JP2017004952A - 有機el素子の製造方法 - Google Patents
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Abstract
Description
そこで、本発明は、発光寿命が優れる有機EL素子の製造方法を提供することを目的とする。
[1]
陽極と、陰極と、陽極と陰極の間に設けられた少なくとも1層の有機機能層と、封止層とを有する有機EL素子の製造方法であって、
陽極を形成する工程と、陰極を形成する工程と、少なくとも1層の有機機能層を形成する工程と、封止層を形成する工程とを含み、
少なくとも1層の有機機能層を形成する工程の開始時から封止層を形成する工程の終了時までに製造中の有機EL素子が曝露されるN−メチルピロリドン(以下、「NMP」と言う。)の平均濃度:A(ppm)と、曝露時間:B(秒)とが、式(1−1)を満たす、有機EL素子の製造方法。
0≦A×B<92 (1−1)
[2]
Aが、式(2−1)を満たす、[1]に記載の有機EL素子の製造方法。
0≦A<1 (2−1)
[3]
Bが、式(3−1)を満たす、[1]又は[2]に記載の有機EL素子の製造方法。
0≦B≦86400 (3−1)
[4]
少なくとも1層の有機機能層を形成する工程が、有機機能材料と有機溶媒とを含有する組成物を用いて、塗布法により成膜される工程を含む、[1]〜[3]のいずれか1項に記載の有機EL素子の製造方法。
[5]
少なくとも1層の有機機能層が高分子化合物を含む[1]〜[4]のいずれか1項に記載の有機EL素子の製造方法。
本明細書で共通して用いられる用語は、特記しない限り、以下の意味である。
本発明の製造方法は、
陽極と、陰極と、陽極と陰極の間に設けられた少なくとも1層の有機機能層と、封止層とを有する有機EL素子の製造方法であって、
陽極を形成する工程と、陰極を形成する工程と、少なくとも1層の有機機能層を形成する工程と、封止層を形成する工程とを含み、
少なくとも1層の有機機能層を形成する工程の開始時から封止層を形成する工程の終了時までに製造中の有機EL素子が曝露されるNMPの平均濃度:A(ppm)と、曝露時間:B(秒)とが、前記式(1−1)を満たす、有機EL素子の製造方法である。
0≦A×B<10 (1−2)
0≦A×B<3 (1−3)
2≦A×B<3 (1−4)
成膜段階とは、真空蒸着法又は塗布法を用いて、有機機能材料、又は、有機機能材料と有機溶媒とを含有する組成物で、膜を形成する段階である。
乾燥段階とは、成膜段階を塗布法により行った場合に、必要に応じて有機溶媒を除去する段階である。乾燥段階は、膜形状を平坦にするために、真空中で行うことが好ましい。
待機段階とは、次の段階に移るまでに製造中の有機EL素子が保持される段階である。待機段階は、短時間であることが好ましい。
焼成段階とは、有機機能材料が架橋基を有する場合に、該架橋基を架橋させるため、又は、乾燥段階に残留した有機溶媒、若しくは、有機機能層中の水分を除去する段階である。焼成段階は、有機機能材料の酸化を防ぐため、不活性ガス雰囲気下で行うことが好ましい。
冷却段階とは、焼成した製造中の有機EL素子を、室温まで戻す段階である。冷却段階は、水分の吸着を防ぐため、水分濃度が1ppm以下の乾燥環境で行うことが好ましい。
0≦A<0.5 (2−2)
0≦A<0.1 (2−3)
0≦B<43200 (3−2)
0≦B<18000 (3−3)
本発明の製造方法により製造される有機EL素子は、陽極、陰極、少なくとも1層の有機機能層、及び、封止層を有している。
正孔輸送層、正孔注入層、電子輸送層、電子注入層及び発光層は、正孔輸送材料、正孔注入材料、電子輸送材料、電子注入材料及び発光材料をそれぞれ含有し、正孔輸送材料、正孔注入材料、電子輸送材料、電子注入材料及び発光材料を用いてそれぞれ形成することができる。
本発明の製造方法により製造される有機EL素子は、通常、基板を有する。この基板は、電極を形成することができ、かつ、有機機能層を形成する際に化学的に変化しない基板であればよく、例えば、ガラス、プラスチック、シリコン等の材料からなる基板である。
発光材料は、通常、主として蛍光又はりん光を発光する有機化合物(低分子化合物及び高分子化合物)と、これを補助するドーパントとから形成される。発光材料としては、例えば、色素系材料、金属錯体系材料、高分子系材料が挙げられる。
正孔輸送材料は、低分子化合物と高分子化合物とに分類され、好ましくは高分子化合物である。正孔輸送材料は、架橋基を有していてもよい。
電子輸送材料は、低分子化合物と高分子化合物とに分類される。電子輸送材料は、架橋基を有していてもよい。
正孔注入材料及び電子注入材料は、各々、低分子化合物と高分子化合物とに分類される。正孔注入材料及び電子注入材料は、架橋基を有していてもよい。
封止層は、水分及び酸素ガスに対してバリア性を有するものであればよいが、封止層の一形態としては、有機EL素子が有する陽極、陰極、及び、少なくとも1層の有機機能層が、窒素ガス、アルゴンガス等の不活性ガスが充填された状態で、ガラス、プラスチック、シリコン等の材料からなる基板により密封されたものが挙げられる。封止層の他の一形態としては、有機EL素子が有する陽極、陰極、及び、少なくとも1層の有機機能層が、有機化合物からなる絶縁層又は無機化合物からなる絶縁層を介して、ガラス、プラスチック、シリコン等の材料からなる基板により密封されたものが挙げられる。有機化合物からなる絶縁層の材料としては、例えば、熱可塑性樹脂、光架橋性樹脂が挙げられる。無機化合物からなる絶縁層の材料としては、例えば、金属酸化物、金属窒化物が挙げられる。
有機EL素子を用いて面状の発光を得るためには、面状の陽極と陰極が重なり合うように配置すればよい。パターン状の発光を得るためには、面状の有機EL素子の表面にパターン状の窓を設けたマスクを設置する方法、非発光部にしたい層を極端に厚く形成し実質的に非発光とする方法、陽極若しくは陰極、又は両方の電極をパターン状に形成する方法がある。これらのいずれかの方法でパターンを形成し、いくつかの電極を独立にON/OFFできるように配置することにより、数字、文字等を表示できるセグメントタイプの表示装置が得られる。ドットマトリックス表示装置とするためには、陽極と陰極を共にストライプ状に形成して直交するように配置すればよい。複数の種類の発光色の異なる高分子化合物を塗り分ける方法、カラーフィルター又は蛍光変換フィルターを用いる方法により、部分カラー表示、マルチカラー表示が可能となる。ドットマトリックス表示装置は、パッシブ駆動も可能であるし、TFT等と組み合わせてアクティブ駆動も可能である。これらの表示装置は、コンピュータ、テレビ、携帯端末等のディスプレイに用いることができる。面状の有機EL素子は、液晶表示装置のバックライト用の面状光源、又は、面状の照明用光源として好適に用いることができる。フレキシブルな基板を用いれば、曲面状の光源及び表示装置としても使用できる。
以下の工程は、ケミカルガード(ニチアス社製、型番:WAVE−HA)を用いて準備した空間で行った。
ガラス基板に、スパッタ法により45nmの厚さでITO膜を付けることにより陽極を形成した。この基板を、有機溶媒、アルカリ洗剤、及び、超純水で洗浄し、約80℃の温風で約4時間乾燥させた。次に、ITO膜が形成された面に対して、UV−O3装置を用いてUV−O3処理を約15分間行った。ITO膜上に、正孔注入材料を含む組成物を滴下し、スピンコート法によって28秒間処理することにより、35nmの厚さの膜を形成した。ホットプレート上で、80℃で4分間乾燥させ、35分間の待機時間の後、更に、230℃で15分間加熱し、次いで10分間冷却し、正孔注入層を形成した。
正孔注入層を形成する工程において、NMPに製造中の有機EL素子が曝露される積算曝露量は、0ppm・secであった。
キシレンに正孔輸送材料を混合し、固形分濃度(正孔輸送材料)が0.6重量%の正孔輸送層形成用組成物を得た。この正孔輸送層形成用組成物を用いてスピンコート法によって、正孔注入層上に滴下した正孔輸送層形成用組成物を13秒間処理することにより、20nmの厚さで成膜した。8分間の待機時間の後、窒素ガス雰囲気下、180℃で60分間焼成した後、室温まで自然冷却し、正孔輸送層を形成した。
正孔輸送層を形成する工程において、NMPに製造中の有機EL素子が曝露される積算曝露量は、0ppm・secであった。
キシレンに発光性共役高分子化合物を混合し、固形分濃度(発光性共役高分子化合物)が1.3重量%の発光層形成用組成物を得た。この発光層形成用組成物を用いてスピンコート法により、正孔輸送層上に滴下した発光層形成用組成物を34秒間処理することにより、60nmの厚さで成膜した。その後、30分間待機した。
ここまでの工程において、NMPに製造中の有機EL素子が曝露される積算曝露量は、0ppm・secであった。
発光層を形成した製造中の有機EL素子を蒸着機内に置いて、1.0×10-4Pa以下となるまで減圧した後、発光層の上に、陰極として、フッ化ナトリウムを約3nm、次いで、アルミニウムを約100nm蒸着した。その後、窒素ガス雰囲気下、ガラス基板を用いて封止層を形成することにより、有機EL素子1を作製した。陰極の形成及び封止に要した時間は、4500秒であった。
実施例1において、発光層を成膜した製造中の有機EL素子がNMP濃度を制御した雰囲気でNMPに曝露された積算曝露量が、8.1ppm・secとなるようにNMPに曝露させた以外は実施例1と同様にして、有機EL素子を作製した(以下、「有機EL素子2」と言う。)。NMPの平均濃度は0.54ppmであり、曝露時間は15秒であった。
実施例1において、発光層を成膜した製造中の有機EL素子がNMP濃度を制御した雰囲気でNMPに曝露された積算曝露量が、23ppm・secとなるようにNMPに曝露させた以外は実施例1と同様にして、有機EL素子を作製した(以下、「有機EL素子3」と言う。)。NMPの平均濃度は0.68ppmであり、曝露時間は34秒であった。
実施例1において、発光層を成膜した製造中の有機EL素子がNMP濃度を制御した雰囲気でNMPに曝露された積算曝露量が、45ppm・secとなるようにNMPに曝露させた以外は実施例1と同様にして、有機EL素子を作製した(以下、「有機EL素子4」と言う。)。NMPの平均濃度は0.58ppmであり、曝露時間は78秒であった。
実施例1において、発光層を成膜した製造中の有機EL素子がNMP濃度を制御した雰囲気でNMPに曝露された積算曝露量が、91ppm・secとなるようにNMPに曝露させた以外は実施例1と同様にして、有機EL素子を作製した(以下、「有機EL素子5」と言う。)。NMPの平均濃度は0.65ppmであり、曝露時間は140秒であった。
実施例1において、発光層を成膜した製造中の有機EL素子がNMP濃度を制御した雰囲気でNMPに曝露された積算曝露量が、135ppm・secとなるようにNMPに曝露させた以外は実施例1と同様にして、有機EL素子を作製した(以下、「有機EL素子C1」と言う。)。NMPの平均濃度は0.5ppmであり、曝露時間は270秒であった。
Claims (5)
- 陽極と、陰極と、陽極と陰極の間に設けられた少なくとも1層の有機機能層と、封止層とを有する有機EL素子の製造方法であって、
陽極を形成する工程と、陰極を形成する工程と、少なくとも1層の有機機能層を形成する工程と、封止層を形成する工程とを含み、
少なくとも1層の有機機能層を形成する工程の開始時から封止層を形成する工程の終了時までに製造中の有機EL素子が曝露されるN−メチルピロリドンの平均濃度:A(ppm)と、曝露時間:B(秒)とが、式(1−1)を満たす、有機EL素子の製造方法。
0≦A×B<92 (1−1)
- Aが、式(2−1)を満たす、請求項1に記載の有機EL素子の製造方法。
0≦A<1 (2−1)
- Bが、式(3−1)を満たす、請求項1又は2に記載の有機EL素子の製造方法。
0≦B≦86400 (3−1)
- 少なくとも1層の有機機能層を形成する工程が、有機機能材料と有機溶媒とを含有する組成物を用いて、塗布法により成膜される工程を含む、請求項1〜3のいずれか1項に記載の有機EL素子の製造方法。
- 少なくとも1層の有機機能層が高分子化合物を含む請求項1〜4のいずれか1項に記載の有機EL素子の製造方法。
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