JP2016516568A - クロスフローフィルター膜を使用して液体流から粒子を除去するプロセス - Google Patents

クロスフローフィルター膜を使用して液体流から粒子を除去するプロセス Download PDF

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Abstract

クロスフロー機構によって液体流から粒子を分離するプロセスが提供される。液体流は、膜にわたって接線方向に通過され、この場合に、膜は、不織布の形態で繊維構造を有する活性層を含み、且つ、不織布は、i)0.03〜1.7ミクロンの平均流量細孔径と、ii)3.1ミクロンの最大細孔径及び300ミクロン未満の平均厚さを有する活性層とを有する。

Description

本発明は、クロスフローフィルター膜を使用して液体流から粒子を除去するプロセスに関する。
クロスフロー(又は接線流)濾過は、膜の一側にわたって接線方向に濾過される液体(例えば、懸濁液、分散液、又は溶液)を通過させることを伴う。典型的には、加圧を用いて、液体の一部を、膜を通過させて濾液にする、又は、膜の下流側に流させる。従来の「通常流」又は「全量」濾過方法のように、大き過ぎて膜を通過できない粒子は、膜の供給側又は膜の上流側に保持される。しかしながら、通常流濾過とは対照的に、膜上の粒子の「蓄積」がないように、これらの粒子は接線流によって流される。典型的には、クロスフロー濾過のために使用される膜は、プラスチック又はセラミック、或いは、ガラス又は金属からなる非繊維系の孔を含有するフィルムである。典型的には、これらの膜は、20μm未満の薄い活性領域を有し、この場合に活性領域は、実際の濾過が起こる膜の領域を表すと理解される。典型的には、活性領域は粒子が豊富な側に位置するように、膜は使用される。典型的なクロスフローフィルター膜の場合、通常、活性領域は、膜の厚さにおける小さい部分に過ぎない。膜の残りは、主に支持体として機能し、濾過に対する影響は限定される。
典型的な膜は、その構造のため透過性は限定される(即ち、低い貫流速度)。この不足を克服するために、経済的な濾過プロセスを有するには、使用者は、膜の全領域を増加させて、許容できる全体のプロセスフラックスを得ることができる、或いは、膜にわたる液体の圧力差を増加させて(即ち、膜貫通圧力又はTMP)、より多くの液体を通過させることができる。典型的には、これらの措置の両方が取られる。TMPを増加させることは、早期の膜汚染を引き起こすことで、より短い濾過サイクル及び/又は膜寿命をもたらす場合が多くなる(即ち、粒子は、より高い液体圧力のため、より大きな程度で、膜の構造に押し付けられる又は押圧される)。膜の表面にわたる液体接線流速度(即ち、クロスフロー速度)は、濾過性能を低減させる場合がある膜の活性層の表面上の堆積物(例えば、ケーキ又はゲル層)を制御するように調整される。
濾過プロセスは、汚染された膜を再生し全体の耐用年数を延長するために使用される洗浄サイクルによって中断される。洗浄サイクルは、すべての汚染種を除去できない場合があり、又、膜の劣化をもたらす場合がある。プラスチック及びセラミック膜のいずれの場合も、長い膜寿命には、経済的な濾過プロセスを有することが必要とされる。
周知のクロスフロー濾過方法及び膜の不利な点を克服することが望まれる。
本発明は、液体流から粒子を分離するプロセスに関し、このプロセスは、
(a)粒子を含む濾過される液体流を提供し、且つ、第1の表面と、第1の表面の反対にある第2の表面とを有する膜であって粒子を分離するための膜を提供する工程と、
(b)膜の第1の表面にわたって接線方向(tangentially across)に液体流を通過させる工程と、
(c)膜の第1の表面から液体流の粒子が豊富な分画(fraction)を回収する工程と、
(d)膜の第2の表面から液体流の粒子が枯渇した分画を回収する工程と、
を含み、この場合に、膜は、不織布の形態で繊維構造を有する、或いは、いくつかの実施形態においてはこれからなる活性層を含み、不織布は、i)0.03〜1.7ミクロンの平均流量細孔径と、ii)3.1ミクロン以下の最大細孔径と、iii)300ミクロン未満の平均厚さを備える活性層とを有する。
又、本発明は、クロスフロー濾過膜、或いは、膜が不織布の形態で繊維構造を有する又はこれからなる活性層を含む膜を有する濾過装置を提供し、この場合に、不織布は、i)0.03〜1.7ミクロンの平均流量細孔径と、ii)3.1ミクロン以下の最大細孔径と、iii)300ミクロン未満の平均厚さを備える活性層とを有する。
低倍率(上の写真)及び高倍率(下の写真)における比較例1(C1)の上面の走査型電子顕微鏡(SEM)画像を示す。 低倍率(上の写真)及び高倍率(下の写真)における比較例1(C1)の断面のSEM画像を示す。 低倍率(上の写真)及び高倍率(下の写真)における比較例7(C7)の上面のSEM画像を示す。 低倍率(上の写真)及び高倍率(下の写真)における比較例7(C7)の断面のSEM画像を示す。 低倍率(上の写真)及び高倍率(下の写真)におけるPES試料1の上面のSEM画像を示す。 低倍率(上の写真)及び高倍率(下の写真)におけるPES試料1の断面のSEM画像を示す。 低倍率(上の写真)及び高倍率(下の写真)におけるPES試料3の上面のSEM画像を示す。 低倍率(上の写真)及び高倍率(下の写真)におけるPES試料3の断面のSEM画像を示す。
出願者らは、本開示のすべての引用される参考文献の全内容を明確に援用する。更に、量、濃度、又はその他の値若しくはパラメータが、範囲、好ましい範囲、又は好ましい上限値及び好ましい下限値の列挙のいずれかで示される場合、これは、こうした範囲が別々に開示されているかどうかにかかわらず、任意の上限又は好ましい上限値、及び任意の下限又は好ましい下限値の任意の対で作られる範囲のすべてを具体的に開示すると理解されるべきである。ある範囲の数値が本明細書において列挙される場合、特に明記しない限り、その範囲は、その終点、並びにその範囲内のすべての整数及び分数を包含することを意図している。
本明細書において使用される場合、「膜」という用語は、液体流から粒子を分離するように機能する濾過装置のエレメントを表す。膜は、限定なしに、フィルム、不織布、織布、ネット、又はメッシュであることができるが、一般的に、対抗面を有する2つの二次元構造、及び、表面の寸法に対して非常により小さい寸法の表面の間の厚さを有することが特徴である。
本明細書において使用される場合、「粒子」という用語は、種類、大きさ、形状、又は組成に関して制限されない。
「不織布」という用語は、複数の不規則に分布された繊維を含むウェブを意味する。一般的に、繊維は、互いに結合されることができる、或いは、非結合であることができる。繊維は、短繊維又は連続繊維であることができる。繊維は、単一の材料、或いは、異なる繊維の組合せとして、又は、異なる材料から互いに構成された類似の繊維の組合せとして、複数の材料を含むことができる。「ナノウェブ」は、ナノ繊維を含む不織布ウェブである。本明細書において使用される場合、「ナノウェブ」という用語は、「ナノ繊維ウェブ」という用語と同義である。不織布ウェブを形成する繊維は、例えば、ナノ繊維を含む様々な繊維径の大きさであることができる。本発明の一実施形態においては、不織布ウェブを形成する繊維は、約7000nm未満、又は更には5000nm未満、又は更には3000nm未満の数平均繊維径を有することができる。
繊維に適用される場合、「連続」という用語は、切断又は細断とは対照的に、繊維が、1つの連続流における不織布構造の製造の間、敷設されていることを意味する。
本明細書において使用される場合、「ナノ繊維」という用語は、約1000nm未満、更には約800nm未満、更には約50nm〜500nm、更には約100〜400nm、又は更には150〜600nmの数平均直径又は断面を有する繊維を表す。本明細書において使用される場合、直径という用語は、非円形状の最も大きな断面を含む。
本発明に適用される場合、「ナノウェブ」という用語は、主としてナノ繊維から構成される不織布ウェブを表す。主としてとは、ウェブにおける繊維の50%超がナノ繊維であることを意味する。非円形断面のナノ繊維の場合には、本明細書において使用される場合、「直径」という用語は、最も大きな断面寸法を表す。又、本発明のナノウェブは、70%、又は90%を超えるナノ繊維を有することができ、或いは、更には100%のナノ繊維を含むことができる。
本発明の紡糸したままの状態の不織布又はナノウェブは、物理的特性における所望の改良を与えるために、当技術分野において周知のプロセス(例えば、カレンダー加工)によって圧密化されることができる。一般的に、「圧密化される」という用語は、不織布又はナノウェブが圧縮されその全体の空隙率が低減されているプロセスを、不織布又はナノウェブが受けていることを意味する。本発明の一実施形態においては、紡糸したままの状態の不織布又はナノウェブは、1つのロールが無地のソフトロールであり、且つ、1つのロールが無地のハードロールである2つの無地のロールの間のニップに供給される。一方の又は両方のロールの温度、ロールの組成及び硬さ、並びに、不織布にかかる圧力は、所望の最終用途の特性を得るために変更可能である。本発明の一実施形態においては、1つのロールは、ステンレス鋼などの硬い金属であり、且つ、もう一方のロールは、柔らかい金属又はポリマーで被覆されたロール、或いは、ロックウェルB70未満の硬度を有するコンポジットロールである。2つのロール間のニップにおけるウェブの滞留時間は、好ましくは約1m/分〜約50m/分で、ウェブのライン速度によって制御され、且つ、2つのロール間のフットプリントは、ウェブが、同時に、両方のロールと接触して移動する機械方向(MD)の距離である。フットプリントは、2つのロール間のニップでかけられた圧力によって制御され、一般的にロールの直線横方向(CD)寸法当たりの力で測定され、好ましくは約1mm〜約30mmである。
更に、繊維ポリマーのガラス転移温度(Tg)と最も低い融解開始温度(Tom)との間の温度まで任意で加熱されている間に、不織布ウェブは延伸することができる。延伸は、ウェブがカレンダーロールニップを通過する前及び/又は後に、且つ、MD又はCDのいずれか又は両方で行うことができる。
例えば、ナノウェブなどの不織布の表面に関して、「部分的に融着」とは、融着した繊維を見ることができ、この場合に繊維の輪郭が見られることができるが、不織布の表面の顕微鏡写真において、その部分における個々の繊維構造が見えないように、表面の少なくとも一部の繊維が融着した領域が、存在することを意味する。
不織布の構造に適用される場合、「独立型」又は「非支持型」とは、構造がその端部によって支持されることができるが、操作において、構造が、その表面の一部又はすべてにわたって補助媒体又はスクリムを必要としないことを意味する。
「クロスフロー濾過」という用語の使用は、膜の表面に平行である、又は、接線方向である流体(即ち、供給物)を通過させること、或いは、循環させることによって、流体(例えば、液体血液)から粒子を分離することを意味する。流体の一部は、膜を横切り(即ち、濾液)、流体の残りは、同時に膜の上流側に沿って接線方向に流れ続ける(即ち、残余分)。典型的には、残余分は、粒子により多く濃縮され、一方、典型的には、濾液は、供給流体に比べて粒子により少なく濃縮される。必要に応じて、残余分のすべて又は一部は、再循環され、複数回、膜の表面を通過することができる。こうした技術は、当技術分野において周知である。しかしながら、繊維膜、特に本明細書において記載される好ましい膜は、クロスフロー濾過のために利用されてこなかった。本明細書において使用される場合、「流体流」という用語は、「流体」及び「流体流」という用語と同義である。
「活性層」という用語は、流体の濾過が行われる膜の領域を表す。活性層を通過する濾液の場合、活性層を通過した後の濾液の粒子の濃度は、膜を出る濾液の粒子の濃度と本質的に同一である。濾過膜が、例えば、ナノウェブ層又は微細繊維層などの、不織布のみからなる系においては、活性層は、不織布の厚さと同義であるものと見なされなければならない。不織布(例えば、ナノウェブ層又は微細繊維層)がより開いた基材、スクリム、又は粗い繊維層に担持される系においては、固体粒子のごくわずかな除去が、開いた基材、スクリム、又は粗い繊維層で行われることから、活性層は、不織布の厚さと同義であるものと見なされなければならない。
一実施形態においては、本発明は、液体流から粒子を分離するプロセスに関し、このプロセスは、
(i)粒子を含む液体流を提供し、且つ、第1の表面と、第1の表面の反対にある第2の表面とを有する膜を提供する工程と、
(ii)膜の第1の表面にわたって接線方向に濾過される液体流を通過させる工程と、
(iii)膜の第1の表面から液体流の粒子が豊富な分画を回収する工程と、
(iv)膜の第2の表面から液体流の粒子が枯渇した分画を回収する工程と、
を含み、
この場合に、膜は、不織布の形態で繊維構造を有する、及び/又は、これからなる活性層を含み、且つ、不織布は、
i)0.03〜1.7ミクロンの平均流量細孔径及び3.1ミクロン未満の最大流量細孔径と、
ii)300ミクロン未満の不織布の平均厚さと、
を有する。
更なる実施形態においては、不織布の厚さは、100ミクロン未満、50ミクロン未満、又は更には40ミクロン未満であることができる。いくつかの実施形態においては、不織布の活性層の厚さは、300ミクロン未満、又は更には100ミクロン未満、50ミクロン未満、又は40ミクロン未満である。
繊維構造は、ポリマーを含むことができる繊維を含む。いくつかの実施形態においては、ポリマーは、少なくとも1つのポリエーテルスルホン(PES)、ポリスルホン(PS)、ポリイミド(PI)、ポリフッ化ビニリデン(PVdF)、ポリアクリロニトリル(PAN)、ポリプロピレン(PP)、ポリアミド(PA)、又はセルロース、或いはそれらの組合せから選択される。
活性層は、相互にからまない対面する関係にある複数の異なった繊維層を含むことができる。
更なる実施形態においては、不織布はナノウェブであり、且つ、ナノウェブはナノ繊維を含む。ナノ繊維は、連続であることができる。濾過される液体に接触する側の反対のナノウェブの側に位置する支持体層に、ナノウェブは、取り付けられることができる。支持体層は、膜の活性層の一部ではない。
濾過される液体流と接触しているナノウェブの表面は、少なくとも部分的に融着されることができる。
本発明の繊維構造は、紡糸したままの状態の条件での不織布であることができ、或いは、圧密化又は延伸されることができる。不織布は、ナノウェブであることができる。紡糸したままの状態のナノウェブは、主として又は排他的に、電界紡糸又はエレクトロブローイングによって、又、特定の状況ではメルトブローイング又はその他のこうした適切なプロセスによって有利に製造されたナノ繊維を含む。標準的な電界紡糸は、例えば、本明細書にその全体が参照により援用される米国特許第4,127,706号明細書において説明される技術であり、この場合、溶液中のポリマーに高電圧が印加されて、ナノ繊維及び不織マットが作製される。しかしながら、電界紡糸プロセスにおける全処理量は低過ぎることから、より重い坪量のウェブを形成する際に商業的に実行可能ではない。
本発明の不織布を作製するために有用な「エレクトロブローイング」プロセスの例が、参照によってその全体が援用されるPCT特許国際公開第03/080905号パンフレットに開示されている。ポリマー及び溶媒を含むポリマー溶液の流れは、保存タンクから紡糸口金内の一連の紡糸ノズルに供給され、紡糸ノズルには高電圧が印加されて、紡糸ノズルからポリマー溶液が放出される。その間、任意で加熱された圧縮空気が、紡糸ノズルの側面又は周囲に配設された空気ノズルから放出される。空気は、新たに放出されるポリマー溶液を覆い送り出して繊維ウェブの形成を促進する噴出ガス流として通常下方に向けられ、繊維ウェブは真空チャンバの上側の接地した多孔質捕集ベルト上に捕集される。エレクトロブローイングプロセスによって、比較的短い時間の間に、平方メートル当たり約1g(g/m2)を超える、更には約40g/m2以上もの坪量で商業的な大きさ及び量のナノウェブを形成することが可能になる。
又、本発明に有用であるナノウェブなどの不織布は、遠心紡糸のプロセスによって製造可能である。遠心紡糸は、少なくとも1つの溶媒に任意に溶解された少なくとも1つのポリマーを有する紡糸溶液又は溶融物を、回転する円錐ノズルを有する回転スプレーに供給する工程であって、ノズルは、くぼんだ内面及び前面の放出端を有する工程と、ノズルの放出端の前面へ、前述の紡糸溶液を分配するようにくぼんだ内面に沿って回転スプレーから紡糸溶液を放射する工程と、溶媒が蒸発して電場の存在下又は非存在下でポリマー繊維を生成する一方で、紡糸液から別々の繊維流を形成する工程とを含むプロセスを形成する繊維である。成形流体は、ノズルの周囲に流れ、回転スプレーから離れて紡糸溶液を向かわすことができる。繊維は、捕集装置に捕集して繊維ウェブを形成することができる。遠心紡糸プロセスの例は、米国特許第8,277,711号明細書及び米国特許第8,303,874号明細書で見られ、参照によってその全体が本明細書に援用される。
基材又はスクリムは、捕集装置上に配置され、ナノ繊維のウェブを捕集し組み合わせることができる。基材/スクリムの例としては、メルトブローン又はスパンボンド不織布、ニードルパンチ又はスパンレース不織布、織布、編布、紙等などの様々な不織布が挙げられ、ナノ繊維層が基材/スクリムに加えられることができる限り、制限なく使用可能である。不織布は、スパンボンド繊維、乾式又は湿式繊維、セルロース繊維、メルトブローン繊維、ガラス繊維、又はそれらのブレンドを含むことができる。
本発明の一実施形態においては、不織布はナノウェブであり、更なる実施形態においては、繊維の少なくとも50%は、1,000nm未満の繊維径を有する。
又、不織布は、0.2〜10ミクロンの数平均繊維径を有する繊維を含むことができる。こうした不織布の一例は、メルトブローン不織布であることができる。例えば、Buntinらへの米国特許第3,849,241号明細書によって教示される、商業的なメルトブローンプロセスは、気圧源から生じたポリマー流及び加熱された高速気流を使用して、押し出された繊維を伸長し断片化する。又、このプロセスは、著しく繊維径を低減させる。典型的なメルトブローンダイは、ポリマーオリフィス出口の下にて一定距離で鋭角に交わる、オリフィスに隣接して位置する2つの対向ノズルから気流を導く。気圧及び速度及びポリマー流速度に応じて、得られた繊維は、不連続、又は実質的に連続であることができる。
従って、不織布は、0.2〜10ミクロン、好ましくは0.2〜7ミクロンの範囲の繊維径を個々に有する繊維を含むことができる。
不織布又はナノウェブは、独立型構造(即ち、「非支持型」)であることができ、或いは、液体流に接触する側の反対の不織布又はナノウェブの側に位置する支持体層に取り付けられることができる。支持体層が使用されるこうした実施形態においては、支持体層は、膜の活性層の一部ではない。支持体層は、より粗い細孔径を有する。支持体層は、例えば、透過フィルム、不織布、織布、ネット、又はメッシュであることができる。
従って、本発明による繊維構造体は、単一又は複数の不織布層を含むことができる。一実施形態においては、最も小さい細孔径を有する不織布層は、好ましくは、濾過される流体と接触しており、且つ、活性層を構成する、構造物の表面に位置する。
支持体層が存在するかしないかに関わらず、活性層における平均細孔径は、0.03〜5ミクロン、又は、0.2〜2ミクロン、又は更には0.45〜1ミクロンであることができる。最大細孔径は、例えば、3.1ミクロン以下であることができる。一実施形態においては、平均流量細孔径は、0.3〜1.7ミクロンであり、且つ、最大細孔径は、3.1ミクロンである。
一実施形態においては、第1の支持体層は、典型的には、少なくとも10ミクロン、好ましくは約12(又は14)〜30ミクロンの平均直径を有する繊維を備える透過性の粗い繊維物質を含む。透過性の粗い繊維物質の第1の層は、いくつかの実施形態においては、約300g/m2以下の、且つ、少なくとも15g/m2の坪量を有する媒体を含む。その他の実施態様においては、坪量は、約70〜270g/m2であることができる。一実施形態においては、透過性の粗い繊維媒体の第1の層は、少なくとも0.0005インチ(12ミクロン)の厚さであり、典型的に、且つ、好ましくは、約0.001〜0.030インチ(25〜800ミクロン)の厚さである。
一実施形態においては、液体流は、0.1〜2m/秒、又は更には0.1〜7m/秒、特に0.1〜1m/秒の流速(即ち、クロスフロー速度)で、膜にわたって接線方向に供給される。この流速の範囲において、特に効果的なフィルター性能が実現可能である。液体を再循環させるためのエネルギーは、従来の方法と比較して、低速によって低減される。
一般的に、膜貫通圧力(TMP)は、0.1〜2バールであり、更には4バールであることができる。
有利には、膜を通る透過の流速(貫流速度)は、例えば、膜にわたるTMPを調整することによって、濾過プロセス変数を用いて調整されることができる。貫流速度は、一定値に調製されることができるが、所定の時間プロファイルも有利であり得る。流速は、例えば、飲料の濾過の場合に、100〜200リットル/m2/時であることができる。
本発明の膜は、例えば、螺旋巻きエレメント、プレートアンドフレーム型システム、管状装置、又は濾過を実現するためのクロスフロー原理に依存するその他の構成などの、フィルター装置の任意の適切な設計に、組み込まれることができる。このように、本発明は又、本明細書において記載される本発明に有用な膜を含むフィルター装置に関する。
更なる実施形態においては、繊維構造は、ポリマーを含む繊維を含む。繊維構造は、少なくとも1つのポリエーテルスルホン(PES)、ポリスルホン(PS)、ポリイミド(PI)、ポリフッ化ビニリデン(PVdF)、ポリアクリロニトリル(PAN)、ポリプロピレン(PP)、ポリアミド(PA)、又はセルロース、或いはそれらの組合せから形成される繊維を更に含むことができる。
更なる実施形態においては、繊維構造は独立型構造であり、この場合に、繊維構造がその端部によって支持されることを除いて、支持層は存在しない。
又、膜の活性層は、相互にからまない対面する関係にある複数の異なった層を含むことができる。
別の実施形態においては、膜の第1の表面は、液体流と直接接触している不織布の第1の表面である。このような実施形態においては、膜は、1つ以上の支持体層を更に任意で含むことができ、この場合に、支持体層は、液体流と接触している第1の表面の反対にある不織布の第2の表面に取り付けられる。いくつかの実施形態においては、膜の第1の表面を提供する不織布は、ナノウェブであることができる。
プロセスの一実施形態においては、供給液体と接触しているナノウェブは、少なくとも部分的に圧密化される。こうした圧密化は、例えば、本明細書において記載される、カレンダー加工のプロセスによって実行されることができる。
試験方法
平均流量細孔径及び最大細孔径(バブルポイント)を、キャピラリーフローポロメーター(capillary flow porometer)(モデル番号CFP−34RTF8A−3−6−L4,Porous Materials,Inc.(PMI),Ithaca,NY)を使用するASTM Designation F 316の自動化バブルポイント法を用いることによって、0.05μm〜300μmの細孔径直径を有する膜の細孔径の特性を近似的に測定する、ASTM Designation E 1294−89、「Standard Test Method for Pore Size Characteristics of Membrane Filters Using Automated Liquid Porosimeter」に従って測定した。個々の試料(8、20、又は30mm直径)を、低い表面張力流体(1,1,2,3,3,3−ヘキサフルオロプロペン、又は、16ダイン/cmの表面張力を有する「Galwick」)によって湿潤させた。それぞれの試料を保持具に置き、空気の圧力差を利用し、流体を試料から除去した。湿潤流が乾燥流(湿潤させる溶媒がない流れ)の半分に等しい圧力差を使用して、供給されたソフトウェアを用いて平均流量細孔径を算出する。バブルポイント又は最大流量細孔は、最も大きい細孔径を表す。
坪量(BW)を、参照によって本明細書に援用されるASTM D−3776によって求め、g/m2(gsm)で記した。
10kPaの負荷荷重及び200mm2のアンビル表面積の下で、参照によって本明細書に援用されるASTM D−645(又はISO 534)によって厚さを求めた。厚さはミリで記し、マイクロメートルに変換する。
試験試料
ミクロン評価(Micron rating)は、フィルターが懸濁液から除去することができる微生物の名目の大きさを表す。比較試料の評価は、製造業者によって供給された。
試験比較試料は、以下であった。
C1 0.2ミクロンポリエーテルスルホン(PES)(Koch Membrane Systems MFK603)
C2 0.05ミクロンPES(Microdyn(登録商標)MP005)
C3 0.16ミクロンPES(Microdyn(登録商標)、実験試料)
C4 0.2ミクロンポリスルホン(PSu)(Alfa Laval,GRM0.2PP)
C5 0.1ミクロンPSu(Alfa Laval,GRM0.1PP)
C6 300kDa MWCO PES(Hydronautics,Supro300.)
C7 1.4ミクロンPES(Koch Membrane Systems,MFK601)
図1〜4は、比較例1(C1)及び比較例7(C7)の走査型電子顕微鏡(SEM)画像を示す。これらの画像は、これらの試料の典型的な形態を示す。膜表層は、滑らかで(平坦な)、フィルムに類似しており、厚さに入り込む明確な細孔を示す。断面画像は、膜及び支持体層を示す。膜の厚さを通る細孔の構造は、例えば、相転プロセスなどの、当技術分野において周知の様々なプロセスによって作製される膜に典型的であり、この場合に、相互に連結した細孔の「泡」状の構造が見られることができる。膜貫通細孔は、流体が通過する隙間を残す、相対する位置に繊維を敷設することによって形成されることはない。
不織布の膜(試料1〜5)は、米国特許第7,618,579号明細書に記載の通りエレクトロブローイングプロセスによって調製し、参照によってその全体が本明細書に援用された。次いで、紡糸したままの状態の不織布を、2009年10月29日に公開の、米国特許出願公開第2009/0281035号明細書に記載の通り圧密化した。
試料1〜5の基本特性を以下の表に記載する。
表1:試料特性
図5〜8は、試料1及び3のSEM画像を示し、これらは、試料のすべての構造を表す。図5及び7に示すように上面の顕微鏡写真は、試料の繊維の性質を示す。細孔は、相対する繊維を敷設することによって形成される。これらの試料において、示されたナノウェブはカレンダー加工されており、表面の部分的な圧密化が行われている。繊維が互いに融着されている領域が見られることができる。
図6及び8は、それぞれ試料1及び3の断面を示す。繊維を敷設することによって、膜の厚さを横切る細孔の複雑なネットワークが生成する。細孔径分布は、紡糸及び圧密化プロセスを介して制御される。細孔が、ねじれが著しくより少なく、1つの表面から別の表面まで伸長する傾向のある比較例の膜とは対照的である。
本特許請求の範囲のプロセスの際立った特徴は、クロスフロー濾過膜が、繊維構造であり、フィルム(例えば、キャストされ、相転され、フィブリル化され、又は、当技術分野において周知のその他のフィルム)ではないことである。細孔は、孔によってではなく、更にはフィルムから膜が形成されている場合があるフィルムに存在することができる任意のフィブリル化した構造における孔によってではなく、繊維の敷設から形成される。
実験
膜の設置及び調製
膜の見本(10cm×14cm)を、適当な大きさのテンプレートを使用して裁断した。膜を、供給チャンネルにおける80ミリの平行スペーサーを使用して、(Sepa CF)に設置した。
次いで、プロセスに使用する前に膜を前処理して、使用前に膜から残留グリセリン及びその他の化学物質を除去した。
コック膜(Koch membrane)における前処理は、以下の工程からなった。
i.3リットル/分のクロスフロー速度及び0.7バールの圧力(入口で)にて10分間、水で系を洗い流す工程。
ii.撹拌プレートにおいて0.5Lの水に洗浄化学物質(20mLのUltrasil 110及びEcolabsの1gのKX7011)を前溶解させる工程。
iii.水が0.5時間、システムにおいて循環した後、供給タンクの温度を点検する工程。50℃±5℃に到達した場合、溶解した洗浄化学物質を加える工程。温度が50℃±5℃に到達しなかった場合、温度が到達するまで洗浄化学物質の添加を遅らせ、温度に到達するのに必要な更なる時間を注記した。
化学物質添加の後、更なる0.5時間、供給を循環させた。前述で列挙した工程を、20mLのUltrasil 110、1gのKX7011、及び8mLのClorox(登録商標)漂白剤を用いて繰り返した。0.5時間のサイクルを行った後、透過物(濾液)及び保留物(供給側)のラインが中性になるまで、系を洗い流した。
すべてのその他の膜の前処理は、以下の工程からなった。
i.クロスフロー=3L/分及び0.7バールの圧力(注入口で)にて10分間、水で系を洗い流す工程。
ii.システムを3Lの水で満たし、水浴を50℃に設定する工程。
iii.15分間、水を循環して、40℃に到達する工程。クロスフローは3L/分、圧力(注入口で)は0.7バールであった。
iv.10mLのUltrasil 110を測定する工程。
水が15分間、システムにおいて循環した後、供給タンクの温度を点検した。40℃±5℃に到達した場合、洗浄化学物質を加えた。温度が40℃±5℃に到達しなかった場合、温度が到達するまで洗浄化学物質を加えず、温度に達するのに必要な更なる時間を注記した。
化学物質添加の後、15分間、供給を循環し続けた。15分間、再循環した後、透過物(濾液)及び保留物(供給側)のラインが中性のpHになるまで、系を洗い流した。
濾過試験
浄水フラックスを、以下の等式に従って測定した。
(式中、
CWF25℃ 25℃に正規化された浄水フラックス(L/m2/時/バール)
μt 試験温度での水の粘度(mPa×s)
μ25℃ 25℃での水の粘度(mPa×s)
Q 測定された透過速度(L/時)
A 試験膜の面積(m2
TMP 試験の膜貫通圧力(バール)
SepaCellを通して水を再循環し、透過速度を3つの異なるTMP(0.9、1.4、1.9)で測定した。温度を記録し、次いで、それぞれのTMP設定点におけるCWFを前述の等式から算出した。
濾過実験を再循環モードで実行し、透過物及び保留物ともに供給タンクに戻した。1.5リットルの発酵ブロス及び1.5リットルの水を、ジャケット付き供給容器に加えた。供給ポンプ(Baldor−Electric 56C,1.5HP遠心ポンプ)速度を、0.5バールの注入口圧力を超えることなく、8リットル/分に設定した。大部分の実験を、6〜7リットル/分で実行し、注入口圧力は、最も重要なパラメータであった。
特定のブロスのために必要である温度設定点を維持しながら、供給を3時間再循環した。保留物及び透過物を、毎時サンプリングして、膜を通る酵素透過の濃度を求めた。透過流速度、保留物再循環速度、温度、及び圧力を毎時記録した。プロセスフラックスを、1、2、及び3時間の再循環において記録した平均フラックスとして記す。平均酵素透過を、1、2、及び3時間の再循環における平均タンパク質通過として記す。
5分後、透過物試料を、ブレイクスルー試験のために採取した。透過物を、微量遠心管にて5分間、14,000rpmで遠心分離した。遠心分離した透過物を、ペレット用に視覚的に検査した。上澄みの濁度を、OD 550nmで測定し、非遠心の透過物と遠心分離した透過物の間の濁度の差として記した。0.05未満のいかなる結果も、測定方法における固有の変動性のために等価であるとみなされる。
第1の一連の実験(実験1)の場合、分析のために使用する培養ブロスは、グルコアミラーゼであった。菌株は、不溶性のものがない特定培地における全細胞からなる、トリコデルマ属reeseiであった。プロセスは25℃で実行した。
第2の一連の実験(実験2)は、多数の加水分解酵素を生成するトリコデルマ属菌株を使用し、こうして、総タンパク質分析を行い、タンパク質通過を評価した。
結果
以下の表(表2)に、本発明の膜及び比較の膜において得られた実験結果を要約する。
表2:結果のまとめ
実験室での試験に使用する条件の下で、本発明の膜は、等価プロセスフラックスにおける著しく優れたタンパク質通過を有することを、これらの結果は示している。
更に、浄水フラックスは、比較の膜より約1桁優れている。これにより、現場における使用者は、膜貫通圧力(TMP)を低下させることができ、高い透過フラックスを依然として維持できることから、この結果は重要である。TMPを低下させることで、膜の洗浄サイクル間の稼働をより長くし膜寿命を全体的に延長する膜の汚染を低減させることが当技術分野において知られている。
濾過効率及び膜の完全性を、膜を通る漏出を分析することによって確認した(表3)。本発明の濁度の差の値は、比較の膜C4(その他のものを表す)と同等である。試験条件下で、本発明の完全性は、遠心において観察されるペレットの欠乏によって求められるように、比較試料のものより優れている。
表3:漏出の結果
本発明の優れた完全性により、支持層(スクリム)を用いない使用が可能になり、このため、装置における分離エレメントの厚さを低下させる。これにより、更なる膜が、所定の装置に含まれることを可能にし(規定された量)、ひいては、全濾過容量を増加させ、又は、所定の容量でのプロセスのフットプリントを減少させる。
又、本発明は、高い貫流速度を有することができ、且つ、費用効果的であるクロスフロー濾過用の膜を提供する。

Claims (10)

  1. 液体流から粒子を分離するプロセスであって、
    (a)粒子を含む濾過される液体流と、第1の表面と前記第1の表面の反対にある第2の表面とを有する膜であって前記粒子を分離するための膜とを提供する工程と、
    (b)前記膜の前記第1の表面にわたって接線方向に前記液体流を通過させる工程と、
    (c)前記膜の前記第1の表面から前記液体流の粒子が豊富な分画を回収する工程と、
    (d)前記膜の前記第2の表面から前記液体流の粒子が枯渇した分画を回収する工程と、
    を含み、前記膜は、不織布の形態で繊維構造を有する活性層を含み、前記不織布は、i)0.03〜1.7ミクロンの平均流量細孔径と、ii)3.1ミクロン以下の最大細孔径と、iii)300ミクロン未満の前記活性層の平均厚さとを有する、プロセス。
  2. 前記繊維構造は、1つ以上のポリマーを含む繊維を含む、請求項1に記載のプロセス。
  3. 前記1つ以上のポリマーは、少なくとも1つのポリエーテルスルホン、ポリスルホン、ポリイミド、PVdF、ポリプロピレン、ポリアミド、ポリアクリロニトリル、又はセルロース、或いはそれらの組合せから選択される、請求項2に記載のプロセス。
  4. 前記活性層は非支持型である、請求項1に記載のプロセス。
  5. 前記活性層は、相互にからまない対面する関係にある複数の異なった繊維層を含む、請求項1に記載のプロセス。
  6. 前記不織布はナノウェブであり、且つ、前記ナノウェブはナノ繊維を含む、請求項1に記載のプロセス。
  7. 前記ナノ繊維は連続である、請求項6に記載のプロセス。
  8. 前記膜の前記第1の表面は、前記液体流と接触している前記ナノウェブの第1の表面であり、且つ、前記膜は、前記ナノウェブの前記第1の表面に対抗する表面の前記ナノウェブに取り付けられる支持体層を更に含む、請求項6に記載のプロセス。
  9. 前記膜の前記第1の表面は、前記液体流と接触している前記不織布の表面である、請求項1に記載のプロセス。
  10. 前記液体流と接触している前記不織布の表面は、少なくとも部分的に融着している、請求項9に記載のプロセス。
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