JP2016226241A - 給電装置および給電方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】磁界共鳴方式を用いて給電を行う場合にも、受電装置が複数の給電アンテナ部のうちのいずれの給電アンテナ部の近傍に配置されているかが判断された状態で、電力を供給することが可能な給電装置を提供する。
【解決手段】この給電装置100は、電源部1と、給電アンテナ部3a〜3dと、電源部1と給電アンテナ部3a〜3dとの間にそれぞれ設けられ、給電アンテナ部3a〜3dから受電装置200または300に供給される電力に対してそれぞれ変調信号Mを重畳する信号重畳部5と、受電装置200または300から、変調信号Mに応じた応答情報を取得する給電側通信部6とを備える。
【選択図】図1

Description

この発明は、給電装置および給電方法に関し、特に、複数の給電アンテナ部を備える給電装置、および、複数の給電アンテナ部から給電を行う給電方法に関する。
従来、複数の給電アンテナ部を備える給電装置、および、複数の給電アンテナ部から給電を行う給電方法が知られている(たとえば、特許文献1参照)。
上記特許文献1には、複数の送電コイルを備えた無接点電力伝送装置が開示されている。この無接点電力伝送装置には、複数の送電コイルと、受電コイルと、スイッチ手段と、複数のホール素子と、電力伝送回路とが設けられている。また、ホール素子は、複数の送電コイルの近傍にそれぞれ配置されており、送電コイルの近傍における受電コイルの有無を検出するように構成されている。そして、この無接点電力伝送装置は、ホール素子が受電コイルを検出した場合に、スイッチ手段により、電力伝送回路と、受電コイルに対応する送電コイルとを接続するように構成されている。その後、この無接点電力伝送装置は、送電コイルから受電コイルに、電磁誘導方式を用いて、交流電力を供給するように構成されている。これにより、上記特許文献1の無接点電力伝送装置は、受電コイルが複数の送電コイルのうちのいずれの送電コイルの近傍に配置されているかが判断された状態で、電磁誘導方式を用いて、電力を供給することが可能である。
また、従来、磁界共鳴方式を用いて給電アンテナ部から受電装置に電力を供給するように構成されている給電装置が知られている。
この磁界共鳴方式を用いる給電装置は、電磁誘導方式を用いる上記特許文献1の無接点電力伝送装置に比べて、給電範囲を大きくすることが可能である。すなわち、この磁界共鳴方式を用いる給電装置は、給電アンテナ部と受電装置との間の距離を比較的大きくした状態で、給電アンテナ部から受電装置に電力を供給させることが可能である。
特開2011―130569号公報
ここで、上記特許文献1の無接点電力伝送装置の給電範囲を大きくするために、上記特許文献1の無接点電力伝送装置に、磁界共鳴方式を用いるための構成を適用することが考えられる。しかしながら、この構成では、給電範囲が、ホール素子により受電装置が検出される範囲よりも大きくなる場合があると考えられる。この場合、この無接点電力伝送装置では、給電範囲内に受電装置を配置した場合でも、ホール素子により受電装置が検出される範囲外に受電装置が配置された場合には、受電装置が検出されないという不都合がある。したがって、上記特許文献1の無接点電力伝送装置では、磁界共鳴方式を用いて給電を行う場合に、受電装置が複数の送電コイル(給電アンテナ部)のうちのいずれの給電アンテナ部の近傍に配置されているかが判断された状態で、電力を供給することが困難であるという問題点がある。
この発明は、上記のような課題を解決するためになされたものであり、この発明の1つの目的は、磁界共鳴方式を用いて給電を行う場合にも、受電装置が複数の給電アンテナ部のうちのいずれの給電アンテナ部の近傍に配置されているかが判断された状態で、電力を供給することが可能な給電装置および給電方法を提供することである。
上記目的を達成するために、この発明の第1の局面による給電装置は、電源部と、電源部から供給された電力を、外部受電装置に供給する複数の給電アンテナ部と、電源部と複数の給電アンテナ部との間にそれぞれ設けられ、複数の給電アンテナ部から外部受電装置に供給される電力に対してそれぞれ変調信号を重畳する信号重畳部と、外部受電装置から、変調信号に応じた応答情報を取得する情報取得部とを備える。
この発明の第1の局面による給電装置では、上記のように、給電装置に、複数の給電アンテナ部から外部受電装置に供給される電力に対してそれぞれ変調信号を重畳する信号重畳部と、外部受電装置から、変調信号に応じた応答情報を取得する情報取得部とを備える。これにより、比較的離れた位置に配置されている受電装置に、電力と共に変調信号を伝達することができる。その結果、変調信号に応じた応答情報に基づいて、外部受電装置が複数の給電アンテナ部のうちのいずれの給電アンテナ部の近傍に配置されているかを判断するように構成することができる。その結果、電磁誘導方式に比べて給電範囲が大きい磁界共鳴方式を用いて給電を行う場合にも、外部受電装置が複数の給電アンテナ部のうちのいずれの給電アンテナ部の近傍に配置されているかが判断された状態で、電力を供給することができる。また、信号重畳部を、外部受電装置に供給される電力に対して変調信号を重畳するように構成することにより、電力に変調信号を重畳しないで給電するとともに、給電する期間とは別の期間に変調信号に相当する信号を外部受電装置に伝達する場合と異なり、給電を継続しながら、変調信号を外部受電装置に伝達することができる。そして、信号重畳部を、外部受電装置に供給される電力に対して変調信号を重畳するように構成することにより、給電アンテナ部を用いて変調信号を外部受電装置に伝達することができるので、信号を伝達するための専用のアンテナを別途設ける必要がない。その結果、信号を伝達するための専用のアンテナを別途設ける必要がない分、給電装置が大型化するのを抑制することができる。
上記第1の局面による給電装置では、好ましくは、信号重畳部は、複数の給電アンテナ部に、時分割された期間に電力に対して変調信号を重畳するように構成されている。このように構成すれば、応答情報を取得した時期に基づいて、時分割された期間のうちのいずれの期間に変調信号を重畳したかを判断することができるので、電力に重畳された変調信号が、複数の給電アンテナ部のうちのいずれの給電アンテナ部から外部受電装置に供給された変調信号であるかを、容易に、判断することができる。
上記第1の局面による給電装置では、好ましくは、信号重畳部は、複数の給電アンテナ部に、互いに異なる種類の変調信号を電力に対して重畳するように構成されている。このように構成すれば、応答情報が、変調信号のうちのいずれの種類の変調信号に応じた情報であるかを判断することができるので、電力に重畳された変調信号が、複数の給電アンテナ部のうちのいずれの給電アンテナ部から外部受電装置に供給された変調信号であるかを、より容易に、判断することができる。
上記第1の局面による給電装置では、好ましくは、複数の給電アンテナ部は、外部受電装置に電力を供給する際における最適な電力供給量が、互いに異なる複数のアンテナコイルを含み、応答情報は、外部受電装置が要求する電力量の情報を含み、応答情報に基づいて、複数のアンテナコイルのうち、外部受電装置が要求する電力量の情報に対応する最適な電力供給量を有するアンテナコイルがいずれのアンテナコイルであるかを判断する制御部をさらに備える。このように構成すれば、複数のアンテナコイルのうち、外部受電装置に対して最適なアンテナコイルを判断することができる。なお、本願明細書では、最適な電力供給量とは、最も給電効率が大きい状態で給電することが可能な電力供給量を意味するものとして記載している。
上記第1の局面による給電装置では、好ましくは、情報取得部は、応答情報を、外部受電装置から無線通信により取得するように構成されている通信部を含む。このように構成すれば、無線通信により容易に応答情報を取得することができる。
上記第1の局面による給電装置では、好ましくは、情報取得部は、外部受電装置により電力に対する負荷が変調されることにより生成された応答情報を、給電アンテナ部を介して取得して、取得した応答情報を復調する復調部を含む。このように構成すれば、給電アンテナ部を無線通信するための手段として用いることができるので、給電アンテナ部とは、別個に無線通信用のアンテナを設ける必要がない。その結果、給電アンテナ部とは、別個に無線通信用のアンテナを設ける必要がない分、給電装置が大型化するのを抑制することができる。
この場合、好ましくは、情報取得部および信号重畳部は、信号重畳部が電力に対して変調信号を重畳する期間と、情報取得部が応答情報を取得する期間とが、重複しないように動作するように構成されている。このように構成すれば、応答情報を取得して復調する際に、応答情報に変調信号が混入するのを抑制することができる。
上記第1の局面による給電装置では、好ましくは、信号重畳部は、電力の振幅を変調するように構成されている、振幅変調回路または振幅偏移変調回路のうちのいずれか一方を含む。このように構成すれば、給電アンテナ部から受電装置に伝達される電力に対して、容易に、変調信号を重畳させることができる。
上記第1の局面による給電装置では、好ましくは、複数の給電アンテナ部は、それぞれ、所定の共振周波数を有する共振回路を含み、信号重畳部は、共振回路の共振周波数を、所定の期間、所定の共振周波数から変更することにより、変調信号を前記電力に対して重畳するように構成されている。このように構成すれば、信号重畳部を、共振回路の整合回路の一部を用いて構成することができるので、整合回路とは別個に信号重畳部を設ける場合に比べて、信号重畳部および共振回路の構成が複雑化するのを抑制することができる。
上記第1の局面による給電装置では、好ましくは、複数の給電アンテナ部のインピーダンスを検出するインピーダンス検出部をさらに備え、信号重畳部は、インピーダンス検出部により検出された給電アンテナ部のインピーダンスが変化したことに基づいて、電力に対して変調信号を重畳するように構成されている。このように構成すれば、給電アンテナ部のインピーダンスは、外部受電装置等のインピーダンスを変化させる物体の接近、または、物体が遠ざかることに起因して変化するので、給電アンテナ部の近傍に外部受電装置が配置された時点、または、給電アンテナ部の近傍から外部受電装置が遠ざけられた時点に応じて、信号重畳部により、電力に対して変調信号を重畳させることができる。その結果、不要に信号重畳部を動作させる必要がなくなるので、不要な信号重畳部の動作がなくなる分、信号重畳部の負担を軽減させることができる。
この発明の第2の局面による給電方法は、複数の給電アンテナ部から受電装置に電力を供給するステップと、電力に対して変調信号を重畳するステップと、変調信号に応じた応答情報を受電装置から取得するステップとを備える。
この発明の第2の局面による給電方法では、上記のように、電力に対して変調信号を重畳するステップと、変調信号に応じた応答情報を受電装置から取得するステップとを備えることにより、第2の局面による給電方法においても、磁界共鳴方式を用いて給電を行う場合にも、受電装置が複数の給電アンテナ部のうちのいずれの給電アンテナ部の近傍に配置されているかが判断された状態で、電力を供給することができる。
上記第2の局面による給電方法では、好ましくは、変調信号に応じて、受電装置の電力に対する負荷を変調することにより、応答情報を生成するステップをさらに備える。このように構成すれば、負荷を変調することにより、容易に、給電アンテナ部を介して給電装置に伝達可能な変調信号に応じた応答情報を生成することができる。
本発明によれば、上記のように、磁界共鳴方式を用いて給電を行う場合にも、受電装置が複数の給電アンテナ部のうちのいずれの給電アンテナ部の近傍に配置されているかが判断された状態で、電力を供給することができる。
本発明の第1実施形態による給電装置および受電装置の全体構成を示したブロック図である。 本発明の第1実施形態による給電装置の変調信号の重畳に関する構成を示したブロック図である。 本発明の第1実施形態による給電装置の変調信号の重畳および応答情報の取得に関するタイミングチャートを示した図である。 本発明の第1実施形態による受電装置の構成を示したブロック図(1)である。 本発明の第1実施形態による受電装置の構成を示したブロック図(2)である。 本発明の第1実施形態による給電装置の変調信号の重畳制御処理を説明するためのフローチャートである。 本発明の第2実施形態による給電装置および受電装置の全体構成を示したブロック図である。 本発明の第2実施形態による給電装置の変調信号の重畳および応答情報の取得に関するタイミングチャートを示した図である。 本発明の第2実施形態による受電装置の構成を示したブロック図である。 本発明の第1実施形態による給電装置の変調信号の重畳制御処理を説明するためのフローチャートである。 本発明の第1実施形態による受電装置の応答情報の生成制御処理を説明するためのフローチャートである。 本発明の第3実施形態による給電装置および受電装置の全体構成を示したブロック図である。 本発明の第4実施形態による給電装置の変調信号の重畳に関する構成を示したブロック図である。 本発明の第1〜第4実施形態の変形例による受電装置の構成を示したブロック図である。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
[第1実施形態]
図1〜図5を参照して、本発明の第1実施形態による給電装置100の構成について説明する。第1実施形態による給電装置100は、給電装置100の近傍に配置された受電装置(たとえば、受電装置200および300)に対して、給電装置100と受電装置200および300との間に配線および接点等を設けずに、磁気共鳴方式を用いて、(非接触給電装置または非接点給電装置として)電力を供給するように構成されている。なお、給電装置100と受電装置200および300とは、給電装置100から受電装置200および300に給電を行う給電システムとして機能することが可能である。
(給電装置の全体構成)
図1に示すように、給電装置100には、電源部1と、電力分配部2と、給電アンテナ部3a〜3dと、ケーブル4と、信号重畳部5と、給電側制御部6と、インピーダンス検出部7と、給電側通信部8とが設けられている。なお、給電側通信部8は、本発明の「情報取得部」の一例である。
ここで、第1実施形態では、給電アンテナ部3a〜3dは、電源部1から供給された電力を、受電装置200および300に供給するように構成されている。また、信号重畳部5は、電源部1と給電アンテナ部3a(給電アンテナ部3b〜3d)との間に設けられている。そして、信号重畳部5は、給電アンテナ部3a〜3dから受電装置200および300に供給される電力に対してそれぞれ変調信号Mを重畳するように構成されている。また、給電側通信部8は、受電装置200および300から変調信号Mに応じた応答情報を取得するように構成されている。また、給電側制御部6は、給電側通信部8を介して取得した応答情報に基づいて、電力に重畳された変調信号Mが、給電アンテナ部3a〜3dのうちのいずれの給電アンテナ部から受電装置200または300に供給された変調信号Mであるかを判断するように構成されている。
(給電装置の各部の構成)
電源部1は、図1に示すように、駆動部11と、整合部12とを含み、給電アンテナ部3a〜3d側(受電装置200側)に電力を供給するように構成されている。
駆動部11は、ゲートドライブ回路および複数のスイッチング素子などを含む。駆動部11は、たとえば、外部電源部(図示せず)またはバッテリ(図示せず)に接続されている。そして、駆動部11は、給電側制御部6からの指令に基づいて、ゲートドライブ回路により複数のスイッチング素子を駆動周波数により駆動させるように構成されている。これにより、駆動部11は、外部電源部またはバッテリから供給される電力を、駆動周波数の交流の電力に変換して、電力分配部2に出力するように構成されている。なお、駆動周波数は、給電アンテナ部3a〜3dの共振周波数、および、受電装置200および300の受電アンテナ部201の共振周波数と略等しい大きさに設定されている。また、駆動周波数(共振周波数)は、たとえば、規格等(A4WP等)により定められた周波数に設定されている。
整合部12は、駆動部11の出力インピーダンスを電力分配部2の1次側のインピーダンスに整合させるように構成されている。すなわち、整合部12は、駆動部11の出力インピーダンスを、電力分配部2の1次巻線21a〜24aのインピーダンスの合計値に整合させるように構成されている。
具体的には、整合部12は、たとえば、トランスを含む。そして、整合部12は、整合部12のトランスに巻回されている1次巻線および2次巻線の巻線比が、駆動部11の出力インピーダンスと1次巻線21a〜24aのインピーダンスの合計値とのインピーダンス整合比に対応するように構成されている。
電力分配部2は、1次巻線21a〜24aが互いに直列に接続され、1次巻線21a(1次巻線22a〜24a)と2次巻線21b(2次巻線22b〜24b)とが絶縁された複数のトランス21〜24(変成器)からなる。
図1では、電力分配部2の分配数を4として、1次巻線21aおよび2次巻線21bを含むトランス21と、1次巻線22aおよび2次巻線22bを含むトランス22と、1次巻線23aおよび2次巻線23bを含むトランス23と、1次巻線24aおよび2次巻線24bを含むトランス24とを含む電力分配部2を示している。
また、2次巻線21b〜24bは、1次巻線21a〜24aに対応するようにそれぞれ並列的に設けられている。また、2次巻線21b〜24b同士は、互いに絶縁されており、たとえば、スター結線するように構成されている。そして、2次巻線21bは、給電アンテナ部3aに接続されており、2次巻線22bは、給電アンテナ部3bに接続されており、2次巻線23bは、給電アンテナ部3cに接続されており、2次巻線24bは、給電アンテナ部3dに接続されている。
また、1次巻線21a〜24aと電源部1とは、直列に接続されているので、受電装置200および300が配置されていない給電アンテナ部(図1の場合、給電アンテナ3cおよび3d)に対応する1次巻線23aおよび24aに流れる電流の大きさと、受電装置200が配置されている給電アンテナ部(図1の場合、給電アンテナ3aおよび3b)に対応する1次巻線21aおよび22aに流れる電流の大きさとが等しくなる。この場合、給電アンテナ3a〜3dのうちの一部のみに受電装置200および300が配置された場合でも、1次巻線21a〜24aのいずれかに過度に電流が流れるのを抑制することが可能になる。
給電アンテナ部3aは、図2に示すように、アンテナコイル31と整合回路32と含み、所定の共振周波数を有する共振回路として構成されている。
アンテナコイル31は、線材やプリント基板のパターンなどにより形成されたコイルからなり、電源部1側から供給される電力により給電磁界を発生させるように構成されている。そして、アンテナコイル31は、受電装置200および300の受信アンテナ部201(受電アンテナコイル211、図4参照)と電磁界結合するように構成されている。
整合回路32は、共振コンデンサ(図示せず)などの集中定数素子を含み、アンテナコイル31のインピーダンスをケーブル4の特性インピーダンスに整合させるように構成されている。
給電アンテナ部3b〜3dは、給電アンテナ部3aと同様に構成されている。
ケーブル4は、図1に示すように、電力分配部2と、給電アンテナ部3a〜3dとの間にそれぞれ設けられている。そして、ケーブル4は、所定の特性インピーダンスを有するように構成されている。たとえば、ケーブル4は、同軸ケーブルや、並行フィーダなどにより構成されている。
〈変調信号の重畳に関する構成〉
ここで、第1実施形態では、信号重畳部5は、電力の振幅を変調するように構成されている。たとえば、図2に示すように、信号重畳部5は、振幅変調回路または振幅偏移変調回路(ASK(Amplitude Shift Keying)変調回路)からなる変調回路51a〜51dと、変換制御部52とを含む。変調回路51aは、トランス21と給電アンテナ部3aとの間に配置されており、変調回路51bは、トランス22と給電アンテナ部3bとの間に配置されており、変調回路51cは、トランス23と給電アンテナ部3cとの間に配置されており、変調回路51dは、トランス24と給電アンテナ部3dとの間に配置されている。
変換制御部52は、給電側制御部6に接続されており、給電側制御部6からの指令に基づいて、変調回路51a〜51dの動作を制御するように構成されている。具体的には、変換制御部52は、給電側制御部6からの指令に基づいて、選択信号h1〜h4を生成して、変調回路51a〜51dに伝達するように構成されている。
なお、変換制御部52は、選択信号h1が生成された場合には、選択信号h1を変調回路51aに、選択信号h2が生成された場合には、選択信号h2を変調回路51bに、選択信号h3が生成された場合には、選択信号h3を変調回路51cに、選択信号h4が生成された場合には、選択信号h4を変調回路51dに、伝達するように構成されている。
変調回路51a〜51dは、それぞれ、ゲイン制御信号変換部53とアンプ54とを含む。ゲイン制御信号変換部53は、変換制御部52から取得した選択信号h1(選択信号h2〜h4)を、アンプ54のゲインを変化させるためのゲイン制御信号(たとえば、パルス状の変調信号M)に変換して、アンプ54に入力するように構成されている。
アンプ54は、入力側が電力分配部2に、出力側が給電アンテナ部3a(3b〜3d)に接続されるように配置されている。そして、アンプ54は、ゲイン制御信号変換部53から取得したゲイン制御信号に応じて、電力分配部2から供給される電力(電圧値または電流値)に対するゲイン(利得)を変化させるように構成されている。
たとえば、アンプ54は、図3に示すように、ゲイン制御信号が与えられた期間に対応する期間T1(所定の期間)に、ゲインを小さくして、電力分配部2から供給される給電電力を小さくする(変調させる)ように構成されている。そして、アンプ54は、期間T1の間、変調された電力を給電アンテナ部3a側に出力するように構成されている。すなわち、アンプ54は、電力にゲイン制御信号(変調信号M)を重畳するように構成されている。
そして、給電アンテナ部3aは、電力に変調信号Mが重畳された状態で、受電装置200に電力を供給(給電)するように構成されている。なお、図3では、給電アンテナ部3aおよび3bの電力に対して変調信号Mが重畳される様子を示しているが、給電アンテナ部3cおよび3dも、選択信号を取得した期間に応じて、電力に対して変調信号Mが重畳される。
ここで、第1実施形態では、図3に示すように、信号重畳部5は、給電アンテナ部3a〜3dのそれぞれに対応させるように、時分割された期間(期間T11〜T14)に電力に対して変調信号Mを重畳するように構成されている。
具体的には、給電側制御部6は、インピーダンスの変化を検出した後、期間T11のうちの期間T1に、選択信号h1を生成するように変調制御部52を制御する。次に、給電側制御部6は、期間T11のうちの期間T2に、給電側通信部8を介して、応答情報を取得したか否かを判断する。そして、給電側制御部6は、期間T12〜T14についても同様に、期間T1に、選択信号h2〜h4を生成するように変調制御部52を制御する。次に、給電側制御部6は、期間T2に、給電側通信部8を介して、応答情報を取得したか否かを判断する。図3の左側に示す例では、期間T11に応答情報を取得して、期間T12〜T14には応答情報を取得しなかった場合を示している。この場合、給電側通信部8は、給電アンテナ部3aに、応答情報を送信した受電装置200(または応答情報を送信した受電装置300)が配置されており、応答情報を送信した受電装置200(または応答情報を送信した受電装置300)に対して給電が行われていると判断する。なお、この構成による制御処理の詳細は、図5のフローチャートを用いて、後述する。
また、図3の右側に示すように、給電側制御部6は、給電中において、インピーダンスの変化をさらに検出した場合、信号重畳部5により変調信号Mを重畳させるように構成されている。たとえば、図3の右側に示す例では、期間T11およびT12に応答情報を取得して、期間T13およびT14には応答情報を取得しなかった場合を示している。この場合、受電装置200が給電アンテナ部3bに追加して配置されたことを示している。そして、給電側通信部8は、給電アンテナ部3aおよび3bに、応答情報を送信した受電装置200(または応答情報を送信した受電装置300)が配置されており、応答情報を送信した受電装置200(または応答情報を送信した受電装置300)に対して給電が行われていると判断する。なお、ここで、給電側制御部6を、期間T11の応答情報が取得しなかった場合でも、給電中においては、給電アンテナ部3aに、応答情報を送信した受電装置200が配置されているという給電開始時に行った判断を維持するように構成してもよい。
〈インピーダンスの検出に関する構成〉
ここで、第1実施形態では、図1に示すように、インピーダンス検出部7は、給電アンテナ部3a〜3dのインピーダンスを検出するように構成されている。そして、信号重畳部5は、インピーダンス検出部7により検出された給電アンテナ部3a〜3dのインピーダンスが変化したことに基づいて、電力に対して変調信号Mを重畳するように構成されている。
具体的には、インピーダンス検出部7は、電力分配部2の1次側(1次巻線21a)および電源部1に接続されている。すなわち、インピーダンス検出部7は、ノード9におけるインピーダンスを検出するように構成されている。そして、インピーダンス検出部7は、たとえば、インピーダンスの値の変化量(またはインピーダンスの値)を給電側制御部6に伝達するように構成されている。
ここで、給電アンテナ部3a〜3dのいずれかに受電装置200または300が接近した場合、あるいは、受電装置200または300が給電アンテナ部3a〜3dのいずれかに配置された状態から遠ざけられた場合には、アンテナコイル31のインピーダンスが変化する。その結果、ノード9においてもインピーダンスが変化する。そして、給電装置100(給電側制御部6)は、インピーダンス検出部7からのインピーダンスが変化したことを示す検出結果に基づいて、給電アンテナ部3a〜3dのいずれかに受電装置200または300が接近したか、あるいは、受電装置200または300が給電アンテナ部3a〜3dのいずれかに配置された状態から遠ざけられたかのどちらかが生じたことを検出することが可能になる。
そして、給電側制御部6は、インピーダンス検出部7からインピーダンスが変化したことを示す検出結果を取得した後、信号重畳部5の変調制御部52に、選択信号h1〜h4を生成することを指令する制御信号を伝達するように構成されている。
また、給電側制御部6は、インピーダンス検出部7からインピーダンスが変化したことを示す検出結果を取得する以前に、いずれの受電装置に対しても給電を行っていない場合には、上記の検出結果を取得したことに応じて給電を開始するように構成されている。また、給電側制御部6は、給電中の場合でも、インピーダンス検出部7からインピーダンスが変化したことを示す検出結果が取得されない場合には、次にインピーダンス検出部7からインピーダンスが変化したことを示す検出結果が取得されるまで、選択信号h1〜h4を生成する制御信号は、変調制御部52に伝達しない制御を行う。
〈応答情報の取得に関する構成〉
給電側通信部8は、無線通信用のアンテナ(図示せず)を含み、所定の規格(たとえば、A4WP規格)に基づいた受電装置200または300の情報を、受電装置200または300から無線通信(たとえば、Bluetooth(登録商標) Low Energy規格に基づいた無線通信)により取得するように構成されている。
具体的には、図1に示すように、給電側通信部8は、受電装置200の受電側通信部202から、無線通信により、変調信号Mに応じた応答情報、および、受電装置200の情報を取得するように構成されている。また、給電側通信部8は、受電装置300の受電側通信部303から、無線通信により、応答情報を含む受電装置300の情報を取得するように構成されている。
たとえば、給電側通信部8は、変調信号Mに応じた応答情報、受電電圧情報、受電装置200および300の受電に関する特性の情報(たとえば、目標電圧値の情報、上限電圧値の情報)、および、消費電流の情報などを取得するように構成されている。
ここで、受電電圧情報、受電装置200および300の受電に関する特性の情報、および、消費電流の情報は、所定の規格(たとえば、A4WP規格)に基づく情報である。なお、受電電圧情報、受電装置200および300の受電に関する特性の情報、および、消費電流の情報は、本発明の「所定の規格に基づいた外部受電装置の情報」の一例である。
なお、給電側制御部6は、後述するように受電装置300からは、応答情報を、受電電圧情報に含んだ状態で取得するように構成されている。
〈受電装置の構成〉
次に、図4および図5を参照して、受電装置200および300の構成について説明する。なお、受電装置300は、受電装置200と同様の符号が付されているものに関しては同様に構成されているものとして、説明を省略する。
受電装置200は、たとえば、携帯電話機(スマートフォン)からなる。受電装置200には、受電アンテナ部201と、受電側通信部202と、整流回路203と、電源回路204と、負荷回路205と、受電側制御部206と、変調信号検出部207とが設けられている。
受電アンテナ部201は、受電アンテナコイル211および整合回路212を含む。受電アンテナコイル211は、アンテナコイル31と電磁界結合するように構成されている。整合回路212は、電源回路204側と受電アンテナコイル211とのインピーダンスを整合する。また、整合回路212は、受電アンテナ部201が、給電アンテナ部3a〜3dの共振周波数と略同一の共振周波数を有する共振回路となるように、共振コンデンサ等を含んでいる。そして、受電アンテナ部201は、受電アンテナコイル211とアンテナコイル31とが電磁界結合することにより、給電装置100から電力を受電するように構成されている。
整流回路203は、複数のダイオードなどを含み、受電アンテナ201が受電した交流の電流を、直流の電流に変換するように構成されている。また、電源回路204は、DC/DCコンバータおよび平滑回路などを含み、整流回路203からの電力の電圧を、負荷回路205の駆動に適した所定の電圧に変換するように構成されている。そして、電源回路204は、変換した電力を、負荷回路205など、受電装置200の各部に供給するように構成されている。
負荷回路205は、たとえば、2次電池や、受電装置200の各種機能(たとえば、スマートフォンとしての機能)を発揮するために電力を消費する回路として構成されている。
受電側制御部206は、受電装置200の全体の制御を行うように構成されている。そして、受電側制御部206は、変調信号検出部207から検出信号に基づいて、受電側通信部202を介して、給電装置100(給電側通信部8)に、応答情報を伝達するように構成されている。また、受電側制御部206は、受電電圧情報、受電装置200の受電に関する特性の情報、および、消費電流の情報も同様に、受電側通信部202を介して、給電装置100に伝達するように構成されている。
変調信号検出部207は、包絡線検波部271と、電圧比較部272とを含む。包絡線検波部271は、整流回路203と電源回路204との間の配線に接続されている。
包絡線検波部271は、検波回路を含み、整流回路203から電源回路204に供給される電力(たとえば、電圧値)の波形の包絡線を検波するように構成されている。包絡線検波部271は、電圧値の情報を、電圧比較部272に伝達するように構成されている。
電圧比較部272には、変調信号Mが含まれていることに起因する電圧値の低下を検出することが可能なしきい値電圧が、参照電圧として入力されている。そして、電圧比較部272は、包絡線検波部271から取得した電圧値の情報が、参照電圧よりも小さくなった場合には、受電側制御部206に、変調信号Mを検出したことを示す検出信号を伝達するように構成されている。
受電装置300は、図5に示すように、受電側制御部301と、受電電圧検出部302と、受電側通信部303とを含む。
受電電圧検出部302は、整流回路203と電源回路204との間の電圧値を検出するように構成されている。そして、受電電圧検出部302は、検出した電圧値(受電電圧情報)を受電側制御部301に伝達するように構成されている。ここで、変調信号Mが重畳された電力を受電した場合には、受電電圧情報に、電圧値の変調の情報が含まれる。したがって、受電電圧情報には、変調信号Mに応じた応答情報が含まれることになる。
受電側制御部301は、応答情報を含む受電電圧情報、受電装置300の受電に関する特性の情報、および、消費電流の情報を、受電側通信部303を介して、給電装置100(給電側通信部8)に伝達するように構成されている。
(変調信号の重畳制御処理)
次に、図3および図6を参照して、第1実施形態の給電装置100による変調信号Mの重畳制御処理フローについて説明する。以下の制御処理は、信号重畳部5(変調制御部52)および給電側制御部6により実行される。
ここで、第1実施形態では、信号重畳部5により、インピーダンス検出部7により検出された給電アンテナ部3a〜3dのインピーダンスが変化したことに基づいて、電力の供給が開始されるとともに、電力に対して変調信号Mが重畳される。
具体的には、ステップS1において、インピーダンス検出用のビーコン電力(短期間供給される電力)が給電アンテナ部3a〜3dのそれぞれから供給(放出)される。その後、ステップS2に進む。
ステップS2において、インピーダンス検出部7からインピーダンスが変化したことを示す検出結果を取得したか否かが判断される。インピーダンスが変化したことを示す検出結果を取得した場合には、ステップS3に進み、インピーダンスが変化したことを示す検出結果を取得していない場合には、ステップS1に戻る。
ステップS3において、給電用の電力の供給が開始される。すなわち、電源部1の駆動部11を駆動させて、電力分配部2および給電アンテナ部3a〜3d側に電力が供給される。その後、ステップS4に進む。
ここで、第1実施形態の給電装置100によるステップS4〜S13は、信号重畳部5により、給電アンテナ部3a〜3dのそれぞれに対応させるように、時分割された期間T11〜T14(図3参照)に、順次、選択信号hi(選択信号h1〜h4)を変調回路53に伝達して、変調信号M(ゲイン制御信号)を電力に重畳するためのループを構成する。
まず、ステップS4において、選択信号hiにおけるiが1として設定される。その後、ステップS5に進む。
ステップS5において、選択信号hiが変調回路51a〜51dのいずれかに伝達され、受電装置200に供給される電力に対して、変調信号Mの重畳が開始される。たとえば、iが1として設定されている場合には、変調制御部52から、選択信号h1が変調回路51aに伝達され、給電アンテナ部3aに変調信号Mが重畳された電力が供給される。その後、ステップS6に進む。
ステップS6において、期間T1(図3参照)の経過が待たれる。すなわち、期間T1の間、電力に対して変調信号Mが重畳された状態が維持される。その後、ステップS7に進む。
ステップS7において、選択信号hiを変調回路53に伝達するのが停止され、受電装置200に供給される電力に対して、変調信号Mが重畳されるのが停止される。その後、ステップS8に進む。
ステップS8において、期間T2(図3参照)の経過が待たれる。すなわち、期間T2は、応答情報を取得するための期間であり、期間T2には、給電アンテナ部3a〜3dのいずれからの電力に対しても変調信号Mが重畳されない状態が維持される。その後、ステップS9に進む。
ステップS9において、期間T2に、応答情報を取得したか否かが判断される。期間T2に、応答情報を取得した場合には、ステップS10に進み、期間T2に、応答情報を取得しなかった場合には、ステップS11に進む。
ステップS10において、応答情報と給電アンテナ部3a〜3dとの対応付けが行われる。すなわち、応答情報を生成した受電装置200または300と、iに対応する給電アンテナ部3a〜3dのうちのいずれかとの対応づけが行われる。たとえば、iが1の場合には、給電アンテナ部3aから供給される電力のみに変調信号Mが重畳されているので、応答情報を出力した受電装置200または300には、給電アンテナ部3aから給電が行われていると判断される。その後、ステップS12に進む。
ステップS9において応答情報を取得しなかった場合に進む、ステップS11において、iに対応する給電アンテナ部(給電アンテナ部3a〜3dのうちのいずれか)の近傍には、受電装置が配置されておらず、iに対応する給電アンテナ部から受電装置200および300には、給電が行われていないと判断する。その後、ステップS12に進む。
ステップS12において、iが4であるか否かが判断される。iが4である場合、ステップS14に進み、iが4でない(iが1〜3のいずれかである)場合、ステップS13に進む。
ステップS13において、iに1が加えられる。その後、ステップS5に戻る。
ステップS12においてiが4である場合に進むステップS14において、受電装置200または300に給電が行われているか否かが判断される。すなわち、ステップS5〜S13のループにおいて、給電アンテナ部3a〜3dのうちのいずれかから受電装置200または300に給電が行われていると判断された場合には、ステップS15に進む。また、給電アンテナ部3a〜3dのうちのいずれからも受電装置200または300に給電が行われていないと判断された場合には、ステップS16に進む。
ステップS15において、インピーダンス検出部7からインピーダンスが変化したことを示す検出結果を取得したか否かが判断される。インピーダンスが変化したことを示す検出結果を取得した場合には、ステップS4に進み、インピーダンスが変化したことを示す検出結果を取得していない場合には、ステップS14に戻る。すなわち、この場合における、インピーダンスが変化したことを示す検出結果を取得することは、給電中の受電装置200および300のいずれかが給電アンテナ部3a〜3dの近傍から遠ざけられたか、または、新たな受電装置200または300が接近したことを示している。
ステップS14において給電アンテナ部3a〜3dのうちのいずれからも受電装置200に給電が行われていないと判断された場合に進む、ステップS16において、給電用の電力の供給が停止される。すなわち、給電アンテナ部3a〜3dのいずれの近傍にも受電装置200が配置されていない場合には、給電が終了される。その後、ステップS1に戻る。
(第1実施形態の効果)
第1実施形態では、以下のような効果を得ることができる。
第1実施形態では、上記のように、給電装置100に、給電アンテナ部3a〜3dから受電装置200および300に供給される電力に対してそれぞれ変調信号Mを重畳する信号重畳部5と、受電装置100から、変調信号Mに応じた応答情報を取得する給電側通信部8とを設ける。これにより、比較的離れた位置に配置されている受電装置200および300に、電力と共に変調信号Mを伝達することができる。その結果、変調信号Mに応じた応答情報に基づいて、受電装置200または300が給電アンテナ部3a〜3dのうちのいずれの給電アンテナ部の近傍に配置されているかを判断することができる。その結果、電磁誘導方式に比べて給電範囲が大きい磁界共鳴方式を用いて給電を行う場合にも、受電装置200および300が給電アンテナ部3a〜3dのうちのいずれの給電アンテナ部の近傍に配置されているかが判断された状態で、電力を供給することができる。また、信号重畳部5を受電装置200および300に伝達される電力に対して変調信号Mを重畳するように構成することにより、給電を継続しながら、給電側通信部8により、受電装置200および300からの応答情報を取得することができる。また、信号重畳部5を、受電装置200および300に供給される電力に対して変調信号Mを重畳するように構成することにより、電力に変調信号Mを重畳しないで給電するとともに、給電する期間とは別の期間に変調信号Mに相当する信号を受電装置200および300に伝達する場合と異なり、給電を継続しながら、変調信号Mを受電装置200および300に伝達することができる。そして、信号重畳部5を、受電装置200および300に供給される電力に対して変調信号Mを重畳するように構成することにより、給電アンテナ部3a〜3dを用いて変調信号Mを受電装置200および300に伝達することができるので、信号を伝達するための専用のアンテナを別途設ける必要がない。その結果、信号を伝達するための専用のアンテナを別途設ける必要がない分、給電装置100が大型化するのを抑制することができる。
また、第1実施形態では、上記のように、信号重畳部5を、給電アンテナ部3a〜3dのそれぞれに対応させるように、時分割された期間(期間T11〜T14)に電力に対して変調信号Mを重畳するように構成する。これにより、応答情報を取得した時期に基づいて、時分割された期間のうちのいずれの期間に変調信号Mを重畳したかを判断することができるので、電力に重畳された変調信号Mが、給電アンテナ部3a〜3dのうちのいずれの給電アンテナ部から受電装置200または300に供給された変調信号Mであるかを、容易に、判断することができる。
また、第1実施形態では、上記のように、給電装置100に、応答情報を、受電装置200および300から無線通信により取得する給電側通信部8を設ける。これにより、無線通信により、容易に、応答情報を取得することができる。
また、第1実施形態では、上記のように、インピーダンス検出部7を、給電アンテナ部3a〜3dのインピーダンスを検出するように構成する。そして、信号重畳部5を、インピーダンス検出部7により検出された給電アンテナ部3a〜3dのインピーダンスが変化したことに基づいて、電力に対して変調信号Mを重畳するように構成する。これにより、給電アンテナ部3a〜3dのインピーダンスは、受電装置200および300等のインピーダンスを変化させる物体の接近、または、物体が遠ざかることに起因して変化するので、給電アンテナ部3a〜3dの近傍に受電装置200および300が配置された時点、または、給電アンテナ部3a〜3dの近傍から受電装置200および300が遠ざけられた時点に応じて、信号重畳部5により、電力に対して変調信号Mを重畳させることができる。その結果、不要に信号重畳部5を動作させる必要がなくなるので、不要な信号重畳部5の動作がなくなる分、信号重畳部5の負担を軽減させることができる。
[第2実施形態]
次に、図7〜図9を参照して、第2実施形態による給電装置400の構成について説明する。第2実施形態による給電装置400には、給電側通信部8が設けられていた第1実施形態の給電装置100と異なり、復調部408が設けられている。なお、上記第1実施形態と同一の構成については、同じ符号を付してその説明を省略する。
(第2実施形態による給電装置の構成)
図7に示すように、第2実施形態による給電装置400には、信号重畳部405と、給電側制御部406と、復調部408とが設けられている。なお、復調部408は、本発明の「情報取得部」の一例である。
ここで、第2実施形態では、図8に示すように、信号重畳部405は、給電アンテナ部3a〜3dのそれぞれに対応させるように、互いに異なる種類の変調信号M(M1〜M4)を電力に対して重畳するように構成されている。具体的には、信号重畳部405は、給電アンテナ部3a〜3dのそれぞれに対応させるように、変調信号Mが重畳される時間(変調期間)が互いに異なる変調信号M(M1〜M4)を電力に対して重畳するように構成されている。
信号重畳部405は、図7示すように、変調制御部452を含む。変調制御部452は、図8に示すように、給電側制御部406からの指令により、変調期間T21を有する選択信号h1、変調期間T22を有する選択信号h2、変調期間T23を有する選択信号h3、変調期間T24を有する選択信号h4を生成するように構成されている。これにより、信号重畳部405は、変調期間T21を有する選択信号h1により変調信号M1を生成して、変調期間T22を有する選択信号h2により変調信号M2を生成して、変調期間T23を有する選択信号h3により変調信号M3を生成して、変調期間T24を有する選択信号h4により変調信号M4を生成する。たとえば、変調期間T22は、変調期間T21の2倍の長さの期間、変調期間T23は、変調期間T21の3倍の長さの期間、変調期間T24は、変調期間T21の4倍の長さの期間となるように設定されている。
なお、変調制御部452は、給電側制御部406からの指令により、期間T31に、選択信号h1〜h4の生成の開始を同時に行うように構成されている。
また、第2実施形態では、給電側制御部406は、復調部408および信号重畳部406を制御して、信号重畳部406が電力に対して変調信号M(M1〜M4)を重畳する期間T31と、復調部408が応答情報を取得する期間T32とが、重複しないように動作するように構成されている。この構成による制御処理の詳細は、図10のフローチャートを用いて後述する。
また、第2実施形態では、復調部408は、復調回路を含み、受電装置500により電力に対する負荷が変調されることにより生成された応答情報を、給電アンテナ部3a〜3dのいずれかを介して取得して、取得した応答情報を復調するように構成されている。具体的には、復調部408は、ノード9に接続されており、インピーダンス(受電装置500の負荷)の変化の情報を取得するように構成されている。
(第2実施形態による受電装置の構成)
図9に示すように、第2実施形態による受電装置500は、受電側制御部501と、負荷変調回路502とを含み、変調信号M(M1〜M4)を取得した場合には、変調信号M(M1〜M4)に応じて電力に対する負荷を変調することにより、応答情報を生成するように構成されている。
具体的には、負荷変調回路502は、負荷521と、負荷制御部522と、スイッチ部523とを含む。スイッチ部523は、整流回路203および電源回路204と、負荷521との間に配置されており、整流回路203および電源回路204と、負荷521との間が導通する状態と、切断する状態とを切り替え可能に構成されている。
負荷制御部522は、受電側制御部501の指令に基づいて、スイッチ部523の動作を制御するように構成されている。受電側制御部501は、変調信号検出部207から変調信号M(M1〜M4)を検出したことを示す検出信号を取得した場合に、期間T25の経過後、期間T26(図8参照)の間に、スイッチ部523をオン(導通状態)にして、電力に対する負荷を増大させる制御を行うように構成されている。すなわち、受電側制御部501は、変調信号M(M1〜M4)を取得して期間T25の経過後、期間T26の間、電力に対する負荷を、増大させることを応答情報として、応答情報を、給電アンテナ部3a〜3dのいずれかを介して、給電装置400に対して伝達するように構成されている。
そして、給電装置400の復調部408は、電力の波形を、変調信号M(M1〜M4)に応じた復調を行うことにより、応答情報を取得するように構成されている。
また、第2実施形態による給電装置300のその他の構成は、第1実施形態における給電装置100と同様である。
(変調信号の重畳制御処理)
次に、図10を参照して、第2実施形態の給電装置400による変調信号M(M1〜M4)の重畳制御処理フローについて説明する。以下の制御処理は、信号重畳部405(変調制御部452)および給電側制御部406により実行される。なお、上記第1実施形態における処理(図6参照)と同一の処理については、同じ符号(ステップの符号)を付してその説明を省略する。
まず、ステップS1〜S3が実行される。その後、ステップS101に進む。
ここで、ステップS101〜S106は、信号重畳部405が電力に対して変調信号M(M1〜M4)を重畳する期間T31(図8参照)に対応する。
まず、ステップS101において、選択信号h1〜h4の全てを変調回路51a〜51dに伝達して、給電アンテナ部3a〜3dの全てから同時に、変調信号M(M1〜M4)の重畳が開始される。その後、ステップS102に進む。
まず、ステップS102において、iが1として設定される。その後、ステップS103に進む。
ステップS103において、期間T21(図8参照)の経過が待たれる。すなわち、期間T21の間、電力に対して変調信号Mが重畳された状態が維持される。その後、ステップS104に進む。
ステップS104において、選択信号hiを停止して、対応する変調信号Mの重畳を停止する。その後、ステップS105に進む。
ステップS105において、iが4であるか否かが判断される。iが4である場合、ステップS107に進み、iが4でない(iが1〜3のいずれかである)場合、ステップS106に進む。
ステップS106において、iに1が加えられる。その後、ステップS103に戻る。
ステップS107において、iが1として設定される。その後、ステップS108に進む。
ここで、ステップS108〜S113は、復調部408が応答情報を取得する期間T32(図8参照)に対応する。
ステップS108において、期間T21の経過が待たれる。その後、ステップS109に進む。
ステップS109において、応答情報を取得したか否かが判断される。応答情報を取得した場合には、ステップS110に進み、応答情報を取得しなかった場合には、ステップS111に進む。
ステップS110において、応答情報と給電アンテナ部3a〜3dとの対応付けが行われる。すなわち、応答情報を生成した受電装置500と、iに対応する給電アンテナ部3a〜3dのうちのいずれかとの対応づけが行われる。その後、ステップS112に進む。
ステップS109において応答情報を取得しなかった場合に進む、ステップS111において、iに対応する給電アンテナ部(給電アンテナ部3a〜3dのうちのいずれか)の近傍には、受電装置500が載置されておらず、iに対応する給電アンテナ部から受電装置500には、給電が行われていないと判断する。その後、ステップS112に進む。
ステップS112において、iが4であるか否かが判断される。iが4である場合、ステップS14に進み、iが4でない(iが1〜3のいずれかである)場合、ステップS113に進む。
ステップS113において、iに1が加えられる。その後、ステップS108に戻る。
ステップS112においてiが4である場合、ステップS14〜S16が実行される。
(応答情報の生成制御処理)
次に、図11を参照して、第2実施形態の受電装置500による応答情報の生成制御処理フローについて説明する。以下の制御処理は、受電側制御部501により実行される。
まず、ステップS201において、変調信号検出部207から変調信号を検出したことを示す検出信号を取得したか否かが判断される。変調信号を検出したことを示す検出信号を取得するまで、この判断は繰り返され、変調信号を検出したことを示す検出信号を取得した場合には、ステップS202に進む。
まず、ステップS202において、期間T25の経過が待たれる(図8参照)。その後、ステップS203に進む。
まず、ステップS203において、期間T26に、負荷変調回路502により電力に対する負荷を変調することにより、応答情報が生成される。その後、第2実施形態の受電装置500による応答情報の生成制御処理は終了される。
(第2実施形態の効果)
第2実施形態では、以下のような効果を得ることができる。
第2実施形態では、上記のように、信号重畳部405を、給電アンテナ部3a〜3dのそれぞれに対応させるように、互いに異なる種類の変調信号M(M1〜M4)を電力に対して重畳するように構成する。これにより、応答情報が、変調信号M1〜M4のうちのいずれの種類の変調信号M(M1〜M4)に応じた情報であるかを判断することができるので、電力に重畳された変調信号M(M1〜M4)が、給電アンテナ部3a〜3dのうちのいずれの給電アンテナ部から受電装置500に供給された変調信号M(M1〜M4)であるかを、より容易に、判断することができる。
また、第2実施形態では、上記のように、復調部408を、受電装置500により電力に対する負荷が変調されることにより生成された応答情報を、給電アンテナ部3a〜3dを介して取得して、取得した応答情報を復調するように構成する。これにより、給電アンテナ部3a〜3dを無線通信するための手段として用いることができるので、給電アンテナ部3a〜3dとは、別個に無線通信用のアンテナを設ける必要がない。その結果、給電アンテナ部3a〜3dとは、別個に無線通信用のアンテナを設ける必要がない分、給電装置400が大型化するのを抑制することができる。
また、第2実施形態では、上記のように、復調部408および信号重畳部405を、信号重畳部405が電力に対して変調信号M(M1〜M4)を重畳する期間T31と、復調部408が応答情報を取得する期間T32とが、重複しないように動作するように構成する。これにより、応答情報を取得して復調する際に、応答情報に変調信号M(M1〜M4)が混入するのを抑制することができる。
また、第2実施形態では、上記のように、変調信号M(M1〜M4)に応じて、受電装置500の電力に対する負荷を変調することにより、応答情報を生成するステップを設ける。これにより、負荷を変調することにより、容易に、給電アンテナ部3a〜3dを介して給電装置400に伝達可能な変調信号M(M1〜M4)に応じた応答情報を生成することができる。
また、第2実施形態による給電装置400のその他の効果は、第1実施形態における給電装置100と同様である。
[第3実施形態]
次に、図12を参照して、第3実施形態による給電装置600の構成について説明する。第3実施形態による給電装置600は、給電アンテナ部3a〜3dがそれぞれ同様に構成されていた、第1実施形態による給電装置100と異なり、受電装置(受電装置700おまたは710)に電力を供給する際における最適な電力供給量が、互いに異なる複数のアンテナコイルを含む。なお、上記第1実施形態または上記第2実施形態と同一の構成については、同じ符号を付してその説明を省略する。
(第3実施形態による給電装置の構成)
図12に示すように、第3実施形態による給電装置600には、小型給電アンテナ部603aと、中型給電アンテナ部603bと、大型給電アンテナ部603cと、信号重畳部605と、給電側制御部606と、報知部607とが設けられている。
ここで、第3実施形態では、小型給電アンテナ部603a、中型給電アンテナ部603b、および、大型給電アンテナ部603cは、受電装置700および710に電力を供給する際における最適な電力供給量が、互いに異なるアンテナコイル(アンテナコイル631a〜631c)を含むように構成されている。
なお、本願明細書では、最適な電力供給量とは、最も給電効率が大きい状態で給電することが可能な電力供給量を意味するものとして記載している。
具体的には、小型給電アンテナ部603aは、受電装置700および710に電力を供給する際における最適な電力供給量が比較的小さい(たとえば、3W未満)アンテナコイル631aを含む。また、中型給電アンテナ部603bは、受電装置700および710に電力を供給する際における最適な電力供給量が中程度(たとえば、3W以上10W未満)のアンテナコイル631bを含む。大型給電アンテナ部603cは、受電装置700および710に電力を供給する際における最適な電力供給量が比較的大きい(たとえば、10W以上)アンテナコイル631cを含む。
なお、アンテナコイル631a〜631cの最適な電力供給量は、コイル自体の大きさにより設定されていてもよいし、コイルの巻数や、巻線の太さなどにより設定されていてもよい。
ここで、第3実施形態では、応答情報は、受電装置700または710が要求する電力量の情報を含む。そして、給電側制御部606は、応答情報に基づいて、アンテナコイル631a〜631cのうち、受電装置700または710が要求する電力量の情報に対応する最適な電力供給量を有するアンテナコイルがいずれのアンテナコイル(アンテナコイル631a〜631cのうちのいずれか)であるかを判断するように構成されている。
具体的には、図12に示すように、受電装置700は、小型受電アンテナ部701と、受電側通信部702と、受電側制御部703とを含む。また、受電装置700は、比較的小さい(たとえば、1W)消費電力を有する。そして、小型受電アンテナ部701は、1Wの消費電力に対応した電力(たとえば、1W)を受電する場合に、最も効率よく受電されるように構成されている。すなわち、この場合、小型受電アンテナ部701に適したアンテナコイルは、上記の小型給電アンテナ部603aのアンテナコイル631aである。
そして、受電装置700の受電側制御部703は、受電側通信部702を介して、給電装置600に、要求する電力量の情報(たとえば、1Wの電力を要求する情報)を伝達する。なお、1Wの電力を要求する情報は、電力量の値そのものに限らず、電圧値、電流値、または、電圧値および電流値の組み合わせの少なくともいずれかの情報を含んでいればよい。
そして、受電装置710は、中型受電アンテナ部711と、受電側通信部712と、受電側制御部713とを含む。また、受電装置710は、中程度(たとえば、5W)の消費電力を有する。この場合、中型受電アンテナ部711に適したアンテナコイルは、上記の中型給電アンテナ部603bのアンテナコイル631bである。
そして、受電装置710の受電側制御部713は、受電側通信部712を介して、給電装置600に、要求する電力量の情報として(たとえば、5Wの電力を要求する情報)を伝達する。
給電側制御部606は、給電側通信部8を介して、受電装置700および710から、要求する電力量の情報を含む応答情報を取得するように構成されている。そして、給電側制御部606は、第1実施形態による給電装置100と同様に、受電装置700および710がいずれかの給電アンテナ部の近傍に配置されているか(いずれの給電アンテナ部から給電が行われているか)を判断するように構成されている。
ここで、第3実施形態では、給電側制御部606は、受電装置700および710が要求する電力量の情報に対応する最適な電力供給量を有するアンテナコイルがいずれのアンテナコイル(アンテナコイル631a〜631c)であるかを判断するように構成されている。
ここで、報知部607は、音または光等を発するように構成されている。そして、給電側制御部606は、受電装置700および710が、要求する電力量に対応する最適な電力供給量を有するアンテナコイルに配置されていない場合には、報知部607により、ユーザに対して、受電装置700または710を現在配置されている給電アンテナ部(アンテナコイル)とは異なる給電アンテナ部の近傍に配置するように報知する制御を行うように構成されている。
たとえば、給電側制御部606は、消費電力が1Wの受電装置700が、大型給電アンテナ部603cに配置されていると判断した場合には、報知部607により、ユーザに対して、受電装置700を、小型給電アンテナ部603aに配置するように報知する制御を行うように構成されている。
また、第3実施形態による給電装置600のその他の構成は、第1実施形態における給電装置100と同様である。
(第3実施形態の効果)
第3実施形態では、以下のような効果を得ることができる。
第3実施形態では、上記のように、小型給電アンテナ部603a、中型給電アンテナ部603b、および、大型給電アンテナ部603cを、受電装置700および710に電力を供給する際における最適な電力供給量が、互いに異なるアンテナコイル(アンテナコイル631a〜631c)を含むように構成する。また、応答情報は、受電装置700または710が要求する電力量の情報を含む。そして、給電側制御部606を、応答情報に基づいて、アンテナコイル631a〜631cのうち、受電装置700または710が要求する電力量の情報に対応する最適な電力供給量を有するアンテナコイルがいずれのアンテナコイル(アンテナコイル631a〜631cのうちのいずれか)であるかを判断するように構成する。これにより、アンテナコイル631a〜631cのうち、受電装置700および710に対して最適なアンテナコイルを判断することができる。
また、第3実施形態による給電装置600のその他の効果は、第1実施形態における給電装置100と同様である。
[第4実施形態]
次に、図3および図13を参照して、第4実施形態による給電装置800の構成について説明する。第4実施形態による給電装置800は、振幅変調回路または振幅偏移変調回路により構成されている変調回路51a〜51dを用いて、変調信号Mを電力に重畳するように構成されていた、第1実施形態による給電装置100の構成と異なり、共振回路830の共振周波数を、期間T1の間に、共振周波数f1から共振周波数f2に変更することにより、変調信号Mを電力に対して重畳するように構成されている。なお、上記第1実施形態〜上記第3実施形態と同一の構成については、同じ符号を付してその説明を省略する。
(第4実施形態による給電装置の構成)
図13に示すように、第4実施形態による給電装置800には、信号重畳回路805と、給電アンテナ部803a〜803dとが設けられている。
ここで、第4実施形態では、給電アンテナ部803a〜803dは、それぞれ、所定の共振周波数f1を有する共振回路830を含み、信号重畳部805は、共振回路830の共振周波数を、期間T1の間、共振周波数f1から共振周波数f2に変更することにより、変調信号Mを電力に対して重畳するように構成されている。なお、共振周波数f1は、本発明の「所定の共振周波数」の一例である。
具体的には、信号重畳回路805は、変調回路851と、変換制御部52とを含む。変調回路851は、スイッチ部851aと、コンデンサ851bとを含む。コンデンサ851aは、整合回路832の共振コンデンサ832aに対して並列に配置されている。そして、スイッチ部851aは、変換制御部52から選択信号h1〜h4を取得した場合には、コンデンサ851bと共振コンデンサ832aとが切断される状態から並列に接続される状態に切り替えるように構成されている。
ここで、共振回路830は、アンテナコイル31と、整合回路832と、変調回路851とからなる。そして、共振回路830は、変調回路851のコンデンサ851bと共振コンデンサ832aとが切断される状態では、共振周波数f1を有し、変調回路851のコンデンサ851bと共振コンデンサ832aとが並列に接続される状態では、共振周波数f2を有する。また、整合回路832は、共振コンデンサ832aと集中定数素子832bとを含む。
そして、共振周波数f1は、たとえば、所定の規格に基づいた値に設定されており、給電装置800により給電を行う場合に、最も効率良く給電することが可能な共振周波数として設定されている。また、共振周波数f2は、共振周波数f1に比べて、給電効率が低下するように設定されている。これにより、図3に示すように、給電装置800は、共振回路830の共振周波数が、期間T1、共振周波数f1から共振周波数f2に変更されることにより、期間T1では、給電電力が低下して、変調信号Mを電力に対して重畳されるように構成されている。
また、第4実施形態による給電装置800のその他の構成は、第1実施形態における給電装置100と同様である。
(第4実施形態の効果)
第4実施形態では、以下のような効果を得ることができる。
第4実施形態では、上記のように、給電アンテナ部803a〜803dに、それぞれ、所定の共振周波数f1を有する共振回路830を設ける。また、信号重畳部805を、共振回路830の共振周波数が、期間T1の間、共振周波数f1から共振周波数f2に変更することにより、変調信号Mを電力に対して重畳するように構成する。これにより、信号重畳部805を、共振回路830の整合回路832の一部(共振コンデンサ832a)を用いて構成することができるので、整合回路832とは別個に信号重畳部805を設ける場合に比べて、信号重畳部805および共振回路830の構成が複雑化するのを抑制することができる。
また、第4実施形態による給電装置800のその他の効果は、第1実施形態における給電装置100と同様である。
[変形例]
なお、今回開示された実施形態は、すべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記した実施形態の説明ではなく特許請求の範囲によって示され、さらに特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更(変形例)が含まれる。
たとえば、上記第1〜第4実施形態では、本発明の受電装置を、携帯電話(スマートフォン)に適用する例を示したが、本発明はこれに限らない。すなわち、受電装置を携帯電話以外に適用してもよい。たとえば、電気自動車などの輸送機器に適用してもよい。この場合、給電装置は、輸送機器のための給電ステーションとして構成されていてもよい。
また、上記第1〜第4実施形態では、給電装置を、給電アンテナ部を3つまたは4つ含むように構成する例を示したが、本発明はこれに限らない。たとえば、給電装置に、給電アンテナ部を2つまたは5つ以上含むように構成してもよい。
また、上記第1〜第4実施形態では、受電装置から給電装置に応答情報とともに、応答情報以外の情報(受電電圧値など)を伝達するように構成する例を示したが、本発明はこれに限らない。たとえば、受電装置から給電装置に応答情報のみを伝達するように構成してもよい。
また、上記第1〜第4実施形態では、給電装置を、電源部と給電アンテナ部との間に電力分配部を設けるように構成する例を示したが、本発明はこれに限らない。たとえば、給電アンテナ部ごとに、電源部(駆動部)を配置するように構成してもよい。
また、上記第1〜第4実施形態では、電力分配部を、1次側が直列に接続され、2次側が並列に接続されたトランスを含むように構成する例を示したが、本発明はこれに限らない。たとえば、電力分配部を、1次側が並列に接続されるとともに、2次側が並列に接続されたトランスを含むように構成してもよい。
また、上記第1〜第4実施形態では、インピーダンス検出部を、電力分配部の1次側に設ける例を示したが、本発明はこれに限らない。たとえば、インピーダンス検出部を、電力分配部の2次側に、給電アンテナ部に対してそれぞれ設けてもよい。
また、上記第2実施形態では、復調部を、電力分配部の1次側に設ける例を示したが、本発明はこれに限らない。たとえば、復調部を、電力分配部の2次側に、給電アンテナ部に対してそれぞれ設けてもよい。
また、上記第1〜第4実施形態では、給電装置を、変調信号として、電力の大きさを所定の期間小さくすることにより、電力に対して変調信号が重畳されるように構成したが、本発明はこれに限らない。たとえば、給電装置を、変調信号として、電力の大きさを所定の期間大きくすることにより、電力に対して変調信号が重畳されるように構成してもよい。
また、上記第1〜第4実施形態では、受電装置の変調信号検出部を、整流回路と電源回路との間に接続するように構成する例を示したが、本発明はこれに限らない。たとえば、図14の変形例に示すように、受電装置900の変調信号検出部901を、整合回路212と整流回路203との間に接続するように構成してもよい。
ここで、図14に示すように、第1〜第4実施形態の変形例による受電装置900は、変調信号検出部901を含む。変調信号検出部901は、包絡線検出部902を含み、包絡線検出部902は、整合回路212と整流回路203との間に接続されている。そして、包絡線検出部902は、整合回路212から整流回路203に供給される交流の電力の包絡線を検波して、検波した結果を電圧比較部272に伝達するように構成されている。
また、第1〜第4実施形態では、説明の便宜上、本発明の制御部の処理を処理フローに沿って順番に処理を行うフロー駆動型のフローチャートを用いて説明したが、本発明はこれに限られない。本発明では、制御部の処理動作を、イベントごとに処理を実行するイベント駆動型(イベントドリブン型)の処理により行ってもよい。この場合、完全なイベント駆動型で行ってもよいし、イベント駆動およびフロー駆動を組み合わせて行ってもよい。
1 電源部
3a〜3d、803 給電アンテナ部
5、405、605、805 信号重畳部
7 インピーダンス検出部
8 給電側通信部(通信部、情報取得部)
31、631a〜631c アンテナコイル
51a〜51d、851 変調回路(振幅変調回路、振幅偏移変調回路)
100、400、600、800 給電装置
200、300、500、700、710、900 受電装置(外部受電装置)
408 復調部(情報取得部)
603a 小型給電アンテナ部(給電アンテナ部)
603b 中型給電アンテナ部(給電アンテナ部)
603c 大型給電アンテナ部(給電アンテナ部)
830 共振回路

Claims (12)

  1. 電源部と、
    前記電源部から供給された電力を、外部受電装置に供給する複数の給電アンテナ部と、
    前記電源部と前記複数の給電アンテナ部との間にそれぞれ設けられ、前記複数の給電アンテナ部から前記外部受電装置に供給される前記電力に対してそれぞれ変調信号を重畳する信号重畳部と、
    前記外部受電装置から、前記変調信号に応じた応答情報を取得する情報取得部とを備える、給電装置。
  2. 前記信号重畳部は、前記複数の給電アンテナ部に、時分割された期間に前記電力に対して前記変調信号を重畳するように構成されている、請求項1に記載の給電装置。
  3. 前記信号重畳部は、前記複数の給電アンテナ部に、互いに異なる種類の前記変調信号を前記電力に対して重畳するように構成されている、請求項1に記載の給電装置。
  4. 前記複数の給電アンテナ部は、前記外部受電装置に前記電力を供給する際における最適な電力供給量が、互いに異なる複数のアンテナコイルを含み、
    前記応答情報は、前記外部受電装置が要求する電力量の情報を含み、
    前記応答情報に基づいて、前記複数のアンテナコイルのうち、前記外部受電装置が要求する電力量の情報に対応する前記最適な電力供給量を有する前記アンテナコイルがいずれの前記アンテナコイルであるかを判断する制御部をさらに備える、請求項1〜3のいずれか1項に記載の給電装置。
  5. 前記情報取得部は、前記応答情報を、前記外部受電装置から無線通信により取得するように構成されている通信部を含む、請求項1〜4のいずれか1項に記載の給電装置。
  6. 前記情報取得部は、前記外部受電装置により前記電力に対する負荷が変調されることにより生成された前記応答情報を、前記給電アンテナ部を介して取得して、取得した前記応答情報を復調する復調部を含む、請求項1〜4のいずれか1項に記載の給電装置。
  7. 前記情報取得部および前記信号重畳部は、前記信号重畳部が前記電力に対して前記変調信号を重畳する期間と、前記情報取得部が前記応答情報を取得する期間とが、重複しないように動作するように構成されている、請求項6に記載の給電装置。
  8. 前記信号重畳部は、前記電力の振幅を変調するように構成されている、振幅変調回路または振幅偏移変調回路のうちのいずれか一方を含む、請求項1〜7のいずれか1項に記載の給電装置。
  9. 前記複数の給電アンテナ部は、それぞれ、所定の共振周波数を有する共振回路を含み、
    前記信号重畳部は、前記共振回路の共振周波数を、所定の期間、前記所定の共振周波数から変更することにより、前記変調信号を前記電力に対して重畳するように構成されている、請求項1〜7のいずれか1項に記載の給電装置。
  10. 前記複数の給電アンテナ部のインピーダンスを検出するインピーダンス検出部をさらに備え、
    前記信号重畳部は、前記インピーダンス検出部により検出された前記給電アンテナ部のインピーダンスが変化したことに基づいて、前記電力に対して前記変調信号を重畳するように構成されている、請求項1〜9のいずれか1項に記載の給電装置。
  11. 複数の給電アンテナ部から受電装置に電力を供給するステップと、
    前記電力に対して変調信号を重畳するステップと、
    前記変調信号に応じた応答情報を前記受電装置から取得するステップとを備える、給電方法。
  12. 前記変調信号に応じて、前記受電装置の前記電力に対する負荷を変調することにより、前記応答情報を生成するステップをさらに備える、請求項11に記載の給電方法。
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