端末装置(UE)によってパワーヘッドルーム・レポート(PHR)を送信するための方法が記載される。方法は、第2の無線接続に対応する設定された上りリンクをもつアクティブ化された在圏セルごとのパワーヘッドルームの値を得るステップを含む。方法は、得られた値と第1の無線接続に対応する電力管理に関する情報とに基づいて拡張パワーヘッドルームMAC制御要素を生成するステップも含む。方法は、拡張パワーヘッドルームMAC制御要素を送信するステップをさらに含む。
方法は、第1の無線接続に対応する設定された上りリンクをもつアクティブ化された在圏セルごとのパワーヘッドルームの値を得るステップも含む。異なる基地局装置(eNB)が第1の無線接続および第2の無線接続をスケジュールする。
第1の無線接続に対応する電力管理に関する情報は、第2の無線接続に対応するアクティブ化された在圏セルごとの3GPP RAN最大電力低減(R−MPRc:RAN−maximum power reduction)を含む。R−MPRcは、第1の無線接続上の送信によってもたらされる、第2の無線接続に対応するアクティブ化された在圏セルのための電力バックオフの値を含む。アクティブ化された在圏セルに対応するR−MPRcは、アクティブ化された在圏セルの最大出力電力(PCMAX,c)を低減するための量を示す。R−MPRcは、P−MPRcによって許容されるような電力管理に起因する電力バックオフとは独立に適用される。
拡張パワーヘッドルームMAC制御要素は、第2の無線接続に対応するアクティブ化された在圏セルごとのR−MPRcフィールドを少なくとも含む。拡張パワーヘッドルームMAC制御要素は、P−MPRcのためのPフィールドおよびR−MPRcのためのSフィールドを少なくとも含む。
第1の無線接続に対応する電力管理に関する情報は、第1の無線接続上の送信によってもたらされる、第2の無線接続に対応するアクティブ化された在圏セルのための電力バックオフの指標を含む。拡張パワーヘッドルームMAC制御要素は、第1の無線接続上の送信によってもたらされる、第2の無線接続に対応するアクティブ化された在圏セルのための電力バックオフの指標を少なくとも含む。
eNBによってPHRを受信するための方法も記載される。方法は、拡張パワーヘッドルームMAC制御要素を受信するステップを含む。方法は、拡張パワーヘッドルームMAC制御要素から第2の無線接続に対応する設定された上りリンクをもつアクティブ化された在圏セルごとのパワーヘッドルームの値を得るステップも含む。方法は、拡張パワーヘッドルームMAC制御要素から第1の無線接続に対応する電力管理に関する情報を得るステップをさらに含む。
方法は、拡張パワーヘッドルームMAC制御要素から第1の無線接続に対応する設定された上りリンクをもつアクティブ化された在圏セルごとのパワーヘッドルームの値を得るステップも含む。
PHRを送信するためのUEも記載される。UEは、プロセッサと、プロセッサと電子通信を行うメモリに記憶された命令とを含む。UEは、第2の無線接続に対応する設定された上りリンクをもつアクティブ化された在圏セルごとのパワーヘッドルームの値を得る。UEは、また、得られた値と第1の無線接続に対応する電力管理に関する情報とに基づいて、拡張パワーヘッドルームMAC制御要素を生成する。UEは、さらに、拡張パワーヘッドルームMAC制御要素を送信する。
PHRを受信するためのeNBも記載される。eNBは、プロセッサと、プロセッサと電子通信を行うメモリに記憶された命令とを含む。eNBは、拡張パワーヘッドルームMAC制御要素を受信する。eNBは、また、拡張パワーヘッドルームMAC制御要素から第2の無線接続に対応する設定された上りリンクをもつアクティブ化された在圏セルごとのパワーヘッドルームの値を得る。eNBは、さらに、拡張パワーヘッドルームMAC制御要素から第1の無線接続に対応する電力管理に関する情報を得る。
3GPPロング・ターム・エボリューション(LTE:Long Term Evolution)は、将来の要求に対処すべくユニバーサル・モバイル通信システム(UMTS:Universal Mobile Telecommunications System)モバイルフォンまたはデバイス規格を改善するためのプロジェクトに与えられた名称である。一態様において、UMTSは、進化型ユニバーサル地上無線アクセス(E−UTRA:Evolved Universal Terrestrial Radio Access)および進化型ユニバーサル地上無線アクセス・ネットワーク(E−UTRAN:Evolved Universal Terrestrial Radio Access Network)にサポートおよび仕様を提供するために修正された。
本明細書に開示されるシステムおよび方法の少なくともいくつかの態様は、3GPP LTE、LTEアドバンスト(LTE−A)および他の規格(例えば、3GPPリリース8、9、10、11および/または12)に関して記載される。しかしながら、本開示の範囲は、この点で限定されるべきではない。本明細書に開示されるシステムおよび方法の少なくともいくつかの態様は、他のタイプのワイヤレス通信システムに利用されてもよい。
ワイヤレス通信デバイスは、音声および/またはデータを基地局へ通信するために用いられる電子デバイスであり、次には基地局がデバイスのネットワーク(例えば、公衆交換電話網(PSTN:public switched telephone network)、インターネットなど)と通信する。本明細書にシステムおよび方法を記載するときに、ワイヤレス通信デバイスは、代わりに、移動局、UE、アクセス端末、加入者局、移動端末、遠隔局、ユーザ端末、端末、加入者ユニット、モバイルデバイスなどと呼ばれる。ワイヤレス通信デバイスの例は、セルラーフォン、スマートフォン、携帯情報端末(PDA:personal digital assistant)、ラップトップコンピュータ、ネットブック、電子書籍リーダ、ワイヤレス・モデムなどを含む。3GPP仕様では、ワイヤレス通信デバイスは、典型的に、UEと呼ばれる。しかしながら、本開示の範囲は、3GPP規格に限定されるべきではないので、より一般的な用語「ワイヤレス通信デバイス」を意味するために本明細書では用語「UE」および「ワイヤレス通信デバイス」が同義で用いられる。
3GPP仕様では、基地局は、典型的に、Node B、eNB、home enhancedまたはevolved Node B(HeNB)あるいはいくつかの他の同様の用語で呼ばれる。本開示の範囲は、3GPP規格に限定されるべきではないので、より一般的な用語「基地局」を意味するために本明細書では用語「基地局」、「Node B」、「eNB」および「HeNB」が同義で用いられる。そのうえ、「基地局」の一例は、アクセスポイントである。アクセスポイントは、ワイヤレス通信デバイスのためにネットワーク(例えば、ローカルエリアネットワーク(LAN:Local Area Network)、インターネットなど)へのアクセスを提供する電子デバイスである。用語「通信デバイス」は、ワイヤレス通信デバイスおよび/または基地局の両方を示すために用いられる。
本明細書では、「セル」は、インターナショナル・モバイル・テレコミュニケーションズ−アドバンスト(IMT−Advanced:International Mobile Telecommunications−Advanced)に用いるべく規格化または規制団体によって仕様が定められた任意の通信チャネルであり、eNBとUEとの間の通信に用いることが認可されたバンド(例えば、周波数バンド)として3GPPによりそのすべてまたはそのサブセットが採用されることに留意すべきである。「構成セル(configured cell)」は、UEが認識しており、情報を送信または受信することがeNBによって許可されたセルである。「構成セル(単数または複数)」は、在圏セル(単数または複数)であってもよい。UEは、すべての構成セル上でシステム情報を受信して所要の測定を行う。無線接続のための「構成セル(単数または複数)」は、プライマリセル、および/または0、1つまたはそれ以上のセカンダリセル(単数または複数)からなる。「アクティブ化されたセル(activated cell)」は、UEが送受信を行っている構成セルである。すなわち、アクティブ化されたセルは、UEが物理下りリンク制御チャネル(PDCCH:physical downlink control channel)をモニタする対象となるセルであり、下りリンク送信のケースでは、UEが物理下りリンク共有チャネル(PDSCH:physical downlink shared channel)を復号する対象となるセルである。「非アクティブ化されたセル(deactivated cell)」は、UEが送信PDCCHをモニタしていない構成セルである。留意すべきは、「セル」が異なる次元の観点から記述されることである。例えば、「セル」は、時間、空間(例えば、地理)および周波数特性を有する。
本明細書に開示されるシステムおよび方法は、マルチ接続性オペレーションのためのデバイスを記載する。これは、進化型ユニバーサル地上無線アクセス・ネットワーク(E−UTRAN)のコンテキストで行われる。例えば、端末装置(UE)とE−UTRAN上の2つ以上のeNBとの間のマルチ接続性オペレーションが記載される。一構成において、2つ以上のeNBは、異なるスケジューラを有する。
本明細書に記載されるシステムおよび方法は、マルチ接続性オペレーションにおける無線リソースの効率的な使用を強化する。キャリアアグリゲーションは、1つより多いコンポーネントキャリア(CC:component carrier)の同時利用を指す。キャリアアグリゲーションでは、1つより多いセルがUEに対してアグリゲートされる。一例において、キャリアアグリゲーションは、UEに利用可能な有効バンド幅を増加させるために用いられる。従来のキャリアアグリゲーションでは、単一のeNBがUEのために複数の在圏セルを提供することが想定される。2つ以上のセルがアグリゲートされる(例えば、マクロセルがリモートラジオヘッド(RRH:remote radio head)セルとアグリゲートされる)シナリオであっても、単一のeNBによってこれらのセルが制御される(例えば、スケジュールされる)。
しかしながら、スモールセル配備のシナリオでは、各ノード(例えば、eNB、RRHなど)がそれ自体の独立したスケジューラを有してもよい。両方のノードの無線リソース利用の効率を最大にするために、UEは、異なるスケジューラを有する2つ以上のノードへ接続する。
一構成においては、異なるスケジューラを有する2つのノード(例えば、eNB)へUEを接続するために、UEとE−UTRANとの間のマルチ接続性が利用される。例えば、リリース11の動作に加えて、リリース12の規格に従って動作するUEが、マルチ接続性(二重接続性、eNB間キャリアアグリゲーション、マルチフロー、マルチセル・クラスタ、マルチUuなどとも呼ばれる)を用いて設定される。UEは、設定されていれば、複数のUuインターフェースを用いてE−UTRANへ接続する。例として、UEは、1つの無線インターフェースを用いることによって1つ以上の追加の無線インターフェースを確立するように設定される。以下では、1つのノードがマスターeNB(MeNB:master eNB)と呼ばれ、別のノードがセカンダリeNB(SeNB:secondary eNB)と呼ばれる。
次に本明細書に開示されるシステムおよび方法の様々な例が図面を参照して記載される。図面中、同様の参照番号は、機能的に類似した要素を示す。本明細書において図面に一般的に記載され、示されるシステムおよび方法を多種多様に異なる実装に配置し、設計することができるであろう。従って、図面に表現されるいくつかの実装の以下のさらに詳細な記載は、特許請求の範囲を限定するものではなく、システムおよび方法を単に代表するに過ぎない。
図1は、マルチ接続性オペレーションのためのシステムおよび方法が実装された1つ以上の基地局装置(eNB)160および1つ以上の端末装置(UE)102の一構成を示すブロック図である。1つ以上のUE102は、1つ以上のアンテナ122a〜nを用いて1つ以上のeNB160と通信する。例えば、UE102は、1つ以上のアンテナ122a〜nを用いてeNB160へ電磁信号を送信し、eNB160から電磁信号を受信する。eNB160は、1つ以上のアンテナ180a〜nを用いてUE102と通信する。留意すべきは、いくつかの構成では本明細書に記載されるUEの1つ以上が単一のデバイスに実装されてもよいことである。例えば、いくつかの実装では複数のUEが単一のデバイス中に組み合わされてもよい。加えてまたは代わりに、いくつかの構成では本明細書に記載されるeNBの1つ以上が単一のデバイスに実装されてもよい。例えば、いくつかの実装では複数のeNBが単一のデバイス中に組み合わされてもよい。図1のコンテキストでは、例として、単一のデバイスは、本明細書に記載されるシステムおよび方法による1つ以上のUE102を含む。加えてまたは代わりに、本明細書に記載されるシステムおよび方法による1つ以上のeNB160が単一のデバイスまたは複数のデバイスとして実装されてもよい。
UE102およびeNB160は、相互に通信するために1つ以上のチャネル119、121を用いる。例えば、UE102は、1つ以上の上りリンクチャネル121および信号を用いてeNB160へ情報またはデータを送信する。上りリンクチャネル121の例は、物理上りリンク制御チャネル(PUCCH:physical uplink control channel)および物理上りリンク共有チャネル(PUSCH:physical uplink shared channel)などを含む。上りリンク信号の例は、復調参照信号(DMRS:demodulation reference signal)およびサウンディング参照信号(SRS:sounding reference signal)などを含む。1つ以上のeNB160も、例として、1つ以上の下りリンクチャネル119を用いて1つ以上のUE102へ情報またはデータを送信する。下りリンクチャネル119の例は、PDCCH、PDSCHなどを含む。下りリンク信号の例は、プライマリ同期信号(PSS:primary synchronization signal)、セル固有参照信号(CRS:Cell−specific reference signal)、およびCSI参照チャネル(CSI−RS:CSI−reference channel)などを含む。他の種類のチャネルまたは信号が用いられてもよい。
1つ以上のUE102のそれぞれは、1つ以上のトランシーバ118、1つ以上の復調器114、1つ以上のデコーダ108、1つ以上のエンコーダ150、1つ以上の変調器154、1つ以上のデータバッファ104および1つ以上のUEオペレーション・モジュール124を含む。例えば、UE102では1つ以上の受信および/または送信経路が実装される。便宜上、UE102では単一のトランシーバ118、デコーダ108、復調器114、エンコーダ150および変調器154のみが示されるが、複数の並列要素(例えば、トランシーバ118、デコーダ108、復調器114、エンコーダ150および変調器154)が実装されてもよい。
トランシーバ118は、1つ以上の受信機120および1つ以上の送信機158を含む。1つ以上の受信機120は、1つ以上のアンテナ122a〜nを用いてeNB160から信号を受信する。例えば、受信機120は、1つ以上の受信信号116を作り出すために信号を受信してダウンコンバートする。1つ以上の受信信号116は、復調器114へ供給される。1つ以上の送信機158は、1つ以上のアンテナ122a〜nを用いてeNB160へ信号を送信する。例えば、1つ以上の送信機158は、1つ以上の変調信号156をアップコンバートして送信する。
復調器114は、1つ以上の復調信号112を作り出すために1つ以上の受信信号116を復調する。1つ以上の復調信号112は、デコーダ108へ供給される。UE102は、信号を復号するためにデコーダ108を用いる。デコーダ108は、1つ以上の復号信号106、110を作り出す。例えば、第1のUE復号信号106は、データバッファ104に記憶される、受信したペイロード・データを備える。第2のUE復号信号110は、オーバーヘッド・データおよび/または制御データを備える。例えば、第2のUE復号信号110は、1つ以上のオペレーションを行うためにUEオペレーション・モジュール124によって用いられるデータを供給する。
本明細書では、用語「モジュール」は、特定の要素またはコンポーネントがハードウェア、ソフトウェアまたはハードウェアとソフトウェアとの組み合わせで実装されることを意味する。しかしながら、留意すべきは、本明細書に「モジュール」として示される任意の要素が択一的にハードウェアで実装されてもよいことである。例えば、UEオペレーション・モジュール124は、ハードウェア、ソフトウェアまたは両方の組み合わせで実装されてもよい。
一般に、UEオペレーション・モジュール124は、UE102が1つ以上のeNB160と通信することを可能にする。UEオペレーション・モジュール124は、UEパワーヘッドルーム値モジュール128、UE電力管理情報モジュール130、拡張パワーヘッドルームMAC制御要素生成モジュール132、および拡張パワーヘッドルームMAC制御要素送信モジュール134のうちの1つ以上を含む。UEオペレーション・モジュール124の各1つが無線接続の各1つに対応してもよい。1つのUEオペレーション・モジュール124が無線接続の各1つ、いくつか、またはすべてに対応してもよい。UEパワーヘッドルーム値モジュール128、UE電力管理情報モジュール130、拡張パワーヘッドルームMAC制御要素生成モジュール132、および拡張パワーヘッドルームMAC制御要素送信モジュール134の各1つまたはそれ以上が無線接続の各1つに対応してもよい。UEオペレーション・モジュール124は、1つのRRCエンティティおよび1つ以上のMACエンティティを含む。
UEパワーヘッドルーム値モジュール128は、第1の無線接続に対応する設定された上りリンクをもつアクティブ化された在圏セルごとのパワーヘッドルームの値を得る。例えば、UE102は、第1の無線接続を通じて第1のeNB160へ接続される。第1のeNB160は、複数の在圏セルを提供する。UE102は、1つ以上の在圏セル上で送信/受信するように設定される。第1の無線接続と関連付けられた1つ以上の在圏セルは、ある(例えば、現在の)送信時間間隔(TTI:transmission time interval)のために割り当てられたULリソースを有する。
無線接続のためにセカンダリセル(SCell)を用いて設定されたUE102に関して、パワーヘッドルームは、在圏eNB160に、UE設定最大出力電力(PCMAX,c)と、アクティブ化された在圏セルc当たりの上りリンク共有チャネル(UL−SCH:uplink shared channel)送信のための推定電力またはプライマリセル(PCell)上の同時のPUSCHおよびPUCCH送信のための推定電力との間の差についての情報を提供する。
UE102は、第2の無線接続を通じて別の(例えば、第2の)eNB160へ接続される。第2のeNB160は、複数の在圏セルを提供する。UE102は、第2の無線接続と関連付けられた1つ以上の在圏セル上で送信/受信するように設定される。第1の無線接続および第2の無線接続を異なるeNB160がスケジュールする。例えば、第1のeNB160が第1の無線接続をスケジュールし、第2のeNB160が第2の無線接続をスケジュールする。
第2の無線接続を関連付けられた1つ以上の在圏セルは、ある(例えば、現在の)送信時間間隔(TTI)のために割り当てられたULリソースを有する。UEパワーヘッドルーム値モジュール128は、第2の無線接続に対応する設定された上りリンクをもつアクティブ化された在圏セルごとのパワーヘッドルームの値を得る。
パワーヘッドルーム・レポート手順は、各無線接続に適用される。UE電力管理情報モジュール130は、他の無線接続(単数または複数)に対応する電力管理に関する情報を得る。言い換えれば、UE電力管理情報モジュール130は、他の無線接続(単数または複数)による送信(単数または複数)によって生じた電力管理に関する情報を得る。第1の構成では、第2の無線接続におけるパワーヘッドルーム・レポート手順に関して、第1の無線接続に対応する電力管理に関する情報は、第1の無線接続上の送信によってもたらされた第2の無線接続に対応するアクティブ化された在圏セルごとの3GPP RAN最大電力低減(R−MPRc)を含む。
UE電力管理情報モジュール130は、第2の無線接続に対応するアクティブ化された在圏セルごとに1つ以上のR−MPRcを得る。R−MPRcは、第1の無線接続上の送信によってもたらされた第2の無線接続に対応するアクティブ化された在圏セルのための電力バックオフの値である。アクティブ化された在圏セルに対応するR−MPRcは、アクティブ化された在圏セルの最大出力電力(PCMAX,c)を低減するための量を示す。第2の無線接続と関連付けられた各在圏セルが1つのR−MPRcを有してもよい。複数の在圏セルのR−MPRcが同じかまたは異なる値であってもよい。
第2の構成では、第2の無線接続におけるパワーヘッドルーム・レポート手順に関して、第1の無線接続に対応する電力管理に関する情報は、第1の無線接続上の送信によってもたらされた第2の無線接続に対応するアクティブ化された在圏セルのための電力バックオフの指標を含む。言い換えれば、UE電力管理情報モジュール130は、アクティブ化された在圏セルのための電力バックオフが発生したかどうかを示すが、電力バックオフの値(例えば、R−MPRc)を得ることはない。
拡張パワーヘッドルームMAC制御要素生成モジュール132は、第2の無線接続に対応する得られた値と第1の無線接続に対応する電力管理に関する情報とに基づいて拡張パワーヘッドルームMAC制御要素を生成する。第1の構成では、拡張パワーヘッドルームMAC制御要素は、第2の無線接続に対応する設定された上りリンクをもつアクティブ化された在圏セルごとのパワーヘッドルーム値を含む。拡張パワーヘッドルームMAC制御要素は、第1の無線接続に対応する設定された上りリンクをもつアクティブ化された在圏セルごとおよび第2の無線接続に対応する設定された上りリンクをもつアクティブ化された在圏セルごとのパワーヘッドルーム値を含んでもよい。拡張パワーヘッドルームMAC制御要素は、第2の無線接続に対応するアクティブ化された在圏セルごとのR−MPRcを少なくとも含む。拡張パワーヘッドルームMAC制御要素は、第1の無線接続上の送信によってもたらされた第2の無線接続に対応するアクティブ化された在圏セルのための電力バックオフの指標を含んでもよい。一実装において、指標は、拡張パワーヘッドルームMAC制御要素に含まれたSフィールドである。これは、図10に関連して記載されるように達成される。
第2の構成では、拡張パワーヘッドルームMAC制御要素は、第1の無線接続上の送信によってもたらされた第2の無線接続に対応するアクティブ化された在圏セルのための電力バックオフの指標を少なくとも含む。一実装において、指標は、拡張パワーヘッドルームMAC制御要素に含まれたSフィールドである。Sフィールドは、電力バックオフがアクティブ化された在圏セルに適用されるかどうかを示すフラグである。これは、図11に関連して記載されるように達成される。
拡張パワーヘッドルームMAC制御要素送信モジュール134は、拡張パワーヘッドルームMAC制御要素を送信する。例えば、拡張パワーヘッドルームMAC制御要素送信モジュール134は、拡張パワーヘッドルームMAC制御要素を第1のeNB160へ、第2のeNB160へ、または第1および第2のeNB160の両方へ送信する。拡張パワーヘッドルームMAC制御要素は、上りリンク送信で送られるMACプロトコル・データ単位(PDU)に含められる。一構成において、拡張パワーヘッドルームMAC制御要素送信モジュール134は、第2の無線接続におけるパワーヘッドルーム・レポート手順に係る拡張パワーヘッドルームMAC制御要素を、第2の無線接続上で、送信する。言い換えれば、パワーヘッドルーム・レポート手順は、各無線接続に適用される。
UEオペレーション・モジュール124は、情報148を1つ以上の受信機120に提供する。例えば、UEオペレーション・モジュール124は、上りリンク・グラントに基づいて送信をいつ受信すべきか、またはいつすべきでないかを受信機(単数または複数)120に通知する。
UEオペレーション・モジュール124は、情報138を復調器114に提供する。例えば、UEオペレーション・モジュール124は、eNB160からの送信に予想される変調パターンを復調器114に通知する。
UEオペレーション・モジュール124は、情報136をデコーダ108に提供する。例えば、UEオペレーション・モジュール124は、eNB160からの送信に予想される符号化法をデコーダ108に通知する。
UEオペレーション・モジュール124は、情報142をエンコーダ150に提供する。情報142は、符号化すべきデータおよび/または符号化に関する命令を含む。例えば、UEオペレーション・モジュール124は、送信データ146および/または他の情報142を符号化するようにエンコーダ150に命令する。他の情報142は、拡張パワーヘッドルーム制御要素を含む。
エンコーダ150は、送信データ146および/またはUEオペレーション・モジュール124によって提供された他の情報142を符号化する。例えば、データ146および/または他の情報142の符号化は、誤り検出および/または訂正符号化、送信のための空間、時間および/または周波数リソースへのデータのマッピング、多重化などを伴う。エンコーダ150は、符号化データ152を変調器154へ供給する。
UEオペレーション・モジュール124は、情報144を変調器154に提供する。例えば、UEオペレーション・モジュール124は、eNB160への送信に用いるための変調型(例えば、コンステレーション・マッピング)を変調器154に通知する。変調器154は、1つ以上の変調信号156を1つ以上の送信機158へ供給するために符号化データ152を変調する。
UEオペレーション・モジュール124は、情報140を1つ以上の送信機158に提供する。この情報140は、1つ以上の送信機158に対する命令を含む。例えば、UEオペレーション・モジュール124は、信号をeNB160へいつ送信すべきかを1つ以上の送信機158に命令する。1つ以上の送信機158は、変調信号(単数または複数)156を1つ以上のeNB160へアップコンバートして送信する。
eNB160は、1つ以上のトランシーバ176、1つ以上の復調器172、1つ以上のデコーダ166、1つ以上のエンコーダ109、1つ以上の変調器113、1つ以上のデータバッファ162および1つ以上のeNBオペレーション・モジュール182を含む。例えば、eNB160では1つ以上の受信および/または送信経路が実装される。便宜上、eNB160では単一のトランシーバ176、デコーダ166、復調器172、エンコーダ109および変調器113のみが示されるが、複数の並列要素(例えば、トランシーバ176、デコーダ166、復調器172、エンコーダ109および変調器113)が実装されてもよい。
トランシーバ176は、1つ以上の受信機178および1つ以上の送信機117を含む。1つ以上の受信機178は、1つ以上のアンテナ180a〜nを用いてUE102から信号を受信する。例えば、受信機178は、1つ以上の受信信号174を作り出すために信号を受信してダウンコンバートする。1つ以上の受信信号174は、復調器172へ供給される。1つ以上の送信機117は、1つ以上のアンテナ180a〜nを用いて信号をUE102へ送信する。例えば、1つ以上の送信機117は、1つ以上の変調信号115をアップコンバートして送信する。
復調器172は、1つ以上の復調信号170を作り出すために1つ以上の受信信号174を復調する。1つ以上の復調信号170は、デコーダ166へ供給される。eNB160は、信号を復号するためにデコーダ166を用いる。デコーダ166は、1つ以上の復号信号164、168を作り出す。例えば、第1のeNB復号信号164は、データバッファ162に記憶される、受信したペイロード・データを備える。第2のeNB復号信号168は、オーバーヘッド・データおよび/または制御データを備える。例えば、第2のeNB復号信号168は、1つ以上のオペレ−ションを行うためにeNBオペレ−ション・モジュール182によって用いられるデータ(例えば、PUSCH送信データ)を供給する。
一般に、eNBオペレーション・モジュール182は、eNB160が1つ以上のUE102と通信することを可能にする。eNBオペレーション・モジュール182は、拡張パワーヘッドルームMAC制御要素受信モジュール194、eNBパワーヘッドルーム値モジュール196、およびeNB電力管理情報モジュール198のうちの1つ以上を含む。eNBオペレーション・モジュール182の各1つがUE102の各1つに対応してもよい。1つのeNBオペレーション・モジュール182がUE102の各1つ、いくつか、またはすべてに対応してもよい。拡張パワーヘッドルームMAC制御要素受信モジュール194、eNBパワーヘッドルーム値モジュール196、およびeNB電力管理情報モジュール198の各1つまたはそれ以上がUE102の各1つに対応してもよい。eNBオペレーション・モジュール182は、UE102ごとに1つのRRCエンティティおよび1つのMACエンティティを含む。
拡張パワーヘッドルームMAC制御要素受信モジュール194は、拡張パワーヘッドルームMAC制御要素を受信する。例えば、拡張パワーヘッドルームMAC制御要素受信モジュール194は、無線接続を通じてUE102から拡張パワーヘッドルームMAC制御要素を受信する。拡張パワーヘッドルームMAC制御要素は、MAC PDUに含められる。MAC PDUは、上りリンク送信で受信される。
eNBパワーヘッドルーム値モジュール196は、拡張パワーヘッドルームMAC制御要素から第2の無線接続に対応する設定された上りリンクをもつアクティブ化された在圏セルごとのパワーヘッドルームの値を得る。パワーヘッドルームは、在圏eNB160に、UE設定最大出力電力(PCMAX,c)と、アクティブ化された在圏セルc当たりのUL−SCHのための推定電力またはPCell上の同時のPUSCHおよびPUCCH送信のための推定電力との間の差についての情報を提供する。eNBパワーヘッドルーム値モジュール196は、拡張パワーヘッドルームMAC制御要素に含まれたPHフィールドからアクティブ化された在圏セルごとのパワーヘッドルーム値を得る。
eNB電力管理情報モジュール198は、拡張パワーヘッドルームMAC制御要素から第1の無線接続に対応する電力管理に関する情報を得る。第1の構成では、第1の無線接続に対応する電力管理に関する情報は、第2の無線接続に対応するアクティブ化された在圏セルごとの3GPP RAN最大電力低減(R−MPRc)を含む。言い換えれば、eNB電力管理情報モジュール198は、第2の無線接続に対応するアクティブ化された在圏セルごとに1つ以上のR−MPRcを得る。R−MPRcは、第1の無線接続上の送信によってもたらされた第2の無線接続に対応するアクティブ化された在圏セルのための電力バックオフの値である。アクティブ化された在圏セルに対応するR−MPRcは、アクティブ化された在圏セルの最大出力電力(PCMAX,c)を低減するための量を示す。第2の無線接続と関連付けられた各在圏セルが1つのR−MPRcを有してもよい。複数の在圏セルのR−MPRcが同じかまたは異なる値であってもよい。
この第1の構成では、拡張パワーヘッドルームMAC制御要素は、第2の無線接続に対応するアクティブ化された在圏セルごとのR−MPRcフィールドを少なくとも含む。従って、eNB電力管理情報モジュール198は、R−MPRcをR−MPRcフィールドから得る。これは、図10と関連した記載されるように達成される。
第2の構成では、第1の無線接続に対応する電力管理に関する情報は、第1の無線接続上の送信によってもたらされた第2の無線接続に対応するアクティブ化された在圏セルのための電力バックオフの指標を含む。言い換えれば、eNB電力管理情報モジュール198は、アクティブ化された在圏セルのための電力バックオフが発生したかどうかの指標を得るが、電力バックオフの値(例えば、R−MPRc)を得ることはない。
第2の構成では、拡張パワーヘッドルームMAC制御要素は、第1の無線接続上の送信によってもたらされた第2の無線接続に対応するアクティブ化された在圏セルのための電力バックオフの指標を少なくとも含む。一実装において、指標は、拡張パワーヘッドルームMAC制御要素に含まれたSフィールドである。Sフィールドは、電力バックオフがアクティブ化された在圏セルに適用されたかどうかを示すフラグである。これは、図11に関連して記載されるように達成される。
eNBオペレーション・モジュール182は、情報190を1つ以上の受信機178に提供する。例えば、eNBオペレーション・モジュール182は、DRBおよびRRCメッセージに基づいて送信をいつ受信すべきか、またはいつすべきでないかを受信機(単数または複数)178に通知する。
eNBオペレーション・モジュール182は、情報188を復調器172に提供する。例えば、eNBオペレーション・モジュール182は、UE(単数または複数)102からの送信に予想される変調パターンを復調器172に通知する。
eNBオペレーション・モジュール182は、情報186をデコーダ166に提供する。例えば、eNBオペレーション・モジュール182は、UE(単数または複数)102からの送信に予想される符号化法をデコーダ166に通知する。
eNBオペレーション・モジュール182は、情報101をエンコーダ109に提供する。情報101は、符号化すべきデータおよび/または符号化に関する命令を含む。例えば、eNBオペレーション・モジュール182は、送信データ105および/または他の情報101を符号化するようにエンコーダ109に命令する。
エンコーダ109は、送信データ105および/またはeNBオペレーション・モジュール182によって提供された他の情報101を符号化する。例えば、データ105および/または他の情報101の符号化は、誤り検出および/または訂正符号化、送信のための空間、時間および/または周波数リソースへのデータのマッピング、多重化などを伴う。エンコーダ109は、符号化データ111を変調器113へ供給する。送信データ105は、UE102へ伝えられるネットワークデータを含む。
eNBオペレーション・モジュール182は、情報103を変調器113に提供する。この情報103は、変調器113に対する命令を含む。例えば、eNBオペレーション・モジュール182は、UE(単数または複数)102への送信に用いるための変調型(例えば、コンステレーション・マッピング)を変調器113に通知する。変調器113は、1つ以上の変調信号115を1つ以上の送信機117へ供給するために符号化データ111を変調する。
eNBオペレーション・モジュール182は、情報192を1つ以上の送信機117に提供する。この情報192は、1つ以上の送信機117に対する命令を含む。例えば、eNBオペレーション・モジュール182は、信号をUE(単数または複数)102へいつ送信すべきか(またはいつすべきでないか)を1つ以上の送信機117に命令する。1つ以上の送信機117は、1つ以上のUE102へ変調信号(単数または複数)115をアップコンバートして送信する。
留意すべきは、eNB(単数または複数)160およびUE(単数または複数)102に含まれる要素またはその部分の1つ以上がハードウェアで実装されてもよいことである。例えば、これらの要素またはその部分の1つ以上は、チップ、回路素子またはハードウェア・コンポーネントなどとして実装されてもよい。同様に留意すべきは、本明細書に記載される機能または方法の1つ以上がハードウェアで実装されてもよく、および/またはハードウェアを用いて行われてもよいことである。例えば、本明細書に記載される方法の1つ以上は、チップセット、特定用途向け集積回路(ASIC:application−specific integrated circuit)、大規模集積回路(LSI:large−scale integrated circuit)または集積回路などで実装されてもよく、および/またはそれらを用いて実現されてもよい。
図2は、UE102によってパワーヘッドルーム・レポート(PHR)を送信するための方法200の一実装を示すフロー図である。UE102は、第1の無線接続を通じて第1のeNB160へ接続される。第1のeNB160は、複数の在圏セルを提供する。UE102は、1つ以上の在圏セル上で送信/受信するように設定される。第1の無線接続と関連付けられた1つ以上の在圏セルは、ある(例えば、現在の)送信時間間隔(TTI)のために割り当てられたULリソースを有する。
1つより多い在圏セルを用いて設定されたUE102に関して、パワーヘッドルームは、在圏eNB160に、UE設定最大出力電力(PCMAX,c)と、アクティブ化された在圏セルc当たりのUL−SCH送信のための推定電力またはPCell上の同時のPUSCHおよびPUCCH送信のための推定電力との間の差についての情報を提供する。
UE102は、第2の無線接続を通じて別の(例えば、第2の)eNB160へ接続される。第2のeNB160は、複数の在圏セルを提供する。UE102は、第2の無線接続と関連付けられた1つ以上の在圏セル上で送信/受信するように設定される。第1の無線接続および第2の無線接続を異なるeNB160がスケジュールする。例えば、第1のeNB160が第1の無線接続をスケジュールし、第2のeNB160が第2の無線接続をスケジュールする。
第2の無線接続と関連付けられた1つ以上の在圏セルも、ある(例えば、現在の)送信時間間隔のために割り当てられたULリソースを有する。UE102は、第2の無線接続に対応する設定された上りリンクをもつアクティブ化された在圏セルごとのパワーヘッドルームの値を得る(ステップ202)。
第2の無線接続におけるパワーヘッドルーム・レポート手順に関して、UE102は、第2の無線接続に対応する得られた値と第1の無線接続に対応する電力管理に関する情報とに基づいて拡張パワーヘッドルームMAC制御要素を生成する(ステップ204)。第1の構成では、第1の無線接続に対応する電力管理に関する情報は、第1の無線接続上の送信によってもたらされた第2の無線接続に対応するアクティブ化された在圏セルごとの3GPP RAN最大電力低減(R−MPRc)を含む。言い換えれば、UE102は、第2の無線接続に対応するアクティブ化された在圏セルごとに1つ以上のR−MPRcを得る。R−MPRcは、第1の無線接続上の送信によってもたらされた第2の無線接続に対応するアクティブ化された在圏セルのための電力バックオフの値である。アクティブ化された在圏セルに対応するR−MPRcは、アクティブ化された在圏セルの最大出力電力(PCMAX,c)を低減するための量を示す。第2の無線接続と関連付けられた各在圏セルが1つのR−MPRcを有してもよい。複数の在圏セルのR−MPRcが同じかまたは異なる値であってもよい。
この第1の構成では、拡張パワーヘッドルームMAC制御要素が第1および第2の無線接続に対応する設定された上りリンクをもつアクティブ化された在圏セルごとのパワーヘッドルーム値を含んでもよい。拡張パワーヘッドルームMAC制御要素は、また、第2の無線接続に対応するアクティブ化された在圏セルごとのR−MPRcフィールドを少なくとも含む。これは、図10に関連して記載されるように達成される。
第2の構成では、第1の無線接続に対応する電力管理に関する情報は、第1の無線接続上の送信によってもたらされた第2の無線接続に対応するアクティブ化された在圏セルのための電力バックオフの指標を含む。言い換えれば、UE102は、アクティブ化された在圏セルのための電力バックオフが発生したかどうかを示すが、電力バックオフの値(例えば、R−MPRc)を得ることはない。
第2の構成では、拡張パワーヘッドルームMAC制御要素は、第1の無線接続上の送信によってもたらされた第2の無線接続に対応するアクティブ化された在圏セルのための電力バックオフの指標を少なくとも含む。一実装において、指標は、拡張パワーヘッドルームMAC制御要素に含まれたSフィールドである。Sフィールドは、電力バックオフがアクティブ化された在圏セルに適用されたかどうかを示すフラグである。これは、図11に関連して記載されるように達成される。
UE102は、拡張パワーヘッドルームMAC制御要素を送信する(ステップ206)。例えば、UE102は、拡張パワーヘッドルームMAC制御要素を第1のeNB160へ、第2のeNB160へ、または第1および第2のeNB160の両方へ送信する(ステップ206)。拡張パワーヘッドルームMAC制御要素は、上りリンク送信で送られる、MACプロトコル・データ単位(PDU)に含められる。一構成において、UE102は、第2の無線接続におけるパワーヘッドルーム・レポート手順に係る拡張パワーヘッドルームMAC制御要素を、第2の無線接続上で(例えば、第2のeNB160へ)、送信する(ステップ206)。言い換えれば、パワーヘッドルーム・レポート手順は、各無線接続に適用される。
第1の無線接続におけるパワーヘッドルーム・レポート手順では、まさに逆であり、従ってUE102は、第1の無線接続に対応する得られた値と第2の無線接続に対応する電力管理(例えば、第2の無線接続によって生じた電力管理)に関する情報とに基づいて拡張パワーヘッドルームMAC制御要素を生成する。
図3は、eNB160によってPHRを受信するための方法300の一実装を示すフロー図である。eNB160は、拡張パワーヘッドルームMAC制御要素を受信する(ステップ302)。例えば、eNB160は、拡張パワーヘッドルームMAC制御要素をUE102から受信する(ステップ302)。eNB160は、第1の無線接続を通じてUE102へ接続される。eNB160は、複数の在圏セルを提供する。UE102は、1つ以上の在圏セル上で送信/受信するように設定される。第1の無線接続と関連付けられた1つ以上の在圏セルは、ある(例えば、現在の)送信時間間隔(TTI)のために割り当てられたULリソースを有する。
セカンダリセル(SCell)を用いて設定されたUE102に関して、パワーヘッドルームは、在圏eNB160に、UE設定最大出力電力(PCMAX,c)と、アクティブ化された在圏セルc当たりのUL−SCH送信のための推定電力またはPCell上の同時のPUSCHおよびPUCCH送信のための推定電力との間の差についての情報を提供する。eNB160は、拡張パワーヘッドルームMAC制御要素に含まれたPHフィールドからアクティブ化された在圏セルごとのパワーヘッドルーム値を得る(ステップ304)。
UE102は、第2の無線接続を通じて別の(例えば、第2の)eNB160へ接続される。第2のeNB160も複数の在圏セルを提供する。UE102は、第2のeNB160と関連付けられた1つ以上の在圏セル上で送信/受信するように設定される。第1の無線接続および第2の無線接続を異なるeNB160がスケジュールする。例えば、eNB160が第1の無線接続をスケジュールし、第2のeNB160が第2の無線接続をスケジュールする。
拡張パワーヘッドルームMAC制御要素は、MACプロトコル・データ単位(PDU)に含められる。MAC PDUは、上りリンク送信で受信される(ステップ302)。eNB160は、拡張パワーヘッドルームMAC制御要素から第2の無線接続に対応する設定された上りリンクをもつアクティブ化された在圏セルごとのパワーヘッドルームの値を得る(ステップ304)。
eNB160は、拡張パワーヘッドルームMAC制御要素から第1の無線接続に対応する電力管理に関する情報を得る(ステップ306)。第1の構成では、第1の無線接続に対応する電力管理に関する情報は、第1の無線接続上の送信によってもたらされた第2の無線接続に対応するアクティブ化された在圏セルごとの3GPP RAN最大電力低減(R−MPRc)を含む。言い換えれば、eNB160は、第2の無線接続に対応するアクティブ化された在圏セルごとに1つ以上のR−MPRcを得る(ステップ306)。R−MPRcは、第1の無線接続上の送信によってもたらされた第2の無線接続に対応するアクティブ化された在圏セルのための電力バックオフの値である。アクティブ化された在圏セルに対応するR−MPRcは、アクティブ化された在圏セルの最大出力電力(PCMAX,c)を低減するための量を示す。第2の無線接続と関連付けられた各在圏セルが1つのR−MPRcを有してもよい。複数の在圏セルのR−MPRcが同じかまたは異なる値であってもよい。
この第1の構成では、拡張パワーヘッドルームMAC制御要素が第2の無線接続に対応するアクティブ化された在圏セルごとのR−MPRcフィールドを少なくとも含む。それゆえに、eNB160は、R−MPRcをR−MPRcフィールドから得る(ステップ306)。これは、図10に関連して記載されるように達成される。
第2の構成では、第1の無線接続に対応する電力管理に関する情報は、第1の無線接続上の送信によってもたらされた第2の無線接続に対応するアクティブ化された在圏セルのための電力バックオフの指標を含む。言い換えれば、eNB160は、アクティブ化された在圏セルのための電力バックオフが発生したかどうかの指標を得る(ステップ306)が、電力バックオフの値(例えば、R−MPRc)を得ることはない。
第2の構成では、拡張パワーヘッドルームMAC制御要素は、第1の無線接続上の送信によってもたらされた第2の無線接続に対応するアクティブ化された在圏セルのための電力バックオフの指標を少なくとも含む。一実装において、指標は、拡張パワーヘッドルームMAC制御要素に含まれたSフィールドである。Sフィールドは、電力バックオフがアクティブ化された在圏セルに適用されたかどうかを示すフラグである。これは、図11に関連して記載されるように達成される。
図4は、マルチ接続性オペレーションのためのシステムおよび方法が実装されたE−UTRANアーキテクチャ401の構成を示すブロック図である。図4に関連して記載されるUE402は、図1に関連して記載されたUE102に従って実装される。図4に関連して記載されるeNB460a〜bは、図1に関連して記載されたeNB160に従って実装される。
マルチ接続性のためのE−UTRANアーキテクチャ401は、UE402にマルチ接続性を提供するE−UTRANアーキテクチャの一例である。この構成において、UE402は、Uuインターフェース421およびUuxインターフェース423を通じてE−UTRAN415へ接続する。E−UTRAN415は、第1のeNB460aおよび第2のeNB460bを含む。eNB460a〜bは、UE402に対してE−UTRAユーザプレーン(PDCP/RLC/MAC/PHY)および制御プレーン(RRC)プロトコル終端を提供する。eNB460a〜bは、X2インターフェース419によって互いに相互接続される。S1インターフェース411、413は、MME405、在圏ゲートウェイ407およびeNB460a〜bの間の多対多の関係をサポートする。第1のeNB(例えば、MeNB)460aおよび第2のeNB(例えば、SeNB)460bも、1つ以上のXインターフェース417によって互いに相互接続され、このインターフェースは、S1―MME411および/またはX2インターフェース519と同じであってもなくてもよい。
eNB460は、様々な機能をホスティングする。例えば、eNB460は、無線リソース管理(例えば、無線ベアラ制御、無線受付制御、接続モビリティ制御、上りリンクおよび下りリンクの両方におけるリソースのUE402への動的な割り当て(スケジューリング))のための機能をホスティングする。eNB460は、また、ユーザデータ・ストリームのIPヘッダ圧縮および暗号化、MME405へのルーティングをUE402によって提供された情報から確定できないときのUE402アタッチメントでのMME405の選択、およびユーザプレーン・データの在圏ゲートウェイ407へのルーティングを行う。加えて、eNB460は、(MME405から生じた)ページング・メッセージのスケジューリングおよび送信、(MMEまたは運用保守(O&M:operation and maintenance)から生じた)ブロードキャスト情報のスケジューリングおよび送信、モビリティおよびスケジューリングに関する測定ならびに測定レポーティング設定、ならびに(MME405から生じた)(地震および津波警報システム(ETWS:earthquake and tsunami warning system)および商用携帯警報システム(CMAS:commercial mobile alert system))を含む)公衆警報システム(PWS:public warning system)メッセージのスケジューリングおよび送信を行う。eNB460は、さらに、上りリンクでのクローズドサブスクライバグループ(CSG:closed subscriber group)処理およびトランスポート・レベルのパケット・マーキングを行う。
MME405は、様々な機能をホスティングする。例えば、MME405は、非アクセス層(NAS:Non−Access Stratum)シグナリング、NASシグナリング・セキュリティ、アクセス層(AS:Access Stratum)セキュリティ制御、3GPPアクセス・ネットワーク間モビリティに関するコアネットワーク(CN:core network)ノード間シグナリング、および(ページング再送信の制御および実行を含む)アイドルモードUEリーチャビリティを行う。MME405は、(アイドルおよびアクティブモードにおけるUE402に関する)トラッキングエリア・リスト管理、パケットデータ・ネットワーク・ゲートウェイ(PDN GW:packet data network gateway)およびS−GW選択、MME405変更を伴うハンドオーバのためのMME405選択、ならびに2Gまたは3G 3GPPアクセス・ネットワークへのハンドオーバのための在圏GPRSサポート・ノード(SGSN:Serving GPRS Support Node)選択も行う。加えて、MME405は、ローミング、認証、および(専用ベアラ確立を含む)ベアラ管理機能をホスティングする。MME405は、(ETWSおよびCMASを含む)PWSメッセージ送信のためにサポートを提供し、随意的にページング最適化を行う。
S−GW407は、以下の機能もホスティングする。S−GW407は、eNB460間ハンドオーバのためのローカル・モビリティ・アンカーポイントをホスティングする。S−GW407は、3GPP間モビリティのためのモビリティ・アンカリング、E−UTRANアイドルモード下りリンク・パケット・バッファリングおよびネットワークによってトリガされるサービス要求手順の開始、合法的傍受、ならびにパケット・ルーティングおよびフォワーディングを行う。S−GW407は、上りリンクおよび下りリンクにおけるトランスポート・レベルのパケット・マーキング、オペレータ間課金のためのユーザおよびQoSクラス識別子(QCI:QoS Class Identifier)粒度に関するアカウンティング、ならびにUE402、パケットデータネットワーク(PDN:packet data network)およびQCI当たりのULおよびDL課金も行う。
E−UTRAN415の無線プロトコル・アーキテクチャは、ユーザプレーンおよび制御プレーン含む。ユーザプレーン・プロトコルスタックは、PDCP、RLC、MACおよびPHYサブレイヤを含む。(ネットワーク上においてeNB460aで終端される)PDCP、RLC、MACおよびPHYサブレイヤは、ユーザプレーンのための機能(例えば、ヘッダ圧縮、暗号化、スケジューリング、ARQおよびHARQ)を行う。PDCPエンティティは、PDCPサブレイヤに位置する。RLCエンティティは、RLCサブレイヤに位置する。MACエンティティは、MACサブレイヤに位置する。PHYエンティティは、PHYサブレイヤに位置する。
制御プレーンは、制御プレーン・プロトコルスタックを含む。(eNB460aにおいてネットワーク側で終端される)PDCPサブレイヤは、制御プレーンのための機能(例えば、暗号化およびインテグリティ・プロテクション)を行う。(eNBにおいてネットワーク側で終端される)RLCおよびMACサブレイヤは、ユーザプレーンのためと同じ機能を行う。(eNB460aにおいてネットワーク側で終端される)RRCは、以下の機能を行う。RRCは、ブロードキャスト機能、ページング、RRC接続管理、無線ベアラ(RB:radio bearer)制御、モビリティ機能、UE402測定レポーティングおよび制御を行う。(MME405においてネットワーク側で終端される)NAS制御プロトコルは、とりわけ、進化型パケットシステム(EPS:evolved packet system)ベアラ管理、認証、進化型パケットシステム接続管理(ECM:evolved packet system connection management)−IDLEモビリティ処理、ECM−IDLEでのページング発信およびセキュリティ制御を行う。
第1のeNB460aおよび第2のeNB460bは、S1インターフェース411、413によってEPC403へ接続される。第1のeNB460aは、S1−MMEインターフェース411によってMME405へ接続される。一構成において、第2のeNB460bは、(破線によって示されるように)S1−Uインターフェース413によって在圏ゲートウェイ407へ接続される。第1のeNB460aは、第2のeNB460bに対してMME405として振舞い、従って、第2のeNB460bのためのS1−MMEインターフェース411が(例として、Xインターフェース417を通じて)第1のeNB460aと第2のeNB460bとの間で接続される。それゆえに、第1のeNB460aは、第2のeNB460bには(S1−MMEインターフェース411に基づく)MME405および(X2インターフェース419に基づく)eNB460であるように見える。
別の構成では、第1のeNB460aは、(破線によって示されるような)S1−Uインターフェース413によって在圏ゲートウェイ413へも接続される。それゆえに、第2のeNB460bは、EPC403へは接続されない。第1のeNB460aは、第2のeNB460bには(S1−MMEインターフェース411に基づく)MME405、(X2インターフェース419に基づく)eNB、および(S1−Uインターフェース413に基づく)S−GW407であるように見える。このアーキテクチャ401は、第1のeNB460aおよび第2のeNB460bのためにEPC403との単一ノードS1インターフェース411、413(例えば、接続)を提供する。EPC403、MME405、S−GW407との単一ノード接続によって、UE402が第1のeNB460aのカバレージ内にある限り、変化(例えば、ハンドオーバ)を軽減できるであろう。
図5は、マルチ接続性オペレーションのためのシステムおよび方法が実装されたE−UTRAN515およびUE502の一構成を示すブロック図である。図5に関連して記載されるUE502およびE−UTRAN515は、図1および4のうちの少なくとも1つに関連して記載された対応する要素に従って実装される。
キャリアアグリゲーションでは、典型的に、単一のeNB560がUE502のために複数の在圏セルを提供することが想定される。例えば、1つ以上のリモートラジオヘッド(RRH)をもつネットワークでは、1つ以上のRRHが単一のeNB560によって制御される。しかしながら、スモールセル配備のシナリオでは、各eNB560(例えば、ノード)がそれ自体の独立したスケジューラを有してもよい。両方のeNB560の無線リソースを利用するために、UE502は、両方のeNB560へ接続する。
キャリアアグリゲーションが設定されているとき、UE502は、ネットワークとの1つのRRC接続を有する。キャリアアグリゲーションを1つの無線インターフェースが提供する。RRC接続確立、再確立およびハンドオーバの間に、1つの在圏セル533がNASモビリティ情報(例えば、トラッキングエリア・アイデンティティ(TAI:tracking area identity))を提供する。RRC接続、再確立およびハンドオーバの間に、1つの在圏セル533がセキュリティ入力を供給する。このセル533は、プライマリセル(PCell)と呼ばれる。下りリンクでは、PCellに対応するコンポーネントキャリアは、下りリンク・プライマリコンポーネントキャリア(DL PCC:downlink primary component carrier)であり、一方で上りリンクでは、PCellに対応するコンポーネントキャリアは、上りリンク・プライマリコンポーネントキャリア(UL PCC:uplink primary component carrier)である。
UEの能力に依存して、PCellとともに在圏セルのセットを形成するために1つ以上のSCellが設定される。下りリンクでは、SCellに対応するコンポーネントキャリアは、下りリンク・セカンダリコンポーネントキャリア(DL SCC:downlink secondary component carrier)であり、一方で上りリンクでは、SCellに対応するコンポーネントキャリアは、上りリンク・セカンダリコンポーネントキャリア(UL SCC:uplink secondary component carrier)である。
UE502のために設定された在圏セル533のセットは、それゆえに、1つのPCellおよび1つ以上のSCellからなる。SCellごとに、UE502による(下りリンク・リソースに加えて)上りリンク・リソースの使用法は、構成可能である。設定されるDL SCCの数は、UL SCCの数以上であり、いずれのScellも上りリンク・リソースのみに用いるためには設定されない。
UE502の視点から見れば、各上りリンク・リソースが1つの在圏セル533に属する。設定される在圏セル533の数は、UE502のアグリゲーション能力に依存する。PCellは、ハンドオーバ手順を用いて(例えば、セキュリティ・キー変更およびランダムアクセスチャネル(RACH:random access channel)手順によって)のみ変更される。PCellは、PUCCHの送信に用いられる。SCellとは異なり、PCellは、非アクティブ化されない。再確立は、PCellが無線リンク障害(RLF:radio link failure)を経験したときにトリガされ、SCellがRLFを経験したときではない。そのうえ、NAS情報は、PCellから取得される。
SCellの再構成、追加および除去は、RRC537によって行われる。LTE内ハンドオーバにおいても、RRC537は、ターゲットPCellとともに用いるためにSCellをやはり追加、除去または再構成する。新しいSCellを追加するときには、SCellのすべての所要のシステム情報を送信するために専用RRCシグナリングが用いられる(例えば、接続モードの間に、UE502がブロードキャストされたシステム情報をSCellから直接に取得する必要はない)。
しかしながら、異なるスケジューラを有する両方のeNB560へ接続するためには、UE502とE−UTRAN515との間のマルチ接続性が必要とされる。リリース−11の動作に加えて、リリース−12に従って動作するUE502がマルチ接続性(二重接続性、ノード間キャリアアグリゲーション、ノード間無線アグリゲーション、マルチフロー、マルチセル・クラスタ、マルチUuなどとも呼ばれる)を用いて設定される。
UE502は、設定されていれば、複数のUuインターフェース421、423を用いてE−UTRAN515へ接続する。例えば、UE502は、1つの無線インターフェース(無線接続535)を用いることによって追加の無線インターフェース(例えば、無線接続535)を確立するように設定される。以下では、1つのeNB560は、マスターeNB(MeNB)560aと呼ばれ、プライマリeNB(PeNB)とも称される。別のeNB560は、セカンダリeNB(SeNB)560bと呼ばれる。Uuインターフェース421(プライマリUuインターフェースとも称される)は、UE502とMeNB560aとの間の無線インターフェースである。Uuxインターフェース423(セカンダリUuインターフェースとも称される)は、UE502とSeNB560bとの間の無線インターフェースである。
一構成において、UE502は、E−UTRAN415との複数のUuインターフェース421、423をUE502が認識している限り、MeNB560aおよびSeNB560bを認識する必要はない。また、E−UTRAN415は、同じかまたは異なるeNB560との複数のUuインターフェースを提供する。
一構成において、MeNB560aおよびSeNB560bを同じeNB560aとすることもできるであろう。複数のUuインターフェース421、423(例えば、マルチ接続性)を単一のeNB560によって達成することもできる。UE502は、1つより多いUuxインターフェース423(例えば、Uu1、Uu2、Uu3..)を接続することが可能である。各Uuインターフェース421、423は、キャリアアグリゲーションを有することができる。それゆえに、CAのケースではUE502が在圏セルの1つより多いセットを用いて設定される。
本明細書では複数のUuインターフェース421、423が記載されるが、Uuインターフェース421の定義によっては、この機能性を単一のUuインターフェース421によって実現できるであろう。インターフェースの定義によっては、マルチ接続性が単一のUuインターフェース421または単一の無線インターフェースによって実現される。無線インターフェースは、UE502とeNB560との間のインターフェースではなく、UE502とE−UTRAN515の間のインターフェースとして定義できる。例えば、UE502とマルチ接続性を伴うE−UTRAN515との間のインターフェースとして1つの無線フェースを定義できる。それゆえに、上記のUu421とUux423との間の差異は、セルの特性と見做される。Uuインターフェース421およびUuxインターフェース423は、それぞれセル(単数または複数)のセットAおよびセル(単数または複数)のセットBと言い換えられる。また、無線インターフェースおよび追加の無線インターフェースは、それぞれセル(単数または複数)のセットAおよびセル(単数または複数)のセットBと言い換えられる。
いくつかの実装において、E−UTRAN515は、MeNB560aおよびSeNB560bを含む。UE502は、第1の無線接続535aを通じてMeNB560aと通信する。UE502は、第2の無線接続535bを通じてSeNB560bと通信する。図5は、1つの第1の無線接続535aおよび1つの第2の無線接続535bを示すが、UE502は、1つの第1の無線接続535aおよび1つ以上の第2の無線接続535bを用いて設定されてもよい。MeNB560aおよびSeNB560bは、図1に関連して記載されたeNB160に従って実装される。
MeNB560aは、1つ以上のUE502への接続のために複数のセル533a〜cを提供する。例えば、MeNB560aは、セルA533a、セルB533bおよびセルC533cを提供する。同様に、SeNB560bは、複数のセル533d〜fを提供する。UE502は、第1の無線接続a(例えば、プライマリUuインターフェース)に関して1つ以上のセル(例えば、セルA533a、セルB533bおよびセルC533c)上で送信/受信するように設定される。UE502は、また、第2の無線接続535b(例えば、セカンダリUuインターフェース)に関して1つ以上の他のセル(例えば、セルD533d、セルE533eおよびセルF533f)上で送信/受信するように設定される。UE502が無線接続535a〜bに関して複数のセル533a〜f上で送信/受信するように設定される場合、無線接続535a〜bにキャリアアグリゲーション・オペレーションが適用される。一構成において、各無線接続535は、プライマリセル、および0、1つまたはそれ以上のセカンダリセル(単数または複数)を用いて設定される。別の構成では、少なくとも1つの無線接続535は、1つのプライマリセル、および0、1つまたはそれ以上のセカンダリセル(単数または複数)を用いて設定され、他の無線接続535は、1つ以上のセカンダリセル(単数または複数)を用いて設定される。
1つの無線接続535へ1つのMACエンティティ539および1つのPHYエンティティ541がマッピングされる。例えば、第1のMACエンティティ539aおよび第1のPHYエンティティ541aが第1の無線接続535aへマッピングされる。同様に、第2のMACエンティティ539bおよび第2のPHYエンティティ541bが第2の無線接続535bへマッピングされる。UE502は、1つのプライマリ無線接続535(例えば、第1の無線接続535a)および随意的に1つ以上のセカンダリ無線接続535(例えば、第2の無線接続535b)を用いて設定される。
MeNB560aは、第1の無線接続535aについてUEコンテキストを管理して記憶する。UEコンテキストは、UE502のための構成セルに関するUE502ごとのRRCコンテキスト(例えば、構成、構成セル、セキュリティ情報など)、QoS情報、およびUE502アイデンティティである。例えば、MeNB560aは、第1のUEコンテキスト525a、第2のUEコンテキスト527および第3のUEコンテキスト529を管理して記憶する。
SeNB560bは、第2の無線接続535bについてUE502のための構成セルに関するUE502ごとのUEコンテキストを管理して記憶する。例えば、SeNB560bは、第1のUEコンテキスト525bおよび第4のUEコンテキスト531を管理して記憶する。eNB560は、MeNB560aとしてもSeNB560bとしても振舞うことができる。それゆえに、eNB560は、第1の無線接続535aへ接続されたUE502に関するUEコンテキスト、および第2の無線接続535bへ接続されたUE502に関するUEコンテキストを管理して記憶する。
いくつかの実装において、MACエンティティ539a〜bは、RRCエンティティ537とのインターフェースを有する。RRCエンティティ537は、E−UTRAN515のRRCエンティティ(図示されない)からRRCメッセージ(例えば、RRC接続再構成メッセージ、接続制御メッセージ、ハンドオーバ・コマンドなど)を受信する。RRCエンティティ537は、また、E−UTRAN515のRRCエンティティ(図示されない)へRRCメッセージ(例えば、RRC接続再構成完了メッセージ)を送信する。
図6は、パワーヘッドルーム(PH)レポーティングの一構成を示すブロック図である。図6は、複数の無線接続535が設定されているときに、リリース11ベースのPHRがパワーヘッドルーム(PH)の不足を回避できないであろうという課題を示す。初めに、無線接続におけるパワーヘッドルーム・レポートが説明される。パワーヘッドルーム・レポーティング手順は、在圏eNB160に、公称UE102最大送信電力とアクティブ化された在圏セル533当たりのUL−SCH送信のための推定電力との間の差についての情報、およびさらに公称UE102最大送信電力とPCell上のUL−SCHおよびPUCCH送信のための推定電力との間の差についての情報を提供するために用いられる。
一構成において、RRC537は、パワーヘッドルーム・レポート(PHR)をトリガするために、2つのタイマperiodicPHRーTimerおよびprohibitPHRーTimerを設定することによって、かつ、測定された下りリンク・パスロスにおける変化をセットするdl−PathlossChangeと、(P−MPRcによって許容されるような)電力管理に起因する所要の電力バックオフとをシグナリングすることによって、パワーヘッドルーム・レポーティングを制御する。
PHRは、以下の事象のいずれかが発生した場合にトリガされる。UEが新しい送信のためのULリソースを有するときに、prohibitPHR−Timerが終了するかまたは終了していて、パスロス参照として用いられる少なくとも1つのアクティブ化された在圏セル533に関して、パスロスが、PHRの最後の送信以来、dl−PathlossChange dBより大きく変化した場合。periodicPHR−Timerが終了した場合。機能の無効化には用いられない、上位レイヤによるパワーヘッドルーム・レポーティング機能性の構成または再構成のとき。設定された上りリンクをもつSCellのアクティブ化。
PHRは、UE102が新しい送信のためのULリソースを有するときに、prohibitPHR−Timerが終了するかまたは終了していて、設定された上りリンクをもつアクティブ化された在圏セル533のいずれかについて次のことが1つのTTIにおいて真である場合にもトリガされる。送信のために割り当てられたULリソースがあるか、またはこのセル上のPUCCH送信があり、特定のセルに関する(P−MPRcによって許容されるような)電力管理に起因する所要の電力バックオフが、UE102が送信のために割り当てられたULリソースまたはこのセル上のPUCCH送信を有したときのPHRの最後の送信以来、dl−PathlossChange dBより大きく変化した場合。
留意すべきは、電力管理に起因する所要の電力バックオフが一時的に(例えば、数10ミリ秒までの間)のみ減少するときには、UE102がPHRをトリガすることを回避し、かつPHRが他のトリガ条件によってトリガされるときには、UE102がPCMAX,cまたはPHの値におけるかかる一時的な減少を反映するのを回避することである。
既知のアプローチによるパワーヘッドルーム・レポーティング手順がリスティング(1)に要約される。拡張パワーヘッドルームMAC制御要素は、図10および図11に関連してさらに詳細に考察されるであろう。
UEがこのTTIの間の新しい送信のために割り当てられたULリソースを有する場合:
それが、最後のMACリセット以来、新しい送信のために割り当てられた最初のULリソースであれば、periodicPHR−Timerを開始する;
パワーヘッドルーム・レポーティング手順が、少なくとも1つのPHRがトリガされ、取り消されなかったと判定し、かつ;
割り当てられたULリソースが、extendedPHRが設定されない場合にはPHR MAC制御要素に加えてそのサブヘッダを、またはextendedPHRが設定される場合には拡張PHR MAC制御要素に加えてそのサブヘッダを、論理チャネル優先順位付けの結果として、収容できれば:
extendedPHRが設定される場合:
設定された上りリンクをもつアクティブ化された在圏セルごとに:
タイプ1パワーヘッドルームを得る;
UEがこのTTIの間のこの在圏セル上の送信のために割り当てられたULリ
ソースを有すれば:
物理レイヤから対応するPCMAX,cフィールドに関する値を得る;
simultaneousPUCCH−PUSCHが設定される場合:
PCellのためのタイプ2パワーヘッドルームの値を得る;
UEがこのTTIにおけるPUCCH送信を有すれば:
物理レイヤから対応するPCMAX,cフィールドに関する値を得る;
物理レイヤによってレポートされた値に基づいて拡張PHR MAC制御要素を
生成して送信するように多重化およびアセンブリ手順に命令する;
そうでない場合:
物理レイヤからタイプ1パワーヘッドルームの値を得る;
物理レイヤによってレポートされた値に基づいてPHR MAC制御要素を生成し
て送信するように多重化およびアセンブリ手順に命令する;
periodicPHR−Timerを開始または再開する;
prohibitPHR−Timerを開始または再開する;
すべてのトリガされたPHR(単数または複数)を取り消す。
リスティング(1)
セカンダリセルを用いて設定されないUE102に関して、パワーヘッドルームは、在圏eNB160に、UE102設定最大出力電力(PCMAX,c)と、アクティブ化された在圏セル533のUL−SCHのための推定電力との間の差についての情報を提供する。このケースでは、UE102は、パワーヘッドルーム・タイプ1に関する必要条件を満たす。セカンダリセルを用いて設定されたUE102に関しては、パワーヘッドルームは、在圏eNB160に、UE102設定最大出力電力(PCMAX,c)と、アクティブ化された在圏セルc当たりのUL−SCHのための推定電力またはPCell上の同時のPUSCHおよびPUCCH送信のための推定電力との間の差についての情報を提供する。このケースでは、UE102は、パワーヘッドルーム・タイプ1およびタイプ2の両方に関する必要条件を満たす。
レポートされるパワーヘッドルームは、1つのサブフレームにわたって推定される。extendedPHRが設定されないときには、以下に記載されるように、タイプ1パワーヘッドルームがプライマリ在圏セル533に関して推定される。extendedPHRが設定されるときには、以下には記載されるように、タイプ1およびタイプ2パワーヘッドルームが設定された上りリンクをもつアクティブ化された在圏セル533ごとに推定される。
パワーヘッドルーム・レポーティング遅延は、パワーヘッドルーム参照期間の始まりと、UE102が無線インターフェースを通じてパワーヘッドルームの送信を開始するときとの間の時間として定義される。パワーヘッドルームのレポーティング遅延は、0msであってもよく、パワーヘッドルーム・レポーティングのために設定されたすべてのトリガ機構にこれを適用できる。
パワーヘッドルーム・レポーティング範囲は、−23から+40デシベル(dB)である。(3GPP TS36.133、表9.1.8.4−1からの)表(1)は、レポート・マッピングを定義する。
UE102は、その設定最大出力電力(PCMAX)をセットする。PCMAXは、式(1)による範囲内にセットされる。
式(1)において、
であり、
PEMAX
は、情報要素(IE:information element)P−Maxに与えられた値である。PPowerClassは、(3GPP TS36.101、表6.2.2−1に指定され、表6.2.2−1に指定された許容範囲は考慮に入れない)最大UE102電力である。MPRは、高次変調および送信バンド幅構成(例えば、リソースブロック)に起因して最大出力電力に許容される最大電力低減(MPR:maximum power reduction)である。追加の隣接チャネル漏洩電力比(ACLR:adjacent channel leakage ratio)およびスペクトラム放射要件を満たすために、出力電力に対して追加の最大電力低減(A−MPR:additional maximum power reduction)が許容される。
ΔTIB,c
は、(3GPP TS36.101、表6.2.5A−3に指定されるような)在圏セルcに関する追加の許容範囲である。電力管理最大電力低減(P−MPR)は、(a)3GPP RAN仕様の範囲内にないシナリオに係る複数の無線アクセス技術(RAT:radio access technology)(単数または複数)上の同時送信のケースにおいて、適用可能な電磁エネルギー吸収要件とのコンプライアンスを保証して、不要放射または自己不感知(self desense)要件に対処するため、または(b)より低い最大出力電力を必要とする要件に対処すべくプロキシミティ検出を用いるケースにおいて、適用可能な電磁エネルギー吸収要件とのコンプライアンスを保証するために、許容される最大出力電力低減である。
キャリアアグリゲーションのために、UE102は、在圏セルc上のその設定最大出力電力PCMAX,cとその総設定最大出力電力PCMAXとをセットする。MPRcおよびA−MPRcは、在圏セルcごとに適用される。P−MPRcは、在圏セルcに関する電力管理を考慮する。在圏セルc上の設定最大出力電力は、式(2)による範囲内にセットされる。
2つのUL在圏セル533を用いたキャリアアグリゲーションに関して、総設定最大出力電力PCMAXは、式(3)による範囲内にセットされる。
2つのタイプのUE102パワーヘッドルーム・レポート(PHR)が定義される。UEパワーヘッドルーム(PH)は、在圏セルcのためのサブフレームiに対して有効である。PHRの第1のタイプは、タイプ1レポートと呼ばれる。UE102が在圏セルcのためのサブフレームiでPUCCHを伴わずにPUSCHを送信する場合、タイプ1レポートに関するパワーヘッドルームが式(4)に従って計算される。
式(4)において、PCMAX,cは、UE102によって設定された在圏セルc上の最大出力電力を表す。PCMAXは、UE102によって設定された最大送信電力を表す。MPUSCH(i)値は、サブフレームiで送信されるUEのPUSCHの物理リソースブロック(PRB:physical resource block)の数を指す。PO_PUSCH(j)値は、上りリンク電力制御パラメータおよび送信信号のタイプによって確定される。
α(j)
値は、部分的パスロス補償係数を表す。PLは、UE102による推定パスロスを指す。
ΔTF(i)
値は、上位レベルのパラメータによって設定され、UE102の送信フォーマットに関係する。f(i)値は、UE102が受信したPUSCHに対する送信電力制御(TPC:transmit power control)コマンドによって確定される。UE102が在圏セルcのためのサブフレームiでPUCCHを伴ってPUSCHを送信する場合、タイプ1に関するパワーヘッドルームが式(5)に従って計算される。
式(5)において、
は、サブフレームiでのPUSCHのみの送信を仮定して計算される。このケースでは、物理レイヤは、
の代わりに
を上位レイヤへ送る。
UE102が在圏セルcのためのサブフレームiでPUSCHを送信しない場合、タイプ1レポートに関するパワーヘッドルームが式(6)に従って計算される。式(6)において、
は、MPR=0dB、A−MPR=0dB、P−MPR=0dBおよびΔTC=0dBと仮定して計算される。
PHRの第2のタイプは、タイプ2レポートと呼ばれる。UE102がプライマリセルのためのサブフレームiでPUSCHとPUCCHとを同時に送信する場合、タイプ2レポートに関するパワーヘッドルームが式(7)に従って計算される。
式(7)において、
PCMAX,c,MPUSCH,c(i),PO_PUSCH,c(j),αc(j),ΔTF,c(i)およびfc(i)
は、上述のようにプライマリセル・パラメータである。
PO_PUCCH,PLc,h(nCQI,nHARQ,nSR),ΔF_PUCCH(F),ΔTxD(F’)およびg(i)
は、3GPP TS36.213、5.1.2.1節に従って定義される。例えば、
h(nCQI,nHARQ,nSR)
は、PUCCHフォーマットに依存する値である。
ΔF_PUCCH(F)
値は、上位レイヤによって提供され、PUCCHフォーマット1aに対するPUCCHフォーマット(F)に対応する。
ΔTxD(F’)
値は、UE102が2つのアンテナポート上でPUCCHを送信するように設定される。
ΔF_PUCCH(F),ΔTxD(F’)およびg(i)
の値は、UE102が受信したPUCCHに関するTPCコマンドによって確定される。
UE102がプライマリセルのためのサブフレームiでPUCCHを伴わずにPUSCHを送信する場合、タイプ2レポートに関するパワーヘッドルームが式(8)に従って計算される。
式(8)において、
PCMAX,c(i),MPUSCH,c(i),PO_PUSCH,c(j),αc(j),ΔTF,c(i)およびfc(i)
は、プライマリセル・パラメータである。
PO_PUCCH,PLcおよびg(i)
は、3GPP TS36.213、5.1.2.1節に従って定義される。
UE102がプライマリセルのためのサブフレームiでPUSCHを伴わずにPUCCHを送信する場合、タイプ2レポートに関するパワーヘッドルームが式(9)に従って計算される。
式(9)において、
PO_PUSCH,c(1),αc(1)およびfc(i)
は、プライマリセル・パラメータである。
PCMAX,c(i),PO_PUCCH,PLc,h(nCQI,nHARQ,nSR),ΔF_PUCCH(F),ΔTxD(F’)およびg(i)
も、3GPP TS36.213、5.1.2.1節に従って定義される。
UE102がプライマリセルのためのサブフレームiでPUCCHもPUSCHも送信しない場合、タイプ2レポートに関するパワーヘッドルームが式(10)に従って計算される。
式(10)において、
は、MPR=0dB,A−MPR=0dB,P−MPR=0dBおよびΔTC=0dBと仮定して計算される。
PO_PUSCH,c(1),αc(1)およびfc(i)
は、プライマリセル・パラメータである。
PO_PUCCH,PLcおよびg(i)
は、3GPP TS36.213、5.1.2.1節に従って定義される。
パワーヘッドルームは、[40;−23]dBの範囲内の最近接値へ1dBのステップで四捨五入される。そのうえ、パワーヘッドルームは、物理レイヤによって上位レイヤへ送られる。
要約すると、タイプ1パワーヘッドルーム・レポートは、PCMAX,c引くPUSCH電力(例えば、PCMAX,c−P_PUSCH)として計算され、タイプ2パワーヘッドルーム・レポートは、PCMAX,c引くPUCCH電力引くPUSCH電力(例えば、PCMAX,c−P_PUCCH−P_PUSCH)として計算される。
UL送信は、適切な送信電力を算出するための開ループ電力制御に基づく。算出は、UE102側で、パスロス、リソースブロック・サイズ、変調および符号化方式(MCS:modulation and coding scheme)レベル(例えば、チャネル品質インジケータ(CQI:channel quality indicator)、ならびに雑音および干渉(NI:noise and interference)レベル)を用いて行われる。各UL TTIにおいて、UE102は、必要ならば、PHを算出してPHをeNB160へ送る。TTIにおけるスケジューリング情報とUE102から受信したパワーヘッドルーム・レポート(PHR)とを参照して、eNB160は、ユーザ当たりのULスループットを最大にするために、次のスケジューリングTTIにおける適切なULグラントを推定する。eNB160は、無線ベアラのサービス品質(QoS:quality of service)およびUE102の公平性因子を考慮する。eNB160は、また、UE102電力の不足に起因するUL送信の縮小を回避する。
しかしながら、マルチ接続性(例えば、二重接続性)のシナリオでは、UE102は、1つのeNB160への第1の無線接続635aおよび異なるeNB160への第2の無線接続635bを有する。このケースでは、eNB160は、他のeNB160によってスケジュールされた他の接続(例えば、第2の無線接続635b)のスケジューリング情報を知らないため、適切なULグラントを推定するために必要な情報の知識を有さない。eNB160は、UE102によってレポートされた、総UE送信電力を考慮するためのPHを意味する、UE PHの範囲内でユーザ当たりのスループットを最大にするように(リソース割り当ておよびMCSレベルを含めて)ULグラントを決定する。それに応じて、UE102は、図6に示されるように、最大許容送信電力を凌ぐULグラント(例えば、負のPH)に起因してUL送信の縮小に見舞われるであろう。
第1の無線接続635aには、設定された上りリンクをもつ2つのアクティブ化された在圏セルがある。第2の無線接続635bには、設定された上りリンクをもつ3つのアクティブ化された在圏セルがある。PCMAX,cは、在圏セルcごとにPEMAX,cの上限を用いて調整される。各在圏セルにおいて、パワーヘッドルームが評価され、検出される。第1の無線接続635aおよび第2の無線接続635b上でのそれぞれの送信の総電力は、PCMAXおよびPPowerClassを超えないように調整される。各eNB160は、各無線接続635でのPHRに基づいて、スケジューリングおよび上りリンク電力制御の際にそれらの境界を考慮に入れることができる。しかしながら、各eNB160は、2つの無線接続での送信の合計が最大許容送信電力を凌ぐことを回避するのに十分な情報を有さない。
図7は、マルチ接続性オペレーションに関するパワーヘッドルーム・レポーティングの構成を示すブロック図である。スモールセル配備のシナリオでは、各eNB160(例えば、ノード)がそれ自体の独立したスケジューラを有する。各eNB160の無線リソースを利用するために、UE102は、異なるスケジューラを有する各eNB160へ接続する。例えば、UE102が両方のeNB160へ接続するためにUE102とE−UTRAN415との間のマルチ接続性が利用される。リリース11の動作に加えて、リリース12に従って動作するUE102がマルチ接続性を用いて設定される。図4に関連して記載されたように、UE102は、設定されていれば、複数のUu421、423インターフェースを用いてE−UTRAN415へ接続する。別の構成では、UE102は、1つの無線インターフェース(無線接続535)を用いることによって追加の無線インターフェース(無線接続535)を確立するように設定される。
マルチ接続性のシナリオでは、eNB160間のバックホールは、非理想的であることが想定される。それゆえに、各eNB160のMAC情報は、スケジューリングを制御するために十分速く交換することはできない。また、上りリンク電力制御および上りリンク無線リソース割り当ては、各eNB160のPHYレイヤによって制御される。それゆえに、eNB160は、UE102の上りリンク電力の状況をタイムリーには知りえない。しかしながら、パワーヘッドルーム・レポーティングは、eNB160がUE102のための各在圏セル533の上りリンク無線リソース割り当てを知っていることを想定する。
この課題を克服すべく、効率的なパワーヘッドルーム・レポーティングを提供するために3GPP RAN最大電力低減(R−MPRc)パラメータが利用される。本明細書では、R−MPRcは、他の無線接続(単数または複数)(例えば、第1の無線接続735a)上の送信(単数または複数)によって生じた電力管理743に起因する、MAC動作の(第2の)無線接続735bに対応するアクティブ化された在圏セル533ごとの所要の電力バックオフである。R−MPRcを適用してPCMAX,cを低減することによって、より控えめなPHRが達成され、最大許容送信電力を凌ぐことに起因する縮小が回避される。
留意すべきは、R−MPRcがP−MPRcによって許容されるような電力管理に起因する電力バックオフとは独立に適用されることである。例えば、P−MPRcは、3GPP RAN仕様の範囲内にないシナリオに係る複数のRAT(単数または複数)上の同時送信のケース、またはプロキシミティ検知のケースにおいて適用される。しかしながら、R−MPRcは、第1の無線接続735aおよび第2の無線接続735bがE−UTRAN415とUE102との間の接続である、複数の無線接続735上の同時送信のケースにおいて適用される。
現在、PCMAX_L,cは、
として定義されている。R−MPRcを導入することによって、PCMAX_L,cは、
として定義される。別の例では、PCMAX_L,cは、
として定義される。
第1の無線接続735aには、設定された上りリンクをもつ2つのアクティブ化された在圏セルがある。第2の無線接続735bには、設定された上りリンクをもつ3つのアクティブ化された在圏セルがある。PCMAX,cは、在圏セルcごとにPEMAX,cの上限を用いて調整される。各在圏セルにおいて、パワーヘッドルームが評価され、検出される。第1の無線接続735aおよび第2の無線接続735b上でのそれぞれでの送信の総電力は、PCMAXおよびPPowerClassを超えないように調整される。各eNB160は、各無線接続735でのPHRに基づいて、スケジューリングおよび上りリンク電力制御の際にそれらの境界を考慮に入れることができる。
図7に示される構成において、各eNB160は、拡張パワーヘッドルームMAC制御要素から第1の無線接続735aに対応する電力管理743に関する情報を得る。例えば、eNB160は、第1の無線接続上の送信によってもたらされた、第2の無線接続に対応するアクティブ化された在圏セルのための1つ以上のR−MPRc値または電力バックオフの指標を得る。それゆえに、eNB160は、2つの無線接続での送信の合計が最大許容送信電力を凌ぐことを回避するための情報を得る。
第1の無線接続735aまたは第2の無線接続735bに1つのMAC動作が適用される。UE102は、在圏セルcに対してその設定最大出力電力R−MPRcをセットすることが許容される。一構成において、R−MPRcは、第1の無線接続735aにのみ適用される。別の構成では、R−MPRcは、第2の無線接続735bにのみ適用される。さらに別の構成では、R−MPRcは、第1の無線接続735aおよび第2の無線接続735bの両方に適用される。R−MPRcの適用が許容される無線接続735がeNB160によりUE102に対して設定される。
一構成において、無線接続735ごとに、PHRが特定の事象が発生した場合にトリガされる。PHRレポートは、UE102が新しい送信のためのULリソースを有するときに、prohibitPHR−Timerが終了するかまたは終了していて、パスロス参照として用いられる少なくとも1つのアクティブ化された在圏セル533に関して、パスロスが、PHRの最後の送信以来、dl−PathlossChange dBより大きく変化した場合にトリガされてもよい。PHRレポートは、periodicPHR−Timerが終了した場合にトリガされてもよい。PHRレポートは、機能の無効化には用いられない、上位レイヤによるパワーヘッドルーム・レポーティング機能性の構成または再構成のときにトリガされてもよい。PHRレポートは、設定された上りリンクをもつSCellのアクティブ化のときにトリガされてもよい。
PHRは、UE102が新しい送信のためのULリソースを有するときに、prohibitPHR−Timerが終了するかまたは終了していて、設定された上りリンクをもつアクティブ化された在圏セル533のいずれかについて次のことがこのTTIにおいて真である場合にもトリガされる。送信のために割り当てられたULリソースがあるか、またはこのセル上のPUCCH送信があり、UE102が送信のために割り当てられたULリソース、またはこのセル上のPUCCH送信を有したときに、このセルに関する(P−MPRcによって許容されるような)電力管理に起因する所要の電力バックオフが、PHRの最後の送信以来、dl−PathlossChange dBより大きく変化した場合。
PHRレポートは、UE102が新しい送信のためのULリソースを有するときに、prohibitPHR−Timerが終了するか、または終了していて、設定された上りリンクをもつアクティブ化された在圏セル533のいずれかについて次のことがこのTTIにおいて真である場合にもトリガされる。送信のために割り当てられたULリソースがあるか、または、このセル上のPUCCH送信があり、UE102が送信のために割り当てられたULリソース、またはこのセル上のPUCCH送信を有したときに、このセルに関する(R−MPRcによって許可されるような)電力管理に起因する所要の電力バックオフが、PHRの最後の送信以来、dl−PathlossChange dBより大きく変化した場合。
図8は、MACプロトコル・データ単位(PDU)885の一構成を示すブロック図である。MAC PDU885は、長さがバイト単位で揃えられた(例えば、8ビットの倍数の)ビットストリングである。MAC PDU885は、MACヘッダ845、ゼロまたはそれ以上のMACサービス・データ単位(MAC SDU:MAC service data unit)855a〜n、ゼロまたはそれ以上のMAC制御要素853a〜b、および随意的にパディング857を含む。MACヘッダ845およびMAC SDUは、いずれも可変サイズである。MACペイロード859は、ゼロまたはそれ以上のMACサービス・データ単位(MAC SDU)855a〜n、ゼロまたはそれ以上のMAC制御要素853a〜b、および随意的にパディング857を含む。
図8に示されるMACヘッダ845は、R/R/E/LCIDサブヘッダ847a〜b、R/R/E/LCID/F/Lサブヘッダ849a〜n、およびR/R/E/LCID/F/Lパディング・サブヘッダ851を含む。MACヘッダ845は、1つ以上のMAC PDU885サブヘッダを含む。各サブヘッダは、MAC SDU855、MAC制御要素853またはパディング857のいずれかに対応する。MAC PDUサブヘッダは、MAC PDU885における最後のサブヘッダと、固定サイズのMAC制御要素853とを除いて、6つのヘッダ・フィールドR/R/E/LCID/F/Lを含む。MAC PDU885における最後のサブヘッダおよび固定サイズのMAC制御要素853のためのサブヘッダは、4つのヘッダ・フィールドR/R/E/LCID847を含む。パディングに対応するMAC PDUサブヘッダ(例えば、R/R/E/LCIDパディング・サブヘッダ851)は、4つのヘッダ・フィールドR/R/E/LCIDを含む。
MAC PDUサブヘッダは、対応するMAC SDU855、MAC制御要素853およびパディング857と同じ順序を有する。MAC制御要素853は、いずれのMAC SDU855よりも前に置かれる。パディング857は、単一バイトまたは2バイトのパディング857が必要なときを除いて、MAC PDU885の終わりに発生する。パディング857は任意の値を有し、UE102は、それを無視してもよい。パディング857がMAC PDU885の終わりに行われるとき、ゼロまたはそれ以上のパディング・バイトが許容される。単一バイトまたは2バイトのパディング857が必要とされるときには、パディング857に対応する1つまたは2つのMAC PDUサブヘッダがMAC PDU885の始めに任意の他のMAC PDUサブヘッダより前に置かれる。
UE102ごとにトランスポートブロック(TB:transport block)当たり最多で1つのMAC PDU885を送信できる。TTIごとに最多で1つのマルチキャストチャネル(MCH:multicast channel)MAC PDU885を送信できる。
図8に示されるMAC PDUは、表に表現されるとよいビットストリングであり、表では最上位ビットが表の第1行の最も左のビットであり、最下位ビットが表の最終行の最も右のビットであり、より一般的には、ビットストリングが左から右へ読まれ、次に行の読み順に読まれる。MAC PDU885内の各パラメータ・フィールドのビット順は、最初の最上位ビットを最も左のビットに、最後の最下位ビットを最も右のビットに用いて表現される。MAC SDU855は、長さがバイト単位で揃えられた(すなわち、8ビットの倍数の)ビットストリングである。MAC SDU855は、第1のビット以降がMAC PDU885に含められる。UE102は、下りリンクMAC PDU885における予約ビットの値を無視してよい。
図9は、MAC PDUサブヘッダ947、949およびパワーヘッドルームMAC制御要素961の様々な構成を示すブロック図である。MAC PDU855は、長さがバイト単位(例えば、8ビットの倍数)で揃えられたビットストリングである。MACヘッダ845およびサブヘッダは、オクテット単位で揃えられる。
MACヘッダ845は、可変サイズであり、論理チャネルID(LCID:logical channel ID)フィールド、長さ(L:length)フィールド、フォーマット(F:format)フィールド、拡張(E:extension)フィールドおよび予約(R:reserved)フィールドを含む。LCIDフィールドは、それぞれ下りリンク共有チャネル(DL−SCH:downlink−shared channel)、上りリンク共有チャネル(UL−SCH)およびマルチキャストチャネル(MCH)に関して(3GPP TS36.321、表6.2.1−1からの)表(2)、(3GPP TS36.321、表6.2.1−2からの)表(3)および(3GPP TS36.321、表6.2.1−4からの)表(4)に記載されるように、対応するMAC SDU855の論理チャネル・インスタンスまたは対応するMAC制御要素853もしくはパディング857のタイプを特定する。MAC PDU885に含まれるMAC SDU855、MAC制御要素853もしくはパディング857ごとに1つのLCIDフィールドがある。単一バイトまたは2バイトのパディング857が必要とされるがMAC PDU885の終わりのパディング857によって達成できないときには、1つまたは2つの追加のLCIDフィールドがMAC PDU885に含まれてもよい。LCIDフィールド・サイズは、5ビットとすることができる。
長さ(L)フィールドは、対応するMAC SDU855または可変サイズのMAC制御要素853の長さをバイト単位で示す。最後のサブヘッダおよび固定サイズのMAC制御要素に対応するサブヘッダを除いて、MAC PDUサブヘッダごとに1つのLフィールドがある。Lフィールドのサイズは、Fフィールドによって示される。
フォーマット(F)フィールドは、(3GPP TS36.321、表6.2.1−3からの)表(5)に示されるように長さフィールドのサイズを示す。最後のサブヘッダおよび固定サイズのMAC制御要素853に対応するサブヘッダを除いて、MAC PDUサブヘッダごとに1つのFフィールドがある。Fフィールドのサイズは、1ビットである。MAC SDU855または可変サイズのMAC制御要素のサイズが128バイト未満であれば、Fフィールドの値が0にセットされ、そうでない場合にはFフィールドの値が1にセットされる。
拡張(E)フィールドは、より多くのフィールドがMACヘッダ845に存在するか否かを示すフラグである。Eフィールドは、少なくともR/R/E/LCIDフィールドの別のセットを示すために「1」にセットされる。Eフィールドは、MAC SDU855、MAC制御要素853またはパディング857のいずれかが次のバイトにおいて開始することを示すために「0」にセットされる。
MACヘッダ845は、予約(R)ビットも含む。いくつかの実装において、予約ビットは、「0」にセットされる。
7ビットのLフィールド949aをもつR/R/E/LCID/F/Lサブヘッダは、2オクテットに含まれる。第1のオクテットは、2Rビット、およびEフィールドならびにLCIDフィールドを含む。第2のオクテットは、Fフィールドおよび7ビットのLフィールドを含む。
15ビットのLフィールド949bをもつR/R/E/LCID/F/Lサブヘッダは、3オクテットに含まれる。第1のオクテットは、2Rビット、およびEフィールドならびにLCIDフィールドを含む。第2のオクテットは、Fフィールドおよび7ビットのLフィールドを含む。第3のオクテットは、8ビットのLフィールドを含む。
R/R/E/LCIDサブヘッダ947は、1オクテットに含まれる。第1のオクテットは、2Rビット、およびEフィールドならびにLCIDフィールドを含む。
パワーヘッドルームMAC制御要素961は、表(3)に指定されるようなLCIDをもつMAC PDUサブヘッダによって識別される。パワーヘッドルームMAC制御要素961は、固定サイズを有し、単一オクテットからなる。パワーヘッドルームMAC制御要素961は、「0」にセットされたRビットを含む。PHフィールドは、パワーヘッドルーム・レベルを示す。PHフィールドの長さは、6ビットである。レポートされるPHおよび対応するパワーヘッドルーム・レベルは、(3GPP TS36.321、表6.1.3.6−1からの)表(6)に示される。対応するdB単位の測定値は、上の表(1)に基づいて見出すことができる。
図10は、拡張パワーヘッドルームMAC制御要素1063aおよびマルチ接続性1063bのための拡張パワーヘッドルームMAC制御要素の例を示す。拡張パワーヘッドルームMAC制御要素1063は、上の表(3)に指定されるようなLCIDをもつMAC PDUサブヘッダによって識別される。拡張パワーヘッドルームMAC制御要素1063は、可変サイズを有し、パワーヘッドルーム・レポート手順に用いられる。拡張パワーヘッドルームMAC制御要素は、拡張PHR MAC制御要素とも呼ばれる。
拡張パワーヘッドルームMAC制御要素1063aに関して、タイプ2 PHがレポートされるとき、SCellごとのPHの存在を示すオクテットの後に、タイプ2 PHフィールドを含んだオクテットが最初に含められ、(レポートされるならば)関連付けられたPCMAX,cを含んだオクテットが後に続く。その後、ビットマップに示されたPCellおよび各SCellに関して、ServCellIndexに基づく昇順に、タイプ1 PHフィールドをもつオクテットおよび、(レポートされるならば)関連付けられたPCMAX,cをもつオクテットが続く。
拡張パワーヘッドルームMAC制御要素1063aは、次のように定義される。Ciフィールドは、SCellIndex iをもつSCellのためのPHフィールドの存在を示す。「1」にセットされたCiフィールドは、SCellIndex iをもつSCellのためのPHフィールドがレポートされることを示す。「0」にセットされたCiフィールドは、SCellIndex iをもつSCellのためのPHフィールドがレポートされないことを示す。予約ビット(R)は、「0」にセットされる。
Vフィールドは、PH値が実際の送信または参照フォーマットに基づくかどうかを示す。タイプ1 PHに関して、V=0は、PUSCH上の実際の送信を示し、V=1は、PUSCH参照フォーマットが用いられることを示す。タイプ2 PHに関して、V=0は、PUCCH上の実際の送信を示し、V=1は、PUCCH参照フォーマットが用いられることを示す。そのうえ、タイプ1およびタイプ2 PHの両方に関して、V=0は、関連付けられたPCMAX,cフィールドを含んだオクテットの存在を示し、V=1は、関連付けられたPCMAX,cフィールドを含んだオクテットが省略されることを示す。
パワーヘッドルーム(PH)フィールドは、パワーヘッドルーム・レベルを示す。フィールドの長さは、6ビットである。レポートされるPHおよび対応するパワーヘッドルーム・レベルは、上の表(6)に示される。対応するdB単位の測定値は、上の表(1)に基づいて見出すことができる。
Pフィールドは、UE102が(P−MPRcによって許容されるような)電力管理に起因する電力バックオフを適用するかどうかを示す。UE102は、電力管理に起因する電力バックオフが適用されなかったとすれば対応するPCMAX,cフィールドが異なる値を有したであろう場合にP=1にセットする。
P
CMAX,cフィールドは、存在するならば、P
CMAX,cまたは前述のPHフィールドの算出に用いられた
を示す。レポートされるP
CMAX,cおよび対応する公称UE102送信電力レベルは、(3GPP TS36.321、表6.1.3.6a−1からの)表(7)に示される。
マルチ接続性1063bのための拡張パワーヘッドルームMAC制御要素の構成も、図10に示される。この構成において、所要の電力バックオフの値が得られる。これは、図7に関連して記載されたように達成される。例えば、UE102は、アクティブ化された在圏セル533ごとのR−MPRcを得る。R−MPRcは、他の無線接続(単数または複数)(例えば、第1の無線接続535a)上の送信(単数または複数)によって生じた電力管理743に起因する、MAC動作(例えば、第2の無線接続535b)に対応するアクティブ化された在圏セル533ごとの所要の電力バックオフである。
拡張パワーヘッドルームMAC制御要素1063bは、P−MPRcのためのPフィールドおよびR−MPRcのためのSフィールドを含む。Sフィールドは、PCellのためのタイプ2 PHに関して、および/またはビットマップに示されたPCellおよび各SCellのためのタイプ1 PHに関して、UE102が他の無線接続(単数または複数)535上の送信(単数または複数)によって生じた電力管理743に起因する電力バックオフを適用するかどうかを示す。S=1は、関連付けられたPCMAX,cフィールドを含んだオクテットの後に続く、関連付けられたR−MPRcフィールドを含んだオクテットの存在を示す。S=0は、関連付けられたR−MPRcフィールドを含んだオクテットが省略されることを示す。
図11は、マルチ接続性1163のための拡張パワーヘッドルームMAC制御要素の別の例を示す。拡張パワーヘッドルームMAC制御要素1163は、上の表(3)に指定されるようなLCIDをもつMAC PDUサブヘッダによって識別される。拡張パワーヘッドルームMAC制御要素1163は、可変サイズを有し、パワーヘッドルーム・レポート手順に用いられる。
図11に示される構成において、所要の電力バックオフの値(例えば、R−MPRc)は、拡張パワーヘッドルームMAC制御要素1163に含まれない。この構成では、UE102は、アクティブ化された在圏セル533ごとに、UE102が、他の無線接続(単数または複数)535上の送信(単数または複数)によって生じた電力管理743に起因する電力バックオフを適用するかどうかを示すに過ぎない。例えば、S=1は、UE102がアクティブ化された在圏セル533のために他の無線接続(単数または複数)535上の送信(単数または複数)によって生じた電力管理743に起因する電力バックオフを適用することを示す。S=0は、UE102がアクティブ化された在圏セル533のために他の無線接続(単数または複数)535上の送信(単数または複数)によって生じた電力管理743に起因する電力バックオフを適用しないことを示す。それゆえに、Sフィールドは、R−MPRcが適用されたかどうかを示すが、R−MPRcの実際の値(単数または複数)は、拡張パワーヘッドルームMAC制御要素1163に含まれない。
図12は、マルチ接続性オペレーションのための方法1200を示すフロー図である。方法1200は、UE102によって行われる。方法1200は、各無線接続535に適用される。UE102は、eNB160への第1の無線接続535aおよび別のeNB160への第2の無線接続535bを確立する。各無線接続535は、1つ以上のアクティブ化された在圏セル533と関連付けられる。UE102は、UE102がこのTTIの間の新しい送信のために割り当てられたULリソースを有するかどうかを判定する(ステップ1202)。UE102がこのTTIの間の新しい送信のために割り当てられたULリソースを有さない場合、方法1200は終了する。
UE102がこのTTIの間の新しい送信のために割り当てられたULリソースを有する場合、方法1200は、ステップ1204へ続く。UE102が新しい送信のために割り当てられたULリソース(単数または複数)が、最後のMACリセット以来、新しい送信のために割り当てられた最初のULリソースであると判定すれば、UE102は、periodicPHR−Timerを開始する。
ステップ1206において、パワーヘッドルーム・レポーティング手順は、少なくとも1つのPHRがトリガされ、取り消されなかったことを判定する。パワーヘッドルーム・レポーティング手順は、割り当てられたULリソースが、extendedPHRが設定されない場合にはPHR MAC制御要素961に加えてそのサブヘッダを、またはextendedPHRが設定される場合には拡張PHR MAC制御要素1063に加えてそのサブヘッダを、論理チャネル優先順位付けの結果として、収容できるかどうかも判定する。ステップ1206の結果が偽(例えば、no)であれば、方法1200は終了する。ステップ1206の結果が真(例えば、yes)であれば、UE102は、extendedPHRが設定されたかどうかを判定する(ステップ1208)。
extendedPHRが設定されない場合、UE102は、物理レイヤからタイプ1パワーヘッドルームの値を得る(ステップ1210)。UE102は、物理レイヤによってレポートされた値に基づいてPHR MAC制御要素961を生成して送信するように多重化およびアセンブリ手順に命令する(ステップ1212)。UE102は、次にステップ1214を行う。例えば、UE102は、periodicPHR−Timerを開始または再開する。UE102は、prohibitPHR−Timerを開始または再開する。UE102は、すべてのトリガされたPHR(単数または複数)を取り消す。
extendedPHRが設定される(例えば、ステップ1208が真である)場合、UE102は、ステップ1216を行う。設定された上りリンクをもつアクティブ化された在圏セル533ごとに、UE102は、タイプ1パワーヘッドルームの値を得る。UE102がこのTTIの間の在圏セル上の送信のために割り当てられたULリソースを有すれば、UE102は、物理レイヤから対応するPCMAX,cフィールドに関する値を得る。他の無線接続535が設定されていれば、UE102は、他の無線接続535に対応する電力管理743に関する情報(例えば、第2の無線接続535bのための拡張パワーヘッドルームMAC制御要素に関して、第2の無線接続に対応するアクティブ化された在圏セルごとの各電力バックオフが第1の無線接続上の送信によってもたらされたかどうかの指標)を得る。本明細書では、パワーヘッドルーム・レポート手順が各無線接続535に適用されることを前提として、他の無線接続とは、パワーヘッドルーム・レポート手順に関して(例えば、MAC動作またはMACエンティティに関して)無線接続535とは異なる無線接続535を意味する。
UE102は、ステップ1218を行う。simultaneousPUCCH−PUSCHが設定される場合、UE102は、PCellのためのタイプ2パワーヘッドルームの値を得る。UE102がこのTTIにおけるPUCCH送信を有すれば、UE102は、物理レイヤから対応するPCMAX,cフィールドに関する値を得る。
UE102は、物理レイヤによってレポートされた値に基づいて拡張PHR MAC制御要素1063を生成して送信するように多重化およびアセンブリ手順に命令する(ステップ1220)。
UE102は、次にステップ1214を行う。例えば、UE102は、periodicPHR−Timerを開始または再開する。UE102は、prohibitPHR−Timerを開始または再開する。UE102は、すべてのトリガされたPHR(単数または複数)を取り消す。
図13は、UE1302において利用される様々なコンポーネントを示す。図13に関連して記載されるUE1302は、図1に関連して記載されたUE102に従って実装される。UE1302は、UE1302のオペレーションを制御するプロセッサ1371を含む。プロセッサ1371は、中央処理装置(CPU:central processing unit)とも呼ばれる。メモリ1377は、リードオンリメモリ(ROM:read−only memory)、ランダムアクセスメモリ(RAM:random access memory)、これら2つの組み合わせ、あるいは情報を記憶する任意のタイプのデバイスを含み、プロセッサ1371に命令1373aおよびデータ1375aを供給する。メモリ1377の一部分は、不揮発性ランダムアクセスメモリ(NVRAM:non−volatile random access memory)も含んでよい。命令1373bおよびデータ1375bは、プロセッサ1371にも存在する。プロセッサ1371に読み込まれた命令1373bおよび/またはデータ1375bは、プロセッサ1371による実行または処理のために読み込まれた、メモリ1377からの命令1373aおよび/またはデータ1375aも含む。命令1373bは、上述の方法200のうちの1つ以上を実装するためにプロセッサ1371によって実行される。
UE1302は、データの送受信を可能にするための1つ以上の送信機1358および1つ以上の受信機1320が入った筺体も含む。送信機(単数または複数)1358および受信機(単数または複数)1320は、1つ以上のトランシーバ1318に組み合わされてもよい。1つ以上のアンテナ1322a〜nは、筺体に取り付けられて、トランシーバ1318へ電気的に結合される。
UE1302の様々なコンポーネントは、データバスに加えて、電力バス、制御信号バスおよびステータス信号バスを含む、バスシステム1379によって結合される。しかしながら、明確さのために、図13では様々なバスがバスシステム1379として示される。UE1302は、信号処理用のデジタル信号プロセッサ(DSP:digital signal processor)1381も含んでよい。UE1302は、UE1302の機能へのユーザ・アクセスを提供する通信インターフェース1383も含んでよい。図13に示されるUE1302は、具体的なコンポーネントのリスティングではなく、機能ブロック図である。
図14は、eNB1460において利用される様々なコンポーネントを示す。図14に関連して記載されるeNB1460は、図1に関連して記載されたeNB160に従って実装される。eNB1460は、eNB1460のオペレーションを制御するプロセッサ1471を含む。プロセッサ1471は、中央処理装置(CPU)とも呼ばれる。メモリ1477は、リードオンリメモリ(ROM)、ランダムアクセスメモリ(RAM)、これら2つの組み合わせ、あるいは情報を記憶する任意のタイプのデバイスを含み、プロセッサ1471に命令1473aおよびデータ1475aを供給する。メモリ1477の一部分は、不揮発性ランダムアクセスメモリ(NVRAM)も含んでよい。命令1473bおよびデータ1475bは、プロセッサ1471にも存在する。プロセッサ1471に読み込まれた命令1473bおよび/またはデータ1475bは、プロセッサ1471による実行または処理のために読み込まれた、メモリ1477からの命令1473aおよび/またはデータ1475aも含む。命令1473bは、上述の方法300の1つ以上を実装するためにプロセッサ1471によって実行される。
eNB1460は、データの送受信を可能にするための1つ以上の送信機1417および1つ以上の受信機1478が入った筺体も含む。送信機(単数または複数)1417および受信機(単数または複数)1478は、1つ以上のトランシーバ1476に組み合わされてもよい。1つ以上のアンテナ1480a〜nは、筺体に取り付けられて、トランシーバ1476へ電気的に結合される。
eNB1460の様々なコンポーネントは、データバスに加えて、電力バス、制御信号バスおよびステータス信号バスを含む、バスシステム1479によって結合される。しかしながら、明確さのために、図14では様々なバスがバスシステム1479として示される。eNB1460は、信号処理用のデジタル信号プロセッサ(DSP)1481も含んでよい。eNB1460は、eNB1460の機能へのユーザ・アクセスを提供する通信インターフェース1483も含んでよい。図14に示されるeNB1460は、具体的なコンポーネントのリスティングではなく、機能ブロック図である。
図15は、フィードバック情報を送信するためのシステムおよび方法が実装されたUE1502の一構成を示すブロック図である。UE1502は、送信手段1558、受信手段1520および制御手段1524を含む。送信手段1558、受信手段1520および制御手段1524は、上の図2に関連して記載された機能の1つ以上を行うように設定される。上の図18は、図15の具体的な装置構造の一例を示す。図2の機能の1つ以上を実現するために他の様々な構造が実装されてもよい。例えば、DSPがソフトウェアによって実現されてもよい。
図16は、フィードバック情報を受信するためのシステムおよび方法が実装されたeNB1660の一構成を示すブロック図である。eNB1660は、送信手段1617、受信手段1678および制御手段1682を含む。送信手段1617、受信手段1678および制御手段1682は、上の図3に関連して記載された機能の1つ以上を行うように設定される。上の図19は、図16の具体的な装置構造の一例を示す。図3の機能の1つ以上を実現するために他の様々な構造が実装されてもよい。例えば、DSPがソフトウェアによって実現されてもよい。
用語「コンピュータ可読媒体」は、コンピュータまたはプロセッサによってアクセスできる任意の利用可能な媒体を指す。用語「コンピュータ可読媒体」は、本明細書では、非一時的かつ有形のコンピュータおよび/またはプロセッサ可読媒体を示す。限定ではなく、例として、コンピュータ可読またはプロセッサ可読媒体は、RAM、ROM、EEPROM(登録商標)、CD−ROMまたは他の光ディスク記憶、磁気ディスク記憶もしくは他の磁気記憶デバイス、あるいは命令の形態の所望のプログラムコードまたはデータ構造を載せるか、または記憶するために用いることができ、コンピュータまたはプロセッサによってアクセスできる任意の他の媒体を備える。ディスク(disk)およびディスク(disc)は、本明細書では、コンパクトディスク(CD:compact disc)、レーザディスク(laser disc)、光ディスク(optical disc)、デジタルバーサタイルディスク(DVD:digital versatile disc)、フロッピー(登録商標)ディスク(floppy disk)およびBlu−ray(登録商標)ディスク(disc)を含み、ディスク(disk)は、通常、磁気的にデータを再生し、一方でディスク(disc)は、レーザを用いて光学的にデータを再生する。
留意すべきは、本明細書に記載される方法の1つ以上がハードウェアで実装されてもよく、および/またはハードウェアを用いて行われてもよいことである。例えば、本明細書に記載される方法の1つ以上は、チップセット、特定用途向け集積回路(ASIC)、大規模集積回路(LSI)または集積回路などで実装されてもよく、および/またはそれらを用いて実現されてもよい。
本明細書に開示されるそれぞれの方法は、記載される方法を達成するための1つ以上のステップまたは動作を備える。本方法のステップおよび/または動作は、特許請求の範囲から逸脱することなく、相互に交換されてもよく、および/または単一のステップに組み合わされてもよい。言い換えれば、記載される方法の適切なオペレーションのためにステップまたは動作の特定の順序が必要とされない限り、特定のステップおよび/または動作の順序および/または使用は、特許請求の範囲から逸脱することなく修正されてもよい。
当然のことながら、特許請求の範囲は、上に示された通りの構成および構成要素には限定されない。特許請求の範囲から逸脱することなく、本明細書に記載される配置、オペレーション、ならびにシステム、方法および装置の詳細に様々な修正、変更および変形がなされてもよい。