JP2016521203A - 再循環される銅、バナジウム、又は鉄触媒を用いる湿式空気酸化法 - Google Patents
再循環される銅、バナジウム、又は鉄触媒を用いる湿式空気酸化法 Download PDFInfo
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Abstract
プロセス流れを処理するための系(システムあるいは装置)及び方法である。触媒は、水性混合物中の少なくとも1種の望ましくない成分を処理するための高められた温度及び圧力で湿式酸化法を媒介する。水性混合物は、反応器(206)内で高められた温度及び過圧下で触媒及び酸化剤と接触され得る。触媒の少なくとも一部は、pH調整剤の源(234)からの酸又はアルカリ化合物の添加によるpHの調整によって沈殿し、清澄器(230)内での清澄化後に導管(238)を介して戻され再循環されて水性混合物と接触する。流出液を含有する再循環触媒のpHは、pH調整剤の源(226)からの酸又はアルカリ化合物の添加によって調整され得る。
Description
関連出願
本出願は、2008年1月22日に出願された“WET AIR OXIDATION PROCESS USING RECYCLED CATALYST”と題するPCT出願PCT/US2008/000784号の35U.S.C.§371の下で国内段階のエントリとして、2009年7月21日に出願された“WET AIR OXIDATION PROCESS USING RECYCLED CATALYST”と題する、米国出願第12/523,962号の35U.S.C.§120の下で利益を主張し、これは、2007年1月22日に出願された、“WET AIR OXIDATION PROCESS USING RECYCLED COPPER CATALYST”と題する米国仮出願第60/885,966号に対して35U.S.C.§119(e)の下で優先権を主張し、それぞれ、その全体が参照により本願明細書に援用されている。
本出願は、2008年1月22日に出願された“WET AIR OXIDATION PROCESS USING RECYCLED CATALYST”と題するPCT出願PCT/US2008/000784号の35U.S.C.§371の下で国内段階のエントリとして、2009年7月21日に出願された“WET AIR OXIDATION PROCESS USING RECYCLED CATALYST”と題する、米国出願第12/523,962号の35U.S.C.§120の下で利益を主張し、これは、2007年1月22日に出願された、“WET AIR OXIDATION PROCESS USING RECYCLED COPPER CATALYST”と題する米国仮出願第60/885,966号に対して35U.S.C.§119(e)の下で優先権を主張し、それぞれ、その全体が参照により本願明細書に援用されている。
背景
1.本開示の分野
本開示は、概して、プロセス流れの処理に関し、更に詳細には、その中の望ましくない成分を処理するための触媒湿式酸化系(システムあるいは装置)及び方法に関する。
1.本開示の分野
本開示は、概して、プロセス流れの処理に関し、更に詳細には、その中の望ましくない成分を処理するための触媒湿式酸化系(システムあるいは装置)及び方法に関する。
2.関連技術の説明
湿式酸化は、よく知られたプロセス流れの処理技術であり、例えば、廃水中の汚染物質を分解するために広く使用されている。本方法は、望ましくない成分を、酸化剤、通常、酸素含有ガスからの分子状酸素により、高められた温度及び圧力で水性相酸化することを含む。本方法は、有機汚染物質を二酸化炭素、水及び酢酸などの生分解性の短鎖有機酸に変換することができる。硫化物、メルカプチド及びシアン化物などの無機成分も酸化することができる。焼却の代替法として、湿式酸化は、プロセス内再循環、又は研磨するための従来の生物学的処理プラントを供給する前処理工程として、その後の放電のためのプロセス流れを処理するための多種多様な用途で使用され得る。触媒湿式酸化は、従来の非触媒湿式酸化に対して効果的な改良法として登場した。触媒湿式酸化法は、一般に、より高度な分解が、より低い温度及び圧力で、従って、より低い資本経費で達成されることを可能にする。処理されるべき水性流れは、酸化剤と混合され、高められた温度及び圧力で、触媒と接触する。不均一系触媒は、通常、水性混合物が通過する床上にあるか、又は酸化の前に水性混合物と混合された固体粒子の形で存在する。触媒は、再使用のために湿式酸化ユニットの下流で酸化された流出液から濾過され得る。
湿式酸化は、よく知られたプロセス流れの処理技術であり、例えば、廃水中の汚染物質を分解するために広く使用されている。本方法は、望ましくない成分を、酸化剤、通常、酸素含有ガスからの分子状酸素により、高められた温度及び圧力で水性相酸化することを含む。本方法は、有機汚染物質を二酸化炭素、水及び酢酸などの生分解性の短鎖有機酸に変換することができる。硫化物、メルカプチド及びシアン化物などの無機成分も酸化することができる。焼却の代替法として、湿式酸化は、プロセス内再循環、又は研磨するための従来の生物学的処理プラントを供給する前処理工程として、その後の放電のためのプロセス流れを処理するための多種多様な用途で使用され得る。触媒湿式酸化は、従来の非触媒湿式酸化に対して効果的な改良法として登場した。触媒湿式酸化法は、一般に、より高度な分解が、より低い温度及び圧力で、従って、より低い資本経費で達成されることを可能にする。処理されるべき水性流れは、酸化剤と混合され、高められた温度及び圧力で、触媒と接触する。不均一系触媒は、通常、水性混合物が通過する床上にあるか、又は酸化の前に水性混合物と混合された固体粒子の形で存在する。触媒は、再使用のために湿式酸化ユニットの下流で酸化された流出液から濾過され得る。
概要
1つ以上の態様又は実施態様に従って、本開示は、触媒湿式酸化の方法及び系(システムあるいは装置)に関する。一態様によれば、触媒湿式酸化法は、処理されるべき少なくとも1種の望ましくない成分を含有する水性混合物を提供することを含む。水性混合物は、高められた温度及び過圧下で触媒及び酸化剤と接触して、少なくとも1種の望ましくない成分を処理し且つ酸化された水性混合物を形成する。触媒の少なくとも一部は、酸化された水性混合物のpHレベルを調整することによって沈殿させて、沈殿触媒を形成する。沈殿触媒の少なくとも一部は、再循環されて水性混合物と接触する。
1つ以上の態様又は実施態様に従って、本開示は、触媒湿式酸化の方法及び系(システムあるいは装置)に関する。一態様によれば、触媒湿式酸化法は、処理されるべき少なくとも1種の望ましくない成分を含有する水性混合物を提供することを含む。水性混合物は、高められた温度及び過圧下で触媒及び酸化剤と接触して、少なくとも1種の望ましくない成分を処理し且つ酸化された水性混合物を形成する。触媒の少なくとも一部は、酸化された水性混合物のpHレベルを調整することによって沈殿させて、沈殿触媒を形成する。沈殿触媒の少なくとも一部は、再循環されて水性混合物と接触する。
別の態様によれば、触媒湿式酸化系(システムあるいは装置)は、湿式酸化ユニット、湿式酸化ユニットに流体接続した少なくとも1種の望ましくない成分を含む水性混合物の源、湿式酸化ユニットに流体接続し且つ該水性混合物の源と湿式酸化ユニットとの間に配置された水性混合物に溶解性の触媒の源、湿式酸化ユニットの下流で酸化された水性混合物のpHレベルを検出するように構成されたpH感知装置、触媒についての所定のpH溶解性範囲内のpHレベルを記録するpH感知装置に応答して、酸化された水性混合物のpHレベルを、触媒についての所定のpH溶解性範囲外のレベルまで調整するための制御信号を生じるように構成された、pH感知装置に連通したpH制御装置、湿式酸化ユニットの下流で及びpH制御装置の下流で流体接続し且つ配置された触媒の少なくとも一部を沈殿するように構成された分離器、並びに分離器の出口に及び触媒の源の少なくとも1つの入口及び湿式酸化系の入口に流体接続した再循環管路を含む。
別の態様によれば、触媒湿式酸化法で使用される触媒の再循環を容易にする方法は、pH感知装置に連通した制御装置を有するpH監視系を提供することを含み、該制御装置は、使用される触媒についての所定のpH溶解性範囲内のpHレベルを記録するpH感知装置に応答して水性混合物のpHレベルを調整する制御信号を生じるように構成されている。
別の態様によれば、触媒湿式酸化法は、処理されるべき少なくとも1種の望ましくない成分を含有する水性混合物を、高められた温度及び過圧下で、触媒が実質的に溶解性である第1の範囲内のpHで触媒及び酸化剤と接触させて、湿式酸化反応器内の少なくとも1種の望ましくない成分を処理し且つ湿式酸化反応器内で酸化された水性混合物を形成することを含む。本方法は更に、酸化された水性混合物のpHレベルを第2の範囲内のpHに調整することだけによって触媒の少なくとも一部を沈殿させて沈殿触媒を形成すること、及び沈殿触媒の少なくとも一部を再循環して水性混合物と接触させることを含む。
幾つかの実施態様では、第1のpH範囲及び第2のpH範囲は重なっていない。
幾つかの実施態様では、水性混合物と触媒との接触は、水性混合物を高められた温度にする前に起こる。
幾つかの実施態様では、水性混合物と触媒との接触は、水性混合物を過圧にする前に起こる。
幾つかの実施態様では、本方法は更に、水性混合物のpHレベルを監視することを含む。
幾つかの実施態様では、水性混合物は、連続プロセスで酸化される。
幾つかの実施態様では、本方法は更に触媒を補充することを含む。
幾つかの実施態様では、水性混合物と酸化剤との接触は、水性混合物と酸素含有ガスとの接触を含む。
幾つかの実施態様では、触媒の少なくとも一部を沈殿させることは、酸化された水性混合物の少なくとも一部のpHを上昇させることを含む。
幾つかの実施態様では、触媒の少なくとも一部を沈殿させることは、酸化された水性混合物の少なくとも一部のpHを低下させることを含む。
幾つかの実施態様では、触媒は、銅を含み、pHの第1の範囲は、6を下回るもの及び約12を上回るものからなる群から選択される。
幾つかの実施態様では、沈殿触媒は、酸化銅を含む。
幾つかの実施態様では、酸化された水性混合物のpHレベルの調整は、酸化された水性混合物のpHレベルを約6〜約12のpHの範囲に調整することを含む。
幾つかの実施態様では、酸化された水性混合物のpHレベルの調整は、酸化された水性混合物のpHレベルを約8〜約9のpHの範囲に調整することを含む。
幾つかの実施態様では、本方法は更に、沈殿触媒の少なくとも一部のpHを調整することを含む。
幾つかの実施態様では、沈殿触媒の少なくとも一部のpHの調整は、沈殿触媒の少なくとも一部が溶解するレベルまでのpHの調整を含む。
幾つかの実施態様では、本方法は更に、酸化された水性混合物を分類し、それによって触媒の少なくとも一部が酸化された水性混合物から沈殿する前に、第1の分離溶液を形成することを含む。
幾つかの実施態様では、本方法は更に、第1の分離溶液と処理されるべき少なくとも1種の望ましくない成分を含有する水性混合物とを接触させることを含む。
幾つかの実施態様では、本方法は更に、実質的に全ての触媒を回収することを含む。
幾つかの実施態様では、水性混合物は、少なくとも1種の望ましくない成分を処理するのに十分な時間にわたり酸化される。
幾つかの実施態様では、過圧は、約30気圧〜約275気圧である。
幾つかの実施態様では、高められた温度は、約240℃から水の臨界温度までである。
幾つかの実施態様では、高められた温度は、およそ水の臨界温度を上回る。
幾つかの実施態様では、触媒の少なくとも一部の沈殿は、2工程の触媒沈殿プロセスによって達成されている。2工程の触媒沈殿プロセスは、第1の清澄器で粗い清澄化を実施して、第1の上清と可溶性の触媒を含む第1の分離溶液を生成すること、第1の分離溶液の少なくとも一部を水性混合物と接触させること、第2の清澄器で第1の上清の少なくとも一部を沈殿させて固化した触媒及び実質的に触媒を含まない酸化された流出液を生成すること、第2の清澄器からの固化した触媒と水性混合物とを接触させること、及び実質的に触媒を含まない酸化された流出液を第2の清澄器から取り出すことを含む。
幾つかの実施態様では、本方法は更に、第1の上清の少なくとも一部のpHを、第2の清澄器で第1の上清の少なくとも一部を沈殿させる前に調整することを含む。
幾つかの実施態様では、本方法は更に、水溶液との接触前に、第2の清澄器からの固化した触媒のpHを調整することを含む。
幾つかの実施態様では、触媒はバナジウムを含み、pHの第1の範囲は約4.5を上回る。
幾つかの実施態様では、触媒は鉄を含み、pHの第1の範囲は約4を下回る。
幾つかの実施態様では、触媒は銅を含み、pHの第1の範囲は、約4を下回るもの及び約12を上回るものからなる群から選択される。
幾つかの実施態様では、pHの第1の範囲は、約2を下回るもの及び約13を上回るものからなる群から選択される。
別の態様によれば、触媒湿式酸化系は、湿式酸化ユニット、湿式酸化ユニットに流体接続した少なくとも1種の望ましくない成分を含む水性混合物の源、該水性混合物の源と湿式酸化ユニットとの間に配置された、湿式酸化ユニットに流体接続した水性混合物に溶解性の触媒の源(水性混合物は触媒が実質的に溶解する第1の範囲内のpHを有する)、湿式酸化ユニットに形成された酸化された水性混合物のpHレベルを検出するように構成された感知装置、pH感知装置に接続し且つ酸化された水性混合物のpHレベルを、第1の範囲内のpHレベルを記録するpH感知装置に応答して、触媒が実質的に不溶性である第2の範囲内のpHに調整する制御信号を生じるように構成されたpH制御装置、湿式酸化ユニットの下流及びpH制御装置の下流で直接流体接続し且つ酸化された水性混合物のpHレベルを調整することだけによって、触媒の少なくとも一部を沈殿するように配置された分離器、並びに分離器の出口に及び触媒の源の少なくとも1つの入口に及び湿式酸化系の入口に流体接続した再循環管路を含む。
幾つかの実施態様では、系は更に、湿式酸化ユニットの下流に接続した第2の処理ユニットを含む。
幾つかの実施態様では、系は更に、分離器及び湿式酸化ユニットの少なくとも1つの下流に配置され且つ流体接続したアルカリ化合物の源を含む。
幾つかの実施態様では、系は更に、分離器及び湿式酸化ユニットの少なくとも1つの下流に配置され且つ流体接続した酸の源を含む。
幾つかの実施態様では、触媒は銅を含み、pHの第1の範囲は、6を下回るもの及び約12を上回るものからなる群から選択される。
幾つかの実施態様では、系は更に、分離器において酸化された水性混合物のpHレベルを検出するように構成されたpH制御装置と連通した第2のpH感知装置を含み、該pH制御装置は更に、分離器内の酸化された水性混合物のpHレベルを約6〜約12の範囲内に調整する制御信号を生じるように構成されている。
幾つかの実施態様では、pH制御装置は更に、分離器内の酸化された水性混合物のpHレベルを約8〜約9の範囲に調整する制御信号を生じるように構成されている。
幾つかの実施態様では、pH制御装置は更に、分離器内の酸化された水性混合物のpHレベルを約9に調整する制御信号を生じるように構成されている。
幾つかの実施態様では、系は更に、分離器の上流で且つ流体接続した清澄器を含み、該分離器は酸化された水性混合物を清澄化するように構成され、それによって廃棄物を形成する。
幾つかの実施態様では、系は更に、廃棄物の少なくとも一部を湿式酸化ユニットの上流で且つ流体接続した系の位置に輸送して、廃棄物を少なくとも1種の望ましくない成分を含む水性混合物と接触させるように構成された導管を含む。
幾つかの実施態様では、実質的に全ての触媒が回収される。
幾つかの実施態様では、系は更に再循環管路と流体接続したpH調整剤の源を含む。
幾つかの実施態様では、系は更に、再循環管路において水性混合物のpHレベルを検出するように構成された、pH制御装置に連通した第3のpH感知装置を含み、pH制御装置は更に、触媒についての所定のpH溶解性範囲外のpHレベルを記録する第3のpH感知装置に応答して再循環管路において水性混合物のpHレベルを調整する制御信号を生じるように構成されている。
更なる態様によれば、触媒湿式酸化法に使用される触媒の再循環を容易にする方法は、pH感知装置に連通した制御装置を有するpH監視系を提供することを含み、該制御装置は、触媒についての所定のpH溶解性範囲内のpHレベルを記録するpH感知装置に応答して触媒湿式酸化法において形成される酸化された水性混合物のpHレベルを調整する制御信号を生じ、且つ酸化された水性混合物のpHの調整だけによって触媒を沈殿させるように構成されている。
開示された態様及び実施態様の利点、新規な特徴、及び課題は、添付の図面と共に以下の詳細な説明から明らかになる。
図面の簡単な説明
添付の図面は、スケールに図示することを意図するものではない。図面において、様々な図面において例示されているそれぞれ個別の又はほぼ個別の成分は、数字などによって表されている。明確にするために、全ての成分が全ての図面に標識付けられていない。非限定的な実施態様は、添付の図面に関して以下のように記載されている:
図1は、湿式酸化系の実施態様による系統図であり;
図2は、触媒再循環プロセスを含む湿式酸化系の実施態様による系統図であり;
図3は、2段階の沈殿プロセスと共に触媒再循環プロセスを含む湿式酸化系の実施態様による系統図であり;且つ
図4〜6は、銅、バナジウム及び鉄についてそれぞれ本願明細書に記載されたプールベダイアグラムである。
添付の図面は、スケールに図示することを意図するものではない。図面において、様々な図面において例示されているそれぞれ個別の又はほぼ個別の成分は、数字などによって表されている。明確にするために、全ての成分が全ての図面に標識付けられていない。非限定的な実施態様は、添付の図面に関して以下のように記載されている:
図1は、湿式酸化系の実施態様による系統図であり;
図2は、触媒再循環プロセスを含む湿式酸化系の実施態様による系統図であり;
図3は、2段階の沈殿プロセスと共に触媒再循環プロセスを含む湿式酸化系の実施態様による系統図であり;且つ
図4〜6は、銅、バナジウム及び鉄についてそれぞれ本願明細書に記載されたプールベダイアグラムである。
発明の詳細な説明
本願明細書に開示された態様及び実施態様は、以下の説明に記載された又は図面に例示された要素の構成及び配置の詳細への適用に限定されていない。本願明細書に開示された態様及び実施態様は、他の実施態様が可能であり且つ様々な方法で実行又は実施可能である。また、本願明細書で使用される表現及び用語は、説明のためであり、限定とみなされるべきではない。
本願明細書に開示された態様及び実施態様は、以下の説明に記載された又は図面に例示された要素の構成及び配置の詳細への適用に限定されていない。本願明細書に開示された態様及び実施態様は、他の実施態様が可能であり且つ様々な方法で実行又は実施可能である。また、本願明細書で使用される表現及び用語は、説明のためであり、限定とみなされるべきではない。
本願明細書における「含む(including)」、「含む(comprising)」、「有する(having)」、「含有する(containing)」、「含む(involving)」及びその変形は、その後に挙げられる事項及びその等価物並びに追加の事項を包含することを意味する。1つ以上の実施態様によれば、本開示は、プロセス流れを処理するための1つ以上の系及び方法に関する。典型的な動作では、開示された系は、コミュニティ、産業用又は住宅用のソースからのプロセス流れを受ける。例えば、系が廃水を処理する実施態様では、プロセス流れは、都市の廃水スラッジ又は他の大規模下水系から送達され得る。プロセス流れは、また、例えば、食品加工プラント、化学処理施設、ガス化プロジェクト、又はパルプ及び紙工場からも生じ得る。プロセス流れは、系の上流又は下流の動作により、系を通って移動し得る。
本願明細書で使用されるように、「プロセス流れ」との用語は、処理用の系に送達可能な水性混合物を意味する。処理後、プロセス流れは、上流プロセスに戻されるか又は廃水として系を出る。水性混合物は、通常、酸化され得る少なくとも1種の望ましくない成分を含む。望ましくない成分は、例えば、公衆衛生、プロセス設計及び/又は審美的な考慮事項のために、水性混合物から除去される対象となる任意の材料又は化合物であってよい。幾つかの実施態様では、酸化され得る望ましくない成分は、有機化合物である。特定の無機成分、例えば、硫化物、メルカプチド及びシアン化物も酸化され得る。系によって処理されるべき水性混合物、例えば、スラリーの源は、プラントからの直接配管又は保持容器の形をとってもよい。
本開示の1つ以上の実施態様によれば、望ましく成分又はその分解生成物における1つ以上の特定の化学結合を分解することが望ましい。酸化反応は、酸化可能な有機汚染物を、二酸化炭素、水及び生分解性短鎖有機酸、例えば、酢酸に変化することが可能な、分解技術の1つである。本開示の一態様は、1つ以上の望ましくない成分を含有する水性混合物の酸化処理のための系及び方法を含む。
一態様では、少なくとも1種の望ましくない成分を含む水性混合物は湿式酸化される。水性混合物は、少なくとも1種の望ましくない成分を処理するのに十分な期間にわたり高められた温度で、過圧下にて酸化剤で酸化される。酸化反応は、望ましくない成分中の1つ以上の化学結合の結合性を実質的に分解する。本願明細書で使用される、「実質的に分解する」との用語は、少なくとも約95%の分解として規定されている。本開示の方法は、一般的に、酸化可能な望ましくない成分の処理に適用可能である。
開示された湿式酸化法は、酸化されるべき化合物に適した任意の公知のバッチ又は連続湿式酸化ユニットにおいて実施され得る。通常、水相酸化は、図1に例示的に示す通り、連続流れ湿式酸化系(システムあるいは装置ともいう)において実施される。任意の酸化剤が使用され得る。酸化剤は、通常、酸化含有ガス、例えば、空気、酸素富化空気、又は実質的に純粋な酸素である。本願明細書で使用されるように、「酸素富化空気」との用語は、約21%を上回る酸素含有率を有する空気として規定されている。
通常の動作では、図1に関して、貯蔵タンク10として示される、源からの水性混合物は、導管12を通って高圧ポンプ14に流れ、これは水性混合物を加圧する。水性混合物は、導管18内で、コンプレッサ16によって供給される、加圧された酸素含有ガスと混合される。水性混合物は、熱交換器20を通って流れ、そこで、酸化を開始する温度まで加熱される。加熱された供給混合物は、次いで、入口38で反応容器24に入る。湿式酸化反応は、一般的に発熱反応であり、反応器内で発生する反応熱は、所望の値に混合物の温度を更に上昇させ得る。酸化反応のバルクは、反応容器24内で起こり、これは所望の酸化程度を達成するのに十分な滞留時間を提供する。酸化された水性混合物及び酸素欠乏ガス混合物は、次に、圧力制御弁28によって制御される導管26を通って反応器を出る。本願明細書で使用される「酸化された水性混合物」又は「酸化された流出液」との用語は、反応容器24の下流で任意の化学処理の前に反応容器24を出て行く酸化された流出液を意味する。気液分離は、用語が本願明細書で使用されるように、「化学的処理」とは見なされていない。熱い酸化された流出液は、熱交換器20を通過し、ここで入ってくる原料水性混合物及びガス混合物にぶつかって冷却される。冷却された流出液混合物は、導管30を通って分離容器32に流れ、そこで液体と気体が分離される。液体流出物は、下の導管34を通って分離容器32を出るが、排ガスは上の導管36を通って排気される。排ガスの処理は、その組成及び大気へ排出するための要件に応じて、下流排ガス処理ユニットにおいて必要とされ得る。湿式酸化流出液は、通常、研磨のために生物学的処理プラント中に排出され得る。流出液は、湿式酸化系によって更なる処理に再循環されてもよい。
十分な酸素含有ガスは、通常、湿式酸化系の排ガス中の残留酸素を維持するための系に供給され、過圧は、通常、選択された酸化温度で液相中の水を維持するのに十分である。例えば、最低系圧力は、240℃で33気圧であり、280℃での最低圧力は64気圧であり、373℃での最低圧力は215気圧である。一実施態様では、水性混合物は、約30気圧〜約275気圧までの圧力で酸化される。湿式酸化法は、374℃を下回る温度、水の臨界温度で操作され得る。一実施態様では、湿式酸化法は、約150℃から高められた温度及び約6気圧の圧力〜約320℃の高められた温度及び約200気圧の圧力にて操作され得る。幾つかの実施態様では、湿式酸化法は、超臨界高温で操作され得る。反応チャンバ内の水性混合物の保持時間は、一般に、所望の酸化程度を達成するのに十分でなければならない。幾つかの実施態様では、保持時間は、約1時間から約8時間までである。少なくとも1つの実施態様では、保持時間は、少なくとも約15分から約6時間までである。一実施態様では、水性混合物は、約15分から約4時間にわたり酸化される。別の実施態様では、水性混合物は、約30分から約3時間にわたり酸化される。
1つ以上の実施態様によれば、湿式酸化法は触媒湿式酸化法である。酸化反応は、触媒によって媒介され得る。処理されるべき少なくとも1種の望ましくない成分を含有する水性混合物は、一般に、高められた温度及び過圧下で触媒及び酸化剤と接触する。有効量の触媒は、一般に、化学的酸素要求量(COD)及び/又は全有機炭素(TOC)の大きな低減を始めとする、反応速度の増加及び/又は系の全体的分解除去効率の改善にとって十分であり得る。触媒は、また、湿式酸化系の全体的なエネルギー必要量を低下させるのにも役立ち得る。
少なくとも一実施態様では、触媒は、周期律表の第V族、第VI族、第VII族及び第VIII族の任意の遷移金属であってよい。一実施態様では、例えば、触媒は、V、Cr、Mn、Fe、Co、Ni、Cu、Zn、Mo、Ag又はそれらの合金又はその混合物であってよい。遷移金属は、元素であってもよく又は金属塩などの化合物で存在してもよい。一実施態様では、遷移金属触媒はバナジウムである。一実施態様では、遷移金属触媒は鉄である。更に別の実施態様では、遷移金属触媒は銅である。
触媒は、湿式酸化系における任意の地点で水性混合物に添加され得る。触媒は、水性混合物と混合され得る。一実施態様では、触媒は、図1に例示されるような水性混合物を供給する湿式酸化ユニットの源に添加され、その際、触媒の源40は、貯蔵タンク10に流体接続されている。幾つかの実施態様では、触媒は、湿式酸化ユニットに直接添加され得る。他の実施態様では、触媒は、また、加熱及び/又は加圧前に水性混合物に供給され得る。
更に他の実施態様では、触媒は、既に、処理されるべきプロセス流れ中に存在し得る。酸化ユニットに供給された水性混合物は、触媒材料を含有し得る。例えば、遷移金属は、触媒湿式酸化系によって処理されるべき廃水流れ中に存在し得る。水性スラリー、例えば、揮発性有機炭素を含有するものは、触媒として作用し得る金属を含有し得る。例えば、水性混合物は、ガス化の副生物のスラリーであってよい。
1つ以上の実施態様によれば、触媒は、湿式酸化法を強化する水性混合物中に溶解し得る。一般に、水性混合物の性質は、触媒の水性混合物への溶解性に影響し得る。例えば、処理されるべき水性混合物のpHレベルは、特定の触媒の水性混合物への溶解性に影響し得る。
幾つかの実施態様では、触媒は、水性混合物の性質に基づいて選択され得る。図1に例示されるように、湿式酸化系は、処理されるべき水性混合物の性質を検出するように構成された、感知装置50を含み得る。幾つかの実施態様では、感知装置50は、水性混合物のpHレベルを検出するように構成されたpH感知装置であってよく、湿式酸化法の触媒は、検出された水性混合物のpHレベルに基づいて選択され得る。
様々な触媒の溶解性とpHレベルとの間の関係は、一般に、当業者によって知られている。潜在的なpH平衡図は、様々な触媒−水系のために構築されており、且つそれらをどのように参照するかを熟知した当業者にとって容易に入手可能である。例えば、通例、プールベ、M.M、The Atlas of Electrochemical Equilibria in Aqueous Solutions, National Association of Corrosion Engineers: Texas 1974から入手可能なプールベダイアグラムと呼ばれるものの再現は、銅、バナジウム及び鉄についてそれぞれ、図4〜6に示されている。
1つ以上の実施態様によれば、検出されたpHレベルにて溶解可能な触媒は、湿式酸化法を強化するために選択され得る。従って、図4に関して、pH感知装置50によって検出された水性混合物のpHレベルが、約2を下回る(又は幾つかの実施態様では、約4を下回るか又は約4.5を下回る)又は約12を上回る又は約13を上回る場合、銅を含有する触媒は、1つ以上の実施態様に従って触媒源40について選択され得る。同様に、図5に関して、バナジウムを含む触媒は、検出されたpHレベルが約4.5を上回る場合に選択され得る。図6に関して、鉄を含む触媒は、検出されたpHレベルが約4を下回る場合に選択され得る。本願明細書に例示されたもの以外の他の触媒が使用されてもよい。
他の実施態様では、触媒が選択され且つ水性混合物の1つ以上の特性が操作されてよく、選択された触媒が可溶性形態で存在することを促進して、湿式酸化法を強化することができる。例えば、水性混合物のpHレベルは、感知装置50によって検出されて、水性混合物中の選択された触媒を溶解するように調整され得る。選択された触媒は、水性混合物のpHを調整することだけによって、水性混合物中に溶解され得る。選択された触媒は、選択された触媒の水性混合物への溶解を促進する、任意の錯化剤、例えば、アンモニアを添加せずに、水性混合物中に溶解し得る。pH調整剤は、湿式酸化系内で任意の地点で水性混合物に添加されてよいが、好ましくは、触媒が酸化反応の間に水性混合物内に溶解するように添加される。幾つかの実施態様では、pH調整剤の源60は、図1に例示されるように水性混合物の源10に流体接続され得る。pH調整剤の源60は、一般に、水性混合物のpHレベルを所望の値又は範囲に調整することが可能な任意の材料又は化合物、例えば、酸又は塩基を含み得る。例えば、アルカリ金属水酸化物は、水性混合物のpHレベルを調整するために使用され得る。一実施態様では、アンモニアは触媒を溶解させるために使用され得る。
再び、様々な触媒の溶解性とpHレベルとの間の関係は、一般に、当業者に公知である。上記のように、プールベダイアグラムは、選択された触媒が溶解する所望のpH範囲を決定するための情報を提供し得る。図4に関して、水性混合物のpHレベルは、選択された触媒が銅を含む場合、約2を下回る(又は幾つかの実施態様では約4を下回る又は約4.5を下回る)又は約12を上回る又は約13を上回るように調整され得る。同様に、図5に関して、水性混合物のpHレベルは、選択された触媒がバナジウムを含む場合、約4.5を上回るように調整され得る。鉄を含む触媒が選択される場合、水性混合物のpHレベルは、図6に関して約4を下回るレベルに調整され得る。
幾つかの実施態様では、湿式酸化系は、系の少なくとも1つの操作パラメータ又は系の要素、例えば、限定されずに、作動弁及びポンプを調整又は調節するための制御装置70を含み得る。制御装置70は、図1に例示されるように感知装置50と電気接続され得る。制御装置70は、一般に、選択された触媒についての所定のpH溶解範囲外のpHレベルを記録するpH感知装置50に応答して水性混合物のpHレベルを調整する制御信号を生じるように構成され得る。例えば、制御装置70は、pH調整剤を水性混合物の源10に添加するpH調整剤源60に付随する1つ以上の弁に制御信号を提供し得る。
制御装置70は、通常、マイクロプロセッサに基づく装置、例えば、プログラマブルロジック制御装置(PLC)又は分散制御系であり、これは入力信号及び出力信号を、湿式酸化系の化合物から受信又はこれに送信する。通信ネットワークは、感知装置又は信号発生装置が制御装置70又は付随するコンピュータ系からかなりの距離に位置することを可能にする一方で、なお、それらの間にデータを提供する。かかる通信機構は、無線プロトコルを利用するものに限定されない任意の適切な技術を利用することによって実施され得る。
酸化ユニットの典型的な操作に関して上述したように、液体流出物は、酸化反応器の下流で酸化された水性混合物から分離される。幾つかの実施態様では、触媒は、分離プロセスによって液体流出物から回収され得る。例えば、幾つかの実施態様では、触媒は、流出液流れから沈殿され得る。一実施態様では、晶析装置は、触媒を回収するために使用され得る。触媒は、次いで、湿式酸化系に戻して再利用され得る。
図2は、触媒再循環系を含む湿式酸化系の別の実施態様を例示する。この実施態様では、プロセス流れは、管202を通して系200に入り得る。系200で使用され得る触媒は、周期律表の第V族、第VI族、第VII族及び第VIII族の任意の遷移金属を含み得る。幾つかの実施態様では、例えば、触媒は、V、Cr、Mn、Fe、Co、Ni、Cu、Zn、Mo、Ag又はそれらの合金又はその混合物であってよい。遷移金属は、元素であってもよく又は金属塩などの化合物で存在してもよい。一実施態様では、遷移金属触媒はバナジウムである。別の実施態様では、遷移金属触媒は鉄である。更に別の実施態様では、遷移金属触媒は銅である。
1つ以上の実施態様によれば、触媒は、湿式酸化法を強化するために水性混合物中に可溶性であり得る。一般に、水性混合物の性質は、触媒の水性混合物への溶解性に影響し得る。例えば、処理されるべき水性混合物のpHレベルは、特定の触媒の水性混合物への溶解性に影響し得る。
1つ以上の実施態様によれば、入ってくる水性混合物のpHレベルで可溶性の触媒は、湿式酸化法を強化するように選択され得る。図1のpH感知装置50に類似する、pH感知装置は、図2の湿式酸化系200の入力に導入されて、入ってくる水性混合物のpHの示度を提供する。従って、図4に関して、水性混合物のpHレベルが約2を下回る(又は幾つかの実施態様では約4を下回る又は約4.5を下回る)又は約12を上回る又は約13を上回る場合、銅を含む触媒は、1つ以上の実施態様に従って選択され得る。同様に、図5に関して、バナジウムを含む触媒は、水性混合物のpHレベルが約4.5を上回る時に選択され得る。図6に関して、鉄を含む触媒は、水性混合物のpHレベルが約4を下回る時に選択され得る。本願明細書に例示されたもの以外の他の触媒が使用されてもよい。
図2に関して、触媒は、系の入口でプロセス流れに添加されるか又はこれは管224を介して管202を流れ、これは以下に更に記載されるような再循環触媒を含む水性混合物を運び得る。新鮮な触媒は、また、再循環触媒と一緒に添加され得る。
他の実施態様では、触媒又は触媒の一部は、既に、処理されるべきプロセス流れに存在し得る。酸化ユニットに供給される水性混合物は、触媒材料を含有し得る。例えば、遷移金属は、触媒湿式酸化系によって処理されるべき廃水流中に存在し得る。水性スラリー、例えば、揮発性有機炭素を含有するものは、触媒として作用可能な金属を含有し得る。例えば、水性混合物は、ガス化副生物のスラリーであってもよい。
プロセス流れは、熱交換器204を通過し、その際、反応器206に入る前に所定の滞留時間にわたり所望の温度に加熱され得る。処理が完了した後、処理されたプロセス流れは、管208を通って反応器206を出る。処理されたプロセス流れは、次に、熱交換器210によって冷却され、これは、幾つかの実施態様では、熱交換器204と同じ熱交換器であってよい。処理されたプロセス流れは、pH調整剤の源212からの酸又はアルカリ化合物の添加によってpH調整され得る。pH調整剤が、pH調整剤の源212から添加されて、pHが所定の点に到達する時にpH調整を中断する信号を与えるので、pH感知装置(図示せず)は、酸化された水性混合物のpHを監視するためにpH調整剤の源212と接続して提供されてよい。別の実施態様では、pH感知装置(図示せず)は、pH調整剤の源212の下流に配置されてよく、pH制御装置(図示せず)、例えば、図1に例示された制御装置70に接続され、pH調整剤の源からpH調整剤の源212に付随している輸送ポンプ及び/又は弁及び/又は配管を通して酸化された水性混合物中へのpH調整剤の源からのpH調整剤の流れを制御するように構成されて、所定の範囲内にpHを維持し得る。幾つかの実施態様では、pH調整剤の源212からのpH調整剤の添加は、手動で制御され得る。幾つかの実施態様では、pH調整剤の源212は、pH調整剤を、図2に例示されるような気体/液体分離器214の上流の代わりに、気体/液体分離器214の下流で、導管218中に導入するように構成され得る。他の実施態様では、pH調整剤の源212は、pH調整剤を清澄器220に直接導入するように構成され得る。
例えば、銅が触媒として使用される場合、溶解性の水酸化銅を含有する処理されたプロセス流れは約80℃に冷却されてよく、pHは、気体/液体分離器214の上流又は下流のいずれかで、又は水酸化銅の溶解度が低い(25℃で1ppmを下回る)条件下の清澄器220内で、約6〜12の範囲に調整される。幾つかの実施態様では、pHは、約8〜約9の範囲に調整され、幾つかの実施態様ではpHは約9に調整され得る。排ガスが管216を通して放出される、気体/液体分離器214を通過した後、処理されたプロセス流れは、管218を通して清澄器220に移動し、その際、80℃で酸素の存在下で、約6〜約12のpHで、水酸化銅の少なくとも一部は、酸化銅微粒子に変換され得る。幾つかの実施態様では、水酸化銅は、約8〜約9の範囲のpHで、清澄器内で酸化銅微粒子に変換され、幾つかの実施態様では、水酸化銅は、約9のpHで、清澄器内で酸化銅微粒子に変換される。酸化銅微粒子は、清澄器220内に沈殿し、濃縮流出スラリーの少なくとも一部は、取り出されて、管224を通して系220の入口に戻され再循環される一方で、実質的に銅を含まない酸化された流出液は、管222を通して取り出され得る。再循環される銅含有流出液のpHは、管224(図示せず)及び/又はpH制御装置(図示せず)と連通したpH感知装置からの信号に応答して望ましいように、pH調整剤の源226からの酸又はアルカリ化合物の添加によって調整され得る。pH調整剤は、銅触媒が可溶性であるレベルにpHを調整するために、再循環される銅を含有する流出液に添加され得る。例えば、銅が一般に、約6を下回る又は約12を上回るpHレベルで可溶性であるため、再循環される銅を含有する流出液が、約6〜約12の間のpHを有する場合、再循環される銅を含有する流出液のpHレベルを、約6を下回って低下させるために酸が添加されるか、あるいは、再循環される銅を含有する流出液のpHレベルを、約12を上回って上昇させるために苛性化合物が添加されて、銅触媒の少なくとも一部を溶解し得る。幾つかの実施態様では、再循環される触媒の少なくとも一部は、触媒40の源に向けられ得る。
幾つかの用途では、系をより効率的にし且つ系の運転の間に使用される化学物質の量を減少させるために、2段階の触媒沈殿プロセスを使用することが有益であり得る。図3は、2段階の触媒沈殿プロセスを利用する湿式空気酸化系の実施態様を例示する。図3に例示されるように、2段階の触媒沈殿プロセスを有する系300は、一組の清澄器228及び230を利用することができる。一実施態様では、任意のpH調整剤の源212は、気体/液体分離器214の上流に配置され得る。系300の幾つかの実施態様では、pH調整剤の源及び付随する輸送ポンプ及び/又は弁及び/又は配管が、pH調整剤を、気体/液体分離器214の上流又は下流の場所に及び/又は清澄器228、清澄器230、又はその両方の中に送達するように存在して配置され得る。複数のpH感知装置(図示せず)は、系300の構成要素のいずれかの上流又は下流の場所に配置されてよく且つpH制御装置(図示せず)、例えば、図1に例示された制御装置70に接続され、pH調整剤の源に付随する輸送ポンプ及び/又は弁及び/又は配管を通して、pH調整剤の源234などの、系全体にわたり配置されたpH調整剤の1つ以上の源からのpH調整剤の流れを制御するように構成され且つ配置され得る。
図3の系300において、粗い清澄化は第1の清澄器228において起こり得る。第1の清澄化工程からの第1の分離溶液の少なくとも一部は、更なる処理のための希釈水及び触媒供給物として管236及び224を介して系の入口に戻され得る。第1の清澄化工程からの上清の少なくとも一部は、管232を通過し、第2の清澄化工程において清澄器230内に沈殿し、その後に、pH調整剤の源234からの酸又はアルカリ化合物の添加によって調整されたpHになる。pH調整剤の源234及び付随する輸送ポンプ及び/又は弁及び/又は配管は、管232又は清澄器230、又はその両方における上清の一部のpHを調整するように配置及び配列され得る。図2〜図3による系の代替的な実施態様では、清澄器のいずれか又は全ては、酸化された水性混合物から沈殿触媒を分離することが可能な分離器の任意の形態に置き換えられ得る。濃縮され固化した触媒を含有する溶液は、管238及び224を通して系300の入口に戻されて、入ってくるプロセス流れと混合される一方で、実質的に触媒を含まない酸化された流出液は、管222を通して引き抜かれ得る。再循環触媒の少なくとも一部は、幾つかの実施態様では触媒40の源に向けられ得る。2段階の系の利点は、触媒を沈殿させるために、湿式酸化ユニットのほんの一部の流出液しかpH調整を必要としないことである。希釈水のために再循環され得る流出液の一部は、望ましい、そこに残る可溶性の触媒を有し得る。pH調整剤の源226は、上記の銅触媒に関する実施例に関して上記されたのと類似の方法で酸又は苛性化合物の添加によって管224を通過し得る触媒を溶解するために使用され得る。湿式酸化ユニットの再循環される流出液のpHは、また、湿式空気酸化系において触媒を可溶性に維持するために必要なpHにも非常に近い。
図2及び図3に例示された系において、触媒は、酸化された水性混合物のpHを調整することだけによって沈殿され得る。幾つかの実施態様では、触媒は、単一の方向で、酸化された水性混合物のpHを調整するだけことによって沈殿され得る。幾つかの実施態様では、触媒は、単一のpH調整剤を用いて酸化された水性混合物のpHを調整することだけによって沈殿され得る。幾つかの実施態様では、触媒は、触媒が実質的に不溶性であるpHの範囲内のpHに又は酸化された水性混合物において少なくとも部分的に不溶性であるpHの範囲内のpHに酸化された水性混合物のpHを調整することだけによって沈殿され得る。幾つかの実施態様では、pHの調整は、触媒の沈殿を引き起こすために、任意の化学物質を添加せずに、例えば、電気脱イオンプロセスによって達成されてよい。他の実施態様では、追加の化学物質、例えば、硫化物イオンの源、例えば、硫化ナトリウム又は硫化水素は、反応速度を向上させるために酸化された水性混合物に添加されてよく、そうでなければ、触媒の沈殿を促進する。幾つかの実施態様では、触媒は、第1の範囲内のpHで酸化されるべき水性混合物中に可溶性であり、且つ第1の範囲とは重ならない第2の範囲内のpHで酸化された水性混合物から沈殿され得る。
1つ以上の実施態様によれば、湿式酸化された液体流出物流れは、酸化反応容器24の下流に接続された、図1に例示される第2の処理ユニット80によって処理されて、必要な場合又は望ましい場合に存在する残留する望ましくない成分を除去及び/又は研磨し得る。第2の処理ユニット80は、化学的スクラバー、生物スクラバー、吸着媒体床、又は他のユニット操作であってもよい。他の実施態様では、有利な酸化工程、例えば、湿式酸化溶出液のオゾン及び紫外線による酸化処理が実施され得る。かかる有利な酸化処理は、通常、周囲温度及び圧力で又はそれに近い温度及び圧力で、容器又はタンク内で実施される。第2の処理ユニット80は、望ましい程度の研磨に適した表面積を提供するようなサイズであり得る。あるいは、液体流出物は、また、更なる処理のために反応容器24に戻されて再循環され得る。排ガスの処理は、また、その組成及び大気への排出のための要件に応じて、下流の排ガス処理ユニットにおいて要求され得る。
対象とする臭い成分の濃度を検出するための感知装置は、系の制御を容易するために湿式酸化ユニット24の上流及び/又は下流に備え付けられ得る。例えば、感知装置は、導管26に配置されて、液体流出物流れが、確立された環境規制を満たすように第2の処理ユニット80に向けられるべきかどうかを決定及び/又は制御するための制御装置70と接続され得る。
多数の変更、修正、及び改良が例示された系及び方法になされ得ることが理解されるべきである。例えば、1つ以上の湿式酸化系は、プロセス流れの多数の源に接続され得る。幾つかの実施態様では、湿式酸化系は、系の他の特性又は操作条件を測定するための追加の感知装置を含み得る。例えば、系は、系の監視を容易にするために、様々な地点に温度、圧力低下及び流量のための感知装置を含み得る。1つ以上の実施態様によれば、触媒は、湿式酸化法の間に補充され得る。
本開示は、本開示の技術を実現するために1つ以上の系又は構成要素を改造するための既存の設備の変更を企図している。既存の湿式酸化系は、既存の装置の少なくとも一部を利用する本願明細書に例示的に記載された1つ以上の実施態様に従って改良され得る。例えば、1つ以上のpH感知装置が提供され、本願明細書に示された1つ以上の実施態様による制御装置が、触媒の溶解性を高める又は触媒の再循環を促進するための既存の湿式酸化系において実行され得る。
これらの機能及び利点及び本開示の他の実施態様は、以下の実施例から更に完全に理解される。これらの実施例は、本質的に例示であることが意図され、且つ本開示の範囲を限定するとは見なされていない。以下の例において、化合物は湿式酸化によって処理されて、そこに結合の分解をもたらす。
実施例
ベンチスケール湿式酸化(オートクレーブ)反応器
以下の実施例において、ベンチスケール湿式酸化試験を、実験室オートクレーブ内で実施した。オートクレーブは、それらがバッチ反応器であるようなフルスケール系とは異なり、その際、フルスケールユニットは連続流れ反応器であってよい。オートクレーブは、反応の間に十分な酸素を供給するためにオートクレーブに高充填の空気が添加されなければならないので、通常、フルスケールユニットよりも高い圧力で操作される。オートクレーブ試験の結果は、湿式酸化技術の性能の示度を提供し、湿式酸化法の操作条件をスクリーニングするのに有用である。
ベンチスケール湿式酸化(オートクレーブ)反応器
以下の実施例において、ベンチスケール湿式酸化試験を、実験室オートクレーブ内で実施した。オートクレーブは、それらがバッチ反応器であるようなフルスケール系とは異なり、その際、フルスケールユニットは連続流れ反応器であってよい。オートクレーブは、反応の間に十分な酸素を供給するためにオートクレーブに高充填の空気が添加されなければならないので、通常、フルスケールユニットよりも高い圧力で操作される。オートクレーブ試験の結果は、湿式酸化技術の性能の示度を提供し、湿式酸化法の操作条件をスクリーニングするのに有用である。
使用されたオートクレーブは、チタン、合金600及びニッケル200から作られた。オートクレーブ構造材料の選択は、廃水供給物質の組成に基づいていた。使用のために選択されたオートクレーブは、それぞれ、500ml又は750mlの全容量を有する。
オートクレーブに、廃水と酸化(約5%)後に過剰な残留酸素をもたらすのに十分な圧縮空気を充填した。充填したオートクレーブを、ヒーター/シェーカー機構に置き、所望の温度(280℃〜350℃)に加熱し、約60分から約360分までの範囲の所望の時間、温度を保持した。
加熱及び反応時間の間、オートクレーブの温度と圧力を、コンピュータ制御データ取得系によって監視した。酸化の直後に、オートクレーブを、ヒーター/シェーカー機構から取り出し、水道水を用いて室温まで冷却した。冷却後、オートクレーブのヘッドスペース内の排ガスの圧力及び体積を測定した。排ガスの試料を、永久ガスについて分析した。排ガスの分析後、オートクレーブを減圧して開けた。酸化された流出液をオートクレーブから取り出し、貯蔵容器に入れた。流出液の一部を分析に供し、残りの試料を後酸化処理に使用した。分析作業と後酸化試験の作業に十分な量を生成するために、各条件について複数のオートクレーブ試験を行った。
実施例1
均一系銅触媒を用いる湿式酸化法
ベンチスケール湿式酸化試験を、280℃で、様々なpHレベル(pH=2.2、8.1、11.5、12.5及び13.5)で銅触媒の酢酸の酸化への影響を測定する温度で、60分の時間で実施した。データを以下の表1に示す。
均一系銅触媒を用いる湿式酸化法
ベンチスケール湿式酸化試験を、280℃で、様々なpHレベル(pH=2.2、8.1、11.5、12.5及び13.5)で銅触媒の酢酸の酸化への影響を測定する温度で、60分の時間で実施した。データを以下の表1に示す。
示された銅触媒は、2.2〜13.5のpHレベルで高い溶解性を示した。酸化された流出液のpHが2.2〜13.5であった場合、約98%及び88%の酢酸の分解が、それぞれ、達成された。これはまた、最も高い割合のCOD分解(96.5%、90%)及びTOC分解(96.4%、88.1%)にも相当する。対照的に、溶液のpHが、銅が不溶性であるpH範囲(pH=8.1、11.5及び12.5)に維持された場合、約17%〜37%の酢酸分解しか達成されなかった。銅が不溶性である場合、より低い割合のCOD分解及びTOC分解も同様に見られた。データは、銅の溶解性が、酢酸の酸化を実質的に増加させたことを示した。
酸化性条件下では、バナジウムは約4.5より高いpHレベルで可溶性である。結果は、溶液のpHが2.6であり、且つバナジウムがほとんど不溶性であった時に、TOCのわずか2%の分解が達成されたことを示す。低い割合のTOC分解は、同様に2.66のpHレベルと関連していた。溶液のpHが5.3(バナジウムを溶解)に増加した時に、同じ触媒投与量、温度及び温度での時間を維持しながら、TOCの分解が17.3%まで増加した。溶液のpHを2.66から5.3に増加させることによって、合計有機炭素の分解が約64%増加した。データは、バナジウムの溶解性が実質的に酢酸の酸化を増加させたことを示した。
酸化性条件下では、鉄は約4を下回るpHレベルで可溶性である。結果は、鉄触媒を、これが不溶性である、高いpHレベル(pH=13.6及び13.7)で使用した時に、酸化が強化されなかったことを示した。溶液のpHが、鉄が不溶性である範囲(pH=2.6〜1.7)であった時に、シュウ酸の分解は、それぞれ、約95%及び約100%に増加した。データは、鉄の溶解性が実質的にシュウ酸の酸化を増加させたことを示した。
これらの試験は、2.9〜2.3のpHレベルに低下させることによる、鉄触媒の溶解性の増加が、約7%〜約57%のTOC分解の増加をもたらすことを示した。同様に、pHレベルの低下が、COD分解を約7.4%から約68.1%まで増加させた。データは、pHレベルのわずかな調整でさえ、触媒湿式酸化法の効率を有意に増加させることを示した。
実施例5
酸化銅再循環試験
銅触媒を回収するためにpH調整剤を評価する比較試験を実施した。2セットの試験を実施した。第1セットの試験では、pH調整されていない苛性廃棄ナフテン酸を、200℃で120分の滞留時間で酸化し、5000mg/Lの銅を酸化銅として添加した。第2セットの試験を、pH調整した苛性廃棄ナフテン酸を用いて200℃で120分の滞留時間で実施し、500mg/Lの銅を酸化銅として添加した。
酸化銅再循環試験
銅触媒を回収するためにpH調整剤を評価する比較試験を実施した。2セットの試験を実施した。第1セットの試験では、pH調整されていない苛性廃棄ナフテン酸を、200℃で120分の滞留時間で酸化し、5000mg/Lの銅を酸化銅として添加した。第2セットの試験を、pH調整した苛性廃棄ナフテン酸を用いて200℃で120分の滞留時間で実施し、500mg/Lの銅を酸化銅として添加した。
各試験を以下の通り同じ条件下で実行した。苛性廃棄ナフテン酸の試料を酸化して酸化された流出液を生成した。酸化された流出液を、水酸化ナトリウムを使用して約8.5にpH調整して遠心分離した。上清の一部を除去して、残りの酸化銅を含有する流出液を、希釈水として戻して再循環し、その後の酸化のために新鮮な供給物と組み合わせた。初期供給物の酸化が、新鮮な供給物と組み合わせて酸化した第1の再循環される酸化銅を含有する流出液をもたらすことで、第2の再循環される酸化銅を含有する流出液が得られるように、各運転を数回繰り返した。各再循環物を新鮮な供給物と混合し、以下の表5及び表6に示した循環数だけ酸化し、後続の再循環物を形成した。
各再循環反復についてCOD及びTOCの分解を、2つの異なる方法で計算した。第1の方法は、オートクレーブ内に置かれた供給混合物に基づいていた。前の運転からの酸化された流出液を、受け入れたままの苛性廃棄物を希釈するために使用し、供給物CODを、新鮮な供給物対酸化された流出液の比を使用して計算した。第2の方法は、受け入れたままの供給に基づき、「全COD分解」として列挙されている。酸化された流出液を、希釈のためにWAO系に戻すので、COD全体を低下させることとなる追加の水を系に添加しなかった。
表5に示すように、酸化された流出液のpHを約8.5に調整した後、遠心分離回収した22.9mg/Lの可溶性の銅を用いて再循環1において沈殿させ、その後、これを更なる酸化のために新鮮な供給物と組み合わせた。再循環される可溶性の銅を含有する流出液のpHを、新鮮な供給物と組み合わせる前に酸又は塩基を用いて更に調整しなかった。
各再循環で回収された可溶性の銅の量は、各反復で再循環3において55.5mg/Lまで増加した。3回の再循環の反復後に、酸化/再循環系が開始して、51.8%のオートクレーブCOD分解効率で定常状態の条件に達した結果、88.1%の全COD分解効率が得られた。オートクレーブTOC分解効率は、各反復で8.8%から38.3%まで上昇し、全TOC分解効率は再循環3で81.2%であった。これらの結果は、銅触媒を含有する酸化された流出液のpH調整が、酸化系に戻るように向けられ得る可溶性の銅を含有する再循環される流出液を生成し、これは、酸化系に添加されるべき新鮮な触媒の量を減少させ得ることを示す。
表6に示すように、酸化された流出液のpHを約8.5に調整した後、遠心分離回収した152mg/Lの可溶性の銅を用いて再循環1において沈殿させ、その後、これを更なる酸化のために新鮮な供給物と混合した。新鮮な供給物が入ってくる前に、各再循環1〜5を示したように酸でpH調整した。
各再循環において回収された可溶性の銅の量は、再循環1から再循環3までに152mg/Lから354mg/Lまで上昇した。酸化された流出液のpHを約8.5の代わりに8に調整し、その後、60℃で沈殿させた結果である、再循環4は、14.7mg/Lの有意に低い銅の溶解性を示したが、酸化された流出液のpHを約8.5に再び調整して得られた、その後の再循環5は、可溶性の銅において289mg/Lまでの顕著な増加を示した。
表6に示すように、供給物への酸の添加及びその後の再循環1〜5への酸の添加は、再循環物に対してpH調整が全く行われなかった場合よりも速やかな定常状態への到達をもたらした。pH調整した供給物を用いて実施した再循環試験は、定常状態条件が2再循環の反復後に到達したことを示した。全TOC分解効率は、2循環の後に90.2%〜89.6%の間で安定した。同様に、全COD分解効率は、2循環の後に約94%で安定した。
同様に、供給物への酸の添加、その後の、各再循環1〜5への酸の添加は、再循環に対してpH調整が行われなかった場合よりも高いTOC及びCOD分解効率をもたらした。表6に示すように、各再循環への酸の添加は、各再循環に酸を添加しなかった約81%の分解効率と比べて、約90%まで全TOC分解効率を増加させた。同様に、各再循環への酸の添加は、各再循環に酸を添加した約72%と比べて、約88%まで全COD分解効率を増加させた。再循環への硫酸の添加は、再循環のpHを、銅触媒がより可溶性であり且つこの可溶性銅の増加したレベルがその後の酸化サイクルで利用可能であり、分解効率を増加させるような範囲にした。
両方の試験を、再循環のpH調整ありなしで実施した場合、酸化された流出液と触媒をWAOユニットに戻して再循環する別の利点は、成分の酸化をより困難にするための滞留時間の増加であった。滞留時間は、添加された希釈水の量に比例して延長した、即ち、より多くの希釈水はより長い滞留時間を必要とした。再循環試験から得られた結果は、この増大した滞留時間が、初期に耐酸化性であった成分の一部の分解時の効率であったことを示した。受け入れたままの苛性化合物のCODを260,000mg/Lから約40,000mg/Lに低下させるためにオートクレーブ内でより多量の希釈溶液を使用する必要があったので、成分の酸化が困難な滞留時間も非常に長かった。
実施例6
均一系銅触媒を用いる湿式酸化法
ベンチスケール湿式酸化試験を、様々なpHレベル(pH=2.2、2.9、4.3、4.7、8.1、及び11.5)で、酢酸の酸化に対する銅触媒の影響を測定するために、280℃の温度で60分間実施した。データを以下の表7に示す。
均一系銅触媒を用いる湿式酸化法
ベンチスケール湿式酸化試験を、様々なpHレベル(pH=2.2、2.9、4.3、4.7、8.1、及び11.5)で、酢酸の酸化に対する銅触媒の影響を測定するために、280℃の温度で60分間実施した。データを以下の表7に示す。
結果は、一般に、低いpH値(酸のpH値)での、銅触媒の溶解性が、pHを増加させながら、減少したことを示した。更に、酢酸の分解の程度も、pHの増加に伴って低下した。このデータは更に、実施例1から導かれる結果を証明する;主に、銅の溶解性は、実質的に酢酸の酸化を増加させた。この実施例によって示されるように、酸化法は、pH値の広い範囲内で、銅触媒の存在によって強化される。銅触媒は、湿式空気酸化法において約2〜約4又は約4.5の範囲の低いpH値にて望ましくない成分の酸化を強化し得る。
本願明細書で使用されるように、「複数の」との用語は、2つ以上の事項又は構成要素を意味する。「含む(comprising)」、「含む(including)」、「有する(carrying)」、「有する(having)」、「含有する(containing)」及び「包含する(involving)」との用語は、詳細な説明、特許請求の範囲及びその他のいずれにおいても、開放型用語である、即ち、「〜を含むがこれらに限定されない(including but not limited to)」を意味する。従って、かかる用語の使用は、その後に列記された事項、及びその等価物、並びに追加の事項を包含することを意味する。「〜からなる(consisting of)」及び「〜から本質的になる(consisting essentially of)」との移行句のみが、特許請求の範囲に関して、それぞれ、閉鎖又は半閉鎖移行句である。
「第1の」、「第2の」、「第3の」等の序数句を、請求項において請求項要素を修飾するために用いる使用は、それ自体、他に対する一請求項要素の任意の優先性、優位性若しくは順序、又は方法の実施が行われる時間的な順序を示すものではなく、単に、特定の名称を有する請求項の1つの要素を、同じ名称を有する別の要素から区別して(しかしながら、徐数句を使用するための)請求項の要素を区別するための表示として使用されている。
当業者は、本願明細書に記載されたパラメータ及び構成が例示的であり且つ実際のパラメータ及び/又は構成が、本発明の系及び技術が使用される特定の用途に左右されることを理解するべきである。当業者は、また、日常的な実験を行うだけで、本発明の特定の実施態様と等価のものを認識するか又は確認することができる。従って、本願明細書に記載された実施態様は、単なる例として示されていること、そして、添付の特許請求の範囲及びそれと等価なものの範囲内で、本発明を、特別に記載されたものとは別の方法で実施することができることを理解するべきである。
Claims (20)
- 触媒湿式酸化法であって、
処理されるべき少なくとも1種の望ましくない成分を含有する水性混合物を、高められた温度及び過圧下で、触媒が実質的に溶解性である第1の範囲内のpHで触媒及び酸化剤と接触させて、湿式酸化反応器内の少なくとも1種の望ましくない成分を処理し且つ湿式酸化反応器内で酸化された水性混合物を形成すること;
酸化された水性混合物のpHレベルを第2の範囲内のpHに調整することだけによって触媒の少なくとも一部を沈殿させて沈殿触媒を形成すること、及び
沈殿触媒の少なくとも一部を再循環して水性混合物と接触させること
を含む、前記方法。 - pHの第1の範囲及びpHの第2の範囲が重なっていない、請求項1に記載の方法。
- 触媒が銅を含み、pHの第1の範囲が約4を下回るもの及び約12を上回るものからなる群から選択される、請求項2に記載の方法。
- pHの第2の範囲が約6から約12までである、請求項3に記載の方法。
- 触媒の少なくとも一部の沈殿が、
第1の清澄器で粗い清澄化を実施して、第1の上清と可溶性の触媒を含む第1の分離溶液を生成すること;
第1の分離溶液の少なくとも一部を水性混合物と接触させること;
第2の清澄器で第1の上清の少なくとも一部を沈殿させて固化した触媒及び実質的に触媒を含まない酸化された流出液を生成すること;
第2の清澄器からの固化した触媒と水性混合物とを接触させること;及び
実質的に触媒を含まない酸化された流出液を第2の清澄器から取り出すこと
を含む、2工程の触媒沈殿プロセスによって達成される、請求項1に記載の方法。 - 第2の清澄器において第1の上清の少なくとも一部を沈殿させる前に、第1の上清の少なくとも一部のpHを調整すること;及び
水溶液との接触前に、第2の清澄器からの固化した触媒のpHを調整すること
を更に含む、請求項5に記載の方法。 - 触媒がバナジウムを含み且つpHの第1の範囲が約4.5を上回る、請求項1に記載の方法。
- 触媒が鉄を含み且つpHの第1の範囲が約4を下回る、請求項1に記載の方法。
- 触媒湿式酸化システムであって、
湿式酸化ユニット;
湿式酸化ユニットに流体接続した少なくとも1種の望ましくない成分を含む水性混合物の源;
湿式酸化ユニットに流体接続し且つ水性混合物の源と湿式酸化ユニットとの間に配置された、水性混合物に可溶性の触媒の源、その際、水性混合物は、触媒が実質的に可溶性である第1の範囲内のpHを有する;
湿式酸化ユニットにおいて形成した酸化された水性混合物のpHレベルを検出するように構成された感知装置;
第1の範囲内のpHレベルを記録するpH感知装置に応答して、触媒が実質的に不溶性である第2の範囲内のpHに酸化された水性混合物のpHレベルを調整する制御信号を生じるように構成された、pH感知装置に連通したpH制御装置;
湿式酸化ユニットの下流及びpH制御装置の下流で直接流体接続し且つ酸化された水性混合物のpHレベルを調整することだけによって、触媒の少なくとも一部を沈殿するように構成された分離器;及び
分離器の出口に及び触媒の源の少なくとも1つの入口に及び湿式酸化システムの入口に流体接続した再循環管路
を含む、前記システム。 - 分離器及び湿式酸化ユニットの少なくとも1つの下流に配置され且つ流体接続したアルカリ化合物の源を更に含む、請求項9に記載のシステム。
- 分離器及び湿式酸化ユニットの少なくとも1つの下流に配置され且つ流体接続した酸の源を更に含む、請求項9に記載のシステム。
- 触媒が銅を含み且つpHの第1の範囲が6を下回るもの及び約12を上回るものからなる群から選択される、請求項9に記載のシステム。
- 分離器において酸化された水性混合物のpHレベルを検出するように構成されたpH制御装置と連通した第2のpH感知装置を更に含み、該pH制御装置は更に、分離器内の酸化された水性混合物のpHレベルを約6から約12までの範囲内に調整する制御信号を生じるように構成された、請求項12に記載のシステム。
- 酸化された水性混合物を清澄化するように構成された分離器の上流で且つ流体接続した清澄器を更に含み、それによって廃棄物を形成する、請求項9に記載のシステム。
- 廃棄物の少なくとも一部を、湿式酸化ユニットの上流で且つ流体接続したシステムの位置に輸送して、廃棄物を少なくとも1種の望ましくない成分を含む水性混合物と接触させるように構成された導管を更に含む、請求項14に記載のシステム。
- 実質的に全ての触媒が回収される、請求項9に記載のシステム。
- 再循環管路と流体接続したpH調整剤の源を更に含む、請求項9に記載のシステム。
- 再循環管路において水性混合物のpHレベルを検出するように構成された、pH制御装置に連通した第3のpH感知装置を更に含み、該pH制御装置は更に、触媒についての所定のpH溶解性範囲外のpHレベルを記録する第3のpH感知装置に応答して再循環管路において水性混合物のpHレベルを調整する制御信号を生じるように構成されている、請求項17に記載のシステム。
- 触媒が鉄を含み且つpHの第1の範囲が約4を下回る、請求項9に記載のシステム。
- 触媒湿式酸化法で使用される触媒の再循環を容易にする方法であって、pH感知装置に連通した制御装置を有するpH監視システムを提供することを含み、該制御装置は、触媒についての所定のpH溶解性範囲内のpHレベルを記録するpH感知装置に応答して触媒湿式酸化法において形成される酸化された水性混合物のpHレベルを調整する制御信号を生じ、且つ酸化された水性混合物のpHの調整だけによって触媒を沈殿させるように構成されている、前記方法。
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