えることを防止することができる。
(手段3)手段1または手段2において、特定状態報知手段は、報知演出として、複数種類の演出のうちのいずれかの演出を選択して実行可能であり(例えば、演出制御用マイクロコンピュータ100は、ステップS3912で継続示唆演出A〜Cのいずれかを決定してステップS3915の後にステップS2903を実行し、1つ前のラウンドで実行した継続示唆演出の種類に応じてステップS3917の後にステップS2903を実行することにより、継続成功演出A〜Cのいずれかを実行し、1つ前のラウンドで実行した継続示唆演出の種類に応じてステップS3920の後にステップS2903を実行することにより、継続失敗演出A〜Cのいずれかを実行し、ステップS3923で確変示唆演出A〜Cのいずれかを決定してステップS3926の後にステップS2903を実行し、1つ前のラウンドで実行した確変示唆演出の種類に応じてステップS3928の後にステップS2903を実行することにより、確変成功演出A〜Cのいずれかを実行し、1つ前のラウンドで実行した確変示唆演出の種類に応じてステップS3931の後にステップS2903を実行することにより、確変失敗演出A〜Cのいずれかを実行する)、復旧時演出実行手段は、特定状態報知手段によって遊技機への電力供給が停止される前に報知演出としていずれの種類の演出が実行されていたかにかかわらず、復旧時の演出として共通の演出を実行する(例えば、演出制御用マイクロコンピュータ100は、ステップS6404,S6406,S6408,S6410,S6412,S6414の後にステップS2903を実行することにより、一律に継続示唆演出Aや、継続成功演出A、継続失敗演出A、確変示唆演出A、確変成功演出A、確変失敗演出Aを実行する)ように構成されていてもよい。そのような構成によれば、演出の共通化により、復旧時の演出を実行するための処理負担を軽減することができる。
(手段4)手段1、手段2及び手段3のうちのいずれかにおいて、演出制御手段は、報知演出を実行するときに、有利度が高い特定状態に制御されることを予告する予告演出(例えば、大当り中予告演出)を実行する予告演出実行手段(例えば、演出制御用マイクロコンピュータ100において、ステップS3914,S3925で大当り中予告演出の実行および種類を決定し、ステップS3915,S3926の後にステップS2903を実行する部分)と、遊技機への電力供給が停止した後、遊技機への電力供給が開始されたときに、予告演出の実行を規制する予告演出規制手段(例えば、演出制御用マイクロコンピュータ100は、ステップS6401〜S664において大当り中予告演出の決定の処理を行わない)とを含むように構成されていてもよい。そのような構成によれば、予告演出の規制により、復旧時の演出を実行するための処理負担を軽減することができる。
(手段5)手段1から手段4のうちのいずれかにおいて、演出制御手段は、復旧時コマンドにもとづいて特定遊技状態中の報知演出が実行された後のラウンド(例えば、確変大当りAにもとづく大当り遊技の確変成功演出の実行後のラウンド16)であることを特定した場合には、特定状態の有利度に応じた特定演出(例えば、確変報知演出)を実行する特定演出実行手段(例えば、演出制御用マイクロコンピュータ100におけるステップS6416の後にステップS2903を実行する部分)を含むように構成されていてもよい。そのような構成によれば、電源復旧時に適切な特定状態の報知を行うことによって、遊技者に不信感を与えることを防止することができる。
(手段6)手段1から手段5のうちのいずれかにおいて、各々を識別可能は複数種類の識別情報(例えば、第1特別図柄、第2特別図柄、演出図柄)の可変表示を行い表示結果を導出表示し、表示結果としてあらかじめ定められた特定表示結果(例えば、大当り図柄)が導出表示されたときに特定条件が成立して特定遊技状態(例えば、大当り遊技状態)に制御する遊技機であって、遊技制御手段は、識別情報の可変表示を開始するときに特定情報を含む可変表示開始時コマンド(例えば、表示結果指定コマンド)を出力する可変表示開始時コマンド出力手段(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ560におけるステップS103,S105,S106,S108,S109を実行する部分)と、特定遊技状態を開始するときに特定情報を含む特定遊技開始時コマンド(例えば、大当り開始指定コマンド)を出力する特定遊技開始時コマンド出力手段(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ560におけるステップS133を実行する部分)とを含み、演出制御手段は、識別情報の可変表示中に、特定遊技状態に制御された場合の有利度を予告する可変表示中予告演出(例えば、変動中予告演出)を実行する可変表示中予告演出実行手段(例えば、演出制御用マイクロコンピュータ100において、ステップS8003で変動中予告演出を決定した後に、ステップS8004,S8006,S8105を実行する部分)と、可変表示開始時コマンドと特定遊技開始時コマンドとに含まれる特定情報を比較し、特定遊技状態中の報知演出を実行するラウンドが整合するか否かを判定する実行ラウンド判定手段(例えば、演出制御用マイクロコンピュータ100におけるステップS623を実行する部分)と、報知演出を実行するラウンドが整合しないと判定したときに特殊演出を実行する特殊演出実行手段(例えば、演出制御用マイクロコンピュータ100において、ステップS1908,S3909でYのときにステップS1909,S3910を実行した後にステップS2903を実行する部分)とを含むように構成されていてもよい。そのような構成によれば、報知演出において適切な特定状態の報知が行われない可能性を排除することができる。
以下、本発明の実施の形態を、図面を参照して説明する。まず、遊技機の一例であるパチンコ遊技機1の全体の構成について説明する。図1はパチンコ遊技機1を正面からみた正面図である。
パチンコ遊技機1は、縦長の方形状に形成された外枠(図示せず)と、外枠の内側に開閉可能に取り付けられた遊技枠とで構成される。また、パチンコ遊技機1は、遊技枠に開閉可能に設けられている額縁状に形成されたガラス扉枠2を有する。遊技枠は、外枠に対して開閉自在に設置される前面枠(図示せず)と、機構部品等が取り付けられる機構板(図示せず)と、それらに取り付けられる種々の部品(後述する遊技盤6を除く)とを含む構造体である。
ガラス扉枠2の下部表面には打球供給皿(上皿)3がある。打球供給皿3の下部には、打球供給皿3に収容しきれない遊技球を貯留する余剰球受皿4や、打球を発射する打球操作ハンドル(操作ノブ)5が設けられている。また、ガラス扉枠2の背面には、遊技盤6が着脱可能に取り付けられている。なお、遊技盤6は、それを構成する板状体と、その板状体に取り付けられた種々の部品とを含む構造体である。また、遊技盤6の前面には、打ち込まれた遊技球が流下可能な遊技領域7が形成されている。
余剰球受皿(下皿)4を形成する部材には、例えば下皿本体の上面における手前側の所定位置(例えば下皿の中央部分)などに、スティック形状(棒形状)に構成され、遊技者が把持して複数方向(前後左右)に傾倒操作が可能なスティックコントローラ122が取り付けられている。なお、スティックコントローラ122には、遊技者がスティックコントローラ122の操作桿を操作手(例えば左手など)で把持した状態において、所定の操作指(例えば人差し指など)で押引操作することなどにより所定の指示操作が可能なトリガボタン121(図3を参照)が設けられ、スティックコントローラ122の操作桿の内部には、トリガボタン121に対する押引操作などによる所定の指示操作を検知するトリガセンサ125(図3を参照)が内蔵されている。また、スティックコントローラ122の下部における下皿の本体内部などには、操作桿に対する傾倒操作を検知する傾倒方向センサユニット123(図3を参照)が設けられている。また、スティックコントローラ122には、スティックコントローラ122を振動動作させるためのバイブレータ用モータ126(図3を参照)が内蔵されている。
打球供給皿(上皿)3を形成する部材には、例えば上皿本体の上面における手前側の所定位置(例えばスティックコントローラ122の上方)などに、遊技者が押下操作などにより所定の指示操作を可能なプッシュボタン120が設けられている。プッシュボタン120は、遊技者からの押下操作などによる所定の指示操作を、機械的、電気的、あるいは、電磁的に、検出できるように構成されていればよい。プッシュボタン120の設置位置における上皿の本体内部などには、プッシュボタン120に対してなされた遊技者の操作行為を検知するプッシュセンサ124(図3を参照)が設けられていればよい。図1に示す構成例では、プッシュボタン120とスティックコントローラ122の取付位置が、上皿及び下皿の中央部分において上下の位置関係にある。これに対して、上下の位置関係を保ったまま、プッシュボタン120及びスティックコントローラ122の取付位置を、上皿及び下皿において左右のいずれかに寄せた位置としてもよい。あるいは、プッシュボタン120とスティックコントローラ122の取付位置が上下の位置関係にはなく、例えば左右の位置関係にあるものとしてもよい。
遊技領域7の中央付近には、液晶表示装置(LCD)で構成された演出表示装置9が設けられている。演出表示装置9の表示画面には、第1特別図柄または第2特別図柄の可変表示に同期した演出図柄の可変表示を行う演出図柄表示領域がある。よって、演出表示装置9は、演出図柄の可変表示を行う可変表示装置に相当する。演出図柄表示領域には、例えば「左」、「中」、「右」の3つの装飾用(演出用)の演出図柄を可変表示する図柄表示エリアがある。図柄表示エリアには「左」、「中」、「右」の各図柄表示エリアがあるが、図柄表示エリアの位置は、演出表示装置9の表示画面において固定的でなくてもよいし、図柄表示エリアの3つ領域が離れてもよい。演出表示装置9は、演出制御基板に搭載されている演出制御用マイクロコンピュータによって制御される。演出制御用マイクロコンピュータが、第1特別図柄表示器8aで第1特別図柄の可変表示が実行されているときに、その可変表示に伴って演出表示装置9で演出表示を実行させ、第2特別図柄表示器8bで第2特別図柄の可変表示が実行されているときに、その可変表示に伴って演出表示装置9で演出表示を実行させるので、遊技の進行状況を把握しやすくすることができる。
また、演出表示装置9において、最終停止図柄(例えば左右中図柄のうち中図柄)となる図柄以外の図柄が、所定時間継続して、大当り図柄(例えば左中右の図柄が同じ図柄で揃った図柄の組み合わせ)と一致している状態で停止、揺動、拡大縮小もしくは変形している状態、または、複数の図柄が同一図柄で同期して変動したり、表示図柄の位置が入れ替わっていたりして、最終結果が表示される前で大当り発生の可能性が継続している状態(以下、これらの状態をリーチ状態という。)において行われる演出をリーチ演出という。また、リーチ状態やその様子をリーチ態様という。さらに、リーチ演出を含む可変表示をリーチ可変表示という。そして、演出表示装置9に変動表示される図柄の表示結果が大当り図柄でない場合には「はずれ」となり、変動表示状態は終了する。遊技者は、大当りをいかにして発生させるかを楽しみつつ遊技を行う。
なお、この実施の形態では、演出表示装置9における液晶表示の演出として演出図柄の変動表示を行う場合を示しているが、演出表示装置9で行われる演出は、この実施の形態で示したものにかぎらず、例えば、所定のストーリー性をもつ演出を実行して、大当り判定や変動パターンの決定結果にもとづいてストーリーの結果を表示するような演出を実行するようにしてもよい。例えば、プロレスやサッカーの試合や敵味方のキャラクタが戦うバトル演出を行うとともに、大当りであれば試合やバトルに勝利する演出を行い、はずれであれば試合やバトルに敗北する演出を行うようにしてもよい。また、例えば、勝敗などの結果を表示するのではなく、物語などの所定のストーリーを順に展開させていくような演出を実行するようにしてもよい。
演出表示装置9の表示画面の右上方部には、演出図柄と後述する特別図柄および普通図柄とに次ぐ第4図柄を表示する第4図柄表示領域9c,9dが設けられている。この実施の形態では、後述する第1特別図柄の変動表示に同期して第1特別図柄用の第4図柄の変動表示が行われる第1特別図柄用の第4図柄表示領域9cと、第2特別図柄の変動表示に同期して第2特別図柄用の第4図柄の変動表示が行われる第2特別図柄用の第4図柄表示領域9dとが設けられている。
この実施の形態では、特別図柄の変動表示に同期して演出図柄の変動表示が実行されるのであるが(ただし、正確には、演出図柄の変動表示は、演出制御用マイクロコンピュータ100側で変動パターンコマンドにもとづいて認識した変動時間を計測することによって行われる。)、演出表示装置9を用いた演出を行う場合、例えば、演出図柄の変動表示を含む演出内容が画面上から一瞬消えるような演出が行われたり、可動物が画面上の全部または一部を遮蔽するような演出が行われるなど、演出態様が多様化してきている。そのため、演出表示装置9上の表示画面を見ていても、現在変動表示中の状態であるのか否か認識しにくい場合も生じている。そこで、この実施の形態では、演出表示装置9の表示画面の一部でさらに第4図柄の変動表示を行うことによって、第4図柄の状態を確認することにより現在変動表示中の状態であるのか否かを確実に認識可能としている。なお、第4図柄は、常に一定の動作で変動表示され、画面上から消えたり遮蔽物で遮蔽することはないため、常に視認することができる。
なお、第1特別図柄用の第4図柄と第2特別図柄用の第4図柄とを、第4図柄と総称することがあり、第1特別図柄用の第4図柄表示領域9cと第2特別図柄用の第4図柄表示領域9dを、第4図柄表示領域と総称することがある。
第4図柄の変動(可変表示)は、第4図柄表示領域9c,9dを所定の表示色(例えば、青色)で一定の時間間隔で点灯と消灯とを繰り返す状態を継続することによって実現される。第1特別図柄表示器8aにおける第1特別図柄の可変表示と、第1特別図柄用の第4図柄表示領域9cにおける第1特別図柄用の第4図柄の可変表示とは同期している。第2特別図柄表示器8bにおける第2特別図柄の可変表示と、第2特別図柄用の第4図柄表示領域9dにおける第2特別図柄用の第4図柄の可変表示とは同期している。同期とは、可変表示の開始時点および終了時点が同じであって、可変表示の期間が同じであることをいう。
また、第1特別図柄表示器8aにおいて大当り図柄が停止表示されるときには、第1特別図柄用の第4図柄表示領域9cにおいて大当りを想起させる表示色(はずれとは異なる表示色。例えば、はずれのときには青色で表示されるのに対して、大当りのときには赤色)で表示される。なお、大当りの種類(確変大当りや通常大当りのいずれであるか)に応じて表示色を異ならせてもよい。また、大入賞口への遊技球の入賞を期待できる大当り(例えば、突然確変大当り以外の大当り)であるか否かに応じて表示色を異ならせてもよく、ラウンド数の異なる複数種類の大当りに制御可能である場合には、大当り遊技において継続されるラウンド数に応じて表示色を異ならせてもよい。また、この実施の形態のように、各大当りのラウンド数が同じであっても、例えば、1ラウンドあたりの大入賞口の開放時間が短く(例えば1秒)、実質的に大入賞口への遊技球の入賞を期待できない大当りと、1ラウンドあたりの大入賞口の開放時間が長く(例えば30秒)、実質的に大入賞口への遊技球の入賞を期待できる大当りとがある場合には、実質的に大入賞口への遊技球の入賞を期待できるか否かに応じて表示色を異ならせてもよい。また、例えば、1ラウンドあたりの大入賞口の開放回数が異なることによって、実質的に大入賞口への遊技球の入賞を期待できる大当りと期待できない大当りがある場合にも、実質的に大入賞口への遊技球の入賞を期待できるか否かに応じて表示色を異ならせてもよい。
また、第2特別図柄表示器8bにおいて大当り図柄が停止表示されるときには、第2特別図柄用の第4図柄表示領域9dにおいて大当りを想起させる表示色(はずれとは異なる表示色。例えば、はずれのときには青色で表示されるのに対して、大当りのときには赤色)で表示される。なお、大当りの種類(確変大当りや通常大当りのいずれであるか)に応じて表示色を異ならせてもよい。また、大入賞口への遊技球の入賞を期待できる大当り(例えば、突然確変大当り以外の大当り)であるか否かに応じて表示色を異ならせてもよく、ラウンド数の異なる複数種類の大当りに制御可能である場合には、大当り遊技において継続されるラウンド数に応じて表示色を異ならせてもよい。また、この実施の形態のように、各大当りのラウンド数が同じであっても、例えば、1ラウンドあたりの大入賞口の開放時間が短く(例えば1秒)、実質的に大入賞口への遊技球の入賞を期待できない大当りと、1ラウンドあたりの大入賞口の開放時間が長く(例えば30秒)、実質的に大入賞口への遊技球の入賞を期待できる大当りとがある場合には、実質的に大入賞口への遊技球の入賞を期待できるか否かに応じて表示色を異ならせてもよい。また、例えば、1ラウンドあたりの大入賞口の開放回数が異なることによって、実質的に大入賞口への遊技球の入賞を期待できる大当りと期待できない大当りがある場合にも、実質的に大入賞口への遊技球の入賞を期待できるか否かに応じて表示色を異ならせてもよい。
なお、第4図柄表示領域9c,9dの消灯時の表示色は、消灯したときに背景画像と同化して見えなくなることを防止するために、背景画像とは異なる表示色(例えば、黒色)であることが望ましい。
なお、この実施の形態では、第4図柄表示領域を演出表示装置9の表示画面の一部に設ける場合を示しているが、演出表示装置9とは別に、ランプやLEDなどの発光体を用いて第4図柄表示領域を実現するようにしてもよい。この場合、例えば、第4図柄の変動(可変表示)を、2つのLEDが交互に点灯する状態を継続することによって実現されるようにしてもよく、2つのLEDのうちのいずれのLEDが停止表示されたかによって大当り図柄が停止表示されたか否かを表すようにしてもよい。
また、この実施の形態では、第1特別図柄と第2特別図柄とにそれぞれ対応させて別々の第4図柄表示領域9c,9dを備える場合を示しているが、第1特別図柄と第2特別図柄とに対して共通の第4図柄表示領域を演出表示装置9の表示画面の一部に設けるようにしてもよい。また、第1特別図柄と第2特別図柄とに対して共通の第4図柄表示領域をランプやLEDなどの発光体を用いて実現するようにしてもよい。この場合、第1特別図柄の変動表示に同期して第4図柄の変動表示を実行するときと、第2特別図柄の変動表示に同期して第4図柄の変動表示を実行するときとで、例えば、一定の時間間隔で異なる表示色の表示を点灯および消灯を繰り返すような表示を行うことによって、第4図柄の変動表示を区別して実行するようにしてもよい。また、第1特別図柄の変動表示に同期して第4図柄の変動表示を実行するときと、第2特別図柄の変動表示に同期して第4図柄の変動表示を実行するときとで、例えば、異なる時間間隔で点灯および消灯を繰り返すような表示を行うことによって、第4図柄の変動表示を区別して実行するようにしてもよい。また、例えば、第1特別図柄の変動表示に対応して停止図柄を導出表示するときと、第2特別図柄の変動表示に対応して停止図柄を導出表示するときとで、同じ大当り図柄であっても異なる態様の停止図柄を停止表示するようにしてもよい。
演出表示装置9の右方には、識別情報としての第1特別図柄を可変表示する第1特別図柄表示器(第1可変表示部)8aが設けられている。この実施の形態では、第1特別図柄表示器8aは、0〜9の数字を可変表示可能な簡易で小型の表示器(例えば7セグメントLED)で実現されている。すなわち、第1特別図柄表示器8aは、0〜9の数字(または、記号)を可変表示するように構成されている。また、演出表示装置9の右方(第1特別図柄表示器8aの右隣)には、識別情報としての第2特別図柄を可変表示する第2特別図柄表示器(第2可変表示部)8bも設けられている。第2特別図柄表示器8bは、0〜9の数字を可変表示可能な簡易で小型の表示器(例えば7セグメントLED)で実現されている。すなわち、第2特別図柄表示器8bは、0〜9の数字(または、記号)を可変表示するように構成されている。
小型の表示器は、例えば方形状に形成されている。また、この実施の形態では、第1特別図柄の種類と第2特別図柄の種類とは同じ(例えば、ともに0〜9の数字)であるが、種類が異なっていてもよい。また、第1特別図柄表示器8aおよび第2特別図柄表示器8bは、それぞれ、例えば、00〜99の数字(または、2桁の記号)を可変表示するように構成されていてもよい。
以下、第1特別図柄と第2特別図柄とを特別図柄と総称することがあり、第1特別図柄表示器8aと第2特別図柄表示器8bとを特別図柄表示器(可変表示部)と総称することがある。
なお、この実施の形態では、2つの特別図柄表示器8a,8bを備える場合を示しているが、遊技機は、特別図柄表示器を1つのみ備えるものであってもよい。
第1特別図柄または第2特別図柄の可変表示は、可変表示の実行条件である第1始動条件または第2始動条件が成立(例えば、遊技球が第1始動入賞口13または第2始動入賞口14を通過(入賞を含む)したこと)した後、可変表示の開始条件(例えば、保留記憶数が0でない場合であって、第1特別図柄および第2特別図柄の可変表示が実行されていない状態であり、かつ、大当り遊技が実行されていない状態)が成立したことにもとづいて開始され、可変表示時間(変動時間)が経過すると表示結果(停止図柄)を導出表示する。なお、遊技球が通過するとは、入賞口やゲートなどのあらかじめ入賞領域として定められている領域を遊技球が通過したことであり、入賞口に遊技球が入った(入賞した)ことを含む概念である。また、表示結果を導出表示するとは、図柄(識別情報の例)を最終的に停止表示させることである。
演出表示装置9の下方には、第1始動入賞口13を有する入賞装置が設けられている。第1始動入賞口13に入賞した遊技球は、遊技盤6の背面に導かれ、第1始動口スイッチ13aによって検出される。
また、第1始動入賞口(第1始動口)13を有する入賞装置の下方には、遊技球が入賞可能な第2始動入賞口14を有する可変入賞球装置15が設けられている。第2始動入賞口(第2始動口)14に入賞した遊技球は、遊技盤6の背面に導かれ、第2始動口スイッチ14aによって検出される。可変入賞球装置15は、ソレノイド16によって開状態とされる。可変入賞球装置15が開状態になることによって、遊技球が第2始動入賞口14に入賞可能になり(始動入賞し易くなり)、遊技者にとって有利な状態になる。可変入賞球装置15が開状態になっている状態では、第1始動入賞口13よりも、第2始動入賞口14に遊技球が入賞しやすい。また、可変入賞球装置15が閉状態になっている状態では、遊技球は第2始動入賞口14に入賞しない。従って、可変入賞球装置15が閉状態になっている状態では、第2始動入賞口14よりも、第1始動入賞口13に遊技球が入賞しやすい。なお、可変入賞球装置15が閉状態になっている状態において、入賞はしづらいものの、入賞することは可能である(すなわち、遊技球が入賞しにくい)ように構成されていてもよい。
以下、第1始動入賞口13と第2始動入賞口14とを総称して始動入賞口または始動口ということがある。
可変入賞球装置15が開放状態に制御されているときには可変入賞球装置15に向かう遊技球は第2始動入賞口14に極めて入賞しやすい。そして、第1始動入賞口13は演出表示装置9の直下に設けられているが、演出表示装置9の下端と第1始動入賞口13との間の間隔をさらに狭めたり、第1始動入賞口13の周辺で釘を密に配置したり、第1始動入賞口13の周辺での釘配列を遊技球を第1始動入賞口13に導きづらくして、第2始動入賞口14の入賞率の方を第1始動入賞口13の入賞率よりもより高くするようにしてもよい。
なお、この実施の形態では、図1に示すように、第2始動入賞口14に対してのみ開閉動作を行う可変入賞球装置15が設けられているが、第1始動入賞口13および第2始動入賞口14のいずれについても開閉動作を行う可変入賞球装置が設けられている構成であってもよい。
第2特別図柄表示器8bの上方には、第2始動入賞口14に入った有効入賞球数すなわち第2保留記憶数を表示する4つの表示器からなる第2特別図柄保留記憶表示器18bが設けられている。第2特別図柄保留記憶表示器18bは、有効始動入賞がある毎に、点灯する表示器の数を1増やす。そして、第2特別図柄表示器8bでの可変表示が開始される毎に、点灯する表示器の数を1減らす。
また、第2特別図柄保留記憶表示器18bのさらに上方には、第1始動入賞口13に入った有効入賞球数すなわち第1保留記憶数(保留記憶を、始動記憶または始動入賞記憶ともいう。)を表示する4つの表示器からなる第1特別図柄保留記憶表示器18aが設けられている。第1特別図柄保留記憶表示器18aは、有効始動入賞がある毎に、点灯する表示器の数を1増やす。そして、第1特別図柄表示器8aでの可変表示が開始される毎に、点灯する表示器の数を1減らす。
また、演出表示装置9の表示画面の下部には、第1保留記憶数を表示する第1保留記憶表示部18cと、第2保留記憶数を表示する第2保留記憶表示部18dとが設けられている。なお、第1保留記憶数と第2保留記憶数との合計である合計数(合算保留記憶数)を表示する領域(合算保留記憶表示部)が設けられるようにしてもよい。そのように、合計数を表示する合算保留記憶表示部が設けられているようにすれば、可変表示の開始条件が成立していない実行条件の成立数の合計を把握しやすくすることができる。
演出表示装置9は、第1特別図柄表示器8aによる第1特別図柄の可変表示時間中、および第2特別図柄表示器8bによる第2特別図柄の可変表示時間中に、装飾用(演出用)の図柄としての演出図柄の可変表示を行う。第1特別図柄表示器8aにおける第1特別図柄の可変表示と、演出表示装置9における演出図柄の可変表示とは同期している。また、第2特別図柄表示器8bにおける第2特別図柄の可変表示と、演出表示装置9における演出図柄の可変表示とは同期している。また、第1特別図柄表示器8aにおいて大当り図柄が停止表示されるときと、第2特別図柄表示器8bにおいて大当り図柄が停止表示されるときには、演出表示装置9において大当りを想起させるような演出図柄の組み合わせが停止表示される。
また、図1に示すように、可変入賞球装置15の下方には、大入賞口を形成する特別可変入賞球装置20が設けられている。特別可変入賞球装置20は開閉板を備え、第1特別図柄表示器8aに特定表示結果(大当り図柄)が導出表示されたときと、第2特別図柄表示器8bに特定表示結果(大当り図柄)が導出表示されたときに生起する特定遊技状態(大当り遊技状態)においてソレノイド21によって開閉板が開放状態に制御されることによって、入賞領域となる大入賞口が開放状態になる。大入賞口に入賞した遊技球はカウントスイッチ23で検出される。また、特別可変入賞球装置20には、後述する点灯演出中に遊技球が入賞したときに点灯表示される大入賞口LED20Aが設けられている。
演出表示装置9の左方には、普通図柄を可変表示する普通図柄表示器10が設けられている。この実施の形態では、普通図柄表示器10は、0〜9の数字を可変表示可能な簡易で小型の表示器(例えば7セグメントLED)で実現されている。すなわち、普通図柄表示器10は、0〜9の数字(または、記号)を可変表示するように構成されている。また、小型の表示器は、例えば方形状に形成されている。なお、普通図柄表示器10は、例えば、00〜99の数字(または、2桁の記号)を可変表示するように構成されていてもよい。また、普通図柄表示器10は、7セグメントLEDなどにかぎらず、例えば、所定の記号表示を点灯表示可能な表示器(例えば、「○」や「×」を交互に点灯表示可能な装飾ランプ)で構成されていてもよい。
遊技球がゲート32を通過しゲートスイッチ32aで検出されると、普通図柄表示器10の表示の可変表示が開始される。そして、普通図柄表示器10における停止図柄が所定の図柄(当り図柄。例えば、図柄「7」。)である場合に、可変入賞球装置15が所定回数、所定時間だけ開状態になる。すなわち、可変入賞球装置15の状態は、普通図柄の停止図柄が当り図柄である場合に、遊技者にとって不利な状態から有利な状態(第2始動入賞口14に遊技球が入賞可能な状態)に変化する。普通図柄表示器10の近傍には、ゲート32を通過した入賞球数を表示する4つのLEDによる表示部を有する普通図柄保留記憶表示器41が設けられている。ゲート32への遊技球の通過がある毎に、すなわちゲートスイッチ32aによって遊技球が検出される毎に、普通図柄保留記憶表示器41は点灯するLEDを1増やす。そして、普通図柄表示器10の可変表示が開始される毎に、点灯するLEDを1減らす。さらに、通常状態に比べて大当りとすることに決定される確率が高い状態である確変状態(通常状態と比較して、特別図柄の変動表示結果として大当りと判定される確率が高められた状態)では、普通図柄表示器10における停止図柄が当り図柄になる確率が高められるとともに、可変入賞球装置15の開放時間と開放回数が高められる。また、確変状態ではないが図柄の変動時間が短縮されている時短状態(特別図柄の可変表示時間が短縮される遊技状態)でも、可変入賞球装置15の開放時間と開放回数が高められる。
遊技盤6の下部には、入賞しなかった打球が取り込まれるアウト口26がある。また、遊技領域7の外側の左右上部および左右下部には、所定の音声出力として効果音や音声を発声する4つのスピーカ27が設けられている。遊技領域7の外周には、前面枠に設けられた枠LED28が設けられている。
遊技機には、遊技者が打球操作ハンドル5を操作することに応じて駆動モータを駆動し、駆動モータの回転力を利用して遊技球を遊技領域7に発射する打球発射装置(図示せず)が設けられている。打球発射装置から発射された遊技球は、遊技領域7を囲むように円形状に形成された打球レールを通って遊技領域7に入り、その後、遊技領域7を下りてくる。遊技球が第1始動入賞口13に入り第1始動口スイッチ13aで検出されると、第1特別図柄の可変表示を開始できる状態であれば(例えば、特別図柄の可変表示が終了し、第1の開始条件が成立したこと)、第1特別図柄表示器8aにおいて第1特別図柄の可変表示(変動)が開始されるとともに、演出表示装置9において演出図柄の可変表示が開始される。すなわち、第1特別図柄および演出図柄の可変表示は、第1始動入賞口13への入賞に対応する。第1特別図柄の可変表示を開始できる状態でなければ、第1保留記憶数が上限値に達していないことを条件として、第1保留記憶数を1増やす。
遊技球が第2始動入賞口14に入り第2始動口スイッチ14aで検出されると、第2特別図柄の可変表示を開始できる状態であれば(例えば、特別図柄の可変表示が終了し、第2の開始条件が成立したこと)、第2特別図柄表示器8bにおいて第2特別図柄の可変表示(変動)が開始されるとともに、演出表示装置9において演出図柄の可変表示が開始される。すなわち、第2特別図柄および演出図柄の可変表示は、第2始動入賞口14への入賞に対応する。第2特別図柄の可変表示を開始できる状態でなければ、第2保留記憶数が上限値に達していないことを条件として、第2保留記憶数を1増やす。
この実施の形態では、確変大当りとなった場合には、遊技状態を高確率状態に移行するとともに、遊技球が始動入賞しやすくなる(すなわち、特別図柄表示器8a,8bや演出表示装置9における可変表示の実行条件が成立しやすくなる)ように制御された遊技状態である高ベース状態に移行する。また、遊技状態が時短状態に移行されたときも、高ベース状態に移行する。高ベース状態である場合には、例えば、高ベース状態でない場合と比較して、可変入賞球装置15が開状態となる頻度が高められたり、可変入賞球装置15が開状態となる時間が延長されたりして、始動入賞しやすくなる。
なお、可変入賞球装置15が開状態となる時間を延長する(開放延長状態ともいう)のでなく、普通図柄表示器10における停止図柄が当り図柄になる確率が高められる普通図柄確変状態に移行することによって、高ベース状態に移行してもよい。普通図柄表示器10における停止図柄が所定の図柄(当り図柄)となると、可変入賞球装置15が所定回数、所定時間だけ開状態になる。この場合、普通図柄確変状態に移行制御することによって、普通図柄表示器10における停止図柄が当り図柄になる確率が高められ、可変入賞球装置15が開状態となる頻度が高まる。従って、普通図柄確変状態に移行すれば、可変入賞球装置15の開放時間と開放回数が高められ、始動入賞しやすい状態(高ベース状態)となる。すなわち、可変入賞球装置15の開放時間と開放回数は、普通図柄の停止図柄が当り図柄であったり、特別図柄の停止図柄が確変図柄である場合等に高められ、遊技者にとって不利な状態から有利な状態(始動入賞しやすい状態)に変化する。なお、開放回数が高められることは、閉状態から開状態になることも含む概念である。
また、普通図柄表示器10における普通図柄の変動時間(可変表示期間)が短縮される普通図柄時短状態に移行することによって、高ベース状態に移行してもよい。普通図柄時短状態では、普通図柄の変動時間が短縮されるので、普通図柄の変動が開始される頻度が高くなり、結果として普通図柄が当りとなる頻度が高くなる。従って、普通図柄が当たりとなる頻度が高くなることによって、可変入賞球装置15が開状態となる頻度が高くなり、始動入賞しやすい状態(高ベース状態)となる。
また、特別図柄や演出図柄の変動時間(可変表示期間)が短縮される時短状態に移行することによって、特別図柄や演出図柄の変動時間が短縮されるので、特別図柄や演出図柄の変動が開始される頻度が高くなり(換言すれば、保留記憶の消化が速くなる。)、無効な始動入賞が生じてしまう事態を低減することができる。従って、有効な始動入賞が発生しやすくなり、結果として、大当り遊技が行われる可能性が高まる。
さらに、上記に示した全ての状態(開放延長状態、普通図柄確変状態、普通図柄時短状態および特別図柄時短状態)に移行させることによって、始動入賞しやすくなる(高ベース状態に移行する)ようにしてもよい。また、上記に示した各状態(開放延長状態、普通図柄確変状態、普通図柄時短状態および特別図柄時短状態)のうちのいずれか複数の状態に移行させることによって、始動入賞しやすくなる(高ベース状態に移行する)ようにしてもよい。また、上記に示した各状態(開放延長状態、普通図柄確変状態、普通図柄時短状態および特別図柄時短状態)のうちのいずれか1つの状態にのみ移行させることによって、始動入賞しやすくなる(高ベース状態に移行する)ようにしてもよい。
図2は、主基板(遊技制御基板)31における回路構成の一例を示すブロック図である。なお、図2は、払出制御基板37および演出制御基板80等も示されている。主基板31には、プログラムに従ってパチンコ遊技機1を制御する遊技制御用マイクロコンピュータ(遊技制御手段に相当)560が搭載されている。遊技制御用マイクロコンピュータ560は、ゲーム制御(遊技進行制御)用のプログラム等を記憶するROM54、ワークメモリとして使用される記憶手段としてのRAM55、プログラムに従って制御動作を行うCPU56およびI/Oポート部57を含む。この実施の形態では、ROM54およびRAM55は遊技制御用マイクロコンピュータ560に内蔵されている。すなわち、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、1チップマイクロコンピュータである。1チップマイクロコンピュータには、少なくともCPU56のほかRAM55が内蔵されていればよく、ROM54は外付けであっても内蔵されていてもよい。また、I/Oポート部57は、外付けであってもよい。遊技制御用マイクロコンピュータ560には、さらに、ハードウェア乱数(ハードウェア回路が発生する乱数)を発生する乱数回路503が内蔵されている。
また、RAM55は、その一部または全部が電源基板910において作成されるバックアップ電源によってバックアップされている不揮発性記憶手段としてのバックアップRAMである。すなわち、遊技機に対する電力供給が停止しても、所定期間(バックアップ電源としてのコンデンサが放電してバックアップ電源が電力供給不能になるまで)は、RAM55の一部または全部の内容は保存される。特に、少なくとも、遊技状態すなわち遊技制御手段の制御状態に応じたデータと未払出賞球数を示すデータは、バックアップRAMに保存される。遊技制御手段の制御状態に応じたデータとは、停電等が生じた後に復旧した場合に、そのデータにもとづいて、制御状態を停電等の発生前に復旧させるために必要なデータである。また、制御状態に応じたデータと未払出賞球数を示すデータとを遊技の進行状態を示すデータと定義する。なお、この実施の形態では、RAM55の全部が、電源バックアップされているとする。
この実施の形態では、バックアップRAMであるRAM55には、遊技制御手段の制御状態に応じたデータとして、特別図柄プロセスフラグや確変フラグなどに加えて、少なくとも、特別図柄の表示結果(大当りや小当りと決定したか否かや、大当り種別の決定結果)およびラウンド数カウンタの値が記憶される。そして、後述するように、大当り遊技中に停電が発生した後に停電復旧時の処理が行われる場合には、バックアップされた特別図柄の表示結果とラウンド数カウンタの値で特定されるラウンド数とを含む停電復旧指定コマンドが送信される(後述するステップS43,S44参照)。
なお、遊技制御用マイクロコンピュータ560においてCPU56がROM54に格納されているプログラムに従って制御を実行するので、以下、遊技制御用マイクロコンピュータ560(またはCPU56)が実行する(または、処理を行う)ということは、具体的には、CPU56がプログラムに従って制御を実行することである。このことは、主基板31以外の他の基板に搭載されているマイクロコンピュータについても同様である。
乱数回路503は、特別図柄の可変表示の表示結果により大当りとするか否か判定するための判定用の乱数を発生するために用いられるハードウェア回路である。乱数回路503は、初期値(例えば、0)と上限値(例えば、65535)とが設定された数値範囲内で、数値データを、設定された更新規則に従って更新し、ランダムなタイミングで発生する始動入賞時が数値データの読出(抽出)時であることにもとづいて、読出される数値データが乱数値となる乱数発生機能を有する。
乱数回路503は、数値データの更新範囲の選択設定機能(初期値の選択設定機能、および、上限値の選択設定機能)、数値データの更新規則の選択設定機能、および数値データの更新規則の選択切換え機能等の各種の機能を有する。このような機能によって、生成する乱数のランダム性を向上させることができる。
また、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、乱数回路503が更新する数値データの初期値を設定する機能を有している。例えば、ROM54等の所定の記憶領域に記憶された遊技制御用マイクロコンピュータ560のIDナンバ(遊技制御用マイクロコンピュータ560の各製品ごとに異なる数値で付与されたIDナンバ)を用いて所定の演算を行なって得られた数値データを、乱数回路503が更新する数値データの初期値として設定する。そのような処理を行うことによって、乱数回路503が発生する乱数のランダム性をより向上させることができる。
また、ゲートスイッチ32a、第1始動口スイッチ13a、第2始動口スイッチ14a、カウントスイッチ23からの検出信号を遊技制御用マイクロコンピュータ560に与える入力ドライバ回路58も主基板31に搭載されている。また、可変入賞球装置15を開閉するソレノイド16、および大入賞口を形成する特別可変入賞球装置20を開閉するソレノイド21を遊技制御用マイクロコンピュータ560からの指令に従って駆動する出力回路59も主基板31に搭載されている。
また、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、特別図柄を可変表示する第1特別図柄表示器8a、第2特別図柄表示器8b、普通図柄を可変表示する普通図柄表示器10、第1特別図柄保留記憶表示器18a、第2特別図柄保留記憶表示器18bおよび普通図柄保留記憶表示器41の表示制御を行う。
なお、大当り遊技状態の発生を示す大当り情報等の情報出力信号を、ターミナル基板160を介して、ホールコンピュータ等の外部装置に対して出力する情報出力回路64も主基板31に搭載されている。
この実施の形態では、演出制御基板80に搭載されている演出制御手段(演出制御用マイクロコンピュータで構成される。)が、中継基板77を介して遊技制御用マイクロコンピュータ560から演出内容を指示する演出制御コマンドを受信し、演出図柄を可変表示する演出表示装置9の表示制御を行う。
また、演出制御基板80に搭載されている演出制御手段が、ランプドライバ基板35を介して、枠側に設けられている枠LED28、および大入賞口に設けられている大入賞口LED20Aの表示制御を行うとともに、音声出力基板70を介してスピーカ27からの音出力の制御を行う。
図3は、中継基板77、演出制御基板80、ランプドライバ基板35および音声出力基板70の回路構成例を示すブロック図である。なお、図3に示す例では、ランプドライバ基板35および音声出力基板70には、マイクロコンピュータは搭載されていないが、マイクロコンピュータを搭載してもよい。また、ランプドライバ基板35および音声出力基板70を設けずに、演出制御に関して演出制御基板80のみを設けてもよい。
演出制御基板80は、演出制御用CPU101、および演出図柄プロセスフラグ等の演出に関する情報を記憶するRAMを含む演出制御用マイクロコンピュータ100を搭載している。なお、RAMは外付けであってもよい。この実施の形態では、演出制御用マイクロコンピュータ100におけるRAMは電源バックアップされていない。演出制御基板80において、演出制御用CPU101は、内蔵または外付けのROM(図示せず)に格納されたプログラムに従って動作し、中継基板77を介して入力される主基板31からの取込信号(演出制御INT信号)に応じて、入力ドライバ102および入力ポート103を介して演出制御コマンドを受信する。また、演出制御用CPU101は、演出制御コマンドにもとづいて、VDP(ビデオディスプレイプロセッサ)109に演出表示装置9の表示制御を行わせる。
この実施の形態では、演出制御用マイクロコンピュータ100と共動して演出表示装置9の表示制御を行うVDP109が演出制御基板80に搭載されている。VDP109は、演出制御用マイクロコンピュータ100とは独立したアドレス空間を有し、そこにVRAMをマッピングする。VRAMは、画像データを展開するためのバッファメモリである。そして、VDP109は、VRAM内の画像データをフレームメモリを介して演出表示装置9に出力する。
演出制御用CPU101は、受信した演出制御コマンドに従ってCGROM(図示せず)から必要なデータを読み出すための指令をVDP109に出力する。CGROMは、演出表示装置9に表示されるキャラクタ画像データや動画像データ、具体的には、人物、文字、図形や記号等(演出図柄を含む)、および背景画像のデータをあらかじめ格納しておくためのROMである。VDP109は、演出制御用CPU101の指令に応じて、CGROMから画像データを読み出す。そして、VDP109は、読み出した画像データにもとづいて表示制御を実行する。
演出制御コマンドおよび演出制御INT信号は、演出制御基板80において、まず、入力ドライバ102に入力する。入力ドライバ102は、中継基板77から入力された信号を演出制御基板80の内部に向かう方向にしか通過させない(演出制御基板80の内部から中継基板77への方向には信号を通過させない)信号方向規制手段としての単方向性回路でもある。
中継基板77には、主基板31から入力された信号を演出制御基板80に向かう方向にしか通過させない(演出制御基板80から中継基板77への方向には信号を通過させない)信号方向規制手段としての単方向性回路74が搭載されている。単方向性回路として、例えばダイオードやトランジスタが使用される。図3には、ダイオードが例示されている。また、単方向性回路は、各信号毎に設けられる。さらに、単方向性回路である出力ポート571を介して主基板31から演出制御コマンドおよび演出制御INT信号が出力されるので、中継基板77から主基板31の内部に向かう信号が規制される。すなわち、中継基板77からの信号は主基板31の内部(遊技制御用マイクロコンピュータ560側)に入り込まない。なお、出力ポート571は、図2に示されたI/Oポート部57の一部である。また、出力ポート571の外側(中継基板77側)に、さらに、単方向性回路である信号ドライバ回路が設けられていてもよい。
また、演出制御用CPU101は、スティックコントローラ122のトリガボタン121に対する遊技者の操作行為を検出したことを示す情報信号としての操作検出信号を、トリガセンサ125から、入力ポート106を介して入力する。また、演出制御用CPU101は、プッシュボタン120に対する遊技者の操作行為を検出したことを示す情報信号としての操作検出信号を、プッシュセンサ124から、入力ポート106を介して入力する。また、演出制御用CPU101は、スティックコントローラ122の操作桿に対する遊技者の操作行為を検出したことを示す情報信号としての操作検出信号を、傾倒方向センサユニット123から、入力ポート106を介して入力する。また、演出制御用CPU101は、出力ポート105を介してバイブレータ用モータ126に駆動信号を出力することにより、スティックコントローラ122を振動動作させる。
さらに、演出制御用CPU101は、出力ポート105を介してランプドライバ基板35に対してLEDを駆動する信号を出力する。また、演出制御用CPU101は、出力ポート104を介して音声出力基板70に対して音番号データを出力する。
ランプドライバ基板35において、LEDを駆動する信号は、入力ドライバ351を介してLEDドライバ352に入力される。LEDドライバ352は、LEDを駆動する信号にもとづいて枠LED28や大入賞口LED20Aなどの発光体に電流を供給する。
音声出力基板70において、音番号データは、入力ドライバ702を介して音声合成用IC703に入力される。音声合成用IC703は、音番号データに応じた音声や効果音を発生し増幅回路705に出力する。増幅回路705は、音声合成用IC703の出力レベルを、ボリューム706で設定されている音量に応じたレベルに増幅した音声信号をスピーカ27に出力する。音声データROM704には、音番号データに応じた制御データが格納されている。音番号データに応じた制御データは、所定期間(例えば演出図柄の変動期間)における効果音または音声の出力態様を時系列的に示すデータの集まりである。
次に遊技機の動作について説明する。図4は、遊技機に対して電力供給が開始され遊技制御用マイクロコンピュータ560へのリセット信号がハイレベルになったことに応じて遊技制御用マイクロコンピュータ560のCPU56が実行するメイン処理を示すフローチャートである。リセット信号が入力されるリセット端子の入力レベルがハイレベルになると、遊技制御用マイクロコンピュータ560のCPU56は、プログラムの内容が正当か否かを確認するための処理であるセキュリティチェック処理を実行した後、ステップS1以降のメイン処理を開始する。メイン処理において、CPU56は、まず、必要な初期設定を行う。
初期設定処理において、CPU56は、まず、割込禁止に設定する(ステップS1)。次に、マスク可能割込の割込モードを設定し(ステップS2)、スタックポインタにスタックポインタ指定アドレスを設定する(ステップS3)。なお、ステップS2では、遊技制御用マイクロコンピュータ560の特定レジスタ(Iレジスタ)の値(1バイト)と内蔵デバイスが出力する割込ベクタ(1バイト:最下位ビット0)から合成されるアドレスが、割込番地を示すモードに設定する。また、マスク可能な割込が発生すると、CPU56は、自動的に割込禁止状態に設定するとともに、プログラムカウンタの内容をスタックにセーブする。
次いで、内蔵デバイスレジスタの設定(初期化)を行う(ステップS5)。ステップS5の処理によって、内蔵デバイス(内蔵周辺回路)であるCTC(カウンタ/タイマ)およびPIO(パラレル入出力ポート)の設定(初期化)がなされる。
この実施の形態で用いられる遊技制御用マイクロコンピュータ560は、I/Oポート(PIO)およびタイマ/カウンタ回路(CTC)504も内蔵している。
次いで、CPU56は、RAM55をアクセス可能状態に設定し(ステップS6)、クリア信号のチェック処理に移行する。
なお、遊技の進行を制御する遊技装置制御処理(遊技制御処理)の開始タイミングをソフトウェアで遅らせるためのソフトウェア遅延処理を実行するようにしてもよい。そのようなソフトウェア遅延処理によって、ソフトウェア遅延処理を実行しない場合に比べて、遊技制御処理の開始タイミングを遅延させることができる。遅延処理を実行したときには、他の制御基板(例えば、払出制御基板37)に対して、遊技制御基板(主基板31)が送信するコマンドを他の制御基板のマイクロコンピュータが受信できないという状況が発生することを防止できる。
次いで、CPU56は、クリアスイッチがオンされているか否か確認する(ステップS7)。なお、CPU56は、入力ポート0を介して1回だけクリア信号の状態を確認するようにしてもよいが、複数回クリア信号の状態を確認するようにしてもよい。例えば、クリア信号の状態がオフ状態であることを確認したら、所定時間(例えば、0.1秒)の遅延時間をおいた後、クリア信号の状態を再確認する。そのときにクリア信号の状態がオン状態であることを確認したら、クリア信号がオン状態になっていると判定する。また、このときにクリア信号の状態がオフ状態であることを確認したら、所定時間の遅延時間をおいた後、再度、クリア信号の状態を再確認するようにしてもよい。ここで、再確認の回数は、1回または2回に限られず、3回以上であってもよい。また、2回チェックして、チェック結果が一致していなかったときにもう一度確認するようにしてもよい。
ステップS7でクリアスイッチがオンでない場合には、遊技機への電力供給が停止したときにバックアップRAM領域のデータ保護処理(例えばパリティデータの付加等の電力供給停止時処理)が行われたか否か確認する(ステップS8)。この実施の形態では、電力供給の停止が生じた場合には、バックアップRAM領域のデータを保護するための処理が行われている。そのような電力供給停止時処理が行われていたことを確認した場合には、CPU56は、電力供給停止時処理が行われた、すなわち電力供給停止時の制御状態が保存されていると判定する。電力供給停止時処理が行われていないことを確認した場合には、CPU56は初期化処理を実行する。
電力供給停止時処理が行われていたか否かは、電力供給停止時処理においてバックアップRAM領域に保存されるバックアップ監視タイマの値が、電力供給停止時処理を実行したことに応じた値(例えば2)になっているか否かによって確認される。なお、そのような確認の仕方は一例であって、例えば、電力供給停止時処理においてバックアップフラグ領域に電力供給停止時処理を実行したことを示すフラグをセットし、ステップS8において、そのフラグがセットされていることを確認したら電力供給停止時処理が行われたと判定してもよい。
電力供給停止時の制御状態が保存されていると判定したら、CPU56は、バックアップRAM領域のデータチェック(この例ではパリティチェック)を行う(ステップS9)。この実施の形態では、クリアデータ(00)をチェックサムデータエリアにセットし、チェックサム算出開始アドレスをポインタにセットする。また、チェックサムの対象になるデータ数に対応するチェックサム算出回数をセットする。そして、チェックサムデータエリアの内容とポインタが指すRAM領域の内容との排他的論理和を演算する。演算結果をチェックサムデータエリアにストアするとともに、ポインタの値を1増やし、チェックサム算出回数の値を1減算する。以上の処理が、チェックサム算出回数の値が0になるまで繰り返される。チェックサム算出回数の値が0になったら、CPU56は、チェックサムデータエリアの内容の各ビットの値を反転し、反転後のデータをチェックサムにする。
電力供給停止時処理において、上記の処理と同様の処理によってチェックサムが算出され、チェックサムはバックアップRAM領域に保存されている。ステップS9では、算出したチェックサムと保存されているチェックサムとを比較する。不測の停電等の電力供給停止が生じた後に復旧した場合には、バックアップRAM領域のデータは保存されているはずであるから、チェック結果(比較結果)は正常(一致)になる。チェック結果が正常でないということは、バックアップRAM領域のデータが、電力供給停止時のデータとは異なっている可能性があることを意味する。そのような場合には、内部状態を電力供給停止時の状態に戻すことができないので、電力供給の停止からの復旧時でない電源投入時に実行される初期化処理(ステップS10〜S14の処理)を実行する。
チェック結果が正常であれば、CPU56は、遊技制御手段の内部状態と演出制御手段等の電気部品制御手段の制御状態を電力供給停止時の状態に戻すための遊技状態復旧処理を行う。具体的には、ROM54に格納されているバックアップ時設定テーブルの先頭アドレスをポインタに設定し(ステップS41)、バックアップ時設定テーブルの内容を順次作業領域(RAM55内の領域)に設定する(ステップS42)。作業領域はバックアップ電源によって電源バックアップされている。バックアップ時設定テーブルには、作業領域のうち初期化してもよい領域についての初期化データが設定されている。ステップS41およびS42の処理によって、作業領域のうち初期化してはならない部分については、保存されていた内容がそのまま残る。初期化してはならない部分とは、例えば、電力供給停止前の遊技状態を示すデータ(特別図柄プロセスフラグ、確変フラグ、特別図柄の表示結果、ラウンド数カウンタなど)、出力ポートの出力状態が保存されている領域(出力ポートバッファ)、未払出賞球数を示すデータが設定されている部分などである。
また、CPU56は、RAM55(バックアップRAM)にバックアップされている記憶内容にもとづいて、停電復旧指定コマンドを生成する(ステップS43)。この場合、例えば、CPU56は、RAM55にバックアップされている特別図柄プロセスフラグの値にもとづいて停電発生時に大当り遊技中であったか否か(具体的には、特別プロセスフラグの値が大当り遊技中であることを示す5〜6の値であったか否か)を特定する。そして、大当り遊技中であった場合には、RAM55にバックアップされている特別図柄の表示結果とラウンド数カウンタの値で特定されるラウンド数とを含む停電復旧指定コマンドを生成する。また、大当り遊技中でなかった場合には、停電発生時にその他の遊技状態(図柄の変動表示中や小当り遊技中、デモ表示中)であったことを特定可能な停電復旧指定コマンドを生成する。次いで、CPU56は、生成した電力供給復旧時の初期化コマンドとしての停電復旧指定コマンドを送信する(ステップS44)。そして、ステップS15に移行する。
初期化処理では、CPU56は、まず、RAMクリア処理を行う(ステップS10)。なお、RAM55の全領域を初期化せず、所定のデータをそのままにしてもよい。また、ROM54に格納されている初期化時設定テーブルの先頭アドレスをポインタに設定し(ステップS11)、初期化時設定テーブルの内容を順次業領域に設定する(ステップS12)。
ステップS11およびS12の処理によって、例えば、普通図柄判定用乱数カウンタ、普通図柄判定用バッファ、特別図柄バッファ、特別図柄プロセスフラグ、賞球中フラグ、球切れフラグなど制御状態に応じて選択的に処理を行うためのフラグに初期値が設定される。
また、CPU56は、ROM54に格納されている初期化時コマンド送信テーブルの先頭アドレスをポインタに設定し(ステップS13)、その内容に従ってサブ基板を初期化するための初期化コマンドをサブ基板に送信する処理を実行する(ステップS14)。初期化コマンドとして、演出表示装置9に表示される初期図柄を示すコマンドや払出制御基板37への初期化コマンド等を使用することができる。
また、CPU56は、乱数回路503を初期設定する乱数回路設定処理を実行する(ステップS15)。
そして、CPU56は、所定時間(例えば4ms)ごとに定期的にタイマ割込がかかるように遊技制御用マイクロコンピュータ560に内蔵されているCTCのレジスタの設定を行なうタイマ割込設定処理を実行する(ステップS16)。すなわち、初期値として例えば4msに相当する値が所定のレジスタ(時間定数レジスタ)に設定される。この実施の形態では、4msごとに定期的にタイマ割込がかかるとする。
タイマ割込の設定が完了すると、CPU56は、まず、割込禁止状態にして(ステップS17)、初期値用乱数更新処理(ステップS18a)と表示用乱数更新処理(ステップS18b)を実行して、再び割込許可状態にする(ステップS19)。すなわち、CPU56は、初期値用乱数更新処理および表示用乱数更新処理が実行されるときには割込禁止状態にして、初期値用乱数更新処理および表示用乱数更新処理の実行が終了すると割込許可状態にする。
なお、初期値用乱数更新処理とは、初期値用乱数を発生するためのカウンタのカウント値を更新する処理である。初期値用乱数とは、大当りの種類を決定するための判定用乱数(例えば、大当りを発生させる特別図柄を決定するための大当り図柄決定用乱数や、遊技状態を確変状態に移行させるかを決定するための確変決定用乱数、普通図柄にもとづく当りを発生させるか否かを決定するための普通図柄当たり判定用乱数)を発生するためのカウンタ(判定用乱数発生カウンタ)等のカウント値の初期値を決定するための乱数である。後述する遊技制御処理(遊技制御用マイクロコンピュータが、遊技機に設けられている演出表示装置9、可変入賞球装置15、球払出装置97等の遊技用の装置を、自身で制御する処理、または他のマイクロコンピュータに制御させるために指令信号を送信する処理、遊技装置制御処理ともいう)において、判定用乱数発生カウンタのカウント値が1周すると、そのカウンタに初期値が設定される。
また、表示用乱数とは、特別図柄表示器8の表示を決定するための乱数である。この実施の形態では、表示用乱数として、特別図柄の変動パターンを決定するための変動パターン決定用乱数や、大当りを発生させない場合にリーチとするか否かを決定するためのリーチ判定用乱数が用いられる。また、表示用乱数更新処理とは、表示用乱数を発生するためのカウンタのカウント値を更新する処理である。
また、表示用乱数更新処理が実行されるときに割込禁止状態にされるのは、表示用乱数更新処理および初期値用乱数更新処理が後述するタイマ割込処理でも実行される(すなわち、タイマ割込処理のステップS26,S27でも同じ処理が実行される)ことから、タイマ割込処理における処理と競合してしまうのを避けるためである。すなわち、ステップS18a,S18bの処理中にタイマ割込が発生してタイマ割込処理中で初期値用乱数や表示用乱数を発生するためのカウンタのカウント値を更新してしまったのでは、カウント値の連続性が損なわれる場合がある。しかし、ステップS18a,S18bの処理中では割込禁止状態にしておけば、そのような不都合が生ずることはない。
次に、タイマ割込処理について説明する。図5は、タイマ割込処理を示すフローチャートである。メイン処理の実行中に、具体的には、ステップS17〜S19のループ処理の実行中における割込許可になっている期間において、タイマ割込が発生すると、遊技制御用マイクロコンピュータ560のCPU56は、タイマ割込の発生に応じて起動されるタイマ割込処理を実行する。タイマ割込処理において、CPU56は、まず、電源断信号が出力されたか否か(オン状態になったか否か)を検出する電源断処理(電源断検出処理)を実行する(ステップS20)。そして、CPU56は、スイッチ回路58を介して、ゲートスイッチ32a、第1始動口スイッチ13a、第2始動口スイッチ14aおよびカウントスイッチ23等のスイッチの検出信号を入力し、各スイッチの入力を検出する(スイッチ処理:ステップS21)。具体的には、各スイッチの検出信号を入力する入力ポートの状態がオン状態であれば、各スイッチに対応して設けられているスイッチタイマの値を+1する。
次に、CPU56は、特別図柄表示器8、普通図柄表示器10、特別図柄保留記憶表示器18、普通図柄保留記憶表示器41の表示制御を行う表示制御処理を実行する(ステップS22)。特別図柄表示器8および普通図柄表示器10については、ステップS36,S37で設定される出力バッファの内容に応じて各表示器に対して駆動信号を出力する制御を実行する。
次いで、CPU56は、大入賞口への異常入賞の発生を検出して異常入賞報知を行うための入賞報知処理を実行する(ステップS24)。
次いで、CPU56は、遊技制御に用いられる普通図柄当り判定用乱数等の各判定用乱数を生成するための各カウンタのカウント値を更新する処理を行う(判定用乱数更新処理:ステップS25)。また、CPU56は、初期値用乱数を発生するためのカウンタのカウント値を更新する処理を行う(初期値用乱数更新処理:ステップS26)。さらに、CPU56は、表示用乱数を生成するためのカウンタのカウント値を更新する処理を行う(表示用乱数更新処理:ステップS27)。
次いで、CPU56は、特別図柄プロセス処理を行う(ステップS28)。特別図柄プロセス処理では、遊技状態に応じてパチンコ遊技機1を所定の順序で制御するための特別図柄プロセスフラグに従って該当する処理が選び出されて実行される。そして、特別図柄プロセスフラグの値は、遊技状態に応じて各処理中に更新される。また、普通図柄プロセス処理を行う(ステップS29)。普通図柄プロセス処理では、普通図柄表示器10の表示状態を所定の順序で制御するための普通図柄プロセスフラグに従って該当する処理が選び出されて実行される。そして、普通図柄プロセスフラグの値は、遊技状態に応じて各処理中に更新される。
次いで、CPU56は、特別図柄の変動に同期する演出図柄に関する演出制御コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に対して送信する処理を行う(演出図柄コマンド制御処理:ステップS30)。なお、演出図柄の変動が特別図柄の変動に同期するとは、変動時間(可変表示期間)が同じであることを意味する。
次いで、CPU56は、例えばホール管理用コンピュータに供給される始動口信号、図柄確定回数1信号、図柄確定回数2信号、大当り1〜3信号、時短信号などのデータを出力する情報出力処理を行う(ステップS31)。
また、CPU56は、第1始動口スイッチ13a、第2始動口スイッチ14aおよびカウントスイッチ23の検出信号にもとづく賞球個数の設定などを行う賞球処理を実行する(ステップS32)。具体的には、第1始動口スイッチ13a、第2始動口スイッチ14aおよびカウントスイッチ23のいずれかがオンしたことにもとづく入賞検出に応じて、払出制御基板37に搭載されている払出制御用マイクロコンピュータに賞球個数を示す払出制御コマンド(賞球個数信号)を出力する。払出制御用マイクロコンピュータは、賞球個数を示す払出制御コマンドに応じて球払出装置97を駆動する。
また、遊技機の制御状態を遊技機外部で確認できるようにするための試験信号を出力する処理である試験端子処理を実行する(ステップS33)。また、この実施の形態では、出力ポートの出力状態に対応したRAM領域(出力ポートバッファ)が設けられているのであるが、CPU56は、出力ポート0のRAM領域におけるソレノイドに関する内容を出力ポートに出力する(ステップS34:出力処理)。そして、CPU56は、保留記憶数の増減をチェックする記憶処理を実行する(ステップS35)。
また、CPU56は、特別図柄プロセスフラグの値に応じて特別図柄の演出表示を行うための特別図柄表示制御データを特別図柄表示制御データ設定用の出力バッファに設定する特別図柄表示制御処理を行う(ステップS36)。さらに、CPU56は、普通図柄プロセスフラグの値に応じて普通図柄の演出表示を行うための普通図柄表示制御データを普通図柄表示制御データ設定用の出力バッファに設定する普通図柄表示制御処理を行う(ステップS37)。
次いで、CPU56は、各状態表示灯の表示を行うための状態表示制御データを状態表示制御データ設定用の出力バッファに設定する状態表示灯表示処理を行う(ステップS38)。この場合、遊技状態が時短状態である場合には、時短状態であることを示す状態表示灯の表示を行うための状態表示制御データを出力バッファに設定する。なお、遊技状態が高確率状態(例えば、確変状態)にも制御される場合には、高確率状態であることを示す状態表示灯の表示を行うための状態表示制御データを出力バッファに設定するようにしてもよい。
その後、割込許可状態に設定し(ステップS39)、処理を終了する。
以上の制御によって、この実施の形態では、遊技制御処理は4ms毎に起動されることになる。なお、遊技制御処理は、タイマ割込処理におけるステップS21〜S39(ステップS31,33を除く。)の処理に相当する。また、この実施の形態では、タイマ割込処理で遊技制御処理が実行されているが、タイマ割込処理では例えば割込が発生したことを示すフラグのセットのみがなされ、遊技制御処理はメイン処理において実行されるようにしてもよい。
第1特別図柄表示器8aまたは第2特別図柄表示器8bおよび演出表示装置9にはずれ図柄が停止表示される場合には、演出図柄の可変表示が開始されてから、演出図柄の可変表示状態がリーチ状態にならずに、リーチにならない所定の演出図柄の組み合わせが停止表示されることがある。このような演出図柄の可変表示態様を、可変表示結果がはずれ図柄になる場合における「非リーチ」(「通常はずれ」ともいう)の可変表示態様という。
第1特別図柄表示器8aまたは第2特別図柄表示器8bおよび演出表示装置9にはずれ図柄が停止表示される場合には、演出図柄の可変表示が開始されてから、演出図柄の可変表示状態がリーチ状態となった後にリーチ演出が実行され、最終的に大当り図柄とはならない所定の演出図柄の組み合わせが停止表示されることがある。このような演出図柄の可変表示結果を、可変表示結果が「はずれ」となる場合における「リーチ」(「リーチはずれ」ともいう)の可変表示態様という。
この実施の形態では、第1特別図柄表示器8aまたは第2特別図柄表示器8bに大当り図柄が停止表示される場合には、演出図柄の可変表示状態がリーチ状態になった後にリーチ演出が実行され、最終的に演出表示装置9における「左」、「中」、「右」の各図柄表示エリア9L、9C、9Rに、演出図柄が揃って停止表示される(ただし、突然確変大当りの場合には、リーチとはならずに突然確変大当り図柄(例えば「135」)が停止表示される場合もある。)
第1特別図柄表示器8aまたは第2特別図柄表示器8bに小当りである「5」が停止表示される場合には、演出表示装置9において、演出図柄の可変表示態様が「突然確変大当り」である場合と同様に演出図柄の可変表示が行われた後、所定の小当り図柄(突然確変大当り図柄と同じ図柄。例えば「135」)が停止表示されることがある。第1特別図柄表示器8aまたは第2特別図柄表示器8bに小当り図柄である「5」が停止表示されることに対応する演出表示装置9における表示演出を「小当り」の可変表示態様という。
ここで、小当りとは、大当りと比較して大入賞口の開放回数は同じであるものの1回あたりの開放時間が極めて短い(この実施の形態では1秒間の開放を16回)当りである。なお、小当り遊技が終了した場合、遊技状態は変化しない。すなわち、確変状態から通常状態に移行したり通常状態から確変状態に移行したりすることはない。また、突然確変大当りとは、大当り遊技状態において大入賞口の開放回数が他の大当りと同じ回数まで許容されるものの1回あたりの開放時間が極めて短い(この実施の形態では1秒間の開放を16回)大当りであり、かつ、大当り遊技後の遊技状態を確変状態に移行させるような大当りである(すなわち、そのようにすることにより、遊技者に対して突然に確変状態となったかのように見せるものである)。つまり、この実施の形態では、突然確変大当りと小当りとは、大入賞口の開放パターンが同じである。そのように制御することによって、大入賞口の1秒間の開放が16回行われると、突然確変大当りであるか小当りであるかまでは認識できないので、遊技者に対して高確率状態(確変状態)を期待させることができ、遊技の興趣を向上させることができる。
なお、この実施の形態では、突然確変大当りや小当りとなった場合に、1回あたりの開放時間を短くするだけで、大入賞口の開放回数は通常大当りや確変大当りと同じである場合を示しているが、さらに、大入賞口の開放回数を大当りと比較して少なくしてもよい。例えば、突然確変大当りや小当りとなった場合には、大入賞口を2回だけ開放するように制御してもよい。また、例えば、突然確変大当りや小当りとなった場合に、大入賞口の開放時間は通常大当りや確変大当りと同じであるものの、大入賞口の開放回数を少なく(例えば2回)するようにしてもよい。そのように、突然確変大当りや小当りとなる場合には、通常大当りや確変大当りと比較して、大入賞口の開放回数を少なくしたり、または1回あたりの大入賞口の開放時間を短くしたりすることによって、少なくとも通常大当りや確変大当りと比較して大入賞口への遊技球の入賞数が少なくなるものであればよい。
図6は、各乱数を示す説明図である。各乱数は、以下のように使用される。
(1)ランダム1(MR1):大当りの種類(後述する通常大当り、確変大当りA〜F、突然確変大当り)を決定する(大当り種別判定用)
(2)ランダム2(MR2):変動パターンの種類(種別)を決定する(変動パターン種別判定用)
(3)ランダム3(MR3):変動パターン(変動時間)を決定する(変動パターン判定用)
(4)ランダム4(MR4):普通図柄にもとづく当りを発生させるか否か決定する(普通図柄当り判定用)
(5)ランダム5(MR5):ランダム4の初期値を決定する(ランダム4初期値決定用)
(1)ランダム1(MR1):大当りの種類(後述する通常大当り、確変大当りA〜F、突然確変大当り)を決定する(大当り種別判定用)
(2)ランダム2(MR2):変動パターンの種類(種別)を決定する(変動パターン種別判定用)
(3)ランダム3(MR3):変動パターン(変動時間)を決定する(変動パターン判定用)
(4)ランダム4(MR4):普通図柄にもとづく当りを発生させるか否か決定する(普通図柄当り判定用)
(5)ランダム5(MR5):ランダム4の初期値を決定する(ランダム4初期値決定用)
なお、この実施の形態では、変動パターンは、まず、変動パターン種別判定用乱数(ランダム2)を用いて変動パターン種別を決定し、変動パターン判定用乱数(ランダム3)を用いて、決定した変動パターン種別に含まれるいずれかの変動パターンに決定する。そのように、この実施の形態では、2段階の抽選処理によって変動パターンが決定される。
なお、変動パターン種別とは、複数の変動パターンをその変動態様の特徴に従ってグループ化したものである。例えば、複数の変動パターンをリーチの種類でグループ化して、ノーマルリーチを伴う変動パターンを含む変動パターン種別と、スーパーリーチAを伴う変動パターンを含む変動パターン種別と、スーパーリーチBを伴う変動パターンを含む変動パターン種別とに分けてもよい。また、例えば、複数の変動パターンを擬似連の再変動の回数でグループ化して、擬似連を伴わない変動パターンを含む変動パターン種別と、再変動1回の変動パターンを含む変動パターン種別と、再変動2回の変動パターンを含む変動パターン種別と、再変動3回の変動パターンを含む変動パターン種別とに分けてもよい。また、例えば、複数の変動パターンを擬似連や滑り演出などの特定演出の有無でグループ化してもよい。
図5に示された遊技制御処理におけるステップS25では、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、(1)の大当り種別判定用乱数、および(4)の普通図柄当り判定用乱数を生成するためのカウンタのカウントアップ(1加算)を行う。すなわち、それらが判定用乱数であり、それら以外の乱数が表示用乱数(ランダム2、ランダム3)または初期値用乱数(ランダム5)である。なお、遊技効果を高めるために、上記の乱数以外の乱数も用いてもよい。また、この実施の形態では、大当り判定用乱数として、遊技制御用マイクロコンピュータ560に内蔵されたハードウェア(遊技制御用マイクロコンピュータ560の外部のハードウェアでもよい。)が生成する乱数を用いる。なお、大当り判定用乱数として、ハードウェア乱数ではなく、ソフトウェア乱数を用いてもよい。
図7(A)は、大当り判定テーブルを示す説明図である。大当り判定テーブルとは、ROM54に記憶されているデータの集まりであって、ランダムRと比較される大当り判定値が設定されているテーブルである。大当り判定テーブルには、通常状態(確変状態でない遊技状態)において用いられる通常時大当り判定テーブルと、確変状態において用いられる確変時大当り判定テーブルとがある。通常時大当り判定テーブルには、図7(A)の左欄に記載されている各数値が設定され、確変時大当り判定テーブルには、図7(A)の右欄に記載されている各数値が設定されている。図7(A)に記載されている数値が大当り判定値である。
図7(B),(C)は、小当り判定テーブルを示す説明図である。小当り判定テーブルとは、ROM54に記憶されているデータの集まりであって、ランダムRと比較される小当り判定値が設定されているテーブルである。小当り判定テーブルには、第1特別図柄の変動表示を行うときに用いられる小当り判定テーブル(第1特別図柄用)と、第2特別図柄の変動表示を行うときに用いられる小当り判定テーブル(第2特別図柄用)とがある。小当り判定テーブル(第1特別図柄用)には、図7(B)に記載されている各数値が設定され、小当り判定テーブル(第2特別図柄用)には、図7(C)に記載されている各数値が設定されている。また、図7(B),(C)に記載されている数値が小当り判定値である。
なお、第1特別図柄の変動表示を行う場合にのみ小当りと決定するようにし、第2特別図柄の変動表示を行う場合には小当りを設けないようにしてもよい。この場合、図7(C)に示す第2特別図柄用の小当り判定テーブルは設けなくてもよい。この実施の形態では、遊技状態が確変状態に移行されているときには主として第2特別図柄の変動表示が実行される。遊技状態が確変状態に移行されているときにも小当りが発生するようにし、確変となるか否かを煽る演出を行うように構成すると、現在の遊技状態が確変状態であるにもかかわらず却って遊技者に煩わしさを感じさせてしまう。そこで、第2特別図柄の変動表示中は小当りが発生しないように構成すれば、遊技状態が確変状態である場合には小当りが発生しにくくし必要以上に確変に対する煽り演出を行わないようにすることができ、遊技者に煩わしさを感じさせる事態を防止することができる。
CPU56は、所定の時期に、乱数回路503のカウント値を抽出して抽出値を大当り判定用乱数(ランダムR)の値とするのであるが、大当り判定用乱数値が図7(A)に示すいずれかの大当り判定値に一致すると、特別図柄に関して大当り(後述する通常大当り、確変大当りA〜F、突然確変大当り)にすることに決定する。また、大当り判定用乱数値が図7(B),(C)に示すいずれかの小当り判定値に一致すると、特別図柄に関して小当りにすることに決定する。なお、図7(A)に示す「確率」は、大当りになる確率(割合)を示す。また、図7(B),(C)に示す「確率」は、小当りになる確率(割合)を示す。また、大当りにするか否か決定するということは、大当り遊技状態に移行させるか否か決定するということであるが、第1特別図柄表示器8aまたは第2特別図柄表示器8bにおける停止図柄を大当り図柄にするか否か決定するということでもある。また、小当りにするか否か決定するということは、小当り遊技状態に移行させるか否か決定するということであるが、第1特別図柄表示器8aまたは第2特別図柄表示器8bにおける停止図柄を小当り図柄にするか否か決定するということでもある。
なお、この実施の形態では、図7(B),(C)に示すように、小当り判定テーブル(第1特別図柄用)を用いる場合には300分の1の割合で小当りと決定されるのに対して、小当り判定テーブル(第2特別図柄)を用いる場合には3000分の1の割合で小当りと決定される場合を説明する。従って、この実施の形態では、第1始動入賞口13に始動入賞して第1特別図柄の変動表示が実行される場合には、第2始動入賞口14に始動入賞して第2特別図柄の変動表示が実行される場合と比較して、「小当り」と決定される割合が高い。
図8(A),(B)は、ROM54に記憶されている大当り種別判定テーブル131a,131bを示す説明図である。このうち、図8(A)は、遊技球が第1始動入賞口13に入賞したことにもとづく保留記憶を用いて(すなわち、第1特別図柄の変動表示が行われるとき)大当り種別を決定する場合の大当り種別判定テーブル(第1特別図柄用)131aである。また、図8(B)は、遊技球が第2始動入賞口14に入賞したことにもとづく保留記憶を用いて(すなわち、第2特別図柄の変動表示が行われるとき)大当り種別を決定する場合の大当り種別判定テーブル(第2特別図柄用)131bである。
大当り種別判定テーブル131a,131bは、可変表示結果を大当り図柄にする旨の判定がなされたときに、大当り種別判定用の乱数(ランダム1)にもとづいて、大当りの種別を「通常大当り」、「確変大当りA」、「確変大当りB」、「確変大当りC」、「確変大当りD」、「確変大当りE」、「確変大当りF」、「突然確変大当り」のうちのいずれかに決定するために参照されるテーブルである。なお、この実施の形態では、図8(A),(B)に示すように、大当り種別判定テーブル131aには「突然確変大当り」に対して合計10個の判定値が割り当てられている(100分の10の割合で突然確変大当りと決定される)のに対して、大当り種別判定テーブル131bには「突然確変大当り」に対して5個の判定値が割り当てられている(100分の5の割合で突然確変大当りと決定される)場合を説明する。従って、この実施の形態では、第1始動入賞口13に始動入賞して第1特別図柄の変動表示が実行される場合には、第2始動入賞口14に始動入賞して第2特別図柄の変動表示が実行される場合と比較して、「突然確変大当り」と決定される割合が高い。言い換えれば、この実施の形態では、第2始動入賞口14に始動入賞して第2特別図柄の変動表示が実行される場合には、第1始動入賞口13に始動入賞して第1特別図柄の変動表示が実行される場合と比較して、遊技価値が高い(本例では、1回あたりの大入賞口の開放時間が30秒と長いラウンドが含まれ射幸性が高い)「確変大当りA〜F」や「通常大当り」と決定される割合が高い。なお、第1特別図柄用の大当り種別判定テーブル131aにのみ「突然確変大当り」を振り分けるようにし、第2特別図柄用の大当り種別判定テーブル131bには「突然確変大当り」の振り分けを行わない(すなわち、第1特別図柄の変動表示を行う場合にのみ、「突然確変大当り」と決定される場合がある)ようにしてもよい。
なお、この実施の形態では、図8(A),(B)に示すように、所定量の遊技価値を付与する第1特定遊技状態として1回あたりの大入賞口の開放時間が30秒と長いラウンドを含む大当り(確変大当りA〜Fまたは通常大当り)と、該遊技価値よりも少ない量の遊技価値を付与する第2特定遊技状態として1回あたりの大入賞口の開放時間が全て1秒と短い突然確変大当りとを決定する場合を説明するが、特定遊技状態に遊技価値の異ならせ方は、この実施の形態で示したものにかぎられない。例えば、第1特定遊技状態と比較して、遊技価値として1ラウンドあたりの大入賞口への遊技球の入賞数(カウント数)の許容量を少なくした第2特定遊技状態を決定するようにしてもよい。また、例えば、第1特定遊技状態と比較して、遊技価値として大当り中の大入賞口の開放回数を少なくした第2特定遊技状態を決定するようにしてもよい(例えば、第1特定遊技状態の場合には大入賞口を16回開放し、第2特定遊技状態の場合には大入賞口を2回だけ開放する)。また、例えば、同じ16ラウンドの大当りであっても、1ラウンドあたり大入賞口を複数回開放する第1特定遊技状態と、1ラウンドあたり大入賞口を1回だけ開放する第2特定遊技状態とを用意し、大入賞口の開放回数が実質的に少なくなるようにして第2特定遊技状態の遊技価値を低くするようにしてもよい。このように、第1特定遊技状態と比較して、大入賞口の開放回数を少なくしたり開放時間を短くしたりすることによって、大入賞口に遊技球が入賞しにくくなるようにした第2特定遊技状態が設けられていればよい。
また、例えば、特定遊技状態(大当り遊技状態)の終了後に確変状態や時短状態に制御し、その後、変動表示を所定回数実行すると確変状態や時短状態を終了するように構成する場合に、その確変状態や時短状態が継続される変動表示の実行回数を異ならせた第1特定遊技状態と第2特定遊技状態とを設けるようにしてもよい。この場合、例えば、第1特定遊技状態の場合には変動表示を所定回数(例えば100回)終了するまで確変状態や時短状態を継続するようにし、第2特定遊技状態の場合には変動表示を第1特定遊技状態の場合よりも少ない回数(例えば20回)終了すると確変状態や時短状態を終了するようにして、第1特定遊技状態と比較して遊技価値が低くなるようにしてもよい。
この実施の形態では、図8(A),(B)に示すように、大当り種別として、「通常大当り」、「確変大当りA」、「確変大当りB」、「確変大当りC」、「確変大当りD」「確変大当りE」、「確変大当りF」および「突然確変大当り」がある。なお、この実施の形態では、「確変大当りA」、「確変大当りB」、「確変大当りC」、「確変大当りD」、「確変大当りE」および「確変大当りF」を包括的に表現する場合に、単に「確変大当り」ともいう。
「確変大当り」とは、16ラウンドの大当り遊技状態に制御し、その大当り遊技状態の終了後に確変状態(高確率状態)に移行させる大当りである(この実施の形態では、確変状態に移行されるとともに時短状態にも移行される。後述するステップS167,S168参照)。そして、確変状態に移行した後、次の大当りが発生するまで確変状態が維持される(後述するステップS132参照)。
なお、この実施の形態では、「確変大当り」には、「確変大当りA」、「確変大当りB」、「確変大当りC」、「確変大当りD」、「確変大当りE」および「確変大当りF」の4種類があり、それぞれ大入賞口の開放パターンが異なる。それぞれの大当り種別における開放パターンについては後述する。
また、「通常大当り」とは、16ラウンドの大当り遊技状態に制御し、その大当り遊技状態の終了後に確変状態に移行されず、時短状態にのみ移行される大当りである(後述するステップS169参照)。そして、時短状態に移行した後、特別図柄および演出図柄の変動表示の実行を所定回数(例えば、100回)終了するまで時短状態が維持される(後述するステップS141〜S144参照)。なお、この実施の形態では、時短状態に移行した後、所定回数の変動表示の実行を終了する前に大当りが発生した場合にも、時短状態が終了する(後述するステップS132参照)。
また、「突然確変大当り」とは、「確変大当り」や「通常大当り」と比較して大入賞口の開放回数が16回で同じであるものの、1回あたりの開放時間が1秒と短い大当りであり、その大当り遊技の終了後に確変状態(高確率状態)に制御されるとともに時短状態に制御される(後述するステップS167,S168参照)。そして、確変状態に移行した後、次の大当りが発生するまで確変状態が維持される(後述するステップS132参照)。
なお、前述したように、この実施の形態では、「小当り」となった場合にも、大入賞口の開放が1秒間ずつ16回行われ、「突然確変大当り」による大当り遊技状態と同様の制御が行われる。そして、「小当り」となった場合には、大入賞口の16回の開放が終了した後、遊技状態は変化せず、「小当り」となる前の遊技状態が維持される(後述するステップS145〜S149参照)。そのようにすることによって、「突然確変大当り」であるか「小当り」であるかを認識できないようにし、遊技の興趣を向上させている。
大当り種別判定テーブル131a,131bには、ランダム1の値と比較される数値であって、「通常大当り」、「確変大当りA」、「確変大当りB」、「確変大当りC」、「確変大当りD」、「確変大当りE」、「確変大当りF」、「突然確変大当り」のそれぞれに対応した判定値(大当り種別判定値)が設定されている。CPU56は、ランダム1の値が大当り種別判定値のいずれかに一致した場合に、大当りの種別を、一致した大当り種別判定値に対応する種別に決定する。
次に、大当り種別ごとの大当りおよび小当りにおける大入賞口の開放パターンを説明する。図9〜図12は、大入賞口の開放パターンを示す説明図である。この実施の形態では、大当り遊技状態に制御される場合、大当り種別にかかわらず、大当り遊技中の内部制御上のラウンド数は16ラウンド一定である。しかし、この実施の形態では、大当り種別が通常大当り、確変大当りA〜F、突然確変大当りのいずれであるかによって、各ラウンドの大入賞口の開放時間が異なっており、ラウンドによっては大入賞口が極めて短い時間(本例では1秒間)しか開放されない制御(以下、高速開放制御ともいう)が行われることによって、見た目上のラウンド数が大当り種別によって異なって見える。
まず、図9(1)を用いて、通常大当りにおける大入賞口の開放パターンを説明する。この実施の形態では、通常大当りにもとづく大当り遊技状態に制御される場合、1ラウンドあたり大入賞口を30秒間開放状態に制御した後、大入賞口が1秒間閉鎖状態に制御される(ただし、大入賞口が閉鎖状態とされる1秒間はインターバル期間である)。そして、そのような開放態様のラウンドが16回繰り返されることによって、図9(1)に示すように、大入賞口を30秒間開放状態に制御した後に1秒間閉鎖状態に制御するという動作が16回連続して繰り返される。そのため、この実施の形態では、通常大当りとなった場合には、大入賞口の開放時間が30秒と長く遊技球の入賞が十分に期待できる開放動作が16回連続して実行され、見た目上のラウンド数は内部制御上のラウンド数16回と一致している。
また、この実施の形態では、後述するように、確変大当りである場合には確変大当りA〜Fのいずれかに応じて、見た目上のラウンド数が4ラウンド、8ラウンド、12ラウンドまたは16ラウンドのいずれかの大当り遊技状態となる。そのため、ラウンド5やラウンド9、ラウンド13の前の複数のラウンドにわたってラウンドが継続するか否かを煽る演出が実行される。この実施の形態では、ラウンド3やラウンド7、ラウンド11でラウンドが継続するか否かを示唆する継続示唆演出(例えば、味方と敵のキャラクタがバトルを開始するような態様の演出)を開始し、見た目上のラウンドが継続する場合には次のラウンド4やラウンド8、ラウンド12でラウンドが継続することを示す継続成功演出(例えば、味方のキャラクタがバトルに勝利するような態様の演出)を実行し、見た目上のラウンドが終了する場合には次のラウンド4やラウンド8、ラウンド12でラウンドが継続しないことを示す継続失敗演出(例えば、味方のキャラクタがバトルに敗北するような態様の演出)を実行する。通常大当りの場合には、見た目上のラウンドが16ラウンド継続するので、図9(1)に示すように、ラウンド3、ラウンド7およびラウンド11でそれぞれ継続示唆演出が開始され、次のラウンド4、ラウンド8およびラウンド12でそれぞれ継続成功演出が実行される。
また、この実施の形態では、後述するように、見た目上のラウンドが16ラウンド継続した場合には、確変大当りAにもとづく大当り遊技を終了した後に確変状態に制御される場合と、通常大当りにもとづく大当り遊技を終了した後に時短状態に制御される場合とがある。そのため、見た目上のラウンドが16ラウンド継続した場合には、大当り遊技が終了する前の複数のラウンドにわたって確変状態となるか否かを煽る演出が実行される。この実施の形態では、ラウンド14で確変状態となるか否かを示唆する確変示唆演出(例えば、味方と敵のキャラクタがバトルを開始するような態様の演出)を開始し、確変状態となる場合には次のラウンド15で確変状態となることを示す確変成功演出(例えば、味方のキャラクタがバトルに勝利するような態様の演出)を実行し、確変状態とならない場合(すなわち、時短状態となる場合)には次のラウンド15で確変状態とならないことを示す確変失敗演出(例えば、味方のキャラクタがバトルに敗北するような態様の演出)を実行する。従って、通常大当りの場合には確変状態とはならないので、図9(1)に示すように、ラウンド14で確変示唆演出が開始され、次のラウンド15で確変失敗演出が実行される。
次に、図9(2)を用いて、確変大当りAにおける大入賞口の開放パターンを説明する。この実施の形態では、確変大当りAにもとづく大当り遊技状態に制御される場合、通常大当りの場合と同様に、1ラウンドあたり大入賞口を30秒間開放状態に制御した後、大入賞口が1秒間閉鎖状態に制御される(ただし、大入賞口が閉鎖状態とされる1秒間はインターバル期間である)。そして、そのような開放態様のラウンドが16回繰り返されることによって、図9(2)に示すように、通常大当りの場合と同様に、大入賞口を30秒間開放状態に制御した後に1秒間閉鎖状態に制御するという動作が16回連続して繰り返される。そのため、この実施の形態では、確変大当りAとなった場合には、通常大当りの場合と同様に、大入賞口の開放時間が30秒と長く遊技球の入賞が十分に期待できる開放動作が16回連続して実行され、見た目上のラウンド数は内部制御上のラウンド数16回と一致している。
また、確変大当りAの場合には、見た目上のラウンドが16ラウンド継続するので、図9(2)に示すように、ラウンド3、ラウンド7およびラウンド11でそれぞれ継続示唆演出が開始され、次のラウンド4、ラウンド8およびラウンド12でそれぞれ継続成功演出が実行される。また、確変大当りAの場合には大当り遊技の終了後に確変状態となるので、図9(2)に示すように、ラウンド14で確変示唆演出が開始され、次のラウンド15で確変成功演出が実行される。
次に、図10(1)を用いて、確変大当りBにおける大入賞口の開放パターンを説明する。この実施の形態では、確変大当りBにもとづく大当り遊技状態に制御される場合、まず、ラウンド1〜ラウンド12では、1ラウンドあたり大入賞口を30秒間開放状態に制御した後、大入賞口が1秒間閉鎖状態に制御される(ただし、大入賞口が閉鎖状態とされる1秒間はインターバル期間である)。また、ラウンド13〜ラウンド16では、1ラウンドあたり大入賞口を1秒間開放状態に制御した後、大入賞口が1秒間閉鎖状態に制御され(ただし、大入賞口が閉鎖状態とされる1秒間はインターバル期間である)、大入賞口が高速開放制御される。そのため、この実施の形態では、確変大当りBとなった場合には、大入賞口の開放時間が30秒と長く遊技球の入賞が十分に期待できる開放動作が12回連続して実行された後、遊技球の入賞があまり期待できない高速開放制御が4回連続して実行され、内部制御上のラウンド数は16ラウンドであるものの、見た目上のラウンド数は12ラウンドとなる。
また、確変大当りBの場合には、見た目上のラウンドが12ラウンド継続するので、図10(1)に示すように、ラウンド3およびラウンド7でそれぞれ継続示唆演出が開始され、次のラウンド4およびラウンド8でそれぞれ継続成功演出が実行される。また、図10(1)に示すように、ラウンド11で継続示唆演出が開始され、次のラウンド12で継続失敗演出が実行される。また、確変大当りBの場合には、見た目上のラウンドが12ラウンドで終了してしまうので、図10(1)に示すように、ラウンド13〜ラウンド16では、見た目上のラウンドが継続しないことが確定したことを報知する継続失敗確定演出が実行される。
次に、図10(2)を用いて、確変大当りCにおける大入賞口の開放パターンを説明する。この実施の形態では、確変大当りCにもとづく大当り遊技状態に制御される場合、まず、ラウンド1〜ラウンド8では、1ラウンドあたり大入賞口を30秒間開放状態に制御した後、大入賞口が1秒間閉鎖状態に制御される(ただし、大入賞口が閉鎖状態とされる1秒間はインターバル期間である)。また、ラウンド9〜ラウンド16では、1ラウンドあたり大入賞口を1秒間開放状態に制御した後、大入賞口が1秒間閉鎖状態に制御され(ただし、大入賞口が閉鎖状態とされる1秒間はインターバル期間である)、大入賞口が高速開放制御される。そのため、この実施の形態では、確変大当りCとなった場合には、大入賞口の開放時間が30秒と長く遊技球の入賞が十分に期待できる開放動作が8回連続して実行された後、遊技球の入賞があまり期待できない高速開放制御が8回連続して実行され、内部制御上のラウンド数は16ラウンドであるものの、見た目上のラウンド数は8ラウンドとなる。
また、確変大当りCの場合には、見た目上のラウンドが8ラウンド継続するので、図10(2)に示すように、ラウンド3で継続示唆演出が開始され、次のラウンド4で継続成功演出が実行される。また、図10(2)に示すように、ラウンド7で継続示唆演出が開始され、次のラウンド8で継続失敗演出が実行される。また、確変大当りCの場合には、見た目上のラウンドが8ラウンドで終了してしまうので、図10(2)に示すように、ラウンド9〜ラウンド16では継続失敗確定演出が実行される。
次に、図11(1)を用いて、確変大当りDにおける大入賞口の開放パターンを説明する。この実施の形態では、確変大当りDにもとづく大当り遊技状態に制御される場合、まず、ラウンド1〜ラウンド4では、1ラウンドあたり大入賞口を30秒間開放状態に制御した後、大入賞口が1秒間閉鎖状態に制御される(ただし、大入賞口が閉鎖状態とされる1秒間はインターバル期間である)。また、ラウンド5〜ラウンド16では、1ラウンドあたり大入賞口を1秒間開放状態に制御した後、大入賞口が1秒間閉鎖状態に制御され(ただし、大入賞口が閉鎖状態とされる1秒間はインターバル期間である)、大入賞口が高速開放制御される。そのため、この実施の形態では、確変大当りDとなった場合には、大入賞口の開放時間が30秒と長く遊技球の入賞が十分に期待できる開放動作が4回連続して実行された後、遊技球の入賞があまり期待できない高速開放制御が12回連続して実行され、内部制御上のラウンド数は16ラウンドであるものの、見た目上のラウンド数は4ラウンドとなる。
また、確変大当りDの場合には、見た目上のラウンドが4ラウンド継続するので、図11(1)に示すように、ラウンド3で継続示唆演出が開始され、次のラウンド4で継続失敗演出が実行される。また、確変大当りDの場合には、見た目上のラウンドが4ラウンドで終了してしまうので、図11(1)に示すように、ラウンド5〜ラウンド16では継続失敗確定演出が実行される。
まず、図11(2)を用いて、突然確変大当りおよび小当りにおける大入賞口の開放パターンを説明する。この実施の形態では、突然確変大当りにもとづく大当り遊技状態に制御される場合、1ラウンドあたり大入賞口を1秒間開放状態に制御した後、大入賞口が1秒間閉鎖状態に制御される(ただし、大入賞口が閉鎖状態とされる1秒間はインターバル期間である)。そして、そのような開放態様のラウンドが16回繰り返されることによって、図11(2)に示すように、大入賞口を1秒間開放状態に制御した後に1秒間閉鎖状態に制御するという動作が16回連続して繰り返される。
また、この実施の形態では、小当り遊技状態に制御される場合、その小当り遊技中において、大入賞口を1秒間開放状態に制御した後に1秒間閉鎖状態に制御するという動作が16回連続して繰り返される(ただし、突然確変大当りとは異なり、ラウンドという概念はない)。そのため、突然確変大当りと小当りの場合とでは、図11(2)に示すように、見た目上、全く同様の態様で大入賞口の高速開放制御が行われ、突然確変大当りであるのか小当りであるのかを認識しにくくしている。
次に、図12(1)を用いて、確変大当りEにおける大入賞口の開放パターンを説明する。この実施の形態では、確変大当りEにもとづく大当り遊技状態に制御される場合、ラウンド1〜ラウンド4では、1ラウンドあたり大入賞口を30秒間開放状態に制御した後、大入賞口が1秒間閉鎖状態に制御される(ただし、大入賞口が閉鎖状態とされる1秒間はインターバル期間である)。また、ラウンド5〜ラウンド8では、1ラウンドあたり大入賞口を1秒間開放状態に制御した後、大入賞口が1秒間閉鎖状態に制御され(ただし、大入賞口が閉鎖状態とされる1秒間はインターバル期間である)、大入賞口が高速開放制御される。従って、確変大当りEにもとづく大当り遊技状態に制御された場合、ラウンド1〜ラウンド8までは恰も確変大当りDにもとづく大当り遊技状態に制御されて、見た目上4ラウンドの大当りとなったように見せる。そして、そのように見せておいてから、ラウンド9〜ラウンド10において、1ラウンドあたり大入賞口を30秒間開放状態に制御した後、大入賞口が1秒間閉鎖状態となる制御が復活する。
また、確変大当りEの場合には、見た目上のラウンドが4ラウンド継続するので、図12(1)に示すように、ラウンド3で継続示唆演出が開始され、次のラウンド4で継続失敗演出が実行される。また、確変大当りEの場合には、見た目上のラウンドが4ラウンドで一旦終了してしまうので、図12(1)に示すように、ラウンド5〜ラウンド8では継続失敗確定演出が実行される。そして、図12(1)に示すように、ラウンド9において、見た目上のラウンドが復活することを報知する報知演出が実行される。
次に、図12(2)を用いて、確変大当りFにおける大入賞口の開放パターンを説明する。この実施の形態では、確変大当りFにもとづく大当り遊技状態に制御される場合、通常大当りや確変大当りAの場合と同様に、1ラウンドあたり大入賞口を30秒間開放状態に制御した後、大入賞口が1秒間閉鎖状態に制御される(ただし、大入賞口が閉鎖状態とされる1秒間はインターバル期間である)。そして、そのような開放態様のラウンドが16回繰り返されることによって、図12(2)に示すように、通常大当りや確変大当りAの場合と同様に、大入賞口を30秒間開放状態に制御した後に1秒間閉鎖状態に制御するという動作が16回連続して繰り返される。そのため、この実施の形態では、確変大当りFとなった場合には、通常大当りや確変大当りAの場合と同様に、大入賞口の開放時間が30秒と長く遊技球の入賞が十分に期待できる開放動作が16回連続して実行され、見た目上のラウンド数は内部制御上のラウンド数16回と一致している。
また、確変大当りFの場合には、図12(2)に示すように、ラウンド3で継続示唆演出が開始され、次のラウンド4で継続成功演出が実行される。そして、図12(2)に示すように、さらに次のラウンド5において、以降のラウンド16まで見た目上のラウンドが継続することが確定したことを示す継続確定演出が実行される。従って、ラウンド5以降は見た目上のラウンドが確定するのであるから、図12に示すように、確変大当りFの場合には、ラウンド7やラウンド11では継続示唆演出は実行されず、ラウンド8やラウンド12で継続成功演出は実行されない。
なお、大当りの種別は、この実施の形態で示したものにかぎらず、様々な大入賞口の開放パターンを有する大当り種別を設けることができる。例えば、この実施の形態では、確変大当りの場合にのみ見た目上のラウンド数が4ラウンド、8ラウンド、12ラウンドまたは16ラウンドの4種類の大当り種別が存在し、通常大当りについては見た目上のラウンド数が16ラウンドの1種類の大当り種別のみが存在する場合を示したが、通常大当りの場合にも見た目上のラウンド数が4ラウンドや8ラウンド、12ラウンド、16ラウンドなど様々な大当り種別が存在するように構成してもよい。
図13および図14は、遊技制御用マイクロコンピュータ560が送信する演出制御コマンドの内容の一例を示す説明図である。図13および図14に示す例において、コマンド80XX(H)は、特別図柄の可変表示に対応して演出表示装置9において可変表示される演出図柄の変動パターンを指定する演出制御コマンド(変動パターンコマンド)である(それぞれ変動パターンXXに対応)。つまり、図6に示された使用されうる変動パターンのそれぞれに対して一意な番号を付した場合に、その番号で特定される変動パターンのそれぞれに対応する変動パターンコマンドがある。なお、「(H)」は16進数であることを示す。また、変動パターンを指定する演出制御コマンドは、変動開始を指定するためのコマンドでもある。従って、演出制御用マイクロコンピュータ100は、コマンド80XX(H)を受信すると、演出表示装置9において演出図柄の可変表示を開始するように制御する。
コマンド8CXX(H)は、大当りとするか否か、小当りとするか否か、および大当り種別を示す演出制御コマンドである。演出制御用マイクロコンピュータ100は、コマンド8CXX(H)の受信に応じて演出図柄の表示結果を決定するので、コマンド8CXX(H)を表示結果指定コマンドという。なお、表示結果指定コマンドにおいて、XXで示されるEXTデータの値により、大当りとするか否か、小当りとするか否か、および大当り種別を特定可能である(図15参照)。
コマンド8D01(H)は、第1特別図柄の可変表示(変動)を開始することを示す演出制御コマンド(第1図柄変動指定コマンド)である。コマンド8D02(H)は、第2特別図柄の可変表示(変動)を開始することを示す演出制御コマンド(第2図柄変動指定コマンド)である。第1図柄変動指定コマンドと第2図柄変動指定コマンドとを特別図柄特定コマンド(または図柄変動指定コマンド)と総称することがある。なお、第1特別図柄の可変表示を開始するのか第2特別図柄の可変表示を開始するのかを示す情報を、変動パターンコマンドに含めるようにしてもよい。
コマンド8F00(H)は、第4図柄の可変表示(変動)を終了して表示結果(停止図柄)を導出表示することを示す演出制御コマンド(図柄確定指定コマンド)である。演出制御用マイクロコンピュータ100は、図柄確定指定コマンドを受信すると、第4図柄の可変表示(変動)を終了して表示結果を導出表示する。
コマンド9000(H)は、遊技機に対する電力供給が開始されたときに送信される演出制御コマンド(初期化指定コマンド:電源投入指定コマンド)である。具体的には、コマンド9000(H)は、遊技機への電力供給開始時に初期化処理が実行された場合に送信される(ステップS10〜S14参照)。
コマンド91XX(H)〜9900(H)は、遊技機に対する電力供給が再開されたときに送信される演出制御コマンド(停電復旧指定コマンド)である。具体的には、コマンド91XX(H)〜9900(H)は、遊技機への電力供給開始時に停電復旧処理が実行された場合に送信される(ステップS41〜S44参照)。
停電復旧指定コマンドのうち、コマンド91XX(H)は、停電復旧処理が実行されたことを指定するとともに、停電発生時に通常大当りにもとづく大当り遊技中のXXで示すラウンド中であったことを指定する演出制御コマンド(停電復旧1指定コマンド)である。なお、停電発生時に大当り遊技中のラウンド中であったか否かは、RAM55にバックアップされている特別図柄プロセスフラグの値が6であったか否かにより特定される。また、停電発生時に通常大当りであったか否かは、RAM55にバックアップされている特別図柄の表示結果で特定され、大当り遊技中の何ラウンド目であったかは、RAM55にバックアップされているラウンド数カウンタの値で特定される。
停電復旧指定コマンドのうち、コマンド92XX(H)は、停電復旧処理が実行されたことを指定するとともに、停電発生時に確変大当りAにもとづく大当り遊技中のXXで示すラウンド中であったことを指定する演出制御コマンド(停電復旧2指定コマンド)である。なお、停電発生時に大当り遊技中のラウンド中であったか否かは、RAM55にバックアップされている特別図柄プロセスフラグの値が6であったか否かにより特定される。また、停電発生時に確変大当りAであったか否かは、RAM55にバックアップされている特別図柄の表示結果で特定され、大当り遊技中の何ラウンド目であったかは、RAM55にバックアップされているラウンド数カウンタの値で特定される。
停電復旧指定コマンドのうち、コマンド93XX(H)は、停電復旧処理が実行されたことを指定するとともに、停電発生時に確変大当りBにもとづく大当り遊技中のXXで示すラウンド中であったことを指定する演出制御コマンド(停電復旧3指定コマンド)である。なお、停電発生時に大当り遊技中のラウンド中であったか否かは、RAM55にバックアップされている特別図柄プロセスフラグの値が6であったか否かにより特定される。また、停電発生時に確変大当りBであったか否かは、RAM55にバックアップされている特別図柄の表示結果で特定され、大当り遊技中の何ラウンド目であったかは、RAM55にバックアップされているラウンド数カウンタの値で特定される。
停電復旧指定コマンドのうち、コマンド94XX(H)は、停電復旧処理が実行されたことを指定するとともに、停電発生時に確変大当りCにもとづく大当り遊技中のXXで示すラウンド中であったことを指定する演出制御コマンド(停電復旧4指定コマンド)である。なお、停電発生時に大当り遊技中のラウンド中であったか否かは、RAM55にバックアップされている特別図柄プロセスフラグの値が6であったか否かにより特定される。また、停電発生時に確変大当りCであったか否かは、RAM55にバックアップされている特別図柄の表示結果で特定され、大当り遊技中の何ラウンド目であったかは、RAM55にバックアップされているラウンド数カウンタの値で特定される。
停電復旧指定コマンドのうち、コマンド95XX(H)は、停電復旧処理が実行されたことを指定するとともに、停電発生時に確変大当りDにもとづく大当り遊技中のXXで示すラウンド中であったことを指定する演出制御コマンド(停電復旧5指定コマンド)である。なお、停電発生時に大当り遊技中のラウンド中であったか否かは、RAM55にバックアップされている特別図柄プロセスフラグの値が6であったか否かにより特定される。また、停電発生時に確変大当りDであったか否かは、RAM55にバックアップされている特別図柄の表示結果で特定され、大当り遊技中の何ラウンド目であったかは、RAM55にバックアップされているラウンド数カウンタの値で特定される。
停電復旧指定コマンドのうち、コマンド96XX(H)は、停電復旧処理が実行されたことを指定するとともに、停電発生時に確変大当りEにもとづく大当り遊技中のXXで示すラウンド中であったことを指定する演出制御コマンド(停電復旧6指定コマンド)である。なお、停電発生時に大当り遊技中のラウンド中であったか否かは、RAM55にバックアップされている特別図柄プロセスフラグの値が6であったか否かにより特定される。また、停電発生時に確変大当りEであったか否かは、RAM55にバックアップされている特別図柄の表示結果で特定され、大当り遊技中の何ラウンド目であったかは、RAM55にバックアップされているラウンド数カウンタの値で特定される。
停電復旧指定コマンドのうち、コマンド97XX(H)は、停電復旧処理が実行されたことを指定するとともに、停電発生時に確変大当りFにもとづく大当り遊技中のXXで示すラウンド中であったことを指定する演出制御コマンド(停電復旧7指定コマンド)である。なお、停電発生時に大当り遊技中のラウンド中であったか否かは、RAM55にバックアップされている特別図柄プロセスフラグの値が6であったか否かにより特定される。また、停電発生時に確変大当りFであったか否かは、RAM55にバックアップされている特別図柄の表示結果で特定され、大当り遊技中の何ラウンド目であったかは、RAM55にバックアップされているラウンド数カウンタの値で特定される。
停電復旧指定コマンドのうち、コマンド98XX(H)は、停電復旧処理が実行されたことを指定するとともに、停電発生時に大当り遊技中のXXで示すラウンド後(インターバル中)であったことを指定する演出制御コマンド(停電復旧8指定コマンド)である。なお、停電発生時に大当り遊技中のラウンド後であったか否かは、RAM55にバックアップされている特別図柄プロセスフラグの値が5であったか否かにより特定される。また、大当り遊技中の何ラウンド目の終了後であったかは、RAM55にバックアップされているラウンド数カウンタの値で特定される(具体的には、ラウンド数カウンタの値を1減算することにより求められる)。
停電復旧指定コマンドのうち、コマンド9900(H)は、停電復旧処理が実行されたことを指定するとともに、停電発生時に大当り遊技中のラウンド中やラウンド後以外の遊技状態(例えば、図柄の変動表示中や、客待ちデモンストレーション表示中、小当り遊技中)であったことを指定する演出制御コマンド(停電復旧9指定コマンド)である。なお、停電発生時に大当り遊技中のラウンド中やラウンド後以外の遊技状態であったか否かは、RAM55にバックアップされている特別図柄プロセスフラグの値が5〜6以外の値であったか否かにより特定される。
この実施の形態では、後述するように、大当り遊技中に停電が発生した場合には、停電復旧時に停電復旧指定コマンドを受信したことにもとづいて大当り遊技中の演出に復旧する。具体的には、停電復旧1指定コマンド〜停電復旧7指定コマンドを受信した場合には、受信したコマンドに応じて大当り遊技のラウンド中の演出に復旧し、停電復旧8指定コマンドを受信した場合には、大当り遊技のラウンド後の演出に復旧する。また、この実施の形態では、停電復旧9指定コマンドを受信した場合には、停電発生時に大当り遊技のラウンド中やラウンド後以外の遊技状態であったものとして通常の停電復旧画面を表示する。なお、停電復旧時に図柄の変動表示中であった場合には、演出図柄の変動表示を実行している状態に復旧したり、客待ちデモンストレーション表示中であった場合には、客待ちデモ画面を表示している状態に復旧したりしてもよい。
コマンド9F00(H)は、客待ちデモンストレーションを指定する演出制御コマンド(客待ちデモ指定コマンド)である。
コマンドA0XX(H)は、ファンファーレ画面を表示すること、すなわち大当り遊技の開始を指定する演出制御コマンド(大当り開始指定コマンド:ファンファーレ指定コマンド)である。なお、後述するように、この実施の形態では、EXTデータの値によっては小当り遊技の開始を指定する小当り開始指定コマンドを意味する場合もあるが、包括的に表現する場合に、小当り開始指定コマンドも含めてコマンドA0XX(H)を大当り開始指定コマンドと表現する場合もある。また、この実施の形態では、大当り開始指定コマンドにもとづいて、いずれの大当り種別にもとづく大当り遊技を開始するかも特定可能である。具体的には、大当り開始指定コマンドにおいて、XXで示されるEXTデータの値により大当り種別を特定可能である(図15参照)。なお、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、突然確変大当りである場合に突然確変大当り開始指定用の大当り開始指定コマンド(ファンファーレ指定コマンド)を送信するものの、小当りである場合には大当り開始指定コマンド(ファンファーレ指定コマンド)を送信しないように構成してもよい。
コマンドA1XX(H)〜A7XX(H)は、XXで示す回数目(ラウンド)の大入賞口開放中の表示を示す演出制御コマンド(大入賞口開放中指定コマンド)である。なお、大入賞口開放中指定コマンドは、内部制御上のラウンド数(見た目上のラウンド数ではない)を示す値がEXTデータにセットされて演出制御用マイクロコンピュータ100に送信される。従って、演出制御用マイクロコンピュータ100は、大入賞口開放中指定コマンドのEXTデータを確認すれば、大当り遊技中の何ラウンドを開始する場合であるかを認識することができる。例えば、EXTデータとして「01(H)」がセットされていれば、大当り遊技のラウンド1の開始であることを認識することができ、EXTデータとして「07(H)」がセットされていれば、大当り遊技のラウンド7の開始であることを認識することができる。
また、この実施の形態では、大入賞口開放中指定コマンドにもとづいて、その大当り遊技のラウンド中において実行する演出も特定可能である。具体的には、大入賞口開放中指定コマンドのうち、コマンドA2XX(H)は、XXで示す回数目のラウンド中であることを指定するとともに、そのラウンドにおいて継続示唆演出を実行することを指定する演出制御コマンド(大入賞口開放中2指定コマンド)である。また、大入賞口開放中指定コマンドのうち、コマンドA3XX(H)は、XXで示す回数目のラウンド中であることを指定するとともに、そのラウンドにおいて継続成功演出を実行することを指定する演出制御コマンド(大入賞口開放中3指定コマンド)である。また、大入賞口開放中指定コマンドのうち、コマンドA4XX(H)は、XXで示す回数目のラウンド中であることを指定するとともに、そのラウンドにおいて継続失敗演出を実行することを指定する演出制御コマンド(大入賞口開放中4指定コマンド)である。
また、大入賞口開放中指定コマンドのうち、コマンドA5XX(H)は、XXで示す回数目のラウンド中であることを指定するとともに、そのラウンドにおいて確変示唆演出を実行することを指定する演出制御コマンド(大入賞口開放中5指定コマンド)である。また、大入賞口開放中指定コマンドのうち、コマンドA6XX(H)は、XXで示す回数目のラウンド中であることを指定するとともに、そのラウンドにおいて確変成功演出を実行することを指定する演出制御コマンド(大入賞口開放中6指定コマンド)である。また、大入賞口開放中指定コマンドのうち、コマンドA7XX(H)は、XXで示す回数目のラウンド中であることを指定するとともに、そのラウンドにおいて確変失敗演出を実行することを指定する演出制御コマンド(大入賞口開放中7指定コマンド)である。
また、大入賞口開放中指定コマンドのうち、コマンドA8XX(H)は、XXで示す回数目のラウンド中であることを指定するとともに、そのラウンドにおいて継続失敗確定演出を実行することを指定する演出制御コマンド(大入賞口開放中8指定コマンド)である。また、大入賞口開放中指定コマンドのうち、コマンドA9XX(H)は、XXで示す回数目のラウンド中であることを指定するとともに、そのラウンドにおいて復活演出を実行することを指定する演出制御コマンド(大入賞口開放中9指定コマンド)である。また、大入賞口開放中指定コマンドのうち、コマンドAAXX(H)は、XXで示す回数目のラウンド中であることを指定するとともに、そのラウンドにおいて継続確定演出を実行することを指定する演出制御コマンド(大入賞口開放中10指定コマンド)である。
さらに、大入賞口開放中指定コマンドのうち、コマンドA1XX(H)は、XXで示す回数目のラウンド中であることを指定するとともに、そのラウンドにおいて通常のラウンド中演出を実行することを指定する演出制御コマンド(大入賞口開放中1指定コマンド)である。
この実施の形態では、後述するように、大当り遊技の各ラウンドの開始時に、大入賞口開放中指定コマンドにもとづいて実行する演出を特定し、そのラウンドにおいて継続示唆演出や継続成功演出、継続失敗演出、確変示唆演出、確変成功演出、確変失敗演出、継続失敗確定演出、復活演出、継続確定演出が実行される。
ABXX(H)は、XXで示す回数目(ラウンド)の大入賞口閉鎖を示す演出制御コマンド(大入賞口開放後指定コマンド)である。なお、大入賞口開放後指定コマンドは、内部制御上のラウンド数(見た目上のラウンド数ではない)を示す値がEXTデータにセットされて演出制御用マイクロコンピュータ100に送信される。従って、演出制御用マイクロコンピュータ100は、大入賞口開放後指定コマンドのEXTデータを確認すれば、大当り遊技中の何ラウンドを終了する場合であるかを認識することができる。例えば、EXTデータとして「01(H)」がセットされていれば、大当り遊技のラウンド1の終了であることを認識することができ、EXTデータとして「07(H)」がセットされていれば、大当り遊技のラウンド7の終了であることを認識することができる。
コマンドACXX(H)は、大当り終了画面を表示すること、すなわち大当り遊技の終了を指定する演出制御コマンド(大当り終了指定コマンド:エンディング指定コマンド)である。なお、後述するように、この実施の形態では、EXTデータの値によっては小当り遊技の終了を指定する小当り終了指定コマンドを意味する場合もあるが、包括的に表現する場合に、小当り終了指定コマンドも含めてコマンドACXX(H)を大当り終了指定コマンドと表現する場合もある。また、この実施の形態では、大当り終了指定コマンドにもとづいて、いずれの大当り種別にもとづく大当り遊技を終了するかも特定可能である。具体的には、大当り終了指定コマンドにおいて、XXで示されるEXTデータの値により大当り種別を特定可能である(図15参照)。なお、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、突然確変大当りである場合に突然確変大当り終了指定用の大当り終了指定コマンド(エンディング指定コマンド)を送信するものの、小当りである場合には大当り終了指定コマンド(エンディング指定コマンド)を送信しないように構成してもよい。
コマンドB000(H)は、遊技状態が通常状態であるときの背景表示を指定する演出制御コマンド(通常状態背景指定コマンド)である。コマンドB001(H)は、遊技状態が時短状態(確変状態を含まない)であるときの背景表示を指定する演出制御コマンド(時短状態背景指定コマンド)である。コマンドB002(H)は、遊技状態が確変状態であるときの背景表示を指定する演出制御コマンド(確変状態背景指定コマンド)である。
コマンドC000(H)は、第1保留記憶数が1増加したことを指定する演出制御コマンド(第1保留記憶数加算指定コマンド)である。コマンドC100(H)は、第2保留記憶数が1増加したことを指定する演出制御コマンド(第2保留記憶数加算指定コマンド)である。コマンドC200(H)は、第1保留記憶数が1減少したことを指定する演出制御コマンド(第1保留記憶数減算指定コマンド)である。コマンドC300(H)は、第2保留記憶数が1減少したことを指定する演出制御コマンド(第2保留記憶数減算指定コマンド)である。
なお、この実施の形態では、第1保留記憶数と第2保留記憶数とについて、それぞれ保留記憶数が増加または減少したことを示す演出制御コマンドを送信する場合を示しているが、保留記憶数そのものを指定する演出制御コマンドを送信するようにしてもよい。この場合、例えば、第1始動入賞口13と第2始動入賞口14とのいずれに始動入賞したかを指定する演出制御コマンドを送信するとともに、保留記憶数を指定する保留記憶数指定コマンドとして第1保留記憶数と第2保留記憶数とで共通の演出制御コマンドを送信するようにしてもよい。
また、例えば、第1保留記憶数を指定する場合と第2保留記憶数を指定する場合とで別々の演出制御コマンド(保留記憶数指定コマンド)を送信するようにしてもよい。この場合、例えば、保留記憶数指定コマンドとして、MODEデータとして第1保留記憶数または第2保留記憶数を特定可能な値(例えば、第1保留記憶数を指定する場合には「C0(H)」、第2保留記憶数を指定する場合には「C1(H)」)を含むとともに、EXTデータとして保留記憶数の値を設定した演出制御コマンドを送信するようにしてもよい。
また、例えば、同じ第1保留記憶数を指定する場合であれば、MODEデータを共通として、EXTデータを異ならせることによって、第1保留記憶数の加算または減算を指定した演出制御コマンドを送信するようにしてもよい。例えば、共通のMODEデータ「C0(H)」を用い、第1保留記憶数の減算を指定する場合にはコマンドC000(H)を送信するようにし、第1保留記憶数の加算を指定する場合にはコマンドC001(H)を送信するようにしてもよい。さらに、第2保留記憶数を指定する場合にはMODEデータを異ならせて、第2保留記憶数の減算を指定する場合にはコマンドC100(H)を送信するようにし、第2保留記憶数の加算を指定する場合にはコマンドC101(H)を送信するようにしてもよい。
演出制御基板80に搭載されている演出制御用マイクロコンピュータ100(具体的には、演出制御用CPU101)は、主基板31に搭載されている遊技制御用マイクロコンピュータ560から上述した演出制御コマンドを受信すると、図13および図14に示された内容に応じて演出表示装置9の表示状態を変更したり、ランプの表示状態を変更したり、音声出力基板70に対して音番号データを出力したりする。
例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、始動入賞があり第1特別図柄表示器8aまたは第2特別図柄表示器8bにおいて特別図柄の可変表示が開始される度に、演出図柄の変動パターンを指定する変動パターンコマンドおよび表示結果指定コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する。
この実施の形態では、演出制御コマンドは2バイト構成であり、1バイト目はMODE(コマンドの分類)を表し、2バイト目はEXT(コマンドの種類)を表す。MODEデータの先頭ビット(ビット7)は必ず「1」に設定され、EXTデータの先頭ビット(ビット7)は必ず「0」に設定される。なお、そのようなコマンド形態は一例であって他のコマンド形態を用いてもよい。例えば、1バイトや3バイト以上で構成される制御コマンドを用いてもよい。
なお、演出制御コマンドの送出方式として、演出制御信号CD0〜CD7の8本のパラレル信号線で1バイトずつ主基板31から中継基板77を介して演出制御基板80に演出制御コマンドデータを出力し、演出制御コマンドデータの他に、演出制御コマンドデータの取込を指示するパルス状(矩形波状)の取込信号(演出制御INT信号)を出力する方式を用いる。演出制御コマンドの8ビットの演出制御コマンドデータは、演出制御INT信号に同期して出力される。演出制御基板80に搭載されている演出制御用マイクロコンピュータ100は、演出制御INT信号が立ち上がったことを検知して、割込処理によって1バイトのデータの取り込み処理を開始する。
図13および図14に示す例では、変動パターンコマンドおよび表示結果指定コマンドを、第1特別図柄表示器8aでの第1特別図柄の変動に対応した演出図柄の可変表示(変動)と第2特別図柄表示器8bでの第2特別図柄の変動に対応した演出図柄の可変表示(変動)とで共通に使用でき、第1特別図柄および第2特別図柄の可変表示に伴って演出を行う演出表示装置9などの演出用部品を制御する際に、遊技制御用マイクロコンピュータ560から演出制御用マイクロコンピュータ100に送信されるコマンドの種類を増大させないようにすることができる。
図15は、表示結果指定コマンド、大当り開始指定コマンドおよび大当り終了指定コマンドにおいて、EXTデータと表示結果との対応関係を説明するための説明図である。図15に示すように、表示結果指定コマンドは、EXTデータに00(H)〜09(H)の値が設定され、EXTデータが00(H)である場合には表示結果がはずれであることを示し、EXTデータが01(H)である場合には表示結果が通常大当りであることを示し、EXTデータが02(H)である場合には表示結果が確変大当りAであることを示し、EXTデータが03(H)である場合には表示結果が確変大当りBであることを示し、EXTデータが04(H)である場合には表示結果が確変大当りCであることを示し、EXTデータが05(H)である場合には表示結果が確変大当りDであることを示し、EXTデータが06(H)である場合には表示結果が確変大当りEであることを示し、EXTデータが07(H)である場合には表示結果が確変大当りFであることを示し、EXTデータが08(H)である場合には表示結果が突然確変大当りであることを示し、EXTデータが09(H)である場合には表示結果が小当りであることを示す。
以下、はずれを指定する表示結果指定コマンドを表示結果0指定コマンドともいい、通常大当りを指定する表示結果指定コマンドを表示結果1指定コマンドともいい、確変大当りAを指定する表示結果指定コマンドを表示結果2指定コマンドともいい、確変大当りBを指定する表示結果指定コマンドを表示結果3指定コマンドともいい、確変大当りCを指定する表示結果指定コマンドを表示結果4指定コマンドともいい、確変大当りDを指定する表示結果指定コマンドを表示結果5指定コマンドともいい、確変大当りEを指定する表示結果指定コマンドを表示結果6指定コマンドともいい、確変大当りFを指定する表示結果指定コマンドを表示結果7指定コマンドともいい、突然確変大当りを指定する表示結果指定コマンドを表示結果8指定コマンドともいい、小当りを指定する表示結果指定コマンドを表示結果9指定コマンドともいう。
また、図15に示すように、大当り開始指定コマンドおよび大当り終了指定コマンドは、EXTデータに01(H)〜09(H)の値が設定され、EXTデータが01(H)である場合には通常大当りにもとづく大当り遊技の開始または終了を示し、EXTデータが02(H)である場合には確変大当りAにもとづく大当り遊技の開始または終了を示し、EXTデータが03(H)である場合には確変大当りBにもとづく大当り遊技の開始または終了を示し、EXTデータが04(H)である場合には確変大当りCにもとづく大当り遊技の開始または終了を示し、EXTデータが05(H)である場合には確変大当りDにもとづく大当り遊技の開始または終了を示し、EXTデータが06(H)である場合には確変大当りEにもとづく大当り遊技の開始または終了を示し、EXTデータが07(H)である場合には確変大当りFにもとづく大当り遊技の開始または終了を示し、EXTデータが08(H)である場合には突然確変大当りにもとづく大当り遊技の開始または終了を示し、EXTデータが09(H)である場合には小当り遊技の開始または終了を示す。
以下、通常大当りにもとづく大当り遊技の開始/終了を指定する大当り開始指定コマンド/大当り終了指定コマンドをそれぞれ大当り開始1指定コマンド/大当り終了1指定コマンドともいい、確変大当りAにもとづく大当り遊技の開始/終了を指定する大当り開始指定コマンド/大当り終了指定コマンドをそれぞれ大当り開始2指定コマンド/大当り終了2指定コマンドともいい、確変大当りBにもとづく大当り遊技の開始/終了を指定する大当り開始指定コマンド/大当り終了指定コマンドをそれぞれ大当り開始3指定コマンド/大当り終了3指定コマンドともいい、確変大当りCにもとづく大当り遊技の開始/終了を指定する大当り開始指定コマンド/大当り終了指定コマンドをそれぞれ大当り開始4指定コマンド/大当り終了4指定コマンドともいい、確変大当りDにもとづく大当り遊技の開始/終了を指定する大当り開始指定コマンド/大当り終了指定コマンドをそれぞれ大当り開始5指定コマンド/大当り終了5指定コマンドともいい、確変大当りEにもとづく大当り遊技の開始/終了を指定する大当り開始指定コマンド/大当り終了指定コマンドをそれぞれ大当り開始6指定コマンド/大当り終了6指定コマンドともいい、確変大当りFにもとづく大当り遊技の開始/終了を指定する大当り開始指定コマンド/大当り終了指定コマンドをそれぞれ大当り開始7指定コマンド/大当り終了7指定コマンドともいい、突然確変大当りにもとづく大当り遊技の開始/終了を指定する大当り開始指定コマンド/大当り終了指定コマンドをそれぞれ大当り開始8指定コマンド/大当り終了8指定コマンドともいい、小当り遊技の開始/終了を指定するコマンドをそれぞれ小当り開始指定コマンド/小当り終了指定コマンドともいう。
なお、この実施の形態では、突然確変大当りであることを示す大当り開始8指定コマンドおよび大当り終了8指定コマンドと、小当りであることを示す小当り開始指定コマンドおよび小当り終了指定コマンドとが別々のコマンドである場合を示したが、共通のコマンドとしてもよい。すなわち、突然確変大当りまたは小当りであることを示す小当り/突然確変大当り開始指定コマンドと小当り/突然確変大当り終了指定コマンドとを設けるように構成してもよい。
図16は、主基板31に搭載される遊技制御用マイクロコンピュータ560(具体的には、CPU56)が実行する特別図柄プロセス処理(ステップS26)のプログラムの一例を示すフローチャートである。上述したように、特別図柄プロセス処理では第1特別図柄表示器8aまたは第2特別図柄表示器8bおよび大入賞口を制御するための処理が実行される。特別図柄プロセス処理において、CPU56は、第1始動入賞口13に遊技球が入賞したことを検出するための第1始動口スイッチ13a、または第2始動入賞口14に遊技球が入賞したことを検出するための第2始動口スイッチ14aがオンしていたら、すなわち、第1始動入賞口13への始動入賞または第2始動入賞口14への始動入賞が発生していたら、始動口スイッチ通過処理を実行する(ステップS311,S312)。そして、ステップS300〜S310のうちのいずれかの処理を行う。第1始動入賞口スイッチ13aまたは第2始動口スイッチ14aがオンしていなければ、内部状態に応じて、ステップS300〜S310のうちのいずれかの処理を行う。
ステップS300〜S310の処理は、以下のような処理である。
特別図柄通常処理(ステップS300):特別図柄プロセスフラグの値が0であるときに実行される。遊技制御用マイクロコンピュータ560は、特別図柄の可変表示が開始できる状態になると、保留記憶数バッファに記憶される数値データの記憶数(合算保留記憶数)を確認する。保留記憶数バッファに記憶される数値データの記憶数は合算保留記憶数カウンタのカウント値により確認できる。また、合算保留記憶数カウンタのカウント値が0でなければ、第1特別図柄または第2特別図柄の可変表示の表示結果を大当りとするか否かを決定する。大当りとする場合には大当りフラグをセットする。そして、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS301に応じた値(この例では1)に更新する。なお、大当りフラグは、大当り遊技が終了するときにリセットされる。
変動パターン設定処理(ステップS301):特別図柄プロセスフラグの値が1であるときに実行される。また、変動パターンを決定し、その変動パターンにおける変動時間(可変表示時間:可変表示を開始してから表示結果を導出表示(停止表示)するまでの時間)を特別図柄の可変表示の変動時間とすることに決定する。また、特別図柄の変動時間を計測する変動時間タイマをスタートさせる。そして、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS302に対応した値(この例では2)に更新する。
表示結果指定コマンド送信処理(ステップS302):特別図柄プロセスフラグの値が2であるときに実行される。演出制御用マイクロコンピュータ100に、表示結果指定コマンドを送信する制御を行う。そして、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS303に対応した値(この例では3)に更新する。
特別図柄変動中処理(ステップS303):特別図柄プロセスフラグの値が3であるときに実行される。変動パターン設定処理で選択された変動パターンの変動時間が経過(ステップS301でセットされる変動時間タイマがタイムアウトすなわち変動時間タイマの値が0になる)すると、演出制御用マイクロコンピュータ100に、図柄確定指定コマンドを送信する制御を行い、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS304に対応した値(この例では4)に更新する。なお、演出制御用マイクロコンピュータ100は、遊技制御用マイクロコンピュータ560が送信する図柄確定指定コマンドを受信すると演出表示装置9において第4図柄が停止されるように制御する。
特別図柄停止処理(ステップS304):特別図柄プロセスフラグの値が4であるときに実行される。大当りフラグがセットされている場合に、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS305に対応した値(この例では5)に更新する。また、小当りフラグがセットされている場合には、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS308に対応した値(この例では8)に更新する。大当りフラグおよび小当りフラグのいずれもセットされていない場合には、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS300に対応した値(この例では0)に更新する。なお、この実施の形態では、特別図柄プロセスフラグの値が4となったことにもとづいて、後述するように、特別図柄表示制御処理において特別図柄の停止図柄を停止表示するための特別図柄表示制御データが特別図柄表示制御データ設定用の出力バッファに設定され(図28参照)、ステップS22の表示制御処理において出力バッファの設定内容に応じて実際に特別図柄の停止図柄が停止表示される。
大入賞口開放前処理(ステップS305):特別図柄プロセスフラグの値が5であるときに実行される。大入賞口開放前処理では、大入賞口を開放する制御を行う。具体的には、カウンタ(例えば、大入賞口に入った遊技球数をカウントするカウンタ)などを初期化するとともに、ソレノイド21を駆動して大入賞口を開放状態にする。また、タイマによって大入賞口開放中処理の実行時間を設定し、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS306に対応した値(この例では6)に更新する。なお、大入賞口開放前処理は各ラウンド毎に実行されるが、第1ラウンドを開始する場合には、大入賞口開放前処理は大当り遊技を開始する処理でもある。
大入賞口開放中処理(ステップS306):特別図柄プロセスフラグの値が6であるときに実行される。大当り遊技状態中のラウンド表示の演出制御コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御や大入賞口の閉成条件の成立を確認する処理等を行う。大入賞口の閉成条件が成立し、かつ、まだ残りラウンドがある場合には、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS305に対応した値(この例では5)に更新する。また、全てのラウンドを終えた場合には、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS307に対応した値(この例では7)に更新する。
大当り終了処理(ステップS307):特別図柄プロセスフラグの値が7であるときに実行される。大当り遊技状態が終了したことを遊技者に報知する表示制御を演出制御用マイクロコンピュータ100に行わせるための制御を行う。また、遊技状態を示すフラグ(例えば、確変フラグや時短フラグ)をセットする処理を行う。そして、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS300に対応した値(この例では0)に更新する。
小当り開放前処理(ステップS308):特別図柄プロセスフラグの値が8であるときに実行される。小当り開放前処理では、大入賞口を開放する制御を行う。具体的には、カウンタ(例えば、大入賞口に入った遊技球数をカウントするカウンタ)などを初期化するとともに、ソレノイド21を駆動して大入賞口を開放状態にする。また、タイマによって大入賞口開放中処理の実行時間を設定し、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS309に対応した値(この例では9)に更新する。なお、小当り開放前処理は小当り遊技中の大入賞口の開放毎に実行されるが、小当り遊技中の最初の開放を開始する場合には、小当り開放前処理は小当り遊技を開始する処理でもある。
小当り開放中処理(ステップS309):特別図柄プロセスフラグの値が9であるときに実行される。大入賞口の閉成条件の成立を確認する処理等を行う。大入賞口の閉成条件が成立し、かつ、まだ大入賞口の開放回数が残っている場合には、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS308に対応した値(この例では8)に更新する。また、全てのラウンドを終えた場合には、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS310に対応した値(この例では10(10進数))に更新する。
小当り終了処理(ステップS310):特別図柄プロセスフラグの値が10であるときに実行される。小当り遊技状態が終了したことを遊技者に報知する表示制御を演出制御用マイクロコンピュータ100に行わせるための制御を行う。そして、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS300に対応した値(この例では0)に更新する。
図17は、ステップS312の始動口スイッチ通過処理を示すフローチャートである。始動口スイッチ通過処理において、CPU56は、まず、第1始動口スイッチ13aがオン状態であるか否かを確認する(ステップS211)。第1始動口スイッチ13aがオン状態でなければ、ステップS217に移行する。第1始動口スイッチ13aがオン状態であれば、CPU56は、第1保留記憶数が上限値に達しているか否か(具体的には、第1保留記憶数をカウントするための第1保留記憶数カウンタの値が4でるか否か)を確認する(ステップS212)。第1保留記憶数が上限値に達していれば、ステップS217に移行する。
第1保留記憶数が上限値に達していなければ、CPU56は、第1保留記憶数カウンタの値を1増やす(ステップS213)とともに、合算保留記憶数をカウントするための合算保留記憶数カウンタの値を1増やす(ステップS214)。次いで、CPU56は、乱数回路503やソフトウェア乱数を生成するためのカウンタから値を抽出し、それらを、第1保留記憶バッファ(図18参照)における保存領域に格納する処理を実行する(ステップS215)。なお、ステップS215の処理では、ハードウェア乱数であるランダムR(大当り判定用乱数)や、ソフトウェア乱数である大当り種別判定用乱数(ランダム1)、変動パターン種別判定用乱数(ランダム2)および変動パターン判定用乱数(ランダム3)が抽出され、保存領域に格納される。なお、変動パターン種別判定用乱数(ランダム2)や変動パターン判定用乱数(ランダム3)を始動口スイッチ通過処理(始動入賞時)において抽出して保存領域にあらかじめ格納しておくのではなく、第1特別図柄の変動開始時に抽出するようにしてもよい。例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、後述する変動パターン設定処理において、変動パターン種別判定用乱数(ランダム2)を生成するための変動パターン種別判定用乱数カウンタから値を直接抽出したり、変動パターン判定用乱数(ランダム3)を生成するための変動パターン判定用乱数カウンタから値を直接抽出したりするようにしてもよい。
図18は、保留記憶に対応する乱数等を保存する領域(保留バッファ)の構成例を示す説明図である。図18に示すように、第1保留記憶バッファには、第1保留記憶数の上限値(この例では4)に対応した保存領域が確保されている。また、第2保留記憶バッファには、第2保留記憶数の上限値(この例では4)に対応した保存領域が確保されている。この実施の形態では、第1保留記憶バッファおよび第2保留記憶バッファには、ハードウェア乱数であるランダムR(大当り判定用乱数)や、ソフトウェア乱数である大当り種別判定用乱数(ランダム1)、変動パターン種別判定用乱数(ランダム2)および変動パターン判定用乱数(ランダム3)が記憶される。なお、第1保留記憶バッファおよび第2保留記憶バッファは、RAM55に形成されている。
そして、CPU56は、第1保留記憶数加算指定コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御を行う(ステップS216)。
次いで、CPU56は、第2始動口スイッチ14aがオン状態であるか否かを確認する(ステップS217)。第2始動口スイッチ14aがオン状態でなければ、そのまま処理を終了する。第2始動口スイッチ14aがオン状態であれば、CPU56は、第2保留記憶数が上限値に達しているか否か(具体的には、第2保留記憶数をカウントするための第2保留記憶数カウンタの値が4でるか否か)を確認する(ステップS218)。第2保留記憶数が上限値に達していれば、そのまま処理を終了する。
第2保留記憶数が上限値に達していなければ、CPU56は、第2保留記憶数カウンタの値を1増やす(ステップS219)とともに、合算保留記憶数をカウントするための合算保留記憶数カウンタの値を1増やす(ステップS220)。次いで、CPU56は、乱数回路503やソフトウェア乱数を生成するためのカウンタから値を抽出し、それらを、第2保留記憶バッファ(図18参照)における保存領域に格納する処理を実行する(ステップS221)。なお、ステップS221の処理では、ハードウェア乱数であるランダムR(大当り判定用乱数)や、ソフトウェア乱数である大当り種別判定用乱数(ランダム1)、変動パターン種別判定用乱数(ランダム2)および変動パターン判定用乱数(ランダム3)が抽出され、保存領域に格納される。なお、変動パターン判定用乱数(ランダム3)を始動口スイッチ通過処理(始動入賞時)において抽出して保存領域にあらかじめ格納しておくのではなく、第2特別図柄の変動開始時に抽出するようにしてもよい。例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、後述する変動パターン設定処理において、変動パターン判定用乱数(ランダム3)を生成するための変動パターン判定用乱数カウンタから値を直接抽出するようにしてもよい。
そして、CPU56は、第2保留記憶数加算指定コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御を行う(ステップS222)。
図19および図20は、特別図柄プロセス処理における特別図柄通常処理(ステップS300)を示すフローチャートである。特別図柄通常処理において、CPU56は、合算保留記憶数の値を確認する(ステップS51)。具体的には、合算保留記憶数カウンタのカウント値を確認する。合算保留記憶数が0であれば、まだ客待ちデモ指定コマンドを送信していなければ、演出制御用マイクロコンピュータ100に対して客待ちデモ指定コマンドを送信する制御を行い(ステップS51A)、処理を終了する。なお、例えば、CPU56は、ステップS51Aで客待ちデモ指定コマンドを送信すると、客待ちデモ指定コマンドを送信したことを示す客待ちデモ指定コマンド送信済フラグをセットする。そして、客待ちデモ指定コマンドを送信した後に次回のタイマ割込以降の特別図柄通常処理を実行する場合には、客待ちデモ指定コマンド送信済フラグがセットされていることにもとづいて重ねて客待ちデモ指定コマンドを送信しないように制御すればよい。また、この場合、客待ちデモ指定コマンド送信済フラグは、次回の特別図柄の変動表示が開始されるときにリセットされるようにすればよい。
合算保留記憶数が0でなければ、CPU56は、第2保留記憶数が0であるか否かを確認する(ステップS52)。具体的には、第2保留記憶数カウンタの値が0であるか否かを確認する。第2保留記憶数が0でなければ、CPU56は、特別図柄ポインタ(第1特別図柄について特別図柄プロセス処理を行っているのか第2特別図柄について特別図柄プロセス処理を行っているのかを示すフラグ)に「第2」を示すデータを設定する(ステップS53)。第2保留記憶数が0であれば(すなわち、第1保留記憶数のみが溜まっている場合)には、CPU66は、特別図柄ポインタに「第1」を示すデータを設定する(ステップS54)。
この実施の形態では、ステップS52〜S54の処理が実行されることによって、第1特別図柄の変動表示に対して、第2特別図柄の変動表示が優先して実行される。言い換えれば、第2特別図柄の変動表示を開始させるための第2の開始条件が第1特別図柄の変動表示を開始させるための第1の開始条件に優先して成立するように制御される。
次いで、CPU56は、RAM55において、特別図柄ポインタが示す方の保留記憶数=1に対応する保存領域に格納されている各乱数値を読み出してRAM55の乱数バッファ領域に格納する(ステップS55)。具体的には、CPU56は、特別図柄ポインタが「第1」を示している場合には、第1保留記憶数バッファにおける第1保留記憶数=1に対応する保存領域に格納されている各乱数値を読み出してRAM55の乱数バッファ領域に格納する。また、CPU56は、特別図柄ポインタが「第2」を示している場合には、第2保留記憶数バッファにおける第2保留記憶数=1に対応する保存領域に格納されている各乱数値を読み出してRAM55の乱数バッファ領域に格納する。
そして、CPU56は、特別図柄ポインタが示す方の保留記憶数カウンタのカウント値を1減算し、かつ、各保存領域の内容をシフトする(ステップS56)。具体的には、CPU56は、特別図柄ポインタが「第1」を示している場合には、第1保留記憶数カウンタのカウント値を1減算し、かつ、第1保留記憶数バッファにおける各保存領域の内容をシフトする。また、特別図柄ポインタが「第2」を示している場合に、第2保留記憶数カウンタのカウント値を1減算し、かつ、第2保留記憶数バッファにおける各保存領域の内容をシフトする。
すなわち、CPU56は、特別図柄ポインタが「第1」を示している場合に、RAM55の第1保留記憶数バッファにおいて第1保留記憶数=n(n=2,3,4)に対応する保存領域に格納されている各乱数値を、第1保留記憶数=n−1に対応する保存領域に格納する。また、特別図柄ポインタが「第2」を示す場合に、RAM55の第2保留記憶数バッファにおいて第2保留記憶数=n(n=2,3,4)に対応する保存領域に格納されている各乱数値を、第2保留記憶数=n−1に対応する保存領域に格納する。
よって、各第1保留記憶数(または、各第2保留記憶数)に対応するそれぞれの保存領域に格納されている各乱数値が抽出された順番は、常に、第1保留記憶数(または、第2保留記憶数)=1,2,3,4の順番と一致するようになっている。
そして、CPU56は、合算保留記憶数の値を1減らす。すなわち、合算保留記憶数カウンタのカウント値を1減算する(ステップS58)。なお、CPU56は、カウント値が1減算される前の合算保留記憶数カウンタの値をRAM55の所定の領域に保存する。
また、CPU56は、現在の遊技状態に応じて背景指定コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御を行う(ステップS60)。この場合、CPU56は、確変状態であることを示す確変フラグがセットされている場合には、確変状態背景指定コマンドを送信する制御を行う。また、CPU56は、確変フラグがセットされておらず、時短状態であることを示す時短フラグがセットされている場合には、時短状態背景指定コマンドを送信する制御を行う。また、CPU56は、確変フラグおよび時短フラグのいずれもセットされていなければ、通常状態背景指定コマンドを送信する制御を行う。
なお、この実施の形態では、変動ごとに背景指定コマンドを毎回送信する場合を示しているが、例えば、変動開始時に前回の変動時から遊技状態が変化したか否かを判定するようにし、遊技状態が変化した場合にのみ変化後の遊技状態に応じた背景指定コマンドを送信するようにしてもよい。そのように構成すれば、背景指定コマンドの送信回数を低減することができ、遊技制御用マイクロコンピュータ560の処理負担を軽減することができる。
なお、具体的には、CPU56は、演出制御用マイクロコンピュータ100に演出制御コマンドを送信する際に、演出制御コマンドに応じたコマンド送信テーブル(あらかじめROMにコマンド毎に設定されている)のアドレスをポインタにセットする。そして、演出制御コマンドに応じたコマンド送信テーブルのアドレスをポインタにセットして、演出図柄コマンド制御処理(ステップS30)において演出制御コマンドを送信する。なお、この実施の形態では、特別図柄の変動を開始するときに、タイマ割込ごとに、背景指定コマンド、変動パターンコマンド、表示結果指定コマンド、保留記憶数減算指定コマンドの順に演出制御用マイクロコンピュータ100に送信されることになる。具体的には、特別図柄の変動を開始するときに、まず、背景指定コマンドが送信され、4ms経過後に変動パターンコマンドが送信され、さらに4ms経過後に表示結果指定コマンドが送信され、さらに4ms経過後に保留記憶数減算指定コマンドが送信される。なお、特別図柄の変動を開始するときにはさらに図柄変動指定コマンド(第1図柄変動指定コマンド、第2図柄変動指定コマンド)も送信されるが、図柄変動指定コマンドは、変動パターンコマンドと同じタイマ割込において演出制御用マイクロコンピュータ100に対して送信される。
特別図柄通常処理では、最初に、第1始動入賞口13を対象として処理を実行することを示す「第1」を示すデータすなわち第1特別図柄を対象として処理を実行することを示す「第1」を示すデータ、または第2始動入賞口14を対象として処理を実行することを示す「第2」を示すデータすなわち第2特別図柄を対象として処理を実行することを示す「第2」を示すデータが、特別図柄ポインタに設定される。そして、特別図柄プロセス処理における以降の処理では、特別図柄ポインタに設定されているデータに応じた処理が実行される。よって、ステップS300〜S310の処理を、第1特別図柄を対象とする場合と第2特別図柄を対象とする場合とで共通化することができる。
次いで、CPU56は、乱数バッファ領域からランダムR(大当り判定用乱数)を読み出し、大当り判定モジュールを実行する。なお、この場合、CPU56は、始動口スイッチ通過処理のステップS215,S221で抽出し第1保留記憶バッファや第2保留記憶バッファにあらかじめ格納した大当り判定用乱数を読み出し、大当り判定を行う。大当り判定モジュールは、あらかじめ決められている大当り判定値や小当り判定値(図7参照)と大当り判定用乱数とを比較し、それらが一致したら大当りや小当りとすることに決定する処理を実行するプログラムである。すなわち、大当り判定や小当り判定の処理を実行するプログラムである。
大当り判定の処理では、遊技状態が確変状態(高確率状態)の場合は、遊技状態が非確変状態(通常遊技状態および時短状態)の場合よりも、大当りとなる確率が高くなるように構成されている。具体的には、あらかじめ大当り判定値の数が多く設定されている確変時大当り判定テーブル(ROM54における図7(A)の右側の数値が設定されているテーブル)と、大当り判定値の数が確変大当り判定テーブルよりも少なく設定されている通常時大当り判定テーブル(ROM54における図7(A)の左側の数値が設定されているテーブル)とが設けられている。そして、CPU56は、遊技状態が確変状態であるか否かを確認し、遊技状態が確変状態であるときは、確変時大当り判定テーブルを使用して大当りの判定の処理を行い、遊技状態が通常遊技状態や時短状態であるときは、通常時大当り判定テーブルを使用して大当りの判定の処理を行う。すなわち、CPU56は、大当り判定用乱数(ランダムR)の値が図7(A)に示すいずれかの大当り判定値に一致すると、特別図柄に関して大当りとすることに決定する。大当りとすることに決定した場合には(ステップS61)、ステップS71に移行する。なお、大当りとするか否か決定するということは、大当り遊技状態に移行させるか否か決定するということであるが、特別図柄表示器における停止図柄を大当り図柄とするか否か決定するということでもある。
なお、現在の遊技状態が確変状態であるか否かの確認は、確変フラグがセットされているか否かにより行われる。確変フラグは、遊技状態を確変状態に移行するときにセットされ、確変状態を終了するときにリセットされる。具体的には、確変大当りまたは突然確変大当りとすることに決定され、大当り遊技を終了する処理においてセットされ、大当りと決定されたときに特別図柄の変動表示を終了して停止図柄を停止表示するタイミングでリセットされる。
大当り判定用乱数(ランダムR)の値がいずれの大当り判定値にも一致しなければ(ステップS61のN)、CPU56は、小当り判定テーブル(図7(B),(C)参照)を使用して小当りの判定の処理を行う。すなわち、CPU56は、大当り判定用乱数(ランダムR)の値が図7(B),(C)に示すいずれかの小当り判定値に一致すると、特別図柄に関して小当りとすることに決定する。この場合、CPU56は、特別図柄ポインタが示すデータを確認し、特別図柄ポインタが示すデータが「第1」である場合には、図7(B)に示す小当り判定テーブル(第1特別図柄用)を用いて小当りとするか否かを決定する。また、特別図柄ポインタが示すデータが「第2」である場合には、図7(C)に示す小当り判定テーブル(第2特別図柄用)を用いて小当りとするか否かを決定する。そして、小当りとすることに決定した場合には(ステップS62)、CPU56は、小当りであることを示す小当りフラグをセットし(ステップS63)、ステップS75に移行する。
なお、ランダムRの値が大当り判定値および小当り判定値のいずれにも一致しない場合には(ステップS62のN)、すなわち、はずれである場合には、そのままステップS75に移行する。
ステップS71では、CPU56は、大当りであることを示す大当りフラグをセットする。そして、大当り種別を複数種類のうちのいずれかに決定するために使用するテーブルとして、特別図柄ポインタが示す方の大当り種別判定テーブルを選択する(ステップS72)。具体的には、CPU56は、特別図柄ポインタが「第1」を示している場合には、図8(A)に示す第1特別図柄用の大当り種別判定用テーブル131aを選択する。また、CPU56は、特別図柄ポインタが「第2」を示している場合には、図8(B)に示す第2特別図柄用の大当り種別判定用テーブル131bを選択する。
次いで、CPU56は、選択した大当り種別判定テーブルを用いて、乱数バッファ領域に格納された大当り種別判定用の乱数(ランダム1)の値と一致する値に対応した種別(「通常大当り」、「確変大当りA」、「確変大当りB」、「確変大当りC」、「確変大当りD」、「確変大当りE」、「確変大当りF」、「突然確変大当り」)を大当りの種別に決定する(ステップS73)。なお、この場合、CPU56は、始動口スイッチ通過処理のステップS215,S221で抽出し第1保留記憶バッファや第2保留記憶バッファにあらかじめ格納した大当り種別判定用乱数を読み出し、大当り種別の決定を行う。また、この場合に、図8(A),(B)に示すように、第1特別図柄の変動表示が実行される場合には、第2特別図柄の変動表示が実行される場合と比較して、突然確変大当りが選択される割合が高い。言い換えれば、第2特別図柄の変動表示が実行される場合には、第1特別図柄の変動表示が実行される場合と比較して、遊技価値の高い(1回あたりの大入賞口の開放時間が30秒と長く射幸性が高い)通常大当りや確変大当りが選択される割合が高い。
また、CPU56は、決定した大当りの種別を示すデータをRAM55における大当り種別バッファに設定する(ステップS74)。例えば、大当り種別が「通常大当り」の場合には大当り種別を示すデータとして「01」が設定され、大当り種別が「確変大当りA」の場合には大当り種別を示すデータとして「02」が設定され、大当り種別が「確変大当りB」の場合には大当り種別を示すデータとして「03」が設定され、大当り種別が「確変大当りC」の場合には大当り種別を示すデータとして「04」が設定され、大当り種別が「確変大当りD」の場合には大当り種別を示すデータとして「05」が設定され、大当り種別が「確変大当りE」の場合には大当り種別を示すデータとして「06」が設定され、大当り種別が「確変大当りF」の場合には大当り種別を示すデータとして「07」が設定され、大当り種別が「突然確変大当り」の場合には大当り種別を示すデータとして「08」が設定される。
次いで、CPU56は、特別図柄の停止図柄を決定する(ステップS75)。具体的には、大当りフラグおよび小当りフラグのいずれもセットされていない場合には、はずれ図柄となる「−」を特別図柄の停止図柄に決定する。大当りフラグがセットされている場合には、大当り種別の決定結果に応じて、大当り図柄となる「1」、「2」、「3」、「4」、「6」、「7」、「8」、「9」のいずれかを特別図柄の停止図柄に決定する。すなわち、「通常大当り」に決定した場合には「2」を特別図柄の停止図柄に決定し、「確変大当りA」に決定した場合には「7」を特別図柄の停止図柄に決定し、「確変大当りB」に決定した場合には「4」を特別図柄の停止図柄に決定し、「確変大当りC」に決定した場合には「6」を特別図柄の停止図柄に決定し、「確変大当りD」に決定した場合には「3」を特別図柄の停止図柄に決定し、「確変大当りE」に決定した場合には「8」を特別図柄の停止図柄に決定し、「確変大当りF」に決定した場合には「9」を特別図柄の停止図柄に決定し、大当り種別を「突然確変大当り」に決定した場合には「1」を特別図柄の停止図柄に決定する。また、小当りフラグがセットされている場合には、小当り図柄となる「5」を特別図柄の停止図柄に決定する。
なお、この実施の形態では、まず大当り種別を決定し、決定した大当り種別に対応する特別図柄の停止図柄を決定する場合を示したが、大当り種別および特別図柄の停止図柄の決定方法は、この実施の形態で示したものにかぎられない。例えば、あらかじめ特別図柄の停止図柄と大当り種別とを対応付けたテーブルを用意しておき、大当り種別決定用乱数にもとづいてまず特別図柄の停止図柄を決定すると、その決定結果にもとづいて対応する大当り種別も決定されるように構成してもよい。
そして、特別図柄プロセスフラグの値を変動パターン設定処理(ステップS301)に対応した値に更新する(ステップS76)。
図21は、特別図柄プロセス処理における変動パターン設定処理(ステップS301)を示すフローチャートである。変動パターン設定処理において、CPU56は、大当りフラグがセットされているか否か確認する(ステップS80)。大当りフラグがセットされている場合には、CPU56は、大当り種別に応じて、変動パターン種別を複数種類のうちのいずれかに決定するために使用するテーブルとして、大当り用変動パターン種別判定テーブルのいずれかを選択する(ステップS81)。そして、ステップS89に移行する。
大当りフラグがセットされていない場合には、CPU56は、小当りフラグがセットされているか否かを確認する(ステップS82)。小当りフラグがセットされている場合には、CPU56は、変動パターン種別を複数種類のうちのいずれかに決定するために使用するテーブルとして、小当り用変動パターン種別判定テーブルを選択する(ステップS83)。そして、ステップS89に移行する。
小当りフラグもセットされていない場合には、CPU56は、時短状態であることを示す時短フラグがセットされているか否かを確認する(ステップS84)。なお、時短フラグは、遊技状態を時短状態に移行するとき(確変状態に移行するときを含む)にセットされ、時短状態を終了するときにリセットされる。具体的には、通常大当り、確変大当り、または突然確変大当りとすることに決定され、大当り遊技を終了する処理においてセットされ、時短回数を消化したタイミングや、大当りと決定されたときに特別図柄の変動表示を終了して停止図柄を停止表示するタイミングでリセットされる。時短フラグがセットされていれば(ステップS84のY)、CPU56は、変動パターン種別を複数種類のうちのいずれかに決定するために使用するテーブルとして、確変/時短用のはずれ用変動パターン種別判定テーブルを選択する(ステップS85)。そして、ステップS89に移行する。
時短フラグがセットされていなければ(ステップS84のN)、CPU56は、合算保留記憶数が3以上であるか否かを確認する(ステップS86)。合算保留記憶数が3未満であれば(ステップS86のN)、CPU56は、変動パターン種別を複数種類のうちのいずれかに決定するために使用するテーブルとして、通常用のはずれ用変動パターン種別判定テーブルを選択する(ステップS87)。そして、ステップS89に移行する。
合算保留記憶数が3以上である場合(ステップS86のY)には、CPU56は、変動パターン種別を複数種類のうちのいずれかに決定するために使用するテーブルとして、短縮用のはずれ用変動パターン種別判定テーブルを選択する(ステップS88)。そして、ステップS89に移行する。
この実施の形態では、ステップS84〜S88の処理が実行されることによって、合算保留記憶数が3以上である場合には、短縮用のはずれ用変動パターン種別判定テーブルが選択される。また、遊技状態が時短状態である場合(確変状態である場合を含む)には、確変/時短用のはずれ用変動パターン種別判定テーブルが選択される。この場合、後述するステップS89の処理で変動パターン種別として短縮変動用の変動パターン種別が決定される場合があり、短縮変動用の変動パターン種別が決定された場合には、ステップS91の処理で変動パターンとして短縮変動の変動パターンが決定される。従って、この実施の形態では、遊技状態が時短状態である場合(確変状態である場合を含む)または合算保留記憶数が3以上である場合には、短縮変動の変動表示が行われる場合がある。
なお、この実施の形態では、時短状態で用いる確変/時短用の変動パターン種別判定テーブルと、保留記憶数にもとづく短縮用の変動パターン種別判定テーブルとが異なるテーブルである場合を示したが、短縮変動用の変動パターン種別判定テーブルとして共通のテーブルを用いるようにしてもよい。
なお、遊技状態が時短状態である場合であっても、合算保留記憶数がほぼ0である場合(例えば、0であるか、0または1である場合)には、短縮変動の変動表示を行わないようにしてもよい。この場合、例えば、CPU56は、ステップS84でYと判定したときに、合算保留記憶数がほぼ0であるか否かを確認し、合算保留記憶数がほぼ0であれば、通常用のはずれ用変動パターン種別判定テーブルを選択するようにしてもよい。
次いで、CPU56は、乱数バッファ領域(第1保留記憶バッファまたは第2保留記憶バッファ)からランダム2(変動パターン種別判定用乱数)を読み出し、ステップS81,S83,S85,S87またはS88の処理で選択したテーブルを参照することによって、変動パターン種別を複数種類のうちのいずれかに決定する(ステップS89)。なお、始動入賞のタイミングでランダム2(変動パターン種別判定用乱数)を抽出しないように構成する場合には、CPU56は、変動パターン種別判定用乱数(ランダム2)を生成するための変動パターン種別判定用乱数カウンタから値を直接抽出し、抽出した乱数値にもとづいて変動パターン種別を決定するようにしてもよい。
次いで、CPU56は、ステップS89の変動パターン種別の決定結果にもとづいて、変動パターンを複数種類のうちのいずれかに決定するために使用するテーブルとして、当り変動パターン判定テーブル、はずれ変動パターン判定テーブルのうちのいずれかを選択する(ステップS90)。また、乱数バッファ領域(第1保留記憶バッファまたは第2保留記憶バッファ)からランダム3(変動パターン判定用乱数)を読み出し、ステップS90の処理で選択した変動パターン判定テーブルを参照することによって、変動パターンを複数種類のうちのいずれかに決定する(ステップS91)。なお、始動入賞のタイミングでランダム3(変動パターン判定用乱数)を抽出しないように構成する場合には、CPU56は、変動パターン判定用乱数(ランダム3)を生成するための変動パターン判定用乱数カウンタから値を直接抽出し、抽出した乱数値にもとづいて変動パターンを決定するようにしてもよい。
次いで、CPU56は、特別図柄ポインタが示す方の図柄変動指定コマンドを、演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御を行う(ステップS92)。具体的には、CPU56は、特別図柄ポインタが「第1」を示している場合には、第1図柄変動指定コマンドを送信する制御を行う。また、CPU56は、特別図柄ポインタが「第2」を示している場合には、第2図柄変動指定コマンドを送信する制御を行う。また、CPU56は、決定した変動パターンに対応する演出制御コマンド(変動パターンコマンド)を、演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御を行う(ステップS93)。
次に、CPU56は、RAM55に形成されている変動時間タイマに、選択された変動パターンに対応した変動時間に応じた値を設定する(ステップS94)。そして、特別図柄プロセスフラグの値を表示結果指定コマンド送信処理(ステップS302)に対応した値に更新する(ステップS95)。
なお、はずれと決定されている場合において、いきなり変動パターン種別を決定するのではなく、まず、リーチ判定用乱数を用いた抽選処理によってリーチとするか否かを決定するようにしてもよい。そして、リーチとするか否かの判定結果にもとづいて、ステップS84〜S88,S89の処理を実行し、変動パターン種別を決定するようにしてもよい。この場合、あらかじめ非リーチ用の変動パターン種別判定テーブルと、リーチ用の変動パターン種別判定テーブルとを用意しておき、リーチ判定結果にもとづいて、いずれかの変動パターン種別判定テーブルを選択して、変動パターン種別を決定するようにしてもよい。
また、リーチ判定用乱数を用いた抽選処理によってリーチとするか否かを決定する場合にも、合算保留記憶数(第1保留記憶数や第2保留記憶数でもよい)に応じて、リーチの選択割合が異なるリーチ判定テーブルを選択して、保留記憶数が多くなるに従ってリーチ確率が低くなるようにリーチとするか否かを決定するようにしてもよい。
図22は、表示結果指定コマンド送信処理(ステップS302)を示すフローチャートである。表示結果指定コマンド送信処理において、CPU56は、決定されている大当りの種類、小当り、はずれに応じて、表示結果0指定〜表示結果9指定のいずれかの演出制御コマンド(図15参照)を送信する制御を行う。具体的には、CPU56は、まず、大当りフラグがセットされているか否か確認する(ステップS101)。セットされていない場合には、ステップS107に移行する。
大当りフラグがセットされている場合、大当りの種別が確変大当りA〜Fであるときには、確変大当りA〜Fのいずれであるかに応じて、表示結果2指定コマンド〜表示結果7指定コマンドのいずれかを送信する制御を行う(ステップS102,S103)。なお、具体的には、特別図柄通常処理のステップS74で大当り種別バッファに設定されたデータを確認し、大当り種別バッファに「02」が設定されていれば確変大当りAを指定する表示結果2指定コマンドを送信し、大当り種別バッファに「03」が設定されていれば確変大当りBを指定する表示結果3指定コマンドを送信し、大当り種別バッファに「04」が設定されていれば確変大当りCを指定する表示結果4指定コマンドを送信し、大当り種別バッファに「05」が設定されていれば確変大当りDを指定する表示結果5指定コマンドを送信し、大当り種別バッファに「06」が設定されていれば確変大当りEを指定する表示結果6指定コマンドを送信し、大当り種別バッファに「07」が設定されていれば確変大当りFを指定する表示結果7指定コマンドを送信する。
また、CPU56は、大当りの種別が突然確変大当りであるときには、表示結果8指定コマンドを送信する制御を行う(ステップS104,S105)。なお、突然確変大当りであるか否かは、具体的には、特別図柄通常処理のステップS74で大当り種別バッファに設定されたデータが「08」であるか否かを確認することによって判定できる。
そして、確変大当りA〜Fおよび突然確変大当りのいずれでもないときには(すなわち、通常大当りであるときには)、CPU56は、表示結果1指定コマンドを送信する制御を行う(ステップSS106)。
一方、CPU56は、大当りフラグがセットされていないときには(ステップS101のN)、小当りフラグがセットされているか否かを確認する(ステップS107)。小当りフラグがセットされていれば、CPU56は、表示結果9指定コマンドを送信する制御を行う(ステップS108)。小当りフラグもセットされていないときは(ステップS107のN)、すなわち、はずれである場合には、CPU56は、表示結果0指定コマンドを送信する制御を行う(ステップS109)。
そして、CPU56は、特別図柄プロセスフラグの値を特別図柄変動中処理(ステップS303)に対応した値に更新する(ステップS110)。
図23は、特別図柄プロセス処理における特別図柄変動中処理(ステップS303)を示すフローチャートである。特別図柄変動中処理において、CPU56は、まず、保留記憶数減算指定コマンドを既に送信済みであるか否かを確認する(ステップS121)。なお、保留記憶数減算指定コマンドを既に送信済みであるか否かは、例えば、後述するステップS122で保留記憶数減算指定コマンドを送信する際に保留記憶数減算指定コマンドを送信したことを示す保留記憶数減算指定コマンド送信済フラグをセットするようにし、ステップS121では、その保留記憶数減算指定コマンド送信済フラグがセットされているか否かを確認するようにすればよい。また、この場合、セットした保留記憶数減算指定コマンド送信済フラグは、特別図柄の変動表示を終了する際や大当りを終了する際に後述する特別図柄停止処理や大当り終了処理でリセットするようにすればよい。
次いで、保留記憶数減算指定コマンドを送信済みでなければ、CPU56は、特別図柄ポインタが示す方の保留記憶数減算指定コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御を行う(ステップS122)。この場合、特別図柄ポインタに「第1」を示す値が設定されている場合には、CPU56は、第1保留記憶数減算指定コマンドを送信する制御を行う。また、特別図柄ポインタに「第2」を示す値が設定されている場合には、CPU56は、第2保留記憶数減算指定コマンドを送信する制御を行う。
次いで、CPU56は、変動時間タイマを1減算し(ステップS125)、変動時間タイマがタイムアウトしたら(ステップS126)、演出制御用マイクロコンピュータ100に図柄確定指定コマンドを送信する制御を行う(ステップS127)。そして、CPU56は、特別図柄プロセスフラグの値を特別図柄停止処理(ステップS304)に対応した値に更新する(ステップS128)。変動時間タイマがタイムアウトしていない場合には、そのまま処理を終了する。
図24は、特別図柄プロセス処理における特別図柄停止処理(ステップS304)を示すフローチャートである。特別図柄停止処理において、CPU56は、大当りフラグがセットされているか否かを確認する(ステップS131)。大当りフラグがセットされている場合には、CPU56は、セットされていれば、確変状態であることを示す確変フラグ、および時短状態であることを示す時短フラグをリセットする(ステップS132)。なお、セットされていれば、時短回数カウンタもリセットする。
次いで、CPU56は、演出制御用マイクロコンピュータ100に大当り種別に応じた大当り開始指定コマンドを送信する制御を行う(ステップS133)。具体的には、大当りの種別が通常大当りである場合には大当り開始1指定コマンドを送信する。また、大当りの種別が確変大当りAである場合には大当り開始2指定コマンドを送信する。また、大当りの種別が確変大当りBである場合には大当り開始3指定コマンドを送信する。また、大当りの種別が確変大当りCである場合には大当り開始4指定コマンドを送信する。また、大当りの種別が確変大当りDである場合には大当り開始5指定コマンドを送信する。また、大当りの種別が確変大当りEである場合には大当り開始6指定コマンドを送信する。また、大当りの種別が確変大当りFである場合には大当り開始7指定コマンドを送信する。また、大当りの種別が突然確変大当りである場合には大当り開始8指定コマンドを送信する。なお、大当りの種別が通常大当り、確変大当りA〜Fまたは突然確変大当りのいずれであるかは、RAM55に記憶されている大当り種別を示すデータ(大当り種別バッファに記憶されているデータ)にもとづいて判定される。
また、CPU56は、大入賞口開放前タイマに大当り表示時間(大当りが発生したことを、例えば、演出表示装置9において報知する時間)に相当する値を設定する(ステップS134)。なお、大入賞口開放前タイマは、大当り遊技や小当り遊技中に大入賞口を開放するまでの時間を計測するためのタイマである。具体的には、大当り遊技の開始時には、ステップS134において、変動表示を停止してから第1ラウンドが開始されるまでに要する時間(演出制御用マイクロコンピュータ100側で変動表示を停止し大当り図柄を停止表示してから第1ラウンドが開始されるまでのファンファーレ演出を行う時間に相当)が大入賞口開放前タイマに設定される。また、第1ラウンド以降については、各ラウンド間のインターバル時間(演出制御用マイクロコンピュータ100側でラウンド間のインターバル演出を行う時間に装置)が大入賞口開放前タイマに設定される。
また、CPU56は、大当り遊技中のラウンド数をカウントするためのラウンド数カウンタに1をセットする(ステップS136)。
そして、CPU56は、特別図柄プロセスフラグの値を大入賞口開放前処理(ステップS305)に対応した値に更新する(ステップS137)。
また、ステップS131で大当りフラグがセットされていなければ、CPU56は、時短状態における特別図柄の変動回数をカウントするための時短回数カウンタの値が0となっているか否かを確認する(ステップS141)。時短回数カウンタの値が0でなければ(この場合、通常大当りとなったことにもとづいて時短状態に制御されるとともに時短回数カウンタがセットされている場合である)、CPU56は、時短回数カウンタの値を−1する(ステップS142)。そして、CPU56は、減算後の時短回数カウンタの値が0になった場合には(ステップS143)、時短フラグをリセットする(ステップS144)。
次いで、CPU56は、小当りフラグがセットされているか否かを確認する(ステップS145)。小当りフラグがセットされていれば、CPU56は、演出制御用マイクロコンピュータ100に小当り開始指定コマンドを送信する(ステップS146)。また、大入賞口開放前タイマに小当り表示時間(小当りが発生したことを、例えば、演出表示装置9において報知する時間)に相当する値を設定する(ステップS147)。なお、小当りとなる場合には、小当り遊技の開始時に、ステップS147において、変動表示を停止してから小当り遊技が開始されるまでに要する時間が大入賞口開放前タイマに設定される。また、小当り遊技中においては、大入賞口の各開放間のインターバル時間が大入賞口開放前タイマに設定される。
なお、この実施の形態では、既に説明したように、突然確変大当りと小当りの場合とでは、見た目上、全く同様の態様で大入賞口の高速開放制御が行われ(図11(2)参照)、突然確変大当りであるのか小当りであるのかを認識しにくくしている。
また、CPU56は、開放回数カウンタに開放回数をセットする(ステップS148)。なお、この実施の形態では、ステップS148において、開放回数カウンタに16回がセットされる。なお、大当り種別に応じてラウンド数が異なるように構成する場合、例えば、突然確変大当りを2ラウンド大当りとして構成する場合には、ステップS148でも開放回数カウンタに2回をセットするようにしてもよい。そして、特別図柄プロセスフラグの値を小当り開始前処理(ステップS308)に対応した値に更新する(ステップS149)。
小当りフラグもセットされていなければ(ステップS145のN)、CPU56は、特別図柄プロセスフラグの値を特別図柄通常処理(ステップS300)に対応した値に更新する(ステップS150)。
図25は、大当り遊技における各ラウンドの前に実行される大入賞口開放前処理(ステップS305)を示すフローチャートである。大入賞口開放前処理において、CPU56は、大入賞口開放前タイマの値を−1する(ステップS1401)。大入賞口開放前タイマがタイムアウト(大入賞口開放前タイマの値が0)したら(ステップS1402)、CPU56は、大当り種別および開始するラウンドに応じた大入賞口開放中指定コマンドを選択し、その大入賞口開放中指定コマンドのEXTデータに現在のラウンド数カウンタの値をセットして、演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御を行う(ステップS1403)。
ステップS1403では、演出制御用CPU101は、ステップS74でセットした大当り種別バッファの値にもとづいて大当り種別を特定するとともに、現在のラウンド数カウンタの値にもとづいて第何ラウンドを開始する場合であるかを特定する。そして、演出制御用CPU101は、特定した大当り種別とラウンドとにもとづいて、その開始するラウンドで実行する演出を特定する。
例えば、演出制御用CPU101は、通常大当りと特定するとともにラウンド3、ラウンド7またはラウンド11であると特定した場合や、確変大当りAと特定するとともにラウンド3、ラウンド7またはラウンド11であると特定した場合、確変大当りBと特定するとともにラウンド3、ラウンド7またはラウンド11であると特定した場合、確変大当りCと特定するとともにラウンド3またはラウンド7であると特定した場合、確変大当りDと特定するとともにラウンド3であると特定した場合、確変大当りEと特定するとともにラウンド3であると特定した場合、確変大当りFと特定するとともにラウンド3であると特定した場合には、その開始するラウンドで継続示唆演出を実行すると特定する。
また、例えば、演出制御用CPU101は、通常大当りと特定するとともにラウンド4、ラウンド8またはラウンド12であると特定した場合や、確変大当りAと特定するとともにラウンド4、ラウンド8またはラウンド12であると特定した場合、確変大当りBと特定するとともにラウンド4またはラウンド8であると特定した場合、確変大当りCと特定するとともにラウンド4であると特定した場合、確変大当りFと特定するとともにラウンド4であると特定した場合には、その開始するラウンドで継続成功演出を実行すると特定する。また、例えば、演出制御用CPU101は、確変大当りBと特定するとともにラウンド12であると特定した場合や、確変大当りCと特定するとともにラウンド8であると特定した場合、確変大当りDと特定するとともにラウンド4であると特定した場合、確変大当りEと特定するとともにラウンド4であると特定した場合には、その開始するラウンドで継続失敗演出を実行すると特定する。
また、例えば、演出制御用CPU101は、通常大当りと特定するとともにラウンド14であると特定した場合や、確変大当りAと特定するとともにラウンド14であると特定した場合には、その開始するラウンドで確変示唆演出を実行すると特定する。また、例えば、演出制御用CPU101は、確変大当りAと特定するとともにラウンド15であると特定した場合には、その開始するラウンドで確変成功演出を実行すると特定する。また、例えば、演出制御用CPU101は、通常大当りと特定するとともにラウンド15であると特定した場合には、その開始するラウンドで確変失敗演出を実行すると特定する。
また、例えば、演出制御用CPU101は、確変大当りBと特定するとともにラウンド13〜ラウンド16であると特定した場合や、確変大当りCと特定するとともにラウンド9〜ラウンド16であると特定した場合、確変大当りDと特定するとともにラウンド5〜ラウンド16であると特定した場合、確変大当りEと特定するとともにラウンド5〜ラウンド8であると特定した場合には、その開始するラウンドで継続失敗確定演出を実行すると特定する。また、例えば、演出制御用CPU101は、確変大当りEと特定するとともにラウンド9であると特定した場合には、その開始するラウンドで復活演出を実行すると特定する。また、例えば、演出制御用CPU101は、確変大当りFと特定するとともにラウンド5であると特定した場合には、その開始するラウンドで継続確定演出を実行すると特定する。
さらに、例えば、演出制御用CPU101は、それ以外の大当り種別とラウンドとの組み合わせであると特定した場合には、通常のラウンド中演出を実行すると特定する。
そして、演出制御用CPU101は、特定した演出に応じた大入賞口開放中指定コマンドを選択し、選択した大入賞口開放中指定コマンドのEXTデータに現在のラウンド数カウンタの値をセットして、演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御を行う。例えば、演出制御用CPU101は、継続示唆演出を実行すると特定した場合には、大入賞口開放中2指定コマンドを選択してEXTデータに現在のラウンド数カウンタの値をセットして送信する制御を行う。また、例えば、演出制御用CPU101は、継続成功演出を実行すると特定した場合には、大入賞口開放中3指定コマンドを選択してEXTデータに現在のラウンド数カウンタの値をセットして送信する制御を行う。また、例えば、演出制御用CPU101は、継続失敗演出を実行すると特定した場合には、大入賞口開放中4指定コマンドを選択してEXTデータに現在のラウンド数カウンタの値をセットして送信する制御を行う。また、例えば、演出制御用CPU101は、確変示唆演出を実行すると特定した場合には、大入賞口開放中5指定コマンドを選択してEXTデータに現在のラウンド数カウンタの値をセットして送信する制御を行う。また、例えば、演出制御用CPU101は、確変成功演出を実行すると特定した場合には、大入賞口開放中6指定コマンドを選択してEXTデータに現在のラウンド数カウンタの値をセットして送信する制御を行う。また、例えば、演出制御用CPU101は、確変失敗演出を実行すると特定した場合には、大入賞口開放中7指定コマンドを選択してEXTデータに現在のラウンド数カウンタの値をセットして送信する制御を行う。また、例えば、演出制御用CPU101は、継続失敗確定演出を実行すると特定した場合には、大入賞口開放中8指定コマンドを選択してEXTデータに現在のラウンド数カウンタの値をセットして送信する制御を行う。また、例えば、演出制御用CPU101は、復活演出を実行すると特定した場合には、大入賞口開放中9指定コマンドを選択してEXTデータに現在のラウンド数カウンタの値をセットして送信する制御を行う。また、例えば、演出制御用CPU101は、継続確定演出を実行すると特定した場合には、大入賞口開放中10指定コマンドを選択してEXTデータに現在のラウンド数カウンタの値をセットして送信する制御を行う。さらに、例えば、演出制御用CPU101は、通常のラウンド中演出を実行すると特定した場合には、大入賞口開放中1指定コマンドを選択してEXTデータに現在のラウンド数カウンタの値をセットして送信する制御を行う。
次いで、CPU56は、入賞個数カウンタを初期化する(ステップS1404)。すなわち、入賞個数カウンタの値を0にする。
次いで、CPU56は、大当り種別および開始するラウンドに応じた開放時間を、大入賞口の開放時間を計測するための開放時間タイマにセットする(ステップS1405)。
ステップS1405では、演出制御用CPU101は、ステップS74でセットした大当り種別バッファの値にもとづいて大当り種別を特定するとともに、現在のラウンド数カウンタの値にもとづいて第何ラウンドを開始する場合であるかを特定する。そして、演出制御用CPU101は、特定した大当り種別とラウンドとにもとづいて、そのラウンドにおける大入賞口の開放時間が30秒であるか1秒であるかを特定する。
例えば、演出制御用CPU101は、通常大当りと特定するとともにラウンド1〜16であると特定した場合や、確変大当りAと特定するとともにラウンド1〜16であると特定した場合、確変大当りBと特定するとともにラウンド1〜12であると特定した場合、確変大当りCと特定するとともにラウンド1〜8であると特定した場合、確変大当りDと特定するとともにラウンド1〜4であると特定した場合、確変大当りEと特定するとともにラウンド1〜4またはラウンド9〜ラウンド16であると特定した場合、確変大当りFと特定するとともにラウンド1〜ラウンド16であると特定した場合には、そのラウンドにおける大入賞口の開放時間が30秒であると特定する。また、また、例えば、演出制御用CPU101は、それ以外の大当り種別とラウンドとの組み合わせであると特定した場合には、そのラウンドにおける大入賞口の開放時間が1秒であると特定する。そして、演出制御用CPU101は、特定した開放時間(30秒または1秒)を開放時間タイマにセットする。
次いで、CPU56は、大入賞口(役物)を開放状態に制御する(ステップS1406)。具体的には、ソレノイド21を駆動して開閉板16を開状態にする。
そして、CPU56は、特別図柄プロセスフラグの値を、大入賞口開放中処理(ステップS306)に対応した値に更新する(ステップS1407)。
図26は、大入賞口開放中処理(ステップS306)を示すフローチャートである。大入賞口開放中処理において、CPU56は、まず、カウントスイッチ23からの検出信号を入力したか否かを確認する(ステップS1451)。カウントスイッチ23がオンしたら、すなわち大入賞口に入賞した遊技球を検出したら(ステップS1451のY)、入賞個数カウンタの値を+1する(ステップS1452)。そして、CPU56は、加算後の入賞個数カウンタの値が10になった場合には(ステップS1453)、ステップS1456に移行する。
入賞個数カウンタの値が10未満であれば、CPU56は、開放時間タイマを1減算し(ステップS1454)、開放時間タイマがタイムアウトしたか否かを確認する(ステップS1455)。開放時間タイマがタイムアウトしていなければ、そのまま処理を終了する。開放時間タイマがタイムアウトしていれば、CPU56は、大入賞口(役物)を閉鎖状態に制御する(ステップS1456)。具体的には、ソレノイド21の駆動を停止して開閉板16を閉状態にする。
次いで、CPU56は、現在のラウンド数カウンタの値をEXTデータにセットして、演出制御用マイクロコンピュータ100に大入賞口開放後指定コマンドを送信する制御を行う(ステップS1457)。
次いで、CPU56は、ラウンド数カウンタの値が16となっているか否かを確認する(ステップS1458)。ラウンド数カウンタの値が16となっている場合(すなわち、大当り遊技における全てのラウンド(ラウンド1〜16)が終了している場合)には、CPU56は、特別図柄プロセスフラグの値を、大当り終了処理(ステップS307)に対応した値に更新する(ステップS1462)。
ラウンド数カウンタの値が16未満であれば(すなわち、まだ残りのラウンドがあれば)、CPU56は、大入賞口開放前タイマにラウンド開始前時間(新たなラウンドが開始されることを例えば演出表示装置9において報知する時間(インターバル演出を行い期間に相当))に相当する値(本例では、1秒)を設定する(ステップS1459)。
次いで、CPU56は、ラウンド数カウンタの値を1加算する(ステップS1460)。
そして、CPU56は、特別図柄プロセスフラグの値を、大入賞口開放前処理(ステップS305)に対応した値に更新する(ステップS1461)。
図27は、特別図柄プロセス処理における大当り終了処理(ステップS307)を示すフローチャートである。大当り終了処理において、CPU56は、大当り終了表示タイマが設定されているか否か確認し(ステップS160)、大当り終了表示タイマが設定されている場合には、ステップS164に移行する。大当り終了表示タイマが設定されていない場合には、大当りフラグをリセットし(ステップS161)、大当り種別に応じた大当り終了指定コマンドを送信する制御を行う(ステップS162)。具体的には、大当りの種別が通常大当りである場合には大当り終了1指定コマンドを送信する。また、大当りの種別が確変大当りAである場合には大当り終了2指定コマンドを送信する。また、大当りの種別が確変大当りBである場合には大当り終了3指定コマンドを送信する。また、大当りの種別が確変大当りCである場合には大当り終了4指定コマンドを送信する。また、大当りの種別が確変大当りDである場合には大当り終了5指定コマンドを送信する。また、大当りの種別が確変大当りEである場合には大当り終了6指定コマンドを送信する。また、大当りの種別が確変大当りFである場合には大当り終了7指定コマンドを送信する。また、大当りの種別が突然確変大当りである場合には大当り終了8指定コマンドを送信する。なお、大当りの種別が通常大当り、確変大当りA〜Fまたは突然確変大当りのいずれであるかは、RAM55に記憶されている大当り種別を示すデータ(大当り種別バッファに記憶されているデータ)にもとづいて判定される。
そして、大当り終了表示タイマに、演出表示装置9において大当り終了表示が行われている時間(大当り終了表示時間)に対応する表示時間に相当する値を設定し(ステップS163)、処理を終了する。
ステップS164では、大当り終了表示タイマの値を1減算する。そして、CPU56は、大当り終了表示タイマの値が0になっているか否か、すなわち大当り終了表示時間が経過したか否か確認する(ステップS165)。経過していなければ処理を終了する。
大当り終了表示時間を経過していれば(ステップS165のY)、CPU56は、大当りの種別が確変大当りA〜Fまたは突然確変大当りであるか否かを確認する(ステップS166)。なお、確変大当りA〜Fや突然確変大当りであるか否かは、具体的には、特別図柄通常処理のステップS74で大当り種別バッファに設定されたデータが「02」〜「08」のいずれかであるか否かを確認することによって判定できる。確変大当りA〜Fまたは突然確変大当りであれば、CPU56は、確変フラグをセットして遊技状態を確変状態に移行させる(ステップS167)とともに、時短フラグをセットして遊技状態を時短状態に移行させる(ステップS168)。そして、ステップS171に移行する。
確変大当りA〜Fおよび突然確変大当りのいずれでもなければ(すなわち、通常大当りであれば)、CPU56は、時短フラグをセットして遊技状態を時短状態に移行させる(ステップS169)。また、CPU56は、時短状態における特別図柄の変動回数をカウントするための時短回数カウンタに所定回数(例えば100回)をセットする(ステップS170)。そして、ステップS171に移行する。
そして、CPU56は、特別図柄プロセスフラグの値を特別図柄通常処理(ステップS300)に対応した値に更新する(ステップS171)。
図28は、主基板31に搭載される遊技制御用マイクロコンピュータ560(具体的には、CPU56)が実行する特別図柄表示制御処理(ステップS36)のプログラムの一例を示すフローチャートである。特別図柄表示制御処理では、CPU56は、特別図柄プロセスフラグの値が3であるか否かを確認する(ステップS3201)。特別図柄プロセスフラグの値が3であれば(すなわち、特別図柄変動中処理の実行中であれば)、CPU56は、特別図柄変動表示用の特別図柄表示制御データを特別図柄表示制御データ設定用の出力バッファに設定または更新する処理を行う(ステップS3202)。この場合、CPU56は、特別図柄ポインタが示す方の特別図柄(第1特別図柄または第2特別図柄)の変動表示を行うための特別図柄表示制御データを設定または更新する。例えば、変動速度が1コマ/0.2秒であれば、0.2秒が経過する毎に、出力バッファに設定される特別図柄表示制御データの値を+1する。そして、その後、表示制御処理(ステップS22参照)が実行され、特別図柄表示制御データ設定用の出力バッファの内容に応じて特別図柄表示器8a,8bに対して駆動信号が出力されることによって、特別図柄表示器8a,8bにおける特別図柄の変動表示が実行される。
特別図柄プロセスフラグの値が3でなければ、CPU56は、特別図柄プロセスフラグの値が4であるか否かを確認する(ステップS3203)。特別図柄プロセスフラグの値が4であれば(すなわち、特別図柄停止処理に移行した場合には)、CPU56は、特別図柄通常処理で設定された特別図柄の停止図柄を停止表示するための特別図柄表示制御データを特別図柄表示制御データ設定用の出力バッファに設定する処理を行う(ステップS3204)。この場合、CPU56は、特別図柄ポインタが示す方の特別図柄(第1特別図柄または第2特別図柄)の停止図柄を停止表示するための特別図柄表示制御データを設定する。そして、その後、表示制御処理(ステップS22参照)が実行され、特別図柄表示制御データ設定用の出力バッファの内容に応じて特別図柄表示器8a,8bに対して駆動信号が出力されることによって、特別図柄表示器8a,8bにおいて特別図柄の停止図柄が停止表示される。なお、ステップS3204の処理が実行され停止図柄表示用の特別図柄表示制御データが設定された後には、設定データの変更が行われないので、ステップS22の表示制御処理では最新の特別図柄表示制御データにもとづいて最新の停止図柄を次の変動表示が開始されるまで停止表示し続けることになる。また、ステップS3201において特別図柄プロセスフラグの値が2または3のいずれかであれば(すなわち、表示結果指定コマンド送信処理または特別図柄変動中処理のいずれかであれば)、特別図柄変動表示用の特別図柄表示制御データを更新するようにしてもよい。この場合、遊技制御用マイクロコンピュータ560側で認識する変動時間と演出制御用マイクロコンピュータ100側で認識する変動時間との間にズレが生じないようにするため、表示結果指定コマンド送信処理においても変動時間タイマを1減算するように構成すればよい。
なお、この実施の形態では、特別図柄プロセスフラグの値に応じて特別図柄表示制御データを出力バッファに設定する場合を示したが、特別図柄プロセス処理において、特別図柄の変動開始時に開始フラグをセットするとともに、特別図柄の変動終了時に終了フラグをセットするようにしてもよい。そして、特別図柄表示制御処理(ステップS36)において、CPU56は、開始フラグがセットされたことにもとづいて特別図柄表示制御データの値の更新を開始するようにし、終了フラグがセットされたことにもとづいて停止図柄を停止表示さえるための特別図柄表示制御データをセットするようにしてもよい。
次に、演出制御手段の動作を説明する。図29は、演出制御基板80に搭載されている演出制御手段としての演出制御用マイクロコンピュータ100(具体的には、演出制御用CPU101)が実行するメイン処理を示すフローチャートである。演出制御用CPU101は、電源が投入されると、メイン処理の実行を開始する。メイン処理では、まず、RAM領域のクリアや各種初期値の設定、また演出制御の起動間隔(例えば、4ms)を決めるためのタイマの初期設定等を行うための初期化処理を行う(ステップS701)。その後、演出制御用CPU101は、タイマ割込フラグの監視(ステップS702)を行うループ処理に移行する。タイマ割込が発生すると、演出制御用CPU101は、タイマ割込処理においてタイマ割込フラグをセットする。メイン処理において、タイマ割込フラグがセットされていたら、演出制御用CPU101は、そのフラグをクリアし(ステップS703)、以下の演出制御処理を実行する。
演出制御処理において、演出制御用CPU101は、まず、受信した演出制御コマンドを解析し、受信した演出制御コマンドに応じたフラグをセットする処理等を行う(コマンド解析処理:ステップS704)。
次いで、演出制御用CPU101は、演出制御プロセス処理を行う(ステップS705)。演出制御プロセス処理では、制御状態に応じた各プロセスのうち、現在の制御状態(演出制御プロセスフラグ)に対応した処理を選択して演出表示装置9の表示制御を実行する。
次いで、演出制御用CPU101は、第4図柄プロセス処理を行う(ステップS706)。第4図柄プロセス処理では、制御状態に応じた各プロセスのうち、現在の制御状態(第4図柄プロセスフラグ)に対応した処理を選択して演出表示装置9の第4図柄表示領域9c,9dにおいて第4図柄の表示制御を実行する。
次いで、大当り図柄決定用乱数などの乱数を生成するためのカウンタのカウント値を更新する乱数更新処理を実行する(ステップS707)。その後、ステップS702に移行する。
図30は、主基板31の遊技制御用マイクロコンピュータ560から受信した演出制御コマンドを格納するためのコマンド受信バッファの一構成例を示す説明図である。この例では、2バイト構成の演出制御コマンドを6個格納可能なリングバッファ形式のコマンド受信バッファが用いられる。従って、コマンド受信バッファは、受信コマンドバッファ1〜12の12バイトの領域で構成される。そして、受信したコマンドをどの領域に格納するのかを示すコマンド受信個数カウンタが用いられる。コマンド受信個数カウンタは、0〜11の値をとる。なお、必ずしもリングバッファ形式でなくてもよい。
なお、遊技制御用マイクロコンピュータ560から送信された演出制御コマンドは、演出制御INT信号にもとづく割込処理で受信され、RAMに形成されているバッファ領域に保存されている。コマンド解析処理では、バッファ領域に保存されている演出制御コマンドがどのコマンド(図13および図14参照)であるのか解析する。
図31〜図37は、コマンド解析処理(ステップS704)の具体例を示すフローチャートである。主基板31から受信された演出制御コマンドは受信コマンドバッファに格納されるが、コマンド解析処理では、演出制御用CPU101は、コマンド受信バッファに格納されているコマンドの内容を確認する。
コマンド解析処理において、演出制御用CPU101は、まず、コマンド受信バッファに受信コマンドが格納されているか否か確認する(ステップS611)。格納されているか否かは、コマンド受信個数カウンタの値と読出ポインタとを比較することによって判定される。両者が一致している場合が、受信コマンドが格納されていない場合である。コマンド受信バッファに受信コマンドが格納されている場合には、演出制御用CPU101は、コマンド受信バッファから受信コマンドを読み出す(ステップS612)。なお、読み出したら読出ポインタの値を+2しておく(ステップS613)。+2するのは2バイト(1コマンド)ずつ読み出すからである。
受信した演出制御コマンドが変動パターンコマンドであれば(ステップS614)、演出制御用CPU101は、受信した変動パターンコマンドを、RAMに形成されている変動パターンコマンド格納領域に格納する(ステップS615)。そして、変動パターンコマンド受信フラグをセットする(ステップS616)。
受信した演出制御コマンドが表示結果指定コマンドであれば(ステップS617)、演出制御用CPU101は、受信した表示結果指定コマンド(表示結果0指定コマンド〜表示結果9指定コマンド)を、RAMに形成されている表示結果指定コマンド格納領域に格納する(ステップS618)。
受信した演出制御コマンドが図柄確定指定コマンドであれば(ステップS619)、演出制御用CPU101は、確定コマンド受信フラグをセットする(ステップS620)。
受信した演出制御コマンドが大当り開始指定コマンド(大当り開始1指定コマンド〜大当り開始8指定コマンド、小当り開始指定コマンド)であれば(ステップS621)、演出制御用CPU101は、受信したコマンドに応じた大当り開始指定コマンド受信フラグをセットする(ステップS622)。なお、この実施の形態では、ステップS622でセットされる大当り開始指定コマンド受信フラグのことを、ファンファーレフラグともいう。
次いで、演出制御用CPU101は、受信した大当り開始指定コマンドと表示結果指定コマンド格納領域に格納されている表示結果指定コマンドとが整合しているか否かを確認する(ステップS623)。
具体的には、演出制御用CPU101は、受信したコマンドが大当り開始1指定コマンドであり、表示結果指定コマンド格納領域に格納されているコマンドが表示結果1指定コマンドであれば、いずれも通常大当りを指定するコマンドであり整合すると判定する。また、演出制御用CPU101は、受信したコマンドが大当り開始2指定コマンドであり、表示結果指定コマンド格納領域に格納されているコマンドが表示結果2指定コマンドであれば、いずれも確変大当りAを指定するコマンドであり整合すると判定する。また、演出制御用CPU101は、受信したコマンドが大当り開始3指定コマンドであり、表示結果指定コマンド格納領域に格納されているコマンドが表示結果3指定コマンドであれば、いずれも確変大当りBを指定するコマンドであり整合すると判定する。また、演出制御用CPU101は、受信したコマンドが大当り開始4指定コマンドであり、表示結果指定コマンド格納領域に格納されているコマンドが表示結果4指定コマンドであれば、いずれも確変大当りCを指定するコマンドであり整合すると判定する。また、演出制御用CPU101は、受信したコマンドが大当り開始5指定コマンドであり、表示結果指定コマンド格納領域に格納されているコマンドが表示結果5指定コマンドであれば、いずれも確変大当りDを指定するコマンドであり整合すると判定する。また、演出制御用CPU101は、受信したコマンドが大当り開始6指定コマンドであり、表示結果指定コマンド格納領域に格納されているコマンドが表示結果6指定コマンドであれば、いずれも確変大当りEを指定するコマンドであり整合すると判定する。また、演出制御用CPU101は、受信したコマンドが大当り開始7指定コマンドであり、表示結果指定コマンド格納領域に格納されているコマンドが表示結果7指定コマンドであれば、いずれも確変大当りFを指定するコマンドであり整合すると判定する。
また、演出制御用CPU101は、受信したコマンドが大当り開始8指定コマンドであり、表示結果指定コマンド格納領域に格納されているコマンドが表示結果8指定コマンドであれば、いずれも突然確変大当りを指定するコマンドであり整合すると判定する。また、演出制御用CPU101は、受信したコマンドが小当り開始指定コマンドであり、表示結果指定コマンド格納領域に格納されているコマンドが表示結果9指定コマンドであれば、いずれも小当りを指定するコマンドであり整合すると判定する。
一方で、演出制御用CPU101は、受信した大当り開始指定コマンドと表示結果指定コマンド格納領域に格納されている表示結果指定コマンドとの組み合わせが上記以外の組み合わせである場合には、各コマンドで指定されている表示結果が整合していないと判断し、コマンドが不整合であると判定する。
そして、演出制御用CPU101は、受信した大当り開始指定コマンドと表示結果指定コマンド格納領域に格納されている表示結果指定コマンドとが整合していないと判定した場合には、コマンドが不整合であることを示す不整合フラグをセットする(ステップS624)。
受信した演出制御コマンドが第1図柄変動指定コマンドであれば(ステップS625)、第1図柄変動指定コマンド受信フラグをセットする(ステップS626)。受信した演出制御コマンドが第2図柄変動指定コマンドであれば(ステップS627)、第2図柄変動指定コマンド受信フラグをセットする(ステップS628)。
受信した演出制御コマンドが電源投入指定コマンド(初期化指定コマンド)であれば(ステップS631)、演出制御用CPU101は、初期化処理が実行されたことを示す初期画面を演出表示装置9に表示する制御を行う(ステップS632)。初期画面には、あらかじめ決められている演出図柄の初期表示が含まれる。
また、受信した演出制御コマンドがいずれかの停電復旧指定コマンドであれば(ステップS6401)、演出制御用CPU101は、受信した停電復旧指定コマンドにもとづいて、停電発生時に大当り遊技のラウンド中であったか否かを確認する(ステップS6402)。具体的には、演出制御用CPU101は、受信した停電復旧指定コマンドの種類が停電復旧1指定コマンド〜停電復旧7指定コマンドのいずれかであれば、停電発生時に大当り遊技のラウンド中であったと判定する。
停電発生時に大当り遊技のラウンド中であった場合には、演出制御用CPU101は、受信した停電復旧指定コマンドで指定されている大当り種別と停電発生時のラウンドとにもとづいて、その停電発生時のラウンドが継続示唆演出の実行ラウンドであったか否かを確認する(ステップS6403)。
例えば、演出制御用CPU101は、通常大当りを指定する停電復旧1指定コマンドを受信するとともに、その停電復旧1指定コマンドでラウンド3、ラウンド7またはラウンド11が指定されている場合や、確変大当りAを指定する停電復旧2指定コマンドを受信するとともに、その停電復旧2指定コマンドでラウンド3、ラウンド7またはラウンド11が指定されている場合、確変大当りBを指定する停電復旧3指定コマンドを受信するとともに、その停電復旧3指定コマンドでラウンド3、ラウンド7またはラウンド11が指定されている場合、確変大当りCを指定する停電復旧4指定コマンドを受信するとともに、その停電復旧4指定コマンドでラウンド3またはラウンド7が指定されている場合、確変大当りDを指定する停電復旧5指定コマンドを受信するとともに、その停電復旧5指定コマンドでラウンド3が指定されている場合、確変大当りEを指定する停電復旧6指定コマンドを受信するとともに、その停電復旧6指定コマンドでラウンド3が指定されている場合、確変大当りFを指定する停電復旧7指定コマンドを受信するとともに、その停電復旧7指定コマンドでラウンド3が指定されている場合には、その停電発生時のラウンドが継続示唆演出の実行ラウンドであったと判定する。
停電発生時のラウンドが継続示唆演出の実行ラウンドであった場合には、演出制御用CPU101は、継続示唆演出Aを含むラウンド中演出に応じたプロセスデータを選択し(ステップS6404)、ステップS6424に移行する。なお、この実施の形態では、後述するように、継続示唆演出には継続示唆演出A〜Cの3種類があるのであるが、停電復旧時に継続示唆演出に復旧する場合には一律に継続示唆演出Aに復旧する。
停電発生時のラウンドが継続示唆演出の実行ラウンドでなれければ、演出制御用CPU101は、受信した停電復旧指定コマンドで指定されている大当り種別と停電発生時のラウンドとにもとづいて、その停電発生時のラウンドが継続成功演出の実行ラウンドであったか否かを確認する(ステップS6405)。
例えば、演出制御用CPU101は、通常大当りを指定する停電復旧1指定コマンドを受信するとともに、その停電復旧1指定コマンドでラウンド4、ラウンド8またはラウンド12が指定されている場合や、確変大当りAを指定する停電復旧2指定コマンドを受信するとともに、その停電復旧2指定コマンドでラウンド4、ラウンド8またはラウンド12が指定されている場合、確変大当りBを指定する停電復旧3指定コマンドを受信するとともに、その停電復旧3指定コマンドでラウンド4またはラウンド8が指定されている場合、確変大当りCを指定する停電復旧4指定コマンドを受信するとともに、その停電復旧4指定コマンドでラウンド4が指定されている場合、確変大当りFを指定する停電復旧7指定コマンドを受信するとともに、その停電復旧7指定コマンドでラウンド4が指定されている場合には、その停電発生時のラウンドが継続成功演出の実行ラウンドであったと判定する。
停電発生時のラウンドが継続成功演出の実行ラウンドであった場合には、演出制御用CPU101は、継続成功演出Aを含むラウンド中演出に応じたプロセスデータを選択し(ステップS6406)、ステップS6424に移行する。なお、この実施の形態では、後述するように、継続成功演出には継続成功演出A〜Cの3種類があるのであるが、停電復旧時に継続成功演出に復旧する場合には一律に継続成功演出Aに復旧する。
停電発生時のラウンドが継続成功演出の実行ラウンドでなれければ、演出制御用CPU101は、受信した停電復旧指定コマンドで指定されている大当り種別と停電発生時のラウンドとにもとづいて、その停電発生時のラウンドが継続失敗演出の実行ラウンドであったか否かを確認する(ステップS6407)。
例えば、演出制御用CPU101は、確変大当りBを指定する停電復旧3指定コマンドを受信するとともに、その停電復旧3指定コマンドでラウンド12が指定されている場合や、確変大当りCを指定する停電復旧4指定コマンドを受信するとともに、その停電復旧4指定コマンドでラウンド8が指定されている場合、確変大当りDを指定する停電復旧5指定コマンドを受信するとともに、その停電復旧5指定コマンドでラウンド4が指定されている場合、確変大当りEを指定する停電復旧6指定コマンドを受信するとともに、その停電復旧6指定コマンドでラウンド4が指定されている場合には、その停電発生時のラウンドが継続失敗演出の実行ラウンドであったと判定する。
停電発生時のラウンドが継続失敗演出の実行ラウンドであった場合には、演出制御用CPU101は、継続失敗演出Aを含むラウンド中演出に応じたプロセスデータを選択し(ステップS6408)、ステップS6424に移行する。なお、この実施の形態では、後述するように、継続失敗演出には継続失敗演出A〜Cの3種類があるのであるが、停電復旧時に継続失敗演出に復旧する場合には一律に継続失敗演出Aに復旧する。
停電発生時のラウンドが継続失敗演出の実行ラウンドでなれければ、演出制御用CPU101は、受信した停電復旧指定コマンドで指定されている大当り種別と停電発生時のラウンドとにもとづいて、その停電発生時のラウンドが確変示唆演出の実行ラウンドであったか否かを確認する(ステップS6409)。
例えば、演出制御用CPU101は、通常大当りを指定する停電復旧1指定コマンドを受信するとともに、その停電復旧1指定コマンドでラウンド14が指定されている場合や、確変大当りAを指定する停電復旧2指定コマンドを受信するとともに、その停電復旧2指定コマンドでラウンド14が指定されている場合には、その停電発生時のラウンドが確変示唆演出の実行ラウンドであったと判定する。
停電発生時のラウンドが確変示唆演出の実行ラウンドであった場合には、演出制御用CPU101は、確変示唆演出Aを含むラウンド中演出に応じたプロセスデータを選択し(ステップS6410)、ステップS6424に移行する。なお、この実施の形態では、後述するように、確変示唆演出には確変示唆演出A〜Cの3種類があるのであるが、停電復旧時に確変示唆演出に復旧する場合には一律に確変示唆演出Aに復旧する。
停電発生時のラウンドが確変示唆演出の実行ラウンドでなれければ、演出制御用CPU101は、受信した停電復旧指定コマンドで指定されている大当り種別と停電発生時のラウンドとにもとづいて、その停電発生時のラウンドが確変成功演出の実行ラウンドであったか否かを確認する(ステップS6411)。
例えば、演出制御用CPU101は、確変大当りAを指定する停電復旧2指定コマンドを受信するとともに、その停電復旧2指定コマンドでラウンド15が指定されている場合には、その停電発生時のラウンドが確変成功演出の実行ラウンドであったと判定する。
停電発生時のラウンドが確変成功演出の実行ラウンドであった場合には、演出制御用CPU101は、確変成功演出Aを含むラウンド中演出に応じたプロセスデータを選択し(ステップS6412)、ステップS6424に移行する。なお、この実施の形態では、後述するように、確変成功演出には確変成功演出A〜Cの3種類があるのであるが、停電復旧時に確変成功演出に復旧する場合には一律に確変成功演出Aに復旧する。
停電発生時のラウンドが確変成功演出の実行ラウンドでなれければ、演出制御用CPU101は、受信した停電復旧指定コマンドで指定されている大当り種別と停電発生時のラウンドとにもとづいて、その停電発生時のラウンドが確変失敗演出の実行ラウンドであったか否かを確認する(ステップS6413)。
例えば、演出制御用CPU101は、通常大当りを指定する停電復旧1指定コマンドを受信するとともに、その停電復旧1指定コマンドでラウンド15が指定されている場合には、その停電発生時のラウンドが確変失敗演出の実行ラウンドであったと判定する。
停電発生時のラウンドが確変失敗演出の実行ラウンドであった場合には、演出制御用CPU101は、確変失敗演出Aを含むラウンド中演出に応じたプロセスデータを選択し(ステップS6414)、ステップS6424に移行する。なお、この実施の形態では、後述するように、確変失敗演出には確変失敗演出A〜Cの3種類があるのであるが、停電復旧時に確変失敗演出に復旧する場合には一律に確変失敗演出Aに復旧する。
停電発生時のラウンドが確変失敗演出の実行ラウンドでなれければ、演出制御用CPU101は、受信した停電復旧指定コマンドで指定されている大当り種別と停電発生時のラウンドとにもとづいて、その停電発生時のラウンドが確変報知後のラウンドであったか否かを確認する(ステップS6415)。
例えば、演出制御用CPU101は、確変大当りAを指定する停電復旧2指定コマンドを受信するとともに、その停電復旧2指定コマンドでラウンド16が指定されている場合には、既に確変成功演出が実行された後であり、その停電発生時のラウンドが確変報知後のラウンドであったと判定する。
停電発生時のラウンドが確変報知後のラウンドであった場合には、演出制御用CPU101は、確変報知演出を含むラウンド中演出に応じたプロセスデータを選択し(ステップS6416)、ステップS6424に移行する。
停電発生時のラウンドが確変報知後のラウンドでなれければ、演出制御用CPU101は、受信した停電復旧指定コマンドで指定されている大当り種別と停電発生時のラウンドとにもとづいて、その停電発生時のラウンドが継続失敗確定演出の実行ラウンドであったか否かを確認する(ステップS6417)。
例えば、演出制御用CPU101は、確変大当りBを指定する停電復旧3指定コマンドを受信するとともに、その停電復旧3指定コマンドでラウンド13〜16が指定されている場合や、確変大当りCを指定する停電復旧4指定コマンドを受信するとともに、その停電復旧4指定コマンドでラウンド9〜16が指定されている場合、確変大当りDを指定する停電復旧5指定コマンドを受信するとともに、その停電復旧5指定コマンドでラウンド5〜16が指定されている場合、確変大当りEを指定する停電復旧6指定コマンドを受信するとともに、その停電復旧6指定コマンドでラウンド5〜8が指定されている場合には、その停電発生時のラウンドが継続失敗確定演出の実行ラウンドであったと判定する。
停電発生時のラウンドが継続失敗確定演出の実行ラウンドであった場合には、演出制御用CPU101は、継続失敗確定演出を含むラウンド中演出に応じたプロセスデータを選択し(ステップS6418)、ステップS6424に移行する。
停電発生時のラウンドが継続失敗確定演出の実行ラウンドでなれければ、演出制御用CPU101は、受信した停電復旧指定コマンドで指定されている大当り種別と停電発生時のラウンドとにもとづいて、その停電発生時のラウンドが復活演出の実行ラウンドであったか否かを確認する(ステップS6419)。
例えば、演出制御用CPU101は、確変大当りEを指定する停電復旧6指定コマンドを受信するとともに、その停電復旧6指定コマンドでラウンド9が指定されている場合には、その停電発生時のラウンドが復活演出の実行ラウンドであったと判定する。
停電発生時のラウンドが復活演出の実行ラウンドであった場合には、演出制御用CPU101は、復活演出を含むラウンド中演出に応じたプロセスデータを選択し(ステップS6420)、ステップS6424に移行する。
停電発生時のラウンドが復活演出の実行ラウンドでなれければ、演出制御用CPU101は、受信した停電復旧指定コマンドで指定されている大当り種別と停電発生時のラウンドとにもとづいて、その停電発生時のラウンドが継続確定演出の実行ラウンドであったか否かを確認する(ステップS6421)。
例えば、演出制御用CPU101は、確変大当りFを指定する停電復旧7指定コマンドを受信するとともに、その停電復旧7指定コマンドでラウンド5が指定されている場合には、その停電発生時のラウンドが継続確定演出の実行ラウンドであったと判定する。
停電発生時のラウンドが継続確定演出の実行ラウンドであった場合には、演出制御用CPU101は、継続確定演出を含むラウンド中演出に応じたプロセスデータを選択し(ステップS6422)、ステップS6424に移行する。
停電発生時のラウンドが継続確定演出の実行ラウンドでもなれければ、演出制御用CPU101は、通常のラウンド中演出に応じたプロセスデータを選択し(ステップS6423)、ステップS6424に移行する。
次いで、演出制御用CPU101は、プロセスタイマをスタートさせる(ステップS6424)。そして、演出制御用CPU101は、演出制御プロセスフラグの値をラウンド中処理(ステップS805)に対応した値に設定する(ステップS6425)。
以上のように、ステップS6402〜S6425の処理が実行されることによって、停電発生時に大当り遊技のラウンド中であった場合には、その停電発生時のラウンドに応じたラウンド中演出に復旧する。また、停電発生時のラウンドが継続示唆演出や継続成功演出、継続失敗演出、確変示唆演出、確変成功演出、確変失敗演出、継続失敗確定演出、復活演出、継続確定演出の実行ラウンドであった場合には、継続示唆演出や継続成功演出、継続失敗演出、確変示唆演出、確変成功演出、確変失敗演出、継続失敗確定演出、復活演出、継続確定演出を含むラウンド中演出に復旧する。
ただし、ステップS6415〜S6416の処理が実行されることによって、停電発生時のラウンドが既に確変成功演出の実行した後で確変報知済みであった場合には、確変報知演出を含むラウンド中演出に復旧する。この場合、例えば、演出制御用CPU101は、演出表示装置9において通常のラウンド中演出を実行するとともに「確変確定!」などの文字列を表示する制御を行う。
停電発生時に大当り遊技のラウンド中でなかった場合には(ステップS6402のN)、演出制御用CPU101は、受信した停電復旧指定コマンドにもとづいて、停電発生時に大当り遊技のラウンド後(インターバル中)であったか否かを確認する(ステップS660)。具体的には、演出制御用CPU101は、受信した停電復旧指定コマンドの種類が停電復旧8指定コマンドであれば、停電発生時に大当り遊技のラウンド後(インターバル中)であったと判定する。
停電発生時に大当り遊技のラウンド後(インターバル中)であった場合には、演出制御用CPU101は、インターバル演出に応じたプロセスデータを選択する(ステップS661)。次いで、演出制御用CPU101は、プロセスタイマをスタートさせる(ステップS662)。そして、演出制御用CPU101は、演出制御プロセスフラグの値をラウンド後処理(ステップS806)に対応した値に設定する(ステップS663)。
以上のように、ステップS660〜S663の処理が実行されることによって、停電発生時に大当り遊技のラウンド後(インターバル中)であった場合にはインターバル演出に復旧する。
停電発生時に大当り遊技のラウンド後(インターバル中)でもなかった場合には(ステップS660のN)、すなわち、受信した停電復旧指定コマンドの種類が停電復旧9指定コマンドであった場合には、演出制御用CPU101は、あらかじめ決められている通常の停電復旧画面(遊技状態が継続していることを遊技者に報知する情報を表示する画面)を表示する制御を行い(ステップS664)。
受信した演出制御コマンドが大当り終了指定コマンド(大当り終了1指定コマンド〜大当り終了8指定コマンド、小当り終了指定コマンド)であれば(ステップS665)、演出制御用CPU101は、受信したコマンドに応じた大当り終了指定コマンド受信フラグをセットする(ステップS666)。
受信した演出制御コマンドが第1保留記憶数加算指定コマンドであれば(ステップS667)、演出制御用CPU101は、第1保留記憶数保存領域に格納する第1保留記憶数の値を1加算する(ステップS668)。また、演出制御用CPU101は、更新後の第1保留記憶数に従って、第1保留記憶表示部18cにおける第1保留記憶数の表示を更新する(ステップS669)。
受信した演出制御コマンドが第2保留記憶数加算指定コマンドであれば(ステップS670)、演出制御用CPU101は、第2保留記憶数保存領域に格納する第2保留記憶数の値を1加算する(ステップS671)。また、演出制御用CPU101は、更新後の第2保留記憶数に従って、第2保留記憶表示部18dにおける第2保留記憶数の表示を更新する(ステップS672)。
受信した演出制御コマンドが第1保留記憶数減算指定コマンドであれば(ステップS673)、演出制御用CPU101は、第1保留記憶数保存領域に格納する第1保留記憶数の値を1減算する(ステップS674)。また、演出制御用CPU101は、更新後の第1保留記憶数に従って、第1保留記憶表示部18cにおける第1保留記憶数の表示を更新する(ステップS675)。
受信した演出制御コマンドが第2保留記憶数減算指定コマンドであれば(ステップS676)、演出制御用CPU101は、第2保留記憶数保存領域に格納する第2保留記憶数の値を1減算する(ステップS677)。また、演出制御用CPU101は、更新後の第2保留記憶数に従って、第2保留記憶表示部18dにおける第2保留記憶数の表示を更新する(ステップS678)。
受信した演出制御コマンドが客待ちデモ指定コマンドであれば(ステップS679)、演出制御用CPU101は、演出表示装置9にあらかじめ決められている客待ちデモ画面を表示する制御を行う(ステップS680)。なお、客待ちデモ指定コマンドを受信したことにもとづいて直ちに客待ちデモ画面を表示するのではなく、客待ちデモ指定コマンドを受信した後、所定期間(例えば、10秒)を経過してから客待ちデモ画面の表示を開始するようにしてもよい。また、演出制御用CPU101は、第1保留記憶数保存領域に格納する第1保留記憶数および第2留記憶数保存領域に格納する第2留記憶数をクリアする(ステップS681)。すなわち、客待ちデモ指定コマンドを受信して客待ちデモ画面が表示される場合には、第1保留記憶数および第2保留記憶数のいずれもが0となり変動表示が実行されない場合であるので、格納する保留記憶数をリセットする。ステップS681の処理が実行されることによって、演出制御用マイクロコンピュータ100で保留記憶数の加算漏れまたは減算漏れが発生し誤った保留記憶数を認識する状態となった場合であっても、保留記憶を途切れさせることによって保留記憶数をリセットして正常な状態に戻すことができる。
受信した演出制御コマンドが通常状態背景指定コマンドであれば(ステップS682)、演出制御用CPU101は、演出表示装置9に表示する背景画面を通常状態に応じた背景画面(例えば、青色の表示色の背景画面)に変更する(ステップS683)。また、演出制御用CPU101は、セットされていれば、遊技状態が確変状態であることを示す確変状態フラグや、遊技状態が時短状態であることを示す時短状態フラグをリセットする(ステップS684)。
また、受信した演出制御コマンドが時短状態背景指定コマンドであれば(ステップS685)、演出制御用CPU101は、演出表示装置9に表示する背景画面を時短状態に応じた背景画面(例えば、緑色の表示色の背景画面)に変更する(ステップS686)。また、演出制御用CPU101は、時短状態フラグをセットする(ステップS687)。
また、受信した演出制御コマンドが確変状態背景指定コマンドであれば(ステップS688)、演出制御用CPU101は、演出表示装置9に表示する背景画面を確変状態に応じた背景画面(例えば、赤色の表示色の背景画面)に変更する(ステップS689)。また、演出制御用CPU101は、確変状態フラグをセットする(ステップS690)。
受信した演出制御コマンドが大入賞口開放中指定コマンドであれば(ステップS691)、演出制御用CPU101は、受信した大入賞口開放中指定コマンドを、RAMに形成されている大入賞口開放中指定コマンド格納領域に格納する(ステップS692)。そして、演出制御用CPU101は、大入賞口開放中指定コマンドを受信したことを示す大入賞口開放中フラグをセットする(ステップS693)。
受信した演出制御コマンドが大入賞口開放後指定コマンドであれば(ステップS694)、演出制御用CPU101は、受信した大入賞口開放後指定コマンドを、RAMに形成されている大入賞口開放後指定コマンド格納領域に格納する(ステップS695)。そして、演出制御用CPU101は、大入賞口開放後指定コマンドを受信したことを示す大入賞口開放後フラグをセットする(ステップS696)。
受信した演出制御コマンドがその他のコマンドであれば、演出制御用CPU101は、受信した演出制御コマンドに応じたフラグをセットする(ステップS697)。そして、ステップS611に移行する。
図38は、図29に示されたメイン処理における演出制御プロセス処理(ステップS705)を示すフローチャートである。演出制御プロセス処理では、演出制御用CPU101は、演出制御プロセスフラグの値に応じてステップS800〜S807のうちのいずれかの処理を行う。各処理において、以下のような処理を実行する。なお、演出制御プロセス処理では、演出表示装置9の表示状態が制御され、演出図柄の可変表示が実現されるが、第1特別図柄の変動に同期した演出図柄の可変表示に関する制御も、第2特別図柄の変動に同期した演出図柄の可変表示に関する制御も、一つの演出制御プロセス処理において実行される。なお、第1特別図柄の変動に同期した演出図柄の可変表示と、第2特別図柄の変動に同期した演出図柄の可変表示とを、別の演出制御プロセス処理により実行するように構成してもよい。また、この場合、いずれの演出制御プロセス処理により演出図柄の変動表示が実行されているかによって、いずれの特別図柄の変動表示が実行されているかを判断するようにしてもよい。
変動パターンコマンド受信待ち処理(ステップS800):遊技制御用マイクロコンピュータ560から変動パターンコマンドを受信しているか否か確認する。具体的には、コマンド解析処理でセットされる変動パターンコマンド受信フラグがセットされているか否か確認する。変動パターンコマンドを受信していれば、演出制御プロセスフラグの値を演出図柄変動開始処理(ステップS801)に対応した値に変更する。
演出図柄変動開始処理(ステップS801):演出図柄の変動が開始されるように制御する。そして、演出制御プロセスフラグの値を演出図柄変動中処理(ステップS802)に対応した値に更新する。
演出図柄変動中処理(ステップS802):変動パターンを構成する各変動状態(変動速度)の切替タイミング等を制御するとともに、変動時間の終了を監視する。そして、変動時間が終了したら、演出制御プロセスフラグの値を演出図柄変動停止処理(ステップS803)に対応した値に更新する。
演出図柄変動停止処理(ステップS803):演出図柄の変動を停止し表示結果(停止図柄)を導出表示する制御を行う。そして、演出制御プロセスフラグの値を大当り表示処理(ステップS804)または変動パターンコマンド受信待ち処理(ステップS800)に対応した値に更新する。
大当り表示処理(ステップS804):大当りである場合には、変動時間の終了後、演出表示装置9に大当りの発生を報知するための画面を表示する制御を行う。また、小当りである場合には、変動時間の終了後、演出表示装置9に小当りの発生を報知するための画面を表示する制御を行う。例えば、大当りの開始を指定するファンファーレ指定コマンドを受信したら、ファンファーレ演出を実行する。そして、演出制御プロセスフラグの値をラウンド中処理(ステップS805)に対応した値に更新する。
ラウンド中処理(ステップS805):ラウンド中の表示制御を行う。例えば、大入賞口が開放中であることを示す大入賞口開放中表示コマンドを受信したら、ラウンド数の表示制御等を行う。
ラウンド後処理(ステップS806):ラウンド間の表示制御を行う。例えば、大入賞口が開放後(閉鎖中)であることを示す大入賞口開放後表示コマンドを受信したら、インターバル表示を行う。
大当り終了演出処理(ステップS807):演出表示装置9において、大当り遊技状態が終了したことを遊技者に報知する表示制御を行う。例えば、大当りの終了を指定するエンディング指定コマンドを受信したら、エンディング演出を実行する。そして、演出制御プロセスフラグの値を変動パターンコマンド受信待ち処理(ステップS800)に対応した値に更新する。
図39は、図29に示された演出制御プロセス処理における変動パターンコマンド受信待ち処理(ステップS800)を示すフローチャートである。変動パターンコマンド受信待ち処理において、演出制御用CPU101は、変動パターンコマンド受信フラグがセットされているか否か確認する(ステップS811)。変動パターンコマンド受信フラグがセットされていれば、変動パターンコマンド受信フラグをリセットする(ステップS812)。そして、演出制御プロセスフラグの値を演出図柄変動開始処理(ステップS801)に対応した値に更新する(ステップS813)。
図40は、図38に示された演出制御プロセス処理における演出図柄変動開始処理(ステップS801)を示すフローチャートである。演出図柄変動開始処理において、演出制御用CPU101は、まず、変動パターンコマンド格納領域から変動パターンコマンドを読み出す(ステップS8001)。次いで、演出制御用CPU101は、ステップS8001で読み出した変動パターンコマンド、および表示結果指定コマンド格納領域に格納されているデータ(すなわち、受信した表示結果指定コマンド)に応じて演出図柄の表示結果(停止図柄)を決定する(ステップS8002)。すなわち、演出制御用CPU101によってステップS8002の処理が実行されることによって、可変表示パターン決定手段が決定した可変表示パターン(変動パターン)に応じて、識別情報の可変表示の表示結果(演出図柄の停止図柄)を決定する表示結果決定手段が実現される。なお、変動パターンコマンドで擬似連が指定されている場合には、演出制御用CPU101は、擬似連中の仮停止図柄としてチャンス目図柄(例えば、「223」や「445」のように、リーチとならないものの大当り図柄と1つ図柄がずれている図柄の組み合わせ)も決定する。なお、演出制御用CPU101は、決定した演出図柄の停止図柄を示すデータを演出図柄表示結果格納領域に格納する。
図41は、演出表示装置9における演出図柄の停止図柄の一例を示す説明図である。図41に示す例では、受信した表示結果指定コマンドが通常大当りや確変大当りA〜Fを示している場合には(受信した表示結果指定コマンドが表示結果1指定コマンド〜表示結果7指定コマンドである場合)、演出制御用CPU101は、停止図柄として3図柄が同じ図柄で揃った演出図柄の組合せを決定する。
なお、この実施の形態では、大当り図柄としていずれの図柄が左中右に揃った状態で停止表示しても、通常大当りまたは確変大当りA〜Fのいずれかとなることが認識できるだけで、通常大当りまたは確変大当りA〜Fのうちのいずれの大当り種別にもとづく大当りとなったのかまでは認識できない。例えば、この実施の形態では、特に演出図柄を確変図柄または非確変図柄に区別することは行っておらず、大当り図柄が停止表示されても、大当り遊技終了後に確変状態に制御されるか否かまでは特定できない。
なお、この実施の形態では、演出図柄の停止図柄が停止表示された時点では大当り遊技終了後に確変状態に制御されるか否かは認識できないのであるが、大当り遊技が開始されてから、遊技者は確変状態に制御されるか否かを認識することができる。具体的には、大当り遊技が開始されてから見た目上のラウンドが4ラウンド、8ラウンドまたは12ラウンドで終了した場合には、確変大当りB〜Eのいずれかとなることが認識できるのであるから、遊技者は確変状態に制御されることを認識することができる。また、見た目上のラウンドが13ラウンドを超えて継続した場合には、ラウンド14で確変示唆演出が開始されラウンド15で確変成功演出または確変示唆演出が実行されるか、またはラウンド5で継続確定演出が実行されるのであるから、その時点で確変状態に制御されるか否かを認識することができる。
なお、例えば、確変図柄(例えば、奇数図柄)と非確変図柄(例えば、偶数図柄)とを区別するようにし、同じ確変図柄が揃った状態の大当り図柄が停止表示されたか、同じ非確変図柄が揃った状態の大当り図柄が停止表示されたかによって、確変状態に制御されるか否かを認識可能に構成してもよい。ただし、この場合でも、確変示唆演出や確変成功演出、確変失敗演出が実行される場合には、非確変図柄の大当り図柄を停止表示するようにして、演出図柄の停止図柄が停止表示される時点では確変状態となるか否かを認識できないようすることが望ましい。
そして、はずれの場合には(受信した表示結果指定コマンドが表示結果0指定コマンドである場合)、上記以外の演出図柄の組み合わせを決定する。ただし、リーチ演出を伴う場合には、左右の2図柄が揃った演出図柄の組み合わせ(リーチ図柄)を決定する。なお、受信した表示結果指定コマンドが突然確変大当りや、小当りを示している場合には(受信した表示結果指定コマンドが表示結果8指定コマンドまたは表示結果9指定コマンドである場合)、演出制御用CPU101は、停止図柄として「135」などの演出図柄の組合せを決定する。また、演出表示装置9に導出表示される3図柄の組合せが演出図柄の「停止図柄」である。
なお、演出制御用CPU101は、表示結果指定コマンドではなく、変動パターンコマンドにもとづいて、大当りや、はずれ、突然確変大当り、小当りであることを特定して、演出図柄の停止図柄を決定するようにしてもよい。例えば、演出制御CPU101は、大当り用の変動パターンコマンドを受信した場合には、左右中が同じ図柄で揃った大当り図柄を決定し、突然確変大当り/小当り用の変動パターンコマンドを受信した場合には「135」などの停止図柄を決定し、はずれ用の変動パターンコマンドを受信した場合には、これら以外のはずれ図柄を決定するようにしてもよい。
演出制御用CPU101は、例えば、停止図柄を決定するための乱数を抽出し、演出図柄の組合せを示すデータと数値とが対応付けられている停止図柄決定テーブルを用いて、演出図柄の停止図柄を決定する。すなわち、抽出した乱数に一致する数値に対応する演出図柄の組合せを示すデータを選択することによって停止図柄を決定する。なお、演出図柄についても、大当りを想起させるような停止図柄を大当り図柄という。
次いで、演出制御用CPU101は、演出図柄の変動表示中に演出表示装置9において予告演出を実行するか否かを決定したり予告演出の演出態様を設定する予告演出設定処理を実行する(ステップS8003)。
この実施の形態では、ステップS8003において、演出制御用CPU101は、大当り遊技状態に制御された場合の有利度(本例では、いずれの大当り種別にもとづく大当り遊技状態に制御されるか)を予告する変動中予告演出の有無および演出態様を決定する。
図42は、変動中予告演出の有無および演出態様を決定するための変動中予告演出決定テーブルの具体例を示す説明図である。図42に示すように、この実施の形態では、変動中予告演出として、変動中予告演出A(例えば、演出図柄の変動表示中にキャラクタAが登場する態様の演出)と、変動中予告演出B(例えば、演出図柄の変動表示中にキャラクタBが登場する態様の演出)と、変動中予告演出C(例えば、演出図柄の変動表示中にキャラクタCが登場する態様の演出)とを実行可能である。なお、変動中予告演出の態様は、この実施の形態で示したものにかぎらず、例えば、背景画面が所定の風景に切り替わるような演出を実行したり、所定のストーリーが展開していくような演出を実行するなど様々な態様の演出を実行することが可能である。
図42に示す例では、変動中予告演出Aは、全ての大当り種別の大当りとなる場合に実行可能であるとともに、それ以外のはずれや小当りとなる場合にも低い割合で実行可能である。また、変動中予告演出Aは通常大当りで実行される割合が比較的高く、変動中予告演出Aが出現すれば通常大当りとなる可能性が高いことを認識することができる。また、変動中予告演出Bは通常大当りおよび確変大当りA〜Fのみで実行可能であり、変動中予告演出Bが出現すれば少なくとも大入賞口が30秒開放され遊技球の入賞が期待できるラウンドを含む大当り遊技が確定することを認識することができる。また、変動中予告演出Bは確変大当りBで実行される割合が比較的高く、変動中予告演出Bが出現すれば確変大当りBとなる可能性が高いことを認識することができる。また、変動中予告演出Cは通常大当りおよび確変大当りA〜C,Fのみで実行可能であり、変動中予告演出Cが出現すれば少なくとも見た目上のラウンドが8ラウンド以上である大当り遊技が確定することを認識することができる。また、変動中予告演出Cは確変大当りAで実行される割合が比較的高く、変動中予告演出Cが出現すれば確変大当りAとなる可能性が高いことを認識することができる。
ステップS8003では、具体的には、演出制御用CPU101は、表示結果指定コマンド格納領域に格納されている表示結果指定コマンドにもとづいて、表示結果を特定する。そして、演出制御用CPU101は、特定した表示結果および図42に示す変動中予告演出決定テーブルを用いて、変動中予告演出の有無および演出態様を決定するための乱数を用いた抽選処理を行うことによって、変動中予告演出の有無および演出態様を決定する。
なお、演出図柄の変動表示中に実行する予告演出は、この実施の形態で示した変動中予告演出にかぎらず、様々な予告演出を実行可能である。例えば、演出制御用CPU101は、ステップS8003において、ステップアップ予告演出や、モチーフ表示予告演出、群予告演出、ボタン予告演出、ミニキャラ予告演出などの有無や演出態様を決定するようにしてもよい。
次いで、演出制御用CPU101は、変動パターン、予告演出を実行する場合にはその予告演出に応じたプロセステーブルを選択する(ステップS8004)。そして、選択したプロセステーブルのプロセスデータ1におけるプロセスタイマをスタートさせる(ステップS8005)。
図43は、プロセステーブルの構成例を示す説明図である。プロセステーブルとは、演出制御用CPU101が演出装置の制御を実行する際に参照するプロセスデータが設定されたテーブルである。すなわち、演出制御用CPU101は、プロセステーブルに設定されているプロセスデータに従って演出表示装置9等の演出装置(演出用部品)の制御を行う(ステップS8006)。プロセステーブルは、プロセスタイマ設定値と表示制御実行データ、ランプ制御実行データ、および音番号データの組み合わせが複数集まったデータで構成されている。表示制御実行データには、演出図柄の可変表示の可変表示時間(変動時間)中の変動態様を構成する各変動の態様を示すデータ等(演出図柄の表示態様の他に演出表示装置9の表示画面における演出図柄以外の演出態様を含む。)が記載されている。具体的には、演出表示装置9の表示画面の変更に関わるデータが記載されている。また、プロセスタイマ設定値には、その演出態様での演出時間が設定されている。演出制御用CPU101は、プロセステーブルを参照し、プロセスタイマ設定値に設定されている時間だけ表示制御実行データに設定されている態様で演出図柄を表示させるとともに表示画面に表示されるキャラクタ画像や背景を表示させる制御を行う。また、ランプ制御実行データおよび音番号データに設定されている態様で発光体の点滅を制御するとともに、スピーカ27からの音出力を制御する。
図43に示すプロセステーブルは、演出制御基板80におけるROMに格納されている。また、プロセステーブルは、各変動パターンや予告演出の内容に応じて用意されている。なお、ステップS8003の処理で予告演出を実行することに決定されている場合には、予告演出に対応したデータが設定されてプロセステーブルを選択し、予告演出を実行することに決定されていない場合には、予告演出に対応したデータが設定されていないプロセステーブルを選択する。
また、リーチ演出を伴う変動パターンについて演出制御を実行する場合に用いられるプロセステーブルには、変動開始から所定時間が経過したときに左図柄を停止表示させ、さらに所定時間が経過すると右図柄を停止表示させることを示すプロセスデータが設定されている。なお、停止表示させる図柄をプロセステーブルに設定するのではなく、決定された停止図柄、擬似連や滑り演出における仮停止図柄に応じて、図柄を表示するための画像を合成して生成するようにしてもよい。
次いで、演出制御用CPU101は、変動時間タイマに、変動パターンコマンドで特定される変動時間に相当する値を設定する(ステップS8007)。
そして、演出制御用CPU101は、演出制御プロセスフラグの値を演出図柄変動中処理(ステップS802)に対応した値にする(ステップS8008)。
図44は、演出制御プロセス処理における演出図柄変動中処理(ステップS802)を示すフローチャートである。演出図柄変動中処理において、演出制御用CPU101は、プロセスタイマの値を1減算するとともに(ステップS8101)、変動時間タイマの値を1減算する(ステップS8102)。
また、演出制御用CPU101は、プロセスタイマがタイムアウトしたら(ステップS8103)、プロセスデータの切替を行う。すなわち、プロセステーブルにおける次に設定されているプロセスタイマ設定値をプロセスタイマに設定する(ステップS8104)。また、その次に設定されている表示制御実行データ、ランプ制御実行データ、および音番号データにもとづいて演出装置(演出用部品)に対する制御状態を変更する(ステップS8105)。なお、ステップS8003の予告演出設定処理で変動中予告演出を実行することに決定されている場合には、ステップS8105の処理が実行されることによって演出図柄の変動表示が実行されるとともに変動中予告演出が実行される。
そして、演出制御用CPU101は、変動時間タイマがタイムアウトしていれば(ステップS8106)、演出制御プロセスフラグの値を演出図柄変動停止処理(ステップS803)に応じた値に更新する(ステップS8107)。
図45は、演出制御プロセス処理における演出図柄変動停止処理(ステップS803)を示すフローチャートである。演出図柄変動停止処理において、まず、演出制御用CPU101は、演出図柄の停止図柄を表示していることを示す停止図柄表示フラグがセットされているか否かを確認する(ステップS861)。そして、停止図柄表示フラグがセットされていれば、演出制御用CPU101は、ステップS867に移行する。この実施の形態では、後述するように、演出図柄の停止図柄として大当り図柄を表示した場合には、ステップS866で停止図柄表示フラグがセットされる。そして、ファンファーレ演出を実行するときにステップS868で停止図柄表示フラグがリセットされる。従って、ステップS861で停止図柄表示フラグがセットされているということは、大当り図柄または小当り図柄を停止表示したもののファンファーレ演出をまだ実行していない段階であるので、ステップS862の演出図柄の停止図柄を表示する処理を重ねて実行することなく、ステップS867に移行する。
停止図柄表示フラグがセットされていなければ、演出制御用CPU101は、記憶されている停止図柄(はずれ図柄、大当り図柄、または小当り図柄)を停止表示させる制御を行う(ステップS862)。なお、演出制御用CPU101は、遊技制御用マイクロコンピュータ560からの図柄確定指定コマンドの受信に応じて演出図柄を停止表示する制御を行うようにしてもよい。
次いで、ステップS862で大当り図柄および小当り図柄のいずれも表示しない場合(すなわち、はずれ図柄を表示する場合:ステップS863のN)は、演出制御用CPU101は、所定のフラグをリセットする(ステップS864)。例えば、演出制御用CPU101は、表示結果指定コマンド受信フラグなどのコマンド受信フラグをリセットする。なお、演出制御用CPU101は、コマンド受信フラグを演出制御プロセス処理や第4図柄プロセス処理において参照されたあと直ぐにリセットするようにしてもよい(例えば、図39のステップS811に示すように、変動パターンコマンド受信フラグを確認すると直ちに変動パターンコマンド受信フラグをリセットするようにしてもよい)。そして、演出制御用CPU101は、演出制御プロセスフラグの値を変動パターンコマンド受信待ち処理(ステップS800)に応じた値に更新する(ステップS865)。
ステップS862で大当り図柄または小当り図柄を表示する場合には(ステップS863のY)、演出制御用CPU101は、停止図柄表示フラグをセットし(ステップS866)、ファンファーレフラグ(大当り開始指定コマンド受信フラグ:ステップS622参照)がセットされたか否か確認する(ステップS867)。ファンファーレフラグがセットされたときは(ステップS867のY)、演出制御用CPU101は、停止図柄表示フラグをリセットする(ステップS868)とともに、ファンファーレ演出に応じたプロセスデータを選択する(ステップS869)。そして、プロセスタイマをスタートさせる(ステップS870)。
そして、演出制御用CPU101は、演出制御プロセスフラグの値を大当り表示処理(ステップS804)に対応した値に設定する(ステップS871)。ただし、小当りである場合には、大当りではないのであるから、大当り表示処理(ステップS804)〜大当り終了演出処理(ステップS807)の大当り中の演出を実行するのではなく、ステップS869でセットしたプロセスデータに従って所定の演出期間にわたって小当り遊技に応じた演出を実行し、ステップS800の変動パターンコマンド受信待ち処理に戻るようにすることが好ましい。
図46は、演出制御プロセス処理における大当り表示処理(ステップS804)を示すフローチャートである。大当り表示処理において、演出制御用CPU101は、まず、大入賞口開放中表示コマンドを受信したことを示す大入賞口開放中フラグがセットされているか否か(すなわち、ラウンド1開始時の大入賞口開放中表示コマンドを受信したか否か)を確認する(ステップS1901)。大入賞口開放中フラグがセットされていないときは(ステップS1901のN)、演出制御用CPU101は、プロセスタイマの値を1減算し(ステップS1902)、プロセスデータnの内容に従って演出装置(演出表示装置9、スピーカ27、枠LED28等)の制御を実行する(ステップS1903)。例えば、演出表示装置9において大当り図柄を表示するとともに、大当りが発生したことを示す文字やキャラクタなどを表示する演出が実行される。
次いで、演出制御用CPU101は、プロセスタイマがタイムアウトしていないかどうかを確認し(ステップS1904)、プロセスタイマがタイムアウトしていれば、プロセスデータの切替を行う(ステップS1905)。すなわち、プロセステーブルにおける次に設定されているプロセスデータ(表示制御実行データ、ランプ制御実行データおよび音番号データ)に切り替える。そして、次のプロセスデータにおけるプロセスタイマ設定値をプロセスタイマに設定してプロセスタイマをスタートさせる(ステップS1906)。
大入賞口開放中フラグがセットされているときは(ステップS1901のY)、すなわち、ラウンド1の開始タイミングとなっていれば、演出制御用CPU101は、その大入賞口開放中フラグをリセットする(ステップS1907)。
次いで、演出制御用CPU101は、不整合フラグがセットされているか否かを確認する(ステップS1908)。不整合フラグがセットされていれば、演出制御用CPU101は、特殊演出を含むラウンド中演出に応じたプロセスデータを選択する(ステップS1909)。
ステップS1908や後述するステップS3909で不整合フラグがセットされていたということは、演出図柄の変動開始時に受信していた表示結果指定コマンドと大当り遊技開始時に受信した大当り開始指定コマンドとが不整合であったということである。演出図柄の変動表示中には既に表示結果指定コマンドで特定される表示結果にもとづいて変動中予告演出が実行されている可能性があるのであるから、このような不整合が生じている状態で大当り遊技中に継続示唆演出や継続成功演出、継続失敗演出、確変示唆演出、確変成功演出、確変失敗演出、継続失敗確定演出、復活演出、継続確定演出を実行してしまうと、変動表示中に実行した変動中予告演出との間で演出の不整合が生じてしまうおそれがある。そこで、この実施の形態では、コマンドの不整合が検出された場合には、大当り遊技中に通常とは異なる特殊演出(例えば、継続示唆演出や継続成功演出、継続失敗演出、確変示唆演出、確変成功演出、確変失敗演出、継続失敗確定演出、復活演出、継続確定演出とは異なるキャラクタが登場する演出)を実行することによって、演出の不整合が生じないようにしている。
一方、不整合フラグがセットされていなければ、演出制御用CPU101は、通常のラウンド中演出に応じたプロセスデータを選択する(ステップS1910)。
そして、演出制御用CPU101は、プロセスタイマをスタートさせ(ステップS1911)、演出制御プロセスフラグの値をラウンド中処理(ステップS805)に対応した値に設定する(ステップS1912)。
図47は、演出制御プロセス処理におけるラウンド中処理(ステップS805)を示すフローチャートである。ラウンド中処理において、演出制御用CPU101は、まず、大入賞口開放後指定コマンドを受信したことを示す大入賞口開放後フラグがセットされているか否かを確認する(ステップS2901)。
大入賞口開放後フラグがセットされていないときは(ステップS2901のN)、演出制御用CPU101は、プロセスタイマの値を1減算し(ステップS2902)、プロセスデータnの内容に従って演出装置(演出表示装置9、スピーカ27、枠LED28等)の制御を実行する(ステップS2903)。例えば、通常用のラウンド中演出を実行する場合には、演出表示装置9において大当り表示図柄を表示するとともに、ラウンド数を示す文字やその他のキャラクタなどを表示する演出が実行される。また、例えば、継続示唆演出や継続成功演出、継続失敗演出、確変示唆演出、確変成功演出、確変失敗演出、継続失敗確定演出、復活演出、継続確定演出を含むラウンド中演出に応じたプロセスデータが選択されている場合には、ステップS2903を実行することによって、そのラウンド中において継続示唆演出や継続成功演出、継続失敗演出、確変示唆演出、確変成功演出、確変失敗演出、継続失敗確定演出、復活演出、継続確定演出を実行する。
次いで、演出制御用CPU101は、プロセスタイマがタイムアウトしていないかどうかを確認し(ステップS2904)、プロセスタイマがタイムアウトしていれば、プロセスデータの切替を行う(ステップS2905)。すなわち、プロセステーブルにおける次に設定されているプロセスデータ(表示制御実行データ、ランプ制御実行データおよび音番号データ)に切り替える。そして、次のプロセスデータにおけるプロセスタイマ設定値をプロセスタイマに設定してプロセスタイマをスタートさせる(ステップS2906)。
ステップS2901において大入賞口開放後フラグがセットされているときは(ステップS2901のY)、演出制御用CPU101は、大入賞口開放後フラグをリセットする(ステップS2907)。また、演出制御用CPU101は、インターバル演出に応じたプロセスデータを選択する(ステップS2908)。
そして、演出制御用CPU101は、プロセスタイマをスタートさせ(ステップS2909)、演出制御プロセスフラグの値をラウンド後処理(ステップS806)に対応した値に設定する(ステップS2910)。
図48〜図51は、演出制御プロセス処理におけるラウンド後処理(ステップS806)を示すフローチャートである。ラウンド後処理において、演出制御用CPU101は、まず、大当り終了指定コマンド受信フラグ(ステップS666参照)がセットされているか否かを確認する(ステップS3901)。大当り終了指定コマンド受信フラグがセットされていないときは(ステップS3901のN)、演出制御用CPU101は、大入賞口開放中指定コマンドを受信したことを示す大入賞口開放中フラグがセットされているか否かを確認する(ステップS3902)。大入賞口開放中フラグがセットされていないときは(ステップS3902のN)、演出制御用CPU101は、プロセスタイマの値を1減算し(ステップS3903)、プロセスデータnの内容に従って演出装置(演出表示装置9、スピーカ27、LED25,28等)の制御を実行する(ステップS3904)。例えば、演出表示装置9において大当り表示図柄を表示するとともに、所定のキャラクタなどを表示する態様のインターバル演出が実行される。
次いで、演出制御用CPU101は、プロセスタイマがタイムアウトしていないかどうかを確認し(ステップS3905)、プロセスタイマがタイムアウトしていれば、プロセスデータの切替を行う(ステップS3906)。すなわち、プロセステーブルにおける次に設定されているプロセスデータ(表示制御実行データ、ランプ制御実行データおよび音番号データ)に切り替える。そして、次のプロセスデータにおけるプロセスタイマ設定値をプロセスタイマに設定してプロセスタイマをスタートさせる(ステップS3907)。
大入賞口開放中フラグがセットされているときは(ステップS3902のY)、演出制御用CPU101は、大入賞口開放中フラグをリセットする(ステップS3908)。
次いで、演出制御用CPU101は、不整合フラグがセットされているか否かを確認する(ステップS3909)。不整合フラグがセットされていれば、演出制御用CPU101は、特殊演出を含むラウンド中演出に応じたプロセスデータを選択する(ステップS3910)。
不整合フラグがセットされていなければ、演出制御用CPU101は、大入賞口開放中指定コマンド格納領域に格納されている大入賞口開放中指定コマンドにもとづいて、今回開始するラウンドが継続示唆演出の実行ラウンドであるか否かを確認する(ステップS3911)。具体的には、演出制御用CPU101は、大入賞口開放中指定コマンド格納領域に格納されている大入賞口開放中指定コマンドの種類が大入賞口開放中2指定コマンドである場合には、今回開始するラウンドが継続示唆演出の実行ラウンドであると判定する。
継続示唆演出の実行ラウンドであれば、演出制御用CPU101は、今回開始するラウンドにおいて実行する継続示唆演出の種類を決定する処理を行う(ステップS3912)。図52は、継続示唆演出の種類を決定するための継続示唆演出選択テーブルの具体例を示す説明図である。このうち、図52(A)は、見た目上のラウンドが継続する場合に選択される継続時用の継続示唆演出選択テーブルであり、図52(B)は、見た目上のラウンドが終了する場合に選択される非継続時用の継続示唆演出選択テーブルである。この実施の形態では、図52に示すように、継続示唆演出として継続示唆演出A〜Cの3種類のうちのいずれかの演出が選択されて実行される。また、この実施の形態では、図52(A)に示すように、見た目上のラウンドが継続する場合には、継続示唆演出Cの選択割合が最も高く、次に継続示唆演出Bの選択割合が高く、継続示唆演出Aの選択割合が最も低い。一方、図52(B)に示すように、見た目上のラウンドが終了する場合には、継続示唆演出Aの選択割合が最も高く、次に継続示唆演出Bの選択割合が高く、継続示唆演出Cの選択割合が最も低い。従って、この実施の形態では、継続示唆演出Cが出現した場合に見た目上のラウンドが継続する期待度が最も高くなり、継続示唆演出Aが出現した場合には見た目上のラウンドが終了する可能性が最も高い。
ステップS3912では、演出制御用CPU101は、まず、表示結果指定コマンド格納領域に格納されている表示結果指定コマンドにもとづいて大当りの種別を特定する。なお、演出制御用CPU101は、いずれの大当り開始指定コマンド受信フラグがセットされているかにもとづいて大当りの種別を特定するようにしてもよい。次いで、演出制御用CPU101は、特定した大当りの種別と今回開始するラウンドが第何ラウンドであるかとにもとづいて、見た目上のラウンドが継続する場合であるか否かを判定する。
例えば、演出制御用CPU101は、大当り種別が通常大当りであり今回開始するラウンドがラウンド3、ラウンド7またはラウンド11である場合や、大当り種別が確変大当りAであり今回開始するラウンドがラウンド3、ラウンド7またはラウンド11である場合、大当り種別が確変大当りBであり今回開始するラウンドがラウンド3またはラウンド7である場合、大当り種別が確変大当りCであり今回開始するラウンドがラウンド3である場合、大当り種別が確変大当りFであり今回開始するラウンドがラウンド3である場合には、見た目上のラウンドが継続すると判定する。一方、大当り種別が確変大当りBであり今回開始するラウンドがラウンド11である場合や、大当り種別が確変大当りCであり今回開始するラウンドがラウンド7である場合、大当り種別が確変大当りDであり今回開始するラウンドがラウンド3である場合、大当り種別が確変大当りEであり今回開始するラウンドがラウンド3である場合には、見た目上のラウンドが終了すると判定する。
次いで、演出制御用CPU101は、見た目上のラウンドが継続すると判定した場合には、図52(A)に示す継続時用の継続示唆演出選択テーブルを選択する。一方、見た目上のラウンドが終了すると判定した場合には、図52(B)に示す非継続時用の継続示唆演出選択テーブルを選択する。そして、演出制御用CPU101は、選択した継続示唆演出選択テーブルを用いて、継続示唆演出の種類を決定するための乱数にもとづく抽選処理を行い、継続示唆演出の種類を決定する。
次いで、演出制御用CPU101は、継続示唆演出の種類の決定結果に応じて、いずれかの継続示唆演出フラグをセットする(ステップS3913)。例えば、演出制御用CPU101は、継続示唆演出Aを実行することに決定した場合には、継続示唆演出Aを決定したことを示す継続示唆演出Aフラグをセットし、継続示唆演出Bを実行することに決定した場合には、継続示唆演出Bを決定したことを示す継続示唆演出Bフラグをセットし、継続示唆演出Cを実行することに決定した場合には、継続示唆演出Cを決定したことを示す継続示唆演出Cフラグをセットする。
次いで、演出制御用CPU101は、今回開始するラウンドにおいて大当り中予告演出を実行するか否かおよび大当り中予告演出の種類を決定する(ステップS3914)。なお、大当り中予告演出とは、大当り遊技に関して有利度が高い特定状態(本例では、大入賞口の開放時間が30秒と長く遊技球の入賞が期待できるラウンドが継続すること(見た目上のラウンドが継続すること)や、大当り遊技終了後に確変状態に制御されること)に制御されることを予告する予告演出である。なお、この実施の形態では、特定状態が見た目上のラウンドが継続することや、大当り遊技終了後に確変状態に制御される場合を示しているが、この実施の形態で示したものにかぎられない。例えば、大当り中予告演出は、特定状態として、高速開放制御に移行した後に見た目上のラウンドが復活することを予告したり、大当り遊技終了後に時短状態に制御されることを予告したりするものであってもよい。
図53は、大当り中予告演出の有無および種類を決定するための大当り中予告演出決定テーブルの具体例を示す説明図である。このうち、図53(A)は、見た目上のラウンドが継続する場合に選択される継続時用の大当り中予告演出決定テーブルであり、図53(B)は、見た目上のラウンドが終了する場合に選択される非継続時用の大当り中予告演出決定テーブルであり、図53(C)は、大当り遊技終了後に確変状態に制御される場合(すなわち、確変大当りAである場合)に選択される確変大当り用の大当り中予告演出決定テーブルであり、図53(C)は、大当り遊技終了後に確変状態に制御されない場合(すなわち、通常大当りである場合)に選択される通常大当り用の大当り中予告演出決定テーブルである。
この実施の形態では、図53に示すように、大当り中予告演出として大当り中予告演出A〜Cの3種類のうちのいずれかの演出が選択されて実行される。なお、例えば、大当り中予告演出Aが決定された場合には、演出表示装置9において背景画面が所定の風景の背景画面Aに切り替わるような演出が実行され、大当り中予告演出Bが決定された場合には、演出表示装置9において背景画面Aとは異なる風景の背景画面Bに切り替わるような演出が実行され、大当り中予告演出Cが決定された場合には、演出表示装置9において背景画面Aおよび背景画面Bとは異なる背景画面Cに切り替わるような演出が実行される。なお、大当り中予告演出の態様は、この実施の形態で示したものにかぎらず、例えば、大当り中予告演出用の所定のキャラクタが登場する演出を実行したり、所定のストーリーが展開していくような演出を実行するなど様々な態様の演出を実行することが可能である。
また、この実施の形態では、図53(B)に示すように、見た目上のラウンドが終了する場合には、大当り中予告演出の実行割合が30%であるのに対して、図53(A)に示すように、見た目上のラウンドが継続する場合には、大当り中予告演出の実行割合が70%と高い。また、この実施の形態では、図53(A)に示すように、見た目上のラウンドが継続する場合には、大当り中予告演出Cの選択割合が最も高く、次に大当り中予告演出Bの選択割合が高く、大当り中予告演出Aの選択割合が最も低い。一方、図53(B)に示すように、見た目上のラウンドが終了する場合には、大当り中予告演出Aの選択割合が最も高く、次に大当り中予告演出Bの選択割合が高く、大当り中予告演出Cの選択割合が最も低い。従って、この実施の形態では、大当り中予告演出Cが出現した場合に見た目上のラウンドが継続する期待度が最も高くなり、大当り中予告演出Aが出現した場合には見た目上のラウンドが終了する可能性が最も高い。
ステップS3914では、演出制御用CPU101は、まず、表示結果指定コマンド格納領域に格納されている表示結果指定コマンドにもとづいて大当りの種別を特定する。なお、演出制御用CPU101は、いずれの大当り開始指定コマンド受信フラグがセットされているかにもとづいて大当りの種別を特定するようにしてもよい。次いで、演出制御用CPU101は、特定した大当りの種別と今回開始するラウンドが第何ラウンドであるかとにもとづいて、見た目上のラウンドが継続する場合であるか否かを判定する。
例えば、演出制御用CPU101は、大当り種別が通常大当りであり今回開始するラウンドがラウンド3、ラウンド7またはラウンド11である場合や、大当り種別が確変大当りAであり今回開始するラウンドがラウンド3、ラウンド7またはラウンド11である場合、大当り種別が確変大当りBであり今回開始するラウンドがラウンド3またはラウンド7である場合、大当り種別が確変大当りCであり今回開始するラウンドがラウンド3である場合、大当り種別が確変大当りFであり今回開始するラウンドがラウンド3である場合には、見た目上のラウンドが継続すると判定する。一方、大当り種別が確変大当りBであり今回開始するラウンドがラウンド11である場合や、大当り種別が確変大当りCであり今回開始するラウンドがラウンド7である場合、大当り種別が確変大当りDであり今回開始するラウンドがラウンド3である場合、大当り種別が確変大当りEであり今回開始するラウンドがラウンド3である場合には、見た目上のラウンドが終了すると判定する。
次いで、演出制御用CPU101は、見た目上のラウンドが継続すると判定した場合には、図53(A)に示す継続時用の大当り中予告演出決定テーブルを選択する。一方、見た目上のラウンドが終了すると判定した場合には、図53(B)に示す非継続時用の大当り中予告演出決定テーブルを選択する。そして、演出制御用CPU101は、選択した大当り中予告演出決定テーブルを用いて、大当り中予告演出の有無および種類を決定するための乱数にもとづく抽選処理を行い、大当り中予告演出の有無および種類を決定する。
そして、演出制御用CPU101は、決定した継続示唆演出および大当り中予告演出を含むラウンド中演出に応じたプロセスデータを選択する(ステップS3915)。
継続示唆演出の実行ラウンドでなければ(ステップS9311のN)、演出制御用CPU101は、大入賞口開放中指定コマンド格納領域に格納されている大入賞口開放中指定コマンドにもとづいて、今回開始するラウンドが継続成功演出の実行ラウンドであるか否かを確認する(ステップS3916)。具体的には、演出制御用CPU101は、大入賞口開放中指定コマンド格納領域に格納されている大入賞口開放中指定コマンドの種類が大入賞口開放中3指定コマンドである場合には、今回開始するラウンドが継続成功演出の実行ラウンドであると判定する。
継続成功演出の実行ラウンドであれば、演出制御用CPU101は、継続成功演出を含むラウンド中演出に応じたプロセスデータを選択する(ステップS3917)。なお、この実施の形態では、継続成功演出には継続成功演出A〜Cの3種類があるのであるが、ステップS3917では、演出制御用CPU101は、まず、セットされている継続示唆演出フラグが継続示唆演出Aフラグ、継続示唆演出Bフラグまたは継続示唆演出Cフラグのいずれであるかを確認する。そして、演出制御用CPU101は、継続示唆演出Aフラグがセットされていれば、継続成功演出Aを含むラウンド中演出に応じたプロセスデータを選択し、継続示唆演出Bフラグがセットされていれば、継続成功演出Bを含むラウンド中演出に応じたプロセスデータを選択し、継続示唆演出Cフラグがセットされていれば、継続成功演出Cを含むラウンド中演出に応じたプロセスデータを選択する。そして、演出制御用CPU101は、セットされていた継続示唆演出フラグをリセットする(ステップS3918)。
継続成功演出の実行ラウンドでなければ(ステップS9316のN)、演出制御用CPU101は、大入賞口開放中指定コマンド格納領域に格納されている大入賞口開放中指定コマンドにもとづいて、今回開始するラウンドが継続失敗演出の実行ラウンドであるか否かを確認する(ステップS3919)。具体的には、演出制御用CPU101は、大入賞口開放中指定コマンド格納領域に格納されている大入賞口開放中指定コマンドの種類が大入賞口開放中4指定コマンドである場合には、今回開始するラウンドが継続失敗演出の実行ラウンドであると判定する。
継続失敗演出の実行ラウンドであれば、演出制御用CPU101は、継続失敗演出を含むラウンド中演出に応じたプロセスデータを選択する(ステップS3920)。なお、この実施の形態では、継続失敗演出には継続失敗演出A〜Cの3種類があるのであるが、ステップS3920では、演出制御用CPU101は、まず、セットされている継続示唆演出フラグが継続示唆演出Aフラグ、継続示唆演出Bフラグまたは継続示唆演出Cフラグのいずれであるかを確認する。そして、演出制御用CPU101は、継続示唆演出Aフラグがセットされていれば、継続失敗演出Aを含むラウンド中演出に応じたプロセスデータを選択し、継続示唆演出Bフラグがセットされていれば、継続失敗演出Bを含むラウンド中演出に応じたプロセスデータを選択し、継続示唆演出Cフラグがセットされていれば、継続失敗演出Cを含むラウンド中演出に応じたプロセスデータを選択する。そして、演出制御用CPU101は、セットされていた継続示唆演出フラグをリセットする(ステップS3921)。
継続失敗演出の実行ラウンドでなければ(ステップS3919のN)、演出制御用CPU101は、大入賞口開放中指定コマンド格納領域に格納されている大入賞口開放中指定コマンドにもとづいて、今回開始するラウンドが確変示唆演出の実行ラウンドであるか否かを確認する(ステップS3922)。具体的には、演出制御用CPU101は、大入賞口開放中指定コマンド格納領域に格納されている大入賞口開放中指定コマンドの種類が大入賞口開放中5指定コマンドである場合には、今回開始するラウンドが確変示唆演出の実行ラウンドであると判定する。
確変示唆演出の実行ラウンドであれば、演出制御用CPU101は、今回開始するラウンドにおいて実行する確変示唆演出の種類を決定する処理を行う(ステップS3923)。図54は、確変示唆演出の種類を決定するための確変示唆演出選択テーブルの具体例を示す説明図である。このうち、図54(A)は、大当り遊技終了後に確変状態に制御される場合(確変大当りAの場合)に選択される確変大当り用の確変示唆演出選択テーブルであり、図54(B)は、大当り遊技終了後に確変状態に制御されない場合(通常大当りの場合)に選択される通常大当り用の確変示唆演出選択テーブルである。この実施の形態では、図54に示すように、確変示唆演出として確変示唆演出A〜Cの3種類のうちのいずれかの演出が選択されて実行される。また、この実施の形態では、図54(A)に示すように、大当り遊技終了後に確変状態に制御される場合には、確変示唆演出Cの選択割合が最も高く、次に確変示唆演出Bの選択割合が高く、確変示唆演出Aの選択割合が最も低い。一方、図54(B)に示すように、大当り遊技終了後に確変状態に制御されない場合には、確変示唆演出Aの選択割合が最も高く、次に確変示唆演出Bの選択割合が高く、確変示唆演出Cの選択割合が最も低い。従って、この実施の形態では、確変示唆演出Cが出現した場合に大当り遊技終了後に確変状態に制御される期待度が最も高くなり、確変示唆演出Aが出現した場合には大当り遊技終了後に確変状態に制御されない可能性が最も高い。
ステップS3923では、演出制御用CPU101は、まず、表示結果指定コマンド格納領域に格納されている表示結果指定コマンドにもとづいて大当りの種別を特定する(本例では、通常大当りであるか確変大当りAであるかを特定する)。なお、演出制御用CPU101は、いずれの大当り開始指定コマンド受信フラグがセットされているかにもとづいて大当りの種別を特定するようにしてもよい。
次いで、演出制御用CPU101は、大当りの種別が確変大当りAである判定した場合には、図54(A)に示す確変大当り用の確変示唆演出選択テーブルを選択する。一方、大当りの種別が通常大当りであると判定した場合には、図54(B)に示す通常大当り用の確変示唆演出選択テーブルを選択する。そして、演出制御用CPU101は、選択した確変示唆演出選択テーブルを用いて、確変示唆演出の種類を決定するための乱数にもとづく抽選処理を行い、確変示唆演出の種類を決定する。
次いで、演出制御用CPU101は、確変示唆演出の種類の決定結果に応じて、いずれかの確変示唆演出フラグをセットする(ステップS3924)。例えば、演出制御用CPU101は、確変示唆演出Aを実行することに決定した場合には、確変示唆演出Aを決定したことを示す確変示唆演出Aフラグをセットし、確変示唆演出Bを実行することに決定した場合には、確変示唆演出Bを決定したことを示す確変示唆演出Bフラグをセットし、確変示唆演出Cを実行することに決定した場合には、確変示唆演出Cを決定したことを示す確変示唆演出Cフラグをセットする。
次いで、演出制御用CPU101は、今回開始するラウンドにおいて大当り中予告演出を実行するか否かおよび大当り中予告演出の種類を決定する(ステップS3925)。
また、この実施の形態では、図53(D)に示すように、大当り遊技終了後に確変状態に制御されない場合には、大当り中予告演出の実行割合が30%であるのに対して、図53(C)に示すように、大当り遊技終了後に確変状態に制御される場合には、大当り中予告演出の実行割合が70%と高い。また、この実施の形態では、図53(C)に示すように、大当り遊技終了後に確変状態に制御される場合には、大当り中予告演出Cの選択割合が最も高く、次に大当り中予告演出Bの選択割合が高く、大当り中予告演出Aの選択割合が最も低い。一方、図53(D)に示すように、大当り遊技終了後に確変状態に制御されない場合には、大当り中予告演出Aの選択割合が最も高く、次に大当り中予告演出Bの選択割合が高く、大当り中予告演出Cの選択割合が最も低い。従って、この実施の形態では、大当り中予告演出Cが出現した場合に大当り遊技終了後に確変状態に制御される期待度が最も高くなり、大当り中予告演出Aが出現した場合には大当り遊技終了後に確変状態に制御されない可能性が最も高い。
ステップS3925では、演出制御用CPU101は、まず、表示結果指定コマンド格納領域に格納されている表示結果指定コマンドにもとづいて大当りの種別を特定する(本例では、通常大当りであるか確変大当りAであるかを特定する)。なお、演出制御用CPU101は、いずれの大当り開始指定コマンド受信フラグがセットされているかにもとづいて大当りの種別を特定するようにしてもよい。
次いで、演出制御用CPU101は、大当りの種別が確変大当りAである判定した場合には、図53(C)に示す確変大当り用の大当り中予告演出決定テーブルを選択する。一方、大当りの種別が通常大当りであると判定した場合には、図53(D)に示す通常大当り用の大当り中予告演出決定テーブルを選択する。そして、演出制御用CPU101は、選択した大当り中予告演出決定テーブルを用いて、大当り中予告演出の有無および種類を決定するための乱数にもとづく抽選処理を行い、大当り中予告演出の有無および種類を決定する。
そして、演出制御用CPU101は、決定した確変示唆演出および大当り中予告演出を含むラウンド中演出に応じたプロセスデータを選択する(ステップS3926)。
確変示唆演出の実行ラウンドでなければ(ステップS9322のN)、演出制御用CPU101は、大入賞口開放中指定コマンド格納領域に格納されている大入賞口開放中指定コマンドにもとづいて、今回開始するラウンドが確変成功演出の実行ラウンドであるか否かを確認する(ステップS3927)。具体的には、演出制御用CPU101は、大入賞口開放中指定コマンド格納領域に格納されている大入賞口開放中指定コマンドの種類が大入賞口開放中6指定コマンドである場合には、今回開始するラウンドが確変成功演出の実行ラウンドであると判定する。
確変成功演出の実行ラウンドであれば、演出制御用CPU101は、確変成功演出を含むラウンド中演出に応じたプロセスデータを選択する(ステップS3928)。なお、この実施の形態では、確変成功演出には確変成功演出A〜Cの3種類があるのであるが、ステップS3928では、演出制御用CPU101は、まず、セットされている確変示唆演出フラグが確変示唆演出Aフラグ、確変示唆演出Bフラグまたは確変示唆演出Cフラグのいずれであるかを確認する。そして、演出制御用CPU101は、確変示唆演出Aフラグがセットされていれば、確変成功演出Aを含むラウンド中演出に応じたプロセスデータを選択し、確変示唆演出Bフラグがセットされていれば、確変成功演出Bを含むラウンド中演出に応じたプロセスデータを選択し、確変示唆演出Cフラグがセットされていれば、確変成功演出Cを含むラウンド中演出に応じたプロセスデータを選択する。そして、演出制御用CPU101は、セットされていた確変示唆演出フラグをリセットする(ステップS3929)。
確変成功演出の実行ラウンドでなければ(ステップS9327のN)、演出制御用CPU101は、大入賞口開放中指定コマンド格納領域に格納されている大入賞口開放中指定コマンドにもとづいて、今回開始するラウンドが確変失敗演出の実行ラウンドであるか否かを確認する(ステップS3930)。具体的には、演出制御用CPU101は、大入賞口開放中指定コマンド格納領域に格納されている大入賞口開放中指定コマンドの種類が大入賞口開放中7指定コマンドである場合には、今回開始するラウンドが確変失敗演出の実行ラウンドであると判定する。
確変失敗演出の実行ラウンドであれば、演出制御用CPU101は、確変失敗演出を含むラウンド中演出に応じたプロセスデータを選択する(ステップS3931)。なお、この実施の形態では、確変失敗演出には確変失敗演出A〜Cの3種類があるのであるが、ステップS3931では、演出制御用CPU101は、まず、セットされている確変示唆演出フラグが確変示唆演出Aフラグ、確変示唆演出Bフラグまたは確変示唆演出Cフラグのいずれであるかを確認する。そして、演出制御用CPU101は、確変示唆演出Aフラグがセットされていれば、確変失敗演出Aを含むラウンド中演出に応じたプロセスデータを選択し、確変示唆演出Bフラグがセットされていれば、確変失敗演出Bを含むラウンド中演出に応じたプロセスデータを選択し、確変示唆演出Cフラグがセットされていれば、確変失敗演出Cを含むラウンド中演出に応じたプロセスデータを選択する。そして、演出制御用CPU101は、セットされていた確変示唆演出フラグをリセットする(ステップS3932)。
確変失敗演出の実行ラウンドでなければ(ステップS9330のN)、演出制御用CPU101は、大入賞口開放中指定コマンド格納領域に格納されている大入賞口開放中指定コマンドにもとづいて、今回開始するラウンドが継続失敗確定演出の実行ラウンドであるか否かを確認する(ステップS3933)。具体的には、演出制御用CPU101は、大入賞口開放中指定コマンド格納領域に格納されている大入賞口開放中指定コマンドの種類が大入賞口開放中8指定コマンドである場合には、今回開始するラウンドが継続失敗確定演出の実行ラウンドであると判定する。
継続失敗確定演出の実行ラウンドであれば、演出制御用CPU101は、継続失敗確定演出を含むラウンド中演出に応じたプロセスデータを選択する(ステップS3934)。なお、継続失敗確定演出が実行される場合には、ステップS3934で選択したプロセスデータに従ってラウンド中処理のステップS2903の処理が実行されることによって、そのラウンド中において継続失敗確定演出が実行される。この場合、例えば、「ラウンド終了確定!!」などの見た目上のラウンドが終了したことが確定したことを示唆するような文字列が表示される態様で継続失敗確定演出が実行される。
継続失敗確定演出の実行ラウンドでなければ(ステップS9333のN)、演出制御用CPU101は、大入賞口開放中指定コマンド格納領域に格納されている大入賞口開放中指定コマンドにもとづいて、今回開始するラウンドが復活演出の実行ラウンドであるか否かを確認する(ステップS3935)。具体的には、演出制御用CPU101は、大入賞口開放中指定コマンド格納領域に格納されている大入賞口開放中指定コマンドの種類が大入賞口開放中9指定コマンドである場合には、今回開始するラウンドが復活演出の実行ラウンドであると判定する。
復活演出の実行ラウンドであれば、演出制御用CPU101は、復活演出を含むラウンド中演出に応じたプロセスデータを選択する(ステップS3936)。なお、復活演出が実行される場合には、ステップS3936で選択したプロセスデータに従ってラウンド中処理のステップS2903の処理が実行されることによって、そのラウンド中において復活演出が実行される。この場合、例えば、「ラウンド復活!!」などの見た目上のラウンドが復活したことを示唆するような文字列が表示される態様で復活演出が実行される。
復活演出の実行ラウンドでなければ(ステップS9335のN)、演出制御用CPU101は、大入賞口開放中指定コマンド格納領域に格納されている大入賞口開放中指定コマンドにもとづいて、今回開始するラウンドが継続確定演出の実行ラウンドであるか否かを確認する(ステップS3937)。具体的には、演出制御用CPU101は、大入賞口開放中指定コマンド格納領域に格納されている大入賞口開放中指定コマンドの種類が大入賞口開放中10指定コマンドである場合には、今回開始するラウンドが継続確定演出の実行ラウンドであると判定する。
継続確定演出の実行ラウンドであれば、演出制御用CPU101は、継続確定演出を含むラウンド中演出に応じたプロセスデータを選択する(ステップS3938)。なお、継続確定演出が実行される場合には、ステップS3938で選択したプロセスデータに従ってラウンド中処理のステップS2903の処理が実行されることによって、そのラウンド中において継続確定演出が実行される。この場合、例えば、「ラウンド16までの継続が確定!!」などの見た目上のラウンドがラウンド16まで継続することが確定したことを示唆するような文字列が表示される態様で継続確定演出が実行される。
継続確定演出の実行ラウンドでもなければ(ステップS3937のN)、すなわち、大入賞口開放中指定コマンド格納領域に格納されている大入賞口開放中指定コマンドの種類が大入賞口開放中1指定コマンドであった場合には、演出制御用CPU101は、通常のラウンド中演出に応じたプロセスデータを選択する(ステップS3939)。
次いで、演出制御用CPU101は、プロセスタイマをスタートさせる(ステップS3940)。そして、演出制御用CPU101は、演出制御プロセスフラグの値をラウンド中処理(ステップS805)に対応した値に設定する(ステップS3941)。
ステップS3901において大当り終了指定コマンド受信フラグがセットされたときは(ステップS3901のY)、演出制御用CPU101は、大当り終了指定コマンド受信フラグをリセットする(ステップS3942)。次いで、演出制御用CPU101は、エンディング演出に応じたプロセスデータを選択する(ステップS3943)。また、演出制御用CPU101は、演出期間計測タイマをスタートさせるとともに、プロセスタイマをスタートさせる(ステップS3944)。そして、演出制御用CPU101は、演出制御プロセスフラグの値を大当り終了演出処理(ステップS807)に対応した値に設定する(ステップS3945)。
図55は、演出制御プロセス処理における大当り終了演出処理(ステップS807)を示すフローチャートである。大当り終了演出処理において、演出制御用CPU101は、まず、大当り遊技の終了時に実行するエンディング演出の演出期間を計測するための演出期間計測タイマの値を1減算する(ステップS971)。なお、演出期間計測タイマは、ラウンド後処理(ステップS806参照)において、大当り遊技の全てのラウンドを終了したことにもとづいてセットされる。次いで、演出制御用CPU101は、演出期間計測タイマがタイムアウトしたか否かを確認する(ステップS972)。
演出期間計測タイマがタイムアウトしていないときは(ステップS972のN)、演出制御用CPU101は、プロセスタイマの値を1減算し(ステップS973)、プロセスデータnの内容に従って演出装置(演出表示装置9、スピーカ27等)を制御する処理を実行する(ステップS974)。例えば、大当りが終了することを表示したり、所定のキャラクタを表示させたりする演出を実行する。
そして、演出制御用CPU101は、プロセスタイマがタイムアウトしていないかどうかを確認し(ステップS975)、プロセスタイマがタイムアウトしていれば、プロセスデータの切替を行う(ステップS976)。そして、次のプロセスデータにおけるプロセスタイマ設定値をプロセスタイマに設定してプロセスタイマをスタートさせる(ステップS977)。
演出期間計測タイマがタイムアウトしていれば(ステップS972のY)、演出制御用CPU101は、所定のフラグをリセットする(ステップS978)。例えば、演出制御用CPU101は、第1図柄変動指定コマンド受信フラグや第2図柄変動指定コマンド受信フラグなどのコマンド受信フラグをリセットする。そして、演出制御用CPU101は、演出制御プロセスフラグの値を変動パターンコマンド受信待ち処理(ステップS800)に応じた値に更新する(ステップS979)。
次に、大当り遊技中に実行されるラウンドが継続するか否かを煽る演出や確変状態となるか否かを煽る演出の演出態様について説明する。図56および図57は、大当り遊技中に実行されるラウンドが継続するか否かを煽る演出や確変状態となるか否かを煽る演出の演出態様の具体例を示す説明図である。なお、図56および図57において、(1)(2)(3)・・・の順に演出画面の態様が遷移する。また、図56および図57では、一例として、確変大当りAにもとづく大当り遊技中に実行されるラウンドが継続するか否かを煽る演出や確変状態となるか否かを煽る演出を示しているが、通常大当りや確変大当りB〜Fもとづく大当り遊技中に実行される場合も同様である。
図56(1)に示すように、左中右に同じ図柄(本例では、「6」)が揃った状態で大当り図柄が停止表示されると、例えば、図56(2)に示すように、「大当り!!」などの文字列が表示され、大当りが発生したことが報知される。次いで、ラウンド1を指定する大入賞口開放中コマンドを受信したことにもとづいて、図56(3)に示すように、例えば、演出表示装置9において大当り図柄(本例では、「666」)を表示するとともに、ラウンド数を示す「ラウンド1」の文字列が表示され、ラウンド1のラウンド中演出が実行される。次いで、ラウンド1を終了した後、さらにラウンド2を指定する大入賞口開放中コマンドを受信したことにもとづいて、図56(4)に示すように、例えば、演出表示装置9において大当り図柄(本例では、「666」)を表示するとともに、ラウンド数を示す「ラウンド2」の文字列が表示され、ラウンド2のラウンド中演出が実行される。
次いで、ラウンド2を終了した後、さらにラウンド3を指定する大入賞口開放中コマンドを受信したことにもとづいて、ラウンド3のラウンド中演出が実行される。ただし、この場合、継続示唆演出の実行を指定する大入賞口開放中2指定コマンドを受信したことにもとづいて、継続示唆演出の実行ラウンドであると特定され(ステップS3911参照)、図56(5)に示すように、味方のキャラクタと敵のキャラクタとがバトルを行うような態様の継続示唆演出が実行される(ステップS3915参照)。なお、図56(5)に示す例では、継続示唆演出の種類として継続示唆演出Cが決定され(ステップS3912参照)、味方のキャラクタとしてキャラクタCが登場する継続示唆演出Cが実行される場合が示されている。また、継続示唆演出の実行ラウンドでは、大当り中予告演出を実行することも可能であり、大当り中予告演出を実行することに決定した場合には(ステップS3914参照)、図56(5)に示す継続示唆演出の実行ラウンドにおいて、例えば、背景画面が切り替わるような態様で大当り中予告演出が実行される。
次いで、ラウンド3を終了した後、さらにラウンド4を指定する大入賞口開放中コマンドを受信したことにもとづいて、ラウンド4のラウンド中演出が実行される。ただし、この場合、継続成功演出の実行を指定する大入賞口開放中3指定コマンドを受信したことにもとづいて、継続成功演出の実行ラウンドであると特定され(ステップS3916参照)、図56(6)に示すように、味方のキャラクタがバトルに勝利するような態様の継続成功演出が実行される(ステップS3917参照)。なお、図56(6)に示す例では、1つ前のラウンドでキャラクタCが登場する継続示唆演出Cが実行されたことにもとづいて、味方のキャラクタとしてキャラクタCが登場する継続成功演出Cが実行される場合が示されている。
なお、確変大当りDにもとづく大当り遊技を実行している場合には、見た目上のラウンドが4ラウンドで終了することから、図56(6)では、継続失敗演出の実行を指定する大入賞口開放中4指定コマンドを受信したことにもとづいて、継続失敗演出の実行ラウンドであると特定され(ステップS3919参照)、味方のキャラクタがバトルに敗北するような態様の継続失敗演出が実行されることになる(ステップS3920参照)。
次いで、ラウンド4を終了した後、さらにラウンド5を指定する大入賞口開放中コマンドを受信したことにもとづいて、図56(7)に示すように、例えば、演出表示装置9において大当り図柄(本例では、「666」)を表示するとともに、ラウンド数を示す「ラウンド5」の文字列が表示され、ラウンド5のラウンド中演出が実行される。次いで、ラウンド5を終了した後、さらにラウンド6を指定する大入賞口開放中コマンドを受信したことにもとづいて、図56(8)に示すように、例えば、演出表示装置9において大当り図柄(本例では、「666」)を表示するとともに、ラウンド数を示す「ラウンド10」の文字列が表示され、ラウンド6のラウンド中演出が実行される。
次いで、ラウンド6を終了した後、さらにラウンド7を指定する大入賞口開放中コマンドを受信したことにもとづいて、ラウンド7のラウンド中演出が実行される。ただし、この場合、継続示唆演出の実行を指定する大入賞口開放中2指定コマンドを受信したことにもとづいて、継続示唆演出の実行ラウンドであると特定され(ステップS3911参照)、図56(9)に示すように、味方のキャラクタと敵のキャラクタとがバトルを行うような態様の継続示唆演出が実行される(ステップS3915参照)。なお、図56(9)に示す例では、継続示唆演出の種類として継続示唆演出Aが決定され(ステップS3912参照)、味方のキャラクタとしてキャラクタAが登場する継続示唆演出Aが実行される場合が示されている。また、継続示唆演出の実行ラウンドでは、大当り中予告演出を実行することも可能であり、大当り中予告演出を実行することに決定した場合には(ステップS3914参照)、図56(9)に示す継続示唆演出の実行ラウンドにおいて、例えば、背景画面が切り替わるような態様で大当り中予告演出が実行される。
次いで、ラウンド7を終了した後、さらにラウンド8を指定する大入賞口開放中コマンドを受信したことにもとづいて、ラウンド8のラウンド中演出が実行される。ただし、この場合、継続成功演出の実行を指定する大入賞口開放中3指定コマンドを受信したことにもとづいて、継続成功演出の実行ラウンドであると特定され(ステップS3916参照)、図56(10)に示すように、味方のキャラクタがバトルに勝利するような態様の継続成功演出が実行される(ステップS3917参照)。なお、図56(10)に示す例では、1つ前のラウンドでキャラクタAが登場する継続示唆演出Aが実行されたことにもとづいて、味方のキャラクタとしてキャラクタAが登場する継続成功演出Aが実行される場合が示されている。
なお、確変大当りCにもとづく大当り遊技を実行している場合には、見た目上のラウンドが8ラウンドで終了することから、図56(10)では、継続失敗演出の実行を指定する大入賞口開放中4指定コマンドを受信したことにもとづいて、継続失敗演出の実行ラウンドであると特定され(ステップS3919参照)、味方のキャラクタがバトルに敗北するような態様の継続失敗演出が実行されることになる(ステップS3920参照)。
次いで、ラウンド8を終了した後、さらにラウンド9を指定する大入賞口開放中コマンドを受信したことにもとづいて、図57(1)に示すように、例えば、演出表示装置9において大当り図柄(本例では、「666」)を表示するとともに、ラウンド数を示す「ラウンド9」の文字列が表示され、ラウンド9のラウンド中演出が実行される。次いで、ラウンド9を終了した後、さらにラウンド10を指定する大入賞口開放中コマンドを受信したことにもとづいて、図57(2)に示すように、例えば、演出表示装置9において大当り図柄(本例では、「666」)を表示するとともに、ラウンド数を示す「ラウンド10」の文字列が表示され、ラウンド10のラウンド中演出が実行される。
次いで、ラウンド10を終了した後、さらにラウンド11を指定する大入賞口開放中コマンドを受信したことにもとづいて、ラウンド11のラウンド中演出が実行される。ただし、この場合、継続示唆演出の実行を指定する大入賞口開放中2指定コマンドを受信したことにもとづいて、継続示唆演出の実行ラウンドであると特定され(ステップS3911参照)、図57(3)に示すように、味方のキャラクタと敵のキャラクタとがバトルを行うような態様の継続示唆演出が実行される(ステップS3915参照)。なお、図57(3)に示す例では、継続示唆演出の種類として継続示唆演出Bが決定され(ステップS3912参照)、味方のキャラクタとしてキャラクタBが登場する継続示唆演出Bが実行される場合が示されている。また、継続示唆演出の実行ラウンドでは、大当り中予告演出を実行することも可能であり、大当り中予告演出を実行することに決定した場合には(ステップS3914参照)、図57(3)に示す継続示唆演出の実行ラウンドにおいて、例えば、背景画面が切り替わるような態様で大当り中予告演出が実行される。
次いで、ラウンド11を終了した後、さらにラウンド12を指定する大入賞口開放中コマンドを受信したことにもとづいて、ラウンド12のラウンド中演出が実行される。ただし、この場合、継続成功演出の実行を指定する大入賞口開放中3指定コマンドを受信したことにもとづいて、継続成功演出の実行ラウンドであると特定され(ステップS3916参照)、図57(4)に示すように、味方のキャラクタがバトルに勝利するような態様の継続成功演出が実行される(ステップS3917参照)。なお、図57(4)に示す例では、1つ前のラウンドでキャラクタBが登場する継続示唆演出Bが実行されたことにもとづいて、味方のキャラクタとしてキャラクタBが登場する継続成功演出Bが実行される場合が示されている。
なお、確変大当りBにもとづく大当り遊技を実行している場合には、見た目上のラウンドが12ラウンドで終了することから、図57(4)では、継続失敗演出の実行を指定する大入賞口開放中4指定コマンドを受信したことにもとづいて、継続失敗演出の実行ラウンドであると特定され(ステップS3919参照)、味方のキャラクタがバトルに敗北するような態様の継続失敗演出が実行されることになる(ステップS3920参照)。
次いで、ラウンド12を終了した後、さらにラウンド13を指定する大入賞口開放中コマンドを受信したことにもとづいて、図57(5)に示すように、例えば、演出表示装置9において大当り図柄(本例では、「666」)を表示するとともに、ラウンド数を示す「ラウンド13」の文字列が表示され、ラウンド13のラウンド中演出が実行される。
次いで、ラウンド13を終了した後、さらにラウンド14を指定する大入賞口開放中コマンドを受信したことにもとづいて、ラウンド14のラウンド中演出が実行される。ただし、この場合、確変示唆演出の実行を指定する大入賞口開放中5指定コマンドを受信したことにもとづいて、確変示唆演出の実行ラウンドであると特定され(ステップS3922参照)、図57(6)に示すように、味方のキャラクタと敵のキャラクタとがバトルを行うような態様の確変示唆演出が実行される(ステップS3926参照)。なお、図57(6)に示す例では、確変示唆演出の種類として確変示唆演出Cが決定され(ステップS3923参照)、味方のキャラクタとしてキャラクタCが登場する確変示唆演出Cが実行される場合が示されている。また、確変示唆演出の実行ラウンドでは、大当り中予告演出を実行することも可能であり、大当り中予告演出を実行することに決定した場合には(ステップS3925参照)、図57(6)に示す確変示唆演出の実行ラウンドにおいて、例えば、背景画面が切り替わるような態様で大当り中予告演出が実行される。
次いで、ラウンド14を終了した後、さらにラウンド15を指定する大入賞口開放中コマンドを受信したことにもとづいて、ラウンド15のラウンド中演出が実行される。ただし、この場合、確変成功演出の実行を指定する大入賞口開放中6指定コマンドを受信したことにもとづいて、確変成功演出の実行ラウンドであると特定され(ステップS3927参照)、図57(7)に示すように、味方のキャラクタがバトルに勝利するような態様の確変成功演出が実行される(ステップS3928参照)。なお、図57(7)に示す例では、1つ前のラウンドでキャラクタCが登場する確変示唆演出Cが実行されたことにもとづいて、味方のキャラクタとしてキャラクタCが登場する確変成功演出Cが実行される場合が示されている。
なお、通常大当りにもとづく大当り遊技を実行している場合には、大当り遊技終了後に確変状態に制御されないのであるから、図57(7)では、確変失敗演出の実行を指定する大入賞口開放中7指定コマンドを受信したことにもとづいて、確変失敗演出の実行ラウンドであると特定され(ステップS3930参照)、味方のキャラクタがバトルに敗北するような態様の確変失敗演出が実行されることになる(ステップS3931参照)。
次いで、ラウンド15を終了した後、さらにラウンド16を指定する大入賞口開放中コマンドを受信したことにもとづいて、図57(8)に示すように、例えば、演出表示装置9において大当り図柄(本例では、「666」)を表示するとともに、ラウンド数を示す「ラウンド16」の文字列が表示され、ラウンド16のラウンド中演出が実行される。そして、大当り終了指定コマンドを受信したことにもとづいて、図57(9)に示すように、「大当り終了!」などの文字列を文字列を表示してエンディング演出が実行される。
なお、図56および図57に示す例では、ラウンドが継続するか否かを煽る演出(継続示唆演出、継続成功演出、継続失敗演出)と確変状態となるか否かを煽る演出(確変示唆演出、確変成功演出、確変失敗演出)とが、ともに同様の態様で味方と敵のキャラクタがバトルを行う演出である場合を示したが、異なる演出を実行するようにしてもよい。例えば、ラウンドが継続するか否かを煽る演出がバトル演出であるのに対して、確変状態となるか否かを煽る演出として、背景画面が所定の風景に切り替わるような演出や、所定のストーリーが展開していくような演出を実行したり、逆に、確変状態となるか否かを煽る演出がバトル演出であるのに対して、ラウンドが継続するか否かを煽る演出として、背景画面が所定の風景に切り替わるような演出や、所定のストーリーが展開していくような演出を実行したりしてもよい。
次に、大当り遊技中に停電が発生した後に遊技機への電力供給が復旧した場合に、停電発生時の大当り遊技中の演出に復旧する場合の演出の具体例について説明する。図58は、大当り遊技中に停電が発生した後に遊技機への電力供給が復旧した場合に、停電発生時の大当り遊技中の演出に復旧する場合の演出の具体例を説明するための説明図である。なお、図58において、(1)(2)(3)・・・の順に演出画面の態様が遷移する。
図58において、図58(1)〜(5)の演出態様については、図56(1)〜(5)に示した演出態様と同様である。
次いで、ラウンド3を終了した後、さらにラウンド4を指定する大入賞口開放中コマンドを受信したことにもとづいて、ラウンド4のラウンド中演出が実行される。ただし、この場合、継続成功演出の実行を指定する大入賞口開放中3指定コマンドを受信したことにもとづいて、継続成功演出の実行ラウンドであると特定され(ステップS3916参照)、図58(6)に示すように、味方のキャラクタがバトルに勝利するような態様の継続成功演出が実行される(ステップS3917参照)。なお、図58(6)に示す例では、1つ前のラウンドでキャラクタCが登場する継続示唆演出Cが実行されたことにもとづいて、味方のキャラクタとしてキャラクタCが登場する継続成功演出Cが実行される場合が示されている。
ここで、図58(6)に示す継続成功演出の実行中に停電が発生した後に、再び遊技機への電力供給が開始されたものとする。この場合、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、RAM55(バックアップRAM)にバックアップされている記憶内容にもとづいて停電復旧指定コマンドを生成し、作成した停電復旧指定コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に対して送信する制御を行う(ステップS43,S44参照)。図58に示す例では、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、RAM55にバックアップされている特別図柄プロセスフラグの値にもとづいて停電発生時に大当り遊技のラウンド中であったことを特定するとともに、RAM55にバックアップされていた特別図柄の表示結果が「確変大当りA」であったことにもとづいて、停電復旧2指定コマンドを選択する。そして、選択した停電復旧2指定コマンドのEXTデータに、RAM55にバックアップされていたラウンド数カウンタの値「4」をセットして(本例では、コマンド9204(H)を生成することになる)、演出制御用マイクロコンピュータ100に対して送信する。
次いで、演出制御用マイクロコンピュータ100は、停電復旧2指定コマンドを受信したことにもとづいて、停電発生時に大当り遊技のラウンド中であったことを特定する(ステップS6402参照)。また、受信した停電復旧2指定コマンドにもとづいて、大当り種別が確変大当りAであったこと、および停電発生時にラウンド4であったことを特定し、停電発生時に継続成功演出の実行ラウンドであったことを特定する(ステップS6411参照)。そして、継続成功演出の実行ラウンドであったことを特定したことにもとづいて、図58(7)に示すように、味方のキャラクタがバトルに勝利するような態様の継続成功演出を実行している状態に復旧する。ただし、図58(6)に示す例では、停電発生時に実行していた継続成功演出の種類が継続成功演出Cである場合を示しているが、停電発生後に再び電力供給が開始された場合には、停電発生前の継続成功演出の種類にかかわらず、図58(7)に示すように、一律に継続成功演出Aに復旧する(ステップS6412参照)。
以上に説明したように、この実施の形態によれば、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、遊技機への電力供給が停止しても所定期間は記憶内容を保持可能なバックアップRAMを備え、大当り遊技に関する特定状態として有利度が異なる複数種類のいずれかの特定状態(本例では、大入賞口の開放時間が30秒と長く遊技球の入賞が期待できるラウンドが継続すること(見た目上のラウンドが継続すること)や、大当り遊技終了後に確変状態に制御されること)に制御する。また、遊技機への電力供給が停止した後、遊技機への電力供給が開始されたときに、バックアップRAMが記憶する記憶内容にもとづいて停電復旧指定コマンドを送信する。また、演出制御用マイクロコンピュータ100は、大当り遊技中の複数のラウンドにわたって、いずれの種類の特定状態に制御されるかを報知する報知演出(本例では、継続示唆演出、継続成功演出、継続失敗演出、確変示唆演出、確変成功演出、確変失敗演出、継続失敗確定演出、復活演出、継続確定演出)を実行する。また、遊技機への電力供給が停止した後、遊技機への電力供給が開始されたときに、停電復旧指定コマンドにもとづいて停電発生時の演出に復旧する。
この場合、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、停電復旧指定コマンドとして、大当り遊技中のいずれのラウンドにおいて報知演出を実行するかを特定可能な特定情報(本例では、大当り種別と停電発生時のラウンド)を含むコマンドを送信する。そして、演出制御用マイクロコンピュータ100は、停電復旧指定コマンドに含まれる特定情報にもとづいて、停電発生時に実行していた演出を特定して復旧する。そのため、遊技制御用マイクロコンピュータ560側にバックアップRAMを備えるだけで、遊技機への電力供給が停止した後、遊技機への電力供給が開始された場合に適切に特定状態の報知を行うことができ、遊技者に不信感を与えることを防止することができる。
なお、この実施の形態では、報知演出のうち、ラウンドが継続するか否かを煽る演出として、2つのラウンド(ラウンド3〜ラウンド4、ラウンド7〜ラウンド8、ラウンド11〜ラウンド12)にわたって継続示唆演出と継続成功演出または継続失敗演出とを実行する場合を示しているが、一例であり、例えば、3ラウンドや4ラウンドにわたってラウンドが継続するか否かを煽る演出を実行してもよく、1ラウンドのみでラウンドが継続するか否かを煽る演出を完結してもよい。
また、この実施の形態では、報知演出のうち、確変状態となるか否かを煽る演出として、2つのラウンド(ラウンド14〜ラウンド15)にわたって確変示唆演出と確変成功演出または確変失敗演出とを実行する場合を示しているが、一例であり、例えば、3ラウンドや4ラウンドにわたって確変状態となるか否かを煽る演出を実行してもよく、1ラウンドのみで確変状態となるか否かを煽る演出を完結してもよい。
上記のように、報知演出は、大当り遊技中の全てのラウンドにおいて実行するものであってもよく、また逆に必ずしも全てのラウンドにおいて実行する必要はなく一部のラウンドでのみ実行するものであってもよい。
また、停電復旧指定コマンドに含まれる特定情報とは、少なくとも大当り種別と停電発生時のラウンドとを特定できる情報であればよい。この実施の形態では、特定情報として大当り種別と停電発生時のラウンドとの両方を含む1つの停電復旧指定コマンドを送信する場合を示したが、このような態様にかぎらず、例えば、停電復旧時に、大当り種別を特定可能なコマンドと停電発生時のラウンドを特定可能なコマンドとをそれぞれ別々のコマンドとして送信するように構成してもよい。
また、この実施の形態によれば、通常時には、報知演出として、複数種類の演出(本例では、継続示唆演出A〜C、継続成功演出A〜C、継続失敗演出A〜C、確変示唆演出A〜C、確変成功演出A〜C、確変失敗演出A〜C)のうちのいずれかの演出を選択して実行可能である。そして、停電復旧時には、遊技機への電力供給が停止される前に報知演出としていずれの種類の演出が実行されていたかにかかわらず、復旧時の演出として共通の演出を実行する(本例では、一律に継続示唆演出A、継続成功演出A、継続失敗演出A、確変示唆演出A、確変成功演出A、確変失敗演出Aを実行する)。そのため、演出の共通化により、停電復旧時における演出の決定処理が不要となるので、復旧時の演出を実行するための処理負担を軽減することができる。
なお、この実施の形態では、停電復旧時に実行する共通の演出として、通常時に実行される複数種類の演出のうちの1つの演出(本例では、継続示唆演出A、継続成功演出A、継続失敗演出A、確変示唆演出A、確変成功演出A、確変失敗演出A)を実行する場合を示したが、このような態様にかぎらず、停電復旧時専用に設けられた演出を実行するようにしてもよい。例えば、停電復旧時には、通常時には実行されない継続示唆演出Dや、継続成功演出D、継続失敗演出D、確変示唆演出D、確変成功演出D、確変失敗演出Dを実行するように構成してもよい。ただし、そのように構成してしまうと、停電復旧時専用の演出データが発生する分だけ必要なデータの記憶領域が増加してしまうので、この実施の形態で示したように、通常時に実行される複数種類の演出のうちの1つの演出を一律に停電復旧時に実行するように構成した方が望ましい。そのように構成することにより、必要なデータの記憶領域が増加することを防止することができるとともに、通常時と同様の演出が実行されるので、遊技者に違和感を与えないようにすることができる。
なお、さらに好ましくは、遊技者に違和感を与えないようにする観点から、複数種類の演出のうち、実行割合が最も高い演出を停電復旧時に一律に実行するように構成することが望ましい。
また、この実施の形態によれば、大当り遊技中に報知演出を実行するときに、有利度が高い特定状態に制御されることを予告する大当り中予告演出を実行する。一方で、遊技機への電力供給が停止した後、遊技機への電力供給が開始されたときには、予告演出の実行を規制する(本例では、停電復旧時には、大当り中予告演出の設定は行わず、大当り中予告演出は実行しない)。そのため、大当り中予告演出の規制により、停電復旧時における大当り中予告演出の決定処理が不要となるので、復旧時の演出を実行するための処理負担を軽減することができる。
なお、この実施の形態では、停電復旧時には大当り中予告演出の実行を全く禁止する場合を示しているが、大当り中予告演出の規制の仕方は、この実施の形態で示したものにかぎられない。例えば、停電復旧時に実行する大当り中予告演出の種類を一律に共通のものに制限したり、大当り中予告演出の実行割合を低下させることにより、大当り中予告演出の事項を規制してもよい。
また、この実施の形態によれば、停電復旧時に、停電復旧指定コマンドにもとづいて大当り遊技中の報知演出が実行された後のラウンドであることを特定した場合には、特定状態の有利度に応じた特定演出(本例では、確変報知演出)を実行する。例えば、この実施の形態では、確変大当りAにもとづく大当り遊技中の確変成功演出の実行後であるラウンド16であった場合には、停電復旧時に確変報知演出を実行している。そのため、電源復旧時に適切な特定状態の報知を行うことによって、遊技者に不信感を与えることを防止することができる。
なお、この実施の形態では、確変大当りAにもとづく大当り遊技中の停電発生時に確変成功演出の実行後であるラウンド16であった場合に、停電復旧時に特定演出として確変報知演出を実行する場合を示しているが、この実施の形態で示した態様にかぎられない。例えば、通常大当りにもとづく大当り遊技中の停電発生時に確変失敗演出の実行後であるラウンド16であった場合に、停電復旧時に特定演出として確変状態とならないことを報知する非確変報知演出を実行するように構成してもよい。また、例えば、停電発生時に継続成功演出や継続失敗演出の実行後のラウンドであった場合に、停電復旧時に、見た目上のラウンドが継続することを報知する継続報知演出や、見た目上のラウンドが終了することを報知する非継続報知演出を実行するように構成してもよい。また、この実施の形態では、停電復旧時にのみ、確変報知演出などの特定演出を実行する場合を示したが、通常の大当り遊技中においても特定演出を実行可能に構成してもよい。
また、この実施の形態によれば、演出制御用マイクロコンピュータ100は、演出図柄の変動表示中に、大当り遊技状態に制御された場合の有利度を予告する変動中予告演出を実行する。また、変動開始時に受信した可変表示開始時コマンド(本例では、表示結果指定コマンド)と、大当り開始時に受信する特定遊技開始時コマンド(大当り開始指定コマンド)とに含まれる特定情報を比較し、大当り遊技中の報知演出を実行するラウンドが整合するか否かを判定する。そして、報知演出を実行するラウンドが整合しないと判定したときに、報知演出を含むラウンド中演出の実行に代えて、特殊演出を含むラウンド中演出を実行する。そのため、報知演出において適切な特定状態の報知が行われない可能性を排除することができる。
なお、この実施の形態では、可変表示開始時コマンドが表示結果指定コマンドである場合を示したが、例えば、変動開始時に送信される背景指定コマンドや変動パターンコマンドに大当り種別などの特定情報を付加して送信するようにしてもよい。そして、背景指定コマンドや変動パターンコマンドに含まれる特定情報にもとづいて、大当り開始指定コマンドなどの特定遊技開始時コマンドとの整合を判定し、コマンドが整合しないと判定したことにもとづいて特殊演出を実行するように構成してもよい。
また、この実施の形態では、特定遊技開始時コマンドが大当り開始指定コマンドである場合を示したが、例えば、大当り開始時に送信されるコマンドであれば、ラウンド1を開始するときに送信される大入賞口開放中指定コマンドに大当り種別などの特定情報を付加して送信するようにしてもよい。そして、大入賞口開放中指定コマンドに含まれる特定情報にもとづいて、表示結果指定コマンドなどの可変表示開始時コマンドとの整合を判定し、コマンドが整合しないと判定したことにもとづいて特殊演出を実行するように構成してもよい。
また、この実施の形態では、大入賞口開放中指定コマンドにもとづいて、継続示唆演出や、継続成功演出、継続失敗演出、確変示唆演出、確変成功演出、確変失敗演出、継続失敗確定演出、復活演出、継続確定演出などの報知演出の実行ラウンドであることを特定して、これらの報知演出を実行する場合を示したが、この実施の形態で示したものにかぎられない。例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、大入賞口開放後指定コマンドに、次のラウンドが報知演出の実行ラウンドであるか否かを特定可能な情報を付加して送信し、演出制御用マイクロコンピュータ100は、受信した大入賞口開放後指定コマンドにもとづいて、次のラウンドが報知演出の実行ラウンドであるか否かを特定して、これらの報知演出を実行するように構成してもよい。
また、例えば、演出制御用マイクロコンピュータ100は、表示結果指定コマンドなどの変動開始時のコマンドで大当り種別を特定するとともに、大入賞口開放中指定コマンドや大入賞口開放後指定コマンドにもとづいてラウンドを特定し、特定した大当り種別とラウンドとにもとづいて報知演出の実行ラウンドであるか否かを特定して、これらの報知演出を実行するように構成してもよい。さらに、例えば、演出制御用マイクロコンピュータ100は、大当り開放指定コマンドなどの大当り開始時のコマンドで大当り種別を特定するとともに、大入賞口開放中指定コマンドや大入賞口開放後指定コマンドにもとづいてラウンドを特定し、特定した大当り種別とラウンドとにもとづいて報知演出の実行ラウンドであるか否かを特定して、これらの報知演出を実行するように構成してもよい。
また、上記の実施の形態では、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、演出制御用マイクロコンピュータ100に対して直接コマンドを送信していたが、遊技制御用マイクロコンピュータ560が他の基板(例えば、図3に示す音声出力基板70やランプドライバ基板35など、または音声出力基板70に搭載されている回路による機能とランプドライバ基板35に搭載されている回路による機能とを備えた音/ランプ基板)に演出制御コマンドを送信し、他の基板を経由して演出制御基板80における演出制御用マイクロコンピュータ100に送信されるようにしてもよい。その場合、他の基板においてコマンドが単に通過するようにしてもよいし、音声出力基板70、ランプドライバ基板35、音/ランプ基板にマイクロコンピュータ等の制御手段を搭載し、制御手段がコマンドを受信したことに応じて音声制御やランプ制御に関わる制御を実行し、さらに、受信したコマンドを、そのまま、または例えば簡略化したコマンドに変更して、演出表示装置9を制御する演出制御用マイクロコンピュータ100に送信するようにしてもよい。その場合でも、演出制御用マイクロコンピュータ100は、上記の実施の形態における遊技制御用マイクロコンピュータ560から直接受信した演出制御コマンドに応じて表示制御を行うのと同様に、音声出力基板70、ランプドライバ基板35または音/ランプ基板から受信したコマンドに応じて表示制御を行うことができる。
また、上記に示した実施の形態で示した特定遊技状態に関するいずれの特定状態に制御されるかを報知する報知演出を実行する構成は、パチンコ遊技機にかぎらず、様々な形態の遊技機に適用することができる。例えば、上記に示した実施の形態で示した確変示唆演出を行う構成をスロット機に適用するようにしてもよい。
スロット機では、一般に、外周部に識別情報としての複数種類の図柄が描かれた複数(通常は3つ)のリールを有する可変表示装置を備えており、まず遊技者のBET操作により賭数を設定し、規定の賭数が設定された状態でスタート操作することによりリールの回転を開始し、各リールに対応して設けられた停止ボタンを操作することにより回転を停止する。そして、全てのリールの回転を停止したときに入賞ラインにあらかじめ定められた入賞図柄の組合せ(例えば、7−7−7)が揃ったことによって入賞が発生する。すなわち遊技者の操作によってゲームが進行するようになっている。また、このようなスロット機では、前面扉に液晶表示器が配置されたものがあり、入賞が発生する可能性を予告したり、停止ボタンの操作順などを示唆するような演出を行うように構成されたものがある。そのようなスロット機において、例えば、特定遊技状態としてAT(アシストタイム)付きのボーナスとATなしのボーナスを設けるようにし、ボーナスの実行中に、ボーナス終了後にATに制御されるか否かを報知する報知演出を実行するように構成してもよい。そして、停電復旧時に停電復旧指定コマンドにもとづいて、停電発生時に実行していた報知演出に復旧するように構成してもよい。
また、例えば、上記に示した実施の形態で示した確変示唆演出を行う構成を封入循環式のパチンコ機に適用するようにしてもよい。封入循環式のパチンコ機は、そのパチンコ機で用いられる所定数(例えば、50個)の遊技玉が封入領域内(例えば、パチンコ機内)に封入されており、このパチンコ機に設けられた遊技領域に遊技球を発射させ、遊技領域を経由した遊技球を回収部(例えば、各入賞口、アウト口、ファール玉戻り口)を介して回収し、回収した遊技玉を再び遊技領域に発射させるために封入領域内において循環させる。また、そのような封入循環式のパチンコ機では、各入賞口への入賞があった場合に、賞球に代えて、カードユニットに挿入されたカードに賞球数に相当するポイントなどを加算する処理が行われる。そのような封入循環式のパチンコ機において、上記に示した実施の形態の構成を適用し、封入循環式のパチンコ機の演出表示装置で大当り遊技中に継続示唆演出や継続成功演出、継続失敗演出、確変示唆演出、確変成功演出、確変失敗演出、継続失敗確定演出、復活演出、継続確定演出を実行するように構成し、大当り遊技中に停電が発生した場合には、停電復旧時に、停電発生時に実行していた大当り遊技中の演出に復旧するように構成してもよい。
なお、前記実施例では、演出制御基板80に搭載されている演出制御手段(演出制御用マイクロコンピュータで構成される)により、演出表示装置9における表示動作や、スピーカ27からの音声出力動作の全部または一部、枠LED28や大入賞口LED20Aなどにおける点灯/消灯動作の全部または一部といった、演出用の電気部品に所定の演出動作を実行させるための制御を行うように構成したが、これら制御を複数の制御手段により分業して行うようにしてもよい。
具体的には、主基板31と接続される演出制御基板80と別に、該演出制御基板80に接続される第2演出制御基板80bを設け、該第2演出制御基板80bに演出制御用マイクロコンピュータとは異なる第2演出制御用マイクロコンピュータを搭載する。そして、第2演出制御基板80bに、演出表示装置9、スピーカ27や枠LED28や大入賞口20Aなどが接続されるように構成する。
そして、演出制御基板80では、主基板31から送信される演出制御コマンド(メインコマンド)に従って、飾り図柄の可変表示に関していずれの演出を実行するかを決定するための処理を実行し、決定された演出の種類を特定可能なサブ側演出制御コマンド(サブコマンド)を送信する。第2演出制御基板80bでは、演出制御基板80から送信されたサブ側演出制御コマンドに従って、演出表示装置9、スピーカ27や枠LED28や大入賞口20Aなどを駆動するための駆動処理を実行する。このように構成することで、演出の内容を決定する処理と、内容に従って遊技機に設けられる各種演出装置を制御する処理と、が分業される。なお、複数の演出制御基板による制御の分業は上記に限らず、接続される演出用の電気部品毎に別個の演出制御基板で分業するなど他の形態であってもよい。
主基板31に搭載された遊技制御用マイクロコンピュータ560には一度に扱えるデータの容量が8ビットのデータである8ビットマイクロコンピュータが用いられている。このため、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、8ビットのデータ長のコマンドデータを送信する送信処理を2回実行することで、2個のコマンドデータからなる演出制御コマンドを送信する。なお、複数個送信されるコマンドデータは、少なくとも1のビット内容が異なることで、複数個のコマンドデータのいずれであるかが識別できるように設定される。また、コマンドデータの送信処理の実行回数やコマンドデータの数は上記に限らず、送信される演出制御コマンドの内容に応じて他の数を設定してもよい。
演出制御用マイクロコンピュータおよび第2演出制御用マイクロコンピュータは、遊技制御用マイクロコンピュータ560よりも一度に扱えるデータの容量が大きなマイクロコンピュータが用いられている。具体的には一度に扱えるデータの容量が8ビットの2倍の16ビットである16ビットマイクロコンピュータが用いられている。そして、演出制御用マイクロコンピュータは、16ビットのデータ長のコマンドデータを送信する送信処理を少なくとも1回実行することで、少なくとも一つのコマンドデータからなるサブ側演出制御コマンドを送信する。なお、演出制御用マイクロコンピュータおよび第2演出制御用マイクロコンピュータに用いられるマイクロコンピュータは16ビットマイクロコンピュータに限らず、32ビットや64ビットのマイクロコンピュータにであってもよい。サブ側演出制御コマンドのデータ長も、マイクロコンピュータの扱えるデータの容量以下のビット長であればよく、マイクロコンピュータの扱えるデータの容量と一致する必要はない。
ここで、サブ側演出制御コマンドの中に演出制御コマンドのコマンドデータをそのまま用いたものが含まれている。具体的には演出制御コマンドの内容から演出が一義的に決定される演出の種類の選択が不要な制御を実行するような場合に送信されるコマンドである。このようなコマンドの場合、遊技制御用マイクロコンピュータ560から送信された8ビット長の2個のコマンドデータを結合した一個の16ビット長のコマンドデータがサブ側演出制御コマンドとして送信される。このようにマイクロコンピュータの扱えるデータの容量に応じて好適にコマンドの送信がなされる。
本発明は、遊遊技者が所定の遊技を行うことが可能であり、特定条件の成立にもとづいて遊技者にとって有利な特定遊技状態に制御する遊技機に好適に適用される。
1 パチンコ遊技機
8a 第1特別図柄表示器
8b 第2特別図柄表示器
9 演出表示装置
13 第1始動入賞口
14 第2始動入賞口
20 特別可変入賞球装置
20A 大入賞口LED
31 遊技制御基板(主基板)
56 CPU
560 遊技制御用マイクロコンピュータ
80 演出制御基板
100 演出制御用マイクロコンピュータ
101 演出制御用CPU
109 VDP
8a 第1特別図柄表示器
8b 第2特別図柄表示器
9 演出表示装置
13 第1始動入賞口
14 第2始動入賞口
20 特別可変入賞球装置
20A 大入賞口LED
31 遊技制御基板(主基板)
56 CPU
560 遊技制御用マイクロコンピュータ
80 演出制御基板
100 演出制御用マイクロコンピュータ
101 演出制御用CPU
109 VDP
Claims (2)
- 遊技を行うことが可能であり、特定条件の成立にもとづいて遊技者にとって有利な特定遊技状態に制御する遊技機であって、
遊技の進行を制御する遊技制御手段と、
前記遊技制御手段からのコマンドにもとづいて演出の実行を制御する演出制御手段とを備え、
前記遊技制御手段は、
遊技機への電力供給が停止しても所定期間は記憶内容を保持可能なバックアップ記憶手段と、
特定状態として有利度が異なる複数種類のいずれかの特定状態に制御する状態制御手段と、
遊技機への電力供給が停止した後、遊技機への電力供給が開始されたときに、前記バックアップ記憶手段が記憶する記憶内容にもとづいて復旧時コマンドを出力する復旧時コマンド出力手段とを含み、
前記特定遊技状態は、複数のラウンドから構成され、
前記演出制御手段は、
前記特定遊技状態におけるラウンド中に、いずれの種類の特定状態に制御されるかを報知する報知演出を実行する特定状態報知手段と、
前記復旧時コマンドにもとづいて復旧時の演出を実行する復旧時演出実行手段とを含み、
前記復旧時コマンド出力手段は、前記特定遊技状態中に遊技機への電力供給が停止した後、遊技機への電力供給が開始されたときに、前記復旧時コマンドとして、遊技機への電力供給が停止したときのラウンドと、前記特定遊技状態のいずれのラウンドにおいて前記報知演出を実行するかとを特定可能な特定情報を含むコマンドを出力し、
前記復旧時演出実行手段は、前記復旧時コマンドに含まれる前記特定情報にもとづいて、前記復旧時の演出を実行し、前記復旧時コマンドに含まれる前記特定情報にもとづいて特定遊技状態中の報知演出が実行された後のラウンドであることを特定した場合には、前記復旧時のラウンドで報知演出を実行し、
前記演出制御手段は、
前記遊技制御手段から送信されるメインコマンドにもとづいて遊技に関する演出の制御を行う第1の演出制御手段と、
前記第1の演出制御手段から送信されるサブコマンドにもとづいて遊技に関する演出の制御を行う第2の演出制御手段と、を含み、
前記遊技制御手段は、前記メインコマンドとして、データ長が同一でありかつ互いに識別可能に設定された複数個のコマンドデータを、複数回のコマンド送信処理により前記第1の演出制御手段に対し送信し、
前記第1の演出制御手段は、前記サブコマンドとして、前記メインコマンドのコマンドデータよりもデータ長が長いコマンドデータを、1回のコマンド送信処理により前記第2の演出制御手段に送信する
ことを特徴とする遊技機。 - 遊技を行うことが可能であり、特定条件の成立にもとづいて遊技者にとって有利な特定遊技状態に制御する遊技機であって、
遊技の進行を制御する遊技制御手段と、
前記遊技制御手段からのコマンドにもとづいて演出の実行を制御する演出制御手段とを備え、
前記遊技制御手段は、
遊技機への電力供給が停止しても所定期間は記憶内容を保持可能なバックアップ記憶手段と、
特定状態として有利度が異なる複数種類のいずれかの特定状態に制御する状態制御手段と、
遊技機への電力供給が停止した後、遊技機への電力供給が開始されたときに、前記バックアップ記憶手段が記憶する記憶内容にもとづいて復旧時コマンドを出力する復旧時コマンド出力手段とを含み、
前記特定遊技状態は、複数のラウンドから構成され、
前記演出制御手段は、
前記特定遊技状態におけるラウンド中に、いずれの種類の特定状態に制御されるかを報知する報知演出を実行する特定状態報知手段と、
前記復旧時コマンドにもとづいて復旧時の演出を実行する復旧時演出実行手段とを含み、
前記復旧時コマンド出力手段は、前記特定遊技状態中に遊技機への電力供給が停止した後、遊技機への電力供給が開始されたときに、前記復旧時コマンドとして、遊技機への電力供給が停止したときのラウンドと、前記特定遊技状態のいずれのラウンドにおいて前記報知演出を実行するかとを特定可能な特定情報を含むコマンドを出力し、
前記復旧時演出実行手段は、前記復旧時コマンドに含まれる前記特定情報にもとづいて、前記復旧時の演出を実行可能であり、前記報知演出が未実行である場合には、復旧時のラウンドに応じたラウンド中演出を実行し、前記報知演出が実行された後である場合には、実行された報知演出を含み、復旧時のラウンドに応じたラウンド中演出を実行し、
前記演出制御手段は、
前記遊技制御手段から送信されるメインコマンドにもとづいて遊技に関する演出の制御を行う第1の演出制御手段と、
前記第1の演出制御手段から送信されるサブコマンドにもとづいて遊技に関する演出の制御を行う第2の演出制御手段と、を含み、
前記遊技制御手段は、前記メインコマンドとして、データ長が同一でありかつ互いに識別可能に設定された複数個のコマンドデータを、複数回のコマンド送信処理により前記第1の演出制御手段に対し送信し、
前記第1の演出制御手段は、前記サブコマンドとして、前記メインコマンドのコマンドデータよりもデータ長が長いコマンドデータを、1回のコマンド送信処理により前記第2の演出制御手段に送信する
ことを特徴とする遊技機。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2016177410A JP2017006707A (ja) | 2016-09-12 | 2016-09-12 | 遊技機 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2016177410A JP2017006707A (ja) | 2016-09-12 | 2016-09-12 | 遊技機 |
Related Parent Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2012280858A Division JP2014124210A (ja) | 2012-12-25 | 2012-12-25 | 遊技機 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2017006707A true JP2017006707A (ja) | 2017-01-12 |
Family
ID=57760860
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2016177410A Withdrawn JP2017006707A (ja) | 2016-09-12 | 2016-09-12 | 遊技機 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2017006707A (ja) |
-
2016
- 2016-09-12 JP JP2016177410A patent/JP2017006707A/ja not_active Withdrawn
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A761 | Written withdrawal of application |
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