JP2016519698A - プロパント - Google Patents

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Abstract

プロパントは、粒子と該粒子の周りに配設されたポリマー被覆とを含み、前記粒子は、前記プロパントの全質量に対して90〜99.5質量%の量で存在し、かつ前記被覆は、プロパントの全質量に対して0.5〜10質量%の量で存在する。前記ポリマー被覆は、スチレン単位を含み、かつ20〜500mg KOH/gのヒドロキシル価または20〜500mg KOH/gの酸価を有するアクリレートコポリマーとエポキシおよび/またはメラミンとの反応生成物を含む。

Description

本開示の分野
本主題の開示は、一般的に、プロパント、および該プロパントの形成方法に関する。より具体的には、本主題の開示は、粒子と該粒子上に配設されたポリマー被覆とを含むプロパントであって地下層の水圧破砕の間に使用されるプロパントに関する。
関連技術の説明
アメリカ合衆国における国内エネルギー需要は、現在、容易に入手可能なエネルギー資源をしのぎ、オイルおよびガスなどの外国の石油燃料への依存の増加を余儀なくされている。同時に、現存のアメリカ合衆国のエネルギー資源は、一部では、非効率なオイルおよびガスの調達法と、未精製の石油燃料などの原材料の品質の低下のため十分に活用されていない。
石油燃料は、一般的に、地下貯留層から抗井を介して調達される。石油燃料は、最近では、低浸透率の貯留層から、地下層、例えば様々な程度の気孔率および浸透率を有する岩体の水圧破砕を通じて調達される。水圧破砕は、地下貯留層または抗井から広がる亀裂を生成することによって生産量を高め、かつ石油燃料のための流路増大をもたらす。水圧破砕の間に、特別に工学されたキャリヤー流体を高圧および高速で地下貯留層中に圧入することで、地下層中に亀裂を引き起こす。プロップ剤、すなわちプロパントは、水圧破砕が完了したときに該亀裂を開放させたままにするために前記キャリヤー流体と混合される。前記プロパントは、一般的に、粒子と該粒子上に配設された被覆とを含む。該プロパントは高圧が取り除かれても前記亀裂内に居続け、それにより該亀裂を開放したままにして、抗井中への石油燃料の流れを促進する。従って、前記プロパントは、高い浸透率の、支持された石油燃料が流通しうる流路を生成することによって石油燃料の調達を増大させる。
しかしながら、多くの既存のプロパントは、高温および高圧の用途、例えば21.1℃(70°F)を上回る温度および51.7MPa(7500psi)を上回る圧力、すなわち閉塞圧(closure stress)を有する抗井および地下貯留層のためには不十分な熱的安定性しか示さない。高温の用途の一例として、世界中のある特定の抗井および地下貯留層は、約190.6℃(375°F)および282.2℃(540°F)の温度を有する。高圧の用途の一例として、世界中のある特定の抗井および地下貯留層は、82.7MPa(12000psi)を上回る、または96.5MPa(14000psi)さえも上回る閉塞圧を有する。このように、被覆を含む多くの既存のプロパントは、かかる高温および高圧に晒されると制御されることなく前記粒子から溶融され、分解され、および/またははぎ取られる。更に、多くの既存のプロパントは、不十分な圧縮抵抗を有する被覆を含む。つまり、多くの既存のプロパントは、隙間または凹み等の欠陥を含む不均一な被覆を含み、前記欠陥は、該被覆の早期の破壊および/または破損の原因となる。前記被覆は一般的にプロパントにとってのクッション効果をもたらし、かつプロパント周りの高い圧力を一様に分配するので、該被覆の早期の破壊および/または破損は、該プロパントの圧縮抵抗を弱める。砕けたプロパントは亀裂を効果的に開放したままにすることができず、しばしばダスト粒子の形での未精製の石油燃料における不純物の原因となることがある。
更に、多くの既存のプロパントは、また、予想できない圧密化パターンを示し、抗井における不十分な浸透率に見舞われ、すなわちプロパントが石油燃料を流しうる程度が不十分となる。つまり、多くの既存のプロパントはより低い浸透率を有し、石油燃料の流れを妨げる。更に、多くの既存のプロパントは圧密化して凝集したほぼ中実の不浸透性のプロパントの塊となり、地下貯留層からの石油燃料の適切な流れと調達を妨げる。
また、多くの既存のプロパントは、80℃で約3000cps未満の粘度を有する低粘度キャリヤー流体と適合性でない。低粘度キャリヤー流体は、一般的に、地下層の適切な破砕を保証するために高粘度キャリヤー流体よりも高い圧力で抗井中に圧入される。従って、多くの既存の被覆は、高圧に晒されたとき、または低粘度キャリヤー流体と化学的に反応し分解したときに、機械的に働かなくなり、すなわち粒子からはぎ取られる。
最後に、多くの既存のプロパントは、非経済的な被覆法によって被覆されるため、生産費用増大の原因となる。つまり、多くの現存のプロパントは、時間を費やす高価な被覆法をもたらす多層の被覆を必要とする。
前記の既存のプロパントの不十分な点のため、改善されたプロパントを提供する余地が残されている。
本開示の要旨および利点
本主題の開示は、粒子と該粒子の周りに配設されたポリマー被覆とを含むプロパントであって、前記粒子は、前記プロパントの全質量に対して90〜99.5質量%の量で存在し、かつ前記被覆は、プロパントの全質量に対して0.5〜10質量%の量で存在するプロパントを提供する。前記ポリマー被覆は、スチレン単位を含み、かつ20〜500mg KOH/gのヒドロキシル価または20〜500mg KOH/gの酸価を有するアクリレートコポリマーとエポキシおよび/またはメラミンとの反応生成物を含む。
好ましくは、本主題の開示のプロパントは、現存のプロパントの性能に改良を加える。
本開示の詳細な説明
本主題の開示は、プロパント、該プロパントの形成もしくは製造の方法、地下層の水圧粉砕の方法、および流体を濾過する方法を含む。該プロパントは、一般的に、キャリヤー流体と組み合わせて、地下貯留層(例えば抗井または貯留層自体)を画定する地下層を水圧粉砕するために使用される。ここで、プロパントは水圧粉砕後に地下層中の亀裂を開放したままにする。一実施形態においては、前記プロパントは、製油所の原料油品質を改善するために、亀裂中の未精製の石油燃料、例えば原油を濾過するために使用することもできる。しかし当然のことながら、本主題の開示のプロパントは、水圧粉砕および原油濾過以外の用途、例えばそれらに制限されるものではないが、水濾過および人工芝を含む用途を有してもよい。
前記プロパントは、粒子と該粒子上に配設されたポリマー被覆とを含む。本明細書で使用される場合に、前記用語「…上に配設された」とは、前記ポリマー被覆が粒子周りに配設されていることを含み、また該粒子のポリマー被覆による部分的な覆いと完全な覆いの両方を含む。前記ポリマー被覆は、前記粒子上に、該粒子の特性を変えるのに十分な程度にまで、例えばプロパントとして効果的に使用できる、上面にポリマー被覆を有する粒子を形成するのに十分な程度にまで配設されている。こうして、該プロパントのどのようなサンプルも、一般的に、上面に配設されたポリマー被覆を有する粒子を含み、かつ該ポリマー被覆は、一般的に、該プロパントのサンプルが水圧粉砕の間と後に地下層中の亀裂を効果的に開放したままにできたり原油を濾過できたりするのに十分に広い、それぞれの個々の粒子の表面領域上に配設されている。該ポリマー被覆を、以下に追加的に説明する。
前記粒子は任意のサイズであってよいが、前記粒子は、一般的に、アメリカ合衆国ふるいシリーズ(the United States Sieve Series)を使用した標準分粒技術に準拠して測定して、10〜100メッシュ、その他に20〜70メッシュの粒度分布を有する。つまり、前記粒子は、一般的に、149〜2000μmの、その他に210〜841μmの粒度を有する。そのような粒度を有する粒子は、他の粒度を有する粒子と比べて、より少ないポリマー被覆の使用を可能にし、より低い粘度での粒子へのポリマー被覆の適用を可能にし、そして高められた均一性および完全性での粒子上でのポリマー被覆の配設を可能にする。
前記粒子の形状は重要ではないが、球形を有する粒子は、一般的に、以下により詳細に示されるように、他の形状を有する粒子に比べて、水圧粉砕組成物に対してより少ない粘度増加しか与えない。前記水圧粉砕組成物は、キャリヤー流体と前記プロパントとを含む混合物である。一般的に、前記粒子は、丸いか、またはほぼ球形である。
前記粒子は、プロパント中に、プロパントの全質量に対して、90〜99.5質量%の量で、その他に94〜99.3質量%の量で、その他に94〜99質量%の量で、その他に96〜99質量%の量で存在する。該プロパント中に存在する粒子の量は、前記範囲外で変動してよいが、一般的に前記範囲内の整数値および小数値の両方である。
前記粒子は、一般的に、該粒子の全質量に対して1質量%未満の水分を含有する。1質量%より多くの水分を含有する粒子は、一般的に、分粒技術に支障を及ぼし、均一な粒子の被覆を妨げる。
本主題の開示の目的に適した粒子は、水圧粉砕、水濾過、または人工芝製造の間に使用することにつき知られた任意の粒子を含む。好適な粒子の制限されない例は、鉱物、セラミクス、例えば焼成セラミック粒子、砂、ナッツ殻、砂利、鉱山尾鉱、石炭灰分、岩石(例えばボーキサイト)、精錬所スラグ、珪藻土、粉砕炭、マイカ、鋸屑、木材チップ、樹脂粒子、ポリマー粒子、およびそれらの組み合わせを含む。当然のことながら、本明細書に列挙されていない他の粒子も本主題の開示の目的のために適していることもある。
砂は、好ましい粒子であり、この技術で適用される場合には、通常は、フラックサンドまたはフラクチャリングサンドと呼ばれている。適切な砂の例は、それらに制限されないが、バジャーサンド(Badger sand)、ブラディーサンド(Brady sand)、ノーザンホワイトサンド(Northern White sand)、オタワサンド(Ottawa sand)およびテキサスヒッコリーサンド(Texas Hickory sand)を含む。費用と入手性に基づき、砂および焼成セラミック粒子などの無機材料は、濾過を必要としない用途にためには一般的に好まれる。
本主題の開示の目的のための粒子として適した砂の具体的な一例は、ウェストヴァージニア州バークレースプリングスのU.S. Silica Companyから市販されているオタワサンドである。本主題の開示の目的のための粒子として適した砂の更にもう一つの具体的な例は、ウィスコンシン州のBadger Mining Corporationから市販されているウィスコンシンサンド(Wisconsin sand)である。本開示における用途のために特に好ましい砂は、オタワサンドおよびウィスコンシンサンドである。様々なサイズの、例えば30/50、20/40、40/70および70/140のオタワサンドおよびウィスコンシンサンドを使用することができる。
適切な焼成セラミック粒子の具体例は、それらに制限されないが、酸化アルミニウム、シリカ、ボーキサイト、およびそれらの組み合わせを含む。前記焼成セラミック粒子は、粘土質バインダーを含んでもよい。
該粒子中には活性剤が含まれていてもよい。この文脈において、適切な活性剤は、それらに制限されないが、有機化合物、微生物および触媒を含む。微生物の具体例は、それらに制限されないが、嫌気性微生物、好気性微生物、およびそれらの組み合わせを含む。本主題の開示の目的に適した微生物は、コロラド州ゴールデンのLUCA Technologiesから市販されている。適切な触媒の具体例は、流動接触分解触媒、水素化処理触媒、およびそれらの組み合わせを含む。流動接触分解触媒は、一般的に、原油からの石油ガスおよび/またはガソリンの生産を必要とする用途のために選択される。水素化処理触媒は、一般的に、原油からのガソリンおよび/または灯油の生産を必要とする用途のために選択される。また当然のことながら、本明細書に列挙されていない他の触媒、有機物または無機物も本主題の開示の目的のために適していることもある。
そのような追加の活性剤は、一般的に、濾過を必要とする用途のために好まれる。一例として、砂および焼成セラミック粒子は、一般的に、地下貯留層を画定する地下層中の亀裂を支持し開放させたままにするための粒子として有用であり、かつ活性剤としては、微生物および触媒が、一般的に、原油または水から不純物を取り除くために有用である。従って、砂/焼成セラミック粒子と活性剤としての微生物/触媒との組み合わせは、原油濾過または水濾過のために特に好ましい。
本開示の目的のために適した粒子は、樹脂およびポリマーから形成されるものであってさえもよい。前記粒子のための樹脂およびポリマーの具体例は、それらに制限されないが、ポリウレタン、ポリカルボジイミド、ポリウレア、アクリル、ポリビニルピロリドン、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン、ポリスチレン、ポリ塩化ビニル、フッ素プラスチック、ポリスルフィド、ナイロン、ポリアミドイミド、およびそれらの組み合わせを含む。
先に述べたように、該プロパントは、該粒子上に配設されたポリマー被覆を含む。前記ポリマー被覆は、プロパントの所望される特性と、想定される作業条件に基づいて選択される。該ポリマー被覆は、該粒子に地下層および/または地下貯留層中の作業温度および作業圧力からの保護をもたらしうる。更に、前記ポリマー被覆は、地下層によって及ぼされる閉塞圧に対して前記粒子を保護しうる。該ポリマー被覆は、該粒子を周囲条件から保護することもでき、かつ該粒子の破砕および/または微粉化を最小限にする。幾つかの実施形態においては、前記ポリマー被覆は、該プロパントに対し、所望の化学的反応性および/または濾過能力を提供することもできる。
前記ポリマー被覆は、エポキシおよび/またはメラミンの反応生成物と、前記エポキシおよび/またはメラミンと反応する少なくとも1つの官能基を有するアクリレートコポリマー(「コポリマー」)とを含む。言い方を変えると、前記コポリマーは、エポキシおよび/またはメラミンと架橋されて前記ポリマー被覆が形成される。前記ポリマー被覆は、前記ポリマー被覆の物理特性、例えば硬度、強度、靭性、クリープおよび脆性が最適化されるように配合される。
従って、前記エポキシは、前記ポリマー被覆の物理特性、例えば硬度、強度、靭性、クリープおよび脆性が最適化されるように選択することができる。本主題の開示のエポキシは、少なくとも2つのエポキシ基を有する任意のモノマー、オリゴマー、またはポリマーである。エポキシ基は、時々、グリシジル基またはオキシラン基とも呼ばれる。もちろん、1種以上のエポキシドを前記ポリマー被覆の形成のために使用することができる。
前記エポキシは、グリシジルエポキシまたは非グリシジルエポキシであってよい。非グリシジルエポキシは、一般的にオレフィン性二重結合の過酸化によって形成された脂肪族または脂環式のいずれかのエポキシ樹脂である。
グリシジルエポキシは、一般的にジヒドロキシ化合物、二塩基性酸またはジアミン、およびエピクロロヒドリンの縮合反応によって形成される。前記エポキシがグリシジルエポキシである場合に、それは、グリシジルエーテルエポキシ樹脂、グリシジルエステルエポキシ樹脂、またはグリシジルアミンエポキシ樹脂であってよい。
一実施形態においては、エポキシは、グリシジルエーテルエポキシ樹脂である。好ましいグリシジルエーテルエポキシは、ビスフェノールAグリシジルエーテル(BADGE)であり、それは当業者には、ビスフェノールAのジグリシジルエーテル(DGEBA)としても知られている。BADGEは、以下の構造:
Figure 2016519698
を有する。
この実施形態においては、nは、0〜10の数、その他に0〜7の数、その他に0〜4の数であってよい。言い方を変えると、前記BADGEは、340g/モルを上回る、その他に340〜10000g/モルの、その他に340〜5000g/モルの数平均分子量を有してよい。
ビスフェノールAおよびエピクロロヒドリンは一般的に反応してBADGEが形成される。ビスフェノールAとエピクロロヒドリンとの間の反応は、種々の分子量の生成のために制御することができる。低分子量の分子は液状である傾向があり、より高分子量の分子は粘性の液体もしくは固体である傾向がある。好ましい一実施形態においては、前記BADGEは、低分子量の液体である。
もう一つの実施形態においては、前記エポキシは、テトラ−グリシジル m−キシレンジアミンであり、それは、以下の構造:
Figure 2016519698
を有する。
前記エポキシは、プロパント100質量部に対して、0.01〜8質量部の、その他に0.1〜6質量部の、その他に0.1〜4質量部の、その他に0.1〜2.0質量の量で反応して、ポリマー被覆を形成することができる。反応してポリマー被覆を形成するエポキシの量は、前記範囲外で変動してよいが、一般的に前記範囲内の整数値および小数値の両方である。更に、当然のことながら、1つより多くのエポキシは反応してポリマー被覆を形成することができ、その場合に、反応される全てのエポキシの全量は、前記範囲内である。
1種以上のメラミンを前記ポリマー被覆の形成のために使用することができる。メラミンは、当該技術において公知のように、一般的に以下の中核構造:
Figure 2016519698
を有し、その際、それぞれの窒素に結合された水素原子、すなわちイミノ基は、前記ポリマー被覆の形成に使用されるコポリマーまたは他の成分の官能価との更なる反応のために利用できる反応部位を表す。
本明細書で開示されるメラミンは、また、前記コポリマーと反応性のメラミンから形成される化合物を含む。つまり、前記コポリマーと反応してポリマー被覆を形成するメラミンは、アルキル基、エーテル基、ヒドロキシル基、追加のアミン基、またはエポキシ基と反応するトリアジン環に結合される任意の他の基を含んでよい。
様々な実施形態においては、前記メラミンは、部分アルキル化と完全アルキル化の両方のメラミンを含むモノマー型および/またはポリマー型のメラミン、例えばメチル化メラミン、ブチル化メラミン、およびメチル化/ブチル化メラミンを含む。一実施形態においては、前記メラミンは、一般式−CH2OR1で示され、その式中、R1は1〜20個の炭素原子を有するアルキル鎖であるアルコキシメチル基を含む。本主題の開示の目的のためのメラミンの制限されない適切な例は、それらに制限されないが、n−ブチル化ベンゾグアノミンホルムアルデヒド樹脂、イソブチル化メラミンホルムアルデヒド樹脂、n−ブチル化ベンゾグアノミンホルムアルデヒド樹脂、n−ブチル化メラミンホルムアルデヒド樹脂、メチル化メラミンホルムアルデヒド樹脂、イソブチル/メチル化メラミンホルムアルデヒド樹脂、イソブチル化ウレアホルムアルデヒド樹脂、n−ブチル/メチル化メラミンホルムアルデヒド樹脂、ヘキサメトキシメチルメラミン、およびそれらの組み合わせを含む。
好ましい一実施形態においては、前記メラミンは、アルコキシ官能性メラミン、例えばヘキサメトキシメチルメラミンを含む。例えば、一実施形態においては、前記メラミンは、ヘキサメトキシメチルメラミンであり、それは以下の構造:
Figure 2016519698
を有する。
前記メラミンはプロパント100質量部に対して、0.01〜8質量部の、その他に0.1〜6質量部の、その他に0.1〜4質量部の、その他に0.1〜2.0質量の量で反応して、ポリマー被覆を形成することができる。反応してポリマー被覆を形成するメラミンの量は、前記範囲外で変動してよいが、一般的に前記範囲内の整数値および小数値の両方である。更に、当然のことながら、1つより多くのメラミンは反応してポリマー被覆を形成することができ、その場合に、反応される全てのメラミンの全量は、前記範囲内である。
前記ポリマー被覆は、エポキシおよび/またはメラミンと前記コポリマーとの反応生成物を含む。前記コポリマーは、少なくとも1つのアクリレート単位を含み、かつ前記エポキシおよび/またはメラミンと反応する少なくとも1つの官能基を有する。より具体的には、前記コポリマーは一般的に、以下の官能基、ヒドロキシ基、アミン基、エポキシ基、フェノール基、および無水物基の少なくとも1つを含む。
当該技術分野で公知のように、ポリマーは、多くの「量体(mers)」または単位から形成される。本開示全体を通して、前記の単位という用語の使用は、特定のモノマーから形成される単位を説明するのに使用される。例えば、ポリマー鎖内の2−エチルヘキシルアクリレート単位は、2−エチルヘキシルアクリレートから形成される。更に、前記コポリマーは、様々な質量%単位を含むものと説明され、本開示を通じて使用されるように、質量%単位は、該コポリマーの全質量に対する質量%単位を指す。
前記のように、前記コポリマーは、少なくとも1つのアクリレート単位を含む。前記コポリマーは、当該技術において公知の任意のアクリレート単位を含んでよい。もちろん、前記コポリマーは、1つ以上の種々のアクリレート単位を含んでよい。本明細書で使用される場合に、アクリレートは、アクリレートとメタクリレートの両方(メタクリル酸の塩およびエステル)を指す。前記コポリマーは、一般的に、1つ以上のアクリレート単位を含む。
前記アクリレート単位は、一般的に、メタクリレート単位、メチルメタクリレート単位、エチルメタクリレート単位、ブチルメタクリレート単位、プロピルメタクリレート単位、メタクリル酸単位、アクリル酸単位、ヒドロキシエチルメタクリレート単位、グリシジルメタクリレート単位、2−エチルヘキシルアクリレート単位、およびそれらの組み合わせの群から選択される。前記のアクリレート単位の例は、前記コポリマーに含まれうる単位の制限されない例である。
前記コポリマーは、当該技術において公知の任意のスチレン単位を含んでよい。前記コポリマーのスチレン単位は、一般的に、スチレン単位、α−メチルスチレン単位、およびそれらの組み合わせの群から選択される。もちろん、前記のスチレン単位の例は、前記コポリマーに含まれうるスチレン単位の制限されない例である。
前記コポリマーは、当該技術分野で公知の他の単位、すなわち本明細書に具体的に記載されていないアクリレート単位およびスチレン単位以外の単位を含んでもよい。
前記コポリマーは、一般的に、ヒドロキシ官能性、および/または酸官能性である。一実施形態においては、前記コポリマーは、20〜500mg KOH/gの、その他に50〜200mg KOH/gの、その他に90〜150mg KOH/gのヒドロキシル価を有する。もう一つの実施形態においては、ヒドロキシル官能性コポリマーの代わりに、20〜500mg KOH/gの、その他に20〜300mg KOH/gの、その他に50〜250mg KOH/gの酸価を有する酸官能性コポリマーを使用することもできる。
前記コポリマーは、一般的に、−10℃〜140℃(14〜284°F)の、その他に−10℃〜60℃(14〜140°F)の、その他に50℃〜130℃(122〜266°F)のTgを有する。
一実施形態においては、前記コポリマーは、スチレン単位およびアクリレート単位を含む。この実施形態においては、前記コポリマーは、一般的に、10〜70質量%の、その他に20〜60質量%の、その他に20〜40質量%のスチレン単位を含む。この実施形態のコポリマーは、5〜50質量%の、その他に15〜40質量%のヒドロキシエチルメタクリレート単位を含みうる。この実施形態のコポリマーは、5〜60質量%の、その他に10〜40質量%の2−エチルヘキシルアクリレート単位を含んでもよい。この実施形態のコポリマーは、メチルメタクリレート、および/またはブチルメタクリレート単位を含んでもよい。
特定の一実施形態においては、前記コポリマーは、
(a)10〜50質量%の、その他に20〜40質量%の、その他に25〜36質量%の、その他に33〜36質量%のスチレン単位と、
(b)10〜50質量%の、その他に20〜35質量%の、その他に21〜32質量%のヒドロキシエチルメタクリレート単位と、
(c)5〜40質量%の、その他に10〜35質量%の、その他に12〜21質量%の2−エチルヘキシルアクリレート単位と、
を含む。
この実施形態においては、メタクリレート単位(b)は、メチルメタクリレート単位、エチルメタクリレート単位、ブチルメタクリレート単位、プロピルメタクリレート単位、メタクリル酸単位、ヒドロキシエチルメタクリレート単位、グリシジルメタクリレート単位、およびそれらの組み合わせの群から選択される。
一実施形態においては、前記コポリマーは、125〜175mg KOH/gのヒドロキシル価を有し、かつ前記コポリマー100質量%に対して、30〜40質量%のスチレン単位、30〜40質量%のヒドロキシエチルメタクリレート単位、15〜25質量%のメチルメタクリレート単位、および5〜15質量%の2−エチルヘキシルアクリレート単位を含むヒドロキシル化スチレンアクリレートコポリマーである。この具体的な実施形態においては、前記コポリマーは、3000〜4000g/モルの数平均分子量(Mn)と、20〜30℃(68〜86°F)のTgを有する。
もう一つの実施形態においては、前記コポリマーは、75〜125mg KOH/gのヒドロキシル価を有し、かつ前記コポリマー100質量%に対して、20〜30質量%のスチレン単位、15〜25質量%のヒドロキシエチルメタクリレート単位、20〜30質量%のブチルメタクリレート単位、および15〜25質量%の2−エチルヘキシルアクリレート単位を含むヒドロキシル化スチレンアクリレートコポリマーである。この具体的な実施形態においては、前記コポリマーは、15000〜18000g/モルの数平均分子量(Mn)と、50〜60℃(122〜140°F)のTgを有する。
更にもう一つの実施形態においては、前記コポリマーは、120〜160mg KOH/gのヒドロキシル価を有し、かつ前記コポリマー100質量%に対して、30〜40質量%のスチレン単位、30〜40質量%のヒドロキシエチルメタクリレート単位、および30〜40質量%の2−エチルヘキシルアクリレート単位を含むヒドロキシル化スチレンアクリレートコポリマーである。この具体的な実施形態においては、前記コポリマーは、一般的に、2000〜2500g/モルの数平均分子量(Mn)と、−10℃〜0℃(14〜32°F)のTgを有する。この実施形態のコポリマーは、好ましくは、アルコキシ官能性メラミン、例えばヘキサメトキシメチルメラミンと反応される。一つの具体的な実施形態においては、前記アクリレートコポリマーは、75〜125mg KOH/gのヒドロキシル価を有し、かつ前記コポリマー100質量%に対して、20〜30質量%のスチレン単位、15〜25質量%のヒドロキシエチルメタクリレート単位、20〜30質量%のブチルメタクリレート単位、および15〜25質量%の2−エチルヘキシルアクリレート単位を含み、かつ前記メラミンは、アルコキシ官能性メラミンを含む。
一実施形態においては、前記コポリマーは、ヒドロキシル官能性コポリマーの代わりに、酸官能性アクリレートコポリマーである。この実施形態においては、前記酸官能性アクリレートコポリマーは、一般的に、前記コポリマー100質量%に対して、5〜50質量%の、その他に5〜40質量%のアクリル酸単位を含む。更に、この実施形態のコポリマーは、一般的に、−50℃〜130℃(122〜266°F)のTgを有し、かつ1000〜25000g/モルの、その他に5000〜22000g/モルの、その他に12000〜18000g/モルの数平均分子量を有する。
一例としては、この実施形態のコポリマーは、190〜250mg KOH/gの酸価を有するアクリレートコポリマーであり、かつ該コポリマー100質量%に対して、50〜60質量%のスチレン単位、5〜15質量%のα−メチルスチレン単位、および30〜40質量%のアクリル酸単位を含む。この実施形態のコポリマーは、好ましくは、BADGEなどのグリシジルエーテルエポキシ樹脂と反応される。一つの具体的な実施形態においては、前記アクリレートコポリマーは、190〜250mg KOH/gの酸価を有し、かつ該コポリマー100質量%に対して、50〜60質量%のスチレン単位、5〜15質量%のα−メチルスチレン単位、および30〜40質量%のアクリル酸単位を含み、かつ前記エポキシは、グリシジルエーテルエポキシ樹脂を含む。
もう一つの例としては、アクリレートコポリマーは、50〜150mg KOH/gの酸価を有し、かつ前記コポリマー100質量%に対して20〜30質量%のスチレン単位、5〜15質量%のアクリル酸単位、40〜60質量%のメチルメタクリレート単位、および10〜20質量%のブチルメタクリレート単位を含む。
前記コポリマーは、一般的に、前記プロパントの全質量に対して0.3〜8質量%の、その他に0.5〜5質量%の、その他に0.9〜3質量%の量で反応して、ポリマー被覆が形成される。反応してポリマー被覆を形成するコポリマーの量は、前記範囲外で変動してよいが、一般的に前記範囲内の整数値および小数値の両方である。更に、当然のことながら、1つより多くのコポリマーは反応してポリマー被覆を形成することができ、その場合に、反応される全てのコポリマーの全量は、前記範囲内である。
上述のように、前記コポリマーは、前記エポキシおよび/またはメラミンと化学的に反応する。以下に記載される反応(I)および(II)は、本主題の開示の成分間の典型的な反応である。
反応I(前記コポリマーのヒドロキシ官能基は、前記エポキシのエポキシ基と反応して、ポリマー被覆を形成する):
Figure 2016519698
反応II(前記コポリマーのヒドロキシ官能基は、前記メラミンのメトキシ基と反応して、ポリマー被覆を形成する):
Figure 2016519698
もちろん、これらは、本主題の開示の化合物が反応してポリマー被覆を形成するときに生じうる多くの反応のうちの制限されるものではない単なる2つの例である。本明細書に具体的に記載されていない反応の一例として、エポキシ基は、適切な条件下で、それ自身と反応して成分同士を架橋させ、ポリマー被覆を形成しうる。
触媒は、本主題の開示の成分間の化学反応を促すために使用できる。一般的に、前記触媒は、アミン触媒、リン化合物、塩基性金属化合物、カルボン酸金属塩、非塩基性有機金属化合物、およびそれらの組み合わせの群から選択される。前記触媒は、一般的に、前記ポリマー被覆の形成のために反応される全ての成分100質量部に対して、0.1〜5質量部の、その他に0.15〜3質量部の、その他に0.2〜2質量部の量で存在する。存在する触媒の量は、前記範囲外で変動してよいが、一般的に前記範囲内の整数値および小数値の両方である。更に、当然のことながら、1つより多くの触媒が存在してよく、その場合に、反応される全ての触媒の全量は、前記範囲内である。
前記ポリマー被覆は、帯電防止成分を含んでもよい。前記帯電防止成分は、1種以上の帯電防止化合物または帯電防止剤を含む。前記帯電防止剤は、プロパントにおける静電気の形成を減らす、取り除く、そして防止する。前記帯電防止剤は、非イオン性帯電防止剤またはイオン性もしくは両性の帯電防止剤であってよい(前記帯電防止剤は、更にアニオン性またはカチオン性として分類できる)。イオン性帯電防止剤は、少なくとも1つのイオン、すなわち電子の総数がプロトンの総数と等しくないことで、正味の正電荷または負電荷が付与される原子または分子を含む化合物である。非イオン性帯電防止剤は、親水性部と疎水性部の両方から構成される有機化合物である。もちろん、前記帯電防止成分は、イオン性帯電防止剤と非イオン性帯電防止剤との組み合わせを含んでよい。
1つの適切な帯電防止成分は、第四級アンモニウム化合物である。前記第四級アンモニウム化合物は、第四級アンモニウムカチオン(しばしば、クアット(quat)と呼ばれる)を含む。クアットは、構造NR4 +で示され、Rがアルキル基またはアリール基である正に荷電した多原子イオンである。アンモニウムイオン(NH4 +)および第一級、第二級または第三級のアンモニウムカチオンとは異なり、クアットは、その溶液のpHとは無関係に永続的に荷電している。
1つのそのような第四級アンモニウム化合物は、ジココイルエチルヒドロキシエチルモニウムメトスルフェートである。ジココイルエチルヒドロキシエチルモニウムメトスルフェートは、トリエタノールアミン、脂肪酸、およびメトスルフェートの反応生成物である。
とりわけ、ジココイルエチルヒドロキシエチルモニウムメトスルフェートは、国際標準化機構(「ISO」)2871-1:2010に準拠して試験した場合に、74〜79%のカチオン活性物含量を有するカチオン性帯電防止剤である。ISO 2871は、2つのアルキル基がそれぞれ10個以上の炭素原子を有する第四級アンモニウム化合物、例えばジステアリル−−ジメチル−アンモニウムクロリド、または長鎖アシルアミノエチル基とアルキル基がそれぞれ1位および2位で置換されているイミダゾリンまたは3−メチルイミダゾリンの塩などの高分子量カチオン活性材料のカチオン活性物含量の測定方法を規定している。
ジココイルエチルヒドロキシエチルモニウムメトスルフェートは、ISO 4314-1977(界面活性剤、遊離アルカリ性または遊離酸性の測定、滴定法)に準拠して試験された場合に12以下の酸価を有し、かつISO 4316:1977(水溶液のpHの測定、電位差測定法)に準拠して測定された場合に2.5〜3のpHを有する。
第四級アンモニウム化合物、例えばジココイルエチルヒドロキシエチルモニウムメトスルフェートに加えて、前記帯電防止成分は、更に溶剤、例えばプロピレングリコールを含んでよい。そのような一実施形態においては、前記帯電防止成分は、ジココイルエチルヒドロキシエチルモニウムメトスルフェート、およびプロピレングリコールの混合物を含む。
前記第四級アンモニウム化合物は、前記ポリマー被覆中に含まれてよいか、またはプロパントに適用されてもよく、その量は、50〜1000PPM、その他に100〜500PPM(粒子の質量に対するPPM、すなわち100グラムの粒子×200PPMの表面処理剤は100グラムの粒子当たりの0.02グラムの表面処理剤に等しい)である。該表面処理剤中に存在する第四級アンモニウム化合物の量は、前記範囲外で変動してよいが、一般的に前記範囲内の整数値および小数値の両方である。
前記ポリマー被覆は、ケイ素含有付着促進剤を含んでもよい。このケイ素含有付着促進剤は、当該技術分野においては通常はカップリング剤または結合剤とも呼ばれる。前記ケイ素含有付着促進剤は、前記ポリマー被覆を粒子に結合させる。より具体的には、前記ケイ素含有付着促進剤は、一般的に、ポリマー被覆の粒子への付着を向上させるために有機官能性シラン基を有する。理論により縛られるものではないが、該ケイ素含有付着促進剤は、粒子とポリマー被覆との間の共有結合を可能にすると考えられる。一実施形態においては、前記粒子の表面は、該ケイ素含有付着促進剤を用いて、そのケイ素含有付着促進剤を粒子に適用することによって活性化され、それから該粒子を前記ポリマー被覆で被覆する。この実施形態においては、前記ケイ素含有付着促進剤は、広範な様々な適用技術、例えばそれらに制限されないが、噴霧、粒子のポリマー被覆への浸漬などによって前記粒子へと適用することができる。もう一つの実施形態においては、前記ケイ素含有付着促進剤は、前記コポリマーまたは前記エポキシおよび/もしくはメラミンのような成分へと添加することができる。このように、前記粒子はその際、該ポリマー被覆が粒子へと適用されるときに、ケイ素含有付着促進剤へと単純に晒される。前記ケイ素含有付着促進剤は、ポリマー被覆の粒子への優れた付着性を必要とする用途のために、例えばプロパントが水性環境で剪断力を受ける用途において有用である。前記ケイ素含有付着促進剤の使用は、前記ポリマー被覆の粒子への付着をもたらすので、該ポリマー被覆を含むプロパント、該粒子またはその両方が閉塞圧のため破損したとしても該ポリマー被覆は粒子の表面に付着したままとなる。
ケイ素含有の適切な付着促進剤の例は、それらに制限されないが、グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、アミノエチルアミノプロピルトリメトキシシラン、メタクリルオキシプロピルトリメトキシシラン、γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、ビニルベンジルアミノエチルアミノプロピルトリメトキシシラン、グリシドキシプロピルメチルジエトキシシラン、クロロプロピルトリメトキシシラン、フェニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、テトラエトキシシラン、メチルジメトキシシラン、ビス−トリエトキシシリルプロピルジスルフィドシラン、ビストリエトキシシリルプロピルテトラスルフィドシラン、フェニルトリエトキシシラン、アミノシラン、およびそれらの組み合わせを含む。
適切なケイ素含有付着促進剤の具体例は、それらに制限されないが、SILQUEST(商標)A1100、SILQUEST(商標)A1110、SILQUEST(商標)A1120、SILQUEST(商標)1130、SILQUEST(商標)A1170、SILQUEST(商標)A-189、およびSILQUEST(商標)Y9669を含み、それら全ては、ニューヨーク州アルバニーのMomentive Performance Materialsから市販されている。特に適切なケイ素含有付着促進剤は、SILQUEST(商標)A1100、すなわちγ−アミノプロピルトリエトキシシランである。前記ケイ素含有付着促進剤は、プロパント中に、プロパントの全質量に対して、0.001〜5質量%の量で、その他に0.01〜2質量%の量で、その他に0.02〜1.25質量%の量で存在してよい。該プロパント中に存在するケイ素含有付着促進剤の量は、前記範囲外で変動してよいが、一般的に前記範囲内の整数値および小数値の両方である。
前記ポリマー被覆は、湿潤剤を含んでもよい。前記湿潤剤は、当該技術分野においては通常は界面活性剤とも呼ばれる。該プロパントは、1種より多くの湿潤剤を含んでよい。前記湿潤剤は、当該技術分野で公知の任意の適切な湿潤剤または湿潤剤の混合物を含んでよい。前記湿潤剤は、ポリマー被覆と粒子との間の接触した表面積を高めるために使用される。典型的な一実施形態においては、前記湿潤剤は、前記コポリマーまたは前記エポキシおよび/もしくはメラミンのような成分と一緒に添加することができる。もう一つの実施形態においては、前記粒子の表面は、該湿潤剤を用いて、その湿潤剤を粒子に適用することによって活性化され、それから該粒子を前記ポリマー被覆で被覆する。
適切な湿潤剤は、コネチカット州ウォリングフォードのBYK Additives and Instrumentsから市販されるポリエステル変性ポリジメチルシロキサンであるBYK(登録商標)310である。前記湿潤剤は、プロパント中に、プロパントの全質量に対して、0.01〜10質量%の量で、その他に0.02〜5質量%の量で、その他に0.02〜0.04質量%の量で存在してよい。該プロパント中に存在する湿潤剤の量は、前記範囲外で変動してよいが、一般的に前記範囲内の整数値および小数値の両方である。
本開示のポリマー被覆は、粒子の文脈で既に前記の活性剤を含んでもよい。換言すると、前記活性剤は、前記粒子とは無関係にポリマー被覆中に含まれてよい。改めて、適切な活性剤は、それらに制限されないが、有機化合物、微生物、触媒および塩を含む。適切な塩の制限されない例は、過ホウ酸ナトリウム、および過硫酸ナトリウムを含む。
前記ポリマー被覆は、様々な添加剤を含んでもよい。適切な添加剤は、それらに制限されないが、発泡剤、ブロッキング剤、染料、顔料、希釈剤、触媒、溶剤、特殊な機能性添加剤、例えば酸化防止剤、紫外線安定剤、殺生物剤、難燃剤、香料、およびその群の組み合わせを含む。例えば、顔料は、そのポリマー被覆を、厚さおよび完全性について視覚的に評価することを可能にし、そして様々な販売における利点をもたらしうる。また、物理的発泡剤および化学的発泡剤は、一般的に、発泡を必要とするポリマー被覆のために選択される。つまり、一実施形態においては、前記被覆は、前記粒子上に配設されたフォーム被覆を含んでよい。改めて、用語「…上に配設された」とは、前記ポリマー被覆による、この例におけるフォーム被覆による前記粒子の部分的な覆いおよび完全な覆いの両方を含むと理解されるべきである。前記フォーム被覆は、一般的に、プロパントと原油との間に高められた接触が必要となる用途のために有用である。つまり、前記フォーム被覆は、一般的に、微細流路を画定し、そして原油と触媒および/または微生物との間の接触のための表面積を高める。
前記ポリマー被覆は、一般的に、前記粒子に対する優れた被覆安定性および付着性を必要とする用途のために選択される。更に、ポリマー被覆は、一般的に、所望の特性と特定用途の想定される作業条件に基づいて選択される。前記ポリマー被覆は、ある温度範囲にわたり化学的かつ物理的に安定であり、より高い圧力および温度、例えば地球上に一般的に見られる圧力および温度を上回る圧力および温度に晒されたときに該粒子を一般的に制御不能に溶融せず、分解せず、および/またははぎ取らない。一例としては、前記ポリマー被覆は、地下層および/または該地下層によって画定される地下貯留層中で、該プロパントがかなりの圧力、圧縮力および/または剪断力、ならびに200℃(392°F)を超える温度に晒されるときに特に適用可能である。前記ポリマー被覆は、分子量に応じて、一般的に、粘性ないし固体の性質である。任意の適切なポリマー被覆を、本開示の目的のために使用することもできる。
前記ポリマー被覆は、プロパント中に、プロパントの全質量に対して、0.5〜10質量%の量で、その他に0.7〜6質量%の量で、その他に1〜6質量%の量で、その他に1〜4質量%の量で存在する。該プロパント中に存在するポリマー被覆の量は、前記範囲外で変動してよいが、一般的に前記範囲内の整数値および小数値の両方である。
前記ポリマー被覆は、該ポリマー被覆の形成の間に、そのポリマー被覆が粒子上に配設される現場で形成されてよい。一般的に、ポリマー被覆の成分は前記粒子と混ぜられ、そして該ポリマー被覆が粒子上に配設される。
しかしながら、一実施形態においては、ポリマー被覆が形成され、しばらく経ってから、該粒子に適用され、例えば該粒子と混合され、そして100℃(212°F)を上回る温度に晒されて、前記粒子が被覆され、前記プロパントが形成される。有利には、この実施形態は、ポリマー被覆を化学薬品の取り扱いに熟練した人の管理下に化学薬品を取り扱うように設計された場所で形成することを可能にする。一度形成されると、前記ポリマー被覆は、別の場所に輸送でき、該粒子に適用され、そして加熱される。この実施形態に関連した多くの物流上のかつ実用上の利点が存在する。例えば、前記ポリマー被覆が粒子、例えばフラックサンドに適用される場合に、前記ポリマー被覆は、該フラックサンドが既に高められた温度にある場合に該フラックサンドの製造直後に適用してよく、こうしてポリマー被覆とフラックサンドの再加熱の必要性が排除され、それによりプロパントの形成に必要とされるエネルギーの量が低減される。
もう一つの実施形態においては、前記のコポリマー、エポキシ、および/またはメラミンは反応して、溶液中でポリマー被覆を形成する。前記溶液は、溶剤、例えばアセトンを含む。溶液粘度は、化学量論量、単官能性試薬、およびポリマーの固体レベルによって制御される。前記ポリマー被覆が該溶液において形成された後で、その溶液は粒子に適用される。溶剤は、該粒子上に配設されたポリマー被覆を離れて気化する。ポリマー被覆が粒子上に配設されてプロパントを形成したら、該プロパントは、該ポリマー被覆を架橋させるために加熱させることができる。一般的に、加熱の結果として生ずる架橋は、該ポリマー被覆の物理特性を最適化する。
更なるもう一つの実施形態においては、前記ポリマー被覆は、制御放出性として更に定義することもできる。つまり、前記ポリマー被覆は、制御された様式で故意に溶解、加水分解させることができ、または地下貯留層中の石油燃料に前記粒子を物理的に晒すことができる。そのような一実施形態においては、前記ポリマー被覆は、一般的に、予め決められた期間にわたり一貫した様式で徐々に溶解し、ポリマー被覆の厚さが減少する。この実施形態は、活性剤、例えば微生物および/または触媒を用いる用途のために特に有用である。つまり、前記ポリマー被覆は、石油燃料または水の濾過を必要とする用途のためには一般的に制御放出性である。
前記ポリマー被覆は、当該技術分野で公知の標準的な接触角測定に従って測定して、水の存在下に優れた非濡れ性を示しうる。該ポリマー被覆は、90°より大きい接触角を有してよく、疎水性として分類できる。従って、そのような一実施形態のプロパントは、地下貯留層中に部分的に浮遊してよく、一般的にフォーム被覆を必要とする用途のために有用である。
更に、前記ポリマー被覆は、一般的に優れた加水分解耐性を示し、水にさらされたときに強度および耐久性を失わない。従って、前記プロパントは、地下貯留層中に沈め、水にさらすことができ、その強度および耐久性は維持するであろう。
前記ポリマー被覆は、該プロパントを地下貯留層中に圧入する前に硬化/架橋させてよく、または該ポリマー被覆は硬化性/架橋性であってよく、それにより該ポリマー被覆は、その内在条件のため該地下貯留層中で硬化する。これらの構想を更に以下に説明する。
本主題の開示のプロパントは、硬化されたポリマー被覆で取り囲まれた粒子を含んでよい。前記硬化されたポリマー被覆は、一般的に、該プロパントに圧縮強さまたは圧縮抵抗を提供し、該プロパントの凝集を抑える。前記硬化されたポリマー被覆はプロパントが地下貯留層中に圧入される前に硬化されるので、該プロパントは、一般的に、高圧および高温の条件下でさえも破砕または凝集しない。
その一方で、本主題の開示のプロパントは、硬化性ポリマー被覆で取り囲まれた粒子を含んでよい。前記硬化性ポリマー被覆は、一般的に、表面下を固化および硬化する。該硬化性ポリマー被覆は、一般的に、該プロパントが地下貯留層中に圧入される前には、架橋されず、すなわち硬化されず、または部分的に架橋される。その代わりに、該硬化性ポリマー被覆は、一般的に、地下貯留層中の高い圧力および温度下で硬化する。該硬化性ポリマー被覆で取り囲まれた粒子を含むプロパントは、しばしば、高い圧力および温度の条件のために使用される。
追加的に、該硬化性ポリマー被覆で取り囲まれた粒子を含むプロパントは、硬化性プロパント、表面下硬化性プロパント、および部分硬化性プロパントとして分類できる。表面下硬化性プロパントは、一般的に、地下貯留層中で完全に硬化するが、部分硬化性プロパントは、一般的に、地下貯留層中に圧入する前には部分的に硬化される。該部分硬化性プロパントは、その際に一般的に地下貯留層中で完全に硬化する。本主題の開示のプロパントは、表面下硬化性または部分硬化性のいずれかであってよい。
多層のポリマー被覆をプロパントの形成のために粒子に適用することができる。このように、本開示のプロパントは、粒子上に配設された架橋されたポリマー被覆と、架橋された被覆上に配設された硬化性ポリマー被覆とを有するか、その逆の粒子を含んでよい。同様に、それぞれの個々の層が同じまたは異なる物理特性を有する多層のポリマー被覆をプロパントの形成のために粒子に適用することができる。更に、前記ポリマー被覆は、種々の材料の被覆、例えばポリウレタン被覆、ポリカルボジイミド被覆、ポリアミドイミド被覆、ポリイソシアヌレート被覆、ポリアクリレート/メタクリレート被覆、エポキシ被覆、フェノール被覆、フラン被覆、ケイ酸ナトリウム被覆、ハイブリッド被覆、および他の材料の被覆と組み合わせて適用することができる。
前記ポリマー被覆は、一般的に無機基材に対して優れた付着性を示す。つまり、前記ポリマーは、無機表面、例えば砂粒子表面、主に二酸化ケイ素からなる砂粒子表面を濡らしそれと結合する。こうして、該プロパントの粒子が砂粒子である場合に、該ポリマー被覆は該粒子とより良く結合して、特に強力かつ耐久性のあるプロパントが形成される。
本主題の開示のプロパントは、高温および高圧の用途のために優れた熱安定性を示す。前記ポリマー被覆は、一般的に、200℃(392°F)を上回る温度で安定である。該ポリマー被覆の熱安定性は、一般的に、熱重量分析(TGA)によって測定される。
更に、前記ポリマー被覆は、51.7MPa(7500psi)を上回る、その他に68.9MPa(10000psi)を上回る、その他に86.2MPa(12500psi)を上回る、その他に103.4MPa(15000psi)を上回る圧力で(先行する段落に記載した温度でさえも)分解せず、または粒子からはぎ取られない。言い方を変えると、本開示のプロパントは、一般的に、先行する2つの段落に示される温度と圧力に晒されたときに、剪断または分解によるポリマー被覆の破損を受けない。
更に、本開示のポリマー被覆を用いると、該プロパントは、一般的に通常は圧縮抵抗とも呼ばれる優れた圧縮強さを示す。この圧縮強さでは、プロパントのポリマー被覆は均一であり、かつ本質的に、しばしば該ポリマー被覆の早期の破壊および/または破損の原因となる隙間または凹み等の欠陥を含まない。特に、前記プロパントは、一般的に、米国石油協会DIN EN ISO 13503-2に準拠して51.7MPa(7500psi)から68.9MPa(10000psi)までの範囲の圧力で、40/70のホワイトサンド(例えばオタワ)で試験して測定した場合に、18%以下の、その他に15%以下の、その他に10%以下の最大微細物という圧縮強さを示す。
40/70のオタワサンドを前記粒子として使用する場合に、本開示のプロパントと関連した典型的な圧縮強さは、18%以下の、その他に15%以下の、その他に11%以下の、その他に7%以下の最大微細物であり、前記圧縮強さは、DIN EN ISO 13503-2に準拠して、9.4グラムの重さのプロパントサンプルを試験シリンダー(DIN EN ISO 13503-2に規定される1.5インチの直径を有する試験シリンダー)中で62.4MPa(9050psi)および23℃(73°F)で2分間にわたり圧縮することによって測定される。圧縮後に微細物の百分率と凝集を測定する。
40/70のオタワサンドを前記粒子として使用する場合に、本開示のプロパントと関連した典型的な圧縮強さは、18%以下の、その他に15%以下の、その他に13%以下の、その他に10%以下の最大微細物であり、前記圧縮強さは、DIN EN ISO 13503-2に準拠して、23.78グラムの重さの2lb/ft2の装填密度のプロパントサンプルを試験シリンダー(DIN EN ISO 13503-2に規定される1.5インチの直径を有する試験シリンダー)中で68.9MPa(10000psi)および23℃(73°F)で2分間にわたり圧縮することによって測定される。比較によって、未被覆の40/70オタワサンドは、同じ条件下で21.7%の微細物といった圧縮強さを有する。圧縮後に微細物の百分率と凝集を測定する。
本開示のポリマー被覆は、一般的に、該プロパントに対してクッション効果をもたらし、そして該プロパント周りの高圧、例えば閉塞圧を均一に分配する。従って、本開示のプロパントは、亀裂を効果的に開放したままにし、ダスト粒子の形での未精製の石油燃料における不所望な不純物を最小限にする。
キャリヤー流体の選択により仕様変更は可能であるが、該プロパントは、一般的に、0.1〜3.0g/cm3の、その他に、1.0〜2.5g/cm3の、その他に1.0〜2.0g/cm3の、その他に1.1〜1.9g/cm3の嵩密度を有する。当業者は、一般的に該キャリヤー流体の比重と、該プロパントが軽量であるかまたは選択されたキャリヤー流体中で本質的に中性浮遊性であることが望ましいかどうかに応じて、該プロパントの比重を選択する。更に、該ポリマー被覆の非濡れ性に応じて、そのような一実施形態のプロパントは、一般的に、プロパントの試験のためにAPIの推奨プラクティス(API Recommended Practices)RP60(またはDIN EN ISO 13503-2)に準拠して、2.0〜3.0g/cm3の、その他に2.3〜2.7g/cm3の見掛け密度を有する。前記ポリマー被覆の非濡れ性は、抗井中のキャリヤー流体の選択に応じて該プロパントの浮遊に寄与しうると考えられる。
更に、該プロパントは、一般的に予想外な圧密化を最小限にする。つまり、該プロパントは、あったとしても、キャリヤー流体の選択と作業温度および圧力に応じて予想可能な所望の様式で圧密化されるに過ぎない。また、該プロパントは、一般的に、80℃(176°F)で3000cps未満の粘度を有する低粘度キャリヤー流体と適合性であり、かつ一般的に、該キャリヤー流体および高圧に晒された場合に、機械的破損および/または化学的分解を本質的に受けない。最終的に、該プロパントは、一般的に経済的な被覆法により被覆され、かつ一般的に多数の被覆層を必要とせず、従って生産コストを最小限にする。
前記のように、本開示は、また前記プロパントの形成方法または製造方法を提供する。この方法のために、前記粒子、前記コポリマー、および前記エポキシおよび/またはメラミンが提供される。本開示の方法で使用できる全ての他の成分(例えば粒子)と同様に、前記コポリマーおよび前記エポキシおよび/またはメラミンは、前記ポリマー被覆に関して前記のものと全く同じものである。前記コポリマーと前記エポキシおよび/またはメラミンは混合されて反応され、ポリマー被覆が形成され、そして前記粒子は該ポリマー被覆で被覆されて、プロパントが形成される。前記ポリマー被覆は、前記粒子を個々の成分へと、すなわち前記コポリマーおよび前記エポキシおよび/またはメラミンへと晒す前に形成される必要はない。
つまり、前記コポリマーおよび前記エポキシおよび/またはメラミンは混合されて、粒子の被覆と同時にポリマー被覆が形成されうる。その一方で、前記コポリマーおよび前記エポキシおよび/またはメラミンは混合されて、粒子の被覆の前にポリマー被覆が形成されうる。
典型的な一実施形態においては、混合するステップと被覆するステップは、同時に−10℃〜50℃(14〜122°F)の第一の温度で行われ、次いで上面にコポリマーとエポキシおよび/またはメラミンを有する粒子を、一般に150℃(302°F)より高い、その他に150℃(302°F)〜250℃(482°F)の、その他に160℃(320°F)〜220℃(428°F)の第二の温度に加熱する。
もう一つの典型的な実施形態においては、混合するステップと被覆するステップは、150℃(302°F)より高い、その他に150℃(302°F)〜250℃(482°F)の、その他に160℃(320°F)〜220℃(428°F)の温度で行われる。
前記粒子はポリマー被覆で被覆されて、プロパントが形成される。前記粒子にポリマー被覆を適用して該粒子を被覆した。前記粒子は、任意に、該粒子をポリマー被覆で被覆するステップの前にまたはそれと同時に、50℃(122°F)を上回る温度に加熱されうる。加熱される場合に、該粒子を加熱するための好ましい温度範囲は、一般的に50℃(122°F)〜220℃(428°F)である。粒子が被覆するステップの前に加熱される様々な実施形態においては、前記コポリマーと前記エポキシおよび/またはメラミンとの間の反応は、如何なる更なる加熱を行わずに進行しうる。前記粒子は、また任意に、該粒子をポリマー被覆で被覆するステップの前に、ケイ素含有付着促進剤で前処理してもよい。
様々な技術を該粒子のポリマー被覆での被覆のために使用できる。これらの技術は、それらに制限されないが、混合法、パンコーティング法、流動床被覆法、同時押出法、噴霧法、ポリマー被覆のインサイチュー形成法、および回転円板型被包法を含む。ポリマー被覆を粒子に適用するための技術は、費用、生産効率、およびバッチサイズに応じて選択される。
この方法において、前記コポリマーと前記エポキシおよび/またはメラミンを混合するステップと前記粒子をポリマー被覆で被覆してプロパントを形成するステップは、一般的に60分以下で、その他に30分以下で、その他に1〜20分でひとまとめに行われる。
被覆したら、該プロパントを第二の温度に加熱することで、更にポリマー被覆を架橋させることができる。更なる架橋は、ポリマー被覆の物理特性およびプロパントの性能を最適化する。一般的には、前記第二の温度は、150℃(302°F)を上回る温度、その他に180℃(356°F)を上回る温度である。一実施形態においては、前記プロパントは、190℃(374°F)の第二の温度へと60分にわたり加熱される。もう一つの実施形態においては、前記プロパントは、前記抗井中で第二の温度に加熱される。プロパントが第二の温度に加熱される場合、そのプロパントの加熱ステップは、ポリマー被覆で粒子を被覆するステップと同時に行うことができるか、またはポリマー被覆で粒子を被覆するステップの後に行うことができる。
一実施形態においては、前記ポリマー被覆は、容器中で、例えば反応器中で混合することによって粒子上に配設される。特に、プロパントの個々の成分、例えばコポリマー、エポキシおよび/またはメラミン、ならびに粒子を前記容器に添加することで、反応混合物が形成される。それらの成分は等しいまたは等しくない質量比で添加することができる。前記反応混合物は、一般的にそれらの成分の粘度に見合った撹拌機速度で撹拌される。更に、前記反応混合物は、一般的にポリマー被覆技術とバッチサイズに見合った温度で加熱される。当然のことながら、混合技術は、それらの成分を容器へと連続的にまたは同時に添加することを含んでよい。また、それらの成分は容器へと、様々な時間間隔、および/または温度で添加されてよい。
もう一つの実施形態においては、前記ポリマー被覆は、粒子上に噴霧によって配設される。特に、ポリマー被覆の個々の成分は、噴霧装置中で接触されて、被覆混合物が形成される。該被覆混合物は、次いで該粒子上に噴霧されて、プロパントが形成される。粒子上にポリマー被覆を噴霧することにより、一般的に、該粒子上に配設された、均一な、完全な、かつ欠陥を含まないポリマー被覆が得られる。例えば、前記ポリマー被覆は一般的に均一であり切れ目のないものである。該ポリマー被覆は、また一般的に適切な厚さと許容可能な完全性を有し、それは、亀裂における該プロパントの制御放出を必要とする用途を可能にする。噴霧は、また一般的に、他の技術と比較してより薄く、かつより一貫した該粒子上に配設されたポリマー被覆をもたらし、こうしてプロパントは経済的に被覆される。粒子を噴霧することは連続的な製造方法さえも可能にする。噴霧温度は、一般的に、ポリマー被覆技術と周囲湿分条件に応じて当該技術で公知のことによって選択される。前記粒子は、ポリマー被覆の架橋を誘発するために加熱してもよい。更に、当業者は、一般的に、前記ポリマー被覆の成分を、それらの成分の粘度に見合った粘度で噴霧する。
もう一つの実施形態においては、前記ポリマー被覆は、粒子上にインサイチューで配設され、すなわちポリマー被覆の成分と粒子を含む反応混合物において配設される。この実施形態においては、前記ポリマー被覆は、該ポリマー被覆が粒子上に配設されるように形成されるかまたは部分的に形成される。インサイチューのポリマー被覆形成ステップは、一般的に、ポリマー被覆のそれぞれの成分を供給し、粒子を供給し、該ポリマー被覆の成分と該粒子とを混合し、そして該ポリマー被覆を該粒子上に配設することを含む。ポリマー被覆のインサイチュー形成は、一般的に、プロパントの形成のための現存の方法と比較して、より少ない加工ステップにより生産費用の低下を可能にする。
形成されたプロパントは、一般的に上記方法に従って製造され、そして地下層および地下貯留層中に圧入する前に現場外の場所で貯蔵される。このように、被覆は一般的に地下層および地下貯留層の現場外で生ずる。しかし当然のことながら、該プロパントは地下層および地下貯留層中に圧入する直前に製造することもできる。この筋書きにおいては、前記プロパントは、地下層および地下貯留層の現場の場所で持ち運び可能な被覆装置で製造できる。
該プロパントは、石油などの回収量を高めるために地下層の水圧粉砕のために有用である。典型的な水圧粉砕作業においては、水圧粉砕組成物、すなわちキャリヤー流体、プロパントおよび任意に様々な他の成分を含む混合物が準備される。該キャリヤー流体は、抗井条件に応じて選択され、該流体はプロパントと混合されて、水圧粉砕組成物である混合物が形成される。前記キャリヤー流体は、広範な様々な流体であって、それらに制限されないが、灯油および水を含む流体であってよい。一般的に、前記キャリヤー流体は水である。前記混合物に添加できる様々な他の成分は、それらに制限されないが、グアール、多糖類および当業者に公知の他の成分を含む。
該混合物は、抗井でありうる地下貯留層中に圧入されて、地下層に亀裂を引き起こす。より具体的には、水圧粉砕組成物を加圧下で地下貯留層中に導入して地下層中の亀裂を生成または拡張するためには水圧が印加される。水圧が開放されると、前記プロパントは、該亀裂を開放状態に留め、それにより前記地下貯留層から抗井へと石油燃料または他の地下流体を抽出するための亀裂の能力を向上させる。
流体の濾過方法のためには、本開示のプロパントは、前記のプロパントの形成方法に従って提供される。一実施形態においては、前記地下流体は、未精製の石油または同等物であってよい。しかしながら、当然のことながら、本開示の方法は、本明細書中に具体的に列挙されていない他の地下流体、例えば空気、水または天然ガスの濾過を含むことができる。
前記地下流体を濾過するためには、未精製の石油、例えば未濾過の原油を含有する地下貯留層中の亀裂は、油抽出の技術で公知の方法によって特定される。未精製の石油は、一般的に地下貯留層、例えば抗井を介して調達され、そして精製産物、例えば石油ガス、ナフサ、ガソリン、灯油、ガス油、潤滑油、重質ガスおよびコークスの生産のために精錬所に原料油として提供される。しかしながら、地下貯留層中にある原油は、不純物、例えば硫黄、不所望な金属イオン、タールおよび高分子量炭化水素を含む。そのような不純物は精錬装置を汚し、精錬生産サイクルを長くし、そして精錬装置の破損を防ぐためにそのような不純物を最小限にし、メンテナンスおよび清浄化のための精錬装置の休止時間を最低限にし、そして精錬プロセスの効率を最大限にすることが望まれる。従って濾過は望ましい。
濾過方法のためには、水圧粉砕組成物は、該水圧粉砕組成物が未濾過の原油と接触するように地下貯留層中に圧入される。水圧粉砕組成物は、一般的に、1つ以上の亀裂が地下層中に形成されるような速度および圧力で地下貯留層中に圧入される。地下層中の亀裂内部の圧力は、5000psiを上回り、7000psiを上回り、または68.9MPa(10000psi)さえも上回り、かつ該亀裂内部の温度は、一般的に21℃(70°F)を上回り、かつ特定の地下層および/または地下貯留層によっては191℃(375°F)ほどの高さであってよい。
濾過には必要とされないが、該プロパントは制御放出性プロパントであってよい。制御放出性プロパントの場合に水圧粉砕組成物が亀裂内にあるときに、該プロパントのポリマー被覆は、一般的に圧力、温度、pH変化のため制御された様式で溶解し、および/またはキャリヤー流体中に制御された様式で溶解するか、またはポリマー被覆は粒子の周りに、該粒子が制御放出の達成のために部分的に晒されるように配設される。前記ポリマー被覆の完全な溶解は、ポリマー被覆の厚さならびに亀裂内部の温度および圧力に依存するが、一般的に1〜4時間以内に生ずる。用語「完全な溶解」は、一般的に、1%未満の被覆しか粒子上または粒子の周りに配設されたままにならないことを意味すると理解されるべきである。制御放出は、亀裂中の原油への粒子の曝露の遅延を可能にする。粒子が活性剤、例えば微生物または触媒を含む実施形態においては、該粒子は、一般的に、制御された様式で流体を濾過またはそれどころか流体を清浄化するために、流体、例えば原油と接触せねばならない反応性部位を有する。実現されると、制御放出は、反応性部位の原油に対する段階的な曝露がもたらされ、該活性部位は飽和から保護される。同様に、前記活性剤は、一般的に遊離の酸素との直接の接触を受ける。前記制御放出は、活性剤の原油に対する段階的な曝露を提供し、特に該活性剤が微生物または触媒である場合に、該活性剤を遊離の酸素による飽和から保護する。
流体の濾過のためには、制御放出後にはポリマー被覆を本質的に含まない粒子は、地下流体、例えば原油と接触する。用語「本質的に含まない」は、ポリマー被覆の完全な溶解が生じ、前記定義の通り、1%未満のポリマー被覆しか粒子上または粒子の周りに配設されたままにならないことを意味すると理解されるべきである。この用語は、通常は、前記の用語「完全な溶解」と互換的に使用される。活性剤が使用される一実施形態においては、流体との接触に際し、前記粒子は一般的に不純物、例えば硫黄、不所望の金属イオン、タール、および高分子量炭化水素を、生物学的分解を通じて原油から濾過する。前記のように、砂/焼成セラミック粒子と微生物/触媒の組み合わせは、十分な支持/支えを提供し、また不純物を濾過、すなわち不純物を除去するために原油の濾過のために特に有用である。従って前記プロパントは、一般的に亀裂中の原油に前記粒子を遅らせて曝露させることによって原油を濾過する。
濾過された原油は、一般的に地下貯留層から、地下層中の1つ以上の亀裂を介して油抽出の技術において公知の方法によって抽出される。濾過された原油は、一般的に、製油所へと原料油として提供され、前記粒子は一般的に亀裂中に残留する。
その一方で、その寿命が近づいている亀裂、例えば現在の油抽出法によっては経済的に抽出できない原油を含有する亀裂において、前記粒子は、その亀裂から流体としての天然ガスを抽出するために使用することもできる。前記粒子は、特に活性剤が使用される場合に、該粒子および/または該活性剤の反応性部位と流体とが接触することによって炭化水素を分解し、流体中の炭化水素をプロパンまたはメタンに変換する。そのプロパンまたはメタンは次いで一般的に地下貯留層中の亀裂から、天然ガス抽出の技術で公知の方法によって回収される。
以下の実施例は、本開示を説明することを意図するものであり、本開示の範囲に何らかの制限をするものとして見なされるべきではない。
実施例
例1〜11は、本主題の開示により形成された、粒子上に配設されたポリマー被覆を含むプロパントである。例1〜11は、以下の第1表に示される成分と量で形成される。
例1〜11の形成のために、500gの粒子を室温のホバートボウル(R.T. Hobart bowl)に添加する。コポリマーと、エポキシおよび/またはメラミンと、含まれるのであれば任意の1種以上の添加剤を第二の反応容器においてへらを用いて手で混ぜて反応混合物を形成させる。前記コポリマーとエポキシおよび/またはメラミンは、反応性成分の当量が1:1となる量で添加される。前記反応混合物を粒子(40/70オタワサンド)と30分にわたり170℃のミキサー設定温度で混合することで、(1)前記粒子の表面を前記反応混合物で均一に被覆するか、または前記粒子を前記反応混合物で濡らし、そして(2)前記コポリマーとエポキシおよび/またはメラミンを重合させて、前記粒子とその上に形成されたポリマー被覆とを含むプロパントを形成する。
例1〜11を圧縮抵抗について試験する。微細物の百分率を決定するための適切な式は、DIN EN ISO 13503-2に示されている。例1〜11の圧縮強さは、40グラムの重さを有するプロパントサンプルを、試験シリンダー(DIN EN ISO 13503-2に規定される5cm(2インチ)の直径を有するシリンダー)中で2分のランプ速度をもって、55.2MPa(8000psi)および23℃(73°F)で2分にわたり圧縮することによって試験する。例1〜11についての圧縮強さ値は、また以下の第1表にも示されている。
Figure 2016519698
例1のポリマー被覆は、75mg KOH/gの酸価を有するアクリレートコポリマーと、テトラグリシジル m−キシレンジアミンから形成される。
例2のポリマー被覆は、146mg KOH/gの酸価を有するアクリレートコポリマーと、テトラグリシジル m−キシレンジアミンから形成される。
例3のポリマー被覆は、146mg KOH/gの酸価を有するアクリレートコポリマーと、テトラグリシジル m−キシレンジアミンから形成される。
例4のポリマー被覆は、197mg KOH/gの酸価を有するアクリレートコポリマーと、テトラグリシジル m−キシレンジアミンから形成される。
例5のポリマー被覆は、197mg KOH/gの酸価を有するアクリレートコポリマーと、過剰のテトラグリシジル m−キシレンジアミンから形成される。
例6のポリマー被覆は、197mg KOH/gの酸価を有するアクリレートコポリマーと、過剰のヘキサメトキシメチルメラミンから形成される。
例7のポリマー被覆は、240mg KOH/gの酸価を有するアクリレートコポリマーと、ヘキサメトキシメチルメラミンから形成される。
例8のポリマー被覆は、240mg KOH/gの酸価を有するアクリレートコポリマーと、テトラグリシジル m−キシレンジアミンから形成される。
例9のポリマー被覆は、145mg KOH/gのヒドロキシル価を有するアクリレートコポリマーと、ヘキサメトキシメチルメラミンから形成される。
例10のポリマー被覆は、92mg KOH/gのヒドロキシル価を有するアクリレートコポリマーと、ヘキサメトキシメチルメラミンから形成される。
例11のポリマー被覆は、140mg KOH/gのヒドロキシル価を有するアクリレートコポリマーと、ヘキサメトキシメチルメラミンから形成される。
粒子は、40/70(米国ふるい番号)または0.420/0.210(mm)のふるいサイズを有するオタワサンドである。
ここで第1表を参照すると、例1〜11のプロパントは、粒子の全質量に対して、殆どの例において2質量%未満のポリマー被覆しか含まれず、幾つかの例においては1質量%未満のポリマー被覆しか含まれないが、比較例1(未被覆の40/70オタワサンド)と比較して優れた圧縮抵抗を裏付けている。
前記の圧縮抵抗が示されることに加え、例1〜11のプロパントは、優れた熱安定性をも裏付けた。例7を除き、他の全ての例は、200℃を上回る温度で熱安定性を示す、すなわちTGA分析の間の減量の始まりは、200℃より高い温度であった。
付随の特許請求の範囲は、詳細な説明に記載される化合物、組成物または方法を表現および特定することに制限されず、付随の特許請求の範囲内に含まれる特定の実施形態の間で変化しうる。様々な実施形態の特定の特徴または態様を説明するための本明細書において基礎となる任意のマーカッシュグループに関して、種々の特別なおよび/または予想されない結果が、全ての他のマーカッシュメンバーとは独立したそれぞれのマーカッシュグループのそれぞれのメンバーから得ることができると理解されるべきである。それぞれのマーカッシュグループのメンバーは、個別におよび/または組み合わせて依存し合ってよく、付随の特許請求の範囲の範囲内の具体的な実施形態についての十分なサポートを提供する。
また、本開示の様々な実施形態の説明において基礎となる任意の範囲および下位範囲は独立してかつひとまとめに付随の特許請求の範囲の範囲内にあると理解されるべきであり、整数値および/または小数値を中に含む全ての範囲を、かかる値が本明細書内に明記されていなくとも説明および検討していると理解される。当業者であれば、列挙された範囲および下位範囲は、本開示の様々な実施形態を効率的に説明しかつ可能にし、かつそのような範囲および下位範囲は、更に適切な二分の一、三分の一、四分の一、五分の一などへと分けることができることを容易に認識する。単なる一例として、「0.1〜0.9の」範囲は、更に、低いほうの三分の一、すなわち0.1〜0.3に、中間の三分の一、すなわち0.4〜0.6の、高いほうの三分の一、すなわち0.7〜0.9へと分けることができ、それらは個別におよびひとまとめにして付随の特許請求の範囲内にあり、かつ個別におよび/またはひとまとめに依存し合ってよく、かつ付随の特許請求の範囲の範囲内の特定の実施形態のための十分なサポートを提供する。更に、範囲を定義するまたは修飾する言語に関しては、例えば「少なくとも」、「…を上回る」、「未満」、「以下」などに関しては、かかる言語は下位範囲および/または上限もしくは下限を含むと理解されるべきである。もう一つの例としては、「少なくとも10」という範囲は、本来は少なくとも10〜35の下位範囲、少なくとも10〜25の下位範囲、25〜35の下位範囲などを含み、それぞれの下位範囲は、個々におよび/またはひとまとめに依存し合ってよく、かつ付随の特許請求の範囲の範囲内の特定の実施形態のための十分なサポートを提供する。最後に、開示された範囲内の個々の数は、依存し合ってよく、付随の特許請求の範囲の範囲内の具体的な実施形態についての十分なサポートを提供する。例えば、「1〜9の」範囲は、様々な個々の整数、例えば3ならびに小数点(または分数)を含む個々の数、例えば4.1を含み、それは、依存し合ってよく、かつ付随の特許請求の範囲の範囲内の具体的な実施形態についての十分なサポートを提供する。
本開示は、説明を目的として記載されたものであって、使用された用語は、制限する用語ではなく説明の用語の性質にあることが意図されることが理解されるべきである。明らかに、前記教示に鑑みて本開示の多くの変更および選択肢は可能である。従って、付随の特許請求の範囲の範囲内で、本開示は、具体的に記載されたものとは異なって行うことができると理解されるべきである。

Claims (19)

  1. 地下層の水圧破砕のためのプロパントであって、
    A. 前記プロパントの全質量に対して90〜99.5質量%の量で存在する粒子と、
    B. 前記プロパントの全質量に対して0.5〜10質量%の量で存在する、前記粒子の周りに配設されたポリマー被覆と、
    を含み、前記ポリマー被覆は、
    (i)スチレン単位を含み、かつ20〜500mg KOH/gのヒドロキシル価、または20〜500mg KOH/gの酸価を有するアクリレートコポリマーと、
    (ii)エポキシおよび/またはメラミンと、
    の反応生成物を含む前記プロパント。
  2. 前記アクリレートコポリマーは、該コポリマー100質量%に対して、10〜70質量%のスチレン単位を含む、請求項1に記載のプロパント。
  3. 前記アクリレートコポリマーは、メチルメタクリレート単位、エチルメタクリレート単位、ブチルメタクリレート単位、プロピルメタクリレート単位、メタクリル酸単位、ヒドロキシエチルメタクリレート単位、グリシジルメタクリレート単位、およびそれらの組み合わせの群から選択されるメタクリレート単位を含む、請求項1または2に記載のプロパント。
  4. 前記アクリレートコポリマーは、ヒドロキシエチルメタクリレート単位を、該コポリマー100質量%に対して5〜50質量%の量で含む、請求項1から3までのいずれか1項に記載のプロパント。
  5. 前記アクリレートコポリマーは、2−エチルヘキシルアクリレート単位を、該コポリマー100質量%に対して5〜60質量%の量で含む、請求項1から4までのいずれか1項に記載のプロパント。
  6. 前記アクリレートコポリマーは、アクリル酸単位を、該コポリマー100質量%に対して5〜50質量%の量で含む、請求項1から5までのいずれか1項に記載のプロパント。
  7. 前記アクリレートコポリマーは、更に、メチルメタクリレート単位、および/またはブチルメタクリレート単位を含む、請求項1から6までのいずれか1項に記載のプロパント。
  8. 前記エポキシは、グリシジルエーテルエポキシ樹脂を含む、請求項1から7までのいずれか1項に記載のプロパント。
  9. 前記アクリレートコポリマーは、190〜250mg KOH/gの酸価を有し、かつ該コポリマー100質量%に対して、50〜60質量%のスチレン単位、5〜15質量%のα−メチルスチレン単位、および30〜40質量%のアクリル酸単位を含み、かつ前記エポキシは、グリシジルエーテルエポキシ樹脂を含む、請求項1から8までのいずれか1項に記載のプロパント。
  10. 前記メラミンは、アルコキシ官能性メラミンを含む、請求項1から9までのいずれか1項に記載のプロパント。
  11. 前記アクリレートコポリマーは、75〜125mg KOH/gのヒドロキシル価を有し、かつ前記コポリマー100質量%に対して、20〜30質量%のスチレン単位、15〜25質量%のヒドロキシエチルメタクリレート単位、20〜30質量%のブチルメタクリレート単位、および15〜25質量%の2−エチルヘキシルアクリレート単位を含み、かつ前記メラミンは、アルコキシ官能性メラミンを含む、請求項1から10までのいずれか1項に記載のプロパント。
  12. 前記アクリレートコポリマーは、−10℃〜140℃(14〜284°F)のTgを有する、請求項1から11までのいずれか1項に記載のプロパント。
  13. 前記粒子が、鉱物、セラミクス、砂、ナッツ殻、砂利、鉱山尾鉱、石炭灰分、岩石、精錬所スラグ、珪藻土、粉砕炭、マイカ、鋸屑、木材チップ、樹脂粒子、ポリマー粒子、およびそれらの組み合わせの群から選択される、請求項1から12までのいずれか1項に記載のプロパント。
  14. 前記粒子は、前記プロパントの全質量に対して94〜99質量%の量で存在し、かつ前記ポリマー被覆は、前記プロパントの全質量に対して1〜6質量%の量で存在する、請求項1から13までのいずれか1項に記載のプロパント。
  15. 前記ポリマー被覆は、200℃(392°F)を上回る温度で熱的に安定性である、請求項1から14までのいずれか1項に記載のプロパント。
  16. キャリヤー流体と請求項1から15までのいずれか1項に記載のプロパントとを含む混合物を用いて、地下貯留層を画定する地下層を水圧破砕する方法であって、前記混合物を前記地下貯留層中に圧入して、前記地下層を破砕するステップを含む前記水圧破砕法。
  17. 粒子と該粒子の周りに配設されたポリマー被覆とを含み、前記ポリマー被覆が、スチレン単位を含み、かつ20〜500mg KOH/gのヒドロキシル価を有するアクリレートコポリマーと、エポキシおよび/またはメラミンとの反応生成物を含む、地下層を水圧破砕するためのプロパントの形成法であって、
    A. 以下の(i)および(ii)
    (i)前記のスチレン単位を含み、かつ20〜500mg KOH/gのヒドロキシル価を有するアクリレートコポリマーと、
    (ii)前記のエポキシおよび/またはメラミンと、
    を混合して反応させて、ポリマー被覆を形成するステップと、
    B. 前記粒子を前記ポリマー被覆で被覆して、プロパントを形成するステップと、
    を含む前記形成方法。
  18. 前記の混合するステップは、前記の粒子をポリマー被覆で被覆してプロパントを形成するステップと同時に行われ、また60分以内で行われる、請求項17に記載の方法。
  19. 前記の混合するステップと被覆するステップは、−10℃〜50℃(14〜122°F)の第一の温度で行われ、次いで上面に前記のアクリレートコポリマーとエポキシおよび/またはメラミンを有する粒子を、150℃(302°F)より高い第二の温度に加熱して、ポリマー被覆を形成する、請求項18に記載の方法。
JP2016502947A 2013-03-15 2014-03-14 プロパント Pending JP2016519698A (ja)

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