JP2016218036A - シリンダライナ撮影装置と、シリンダライナ撮影装置の出し入れ治具及び収納箱 - Google Patents

シリンダライナ撮影装置と、シリンダライナ撮影装置の出し入れ治具及び収納箱 Download PDF

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Abstract

【課題】シリンダカバーを取り外すことなくシリンダライナの明瞭な画像を安定して取得でき、かつ、撮影のためにエンジン内で行う作業の時間を短くできるシリンダライナ撮影装置を提供する。
【解決手段】シリンダライナ撮影装置10は、ケース30と、ケース30に取り付けられた照明光源である複数のライトユニット50a,50bと、ケース30に取り外し可能に収容され上方を撮影するカメラ20と、ケース30の内側においてカメラの周囲に配置された断熱材60と、ケース30内に配置されライトユニット50a,50bに接続される電池とを含む。
【選択図】図1

Description

本発明は、内燃機関のシリンダライナの内面を撮影するシリンダライナ撮影装置に関する。
船舶用のエンジンの故障を防止するために、船舶の寄港時においてエンジンが停止した際に、エンジンの構成部品であるシリンダライナの内面を船員などの作業者が目視で観察し、故障の兆候となる異常現象の有無を判断している。例えば、この異常現象には、傷、ひび割れ、腐食、または付着物の有無がある。
上記の判断のためにはエンジンの上部のシリンダカバーを取り外し、シリンダライナ内に作業者が立ち入る必要があり、その開放及び復旧に多大な時間と手間を要する。また、エンジン停止後とはいえ比較的高温であるエンジンの内部を目視で点検するという作業は作業者の大きな負担となっている。また、作業者が異常の有無を目視で判断するため、作業者が異常を見逃す等の人為的ミスを生じる可能性がある。
特許文献1には、シリンダカバーを取り外すことなくシリンダライナを検査する検査装置が記載されている。この検査装置は、回転テーブルとカメラとを有する。回転テーブルは、シリンダライナ内のピストンの上面に取り付けられる。回転テーブル上には長尺なレールが固定され、レールにはカメラがシリンダライナの内面に対し傾斜して向くように固定される。ピストンを上下方向に移動させながら、回転テーブルを回転させてカメラによりシリンダライナの内面の撮影を行う。
特開2010−285984号公報
特許文献1に記載された構成では、検査装置と、エンジンの外部に配置される電源とを接続するために、エンジンの始動弁を取り外して外部とつながる通路を形成している。そして、エンジンの外部に配置される電源と、エンジンの内部に配置される検査装置とをケーブルにより接続する必要がある。回転テーブル、レールを含む大きな部品をシリンダライナ内に配置し、ケーブルを敷設し、さらにはピストンの移動に追随するようにケーブルを保持する作業には、多くの作業時間を要する。これにより、撮影のためにエンジン内で行う作業の時間が多くなるので、この作業を限られた寄港時間内に行うことは困難である。さらに撮影後には上記の大きな部品及びケーブルをシリンダライナ内から取り外す必要があり、エンジン内での作業の時間がさらに長くなる。
さらに、特許文献1に記載された構成では、エンジンの始動弁の取り外し後の通路を用いて、エンジンの外部からエアホースを通じてカメラに冷却用の空気を供給している。これによりエアホースの敷設作業と、ピストンの上下運動に追随するようにエアホースを保持する作業とが必要になり、エンジン内での作業の時間がさらに長くなる。一方、シリンダ内において、電源を内蔵したカメラのみを配置して撮影する場合には、シリンダ内の温度が高い場合にカメラの温度が上昇し保護機能が働いて撮影が停止される場合があるので安定して撮影画像を取得できない可能性がある。
また、シリンダの内部は暗いので、カメラのみで明瞭な画像を撮影することは困難である。
本発明の目的は、シリンダカバーを取り外すことなくシリンダライナの明瞭な画像を安定して取得でき、かつ、撮影のためにシリンダ内で行う作業の時間を短くできるシリンダライナ撮影装置を提供することである。
本発明に係るシリンダライナ撮影装置は、内燃機関のシリンダライナの内面を撮影するシリンダライナ撮影装置であって、ケースと、前記ケースに取り付けられた照明光源と、前記ケースに取り外し可能に収容され上方を撮影するカメラと、前記ケースの内側においてカメラの周囲に配置された断熱材と、前記ケース内に配置され前記照明光源に接続される電池とを備える。
上記の構成によれば、シリンダカバーを取り外すことなくシリンダライナの明瞭な画像を安定して取得できる。また、シリンダライナ撮影装置は小型にでき、さらに、エンジンの外部からケーブルにより電力を供給する必要がないので、撮影を行うためにシリンダ内で行う作業の時間を短くできる。
また、本発明に係るシリンダライナ撮影装置において、好ましくは、前記ケースの幅方向の両側面において、長手方向に離れた複数位置に前記幅方向に突出するように固定され、前記長手方向に並んだ複数の環状突部を備え、前記複数の環状突部のそれぞれは、前記長手方向に貫通する貫通孔を有する。
また、本発明に係るシリンダライナ撮影装置の出し入れ治具は、上記の好ましい構成のシリンダライナ撮影装置を前記シリンダライナの内側に出し入れするためのシリンダライナ撮影装置の出し入れ治具であって、掴み軸部と、前記掴み軸部の一端部に固定されたU字形部とを含み、前記U字形部の両側の平行な2つの脚部は、前記ケースの前記長手方向に並んだ複数の前記環状突部の前記貫通孔に挿入可能である。
上記の構成によれば、作業者に過度の注意を要求することなく、出し入れ治具を用いてシリンダライナへシリンダライナ撮影装置を安定して出し入れできるので、撮影装置の出し入れ作業の作業性の向上を図れる。
また、本発明に係るシリンダライナ撮影装置の収納箱は、上記の好ましい構成のシリンダライナ撮影装置を収納するためのシリンダライナ撮影装置の収納箱であって、箱本体と、前記箱本体に嵌合する蓋とを備え、前記箱本体及び前記蓋の少なくとも一方の長手方向端面において幅方向両端部に形成された切欠を含む。
上記の構成によれば、シリンダライナ撮影装置を収納する収納箱の箱本体または蓋にダミー品としての機能を持たせることができ、予備試験用のダミー品を作業者が作成する必要がないので、作業者の負担を低減でき、かつ、製品コストの増大を抑制できる。
本発明に係るシリンダライナ撮影装置によれば、シリンダカバーを取り外すことなくシリンダライナの明瞭な画像を安定して取得でき、かつ、撮影のためにシリンダ内で行う作業の時間を短くできる。
本発明に係る実施形態のシリンダライナ撮影装置の斜視図である。 図1の正面図である。 図1の上面図である。 図1の右側面図である。 図3のA−A断面図(a)と、カメラの主要構成を示す図(b)である。 図3のB−B断面図である。 シリンダライナの内側にシリンダライナ撮影装置を設置した状態を、エンジンを部分的に切断して示す図である。 シリンダライナ撮影装置の上カバーの斜視図である。 シリンダライナ撮影装置の上カバー以外の構成部品を分離して示す斜視図である。 図9の構成部品を組み合わせた状態を示す斜視図である。 シリンダライナ撮影装置の撮影準備、撮影、及びデータ転送の方法を示すフローチャートである。 本発明に係る実施形態の別例のシリンダライナ撮影装置の斜視図である。 図12の上面図である。 図12の右側面図である。 図12のシリンダライナ撮影装置をシリンダライナの内側に出し入れするための出し入れ治具の正面図(a)及び右側面図(b)である。 出し入れ治具の別例を示す図である。 出し入れ治具によって保持されたシリンダライナ撮影装置を示す斜視図である。 シリンダライナの内側においてピストンの上面に、撮影装置を設置した状態を示している図であって、シリンダライナを軸方向に対し直交する平面で切断して示す図である。 図12のシリンダライナ撮影装置の収納箱の斜視図(a)と、収納箱を蓋と箱本体とに分けて示す斜視図(b)である。 箱本体を撮影装置のダミー品として、出し入れ治具によって保持する状態を示す斜視図である。 本発明に係る実施形態の別例のシリンダライナ撮影装置の斜視図である。 図21のC−C断面図(a)と、(a)のD部拡大図(b)である。 図21のシリンダライナ撮影装置を形成する上カバーを示す斜視図である。 図21のシリンダライナ撮影装置を形成する下ケース要素を示す斜視図である。
以下に図面を用いて本発明に係る実施形態につき、詳細に説明する。以下で説明する形状、個数、材料などは説明のための例示であって、シリンダライナ撮影装置の仕様により変更が可能である。以下では、同様の構成には同一の符号を付して説明する。以下ではシリンダライナ撮影装置で撮影する対象のエンジンをユニフロー型2サイクルディーゼルエンジンとしている。一方、シリンダライナがシリンダライナ撮影装置を挿入するための掃気孔等の貫通部を有するエンジンであれば種々の形式のエンジンに適用可能である。
図1は、実施形態のシリンダライナ撮影装置10の斜視図である。図2は、図1の正面図である。図3は図1の上面図であり、図4は図1の右側面図である。図5は図3のA−A断面図(a)と、カメラ20の主要構成を示す図(b)である。図6は図3のB−B断面図である。以下、シリンダライナ撮影装置10は、単に撮影装置10という。
撮影装置10は、ケース30、照明光源である複数の(図示の例では4つの)ライトユニット50a、50b、カメラ20、断熱材60(図5、図6)、冷却材である保冷剤70(図5)及び電池ユニット80(図5)が一体に組み付けられている。撮影装置10は、1人の作業者が片手で後述するエンジン100(図7)のシリンダ内に挿入することが可能な大きさを有する。図1から図6ではケースの長手方向をX、幅方向をY、高さ方向をZとしている。
撮影装置10は、後述する図7に示す内燃機関であるエンジン100の運転停止時において、ピストン101の上面に配置される。撮影装置10は、カメラ20(図1)によってシリンダライナ102の内面を撮影して画像を記録する。記録された画像は、シリンダライナ102の内面における異常現象の有無を判断するために用いられる。撮影装置10の詳細構造は後で説明する。
図7は、シリンダライナ102の内側に撮影装置10を設置した状態を、エンジン100を部分的に切断して示す図である。エンジン100は、貨物船、タンカーなどの大型船に用いられる大型のユニフロー型2サイクルディーゼルエンジンである。例えば、エンジン100は気筒数が6〜18のいずれかである直列エンジンである。図7ではエンジン100の1気筒に対応する部分を示している。
エンジン100では、複数のシリンダライナ102のそれぞれの内側において、ピストン101が上下に往復運動し、複数のピストン101の下端部にロッド103を介して連結された図示しないクランク軸が回転駆動する。シリンダライナ102の下死点付近には、ピストン101を円周方向に取り囲むように複数の掃気孔104が形成されている。掃気孔104は横方向(水平方向)の幅が小さい縦長の長円形または楕円形の形状である。エンジン100の作動時には、ピストン101が下死点付近に下がった状態において、各掃気孔104を通って外部からシリンダライナ102内に空気が取り込まれる。シリンダライナ102の上端にはシリンダカバー105が取り付けられる。
シリンダカバー105には、排気弁孔106と始動弁孔107とが形成されている。排気弁孔106には図示しない排気弁支持部が上側から挿入配置され、排気弁支持部に支持された排気弁(図示せず)で排気弁孔106が開閉される。排気弁支持部には排気管(図示せず)の端部が接続される。始動弁孔107は、エンジン始動時に圧縮空気を送り込むための通路であり、図示しない始動弁で開閉される。
図1から図6と、図8から図9とを用いて、撮影装置10の詳細構造を説明する。図8は、撮影装置10の上カバー31の斜視図である。図9は、撮影装置10の上カバー31(図8)以外の構成部品を分離して示す斜視図である。図10は、図9の構成部品を組み合わせた状態を示す斜視図である。図8では、ライトユニット50a、50bを簡略化して平板で示している。図9、図10では定電流回路90を模式化してブロックで示している。
撮影装置10のケース30は、上カバー31と下ケース要素36とを一体に組み付けることにより形成される。ケース30は上端に開口30aを有する。具体的には、図9に示すように下ケース要素36は、矩形状の底板部37と、底板部37の周囲から全周において立設する周壁部38とを有する。図8に示すように、上カバー31は、下ケース要素36の外側に嵌合される周壁部32と、周壁部32の上端において長手方向Xに分かれて結合される天板部35a、35bとを有する。上カバー31の周壁部32は、四角筒状の筒部33と、筒部33の各板部33a、33bの上端に結合される傾斜板部34a、34bとを有する。
上カバー31の各傾斜板部34a、34bは、高さ方向Zに対し傾斜する。そして、幅方向Yに対向する2つの傾斜板部34aの間隔が上側に向かって徐々に小さくなり、長手方向Xに対向する2つの傾斜板部34bの間隔も上側に向かって徐々に小さくなる。上記の開口30aは、2つの天板部35a、35bの間に形成される。下ケース要素36及び上カバー31は、例えばアルミニウム合金などの金属または樹脂により形成される。
上カバー31の筒部33は下ケース要素36の周壁部38の外側に嵌合されてケース30(図1)を形成する。ケース30において各傾斜板部34a、34bは底板部37に対し傾斜する。上カバー31の筒部33は下ケース要素36の周壁部38の内側に嵌合されてもよい。上カバー31及び下ケース要素36は、ネジにより結合されてもよい。
ケース30の各傾斜板部34a、34bの外側面にはライトユニット50a、50bが取り付けられている。図5、図6では、ライトユニット50a、50bの図示を省略する。各ライトユニット50a、50bは、長方形の金属または樹脂の基板51において基板51の長手方向に沿って複数位置にLEDライト52を取り付けることにより一体に形成される。基板51は、傾斜板部34a(または34b)の外側面にネジまたは接着により取り付けられる。各LEDライト52は例えば電気的に直列接続される。各LEDライト52は、例えばLEDチップの周囲を樹脂で封止することにより形成されてもよい。
各LEDライト52の発光色は白色である。一方、エンジンに用いられるエンジンオイルの組成など、検査対象となるエンジンの特性によっては、白色の発光色では検査したい傷や破損が見えにくい場合がある。これにより、エンジンの特性に応じて、近赤外光から青色発光色までの異なる波長の複数の発光色の中から、検査したい対象が見えやすい波長の発光色を選択してもよい。
各ライトユニット50a、50bは、当該ライトユニット50a、50bが取り付けられた傾斜板部34a、34bの外側面に対し直交する方向、すなわち、ケース30の底板部37に対し傾斜する方向の光軸L1,L2,L3,L4を有する。図1では、各ライトユニット50aの1つのLEDライト52の光軸L1,L2,L3,L4を示している。これにより、光軸L1,L2,L3,L4に沿うLEDライト52の光線が例えば図7の矢印αに示すように、シリンダライナ102の内周面102aで反射しながら上側に向かう。シリンダライナ102の内面の鏡面度合いが高い場合、この内面での光の拡散が小さい。このようにシリンダライナ102の鏡面度合いが高い場合でも上記のように内周面102aで光線を反射できるので、シリンダライナ102の内面を全体的に明るくするとともに、照度の偏りを抑制できる。また、ケース30の天板部35a(または35b)上にLEDライトを設ける必要がないので、撮影装置10の高さを小さくできる。なお、LEDライト52の外側に拡散板を配置して照度の偏りをさらに抑制することもできる。
また、ケース30に取り付けたLEDライトの光軸を真上、またはシリンダライナ102の半径方向に沿って外側に向けた状態で、LEDライトの外側に拡散板を配置してもよい。例えば、ケースを直方体状に形成し、ケースの周壁部の外側にLEDライトを取り付け、その外側に拡散板を配置してもよい。また、ケースの天板部上、または、ケースの底板部上にLEDライトを取り付け、さらにLEDライトの上側に拡散板を配置してもよい。ケースの底板部上にLEDライトを取り付ける場合、LEDライトは、ケースの上部の開口を通じてケースの上側を照射する。
図5、図10に示すように、ケース30の下ケース要素36には、カメラ20と、断熱材60と、保冷剤70と、電池ユニット80とが組み付けられている。カメラ20は、ケース30に取り外し可能に収容されて上方を撮影する。カメラ20は、図9に示すように略長方形の板状に形成される。カメラ20は、正面側(図5、図9、図10の上側)の第1広角レンズ21aと背面側(図10の下側)の第2広角レンズ21bとを持つ全天球型撮像形式である。各広角レンズ21a,21bは、180度より大きい画角θを有する。各広角レンズ21a,21bは、負のメニカスレンズである外側レンズ22から入射した光をプリズム23で反射させ、両凸レンズ等の内側レンズ24に透過させた後、撮像センサ25の受光面上に入射させるように構成される。第1広角レンズ21aの外側レンズ22は、カメラケース26の長手方向一方側において上側に突出する。第2広角レンズ21bの外側レンズ22は、カメラケース26の長手方向一方側において下側に突出する。各撮像センサ25の受光面上には物体の像が結像され、各受光面上の像を表す信号が画像処理部27において1つの画像として合成される。合成画像では、立体角が4πラジアンである広範囲の撮影画像となる。この撮影画像では、第1広角レンズ21aで取得された像の周囲に、第2広角レンズ21bで取得された像が配置される。合成画像は、内蔵メモリまたはメモリカードなどの記録媒体である内部記録部28に記録される。外側レンズ22及び内側レンズ24はそれぞれ複数のレンズから構成されてもよい。また、カメラ20には二次電池などの電池である電源29が内蔵される。
このようなカメラ20には、市販品、例えば株式会社リコー製の「RICOH THETA m15」を用いることができる。
一方、撮影装置10に用いるカメラ20としては少なくとも上側が撮影できればよいので、第2広角レンズ21bはなくてもよい。例えば、上側を撮影可能な180度以上の画角を有する広角レンズを持つものであれば、下側を撮影する広角レンズはなくてもよい。また、180度未満の画角を有する広角レンズを持つカメラを用いてもよい。
カメラ20は、撮影装置10に組み込まれて、図7に示すエンジン100のピストン101(図7)を上下方向に移動させながらシリンダライナ102の内面を撮影する。このため、カメラ20は、所定時間間隔(例えば10秒間隔)で自動的に複数の静止画像を連続的に撮影したり、動画を撮影する機能を持つことが好ましい。また、カメラ20は、遠隔操作装置によりWi−Fi(登録商標)またはBluetooth(登録商標)の通信方式により、無線で遠隔操作される機能を持つことが好ましい。例えば、遠隔操作装置として、スマートフォン、またはタブレット端末を用いることができる。このとき、遠隔操作装置には、カメラ20を遠隔操作するためのアプリケーションソフトウェアが予め記憶される。
図5に示すように、ケース30にカメラ20を配置する場合、ケース30の底板部37に後述する保冷剤70を配置した後、カメラ20を、保冷剤70の上側において高さ方向Zに対し傾斜させて配置する。そして、カメラ20の長手方向他側部分(図5の右側部分)を上カバー31の天板部35aにより覆う。天板部35aとカメラ20との間には後述の断熱材60が配置される。このようにカメラ20を高さ方向Zに対し傾斜して配置することにより、カメラ20がケース30の上側面に対し傾斜して配置され、カメラ20の第1広角レンズ21aの少なくとも一部をケース30の上側面より上側に突出させることができる。例えば、第1広角レンズ21aのうち、外側レンズ22において、カメラケース26より露出する部分の最下端P(図5)を、ケース30の天板部35aの上側面よりも上側に位置させることができる。これにより、開口30aを通じてケース30の上側に外側レンズ22が突出して露出する。このため、第1広角レンズ21aの画角がケース30により遮られることを抑制できる。カメラ20を高さ方向Zに対し傾斜して配置する理由としては、水平に配置した場合、カメラ本体を覆う断熱材60により、求められるシリンダライナ102の画像の一部に支障をきたすのでその不都合を防止することもある。カメラ20を垂直に配置した場合、後述のように撮影装置10を図1の状態から90度向きを変えて掃気孔104に通過させる場合において、掃気孔104の幅よりもカメラ本体が大きくなり、シリンダ内に挿入できなくなる場合がある。
図5、図6、図9に示すように、断熱材60は門形状に形成される。断熱材60は、ケース30の内側においてカメラ20の周囲に配置される。具体的には、断熱材60は、基部61と、基部61から同じ方向に平行に突出する2つの脚部62とを有する。各脚部62は、ケース30にカメラ20を配置した状態でカメラ20の幅方向側面をほぼ覆う長さか、またはその長さより大きく形成される。また、基部61の上部から各脚部62の上端に跨るようにカバー部63が長手方向Xに延びている。図5に示すように、カバー部63は、基部61から離れるにしたがって高さ方向Zの厚さが小さくなるように断面が三角形となっている。図5、図6に示すように、基部61及び脚部62は、ケース30の長手方向Xの他端部(図5の右端部)と幅方向Yの両端部との内側面にほぼ密接するように形成される。断熱材60は、例えば高い断熱性を有する樹脂などの材料により形成される。例えば、断熱材60は、発泡ウレタン樹脂、またはシリコーンゴムなどにより形成される。
図10に示すように、断熱材60は、カメラ20の幅方向両側面とケース30(図1)との間、カメラ20の長手方向他端部(図10の右端部)とケース30との間に配置される。また、図5に示すように、ケース30の天板部35aとカメラ20の上面との間には、断熱材60のカバー部63が配置される。これにより、エンジン100(図7)のシリンダライナ102内にケース30を配置した状態でケース30内のカメラ20を熱から保護することができる。
図5、図9に示すように、保冷剤70は、略矩形の樹脂フィルム製の袋に冷却液を注入して密閉することにより形成される。保冷剤70は、ケース30の底板部37とカメラ20との間に配置される。保冷剤70は、外力を加えない状態で幅方向Yに見た場合の形状を長手方向他端側(図5の右端側)で高さが小さくなる略三角形としている。これにより、保冷剤70の上側にカメラ20を配置した場合にカメラ20を上記のように高さ方向Zに対し傾斜させやすい。保冷剤70は、このような形状に限定するものではなく、幅方向Yに見た形状を略矩形としてもよい。この形状でも保冷剤70の外形は容易に変形させることができる。これにより、カメラ20の長手方向他側部分(図5の右側部分)の上面とケース30の天板部35aとの間に断熱材60のカバー部63を挿入することで、カメラ20を上記のように傾斜させることができる。保冷剤70は、予め冷凍または温度低下させた状態でケース30に配置することができる。
図5、図9、図10に示すように、電池ユニット80は、ケース30内に配置されてLEDライト52に接続される。電池ユニット80は、電池ケース81に単四電池等の複数の電池82を組み付けて直列接続することにより形成される。図6では電池の図示を省略している。電池ユニット80の代わりに、1つの電池を用いてもよい。電池として二次電池が用いられてもよい。電池ユニット80は、定電流回路90(図5)を介して各LEDライト52(図1)に接続される。定電流回路90によって、各LEDライト52の照度を長時間安定させることができる。電池ユニット80は、ケース30内においてカメラ20より長手方向一端側(図5の左側)に外れた部分に配置される。ケース30において電池ユニット80側の天板部35b上にはLEDスイッチ91が取り付けられる。LEDスイッチ91は、電池ユニット80とLEDライト52との間に接続される。LEDスイッチ91は、例えばトグル式である。LEDスイッチ91をオンすることによりLEDライト52が点灯し、オフすることにより消灯する。LEDスイッチを省略して電池ケース81に電池82を組み込むことでLEDライト52を点灯させてもよい。
また、撮影装置10は、レンズ、例えば第1広角レンズ21aの外側レンズ22のうち、ケース30より上側に突出した部分の上側に露出する高さ(露出高さ)H(図5)が調整可能である。例えば、カメラ20の下側に配置する保冷剤70の厚さを変えたり、カメラ20の高さ方向Zに対する傾斜角度を変更することにより、露出高さHを調整することができる。露出高さHは、エンジン100の掃気孔104(図7)の幅、または上死点時の燃焼室の高さから決められる撮影装置10の最大許容高さ(制限高さ)、またはその両方に応じて調整することができる。
次に、撮影装置10の組み付け方法を含む撮影準備方法と、シリンダライナ102の撮影方法と、撮影画像のデータ転送方法とを説明する。図11は、撮影装置10の撮影準備、撮影、及びデータ転送の方法を示すフローチャートである。
図11のステップS10からステップS16により図1に示す撮影装置10が組み付けられる。以下、ステップSは単にSという。まずS10において、図9、図10に示すように下ケース要素36に電池ユニット80が挿入される。次いで図9、図10に示すように、下ケース要素36に低温の保冷剤70が挿入される(S11)。その後、カメラ20の電源をオンにして(S12)から下ケース要素36にカメラ20を挿入する(S13)。このとき、カメラ20は保冷剤70の上側において、高さ方向Zに対し傾斜した状態で配置する。
次に、下ケース要素36において、カメラ20の長手方向他側(図9の右側)部分の上側を覆うように断熱材60を配置して図10に示すように組み付ける(S14)。そしてカメラ20の連続撮影を開始する。このとき、例えば図示しない携帯端末装置を用いて、連続撮影の開始をカメラ20に指示することができる。例えば、携帯端末装置に記憶された遠隔操作用のソフトウェアを起動させて、作業者が所定の操作を行うことで上記の指示を行う。
次に下ケース要素36に上カバー31(図8)を取り付けて、図1に示す撮影装置10の組み付けを完了する(S16)。次いで、LEDスイッチ91をオンして各ライトユニット50a、50bのLEDライト52を点灯させる(S17)。そして、図7に示すようにエンジン100を停止させた状態で、作業者が、1つのシリンダライナ102の外側の掃気用空間109に、図示しない開閉扉を通じて進入する。その後、作業者が図示しない長い掴み部材の先端部で撮影装置10を掴んで、複数の掃気孔104の1つを通じてシリンダライナ102内に撮影装置10を挿入する。このとき掃気孔104は横方向の幅が小さい縦長の形状である。これにより、ケース30の幅方向Y(図1)の両側面が上または下に向くように、撮影装置10の向きを図1の状態から90度変えて長手方向Xの一方端を先にして掃気孔104に通過させる。そして、撮影装置10をピストン101の上面中心付近に配置する(S18)。これにより撮影準備が完了する。なお、連続撮影の開始の指示は、下ケース要素36に上カバー31を取り付けた後、シリンダライナ102内に撮影装置10を配置する前に行ってもよい。また、カメラ20に対し、静止画像の連続撮影の代わりに動画撮影の開始を指示してもよい。なお、撮影装置10の幅方向Yの長さが掃気孔104の幅に比べて十分に小さい場合には、図1のように撮影装置10をシリンダ内での配置状態と同じにした状態のままで掃気孔104に通過させてもよい。
その後、エンジン100のクランク軸を図示しない補助モータで駆動させて、ピストン101を上下方向に移動させながら、シリンダライナ102の内面の撮影を行う(S19)。例えば、ピストン101を下死点から上死点に移動させる。これにより、シリンダライナ102内に撮影装置10を設置した後では、撮影のために撮影装置10をケーブルでエンジン100の外部と接続したり、外部から操作する必要がなく、独立して自動で撮影が行われる。
ピストン101の上下方向の移動を1回または複数回行うことにより、シリンダライナ102の内面の必要な撮影が完了する。そして、その後、作業者がシリンダライナ102内から撮影装置10を取り出す(S20)。そして、LEDスイッチ91をオフして、各LEDライト52を消灯した後、ケース30からカメラ20を取り出す(S21)。その後、カメラ20の内部記録部28(図5(b))から無線の通信方式、またはケーブルを介して、撮影データをコンピュータまたは携帯端末である外部機器に転送して、データ転送作業を終了する(S22)。このとき、カメラ20において撮影データがメモリカード等の記録媒体に記録されている場合には、その記録媒体を用いて外部機器に撮影データを転送してもよい。
上記の撮影装置10によれば、LEDライト52を含むライトユニット50a、50bによりシリンダライナ102の内面を照射して明るくできる。これにより、シリンダカバー105を取り外すことなく、シリンダライナ102の明るさのばらつきが小さい明瞭な画像を取得できる。このため、撮影終了後に、この画像を用いて、シリンダライナ102の異常の発生の有無を十分な時間をかけて精度よく判断できる。
一方、比較例として、カメラ自身のライト部だけでシリンダライナ102内を照らして撮影する構成が考えられるが、この構成では、十分な照度を確保することが難しい。また、シリンダライナ102の内周面102aがほぼ鏡面となっていることが多いので、比較例では、カメラの設置状態により光を十分に拡散できず明瞭な画像を取得できない可能性がある。
また、カメラは、温度が上昇すると、予め設定された保護機能が働いて撮影が自動的に停止される場合がある。実施形態によれば、このような保護機能を有する場合において、カメラ20をシリンダライナ102内に配置して撮影する場合にシリンダライナ102内の温度がまだ高い場合でも、断熱材60及び保冷剤70によりカメラ20を熱から保護できる。これにより、安定して撮影を行えるので、シリンダライナ102の明瞭な画像を安定して取得できる。また、上記の特許文献1の構成と異なり、撮影装置10はレール等の長尺な回転部品がないので、小型にできる。また、撮影準備を行う場合に、撮影装置10は単にシリンダライナ102内のピストン101の上面に設置すればよく、その設置作業は容易に行える。さらに、上記の特許文献1の構成と異なり、大型の部品をシリンダライナ102内に設置したり、エンジン100の外側の電源と撮影装置10とをケーブルにより接続して撮影装置10に外部から電力を供給する必要がない。これにより撮影を行うためにエンジン100内で行う作業の時間を短くできる。
また、カメラ20の上面とケース30との間に断熱材60が配置され、カメラ20の下面とケース30の内側面との間に保冷剤70が配置される。エンジン100は、シリンダライナ102の内側のうち、上死点付近が下死点付近よりも高温になりやすいが、この断熱材60と保冷剤70との配置によりカメラ20を効率よくエンジン100内の熱から保護できる。
上記ではカメラ20の下に保冷剤70を配置する構成を説明したが、撮影時間または撮影状態により、カメラ20の温度上昇を抑制できる場合には保冷剤70を省略してもよい。
また、ケース30の上カバー31及び下ケース要素36の形状は図8、図9に示した形状に限定するものではなく、例えば下ケース要素36を略平板状としたり、内部の構成部品、例えば定電流回路90を上カバー31に保持する形状としてもよい。
また、上記では、撮影終了後にカメラ20から画像データを外部機器に転送する場合を説明したが、撮影時に即時に撮影画像を確認できる構成としてもよい。例えば、エンジン100の始動弁孔107など、ピストン101が上下方向に移動する場合でも閉鎖されない孔を通じて、携帯端末またはコンピュータの通信装置に接続されたアンテナをエンジン100の内側に差し込んでもよい。そして、携帯端末またはコンピュータとカメラ20とを無線で接続し、撮影時に即時に撮影画像のデータを携帯端末またはコンピュータで無線で取得できる構成としてもよい。また、上記の実施形態ではカメラが電源を内蔵している場合を説明したが、カメラに電池等の電源を内蔵せず、ケース30内に設けた電池ユニット80またはケース30内の別の電池からカメラに電力を供給する構成としてもよい。
上記の実施形態において、カメラ20のレンズをケース30より最大限上側に露出させた場合、撮影される画像範囲がより広がるため、必要撮影枚数も減り、一定間隔撮影の時間間隔も長くできる。よって、電池の消耗や保存データ量も抑えられる。また、エンジンによっては様々な掃気孔の形状が存在する。同じエンジンであっても、エンジンメーカーの仕様変更により、この形状が変更される場合もある。その様なときでも、ケース30より突出したレンズ部分の上側に露出する露出高さH(図5)が調整可能である。これにより、多くの種類の掃気孔に撮影装置10を通過させることができる。また、掃気孔104の所定寸法、例えば幅が大きい場合には、撮影装置10のレンズの露出高さHを大きくして撮影される画像範囲をより広くできる。
図12は、実施形態の別例の撮影装置10の斜視図である。図13は、図12の上面図である。図14は、図12の右側面図である。別例の撮影装置10では、図1から図10に示した撮影装置10において、ケース30の幅方向Yの両側面のそれぞれ2個所位置に、環状突部92が幅方向Yに突出するように固定される。環状突部92は、ヒートンと呼ばれるリング付ネジにより形成される。例えば、リング付ネジは、ケース30の幅方向Yの側面のそれぞれで長手方向Xに離れて、長手方向Xに並ぶように配置される。各リング付ネジは、ケース30を構成する上カバー31の板部33aにねじ込んで結合される。各環状突部92の先端部に形成された円形の環状部92aは、長手方向Xに貫通する貫通孔92bを有する。環状部92aは、例えば金属線を円形に曲げて形成される。ケース30の長手方向X両側の環状突部92のそれぞれで、幅方向Yの一方側と他方側とで長手方向Xの略同じ位置に配置される。
図12の構成では、LEDスイッチ91は、上カバー31の長手方向X一端部(図12の左端部)の板部33bに取り付けられている。さらに、上カバー31の長手方向X一方側の天板部35bには、低電圧警告LED93が取り付けられている。低電圧警告LED93は、電池ユニット80(図10)の電池の残量が低下するなどにより電池の電圧が所定値以下に低下した場合に点灯し、電池の電圧が所定値を上回った場合に消灯するように、図示しない制御部によって制御される。図12から図14、図17では、ライトユニット50a、50bを平板状に簡略化して示している。
上記のように撮影装置10に環状突部92が固定されるので、後述のように、治具を用いて、エンジンのシリンダライナの内側に撮影装置10を出し入れする作業の作業性が向上する。図15は、図12の撮影装置10をシリンダライナの内側に出し入れするための出し入れ治具110の正面図(a)及び右側面図(b)である。
出し入れ治具110は、断面円形で直線状に伸びる掴み軸部111と、掴み軸部111の長手方向一端部(図15(a)の左端部)に固定されたU字形部112とを含む。U字形部112は、板部113と、板部113の両端部に固定された2つの挿入軸部115とを有する。掴み軸部111は、例えばステンレス合金等の金属により管状に形成される。掴み軸部111は、比較的軽量な金属によって中実体の棒状に形成されてもよい。以下、出し入れ治具110は治具110と記載する場合がある。
板部113は、厚みが小さく、かつ長尺な矩形状の部材であり、金属により形成される。板部113の一方側面(図15(a)の右側面)の長手方向(図15の上下方向)中間部には掴み軸部111の長手方向一端(図15(a)の左端)が溶接などにより固定される。掴み軸部111の長手方向一端部は、板部113に固定された二重ソケットを介して板部113に固定されてもよい。
板部113の長手方向両端部にはネジ孔114が形成される。各ネジ孔114には挿入軸部115がネジ結合される。
2つの挿入軸部115は、板部113の長手方向に離れて結合固定される。挿入軸部115は、ネジ軸であり、板部113のネジ孔114に一端部(図15(a)の右端部)がネジ結合される。挿入軸部115の一端側にナット116がネジ結合され、そのナット116の端面が、板部113の他方側面(図15(a)の左側面)に突き当てられる。これにより、挿入軸部115が、板部113に対し直交する方向(図15(a)の左右方向)に突出する。また、挿入軸部115のネジ部と、板部113のネジ孔114との間にわずかな隙間が形成される場合でも、その隙間によって挿入軸部115が板部113に対し傾くことを防止できる。2つの挿入軸部115は、U字形部112の両側の平行な2つの脚部に相当する。2つの挿入軸部115は、図12から図14のケース30の長手方向Xに並んだ2つの環状突部92の貫通孔92bにそれぞれ挿入可能である
治具110の掴み軸部111の長手方向中間部には、図15(a)の斜格子部で示すように、位置決めマークとしてのテープ111aが巻き付くように貼り付けられている。テープ111aは、黄色、赤色等の着色テープであり、撮影装置10をシリンダライナ102の内側に配置する際に、位置決めを行いやすくするために設けられる。これについては後で説明する。
図16は、出し入れ治具110aの別例を示す図である。図16に示す治具110aは、掴み軸部111を有し、この掴み軸部111の長さL1は、図15の治具110aの掴み軸部111の長さL2より大きい。これにより、図16の治具の全長Laは、図15の治具の全長Lbより大きい。図16の治具110aのその他の構成は、図15の治具110の構成と同様である。
このように、撮影装置10をシリンダライナ102へ出し入れするための治具として、2種類の治具110,110aを用いることができる。2種類の治具110,110aは、全長が異なるので、撮影装置10を配置するエンジンのシリンダの直径に応じて使い分けることができる。例えばシリンダの直径が比較的小さい(例えば500mmの)場合、図15の治具110を用いる。一方、シリンダの直径が比較的大きい(例えば1000mmの)場合、図16の治具110aを用いる。
上記の治具110,110aを用いてシリンダライナ102の内側に撮影装置10を出し入れする方法を説明する。以下では、図15、図16の治具110,110aのうち、代表して図16の治具110aを用いる場合を説明する。図17は、治具110aによって保持された撮影装置10を示す斜視図である。図18は、シリンダライナ102の内側においてピストン101の上面に、撮影装置10を設置した状態を示している図であって、シリンダライナ102を軸方向に対し直交する平面で切断して示す図である。
シリンダライナ102の内側に撮影装置10を設置する場合、まず図17に示すように、撮影装置10の長手方向他方側(図17の左側)から、各環状突部92の貫通孔92bに、治具110aの各挿入軸部115を挿入する。そして、撮影装置10の長手方向他端面(図17の右端面)に治具110aの板部113を突き当てる。そして、この状態で、図7に示したエンジン100の掃気用空間109に位置する作業者(図示せず)が、撮影装置10を立てた状態(図17に対し90度向きを変えた状態)で、治具110aの掴み軸部111を掴む。次いで、作業者が、シリンダライナ102の縦長の掃気孔104を通じてシリンダライナ102内に撮影装置10を入れて、その状態で、図18に示すように、撮影装置10を寝かせるように掴み軸部111を回転させる。そして、治具110aのテープ111aの一端縁(図18の右端縁)がシリンダライナ102の内周面と一致する位置まで、治具110aの挿入軸部115側をシリンダライナ102内に差し込む。そして、ピストン101の上端面に撮影装置10を配置する。作業者は、シリンダライナ102の掃気孔104を通じて外側からテープ111aの位置を確認できる。このようにシリンダライナ102に治具110aが入れられた状態で、治具110aに保持された撮影装置10のカメラ上面のレンズ中心(図18のO)がシリンダライナ102の中心とほぼ一致するように、テープ111aの位置が設定される。
作業者は、撮影装置10をピストン101の上端面に配置した後、撮影装置10の環状突部92の貫通孔から治具110aの挿入軸部115を抜き出しながら、治具110aの全体をシリンダライナ102の外側に、掃気孔104を通じて抜き出す。そして、エンジン100(図7)を補助モータ(図示せず)で駆動してピストン101を上下方向に移動させながらシリンダライナ102の内面の撮影を行う。撮影終了後、作業者が治具110aの挿入軸部115側をシリンダライナ102の内側に差し込んで、撮影装置10の各環状突部92の貫通孔に挿入軸部115を挿入し、治具110aにより撮影装置10を保持する。そして作業者は掴み軸部111を持った状態で撮影装置10を持ち上げて、シリンダライナ102への撮影装置10の挿入時とは逆の方法でシリンダライナ102から撮影装置10を抜き出す。
このように治具110aによって撮影装置10をシリンダライナ102へ出し入れするので、作業者に過度の注意を要求することなく、撮影装置10の出し入れ作業を安定して行える。これにより、出し入れ作業の作業性の向上を図れる。なお、環状突部92の環状部92aは円形に限定するものではなく、矩形、楕円形など別の形状としてもよい。
また、治具110aの挿入軸部115に撮影装置10の位置決めのためのテープ111aが張り付けられている。これにより、シリンダライナ102の内側の所望位置に撮影装置10を精度よく設置する作業を安定して容易に行える。
一方、実施形態と異なる比較例として、二人の作業者の一方が手で直接に撮影装置10を持って、シリンダライナ102の内側に撮影装置10を配置し、別の作業者が補助モータでエンジンを駆動させて撮影することが考えられる。しかしながら、この比較例では、安全を確保するために二人の作業者の高度な連携が要求される。また、撮影装置10のレンズ中心Oがシリンダライナ102の内側の所定位置に位置するように、撮影装置10を高精度で毎回、位置決めすることが難しい、という問題が生じる可能性がある。撮影装置10は、シリンダライナ102内の所定位置に毎回精度よく設置されないと、シリンダライナ102内への撮影装置10の設置の度に撮影条件が異なる可能性がある。
上記の不都合のうち、二人の作業者の高度な連携が要求されるという課題を解決するための比較例として、撮影装置を掴むことが可能な掴み部材を用いることが考えられる。掴み部材は、例えば、一端部に設けられた一端側掴み部と、他端部に設けられた他端側掴み部と、2つの掴み部を連結する複数のリンク部とを有する構成を用いることが考えられる。この掴み部材では、作業者が一方側掴み部を構成する2つの掴み要素の間隔を拡縮することにより、他方側掴み部材を構成する2つの掴み要素の間隔を拡縮させて、撮影装置10を掴むことができる。しかしながら、このような掴み部材では、撮影装置10の保持力が作業者の握力に大きく依存する。これにより、作業者が誤って握力を低下させた場合に、撮影装置10が掴み部材から脱落する可能性がある。
また、別の比較例として、撮影装置10のケース30の一部を金属製とし、出し入れ治具の先端を電磁石として、電磁石への通電によって出し入れ治具の先端に撮影装置10を磁力で吸着させ、通電停止で吸着を解除することが考えられる。しかしながらこのような比較例では治具の先端が金属製のエンジン部品に吸着されることにより、作業性が悪化する可能性がある。図12から図18に示した構成では、このような不都合をいずれも防止できる。
また、治具110,110aの挿入軸部115がネジ軸により形成されるので、撮影装置10の環状突部92の環状部92aがネジ軸のネジ部に引っかかり、ネジ部が滑り止めの機能を有する。これにより、治具110,110aは、撮影装置10を安定して保持しやすい。なお、挿入軸部はネジ軸ではなく、棒状部分の表面の一部に凹部または凸部が形成され、それが滑り止めの機能を持つようにしてもよい。
なお、治具110,110aの挿入軸部115において、位置決めのためのテープ111aを設けるのではなく、そのテープ111aと同じ位置に位置決めの目印として、塗料等の着色剤が設けられてもよい。その他の構成及び作用は、図1から図11に示した構成と同様である。
次に、実施形態の撮影装置10を収納する収納箱を説明する。撮影装置10を実際のエンジンの撮影に使用する前には、撮影装置10の導入開始時に、エンジンと撮影装置10とが干渉しないかを予備試験で確認する必要がある。具体的には、エンジンの駆動時にピストン101が上側に移動して上死点でシリンダカバー105(図7)とピストン101とが最も接近する。このとき、撮影装置10がピストン101上に設置されている場合に、シリンダカバー105とピストン101とで撮影装置10が挟まれると、撮影装置10が破損したり、エンジンの部品に損傷を生じる可能性がある。一度、このような事態が生じると、エンジンの分解整備が必要になることとなり多大な修理の手間及びコストを要する。このため、撮影装置10の導入開始時には、軟質の材料、例えば発泡樹脂材料または段ボールなどの紙によって、撮影装置10とほぼ同じ外形を有するダミー品を作成することが考えられる。このようにダミー品を用いることで、エンジンでダミー品が挟まれた場合でもエンジンには傷が付きにくい。また、ダミー品を用いた予備試験を行うことで、エンジンでダミー品が挟まれないか否かを確認できる。しかしながら、このようなダミー品を作ることは作業者の多大な手間を要する。また、撮影装置10のメーカー側でダミー品を作ることはコストが増大する原因となる。次に説明する収納箱は、このような事情から考えられたものである。
図19は、図12の撮影装置10の収納箱120の斜視図(a)と、収納箱120を蓋121と箱本体122とに分けて示す斜視図(b)である。図19(b)では、箱本体122の内側に撮影装置10が収納されている。図20は、箱本体122を撮影装置のダミー品として、出し入れ治具110aによって保持する状態を示す斜視図である。
図19に示すように、収納箱120は、厚紙または段ボールなどの紙により、全体で直方体状に形成される。収納箱120は、箱本体122の外側に蓋121を被せることにより形成される。蓋121は、上端に天板部121aを有する四角筒状である。箱本体122は、矩形の底板部122aと、底板部122aの周縁部に立設された周壁部122bとを有する。箱本体122の外形及び寸法は、撮影装置10の外形及び寸法とほぼ同じか、少し大きい。図19、図20の構成では、箱本体122に、ダミー品としての機能を持たせている。具体的には、周壁部122bを構成する複数の板部122c、122dのうち、長手方向他端部(図19(b)の下端部)の板部122cの幅(図19(b)の左右方向寸法)が、底板部122aの幅より短い。これにより、箱本体122の周壁部122bの長手方向他端部には、幅方向両端部に切欠122eが形成される。切欠112eは、後述する予備試験において、出し入れ治具110aの挿入軸部115を挿入可能な開口部である。
撮影装置10のメーカーから購入先に撮影装置10を納入する場合、撮影装置10は、図19(a)に示す収納箱120に撮影装置10を入れた状態で購入先に搬送される。
購入先で撮影装置10を使用してシリンダライナの内面を撮影する場合、撮影装置10の実際の使用の前、すなわち導入開始前に、収納箱120の箱本体122をダミー品として用いて、寸法確認のための予備試験を行うことができる。例えば、購入先のエンジンの検査会社が行う予備試験では、図20に示すように、箱本体122を裏返して箱本体122の各切欠122eに治具110aの挿入軸部115を挿入して、箱本体122を保持する。そして、この状態で、治具110aの掴み軸部111を作業者が持って、シリンダライナの外側から内側に掃気孔104(図7)を通じて治具110aの挿入軸部115側を差し込み、ピストン上に箱本体122を配置する。この場合、切欠122eは、撮影装置10の環状突部92に対応する。したがって、作業者は、箱本体122がエンジンの部品と干渉することなくシリンダライナに出し入れできることを確認することで、実際の撮影装置10もシリンダライナへ出し入れすることが可能であると判断できる。また、シリンダライナの内側のピストン上に箱本体122を設置し、エンジンを駆動した場合でも、その箱本体122がエンジン部品に衝突しないことを確認することで、実際の撮影装置10もエンジン部品に衝突しないと判断できる。
上記の構成によれば、撮影装置10を収納する収納箱120の箱本体122にダミー品としての機能を持たせることができ、予備試験用のダミー品を作業者が作成する必要がないので、作業者の負担を低減でき、かつ、製品コストの増大を抑制できる。なお、予備試験において、ピストンの上昇時にエンジンの内部で発生する気流で箱本体122が動かないように、箱本体122の底部に、緩衝材を兼ねて別の厚紙または段ボールを貼り合わせてもよい。また、エンジンによっては、ピストンの頂部の上面が上側に突出している場合がある。この場合には、予備試験の際に、箱本体122に蓋121を組み合わせて収納箱120を形成し、蓋121にも箱本体122と同様に、治具110aの挿入のための切り欠きを形成する。そしてこの状態で、実際の撮影装置10の設置に問題が生じないことを確認する確認作業を行ってもよい。例えば、ピストンの突出部により収納箱120を安定して設置できないと判断された場合には、実際の撮影装置10をピストンに安定して設置できるようにするために、撮影装置10の底部に凹部を形成したり、環状の部材を固定する等の対応策を採ることができる。また、シリンダライナの内側において、気流が強く箱本体122だけでは軽すぎる場合には、収納箱120の内側に重りを入れて用いることもできる。なお、収納箱120を構成する蓋121及び箱本体122のうち、蓋121にのみ、箱本体122に形成された切欠122eと同様の切欠を形成してもよい。
図21から図24を用いて、撮影装置10の別例を説明する。別例では、照明光源としてのLEDチップ55を保護するために、LEDチップ55をケース30で覆い、そのケース30の一部を透明樹脂材料により形成している。
図21は、実施形態の別例の撮影装置10の斜視図である。図22は、図21のC−C断面図(a)と、(a)のD部拡大図(b)である。図23は、撮影装置10を形成する上カバー31を示す斜視図である。図24は、撮影装置10を形成する下ケース要素36を示す斜視図である。
図21、図22の撮影装置10を構成するケース30は、下ケース要素36の内側に上カバー31の下端部を嵌め込んで結合することで形成される。図23に示すように、上カバー31は、天板部35a、35bの周囲に周壁部32が連結されてなる。周壁部32の下側部分は、四角筒状である。一方、周壁部32の上側部分は、4つの断面円弧形の曲面部32a、32bが環状に連結されることで形成され、周壁部32の下側部分と天板部35a、35bの外周縁とを連結する。天板部35a、35bにはカメラ20を上側に突出させるための開口30aが形成される。
このような上カバー31は、透明なカバー本体31aの複数位置に、複数の黒色などの有色の板部材31b、31cが接着で貼り付けられることにより形成される。具体的には、カバー本体31aは、アクリル樹脂等の透明樹脂材料により形成される。板部材31b、31cは、黒色などの有色のアクリル樹脂等の樹脂材料により形成される。カバー本体31aの天板部を形成する部分の上面に板部材31bが貼り付けられ、周壁部32の下側部分の内側面に板部材31cが貼り付けられている。図21,23では、斜格子部分により板部材31b、31cが配置されて黒くなっていることを示し、砂地部分により板部材がなく透明であることを示している。
図22に示すように、上カバー31の長手方向X一方側(図21の左側)の天板部35bの下側面には、2つの板部39が垂直に固定される。2つの垂直な板部39は平行であり、2つの板部39の間には、制御部などを有する回路基板40が板部39で挟まれて固定される。また、2つの板部39の下端には、図22では図示しない電池ユニットのケースが固定される。
さらに、4つのライトユニット53a、53bのそれぞれは、台形状の基板54上に複数のLEDチップ55が一列に並んで配置されることにより形成される。そして、基板54の高さ方向Zの両端縁が、上カバー31の内面の周壁部の上側部分に接着で固定される。これにより、各ライトユニット53a、53bは、高さ方向Zに対し傾斜して上カバー31の内側に配置され、かつ、各LEDチップ55が上カバー31の透明な部分を通して外側に見えている。
図24に示すように、下ケース要素36は、図9で示した下ケース要素36と同様の構成において、四角筒状の周壁部38の複数位置に貫通孔G1が形成される。下ケース要素36は、黒色の樹脂材料により形成される。このような下ケース要素36の内側には上カバー31の下側部分が嵌合される。そして、この状態で、貫通孔G1を通った複数のネジ部57が上カバー31の図示しないネジ孔に結合されることで、上カバー31と下ケース要素36とが結合される。
下ケース要素36の上端縁の複数位置には、切欠G2,G3が形成される。切欠G2、G3は、上カバー31に取り付けられた環状突部92(図21)及びLEDスイッチ91(図21)と、下ケース要素36とが干渉することを防止する。
このような撮影装置10では、LEDチップ55をケース30により覆って保護できる。また、LEDチップ55の光をケース30の透明な部分を通じて外側に透過させることができる。なお、上カバー31を形成する樹脂材料に光拡散剤を混入させることで、ケース30に、LEDチップ55の光を拡散させる機能を持たせることもできる。
また、ケース30が樹脂材料により形成されるので、エンジンの内部に撮影装置10を設置する場合にエンジンからの熱がカメラ20に伝達されることを、より効果的に防止できる。その他の構成及び作用は、図1から図11の構成、または図12から図18の構成と同様である。
10 シリンダライナ撮影装置(撮影装置)、20 カメラ、21a 第1広角レンズ、21b 第2広角レンズ、22 外側レンズ、23 プリズム、24 内側レンズ、25 撮像センサ、26 カメラケース、27 画像処理部、28 内部記録部、29 電源、30 ケース、30a 開口、31 上カバー、31a カバー本体、31b、31c 板部材、32 周壁部、32a、32b 曲面部、33 筒部、33a,33b 板部、34a,34b 傾斜板部、35a,35b 天板部、36 下ケース要素、37 底板部、38 周壁部、39 板部、40 回路基板、50a,50b ライトユニット、51 基板、52 LEDライト、53a、53b ライトユニット、54 基板、55 LEDチップ、60 断熱材、61 基部、62 脚部、63 カバー部、70 保冷剤、80 電池ユニット、81 電池ケース、82 電池、90 定電流回路、91 LEDスイッチ、92 環状突部、92a 環状部、92b 貫通孔、93 低電圧警告LED、100 エンジン、101 ピストン、102 シリンダライナ、102a 内周面、103 ロッド、104 掃気孔、105 シリンダカバー、106 排気弁孔、107 始動弁孔、109 掃気用空間、110,110a 出し入れ治具、111 掴み軸部、111a テープ、112 U字形部、113 板部、114 ネジ孔、115 挿入軸部、116 ナット、120 収納箱、121 蓋、121a 天板部、122 箱本体、122a 底板部、122b 周壁部、122c,122d 板部、122e 切欠。

Claims (11)

  1. 内燃機関のシリンダライナの内面を撮影するシリンダライナ撮影装置であって、
    ケースと、
    前記ケースに取り付けられた照明光源と、
    前記ケースに取り外し可能に収容され上方を撮影するカメラと、
    前記ケースの内側においてカメラの周囲に配置された断熱材と、
    前記ケース内に配置され前記照明光源に接続される電池とを備える、シリンダライナ撮影装置。
  2. 請求項1に記載のシリンダライナ撮影装置において、
    前記ケースは上端に開口を有し、
    前記カメラのレンズは前記開口を通じて前記ケースの上側に露出する、シリンダライナ撮影装置。
  3. 請求項2に記載のシリンダライナ撮影装置において、
    前記レンズは、180度以上の画角を持つ広角レンズである、シリンダライナ撮影装置。
  4. 請求項3に記載のシリンダライナ撮影装置において、
    前記カメラは、前記ケースの高さ方向に対し傾斜して配置され、前記レンズの少なくとも一部は前記ケースの上側面よりも上側に突出する、シリンダライナ撮影装置。
  5. 請求項1から請求項4のいずれか1に記載のシリンダライナ撮影装置において、
    前記ケースと前記カメラとの間に配置される冷却材を備える、シリンダライナ撮影装置。
  6. 請求項5に記載のシリンダライナ撮影装置において、
    前記断熱材は、前記カメラの上面及び外周面と前記ケースの内側面との間に配置され、
    前記冷却材は、前記カメラの下面と前記ケースの内側面との間に配置される、シリンダライナ撮影装置。
  7. 請求項1から請求項6のいずれか1に記載のシリンダライナ撮影装置において、
    前記ケースは、底板部と、前記底板部の周囲に設けられる周壁部とを含み、
    前記周壁部は、前記底板部に対し傾斜した傾斜板部を有し、
    前記照明光源は、前記傾斜板部に取り付けられて、前記底板部に対し傾斜した光軸を有する、シリンダライナ撮影装置。
  8. 請求項1から請求項7のいずれか1に記載のシリンダライナ撮影装置において、
    前記カメラのレンズのうち、前記ケースより突出した部分の上側に露出する高さが調整可能である、シリンダライナ撮影装置。
  9. 請求項1から請求項8のいずれか1に記載のシリンダライナ撮影装置において、
    前記ケースの幅方向の両側面において、長手方向に離れた複数位置に前記幅方向に突出するように固定され、前記長手方向に並んだ複数の環状突部を備え、
    前記複数の環状突部のそれぞれは、前記長手方向に貫通する貫通孔を有する、シリンダライナ撮影装置。
  10. 請求項9に記載のシリンダライナ撮影装置を前記シリンダライナの内側に出し入れするためのシリンダライナ撮影装置の出し入れ治具であって、
    掴み軸部と、前記掴み軸部の一端部に固定されたU字形部とを含み、
    前記U字形部の両側の平行な2つの脚部は、前記ケースの前記長手方向に並んだ複数の前記環状突部の前記貫通孔に挿入可能である、シリンダライナ撮影装置の出し入れ治具。
  11. 請求項9に記載のシリンダライナ撮影装置を収納するためのシリンダライナ撮影装置の収納箱であって、
    箱本体と、前記箱本体に嵌合する蓋とを備え、
    前記箱本体及び前記蓋の少なくとも一方の長手方向端面において幅方向両端部に形成された切欠を含む、シリンダライナ撮影装置の収納箱。
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