JP2016508125A - ヒト成長ホルモンおよびアルブミンの融合、その製剤および使用 - Google Patents

ヒト成長ホルモンおよびアルブミンの融合、その製剤および使用 Download PDF

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Abstract

本発明は、成長ホルモン療法を必要としているヒト患者に対し、2週間超に亘って、医薬的に許容可能なキャリアおよび配列番号1に記載のアミノ酸配列をもった融合タンパク質を含有してなる有効量の組成物を定期的に投与することにより、前記ヒト患者を治療する方法を提供する。本発明はまた、成長ホルモン療法を必要としているヒト患者に対して、医薬的に許容可能なキャリアおよび配列番号1に記載のアミノ酸配列をもった融合タンパク質を含有してなる臨床的有効量の組成物を、臨床的に有効な用法において投与することによる方法であって、前記臨床的有効量および臨床的に有効な用法は一連の工程によって選択される方法を提供する。【選択図】なし

Description

関連技術の相互参照
この出願は、2012年12月12日に出願された合衆国仮出願番号61/736,267の利益を主張するものであり、その全体の内容を本明細書の一部として本願に援用する。
この出願の全体を通して、種々の刊行物がその著者および発行日によって参照される。これら刊行物の完全な引用は、特許請求の範囲の直前の明細書末尾に見ることができる。これら刊行物の開示を、本発明が属する技術をより完全に記載するために、本明細書の一部として本願に援用する。
[配列表]
本願は、MSウインドウズと適合性のあるオペレーティングシステムを備えたIBM−PCマシンフォーマットを用いて2012年12月11日に作成された、サイズ10.0キロバイトのファイル名「121212_2609_84467_Sequence_Listing_SVB.txt,」中にあるヌクレオチド配列および/またはアミノ酸配列を、本願の一部としてここに援用する。
発明の背景
成長ホルモン(GH)は、成長促進という主要な機能をもった脳下垂体ホルモンである。小児において、GHは肝臓、および骨端成長軟骨板を含む他の標的組織によって産生されるインスリン様成長因子Iの、内分泌産生およびパラ分泌産生を調節することにより線形成長を促進する(Emedecine 2012)。GHの非成長促進性の効果は、その代謝における役割に関する。GHが欠乏した小児および成人の置換療法のために用いられる組み換えヒトGH(rhGH)のような組み換えタンパク質は、医薬、特に内分泌実務の礎石になっている(Saenger 2009)。
成人成長ホルモン欠乏症(AGHD)の診断は、適切で臨床的な状況、徴候および症候、並びに生化学試験に基づいている。患者の大部分は、視床下部−下垂体領域への侵襲、即ち、外傷、腫瘍、浸潤性疾患、当該領域に対する手術または放射線照射の履歴を報告している。基質性の視床下部−下垂体疾患の患者は、複数の下垂体ホルモン欠乏を呈することが多い。成長ホルモン欠乏症(GHD)は突発性でもあり得るが、これは成人では非常にまれである。極く少数のGHD成人は小児GH欠乏症の病歴(小児発症)を有しており、これらは通常、GHDの構造的病変または遺伝的原因を有する個体である。
置換GH療法は、内分泌学者および患者の両方に十分に受け入れられている;しかし、毎日の注射の必要性、GH療法における現在の標準ケアは、処方された養生法に対する患者の服薬不遵守を屡々生じる(Rosenfeld and Bakker 2008)。これは、毎日のrhGH製品に匹敵し得る薬効および安全性プロファイルを維持しながら、頻度の少ない服用によって患者の遵守を改善させる長期作用型製剤の開発に駆り立てた(Osterberg and Blashke 2005)。実験動物またはヒトで試験された幾つかの長期作用型製剤には、GHマイクロスフェア、GHマクロライド微粒子、結晶性GH、ヒアルロン酸結合型GHおよびpegyl化型GHが含まれる。
生体適合性で且つ生分解性のポリ(ラクチド−co−グリコリド)マイクロスフィアに埋め込まれたhtGHの微小化粒子を含んでなるニュートロピンデポー(NUTROPIN DEPOT;商標)は、毎月1回の注射のために処方されたGH治療剤であった(NUTROPIN DEPOTTM Label, 2004)。それは、1999年12月にFDAの承認を受けたが、注射部位耐容性、製造コスト、および標準GH注射よりも低い効果に関する懸念の後、2004年に自発的に市場から撤収された(Genentech Press Release June 1, 2004; Genentech Press Release Dec. 23, 1999; Kober Letter July 28, 2000; Cazares-Delgadillo et al. 2011; Bossart 2005; Reiter et al. 2001; Brown 2005; Yang et al. 2010)。
ソマトロピン・バイオパートナーズ(Somatropin Biopartners)は、毎週1回の投与のためのrhGHの遅延放出型製剤である。ヨーロッパ委員会は、2013年8月に、ソマトロピン・バイオパートナーズのための市販認可を付与した(Somatropin Biopartners summary for the public, 2013)。
新規な長期作用型成長ホルモン製剤が必要とされている。
本発明は、成長ホルモン療法を必要としているヒト患者に対し、2週間超に亘って、医薬的に許容可能なキャリアおよび配列番号1に記載のアミノ酸配列をもった融合タンパク質を含有してなる有効量の組成物を定期的に投与することにより、前記ヒト患者を治療する方法を提供する。
本発明は更に、成長ホルモン療法を必要としているヒト患者に対して、医薬的に許容可能なキャリアおよび配列番号1に記載のアミノ酸配列をもった融合タンパク質を含有してなる臨床的有効量の組成物を、臨床的に有効な用法において投与することによる方法であって、前記臨床的有効量および臨床的に有効な用法は下記を含んでなる一連の工程:
i) 前記組成物を、初期投与量および初期用法で、前記ヒト患者に1回以上投与すること;
ii) 工程i)における投与に続き、前記ヒト患者におけるトラフIGF−Iレベルを決定すること;
iii) 工程ii)で決定された前記トラフIGF−Iレベルを、予め定められた目標トラフIGF−I範囲と比較し、工程ii)で決定されたトラフIGF−Iレベルが前記予め定められた目標トラフIGF−I範囲の外であれば、工程ii)で決定されたトラフIGF−Iレベルおよび前記予め定められた目標トラフIGF−I範囲に基づいて、調節された投与量および/または調節された用法を選択すること;
iv) 前記ヒト患者におけるトラフIGF−Iレベルが前記予め定められた目標トラフIGF−I範囲内であれば、前記初期投与量および前記初期用法で前記組成物を前記ヒト患者に投与し続け、また前記ヒト患者におけるトラフIGF−Iレベルが前記予め定められた目標トラフIGF−I範囲内でなければ、工程(iii)で選択された調節された投与量および/または調節された用法で前記組成物を前記ヒト患者に1回以上投与すること;
v) 工程(i)における投与に続き、工程(iii)において前記ヒト患者におけるトラフIGF−Iレベルが、予め定められた目標トラフIGF−I範囲の外であると決定されれば、前記調節された投与量および/または調節された用法が前記ヒト患者に投与された後に、前記ヒト患者のトラフIGF−Iレベルが前記予め定められた目標トラフIGF−I範囲内になるまで、工程(ii)から工程(iv)を反復すること;
によって選択され、ここで、
前記臨床的に有効な用法は、工程(i)の初期用法、または前記ヒト患者において前記予め定められた目標トラフIGF−I範囲内にあるトラフIGF−Iレベルを与える工程(iv)の調節された用法であり、また前記臨床的に有効な投与量は工程(i)の初期投与量、または前記ヒト患者において前記予め定められた目標トラフIGF−I範囲内にあるトラフIGF−Iレベルを与える工程(iv)の調節された投与量である方法を提供する。
本発明はまた、医薬的に許容可能なキャリアおよび配列番号1に記載のアミノ酸配列をもった融合タンパク質を含有してなる組成物であって、前記医薬的に許容可能なキャリアはトレハロース二水和物を含有してなる組成物を提供する。
実施例1の全体の研究スキーム。投与量滴定は、必要なときに、先の研究で決定されたIGF−Iレベルに基づいて、指示された点で行われた。 実施例4の全体の研究スキーム。
発明の詳細な説明
ここで用いるとき、別途述べない限り、以下の用語の各々は以下に記載の定義を有するものである。
ここで用いるとき、ある目的を達成するために有効な量における「有効な」とは、この開示の方法で使用したときに合理的な利益/リスク比と釣り合った、過度の有害な副作用(例えば毒性、刺激またはアレルギー反応)を伴うことなく、指示された治療的応答を生じるのに十分なある成分の量を意味する。例えば、成長ホルモンを必要としているヒト患者を治療するために有効な量である。特定の有効量は、ヒト患者の年齢および性別、治療される特定の条件、患者の身体状態、(もしあれば)エストロゲン療法のような併用療法の性質、および用いられる特別な製剤等の因子と共に変化するであろう。
ここで用いるとき、障害、状態または疾患を「治療する」とは、障害の進行を遅延、停止、阻害、または反転させること、および/または障害の症候を寛解、軽減、緩和、または除去することを意味するものである。従って、障害を治療するとは、障害の進行を反転させることを包含するものであり、障害それ自身をなくす点まで含むものである。ここで用いるとき、障害、状態、または疾患を「寛解させる」または「緩和する」とは、当該障害、状態、または疾患の徴候を軽減または低下させることを意味するものである。ここで用いる特定の実施形態において、治療するとは、ここに記載する主要なおよび/または副次的なエンドポイントを達成すること、および/またはヒト患者の健康に関連した生活の質を改善することを意味するものである。一実施例において、生活の質は、QoL−AGHDA評価から得たスコアによって示される。
成長ホルモン療法を必要としている患者に関して、「臨床的に有効な投与量」とは、臨床的に有効な用法で投与されたときに、成長ホルモンを必要としているヒト患者を治療するために有効な組成物の投与量を意味する。
成長ホルモン療法を必要としている患者に関して、「臨床的に有効な用法」とは、その用法に従って臨床的に有効な投与量の組成物を投与することが、成長ホルモンを必要としているヒト患者を治療するために有効であることを意味する。
「以前の、初期の、または調節された投与量」とは、行われている工程の直前の組成物の投与において、それに従って該組成物が投与された投与量を意味する。
「以前の、初期の、または調節された用法」とは、行われている工程の直前の組成物の投与において、それに従って該組成物が投与された用法を意味する。
個々の測定値(身長、身長発育速度、IGF−IレベルおよびIGFBP−3レベルを含むが、これらに限定されない)は、標準偏差スコア(SDS)単位で表されることが多く、これは個々の測定値が、集団(年齢および/または性別によって正規化および限定されることが多い)の標準偏差の何倍だけ集団平均から異なるかを示している。例えば、SDSが0であることは、測定値が正確に関連集団の平均であることを示す一方、SDSが−1.5であることは、測定値が関連集団の平均よりも1.5×標準偏差だけ下にあることを意味する。
インスリン様成長因子I(IGF−I)は、成長ホルモンの成長生成効果を媒介するホルモンである。成長ホルモンに比較して、IGF−Iは最小の日中変動を有し、従って、それが測定される日時に対して感受性が低い(Federico et al. 2006)。個々人において、IGF−I血清濃度のより長期間の変化は、年齢、性別、他のホルモンおよび栄養素を含む多くの因子に依存するものであり、濃度は思春期まで上昇し、次いで定常的に減少する(Hilding et al. 1999, Bedogni et al. 2012)。
与えられた時点におけるヒト患者の「IGF−Iレベル」は、当該特定の時点における当該ヒト患者で測定されたIGF−Iの血清濃度であり、当該日時について当該患者における血清IGF−I濃度を表す。ヒト患者においてIGF−Iレベルのようなレベルを「決定する」とは、前記ヒト患者から血清サンプルのようなサンプルを入手すること、当該技術で既知の方法により、決定されている該サンプル中の前記物質の濃度を測定すること、および必要であれば、測定された濃度を正規化して決定されたレベルを生じることを含んでいる。幾つかの実施形態において、該サンプルは血清サンプルである。幾つかの実施形態において、サンプル中の濃度は化学発光免疫アッセイ、放射免疫アッセイ、電気化学発光アッセイ、免疫放射アッセイ、自動免疫アッセイプラットフォーム、または液体クロマトグラフィー/質量スペクトロメトリーにより決定される。
「IGF−I・SDS」は、年齢および/または性別を調節した標準偏差スコアとして表されるIGF−Iレベルを意味する。「正常なIGF−I範囲」とは、当該技術では一般に−2.0SDS〜+2.0SDSと考えられているが、一定の環境下では、当業者は該範囲を−1.5SDS〜+2.0SDSに引き締め、係る緊縮化した範囲を、ここに開示した方法のための正常なIGF−I範囲として使用することを選択する可能性がある。「正常なIGF−Iレベル」とは、正常な範囲におけるIGF−Iレベルである。
抗体特異性、サンプル製剤、校正における差、および他の差に起因して、該IGF−Iアッセイ内および該アッセイ間に潜在的な変動が存在する(Bystrom et al. 2012; Clemmons 2011)。加えて、IGF−Iレベルは栄養状態を含む多数の因子に依存するので、一地方の限局的な参照集団が望ましいことが多い(Shalet et al. 1998; Leite et al. 2011)。しかし、従来技術において既知の範囲の中から何れのIGF−I参照範囲が選択されるかとは無関係に、集団についておよび全体の解析について同じIGF−I参照範囲およびIGF−Iアッセイが使用される限り、参照範囲間での相違は相殺されるであろう(Clemmons 2011)。特定の年齢および/または性別のヒト患者についての正常なIGF−I範囲は、先行技術において表にされたIGF−Iデータから計算することができる。このようなデータの例には下記のものが含まれるが、これらの全体を本明細書の一部として援用する;Loefqvist et al. 2001、Hilding et al. 1999、Bedogni et al. 2012、 Leite et al. 2011、Bystrom et al. 2012、Brabant et al. 2003、Fisher 2007、および Quest Diagnostics Nichols Institute 2012:これらは単なる例に過ぎず、如何なる意味でも、幸寿具の請求範囲に記載した実施形態において使用できるIGF−I参照データを限定するものではなく、そのように解釈されるべきではない。
結合因子による安定化に起因して、IGF−I濃度は徐々に変化し、これは成長ホルモン産生における毎日の変動を抑える(Federico et al. 2006)。しかしながら、成長ホルモン、組換え成長ホルモンまたは成長ホルモン類似体の、1日以上よりも長い周期的間隔での投与は、一時的にIGF−Iレベルの増大を生じた後、次の成長ホルモン組換え成長ホルモンまたは成長ホルモン類似体の投与まで減少する。
この周期的な置換ホルモン依存性変動に関して、「トラフIGF−Iレベル」とは、該周期的変動においてヒト患者におけるIGF−Iレベルが最小値またはその近傍にあると予測される時点での、ヒト患者におけるIGF−Iレベルを意味する。安定化された治療ルーチンが樹立されたら、該トラフIGF−Iレベルは、一つの投与と次の投与の間では一定のまま残ると思われる。一つの実施形態において、該トラフIGF−Iレベルは、置換ホルモンの引き続き行われる周期的投与の直前に決定される。加えて、「トラフIGF−I範囲」とは、トラフIGF−Iレベルの範囲を意味する。
この置換ホルモン依存性変動に関して、「IGF−I・Cmax」とは、該周期的変動においてヒト患者におけるIGF−Iレベルが最大値またはその近傍にあると予測される時点での、ヒト患者におけるIGF−Iレベルを意味する。一つの実施形態において、該IGF−I・Cmaxは、置換ホルモンの周期的投与に続いて、24時間または48時間のような設定された間隔で決定される。
「予め定められた目標トラフIGF−I範囲」とは、有効な成長ホルモン置換療法のための臨床的に望ましいトラフIGF−Iの範囲を意味する。この予め定められた目標トラフIGF−I範囲は、以前のrhGH療法からもたらされる安定化されたIGF−Iレベルから決定することができる。予め定められた目標トラフIGF−I範囲は、当該技術において既知の方法によっても決定することができる。本発明の一実施形態において、該予め定められたトラフIGF−I範囲は正常なIGF−I範囲である。
患者の「肥満度指数」(BMI)とは、患者の体重(キログラム)を患者の身長(メータ)の2乗で除したものを意味する。
患者の「身長発育速度」とは、患者が成長する速度を意味し、典型的にはcm/年で表される。身長発育速度は、二つの別々の測定間での患者の身長の差を測定間の時間で除したものとして決定される。身長発育速度はまた、年齢および/または性別で調節されたSDSとしても表すことができる(Rikken and Wit 1992, Tanner and Whitehouse 1976, Bakker et al. 2008)。
「PedsQLTM 4.0ジェネリックコアスケールズTM」は、健康な小児、急性および慢性の健康状態をもった小児、種々の疾患領域における健康関連のQoL、並びに介入による一般的な健康の質の改善を評価するために使用される。年齢特異的な親−代理人報告バージョン(age-specific parent-proxy report version)は、小児(8〜12歳)、若年小児(5〜7歳)、および幼児(2〜4歳)について入手可能である。質問は、小児の健康、活動、感覚、他人との付き合い、および学校に関する問題に関して照会するものである。合計スケールスコアのための23の項目が存在する:身体的健康サマリースコアのための8項目;および精神的健康サマリーのための15項目である(Hullman et al, 2011)。
「医薬的に許容可能なキャリア」とは、合理的な利益/リスク比と釣り合って、過度に有害な副作用(例えば毒性、刺激、およびアレルギー反応)を伴うことなく、ヒトについて使用するために適したキャリアまたは賦形剤を言う。それは、本発明の組成物を患者に送達するための、医薬的に許容可能な溶媒、懸濁剤または担体であることができる。該キャリアは液体または固体であってよく、計画された投与方法を念頭において選択される。一実施形態において、該医薬的に許容可能なキャリアはトレハロース二水和物、マンニトール、ポリソルビン酸80、および/またはリン酸ナトリウムである。
ここに開示した何れかの範囲は、該範囲内にある全ての100分の1、10分の1、および整数単位量が、本発明の一部として特に開示されることを意味する。従って、例えば0.01mg〜50mgは、0.02、0.03…0.09;0.1、0.2…0.9;および1、2…49mg単位量が、本発明の実施形態として含まれることを意味する。
<略語のリスト>
ここで使用するとき、下記の略語は、この開示の全体を通して以下に記載の意味を有する。
Figure 2016508125
Figure 2016508125
Figure 2016508125
Figure 2016508125
本発明は、成長ホルモン療法を必要としているヒト患者に対し、2週間超に亘って、医薬的に許容可能なキャリアおよび配列番号1に記載のアミノ酸配列をもった融合タンパク質を含有してなる有効量の組成物を定期的に投与することにより、前記ヒト患者を治療する方法を提供する。
一実施形態において、本発明は更に、前記ヒト患者に対して2週間超に亘って、2週間毎に1回〜4回、医薬的に許容可能なキャリアおよび配列番号1に記載のアミノ酸配列をもった融合タンパク質を含有してなる有効量の組成物を定期的に投与することを含んでいる。
一実施形態において、前記組成物は週1回投与される。
一実施形態において、前記組成物は週2回投与される。
一実施形態において、前記組成物は2週毎に1回投与される。
一実施形態において、前記患者は23歳以上である。
一実施形態において、前記有効量の組成物は、1〜200mg/週の融合タンパク質である。
一実施形態において、前記有効量の組成物は、1〜100mg/週の融合タンパク質である。
一実施形態において、23〜25歳の男性患者についての前記有効量は15〜45mg/週であり、25〜30歳の男性患者についての前記有効量は10〜20mg/週であり、30〜60歳の男性患者についての前記有効量は5〜15mg/週であり、60歳以上の男性患者についての前記有効量は1〜10mg/週である。
一実施形態において、現在エストロゲン療法を受けていない23〜25歳の女性患者についての前記有効量は20〜60mg/週であり、現在エストロゲン療法を受けていない25〜30歳の女性患者についての前記有効量は10〜30mg/週であり、現在エストロゲン療法を受けていない30〜60歳の女性患者についての前記有効量は5〜25mg/週であり、現在エストロゲン療法を受けていない60歳以上の女性患者についての前記有効量は1〜10mg/週である。
一実施形態において、現在エストロゲン療法を受けている23〜25歳の女性患者についての前記有効量は25〜60mg/週であり、現在エストロゲン療法を受けている25〜60歳の女性患者についての前記有効量は10〜30mg/週であり、現在エストロゲン療法を受けている60歳以上の女性患者についての前記有効量は1〜15mg/週である。
一実施形態において、前記ヒト患者は思春期にあり、骨端線が閉じており、23歳よりも若い。
一実施形態において、思春期にあり、骨端線が閉じており、23歳よりも若い男性患者については、前記有効量は15〜45mg/週である。
一実施形態において、現在エストロゲン療法を受けておらず、思春期にあり、骨端線が閉じており、23歳よりも若い女性患者についての前記有効量は、20〜60mg/週である。
一実施形態において、現在エストロゲン療法を受けていて、思春期にあり、骨端線が閉じており、23歳よりも若い女性患者についての前記有効量は、25〜60mg/週である。
一実施形態において、前記有効量の組成物は0.015〜3mg/kg/週の融合タンパク質である。
一実施形態において、前記患者は男性である。
一実施形態において、前記患者は現在エストロゲン療法を受けていない女性である。
一実施形態において、前記患者は現在エストロゲン療法を受けている女性である。
一実施形態において、前記有効量の組成物は0.015〜0.554mg/kg/週の融合タンパク質である。
一実施形態において、前記有効量の組成物は0.554mg/kg/週の融合タンパク質である。
一実施形態において、前記有効量の組成物は0.924mg/kg/週の融合タンパク質である。
一実施形態において、前記有効量の組成物は1.2mg/kg/週の融合タンパク質である。
一実施形態において、前記有効量の組成物は1.2〜3.0mg/kg/週の融合タンパク質である。
一実施形態において、前記有効量の組成物は0.554〜3.0mg/kg/週の融合タンパク質である。
一実施形態において、前記有効量の組成物は0.554〜1.2mg/kg/週の融合タンパク質である。
一実施形態において、前記有効量の組成物は0.554〜0.924mg/kg/週の融合タンパク質である。
一実施形態において、前記有効量の組成物は0.924〜3.0mg/kg/週の融合タンパク質である。
一実施形態において、前記有効量の組成物は0.924〜1.2mg/kg/週の融合タンパク質である。
一実施形態において、前記ヒト患者は思春期にあり、骨端線が閉じており、23歳よりも若い。
一実施形態において、思春期にあり、骨端線が閉じており、23歳よりも若い男性患者について、前記有効量は15〜45mg/週である。
一実施形態において、現在エストロゲン療法を受けておらず、思春期にあり、骨端線が閉じており、23歳よりも若い女性患者についての前記有効量は、20〜60mg/週である。
一実施形態において、現在エストロゲン療法を受けており、思春期にあり、骨端線が閉じており、23歳よりも若い女性患者についての前記有効量は、25〜60mg/週である
一実施形態において、前記ヒト患者は未だ思春期に達していない。
一実施形態において、前記有効量の組成物は前記ヒト患者において、IGF−Iレベルに基づく滴定によって決定される。
一実施形態において、前記滴定は下記の工程:
i) 前記組成物を、初期投与量および初期用法で、前記ヒト患者に1回以上投与すること;
ii) 工程i)における投与に続き、前記ヒト患者におけるトラフIGF−Iレベルを決定すること;
iii) 工程ii)で決定された前記トラフIGF−Iレベルを、予め定められた目標トラフIGF−I範囲と比較し、工程ii)で決定されたトラフIGF−Iレベルが前記予め定められた目標トラフIGF−I範囲の外であれば、工程ii)で決定されたトラフIGF−Iレベルおよび前記予め定められた目標トラフIGF−I範囲に基づいて、調節された投与量および/または調節された用法を選択すること;
iv) 前記ヒト患者におけるトラフIGF−Iレベルが前記予め定められた目標トラフIGF−I範囲内であれば、前記初期投与量および前記初期用法で前記組成物を前記ヒト患者に投与し続け、また前記ヒト患者におけるトラフIGF−Iレベルが前記予め定められた目標トラフIGF−I範囲内でなければ、工程(iii)で選択された調節された投与量および/または調節された方法で前記組成物を前記ヒト患者に1回以上投与すること;
v) 工程(i)における投与に続き、工程(iii)において、前記ヒト患者におけるトラフIGF−Iレベルが予め定められた目標トラフIGF−I範囲の外であると決定されれば、前記調節された投与量および/または調節された用法が前記ヒト患者に投与される後に、前記ヒト患者のトラフIGF−Iレベルが前記予め定められたトラフIGF−Iレベルが前記予め定められた目標トラフIGF−I範囲内になるまで、工程(ii)から工程(iv)を反復すること;
を含んでおり、ここで、
前記有効な投与量は工程(i)の初期投与量、または前記ヒト患者において前記予め定められた目標トラフIGF−I範囲内にあるトラフIGF−Iレベルを与える工程(iv)の調節された投与量である。
一実施形態において、当該方法は更に、投与量および用法の安全性試験を含んでなり、前記投与量および用法の安全性試験は下記の工程:
(I) 前記ヒト患者におけるIGF−I・Cmaxを決定すること;
(II) 工程(I)で決定されたIGF−I・Cmaxを安全性Cmax限界と比較し、工程(I)で決定されたIGF−I・Cmaxが前記安全性Cmax限界よりも大きければ、前記初期有効量よりも低い調節された有効量を選択すること;
(III) 前記ヒト患者におけるIGF−I・Cmaxが前記安全性Cmax限界未満であれば、前記初期有効量で前記組成物を前記ヒト患者に投与し続け、また前記ヒト患者におけるIGF−I・Cmaxが前記安全性Cmax限界よりも高ければ、工程(II)で選択された調節された有効量で前記組成物を前記ヒト患者に投与すること。
一実施形態において、前記投与量および用法の安全性試験は、前記組成物のより高い投与量および/またはより頻繁な投与をもたらす何らかの調節の後に、設定された時間間隔で行われる。
一実施形態において、前記設定された時間間隔は2〜4週間である。
一実施形態において、前記安全性Cmax限界は正常なIGF−I範囲の上限である。
一実施形態において、前記安全性Cmax限界は2.0SDSである。
一実施形態において、前記治療は、前記組成物の初期投与の3週以上後に、前記ヒト患者において、該組成物の初期投与の直前の前記ヒト患者におけるIGF−Iレベルよりも高いIGF−I・Cmaxおよび/またはトラフIGF−Iレベルを達成することである。
一実施形態において、前記治療は、前記組成物の初期投与の3週以上後に、前記ヒト患者において、該組成物の初期投与の直前の前記ヒト患者におけるIGF−Iレベルよりも0.1〜15SDSだけ高いIGF−I・Cmaxおよび/またはトラフIGF−Iレベルを達成することである。
一実施形態において、前記治療は、前記組成物の初期投与の3週以上後に、前記ヒト患者において、該組成物の初期投与の直前の前記ヒト患者におけるIGF−Iレベルよりも0.1〜3、0.1〜5、0.1〜7、または0.1〜10SDSだけ高いIGF−I・Cmaxおよび/またはトラフIGF−Iレベルを達成することである。
一実施形態において、前記治療は、前記組成物の初期投与の12週以上後に、前記ヒト患者において、該組成物の初期投与の直前の前記ヒト患者におけるIGF−Iレベルよりも高いIGF−I・Cmaxおよび/またはトラフIGF−Iレベルを達成することである。
一実施形態において、前記治療は、前記組成物の初期投与の12週以上後に、前記ヒト患者において、該組成物の初期投与の直前の前記ヒト患者におけるIGF−Iレベルよりも0.1〜15SDSだけ高いIGF−I・Cmaxおよび/またはトラフIGF−Iレベルを達成することである。
一実施形態において、前記治療は、前記組成物の初期投与の12週以上後に、前記ヒト患者において、該組成物の初期投与の直前の前記ヒト患者におけるIGF−Iレベルよりも0.1〜3、0.1〜5、0.1〜7、または0.1〜10SDSだけ高いIGF−I・Cmaxおよび/またはトラフIGF−Iレベルを達成することである。
一実施形態において、前記治療は、前記組成物の初期投与の12週以内に、前記ヒト患者において、該組成物の初期投与の直前の前記ヒト患者におけるIGF−Iレベルよりも高いIGF−I・Cmaxおよび/またはトラフIGF−Iレベルを達成することである。
一実施形態において、前記治療は、前記組成物の初期投与後の12週以内に、前記ヒト患者において、該組成物の初期投与の直前の前記ヒト患者におけるIGF−Iレベルよりも0.1〜15SDSだけ高いIGF−I・Cmaxおよび/またはトラフIGF−Iレベルを達成することである。
一実施形態において、前記治療は、前記組成物の初期投与後の12週以内に、前記ヒト患者において、該組成物の初期投与の直前の前記ヒト患者におけるIGF−Iレベルよりも0.1〜3、0.1〜5、0.1〜7、または0.1〜10SDSだけ高いIGF−I・Cmaxおよび/またはトラフIGF−Iレベルを達成することである。
一実施形態において、前記IGF−I・Cmaxは前記組成物の投与後に24〜120時間測定される。
一実施形態において、前記IGF−I・Cmaxは前記組成物の投与後に24〜96時間測定される。
一実施形態において、前記IGF−I・Cmaxは前記組成物の投与後に24〜48時間測定される。
一実施形態において、前記治療は、前記組成物の初期投与の12週以上後に、前記ヒト患者において、該組成物の初期投与の直前の前記ヒト患者におけるIGFBP−3レベルよりも高いIGFBP−3レベルを達成することである。
一実施形態において、前記治療は、前記組成物の初期投与の12週以上後に、前記ヒト患者におおいて、該組成物の初期投与の直前の前記ヒト患者におけるIGFBP−3レベルよりも0.1〜15SDSだけ高いIGFBP−3レベルを達成することである。
一実施形態において、前記治療は、前記組成物の初期投与の12週以上後に、前記ヒト患者において、該組成物の初期投与の直前の前記ヒト患者におけるIGFBP−3レベルよりも0.1〜15SDSだけ高いIGFBP−3レベルを達成することである。
一実施形態において、前記治療は、前記組成物の初期投与の12週以上後に、前記ヒト患者において、該組成物の初期投与の直前の前記ヒト患者におけるIGFBP−3レベルよりも0.1〜3、0.1〜5、0.1〜7、または0.1〜10SDSだけ高いIGFBP−3レベルを達成することである。
一実施形態において、前記治療は、前記組成物の初期投与の3週以上後に、前記ヒト患者において、該組成物の初期投与の直前の前記ヒト患者におけるIGFBP−3レベルよりも高いIGFBP−3レベルを達成することである。
一実施形態において、前記治療は、前記組成物の初期投与の3週以上後に、前記ヒト患者において、該組成物の初期投与の直前の前記ヒト患者におけるIGFBP−3レベルよりも0.1〜15SDSだけ高いIGFBP−3レベルを達成することである。
一実施形態において、前記治療は、前記組成物の初期投与の3週以上後に、前記ヒト患者において、該組成物の初期投与の直前の前記ヒト患者におけるIGFBP−3レベルよりも0.1〜15SDSだけ高いIGFBP−3レベルを達成することである。
一実施形態において、前記治療は、前記組成物の初期投与の3週以上後に、前記ヒト患者において、該組成物の初期投与の直前の前記ヒト患者におけるIGFBP−3レベルよりも0.1〜3、0.1〜5、0.1〜7、または0.1〜10SDSだけ高いIGFBP−3レベルを達成することである。
一実施形態において、前記治療は、前記組成物の初期投与後の12週以内に、前記ヒト患者において、該組成物の初期投与の直前の前記ヒト患者におけるIGFBP−3レベルよりも高いIGFBP−3レベルを達成することである。
一実施形態において、前記治療は、前記組成物の初期投与後の12週以内に、前記ヒト患者において、該組成物の初期投与の直前の前記ヒト患者におけるIGFBP−3レベルよりも0.1〜15SDSだけ高いIGFBP−3レベルを達成することである。
一実施形態において、前記治療は、前記組成物の初期投与後の12週以内に、前記ヒト患者において、該組成物の初期投与の直前の前記ヒト患者におけるIGFBP−3レベルよりも0.1〜3、0.1〜5、0.1〜7、または0.1〜10SDSだけ高いIGFBP−3レベルを達成することである。
一実施形態において、前記治療するとは、前記ヒト患者の脂質プロファイルを改善することである。
一実施形態において、前記治療するとは、前記組成物の初期投与の26週以上後に、前記ヒト患者の脂質プロファイルを改善することである。
一実施形態において、前記治療するとは、前記組成物の初期投与の52週以上後に、前記ヒト患者の脂質プロファイルを改善することである。
一実施形態において、前記脂質プロファイルを改善するとは、総コレステロールを低減させることである。一実施形態において、前記脂質プロファイルを改善するとは、低密度リポタンパク質コレステロールを低減させることである。一実施形態において、前記脂質プロファイルを改善するとは、高密度リポタンパク質コレステロールを増加させることである。一実施形態において、前記脂質プロファイルを改善するとは、低密度リポタンパク質コレステロールに対する高密度リポタンパク質コレステロールの比を増大させることである。一実施形態において、前記脂質プロファイルを改善するとは、トリグリセリドを低減させることである。一実施形態において、前記脂質プロファイルを改善するとは、アポリポタンパク質Bを低減させることである。
一実施形態において、前記治療するとは、前記ヒト患者におけるトラフIGF−Iレベルを、正常な範囲および/または予め定められた目標トラフIGF−I範囲内に維持することである。
一実施形態において、前記治療するとは、前記ヒト患者の身体組成を改善することである。
一実施形態において、前記身体組成を改善するとは、前記患者のBMIを低下させることである。一実施形態において、前記身体組成を改善するとは、前記患者のBMIを上昇させることである。一実施形態において、前記身体粗製を改善するとは、前記患者の除脂肪体重を増加させることである。一実施形態において、前記身体組成を改善させるとは、前記患者の骨格筋を増加させることである。一実施形態において、前記身体組成を改善するとは、前記患者の体脂肪量を減少させることである。一実施形態において、前記身体組成を改善するとは、前記患者の内臓脂肪量を減少させることである。一実施形態において、前記身体組成を改善するとは、前記患者の腹部脂肪量(abdominal fat mass)を減少させることである。一実施形態において、前記身体組成を改善するとは、前記患者の細胞外水を増加させることである。一実施形態において、前記身体組成を改善するとは、前記患者の血漿容積を増加させることである。
一実施形態において、前記治療するとは、前記患者の骨ミネラル密度を増加させることである。
一実施形態において、前記治療するとは、前記患者の骨再構築を増加させることである。
一実施形態において、前記治療するとは、前記患者の筋肉強度を増大させることである。
一実施形態において、前記治療するとは、前記患者の筋肉断面積を増大させることである。
一実施形態において、前記治療するとは、前記患者の運動パフォーマンスを改善することである。
一実施形態において、前記運動パフォーマンスを改善するとは、前記患者の疲れ易さを減少させることである。
一実施形態において、前記運動パフォーマンスを改善するとは、前記患者の運動能力を増大させることである。
一実施形態において、前記治療するとは、前記患者の心臓血管系の健康を改善することである。
一実施形態において、前記心臓血管系の健康を改善するとは、前記患者のアテローム硬化症のリスクを低減することである。一実施形態において、前記心臓血管系の健康を改善するとは、前記患者の脳血管疾患のリスクを減少させることである。一実施形態において、前記心臓血管系の健康を改善するとは、前記患者の左心室重量を増大させることである。一実施形態において、前記心臓血管系の健康を改善するとは、前記患者の左心室容積を増大させることである。一実施形態において、前記心臓血管系の健康を改善するとは、前記患者の収縮機能を増大させることである。一実施形態において、前記心臓血管系の健康を改善するとは、前記患者の1回拍出量を増大させることである。一実施形態において、前記心臓血管系の健康を改善するとは、前記患者の心拍出量を増大させることである。一実施形態において、前記心臓血管系の健康を改善するとは、前記患者の抹消血管抵抗を減少させることである。一実施形態において、前記心臓血管系の健康を改善するとは、前記患者の心拍出量を増大させることである。一実施形態において、前記心臓血管系の健康を改善するとは、心室壁厚を増大させることである。一実施形態において、前記心臓血管系の健康を改善するとは、心筋繊維含量を増大させることである。一実施形態において、前記心臓血管系の健康を改善するとは、心臓の駆出率を増大させることである。一実施形態において、前記心臓血管系の健康を改善するとは、心臓の駆出率を増大させることである。一実施形態において、前記心臓血管系の健康を改善するとは、心係数を増大させることである。
一実施形態において、前記治療するとは、前記患者の代謝を改善することである。一実施形態において、前記代謝を改善するとは、前記患者の安静時エネルギー消費量を増大させることである。一実施形態において、前記代謝を改善するとは、前記患者のタンパク質合成を増大させることである。一実施形態において、前記代謝を改善するとは、前記患者のタンパク質流動を増大させることである。一実施形態において、前記代謝を改善するとは、前記患者のタンパク質酸化を増大させることである。
一実施形態において、前記治療するとは、前記患者の身長発育速度を増加させることである。
一実施形態において、前記治療するとは、前記患者のHV−SDSを増加させることである。
一実施形態において、前記治療するとは、前記患者の予測成人身長を増大させることである。
一実施形態において、前記患者の予測成人身長は、ベイリー・ピノー(Bayley-Pinneau)の方法に基づいている。
一実施形態において、前記治療するとは、暦年齢に対する骨年齢の比(骨年齢/暦年齢)を増大させることである。
一実施形態において、前記治療するとは、患者の生活の質を改善することである。一実施形態において、前記治療するとは、QoL−AGHDA評価によって測定される患者の生活の質を改善することである。一実施形態において、前記治療するとは、PedsQL(商標)4.0ジェネリックコアスケール(Generic Core Scales)(商標)により測定される患者の生活の質を改善することである。
一実施形態において、前記組成物は非経口投与のため処方される。
一実施形態において、前記組成物は皮下注射により投与される。
一実施形態において、前記組成物は凍結乾燥ケーキの形態である。
一実施形態において、前記組成物は前記ヒト患者自身によって投与される。
一実施形態において、前記ヒト患者は−2.0以下の身長SDSを有している。一実施形態において、前記ヒト患者は−1.0以下のIGF-I・SDSを有している。一実施形態において、前記ヒト患者は−1.0以下の身長発育速度SDSを有している。一実施形態において、前記ヒト患者は、GH吸入誘発試験によって確認されたHGの診断を有する。一実施形態において、前記ヒト患者は、少なくとも2回のGH吸入誘発試験によって確認されたGHの診断を有する。
一実施形態において、前記ヒト患者は副腎、甲状腺および/または生殖腺ホルモン置換剤の安定な投与量を受けている。一実施形態において、前記患者のBMIは19〜35kg/mの間である。一実施形態において、前記患者は活性な悪性腫瘍を有しない。一実施形態において、前記患者は腫瘍安定性についてスクリーニングされている。一実施形態において、前記腫瘍安定性についてのスクリーニングは、MRIおよび/またはCTデータを使用するものである。一実施形態において、前記ヒト患者は、前記製剤の成分であるrhGH、HAS、酵母由来生成物、および/または他の成分に対するアレルギーまたは過敏症は知られていない。
一実施形態において、前記ヒト患者は、6月以内の大きなな外傷または手術を受けておらず、また全身抗体治療を必要とする4週間以内の急性感染、6月以内の重篤な病気に罹っていない。一実施形態において、前記ヒト患者は、GH治療に関連した増大した頭蓋内圧の病歴および/または鬱血乳頭を含む増大した頭蓋内圧の徴候を有していない。一実施形態において、前記ヒト患者は正常な心電図を有している。一実施形態において、前記ヒト患者は収縮期90〜139mmHgおよび拡張期45〜89mmHgの範囲内の血圧を有している。一実施形態において、前記患者は正常レベルのアラニン・アミノトランスフェラーゼ、γグルタミル・トランスペプチダーゼ、および/または総ビリルビンを有している。一実施形態において、前記患者はHIV、B型肝炎および/またはC型肝炎を有していない。一実施形態において、前記患者は減量剤または食欲抑制剤を使用していない。一実施形態において、前記患者は持続または反復する片頭痛、浮腫、関節痛(骨関節炎によるものでない)、筋肉痛、手根管症候群、感覚異常、および/または他の神経圧迫徴候を有していない。一実施形態において、前記患者は糖尿病または空腹時血糖障害を有していない。一実施形態において、前記患者は妊娠または授乳していない。一実施形態において、前記患者は増殖性網膜症または重篤な非増殖性網膜症を有していない。一実施形態において、前記患者は、ホルモン欠乏症を伴った患者の治療として使用される生理学的維持服用量を除き、同化促進ステロイドまたは副腎皮質ステロイドを使用していない。
一実施形態において、前記ヒト患者は次の一以上を患っている:末端肥大症、成長障害、成長障害および内因性成長ホルモン置換、成長ホルモン欠乏症、小児成長ホルモン欠乏症、成人成長ホルモン欠乏症、突発性成長ホルモン欠乏性成長遅延、突発性低身長、SHOX遺伝子欠乏、胎内発育遅延児として出生、プラダー・ウィリー症候群、成長欠乏症、慢性腎不全を伴う成長障害、骨粗鬆症、閉経後骨粗鬆症、骨減少症、火傷、破骨細胞生成、悪液質、癌悪液質、小人症、代謝障害、肥満、腎不全、ターナー症候群(小児および成人)、線維筋痛、骨折治療、虚弱(frailty)、AIDS消耗、筋消耗、低身長、女性不妊症、または脂肪異栄養症のための治療の結果。
一実施形態において、治療とは、次の一以上を予防し、寛解しまたは治癒することである:末端肥大症、成長障害、成長障害および内因性成長ホルモン置換、成長ホルモン欠乏症、小児成長ホルモン欠乏症、成人成長ホルモン欠乏症、突発性成長ホルモン欠乏性成長遅延、突発性低身長、SHOX遺伝子欠乏、胎内発育遅延児として出生、プラダー・ウィリー症候群、成長欠乏症、慢性腎不全を伴う成長障害、骨粗鬆症、閉経後骨粗鬆症、骨減少症、火傷、破骨細胞生成、悪液質、癌悪液質、小人症、代謝障害、肥満、腎不全、ターナー症候群(小児および成人)、線維筋痛、骨折治療、虚弱(frailty)、AIDS消耗、筋消耗、低身長、女性不妊症、または脂肪異栄養症のための治療の結果。
本発明はまた、成長ホルモン療法を必要としているヒト患者に対して、臨床的に有効な用法で、医薬的に許容可能なキャリア、および配列番号1に記載のアミノ酸配列をもった融合タンパク質を含有してなる組成物の臨床的に有効な投与量を投与することにり、前記ヒト患者を治療する方法であって、前記臨床的に有効な投与量および臨床的に有効な用法は、
(i) 前記組成物を前記ヒト患者に対して、初期投与量および初期用法で1回以上投与する工程と;
(ii) 前記工程(i)での投与に続いて、前記ヒト患者におけるトラフIGF−1レベルを決定する工程と;
(iii) 前記工程(ii)で決定されたトラフIGF−Iレベルを、予め決定された目標トラフIGF−I範囲と比較して、もし工程(ii)で決定された前記IGF−Iレベルが前記トラフIGF−I範囲の外であれば、工程(ii)で決定されたトラフIGF−Iレベルおよび前記予め決定された目標トラフIGF−I範囲に基づいて、調節された投与量および/または調節された用法を選択する工程と;
(iv) 前記ヒト患者における前記トラフIGF−Iレベルが前記予め定められたトラフIGF−I範囲内であれば、前記ヒト患者に対して、前記組成物を前記初期投与量および前記初期用法で投与し続け、また前記ヒト患者における前記トラフIGF−Iレベルが前記予め定められたトラフIGF−I範囲内でなければ、前記ヒト患者に対して、前記組成物を、工程(iii)で選択された前記調節された投与量および/または調節された用法で1回以上投与する工程と;
(v)前記工程(i)での投与後の前記ヒト患者におけるトラフIGF−Iレベルが、前記工程(iii)において、前記予め定められたトラフIGF−I範囲外であると決定されれば、前記調節された投与量および/または調節された用法で前記ヒト患者に投与された後に、前記ヒト患者のトラフIGF−Iレベルが前記予め定められた目標トラフIGF−I範囲内になるまで、工程(ii)〜工程(iv)を繰り返す工程
を含んでなる一連の工程により選択され、
ここで、前記臨床的に有効な用法は、前記予め定められたトラフIGF−I範囲内にある、前記ヒト患者におけるトラフIGF−Iレベルを与える工程(i)の初期用法または工程(iv)の調節された用法であり、また前記臨床的に有効な投与量は、前記予め定められたトラフIGF−I範囲内にある、前記ヒト患者におけるトラフIGF−Iレベルを与える工程(i)の初期投与量または工程(iv)の調節された投与量である方法を提供する。
一実施形態において、前記決定する工程(ii)は、直前の工程(i)または(iv)における前記組成物の少なくとも3回の投与に続いて行われる。
一実施形態において、工程(ii)〜(iv)または工程(ii)〜(v)は、前記最初の初期投与量の投与後3,6,9または12週について、3週間ごとに定期的に行われる。
一実施形態において、当該方法は更に、定期的な投与量および用法の調節を含んでおり、該周期的な投与量および用法の調節は下記の工程を含んでいる:
(a) 前記ヒト患者における前記トラフIGF−Iレベルを決定する工程と;
(b) 工程(a)で決定された前記IGF−Iレベルを予め定められたトラフIGF−I範囲と比較して、もし工程(a)で決定された前記IGF−Iレベルが前記トラフIGF−I範囲の外であれば、工程(a)で決定されたトラフIGF−Iレベルおよび前記予め決定された目標トラフIGF−I範囲に基づいて、調節された投与量および/または調節された用法を選択する工程と;
(c) 前記ヒト患者における前記トラフIGF−Iレベルが前記予め定められたトラフIGF−I範囲内であれば、前記ヒト患者に対して、前記組成物を前記初期投与量および前記初期用法で投与し続け、また前記ヒト患者における前記トラフIGF−Iレベルが前記予め定められたトラフIGF−I範囲内でなければ、前記ヒト患者に対して、前記組成物を、工程(b)で選択された前記調節された投与量および/または調節された用法で1回以上投与する工程。
一実施形態において、前記定期的な投与量および用法の調節は、前記ヒト患者がホルモン療法を必要としている時間の少なくとも一部の間で、1,2,4,6または12月毎に行われる。
一実施形態において、前記方法は更に、もし前記ヒト患者におけるトラフIGF−Iレベルが予め定められた目標トラフIGF−I範囲未満であるならば、前記投与量および用法を調節する際に、前記トラフIGF−Iレベルをもたらした前記初期投与量または調節された投与量を超える調節された投与量を選択すること、また、もし前記ヒト患者におけるトラフIGF−Iレベルが前記予め定められた目標トラフIGF−I範囲を超えるならば、前記投与量および用法を調節する際に、前記トラフIGF−Iレベルをもたらした前記初期投与量または調節された投与量未満の調節された投与量を選択することを含んでいる。
一実施形態において、前記方法は更に、もし前記ヒト患者におけるトラフIGF−Iレベルが予め定められたトラフIGF−I範囲未満であるならば、前記投与量および用法を調節する際に、前記トラフIGF−Iレベルをもたらした前記初期用法または調節された用法よりも短い投与間隔を備えた調節された用法を選択すること、また、もし前記ヒト患者におけるトラフIGF−Iレベルが前記予め定められた目標トラフIGF−I範囲を超えるならば、前記投与量および用法を調節する際に、前記トラフIGF−Iレベルをもたらした前記初期用法または調節された用法よりも長い投与間隔を備えた調節された用法を選択することを含んでいる。
一実施形態において、前記方法は更に、投与量および用法の安全性試験を含んでおり、該投与量および用法の安全性試験は下記の工程を含んでいる:
(I) 前記ヒト患者において前記IGF−I・Cmaxを決定する工程;
(II) 工程(I)で決定された前記IGF−I・Cmaxを安全性Cmax限界と比較し、もし該IGF−ICmaxが安全性Cmax限界よりも大きければ、工程(I)で決定されたIGF−I・Cmaxおよび安全性Cmax限界に基づいて、調節された臨床的に有効な投与量および/または調節された臨床的に有効な用法を選択する工程;および
(III) もし前記ヒト患者におけるIGF−ICmaxが前記安全性Cmax限界未満であれば、前記臨床的に有効な初期投与量および臨床的に有効な初期用法で前記組成物を前記ヒト患者に投与し続けること、また、もし前記ヒト患者におけるIGF−I・Cmaxが前記安全性Cmax限界を超えるならば、工程(II)で選択した前記調節された臨床的に有効な投与量および/または臨床的に有効な用法で前記組成物を前記ヒト患者に投与すること。
一実施形態において、前記投与量および用法の安全性試験は、前記組成物のより高い投与量および/またはより頻繁な投与をもたらす投与量または用法の何らかの調節に従って、或る設定された時間間隔で行われる。
一実施形態において、前記設定された時間間隔は、3〜4週である。
一実施形態において、前記安全性Cmax限界は、前記正常なIGF−I範囲の上限である。
一実施形態において、前記安全性Cmaxは2.0×SDSである。
一実施形態において、前記方法は更に、もし工程(i)で決定された前記IGF−I・Cmaxが前記安全性Cmax限界よりも大きければ、前記トラフIGF−Iレベルをもたらした前記初期投与量未満または調節された投与量未満の調節された投与量を選択し、前記トラフIGF−Iレベルをもたらした前記初期用法または調節された用法よりも長い投与間隔を備えた調節された用法を選択し、または前記トラフIGF−Iレベルをもたらした前記初期投与量未満または調節された投与量未満の調節された投与量および前記トラフIGF−Iレベルをもたらした前記初期用法または調節された用法よりも長い投与間隔を備えた調節された用法の両方を選択する。
一実施形態において、前記初期用法は、前記組成物を1週当たり1回投与するものである。一実施形態において、前記初期用法は、前記組成物を1週当たり2回投与するものである。一実施形態において、前記初期用法は、前記組成物を2週毎に1回投与するものである。
一実施形態において、前記ヒト患者は、前記融合タンパク質の投与に先立つ1週以内に、成長ホルモン、組換え成長ホルモン、または成長ホルモン類似体によって治療されていない。
一実施形態において、前記ヒト患者は、前記融合タンパク質の投与に先立つ4週以内に、成長ホルモン、組換え成長ホルモン、または成長ホルモン類似体によって治療されていない。
一実施形態において、前記ヒト患者は、前記融合タンパク質の投与に先立つ1月以内に、成長ホルモン、組換え成長ホルモン、または成長ホルモン類似体によって治療されていない。
一実施形態において、前記ヒト患者は、前記融合タンパク質の投与に先立つ2週以内、3週以内、4週以内、5週以内、6週以内、7週以内または8週以内に、成長ホルモン、組換え成長ホルモン、または成長ホルモン類似体によって治療されていない。
一実施形態において、前記ヒト患者は、前記融合タンパク質の投与に先立つ2月以内、3月以内、4月以内、5月以内、6月以内または1年以内に、成長ホルモン、組換え成長ホルモン、または成長ホルモン類似体によって治療されていない。
一実施形態において、前記ヒト患者は、前記融合タンパク質の投与に先立つ1週以内に、成長ホルモン、組換え成長ホルモン、または成長ホルモン類似体によって治療されている。
一実施形態において、前記ヒト患者は、前記融合タンパク質の投与に先立つ4週以内に、成長ホルモン、組換え成長ホルモン、または成長ホルモン類似体によって治療されている。
一実施形態において、前記ヒト患者は、前記融合タンパク質の投与に先立つ1月以内に、成長ホルモン、組換え成長ホルモン、または成長ホルモン類似体によって治療されている。
一実施形態において、前記ヒト患者は、前記融合タンパク質の投与に先立つ2週以内、3週以内、4週以内、5週以内、6週以内、7週以内または8週以内に、成長ホルモン、組換え成長ホルモン、または成長ホルモン類似体によって治療されている。
一実施形態において、前記ヒト患者は、前記融合タンパク質の投与に先立つ2月以内、3月以内、4月以内、5月以内、6月以内または1年以内に、成長ホルモン、組換え成長ホルモン、または成長ホルモン類似体によって治療されている。
一実施形態において、前記ヒト患者は、前記組成物の投与に先立って、成長ホルモン、組換え成長ホルモン、または成長ホルモン類似体によって治療されたことはない。
一実施形態において、前記ヒト患者は、成長ホルモン、組換え成長ホルモンまたは成長ホルモン類似体を含む治療剤を以前に投与されたことがあり、このような治療剤の投与は、前記ヒト患者におけるトラフIGF−Iレベルの安定化をもたらしていた。
一実施形態において、前記化合物の初期投与量は下記に続いて投与される:
(i) 成長ホルモン、組換え成長ホルモンまたは成長ホルモン類似体を含んでなる以前の治療を停止すること;および
(ii) 前記ヒト患者におけるIGF−Iレベルは、0SDS未満であり、且つ以前の治療の際に前記IGF−Iレベルが安定化されたレベルよりも1.0SDS小さいことを決定すること。
一実施形態において、前記組成物の投与量は、前記ヒト患者の成長ホルモン、組換え成長ホルモンまたは成長ホルモン類似体の以前の投与量の15〜30倍である。
一実施形態において、前記方法は更に、前記予め定められた標的トラフIGF−I範囲が、前記ヒト患者の以前の安定化されたIGF−Iレベルよりも0.5SDS小さい値から0.5SDS大きい値であると決定することを含んでいる。
一実施形態において、前記方法は更に、前記予め定められたトラフIGF−I範囲が、前記正常なIGF−I範囲内で選択されたIGF−Iレベルよりも0.5SDS小さい値から0.5SDS大きい値までであることを決定することを含んでいる。
一実施形態において、前記正常なIGF−I範囲は−2.0SDS〜2.0SDSである。一実施形態において、前記正常なIGF範囲は、−1.5SDS〜2.0SDSである。
一実施形態において、前記方法は更に、前記予め定められた目標トラフIGF−I範囲が−2.0SDS〜2.0SDSであると確認することを含んでいる。一実施形態において、前記方法は更に、前記予め定められた目標トラフIGF−I範囲が−1.5SDS〜2.0SDSであると確認することを含んでいる。一実施形態において、前記方法は更に、前記予め定められた目標トラフIGF−I範囲が−0.0SDS〜2.0SDSであると確認することを含んでいる。
一実施形態において、前記組成物の初期投与量は1〜200mg/週の融合タンパク質である。
一実施形態において、前記組成物の初期投与量は1〜100mg/週の融合タンパク質である。
一実施形態において、23〜25歳の男性患者についての前記初期投与量は15〜45mg/週であり、23〜30歳の男性患者についての前記初期投与量は10〜20mg/週であり、30〜60歳の男性患者についての前記初期投与量は5〜15mg/週であり、60歳以上の男性患者についての前記初期投与量は1〜10mg/週である。
一実施形態において、エストロゲン療法の同時併用を受けていない23〜25歳の女性患者についての前記初期投与量は20〜60mg/週であり、エストロゲン療法の同時併用を受けていない25〜30歳の女性患者についての前記初期投与量は10〜30mg/週であり、エストロゲン療法の同時併用を受けていない30〜60歳の女性患者についての前記初期投与量は5〜25mg/週であり、エストロゲン療法の同時併用を受けていない60歳以上の女性患者についての前記初期投与量は1〜10mg/週である。
一実施形態において、エストロゲン療法の同時併用を受けている23〜25歳の女性患者についての前記初期投与量は25〜60mg/週であり、エストロゲン療法の同時併用を受けていろ25〜60歳の女性患者についての前記初期投与量は10〜30mg/週であり、エストロゲン療法の同時併用を受けてい30〜60歳の女性患者についての前記初期投与量は10〜30mg/週であり、エストロゲン療法の同時併用を受けている60歳以上の女性患者についての前記初期投与量は1〜15mg/週である。
一実施形態において、思春期に達し、骨端が閉じた23歳未満の男性患者の場合、前記初期投与量は15〜45mg/週である。
一実施形態において、エストロゲン療法の同時併用を受けておらず、且つ思春期に達し、骨端が閉じた23歳未満の女性患者の場合、前記初期投与量は20〜60mg/週である。
一実施形態において、エストロゲン療法の同時併用を受けており、且つ思春期に達し、骨端が閉じた23歳未満の女性患者の場合、前記初期投与量は25〜60mg/週である。
一実施形態において、前記組成物の初期投与量は、前記融合タンパク質0.015〜3mg/kg/週である。
一実施形態において、前記組成物の初期投与量は、前記融合タンパク質0.015〜0.554mg/kg/週である。
一実施形態において、前記組成物の初期投与量は、前記融合タンパク質0.554mg/kg/週である。
一実施形態において、前記組成物の初期投与量は、前記融合タンパク質0.924mg/kg/週である。
一実施形態において、前記組成物の初期投与量は、前記融合タンパク質1.2mg/kg/週である。
一実施形態において、前記組成物の初期投与量は、前記融合タンパク質1.2〜3mg/kg/週である。
一実施形態において、前記組成物の初期投与量は、前記融合タンパク質0.554〜3mg/kg/週である。
一実施形態において、前記組成物の初期投与量は、前記融合タンパク質0.554〜1.2mg/kg/週である。
一実施形態において、前記組成物の初期投与量は、前記融合タンパク質0.554〜0.924mg/kg/週である。
一実施形態において、前記組成物の初期投与量は、前記融合タンパク質0.924〜3.0mg/kg/週である。
一実施形態において、前記組成物の初期投与量は、前記融合タンパク質0.924〜1.2mg/kg/週である。
一実施形態において、思春期に達し、骨端が開いた23歳未満の男性患者の場合、前記初期投与量は15〜45mg/週である
一実施形態において、エストロゲン療法の同時併用を受けておらず、且つ思春期に達し、骨端が開いた23歳未満の女性患者の場合、前記初期投与量は20〜60mg/週である。
一実施形態において、エストロゲン療法の同時併用を受けており、且つ思春期に達し、骨端が開いた23歳未満の女性患者の場合、前記初期投与量は25〜60mg/週である。
一実施形態において、前記調節された投与量は、直前の初期または調節された投与量とは異なり、0.1〜10mgである。一実施形態において、前記調節された投与量は、直前の初期または調節された投与量とは異なり、0.1〜3mg、0.1〜5mg、0.1〜7mg、2〜5mg、または2〜7mgである。
一実施形態において、前記投与量を調節することは、直前の初期投与量もしくは調節された投与量が以前に決定された閾値投与量未満であれば前記組成物の少量の増加によって、また先の投与量が以前に決定された閾値投与量を越えていれば前記組成物のより大きな増加によって、前記投与量を変更することを含んでいる。
一実施形態において、前記組成物の少量の増加とは2.8mgの組成物であり、前記組成物の大きな増加とは5.6mgの前記組成物であり、前記先に決定した閾値投与量とは14mgの前記組成物である。
本発明はまた、医薬的に許容可能なキャリアと、配列番号1に記載のアミノ酸配列をもった融合タンパク質とを含有してなる組成物であって、前記医薬的に許容可能なキャリアはトレハロース二水和物を含んでなる組成物を提供する。
一実施形態において、前記医薬的に許容可能なキャリアは更に、マンニトール、ポリソルビン酸80、および/またはリン酸ナトリウムを含んでいる。
一実施形態において、前記組成物は凍結乾燥される。
ここに記載した特定の実施形態および実施例は例示的であり、これら実施形態および実施例には、本開示の精神または添付の特許請求の範囲を逸脱することなく、多くの変形を導入することができる。
異なる例示的実施形態および/または実施例の要素および/または特徴は、本開示の精神または添付の特許請求の範囲内において相互に組み合わされてよく、および/または相互に置換されてもよい。
上記の実施形態について、ここに開示した各実施形態は他の開示された実施形態の各々に適用可能なものであると想定される。
ここに記載した方法および実施形態の種々の要素の各々の全組合せおよびサブコンビネーションが想定され、これらは本発明の範囲内にある。
本発明は、以下の実施例を参照することによって更によく理解されるであろうが、これらは本件主題の理解を補助するために記載するものであり、如何なる意味でも後述の特許請求の範囲を限定するものではなく、またそのように解釈されるべきではない。
<本研究の製品および製造>
合成物1(アルブトロピン[ALBUTROPIN];商標)は長時間作用型GHであり、GHDの成人患者および小児患者におけるホルモン置換療法のための、安全かつ有効な代替物を提供する皮下投与の長時間作用型療法として開発されたものである。合成物1は、88.5KDの分子量をもったヒト血清アルブミン(HSA)およびヒト成長ホルモン(hGH)の完全組換え融合タンパク質(fully recombinant fusion protein)である。それは、そのC末端において成熟型hGH(残基1〜585)のN末端に遺伝子的に融合した成熟型HSA(残基586〜776)で構成された単一のポリペプチドである。HSAとhGHの間にリンカーは存在しない。合成物1の配列は、配列番号1(米国公開番号2008/0167238、本明細書の一部として援用)として与えられる。
合成物1は、該合成物を発現するように遺伝子操作された酵母宿主系(Saccharomyces cerevisiae)を使用して製造され、酵母宿主から分泌されたときにhGH活性を保持する。合成物1をコードするDNA配列は配列番号2として与えられる。この完全組換えタンパク質の低下した血漿クリアランス速度は、活性なhGH部分のHSAへの融合に起因する。固有の酵素的または免疫学的活性を持たないが長い循環半減期を有するキャリアタンパク質であるHSAへの融合は、rhGHの全身循環を延長し、またその治療活性を延長させる。合成物1は、インビボでのGHの薬理学的活性を保持する一方、組換えGH単独よりも実質的に長い作用の持続を提供する。
おそらく、長時間作用型rhGHは、成長ホルモン置換療法を必要としている患者のために、服薬遵守性を改善し、且つ生活の質を向上させる。
<製剤>
以下の実施例1〜2および4において、合成物1の薬物製品は、単回使用瓶の中の凍結乾燥形態として提供され、2〜8℃で保存される。1.1mLの注射用滅菌水で再構成されたとき、各々の瓶は、リン酸ナトリウム、マンニトール、トラはロース二水和物、ポリソルビン酸80、pH7.2の中に、25mg/mLまたは50mg/mLの合成物1を含んでいる。この同じ緩衝液は、必要であれば、希釈剤として使用するように、10mL瓶の中に充填したものとして入手可能である。50mL/mgの合成物1を含有する製剤は、10mMのリン酸ナトリウム、200mMのマンニトール、60mMのトレハロース二水和物、0.06〜0.08パーセントの残留ポリソルビン酸80を含んでおり、7.2のpHを有している。
<投与量選択>
合成物1は、ヒト成長ホルモンとヒト血清アルブミンの間の融合タンパク質であり、経口で与えられれば、胃腸管での分解を受けやすいであろう;従って、合成物1はsc注射により投与される。合成物1の分子量の略1/4がhGHであり、残りはHSAなので、合成物1の「匹敵した」週間投与量を見積もるためには、rhGHの同等の望ましい1日投与量にモル変換因子4を乗じ、次いでその結果に7を乗じて週間投与量を算出する(即ち、変換は1日rhGH投与量に28を乗じることによって、または週間rhGH投与量に4を乗じることによって達成される)。
下記の実施例1,2および4で評価された合成物1の投与量は、上記で述べた変換因子28を用いて計算される。安全のために、実施例1および4における合成物1の初期投与量は、前記変換された「匹敵する」投与量の60%である。投与量調節は、滴定容量を選択する際に研究者に指示する中央閲覧者が評価したIGF−Iレベルに基づく滴定アルゴリズムを使用して達成される。
2回の安全性/薬物速度論研究に基づいて、約1mg〜50mgの投与量は安全で且つ良好な耐容性があることが示された。合成物1の50mg以下の容量および滴定は、臨床的に有効なhGHの1日投与量と見積もられ、健康なヒトボランティアに1回投与量として与えられたときには安全で且つ十分に耐容性であることが示されている。
初期投与量はまた、既知のhrGH療法についての推奨される出発投与量に基づいて決定することもできる。ゲノトロピン(ゲノトロピン:商標)に関して、種々の適応症について推奨される出発投与量は次の通りである:小児GHDについては0.16〜0.24mg/kg/週、プラダー・ウィリー症候群については0.24mg/kg/週、出生子胎内発育遅延児については0.48mg/kg/週、ターナー症候群については0.33mg/kg/週、突発性低身長については0.47mg/kg/週、および成人におけるGHDについては必要に応じて0.004〜0.08mg/週または0.2mg/日だけ増量される(ゲノトロピンの処方情報のハイライト、2008)。ヒューマトロピン(HUMATROPE:商標)に関して、種々の適応症について推奨される出発投与量は次の通りである:小児GHDについては0.18〜0.30mg/kg/週、出生子胎内発育遅延児については0.47mg/kg/週以下、突発性低身長については0.37mg/kg/週、および成人におけるGHDについては必要に応じて0.006〜0.0125mg/週または0.2mg/日だけ増量される(ヒューマトロピンの処方情報のハイライト、2011)。ニュートロピン(ゲノトロピン:商標)に関して、種々の適応症について推奨される出発投与量は次の通りである:小児GHDについては0.3mg/kg/週以下、思春期患者におけるGHDについては0.7mg/kg/週、慢性腎疾患については0.35mg/kg/週、ターナー症候群については0.375mg/kg/週以下、突発性低身長については0.3mg/kg/週以下、および成人におけるGHDについては必要に応じて0.006〜0.0125mg/週(35歳未満の患者については0.025mg/kg/週)または0.2mg/日だけ増量される(ニュートロピンの処方情報のハイライト、2012)。更なる投与量情報は、カザレス−デルガジロ等(Cazares-Delgadillo et al. (2011))に集められており、これを本明細書の一部として本願に援用する。
合成物1とhGHの間の分子量の差を説明するために、当該技術で既知のrhGH療法のためのこれら投与量または他の投与量からの変換の後、合成物1についての出発投与量範囲は、小児GHDについては約0.6〜1.2mg/kg/週、思春期患者におけるGDHについては2.8mg/kg週以下、プラダー・ウィリー症候群については0.96g/kg/週、慢性腎疾患については1.4mg/kg/週以下、SHOX欠乏症については1.4mg/kg/週、ターナー症候群については1.88mg/kg/週以下、突発性低身長については1.88mg/kg/週以下であろう。成人におけるGHDについては、既知の治療から変換された投与量は、は必要に応じて0.168〜0.35mg/kg/週(35歳未満の患者では0.7mg/kg/日)また5.6mg/週だけ増量される。AIDS関連の悪液質または体重減については、既知の治療〜変換された投与量は、体重44kg超の患者については168mg/週、45〜55kgの患者については140mg/週、35kg〜45kgの患者については112mg/週、および35kg未満の患者については2.8mg/kgである。短腸症候群については、既知の治療から変換された投与量は、2.8mg/kg/週、最大で224mg/週以下である。当該技術で既知の他の適用量はまた、適切な合成物1の適用量を決定するために使用されてよい。
未処置の患者のための潜在的な適用量を更に決定するために、ヒトにおける臨床試験からのデータを使用してPK/PDモデルを開発した。これは、7週に亘って毎週1回投与される合成物1の異なる投与量を用いたシミュレーションであった。該シミュレーションにより、第3週までに、IGF−Iはその定常状態の98%に達することが示された。第1週(合成物1の単回投与後)と定常状態の間の平均IGF−I蓄積因子は1.0〜1.3に亘っており、5〜50mgの範囲の異なる投与量を備えている。
このモデルは四つの変数を用いた:即ち、合成物1の濃度、IGF−I濃度、患者の性別、および患者がエストロゲンを摂取したか否かである。IGF−Iに直接影響することが見出された共変動は、患者のベースラインIGF−Iレベル、患者の性別、および患者のエストロゲン使用であった。年齢は、SDSスコアを介して間接的にIGF−Iに影響することが分かった。また、該モデルは体重依存性であり、絶対的用量ではなく、キログラム体重当たりの用量を与えた。これは、小児集団への適用を可能にする。
各群(男性、エストロゲンを摂取している女性、およびエストロゲンを摂取しない女性)並びに各年齢群(20,25,30,40,50および60歳)について、80mg/mLの平均ベースラインIGF−Iレベルおよび50のSDを用い、正のベースラインを保証するために対数正規分布を使用して、患者の多数のサンプルをシミュレートした。
IGF−Iベースラインレベルは、文献ならびに先の研究に基づいて選択された。未治療の成長ホルモン欠乏症感作におけるIGF−Iレベルは、年齢と共に変化しない(Hilding et al. 1999)。
第3投与後の各患者について、IGF−I濃度が作製された。シミュレーションに使用された投与量は、5、10、15、20、25、30…45mgであった。クエストのLC/MS・IGF−Iアッセイで測定した集団データを用いて開発されたモデルに由来する、ニュージャージー州マジソンのクエストダイアグノスティックス社(Quest Diagnostics)により提供される表に基づいて、IGF−IレベルをSDSに変換した。各群のSDSにおける平均IGF−I、並びに各投与量および第5百分位および第95百分位を、第3投与後の時間の関数としてプロットする。
各群についての投与量の選択における検討には、第95百分位を+2SDS未満に維持すること、平均を約0に維持すること、および第5百分位をできるだけ高く維持することが含まれていた。もし幾つかの投与量が類似した絵を与えるならば、最も低い投与量が選択されるであろう。該シミュレーションの結果が下記の表1に示されている。完成されたモデル用量が表2に示されている。投与量が選択されたら、表3に示すようにTmaxが評価された。
Figure 2016508125
Figure 2016508125
Figure 2016508125
小児の使用についても同様のモデルが開発された。該モデルは45ng/mL±30ng/mLのIGF−Iベースラインレベルを使用し、また年齢4、6、8および10歳の男性および年齢4、6、8および9歳の女性について実施された。それがモデル化する投与量は0.55mg/kg(0.02mg/kg/日のrhGHと等価である)、0.70mg/kg(0.025mg/kg/日のrhGHと等価)、0.90mg/kg(0.02mg/kg/日のrhGHと等価)、および1.10mg/kg(0.04mg/kg/日のrhGHと等価)である。投与量は、第5百分位をできるだけ高く維持しながら、約1SDSの平均で選択される。
実施例1: 第II相の成人臨床試験
・研究の趣旨および研究目的
<研究の趣旨>
この研究の趣旨は、成長ホルモン欠乏症の成人において、合成物1の週1回の皮下注射の安全性、耐容性および薬効を評価することである。
<研究目的>
この研究の主要な目的は、合成物1の週1回投与の臨床的効果を、治療の12週後のGHD成人におけるIGF−Iレベルのベースラインからの変化によって測定されたものとして評価することである。
本研究の副次的目的は次の通りである:
* IGF−I・SDSの増大により、毎週投与の合成物1に対して明確に反応する成人GHD患者集団の範囲を評価すること;
* 合成物1で治療された成人GHD患者の脂質プロファイルの維持または改善に対する、合成物1での長期治療の効果を決定すること;
* 本来的に診査的な他の評価
・種々の副群(男性、女性±経口エストロゲン、年齢群)に属する成人GHD患者での第12週での合成物1の投与量
・薬物速度論的(PK)および薬物速度論/薬力学的(PK/PD)評価
・BMIの変化により経時的に評価される肥満度指数(BMI)に対する効果
・64週の治療の間、IGF−Iレベルが経時的に正常範囲内のまま残る患者の比率で示される長期薬効
・指示された週1回の合成物1または毎日のゲノトロピン(商標)の注射を報告する患者のパーセンテージ(患者日誌)、並びに配布された瓶および返却された使用済みおよび未使用の瓶の数(現場責任日誌)により示される、研究薬物を摂取することへの患者の遵守
・成長ホルモン置換療法におけるタイプおよび用法の変化の前後での、患者の注射経験満足度
・合成物1治療と以前のrhGH治療の間での、患者の注射経験の好み優先度
・GH置換療法における変化を経験した患者における、QoL−成人での成長ホルモン欠乏の評価(AGHDA)アンケートを用いた健康関連の生活の質(QoL)におけるベースラインからの変化
<研究設計>
* 一般設計および研究概要
これは、既知の標準としてゲノトロピンを毎日用いるrhGH治療(これは研究の一貫性のための内部標準を提供する)を用いた、GHDに罹患した成人での合成物1治療(50mg/kg/週以下の用量で)の安全性、耐容性および薬効を評価するための、64週(コア12週および安全性延長期間52週)に亘る多重センター、オープンラベルのランダム化された研究である。この研究は、4週以下のスクリーニング期間、4週の休薬期間(必要であれば、追加の4週休薬期間)、52週のオープンラベル延長相および最終来診後2週間の電話でのフォローアップからなっている。合計の研究機関は78週以下で、治療期間は64週である。
この研究は、rhGH治療を毎日受けている23歳〜70歳の男性および女性成人GHD患者で行われる。
該研究のコア相に登録する前に、4週以下のスクリーニング期間、および4週のrhGH休薬期間(必要であれば、その後に追加の4週休薬期間)が存在する。このスクリーニング期間(休薬期間を伴って)は、ベースライン(来診3、第0日)以前に少なくとも2回の来診からなっており、これは研究薬物投与の最初の日であり、また研究のコア相の開始である。最初の来診はスクリーニングプロセスを開始させる(来診1)。この来診の間に、患者をエントリーするための初期資格についての全ての試験が行われる。このスクリーニング来診の間に:
・rhGHおよび置換ホルモンのレベルが中央ラボの正常範囲内で、また患者が他の資格要件を満たすならば、彼らのrhGH治療の中断を勧め、4週の休薬期間を開始する。
・rhGHのレベルが中央ラボの正常範囲内でなければ、それらの患者はスクリーニング不適格とされる。しかし、これらの患者は3月のうちに、スクリーニングの間の時間に亘って安定であったrhGHの調節された投与量に関するスクリーニングに戻される可能性がある。
・rhGHレベルが中央ラボの正常範囲内であり、また他の置換ホルモンが前記中央ラボの正常範囲内でなければ、置換療法の調節された投与量の安定化のために、3月後に再スクリーニングが許容される。再スクリーニングは、等価投与量の糖質コルチコイド製剤における変化を必要とし、且つ再スクリーニング期間の間の再試験時コルチゾールレベルが中央ラボの正常範囲内である患者については必要ではない。
休薬期間の後に、患者は休薬後IGF−I・SDSおよび抗GH抗体の測定のために血液サンプリングに戻される。抗GH抗体についての陽性製試験は排除される。
陰性の抗GH抗体を持つ患者は、それらのIGF−I・SDSが0SDS以下で且つ以前の休薬期間レベルから少なくとも1SDSだけ低下していれば、研究登録基準に合致する。このような患者には連絡を取り、当該研究に参加するために研究場所に戻ること(即ち、最初のコア相研究来診)を依頼するが、これには第0日(ベースライン)の作業を完了することが含まれる。IGF−I・SDSが0SDS以下でない患者および/または少なくなくとも1SDS減少しない(スクリーニングでの先の休薬期間IGF−I・SDSに比較して)患者については、研究者の裁量で4週以下の追加の休薬期間が許容される。第二の休薬期間後の反復休薬来診においては、IGF−I・SDSが、少なくとも1SDSの減少(休薬前スクリーニングIGF−SDSと比較して)および0SDS以下の絶対値について再度チェックされる。これらの結果が達成されれば、患者と連絡を取り、研究に参加するために研究場所に戻るように依頼する。即ち、最初のコア相研究来訪であり、これには第0日(ベースライン)作業を完了することが含まれる。特定のIGF−Iレベル基準を満たしていない患者は、スクリーニング不合格とみなされ、研究への登録から排除される。
当該研究に参加する資格のある患者は、休薬期間の後に、以前の1日rhGH投与量に従って階層化され、次いで各層の中において、次の二つの治療アームの1つの中に4:1の比でランダム化される:週1回投与される合成物1(約40人の患者)、または1日1回投与されるゲノトロピン(商標)(約10人の患者)。患者は、自動応答技術(IRT)および資格を有するランダム化サービスプロバイダを介して、ランダムに治療に割り当てられる。
コア相の間、患者は、先に記載した変換計算に基づく研究薬物(合成物1)の出発1週投与量(先の1日rhGH投与量×28×0.6)、または休薬期間前に以前に用いたrhGH投与量に基づく1日ゲノトロピン(商標)投与量で開始される。
第12週の間のトラフレベル、即ち、患者の休薬期間前IGF−I・SDS(即ち、スクリーニング時に得られたIGF−I・SDS)の±0.5SDS以内であるトラフレベル、および+2.0SDS未満である第12週の間のIGF−I/Cmaxの時点までに、各患者がIGF−I・SDSを達成することを目的として、第3,6および9週の第7日に決定されたIGF−I・SDSに基づいて増量または減量が許容される。
滴定プロセスへのガイダンスは、下記のアルゴリズムに記載されている:
・IGF−Iレベルを生じるために現在使用されている合成物1の投与量が、0.5mg超の1日hGH投与量に等しいならば(即ち、>14mgの合成物1)、0.2mgの1日hGH投与量に対する当量(即ち、5.6mgの合成物1)が、現在使用されている合成物1の投与量に加えられ(増量)、または該投与量から差し引かれる(減量)(例えば増量についての投与量として、15mg+5.6mg=20.6mg)。
・IGF−Iレベルを生じるために現在使用されている合成物1の投与量が、0.5mg以下の1日hGH投与量に等しいならば(即ち、≦14mgの合成物1)、0.1mgの1日hGH投与量に対する当量(即ち、2.8mgの合成物1)が、現在使用されている合成物1の投与量に加えられ(増量)、または該投与量から差し引かれる(減量)(例えば増量についての投与量として、15mg+5.6mg=20.6mg)。
第12週の終了時に、予め定められた目標トラフIGF−I範囲が達成されないこと、または正常値を超えることがないならば、患者は彼らの現在の1週投与量の組成物1または1日投与量のゲノトロピン(商標)で延長相へと継続する。第12週の間にも正常値未満のIGF−Iレベルが観察されるならば、投与量の更なる増量調節が許容される。もし、第12週の間にIGF−Iレベルが24時間以上+2.0SDSを超えるならば、投与量は減量調節される。減量調節の場合には、投与量が減量調節された約4週後に、この減量調節の量がIGF−Iレベルを正常範囲に減少させるために十分であったかどうかを決定するために、IGF−Iレベルを測定する1回以上の追跡来診(予定外の安全性来診)が必要である。
任意の来診には、第二の休薬来診(追加の休薬時間が必要でなければ省かれる)、並びに投与量調節に関する指示を与えるための第4,7、および10週および第2,4および8月における戻り来診(投与量調節が不溶であれば、または患者は電話で指示を受ける方が具合
が良ければ省かれる)が含まれる。
コア相および延長相の両方の間に、IGF−I、インスリン様成長因子結合タンパク質3(IGFBP−3)、グルコースホメオスタシス測定、ホルモン(甲状腺、副腎、生殖腺)測定、リポタンパク質(a)を含む脂質、ルーチンの安全性実験室測定および理学的検査、バイタルサイン、および有害事象の収集が行われる。
予備研究および第12週の治療の後に、糖質コルチコイド置換されておらず且つGHでの治療の間に副腎不全を発症するリスクがある視床下部−脳下垂体損傷の患者での視床下部−脳下垂体―副腎軸を評価するために、副腎皮質刺激ホルモン(ACTH)試験が行われる。研究者により新規アドレナリン減少症の発症が疑われるならば、この試験は、当該研究途上の何れの時点でも行われる。
全ての予定された来診を完了した患者は、最終来診(来診17)において行われる最終処置および評価を受ける。研究完了前に当該研究から離脱した患者は、彼らの早期終結来診において、最終来診(来診17)の処置および評価を受ける。加えて、もし患者が第12週より前に当該研究を早期終了したときは、注射体験優先アンケートが完結される。
この研究の計画表は図1に示されている。
<ランダム化および盲検化>
これはオープンラベル研究であり、盲検ではない。患者は、4:1の比率で合成物1またはゲノトロピン(商標)での治療を受けるように、ランダムに割り当てられる。研究者も患者も、彼らが受けるGH置換治療の種類および投与量については知らされない。調節投与量を選ぶために、IGF−I中央閲覧者は各個体について、現在のIGF−Iレベルおよび予め定められた目標トラフIGF−I範囲、現在の研究薬物投与量、有害事象プロファイルおよび病歴にアクセスする。スクリーニング/休薬期間が完了したときに、患者が参入基準の全てに合致し、また排除基準の何れにも合致しなければ、患者にはランダム化コードが割り当てられ、資格を持ったランダム化サービスプロバイダーおよびIRTの使用を介して治療群に割り当てられる。
患者は、彼らが休薬期間前に受けていた1日rhGH投与量によって、≦0.5mg/日または>0.5mg/日に基づき層別化される。このシステムは、治療群の全体に亘るてバランスを保証するために使用される。
<患者の参加の持続期間>
この研究は、4週間の以下のスクリーニング期間、4週間の休薬期間(必要であれば、続いて4週間の休薬期間が追加される)、12週のオープンラベル治療期間(投与量を見出すためのコア相)、52週のオープンラベル延長相、および最終来診後2週間までの電話追跡からなっている。総研究期間は78週以下であり、治療期間は64週である。
患者は、コア相を完結するために少なくとも12週、全体の研究を完結するためには64週の間、この研究に参加する。
<停止規則および中断基準>
患者の健康をリスクに曝すと研究者が考える如何なる有害事象も、当該研究から患者を引き揚げ、また中断するための理由である。
合成物1またはゲノトロピン(商標)を受けた後に中和抗体について陽性と評価された患者は、当該研究を停止される。週に50mgの合成物1(1日>1.8mgのrhGH)を必要とする患者については研究が停止される。
患者は、如何なるとき、如何なる理由(例えば薬効の欠如、同意撤回、有害事象)であっても当該研究への参加を中断してよい。研究者および/またはスポンサーは、如何なるとき、如何なる理由(例えばプロトコル違反または逸脱、不服従、有害事象)であっても、該研究から患者を引き揚げ、または該研究を中断することができる。
<研究手順>
各研究来診時に行われる処置が表4に示されている。当該研究の更なる詳細が下記に提供される。第3,6または9週において投与量調節が必要である場合、それはIGF−I試験結果の最大3日以内に行われる。有害事象をモニタリングすることには、局所注射部位反応をモニタリングすることが含まれる。
Figure 2016508125
Figure 2016508125
<表4の脚注>:
a.来診は、第2,4,8および12月の最後の合成物1投与の週の第7日に行われる。
b.来診は、第12月の最後の合成物1投与の週(第64週)の第1日に行われる。合成物1の最終投与24時間後午前6:00〜午前10:00に血液を抜き取る。
c.延長相来診のための時間窓は±3日である。
d.仰臥位で休憩の5分後に、「見かけの」心拍および血圧測定が入手するが記録はしない。もう5分間の仰臥位での休息の後に心拍および血圧を測定し、3回記録する。各々の記録された心拍および血圧測定は、患者を仰臥位にした5分間の休憩時間によって隔てられる。
e.眼底検査は、スクリーニングの間および頭蓋内圧増大の徴候および症状により臨床的に指示されたときに、研究者または眼科医によって行われるべきである。
f.仰臥位で休憩した5分後に開始して、5分間隔で12リードのECGを入手する。
g.妊娠能力のある女性では、これらの時点で採取された尿サンプルについて妊娠試験が行われる。
h.閉経後または子宮摘出後の女性は除く。
i.患者は、試験のための採血前に少なくとも8時間は絶食すべきである。
j.来診時に、8時間空腹時血糖値を入手する。
k.IGF-Iは、最後の1日rhGHの投与の12〜24時間後に抜き取る。
l.午前6:00〜10:00の間で且つ投与の前に、IGF1およびIGFBP−3採血を行う。
m.PDサンプルおよび免疫原性サンプルは、先のゲノトロピン(商標)投与後の少なくとも24時間後(就寝時から起床時の投与に切り替わる患者では約36時間後であってよいであろう)で且つ次のゲノトロピン投与の直前の、午前6:00〜10:00の間に採取される。
n.PK/PDは、先の合成物1投与後の24時間(第1日)、48時間(第2日)、72時間(第3日)および96時間(第4日)の午前6:00〜10:00の間に採取すべきである。
o.MRI/CTは、ベースライン(来診3)の前3月以内に得られるときは、「1」を含むことが許容され得る。その時点からMRI/CT結果が入手できなければ、MRI/CTは、その結果をベースライン来診の前に入手できるように予定される。
p.MRI/CTは、来診17の1週前の間または1週後の間の如何なる時点で入手してもよい。
q.PK/PDおよび免疫原性サンプルは、先の合成物1投与後の少なくとも168時間後(就寝時から起床時の投与に切り替わる患者では約156時間後であってよいであろう)で且つ次の合成物1投与の直前の、午前6:00〜10:00の間に採取される。
r.患者は、IGF-I結果が利用可能なときに連絡を受け、休薬期間を開始し且つ研究のコア相に参加する資格に関して、また次の投与量が同じままか或いは調節が必要かどうかを知らされる。
s.PK血液サンプルを、先のゲノトロピン(商標)投与の少なくとも24(±4)時間後で且つ次のゲノトロピン(商標)投与の直前の、午前6:00〜10:00の間に採取される。
t.来診2で採取されたこのPKサンプルはゲノトロピン(商標)のためだけのものではない;それは休薬期間前に患者によって摂取された何れかのrhGHのためである。
u.投与がIGF-IおよびIGFBP−3の血液採取後に与えられることを確実にする。
v.インフォームドコンセント前の3月以内に行われるならば、疾患特異的評価を本研究で使用してよい。ACTH刺激試験がスクリーニングの3月以内に行われないならば、それは副腎不全を発症するリスクのある患者で視床下部―脳下垂体−副腎(HPA)軸を評価するために行われる。患者が副腎機能低下症のリスクにあることを研究者が疑うならば、ACTH刺激試験は、当該研究の何れの時点においても行われるべきである。
w.注射の遵守のために使用される患者日誌、および服薬遵守検討のために使用される現場日誌について、5.1.1章を参照されたい。
x.服薬遵守パーセントの計算は、来診5,12,13,14,15,17において行われる。
y.患者が第12週より前に研究を中止するならば、患者の注射経験好み優先度アンケートが行われなければならないが、患者は第12週後に研究から離脱するならば、患者の注射経験好み優先度アンケートは行われる必要はない。
<スクリーニングおよび登録のための手順(来診1)>
スクリーニング手順を含む何れか他の研究関連手続きが始まるよりも前に、署名および日付を記入したインフォームドコンセント書式が入手される。入手可能であれば、ルーチンの医療ケアの一部として得られ、且つスクリーニング期間の間に行われる評価がプロトコル特異的評価の代わりに使用される。疾患特異的評価、即ち、インフォームドコンセントの前の3月の時間フレーム内で行われるACTH刺激試験、空腹時血糖値、ヘモグロビンAlc、コルチゾル、甲状腺機能検査が、この研究のために用いられてよい。この情報の可能な使用に対する患者の承認および同意は、インフォームドコンセントを与えることによって行われる。
rhGHおよび置換ホルモンのレベルが中央研究室の正常範囲内にあり、且つ患者が他の資格要件に合致するならば、彼らはそのrhGH治療を中断し、4週間の休薬期間を開始するように勧められる。
rhGHレベルが中央研究室の正常範囲内にあれば、患者のスクリーニングは失敗である。しかし、これらの患者はスクリーニングの間の期間に亘って安定であるrhHGの調節された投与量について、3ケ月の再スクリーニングのために復帰してよい。
rhGHレベルが中央研究室の正常範囲内にあり、且つ他の置換ホルモンンが中央研究室の正常範囲内になければ、3ケ月後に、置換療法の調節された投与量の安定化のために再スクリーニングが許される。投与量当量糖質コルチコイド製剤における変化を必要とせず、またスクリーニング期間の間の休憩時のコルチゾルレベルが中央研究室の正常範囲内にある患者については、再スクリーニングは必要とされない。
スクリーニング来診(来診1)は、ベースライン来診前の9週以内に行われる。加えて、来診1において、患者は全ての研究規制および遵守性要件を告知される。
<研究薬物治療前の手順>
・来診2のための手順
来診2において、rhGHのPKサンプリングは休薬期間の前に患者が摂取した何れかのrhGHのものである。
もし免疫原性試験が陽性であれば、患者は研究登録のための適性を有しておらず、従って解任される。
・来診2のための手順・反復(必要であれば)
IGF-Iレベル減少がプロトコル基準に合致しなければ、その患者は研究登録の資格を有しておらず、従って解任される。
<研究薬物治療の間の手順>
・ベースライン来診の際(来診3、第0日)に行われる手順
来診1の全ての算入基準に合致するが排除基準および休薬(来診2または2反復)には全く合致しない患者は、ベースライン評価のための来診3へと継続する。
研究基準検討の後で研究薬物の調合の前に、患者は治療アームの一つへとランダム化される。
ベースライン来診の終了時に研究登録基準に合致せず、研究に登録されない患者は、再度スクリーニングのためには考慮されない。
参加基準に継続して合致する患者は、研究に登録され、研究薬物が処方される
・オープンラベル延長相[第13〜64週(来診13〜17)]
得られたIGF−Iの結果に基づき、来診13,14および15に続いて投与量調節が行われる。
<追跡>
患者は、安全性追跡のために、研究薬物の最終投与の3週後(研究終了の2週後)に電話で連絡を受ける。
<予定外の来診>
研究の間、安全性または他の何らかの理由での予定外の来診は何時なされてもよい。
<研究薬物治療の後の手順>
少なくとも12週の治療および来診12の手順および評価について、プロトコルに従ってこの研究に参加する患者は該研究のコア相を完了したと看做される。患者は、この研究を完結させるために、52週の延長相治療期間に残る。早期にこの研究から離脱する患者については、患者が研究薬物を受ける最終日またはその後できるだけ早くに最終評価が行われ、また中止(最終来診)の2週後に追跡来診(または電話呼び出し)が行われる。最後の研究薬物投与を行った後168時間以内に最終来診をしない患者については、薬効評価は行われない。有害事象または臨床的に有意に異常な実験室試験結果(研究者が解釈する)が継続している患者は、モニターされる。
患者が治療期間の間に研究から離脱するときは、その理由が決定され、患者のCRFに記録される。承諾を撤回する患者については、その理由を決定するために全ての試みを行う。
[患者の選別および撤回]
<患者の算入基準>
患者は、以下の全ての基準に合致するときに、当該研究の中に算入される:
a.患者は書面でインフォームドコンセントを提出し、またインフォームドコンセントを読み、該研究について研究者と議論した後に研究プロトコルに従うことに同意する。
b.23歳〜65歳の男性および女性は、成人GHD、視床下部−脳下垂体疾患による成人発症(AO)GHD、または突発性もしくは視床下部−脳下垂体疾患もしくは遺伝的原因による小児期発症(CO)GHDの確認された診断を有していなければならない。
c.GH欠乏症の診断は、診断時において有効な、容認されたガイダンス(例えばHo 2007; AACE Clinical Practice Guidelines 2009; Endocrine Society Clinical Practice Guidelines, Molitch et.al. 2006 and 2011)により特定された文献(医学的記録)に記載の診断試験によって確認されなければならない
d.患者は、該患者のIGF-Iレベルが休薬期間の前のスクリーニング時に正常であるように、スクリーニング前の少なくとも3ケ月間は安定な1日rhGH投与量で治療されているべきである(スクリーニング前の3月の期間、その投与量で少なくとも一つの正常なIGF-I・SDSレベルが実証される)。(注:スクリーニング前3月の間に得られた−2.0ないし+2.0・SDSの範囲にある記録されたIGF-I・SDSが、安定なrhGH投与量の証拠を支持するために必要とされる)。
e.rhGH治療の際に正常なIGF-Iレベル(先の算入基準dの通り)を示す患者は、rhGHの中断後および4〜8週間の休薬期間の完了後に、0のSDS以下で且つ少なくとも1のSDSだけ減少したIGF-Iレベルを示さなければならない。
f.置換ホルモンン(例えば副腎、甲状腺、生殖腺)の安定で十分な投与量が、研究への登録前に少なくとも3月間維持されていなければならない。
g.エストロゲン摂取(閉経後ホルモン置換療法または経口避妊薬)をしている女性は、この研究の全体を通して、それらの同じ投与量および治療の経路を維持しなければならない。
h.患者のBMIは、19〜35kg/mでなければならない。
i.患者は、一般に良好な健康状態にあり、且つ彼らの医師の治療を受けていなければならず、また彼らの国で許容される健康ケアガイダンスによって指令されるように、悪性腫瘍について適切にスクリーニングされなければならない。
j.患者は、当該研究に参加することの要件および危険を理解する能力を有していなければならない。
k.妊娠能力のある女性(不妊手術しておらず、または閉経後2年でない)は、医学的に許容される避妊を使用しなければならず、本研究の継続期間および本研究に参加した後30日間はこの方法の使用を継続するこちに同意しなければならない。許容可能な避妊方法には、禁欲、殺精子剤を伴ったバリア法(コンドームまたはペッサリー)、子宮内避妊器具(IUD)、バリア法と組み合わせた患者の輸精管切除(術)、又はバリア法と組み合わせたステロイド避妊薬(経口、経皮、インプラント、注射)が含まれる。
或いは、以下の基準の全てを満たす患者が研究に含められる:
a.患者は書面でインフォームドコンセントを提出し、またインフォームドコンセントを読み、該研究について研究者と議論した後に研究プロトコルに従うことに同意する。
b.23歳〜70歳の男性および女性は、成人GHD、視床下部−脳下垂体疾患による成人発症(AO)GHD、または突発性もしくは視床下部−脳下垂体疾患もしくは遺伝的原因による小児期発症(CO)GHDの確認された診断を有していなければならない。
c.GH欠乏症の診断は、診断時において有効な、容認されたガイダンス(例えばHo 2007; AACE Clinical Practice Guidelines 2009; Endocrine Society Clinical Practice Guidelines, Molitch et.al. 2006 and 2011)により特定された文献(医学的記録)に記載の診断試験によって確認されなければならない
d.患者は、スクリーニング前の少なくとも3ケ月間は安定な1日rhGH投与量で治療されされなければならない。安定な投与量の証拠を支持するものとして、患者は、該研究のための何れかのスクリーニング来診の前の、最近の正規IGF-Iモニタリング来診時に行われた地域実験室の正常な参照範囲内の結果をもったIGF-Iを有するべきである。患者がスクリーニング来診の3月以内の実験室結果をもたないならば、当該スクリーニング来診値が使用される。該スクリーニング来診時に、患者は中央実験室の−1.5〜プラス2.0以内のSDSを備えたIGF-Iを有していなければならない。
e.rhGH治療の際に正常なIGF-Iレベル(先の算入基準dの通り)を示す患者は、rhGHの中断後および4〜8週間の休薬期間の完了後に、0のSDS以下で且つ少なくとも1のSDSだけ減少したIGF-Iレベルを示さなければならない。
f.置換ホルモンン(例えば副腎、甲状腺、生殖腺)の安定で十分な投与量が、研究への登録前に少なくとも3月間維持されていなければならず、またスクリーニング時には中央実験室正常範囲内のホルモンレベル(T4コルチゾルなし)を生じなければならない。
g.エストロゲン摂取(閉経後ホルモン置換療法または経口避妊薬)をしている女性は、この研究の全体を通して、それらの同じ投与量および治療の経路を維持しなければならない。
h.患者のBMIは、19〜35kg/mでなければならない。
i.患者は、一般に良好な健康状態にあり、且つ彼らの医師の治療を受けていなければならず、また彼らの国で許容される健康ケアガイダンスによって指令されるように、悪性腫瘍について適切にスクリーニングされなければならない。
j.患者は、当該研究に参加することの要件および危険を理解する能力を有していなければならない。
k.妊娠能力のある女性(不妊手術しておらず、または閉経後2年でない)は、医学的に許容される避妊を使用しなければならず、本研究の継続期間および本研究に参加した後30日間はこの方法の使用を継続するこちに同意しなければならない。許容可能な避妊方法には、禁欲、殺精子剤を伴ったバリア法(コンドームまたはペッサリー)、子宮内避妊器具(IUD)、バリア法と組み合わせたパートナーの輸精管切除(術)、又はバリア法と組み合わせたステロイド避妊薬(経口、経皮、インプラント、注射)が含まれる。患者は、男性であれば不妊手術を受け、または、子孫を作る能力がるのなら、現在は承認された出産制限方法を用いており、またこの研究の継続期間(および精子形成に対する可能な影響のために、研究薬物の最後の投与量を摂取した後90日間)は、この方法の使用を継続する。許容可能な避妊の方法には次のものが含まれる:殺精子剤を含む二重バリア法(コンドームまたはペッサリー)、女性パートナーのステロイド避妊薬の使用(経口経皮)、女性パートナーのIUDの使用、または女性パートナーが不妊手術を受けているか、または閉経後2年であれば、
l.以前に脳下垂体腫瘍を治療された患者は、少なくとも過去に腫瘍が進行していないことの証拠を有していなけれ場ならない。証拠は、少なくとも12月早くに行われた以前のMRI/CTに比較した、ベースライン(来診3)前3月以内に得られたMRI/CTによって確証される。
<患者の排除基準>:
患者は、以下の基準の1以上に合致するならば、この研究への参加から排除される:
a.当該研究の結果を混乱させ、または研究者が決定した過度なリスクに患者を曝す活動性疾患または慢性疾患の病歴または臨床的証拠を有する患者。
b.既知の活性な悪性腫瘍をもった患者。
c.GHDを生じる頭蓋内腫瘍以外の悪性腫瘍の病歴をもった患者(外科的に治癒した基底細胞または6月の寛解を伴った皮膚の扁平上皮細胞癌を除く)。
d.第0日(ベースライン、来診3)の登録の12月以内に、脳下垂体アデノーマまたは他の脳内腫瘍の証拠を有する患者。
e.第0日(ベースライン、来診3)である登録より前の12月以内に、腫瘍安定性を立証する磁気共鳴撮像(MRI)またはコンピュータ断層撮影(CT)データを持たない患者。
f.プラダー・ウィリー症候群、ターナー症候群、未治療の副腎不全、過去5年以内の活性な末端肥大症、または過去1年以内の活性なクッシング症候群の存在。
g.重篤なアレルギーまたはアナフラキシー反応の既知の病歴をもった患者
h.rhGH、HSA、酵母由来産物または製剤の何れか他の成分に対する既知のアレルギーまたは過敏症をもった患者。
i.休薬期間の後にhGHに対する抗体を有する患者。
j.ベースライン来診時に、50mg/週過剰の研究薬物(合成物1)、または1.8mg/日過剰のゲノトロピンの投与を必要とする患者。
k.スクリーニングの前の注記した時間において、またはスクリーニングと最初の投与日の間において、以下の条件のうちの一つを有する患者:6月以内の大きな外傷または手術;全身の抗生物質治療を要する4週以内の急性感染症;6月以内の何らかの急性で重篤な病気。
l.スクリーニングの間に研究者または眼科医によって行われた限定検査試験に基づく、GH治療を伴う立証された頭蓋内圧増大(CIP)の病歴または鬱血乳頭を含む増大したICPの徴候を有する患者。
m.スクリーニングの3月以内に、新規な化学的/生物学的な物質を用いたもう一つの臨床試験に参加している患者。
n.研究者により決定された臨床的に有意な異常心電図を有する患者。
o.(治療された)収縮期血圧が90〜139mmHgの範囲外または(治療された)拡張期血圧が45〜89の範囲外である患者。
p.スクリーニング時またはベースライン時において異常なレベル[正常(ULN)の上限×2よりも大きい]のアラニン・アミノトランスフェラーゼ(ALT)、γグルタミル・トランスペプチダーゼ(GGT)または総ビリルビンをもった患者
q.スクリーニング時において、ヒト免疫不全ウイルス(HIV)1型および2型についての既知の病歴または確認された陽性の試験結果を備えた患者。
r.スクリーニング時において、B型肝炎(HBsAg)またはC型肝炎ウイルス(HCV)について既知の病歴または確認された陽性の試験結果を備えた患者。
s.減量剤または食欲抑制剤を使用している患者。
t.持続性または再発性の片頭痛、浮腫、関節痛(骨関節炎によるものではない)、筋肉痛、手根管症候群、知覚異常、または他の神経圧迫症状を伴う患者。
u.糖尿病の診断を伴う患者または空腹時血糖値障害(100〜125mg/dL両端を含む)を伴う患者。
v.スクリーニング時に妊娠または授乳している患者、または研究期間の間にその予定がある患者。
w.ホルモン欠乏症の患者のための治療として使用される生理学的維持用量を除き、同化ステロイドまたは糖質ステロイドを使用する患者。低い投与量の糖質コルチコイド製剤の限定的な使用が許容される(例えば皮膚クリーム、点眼薬)。吸入型ブデノシドは、毎月400μg/日で3日間を越えない消費(合計1200μg/月)の吸入型ブデノシドまたは等量の他の糖質コルチコイドが許される。
x.増殖性網膜症、または重篤な非増殖性網膜症の患者。
y.皮膚科医により評価され且つ非悪性であると確認されていない限り、悪性に見える皮膚病変を有する患者。
z.アルコール依存症の病歴、または薬物/化学薬品乱用の病歴もしくは証拠のある患者。
aa.研究要件に対する遵守性に影響し得る精神的状態の患者。
或いは、下記の基準の1以上に合致するならば、患者はこの研究に参加することから排除される。
a.当該研究の結果を混乱させ、または研究者が決定した過度なリスクに患者を曝す活動性疾患または慢性疾患の病歴または臨床的証拠を有する患者。
b.既知の活性な悪性腫瘍をもった患者。
c.GHDを生じる頭蓋内腫瘍以外の悪性腫瘍の病歴をもった患者(外科的に治癒した基底細胞癌、または記録された6月の寛解を伴う皮膚の扁平上皮細胞癌を除く)。
d.ベースライン(来診3)の12月以内に、脳下垂体アデノーマまたは他の脳内腫瘍の証拠を有する患者。
e.プラダー・ウィリー症候群、ターナー症候群、未治療の副腎不全、過去5年以内の活性な末端肥大症、または過去1年以内の活性なクッシング症候群の存在。
f.重篤なアレルギーまたはアナフラキシー反応の既知の病歴をもった患者
g.rhGH、HSA、酵母由来産物または製剤の何れか他の成分に対する既知のアレルギーまたは過敏症をもった患者。
h.休薬期間の後にhGHに対する抗体を有する患者。
i.ベースライン来診時に、50mg/週過剰の研究薬物(合成物1)、または1.8mg/日過剰のゲノトロピンの投与を必要とする患者。
j.スクリーニングの前の注記した時間において、またはスクリーニングと最初の投与日の間において、以下の条件のうちの一つを有する患者:6月以内の大きな外傷または手術;全身の抗生物質治療を要する4週以内の急性感染症;6月以内の何らかの急性で重篤な病気。
k.スクリーニングの間に研究者または眼科医によって行われた限定検査試験に基づく、GH治療を伴う立証された頭蓋内圧増大(CIP)の病歴または鬱血乳頭を含む増大したICPの徴候を有する患者。
l.スクリーニングの3月以内に、新規な化学的/生物学的な物質を用いたもう一つの臨床試験に参加している患者。
m.研究者により決定された臨床的に有意な異常心電図を有する患者。
n.未治療または不十分に制御された高血圧の患者、およびステージ2行為血圧の患者[SBP>=160mmHg、および/または DBP>=100(JNC,2004において定義された通り)]。
o.スクリーニング時またはベースライン時において異常なレベル[正常(ULN)の上限×2よりも大きい]のアラニン・アミノトランスフェラーゼ(ALT)、γグルタミル・トランスペプチダーゼ(GGT)または総ビリルビンをもった患者
p.スクリーニング時において、ヒト免疫不全ウイルス(HIV)1型および2型についての既知の病歴または確認された陽性の試験結果を備えた患者。
q.既知のB型肝炎またはC型肝炎感染を有する患者。
r.減量剤または食欲抑制剤を使用している患者。
s.研究者により評価された持続性または再発性の片頭痛、臨床的に重要な浮腫、手根管症候群、知覚異常、または他の神経圧迫症状を伴う患者。
t.米国糖尿病協会声明(ADA, 201321)に定義された既知の糖尿病または前糖尿病(空腹時血糖障害)の診断を伴う患者。
u.スクリーニング時に妊娠または授乳している患者、または研究期間の間にその予定がある患者。
v.ホルモン欠乏症の患者のための治療として使用される生理学的維持用量を除き、同化ステロイドまたは糖質ステロイドを使用する患者。低い投与量の糖質コルチコイド製剤の限定的な使用が許容される(例えば皮膚クリーム、点眼薬)。吸入型ブデノシドは、毎月400μg/日で3日間を越えない消費(合計1200μg/月)が許される。
w.皮膚科医により評価され且つ非悪性であると確認されていない限り、悪性に見える皮膚病変を有する患者。
x.患者が耽溺症から少なくとも10年間回復していない限り、アルコール依存症の病歴、または薬物/化学薬品乱用の病歴もしくは証拠のある患者。回復は、個体が禁断および改善された健康、好調および生活の質を達成したことが研究者によって確認されたときに定義される。
y.研究要件に対する遵守性に影響し得る精神的状態の患者。
[患者の治療]
*投与される研究薬物
<合成物1投与>
合成物1の投与量レベルは、製剤緩衝液中の週1回の皮下(sc)注射として50mg以下である。25mg以下の投与量については、1.1mLの注射用滅菌水(WFI)で再構成される合成物1の25mg瓶が、sc注射のための濃度25mg/mLで入手可能である。1.1mLのWFIで再構成される合成物1の50mg瓶が、25mg〜50mgの投与量のために50mg/mLの濃度で入手可能である。50mg過剰の投与量は滴定のためには許容されず、50mg過剰の合成物1滴定投与量を必要とする個体については早期終結を生じる。GHDの成人に与えられるrhGH置換投与量は1mg/日の過剰(約28mg/週の合成物)ではあり得ないから、1.8mg/日と高いrhGH投与量が必要とされることは稀である。
出発投与量の容積が計算され、sc注射のための25mg/mLまたは50mg/mL瓶から1.0mL以下の容積が抜き取られる。
或いは、18.75mg以下の投与量については25mg/mL濃度の合成物1の瓶が使用され、また18.76mg〜50mgの投与量については、sc注射のための容積が0.75mL以下であるように50mg/mL濃度の合成物1の瓶が使用される。
患者は、合成物1の必要な投与量を調製し、該投与量を皮下注射する方法を指示および訓練される。診療所来診日を除き、患者は自己責任で合成物1を腹部または大腿に注射毎に場所を代えて注射する。
滴定のために投与量調節を必要とする患者は、指示および注射のための正しい容積を抜き取る訓練のために現場に戻るオプションを有する。これらの来診は第4,7,10および13週に、また第3、5および9月の第1週に行われる。
患者は、診療所来診の日を除き、週1回6:〜10:00AMの間に、彼らの特定された合成物1の投与量を注射し、この投与量が資格のあるスタッフによって腕に注射されるときは、現場スタッフによって計画された作業の後に行われる。(注:6:00〜10:00AMの時間枠を超える2時間窓は、絶対に必要とされるときにのみ許容される)。
就寝時に注射することを好む患者はそのようにしてよい;しかし、6:00〜10:00AMの間の投与が好ましい時間であり、第11,12および64週の間および診療所来診の全ての日に必要とされる時間である。従って、全ての診療所来診について、およびだい11,12,63および64週の間は、週1回の就寝時注射がその日の朝に与えられる注射で置き換えられる(合成物1の先の投与後約156時間)。診療所の日には、注射は資格のある現場スタッフメンバーによって腕に与えられる;診療所の日でないときは、患者は自己責任で合成物1を腹部または大腿に場所を交代させながら注射する。週1回の就寝時投与の再開は、先の合成物1注射後第7日の夜に行われる。
合成物1は、再構成用の瓶として研究者に供給される。次の来診間隔のための投薬をカバーするために、十分な薬剤がランダム化された治療期間の間に分配される。
研究薬物は、優良製造所基準(GMP)ガイドラインに従って包装され、家庭で投与されるべき患者に与えられる。研究薬物の暴露が測定され、研究薬物投与に対する服薬遵守は注射の日付および時間、中止された容積および予測投与量、並びに注射の部位を含む患者日誌によってモニターされる。各患者についての現場日誌は、患者に配布された瓶/シリンジの日付および数、患者によって返却された返却の日付、使用済みおよび未使用の瓶/シリンジの数が含まれる。
<ゲノトロピン(商標)参照療法の投与>
ゲノトロピン(商標)は内部参照であり、その結果、異常な研究結果の場合には、rhGHアームは既知の標準として働く。ゲノトロピン(商標)は、充分に確立された安全性および薬効プロファイルをもった毎日のrhGH療法として投与されるのが便利である。米国および日本において、ゲノトロピン(商標)は市場を支配しており、またヨーロッパでは三番目の大きな市場占有率を有している。
ゲノトロピン(商標)の初期投与量は、休薬期間前の使用における以前の1日rhGH投与量に基づいている。上方調節および下方調節は、合成物1について記載したのと同じ時点で且つ同じアルゴリズムに従って、ゲノトロピン(商標)の現在の投与量が0.5mg/日よりも大きければ0.2mg/日のゲノトロピン(商標)を用いて、またはゲノトロピン(商標)の現在の投与量が0.5mg/日以下であれば0.1mg/日を用いて行われる。
患者は、診療所来診の日を除き、彼らの特定されたゲノトロピン(商標)投与量を毎日6:00〜10:00AMの間に一度に注射し、前記来診の日には現場スタッフにより計画された作業が行われた後、資格をもった現場スタッフメンバーにより前記投与量が腕に注射される。(注:6:00〜10:00AMの時間枠を超えるを2時間窓は、絶対に必要とされるときにのみ許容される)。
就寝時に注射する方を好む患者は、そのようにしてよい;しかし、6:00〜10:00AMの投与の方が好ましい時間であり、第11,12,63および64週の間および診療所来診の全ての日において要求される時間である。従って、診療所来診の前日の夜および第11,12,63および64週の間では、就寝時の1日ゲノトロピン(商標)注射は次の日の朝(先のゲノトロピン投与の約36時間後)の注射に置き換えられる。診療所来院の日には、この注射は資格のある現場スタッフメンバーによって患者の腕に与えられる。他の日(診療所に行かない日)には、自己責任で合成物1を腹部または大腿に場所を交代させながら注射する。毎日の就寝時投与の再開は、先の朝注射の次の日の夜に行われる。ゲノトロピン(露出)および投与の服薬遵守は、合成物1について上述したようにしてモニターされる。
<過去および同時併用の療法または投薬>
スクリーニング前の2週間以内に、および本研究の終了までに患者が受けた何等かの過去または同時併用の療法または投薬[市販(OTC3)薬、並びにハーブおよび/または栄養サプリメント]、または処置(手術を含む)は、CRF上に指示される。一般名または商品名、適応症および用法が記録される。患者は、同時併用薬を各来診のときに研究者に報告する。使用の理由、投与量、使用の期間、および症状回復における成功が、研究の全体を通して記録される。
以下の薬物療法は、この研究の間は許されない:
・脳下垂体ホルモン欠乏症の患者のための生理学的維持用量を除く、同化ステロイドまたは副腎皮質ステロイド(なお、低投与量の糖質コルチコイド製剤は、皮膚科または眼科治療のための限定された量で使用されてよく、またブデノシド(budenoside)は400μg/日で3日間−合計1200μg/月を越えない月間消費量で、呼吸器治療のために使用されてよい)。
・常習ベースで使用される麻薬鎮痛剤
・減量剤、または食欲抑制剤
・何れか他のタイプの成長ホルモン製品
合成物1または1日量のGHが、CYP450肝臓酵素により代謝されることが知られている他の薬物と組み合わせて投与されるときには、潜在的DDIが存在し、適切な注意を働かせるべきである。
スクリーニング来診後の各診療所来診時に、研究者は患者に対して、市販(OTC)の医薬並びにハーブおよび/または栄養サプリメントを含む何れかの投与薬剤(研究薬物以外)を先の来診後に摂取したか否かを質問する。研究者はまた、エストロゲン使用の女性が同じ用量および経路を維持し続けることを確認する。
<患者の服薬遵守をモニターする手順>
投与計画に対する服薬遵守は、使用済および未使用の返却された研究瓶の説明責任を実行させることにより決定される。未使用の瓶および紛失した瓶の数が、現場の人間によってeCRFに記録される。服薬遵守パーセントは、使用済み瓶の数を使用されたと予測される瓶の合計数で除し、それに100を乗じた数として計算される。この研究の来診5,12,13,14,15および17に測定した服薬遵守が70%未満の患者は、遵守性がないと看做される。
<安全性の評価>
この研究において、安全性は、以下を評価することにより資格のある研究スタッフによって評価される:報告された有害事象、臨床実験室試験の結果、バイタルサイン測定、ECG所見、身体検査所見(体重および身長測定を含む)、同時併用薬の使用および免疫原性。臨床化学試験には、血清化学、血液学、および尿検査が含まれる。重篤な有害事象は報告されない。
<他の臨床実験室試験>
患者の安全性を保障するために、他の臨床的実験室試験が行われる。
患者は、空腹時採血を必要とする各朝来診前夜の2200に絶食(食物または飲料を摂取しない)を開始する。患者は、脂質プロファイル、空腹時血糖のために、または臨床化学およびホルモン濃度を含む安全性実験室パネルのために、採血前に8時間以上絶食していなければならない。
患者は、採決の1時間前までは非ミネラル水を取ることが許される。
<インスリン様成長因子I(IGF−I)>
IGF-Iレベルの測定は、次の時点で行われる:スクリーニング(来診1);休薬期間後(来診2および必要であれば来診2反復);ベースライン第0日(来診3);コア相の第21,42および63日(第3,6および9週の第7日(来診4,5および6)、第77,78,79,80,81および84日(第12週の第0,1,2,3,4および7日)(来診7〜12);延長相の第2,4,8および12月の最後の投与の週の第7日(来診13,14,15および17);12月の最後の投与の週の第1日(合成物1の最後の投与が与えられた24時間後)(来診16)。
<IGF−I結合タンパク質3(IGFBP−3)>
IGFBP−3(即ち、IGF-Iのための結合タンパク質)のレベルの測定は、次の時点で行われる:ベースライン第0日(来診3);第21,42、および63日(第3,6および9週の第7日(来診4,5および6);コア相の第77,78,79,80,81および84日(第12週の第0,1,2,3,4および7日)(来診7〜12);延長相の第2,4,8および12月の最後の投与の週の第7日(来診13,14,15および17);12月の最後の投与の週の第1日(合成物1の最後の投与が与えられた24時間後)(来診16)。
<生殖腺ホルモンおよび脂質プロファイル>
循環エストラジオールおよびテストステロンの濃度、並びに総コレステロール、LDLおよびHDLコレステロール、トリグリセリドおよびリポタンパク質(a)からなる空腹時(少なくとも8時間)脂質パネルが、ベースライン第0日(来診3)および延長相の第12月の最後の投与の週の第7日(研究の最後、来診17)に得られた。
<副腎皮質刺激ホルモン(ACTH)刺激試験>
スクリーニング(来診1)の歳に、既に糖質コルチコイド置換療法を受けていない視床下部−脳下垂体損傷を有する患者は、短いACTH(250mcg)刺激試験により副腎不全について試験される;この試験は第84日(第12週の第7日)(来診12)に反復される。該試験はまた、疑わしい新たなアドレナリン減少症の発症について評価するために、該研究の間の他の何れかの時点でも行われる。
<置換ホルモン>
本研究の全体に亘って、患者は適宜(強勢規則増大に従って)、置換糖質コルチコイド療法の一時的な調節が許される。他のホルモン置換療法は、研究登録前の少なくとも3月間に、その投与量で置換(十分な)を提供し且つ安定であることが証明された投与量でさなれるものでなければならない。エストロゲン療法は、本研究の全体に亘り、同じ投与量および同じ経路で維持される
<ヒト繊毛性の性腺刺激ホルモン試験>
ヒト繊毛性聖戦刺激ホルモン(血清β−HCG)試験が、スクリーニング時(来診1)およびベースライン時(来診3)に、全ての女性(閉経後または子宮摘出後の女性を除く)について行われる。尿妊娠サンプルが、来診5,12,13,14,15および17において採取される。この研究の間に妊娠するに至った如何なる患者についても、試験は中止される。
<グルコースホメオスタシス、コルチゾルおよび甲状腺機能評価>
グルコースホメオスタシス測定(ヘモグロビンA1c)、朝コルチゾル(6:00〜10:00AM)、および甲状腺機能評価[総T3、遊離T4、および甲状腺刺激ホルモン(TSH)]が、次の時点において絶食状態(8時間)で得られる:スクリーニング(来診1);ベースライン(第0日、来診3)、および割り当てられた安全性来診の時点での治療の間。安全性来診は、コア相の第42週および第84日(第6および12週の第7日)(来診5および12)の朝、および延長相の第2,4,8および12月の終わり(当該月の最後の投与の週の第7日)(来診13,14,15および17)である。
空腹時血糖値は全ての予定された来診時に測定される。これらには、スクリーニング来診および休薬期間来診、並びにコア相の間および延長相の間に予定された全ての来診(来診1〜17)が含まれる。
<免疫原性>
抗GH抗体試験のための血液を、第4週GH休薬期間(来診2)の後に得る。抗GH抗体が存在すれば、その患者は研究登録から排除される。抗GH抗体について陰性で、研究への参加を続ける患者は、ADAの決定のために、コア相の第21,42,63および84日(第3,6,9および12週の第7日)(来診4,5,6および12)および延長相の第4,8および12月の最後の投与の週の第7日(来診14,15および17)に採血される。全ての血液サンプルは、合成物注射後の第7日で次の合成物1の毎週注射の直前に、またはrhGH注射の24時間後で次のrhGH毎日注射の直前に採血される。
ADA試験シーケンス開始は、サンプル採取から約1月まで行われる。合成物1またはゲノトロピン(商標)の何れで治療されたとしても、陽性が確認された中和抗体(nAbs)を有する患者は、何れも研究参加が早期に中止される。
<MRI>
脳下垂体腫瘍を以前に治療された患者において、MRI/CTが、ベースライン(来診3)の3月以内に行われ、腫瘍安定性を実証するために、少なくとも12月前に行われた以前のMRIまたはCTと比較される。研究の間に腫瘍の再増殖がないことを実証するために、再度のMRI/CTが研究の完了時(来診17±7日)に行われる。
年間ベースでMRI/CTモニタリングを予定した患者は、彼らの定期的に予定された12月の時点で、研究者の裁量によりMRI/CTを行ってもよい。
*薬物速度論および薬力学の評価
<薬物速度論および薬力学のサンプル計画>
合成物1のPKおよびPDマーカー、IGF−Iのための血液サンプルが、PK/PD関連性評価の目的で、同時に採血される。
スクリーニング来診および休薬期間来診において、PDサンプルのみを採取する(合成物1のPKサンプルはなし)。最初の休薬期間来診(来診2)の際に、rhGH・PKが測定される。
(合成物1)のPKおよびPDのサンプルが、第0日のベースライン(最初の週1回の合成物1投与の直前)(来診3)、第21,42および63日(3回目、6回目および9回目の週1回の合成物1投与の第7日)(来診4,5および6)、並びに第77,78,79,80,81および84日(第12回目の週1回の合成物1投与の第0、1、2,3,4および7日)(来診7〜12)に採取される。延長相の際、PKサンプルおよびPDサンプルは、第2,4,8および12月の最後の合成物1投与の週の第7日に行われる診療所来診時に採血される。PK/PDサンプル八又、本研究の最後の週の第1日、即ち、合成物1の最後の投与量が与えられた24時間後(来診16)にも採血される。
全てのPKおよびPD血液サンプルは、毎朝ほぼ同じ時刻(6:00〜10:00AM)に採血される。
第12週の間、第1〜4日(来診8〜11)に、PKサンプルおよびPDサンプルが合成物1投与の24、48,72および96時間後(±4時間)に採取される。来診3(合成物1投与の最初の日)および来診16を除き、他の全ての来診(来診4,5,6、、7,12,13,14,15および17)において、PKおよびPDの差プルは先の合成物1投与の168時間後(±4時間)に採取される。しかし、就寝時投与から朝投与へと切り替えた患者から得た血液サンプルは、先の合成物1投与の略156時間(±4時間)後に採取されることに留意されたい。サンプルは、週1回の合成物1の投与日において、投与の直前に採取される。
ゲノトロピン(商標)について、PDサンプルは診療所来診日(来診3〜17)の6:00〜10:00AMの間、および次の1日ゲノトロピン(商標)投与直前の1日ゲノトロピン投与の24時間後に採取される。しかし、就寝時投与から朝投与へと切り替えた患者から得た血液サンプルは、先のゲノトロピン(商標)投与の略36時間(±4時間)後に採取されることに留意されたい。
rhGHのPKサンプル(来診2)およびゲノトロピン(商標)のためのPKサンプルは、免疫原性のためのサンプルが採取されたのと同じ時点で採取される:4週rhGH休薬期間の後(らいしん2)、コア相の第3,6,9および12週の第7日(来診4,5,6および12)、並びに延長相の第4,8および12月の末(来診14,15および17)。全ての血液サンプルは、次の1日ゲノトロピン(商標)注射の直前の先のゲノトロピン(商標)注射の24時間(±4時間)後、毎朝6:00〜10:00AMの略同じ時間に採血される。しかし、就寝時投与から朝投与へと切り替えた患者から得た血液サンプルは、先のゲノトロピン(商標)注射の略36時間(±4時間)後に採取されることに留意されたい。
投与およびサンプル採取の実際の時間が記録される。
<薬物速度論用血液のサンプリングおよび処理>
合成物1及びゲノトロピン(商標)の血清レベルを決定するための血液サンプル(各々4mL)を、バキュテイナー(VACUTAINER;商標)頂部赤チューブの中に採取する。
この血液サンプルを、凝固させるために室温(20〜25℃)で60〜90分維持する。或いは、該血液サンプルを凝固させるために2〜8℃で2〜3時間維持する。凝固に続き、周囲温度において、これらサンプルを1000gで10分間遠心分離する。
その血清を2つのアリコットに均一に分け、2mLのクライオバイアル管2本(主管およびバックアップ管)の中に移し、バイオ分析研究室へ輸送するまで、約−70℃±20℃において超低温フリーザの中に保存する。−70℃のフリーザが入手できないのであれば、≦−20℃での保存が許容可能である。研究薬物投与の実際の日付および時間、容積、注射部位、および薬物速度論のためのサンプリングの日付および時間がCRFに記録される。
PK血清サンプルは、メリーランド州ロックヴィルのテバ・バイオファーマシューティカルUSA(TBU)によって、法的に有効な方法を使用して分析される。
サンプル採取とフリーザ中への配置の間の時間は、大凡で3時間を超えない。
列記した温度は維持される。
<薬力学用血液のサンプリングおよび処理>
IGF−Iの血清レベルを決定するための血液サンプル(各々5mL)を、バキュテイナー(VACUTAINER;商標)頂部赤チューブ(ゲルなし)の中に採取する。
採血された血液の量が主サンプルおよびバックアップサンプルのために十分であることを確認するために、中央研究室によって提供された指示の通りに血液サンプルを処理し、輸送する。薬力学サンプリングの実際の日付および時間をCRFに記録する
<免疫原性用血液のサンプリングおよび処理>
免疫原性を決定するための血液サンプル(各々6mL)を、バキュテイナー(VACUTAINER;商標)頂部赤チューブの中に採取する。
この血液サンプルを、凝固させるために室温(20〜25℃)で60〜90分維持する。或いは、該血液サンプルを凝固させるために2〜8℃で2〜3時間維持する。凝固に続き、周囲温度において、これらサンプルを1000gで10分間遠心分離する。
その血清を2つのアリコットに均一に分け、2mLのクライオバイアル管2本(主管およびバックアップ管)の中に移し、バイオ分析研究室へ輸送するまで、約−70℃±20℃において超低温フリーザの中に保存する。−70℃のフリーザが入手できないのであれば、≦−20℃での保存が許容可能である。列記した温度は維持される。
研究薬物投与のための実際の日付および時間、容積、注射部位、並びに薬物速度論のためのサンプリングの日付および時間がCRFに記録される。
*薬効の変数および統計
<解析組>
ランダム化された患者の組には、患者が何れの研究薬物を摂取するか否かに関係なく、治療群にランダムに割り当てられる全ての患者が含まれる。
安全性解析組には、研究薬物の1以上の投与を受ける全ての患者が含まれる。
治療意図(Intent-to-treat)(ITT)解析組には、研究薬物の少なくとも1つの投与を受け且つ少なくとも1つのベースライン後IGF−I評価を有するランダム化された患者の組に患者が含まれる。
パープロトコル集団(PP)には、大きなプロトコル違反を経験する前に得られた、ITT解析組からの全てのデータが含まれる。
PK解析組には、少なくとも1つのPK測定を有する合成物1で治療された全ての患者が含まれる。
追加の解析組は、探索エンドポイント/感受性解析のために、必要に応じて定義される。
ランダム化された患者の組は、別途注記しない限り、全ての治験対照集団概要のために使用される。
安全性解析組は、安全性目的のために使用され、またITTおよびPP解析組は薬効のために使用される。
概要は、治療群によって、また解析組における全ての患者について提示される。
*薬効解析
<主薬効解析>
この研究のための主薬効測定は、IGF−レベル(ng/mL)である。この主薬効の変数は、合成物1で治療された患者についての、投与前であるベースラインIGF−I・SDSから、第12週の間のIGF−I・Cmax(SDS単位で表す)への変化である。試験するべきゼロ仮定は、治療の前後で差異はないこと、また別の仮定は平均IGF−I・SDSが増大するであろうことである。この主解析は、5%の有意差レベルにおいて、適合サンプルについての両側t検定を使用して行われる。
ベースラインから第12週へのIGF−・SDSの値および変化は、記述的統計学用いて、各治療アームについて要約される。
<感受性解析>
感受性は、ウィルコクソンの符号付ランク検定(Wilcoxon signed rank test.)を使用し、主薬効解析について上述した解析を繰り返すことによって決定される。
感受性はまた、PP解析組をしようして、主薬効解析について上述した解析を繰り返すことによって決定される。
*二次的薬効測定、エンドポイント、および解析
<有効な滴定>
合成物1で治療された患者であって、第12週の際のIGF−Iのトラフレベルにより彼らの休薬期間前(スクリーニング)IGF−I・SDS(±0.5SDS)へと戻り、また第12週の際の彼らのIGF−I・Cmaxが2SDS未満である患者のパーセンテージが、比率についての95%CIを用いて評価される。
<探索変数>
・脂質プロファイル[Lp(a)リポタンパク質、総コレステロール、低密度リポタンパク質(LDL)、および高密度リポタンパク質(HDL)、コレステロール、およびトリグリセリドの濃度]が評価される;エンドポイントは、合成物1治療の64週後における変化である。
・成人患者における第12週での合成物1投与およびエンドポイントは、患者の各部分集合(男性群、女性±エストロゲン群、年齢群)における投与量である。
・ベースラインに比較した、BMIにおける経時的変化
・I64週の治療の間、GF−Iレベルが経時的に正常範囲のまま残る患者の比率で示される長期薬効
・指示されたように週1回の合成物1または1日1回のゲノトロピン(商標)注射を報告する患者のパーセンテージ(患者日誌)、並びに配布された瓶と返却された使用済みおよび未使用の瓶の数(現場責任での日誌)により示される、研究薬剤を摂取することについての患者の遵守
・配布された瓶と返却された使用済みおよび未使用の瓶の数(現場責任での日誌)、並びにエンドポイントは、合成物1を摂取する患者の服薬遵守パーセントである。
・GH置換療法のタイプおよび治療計画の変化の前後における患者の注射経験満足度スコア、およびエンドポイントはベースラインからの変化である。
・合成物1と先のrhGH治療の間での患者の注射経験優先度、およびエンドポイントは注射方法の選択である。
・スクリーニング時(来診1)、コア相の間のベースライン時(来診3)、第8月の最後の投与後の最後の週の第7日(来診15)、および本研究の最後の投与後第7日(来診17)におけるQoL−AGHDAスケールから得られたスコアにより示される、異なるタイプおよび治療計画でのGH置換投与後の健康関連の生活の質、並びにエンドポイントは、スクリーニング(来診1)から毎日rhGH治療の休薬期間後(ベースライン、来診3)までの生活の質における変化、およびベースライン(来診3)から週1回の合成物1または1日1回のゲノトロピン(商標)での治療の44週(来診15)および64週(来診17)後までの生活の質における変化である。
・GH置換療法のタイプおよび治療計画における変化の前後および最中の、二つの有効な疾患特異的健康アウトカム器具から得られた生活の質スコアの評価。
・ゲノトロピン(商標)アームについてのIGF−I・SDSレベルの変化が、説明のためだけに提示される。
・ゲノトロピン(商標)アームにおける、第12週の際のIGF−Iのトラフレベルにより彼らの休薬期間前(スクリーニング)IGF−I・SDS(±0.5SDS)へと戻り、また第12週の際の彼らのIGF−I・Cmaxが+2SDS未満である患者のパーセンテージが、95%信頼区間(CI)を用いて評価される
<耐容性解析>
耐容性は、有害事象を含む何らかの理由で本研究を早期に中止する患者の数(%)、および有害事象に起因して彼らの投与量が低減または一時的に停止される患者の数(%)によって評価される。耐容性は、本研究のコア相および全体の治療期間について評価される。治療中止までの時間は、カプラン−マイヤー曲線(Kaplan-Meier curves.)によって提示される。
・成長ホルモン欠乏症評価における生活の質の評価(QoL−AGHDA)
下垂体機能不全の患者はしばしば、患者が参加できる活動を制限し、気分および福祉の低下に導くことにより、QoLに悪影響を及ぼすと思われる多くの愁訴を有している。未治療のGH欠乏症患者は、一般的集団に比較して低下した健康関連のQoLを有していることが分かっており、またGH置換の間は改善されたQoLスコアが報告されいる。
コア研究のスクリーニング時およびベースライン時(来診1及び3)、並びに第8月および研究の最後の第12月(来診15および17)には、QoL−AGHDAアンケートが完了していることが要求される。
QoL−AGHDAは、成長ホルモン欠乏症の個体についての疾患特異的な生活の質の尺度である。このスケールは「イエス」または「ノー」で回答される25の陳述からなっている。このQoL−AGHDAは臨床実務、およびGH置換療法の長期治療結果および安全性をモニターするための最大の国際研究データベースであるKIMS(ファイザー国際代謝データベース)を含む調査研究において広く使用されている。更に、英国のイギリス国立医療技術評価機構(NICE)は、該QoL−AGHDAを、GH欠乏症の人々のベースラインQoLおよび治療の効果を評価するための最良の利用可能な評価ツールとして推奨している。
・注射経験アンケートを用いた満足度評価
注射経験アンケートデの満足度は、スクリーニングおよび第64週の時点、または早期終結時に行われた。この満足度評価では、2週間のリコール期間、および応答オプションが「強く不満」から「強く満足」までに亘る5点リッカート評価尺度(5-point Likert rating scale)を利用する。
・注射経験好み優先度アンケート
この好み優先度アンケートは、患者に以下のことを要請する:
貴方がこの研究を開始する前の2週間の貴方の注射経験に関して、この研究の過去2週間と比較してお考えください。何れのかの経験についての貴方の全体の優先度に関して、貴方はどちらを好みますか?」
この注射経験優先性の質問は、5レベルの優先度スケールを利用し、ここでの応答オプションは「私の第一の経験(この研究を開始する前の2週間)の方を強く好む」から「私の第二の経験(この研究の過去2週間)の方を強く好む」である。
・注射部位反応の評価
局所的耐容性は、診療所来診の時点で評価され、または注射部位の不快感および/または外観の変化に関して現場に問い合わせがあったときに評価される。患者は現場コーディネータまたは研究者から、痛み、圧痛、発赤、腫脹および発熱に関して注射の部位を記載するように質問され、また存在するときは、その反応が温和、中程度、または重篤として評価されるかどうかを質問される。患者はまた、その反応がどの程度長く続いたか、また何らかの治療が用いられたかどうかを尋ねられる。
<薬物速度論、測定、エンドポイントおよび解析>
データが許すならば、研究の間および複数投与の後(第12週)に、合成物1のPKパラメータが見積もられる。第12週に、以下のPKパラメータが計算される:投与のx時間後に観察された血清濃度(Cxh)、投与前の合成物1濃度(Cmin)、投与の週に亘る薬物濃度×時間曲線下の面積(AUC0−7)、見かけの終末相消失速度定数(Kel)、半減期(t1/2)、および見かけの全身クリアランス(CL/F)。加えて、研究の全体を通してのCmin値、および最後の投与(第64週)の後第1日でのCxhが報告される。投与量に対して正規化された関連のパラメータが計算される。
必要に応じて他の薬物速度論パラメータが計算される。
全てのPK解析は、PK解析組に基づいている。
全てのPKパラメータは、生ソースデータに基づいて計算される。全ての濃度が異常についての分析に先立って検討される。何れかの濃度−時間点が分析から除去されれば、これは臨床研究報告に記録される。
合成物1の血清濃度および合成物1の投与量により正規化された血清濃度は、患者および時間点ごとに、表にしてプロットされる。
第12週の間のPKパラメータ、および(適用可能な場合)投与量により正規化されたPKパラメータは、患者によって表にされ、既述的に要約される(n、平均、標準偏差、変動係数(CV%)、幾何学平均、中央値、最小値および最大値)。
全ての合成物1投与前および最後の投与(第64週)後第1日のCxhが表にされ、既述的に要約される。
第12週の間の誘導されたPKパラメータおよび濃度の記述的統計は、投与量に従ってグループ分けされ(グループは与えられた4分位によって定義される)、要約される(n、平均、標準偏差、CV%、幾何学平均、中央値、最小値および最大値)。
薬物速度論パラメータは、ノンコンパートメント解析を用いて誘導される。
全ての前ゲノトロピン(商標)投与からのトラフレベルが表にされ、既述的に要約される。
実際のPKサンプリング時間が、計算のために使用される。既述的統計およびグラフのために、プロトコル(名目上の)時間が使用される。失われたデータに推定値が代入されることはない。
<脚力学測定、エンドポイントおよび解析>
データが許せば、PDパRメータは研究の際および複数回投与(第12週)の後に推定される。第12週には、次のPDパラメータが計算される:IGF−I・Cmaxおよび最大の観察された血清濃度までの時間(IGF−IのTmax)、トラフIGF−Iレベル、および1週間の投与に亘る効果時間曲線の下の面積(AUEC0−7
IGF−Iの血清濃度は、治療医アームに従って患者ごとおよび時間点ごとに表にされ、プロットされる。
第12週のPDパラメータは患者によって表にされ、治療アームに従って既述的に要約される(n、平均、標準偏差、CV%、幾何学平均、中央値、最小値および最大値)。
ベースライン時点、第3,6,9および12週の間、並びに延長相の間、第2,4,8および12月の最後の投与の第7日、予定外の安全性来診時のトラフIGF−Iレベル、および最後の投与(第64週)後第1日のCxhが表にされ、患者により、来診により、および治療アームにより要約される。
合成物1治療アームについて、第12週の間のPDパラメータおよび濃度の記述的統計が、以下の分類に従って要約される(n、平均、標準偏差、CV%、幾何学平均、中央値、最小値および最大値):
・投与量レベル(与えられた投与量の四分位値により定義される)に従う分類
・ベースラインにおけるIGF−I・SDSレベル(ベースラインにおけるIGF−I・SDSの四分位値により定義される)に従う分類
実際のPDサンプリング時間が、計算のために使用される。既述的統計およびグラフのためには、プロトコル(名目上)時間が用いられる。失われたデータに推定値が代入されることはない。IGF−Iレベルは、質量/容積およびSDS単位の両者において提示される。
上方調節および下方調節された患者のパーセンテージは、調節時間によって、および治療アームによって表にされる。
<薬物速度論/薬力学解析>
PK/PDは、ノンコンパートメント技術および適切であればコンパートメント技術によって評価される。PKパラメータは合成物1測定に基づいており、はたPD変数はIGF−I血清濃度である。
PK/PDは、異なる候補モデルを比較した後、それらの適合性品質について異なる候補を比較した後に、最も適切なモデルを用いて評価される。PK/PDに影響し得る共変数が、該モデルへの組み込みについて試験される。この解析が行われれば、それは別途報告される。
[結果および結論]
<主要なエンドポイント>
個別化された投与量滴定が完了した後、週1回の合成物1の投与は、それらの休薬期間後のベースラインに比較して、患者のIGF-ICmaxを0.1〜10.0SDS単位の平均値だけ上昇させる。
個別化された投与量滴定が完了した後、週1回の合成物1の投与は患者のIGF−I・Cmaxを、それらの休薬期間後のベースラインに比較して上昇させる。
<二次的および探索的エンドポイント>
研修第12週の間のIGF−I・SDSのトラフレベルにより測定したときに、2SDS未満の第12週の間のそれらのIGF−I・Cmaxと共に、それらの休薬期間前(スクリーニング)IGF−I・SDSレベル(±0.5SDS)へと復帰する、週1回の合成物1で治療された患者の数は、数1回の合成物1治療アームに登録された患者数の25〜100%である。
個別化された投与量滴定の完了後に、週1回の合成物1の投与は、50〜100%の患者のIGF−Iレベルを、治療期間の残りの期間に亘って正常な範囲内に維持する。
週1回の合成物1の投与は、より低下したBMIをもたらす。
週1回の合成物1の投与は、64週後に、脂質プロライルにおける平均の改善をもたらす。
<投与量変数>
第12週の間、患者の予め定められた標的トラフIGF−I範囲を達成するために必要な合成物1の平均投与量は、5〜50mgである。
第12週の間、男性患者の間で予め定められた標的トラフIGF−I範囲を達成するために必要な合成物1の平均投与量は、5〜50mgである。
第12週の間、現在はエストロゲン療法を受けていない女性患者の間で、予め定められた標的トラフIGF−I範囲を達成するために必要な合成物1の平均投与量は、5〜50mgである。
第12週の間、現在エストロゲン療法を受けている女性患者の間で、予め定められた標的トラフIGF−I範囲を達成するために必要な合成物1の平均投与量は、5〜50mgである。
第12週の間、現在エストロゲン療法を受けている女性患者の間で、予め定められた標的トラフIGF−I範囲を達成するために必要な合成物1の平均投与量は、5〜50mgである。
第12週の間、患者の予め定められた標的トラフIGF−I範囲を達成するために必要な合成物1の平均投与量は、23〜25歳の男性患者については15〜45mg/週、25〜30歳の男性患者については10〜20mg/週、30〜60歳の男性患者については5〜15mg/週、60歳超の患者については1〜10mg/週、である。
第12週の間、患者の予め定められた標的トラフIGF−I範囲を達成するために必要な合成物1の平均投与量は、同時併用的にエストロゲン療法を受けていない23〜25歳の女性患者については20〜60mg/週、同時併用的にエストロゲン療法を受けていない25〜30歳の女性患者については10〜30mg/週、同時併用的にエストロゲン療法を受けていない30〜60歳の女性患者については5〜25mg/週、同時併用的にエストロゲン療法を受けていない60歳超の女性患者については1〜10mg/週である。
第12週の間、患者の予め定められた標的トラフIGF−I範囲を達成するために必要な合成物1の平均投与量は、同時併用的にエストロゲン療法を受けている23〜25歳の女性患者については25〜60mg/週、同時併用的にエストロゲン療法を受けている25〜60歳の女性患者については10〜30mg/週、同時併用的にエストロゲン療法を受けていない60歳超の女性患者については1〜15mg/週である。
第12週の間、エストロゲンを摂取している女性の間で患者の予め定められた目標トラフIGF−I範囲を達成するために必要な合成物1の投与量は、第12週の間、エストロゲンを摂取していない女性の間で患者の予め定められた目標トラフIGF−I範囲を達成するために必要な合成物1の投与量よりも高い。
第12週の間、エストロゲンを摂取していない女性の間で患者の予め定められた目標トラフIGF−I範囲を達成するために必要な合成物1の投与量は、第12週の間、男性の間で患者の予め定められた目標トラフIGF−I範囲を達成するために必要な合成物1の投与量よりも高い。
<患者の遵守性>
指示された正規の合成物1またはゲノトロピン(商標)注射を報告する患者のパーセンテージで示される、週1回の合成物1の治療計画に対する患者の遵守性は、ゲノトロピン(商標)の場合よりも合成物1の場合の方が高い。
配布された瓶および返却された使用済みおよび未使用の瓶の数で示される、週1回の合成物1の治療計画に対する患者の遵守性は、ゲノトロピン(商標)の場合よりも合成物1の場合の方が高い。
指示された正規の合成物1注射を報告する患者のパーセンテージで示される、週1回の合成物1の治療計画に対する患者の遵守性は、予定された投与の少なくとも50〜85%である。
配布された瓶および返却された使用済みおよび未使用の瓶の数で示される、週1回の合成物1の治療計画に対する患者の遵守性は、予定された投与の少なくとも50〜85%である。
<生活の質および満足度変数>
彼らの以前の治療計画に関して、より大きな注射経験満足度を示す患者のパーセンテージは、ゲノトロピン(商標)の場合よりも合成物1の場合の方が大きい。
平均注射経験満足度は、合成物1で治療された患者の場合の方がゲノトロピン(商標)で治療された患者の場合より大きい。
週1回の合成物1治療計画の患者は、彼らの先のrhGH治療での注射満足度よりも高い平均注射経験満足度を報告する。
週1回の合成物1の患者は、1日1回のゲノトロピン(商標)の患者よりも大きい、平均の健康に関連した生活の質を報告する。
週1回の合成物1の患者は、1日1回のゲノトロピン(商標)の患者よりも大きい、中央値での健康に関連した生活の質を報告する。
週1回の合成物1の患者は、合成物1治療を開始する前の生活の質に対して、より大きな健康に関連した生活の質を報告する。
<感受性解析>
第12種におけるトラフIGF−Iレベルが休薬期間後のIGF−Iレベルよりも高い患者のパーセンテージは、少なくとも40〜85%である。
第12種におけるIGF−I・Cmaxレベルが休薬期間後のIGF−Iレベルよりも高い患者のパーセンテージは、少なくとも40〜85%である。
実施例2: 第II相の小児臨床試験
・研究の趣旨および研究目的
<研究の趣旨>
この研究の趣旨は、成長ホルモン欠乏症の思春期前の小児において、合成物1の週1回の皮下注射の安全性、耐容性および薬効を評価することである。
<研究目的>
この研究の主要な目的は、合成物1の週1回投与の安全性および有効投与量を、未処置の思春期前GHD小児について評価することである。
本研究の副次的目的は次の通りである:
* 週1回の合成物1の3回の異なる投与、および1日1回のゲノトロピン(商標)の投与の薬効を記述的に要約すること;
* 週1回の合成物1の3回の異なる投与、および1日1回のゲノトロピン(商標)の投与の安全性および耐容性決定すること;
* 週1回の合成物1の3回の異なる投与、および1日1回のゲノトロピン(商標)の投与の、空腹時脂質プロファイルに対する効果を決定すること;
* 薬物速度論(合成物1)および薬力学(IGF−I)の関係を評価すること;
* 安全性延長期間の間の、週1回の合成物1の選択された投与量の安全性および耐容性を決定すること;
* ゲノトロピン(商標)治療と比較して、週1回の合成物1の選択された投与量で治療する際の、小児および成人の生活の質を評価すること;
* ゲノトロピン(商標)と比較して、週1回の合成物1を摂取することに対する患者の服薬遵守を評価すること。
<研究設計>
* 一般設計および研究概要
60人の小児が年齢により層別化され、三つの週1回の合成物1のうちの一つ(0.554、0.924、1,20mg/kg)、または1日1回のゲノトロピン(商標)(0,33mg/kg)の投与に対して1:1:1:1にランダム化される。三つの年齢カテゴリーは、3〜5歳、6〜8歳、および9〜11歳(両端を含む)である。
本研究のコアおよびコア延長部分において使用される合成物1の三つの投与量は、屡々使用される0.033mg/kg/日の1日1回のゲノトロピン(商標)に基づいている。このrhGHの1日投与量は、上記で述べた28の変換因子を乗じることによって、「匹敵する」週1回の合成物1投与量に変換され、0.924mg/kg/週の合成物1投与量を与える。この「匹敵する」合成物1の投与量は、より低い投与量およびより高い投与量(それぞれ「匹敵する投与量」の60%および130%)によって一纏めにされる。より低い投与量は0.554mg/kg/日(0.6×0.924)であり、より低い投与量は1.20mg/kg/週(1.3×0.924)である。
当該研究の安全性延長部分については、合成物1の投与量は、安全性パラメータおよび薬効パラメータに基づいて選択される。
スクリーニング来診(来診1)は、登録すべき思春期前患者の資格のために必要な全ての試験が含まれる。全ての算入基準および排除基準、即ち、GH欠乏症および異常低身長、身長発育速度、IGF−I・SDSおよび骨年齢を満たすことに加えて、患者は、正常な日常の安全性実験室値、正常なグルコースホメオスタシス、正常な副腎および甲状腺状態(必要であれば安定なホルモン置換療法に関して)、および許容可能な身体検査(眼底カメラおよび尿検査を含む)、ECGおよびバイタルサインを有することが要求される。
未だ副腎ステロイド置換療法を受けていない視床下部−脳下垂体損傷のある患者におけるACTH刺激試験は、スクリーニング時、および低い朝コルチゾルレベルに基づいて研究者が副腎機能低下症の発症を疑う他の何れかの時点において行われる。
登録要件に合致する各々の小児はベースライン来診(第0日、第1週)のために戻り、ベースラインバイタルサイン、空腹時血糖値、空腹時脂質プロファイル、およびPK(合成物1)お湯帯PD(IGF−I、IGFBP−3)測定地を得、また合成物1またはゲノトロピン(商標)の注射に関する指示書と共に、彼らがランダム化された研究薬物を受け取る。
合成物1治療へとランダム化された小児は、最低投与量の0.554mg/kg/週で始める。最初の投与の2週間後に、0.554mg/kg/週の投与群に割り当てられる患者(合成物1を受ける患者の合計数の1/3)は、本研究のコア期間の残余期間についても当該投与量を受け続ける。0.924g/kg/週投与群または1.20mg/kg/週投与群の何れかに割り当てられる合成物1にランダム化された残りの患者(合成物1を受ける患者の合計数の2/3)は、次の2週間に亘って0.924mg/kg/週の投与量を受ける。2週間(治療開始から4週間)の後、0.924mg/kg/週の投与量群に割り当てられた患者は、コア期間の終了時までその投与量を続ける。1.20mg/kg/週の投与量群に割り当てられた患者は、当該投与量を摂取しはじめ、コア期間の終わりまでその投与量を続ける。
指示された研究薬物摂取に対する患者の遵守性は、指示された頻度、投与量および回転された部位で、週1回の合成物1または1日1回のゲノトロピン(商標)注射を報告する患者のパーセンテージ(患者日誌)によって、および配布された瓶の数および返却される使用済みおよび未使用の瓶の数(現場責任での日誌)によって示される。パーセントコンプライアンスは、使用済み瓶の数を使用されると予測された瓶の合計数で除することにより計算される。
ピークIGF−I値は、合成物1が投与された後に約72時間(第3日)測定される;トラフIGF−I値は、合成物1が投与された後に約168時間(第7日)測定される。全ての患者は、第6週の第7日(来診3、研究第42日)に、PK/PD血液サンプリングおよび完全な安全性評価のために戻る。KP/PD血液サンプリングは、第9週の第3日(来診4、研究第59日)および第12週の第7日(来診5、研究第84日)にも行われる。第12週の第7日には、完全な安全性評価も行われる。
安全性の理由で、これらの来診時に+2.0SDSを超えるIGF−I・SDSを有し、且つ研究薬物関連の有害事象を報告している何れの小児も、彼らが割り当てられた投与量アームに残留するが、彼らの投与量は中央IGF−I閲覧者が推奨するパーセンテージだけ減少される。有害事象の解明およびIGF−I・SDSの正規化が生じなければ、更なる投与量の減少または該患者についての本研究の打切りが行われる。IGF−I・SDS+0.2SDSを超えるが、有害事象を経験しなければ、IGF−Iレベルは4週間以内(元のSDS評価日に従って、合成物1投与の第3日または第7日)に再チェックされ;IGF−I・SDS上昇が持続するなら、合成物1投与量は中央IGF−I閲覧者が推奨するパーセンテージだけ低減され、IGF−Iは更に4週間後に再チェックされる。
ゲノトロピン(商標)治療にランダム化された患者は、上記で述べた安全性の理由で投与量減少が必要にならない限り、0.33mg/kg/日のゲノトロピン(商標)の投与を受ける。必要であれば、IGF−I中央閲覧者の推奨によって投与量減少が行われる。
26週間の治療(その間に、小児は幾つかの安全性評価を受けているであろう)の後、主目的(研究のコア期間)の評価のために、垂直スタンジオメータを用いた身長測定が行われる。加えて、空腹時脂質プロファイルのための血液サンプルが入手される。
高さ測定は次のようにして達成される:患者は、スタンジオメータの垂直表面に頭、肩、臀部および踵を接触させ、できるだけ背中を真直ぐにした状態で、裸足で立って測定される。小児は前方を真直ぐに見ながら、スタンジオメータの頭部突起が頭頂部に置かれる。各測定において、計測は3回行われ、3回の計測の平均が最終結果として記録される。
患者の身長発育速度が不満足と看做されない限り、研究のコア延長において、小児は追加の26週間、同じ治療、および合成物1またはゲノトロピン(商標)の投与量が継続され、その場合に、投与量はIGF−I中央閲覧者が推奨するように上方調節される。このコア延長の間、安全性および耐容性が繰り返し評価される。薬効(身長、骨年齢、脂質プロファイル)はコア延長の最終来診時に計測される。
研究の全体のコア期間および延長期間の間に、安全性は次のようにして評価される:第6週の第7日(来診3、研究第42日)、第12週の第7日(来診5、研究第84日)、第26週の第7日(来診7、研究第182日)、第52週の第7日(来診10、研究第364日)に、PKおよびPD測定に加えて、眼底検査および尿検査を用いた身体検査、ECG、バイタルサイン、安全性実験室(臨床化学、血液学、空腹時血糖値)、ホルモン測定および免疫原性研究を含む完全な安全性評価が行われる。第9週の第3日(来診4、研究第59日)、第20週の第3日(来診6、研究第136日)、第34週の第3日(来診8、研究第234日)、第42週の第3日(来診9、研究第290日)に、短縮型の安全性評価が行われ、これには空腹時血糖値、バイタルサイン、合成物1で治療された患者における合成物1のPK、PD測定値、有害事象および一般的健康状態の検討、注射部位の検査、並びに有害事象および注射部位反応の評価が含まれる。注射部位の問題を報告した患者については、痛み、圧痛う、発赤、発熱、腫脹、皮膚発赤、または皮膚外傷、また存在するならば該反応が温和か、中程度か、または重篤かについて注射部位を評価することにより、研究薬物の局部的耐容性が評価される。
上記で述べた8回の診療所来診(来診3〜10)に加えて、小児の健康状態および注射コンプライアンスをチェックするために、研究現場からの毎月の電話コールが行われる。
合成物1またはゲノトロピン(商標)に対する抗体(抗薬物抗体)の試験のために、第6週(来診3、研究第42日)、第12週(来診5、研究第84日)、第26週(来診7、研究第182日)、および第52週(来診10、研究第364日)に得られた血液サンプルに対して、免疫原性研究が行われる。ADAについての試験が陽性である全ての患者は、更に抗薬物中和抗体について試験され、合成物1またはゲノトロピン(商標)を受けた後に中和抗体を有する患者については本研究を中止する。
本研究のコアおよびコア延長期間の全体において、次のようにして薬効が測定される:第12週(来診5、研究第84日)、第26週(来診7、研究第182日)、第52週(来診10、研究第364日)に置いて、垂直スタンジオメータにより起立身長が測定され、また身長発育速度および身長SDSの薬効測定が計算される。骨年齢は、スクリーニング時(来診1、研究第−28〜−1日)および第52週(来診10、研究第364日)に決定される。総コレステロール、低密度リポタンパク質(LDL)および高密度リポタンパク質(HDL)コレステロール、トリグリセリド、リポタンパク質(a)およびアポリポタンパク質AIを含む空腹時脂質プロファイルが、ベースライン(来診2、研究第0日、第26週(来診7、研究第182日)、および第52週(来診10、研究第364日)の時点で入手される。
患者は、26週のコア研究および26週のコア延長を完了した後に、52週の安全性延長相に登録するように勧められる。この52週の安全性延長相の間、もともと合成物1の投与量1〜3にランダムに割り当てられていた患者はその投与量を中断し、「選ばれた」合成物1投与の摂取を開始する。ゲノトロピン(商標)を摂取している患者は、彼らの1日投与量を継続する。第64週の第3日(来診11、研究第444日)、第78週の第3日(来診12、研究第542日)、第90週の第3日(来診13、研究第626日)、および第104週の第7日(来診14、研究第728日)の時点(ほぼ3月毎)で、本研究のコアおよびコア延長期間において先に記載したように、安全性評価、PK/PD測定、および免疫原性研究が行われる。患者および親は、安全性延長相の開始時および終了時に、生活の質アンケートを完成させるように要請される。安全性延長相の最終来診においては、身長測定、空腹時脂質プロファイル、および骨年齢も入手される。
<ランダム化および盲検化>
これはオープンラベル研究であり、盲検ではない。ランダム化は、双方向応答技術(IRT:interactive response technology)によって維持される。
<患者の参加の持続期間>
患者の参加の期間は、次のように111週以下である:
・4週間の以下のスクリーニング期間
・コア:主目的を評価するための26週の治療
・コア延長:安全性、耐容性および薬効を評価するための26週の延長
・追跡:最後の投与後の3週間(任意の安全性延長相に進む患者を除く)
コアおよびコア延長の期間における参加の持続期間は59週であり、合計の治療継続期間は52週である。
・安全性延長:合成物1の選択された投与量での安全性および耐容性の評価のために、追加の任意の52週延長(第2年)の治療が患者に提案される。
・追跡:最後の投与後の3週間
任意の安全性延長相に参加する患者について、参加の合計継続期間は111週であり、合計の治療期間は104週である。
<研究手順>
各研究来診時に行われる処置が表5に示されている。
Figure 2016508125
Figure 2016508125
<表5の脚注>:
a.疾患特異的評価(例えば、GH吸入誘発試験、ACTH刺激試験、骨年齢)は、インフォームドコンセント前の3月以内に行われるのであれば、本研究について許される。
b.身長発育速度が計算される。
c.眼底検査は、眼科医によって行われてよい。
d.これらの試験は採血前少なくとも8時間の絶食を要する。
e.該ホルモン試験には、TSH、遊離T4、総T3、AMコルチゾル、およびヘモグロビンA1cが含まれる。
f.IGF-Iのみがスクリーニング時に測定される。
g.PKサンプリングは、先のゲノトロピン(商標)投与の少なくとも12時間後に、または採血が第7日に行われるときは先の合成物1投与の156〜168時間後に、または採血が第3日に行われるときは先の合成物1投与の60〜72時間後行われる。PKサンプルは、次の投与の前に採血される。
h.抗rhGH抗体または抗合成物1抗体の存在は、研究への患者の登録を排除する。
i.短縮型の安全性評価には、空腹時血糖値、バイタルサイン、IGF-Iレベル、合成物1で治療された患者における合成物1の薬物速度論、有害事象および一般的健康状態の検討、注射部位の検査、および治療関連有害事象の評価、並びに注射部位反応が含まれる。
[患者の選別]
<患者の算入基準>
患者は、以下の基準の全部に合致するときに本研究に含められる。
a.多重脳下垂体ホルモン不足の一部としてのGH不足、または基質性GH不足(例えば、腫瘤性病変、脳下垂体手術、視床下部脳下垂体軸への高線量照射損傷等)をもった、摘出された突発性GH不足の3〜11歳(両端を含む)の思春期前の少年、および3〜10歳(両端を含む)の少女。
b.コンセンサスガイドライン(例えば、Gharib et al. 2003; Shalet et al. 1998; Wilson et al. 2003; Attie et al. 2000)に記載されているような、GH分泌についての2つの異なるGH吸入誘発試験(例えば、インスリン耐容性試験およびグルカゴン試験)により確認された診断。中枢神経系、他の脳下垂体ホルモン欠乏、または遺伝子欠損の既知の病状をもった患者においては、一つの試験で十分である。
c.GH付属が何らかの脳腫瘍の治療後に生じたならば、患者は少なくとも1年間は臨床的寛解になければならならず、これは研究エントリーの3月以内にCTまたはMRIによって確認される。
d.身長SDS≦−2.0
e.身長発育速度SDS≦−1.0(二つの標準身長測定の間の最小時間は、研究エントリー前少なくとも6月であるべきである)。
f.IGF−I≦−1.0SDS
g.2000CDC標準に従う暦年齢および性別についての、平均BMIの±2SD以内のBMI
h.少女については、正常な核型
i.患者または患者の法的保護者の書面でのインフォームドコンセント
<患者の排除基準>
患者は、次の基準の1以上に合致すればこの研究への参加から排除される:
a.組換えヒトGH(rhGH)療法への以前の露出
b.成長または正著能力に影響し易い何らかの臨床的に有意な異常(例えば、腎不全のような慢性疾患、またはAIDSまたは結核のような進行型の疾患;脊椎放射線照射;栄養失調)
c.rhGH治療に対する禁忌症の存在
d.腫瘍増殖または悪性腫瘍の証拠
e.参入来診前の12月以内に、コンピュータ断層撮影(CT)または磁気共鳴撮像(MRI)で確認される脳腫瘍または腫瘍増殖の兆候のある小児
f.暦年齢よりも老けた骨年齢で、研究エントリーの3月以内に少女では9歳以下および少年では10歳以下
g.糖尿病の診断をもった、または空腹時血糖障害(FBS・100〜125mg/dL)のある患者
h.染色体異常および医学的症候群(例えば、ラロン症候群、ヌーナン症候群、ターナー症候群、プラダー・ウィリー症候群、シルバー・ラッセル症候群、SHOX、変異/欠失、成長ホルモン受容体の不存在)
i.中隔視神経異形成症を除く骨格異形成症
j.体内発育遅延で出生した小児(SGA、出生時体重および/または出生時身長<−2.0・SDS[在胎月例について]として定義される)
k.閉じた骨端の証拠
l.脳下垂体置換ホルモン療法(チロキシン、ヒドロコルチゾン、デスモプレシン)を除く、同化ステロイドまたはメチルフェニデートのような成長を変える薬剤
m.400μg/日を越える吸入型ブデノシド(または均等物)のような糖質コルチコイド療法(例えば喘息のため)を、暦年で1月を越えて必要とする小児
n.制御不良、または制御性のない脳下垂体ホルモン置換(即ち、甲状腺置換については6月未満、他のホルモン置換については3月の安定な療法に対して)
o.スクリーニング時の、抗rhGH抗体または抗合成物1抗体の存在
p.研究薬剤成分に対する過敏性
q.スクリーニング前の30日以内での、他の研究薬物試験への参加
r.腹腔病、甲状腺機能低下症、くる病、心理社会的小人症のような、他の原因での低身長
s.大きな医学的状態
t.ヒト免疫不全ウイルス(HIV)陽性が知られた、または疑われる患者
u.患者および/または親/法的保護者が研究指導に関して非協力的
[患者の治療]
*投与される研究薬物
<合成物1の投与>
合成物1は1.0mL以下の容積で部位を交代させながら、週1回の皮下注射として与えられる。注射は、6:00〜10:00PMの夜に与えられる。
<ゲノトロピン(商標)参照療法の投与>
ゲノトロピン(商標)の投与量は、可変の多重投与量注射装置(ゲノトロピン・ペン(商標)5または12)を使用して皮下に与えられる0.33mg/kg/日である。ゲノトロピン・ペン(商標)5は、0.4mL以下の可変容積で、0.1mg未満の増分における皮下注射のために、0.2mg/0.4mLの濃度でゲノトロピンを含有する。ゲノトロピン・ペン(商標)12は、0.33mL以下の可変容積で、0.2mg未満の増分における皮下注射のために、4mg/0.33mLの濃度でゲノトロピンを含有する。注射は、就寝時の夜に与えられる(6:00〜10:00PM)
<安全性の評価>
この研究において、安全性は、以下を評価することにより資格のある研究スタッフによって評価される:報告された有害事象、臨床実験室試験の結果、バイタルサイン測定、ECG所見、身体検査所見(体重および身長測定を含む)、同時併用薬の使用および免疫原性。臨床化学試験には、血清化学、血液学、および尿検査が含まれる。重篤な有害事象は報告されない。
*薬物速度論および薬力学の評価
<薬物速度論および薬力学のサンプル計画>
合成物1のPKおよびPDマーカー、IGF−IおよびIGFBP−3のための血液サンプルが、PK/PD関連性評価の目的で、同時に採血される。
スクリーニング時にはIGF−Iのみが採取される。
ベースラインにおいて、前投与PDサンプル(IGF−I、IGFBP−3)およびPK[合成物1及びゲノトロピン(商標)]サンプルが採血される。
PKおよびPD血液サンプルは、本研究のコア期間およびコア延長期間の全体を通して、以下の時点で採取される。
・ピーク値については、週1回の合成物1投与後の第3日
*第9週(来診4、研究第59日)
*第20週(来診6、研究第136日)
*第34週(来診8、研究第234日)
*第42週(来診9、研究第290日)
・トラフ値については、週1回の合成物1投与後の第7日
*第6週(来診3、研究第42日)
*第12週(来診5、研究第84日)
*第26週(来診7、研究第182日)
*第52週(来診10、研究第364日)
PKおよびPDサンプルは、52週延長の間、以下の時点で採取される:
・ピーク値については、週1回の合成物1投与後の第3日
*第64週(来診11、研究第444日)
*第78週(来診12、研究第542日)
*第90週(来診13、研究第626日)
・トラフ値については、週1回の合成物1投与後の第7日
*第104週(来診14、研究第728日)
ゲノトロピン(商標)が投与される患者からの薬力学的サンプルは、お合成物1で治療される患者について列記したのと同じ日(来診3〜14)に採取される
ゲノトロピン(商標)PKサンプルは、免疫原性ついてのサンプルの場合と同じ時点、即ち、コアおよびコア延長相の第6,12,26および52週において、並びに安全性延長研究の第64,78,90および104週において入手される。
全てのPKおよびPD血液サンプルは診療所来診の際、6:00〜10:00AM(±4時間)の毎朝ほぼ同じ時間に採血される。サンプルは、先のゲノトロピン(商標)投与後の少なくとも12時間の時点、または先の合成物1投与後の156〜168時間の時点で、且つ次の投与の前に採取される。
薬理学遺伝学サンプルを採取し、これを臨床、代謝および安全性のパラメータに関して、遺伝子多型と合成物1への応答との間の可能な関連性を評価するための分析に使用するように保存する。ベースライン時点において、全ての本研究の参加者から適切な将来のDANサンプルを採取する。
投与およびサンプル収集の実際の時間を記録に残す。
[薬効変数および統計]
*薬効解析
<主薬効解析>
この研究のための主要な薬効測定値は、身長発育速度である。主要な薬効変数およびエンドポイントは、治療の6月(第26週)後の身長発育速度である。
<二次的薬効測定、エンドポイント、および解析>
この研究についての二次的な薬効変数およびエンドポイントは次の通りである。
・治療の12月(第52週)後の身長発育速度
・治療の6月(第26週)および12月(第52週)後の身長SDSにおける変化
・治療の12月(第52週)後の暦年齢に対する骨年齢の日(BA/CA)
・治療の6月(第26週)および12月(第52週)後の空腹時脂質プロファイル
<探索変数>
・次の時点で測定されたIGF−I・SDS:
*ピーク値について、週1回の合成物1投与後の第3日
・第9週(来診4、研究第59日)
・第20週(来診6、研究第136日)
・第34週(来診8、研究第234日)
・第42週(来診9、研究第290日)
・第64週(来診11、研究第444日)
・第78週(来診12、研究第542日)
・第90週(来診13、研究第626日)
*トラフ値について、週1回の合成物1投与後の第7日
・第6週(来診3、研究第42日)
・第12週(来診5、研究第84日)
・第26週(来診7、研究第182日)
・第52週(来診10、研究第364日)
・第104週(来診14、研究第728日)
・治療の24月後(第104週)における身長発育速度、身長SDS、空腹時脂質プロファイル、および暦年齢に対する骨年齢の比(BA/CA)
・ゲノトロピン(商標)と比較して、合成物1で治療後24月(第104週)の時点での生活の質スコア
[結果および結論]
<主要なエンドポイント>
合成物1の週1回で6月間の投与することは、患者の平均身長発育速度を少なくとも0.1cm/年だけ増加させる。
合成物1の週1回で6月間の投与は、患者の平均身長発育速度を少なくとも0.1SDSだけ増加させる。
合成物1の週1回で6月間の、投与量0.554mg/kg/週での投与は、患者の平均身長発育速度を少なくとも0.1cm/年だけ増加させる。
合成物1の週1回で6月間の、投与量0.554mg/kg/週での投与は、患者の平均身長発育速度を少なくとも0.1SDSだけ増加させる。
合成物1の週1回で6月間の、投与量0.924mg/kg/週での投与は、患者の平均身長発育速度を少なくとも0.1cm/年だけ増加させる。
合成物1の週1回で6月間の、投与量0.924mg/kg/週での投与は、患者の平均身長発育速度を少なくとも0.1SDSだけ増加させる。
合成物1の週1回で6月間の、投与量1.2mg/kg/週での投与は、患者の平均身長発育速度を少なくとも0.1cm/年だけ増加させる。
合成物1の週1回で6月間の、投与量1.2mg/kg/週での投与は、患者の平均身長発育速度を少なくとも0.1SDSだけ増加させる。
<投与量変数>
合成物1の週1回で投与量0.555mg/kg/週未満の投与は、小児における安全で且つ最も効果的なGHDの治療を提供する。
合成物1の週1回で投与量0.555mg/kg/週超で且つ0.924mg/kg/週以下の投与は、小児における安全で且つ最も効果的なGHDの治療を提供する。
合成物1の週1回で投与量0.924mg/kg/週超で且つ1.2mg/kg/週以下の投与は、小児における安全で且つ最も効果的なGHDの治療を提供する。
合成物1の週1回で投与量1.2mg/kg/週超の投与は、小児における安全で且つ最も効果的なGHDの治療を提供する。
<二次的および探索的エンドポイント>
合成物1の週1回で12月間の投与は、患者の平均身長発育速度を少なくとも0.1cm/年だけ増加させる。
合成物1の週1回で12月間のは、患者の平均身長発育速度を少なくとも0.1SDSだけ増加させる。
合成物1の週1回で12月間の、投与量0.554mg/kg/週での投与は、患者の平均身長発育速度を少なくとも0.1cm/年だけ増加させる。
合成物1の週1回で12月間の、投与量0.554mg/kg/週での投与は、患者の平均身長発育速度を少なくとも0.1SDSだけ増加させる。
合成物1の週1回で12月間の、投与量0.924mg/kg/週での投与は、患者の平均身長発育速度を少なくとも0.1cm/年だけ増加させる。
合成物1の週1回で12月間の、投与量0.924mg/kg/週での投与は、患者の平均身長発育速度を少なくとも0.1SDSだけ増加させる。
合成物1の週1回で12月間の、投与量1.2mg/kg/週での投与は、患者の平均身長発育速度を少なくとも0.1cm/年だけ増加させる。
合成物1の週1回で12月間の、投与量1.2mg/kg/週での投与は、患者の平均身長発育速度を少なくとも0.1SDSだけ増加させる。
合成物1の週1回で6月間の投与は、患者の平均身長発育速度を少なくとも0.1SDSだけ増加させる。
合成物1の週1回で6月間の、投与量0.554mg/kg/週での投与は、患者の平均身長SDSを少なくとも0.1SDSだけ増加させる。
合成物1の週1回で6月間の、投与量0.924mg/kg/週での投与は、患者の平均身長SDSを少なくとも0.1SDSだけ増加させる。
合成物1の週1回で6月間の、投与量1.2mg/kg/週での投与は、患者の平均身長SDSを少なくとも0.1SDSだけ増加させる。
合成物1の週1回で12月間の投与は、患者の平均身長SDSを少なくとも0.1SDSだけ増加させる。
合成物1の週1回で12月間の、投与量0.554mg/kg/週での投与は、患者の平均身長SDSを少なくとも0.1SDSだけ増加させる。
合成物1の週1回で12月間の、投与量0.924mg/kg/週での投与は、患者の平均身長SDSを少なくとも0.1SDSだけ増加させる。
合成物1の週1回で12月間の、投与量1.2mg/kg/週での投与は、患者の平均身長SDSを少なくとも0.1SDSだけ増加させる。
合成物1の週1回の投与は、26週後の脂質プロファイルにおける平均的な改善をもたらす。
合成物1の週1回の投与は、26週後の血清低密度リポタンパク質における平均的な減少をもたらす。
合成物1の週1回の投与は、52週後の脂質プロファイルにおける平均的な改善をもたらす。
合成物1の週1回の投与は、52週後の血清低密度リポタンパク質における平均的な減少をもたらす。
合成物1の週1回の投与は、52週後の、暦年齢に対する骨年齢の比の増大もたらす。
<探索エンドポイント>
合成物1の週1回の投与は、患者のIGF−Iレベルを増大させる。
合成物1の週1回の投与量0.554mg/kg/週での投与は、患者のIGF−Iレベルを増加させる。
合成物1の週1回の投与量0.924mg/kg/週での投与は、患者のIGF−Iレベルを増加させる。
合成物1の週1回の投与量1.2mg/kg/週での投与は、患者のIGF−Iレベルを増加させる。
合成物1の週1回の投与は、24月後の脂質プロファイルに平均的な改善をもたらす。
合成物1の週1回の投与は、24月後の血清低密度リポタンパク質に平均的な改善をもたらす。
合成物1の週1回の投与は、24月後の、暦年齢に対する骨年齢の比の増大をもたらす。
合成物1の週1回で24月間の投与は、患者の平均身長発育速度を少なくとも0.1cm/年だけ増大させる。
合成物1の週1回で24月間の投与は、患者の平均身長発育速度を少なくとも0.1SDSだけ増大させる。
合成物1の週1回で24月間の投与は、患者の平均身長SDSを増大させる。
合成物1の週1回で24月間の投与は、患者の平均身長SDSを少なくとも0.1SDSだけ増大させる。
合成物1の週1回で24月間の投与は、患者の平均生活の質スコアを増大させる。
合成物1の週1回で24月間の投与は、ゲノトロピン(商標)で治療された患者についての平均生活の質スコアに対して、患者の平均生活の質スコアを増大させる。
実施例3: 合成物1の他の使用
<方法>
合成物1は、上記で述べた医薬的に有効な用量および用法で、周期的に患者に投与される。
<結果>
合成物1の週1回の投与は、より低いBMIをもたらす。
合成物1の週1回の投与は、脂質プロファイルにおける平均の改善をもたらす。
合成物1の週1回の投与は、除脂肪体重における平均の減少をもたらす。
合成物1の週1回の投与は、体脂肪量における平均の減少をもたらす。
合成物1の週1回の投与は、血清低密度リポタンパク質における平均の減少をもたらす。
合成物1の週1回の投与は、心血管機能における平均の改善をもたらす。
合成物1の週1回の投与は、骨ミネラル密度における平均の増加をもたらす。
週1回の合成物1を受けている患者は、合成物1治療を開始する前の生活の質に比較して、より大きな健康関連の生活の質を報告する。
実施例4: 第II相の小児科臨床試験
・研究の趣旨および研究目的
<研究の趣旨>
実施例2と同じ。
<研究目的>
この研究の主要な目的は、小児患者において、合成物1の3つの異なる週1回投与の並びにゲノトロピン(商標)の1日1回の投与の安全性および耐用性を、身長発育速度 (HV), 身長発育速度標準偏差スコア(HV−SDS)、および身長標準偏差スコア(H−SDS)として評価することである。
本研究の探索目的は次の通りである。
・成長ホルモン欠乏小(GHD)小児において、合成物1、IGF−I、およびHVの間での薬物速度論(PK)およびPK/薬力学(PD)の関係を評価すること;
・1日1回のゲノトロピン(商標)と比較して、週1回の合成物1への患者の遵守性を評価すること;
・安全性延長の間の、週1回の合成物1の安全性および耐用性を決定すること;
・暦年齢に対するBAの比(BA/CA)によって測定される骨成熟度を評価すること;
・健康関連の生活の質(QoL)を評価すること;
・ベイレイ−ピノウ法(ayley-Pinneau method)に基づく予測成人身長を評価すること;
<研究設計>
* 一般設計および研究概要
GHD(吸入誘発試験により確認されたもの)を有し、且つrhGH治療を受けたことがない思春期前の小児(タナー1/1/1)(少年≧3および≦11歳;少女≧3および≦10歳)は、彼らが次の条件を満たせば本研究に対して的確性を有する:H−SDS≦−2.0;HV−SDS<0;およびIGF−I・SDS<−1.0。略60人の小児を、3つの週1回合成物投与量(0.554、0.924、1.20mg/kg/週)、または1日1回のゲノトロピン(商標)(0.033mg/kg)のうちの一つにランダム化する。これらの患者は、ランダム化に先立って、年齢およびピークGHレベルによって層別化される。
スクリーニング来診(来診1)には、登録のための適格性を決定するために必要な、要求される処置および評価が含まれる(表6参照)。各研究来診時に行われる処置が、表6に示されている。
コア期間は6月の治療からなっており、その間に、患者は以下の段落で述べるような幾つかの安全性評価、並びにPKおよびPD測定を受ける。
Figure 2016508125
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Figure 2016508125
表6の脚注:
a.追跡期間は、最後の投与の後の約3週間である。
b.これは、合成物1の第二の週1回注射後の第7日である。
c.GHD−特異的評価は、インフォームドコンセントの署名前3月以内に行われるならば、本研究の適格性のために使用されてよい。これらの評価には、インスリン耐性試験(ITT)およびアルギニン試験を含むGH吸入誘発試験;ITT試験の際に0分および90分の時点で測定されるコルチゾルレベル;骨年齢、ADTH刺激試験:MRIまたはCTスキャンが含まれる。
d.安静の5分後に血圧およびECG測定が行われる。
e.身長測定が次のようにして行われる:患者は靴を履かず、壁に装着されたスタンジオメータの垂直表面に頭部、肩、臀部および踵を接触させ、背中をできるだけ真直ぐにして直立した状態で測定される。小児が真直ぐ前方を見た状態で、スタンジオメータの頭部突起を頭頂部に配置する。各測定時に、計測は同じ人物によって3回行われ、3回の測定値が記録される。次いで、身長発育速度および身長SDSが計算される。
f.眼底試験検査は、スクリーニング時に研究者によって行われるべきである。もし、研究者が十分な眼底検査を得ることができなければ、患者は眼科医を指定してよい。加えて、患者が増大した頭蓋内圧(ICP)の徴候または症候を有する研究の間は何時でも、研究者によって眼底検査が行われるべきであり、また眼科医の指定が考慮されてよい。
g.副腎ステロイド置換療法を未だ受けていない視床下部−脳下垂体損傷の患者におけるACTH刺激試験は、研究者が患者の管理のために臨床的に指示されると決定するときに何時行われてもよい。
h.非絶食状態で行われてよいも(血糖値測定が8時間絶食後に同時に行われないならば)。
i.ヘモグロビンAlc(HbAlc)の測定を含む。
j.複数の脳下垂体欠乏によって指示されるならば、TSH、T4、T3、およびAMコルチゾルを含む。
k.TSH、T4、T3を含む。
l.来診10,12,15および17において、チロイド試験(TSH、T4、T3)に加えて、AMコルチゾルが行われる。
m.IGF−Iのみがスクリーニング時に測定される(IGFBP−3は測定されない)。
n.トラフIGF−Iレベルは、合成物1投与後の第7日に測定される。来診3,7,10,13,15,および17において行われる。ゲノトロピン(商標)にランダム化された患者については、IGF−Iについてのトラフサンプルは次の投与の前の同じ来診時に収集される。
o.ピークIGF−Iレベルは、化合物1投与後の第3日に測定される。来診4,5,6,11,12,14,および16において行われる。ゲノトロピン(商標)にランダム化された患者については、IGF−Iについてのトラフサンプルは次の投与の前の同じ来診時に収集される。
p.来診8および9の時点で、サンプルは2日窓(即ち、±2日)以内に採取され、一方の来診時にはサンプル日は研究薬物投与後の第1日であり、一方の来診時にはサンプルが研究薬物投与後の第5日であるようになっている。
q.合成物1またはゲノトロピン(商標)PKサンプリングは、治療ランダム化によって決定される。
r.合成物1を受ける患者について、サンプルは研究薬物注射後の第3日に採取される;トラフサンプルは研究や鵜物注射後の第7日に採取される。
s.ゲノトロピン(商標)にランダム化された患者について、PKサンプルは先のゲノトロピン(商標)投与後の少なくとも12時間で採取される。薬物速度論サンプルは、次の投与の前に採血される。
t.ADSついて陽性の試験結果示す如何なる患者もnAbsについて更に試験される。
u.合成物1にランダム化された患者について、免疫原性のための血液サンプルは、治療と試験が緩衝するのを回避するために、最後の研究薬物投与後の第7日に採取される。
v.PGxサンプルは、ベースライン来診または何れか他の後続の来診において、PGxインフォームドコンセントに署名した患者から採取される。
w.グルコースのための瀉血は、8時間の絶食後に採取される。患者が非絶食で診療所に来たならば、研究者は必要に応じて絶食後にグルコース試験を繰り返してよい。
x.これらの電話呼出しは、来診の間の月においてのみ行われる。
y.脳下垂体腫瘍の病歴のない患者では、GHDの頭蓋内原因を排除するためにMRIまたはCTが行われる[インフォームドコンセント署名(来診1)前の6月以内に得られる]。脳下垂体腫瘍の病歴のある患者では、スクリーニング前3月にMRIまたはCTが得られていないならば、MRI/CTがスクリーニング手順の一部として行われる。CTまたはMRIはまた、患者が本研究に登録されている時点の間は毎年行われる(第12月および第24月)。
z.次の来診間隔のための投与をカバーするために、十分な薬剤が配布される。
aa.患者の親/法的保護者によって完結されたか。

略語: BL=ベースライン、FU=追跡、ECG=心電図、ACTH=副腎皮質刺激ホルモン、MRI=磁気共鳴撮像、CT=コンピュータ断層撮影、SDS=標準偏差スコア、D=日、IGFBP−3=インスリン様成長因子結合タンパク質3、ET=早期終結、PGx=薬理遺伝学、GH=成長ホルモン、GHD=成長ホルモン欠乏症、IGF−I=インスリン様成長因子I、Mo=月、PK=薬物速度論
<コア期間(第0〜第6月)。
コア期間はランダム化から第6月来診までである。登録要件に合致する適格性のある患者はランダム化来診(来診2)のために戻り、ベースライン身長測定、バイタルサイン、空腹時血糖値およびインスリン、並びにPK(合成物1またはゲノトロピン)およびPD(IGF−I)の測定値を得る。これらの評価に従って、患者は合成物1の三つの投与量またはゲノトロピン(商標)の投与を受けるためにランダム化される。
合成物1治療アームへとランダム化された全ての患者は、0.554mg/kg/週の投与で開始される。この初期投与量の2週間後に、0.554mg/kg/週の投与量群に割り当てられた患者は、この研究のコア期間の残りについても該投与量を継続する。合成物1へとランダム化された残りの患者は、次の2週間に亘って、次のより高い投与量である0.924mg/kg/週の投与を受ける。この投与量での2週間(治療開始から4週間)を完結した後に、0.924mg/kg/週の投与群に割り当てられた患者は、コア期間の最後まで該投与量を継続し、また1.20mg/kg/週の投与量群に割り当てられた患者は、1.20mg/kg/週の摂取を開始し、コア期間の最後まで該投与量を継続する。
合成物1についてのピークIGF−IサンプルおよびPKサンプルは合成物1が投与された約72時間後(第3日)に測定される;合成物1についてのトラフIGF−I値およびPKサンプルは合成物1が投与された約168時間後(第7日)に測定される。加えて、IGF-Iおよび合成物1のレベルが、該新8および9の際に合成物1が投与された約24時間後(第1日)および約120時間後(第5日)に収集される。
合成物1で治療された患者について、もしピークIGF−I・SDS(合成物1の投与後第3日)が2回の連続する来診時に+2.5SDSを超えるならば、合成物1の投与量は研究者により決定されるときには少なくとも20%低減され、またIGF−Iは次の来診時に再度チェックされ、或いは次の来診までの間隔が4週間よりも長く、且つ次の来診間隔の前にIGF−Iを再チェックすることが推奨されると研究者が決定すれば、更に4週間後に再チェックされる。
ゲノトロピン(商標)治療にランダム化される患者は、もし二つの連続的ピークIGF−IレベルのIGF−I・SDSが+2.5を超えるならば、または他の安全性の理由のために投与量の減少が必要にならない限り、0.033mg/kg/日のゲノトロピンの投与量を受ける。
ゲノトロピン(商標)で治療される患者のIGF−Iレベルは、合成物1で治療される患者の場合と同じ時点で収集される。
標準の体重ベースの投与量調節が、全てのアームについて、本研究の全体を通して3月間隔で行われる。
本研究の全体を通して、合成物1またはゲノトロピン(商標)の何れかでの治療後にチロキシンおよび/またはコルチゾルレベルが変化するときの、副腎および甲状腺ホルモン置換投与量に対する調節と同様に、病気および/またはマイナーストレスの際の副腎ホルモン置換投与量の調節が許容される。
<コア延長期間(第6〜12月)>
患者は、追加の6月間の本研究のコア延長期間において、6月のコア期間の完了時に彼らが受けている合成物1またはゲノトロピン(商標)の同じ治療および投与量を継続する。しかし、データ監視委員会(DMC)およびスポンサーの代表者によって、初期の6月の治療が許容された後に不満足な身長発育速度(HV<+1.0SDS)を達成したと看做される合成物1を受けている患者は、安全性データの検討の際に、次のより高い投与量(0.924または1.20mg/kg/週)へと増加された合成物1を得ることが許される。既により高い投与量(1.20mg/kg/週)にある患者は、可能な投与量増加について評価される。患者のIGF−I・SDSおよび幾らかの投与量増大で+2.5のSDSを超える能力が、増大の量と共に考慮される。
+2.5よりも大きいIGF−I・SDS値のための投与量調節が、上記のようにして行われる。
局部耐容性、免疫原性、同時併用薬剤、有害事象、およびADA発症のモニタリングが継続される。
以前に治療された脳下垂体腫瘍に起因したGH欠乏症を有する患者においては、合成物1またはゲノトロピン(商標)治療の間の腫瘍の進行をモニターするために、コア延長期間の終わりに、第12月(来診13)においてCTまたはMRIが行われる。
最初の投与後の診療所来診に加えて(来診3〜17)、来診の間の間隔が1月を超えるときには、患者の健康状態および注射の遵守をチェックするために研究現場から毎月の電話呼出しが行われる。コア期間およびコア延長期間の間に、注射の投与量、頻度および部位に関する現場の指示への遵守が、既述された患者日記によって監視される。配布および返却された瓶の数が、来診毎に現場責任で日誌に記録される。
計画された来診を遵守するために全ての試みが行われる。しかし、コア延長期間においては、患者が来診に来られない場合、来診ウインドウ(visit window)が許されてよい。合成物1を受ける患者について、該ウインドウは±7日(当初の計画された来診に対して1週後または1週先)である。ゲノトロピン(商標)を受ける患者について、来診ウインドウは±7日以下であり、患者はこの期間において何時来てもよいが、一つの制限が伴う:即ち、来診は最後のゲノトロピン(商標)投与後12時間に行われるべきである。
<安全性延長(第12〜24月)>
患者は、本研究の6月のコア期間および6月のコア延長期間を完了した後に、12月の安全性延長相に登録するように勧められる。この安全性延長への登録において、患者は、彼らの個々の身長発育速度が満足なものであれば、コア延長期間の完了時に彼らが受けていた投与量を継続する。もし、データ監視委員会(DMC)およびスポンサーの代表者による、6月のコア期間および6月のコア延長期間から入手可能な安全性および薬効データの検討によって、コア研究期間からの3つの投与量を継続することに対する明瞭なリスクまたは利益が示されるならば、全ての患者の投与量は、この新たな情報に適するように上方調節または下方調節される。平均の最初の年の成長速度が10cm/年以下であれば、投与量増加についての考慮もなされる。
以前に治療された脳下垂体腫瘍に起因したGH欠乏症を有する患者においては、合成物1またはゲノトロピン(商標)治療の間の腫瘍の進行をモニターするために、コア延長期間の終わりに、第24月(来診17)においてMRIまたはCTが行われる。
略3月毎に行われる4回の来診に加えて、患者の健康状態および注射の遵守をチェックするために、月1回の電話呼出しが行われる。
安全性延長期間においては、患者が来診に来られない場合、上記で述べたように来診ウインドウ(visit window)が許されてよい。
<追跡>
追跡の電話呼出しは、研究薬物の最後の投与の約3週間後に、患者の健康状態をチェックし、またAEおよび同時併用薬剤使用の評価を介して研究薬物に対する耐容性を評価するために行われる。
<ランダム化および盲検化>
これはランダム化されたオープンラベルの、活性なコンパレータ対照研究である。これはオープンラベルの研究であり、盲検ではない。
ポコックおよびシモンのアプローチ(Pocock and Simon 1975)を用いる最小化を使用した動的ランダム化が、患者を4つのアームのうちの1つに割り当てるために用いられた。年齢(<7;≧7)と、算入基準bにおける二つの試験の最後の吸入誘発試験時のピークGHレベル(≦5ng/mL;>5ng/mL)との2つの層別化因子は、同じ重さの重要度を有している。
このシステムは、複数の治療群に亘るバランスを保証するために使用される。
<患者の参加の持続期間>
患者の参加の期間は、次のように113週以下である:
・スクリーニング:6週間以下
・コア:6月の治療(主目的を評価するための)
・コア延長:6月の治療(安全性、耐容性および薬効のため)
・安全性延長:任意の12月の治療の延長
・追跡:研究薬物の最後の投与後の約3週間(患者が研究の何れか一部を中断するときの、全ての患者の標準)
コア期間およびコア延長の期間における参加の持続期間は61週以下(スクリーニングを含む)であり、合計の治療継続期間は12月である。
[患者の選別]
<患者の算入基準>
患者は、以下の基準の全部に合致するときに本研究に含められる。
a.摘出された突発性GH不足、多重脳下垂体ホルモン不足の一部としてのGH不足、または基質性GH不足(例えば、腫瘤性病変、脳下垂体手術、視床下部脳下垂体軸への高線量照射損傷等)をもった、3〜11歳の思春期前の少年(3歳≦少年≦11歳)、および3〜10歳(3歳≦少年≦10歳)の少女。
b.コンセンサスガイドライン(例えば、Consensus Guidelines 2000, Gharib et al 2003, Rose 2007)に記載されているような、GH分泌についての2つの異なるGH吸入誘発試験(例えば、インスリン耐容性試験およびアルギニン試験)により確認された診断。本研究に参入するために、ピークGH濃度は10ng/mL未満でなければならない。
c.全ての患者は、ランダム化に先立って、脳下垂体腫瘍の病歴のない患者におけるGHDの脳内原因を排除するために少なくとも一つの脳撮像研究(MRIまたはCT)[インフォームドコンセント署名(来診1)の前の6月以内に得られたもの]を有していなければならず、または以前に治療された脳下垂体腫瘍を持つ患者は、以前のMRIまたはCT[少なくとも12月前に行われたもの]と比較して、少なくとも過去年に亘って腫瘍進行のない者[インフォームドコンセント署名(来診1)の前の3月以内に得られたもの]でなければならない。もし、インフォームドコンセント署名前のこれら特定された時間フレーム内で行われないならば、スクリーニング手順の一部として行われてもよい。
d.H−SDS≦−2.0
e.HV−SDS<−1.0;
f.IGF−I・SDS<−1.0;
g.2000の疾患制圧センター(CDC)標準に従うCAおよび性別についての、平均BMIの95百分位数以内のBMI;
h.少女については、正常な核型;
i.患者または患者の法的保護者の書面でのインフォームドコンセント、および可能であれば、前記親からの言葉または書面による同意;
j.研究薬物を投与することができ且つ意図する親または法的保護者
<患者の排除基準>
患者は、次の基準の1以上に合致すればこの研究への参加から排除される:
a.研究者により決定された、成長または成長する能力に影響しやすい何らかの臨床的に有意な異常(例えば、腎不全のような慢性疾患、またはAIDSまたは結核のような進行性疾患;頭蓋脊髄放射線照射、または脊椎照射;栄養失調);
b.rhGH治療に対する禁忌症の存在;
c.悪性脳内腫瘍を含む、現在の活性な悪性腫瘍の病歴;
d.ベースライン(来診2)前の12月以内に、MRIまたはCTにより確認された脳下垂体/視床下部腫瘍または脳内腫瘍の新たな診断をもった小児;
e.標準法(Greulich and Pyle 1959)により決定された、ス;クリーニングの3月以内において、暦年齢よりも老けた、または少女では9歳以下および少年では10歳以下の骨年齢。スクリーニングの3月以内にお子遭われないならば、スクリーニング処置の一部として行われてもよい;
f.米国糖尿病学会の基本方針表明(American Diabetes Association, 2013)に定義されている糖尿病または前糖尿病(空腹時血糖障害)の診断のある患者;
g.染色体異常および医学的症候群(例えば、ヌーナン症候群、ターナー症候群、プラダー・ウィリー症候群、シルバー・ラッセル症候群、低身長ホメオボックス[SHOX]、変異/欠失);
h.骨格異形成症;
i.体内発育遅延で出生した小児(SGA、出生時体重および/または出生時身長<−2.0標準偏差[SDS][在胎年齢について]として定義される);
j.閉じた骨端の証拠;
k.脳下垂体置換ホルモン療法(チロキシン、ヒドロコルチゾン、デスモプレシン)を除く、同化ステロイドまたはメチルフェニデートのような成長を変える薬剤;
l.400μg/日を越える吸入型ブデノシド(または均等物)のような糖質コルチコイド療法(例えば喘息のため)を、暦年で1月を越えて必要とする小児;
m.制御不良、または制御性のない脳下垂体ホルモン不足(即ち、甲状腺置換については6月未満、他のホルモン置換については3月の安定な療法);
n.研究薬剤成分に対する過敏症;
o.スクリーニング前30日以内での、他の研究薬物試験への参加
p.腹腔病、吸収不良症候群、未治療の甲状腺機能低下症、くる病、心理社会的小人症のような、他の原因での低身長;
q.本研究の患者の参加または目的を妨げると研究者により判断される、何らかの医学的状態;および
r.スクリーニング時に増大した頭蓋内圧の徴候および/または症候を備えた患者。
[患者の治療]
*投与される研究薬物
<合成物1の投与>
合成物1は0.75mL以下の容積で部位を交代させながら、週1回の皮下注射として与えられる。注射は、6:00〜10:00PMの夜に与えられる。
<ゲノトロピン(商標)参照療法の投与>
ゲノトロピン(商標)の投与量は、注射部位を交代させながら皮下に与えられる0.33mg/kg/日である。注射は、就寝時の夜(6:00〜10:00PM)に与えられる。標準の体重に基づく調節は、3月間隔で行われる。合成物1の場合と同様に、HVを増大させる目的でコア延長期間の間になされるべき、ゲノトロピン投与量の上方調節が存在する。
<安全性の評価>
この研究において、安全性は、以下を評価することにより資格のある研究スタッフによって評価される:報告された有害事象、臨床実験室試験の結果、バイタルサイン測定値、ECG所見、身体検査所見(体重および身長測定を含む)、同時併用薬の使用および免疫原性。臨床化学試験には、血清化学、血液学、および尿検査が含まれる。
重篤な有害事象は報告されない。
*薬効変数
<主要な薬効解析>
根研究のための主要な薬効解析は、6月でのHVである。HVは、第6月とベースラインの間の身長の差(cm)を、これら二つの測定の間の時間(年)で除したものとして計算される。
<二次的薬効測測定、エンドポイントおよび解析>
この研究の二次的薬効変数およびエンドポイントは次の通りである:
・12月でのHV(第12月とベースラインの間の身長の差を、個入れら二つの測定の間の時間(年)で除したものとして計算される)。
・6月および12月でのHV−SDA。ある時点での身長発育速度SDSは、HVから、測定時における患者の性別および年齢に従う患者の平均HVを差し引き、また当該年齢/性別についてのHVのSDで除することにより算出される。
・ベースラインから第6月まで、および第12月までのH−SDSにおける変化。身長SDSは、患者の身長から、測定時における患者の性別および年齢に従う平均身長を差引、また該年齢/性別でのSDで除することにより算出される。H−SDSにおける変化は、ベースラインと第6月および第12月の間でのH−SDSにおける差として計算される。
<探索変数>
この研究のための探索的薬効変数およびエンドポイントは次の通りである。
・全ての来診時におけるIGF−I・SDS(全てのアームについて);
・ベースライン(来診2)および次の時点での合成物1PK濃度
- 第4週および第6週(来診4および5)の時点、並びに第10月、第15月および第21月(来診12,14および16)における週1回の合成物1投与後の第3日;
- トラフ値については、第2週(来診3)および第3月、第6月、第12月および第24月(来診7,10.13、15および17)における週1回の合成物1投与後の第7日;
- 第4月および第5月(来診8および9;第1日および第5日)における追加の測定値;
・治療後12月のBA/CAの比
・HV、HV−SDS、治療の24月後のHV−SDSおよびBA/CAにおける変化;
・指示された通りの週1回の合成物1または1日1回のゲノトロピン(商標)の適切な適用量での注射、並びに配布された瓶、返却された瓶および未使用の瓶のカウントの80%を報告する患者のパーセンテージにより示される、研究薬剤を指令された通り摂取することに対する患者の遵守性;
・健康関連のQoL評価(PedsQLTM 4.0 Generic Core ScalesTM)の各項目について、各カテゴリーにおける患者の比率が、ベースライン並びに第3,6,12,18および24月の時点で治療アームにより提示される。
・第12および24月の時点において、ベイリー・ピノー(Bayley-Pinneau)の方法により予測される成人の身長。
[結果および結論]
<主要なエンドポイント>
合成物1の週1回で6月間の投与することは、患者の平均身長発育速度を少なくとも0.1cm/年だけ増加させる。
合成物1の週1回で6月間の投与は、患者の平均身長発育速度を少なくとも0.1SDSだけ増加させる。
合成物1の週1回で6月間の、投与量0.554mg/kg/週での投与は、患者の平均身長発育速度を少なくとも0.1cm/年だけ増加させる。
合成物1の週1回で6月間の、投与量0.554mg/kg/週での投与は、患者の平均身長発育速度を少なくとも0.1SDSだけ増加させる。
合成物1の週1回で6月間の、投与量0.924mg/kg/週での投与は、患者の平均身長発育速度を少なくとも0.1cm/年だけ増加させる。
合成物1の週1回で6月間の、投与量0.924mg/kg/週での投与は、患者の平均身長発育速度を少なくとも0.1SDSだけ増加させる。
合成物1の週1回で6月間の、投与量1.2mg/kg/週での投与は、患者の平均身長発育速度を少なくとも0.1cm/年だけ増加させる。
合成物1の週1回で6月間の、投与量1.2mg/kg/週での投与は、患者の平均身長発育速度を少なくとも0.1SDSだけ増加させる。
<投与量変数>
合成物1の週1回で投与量0.555mg/kg/週未満の投与は、小児における安全で且つ最も効果的なGHDの治療を提供する。
合成物1の週1回で投与量0.555mg/kg/週超で且つ0.924mg/kg/週以下の投与は、小児における安全で且つ最も効果的なGHDの治療を提供する。
合成物1の週1回で投与量0.924mg/kg/週超で且つ1.2mg/kg/週以下の投与は、小児における安全で且つ最も効果的なGHDの治療を提供する。
合成物1の週1回で投与量1.2mg/kg/週超の投与は、小児における安全で且つ最も効果的なGHDの治療を提供する。
<二次的および探索的エンドポイント>
合成物1の週1回で12月間の投与は、患者の平均身長発育速度を少なくとも0.1cm/年だけ増加させる。
合成物1の週1回で12月間のは、患者の平均身長発育速度を少なくとも0.1SDSだけ増加させる。
合成物1の週1回で12月間の、投与量0.554mg/kg/週での投与は、患者の平均身長発育速度を少なくとも0.1cm/年だけ増加させる。
合成物1の週1回で12月間の、投与量0.554mg/kg/週での投与は、患者の平均身長発育速度を少なくとも0.1SDSだけ増加させる。
合成物1の週1回で12月間の、投与量0.924mg/kg/週での投与は、患者の平均身長発育速度を少なくとも0.1cm/年だけ増加させる。
合成物1の週1回で12月間の、投与量0.924mg/kg/週での投与は、患者の平均身長発育速度を少なくとも0.1SDSだけ増加させる。
合成物1の週1回で12月間の、投与量1.2mg/kg/週での投与は、患者の平均身長発育速度を少なくとも0.1cm/年だけ増加させる。
合成物1の週1回で12月間の、投与量1.2mg/kg/週での投与は、患者の平均身長発育速度を少なくとも0.1SDSだけ増加させる。
合成物1の週1回で6月間の投与は、患者の平均HV−SDSを少なくとも0.1SDSだけ増加させる。
合成物1の週1回で6月間の、投与量0.554mg/kg/週での投与は、患者の平均身長SDSを少なくとも0.1SDSだけ増加させる。
合成物1の週1回で6月間の、投与量0.924mg/kg/週での投与は、患者の平均HV−SDSを少なくとも0.1SDSだけ増加させる。
合成物1の週1回で6月間の、投与量1.2mg/kg/週での投与は、患者の平均HV−SDSを少なくとも0.1SDSだけ増加させる。
合成物1の週1回で12月間の投与は、患者のHV−SDSを少なくとも0.1SDSだけ増加させる。
合成物1の週1回で12月間の、投与量0.554mg/kg/週での投与は、患者の平均HV−SDSを少なくとも0.1SDSだけ増加させる。
合成物1の週1回で12月間の、投与量0.924mg/kg/週での投与は、患者の平均HV−SDSを少なくとも0.1SDSだけ増加させる。
合成物1の週1回で12月間の、投与量1.2mg/kg/週での投与は、患者の平均HV−SDSを少なくとも0.1SDSだけ増加させる。
合成物1の週1回で6月の投与は、患者の平均身長SDSを少なくとも0.1SDSだけ増加させる。
合成物1の週1回で6月の、投与量0.554mg/kg/週での投与は、患者の平均身長SDSを少なくとも0.1SDSだけ増加させる。
合成物1の週1回で6月の、投与量0.924mg/kg/週での投与は、患者の平均身長SDSを少なくとも0.1SDSだけ増加させる。
合成物1の週1回で6月の、投与量1.2mg/kg/週での投与は、患者の平均身長SDSを少なくとも0.1SDSだけ増加させる。
合成物1の週1回で12月の投与は、患者の平均身長SDSを少なくとも0.1SDSだけ増加させる。
合成物1の週1回で12月の、投与量0.554mg/kg/週での投与は、患者の平均身長SDSを少なくとも0.1SDSだけ増加させる。
合成物1の週1回で12月の、投与量0.924mg/kg/週での投与は、患者の平均身長SDSを少なくとも0.1SDSだけ増加させる。
合成物1の週1回で12月の、投与量1.2mg/kg/週での投与は、患者の平均身長SDSを少なくとも0.1SDSだけ増加させる。
<探索エンドポイント>
合成物1の週1回の投与は、患者のIGF−Iレベルを増大させる。
合成物1の週1回の投与量0.554mg/kg/週での投与は、患者のIGF−Iレベルを増加させる。
合成物1の週1回の投与量0.924mg/kg/週での投与は、患者のIGF−Iレベルを増加させる。
合成物1の週1回の投与量1.2mg/kg/週での投与は、患者のIGF−Iレベルを増加させる。
合成物1の週1回の投与は、12月後の、暦年齢に対する骨年齢の比の増大をもたらす。
合成物1の週1回で24月間の投与は、患者の平均身長発育速度を少なくとも0.1cm/年だけ増大させる。
合成物1の週1回で24月間の投与は、患者の平均身長発育速度を少なくとも0.1SDSだけ増大させる。
合成物1の週1回で24月間の投与は、患者の平均HV−SDSを増大させる。
合成物1の週1回で24月間の投与は、患者の平均HV−SDSを少なくとも0.1SDSだけ増大させる。
合成物1の週1回で24月間の投与は、患者の平均身長SDSを増大させる。
合成物1の週1回で24月間の投与は、患者の平均身長SDSを少なくとも0.1SDSだけ増大させる。
合成物1の週1回で24月間の投与は、患者のBA/CA比を増大させる。
配布された瓶並びに返却された使用済みおよび未使用の瓶の数によって示される合成物1の週1回の用法に対する患者の遵守性は、合成物についての方がゲノトロピン(商標)の場合よりも高い。
合成物1の週1回で3月間の投与は、患者の平均生活の質スコアを増大させる。
合成物1の週1回で6月間の投与は、患者の平均生活の質スコアを増大させる。
合成物1の週1回で12月間の投与は、患者の平均生活の質スコアを増大させる。
合成物1の週1回で18月間の投与は、患者の平均生活の質スコアを増大させる。
合成物1の週1回で24月間の投与は、患者の平均生活の質スコアを増大させる。
合成物1の週1回で3月間の投与は、ゲノトロピン(商標)で治療された患者についての平均生活の質スコアに対して、患者の平均生活の質スコアを増大させる。
合成物1の週1回で6月間の投与は、ゲノトロピン(商標)で治療された患者についての平均生活の質スコアに対して、患者の平均生活の質スコアを増大させる。
合成物1の週1回で12月間の投与は、ゲノトロピン(商標)で治療された患者についての平均生活の質スコアに対して、患者の平均生活の質スコアを増大させる。
合成物1の週1回で18月間の投与は、ゲノトロピン(商標)で治療された患者についての平均生活の質スコアに対して、患者の平均生活の質スコアを増大させる。
合成物1の週1回で24月間の投与は、ゲノトロピン(商標)で治療された患者についての平均生活の質スコアに対して、患者の平均生活の質スコアを増大させる。
合成物1の週1回で12月間の投与は、ベイリー・ピノー(Bayley-Pinneau)の方法により予測される成人の身長を増大させる。
合成物1の週1回で24月間の投与は、ベイリー・ピノー(Bayley-Pinneau)の方法により予測される成人の身長を増大させる。
<考察>
成人GH欠乏症は、異常な身体組成(減少した除脂肪体重および増加した体脂肪量)、低下した身体能力、変化した脂質代謝(増加した血清低密度リポタンパク質)、心血管機能障害、減少した骨ミネラル密度、および恐らくは健康において劣り且つ活力にる低下した生活の質に関連している(Carroll et al. 1998)。
成長ホルモン欠乏症(GHD)の成人は、ヒト成長ホルモン(hGH)置換から、その同化効果、脂肪分解効果および抗ナトリウム利尿効果による利益を受ける。成長ホルモンの同化活性は、増大した筋肉質量(除脂肪体重)および骨形成をもたらす。脂肪分解活性は、体脂肪量の減少をもたらす。抗ナトリウム利尿効果は、総胎内水分、特に細胞外水分、および雄血液容積が増大するように、体液容積の補正をもたらす。
代謝活性は、安静時エネルギー消費量(REE)の迅速かつ大きな増大をもたらすhGH置換によって増大する。除脂肪体重の回復は、REEにおいて観察される増大の大部分の原因である。成長ホルモン置換はまた、甲状腺機能における増大(T4からT3への抹消変換のGH増大を介して)、並びに増大した脂肪酸化およびタンパク質合成をもたらす。これらのプロセスはエネルギー依存性であり、またエネルギー消費における増大をもたらす。初期のhGH置換は、インスリン抵抗性および高インスリン血症を生じるが、約3月後には、持続する抗インスリン血症にもかかわらず炭水化物代謝はベースラインに戻り、これは変化した身体組成の結果であると思われる(Carroll et al. 1998)。(肝臓および他の組織に対するGHの直接のインスリン拮抗性効果が存在するが、GH置換は、恐らくは体脂肪量低下およびIGF−I増大に対するその効果のために、常にインスリン感受性において劣化を生じるわけではない)患者の異なる感受性のために、殆どの患者はグルコースホメオスタシスにおいて僅かな変化を示すに過ぎないのに対して、他の患者では、彼らがGH置換療法を受けた後にインスリン耐性の悪化を示す(Molitch et al. 2011)。
現在の診断的生化学試験は、一般的にGH分泌の吸入誘発(ダイナミック)試験を含んでいる(Shalet et al. 1998)。CHDの診断のために普通に使用される実証された吸入誘発試験の幾つかは、インスリン耐容性試験、アルギニン−GH−放出ホルモン(GHRH)刺激試験、およびグルカゴン刺激試験を含んでいる。カットオフはこれら試験に亘って異なり、また結果は性別、年齢、体重指数、および試験参照標本によって影響される可能性がある(Gabellieri et al. 2010)。屡々、年齢および性別を調節されたIGF−I標準偏差スコアとして表される血清IGF−Iは、内因性GH分泌と相関するGH作用の生化学的マーカーである(Clemmons 2006)。血清IGF−Iの測定はGHDの診断において役割を有しているが、レベルは正常な患者およびGHDの患者の間でオーバーラップする可能性がある(Marzullo et al. 2001)。現在の臨床実務において、臨床結果と相関することが示されている(Aberti et al. 2011; Barbosa et al. 2010)血清IGF−Iの測定は、通常は、GHDの成人患者および小児患者において、このバイオマーカーのレベルを目標限界以内に維持するように、組換えヒト成長ホルモン(rhGH)投与を案内するために使用される(Mukherjee and Shalet 2009)。
現在のhGH治療はまた、コンプライアンスの問題によっても制限される(Haverkamp et al. 2008; Cutfield et al. 2011)。非コンプライアンスの特定の比率は、確実に決定することは困難であるが、当該技術においては34〜85パーセントの範囲に亘って報告されており、殆どの研究は75%以下のコンプライアンスを報告している((Haverkamp et al. 2008)。非コンプライアンスは、線形成長を促進することにおけるhGH治療の効果を低下させ、hGH治療のための資金の顕著な浪費をもたらす(Cutfield et al. 2011)。非コンプライアンスは、GHDのような不快感を呈示しない慢性疾患において特に高い(Haverkamp et al. 2008)。注射の頻度を低減することは、患者のコンプライアンスを増加させるであろうことが分かっている(Haverkamp et al. 2008)。上記の例に示されるように、週1回の合成物1の投与は、より大きな患者のコンプライアンスをもたらす。
現在の研究と同じ融合タンパク質を用いた以前の臨床研究が、オスボーンによって報告された(Osborn et al. in 2002)。現在の研究と同じ融合タンパク質異なる処方で用いた以前の臨床研究からのデータは、クリバンスキー等(Klibanski et al. in 2002)によって部分的に報告された。当該研究は、融合タンパク質の3以上の投与量をの如何なる1人患者にも投与せず、2週間よりも長く融合タンパク質を投与せず、またヒト患者の治療を達成しなかった。
参照文献
Figure 2016508125
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Claims (52)

  1. 成長ホルモン療法を必要としているヒト患者に対し、2週間超に亘って、医薬的に許容可能なキャリアおよび配列番号1に記載のアミノ酸配列をもった融合タンパク質を含有してなる有効量の組成物を定期的に投与することにより、前記ヒト患者を治療する方法。
  2. 請求項1に記載の方法であって、前記ヒト患者に対して2週間超に亘り、2週間毎に1回〜4回、医薬的に許容可能なキャリアおよび配列番号1に記載のアミノ酸配列をもった融合タンパク質を含有してなる有効量の組成物を定期的に投与し、それによって前記ヒト患者を治療することを含んでなる方法。
  3. 請求項1に記載の方法であって、前記組成物は週1回、週2回、または2週毎に1回投与される方法。
  4. 請求項1〜3の何れか1項に記載の方法であって、前記組成物の有効量は、1〜200mg/週の融合タンパク質である方法。
  5. 請求項4に記載の方法であって、前記組成物の有効量は、1〜100mg/週の融合タンパク質である方法。
  6. 請求項1〜3の何れか1項に記載の方法であって、前記組成物の有効量は、0.015〜3mg/kg/週の融合タンパク質である方法。
  7. 請求項6に記載の方法であって、前記組成物の有効量は、0.554mg/kg/週の融合タンパク質、0.924mg/kg/週の融合タンパク質、または1.2mg/kg/週の融合タンパク質である方法。
  8. 請求項6に記載の方法であって、前記組成物の有効量は、1.2〜3.0mg/kg/週の融合タンパク質である方法。
  9. 請求項6に記載の方法であって、前記組成物の有効量は、0.554〜3.0mg/kg/週の融合タンパク質である方法。
  10. 請求項1〜9の何れか1項に記載の方法であって、前記組成物の有効量は、前記ヒト患者におけるIGF−Iに基づく滴定によって決定される方法。
  11. 請求項10に記載の方法であって、前記滴定は、
    i) 前記組成物を、初期投与量および初期用法で、前記ヒト患者に1回以上投与すること;
    ii) 工程i)における投与に続き、前記ヒト患者におけるトラフIGF−Iレベルを決定すること;
    iii) 工程ii)で決定された前記トラフIGF−Iレベルを、予め定められた目標トラフIGF−I範囲と比較し、工程ii)で決定されたトラフIGF−Iレベルが前記予め定められた目標トラフIGF−I範囲の外であれば、工程ii)で決定されたトラフIGF−Iレベルおよび前記予め定められた目標トラフIGF−I範囲に基づいて、調節された投与量を選択すること;
    iv) 前記ヒト患者におけるトラフIGF−Iレベルが前記予め定められた目標トラフIGF−I範囲内であれば、前記初期投与量で前記組成物を前記ヒト患者に投与し続け、また前記ヒト患者におけるトラフIGF−Iレベルが前記予め定められた目標トラフIGF−I範囲内でなければ、工程(iii)で選択された調節された投与量で前記組成物を前記ヒト患者に1回以上投与すること;
    v) 工程(i)における投与に続き、工程(iii)において前記ヒト患者におけるトラフIGF−Iレベルが、予め定められた目標トラフIGF−I範囲の外であると決定されれば、前記調節された投与量が前記ヒト患者に投与された後に、前記ヒト患者のトラフIGF−Iレベルが前記予め定められた目標トラフIGF−I範囲内になるまで、工程(ii)から工程(iv)を反復すること;
    を含んでなり、ここで、
    前記臨床的に有効な投与量は工程(i)の初期投与量、または前記ヒト患者において前記予め定められた目標トラフIGF−I範囲内にあるトラフIGF−Iレベルを与える工程(iv)の調節された投与量である方法。
  12. 成長ホルモン療法を必要としているヒト患者に対して、医薬的に許容可能なキャリアおよび配列番号1に記載のアミノ酸配列をもった融合タンパク質を含有してなる臨床的有効量の組成物を、臨床的に有効な用法において投与することによる方法であって、前記臨床的有効量および臨床的に有効な用法は下記を含んでなる一連の工程:
    i) 前記組成物を、初期投与量および初期用法で、前記ヒト患者に1回以上投与すること;
    ii) 工程i)における投与に続き、前記ヒト患者におけるトラフIGF−Iレベルを決定すること;
    iii) 工程ii)で決定された前記トラフIGF−Iレベルを、予め定められた目標トラフIGF−I範囲と比較し、工程ii)で決定されたトラフIGF−Iレベルが前記予め定められた目標トラフIGF−I範囲の外であれば、工程ii)で決定されたトラフIGF−Iレベルおよび前記予め定められた目標トラフIGF−I範囲に基づいて、調節された投与量および/または調節された用法を選択すること;
    iv) 前記ヒト患者におけるトラフIGF−Iレベルが前記予め定められた目標トラフIGF−I範囲内であれば、前記初期投与量および前記初期用法で前記組成物を前記ヒト患者に投与し続け、また前記ヒト患者におけるトラフIGF−Iレベルが前記予め定められた目標トラフIGF−I範囲内でなければ、工程(iii)で選択された調節された投与量および/または調節された用法で前記組成物を前記ヒト患者に1回以上投与すること;
    v) 工程(i)における投与に続き、工程(iii)において前記ヒト患者におけるトラフIGF−Iレベルが、予め定められた目標トラフIGF−I範囲の外であると決定されれば、前記調節された投与量および/または調節された用法が前記ヒト患者に投与された後に、前記ヒト患者のトラフIGF−Iレベルが前記予め定められた目標トラフIGF−I範囲内になるまで、工程(ii)から工程(iv)を反復すること;
    によって選択され、ここで、
    前記臨床的に有効な用法は、工程(i)の初期用法、または前記ヒト患者において前記予め定められた目標トラフIGF−I範囲内にあるトラフIGF−Iレベルを与える工程(iv)の調節された用法であり、また前記臨床的に有効な投与量は工程(i)の初期投与量、または前記ヒト患者において前記予め定められた目標トラフIGF−I範囲内にあるトラフIGF−Iレベルを与える工程(iv)の調節された投与量である方法。
  13. 請求項12に記載の方法であって、前記決定する工程(ii)は、直前の工程(i)または(iv)において前記組成物の少なくとも3回の投与に続いて行われる方法。
  14. 請求項12または13に記載の方法であって、前記工程(ii)〜(iv)または(ii)〜(v)は、前記初期投与量を投与した後、第3,6,9,12週について3週間毎に周期的に行われる方法。
  15. 請求項12〜14の何れか1項に記載の方法であって、更に、定期的な投与量および用法の調節を含んでおり、該周期的な投与量および用法の調節は下記の工程:
    (a) 前記ヒト患者における前記トラフIGF−Iレベルを決定する工程と;
    (b) 工程(a)で決定された前記IGF−Iレベルを予め定められたトラフIGF−I範囲と比較して、もし工程(a)で決定された前記IGF−Iレベルが前記トラフIGF−I範囲の外であれば、工程(a)で決定されたトラフIGF−Iレベルおよび前記予め決定された目標トラフIGF−I範囲に基づいて、調節された投与量および/または調節された用法を選択する工程と;
    (c) 前記ヒト患者における前記トラフIGF−Iレベルが前記予め定められたトラフIGF−I範囲内であれば、前記ヒト患者に対して、前記組成物を前記初期投与量および前記初期用法で投与し続け、また前記ヒト患者における前記トラフIGF−Iレベルが前記予め定められたトラフIGF−I範囲内でなければ、前記ヒト患者に対して、前記組成物を、工程(b)で選択された前記調節された投与量および/または調節された用法で1回以上投与する工程
    を含んでなる方法。
  16. 請求項15に記載の方法であって、前記定期的な投与量および用法の調節は、前記ヒト患者がホルモン療法を必要としている時間の少なくとも一部の間で、1,2,4,6または12月毎に行われる方法。
  17. 請求項12〜16の何れか1項に記載の方法であって、もし前記ヒト患者におけるトラフIGF−Iレベルが予め定められた目標トラフIGF−I範囲未満であるならば、前記投与量および用法を調節する際に、前記トラフIGF−Iレベルをもたらした前記初期投与量または調節された投与量を超える、調節された投与量を選択し、また、もし前記ヒト患者におけるトラフIGF−Iレベルが前記予め定められた目標トラフIGF−I範囲を超えるならば、前記投与量および用法を調節する際に、前記トラフIGF−Iレベルをもたらした前記初期投与量または調節された投与量未満の、調節された投与量を選択する方法。
  18. 請求項12〜17の何れか1項に記載の方法であって、もし前記ヒト患者におけるトラフIGF−Iレベルが予め定められたトラフIGF−I範囲未満であるならば、前記投与量および用法を調節する際に、前記トラフIGF−Iレベルをもたらした前記初期用法または調節された用法よりも短い投与間隔を備えた、調節された用法を選択し、また、もし前記ヒト患者におけるトラフIGF−Iレベルが前記予め定められた目標トラフIGF−I範囲を超えるならば、前記投与量および用法を調節する際に、前記トラフIGF−Iレベルをもたらした前記初期用法または調節された用法よりも長い投与間隔を備えた、調節された用法を選択する方法。
  19. 請求項12〜18の何れか1項に記載の方法であって、更に、投与量および用法の安全性試験を含んでおり、該投与量および用法の安全性試験は、
    (I) 前記ヒト患者において前記IGF−I・Cmaxを決定する工程と;
    (II) 工程(I)で決定された前記IGF−I・Cmaxを安全性Cmax限界と比較し、もし該IGF−ICmaxが安全性Cmax限界よりも大きければ、工程(I)で決定されたIGF−I・Cmaxおよび安全性Cmax限界に基づいて、調節された臨床的に有効な投与量および/または調節された臨床的に有効な用法を選択する工程と;
    (III) もし前記ヒト患者におけるIGF−ICmaxが前記安全性Cmax限界未満であれば、前記臨床的に有効な初期投与量および臨床的に有効な初期用法で前記組成物を前記ヒト患者に投与し続けること、また、もし前記ヒト患者におけるIGF−I・Cmaxが前記安全性Cmax限界を超えるならば、工程(II)で選択した前記調節された臨床的に有効な投与量および/または臨床的に有効な用法で前記組成物を前記ヒト患者に投与する工程
    を含んでなる方法。
  20. 請求項19に記載の方法であって、前記投与量および用法の安全性試験は、前記組成物のより高い投与量および/またはより頻繁な投与をもたらす何らかの調節の後に、設定された時間間隔で行われる方法。
  21. 請求項20に記載の方法であって、前記設定された時間間隔は3〜4週間である方法。
  22. 請求項19〜21の何れか1項に記載の方法であって、前記安全性Cmax限界は正常なIGF−I範囲の上限である方法。
  23. 請求項19〜22の何れか1項に記載の方法であって、もし工程(i)で決定された前記IGF−I・Cmaxが前記安全性Cmax限界よりも大きければ、前記トラフIGF−Iレベルをもたらした前記初期投与量未満または調節された投与量未満の調節された投与量を選択し、前記トラフIGF−Iレベルをもたらした前記初期用法または調節された用法よりも長い投与間隔を備えた調節された用法を選択し、または前記トラフIGF−Iレベルをもたらした前記初期投与量未満または調節された投与量未満の調節された投与量および前記トラフIGF−Iレベルをもたらした前記初期用法または調節された用法よりも長い投与間隔を備えた調節された用法の両方を選択する方法。
  24. 請求項12〜23の何れか1項に記載の方法であって、前記初期用法は、前記組成物を1週当たり1回投与するものである方法。
  25. 請求項12〜24の何れか1項に記載の方法であって、前記ヒト患者は、前記融合タンパク質の投与に先立つ1週以内に、成長ホルモン、組換え成長ホルモン、または成長ホルモン類似体によって治療されていないか、または前記融合タンパク質の投与に先立つ4週以内に、成長ホルモン、組換え成長ホルモン、または成長ホルモン類似体によって治療されていない方法。
  26. 請求項12〜24の何れか1項に記載の方法であって、前記ヒト患者は、成長ホルモン、組換え成長ホルモンまたは成長ホルモン類似体を含む治療剤を以前に投与されたことがあり、このような治療剤の投与は、前記ヒト患者におけるトラフIGF−Iレベルの安定化をもたらしていた方法。
  27. 請求項26に記載の方法であって、前記化合物の初期投与量は、
    (i) 成長ホルモン、組換え成長ホルモンまたは成長ホルモン類似体を含んでなる以前の治療を停止すること;および
    (ii) 前記ヒト患者におけるIGF−Iレベルは、0SDS未満であり、且つ以前の治療の際に前記IGF−Iレベルが安定化されたレベルよりも1.0SDS小さいことを決定すること
    に続いて投与される方法。
  28. 請求項26または27に記載の方法であって、前記組成物の初期投与量は、前記ヒト患者の成長ホルモン、組換え成長ホルモンまたは成長ホルモン類似体の以前の投与量の15〜30倍である方法。
  29. 請求項12〜28の何れか1項に記載の方法であって、前記調節された投与量は、直前の初期もしくは調節された投与量から1〜10mg異なる方法。
  30. 請求項12〜29の何れか1項に記載の方法であって、前記治療するとは、前記ヒト患者におけるトラフIGF−Iレベルを、正常な範囲および/または予め定められた目標トラフIGF−I範囲内に維持することである方法。
  31. 請求項12〜30の何れか1項に記載の方法であって、前記組成物の初期投与量は1〜200mg/週の融合タンパク質である方法。
  32. 請求項31に記載の方法であって、前記組成物の初期投与量は1〜100mg/週の融合タンパク質である方法。
  33. 請求項12〜30の何れか1項に記載の方法であって、前記組成物の初期投与量は0.015〜3mg/kg/週の融合タンパク質である方法。
  34. 請求項33に記載の方法であって、前記組成物の初期投与量は0.554mg/kg/週の融合タンパク質、0.924mg/kg/週の融合タンパク質、または1.2mg/kg/週の融合タンパク質である方法。
  35. 請求項33に記載の方法であって、前記初期投与量は1.2〜3.0mg/kg/週の融合タンパク質である方法。
  36. 請求項33に記載の方法であって、前記初期投与量は0.554〜3.0mg/kg/週の融合タンパク質である方法。
  37. 請求項1〜36の何れか1項に記載の方法であって、前記ヒト患者は23歳以上である方法。
  38. 請求項1〜36の何れか1項に記載の方法であって、前記ヒト患者は思春期にあり、閉じた骨端線を有し、23歳よりも若い方法。
  39. 請求項1〜36の何れか1項に記載の方法であって、前記ヒト患者は思春期にあり、開いた骨端線を有し、23歳よりも若い方法。
  40. 請求項1〜36の何れか1項に記載の方法であって、前記患者は思春期に達していない方法。
  41. 請求項1〜40の何れか1項に記載の方法であって、前記治療するとは、前記患者の身長発育速度を増加させることである方法。
  42. 請求項1〜41の何れか1項に記載の方法であって、前記治療するとは、前記患者の身長SDSを増加させることである方法。
  43. 請求項1〜42の何れか1項に記載の方法であって、前記治療するとは、前記患者の予測成人身長を増加させることである方法。
  44. 請求項43に記載の方法であって、前記患者の予測成人身長は、ベイリー・ピノー(Bayley-Pinneau)の方法に基づいている方法。
  45. 請求項1〜44の何れか1項に記載の方法であって、前記治療するとは、前記患者のHV−SDSを増加させることである方法。
  46. 請求項1〜45の何れか1項に記載の方法であって、前記治療するとは、暦年齢に対する骨年齢の比(骨年齢/暦年齢)を増大させることである方法。
  47. 請求項1〜46の何れか1項に記載の方法であって、前記治療するとは、前記患者の生活の質を改善することである方法。
  48. 請求項1〜46の何れか1項に記載の方法であって、前記治療するとは、QoL−AGHDA評価によって測定される患者の生活の質を改善することである方法。
  49. 請求項1〜46の何れか1項に記載の方法であって、前記治療するとは、PedsQL(商標)4.0ジェネリックコアスケール(Generic Core Scales)(商標)により測定される患者の生活の質を改善することである方法。
  50. 請求項1〜49の何れか1項に記載の方法であって、前記組成物は非経口投与のため処方される方法。
  51. 請求項50の何れか1項に記載の方法であって、前記組成物は皮下注射により投与される方法。
  52. 医薬的に許容可能なキャリアと、配列番号1に記載のアミノ酸配列をもった融合タンパク質を含有する組成物であって、前記医薬的に許容可能なキャリアはトレハロース二水和物を含んでなる組成物。
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