JP2016506267A - 画像処理装置及び画像をフィルタリングするための方法 - Google Patents

画像処理装置及び画像をフィルタリングするための方法 Download PDF

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Abstract

本発明は、画像をフィルタリングするための画像処理装置に関する。当該装置は、同じオブジェクトの第1及び第2画像を取得する画像入力を有し、第1及び第2画像は複数のボクセルを有し、ノイズ共分散によって相関し、各ボクセルは信号値とノイズ値とを含むボクセル値を有する。第1画像をフィルタリングするジョイントバイラテラルフィルタが備えられ、第1画像の第1ボクセルは相対的なボクセルに固有のウェイトを含むフィルタ関数によりフィルタリングされ、第1画像の第1ボクセルの信号値が第1画像の第2ボクセルの信号値と同一であり、第2画像の第1ボクセルの信号値が第2画像の第2ボクセルの信号値と同一であると仮定すると、ウェイトは、第1画像における第1ボクセル及び第2ボクセルのボクセル値と、第2画像における第1ボクセル及び第2ボクセルのボクセル値とを取得する尤度を含む。フィルタリングされた画像は画像出力において提供される。

Description

本発明は、画像処理装置及び画像をフィルタリングするための対応する方法に関する。
患者又はオブジェクトの単一の画像のみでなく、正確に同じジオメトリにおけるそれらの2以上を提供する新規なイメージングモダリティが出現している。これの2つの具体例は、複素数の屈折率の実部及び虚部が測定される微分位相コントラストイメージング(DPCI;US2012/0099702A1などに記載される)と、光電効果、コンプトン散乱及びおそらく造影剤によるX線の減衰が復元されるスペクトルCT(US2008/0253504Aなどに記載される)とである。
WO2011/145040A1では、ジョイントバイラテラルフィルタリングが、画像ベースノイズ除去のための周知のバイラテラルフィルタの一般化として提案された。特に、オブジェクトの第1画像及び同一のオブジェクトの第2画像を提供する画像提供ユニットと、第1画像の画像値の間の第1類似度と、第2画像の画像値の間の第2類似度とに依存して第1画像をフィルタリングするフィルタリングユニットとを有する画像処理装置が説明されている。これは、オブジェクトが人間又は動物である場合、ノイズのために第1画像及び第2画像の一方の画像値が乱れたとしても、画像値がオブジェクトの同一部分、例えば、オブジェクトの組織又は骨物質に属する確率に依存して第1画像をフィルタリングすることを可能にし、これにより、例えば、CT画像のエッジ保存画像ベースノイズ除去などを向上させる。
しかしながら、既知の方法及び装置は、各種画像におけるノイズが相関しうることを認めていない。特に、DPCIについては、位相コントラスト画像内のトランスアキシャル画像において強い空間的な相関があり(低周波数においてピークを有する周知のノイズパワースペクトルに等しい)、スペクトルCTについては、フォト画像とコンプトン画像とにおける同じ空間位置においてノイズの強力な反相関がある。
同じオブジェクトの2つの画像が利用可能であるが、異なる空間解像度においてノイズにおける異なる空間的相関によって反映される他の状況がまたあってもよい。具体例は、ある状況では、解剖学的(T2加重化など)及びパラメータ的画像(T1)が取得される磁気共鳴イメージング(MRI)であってもよい。
画像をフィルタリングするための改良された画像処理装置及び方法と、特にジョイント画像ベースノイズ除去のための方法とを提供することが、本発明の課題である。
本発明の第1の態様では、画像をフィルタリングする画像処理装置であって、
同じオブジェクトの第1及び第2画像を取得する画像入力であって、前記第1及び第2画像は複数のボクセルを有し、ノイズ共分散によって相関し、各ボクセルは信号値とノイズ値とを含むボクセル値を有する、画像入力と、
前記第1画像をフィルタリングするジョイントバイラテラルフィルタであって、前記第1画像の第1ボクセルは相対的なボクセルに固有のウェイトを含むフィルタ関数によりフィルタリングされ、前記第1画像の第1ボクセルの信号値が前記第1画像の第2ボクセルの信号値と同一であり、前記第2画像の第1ボクセルの信号値が前記第2画像の第2ボクセルの信号値と同一であると仮定すると、前記ウェイトは、前記第1画像における前記第1ボクセル及び第2ボクセルのボクセル値と、前記第2画像における第1ボクセル及び第2ボクセルのボクセル値とを取得する尤度を含む、ジョイントバイラテラルフィルタと、
前記フィルタリングされた画像を提供する画像出力と、
を有する画像処理装置が提供される。
本発明の更なる態様では、対応する画像処理方法が提供される。
本発明のまた更なる態様では、コンピュータ上で実行されると、コンピュータに処理方法のステップを実行させるためのプログラムコード手段を有するコンピュータプログラムと共に、プロセッサにより実行されると、ここに開示される方法を実行させるコンピュータプログラムプロダクトを格納する非一時的なコンピュータ可読記憶媒体が提供される。
本発明の好適な実施例は、従属形式の請求項に規定される。請求される方法、コンピュータプログラム及び媒体は、従属形式の請求項に規定され、請求される装置と類似及び/又は同一の好適な実施例を有すると理解される。
本発明によると、改良されたジョイントバイラテラルフィルタリングのためのアプローチが提案される。提案されたジョイントバイラテラルフィルタアプローチは、基本的には2つの項、距離重み付け及びレンジ重み付けを含む。この第1のものは、純粋に幾何学的に動機付けされ、変更されない。レンジフィルタは、本発明により変更されることが提案される画像位置に基づく重み付けを導入する。特に、画像間及び異なる画像位置間のノイズ相関が、改良されたジョイント画像ベースノイズ除去を提供するため、本発明により考慮される。
このコンテクストにおいて、“相関(interrelated)”は、当該相関が同じ画像のボクセル間の相関に限定可能であるか、又は異なる画像における同じボクセル位置の間の相関に限定されてもよいように理解されるであろう。
好適な実施例では、前記フィルタは、前記ノイズ共分散を記述するノイズ共分散行列を含む尤度を利用するよう構成される。共分散を利用することによって、ノイズがオン方向に高く相関するが(DPCIのためのイン・プレーン(in−plane)など)、z方向には大きくは相関しないケースなどを解決することが可能になる。このような状況では、レンジフィルタの定数はイン・プレーン又はアウト・オブ・プレーン(out−of−plane)ノイズ特性のみに調整可能であるため、従来の(ジョイント)バイラテラルフィルタリングは良好に実行されない。
好ましくは、前記フィルタは、
Figure 2016506267
又は
Figure 2016506267
の形式の共分散を利用するよう構成される。これらの共分散行列は効果的であると示した。第2共分散行列は扱うのがより容易である。
以下の特別なケースが特に興味がある。微分位相コントラストイメージングについて、再構成された屈折率の虚部(第1画像)と実部(第2画像)との間にはほとんどノイズ相関がなく、
Figure 2016506267
を導き(用語はCの一般的なバージョンに関し、すなわち、上述された2つのバージョンの上方の共分散行列)、一方、屈折率の実部においてトランスアキシャル画像内に強力なノイズ相関があり、すなわち、c34>0である。共分散行列は、もちろん、ボクセルポジションに依存し、例えば、第2画像の第2ボクセルが異なるトランスアキシャル画像にある場合、ノイズは無相関であり、すなわち、
Figure 2016506267
である。
スペクトルイメージングについて、各画像内にノイズの空間的な相関はほとんどなく(すなわち、コンプトン及び光電画像)、
Figure 2016506267
を導き、また、異なる画像における異なる位置の間には相関がなく、すなわち、
Figure 2016506267
であるが、同じ位置において2つの画像における画像値の間には強力な負の相関があり、c13<0,c24<0である。
さらに、実施例では、前記フィルタは、
Figure 2016506267
の形式の尤度を利用するよう構成され、Sは前記共分散行列の逆行列であり、a及びaは前記第1画像の第1及び第2ボクセル値であり、b及びbは前記第2画像の第1及び第2ボクセル値であり、Δ=a−a,Δ=b−bである。
さらに、第1画像のフィルタリングされた第1ボクセル値は、
Figure 2016506267
として取得され、wは標準的な(ジョイント)バイラテラルフィルタリングにおける(通常の)距離ウェイティングである。距離|i−j|の増加により単調減少する何れかの関数、例えば、
Figure 2016506267
が利用されてもよい。
実際的な状況では、第1及び第2画像の少なくとも1つは非白色ノイズを有し、第1画像と第2画像との間にはノイズ相関が存在し、及び/又は第1画像及び/又は第2画像の第1及び第2ボクセル値におけるノイズ共分散は同じである。
好ましくは、同じフィルタが第2画像に適用される。さらに、提案されたアイデアは、3つ(又はより多くの)画像による状況に直接的な方法で拡張可能である。
他の実施例によると、前記画像入力は、前記オブジェクトの異なる性質を示すように、前記第1画像と前記第2画像とを提供するよう構成される。好ましくは、前記画像入力は、スペクトルCT画像を提供するよう構成され、前記第1画像は前記オブジェクトの第1の物理的性質を示し、前記第2画像は前記オブジェクトの第2の物理的性質を示し、前記第1の物理的性質と前記第2の物理的性質とは互いに異なる。
例えば、前記第1画像と前記第2画像との一方はコンプトン画像であり、前記第1画像と前記第2画像との他方は光電画像である。他の実施例では、前記第1画像と前記第2画像との一方はコンプトン画像又は光電画像であり、前記第1画像と前記第2画像との他方はコンプトン画像と光電画像との組み合わせである。
またさらに、前記画像入力は、微分位相コントラストCT画像を提供するよう構成され、前記第1画像と前記第2画像との一方は前記オブジェクトの吸収を示し、前記第1画像と前記第2画像との他方は前記オブジェクトにより誘導される前記オブジェクトをトラバースする放射線の位相シフトを示す。
本発明の上記及び他の態様は、後述される実施例を参照して明らかになるであろう。
図1は、本発明による画像処理装置の実施例を概略的及び例示的に示す。 図2は、画像入力ユニットの実施例を概略的及び例示的に示す。 図3は、多色放射ソースの発光スペクトルを概略的及び例示的に示す。 図4は、表示されたエネルギー範囲内のkエッジによる物質の光電効果、コンプトン効果及びトータルの減衰の断面図のエネルギー依存を概略的及び例示的に示す。 図5は、微分位相コントラストCTシステムの実施例の要素を概略的及び例示的に示す。 図6は、画像を処理する画像処理方法の実施例を示すフローチャートを例示的に示す。
図1は、本発明による画像処理装置1の実施例を概略的に示す。それは、同一のオブジェクトの第1及び第2画像を取得する画像ユニット2を有し、第1及び第2画像は複数のボクセルを有し、ノイズ共分散により相関し、各ボクセルは信号値及びノイズ値を有するボクセル値を有する。装置1は更に、第1画像をフィルタリングするバイラテラルフィルタ3を有し、第1画像の第1ボクセルは相対的なボクセルに固有のウェイトを含むフィルタ関数によりフィルタリングされる。第1画像の第1ボクセルの信号値が第2画像の第1ボクセルの信号値と同じであり、第1画像の第2ボクセルの信号値が第2画像の第2ボクセルの信号値と同じであると仮定すると、当該ウェイトは、当該第1ボクセルと第2画像における第2ボクセルとのボクセル値を取得し、第2画像における第1ボクセルと第2ボクセルとを取得する尤度(likelihood)を含む。装置1は更に、フィルタリングされた画像を表示するためのディスプレイなどであってもよい、フィルタリングされた画像を提供する画像出力4を有する。
第1画像と第2画像とは、例えば、オブジェクトのスライスのみなど、オブジェクト全体又はオブジェクトの一部のみとすることが可能な同一のオブジェクトを示す2次元、3次元又は4次元画像とすることができる。オブジェクトが人間の心臓などの挙動するオブジェクトである場合、第1画像と第2画像とは、好ましくは、同じ挙動状態におけるオブジェクトを示す。本実施例の第1画像及び第2画像は、プロジェクションデータに基づき、特に、CTプロジェクションデータに基づき再構成され、ここで、第1画像及び第2画像は同一のプロジェクションデータから再構成される。
画像入力ユニット2は、それらがオブジェクトの異なる性質、特に、異なる物理的性質を示すように、第1画像と第2画像とを提供するよう構成される。実施例では、画像入力ユニット2は、スペクトルCT(Computed Tomography)画像を提供するよう構成され、第1画像はオブジェクトの第1の物理的性質を示し、第2画像はオブジェクトの第2の物理的性質を示し、第1の物理的性質と第2の物理的性質とは互いに異なる。例えば、第1画像と第2画像との一方は光電画像とすることができ、あるいは、第1画像と第2画像との一方はコンプトン画像又は光電画像とすることができ、第1画像と第2画像との他方はコンプトン画像と光電画像との組み合わせとすることができる。
画像入力ユニット2は格納ユニットとすることが可能であり、そこでは、第1画像と第2画像とが格納されるか、あるいは、画像入力ユニット2はまた、データ接続を介し第1画像及び/又は第2画像を受信することを可能にする画像受信ユニットとすることができる。画像入力ユニット2はまた、第1画像と第2画像とを生成するスペクトルCTシステムなどのイメージングモダリティとすることができる。このようなスペクトルCTシステムは、以下において図2を参照して概略的及び例示的に説明される。
スペクトルCTシステムは、z方向にパラレルに延びる回転軸Rの周りに回転可能なガントリ14を含む。X線チューブなどの放射ソース15は、ガントリ14に搭載される。本実施例では、放射ソース15は多色放射線を発する。放射ソース15には、放射ソース15により発せられた放射から円錐放射ビーム17を形成するコリメータ装置16が備えられる。他の実施例では、コリメータ装置16は、扇形形状などを有する他の形状を有する放射ビームを形成するよう構成可能である。
放射線は、円筒形の検査ゾーン5における関心領域の患者又は技術的オブジェクトなどのオブジェクト(図2に図示せず)をトラバースする。関心領域をトラバースした後、放射ビーム17は、本実施例では、2次元検出面を有する検出装置6に入射し、ここで、検出装置6はガントリ14に搭載される。他の実施例では、検出装置6は1次元検出面を有することが可能である。
検出装置6は、好ましくは、エネルギー分解検出要素を有する。エネルギー分解検出要素は、好ましくは、例えば、入射光子をカウントする原理などにより動作し、異なるエネルギーウィンドウにおける光子数を示す信号を出力する光子計数検出要素である。このようなエネルギー分解検出装置は、例えば、Llopart X.,et al.,“First test measurements of a 64k pixel readout chip working in a single photon counting mode”,Nucl.Inst.and Meth.A,509(1−3):157−163,2003及びLlopart,X.,et al.,“Medipix2:A 64−k pixel readout chip with 55 μm square elements working in a single counting mode”,IEEE Trans.Nucl.Sci.49(5):2279−2283,2002に記載されている。好ましくは、各検出要素が少なくとも2つの異なるエネルギーウィンドウのための少なくとも2つのエネルギー分解された検出信号を提供するように、エネルギー分解検出要素が構成される。しかしながら、イメージングシステムの感度及びノイズロウバストネスを向上させるため、さらに高いエネルギー分解能を有することが好ましい。
ガントリ14は、好ましくは、モータ7によって一定であるが、調整可能な角速度により駆動される。更なるモータ8は、検査ゾーン5の患者テーブルに配置された患者などのオブジェクトを、回転軸方向又はz軸にパラレルにずらすため設けられる。放射ソース15と検査ゾーン5、特に関心領域とが螺旋の軌跡に沿って互いに対して移動するように、これらのモータ7,8は制御ユニット9などにより制御される。また、オブジェクト又は検査ゾーン5、特に関心領域は移動せず、放射ソース15が回転し、すなわち、放射ソース15が関心領域に対して円の軌跡に沿って移動することが可能である。検出装置6により取得されるデータは、本実施例では、提供されたエネルギーに依存した検出データから関心領域の第1及び第2画像を少なくとも再構成する再構成ユニット10に提供されるエネルギーに依存した検出データである。また、再構成ユニット10は、好ましくは制御ユニット9により制御される。再構成された画像は、少なくとも第1画像をフィルタリングするフィルタリングユニット3に提供される。
再構成ユニット10は、検出データから少なくとも2つの減衰コンポーネントを決定する計算ユニット12を有する。検出データの減衰コンポーネントは、1つのみ又は複数の物理的効果によって引き起こされ、例えば、ある減衰コンポーネントはコンプトン効果により引き起こされるコンポーネントでありうるものであり、他の減衰コンポーネントは光電効果により引き起こされるコンポーネントでありうる。更なる減衰コンポーネントは関心領域に存在するkエッジにより引き起こされるコンポーネントでありうる。あるいは、又はさらに、減衰コンポーネントは、例えば、関心領域内のある物質の吸収などによって引き起こされるコンポーネントでありうる。例えば、減衰コンポーネントはある物質の吸収により引き起こされるコンポーネントでありうるものであり、他の減衰コンポーネントは他の物質の吸収により引き起こされるコンポーネントでありうる。
再構成ユニット10は更に、対応する減衰コンポーネント画像が再構成されるように、検出データの計算された減衰コンポーネントをバックプロジェクションするバックプロジェクションユニット13を有する。例えば、コンプトン画像は、第1画像と第2画像との一方として再構成可能であり、光電画像は、第1画像と第2画像との他方として再構成可能である。
計算ユニット12への入力は、複数のエネルギービン、本実施例では、最小で3つのエネルギービンのエネルギー分解検出データdである。これらの検出データdは、第iエネルギービンeのスペクトル感度D(E)を示す。さらに、多色放射ソース15の発光スペクトルT(E)は、一般に既知であるか、又は測定可能である。多色放射ソースのこのような発光スペクトルT(E)の具体例は、図3において概略的及び例示的に示される。計算ユニット12では、検出データdの生成は、スペクトルによる光電効果P(E)、スペクトルによるコンプトン効果B(E)及びスペクトルによるkエッジK(E)の線形結合としてモデル化される。
スペクトルP(E)、B(E)及びK(E)は、図4において例示的及び概略的に示される。
検出データの生成は、以下の連立方程式によりモデル化できる。
Figure 2016506267
ここで、ρphoto,ρCompton及びρk−edgeはそれぞれ、光電コンポーネント、コンプトンコンポーネント及びkエッジコンポーネントの密度長積(density length product)である。
少なくとも3つの検出信号d,d,dが少なくとも3つのエネルギービンe,e,eについて利用可能であるため、3つの密度長積である3つの未知を有する少なくとも3つの方程式の連立方程式が構成され、従って、計算ユニット12において既知の数値方法により解くことができる。3より多くのエネルギービンが利用可能である場合、測定結果のノイズ統計を考慮する最大尤度アプローチを利用することが好ましい。一般に、3つのエネルギービンで十分である。しかしながら、感度及びノイズロウバストネスを向上させるため、より多くのエネルギービンについてより多くの検出データを有することが好ましい。各減衰コンポーネントについて、すなわち、各密度長積について、オブジェクトの減衰コンポーネント画像は、各密度長積をバックプロジェクションすることによって再構成可能である。あるいは、又はさらに、異なる密度長積の画像、又はバックプロジェクション前の異なる密度長積の画像が、合成された減衰コンポーネントにより生成されるオブジェクトの画像である合成画像を生成するため合成可能である。
他の実施例では、画像入力ユニット2は、微分位相コントラストCT画像を提供するよう構成可能であり、第1画像及び第2画像の一方はオブジェクトの吸収を示し、第1画像及び第2画像の他方はオブジェクトにより誘導される、オブジェクトをトラバースする放射位相シフトを示す。特に、第1画像は、好ましくは、オブジェクトのトータルの減衰係数を示し、第2画像は、好ましくは、オブジェクトの屈折率の実部を示す。また、これらの第1及び第2画像は、画像入力ユニット2であってもよい格納ユニットに格納可能であるか、又は画像入力ユニット2であってもよい画像受信ユニットを介し受信可能である。しかしながら、画像入力ユニット2はまた、第1画像及び第2画像を生成し、図5を参照して以下で例示的及び概略的に説明される微分位相コントラストCTシステムとすることができる。
図5は、微分位相コントラストCTシステムの一例となる実施例の3次元表現を示す。やや大きなX線ソース32はソースグレイティング34に隣接して配置される。X線ソース32は発せられる放射の波長に関するそれのサイズのため非干渉であると考えられるため、ソースグレイティング34は、複数の単独のコヒーラントなX線ソースを提供するのに利用される。
X線放射35は、X線ソース32から光軸37の方向に発せられ、おそらくX線の扇形ビーム又は円錐型ビームを構成する。図5において、X線ビームの各形状は示されていない。X線放射35はオブジェクト36に到来し、オブジェクト36を貫通し、その後にビームスプリッタグレイティング38に到来する。ビームスプリッタグレイティング38のトレンチ又はギャップは、ビームスプリッタグレイティングの固体エリア、すなわち、ブロッキング領域に関して電磁放射を通過させる位相を変更する。従って、φによる、特にπによる位相シフトが実行される。
解析グレイティング40は、ビームスプリッタグレイティング38とX線検出装置42との間に配置される。X線検出装置の方向にビームスプリッタグレイティング38から発せられる複数の波は、解析グレイティング40に到来し、その後、X線検出装置42の表面に強度変調パターンを生成する。
解析グレイティング40に対してビームスプリッタグレイティング38をシフトすることによって、互いに対して、特にビームスプリッタグレイティング38又は解析グレイティング40のグレイティング期間の一部によってグレイティングをずらすことは、画像検出装置42により取得可能である。従って、送信画像の取得中、いわゆる、位相ステッピングが実行され、ここでは、グレイティング38,40の相対位置が、1つの期間において4〜10のステップなどにおいて変更され、各相対位置について送信画像が測定される。この送信画像系列から、従来の吸収画像が、各検出ピクセルについて測定された強度を単純平均することによって取得される。従来のX線送信イメージングと同様に、この測定はBeerの法則によってX線パスに沿ってトータルの減衰係数に対する線積分に関連する。屈折率の実部に関する情報は、位相ステッピングサイクルにおける測定された強度のダイナミクスの解析により取得される。当該強度は、好ましくは、解析グレイティング40のグレイティング期間により定期的に変動する。典型的には、正弦波変動が想定できる。サイナスの位相はビームスプリッタグレイティング38にヒットする位相フロントの勾配に関連する。物理学によって、位相フロントの当該勾配は、オブジェクトの屈折率の実部のプロジェクションの第1導関数に線形に相関する。従って、オブジェクトの屈折率の実部のプロジェクションは、サイナスの位相に基づき決定可能である。オブジェクトの屈折率の実部の決定されたプロジェクションをバックプロジェクションすることによって、オブジェクトの屈折率の実部を示す画像が再構成可能である。微分位相コントラストCTシステムは、例えば、オブジェクトのトータルの減衰係数を示す第1画像とオブジェクトの屈折率の実部を示す第2画像とを再構成可能である。既知の気分いそうコントラストCT技術のより詳細な説明は、例えば、参照することによりここに援用される、Timm Weitkamp et al.による論文“X−ray phase imaging with a grating interferometer”,OPTICS EXPRESS,vol.13,no.16,pages 6296−6304(August 2005)などに開示される。
WO2011/145040A1には、ジョイントバイラテラルフィルタリングが、画像ベースノイズ除去のための周知なバイラテラルフィルタの一般化として提案された。このアプローチでは、フィルタリングユニットは、好ましくは、第1画像が以下のフィルタリング方程式を利用することによってノイズ除去されるように、フィルタリングを実行するよう構成される。
Figure 2016506267
ここで、
Figure 2016506267
は第1画像のポジション
Figure 2016506267
における第1画像要素の平均画像値を示し、Δはポジション
Figure 2016506267
における第1画像要素を有する第1領域を示し、
Figure 2016506267
は第1領域Δ内の第1領域画像要素の位置を示し、
Figure 2016506267
は、a)第1領域画像要素
Figure 2016506267
の画像値と、任意的にはポジション
Figure 2016506267
における各第1領域要素を包囲する画像要素の画像値と、b)ポジション
Figure 2016506267
における第1画像要素の画像値と、任意的には第1画像の第1画像要素を包囲する画像要素の画像値との間の第1類似度を示す。
関数
Figure 2016506267
は、第2画像の第1領域に対応する第2領域内のポジション
Figure 2016506267
における第2領域画像要素の画像値と、任意的にはポジション
Figure 2016506267
における第2領域要素を包囲する画像要素の画像値と、b)第2画像の第1画像における同一ポジションにおける第1画像要素に対応するポジション
Figure 2016506267
における第2画像要素の画像値と、任意的には第2画像要素を包囲する画像要素の画像値との間の第2類似度を示す。関数
Figure 2016506267
は、ポジション
Figure 2016506267
における画像要素の間の距離に依存する距離関数であり、
Figure 2016506267
は第1画像におけるポジション
Figure 2016506267
における非フィルタリング画像値を示す。
式(2)に示される分母により除算される第1類似度L、第2類似度L及び距離関数wの合成は、式(2)により加重平均を実行するためのウェイトとしてみなすことができる。従って、式(2)に従って、フィルタリングユニット3は、好ましくは、第1画像の画像要素の画像値を加重平均するよう構成され、ここで、第1画像の第1画像要素の平均画像値を決定するため、第1画像要素を含む第1領域内の第1領域画像要素の画像値が重み付け及び平均化され、第1領域画像要素の画像値は、a)第1領域画像要素の画像値と、任意的には各第1画像要素を包囲する画像要素の画像値と、b)第1画像要素の画像値と、第1画像の第1画像要素を包囲する画像要素の画像値との間の類似度である第1類似度に依存して、また、a)第2画像の第1領域に対応する第2領域内の第2領域画像要素の画像値と、任意的には各第2領域画像要素を包囲する画像要素の画像値と、b)第2画像の第1画像要素に対応する第2画像要素の画像値と、任意的には第2画像要素を包囲する画像要素の画像値との間の類似度である第2類似度に依存して、ウェイトにより重み付けされる。
ベクトル
Figure 2016506267
は、
Figure 2016506267
を中心とする画像パッチとしてみなすことができる。例えば、各第1画像要素を包囲する画像要素の任意的な画像値と、各第2画像要素を包囲する画像要素の任意的な画像値とが考慮される場合、2次元のケースでは、画像パッチはポジション
Figure 2016506267
におけるピクセルを中心とする9×9のサブ画像であってもよい。当該パッチはまた他のサイズを有することも可能である。例えば、パッチは5×5又は7×7のサイズを有することが可能である。さらに、3次元パッチがまた利用可能である。任意的な画像値が考慮されない場合、すなわち、ポジション
Figure 2016506267
における単一の画像値の間の差分しか考慮されない場合、各ベクトルはそれぞれ、ポジション
Figure 2016506267
における単一の各画像値しか有さない。このとき、パッチサイズは1×1である。
フィルタリングが2より多くの画像に基づき実行される場合、フィルタリングユニット3は、好ましくは、以下のフィルタリング方程式に従って第1画像をフィルタリングするよう構成される。
Figure 2016506267
ここで、Nは第1画像をフィルタリングするため考慮される画像数を示し、インデックスkは、各要素がk番目の画像に属することを示す。
第k類似度は、以下の方程式により定義できる。
Figure 2016506267
ここで、
Figure 2016506267
はそれぞれ、
Figure 2016506267
におけるローカルノイズ推定値を示す。
ノイズ推定値は、実際に同質な領域であると考えられる領域内の標準偏差の決定によって、手動により取得可能である。また、既知の初期的な生データにおけるノイズから始めて良好な近似までの古典的なノイズ伝搬によって空間的に分解されたノイズ推定値を取得することが可能である。既知の古典的なノイズ伝搬は、例えば、参照することによりここに援用される、Adam Wunderlich et al.,による論文“Image covariance and lesion detectability in direct fan−beam x−ray computed tomography”,Institute of Physics and Engineering in Medicine,pages 2471 to 2493(2008)などに開示される。同一のコンセプトは、空間CTだけでなく、微分位相コントラストCTに適用可能である。
ローカルノイズ推定値の代わりに、グローバルノイズ推定値がまた、特にノイズが画像全体で大きくは変動しない場合、利用可能である。
上述の方程式は、a)第1領域画像要素と第1画像要素との間の第1類似度と、b)第2領域画像要素と第2画像要素との間の第2類似度との一方が減少する場合、かつ、a)第1領域画像要素と第1画像要素との間の第1類似度と、b)第2領域画像要素と第2画像要素との間の第2類似度との他方が変化しないか、若しくは減少する場合、第1領域画像要素の画像値のウェイトは減少することを保証する。
これらの類似度は、特に、各画像がノイズ除去される場合、2つの画像値又は2つの画像パッチがどの程度同じであるかの推定値を提供する。従って、式(4)において定義される類似度はまた、画像値が類似する確率の一緒としてみなすことができる。ノイズよりはるかに小さな相違について、尤度又は確率は1に近く、類似度はノイズレベルより大きな相違についてゼロに低下する。特に、1×1より大きなサイズを有する画像パッチが考慮される場合、類似度のガウスプロトタイプのため、ポジション
Figure 2016506267
における画像値の結果としてのウェイトは、
Figure 2016506267
の周りの画像パッチがN個の画像の何れかにおいて統計的に異なる場合、小さくなるであろう。従って、第1画像における統計的に有意なエッジにわたるスムージングは実行されないことが保証できる。従って、フィルタリングはエッジ保存的である。
空間加重関数としてもみなすことができる距離関数は、以下の方程式により定義できる。
Figure 2016506267
ここで、パラメータσwdは、平均化中に考慮される近傍の有効サイズを制御する。
以下において、ここに提案されるようなジョイントバイラテラルフィルタリングのための更に向上されたアプローチが概略される。バイラテラルフィルタリングアプローチは、基本的には2つの項、距離重み付け(上記の式(5)及び(6)における“w”として参照される)と、レンジ重み付け(上記の式(4)における“L”として参照される)とを含む。距離重み付けは、純粋に幾何学的に動機付けされ、上述した既知のアプローチと比較して変更されない。レンジフィルタは、上述された既知のアプローチと比較して本発明により変更されることが提案される画像値に基づく重み付けを導入する。
具体例は、2つの画像について説明される。バイラテラルフィルタリングの基本タスクは、2つの異なるピクセルが同じ組織クラスに属する確率、すなわち、基礎となる真のピクセル値が同じである尤度を推定することである。この推定は、2つの画像における同じ2つの異なる位置におけるサンプルである4つ(又はそれ以上)の画像サンプルの評価に基づく。これらのサンプルは、a,a,b,bとして示され(a及びbは上述した
Figure 2016506267
に対応し、これらは、よりコンパクトな表記を実現するため以下において利用される)、ベクトル(a,a,b,b)を構成する。これらのサンプルに対する2次統計量は、(新たに導入された)共分散行列C
Figure 2016506267
によって、これらの測定結果におけるノイズを記述し、ここで、対角要素はサンプルのノイズ共分散を記述し、非対角要素は画像(c12,c34)内又は画像(c13,c14,c23,c24)間のノイズの相関を記述する。行列Cは対称的であり、正定値である。この共分散行列によって、測定されたベクトル(a,a,b,b)においてノイズ実現(n,n,n,n)を取得する尤度を記述できる。
Figure 2016506267
この測定ではノイズと信号コンテンツとを区別することはできない。従って、a=a及びb=bの仮定の下、どの程度の確率で実際の測定結果(a,a,b,b)を観察することになるかが調べられる。この仮定の下では、測定における信号コンテンツは差分Δ=a−a,Δ=b−bを計算し、これらの差分を生じさせる(n,n,n,n)の全ての組み合わせに対して積分することによって除外できるため、これは所与の統計量に対して容易に回答できる。表記のコンパクト化のため、S=C−1と設定される。所望の確率は、
Figure 2016506267
に従って計算できる。この周辺確率は、ジョイントバイラテラルフィルタ方程式におけるジョイント尤度項として挿入される必要があり、
Figure 2016506267
を生じさせる。
最も一般的な共分散行列について、積分の明示的な計算はかなり複雑になる。しかしながら、共分散行列Cが数値的に既知になると、実際の測定結果の確率と逆行列Sとを計算することは容易な作業である。
2つのシンプルなケースが考えられる。4つのサンプルのノイズが無相関である場合、共分散行列とそれの逆行列との双方は対角となり、所望される尤度はガウス関数の積となる。他の興味深いケースは、
Figure 2016506267
の形式の共分散行列についてである。幾何学的には、この共分散行列は、2つの画像位置における画像共分散が同じであり(すなわち、c11=c22,c33=c44)、画像間の共分散が2つの画像位置(c13=c24,c14=c23)に関して対称的であるケースをモデル化する。典型的な状況では、これらの関係は、再構成されたCT画像における分散は空間においてゆっくりとしか変化しないため、ほぼ充足される。
この増加した対称性はまた、逆行列Sにおいて反映され、それは、
Figure 2016506267
を読む。
明らかに、共分散行列の対称性がまたそれの逆行列に存在し、従って、
Figure 2016506267
として記述できる。この仮定の下、ベクトル(a,a,b,b)を測定するための所望の尤度は、
Figure 2016506267
である。
フィルタの式(16)に挿入されるような式(14)に与えられる結合尤度は、従来技術において行われるような2つの画像に対する導出された独立した類似度の積の形態を有さないが、追加的な項、すなわち、差分の積ΔΔがあることに留意されたい。
結論として、2つの画像a及びbに対する提案されたフィルタは、ボクセルに固有の正規化ファクタである
Figure 2016506267
によって
Figure 2016506267
として記述でき、pは式(14)の尤度であり、w(i,j)はバイラテラルフィルタにおける通常の距離重み付け(式(5)及び(6)において
Figure 2016506267
として参照される)である。2つの和は、ボクセルiの近傍における全てのボクセルに対して実行される。
要約すると、画像の既知のバイラテラルフィルタリングは、ローカルな平均化のためのボクセルに固有のウェイトを利用する。
Figure 2016506267
ここで、wは距離に依存する重み付け(ガウスなど)であり、σは画像aにおける(ローカルな)ノイズレベルである。
画像aの既知のジョイントバイラテラルフィルタリングは、ローカルな平均化のためのボクセルに固有のウェイトを利用する。
Figure 2016506267
ここで、本発明との相違を明確に示すため、式(4)においてすでに説明された類似度の指標L及びLとしてノイズレベルσ及びσによるシンプルなガウス類似指標が慎重に利用される。
他方、画像aの提案されたバイラテラルフィルタリングは、全ての画像からのエッジに関する情報とフル2次ノイズ情報とを利用して、
Figure 2016506267
を取得する。ここで、Δ及びΔはそれぞれa−a及びb−bの短縮形であり、Sijは画像サンプル(a,a,b,b)のノイズ共分散行列の逆行列である。
本発明が図面及び上記説明において詳細に図示及び説明されたが、このような図示及び説明は、例示的又は一例であり、限定的でないとみなされるべきであり、本発明は開示された実施例に限定されるものでない。開示された実施例に対する他の変形は、図面、開示及び添付した請求項の考察から請求された発明を当業者が実施することによって理解及び実現可能である。
請求項において、“有する”という単語は他の要素又はステップを排除せず、“ある”という不定冠詞は複数を排除するものでない。単一の要素又は他のユニットは、請求項に記載された複数のアイテムの機能を実現してもよい。特定の手段が互いに異なる従属形式の請求項に記載されているという事実は、これらの手段の組み合わせが効果的には利用可能でないことを示すものでない。
コンピュータプログラムは、他のハードウェアと一緒に又は一部として供給される光記憶媒体又はソリッドステート媒体などの適切な非一時的な媒体に格納/配布されてもよいが、また、インターネットや他の有線若しくは無線通信システムなどを介し他の形態により配布されてもよい。
請求項における参照符号は、範囲を限定するものとして解釈されるものでない。
本発明は、画像処理装置及び画像をフィルタリングするための対応する方法に関する。
患者又はオブジェクトの単一の画像のみでなく、正確に同じジオメトリにおけるそれらの2以上を提供する新規なイメージングモダリティが出現している。これの2つの具体例は、複素数の屈折率の実部及び虚部が測定される微分位相コントラストイメージング(DPCI;US2012/0099702A1などに記載される)と、光電効果、コンプトン散乱及びおそらく造影剤によるX線の減衰が復元されるスペクトルCT(US2008/0253504Aなどに記載される)とである。
WO2011/145040A1では、ジョイントバイラテラルフィルタリングが、画像ベースノイズ除去のための周知のバイラテラルフィルタの一般化として提案された。特に、オブジェクトの第1画像及び同一のオブジェクトの第2画像を提供する画像提供ユニットと、第1画像の画像値の間の第1類似度と、第2画像の画像値の間の第2類似度とに依存して第1画像をフィルタリングするフィルタリングユニットとを有する画像処理装置が説明されている。これは、オブジェクトが人間又は動物である場合、ノイズのために第1画像及び第2画像の一方の画像値が乱れたとしても、画像値がオブジェクトの同一部分、例えば、オブジェクトの組織又は骨物質に属する確率に依存して第1画像をフィルタリングすることを可能にし、これにより、例えば、CT画像のエッジ保存画像ベースノイズ除去などを向上させる。
US2011/064292A1は、バーチャル非コントラスト画像をエンハンスするための方法を開示し、デュアルスキャンCT画像のペアを受信し、既知の組織減衰係数を利用してCT画像のペアからバーチャル非コントラスト画像を計算することを含む。条件付き確率分布が、同一のタイプであるとして、CT画像のペアとバーチャル非コントラスト画像とのそれぞれにおける第1及び第2ポイントの組織について推定される。組織のための条件付き確率分布は、異なるタイプを有するとして、CT画像のペアとバーチャル非コントラスト画像とのそれぞれにおける第1及び第2ポイントにおいて推定される。同一のタイプであるとして第1及び第2ポイントの組織の事後確率は、条件付き確率分布から計算され、エンハンスされたバーチャル非コントラスト画像が、同一のタイプであるとして第1及び第2ポイントにおける組織の事後確率を利用して計算される。
しかしながら、既知の方法及び装置は、各種画像におけるノイズが相関しうることを認めていない。特に、DPCIについては、位相コントラスト画像内のトランスアキシャル画像において強い空間的な相関があり(低周波数においてピークを有する周知のノイズパワースペクトルに等しい)、スペクトルCTについては、フォト画像とコンプトン画像とにおける同じ空間位置においてノイズの強力な反相関がある。
同じオブジェクトの2つの画像が利用可能であるが、異なる空間解像度においてノイズにおける異なる空間的相関によって反映される他の状況がまたあってもよい。具体例は、ある状況では、解剖学的(T2加重化など)及びパラメータ的画像(T1)が取得される磁気共鳴イメージング(MRI)であってもよい。
画像をフィルタリングするための改良された画像処理装置及び方法と、特にジョイント画像ベースノイズ除去のための方法とを提供することが、本発明の課題である。
本発明の第1の態様では、画像をフィルタリングする画像処理装置であって、
同じオブジェクトの第1及び第2画像を取得する画像入力であって、前記第1及び第2画像は複数のボクセルを有し、ノイズ共分散によって相関し、各ボクセルは信号値とノイズ値とを含むボクセル値を有する、画像入力と、
前記第1画像をフィルタリングするジョイントバイラテラルフィルタであって、前記第1画像の第1ボクセルは相対的なボクセルに固有のウェイトを含むフィルタ関数によりフィルタリングされ、前記第1画像の第1ボクセルの信号値が前記第1画像の第2ボクセルの信号値と同一であり、前記第2画像の第1ボクセルの信号値が前記第2画像の第2ボクセルの信号値と同一であると仮定すると、前記ウェイトは、前記第1画像における前記第1ボクセル及び第2ボクセルのボクセル値と、前記第2画像における第1ボクセル及び第2ボクセルのボクセル値とを取得する尤度を含み、前記第1画像のフィルタリングされた第1ボクセル値は、
Figure 2016506267
として取得され、Sは共分散行列の逆行列であり、a 及びa は前記第1画像の第1及び第2ボクセル値であり、b 及びb は前記第2画像の第1及び第2ボクセル値であり、Δ =a −a ,Δ =b −b であり、w はバイラテラルフィルタリングにおける距離重み付けであり、前記共分散行列は、
Figure 2016506267
又は
Figure 2016506267
の形式を有し、対角要素は前記ボクセル値のノイズ分散を記述し、非対角要素は前記画像内又は前記画像間のノイズの相関を記述する、ジョイントバイラテラルフィルタと、
前記フィルタリングされた画像を提供する画像出力と、
を有する画像処理装置が提供される。
本発明の更なる態様では、対応する画像処理方法が提供される。
本発明のまた更なる態様では、コンピュータ上で実行されると、コンピュータに処理方法のステップを実行させるためのプログラムコード手段を有するコンピュータプログラムと共に、プロセッサにより実行されると、ここに開示される方法を実行させるコンピュータプログラムプロダクトを格納する非一時的なコンピュータ可読記憶媒体が提供される。
本発明の好適な実施例は、従属形式の請求項に規定される。請求される方法、コンピュータプログラム及び媒体は、従属形式の請求項に規定され、請求される装置と類似及び/又は同一の好適な実施例を有すると理解される。
本発明によると、改良されたジョイントバイラテラルフィルタリングのためのアプローチが提案される。提案されたジョイントバイラテラルフィルタアプローチは、基本的には2つの項、距離重み付け及びレンジ重み付けを含む。この第1のものは、純粋に幾何学的に動機付けされ、変更されない。レンジフィルタは、本発明により変更されることが提案される画像位置に基づく重み付けを導入する。特に、画像間及び異なる画像位置間のノイズ相関が、改良されたジョイント画像ベースノイズ除去を提供するため、本発明により考慮される。
このコンテクストにおいて、“相関(interrelated)”は、当該相関が同じ画像のボクセル間の相関に限定可能であるか、又は異なる画像における同じボクセル位置の間の相関に限定されてもよいように理解されるであろう。
好適な実施例では、前記フィルタは、前記ノイズ共分散を記述するノイズ共分散行列を含む尤度を利用するよう構成される。共分散を利用することによって、ノイズがオン方向に高く相関するが(DPCIのためのイン・プレーン(in−plane)など)、z方向には大きくは相関しないケースなどを解決することが可能になる。このような状況では、レンジフィルタの定数はイン・プレーン又はアウト・オブ・プレーン(out−of−plane)ノイズ特性のみに調整可能であるため、従来の(ジョイント)バイラテラルフィルタリングは良好に実行されない。
本発明によると、前記フィルタは、
Figure 2016506267
又は
Figure 2016506267
の形式の共分散を利用するよう構成される。これらの共分散行列は効果的であると示した。第2共分散行列は扱うのがより容易である。
以下の特別なケースが特に興味がある。微分位相コントラストイメージングについて、再構成された屈折率の虚部(第1画像)と実部(第2画像)との間にはほとんどノイズ相関がなく、
Figure 2016506267
を導き(用語はCの一般的なバージョンに関し、すなわち、上述された2つのバージョンの上方の共分散行列)、一方、屈折率の実部においてトランスアキシャル画像内に強力なノイズ相関があり、すなわち、c34>0である。共分散行列は、もちろん、ボクセルポジションに依存し、例えば、第2画像の第2ボクセルが異なるトランスアキシャル画像にある場合、ノイズは無相関であり、すなわち、
Figure 2016506267
である。
スペクトルイメージングについて、各画像内にノイズの空間的な相関はほとんどなく(すなわち、コンプトン及び光電画像)、
Figure 2016506267
を導き、また、異なる画像における異なる位置の間には相関がなく、すなわち、
Figure 2016506267
であるが、同じ位置において2つの画像における画像値の間には強力な負の相関があり、c13<0,c24<0である。
さらに、実施例では、前記フィルタは、
Figure 2016506267
の形式の尤度を利用するよう構成され、Sは前記共分散行列の逆行列であり、a及びaは前記第1画像の第1及び第2ボクセル値であり、b及びbは前記第2画像の第1及び第2ボクセル値であり、Δ=a−a,Δ=b−bである。
さらに、第1画像のフィルタリングされた第1ボクセル値は、
Figure 2016506267
として取得され、wは標準的な(ジョイント)バイラテラルフィルタリングにおける(通常の)距離ウェイティングである。距離|i−j|の増加により単調減少する何れかの関数、例えば、
Figure 2016506267
が利用されてもよい。
実際的な状況では、第1及び第2画像の少なくとも1つは非白色ノイズを有し、第1画像と第2画像との間にはノイズ相関が存在し、及び/又は第1画像及び/又は第2画像の第1及び第2ボクセル値におけるノイズ共分散は同じである。
好ましくは、同じフィルタが第2画像に適用される。さらに、提案されたアイデアは、3つ(又はより多くの)画像による状況に直接的な方法で拡張可能である。
他の実施例によると、前記画像入力は、前記オブジェクトの異なる性質を示すように、前記第1画像と前記第2画像とを提供するよう構成される。好ましくは、前記画像入力は、スペクトルCT画像を提供するよう構成され、前記第1画像は前記オブジェクトの第1の物理的性質を示し、前記第2画像は前記オブジェクトの第2の物理的性質を示し、前記第1の物理的性質と前記第2の物理的性質とは互いに異なる。
例えば、前記第1画像と前記第2画像との一方はコンプトン画像であり、前記第1画像と前記第2画像との他方は光電画像である。他の実施例では、前記第1画像と前記第2画像との一方はコンプトン画像又は光電画像であり、前記第1画像と前記第2画像との他方はコンプトン画像と光電画像との組み合わせである。
またさらに、前記画像入力は、微分位相コントラストCT画像を提供するよう構成され、前記第1画像と前記第2画像との一方は前記オブジェクトの吸収を示し、前記第1画像と前記第2画像との他方は前記オブジェクトにより誘導される前記オブジェクトをトラバースする放射線の位相シフトを示す。
本発明の上記及び他の態様は、後述される実施例を参照して明らかになるであろう。
図1は、本発明による画像処理装置の実施例を概略的及び例示的に示す。 図2は、画像入力ユニットの実施例を概略的及び例示的に示す。 図3は、多色放射ソースの発光スペクトルを概略的及び例示的に示す。 図4は、表示されたエネルギー範囲内のkエッジによる物質の光電効果、コンプトン効果及びトータルの減衰の断面図のエネルギー依存を概略的及び例示的に示す。 図5は、微分位相コントラストCTシステムの実施例の要素を概略的及び例示的に示す。 図6は、画像を処理する画像処理方法の実施例を示すフローチャートを例示的に示す。
図1は、本発明による画像処理装置1の実施例を概略的に示す。それは、同一のオブジェクトの第1及び第2画像を取得する画像ユニット2を有し、第1及び第2画像は複数のボクセルを有し、ノイズ共分散により相関し、各ボクセルは信号値及びノイズ値を有するボクセル値を有する。装置1は更に、第1画像をフィルタリングするバイラテラルフィルタ3を有し、第1画像の第1ボクセルは相対的なボクセルに固有のウェイトを含むフィルタ関数によりフィルタリングされる。第1画像の第1ボクセルの信号値が第2画像の第1ボクセルの信号値と同じであり、第1画像の第2ボクセルの信号値が第2画像の第2ボクセルの信号値と同じであると仮定すると、当該ウェイトは、当該第1ボクセルと第2画像における第2ボクセルとのボクセル値を取得し、第2画像における第1ボクセルと第2ボクセルとを取得する尤度(likelihood)を含む。装置1は更に、フィルタリングされた画像を表示するためのディスプレイなどであってもよい、フィルタリングされた画像を提供する画像出力4を有する。
第1画像と第2画像とは、例えば、オブジェクトのスライスのみなど、オブジェクト全体又はオブジェクトの一部のみとすることが可能な同一のオブジェクトを示す2次元、3次元又は4次元画像とすることができる。オブジェクトが人間の心臓などの挙動するオブジェクトである場合、第1画像と第2画像とは、好ましくは、同じ挙動状態におけるオブジェクトを示す。本実施例の第1画像及び第2画像は、プロジェクションデータに基づき、特に、CTプロジェクションデータに基づき再構成され、ここで、第1画像及び第2画像は同一のプロジェクションデータから再構成される。
画像入力ユニット2は、それらがオブジェクトの異なる性質、特に、異なる物理的性質を示すように、第1画像と第2画像とを提供するよう構成される。実施例では、画像入力ユニット2は、スペクトルCT(Computed Tomography)画像を提供するよう構成され、第1画像はオブジェクトの第1の物理的性質を示し、第2画像はオブジェクトの第2の物理的性質を示し、第1の物理的性質と第2の物理的性質とは互いに異なる。例えば、第1画像と第2画像との一方はコンプトン画像とすることができ、第1画像と第2画像との他方は光電画像とすることができ、あるいは、第1画像と第2画像との一方はコンプトン画像又は光電画像とすることができ、第1画像と第2画像との他方はコンプトン画像と光電画像との組み合わせとすることができる。
画像入力ユニット2は格納ユニットとすることが可能であり、そこでは、第1画像と第2画像とが格納されるか、あるいは、画像入力ユニット2はまた、データ接続を介し第1画像及び/又は第2画像を受信することを可能にする画像受信ユニットとすることができる。画像入力ユニット2はまた、第1画像と第2画像とを生成するスペクトルCTシステムなどのイメージングモダリティとすることができる。このようなスペクトルCTシステムは、以下において図2を参照して概略的及び例示的に説明される。
スペクトルCTシステムは、z方向にパラレルに延びる回転軸Rの周りに回転可能なガントリ14を含む。X線チューブなどの放射ソース15は、ガントリ14に搭載される。本実施例では、放射ソース15は多色放射線を発する。放射ソース15には、放射ソース15により発せられた放射から円錐放射ビーム17を形成するコリメータ装置16が備えられる。他の実施例では、コリメータ装置16は、扇形形状などを有する他の形状を有する放射ビームを形成するよう構成可能である。
放射線は、円筒形の検査ゾーン5における関心領域の患者又は技術的オブジェクトなどのオブジェクト(図2に図示せず)をトラバースする。関心領域をトラバースした後、放射ビーム17は、本実施例では、2次元検出面を有する検出装置6に入射し、ここで、検出装置6はガントリ14に搭載される。他の実施例では、検出装置6は1次元検出面を有することが可能である。
検出装置6は、好ましくは、エネルギー分解検出要素を有する。エネルギー分解検出要素は、好ましくは、例えば、入射光子をカウントする原理などにより動作し、異なるエネルギーウィンドウにおける光子数を示す信号を出力する光子計数検出要素である。このようなエネルギー分解検出装置は、例えば、Llopart X.,et al.,“First test measurements of a 64k pixel readout chip working in a single photon counting mode”,Nucl.Inst.and Meth.A,509(1−3):157−163,2003及びLlopart,X.,et al.,“Medipix2:A 64−k pixel readout chip with 55 μm square elements working in a single counting mode”,IEEE Trans.Nucl.Sci.49(5):2279−2283,2002に記載されている。好ましくは、各検出要素が少なくとも2つの異なるエネルギーウィンドウのための少なくとも2つのエネルギー分解された検出信号を提供するように、エネルギー分解検出要素が構成される。しかしながら、イメージングシステムの感度及びノイズロウバストネスを向上させるため、さらに高いエネルギー分解能を有することが好ましい。
ガントリ14は、好ましくは、モータ7によって一定であるが、調整可能な角速度により駆動される。更なるモータ8は、検査ゾーン5の患者テーブルに配置された患者などのオブジェクトを、回転軸方向又はz軸にパラレルにずらすため設けられる。放射ソース15と検査ゾーン5、特に関心領域とが螺旋の軌跡に沿って互いに対して移動するように、これらのモータ7,8は制御ユニット9などにより制御される。また、オブジェクト又は検査ゾーン5、特に関心領域は移動せず、放射ソース15が回転し、すなわち、放射ソース15が関心領域に対して円の軌跡に沿って移動することが可能である。検出装置6により取得されるデータは、本実施例では、提供されたエネルギーに依存した検出データから関心領域の第1及び第2画像を少なくとも再構成する再構成ユニット10に提供されるエネルギーに依存した検出データである。また、再構成ユニット10は、好ましくは制御ユニット9により制御される。再構成された画像は、少なくとも第1画像をフィルタリングするフィルタリングユニット3に提供される。
再構成ユニット10は、検出データから少なくとも2つの減衰コンポーネントを決定する計算ユニット12を有する。検出データの減衰コンポーネントは、1つのみ又は複数の物理的効果によって引き起こされ、例えば、ある減衰コンポーネントはコンプトン効果により引き起こされるコンポーネントでありうるものであり、他の減衰コンポーネントは光電効果により引き起こされるコンポーネントでありうる。更なる減衰コンポーネントは関心領域に存在するkエッジにより引き起こされるコンポーネントでありうる。あるいは、又はさらに、減衰コンポーネントは、例えば、関心領域内のある物質の吸収などによって引き起こされるコンポーネントでありうる。例えば、減衰コンポーネントはある物質の吸収により引き起こされるコンポーネントでありうるものであり、他の減衰コンポーネントは他の物質の吸収により引き起こされるコンポーネントでありうる。
再構成ユニット10は更に、対応する減衰コンポーネント画像が再構成されるように、検出データの計算された減衰コンポーネントをバックプロジェクションするバックプロジェクションユニット13を有する。例えば、コンプトン画像は、第1画像と第2画像との一方として再構成可能であり、光電画像は、第1画像と第2画像との他方として再構成可能である。
計算ユニット12への入力は、複数のエネルギービン、本実施例では、最小で3つのエネルギービンのエネルギー分解検出データdである。これらの検出データdは、第iエネルギービンeのスペクトル感度D(E)を示す。さらに、多色放射ソース15の発光スペクトルT(E)は、一般に既知であるか、又は測定可能である。多色放射ソースのこのような発光スペクトルT(E)の具体例は、図3において概略的及び例示的に示される。計算ユニット12では、検出データdの生成は、スペクトルによる光電効果P(E)、スペクトルによるコンプトン効果B(E)及びスペクトルによるkエッジK(E)の線形結合としてモデル化される。
スペクトルP(E)、B(E)及びK(E)は、図4において例示的及び概略的に示される。
検出データの生成は、以下の連立方程式によりモデル化できる。
Figure 2016506267
ここで、ρphoto,ρCompton及びρk−edgeはそれぞれ、光電コンポーネント、コンプトンコンポーネント及びkエッジコンポーネントの密度長積(density length product)である。
少なくとも3つの検出信号d,d,dが少なくとも3つのエネルギービンe,e,eについて利用可能であるため、3つの密度長積である3つの未知を有する少なくとも3つの方程式の連立方程式が構成され、従って、計算ユニット12において既知の数値方法により解くことができる。3より多くのエネルギービンが利用可能である場合、測定結果のノイズ統計を考慮する最大尤度アプローチを利用することが好ましい。一般に、3つのエネルギービンで十分である。しかしながら、感度及びノイズロウバストネスを向上させるため、より多くのエネルギービンについてより多くの検出データを有することが好ましい。各減衰コンポーネントについて、すなわち、各密度長積について、オブジェクトの減衰コンポーネント画像は、各密度長積をバックプロジェクションすることによって再構成可能である。あるいは、又はさらに、異なる密度長積の画像、又はバックプロジェクション前の異なる密度長積の画像が、合成された減衰コンポーネントにより生成されるオブジェクトの画像である合成画像を生成するため合成可能である。
他の実施例では、画像入力ユニット2は、微分位相コントラストCT画像を提供するよう構成可能であり、第1画像及び第2画像の一方はオブジェクトの吸収を示し、第1画像及び第2画像の他方はオブジェクトにより誘導される、オブジェクトをトラバースする放射位相シフトを示す。特に、第1画像は、好ましくは、オブジェクトのトータルの減衰係数を示し、第2画像は、好ましくは、オブジェクトの屈折率の実部を示す。また、これらの第1及び第2画像は、画像入力ユニット2であってもよい格納ユニットに格納可能であるか、又は画像入力ユニット2であってもよい画像受信ユニットを介し受信可能である。しかしながら、画像入力ユニット2はまた、第1画像及び第2画像を生成し、図5を参照して以下で例示的及び概略的に説明される微分位相コントラストCTシステムとすることができる。
図5は、微分位相コントラストCTシステムの一例となる実施例の3次元表現を示す。やや大きなX線ソース32はソースグレイティング34に隣接して配置される。X線ソース32は発せられる放射の波長に関するそれのサイズのため非干渉であると考えられるため、ソースグレイティング34は、複数の単独のコヒーラントなX線ソースを提供するのに利用される。
X線放射35は、X線ソース32から光軸37の方向に発せられ、おそらくX線の扇形ビーム又は円錐型ビームを構成する。図5において、X線ビームの各形状は示されていない。X線放射35はオブジェクト36に到来し、オブジェクト36を貫通し、その後にビームスプリッタグレイティング38に到来する。ビームスプリッタグレイティング38のトレンチ又はギャップは、ビームスプリッタグレイティングの固体エリア、すなわち、ブロッキング領域に関して電磁放射を通過させる位相を変更する。従って、φによる、特にπによる位相シフトが実行される。
解析グレイティング40は、ビームスプリッタグレイティング38とX線検出装置42との間に配置される。X線検出装置の方向にビームスプリッタグレイティング38から発せられる複数の波は、解析グレイティング40に到来し、その後、X線検出装置42の表面に強度変調パターンを生成する。
解析グレイティング40に対してビームスプリッタグレイティング38をシフトすることによって、互いに対して、特にビームスプリッタグレイティング38又は解析グレイティング40のグレイティング期間の一部によってグレイティングをずらすことは、画像検出装置42により取得可能である。従って、送信画像の取得中、いわゆる、位相ステッピングが実行され、ここでは、グレイティング38,40の相対位置が、1つの期間において4〜10のステップなどにおいて変更され、各相対位置について送信画像が測定される。この送信画像系列から、従来の吸収画像が、各検出ピクセルについて測定された強度を単純平均することによって取得される。従来のX線送信イメージングと同様に、この測定はBeerの法則によってX線パスに沿ってトータルの減衰係数に対する線積分に関連する。屈折率の実部に関する情報は、位相ステッピングサイクルにおける測定された強度のダイナミクスの解析により取得される。当該強度は、好ましくは、解析グレイティング40のグレイティング期間により定期的に変動する。典型的には、正弦波変動が想定できる。サイナスの位相はビームスプリッタグレイティング38にヒットする位相フロントの勾配に関連する。物理学によって、位相フロントの当該勾配は、オブジェクトの屈折率の実部のプロジェクションの第1導関数に線形に相関する。従って、オブジェクトの屈折率の実部のプロジェクションは、サイナスの位相に基づき決定可能である。オブジェクトの屈折率の実部の決定されたプロジェクションをバックプロジェクションすることによって、オブジェクトの屈折率の実部を示す画像が再構成可能である。微分位相コントラストCTシステムは、例えば、オブジェクトのトータルの減衰係数を示す第1画像とオブジェクトの屈折率の実部を示す第2画像とを再構成可能である。既知の気分いそうコントラストCT技術のより詳細な説明は、例えば、参照することによりここに援用される、Timm Weitkamp et al.による論文“X−ray phase imaging with a grating interferometer”,OPTICS EXPRESS,vol.13,no.16,pages 6296−6304(August 2005)などに開示される。
WO2011/145040A1には、ジョイントバイラテラルフィルタリングが、画像ベースノイズ除去のための周知なバイラテラルフィルタの一般化として提案された。このアプローチでは、フィルタリングユニットは、好ましくは、第1画像が以下のフィルタリング方程式を利用することによってノイズ除去されるように、フィルタリングを実行するよう構成される。
Figure 2016506267
ここで、
Figure 2016506267
は第1画像のポジション
Figure 2016506267
における第1画像要素の平均画像値を示し、Δはポジション
Figure 2016506267
における第1画像要素を有する第1領域を示し、
Figure 2016506267
は第1領域Δ内の第1領域画像要素の位置を示し、
Figure 2016506267
は、a)第1領域画像要素
Figure 2016506267
の画像値と、任意的にはポジション
Figure 2016506267
における各第1領域要素を包囲する画像要素の画像値と、b)ポジション
Figure 2016506267
における第1画像要素の画像値と、任意的には第1画像の第1画像要素を包囲する画像要素の画像値との間の第1類似度を示す。
関数
Figure 2016506267
は、第2画像の第1領域に対応する第2領域内のポジション
Figure 2016506267
における第2領域画像要素の画像値と、任意的にはポジション
Figure 2016506267
における第2領域要素を包囲する画像要素の画像値と、b)第2画像の第1画像における同一ポジションにおける第1画像要素に対応するポジション
Figure 2016506267
における第2画像要素の画像値と、任意的には第2画像要素を包囲する画像要素の画像値との間の第2類似度を示す。関数
Figure 2016506267
は、ポジション
Figure 2016506267
における画像要素の間の距離に依存する距離関数であり、
Figure 2016506267
は第1画像におけるポジション
Figure 2016506267
における非フィルタリング画像値を示す。
式(2)に示される分母により除算される第1類似度L、第2類似度L及び距離関数wの合成は、式(2)により加重平均を実行するためのウェイトとしてみなすことができる。従って、式(2)に従って、フィルタリングユニット3は、好ましくは、第1画像の画像要素の画像値を加重平均するよう構成され、ここで、第1画像の第1画像要素の平均画像値を決定するため、第1画像要素を含む第1領域内の第1領域画像要素の画像値が重み付け及び平均化され、第1領域画像要素の画像値は、a)第1領域画像要素の画像値と、任意的には各第1画像要素を包囲する画像要素の画像値と、b)第1画像要素の画像値と、第1画像の第1画像要素を包囲する画像要素の画像値との間の類似度である第1類似度に依存して、また、a)第2画像の第1領域に対応する第2領域内の第2領域画像要素の画像値と、任意的には各第2領域画像要素を包囲する画像要素の画像値と、b)第2画像の第1画像要素に対応する第2画像要素の画像値と、任意的には第2画像要素を包囲する画像要素の画像値との間の類似度である第2類似度に依存して、ウェイトにより重み付けされる。
ベクトル
Figure 2016506267
は、
Figure 2016506267
を中心とする画像パッチとしてみなすことができる。例えば、各第1画像要素を包囲する画像要素の任意的な画像値と、各第2画像要素を包囲する画像要素の任意的な画像値とが考慮される場合、2次元のケースでは、画像パッチはポジション
Figure 2016506267
におけるピクセルを中心とする9×9のサブ画像であってもよい。当該パッチはまた他のサイズを有することも可能である。例えば、パッチは5×5又は7×7のサイズを有することが可能である。さらに、3次元パッチがまた利用可能である。任意的な画像値が考慮されない場合、すなわち、ポジション
Figure 2016506267
における単一の画像値の間の差分しか考慮されない場合、各ベクトルはそれぞれ、ポジション
Figure 2016506267
における単一の各画像値しか有さない。このとき、パッチサイズは1×1である。
フィルタリングが2より多くの画像に基づき実行される場合、フィルタリングユニット3は、好ましくは、以下のフィルタリング方程式に従って第1画像をフィルタリングするよう構成される。
Figure 2016506267
ここで、Nは第1画像をフィルタリングするため考慮される画像数を示し、インデックスkは、各要素がk番目の画像に属することを示す。
第k類似度は、以下の方程式により定義できる。
Figure 2016506267
ここで、
Figure 2016506267
はそれぞれ、
Figure 2016506267
におけるローカルノイズ推定値を示す。
ノイズ推定値は、実際に同質な領域であると考えられる領域内の標準偏差の決定によって、手動により取得可能である。また、既知の初期的な生データにおけるノイズから始めて良好な近似までの古典的なノイズ伝搬によって空間的に分解されたノイズ推定値を取得することが可能である。既知の古典的なノイズ伝搬は、例えば、参照することによりここに援用される、Adam Wunderlich et al.,による論文“Image covariance and lesion detectability in direct fan−beam x−ray computed tomography”,Institute of Physics and Engineering in Medicine,pages 2471 to 2493(2008)などに開示される。同一のコンセプトは、空間CTだけでなく、微分位相コントラストCTに適用可能である。
ローカルノイズ推定値の代わりに、グローバルノイズ推定値がまた、特にノイズが画像全体で大きくは変動しない場合、利用可能である。
上述の方程式は、a)第1領域画像要素と第1画像要素との間の第1類似度と、b)第2領域画像要素と第2画像要素との間の第2類似度との一方が減少する場合、かつ、a)第1領域画像要素と第1画像要素との間の第1類似度と、b)第2領域画像要素と第2画像要素との間の第2類似度との他方が変化しないか、若しくは減少する場合、第1領域画像要素の画像値のウェイトは減少することを保証する。
これらの類似度は、特に、各画像がノイズ除去される場合、2つの画像値又は2つの画像パッチがどの程度同じであるかの推定値を提供する。従って、式(4)において定義される類似度はまた、画像値が類似する確率の一緒としてみなすことができる。ノイズよりはるかに小さな相違について、尤度又は確率は1に近く、類似度はノイズレベルより大きな相違についてゼロに低下する。特に、1×1より大きなサイズを有する画像パッチが考慮される場合、類似度のガウスプロトタイプのため、ポジション
Figure 2016506267
における画像値の結果としてのウェイトは、
Figure 2016506267
の周りの画像パッチがN個の画像の何れかにおいて統計的に異なる場合、小さくなるであろう。従って、第1画像における統計的に有意なエッジにわたるスムージングは実行されないことが保証できる。従って、フィルタリングはエッジ保存的である。
空間加重関数としてもみなすことができる距離関数は、以下の方程式により定義できる。
Figure 2016506267
ここで、パラメータσwdは、平均化中に考慮される近傍の有効サイズを制御する。
以下において、ここに提案されるようなジョイントバイラテラルフィルタリングのための更に向上されたアプローチが概略される。バイラテラルフィルタリングアプローチは、基本的には2つの項、距離重み付け(上記の式(5)及び(6)における“w”として参照される)と、レンジ重み付け(上記の式(4)における“L”として参照される)とを含む。距離重み付けは、純粋に幾何学的に動機付けされ、上述した既知のアプローチと比較して変更されない。レンジフィルタは、上述された既知のアプローチと比較して本発明により変更されることが提案される画像値に基づく重み付けを導入する。
具体例は、2つの画像について説明される。バイラテラルフィルタリングの基本タスクは、2つの異なるピクセルが同じ組織クラスに属する確率、すなわち、基礎となる真のピクセル値が同じである尤度を推定することである。この推定は、2つの画像における同じ2つの異なる位置におけるサンプルである4つ(又はそれ以上)の画像サンプルの評価に基づく。これらのサンプルは、a,a,b,bとして示され(a及びbは上述した
Figure 2016506267
に対応し、これらは、よりコンパクトな表記を実現するため以下において利用される)、ベクトル(a,a,b,b)を構成する。これらのサンプルに対する2次統計量は、(新たに導入された)共分散行列C
Figure 2016506267
によって、これらの測定結果におけるノイズを記述し、ここで、対角要素はサンプルのノイズ共分散を記述し、非対角要素は画像(c12,c34)内又は画像(c13,c14,c23,c24)間のノイズの相関を記述する。行列Cは対称的であり、正定値である。この共分散行列によって、測定されたベクトル(a,a,b,b)においてノイズ実現(n,n,n,n)を取得する尤度を記述できる。
Figure 2016506267
この測定ではノイズと信号コンテンツとを区別することはできない。従って、a=a及びb=bの仮定の下、どの程度の確率で実際の測定結果(a,a,b,b)を観察することになるかが調べられる。この仮定の下では、測定における信号コンテンツは差分Δ=a−a,Δ=b−bを計算し、これらの差分を生じさせる(n,n,n,n)の全ての組み合わせに対して積分することによって除外できるため、これは所与の統計量に対して容易に回答できる。表記のコンパクト化のため、S=C−1と設定される。所望の確率は、
Figure 2016506267
に従って計算できる。この周辺確率は、ジョイントバイラテラルフィルタ方程式におけるジョイント尤度項として挿入される必要があり、
Figure 2016506267
を生じさせる。
最も一般的な共分散行列について、積分の明示的な計算はかなり複雑になる。しかしながら、共分散行列Cが数値的に既知になると、実際の測定結果の確率と逆行列Sとを計算することは容易な作業である。
2つのシンプルなケースが考えられる。4つのサンプルのノイズが無相関である場合、共分散行列とそれの逆行列との双方は対角となり、所望される尤度はガウス関数の積となる。他の興味深いケースは、
Figure 2016506267
の形式の共分散行列についてである。幾何学的には、この共分散行列は、2つの画像位置における画像共分散が同じであり(すなわち、c11=c22,c33=c44)、画像間の共分散が2つの画像位置(c13=c24,c14=c23)に関して対称的であるケースをモデル化する。典型的な状況では、これらの関係は、再構成されたCT画像における分散は空間においてゆっくりとしか変化しないため、ほぼ充足される。
この増加した対称性はまた、逆行列Sにおいて反映され、それは、
Figure 2016506267
を読む。
明らかに、共分散行列の対称性がまたそれの逆行列に存在し、従って、
Figure 2016506267
として記述できる。この仮定の下、ベクトル(a,a,b,b)を測定するための所望の尤度は、
Figure 2016506267
である。
フィルタの式(16)に挿入されるような式(14)に与えられる結合尤度は、従来技術において行われるような2つの画像に対する導出された独立した類似度の積の形態を有さないが、追加的な項、すなわち、差分の積ΔΔがあることに留意されたい。
結論として、2つの画像a及びbに対する提案されたフィルタは、ボクセルに固有の正規化ファクタである
Figure 2016506267
によって
Figure 2016506267
として記述でき、pは式(14)の尤度であり、w(i,j)はバイラテラルフィルタにおける通常の距離重み付け(式(5)及び(6)において
Figure 2016506267
として参照される)である。2つの和は、ボクセルiの近傍における全てのボクセルに対して実行される。
要約すると、画像の既知のバイラテラルフィルタリングは、ローカルな平均化のためのボクセルに固有のウェイトを利用する。
Figure 2016506267
ここで、wは距離に依存する重み付け(ガウスなど)であり、σは画像aにおける(ローカルな)ノイズレベルである。
画像aの既知のジョイントバイラテラルフィルタリングは、ローカルな平均化のためのボクセルに固有のウェイトを利用する。
Figure 2016506267
ここで、本発明との相違を明確に示すため、式(4)においてすでに説明された類似度の指標L及びLとしてノイズレベルσ及びσによるシンプルなガウス類似指標が慎重に利用される。
他方、画像aの提案されたバイラテラルフィルタリングは、全ての画像からのエッジに関する情報とフル2次ノイズ情報とを利用して、
Figure 2016506267
を取得する。ここで、Δ及びΔはそれぞれa−a及びb−bの短縮形であり、Sijは画像サンプル(a,a,b,b)のノイズ共分散行列の逆行列である。
本発明が図面及び上記説明において詳細に図示及び説明されたが、このような図示及び説明は、例示的又は一例であり、限定的でないとみなされるべきであり、本発明は開示された実施例に限定されるものでない。開示された実施例に対する他の変形は、図面、開示及び添付した請求項の考察から請求された発明を当業者が実施することによって理解及び実現可能である。
請求項において、“有する”という単語は他の要素又はステップを排除せず、“ある”という不定冠詞は複数を排除するものでない。単一の要素又は他のユニットは、請求項に記載された複数のアイテムの機能を実現してもよい。特定の手段が互いに異なる従属形式の請求項に記載されているという事実は、これらの手段の組み合わせが効果的には利用可能でないことを示すものでない。
コンピュータプログラムは、他のハードウェアと一緒に又は一部として供給される光記憶媒体又はソリッドステート媒体などの適切な非一時的な媒体に格納/配布されてもよいが、また、インターネットや他の有線若しくは無線通信システムなどを介し他の形態により配布されてもよい。
請求項における参照符号は、範囲を限定するものとして解釈されるものでない。

Claims (13)

  1. 画像をフィルタリングする画像処理装置であって、
    同じオブジェクトの第1及び第2画像を取得する画像入力であって、前記第1及び第2画像は複数のボクセルを有し、ノイズ共分散によって相関し、各ボクセルは信号値とノイズ値とを含むボクセル値を有する、画像入力と、
    前記第1画像をフィルタリングするジョイントバイラテラルフィルタであって、前記第1画像の第1ボクセルは相対的なボクセルに固有のウェイトを含むフィルタ関数によりフィルタリングされ、前記第1画像の第1ボクセルの信号値が前記第1画像の第2ボクセルの信号値と同一であり、前記第2画像の第1ボクセルの信号値が前記第2画像の第2ボクセルの信号値と同一であると仮定すると、前記ウェイトは、前記第1画像における前記第1ボクセル及び第2ボクセルのボクセル値と、前記第2画像における第1ボクセル及び第2ボクセルのボクセル値とを取得する尤度を含む、ジョイントバイラテラルフィルタと、
    前記フィルタリングされた画像を提供する画像出力と、
    を有する画像処理装置。
  2. 前記フィルタは、前記ノイズ共分散を記述するノイズ共分散行列を含む尤度を利用するよう構成される、請求項1記載の画像処理装置。
  3. 前記フィルタは、
    Figure 2016506267
    又は
    Figure 2016506267
    の形式の共分散を利用するよう構成される、請求項2記載の画像処理装置。
  4. 前記フィルタは、
    Figure 2016506267
    の形式の尤度を利用するよう構成され、Sは前記共分散行列の逆行列であり、a及びaは前記第1画像の第1及び第2ボクセル値であり、b及びbは前記第2画像の第1及び第2ボクセル値であり、Δ=a−a,Δ=b−bである、請求項2記載の画像処理装置。
  5. 前記フィルタは、
    Figure 2016506267
    の形式の尤度を利用するよう構成され、Sは前記共分散行列の逆行列であり、a及びaは前記第1画像の第1及び第2ボクセル値であり、b及びbは前記第2画像の第1及び第2ボクセル値であり、Δ=a−a,Δ=b−bである、請求項2記載の画像処理装置。
  6. 前記第1画像のフィルタリングされた第1ボクセル値は、
    Figure 2016506267
    として取得され、wはバイラテラルフィルタリングにおける距離重み付けである、請求項2記載の画像処理装置。
  7. 前記画像入力は、前記オブジェクトの異なる性質を示すように、前記第1画像と前記第2画像とを提供するよう構成される、請求項1記載の画像処理装置。
  8. 前記画像入力は、スペクトルCT画像を提供するよう構成され、前記第1画像は前記オブジェクトの第1の物理的性質を示し、前記第2画像は前記オブジェクトの第2の物理的性質を示し、前記第1の物理的性質と前記第2の物理的性質とは互いに異なる、請求項7記載の画像処理装置。
  9. 前記第1画像と前記第2画像との一方はコンプトン画像であり、前記第1画像と前記第2画像との他方は光電画像である、請求項7記載の画像処理装置。
  10. 前記第1画像と前記第2画像との一方はコンプトン画像又は光電画像であり、前記第1画像と前記第2画像との他方はコンプトン画像と光電画像との組み合わせである、請求項7記載の画像処理装置。
  11. 前記画像入力は、微分位相コントラストCT画像を提供するよう構成され、前記第1画像と前記第2画像との一方は前記オブジェクトの吸収を示し、前記第1画像と前記第2画像との他方は前記オブジェクトにより誘導される前記オブジェクトをトラバースする放射線の位相シフトを示す、請求項1記載の画像処理装置。
  12. 画像をフィルタリングする画像処理方法であって、
    同じオブジェクトの第1及び第2画像を取得するステップであって、前記第1及び第2画像は複数のボクセルを有し、ノイズ共分散によって相関し、各ボクセルは信号値とノイズ値とを含むボクセル値を有する、取得するステップと、
    前記第1画像をジョイントバイラテラルフィルタリングするステップであって、前記第1画像の第1ボクセルは相対的なボクセルに固有のウェイトを含むフィルタ関数によりフィルタリングされ、前記第1画像の第1ボクセルの信号値が前記第1画像の第2ボクセルの信号値と同一であり、前記第2画像の第1ボクセルの信号値が前記第2画像の第2ボクセルの信号値と同一であると仮定すると、前記ウェイトは、前記第1画像における前記第1ボクセル及び第2ボクセルのボクセル値と、前記第2画像における第1ボクセル及び第2ボクセルのボクセル値とを取得する尤度を含む、ジョイントバイラテラルフィルタリングするステップと、
    前記フィルタリングされた画像を提供するステップと、
    を有する画像処理方法。
  13. コンピュータ上で実行されると、前記コンピュータに請求項12記載の方法のステップを実行させるためのプログラムコード手段を有するコンピュータプログラム。
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